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2004-04-14 第159回国会 参議院 国際問題に関する調査会 6号 公式Web版

  1. 平成十六年四月十四日(水曜日)    午後一時開会     ─────────────   出席者は左のとおり。     会 長         関谷 勝嗣君     理 事                 愛知 治郎君                 山崎  力君                 岩本  司君                 高野 博師君                 緒方 靖夫君     委 員                 河本 英典君                 小林  温君                 椎名 一保君                 西銘順志郎君                 野上浩太郎君                 池口 修次君                 今泉  昭君                 小川 勝也君                 高橋 千秋君                 広野ただし君                 荒木 清寛君                 池田 幹幸君                 大田 昌秀君    事務局側        第一特別調査室        長        渋川 文隆君    政府参考人        外務大臣官房審        議官       篠田 研次君        外務大臣官房審        議官       奥田 紀宏君        外務大臣官房文        化交流部長    近藤 誠一君        経済産業省通商        政策局通商交渉        官        山本 俊一君        資源エネルギー        庁資源燃料部        長        細野 哲弘君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○国際問題に関する調査  (「新しい共存の時代における日本の役割」の  うち、イスラム世界日本の対応について)     ─────────────
  2. 関谷勝嗣

    ○会長(関谷勝嗣君) ただいまから国際問題に関する調査会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。  国際問題に関する調査のため、本日の調査会に外務大臣官房審議官篠田研次君、外務大臣官房審議官奥田紀宏君、外務大臣官房文化交流部長近藤誠一君、経済産業省通商政策局通商交渉官山本俊一君及び資源エネルギー庁資源燃料部長細野哲弘君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 関谷勝嗣

    ○会長(関谷勝嗣君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  4. 関谷勝嗣

    ○会長(関谷勝嗣君) 国際問題に関する調査を議題といたします。  本日は、本調査会の調査テーマであります「新しい共存の時代における日本の役割」のうち、イスラム世界日本の対応について、前回同様、午後二時ごろまでを目途に政府に対する質疑を行い、その後、午後三時ごろまでを目途に委員間の意見交換を行いたいと存じます。本調査会の成果を実り豊かなものといたしますため、忌憚のない御意見、御提言をお述べいただければ幸いに存じます。  それでは、まず政府に対する質疑を行います。  議事の進め方でございますが、あらかじめ質疑者を定めず、自由質疑方式により質疑応答を行います。  質疑を希望される方は、挙手の上、私の指名を待って発言を行っていただきたいと存じます。  できるだけ多くの委員の方々が質疑を行うことができますよう、委員の一回の発言時間は三分程度でお願いをいたします。  また、質疑及び答弁とも御発言は着席のままで結構でございます。  なお、理事会協議の結果ではございますが、まず大会派順に各会派一人一巡するよう指名いたしたいと存じますので、よろしくお願いをいたします。  それでは、早速質疑に入りたいと思います。山崎力君。
  5. 山崎力

    山崎力君 今度のイスラム問題、もう正にホットな問題でございまして、いろいろな角度から勉強しなければいけないと思うんですが、私個人の体験的なものからお話しして、主に外務省文化交流部長が担当になるかと思いますが、その辺のところでお話し願えればと思いますが。  実は私、若い、学生になるかならないかだと思いますが、世の中に宗教裁判所というものがあるということを聞きまして、何じゃこれは、中世の時代ではあるまいしと。イスラム社会に多いということなんですが、それで物知りが、これは必要なものなんだと。ああいう社会価値観の多様化している、宗教上の価値観の多様化しているところは同じ、同種の行為でも信仰する宗教裁判の形態が違ってくると。簡単に言えば、婚姻についても、キリスト教重婚はこれは違反ですけれども、イスラム教にとってはこれは、もちろん男性が一人、女性が四人までという、それは違反にならぬ。同じ行為でもそういうふうなことがあるんだと。これは一種の日本でいう家庭裁判所のようなものであるということを聞いて、おおというふうに思った記憶があるんですが、このことは、我々が戦後教育の中で教わってきた普遍の価値というもの、法治主義であるとか生命財産の尊重、もちろんそういったこともあるんですが、そういったものと同時に、平等といった中で、万人平等法の下の平等ではないということの、そういう社会もあり得るんだというこれは一つの例だと思うんですね。  そこで、一番戦後の中で我々からドロップしているものは、ある種宗教であると。そして、いわゆる戦後、もちろんこれは明治以降戦前からですが、西欧近代化の下に我々が教え込まれてきたと表現していいと思うんですが、まず生命財産生命が第一の価値であるというものを否定する価値観宗教といいますか、考え方があると。もちろん重大だけれども、命よりも大事なものがあるんだと。そういった、それが今現実の問題としてこの我々の西欧社会価値観に突き付けられているんではないかと。  もっとも、そのことを教えたのは日本人であるという、スーサイドアタックにしろ、そういった形にしろ、すべて日本人第二次世界大戦並びにテルアビブのロッド空港での赤軍派といいますか、そういった人たちの行動で触発したんだという、極めて我々にとって人ごとでない関係があることも認めた上ですが。  そこでお尋ねしたいのは、そういったイスラム社会アラブ社会と我が国日本、そしてその一番の現場におられる外務省職員、広く言えば国民に対して、そのことに対しての広い意味での教育ですね、教養を深める手段、いろいろな一連のあの報道もありますけれども、そのことについて何らかの対応を取らにゃいかぬのじゃないのかな、今のままではよろしくないといいますか、深まらぬのじゃないかと。  翻って考えると、我々は本当に、この中でいらっしゃるかどうか分かりませんが、キリスト教という西欧文明の根本規範になっている、いい意味でも悪い意味でもですが、その一神教の世界、価値観というもの、このことも本当に分かった上で付き合いをしているんだろうかという反省。それが極端といいますか、キリスト教の方が我々に近いことは間違いないんですが、その向こうに同じような考え方の価値観宗教があると。イスラム原理主義があると同時にキリスト教の原理主義もあるんだと言われれば、確かにそういった面は分かるわけですが、その辺、職員教育教養を深める部分と同時に、それを国民に対して、これは外務省責任ではないのかもしれません、これは文部省の方になるかもしれないけれども、これは宗教教育公教育でどうするかという大問題が別にございますけれども、その辺のところを含めてお考えをお示し願えればと思います。
  6. 近藤誠一

    政府参考人近藤誠一君) お答えをいたします。
  7. 関谷勝嗣

    ○会長(関谷勝嗣君) 近藤文化交流部長、指名をしてから御答弁を願います。
  8. 近藤誠一

    政府参考人近藤誠一君) 失礼いたしました。  山崎委員御指摘のとおり、この数年、とりわけ宗教の違い、宗教に基づく価値観の違いといったことが国際的にいろいろな紛争や誤解を招いているということはございます。  戦後日本は、どちらかといえば経済復興ということに専念をしてまいりましたが、やがて世界の大きなパワーとなって、これからの国際秩序国際的な正義に貢献をしていくという立場になったときに、これからは経済面での援助に加えて、そういう精神面での援助、あるいは日本的な多様な価値観を受け入れるという精神文化を広めていくということが必要であるというふうに感じております。  その一環として、やはり日本国民の方々にいろいろな宗教、いろいろな考え方があるということを一層分かっていただくと同時に、日本がこれまで長い歴史の中でいろいろな多様な文化、文明を吸収して、それを糧として発展をしてきた、そういう経験についても諸外国の方々に知っていただくという、そういう意味で、広い意味で文化交流という手段を通じてこの理解を深めるということをやっていくことが必要だろうと思います。  教育そのものは文部科学省の役割でございますが、いろいろな文化の交流によって双方にそういう意識を芽生えさせ、そして実体験としていろんな価値観があるということを分かってもらうということで、外務省としましては、今後、文化交流を一層進めていきたいと考えております。  最近、文明間対話ということがよく言われております。私どもとしましても、単に日本アラブの対話だけではなくて、キリスト教社会あるいは儒教社会、ヒンドゥ社会、そういった様々な文化、文明の方々の間の真摯な対話を進めていくということにも力を入れていきたいと思っております。
  9. 関谷勝嗣

    ○会長(関谷勝嗣君) ありがとうございました。  続きまして、広野ただし君。
  10. 広野ただし

    ○広野ただし君 会長、ありがとうございます。  私は、余り役所国会の場で余り質問をするという主義じゃなくて、国会議員同士でとか、識者、参考人も識者としてのというふうに考えておりますものですから、今日はちょっと省庁を離れていただきたいなと、こう思っております。  現在、人質拉致問題というのはあるんですが、そのことは別にしまして、いろんなことがアラブ社会イスラム社会で、二十一世紀はいろんな意味で文明の衝突、そういうことになっちゃいけないんだけれども、言わば火薬庫のようなところがあるんじゃないか。パレスチナ問題イスラエルパレスチナ問題のこと、そして先ほど山崎さんが言われた宗教の問題、そして、部族といいますか、部族国家的なものがこうなっているわけですから、いろいろといろんな事件中近東アラブ社会との、イスラム社会との間で起こってくる。そのことの中で、私は、危機管理体制というものはちゃんと作っておかなきゃいけないと、こういうふうに思っております。  石油危機のときに、角栄さんが石油三法というのを作りまして、石油についての緊急のときの措置、そしてまた備蓄の問題、国民生活にかかわる物資に関する割当て的なこと、そういうことも整備をして、しかしそれは石油危機が起こって初めてそれをやったんですが、事前にそういうものができておれば誠にそういうことにはなかなかならない。あのトイレットペーパー事件なんというのはもう非常に生々しいんですけれども、いろんなことが起こるわけですね。  こういうときに、海外におけるいろんな、邦人が拉致される、いろんな目に遭う、そしてまた生々しいところではペルー大使館事件というのがありました。そしてまた奥大使、また井ノ上参事官の問題もあります。いざ何かが起こったときの危機管理体制というのはどうあるべきなのか、そのときになってあたふたしておったんではなかなか大変だ。特にイスラム社会のように宗教と部族国家というか、そういうものとが入り交じったときの危機管理体制、そしてそのときのやはり情報というものは非常に大切なわけで、その情報収集が、これはもうふだんからそういうルートにしかるべく、それこそ機密費を使ってやっていませんと的確な情報が上がってこない。ですから、そういうものをちゃんと育成をしておかないと、それをまた育成しておくことに機密費を使うのが本来のものだろうと思うんですね。  ですから、そういう危機管理体制とまたその中における情報収集体制、そういうものについて、特にイスラム社会、これからますますいろんな問題が起こるんではないか、そういう観点からお話を、省庁と離れて、いただければと思います。
  11. 近藤誠一

