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2005-07-19 第162回国会 参議院 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 8号 公式Web版

  1. 平成十七年七月十九日(火曜日)    午後零時三十分開会     ─────────────    委員の異動  六月十四日     辞任         補欠選任      加藤 敏幸君     喜納 昌吉君  七月十五日     辞任         補欠選任  ツルネン マルテイ君     和田ひろ子君      峰崎 直樹君     白  眞勲君      渡辺 孝男君     谷合 正明君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         木俣 佳丈君     理 事                 橋本 聖子君                 脇  雅史君                 池口 修次君                 榛葉賀津也君     委 員                 秋元  司君                 泉  信也君                 魚住 汎英君                 佐藤 泰三君                 中島 啓雄君                 喜納 昌吉君                 白  眞勲君                 藤本 祐司君                 和田ひろ子君                 谷合 正明君                 遠山 清彦君                 紙  智子君                 大田 昌秀君    事務局側        第一特別調査室        長        三田 廣行君    参考人        米ハドソン研究        所客員首席研究        員        日高 義樹君        慶應義塾大学経        済学部教授        内閣府特命顧問  島田 晴雄君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○参考人の出席要求に関する件 ○沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する  調査  (在沖縄米軍基地問題及び沖縄振興に関する件  )     ─────────────
  2. 木俣佳丈

    ○委員長(木俣佳丈君) ただいまから沖縄及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る十五日、峰崎直樹君、ツルネンマルテイ君及び渡辺孝男君が委員を辞任され、その補欠として白眞勲君、和田ひろ子君及び谷合正明君がそれぞれ選任されました。     ─────────────
  3. 木俣佳丈

    ○委員長(木俣佳丈君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと思います。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 木俣佳丈

    ○委員長(木俣佳丈君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に池口修次君を指名いたします。     ─────────────
  5. 木俣佳丈

    ○委員長(木俣佳丈君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に米ハドソン研究所客員首席研究員日高義樹君及び慶應義塾大学経済学部教授・内閣府特命顧問島田晴雄君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 木俣佳丈

    ○委員長(木俣佳丈君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  7. 木俣佳丈

    ○委員長(木俣佳丈君) 沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する調査のうち、在沖縄米軍基地問題及び沖縄振興に関する件を議題といたします。  この際、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。  本日は、御多用中のところ当委員会に御出席を賜り、誠にありがとうございます。  皆様から忌憚のない御意見を賜り、今後の本委員会の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。  本日の議事の進め方でございますが、まず参考人の方々からそれぞれ二十分以内で御意見をお述べいただき、その後、午後二時三十分までを目途に委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。  なお、参考人及び質疑者の発言は着席のままで結構でございます。  それでは、まず日高参考人からお願いいたします。日高参考人
  8. 日高義樹

    参考人(日高義樹君) 御紹介いただきました日高でございます。  本日は、木俣委員長以下の大変な御努力でお招きにあずかりまして、大変ありがとうございました。  私、今日申し上げたい話は、私、今アメリカでずっと仕事をしておりまして、ハドソン研究所、そして全米商工会議所、ハーバード大学で仕事をしております。今日申し上げる話は、この三つの機関、インスティチュートの意見ではありませんで、私の集めました私の情報でございますが、常に仕事しておりますと、アメリカの指導者たちはみんな、アメリカは急速に変わっているにもかかわらず、特に安全保障の問題で日本は全く変わっていないと。ついこの間も太平洋軍の交代式があったんですが、全く日本の官僚機構あるいは組織は新しい安全保障の様態に適応していない、あるいは変わっていないという苦情がございまして、できればその実情というか実際のところを少しでも話をさせていただければと思って参りました。  ここに書き物として差し上げておりますけれども、クロノロジーで差し上げました五、六点といいますのが最新のワシントンないしホノルルで起きている実際のことであります。これは現在の六か国協議の裏側で行われております事象であります。  ブッシュ大統領は、軍事行動というのをテーブルの上に置いて、そして話合いをしたいといつも言っておりますけれども、この軍事行動の部分が私は我が国に全く伝えられないまま行われているのではないかというふうに疑っております。これは、冷戦が終わってブッシュ政権が同盟国、あるいは日米安全保障条約を持っておりますけれども、日本と話合いをする必要がないというふうに、まあこれは正式にではありませんけれども、腹の中で思っている結果ではないかと見ております。そのために、我が方、外務省あるいは防衛庁の一部には中からの情報をよく取っている向きもございますけれども、基本的には、表向きの六か国協議というものについての情報交換されていますけれども、今ここに私が拾いました、まあ私の耳に入っただけの情報でありますけれども、この何点かというのは正式なルートではなかなか日本に入っていない。しかし、それがブッシュ政権の実際のスタンスだというふうに私は見ております。  これ、一、二、三、四、五、六と、こうなっております。時間の関係上、まあ私が読み上げるまでもございませんけれども、このことそのものが私は実は、これまでの日米安保条約、そして沖縄基地をアジア太平洋の拠点とするアメリカの姿勢と大きく変わっているというふうに考えております。  つまり、これまではアジア極東で軍事行動を起こすのに日本との何らかの形の協議が必要であり、それが地位協定の改革という圧力になってまいりました。それと同時に必ず、実質的に兵を動かすに当たっては、沖縄の現地、あるいは外務省、防衛庁と協議ないしは意見の交換をしなければならないということが常識でありました。しかしながら、今の実際のワシントンの動きというのはこれが変わってきている。つまり、沖縄、そして日米安保条約というのが存在はしておりますけれども、アメリカが行動を起こすために日本側と話し合う手段になっていないと。これはますますこれから顕著になってくるんではないかと思います。  私が申し上げたい話は、この沖縄の米軍基地の将来とアメリカ戦略についての考察というのが今日私が先生方に申し上げたい話でございます。  日本日米安全保障条約、そして沖縄基地の重要性というものを考えるに当たって常にトランスフォーメーションというコンセプトが話題になります。外務省にしても防衛庁にしても、まあそのことは日米間の最も大事な話でありますし、これがどうなるかということについてのアメリカ側との情報交換もあるようでありますけれども、基本的に私は間違っている部分があると思っておりますのは、アメリカの方はトランスフォーメーションといいますのは、ここに書きましたように、ドーラン大将なんかも言っておりますけれども目的地のない旅だと。つまり、国際情勢が変わり、テクノロジーが変わるとともに、アメリカ軍の装備、配備というのは急速に変わる。今日明日全く違ったものになるという考えなんです。  しかし、日本では、防衛体制あるいは同盟体制というと、これは一つの形を想定して、アメリカトランスフォーメーションといった、どうなるんだというところからすべての思考が始まるようであります。しかしながら、しかしながら、アメリカの指導者は全く違った考えを持っております。まず第一に、第一の問題は、トランスフォーメーションというのはアメリカ軍の配置転換というか新しい配置でありますけれども、これは毎日変わり続けるというふうに考える必要がございます。  ただ、問題は、この一ページ目の二番目に私が申し上げようとしておりますように、このトランスフォーメーションの背後には世界戦略というのが私は確立していないような気がいたします。つまり、冷戦のときの世界戦略あるいは第二次大戦のときの世界戦略といったような戦略は私はまだ構築し切れないでいるというのが正直なところではないかと思うんです。これはただ、国際社会の対症的に事件を処理する、つまり北朝鮮の問題も台湾の問題も事件処理というカテゴリーの考え方、行動しかアメリカには今のところ存在していない。このことが日本からいうと非常に分かりにくい部分だと思うんです。まあ日本では、国際戦略があり、そしてアメリカの基本的な姿勢があり、そしてそれに伴うアメリカ軍の配備があり、兵力がありという基本的な戦略構想から物を考えますけれども、それがない。それをつくり上げつつ世界におけるアメリカ軍の配備を考えていく。その中の一つが沖縄であり、そして日米安保条約であるということですので、なかなか分かりにくいことに私はなってきていると思うんです。  その一つの現れが、私が皆さん方に差し上げましたこのクロノロジーであります。つまり、沖縄も日米安保条約も全くブッシュ政権とその首脳の頭の中にはないというような状況になっております。これをどうするかということをこれから皆さん方が、あるいは私ども民間も含めて考えていかなければならないことであるというふうに思います。  この基本的な物の考え方の中で一番やはり大切だと私が思いますのは、ブッシュ大統領、ラムズフェルド国防長官含めて、これからアメリカ軍というのはテクノロジーの上から必ずもっともっと小さくなる、もっともっと能率が良くなる、もっともっと動かしやすくなると。したがって、どこまで小さくなるか、どこまで能率が良くなるかということは、決して今の時点、ある時点では言えないということであります。  つまり、沖縄基地あるいは日本の国内の基地というのをどういうふうに使うかということになると、これはまあ無責任な言い方ですけれども、常に変化をし続けるというふうに考えなきゃいかぬと思うんですが、三ページ、ラムズフェルドの言葉としてお伝えしましたけれども、今度の、つまり二〇〇六年の予算審議に当たってアメリカ空軍とラムズフェルド国防長官の対立の基本は、これからは空中戦というのが一体あり得るのかと、ラムズフェルド国防長官はないと言うのに対してアメリカの戦術空軍ははっきりとした答えをしなかったと、こう言っておりますけれども、ラムズフェルド国防長官の頭の中には戦術空軍というのはこれから必要なくなる、つまり行動半径が三百キロから四百キロという狭い地域の兵器である戦術戦闘機を持つ必要はないんではないかと。戦略爆撃機ですと三千キロですし、クルージングミサイルがありますから要らない。つまり、そのことは、空軍の基地は要らぬということであります。  これをアメリカ空軍の連中に言わせますと、悪いのはラムズフェルド国防長官であり、彼がいなくなれば元々クラシックの軍備に返ると、こう言っていますけれども、私は、ラムズフェルド国防長官だけの考えではなくて、これからアメリカ軍部もそういった考えに私はなっていくだろうと思うんです。  このことは、このことは、沖縄についていいますと、もう普天間というのは全く必要ない。嘉手納も、戦術空軍の基地というよりも輸送基地として必要だと。日本でいうと、横田、三沢、岩国、全部必要がなくなるということになってまいります。  今度の北朝鮮の軍事力についても、軍事行動についても、イラクの戦争と同じように、機動艦隊が中心になりますし、潜水艦からのクルージングミサイルが基本になってまいります。これから先十五年ということを考えますと、陸軍、海兵隊という区別もなくなるはずであります。つまり、これまでは海兵隊が緊急出撃部隊でありましたけれども、アメリカ軍が全部緊急出撃部隊になるわけでありまして、そのための補給基地というのは陸海空分ける必要はないと。兵器も分ける必要がないと、兵員も分ける必要がないということになってまいりますが、日本からいうと、それが、じゃ、いつの時点でどういうスケジュールでなるんだ、これが分からないと日米安保条約というのは成り立たぬのではないかと、沖縄基地の提供についても様態がはっきりしないんではないかという苦情が出ると思うんですが、アメリカの方は全くそういった日本の考え方、日本の姿勢というものに全く注意を払わないということに私は注目する必要があると思います。  これから先、そういったアメリカの新しい軍事体制というのが明確になってまいりますけれども、実はそれの足を引っ張っておりますのが北朝鮮と中国の軍事力であるんです。今、皮肉なことに、アメリカと対決をしておりますのは北朝鮮であり、そして、まあ敵ではありませんけども、対立軍事勢力としての中国があります。逆に、この二つがなくなると、アメリカの軍事ポスチャーといいますか、軍事姿勢というのは急速にもう二十一世紀の中に向かって進んでまいりまして、北朝鮮が批判をしているアメリカというのはどっちがベースでどっちが先で、つまり北朝鮮があるからアメリカが変わらないのか、北朝鮮がなければアメリカは全くのテロリスト対応軍事力ですべてを賄うことになるのか、これからますますアメリカ政府、そして指導者はその問題を突き付けられてくるというふうに思います。  で、今私は、最も注目すべきことは、北朝鮮台湾の緊急事態に対して日米安保条約沖縄というのがこれからどういう役割を持つのか、あるいは日米間でどう取り扱うべきかということが当然出てまいりますけれども、今のワシントンの状況を見る限り、これは第七艦隊と潜水艦が基本でありまして、海兵隊にしても今の形の師団規模の編成はもうこれから長いこと必要ではないというような考え方が指導部の、指導者たちの一般的な考え方と言うことができると思います。  で、最後に私がここへ付け加えさせていただいたのが中国の姿勢であります。  ワシントンで見ておりますと、今の中国の反日攻勢、反日の姿勢というのは一体何だということがホワイトハウスでもペンタゴンでもよく話題になります。当然これはアメリカの考えですから、中国のことをすべて理解しての上ではないんですけども、日本人が受け取っている受取方とは非常に違っているということを一言付け加えさせていただきました。  というのは、日本では、まあ森首相が言っておりますように、周りの国が日本のこれまでの姿勢、戦争を謝罪していないということに対するいら立ち、あるいは総理大臣の靖国参拝に対する反発という受取方をしている。これはアメリカでもそういう表面的な受取方はございますけども、基本的に中国が今、今なぜこのような強烈な反日姿勢を取り始めたのかと。この点について、私の周り、ワシントンにおります人たちの考え方は、これは冷戦が終わったからだと。つまり、尖閣列島についても、アメリカが施政権を日本に返したときには何も言わなかった。では、なぜ今、沖縄、尖閣列島の問題、そして靖国の問題、教科書の問題、これを問題にしたかというと、これは、中国の指導者は、アメリカトランスフォーメーションをベースとしてアジアから兵力を引いていくであろうという基本的な認識を持った上での行動だという見方であります。  中国の人々は、アメリカ軍トランスフォーメーションでアジアから引いた後、日本が軍事力を強化して、憲法を改正して、そして核兵器を持つようなことになれば最悪だというふうに思っているのではないかとアメリカの指導者は見ているわけであります。つまり、それをさせないために靖国に反対し、教科書に反対し、国連に反対をしている。つまり、中国の基本政策というのがこの反日政策なんですが、それは、アメリカ軍がいなくなった後、日本の軍事力強化に反対する中国の国家戦略であるという見方がアメリカの、まあ右の方でありますけれども、軍事専門家の基本的な意見になっております。  ブッシュ政権そして海兵隊の首脳は、沖縄アメリカ軍を減らすことについては極めて積極的であります。つまり、フットプリントを小さくする、そして海兵隊そのものも小さくなるわけですから、沖縄から軍事力を小さくするということについて私は異論がある人は少ないと思うんです。  しかしながら、基本的にアメリカ政府の当事者、軍人そして政治指導者は、日本におけるアメリカ軍基地というのは、占領とそして日米安保によって日本から割譲されたと考えておりまして、一時的な租借だとは考えていないように私には思われます。つまり、軍事的に使わなくなった後は、コミュニケーションあるいはロジスティック、さらにはレクリエーションの基地として有事駐留、戦闘部隊なくして、占領はしないんだけれどもアメリカ軍のものとして使い続けたいという考えを持っているようであります。  これが、現在の私の周りでの情報を中心にいたしました現在のアメリカ政府、そして軍首脳の沖縄と日米安保とその運用についての今の考えを述べさせていただきました。  どうも御清聴ありがとうございました。
  9. 木俣佳丈

