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2004-08-05 第160回国会 参議院 財政金融委員会 1号 公式Web版

  1. 平成十六年八月五日(木曜日)    午後二時八分開会     ─────────────    委員氏名     理 事         野上浩太郎君     理 事         大塚 耕平君                 尾辻 秀久君                 西田 吉宏君                 林  芳正君                 溝手 顕正君                 山下 英利君                 平野 達男君                 山根 隆治君                 山口那津男平成十六年七月三十日右の者は本委員を辞任した 。     ───────────── 七月三十日議長において本委員を左のとおり指名 した。                 尾辻 秀久君                 田村耕太郎君                 中曽根弘文君                 西田 吉宏君                 野上浩太郎君                 林  芳正君                 松山 政司君                 溝手 顕正君                 山内 俊夫君                 山下 英利君                 若林 正俊君                 浅尾慶一郎君                 尾立 源幸君                 大久保 勉君                 大塚 耕平君                 富岡由紀夫君                 平野 達男君                 広野ただし君                 円 より子君                 峰崎 直樹君                 西田 実仁君                 山口那津男君                 大門実紀史君                 糸数 慶子君                 広田  一君 同日議院において左の者を委員長に選任した。                 浅尾慶一郎君     ─────────────    委員の異動  八月五日     辞任         補欠選任      田村耕太郎君     荻原 健司君      中曽根弘文君     松村 祥史君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         浅尾慶一郎君     理 事                 尾辻 秀久君                 野上浩太郎君                 大塚 耕平君                 峰崎 直樹君     委 員                 荻原 健司君                 西田 吉宏君                 林  芳正君                 松村 祥史君                 松山 政司君                 溝手 顕正君                 山内 俊夫君                 山下 英利君                 若林 正俊君                 尾立 源幸君                 大久保 勉君                 富岡由紀夫君                 平野 達男君                 広野ただし君                 円 より子君                 西田 実仁君                 山口那津男君                 大門実紀史君                 糸数 慶子君                 広田  一君    国務大臣        財務大臣     谷垣 禎一君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣金融、        経済財政政策)        )        竹中 平蔵君    副大臣        内閣府副大臣   伊藤 達也君        財務副大臣    石井 啓一君    事務局側        常任委員会専門        員        藤澤  進君    政府参考人        金融庁検査局長  西原 政雄君        金融庁監督局長  佐藤 隆文君        総務省自治財政        局長       瀧野 欣彌君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○理事選任の件 ○国政調査に関する件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○財政及び金融等に関する調査  (竹中内閣府特命担当大臣の発言に関する件)  (UFJ銀行に関する件)  (ペイオフに関する件)  (三位一体改革に関する件) ○大増税計画の中止に関する請願(第二〇号) ○大増税の中止に関する請願(第二二号) ○消費税増税の中止と医療へのゼロ税率の適用に  関する請願(第二四号) ○継続調査要求に関する件 ○委員派遣に関する件     ─────────────
  2. 浅尾慶一郎

    ○委員長(浅尾慶一郎君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。  この際、議事に先立ちまして、一言ごあいさつ申し上げます。  去る七月三十日の本会議におきまして財政金融委員長に選任されました浅尾慶一郎でございます。  本委員会は、財政金融全般にわたる極めて広範な所管事項を取り扱う重要な委員会であり、その委員長を承りまして、重責を痛感いたしております。  本委員会の運営につきましては、委員の皆様方の格別の御指導、御協力をいただきまして、公正かつ円満に行ってまいりたいと存じますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。  この際、円前委員長から発言を求められておりますので、これを許します。円より子君。
  3. 円より子

    円より子君 前委員長といたしまして、一言ごあいさつを申し上げます。  本年五月、委員長に選任されまして以来、大変短い間ではございましたが、委員長の職責を全うすることができましたのは、委員の皆様方の御指導、御協力のたまものであると深く感謝申し上げる次第でございます。誠にありがとうございました。  なお、さきの通常国会会期末におきまして、金融関連二法について、当委員会での審議をほとんど行わないまま、本会議におきまして委員長としての中間報告を求められ、採決に至りましたことは、法案審議の委員会中心主義、そして良識の府としての参議院存在意義もが否定される極めて遺憾な事態でございました。  私は引き続き当委員会の委員として在籍いたしますが、我が国の財政金融政策に重い責任を有する当委員会におきまして、今後、十分な審議が尽くされ、中間報告の動議など出されないような、国民の期待にこたえることができますような委員会運営を皆様とともに力を尽くしたいと考えておりますので、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)     ─────────────
  4. 浅尾慶一郎

    ○委員長(浅尾慶一郎君) 委員の異動について御報告いたします。  本日、田村耕太郎君及び中曽根弘文君が委員を辞任され、その補欠として荻原健司君及び松村祥史君が選任されました。     ─────────────
  5. 浅尾慶一郎

    ○委員長(浅尾慶一郎君) ただいまから理事の選任を行います。  本委員会理事の数は五名でございます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 浅尾慶一郎

    ○委員長(浅尾慶一郎君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事尾辻秀久君、野上浩太郎君、大塚耕平君及び峰崎直樹君を指名いたします。  なお、あと一名の理事につきましては、後日これを指名いたします。     ─────────────
  7. 浅尾慶一郎

    ○委員長(浅尾慶一郎君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。  本委員会は、今期国会におきましても、財政及び金融等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  8. 浅尾慶一郎

    ○委員長(浅尾慶一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  9. 浅尾慶一郎

    ○委員長(浅尾慶一郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、各会派で協議いたしましたとおり、政府参考人として金融庁検査局長西原政雄君外二名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  10. 浅尾慶一郎

    ○委員長(浅尾慶一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  11. 浅尾慶一郎

    ○委員長(浅尾慶一郎君) 財政及び金融等に関する調査を議題として、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  12. 大塚耕平

    大塚耕平君 民主党新緑風会の大塚でございます。  まず、選挙を戦われました委員の先生方に心から御慰労を申し上げますとともに、大臣におかれても、いよいよ学者大臣から政治家大臣になられたことをお祝いを申し上げたいというふうに思います。  大臣とは、この三年間、非常に有意義な議論をさしていただいたと思っております。また、昨今のメガバンクの動きに対しても毅然とした対応をしておられる部分もあり、我々としても、是々非々で、御評価申し上げるべきところは御評価申し上げ、しかし意見の食い違うところは意見を述べさしていただき、御納得いただければ多少なりとも政策に反映していただくと、こういうスタンスで議論をさしていただきたいというふうに思っております。そういう意味では、竹中大臣の私は数少ない理解者と言っては申し訳ないんですが、たくさんいらっしゃる理解者の一人だというふうに思っておるんですが。  大臣が、当委員会でも、通常国会の最後に、選挙にお出になるんですかという他の委員の御質問に対して、その時点ではお答えできないというような御回答であったかと思いますが、これは個人的なお話でありますので、何がしかの心境の変化がおありになって選挙にお出になったんだろうなと思っております。  私もまだたった一回でございますが選挙を戦わしていただきまして、選挙に出る、そして候補者としてマイクを握る、こういうことになりますと幾ばくか気分も高揚しまして、まるで一人で世の中を動かせるかのような錯覚にとらわれて街頭演説をやってしまうという、そういうことはだれしもあろうことかと思いますので、選挙前の発言について一々とやかく申し上げるつもりはありませんが、冷静な竹中大臣にしては随分すごいことをおっしゃるなという報道を幾つか拝見しましたので、報道がすべて正しいものではないということは重々承知しておりますが、例えば六月二十三日の、これはスポーツ紙でありますが、私は一学者として、健全な民主主義のために健全な野党にすごく期待し、今も期待しているが、この後段は大変感謝申し上げますが、この三年間で見事に裏切られたと。例えば国会でも週刊誌ネタばかり質問すると。こういう御発言もあって、これはスポーツ紙ですから直接伺ったわけじゃないので、本当に御発言があったかどうか、真偽のほどをお伺いするつもりはございません。  週刊文春の七月一日号には、大臣が知人に語ったとされる内容で、今、円前委員長からお話のありました金融強化法案について、「民主党はあんな重要な法案を廃案にしようとしたんだ。あれが成立して地方金融がよくなったら、選挙で不利とでも思ったのだろうか。」というふうに、これは文春が間接話法で書いていますので、私も信用しません。竹中さんがまさかこんなことをおっしゃらないというふうに思っております。  文春はほかにも、竹中大臣、僕が自民党を変えてやる、私のような存在は二度と出ないとか、今日は資料は持ってきておりませんが、厚生労働省は私が変えてやるというような、そういう御発言もあったやに報道ではありまして、一々信用はしておりませんが、しかし、本当におっしゃったとしたら、その心意気は私は見習いたいなというふうに思っております。  しかし、大臣選挙中に、民主党マニフェストはでたらめだとか子供だましだとか、いろいろおっしゃったように報道はされておりますけれども、これも直接は聞いておりませんので一々とやかくは申し上げませんが、是非大臣には政治家になられてもクールさを失わないでやっていただきたいなということをまずは冒頭お願いをしておきます。  さりながら、一つだけしっかりと確認をさしていただかなければならない件については、今お手元に配らしていただきました資料の内容についてであります。これは六月二十二日の大臣の出馬記者会見における発言ということで、新聞にも報道されておりますし、録音もありますので、これについては正しくこういう御発言をされたものというふうに理解をしております。もう多くは申し上げませんが、今日、初めて当選された方々や前通常国会で当委員会におられなかった委員の方々もおられますので、このように紙にしたためて資料としてお出しをさしていただいたわけであります。  当委員会では、尾辻理事、野上理事始め与党理事の先生方にも極めて誠実かつ真摯に御対応いただいてさきの通常国会は運営されたものと、私も野党の筆頭理事として大変感謝を申し上げている次第であります。そういう中で、様々な事情があって金融強化法については御承知のような展開になったわけでありますが、その展開をこのような表現、これは議事録に残りませんから読みますので、「すさまじい反対があったが、最後は自民党が法案を通した」、それはそうですね、ここはそうです。「野党は最後まで握りつぶし、廃案にしようとした。抵抗勢力以前存在だ」というふうに記者会見の席上でおっしゃったことについては事実と大いに異なるものであり、今後竹中大臣建設的な議論をさしていただくためにも、是非素直な気持ちで発言の御撤回と謝罪を、財政金融委員会のこれは前筆頭理事野党の筆頭理事、現在も平理事でございますが、そういう立場で要求を申し上げたいと思います。御答弁を伺います。
  13. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 大塚委員からはいつも非常に建設的な御議論をいただいておりまして、感謝を申し上げております。  幾つか私の発言ということの、報道されているものも御紹介をくださいましたけれども、厚生労働省を変えてみせると言ったのは、これは事実でございますけれども、あとの引用は、これは例によって事実と違うなと。私自身も、雑誌だけ読んでみると、雑誌から出てくる、浮かんでくる竹中平蔵というのは極悪非道の人間だなと思うことがあるぐらいいろんなことが書かれておりますので、ここは正にクールな大塚委員のことでいらっしゃいますから、直接の言動についてだけ御論評を賜れるということだと思っております。  その上で、今メモを下さっておられます。私、一言一句つぶさに記憶しているわけではございませんですけれども、この中で、「すさまじい反対があった」と、自民党が通した、それもそうだと。  「野党は最後まで握りつぶし、廃案にしようとした。」というのは、これは解釈の問題も入るかもしれませんが、私の記憶しております限り、例えばこれは共産党の池田幹幸先生の六月十四日参院本会議での御発言でございますけれども、本法案は時間切れで廃案とするのが当然でありますと。廃案にしようとなさっていたのではないのでしょうか。私自身そのように理解をしております。  「抵抗勢力以前存在だ」というのは、これは立場が違いますから、またいろんな言い回しがあるのかもしれませんが、自民党の中には抵抗勢力があるというふうによく言われる。確かにいろんな抵抗があるわけですけれども、抵抗はしながらも、しかし対話の中で協力勢力になってくれているというのは、これが事実でございます。実際に金融強化法案に関しましても抵抗がございました。しかし、最後は協力勢力として党を挙げてこの法案を通してくださいました。そうではなくて、野党の方々は反対であったんだと思っております。  これは私の解釈でございますので、これについて、中身についてどちらがいいかという論争は是非させていただきたいと思いますけれども、私の発言が特に間違っていたとは思っておりません。
  14. 大塚耕平