    政府参考人近藤誠一君) 私の属しております文化交流部を離れて、一外務省員としてお答えをいたします。  委員御指摘のとおり、日本はこの特に五十年、六十年、国民の努力によって経済成長を遂げ、平和を達成してまいりました。しかしながら、世界、国際情勢というのはそれほど甘いものではない、平和が前提ではないということをもっと十分に国民の方々に分かっていただくということの必要性は日に日に痛感をしております。日ごろから最悪の場合に備えるということ、これはだれにとっても必要なことだろうと思っております。  そういう意味で、過去の苦い経験も踏まえまして、特にまたイギリスアメリカといった危機管理の言わば先進国と申しましょうか、そういった国々からもノウハウを学びながら、外務省の中で、あるいは政府の中で危機管理体制というのを着実に増してきた、強化してきたと言えると思います。  また、御指摘のとおり、情報収集というのはその備えのために非常に重要でございます。今度の外務省の機構改革でも情報部門を再編成をいたします。  そういったことで、できる限り与えられた法律的な枠の中で情報を収集し、それを国民の方々と共有をするということに力を入れていくということが今回の機構改革の一つの柱でございます。
  12. 関谷勝嗣

    ○会長(関谷勝嗣君) ありがとうございました。  続きまして、荒木清寛君。
  13. 荒木清寛

    荒木清寛君 私は、外務省経産省に一問ずつ聞きます。  まず外務省に聞きますが、河野イニシアチブによるイスラム研究会というのがありまして、平成十二年の十二月に取りあえずの成果というのを発表しています。その中では、「政策の試論」、試みの論の中で、「外務省におけるイスラム研究の拡充と政策への反映」をうたっています。その後のフォローアップがどうなっているかをお尋ねをいたします。  川口大臣もこの調査会で、大臣ベルでの議論を継続させていきたい意向であるとお答えになっております。国連の推計では、二〇五〇年には世界の人口の三分の一がイスラム教徒であるという推定もあるぐらいでありまして、政府においてイスラム研究会を継続、拡充あるいは強化する必要があると考えますが、いかがでしょうか。  次に、経済産業省に対しましては、今も先行の議員からございましたように、エネルギーの確保という点からは、この中東イスラムとの関係は非常に大事でございます。当調査会における参考人の意見としても、ある方は、中東イスラム諸国との人脈作りを積極的に行い、重要な情報を取りながら的確な政策展開を行い、先方の求めている外資導入政策に乗る形で、石油資源の開発や不足する基礎インフラの再整備、あるいは失業者をなくすための雇用創出、教育職業訓練協力を行っていくことが望まれると言っておられますし、また、別の意見としては、供給先の多角化を考えるとカスピ海周辺諸国へのアプローチがまだまだ弱い、あるいは日本石油企業同士の再編の促進や体力を付ける必要がある等との指摘もなされましたので、この点につきましてのエネルギー庁の見解をお聞かせ願います。
  14. 奥田紀宏

    政府参考人奥田紀宏君) それでは、今、荒木先生の方から御質問のあったもののうち、河野イニシアチブのフォローアップの関連からお話を申し上げたいと思います。  このイニシアチブは二〇〇一年に当時の河野外務大臣の湾岸諸国訪問の際に発表されたものですが、基本的にイスラム世界との文明対話の促進ということと、それから水資源、それから環境協力イスラム世界とするという話と、それから幅広い政策対話をするという、この三つ立てで始まりました。  このうち、イスラム世界との文明対話は、何回か実際のセミナー等行いまして、新聞等にも出ましたが、まず省内のイスラム研究会というものを一年に一、二回ずつ始めるようにいたしました。  それから、大きなものでは、イスラム世界との文明間対話セミナーの開催というのをやろうということで、これは一回目はおととしですが、おととしの春にバハレーンにおいてやりまして、二回目は昨年の秋、十月に行いました。それで、これについては、多くのイスラム諸国から人を集め、それから日本の方からは中東イスラム学会その他の識者を集めてセミナーをするということはできたわけですけれども、その話の内容がなかなかうまくまとまらない傾向があると。皆さん非常に大きなことを話をするので話がなかなかまとまりにくいということもありますけれども、取りあえず始めたということには意義がある。今後、これをどのようにしてうまく話をまとまる方向に持っていくかというのが一つの課題かというふうに思っております。  それから、政策対話の関係では、安全保障セミナーというようなことを、これは二〇〇一年とそれから去年でありますけれども、日本とGCCの間で安全保障に関するセミナーというものをそれぞれ、一回目は東京、二回目はカタールというところでやっております。その他、幅広い政策対話のところで、女性交流ということを始めております。  それから、水資源環境協力等につきましては、JICAのスキーム、講師派遣のスキーム等を利用いたしまして、我が国の専門家知識人等を湾岸諸国に送って、様々な講演、技術指導というようなことを今行っているところであります。
  15. 細野哲弘

    政府参考人細野哲弘君) お答え申し上げます。  まず、イスラム社会におけるいわゆる人脈、正しい情報を有用なときに確実に取るというような意味での人脈作りが大変重要であると、これは御指摘のとおりでございます。  これにつきましては、公式には外務省の方の中東調査会とか、あるいは我が省の関係でいいますと、中東協力センターあるいは中東経済研究所、それからジェトロと一緒になりましたけれども、アジア経済研究所というのがございまして、こういったところで人脈とかあるいは部族間の構成なんかも含めてかなりの蓄積を持っております。そういったものを最大限活用していろいろ話を進展させるということをやります。  ただ、それだけにとどまりませんで、先ほどの広野委員の御指摘にもございましたように、やはりもろもろの調査研究だけにとどまりませんで、やはり人が現地に行っていろんなことをすると、これは非常に重要なことでございます。  よく、自主開発の石油、ガスの開発が、これだけ国際化の進んだコモディティーとしての石油天然ガスの世界の中でどれほどの意味があるかということを時々問われることがございますけれども、実際自主開発というのは、現地に日本の関係者が行って、実際に投資をして、そこで作業を実際に共同で行うと。当然、その地方公共団体でありますとか部族でありますとか、場合によっては国家といろいろな関係を結ぶと。これはもう日常の問題でございまして、そういった地に足の着いたと申し上げますか、そういった関係作りも非常に重要なことだろうと思っておりまして、そういった中で、ある国においてはこういう構成だからこういうところがポイントだよとかいうようなことが徐々に分かり、かつそれが有効に使われるということを実際今最大限促進するようにやっておりますし、また今後ともやっていきたいと思っております。  それから、いわゆる化石燃料に依存する割合の高い中東諸国におきましても、御案内のようにそれだけで未来が完全に保障されるというわけではないものですから、いわゆる化石燃料を大切にしながら、かつ未来の自分たちの国づくりをどうするかということのコンテクストで、外資も使いながら一生懸命次の産業構造を考えていくというようなことを模索しておりますのは御指摘のとおりでございます。  これもジェトロその他の機関等々のいろんなモデル事業でありますとか研修事業なんかも通じまして、製造業とかなんかも含めまして、かなりそういった面でのサポートをすると。特に若年労働者のために雇用を確保するというのは非常に大きな課題になっておりますものですから、そういう意味で実際に関係者が雇用に就けるような働き場所を作るという意味でも非常に重要なきっかけを作るべく、関係機関が今協力をしているということでございます。  それから、中東の裏側といいますか、一つ山を越えたところにカスピ海の資源エネルギーのたくさんあるところがあるわけでございますが、ここにつきましては、一足飛びというわけにはいきませんですけれども、現在アゼルバイジャン等々、あるいはカザフスタン、こういったところで、日本の関係者も含めまして、これはメジャーも一緒になってやっておりますけれども、石油、ガスの開発に参画をしておりますし、またいろいろなパイプラインなんかのプロジェクトについても関係者がいろいろ参画をしながら、先ほど来御指摘のような、関係国との友好とともに必要な資源を確保するという努力をさせていただいております。  それから、最後におっしゃいました、日本企業がなかなか体力が乏しいということは御指摘のとおりでございます。本件につきましては、別の、特殊法人改革の一環でございますけれども、石油公団が改革をされまして新しい独立行政法人になると同時に、既存の公団が出資をしてきましたそういう意味での資産があるわけでございまして、この資産を最終的に処分をすることになっております。これは法律に定められた手続で来年の三月までに進めるべく今やっておるところでございますが、この中で、我が国においても、国はサポートはいたしますけれども、あくまでも民間のプレーヤーとしての立派な企業を作ることが重要だという観点から、資産処分の過程をうまく活用しながら、少しでも世界のマーケットにおいて伍していけるような強い体力の企業ができるように、資産処分の過程でしかるべきものを統合していくと、こういうプロセスをさせていただいております。もちろん、一足飛びに、エクソンモービルとかシェルのような強力なメジャーに一足飛びに行くわけではございませんけれども、そういった側面からも日本のプレーヤー作りに努力をさせていただいておるところでございます。
  16. 関谷勝嗣