    ○委員長(木俣佳丈君) ありがとうございました。  次に、島田参考人にお願いいたします。島田参考人
  10. 島田晴雄

    参考人島田晴雄君) 島田でございます。  私は、沖縄経済社会の現状と課題ということで、沖縄、特に振興の観点から私の感想を申し上げさせていただきたいと思います。  沖縄は、皆さんのお手元に一枚紙がございますので、ちょっとそれをごらんいただきながらと思いますが、御案内のように、琉球王国の大変長い歴史を持っておって、大変深い文化と平和を愛する民族ということでやってまいったわけですけれども、薩摩に侵略をされて、明治日本ができてからその一部になったということで、沖縄の方々は大変熱心に日本文化に同化しようという努力をされたんですね。沖縄が輩出した世界的な言語学者と言われる伊波普猷という方がおられたんですが、この方は、それはちょっと違うんじゃないかと。沖縄独特の言語文化というものをもっともっと育てなきゃいかぬということで大変努力をされたんですけれども、沖縄の方々のむしろ理解を得られなくて悲運の死を遂げていったというようなこともあるくらい、沖縄の方は一生懸命日本文化に同化しようとした時代があるんですね。  それから第二次大戦、まあ、もう繰り返すまでもありませんが、六十万島民の四人に一人がお亡くなりになるという大変な悲惨な経験をした後で、その最も悲惨な経験をした島が米軍の統治下に置かれたということですね。で、基地経済なわけですね。  実は、終戦直後、東京にもワシントンハイツとか、いろいろ基地なんかもあったわけですけれども、本土基地はどんどんどんどん減っていって沖縄基地がどんどん増えていくということで、今日では国土の〇・二%しかない沖縄に七五%の米軍基地があるということで、大変戦略的に重要な地域だということはもう明らかなんですけれども、ここにいろんな問題が伏在するわけですね。  沖縄が一九七一年に日本に復帰をするということで、これは沖縄の方々も大変求めたことではあるようですが、そこで沖縄基地経済で、自立する経済循環を持っていない。例えば、米国から安いステーキなんかどんどん入ってくるわけですけれども、沖縄通貨というのは逆に高い通貨なので、これ輸出産業を育てられないわけですよね。という矛盾を抱えていて、これは本土に復帰してから、日本に復帰してから工業化しようじゃないかという話もあって、多くの企業建設計画を考えたんですけれども、あの例のオイルショックでもう全部駄目になりまして、結局、政府が長期振興計画ということで、三次にわたって十年、どんどん延長しながらやってきた。  この振興計画、これも政府としてできる限りのことだったんだと思うんですね。大変巨額な支援をしてきたわけですけれども、やはり本土企業が中心になる。技術も人材も資本も本土から来るものですから、そのリターンが結局沖縄に根付かないと、本土へ持っていかれてしまうということで、なかなか沖縄が自立できないんですね。  という悩みをずっと抱えて、そして戦争の最も深刻な後遺症を背負っているという事態が続いておったわけで、また、近年になって、今日、大田先生御列席でいらっしゃいますが、知事なさっていた時代にも大活躍なさったわけですけれども、何とか沖縄を自立できる経済に持っていけないのかという構想が繰り返し唱えられました。沖縄は特別なところだから一国二制度があってもいいんじゃないかというような議論もあったわけでございますが。特に、沖縄は細長い島でございまして、南の方は大変な戦災を受けましたけれども、その後、資源が集中しておりますが、北部の方はどちらかというと取り残されて、バランスのある発展のためには北部振興をしなきゃいかぬというようないろんな議論があったわけでございます。  皆さんよく御案内のように、私が沖縄にかかわりましたのは、ある事件がきっかけになっておりまして、一九九六年に、あの例の小学校の女子生徒を三人の米軍軍人がレイプをしてしまったということで、沖縄の県民の皆さん激高されたわけですね。日米安保条約すら危なくなるかもしらぬというくらいに沖縄の方々は激高、当然のことだと思いますけれどもね。クリントン大統領もペリー国防長官も陳謝をするという状況があって、このとき中央政府も本当にいろいろなことを考えたわけですね。  大田先生、知事なさっていて、大変いろいろ御活躍だったんですけれども、三つぐらいのことをやりましたですね。一つは、いろんなことを考えてみると、やっぱり沖縄はまだ自立する経済になっていないので必要なだけの支援をしようじゃないかということで、この沖縄振興のための協議会、国の政府と大田知事を始めとする沖縄当局とのそういうプランニングというのをやった。それから、米軍の地位協定の見直しをやろうじゃないかということ、それから、普天間基地というのは住宅街に大きなヘリコプター基地があって、大変事故を起こして問題なので、これをちょっと移転しようではないかと。このときはもう橋本総理の時代になっておりましたですけれども、そういうことをやった。  ということを、いろいろな議論をというかアクションを取ったわけでございますけれども、梶山官房長官が大変ある考えをお持ちになって、沖縄の県民の方々が、やはり米軍のトラックが道路を走っていて、例えば交通事故が起きると。後であのトラックなんだと言おうと思うんですけれども、ナンバープレートに番号が書いてないんですよね。そんなようなことがもうたくさんございます。  沖縄の方々は非常に不安で、それは何とかしなきゃいかぬのではないかということで、住民の目の高さで、やがて沖縄が自立していくための手掛かりを住民の皆さんが考えていただく、それを国が支援をするというようなことはどうかというので、沖縄における米軍基地所在市町村の振興に関する官房長官特別委員会というのができました。ちょっと名前が長過ぎるので、代表をやっている島田の名前で島田委員会、それが島懇と言われているんですが、そこに七年間ぐらいのめどで、大体千億円ぐらいの予算を薄く地方自治関係の予算からはぎ取ってきてくっ付けて、そして特別な、一回限りですけれども支援をしようということでございました。  皆様のお手元に二枚紙がくっ付いておりますが、二枚紙が、その島懇事業と、俗称言われている島懇、沖縄懇談会事業ですね、の一覧で、約四十三でしたか四十五だったかな、事業が行われて、今は八割方完成をしております。  この事業の特色は、ほっておけばこういう事業というのは必ず箱物になっちゃうんですけれども、そうすると前の繰り返しですから、できるだけ箱物よりもソフトを重視しましょうということでございまして、例えば、ここにうるま市というところを見ていただきますと、きむたか交流プラザ整備事業というのがありますけれども、これは音楽ホールみたいなものですけれども、見事に使われて、喜納先生いらっしゃいますけれども、また先生のお考えも伺いたいと思いますが、平田大一さんなんかが活躍をされて、私も何度か拝見しましたけど、中学生、高校生を使った組踊、これ伝統の、日本でいう、本土でいうと歌舞伎みたいなものですが、それをミュージカルふうに組み直したもう見事な、まあミュージカルですね、をやって私も見てもう感動いたしましたが、そんなものをコンテンツとして展開しておられたりですね。  あるいは名護市というのは随分、これは名桜大学という学校があって、そこにソフトを育てるためのいろんな施設を造るというようなこともありましたし、それから沖縄市、これは喜納先生大活躍なさった根拠地でもありますけど、このこども未来館、あそこに動物園があったんですけど、沖縄が返還されたときに動物園造ろうよということになったんですが、今どき動物園という話でもないんで、ハンズオンミュージアム、これ世界でも相当最先端のミュージアムで、人々が参加をして中で子供たちがもういろいろ楽しんでしまうと。ガラス越しに見るんじゃない、そういう、ボストンミュージアムより先へ進んだ考えですけど、そういうものを工夫してお造りになって、三百人ぐらいの地元の市民がそのコンテンツを引き続きつくっていくという、これ大変なことですよね。どこかの劇場があったって中に出し物がなきゃ意味ないんですけれども、博物館の出し物をどんどん市民がつくっていこうという、こういう仕掛けをやっております。  そして、そのミュージックタウンと、この若い音楽家がいろんなことをやるんですが、練習する場所が余りないわけですね。これうまく機能しているかどうか、後ほど喜納先生に伺いたいと思いますが、少なくともそういう思いがあってやったというようなことが、こうたくさんございましてね。あるいは伊江村で、沖縄ってゴルフがとっても盛んなところですけど、伊江村にはゴルフ場がないんですね。ぜいたくかというとそうではなくて、ゴルフするために本島まで船に乗っていってやるという大変厳しい、子供を高校に送るために、本島に、所得の半分を費やしているのが島民ですからね。そういうものでそういうところへレク広場を造ろうというようなことだとか、ソフト重視でやりました。  で、大体、今最大の懸案が嘉手納のタウンセンターを造り直そうという、これは二百億という物すごい事業ですけれども、着々と進んでいるように今思います。今、そろそろ最後の実現の段階に掛かっているわけでございますが。  そんな経緯で、この中で私が沖縄の努力の中で注目すべきことがあったなと思うのは、そういう事業をするときに、プランして実行して評価をする。全国の自治体で評価に市民を参加させようという動きは盛んなんですけど、沖縄ではこれチーム未来という地元の若手の事業家とか有志の人たちを選んでチームをつくって、その人たちの提案を市町村が受け入れて協議をしながら今申し上げたようなシステム、プログラムを作っていく。プランの段階から市民が入るという行政手法は多分日本で初めてですね。明治以来初めて沖縄が先鞭を着けたと言えると思いますが、そんな工夫も皆さんしながらいろんなことをやってきたということだと思います。  最近私は、沖縄は皆さんの努力である意味ではいい方向へ向き出した。依然としてもちろん厳しいものがあります。失業率は全国平均の約倍ですしね、財政力も非常に低いです。しかしながら、それはかつて申し上げたように、自立型経済製造業というようなことでつくれない時代を長いこと通ってきてしまったためにそういうことになっているわけでございますけど、今の時代、これから普通の環境破壊型の製造業をつくっていいかというと、そういう時代ではないと思うんですね。沖縄がどんなに製造業に力を入れても、賃金水準が三十分の一の超大国が、物すごく一生懸命働くそういう地域が、数億人の地域が周囲にあるわけでございますから、そこへ世界じゅうの企業が第一級のテクノロジーを出しちゃうということになっているので、そういうわけにいかない。ですから、沖縄沖縄の持っている地政学的な独特なポジショニングがあるわけですね、その有利性もございます。それを活用しながら伸びていくのがいいのではないかなと、そういうふうに思っておりますが、一言で言えばそれは観光と健康だろうというふうに思います。  沖縄はある種、昨今、日本でブランド的な意味を持ち始めたように思うんですね。数年前までは、沖縄のイメージというのは、沖縄から働きに本土へ来ている方は、御出身どこですかというと、ちょっと沖縄だということをこう言いごもるようなところがあった時代が長いことありました。ところが最近の若い人の間では、私、沖縄から来ているのよと言うと、いいなと、行ってみたいなということですよね。  日本でも、どんどんこれから人口が減っていく中で、宮古島とか石垣島というのはほとんど唯一人口が増えていくところでございますんでね、これはもう明らかに健康にいい。老若男女は今、どんどんそこへ移り住もうということがあって、これはやっぱり「ちゅらさん」効果が物すごく大きかったんではないかと思いますね。  それから、その前にやっぱりサミットがあそこで開かれた。沖縄でサミットを開こうというときに、実は大変関係当局は難色を示しまして、米軍基地があるところで、住民が反対しておって、過激派がいるところでそんなことができるかという議論があったんですけれども、小渕総理が英断であそこをサミットにされたと。  私も小渕総理に進言申し上げたことがあるんですが、この沖縄基地があって難しくてちょっと表へ出せないというふうに考えていた時代があると思うんですけれども、それは沖縄というのが、まあ家でいえばちょっとお客さんとても寄せられない裏の部屋だということなんでしょうが、サミットをあそこで開くということになれば、正客をお迎えする客間ですからね。日本で最も大切な部屋が沖縄なんだということをあの行動で示したということは、私は歴史的価値があったと思いますね。  その後で「ちゅらさん」がもう全国的な人気になって、あのおばあちゃんが、また沖縄のおばあというのはすごいんだという話もあって、何となく全国に沖縄というイメージが定着しましたですよね。  それから健康にいいと。沖縄へ行ってみると、もう健康食がどんどん出ていますし、寿命が大変長い、いや、寿命はそれほど長くないんですね、しかし出生率が高いんですね。皆さんよく結婚してよく子供育ててよく離婚するというのがまあ沖縄の姿のようですが、それはやっぱり、女の方がやっぱり力があると。やがておばあになりますから、そういうやっぱり平和な家族文化というのが、日本民族の求めるべき原点のようなものがあるわけですよね。そういうものについての一種のブランド価値がこう出てきているということで、皆さんどんどん沖縄へ行きましょうと。昨年はとうとう五百万人以上の観光客が沖縄に訪れるようになったというようなことで、まあ、あそこは健康食の宝庫でございますね。  それから、文化が大変豊かで、皆さんエイサーは聴かれたことがあるでしょうけれども、あの勇壮なエイサー。それから首里城の宮廷舞踊ですね。それから、沖縄各地での組踊という、これは中国の使節をお迎えするために作られた舞踊ですけど、そういうものが各地に行き渡っている。そして工芸品も、布もですね、紅型も芭蕉布も上布も、もういろんなものがこの、何というんでしょうか、この文化の非常に薫りの高いいろんなものがあるわけですね。ということで、非常に努力をされながら沖縄は一歩一歩進んでいると思います。  私は、もっともっとそれをいろんな形で支援すべきだと思うんですが、昨今、沖縄科学技術大学院大学と、尾身先生がもう渾身の力を振るって、先端を行くサイエンスをつくるんだということでいよいよ動き出すようでございますしね。それからモノレールもまあ部分的に通ったり、もう一本ぐらい本当はハイウエーがあった方がいいんだと思いますけど、すごく込みますから、南北の道はですね。  そういうことがありますが、私は、観光をもうちょっと振興するためには、実は観光会社と航空会社が共同して次のようなことをやっていただきたいなと思うんですね。それはどういうことかというと、沖縄に今は観光旅行というのは団体ではなくて個人家族、恋人というようなのが主流のモードになっていますけど、この方々が自分の好き勝手な何泊、五泊六日とか七泊八日とかというのを組もうとすると、物すごく高いものになります。というのは、沖縄に行ける、これは全部航空で沖縄の観光のロットというのは決まっちゃうわけですけど、これ二泊三日のモデルしかほとんどないんですね。で、二泊三日のモデルで、二か月以前に安い航空券を大量に航空会社が出します。それを大手の本土ベースの観光会社が全部ほとんど買い受けて二泊三日モデルを作っちゃう。そうすると沖縄への往復がサンキュッパというので行くわけですね。私なんかは沖縄に行くときは個人で行きますので、往復で六万円も航空運賃を払う。エコノミーで行ったって四万円も払うわけですね。サンキュッパで行けるわけはないんですが、サンキュッパというのは往復二万円でやっている。それがバルクで出されている。それが個人の手元で自由に買えるという仕掛けを本当はつくらなきゃいけない。この規制があるわけじゃないんです。やろうと思えばできるんですけど、そういう観光会社と航空会社の連動がない。  それから、沖縄へ行くと観光バスでみんな回りますけど、観光バスで回るというとリベートを出してくれる店にしか寄らないんですね。これをレンタカーにしますと、もう本当に隅々まで皆さん勝手に行きますからいいんですけど。そういうのを交泊分離と言いますが、航空と交通と宿泊を分離するというようなことでもって、もっともっと沖縄というのは大きく発展する可能性があるんですね。  時間がないので、後でまた御質疑があれば申し上げますが、何十もそういう工夫の余地があります。そして、沖縄の持っている文化と潜在力と、もう日本の一種の宝ですからね。そういうことで、どんどん伸びていくようにお手伝いする可能性というのはもうたくさんございますので、先生方のお力でひとつやっていただくと、私も喜んでお手伝いさせていただきたい、そんなふうに思います。  どうもありがとうございました。
  11. 木俣佳丈