    大塚耕平君 端的にお答えください。撤回もされないし、謝罪もされないということですね。
  15. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 撤回するつもりはございません。
  16. 大塚耕平

    大塚耕平君 通常国会での審議のプロセスはこの中段に書いてあるとおりでございますので、私は当時の交渉担当の野党筆頭理事としてこの大臣のような認識で理事会協議を行ったつもりは全くございませんので、謝罪もしない撤回もしないということであれば、これは質問できませんけれどもね。  これ、理事会で預かっていただけませんか、委員長。これは、本来ここで尾辻先生や野上先生の御発言を求めるべきところではないですが、お伺いしたいぐらいですね。  やはり大臣ね、これから六年間政治家やるんですから、これスタート肝心ですよ。これ撤回しないんだったら、そういう大臣として、そういう政治家として、うそを平気で言う政治家として対応させていただきますからね。  もう一回聞きます。一個ぐらい謝罪したらどうですか。
  17. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 議会の運営のプロセスについて私がどうこう申し上げる立場にはございません。  私は、法案を作成して、それで審議をお願いして、是非とも通していただきたいという立場でございます。その立場の者から見て、強く反対された。私はこれは大変重要な法案だと思って出して、私は心の底では民主党の皆さんの中にもこの法案に賛成していただける方が出るのではないかということを期待しておりましたが、その期待は裏切られ、反対をされました。それに対しては今でも大変残念な気持ちを持っております。  繰り返し言いますが、議院の運営に関して私はどうこう申し上げる立場にはございません。この法案について大変今でも重要だと思っておりますし、これについて私はしっかりと運営しなければいけない立場であるというふうに思っております。私の解釈、考え方については、これまで申し上げたとおりでございます。
  18. 大塚耕平

    大塚耕平君 分かりました。  それでは、現時点では撤回も謝罪もされないということでありますので、私は委員長に、この件について委員会として是非協議をしていただきたいということをお願い申し上げます。
  19. 浅尾慶一郎

    ○委員長(浅尾慶一郎君) 本件につきましては、後刻理事会で協議をいたします。
  20. 大塚耕平

    大塚耕平君 これはこれとして、政策課題については引き続き是々非々の立場でやらさせていただきますが、是非竹中大臣にはお立場が変わられたからといっても基本的な姿勢を変えることなくやっていただきたいということをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。
  21. 平野達男

    平野達男君 残りの時間を私、平野が預かりましたので、質問をさせていただきます。民主党新緑風会平野でございます。  今の案件を、理事会扱いになりましたけれども、実は私も国対の副委員長をやっておりまして、この推移については私の立場、私なりの立場でずっと見てきたつもりです。その観点から、理事会で議論する際のちょっと参考になるかもしれませんので、一点だけお聞きします。  竹中大臣の「すさまじい反対があったが、」というのは、これどういう意味でしょうか。どういう現実をとらえて「すさまじい反対」と言っていますか。
  22. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 委員会での審議、特に衆議院での審議におきまして大変厳しい御評価をいただきました。  私たちはこれまでの行政が着実に成果を上げているというふうに思っております。そうした成果を踏まえて、さらに今、地域再生とも絡んで地域金融機能を強化しなければいけないということでこの法案を提出させていただいているわけですけれども、評価としては金融行政をほぼ、全面的にと言うとまたこれはそうじゃないと言う方もいらっしゃるかもしれませんけれども、今の行政そのものが強く否定されるような形で、その延長線上にあるこの法案も認めるわけにはいかないというようなすさまじい反対をいただきました。そのことを申し上げております。
  23. 平野達男

    平野達男君 今のお話では衆議院でという話ですね。衆議院というお話ですね。
  24. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 参議院でも御反対の意見をいただいたと思いますけれども、私が特に印象に残っているのは衆議院の先生方でございます。
  25. 平野達男

    平野達男君 私の理解では、私の立場から、あるいは私の理解とすると、反対をする立場、時間すら与えられなかったんです、私は。ここに全くの認識のずれがありますよ。ここがまず第一点ですよ。  それから、「野党は最後まで握りつぶし、廃案にしようとした。」と。「廃案にしようとした。」、これは当たり前です、反対ですから。だけれども、この「最後まで握りつぶし、」というのは、これどういう意味ですか。
  26. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) そこはどういう場であったのか記憶をしておりませんけれども、最後までつぶそうとして最後まで反対したと。まあ、握りつぶすというのは通常の国会のこういう委員会の場で使う言葉ではございませんですから、そこは選挙のどういうシチュエーションで話したかということは御評価をいただきたいというふうに、御考慮いただきたいと思いますけれども、基本的には、最後までつぶそうとした、最後まで反対された、そして最後までこれは先ほど言ったように廃案になりそうであった、そのようなことを申し上げております。
  27. 平野達男

    平野達男君 握りつぶすという言葉は、結局議論もしないで廃案に追い込むというような場合、それを私らがやったと、やろうとしたということであれば握りつぶしという言葉もこれは受けましょう。だけれども、事実は全くそういうことないですからね。その事実関係をまずぎっちり、まずもう一回これ調べていただきたい。  だから、大塚議員はわざわざこの真ん中のパラグラフの中で、線を引いていませんけれども、この真ん中のパラグラフが重要なんです。この空白の一か月間に何があったんだと。こういうことを踏まえないと、実は私どもはもっともっと言いたかったわけです。私なんかまだましですよ、本会議代表質疑やりましたから。一回、一時間ほどでしたかな、質問の時間もいただきました。あとは、やりたくなかったんだけれども反対討論もやった。だけれども、ほかの人たちはその時間すらなかったんですよ。で、私なんか言ったのは、こんな審議や時間が未了で法案が通せますかと言ったんですよ。もっと議論させるような時間を下さいと言ったわけです。  その事実を今ここで、そういうことがあったということを言っておきますので、そういったことを踏まえますと、もしこういった文言で言ったとすれば、衆議院はどうか知りませんけれども、参議院とは全然違いますよ、これは。これはいずれ、理事会扱いになったということなので、よくその点も踏まえた上で議論をしていただきたいと思いますし、もし事実を誤認した上でさっきのこんな発言をされているということであれば、その弁明の仕方もあるでしょうし、それを知った上でかつこういう発言をされたということであれば、私もこれは大問題だと思いますよ。  もし何かコメントがございますれば、どうぞ。
  28. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 先ほども申し上げましたように、委員会の運営でどのようなやり取りがあったということを私はそれについて申し上げる立場にはございません。私たちは、法案を作って、それを通していただいて、それを執行したいと、その一心でやっているわけでございますので、それについて、繰り返し言いますが、その委員会ないしは議院の運営のプロセスについて私が申し上げる立場にはないということを御理解賜りたいと思います。
  29. 平野達男

