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2004-11-15 第161回国会 参議院 行政監視委員会 3号 公式Web版

  1. 平成十六年十一月十五日(月曜日)    午後一時開会     ─────────────    委員の異動  十一月八日     辞任         補欠選任      澤  雄二君     浜田 昌良君  十一月十二日     辞任         補欠選任      松岡  徹君     藤本 祐司君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         山口那津男君     理 事                 荒井 広幸君                 後藤 博子君                 鶴保 庸介君                 岩本  司君                 浜田 昌良君                 松 あきら君     委 員                 愛知 治郎君                 加納 時男君                 狩野  安君                 北岡 秀二君                 佐藤 泰三君                 山東 昭子君                 田中 直紀君                 橋本 聖子君                 藤野 公孝君                 水落 敏栄君                 吉田 博美君                 岡崎トミ子君                 鈴木  寛君                 千葉 景子君             ツルネン マルテイ君                 津田弥太郎君                 藤本 祐司君                 蓮   舫君                 和田ひろ子君                 渡辺 秀央君                 浮島とも子君                 吉川 春子君                 渕上 貞雄君    国務大臣        法務大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(青少年        育成及び少子化        対策))     南野知惠子君        厚生労働大臣   尾辻 秀久君        環境大臣     小池百合子君        国務大臣        (内閣官房長官) 細田 博之君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(防災)        )        村田 吉隆君    副大臣        総務副大臣    今井  宏君        文部科学副大臣  塩谷  立君        厚生労働副大臣  衛藤 晟一君        経済産業副大臣  保坂 三蔵君    事務局側        常任委員会専門        員        白石 勝美君    政府参考人        内閣府政策統括        官        柴田 高博君        内閣府男女共同        参画局長     名取はにわ君        総務省行政評価        局長       田村 政志君        外務大臣官房国        際社会協力部長  石川  薫君        財務省主計局次        長        松元  崇君        文部科学省初等        中等教育局長   銭谷 眞美君        厚生労働省職業        能力開発局長   上村 隆史君        厚生労働省雇用        均等・児童家庭        局長       伍藤 忠春君        社会保険庁長官  村瀬 清司君        社会保険庁運営        部長       青柳 親房君        農林水産省総合        食料局長     村上 秀徳君        農林水産省生産        局長       白須 敏朗君        農林水産省経営        局長       須賀田菊仁君        国土交通省河川        局長       清治 真人君        環境省環境管理        局長       小林  光君        環境省環境管理        局水環境部長   甲村 謙友君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関  する調査  (政策評価の現状等に関する件)     ─────────────
  2. 山口那津男

    ○委員長(山口那津男君) ただいまから行政監視委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る八日、澤雄二君が委員を辞任され、その補欠として浜田昌良君が選任されました。  また、去る十二日、松岡徹君が委員を辞任され、その補欠として藤本祐司君が選任されました。     ─────────────
  3. 山口那津男

    ○委員長(山口那津男君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと思います。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 山口那津男

    ○委員長(山口那津男君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に浜田昌良君を指名いたします。     ─────────────
  5. 山口那津男

    ○委員長(山口那津男君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に政府参考人として、理事会協議のとおり、内閣府政策統括官柴田高博君外十五名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 山口那津男

    ○委員長(山口那津男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  7. 山口那津男

    ○委員長(山口那津男君) 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を議題といたします。  本日は、既に総務省、厚生労働省及び環境省から説明を聴取いたしております政策評価の現状等に関する件について質疑を行うことといたします。  質疑のある方は順次御発言を願います。
  8. 後藤博子

    ○後藤博子君 先ほど大分から急いで帰ってきまして、まだ息が弾んでおりまして、今日は我が大分県からの厚生労働副大臣衛藤晟一先生にも質問させていただきまして、大変光栄に思っております。また、お忙しい中、社会保険庁の皆様、そして特にまた南野大臣にもお越しいただきました。ありがとうございます。  行政監視委員会では本当に初めての私、質問でして、少し問題点がずれる場合もあるかもしれませんけれども、その辺は御指導よろしくお願いいたします。  また、文部科学の皆さんもよろしくお願いいたします。  では、今日は少子化対策に関する政策評価ということでお尋ねしますが、特にエンゼルプラン、新新エンゼルプランについてのお尋ねでございます。  少子化対策の中で特に重点的に取り組むことが必要な保育サービス等の分野について具体的な実施計画を定めた新エンゼルプランが今年度で最終年度を迎えます。新エンゼルプランではおおむね目標値を達成できているとのことですが、この目標値は市町村ごとの住民のニーズ調査に基づいて必要なサービス、サービス量を積算して出されたものだったのでしょうか。少子化対策について今後の国の施策の在り方を、財政責任と併せまして、その関係でお尋ねしたいと思っております。  では、本日は本当に衛藤厚生労働副大臣、よろしくお願いいたします。  地方版エンゼルプランの策定状況なんですが、国民のニーズに合ったサービスを提供していくためには、それぞれの自治体が必要とされるサービスの量について調査を行うなどして、その地域に合った地方版エンゼルプランを作成し、その数字を積み上げていくことで国全体としてのプランを組み立てることが不可欠であると考えます。  厚生労働省は、新エンゼルプランに代わる新新エンゼルプランをどのように作成していこうと考えていらっしゃるのでしょうか。作成、策定に当たっての方針を副大臣にお尋ねをいたします。よろしくお願いいたします。
  9. 衛藤晟一

    ○副大臣(衛藤晟一君) 私も、同じ大分の後藤先生から質問いただきまして、ありがとうございます。  エンゼルプランは、平成六年から、正に当時としては少子化対策を考えるということは本当に大変な中でやってきました。当初、今はまあ当たり前みたいな感じですけれども、国が子育て、少子化に対して関与するということ自身がおかしいんではないのかという意見がある中で進めてまいりました、ここにも荒井先生もおられますけれども。そういう状況でございまして、そういう中から大分ここまで来たということを思っています。  しかし、市町村の計画につきましては、今までは任意に策定をしてきたところでございますけれども、しかも、その策定をしてもらった地方版のエンゼルプランにつきましても全体の四割程度でございました。しかも、その内容も保育サービスにほとんど重点があるというような状況でございました。  そういう中で、新エンゼルプランも成立をしながら、それをステップアップする、パワーアップするために、昨年、次世代の育成支援対策推進法が成立をし、いわゆるプラスワンの実現を今頑張っているところでございます。そういう中で、私ども、地方のニーズを、もっとニーズ調査をちゃんとやった上で次世代の育成支援についてこの行動計画の策定が必要であるという具合に思っておりますので、そういうことを入れて新新エンゼルプランの策定に取り掛かる必要があるという具合に思っております。  とりわけ、今お話ございましたように、市町村におけるやっぱり具体的なニーズ調査あるいは市町村における行動計画の策定につきましても、そのようなニーズ調査をちゃんと的確に踏まえながら具体的な数値目標を作る必要があるという具合に思っているところでございます。新新プランはそのような形での具体的な数値目標を入れたものを作り上げる必要があるという具合に思っているところでございますんで、どうぞよろしくお願いいたします。
  10. 後藤博子

    ○後藤博子君 ありがとうございます。  新エンゼルプラン、その前のエンゼルプラン、それから新に代わりまして新新とステップアップをしている状況でございますので、本当にこれからの新新エンゼルプランは今のそのニーズに合わせたものとして策定しなければならないと考えております。新エンゼルプランから新新に移るこの時期に本当に地域のニーズを今、副大臣おっしゃいましたようにきちんと吸い上げて、すばらしいその新新エンゼルプランに持っていっていただきたいと切に願っているところでございます。  そのためには、その財政の責任ということが問われてくると思っております。昨年の児童福祉法の改正によりまして、平成十七年四月一日から、保育の需要の多い市町村について待機児童解消に向けて保育計画を作成することが義務付けられると聞いております。各自治体で必要とされるサービスはそれぞれ異なるため、保育サービスの基盤整備については各自治体が責任を持つということは重要なことであると思っております。ただ、そのために必要とされる予算については、国においてもきちんと財政責任を果たすべきだと考えております。  今三位一体関係でいろんなものが外されよう、あるいは一般財源化されようとしておりますが、やっぱりこれからのその新新エンゼルプランはちゃんとした財政責任も果たさなければいけないと考えます。それについての大臣のお考えを、副大臣のお考えをお伺いいたします。
  11. 衛藤晟一

    ○副大臣(衛藤晟一君) 仰せのとおりでございまして、今三位一体の中で地方六団体からはむしろ一般財源化しろという具合に指摘をいただいているところでございますけれども、今全体を見ましても、実は少子化対策というのは世界的に見ても日本の場合は非常に小さいという具合に思っています。それをもっと全体を入れて本当に実効あるものとするためにもパワーアップをしなければいけないと、地方のニーズも入れて、もっといろんな視点からやっぱり新新エンゼルプランにおいては見直す必要があるという具合に正直言って考えているところでございます。  そんな中で、児童待機、解消に向けてでございますけれども、各市町村がその保育計画を作るということを義務付けてお願いしているわけでございますけれども、まだ二万五千人の待機児童、とりわけそれが九十五の市町村で二万人を抱えるという具合に非常に偏在もしておるところでございます。人口増の市町村においては大変なやっぱり待機児童多いということになっているところでございますので、それらのことを含んで、昨年の児童福祉法の改正によりまして、何とかこれを解消しようということで地方における保育計画の策定を義務付けをしたところでございますけれども、当然のこととして、この財源につきましてはやはり引き続き私どもは国がちゃんと見ていくべきではないのかというふうに思っております。  六団体から出ている、地方六団体から出ているような形で、正直なところ、これを全部一般財源化するということになると、非常なアンバランスが生じてくるという具合に考えておりますし、またそれが実効あるものとなるかどうかということについて若干の疑問も持っているところでございますので、いずれに、どういう形になりましてもこの財源の確保について頑張っていくと。そしてまた、少子化全体につきましても我が国予算の規模としては非常に小そうございますので、これを相当ステップアップしなきゃいけないという具合に考えているところでございます。
  12. 後藤博子

    ○後藤博子君 ありがとうございます。力強い御答弁で、いただきました。本当にありがとうございます。  先生もこれまでいろんな面でこういうエンゼルプラン作成について当たってこられましたので、今後の期待をいたしますが、今、新新エンゼルプランも総合的に実感の持てる計画作りを推進し、また財政面も責任を持って当たるとお答えいただきました。  質問ではないんですけれども、これで、ずばりお聞きいたしますが、少子化に歯止めが掛けられるのかという、そこにちょっと私はまだまだ疑問が残っております。  なぜかといいますと、大分県は、私も女性の国会議員になって、大分県では五十六年ぶりに初めて女性の国会議員が出たということ、今日はここの会場の中にも、委員の中にも女性たちが委員として上がってきておられますが、まだまだ数としては少ない状況です。そして、社会において、ようやく女性たちが社会に認められ仕事をしていく中で、自分の生きがいを見付けたり社会の一員として頑張られるという時代がようやく来たわけですね。  ですから、そのようやく来た中で、今、逆に少子化になっていって、今度は女性に子供を産んでほしいというような、そういう状況になってきましたので、これは言いにくいんですけれども、今まで数値目標が、挙げてきましたし、いろんな、今日この質問に対して私も資料を見させていただいたんですけれども、どちらかといえば、これ大変失礼なんですけれども、何か男性中心に考えてきたような思いがいたしております。  数値目標だったりあるいはサービスの量という、それを確保できればいい、あるいは財政責任をそこで数字的に取ればいいという、そういうことだけでは女性はなかなか結婚に夢を持って子供も産もうかというところまでいかないと思っておりますので、最後に、大臣、一言、副大臣の御決意を、女性に対しての御決意を述べていただければ有り難いんですが、大変質問に挙げておりませんで申し訳ありません。よろしくお願いいたします。
  13. 衛藤晟一

    ○副大臣(衛藤晟一君) 仰せのとおりでございまして、エンゼルプラン、新エンゼルプラン、それから次世代育成支援対策というふうに続いてきました。最初はとにかく保育重点でございました。そして、いかに働きやすくするかということでございました。その後やってきたのが、仕事と育児の両立ということについてお願いしてきました。  その中で、やはり重点的にやってまいりましたものは育児休業制度の充実でございました。まだまだ育児休業制度につきましても、なかなかこれが取られておりません。そして、目標を掲げて、次世代育成支援対策においては、男性が一〇%、女性が八〇%という具合に目標を掲げながらこれをやっているところでございますけれども、どうもその二つだけで足るのかなということになりますと、今、委員、先生御指摘のとおり、本当に結婚や子育てに夢を持って、女性がそういう気持ちになるということが一番必要じゃないですかという御指摘ありましたけれども、それらの対策がうんと必要ではないのかというふうに思っております。  そういう意味では、やっぱり子供に対する直接的な支援だとか、それから女性が、実はいろいろ調べてみましても、いきなり子育てと仕事とという、どちらかって選択をする前に、実は仕事と結婚という選択をされているようでございますので、それも入れてやっぱりもう一回少子化対策については考える必要があるんではないのかという具合に思っている次第でございます。
  14. 後藤博子

    ○後藤博子君 突然のコメントをいただいたにもかかわりませず、本当に副大臣、ありがとうございました。今後とも大分県を代表する副大臣として頑張っていただきたいと思います。私も御指導よろしくお願いいたします。ありがとうございました。  では、今、保育のことを中心にお尋ねいたしました。私たち子供を持つ身では、保育であろうと幼稚園であろうと、やはり同じ子育ての場面では同じことでございますが、次に文部科学省にお尋ねしたいと思っております。  新エンゼルプランでは幼稚園を地域の幼児教育の教育センターとして位置付け、預かり保育や子育て支援事業などを実施することとしています。子育てにおいて幼稚園が重要な位置を占めていることは、総務省が政策評価に際して実施したアンケート調査の結果にも表れております。例えば、地域で子供を育てる教育環境の整備の分野においては、五三・三%の人が幼稚園による子育ての支援の充実を望んでおります。この分野でも最も多い意見となっております。  幼稚園が子育ての受皿として機能するためには、幼稚園に通わせる際の経済的負担をできるだけ軽減しなければならない。そして、このために制度として幼稚園就園奨励費補助制度があります。これは、保護者の所得状況や通園する子供の数に応じて、園児一人につき年額で、およそですが、五万から二十五万円を上限とした補助を受けることができるという制度です。公立幼稚園の数が少なく幼稚園児の八割が私立幼稚園に通っている現状において、この補助は園児を持つ保護者にとっては大変切実なものです。  しかしながら、就園奨励費補助金は、地方六団体が廃止して税源移譲すべきとする国庫補助負担金の一つに入っています。三位一体改革に伴う教育分野の国庫補助負担金の税源移譲に関しては、義務教育費の問題が大きく取り上げられているのに対しまして、この就園奨励補助金の問題は余り議論されていないように思います。しかし、就園奨励補助金が仮に廃止され一般財源化されれば、就園奨励事業が縮小いたしまして、幼稚園児を持つ保護者の負担が増大するおそれがあります。こうなりますと、子供を、じゃ、二人目、三人目を産もうかと思ってもなかなかちゅうちょしてしまうのが現状じゃないかと思います。教育負担の軽減によって子育てをサポートしようとする現在の少子化対策の流れに完全に逆行しかねないと心配をしております。  文部科学省は就園奨励費補助金の税源移譲に反対しているとも承知しておりますが、今後、議論にどのような見通しを持って臨まれるのか、御意見をお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
  15. 銭谷眞美

