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2004-03-18 第159回国会 参議院 経済産業委員会 2号 公式Web版

  1. 平成十六年三月十八日(木曜日)    午前十時開会     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         谷川 秀善君     理 事                 魚住 汎英君                 松田 岩夫君                 広野ただし君                 藤原 正司君     委 員                 泉  信也君                 関谷 勝嗣君                 福島啓史郎君                 保坂 三蔵君                 山下 善彦君                 勝木 健司君                 直嶋 正行君                 平田 健二君                 藁科 滿治君                 浜四津敏子君                 松 あきら君                 緒方 靖夫君    国務大臣        経済産業大臣   中川 昭一君    副大臣        内閣府副大臣   佐藤 剛男君        経済産業副大臣  坂本 剛二君        経済産業副大臣  泉  信也君    大臣政務官        外務大臣政務官  荒井 正吾君        経済産業大臣政        務官       江田 康幸君        経済産業大臣政        務官       菅  義偉君    事務局側        常任委員会専門        員        世木 義之君    政府参考人        公正取引委員会        事務総局経済取        引局取引部長   松山 隆英君        財務大臣官房審        議官       石井 道遠君        財務省国際局長  渡辺 博史君        経済産業省通商        政策局長     林  洋和君        経済産業産業        技術環境局長   小川  洋君        経済産業省商務        情報政策局長   豊田 正和君        資源エネルギー        庁長官      日下 一正君        中小企業庁長官  望月 晴文君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査  (経済産業行政基本施策に関する件)  (公正取引委員会の業務に関する件)     ─────────────
  2. 谷川秀善

    ○委員長(谷川秀善君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。  経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査のため、本日の委員会に公正取引委員会事務総局経済取引局取引部長松山隆英君、財務大臣官房審議官石井道遠君、財務省国際局長渡辺博史君、経済産業通商政策局長林洋和君、経済産業産業技術環境局長小川洋君、経済産業商務情報政策局長豊田正和君及び中小企業庁長官望月晴文君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 谷川秀善

    ○委員長(谷川秀善君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。     ─────────────
  4. 谷川秀善

    ○委員長(谷川秀善君) 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査を議題とし、経済産業行政基本施策に関する件及び公正取引委員会の業務に関する件について質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。
  5. 福島啓史郎

    福島啓史郎君 自由民主党福島啓史郎でございます。  今日は、大臣等にアジア経済と日本、また産業政策、それから中小企業対策につきまして御質問したいと思います。  まず、アジア経済と日本についてでございます。  特に、アジア経済、中でも中国が成長を続けているわけでございます。したがいまして、日本と中国との経済の構造的な関係をどういうふうに作っていくか、これが重要な課題だと思うわけでございます。  私は、かつての中国脅威論、つまり中国が経済発展すれば日本への輸出が増えていくという、そういう経済中国脅威論というのはなくなったと思います。今の日本の経済回復は輸出と設備投資でございますが、その輸出はアジア向け、特に中国向けが増えている、これが日本の景気回復の主要なエンジンになっているわけでございます。要するに、安い労働力を使った組立て工程として中国を活用していこうということで、付加価値の高い高級品なりあるいは製品設計あるいは技術開発は日本で行い、また高度な部品、素材を日本で製造して中国に持っていくと。中国で組み立てて、それで製品は日本へ輸出あるいは世界へ、日本へ輸入あるいは世界へ輸出するという、そういうふうな構造ができつつあるんではないかと思うわけでございますが、この点について、日本と中国の経済構造関係についての認識及び望ましい関係についての大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
  6. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) おはようございます。  福島議員のまず冒頭の二国間といいましょうか、世界貿易に与える両国間の関係についての御質問でございますが、中国は何といっても人口あるいはまた今急速な経済成長という中で世界の工場とも言われておりますし、世界のマーケットとも言われておるわけでございますが、いわゆる中国脅威論というもの、これは私もまず脅威ありきという前提でやっていくということは必ずしも日本の国益にとってプラスではないというふうに考えております。  何といいましても、地政学的にいってお隣同士であるということでございますから、できるだけ良好な関係を作っていくということが大前提であろうと思っております。そしてまた、大変な発展を遂げているということは、日本の経済にとってもメリットがあると思いますし、他方デメリットもあるんだろうと思いますから、両方をよく考えていかなければならないというふうに思っております。  今のところ、日本から投資をし、そしてまた日本からの輸出も増えておりますけれども、中国から日本に対する輸入もどんどんどんどん増えているわけでございまして、そういう意味で中国製品が日本に入ってきているということもございますけれども、マーケットとして見た場合には大変魅力的なマーケットでもあるわけでございますので、ある意味では日本のメリットをより生かしながら中国との広い意味での経済関係を深めていく、日本の強みを更に生かしていくと。そしてまた、日本が仮に弱い部分があるとするならば、それに対してのいろんなことを考えていかなければならないと思っております。  一点だけ、最近、私自身ちょっと気になるところは、中国がいろいろ原材料を中心に大量に輸入することによって、特に一次産品といいましょうか、原材料費が国際的に価格がアップしているということの影響が日本にも出ているわけでございますので、その辺が製品としてアップするのか、あるいは日本が輸入するものについてもアップすることによる経済的な影響というものも注意深く見守っていかなければならないことだろうというふうに考えております。
  7. 福島啓史郎

    福島啓史郎君 今大臣言われましたように、避けて通れない隣人でございます。この日中の経済的な私は構造関係をできるだけアジャストして、お互いにウイン・ウインになるような関係をやっぱり作っていかなければいけないと。日本もその努力をしていかなければいけない、また中国にもそうした関係に向けての努力を要請していかなきゃいけないと考えるわけでございます。  次に、これは政府参考人で結構でございますが、投資の実績でございます。  日本からの中国への投資、この実績がフローで六%程度、ストックで四%という数字になっているようでございますが、ちょっと私は現実認識として少し低いんではないかと。これは多分、香港なりあるいはシンガポールといったような迂回投資が多分抜けているんじゃないかと思うわけでございます。といいますのは、北米で四六%、西欧で二四%でございますから、それに比べてえらく低くなっている。その辺りの現状認識はどうかという点が一点。  それから、最近、シャープなど三重県あるいは大阪など日本回帰、日本へ投資を回帰する傾向が見られるわけでございますが、その背景についてはどういうふうに考えておられるか、お聞きしたいと思います。
  8. 林洋和

    政府参考人(林洋和君) 第一番目に言われました投資の数字でございます。  私、ちょっと手元に正確な数字は持っておりませんけれども、議員御指摘のように、香港法人経由とかそういう部分というのがそういう公式統計にはややもすると抜けているというふうに思っております。
  9. 豊田正和

    政府参考人(豊田正和君) 委員、シャープなどの日本の中における投資について御質問でございますけれども、おっしゃるとおりでございまして、高付加価値製品を中心に日本の中で投資をする企業が増加をしております。  御指摘のようなシャープでございますが、三重県でございますが、三重県の亀山工場で大型液晶テレビの一貫生産を開始をいたしました。それから、松下でございますけれども、大阪の茨木工場でプラズマテレビの新工場を四月から立ち上げるということになっております。  そんな形で、日本の国内で投資を、少なくとも先端的なものについては投資をしていこうという動きが出てきております。これは、需給に応じた迅速な対応ですとか先端的な技術が流出しないようにするためですとか、いろんな理由でそういった日本の国内に先端的な投資はしようという感じになっております。  ただ一方で、冒頭に御指摘のように、中国への投資がなくなったわけではございませんで、安価な汎用品などでは引き続き中国、そのほかのアジアへの投資もございます。ちょうど、企業にいたしますと最適な生産体制を作ろうというふうにしているんだろうと思っております。
  10. 福島啓史郎

    福島啓史郎君 統計の方はちゃんと把握してください。私は、この四%、ストックで、フローで六%というのはいかにも実態と懸け離れていると思いますので、よく把握してもらいたいと思います。  それから、投資はそういう先端分野と同時に私はやっぱりリスク分散というのがあるんだろうと思うんですね。SARSのような動きがあれば人の動きが止まるわけでございますから、そうすると物の動きも止まってくる。そういうこともあって、やはり世界経済全体の中で生産体制をどういうふうにしていくかということはやっぱり企業も考えていると思うんで、そういったリスク管理という面でも、経済産業省もそういった投資におけるリスク管理というものを考慮に入れて指導等当たっていただきたいと思うわけでございます。  次に、財務省にお聞きしたいわけでございますが、ドル安の防止あるいは世界経済の安定的発展のためには、私は、ドル、ユーロ、それから円ないし円が中核のアジア通貨という三極構造を作っていく必要があると思うわけでございます。かつて、アジアの、九七年、九八年、アジア通貨危機のときに宮澤総理がアジア通貨同盟というものを提示したわけでございますが、アメリカの反対に遭ってできなかったわけでございます。この轍を踏まない形で、アジア通貨同盟あるいは円の国際化へ向けた取組を進めるべきだと思うわけでございます。  その第一歩が通貨スワップなりアジア債券市場だと思うわけでございます。昨年八月にASEAN財務会合会議がフィリピンにあったわけでございますが、ちょうどそのときに私も議連の関係で訪比していたわけでございますが、そのときにカマチョ財務大臣と会談したときにも、アジア通貨同盟には時間が掛かるけれども、その第一歩がアジア債券市場だというふうに発言をしておりました。  こうしたアジア通貨同盟あるいは円の国際化に向けての取組状況につきまして、財務省の御見解をお伺いしたいと思います。
  11. 渡辺博史

    政府参考人(渡辺博史君) お答え申し上げます。  今、委員御指摘のように、世界の成長点でございますアジアの物流あるいは生産を側面的に支援するためには、やはり通貨の安定というのは非常に重要なことだと思っております。  御指摘のように、九七年、九八年に危機が起こった後、様々な経緯があったわけでありますが、今委員からも御指摘がございましたように、一つは、何らかの危機が起こったときにそれを救うための措置ということで、今、二国間のスワップ協定のネットワークを作っておりまして、大体、当初目的にしておりました日中韓といわゆるオールドASEANの五か国の間でのネットワークはほぼ完了しております。それを踏まえて、よりいいものにできるかどうかという見直しをやるということを既に三年前にお約束しておりますので、それの作業を今年から始めようということで考えております。  それから、一方で、そういう危機が起こったときにどうするかということに加えまして、まず危機が起こらないようにするために何ができるかということで考えておりますのが債券市場の問題でございまして、九七、八年の通貨危機の場合においては、当時いわゆる二つのミスマッチということがございまして、本来アジアというのは貯蓄が十分にある地域でございますけれども、それが有効に活用されていないがために、一遍アメリカなりヨーロッパを経由して、外貨建てでかつ短いもので戻ってくるということで、そこでそれを国内で現地通貨建てで長期に投資すると。そこのミスマッチがあるので、それを回避するために、なるべく現地で、そのまま現地通貨建てで長期の資金が投資できるような形に持っていこうということで今アジア債券市場ということで取り組んでおるわけでありまして、これにつきましては、ASEANの十か国及び日中韓の三足しました、通常ASEANプラス3という十三か国の中で相当強固な政治的な意思が固まっておりますので、それを踏まえて作業をしようかと思っています。  あしたもまたマニラでそれについての作業部会がございますので、ちょっと私も行ってまたもう少し頑張ってこようと思っております。  それから、それを踏まえまして、いずれにせよ、アジアという中でどういう通貨制度を作っていくかということは、これはある程度長い課題ではございますけれども、西半球、アメリカを中心といたします西半球はドルが相当支配的な位置にあるということで、ドルが使われるような形で既に制度が作られております。  それからヨーロッパの方は、御存じのようにユーロという形で幾つかの通貨を統合した形で制度を作ったわけでありますが、アジアはどちらかというと、一つの通貨が全体を支配するというよりはややヨーロッパに近いのではないかということで、アジアとヨーロッパの間で、いろいろヨーロッパの経験を生かしながら作業をしていくということで今進めているというところでございます。
  12. 福島啓史郎

    福島啓史郎君 非常にこのアジア通貨同盟、重要な課題だと思っております。作業部会等で日本の積極的なイニシアチブの下に早急なる進展を、対応方をお願いしたいと思います。  次に、EPAにつきまして大臣にお伺いしたいと思います。  今、日墨がまとまって、その次は日・ASEANのEPAだというふうになっているわけでございます。交渉が開始されているわけでございます。  私は、まず優先順位につきまして、経済構造の似通っている国をまず優先すべきではないかと。経済構造の似通っている国といえば、一つは韓国であり、もう一つは台湾だと思うわけでございます。日韓あるいは日・台湾、それから、それを優先し、その次にタイ、フィリピンマレーシア等に取り組んでいくという、そういう考え方が私は望ましいと考えるわけでございますが、大臣のお考えはいかがでしょうか。
  13. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) メキシコとは先週、閣僚レベルでの合意という段階まで来たわけでございますが、韓国、タイ、フィリピンマレーシアとも既に政府間交渉がスタートしているわけであります。韓国とは今年、来年じゅうに、それから東南アジアの三か国とはできるだけ早くということで、特にはっきりと優先順位を決めているわけではございませんけれども、交渉がまとまるものであればできるだけ早くしたいということは各国について言えると思います。  そういう中で、福島議員の御指摘の韓国につきましては、一番近い国であり、しかもOECDに加盟をしておるいわゆる先進国としての位置付けのある国であり、政治体制もまた経済的な面でも非常に共通点があるということでございます。他方、韓国に限らずアジアの国々、メキシコもそうでしたけれども、交渉をやるといろんな困難を乗り越えていかなければいけないということもございます。  そういう意味で、韓国も最も今交渉している中での重要な国であることは、これはもう言うまでもないことだろうと思っております。  それから、台湾につきましては、おととしの年末でございましたか、民間レベルで一つの報告書が出まして、経済的に大いにメリットがあるんだというような、香西さんを会長とした報告書が、私も拝見をいたしました。  それに基づきまして、去年の九月から、より民間でも広いレベル中小企業とか農業関係者とか、またジェトロ等の機関も入れて、より広いレベルでやって、民間レベルで協議を進めているところでございまして、台湾につきましてもWTOの加盟国であり、日本にとって正式な交渉に入るかどうかということも含めてきちっと考えていかなければならないことは、東アジアの多くの国々と、台湾の場合には地域ということでございますけれども、日本にとってもそういう民間としての報告書があるということについては十分承知をしているところでございます。
  14. 福島啓史郎

    福島啓史郎君 中川大臣は、台湾とのFTAにつきまして、特に香港と同時的に進めたらどうかというような話もされております。私は、政治的な問題はもちろんあるわけでございますが、法律上といいますか協定上、台湾はWTO加盟地域でございますから、そういう意味では法律上何ら問題はないというふうに思っております。要は政治的な判断になるわけでございますけれども。まずは関税以外の分野で、できるところはやっていくということが私はまず第一段階だと思っております。第二段階は関税の問題、これはどうしても政府間の協定が必要なわけでございます。  したがって、これにつきましては、これは台湾とアメリカとのFTAも交渉も入ったというような話も聞いております。アメリカとの協定と同時並行的に交渉するというのも私は一つの考え方だと思っておりますので、その点、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
  15. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) 台湾は、今御指摘のようにWTOの加盟地域ということになるわけでございまして、いわゆるEPAとFTAとあえて福島議員も今、言葉を使い分けをしてお話をされたというふうに理解をしておりますが。  貿易ということに関して言うならば、東亜経済人会議の報告書等は前向きな報告書であったというふうに考えております。これは、だからといってすぐ政府間交渉に入るということではございませんけれども、他方、EPA、メキシコのようないわゆるパートナーシップというレベル、例えば人の問題とかサービスの問題とか二国間協力とか、そういういわゆる包括的な分野に入っていくという段階までまだ台湾が行っているかどうかということについては、民間レベルでもまだまだ協議がなされていく必要があるんだろうと思っております。  アメリカと台湾とのFTA交渉とかいろいろ、台湾はたしかパナマともFTAを結んだというようなことも承知をしておりますけれども、日本は、経済的にメリットがある国・地域であれば日本の国益にかなうという観点から、貿易立国として大いに進めていくことが必要である、最初からどことは絶対にしないということはあってはならないというのが我が国の国是ではないかというふうに理解をしております。
  16. 福島啓史郎

    福島啓史郎君 是非、台湾とのFTAの道を探っていただきたいと思います。  それで、このEPAあるいはFTAにつきましては、農業農産物の問題あるいは労働力の問題などセンシティブな分野があるわけでございます。そうした分野は、これはEPAあるいはFTAといいますのはバイでございますから、バイの交渉によって十分そこを、そういったセンシティブな分野につきましては配慮できるというのが、私は、これはEUがやっておりますFTAにつきましても、あるいはアメリカがやっておりますFTAにつきましても十分配慮しているわけでございます。それが、私、FTA、EPAのいいところだと思うわけでございます。現実に、今回の日墨もそういうような配慮がなされたというふうに考えるわけでございます。そのことが、できるだけ早くEPA、FTAを結ぶ早道でもあるというふうに考えるわけでございます。  そうしたセンシティブな品目について配慮しながらFTA、EPA交渉をしていくということについての大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
  17. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) まずWTOというマルチの体制があって、その中のいわゆるガット二十四条あるいはサービス協定五条という中に、いわゆるFTAに関する規定があるわけでありますが、厳密にどういうものをもってFTAだとかEPAだとかいう、より厳密な規定がないということは、もう条文をもう福島議員はもう御理解だと思いますので申し上げませんけれども、バイですから、ある意味では二国間が納得すればいいということだろうと思うんですね。  例えば、この前のまとまった豪州とアメリカのFTAの内容なんかを見ますと、今御指摘のあった農業分野とか薬の分野とか、あるいは放送コンテンツなんかはかなり棚上げになっている部分もあるわけでございます。それでもお互いがFTAを結んだと言えば、FTAということでございます。  そういう中で、メキシコともいろいろございましたけれども、今後やっていく中で、今御指摘のように農産物、よく農産物と言われますけれども、これはどこの国でも実は農産物、つまり食料品ですから、国民の生命に直接関係するものでありますから、どこの国にとってもやっぱりこれは大なり小なり一つの問題になってくるんだろうと思いますし、それから、これから進めてまいります東南アジアの国々とは人の問題も出てまいりますし、そういうものがいわゆるセンシティブな問題であると。センシティブというのはどういうことかというと、つまり日本なら日本にとって絶対に譲れない部分がどこまであるんだろうかということを見極めて、譲るべきところはきちっと譲っていきますけれども、譲れないところは譲れないんだと。  それはメキシコにも、また東南アジア、韓国にもあるわけですから、その辺をじっくり交渉を進めていきながら、交渉を続ける中でお互いに信頼関係というものができてきて、そしてまとめようというその共通の認識を共有しながらやっていけば、お互いに譲るべきところは譲り、そして守るところは守っていくということで、FTAを結ぶことによって両国間の関係が一足す一が五にも十にも百にもなるような中長期的な広い意味での、もっと言えば、友好関係も含めた上で経済関係その他いろんなメリットができてくるというようなEPA、FTAにしていかなければなりませんので、お互いにセンシティブ品目があることは当然だと。その上で、それを交渉を通じて合意に持っていくということを私自身、メキシコとの交渉を通じて学んだわけでございますけれども、今後もそういう方向で交渉を一生懸命やっていきたいと思っております。
  18. 福島啓史郎

    福島啓史郎君 正に、今言われた点についてでございますけれども、今、一部の産業界、あえて一部と言いましたけれども産業界、あるいはマスコミ等で農業がFTAを阻害しているという、そういう主張なり論評なりが見られるわけでございます。私は、それは間違いで、今言いましたように、センシティブな品目については十分配慮しながらバイで交渉を進めるのが、私は、FTAなりEPAだと思うわけでございまして、その点もう一度、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
  19. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) メキシコは日本と締結できれば三十三番目の国になるんだそうでありますけれども、日本は二年前のシンガポール、これを包括、二十一世紀に向かっての包括協定と、こう言っておりますが、本当の意味での包括交渉という意味では、ひょっとしたらメキシコが第一号なのかもしれません。  そういう中で、日本はメキシコに比べてFTA交渉というものが、ある意味では、貿易立国でありながらスタートが若干遅れたということも事実だろうという中で、これは我々もいろいろとこれから検証していかなければならない点がありますし、また、国会その他でもいろいろ御検証いただくことになると思いますけれども、私は報道ぶりについても余りにも短絡過ぎる報道が一部あったような気が率直にいたします。  例えば、農業がネックであると。もっと申し上げますと、経済産業省の中にも実はセンシティブな部分があって、そういう部分をどうやって日本の立場として交渉の中で乗り越えていくかという、これはちょっと我が省に対しての苦労話みたいな話で大変恐縮でございますけれども、そういうこともあったことも事実でございますんで、農業だけが悪いとか、工業品は攻める一方だろうとか、そんな単純な交渉ではなかったということは委員も多分御存じのことだろうと思っております。
  20. 福島啓史郎

    福島啓史郎君 その辺り、産業界あるいはマスコミ等への説明、PRを是非大臣にお願いしたいと思います。  冒頭申しましたように、中国との関係が重要だということを申し上げたわけでございます。  そうしますと、すぐというわけにまいりませんが、中長期的な課題としまして、中国とのFTA、EPAの可能性について考えていかなきゃいけない、検討していかなければならないと思うわけでございますが、これについての大臣の御見解、いかがですか。
  21. 林洋和

    政府参考人(林洋和君) お答え申し上げます。  中国との関係では、二〇〇二年の日中韓首脳会合の合意で、韓国、日本、中国、三か国の研究機関によって日中韓EPAに関する経済効果などの共同研究をやろうということになっております。ただ他方、御承知のように、中国、WTOに入ったばかりでございます。そういう意味で、まずは中国がWTOに入ったときに約束したことをちゃんとやってくれるかどうかということが第一番目に重要だろうと思っております。  そういう意味では、そういう状況を見ながら東アジア地域全体の経済連携を考えていく上で、中長期的な課題として御指摘の点はとらえていくことが必要ではないかと思っております。
  22. 福島啓史郎

    福島啓史郎君 正に、中長期的課題として検討を進めていただきたいと思います。  次に、産業政策に移りたいと思います。  リーディング産業を設定し、その育成を図る、その振興を図るという産業政策が、私は、これは引き続き必要だと思うんです。アメリカ等に批判されて、八〇年代、九〇年代、批判されて、どうも経済産業省は産業政策を失ったんではないかというふうに私は懸念するところでございます。  で、このリーディング産業としてどういう産業を現在考えておられるか、これをまずお聞きしたいと思います。
  23. 泉信也

    ○副大臣(泉信也君) 中長期的に安定した経済成長を続けていきますためには、リーディング産業をきちんと選択をして国の政策としても進めていくべきだという認識は、経済産業省としても何ら変わっているところではございません。  その中で、いわゆる二〇〇二年に策定されました産業発掘戦略におきましては、環境、情報家電、バイオテクノロジーナノテクノロジー、この四つを特にリーディング産業として位置付けておりまして、我が省としましては、関係省庁と連携の下で、技術開発はもとより、知的財産・標準化、あるいは規制改革等を内容といたします総合的な施策を実施しているところであります。  こうした取組によりまして、例えば二〇一〇年には環境産業が四十兆円、バイオ関連は二十五兆円、ナノ関連は二十六兆円に拡大すると予測して取り組んでおるところでございまして、今後ともこうしたリーディング産業の育成に向けまして、経済産業省としても積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
  24. 福島啓史郎