    平野達男君 じゃ、もう一度だけ言わせていただきますけれども、「すさまじい反対」という言葉で、「最後まで握りつぶし、」というこの言葉に私、引っ掛かっているんです。  何でかといったら、中間報告もやったわけですよ。これは非常に異常なことなんです。中間報告をやって、時間が非常に短いにもかかわらず、審議時間もないにもかかわらず最後は採決されたんです。この文脈でいきますと、中間報告をやるように持っていったのも野党だというふうに読めちゃうわけです。本当にそうかということです。四月の二十八日でしたか、衆議院通過してきたのが。(「四月二十三日」と呼ぶ者あり)二十三日ですか。そして、一か月たってやっと参議院にもつるしが落ちてきたんです。その間、国対でどういう動きがあったか、これも聞いてみてください。与党から議運の方につるしを下ろしてくれという要請が、強い要請があったかどうか、これも確かめてみてください。ないはずですから。  だから、これはこういうことを言っているということは事実と全然違うことを言っているということなんで、これは意図したか意図しないかは別として、大臣の発言として私は全然不適当、間違っていると思う、これは。
  30. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 私は、委員会に、議院の運営についてどのようなやり取りがあったかということについて関知する立場にはございません。これ、関知すれば逆に大変問題になるんじゃないんでしょうか。その上で私は行政の立場から申し上げているわけです。これを、この法案が重要なのに、この法案に対して強い反対があって、これがつぶされそうになった、廃案になる直前で通してもらった、これはもう私から、行政の立場から見たら、もうこれ、正にこれが事実でございます。そのことについて我々は、私はこの法案が大変重要だと思っているから、大変残念であるし、これはしかし通した以上はしっかりと運営していきたい、そのようなことを常に申し上げているわけでございます。
  31. 平野達男

    平野達男君 この件は理事会で預かりになりましたから、これ以上はやりませんが、いずれ参議院では議論をしようじゃないかということを言っていたんですよ、いろんな形で。しかし、それが、どういう形かは知りませんが、時間がなかった、与えられなかった。そこで突如出てきたのが中間報告ですよ。という理解の上に立ってこの文脈を読みますと、とても受け入れられるものじゃないということだけもう一回強く申し上げておきますので、理事会の方でよろしく御検討ください。
  32. 浅尾慶一郎

    ○委員長(浅尾慶一郎君) 本件は、先ほど申し上げましたとおり、後刻理事会で協議いたします。
  33. 平野達男

    平野達男君 それでは、今日はUFJに関しまして残りの時間にいろいろ質問したいと思います。  このUFJに関しましては、さきの通常国会の証券二法の審議のときに私はいろいろお聞きしました。そのときの趣旨を若干おさらいさせていただきますと、主要行の半期目ごとの決算が出ていまして、十六年三月期の決算が出ました。その中でUFJだけが他の主要行と違った動きをしている。その違った動きというのは何かといいますと、りそなはまず別として、ほかの主要行は自己資本比率あるいは不良債権比率、これを見ても、いわゆる金融再生プログラムの方向に乗ったのかどうか知りませんが、いい方向に向いている。ところが、UFJだけ自己資本比率は一一・三五から八・八四、それから不良債権比率が八・一四から八・五〇、これは十五年九月期との比較の上での話ですが、それぞれ悪くなっているわけですね。こういう数字を踏まえまして、一方でUFJには特別検査も入っているし、長いことの通常検査も入っている。それから、金融検査マニュアルを作って、その金融検査マニュアルを踏まえた上での自己査定と金融庁側の意識の差についての詰める努力もやってきている。にもかかわらず、こういった結果が出たということは何なんだろうかということを累次にわたって質問しましたけれども、答えは個別行のことであるから答えられないというお話でした。  そういったやさきで出てきたのが国会が閉まった後の六月十八日のいわゆる行政処分です。四つの行政処分の発動がありました。これについては一々言いませんが、要するに検査忌避、それから三割ルール抵触、それから中小企業向けの貸出しについての数値の扱いについて、これは意図的か間違いか分かりませんが、まあちょっとそごがあったと、それから四番目が短期間における業績の見直しの修正ですね。  特に今回のUFJのこの業務改善命令の中で非常に気になるのが検査忌避です。この検査忌避が出てきたことと併せて、前回の私のUFJの自己資本比率あるいは不良債権比率、こういう数字が出てきたことに対して、もう一度同じ質問しますけれども、なぜ自己資本比率、不良債権比率、UFJだけが他の主要行と違った方向で出てきたのか、これを改めてもう一度御質問いたします。
  34. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 御質問の趣旨は、不良債権比率が変化する要因が何かという御質問であろうかと思います。  十五年三月末で八・六七%であったUFJの金融再生法開示債権の比率は、十五年九月末では八・一四と低下したものの、十六年三月末においては八・五〇と、昨年度決算を上回る水準になっています。これについてはUFJから大口先の格下げを主因にネットで増加したものであるというふうに聞いております。個別の銀行の経営内容にかかわる指標についてコメントすることは差し控えたい、これは前回もそのように申し上げさせていただいたわけでございますけれども、一般論として言えば、金融機関不良債権の額というのは様々の要因で増えたり減ったりいたします。増減の要因としては景気動向や債務者の属している産業分野の動向、経済の動向、それと債務企業の経営実態の変化や再生への取組の仕方、そして不良債権の縮減に向けた金融機関の取組、各金融機関のポートフォリオの差異等々、様々な要因に受けることになります。  また、十五年三月末で一〇・二三%であった自己資本の比率は、これも十六年三月末では八・四三%になっています。これについては与信関連費用の増加等により低下したものと聞いております。  御趣旨は、主として自己資本比率じゃなくて不良債権比率だというふうに思いますけれども、今申し上げましたように様々な要因で増減をするということになります。まあ私がお答えできるのは、前回と同じでございますけれども、こういう範囲でございます。
  35. 平野達男

    平野達男君 要するに個別行のことだからまず内容については答えられないということだったと思います。それではもう前の答弁と全く同じですね。  実は私、もう一つ別な質問したんです。十五年三月期の通常検査において何でこんな検査期間が長くなるんですかということを言ったら、当時、当時というか、これは当時の佐藤検査局長、当時ですね、が、個別のことは答えられないと言っているんです。ところが、この業務改善命令にははっきり書いてあるんですね。つまり、検査忌避、単刀直入に言いますと、検査忌避が、「立入検査期間が大幅に長期化する等の影響があった。」ということをはっきり書いてあるんです、理由を。  で、何で私、同じ質問を聞いたかといいますと、業務改善命令の中で新たな事実がこれはっきりしてきたわけです。これを踏まえた上で、前回、個別行のことだから答えられないという答弁は変わるかなということを今確認したかったんですが、やっぱり変わりませんか。
  36. 佐藤隆文

    政府参考人佐藤隆文君) 私どもは、検査結果を踏まえまして、銀行法二十四条に基づく報告徴求をいたし、事実確認をした上で、銀行の自主性に任せた上では十分な改善が図られないというふうに考えられる場合には、銀行法二十六条に基づきます業務改善命令というのを打ちます。そして、私どもこれまでルールといたしてきておりますのは、コンプライアンスの分野、法令等遵守の分野で業務改善命令を打った場合には、それに関連する事実関係を必要な範囲で公表するということにいたしております。  したがいまして、問題となっておりますUFJの問題につきましては六月十八日に業務改善命令を打ちました。いわゆる検査忌避との関係で打ちましたので、そのときに必要な範囲でそれの前提となりました事実関係、検査結果を含めて概要を公表させていただいたということでございまして、この点は新しい事実でございます。
  37. 平野達男

    平野達男君 そこで、この検査忌避に関連しましてちょっとお伺いしますが、この検査忌避平成十六年五月三十一日通知ですから、これは十五年三月期の決算の検査を踏まえた上での業務改善命令ですね。それで、この中で例えば「債務者区分や償却・引当の判定等に重大な影響を与える重要な資料を執務室以外の場所へ移動・隠蔽する行為が行われた。」というようなことがはっきり書かれています。それから、「個別債務者の業容や財務状況に関して、検査官に対し虚偽の説明が行われている。」とはっきり書いてある。  これを踏まえますと、もしこういう償却、引き当て等の判定に重大な影響を与える重要な資料、これがもし発見されない、あるいは虚偽の報告をしているということが分からなかったと仮に仮定すれば、自己資本比率八・八四、不良債権比率八・五〇%というのは変わってくる可能性があったと思いますが、これについても答えられませんか。
  38. 佐藤隆文

    政府参考人佐藤隆文君) 不良債権比率とか自己資本比率、さまざまな要因で動く、これは先ほど大臣から御答弁いただいたとおりでございますけれども、検査結果に関連いたしまして、通常、検査をいたしますと、その中で、一般論でございますけれども、追加の与信費用が見付かってくるとかということがございますので、そういう中で、結果として、その次の一番早い決算に検査結果が反映されるという前提で考えますと、その結果として不良債権比率が上昇したり、あるいは自己資本比率が下がったりということは一般論としてはあり得るということでございます。
  39. 平野達男

    平野達男君 私が質問したのは逆のことなんですよ。つまり、UFJが資料の隠ぺいをしようとしたということは、UFJにとって不利な資料を出さなかったということですよね。もしその資料が発見できなければ、逆に自己資本比率は上がった可能性があるんですよ。それから、不良債権比率は下がった可能性があるんですよ。その可能性を否定できませんねということを言っているんです。
  40. 西原政雄

    政府参考人(西原政雄君) 仮にそういったものが発見できなかった場合には、先ほどの逆のケースになるわけですから、自己資本比率が低下しない、そういうことですね、あるいは不良債権比率が上がらないという現象は起こり得ると思います。
  41. 平野達男

    平野達男君 じゃ、UFJに関してはどうだったですか。
  42. 西原政雄

    政府参考人(西原政雄君) 個別の金融機関の関係についてどうだったかということは、触れるということは避けたいと思いますが、検査によって、先ほどもお話出ましたが、一般論としてでございますが、検査の結果として、こちらとしては非常に丁寧に丹念に検証してまいりますので、その結果として不良債権比率が上がる、あるいは自己資本比率が下がるといったケースは生じるわけでございます。
  43. 平野達男