    ○政府参考人(銭谷眞美君) お尋ねのございました幼稚園就園奨励費補助金でございますが、これは幼稚園児の保護者の経済的負担の軽減を目的とした就園奨励事業を実施をする地方公共団体に対しまして国が必要な経費を補助するものでございます。この事業は、幼稚園教育を希望するすべての者に対して就園機会を保障する重要な役割を担っていると考えております。  仮にこの補助金が一般財源化されるということになりますと、市町村の財政事情等によりまして就園奨励の事業が縮小され、保護者の負担が増大をし、幼児の就園機会が失われることや、小学校以降の教育にも影響を及ぼすことが懸念をされているわけでございます。  幼児期は人間形成の基礎が培われる極めて重要な時期でございますし、特に、後藤先生のお話にもございましたように、幼稚園児の約八割が保育料の高い私立幼稚園に通っていることを踏まえますと、こうした幼児の就園機会を保障するために国の責務として補助を行うことは必要であると考えております。  幼稚園就園奨励費補助金につきましては、このような本補助金の重要性や教育論に立った国と地方の役割論などを踏まえまして、引き続き検討してまいりたいと思っております。
  16. 後藤博子

    ○後藤博子君 ありがとうございます。本当に現場のお母様たちあるいは園を維持している園長先生たちが非常にこの点は困っておられますので、引き続き前向きな検討をよろしくお願いしたいと思います。ありがとうございました。  次に、総務省にお尋ねをいたしたいと思います。  時間の関係上、質問の内容はお渡しをしておりますので、ちょっと読むことを割愛させていただきたいと思いますが、大きな項目の質問の要点は、国の次世代育成支援施策と地方分権、そして三位一体改革との整合性についてお尋ねしたいんですが、それだけでよろしいですかね。中身読みませんけれども、時間の都合上。  総務副大臣にということでございますが、大変失礼ですけれども、よろしくお願いいたします。
  17. 今井宏

    ○副大臣(今井宏君) 後藤委員さんにお答えを申し上げます。  ただいま御質問ございましたように、子育て支援あるいは児童虐待防止等々のお子さんに関する大変な関心というのは極めて高い行政分野だと思っておるわけであります。したがいまして、関連する国庫補助金が一般財源化された場合であってもこれらの対策が後退することは考えにくいと思っております。  私は埼玉県の草加なんですが、今朝、埼玉新聞でも報道があったんですが、埼玉県知事も、それからさいたま市、政令市ですが、市長も昨日会見をやっておりまして、一般財源化されても決して対策は後退させぬと、こういうことで強い意思表示もあったわけでございます。  加えまして、保育所におきましては、保育を実施する義務が地方自治体に課せられているわけでございますし、次世代育成支援対策推進法では、国の行政指針に則しまして行政側が行動計画を策定するということが義務付けされているわけでございます。このように、法令上明確化、地方自治体の責務が明確化されているわけでございますので、国が所要の財源を確実に保障することによって行政水準は担保されるものだと思っております。  万が一、地方自治体がこれらの責務を十分に果たさないケースが生じた場合には、国は地方自治法等に基づきまして助言あるいは是正の要求等の関与を行うことができているわけでございます。水準はしっかりと保持できるものと確信をしております。
  18. 後藤博子

    ○後藤博子君 ありがとうございます。  質問の内容を本当に前もってお渡ししておりましたので、中身を読まずに質問させていただきましたことを、失礼をお許しいただきたいと思います。  昨年の地方自治体は、予算編成に当たりまして、補助金がすぐ廃止される一方で財源となる税源がすぐに移らなかったということで、大変昨年は苦労をいたしました。仮にこのまま三兆円の補助金が廃止されるとしても、地方自治体は昨年の二の舞をするのではないかとちょっと心配をしておりますが、その辺はいかがでしょうか。簡単にお答えをお願いいたします。
  19. 今井宏

    ○副大臣(今井宏君) その件で保育料金が上がったではないかという御批判もいただいておりますが、これと一般財源化されたということはまた別の問題、次元でありまして、それぞれの自治体が、国もそうですけれども、行政改革を積極的に進めている、その分野であると、このように認識しております。
  20. 後藤博子

    ○後藤博子君 どうも大臣、ありがとうございました。今後ともまた前向きな取組をよろしくお願いしたいと思っております。  さて、今日は、本当に日ごろから敬愛してやまない南野内閣特命大臣に今日お越しいただいておりますので、省庁間の連携を要する少子化対策推進のリーダーシップを取っていただきたいという観点から質問をさせていただきます。ありがとうございます。  政府が六月に閣議決定いたしました少子化社会対策大綱には、内閣を挙げた取組の体制を整備すること、重点施策についての具体的実施計画として平成十六年中に新新エンゼルプランを策定することなどがうたわれております。政府には、少子化対策が国全体の緊急課題であり、政府全体で取り組むべき重要課題との基本的な認識があると思います。現状では地方版エンゼルプランですら多くの市町村で策定できない状況にあります。市町村の中には、税源の移譲がないと財源の当てがないところがたくさんございます。このような段階で子育て支援関連サービスに充てられる補助金をほぼ全面的に廃止しようとすることは余りにもちょっと無謀ではないかと考えておりますが、少子化対策担当大臣としての見解をお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
  21. 南野知惠子

    ○国務大臣(南野知惠子君) ありがとうございます。日ごろから後藤先生とはいろいろなことでお話合いができたと思っておりますが、今日また御質問をいただきました。  子供を持つということについては、もうかねがねお話ししてまいりましたが、その価値観、それをどのように高めていったらいいのか。我が国では子宝という言葉があるぐらい子供に対する敬愛というか、それは続いていることだと思っております。何物にも代え難いものであるというところの観念から、我々、社会的ないろいろな課題についてもそれを取り扱っていっているわけでございますけれども、現代社会においても子供の命に対する価値観というのはやはり大切にしていかなきゃならないことだと。  仕事と子育ての両立というのがもう一つ一方で考えなきゃいけない課題になってきていると思います。多くの女性の方々の仕事への価値観とそれから子育てへの価値観と、それをどのように対応させていき、両方とも成立させていったらいいのかというようなことも大きな課題であるかというふうに思っております。子供を産み育てるその価値観と喜びを共有できるようにというのが大きなポイントであるかなと思っております。  そして、お尋ねになられた問題点につきましては、補助金のお話もございましたが、今、総務省の方の方からのお話もございました。国としてのかかわりと同時に、地方自治体、県、市町村における子育てに関しては、これはもうその自治体の中の計画に取り込まれていかなければならない課題であり、今申しましたような子宝という観点からはおろそかにできない予算配分ではないかなと、そのように思っております。  さらに、このような視点も含めまして、政府は、少子化の流れを変えるための施策、それの総合的な指針といたしまして、本年六月に少子化社会対策大綱、これを先ほどお話しになられました閣議決定したところでございます。この大綱に基づきまして、総理を会長とする少子化社会対策会議を中心に、各関係省庁の連携、緊密に取りながら、国の基本施策としての少子化対策、それに力を入れて邁進していこうというふうに思っております。
  22. 後藤博子

    ○後藤博子君 ありがとうございました。  女性のやっぱり先頭に立っていただく南野大臣にお尋ねをいたしまして、女性の目覚ましい社会進出を後押しをしていただきたい、そして片方では、やはり子供を産み育てるという女性の、もう男性にはない性の大切さも是非訴えていただければ女性にとって有り難いと思います。まだまだ女性たちは、子供を産んだその瞬間がどれだけ最高にすばらしいことかを知らない女性が多くあるのが非常に私は残念でなりません。社会で仕事をすることと、そしてやはり自分で子供を産むという女性ならではの性の大切さを大臣からも訴えていただければ有り難いと思っております。本当にありがとうございました。  時間が押してまいりましたので、次に進めさせていただきたいと思います。  本日は、社会保険庁から村瀬長官、そして青柳運営部長においでいただいておりまして、本当にお忙しい中、ありがとうございます。  今、国民の年金の問題がいろいろな面で取りざたされておりまして、なかなか、国民年金の未加入とか未納者というのが存在しておりまして、納付率を上げること等が叫ばれております。  平成十九年に納付率の八〇%の達成を目標としております社会保険事務所の今後の、八〇%というのは非常に難しい数字なのか、あるいは達成できる数字なのかということがあるんですけれども、質問の中身をはしょってしまいますが、八〇%の保険料納付率目標の達成について、社会保険庁の認識をお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
  23. 青柳親房

    ○政府参考人(青柳親房君) 国民年金の保険料の納付率についてのお尋ねでございます。  ただいまお尋ねにもございましたように、平成十九年度に八〇%回復という当面の目標を設定いたしまして、納付率の低下要因に応じた対策を講じるということで取り組んでいるところでございます。特に、今般、これらの取組を着実に実施するために、年次目標を盛り込みました行動計画というものを、地域の特性を考慮し、各社会保険事務局それから社会保険事務所ごとに策定をいたしまして、これに基づきまして、まず十九年度までの年度別の目標納付率を定めるとともに、平成十六年度の具体的な対策ごとの月別の行動目標を設定したところでございます。  この行動計画に基づきまして、今後、まずは事務局あるいは事務所という現場で自ら進捗管理をしてまいるわけでございますが、さらにそれを本庁の方でもヒアリングをする、あるいは現地指導によってバックアップするというような形で問題点の逐次解決を図ってまいりたいというふうに考えております。
  24. 後藤博子

    ○後藤博子君 ありがとうございます。  社会保険庁もいろんな問題を抱えていらっしゃるので大変だと思いますけれども、今の社会の中では社会保険庁に非常に注目を国民の皆さんがしておりますので、よろしくお願いしたいと思います。  次は、もう村瀬長官にお尋ねをいたしたいと思います。定員の配置の問題もお尋ねしたかったんですけれども、時間の関係上、時間がなくなってしまいましたので、村瀬長官にお尋ねします。  民間企業経営経験者としてということで、非常に私どもは期待をしております。  PDCAサイクルという言葉はもうもちろん御存じだと思います、プラン・ドゥー・チェック・アクションという四つの頭文字を使ったんですけれども、国民年金保険料の納付率の向上について、企画、経営経験、企業経験のお持ちの長官の観点から、社会保険庁の改善も含めた管理活動について率直な御意見をお伺いいたします。  よろしくお願いします。
  25. 村瀬清司

    ○政府参考人(村瀬清司君) まずお断りですが、民間といいましても私、三十四年間一社だけの経験でございますので、その一社の経験に基づきまして社会保険庁との関係をお話し申し上げたいと思います。  率直に申し上げまして、来まして一番初めに感じましたのは、ガバナンスが全くなっていないという点でございました。具体的には何かといいますと、社会保険庁は実施省でございまして、実施省であれば本省が個別のところまでしっかりと内容を把握して物事を考える、こういう仕組みができているのは当然かと思っておりましたが、残念ながら、本庁と事務局、事務所の関係からいきますとその部分が欠けていたということでございます。  具体的にちょっとお話し申し上げますと、本庁は事務局、事務所に対して指示を出します。基本的に、民間では指示が出せるのは社長だけでございまして、それ以外の人は出せないと。それがいとも簡単に課長、課長代理名で、課長補佐名で指示が出たと、こういう現状でございます。一方、じゃ現場はどうかといいますと、事務局、事務所ではそれなりの事業計画は作っておりましたけれども、本件については詳細なところは本庁まで報告はなされておりませんでした。  したがいまして、具体的な徴収対策につきましては、個別にはいろいろうたわれておりましたけれども、実は何が効果的であったのかということについては現場中心でやっておりまして、そのノウハウは本庁にはたまっておりませんでした。また、国民の皆さんの対象者につきましても、所得情報が十分把握できないまま短期未納、長期未納という区分けのみで収納対策を講じたと、こういうのが現状でございました。  したがいまして、今回、十九年度までの行動計画を立てたわけでございますけれども、この行動計画は何かといいますと、事務局、事務所が行動計画の進捗状況について自らチェックをいたしまして、その取組状況につきまして本庁へ報告する、これを毎月報告する義務付けをいたしております。一方、実績、取組状況をオープンにすると同時に、好取組等につきましては横展開をするために各事務局、事務所へ発信する仕組みを入れてございます。また、平成十六年十月からは、市町村との税情報の交換によりまして、免除申請の徹底であるとか、所得のある方につきましては電話督励、訪問、催告状、最後は強制徴収というビジネスシステムの仕組みまではできる形になってございます。  したがいまして、平成十九年度までにこの仕組みをしっかり位置付ければ、先ほどお話ありました八〇%への達成のプログラムは可能ではなかろうかと、このように私自身は考えております。  以上でございます。
  26. 後藤博子

    ○後藤博子君 ありがとうございました。  村瀬長官のリーダーシップ、今後とも期待しております。どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。  時間がもうなくなりまして、私の持ち時間ないんですが、水落先生にちょっとだけ、一分だけ今時間いただきました。本当はその後に環境省と農林水産省の御答弁をお願いしておりましたけれども、問題だけ投げ掛けて終わります。  今、私たちは食育の問題で食の安全等をやっておりますが、農家におきましても農薬を少なくしたりとかいうことで、消費者の方々に安全で安心なものを提供したいということの取組の一環で、卸売市場に生鮮食料品が入ったときに、トラックから出てくる排気ガスによって、せっかく農薬やらいろんな薬もなくし、自然のものを茶の間に届けたいという思いが、卸売市場の中のディーゼルエンジンの排気ガスによってたちまちに汚染されてしまうという現状がございます。それに関しまして今日質問したかったので、次回時間がありましたら環境省と農林水産省に質問させていただきますので、今日のところは答えをいただかずにおきます。大変申し訳ありません。よろしくお願いいたします。  水落先生、ありがとうございました。  これで全般的な質問を終わります。社会保険庁の皆様もありがとうございました。答弁に十分に時間を費やせなかったことをおわび申し上げます。本日は本当にありがとうございました。  終わります。
  27. 水落敏栄

    ○水落敏栄君 私は、七月の選挙で初当選させていただきました自由民主党の水落敏栄でございます。  初めて質問させていただきますが、政策評価書の内容に基づくものではございませんので、まずそのことをお許しいただきたいと存じます。  まず初めに、今年は度重なる台風による暴風や豪雨によりまして多くの被害が発生をいたしました。また、十月二十三日夕刻、阪神・淡路大震災より激しいと、こう言われております、震度七を記録する地震が新潟県中越地方を中心に発生いたしました。これらの災害により不幸にもお亡くなりになった方々に対し、衷心より御冥福をお祈り申し上げたいと存じます。  なお、中越地震の被災者に対し、去る十一月六日、天皇、皇后両陛下は、長岡市、小千谷市、川口町を訪問されて、お年寄りや子供たち一人一人と握手されて、元気でいてください、頑張ってください、こうお励ましの言葉を述べられました。被災された方々は、本当に励ましになった、生きる希望がわいてきた、こう話しておられました。私事で恐縮でありますが、私の出身地は被災地の一つである十日町市でございまして、被災者の方々のお気持ちが痛いほど分かるだけに、こうした両陛下のお心遣いに心から有り難く、感謝の気持ちで一杯であることを申し述べさせていただきたいと存じます。  さて、前置きが長くなりましたが、本日は新潟県中越地震の被害状況や復旧見込みなどをお聞きした上で、今後の災害復旧支援策について質問したいと思いますので、よろしくお願いいたします。  新潟県中越地震の被災者たちは、これからの豪雪時期に向けて一日も早く家に帰り、その準備をしなければなりません。しかし、家が壊れたり、また壊れていなくても電気、ガス等のライフラインや道路の損壊などから、帰りたくても帰れない状況が続いております。自動車やテント、あるいは公民館や学校の体育館等という公共施設の中での避難生活が長く続き、度重なる余震への恐怖と今後の生活に対する不安等もございまして、被災者たちは心身ともに疲労こんぱいしている状況であります。国として一日も早く被災者の気持ちに明るい希望を与えられるような施策を早急に実施することが求められております。現在、以前に比べると避難している人数は減少してきたようでありますけれども、まだまだ家に帰れない方が多くおられます。  そこで、まず初めに、現在までの避難者の数、住宅に困っている人たちの仮設住宅等への受入れ方針、鉄道、道路、電気、上下水道等の被害状況と現在までの復旧状況について御説明をいただきたいと思います。  また、中越地方は魚沼産コシヒカリ、ニシキゴイ、闘牛などの産地として有名でありますけれども、十二月下旬には根雪となりますので、それまでに来春の農作業に向けた復旧工事を可能な限り行っていただきたいと考えております。  現在までに判明している農林水産関係の被害状況と今後の復旧対策等について、防災担当である内閣府そして農林水産省、それぞれお答えをいただきたいと思います。  なお、時間の都合上、簡潔に御答弁をお願いしたいと存じます。よろしくお願いします。
  28. 柴田高博