    ○会長(関谷勝嗣君) ありがとうございました。  続きまして、緒方靖夫君。
  17. 緒方靖夫

    ○緒方靖夫君 日本共産党の緒方靖夫です。  最近のイラク情勢の展開の見方なんですけれども、スンニ派が反米と、それもいろいろあるので一概に言えないんですけれども、そういうことだけではなくて、フセイン打倒を一番歓迎した、またある意味ではアメリカの到来を歓迎したシーア派も今や反米になっているという、そういう特徴があると思うんですね。しかも、以前には全く考えられない状況ですけれども、シーア派とスンニ派がともに緩い形であっても連携する、あるいは連合を作る、あるいは戦闘を一緒に、対米戦闘を一緒にやるという、そういう特徴が今指摘されていると思います。ですから、イラク全体が反米ということが非常に強いムードになっていると。これが数か月間掛かって準備されてきたということも指摘されております。それに加えて、周辺国もそういった点では同じ形だと。ですから、政府国民の反米感情アメリカとの関係でどういう距離を取るのかということは非常に悩むという新しい状況が生まれていると思います。  そこでお聞きしたいのは、こういう情勢が今進行中なんですけれども、この事態が、こういう展開が改善される見通し、そういうことが想定されているのか、あるいはどういう状況をごらんになっているのかという、そのことを一点聞きたいと思います。  それから、二点目ですけれども、アラブ首長国連邦新聞にアル・バヤンという新聞があるんですね。これのたしか二月の十四日付けに、さらば日本の友よという、そういう論評が載りました。これはアラブの人たちは大変注目して、あの権威ある保守的な新聞がこんなことまで書くのかと。内容は、日本がかつてアジアに、諸国に戦争した、あるいは占領したという、そういう歴史を振り返りながら、自衛隊が派遣されている問題についてもそこで指摘し、長い伝統となってきた揺るぎない友好的な関係を持ってきたイスラム諸国と日本との関係が今や重大なものになっているということだと、そういう内容なんですね。  それで、こういう論評というのは大変珍しくて、まだまだないんですよ。実際、日本イスラムの関係というのは大変貯金がありまして、その取崩しはまだまだ行われていないと私は思っているんですよね。しかし、この論評が、この新聞にこういう論評が出るということは非常に私は重大な警告だと思っているんですけれども、そういう点についてそういう傾向が今出つつあることについてどうごらんになっているのか、これが第二点。  最後ですけれども、異なる文明間の対話ということがよく言われます。その対話ということは、つまりいろんな価値観が世界じゅうにあるわけですから、一方の価値観を他に押し付けないと、逆のことをまたその一方がしないという、そういうことだと思うんですね。ずっと歴史を振り返ってみますと、そういう関係というのはもちろん国連憲章にもある。そして、その後いろんな宣言が世界的に出されてきましたけれども、例えばバンドン十原則というのがあります。来年四月にちょうどその五十周年を迎えるんですけれども、私はこういう中身が正にそういうことを示しているのかなと思うんですね。  先ほど、いろんな形で対話のイニシアチブを取られているという話を伺いました。これは非常に大事だと思うんですけれども、そういう中で、何といいますか、そういう対話の基本を、つまり主権の尊重、民族自決権等々、これを古いと言う人もいますけれども、私はやはり今なお国家間の関係を律する非常に大事な原則だと思いますけれども、こういうことを具体的に述べたバンドン十原則、今インドネシアと南アフリカ政府が共同してその準備に当たっていますけれども、こういうイニシアチブに対して日本政府はどういう対応を、立場を取られるのか、そのことを伺っておきたいと思います。  以上です。
  18. 奥田紀宏

    政府参考人奥田紀宏君) ただいまの御質問のうち最初の二つについて、私の方からできる限りお答えしたいと思います。  一つは、直接、今、イラク情勢でありますけれども、これが今後どうなるのか、改善するのかというようなことですが、今この時点でいつまでにどのようなことになるのかということを私の方から申し上げることはできないんだと思います。これは、米国大統領も認めているように、去年の四月ないしは五月以来、今非常に厳しい状況であるということは、これは事実であります。  それから、御指摘のとおり、これまでスンニ派がイラク・フセイン大統領の政権を支えてきたのであるから元々反米であって、シーア派はどちらかといえば、これまで虐げられた人々であるから、そのアメリカによるサダム・フセイン政権の排除というものを歓迎した人であるのにもかかわらず、今や反米になっているという御指摘がありましたけれども、これも一般的にはそういうふうに見える状況もありますけれども、他方で、シーア派がすべていわゆる今問題になっている過激派のムクタダ・サドル師のグループと全く同じ立場を取っているかどうかというのは、まだ少し見てみなきゃ分からない。それはシーア派の中もいろいろな考え方の人がいるということはあります。  他方で、我々はいつも考えておかなければならないのは、イラクに限らず、いわゆる中近東の、何といいますか、一般の民衆レベルにおいて、最近いわゆる、特にパレスチナ問題等のアメリカ中東政策というものに対する反発というものは一般的に大変高くなっているということは事実でありまして、そういう背景の上に最近のイラク情勢がありますから、そういう意味でアメリカに対する感情というものがスンニ、シーア両方で悪くなっているというのはそうかもしれません。  あと、一つ言えば、北方にクルド人の多数いる地域というのがありますけれども、そこの地域におけるその反米感情というものはそれほどまだ出てきてはいないと。まだと言うとこれから出てくるような言い方で恐縮ですけれども、今のところ、そこは見られていないので、そういう意味ではイラク全体が反米かと言うと、地域地域で多少のやはり違いがあるということになろうかと思います。  それから、アル・バヤンに出てきた、私はその記事そのものを承知しているわけではありませんけれども、一般に今回の自衛隊の派遣については、アラブの友人からも、これは気を付けないといけないと。これまでの日本の、日本がやったことがないことをやるわけで、これまでの日本に対するアラブの非常に温かい友好的な気持ちを傷付ける可能性があるので注意すべきだということを、日本を日ごろ非難しない、今も非難していない友人からも忠告として聞くというようなことがあります。  したがいまして、我々も今回のこの派遣ということについては、外務省としても、そういう忠告等に十分配慮した形でやっていかなければならないということで準備をしてきたわけであります。まだ自衛隊の活動も、入ってまだわずかしか活動を開始しておりませんし、最近のこの状況なものですから、まだこれだけの成果だということをはっきりとお示しする時期ではないのですけれども、我々が準備したことがきちっとできれば、それなりの理解が得られるものだと我々は信じて、この派遣について取り組んでいるところであります。  以上です。
  19. 近藤誠一

    政府参考人近藤誠一君) 最後の対話について、一言お答えをいたします。  委員御指摘のとおり、対話というのはあくまで同じレベルに立って、相手の立場に立ちながら理解を深めるということでございますし、日本という国は、あるいは日本人はそういったことにこれまでずっとたけている、したがって、そういう文明間の対話という場を設定するにはふさわしい国であり民族であるというふうに私は確信をしております。  そういった特徴を生かして、今後、長い時間は掛かるかもしれませんが、世界じゅうのいろいろな文明を代表する方々が真摯な対話をするような場を作っていきたいと。そのためには、御指摘のようなバンドン十原則の五十周年、ダボス・シンポジウム等々、いろいろな機会がございます。そういう機会を活用しながら、私どもの考え方を進めていきたいと思っております。  それから、一点、アラブとの友好関係の貯金という御指摘がございました。私も全く賛成でございまして、貯金がまだあると思います。  私の部では、この貯金を更に増やそうということで、いろいろな文化面での対中東協力を今深めております。これは、博物館の補修の援助あるいはスポーツ交流、テレビ映画の「おしん」ですね、「おしん」を提供する。そういった形で、日本がいかに戦後、伝統と文化を維持しながら近代化を進めてきたか、そういったことを是非中東の方々にも見習っていただくということで、これは押し付けではなく、私どものやったこと、経験をお示しをするという形で努力をしてきておりまして、それなりの評価がなされているというふうに考えております。
  20. 関谷勝嗣

    ○会長(関谷勝嗣君) ありがとうございます。  続きまして、大田昌秀君。
  21. 大田昌秀

    ○大田昌秀君 社民党の大田でございます。  簡単な質問を外務省に二点ばかりお願いいたします。それから、経済産業省には一点だけ、ごく簡単な質問をお願いいたします。  まず、外務省、今もお話ございましたけれども、イスラム世界の研究者たちの論文を読んでおりますと、今回の自衛隊の派遣がそのイスラム世界の日本に対する見方というのを変えるんじゃないかと、あるいは変えたのではないかという懸念が示されておりますけれども、この点について率直にどう認識をしておられるのか。それから、もし変わったとすれば、それを今後、今ちょっとお話がございましたけれども、どのような形で是正していかれるのか。つまり、元の友好関係に戻していかれるのかというのが一点ですね。それから、あと一点は、湾岸・中東地域にASEAN地域フォーラムみたいなのを作れるかどうか、その可能性についてどのようにお考えなのかということを外務省にお願いいたします。  それから、経済産業省には、以前にこの調査会におきまして田勢通商産業局担当審議官が、中東湾岸産油国は石油依存型の産業構造を転換したいと強い希望を持っていると、そして外国からの投資を要望しているということをおっしゃっていましたけれども、中東諸国から我が国に対して投資をこれまで要望されてきたかどうか。来たとすれば、どういう分野で、どの程度の投資を求めておられるのか、お聞かせいただけたら有り難いと思います。
  22. 奥田紀宏