    平野達男君 つまりは、このUFJは、資料隠しをすることによって、ここから透けて見えるのが自己資本比率、場合によったら、十五年三月期の決算ですから、十六年三月期の決算を作るときに有利な数字を作るために資料隠しをしたというふうに解釈してもいいんですねということです。もしそうだとすれば、これはUFJは粉飾決算をやろうとしていたということですよね、十六年三月期の決算で。そういうことになるでしょう。
  44. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) まず、そのルールがどうなっているかという問題と、それと、どういうところに意図があったかという問題とは、これは少し分けて考えていかなければいけないということだと思います。  これは、我々はルールを持っておりますから、事後的にチェックをして、それを直近の、その直後の決算に反映させるというルールでやっておりますから、これは、このルールそのものについては御理解をいただいていると思います。したがって、それを反映させるわけですから、その反映、大きさによって自己資本比率等々が変わってくる、これは当然のことでございます。ついでに言うならば、その前の期についても更にその前のを反映しているからこの数字も変わっているんですよということになります。  一方で、じゃ、どういう意図を持って検査忌避を行ったか云々、ないしは資料の隠ぺいを行ったかというのは、これはまた別の問題でございます。  我々としては、検査を行って、隠ぺいが行われたということに関して、これは我々は検査忌避があったと思料せられるということで行政処分を打っているわけでございますけれども、それがさらに決算を違えさせるような、粉飾のような意図を持って行っていたかということに関しては、少なくとも現時点でそのような認識を持っているわけではございません。  いずれにしても、しかし、これがどういうものであったかということに関しては、今告発の是非も含めて検討しているところでございますので、しっかりと検証をしていきたいと思っております。
  45. 平野達男

    平野達男君 では、そうしますと、この検査忌避についての意図ははっきりしてないと、今の段階ではという、そういう答弁ですか。
  46. 西原政雄

    政府参考人(西原政雄君) 今、大臣からお話ありましたように、粉飾をしようというような意図があったかというのとは、我々、検査でもって入ってチェックしておりますのは、今回起きた事象といいますのが、言わば引き当て、償却に多大な影響を与えるもの、あるいは債務者区分の判定に多大な影響を与えるもの、そういった資料を隠している、あるいは、それを前提に個別の債務者のいわゆる業容ですとかあるいは財務状況に関して検査官に対して虚偽の説明を行う、こういった検査に対しての忌避行動、その意図はあったというふうに我々は認定しております。
  47. 平野達男

    平野達男君 いや、それは分かりました、だから。だから、その忌避行動があったということは分かったんですが、なぜそれをやったのかということです。  これはだから、当たり前の話なんですけれども、十五年三月期の決算の検査をやることによって、その結果を十六年三月期の決算に反映させるわけですね。そのときに、引き当てがちょっと不十分じゃないかと、債務者区分がちょっとこれは甘いんじゃないかというような指摘をするような資料を隠していたのではないかということを、そういう推測を今しておるわけですよ。でなければ、銀行がこんなわざわざ検査忌避なんかやるわけないでしょう。もしそういう事実だとすれば、UFJが相当な悪意を持ってやっているということなんです。  そして、更に言えば、十五年九月期、これはちょっとまた後で触れますけれども、十五年九月期の決算、これ特別検査が入っていますね。この数字も一体何だろうかと、訳分からなくなってくる。十五年三月期の数字だってそうですよ。  それで、今、これは告発するかどうかということ、いろいろもめていると言いますけれども、一番のかぎはそこじゃないですか。UFJが検査忌避をやろうとしたのは何かと。十六年三月期の決算のときにUFJにとって有効な数字を出すような、あるいは不利な数字を出させないような本物の資料を隠したというのが本当のところじゃないんですか。
  48. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 今、我々がどのように認識をしているかということにつきましては私も局長も申し上げましたので、御確認といいますか、御認識を賜っているというふうに思います。  検査忌避行為は確かにあったというふうに我々は思料をしているわけでございます。しかし、その背後にどのような意図があったということについては我々でその確認、今必ずしもできているわけではないということでございます。  それで告発刑事告発するかどうかにつきましては四つの点を総合的に勘案しなければいけない。今、平野委員がおっしゃったのは一つの、一つの仮説といいますか、そのようなものかと思いますけれども、その四つの総合的に勘案すべき点としては、検査忌避等の悪質性がどの程度悪質であったかどうか、どの程度検査の実効性に影響を与えたか、そういうことを考えなきゃいけない。その悪質性のうちの一つとして、平野委員がおっしゃったような仮説を今平野委員御自身はお考えになっているということであろうかと思います。  我々としては、どの程度それが本当に悪質であったのかということ、ほかの悪質性もそれはあるかもしれませんから、予断持たずに、悪質であったかということ、それと、検査一般の実効性にどのような影響を与えていたかということ、金融行政目的遂行の確保にどのようなインパクトがあったかということ。それと、一方で、これは私企業、一般国民処罰を求めるということでもありますから、そのことも、重大性をかんがみて、総合的に今判断をしようと検討を重ねているところでございます。
  49. 平野達男

    平野達男君 いずれこれは、先ほど言ったのは確かに私のある部分からはもう推測であります。どこまで本当かどうかというのはこれ確かめるすべもない。  ただ、一連の自己資本比率、このUFJが十六年三月期にだけ自己資本比率、不良債権比率がどんと落ちてきた。その背後の中に、その背景に、セットとしてですね、背景じゃなくてセットとしてこの検査忌避という問題も出てきた。  だから、先ほど言った私の質問、繰り返しになりますけれども、この重大な影響を与える資料、もしこれが出てこなければ、例えば自己資本比率何%になったんだろうか、不良債権比率何%になったんだろうか、これは確かめられますよね。そんな難しい話でしょうか。
  50. 西原政雄

    政府参考人(西原政雄君) 自己資本比率、それから不良債権比率というのはいろんな要因で決まってまいりますので、そういったものが仮定で、それがなかりせばというような形で推計できるというようなものではないと思います。
  51. 平野達男

    平野達男君 私は定量的な話をしていません。いずれ、どの資料が隠ぺいされているかという資料は分かりますよね。それは、どの資料が隠ぺいされていたかというのは、これははっきり分かるわけですよね。この資料なかりせば自己資本比率の判断がどうなったか、不良債権比率の判断がどうなったかという定性的なことぐらい分かるでしょう。
  52. 西原政雄

    政府参考人(西原政雄君) 検査で調べている場合には、必ずしも隠匿資料だけでもって決まってくるわけではなくて、複合的な要素でもって決まってくるわけですので、その点だけで判断ができないということでございます。
  53. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 基本的には局長の答弁のとおりだと思うんですけれども、平野委員の御質問を推測するに、もしこの資料なかりせば、それでそこから出てきた新しい要因がなかったら不良債権ないし自己資本がどのぐらいであったか等々というのは概念的には整理できるのではないだろうかと、それはもうそのとおりであろうかと思います。実際の計算はもっと複雑でございますけれども、他の条件を一定にしてこれだけ変化していればどうかというのは、これはできなくはございません。  ただし、これは個別の検査の内容でございますので、それについて我々として公表することはできないということも御理解賜りたいと思います。
  54. 平野達男

    平野達男君 いずれ、この中では「重大な影響を与える」と書いていますからね、資料ね。しかも、「債務者区分や償却・引当の判定等に重大な影響を与える」と書いてあるんです。はっきり書いています、ここね。だから、この資料だけでいろいろそれは最終的な結論は出せないというのは分かりますけれども、少なくとも重大な影響というのは、はっきりそれは書いてあるわけですから。その資料の、こんな文言はその資料を見てみないと書けませんよね。隠ぺいされた資料出てきて、ああ、これは大変だと、今までやっていた債務者区分が、ちょっとこれ考え方変えにゃいかぬ、引き当ても考えにゃいかぬ、そういう資料が出てきたということでしょう、これは。それがだからどういう意図を持っているかなんて今のところ分からないなんて、そんな答弁おかしいですよ。明らかに何らかの意図を持ってやっているんだから、そういうことは。その中で一番最悪というようなケースは、十六年三月期の決算に対して粉飾をやろうとした可能性すらある。だからこの問題は早く決着付けにゃいかぬのですよ。  それで、そのUFJが今統合の問題だとかなんとかといろいろ議論していますけれども、今までのそういう経営体質についてこういう可能性があったとすれば、早急に金融庁内で検討を進めて、告発するなら告発する、しないならなぜしない、それまとめるべきじゃないですか。これだけの、私、この一連の、今年の十六年三月期の決算、それから今回の業務改善命令、そういうことが透けて見えちゃうんですよ。それは平野の勝手な推測だと言われればそうかもしれません。だけれども、今私の言ったことに対して、一定の合理性持つでしょう。全く否定できないというか、否定できるわけでもないでしょう。  だから、これについては、早くとにかく告発国会で議論できなかったら司法の場で議論すればいいわけですから、するのかしないのか、早く結論出してほしいということを強く要望しておきます。何かコメントがございますれば。
  55. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) まず、平野委員が前半でおっしゃった、重大な影響があるんじゃないか、そう書いているじゃないか、いや、そのとおりであります。だから処分をしているんです。我々は処分をしているにはそれなりの理由があるんであって、そこはやはり隠ぺいによって重大な問題があったと考えているから処分も行っているわけでございます。  しかし、重大な問題があったから意図があったに決まっているではないかというような趣旨のことをおっしゃいましたけれども、それは必ずしもそのように決めて掛かるわけにもいかないということだと思います。全く否定できないだろう、それはそのとおりだと思います。全否定をしているわけではございません。ですから、先ほどから申し上げているように、四つの点を総合的に勘案する、そのうちの一つがどの程度悪質であったかということでありますから、その点を踏まえて我々としても早く結論を出したいと思っております。  ただし、早く結論を出すと同時に、これは私企業、一般個人処罰を求めることでありますから、その重大性にかんがみてそれなりに慎重でなければいけないという側面も責任ある当局としてはあると思っております。  いずれにしても、しっかりと対応してまいります。
  56. 平野達男