    福島啓史郎君 それで、その場合の産業政策の手法については、私は変えなければならないと思うわけでございます。六〇年代、七〇年代の産業政策というのは、どちらかといえば関係企業によります、そのターゲッティング企業、産業、それに属する企業によります、どちらかといえばカルテル志向あるいは護送船団方式であったと思うわけでございます。私は、そういう時代は終わったと思うわけでございまして、これからの産業政策の手法は、性能基準と規格を事前に決めまして、事前に決めて、それに向けての各社の競争を助長すると、そのことによって実現を図ると。  その際、従来の方式で取られました政府金融機関からの貸付けというよりも、二十一世紀の金融としましては、このファンド方式によります、もちろんこれには、政府金融機関からのもちろんファンドへの出資というものも当然あっていいわけでございますけれども、そういったファンド手法によってそれを支援していくというふうな新しい産業政策を推進すべきだと考えるわけでございますが、これについては、大臣、いかがですか。
  25. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) 一つは、現在の経済状況をどういうふうに見るかということがどうしてもかかわってくると思いますが、景気全体が良くなっているという見方もありますけれども、経済産業省としてより細かく見ますと、業種あるいはまた地域、あるいはまた特に中小企業等々は依然として厳しいという状況にあるところがたくさんといいましょうか、まだまだ多いわけでございます。そういうことも視野に入れながら、御質問産業政策ということでありますが、一つは、リーディング産業をどうやって育成していくかということについては、今、泉副大臣からお話を、答弁を申し上げたところでございますし、それから、こういうデフレで非常に厳しい状況ですけれども、やる気があるんだと、ちょっと頑張れば、資金面でも技術面でもいろんなアドバイズ面でもちょっとこう、何というんでしょうか、一味加えれば、加えればと言っちゃおかしいですね、一押しすれば頑張れるんだというような企業もあるわけでございます。  それらを含めまして、今までの産業政策と違った形の手法というものをいろいろ考えているところでございまして、一つは金融ということに関しますと、例えば融資という観点でいいますならば、土地を中心とした有担保原則からの脱却、あるいはまた無担保あるいは無保証といったような、ある意味ではリスクも若干あるかもしれませんけれども、しかしスピードがあって、より効果のあるような資金供給手段、さらにはその融資から離れて直接金融的なマーケット、つまりいろんな債権をあるいはまた融資を証券化をして、マーケットの方に流していって、そしてそれによって、そこでリスクも取ってもらうし、またいろいろと流動化をすることによるメリットも出てくるでしょうと。  それから、多様なファンドの形成ということも重要になってくるんだろうと思います。例えば、これは再生の方でありますけれども、今度大分県でも実際に出まして、今後、茨城、静岡ですか、等予定されておりますけれども、中小企業再生支援協議会にファンド機能を付けまして、よりきめ細かな地域の資金供給も含めたファンド形成に我々も協力をさせていただく。  それから、頑張る方で言えば、御承知の、一円からでも株式会社が立ち上げできますよとか、大学ベンチャーができますよとかいうこともございますし、それから、中小企業に対する支援として、民間ファンドに我々も協力、一緒になってやって、出資だけではなくて融資も含めていろいろとやっていく。  これは、今までの石橋をたたいても渡らないような資金の供給手段から、かなりリスクもある程度織り込みながら、スピード感を持って、そして成果を早く上げてもらって次に進めるような体制ということも、今国会でも御審議をまたお願いしなければならないわけでございますけれども、そういうような多様な産業政策といいましょうか、資金を中心とした、ほかにも技術面とか人材面、一杯ございますけれども、資金を中心にして御答弁をするならば、そういう観点から多様な手法を考えていかなければならないというふうに考えております。
  26. 福島啓史郎

    福島啓史郎君 そうした金融手法の多様化と同時に、私、申し上げましたように、性能基準と規格を決めるということが重要だと思います。例えば自動車の燃費を三分の一にすると。今、あのプリウスが二分の一でございますから、更に軽量化すれば三分の一も私は可能だと思います。そういった性能基準、規格を事前に決めて、それに向けて競争を促すということを、そういう産業政策を是非取っていただきたいと思うわけでございます。  そうしたときに、この二十一世紀を担うリーディング産業の重要な柱の一つが、先ほど四業種の中にありました、バイオマスを含む新エネあるいは省エネあるいはリサイクル等の循環型産業ではないかと思うわけでございますが、これへの取組状況、考え方についてお聞きしたいと思います。
  27. 小川洋

    政府参考人小川洋君) 御指摘いただきましたバイオマスを含めまして、廃棄物リサイクル関連産業あるいは新エネルギー関連産業などの循環型産業は、先ほど泉大臣の御答弁にもありましたとおり、環境分野に関連いたします有望な産業であるというふうに考えております。また、環境制約やエネルギー制約を克服していく上で新たなビジネスチャンスととらえまして、こうした循環型産業の振興を図りますことは、環境保全と持続的な経済成長とを両立させる、実現していく上でも、また我が国経済の活性化を図っていく上でも大変重要であるというふうに考えてございます。  具体的な施策のお尋ねでございます。  政府におきましては、今、各種リサイクル法を整備いたしております。また、循環型産業の育成に向けた環境整備といたしまして、技術開発への支援、リサイクル設備の投資に対します予算、税、それから金融面での支援、またグリーン購入法によりまして国等が調達に当たりまして環境調和型製品の購入に努めまして、その需要の確保、拡大を図っていくこと。それから、今御指摘もありました基準の問題がありますが、省エネ性の優れた、環境に優しい家電製品を普及していくこと。さらに、バイオマスを始めといたします新エネルギーの導入に対しましてもいろんな助成をしてございます。こういったことに努めているところでございます。  これら各種、各般の取組によりまして、今後とも、循環型産業の育成と循環型社会の構築に向け、努力をしていきたいと思っております。
  28. 福島啓史郎

    福島啓史郎君 是非、その推進を図っていただきたいと思います。  地域再生を図っていかなきゃいけない。特に地方中小企業、これが非常な、まだまだ景気回復していないわけでございます。そうしたときに、私は、一つのアイデアとして、一県数地区で地域の産業構造改善計画を作って、そこに政策金融なり、あるいは地域再生債、あるいは既存補助金等を集中的に活用、投入していくというようなことをやってみたらどうかと思うわけでございます。  その際に、特に中小企業につきましては、技術開発が必要だと思います。独自性を持った技術を持っております中小企業はこうした不景気、地域の不景気の中でも元気がある、伸びているわけでございます。  産官学の連携を含めました中小企業の技術開発、それと地域の産業構造の改善、これを組み合わせたような地域再生方策を講ずべきだと思うわけでございますが、大臣の最後の御見解をお願いしたいと思います。
  29. 江田康幸

    大臣政務官江田康幸君) 今、先生がおっしゃいましたように、中小企業には優れた技術、独創性を持つ、そういう国内には中小企業が多く存在しております。この中小企業を支援していく、そういう施策を講じていくことがこの日本経済の活性化に大きく貢献していくものと考えられます。  当省といたしましては、この中小企業の固有の技術革新、これを支えるために、一つは、我が国の製造業で強みのある分野、例えば金型の分野とかロボット技術の分野、そういうところは非常に強みがあるわけでございますが、こういうところに対して大学と連携して共同研究を支援する、戦略的基盤技術強化事業というものを行っておるところでございます。また、地域の中小企業が産官学一体となって取り組む実用化研究開発を支援するという意味で地域新生コンソーシアム研究開発事業、これを実施して、この中小企業の技術開発を支援しているところでございます。  さらにもう一つでございますが、来年度から新たに、技術開発までは中小企業の方も進めていくことができるけれども、その後の事業化がどうやっていいか分からないというような中小企業も多くございます。そういう意味で、この技術開発から事業化までを一貫して支援する、コンサルティングを行う、資金助成を行う、そういう支援事業として中小企業ベンチャー挑戦支援事業、スタートアップ事業というものも実施していく所存でございます。  このような総合的な取組を通じましてこの中小企業の技術革新を支えていく、そういう施策を本省としてしっかりと講じていきたいと、そのように思っております。
  30. 福島啓史郎

    福島啓史郎君 先ほど御質問しました地域の産業構造改善計画を作って、そこに政策金融、地域再生債、既存補助金等を集中的に活用していくという考え方についてはいかがでしょうか。
  31. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) 福島先生の御提案というのは非常に、ある意味で魅力的と言ったら失礼かもしれませんけれども、魅力的な御提案だと思います。  ただ、一つ注意をしなければならないのは、いろんなメニュー、今、我々御説明しましたいろんなメニューがございますけれども、これはやっぱり、メニューはそろえたけれども、食べさせるというよりも食べていただくという、地域が主体となってやっていくということが大事なんだろうと思います。地域によってそれぞれ一つ一つ経済状況が違うわけでございますから、そういう意味で、ひとつ今、産業クラスターでありますとか産学官連携のいろんなプロジェクト、あるいはいわゆる特区的なものもございますので、そういうものの一つとして先生の御指摘というものも十分傾聴させていただきたいと思っております。
  32. 福島啓史郎

    福島啓史郎君 終わります。
  33. 魚住汎英

    ○魚住汎英君 自由民主党、魚住汎英であります。  中川大臣始めそれぞれの皆さん方、大変御苦労さんであります。  二十分時間いただきましたので、早口になるかと思いますけれども、二、三お尋ねをいたしたいと思います。  まず、大変御努力をいただいて各般の諸制度をお作りをいただいておるわけでありますが、その国民の理解度との中に大きな乖離があるという前提に立ってお話を申し上げてみたいと思います。  永田町、霞が関、とりわけ各党各派挙げて、今デフレ脱却と、デフレからの脱却、そして中小企業、地域振興、いろんな命題を掲げて努力をしておる最中でありますけれども、何せ一向にして地域社会というのは良くならない。こういうことをいろんな視点から掘り下げてみるとどうなるかというと、必ずそこには無理解とそして努力不足と、あわせて既存のいろんな決め事に対する不当な縛り、こういうようなものの中において、やはりここで考えたものがそのまま実行されていないということがたくさんあるわけであります。  実例を申し上げますと、過去において、平成十年十月に行われました金融関係の安定のための事業として金融安定化特別保証というのがありましたし、昨年の十月十日には、御承知のとおり、借換えの制度もスタートをさせていただいたわけであります。何とかしてみんながそれぞれの能力を発揮して食いつないでいけるような社会をしようじゃないかと、また、夢のある者、能力のある者はどんどん伸ばしてやろうじゃないかと、そういうような形でのいろんな諸施策がなされておるわけでありますが、その現場においてはなかなかそのように実行されていない。  なぜかと、こういうようなことをずっと振り返って検証してみたわけでありますけれども、その中には、今申し上げましたような幾つかの点があるんですけれども、基本的には、基本的にはいわゆるスタッフがそろっていない。例えば金融の面でありますけれども、皆さん方が今まで一生懸命になってやってこられたそのこと、例えば財務省も経済産業省も同じようにその金融を持つわけでありますけれども、その金融を持つその窓口の中においてその対応の悪さ、そして無理解のままに、いわゆる既存の言うならば固定概念といいますか、そういうようなものを主体とした物事の価値判断、こういうことの中においていわゆる実際が苦しめられておる。  また、片っ方ではどういうことなのかというと、片一方では、いわゆる、まあこれはひがみだと思うんですが、ひがみでなければ非常にいいんですけれども、いわゆる国は中小企業なんということは考えていないんじゃないかと、それよりもむしろ銀行の不良債権を少なくしていくために取り組んでいるんじゃないかと、こういうような形での実行現場における結果が出ておる。  こういうようなことから考えていけば、今の諸制度について一度、是非ひとつ皆さん方も振り返ってみて、検証してみて、どこにいわゆる制度上の欠陥があり、なおかつ今後努力をしていかなきゃならぬという努力目標があるかと、そういうようなことを是非検証してみていただきたいと思うんです。  個別の案件等については、またそれぞれ申し上げたいと思いますけれども、総体的な議論として、今、福島先生もおっしゃいましたけれども、地域経済というのはもう誠にもってどんどんどんどん落ち込んでいくばかりである。そこでタイトルとして何が出てくるかというと、ああ、今の政府というのは弱肉強食しかやらないんだと、力の強い者はどんどん伸びなさいと。これはもう理屈でありますから、私はそれは否定するものじゃありません。しかし、じゃ、それだけでいいのかというと、決してそうじゃない。やはり力のない者、だけれども純朴でまじめで、一生懸命にこつこつとそれぞれの一隅を照らす人たちをどう光を当ててやるかということを考えていくと、やっぱり何らかの施策に欠けたものがあるんじゃないかと。こういうことに行き着くわけでありますが、大臣、所感として今日の実情をどういう状態であるかということを、北海道の実例でも結構でありますが、どうぞお示しをいただきたいと思います。
  34. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) 今の魚住先生の御議論は、どうも、私も地方経済産業局の人たちとよく話をしていますと、また先生は九州で御苦労されておりますし、私の北海道なんかの実情を聞いてみますと、正にそういう意識を持っている方がいらっしゃるなということは、率直に認識をしなければいけないというふうに思っております。  まず、日本経済について先ほどもお話し申し上げたように、トータルとしてはいいと言われておりますけれども、これは一部の突出した世界ナンバーワン的なところが、ばっと日本全体を引っ張っているんでありまして、それ以外の非製造業あるいはまた地域、中小企業等は依然として厳しいというふうに思っております。そして経済の、いわゆる基本的な今の日本経済はどうだと言われれば、デフレだというふうに私は言わざるを得ないわけであります。そして、雇用が良くないという状況であります。  それで、北海道の話で恐縮でございますけれども、特に若年雇用が、五%と言われている中で、一〇%近いわけでありますが、北海道あるいは沖縄は若年の男子雇用、十五歳から二十五歳ぐらいが二〇%近いわけでございまして、しかし、求人、有効求人は結構高いという、この雇用のミスマッチ、特に若年層のミスマッチをどういうふうに考えていったらいいんだろうということも、特に地方の先生や私のような地域を代表とする地域が非常に問題であります。  と同時に、今先生が強く御指摘になられました中小企業、これは日本は中小企業で成り立っているんだということ、これはもう我々の共通した認識でございます。よく事業数とか雇用者数の話はいたしますけれども、この中小企業があってこそということでございますし、先ほどシャープの亀山工場の話、日本に戻ってきたという話がありますけれども、あそこでどうして亀山工場が戻ってきたかというと、周りにそれをバックアップするというか、一緒になっていけるだけの中小企業群があるということも戻ってきた理由の一つだというふうに私は聞いておりますけれども、他方、そうではない地域、北海道のように輸出産業がほとんどないとか、農業建設業に依存した地域というところは大変厳しい状況にあって、多分、中小企業の大半の人たちはそういう認識にあるんだろうと思っております。  では、じゃ、政府は本当に中小企業政策を、あるいは中小企業に対して冷たいかというと、決してそうではないということを是非御理解をいただきたいわけでございまして、小泉総理も折あるごとに、この緊縮財政の中で予算を前年度比伸ばしているのは福祉科学技術中小企業対策費であるということでございますから、これは厳しい財政状況の中でいかに中小企業が大事であり、またこの回復こそが真の、個人消費と並んで、日本経済の真の回復につながっていくというか、それがあってこその経済回復だろうというふうに考えております。  他方、現場の中小企業の皆様方から見ると、先ほども福島議員に対していろいろ私申し上げましたけれども、似たようなメニューといいましょうか、いろんなメニューが一杯あって、頑張れというやつと再生のやつといろいろあったりして、私自身も実は一覧表を作って、これを見ながらお答えをしないと頭の中がしょっちゅうごっちゃになるぐらいに、実はいろんなメニューを頑張って一生懸命作っているわけでありますけれども、是非ともこれを利用していただくためには制度を理解をしていただかなければならない。その窓口が商工会議所、商工会であり、そしてまた四十七都道府県に、自治体とともに、商工会の皆さん方とともに発足いたしました地域再生支援協議会というところが一つの窓口にもなっていくんだろうと思います。  我々は、そういう意味で、中小企業政策をやっていく上で、政策がこれだけ一杯ありますよというだけでは駄目なんで、説明責任も十分果たしていかなければ真の意味の中小企業政策はできないというふうなことが私の率直な認識でございます。
  35. 魚住汎英

    ○魚住汎英君 誠に心強い思いに変わりました。多分、大臣、何にも知らないんだろうなと僕思っていたんですけれども、御無礼な話ですけれども。  そこで、現場でどういうことが行われているかという二、三の実例を挙げておきますので、これについてはどうぞひとつ、お答え要りません。これは直接役所の方に聞きますが、中小企業庁長官に聞きますが、このセーフティーネットや何かをやって非常に救われた部分というのはあるんだけれども、そこで手漏れしている、いわゆる漏れているところがありますね。それはいわゆる対象業種等について、全中小企業業種じゃないんですね。そういうことの認識があるかどうかと。あるとすれば、それをどういう具合に改定をしていくか、こういうこと。  また、今一番大きな問題は何なのかというと、一応信用枠を設定をして、例えば百なら百という信用枠を設定をして、時間の流れとともにそれを八十なら八十を返済をする。そうすると、その八十返済したものを、じゃ、信用枠設定しているんだから、それだけをまた追加してお貸ししましょうと、こういう形になれば非常に簡単なんだけれども、そこには担保枠が足りませんと、信用枠が足りませんと、保証人を追加してくださいと、そういうような形でのいろんな今の状況でできないようなことをいわゆる課してくる。ということは、最初にそういう政策はあるんだけれども、あんたたちにはお貸しできないんですよと。本音を言えば、そういうような形のものが一杯あるんです。  そこで、信用枠を設定、過去においてしたということであるならば、そのときに条件整備はできておるわけですから、そのことについてちゃんと今もまた同じように、じゃ、お返しいただいた分はお貸ししましょうという、そういうようなことはできないのか、こういう話をずっとしてきたわけですけれども、政府として何のお答えもありませんでした。  また、今度、中小企業に対する大変な貢献をいただいている信用保険制度というものが中小企業事業団の所管であったものが、今度はいわゆる銀行になるんだ、中小公庫になる。そうすると、じゃ、今までと同じようなその実効性というのが担保されるのかと、こういうことの議論、またそれについての意見のあったことに対してのお答え、そういうようなものが是非みんな欲しいと思っているわけで、また今、じゃ、その制度自体、信用保証制度自体に対してのいわゆる位置付け、これは国のいわゆる中小企業施策の一環として損失が出ることは当然な話なんだと、そういう次元に立つか立たないかと、こういうようなことについて、また皆さん方が盛んに何か説明するときに、中小企業金融公庫から、最初は保険公庫だったんですね、そして次は中小公庫になりましたね、今度はいわゆる中小企業金融公庫になりますね。次々にいわゆる所管をする組織が変わっていくということは中小企業に対して本当に、先ほど大臣から中小企業はその三本の柱の一つなんだと、こういう、今の政府もそうやっているんだと、こういう話なんだけれども、いわゆる果たしてそれだけ次から次に所管する組織を変えていくということ自体から見ても、私はそうだよと全幅の信頼は持てないんですが、どうですか。そして、中身の問題はどういうことなんですか。
  36. 望月晴文

    政府参考人(望月晴文君) お答えいたします。  先生いろいろ日ごろ大変御指導賜っておりますけれども、幾つかの個別問題、それぞれ理由がございますが、簡単に申し上げます。  対象業種で一番問題が起こりますのは、特に農業とか農林業などにつきましての融資案件が起こったときに、私どもが所管しております中小公庫等は農林公庫などとの分野調整をしております。そういうところで一方で、農林水産省とお話をいたしますと、農林漁業政策の一貫性ということから、向こうでできるものは向こうでするということになっているということでございまして、私どもはそこを遠慮しているというところでございます。その考え方についてどうかというのを時々先生に御指摘をいただいているところでございます。  それから、先ほどの信用枠でございますが、これは問題が起こりますのは、このバブルの崩壊以降、不動産価格等々の低落によりまして担保価値が下がりまして、したがいまして当初設定した信用枠の中で返済をしてまいりますと、大分返済をされたんで本来であれば信用枠、元々の設定の信用枠残っているではないかということに対して、実はその信用枠の背景に付いている担保価値が下がってしまったというような場合に、再び新規融資をしようというときに、この残った担保価値で融資をしようとすると数年前に設定した信用枠のままでは融資ができないというようなことが、これは政府金融機関だけではなくて恐らく民間金融機関も含めて金融機関における問題だろうとは思うんですけれども、そういうことが実際に起こっていると。したがって、新しい融資をするときに担保なしで融資をする制度であればともかくとして、担保付きの融資をしようとするとその担保が足りないということが起こっているわけでございまして、ここがなかなか対応が難しいということでございます。  それから、信用保証につきまして、その再保険をしている機関が信用保険公庫から事業団に移り、今度公庫に移るということになるということは、これ全体の行政改革の流れの中で政府系の特殊法人等が数を減らされるということがまず、ずっと縮減をしてきたわけでございまして、それに伴って再保険の先が変わってきたということが中心でございます。  今回の事業団から公庫に移る話は、むしろ事業団が独立行政法人になるに当たってより独立性を持ったものになる、それからそのときに同時に地域公団等々の再編をすることになって、かなり大きなものになってしまうということがございますので、この際、金融に近い信用保険を公庫に移したらどうかという御決定がされた、政府としての御決定をしていただいたということになっているわけでございまして、大変そういう面で見ると、先生御指摘のような中小企業政策の、何というんですか、揺らぎのように感じられるところがあろうかと思いますが、ただ、窓口である、中小企業者の窓口でありますところの信用保証協会というのは、これは各県にあって常に同じ窓口でやっているわけでございまして、そのバックアップをきちっとするということで今までどおりに信用保証は行われるということを、私どもしては組織の変革があったとしても万全の体制で対応していかなきゃいけないということでございます。そこについては私どもとしてはしっかり担保していきたいということで、中小企業者の皆様方に直接のこういったことに伴う被害が及ぶことがないようにしたいということでございますので、どうかそこのところは御理解を賜りたいというふうに思っているわけでございます。  取りあえず以上でございます。
  37. 魚住汎英