    ○政府参考人(柴田高博君) 今回の地震におきまして大変な被害が被っているところでございまして、委員の先生も御地元ということで、大変本当に御苦労さまであるということを拝察いたします。  避難者数、最大で十万人を超えておられました。おかげさまで、ライフラインの開通等によりまして、昨日の十六時現在時点では一万一千八百三十三名という状況になってございます。  また、応急仮設住宅につきましては、厳しい冬が待っておりますので、できるだけ早く必要数を確保するということで、今、現地、県の方では必死になってその準備を進めているわけでございまして、市町村の要望戸数、三千六百五十戸ございましたが、現在、三千三百九十八戸が既に着手、建設等に入っておるところでございます。  鉄道につきましても、御存じのとおり、新幹線、上越新幹線の越後湯沢―長岡間が不通、代行バスの運転をいたしているところでございますが、在来線につきましても一部不通の状況が続いてございます。  道路につきましても、高速国道、北陸道、関越道、直轄国道は全線一般車両が開通可能でございますが、県管理の国道及び県道につきましては百二十七か所が応急復旧済みでございますが、残る通行止めが九十五か所、また市町村道につきましても二千百か所の被災を受けている状況でございます。  電気につきましても、二十八万戸の供給支障が生じてございましたが、現在では山古志村など一部の地域、約千六百五十戸を除いてほぼ復旧いたしてございます。ガスにつきましても、五万六千八百戸の供給支障でございましたが、十五日九時時点で七千三百五十戸という具合になってございます。水道につきましても、十三万戸の断水が十四日の十二時時点で三千四十八戸まで減ってございまして、復旧率が九七・六%という具合になっているところでございます。下水道につきましても、一万三千戸の使用不能が、昨日時点では川口町等約千六百戸が利用できない状況でございます。  国といたしましても、地元、県、市町村と一緒になりまして、最大限このライフラインの復旧には努めてまいりたいというふうに考えております。
  29. 須賀田菊仁

    ○政府参考人(須賀田菊仁君) 農林水産業関係の被害状況でございます。  現時点で総計約千三百億円でございまして、このうち農地と農業用施設、農地が約四千か所、農業用施設が約一万か所でございまして、九百億円となっております。これは、阪神・淡路が約九百億円、それから北海道の南西沖、いわゆる奥尻島が約七百億円でございましたので、平成以降の地震被害としては最大のものでございます。  私ども、先生おっしゃられましたように、もう雪が参りますので、応急措置、応急工事を推進いたしますけれども、農業用施設への災害対策としては、査定前着工、九日現在で十一か所承認をしてございます。査定前に着工して、早く復旧をしたいというふうに思っております。  それからあと、ニシキゴイでございますとか肉用牛の被害につきましては、現在ヘリで移動を促進をしておりまして、このうち肉用牛につきましては、牧草を国の牧場あるいは県の牧場から順次配付をしているところでございます。  あと、被害が明らかになりましたら、共済の早期支払とか融資の活用等を行っていく予定でございます。
  30. 水落敏栄

    ○水落敏栄君 ただいまの御説明のように、今回の地震による被害が広範囲にわたって、しかも被害額も甚大であります。現行法の枠内で国として被災地に対しどのような支援の手を差し伸べることができるのか、お聞きをしたいと存じます。  政府は、十月二十三日から被災者生活再建支援法に基づく被災者生活再建支援金支給制度を新潟県に適用いたしました。また、二十六日に村田防災担当大臣は、同法の弾力的な運用の具体的な適用範囲を定める文書を近く関係自治体に通知する、こう発表いたしております。細田官房長官も、既に弾力的な運用はしているけれども、きめ細かく対応する必要があり、法改正が必要かも含めて検討する旨の発言をいたしております。  同法の全壊は、家屋の基礎構造物が損壊したこととされておりますが、損壊していなくても悪臭が耐え難いなどの家屋には現在でも全壊として取り扱うよう対象範囲を広げております。政府は今回の震災に対し、どのような弾力的な運用を考えているのか、御説明をいただきたいと思います。
  31. 柴田高博

    政府参考人(柴田高博君) 被災者生活再建支援法基準の適用について弾力性を持たせるということでございますが、七月の新潟、福井の豪雨によりまして大変な大水害が起きました。その後、台風等によります風水害の被害によりまして日本列島、いろいろと大変な状況で被害を受けたわけでございますが、そのときに言われましたのは、被災者生活再建支援法というのは地震を対象としているんではないかと。地震の場合ですと、傾きが、家が何度傾いた、あるいは基礎がこうやられた、あるいはこういう格好になっている、非常に分かりやすい基準でございますが、水害の場合には、床上浸水をしている、それの認定がなかなか難しいということが御指摘をいただいてございました。また総理からも、被災者生活再建支援法を積極的に活用するようにという御指示をいただいたわけでございます。  そういう意味で、我々内部で検討いたしまして、先月、地方公共団体に対しましてその弾力的な運用につきまして通知をいたしたところでございます。これは、そういう意味では浸水、床上浸水を主に考えてございまして、具体的には、浸水によりまして畳が吸水し膨脹した場合、床がもう損傷したものという具合に見ていただいて結構でございますということ。あるいは、浸水が低くても、壁内部のパネルや断熱材が水を吸い込みまして壁の全面が膨脹している場合には、内壁全面が損傷したという具合に取り扱うということ。あるいは、三つ目でございますが、台所の流し台、浴槽、洗面所、便器などの設備は、浸水によりまして衛生設備としての機能を喪失する場合があります。その場合、その設備の損傷として取り扱うというような弾力的な取扱いを通知いたしたところでございまして、これによりまして、支援法の積極的な活用を図ろうとしたものでございます。  地方団体におきましては、この通知の趣旨を十分お踏まえいただきまして、地域あるいは被害の実情に応じた支援法の積極的な活用を図ることによりまして、生活再建支援を進めていただきたいという具合に考えているところでございます。
  32. 水落敏栄

    ○水落敏栄君 この法律ですけれども、今年度から、全壊世帯の場合で最大三百万、大規模半壊世帯で最大百万に支援金の支給限度額を増やしました。しかし、支援金には、従来より、所得制限や年齢制限が設けられておりますので、実際どの程度の割合の方が支援金を手にすることができるのか。  同法によりますと、年収五百万以下の世帯であれば無条件、五百万から七百万円では、世帯主が四十五歳以上又は要援護世帯、七百万円から八百万円では六十歳以上又は要援護世帯という支給制限措置が設けられております。しかし、平成十一年の総務省の全国消費実態調査によりますと、一番支援金が必要だと、需要が多いと、こう思われる三十歳から五十歳代の平均年収が六百万から八百万でございますから、そういたしますと、この年代の人は支給対象以外、こうなるわけであります。また、年収は前年の年収でありますので、被災状況によっては収入源を失っている人も多いわけでありますが、こうしたことを考えて、家庭環境や被災状況を一切考慮せず一律に年収の基準だけで振り分けする、こういうことには問題があろうかと思います。  本当に支援金を必要としている方に支給できるように、官房長官が述べられた法改正が必要かも含めて、検討する際には、是非この年収基準の弾力的な運用についても検討していただきたいと考えております。  本当は、これは大臣にお聞きしたかったんでありますけれども、大臣がいらっしゃらないと、こういうことで、内閣府としてはどういうふうなお考えをしておられるか、お伺いします。
  33. 柴田高博

    ○政府参考人(柴田高博君) 現状につきまして御説明させていただきますが、今委員御指摘のとおりでございまして、支援法は生活基盤に著しい被害を受けたということのみでございませんが、だけではなく、経済的理由や高齢等の理由で自力により生活を再建することが困難な真に支援が必要な方について、その自立した生活の開始を支援することを目的といたしております。そういう意味で、一定の所得制限を設けているところでございます。  収入要件の設定に当たりましては、委員御指摘のとおり、四十五歳以上の世帯あるいは六十歳以上の高齢世帯、要援護世帯につきましては所得要件を緩和させていただいてございます。本制度は、また対象世帯等の認定も、被災日を基準といたしているために、基準とする収入も前年収入を用いておるという状況になっているということでございます。  そういう規定の中で、この法律の適用ができるだけ多くの方々に適用され、被災者の支援につながっていけるようにという具合に考えているところでございます。
  34. 水落敏栄

    ○水落敏栄君 委員長、それから、もう農水省さんに対する質問ございませんので、お帰りいただいても結構でございます。  この支援金、御承知のように、建物の解体とか撤去費、あるいは当面の家財道具の調達等々に限られておるわけでありまして、住宅本体の建設には利用できない。そのため、新潟県では、この支援金に最高百万円を上乗せして、住宅本体の新築や補修にも使えるようにしたわけであります。また、同法の支給外である家の半壊に対しても、最高五十万円を支給することにいたしました。  これに対しまして、私は、泉田新潟県知事から次の要望をいただいております。ちょっと朗読をいたします。  被災住民が避難所を退去する際には、仮設住宅に入るより自宅を修理して、自宅に戻った方が、その後の生活の再建が円滑に進むことは自明です。しかしながら、現在の国の制度では、仮設住宅を建設する際、一戸四百万程度には公費を支出できるものの、自宅の修理には公費の支出ができないこととなっています。同じお金を使うなら、被災住民がより早く生活を再建できる使途、住宅修理、生業再建等に公費を使うべきであり、この点を至急に改善されるよう強く要望します。  このような内容の要望書をいただいております。  住宅は財産でありますから、個人の財産形成に税金を使うことはできないという考え方もあることは分かります。しかし、災害が起こらなければ何らその必要性はなかったわけでありまして、支援金を受給して住宅を再建したとしても、新たな財産を形成するという意味ではなく、失った財産を復元する、こういうことであります。  災害救助法による住民の応急修理費の支給は知っておりますが、支援金を住宅の建設等にも使えるようにすべきでないでしょうか。  この所見が、大臣の所見が聞けないのは誠に残念でありますけれども、新潟県知事のこの悲痛な要望、これは既に大臣にも届いていると思いますので、内閣府はどのように対処するおつもりなのか、お伺いしたいと存じます。
  35. 柴田高博

    ○政府参考人(柴田高博君) 新潟の、地震の被災地でございます新潟におきましては、非常に厳しい冬、冬季が、厳しくまた長い冬の季節が近付いております。一日も早く被災者が生活環境の安定を図っていただきたいと考えておりまして、震災が発生以来、政府といたしましても、村田防災担当大臣の下に非常災害対策本部を設置しまして、連日被災者支援のため、あるいは復旧のための会議を開いてやってきたところでございます。  特に、我々、まあ大臣もそうですけれども、十万人もの、あるいはまあ今は一万数千人まで減りましたけれども、被災者の皆様があの厳しい環境の中で避難所におられるというのは大変だろうと思います。プライバシーもない、肉体的にも精神的にも大変厳しい状況の中で御生活いただいておりますので、できるだけ被災者の皆様の生活の質の向上につながるような施策ということで、ホテルを借り上げたり、旅館を借り上げたり、温泉も借り上げたり、そういうところにお年寄りの皆さんに行っていただくというようなことで、何とか被災者の皆さんがお病気になられたりすることのないように、また元気が出るようにということでやってきたわけでございますが、特にやはりおうち、家をなくされた皆様方には、厳しい冬を越さなくちゃいけませんので、避難所にそのまま越していただくというわけにいきませんので、仮設住宅の建設に努めているところでございます。  また、委員が今御指摘のように、すべてを仮設住宅で対応するというのも非常に不合理でございます。現実的でもございませんので、これにつきましては災害救助法に基づきます応急修理、五十一万九千円という制度がございます。これを本格的に今回充てました。ただ、ここは豪雪地帯でもあるということで、それを六十万円まで引き上げて修理をさせていただくということにいたしておるわけでございます。
  36. 水落敏栄

    ○水落敏栄君 分かりましたけれども、余り納得はできないわけでありますが。  次に、激甚災害の早期指定についてお尋ねをいたします。  現在、災害による地方財政の負担を緩和して、また被災者に対する特別の助成措置を行うために、激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律が施行されております。この法律により激甚災害に指定されますと、自治体が行う災害復旧事業等への国庫補助のかさ上げや、中小企業に対する低利融資など、特別の財政措置、財政助成措置が講じられるわけであります。  そこで、通常この手続を行いますと、指定されるまで早くても災害発生から二か月から三か月掛かってしまうわけでありますけれども、早急な復旧事業を行うためには一日も早くこの指定が決定されることが求められることから、政府は激甚災害の指定を一か月程度に短縮する方針で、今回の中越地震から適用する方針であるというふうに新聞等で報道されております。  本日で地震発生から二十三日がたつわけでありますけれども、現在の指定に向けた進捗状況と指定見込み時期等について御説明いただきたい。  どうぞ簡単にお願いします、時間の関係がありますので。
  37. 柴田高博

    ○政府参考人(柴田高博君) 通常でございますと、被災地の市町村あるいは県の方から被害見積りを出ささせていただきますが、今回大変大きな災害でございまして、職員の皆様方応急復旧でてんやわんやの状況でございますので、村田防災担当大臣から、国土交通省や農林水産省など国の職員が直接出掛けていって調査をしろという御命令をいただいて今やっているところでございます。  これまでの状況から判断しますと、全国規模の激甚災害でございます本激に当たる可能性があるものという具合に考えておりまして、今月中の指定に向けて鋭意作業を進めております。
  38. 水落敏栄

    ○水落敏栄君 是非、今月中に指定されるようにお取り計らいいただきたいと思います。  次に、特別立法措置の必要性についてお尋ねしたいと思っています。  阪神・淡路大震災のときには、十六本の特別立法等によりまして、財政・税制上の特例を始め、各種の特別措置が講じられました。その後、今後の大規模災害に備え、十六本の法律の中で比較的定型的に立法措置が必要となると思われる特別措置については、特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置に関する法律で恒久化されました。  しかし、この法律の中には、阪神・淡路大震災に対処するための特別の財政援助及び助成に関する法律で特例措置をしたような財政・税制措置等については恒久化されませんでした。財政・税制措置等については被害の態様の、地域の実情等に応じて初めて具体的に定められる性格のものであるというのが理由でございました。  したがいまして、今回の地震についても、被害の甚大さにかんがみ、阪神・淡路大震災のときのような財政支援等に関する特別立法の措置を講じていただきたいと思っております。この件については知事からも要望を受けております。これも極めて重要なことでありまして、私の質問の中でもこのことが一番気になっておりまして、是非、阪神・淡路大震災と同様に特別立法の、作って被災地の救済、復興支援をしなければならない、こう思っておりまして、これはもう防災担当の村田大臣に是非御所見をと思っておりましたけれども、残念至極であります。どうか内閣府としての考え方をお聞かせください。
  39. 柴田高博

    ○政府参考人(柴田高博君) 政府といたしましては、先ほど御答弁いたしましたように、現在被災者に対する応急的な救援活動といいますか、応急的な対応に努めているところでございます。  今御指摘の特別立法の件でございますが、県の方とも我々よく調整を取りながらやってきているわけでございますが、被害の実態が、どこがどういう実態、状況になっているのかということ、この把握を急いでおります。また、具体的にどこの点でどういう御要望があるかということにつきまして、これらの地元の復旧・復興要望をお聞きしながら、当面は激甚災害の早期指定だとか現行制度の最大限活用ということで迅速な対応を図ってございますが、これらを伺った上でいろいろと考慮をしていくことが重要であるということに考えてございます。
  40. 水落敏栄