    平野達男君 いずれにせよ、隠ぺいをしていたという事実に関しては業務改善命令を出した、これはそのとおりです。じゃ、なぜ隠ぺいをしたのかということがこれは解明されなければ駄目ですね。それに対する処分をどうするか、それ何も今答えが出ていないということですからね。だから、これをまず早くしなくちゃならないということだと思います。  時間がちょっとなくなってきましたので、次の質問にちょっと入ります。  UFJと今度は東京三菱銀行との統合問題です。これについても、これは民の問題であるからコメントできないという答えが返ってきそうですが、あえてその答えを、出てくるかもしれないということも踏まえつつ質問したいと思いますが。  まず、これは衆議院財務金融委員会の方でも質問が出ましたけれども、UFJが住友信託信託部門の売買契約を結んだと。これがいつでしたかね、五月の二十一日に発表ですね。それが七月の十四日になってUFJからその契約の撤回を申し入れてきた。その後いろいろ、三菱東京との統合とか、その後三井住友が入ってきたり、ちょっと今ごちゃごちゃになってきているんですが、私は信用を重んじる大銀行がそもそもこんなことをやっていいのかという単純な非常に疑問がございまして、今、これ東京高裁に上って、東京地裁で統合交渉を差し止める仮処分が決定されたのに対してUFJが異議を申し立てまして、昨日これが却下されましたね。どうも司法は住友信託さんの主張を正しいという方向に向かっているようですが、私も個人的に考えればそれはそのとおりじゃないかなと思うんです。  こういうことが大銀行で行われているということに対して、竹中大臣、どのように思われますか。まず感想をちょっと、コメントをちょっとお伺いしておきたいと思います。
  57. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) これも紋切り型だと御批判を受けるかもしれませんが、これは正に民事上の係争が今起こっているということでございますので、民事の係争に当局がどちらが良い、どちらが悪いということを申し上げることはできないと、その評価を与えることはできないということは御理解を賜りたいと思います。  その上であえて申し上げれば、やはりそれぞれ各銀行が次のステップといいますか、不良債権処理は大変重要である、しかしその先のステップを目指して大変真剣に経営戦略をお考えになっておられる、その中でその経営戦略がぶつかり合うという形で今回のような問題が生じているのではないかなというふうに認識をしております。  ただしかし、平野委員正におっしゃったように、大変責任のある立場の方々でいらっしゃいますからしっかりとした対応をしていただきたい、そのことは私も記者会見等々で繰り返し申し上げていることでございます。
  58. 平野達男

    平野達男君 竹中大臣の目から見て、例えばUFJ信託の顧客、これはどのようにこれを見ているというふうにお考えでしょうか。つまりは、住友信託銀行の、これ売却というか、統合ですか、これが発表されて、それがほごになった、今係争中である。新聞情報によりますと、二〇〇六年三月が住友信託さんとUFJさんとの契約有効期限で、そこまでは独占的に交渉ができるということらしいですね。それはそのとおり行けばいいのかもしれませんが、下手をしますと、いろんなこれ、こじれてこじれて二〇〇六年の三月までUFJ信託のその位置付けというのが子会社のままでというどちらかというと宙ぶらりんな状況のままでいる可能性すらあるわけです。そうしますと、この顧客という立場から立って見た場合に実に迷惑なことじゃないかというふうに思うんですが、かつまた、これ株価にどういう影響があるか分かりませんが、こういう状況にある金融機関に対しての機関投資家の見方もやっぱりそれなりに変わってくると思うんですね。こういうことに関してはどのように思われますか。
  59. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) これに関連しているすべての金融機関の顧客、そして投資家、実は直接関連していないライバル関係にある企業の投資家、そして顧客等々も、今の状況について正にかたずをのんでその動向を見守っているという状況なのだと思っております。  これについてどう思うかという御質問でございますけれども、とにかく責任ある立場の方々でいらっしゃいますから、まず自分たちの経営を良くすることが結果的に日本経済を良くしていくということにもなるわけでありますから、そうした背景を踏まえてしっかりと対応していただきたいということに尽きます。我々としては、こうしたことを通して金融システムそのものがぐらつかないようにしっかりと見ていかなければいけない、その責任は負っていると思っております。  いずれにしても、これは個別の経営者の極めて高度な判断の問題ということだと思いますので、まずそのレベルでしっかりと御対応いただきたいと思っています。
  60. 平野達男

    平野達男君 正に経営を良くしたいためのいろいろな判断だと思います。ところが、この判断が短期間に変わっているわけですね。同じようなことがUFJにも起こっているわけです。業績の見直しの修正を短期間でやっているわけです。これに対しては業務改善命令出しているわけですね、金融庁さんは、UFJのことについては。これも、経営上の戦略の上で住友信託に売却することがUFJ全体でいいといったん判断したわけです。それが短期間にほごになっていると。しかも、係争中になっていると。これは民間の問題ですから私どもは関係ございませんと言うということもちょっと私は分かりにくいという感じがしますし、これはやっぱりいろんな形で、顧客、それから機関投資家ということの立場もあって、いろんな影響を与えるということもあって、これはもう少し何らかのコメントがあってもいいような感じがするんですが、これはどうでしょうか。
  61. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) ここは是非平野委員始め皆様方にもお考えいただきたいんですが、民主党も政権政党を目指してやっておられると。峰崎委員や大塚委員や平野委員が私の立場になられたときにこういう問題が起きたら、どちらがいい、どちらが悪いというようなコメントはやっぱりなさらないのではないでしょうか。ここは確かに今までにないことがマーケットで起こっているという意味で国民の関心が大変高いということは、私もそのとおりだと思います。しかし、であればこそ、民間の係争に国が口を挟んではいけないタイミングというものがあるのではないかなと思っております。  いずれにしても、これはもうしっかりと対応していっていただく、そのことに尽きていると思っております。
  62. 平野達男

    平野達男君 分かりました。分かりましたという意味は、同じ質問しても同じ答えしか返ってこないだろうという意味で分かりましたということなんですが、ただ一点、どうもUFJと東京三菱の統合問題というのがちょっと迷走しそうだなという感じもありますですね。  それが、その行き場がどうなるんだというような問題と併せて、これはまた個別の金融機関質問になって恐縮なんですけれども、UFJは、いろんな報道機関の話を総合すると、そもそも住友信託への売却を決断したのは、売却額三千億円入れることによって資本増強を図りたかったというようなこれは報道が流れています。その一方で、それをほごにして東京三菱銀行との統合へ走ったというのは、どうも三千億では済まないんじゃないかというような憶測も出ている。そういう憶測がどんどん出ていて、実はUFJは経営上の問題、経営上非常に大きな問題抱えていて、間もなく九月期の中間決算が出ますが、そこにどういう数字が出てくるか分からない、それに対する危機意識も持っているんじゃないかといったことも言われている。この話は私にしか入っていないかもしれませんが、どうもそういう意味においての信用不安というか、そういうようなものがどうも出てきつつあるんじゃないかと。  だから、その信用不安が、そういう中において、こういう係争中だからといって金融庁がノーコメント貫くというのは、本来それはそれでいいのかもしれませんが、そういういろんな憶測が出てくる中で、金融庁はこれに対して何らかの対応する方針というか、姿勢というのは全くないのかどうか、これだけちょっと確認しておきたいと思います。
  63. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 今、三千億云々の御紹介がありましたけれども、憶測というふうにおっしゃいましたけれども、まさしくマーケットでいろんなことが言われているということだと思います。マーケットを通して各経営も評価されるわけでありますから、マーケットを無視した経営というのはこれはできないし、やるべきではないと思っています。  委員おっしゃった信用不安というような状況では私はないと思っておりますが、正に、先ほど申し上げましたように、これが金融システム全体の問題になってはいけない、そういう観点からの我々の注視、ウオッチというのはしっかりと行っていかなければいけませんし、現実に常にそのような心掛けで行政を行っているつもりでございます。
  64. 平野達男

    平野達男君 私は殊更UFJの悪口言うつもりはございませんけれども、どうもUFJのこの一連の流れ見ていますと、検査忌避の問題、それから契約をやったものをいったんほごにする、こういうものが本当にメガバンクとしてあっていいのかどうかという。だから、ここは銀行そのものに対する信用という問題もあると思うんですよね。これはUFJ単体の問題なのか、あるいは日本銀行界の全体の問題なのか、そういったこともあるんだろうと思うんです。  特にこのUFJに関しましては、今言ったように、一連のいろんな状況を踏まえますと、銀行そのものの体質に本当に問題があったんじゃないかと、こういった問題も少し金融庁として詰める必要があると思いますし、それからあと、これが日本全体の体質じゃないというふうに私、信じたいと思いますけれども、そのUFJの体質ということとこの今回の一連の出来事が日本のメガバンクの体質をひょっとしてどこかで出しているかもしれないということもありますので、それに対する竹中大臣のコメントをちょっと伺っておきたいと思います。
  65. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 我々、検査の現場の諸君が本当に頑張ってくれまして、いろんな問題点をこのUFJに関しても指摘をしてまいりました。いろんな問題があります。三割ルールに抵触したという問題もあるし、自己査定と金融庁検査の格差が大きかったという問題もあるし、短期間での業績修正の問題もある。しかし、いろいろ考えていきますと、その根はやはり一つであるということなんだと我々も考えております。正にガバナンスであります。そのガバナンスの強化こそが大変重要だというような指導も我々明示的に行っているわけであります。  日本企業全体としてコーポレートガバナンスの問題が社会的な課題になっているわけでありますけれども、今回このような問題がUFJで顕在化したということに関して、我々は、根は一つであった、正にガバナンスであると、そこに着目をして、引き続きしっかりとフォローアップをしていきたいと思っております。
  66. 平野達男

    平野達男君 若干時間が余りましたけれども、いいですか。  終わります。
  67. 山口那津男

    山口那津男君 公明党山口那津男でございます。  先ほど来、UFJの問題について質疑がなされておりますが、私も続いて質問したいと思います。  六月十八日に出された業務改善命令に対して、先週、業務改善計画が公表されました。これについて金融庁としてどのような評価をなされているでしょうか、まずお伺いしたいと思います。
  68. 佐藤隆文

