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2004-02-04 第159回国会 参議院 予算委員会 3号 公式Web版

  1. 平成十六年二月四日(水曜日)    午前九時開会     ─────────────    委員の異動  二月三日     辞任         補欠選任      辻  泰弘君     森 ゆうこ君  二月四日     辞任         補欠選任      若林 正俊君     大島 慶久君      高野 博師君     森本 晃司君      井上 美代君     八田ひろ子君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         片山虎之助君     理 事                 尾辻 秀久君                 小林  温君                 伊達 忠一君                 林  芳正君                 朝日 俊弘君                 高橋 千秋君                 山根 隆治君                 渡辺 孝男君                 大門実紀史君     委 員                 愛知 治郎君                 有馬 朗人君                 扇  千景君                 木村  仁君                 岸  宏一君                 山東 昭子君                 清水嘉与子君                 田中 直紀君                 武見 敬三君                 段本 幸男君                 中川 義雄君                 仲道 俊哉君                 保坂 三蔵君                 舛添 要一君                 森田 次夫君                 山崎  力君                 小川 勝也君                 小川 敏夫君                 大塚 耕平君                 岡崎トミ子君                 榛葉賀津也君                 中島 章夫君                 信田 邦雄君                 樋口 俊一君                 平野 達男君                 森 ゆうこ君                 風間  昶君                 高野 博師君                 森本 晃司君                 山本 香苗君                 紙  智子君                 八田ひろ子君                 林  紀子君                 福島 瑞穂君                 島袋 宗康君    国務大臣        内閣総理大臣   小泉純一郎君        総務大臣     麻生 太郎君        法務大臣     野沢 太三君        外務大臣     川口 順子君        財務大臣     谷垣 禎一君        文部科学大臣   河村 建夫君        厚生労働大臣   坂口  力君        農林水産大臣   亀井 善之君        経済産業大臣   中川 昭一君        国土交通大臣   石原 伸晃君        環境大臣     小池百合子君        国務大臣        (内閣官房長官)        (内閣府特命担        当大臣(男女共        同参画))    福田 康夫君        国務大臣        (国家公安委員        会委員長)        (内閣府特命担        当大臣(青少年        育成及び少子化        対策、食品安全        ))       小野 清子君        国務大臣        (防衛庁長官)  石破  茂君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(沖縄及        び北方対策、個        人情報保護、科        学技術政策))  茂木 敏充君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(金融、        経済財政政策)        )        竹中 平蔵君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(規制改        革、産業再生機        構))      金子 一義君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(防災)        )        井上 喜一君    内閣官房副長官        内閣官房副長官  山崎 正昭君    副大臣        内閣府副大臣   伊藤 達也君        外務副大臣    阿部 正俊君        財務副大臣    石井 啓一君        文部科学副大臣  原田 義昭君        農林水産副大臣  市川 一朗君        国土交通副大臣  佐藤 泰三君        環境副大臣    加藤 修一君    大臣政務官        内閣府大臣政務        官        森元 恒雄君        防衛庁長官政務        官        中島 啓雄君        総務大臣政務官  世耕 弘成君        法務大臣政務官  中野  清君        財務大臣政務官  山下 英利君        文部科学大臣政        務官       馳   浩君        農林水産大臣政        務官       福本 潤一君        経済産業大臣政        務官       江田 康幸君        国土交通大臣政        務官       鶴保 庸介君        環境大臣政務官  砂田 圭佑君    政府特別補佐人        内閣法制局長官  秋山  收君    事務局側        常任委員会専門        員        吉田 成宣君    政府参考人        地方分権改革推        進会議事務局長  荒木 慶司君        警察庁生活安全        局長       伊藤 哲朗君        防衛施設庁施設        部長       戸田 量弘君        総務省自治行政        局選挙部長    高部 正男君        外務省中東アフ        リカ局長     堂道 秀明君        財務省国際局長  渡辺 博史君        文部科学省初等        中等教育局長   近藤 信司君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○平成十五年度一般会計補正予算(第1号)(内  閣提出、衆議院送付) ○平成十五年度特別会計補正予算(特第1号)(  内閣提出、衆議院送付) ○平成十五年度政府関係機関補正予算(機第1号  )(内閣提出、衆議院送付)     ─────────────
  2. 片山虎之助

    ○委員長(片山虎之助君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  平成十五年度補正予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。  本日の総括質疑方式による質疑の後、一般質疑を七十分行うこととし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会四十五分、日本共産党十五分、社会民主党・護憲連合五分、無所属の会五分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。     ─────────────
  3. 片山虎之助

    ○委員長(片山虎之助君) 平成十五年度一般会計補正予算(第1号)、平成十五年度特別会計補正予算(特第1号)、平成十五年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して議題とし、昨日に引き続き、質疑を行います。小川敏夫君。
  4. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 民主党・新緑風会の小川敏夫でございます。  今、外交、防衛等様々な点につきまして難問が山積しておりますが、内政問題につきまして国民の声を聞いてみますと、やはり年金を何とかしてほしいという声が大変強く聞こえてまいります。  それで、年金のことについてお尋ねしますが、まず基本的な状況ですが、厚生労働大臣にお尋ねしますが、国民年金の保険料未納者、これは今どのような状況になっていますでしょうか。
  5. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) 国民年金の未納者など全体でざっくり言えば約九百万人。その中で払えない人と払わない人があるわけですね。払えない人、これは学生さんも含めてでございますけれども、約五百万人。それから、払わない人、いわゆる国民年金にも入ってもいないし、入っていない人、それから入ってはいるけれども払わない人、これが全体で三百九十万人、約四百万人。全体で約九百万人と、こう思っております。  問題は払わない人でありまして、入っていない人には入っていただくようにお勧めしなきゃなりませんし、払わない人の経済状況というものを見てみますと、払っている方の経済状況と平衡している。そんな払わない人が経済的に困っているということではなくて、非常に所得の多い人も払わない人が多いと、ここをどうするかということでありまして、この辺のところを中心にしてこれからしっかりやっていきたいというふうに思っております。
  6. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 平成十四年度ですと納付率が六二・八%。ですから、三七、八%の人が保険料を納付していないという状況ですが、このように四割近くもの人が保険料を払っていないといいますと、もうこれは国民年金の制度そのものが崩壊している状態にあるんじゃないかというふうに思うんですが、その状況はいかがでしょうか。
  7. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) 御承知のように、年金はいわゆる、厚生年金のいわゆる二階建ての部分と、それから国民年金という一階建ての年金だけのところと両方あることは御指摘のとおりでありまして、この国民年金のところをこれから全部一緒にしていくというお話もございますし、ここはここで生かしていくという話もあるわけでありまして、払わない人の御意見を聞いてみますと、中には、それはもう額もそれほど多くないから、私はもう自分のことは自分でやりますというふうにおっしゃる方もあるし、しかし、それにしても月々払う額が多いという人もありますし、ここはいろいろでございます。  財政的なことを申し上げますと、払わない人に対しましては、これはもうその方には年金差し上げないということになるわけでありますから、中長期的な目で見れば、その人の分は払わないわけでありますから、財政的にはそれによって困窮するということはないというふうに思っておりますけれども、しかし短期的に見れば、その払わない人の影響がないかといえば、短期的にはやはり若干は出てくるということはあり得るというふうに思っております。  今先生の御指摘は、年金制度全体としてどうしていくかという御指摘であれば、今後いろいろの考え方があるだろうというふうに思っておりますけれども、まずはともあれ、現在の状況の中で、中長期的な展望の中で負担と給付を明確にしていくということが大事だというふうに思っております。
  8. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 今、年金保険料の未納者があっても財政的には困らないということでしたが、これは、払わない人の分を払っている人みんなが負担しているからということじゃないんでしょうか。
  9. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) 払わない人の分は、これは年金も出さないわけであります。したがいまして、その分の、中長期的に見ればその人の分はもう排除されるわけでありますから、その分をほかの人が出すということではございません。
  10. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 ちょっと質問が正面からじゃないんですが、払わない人の分を同じ世代の人が、払っている人が均等に負担しているんじゃないですか。
  11. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) 賦課方式でございますから、現在出していただいている方は現在の高齢者の方の分を出していただいておりますので、払わない人があれば、残りの皆さん方で現在の高齢者の分を負担をしなきゃならないということはあり得る。  しかし、その人の分を長期的に見れば、その人には、払わない人には年金は一切出さないわけでありますから、それによって財政的に困窮を来すということではないということを申し上げているわけでございます。
  12. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 その払わない人がいると。払わない人も払っている人も同じ世代で、いずれ同じ時期に年金をもらえるようになるわけです。そうすると、払っている人は払わない人の分まで年金を納めたと。今度は、もらう段階になったら、払わない人は年金もらわないと。その年金もらわない人の分を多くもらえるんですか、多く払った人は。違いますよね。
  13. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) 私の少し説明の仕方が悪いのかもしれません。賦課方式でございますから、現在の高齢者のためにお若い皆さん方がそれぞれ負担をしていただいている。払わない人があれば少しその範囲が狭くなるということはあり得るだろうというふうに思いますけれども、この払わない人は、将来この人はもう年金は受けないわけでありますから、そうすると、この人の分を負担をするということはあり得ない。ですから、長期的な観点で財政的に見れば、それは国民年金の加入者の人数が減るのと同じ結果になるということを申し上げているわけです。
  14. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 財政的に困らないという仕組みを聞いているのじゃなくて、私は、払わない人の分を現在正直に払っている人が均等に負担しておるわけです。それで、同じような状態になったときに、払わなかった人は年金をもらえないと。払った人は年金をもらえると。じゃ、年金をもらえる人は払わなかった人の分を上乗せしてもらえるんですか。つまり、年金を払うときに上乗せして払わされているんだから、もらうときには上乗せしてもらわなきゃ、個人単位には正直者が損しますよね。そこを聞いているんです。財政的に破綻するか云々じゃなくて、今、年金の掛金を一生懸命払っている正直者が払わない人の分まで多く年金保険料を払わされながら、もらうお金は同じだと。じゃ、その分を損しているんですよと言っているわけです。そのことを聞いているわけですが、いかがでしょう。
  15. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) それは御指摘のとおりでございます。
  16. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 御指摘のとおりで、だから正直者が損しちゃっている。制度がね、随分、年金に対する信頼というか、公平感を阻害していると思うんですが。  総理、どうでしょう。納付状況が非常に悪くなっていると。特に平成十三年、十四年と、総理が総理になられてから加速度的に年金に対する未納者が増えている。  総理は、株が日経平均八千円を切る段階から一万円になったときに、株が上がったのは改革の成果が表れたからだというふうにおっしゃりますけれども、そうすると、この年金の保険料未納者が増えているのは、これは総理の年金政策が完全に破綻しているからそういう結果が表れたというふうに言えるんじゃないでしょうか。どうでしょう。
  17. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 破綻しているとは思っておりません。年金未納者の理由は今厚生労働大臣が言われたとおりですが、できるだけ多くの国民が加入していただいて保険料を納めていただくということはほかの方の負担も少なくなる可能性があるわけですから、多くの方に入っていただきたい。  同時に、年金、保険料払ってもそれにふさわしい給付が受けられないんではないかという不信感があるのも事実でありますが、これは誤解でありまして、民間保険に入っていながら公的年金に入っていない方がおられると。民間保険は税金も投入されていないんですよ、物価スライドもないんですよ。だから、民間保険より公的年金の方がはるかに有利な状況であるにもかかわらず、なぜ公的年金に入らないで民間保険に入るのか。これはなかなかその人に聞いてみないと分からない理由ありますけれども、こういう誤解をやっぱり解く努力をしていかなきゃならないし、未納者に対してこの公的年金制度、世代間の負担と給付の問題ですから、入っていただくような説明、努力はこれからも必要だと思っております。
  18. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 総理が総理になられて三年近くの間、しかし実際に納付状況が悪化しているわけですから、これはやはり国民の信頼が非常に遠のいていると。そのような、国民の信頼が遠のいている、すなわち年金の保険料を払わない人は、これはやはり政府の年金政策に対する一つの抵抗だと思うんですよ。  やはり年金を払わない人が悪いという個人の責任にするのじゃなくて、国民に年金を払いたくなるような、そういう気持ちを起こさせないこれまでの年金政策が、結局はこのような未納者四割ということを、結果を招いてしまったと思うんですが、これについて改善するにはどうしたらいいんでしょう。また同じような質問、答えになるでしょうけれども。
  19. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) 改善に努めなければならないというふうに思っておりますし、特に急激に下がりましたのは、社会保険庁、国の方がこれを集めるということになりましてからきめ細かさが少しなくなった。今まで市町村にお願いをしていたわけでありますが、国が行うようになりましてからここががたっと落ちてしまった。初めから落ちてはならないというふうに言ってたんですけれども、現実問題として落ちてしまった。やはりそこにきめ細かさがないといけないというふうに思いますので、今まで市町村でお願いをしていたと同じようなきめ細かさをこれからやっていかなければいけない。一つそれをやる。  それから、やはりもう少し強制的にお出しをいただかなきゃならない人たちもおりますから、そういう皆さん方にはきちっとこれはやっていきたいというふうに思っております。  制度改革の問題は、これまた別途あると思いますから御議論をさせていただきたいというふうに思いますけれども、現在の体制の中でちゃんとおやりをいただいている皆さん方がほかにあるわけでありますから、ほとんどの方はそうしていただいているわけでありますから、国民年金にお入りいただいている皆さん方にもよく御説明をしかし申し上げるということが第一というふうに思っております。
  20. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 年金については失政が明らかだと思うんですが、更に議論をしたいんですが、時間の関係もありますのでイラクの問題について質問させていただきますが、総理のこれまでの、イラクが大量破壊兵器を有していたかどうかということについて、最近の説明とそれからイラク開戦時との説明が異なっておる。すなわち、結論からいえば、イラク戦争開戦時のころは、イラクが大量破壊兵器を有しているというふうに断定したというふうに本会議等でも説明しておるんですが、最近はそうではなくて、イラクが持っていないということの証明をしないからだと、このように説明が変わっていると思うんですが、これはいかがですか。
  21. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、私、また日本政府がイラク開戦を支持したのは、国連憲章にのっとっているから支持したんです。  そういう中において、フセイン大統領が過去、大量破壊兵器を保有していた、そしてイラク政府自身がないということを立証しなきゃいけない、国連決議に忠実でなきゃいけない、履行してこなかった。そういう点から私は開戦を支持したわけであって、大量破壊兵器を持っているからという、その理由のためだけに支持したわけではないんです。
  22. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 この三月二十七日の総理のこの答弁は、「イラク問題の本質は」と、で、「大量破壊兵器を廃棄してこなかったことであります。」と。ということは、イラク問題の本質はイラクが大量破壊兵器を廃棄しないで持っていることだと、総理自身がこのようにはっきり述べておるわけです。イラク問題の本質がと言っておるわけです。その本質の大量破壊兵器を持っているということが、今はそこまで総理は言わないで、廃棄したということを証明しないからだと、何かイラクの証明責任に説明を変えてきているように思うんですが。  やはり総理、総理が答弁されたように、イラク問題の本質は大量破壊兵器を廃棄してこなかったことであるということじゃないんですか。
  23. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) イラクは大量破壊兵器を持っていないということを立証しなきゃいけなかったんです。
  24. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 いやいや、だから、立証するか云々の問題以前として、総理は大量破壊兵器を破壊してこなかったとイラクについて断定しているんですよ。つまり、持っていたと断定しているわけですよ。それがイラク問題の本質だと答弁していた、かつては、開戦時は。しかし、今はそうやって立証の問題という手続的なことに問題をすり替えている。やはりこれは、総理、おかしいんじゃないですか。
  25. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) いや、おかしくないんであって、かつて保有していた、だから国連決議でもう今は持っていないことを立証しなさいと言うのにも、イラクはそれを履行してこなかった。
  26. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 総理自身が「イラク問題の本質は」と、こういうふうに言っておるわけですが。  ところで、総理、ブッシュ大統領から総理もいろいろ話をされる、あるいは連絡を取り合って、イラクが大量破壊兵器を持っていると、根拠があるんだと、このようなことを総理自身がブッシュ大統領から説明を受けたことはありませんか。
  27. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) ブッシュ大統領とはいろいろな話をしておりますが、中身は公表していないことにしております。
  28. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 中身は公表しないとしても、ブッシュ大統領はイラクが大量破壊兵器を有していると、確証があると、こういう趣旨の説明を総理にされたんじゃないですか。
  29. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 大量破壊兵器に関する話はいたしました。
  30. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 いや、破壊兵器の話をしたんじゃなくて、大量破壊兵器を有しているという説明を受けたんじゃないですか。
  31. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) いろいろな話をしましたが、中身は公表しないということにしております。
  32. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 なぜ公表しないんですか。
  33. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) お互いの信頼関係です。
  34. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 信頼関係だけですか。国民が、総理は国民に対してきちんと説明する義務があるんですが、その信頼関係、それから国民が知る権利がある、そのことについての説明責任がある。その説明責任よりも更に重い信頼関係に匹敵することなんでしょうか、この持っていることについてブッシュ大統領がどのような説明をしたかどうかについて。あなたは何も答えないということですね、その今の答弁ですと、中身について。
  35. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今はブッシュ大統領の、どういう話をしたか、中身は公表しないと言っているだけであって、開戦時にも私ははっきり説明責任を果たしました。日本は国連憲章にのっとって武力行使を支持したわけであります。
  36. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 しかし、「イラク問題の本質は」「大量破壊兵器を廃棄してこなかったことであります。」とあなたは断定しておるわけでね。  じゃ、総理が大量破壊兵器を廃棄してこなかったと、このように述べたことの根拠は何ですか。
  37. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 過去、イラクは使用しておりましたし、立証責任を果たせという国連決議に妨害し従わなかったわけであります。
  38. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 過去というのはいつごろのことですか。外務大臣でも結構ですが。
  39. 川口順子

    ○国務大臣(川口順子君) イラクは八〇年代に化学兵器を使ったということと、それから実際に国連の査察団に対しまして自らこれとこれを持っている、今細かいことは申しませんけれども、例えばVXガスとかサリンとか、そういうものをどれぐらい持っているということを自ら申告をしているわけですね。それで、先ほど来、総理がおっしゃっていらっしゃるように、それをどれぐらい破棄したということを言っているわけですけれども、それが申告した量とずれている、あるいは廃棄した証拠がないということであります。  そこの部分について、例えば国際社会は、国連の安保理の決議一四四一、これは満場一致で採択をされているわけですけれども、イラクが国連の決議に従って廃棄をする義務を果たしてこなかったということを決定をしているわけです。したがって、それは国際社会全体としての決定であるということです。
  40. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 重ねて聞きますが、時期を、じゃ最後に、イラクが大量破壊兵器を有しているということが最後に確認された時期はいつですか。それから、イラクはそれを廃棄したということの声明をしていたんじゃないですか。
  41. 川口順子

    ○国務大臣(川口順子君) 最後にそれを確認されたのがいつかということについて、はっきりした年は分かりませんけれども、九八年まで査察団が入っていてその廃棄の跡を確認をしたということであります。それが、最後が具体的に九八年であったのか六年であったのかということのデータは、資料を私は持っておりません。  いずれにいたしましても、イラクが自らどれぐらいを廃棄して、それで、それについて査察団が入って確認をしていくという作業がずっと九〇年代行われていたわけでして、そして、九八年と記憶をいたしておりますけれども、イラクは査察団を、もうイラクの中で査察活動をしてはいけないということで外に出してしまったということがあるわけです。  それで、それ以降ずっと国際、したがいましてその六八七に、これは停戦決議ですけれども、そこでイラクは大量破壊兵器を全部廃棄をしなければいけないということについて違反をしてきたということが先ほど申し上げた一四四一によって満場一致で決定をされているということであります。そして、一四四一は武装解除の義務を履行する最後の機会を、これも満場一致で、当然満場一致ですが、イラクに与えたということですし、同時に、完全なる協力をイラクが行わないということは更なる重大な違反を構成をするということも決定をしていまして、そしてさらに継続的な義務違反の結果、深刻な結果に直面するということを警告をしてきたということであります。  査察団の報告を見ていただきますと、どの部分について疑問が残っている、どこの部分で数字が合わないというようなことがいろいろ書かれているわけでございまして、そういった報告等から、イラクが完全なる協力を行ってこなかったということは明らかであるということでございます。
  42. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 イラクの開戦直前、その査察団の団長が、あと二、三か月の時間をいただければ査察の結果を出せると、このように声明しておりましたね。そういう事実はあるんじゃないですか。
  43. 川口順子

    ○国務大臣(川口順子君) ということをおっしゃったこともありますし、同時に、イラクはこれに、協力について小出しにあるいは迫られて少しずつやるということしか、そういう行動しか取っていないということをおっしゃったということも事実でございます。  いずれにしても、国際社会としてイラクが大変な圧力の下にそういった協力の仕方しかしないということになって、武力行使によってこの懸念、これを晴らすしかないということで国連の決議に従ってということは、その六八七違反であるということで六七八に戻って必要な措置を取ることができるということで武力行使をしたということでございます。  総理が先ほど来おっしゃっていらっしゃいますように、日本はその国連決議に従ってこれを考え武力行使を支持したということでございます。
  44. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 どうも時期を相前後して何かよく訳の分からないような趣旨の答弁になってしまうんですが、要するに開戦直前はイラクは査察団を受け入れて、その査察団はあと二、三か月の調査を継続すれば結論が出るという状況にあったわけですよ。しかし、結局、いやその結果を待たずとも大量破壊兵器はあるんだと、こういうことで開戦になったんじゃないですか。しかしその後、大量破壊兵器は発見されないと。その結果を受けて、今度はなかったことを立証しなかったことが悪いんだと、このように話をすり替えているように思うんですがね。少なくとも国民はそう思っていますよ。どうですか、総理。
  45. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) すり替えてはおりません。一四四一で既に立証責任を果たさなきゃならなかったんです。それをしていれば戦争は起こらなかったんです。なぜ妨害したんでしょうか。満場一致の国連決議を守らなかったイラクに開戦の責任、大量破壊兵器ないということを立証する責任があったんです。
  46. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 議論を、同じ議論をしてもしようがありませんけれども、イラクは査察団を受け入れて、その査察団があと二、三か月すればその結果を出せると言っているときにですね、その二、三か月の査察調査を継続しないで開戦してしまったわけです。そのときに、イラクは大量破壊兵器を持っていると総理も断定して国民に対して説明していたじゃないですか。どうですか、そこのところは。
  47. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 持っていたと、それを持っていないということを証明しなさいということは、一四四一で満場一致で決議しているんです。なぜそれを立証しなかったんでしょうか。妨害したんでしょう、査察を。
  48. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 何か物事、持っていることを証明するのは簡単ですよ、はいって持っているものを見せればいいんだけれども。でも、なかったものを証明するというのは、これ大変ですよね、ないもの見せられないんだから。だから、ないことを調査してくださいというのが、これは一つの証明方法の有力な方法じゃないですか。  それは、イラクは査察団を受け入れて、その査察団が二、三か月で結論を出せると言っていたんですよ。それを待てないで、あると断定した。これはやはり証明責任の問題じゃないんじゃないでしょうか。
  49. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) たしか十一月に決議されて、なぜすぐ持っていないことを証明しなかったのか。なぜ査察団を受け入れなかったのか。それを受け入れていれば戦争が起こらなかったんですよ。
  50. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 だって、十一月の決議といいますが、翌年の二月の段階でしょう、調査団があと二、三か月の日にちがあれば結論を出せると。調査団入っているじゃないですか。その調査団が二、三か月で結論を出せると言っていたじゃないですか。
  51. 川口順子

    ○国務大臣(川口順子君) 先ほど総理がおっしゃいましたように、イラクが立証責任があるということが正に国連の決議の決定でして、そのために査察団がそれを見ていた、査察をしていたわけです。で、イラク自らが九八年ごろに査察団をイラクから追い出したということがあるわけで、イラク自ら、自ら説明をする機会を拒否をしたということでございます。  それから、ブリックス委員長のあと二、三か月たったら云々ということを先ほど来おっしゃっていらっしゃいますけれども、同時にブリックス委員長が言っていらっしゃることは、例えばどのようなアプローチが取られようとも、結果はイラクによる実質面での能動的協力次第であるということを言っているわけでして、残された問題の解決に資する実質面での新たな情報は、これまでのところ限られているということをおっしゃっていらっしゃるわけです。イラクが非常に小出しに、十分な協力をしてこなかったということが、正に一四四一によって決定をされたということでございます。
  52. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 だから、ブリックス調査団長がそのようなイラクの対応を踏まえた上で、あと二、三か月あればと言ったのだと思うので、外相の答弁は余り説得力あるものとは思いませんがね。  ところで、アメリカもイギリスも、イラクが大量破壊兵器を有していたということについての情報について誤りがあったんではないかということで調査団を設置している、調査委員会を設置して、これの事実を明らかにしようとしているわけです。  どうでしょう、総理は先ほど何かブッシュ大統領からのその説明についても国民に説明しないというようなことですが、米英が調査委員会まで作って調査して国民の前に明らかにしようというふうな姿勢に比べて、総理は余りにも国民に対して説明しない、むしろ秘密主義なんじゃないですか。あるいは、秘密にするんじゃなくて、都合悪いから説明しないんじゃないですか。
  53. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 日本がイラクに行って、イラクの大量破壊兵器があったかどうかという、そういう調査能力は持っておりませんし、アメリカなりイギリスなりが独自の委員会を設けて調査するというのは、これは日本としても、アメリカなりイギリスなりの判断ですから、結構だと思いますし、国連におきましてもこういう問題についてイラクが立証責任を果たすべきだという決議をしているわけですから、今後捜査を継続するとも言っております。その動向を注視していきたいと思っております。
  54. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 何も、日本が直接そのことを調査に行きなさいと言っているんじゃないです。  今、調査委員会は、あったかなかったかを調査する委員会ではなくて、あったという結論を出したような情報に誤りがなかったのかと、その情報、過程について調査しようということじゃないですか。  総理も、そういう、その当時の米英のそういう情報を一つの有力な根拠として、アメリカがイラクを攻撃することに一〇〇%の支持をしたんじゃないですか。
  55. 川口順子

    ○国務大臣(川口順子君) アメリカとイギリスが、新しい大量破壊兵器についての独立調査委員会、これを設けるということを発表をいたしております。  それで、アメリカにつきましても、引き続き、現在もイラク監視グループが新しい体制の下で引き続きイラクの大量破壊兵器の捜索を継続を現在しているわけでして、これは英米ともにですが、我が国としてもその動向を注視をしていくということには変わりはありません。  それから、先ほど来申し上げていますように、国連自体がこのイラクの大量破壊兵器について報告を出しているわけであります。  そして、我が国の支持をする、武力行使を支持をするという判断は、国連のいろいろな、今、査察団が入って調査をした、そういった結果をきちんと精査をして、それで判断をしているということであって、もちろんそのアメリカ、イギリスの出した報告書も読んでおりますけれども、それに基づいて、あるいはそれのみに基づいて判断をしたということではない。国連の正にブリックスあるいはエルバラダイ両氏の査察団の報告のまとめを読んで、ベースとして判断の材料といたしております。
  56. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 私は、総理に質問したのは、アメリカ、イギリスがそういう調査委員会まで設けて、当時の、大量破壊兵器があったということを裏付けるような情報がたくさんあったけれども、どうやらそれが一つ一つは必ずしも正しくはなかったと。結局、判断が間違えたんではないか、あるいは判断に影響を与える誤った情報があったんではないかということについて調査委員会が設けられていると思うんですよ。  だけれども、総理は、総理も、開戦したのはアメリカですけれども、そのアメリカの開戦を一〇〇%支持したわけですよね。それには、やはり、そういう支持するべき情報が、つまり大量破壊兵器があると、あることについての有力な根拠があるというような情報が入ったからこそ、やはり支持したんだと思うわけですよ。だけれども、そのあなたの判断に影響を与えた情報が誤っていたのなら、これはやはり検証しなくちゃいけないし、国民の前に説明しなくちゃいけないと。  だけれども、総理、あなたはアメリカとの信頼関係があるから国民に対して説明しないと。これはやはり、国民に対する説明としておかしいんじゃないですかと、そういうふうに聞いているわけです。
  57. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは私はおかしいと思っていませんし、大量破壊兵器があるかどうかというのは有力な根拠の一つでありますが、日本が支持したのは国連憲章、累次の国連憲章にのっとって支持したわけであります。
  58. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 そうすると、あれですか、もう総理の決定に、判断に影響を与えた重要な情報について、特に大量破壊兵器の存否についての情報について、これはもう国民に対して説明しないということですか。
  59. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今捜査を継続しているということでありますから、その動向を注視しようと。なおかつ、日本が支持したのは、国連憲章にのっとっていると。イラクが立証責任を果たさなきゃならなかった、査察に全面協力しなきゃならなかった、それに忠実に履行してこなかった。イラクが国連決議に忠実に従っていれば、開戦する必要なかったんです。
  60. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 どうも質問に答えていただけないんですがね。要するに、きちんと国民に説明してくださいと言っているんですよ。あなた、だから説明するかどうかを聞いているわけでね。どうですか、そこのところ。
  61. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、国連の中でも意見の相違があったんです。小川氏自身は説明になっていないと。私は説明していると。支持する支持しないも国際社会で分かれたわけですから、分かれたことに対しては私はとやかく言いませんけれども、これは、日本が支持した理由は国連憲章にのっとったから支持したわけであります。
  62. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 だって、アメリカからの大量破壊兵器の存否について、特に持っているということについて説明を受けた。その持っていることの根拠についても説明を受けた。でも、そのことについて説明しないと言ったじゃないですか。説明の受けたことについての私の考え方の違いじゃないですよ。総理は説明しないと先ほど言ったじゃないですか。
  63. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今まで答弁していますように、過去、大量破壊兵器を保有していた、使用していた、イラク、立証しなさいと、持っていないということを。それにイラクは従わなかった。だからこそ、国連は満場一致で、イラクに立証しなさいと、最後の機会を与えるという国連決議を全会一致で可決しているわけです。それを履行していればよかったのに、フセインはそれを、責任を果たさなかった。
  64. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 何か私の質問に全然答えないで、何かこれまでの開戦のことについて同じことを何回も繰り返し述べているだけですね。  時間も余りないんで次の質問に行きますけれども、アメリカの友好国の中でも軍隊を派遣していない国がありますね。あるいは、派遣するにしても非常に少ない範囲で、例えば人道支援、復興支援のごく一部だけだというような国、様々な状況がありますけれども、例えばアメリカの友好国、まあNATOの軍事同盟も締結している国ですが、カナダのこの対応がどうなっているんでしょうか。
  65. 川口順子