    ○委員長(木俣佳丈君) ありがとうございました。  以上で参考人からの意見聴取は終わりました。  これより参考人に対する質疑を行います。  本日は、理事会の合意により、あらかじめ質疑者を定めず、自由に質疑を行うことといたします。  多くの委員が発言の機会を得られますよう、委員の一回の質疑時間は答弁を含めておおむね五分以内となるようお願いいたします。  なお、質疑及び答弁とも御発言は着席のままで結構でございます。  それでは、質疑のある方は挙手をお願いいたします。
  12. 脇雅史

    ○脇雅史君 私は立たせていただきますけれども。  日高先生、ありがとうございました。そして島田先生、ありがとうございました。本当に有益なお話をお伺いいたしました。  米軍のトランスフォーメーションということで日高先生にお伺いしたいわけでありますが、目的地のない旅であるという非常に分かりやすい、ある意味ではショッキングなお話であったわけですが、正にそのとおりだと思うんですね。  非常に技術的にも世の中が大きく変化していく中で、軍事の形態というのが当然変わってくるわけで、それは我が国にとっても全く同じことが言えると思うんですが、アメリカ軍そのものが、米国そのものがどういう意識でこのアジア地域において防衛構想を持っているかということ自体がまだ明確ではないということを言われましたが、そんな中で、我が国がどういう国防意識といいましょうか、防衛意識といいましょうか、というものを確立してやっていくのか。そして、その中で我が国が独自でやる部分は何なのか、アメリカに依存する部分は何なのか。そして、この委員会では一番大きな関心があるわけですけれども、沖縄の県民の方の負担をいかに軽減をしていくか。  かなりいろんなことが考えられそうなんですが、率直に申し上げて、私もこの方面は勉強不足なんでよく分からない部分もあるんですけれども、我が党も少しそういった意味での議論が足りない部分もあるのかなと。そしてまた、余り公に言える話でもない部分もあろうかと思うんですが、せっかく日高先生お見えになっていますので、先生がこの十年ぐらい考えたときに、今申し上げたような意味で、我が国が何から何を、我々国民、国を守るんですけれども、どこからどう守る、そのためにはこういうことをしたらいいんじゃないか、例えば沖縄基地だったらこんなこともできるんじゃないかというふうな御意見があればお伺いできると幸いでありますが、よろしくお願いいたします。
  13. 日高義樹

    参考人(日高義樹君) 私の最初の話が余り漠然としておりましたものですから、ちょっと具体的に幾つかお答えをさせていただきたいと思います。  私、アメリカ安全保障の仕事、その前もNHK、ずっと安全保障の仕事をしているんですけれども、基本的な、今の御質問に対する基本的な考え方というのは私、はっきりしていると思うんです。  というのは、これから中国は軍事力を強化してアメリカの影響力、アメリカ軍をアジアから追い出そうとしているというのは私は間違いないと思うんです。これは幾つかの、ハドソン研究所も今度ペーパー出しましたけれども、二十一世紀には世界最大の先進技術国家になると。軍事力も大変増やしてくるわけなんですが、この中国の動き、これは、中国というものが中国のインテグリティーというか、中国そのものを守るためにはアメリカを周りに置いておきたくないという、そういう考え方だというふうに考えた方がいいと思うんです。  中国と戦争をするというよりも、アメリカはおせっかいですから、日本にグローバリゼーションを押し付けたように中国にもグローバリゼーションを押し付ける。そうすると、中国という国は中国でなくなるというふうに中国の人は考えているはずであります。それが今の矛盾の一つ。つまり、北朝鮮に核を持たしてアメリカと交渉させて、これは究極的にはアメリカ軍を追い出そうというのが金正日に与えられた任務だというふうにアメリカは考えているんですが、要するに、北朝鮮と中国は一つと。  つまり、どういうことかというと、基本的にはアメリカ日本の共同体制というのは私は強化する必要があると思うんです。しかし、それをどうやってというと、今までのように軍事基地日本が負担をして、アメリカがその軍事基地を使って日本の安全を守るというのは古いと思うんです。  逆に言うと、例えば沖縄でいうと、沖縄の人に基地の負担をさせる代わりに何か土木工事をし、あるいは特別な施策を行って負担を和らげていく。つまり、基地がベースになって日米安全保障条約、日米関係が動いていくという考えが私はもう古い。それをどうするかというと、やはり基本的には対等の安全保障政策、安全保障の力をもってテロなりあるいは緊急事態に対応していくという仕組みをつくらぬといかぬと思うんです。今までのように基地日本が分担して、アメリカが軍事力を持つ。そして、沖縄あるいは沖縄の地元の人の負担を軽くするために政府が特別な支出をするという、そういう仕組みは冷戦の時代で終わったと思うんです。  答えになっているかどうか分かりませんけれども、現実的に申し上げますと、私はそういうふうに思っておりますが。
  14. 喜納昌吉

    ○喜納昌吉君 喜納と申します。  日高さんは、「日米安保は空洞化する」という論文に、日米安保は米国にとって必要がなくなったと書かれていますが、外務省など日本政府が安保条約と並べて盛んに言っている日米同盟関係も安保空洞化に伴って空伺化していくと考えますか。これ一点ですね。  しかし、日高さんは、日本人が知らないアメリカ独り勝ち戦略の中では、米国は日米安保に基づいて沖縄の海兵隊基地は残していくと書いています。安保は空洞化しても、米国は思いやり予算に守られた実績だけは失いたくないということでしょうか。これが一点ですね。  それから、日高さんは日本ミサイル防衛、MD計画は戦略的に有効と思いますかということ。この三点ぐらい答えてくだされば。  そして、島田さんには三つぐらいお願い、聞きたいんですけれども、島田懇さんは沖縄の自立発展のために尽力したということですが、沖縄基地反対世論を懐柔するねらいが強かったのではないか。島田懇関連事業として残ったのは結局箱物、つまり土建事業による建築物が目立つばかりではないか、島田懇は結局失敗だったのではないかという思いがあります。これ答えてください。  もう一つ、軍用地地主と非地主の間に物すごい不公平があります。政府による分断統治策の存在さえ勘ぐりたくなるほどです。基地被害に悩まされながら、軍用地主でないため土地代がもらえない沖縄市民がたくさんいます。特権階級化している大口軍用地主への巨額の補償金の半分ぐらいをプールして、非地主用も含む社会福祉事業に回すなどの努力が必要ではないかということですね。  あと一つは、普天間返還を評価していますが、辺野古での代替大型海上基地建設という新たなくびきが沖縄に課せられたことをどうとらえるのか、お答えください。よろしくお願いします。
  15. 日高義樹