    政府参考人佐藤隆文君) 私ども、六月十八日に四本の業務改善命令を打ったわけでございますけれども、このうち三本について業務改善計画という形で改善策を盛り込んだ計画が提出されました。  それを見てみますと、詳細について私どもの方からコメントすることを差し控えたいと思いますけれども、一般論として申し上げれば、まずはなぜそういう問題が発生したのかという原因分析、そしてその原因を踏まえた上での今後の再発防止策を策定する、それからその再発防止策を実効性ある形で実施していくと、こういうことが非常に重要だというふうに思っております。  そして、今般出てまいりました業務改善計画には業務執行の上での様々な工夫、例えば社外取締役を中心とした業務監視委員会というのを新たに設ける、これの独立性を格段に高める、あるいは財務部といった新しい組織を設けて、決算作業について独立した立場から有効なチェック・アンド・バランスが利くようにするといった組織替え、体制の整備といったことが盛り込まれております。したがって、今後のそのガバナンスの改善のために一つの枠組み作りをしたという評価はできるのではないかと思います。  ただし、重要なことは、これは言わば改革の緒に就いたということだと思いますので、これからこの枠組みに沿ってきちんとした実績を上げていくということが重要だと思います。  したがいまして、業務改善命令のフォローアップということで、私どもとしてはこの業務改善計画の実施状況というのをきちんとフォローアップしていきたいというふうに思っております。
  69. 山口那津男

    山口那津男君 昨日来、UFJの検査忌避を自ら認めているという事実があるわけでありますが、これに対して告発を行うかどうかの論議が交わされてまいりました。この告発について、先ほど大臣の方から四つの判断基準ということが示されているわけでありますが、今、現時点では告発を行うとも行わないとも結論は出していない、その判断基準に沿って詰めているところだと、こういう御答弁であります。  その際に、今、業務改善計画が出されたことの評価を伺いましたけれども、この計画の内容やあるいはその実施の状況というようなものが告発をするか否かに影響を与えるものであるかどうか、この点についての基本的なお考えをお聞きしたいと思います。
  70. 西原政雄

    政府参考人(西原政雄君) 今、今回業務改善計画が出てきたということがどう影響するかというお話でございますが、先ほどの四点、いずれにしましても四点を総合的に検討して決めていくということでございますので、そこに吸収されていくという具合にお考えいただければ、すなわち総合的に判断をしてまいりたいということでございます。
  71. 山口那津男

    山口那津男君 一般的に刑事事件を処分する場合には、やはりその行為を行ったときの実情に即して処分をするというのが通常でありまして、事後的なものというのは、情状面で配慮されることはあるにしても、それによって行為の質が変わるというものではないというふうに言われるだろうと思います。  しかし、告発という行為をするについては総合的な判断というものも必要でありましょうから、今の御答弁のように、業務改善計画に沿った実施の在り方、これもやっぱり見ていく必要があると私は思うんですね。それも踏まえながらの最終的な結論というものがあってもしかるべきかと思うわけでありますが、大臣としてその辺のお考えを、所見をお伺いしたいと思います。
  72. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 正に、四点、総合的に考えるということに尽きるんであろうと思っております。我々としては、原則を大事にしながら適正に是非処理を、対応をしていきたいと思っております。
  73. 山口那津男

    山口那津男君 そこで、次に、UFJ、そして三菱東京、さらには三井住友と、三つどもえで統合をめぐる混迷とも思えるような事態が起きているわけでありますが、この日本代表するようなメガバンクのうち三つまでもがこれに巻き込まれているというか、当事者になっているということはゆゆしき事態だと思います。特にUFJにつきましては、まず検査忌避というルールを守らない事態があって、なおかつ住友信託合意をしながらこれを破るということもあったわけであります。これはもう紛れもない事実でありまして、信用を旨とする金融機関が立て続けに二回ほどルールを破るということはもうゆゆしきことだろうと思います。  そういう経過を踏まえた上で、この三つのメガバンクが混乱を招いているということは、多数の行員を抱え、そして多くの融資先を抱え、また数多くの預金者がいるという点からしますと、もはや看過できない社会性、あるいはそういう意味での責任というものがあると思うんですね。ですから、これらの事態に対して当面静観をする、これは民間のことであるという立場はもちろんあり得るわけでありますが、しかし、やはり一定の限界というものが私はあるだろうと思います。  先ほど大臣の方から、これらのことが金融システムに影響を与えてくるような場合には金融庁としても対応を考えざるを得ないと、こういう趣旨の御発言があったかと思いますけれども、金融庁としてのお立場からすれば、やはりこういう混迷が今後起きないような工夫、あるいはその混迷の度を深めていくときには途中でこれを解決するような努力ということが私は考えられていいのではないかと思います。  また、別な観点からいいますと、かつて外国でメガバンクの競争があった中で、金融サービスが一般国民に制約を招いたというところから独占禁止法上の問題が議論された、そういう例もあったようであります。ですから、政府がこの民間の動きに対して全く関与しないことがいいことだとも言えない部分があるだろうと思います。  こういう点について、大臣の御所見、まあ所感で結構ですので、お答えいただきたいと思います。
  74. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) なかなか難しいお問い掛けだと思います。  確かに、今起こっていること、メガバンクがこういう形で裁判所で物事を決めるというのは今までになかったことで、それだけに国民的な注目を集めているということだと思っております。  これも御指摘にありましたように、やはりルールを守っていくことが大変重要であって、そのルールを守るという姿勢が問われている。同時に、民間で係争が起きたときには、それは司法できちっと決着を付けるというのもこれまたルールであると思いますし、民間の係争に政府は安易に口出しをしないというのもこれまた重要なルールであろうかと思っております。  我々としては、短期的にはそうした中で正に社会的な責任を背景にしっかりと対応をしていただきたい。短期的な対応としては我々はそれをしっかりと注目をしていくということに尽きるんであろうと思っております。  同時に、こういう際でありますから、やはり中長期的には各行のガバナンスがより透明でよりしっかりとしたものになるような、そういう仕組みは我々としても常に議論をしていかなければいけないと思っています。今回も、一つの検査、事後的なチェックというのが一つのきっかけになっているわけでございますから、この検査を引き続きしっかりとして、透明な、かつ強いガバナンスの体制を各行に作っていっていただけるような、そういう行政の枠組み作りを引き続きしたいと思っております。
  75. 山口那津男

    山口那津男君 大臣のおっしゃったように、司法に判断をゆだねられた以上、それに介入するのは望ましくない、これはこれで十分理解できるわけでありますが、しかし、その個別の合意法的拘束力をめぐる問題は司法固有の責任かと思いますが、しかし、その背景にある係争というものはもっともっと大きなものがあるだろうと思います。  ですから、裁判所の方も、この合意有効性がどうかと問われても、背景にある問題の解決という意味では手に余るということもあるわけでありますから、やはり行政あるいは立法に期待される部分もあるかと思いますので、是非ともその点の御検討をこれからよろしくお願いしたいと思います。  次にお伺いしますが、ペイオフの解禁、拡大が来年の四月に迫ってきております。これに向けての対応が十分なされているかどうか。  例えば、金融機関の側からすれば、今預金者の名寄せの作業というのを行っているようでありますが、これが、聞くところでは、個々の預金者に住所、氏名等を確認するというような細かい手続があちこちでなされていると、こうも聞くわけであります。  片や預金者の側からすれば、このペイオフの解禁について正当な理解がなされているかどうか。一千万に達しないような預金者までもこの名寄せ、個別の氏名や住所、同一性の確認ということが行われてくると、自分の預金がペイオフでなったとしても十分守られるという制度の中にありながらより不安を持ってしまう、こういう誤解や混乱を招く可能性もあるんだろうと思います。  金融機関あるいは一般国民に対してこのペイオフに対する対応がなされているのかどうか、この点の御認識を伺いたいと思います。
  76. 伊藤達也

    副大臣伊藤達也君) お答えをさせていただきたいと思います。  ペイオフ解禁拡大につきましては、金融機関が緊張感を持って一層真剣に経営基盤の強化とそして収益力の向上に取り組むことによって金融システム全体の効率化をしていく、こうした観点から予定どおり実施することといたしているところでございますが、これを前提として決済機能の安定確保のための制度的な手当てが行われ、諸準備が粛々と進められているところでございます。  不良債権問題につきましては、御案内のとおり、金融再生プログラムに基づく諸施策を着実に実施をいたしておりまして、主要行につきましては、平成十四年三月末八・四%あった不良債権比率が十六年三月末には五・二%に低下をして、半分程度に不良債権比率を低下をさせる、こうした目標に向けて着実に進捗をしている状況でございますし、一方、中小・地域金融機関につきましては、十四年三月末八・〇%ありました不良債権比率が十六年三月末は六・九%に低下をいたしておりますので、私どもとしましては、引き続き中小企業の再生と地域経済の活性化を図ることで、不良債権問題を同時に解決をしていくことを目指したリレーションシップバンキングの機能強化に関するアクションプログラムに関する諸施策を推進をしていきたいというふうに考えているところでございます。  また、先生から御指摘がございました広報の問題は大変重要でございます。これらの制度にかかわる誤解やあるいは認知不足による無用の混乱というものが起きないように適切な広報活動を進めているところでございます。  さらに、金融機関の破綻を未然に防止することが最も肝要でございますので、引き続き適切な検査・監督の実施を図っていきたいというふうに考えております。  さらに、先生から御指摘がございました名寄せの問題、預金者データの精度の向上を更に向上させるべく、預金保険機構としっかり連携をして、そして名寄せの状況を厳正に確認を今しているところでございます。
  77. 山口那津男