    ○国務大臣(川口順子君) カナダの対応でございますけれども、これは、アフガニスタンに派遣中のC130三機、これを用いてイラクに関しても人道復興支援物資の輸送を行っていると承知をいたしております。
  66. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 だから、アメリカの最大の友好国の一つのカナダでさえその程度の参加なんですよ。  じゃ、南側の隣のメキシコはどうですか。
  67. 川口順子

    ○国務大臣(川口順子君) まず、今アメリカ、イギリスに加えて三十五か国の国がイラクに部隊を派遣をしているわけです。そしてそれは、委員がおっしゃるように、各国によってそれぞれの国の考え方がありますから、それに従って自らの判断でイラクに派遣をする、あるいはどの、どれを、何をするということを決定をしている、様々な形での国際協調をやっているということであると思います。  それから、お尋ねのメキシコでございますけれども、メキシコは現在、部隊は派遣をいたしておりません。
  68. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 例えば、今カナダの例が出ましたが、防衛庁長官、日本の航空自衛隊の任務はどういう内容ですか。
  69. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 主に人道支援物資を輸送するということでございます。イラク国内の各空港、これは例示をいたしておりますけれども、その空港間におきまして人道支援物資を主に輸送するということでございます。支障のない範囲で安全確保支援活動を行うことはございますが、しかし、基本的には人道物資を輸送するということでございます。
  70. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 その主にという言葉がくせ者でして、要するにアメリカの、米兵も、場合によっては武器を装備した米兵を輸送するわけでしょう。
  71. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) くせ者という表現はどういう意味でおっしゃっておるのかちょっとよく分かりませんが、基本的には人道支援であるということでございます。それに支障のない範囲において、つまり人道支援がメーンでございますから、主にそれを行うということでございます。  人員を運ぶということは、それはございます。法律に安全確保支援という形で、安全確保そのものではありませんが、支援ということが法律に規定をされております以上、それを行うということは法律によって規定をされておることでございます。  そこで、武器弾薬も運ばないということは、これは総理が明確におっしゃり、我が日本政府の方針でもあり、コアリッションの中でも日本はそういうことなのかということで理解をされている。つまり、コアリッションというものはどういうものかといえば、それぞれ参加する国が、我々はこういう方針であります、こういうものを運ぶのですということを申し上げ、それに適した任務が付与されるということでございます。そして、どの国が何を行うかということは、それは調整は行いますが、それぞれの国が主体的に決するものでございます。  その場合に、米軍の人員を運ぶ、兵員を運ぶということは、それは排除されるものではございません。しかし、そのときに、米軍の兵員が、米兵が通常移動します際に携行している武器、それを輸送するものまで、輸送することまで排除するものではございません。
  72. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 だから、排除するものじゃないからやるということですけれどもね。  航空自衛隊がどういう業務に就いたか、まあ事前に説明するのはなかなか難しいでしょうけれども、事後でも結構ですから、じゃ、米兵の輸送を行ったのは何回であるとか、そういう具体的な状況を報告していただけるでしょうか。
  73. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) これは例えて申しますと、インド洋におきまして、我々、テロ特措法に基づきまして、米英始めとする、フランスもそうです、ドイツもそうですが、海軍に対しまして補給活動を行っております。これは相手のある話でございますので、これがすべて御報告できるということを今ここで申し上げられるような状況にはございません。  しかしながら、御報告をして、つまり外国との関係あるいは安全確保等々に支障のない範囲ということであれば、それは御報告をすることがあるであろうと現時点で考えております。
  74. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 自衛隊の活動について、取材ですね、これについて制限を設けているということが今問題になっていますが、私が先ほどくせ者と言ったのは、結局、例外的に米兵を輸送しますよと言うけれども、米兵を輸送するということはここで、国民の前に説明しておいて、しかし実際の任務では米兵を輸送する方が主たる任務になってしまうんじゃないか、私はそういう危惧を持っているものですから先ほどくせ者というふうに表現を使わせていただいたんですがね。  であれば、そこのところ、やはり国民に対してきちんと説明する意味でも、やはりマスコミの取材については相当程度オープンにして、やはり国民の前に明らかにしなくてはいけないと思うんですが、どうでしょう。
  75. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 先生のおっしゃることは、基本的にはそのとおりなのだろうと思っております。私どもは、今制限というお話をなさいました、報道の制限というものはそれはできるものではございません。法律に根拠があるものでもございません。私どもが行っておりますのは、あくまでお願い、自粛のお願いということをやっておるわけでございます。法律の根拠にも基づかず報道を制限するということはこの日本の国においてできるはずもございません。  私どもが報道を自粛してくださいというふうにお願いをしておりますのは、それは自衛隊の安全に関すること、例えば武器の数量。すなわち、このような武器を持っていきますということは明らかにしております。しかし、これを幾つ持っていきますというようなことを明らかにすれば、自衛隊に危害を加えようとする側から見た場合に、そうか、それを上回るものを持っていけばいいのかということになってしまいます。これは手のうちをさらす以外の何物でもない。これは安全確保に支障を来すということです。あるいは、いつ、何時何分にどこへ移動しますというようなことを全部オープンにすれば、そこへ待ち受けていればいいのだなということになってしまいます。  そのように、自衛隊の安全、それに支障を与えるような事項につきましては報道をお控えくださいというふうなお願いをしておるわけでございます。ごく当然のことでございます。  先生御指摘のように、いや、いつの間にか安全確保支援活動がメーンになってしまうのではないかというお話でございますが、これは支障のない範囲においてということを申し上げております。メーンになるということはございません。そして、今いろんな調整を行っておりますけれども、先ほどの答弁でも申し上げましたように、日本の国は主に人道支援をやらせていただきますということ、そして武器弾薬は運ばないのですということを明示をいたしまして、日本にできることはそういうことなのだなと。それでは、そういうような仕事をやってもらうべく調整しようということは行われているわけでございます。  大事なことは、あくまで日本は日本の主体的な判断に基づきまして、いつ、何を、どのように運ぶかということは決することができる。コアリッションというのはそういうものでございます。
  76. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 その報道の制限はできないと言う。報道じゃなくて、報道するためにはマスコミは取材をしなくちゃいけないんで、その取材について、これをやはりオープンにして、適正な、正しい取材ができるような協力をしなくちゃいけないんで、その取材について非協力的、つまり取材について制限を加えるんではないかというふうに私は聞いたんですが。
  77. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) そのようなことはいたしません。  しかしながら、繰り返しになって恐縮ですが、安全にかかわることにつきましてはお知らせをしないということは当然ございます。もちろん、取材の側もいろいろな手段を使ってお知りになることはあるかもしれない。しかし、お知りになったことが明らかにと申しますか、どう見たって、これをオープンにすることによって自衛隊の活動の安全が阻害されるということはございます。そういう場合には、仮にお知りになったとしても報道しないでいただきたいというお願いをしておるわけでございます。  他方、私どもとして、委員御指摘のように、まさしく包み隠すということはございません。本当に人道支援を中心に行うのだということ、武器弾薬は運ばないのだということ、そして自衛隊の活動によってイラクの民生がこんなに良くなったということ、それはきちんと広報しなければならないと思います。  あわせまして、都合のいいことばかり発表するのではなくて、あるいは御批判、御叱正のようなことも、このようなことがあってこのように改善をしなければならないと認識をしておるということも明らかにしていかねばならないと思っております。  肝要なことは、安全にかかわることは申し上げられないことがあります。安全にかかわることはお知りになったとしても報道をしないでいただきたいということでございます。一に掛かって、我々の安全にかかわることに限って申し上げておるところでございます。
  78. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 だから、一般論として、安全にかかわることについて、取材なり報道について自粛していただきたいというそのお話はそのとおりだと思いますよ。だけれども、実際の運用で、安全という、安全にかかわることということを広く広く解釈してしまって、もう自衛隊の行動はすべて安全にかかわることだなんて広く解釈されちゃ困るんで、そこのところを絶対にそういうことがないよう、国民にきちんと事実が正しく伝わるようにしていただきたいと思いますが、どうでしょう。
  79. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) それは有事法制の議論のときにも申し上げたことでございますが、民主主義国家におきます軍隊、我々の場合でいえば実力組織自衛隊というものを、民主主義的なシビリアンコントロールを行うということにおいて欠かすことができないのは、きちんとした報道がなされるということでございます。そこに報道の統制のようなことが行われるとするならば、それは民主主義的なシビリアンコントロールというものは成り立たないということは私もよく承知をしておることでございます。  先生の御懸念になるようなことが起こりませんようによく認識をしてこれから先もやってまいりたいと思いますし、私はこの報道というのは、やはり報道される側もこれでいこうという御納得をいただかない限り、政府として一方的にできるものだというふうに認識はいたしておりません。同時に、報道機関の方もこういうような報道は差し控えようねというようなことをいろいろと御議論になり、申合せもしていただいておるところでございます。  報道につきましては、本当にそのようなことを心掛けながら、しかし同時に、安全確保ということにつきましては私ども絶対に譲れないものがございます。これは報道されてはもう本当に自衛隊の安全に差し障りあるということはございます。そのことにつきましてはこれは公表ができない。これはそういうものがあることは是非とも御理解をいただきたいと思います。  基本的に先生と御認識を一にしておるものでございます。
  80. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 もう少し具体的に、まだまだ事前ですから、じゃ、これから継続的にその状況について、またその問題についてお尋ねすることがあるかとも思います。  防衛庁長官、度々もう議論になっているんですが、非戦闘地域云々ですが、非戦闘地域というのは戦闘地域じゃない地域ですよね、当然のことながら。じゃ、これ、戦闘地域というのは何を言うか、もう一度定義を言っていただけますか。
  81. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 戦闘地域と申しますのは、国際的な武力紛争の一環として武力が行使をされている行為、それを戦闘行為と申します。国際的な武力紛争の一環として武力を用いた争いが行われること、それを戦闘行為というと、このように定義をし、今まで議論をしておるところでございます。  戦闘行為というのは、それは弾が飛び交い、いわゆる簡単な言葉でいえばドンパチが行われておる危険な地域だということを戦闘行為だというふうに定義付けられて議論されますと、それは今までの議論の前提が崩れてしまう。私どもが定義付けておりますそれは、勝手に今ここで政府が新発明をしてこのような定義をしたということではなくて、これは何十年にも及ぶ国会の議論の中で形成をされてきた認識であり規定でございます。
  82. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 ただいまの防衛庁長官の定義の中で、これまでの説明で欠けている部分があるんですよ。その主体、これは国又は国に準ずる組織がという、そういう主体がということがあるんじゃないんですか。
  83. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 失礼いたしました。  ただ、国際的な武力紛争、国際、つまり憲法九条にまで戻りますと、国際紛争を解決する手段として、武力による威嚇、武力の行使、これを行ってはならない、淵源はそこにあるわけでございます。  そして、今、国際的紛争、国際紛争というふうに申しました。それは、国際紛争の主体とは何か。それは国又は国に準ずる組織でなければ国際紛争の当事者、主体たり得ないということで、そのことを付け加えましても同じのことでございます。要は、国際紛争の主体にはどのようなものがたり得るのか、どのような国あるいはどのような組織が国際紛争の主体たり得るのかという問題でございます。
  84. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 その国又は国に準ずる組織ということが出ましたが、外務大臣、イラクに今国又は国に準ずる組織は存在するんでしょうか。
  85. 川口順子

    ○国務大臣(川口順子君) そういうことがあるかもしれないし、ないかもしれない。一般論として申し上げることは難しいと思います。
  86. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 一般論で聞いているんじゃないですよ。今、自衛隊を派遣しようとするイラクの、その国の状況について聞いているんですよ。イラクに国という、又は国に準ずる組織があるかないかという今の現状を聞いているんですよ。
  87. 川口順子

    ○国務大臣(川口順子君) 例えばテロという行為があったとします。で、その行為が国あるいは国に準ずる者によってなされたかどうか、それは正にそのケース・バイ・ケースで判断をされるべき問題であって、アプリオリにといいますか、初めからそこにあるかどうかというふうに判断をするということは難しいというふうに申し上げているわけです。
  88. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 全然議論をすり替えているんじゃないですか。つまり、私が、質問の意図、まあ答えが分かっているから、都合悪いからそういうふうにとぼけているんでしょう。  要するに、戦闘行為の主体は、国又は国に準ずる組織が行うことですよ。でも、イラクにはどう考えたって国や国に準ずる組織はないですよ。ということは、イラクには防衛庁長官が定義付けたような戦闘行為を行う主体がないんだから、戦闘行為がないと。ですから、その定義に従えば、イラク全土が非戦闘地域じゃないですか。
  89. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 国又は国に準ずる組織って何なんだろうということを考えてみましたときに、普通考えますと、国というのは、例えば領土を持っている、あるいは国民を持っている、あるいは排他的な統治機構というようなものを持っているというようなことが国の定義としては考えられるのかなというふうに思います。  先生御指摘のように、じゃ、イラクの国内にそんなものがありますかといえば、国土を持っているとか、あるいは国民を持っているとか、きちんとした統治機構を持っているとか、そういうものは存在しないではないかと言われれば、そうなのかもしれないということは一般論として言える。  ただ、この法律の構成はどうなっているかと申しますと、もう先生、専門家でいらっしゃいますから、あえて繰り返すことはいたしませんがイラクの、日本の一・二倍もあるようなイラクの国土を、はい、ここは戦闘地域です、はい、ここは非戦闘地域ですというふうに二つに分けてどうなのだということを議論し、自衛隊の行動を位置付けるということは、この法律において求められているものではない。この法律において求められているものは、何であれかんであれ、自衛隊が行動する地域というものは、国際的な武力紛争というものが行われていない地域でなければ自衛隊は活動してはいけないのだと。自衛隊はどう間違ったって憲法九条に抵触するような行為をしてはならないのであるということが、この法律によっては求められているわけでございます。  ですから、イラクのほかの地域においてどうなんだと言われれば、それは一般論としてはそういうものはございませんでしょう。しかしながら、その二分が求められているわけではなくて、自衛隊が活動する行為は、つまりこの特措法は、自衛隊の活動は武力の行使、武力の威嚇であってはならないというふうにきちんと定義付け、そしてまた、それと同時に非戦闘地域でなければならないのだということを申し上げ、二重の規定になっておるわけでございます。
  90. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 そういうことを聞いているんじゃないんで、戦闘地域の定義からいって、国又は国に準ずる組織の国際紛争がといっているんだから。だから、イラクには国又は国に準ずる組織がないんだから、じゃ、あなたが言う戦闘地域に当たる、あるいは戦闘行為に当たる、それに該当するものがないんだから、イラク全土が戦闘地域じゃない、すなわちイラク全土が、防衛庁長官が言う定義に当てはめれば、非戦闘地域でしょうと私は聞いているわけです。
  91. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 結果として委員のおっしゃるようなことは起こり得ることなのかもしれません。しかしながら、(発言する者あり)いや、しかしながら、いいですか、しかしながら、じゃ、なぜ実施区域というものをきちんと定めたのかということを申し上げますと、それは、多分そうであろうとか、そのようなことであってはならないのだと。いろいろな、例えば事件が事故がどれぐらい起こっているか、あるいはそれがどのような性質のものであるのか、治安の状況はどうであるのか、そこにおいて状況がどうなっておるかということを可能な限り、それは日本だけではない、いろんな諸外国の情報や、そして日本独自の調査やそういうものに基づきまして、少なくとも自衛隊が活動する実施区域は戦闘地域ではないのだということを明確にする必要があるということでございます。  ですから、先生おっしゃいますように、イラクにはそのようなものはないのだから、イラク全土を非戦闘地域だよと、どこでも行動してもいいよというようなことではなくて、さらにそれを進めて、実施区域というものをきちんと定め、その地域においては我々が定義し、そしてまた認識をしております、今までずっと議論をしてきた戦闘地域ではない、非戦闘地域で行うということ、さらにきちんと明確にするということが私はこの法律が求めておるところであり、我々が果たすべき責任だと心得ております。
  92. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 冒頭で、私が指摘したようなことがあるかもしれないという、何か認めるような認めないような発言でしたけれどもね。ですから、もうちょっと端的に聞くけれども、イラクには国又は国に準ずる組織がないんだから、すなわちあなたが言う、定義に言う戦闘行為、戦闘地域はないんだからイラク全土が非戦闘地域に当たるんじゃないですかと聞いておるわけです。
  93. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) ちょっと私のお答えの仕方が悪くて御理解をいただけないので申し訳ないと思っておりますが、イラクを、はいここは戦闘地域です、はいここは非戦闘地域ですということを分けることが求められているわけではありません。この法律において求められていることは、自衛隊が活動する地域は非戦闘地域でなければならないということが求められておるわけでございます。  したがいまして、先生がおっしゃるようなことが分からないと私が申し上げましたのは、いい加減なことを申し上げておるわけではなくて、このイラクにおいて、ではどの地域がどうなのだということをきちんと分析をし、この地域はそうだ、この地域はそうではないということではなくて、少なくとも自衛隊が活動する地域、今回の場合でいえば、イラク南東部とかそういう地域は非戦闘地域なのだということ、そしてまた、ではその近傍において戦闘が行われる、あるいは予測されるようになった場合の対応措置というものもこの法律では規定をしておるわけであります。実施区域の変更等々、防衛庁長官の指示を待つというふうにそこに規定がございますのは、少なくとも自衛隊の活動はそういうものでなければならない、非戦闘地域でなければならないということを明確にしておるわけでございまして、繰り返しになりますが、イラクの国土で、はいここは戦闘地域でございます、はいここは非戦闘地域でございますという、分けるようなことを前提として我々の行動が規定をされておるわけではございません。
  94. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 全然私の質問に答えていない。  ただ、これまでの防衛庁長官の答弁が、イラクの中に戦闘地域と非戦闘地域があるかのような説明をずっとされていたので、だから私は聞いたので、防衛庁長官の定義によればイラク全土が非戦闘地域でしょうと、こういうふうに確認したわけで、でも、もう答えないからいいですよ。ただ、私の論理のが正しいと思うから、また別の機会で、どこかで反論してください。  それで、自衛隊が派遣する、これは当然安全じゃなくちゃいけないわけで、で、先遣隊が行きましたね、これは自衛隊が派遣する地域が安全であるかどうかを確認するため、調査するために行ったわけですね。
  95. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) ここの言い方は気を付けなければいけませんが、本当に安全というものは、じゃ一体だれにとって安全なのだということは、先生御認識の上でもちろん聞いていらっしゃることだと思います。つまり、何の権限も与えられず、何の装備も有せず、何の訓練もしていない人であれば危険かもしれない。そうですね。しかしながら、常に答弁申し上げておりますように、法律によって権限が与えられ、そしてまた装備を有し、そして訓練を積んだ自衛隊であればその危険を避けることができる。そういう意味で、自衛隊の権限、能力、装備をもってして危険が回避できるという意味で安全だという言葉を使わせていただきます。  つまり、危険だからこそ、それを回避できる自衛隊が行くのだ。危険だからこそ、つまりゼロではない、危険はゼロではない、だけれどもそれを回避できるような能力を持った自衛隊が行く。よって、自衛隊にとっては危険が回避できるという意味で安全というふうに使わせていただきます、かぎ括弧付きで。  それを先遣隊が確認をしたのだねという御指摘でございます。これは今まで、例えば専門調査団も参りました。諸外国からいろんな情報、治安を担当しておりますオランダ軍を始めとして、諸外国からいろいろな情報を収集をいたしました。そして、そのような情報、知見、それに加えて先遣隊が参り、そのことだけではございません、医療であるとか給水であるとか、あるいは学校の補修であるとか、そういうニーズも変わっていないだろうか、あるいは治安の状況はどうだろうか、我々の権限、能力、装備をもってして危険を抑止し回避することができるだろうかということを調べたわけでございます。
  96. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 その先遣隊が調べに行ったその調査報告を受けて、これでその地に自衛隊を派遣するかどうか、その判断資料とするんでしょうけれども、衆議院における質疑の中で出ましたね、この先遣隊の調査報告書の粗筋が、先遣隊が帰国するまでに、前にもうできているという。これは、要するに先遣隊はその地の安全を確認しに行ったんじゃなくて、安全という結論が初めにあって、ただそれについて国民に対する説明の一つのアリバイ作りに行ったようなふうに思えるんですが、どうでしょう、そこのところは。
  97. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) アリバイ作りというようなことはございません。
  98. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 衆議院の質疑で提出された省庁間のファクス、これは先遣隊が帰国する前にやり取りをされて、そこで報告書の内容が協議されている状況なんですがね。このような協議があったかどうかについて、防衛庁長官、どうですか、調べましたか。
  99. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 通常、そのような作業は行うものでございます。  衆議院でもお答えをいたしましたように、そのような文書は現在当方には存在をしておりません。したがいまして、それが真正なものであるか、出どころもよく分かりませんが、それが真正なものであるかどうか確認はできません。しかし、そのような作業を、調整作業を省庁間で行うことは、これは行政の当然としてあることでございます。
  100. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 だから、そこで調整されている作業が、もう安全だという調査報告を、結論がそういう報告でもうできているわけですよ。先遣隊が行って帰ってきて、その状況について報告が出るんじゃなくて、先遣隊が帰ってくる前からもう安全だという方向性の報告書の内容の粗筋ができていると。このことが大変に問題だと思うんですが、それについて全く、ファクスという客観的な証拠物がありながら何の調査もしない、私は見ていないから知らないという答弁はおかしいんじゃないでしょうか。
  101. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) そのような、結論先にあるという、ありきというものではございません。そのようなことに基づいて自衛隊を派遣する、最初に結論ありきであって、現地の事情がどうであれこうであれ、このような結論であるというようなことで自衛隊を派遣するというような選択を私どもはいたしません。
  102. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 しかし、幾らそう言ったって、先遣隊が帰ってくる前から安全ですという内容の報告書ができているということは、そうじゃないと幾ら長官が言ったって、要するにそういうことだというふうにしか考えられませんよね。  次に、道路公団のことについて聞きますが、石原大臣、要するにこの与党の協議について、高速道路、これは造るんですか、造らないんですか。そこのところをちょっと分かりやすく具体的に説明していただけませんか。
  103. 石原伸晃

    ○国務大臣(石原伸晃君) 今回の道路公団の民営化のそもそもの原点というものをお話ししませんと今の御質問にお答えできませんので、若干お時間をちょうだいしたいと思いますが、必要な道路を国民の皆さん方の最小の負担で民間会社の自主性を尊重して造るというのが一つの基本でございます。さらに、民間会社が経営に当たるということは、民間の経営センス、ノウハウを十分発揮していただくことによりましてこの有料道路事業のサービスというものを向上していただく、それが国民の皆様方の利益に通じる。そして一番重大なことは、四十兆円に上るこの債務を確実に返すということでございます。  委員の御指摘が九千三百四十二キロと言われるいわゆる整備区間についての御質問であるとするならば、今残っている区間がおよそ二千キロございます。この二千キロを三つの分類にさせていただいたわけであります。それは厳格な評価基準というもので、七十路線区残っているわけですけれども、これをいわゆる費用対便益あるいは収支、さらには外部効果、こういうもので順位付けをさせていただいて、必要な道路を、一体どこにあるのか、有料道路で整備すべき道路はどこにあるのか、あるいは必要ですけれども有料道路になじまないものはどうするのか、こういうふうに分類をさせていただきまして抜本的な見直し区間というものを五路線決定させていただきました。  ここの部分についてお話をさせていただきますと、現在の規格、構造のままでは造らないで、工事等々を一時中断いたしまして抜本的な見直しを行うと、こういうふうに整理をさせていただいたところでございます。
  104. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 だから、要するにその抜本的見直し区間百四十三キロ以外は造ると、それから抜本的見直しというのも造らないということではなくて規格等を見直して造るということで、要するに全部造るわけですね。
  105. 石原伸晃

    ○国務大臣(石原伸晃君) 抜本的見直し区間について申し述べさせていただくならば、これまでの整備計画のとおりは造らないということでございます。
  106. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 だから、これまでのというところで、だから規格、内容を変えて造るということでしょう。
  107. 石原伸晃

    ○国務大臣(石原伸晃君) 百四十三キロにつきましては中断して国幹会議等々で御議論をいただいて、構造を変える、あるいは国道が近くを走っていたらじゃその国道を改良することによって高速道路に代替するものができるのか、そういうことを議論することになると思いますので、さっきから申しておるように中断して今は調査を行う、すなわちそれは造らないということでございます。
  108. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 造らないというのはこれまでの規格どおりのものは造らないということで、規格を変えて造るという方向にあるわけでしょう。
  109. 石原伸晃

    ○国務大臣(石原伸晃君) 何度も御答弁をさせていただいておりますように、国幹会議で議論をしていただいて、もう必要か必要じゃないかということについては中村基準、中村英夫先生の収支あるいはBバイC、また社会的外部効果、有料道路になじまなくても造らなきゃいけない道路もあるということも路線ごとにもう評価をさせていただいたわけであります。  その中で、五区間につきましては、新直轄に分類させていただいたものあるいは有料道路事業等々で行うもの、二つに入っているわけですけれども、例えば第二名神の部分につきましては、それに代わるもうバイパスが一つできてしまいました。そうしますと、このバイパスができたことによりまして交通量の需要見通しというものも大きく変わります。それなのにそこに同じものを造るのかということを考えていただければ、同じものを造る必要はないというのは賢明なる小川委員なら分かっていただけるのではないかと思っております。
  110. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 この道路関係四公団民営化推進委員会、この委員会は、「改革の意義と目的」ということで、その最重要ポイントは必要性の乏しい道路を造らない仕組みを考える必要があると、これが意見書の目的なわけです。しかし、どうも大臣の話を聞きますと、要するに百四十三キロについては規格を変えていずれ造る、それ以外は全部を造るということで、この推進委員会の意見書の趣旨が完全に没却されているように思うんですが、どうでしょう。
  111. 石原伸晃

    ○国務大臣(石原伸晃君) ただいまの委員の御指摘は全く私、的を外れていると思うんです。  すなわち、どういうことかと申しますと、今残っております二千キロの部分につきまして、中村英夫先生の基準を採用して、造るべきか造らないべきか、必要な道路か必要じゃない道路かをまず判断しろと、そういうことを道路民営化委員会は審議の中で決めたわけです。その結果、七十路線について言わせていただくならば、有料道路として、すなわち有料道路のBバイCは一を切ってしまう、そういうものの中にも、社会的外部効果、地方の首長様方のお話の中で一番出てきますのは、例えば病院まで、基幹病院までの掛かる時間が一時間掛かるのか三十分間掛かるかによって重症患者の方の生存率がパーセントで五%程度違ってくる、そういう外部評価も入れて、高速道路が必要なのか、あるいは原発がある、こういうものの、原発というものを考えたときに、社会的外部効果としてそこの道を整備する必要がある、こういうものを総合的に判断した結果、先ほどのような三つの分類、すなわち有料道路でそのまま整備していく道、さらには新直轄、税金で整備していく高速道路、さらに抜本的な見直しを行わない限りは造らないという五路線、百四十三キロに区分をさせていただいたわけであります。  これは、正に民営化委員会の答申に沿って客観的に数字が物語っていると御理解をいただきたいと思います。
  112. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 全く大臣の説明は的を外れていましてね。賢明な私が指摘するんだから多分合っていると思うんですが。必要性の乏しい道路を造らない仕組みを考えるのが意見書の目的ですからね。  だけれども、大臣のお話、要するに百四十三キロ以外は全部造ると。百四十三キロも、中断したけれどもいずれ造るような話ですから、要するに全部造るんじゃないですか。
  113. 石原伸晃

    ○国務大臣(石原伸晃君) 委員、委員は、道路をもう造るなとおっしゃっているんでしょうか。  この九千三百四十二キロの外に計画として一一五二〇というものがあります。例えば、東京の中で考えていただきたいんですけれども、この九三四二と言われる整備計画の外に、いわゆる外環道の、委員お住まいの練馬のところから東名のところまで、これはその外に入っているんですね。この道路は整備計画の外ですけれども、私は、委員の皆さん方の、反対の方もいらっしゃるかもしれませんけれども、九割の方はやはり大都会の環状道路は整備しなければいけない、そういうものを客観的な水準で判断した結果が抜本的に見直す区間が百四十三キロであったと。これは数字が物語っているんでありまして、それを、造るのはけしからぬと言われましても、私はおかしいんだと思います。(発言する者あり)
  114. 片山虎之助