    政府参考人奥田紀宏君) ただいまの御質問ですけれども、まず、イスラム世界研究者のレベルでも、自衛隊の恐らく派遣ということがあって日本に対する見方が変わっている、悪い方向に変わっているという認識があるが、それをどのような形で是正をするかということだと思いますけれども、確かに先ほども申し上げましたように、イスラム世界研究者のみならず恐らくジャーナリズムの世界、それからいわゆる大衆のレベルで、アメリカに対する、アメリカといいますか、アメリカの今の特にパレスチナ問題等の政策に対するその反感というものから、一般的にその反米感情というものが高まっているということがありまして、それとの関連で、日本自衛隊の派遣ということがやはりアメリカと一緒に見られるということが、そういう意見に、すなわち日本に対するこれまでの見方が悪い方向に変わるという動きにつながっている可能性があると思います。  しかしながら、これらは非常にある意味で抽象的な理論構成といいますか、抽象的な考えで、日本に対する見方が悪くなるのではないかというふうに御心配をいただいているということで、それはそれで私どももきちっと、抽象的な物の考え方も重要ですから、考えていかなければなりませんけれども、やはりこれは、今後具体的に、自衛隊も含めて日本の国が、ないしは日本国民がまずイラクの安定、復興ということ、それから中東地域全体の安定と建設といったことにどのように加わって参加していくかということをやはり現実に見てもらうことで日本に対する評価をきちっとしてもらうということなんだろうというふうに思っております。  したがって、繰り返しになりますけれども、余り抽象的な議論だけで日本のことが見られないような、現場における努力ということをやはり我々としてはやっていくんだろうというふうに思います。  それから、第二番目の湾岸地域の何らかのフォーラムというものが考えられないかということでありますけれども、今、直近の政策問題としてこういったことを考えているということはまずございませんが、しかしながら、先ほどちょっと触れましたように、例の河野イニシアチブの中の政策対話の、三つの柱のうちの一つが政策対話でありますけれども、この政策対話の中で、日本は、GCCの安全保障専門家との間で日本・GCC安全保障セミナーというものを何回かやっております。したがって、例えばこれが今アジアの方でやっているARFのようなものにすぐつながるとは思いませんけれども、多少のその芽は出掛かっているのかなという気がいたしますし、それから、ただいま、去年から外務省も一つのプロモーターとしてやっております事業の中に日本アラブ対話というのがありますけれども、その日本アラブ対話、いわゆる基本的には民間の間の対話ということになっておりますけれども、その中で、日本アラブの間の経済面、文化面を含めた協力の在り方というものを議論を始めております。こういったものが、あるいはひょっとするとアラブ地域日本との間の将来のフォーラムにつながるということはあると思います。  しかしながら、今のこの現時点で、いわゆるそういう地域フォーラムというものを考えているということはございません。
  23. 山本俊一

    政府参考人(山本俊一君) 大田委員の御指摘のとおり、産油国においては、やはり過度にやっぱり石油に依存した経済であるということで、それから脱却を図りたいということで、日本からの投資を求めているということは事実でございます。  ここ二、三年、やっぱり日本の経済が悪かったこともあって、なかなか投資自身というのは非常に難しいということもありまして、今産油国の方から言ってきているのは、ある意味では、投資だけではなくて、中小企業技術移転であるとか、人材交流、特に人的訓練ですね、そういったものをやってくれという要望が多くなってきておりまして、我々の方も、単にこれまで中東産油国との関係、石油を通じた付き合いだけではなくて、いろんな意味で、しかも双方向でやっぱり付き合いをしていかなきゃいけないというふうに思っております。  したがいまして、単に日本が向こうに投資するということではなくて、向こうの産油国の方から、例えば日本中小企業は非常にいい技術を持っていると、ただ、資金もなければ海外に出すだけの人もいないということであれば、日本企業に対してお金を出して、中東産油国の方から資金を提供してもらって、日本中小企業が向こうにお手伝いに行くということも可能じゃないかというような話を、地道な話を今始めたところでございます。
  24. 関谷勝嗣

    ○会長(関谷勝嗣君) ありがとうございます。  以上で各会派一人一巡いたしましたので、これから自由質疑に入ります。
  25. 小林温

    ○小林温君 イラクの人質事件もあって、我々のこの調査会で議論してきた中身が正しかったのかどうかということも問われているんだろうというふうに思いますが、そんな中で、一つは、この調査会で、今イラクに目が行っているわけですが、アフガンのときから議論をしてまいりました。そしてイラクがあって、その間、中東和平へのプロセスというのは行ったり来たり、いろんな変化があるわけですが、例えばそれに加えて、イラクのああいう状況を見てイランも今変化を見せているようなという現実もあるわけで、この三年間に中東あるいはイスラム諸国の全体、鳥瞰図として見た場合に、日本外交戦略的な観点から考えた場合に、何か大きな変更を迫られる部分というのがあるか。つまりそれは、その中東の中でこの三年間の間にどういう国が重要性を増して、日本として更に深い関係を築くべきかという、こういう視点があれば是非教えていただきたいというのが一つ。  それから、これもこの調査会の中で議論されたことですが、やっぱり長期的な観点で外交関係の醸成を図っていくという意味においてODAというのは重要だろうというふうに思うわけですが、イラクの復興支援にはある程度の金額がもう既に計上されておりますし、その中でODAも使われていくわけですが、そのイラクの復興支援を例えば後押しするような、地域中東地域全体に対するODAの在り方、あるいはその戦略の必要性というようなものについてどういうふうにお考えか。ODA大綱では戦略性ということをこの前の改定の中で盛り込まれたわけで、そういう地域についてどういうふうにお考えかということ。  それから、先ほど経産省さんの方から経済関係のお話もあったわけですが、例えば石油関連、それから投資をいかに誘導するか、それから雇用の創出で御努力をいただいているというところ、その辺のところですね、具体的にどういう産業あるいは分野においてこういう将来的な経済関係の芽が出そうな部分があって、そういう点について政府としてどういうお取組をされているかということ。  三点、お聞かせをいただければというふうに思います。
  26. 奥田紀宏

    政府参考人奥田紀宏君) それでは、最初の二つの質問についてできるだけお答えしたいと思います。  最初の、この三年間の中東の動きを見て、これまでのやり方でいいのか、今後動かすべき点はないのか、注意すべき点はないのかということでありますけれども、私は多々あるんだろうというふうに思います。もちろん、多々あるといっても、例えば湾岸、サウジを含む湾岸諸国のやはり安定性というもの、それとの友好関係、伝統的な友好関係を維持していくというようなことは、これは基本的に変わらないんだろうと思いますけれども、今おっしゃった、イラクはちょっと今この時点でなかなか政策論議をしにくいわけですけれども、例えばイランでありますとかアフガニスタンでありますとか、それからパレスチナイスラエル中東和平の問題というようなことを見ていきますと、やはりこの三年間で、今まで以上に我が国が、単に中東地域における各国の政策観察者ということではなくて、やはり実態的にも自分の問題としてこの地域で積極的なかかわりを持っていくことがどうしても必要になってきつつあるのではないかという感じがいたしております。  そういう観点から、恐らく重要なのは、一つはもちろん中東和平の話ですが、他方で、やはりとかくいろいろ問題があると言われているイランとの関係、非常に重要だと思います。これについては、イランは最近、核開発疑惑についてIAEAでできるだけの説明をしようという努力はしておりますけれども、これはまだ必ずしも完全に行われているわけではない。したがって、そういうイランの動きを促進しながら、日本としてイランとの関係を更に進めて、この国を国際社会の枠の中にきちっとはめていくということが求められているわけで、そのために私は日本が今まで以上にもっとやることがあると思いますし、それから中東和平の問題でありますけれども、これももちろんアメリカがきちっとこれまで以上に関与していくことが重要ですし、そのことは私どもは以前からアメリカにも申し上げているところでありますけれども、それだけではなくて、やはり日本パレスチナ支援のみならず、例えば信頼醸成のための様々な措置等に絡んでいくということが現地からも求められておりますし、我々としてもそれをやっているということを中東の人たちに理解してもらう、見てもらうということがやはり中東における外交で必要だと思います。  そういう意味で、やはり周辺の傍観者から、一般的に言えば周辺の傍観者から、やはり中東におけるいろいろな政策にこちらから進んで関与し、自国の、すなわち日本の利益になるようにできるだけそれを動かしていく努力をすべきだということがこの三年間でより強まってきたのではないかという気がいたします。  それから、ODAの話でございます。  私、中東局でありますので、ではありますけれども、その立場を離れて申し上げれば、イラクの復興援助、かなり巨大な額をコミットいたしました。無償、円借合わせて五十億ドルという額をコミットしております。これを後押しするような中東におけるODA政策というものを考えなくていいのかということでありますけれども、ODA自体は、これODAだけで考えられないんだろうというふうに思うんですね。やはり私が今申し上げたような、より日本政策というものをやはり現地でやっていくために、やっていくためにもその役に立つようなそういうODAの使い方ということが、今の先生が御指摘になったと私の理解で思うんですけれども、イラクに対する今回の復興支援を後押しするようなそういうODAにつながるんだと思います。  この観点では、やはり中東和平で我々、額は結構なことをやってきたと思いますけれども、それを今後どのような使い方をしていくかということ、特に我々もこの時代にODAが今後なかなか増えにくいということを前提にいたしますと、今までのパレスチナの関係のODAの使い方でいいのかどうかということも考えながら、より積極的に日本の顔の見えるようなやり方を考えていくべきであろうというふうに思いますし、それから、イランとの関係でも、これまでもやっておりますけれども、これもやはり日本のあの地域イランにおける存在感が増すような、そういうODAをやはり考えていくべきなんだろうというふうに思います。  取りあえず、以上です。
  27. 近藤誠一