    ○水落敏栄君 最後に、私の地元である十日町市の実情についてお話をしたいと思いますけれども、十日町地域においても今回の震災による犠牲者は六人に達しました。そのうち五人は過労やストレスに起因するショック死であります。長い避難生活において体調を崩す方も多いことから、医療体制の充実が求められているところであります。  が、しかし、市の医療を支えてきた中核病院であります十日町病院と厚生連中条病院も甚大な被害を受けて、入院している患者さんは転院しなければならない、こんな状況であります。両病院が機能しなくなったことで、市には入院設備の整った病院が皆無になったと言えるわけであります。これは、厳しい冬を迎える住民にとっては正に死活問題であります。  本日は新潟県中越地震を、被害状況をお聞きしながらその対策についてお伺いいたしましたけれども、被災者が本当に安心して冬を迎えられるように、国が私たちを助けてくれるんだという実感を持っていただくように、次期通常国会の冒頭に出されるであろうと言われております補正予算も含めて、震災対策に対する考え方、お聞きしたいと思います。  もう時間がありませんので、一言財務省さん、補正予算どうされるのか、そのことだけ一言お願いします。
  41. 松元崇

    ○政府参考人(松元崇君) 御質問の新潟県中越地震等の災害への対応につきましては、財政当局といたしましても、まず災害復旧事業等の円滑な執行への対応といったことに努めているところでございますが、今後、災害被害額の早期把握にも努めるとともに、災害復旧等のために必要な経費がどの程度になるかを見極め、その結果、必要があれば補正予算にその所要額を計上いたしまして、通常国会の冒頭に提出する用意があるところでございます。
  42. 水落敏栄

    ○水落敏栄君 ありがとうございました。
  43. 津田弥太郎

    ○津田弥太郎君 民主党・新緑風会の津田弥太郎であります。  本委員会は、あまたある委員会の中で唯一行政執行の結果責任を明らかにする委員会であると承知をいたしております。税金の使途に対する国民の強い批判にきちんとこたえていくことが本委員会に課されていることをお互いに肝に銘じながら、質問をさせていただきます。  まず、小池環境大臣に質問いたします。  総務省の行政評価局が行った二つの政策評価について質問いたします。  最初に、湖沼、湖、沼ですね、湖沼の水環境の保全に関する政策評価についてです。  政策評価書では、結論として、「湖沼の水質に顕著な改善はみられず、総体として、期待される効果が発現しているとは認められない。」と厳しい指摘がなされております。湖沼法が制定されてから今年でちょうど二十年が経過をいたしましたが、同法による十の指定湖沼のうち、水質汚濁の最も代表的な指標であるCOD、化学的酸素要求量の値が水質環境基準を達成しているものは一つもありません。  政策評価書でも指摘をしておりますが、例えばいわゆる非特定汚染源、すなわち農地系、市街地系、自然系といったものの対策の強化も早急な課題ではないでしょうか。CODが指定湖沼の中でワーストワンである千葉の印旛沼の場合、汚濁の負荷量では非特定汚染源が五三%を占めているにもかかわらず、事業費に占める非特定汚染源対策費の比率はわずか一・五%にすぎません。  各地方自治体は、現在、住民、NPOなどを巻き込んで水環境の保全と再生を目指した懸命な努力を行っております。しかし、有効な非特定汚染源対策は難しい現状です。湖沼は掛け替えのない地域資産であると同時に、国民的資産でもあります。直ちに政府の英知を結集して総力戦で非特定汚染源対策を強化すべきであると考えておりますが、環境大臣の決意をお伺いしたいと思います。
  44. 小池百合子

    ○国務大臣(小池百合子君) 御質問にもありましたように、この湖沼を守るというのは環境面、そして健康面でも大変重要なことだと認識いたしております。  湖沼水質保全対策につきましては、まず法律、湖沼水質保全特別措置法に基づいて生活排水処理の施設整備、そして排水規制などによって汚濁負荷の削減に取り組んでまいりましたけれども、今回、御指摘ありましたように、指定湖沼における環境基準の達成率は依然芳しくない状態にあります。今お挙げになりました印旛沼でも確かにCODの方は平成十五年度で十一という数字が出ておりまして、十一年度の十四から比べますと若干の改善ということではございますけれども、まだ環境基準には依然達していないという状況であります。  環境省でも湖沼の環境の水質保全対策の強化は必要だと感じておりまして、その意味で、十月の十四日付けで、これからの湖沼の環境保全制度の在り方はどうあるべきかということで中環審、中央環境審議会の方にも諮問をお願いしているところであります。今現在、審議会において審議をお願いしているところですけれども、いわゆる農地とか市街地などの非特定汚染源に対しての有効な対策などはどういうものがあるのか、そして、より効果的な水質保全施策がどういうものがあるのか、広く総合的に制度面も含めて見直しを進めているところでございます。  実際に、おみそ汁を一杯流すと、それをきれいにするためには風呂おけが大体四杯分必要になってくるということでございますので、それだけいろいろと、湖沼の水質改善のためにはそれだけ分の努力も必要になってくるかと認識をいたしております。
  45. 津田弥太郎

    ○津田弥太郎君 私は長野県の諏訪湖の近くに居を構えておるものですから特に関心が強いもんで、もう一点、湖沼についてお尋ねいたします。  平成十四年度の全国百五十三の湖沼のCOD順位表を眺めてみますと、必ずしも指定湖沼が下位に名を連ねているわけではありません。ワーストワンの静岡の佐鳴湖、ワーストスリーの宮城の長沼、指定湖沼ではありません。一方で、指定湖沼である長野県の野尻湖は平均よりも上位に位置をいたしております。したがって、指定湖沼とは、水質環境基準が達成されていない、又は達成されないこととなるおそれが著しい湖沼であって、湖沼の水の利用状況、水質の汚濁の推移等から見て水質保全に関する施策を総合的に講ずる必要があると認められる湖沼とされております。言わば、湖沼法のスキームにおける目玉に位置付けられているわけであります。  しかし、都道府県知事の指定湖沼の申出は進んでおりません。平成六年の野尻湖以来、十年以上も新たな指定湖沼は誕生しておりません。その理由は、指定されても予算措置がない、特別な予算措置がないなどから指定湖沼のメリットが少ないことが指摘をされております。  今回の政策評価を踏まえ、環境省として指定湖沼への支援措置を大胆に講じることを検討するお考えはございませんか。
  46. 小池百合子

    国務大臣小池百合子君) 指定湖沼に指定されますと、汚濁負荷の削減のための排水規制の強化がまず行われるわけであります。そして、湖沼の水質保全計画が策定された上で、その計画に基づいて浄化槽そして下水道の整備であるとか、それからしゅんせつなどの事業が重点的に実施されることになっております。  特に、環境省の方では浄化槽の事業をさせていただいているわけでありますけれども、今、この指定湖沼に指定されることによってメリットがある、それをもっと前に進めるべきだという観点からの御指摘だったと思いますけれども、この浄化槽を導入することで富栄養化の原因となります窒素とか燐を除去できるという、そのための高度化された浄化槽がございまして、それについては補助基準補助基準をより高く設定するというようなことで進めているところでございます。  そのほか、下水道など、ほかの生活排水対策事業という、そういったこととも積極的に連携を図って目的である水質の改善ということが進められると思いますけれども、より効果的な施策については、先ほどもお答えした中央環境審議会において専門家の先生方に今、より総合的に御検討を進めていただいているところでございまして、環境省としてもその審議を見守ってまいりたいと、このように考えております。
  47. 津田弥太郎

    ○津田弥太郎君 是非、総合的かつ計画的な政策を早急に講じ、水環境の保全と再生を実現していただきますよう、強く要望いたします。  次に、今井総務副大臣にお伺いいたします。  少子化対策に関する政策評価でございます。これについては、先週八日の本委員会で同僚の蓮舫議員が詳細な質問をしております。重複を避けて質問いたします。  政策評価書によりますと、現行の新エンゼルプランについては、子育ての不安感を緩和させており、出産・育児インセンティブを付与しているとして、枠組みについてその有効性を認めております。  しかし、私はこの点大いに疑問を感じておりまして、この五年間に出生数は百十八万人から百十二万人に低下し、出生率も一・三四から一・二九と低下の一途をたどっております。具体的な結果が現れずに新エンゼルプランの有効性を認めることは理解に苦しむところであります。  そこで、この評価を行った総務省にお尋ねをいたします。端的に数字でお答えしてください。新エンゼルプランは、政策の効果として百点満点で何点になりますか。
  48. 今井宏

    ○副大臣(今井宏君) 何かテストを受けているような感じいたしますけれども、津田委員にお答えをさせていただきます。  新エンゼルプランがいよいよ最終年度で、新しい新新エンゼルプラン、今、調査、研究、検討をされているところでございますが、文字どおり少子化対策のための重点的な実施するべき施策を具体的実施計画として取り組んでいるところでございますが、御指摘いただきましたように、総務省の評価といたしましても、全体としては着実に進んでいるという認識はしておりますけれども、評価書において関係三省にも申し上げましたように、数々の課題、指摘事項というものがあるわけでございます。  という中で、点数を何点かと、こういうことでございますけれども、点数を付けるのは大変難しいわけでございまして、必ずしも子育てに係る負担感が緩和されていると、こういうことは思っておりませんし、今後の重要な課題であると、このように考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。
  49. 津田弥太郎

    ○津田弥太郎君 質問に答えていない。私は何点かって聞いているんです。政治家としての今井副大臣、お答えいただけるんじゃないでしょうか。
  50. 今井宏

    ○副大臣(今井宏君) 総務省の担当が評価をしているわけでございますので、これからの点数としては、私、今井宏個人といたしましては、辛うじてやっとこせっとこ合格するかしないか、そのところぐらいの点数ではないかと、こういうふうに思っています。
  51. 津田弥太郎

    ○津田弥太郎君 とても合格点は付けられないと思いますけれども。分かりました。  それじゃ、南野少子化対策特命大臣に、新新エンゼルプラン策定に向けてどういうお考えを持っていらっしゃるか、お聞きをいたします。  出生数あるいは合計特殊出生率の低下について、政策評価書は、出生数、出生率の「低下傾向には、外部要因も影響」と、太文字で、丁寧にもアンダーライン付きで特記し、そもそも国民の意識変化により理想の子供数が減少していることを指摘をいたしております。  しかし、これについては、先週、蓮舫議員が指摘したことと私は基本的に同意見であります。すなわち、現実の行政の育児支援策が不十分であったために理想の子供数が減少せざるを得なかった一面も強いということであります。ですから、これを外部要因として大上段に振りかざしてほしくありません。  また、先週、尾辻厚生労働大臣が、従来は少子化が全部保育の責任にされており、もっと国全体の問題として考えるべきという観点から現行の新エンゼルプランには教育や住宅も入ったということを答弁されておりました。国全体の問題として少子化を考えるべきという意見に私は異を唱えるつもりはありません。しかし、その結果、新エンゼルプランには、各省庁が入れてきたものは、それまで行ってきた施策の寄せ集め、あるいは総合学科の設置促進、あるいは単位制高等学校の設置促進、中高一貫教育校の設置促進など、どう見ても出生率の回復に直接結び付くものとは考えられないものまでが含まれています。  さらに、育児と仕事の両立支援策と並ぶもう一つの大きな柱として専業主婦の子育て支援策の拡充を行うことが不可欠でありましたが、現行の新エンゼルプランにはこの点も非常に弱かったと指摘をせざるを得ません。  いずれにしろ、現行の施策の中でどれが少子化対策に効果があったのかを厳しく精査をし、有効なものについては残し、そうでないものは排除する、そして新たに効果が見込める施策を加えていく、そのような作業が新たなプランの策定には不可欠であると考えます。先週の質疑で伍藤局長は、どれが有効な施策かは数学の一足す一の対応ではなく難しいとの趣旨の答弁をされておりましたが、これを避けていては何度やっても同じことの繰り返しになるのではないでしょうか。  南野特命大臣に果たしてそのような認識があるのかどうか、決意を含めてお答えをいただきたいと思います。
  52. 南野知惠子

    ○国務大臣(南野知惠子君) 先生の分析、本当そのとおりだと思います。どれがどれだとこう決め付けることができない、トータルで物を考えていかなければならないという課題でもございますが、先生の御質問でございます。  我が国の出生数、これ、合計特殊出生率で申し上げますならば、過去三十年間、これは本当にほぼ下がり続けてまいりまして、十五年の合計特殊出生率は一・二九。いや一・二九といったら何人生まれたのということに私は持っていきたいわけでございまして、百十二万人が生まれている。その前は百十五万人とか、それぞれの数が出されておりますが、私にしてみたら、この百十二万人をいかに大切に育てるかというところにポイントがあるのではないだろうかと。それには、新しい母親、新しい父親がどのように育児に対する価値観を持ち、育児に対する興味を持っていくかということを環境がどう作り上げていくかということになってくるだろうと思っております。  そして、我が国では、医療の体制の中で四百グラムで生まれた子供は助かっているんです。生きていけると。この医療現場の現実をどのように我々はサポートしていかなきゃならないかということも一つの大きな課題になってきているのではないかなと思っております。  新新エンゼルプラン、これが少子化対策の大綱の具体的実施計画として厚生労働省が中心となって策定作業を進めておりますけれども、厚生労働省では、地方自治体からの具体的なニーズの積み上げ、関係団体や有識者の意見、そういったものを取り集めながら、関係省庁との協議を行っていく、その作業を今進めているところでございます。  かつては、二週間前でございましたけれども、百人以上の方々を、お越しいただいて、そしてお話をお聞きする、また次世代の育成支援については各自治体より意見を述べていただく、そういうようなことを積み上げながら、子供の命の大切さ、そして両親が子育てに価値観を持ち、そしてさらに仕事と対応させていくという婦人の在り方を考えてみれば、これはこれから各省庁とともに関連していく出来事であろうと思っております。
  53. 津田弥太郎

    ○津田弥太郎君 余りしっかりした決意のようには見受けられません。  ちょっと角度を変えて質問させていただきます。  有効な少子化対策を講じるには、そもそも我が国が、我が国のあるべき人口規模を設定した上で各種の施策を講じていくことが必要との指摘もなされております。まず、適正な人口規模、人口水準に照らして合計特殊出生率の回復目標を定め、その上で政府の取る個々の施策が出生率回復にどのように効果があったのかを検証する、そのことによって、女性の自己決定権は尊重しつつ、より有効な施策を打ち出すことが可能になるという考え方であります。これは一定の説得力を持つと考えます。  南野大臣、政府として出生率の回復目標を具体的な数字の上で設定することを検討していくお考えはございませんか。
  54. 南野知惠子

    ○国務大臣(南野知惠子君) 子供を産み育てるということは、各個人のプライバシーの問題とも関連いたします。国が政策して、じゃあなたの県何人産んでください、あなたの県何人産んでください、これは不可能でございます。
  55. 津田弥太郎

    ○津田弥太郎君 少子化対策をどう進めるかということで私は質問しているんです。まあ、いいです。  それで、保坂経済産業副大臣にお聞きをいたします。私の出身組織の先輩であります鍵田前衆議院議員とともにホームレスの自立支援法制定に御尽力をいただいたということで、その点、大変感謝を申し上げております。  ものづくりの重要性という問題でございます。  現在、日本は、食料自給率についてはカロリーベースで四〇%、エネルギー自給率については二〇%、いずれも低水準であります。国民生活の基盤である食料とエネルギーを輸入に頼らざるを得ない、そういう状況でございます。当然ながら、その分の外貨を獲得していくことが国として課せられた至上命題であります。  外貨を獲得できる産業、我が国が優位性を発揮できる産業を国策としてしっかり位置付けていくことが大切であり、この点において真っ先に挙げられるのは戦後の我が国の経済発展を牽引してきたものづくり産業であることは異論がないものと思われます。近年注目を増しておりますコンテンツ産業あるいは観光産業などの、可能性としては魅力的なものではありますけれども、その規模等においてはまだまだものづくり産業には及びません。  新エンゼルプランの策定と同じ年の平成十一年に、今泉参議院議員などが中心となってものづくり基盤技術振興基本法が制定をされました。私も組合の役員としてこの基本法の必要性を強く求めてまいりましたし、これからも同法による施策が進展することを期待してやみません。  そこで、同法を所管をされております、まず保坂経済産業副大臣にお聞きをいたします。  このものづくり基本法の制定以降、五年間経過をいたしたわけでございます。ものづくり産業の重要性は経済産業省の中で一層高まってきたのかどうか、また同法に基づく新たな施策として今後行っていきたいものを具体的に一つ挙げていただきたいと思います。
  56. 保坂三蔵