    ○委員長(片山虎之助君) 御静粛に。
  115. 石原伸晃

    ○国務大臣(石原伸晃君) もう少しお時間をちょうだいしたいんですけれども、さっきから申しますように、費用対効果、採算性、外部効果のお話はさせていただきました。この評価基準による厳格な評価というものを道路、路線ごとにしたわけですね。その数字が、BバイCが一を下回っていたらその高速道路は造る必要がない。しかし、一を下回るものがなかったんですよ。公共事業でBバイC、費用対効果が一より下がるものがなかったらやはりこれは造る。しかし、有料道路ではなじまないものがあるから、これも道路民営化委員会の御答申の中に新しい造り方を考えろと、こういうふうに書いてある、そういうものを作ったわけであります。  そして、一番、多分、委員の御指摘は、民間会社なのに、民間会社に押し付けるんじゃないか、それだったら良くないんじゃないかという御質問であるならば、いわゆる二千キロの中については、いわゆる仕掛かり品につきましては、複数協議制、A社が駄目ならB社、B社が駄目ならC社と、こういうものを作りました。そして、その理由が正しいんであるならば民間会社に実質的な拒否権を付与しているんです。これによりまして、造れ造れという圧力に対しては、民間会社ですから採算性が合わなければ造らない。  さらには、この外にあります新しく路線を造る部分、このいわゆるさっき言いました重要なところがまだ残っているわけです。そこについては分割した会社に申請していただく。分割した会社が造りますと言わない限り、その会社は造らないんですよ。こういう明確な歯止めを掛けさせていただいておりますし、これまで弊害がありましたこのプール制、ですからちっともちっとも、道路がどんどんどんどんできていってしまう。そういうものに対して、これからの高速道路は、民間会社ですから、民間会社が自己、自分の責任において資金を市場から調達して造る。そういう、総理も何度もおっしゃっておりますように、戦後初めての抜本的なこの高速道路の改革というものを行っているんでありまして、必要な道路は造るし不必要な道路は造らないということでございます。
  116. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 何か個別なこととかあれこれあれこれいろいろ付けてまことしやかに言っていますけれども、要するに意見書が必要性の乏しい道路を造らない仕組みを考える必要があるということで意見書を出したんだけれども、この与党協議では、要するに造るんですね。まあ聞いておられる方がその議論でもう分かっていただけると思いますが。  道路公団のことでもう一つ聞きますが、四十五年後に借金を返し終わったら無料化するそうですね。無料化するんだったら、民主党の言うように、そんな四十五年先じゃなくてもっと先に無料化したらどうでしょう。
  117. 石原伸晃

    ○国務大臣(石原伸晃君) この問題は衆議院でもかなり御議論があった点なんですけれども、財源どうされるんですか、無料化する、三年後に無料化するって。論理的に、新たな税負担を最初の民主党の案はあったんです。プレート、要するにナンバープレートでお金を取っていこうという案があった。しかし、途中からこれ評判が悪いから現在あるこの九兆円の道路財源の中から二兆円を払っていくということを決めたわけです。でも、それが論理的に成り立たない。  何で成り立たないかというと、民主党の御主張ではこの九兆円のうち道路特定財源を一般財源化する。マイナス三兆円です。残り六兆円。で、地方の公共事業、道路に四兆円使っております。そうしますと、残り二兆円。これで二兆円の借金を返しますと、これは委員のところにも関係あると思いますけれども、連続立体事業とかバリアフリーの道とかそういうものに四兆円今お金を使っている。こういうもの一切整備できなくなる。あるいは今、国道ありますけれども、国道の維持管理費に一兆五千億円掛かっている。これだけの事業を一切やめればできますけれども、それができないわけであります。  ですから、どういうことかと申しますと、無料化する、それは当然であります。高速道路というのは国民の皆様方の公共財産でありますから、私どもも借金を返した後はしっかり無料化する。四十五年後に無料化するということを今度法律に書くわけであります。ここが大きく今までと全然違う。ですから、無料という言葉の本質は一緒かもしれませんけれども、実現性ということで言わせていただくならば、私どもの案が実現できて、皆様方の言っていることは実現のできない案でございます。
  118. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 まず、大臣の答弁で一番不適切なのは、何か道路特定財源が減ると練馬の云々かんぬんができなくなるみたいな話をしていますけれども、そういうのは全く議論、練馬のことは議論していないんで、およそ不適切な説明だと思いますがね。  ただ、要するに大臣、お金の問題でしょう、道路民営化、四十五年先にするのは。お金の問題だったら、道路特定財源、今度の与党の案だって、新直轄方式は、これ税金で造るんですよ。道路特定財源の予算を使って造るんじゃないですか。つまり、お金の問題なんだから、本質的に四十五年先にできるものはその財源をきちんと手当てして、つまり一般国道に使う予算分を、今度は料金を無料化して、高速道路の維持管理に使えばいいんだから。お金の問題なんだからやる気になればできるでしょう。  まあ、この問題についてはまたもっと細かい議論をしましょう。ただ、私の質問については端的に答えないで、あれこれあれこれいろんなことを言うものだから、議論が尽くせない。ただ、時間が来ていますので、また時間を改めたいと思いますが。  あと、最後に二点あります。  官房長官にお尋ねしますが、中川元官房長官が、官房機密費について、個人的に費消したんではないかという疑惑があることについての新聞記事がありましたが、このことについて、官房長官、きちんと調査して国民に対して説明していただきたいんですが、いかがでしょうか。
  119. 福田康夫

    ○国務大臣(福田康夫君) この内閣官房報償費、これはもう何度も御説明申し上げました。よく御記憶だと思いますけれども、内政、外交を円滑に遂行するため、取扱責任者である内閣官房長官のその都度の判断と責任の下、機動的かつ効果的に使用されるものであると。歴代の官房長官においては、こうした報償費の目的に従って厳正な運用に当たってこられたと考えている。  ただいま御質問の件につきましては、御指摘のような調査を行う考え方は、以上の理由によりないと考えております。  なお、もう一つ申し上げますけれども、これは民事訴訟をしているんですね。民事訴訟で一方の当事者が、これが言っていることなんです。ですから、訴訟の案件であるということなので、調査を行うことはそういう理由からも考えていないということであります。
  120. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 報償費の性質から明らかにしないということで、すべての疑惑について説明しないというのは余りにも国民に対して説明責任が欠けているんじゃないでしょうか。それじゃ、まるでつかみ金で持っていかれちゃったって分かんないじゃないでしょうか。  次に、時間の関係で最後の質問しますが、一昨年の秋に、民主党の石井紘基、当時の衆議院議員が刺殺する事件がありました。  政治家が殺害される、大変に民主主義に対する挑戦の事件だと思いますが、個別な事件についてはなかなか答弁しにくいでしょうけれども、一般論としてお尋ねしますが、やはりこの種の事件は、被告人の捜査、処罰が終わったからそれで事件が終わりということではなくて、やはりどのような状況があるかについて継続的な調査、捜査をしていただきたいと思うんですが、その点いかがでしょうか。
  121. 小野清子

    ○国務大臣(小野清子君) お答え申し上げます。  お尋ねの事件に関しましては、平成十四年の十月二十六日に被疑者を殺人犯で逮捕いたしまして取り調べ、関係者からの事情聴取あるいは押収資料の分析等、事件の動機あるいは背後関係につきまして徹底した捜査を実施したと承知をしております。十一月、同年の十一月十五日に殺人そしてまた銃砲刀剣類所持等取締法違反で起訴されたものと承知をいたしております。  本件に関しましては、個人的な問題に起因する逆恨みによる犯罪であると、犯行であるという報告を受けておりますけれども、現在公判中でありますので、具体的な答弁は差し控えさしていただきたいと思います。たとえ公判中でございましても、あるいは結審後でありましても、新たな事実が判明いたしました場合には、検察庁と密接な連携を図り、必要があれば所要の捜査を行うものと承知をいたしております。
  122. 小川敏夫

    ○小川敏夫君 時間の関係で私の質問は終わりますけれども、今日の質疑、大変答弁も不誠実で納得ができない。やはりこういう質疑についてはもっともっと十分な時間を取って、総理も十分な時間を取ってきちんと説明する、そうした審議時間ということを配慮していただきたいということを最後に申し述べまして、私の質問を終わります。
  123. 片山虎之助

    ○委員長(片山虎之助君) 関連質疑を許します。信田邦雄君。
  124. 信田邦雄

    ○信田邦雄君 小川委員の関連質問に対しまして、民主党の私、信田でございますが、続けさしていただきたいと思います。  私の名前は信用の信に田んぼの田と書くわけですけれども、読む人によるとシンダというふうに読む人もいるということで、別に私は非常に元気で、北海道の北見というところで百姓をやっておりまして、命の産業ということで私は自分の職業に強い誇りを持っていると、こういうことでございまして、これまで米十町歩と畑三十町歩作っています。  畑には大体、変わりますけれども、大体、ビートというサトウダイコンですね、それにジャガイモ、小麦、これは加工しますとうどんになるわけです。讃岐うどんなんというのは大体北海道で取れた、私の分もそうですが。今日、閣僚の皆さんの大方の方は、野菜も私作っていますけれども、間接的に必ず私の作ったものを食べているんじゃないかと。大体、おいしいなと思ったときは大体信田が作っているんだと思っていただければ有り難いと思います。  なぜこんなことに力を入れるかというと、様々な今、食の問題で自給の問題が問われておりますので、関係する省庁でなくて全閣僚が考えていただきたいということもありまして私は申し上げているところでございますが。  総理にまず最初にお伺いするわけですけれども、総理は、就任以来ずっと改革に向けて非常に力強い、私は、ライオンがほえているように元気にやっていると。しかし、三年もたっても、いや改革の芽が出た芽が出たと言っているんですね。いつになったら実るのか。私の場合には、春にまくと秋に実るんですよね。ですから、是非総理に実らし方を伝授したいなと思っているんですけれども。  それは大変、こういった与党の関係や様々な問題があるんであろうと思いますが、やはり改革を国民に痛みを伴うものだといってライオンのように与党のいわゆる抵抗勢力にほえていましたけれども、最近はライオンの風貌がどうも弱まってきたと。ほえても余り効果ないからでしょうけれども。私は、もうライオンをやめてベートーベンでもやって、痛みを負ってきた国民に音楽でも奏でていやしてやった方がよっぽど支持率が上がるんではないかと。  別にそういう冗談を言いに今日は私は来たわけではございません。私も一人の百姓として、実は百姓は平和の産業であり、命の産業なんです。こよなく農民は平和を愛しているんです、食糧があるからこそ平和なんですから。だから、そういう意味でも、私は、今日は食糧の安全の保障関係から閣僚の皆さんに御質問をいたしたい。  最初に、やはりイラクの関係で大変議論が長引いて、閣僚の皆さんはまたイラクかということになりますので私はやりませんけれども、日本の平和の原点は、私は、憲法で世界に戦争をしないと言ったからこそ今日の経済成長があって、世界から信頼されて経済発展したんでないかと。その経済が発展して、世界のおかげで発展して、力が付いたら、イラクの方にもちょっと軍隊を送ってみるかなということは非常に私はよろしくない。そういう意味で、そういう問題は、国民全体の多くの皆さんの支持を得てやっぱりイラクに、イラクの平和を求めて行くのに、ああいう乱闘国会のようなふうに取られるようなことは非常に私は危惧している。  そこで、参議院ですから、参議院は良識の府ですから、是非そういうことがないように、あるいは参議院要らぬみたいな話が出てきますから、そういうことのないように、是非各閣僚の皆さんに、私の質問には、私に答えるというよりも国民に答えるという意味合いで真摯にお答えをいただきたいと思うんです。  それで最初に、昨年、総理にお伺いしますけれども、昨年十月二十一日、APECの首脳会議で総理は、バンコクの市内のホテルで、プレスに対してだったと思いますが、農業鎖国という言葉を発しまして、私は愕然としまして、これは農業を鎖国と言ったのか、農業の開放は続けないと言ったのか、ちょっと間違いではないかと、こういうふうに疑ったぐらい、本当にその言葉に対して私は農民の一人として残念に思っているわけですけれども。  総理が最も愛するところのアメリカの自給率は一二二%ですよね、ブッシュさんが別に自給率を上げたわけじゃございませんけれども。それで、日本は四〇%でしょう。これはもう先進国で最低なのはだれも知らない人はいないと。こういうことは私は、自民党政権五十年以上続きまして、これはやっぱり五十年たって、八〇%あった自給率が四〇%の半分になったわけですから。そのことがいい悪いというよりも、そういう政策が今、国民から非常に不安を持たされておりまして、日本農業は今九兆円ですけれども、九兆円余が粗収入ですけれども、輸入は五兆一千億も輸入していまして、農民が生産している半分ぐらいはもう輸入しているのに鎖国という言葉、これはどうしても私は納得いかないんですが、総理はこれについてどういうふうにお考え、どういうつもりでそういう言葉を発したのか。
  125. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 信田議員、名前もちょっと変わっておられますが、やはり田んぼに信をおくと、農業に信をおくという意味にも取れて、それだけ農業に熱心なことだということは今のお話でも十分理解できます。  私の改革も、すぐ出ないじゃないかと言いますけれども、「桃栗三年柿八年」という言葉があります。ようやく、改革の種をまいてきて三年近くたってまいりました。ようやく改革に芽が出てきて、これをやっぱり木に育てていかなきゃならない。改革を大事にして手入れをよくしてこの芽を大きな木に伸ばしていただくために御協力いただければ大変有り難いと思っております。  私も、農業鎖国という言葉の御質問ですが、農業の重要性は十分認識しているつもりであります。ただ、日本国民の食生活を考えますと、日本ですべて日本の国民の食生活を賄うということはもう現在では無理ではないかと。お互い、世界の経済、貿易を考えれば、日本の品物も買ってもらうんだけれども同時に外国の品物も日本は買わなければならない、またそれが日本国民の利益になるという考え方から、農業におきましても、今、輸入一切しないで自国のできた農産物だけで日本国民の胃袋を満たそうとするとこれは無理があると思います。そういう点を考えながら、もう一切外国の製品については、農産物については絶対入れないという状況じゃないと、必要なものは入れておこう、輸入しようと。  同時に、日本の農業も、輸入阻止するということだけでなくて、発想を転換して、むしろ外国の農産物よりも高いかもしれないけれども質が良いから高くても買ってやろうという農産物もできるんじゃないかと、そういう輸出も視野に入れた改革が必要じゃないかと。  同時に、やっぱり自給率というのは大事であります。すべて外国産品ということを考えると、食の安全ということを考えても、これに対して不安を持っている国民も多いものですから、やっぱり自国で、基本的な食糧というものは自国で生産できるような体制はこれからも維持していかなきゃならないという認識を持っていることを御理解いただければと思います。
  126. 信田邦雄

    ○信田邦雄君 「桃栗三年柿八年」などと言っていると外国に全部やられてしまって、カキがならないうちに日本農業はナシと、こうなりはしないかと。  鎖国発言と自給が大事だというのは、非常に乖離がございましてどうなのかと思います。こういう関係で、命の基本法を作って、農林大臣のときに農業基本法などを作った中川経済産業大臣は農業と貿易の関係と相対立するような今立場にあると思いますが、この鎖国発言、中川大臣はどういうふうに感じていますか。
  127. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) 私は、農業と、あるいは食糧生産と貿易とは対立する概念では決してないと思っております。  今総理からも御答弁ありましたように、自給率、カロリーベースで四〇%でありますけれども、完全自給ということは今は日本ではもうできないという現状はもう事実だろうと思います。例えば、信田議員も私も北海道でありますけれども、例えばえさなんというのはこれはもう国産で自給することはできませんし、もっと言えば、トラクターを動かすガソリンとかああいうものまでいってしまうともう完全自給というのはできないというのはもう既にもう何年も前からの事実だと思います。  他方、今基本法制定のお話がありましたが、我が国の食糧政策というのは、国内自給を基本としながら備蓄と輸入という、この三本柱でやっていくという、輸入というものも位置付けとしてあるわけであります。したがって、今先生も御指摘のように、日本は世界一の食糧輸入国であると同時に、これは単に価格の問題だけではなくて、やっぱり生産者と消費者との間の連携というものが非常に重要だというのが今後の食糧政策のポイントだろうと思います。余りしゃべっていると農林大臣の御答弁に影響しますので。  したがいまして、我々は貿易立国として今後生きていかなければいけない。今までもそうだったし、今後も生きていかなければならない。平成五年のあの米の大凶作のときのことを我々は忘れていないわけでございますから、したがいまして、国内生産を基軸とし、それは消費者に喜ばれるもの、また総理も何度も強調されているように、世界に好まれるようなものをどんどん作っていくという観点も見据えながら、やっぱり安定的な食糧自給の消費者に対する責任を果たすためにはやっぱり貿易の位置付けというものも重要だと、両方とも大事だろうというふうに考えております。
  128. 信田邦雄

    ○信田邦雄君 大事だ大事だと言っている割にはFTAでも何でもどんどん進めようとしているわけですが。  亀井農林大臣に聞きますけれども、この農業は地方と国民の命を守っているばかりでなく、今までは自民党政権まで守っていると、こういうことになっているようなんですけれども、それが自給率四〇%だというのは一体どうなのかと思いますが。  これは一体、世界から日本が輸入していることによって、世界の食糧を買いあさっていることによって世界の食糧安全保障を阻害していると見られている、そういったことで飢餓を発生させるとまで言われているのに、総理が鎖国発言したことに対して農林大臣はどういうふうに感じていますか。
  129. 亀井善之

    ○国務大臣(亀井善之君) 総理の御発言、もう先ほど来総理からも御答弁がありましたとおり、我が国が既に農産物の輸入大国である、そしてさらにグローバル化した中で農政改革を進めていかなければならない。そういう面で、過度に国境障壁に依存をする体制、これは十分考えていかなければならないと、こういう視点に立っておられるわけでありまして、そういう中で、もう既に信田議員、委員、農林水産委員会でも先ほど来お話しのとおり、農業の経験、また現に農業をおやりになっているそういう立場でいろいろなお話もちょうだいし、大変私も参考にさせていただいておるわけでありますが、やはり国内生産の増大、そしてさらに食糧の自給率の向上、さらには農業の多面的な機能、これをしっかり維持していかなければならないわけでありまして、そういう視点に立ちまして私は八月の時点で食料・農業・農村基本計画の見直しを指示し、そして今その審議会に諮問をし、企画部会で精力的に検討していただくと、こういうことを進めておるわけでありまして、そういう中で、やはり何といっても意欲と能力のある担い手の経営を支援する、そして環境や農地、水等の保全のための政策の確立、このようなことに更に努力をしていかなければならないと、このように考えておる次第であります。
  130. 信田邦雄

    ○信田邦雄君 総理に今度は農政の基本的なことをお願いをいたしたいと思います。  総理も閣僚の皆さんも、日本経済を守るために世界との貿易に対しては関心を持っておられるようですが、その前にやはり農業を、国内農業の政策をきちっと確立しておかなければ、これはもう本当に地方も日本の食糧も不安定になるということですが、今農林省が、今大臣も言われましたけれども、プロ農業経営者を中心に意欲ある農民を育てようじゃないかというふうに今審議会にかけていますが、その中の、基本的にはヨーロッパ並みに直接支払を農家にしていくと。これは、あたかも農家にお金をやるように皆さん国民取っているのは間違いです。これは明らかに国民、消費者政策であって、消費者や国民に安定的に国内の食糧を供給するというのが目的なんですから、こういうふうな直接支払について総理はどういうふうな認識で受け止めているのか。
  131. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 直接所得補償というのは民主党からもいろいろな御提言をいただいておりますが、こういう問題は、今御指摘のとおり、いかに国内での食糧自給率を改善していくか、保持していくか、そして食の安全を図るために農業をやっている方々に意欲を持ってこれからも農業生産に従事していただくかと、そういう観点から考えているわけでありまして、直接所得補償がどれほど効果あるか、いいのか、さらに専業農家どのように育成していくか、兼業農家の方々に対してどのような今後改善策がいいかということを総合的に考えてくれということで今農水大臣に指示しているところでございます。
  132. 信田邦雄

    ○信田邦雄君 鎖国発言よりは大分勉強されているようで、少し分かってきているのかなと、総理に期待をいたしておるところであります。日本のためですからね。政党のためにやっているわけじゃないですから。  次に、農林大臣にお伺いしますけれども、今日のBSEや残留農薬、その他、鳥インフルエンザなどの国民的に騒がれたり、不安、不信を持たれるのはいわゆる食糧の海外依存が原因ですよね。それで今、自給率を上げようということで新しい政策を打つわけですけれども、これは畑作から導入していこうということで直接支払方法を考えているようですが、一番日本の基本は米なんですよね。米についての直接支払を今考えているのか、そしていつごろからどういうような方法が、ありましたらお答えいただきたい。
  133. 亀井善之

    ○国務大臣(亀井善之君) お答えいたします。  先ほどもお話し申し上げましたが、食料・農業・農村政策審議会企画部会に今いろいろの議論をしていただいておるわけであります。そういう中で、何といっても米政策の改革の推進、このことは、昨年、食糧法の改正をいたしまして、そして今それぞれの地域で水田農業と産地作り等々のビジョン作り等々に大変農業者あるいはまた団体そして地方自治体も熱心にいろいろの努力をしていただいております。  そこで、やはり御指摘の直接支払の問題、これは、今回この基本計画の見直し、こういう点で来年三月ごろに新たな基本計画と、このスケジュールで進めておるわけであります。その中で、諸外国の直接支払制度も視野に入れまして、個別品目ごとの価格支持政策、それから構造改革の推進と需要に応じた生産が図られるように担い手に対する品目横断的な政策へ移行することを含めまして、競争力の強化、そして農政の展開を見定めていきたい、こう思っております。  そういう面で、具体的な政策展開の時期、このことにつきましては今申し上げることはできないわけでありますが、やはりそういう面でも拙速は避けなければならないわけでありまして、極力早期に政策の展開が図られるようにスピード感を持って対応してまいりたい、このように考えております。
  134. 信田邦雄

    ○信田邦雄君 谷垣財務大臣にお伺いをしますが、総理もそして農林大臣も政策を転換して農政を変えていきたいと言っているんですけれども、どうも財務省も必ずしもそういう方向ではないんではないかと思いますが、自由貿易は、私どもも民主党も私もそうですが、進めて、世界と共生していくというのが基本ですけれども、我が国の農業と食糧は国民のために必要なんであって、外国のために必要でないわけですから、消費者負担の価格政策から財政負担にしていかないと、高ければやっぱり消費者は買ってくれませんから、消費してくれませんから、見直して、直接支払の方向に財務省もきちっと切り替えた予算の対応をしないと、これは伴わないんです。政策はあるけれども財政が伴っていなければ、これは効果ないわけですからね。  そういう考えで、今年度は大体決まってしまったようですけれども、来年度からは是非直接支払の方向に大きくかじを切った予算にしてほしいと思うんですが、いかがお考えですか。
  135. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) 農家への支援の在り方、今、亀井農水大臣からお話がありましたように、競争力をどう付けていくかというようないろんな観点から農政改革、今懸命に議論していただいております。  私ども財務省としましても、こういう農業の構造改革の必要性は十分理解しておりまして、先ほどお話に出ましたプロ農家の養成といった、やはりめり張りを付けてやっていくということを基本にして亀井農水大臣とよく議論をしてまいりたい、こう思っております。
  136. 信田邦雄

    ○信田邦雄君 時間があれば後ほど言いますけれども、是非、財政の見直しが一番政策の実効性が上がるわけですから、そこは是非お願いをして、農業土木などのそういったことばかりやっているようなことのないように大きくかじを切っていただきたい。  次に、河村文部科学大臣にお伺いしますけれども、いわゆる食育ということで基本法も計画しているようですが、いわゆる食糧が大切だ大切だでは大切ではないんで、本当に国民が自分の国の食糧が大切だというふうなことを体も頭もすべて感じることが一番大事ですから、教育をきちっとしていくという、教育という言い方はちょっと押し付けかもしれませんけれども、国民自身が納得するような、そういうことを伴っていかなければなりません。  そういう意味では、食育基本法などを目指すとともに、やはり文部省も、子供のうちからファストフードばかり食わして、本当に国民の大切な日本で取れたもののスローフードは何も知らぬのようなことでは駄目なので、是非全体の、日本国内全体で国民の、自国の食糧を食べるというふうな食育教育に対してどういうふうにお考えか。
  137. 河村建夫

    ○国務大臣(河村建夫君) 信田委員、大変大事な御指摘だというふうに思います。最近、子供たちの肥満も非常に増えておりまして、昭和五十年代のころから比べますと倍増しております。平均体重の二〇%以上というのを一応対象にしておりますが、そういうことからいいますと、やっぱりきちっとした食生活、食習慣ができていないと、こういうことであろうと思います。  そういう観点から、あるいは食生活をすることを、一家団らんに非常に意味があるとか、こういう観点からも食習慣をきちっと付けさせることが教育上極めて大事なことだと、こう思っております。  また、あわせて、それを学びながら、やっぱり安全な、日本の安全な食糧あるいはこれからの農業の問題、お百姓さんの御苦労ぶりをどういうふうに勉強するかというふうにずっと発展をさせていく、こういうことも教育の視点が大事だと、このように思っておりまして、学校においては学校給食を通じて食習慣を付けていくということ、大事でございますし、同時に教科、家庭科もございますが、そういうところでしっかりこれからも進めていかなきゃならぬと思っております。  特に、学校現場でもっとこれをきちっとさせるためにも、学校栄養士の皆さんがいらっしゃいますが、今度新たに栄養士の皆さんに栄養教諭という資格を持っていただいて教壇でもきちっとこのことをやっていただこうと、こういう方向でございます。  総理から昨年九月二十二日に文部科学大臣、指名をいただきましたときに、最初の指示は、いわゆる知育、徳育、体育プラス食育を重視した人間力向上の教育改革に努めるようにと、こう言われておるわけでございまして、こういう観点から食育を重視するということは正に人間力向上にもつながっていくんだという広い視点でこれから食育を重視してまいりたいと、このように考えております。
  138. 信田邦雄

    ○信田邦雄君 食育から伝統文化や環境や地域の様々な歴史を学んで、今の殺伐としたこの社会が変えていくことができます。是非力を入れていただきたいと。    〔委員長退席、理事尾辻秀久君着席〕  次に、FTAに関してですけれども、総理にまず伺いますけれども、このFTAの関係については先ほどの答弁とは違ってかなり総理は力を入れているように私は思うわけですが、WTOがとんざしているといいますか、ちょっと遅れている中で、世界がFTAの方に向いてしまうと非常にバランスの取れない世界の様々な問題も起きるのかなというふうに私は思っていますが、民主党は、農民に支払われない無駄、無駄な農業予算を直接支払にして、実際の農業予算を農家に支払った上でこのFTAを受けようという、先ほども若干申し上げましたわけですが、先ほど財務省、大臣も答えてくれましたが、財政と伴えないと駄目なので、族議員の皆さんが、族議員という言葉は、農業に対する関心を持った強い与党の先生方が強い抵抗をしている、これをFTAで総理の力でこれは抵抗勢力として破って、打ち破っていけるんですか。
  139. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) FTA自由貿易交渉につきましては、このWTOの多国間交渉、これを補完するものだと思って、でき得れば、今メキシコ等で進めておりますが、これは日本の経済全体の観点から考えなきゃならないし、同時に農業の輸入問題が絡んできます、このFTA交渉には。そうすると、農業の輸入が増えることによって国内の農業に与える影響、農家に与える打撃というものも出てきますから、その点を総合的に考えなきゃいかぬと。かといって、今までのように農業の輸入はこれ以上増やしてはいかぬということも、もう今の状況では許されないということから今進めているのであって、その点、FTA交渉には必ずその相手国からの農産物が増えてきます。これに対して国内の農家、農業をどうするかという問題を考えながら私は進めていきたいと思います。
  140. 信田邦雄

    ○信田邦雄君 同じく、中川経済産業大臣にお伺いしますけれども、経済財政諮問会議は、相当にWTOが遅れるので強硬にFTAの推進に対して強い行動を示していますが、もちろんそれを受けて大臣はやらなきゃならぬと思いますが、農業をよく知っている中川経産大臣として、今のような農業予算や農業政策の在り方で競争力が付いていないために、ひとたまりもなく中国やASEANなどに負けるわけですよね。  こういう中で、具体的に経産省は、したら自分たちはただ輸出だけすればいいと、それだけなのか、農水省やその他とどんな連携を取ってやろうとしているのか、お伺いします。
  141. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) 日本は、御承知のとおり、要するに貿易をやっていかないと生きていけない国なわけです。食糧の現時点で六割が輸入でありますし、またエネルギー資源でありますとか鉱物資源を含めて物を作るあるいは人間が生きていく上での基本的な資源がほとんどの部分というか、かなりの部分が輸入、そしてまたそれを加工して輸出をしていくと、それで成り立っている国でありますから、多国間あるいは二国間の貿易というものが基本的に大事であると、こういう位置付けは多分先生と私と共有できるんだろうと思います。  そういう中で、WTOという多国間の、今百四十八か国が加盟をしているところで今ドーハ・ラウンドが行われているわけでございます。そのWTOの協定の中で、御承知のように、ガット二十四条でFTA、自由貿易協定の位置付けということがあるわけでありますから、これは両方とも関係がある、いわゆる補完する関係にあるわけでございますから、日本としてはそういう貿易立国としてこれからも国民生活あるいはまた世界へのいろんな意味でのかかわりという中で、WTO、FTAともに大事なことだろうと思っております。    〔理事尾辻秀久君退席、委員長着席〕  カンクンでおかしくなっちゃったからだっとFTAにシフトをしたと、一時的にそんな見方も一部の国で見られておりますけれども、私は、WTOとFTAの関係というのは、そんなにこっちが駄目だからこっち、またこっちが駄目だからこっちという単純なものではない。少なくとも、各国の戦略を見ておりますと、そんな単純なものではない。もっと国益というものを考えてWTO、FTAというものを考えておりますし、日本は、先ほど申し上げたように、貿易をやっていかなければならない国でありますから、そういう戦略、国益というものをじっくり考えていかなければならない。  そういうことで、WTO、FTAが今後とも重要な議論をし、国益にかない、また関係国との話合いができれば、関係者にとって大きなプラスになっていくと思います。  そういう中で大事なというか、いわゆるセンシティブな部門として、例えば農業、そのほかにもいろんな部門が今後考えられると思いますけれども、そういうものにつきましてはきちっとした国内議論をし、そして交渉をきちっとし、そしてその上でトータルとして締結をしていかなければならないというときに影響を受ける部門があるとするならば、そのときには十分なるいろいろなまた対策というものも考えていきながら、トータルの最終的な目標の中で個別にいろいろとプラス、マイナスが出てくるわけでありますし、こっちが百点全部を取ろうということでは交渉になりませんので、お互いに取るところは取る、譲るところは譲るという中で、またそれ以外にいろいろな対策も考えながら、総合的にWTOそしてFTAというものを考え、推し進めていくことが我が国の今後生きていく道だろうというふうに考えております。
  142. 信田邦雄