    ○魚住汎英君 先ほど申し上げた十年の十月の経営安定資金、また二月の十日の借換え、こういうやつのときに、今大臣からお答えになったいわゆる商工会議所だとか商工会というものを、窓口を大いに活用しながら、そしてその地域のいわゆるそれをなりわいとして、自分たちのなりわいとしてやっているいわゆる零細事業者、こういう人たちに対する配慮ということからすると、行政と銀行と当事者という形で物事をしてきたものだから、商工会の指導員であるとか商工会議所の指導員であるとか、そういう日ごろいわゆるやらない、日ごろ日常業務の中で相談をしておる人たちに対してのいわゆる問題提起がなかったものだから、なるほど、実績を見るとやはりみんなが困っておったんだなということで、実績は確かに上がっていますよ。しかし、じゃ、そのとき一発だけであってその後のフォローができないような状態になってきておる。そして、その一発のときの状態はどうだった、どういう状況であったかというと、いわゆる貸す方と借りる側だから彼我の力の差がある、そこの中に優先的な地位というような話が出てくる。難しい話はこちらにしておって、いずれにしても銀行の言いなりでしかないということの中の契約が強要されてきておるというのが実態なんです。  ですから、先ほど申し上げたように、調べてくださいよと。一年たちました、二年たちました、実態はどうであるかということを調べてくださいよと言ったのはそういうことなんです。じゃ、最初そういうことを意図してやったのか。法律制度を作るときに、じゃ、もう万全だと思って、大体みんないろんなこの意見を集めて万全の姿というものを作り出していこうといってみんなが努力するわけだけれども、結果としてそういう形にならないということであるならば、やはりそれをきちんとやっぱり精査をして改定をしていく、こういう作業はしていかなきゃならないと思う。  ですから、そういうことで、中小企業庁長官に是非ひとつ、過去のいろんな、例えば売り掛け債権担保保証制度もしました、借換えもしました、安定制度もしました、やれ何しましたって、こう言うじゃないですか。先ほど大臣言ったとおり、おれ、それメニュー見たって分からないよと、こんな話、正にそのとおりなんだ。次から次からもう朝令暮改で、もう次々、次々にあるわけ。まあ暮改ならいいんだけれども、もう朝令ばかりなんで、ですから、要するにそういうことの中でどれだけの実効性が上がったかと、どこにその制度自体の欠陥があったかと、これ是非ひとつ調査をしていただいて、この報告をいただきたいと思います。  まだ申し上げたいことたくさんありますが、時間が来ましたので、どうぞひとつ皆さん方の今後の前向きでの御活躍を心からお祈りをして、終わりたいと思います。  ありがとうございました。
  38. 平田健二

    ○平田健二君 民主党新緑風会の平田健二でございます。どうぞよろしくお願いします。  今日は、消費税の総額表示方式、この四月一日から導入されますけれども、これについてお伺いをいたしたいと思います。  今、魚住大先輩、大先生がお話がありましたけれども、中小企業の施策という面から見ますと、正に数があり過ぎて何をどう使っていいのか分からないというのが実態だと思います、中小企業者の皆さんの。しかし、そうはいいながら、国としてやはり中小企業の方たちの施策を、何か問題があるたびにやはりそういう政策を取っていく、これ必要なことだと思っております。しかし、今日これからお伺いするのは、そういう施策をする裏で、じゃ実態の政策はどういうことをやっておるのかということをお聞きをしたいと思います。  今回のこの総額税方式、消費税の、総額税方式に四月一日から変わるわけですけれども、変えることによって事業者の売上げが増える、変えることによって国の税金が、税収が上がる、変えることによって消費者の利便性が非常に増す、そういったことならば、私は今回のこの総額税方式に変わることは異存はないんですけれども、どれを取っても実はそう大してメリットがない。むしろ、小売業者に言わせますと、POSレジシステムを変更ないしソフトを変更する、あるいは中小零細の小売業者にすると、レジを買い換えなきゃいけない。むしろ、マイナスの要因といいますか、そういったことだけが浮き彫りになってくるような気がしております。  なぜ、今この時期にこういった表示方式を採用しなければならないのか。私は、消費税が上がる下がるということはまあ別として、こういった税方式を変える、いわゆる表示方式を変える、単に表示方式を変えるだけですから、やはり消費税が変わるときに一緒にこの表示方式を変える、こういったときのこういった方がむしろ合理的ではないか。無理無理にこういう制度にするということは何か裏にある、複数税制が考えているんじゃないか、むしろその方がささやかれておりますよ、多くね。財務省はどうもこれは複数税制を取り入れるためのまず布石だ、そういう気がしてなりません。  ですから、今年の初め、去年、昨年もそうですけれども、衆参の各委員会でこの制度についての議論がありました。そうたくさんありませんでしたけれども、大体の皆さんは、四月一日からの導入については、導入については反対だ、もう少し先延ばしをしてほしいと、こういう意見がございました。そこで、今日はそのことについてお伺いをしたいというふうに思っております。  まず、財務省に、現在の表示方法、税抜きがあったり税込みがあったり、混在をしておりますけれども、その割合、税込みで表示しておる、税抜きで表示をしておる、その割合について調査をされているかどうか。まあ業種ごとに簡単でいいですけれども、割合を教えていただきたいと思います。
  39. 石井道遠

    政府参考人石井道遠君) お答え申し上げます。  具体的な業種ごとの割合の調査というものはいたしておりません。具体的なデータを持ち合わせてはおりません。ただ、百貨店あるいはチェーンストア協会などでは、一般的には税抜き価格表示が一般的でございます。また、飲食、サービス業等では税抜き価格表示と税込み価格表示が混在をいたしておるというのが現状だろうと思っております。他方、タクシーあるいは公共交通機関の運賃、自動販売機、イベント等のチケットなどでは税込み価格が表示されているものと承知しておりますが、全体として見ますと税抜き価格表示が多いのではないかというふうに、税抜き価格表示が多いのではないかというふうに認識をいたしております。
  40. 平田健二

    ○平田健二君 非常に多岐にわたる業種ですから一々調べるの大変でしょうけれども、例えば小売業ですと、大手のスーパーあるいは百貨店、そういったところの、大体今おっしゃったとおりだと思います。問題は、中小零細という言い方は大変失礼ですけれども、個人商店だとか、そういったところの方々なんですよね。やはり私は、よく調査をされて、こういったことをしなきゃいかぬというふうに思っておるんです。もう少ししっかり調査、データを取って、こうだからこういうふうに変えるということを言わないと説得性がないですね。  それから、じゃ次に、今回のこのシステムを総額表示方式に変えることによって事業者の負担はどうなのかということについてお聞きをしたいんですけれども、レジの入替え、あるいはシステムの変更、値札の張り替え、こういったものはやれば負担が多くなるわけです。一体どのくらいの費用が掛かるのか。これもまた規模や業種によって違うと思いますけれども、代表的なところでいいですから、どのくらい負担が掛かるのか、教えていただきたいと思います。
  41. 菅義偉

    大臣政務官菅義偉君) お答えをいたします。  委員が今言われましたように、値札の変更とか、あるいはパソコンソフトの入替え、当然かかわるわけであります。しかし、これも、事業者の業種、業態、また販売する商品の量や種類、あるいは現在のシステムの変更が必要かどうか、こういうことによって違ってくるわけでありますのではっきりしたことは申し上げることができませんが、例えば中小小売業者が変更する場合は数万円程度、さらにまた全国展開を行っています大手スーパー、これは数億円程度の費用が掛かる、このように認識をいたしているところであります。
  42. 平田健二

    ○平田健二君 ここに財団法人日本書籍出版協会、いわゆる本、書籍に関する出版業界の皆さんが昨年の二月に財務大臣に要望書を出しておるわけですね。これを見ますと、本、書籍の関係、平成元年に消費税が導入されたときには総額表示だったわけですね。全体で幾らですよと、税込み幾らという表示だったわけです。平成九年には、今度は外税方式ですね。本体幾ら、プラス税と、こういう方式に変えなさいといって変えた。今回、今度はそれをまた元に戻して、今度は総額方式で表示をしなさい、こういうふうに変わったわけですね。  その最初のときのその費用がどのくらいかといいますと、この出版業界、ここに書いてあるんですが、最初に総額表示に導入したときに掛かった負担が取次ぎ九社で二十五億、これは平成元年ですよ、小売店が平均百四十万、出版社も平均三千六百万。平成九年の今度は本体プラス税金というふうに変更しなさいといったときにも、大体その程度掛かっておる。今回も、今度はまたそれから、本体プラス税という方式から、また総額、税金と本体価格トータルで幾らと表示しなさい、こういうふうに変更になります。こういうことですね。その負担はすべて業界に負担をさせる、こういうことなんですね。  本というのは、御承知のようにもう大体定価が入って、打ち込んでいますから、古いの、学術書なんかは変えることができない、結局廃棄するか作り替えるかしなきゃいけない、そういった費用を考えると大変な負担になる、こういうことが切々と訴えられてきておるわけですよ。  負担だけを業界だけに求めるのはいかがかと思うんですね。財務省はどのように考えておられるのか、お尋ねします。
  43. 石井道遠

    政府参考人石井道遠君) お答え申し上げます。  総額表示の義務付けに伴いまして、今、先生が御指摘なさいましたように、事業者の方々に値札の付け替えあるいはレジシステムの変更、コンピューターの変更等々、いろいろ御負担が生じることは私どもも承知をいたしております。ただ、事業者の方々には、今回のこの総額表示の導入の意味というものが消費者の利便の向上に資するという点にございますので、是非その点を、趣旨を御理解をいただきましてその円滑な実施に向けた対応について御協力をお願いいたしたいというふうに思っている次第でございます。  私どもとしても、この総額表示への移行に当たりまして、これは先ほど御指摘もございましたが、昨年の法律改正で既に成立させていただいたわけでございますが、実施に当たっては、一年間の準備期間を置くことで、なるべくこの間私どもとしてもその制度の趣旨が理解されますように種々PRに努めてきたところでございます。  また、具体的な費用の負担等につきましても、税制面では、一つは、例えばプログラムの費用を、修正を行わざるを得ないというような場合の費用につきましては修繕費として全額損金算入が可能になるとか、あるいは十五年度税制改正におきまして、中小企業につきましては、例えば新たなコンピューターを入れるというような場合に、三十万円未満の少額の減価償却資産については全額即時償却を認める、あるいはIT投資減税の一環としましてソフトウエアの取得等について特別の償却等を認める等々の措置も併せて講じているところでございまして、何分制度の趣旨を理解していただいて御協力をお願いいたしたいというふうに思っている次第でございます。
  44. 平田健二

    ○平田健二君 重ねて財務省にお尋ねしますけれども、例えばある流通の大手ではPOSシステム、いろんなことを変えるだけでも五億から六億掛かると。値札を替えたり、それ以外にもたくさん費用が掛かりますと。今景気が良ければまあそれはある部分で仕方がないという部分もありますが、このような不景気なときに事業者にだけ負担をさせる。特に中小零細企業が一番この負担を被るわけですね。  先ほども言いましたように、消費税についていろんな議論がありますけれども、先ほどちょっとおっしゃいましたように、ほとんどが外税なんですね。確かに、九百八十円で、プラス、買って税金が幾らになるかちょっと後で計算しなきゃいけませんが、大体、日本人は五%といったら大体暗算できるんですよ、日本の方は、皆、ほとんどの方が。そうですね。まあ外国の方ができないということを言っておるんじゃないですよ。日本人だったら、大体まあ小学校出たり中学校出たら、五%といったらすぐ計算できるんですよ。ですから、そんなに消費者が不便を感じているはずはないんです。私はそう思いますよ。  ほとんどの小売店が外税方式でやっておるのをなぜ今ここで、こんなに景気が悪いときに変えなきゃいけないのか。もう一度聞きたい。
  45. 石井道遠

    政府参考人石井道遠君) 若干、経緯も含めて申し上げたいと思いますが、元々この消費税も、改めて申すまでもないわけでございますが、納税義務者は各事業者の方でございますが、消費税相当額というものはもう価格に織り込まれて消費者の方が最終的に負担していただくことを前提とした間接税ということでございまして、この消費税相当額も価格の言わば一部ということでございます。したがって、本来の在り方からいたしますと、これは今の消費税法の本法にも書いてございますけれども、全体の価格の百五分の五というものが消費税額でございまして、そういう意味からは、本来総額表示というものが望ましい、ふさわしい表示であるというふうに導入当初から実は議論があったわけでございます。  ただ、導入当初の時点では、初めて消費税を導入するということでなじみもなかったと、事業者の方にも転嫁ができるかどうかという御不安もあった。他方、消費者の方には便乗値上げということが起こるんじゃないかというような御指摘もございまして、導入当初は、先ほど先生から若干お話ございましたが、各事業者の方の御判断にゆだねるということにいたしたわけでございます。その結果、結果として、今主流は外税と申しますか、税抜き価格方式での表示が多くなって今日に至っておると。  ただ、このような状態をどう見るかということでございますが、これは政府税調でも度々指摘をされておりますけれども、やはり消費者の便宜という観点からは、価格の比較がしづらいではないかというようなこと、それから一体最終的にレジで幾ら払えばいいのかというのがなかなか分かりづらいのではないかという御指摘があって、やはりこれは本来の在り方である総額表示にどこかの段階から切り替えるべきであるということはもう累次にわたって指摘をされてきた経緯がございます。  そこで、昨年、十五年度の改正の際には、消費税、この総額表示の問題のみならず、免税点の問題、あるいは納付回数の問題、それから簡易課税制度の在り方の問題というような点について、消費税制度全体の信頼性あるいは透明性を高めるという観点から大きな改正を十五年度改正で行わせていただきました。これは、消費税制度が導入されてもう十五年たつというようなことで、国民の間にも大分定着してきたんではないかということも踏まえましてそういう大きな改正をさせていただいたわけでございますが、その一環として総額表示についても改正をさせていただいたという考え方でございます。
  46. 平田健二

    ○平田健二君 お話しされていることは分かるんです。問題は、その時期なんですよね。今の時期に果たしてこういう制度を変えて事業者の負担を、多い少ないはありますけれども、事業者の負担を求めることはいかがなものかと、こう言っておるわけですよ。そうでしょう。  この表示方法を変えることについては、まあある部分では欧米に、アメリカは別として、ヨーロッパは大体総額表示方式だというふうなことですからそれはいいとして、そういうことに変更、変えることは別にそう問題ないとしても、なぜ今かと。こんな時期に、分かっておったじゃないですか、二〇〇二年の自民党税調で、十二月、やったんですよ。分かっておったですよ、もうそのときに、こんな景気が悪いのは。分かっておきながらこういうことをしておるんです。全く逆じゃないですか、やり方が。このことを聞いておる、言っておるわけですよ。  まあ、今日は経済産業委員会ですから、経済産業省に是非お尋ねをしたいんです、大臣に。  先ほども大臣、魚住先生の御質問でお答えになっておられましたけれども、中小企業、非常に大変な状況だというふうに認識をされておるようでございます。  今、大臣は、所信で、地域経済や中小企業の景況の改善には遅れが見られると、日本経済の本格的な回復を実現するため全力で取り組むとおっしゃっておられました。確かに明るい兆しが見え始めたかなということも言われておりますけれども、中小零細企業にとっては正に今が正念場。  中小企業の現状をどのように認識をされておられますかということをお尋ねをしたいんです。  あわせて、あわせて、今お話をずっとお聞きいただいたように、こういう非常に経済が悪い状況の中で、特に中小零細企業の皆さんが大変な中で、事業者だけに負担を求めるようなこの制度の改正が、私は、経済産業省として財務省とやり合って延期をさせるぐらいのことをやらなきゃいけないんじゃないかというふうに思っておるんです。そこらも含めて、大臣、いかがでしょう。
  47. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) 日本経済が全体としては回復の兆しが見えてきたというのが政府の現在の認識でございますけれども、より細かく見てまいりますと、必ずしもいい方向に向かっているというふうにはどうしても私は実感として思いません。何もこれは私の地元が北海道だからということだけではなくて、先ほども申し上げましたように、一部の輸出あるいはまた国内販売が極めて好調な製造業を除いたところが非常にまだまだそういう状況になっていない。もっとマクロ的に申し上げますと、いわゆる民間の全体の問題、特に個人消費の、一部デパートが少し良くなったとか昨日今日の新聞に出ておりますけれども、やっぱり個人消費が上がっていかないと、真の意味の、自律的なといいましょうか、内需を中心とした経済が良くなっていかないという認識をいまだに私は持っております。そういう中で、やっぱり一番企業の中でその重たい部分を依然として背負っているのが、事業数でいう九九・七%、雇用数でいう七〇%以上を抱えておる中小零細企業であろうというふうに思っております。  したがいまして、この地域、例えば資金需要、資金の流れ等で見ますと、先ほどの三十兆の保証じゃございませんけれども、あの辺の時期に比べると少しずつ資金的なパイプは詰まりが取れてきつつあるのかなという感じはいたしますけれども、いずれにしてもニーズがなければしようがないわけでございますので、そのニーズ、前向きのニーズに向かって早く、例えば設備投資であるとか事業拡大のための資金需要が目に見えて良くなっていくという状況にしなければならないというふうに思っているわけでございます。  そういうことで、先ほどからお答え申し上げているように、資金面でのいろんな多様化、手法の多様化、あるいはまた単に資金面だけではなくて技術面、あるいはまた販売面、いわゆるネットワークですね、いろんな人的な面も含めました、そういう面で、単に一企業が一生懸命苦労するだけではなくて、地域を挙げて、あるいはまたいろんな機関が協力をして、特に地方中小企業が私の場合はどうしても念頭にあるんですけれども、そういうことをやっていかないと、せっかく全体がいいんだからそれに続いていこうという状況にしていかなければならないわけでありますから、今が正に一番大事な時期でありますから、きめ細かい、そして強力ないろんな施策が必要なんだろうと思います。  そういう前提の中で、今先生からの消費税の内税表示の問題の御議論でございますけれども、これは単純な計算方式の変更であるということであれば経済に対して中立的だということでございますけれども、先生の御指摘でも決してそうではないんだと、こういう経済状況、さらには、変更することによって事業者に負担が掛かる、あるいはまた、最終的な負担者でございます購買者、消費者にとっても変更になるわけでありますから、その御負担を、御負担というのは、混乱というか、精神的な意味での御負担も掛けるということになるわけでございます。  先ほど政務官の方からも御答弁いたしましたが、そういうことでいろいろな投資減税の対策等々も取っておりますけれども、まず第一に、事業者、そしてまた消費者の皆さん方にできるだけこの制度を御理解をいただくということがまず必要なんだろうと思います。と同時に、一部の企業ではこれを機に値下げに踏み切るという企業も一部あるようでございます、小売企業の中には。しかし、それはそれである意味では経済合理性に基づくものだろうと思いますけれども、仮にもそれが優越的地位の利用とかいうことによってどこかにしわ寄せが行く、その負担をほかのところが負うということがあってはならないということでございますので、その辺は、独禁法あるいは下請代金法等の法律でもって我々も厳正にその辺の状況をよく見ていかなければならないと思っておるところでございます。
  48. 平田健二

    ○平田健二君 これ、お答えは要りませんが、大臣も多分スーパーマーケットに行かれたことはあると思いますけれども、表示は大体九百八十円だとか千九百八十円だとか、そういう表示ですよね。これは総額表示になると二千幾ら、千幾らと、こうなるわけですね。そうしますと、消費者としてはやっぱり、おっと、こうなるわけですね。そうすると、買い控えるとまではいきませんが、優越的地位にある業者は納入業者に対して、九百八十円で、総額表示で納入しなさいと、こういうことになりませんか。デフレを促進しませんか。  正に今大臣おっしゃったように、もう既に私のところは総額表示でも値段は変えませんと、むしろ、ですから値下げをしますと発表しておる小売業もあるわけですね。やっぱり、デフレを更に促進をしていく危険性がある。特に私は小売業界においてはそういったことが懸念されるんじゃないかなというふうに思っております。  ですから、先ほども言いましたように、なぜ今この時期にということを再度申し上げておきたいと思います。法律ですから変えることは簡単ではありませんけれども、できるということを是非御検討いただきたいというふうに思っております。  技術的なことについて経済産業省にお尋ねをいたします。  ここに公正取引委員会が作ったQアンドAというのがあるんですが、ここに、これによりますとこう書いてあるんです。小売業者が納入業者に対し優越的地位にある場合、納品伝票に記載される価格を税込み価格とするためにシステムの変更等を必要とし、追加的な費用が必要となるにもかかわらず、その費用を全く負担しない場合は、優越的地位の濫用として独禁法に違反すると、こう書いてあるんですね、今ちょっと言ったことなんですが。今回の改正はシステムの変更等があるんですよね。あるんですよ。システムの変更等があるんで、それに違反をすると独禁法に掛かりますよと、こう書いてあるわけです。ところが、国は、国は、今回システムの改正があって事業者が負担をするにもかかわらず、これに直接費用を、追加費用を負担すると言っていないんですよ。国が独禁法の違反なんです、これ、この公正取引委員会文書を読むと。そういうことになりませんか。  それはともかくとして、こういう時期ですから、先ほど言われたような制度的な措置がありますけれども、それにプラスして何か新たなそういう費用が負担掛かる業者に対して助成というか補助ができないかということについてお尋ねをしたいと思います。
  49. 谷川秀善

    ○委員長(谷川秀善君) だれですか。
  50. 平田健二

    ○平田健二君 これは財務省、経済産業省だ、失礼。
  51. 谷川秀善

    ○委員長(谷川秀善君) どなた、手を挙げてください。坂本経済産業副大臣
  52. 坂本剛二

    ○副大臣(坂本剛二君) おっしゃるように、消費者の理解が得られなくて、費用、総額表示に対応できない業者もおればコストも掛かる、いろんなことがあるわけでございまして、それについては、政府としては予算の措置や税制上の措置を行っております。  先ほど大臣からもお話ありましたように、商工会議所とか商工会等々の方々に講演会を実施したり研修会を実施したりして、消費者に御理解をいただいてもらうようなそういうパンフレットも作るし、また事業者に対しても、この総額表示制度が円滑に進むような御協力を賜るためのいろんな研究のための予算措置をしております。  一方では、レジスターを買い換えるとかいろんな費用負担もこれあるわけですね。これにつきましては、昨年の当初の国会で小規模資産の償却制度を今度十万円から三十万円にこれを上げまして、その枠内で大体レジスターの買換えやソフトウエアの入替え等々を消化していただけるんじゃないかと、そんなような措置を、税制上の措置をいろいろやっておるところでございます。  また、融資制度につきましては、いわゆるセーフネット貸付制度などの各種貸付制度を整備しているところでありまして、資金繰りが苦しい中小企業者がこういった融資制度を活用することも可能であると、このような措置を取っております。
  53. 平田健二