    ○副大臣(保坂三蔵君) 津田委員から大変御丁重な御紹介にあずかりまして、恐縮でございます。  ただいまの御質問にお答えしたいと存じますが、お話にもございましたとおり、日本のものづくり、製造業は、GDPの中で二割、そしてまた輸出や研究開発では九割にも及んでおりまして、まさしく日本経済の基盤を成すと言ってもいいと、過言ではないと存じております。しかも、経済成長の牽引車でございまして、これを中長期的に、なるほど日本はものづくりで立国しているんだと、こういうような体制を作ることが、言わば五年前に議員立法で制定されましたものづくり振興基本法の精神であると存じております。  我が省といたしましては、この精神もよく酌みましていろいろ施策を取ってまいりましたが、特に三点につきましてお話をさせていただきたいと思います。  一つは、やはり産業競争力の基盤を成しますところの産業人材の育成でございます。これを育成かつ強化をしていかなくちゃならない。それから二番目には、効率的に研究開発を促進していかなくちゃいけない。それから三番目には、一番これも重要なんでございますが、地域の特性を生かしつつ、地域の活性化を支援していかなくちゃいけない。こういう基本的なスタンスを設けまして、施策に取り組んでおります。  具体的に申し上げますと、産業人材の育成でございますが、御案内のとおり、バブルが崩壊いたしまして十五年、企業の人材投資はもう極端に減っておりまして、十五年間で一千億円ぐらい減っているんでございますね。これはやっぱり何とかしなくちゃいけないということで、私どもは新年度予算に人材投資減税、減税を財務省嫌がっておりますけれども、税額控除などで、本当に中長期的にわたって人材投資のために企業が投資をしようという環境作りに私たちは入っていきたいと思っております。これは新規要求でございますからなかなか苦労しておりますが、今、中川大臣先頭にやっているところでございます。  それから二番目は、現場、製造現場にありますところの中核人材の育成でございます。これは現実的に製造部門の現場においてベテランの技とかノウハウをその現場にいるところの後継者に、後継者というか若い層に直接バトンタッチをする、それも大学の応援なんかを得まして、全国の三十の大学で応援を得まして、今このノウハウを伝授するべく努力をしております。これも新規要求でございます。  それからもう一点は、非常に優秀な技術を持った方を顕彰しよう、そしてこの方を見本にして、フロントランナーとしてほかの人たちがまねしていこうということで総理大臣賞や経済産業大臣賞という賞を設けまして、ものづくり日本大賞、これを今私どもといたしましては考えております。これが人材でございます。  それから、技術開発でございますが、これは今年の五月に、御存じのとおり、Nリポートと申しまして、新産業創造戦略というのを経済産業省は立てました。これはなかなか今好評でございまして、内外から御評価を受けているわけでございますが、この中で重要技術分野をさらに市場ニーズだとかあるいは社会的なニーズでこう特化いたしまして、それから既に進んでいる研究開発と一緒にさせまして、何とか短期間に物になるような技術、例えばナノテクノロジーだとかあるいは情報家電だとか、こういうものを四分野を分けまして集中的に投資をしていこう、これを技術革新あるいは研究開発で効率的な投資をやっていこう、これで今一つの柱としているわけでございます。  それから、最後でございますけれども、これは地域の活性化を支援する。これはもう既に御協力を得てまいりましたところの産業クラスター、これは来年は思い切って要求を大きくしていこうということでやっております。これは産学官の協調によりまして、地域にあります中堅や中小企業で世界に羽ばたいて挑戦できるような企業というのは一杯あるわけでございますね。これも全国で十九のプロジェクトを今選び出しまして五千八百社、大学でたしか二百を超えた大学の協賛を得ております。これで何とか地域の特性を持った産業を育成しよう、そのことによって中小企業や中堅企業が世界にも挑戦できるというようなものづくり体制を作ろうと。  以上申し上げましたような骨子におきまして、関係省庁と協力しながら中長期にわたって日本はものづくり立国で日本経済しっかり引っ張っていける、こういう体制を今一生懸命組もうとしているところでございます。
  57. 津田弥太郎

    ○津田弥太郎君 しっかり進めていただきたいと思います。  続きまして、衛藤厚生労働副大臣、同様でございますが、この五年間でものづくり労働者の確保の重要性、ものづくり基盤技術及び技能の継承の重要性は厚生労働省の中で一層高まってきたのかどうか、また同法に基づく新たな施策として今後行っていきたいものを一つ具体的に挙げていただきたいと思います。
  58. 衛藤晟一

    ○副大臣(衛藤晟一君) 委員御指摘のとおりでございまして、厚生労働省といたしましても何とかものづくり技能を尊重する機運を醸成しつつ、ものづくりの人材を確保、育成していくことが重要であるという具合に考えております。  そのため、従来より高度熟練技能者を活用するということ、ものづくり基盤技術振興基本法を踏まえまして、高度熟練技能者を活用した技能継承支援、それから技能五輪全国大会の開催等、技能振興策を実施してきたところでございます。  平成十七年度に向けましては、このものづくり立国の推進として、工場やあるいは訓練施設等の親子等への開放促進だとか、あるいはものづくり技能に関するシンポジウムの開催だとか、あるいは今度は二十歳以下の技能競技大会の実施等を要求しながら、今までよりやってきたことを踏まえながら更に充実をしてまいりたいという具合に思っているところでございます。
  59. 津田弥太郎

    ○津田弥太郎君 しっかり進めていただきたいと思います。  続きまして、塩谷文部科学副大臣、この五年間でものづくり教育の重要性は文科省の中で一層高まってきたのかどうか、また同法に基づく新たな施策として今後行っていきたいものを具体的に一つ挙げていただきたいと思います。
  60. 塩谷立

    ○副大臣(塩谷立君) 津田委員にお答えを申し上げます。  ただいま経産副大臣あるいは厚生労働副大臣、両省からのお話にありましたように、我が省としましても、このものづくりに対しては大変この充実するためにいろんな施策をここ数年来やってきているところでございます。  特に基幹的な産業である製造業に対する認識、その発展を考えるためには、何といってもものづくり技術に資するための研究開発や学習の充実が必要でございまして、我が省は特に学校教育の面で、初等中等教育あるいは大学教育あるいは学習教育の、生涯学習教育の中でも、未来科学館やそういったところを通じて様々なものづくりの施策を今日まで実行してきたわけでございます。  そういう中で特に目玉となるような施策としましては、一つは、工業高校における目指せスペシャリストという形で、我が国のものづくり産業の担い手となるスペシャリストを育成しようと、今、実践的な教育を充実に向けて実施をしようとしているところでございます。二つ目は、インターンシップや専修学校等における日本版デュアルシステム、これは実務と教育を連携した教育システムでございまして、これをしっかりと推進していこうということで、この二つが今後の目玉となるものづくり教育の推進でございまして、今後とも関係省庁としっかり連携しながら、研究開発、そして学習の充実に努力をしていく所存でございます。  以上でございます。
  61. 津田弥太郎

    津田弥太郎君 ありがとうございました。  ものづくりについては以上で終わります。  次に、今井総務副大臣にお尋ねをいたします。  難民認定に関する行政評価・監視の実施についてであります。  我が国の今後の経済社会の在り方ということで、特にこれからが国際化がますます進んでまいります。日本という国の在り方が問われております。その一つが難民の認定問題であります。昨今はクルド難民の問題など難民認定の問題がマスコミでも取り上げられることが増えてまいりました。  我が国の難民認定の現状はどうかと申しますと、昨年、難民認定申請を行った者は三百三十六人であり、昨年より八十六名増加をいたしております。しかし、難民と認定された者は昨年より四人下回り、わずか十人という状況であります。  この受入れ水準そのものについて一概に評価を下すことは難しいとも思います。しかし、人道的見地から難民の保護と難民問題の解決を図っている国際機関である国連難民高等弁務官事務所、UNHCRのデータによりますと、二〇〇四年一月一日の世界の難民の総数は実に九百七十万人に及んでいること。そして、現実に年間数万人単位で難民の受入れを行っている国が存在していること。さらには、日本の場合、一方でUNHCRへの資金拠出についてはアメリカに次いで世界第二位であることを踏まえたとき、諸外国から日本は難民鎖国と呼ばれている現状は謙虚に受け止める必要があると考えるわけでございます。その結果として、日本としての難民認定が適切に行われているかを改めて検証してみる必要性も強いのではないかと考えるわけです。  総務省には、かつての行政監察制度を引き継ぐ行政評価・監視制度総務省設置法で認められております。この行政評価・監視については、総務省自身が対象案件を決定することになります。総務省は、難民認定については、今年の通常国会出入国管理及び難民認定法が一部改正されたことを理由として、新制度の定着の推移を見守りたいという考えかもしれません。しかし、これまで難民認定について行政評価・監視を行ってこなかったならば、むしろ早急に最初の行政評価・監視を行い、その後に一定程度の年数が経過をして再度の行政評価・監視を行うということで、新制度効果なども検証できるのではないかと考えます。  今井副大臣総務省として難民認定に関する行政評価・監視を来年にも行う考え方はございませんか。
  62. 今井宏

    ○副大臣(今井宏君) お答えいたします。  津田委員、既に内容につきましては十分御存じの上での御質問かと思いますが、総務省、行政監視をしているわけでございますが、お話しいただきましたように、改正法の施行が来年の六月に行われる予定でございますので、現在、法務省におきましてこれらの具体的な準備が行われているものと我が方は考えておるところでございます。  これらの改正後、所管の府省において具体的な対応がなされるわけでございますので、それらをしっかり見守りながら、今後どのような対応が可能性としてあるのか、我が方といたしましても十二分に研究、検討をさしていただきたい、その上で対応を図っていきたいと、かように思っています。
  63. 津田弥太郎

    ○津田弥太郎君 質問が終わった答弁者、お帰りいただいても結構です。  それでは、同じく難民問題につきまして、関連して南野法務大臣にお聞きをいたします。  成立しました改正案には、仮滞在許可制度の創設が含まれております。この許可を付与された難民申請者についての退去強制手続は停止をされ、そのため収容の対象にもならないものと理解をいたしております。この点は一定の前進なのだと考えますが、一方で、仮滞在許可が付与されるケースが限定をされており、これ以外についてはこれまでと同様に収容が続いていくのではないかと思います。  そこでお尋ねします。  難民申請手続が継続されている者について、そもそも収容される必要があるのでしょうか。難民申請手続は長期に及ぶ場合が多く、一年、二年にわたって収容が継続されることは、精神的、肉体的にも過酷な負担になるのではないかと考えます。収容の代替措置として、例えばNGOや宗教団体あるいは各種の社会的な団体が後見役としてサポートを行い、定期的な出頭要件も課していくならば、逃亡のおそれなどもかなり減少していくのではないかと考えます。  こうした収容の代替措置に関するお考え、あるいは長期の収容が継続する場合には一定期間経過ごとに収容の必要性に関する司法審査、司法審査を新たに行うことを検討する考えはないのかどうか、南野法務大臣の所見をお伺いしたいと思います。
  64. 南野知惠子

    ○国務大臣(南野知惠子君) 先生にお答え申し上げます。  難民認定の手続とそれから退去手続、それは別個のものであるということはもう先生御存じだと思いますが、難民認定手続が行われている場合であっても、不法残留など退去強制の事由に該当する人については収容した上で退去強制手続を行うこととなると。なお、その人の情状などによりまして、人道上の配慮を必要とする場合には仮放免を弾力的に運用するということにいたしております。  また、裁判を行っていることなどによりまして、長期収容に及んでいる方々の場合についてでありますが、出入国管理施設に収容中の被収容者には、収容の適否について司法判断を受けることができるというふうに思っております。
  65. 津田弥太郎

    ○津田弥太郎君 私が具体的に聞いておりますのは、収容の必要性に関する司法審査を新たに行うことを検討する考えはないかどうかお聞きをいたしておるんです。お答えください。
  66. 南野知惠子

    ○国務大臣(南野知惠子君) 審査に関しましては、先ほども申しましたように、難民審査参与員等とも検討いたしまして行うこともございますが、入国管理施設に収容中の被収容者については、先ほど申したと同じでございます。  収容の適否について司法判断を受けることができますが、長期に及ぶ場合には仮放免を弾力的に運用する、人権にも配慮してまいるということでございます。
  67. 津田弥太郎

    ○津田弥太郎君 もう少し前向きの答弁をいただきたいと思いますが。  それじゃ、ちょっと観点を変えまして、我が国の場合、難民認定に関する問題点として最も強く指摘されるのは透明性の欠如です。なぜ不認定なのかという明確な理由が申請者本人や弁護士にも明らかにされず、また一般にも公開されず、手続に対する信頼性を失わせるとともに、難民認定に再びチャレンジする意欲も喪失させてしまっていることが指摘をされております。  この点はさきの通常国会の審議の中でも取り上げられ、法務省の入国管理局長からは不許可理由について昨年の一月から具体的な理由を付記することに努めている旨の答弁が行われましたが、私自身まだまだ現在でもこの点は極めて不十分であると考えます。その結果として、当事者からもあるいは有識者からも難民認定手続の透明性については疑問の声が続いているのが現状です。  この不認定理由について申請者及び弁護士等に更に詳細に開示していくこと、そして、プライバシーに配慮しながら広く一般に公開していくことについて、南野法務大臣の決意をお伺いしたいと思います。
  68. 南野知惠子

    ○国務大臣(南野知惠子君) 難民認定の理由と、不認定の理由ということにつきましては、法務大臣の私的懇談会である出入国管理政策懇談会からいただいた提言を踏まえまして、平成十五年一月から、具体的な理由を記載するよう、改めて透明性を一層高めるように努力しているところでございます。今後とも、委員の御指摘を踏まえ、不認定の理由を個々の事案に応じ適切に記載してまいりたいということを考えております。  さらに、お尋ねがございました難民認定の不認定の判断基準を公開する必要があるのではないかということでございますね。  それにつきましては、難民の認定とは、難民認定を申請する方が難民条約上の難民に当たるかどうかということにつきましては提出された証拠又はいろいろな資料に基づきまして確定たる行為であり、難民条約上の定義より具体的な審査基準はございませんし、独自に難民認定基準を定め公表することも適当ではないというふうに考えております。もうこの定義がございますので、それにということでございます。
  69. 津田弥太郎

    ○津田弥太郎君 冒頭述べましたように、日本の二十一世紀の役割ということについて、もう少しこの難民問題について法務省の前向きな姿勢を求めておきたいと思います。  総合的な難民政策の必要性ということで、すべての省庁にわたる部分がございますので、細田官房長官にお伺いをいたします。  この難民問題について法務省だけを責めるわけにいきません。出入国管理と難民認定の分野だけに責任を押し付けるのは酷であります。そもそも、難民問題というのは複数の省庁にまたがり、日本という国の在り方が問われている課題であります。  例えば、そもそも日本として難民をどの程度の規模で受け入れていくべきか、そのことを他の国々とも協議をしながら決定していくことが必要ですし、法務省の行う入国管理や難民認定はもとより、受け入れた難民の生活支援の根幹として、あるいは職業能力開発や雇用支援の点でも厚生労働省の役割が大切であります。雇用という経済的基盤が確立されなければ、本人の生きがいの点でも満たされないでしょうし、また結果的に難民を犯罪へ追い込むことにもつながってしまうかもしれません。また、日本社会で暮らしていくためには、日本語教育を含めた基礎教育ということで文科省の役割も大切であります。住宅の面では、少なくとも初期段階においては国交省の支援も必要、さらに、在日外国人支援窓口として地方自治体との連携役として総務省が果たすべき役割も大切であります。  また、そもそも欧米に比べて日本人は自分たちの社会に難民がいることに慣れていないということもあり、啓蒙策などを含めて総合調整的な役割を内閣府が担っていただくことも重要であります。もちろん、日本での定住を希望する難民は別として、母国への帰国を希望する難民については、日本の外交努力により迫害要因を早期に除去することも期待をされているはずであります。  このように考えてみますと、難民にかかわる包括的な問題をカバーする難民問題に関する基本法を早期に制定し、政府一丸となって総合的な施策を講じていく必要があるものと考えますが、官房長官の見解をお伺いします。
  70. 細田博之