    ○信田邦雄君 質問をしますと、大体農業は皆大切で対策をしなきゃならないというのはみんな一致して、総理もそういうふうに申し上げますが、実はそんな生易しいことにはならないだろうと思います。  それで、必ず貿易、妥結したりなんかしますと、交渉が、必ずデメリットとメリットの企業が日本国内に出てくるんですよね。このときに、国内経済としてどう企業間の費用調整をするかということがきちっと算出されていないと、どっかのところが、中小零細や農業なり村なりが破綻をしてしまうことになりますので、谷垣財務相なのか、経産相なのか、そういった費用の、調整費用、経済の調整費用の件について、どのように今議論して、どのような方向を考えているのか、ありましたら。
  143. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) FTAは必ず進めていかなきゃならないものと思っておりますが、その交渉の中で、今おっしゃったような、センシティブな領域に関して構造改革がどれほど進んでいるのかというのはよく見ていかなきゃなりませんし、そのための必要な構造改革についてはきちっと議論をしながら、また財政的にも支援すべきものは支援していかなきゃいけないと、こう思っております。
  144. 信田邦雄

    ○信田邦雄君 是非、中小零細加工業が食品に関して全部かかわっていますから、何百品目という無関税のものが入ってきた場合、農業というくくりで論議していたんでは駄目です。日本経済全体、地方、中小零細に影響しますので、是非そういったものと併せて、経済財政諮問会議で十分な議論の上で進めていただきたいと思います。  最初、演説ぶち過ぎまして、時間が不足しましたので若干飛ばしますけれども、高病原性の鳥インフルエンザの関係に入る前に追加質問をいたしたいと思いますけれども、本日の読売新聞に報道されました、厚生大臣にお聞きしますけれども、無申請の着床前診断が行われていた問題について、医師である厚生大臣にどういうお考えかを聞きたいと思うんですが。  神戸市の大谷産婦人科で三例実施を明らかにした。これは、いわゆる男女の産み分けの関係なんですけれども、これは生命の選別であり、学会ではこの申請を認めていないんですよね。これは生命倫理からも、人権、人類の社会問題として大きく波及する可能性が高いんですが、厚生大臣としてどういうふうにお考えでしょうか。
  145. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) 着床前の診断の件が今日新聞で報じられておりますが、人間、女性百人に対しまして男性百一人か二人、ちょっと多めに生まれておりますが、男の子は小さいうちにいろいろのことで亡くなったりすることがあるものですから、成人しました男女としては百対百、絶妙にできているわけでございます。自然の妙理、誠に妙なるかなというふうに申し上げなきゃいけないと思うんですが、そうしたことに対して、男女、男性が欲しい、女性が欲しいということを取り入れるとどうなるかということはもう言わずもがなでございまして、医師には重大な使命が与えられているというふうに思いますけれども、医師は超えてはならない一線がある、そこを守らなければならない、そう思っております。
  146. 信田邦雄

    ○信田邦雄君 是非きちっとした、国民が分かるように取り組んでいただきたいと思います。  それで、インフルエンザの関係、今世界じゅうといいますか、特にアジアですから日本は非常に関心が高いというよりも心配しているんではないかと思いますが、私は、これを同時多発鳥インフルエンザと、こう勝手に位置付けているといいますか、マスコミも書いておりますが。  基本的には、やはり先ほど言いましたように、海外依存の日本の食糧政策がこのような騒ぎになりまして、例えばブッシュさんの大好きな小泉さんに言っておきますけれども、アメリカは一二二%の自給率で、しかも日本の肉や何かが例えば八〇%ぐらいの自給率だったらマスコミも取り上げませんし、騒ぎもしなかったと思うんですよ。そういうこともひとつきっちり全部の閣僚の皆さん、考えておかないと、こういう問題が起きて大騒ぎだけして政治問題だと言っていても、本当の意味の根本的な解決になりませんし、これから工業化した鳥の生産や豚の生産、牛肉の生産や様々なもの、もう海もそうなってきています。どんどん増えるでしょう。このことを真摯に受け止めていただきたいと思いますが。  この感染の関係で、どうも途上国は発表は遅い、対応は遅いで、それを真にそのまま受けたもので輸入禁止などしていますけれども、ベトナムなどでも一月の九日に鳥の感染と人の感染と人の死亡と一緒に発表するという、こういうようなことをそのまま受けているとすれば、それまでに、鳥は先にかかっているはずですから、輸入された日本はどうなっているのか、事後追求的なものはどういうふうにしているのか、様々な問題も起きます。  時間がありませんから、くくって厚生大臣に、あるいは農林大臣にこの点についてお伺いしますが、鳥インフルエンザ全体について、双方から、どちらからでもいいですから、お答えいただきたいと思います。
  147. 亀井善之

    ○国務大臣(亀井善之君) お答えいたします。  委員御指摘のベトナムの件でございますけれども、一月九日の正午ころ、ベトナムの養鶏農家で鳥インフルエンザ発生の報道を受け、直ちにベトナム政府に対しまして事実関係の照会を行ったところであります。その後、同日の午後七時ごろ、ベトナム政府より鳥インフルエンザの発生の報告を受け、直ちに同国からの家禽や家禽肉等の輸入を停止したところでございまして、できる限りいろいろの関係をもちまして、それら情報のキャッチ、そしてその対応をしっかりやっておるところでもございます。
  148. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) 鳥インフルエンザの問題でございますが、これは鳥の問題だけではなくて、鳥インフルエンザから人への感染というのもあるわけでございますので、これはそういうふうにならないように早く手を打たなければいけないというふうに思います。  農林大臣からも、農林水産大臣からも御答弁のありましたとおり、やはり鳥インフルエンザにかかった鳥を早く処理をするということが最大の課題でございまして、人間の方に及んでこないようにするというふうにしなければいけないというふうに思っております。  我々も、そうしたことで、鳥を処理していただく方々に対しましてはそれ相応の防御措置、あるいはまた予防的に薬をお飲みいただく等のことも国内におきましては行ったところでございます。
  149. 信田邦雄

    ○信田邦雄君 この鳥インフルエンザ、私は、昨年、農水省、農水委員会でも質問しようと思って、ちょっと委員会が流れて、かなり危機感を持っていました。私は農民ですけれども、鳥を恐れたんでなくて、人に感染することを危惧して質問しようと思っていたところ、たった一、二か月で、二、三か月で韓国、日本にも出てしまったということでして、人から人に感染しないんでないかということや、食べても大丈夫など、厚生省や農林省、強調していますけれども、どうも人から人にも感染しそうだということで、私はこれは地球上の未曾有の危機問題に発展しないかというふうに思っていますし、場合によっては六千万から五億人の人が死ぬんでないかとさえ言われておるわけでございまして、今から、まれに人に感染することありなどと言わないで、やはりきちっと人に感染することに対しても危機感を国民に持たせておかなければ、対策が遅れてしまったり、国民も、いやいや、鳥が好きだから食べるわとか、そういう、触るわとか、大したことないということになりかねないと、こんなふうに思っておるところでありますが、是非、厚生大臣、農林大臣、これから蔓延対策や人に対する予防対策などありましたら、ありましたらって、もちろんやっているんですが、国民の前に、この際ですから、きっちり伝えていただきたいと思います。
  150. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) 今御指摘いただきましたとおり、人から人へうつるということが一番恐ろしいわけでございまして、人に、人から人へうつるようなインフルエンザウイルスが発生しないようにしなければいけないわけでございます。  これは豚の中等で起こるというふうに言われておりましたけれども、人間の体の中でも起こり得るわけでありまして、普通のインフルエンザにかかっている人がまたこの鳥インフルエンザにかかるという、両方のウイルスに冒されるということになってまいりますと人の体の中で新しい遺伝子を持ったウイルスが発生してくるということになり得ますから、そうしたことにならないように手を打つ、予防をするということが大事でございます。  そういう意味で、一般のインフルエンザのワクチン注射等を今やっているところでございますが、それだけではなくて、鳥の方の、鳥から人へというところがうつらないようにしなければなりません。そういたしましても、これは動物の世界では起こってくることは避けられない面もあるわけでございますから、情報を徹底して集めるということが大事でございまして、日本の国だけではなくて、このアジア全体におけます情報を的確に把握をしてそれに対応するという体制が大事だというふうに考えておるところでございます。
  151. 亀井善之

    ○国務大臣(亀井善之君) 高病原性鳥インフルエンザの家禽への感染を予防するために、農林水産省といたしましては、まず、家畜伝染病予防法に基づきまして、輸入検疫措置及び国内防疫措置を講じているところでもございます。すなわち、海外におきまして発生が認められた場合には、当該国からの輸入を直ちに停止をすることとする。そして、国内においては、防疫マニュアルに基づきまして、飼養鶏の健康観察、野鳥等の侵入防止、農場への立入りの制限、消毒等により発生の予防に努めるとともに、異常が認められた際の早期の通報を徹底すること、発生した場合には、発生農場の鳥の殺処分や周辺農場の家禽、鶏卵の移動制限等の蔓延防止の措置を講じておるところでもございます。  今後とも、これらの対策を通じて国内へのウイルスの侵入防止と国内における蔓延防止に努めてまいりたいと、このように考えております。
  152. 信田邦雄

    ○信田邦雄君 最後に、時間がなくなりまして、さっぱり質問が要領を得ませんでした。  北方領土関係について、時間がありませんので、総理、外務大臣、それから沖北担当大臣にお伺いしますが、私は、昨年一月に根室の会議に行きましたら、元島民がこう言った。国は北方領土返還に五十八年間何もしてくれなかったと、こう言われてびっくりしたんですよね。今まで何をしてきたのか、我々も含めて、私は北海道民ですから。いろいろなことをして、言ったことは、金ではないんだと、島が返ってこなければ何もならないんだと言ったんですよね。私は、これで何とかしなきゃならないという一委員として決意をして外務省といろいろやりましたけれども、今年が私は、総理、チャンスだと思うんですよね。  まず、プーチンが日本びいきですよね、総理の御案内のとおり。柔道をやっている。娘二人にも柔道を習わせている。ロシア経済は、今や市場経済に参入して、非常に発展を期待されている。国際社会は、そういうロシアの資源や様々な問題に一緒になって発展していくことによって地球全体の国益になるんだと。そのときに、壁になっている小さな、ロシアにしたら滴のような北方四島が災いしているとするならば、ロシアの国益にも、日本の国益にも、世界の国益にも決してならない。そのために、是非、このプーチン大統領が大統領に再選されるのを契機に、国際政治問題にしたり、様々な問題にして、総理そして外務省、そして我々国会議員全部、日本国民挙げてこの問題に取り組めば必ず返ってくる。セレモニーの時代は終わった。きちっと政治家の責任として、国民の責任としてきちっとやるべきだと、こう思うところであります。  そういう意味で、返還は必ず可能です。今年……
  153. 片山虎之助

    ○委員長(片山虎之助君) 時間です。時間です。はい、もうそのくらいで。
  154. 信田邦雄

    ○信田邦雄君 是非、どうぞ総理以下、今の関係者の御質問をいただきます。いや、御答弁をいただきます。
  155. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 北方領土、この帰属を明確にして日ロ間に平和条約を締結すると、この一貫した方針で今まで日本は、ソ連時代から今のロシアになってからも当たっております。プーチン大統領との私との間で会談のたびにその重要さを指摘しておりますし、昨年の一月、ロシアを訪問いたしまして、今後、日ロ間の在り方、平和条約締結に向けてどのような日ロ間の信頼関係を醸成していくか、日ロ間の交流を促進していくかという行動計画を定めまして、それに沿って一日も早く日ロ間に平和条約を締結したいと考えております。  今まで、北方領土の問題、これを解決しないと日ロ間の発展、交流はないんだという見方もありましたけれども、私は、日ロ間の信頼関係、交流を深めていく中で領土問題を解決して平和条約を締結するんだと、これが大事だと思っております。プーチン大統領も日本びいきでありますし、その重要性は十分認識していると思います。こういう認識の下に、北方領土問題、平和条約締結に向けて、一層努力を続けていきたいと思います。
  156. 川口順子

    ○国務大臣(川口順子君) 北方領土の問題は重要だと思っておりまして、私は毎年、北方領土返還要求全国大会に外務大臣になりましてから出席をいたしておりますし、二月七日、今度の土曜、二月七日も出席をするつもりでおります。  方針について、今総理がおっしゃったとおりでございます。今年の前半にも私はロシアに行って、この北方領土の問題を交渉をしてきたいというふうに考えております。総理がおっしゃったように、日ロ両国間の潜在的な力をフルに行動計画を実施をする過程で発揮をさせながら、両国間の関係を肯定的な方向に持っていく中で、四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結をするという方針に基づいて交渉をしていきたいと考えております。
  157. 茂木敏充

    ○国務大臣(茂木敏充君) 信田委員、北海道出身ということもありまして、この北方領土の問題、大変熱心に取り組んでいただいておりますけれども、基本方針、外交方針につきましては今、総理、そしてまた外務大臣の方からあったとおりでありますけれども、こういった外交方針、そして外交交渉を成功させていくためにも、これを支える国民世論、これを結集して、幅広い国民運動を展開していくことが極めて重要だと考えております。  内閣府といたしましても、様々な関係団体、これと連携を取りながら、また次の時代を担っていく青少年の啓発等々、国民世論の一層の盛り上げに努めていきたい。  時間の関係で具体的に二点だけ申し上げますと、今外務大臣の方からもありましたけれども、結局、重点的な運動展開、これが極めて重要だと思っておりまして、今月二月はこの北方領土の返還運動の全国の強調月間ということでありまして、今度の土曜日、七日も総理出席の下で北方領土の日の返還要求大会を開催いたします。また、全国各地でもそういった運動をこの期間展開する予定でありまして、御地元の北海道でも明日から北方領土のパネル展、開いておりまして、八日の日曜までやっていますので、是非ごらんいただければと思っております。  それから第二点。委員も昨年の六月にビザなし交流で択捉の方へ訪問いただいておりますけれども、こういった北方四島の住民との交流、それから旧島民の皆さんに対します援護措置、この充実が北方領土問題の解決の促進のためにも重要だと考えておりまして、こういった事業につきましてもしっかりと推進をしていきたいと思っております。
  158. 片山虎之助

    ○委員長(片山虎之助君) 以上で小川敏夫君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  159. 片山虎之助

    ○委員長(片山虎之助君) 次に、風間昶君の質疑を行います。風間昶君。
  160. 風間昶

    ○風間昶君 公明党の風間昶でございます。  私は、最初に、現在世間をまだ騒がしておりますけれども、民主党を除名になりました代議士であります古賀衆議院議員の件で質問したいと思います。  まず、公職選挙法上学歴詐称についてはどのような規定があるのか、総務省にお伺いしたいと思いますが。
  161. 高部正男

    ○政府参考人(高部正男君) お答えを申し上げます。  公職選挙法第二百三十五条第一項は、当選を得又は得させる目的をもって公職の候補者等の身分、職業、経歴等に関し虚偽の事項を公にした者は、二年以下の禁錮又は三十万円以下の罰金に処する旨規定しているところでございます。この経歴の中に学歴が含まれると解しているところでございます。
  162. 風間昶

    ○風間昶君 今お話しのとおり、学歴は公選法二百三十五条の経歴に含まれるということですけれども、それでは、古賀衆議院議員は去年の総選挙におきまして、選挙公報に自己の、御自身の学歴をどのように掲載していたのか、大学の部分についてだけで結構ですけれども、教えていただきたいと思います。
  163. 高部正男

    ○政府参考人(高部正男君) 昨年の衆議院議員総選挙におきます選挙公報に記載されております古賀衆議院議員の経歴のうち大学に関する部分について申し上げますと、UCLA、括弧してカリフォルニア州立大学ロサンゼルス、USCB、括弧してカリフォルニア州立大学ベーカースフィールド、それから英語表記でペパーダイン・ユニバーシティー、括弧して日本語でペパーダイン大学と記載されているところでございます。
  164. 風間昶

    ○風間昶君 それじゃ、今のUCLA、USCB、それからペパーダイン大学ということの名前が書かれているだけで、卒業とかオープン講座に出席とか、そういうことは書いてないわけですね。
  165. 高部正男

    ○政府参考人(高部正男君) 先ほどお答え申し上げましたように、大学に関する部分におきましては大学名のみが記載されているところでございます。
  166. 風間昶

    ○風間昶君 古賀衆議院議員のホームページを見させていただきましたけれども、ホームページには大学の名前を確かに記載しているだけで卒業と書いてないわけであります。だから、卒業した、しないということの部分を含めてうそを書いているとは言えないかもしれませんが、経歴のところに大学名だけ書いてあれば、普通は私たちは卒業をしたというふうにとらえるのが一般的ではないかというふうに思うわけです。しかし、また、御本人も現に卒業したと主張しておっしゃっていらっしゃったわけですが、ペパーダイン大学そのものは卒業していないというふうに明言しています。  これが今回の最大の疑惑の中心点でありますけれども、古賀議員につきましてはまだあるわけで、ホームページの最後のところにおわびとして、情報が錯綜したため、古賀潤一郎が昭和五十一年にエクステンションスクールに参加した大学名をUCLAからCSULAに訂正しましたが、本人に確認の結果、当初の記載どおり、お騒がせしましたことを深くおわび申し上げますと、このように書いてございます。  つまり、カリフォルニア大学ロサンゼルス校だとかあるいはカリフォルニア州立大学ロサンゼルス校を間違ったことをおわびしているわけでありますけれども、このことを日本で例えて言うならば、例えば東京大学と東京都立大学というのを間違えるようなものだと私は思うわけでありまして、その辺の感覚もどうかと思いますけれども、更に深刻なのは、エクステンションスクールに参加したというふうに認めておりますように、正規の学生ではなかったようでございます。  テレビの報道を見ていますと、現地の学生がインタビューで次のように英語で言っておりました。エクステンションは、入学試験もないし、だれでも行けるんです、UCLAの学生と同じレベルの学力や信頼があるとは思えませんと、このように言っておりまして、私もそうだろうなというふうに思います。すなわち、大学の名前を間違う以上に、エクステンションの出席を経歴として記載することの神経を疑うわけであります。これは正に、もう十分に有権者を欺く行為だというふうに言わざるを得ない。こういう書き方が許されるならば、単純に観光で立ち寄ってもあるいは視察で立ち寄っても、大学さえ卒業と書かなければ載せていいということにもなりかねないというふうに私は思います。さらに、このエクステンションさえ出席の記録がないとUCLAが発表しているわけですから、もう開いた口がふさがらないという感じがいたします。  総務省に一般論として確認させていただきますけれども、この虚偽の事項の公表罪というのは、わざとやった場合に処罰されるわけでありまして、過失だとすると処罰されないんでしょうか。
  167. 高部正男

    ○政府参考人(高部正男君) 公職選挙法第二百三十五条第一項に規定する虚偽事項公表罪におきましては、いわゆる故意犯のみが処罰される。過失犯の規定はございませんので、過失犯については処罰されないということになっております。
  168. 風間昶

    ○風間昶君 では、法務大臣に伺いますけれども、虚偽事項公表罪ということについて告発するのはどなたがなさるんでしょうか。
  169. 野沢太三

    ○国務大臣(野沢太三君) お答えをいたします。  お尋ねのいわゆる告発につきましては、刑事訴訟法上は、何人でも犯罪があると思料するときは告発できる旨、規定されているところと承知しております。  以上です。
  170. 風間昶

    ○風間昶君 今大臣がお話ありましたように、どなたでも告発できるというわけですね。現に福岡県では告発された市民団体もあるわけだというふうに聞いておりますが、もう一度総務省に一般論でお伺いしますけれども、議員辞職をして議員でなくなった者については虚偽公表罪というのは適用されないんでしょうか。
  171. 高部正男

    ○政府参考人(高部正男君) 虚偽事項公表罪につきましては、議員の身分を有するか否かにかかわりなく、当選を得又は得させる目的をもって公職の候補者等の経歴等に関し虚偽の事項を公にした者を処罰するものでございまして、議員を辞職したということが犯罪の成立に影響を及ぼすものではないというふうに承知しております。
  172. 風間昶

    ○風間昶君 じゃ、議員を辞めたからといって罪の成立には関係なく処罰されることもあるというふうに受け止めさせていただきました。  議員の出処進退は御自身で決めてくださいというのは総理も一貫した姿勢であると思いますが、この件に関しては私は答弁を求めませんけれども、それにしてもこうした不祥事が起こるには、やっぱり党としての責任もあるのではないかというふうに私は思うわけです。  我が党公明党は、立候補するに当たりまして、学歴に関しては卒業証明書を添付するようにしているわけでありまして、民主党さんはこんな簡単なことさえやっていなかったのかということが分かったわけでありますけれども、除名するに当たりまして民主党さんの執行部は、古賀氏の経歴の誤りやその後の不手際な対応は国民の政治不信を招いたというふうにおっしゃっておりますが、政治不信を招いた原因は注意能力を欠いた党執行部の責任も大きいのではないかというふうに私は主張しておきたいというふうに思います。  次に、イラク情勢について質問いたします。  大規模な戦闘終結後の情勢変化について簡単に振り返ると、春から夏にかけてはバグダッド市内も比較的平穏だったというふうになっていたからこそ、超党派の議員団もあるいは政府関係者もバグダッドを訪問したわけであります。そのころは確かに現在と比較してまだ平穏だったと言えるでしょう。しかし、これが変化したのはやはり夏ごろでありまして、国連の事務所が自爆テロに遭ったり、国連まで要するに攻撃の対象となったこと、それからイラク国民の中に米軍に対する嫌悪感があるというのは仕方がないにしても、事態はこの夏から新しい局面を迎えたというふうに思います。  そこで、まず確認しておきたいんですが、テロ行為の拡大をイラク国内でのレジスタンス運動であるというふうに特にフランス辺りのマスコミが伝えているということで、イラク全土が今でも戦闘地域であるとの主張が国内でも、我が国国内でも大きくなりました。このレジスタンス論について外務大臣はどのように分析、評価をされているか、教えていただきたいと思います。
  173. 川口順子

    ○国務大臣(川口順子君) おっしゃったように、レジスタンスという言葉をフランス等の報道機関が使っている向きもあるようですけれども、一般にレジスタンスというのは、一般に侵略者に対する抵抗運動というふうに認識をされている、どちらかといえば不当に侵略をした者に対して抵抗するというプラスの意味を持って使われることが多いのではないかと思います。  今回、そのイラクの場合の抵抗、これは米軍や外国政府関係者、復興に協力をするイラク国民、復興に協力をする国際機関、そういうのに対して行われる攻撃につきまして、このようなこの言葉が持っているプラスの意味、これを付けてレジスタンスとして位置付けるかどうかということについては、私は個人的には若干疑義を感じておりますし、それから一部の報道機関におきましてもそれについて問題ではないかと考える向きもあるというふうに承知をしております。
  174. 風間昶

    ○風間昶君 私は、このテロ組織の拡散をレジスタンスと同一に考えるのは全くの誤りというふうに思っております。  情勢の推移でやはり決定的な我が国が岐路に立たされたのは、やはり言うまでもなくお二人の外交官がテロの犠牲になられた時点であります。そのとき、我が国の世論調査でもこのころが自衛隊派遣反対の割合が一番多かったように思います。そのような中で、イラクに安全なところはない、だからイラク特措法をもってしても自衛隊の派遣はできないはずだという議論が多かったわけであります。  先日来の衆議院での議論でも明らかなように、この法律の枠組みでは戦闘地域か非戦闘地域かという問題と安全か安全でないかという議論は一応別個に議論して、安全配慮については防衛庁長官の正に義務であると、このように答弁をされてまいりました。  長官は、現在でもこの考えはそのままお間違いなくあるのか。つまり、サマワの治安状況が、増大した場合に、我が国としてどのように対処するのか。その方針も含めてお伺いしたいというふうに思います。
  175. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 防衛庁長官が有しております安全配慮義務につきまして、私の考えには全く変わりはございません。先生御指摘のように、非戦闘地域でやらなければならない、当然のことでございます。そしてそれと安全かどうかということは別個の判断でございます。非戦闘地域であり、なおかつ自衛隊の権限、能力、装備をもってして危険が回避でき、抑止でき、あるいは局限できるという地域を実施区域としておるわけでございます。  また、先生御指摘のように、じゃ治安の悪化という状況がだんだん増大をしてきたという場合にはどうだろうかということでございますが、状況は刻々変わるものでございます。したがいまして、あるいは見張りの数を増やすであるとか、あるいは移動の経路を更に緻密に詳細に分析をするとか、状況が悪くなったからといいましても、これは法律の要件をきちんと満たしております限りにおきまして、私どもの活動というものはそれは行われるということでございます。安全の確保という措置を、配慮義務を更にきちんと果たしていくべく努力をしてまいりたいと考えております。
  176. 風間昶

    ○風間昶君 このような中で、国連あるいは民間人であるNGOを前面に押し出していく、援助に徹していくことが大事だと思いますが、自衛隊の派遣に反対、アメリカ軍も早々に撤退すべしとの意見がありますけれども、国際機関は独自の判断基準を持ってイラク国内から撤退をしているのが現実でありますから、危険だからといって自衛隊は行かない、国際機関やNGOは前面で仕事しろというのは私は乱暴な議論であるというふうに言わざるを得ないというふうに思います。  外務省に伺いますけれども、主な国際機関のイラク関係職員は現在どのような状態であるのか、是非、概括的で結構でありますが、伺いたいと思います。
  177. 堂道秀明

    ○政府参考人(堂道秀明君) お答え申し上げます。  国連の人道復興支援機関でございますが、現在、キプロス、ヨルダン、クウェート等の周辺国を活動拠点といたしまして、基本的にこれらの周辺国にいます国際職員がイラクにいる現地職員を通じまして、CPA及びイラク各省庁とも連携しつつ人道復興支援の継続をしているものと承知しております。  なお、国連はイラクに本格的に復帰する際に備えまして、治安状況を評価するために二名の安全調査チームをイラクに派遣しました。この調査チームの報告等も踏まえまして、国連として国際職員の復帰等、今後の現地の活動の在り方について決定するものと承知しております。
  178. 風間昶

    ○風間昶君 国連さえも標的になるということであって撤退しているわけでありますから、文民を派遣するのはまだ早いというふうに言わざるを得ないと思います。  ところで、茂木現大臣が外務副大臣をされていたときに、イラクを訪問されて小学校に文房具を配布されたというふうに伺っております。そのときの文房具は我が国がユニセフを通じて支援したものであるというふうに伺いまして、教育支援ということの重要性を改めて認識したわけでありますけれども、そういうソフトの部分の支援こそ我が国が積極的に関与すべきジャンルではないかというふうに思います。  そういう中で、今回の補正予算も含めて総額十五億ドルの資金援助をイラクに対して行うわけでありますけれども、ユニセフ関連の支援について伺いたいと思いますが、簡単に紹介していただきたいと思いますが。
  179. 川口順子

    ○国務大臣(川口順子君) ユニセフ関連の支援でございますけれども、昨年の三月以降、ユニセフを通じまして、水・衛生、児童保護及び教育の分野におきまして合計千五百九十三万ドルの支援を行ってまいりました。例えば、千二百、失礼しました、百二十三万五千人分の教材及び約四十万人のスクールバッグなどを配布をした、そして七十の学校の修理をしたということでございます。  ユニセフを通じましての支援というのはアフガニスタンでも一緒にやっておりますし、ユニセフはこの分野で非常にいい活動をしているというふうに思っております。  ユニセフに対しましては更に、これは今年度でございますけれども、通常拠出として二千四百三十万ドル、そして国連のアピールにこたえるための緊急無償を拠出しまして、総額としては一億ドル相当になっているということでございます。
  180. 風間昶

    ○風間昶君 私自身も、最初は、イラクに文房具を送るのがいいのか、あるいは医療巡回バスなのがいいのかなんというふうに考えてみましたけれども、いろいろ協議して思索した結果、結局、融通の利くお金ということがいいんだろうというふうに今も思っているわけでありますけれども、そういう意味では、街頭募金だとかチャリティーなどを通じてユニセフには協力を惜しまないことを表明させていただきたいというふうに思います。  いずれにしましても、イラクの一日も早い安定、それから自衛隊の皆様方の無事の任務を終えての帰国を祈る気持ちで一杯であります。  このたび、超党派の議員で、イラクに限らず外国へ派遣任務で行っていられる自衛隊の皆さん方を支援しようということでその会が発足させていただきまして、衆参合わせて百八十人以上の議員の方々にお入りいただいたところでありますけれども、私が今胸に差している黄色いハンカチがその象徴であります。旭川のある意味では市内全体が黄色いハンカチで埋まっているというような状態でもありますけれども、アメリカでは恋人の無事を祈る乙女が黄色いハンカチを持つということもちょっと聞いたことがございますが、是非この黄色いハンカチを総理始め閣僚の皆さん方も付けていただきたい、そして自衛官についての思いをずっと持っていただきたいというふうに思っております、これは答弁を求めませんが。  世論も変化が見られまして、やはり日本人というのは現状追認が多いから行っちゃったものは仕方ないという分析あったわけでありますけれども、そういった人はゼロとは言わないけれども、多くの国民は自衛隊の派遣が自分のこととしてとらえている、そう始めている、とらえ始めているということで、単なる現状の追認ではないというふうに思っております。  そこで、政府・与党が一致結束していくということを踏まえて、また私は奥大使の書かれた「イラク便り」を読まさせていただきまして、本当に陸上自衛隊の皆さん方のこの任務の安全な遂行と同時に、イラク人の人道復興支援に本格化するに当たって、恐らくそう生易しいものでない、期間的にも思いますが、総理のそのことに対する決意を伺いたいと思います。
  181. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) イラク復興支援、人道支援に対しまして、今までも風間議員にはいろいろ建設的な御提言、御意見をいただいておりますことに対して感謝しております。  また、今回のイラクに自衛隊を派遣することについて、人的支援については自衛隊だけではありません。今御指摘のように、現在、民間人に行ってくれ、あるいは企業に行ってくれと、そういうことに対して、自衛隊員のように危険を回避する訓練もしていない、また装備も持っていない、能力にも疑問がある、なかなか難しいということにおいては、やっぱり自衛隊員を派遣して復興支援、人道支援に当たっていただこうと。そのための訓練を積み重ねてきております。  いずれ治安が現在よりも改善して、民間人でもあるいは民間の企業でも行けるような状況になれば、私は、行きたいという方々は今でもおられるわけです。いや、不安だけれども、自分は医療活動なり教育活動なりあるいは農業活動なり、イラクの復興支援のためにできるんだという民間人も既におられますが、その安全については責任が持てないということから、私どもは、自衛隊員が活動した後については、意欲のある方に対しては、政府職員のみならず民間の方々にも是非とも、意欲のある方には、自らの能力をイラクで発揮したいということであるならば是非ともそのような活動ということをしていただきたいと思いますし、そういうことについてはイラクの人々も歓迎するんじゃないでしょうか。  まずは、人的支援については当面、自衛隊の隊員にお願いいたしますが、今後状況を見て民間人も可能であれば、日本だけでできることと、今進めております、フランスと一緒に進めよう、あるいはドイツと一緒に進めよう、エジプトと一緒に進めようということの具体的なプロジェクトも進んでおります。日本独自でできることと各国とできること両面から人的支援についても検討を進めて、将来それが実施できればいいなと、またそのような環境作りに日本政府としても努力をしていきたいと思っております。
  182. 風間昶