    山口那津男君 先般の国会金融機能強化法が成立をいたしまして、今月から実施、施行されたということになりました。  これを受けて、地域金融機関の側からしますと、施行自体による安心感という主観的な効果というものもあるかもしれません。あるいは、実際にこの法律を利用して幾つかのスキームに従いながらこれを、実際に何らかの措置を申請していくということもあるかもしれません。いずれにしても、地域金融機関の側からはこれを活用することによってどのような面で体質が強化されていくか、期待されるか、これについて基本的なお考えを教えていただきたいと思います。
  78. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 金融機能強化法におきましては、地域における金融の円滑化等、健全な金融機能を発揮し得る金融機関に対して、これは国が資本参加するという道が開かれた。金融が十分な安心感を持って円滑に行われるためにはリスク対応のための体力を高めるということが今求められているわけでありますけれども、なかなか自力調達では難しいという客観的な状況がある。そうした中で、国が資本参加して積極的な金融機能の強化に向けた道が開かれたと思っております。  我々としては当面二つのことが重要だと思っています。一つは、まず、せっかくの法律でありますから、これがうまく機能するような仕組みをしっかりと作っていくこと。具体的には、政令等の定めはもういたしましたけれども、例の金融機能の審査会がございますから、この審査会をできるだけ早く発足をさせたいと思っております。そうすることによって現実にこのシステムがワーカブルなものになるようにしたい。第二は、この趣旨等々についてやはりきっちりと周知を徹底したいと思っております。  これはやはりコインの両面がございまして、資本参加の道が開かれると同時に、しっかりとガバナンスの強化を伴うような金融機能の強化がそこで実現されなければ、安易な資本参加は認めないわけでありますから、そうしたことの趣旨を徹底して、これが正に有効に活用されるようにしっかりと運用していきたい。そうした中で、地域金融機関についても、徐々にではありますけれども良い方向が生まれておりますので、その芽を大きくしていきたいというふうに思っております。
  79. 山口那津男

    山口那津男君 終わります。
  80. 大門実紀史

    大門実紀史君 日本共産党の大門でございます。  竹中大臣、またよろしくと申し上げたいところですけれども、ちょっと冒頭の民主党さんとのやり取りを聞いておりますと、私はあの選挙の発言について取り上げるつもりは元々なかったんですが、先ほどの中で、わざわざ、我が党の引退した、ここにいない池田議員の名前を出して言われましたので、ちょっと黙っているわけにはいかないなというふうに率直に思っておりますし、廃案にすべきという発言をしたのは、私自身も、あの中間報告の、やることそのものの反対討論を本会議で私自身も廃案にすべきという発言をしておりますので、ちょっとそう簡単に、先ほどのやり取り聞いていても思いますので、先にこの問題を少し我が党の立場として申し上げたいというふうに思います。  要するに、そうなると、私、この文章そのものはやっぱりどう見ても民主党さんが言われるような文脈で読むしかないと思うんですけれども、廃案にすべきだと、当たり前じゃないですか、野党が反対しているんだから。それがどうして握りつぶしが頭に来て、それに引き続いて、廃案にしようとしたと、こういう流れまで言われるようなことになるんですか。当たり前じゃないですか、廃案にしようとしたのは。それが何で最後まで握りつぶしだとか、こういうふうな表現になるんですか。
  81. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 最後までこの法案をつぶそうとした、廃案に追い込もうとした、その例として議事録に残っております先ほどの池田委員の御発言を引用させていただいて、済みません、大門先生の御発言を引用しなくて大変申し訳ありませんでしたですけれども、そのような趣旨で私は申し上げているわけでございます。  私が言いたいのは、この法案は大変重要である、しかしこれらに対して非常に強力な反対があり、これがつぶされそうになって、それで廃案になりそうであった、それを与党の最後のお力で通していただいたと、そのことを私は自然に申し上げているつもりでございます。
  82. 大門実紀史

    大門実紀史君 よくお分かりになっていないと思うんですよね。この文章は、私、申し上げたいのは、政治家選挙中に他党の批判することはありますよ。それを一々後で、後になって国会で謝れと言われたらたまったものじゃないですよ。それはお互いさまですね。これは違うんですよ。これはそうじゃないんです、この文章は。  この文章は、そういう意味で、民主党さんが謝罪要求されている、私も要求したいと今思うようになりましたけれども、さっきのを聞いていて。そういうことを取り上げられているんじゃないんですよ。大臣先ほど、運営、流れについては発言する立場でないとおっしゃったわけでしょう。これは運営、流れが書いてあるんですよ。運営、流れについてのニュアンスが多分に含まれているわけで、そうでしょう、「すさまじい反対があったが、最後は自民党が法案を通した」、野党は最後まで、つまり最初から最後までとか言外に入るわけですよ。  だから、僕は、抵抗勢力以前存在だと、こんなのは政治的発言であり得べきだと、こんなのお互いさまだと。この経過のところが違うじゃないかというふうに民主党さん言われていて、私もそう思うわけですよ。大臣は経過とか運営とかに、経過や運営について発言をする立場じゃないとおっしゃりながら、ここでされているから、それが事実と違うということを、私もそう思いますし。だから、例えば、そういうつもりじゃなかったと、誤解を与えたんだと、誤解を与えたならおわびしますっておわびされればまだしも、そんな、これはそんな意味じゃないと詭弁で、言葉の文脈とらえないで、文脈だけじゃなくて、文脈とらえないで単語だけで、廃案にしたのは共産党のこの発言があるとか、つまらないこと言わないで謝るべきですよ、誤解与えたなら謝るとか。
  83. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 私は、先ほどのプロセス云々ですけれども、私が接しておりますのは委員会の場ないしは本会議の場でございます。その委員会本会議の場のプロセスにおいて私自身がそのように認識したわけで、委員会本会議を開く上でのいろんなプロセス、これは理事会もございましょうし国対もございましょう。それについて私は申し訳ありませんが関与する立場にはないわけであります。  これは私の、自分の、大臣として、委員会等々で認識したことを素直に申し上げているわけでございますので、これは私なりの見解でございます。それについて御不満があるというのは大変よく、今日聞いてよく分かりますけれども、私自身はそのプロセスにおいて感じたことを素直に申し上げていると、それだけでございますので、その点は御認識を賜りたいと思います。
  84. 大門実紀史

    大門実紀史君 ですから、だったら違うじゃないですかと。プロセス違うじゃないですか。委員会じゃなく全体ですよ、これは、発言見たって。委員会のどこに、委員会やっていないですよ、参議院。  だから、百歩譲っても、大臣そういうつもりで言ったとしたら、これだけ誤解を与えているわけですよ。違うとみんな思わされているわけだから、誤解を与えたことぐらいおわびすべきじゃないですか。
  85. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 私は、その委員会の、皆さんがおやりになっている議会運営のプロセスについては存じ上げませんので、存じ上げる立場にはありませんので、これは今日皆さんから自分の認識とは違うということはよく賜りましたが、また与党には与党の御認識があろうかと思いますので、この件に関して私は、私が今申し上げられますのは、この議論というのは、私の委員会本会議での、本会議のプロセス、その以外のプロセスは知りませんよ、で私が感じたことを申し上げているんですという、それだけでございます。
  86. 大門実紀史

    大門実紀史君 そんなにこだわられるんだったら、私もこだわりますけれどもね。  要するに、四月二十三日から五月二十八日まで一か月間つるしの状態にあったことについてはどう思われるんですか、委員会が。おかしいでしょう。
  87. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) これは、私がその委員会のプロセスについて、早くやるべきだとかもっと遅くすべきだとか、そういうことを言う立場にはないということを申し上げているわけであります。
  88. 大門実紀史

    大門実紀史君 早くしろ遅くしろじゃなくて、なぜ一か月のブランクが空いたのかについて、そこまでおっしゃるんだったら、それについてもどういう感想を持たれているか言ってくださいよ。
  89. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 評価はできません。感想としては、当然早く委員会を開いて早く通していただきたいなと、感想としては当然そう思っておりました。
  90. 大門実紀史

    大門実紀史君 時間がないので、要するに、理事会協議でいいんですけれども。  もうちょっと、例えば円先生が委員長で、野党が委員長の委員会に本当に泥を掛けるような結果になったわけですよ、しかもみんな夜中まで徹夜させて。少しは申し訳ないという気持ちだって、これあったっていいと思うんですよ、野党の皆さんにも迷惑掛けたと。何か、野党だけが何か握りつぶそうとして、自民党が最後は頑張っただけみたいな、こういうことは失礼だと、公党に対して。そういうことを言っていて、しかも大臣、今度選挙で当選されたんだし議員なわけだから、もっと幅を持って、もうちょっと幅が必要じゃないかと。誤解を与えたら謝るぐらいのことをやったっていいんじゃないかと。そんなこともできないんですか。
  91. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 今、大門委員は、そのプロセスに対して公党の云々というのは失礼だというふうにおっしゃいましたけれども、私はプロセスについては、だから、その背後のプロセスについては存じ上げる立場にはないから何も言っていないというふうに申し上げているんです。  これは、私は委員会本会議の場でのことを言っているんです。それ以上のことは言っておりません。
  92. 大門実紀史

    大門実紀史君 もう時間が来てしまいましたので。  要するに、もう何といいますか、なぜごめんなさいの一言が言えないのかと。そう言って何が損するんですか。本当に、委員長、野党の委員長にあれだけ恥かかして、みんなを夜中まで徹夜させたのは参議院野党責任じゃありませんよ。
  93. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 私がそんなこと決めたことじゃないですよ。
  94. 大門実紀史

    大門実紀史君 いや、だから、そんなこと全部承知の上だったら、だったら何で、これさえ、これも言わなきゃいいんですよ、これだけ言うから言われているわけですよ。  私は、理事会でこの問題は、これから本格的な議論やる上で、やっぱり大臣としての資質、議員としての資質さえ問われるような問題だから、理事会できちっと協議してもらわないと、私も大塚先生と一緒に、余り本格的な議論をこれからする気がしないということを申し上げて質問を終わります。
  95. 浅尾慶一郎