    ○国務大臣(細田博之君) 津田委員が御指摘のように、日本は難民の認定が各国に比べて少ないと。特にイギリス、アメリカ合衆国等においては年間二万人以上の難民認定をしております。これは、もちろん言葉の問題やら様々な関係国との関係があるのではないかと思われます。  ほかの国も、それぞれいろんな率を拝見していますと、率からいうと日本が極端に少ないというわけではございませんが、しかしながら、認定自体がこのところ一けたであったり十人ないし二十人で推移しているというのは、余りに少ないではないかという御指摘であるかと思います。  法務省で、今難民認定手続のお話がありました。外務省で定住支援のための施設の運営、厚生労働省で職業あっせん、文部科学省で日本語教育など、関係省庁においては対応措置がそれぞれ取られております。内閣官房では難民対策連絡調整会議を設けまして、政府内で所要の調整を図っております。なかなか、外国人にとって、特に難民にとって、適応して日本に住んでいくということは非常に難しい壁はあるかと思いますが、関係省庁間の連携を一層強化いたしまして、適切な難民施策を政府一体として実施してまいりたいと思います。
  71. 津田弥太郎

    ○津田弥太郎君 小泉総理は、国連の安全保障理事会の常任理事国入りを目指すというふうにおっしゃっておるわけですね。その官房長官の答弁としては非常に後ろ向きの回答のように思えてなりません。難民問題にきちんと目を向けなくて、対応しなくて、常任理事国入りするなんということはちょっと考えられないと思うんですが、その辺についてのもう少し一層の見解をお伺いしたいと思います。
  72. 細田博之

    ○国務大臣(細田博之君) 日本社会の国際性といいますか、そういったことと大きくかかわってくると同時に、日本の社会の中において外国の方が住みやすくなるにはどうしたらいいか。まあ、ツルネン議員もいらっしゃいますけれども、外国で生まれた方が日本でいろいろな意味で暮らされるということは非常に大変な面もありますし、また様々な障害というものもあると思います。  津田議員が御指摘のように、そういった日本の国際化という意味でも、できるだけ積極的に対応すべきことは当然であると思っております。
  73. 津田弥太郎

    ○津田弥太郎君 しっかり進めていただきたいと思います。  時間が押してまいっております。村田防災担当大臣にお伺いをしたいと思います。  先週の金曜日に、自動車重量税の特例法案を民主党議員立法で参議院の事務総長に提出をいたしました。金曜日です。私も立案に参加をし、被災者支援の議員立法という形で出させていただきました。住宅に関する支援については既に被災者生活再建支援法の改正案を野党三党で衆議院に提出をいたしております。今回参議院に提出した法案は、被災した自動車に関して重量税の還付の特例を創設するものでございます。  御存じのように、今年は、地震、台風、集中豪雨、多数の被害が多発をしております。新潟、福島を襲った七・一三水害、全国を横断した台風二十三号、そして新潟中越地震を含め、自然災害による死者、行方不明者数は十一月三日現在で二百六十六人に達しております。そのような悲惨な災害では、同時に住宅、家財道具など多くの財産にも甚大な被害が生じました。自動車もその例外ではございません。  試算によりますと、本年に発生した自然災害により、およそ十万台の車が水没あるいは土砂の下敷きとなり、修理不能となって廃車を余儀なくされたという試算が上がっております。自動車を廃車にする際、自賠責保険料につきましては車検の残存期間に応じて還付が行われます。しかし、自動車重量税につきましては、購入した自動車がディーラーにあり、まだ所有者に引き渡されていない場合を除いては、一切還付が行われません。  ちなみに、自動車重量税額は、車検期間三年の新車の場合、一般的な乗用車で五万六千七百円です。東京など大都市は鉄道網が発達しておりますが、地方に行きますと自動車は通勤や日常生活の足としてなくてはならないものであり、被災者の多くが新たに自動車を購入することになるわけですが、その場合にも自動車重量税を新たに満額支払うこととなります。こうした取扱いは、税の徴収側の視点に立てば別です。しかし、被災者の視点に立つ場合は、予期せぬ天災により廃車を余儀なくされ、ほかにも生活全般に大きな被害が生じている中で自動車重量税の言わば二重払いを課せられることは、感情面でも納得し難く、また経済的にも過酷な負担です。  しかも、来年、平成十七年一月一日から、あと一か月と二週間後ですね、自動車リサイクル法に基づき、使用済自動車については理由を問わず自動車重量税の還付が行われます。極端な例では、来年の一月一日以降、酔っ払って事故を起こして廃車をする場合でも車検の残存期間に応じて自動車重量税は還付されるのに対して、わずか、わずか数か月前のこの自然災害で廃車を余儀なくされたものには一円の還付もされないということは、一層大きな不公平が生じてくることになります。  そのような観点から、本年一月一日からさかのぼって災害によって自動車の廃車を余儀なくされた方に自動車重量税の還付の特例を創設したのが先週の金曜日提出しました法案でございます。被災者支援については様々な視点でニーズに応じた支援がなされていくべきと考えており、現実に大変に多くの方がこの法案の成立を望んでおります。  どうか、党派を超えて政治の決断により、財務省の横車に押されず、一日も早く法案の成立を実現をさせていただきたいと考えます。被災者支援の担当大臣として、さらには与党第一党に所属する国会議員として、村田大臣のお力添えを賜りたいと考えておりますが、いかがでしょう。
  74. 村田吉隆

    ○国務大臣(村田吉隆君) 自動車、被災したですね、被災したことによって廃棄を余儀なくされた自動車に係るその自動車重量税を還付すべきだと、こういう法律を議員立法で民主党の皆さん方がお出しになったそうでございまして、何せ金曜日にお出しになったということだもんですから私のところにまだその法案ございませんが、その法案に対しましての評価とは離れまして防災担当大臣としてどうかと、こういうお話と承ったわけでございますが、大変、今回の地震でも、それから台風の被害でも、もうたくさんの自動車が今先生のおっしゃるように廃棄を余儀なくされて災害ごみとして処理されている、そういう有様を私も現地の視察に参りましてつぶさにしてまいりました。  しかしながら、今の税制面のことでは、先生今おっしゃいましたように、一つは、ディーラーにある手続途中のものが災害を受けたというときに災害免除法によりまして還付があること以外は、まあいろんな、昔もこの自動車重量税については、権利創設的な税制なんだから、もういったん納めたところでこれが終わるわけで、還付というそういうことはあり得ないという議論も長々としてきた歴史がございます。しかしながら、それ以外に私ども税でどうしているかといいますと、雑損控除ということで、所得税の世界でそうした失われた車について一定の条件に合えば所得から控除されるという制度もございまして、現状ではそういう税制の対応によって対処すべきものと、こういうふうに考えておりまして、私どもとしては、被災者の皆さん方は大変お気の毒でございますが、災害救助法あるいは被災者生活支援法等のそうした枠内で対処すべきものであると、こういうふうに考えてきているわけでございまして、なお、委員会、どこの委員会にかかるか分かりませんが、その委員会にもしかかりましたらそこでまた御議論をしていただきたいと、こういうふうに思います。
  75. 津田弥太郎

    ○津田弥太郎君 先ほど水落議員も指摘をされておりますが、大変この一年の自然災害の多さ、それに対してどう政治が対応していくかということについて、大変担当大臣の非積極的な姿勢が浮き彫りになったというのは大変残念だと思います。  時間が押してまいりました。官房長官にお伺いをいたします。  今般提案されました自動車……
  76. 山口那津男

    ○委員長(山口那津男君) 既に質問時間を経過しておりますので、おまとめください。
  77. 津田弥太郎

    津田弥太郎君 はい、分かりました。  それで、この点につきまして、是非とも具体的な審議を行っていただきますよう、よろしくお願い申し上げます。  以上で私の質問を終わります。
  78. 浜田昌良

    ○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。  本日は、湖沼対策及び少子化対策という統一性・総合性確保評価の結果を中心に質問させていただきますが、その前に政策評価そのものの評価について質問させていただきたいと思います。  先日審議がありました行政評価・監視に加えて、このような政策評価を政府として行うこととなりましたのは、いわゆる行政評価法が平成十四年に施行されたことによるわけであります。法施行後二年となる本年では、事前・事後評価を合わせ年間約一万件強の政策評価の規模となっております。各省庁では評価書の作成に悪戦苦闘されていると思いますし、関係者の御苦労に敬意を表するわけでありますが、問題は、当該事前評価、事後評価の結果が適切に政策に反映されているか、その結果無駄な行政が削減されてきているか、そしてそのことが国民に見えやすい形でなっているかということであります。  当該行政評価法の第一条「目的」にも、評価結果を政策に適切に反映することや、国民に説明する責任が全うされるようにすることが挙げられております。しかし、平成十五年度に事前評価された五千二百四十五件のうち、一件を除いてすべて政策が導入されております。つまり、評価したものの九九・九八%、ほとんどすべてが何らかの形で予算や制度要求につながっているという結果であります。また、事後評価五千九百三十二件のうちでも、完了・終了事業以外に対象政策自体を途中で廃止、中止に至ったものは、一部を中止を含めわずか百十七件、全体の二%でございます。このような状況でございます。確かに、内容の一部見直しは数多くでなされているようでありますし、その意味で政策評価の効果はあったと思います。しかし、結果として政策見送りや中止といった大なたを振るうものは非常に少ない、これが現実であります。  この点について総務副大臣にお伺いしたいと思いますが、このような比率を政策評価を推進している側としてどう評価されるか、事前評価の結果、政策評価が見送られるものや、事後評価の結果、廃止、中止に至るものがもう少し比率として多くなった方が行政評価法の目的に照らし国民に分かりやすいとも言えるのではないでしょうか、いかがでしょうか。
  79. 今井宏

    ○副大臣(今井宏君) 浜田委員にお答えさせていただきます。  今、積極的にこの評価法を活用していくべきだと、こういう視点からの御質問かと思いますが、全くそのとおりだろうと、こういうふうに思っています。  この評価法の目的といたしましては、一つには効果的にかつ効率的な行政の推進をすることと、もう一点は国民へのその説明責任を徹底していくと、国民の目線に立つと、こういうことが大きな目標かと思っておりまして、御指摘のとおりだと思うわけでございます。評価結果を評価の対象政策に適切に反映していくという趣旨を徹底してまいりたいと、かように思っているところでございます。  お話ございました事前評価でございますけれども、十六年度の予算要求におきましては、評価結果を踏まえて政策を中止したものはたった一件であったと、こういうことであります。十七年度の予算要求に当たっては、政策の中止などが十三件になってまいりました。また、事後評価でございますけれども、評価結果に基づきまして廃止又は中止を始めとする政策の改善、見直しに積極的に取り組むことが重要と認識しているところでございます。十七年度予算要求に当たりましては、政策の廃止、中止を始めとする改善、そして見直しを行ったものが全体の約四割に当たりまして、四百五件に達しているわけでございます。  これで十分とは言えず、まだ今後ともなお積極的に政策の推進を図ってまいりたいと、かように思っているところでございますが、いずれにいたしましても、国民の前に明らかにしながら説明責任を徹底して取り組んでまいりたいと、かように思っている次第でございますので、御理解いただきたいと思います。
  80. 浜田昌良

    ○浜田昌良君 引き続き改善をお願いしたいと思っております。  この委員会では、個別の一万一千件もの評価をチェックするわけではございませんので、少子化対策や湖沼対策といった統一性、総合性を確保するための評価を重点的に議論せざるを得ないと思います。したがって、この一万一千件もの個別の評価につきましては、是非総務省の客観性評価を効果的に実施していただきたい、そういうわけでございますが、その客観性評価を効果的にするために、一点気になりますのは、各省庁が行っております実績評価において、目標の達成水準が数値化されているものが今まだ半分というわけであります。確かに、昨年度の三割からは上昇しておりますが、今後、実績評価に関しては、毎年のフォローアップが国民を含め第三者にも分かりやすくするために、参考指標を活用するなど達成数字の数値化比率を今後更に上げていくべきと思いますが、いかがでしょうか。
  81. 今井宏

    ○副大臣(今井宏君) 浜田委員にお答えさせていただきます。  そのとおりであると思うわけであります。  実績の評価でございますが、指標、評価指標の数値化を設定することによって、あらかじめ設定した目標の達成度合いを評価していくと大変分かりやすいわけでございます。このことが重要かと認識しているところでございます。  各府省の評価のレベルアップを目指しまして我が方、総務省が行った個別の評価の審査活動や各府省に対する督励を通じまして、達成目標が数値化などによりまして具体的に特定されているものの割合は、この評価法が施行されました一年目の平成十四年度の約三割から、翌年の平成十五年は約五割に高まったところでございます。  御案内と思いますけれども、必ずしも目標の数値化になじまないものもあるわけでございますので、この辺はいろいろな知恵を出したり対応を考えていくものもあるのではないかと思われているわけでございますが、いずれにいたしましても、評価の質の向上、客観的で信頼性の高い政策評価制度の実現に向けまして、今後とも評価の的確なチェックに努めるなど更なる努力を重ねていきたいと、かように思っておりますので、また今後とも御指導いただければと思います。
  82. 浜田昌良

    ○浜田昌良君 行政評価という手法は、今まだ発展途上のものだと思います。この行政評価法自体も平成十四年から施行された新しい法律で、その附則にあるように、法施行三年後を経過した場合において施行状況を検討し、必要な措置を取ることになっております。是非、形だけの評価とならないよう、総務省において不断の見直しをお願いしたいと思っております。  それでは次に、湖沼水質保全政策について質問に入らせていただきます。  湖沼法が一九八四年に施行されまして、満二十年を経ても湖沼の環境基準達成率がほとんど上昇していないという状況です。平成十四年度のBOD又はCODといった水質環境基準の達成状況は、河川では八五・一%、海では七六・九%であるのに対しまして、湖沼につきましては四三・八%、ちょうどこの湖沼法ができるときと比べましてやっと三ポイント上がったという状況でございます。  この湖沼法がうまくワークしていないその理由には、私は二つの要因があるんじゃないかと思っております。  一つは、現在指定されている指定湖沼の排出源対策が工場等の特定汚染源に偏り、本来負荷の多い農地や市街地等の非特定汚染源対策が不十分であったという点であります。具体的には、指定十湖沼平均で非特定汚染源の負荷割合が六三%、中でも山林などの自然系の汚染源が三五%という実態を踏まえれば、今後非特定汚染源の汚濁負荷の削減、自然浄化機能の活用の抜本強化が必要ではないかと思います。  また、第二の要因といたしましては、関係自治体に対し、法制度が魅力がないということではないかと思います。指定湖沼は、都道府県知事の申出によって環境大臣が指定することになっておりますが、八五年に琵琶湖を始め五湖沼が指定されて以来、九四年に野尻湖の指定を最後にこの十年間は新規指定がなされておりません。しかしこの間、湖沼の水質が改善していないのは指摘のとおりでございますし、更に言えば、先ほどもありましたように、湖沼水質ワーストテンのうち七湖沼が指定されていないという状況でございます。そして、そういう状況の中で、この十年間新規指定がなされていないわけでございますが、まず最初に環境省にお伺いしたいと思います。  こういう湖沼法、近年十年間、新規指定が環境が厳しい中でもなされていないという状況をどう評価されるか、お聞きしたいと思います。
  83. 甲村謙友