    ○風間昶君 ありがとうございます。  サマワの治安も非常に気になるところでありますけれども、国内も正に凶悪事件が後を絶たないわけでありますけれども、そういう中で、公明党も総選挙のマニフェストにも明記させていただきましたし、十六年度予算案にもしっかりと盛り込んでいらっしゃることでありますが、警官増員対策についてどのように取り組んでおられるか、国家公安委員長にお伺いしたいと思います。
  183. 小野清子

    ○国務大臣(小野清子君) お答えをさせていただきます。  警察におきましては、平成十四年度に四千五百人、平成十五年度に四千人の増員を行ってきたところでございます。  しかしながら、深刻化いたします治安情勢に対処するためにはなお一万人以上の不足が見込まれるということにかんがみまして、来年度は三千百五十名の増員を予算案に盛り込んだところでございます。これがもし増員が認められました暁には、各都道府県に最大限活用いたしますように私も督励をさせていただき、国民の安全、安心を守っていきたいと、かように思っております。
  184. 風間昶

    ○風間昶君 そうした中、今全国各地で自分たちの住んでいる地域の安全を守ろうという取組がいろんな形で行われています。子ども一一〇番の家ということの御協力をお願いする。あるいは学校ガードボランティア、これは気仙沼市でありますが。あるいは小平市のシルバーポリスといった形でありますが。中には、犬飼っている人が散歩をさせながら学校の通学路を回って登下校の子供たちに声掛け運動をしていると、犬のお巡りさん、ワンワンパトロールというそうでありますけれども。そういうことも実は私は大変大事なことじゃないかというふうに思っておりまして、防犯の抑止効果もあるというふうに思っておりますし、そういう種々の運動を国民の皆さん方がやっているということに対して国あるいは地方公共団体が支援したり、功績を顕彰するということも必要だと思います。  例えば、私の私見でありますけれども、ワンワンパトロールやってくださった人にはワクチンの注射料金を下げてあげるとか、そういうことも含めて協力体制について、警察のどの課が対応してもらえるのかということも含めて国家公安委員長にちょっとお伺いしたいと思いますが。
  185. 小野清子

    ○国務大臣(小野清子君) 先生御指摘の件でございますが、私もテレビを通してワンワンパトロールを拝見をさせていただきました。事案がこのように、一昨年の場合には二百八十五万四千件という状況にかんがみますときに、それぞれの自治体がそれぞれの自治体を中心といたしましたNPO法人、あるいは様々な取組をしておりますけれども、その中のワンワンパトロールも一つかと、そのように認識をさせていただいております。  犬の散歩というのは、これは欠くことができませんので、それを時間帯をうまく配分をいたしますことの中で、例えば子供たちに通学路の安全のため、あるいは夜散歩をされる方は夜遅く帰る方々のための治安、そういうものが地域の警察官のパトロールの巡回と併せましたり、独自におやりをいただいたり、様々な方法があるようでございますけれども、警察といたしましても、警察一つだけで治安を守ることはできませんので、皆様方の自治体の方々の御協力をいただくということに大変心から感謝を申し上げております。  そういう意味におきましては、地域住民の自主的な取組と同時に、地域安全運動に関する相談ということが各警察署の生活安全課の中にございますので、是非そこを窓口としていただきまして、これからも事案のないような状況の中に一層の御協力を賜ればと思っております。
  186. 風間昶

    ○風間昶君 次に、地域経済についての一環として鳥インフルエンザの話がありましたが、この鳥インフルエンザ、もし人に感染していくことになってくると世界人口の八%ぐらいが死亡するおそれがあるという報告もあるようでありますから、そういうことを未然防止するためにも是非厚生労働省内に予防対策本部を作るべきだと思いますが、厚生労働大臣、いかがでございましょうか。
  187. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) 鳥インフルエンザのお話は、もう人から人への形になる前に鳥から人へうつらないようにしなきゃいけないというふうに思っておりまして、そうしたことに全力を挙げているところでございますが、いずれにいたしましても、これは日本の国内だけで収まる話ではございませんで、世界的な視野の中で予防措置を講じていかなければならない問題であるというふうに思っております。したがいまして、できるだけ諸外国に対する支援もしていかなければならないというふうに思っております。  それだけではなくて、やはりこれはもう全体として取り組んでいかなきゃなりませんから、厚生労働省の中にといいますよりも、厚生労働省それから農林水産省とよく相談をさせていただきまして、省庁間で全力を挙げて協力をしながら取り組んでいきたい。もう中に作るというのでなくて、全員がこれに対して対処するという決意が必要だというふうに思っている次第でございます。
  188. 風間昶

    ○風間昶君 食の安全ということについては、BSE問題もあって大手の牛丼チェーン店が販売中止するなど非常に社会的な影響も大きいわけでありますけれども、私の地元である北海道では台湾の方に高級食材としてナガイモを輸出しているところがあるわけです。青森のリンゴもそういうところがあります。要は、日本農業も国際協力がないということを嘆くんじゃなくて、積極的に付加価値をアピールすることが大事だと思います。  そういう意味で、まず、付加価値創出型の農業の推進をどういうふうにしてやるかということがやっぱり問われているわけで、その部分については農水大臣の御所見を伺いたいと思いますが。
  189. 亀井善之

    ○国務大臣(亀井善之君) 農業に関連いたしまして、農産加工あるいはまた流通業ともに地域経済の基幹的産業としての重要な役割を担っておるわけであります。  そういう中で、効率的で生産性の高い農業の経営体の育成と支援であると、高品質化と高付加価値化に向けた新品種、新技術の開発普及と、これに努めておるところでもございますし、いろいろの施策を進めております。  そういう中で、今委員御指摘の、今年度の予算としてお願いをしております高品質な国産農産物の輸出機会を拡大すると、こういう好機が訪れていると、このようにも認識いたしまして、守りから攻めの農政へと、この展開と輸出促進をいたしたいと、このようにも考えております。  委員御指摘のナガイモのことにつきましても、大変台湾の需要と、そして注目をされておるわけでありまして、平成十五年にはナガイモで十五億円の輸出をいたしておる、こういう実績もあるわけでありまして、そのほか生鮮果実あるいは花卉等につきましてもそのような努力を重ねて、地域の、地域経済の発展に寄与してまいりたいと、このように考えております。
  190. 風間昶

    ○風間昶君 農業だけじゃなくて、やっぱり産業全体にも言えることであると思います。そういう意味で、地域によって抱える問題のバリエーションが広いので大変とは思うんですが、地域振興のための付加価値の高い産業、日本型物作りを含めた産業の育成についての取組を大臣に、中川大臣にお伺いします。
  191. 中川昭一

    ○国務大臣(中川昭一君) 風間委員も私も北海道でございますが、全体として日本経済良くなってきているという状況の数字もありますけれども、残念ながら地域によってはということで、我々の北海道も決して良くない状況にあります。  そういう中で、しかし、地域の皆さんが一生懸命頑張っていくということに対して資金面あるいは人材面あるいは販売面、技術面等々で支援をしていって、そして地域の皆さんの自主性をバックアップしていきながら付加価値を高めていって、経済の活性化あるいは住んでいる人々の、皆さん方の目的達成のためにお役に立たせていただきたいということでございます。  今、ナガイモの話が出ましたが、これはもう風間委員そして私の地元でございまして、とにかく輸出に回せないぐらいに国内需要があるけれども、でも輸出にも回さなければいけないぐらいにうれしい悲鳴を上げている。非常に高品質で高価格でございますけれども、内外ともに非常に輸出、人気があると。しかし、実はこれは大変な御努力が生産者の皆さんにあるわけで、病気との関係とか、あるいは労働時間も非常に多いわけでありますけれども、でも、作る喜び、あるいはまた経営面での喜びのために皆さん非常に頑張ってやっておる。  こういうようなことを、農業の面でもありますし、また産業の面でも、例えば我々の産業クラスターなんというのは、北海道の与えられた広い、あるいはまた自然条件の中で産学官、そしてまた観光とかそういうものも含めて、技術を大いに投入をして結果を出せるようにしていこうということで頑張っておりますから、北海道なら北海道、九州なら九州の特性に合った形で付加価値ができるように、経済産業省としても、技術面、人材面そして資金面、あらゆる面で応援をさせていただきたいというふうに思っておりますので、御指導よろしくお願いします。
  192. 風間昶

    ○風間昶君 終わります。ありがとうございます。
  193. 片山虎之助

    ○委員長(片山虎之助君) 以上で風間昶君の質疑は終了いたしました。(拍手)  午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十二分休憩      ─────・─────    午後一時三十分開会
  194. 片山虎之助

    ○委員長(片山虎之助君) ただいまから予算委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、平成十五年度補正予算三案を一括して議題とし、質疑を行います。八田ひろ子君。
  195. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 日本共産党の八田ひろ子でございます。  イラクへの自衛隊派兵問題について質問をいたします。  イラクへの自衛隊派兵は、イラク戦争の大義が根本から問われ、憲法との関係、国会と国民への説明など、あらゆる点でその根拠が崩れております。衆議院の審議では、派兵の根拠をもめぐって総理答弁を撤回するという国会史上かつてない状況の下でイラク派兵承認案を与党単独で強行しました。この問題は、日本の進路、国民の未来、憲法にかかわる重要な問題です。参議院では徹底した審議、そして政府は国民が納得できるようにしっかりと答弁をされることを求めて質問に入ります。  まず、総理に伺いますが、陸上自衛隊の本隊の派遣、一月二十六日決定されて、昨日、二月三日に本隊第一陣が出動しました。総理は、陸自本隊の派兵決定に当たっては、先遣隊の調査報告を受けて慎重に判断し決定するんだと答弁されてきましたが、今回の派兵命令は慎重の上にも慎重に判断をされた、こういうことですか。
  196. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 慎重の上にも慎重を期して判断いたしました。
  197. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 防衛庁長官は、一月十六日に派遣予定先のサマーワの現地の治安状況等を調査するために先遣隊の派遣を命令しました。この先遣隊がサマーワの現地に入り調査活動を始めたとき、これは何月何日の何時ぐらいなんでしょうか。
  198. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 恐縮です、何時というところまで把握をいたしておりません。何月何日何時ということの御要請であれば、時間まできちんと正確に調べまして御報告をいたします。
  199. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 今、分かるところでいい。今、分かるところで、調査活動がいつごろか、何月何日かをお示しください。
  200. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 一月二十日の朝ということは私として承知をいたしておるところでございます。正確な時間につきましては、また御要請があれば後刻御報告を申し上げます。
  201. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 現地時間で朝なんですか、二十日の。
  202. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) さようでございます。
  203. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 現地時間では一月十九日の夜九時到着というふうに報道されていますが、違うんですか。
  204. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 正確な時間につきましては後刻御報告をいたします。
  205. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 質問している間にまた調べておいていただければいいんですけれども、私が今伺いましたのは、何時ぐらいに調査が始まったのかというのを知りたいわけですね。  私、ここに、最新のイラク情報と陸自派遣の調整状況等についてと、こういう文書があります。衆議院でも大きく問題になりましたけれども、この文書はファクス発信ですね。下のところに一月二十日、火曜日、十二時二十分、防衛庁運用局運用課、上のところで一月二十一日、十三時五十六分、外務省安全保障政策課。防衛庁と外務省とのやり取りの文書なんですね。要するに、これは一月二十日から一月二十一日にかけて防衛庁と外務省でファクスやり取りされていたんですが、この一月二十日の十二時二十分というのは、これ日本ですので、現地時間では何日の何時ぐらいになるんでしょう。
  206. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 現地と日本の間には六時間の時差がございます。
  207. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 イラクの現地時間では二十日の午前六時二十分ぐらいですね。  そうしますと、先遣隊がサマーワ入りしたのが十九日の夜。さっき言われましたね。九時だというふうに言われているんですけれども、一夜明けて、先遣隊が現地で活動を開始しようとしてきたときに、この文書のやり取りがあります。  この文書というのは、一が「陸上自衛隊先遣隊の日程概要」と書いてありまして、二が治安情勢、南東部の情勢、ムサンナー県、サマーワ市の情勢と、こういうふうになっているんですけれども、これ、国会の方に出されましたこの報告、これと構成も同じですし、用語や記述も同じなんです。先遣隊が活動を始めようというときに、そのときに防衛庁の運用局がこういう文書を作って、そしてこういう外務省とやり取りをしていた。陸自のサマーワ入りの、入ったら、夜が明けたら原案が完成していたということになるわけです。  そこで、伺いたいんですけれども、ここにサマーワ市評議会議長というところがあるんです。ここで議長のコメントの欄があります。「自衛隊の到来を全面的に歓迎しており、今や遅しと待っている。」。しかし、そこに「最新のコメントを再度(可能であれば書面で)確認できれば望ましい」と、こう書いてあるんですが、これ、伺いたいんですけれども、先遣隊にこういうサマーワ市評議会議長と会ってコメントを取るように、こういう指示があったんでしょうか。
  208. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 日本共産党がどこからこの入手文書を御入手になったか私は存じませんけれども、衆議院でもお答えをいたしたことでございますが、私どもとしてこの文書というものを確認はできません。確認ができない理由は衆議院で申し述べたとおりでございますので、繰り返すことはいたしません。
  209. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 どういう答弁ですか、それは。  あのね、私たちは衆議院で、大臣にも、総理大臣にもこの文書を渡しました。そして、ここにファクスの通信記録があるというのをお見せしました。  ファクスの通信記録を外務省と防衛庁は調べられたんですか。調べればすぐ分かるじゃないですか。
  210. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 繰り返して申し上げますが、どのような経路で御入手になってそれが真正なものというふうに御主張になっておられるのか、私どもとしてはそれが確認をできない。なぜ確認できないかといえば、これはこの文書の真贋、あるいは、その点についての確認はできない。なぜならば、この文書はともかくといたしまして、外務省あるいは防衛庁との間で作業の段階におきましてこのようなやり取りをするということはあることでございます。しかしながら、この文書につきましては、これは用済み後に破棄をいたしておりますので、これについての真贋を確かめろと言われましても、物が残っておりませんので真贋の確かめようがございません。  では、送受信記録についてどうかというお尋ねでございます。  私どもの、ここに載っております防衛庁防衛局運用課のファクス機の送信記録を確認をいたしましたところ、一月二十日時点で、共産党御指摘の文書にある時刻に防衛庁運用局運用課から外務省安全保障政策課に送信を送った記録は残っております。しかしながら、ファクス機には送信内容そのものを記録する機能はございません。したがいまして、御指摘の文書を送信したか否か、これは確認ができておらないところでございます。
  211. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 あなたは強弁されますけれども、ここに何月何日というふうに時間までずっと書いてあるので、その送信記録のそれだというのがはっきり分かるじゃないですか。  大体、私はこれを本当にひどい話だというふうに思うんですよね。今もおっしゃいましたけれども、報告書作成過程でこういうやり取りをすることがあると、こういうことを認められているんですけれども、その点は重要だと思うんですね。  この文書、案の方なんですけれども、ここに一月十六日出国、そして治安情勢、これ、同じものがあるわけですよね。そこで私、ムサンナー県のサマーワのことを聞いたんですが、それはどうですか。質問に答えてください。
  212. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) やり取りをすることがあると申し上げましたのは、私、先ほどの答弁で、この文書に限って申し上げるというわけではないということを申し上げました。そのような作業をいたしますときに、当然関係官庁間でどのようなものにするのか、これで事実に間違いないかというようなことは当然行われることでございます。しかしながら、この文書が、日本共産党がお示しになりましたこの文書が真贋な、真正かそれともそうではないのかということについては確認をすることができない、真贋の確認ができない、したがいましてお答えをすることはできないということを申し上げているわけです。
  213. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 質問に答えてくださいよ、質問に。委員長、質問に答えてください、質問。
  214. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 真贋が確認できないものについてはお答えのしようがございません。
  215. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 私は、議長にコメントを会って取りなさいというふうに指示したんですかって聞いているだけです。
  216. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) きちんとした報告を行うように、きちんとした調査を行うようにという指示は当然いたしております。
  217. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 そうすると、サマーワ市の評議会の議長に会ってコメント取れというのは指示はなかったということですか。
  218. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 個々一々につきまして子細に指示をしたということは私はございません。それは、調査に当たっては、いろいろな事項というものに対してきちんと当たり、そしてまた調査をするように、そういう指示をするのは当然のことでございます。
  219. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 具体的なことで聞きます。  この文書を、今おっしゃるので、拡大コピーをしてまいりました。(資料を示す)  ここのところでは、連合軍、これ治安のところですけれども、連合軍、通過中の米軍等車列、パトロール中のオランダ軍に対する襲撃等の発生件数六件と。これ五月一日から一月二十日なんですよね。これ、こういう数字というのは公表できないんですか。こちらの方には数字がなくなっているんです。
  220. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) こちらの方にはという御指摘ですが、それは私ども真贋は確認をできませんので、それに基づいてどうかというふうな御質問をいただきましてもお答えのしようがございません。  一般論として申し上げますときに、件数でありますとかそういうこと、他国から入手したいろいろな情報、それについて、その国でも公表をしていないものについて我が国で公表できるかといえば、そういうことはできません。あるいは、外交信義上公にすることができないものというのもこれは当然ございます。
  221. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 実はこっちの書類には公表不可と書いてあるんです。今の答弁を伺って、ああ正にこれが、さっき真贋がって言われたんですけれども、そのとおりだなというように思いました。なぜかというと、アメリカは公表しているんですよね。国防総省のホームページでもやっていますし、第七のところでも、一月二十一日にもキミット准将が報告している。刻々と報告している中身を言えないというのはやっぱり共通しているものがあるなというふうに思うわけなんです。  こういうふうに数字を隠して、次に、これは皆さんが国会に出された書類の方ですね、ここの方ですと、このムサンナー県における事件、これは六件とか七十件とかあるわけですけれども、著しく少ない、こういうふうに変わっているわけなんですね。  要するに、総理、こういう都合のいいことは情報を集めてこいと言って、都合が悪くなると消しちゃって、国民にも、国民にも知らせないで、国会にも知らせないでこの派兵が決定される、これが問題だと思うんですけれども、総理、どうでしょう。
  222. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 先遣隊の報告も大事ですが、同時に、政府は、先遣隊のみならず、昨年から政府調査団も派遣しておりますし、各国との情報収集も進めております。全体的、総合的な判断の下に決定しているということも御理解いただきたいと思います。
  223. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 答弁になっていないんですよ。  先遣隊の報告を受けて慎重の上にも慎重に判断とおっしゃっているんですよね。結局、派兵先にありきと、こういうふうになっているから、派兵決定の前提としたサマーワの治安にかかわる総理答弁、撤回せざるを得なくなったんじゃないでしょうか。  陸上自衛隊はこういう調査で本隊の第一陣が派兵されました。昨日、テレビ見ていても、御家族の方がハンカチで涙をぬぐっておいでになったんですけれども、私の地元の航空自衛隊小牧基地のあります名古屋でも、やっぱり発動され、出発するときには、家族の方の硬い表情、涙を流す姿、私は本当に胸がつぶれるような思いなんですね。  何でそういう涙かというと、結局イラクはだれが見ても戦場だからなんですよ。衆議院でもうくるくると、先ほど来おっしゃっていますけれども、答弁が変わってくる。こういう政府の答弁の挙げ句に強行採決なんですね。これは、結局、道理がない、納得し得ない中身だからだと思って、私は、自衛隊の家族の皆さんの悲しみは一層大きくなりますし、国民の不安も募ると思うんです。そういうことを私は言いたいんですけれども。  次に、航空自衛隊、一体何をしに行くのか、イラクのどこに行くのか、これが心配されているんですけれども、自衛隊のC130の輸送機は具体的に何を運びますか。
  224. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 人道支援物資を中心に運びます。武器弾薬を運ばないということは、これは実施要項に記してあるとおりでございます。  人道支援活動に、人道活動に支障を及ぼさない範囲において安全確保支援活動を行うことはございますが、基本的に私どもは、これは午前中の国会におきましても答弁を申し上げましたが、人道物資を運ぶ、そしてまた武器弾薬は運ばない、この旨明らかにいたしまして、私どもの国としてはこういう方針で今回臨んでおる。その下に調整が行われるわけでございます。
  225. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 C130はアメリカ軍の物資や武装した兵士も運ぶわけですね。
  226. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 武器弾薬を運ばないということは明示をしてあるとおりでございます。そしてまた、この法律は安全確保支援活動というものも含まれております。したがいまして、安全確保活動そのものを行うわけではございません。よく答弁を申し上げておりますように、当然武力行使に行くものでもない。そしてまた、安全確保活動を行うものでもないわけでございます。  したがいまして、何を運ぶのかと言われれば、それは人道物資であるということ。そして、どのような形で行うのかということは先ほど申し上げたとおりでございます。
  227. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 アメリカ軍の物資や武装した兵士も運びますか。
  228. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 武器弾薬を運ぶことはいたしません。しかしながら、兵員が武器を携行しております際に、そのような兵員を運ぶということは排除されるものではございません。
  229. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 アメリカ軍の物資や武装した兵士も運びます。  これはだれに頼まれて運ぶんですか。
  230. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) だれに頼まれてという性質のものではございません。これは、コアリッション、そしてまたそこにおける調整というのは、それぞれの国が持っておる能力、そしてまたその国が運ぶべきというふうに国内で定められている事項、そういうものを持ち寄りまして調整の結果行われるものでございます。  したがいまして、何をどのように運ぶかということは、頼まれてということがどういう意味なのかちょっと私は理解をいたしかねますが、どこかの国から命ぜられてというような指揮関係において行うものではなく、それはあくまで我が国が主体的に判断をして行うものでございます。
  231. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 どこに要請されるんでしょう。どこから要請されるんでしょう。
  232. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) それは、依頼側の今度は要請というお言葉に変わりましたが、それはそういうことを申し上げておるわけではございません。  こういうようなニーズがありますよということが出て、そしてまたそれぞれが、それはコアリッションの調整の場で、それぞれの国がこういうものを運びたいというようなそれぞれのニーズがございますね。それがコアリッションというものにおいてこういうものがあるんだというものが出てくる。そして、例えば日本が、あるいはほかの国がこういうような能力を持っており、このようなものを運ぶという決まりがあり、それではどこがこれを運ぶのに適しているであろうか、それがまさしく調整の意味するところでございます。
  233. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 物を運ぶんですから、米兵だったらアメリカ軍に頼まれるんじゃないんですか。アメリカ軍の物資だったらアメリカ軍じゃないんですか。それとも、NGOに頼まれるとNGOのを運ぶんですか。
  234. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) それは頼まれるとかいう筋合いのものではございません。どういうようなニーズがありますかというものがそれぞれ出てくる、そしてそれにどこが応じ得る能力があるかということが提示をされる、それは調整というものでございます。依頼があってそれにこたえてというような形を取るものとはそれは違います。  あくまで、私どもとして行うか行えないかは主体的に判断をいたします。
  235. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 どこからというのが大事なんですよね。ニーズはどこから出てくるのか。だって、私の地元でもセイブ・イラクチルドレンが子供さんを連れてきて治療をしようとやっているんですけれども、注射針さえ満足にない。そういうニーズ、一杯あるんですけれども、そういうNGOからそういうのを出せば運んでくださるということですか。  米軍は、じゃ、だれが米軍を運んでくれということになるんでしょう。
  236. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 今、注射針というお話がありました。あるいは注射針に限らず、薬であるとかリンゲル液であるとか、いろんなもののニーズが出てくるであろうと思っております。  どこにそのようなニーズがあり、そしてだれがそのようなものを供給できる能力を持ちということは、これまた調整の対象になることでございます。何も米軍とか英軍とか、それに限ったものではございません。
  237. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 NGOに届けるわけでないので、米軍だったら、米軍の荷物はどこから出てくるんですか、運べという要請が。
  238. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) それは、現在いろんな調整は行っております。どういうようなニーズがあり、それは国連あるいは米軍、いろいろなニーズがあると思います。そのニーズが持ち寄られ、それぞれの国が、例えて言えば、我が国で申し上げれば人道物資を運びたい、武器弾薬は運ばないと、こういうことがございます。そうすると、じゃ、我が国の例えばC130が何機ある、C130がどこにいる、そして武器弾薬は運ばない、人道支援というものを中心に行いたい、そうであれば、日本にはこれを頼もうということは、調整ということと、依頼され、それを命令あるいは要請を受けるということは一緒ではないかとおっしゃいますが、それは全く違う概念でございます。  それは、要請があり、それを受けるということになりますれば、それはコアリッションという概念は成り立ちません。そしてまた、我が国の主体的判断というものを確保されることになりません。これはコアリッションという概念をよく御理解をいただくべき筋合いのものかと存じます。
  239. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 よく分かりませんね。  要するに、今のお話ですと、米軍のニーズがあれば米軍や連合軍の物資や兵員をC130が輸送すると、そういうことでいいんですか。
  240. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) それは可能性としてはございますよ。しかしながら、いいですか、しかしながら、それが米軍の要請があり、それは日本はその要請にこたえるのだというお話ではなくて、それはコアリッションの中で、ほかにそれを運ぶのが適当な国あるいはほかの国の部隊というものがありとすれば、それが行うということになるわけです。日本としては、人道支援、そして武器弾薬は運ばないということになっておるわけでございます。  いずれにいたしましても、それは、可能性としてそれは全くないのかという御指摘であるとするならば、その可能性は全くないわけではないということです。
  241. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 分かりました。米軍のニーズがあれば、米軍、連合軍の物資や兵員を輸送すると。  それをどこへ輸送するかということなんですけれども、C130は、クウェートの空軍基地のアリ・アルサレム米軍基地ですね、これに駐留するようですが、そこを拠点としてどういうところへ輸送するんでしょう。
  242. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 実施要項に示してあるとおりでございます。四空港を例示をいたしておりますけれども、今先生御指摘のクウェートの基地を拠点としながら、イラク国内のそういう空港間におきまして人道支援、物資の輸送を中心に活動するということでございます。
  243. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 今四つというふうにおっしゃいましたが、ここ、ちょっと地図を持ってきましたが、(図表掲示)クウェートから出て、バスラ、バグダッド、バラド、モースル、こういう飛行場に行くということですか。
  244. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 基本的な御理解はそれで結構です。しかしながら、それに限定しておるものでもございません。
  245. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 どこでも行くと、そういうことを……
  246. 片山虎之助