    ○平田健二君 終わります。ありがとうございました。
  54. 広野ただし

    ○広野ただし君 民主党新緑風会の広野ただしです。  現下の経済情勢、私はなお厳しいものがあると、こういうふうに考えておりますが、先ほど大臣から、やはりデフレ不況が色濃く残っておるんではないかというような趣旨のお話がありました。  私は、数字のことを言うわけじゃないですけれども、昨年の十―十二月、前年同期比で実質三・四%のGDPが上がったと、しかし名目では〇・六ですか。暦年を取りますと、結局実質では昨年は二・七%、GDPは伸びた、だけれども名目では〇・一だということなんですね。  ようやく、二〇〇一年、二〇〇二年、マイナスだったのが、ようやく名目では水面のところへ顔を出したと。言わばデフレーター、まあ専門的な話になりますけれども、このデフレーターが相変わらず昨年だとマイナス二・五パー、そして一昨年だと一・二ですとか、結局名目と実質との間の差があると。私は、これがある意味では生活実感だと、言わば実質というより名目のところの価格だとかなんかが出てきますから、名目でなかなか上がってこないと。  だから、本来は名目経済成長率を上げていくということがターゲティングにしたらいいんじゃないかというあれを持っているんですが、このデフレ要因、デフレというものの要因についてどういうふうに、対内的な面と対外的な面があろうと思うんですね。対内的には需要が不足か、あるいは対外的にはいろんな問題があろうかと思いますが、そのことについてどういうふうに思っておられるんでしょうか、大臣。
  55. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) 先ほどもちょっとデフレのことをお話しいたしましたときに、今御指摘の名目と実質のことは触れませんでしたが、正に今、経済の専門家でいらっしゃいます先生ですけれども、私自身、その素人としてここ数年の名目と実質の逆転というもの、これは本来、日本の経済にとってみると、やっぱり異常なことだろうと。だから、景気に回復感が見えてきたと、政府といいましょうか、私も政府ですけれども、マクロ経済担当の大臣からはですね、とはいえ緩やかなデフレ傾向が続いておりますということが付いているわけでありまして、やっぱり本来、経済が健全な道を歩んでいるとするならば、数字は別にいたしまして、緩やかに物価が上がっていっているということが健全な姿であり、過去の姿であったんだろうと思います。  したがいまして、一時期はそのインフレターゲティングとかそういう言葉がありましたけれども、私は真の意味の健全な日本経済の回復の一つの大きな要因は、やっぱり実質成長率よりも名目成長率が上回るということだろうと思います。ただ、そのときにインフレという問題があるので、あえて調整して実質成長率という数字を出すんだろうというのが健全な姿だろうと思います。  したがって、こういう状態においては私は名目成長率を見るべきだと、私は個人的、素人でありますけれども、そう思っているわけでありまして、それを前提にしますと、一時期、お店屋さんでは何となく、値段が下がる、あるいはまた半年テレビを買うのを控えるともっと下がるかもしれないみたいなことが結構いいことじゃないかみたいなことがごく一部ございましたけれども、やっぱりそれは健全な姿ではないのかなというふうに思います。  そういう中で、じゃその原因は何なんだろうかというと、本当に素人の立場ではございますけれども、まあ経済を担当する一人といたしまして、一つはやっぱり企業の業績が良くないことによる給与、これもまあ正規社員と非正規社員の問題も最近大きくクローズアップされておりますけれども、いずれにしても給与の問題。それから、給与とそれから貯蓄とトータルで見ますと、将来に対する不安の問題もあると思います。それから、これは悪いことじゃないんでしょうけれども、一部家電の中にはいわゆる価格性能的なものでもってより良い価値のものが値段が下がっていくという傾向のものも一部あるようでありまして、これが価格押し下げ要因になる、なっているということもあるんだろうと思います。  それから、対外的な面でいいますと、先ほど冒頭のあの中国の話じゃございませんけれども、安いものがどんどん入ってきて、いわゆる価格競争が下に向かって非常に厳しくなってくるというようなこともあるのではないかと。総合的に言ってやっぱりデフレ状況ということが依然として続いているというふうに思っております。
  56. 広野ただし

    ○広野ただし君 名目成長率を大きなファクターにすべきだというところは私も同感でして、是非経済運営に当たって、そういう観点でお願いをしたいと思います。竹中さんと大分違われるんではないかというふうに私は思いますし。  それでもう一つ、先ほど福島さんも言われましたけれども、中国との関係あるいは対外投資と対内投資、御承知のように対外投資が非常に多くて対内の方が半分ぐらいにしかなっていないということですから、結局仕事も雇用も全部海外に出ていっていると。本来であれば国内に投資してもらえればすごく景気が良くなるということなんですけれども、その中で特に先ほどありました中国の問題ですけれども、私は、この中国というのはやっぱり非常に巨大な国が今テークオフしつつある、それが隣にあるわけで、これが十二億、十三億の民を持っているということですと、なかなかやはりデフレ要因に非常になるんではないかということで、海外からのことでは中国を始めアジアの諸国、インドも含めて、非常にある意味ではデフレ要因的なところがぐっと今出現をしてきているんだと、こういうふうに思っておるわけでありますけれども、その点についてもう一度大臣の御見解を伺います。
  57. 泉信也

    ○副大臣(泉信也君) 委員御指摘のように、我が国を取り巻く環境は、中国を始めインドあるいは東南アジアを含めまして、大変デフレ要因があるというふうに考えております。これは国内的な問題はさておき、対外的には輸出は日本も相当伸びておる、それ以上に輸入が伸びておる、その輸入の大半が、例えば中国を取りますと、安い品物が入ってきておると、こういうことでございますので、この部分について我が国がどう対処していくか、そういう経済環境の中で日本の成長を高めていく努力をこれからまた進めていかなきゃならないという考え方でございます。
  58. 広野ただし

    ○広野ただし君 ところで、私はやっぱり対中国との経済関係なり対外交関係、非常に戦略的にやはり考えなきゃいけないんではないかと、こう思っておるわけですが、中国はもうテークオフをしているというふうに私は思っておりますし、そしてまた、毎年軍事費が非常に、二けたの成長というか、伸ばしてきていると。現在、もう五・五兆円以上になりまして、日本の五兆円よりも多くなっております。物価の差を考えますと、大変な規模のものを持っておる。しかも、日本の四分の一のGDPですから、そういう国で大変な金額の軍事費を持っておる。御承知のように、核兵器は持っている、ミサイルも持っている、ABC兵器、大量破壊兵器を持っておると、こういうことだと思います。おまけに海外に軍事援助もしておる国であります。  そういう国に対して、ODAが今まで一千億円以上毎年出されておった。今年は、今年度、新しい新年度は八百億か九百億に下げてきているということでありますけれども、私はもっと減らしていいんではないかと、こう思っております。何も中国との関係を敵対的に見るとかそういうことではなくて、対等に付き合えばいいんでありまして、国交正常化はもう三十年を経ておるわけですから、そういうことを是非やるべきだと、こう思っております。  アメリカも、対共産圏であるということで、もう本当に人道援助以外やっておりません。イギリスも数十億円のオーダーです。ですから、私は、人道援助と環境関係の援助に絞ってやるべきであって、もうぐっとそういう面ではODAは減らしていいんではないかと。まして、国民の税金を借金しながらでも援助しているというところでありますから、その見解について外務省の方からお伺いします。
  59. 荒井正吾

    大臣政務官(荒井正吾君) 外務省の方から少々お答えさせていただきます。  従来の中国の、対する援助は、改革・開放体制あるいはWTO体制に入るということは大変我が国にとって望ましいということで、経済発展に寄与する援助を大きな分野にしておったことは、その御指摘のとおりでございます。特に、沿海部の経済発展に寄与したということもあろうかと思います。デフレ要因になるという反面、最近の日本経済回復は中国の経済、対する輸出に支えられているというような面も効果としてあったように思うわけでございます。  ところが、中国に対するODAについては、近時、大きな変換点にあるということも委員の指摘のとおりでございまして、二〇〇一年十月に対中援助計画の見直しが行われた中でそのようなことも触れられ、その後実施しているとおりでございますが、一つは、沿海部の経済インフラに対する支援を、ODAをその重点分野にしないということを決め、またしております。その結果、空港に対するODAが随分ありましたが、今指摘されましたように、円借款を中心とする援助額は千億切ると、ここ三年で半減以下になっておるというような状況でございます。  一方、中国は別の大きな問題も抱えておるわけでございまして、貧困問題あるいは環境問題、あるいはSARSのような感染症の問題。SARSが発生したおかげで、航空とか、我が国の航空・旅行業界が大変影響を受けるというような直接的な影響もあるわけでございますが、そのような分野への重点的な援助を強化するという方向に大きく変わってきておるわけでございます。  また、さらに、中国軍事だとかいろんな外交の問題とその経済援助をどのように関係付けるかというのは、よりまた難しい高度な判断であるわけでございますが、ODAといたしましては、そのような重点分野の変化に伴って地域との交流が深まる、あるいは多様な人材との交流が深まるということで、顔の見える、人が付き合える経済援助に変化しつつあるように感じております。そのような方向はある面、望ましいと思いますので、今後、誠意を持って援助をし、付き合える援助に努めてまいりたいというふうに考えております。
  60. 広野ただし

    ○広野ただし君 やはり重要閣僚であられます中川大臣にその見解を伺いたいと思います。
  61. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) ODA、政府開発援助というのは、世界の平和と発展が我が国の生きる道である、そういう中で、困っている国に対して日本の国民の税金を有効にお使いをしなければならないということが、日本としての主体的なこのODAの基本的な考え方だろうと思っております。  そういう中で、財政事情が大変厳しいということも一つございますけれども、お隣の中国についても、隣国として発展をしていただきたい、安定していただきたいということでございますが、今、委員御指摘のように、世界の五大常任理事国の一つであり、またいろいろな国にもいろんな形で何か援助をしているとか、立派な新幹線を今後作っていくとか、そういうことになりますと、そういう国にODAの大切なお金を出す前に、もっと困っているところがあるのではないかという議論というのが当然出てきていいんだろうと私は思っております。そういう意味で有効に使っていかなければならない。  他方、今、外務省の方からも御答弁ございましたが、例えば内陸部の、もう本当に貧困の状態にあるような農村地帯であるとか、あるいはまた環境問題、これはまた日本にも直接跳ね返ってくる問題ですから、そういうものについてはやっぱりお役に立つものであればしていかなければならないわけでありますが、いずれにしてもその目的の中で、ほかにもインドネシアとかインドとか、いろんな国々がやっぱり同じように求めているわけでございますから、その中できちっと判断をし、そしてきちっと事後チェックをすることも私は大事なことではないかと思っております。
  62. 広野ただし

    ○広野ただし君 それでは、次の問題に移らせていただきたいと思います。  ちょうど昨年の四月ごろでしたか、産業再生機構の設置について、あるいは産業再生の問題について、大変な不況下においてどうするかということを議論をしたわけでありますが、そして再生機構ができたということであります。そして、それからほぼ一年を経過するわけですが、現在、カネボウを含めて、グルーピングがありますが、十二件、買取り簿価で二千五百億円、そして今カネボウが入ると四、五千億円と、数千億円規模のものになろうとしておると思いますが、この一年間を振り返って、この再生機構のことについてどのように評価され、あるいはこうすべきであったとか、いろんなことがありますれば、産業再生担当副大臣から伺いたいと思います。
  63. 佐藤剛男

    ○副大臣(佐藤剛男君) ただいま広野委員から御指摘がございましたが、この産業再生機構が動き出しましたというのは平成十四年の十月の三十日、政府が発表しました改革加速のための総合対策と、これが起点であります。そして、それができ上がって動きまして、平成十五年の五月八日、これがスタートであります。それで今日に至っております。で、今御指摘のように、十二件支援決定を行いまして、そのうち十件について買取り決定を行っております。  この数についていろいろな評価があるかと思いますが、あくまでもこの産業再生機構というのは不良債権の裏側としての言わば、銀行から見れば不良でありますが、借り手の側から見れば不良債務。この不良債務の問題を、再生を支援することによって不良債権問題の解決に尽力するということが基本でございまして、これにつきましていろいろな方々の意見を謙虚に受け止めまして、銀行等々とのこの機構の交流、緊密などをあれしまして、所期の目的に十分かなえるような形に今進めているわけでございまして、私も、うちの大臣は金子大臣でございますが、金融産業の一体的再生ということで一生懸命努力してまいっているところでございます。
  64. 広野ただし

    ○広野ただし君 当時も議論のあったところでありますけれども、この再生機構は企業を救うのか、産業再生と銘打っているんですが、産業再生ということになるのかどうなのかという点が非常な議論だったと思います。今まで扱われた、カネボウを含めて、カネボウはまだこれからの問題だと思いますが、産業再生という観点で、産業再生に本当になっているんでしょうか。その点について見解を伺います。
  65. 佐藤剛男

    ○副大臣(佐藤剛男君) そういう議論がございました。それで、要は、法律に書いてあるわけでありますが、有用な経営資源を持っておる、有用な経営資源を持っておる、それで、しかし過大な債務を負っている、そういう事業者に対しまして、金融機関等からの債権の買取りを通じましてその事業、その事業の再生を支援することでありまして、企業の救済を行うことではなくて、事業を通じまして産業再生を図っていくということが法律上明記されているものでございます。  その結果、支援の結果、企業が存続する場合もございます。また、そのような場合においては、当然のことながら株主責任あるいは経営者責任というものを追及いたしておりますし、場合によりましては、現法人を清算しまして、新しい法人で営業を継続すると。マツヤデンキなどはそういう例でありますが、そういう形で、機構はそれぞれの事業分野の供給過剰体制、これの構造を検察しまして、そして事業の再生、再構築を重ねていく、そういうことを通じまして全体として、全体として産業の再生につながると、かような立場でございます。
  66. 広野ただし

    ○広野ただし君 今まで扱われた案件を見ますと、私は決して、じゃ建設業界はどうだった、あるいは流通業界はどうだった、あるいは何といいますか、繊維業界はどうだ、あるいは機械関係業界はどうだ、そういう観点からいったら、大きな再編が行われたとは一つも見えないわけでありますね。何か、幾つかの企業が救われたというような観点であって、必ずしも大きく銘打った産業再生ということには一つもなっていないんではないかということを一つ指摘をさせていただきたいと思います。  それと、当時からも言われておりましたが、塩川大臣なんかも言われましたけれども、要するに、産業再生機構あるいは政府が閻魔大王になるんじゃないか、企業の生き死には官が決めるというようなことが非常に懸念をされたわけであります。この企業は救われてこの企業は救われない、そういうものが山ほど出てくるわけです。誠に不公正なことが行われるということがあるわけで、その点、非常に問題があるんではないかというふうに思うんですが。  ところで、この企業を救うというのは産業再生機構が決めるんですね。この点について伺います。
  67. 佐藤剛男

    ○副大臣(佐藤剛男君) ただいま塩川前財務大臣のお話がありましたが、閻魔大王というのはどういう意味で大臣がお使いになられたかはよく分かりませんが、国が生き死にを、企業のサバイバルなりあるいはこれを、死ぬとか、そんな事態というのは想定いたしておりませんし、そういうことはいたしません。決定するのはあくまでも、機構に持ち込まれます、案件が、機構に持ち込まれます。機構が積極的に手を出すんじゃなくて機構に持ち込まれまして、そしてメーン銀行なりから持ってきましたものについて、これを機構の中にあります、産業再生委員会というのがあるんでありますが、これが厳正に、厳正に判断するということでございます。  支援に至らない場合は、機構自身がその企業について何ら公表するというようなことはいたしませんし、そういうようなことは手は出さぬという、堅持をいたしておりまして、そういう御心配のないような形で厳正に運営していく、これが基本でございます。
  68. 広野ただし

    ○広野ただし君 産業再生機構がありますと、私、個別のことは余り深く入りませんが、例えば花王の案件を取りましても、本来は民間ベースで話が進んだかもしれない。だけれども、それが、駆け込み寺みたいなのがあるわけですから、そこへ駆け込んでいくというようなことがやはり起きたんではなかろうかという気がするんですね。  再生機構が再生委員会の決定に基づいてやっていくということでありますから、救うかどうかというのは再生機構が決めるということであって、大臣のところが決めるわけではないですね。
  69. 佐藤剛男

    ○副大臣(佐藤剛男君) そういうことです。
  70. 広野ただし

    ○広野ただし君 そういうことですね、ということだと思います。  ですから、私は再生機構から是非話を聞きたいというふうに思っておるわけでありますけれども、昨日、いろんな局長だとかなんかが、審議官だったかな、再生機構のトップ、御都合が悪かったのかもしれません。しかし、再生機構のトップでなかったら、それに次の専務でもいいじゃないか、いろんな人がおられるんですが、まず再生機構からは出せないんだというようなお話がありました。私は、これは誠に問題だと思うんですね。役所が決めるんじゃないんですよ。再生機構が決めるんですよ。そういうふうな法律になっているんですよ。  ですから、再生機構から話を聞きたいと言っているのに、それはまかりならぬと。私は、これは国会議員質問権を封鎖するようなとんでもないことだと思います。今日はまあ余りそこは入りませんけれども、いつか必ず、私は、委員長のまたあれも受けてやらしていただきたい、こういうふうに思っております。  ところで、どうも、先ほども副大臣おっしゃいましたが、産業金融を一体として救うということで、これはもう誠に大切なことだと思うんですが、どうも今は銀行筋、金融筋ばっかりが威張りまして、本当に産業なり企業の活力というのが全然生かされるようなことになっていないんじゃないかと。企業でも、経理担当のところが威張りますと、ほかのところはしゅんとして、営業だ、開発関係だ、製造だとかいうところが全然元気が出てこない、こういうところが一杯あるんですね。それが今の日本の実態じゃないかと思うんです。  それぞれの事業所管省も大いにそこのところはアドバイスいただいて、元気のある企業を作り、産業を作るということに是非力を注いでもらいたいと思うんですが、中川大臣の見解を伺います。
  71. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) 経済産業省といたしましては、今日午前中の議論を通じまして、もうとにかく元気な産業はより元気に、そして今頑張っておられるところは一押しさせていただいて、また元気になっていただくというために全力を尽くしているところでありまして、例えば産業再生機構であるとか金融機関が主役の日本であるというのは、私どもとしてはそういう国にはなってはならないと思っております。
  72. 広野ただし

    ○広野ただし君 終わります。
  73. 谷川秀善

    ○委員長(谷川秀善君) それでは、午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十九分休憩      ─────・─────    午後一時開会
  74. 谷川秀善

    ○委員長(谷川秀善君) ただいまから経済産業委員会を再開いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。  経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査のため、本日の委員会に資源エネルギー長官日下一正君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  75. 谷川秀善

    ○委員長(谷川秀善君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  76. 谷川秀善

    ○委員長(谷川秀善君) 休憩前に引き続き、経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査を議題とし、経済産業行政基本施策に関する件及び公正取引委員会の業務に関する件について質疑を行います。  質疑のある方は順次発言をお願いいたします。
  77. 藤原正司

    ○藤原正司君 民主党新緑風会の藤原でございます。中川大臣には就任以来初めて質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。  今、来年の温暖化対策の第二ステップに向けた大綱の検討を始めとして、経済産業部内においても様々なエネルギー政策に関して、委員会等、あるいは部会などが設置されて論議をされているわけですけれども、その中で、ずばり我が国のエネルギー政策に関する基本理念ということについて、まず大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
  78. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) 藤原委員は大変エネルギー政策の造詣がお深いということで、私といたしましては、まず言うまでもなく、人間生活においてエネルギーは欠くことのできない必要不可欠な財であると。しかも、残念ながら、エネルギー供給を日本の中で確保する、そのエネルギーの元となるものを確保する量が極めて低いということでございますから、当然海外に依存をするということになるわけでございまして、長期的、安定的にこの確保をしていかなければならないということが第一点だと思います。  それから、やっぱりそれがいろんな経済活動あるいは人間生活につながっていくわけでありますから、できるだけ経済性といいましょうか、安価であるということも必要だろうと思います。  そして、時代の大事なポイントとしては、環境面とか、あるいはまた、もちろんエネルギー、特に発電所のような大きな施設になりますと、何でもそうですけれども、そのエネルギーを発生し、活用するための施設が安全でなければならないということも必要だろうというふうに思っております。  そういう前提の下で、産業あるいは民生、あるいは生活において安定的にエネルギーが国民に供給できるようにすることが、国としてのエネルギー政策であろうというふうに考えております。
  79. 藤原正司

    ○藤原正司君 そうしますと、今、大臣のおっしゃったお考えというのは、一昨年でしたか、議員立法で成立をいたしましたエネルギー政策基本法、この中で、三つの理念といいますか、安定供給の確保ということ、それから環境との適合、そしてこれらを十分考慮した上での市場原理の活用と、この考え方を基本理念としてやっていくと、こういうことでよろしいでしょうか。
  80. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) そのとおりでございます。
  81. 藤原正司

    ○藤原正司君 そこで、先般の大臣所信の中で「二〇三〇年頃を見通したエネルギー環境戦略」と、こういうくだりがあるわけでございます。この二〇三〇年を見通したエネルギー環境戦略というものはどういうイメージをすればいいのか。これまでのエネルギー環境政策とどこが違うのか。この具体的に二〇三〇年という、ある意味ではこれまでのエネルギー政策で見ると少し長めの、先のといいますか、を見ているということ。それで、もう一つはやっぱり「戦略」という言葉が入っていると。  産構審と総合資源エネルギー調査会の合同会議の中で、ザノヤンさんという方がお見えになってお話をされているわけですけれども、その中で、我が国のエネルギー政策の問題について、これは国際的にエネルギー戦略を進めていく上で、我が国の場合は、軍事上、軍事によるいわゆるハードパワーというのはないと。もう一つがないのは、独自の政策といいますか、インディペンデントストラテジーというものがないんだと。政策はあっても戦略がないということを言われているわけです。  これらの発言も含めて、今回の大臣所信というのは、これまでの政策と、この戦略が加わったことで一体どういうことになっていくのか、お聞かせ願いたいと思います。
  82. 坂本剛二

    ○副大臣(坂本剛二君) 今回のエネルギー需給、長期需給見通しとエネルギー環境政策の検討につきましては、まず、中東情勢が変化をしてきたと、中国の経済がえらく伸びてきておると、あるいはまた少子高齢化社会が進んできている、さらには新しい燃料電池等のエネルギーが、技術が進んでおりまして、非常に内外におけるエネルギーに大きな状況変化が生じてきております。それを踏まえまして、二〇三〇年までの長期見通しの検討を行っておるわけでございます。  前回の京都議定書の場合は、二〇一〇年を見通したものでありましたが、エネルギー環境問題の解決には長期的な視点が必要でありますので、昨年十月に閣議決定されたエネルギー基本計画も踏まえまして、より長期的な視点に立って見直しを行うというものであります。  需給見通しと政策の内容についてでありますが、これは現在検討中でありますけれども、新しい技術の活用や省エネルギーの更なる推進、燃料電池や分散型電源の一層の活用などの可能性も含めて、新しい要素についても検討を行い、環境にも調和し、強靱かつ柔軟性のあるエネルギー需給構造を実現するものとしたいと、このように考えております。
  83. 藤原正司

    ○藤原正司君 事前の通告のときにはっきりと、決して坂本副大臣がどうというわけではないんですけれども、大臣にお願いしますとはっきり申し上げたということと、今私が申し上げた質問に対する答えになっていないんです。今までのエネルギーの、エネルギー環境政策というものにこの戦略というものが加わってきていると。この戦略というのは、これまでの政策と、それの展開の仕方ということに、特にエネルギー政策の実施、遂行する省庁なんです。だから、そこにどういう戦略が加わっているのか。今までのただ環境エネルギー政策と言われたものに対してどこが違うのかということをお聞きしているわけでして、私は、需給見通しとか、そんなことを聞いているわけではないんです。
  84. 谷川秀善