    ○政府参考人(甲村謙友君) 湖沼の水質に影響を与える大きな要因といたしましては、一つは家庭、事業所など特定汚濁源からの汚濁負荷、それから流域全体の土地からの非特定汚染源からの汚濁負荷、それから湖に入った中での蓄積された汚濁負荷、この大きなのが三つ挙げられるかと思います。  指定湖沼の汚濁の状況を見ますと、非特定汚染源の汚濁負荷の割合が高くて、この対策なしに顕著な水質改善を見込めない湖沼もございまして、御指摘のとおり、特定汚染源の汚濁負荷の削減は非常に重要な課題だと思っておりますし、また流入する汚濁負荷の削減だけではなく、湖沼、湖辺の保全、再生などによる湖沼の自然浄化機能の活用などの湖沼環境の改善も重要と考えております。  現在まで、湖沼水質保全特別措置法に基づきます指定湖沼、昭和六十年から平成五年まで十の湖沼が指定されておりまして、平成五年以降、指定の申出がございません。指定湖沼の指定につきましては、都道府県知事の申出に基づきまして、総合的な施策が必要な湖沼を指定することとなっているわけでございますけれども、平成五年以来、このような申出がない原因の一つといたしましては、水質は良くないんだけれども湖沼水質保全特別措置法の法の規制対象となるような工場、事業場が少ないなどを理由に、都道府県において湖沼法の適用に消極的な場合などがあるというふうに聞いております。  現在、湖沼環境保全制度の在り方につきましては、中央環境審議会において審議しているところでございまして、非特定汚染源対策や自然浄化機能の活用、さらには都道府県が積極的に活用いただけるような施策体系の在り方を含めて検討中でございます。
  84. 浜田昌良

    ○浜田昌良君 ただいま御答弁いただきましたように、湖沼法を自治体にとって魅力ある法制度とし、もって我が国の湖沼水質環境を飛躍的に改善していくためには、その対象と手段を抜本的に変更する必要があると思っております。つまり、特定発生源中心、規制的手法中心の現在の法制度を農地、市街地や自然系といった非特定発生源中心、手段も誘導的手法にしていくことが重要と考えております。  その観点から、関係省庁として農林水産省及び国土交通省にお伺いしたいと思います。  まず、農林水産省では、本年五月二十四日に農政改革基本構想が発表され、食料自給率向上となる人と資源の確保という項目の下、直接支払制度や環境保全を重視した先導的取組が政策改革の方向として取り上げられています。  今後、本年度末には新たな食料・農業・農村基本計画が策定されることとなっていると聞いておりますが、その際、このような政策改革を実施していただく上で是非参考にしていただきたいのが、滋賀県で琵琶湖対策として本年度から実施されております環境農業直接支払交付金制度であります。これは、農薬や化学肥料の使用削減や耕作地からの汚濁水の流出防止に取り組む農業担い手に、耕作地面積に応じた交付金を直接交付するものでございます。  農林水産省でも、エコファーマーの認定など環境保全施策を積極的に進めていただいておりますが、これらに併せて、指定湖沼地域の環境保全型農業の担い手に直接支払制度を設けることを年度末の食料・農業・農村基本計画の取りまとめに向けて検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
  85. 白須敏朗

    ○政府参考人(白須敏朗君) ただいまの委員の御指摘でございます。私どもも、ただいま御指摘ございましたが、湖沼などのそういった閉鎖性水域の富栄養化と、そういうものにつきましては、水田などからの排水に含まれる肥料成分がその要因の一つであるということは認識をいたしているところでございます。  そこで、これまでも都道府県あるいは市町村などとも一体となりまして、ただいまお話ございました土作りでありますとかそういった肥料の使用量の低減、あるいは農薬の使用量の低減と、そういったことに取り組む、それが環境保全型農業ということを推進をいたしてきておるわけでございます。  そこで、こういったものをもろもろ、その環境に配慮した農業生産の推進につきましては、実は食料・農業・農村政策審議会で現在基本改革につきまして審議をいただいているわけでございますが、その中の企画部会の中間論点整理、これ八月に、本年八月に行われたわけでございます。その論点整理におきまして、環境問題に対する国民の関心がますます高まる中で、農業に対する国民の信頼を得ていくためには、我が国農業全体について環境保全を重視したものに転換することが不可欠であると、こういった指摘もあったわけでございます。  また、そのために必要なこの具体的な施策といたしまして、環境保全への取組が特に強く要請をされております地域、言わばこの富栄養化の進みました湖沼の流域と、そういったことが想定されるわけでございますが、そういった地域におきまして、この農業生産活動に伴う環境負荷の大幅な低減を図るというためのモデル的な取組、例えば肥料や農薬の施用を大幅に低減していくということでございますが、そういった取組に対する支援を導入する方向で施策の具体化を図るということが必要であるということが指摘をされまして、平成十七年度から支援の円滑な導入のための調査に着手すべきであるといった考え方も示されたところでございます。  私どもとしましては、今後、この中間論点整理に示されました施策、これの具体化に向けまして検討を進めてまいりたいというふうに考えている次第でございます。
  86. 浜田昌良

    ○浜田昌良君 引き続き、年度末の取りまとめに向けて環境保全型農業の推進について御議論いただきたいですが、その際に是非今御議論いただいています直接支払制度の柱としても御議論いただきたいと思っております。  次に、国土交通省にお伺いいたします。  本年六月二十八日に、国土交通省環境行動計画が取りまとめられております。これによりますと、水と緑のネットワークの形成や水・物質循環システム健全化プログラムにおいて、水生植物を利用した水質浄化の推進、雨水の貯留・浸透施設の整備など、指定湖沼の非特定発生源対策として望まれる総合的対策が盛り込まれております。ともに今後モデル事業を予定されているとのことでありますが、その際、水質改善でこのような総合的対策がかぎとなっております指定湖沼に対して重点的にモデル指定を行うべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
  87. 清治真人

    ○政府参考人(清治真人君) 湖沼の水質浄化対策につきましては、国土交通省といたしましては、流域内の下水道の処理を推進するということに加えまして、流入河川の水質そのものを浄化するということですとか、浄化用水を導入する、あるいは汚泥をしゅんせつする、また、今お話ありましたような植生を活用した水質浄化対策、このようなものを実施してきているわけでございます。  そういう中で、今お話ありました六月に国土交通省としてまとめました国土交通省環境行動計画の中に、柱の一つとしまして、水質の改善を含めて持続可能な国土づくりを進めるために、流域が一体となって取り組む水と緑のネットワーク化計画、それから水・物質循環システム健全化を取り上げたわけでございます。今、この環境行動計画を実施に移していくに当たりまして、今後、集中的に事業を実施するモデル流域の公募を開始する予定としております。その後、課題の重要性でありますとか事業実施の効果などの観点からモデル流域を選定することとしているところでございます。  いずれにしましても、湖沼法に指定された湖沼や国土交通省環境行動計画のモデル流域を含めまして、河川や湖沼における水質を含む様々な課題を解消するために流域全体を視野に入れて環境保全対策に取り組んでまいりたいと、このように思っております。
  88. 浜田昌良

    ○浜田昌良君 是非、今後の検討の中で指定湖沼の重要性について御考慮いただきたいと思います。  今後の湖沼法の法制度の見直しにつきましては先月十四日に中央環境審議会に諮問されたとのことでありますが、来年度には十のうちの五つの指定湖沼水質保全計画が期限切れになるという、そういう節目に来ております。  最後に、環境大臣にお伺いしたいと思いますが、今関係省庁からお話もございましたようにいろんな助成制度がございます。今回の法制度見直しにつきましては、従来の特定発生源中心、規制的手法中心の現在の法制度を農地、市街地や自然系といった非特定発生源中心、手段も誘導的手段中心にしていく方向で見直すべきと考えておりますが、大臣の所見をお伺いしたいと思います。
  89. 小池百合子

    ○国務大臣(小池百合子君) 御指摘のように、特定汚染源に対しての規制、そして生活排水対策に加えて非特定汚染源に対する対策は非常に重要であるという御指摘はそのとおりだろうと思います。  この対策は本当に、それぞれの農地であったり山林であったり個々人であったりということでありますので、非常に幅が、関係者が幅が広いということでございまして、その幅広い関係者に協力を、そしてまた取組をしていただくというようなことでありまして、今御指摘ございましたような誘導的な手法というのも有効な手段だと考えております。よって、現在、中央環境審議会の方で御審議いただいているその審議の中にも、この誘導的手法ということも取り入れて御審議をいただけるものと、このように思っているわけでございます。これからも、水質保全のためにも水環境の保全施策の強化、図ってまいりたいと考えております。
  90. 浜田昌良

    ○浜田昌良君 もう少しお時間がありますので、もう一つのテーマでございます少子化対策についてお聞きしたいと思います。  国立社会保障・人口問題研究所の高橋人口動向研究部長によりますと、若い世代は正社員になる人が減って、子供を持つ余裕がないとのことでございます。事実、学校を出て非正規社員になった若者の結婚率は正社員になった同世代よりも低いという調査結果もございます。このような中で、期限の定めのある契約社員、派遣社員、パートにおいても育児休業給付が受けられる育児休業法の改正が前通常国会に提出されました。今国会での早期成立、適切な運用を期待するところでございます。  あわせて、企業において、このような期間の定めのある短時間労働者に対しても社内の育児支援制度を正社員並みとするよう、次世代育成支援対策推進法の適切な指導をお願いしたいと思います。つまり、現在、次世代育成支援対策推進法の行政機関による行動計画が策定され、来年四月から企業の行動計画の策定、認定、表示が行われるところと理解しております。企業の行動計画にあっては、有期短時間労働者の育児対策にも十分配慮して、その策定、認定、表示が行われることが重要と考えますが、いかがでしょうか。
  91. 伍藤忠春

    政府参考人(伍藤忠春君) 仕事と子育ての両立は、雇用期間の、雇用契約期間の定めの有無でありますとか所定労働時間の長短にかかわらず、すべての労働者にとって重要なものであるというふうに考えておりますので、今御指摘のありました、今年度一杯かけて策定しております企業の行動計画の策定に当たりましては、こういった多様な雇用形態の労働者を対象に幅広くこの計画作りが進められることを私どもも期待しておるところでございますし、こういった観点から、先ほどの御指摘のありました育児介護業法の見直しという提案もさせていただいているところでございますので、こういう趣旨を踏まえて十分企業に周知、それから啓発活動に努めてまいりたいというふうに考えております。
  92. 浜田昌良

    浜田昌良君 短時間労働者フリーターに対して、育児休業給付にとどまらず、総じて通常労働者との同一価値労働、同一待遇という均衡処遇が重要であります。  昨年八月にパート労働法の指針が改正され、パート労働と正規社員の均衡を考慮した処遇の在り方が示されたところでありますが、ところが改正後一年たっておりますけれども、いまだこの均衡処遇につき、指導、助言、勧告がほとんどなされていないと聞いております。少子化対策の観点からもフリーター対策は重要であると思っております。今後、同一価値労働、同一待遇が絵にかいたもちにならないよう、改定パート労働指針の普及広報、事業者への指導を強化すべきことと思いますが、いかがでしょうか。  このことを最後に、私の質問を終えさせていただきます。
  93. 伍藤忠春

    ○政府参考人(伍藤忠春君) 今後、男女を通じた柔軟な働き方を促進していくと、こういう観点から、このパート労働、こういったものの同一待遇といいますか均等待遇、これを進めていくことは大変重要なことであるというふうに思っております。  そういった観点から、昨年十月からパートタイム労働法に基づく指針を改正いたしまして、正社員とパートタイム労働者との均衡処遇、こういった考え方を明確に示して今浸透を図っておるところでございます。この指針の改正に合わせて、いろんな各種の相談会やセミナー、こういったことを各地で今開催をして事業主に対する浸透を図っておるところでございますので、これから一層その努力を進めてまいりたいというふうに考えております。
  94. 吉川春子

    ○吉川春子君 日本共産党の吉川春子です。  少子化対策についてお伺いいたします。  まず、内閣男女共同参画局長に伺いますが、少子化が一層深刻になり、政府の対策は成功しているとは言えないことは今日の議論でも明らかです。  スウェーデンでは子育て中の女性の就労率は高く、また、二〇〇〇年には一・五程度まで落ち込んだ出生率も三年程度で一・六五まで回復しています。  このたび公表されました内閣府経済社会総合研究所のスウェーデン家庭生活調査について伺います。このスウェーデンの女性の労働力率と出生率の高さを支えているものは一体何でしょうか。
  95. 名取はにわ

    ○政府参考人(名取はにわ君) お答えいたします。  男女共同参画会議におきましても、本年七月に設置されました少子化と男女共同参画に関する専門調査会において、出生率と他の要因を示すデータとのかかわりを調査しているところでございます。  御指摘のように、経済社会総合研究所におきましてスウェーデンについて分析しており、出産期女性の労働力率は八四・三%と高く、出生率も平成十四年で一・六五と、いずれも日本より高い水準を保っております。このように高い女性労働力率と出生率を支える要因といたしましては、充実した育児休業制度及び保育サービス、それから児童手当及び住居手当、勤務時間の短縮制度と早い帰宅時間などが挙げられておりまして、仕事と子育ての両立が進んでいる状況が示されていると承知しております。
  96. 吉川春子

    ○吉川春子君 私も会議でこのスウェーデンの報告を伺いましたけれども、帰宅時間が、男性の六五%、女性の八四%が午後七時までに家に行っている、帰っていると、九時までというのは一、二%、九時ごろまでに帰るという人は一、二%しかいないということとか、今局長が言われました、労働力率は日本は六六・六%なのにスウェーデンは八四・三%と非常に高いわけです。労働力率の高い国の方が出生率が高いと指摘されておりますけれども、こういうことも裏付けられています。  引き続き名取局長に伺いますけれども、そのスウェーデンの実情から見て、日本の女性の労働力率あるいは合計特殊出生率を右上がりに反転させるためにはどんな後押しが必要なのでしょうか、御所見を伺いたいと思います。
  97. 名取はにわ

    ○政府参考人(名取はにわ君) 詳しくは、今申しました少子化と男女共同参画に関する専門調査会の調査審議を待って、いろいろとそのデータ等に基づきまして分析したいと考えますけれども、従来から仕事と子育ての両立支援というのは大事であるというふうな各方面からの指摘がなされております。
  98. 吉川春子

    ○吉川春子君 労働大臣にお伺いいたしますけれども、昨年十一月に出されましたOECDの家庭に優しい政策に関するレポート、これは、日本の将来の労働力不足を回避するには、働く女性への、働く母親への支援が必要と、こういう立場から提言を行っております。この内容は、今内閣府の研究所が発表しましたスウェーデンの内容とかなり角度が似通っているわけですけれども、日本において、正規雇用と非正規雇用、男女の大きな賃金格差、使用者やキャリアへの忠誠のための長時間労働の中で母親の七〇%が出産後労働力から脱落していると、こういう現実があるわけです。  家庭か仕事かと、こういうことを女性に迫る社会であるならば、結果的に出生率が低くなって、将来、社会に高い経済コストを強いることになると、こういう警告があるわけですけれども、スウェーデンとの違いを十分に検討して、このOECDの警告についてきちっと分析して受け入れていくべきではないかと思いますが、この点に対して、厚生労働大臣としてはどのようなお考えをお持ちでしょうか。
  99. 尾辻秀久

    ○国務大臣(尾辻秀久君) 改めて、このOECDが出しましたレポート、私も読ませていただきました。示唆に富む面を大いに持っているな、こういうふうに思いました。文化の違いはいろいろありますから、すべて当たっているというふうにも思いませんでしたが、率直に申し上げて。しかし、これは改めて読ませていただいて、私どもがこれをもう一回真剣に検討する必要のあるものだというふうには思いながら読ませていただきました。  今やっておりますことや何かいろいろお答えしますともう長い話になって、いつもお聞きの話でありますから、基本的に今の御質問に対して私もそういう認識は持っておりますということをお答え申し上げて、答えにさせていただきたいと思います。
  100. 吉川春子