    ○委員長(片山虎之助君) 手を挙げなきゃ駄目。
  247. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 はい、ごめんなさい。  これ、持ってきましたのは国防総省の、アメリカの、ホームページで、アメリカはいろんな掃討作戦といって空爆とか銃撃やっているんですけれども、この赤く囲んだのはこれは砂漠のサソリ作戦と名付けられた、囲まれたところなんですね。  そうしますと、これ、今言われた四つ、もっとたくさん行くかもしれないけれども、全部この中に入るわけです。結局、こういう掃討作戦をするような区域に物資などをクウェートからピストン輸送する、こういうふうに理解していいですか。
  248. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) そのような御理解は必ずしも正確でないと私は思っております。つまり、そういうような地域があって、そこにおいては砂漠のサソリ作戦が行われておって、その物資をアメリカの要請に基づいて航空自衛隊の飛行機が運ぶのだ、そういうことをやるのだろうという御指摘だとするならば、自衛隊の活動は、先ほど来申し上げておりますように、人道支援を中心に行うものであり、武器弾薬を運ぶものではございません。そしてまた、非戦闘地域において活動するということも当然でございますし、武力行使を行わないということもこれはまた当然のことでございます。
  249. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 そんなこと言っていませんでしょう。私は、こういう地域に運ぶんですか、アメリカ軍の物資とかアメリカの兵隊さんをと聞いているんです。
  250. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) そういうことを行うのだというようなことがイメージとして、まさしくそのような空港に……
  251. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 可能性を聞いているんです。
  252. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) いや、いいですか、そういうような空港に米軍を、兵隊やそしてまた物資を米軍の要請に基づいて航空自衛隊は派遣する、戦争加担ではないかというようなお話だとすれば、それは私どもが行おうとする活動とは大きく食い違ったものでございます。  そこの四つに示しましたのは、私ども自衛隊の拠点空港としてお示しをしたものでございます。私どもとしては、あくまで人道支援、そしてまた武器弾薬は運ばない、非戦闘地域において行う、武力行使は行わない、当然のことでございます。
  253. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 そういうことを聞いていませんでしょう。こういう地域に、アメリカのニーズがあれば、アメリカの軍隊の物資とかそれから兵隊さんを運ぶんですねと聞いているだけで、それ単純なこと聞いているんですけれども。
  254. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 要請があればということではない。調整というのはそういう問題。ニーズがあったからといって、こたえる能力がなければこたえようがない。そしてまた、ほかの国がこたえる能力、自衛隊よりも更にこたえる能力を持っているとすれば、それはその国が行うことになるでしょう。
  255. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 何かちっともふんとは言ってくださらないんですけれども、要するにやることがあるんだと、可能性はありますということですね。
  256. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 先ほど来お答えしたことの繰り返しになりますが、そういうことが全くないのかということであれば、本当にコアリッションにおける調整の結果としてそういうような持ち寄ったニーズがあって、そしてどの国もそれはできない、それで自衛隊のみしかそれができないというようなケースが起こった場合にそれを全く排除するものではない。  しかしながら、しかしながら、コアリッションにおいて何のために我が国が人道支援ということを言い、そしてまた何のために実施要項において武器弾薬は運ばないということをきちんと言っているかということは、それはどの国も分かっています。どの国も日本のそういう事情は分かった上で、それではそういうことはほかの国ということになる、それが調整というものではないでしょうか。
  257. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 調整なんて聞いてないんですけれども、総理、総理に伺います。結局、今の御説明を聞いていると、米軍のニーズがあると、米軍に依頼されて行くわけじゃないというふうに言われますけれども、米軍の物資それから武装兵士を米軍の管理する飛行場ですね、これ全部、こういうところに運ぶと。そうしますと、航空自衛隊は要するに米軍の輸送支援、こういうのを行う、そういう可能性があるということですよね。これはどうなんですか。
  258. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) イラクの復興支援、人道支援のためならば各国と協力して米軍であろうが、イギリス軍であろうが、オランダ軍であろうが、CPAであろうと、これがイラクの復興支援、人道支援に役立つということであれば、理論的に言えば可能性はあります。  ただし、武器弾薬は輸送しませんということについては、各国に対して理解を得ております。
  259. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 米軍の兵員も運ぶ、武装をした米軍ですね、戦車砲だとか、そういう米軍も運ぶ、イラク全土の米軍の管理する基地に米軍の必要なものをピストン輸送する、これは幾らおっしゃってもこれだけ見たら人道復興支援なのかなと、みんなおかしいと思いますよ。  しかも、この地域というのは空爆だとか砲撃だとか、こういう米軍が掃討作戦というふうに言っている地域なんですよね。だから、米軍と一緒だと思われて標的になる、これは当然考えられることじゃないですか。だから、自衛隊が米軍を支援して、そして占領軍と一緒だと見られるという、こういう当然のことになると思うんですけれども、どうなんですか。
  260. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 全く共産党の理論というのは、もう何でも米軍に協力すると、すぐ戦争に加担すると、これはどうかしていますよ。私は全くそう思っていないんです。  まず、復興支援、人道支援のためには治安が安定しなきゃなりません。米軍はテロ掃討作戦も行っています。しかし、日本はテロ掃討作戦には参加いたしません。武力行使もいたしません。  しかし、復興支援、人道支援にも米軍も英軍も協力しています。日本は日本独自の判断としてイラク人の政府を立ち上げるために復興支援、人道支援、何が必要かということを考えながら、各国と協力しながら、日本として法律の範囲内でできることをやろうとしていることであります。  可能性を問われるから、米軍が復興支援、人道支援のために何かやりたいと、日本どうかと言われて、日本にできることはやります、これは当然のことだと思っております。
  261. 八田ひろ子

    ○八田ひろ子君 掃討作戦のための物資だって運ぶってさっき言ったじゃないですか。軍事物資運ぶって言ったじゃないですか。掃討作戦に行くアメリカ軍だって武装したまま運ぶって言ったじゃないですか。そんなのは占領の一翼を担う自衛隊の活動ですよ。憲法九条と真っ向から反するじゃないですか。  大体、国際ルールを破ったアメリカ、イギリスの戦争、占領に日本を加担させる、今アメリカ軍に加担するのは占領、戦争じゃないと言ったけれども、加担って認められましたからね。こんな自衛隊の出兵というのは絶対に許せない、このことを申し上げて終わります。
  262. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 米軍はテロ掃討作戦だけじゃないんです。復興支援、人道支援も米軍はやっているんです。日本は、テロ掃討作戦に参加しないし武力行使もしない。復興支援、人道支援に米軍が当たりたいということで、復興支援、人道支援の範囲内、法律の範囲内で日本ができることはふさわしいことをしようということでございます。
  263. 片山虎之助

    ○委員長(片山虎之助君) 以上で八田ひろ子君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  264. 片山虎之助

    ○委員長(片山虎之助君) 次に、福島瑞穂君の質疑を行います。福島瑞穂君。
  265. 福島瑞穂

    ○福島瑞穂君 先日、戦後初めて日本の自衛隊が地上戦に出ていくかもしれない、地上に出ていくという事態を迎えました。あの風景を見て、これはかつて出てきた、かつて写真集などで見た風景がもう一度出てきてしまったのではないかというふうに非常に思いました。  そもそも、大義のない武力攻撃、それに伴う占領、それに伴う支援、日本は直ちに武力攻撃を支持し、お金を出すことも自衛隊を出すことも決めました。やはり、大量破壊兵器、大義の問題について話を聞くしかありません。  川口外務大臣、去年三月十八日、私は、「そういう戦争をなぜ日本政府は支持するのでしょうか。」と質問をしました。大臣は、問題の本質は、大量破壊兵器が真にこの世紀、脅威であるということと私どもは考えていますと、大量破壊兵器だということをはっきり明言しています。  大量破壊兵器はありませんでした。政治の責任を取るべきではないですか。
  266. 川口順子

    ○国務大臣(川口順子君) 大量破壊兵器が存在をする、あるいはそしてテロリストの手に渡る、そして拡散をしていくということが二十一世紀における世界の脅威だと認識をされているということは言をまたないというふうに思います。  午前中に申し上げましたように、イラクについては国際社会から大量破壊兵器を持っているのではないかという懸念を持たれていた。そして、このことが一連の安保理の決議についてイラクがきちんと対応しなかったということになったときに、国際社会は一四四一という形で、イラクが停戦決議に重大な違反を犯している。そして、武装解除の義務履行の最後の機会を与えたということを一四四一で決定をし、イラクが完全なる協力を行わないことは更なる重大な違反を構成をするということを決定し、そして、継続的な義務違反の結果、深刻な結果に直面をするということを警告をした。これは国際社会が満場一致で決定をしたことであるわけです。  これは、すべて世界が、二十一世紀の脅威が大量破壊兵器、それの拡散、それがテロリストの手に渡ること、それについて懸念を持っている、それが脅威であるということを認識をしたということが背景にあるということでありまして、私が申し上げたのは、そのことを申し上げたということです。
  267. 福島瑞穂

    ○福島瑞穂君 客観的に大量兵器がなかったことが、開戦時になかったことがケイ団長から明らかになりました。アメリカとイギリスはいずれも再調査をすると言っています。スコット・リッター元国連大量破壊兵器査察官の人も、当時、開戦前に私たちに対してもきちっと報告をしてくれました。  日本政府、小泉総理、そして川口外務大臣の判断は明らかに誤っていたではないですか。
  268. 川口順子

    ○国務大臣(川口順子君) 先ほど申しましたように、国連の安保理において、イラクの行為、行動については先ほど申し上げたようなことを満場一致で決定をしたということがあるわけです。そして、国連の査察団がイラクの武装解除義務が本当に実行されているかどうかということを確認をするために作業をイラク国内でしていたところを、イラクの政府はその調査団、査察団を追い出したということになっているわけでありまして、したがいまして、我々は安保理の決議、国連の安保理の決議にのっとってこれを判断し、また、国連の査察団が一連の査察の結果を踏まえて作った報告書を見て基本的には判断をしているということであります。
  269. 福島瑞穂

    ○福島瑞穂君 戦争を支持した日本政府の判断が間違っていたことは明らかでないですか。つまり、大量破壊兵器は当時なかった、それにもかかわらず日本政府は判断として武力攻撃を支持したわけですから、政治上の責任を取って退陣すべきだと考えますが、いかがですか。
  270. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 先ほどケイ博士の発言を引用されましたが、ケイ博士の発言は、次のような発言もしているんです。  イラク監視グループの作業は継続する必要がある。これは上院軍事委員会公聴会での証言でありますけれども、同グループのこれまでの作業に基づくケイ博士の判断として、イラクが国連安保理決議一四四一の重大な違反を犯していたことは明らかである。調査が完了した暁には、一九九八年以降の絶対的に腐敗した体制の下、大量破壊兵器の拡散の観点から、イラクは我々の想像をはるかに超えて危険な国であったことが明らかになろうと。これは、ケイ博士自身も上院の、アメリカの上院軍事委員会公聴会での証言であります。  また、NBCのインタビューに答えて、米政府が国民を欺いたということかと問われ、それは公正な見方ではない。開戦前、アメリカ政府、米国情報機関のみならず、フランス、英国、ドイツ及び国連のすべてがサダムが大量破壊兵器を所有していると考えていた。なおかつ、同じインタビューに答えて、開戦は賢明であったかと問われ、絶対に賢明であったと考える。ケイ博士自身がこういう答弁をしているんですよ。  日本は、国連憲章にのっとって、この開戦、国連決議に誠実でなかったと、イラクは。自ら、大量破壊兵器ないということを自ら立証しなきゃいけないということに対して、忠実に従わなかった。だから戦争が起こったんです。イラクがありませんと、国連の決議に従って証明すれば、開戦は起こっていなかったんですよ。
  271. 福島瑞穂

    ○福島瑞穂君 ケイ団長は、イラクの生物化学兵器については大量備蓄を示す証拠はない、当時なかったということを言っているわけです。だからこそ、アメリカとイギリスの政府は再調査をするということを約束しています。日本の政府としては、ではどうするんですか。再調査をするんですか。
  272. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 日本は再調査をする能力もありませんし、今この監視グループが捜索を続行すると言っています。その続行を見守って、注視していく必要があると考えます。
  273. 福島瑞穂

    ○福島瑞穂君 オニール前財務長官は、ブッシュ政権は、一年の発足直後から対イラク軍事行動を検討していたという内部告発の本も出しています。  私が怒りを感ずるのは、この国会の中で、大量破壊兵器が理由だと、例えば川口外務大臣は私に対して何度も答弁をされました。大量破壊兵器が原因で、支持するということを繰り返し言いながら、なかったわけですから、その政治上の責任を取るべきだと考えます。  次に、劣化ウラン弾についてお聞きをいたします。  UNEPの報告書が去年十月出ておりますが、これについては、劣化ウラン弾を集めて処理する、汚染地帯はアスファルトかきれいな土で覆う、汚染地帯の地図を作成する、健康被害を調査することなどが勧告をされています。日本政府としてはこの報告をどう見られるのでしょうか。
  274. 川口順子

    ○国務大臣(川口順子君) 今おっしゃいましたように、UNEPが九月に公表をしたファクトシートで、劣化ウラン弾の放射線、医学的なまた化学的な健康に与える影響は最悪の事態のシナリオの下でのみ発生すると予想されるとしつつ、汚染除去前に爆弾使用地へは立ち入らないこと等、一般市民に注意を呼び掛けているということは承知をいたしております。  劣化ウラン弾の問題につきましては、これは今まで国際機関等のいろいろな調査があります。そして、そこでの結論というのは、基本的に人体及び環境に対する影響というのはほとんどないという結論であったと承知をしていますけれども、国際的にまだ確定的な結論が出ているとは承知をしていないわけでございまして、国際機関等による調査の動向について引き続き注視をしていきたいと考えております。
  275. 福島瑞穂

    ○福島瑞穂君 国際的に確立していないのであれば危険な可能性もあるわけです。  今回、人体への影響は明らかでないとしながら、自衛隊の人たちに、例えばガンマ線線量計を一台約四万円で六百台調達して持たせるということが明らかになっています。  ところで、ガンマ線、劣化ウラン弾からはガンマ線が出ませんから、こんな線量計を持たせても何の意味もないのですが、何のために持たせるんですか。
  276. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 意味がないとは承知をいたしておりません。そのことによりまして、その存在等々が検知できるというふうに承知をいたしております。意味がないということであれば、かくかくしかじかで意味がないというふうに御提示をいただきたいと存じます。
  277. 福島瑞穂

    ○福島瑞穂君 劣化ウラン弾は、微量でも吸い込むと体内被曝をして、非常に危険です。この政府が持たせるガンマ線量計では、要するに劣化ウラン弾からはガンマ線が出ない、アルファ線しか出ませんから、ガンマ線量計を持っていっても、それはお守り以上の何の意味もないんです。  私がひどいと思うのは、劣化ウラン弾は人体上の影響がない、しかし万が一のことを考えてガンマ線量計を持たせる。しかし、そのガンマ線量計では、劣化ウラン弾はガンマ線出しませんから、意味がないんです。  これは子供だまし、ひどいんじゃないですか。命を軽視していると考えますが、いかがですか。
  278. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 委員のそうおっしゃるような御指摘というものをおっしゃる方は、ほかにもございます。したがいまして、本当に今回持ってまいります線量計というものが意味があるのかどうかということは、私も確認をいたしました。  これは、正確な科学的なことについてきちんとお答えをできるだけの知見を有しておりませんけれども、劣化ウラン弾そのものというのは重金属でございますから、それを直接採取する、直接飲んでしまうとか食べてしまうとか、そういうことでない限り人体に対する被害を与えない、そしてまた皮膚を通過をするものでもないということは委員よく御案内のとおりでございます。  したがいまして、私どもとして、劣化ウラン弾というものによって、サマワの地区で使われたか使われないかということも、これははっきりいたしません。そういうことはないというふうに承知をいたしておりますけれども。そこで、線量計というものを持っていきますことによって、それが反応をする場合が仮に万が一ありとすれば、そこにおいて近づかない、あるいは適切な措置を講ずる等のことは十分可能であり、安全に配慮したものでございまして、お守り程度のものでしかないという御指摘は当たりません。
  279. 福島瑞穂

    ○福島瑞穂君 劣化ウラン弾からはガンマ線が出ないということについてはいかがですか。
  280. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 劣化ウランそのものの被害というものは、先ほど申し上げましたように、人体に直接摂取をするというようなことを行わない限りこれは発生をしないものでございます。そしてまた、委員も御案内のことでございますが、劣化ウランというものは国内におきましても工業用シールド、バラスト等において広く用いられているものでございます。
  281. 福島瑞穂

    ○福島瑞穂君 いや、答えてないですよ。劣化ウラン弾からガンマ線が出るんですか。
  282. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) これは、多分、委員がお当たりになった資料が私どもが持っておりますものと異なるのだろうと思いますが、劣化ウラン弾からはガンマ線は出ると承知をいたしております。
  283. 福島瑞穂

    ○福島瑞穂君 しかし、アルファ線は、また、じゃ、これは引き続き午後あるいは明日質問をいたします。劣化ウラン弾からはガンマ線は出ないというふうに聞いておりますので、この点について、なぜこのものを持たせるのか、専門家がそう言っておりますので、その点についてお願いをいたします。  次に、撤退をどうするのかということなんですが、例えば六月、暫定政権ができたときに撤退をする、そのようにきちっと撤退に関して国会が歯止めを掛けるべきと思いますが、これについてはいかがですか。
  284. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) どういう場合に撤退をするかはそのときの事情によりまして、個々具体的な事象に応じて決めるものでございますが、いずれにいたしましても、法律の要件を満たさなくなるということがありとすればそれは撤退、法治国家の原則でございます。
  285. 片山虎之助

    ○委員長(片山虎之助君) もう時間が来てますから簡潔に。
  286. 福島瑞穂

    ○福島瑞穂君 撤退について抽象的でよく分かりません。基本計画も事後承認、参議院は基本計画の承認もなく自衛隊は出ていってしまいました。ですから、撤退、撤収に関してきちっとした具体的な基準を国会の中であらかじめ決めておくべきだと、これはまだ今後質問していくことを申し上げて、私の質問を終わります。
  287. 片山虎之助

    ○委員長(片山虎之助君) 以上で福島瑞穂君の質疑は終了いたしました。     ─────────────
  288. 片山虎之助

    ○委員長(片山虎之助君) 次に、島袋宗康君の質疑を行います。島袋宗康君。
  289. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 無所属の会の島袋宗康であります。  まず最初に、総理にお尋ねいたします。  イラクの大量破壊兵器に関する米情報局の分析が間違っていたとの疑いが浮上している問題で、ブッシュ大統領は二月二日、真相解明のための超党派の独立調査委員会を設置する意向を表明しております。これまでの消極的な姿勢を転換して、イラクの戦争の大義をめぐる問題に本格的な調査のメスを入れることに踏み切ったわけであります。従来強弁してきた自らの立場を危うくするものと思いますけれども、そうせざるを得なくなったわけでございます。  そこで、ブッシュ大統領はフセイン悪人説を最近唱えて、自己の立場を正当化しようとしております。しかし、仮にフセイン大統領が極悪人だとしても、それを排するのはイラクの国民自身の問題であって、アメリカによるイラクの主権侵害の先制攻撃を国際法は正当化できないと思います。  いち早くブッシュ大統領のイラク攻撃を支持して米国追従姿勢を取った小泉総理の政策判断の正当か否かに対しては、いずれ時の証人によって証言がなされるものと思いますけれども、まず、小泉総理の現時点における御見解を承りたい。
  290. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) ブッシュ大統領が大量破壊兵器等の情報の在り方に関して超党派の独立委員会を設立するという話は承知しております。  今後、イラク監視グループによる捜索も続行すると聞いておりますので注視していかなくてはならないと考えておりますが、私ども日本政府のイラク開戦の支持、これは国連憲章にのっとったものであり、私は今でも正しかったと思っております。
  291. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 米英による先制的イラク戦争開戦はあれから一年が経過しておりますけれども、イラクの現状はいまだに戦争状態が続いております。イラクにおけるやむことなきテロの続発は本当に犯罪的なテロなのか、外国の軍隊によって領土と主権を侵害されたイラク人の身を賭した怒りの表明なのか、疑わしくなってまいっております。  このような時期に我が国がイラクに自衛隊を派遣することは米英占領軍の支援、協力という色彩が強く、小泉総理が強調されるイラク国民への人道復興支援という性格を持たせるためにはまだ時期尚早であると言うべきではありませんでしょうか。  したがって、一歩譲って派遣せざるを得ないとしても時期をもっと先に遅らせる必要があると思いますけれども、その辺についての総理のお考えを聞かせてください。
  292. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) イラクにおいて主要な戦闘は終結いたしましたが、なお今においても、何とかイラクにテロリストの拠点を作りたい、あるいはフセイン政権の残党が米英軍を追い出したいという意図の下に各地でテロ行為等が起こっているのは事実だと思います。  しかしながら、フセイン政権が倒れて、ああ、イラク人がこれから希望を持って自分たちの国をつくり上げようという、喜んでいるイラク国民もたくさんおります。現に、日本の自衛隊がサマワに派遣されるということを聞いて、当地の地域の人たちは歓迎しております。そして、自衛隊の活動に協力するということを既に表明しております。  私は、こういうようないろいろな意見表明がなされるのもフセイン政権、独裁専制政治の下では考えられないことであり、日本としては戦闘行為には参加いたしませんし、テロ掃討作戦にも参加いたしませんが、イラク人が希望を持って自分たちの国をつくり上げるための復興支援、人道支援にはできる限りの協力をしていかなきゃならない。そして、今非常に治安も不安定な状況でありますが、その治安の不安定なことについてはもっと安定さすために各国が今努力しております。  日本はそのような戦闘行為に及ぶような行動には参加いたしませんが、側面から復興支援、人道支援のために、やはり今の時点においてできるだけのことをするのは国際社会の中での日本の責任だと私は考えております。
  293. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 悲惨な結末に終わった第二次世界大戦の敗戦直後の昭和二十一年十一月三日に制定された日本国憲法は、日本国民の痛切な反省の心情の上に成り立っております。特にその心情は憲法前文に満ちあふれております。そして、その精神の根幹を成すものが第九条の戦争放棄と平和主義であります。  日本外交は、長い間、この精神に立脚して国際紛争に対しては中立的な立場を取り、国連を中心に行動することを基本にしてきたはずであります。ところが、安保理における正論を無視して、今回の米英による独走的なイラク戦争に加担することによって大きく危険な方向へかじを切りました。犯罪的なテロを抑止するための戦いは当然としても、イラクにおける正邪識別し難い戦いに政府が足を突っ込むことによって今後、日本国民は国内外でテロリストの標的にされる危険が増大したのではないでしょうか。  その意味で、小泉内閣の政策の選択は日本国民の利益、国益を損なったのではないかというふうに私は思っていますけれども、その御見解をお聞かせください。
  294. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 憲法の前文、いわゆる前文についての言及がございましたけれども、この憲法の前文というのはやはり憲法全体を貫く理念であり精神だと思っております。この解釈によっては、立場によって違うということも私は承知しております。もちろん、憲法九条の問題につきましても、いまだに自衛隊は憲法違反だという方もおられます。日米安保条約が締結されたときも、米軍に基地を提供すれば日本は戦争に巻き込まれるといって反対した方々もおられますし、現在でもおられます。しかし、結果的に、歴史は日本の平和と安全を、日米安保条約に基づいて日本の平和と安全が確保されたと思っている国民の方が多いんじゃないでしょうか。  また、自衛隊は、海外に派遣すること自体、憲法違反だという議論が十数年前、平和維持活動、PKO活動法案が審議された場合にもたくさんございました。しかし、自衛隊が海外に行くからといって戦争に加担するものでないし戦争に行くものでもないという議論でPKO法案が成立いたしました。今、自衛隊の諸君は、世界の国々によってPKO活動、平和維持活動、高い評価を得ております。自衛隊が海外に派遣されるから憲法違反であるとか、あるいは戦争に行くんだという見方をする方は、今では当時その法案に反対していた人の中にも少なくなったんじゃないでしょうか。  私は今回も、イラクの復興支援、人道支援に行くということで、かつての日米安保条約、PKO活動、似たような反対運動が多々あるのは承知しております。しかし、自衛隊が今イラクに派遣されるのは、戦争に行くものでもありませんし憲法違反でもありません。なぜかといえば、武力行使をしない、戦闘行為に参加しない、復興支援活動に行くと。しかも、憲法の前文にあるとおり、日本がこれだけ繁栄してきた、もう自分の国のことだけ考えていいのではない。やはり苦しんでいる人々があれば、苦しんでいる国々があれば、他国のことも考えて、世界の平和と安定のために日本は何ができるかということを考えて、憲法の範囲内で自衛隊が復興支援活動、人道支援活動にイラクに行ってもらおうということの法案が七月に成立し、今具体的にその活動が行われようとしておりますので、でき得れば、イラクに自衛隊派遣さすのは反対だという方においても、普通の一般国民にでき得ない困難な仕事に自衛隊の職員、隊員が行ってくれる、でき得れば声援を送っていただきたい、敬意と感謝の念を持ってこの自衛隊の活動を見守っていただきたいと私は願っております。
  295. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 今回のイラク戦争と自衛隊のイラク派遣に当たって、沖縄の自衛隊基地がどのような機能と役割を担っているのか、発進基地なのか中継基地なのかを承りたいと思います。
  296. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) これは報道等々でも明らかになっておりますが、C130は小牧に所在をしておる部隊でございます。C130は航続距離が短うございますので、途中、那覇に寄りまして補給等を行っております。補給基地と申しますよりも、これは基地としての機能というよりは、C130が小牧からクウェートまで飛んでまいります際に足が短い関係でそこに寄り補給をしたという事実はございます。
  297. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 最後に、去った一月二十七日の衆議院予算委員会の中で小泉総理は、日本一国では平和と安全を確保はできないから米国と同盟を結んでいる、国連が日本とともに戦い、侵略を防いでくれるとは思わないといって言い切っているわけですよ。  これはある意味では、今まで日本が国連中心主義に日本の外交政策を進めてきたというふうな意味からすれば、国連を非常に何かないがしろにするような印象を与えかねない発言だと思いますけれども、その点について答弁を願いたいと思います。
  298. 小泉純一郎

    ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 国連中心主義と言われますが、各国、自国中心主義なんです。日本もそうです。アメリカもそうです。どの国も自国中心主義なんです。その集まりが国連なんです。  日本としては、そういう各国の利害の中で国連というものを十分、国際社会の平和と安定のためにも、各国の繁栄、貧困撲滅のためにも重視していかなきゃならないという気持ちには、方針には変わりありませんし、日本の平和と安全を確保するためには日米安保条約が不可欠だと思っております。だからこそ、平和と安全、そして国際協調、両方なければ日本の平和と発展は期すことができない。日米同盟と国際協調、両方を重視するということをさきの委員会で発言したのが私の本意でございます。
  299. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 終わります。
  300. 片山虎之助

    ○委員長(片山虎之助君) 以上で島袋宗康君の質疑は終了いたしました。(拍手)  これから一般質疑ですから、どうぞ関係大臣以外は御退席いただいて結構であります。     ─────────────
  301. 片山虎之助

    ○委員長(片山虎之助君) これより一般質疑を行います。中島章夫君。
  302. 中島章夫

    ○中島章夫君 民主党・新緑風会の中島章夫でございます。  テレビの入った総括質疑が終わったところで、私は、今進められております三位一体によります改革、この中で義務教育関係経費、特に義務教育国庫負担にかかわります経費について集中的に皆さんとともに考えてみたいと思います。  まず最初に、私の知っております限りでは、昭和五十年、一九七五年ごろから実は教育は質の時代に入ったと私は思っております。質の時代に入ったということは、それ以前は量的な発展が中心でございました。建物を建て、あるいは教員の数を増やし、教材を増やしという、そういう追い付き追い越せの計画的なものでございました。  ところが、ここから後、質の時代に入ってきたというのは、教育について最前線にいる人たちが加わらないと教育の改革は行われない、つまり教育の目標でありカリキュラムであり、あるいは指導方法であり、あるいは諸外国の調査の結果、どう活用していくかであり、地味な話ではありますけれども更に大事なことは地方分権でありと、こういうことが大事になってきた時代だと考えております。  さてそこで、実は教育、我が国の国の教育、国の財政支出の中で教育費の占める割合が実は今申しましたころから大きくカーブを描いて落ち込んできております。このことについて文部大臣として、文部科学大臣としてどのようにとらえておられ、また将来についてどういう考えをお持ちになっているのか、お伺いをいたします。
  303. 河村建夫

    ○国務大臣(河村建夫君) お答えいたします。  中島委員御指摘のように、義務教育を始めとする教育関係の経費、投資、我が国の教育投資割合でございますが、各国、特にOECD四か国とよく比較されるわけでございます。  その水準から申しますと、日本の全教育段階のOECDに占める、公財政教育支出の割合は、これは二〇〇〇年の統計でございますが、日本が三・五に対してアメリカが四・八、イギリス四・五、フランス五・七、ドイツ四・三ということでありますから、そういう比較からいいますと低いわけでございます。  この比較については、日本は私学の割合が非常に高い面がございますし、そもそも現時点では子供たちの人口に対する比率が非常に低くなっているというような問題もありまして一概にこのとおりではいきませんが、私は、このことはやはり注視をしながら、これからの教育を考えるときに教育投資という面もしっかり考えていく必要があると、このように思っておるわけでございまして、特に義務教育レベルについても更に充実を図っていく。質、それから、もちろん教員の質等との問題もありますし、しかしそれだけじゃなくて、やっぱり量的な面も必要に今時代になってきております。  きめ細かな教育等々考えればそういう面もございますし、まだ設備面でいっても大学における研究施設等々まだまだ必要な部分もありまして、そういう面から公教育、特に教育投資については文部科学省としてもこの確保に、必要な教育予算の確保には全力を挙げて取り組んでいかなければならないと、このように考えております。
  304. 中島章夫

    ○中島章夫君 今お答えがありましたように、高等教育、私は、特に初等中等教育に関しましては、これから少し議論をいたしますように、明治以降、義務教育ということでは大変充実し、優れたシステムが生まれてまいりました。  これから国際化の時代に入ってまいりますので、国際化そして情報化という中で、人々が国境を越えて、文化を超えて交流をする中でどういう評価をするかというと、それは社会的な人間としてどういう人間を作り出しているかということだと思っておりまして、そういう意味では私は中等教育と、私の個人的な課題意識は中等教育を充実をさせないとこの国の次の発展はないと、こう思っておりまして、今、河村大臣がおっしゃったように、次の課題は確かにそこにあるんでありますが、私は、今日議論をしたいと思っておりますのは、義務教育の特に基礎段階というところの充実があって初めてそういう中等教育以降の段階の充実が可能になってくるはずであります。その部分が、この地方分権ということは非常に大事なことでありまして、我々もこのことについては大いに進めるべきだと考えておりますけれども、その三位一体の改革の中で、明治以降ずっと続けてまいりましたこの義務教育国庫負担の制度、あるいはその考え方の根本が揺らぎ始めているんではないかという関係者の危惧が非常に多うございます。  さてそこで、今、最初にお尋ねをしましたのは、八〇年ごろ以降、実は数字的に申しますと、私の持っております数字では、国庫、国の財政中に占めます教育予算というのがいっときは一三%台の後半でありました。これが現在では八%台前半に落ち込んできております。  確かに子供の数が減ってくるというような、そういういろんな条件もありますが、それが今、河村大臣がお答えいただきましたように、OECD四か国、英米仏独という国々と対比いたしましても、昔から高等教育に関しては日本はその投資が後れているということはよく言われてまいりました。しかし、初等中等教育費においてまで最低であります。今御指摘をいただきました。そういう状況になった中で教育立国という、そういう展望などというのは生まれてこないんではないかということが私の申し上げたいことであります。  実はここで、高等教育に関しては今お触れをいただいたんですが、高等教育に関しては既に世界的な競争に入っておりますし、既にさきの国会で大学法案が成立をいたしまして、新しい時代、展望に入ったわけです。大学がそういう国際的な競争の中に入っていくというのは当然でありますけれども。  この中等教育を重視をしないとと私が申しましたその点につきまして、後ほどと関係があるものですから、竹中経済財政担当大臣がアメリカなどの経験も大変深い方でいらっしゃいますので、個人としての感想をお示しをいただければ大変有り難いと思います。
  305. 竹中平蔵