    参考人(日高義樹君) ちょっと聞こえにくかったんですが。
  16. 木俣佳丈

    ○委員長(木俣佳丈君) じゃ、もう一度、日高先生に質問を。
  17. 喜納昌吉

    ○喜納昌吉君 ああ、そうですか。五分ということばかり気にしちゃいまして。
  18. 木俣佳丈

    ○委員長(木俣佳丈君) かいつまんで、もう一度。
  19. 喜納昌吉

    ○喜納昌吉君 いいですか。それじゃ、ゆっくりもう一回、いいですか。じゃ、ゆっくり言いますね。  日高さんは、「日米安保は空洞化する」という論文に、日米安保は米国にとって必要がなくなったと書かれていますが、外務省など日本政府が安保条約と並べて盛んに言っている日米同盟関係も安保空洞化に伴って空洞化していくと考えますかという、日米安保と日米同盟ですね。
  20. 日高義樹

    参考人(日高義樹君) その点は、先ほど申し上げたように、日本基地を提供して、アメリカ軍軍隊日本に置いて、そして日本の安全を守るという意味での安保の空洞化、安保の意味がなくなったということを言っているんです。  つまり、基地を提供して、それが日本の義務であって、アメリカ日本を守るというのは、アメリカの方にそのつもりがなくなったわけですから、基地を出したことによって日本が何かを分担しているというふうにはアメリカの人は思わなくなったということを私は指摘しているんです。
  21. 喜納昌吉

    ○喜納昌吉君 もうちょっと、それは、日米同盟というのは本当にそのままでいいと思っているんですか、沖縄で。
  22. 木俣佳丈

    ○委員長(木俣佳丈君) 済みません、指名において御発言ください。
  23. 喜納昌吉

    ○喜納昌吉君 あっ、ごめんなさい。ああ、そうですか。
  24. 木俣佳丈

    ○委員長(木俣佳丈君) 質疑が終わりましたら、参考人の御質疑ということで、日高参考人、お願いします。
  25. 喜納昌吉

    ○喜納昌吉君 はい、ごめんなさいね。どうも五分のことが頭にあって失礼しました。分かりました、分かりました。  それじゃ、日高さんは、日本ミサイル防衛、MD計画は戦略的に有効だと思いますか。MD政策、ミサイル防衛
  26. 日高義樹

    参考人(日高義樹君) ちょっと聞きにくいんですが。
  27. 喜納昌吉

    ○喜納昌吉君 日本ミサイル防衛、MD計画は戦略的に有効だと思いますか。
  28. 日高義樹

    参考人(日高義樹君) ミサイル防衛網というのは、今アメリカ、今の時点ではアメリカ軍人もだれも役に立つとは思っていないんですね。これから先どうなるかというのも、どうなるか全く分からぬ、しかしながら、ないよりはましだという極めて心理的なものであります、これは。  したがって、私は、MDの構想、今、石破前長官など一生懸命やっていますけれども、これは極めて政治的なものだと思うんです。軍事的に見ると、これから先、二十年、五十年先を目指しての開発の意味はありますけれども、現在の兵器体系としては、これは勘定の中には入らぬと思います。
  29. 喜納昌吉

    ○喜納昌吉君 島田懇さんは沖縄の自立発展のために尽力したということですが……
  30. 島田晴雄

    参考人島田晴雄君) これはもう私は全部分かりましたので。  三つの質問をいただいていまして、一つは、島田懇のやったことは箱物にすぎなかったのではないかということなんですが、これは喜納先生、もし御自分でおやりになったらすぐお分かりになりますけれども、市町村にこういうことをやってくださいと出しますと、恐るべき早さで設計図と請求書がやってまいります。これは随意契約をしている業者さんがもう入っていまして、ばっと出てくる。私どもの仕事はまずそれを止めることでした。そして、地元の若手の市民に問い掛けて、チームを作っていただいて、本当は皆さん何を望んでいるんですかという議論でしたね。その辺りから始めませんと、箱物に流れます。  結果は、四十幾つありますけれども、半分以上は箱物だと思いますよ、やっぱり。しかし、その中でも、我々も一生懸命やりまして、幾つか、箱物でない、あるいは箱物でも箱物にサービスの付いたもの、つまり一回限りの予算なんですね。箱物というと、一回造ってしまうと、また運営費が掛かっていって、運営費の補助を出さないとペンペン草になるんですね。そうならない仕掛けのものを必死でつくりました。  ですから、沖縄の、沖縄市の例えばこども未来館なんというのはボストンミュージアムにもないような仕掛けをつくって、市民が参加しているんですね。というような努力もいたしましたし、あるいは久米島の、大田先生の御出身でいらっしゃいますけれども、あそこのバーデハウスというのは深層水のパイプを海の中へ突っ込むんですよね。あれ、別にエネルギー掛けなくても深層水上がってくるんです、ストロー現象で。それからいろんなことをするんですが、例えば地元で床屋さんをやっていた御夫婦さんがその塩を使ってすばらしい化粧品会社を今つくって伸びているとか、アワビの養殖が始まったとか、いろんなこと起きているんですね。私は、あれ、風力発電をくっ付けたらもっといいだろうと思いますけれども、そういうようなことをやっぱり市民の発想も生かしながら起きているということでございますので、そういうことで御理解いただけるかと思います。  それから、地主なんですけれども、基地の地主。非地主は実は戦災の影響を受けてえらいことになった方々が大半ですよね、非地主です。  地主、たまたま、嘉手納基地でもどこでも、そこに自分が土地を持っておったということで基地使用予算が地代の形で入る。地代はどんどんどんどんこのデフレの時代に増やすような格好になっているから、沖縄で地主をやっているほどいい商売はないというのは、これはもう通り相場ですね。沖縄としては制度的矛盾だと思います、これ。ですから、先生のおっしゃるとおりだと思いますね。  実は地主の半分ぐらいは地方自治体ですね、沖縄の。市町村、例えば金武町予算なんというのはかなりの程度地主として入ってきているものもあります。ですから、おっしゃるとおりなんですが、これをどう解決するかというのはこの委員会で考えていただきたいというふうに思います。  それから、普天間の問題がありますが、これは、普天間基地移転は賛成したんじゃないかとおっしゃられましたけれども、私は、そこのところはこれは沖縄の住民の方が決めることだと思っておりますが、ただ、外から見ておりまして、普天間はあの住宅地のど真ん中にあれだけのものがあって、ヘリというのは時々やっぱり事故を起こしますので、やっぱり危険だなと思いますね。  じゃ、辺野古に移せばいいのか。だれだって基地なんか移してもらいたくない。本当のことを言えば、日本日本全土で基地を受け入れればいいわけですね。〇・二%のスペースしかない沖縄に七五%の米軍基地があるということ自体が、幾ら戦略的に重要性があったとしても、やはり戦後の行政というか、戦後の日本戦略のしわ寄せを沖縄が受けたということはだれの目にも明らかなので、これはやっぱりみんなが考えて負担しなきゃいけないんですけれども、沖縄という枠内で考えたら、恐らく辺野古が比較的人的な被害が少ないということだったのかなと思いますけれども、これもやっぱり沖縄でお決めいただくことだろうというふうに思います。
  31. 遠山清彦

    遠山清彦君 委員長、ありがとうございます。  公明党の遠山でございます。  日高参考人に一問、それから島田参考人にも一問お聞きをしたいというふうに思います。  日高参考人にお聞きをしたいのは、今日お配りになっているペーパーの結論の部分にも書かれておりますけれども、いわゆるアメリカ軍が最終的には沖縄及び日本から戦闘部隊がすべていなくなると。これは沖縄県民の立場に立てば非常に歓迎すべき予測になるわけでありますが、しかしながら日高参考人は、同時に、しかし基地日本に返還されることはないということを言っておりまして、これは恐らく、アメリカ軍としては常時そこにいる必要はないけれども、有事の際、アメリカ軍が必要と思われるときにはいつでも使えるようにしたいと。  そういう意味で言えば、後方支援部隊とか輸送部隊とか、そういうのは残しておくというようなことで、そういう表現もここにあるとは思うんですが、ただ、戦闘部隊を全部引き揚げていくということを仮に前提といたしますと、逆に、日高参考人は、多くは日本に返還されることはないと言っているんですが、私は、少なくとも半分以上は返還をされても、非常に小さい拠点だけあればそこを有事のとき使うと。当然アメリカ軍は空母等も持っておりますので、そういったもので前方展開をしていく。あるいはRMAの軍事技術の革新によってかなり航続距離の足の長い輸送機等がアメリカ本土から飛べるようになっているということを考えると、基地そのものはかなり大幅に返還されるのではないかと、私は逆に日高参考人の前提でもそう思うんですけれども、その点についてちょっと教えていただきたいと思います。  それから、まとめて島田参考人にお聞きをしたいのは、私も、沖縄の新しい可能性というところで、一つは観光があるんだろうなと思っております。しかしながら、沖縄に今観光客で来ております五百万人以上の方のほとんどは日本人でございまして、お調べになるともう、多分参考人御存じだと思いますけれども、外国人の数は二十万人このうちいっていないんですね。十万人台にとどまっておりまして、しかも台湾の方が十一万人ぐらいでもうほとんどを占めてしまうという状況で、やはりこれから沖縄の観光の課題というのは、日本全体もそうですが、外国人をどういうふうに観光客として呼ぶかと。  ここが実は弱いところでして、それとまたセットで、私は公明党の中で、国連機関で沖縄に来たいというところを誘致を進めたらどうかということで、沖縄県の地元の方ともいろいろと話しているわけでありますが、なかなか現実にやろうとすると、沖縄の側自体に国際的な人材がまだちょっと少ないというような点などがございまして、こういうことも含めて、今後どういう可能性を探っていけばいいのか、教えていただきたいと思います。
  32. 日高義樹

    参考人(日高義樹君) おっしゃることは非常によく分かるんですけれども、日米安保条約そして地位協定、それから日米間の取決めの中に、使わなくなった基地を返したり、そのための話合いを行うという条項は全くないんですね、まず第一に。  それから第二に、アメリカの当事者は、軍事基地というのは必要なくなったらそれをそのまま廃棄、閉鎖するというふうに考える人は少ないんですね。つまり、基地は、巨人軍永遠じゃありませんけれども、基地は金さえあれば永遠という人なんです。したがって、香港は百年、九十九年たったら返すという協定ありましたけれども、日本基地を返すという約束も取決めもシステムもないんです。軍人というのは、基地というのは金があり次第、これはそのまま永遠だと思っているんです。つまり、軍事力で取り返されない限りは。  したがって、実戦部隊はグアム島に移ります、これは。二〇〇八年以降ブッシュ政権でなくなると言う人いますけれども、私は二〇〇八年以降もブッシュ的な政権が続くだろうと思うんです。それを言い出すと長くなるんですが、つまり今の政策がまず続くと見ていいと思うんです。そうすると、実戦部隊は紛れもなくグアム島に移ります。しかしながら、衛星中継、衛星だとかあるいはラジオ局だとかあらゆるものが、衛生兵だとかあらゆるものがそのまま残りますから。多分、実戦部隊の例のあのコートニーのあの司令部と、あるいは訓練基地、それと第三海兵師団と第一航空団の本隊そのものはなくなります。日本も、第五空軍はなくなるんです。これは政府がそう決めていますから。しかし、先ほど言ったようにいつなくなるか分からぬのです。いつなくなるか分からぬのです。軍人はなくしたくないと思っていますから、更に長引くでしょう。  つまり、沖縄基地というのは基本的にはグアムに移る。しかし、沖縄基地アメリカ軍日本に返すつもりはないというふうに御理解されたらいいと思うんです。返そうと、返してもらおうと思ったら、これは日米対立になるだろうと思うんですね。
  33. 島田晴雄