    ○委員長(谷川秀善君) 大臣、答えていただけますか。中川経済産業大臣
  85. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) はい、失礼いたしました。私の所信ということを前提にしての御質問でもございましたので、改めまして。  今までの基本計画というものは、先ほど申し上げたことが基本にあるわけでございますが、今、坂本副大臣から申し上げましたように、いろいろな新しい要素、より環境面に配慮しなければいけないとか、それからテロ等の問題も出てまいりましたし、そういう中で、先ほど藤原委員御指摘のように、これからどういうふうにしていったらいいのかということについて、あえて戦略ということを申し上げましたのは、京都議定書というものが他方あるわけでございますけれども、いろんな要素の変化というものがあって、二〇一〇年を見据えた一つのエネルギーの、ポートフォリオと言ったらいいんでしょうか、こういうものだけではなくて、例えば平和利用により積極的に国際的な、指導的なといいましょうか、より重要な役割を果たしていかなければならないであるとか、あるいはまた国内に目を転じますと、少子化というものも一つ大きな社会問題としてなっていくとか、産業構造がどうなっていくのかとか、そういうことも含めた中で、国家のあるべき姿といいましょうか、日本の進んでいく道とエネルギー政策との関連性といいましょうか、これは多分表裏一体といいましょうか、トータルとしては一体のものになるだろうと思いますけれども、エネルギー政策によって導ける、導くことのできる国家のあるべき姿、あるいはまた、国家がこういうふうになっていくであろうことに対して政策エネルギー政策としてどういうふうにそこに関与をしていくのかということも含めまして、あえて私なりに今、戦略という言葉を付けたわけでございまして、そういう意味で、先ほど副大臣の方からも答弁申し上げましたが、三十年後というとかなり先の話でございますから、例えば少子高齢のピークを少し過ぎたようなところまでを見据えますので、若干ある意味では精度を欠くかもしれませんけれども、そういう長期的な、定性的な、あるいはまた定量的な面もあえて見据えた形で、当面の現状、そしてまた中期的な将来像というものを見据えて、いろんな要素を、そしてあるべき姿、また所与としての要素等を総合的に見て、単にこうなるでしょうとか、こうなっていかざるを得ませんねというのではなく、主体的にといいましょうか、自主的にといいましょうか、そういう観点の意味も込めてそういう形でお示しをしたいと思っているところでございます。
  86. 藤原正司

    ○藤原正司君 さすが政治家中川大臣という私は感じがしております。この辺につきましては、またもう少し後でいろいろお考えをお聞きしたいというふうに思います。  そこで、今少し触れましたけれども、経済産業省の中に産業構造審議会、もう一つは総合資源エネルギー調査会、これの合同部会と、合同会議というものを設置されて、今言われたような、大臣がおっしゃったような、二〇三〇年を見通した我が国の環境エネルギー戦略というものについて恐らく論議がされているというふうにお聞きをするわけでございますが、この会議の論点と、そして、一昨年にエネルギー政策基本法というものができて、これを具体化するものとして昨年の十月にエネルギー基本計画というものが閣議決定され、国会に報告をされた。これとの関係というのは一体どういうふうになっていくのかと。  今までのお話からすると、この基本計画というものがあって、これを戦略化していく、あるいは定量化していくと、こういうふうなものに理解をしていいものであろうかと。いわゆる基本計画というものがあくまでもベースにあって、これを更に戦略化していく、あるいは計画化していく、定量化していく、こういうものとして理解してよろしいでしょうか。
  87. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) 先ほど申し上げたように、その基本法、法律は当然前提になっているということでお話をさせていただきますが、二〇一〇年に向かっての計画と三〇年に向かっての戦略という関係におきましては、先ほど申し上げたように、より長いタームでございますから、当然ある意味では精度は落ちるといいましょうか、漠然とならざるを得ないのかもしれませんけれども、一つのいろいろな考えられる要素というものを、本来二〇一〇年というものをきちっと、取りあえず作っているわけでありますけれども、若干それを延ばすと同時に、その計画をある意味では一〇年に向かってはより精度化した形といいましょうか、前倒しをした形といいましょうか、そういう形で、ある意味ではできればその精度を高めたい。  と同時に、漠然とするかもしれませんけれども、三〇年という、なぜ三〇年なのかということを省内でも随分議論したんですけれども、一つは少子高齢というのが二〇二五年とか三〇年にやってくるとか、それから、これは委員の方が大変御専門だというふうに伺っておりますけれども、世界のエネルギー事情が大きく変化をしていく今過程が既に始まっているんだろうと、需要側もまた供給側においてもですね。今は中東とかいろいろな地域で石油とか天然ガスがありますけれども、これをこれから二十年、二十五年の間にどういうふうに変わっていくのかといったときに、ただそこで取れるというだけではなくて、そことほかの地域とのバランス、あるいは国内で自給できるエネルギー、例えば自然エネルギー新エネルギーもあれば原子力発電も当然あるわけでございますから、そういうものとのバランスというものはどこがベストミックスなのかということを考えていくということでありまして、決して一つの流れから大きく変更するとか、また新たな道を作るということではないんでございますけれども、より、あえて戦略という言葉を作ったのは、国として、つまり国民の議論をベースとした国としての方向性としてより主体的な方向性を作っていきたいという、大きな道としては一つの流れでございますけれども、その位置付けというか視点が、単にこういうふうになりそうですとか、こういうふうにしたいですというんではなくて、こうしていかなければならない、あるいはこうしていくべきであるということを国民的、また国会的御議論を通じても我が国として明確に内外に示していく必要があるというふうに考えているところでございます。
  88. 藤原正司

    ○藤原正司君 ちょっと、もっと単純な話で今お聞きしたんですけれども、大臣がおっしゃった、我が国のエネルギー政策を考えるに当たっての基本理念は三つあると、このことはこれからも変えないんですよというのが一つ。  それを具体化するものとして昨年の十月に、もう、まだ半年たっていないんですけれども、昨年の十月にエネルギー基本計画というものが策定をされたわけであります。このエネルギー基本計画は、向こう十年間というものを見通して策定すると。さらに、研究開発のように少しロングスパンで見なけりゃならないものはできるだけ見ますよということを前提に組まれているわけです。ですから、当然、今回の合同会議における論点も、この基本計画をベースにしたものになるんでしょうねということをお尋ねしているわけです。
  89. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) おっしゃるとおりでございます。  現在あるもの、それから現在既に実証実験的なものをやっているもの、そして中長期的なものを含めて、ベストミックスという言葉を使いましたけれども、現在のもの、それから二〇一〇年程度を見据えたもの、そしてもっと先の現在では本当に研究の緒に就いたようなものも含めまして、あらゆるエネルギーというものをいろんな観点から時系列的に一つ一つ設定をしながら中長期的、最終的には中長期的に日本のエネルギーというものを、冒頭申し上げたように日本で確保できるものは限られているわけでありますから、中長期的なスケジュールといいましょうか、そういうものをきちっとエネルギーの種類別に見据えながら進めていくということでございます。
  90. 藤原正司

    ○藤原正司君 ちょっと二〇一〇年というのは誤解があると思いますが、これは温暖化対策としては二〇一〇年です。ただ、基本計画は去年の十月から向こう十年ですから二〇一五年までを見通したもので、これは別にそれがどうと言うつもりはございません。  ちょっと急に参考人をお願いしたんですが、昨日、この合同、先ほど言いました、産構審、いわゆる産業構造審議会と総合資源エネルギー調査会、この合同会議でこれから、先ほど、二〇三〇年に向けた戦略が練られると、こういうことになっております。ただ、この下の総合資源エネルギー部会の中で、これからの需給をどのように考えていくかという、需給部会の五回目が開かれたと。私、昨晩聞いたもので、今朝、経済産業省にお願いをしまして、資料をいただいたばっかりなんで、ちょっと、さっとしか目を通していないんですけれども、今大臣がおっしゃったように、昨年十月のエネルギー基本計画というものをベースにこれからやっぱり考えるということになった場合に、私これちらっと見たときに、この経済産業省から出された資料というのは、これ去年の五月の基本計画とこれどこが一緒なのと、まるっきり姿が変わってしまっていると、わずか半年もたっていない中で。  それで、例えば原子力政策でいうと、少なくとも基本計画の中では、これからの我が国のエネルギーの基幹的な電源としてこれからやっていきますよと、そして、この原子力の長所をもっと進めていくためにはやっぱり核燃料サイクルというものが極めて大事だからこれも進めていきますと、こういう前提になっているわけです。ところが、ちょっと資料を見たら、何か原子力は今悪いことばっかりたくさん出ていますというようなことをごたごたごたごた書いてあって、現在は基幹産業については書いてある、先のこと一切書いてない。しかも、何かいろんなそのマイナスの面ばっかり一杯書いて、羅列をして、これからどうするんだというのは全然。だから言葉とイメージから見たらもうやんぴやと、これしか受け取れないような印象を私は受けているわけです。  それに対して、天然ガスとか水素については今にもパラダイム転換が起きるような、これからはもうすぐガスですよ、水素ですよというふうな、これは書かれ方というよりも資料の持っていき方から見たら、そういう、何といいますか、リードのされ方がしているように私はさらっと見て思ったんですが、その辺、日下長官、一体どういうことなんでしょうか。
  91. 日下一正

    政府参考人(日下一正君) 先生からお話ございましたように、エネルギー環境の全体につきましては今年の一月から、また二〇三〇年までの長期のエネルギー需給見通しとこれに関連します政策につきましては昨年の十二月から拡大需給部会で検討を開始したところでございまして、これまで需給構造の現状でございましたり、技術開発の見通し、それから環境問題、また第四回、二月の末には需要サイドのところを見てきたところでございます。  御指摘の昨日の五回目の需給部会におきましては、電力供給構造、天然ガス新エネルギー、石炭など、各部門のエネルギー供給に関する将来像、御指摘のように、それぞれの電源あるいは燃料につきましてメリット、デメリットなども指摘されているところでございますが、そのような将来像と政策の方向性について課題を提示しまして、原子力の位置付けや天然ガス導入の是非など、幅広い議論をいただいたわけでございます。  委員の中からは、正にこの二〇三〇年へ向けて自給率を向上させていくことが大切だと、あるいは基幹電源としての原子力の役割、新エネルギーを推進すべきだと、あるいは核燃サイクルを推進すべきだ、分散型電源の推進など、それぞれ各方向から活発な議論をいただいたところでございます。  これは議論の途中のプロセスでございまして、次回は省エネルギーなどの需要面、燃料電池でございましたり、輸送用の燃料などの話についても議論をいたしまして、これらの議論を参考にしながら長期エネルギー需給見通しの原案策定プロセスへ進んでいきたいということでございまして、今後十年間を見通した先生御指摘のエネルギー基本計画、足下から十年まで先ぐらいを見通した確実なところを踏まえ、それに基づいた数量化する作業の部分と、非常に長期で技術開発、開発にもまたその普及にも大変時間が掛かると、それから原子力につきましても、先生御専門でいらっしゃいますけれども、やはり立地に入りましてから二十年以上掛かるとなりますと、なかなか十年間でとらえ切れないところもありますので、少し期間的に十年間のところから飛び出した議論も出てきているということではないかと承知をしております。
  92. 藤原正司

    ○藤原正司君 ちょっと、よう分かりにくいんですけれども、要は、基本計画というのが策定をされたと、これは十年若しくはそれ以上の長いものも含めて、これからの我が国のエネルギー基本計画というべきものであると。今、合同会議で論議されているといいますか、昨日ですと需給部会で論議されている内容というのは、一体これ、半年の間にすっかり景色が変わってしまうような何らかの要因があったのですかと。  例えば、原子力を例に取ってみますと、原子力を例に取ってみると、発電所一つ建設するにしても非常に長いスパンも要りますし、あるいはバックエンドに向けての核燃料サイクル、再処理をどう進めていくのか、そのプルトニウムをプルサーマルでどのように燃すために進めていくのかということを含めても、相当長いスパンで物を考えていかなければならない。もう計画して実行のときにはもう十年過ぎているわけですから、元々そういうことを前提にして昨年の計画が組まれたんじゃないですかと、私は。  それがこの半年後、半年もたたない中ですっかり書き方が変わってしまっている。私は、原子力も不安要因もあるし、頑張っていかにゃいかぬところもあるけれども、プラス要因もあって、これから基幹電源として認めていくというならば、どういうふうにしてこれを進めていくのかという書き方こそ、二〇三〇年に向けてあったとしても、ほとんど掲載がされていないと。これは本当にエネルギーを主管されるところとしてどうなのかという思いがするわけです。  ですから、私はもう一度確認したいのは、あくまでも昨年の十月の基本計画、閣議決定されて国会に報告までされたものというのは厳然として生きていて、これをベースにこれから考えられるんだと、こういうことでよろしいでしょうか。もう一回。
  93. 日下一正

    政府参考人(日下一正君) 御指摘のとおり、基本計画に基づいてエネルギー政策は執り行われているわけでございます。また毎年、法律に基づきまして国会にその進展を報告さしていただくことになっております。内外の情勢の変化がございましたら、またそれを踏まえまして報告をさしていただき、所要の対応がなされていくべき筋合いのものだと考えております。
  94. 藤原正司

    ○藤原正司君 ですから、当然あの文章にも、基本計画の前文にも、広く各層の意見を聞いた上で必要ならば手直しをしますよという、手続を踏んでやりますよという。昨年の、半年前の話ですから、今そういう手続は一切踏まれていないわけですから、あくまでも基本計画がベースであるというふうに、こう理解していいわけですね。
  95. 日下一正

    政府参考人(日下一正君) 先ほどから大臣からも御答弁ありましたように、十年間を見通したこの基本計画を踏まえて、あるいは基本計画の中で数量的な展開をしろという宿題を受けているのを踏まえてこの作業は行われているわけでございます。  片方で、二〇三〇年という、少子高齢化あるいはエネルギー需要が頭打ちをする先を展望してみようというのが作業のもう一つ、作業のもう一つのそのねらいでございまして、これも、やはりエネルギー基本計画の中に、エネルギーをめぐる情勢について情報提供を図り、国民的議論を深めていこうというふうな指示がございますのを受けて執り行っているものでございます。
  96. 藤原正司

    ○藤原正司君 どうも分からぬです。余り、基本計画のごく枝葉末節のところだけを取り出して都合のいい解釈をするというよりも、我が国のエネルギー政策にとって憲法とも言える基本計画というものに基づいて、基本法に基づいてやりますよと、これから。そして、それを具現化したものが基本計画なんです。それが去年の十月です。決まったわけですから、それをベースにして、例えばこれに戦略性を加えるとか、これにもっと、これを数量化するとか、これなら分かるんですよ。しかし、あくまでもベースは基本計画なんでしょうと、これはもうイエスかノーしかないんじゃないですか。
  97. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) 十年先、二十年先ですから、三十年先ですから、何が起こるか分からないと言えばおしかりを受けるかもしれませんけれども、しかし先生おっしゃるとおりでありまして、きちっと作ったものを前提に物事を進めていくということでございます。
  98. 藤原正司

    ○藤原正司君 ありがとうございます。  結局、十年先を見通すからといって十年変えないというんじゃなくて、十年の物差しを持ちながら少なくとも三年ごとで見直しますというのが基本計画なんで、それほど硬直的なものではないんです。ですから、私は確認したわけであります。  ちょっと時間の関係で一つ質問を飛ばさせていただきますが、今回の論点の中においても、あるいは一般的にいわゆる社会の風潮といいますか世論の中に言われている中でも、水素社会という言葉がよく言われるわけであります。  水素というのは燃えれば水やと。その意味では温暖化という面にとっては誠に優れたものである。私はこれは本当優れたものだというふうに思います。ただ、これは利用側の話でして、この水素ってどうして今造っているんですかと、水素って。  これちょっと予告していなかったんですけれども、お答えになれる方で、今水素を造る主流はどんな方法で造っていて、それどんな課題があるのか、ちょっと教えていただけません。
  99. 日下一正

    政府参考人(日下一正君) 水素は、いわゆる私ども学校でも習いましたが、水を電気分解するということでもちろんできるわけでございますが、実際には工業用の原料として水素が現実の世界では大量に使われているわけでございまして、これは製鉄所でございましたり種々の工場で副産物として水素が造られるわけでございます。ソーダ工場でございましたり、石油化学プラントなどから大変純度の高い副生の水素が実際の工業社会においては使われているという状況でございます。
  100. 藤原正司

    ○藤原正司君 では、その水素社会において例えば燃料電池に使うとか燃料電池車に使うとか、そういう大量の水素供給が今その副産物としてが主流ですか。今、少なくとも今、今現状の水素消費に対して対応する供給は副産物が主流ですか。
  101. 日下一正

    政府参考人(日下一正君) 水素社会への道はなかなか長い道でございますが、燃料電池車でございましたり、当面この普及を予定しているものが見込まれるものにつきまして、量的に言えば、この純度の高い副生の副産物である水素が需要地の近くに大量にございますので、量的に言うと、そういうところからのものでも間に合うわけでございますが、片や、天然ガスをベースに、あるいは石油をベースに水素は造られるわけでございますので、できた水素を実際に使われるときの運び方によりましては、そういう水素、そういう形で造り出される水素も併せ導入されるかと思います。  量的に申し上げますと、この二〇二〇年に五百万台の燃料電池自動車の導入が期待されるとされているわけでございますが、そのときの必要水素量は、先ほどの副生の副産物でできる水素の供給量でマクロとしては足りることになっております。
  102. 藤原正司

    ○藤原正司君 私がお尋ねしたいのは、今、水素社会の話をされるというときには、ある日突然目の前に水素があるところからストーリーが始まるわけです。ところがそれは、もちろんこの水素社会というのは大変環境に見てもすばらしいエネルギー源でありますし、ただ、これは利用側の話なんですね。  だから、水素をそのまま燃料電池に持っていけば発電してくれますよと、しかも炭酸ガス出しませんよ、ここはいい話なんです。しかし、供給側、ではこの水素をどこ、どうして造るんですかといったときには、今言われたようなのもありますし、例えば天然ガスを高温で燃やしてそこで化学反応をさせる水蒸気改質法と、こういう方法が主流だというふうに聞いております。  ということは、利用する側は全く炭酸ガスは出なくていいんだけれども、造る側で炭酸ガスが出てしまう。天然ガスの中の水素は取り出せるんだけれども、その中の三分の二、約三分の二を占めるカーボンは炭酸ガスになってしまうということになると、トータル的に見たときに、これは水素社会と言えますか。あるいは水素社会が目指したものだと言えるんだろうかと、こういうことになるわけであります。  問題は、これから経済産業省が水素社会を目指していこうというということであれば、もちろん利用側においても、せっかく水素を使うんですから効率のいいバッテリーを造りますとか、それは当然大事な話だけれども、片側の製造側、そして貯蔵、輸送、貯蔵ということに関してきちっと対応がされないと、いやいや、これ水素社会なんですというふうに言えないと思うんですが、いかがでしょうか。
  103. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) 今の委員御指摘のように、造って運搬なり送電なりしてそして利用をすると、これが全体が一つのエネルギーのいわゆるパッケージといいましょうかサイクルなんでしょうけれども、今委員御指摘のように、そもそも水素社会というと、何か世の中のエネルギー全部水素みたいなことに、やがてやってくるみたいなことになりがちですけれども、私は決してそういうことにはならないんだろうと一つ思うわけであります。  主流がどの程度の割合になっていくのかは別にして、確かに委員も御指摘になられたように、使う側、最終的には最後、水になるわけですから、これは環境面でもいいんでしょうと。ただ、委員が大事な御指摘をされたように、造るときあるいはまた運搬するときの例えば危険度の問題とかコストの問題、いろんなことがあるんだろうと思います。私は素人だからよく分かりません。  だから、全体としてよく配慮をしなさいという御指摘はごもっともでありまして、例えば、じゃ水素も重要な基幹エネルギーの一つにしますねといったときに、その水素を造るときに、今は副生水素というんですか、余ったやつで利用できますねということですけれども、今後、例えば水素のエネルギーをよりやって多くしていくとするときに、仮にそういうふうにするというときには、できるだけ造る段階においてもいろんな面で配慮をしなければいけないということが必要になってくるわけでありますから、例えば原子力の高温ガス炉みたいなものを利用すれば、原子炉というのは今でも環境に非常に優しいエネルギー施設でもあるわけでありますから、そんなようなことも十分検討していきながら総合的に委員御指摘のような形にしていかなければならないのではないかと思っております。
  104. 藤原正司

    ○藤原正司君 いみじくも言われましたけれども、これはエネルギー基本計画の中にも、これから製造側、製造側において炭酸ガスを減らす、あるいは炭酸ガスの出ない水素の製造という問題についてこれから検討していかなければならない。それで、最終的には、例えば原子力太陽光、バイオマスなど、化石燃料に依存しない製造ということについて考えていかなければならないというのが基本計画になっているわけであります。  私は、この、今大臣がいみじくも言われた超高温炉ですね、超高温ガス炉、八百度から千度近い高温の原子力、原子炉と申し上げていいのでしょうか、これは非常に効率のいい発電ができると同時に、この高温を利用して実は水から水素ができる、水から水素ができるという方法があるわけであります。これは全く炭酸ガスが出ないわけであります。原子力の熱を利用して水から水素を造るわけです。こういうことは極めて大事なことだろうと。この点について、実は我が国の日本原子力研究所というのは相当高いレベルの技術を持っているわけであります。  この前、実は、坂本副大臣、お会いになったんじゃないですか、アメリカのエネルギー省からお見えになったときに、この技術について、技術提携といいますか、技術協力というお話があったというふうに私は聞いております。これは、アメリカでも見直すような技術を我が国は今研究しているんだと。ですから、当然これから水素社会というものを考えていくときには、本当にその化石燃料に頼らない、正に無公害の、何といいますか、カーボンフリーの水素社会をつくっていかなければならぬと、こういうふうに思うわけですが、もう一度、坂本副大臣、最近会われたようなので是非。
  105. 坂本剛二

    ○副大臣(坂本剛二君) 先生おっしゃるように、アメリカのエイブラハムエネルギー長官と、燃料電池の時代を迎えるに当たって、日米で協力して技術の研究をこれからやろうと、あるいは基準、統一した基準作りをやっていこうと、ひいてはそれが世界ルールにしていこうという、そういう調印を実は行ったわけでございます。  燃料電池の原料であります水素はもういろんな角度から水素が取られる、捻出することができるということで、近ごろではバイオマスから、生ごみから水素を取るなんという話もしておりますし、いろいろありますが、今先生おっしゃった、超、何ですか、これは、高温ガス炉、この原子炉からの、これも当然新しい技術の開発のための対象として日米で協力していく、そういうことになっております。
  106. 藤原正司

    ○藤原正司君 日本の技術も捨てたものじゃないんで、これをそれこそ大臣が言われるように戦略的なところまで発展させていけば大したものだというふうに私は思います。  そこで、今、私、水素社会の話もさせていただきましたが、先ほどの需給部会にちょっと戻らせていただいて、今朝ちらっと出席の方にお聞きしますと、これからこのエネルギーを考えていく上で、この需給部会の供給側の論議は昨日で終わったんだと。もう、先ほど言われましたこれから省エネだとか、そういう話がありましたが。供給側の論議というのは終わったんだというふうにお聞きをしたんですけれども、そうすると一体、その意見の集約として、一体どういう集約をされ、方向になっていくんでしょうか。
  107. 日下一正