    ○国務大臣(竹中平蔵君) 私も、大学ではありますけれども、教育の現場にいた人間でございます。日本とアメリカの大学等で教鞭を執らせていただいて、御指摘のように、大学というところが極めて厳しい、激しい国際競争の中に今置かれているということは、これはもう事実だと思います。それにつながる中等教育、更にその前段階の初等教育、実は競争は非常に間接的な形でそこに及んでいるということなのではないかと思っております。  向こうでの中等教育そのものは、私自身、生活の中で、自分の娘等々が向こうで中等教育を受けたということで体験をさせていただきましたけれども、やはり小学校から含めまして非常に、これはコミュニティーにもよるわけでありますけれども、コミュニティーが力を入れている。お金も掛けている。日本では教育費が高いということが問題になりますが、実は授業料そのものを見るとアメリカの方がよっぽど高いということもございまして、そういった社会全体としての、やはりお金も掛かる、時間も掛かる、手間も掛かる、そういったことに対する、教育に対する社会的認知が改めて日本では必要なのではないかなと、そういう感想を持っております。
  306. 中島章夫

    ○中島章夫君 ありがとうございました。  今お触れをいただいたアメリカのコミュニティー、たまたま私も家族を連れて生活をして子供を学校に送った経験を持っておるものですから、またほとんど毎年ぐらいアメリカのコミュニティーへまた戻るものですから分かっているつもりなんですが、コミュニティーによって住む人たちが御承知のとおり違っております。したがって、初等中等教育というのは、コミュニティーによって水準も内容もうんと違っております。それは日本とはうんと違っておりまして、したがって、教育水準、全国的な水準よりもはるかに低いところと高いところとが交ざっております。平均すると低く出てしまうと、こういうことになっているわけでございます。  それに対して我が国の場合は、全国どこへ行きましても、稚内から河村大臣の山口あるいは沖縄に行きましても、どこへ参りましても、これは子供たちがほぼ同じ教育条件の下で、特に義務教育についてほぼ同じ水準の教育を受けてきたということが非常に大きな我が国の戦後経済発展の力になったということは多くの世界の人たちが認めているところであります。  さてそこで、義務教育の国庫負担の歴史につきまして簡単に振り返っておきたいと思います。河村大臣の方で、義務教育国庫負担の歴史について簡単な御紹介をいただけましたら。
  307. 近藤信司

    ○政府参考人(近藤信司君) お答えをいたします。  義務教育段階の教員の給与費に関する国による補助、負担制度の歴史につきましては、先生御案内のとおり、明治二十九年に市町村立小学校教員年功加俸国庫補助法が成立いたしまして、教員の俸給の一部を国庫補助する制度が創設をされたと、これが端緒であると承知をいたしております。その後、明治三十三年に更に国庫補助制度が拡充され、大正七年には市町村義務教育費国庫負担法が制定をされまして、教員の給与費について国が市町村と連帯をし、その一部を負担する国庫負担制度が制度化されたわけでございます。さらに、昭和十五年には、それまでの定額負担方式を、都道府県が支出する教育職員給与費総額に対する二分の一を負担する定率負担に改められたと。  この基本的な仕組みは現在も引き継がれているわけでございますが、戦後の一時期、シャウプ勧告によりまして国庫負担制度が廃止をされ、地方財政平衡交付金制度に吸収をされたわけでございますが、教員給与費が地方財政に大きな圧迫を与えることになったと、あるいは各都道府県の教員数の不均衡が生じると、こういったようなことから、義務教育におきます財源の安定的確保を図るために国庫負担制を求める世論が高まり、昭和二十七年に義務教育費国庫負担法が制定され、翌昭和二十八年度から施行されていると、こういうふうに承知をいたしております。
  308. 中島章夫

    ○中島章夫君 今初中局長からお話がありましたように、明治三十三年といいますとちょうど一九〇〇年でありまして、一世紀以上前でございます。この時期に、これは国庫補助法でございましたから、定額補助ではありましたけれども、それまで我が国が明治五年の学制発布以来、各市町村に責任、市町村の責任で義務教育を充実をさせるという努力を続けてまいりましたけれども、この時期に、国庫補助法ということで、国とそれから地方との分担関係を、共同作戦がここでできたわけであります。そして、大正七年といいますと一九一八年でありますが、ちょうど第一次大戦のころでありますが、このころに、実はそれ以前に義務教育の年限はもう明治四十年に六年に延長されておりましたし、義務教育就学率も九割を間もなく、四十三年か何かに超えております。非常に我が国は世界に先駆けてこの義務教育の充実ということが起こったということであります。  この明治、大正七年の義務教育国庫負担制度という今日につながっておりますものを生み出したのは、当時、実は義務教育の年限延長とか、そういうことで市町村の教員給与負担が市町村財政の中の四〇%を超えてくる、こういう状況があちこちに起こりまして、国でそういう義務教育補助、いや、義務教育負担、財政負担ということを是非やってもらいたい、こういう要望が非常に強くなってこういう制度が生まれてきたわけでありまして、戦後まで続いてきた。  今話がありましたように、戦後いっとき、昭和二十五年から二十七年の間、アメリカ方式で、シャウプ勧告というのが行われまして、これが地方の自主性に任されたわけでありますけれども、そこへ。ところが、これがまた地方の財政を圧迫をいたしまして、結果的には二十七年に新たな、今日につながります各都道府県が支出した教員給与の二分の一を国が負担するという負担法が生まれたわけであります。  実は、私も世界じゅうの人たちといろんな機会に接触をしておりまして、この我が国の制度というものは大変うらやましがられております。  そこで、一つ、その各国からの評価につきまして少しここで簡単に御紹介をしてみたいと思いますが、一九八五年ですから昭和六十年ですが、日米の、相互に見た日米の教育課題というのがございます。実は私もある種このメンバーの端くれに加わっておったものですから、アメリカ側が我が国の教育についてその当時どういう評価をしたかという一つの例であります。  日本の驚くべき高い教育成果は、両親、生徒そして教師の一体となった努力の結果によるもので、歴史的、文化的伝統、雇用と教育の間の密接な連携云々と言っておりまして、九年間の義務教育ですべての子供たちが読み、書き、算等の質を高くしバランスの取れた基礎教育を受けているという評価をしているのでございます。  そこで、これは当時のアメリカの調査、日本側もアメリカ側の評価をして出したわけでありますが、もう一つ、これはごく最近でありますが、OECDの調査がございます。OECDのPISAという調査がございまして、これについて河村文部科学大臣の方からもしお分かりのところがあれば御紹介をいただきたいと思います。
  309. 河村建夫

    ○国務大臣(河村建夫君) OECDの、経済協力開発機構が実施いたしましたこれは二〇〇〇年、平成二年の調査でございますが、生徒の学習到達度調査というものがございます。  この結果を見ますと、日本の子供たちは国際的に見て上位にあるということ、国際比較三十一か国の比較を見ましても、総合読解力は、一位はフィンランドでありますが、二位グループの中に日本を始めとして韓国、イギリス、アイルランド、カナダ、ニュージーランド、オーストラリアと入っておりまして、二位グループに入っております。それから、いわゆる数学的リテラシーについては日本が一位グループに、韓国、ニュージーランドともにあるわけであります。さらに、科学的リテラシーといいますか、理科関係でありますが、これも日本と韓国は一位グループにいると、こういう状況下にありまして、そういう面では日本の子供たちは学力的に見て到達度は高いということが言える。決して落ちておりません。  最近ゆとり教育、学力低下ということを言われておりますが、こういう観点から見る点はいいんでありますが、ただ、問題点なしとしない点は、さきの高等学校の学力調査の後のいろいろなアンケートでも出てまいりましたが、宿題をやる時間とか自分の勉強をする時間を持っていない、学校以外に自分で自ら勉強する意欲が非常に失いつつある。この点も、このPISAの調査におきましても、宿題や自分の勉強をする時間が参加国中最低である、こういう問題が実はありまして、この生活、いわゆるPISAの調査については、で我々満足するわけにはいかない、こう思っておるところでございます。
  310. 中島章夫

    ○中島章夫君 ありがとうございました。今の、御紹介をいただきましたけれども、これは十五歳の調査でありまして、私は義務教育の成果が出ていると思っております。  ついでに申しておきますと、中等教育というのは、戦後、アメリカのシステムを取り入れまして、今日、その当時は二〇%、二五%そこそこであった高等学校への進学率が、現在では九七%というふうに量的な発展は見せておりますが、内容的には私は辛口で言えば空洞です。ほとんど工夫されておりませんので、中等教育を経て社会へ出るときに、非常に充実をし、自分の経験をこれで社会にという、そういう迫力は今の中等教育の卒業生には生まれていない。これは別途のところで議論をしたいと思っておりますが。  今の河村大臣にお話をいただきましたOECDのこの調査は、実は各国の教育制度とか政策を様々な角度から分析をするために、そのための指標、比較のための指標を開発するための調査でありまして、二〇〇〇年、二〇〇三年、二〇〇六年と。最初に、ごく最近発表されましたのは最初のものでございまして、次はまだ二〇〇三年、二〇〇六年というふうにこれは調査が行われるわけですが、二〇〇〇年が読解リテラシー、二〇〇三年が数学的リテラシー、二〇〇六年が科学的リテラシーというふうに各般の教育の能力にわたって調べるんですが、第一回の調査でもその序論的なところは各国にわたって比較をしたと。その結果、大臣が今御指摘をいただいたとおりであります。  私はあえて申したいと思うんですが、ここで特徴を一つ申し上げたいんですが、この調査では、得点分布を一から五まで、あえていえばその下も、六までに分けまして、日本の生徒が平均的に一番下の一とか二とかというところは異常に少ないということを特徴として挙げております。これが私は、この我が国の義務教育国庫負担制度によって支えられて今日まで来ている我が国の基礎教育の強さだと、こう考えております。その他のことについては大臣が御指摘をいただいたとおりであります。  それで、そこでいよいよこの三位一体改革に入っていきたいとは思うんですが、もう一つ実は大臣にできればと思ったんですが、私の方からちょっと御紹介をいたしますと、今の御紹介いただいたPISAというこの調査の統計分析部長をいたしましたアンドレアス・シュライヒャーという人が、昨年二回日本へやってきまして講演をしております。そして、その中で特に私が引用して皆さん方に注目をしていただきたいのは、高い資質と平等性の両方を達成している教育制度があり、日本はその一つです。もちろん日本へ来て話すわけですからそういう言い方をするということはそうなんですが、実はこの条件を整えているところというのは世界にないんです。そして世界からこのことはうらやましがられているんですが、義務教育国庫負担制度というものが国からもう各市町村が努力してもしなくても自然に流れていくものですから、長い間に水か空気のようになってその有り難みが分からなくなっている。外の国から見てみると、これはどれほど有り難いものかと。正に平等と、それから質の高さを両方というのが正に教育、その行政の目的でありましょうから、そういう意味ではこのことが非常にうらやましがられている、そういう内容であるということをまず確認をさせていただきたいと思います。  さてそこで、実は三位、この制度が、前の片山大臣もこれに大変頑張っていただいたわけでありますが、三位一体改革というのが今行われております。せっかく、記者会見が何かあるようでありまして、官房長官におっていただいているんですが、この三位一体改革というのは実はいろんなところが絡んでおるわけですが、どういう体制でこの三位一体改革が行われているのかというアウトラインだけを教えていただけませんでしょうか。
  311. 福田康夫

    ○国務大臣(福田康夫君) これ、この経緯でございますけれども、これは経済財政諮問会議でもって基本的な考え方というものを打ち出しまして、そしてそれに基づいて三位一体改革と、こういうことでありますけれども、基本的には基本方針二〇〇三、ここにおいて十八年度までにおおむね四兆円程度をめどに補助金改革を行おうと、こういうことでございまして、これは四兆円程度をめどにした廃止、縮減等を行うと、こういうことでございまして、昨年度にはもう既に五千六百二十五億円の補助金改革、これを実現いたしておりますが、さらに、十六年度において一兆円の改革、補助金改革を実行したと、こういう状況でございます。  来年度以降につきましては、国庫補助負担金等整理合理化方針に掲げます措置及びスケジュールに基づいて事務事業の徹底的な見直しを行いつつ改革を着実に推進していくと、こういうふうな考え方でございます。
  312. 中島章夫

    ○中島章夫君 官房長官は内閣の大番頭でありますから、全体としての動きを今かいつまんでおっしゃったわけですが、実は私はここで問題にいたしたいのは、この三位一体改革というのは、今お話があったように、経済財政諮問委員会、それから地方改革、地方、地方分権改革推進会議と、この二つが特に大きくかかわっているはずでございます。  これはもう官房長官でなくて結構なんですが、このそれぞれにつきまして、設置根拠、それから、どういう、大ざっぱでよろしいですから、何人ぐらいのメンバーで、そして事務局がどういうところが担当しているかということについて教えていただけますか。
  313. 荒木慶司

    ○政府参考人(荒木慶司君) お答えいたします。  地方分権改革推進会議でございますが、平成十三年七月に設置されております。この会議は、内閣府設置法に、内閣府設置法が設置の根拠でございまして、総理大臣の諮問にこたえる機関という位置付けでございます。会議の委員は、民間の経済関係の方、あるいは学識経験者の方、地方公共団体の代表の方等、十一名の委員で構成されているところでございます。
  314. 中島章夫

    ○中島章夫君 経済財政諮問委員会はどうでしょう。
  315. 竹中平蔵

    ○国務大臣(竹中平蔵君) 経済財政諮問会議の設置根拠も内閣府の設置法でございます。  御承知のように、二〇〇一年の行政改革の中央省庁再編の中で生まれた組織でございまして、総理を議長として、それで十人のメンバーがいる。今、民間議員が、民間の方が四名いらっしゃいます。予算の大枠等々、重要な政策問題について調査、審議する機関でございます。
  316. 中島章夫

    ○中島章夫君 竹中大臣に確認をしておきたいんですが、私の知っております限り、先ほどの内閣法の地方分権推進改革、改革推進会議ですか、これは内閣法の中で政令ということで、内閣府の本府の政令で税制調査会等と同列で書かれているわけです。経済財政諮問会議はいわゆる総理の私的諮問機関に属するのではないでしょうか。そのことと、もう一つ、今の十人のメンバー、どういう、およそどういうジャンルの人たちか。私が今ここで議論しようとしております教育に関連をしたような人はおられるのかどうか、この辺を教えていただけますか。
  317. 竹中平蔵

    ○国務大臣(竹中平蔵君) 私的な諮問機関の意味でございますが、これは法律で定められた正式の機関でございますので、いわゆる私的な機関ではございません。  これは総理自身が議長でございまして、メンバーは、総理、官房長官、それから私が司会進行役を務めますが、現在はそれと財務大臣、総務大臣、経済産業大臣、日銀総裁、それに加えまして民間の方が入っておられます。民間の方は、財界の方が二名、経済界の方が二名ですね、それと大学の教授が二名でございます。
  318. 中島章夫

    ○中島章夫君 私は、ここで問題にしたいのは、実はこの三位一体改革というのは、平成十八年までの間に「改革と展望」ということで改革のプランが出ているわけで、平成十四年にはまず基本方針二〇〇二というのが閣議決定され、そして昨年の六月にはいわゆる骨太方針というのが出て、というステップを踏んでいるわけですね。  私の理解する限り、最初の平成十四年の六月の中間報告の辺りまでは、特に地方分権推進改革会議、改革推進会議というのが片山大臣なんかのリーダーシップもあって先行、ある意味で先行しておりまして、これからの時代、地方分権、特に地方に自由になるお金を渡し、そして地方が自由に政策判断ができるようにと、地方分権の言わば総論的なことを進めてきたわけであります。その中に五・何兆円という片山プランが出まして、その中で義務教育費の云々が触れられたということももちろんありますが、実際には、現在、主戦場は、この問題の主戦場は経済財政諮問会議に移ってきているように私は思うんです。  その総論の部分では、地方分権というのはだれしも賛成でありますし、後に議論をいたします知事会その他、地方六団体その他も大賛成と、私どもももちろん大賛成であります。しかし、それがそれぞれの政策とかかわり、そしてそれに財源がどうだという話になってまいりますと、つまり補助金、国庫補助金、負担金の見直しという具体の項目になってきますと、これはそれぞれの政策の、今、義務教育費については少し歴史について申しましたけれども、歴史その他については申しましたけれども、それぞれの重さと、将来に向けての国家の基本をどう形作っていくかという重さが当然浮き上がってまいりまして、議論が非常にたくさん出てくると。  さて、そうなりますと、これを平成十八年までにどのようにしむけていくのかという、そういうことについてのグランドデザインと、そしてそれを本当に推進をするエンジン役というのはだれなのかというのが私には大変気になるのでございます。  私は、これは外から見ておりまして、小泉首相はあのとおりの方でいらっしゃいますんで、このことについて具体にどうという話ではないと。竹中大臣がこのことのグランドデザインを引き、そしてその次の展望というんでしょうか、エンジン役になっておられると理解しておりますが、いかがでしょうか。
  319. 竹中平蔵

    ○国務大臣(竹中平蔵君) 今、委員が、中島委員は主戦場はどこかという、主戦場というお言葉を使われましたですけれども、私は、これは政府というのは非常に大きな組織でありまして、各省庁、それに関連する分権会議等々、それぞれの、例えば政府であれば政府の税調等、それぞれが非常に重要な役割をそれぞれ果たさなければいけない、当然そういうことであろうと思っております。  ただ、非常に大きな問題、大きな制度にかかわる問題、そうした問題に関してはやはり総理のリーダーシップの下で内閣一丸となって行わなければいけない。この総理のリーダーシップを発揮するためにいわゆる橋本行革の一つの仕組みとして内閣府という役所が作られ、そこで経済財政諮問会議ができた。これはあくまでもやはり総理のリーダーシップで、そこで全内閣が結束して行うということであろうかと思っております。  したがいまして、この経済財政諮問会議には、先ほどちょっと申し忘れましたが、臨時議員の制度というのがございまして、例えば教育の話をするときは当然、文部科学大臣に臨時議員として来ていただく。年金の話をするときは厚生労働大臣に当然のことながら来ていただく。前の遠山大臣にも、また河村大臣にも頻繁にここにおいでをいただいております。  その中で、全内閣で話し合う中で、この三位一体という言葉自身が実は当時の片山総務大臣の概念とそのネーミングによって実は全省庁的に走り出したわけでございまして、そのような意味では、エンジンがどこかということではこれは必ずしもなくて、これエンジンどこかとあえて問われれば、これはやはり総理のリーダーシップであると。全省庁で総理のリーダーシップの下で正にグランドデザインというか大きな改革を進めていく、それが経済財政諮問会議の役割であろうと思っています。  しかし同時に、政府税調は重要でありますし、分権会議は重要でありますし、分権会議の座長にもこれは頻繁に諮問会議においでをいただいて議論をしたという経緯がございます。こうした仕組みであるということを御理解賜りたいと思います。
  320. 中島章夫

    ○中島章夫君 実は、これは、経済財政諮問会議は、今御説明がありましたように、学者二人、あるいは財界二人、その他政府関係の機関の方というようなことで、集合体であります。  実は、これだけ経済社会、国際社会が急変、急転しているところでありますから、経済、財政、金融といった側面についてはその都度早い手を打っていかなければいけないということはもう当然であります。しかし、これは後ほど申し上げようと思っておったんですが、国家の基本にかかわること、例えば教育の制度の問題、あるいは特にこの義務教育、明治の初年に議論しましたようなこと、あるいは戦後、この教育の問題が、アメリカ教育使節団が参りまして、それに対して日本側の教育者の会議というのがございまして、これには、なるほどと思える学者等がここに加わっておりました。この教育の、六三制を含みます教育の基本というのは、後に教育刷新審議会に移ってまいりますが、ここで大変慎重に議論がなされました。  国民はある意味で、その当時、国民との対比というのはどう図ったかというのは別途、別にしまして、これにある種の信頼を置いてまいりました。しかし、最近の傾向では、総理の近辺に置かれます例えば教育改革国民会議、わずか三か月、実質審議は三か月半ぐらいしかなかったと私は見ております。その後、中間報告をして、また議論がございましたけれども、もう十七の答申の内容も非常に様々であります。つまり、政策として、長期の展望を作っていく政策としてきちっとやるべきものは私は別途考えるというシステムが必要ではないかということが思うんです。  例えば、今度のこの三位一体改革の中で、今までの義務教育国庫負担制度というものを地方、例えば、に全部お任せをしてしまおうと、地方の主体性でやればいいじゃないかという例えば制度に変わったといたします。あれはだれがやったんだと後の時代に責任者がよく見えないということにならないようにというのが私の危惧するところであります。  さて、そこで具体の話になりまして、昨年の骨太方針の中で、義務教育費に係る経費負担の在り方については、中央教育審議会において義務教育制度の在り方の一環として検討を行い、これも踏まえつつ、平成十八年度末までに国庫負担金の一般財源化について所要の検討を行うと、こういうことが言われております。この中央教育審議会での審議の状況及び将来の見込みについてお答えをいただきたいと思います。
  321. 近藤信司

    ○政府参考人(近藤信司君) 中央教育審議会の審議状況についてのお尋ねでございますが、中央教育審議会におきましては、特にこの問題を集中的に審議するために教育条件整備に関する作業部会、こういうものを設置をいたしまして、義務教育に関する経費負担の在り方など、義務教育における教育条件整備の在り方に関しまして、まずは義務教育における国の役割の在り方、そして国と地方の役割分担、これを踏まえた経費負担の在り方などにつきまして慎重な御議論をいただいておるわけでございます。  また、関係する方々も多岐にわたるものですから、都道府県や市町村の教育委員会関係者あるいは教育学、財政学、憲法学などの有識者からの意見聴取等も実施をいたしまして、現在、これまでこの作業部会は九回ほど会議を実施をいたしておりますが、私どもはこの条件作業部会、さらには、その上といってはあれでございますけれども、初等中等教育分科会あるいは中央教育審議会総会そのものにおきましても十分な御議論をいただきまして、適切な御結論をいただけたらと、こういうふうに考えているところでございます。
  322. 中島章夫

    ○中島章夫君 せっかく総務大臣にも財務大臣にもお控えをいただいているので本当はお伺いをしたいんでありますが、ちょっとお待ちをいただいて次に移ってまいります。  地方分権推進委員会の、実はこれは地方分権、今の話題にしておりました会議の前のものだと思いますが、地方分権推進委員会というのがございまして、諸井虔さんがたしか会長をしておられたように思うんですが、これが平成十年の五月に地方分権推進計画というのを出しております。  その中で、国庫補助負担金の整理合理化と地方財源の充実確保と、今日につながってくるラインを示しているんですが、その中で国が一定水準を確保することに責任を持つべき行政分野に関して負担する経常的国庫負担については云々とありまして、その対象を生活保護や義務教育等の真に国が義務的に負担を行うべきと考えられる分野に限定していくこととするということを明確に示しておりまして、これは閣議決定されているんですね。平成十年五月二十九日の閣議決定であります。  これについて、この閣議決定の結果が今日の義務教育、じゃなくて地方分権改革推進会議にどのように引き継がれているのか、お答えをいただきたいと思います。
  323. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 今中島委員おっしゃるように、平成十年に、今言われましたように、地方分権推進会議でそのような決定がなされましたのは今お読みになったとおりだと思っております。  それが、さっき、同じように閣議決定をされました、昨年六月に閣議決定を同様にされておりますが、二〇〇三年の骨太方針の中には、御存じのようにこの国庫補助負担金等整理合理化方針というのが新たに決められまして、御存じのように四兆円というのが新たに決められております、というのは御存じのとおりでありまして、かなり相矛盾しておるのではないかと言われるなら、こっちは旧約聖書、こっちは新約聖書ということに、ということになるのかもしれません。三位一体と言われればどうしたってキリスト教用語になりますので、そういうことになるのかもしれませんけれども。  いずれにしても、これが今決められた方針に基づいておりますので、この義務教育制度というのの国庫補助負担金約三兆弱のところが今大きな問題になっております。  ただ、これ是非御記憶をいただきたいところでありますが、このマニフェストというのにどういう御関係がおありなんだか私もよく存じ上げませんが、この中には、二十兆円の補助金のうち十八兆削れという御意見がこれであります。そういたしますと、これは当然二十兆から十八兆を引きますと残りは二兆しか残らぬことになりますので、そうするとこの教育費というのは丸々、今おっしゃった説とは全く相入れぬということになるんだと思いますので、このようなところはなかなか私どもとしては判断の難しいところだとは思っておりまして、お立場上、なかなか党の意見とは違うなんてことも十分にあり得る話だとは思って、私もよく理解できるところでもありますけれども。  ただ、形としてはそういう形になっておりまして、もう御理解いただいて、義務教育だからといって地方に全部渡したらどういうことになるかという点は、先ほど、よく御存じのように、一から六までと言われまして、うちには一から二が非常にないんだというのが日本の良さだと。それに比べてアメリカは、御存じのようにあの資料は一から六までアメリカは全部あると。日本の場合は六もないし一もないと。三、四、五に集中しておるというのが日本の教育の結果、あの論文にそう書いてあったと思いますが、そういった形になっておりますので、これは教育の仕方の問題なんだと思いますが。  いずれにいたしましても、この義務教育というのは、これは、世に不学の人なからしめんと欲すという、あの言葉に始まります、明治に始まりましたあの義務教育、片仮名法で書いてありますが、あれに始まる以来の伝統でありまして、義務教育はそこそこなんだと思いますが、残念ながら、最近、義務教育の中に占めます中等教育、非常に関心をお持ちの中等教育は、かなり中学校荒れておるというのは、文章等々すべての資料がそれを物語っておりますので、これに対する対策はしかるべきものを考えて、地方では中高一貫教育というのがかなり多くいろんな形で増えてきて、きたりしておるというのが実情ということも併せまして、この問題は簡単にちょこちょこっと数時間で決められるような話でないという御説は間違いなくそのとおりだと思いますので、今後とも慎重に審議しなければならぬところだと思っております。
  324. 中島章夫

    ○中島章夫君 今、御紹介のありました旧約聖書と新約聖書という、その例えが適切かどうかは別にいたしまして、閣議決定をし、もう一つ私、次に話題にしたいと思っております、もうこれはどなたも明らかに御承知のとおりでありますが、地財法の十条で言いますこの負担金というのと地財法の十六条で言います補助金とは明らかに違っていると。このことにつきまして、前の委員会では、これを峻別、区別を明確にしろということを指示をしておりまして、各省でこの作業をやったはずであります。そして、たしかその結果を尊重して十三年度以降の予算要求というようなことをやっていくようにという、そういう方向性が出ているはずですが、私がここで言いたいのは、非常に大事な国家の今日及び将来の基本を、形を作っていくようなそういう哲学、考え方というものが負担金という中で出されていて、それを大事にという趣旨でその整理をして、そして、国の社会経済状況の変化によって整理をすべきもの、それを、そこから先始めなさいというのはもう至極当然の作業であります。  これが実は後どうなったかというのはどなたに聞けば分かるんでしょうか。どなたでも結構です、お答えください。
  325. 片山虎之助

    ○委員長(片山虎之助君) だれかいる。
  326. 荒木慶司

    ○政府参考人(荒木慶司君) お答えいたします。  議員御指摘のとおり、地方分権推進委員会の第二次勧告及び地方分権推進計画、これは平成十年の五月の閣議決定でございますが、これにおきましては、国庫負担金につきまして、ただいま議員が述べられたような考え方に基づきましてこの負担金は経常的国庫負担金に区分されるべきだということでされましたことは、私どもも承知しているところでございます。  その後、地方分権一括法に基づきまして地方自治法の改正がございました。その地方自治法の改正の中で、これは第一条の二の第二項に規定されている現在の規定でございますが、こちらでは、住民に身近な行政はできる限り地方団体にゆだねることを基本とするという考え方が明文の規定で打ち出されまして、その後、私どもの地方分権改革推進会議、この会議は平成十三年の七月に今の推進委員会の後継の機関ということで設置されておりますが、その審議が始まりまして、十二月の段階で中間論点整理をしております。  その中ではこのような考え方を述べております。「住民に身近な行政はできる限り地方公共団体に委ねるとともに、国が担う役割はできる限り重点化する方向で、国と地方の役割分担の明確化を図り、その役割分担に応じて事務事業の在り方を見直していかなければならない」という考えを中間論点整理としてまず整理しまして、その後、明けまして、平成これは十四年の十月三十日に総理に意見をお出ししておりますが、この意見は「事務・事業の在り方に関する意見」ということで、百三十五項目の事業について意見を総理にお出ししております。  その中で、義務教育の国庫負担制度につきましては、「負担対象経費の見直し」、「客観的指標に基づく定額化、交付金化等国庫負担制度の見直し」、「義務教育費国庫負担金の一般財源化等」という三項目につきまして、地方公共団体の自由度を高めるという観点から提言が行われたものと承知しております。これは、社会経済情勢等の変化も踏まえまして、国による一律の行政ではなく、地方の創意工夫の範囲を広げる方向での見直しを提言したものでございます。  すなわち、地方の自主性、自立性を尊重すべきであるとの地方分権の観点から、義務教育費国庫負担制度につきましても、各地方公共団体の自主的な判断にゆだねられるべきところにつきましては地方団体の歳出の自由度を高める方向で見直しを行うべきという観点から提言が行われたものと承知をしております。
  327. 中島章夫