    参考人島田晴雄君) 二つほど御質問をいただいておりますが、沖縄の観光客の中で外国人が極めて少ないと、そのとおりだと思いますね。これは実は沖縄だけの問題ではなくて、日本は、皆さん御案内のように、千七百万人も海外に出ていくんですが、ビジネス客含めて日本に入ってくる人は六百万人そこそこなんですね。お隣の韓国と大体同じぐらいの数しか入ってきていない。フランスなんかは八千万人もの観光客が入ってくる国なんですね。物すごくインバウンドの旅行が後れております。  それは、かつて日本は外貨減らしのために、どんどんどんどん海外へ行って頑張りましょうと、楽しみましょうという時代があったんですね。で、大成功いたしました。これはアウトバウンドと言います。アウトバウンドは、旅行業者がリベートがどんどん入る構造になっているものですから、とてもよろしいわけですね。旅行業をやっているともうかってもうかってたまらないという時代があった。ところが、インバウンドはとても大変なんです。世界じゅうから人を組織して集めて日本に連れてくると。  ただ、私は、日本の中では沖縄日本で最強のインバウンドの会社が一つあると思っています。それは沖縄ツーリストという会社で、これは占領時代から実は米軍関係者をアメリカ本土に送るような仕事までしていた会社で、交通公社も、JTBも近畿も、日本に復帰した後、ツーリストに職員を送って勉強したぐらいなんですね。今でもございますけれども。これは、日本本土に十幾つの支店を持って本土のお客を組織して沖縄にお連れするということをやっている。これこそインバウンドなんです。  じゃ、どうして日本でそんなにインバウンド、あなたの会社ができたんですかと聞きましたら、日本が外国だったからですよと言われたんですね。この言葉は重いんですよ、意味がね。日本語の通じる外国だったんですね。努力をされたんです。その努力を実は日本旅行業者がしていないんですよ。  ですから、ひとつ、インバウンドをもっと頑張れということをやっていただきたいと。ツーリストに比べてJTBだの近畿だのというのは百倍以上の規模を持っておりますから、世界じゅうに展開して世界のお客さんを集めて日本へお招きするということはやろうと思えばできるはずなんです。それをトーマス・クックやなんかにみんな奪われているわけでございます。  それからもう一つは、コンテンツが弱いんです、はっきり言うと。沖縄のコンテンツ。沖縄がいいか、サイパンがいいか、どこへ行こうかといったら、これはグローバル競争ですから、ほかの地域はむしろ個人的にいろんなディスカウントの航空券が手に入るような地域ですからね。そういうところと沖縄と比べて、沖縄に来なきゃならない理由ってないんですよ、実は世界の方々から見ると。  ですから、沖縄に来たらこんなにほかの地域ではできない楽しみがあるということは構築しなきゃいけないんですが、たった一つの例を申し上げましょう。宮古島に平良市というのがあって、そこにニイ・ヨン・ノースというスポーツ店がありますけれども、スキューバ店がありますが、そこの渡真利さんという人が、二十トンのヨット、部屋が四つあります、八人乗り込めます。これで世界じゅうへ出ていくわけですね。普通は東シナ海でお客さんを取って一週間、十日の旅をやっています。私も一回乗ったんですけれども、すばらしい旅ですよ。もう天国じゃないかと思われるようなことです。  この人はアメリカへ行って研究して、そして台湾で船を造らせて宮古島基地にスタートした。これから豊かな時代になるから何十隻となくそういう人たちが後を追ってくるだろうなと思って七年間やって、一隻も追っ掛けてこないんです。何をやっているのかと、日本の方々は。あれだけすばらしい自然を持ちながら何をやっているんだと。  それから、沖縄のホテルへ行きますと、三十メートルのところに網が張ってあってそれより先は出られない。ハワイへ行ってみてください。二百メーターぐらいのところに網はありますけれども、それ以上行ったら自己責任です。日本は三十メーター以上先に出られない。足の立つ砂浜より先へ出れないんですよ。そんなホテルにだれが泳ぎに来るかということです。これは、観光客がクラゲに刺されたからと警察に文句を言うからそういうことになると、何をやっているんだと。そんなことをやっていりゃ魅力なんかなくなりますよ、あの島は。  それからもう一つ、はっきり申し上げますけれども、日曜日に那覇へ行ってください。沖縄郷土料理がほとんど店開いていません。世界の観光地で日曜日に自分の誇る郷土料理がやってない観光地がどこにありますか。はっきり言って、沖縄、怠けていると思いますよ。  それから、ホテルへ行ってみてください。もっともっと沖縄料理があっていいんです。それがどこの国籍だか分からないような変な料理を並べてお客を集めていると。こんなのだれも興味ありませんよ。沖縄料理がふんだんに出てきて、ここは沖縄なんだというのが示せるような、もう血が躍るような文化を持っているんですよ、沖縄は。なぜそれをもっと本気で言わないんだということで、やっているのは喜納先生だけじゃないかと思うくらいですけれどもね。ちょっとガッツが足りな過ぎる、沖縄の人は、はっきり言うと。  ああ、もう一つ、ごめんなさい。国際的に人材がいないことはありません。例えば沖縄科学技術大学ってありますよね。あれなんかはもう本当に世界のトップの学者を集めるんですけれども、ちゃんと沖縄であれは私、いくと思いますよ。ですから、本当に国連が必要なのかどうか、国連の何を持ってくれば沖縄にいいのか、本当に真剣に議論したことがあるのかと私は聞きたいと思います。やれると思います、沖縄の方は。
  34. 紙智子

    ○紙智子君 先ほど日高参考人の方から、アメリカの側がどういうふうに思っているのかというようなことでのお話、日本が考えているのと全然違うんだというお話があったと思うんですけれども、現に今、日本に、沖縄には米軍の基地があって、防衛施設庁の情報によりますと、在日米軍軍属による事件や事故が九六年度千三百六十六件から二〇〇三年度は二千七十九件ということで、七年間で五割増、そういう事件、事故が増えているわけですよね。うち沖縄県はその過半数を占めていて、九六年度で七百八十三件、二〇〇三年度は千百五十九件ということになっているわけです。九五年に米兵による少女暴行事件が起きて、それで沖縄県全体に基地反対のうねりが物すごく大きく広がって、米軍はそのとき綱紀粛正ということで図ってきたわけだけれども、しかし、今回また少女への強制わいせつ事件が起きたりもしていると。結局、こういうことが繰り返され、増えてきているわけですよね。  昨年の米軍のヘリの墜落の事故もあって、私も現地へ行きましたけれども。結局、本当に命と、本当に危険と背中合わせに生活しているという現状を目の当たりにしてきたわけですけれども、やっぱり現地の人は基地がなくならない限りこういう状況というのは解決されないと、いつまでも続くことになるというふうに言っておられるわけです。やっぱり共存できないんだと。  私は、やっぱり米軍再編については、沖縄県内のどこにもたらい回しじゃなくて、そしてやっぱり日本の国内どこにもじゃなくて、やっぱり撤退するとかそういうことが必要だというふうに思いますし、やはり新たな基地を造るとなれば自然破壊ということにもつながるわけですから、こういう事態はやっぱり避けなきゃいけないというふうに思うわけです。  それで、先ほどの話聞いていましたら、日本が思うほど米軍、米国の側は余り当てにしているふうでもないんだというようなことも言いつつ、しかし、ずっとい続けたいんだというふうにも言っていると。そして、先ほど基地については返すつもりないという話もあったんですけれども、いや、じゃ、しようがないですねということにはならないというふうに思うわけですよね。  それで、私はやっぱり、日高さんが六月三日付けの琉球新報で、米軍再編の対応策として、その記事の中で、再編は米軍の得になるように米軍を動かす戦略だと、アジアの問題なんだから日本は対応策を考えるべきだと、日本が現状認識をちゃんとやって、対応策を取って、具体的な働き掛けをすれば基地の問題の状況は変わるというふうに書いておられるんですけど、それは具体的にはどういうふうなことをやればいいのかというふうにお考えなのかと、まずちょっとお聞きします。
  35. 日高義樹

    参考人(日高義樹君) 具体的には、アメリカ政府、ペンタゴン、国防総省は、私は、十年の規模、つまり十年、二十年で考えれば、沖縄の海兵隊の基地は要らないと考えているのを基本にしていいと思うんです。  ただ、海兵隊の連中は、図を差し上げましたけれども、ほかに行く場所もないということもあって、沖縄が大変好きだというか、海兵隊はいたいと言っているんです。それはもう紛れもなく言っているんです。しかも、アメリカで最も力のある機関というとアメリカ上院ですけれども、アメリカ上院百人のうち九人は海兵隊のOBですからね、予算を含めて海兵隊は非常に物が通りやすいんですが、ここで考える必要があるのは、海兵隊というのは元々、一七四六年にアメリカ海軍の船の艦長のボディーガードとして発足したんです。アメリカ軍ではないんです。これからトランスフォーメーションが行われると、私は海兵隊はなくなると思うんです、いつかというのが問題なんですが。そうすると、沖縄アメリカ軍基地はなくなるはずであります、紛れもなく。陸軍も空軍も海軍沖縄へは行きたくないと思っていますから、私の知る限りは。したがって、十年、二十年先って、まあ先生はお若いようだから心配でしょうけど、私はもう余り二十年先というのは関係ないと思っていますけれども、国としては心配なはずなんですが。  結局、具体的にどういうことかというと、アメリカの指導者は何考えているかと。これは、アメリカ軍沖縄からいなくなれば中国が沖縄を支配しようとするに違いないと、したがって我々は沖縄にいてあげようというのをプライベートに言う人はいますよね。これは確かに明治十二年まで沖縄日本のものじゃなかったですよね。そして、日清戦争の後、完全に台湾日本のものになり、西南諸島が日本のものになり、あの辺が全部日本のものになったわけですね。アメリカは、一九七二年の施政権返還のときに中国が何か言ってくると思ったんですね、何か言ってくると思ったんです、日本に施政権返すのはおかしいと。ところが、言ってこなかったのはアメリカがいるからだと。しかし、冷戦が終わって、これから後は、やっぱりアメリカ軍がいなくなれば、当然にアメリカ軍の後は中国が領有を要求してくるというふうに考える指導者が非常に多いようであります。  つまり、沖縄の人は、基地とは一緒にいられないと言うのは、私はそうだろうと思うんです。しかし、その代わり、それ、後は、力の真空というか、だれが埋めるのか、中国軍が埋めるのか、あるいはそのときに日本と中国とどういう軍事協定結ぶのか、あるいは自衛隊の膨大な基地をつくるのか。国際社会の力の現実というものを考えると、私はちょっと違った図式があるような気がするんです。  つまり、アメリカが全くいなくなった後、沖縄の人がすべて幸福になるのかどうかという、それは私は沖縄に住んでいる人間じゃないですから分かりませんけれども、米軍がいなくなればすべて片付くというふうにはアメリカの人は考えていませんし、私も、どっちかというと、中国軍が来るよりアメリカ軍の方がいいんじゃないかというふうに思うんですが。いやいや、それは正に笑い話みたいなんですけれども、国際政治を話している連中は真剣になって話していますけれども。
  36. 木俣佳丈

    ○委員長(木俣佳丈君) じゃ、短く、紙君。
  37. 紙智子

    ○紙智子君 ちょっとそれは、私はそうかなと思いますけど、ちょっと島田さんの方にもお聞きしたいので。  島田参考人沖縄振興計画、七年ずっとかかわってこられていると思うんですけど、その七年の到達点をどう見ておられるのか。そして、懇談会で指摘された提案の到達点と今後の展望についてどう見ておられるかと。沖縄振興を進める上でも、やっぱり基地の重圧からの解放というのはどうしても必要だと思うわけですけど、基地返還が欠かせないと。懇談会、返還後も視野に入れた発展、自立的な発展の支援を目標としているわけですけれども、沖縄の事件や事故を見ても、基地と共存できないんじゃないかというふうに思うわけですけど、その点についてのお考えも含めてお話しいただきたい。
  38. 島田晴雄