    政府参考人近藤誠一君) 一言補足をさせていただきます。  対中東外交戦略の一部として、私は、今後文化面での協力を強めていきたいと思っております。橋を造り、あるいは病院を建てることも重要ですが、貴重な遺産、文化遺産博物館の補修、それのメンテナンスといったことに協力をするということは、自国の文化に誇りを持つ中東の人々にとって大変うれしいことであると思っております。  それからもう一つは、具体例は、例えばアテネ・オリンピックに向けて選手を日本に招待をし、あるいは機材を供与して彼らを応援するということをもうやっております。御記憶のとおり、ベルリン・オリンピックで前畑選手が金メダルを取った、あれが戦後の苦しい日本人にどれだけ元気付ける要素になったかと考えますと、是非イラクの選手にアテネで旗を揚げていただきたい、それに協力をしたいということで、わずかでございますが、いろいろな形で支援をしております。  そういう意味で、イラクの国の再建に精神面で協力をするということを強めていきたいと思っております。
  28. 山本俊一

    政府参考人(山本俊一君) 中東との関係においてどういった分野で協力が可能か、やっていけるのかという御質問だったと思います。  それで、一つは、これから有望な分野としては、一つはやっぱり石油の外延ということで石化であるとかガスであるとか、そういったものはあろうかと思います。  それから、中東に関してはやっぱり人口が非常に増大しておりまして、都市問題、非常に出てきております。環境絡みの問題についてやはり相当できるのではないかというふうに思っています。こういった環境絡みのところになりますと、日本中小企業がかなりいい技術を持っておりますので、中小企業とマッチングするという意味では、官の役割としては、中東に今ジャパン・デスクという形で幾つかの国に日本人を派遣して、日本企業とマッチングをするというようなことなぞをやっております。  それから、新たな分野としても、中東は今観光に物すごく力を入れておりまして、観光産業は特にサービス業ですから、地元の雇用にも役立つという形で、観光絡みの協力ということができないだろうかというようなことなぞを考えております。
  29. 関谷勝嗣

    ○会長(関谷勝嗣君) ありがとうございました。
  30. 池口修次

    ○池口修次君 外務省に多分お答えいただけるというふうに思いますが、この調査会の中で私がイラクの大使に、テロの原因は何かということなり、若しくはテロをなくすためにどうすればいいのかということをお聞きしたときに、かなり強い反応がありまして、大使は、テロリズムとレジスタンスの違いを説明したいということで、私が思っていた以上に強い反応があったというふうに思っております。  多分、大使が言わんとしたのは、やっぱりテロリズムとレジスタンスを明確に分けてもらいたいということを言わんとしたのかなというふうに私はそのとき感じたわけで、我々も、我々というか、私だけかもしれませんけれども、テロという概念について、必ずしもシリアとか例えばイラクだとかいうところの人たちとは違う意味で場合によっては使う可能性もあるかなというふうに思っているんですが、外務省としては、テロリズムとレジスタンス、この概念をどういうふうにとらえているのかというのをお聞きしたいというふうに思います。
  31. 奥田紀宏

    政府参考人奥田紀宏君) いや、この質問についてはちょっと、お答えしますとなかなか言いにくいことがございます。と申しますのは、テロに関しては国連の会議でいろいろな議論が行われていまして、それに関して各国内で関係の省庁も巻き込んだいろんな議論をしながらそういう会議に参加しているということがあるものですから、テロとレジスタンスの関係にどうだこうだということを言うには、本当にやっている人でないと政府としての見解はなかなか言えないのであります。  それで、あとはしたがって個人的な話としてお聞きいただきたいんですけれども、テロとそれからレジスタンスが違うというのは、特にレジスタンス側に立っていると、自分たちのことをレジスタンス側に立っていると思う人たちからすれば、これはもう非常に神聖な違いであって、それを一緒くたにするのはけしからぬという反応が出てくるのは、これは反応としてはすごくよく分かるんです。  したがって、そのイラクの大使ですか……
  32. 池口修次

    ○池口修次君 シリア大使です。
  33. 奥田紀宏

    政府参考人奥田紀宏君) シリアですか。シリアテロ支援国とか呼ばれることもあるものですから、したがって、シリアの場合は、すごくそういう被害者としての感情もあって非常に強い反応が出るのはすごくよく分かるんですが、他方で、単にテロリストがやることと、それからいわゆるレジスタンスの人がやることのうち、一般のいわゆる非戦闘員に対して不意打ちを掛けて、それで、自爆によると自爆でないとを問わず、ないしは自分が死ぬと死なないとに限らず、いわゆる不意打ちの形でいわゆる非戦闘員、民間人を無差別に殺すということについては、これはレジスタンスの闘士であろうとテロリストであろうとすると。しておるわけですね、基本的に。しておるわけです。  したがって、これを、同じことをしているにもかかわらず、目的といいますか、目的で分けるということなんでしょうけれども、そこのところは主観に関するところもあるので、私は個人的にはなかなか難しいというか微妙、済みません、微妙な問題なものですので、お答えにならなくて恐縮なんですが、微妙な問題だろうなと。したがって、だからこそ、このお話は省内の中でもかなり専門的に、過去の議論も踏まえながらいろんな索引を作ったりなんかしてやっている話で、済みません、私にはよく分かりません。失礼しました。
  34. 池口修次

    ○池口修次君 いやいや、結構です。
  35. 関谷勝嗣

    ○会長(関谷勝嗣君) どうもありがとうございました。  予定の二時の時刻が参りましたので、政府に対する質疑はこの程度といたします。  政府参考人の方々は御退席いただいて結構でございます。大変ありがとうございました。  それでは、これから委員間の意見交換を行います。  議事の進め方でございますが、あらかじめ発言者を定めず、自由討議方式により意見交換を行います。  発言を希望される方は、挙手の上、私の指名を待って発言を行っていただきたいと存じます。  できるだけ多くの委員の方々が発言できますよう、委員の一回の発言時間は五分程度でお願いをいたします。  また、御発言はすべて着席のままで結構でございます。  なお、理事会協議の結果でございますが、まず大会派順に各会派一人一巡するよう指名いたしたいと存じますので、よろしくお願いをいたします。  それでは、愛知治郎君。
  36. 愛知治郎

    愛知治郎君 自由民主党愛知治郎でございます。  私自身、この国際問題に関する調査会でいろんなテーマを取り上げていただいて、そして今まで知らなかったことを随分、参考人の方も大勢いらっしゃいましたし、いろんな議論がございました。知らなかったことも随分学ばせていただいたという思いをいたしております。  このイスラム世界のことに関してなんですけれども、私自身が行ったこともないということもございまして、是非行ってもう一度調べたいなというか勉強したいなというふうに思っていたんですが、一連の昨今のああいう事件、人質という事件がございましたけれども、なるほど、政府が取り組んでいるときに、私自身行ってみたい、もちろん貢献もしたいという思いは分かるんですが、政府が一致団結をしてこういう問題に当たらなければいけない、国が協力をしなくちゃいけないときに、まあ迷惑を掛けるわけにはいかないんだなと。そういった国際問題に対する対応の仕方というのもこれから検討しなくてはいけないですし、国としてもそれを学んでいかなければならないんだなということを私自身も改めて学ばせていただきました。  また、この調査会も回を重ね、会長の御尽力と、また委員各位の皆様も御協力いただいて、本当に意義のある調査ができたと思います。委員の先生方もまじめに参加をしていただいて議論をしていただいたということに改めて感謝を申し上げますとともに、その、何というんですか、まじめさというか、ひたむきさというか、これは世界的にもやはり日本人日本国として戦略的に考えていくべきだろうと私自身は考えております。  といいますのも、今回このイスラム世界のことをいろいろ検証をして学んでいかなければならない、それから交流を深めていかなければならない、日本人のことも伝えていかなければならないということがございましたけれども、やはり日本人の良さ、日本国の良さ、勤勉であったりまじめであったり誠実であったり、何よりもいい人日本人であるというのを、これは戦略的に、これはイスラム社会だけではなくて世界じゅうに対して、戦略的にいい人日本人、いい国日本というものを戦略的に作っていかなければならない、戦略を練っていかなければならないんではないか。私は、この点ではプラスの評価として戦略的にそういう政策を、国づくりをしていくべきだというふうに考えております。  そして、特に日本がやってきたこと、大戦ということもございますけれども、今宗教的な問題もいろいろ取りざたされて、ここでも議論になりましたが、イスラム教キリスト教のような関係であるとか、過去、大戦において日本は一つの道を歩んで、帝国主義というのがばっこしてきて、それに対抗するための力をという戦略を一時期取ったんですが、力で対抗したときに戦争で負けたという結果もございます。  ですから、改めて、先ほどのいい人日本人じゃないですけれども、世界に対して日本のあるべき役割というのをしっかりと構築していかなければならないと。そして、いい人だけではなくて、もちろんしたたかに外交を考えていかなければならないというふうに考えておりますので、これからも、しばらくはなかなか、学びながら、試しながら、失敗もあるかと思うんですが、今後、先何十年というスパン日本地位を確立していくべきだというふうに考えます。  ありがとうございました。
  37. 関谷勝嗣