    ○吉川春子君 八月六日付けの日経で、大阪外大の高橋美恵子助教授が、「女性の就労形態が重要」という記事を書いております。この中で、スウェーデンの中央統計局のロッタ・ペーション氏が、安定した仕事の確保と将来への安心感を得ることが子供をもうける上で必須条件だと指摘して、男女双方について正規雇用の職に就いていることが第一子出産への重要な要因だと、こういうふうに強調しています。  八月十三日、厚労省が公表されました少子化に関する意識調査報告でも、結婚しない理由が、適当な相手に巡り合わないというのが一位なんですけれども、第二位が経済力がないというのが五割弱となっています。  今日、パート労働者は千二百万人、それから派遣労働者が百数十万人、その他契約労働者を含めて不安定雇用労働者が一千数百万いると厚労省の統計でも出てまいりますけれども、私は、こういう大量の不安定雇用労働者を日本で作ってしまったこの十数年の間に、そのことがやっぱり少子化にも暗い影を落としているんじゃないかと思いまして、こういう不安定雇用労働者という経済的に非常に恵まれない、地位も不安定というこういう問題について解決していくことが少子化問題の解決にも非常に重要だと思いますが、お考えはいかがでしょうか。
  101. 尾辻秀久

    ○国務大臣(尾辻秀久君) 今指摘されておりますように、とにかく一言で言うと少子化に歯止めが掛かっていない、いろいろやってきたんだけれども少子化に歯止めが掛かっていない、これはもうそのとおりであります。そして、それを何とかするために、とにかく子供を産んで、産もうというような環境整備を図ることが基本的に大事なことだというふうに思っております。  そうした中での今の御指摘でございますから、今の件について答えさせていただきます。  いわゆる非正規労働の増加など雇用形態の多様化は、経済産業構造の変化や価値観の多様化などにより企業や労働者の多様な働き方に対するニーズが高まっていることなどを背景にしておると考えております。こうしたニーズを踏まえまして、パートタイム労働者と正社員との均衡処遇の推進など、働き方にかかわらずだれもが安心して働くことができるような労働環境の整備を進めていくことが大事なことだと考えております。
  102. 吉川春子

    ○吉川春子君 その点で、育児休業法の第二条では、日々雇用される者、期間を定めて雇用される者は育児休業の適用除外となっておりまして、それを今国会で一部改正されるということで先ほどこの前の同僚議員の質問にも局長がお答えになっておりました。  その中で、当該事業主に、使用者に引き続き一年以上雇用された者とその養育する子が一歳に達する日を超えて引き続き雇用されることが見込まれる者には育児休業の適用を拡大するという改正案が出されておりまして、これは前進だとは思います。しかし、これも厚労省に伺ったら、これで救われる女性というのは一万人程度だということなんですね。確かに、多くの有期雇用者は三か月とか六か月などで契約更新を繰り返しているわけなんですね。だから今度の改正には更に引っ掛かってこないということが多いわけです。しかも、その有期雇用の女性は働く女性の半数を超えています。それで、七割が女性で、しかも七割が三十九歳以下なんですね。  少子化対策の観点からもこれは避けて通れない課題と思いますけれども、今度の前進より更に進めて、こういう人たちも育児休業の対象になるような手だてを是非考えてほしいと思いますが、その点についてはいかがお考えでしょうか。
  103. 尾辻秀久

    ○国務大臣(尾辻秀久君) 今度の改正で一歩前進をさせたということを御理解いただいたことは有り難いと思います。  では、その後どうするかということでありますが、今回一歩前進させましたから、そして次の課題として今おっしゃったようなこと、これはまた更に検討すべきことだとは私どもも認識いたしておりますから、次の課題とさせていただきたい、こういうふうに思います。
  104. 吉川春子

    ○吉川春子君 労基法は、産前産後休業中と産後三十日間の解雇を禁止しております。これも日経の一月六日に載っていた女性労働者の訴えなんですけれども、五年間勤めた会社を解雇された女性は、産休明け三十一日目の解雇を言い渡された。つまり、非常にその会社は法律を熟知して、三十日までは駄目だけれども三十一日目に解雇したと、こういうやり方なんです。  そして今、妊娠リストラとか出産解雇とか、こういうことが横行しているわけですね。均等室への個別紛争の申立て、これも激増しております。是非、こういう違法な妊娠リストラとか出産解雇とか、こういうものを防ぐ、働く女性を守る、こういう対策を取っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
  105. 尾辻秀久

    ○国務大臣(尾辻秀久君) 基本的に育児休業といいますのは、育児を理由にして雇用関係が終了することを防ぐ、その継続を図ることを目的にした法律でありますから、そのことを私どもはきっちりそれぞれの職場に対しても指導を行ってまいらなきゃいけないと思っておりまして、今後ともその指導だけはきっちりまずはやらせていただきたい、こういうふうに思います。
  106. 吉川春子

    ○吉川春子君 少子化はやっぱり生半可なことでは解決できないわけです。育休の取得の実を上げていくことが必要だと思います。日本の取得状況では、正社員の七割強が取得となっていますけれども、この七割強というのは、第一子出産後七割が退職して、残り雇用を続ける三割のうちの七三%にすぎないと、こういう数字になっています。この妊娠解雇を更に強行していくと、育休の取得者が増えなくとも八〇%の目標を達成できます。ここが最大の問題だと思います。  就労が継続できなければ専業主婦になり、出生率が下がるという相関関係にあります。パートであれ派遣であれ、就労の形態にこだわらずに均等な待遇を是非確保してもらいたい、そのことを、再度大臣の御決意を伺いたいと思います。
  107. 尾辻秀久

    国務大臣尾辻秀久君) 今御審議、衆議院の方で審議していただいております法律もいろんな御議論ありますけれども、公労使三者で構成されるところの労働政策審議会において九か月の御審議を、議論をいただきながらまとめたものであります。  そういう意味で、できるだけ皆さんの御理解いただきながら法律を一つずつ整備していこうと思っておりますので、今回の法律についてはそういうものであるということを御理解もいただいておると思いますが、改めて申し上げたところでございます。さらに、今後についてもそうした皆さん方の御論議踏まえながら、私ども一つずつ解決をしていきたいと、こういうふうに思います。
  108. 吉川春子

    ○吉川春子君 終わります。
  109. 渕上貞雄

    ○渕上貞雄君 少子化対策に関する政策評価についてお伺いをいたします。  まず初めに、「評価の結果及び意見」についてですが、評価では、仕事と子育ての両立に係る負担感は、いまだ十分とは言えないものの、総じて、総じて緩和されているとしていますが、本当にそうなのかどうなのか。  例えば、育児、介護では男性の育児・介護休暇取得率はまだまだ大変低いわけでございまして、男性が育児参加しやすい職場環境への整備への取組、支援などは不十分と言えるのではないでしょうか。特に、慢性的な長時間労働やサービス残業が横行している実態では、家庭的責任が果たせるような働き方にはほど遠いと言わざるを得ません。また、働く女性、特に非正規社員への支援についても不十分であり、保育環境の整備も急がれるところであります。  このような実態からしても、総じて緩和されているという評価は妥当な評価ではないのではないかと思うんですが、いかがでございましょうか。
  110. 田村政志

    ○政府参考人(田村政志君) 仕事と子育てを両立していくことについての負担感についてでございますけれども、新エンゼルプランの計画年度である平成十二年度以前と最近の時点で時系列比較をしてみますと、最初に、厚生労働省の国民生活基礎調査によりますと、末のお子さんが六歳未満の児童のいる世帯の母親の就業率が平成十一年の三二・六から十四年には三五・五へと上昇しております。また、同じく厚生労働省の雇用動向調査によりますと、出産、育児を理由とした女性の離職者数の割合が平成十一年の五・〇%から十四年には四・二%へ低下しております。さらに、総務省で調査いたしました、実施いたしました社会生活基本調査におきまして、妻の家事・育児時間に対する夫の家事・育児時間の割合を見ますと、平成八年の七・五%から十三年には一〇・三%へと上昇しているといったようなことから、まあ仕事と子育てを両立することについての負担感は総じて緩和されてきていると、こういうふうな分析をしたわけでございます。  しかしながら、一方で、末のお子さんが六歳未満の児童のいる世帯の母の就業率がまだ三〇%台にとどまっている。全体で、末のお子さんが十七歳未満という世帯にまでこれを広げてみますと、母親の就業率は、平成十四年で平均しますと、五二・六%のお母さん方が十七歳未満の方のところでは就業している、これに比較するとまだ低いということ。それから、私どもの局で実施いたしました新エンゼルプランについてのアンケート調査の結果を見ますと、やはり仕事と子育ての両立のための雇用環境の整備というものに対するニーズが非常に高うございました。  こういったことから、総じて緩和されてきていると評価いたしておりますけれども、いまだこれは十分に緩和されていないという面もございますので、私どもの方としては、総じていまだ十分とは言えないものの、総じて緩和していると今の段階では判断できるのではないかと、こういう評価をしております。
  111. 渕上貞雄

    ○渕上貞雄君 次に、子育てそのものの負担感は必ずしも緩和されているとは言えない、その原因として、子育てに伴う経済的な負担感が増大していることが挙げられております。こういう評価について私も同様でございまして、内閣府の少子化対策に関する特別世論調査を始め、どのアンケートにおいても、仕事と家庭の両立支援と働き方の見直し促進、子育てにおける経済的負担の軽減が最も国民から期待をされている政策であります。  そのために、乳幼児医療費の無料化についても拡大することや、出産費への補助の、倍増させること、更には教育費の軽減など具体的なやはり施策の実現が必要だと考えますが、見解はいかがでございましょうか。
  112. 伍藤忠春

    ○政府参考人(伍藤忠春君) 子育ての負担感ということ、そのものの負担感ということでありますが、今御指摘のありましたような経済的な負担感ということと、それからもう一つ、子育てそのものの、何といいますか、地域共同体での支えがないとか、負担が女性に集中するとか、そういった意味での心理的、精神的な面での負担感と二つあろうかと思いますが、今御指摘のありましたのは経済的負担ということで、これもいろんな調査で要望の大きなものでございますが、個々の今御指摘のあった政策はそれぞれのまた部局で担当のところが責任を持って推進すべきことと思いますが、大きく言って、経済的支援の中でも更に掘り下げて聞きますと、教育的負担が大きいというような意識が如実に出ておりますので、こういったことにどうこたえていくか、奨学金制度をどう充実するかというようなことも含めて今少子化対策全体の大綱を作りましたけれども、政府全体で今検討しておるところでございますし、それから子供の経済的負担、小さい子供の経済的負担を軽減するという観点から、さきの国会において児童手当の小学校三年までの引上げをお願いして成立を見たところでございます。
  113. 渕上貞雄

    ○渕上貞雄君 家庭や子育てに夢や希望を持つことができる社会づくりにつきましては良いことですが、問題は、今日のような景気低迷の中で正社員を減らして人件費の圧縮によって若者がフリーターや派遣など不安定な就労状態に放置されていることはないでしょうか。  十月二十九日の総務省が発表いたしました完全失業率は平均四・六%でしたが、十五歳から二十四歳の完全失業率は一一・二%と高い状態にありました。ちなみに、フリーター数では九〇年が百八十三万人、〇一年が四百十七万人と増加をしており、フリーターの九割が年収三百万未満でありますし、しかし多くの若者は正社員を希望しているというのが実態でございまして、自分の生活基盤を確保できない若者が子供を産み育てることは大変難しいことだということが歴然としておりますし、若者の就労対策の充実強化は、これは喫緊の課題であると考えますが、いかがお考えでしょうか。
  114. 上村隆史

    ○政府参考人(上村隆史君) 若者を取り巻く雇用環境につきまして、先生から今お話があったとおりでございまして、近年、フリーターや、働いておらず教育や訓練も受けていないニートと言われるような層も増加してきている状況にございます。  就業意欲が高く、しかし経済情勢等厳しくてなかなか就職に結び付いていない層等につきましては雇用対策等全力を挙げて取り組んできておりますが、さらにフリーター等につきましては、先生御指摘のように、子供を産み育てるブレーキになっているような面に併せまして、さらに本人にとって技能、知識の蓄積がなされない、さらにはその一方で、産業や社会を支える人材の育成が図られず、将来の我が国経済社会に与える影響が重大であるということも問題であるというふうに思っております。このため、若者につきましては、具体的にはフリーター等の若年者につきましては、安定した就労に移行できるように職業意識の啓発あるいは社会人として必要なマナー講習等を実施しているところでございます。  さらに、今年度からでございますが、新しい職業訓練制度といたしまして、企業における実習と教育訓練機関におけます座学を並行して行い、企業が求める即戦力としての人材を育成するということを目的に、いわゆる日本版デュアルシステムを実施しているところでございます。  さらに、来年度は、最初に申し上げましたいわゆるニート層に対しまして、働く意欲が不十分なということに着目しまして、その意欲や能力を高める対策を若者人間力強化プロジェクトとして推進するということにしているところでございます。  これらの取組によりまして、若年者が安定的な職業に就くことができるよう積極的に取り組んでいきたいというふうに思っております。
  115. 渕上貞雄

    ○渕上貞雄君 次に、外部の要因として理想の子供の数の減少を挙げていますけれども、これは外部要因とすることではないと私は考えます。問題は、理想と予定、現実のギャップであり、そのギャップが埋まらないために理想の子供の数が減少傾向にあるととらえるべきではないかと思います。子供をもっと産み育てたいという願望はあります。そのためにはやはり子供への施策を充実させ、親、保護者の負担を軽減させることが重要であります。若者については就労支援などを充実させていくことで、まず本人たちの生活の安定化を図れば家庭を作り子育てをしようという気持ちがおのずとわいてくるのではないでしょうか。  したがいまして、これからの少子化社会対策には、子供の施策それから若者の施策という観点が必要ではないかと考えますが、見解はいかがでございましょうか。
  116. 伍藤忠春

    ○政府参考人(伍藤忠春君) 少子化対策の、どういう観点から進めるかということでございますが、現在私ども問題意識として持っておりますのは、我が国において職場で、職場の改革といいますか、働き方の見直しというところが立ち後れているんではないかと、こういったことが一点ありますし、それから子育て支援サービス、これはいろいろ努力しておりますが、まだ十分に地域の隅々に行き渡っているという状況にもないんではないか、こういった点も認識しております。それから、今御議論のありましたような若年の失業者の問題が、これが大きな出生率に対するいろんな面での影響を及ぼしているんじゃないかと、こういう問題意識も持っております。  いろいろ幅広い問題意識にどう対応していくかということで、今年の六月に政府全体で少子化対策大綱というのを作りましたが、その中で四つの重点課題ということで取り上げておりますのが、若者の自立とたくましい子供の育ち、それから二点目に仕事と家庭の両立支援、それから生命の大切さ、家庭の役割等についての理解を深める、それから四点目に子育ての新たな支え合いと連帯と、こういった項目を立てて、これに対して二十八項目の具体的な行動を今立ててこれから推進していこうとしておるところでございまして、幅広い観点から進めてまいりたいというふうに思っております。
  117. 渕上貞雄

    ○渕上貞雄君 どうかひとつ、より充実発展をさせていただきたいと思います。  最後になりますけれども、母子家庭白書、母子家庭の母の就業の支援に関する年次報告によりますと、母子家庭の所得は一般家庭の約四割、約八割が生活が苦しいと感じています。厚労省は三位一体改革の代替案において、国保それから生活保護、児童扶養手当の補助率カットを提案をしています。白書に表れているような現実を見るならば、このような代替案はできないはずですが、厚労大臣のお考えをお聞きして、質問を終わります。
  118. 尾辻秀久

    ○国務大臣(尾辻秀久君) 今お話しの母子家庭施策でございますけれども、この施策についていいますと、今私どもが一番気にしておりますことは地域間格差が大きいと、こういうことでございます。そこで、そういう状況の中にありながら地方六団体のこのたびの御提案というのは一般財源化でありますから、私どもがいろいろ進めてきたものがしり切れトンボにならないかと心配いたしております。  そこで、今お話しのように、私どもとしては補助率を変えるということは言いましたけれども、これはあくまでも税源移譲というのが前提でございますから、決してサービスの低下につながるということにはならない、しっかり税源移譲で財源は地方は確保されるわけでありますから、きっちりやっていただきたいというふうに考えておるところでございます。
  119. 渕上貞雄

    ○渕上貞雄君 終わります。
  120. 山口那津男

    ○委員長(山口那津男君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後四時散会