    政府参考人(日下一正君) 先生御指摘のように、供給側についての、供給側の問題だけについて充てられた会議が第五回でございました。次回は、省エネルギーでございましたり、燃料電池の話がございます。ただ、その次のプロセスは正に今までの需要側、技術開発、供給側の議論を踏まえて、需給の見通し、姿を今までの議論を踏まえた形で事務局で用意させていただいて、何回か議論をしていくプロセスになろうかと思います。  また、昨日の時間、延長もしましたが足りませんでしたので、引き続きいろんな形で書面も含めて、委員の方々あるいは外部の方々からの意見も併せ、この作業の中に入れていくこととしております。
  108. 藤原正司

    ○藤原正司君 ということは、少なくとも昨日の供給側の論議においては、委員さんの論議を含めてずっと最後に収れんをしていったということではないと、こういうことでお聞きしてよろしいんでしょうか。
  109. 日下一正

    政府参考人(日下一正君) 昨日の議論は数字を踏まえたものではございません。したがいまして、原子力をしっかりという御議論がある一方、新エネルギーをしっかりやれという御議論もあるわけでございますから、それぞれの電源あるいはそれぞれの燃料の持ち味を生かせた、どういうふうに組み合わせるかというのは正にこれからの作業でございます。
  110. 藤原正司

    ○藤原正司君 正式に議事録を読んだわけでも何でもないのでまたそれを一回、一度読ませていただいて、論議の過程が一体どういう結論に導かれていくのかというのをしっかり見させていただきたい、また教えていただきたいというふうに今思っているわけでございます。  そこで、話題が次に入りますけれども、私は中川大臣の今までのお話を聞いてみて、あるいはこれまでのテレビなどの言動をお聞きしていて、やっぱり国益というものを非常に大切にされて、国益を踏まえつつ国際社会の中で我が国はどのように対応していくかと、こういう視点が非常に強い、その意味で私は見識の高い方だというふうに思っております。それは国家安全保障国家安全保障には軍事的な安全保障もある、北朝鮮やイラクの核拡散の問題に例示されるように、そういう軍事的な安全保障の問題もあるでしょうし、食料の安全保障、大臣のこれまでの得意の分野であった食料の安全保障という問題もあるでしょうし、エネルギー安全保障と、そういう、その意味では国益という、国際社会の中で我が国の国益をどのように追求していくのか、そういう視点でこれまで政治活動されてきたというふうに思っているわけでございます。  そこで、ところが大臣のこの所信の中には、これまで我が国の原子力政策基本であった核燃料サイクルについては言及はされておりません。また、長期戦略、この合同会議に出された長期戦略の論点ペーパーの中にもこの核燃料サイクルという問題が一切されていないと。この核燃料サイクルという問題について、我が国のプルトニウムバランスの問題も含めまして、これ現在の我が国の核燃料サイクルの現状と課題、あるいは今後この核燃料サイクルというのはあくまでも堅持をしていかれるのかどうか、そこをちょっとお聞きしたいと思います。
  111. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) 先日、当委員会で私の所信を述べさせていただきましたが、確かに用語としては核燃料サイクルという言葉が入っておらなかったことは事実でございます。  しかし、原子力発電が我が国の基幹電源でありましたし、また今後もあるということである以上、当然、核燃料サイクルシステムというものがきちっと確立をしなければいけないことは当然のことだと私は思っておりまして、そういう意味でこの核燃サイクル、フロントエンド、バックエンド、トータルとしてのそのシステムの確立ということは我が国のエネルギー政策の、あるいは原子力政策基本であるということでございます。  委員からも御指摘ありましたし、私も先ほど申し上げましたが、あくまでも平和利用する、そしてその中で燃やした燃料からプルトニウムがたまってくる、しかし日本はあくまでも平和利用ということでございますから、それを核燃サイクルの中でまたエネルギーとして組み入れていくということも、その平和利用という観点からもそういうニーズが出てくるわけでございます。そういう意味で、いわゆるプルサーマル計画についても今後ある程度の原子力発電所において必要になっていくわけでありますが、たまたま最近関西電力におきまして、そのプルサーマル計画を関西電力が大変な努力をし、そしてまた行政の認可も得て、そして御地元の御理解もほぼ得つつあるということは、我が国のエネルギー政策、またこの核エネルギー原子力エネルギー政策においても大変いいニュースが最近我々得ることができたと思っておりますが、いずれにいたしましても核燃サイクルというのは国のエネルギー政策基本でございます。
  112. 藤原正司

    ○藤原正司君 ありがとうございました。  結局、我が国の場合は、特にエネルギーに関して自前のエネルギー、自給率というのは極めて低いと。こういう中でエネルギーセキュリティーの上でどういうふうにして安定的なエネルギーを確保していくのかと。その意味で原子力、更にその核燃料サイクルということになってきますと準国産エネルギーであって、こういうものをきちっと確立していく中で、まず我が国の基幹となるエネルギーを確保しつつ、新エネルギーの問題も天然ガスの問題も、あるいは水素ガスも、それぞれ多様な対応をしていくということが我が国の基本ではないかというふうに思うわけであります。  私は、アメリカのように資源に恵まれた国であったとしても、極めてこのエネルギーに対する世界戦略ということを本当に考えている国だというふうに思っています。  今、アメリカは原子力発電所燃料使ったら、使用済燃料のままもう貯蔵してしまうんだというふうに思い込んでおられる方があるかも分かりませんが、アメリカはそうではないんだと。もう一度使える道というものを今やっていこうではないかと。昨年の一月、エネルギー省は議会に対してそういうレポートを出しているわけであります。ウランをいかに効率的に使うのか、ウランだけじゃなくてプルトニウムを含めていかに効率的に使うのか。あるいは、使用済燃料から出てくる高レベル廃棄物をいかに量を減らすか、あるいは寿命を短くするか。と同時に、核不拡散という観点から、いかにこれが軍事的あるいはテロ目的に盗用されるような、そういうことに対していかに抵抗性を高めていくような方法を取るかと。  こういうような考え方をアメリカは打ち出しているわけでして、そういうエネルギーに恵まれた、しかも軍事的にも経済的にも影響力のあるアメリカですら極めて長期にわたった緻密なエネルギー政策を組んでいくときに、我が国が一体どうなんだろうかということでございます。ベースになってこれから安定的に我が国のエネルギー安全保障を進めていくのは一体どういうことなのかということを是非考えていく必要があるんではないかというふうに思うわけでございます。  そこで、実は最近、経済産業省にもお見えになったと思うんですが、フランスのエネルギー庁の局長さんとお話しする機会がありました。フランスというのは大変エネルギー立国といいますか、先進国であります。電気エネルギーの七八%は実は原子力。我が国は約三〇%であります。一次エネルギー全体に占める比率が、フランスは四二%ある。我が国は一六%。それぐらいフランスは資源に恵まれていないということで、原子力というものに対して国全体がきちっとした対応をしているわけで、私は本当にうらやましいなあというふうに思ったところでございます。  しかも、これは先までのきちっとした、何といいますか、展望といいますか、スケジュールというのじゃなくて、方針がきちっと持たれていると。そういうところは本当にすごいというふうに思うわけであります。また、アメリカは、先ほど言いましたが、アメリカはアメリカでエネルギーがたくさんありながらも、長期的に、戦略的に自国のエネルギー政策を考えている。  こういうことを考えてみましたときに、我が国というのはこれら他国のエネルギー戦略から見て、我が国というのは一体どう考えておくべきなのか、あるいはまた、そういうような動向を踏まえられて大臣としてどういう思いを持っておられるのか、お聞きをしたいと思います。
  113. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) 今、藤原委員御指摘のように、フランス、そしてアメリカですら、今手元の資料を見ますと、石炭、石油天然ガス原子力を始めとして、多様なエネルギーを多分自国だけではなくて世界じゅうから確保しているわけでございます。  翻って日本は、もう言うまでもなく、自前のエネルギー、あるいは発電エネルギーがほとんどない国であるわけでありますから、長期的、そしてまた先ほど長期的、三十年程度という話をいたしましたが、万が一のときということに対しても備えなければいけないということが大事なんだろうと思います。  一つが、中東で去年、おととしのようなことが起きると、途端に日本は、もう委員御承知のとおり、石油、特に中東依存度が高いわけでございますから、もろに利いてくるわけでございます。  あるいはまた、午前中の議論にも出ましたように、原材料、特にエネルギーを含めた、石油、石炭を含めたこの原材料の価格が今どんどんどんどん上がっているという状況、こういうことは多分経済活動あるいは普通の生活においても非常に大きな影響を与えてきつつある、あるいは現に与えているという状況でございますから、長期的なその戦略をきちっと作ると同時に、万が一のときということも押さえておかなければならない。  食料とエネルギーというのは、まあちょっと一週間ぐらい我慢しようやというわけにいきませんから、これはもう本当に長期的と同時に瞬時の対応というものも極端に言えば必要になってくるんだろうというふうに思います。  そういう意味で、正に御指摘のように、我が国はエネルギー戦略というものが、基本的な戦略が幾つかあるとするならば、そのうちの最も大事な国家戦略といいましょうか、国としての国民に対する責任を果たす上での基本的な戦略であるべきでありますし、また私自身もそういう認識を持って全力を傾注いたしまして、このエネルギーの安定的な、そしてまた経済的、また環境その他、いわゆるエネルギーに多面的機能なんていうと、何かどこかの食料の世界の話になってしまいますけれども、このエネルギーの果たすいろいろな機能をきちっと全うできるように努力をしていかなければいけないと思っております。
  114. 藤原正司

    ○藤原正司君 ありがとうございます。  今のお話を聞いていて、大変心強く思っております。原子力をめぐる状況といいますのは、特にテロ、九・一一テロ以降、核不拡散ということ、いわゆる核拡散ということに対して諸外国は大変神経質になっておりますし、とりわけアメリカのブッシュ政権は核拡散ということについて神経質になっているわけであります。しかし、こういう中にあって、我が国が一体どういう貢献をしながら、しかもそのエネルギー戦略外交上ポテンシャルを持ち得るかということは、やっぱり我が国は不核に徹するんだということだと思います。  私は、エネルギー原子力というのは、残念ながら、好むと好まざるにかかわらず、エネルギーという部分と軍事的な側面を切り離せない、切り離せないものをあえて我々は軍事的な側面というものに対して頑として拒絶した上で、平和利用ということに行こうとする。と同時に、それは核の拡散ということに対して、我が国は技術的により高いレベルを自らが持って、そのことを通じて諸外国からの信頼を得ながら我が国の安全保障といいますか、安定供給を確保していくということが極めて大事なことではないかと。  その意味では、原子力政策というのは十年とか二十年とか、そういうオーダーでころころ変わる話ではなくて、これから少なくとも考えられる上、何百年というオーダーで考えていかなければならないものである、これは極めて大事なことであると思うんです。にもかかわらず、私は、この今回の合同会議の論点などを見ると、何かちょっと原子力難しいからこれからガスでいこうか、天然ガスでいこうかみたいな、ちょっとそんな感じがして、原子力、とりわけ我が国の基本政策である核燃料サイクルを基本とした原子力推進ということに対する余り覇気が感じられないわけであります。我が国はこれをなくしてしまえば我が国の国はもたないわけで、覇気が感じられない。そのことが、逆に原子力に従事する優秀な技能者、あるいは次につながってくる学生など、その人材が確保できなくなってしまう。  これは、十年たちましたから方針元へ戻しました、二十年たちましたから戻しましたという話ではないと思うんです。我が国は、不核の中で、エネルギー、平和利用という面から徹底的に技術開発をする。先ほどの超高温ガス炉の話もございましたように、我が国にはそれだけのレベルがある。これをやっぱりみんな従事する者が前向きにとらえて進めていくんだという状況を作っていかないと駄目だと思うんです。このまま行くと、どこかの国のように、原子力発電所がどこかで回っているけれども、立ち枯れ状態になってしまう。立ち枯れ状態になった国がいかに無残になっているかと。  まだヨーロッパならいいんです。私のところは原子力やりませんと言いながら、隣の国から原子力でできた電気買っているわけですから。そんなことは我が国はできないんですから、そこを大変私は心配するわけです。  ちょっと長くなりまして、ごめん。この間、フランスの原子力庁の役人の話で、会った途端におめでとうございますと言ったんです。それは何でかといったら、フランスと原子力やめたと言われるドイツが共同開発した改良型の原子炉、EPRというのが、これ百三十万キロ、これを買ったのが実はフィンランドなんです。フィンランドが買ってくれたんです。去年の十二月に調印したんです。おめでとうございますと言ったら、にこっとしていました。これは、これからフランスが原子力を開発を進めていく上で少なくとも実績を作っていくということ、そして自分の国の二〇一〇年ぐらいから始まるリニューアルの中にも使っていくということもあるけれども、まずフィンランドが買ってくれたことによって、フランスは技能者を、技術を継承しながら進めていけると、これのことに対して物すごく喜んでいたわけです。  翻って、我が国は一体これからどうなるんだろうかということを考えたときに、電力の自由化というものと原子力とを両立をさせていくために、我が国の、国がどう責任を果たすべきかというのは極めて大事なことだというふうに思うんです。これが駄目だからあっち行きましょう的なことでは本当に駄目だと思うんですが、最後に大臣の所見をお伺いして終わりたいと思います。  どうもありがとうございました。
  115. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) 藤原委員御指摘のとおりだと私も思います。  日本は、我々だけが持つ過去の体験というものがあるわけでございますから、この日本のエネルギー政策の中で、原子力エネルギーの位置付けというものは極めて大きいと同時に、これを平和利用にしなければならない、それ以外に利用してはならない。そして、その使命といいましょうか、その責任というものは日本国内だけではなくて、世界的な場でそういう目的に向かって責任あるといいましょうか、より少しでも大きな立場で活躍をする、ある意味では責務みたいなものすらあるんだろうと思っております。  アメリカ、フランス等もエネルギー多様化をしておりますけれども、日本においても今後も基幹エネルギーであり、そして藤原委員からも御指摘ありましたように、日本も技術力があるということ、大変これは誇るべきことでございます。しかし、その前提にはやっぱり人材ということになるわけでありますから、今、委員大事な御指摘があったと思いますけれども、この重要なエネルギー産業といいましょうか、エネルギーに携わる人たちの人材の確保ということも非常に重要だろうと思います。  そしてまた、今後、安定的にエネルギー政策を遂行していくためには、立地地元の皆様方の御理解はもとよりでございますし、やっぱり国民的な理解というものも前提にしながら、今、委員から一時間、大変貴重な御意見、御質問もいただきましたけれども、それらを前提にして、私に与えられたエネルギー政策原子力政策を進めてまいりたいと思います。  以上でございます。
  116. 藤原正司

    ○藤原正司君 どうもありがとうございました。
  117. 松あきら

    ○松あきら君 公明党の松あきらでございます。私も本日は中川大臣に初めて質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。  まず初めに、去る三月十二日、念願でありました、我が国とメキシコとの間に閣僚級の最終合意に達しましたFTA、正に中川大臣の粘り強い交渉と、そしてその御尽力、心から敬意を表したいと存じます。私も、一昨年、大臣政務官をさせていただきまして、メキシコ中小企業大臣会合にも出席をさせていただきましたので、もうこれがどうなるかと、少しばかり途中はらはらはいたしましたけれども、その辺りのメキシコとのFTA合意に対する御所見、それから発効の時期等についてまずお伺いをいたしたいと思います。  それから、我が国とは地理的にも近く、また貿易額も比較にならないほど大きい、密接な関係にあります東アジア諸国との、これはEPAですね、につきましても、今回のこのメキシコとの合意が大きな弾みになるのではないか、国民は期待をしているところでございますけれども。  しかし、東アジアは米あるいは砂糖、こういった問題に関心を示しているという問題もあります。先ほど、センシティブな問題もあると大臣御発言ありましたけれども、メキシコ以上の交渉の難航も予想はされますけれども、しかし私が申し上げるまでもなく、大臣は農水大臣も御経験なさり、農業のスペシャリストでいらっしゃるからよくお分かりだと思うんですけれども、日本は水も良いし、あるいは土地も、土もいいということで、かなり高品質、高付加価値の農産物が作れるわけでございますね。リンゴなどは中国から買い付けに来て、リンゴ園ごと買っちゃうなんということが今起きているそうでございまして、鉄鋼なども、先ほどちょっとお話出ましたけれども、日本の言い値で今どんどん中国などは買っていると、これはちょっと余分でございますけれども。リンゴ園ごと丸ごと買っちゃうような中国。例えば、リンゴ、サクランボ、桃は韓国、中国に、ナシ、ナガイモは台湾にと。良いものはこれは売れるというわけで、いろいろな発想が要るんじゃないかなというふうに思っております。  ともかく、今後大事な東アジア諸国とのEPAにつきましての交渉の進捗状況と、今後の展望も併せてお伺いしたいと存じます。
  118. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) 松委員にお答えを申し上げます。  FTAと、先週、閣僚ベースでの合意ということになったことは、非常に我々、閣僚レベルの交渉が去年の九月、十月とあったわけでありまして、それから政府交渉としては十五、六か月掛かったわけでございますので、お互いにまとめたい、合意したいと思いながら、それぞれ国益を抱えながらの交渉でございましたからいろいろありましたけれども、ここまでこぎ着けることができたということは、本当に与野党を問わず、国会の参議院衆議院の先生方、あるいはまたいろいろな関係の皆様方の真摯な御指導のたまものであり、また政府としても総理大臣の下で、私や農水大臣、外務大臣始め、政府一体となって取り組んできたことがここまで来ることができたんだろうと思います。  いつ発効するかということでございますけれども、まだ署名も終わっておりませんし、国会の御承認もこれからということで、まず国会に御報告もしなければいけないわけでございますから、これはできるだけ早くということで、国会の御日程の許す限りで、できるだけ早い中で国会で御承認をいただければ速やかに発効をして、お互いにとってプラスになるような新たな日墨の新しい連携の時代が始まるものというふうに期待をしているところでございます。これが、現在の我々の隣国、隣組であります韓国、ASEAN三か国との関係において大いに一つの推進力になるであろうということは私も確信をしているところでございます。  世界に百九十ほどFTA、EPAがあると言われております。国連加盟国が百九十幾つだそうでありますから、単純に計算すると一か国で二つは必ずFTAかEPAを持っているということになるわけでございまして、日本はやっと二つ目ということでございます。ちなみに、メキシコは今度三十三か国目の相手方だということで、向こうはもう非常に進んでいるわけであります。  貿易立国としては世界と仲良くをし、貿易やいろんな投資その他二国間関係を深めていくということが大事でございますが、しかし二国間でありますから、それぞれ人の顔が違うのと同じで、お互いの組合せが違うわけでありますから、そのままメキシコのやり方がすっと韓国や東南アジアに行くわけでもございません。したがって、この政府間交渉、既に始まっておりますけれども、その間、長い間共同研究とか、その前の段階とか、かなり時間を置いていろんなレベルで事前のいろんな研究あるいは会合を持ってきておりますから、その中で、既に幾つかの重要なポイントあるいはセンシティブな品目も、分野も含めてそういうことがあるんだろうと思っております。  今までのお互いのやり取りを蓄積を活用しながら、やっぱりお互いに片っ方が勝ちだ負けだということではこの協定の趣旨に反するというふうに思っておりますので、大いにお互いの、何というんですか、強いところ弱いところをよく知って、何も弱いところをがちっと攻め込むということだけではなくて、その弱いところはある程度理解をし、そして我々も強いからといって思いっ切り、一〇〇%パワーを発揮するのではなくて、守るべきところは守り、譲るべきところは譲っていくということによって連携を深めていく、つまり協定を結んでいくという基本的な姿勢で、それぞれ少しずつ違うこの四か国との交渉を、進んでおりますわけでありますけれども、交渉の妥結に向けて今鋭意作業をやっているところでございます。  ちなみに、リンゴの話とか、農業といえば攻められる一方、日本の農産物、大体輸出が一とすると輸入が二十倍という金額ベースの世界一の食料輸入国であり、食料がセンシティブな分野であることは言うまでもありませんが、食料だけではございませんし、また各国のFTA、EPAも、農業分野というのは必ずやっぱり国民の生命健康にかかわる問題ですから、みんな大事な扱いになってきているわけであります。  ただ、小泉総理もよく言っているように、農業だから攻められる一方だということではなくて、今、松委員御指摘のように、いいものは世界じゅうでやっぱり評価をされる。例えば御指摘のリンゴであるとかあるいはナシであるとかあるいはお茶であるとか、あるいはアメリカ辺りでも、普通の日本の温州ミカンなんというものもおいしくて、そして手軽にテレビの前で、テレビを見ながら家族とお話をしながら、ナイフでアメリカの堅いオレンジをテレビを見ながらやっていると指切っちゃいますけれども、ミカンの場合はテレビを見ながら食べられるなんということで、おいしさと便利さとで大変人気があるとか、また、私の地元では、ナガイモなんというのが今大変東南アジア、東アジアで人気があるわけで、むしろ輸出を抑えるぐらいに人気があるわけでございますから、いいところは更に伸ばし、そして守るべきところは守っていきながら、お互いにプラスになるような交渉をこれから進めていくと。  いずれにいたしましても、メキシコとのここまで来ることができたことは今後の各国との交渉にとっても大変いい、これからじっくり検証をする必要があるわけではございますけれども、当面の感じとしてはそんなような印象を持っているところでございます。
  119. 松あきら