    ○会長(関谷勝嗣君) 次に、岩本司君。
  38. 岩本司

    岩本司君 民主党新緑風会岩本司でございます。  イスラム世界日本の対応でございますが、私はイスラム諸国の国民の皆様方の心が少しずつ我が国日本から離れていっているような、そういう感じがいたします。  イスラム社会の中で難民の方々を多く出している国々もあるわけでございますけれども、そういう本当に困っている、難民となってしまった困っている方々に、ただお金をぽんと投げるだけじゃなくて、日本の、日本人の心を私は届ける、そのサポートを私ども、また外務省がしていくべきだというふうに思います。  例えば日本の国内の小学校中学校子供たちも、あの戦争テレビを見て、かわいそうだ、どうにかしたいという子供たちも、また民間の方もたくさんいらっしゃるわけですから、ああいう戦争、私たちが布団の中で寝ている間にも、あの画面を通じて、子供たちが布団もなくてお母さんのそばで寄り添って震えながら寒い夜を過ごしている画面を通じて、国民の皆さんが、日本国民の皆さんが見ているわけですから、どうにかしてやりたいという、そういう国民はたくさんいらっしゃいますから、そういう民間の方々のその真心を届けるべきだと思います。  例えば毛布にしてもいろんなものにしても、千羽鶴かも分かりません、どこどこ小学校から千羽鶴とか。しかし、皆様御承知のとおり、一部の地域の方々にそれをお渡ししたら、そこでまたもめたり問題が起こったりするわけでありますので、それは我々がもう調査しておりますから、ちゃんとした数をそろえて、今回はこの難民キャンプとか、次回はこの難民キャンプとかいうような形でそれを、真心を送り届けるべきだと思います。  議論の中には、現地でそういうものを調達した方が安いとか、運搬する費用の方が高いという意見があるんですけれども、そういう問題じゃないんですよ。そういう運搬費はやっぱり日本政府が払うとか、ちゃんと。しかも、世界の国民の目に見えるような形で、大きな船で、日本政府として国民の心を、真心を届けると、そういうことをすべきだと思います。  また、イランアメリカの関係でございます。  これは、このイランアメリカの仲介をできる国は日本しかないというふうに考えております。  イランはシーア派が大多数占めておりますし、もちろんイラクの国内もシーア派の方が多いわけでございますけれども、日本イスラム諸国の方のために何ができるのか、また日米同盟のために何ができるのか。私は、このイランアメリカの仲介に日本が率先して国際社会の中で実行に移していくべきだというふうに思います。これはその後に必ず国益につながります。国益ありきではございません。その後に国益が付いてくるわけです。  もちろん、イラン天然ガスの埋蔵量世界で第二位、イラクは原油の埋蔵量第二位でございます。日本の、エネルギー資源がないこの国としても重要な国々でございます。しかし、国益ありきではなくて、それが、日本が真心を届け、また敵対しているような、仲が悪いような国々との間に日本が入ると、これは世界の中で日本しかできないと思います。  ですから、中東アジア政策も、イランとの関係強化と、そういう日米同盟の中でのアメリカイランの仲介役の方にスタンスを重く置いて進めていくべきではないかと思います。  以上でございます。
  39. 関谷勝嗣

    ○会長(関谷勝嗣君) 続きまして、荒木清寛君。
  40. 荒木清寛

    荒木清寛君 私は、まずイスラム諸国における対日理解の促進につきまして、三点が大変重要であると思いますので、述べさせていただきます。  第一は、対話インフラを整備をしておくこと。  具体的には、日本の基幹図書のアラビア語への計画的翻訳であります。イスラム圏では出版事情が大変悪く、日本に関する出版点数も数えるほどしかないということでございました。そうであれば、基本的な日本書物ですとか映像ソフトも含めて翻訳をしまして、現地の大学研究機関図書館等に贈ることが非常に有益であると考えます。  第二には、我が国国内にイスラム文明を継続的に研究する機関を設置をすることであります。  欧米諸国には戦略的かつ総合的にイスラム研究を行うための機関がありますが、日本にもそうした研究をしているところはあるにせよ、なかなか戦略的、総合的な研究の推進には至っていないと思います。そうした意味では、是非こうした機関を設置すべきであります。  三番目には、文明間の対話を長期的に進めるために、この計画を策定し、またこれに即応する研究費を確保するということであります。  我が国の場合には、どうも掛け声倒れに終わるといいますか、大臣が替わるとそれで終わりというようなことも多々ありまして、やはり戦略的、長期的な対応をするためにもこうしたことが必要であると考えます。  いずれにしましても、二〇五〇年にはイスラム教徒が世界の人口の三分の一になるという、これは推計でしょうけれども、国連の推計もあるぐらいでありますので、今イスラム諸国における対日理解の促進を実施しておきませんと、将来に禍根を残すことになると考えます。  次に、調査会の議論を含めまして、中東諸国への開発支援の在り方につきまして、やはり三点にまとめて述べたいと思います。  第一に、雇用促進に対する支援が大変重要であると考えます。  例えば、アフガニスタンでのDDR、武装解除と再雇用支援等に見られますように、元軍人職業の機会を与えるということが非常に重要であります。また、サウジアラビア等では若年失業者が増大をしているということも承知をしておりまして、日本として職業訓練目的とした技術協力にも力を入れるべきではないでしょうか。  第二には、女性の自立支援であります。  地域によって、このイスラムの中東地域によって女性の立場は異なるようでありますけれども、例えばアフガニスタンでは女性の識字率は二〇%であります。女性が教育を受けにくい、女性を教えるのは女性の先生でなければいけない、あるいは女医しか女性の患者を診ることができないといった宗教的な制約がありますので、なかなか女性が自立できないという障害がございます。そこで日本としても、NGOあるいは国際機関とも協力をしまして、女性への自立支援強力に推進すべきであると考えます。  三番目には、特にアフガンにつきましての地雷除去と義足の支援でございます。  地雷の除去支援については、日本は主要な活動を行っております。そしてもう一つ重要なことは、義足の製造技術の支援であります。現状では、義足は圧倒的に不足をしていると承知をしておりますし、特に、子供は身体の成長に応じて数年で交換をしなければいけないということがございます。そこで、是非現地に義足工場を設置をする、あるいは義足の製造等についての技術支援を今後進める必要があると考えます。そうしたことが本当に当面の現地の人々に喜ばれる支援ではないかと考えます。  以上、二つの課題につきまして見解を申し述べました。  終わります。
  41. 関谷勝嗣