    ○委員長(浅尾慶一郎君) 本件は後刻理事会で協議をいたします。
  96. 広田一

    広田一君 どうも、広田一でございます。  私は選挙中に訴えました三位一体の改革についてお伺いをしたいと思います。  私の地元の高知県のように非常に財政力が弱く、また産業基盤が脆弱な地域ではまだ実感はございませんが、日本全体の景気といったものは回復し、また経済成長が続いているというふうに言われています。こういった中で、景気減速の一番の懸念材料の一つが長期金利の上昇だというふうに思われます。その長期金利の上昇をもたらす一つの要因が国の危機的な財政状況であります。つまり、財政再建の見通しが厳しくなればなるほど長期金利は上がるというふうに言われています。こういった意味で、景気の面からも、国、地方併せての財政構造改革といったものは避けては通れない課題だろうというふうに思います。  しかしながら、それでも、私自身選挙を戦ってみまして、今のこの国が進めているいわゆる三位一体の改革、これは特に財政力の弱い地方自治体から強い反発と反対を受けています。一言で言えば、これは改革でも何でもなく、国の財政運営の失敗のツケを地方に回すものではないかというふうな批判です。なぜこのような批判が出てくるのか、それについてどういうふうに思われるのか、内容、手法、手順について反省すべき点がございましたらお伺いしたいと思います。  そして、あわせて、三位一体のこれからの全体像につきまして、今年度決定が遅れたために大変地方予算編成大混乱に陥りました。こういった轍を踏まないためにも早急に全体像を示すべきだと思いますが、何月に示す御予定なのか、お伺いをしたいと思います。
  97. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) まず、広田委員が冒頭でおっしゃった長期金利上昇に対する懸念の問題、これは我々も問題意識共有しているところでございます。しっかりと中長期的な観点から財政を健全化させるということは、これは谷垣大臣におかれても、また私においても大変重要な責務であると思っております。  地域の、三位一体と地域財政力、財政の困難な話がございましたが、この問題そのものは大変難しい問題を含んでいると思います。やや誤解があると思いますのは、三位一体の改革というのは仕組みの変更であります。補助金をやることをやめて税源を移譲しようと。つまり、直接国に払うのではなくて、直接地方に払うような仕組みにしよう、一方で地方財政格差を調整するような形での交付税の改革を行う、これは仕組みの改革でありますから、これは仕組みの改革そのものが間違っているということではないと思います。仕組みの改革は私は正しいと思います。  しかしながら、昨年の予算編成期においては地方財政計画の作り方そのものについて一部に御批判があるということは承知をしています。かつ、地方財政計画、その時期が、自治体に知らされる時期がやや遅かったと。これは自治体方の御見解でありますけれども、それで予算編成が大変混乱したと、そうした点では反省すべきことがあるんだと思っております。であるからこそ、全体像を今年の秋には示すということを骨太の方針に掲げております。秋のいつごろになるかということに関しては、これはまだ今の時点では申し上げられない状況でございます。まだ正式に我々自身も何月というめどを持っているわけではございません。  ただ一点、地方財政計画についても評価が分かれますのは、昨年に比べて一・八%全体で地方財政の規模を小さくしていると、これで地方財政が大変だという声が市町村長さんや県知事さんから上がっているわけであります。大変不人気であります。しかし、一方で、別なアンケートを見ますと、そこに住んでいる市民や県民は、いや、もっと減らせるはずだと、市や県はまだまだ非効率な部分があるんではないかという厳しい目を持っているということもこれまた事実でございます。  こういうことを踏まえて、市町村、国それぞれが汗を流してこの仕組みをしっかりとしたものにしなければいけない、そのための全体像を示していかなければいけないと思っております。
  98. 広田一

    広田一君 確かに三位一体の仕組みについては私も賛同する面もあるんですけれども、しかしながら、問題なのは、例えば地方交付税国庫補助負担金の削減というマイナス、地方から見ればマイナス面と、つまり税源移譲というプラス面のギャップが余りにも大きいということだと思います。全国知事会の資料によりますと、この差が何と今年度が約三兆四千億円にも及んでいるんです。このギャップこそが、三位一体は改革でも何でもなく、財政再建を優先した地方いじめじゃないか、そういう指摘の一つの理由になっていると思います。  今、国は地方六団体の方に今度約三兆円の国庫補助負担金の改革の具体案作りについて要請していますが、その具体案の中身もさることながら、それに対応する税源の移譲などのいわゆる仕組みについてマイナスのギャップが生じないように取り組むべきだというふうに思いますけれども、大臣、谷垣大臣の御見解をお伺いします。
  99. 谷垣禎一

    国務大臣谷垣禎一君) 恐らく今日は広田委員、当選されて初めての質問でいらっしゃると思いますが、その初陣の質問にお答えすることができて大変私もうれしく思っているところでございます。  それで、三位一体の改革ですが、これはねらいは二つあるわけですね。一つは、言うまでもなくて、地方でできることは地方でということで、地方権限責任も拡大していこうということにあるのは間違いありません。しかし、それと同時に、それをやるためにはどうしても国、地方を通じたスリム化をしていかなければそれもできないというのが私たちの認識でございまして、そのスリム化も併せた目的であるというふうに考えております。  そこで、こうした観点から、先般、これは骨太の、今年ではなく二〇〇三の方ですが、ここには、税源移譲について、廃止される補助金の対象事業の中で引き続き地方主体となって実施する必要、ないものはもう財源もそれは、もうそれはやめるんだから財源も要らぬと、引き続き地方が中心になってやっていただくものについて財源を考えようということで、その場合も、個別事業の見直しや精査を行って、個別補助金の性格といったものを勘案しながら、八割程度を目安として移譲すると。義務的な事業については、これも効率化を徹底的に図るけれども、義務的なものについては所要の全額を移譲しようと、こういうことでやっているわけです。  それから、補助金改革の規模につきましては、これは今の骨太の二〇〇三で平成十八年度までの間におおむね四兆円規模の、四兆円程度の改革を行うということにしておりまして、平成十六年度においては約一兆円の改革をいたしました。さらに、今年の骨太ですね、二〇〇四では平成十七年度、十八年度の二年間で三兆円程度の改革を行おうということでやっております。  それで、基本方針、骨太の二〇〇四の中では、この国庫補助負担金改革の中で三つやろうと。一つは、税源移譲に結び付く改革であると。それから二つ目は、余り国のひも付きといいますか、ああだこうだと言わずに地方裁量性を、裁量度を高めて自主性を大幅に拡大する、こういうような改革もやらなきゃいかぬと。それから、国、地方を通じた、先ほども申しましたが、行政のスリム化、こういった改革の視点も要るではないかという三つの面から推進していこうということで、これらは併せて十七年度、十八年度で三兆円程度の改革をやろうということでございます。  それで、税源移譲の規模につきましては、骨太の二〇〇四でおおむね三兆円規模を目指す、こういうことを今年は明記をいたしました。それから、既に平成十六年度の予算では、所得譲与税、それから税源移譲予定交付金という形で、これはもちろん二つとも過渡的な形ではありますが、暫定的な形ではありますが、措置をしているわけでございます。  今後、補助金改革を今六団体に汗をかいていただいておりまして、それが八月二十日までにお願いをしたいと言っておりますので、それが出てまいりましたら、基本的にそれを尊重しながら、先ほど竹中大臣がおっしゃったように、今後の工程もできるだけ早い時期に明らかにしていくということでございますが、具体的な税源移譲の額については個別のやはり補助事業の見直しによって決まってくるわけでございまして、補助金改革の額がそのまま税源移譲の額になるわけではありませんので、今のところ、どういうリストが出てくるかということによって検討しなきゃならない、そういう中で三兆円をめどにやっていこうと、こういうことでございます。
  100. 広田一

    広田一君 もう早くも質疑終了の時間が参ったわけなんですけれども、一言申し上げさせていただければ、大臣が国、地方のスリム化というふうにお話をされておりましたけれども、実は財政指数が〇・三未満の自治体ほど非常に国に先駆けて削減努力をしているんです。特に高知県なんか平成十年からこの十六年にかけて二〇%以上予算額を減らしております。そういった財政力が厳しい自治体ほど努力をしている、このことを御理解していただきたい。一方で、この間、若干ですけれども国は一般歳出の規模が大きくなっているんです。まさしく、やらなければ、スリム化しなければいけないのは国の方であって、そういった努力を見せた上でやはり地方も含めた改革を取り組んでいかなければいけないと思います。  地方交付税質問もしたかったわけですけれども、そういった中でも高知県のような財政力の弱い地域地方交付税の果たす役割というのは大変重要なものがございますので、これを踏まえた三位一体の改革に取り組んでいただきたいと思います。  以上です。
  101. 浅尾慶一郎

    ○委員長(浅尾慶一郎君) 本日の調査はこの程度にとどめます。     ─────────────
  102. 浅尾慶一郎

    ○委員長(浅尾慶一郎君) これより請願の審査を行います。  第二〇号大増税計画の中止に関する請願外二件を議題といたします。  本委員会に付託されております請願は、お手元に配付の付託請願一覧表のとおりでございます。  これらの請願につきましては、各会派で協議いたしました結果、いずれも保留とすることにいたしました。  以上のとおり決定することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  103. 浅尾慶一郎

    ○委員長(浅尾慶一郎君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。     ─────────────
  104. 浅尾慶一郎

    ○委員長(浅尾慶一郎君) 継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。  財政及び金融等に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出したいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  105. 浅尾慶一郎

    ○委員長(浅尾慶一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  106. 浅尾慶一郎

    ○委員長(浅尾慶一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  107. 浅尾慶一郎

    ○委員長(浅尾慶一郎君) 委員派遣に関する件についてお諮りいたします。  閉会中の委員派遣につきましては、その取扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  108. 浅尾慶一郎

    ○委員長(浅尾慶一郎君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時四十五分散会