    参考人島田晴雄君) ありがとうございます。  基地の問題については、先ほどいろんな形で触れさせていただきましたけれども、大変な負担をいろんな形で沖縄の県民の方が担っておられるわけですね。今、日高先生のお話にもありましたけれども、これをどういうふうに大きく変えていくのかということについては、本当にたくさんの変数を考えなくてはいけないんで、ちょっと私の、今日責任持ってお話しする分野を超えていると思うんですね。ですから、共感を感じていますということ以上にちょっと申し上げられないわけですけれども。  振興の問題ですけど、私自身はこの振興計画というのにかかわっているわけではないんです。特別にこの、例の島田懇ですね、これは、非常にインテンシブにこれにかかわったのは二年半ぐらいですが、その後数年掛かって、今でも時々もちろん見に行っていますが、そんなかかわり方なんですね。ですから、振興計画そのものにかかわっていたわけじゃないんで、責任持った回答はできないんですけど、ただ、多少いろんなことをやった立場から申し上げますと、やはり沖縄の方はこうおっしゃっていますね。魚があって魚を取りたい、魚をくれるよりは釣りざおをくれという表現ですね。これは誠に言い得て妙というか的確に表している表現で、自分たちが自立して経済を運営していけるという仕掛けをつくってもらいたい。  ただ、戦後、さっきもいろんなことを申し上げましたが、非常に難しい不利な時代を過ごしてきているわけですよね。米軍統治下の時代というのは基地経済ですから、アメリカから食料を持ってきて楽しく暮らせるという経済だったわけですよね。もちろん県民の人は楽しくはなかったですけど、基地を潤沢に回せるような経済で、為替レートは高くなっていましたしね。ですから、輸出産業なんか全然つくれない状態を何十年も過ごしちゃったので、インフラをつくれなかったんですね、産業インフラを。ですから、自立しようとしてもとても大変と。  ですから、私は、今は時代が変わって高齢成熟社会になってきて、みんな健康で生きたいという願望が世界じゅう物すごく強いですからね。沖縄はそういう意味でいったらもう大変いい条件を持っているんで、さっきもちょっと机をたたいて言ってしまって恐縮なんですけど、もうちょっと努力をするともっといろんな可能性を、この東シナ海のもう宝石のようなところだというプロデュースはできるんだろうと思うんですね。そんな形で自立することは私は十分可能じゃないかと思っていますけど、それは、でも、それなりにいろんな障害を取り除くような仕事とか、必要な資金を提供するような仕事があってもいいと。  一つ金融について申し上げたいんですが、実は今こういうことがあるんです。あのバブルの時代に沖縄は国場組さんが物すごく頑張ったのがみんなつぶれて、えらい経済に一回なっているわけですね。それで、地方銀行も大変な不良債権を抱えているんです。ところが、それの処理はある程度進んだんですけれども、まだ十分じゃありませんが、今新しいフォローの風が吹いてきている。つまり、健康だ、観光だと、もっとやろうという風が吹いてきている。  さっき遠山先生おっしゃいましたけど、アジアの人だって、沖縄に来て、グアム島よりもすばらしいクルージングができたらやっぱり来る人増えてくると思うんですね。そういうことをやろう、あるいは、すばらしいホテルをもうちょっと、サービス提供しようというときに、沖縄金融機関では駄目なんです、今。沖縄金融機関は地方銀行、あそこに中央銀行が、本土のというかナショナルバンクがないんですよね。全国レベルのバンクがないので、沖縄の小規模な金融機関が担保を取ってやっているんですけど、その範囲内でしか金融ができないんですよ。ですから、ナショナルレベルの銀行があそこで担保取って金融ができれば、今の十倍ぐらいの例えば単位の融資を意味のあるプロジェクトには出せると思いますけど、本当に見ていて気の毒です。つまり、沖縄は頭から金融で押さえられていますね。  ですから、こういうものを、じゃ、間接金融がいいのか、それともファンドレージング、ファンド組成のような、あるいは投資のようなのがいいのか。沖縄企業で上場する企業はすごく少ないんですね。ですから、資本市場をほとんど使っていないんですよ、沖縄企業は。これは沖縄企業が悪いんじゃなくて、そういう仕組みが、今沖縄が追い込まれているんですよ。ですから、金融特区なんて言っていますけど、それは、一部の証券会社生命保険会社が何とか税制優遇してくれというので集まっているだけで、沖縄に本当にそんなメリットが出てくるのか、私はよく分かりません。ましてや税制、うんと特例をしてしまうと、日本はOECDのアグリーメントから外れることになりますので、そういう優遇はできないんですね。できないで特区と言ってたら、これ余り意味がないんですよ、実を言うと。  そんなことよりも、もっとナショナルバンクが融資自由にできる形をするとか、あるいは沖縄のフォローの風を受けている事業にもっと大規模に投資が行われるようなインフラをつくるとか何かということをやることも私は非常に必要だと思います。とても気の毒に思っています、今沖縄の状況は。
  39. 大田昌秀

    ○大田昌秀君 日高参考人に簡単に質問を二つばかりお願いしたいと思います。  まず一点は、沖縄から海兵隊みたいな戦闘部隊が引き揚げたとして、それでもアメリカの兵隊は沖縄に残りたい、あるいは残るだろうという趣旨のお話がありました。それと関連して、アメリカの兵隊は今も沖縄がまるで占領下に置かれているかのような印象を持っているという趣旨のことも論文にお書きになっておられますが、実は、私なんかが非常に懸念していることは、一九五一年の平和条約を締結したときに時の吉田首相が、沖縄は将来は日本に返してほしいと思うけれども、今は米軍が基地として使いたいからバミューダ方式で貸すということを条件に書けということを当時の西村条約局長に指示したという記録があるわけですよ。そうしますと、バミューダ方式というのは九十九か年ですから、あと何十年も、恐らく二〇五一年まではその条約というものの中にそのような密約めいたものが実際に書かれていて、それが効力を持つと、それが二〇五〇年まで沖縄は現状のまま維持されるという形になると思うんですね。その辺の問題について、アメリカにいらしていろいろ情報詳しいわけですが、その点について何か知っておられるかどうか。  それからもう一点は、論文の中で、海兵隊は恐らくグアムやハワイに移るのが可能性が高いんじゃないかという趣旨のことをおっしゃっておられますが、私も全くそう思っておりまして、最初からグアムやハワイに移す方が一番現実的に可能な解決策だということ。それはどうしてかといいますと、グアムやハワイは歓迎するということで、グアムの知事とか議会も、それからアンダーウッドという下院議員なんかもみんな大賛成してくれて、とりわけ普天間の飛行場については今三千五百から三千七百人ほどの海兵隊がいるわけですが、グアムは三千五百人まで引き受けていいということをはっきり言われたわけです。  それから、ハワイの方は、これまたハワイの知事も公開の手紙沖縄県知事あてに書いて、沖縄にとっては海兵隊は異国の異民族の軍隊であるかもしれないが、我々からすると親兄弟、同胞だと、だから沖縄の負担を軽くするために我々が引き受けたいと、歓迎して引き受けたいということを知事も公然たる手紙を書いてそういうことを主張された。それから、ハワイの州議会の議長もそういう趣旨の決議を採択してクリントン大統領に出されたわけ、そのコピーを私にもくれたわけなんですけれども。  そういった意味で、グアムはアンダーセンという基地、御承知のように巨大な基地ががら空きなんですね。ですから可能性としては一番高いと思うわけなんですが、今申し上げたように、もしもバミューダ方式というのが生きているとすれば厄介だなと。  私の基本的な考え方は、仮に戦闘部隊が沖縄から移ったとしても、アメリカの兵隊残るだろうという趣旨のお話がありました。これは思いやり予算を含め駐留費を完全になくしてしまえば私はそういうことはないと見ております。必ず引き揚げると思います。つまり、余りにも優遇し過ぎているから、アメリカ本国にいるよりはずっと沖縄にいた方が快適な生活ができるわけなんですね。そういった意味で沖縄にいたいということになると思っております。  ですから、その点について、今さっきの吉田さんのバミューダ方式について何か知っておられることがありましたら教えていただきたいということと、それから時間がないので簡潔に島田先生に伺いますが、私は自立経済ということを絶えず言ってまいりまして、その自立経済の前提に国際都市形成構想というのを作りまして、その国際都市形成構想というのは、日本政府が財政的に一国二制度的なものを認めるということを前提にしておったわけですが、残念ながら政府はそれを認めてくれなかったわけですね。  その場合に、この国際都市形成構想、経済の自立ということを言う場合には、私などは沖縄が米軍基地に依存していては絶対に自立はあり得ないという、そういう考え方に基づいて二〇一五年までには基地のない沖縄にしたいということで、三段階に分けて基地返還アクションプログラムというのを作ったわけですね。ですから、それは表裏一体の関係になっているわけです。  島田懇が基地を抱えている市町村に大変尽力してくださったのは感謝しますけれども、有り難いと思っておりますが、私は逆に、基地を抱えている市町村の一ヘクタール当たりの生産額と基地を抱えていない市町村の一ヘクタール当たりの生産額を比べてみますと、はるかに基地を抱えていない市町村の方の生産額が高いわけなんですね。  それから、雇用面で考えてみますと、我々が三年ほど掛けて細かく調査した結果、基地を民間に活用させれば十倍の雇用が確保できるというのがはっきりしているわけです。島田先生はよく御存じと思いますが、例えば今の新都心をごらんになると、新都心は家族部隊が、米軍の家族部隊が住んでいて、雇用はわずか二百名程度、メードさんだけの二百名程度だったわけですね。ところが、今もう何万人という雇用になっていますね。それから、今、例えば嘉手納とかキャンプ・キンザーとかキャンプ・ハンセンあるいはキャンプ・コートニー、その辺を返してもらうとどれだけのすばらしい大きな町ができるかというのは、もう沖縄に住んでいる人はだれだって分かることなんですね。  それから、市町村の一人当たりの年間の所得を比べてみますと、基地のない市町村の方の所得の方が、例えば北大東とか南大東の方が八三%の土地を基地に提供している嘉手納よりもずっといいということがはっきりしているわけなんですね。  ですから、そういった意味からすると、果たして基地を抱えたまま自立経済が可能かという点を経済学的にどう見ておられるかということをお聞きしたいと思います。  以上です。
  40. 日高義樹

    参考人(日高義樹君) バミューダ方式の話は確かに出たんですが、バミューダ方式、基本的にはイギリス連邦の中で、軍事力はイギリスが提供すると、そして百年だか百五十年でバミューダは独立するという話だったんですが、それはトルーマンが最初からもう話にもならぬと。だから、吉田さんの話は外交ルートには乗ってなかったと思うんです。それが第一点であります。  それから第二点は、基本的な物の考え方として、アメリカは日米安保条約をつくったときには、それは占領状態の延長だという考えですから、今も形は違うんですが占領状態なんですね。それを続けるかどうかというのがトランスフォーメーションになってくるんですが、トランスフォーメーションには、言いましたようにフィロソフィーも戦略もないということが問題なんですが、ここから何が起きてくるかというと、やっぱり中国の問題なんですね。中国は西沙列島の島をフィリピンから三つ取りましたよね、一九九九年に。そのとき、大統領はあのときはもう女性でしたかしら、クリントンさんに頼んだらクリントンさんは動かなかったんですね。そのまま中国のものになっちゃっているんですね、三つの島とも。今、今ワシントンで言われている話というのは、沖縄アメリカ軍がいなくなったらば、それは尖閣列島を含めて、少なくとも琉球列島の幾分かは中国のものになるよと。これはなってみなきゃ分からぬ話ですけれども、そういう論議が行われているのも事実なんですね。  現実問題として、基地反対というのは私はもう当たり前だと思うんです。基地で不自由被っている人はたくさんいると思うんです。そこで、今新しい情勢は何だというと、日米軍事同盟というのが沖縄基地がなければ成り立たないのか、あるいは自衛隊がどういう格好になればアメリカ軍がいなくなるのかという私は時点になってきていると思うんです。  ただ、それはうまくいってないのは例のミサイル防衛ですよ。ミサイル防衛で全部金取られるということは、日本はほかの防衛に金が回らぬわけですから、アメリカは現在の状況を維持したいのは確かなんです。つまり、沖縄にもアメリカ軍はいたい、しかしながらいられないと、つまりアメリカ軍の全体像から見ると。そこで日本はどうするのかと。今までは、嫌だ、あるいは基地の問題が起きるという方が社会的にも問題だったんですけれども、日本のためにアメリカ基地をどういうふうに置いて、どう運営をして、日本が何をするかというのを日本の方から考えろということを言ってきているんですね。  それは議会の方に外務省が言っているかどうか知りませんけれども、アメリカの言い方は全く変わっているんです。これまでは日本が提供してきた。それを今度は日本が積極的にどうするんだと、沖縄基地も含めてどうするんだと。北海道でもいいし、それこそどこでもいいと、こう言っておるんですよ。だから、それは我が方の官僚機構を含めて、最初申し上げましたように変わりたくないと、変わった後どうなるか分からぬということから続いていますが、今の状況を続けているのは日本の方なんです。アメリカの方は変わりたい、だが変わりたいときには日本の方が主導的に何かしろということなんです、主導的に。  もう一つ言いますと、やっぱり一九七一年にニクソンさんが施政権返しましたときに、これは私もキッシンジャーさんなんかともよく話すんですが、頭越しで中国と国交を結んだことに対するコンペンセーションとして沖縄を返すというのがはっきりした彼らの考え方だったんです。だから、そういったスケールというか、そういったことで考えないと、沖縄の問題、基地の問題、私解決しないと思うんです。アメリカの方がいつまでも沖縄に執着しているわけではなくて、先ほどハワイとおっしゃったけれども、ハワイは行きませんよ、やっぱり。海兵隊少なくなりますから。今の一個師団一万というのは、大体三千ぐらいになりますよ。一個中隊三百人というのは三十人ぐらいになりますよ。中隊長は大尉というのはやっぱり伍長ぐらいになりますよ、五人で百三十人ぐらいの仕事をするようになりますから。だからそれがトランスフォーメーションですから。だから全く違ったことを相手が考えているのが、我が方が考えていないということなんですね。  だから、その基地が嫌だというのは当たり前の話であって、だから世界じゅう基地を求めている普通の住民というのはどこ探したってそれはいないわけですから、その代わりにどうするかというのを政治的に考えぬといかぬことを全く放棄しているのが我が国だというふうにワシントンは見ていますですね。
  41. 島田晴雄