    ○会長(関谷勝嗣君) 続きまして、緒方靖夫君。
  42. 緒方靖夫

    ○緒方靖夫君 私の方からは四点、意見あるいは提言的なものを述べたいと思うんです。  第一点は、イスラムとの関係、異なる文明間の対話を促進するという問題です。  私自身、この間サウジアラビアを始めとするイスラム諸国を訪問しましたし、それから、それが縁で、ちょうど昨年十月に行われました、マレーシアですけれども、OIC、イスラム諸国会議機構の首脳会議にもゲストとして参加する機会がありました。そういう中で、非常にイスラムとの関係、これは大事だということを痛感しました。彼らに言わせても、誤解と偏見があるということを非常に強調します。同時に、この間の情勢の発展で自分たちに対する関心が高まっていると、そのことを歓迎するという両面があるわけですけれども、そういう中で対話の機会を増やしていく、これは政府ベル始めいろいろあると思います。  この間、政府ベルで言うとイスラムとバチカンとの会合が行われましたし、あるいは西地中海の五プラス五の首脳会議、これはフランススペインなどとチュニジアアルジェリアとか、そういう国々ですけれども、それが行われました。それから、ブラジル大統領のルーラ氏が呼び掛けているカトリックイスラムの首脳会議が年内に開かれるという、そういう状況があって、やはりこの分野、非常に大事だと思うんですね。したがって、各分野で、各レベルでそれを進めると。  とりわけ私は、国民の信任を得ている国会議員がこの分野でどういう役割を果たすかということが問われていると思います。ですから、私はここで会長始めお願いしたいんですけれども、やはり国会議員の間で、こういうイニシアチブをどう取れるかということについては是非研究する必要があると思います。  二番目に、東アジアとの関係の重要性をイスラムの観点で見直してみるということがあると思うんです。  これは、東アジアというのはイスラム人口の四割を占めております。言うまでもなく、パキスタンは最大のイスラム国家、それから、パキスタンもある、マレーシアもブルネイもある。同時に、仏教国と言われているタイでも七、八%がイスラム人口、あるいはカンボジアでも十何%がイスラム人口という、ちょっと視点を変えるとそういう見方ができるわけですね。彼らも皆、イスラムとどう国内で付き合うのか、ずっと平和的に存在してきたイスラムが、今のいろんな国際的余波を受けて非常に過激化するということを大変警戒しているわけですね。ですから、そういうこともよく見る必要がある。フィリピンももちろんそうです。あるいは、インドだってイスラム人口は一億五千万あるわけですから、これはパキスタンよりもはるかに大きな人口を抱えているわけでね。ですから、こういうふうに考えていくと、改めてASEAN、東アジアのそれぞれの国々の安定、そういう点からもイスラムは非常に大事になってくると思います。その点で、TAC、東南アジア友好協力条約中国インドが調印し、日本もそういうふうになったということは非常に大事だと思います。ですから、そういう立場を生かしていくということも含めて、東アジアでの、中東ばかりでなく東アジアでのそういう関係、これをどう生かすかということが大事だと思います。  三つ目。パレスチナイスラエル和平のために可能な力を尽くすということですね。これは日本がまだできる非常に大事な分野だと思います。パレスチナ側の無差別テロの中止と、それからイスラエル側の植民化とか、あるいは分離壁を造るとか、そういったことを中止し、そういう壁をやはり元に戻していくということも大事だし、根本的には二つの国家平和的な共存、このことが問われていると思います。この点では日本外交が最近後退していると、客観的に見て後退しているということがよく現地では指摘されていると思います。その訳はいろいろあると思いますけれども、やはりそういう中で、ここでも国会議員として何ができるかということが問われるだろうと思います。  四つ目に、今日の世界の見方なんですけれども、一つの価値観で統一されるものではなくて、やっぱり多様な国々、そして多様性を認めた関係を作っていくということが非常に大事だと思います。その点でいえば、その関係の規範というのはやはり国連憲章だと思いますし、そしてそれを具体化している様々な条約があります。先ほど述べたTACもその一つだと思います。あるいは、先ほどちょっと外務省質問いたしましたバンドン十原則の宣言、これもやはり、四十九年前に採択されたものですけれども、やはりそれも大事な原則になってくると思います。ですから、こういう、世界をどう見るかということもこれから非常に大事な議論になってくると思いますし、そういう議論をやはり私たちの間でも、またほかのいろんな国々の国会議員との間でも議論をしていくということ、このことも大事だと思います。  以上四点述べましたけれども、最後に、ちょっと感想的な話ですけれども、やはりこの間やってきたイスラムと東アジア経済、このテーマの設定は非常に適切だったと、非常に良かったということ、このことを改めて強調したいと思いますし、その点で会長の御尽力、それからまた大変いい参考人を呼んでいただき、またいい資料をいつも作ってくださった委員部と調査部の仕事に対して感謝したいと思いますし、また同時に、調査会が、これは本当に参議院として非常に大事な調査会だとつくづく思うわけですけれども、私たち全体として、自分が属しているのに変なこと言うかもしれませんけれども、本当に協力し合っていい仕事をしたということを、自分たちで自分たちを褒める、変な話ですけれども、そういうことをあえて述べておきたいと思います。  以上です。
  43. 関谷勝嗣

    ○会長(関谷勝嗣君) 続きまして、大田昌秀君。
  44. 大田昌秀

    大田昌秀君 私は、自分の意見を申し上げるというよりか、感想を申し上げたいと思います。  まず最初に申し上げたいことは、今も会長の御尽力に対して感謝の言葉がありましたけれども、私自身もそれを非常に感じておりまして、つまり、この調査会に出て自分がいかに無知であったかということについて思い知らされたという感じを非常に強く持っております。とりわけ、イスラム世界に対しては本当に何も知らなかったなということを痛感しているところでございますが、ただ、最近のこのイスラム世界との共存、ともに生きていくという問題を考える場合に非常に気になることがあります。  それは、外国のことというよりか、我々の日本国内の問題でありまして、例えば、つい昨日今日の問題として、人質になっている人たちの家族に対する嫌がらせをするという、こういうありようというのは私なんかにはもう非常に悲しい、胸が痛む問題でございまして、どうして日本人というのはこういうことをやるのかなと、日本の一体何が間違っていたのかなということを考えさせられるわけなんですが、これは広げていきますと、実は、余り自分たちのことを言いたくないんですが、例えば日本安全保障を考えると、平和安全を守るといいながら、軍事基地はある特定の地域に、弱いところに押し付ける形で安全保障を議論するというような、そういう問題とつながっているのではないかというふうに考えさせられるわけなんですね。  例えば、ついせんだって私は、イラク特措法のところで外務大臣総理大臣にお伺いしたことは、日本の二人の外交官だけのことが問題にされていて、イラクの運転手のことについては一言も触れないのはおかしいじゃないかということを申し上げたわけなんですが、そういう殺される側の立場というものをもう少しきちっと見る必要があるのではないかと。  先ほどテロとレジスタンスの問題について質問したときに、無差別に罪もない人たちを殺すということが言われておりましたけれども、今イラクの人たちが、どれだけ罪のない幼い子供たちが殺されているかということについて余り議論が起こってこない。とりわけこの政治の場でそういう問題が議論されていない。そういう中で、共存の問題とか共生、ともに生きていくという問題が議論される場合に、一体我々はどういうことをしているんだろうかということを考えざるを得ないわけなんですね。  ですから、例えば一例申し上げますと、前にもこれ申し上げたことがありますが、去る沖縄戦のときに米軍は、沖縄には、あの小さな島に非戦闘員がどれくらいいるというのを前もってつかんでいまして、そして三十二万人くらい民間人がいるということを予想して、そのうちの三分の一くらいは何としても救いたいということで、十万人分の食料品、それから薬品、それから衣服、これをわざわざ船に積んで、そしてサンフランシスコから持ってきて、沖縄では、鉄砲は持っているけれども一切その銃を撃つのではなくて、ひたすらに非戦闘員を危険な戦場から少しでも安全な場所へ移すという、非戦闘員の世話を見る人たちがピーク時に五千人もいたわけですよ。  ですから、今回のイラク戦争についてアメリカはそういうことを考えなかったのかなという、それがまず私は不思議でしようがないわけなんですが、つまり、戦争するにしても、そういった非戦闘員を殺さないという原則に立ってやるべきだと。  この種の問題、まあ話が飛びますが、この種の問題を考える場合に非常に大事なことは我々が歴史から学ぶという問題でございますが、前にこちらの方に来てイラクの問題についていろいろとお話しくださった板垣先生が、日本外交の足軸がきちっとしていないと、もっと自分たちの立場から物を見るべきだということをおっしゃっていて、先ほどの非戦闘員を殺害するという問題と関連して、日本人はホロコーストと九・一一で世界が変わったということばかり言っているけれども、広島、長崎の場合は一体どうなっているのかと、そのことも忘れているんじゃないかと。つまり、無差別に非戦闘員を殺害するという、そういう問題を抜きにして共存の問題とかということが考えられるかという問題ですね。  つまり、我々の内部にある、本当に傷付いている人たちに対する思いというんですか、その気持ちを抜きにして共存の社会とかあるいは共生の社会は作れないのじゃないかということをこのところつくづく感じるわけです。とりわけ、先ほど申し上げましたように、本当に思い掛けない、子供たちがイラクの人々のためを思って行って必死になってやっている、それが人質になっている、その家族に対して嫌がらせをするような、そういった国民性というのはどういうふうに直せるんだろうかということを私は考えざるを得ないわけですが、感想としてそういう感じを持っております。  以上でございます。
  45. 関谷勝嗣

    ○会長(関谷勝嗣君) 以上で各会派一人一巡いたしましたので、これより自由に発言を行っていただきたいと思いますが、どなたかいらっしゃいますか。
  46. 椎名一保

    ○椎名一保君 ありがとうございます。自由民主党の椎名一保でございます。  私も、浅学ではございますけれども、感想を述べさせていただきたいと思います。  初めに、会長始め調査会委員の皆様方には本当に感謝申し上げる次第でございます。  このイスラムの問題というのは、国際社会というよりも、人類が本当にきちっと対峙して、対面していかなければならない問題であると常々私も思っておりました。先ほど荒木先生のお話、二〇五〇年に推計だけれども世界の人口の三〇%をイスラム人口が占めるんではないかというお話がございましたけれども、アメリカのある政治学者の推計では、二〇二五年にはもう三〇%を超えるんではないかと。北アフリカモロッコからインドネシアフィリピンまで、残念ながらその貧困地帯で人口爆発が、爆発的な人口増が起きていると。十五歳から二十四歳までの若年年齢層がその国の人口比率の二〇%を超えると好戦国家になると言われていると。ですから、ほとんどが、国境紛争もさることながら、同じ宗教の中でもその地区で紛争が起きているという、これは大変な問題だと思っておりました。  サダム・フセインの件につきましては、これはシーア派とスンニ派との争いというよりも、滅びてみれば、検証されたことはスンニ派にとってもシーア派にとってもやはり独裁者であったんではないかと。それをアメリカが追放した、滅ぼしたわけですけれども、そうすると、本来はイスラムの中核国家が誕生して、オスマン・トルコが二十世紀の初めにイギリスに滅ぼされて以来、その中核国家イスラム社会にはないわけでございますけれども、本来は中核国家が登場して穏健なイスラム社会を作っていくということが本来の姿ではないかと思うんですけれども、そこにイスラエルパレスチナ問題という非常に根深い問題があると。  そして、もう一つは、世界の石油資源の八〇%が中東にあると。それによって明らかになったことは、本来冷戦が終わって国連が、もっともっと安全保障理事会が機能しなければならないと私は思うんですけれども、そこに利害関係が明らかに存在して国連の安全保障理事会が機能していないと、しなかったということがやはり今回の紛争の一番根底にある問題ではないかと思うんです。やはり日本戦後六十年近く平和を守って、世界で、そして経済の繁栄をした国家として一つPRできる、働く場所があるとすれば、やはり国連を一刻も早く正常化できるような形のために日本が努力をしていくということが大切なことではないかと思います。  ですから、今回の件で日本が何よりも取り組まなければならないのは、この間アナンさんが来られて、その演説の中にもあったように国連改革、現実的にはやはりイスラム社会ときちっと対面していくためには、国際社会が国連をきちっとさせてこの解決に当たっていくということが大切ではないかと私は思う次第でございます。  ありがとうございました。
  47. 関谷勝嗣