    ○松あきら君 ありがとうございます。  守るべきは守り譲るべきは譲ると、先ほどの答弁にもございましたように、大臣は一プラス一が五にも十にもあるいは百にもなるようにということでございましたので、それを念願するところでございます。  今般合意に至りましたメキシコとのFTAは、やはり物とやはり金の移動だけでございますけれども、今後締結を目指しておりますそうした東アジア諸国とのEPA、FTAは、サービス貿易として人の移動も含まれるものであります。私は次の命題は人であるかなというふうにも思っているところでございます。  例えば、フィリピンやタイは日本に対しまして看護師や介護士あるいはマッサージ師、ベビーシッターなどの受入れに関心を示しているわけでございます。我が国が世界の経済の中で競争力を維持するためにも、懸念されます労働力不足に対処するためにも、やはり外国人労働者の問題に早急に対処する必要があるのではないかと考えるわけでございます。  我が国の外国人労働者は近年増加傾向にありまして、平成十五年六月現在で約二十七万人に達しております。私、地元が神奈川県でございますけれども、東京、愛知、静岡に次いで全国で四番目に多い県になっております。しかし、我が国全体の外国人労働者の割合は全労働者の一%にも達していないわけで、アメリカの一二%弱、ドイツの八%強、フランスの六%弱に比べるとその割合は大変低いわけでございます。  確かに、外国人労働者に対しましては、国内でもまだまだ反対論が強くありますし、根強くありますし、また社会的インフラも、これもまだまだ整っているとは言えない、十分とは言えない。外国人の暮らしにかかわる行政の所管もまた各省庁の縦割りであるなど、外国人を受け入れてともに生活するという観点でも課題が多いと言わざるを得ないというふうに思っております。  しかし、現実には、コンビニとかあるいは飲食店、さらには自動車や水産加工場などでも多くの外国人労働者、見受けられるわけでございます。こうした現実をも直視しますと、やはり外国人の共生は必須のものであり、今後増え続ける外国人にどのように向き合うかということは、政治行政、国民間の議論が必要であるというふうに思います。  平成十五年の通商白書でも、外国人労働者の問題、これを取り上げておりますけれども、外国人と共生するための課題及び今後の取組について大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
  120. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) タイ、フィリピンマレーシアとのEPAにおいては、もちろん、先ほど午前中申し上げましたように、貿易だけだとFTAということになるんでしょうけれども、包括的ないろんな分野、サービス、投資、二国間協力、ルールの問題等々いろいろあるわけでありまして、そこまで広がっていくと、文字どおりEPAというパートナーシップということになるわけであります。  日本にとって外国人の方々が日本国内で働くということ、確かに、タイ、フィリピンマレーシアからはそういう要望があるわけでございます。特に、タイ、フィリピンからあるわけでございます。そのときに、じゃ日本側としてこれを議題に上げないで済むかというと、少なくとも議題としては向こうにとって重要な課題の一つだろうというふうに考えております。  日本にとって今、松委員御指摘のように、さて日本にとってどういうふうに必要なのか、必要じゃないのか。これは日本の理屈として当然、正に日本の国益として考えていかなければならない問題だと思いますし、他方、タイのコックさん、あるいはフィリピンの看護師さんがどうしても日本で働きたいんです、ちゃんとした技能を持っています、日本語も勉強します、だから日本で働きたいんですという向こうの要求をまたむげに断ることも最初から、今、交渉は始まったばかりですから、向こう側で非常に重要なポイントとしてその問題を日本にぶつけてきているということは事実でございます。これは、ある意味では向こう側にとっての国益なんだろうと思います。  ですから、今後、交渉をするに当たって、日本側が外国人をどういうふうに受け入れるのか、あるいは受け入れないのか、受け入れる場合にはどういうふうに受け入れられるのかという問題と、向こうが日本にこういう職種の人を日本で働かせたいという向こうの国益を日本が聞いて、そこから交渉というものがスタートしていくんだろうと思います。  いずれにしても、人を受け入れるというのは、交渉というのは今回が初めてになるわけでありますから、元々三番目、実質的に言うと二番目のFTA、EPAの交渉ですから、まだまだ日本は、まだ平均二か国という中でやっと二つ目が終わったばかりでございますので、今後、人という新たなそして重要な議題になる分野についてこれからどういうふうに交渉をしていくか、日本にとっても相手にとっても非常に重要なポイントだろうというふうに思っておりますので、今後、真剣に議論をしていかなければならないということしか、現時点ではお答えにならないことをお許しいただきたいと思います。
  121. 松あきら

    ○松あきら君 精一杯のお答えであったと思います。ありがとうございます。  次に、若年者の能力の向上と就労の促進という問題についてお伺いをしたいと思います。  昨日新聞を見ておりましたら、来春の主要企業、新卒採用者を三三%増にするという記事が載っておりまして、若年層雇用に改善の兆しという文字を見まして、私もうれしいなと、三三%も増ということは、かなりこれ皆さんに喜んでいただけるかなという思いもあります。けれども、現実はまだまだ、高校や大学を卒業しても正社員として働いていないフリーターが残念ながら大勢いる、また大幅に増加しているということももう一つの現実であるというふうに思います。今の若者の五人に一人がフリーターなんだそうでございまして、二〇一〇年には四百七十六万人にまで達するという試算もあるようでございます。これは、こうした改善でこの予想が外れるといいと私は思っているわけでございますけれども、そういうような試算も出ているわけなんですね。  一度フリーターになりますと、希望してもなかなか定職に就くことが難しいということなんだそうでございます。いざというときの保障がない、あるいは病気をしても収入が、病気をしたらもう収入がなくて困る、いろんな問題もある。また、もちろん将来に不安も感ずるという、そういう問題だけでなく、今後の日本経済を担うべき若者のそうした職業能力が高まらない。こういうことから、フリーターの増加が経済全体の生産性の低下をもたらして経済成長の制約になるおそれがある、こういった懸念も示されております。これはUFJ総合研究所の調査レポートによりますと、フリーターが正社員になれないことにより生じている社会全体の経済的損失、名目GDPを一・九ポイント押し下げている、こんな試算もあるそうでございます。  このために、大臣が所信で言及されておりますように、いらっしゃいますように、若年者の能力の向上と就労の促進を強力に進めていくことが必要と考えますが、具体的にはどのような施策をお考えなのか、お答えをいただきたいと思います。
  122. 泉信也

    ○副大臣(泉信也君) フリーター的な生き方を評価される御意見もございますけれども、先生御指摘いただきましたように、こうした方々が我が国の社会に存在するということは長期的にも大変重要な日本の経済に大きな影響を与えると、そういう認識を持っておるわけでございます。  若者自立・挑戦プランというのを我が省も入りました四省府で積極的に進めておるところでございますが、我が省としましては、職業相談、カウンセリング、それから研修などのサービス、それから自らの適性に合った職に就くための支援、こういうことを積極的に進めておりまして、いわゆるワンストップサービスの場所を来年度予算では十か所設けさせていただく、また教材の開発を進めまして御利用をいただく、こうした積極的な取組を行う予定で、前年度に比べまして、こうしたフリーターに関する予算を百億円増額をしていただくことをお願いしておるところでございます。
  123. 松あきら

    ○松あきら君 時間の関係でちょっと飛ばさせていただきます、質問を。  今、屋台ビジネスがあるそうでございます。屋台といえばラーメンとかあるいはおでん屋さんなどを思い浮かべますけれども、今こうした業態だけでなく、例えば物を修理したりウイルス感染のパソコンを修理したり、様々な屋台ビジネス、これが育成されていると、こういうのが実際にあってうまくいっているということでございます。  こうした屋台ビジネスを育成していくことも必要かなというふうに思っているところでございますけれども、一般の固定型店舗では一千万以上必要な開店資金も屋台であればかなり低額で済むということがあります。しかしながら、屋台営業には様々な法的な規制がありまして、これは皆様御存じのように道交法ですね、許可も必要でございますし、また屋台の形式や設置場所等については条例等で規制されているなど、新規の参入のハードルとなっているようでございます。  しかし、例えばこうした各種規制をクリアして、屋台ビジネスの例として、二〇〇一年に、これは大臣の御地元の北海道の帯広市の「北の屋台」、これはラーメン、餃子、スタンドバー、お茶漬け店、実は私はこれ大臣の御地元だからこれを出したわけじゃなくて、この屋台ビジネスがやっぱりいろいろ成功しているというので調べてこれが出てきたんです。そうしたら大臣の御地元だというのが後で分かったんでございますけれども、非常にこれ成功しているということなんですね。大成功と言えるというふうに聞いております。地元有志が空き地を活用して二十軒の屋台営業しているそうなんですけれども、ここには年間十五万人も訪れている、また二億円を超える売上げを上げております。また、こうした屋台ビジネスの成功はここの場所だけじゃなくて、市街中心部ですね、この活性化にも寄与しているということだそうでございます。  やはりこの屋台ビジネスというものは、商業に興味のある人がまず屋台で経験を積んで、そしてそこで蓄積した資金をもって、将来的には空き店舗などを利用してまた大きく自分の事業を広げていく、こういった創業育成の側面もありまして、政府もこれに積極的に支援することも私は合理性があるというふうに思っているところでございますけれども、こうした屋台ビジネスを始めとしました新規創業を促進するために、それぞれの地元のこの特性を生かすこと、それには長期的なアドバイスをしてくれる専門的な人が必要なんではないかなというふうに考えるわけでございます。地元の実情と専門的なアドバイザーが一つになるといろんな事業が伸びていくんじゃないか、また地域の活性化にもつながるのではないかというふうに思っておりますけれども、御所見お伺いをいたしたいと思います。
  124. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) 今、松委員から私の地元の「北の屋台」を取り上げていただきまして、誠にありがとうございます。  駅前の人通りが少なくなってしまったところをどうやって活性化するかということで、いろいろ試行錯誤があったんです。屋台村を作るという、そんなことがうまくいくのかねなんということを私自身も一瞬思って言ったこともありますけれども、やっぱりこれはいろんなことを考えて、そして最後はチャレンジというか、反対の人がいると逆に燃えるみたいなところも、結果的にうまくいっているわけでありますけれども。  これにも、例えば経済産業省で中小商業ビジネスモデル支援事業とかいろいろございますけれども、要は、今委員御指摘のように、もう一つの町というともうそこの完全なオーダーメードになりますから、上からこうしなさいということでは駄目なんで、やっぱり最後はその地域、その地域を愛している人々のエネルギーと知恵の結集、それをどうやって、何というんですか、より具体的なものに近づけるかということになると、多少専門家の皆さん方の知恵なり経験なりというものが必要だということで、タウンマネジャー派遣制度でありますとかタウンマネージメント制度等々、バックアップするメニューをそろえてありますから、どうぞ主役は皆さん方がお考えくださいということで、できるだけそういう体制で地元の皆さんの知恵とエネルギーと情熱を我々の制度で活用していただきたいというふうに考えております。
  125. 松あきら

    ○松あきら君 ありがとうございます。  それでは、中小企業庁にお伺いをしたいというふうに思います。  先ほどの質疑の中で、実質成長率あるいは実質と名目とどちらがどちらか、あるいは大臣は名目成長率を見るべきだなんという御答弁もあったように思いますけれども、しかしながら一方、数字だけ見ますと、やはり今は四期連続のプラスということになっておりまして、経済全体の明るさというのはやはり確実に見えてきているんじゃないかなというふうに思うわけでございます。しかし、この景気回復は、先ほど来出ております中国やあるいはアメリカのこの輸出に牽引された大企業を中心としたものでありまして、まだまだ回復歩調の遅れております内需に依存している地域の中小企業は引き続き大変に厳しい状況にある、これは現実であろうというふうに思います。  そういった中で、日本の経済の基盤であるやる気と能力のある中小企業に対しまして様々な、中小企業庁あるいは経済産業省、支援策を先ほどからいろんな出ております、たくさんのメニューを作ってくださっております。しかしながら、そういったせっかく種々の支援策に関するそうした情報が全国各地の中小企業まで十分に届いていないんであります。また、現場の中小企業の方々の悩みが反対にこの中小企業庁なりあるいは役所に伝わっていない、こういう問題が生じているようでございます。  全国各地の現場の中小企業の方々に政策情報を伝えるのは、全国の商工会あるいは商工会議所の経営指導員、中小企業診断士や各種の支援機関が担っている、こういうふうに思われますけれども、こういった方々の間で政策情報の伝達、相互の連携が不十分であるためにこういった問題が発生するのではないかと考えるところでございます。今後、現場との接点になる経営指導員等の方々への情報流通、相互連携が重要な課題であると考えますけれども、担当当局の御所見をお伺いいたします。
  126. 望月晴文

    政府参考人(望月晴文君) お答え申し上げます。  中小企業政策につきまして、これまで中小企業庁といたしましても、直接テレビやあるいはパンフレットなど様々な媒体を通じて広報普及活動をいたしております。あわせて、中小企業支援センター、今先生おっしゃいました商工会、商工会議所、その他の中小企業支援機関を通じた普及にも努めてきたところでございます。  しかしながら、本当に支援を必要としている中小企業にうまく情報が伝わっていないのではないかという御批判があるのも、これもまた私どもの反省をしなければいけないところだろうと思っております。したがいまして、私どもは今、広報の全般的な手段をもう一回見直して、中小企業庁中小企業支援機関とが協力をして可能な限り多様な手段を講ずることによって、支援を必要とする中小企業に対して適切な情報が伝わるように新しく工夫をしていかなきゃいけないということをまずもって自覚をしているところでございます。  あわせまして、そういう方々に最も身近におられる経営、今先生おっしゃいました経営指導員や中小企業診断士の皆様方に、これに的確な情報が行っていれば、これ最も伝わりやすいことでございます。ところが、全国におられるその経営指導員の皆様方にも私どもの情報が必ずしも伝わっていないと、ここもまた反省しなければいけない点だと思っております。  それで、これらの支援人材に対する政策セミナーや、あるいは連絡会議などを頻繁に実施することによりまして、政策情報を円滑に伝達して各地域の状況に応じた支援が可能な体制の構築に努めてまいりたいというふうに、かように考えている次第でございます。
  127. 松あきら

    ○松あきら君 ありがとうございました。  政策情報の伝達問題に関連いたしまして、相談窓口の問題があるんですね。各地各所でその相談窓口が設置されているんですけれども、ばらばらに設置されて、例えばどういった状況の際にはどこの窓口へ行ったらいいのか、非常に中小企業の方々が迷ってしまわれることが多いというふうに私は聞いております。  こういった問題を解決するために、昨年末から中小企業総合事業団にワンストップセンター、頑張れ中小企業ホットライン、こういうものが設置されたというふうに伺っておりますけれども、現在の状況を教えてください。
  128. 望月晴文

    政府参考人(望月晴文君) 今さんざん反省をいたしましたけれども、その中で特に私どもの事業団が全国八か所に持っておりますベンチャー総合支援センター、ここに窓口を設けていろいろやっているわけでございますけれども、その存在自身が必ずしも十分に伝わっていないということがございました。  したがいまして、そこで、「がんばる中小企業「なんでも相談ホットライン」」ということで全国に一つの電話番号〇五七〇―〇〇九一一一という電話番号を設置をいたしまして、ワンストップサービスの機能の強化を図ったところでございます。  このホットラインには、設立いたしました昨年の十二月からこの三月の十二日までの間に二千三百十六件の相談がございました。これも更に一層こういうものもあるということも宣伝をしていかないとなかなかいかない。例えば、本件について大臣がテレビで一言おっしゃった日には強烈に数が三倍ぐらい増えたということもございますので、そういったことも含めまして、私どもは更に一層こういう宣伝をしながら、とにかく一か所でいろいろなことが分かるようなところを増やしていきたいというふうに思っているところでございます。
  129. 松あきら

    ○松あきら君 よろしくお願いいたします。  各地方にある中小企業の方々が新規の事業に取り組もうとするときに最も難しいのが販路の拡大あるいは獲得、開拓なんだそうでございまして、一に、一にそれに掛かっていると言っても過言でないというふうにおっしゃっておられます。やる気や資金がそれなりにありながら、せっかくの取組が無駄になってしまうこともやはり多いというわけでございます。  今申し上げました新事業展開を応援するための「がんばれ!中小企業」ファンド、こういった支援策が施行されまして、第一号ファンドの設置も具体化しているようでございますけれども、これはどのような施策でございましょうか。
  130. 望月晴文

    政府参考人(望月晴文君) 既存の分厚い層の中小企業がこのデフレ状況の中で新規に打開をしていこうというためには、新しい新事業展開がどうしても必要になるという認識でございます。その中で一番困難なのが、今先生おっしゃいました販路開拓などの支援で、分野でございます。  こういった優れたアイデアや技術を有する中小企業の新事業展開に対して資金面や営業面での支援を一体的に行うために、技術力などを評価する能力や販路ネットワークを有する中小企業などと、販路ネットワークなどを有する民間企業、こういったものと中小企業総合事業団が共同で「がんばれ!中小企業」ファンドというものを作って、総合的な経営支援、手作りの支援を併せて実施したいというふうにいたしております。この第一号ファンド創設に向けまして、ただいま、そういう販路開拓能力を有する大手商社などが協力をして設立準備中でございまして、早晩、四月早々にでも設立されるんではないかというふうに考えておりますが、こういった施策を始めといたしまして、中小企業の新事業展開を全面的に支援してまいりたいと思っております。
  131. 松あきら

    ○松あきら君 先ほど、今うっかりしましたけれども、大分のことちょっと大臣も先ほど触れていただいたように思います。よろしくお願い申し上げます。  先週末、総理が広島を訪問されたと伺っております。熊野町を視察されたということでございますけれども、熊野は元々筆の産地として有名なところでございますけれども、今、筆といってもなかなか毛筆でお手紙を書くとか、あるいはお習字、学校ではお習字の授業もあるんでしょうけれども、私なんかもなかなか筆を持つなんということがないわけでございますけれども。  ただし、違う筆は私も毎日握っているわけでございまして、何かと申しますと、最近、この筆を作る技術を生かして高級化粧筆、これ三十本、ちょっとあれですけれども、二、三十本私も持っていまして袋に刺さっているんです、大中小とかいろいろあって。ですから、お化粧するのも、筆なしではお化粧ができないという、今女性はもう筆がなくてはお化粧できない、これは本当なんですね。  この筆を作る技術で高級化粧筆を生産しているんですけれども、これが実はシャネルとかディオール、ここにも採用されているそうでございまして、熊野が。こういうパンフレットも出しているんですけれども。(資料提示)非常にブランドが付くともう高くなって、私どももシャネルやディオールの筆はちょっと買えないななんて思うぐらい、一本何万円もするわけでございますけれども。しかし、最近では、そうした既存の高級ブランドに頼るだけではなくて、熊野の高級化粧筆として世界ブランド化しているそうなんですね。もう熊野の筆というだけでかなりもう有名になって、抜けない、使いやすいとか、もうそういうことで有名になって、非常に売れているということなんだそうでございます。  やはり中小企業が、良い製品を作るだけでなくて、その製品についてのブランドを獲得していく。これ、関サバ、関アジなんというのもありますけれども、ブランドというのは非常に良いことだと、これも私は良い試みでありまして、また販売戦略として大変重要だというふうに思っておりますけれども、最後に大臣にこの点についての御見解をお伺いして、質問を終わらせていただきます。
  132. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) 今、経済産業省としても、そのブランドというものに非常にこだわっているというか、力を入れているわけでありますが。  そもそも、たしかブランドというのは、牛に焼きごてをして、この牛は何番のどういう牛だという、今で言うトレーサビリティーの元祖みたいなあれなんでしょうけれども、いろんな経済界第一線の小売の最先端で戦っている人の話を聞くと、ブランドイメージというのは非常に大事であると。ただ、ブランドというのは、作る方、売る方が決めるんじゃなくて、例えば今の熊野筆でございますか、これもやっぱり松委員がお使いになってやっぱりいいんだと、つまり、使う側、買う側が判断して初めてブランドとして確立するんだろうと私は思うわけでございます。  そして、その熊野筆というのは、多分伝統工芸、たくみの技として昔からあるんでしょうけれども、それを何とフランスの何ですか、シャネルですか、名前だけは聞いたことございますけれども、そういう世界のトップ文字どおりブランドがこれじゃなきゃ駄目だと。要するにプロがプロのたくみを選んだと。そして松委員、まあちょっと女性の方ですから表現方法はなかなか難しいんですけれども、お化粧を一生懸命、私やったことないんでうまく言えませんが、とてもそれをお使いになっていいんだと。つまり、熊野とシャネルと松あきらという三つのブランドが見事にうまく重なり合って、御実感として今おっしゃっているわけでありますから、これは非常に説得力があるといいましょうか、例えば小泉総理が化粧筆を持って付けて、ああ、これいいねと言ったって全然説得力はないんだろうと思いますけれども、筆としてすばらしい熊野の筆、これは今度化粧筆としてシャネルに、熊野ブランドがシャネルブランドに乗っかって、松委員始め大勢の人たちが、これが本物だと、これが多分ブランドの本物の作り方というか、でき方だろうと思います。単にいいもの作った、ブランドだよと言っているだけじゃ駄目なんで、そういう意味で、今大変いい、そのブランドの本質を突く御体験に基づいた御意見をいただきましたので、浮ついたブランド作りではなくて、何というんですか、地に足の着いたブランド作りを真剣に進めていきたいと思います。  ありがとうございました。
  133. 松あきら

    ○松あきら君 ありがとうございました。
  134. 緒方靖夫

    ○緒方靖夫君 日本共産党の緒方靖夫です。初めてですので、基本的なことを幾つかお伺いしたいと思います。  まず、中小企業の対策の問題です。  中小企業の今の現状、これは極めて重要な分野にもかかわらず大変困難が多い、それはもう大臣よくお聞きになっていると思うんですね。  昨年の十二月に十三の経済団体が第八回全国中小企業サミット、これを開催しました。その宣言を見ましても、個人消費の低迷や中小企業の経営が極めて深刻だと、未曾有の危機だと表現しております。  その点で、大臣の基本的なお考え、認識を聞きたいと思います。
  135. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) 緒方委員御指摘の認識と私も基本的に同じだと思っております。日本経済は回復基調に入りつつあるというような表現が最近使われておりますけれども、細かく見ますと、事業数でいうと文字どおり九九%以上、そしてまた、雇用数七〇%以上を占めるいわゆる中小企業という分野が、大企業の、一部の大企業、一部の、大企業の中にも厳しい分野が依然としてあるわけでありますけれども、一部のいい分野に比べると、やっぱり規模別に見ると、中小企業、そしてまた地域によってもばらつきがあるわけでございまして、失礼かもしれませんけれども、私の地元なんかも大変厳しい北海道でございますが、そういう意味で、総じて中小企業が依然として最悪の状況、ちょうど二年前の、二十五か月ぐらい前の状況が最悪だというふうに専門家の方はおっしゃっておられますけれども、その時期に比べれば中小企業もそういう最悪を脱したというふうに総じて言えると思いますけれども、個々に言えば切りがございませんが、総じて依然として厳しい状況にあるというふうに私も認識をしております。
  136. 緒方靖夫

    ○緒方靖夫君 最悪の状況を脱したかどうかはこれは別として、いずれにしても大変な中で雇用を確保するとかそういう点で大変貢献をしていると思うんですね。  そういう中で、中小業者の深刻な資金繰り、これを助けるために、去年の二月の十日から借換え保証制度、これが始まりました。これは、当委員会の西山登紀子委員や私も一緒になって、また業者の皆さんと一緒になってこうした制度が実現した、そして各地で大変歓迎されております。私も大変喜んでいるわけですけれども、その点で、現状についてどうなっているか、報告してください。
  137. 望月晴文

    政府参考人(望月晴文君) お答えいたします。  借換え保証制度の実績は、昨年の二月十日に制度創設されましてから、本年三月十二日までで累計で三十七万七千八十六件、五兆六千百二十三億円の保証承諾額となってございます。
  138. 緒方靖夫

    ○緒方靖夫君 とにかく、中小企業元気で頑張ろうと。そのためにはいい制度を作ってほしい、そしてまた、そのために対策を打ってほしい、自分たちも頑張ると、そういうことだと思うんですね。  その点で、私はやっぱり改めて思うこと、何度も質問しておりますけれども、やはり国の中小企業対策の絶対額が余りにも低いんじゃないかと、そう思うわけですね。その点で、そのことを言っているのは別に私たちだけじゃなくて、日本商工会議所や全国中小企業団体中央会なども繰り返し増額をと、抜本的な増額をということを要求しております。  その点で、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
  139. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) 一般論として、自分に関する予算が多ければ多いにこしたことがないという御要望があることはもう当然のことだろうと思っております。  しかし、限られた財政状況ということは、多くの参議院衆議院国会議員、そしてまた国民は理解をしていると思います。そういう厳しい状況の中にもかかわらず、今、国会、参議院で御審議いただいている予算においては、福祉と、そして科学技術と、そして中小企業予算については、ほかが切り込まれている中で中小企業予算が対前年比増になっているということの意味、つまり、政府としてこの問題にいかに真剣に取り組んでいるかということを御理解をいただきたいと思います。
  140. 緒方靖夫