    参考人島田晴雄君) 大田先生が知事でいらした時代に国際都市形成構想という大変体系的な、一口で言うと一国二制度によって画期的な自立発展を図るんだというプランを立てられた。これはさっきも私何度も申し上げましたけれども、戦争のあの悲惨な惨禍、それから戦後の異常な占領統治のことを考えると、やはりそれが日本の一部になったときに一国二制度を適用をして特別な発展がしやすい仕掛けをつくるということを大田知事の時代におっしゃったというのは当然のことだと思いますね。  そしてまた基地についてですけれども、基地の代わりに工場があれば、あるいは基地の代わりに観光・リゾートがあれば、これはもうはるかに雇用を生むのは当然なことで、ただ利潤はどうかというと、さっき喜納先生おっしゃいましたけれども、地主の方の利潤に匹敵する産業活動をあの同じ地域で展開するというのは結構難しいかもしれないですね。ですから、地主さんはすごく得、得していると言うとちょっと語弊がありますが、大変あれが、地料が利潤だとすれば相当な利潤率になっているので、ちょっとそれはクオートしておかなきゃいけませんが、いずれにしても生産効果雇用効果、これはもう基地でない方がいいに決まっています、と思います。  ただ、今、これはもう私の分野というより日高先生の分野ですけれども、それでは、それは分かっているんだけれどもどうするのかということについて、世界情勢の問題、それからアメリカの長期的な財政の変化の問題、それから軍事技術の問題、そういう幾つかの大きな変数の中であそこをどうするのかという問題がやっぱり大戦略として考えられなきゃならないところへ来ているんですね。そういう何を考えるかということが求められているというのは私も全く同感でございますが、基地そのものに比べて産業利用、平和利用の方がはるかに雇用効果があるというのは、もう私は全く異論がありません。
  42. 秋元司

    秋元司君 自民党の秋元司でございます。  どうも今日はお二人の参考人、本当にありがとうございました。  もう再三いろんな質問が出ていますので、手短に端的にお伺いさせていただきたいと思います。    〔委員長退席、理事榛葉賀津也君着席〕  まず一点目は、日高参考人にお伺いしたいわけでありますけれども、先ほどからこのトランスフォーメーションの流れによって、これから日本アメリカの役割、通常日米安保で決めた基地負担が日本、そしてまた戦力的なものは米国というこの流れが今後はなくなっていくんじゃないかという話もございました。そんなことの中に、当然この委員会では沖縄に対する負担軽減、基地の問題を非常にクローズアップしてずっと議論をしているわけでありますけれども、中長期的に今のお話ですと、戦略的にはないかもしれないけれども、基地負担は、基地そのものは出ていくということはなかなかあり得ないだろうという話もございました。  そういうことならば、私は大きな流れとして、あれだけ広い今現在ある普天間そして嘉手納、あれだけの広大な基地を輸送ということに限定すればそんなに、あんな大きな飛行場、基地は私は必要ないんじゃないかと個人的には思っているんですけれども、そんな流れから我が国においては当然この普天間の代替施設問題として辺野古、今いろんな議論がある中で当然、政府の決めた方針として今建設に向けて動いているわけでありますが、当然このことを決める過程においては、数十年前は当然このSACOの最終報告を決めたときには当然こんな流れがあるとは恐らく想定をしない段階でこのSACOの最終合意というものを私はしたと思うんですね。  ですから、今現在改めて日本の立場を考えると、本当に今、辺野古というものが果たしてこの建設にこだわる必要があるのかどうか、その辺をちょっと具体的に聞きたいなということが一点と、もう一つが、いろんなこれからのトランスフォーメーション、アメリカとの交渉、日本の立場を考えての交渉、ここは非常に重要なポイントだと思うんですけれども、当然我が国においては外交交渉は外務省がやっているんだろうし、そしてまた軍事的な専門家としては防衛庁がそれぞれ役割分担でやっていると思うんですが、今、日本と対アメリカとの関係の中に外務省と防衛庁がやっている仕事ぶり、どのような評価を出されるか、この点をお伺いしたいと思います。  あと、島田参考人に一点お伺いしたいのは、先ほど地域金融の話もございました。私はもう本当にそれはおっしゃるとおりだと思っています。グアム、ハワイ、これを見てみますと、特にグアムなんかは非常に近年、近代化といいましょうか、観光サービス、正にコンテンツが非常に増えてきて、中心部なんかにおいては非常に立派なインフラ整備もなされている。非常に拡大しているなという、それによって観光客も非常に増大しているということを聞いているわけでありますけれども。    〔理事榛葉賀津也君退席、委員長着席〕  それをそのまま沖縄のことにして考えてみますと、沖縄はやはり自立型経済というのを当然主張して、地元の皆さんがしっかり商いできるということを中心に置く、これは当然のことだと、あろうと思うんですけれども、やはりある意味もっともっと拡大していくためには、本土からもいろいろなノウハウを持った、そしてまたいろんな世界のことを勉強したような企業がどんどん行って、それによって沖縄がもっともっと魅力なものになって、効果的に相乗的に地場の産業も発展する、やっぱりこれしか大きな発展の私は道はないと思うんですけれども、そういった中においてなぜ沖縄は、先ほど金融の話もございましたが、なぜ沖縄にこの本土からのそういったいろんなノウハウを持った会社が現在行かないのか。  というのは、観光の何というか、いろんなコンテンツを考える箇所も含めて店、あとは職に対するものもそうでありましょうし、いろんなことを含めて日本のこの本土会社が行かないということがなぜか、この点についてお伺いしたいと思います。  以上です。
  43. 木俣佳丈

    ○委員長(木俣佳丈君) 質疑を希望されている委員がまだおられますので、手短にまたお答えもよろしくお願いします。  それでは日高参考人、お願いします。
  44. 日高義樹

    参考人(日高義樹君) 第一点の普天間含めて基地の話なんですけれども、考える必要があるのは、戦術空軍というのはなくなるんですよ、タクティカルエアフォースというのは。私は十五年以内になくなると思うんですよ。今度のアメリカ予算で、F15の後、F22というのはほとんど造らなくしたんですね。で、F35という飛行機にしたんです。F35は、艦載機も海兵隊もみんな一緒の飛行機なんですね。つまり、つまり空軍というのはなくなるんです。沖縄でいくと嘉手納ですよね。これはもう全く要らなくなるんです。これが第一点。  それから、嘉手納という基地は、基地もさることながら、海兵隊というのはすべて自分たちですべてのことをやりますから、あれは海兵隊の工場なんですよね、工場なんですよ。開発工場であり、修理工場なんですよ。で、ブッシュ政権はもうそれを許さぬと言っていますから、嘉手納なんというのは要らぬのですよ。アメリカから言うと、日本政府の地元優遇政策、そして土建屋政策というふうにはっきり思っていますよ。要らないと。しかし、日本政府が要ると言うから自分たちはノーと言う必要はないと。しかしながら、これからはもう全く要らぬという考えですね。つまり、沖縄基地で残るのは港湾施設と、まあ嘉手納はそのまま残りますから、日本自衛隊に使ってもらった方がいいんじゃないかという説も非常に強いですよね。  だから、軍事基地の構造というのは基本的に変わる。それはもう陸軍はいませんから。で、海軍は、これまでの揚陸艦隊TF76というのはもう高速輸送艦だけになりますから。それだけでも変わるのに、戦術空軍三一四、三一三師団というのはなくなるんですよ、なくなるんです。だから話にもならぬのです。  二番目の国務省と国防総省の方は、これは非常に私、大事ないいポイントだと思うんです。  つまり、今までは冷戦があって、外交戦略の中で軍事問題が話し合われてきたんです。しかしながら、これからはテロリスト対策ですから、言ってみれば、どんな条約を外国と結ぶか、どんな兵器を造るか、どんなことをやるかというのは、早く言えば、トヨタにどこに工場を造らせるのか、あるいはソニーにどんなテレビ造らせるのかというような話になってくるという考え。つまり、アメリカ安全保障は、もう国務省は要らぬということなんですね。国防総省が勝手にやる、CIAも勝手にやるということになってくるんです。  日本の方はそれがないですよね。しかも、中へ入っていけませんから。これはやっぱり日本、なぜかというと、日本には国防総省がないから、結局、何やっていいか分からぬということなんじゃないですか。  アメリカ国防総省が外交をやるのは、今までは法律違反ではないですけれども、政府のプロトコル違反だったんですが、議会もできなかったんですけれども、これからはテロと、対テロということになると全く基本的に変わってきますね。で、今やっぱり日本との関係を一番扱っているのは国防総省じゃないですか。第七艦隊、アメリカ海軍、それと海兵隊ですね。空軍は、だからもうなくなりますから、アラスカとハワイとグアムにほとんど戻っていくと思うんですよね。  ということは、交渉のやり方を変えなきゃいけないのに、我が方にはアメリカと交渉するその仕組みすらないということなんです。で、その仕組みの中には、アメリカの方は役人がすべて決めているわけじゃないんですよ。役人は実行するだけですから。決めるのは政治家なんですね。政治家は役人に頼ってないんですね。ハドソン研究所にも頼る、ハーバードにも頼る。これは我が国にはないわけですよ。  したがって、まるっきり将来を見越したときには話合いにならぬということなんです。だから、トランスフォーメーションがどうなるかというのも、実質的な話は全く行われてないですね。
  45. 島田晴雄

    参考人島田晴雄君) これ二つの問題があると思うんですね。  一つは、バブルが崩壊しまして、それで、これ日本全国同じ問題だったんですけれども、不良債権の処理をしっかりしろということで、今は不良債権の焦点は地方銀行に当たっていますね。ですから、沖縄金融機関に対して多分、金融庁はかなり強力に指導していて、ちょっとでも不良債権のあるところはしっかり回収しろということなものですから、新規投資が伸びない状況がありますね。  それからもう一つは、先生がおっしゃられたような形で、日本にはその実力、本来あるはずなんですけれども、サービス業とか観光とか健康ということになりますと、実は日本全体、産業力は物すごく弱いんです。  健康でいきますと、医療には民間企業、入れませんからね。ですから、企業経営力というのはもう日本の病院はほとんど破綻しています。それから観光は、上場している企業はすごく少ないんですよね。観光免許取るのも結構大変ですし、これ非常に閉鎖的な社会。それから、サービス業も非常に後れています。  というこの三つの後れが重なって、もしそういうノウハウといいますか、皆さんが楽しく暮らせる、健康に暮らせるというようなところへ民間の企業が活発に入れるような状況になっていると、金融界はこれテクノロジーですから、むしろ日本がもたもたすれば海外金融が入ってきますよね。そういう仕掛けに本当はならなきゃいけない。  ですから、私は、沖縄はこれだけすばらしい可能性持っていて、フォローの風が今吹き始めていて、世界で二番目の老大国日本がますます健康需要、生活需要が増えているわけですから、是非この委員会でそういう御議論なさっていただいて、特別プロジェクトのようなものをつくって、金融と観光と健康を結び付けて、沖縄のフォローの風を一気に満杯に帆にはらんでぐっと進ませると。で、日本じゅう、沖縄から学ぼうよというくらいのちょっと前向きのプロジェクトをつくっていただきたいなと個人的には思います。
  46. 白眞勲