    ○会長(関谷勝嗣君) 他にございませんか。
  48. 野上浩太郎

    野上浩太郎君 自由民主党野上浩太郎でございます。  最後でございますので、私も若干の感想と意見を申し述べさせていただきたいというふうに思います。  本当にこの調査会を通じまして、このイスラムの問題につきましても、これはもう回を重ねれば重ねるほどこのイスラムについての理解、自分の理解というものがいかに浅いかということを痛感をいたしました。そういう意味では、こういうテーマ設定していただいた会長始め委員部、調査部の皆様方には本当に心から感謝を申し上げたいというふうに思います。  この調査会を通じて私もかねてから思っておった思いを更に強くしたものが一つございまして、一つは、そういうイスラエルに対する個人知識のレベルという、こういうレベルとは全く違うものでございますけれども、日本にとって情報というものがいかに重要なものであるかということを改めて思いました。日本は当然軍事力で生きていかないわけでございまして、こういう日本にとって情報というものはやはり国家生存の支えであるというふうに思いますし、最強のこれは安全保障の一つであるというふうに思います。  例えば先進国で、アメリカではCIAがあり、イギリスにはMI6があり、例えばイスラエルにモサドがあると、こういう情報機関があるわけでございます。日本には、例えば外務省防衛庁警察内閣情報調査室公安調査庁等々、そういう情報を扱う機関があるわけでございますけれども、やはり全体的に見てこの情報の収集、分析というものは大変に低いレベルにあるのではないかなというふうに思いまして、やはり情報の収集をして的確な分析をしていくと。これは新たな機関の設置等々も含めて、いろいろな取組もされておりますけれども、こういう部分をしっかりと強化していくことがこれからの日本にとって大変重要だという思いを一つ持ちました。  それともう一つは、やはりエネルギー安全保障の観点でございますが、中東依存度が今、石油日本は八八%、九割に達しようとしておると。一方で、中国石油に対する需要量が二〇二〇年には今の二・七倍以上になってくるだろうと、三倍近くになってくるだろうというふうに言われております中で、日本エネルギー安全保障をどういうふうに制度として確保していくかと、これも大変重要な課題だというふうに思っております。  供給先の多角化ということで、新しいエネルギーの開発ですとか、あるいはカスピ海ですとかロシアとか、中東以外への地域への多角化ということも重要でございますし、戦略的にそのためにODAを使っていくとか、開発援助も、量的な限りがある中で、やはり技術協力とか人づくり、こういう地道な部分と、いわゆる中小企業とかこういう部分に技術供与をすると、こういうのが湾岸諸国では非常に期待が高いわけでございますので、こういうものを組み合わせた中で戦略を立てていくと。そういう総合的な戦略的な取組を立てて推進していくということも重要だなということを痛感をいたしました。  以上です。
  49. 関谷勝嗣

    ○会長(関谷勝嗣君) ありがとうございました。
  50. 山崎力

    山崎力君 ちょっと時間があるようですので、私からも意見を述べさせていただきたいと思いますが、若干皆様方と私個人との感覚が違いまして、分析の部分もあろうかと思うんですが、今の現時点で我々が一番感じなければいけない、これだけのトラブルの一つの要因となっているイスラム教社会というところの最大のネックといいますか、我々にとってネックは何かといえば、いわゆるセプテンバーイレブンの攻撃から始まったのが一番、まあいろいろ問題があったにしろ、そこのところから世界的に注目を浴びたわけですけれども、そこのところで彼らテロリスト、テロリズムはこれは絶対許せないと世界じゅうの国家が言っているわけです。ところが、イスラム社会自体が、彼らテロリストを絶対に排除しなければ世界の中で我々イスラム社会が今後共存していけないのだと、西欧社会、ほかの国の社会と共存していけないのだという確固たる表明あるいは行動が期待できるかと。そこに私は一番の問題があるというふうに思っております。  あのときにヨルダンの一般大衆が狂喜乱舞した報道ヨルダン政府が懸命になって広まらないように抑えた。しかもほかの、それがヨルダン一国ではなくてほかのいろいろな国にあった。イスラム社会が西欧文明、今の世界、グローバルスタンダードになっているアメリカを中心とした西欧文明、世界経済、そういったものに対して我々が疎外されているということが基本にあるのは明らかですし、そしてそれが、そういったものを支えるのが彼らの伝統的な部族制であり家父長制であり、法治国家的な近代国家でない、そういったものにある。  それに対して、いわゆるキリスト教原理主義かどうか、適当かしれない、私には分かりませんが、アメリカがそれに対して、そのような体制の国家とは共存できない、国家とか社会とは共存できない、よって戦争でもって彼らと対峙するんだという、基本的にはもう明らかな利害関係、利害関係というよりも気持ちのうちでの対立軸を持った衝突が今行われているんだというふうに私は考えるわけです。  その間に立って、共生だ、共存だ、日本のできる役割はあるはずだと。それはあるかもしれません。しかし、それを大上段に振りかぶって彼らの間に入っていくということは、国連の問題一つを取ってみても、アメリカが、もうやめた、新たなモンロー主義だ、みんな、イラク国民も引けと言っている、国際社会も引けと言っている、だから私たち軍隊を引きましょう、あと反対していた人たちがやってください、その代わりテロがそこから起きたら容赦しませんよと。そこに原因があったらそのことを間接的な国家に対しては我々は容赦しない対応を取ると言われたときに、国連はどう対応できるでしょうか。フランスドイツロシアで、アメリカと同じような制度軍隊を派遣して、イラクの民衆の期待にこたえた統治議会なり、そういった政体を私は打ち上げれるとは思えない。もういかにアメリカがわがままであり勝手であったとしても、アメリカの顔を立てながら、アメリカ協力を得るようにしながら、いい意味での誘導をするのが精一杯であると。私は、これは日本だけでなくて国際社会全体がそうだというふうに思っております。  それで、もう一点そこで付け加えるならば、もっと私は長い目で深刻なのは、あのセプテンバーイレブンの、これは前にも言ったかもしれませんが、テロリストたちがペンタゴンとかアメリカ議会に突入したのならば私はある種理解できるものがあります。ところが、彼らがねらったのはワールド・トレード・センターなんです。世界貿易の中心なんです。民間の施設なんです。そして、彼らがやろうとしている、ねらったことを、壊そうとしていたとすれば、これは象徴されるのは、今のグローバル経済、要するに金融を中心とした、物を生産しない、そういった経済システムイスラムの社会価値観として乗ってこれない。彼らの金融というのは、利子というものが近代資本主義基本である、時は金なりという、利子という概念を排除するところにイスラムの教えの特徴があると聞いております。そういったもので、物も作らない、金の支配で、それで世界経済を動かし、世界を支配しようとする、そういう価値観、我々も知らず知らずのうちにそこに巻き込まれている価値観イスラム原理主義の人たちが反感を持ったとしたら、それをどう説得するんでしょうか。  その犠牲者で、一番弱いところにある子供や女性たちが被害を受けているというのも分かります。しかし、我々日本人として一番教訓としなければいけないのは、我々のやったことはやったこととして、アメリカが広島と長崎原爆を落とし、あるいは、それだけでない、ドイツにおいてはドレスデンの大空襲をして一般民衆を根こそぎ殺すジェノサイド爆撃をしながら、そのことが、我々が先に手を出したという下に戦後国際社会ドイツ日本敵国条項にほうり込まれたまんまだと。そういったままの国際連合国際社会に対して我々はどういう気持ちでそういった歴史的な背景でそれぞれの陣営に対して仲立ち、仲裁ができるのかと。そこの理論構成ないし自分たちの覚悟がよほどのものでなければならないと思う。  ということを考えて、私はその辺の議論を、納得する考え方を知らない、あるいは聞いていない、不勉強なので聞いていないかもしれませんが、そういった話がはっきりしない以上、できるだけ我々はできる範囲で静かに、最低限と言っては言い過ぎで、できる範囲の中での自分たちの、言葉が悪くなりますが、分をわきまえた上での最大限の協力というものを国際社会にしていく程度が限界、現時点では限界ではないかと。  これは、イスラムのこの問題が一番そこのところを、我々の分かったようで、以心伝心、日本国民だけ分かったようなところだけでそういう議論をしているということが限界であるということを今回のイスラム問題の勉強というのは教えてくれたんではないかなというふうに思っております。
  51. 関谷勝嗣

    ○会長(関谷勝嗣君) 他に御意見ございましょうか。  それでは、本日の調査はこの程度といたしたいと思います。  委員の皆様方には、貴重な御意見をいただきまして誠にありがとうございました。  本調査会は、設置以来、「新しい共存の時代における日本の役割」をテーマとして三年間議論を行ってまいりました。  グローバル化が進む国際社会にあって、新しい共存の時代に向けた我が国の果たすべき役割は、今後ますます高まってくるものと存じます。東アジア経済の現状と展望、イスラム世界日本の対応などについての本日までの熱心かつ積極的な議論を基にいたしまして、理事の皆様方と協議の上、最終報告書案を取りまとめていきたいと考えております。  これまでの調査会における委員の皆様の御協力に改めまして深く感謝を申し上げます。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時四十六分散会