    ○緒方靖夫君 元々少ないわけですから、もっと大臣が胸を張って、そしてまた主張する、予算をもっと取ってくると、そういうことが私は望ましいと思うんですね。例えば思いやり予算、これが二千四百四十億、はるかに中小企業対策費よりも多いわけですよね。  ですから、こういう現状にかんがみても、やはり中小企業のためのその頑張りを支援する予算の裏付け、これをしっかりやるということを要望しておきたいと思います。  次に、中小企業政策を担う大臣として、当然中小企業税制についても取り組まれていると思います。消費税に対する基本的な認識、大臣、どうお考えでしょうか。消費税は逆進性がある、このことは当然よく言われることですけれども、これは消費税導入のときの竹下総理もそういうことを消費税についての八つの懸念の中で述べてきたという経過があります。この基本的な性格は、中小企業にとって本当に中小企業泣かせのその大きな本質だと思っているんですけれども、大臣の逆進性だということについてのお考えを伺います。
  141. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) 消費税、当初、売上税という名前で議論しておりましたけれども、導入までに非常に時間が掛かった、私も記憶をしておりますが、とにかく直間比率の見直しと、それから余りにもその直接税の、所得税、法人税等の直接税の負担が各国に比べても高いということの重税感、いわゆる竹下総理がおっしゃっておられた広く薄くということで、みんなで物を買ったりサービスを受けたりするときにみんなで広く薄く負担をしましょうという国民的コンセンサスに基づいてこの制度が導入されたものだというふうに考えております。
  142. 緒方靖夫

    ○緒方靖夫君 逆進性についてどうお考えですか。
  143. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) 逆進性というのは要するに、何というんですか、所得なり購入なりの金額が少ない人の負担と高額所得者の負担とが同じベースで行きますから、分母が大きい人は小さくなる、分母が小さい人は大きくなるという意味でおっしゃっているんだとするならば、それを逆進性と呼ぶかどうかは別といたしまして、計算上はそういうことになるということだろうと思います。
  144. 緒方靖夫

    ○緒方靖夫君 やはり、中小企業、それからまた普通の国民にとって、あるいは貧困層にとってやはり非常に厳しい。それは、私も改めて見ましたけれども、自民党の税調が出したこの中にも指摘されているわけですよね、逆進性があると。やはりそのことが中小企業にとっても非常に大きな問題になってくるわけで、やはり大臣としても、客観的にそうあるというだけじゃなくて、やはりそれが非常に大きな問題になるんだということについてはよく念頭に置いていただきたいと、そう思う次第です。  消費税は、消費者が逆進性をかぶる、そしてまた同時に、中小零細企業に見えないコスト、例えば納税事務負担を強いる税制でもあるというふうに思うんですね。現在の消費税制は、三千万以下の免税事業者や簡易課税選択事業者に対する納税事務が免除ないし軽減されるということになっております。施行される消費税、今度施行される消費税ですね、四月一日から、こういう中小企業特例を縮小する、そういうふうになってきます。  私は、これが、中小零細企業者に対する納税負担義務を考慮する必要がなくなったのかと、そういうことを意味するのかと思わず思ってしまうわけですけれども、そうなんですか、大臣。
  145. 菅義偉

    大臣政務官菅義偉君) 確かに今日までは三千万ということでありましたけれども、今度は一千万と。  ただ、これ消費税が定着する中で、やはり、消費者の人からの不満もやはり出てきておる中で今回このような制度を踏み切ったわけでありまして、私はまたこの簡易制度の見直しですか、これにつきましても同様のことが言えるというふうに思っています。  そういうことで、ただ、私どもといたしましては、こうして新たに課税事業者になる方につきましては、全国の商工会議所や商工会を通じて円滑に転換できるような最大限の努力をしていきたいと、こういうふうに思っています。
  146. 緒方靖夫

    ○緒方靖夫君 やっぱり、今この問題、非常にどこに行っても大きな問題があるんですよね。これを何とかしてほしい、これは大変だと、これじゃ廃業を考えなきゃいけないとか。そういう非常に大きな問題ですので、やはり中小企業を預かる経済産業大臣としては非常に重大な問題だと認識していただいて、この問題をどう取り組むのか。これはもう施行されるんだからしようがないと言うだけじゃなくて、どういう対策を打っていくのか、この点を私はよく考えていただきたいと思うんですね。  中小零細企業の納税事務負担増について言うと、例えば現行の簡易課税制度について適用対象である課税売上高二億円以下の中小業者、専任の記帳、経理の事務を行う従業員はほとんどいない。恐らく経営者本人とか家族、従業員でこれを賄う、そういう状態です。簡易課税制度の縮小、上限が五千万円ということになりますけれども、これは新たに多大な事務負担を課すことになる。  実は、これは日本商工会議所が二〇〇二年に表明した懸念でもあったわけですけれども、その点で経済産業省は財務省とどんな協議をされてきたのか、お尋ねいたします。
  147. 望月晴文

    政府参考人(望月晴文君) 今、政務官からもお話ございましたように、簡易課税事業者から新たに外れる方につきましては、適切な転嫁やあるいは円滑な税務申告ができるように、商工会、商工会議所などで、通じまして、その講習あるいは巡回指導あるいは個別の税務相談などなどができるように、全国の商工会、商工会議所等を通じて努力をしているところでございます。  そういったために、財務省とも所要の予算を確保しているところでございます。
  148. 緒方靖夫

    ○緒方靖夫君 要するに、まあPRに努めるということですか。しかし、決まったこととはいい、そしてまたこれから実施されるということとはいい、やはり中小業者にとってそれでいいのかということは本当に痛感する次第ですね。  今、商業を中心に中小零細事業者は総額表示の義務化の対応にてんやわんやですよ。これは新聞とかテレビでも今盛んにこのことが話題になっております。新たにアルバイトを雇って店を半日間閉めてシールやタグを張り替えるとか、あるいはレジプログラムの交換、もうそれだけでは済まなくて数億円掛けて新しい機材を買い込む。そんなことがあって、正に今新たな中小企業いじめとも言われている。  大臣はそういうことを聞かれていると思いますけれども、やはりこういう事態についてどうお考えか、大臣にお尋ねしたいと思います。
  149. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) 今度の消費税の総額表示方式については、議論の末、国会として決定したところでございますから、もちろんいろいろな御意見もあるわけでありますけれども、少なくとも国会として決定をいただき、そして間もなく実施をするわけでございますから、先ほど申し上げたように、政府そして経済産業省として中小企業対策を今、万全たる対策を取ろうとしている決意の下で、この制度が中小企業いじめであるということ、言葉を私としてはこの時点で使うことは避けなければいけない。決して中小企業いじめの制度ではないというふうに理解をしております。
  150. 緒方靖夫

    ○緒方靖夫君 まあ、中小企業いじめではないと。しかし、私は、多少なりとも業者の生の声を聞かれると、もうそのことは本当に切ない声として一杯あるわけですよね。例えば、免税事業者が課税事業者となって大打撃を被るという。  私も直接伺いましたけれども、例えば年間の売上げが一千万円強の建設業者、この人はこんなことを言っているんですね。材料仕入れに掛かる消費税は元請からもらったことがない、また工賃の消費税の、消費税は業界の習慣で請求できないから腹が立つ、これから一体どうしよう。あるいはお肉屋さん。二千万円の売上げで従業員の給料を支払うのがやっと、約百万円の消費税の納付を迫られる、赤字でも支払わなきゃならないので商売がいつまで続けられるか不安だ。こういう声がたくさんあるわけですよね。  こういう負担に耐えかねて廃業をする。そんなことがいろいろ進んでいくと、やはり中小零細業者に対する様々なしわ寄せになってくるわけですよね。こういうことを称して、彼らは中小企業いじめだと言っているわけですよ。  今、大臣も万全の対策を取っているとは言えなかった。万全の対策の決意で臨んでいると言われました。全然違うんですよ、万全の対策を取るのと、その決意で臨んでいるということは。やはりこういう声をしっかりと聞いていただいて、やはり中小業者を守る立場で、財務省ともやはりその点では大臣、体を張って戦うぐらいの、そういう立場でしっかりとやっていただきたいと思うわけです。  そういう点で、正に今改正された消費税の施行後、消費税を転嫁できない業者が増加する。このことが大変懸念されるわけですけれども、大臣はその点どう見通されていますか。
  151. 菅義偉

    大臣政務官菅義偉君) 私どもとしては、全国の商工会や商工会議所におきまして、これが適切に転換をできるような、そうした消費税対策マニュアルを作成をし、配布もし、全力で取り組んでいきたい、おるところでありますし、また消費者の方にもこれを御理解をいただけるような、そんな宣伝方法も考えております。  さらに、先ほど来、この対策についていろんな御批判がありましたけれども、例えばこの中小企業者がレジを替えた場合には損金算入できる減価償却資産の範囲を十万円から三十万円にする、あるいはIT投資促進税制なども含めて、私ども、これ財務省等を通じてやっていることも御理解をいただきたいと思います。
  152. 緒方靖夫

    ○緒方靖夫君 しかし、そういう税金の控除等々も、いずれにしても中小業者にとって新たな負担だということは変わらないわけですね。  ちょっと数字をお尋ねしておきたいと思うんですけれども、免税点の引下げについてですが、事業者の免税点制度の変更によって、改正前と改正後の免税及び課税事業者の数はどれだけ増減するんでしょうか。
  153. 望月晴文

    政府参考人(望月晴文君) お答えいたします。  今回の消費税制度の見直しによりまして、免税点が売上高三千万円以下から一千万円以下に引き下げられることによって新たに課税事業者となる事業者の数は、政府税調資料による試算によれば、百三十六万事業者というふうになっております。
  154. 緒方靖夫

    ○緒方靖夫君 それから、もう一つ数字を聞いておきたいと思います。消費税の滞納件数と金額はどうなっているのか、最新の数字で報告してください。
  155. 望月晴文

    政府参考人(望月晴文君) これは、私どもというよりは、国税庁の調査によりますと、平成十三年度末における消費税の滞納整理中のものの件数は百三十万八千件、額は六千百八十三億円、また平成十四年度末における消費税の滞納整理中のものの件数は百二十九万七千件、額は五千七百八十三億円となっておりまして、平成十三年度末から比べると若干の減少となっております。
  156. 緒方靖夫

    ○緒方靖夫君 消費税を滞納するという問題がよく議論されますけれども、その理由について、その原因について大臣はどのように考えられていますか。
  157. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) 消費税は、消費税負担者である最終消費者、それから各段階あるわけですけれども、納税義務者が納税手続をするという商売上の事務手続があるわけでございまして、それが今回の総額表示になる以前の数字を今お答えしたわけでありますけれども、その事務手続等々が非常に、何というんですか、納税手続に手間が掛かるということではないかというふうに考えられます。
  158. 緒方靖夫

    ○緒方靖夫君 手続の手間ということもあると思いますけれども、また同時に、あるいは主に資金繰りに苦しんでいるということが非常に大きいんじゃないかと思うんですね。そうすると、まあ現状でもそうです。そうすると、四月一日以降、これが一体どうなっていくのかと。  その改正された消費税法の下での本格的な納税というのは再来年から始まるわけですね。免税点の引下げ、それによって消費税の更なる滞納ということが増加するのかどうか、そんなことは予想されているのかどうか、それについてお伺いします。
  159. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) やってみなければ分かりません。
  160. 緒方靖夫

    ○緒方靖夫君 そのとおりで、物事はすべてそうなんですよね。しかし、役所として、また中小企業を預かる大臣として、それについて一定の見識というか見通しとか、そういうのを持つことはまた当然だと思うんですね。  物事は確かにやってみなきゃ分からない。また、プリンも食べてみなきゃ分からない、味はですね。そのとおりですよ。ですから、その点で、果たしてその点でどうお考えなのかということを伺っているわけです。
  161. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) やってみなければ分かりませんが、先ほどから副大臣、政務官、それから事務当局お答えしているように、今度の制度変更についての事業者それから最終負担者への最大限の御理解、制度変更についての広報活動、それから万が一にも事務機器等でコストが掛かる場合についてのいろいろな措置等を取っておりますので、これによって、金額的な面と事務をやるという手間の部分の負担と二つに分けますけれども、いずれにしても、それによってできるだけ御負担や混乱をお掛けしないように今最大限努力をしているところでございます。
  162. 緒方靖夫

    ○緒方靖夫君 やってみなきゃ分からないということはあるんですけれども、同時に、中小企業政策審議会、そこではどうなるかという議論が行われているわけですね。私、その資料を読みましたけれども、その中で、この問題についてどんな議論があったか御存じですか。
  163. 望月晴文

    政府参考人(望月晴文君) 大変恐縮でございますけれども、政策審議会の個別の議論については今手元に用意しておりません。
  164. 緒方靖夫

    ○緒方靖夫君 それでは、私の方から紹介しますけれども、別に一部というわけじゃないんですけれども、こういう幾つかの議論があったという中で、結局、三千万から一千万へと引き下げるというその点で、こういうことを中小企業審議会がそんなにやすやすと受け入れてしまっていいんですかと、そういう意見がありました。これは、中小企業に対する極めて大きな負担になるからという意見でそう述べているわけですね。  ですから、やってみなきゃ分からない、しかしこれが、どこから見ても、今だって大変なんだから、これがどれだけ大きな負担になるかということは火を見るよりも明らかだと思うわけですね。  その点で大臣にお伺いしたいんですけれども、確かにやってみなきゃ分からない。ならば、施行された後、実際にどんなことになっていくのか、どんな実態が進んでいるなどということについては当然調査していただけますね。
  165. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) やってみなきゃ分からないので、調査もやってみなきゃ分からない。
  166. 緒方靖夫

    ○緒方靖夫君 例えば、四月一日から始まって一年間たちます。そこには必ず何らかの変化が生まれます。その調査をしてほしいということを言っているわけです。
  167. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) 失礼しました。  制度変更後のことについては、我々として調査もやっていきたいと思っております。
  168. 緒方靖夫

    ○緒方靖夫君 大臣の方から調査をするという御答弁をいただきました。記帳、納税額の増大、社会保険料の事業主負担の増大、配偶者特別控除の廃止、住民税のアップ等々、それらが全部絡んで、やっぱり中小企業というのはいろんな形で大きな影響を持ってくるわけですね。  ですから、私は、その調査をして、またしかるべき把握した実態、これをしかるべき形で公開していただく。そして、この問題がどういうふうに推移していくのか。確かにやってみなきゃ分からないので、例えば一年後に大臣が引き続き大臣でおられたら、あるいはまたそのもっと後にもそういう議論を是非したいと思いますので、その公開ということも含めてお願いしておきたいと思います。
  169. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) 先ほど、中小企業庁長官から国税庁が調べるべきデータについてお答えしましたけれども、経済産業省並びに中小企業庁として、所管としてやるべき調査についてはきちっとやっていかなければならないと思っております。  御質問の中には、何か、ほかの役所のことについても全部調べろとかというようなことであれば、我々の仕事の範囲内について調査をさせていただきたいと思っております。
  170. 緒方靖夫

    ○緒方靖夫君 その点は御懸念なく。私が述べたのは、そういうことを総合して、いろんな問題があるんだということを述べたわけで、そういうことを含めて、他省庁の管轄に係ることを大臣にお願いしているわけじゃありませんので、そのことは御安心ください。  残された時間で商店街の振興についてお伺いしたいと思います。  大変身近な問題なんですけれども、地域の商店街で、これは言うまでもなく地域経済の中心であり、町の中心ということになります。お祭りもそうだし、町の美化もそうだし、防犯高齢者のコミュニケーションもそうだし、そういうことがたくさんあるわけですね。そういう中で、一方、商店街の中には大型店が出てくる、あるいはチェーン店もフランチャイズ店も出てくるという、そういうことがあるわけです。しかし、その中で商店会にこの大型店が入会拒否するという件が次から次へと現れている、そういう陳情を私、受けたんですよね。  これは大変深刻です。東京練馬区の調査では、チェーン店の支店の三六%が、あるいは世田谷区の調査ではチェーン店の四一%が会社の方針で商店会に入るなと、そうなっているんですよ。そして、私も聞き取って驚いたんだけれども、あるチェーン店の営業本部長は、商店会費が月五万円、六万円掛かる、そんなところに付き合っていられない、そういう理由で入らないというんですね。  私は、もちろん商店街自身が魅力的な自己アピールをもっともっとしていくということも大事だと思いますけれども、しかし、こういう拒否というのは、なかなか国としてどうするというのは難しいと思いますけれども、こういう現状があるということについては、大臣、どうお考えですか。
  171. 望月晴文

    政府参考人(望月晴文君) 先生おっしゃいましたように、たまに商店街の運営の中でそういう問題点を指摘する商店街もあることも事実でございます。私どもとしては、商店街というのは地域に根差した業態というか、そういうものでございますので、その地域の中で様々な営業活動をされる方が協調してやっていかれるということが基本であるというふうには思っております。  ただ、全体の運営は自治でございますので、私どもがとやかく申し上げる筋合いではないというふうに思っております。
  172. 緒方靖夫

    ○緒方靖夫君 たまにというのは余計だと思うんですがね。たまにじゃないという証拠に、例えば世田谷区では区議会が決議を上げて、大型店が進出したときには商店会に入るべきだということをわざわざ決議を上げているぐらい大きな問題になっているんですよ。だって、商店街のイルミネーションから電気代から二十四時間営業しているところには大変大きな貢献しているわけですよね。しかし、そこには一切負担しない。これはおかしいじゃないかということになるわけですね。これは当然ですよね。  それで、確かに国としてこの問題に介入する、どうこうするということは私は大変難しい問題だと思います。言われたとおりですよ。大変難しいと思います。性格からしてそうですよ。しかし、私はこういう問題をほっておくということはないと思うんですよね。何らかの形で、どういうことができるかということを少し問題点を交通整理する、これはできると思うんですが。
  173. 望月晴文

    政府参考人(望月晴文君) 先生おっしゃる交通整理というのがどういうものかあれでございますけれども、私どもは商店街の諸団体の皆様方とはできる限り頻繁に意見交換をしておりますし、本問題についての商店街の皆様方の御努力あるいは御苦労に対して常に耳を傾けていきたいというふうに思っているところでございます。
  174. 緒方靖夫

    ○緒方靖夫君 耳を傾けているということをお願いしているんじゃないんです。耳を傾けるということは最初の問題ですけれども、しかし、そういう中で、やはり何らかの事柄を考えなきゃいけないなということを是非発想してもらいたいということが私の問題提起なんですね。  私が調査したところ、商店街が、チェーン店とコンビニ店が加盟するように切実な願いを持っているというのは別にお金を出してほしいというだけじゃないんですよ。例えば防犯対策としても商店街の照明というのは不可欠ですよね、そのためにやっているわけですから。そういうことからしても、あるいはコミュニケーションをちゃんと作っていくという上からしても、自分たちはそびえている、あとはいいんだという、そういうことでは成り立たないわけですよ。ですから、そういう問題ですね。やはりほぼ二十四時間営業をしているところもある、集客力もある、そしてその照明を使う、そういう中で、やはり防犯安全のためにこれをどうしていくのか。特に不況の中、電気の、電気代の負担というのもなかなか大変なものですよね。  何といいますか、非常に細かい話になりますけれども、世田谷の三軒茶屋、そこでは、私調べましたけれども、二百ワットの街路灯が十基、三百ワットの街路灯が十一基、合計二十一基、区の助成は年に六万九千五百円、その三倍以上の額を商店街がお互いに負担しているという、そういう関係になるわけですよね。ですから、アーケードもそうですよ、そういう共同施設あるいは照明、そういうことを考えてもやはり私は、各自治体の助成制度で対応しているのが現状なわけですから、商店街の電気代の負担、そういったことを含めて、それからコミュニケーションを作っていくという点からしてもこの問題というのは避けて通れないと思うんですね。  そこで、大臣にお願いしたいと思うんですよ。やはりこの問題について、私は無理なお願いはいたしません。しかし、大臣が指示していただいて、やっぱりこういう問題について、ああやっぱり何らかのことをしなきゃいけないなと、法律に基づいてどういうことが可能なのか研究する。何かやってくれとお願いしているわけじゃない。まず研究するということで、やはりしかるべき研究をこの点は是非進めていただきたいと思うんですけれども、その点についてのお考えをお伺いいたします。
  175. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) 私は、帰り、いつも三軒茶屋の近く通るんですけれども、そういうことを含めて、商店街活性化という御観点からの御質問だと思いますが、人が集まらないから照明代とかそういうものもだんだん厳しくなっていくということだとするならば、商店街あるいはいわゆる中心市街地も含めてどうやって活性化をしていくか、これは日本全国共通の問題だろうと思います。  そのために、まず、先ほども申し上げましたが、地域の人たちが地域のことを一番分かっているわけですから、いい意味でも悪い意味でも分かっているわけですから、そこをどういうふうにしたらいいのかということをお知恵を出していただく。それに対して我々がいろんなメニューでもってお手伝いというかバックアップをさしていただくということだろうと思います。地域の知恵を最大限、実現可能なようにするために我々としても最大限の努力をしたいと思いますが、今、御質問の調査ということについては、調査ならば幾らでもいたしますので、いろいろと活性化のために我々も、これ大事な問題だと認識をしておりますので、いろいろと調査をしたいと思っております。
  176. 緒方靖夫

    ○緒方靖夫君 大事な答弁いただいたと思っております。  それで、私、お願いしたのは、調査もちろん大変有り難いと思います、是非お願いしたいと思いますけれども、研究ですね。どういう、交通整理が意味が分かんなかったんですが、長官は。交通整理、問題点の交通整理をして、どういうふうにしたら、何というか、問題が、商店街にとっても、そして全体にとっても、自治体にとっても解決していくのかという、これはもちろん各省庁にまたがる問題かもしれません。国土交通省もその点で、活性化のことでどうするかということはかなり力を入れていることはよく知っております。しかし、事商店街のことでこの当委員会で私こういう問題提起させていただいたという関係から、是非、大臣におかれましては、今地元の人の話を聞いて、そしてまた知恵もという御答弁がありましたけれども、是非、研究と調査をお願いしたいということを改めて要請したいと思います。
  177. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) 商店街が全国に一体何万か所あるのかよく分かりませんが、さっき言ったように、商店街活性化ということは非常に大事なことだろうと思います。一つの、何というんですか、地域にみんなが集まる場所というか、集まる場所というのは変ですね、人が寄ってきてお買物をしたり、その地域で家族で散歩をしたり、あるいはまた、私のところのある地域のように、逆に何もなくなっちゃったからそこをお店を少し残して公園みたいにしてそこに人を集める、いろんなやり方あるんだろうと思います。ですから、そういうものは調査をいたしまして、どういう実態があるのかということを踏まえた上で、その後、研究するなりなんなりということになるんだろうと思います。まず、調査はしたいと思います。
  178. 緒方靖夫

    ○緒方靖夫君 ありがとうございます。そしてまた、この議論、しばらく時間たってからまたやらせていただきたいと思います。  ありがとうございました。
  179. 谷川秀善

    ○委員長(谷川秀善君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後三時十七分散会