    白眞勲君 日高参考人にお聞きしたいと思います。  私、民主党・新緑風会白眞勲と申します。  一点は、日本自衛隊についてなんですけれども、アメリカ、特にアメリカ国防総省とか、アメリカ日本自衛隊を今どういうふうにこう、これから、どう思っているのかというのと、今、テロとの戦いとか、国際社会での例えば一定の役割を果たせみたいな話もありますけれども、そういう点についてひとつ先生のお考えを聞かせていただきたいなというふうに思います。  それと絡んで、ミサイル防衛について、ないよりましというお話が今ありましたけれども、それについてももう少し御見解をちょっと詳しくお聞きしたいなという感じがいたします。  それと、島田参考人には、観光の振興について。  先ほど、同僚議員から海外の誘客というものについても積極的に乗り出すべきであるという話がありましたけれども、私も全く同感でありまして、特に韓国のお客さん、ゴルフ大好きでして、韓国にゴルフ場が余り多くないんですね。その関係で、特に冬、マイナス、ソウルですと十八度ぐらいまで下がっちゃうということもあって、非常に温暖な、また近いので、距離感という部分からしても、ビジネスマンの人たちが週末に沖縄に来てゴルフも楽しめるという部分があるので、その辺の振興策について。これは質問というよりも意見かもしれませんけれども、より積極的に沖縄もそういう部分で役立ったらどうなんだろうかと。  特に、ゴルフしている人というのは比較的所得層が高いですから、行っても結構お金使うんですよ。そういう面からすると、いわゆる、で、リピーターが多いんですね。そういう観点からも非常にいいなと思っておりまして。  ただ、一つ、日本の旅行会社がそこに絡むと、すぐ安くしろ、安くしろみたいな話になってきて、もう一つは、日本の旅行会社さんのノウハウというのは団体旅行でして、私も韓国の人の性格、ちょっとは分かっている方なんですけれども、団体旅行が嫌なんですよ。すぐ個人、旗のところに集まらないというか、旗持って後ろ見ているとだれもいないみたいなのが結構韓国人的な発想です。ですから、そういう部分をうまくこう何かミックスして、宣伝なども重要な私は要素じゃないかなというふうに思うんですね。  で、まず、もちろん観光のためのインフラ整備というのは重要なんですけれども、なかなかやっぱり人が来ないとやる気にならない部分もあると。ウサギは、ああウサギじゃない、あれ、あっちが、鶏が先か卵が先かじゃないけれども、やっぱり人、ウサギじゃないですね。そういう部分でのスタンスというのも必要かなと思うので、その辺についての御意見も聞きたいと思います。
  47. 日高義樹

    参考人(日高義樹君) ミサイル防衛網ですけれども、これは、まあ初歩的段階というのは、ミサイル飛んでくるのを鉄砲弾、鉄砲の弾で撃つようなものですから、これは、あのレーガンのときのスターウオーズ以来、実効性があった試しはないんです、ないんです。ただ、たった一つ、地域ミサイル防衛網というと、ミサイルが真っすぐに上がっていく期間があるんですよね。物によっては一分二十秒あるいは四十五秒。だから、その間撃ち落とす。つまり、海岸近くで打ち上げれば、潜水艦かエイジス駆逐艦を置いておいて、軌道に乗るまでに撃ち落とすということは可能なんです、これは。  しかしながら、もう中国は全部砂漠の真ん中へ持っていっていますから、どんなことをやったって撃ち落とせない。北朝鮮のミサイルというのはいろんなことを言われていますけれども、あれは実験全然してないんですよね。したがって、空の上の零下五十とか百度に、まあ百度、七十度ぐらいになったらジャイロとかそういうのが作動するかどうか全く分からぬのですよ。つまり、ボールを上げたらそれがどこへ落ちてくるか分からぬというぐらいの代物で、ミサイルを撃ち落とすミサイル、必要としているかどうかもはっきりしてないんですが、これは私は日米協力の政治的ポスチャーだろうと思っているんです。つまり、打ち上げる、まあ四十五秒か五十秒の間に撃ち落とす以外は、今技術あり得ないんですよ。  今何が起きているかというと、例のホワイトハウスの日本担当、ミスター・パタソンはどこへ入ったかというと、レイセオンへ入っているんですね。今、アメリカの提督とか将軍の退役、去年から今年退役している人は、みんなとは言いませんけれども、いいところは全部レイセオンへ入っていますよ。なぜかというと、日本がレイセオンからこのMDを買うというふうになっているものですから、再就職の最も優秀な場所になっているのは確かなんですよ。それ以外の私はメリットは今のところないと思うんですね。しかし、日米協力、今度は沖縄からMDになったんじゃないですかね。日本の防衛当事者からいうと、まあちょっと、ちょっと厳しい言い方ですけれども、アメリカの方がそれを望んでいるということですね。  自衛隊について言うと、自衛隊について言うと、これは、まあそういうふうに言っていいのか失礼なのかということを抜きにして、アメリカ日本に軍事力を与えたくないと思っていますから、今の自衛隊がちょうどいいと思っているんです、いろんな意味で。これ以上軍事力を増強してもらっては困るし、これ以上国際的に動いてもらっても困る。つまり、インド洋ぐらいまでアメリカ第七艦隊のサポートをしてくれる、そして政治的にアメリカ政府の役に立ったことをやってくれればいい、それ以上は困ると。今のところは非常にいい枠の中に収まっているという言い方なんですね。  これがこれから後どうなるか分からないのは、中国がこれからめったやたらに軍事力を強化していきますよ。これはもう紛れもなく、ミサイル、海軍力、そして陸軍部隊、そして彼らは特殊部隊沖縄攻撃の訓練もやっているんですから、やっているんですから、だからアメリカからいうと、沖縄よりもグアム島にアメリカ軍を置いておいた方が安全なんですよ、実質的に。そういうことを考えての軍事行動ですから、ちょっと日本人の考えている常識と違う部分はあるんです、自衛隊の戦力についてもあるいは中国の戦力についても。  これをこれからどう、まあ皆さん方というか、国会あるいは日本の政治を決める人がやっぱり決めることだと思うんです。つまり、実際に、軍事力の現状というものと、今、日本が持っていてお金を使っていることは本当に意味があるのかと。  それは、全部沖縄基地ということでこれまでは解決が付いてきたと思うんです。要するに、アメリカ沖縄を必要としておる、日本人は沖縄の人の犠牲をお金でコンペンセートする。ところが、MDも含めて、中国も含めて、もう沖縄というのは不可欠ではないと、ブッシュ政権は行動としてはっきり言っているんです、言っていることは別として。ただ、アメリカ海兵隊の将軍以下は沖縄が大好きなんです、皆さんに大事にされるから。もう韓国はみんな行きたくないんですよ。ドイツも行きたくないんですよ。だから、そういうレベルになりつつあるということが、これからやっぱりどういう政策を我が国が取るかというときにますます大事になってくると思うんです。
  48. 島田晴雄

    参考人島田晴雄君) 手短に。  日本では雪が降るとゴルフはしませんですよね。韓国は雪が降っても赤いボールでやる人たちがいるくらいですから、沖縄でもゴルフに韓国の方が来ていただく、あるいは最近中国の人も大変熱心になってきているので、全く賛成です、先生のおっしゃることはですね。  ですから、どういう形でもっともっと知っていただいて参加しやすい仕掛けをつくるかですね。先ほど申し上げましたように、航空と宿泊をパッケージにしますと団体旅行になっちゃうんですけれども、個人団体旅行と同じような航空券を手に入るような仕掛けを、これは工夫でできるわけです。実はそんなに強い規制があるわけじゃないんですね。是非、そこら辺の細かいところも御検討いただくと、かなりの効果が出る可能性があると思います。
  49. 藤本祐司

    藤本祐司君 ちょっと時間がありませんので、少しだけ、二問程度お聞きしたいんですが、島田参考人にお聞きしたいんですが、沖縄自立型経済を目指すということでございますが、もちろん支援と援助を手厚くすればするほどなかなか自立型経済に到達できにくくなるという、そういう相反する原理原則になっているんだろうと思うんですが、そうはいっても、自立型経済に到達させるためには支援をしないといけないという、これはまた同一方向のことがあって、非常に支援の在り方というのは難しいのかなというふうに思うんですが、そこで二つお聞きしたいんですが、まず一つ、観光についてです。  先ほど来、観光の構造についてお話をいただいたんですが、正に沖縄経済にとって直接的に影響を及ぼす、いい影響を及ぼすようにするために、やはり地元の観光会社あるいは旅行会社沖縄ツーリストのお話がありましたけれども、そういうところが力を付けていかないと、結局全部下請になって、東京の大手の航空会社と東京の大手の旅行会社に全部価格決定力を握られてしまうということになると思いますので、例えば沖縄ツーリストのような旅行会社や、ホテルなんかでいうとザ・テラスのような、ブセナとか今ジ・アッタとかナハテラスとかやっているあそこは何かかなり価格決定力を持っていると思うんですけれども、そういうところをやはり成長させなければいけないと。そのためには具体的にちょっとどういうような方策、支援策というのが考えられるのかと。人材育成であるとか、いろいろあろうかと思いますが、そこが一点と。  もう一つ、ブランドイメージ、沖縄ブランドが上がってきましたと、サミットなり「ちゅらさん」なりで上がってきましたよと言っていたんですが、それだけで維持、継続、向上していくことは難しい。そうなれば、やはりブランドイメージをつくっている、構成しているそれぞれのパーツ、パーツを連携させる、あるいはパーツ、パーツの付加価値を高めるということになるんだろうと思いますが、その中で文化というところで、先ほど例がありましたが、上布であるとか、芭蕉布であるとか、紅型であるとか、あるいは焼き物とかいうところで共通して問題になっているのは、後継者の問題とか販売ルートの問題だと思うんですね。後継者といっても、いろんな工程があるので、それぞれの後継者ということになると思いますが、そこら辺りの支援って非常に難しいなというふうに思っているんですが、何かそこら辺りで方向性が示せればちょっと教えていただきたいと思います。
  50. 島田晴雄

    参考人島田晴雄君) ありがとうございます。手短に申し上げます。  正におっしゃるとおりで、受け地主導型の観光というのをもっともっと強化しなきゃいけませんですね。それで、シンボリックにその言葉だけでと思いますが、もっと時間があればお話し申し上げたいんですけれども。  そのために今私どもは、実は私、観光推進国家戦略会議というのをやっていまして、こういういいモデルがあるよというところを表彰して、それで研究資金、助成金のようなものを差し上げて、もっともっとやってくださいというようなことで、今回さっきちょっと触れましたツーリストの皆さんがそれを取って、そういうパッケージ、もっともっと自由に選べるパッケージの構築に入っています。そういうような地味なことを続けた方がいいのかなと思います。  それから、ブセナテラスとかいろいろおっしゃっていただいて、そのとおりなんで、今フォローの風が吹いているんですね。例えば、カヌチャという部瀬名の隣のリゾートがありますが、過去五年間、稼働率九二%続けている。もう満杯なんですね。本当はもう一棟建ててやると大きな帆をはらめるんですけれども、金融機関が制約があって出してくれないんですね。ですから、もう、せっかく宝の山がありながら、伸びない。  そこで、私さっきから繰り返し、金融をもう少し重点的にできないか、あるいはファンドレイジングあるいは投資の仕組みを持ち込めないか。何か大変な可能性があるのに、金融が今妨げになっているという感じがいたします。あつものに懲りてなますを吹くというんですかね、まだ完全に不良債権処理していないので、そういうのは分かるんですけど、ちょっと残念な気がします。  それから、確かにサミットと「ちゅらさん」だけでは、今はフォローの風ですけど、フォローの風というのはいつやむか分かりませんので、もっとしっかりしたものをそこへ付けていく必要があるんじゃないかということで、さっき平田大一さんの話をしましたが、もう立派なコンテンツですけど、今県庁でビジネスオンリーワン賞という賞を、毎年数企業それぞれの分野でオンリーワンの業績を上げている沖縄企業表彰しています。そこを皆さん勉強に来て学ぶと、有名にもなるし販路も開けるし、お互いに切磋琢磨ということで、地元の企業のいいところをもっともっと称揚してみんなで高め合おうという、まあ非常に地味な努力ですけど、そういうことをいろいろやっていくということが必要かなというふうに思っております。
  51. 木俣佳丈

    ○委員長(木俣佳丈君) 予定の時刻が参りましたので、参考人に対する質疑はこの程度にとどめます。  参考人の皆様に御礼のごあいさつを申し上げます。  参考人の方々には、長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただきまして誠にありがとうございました。委員会を代表し厚く御礼を申し上げます。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時三十一分散会