    ○中島章夫君 皆さんお聞きのとおり、私もかつては官僚でありましたが、見事な御答弁でありまして、仕事に忠実でありまして、私は、今特に挙げておっしゃった地方分権が大事だということは、これはもうスタートのときに、これは大事なことですということは総論で極めて大事です。しかし、今各論に入ってきて、しかも歴史的な重さと将来に向けての重さのある大事なこの政策というのをどう考えるかということを問題にしているんでありまして、そのことを前の地方分権推進委員会では極めて重視をして出しているのに、それを閣議決定ということで、大事なそのことをだれがその総括をし、だれがそれを実施を、本当に効果的にいっているかということをやらずに、もう方針転換、明らかにもう財政緊縮、まあこれは我々みんな財政を切り詰めていかにゃいかぬというのは分かりますけれども、その中で消えていこうとしていることを問題にしているのであります。  ここでちょっと、官房長官にちょっとお話、その質問をしたいんでありますが、私は実はたまたま前にさきがけにおりました時代に与党の行革のプロジェクトにおりまして、この現在置かれております首相補佐官というもの、必ずしも私などが考えましたとおりには運営されているとは私は思っておりませんけれども、大事だと。なぜか。  もう細川内閣以来、連立政権の時代に入ってきている。我が国はこれ島国でありますけれども、ヨーロッパへ行かれるとお分かりのとおり、イギリスでもドイツでもフランスでも、国境を接し、国際問題、経済問題、社会問題。  それぞれ事務は各、内閣法三条で事務は各大臣が全部握っておられると。そして、内閣法の六条で総理の指揮権というのが閣議で決定された方針でしか動けないというやり方では、例えば、まあこれは例えばでありますが、阪神・淡路大震災のような危機管理の問題、あるいは国際的に北朝鮮との関連、その他大きな問題が急遽起こってきたようなときに、各省庁の意思を統一をしてどうするかというときに、総理の周辺に、きちっとした国民にだれがそれを担当をしているのかと、そしてどういう権限でということを明確にした上でそれを補佐する専門家グループがいなければこんなことには対応できないということを言ったつもりなんですが。  そのことは、そういう日々起こってくるこの社会の激変あるいは国際の激変の中での問題でありまして、先ほどちょっと議論をいたしましたように、国家の長期の戦略というような課題をそういうのと一緒にして議論をしてしまったんでは国家の将来を誤りはしないかということを考えておりまして、したがって、総理のところに置かれます様々な経済財政諮問会議その他いろんなものを、前には教育のものを、いろんなものを置かれました。極めて大事な、例えば教育の基本政策のようなものを極めて短い期間で議論が煮詰まらないうちに出てくると、こういう形は注意をしなければいかぬのではないか、仕分をしなければいかぬのではないかと。  経済財政諮問委員会で今具体に議論になっております、私が今取り上げておりますこの義務教育国庫負担の問題もそのことに類するのではないかと、こう思っておるんですが、官房長官の御感想をいただきたいと思います。
  328. 福田康夫

    ○国務大臣(福田康夫君) ただいまのお話伺っておりまして、重要な問題について基本的な考え方を総理中心にしっかりと決めていかなければいけないということ、それからもう一つは補佐官のことについて触れられましたけれども、やはり総理を補佐し、そして総理主導でもって政治を進めていくと、政治、行政を進めていくと、こういう体制の重要さ、こういったようなことをおっしゃったんじゃないかと思います。  三年前ですか、内閣機能強化というような観点から体制、新体制になったわけでございますけれども、その趣旨は、今申しましたように、非常に複雑な行政機構、それを、また行政機構間の連携、世の中がそういうような状況になったということを反映し、また同時に、旧来からの行政機構そのものの中、そういう体制を維持したままでこれからの行政を進めていくということはいいかどうかというような、そういう観点から、総理主導、そしてまた内閣機能強化といったような、そういう観点から、内閣府に担当大臣を置いて、そして省庁横断の政策立案、そしてまた実行をしようと、こういうふうなことになったわけで、それはかなり進展してきたと思います。今、正に総理主導と、総理が陣頭に立っていろんな政策を打ち出すというようなことを今やっているんでございますが、それが十分かといえば、まだまだ工夫の余地はあるし、また、これから変えていかなければいけないところもあろうかと思います。  そういうことで、今先生の心配されるようなことについても、きちんとしたそういう体制の中で方針を定め、そしてまた重要な点を取り上げてしっかりとやっていくという、そういう観点から、先ほど来御討議ございます経済財政諮問会議もその一つの機関として重要な位置付けにあるわけでございます。ほかにもそういうような大事な位置付けをできるような機関が法律でもって決まっておりますけれども、総理中心でもって、また内閣、内閣府を中心としまして、今省庁横断の会議が七十三ございます。そのぐらいそういう省庁横断的な考え方で対応しているということでございますので、今、先ほど来問題になっております教育の国庫補助負担、そういうようなことについても、またしっかり考え方を整理しながら進めてまいりたいというふうに思っております。
  329. 中島章夫

    ○中島章夫君 今お触れになりました総理のリーダーシップの下に各省横断的なというのはもう閣議決定して、たくさんの事項がこれに流れていっているんです。  これはもう、ひとつ御注意を申し上げておきたいんですが、各省の利害を、やっぱりそれぞれ人間ですから、背負ってきております。そういうことですから、私は、本当の補佐官というのは、総理の政策形成、非常に大事な政策形成を、これはいろんなケースがありますけれども、政策形成を、民間の方でもいい、何でもいい、こういう課題について、いつまでの期間こういう人たちがやっていると、そしてそれが終わったら辞めるし、そしてそれが間違っておれば責任を取るというような、国民に明らかな形でそういうものがなされていくという本来必要があるんでありまして、せっかく長い間掛かってその委員たちがやってきた大方針が、閣議決定で大事よ、各省でしっかりやりなさいよと、どこかへ消えて分からなくなったということが再三行われてしまうのは注意をしなければいけないと、こう思います。  さてそこで、こういう地方分権を進めていくということの際に非常に大事になってきますのは、民間、民間はもちろんそうですが、地方六団体、知事会とか、あるいは教育関係にもたくさん団体があるわけですが、まず教育関係団体について、この義務教育国庫負担制度を一般財源化していこうという、そういうお話について、どういう反応、意見があるかを教えていただきたいと思います。
  330. 河村建夫

    ○国務大臣(河村建夫君) 義務教育費国庫負担制度について、実は総理ともこの問題について話したことございますが、地方でできることはできるだけ地方にという基本概念もあるんで、地方の意見をしっかり聞くようにと、こういうお考えもあるところでございます。私どもの方としても、この制度の根幹を我々としては守っていくべきだと考えておりますが、地方の意見をしっかり聞かなきゃいかぬということでもございます。  そこで、意見を伺っておるんでありますが、約九〇%の市町村教育委員会が同制度を堅持すべきと回答いただいております。これは全国市町村教育委員会連合会の調査でもございます。また、約千九百、六割の市町村議会、それから二十、約四割の都道府県議会が同制度堅持の意見書を提出されております。さらに、全国十二の都道府県が同制度の堅持要望書を出しておられるわけでございまして、多くの地方自治体から制度を堅持すべきという意見をいただいております。  また、各関連、教育関係団体でございます日本PTA全国協議会、十八の全国団体から、教育の機会均等と全国的な教育水準の維持向上を図ることは国の重要な責務であると、こういう御指摘がございまして、国による最低保障の制度として同制度を堅持すべきとの要請がなされておるところでございますし、一方、全国知事会からは義務教育費国庫負担制、負担金を含む国庫補助負担金約九兆円については原則廃止するものの提言がなされたところでございまして、その負担金、この義務教育国庫負担金についてもこのことが触れてあるわけでありますが、ただ、知事会のいろんな意見の中で特記事項として、廃止については慎重に判断すべきもの、付記事項が課されておりまして、知事会の方にも義務教育国庫負担制度すべて一般交付税化すべきという意見と、廃止そのものについては慎重にすべきであろうという意見があるわけでございます。  文部科学省といたしましては、これは義務教育の水準を確保しながら、そして教員の給与や教職員の配置について地方の自由度を高めたいということで、実は平成十六年度から総額裁量制を導入するということにいたしておりまして、義務教育の根幹、いわゆる義務教育国庫負担制度の根幹を守りながら、しかし実際の運営は地方がやっておられるわけでありますから、地方ができるだけ自由度を持って教育に当たれるようにということで、今この問題に、このやり方を説明を今いたしておるところでございまして、これについては更に、地方分権を推進している例えば鳥取県の知事さん辺りはこれについても御理解をいただきまして、そういうことなら国が義務教育費の根幹を守って経費をまず半分きちっと見てもらう、その上に立って我々は自由にやらせてもらえるならその方がいいという御意見もいただいておるところでございまして、一層地方の自治体との連携、そして意見を拝聴しながらこの制度の根幹について議論をしてまいりたいと考えておるところであります。
  331. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 一部重複するかもしれませんが、全国知事会というところの話は私ども、総理も含めて、全国知事会は昨年何度か意見を聴取させていただく機会がありましたし、事実、多分お手持ちの資料も同じなんだと思いますが、全国知事会から出されております、国庫補助金を廃止し、補助負担金を廃止し、当該事業を地方が引き続き実施すべきものとして八兆九千三百億、よく言われる通称九兆と言われるのがこの額でありまして、その中に義務教育国庫負担金約二兆五千二百億、三百億、二百九十億がここの中に含まれておりますのは、もう今、河村大臣が言われたとおりであります。  したがいまして、その分に関しましては、当時知事会におきましては公文書をもって提出をされておりますので、これが出ましてからいろいろ、もっと減らせ減らせといって十八兆ぐらいまで話が膨らんだのは、経緯は御存じのとおりだと思いますので、今言われました機関に関しましても、ただしとして、最後のページに特記事項として、いわゆる今御意見がありましたものとして、義務教育国庫負担金についてはということで、廃止を全体として掲げた上に、総額裁量制の採用など自由度を増す方向で見直しがされて、されようとしているので、この負担金を廃止することについては慎重に判断すべきであるという、特記事項として最後のページに別紙が付いておりますというのが現状であります。
  332. 中島章夫

    ○中島章夫君 ありがとうございました。  今のその件ですが、これはもう大臣既に御承知だと思いますが、昨年十一月十八日の全国知事会、まあ知事会に限らず地方、いわゆる地方六団体と言われるものの事務局長はいずれも前の自治省の出身者によって占められている。別に、だから自治省の方針ばかりとは私はそんなことを言いたいとは思いません。しかし、この十一月十八日の全国知事会の今御紹介のあったアンケートがいかにも一般の、特に教育関係者が持っている感覚とは随分離れていたものですから、大変心配がある。  だから、私最初に申し上げたように、これから民間、一般の、地方分権の当事者たちの意見をどうやって聴取をしていくかというのは極めて大事なことだと思っております。このアンケートを取る作業が、私はまあ一々調べておるんですが、それは官僚諸君がやることですから、しかもあのときの知事会の四十七都道府県の出席者の中で知事本人が出席したのは二十三人、半分以下なんです。東京事務所長が十五人というふうに、内容的に別にだからいい加減とは言いません。ですけれども、あの時点ではまだ、私が言いましたように、総論部分で地方に流れてきた方がいいということでした。  ところが、今御紹介を最後にいただきましたように、これは本予算のところで議論すべきなんでしょうけれども、国庫負担法の考え方を継ぎながら、地方の自由度、今までみたいにあれもこれも全部その方向を示す、制限するようなことではなくて、地方でできるだけ自由にこれを使えるような総額裁量制というものが盛り込まれた段階では、いやそれはそうなれば結構でないかという雰囲気のところがかなり増えてきているという、私はそれは当然だろうと思っているんですが、そういう慎重な聴取、関係団体の。いっときのやっぱり知事会の梶原さんの出された方針というのがある種のインパクトがあったものですから、そこの実態をよく見ながら、またその後の推移、それから実態、先ほど財政問題も一緒になりながら今日ようやくこの議論が出てきたということを含めて考えながら進めていく必要があると思います。  さて、そこでちょっと先へ。  先ほど、二度にわたって十八兆のお話がございました。地方分権を進めたいという意思からは、そういう考え方がマニフェストにも出ておったのは確かでございます。私ども教育関係でそれを考える者については、それを更にどういうふうに考えるかと。御承知のとおり、これは総合交付金という考え方には様々な段階があると思います。それは、結局それをどういうふうに取るか、つまり自由度との関係でですね。例えば、教育に関しては教育費、教育費としてとらえるのか、あるいは学校教育費としてとらえるのか、あるいは義務教育費としてとらえるのか、もっと、教員給与としてとらえるのかということによってかなり目的化してきます。その辺の議論も本当は詰めていかなきゃいかぬ。  我々も心してここのところは今後議論をしていきたいと、こう思っておりますが、せっかく財務大臣がおっていただきますので、義務教育経費を一般財源化する、これはあるいは総務大臣もということかと思いますが、今まで税源移譲ということが言われてきました、この中でもよく議論になるんですが。その際、税源として基幹的な税目というのはどんなことをお考えなのか。もう時間がありませんので、所得税あるいは消費税、その他どういうものを、法人税、どんなことをお考えなのか、その際の税源の偏在性、地域偏在性というものをどう考えていく必要があるのか、その辺についてお答えください。
  333. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) この点は、国庫補助負担金の、どういう形で改革をして地方に必要なものをお渡ししていくかという姿をよく見ないと、一つ一つ取ってやっているとなかなかできないと思います。  しかし、今度つなぎの措置をどうするかということで、税源移譲予定交付金であるとかあるいは所得譲与税という形でやらしていただきましたけれども、補助金改革の姿が明らかに、ある程度姿がはっきりしてきた段階で最終的には決めなければいけないと思いますが、基幹税、特に所得税を地方住民税に持っていくという形を基本にして考えていかなければならないと思います。  その際に、今おっしゃったようないろんな偏在なんかをどうしていくか、あるいはそれぞれの補助金の特質を見ながらどうしていくかという問題はもう少し、まだ姿ははっきりしておりません。その辺はこれから詰めていかなきゃ、詰めた議論をさせていただかなきゃならないんではないかと思っております。
  334. 中島章夫

    ○中島章夫君 実は、地方税には、御承知のとおり目的税というのがあるんですね。それから、国の場合にもごく限られた道路特定財源などの制度があるわけですが、どちらかというとこれはハードの面のものでございました。それを今後はソフトの面、つまり、よく言われることですが、未来への投資、私、最初に切り出しましたように、将来この国が国際経済、国際社会あるいは情報社会の中でほかの国々から尊敬されるような活動をする人間を生み出していくというのは、そのためにやっぱり教育、特に中等教育重視ということが私は必要になってくるだろうと思いますが、そこは今まで余り面倒見られていない。  そういう意味では、例えば税源移譲ということを前提にしましたら、目的税化するというようなことを考えていかないと、つまりソフトの目的税というものを作っていくということを国家の非常に大事な仕事にしていく必要があるんじゃないかと、こういう気がいたします。  もう時間がなくなりました。こういう問題につきましては、私は、議会では参議院でじっくり議論をするというようなことを是非、これは私の希望でありますが、今後やっていきたいと思います。  以上、終わります。
  335. 片山虎之助

    ○委員長(片山虎之助君) 以上で中島章夫君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  336. 片山虎之助

    ○委員長(片山虎之助君) 次に、大門実紀史君の質疑を行います。大門実紀史君。
  337. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 日本共産党の大門でございます。  両大臣、お疲れのところ、よろしくお願いいたします。  今回の補正予算の中に仕組まれている外為特会の補正に関連して、要するに円高介入資金の調達枠を七十九兆から百兆に増やすことに関連して質問をしたいというふうに思います。外為特会、円高の問題というのは少し複雑なところがございますので、是非分かりやすく御答弁もお願いしたいと思います。    〔委員長退席、理事尾辻秀久君着席〕  まず、今の円高介入というのはアメリカの財政収支と密接に絡んでいるというふうに思いますので、財務省の方から、この間のアメリカの財政赤字の状況、加えてその主な原因について簡潔に御説明をお願いしたいと思います。
  338. 石井啓一

    ○副大臣(石井啓一君) 米国の財政は、五年ぶりに財政赤字に転落をいたしました二〇〇二年度以降、赤字を継続しておりまして、去る二日に発表されました大統領予算教書によりますと、二〇〇四年度の財政収支は五千二百七億ドルの赤字となりまして、二〇〇三年度に引き続き、二年連続で史上最高額の財政赤字を計上する見込みでございます。  この悪化の見通しとなった原因につきましては、テロとの戦争に伴う歳出の増加、また経済の低迷、減税の影響等が挙げられているところでございます。
  339. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 ありがとうございます。  要するに、今のアメリカの赤字の急拡大というのは、減税もありましたが、税収が落ち込む中でイラク戦争経費等の国防費が拡大したことが原因だということだと思います。今のアメリカの財政赤字というのは、OECDの統計によりますと、日本の財政赤字よりもGDPの比率では悪くなっているという大変最悪な事態を迎えていると思います。  ただ、アメリカは、貯蓄率が低くて経常収支が赤字ですから、どうしても国債を発行してその赤字を埋めるしかないということになっているわけですが、その米国債、アメリカの国債を一番買っている国はどこなのか、あるいはその推移について御説明をお願いしたいと思います。
  340. 渡辺博史

    ○政府参考人(渡辺博史君) お答え申し上げます。  アメリカの財務省の統計によりまして、現在、どのぐらい各国が保有しているか。ただ、この各国といいますのは、それぞれの国の公的部門及び民間部門と併せたすべてのセクターが買っているものということでございますが、年末の数字で出ておりますのが二〇〇二年末が一番新しいものでございますが、日本が三千七百八十一億ドル、二番目が中国で千百八十四億ドル、それから三番目がイギリス、八百八億ドルという状況になっておるところであります。  それから、同じ統計の中で、毎年どういう形で増減をしているかということも併せて発表されておりますが、三、四年さかのぼってみますと、その中で日本からのアメリカの国債の取得、ただこれは中期債、長期債に限られておりますが、売り買いを全部差引きしましたところでそれぞれの年の動きを申し上げますと、一九九九年におきましては二百一億ドルの買い越し、二〇〇〇年は百六億ドルの買い越し、二〇〇一年は百六十一億ドルの買い越し、二〇〇二年は三百五億ドルの買い越しになっております。それから、二〇〇三年はまだ十二月まで締めておりませんが、一月から十一月までを累計したところで申し上げますと、千二百八十三億ドルの買い越しと、そういう状況になっております。
  341. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 私、資料をお配りいたしましたけれども、私の方の資料の方が、数字が二〇〇三年の十一月末まで入れたものをお配りいたしました。各国の米国債の保有高です。  すべての国をここに書いたわけではありませんが、日本で言えば、九九年末、これは米国債を外国が持っている分の中に占める比率ですけれども、二五・七%だったのが、去年の十一月末には三四・九%、五千二百五十五億ドルというふうに増やしております。ヨーロッパとは対照的なんですけれども。イギリスは少し減らしてまた増やしてきていますが、ドイツ、フランス、見てもらったとおり、半分以下に比率を減らしてきております。  谷垣財務大臣にお聞きしたいんですけれども、どうして日本だけが米国債の購入をこれだけ増やしているのか、お答えをください。
  342. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) 委員がお配りになりましたこの表は、アメリカの国務省、作って、財務省の資料からお作りになったんだと思いますが、この表は、国だけではなくて官民合わせてどれだけ持っているかということでございますので、民間がどうしてかということは必ずしも私どもでは把握しておりません。  それからもう一つは、これは日本の証券会社等を通じて買ったということになりますので、日本人でも外国の証券会社を通じて買いますと、この表には出てこないとかいうようなことがございます。  ただ、大きな趨勢はここに出ていると思いますし、それから今の委員のお問い掛けの中身は、結局国が持っているのが相当多いんじゃないかという御趣旨と解釈してお答えいたしますと、これはやはり結局国の外貨準備の中で、外貨準備で日本が持っている外貨、これは介入によって取得した外貨ということになるわけでありますが、日本の場合はほとんどがいわゆるドル買い、米ドルであるということが多いわけでございますので、どうしても米国のドル建ての資産がウエートを占めている。その中でも米国債の割合が最も大きくなっているというのは、これは事実でございます。    〔理事尾辻秀久君退席、委員長着席〕  もっとも、どういう、外為特会がどういうのを持っているのかということは、外に発表しますといろいろな影響を与えるものですから、これは公表しないことにしておりますが、そういう円買い介入のための原資と、介入したためにこういうふうになっているという面がかなりあることは事実でございます。
  343. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 要するに、この間、円高介入相当されましたけれども、それで得たドルで米国債を政府の方は買ってこられたという結果としてこうなったということだと思います。民間の方は後でまた触れたいと思いますが。  その数字少し申し上げますと、去年の一月から十一月の統計でいきますと、アメリカは先ほどのイラク戦争を含めて、財政赤字で国債の新規発行を六千七百億ドル、約七十六兆円ぐらいになるんでしょうか、発行しています。日本は去年で千八百億ドル、その米国債買っています。約二十兆円購入していると。今年の一月の数字で、アバウトですけれども、介入が六、七兆円ぐらいですかね、約、大体、だと思いますが、この金額が全部米国債ではありませんけれども、買われることになるとは限りませんが、この介入で今までの比率で米国債買ったとしたら、この間アメリカが出している財政赤字の四割近くを買い取るというふうな数字になるかと思います。  それで、この間、介入の資金が不足して、日銀に米国債を一時売却されて資金を調達して介入資金に充てたということがあったようですけれども、とにかく巨額の円高介入と米国債の購入というのは、大臣おっしゃられたように、表裏一体の関係にあるというふうに思います。  今日は、円高介入そのものについて聞いている、それはちょっと別に置いておきまして、買ったドルの運用先として、米国債をずっと買い続けることそのものがどうなのかなということを一つ思います。率直に言えば、ドルへの懸念が広がっている中で、先ほど表にありますとおり、イギリスもドイツもフランスも、どちらかといえば引き揚げてきている。ドイツ、フランスでいえば明らかに米国債への投資を引き揚げてきているという中で、日本だけが増やし続ける、この辺のことはいかが御認識でしょうか。
  344. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) 要するに、介入の是非というようなことを除いて申しますと、運用ということで申しますと、やはり買うのが、取得するのがドルでございますから、そのドルを、例えば今おっしゃったのは、ドル以外の例えばユーロで持ったらどうかとかおっしゃって、ということになりますと、これはまた市場に、ユーロ、ユーロの市場に非常に介入するということになりかねないわけでございまして、なかなか技術的にもそれは、そういう市場に影響を与えない形でやっていくというのは技術的に難しいところがあるわけでございまして、どういう方向で、相当ずうたいが大きくなっておりますから、右に動こうとしている、左に動こうとしているというようなことは余り申し上げない方が、申し上げることは差し控えさせていただきたいと思っております。
  345. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 おっしゃるとおり、介入やればもう米国債に投資せざるを得ないというような、はまり込んだ状況にあるのは確かだというふうに思います。それはちょっと後で触れますが。  資料の二枚目に、先ほどの話に戻りますが、米国の財政収支、そして我が国の米国債購入、これを月別に、二〇〇三年会計年度ですけれども、表にしてみました。右側はその結果としての外貨準備高の推移です。外貨準備高というのは米国債プラス外貨、準備預金が入った、合わせたものですけれども、その推移です。  二〇〇三年度、アメリカの会計年度でいきますと、とにかく二〇〇三年会計年度で三千七百四十二億ドル赤字が、赤字を出したと。日本の米国債で引き受けたのが、日本が引き受けたのが、米国債で引き受けたのが八百八十四億ドルと。ただ、これはアメリカの政府機関債が入っておりませんので、それも含めますと一千億ドルを超えます。  何が申し上げたいかといいますと、アメリカが出してきた赤字の約三割は日本が引き受けている、これは事実としてあるわけです。これは客観的な事実として、この間、イラク戦争でアメリカが国防費を増やして赤字を出して、それを日本が、ヨーロッパが引き揚げている中で日本が一生懸命支えている。そういう構図になっているというのは客観的に言って事実だと思いますが、大臣、いかが思われますか。
  346. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) アメリカの戦費のファイナンスをするために米国債を持っているというわけではございませんで、昨年、特にさっき指摘されましたように、介入、かなり、発表しておりますが、かなりの介入になっております。そして、結局、取得したドルを、もちろん先ほど申しましたように、必ずしも米国債というだけではありません、ドル建ての債券というようなこともあるわけでございますけれども、これは結局、流動性、円買い、介入のための原資でございます。  こういうことを考えますと、流動性や安全性というものに最大限配慮してどうしていくかということを考えた結果でございまして、それをアメリカの戦費をファイナンスするためにやったというようなことではございません。
  347. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 私も意図的にとは申し上げておりません。結果として、事実としてそういう結果になってしまっているということを申し上げているわけです。  先ほどから、円高阻止という話がございますけれども、巨額の介入にもかかわらず、やっぱり百十五円は突破してしまいましたし、傾向として止まらない状況がまだあるわけですね。これはいかがお考えですか。
  348. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) これは昨年、大分巨額に介入額が結果として大きくなりましたのは、アメリカは経済的には非常に調子がいいわけでございますけれども、いわゆる地政学的要因、テロ、こういうようなものから市場のセンチメントが、何というんでしょうか、やっぱりドル安の方に動いていったというようなことがあるというふうに分析されておりますが、そういうことの結果として投機、市場の思惑等で急な動きが起こったというようなことで、ことがこういうことになっているのではないかというふうに考えております。
  349. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 やっぱりトレンドといいますか、ドル安の傾向が続いていると私なんかは思うんです。何といいますかね、全体が傾向がドル安のときに円高介入をやりますよというのは、逆に投機筋にそこを見られてカモに、カモになっているといったらなんですけれども、効果がそれだけ薄れてしまうというのも指摘されているところですけれども、ただ、大本はやっぱりアメリカのいわゆる双子の赤字、財政と経常収支の赤字というところにあって、やっぱりドルへの信認がだんだん揺らいできているんではないかというのがあると思います。  ですから、今円高じゃなくてドル安を、円の方に原因があるんではなくてドルの方に原因があるというふうに私は基本的に思うんですけれども、その辺は竹中大臣の御認識をちょっとお聞きしておきたいと思います。
  350. 竹中平蔵

    ○国務大臣(竹中平蔵君) 為替について言及する立場にはございませんのですけれども、一般的な見方としては、例えば三極である円とドルとユーロとの関係で見ますと、日本、円とユーロの関係というのは、どこからどこを期間を取るかにもよりますけれども、実はそんなに大きく動いていないという見方もある。その意味では、ここ当面、ここしばらくの間を見る限り、その三極の間ではドルが相対的に安くなってきたと、これは事実としてはそういう見方をしている方は多いのではないかと思います。
  351. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 例えば日本が米国債を、ヨーロッパがお金を引き揚げているときにその分も含めて買い続けるというのは、アメリカのつまり長期金利を日本が支えているという面もこれは確かにあるわけですね。そうすると、アメリカの景気対策のためにといいますか、日本の資金が使われるという面もあるし、ですからアメリカの金利を支えるぐらいまで日本は米国債を買い込んでいるという点も言えると思うんです。  大体アメリカというのは、自分のところは基軸通貨ですから余り赤字の垂れ流しも気にしないでやっているというような批判もあるわけですけれども、全体としてドル安の流れにあるというのは、谷垣大臣の方の御認識はいかがですか。
  352. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) 私は、どういう方向に為替が向かっているかというようなことは、これは発言は差し控えさしていただくべきものだと思っておりまして、これはやっぱり市場を見ていただきたい。  それで、私どもがやらなければならないことは、やっぱり日本経済のためにも、あるいは世界経済のためにも、個々の経済主体のためにも為替相場というのはファンダメンタルズを安定的に反映していくのがいいんであって、急激な動きが起きますとなかなかそれに対応できないということができてまいりますから、そういう投機的な思惑で急激な動きがあったり、オーバーシューティングというんでしょうか、そういうものがあったりする場合に政府として取るべき措置は取るということが私どもの申し上げられることでありまして、それを超えてどっちの方向に向かっているというようなことは差し控えさせていただきたいと思います。
  353. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 私は、円高というよりもドル安の流れにあって、それを食い止めるために一生懸命介入をされているという流れだというふうに思っています。  そういう中で円高を阻止するためにずっとそちらの方向だけで努力しようということになりますと、どんどんどんどん買わなければいけないと。ところが、買えば買うほどこれは売れないわけですね、米国債というのは。売れば逆の円高を招きますから。だから、自縄自縛といいますか、円高介入したらもう買い続けなきゃいけない。どんどん、売れない、売ることはできなくて、買い続ける、増やし続けなきゃいけないというような、くびきを付けられたような日米関係のお金の流れになっているというふうに思います。  その中で、さらに今度の補正で百兆円増やす。来年度の本予算では百四十兆ですか、介入資金の調達枠を増やす。こういう方向が、本当にそういうことに懸念を感じなくていいのかどうかというふうに思うんですけれども、その点いかがですか。
  354. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) 私どもはそういう急激な動きが出てきたときにはやはり断固としてしかるべき措置を取ると。それで、そのためのやはり手段は持たせていただきたいということで先ほどおっしゃったようなお願いをしているわけです。  そこで、そこから先の委員の御疑問は、これだけ外貨準備をためてきて、それで、結局これで円がどんどん高くなっていけば外貨準備の持っているその価値も上がっていくからいいけれども、ドル安の趨勢では結局言わば含み損を抱えているじゃないかという御趣旨でしょうか。そういう多分御趣旨でおっしゃっているんだとすれば、確かに含み損はあることは事実でございます。しかし、現状ではそういう外貨準備の運用益の方がはるかに多いわけでございまして、現在、そういう意味では外為特会というものは極めて不健全な状態になっているというわけではないというふうに考えております。
  355. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 その辺の話はちょっと分かりにくいと思うので、まず、分かりにくいといいますか何といいますか、特会の仕組みとか調達の仕掛けが分からないと今のお話がだれもちょっと分かりにくいと思うので、ちょっと簡単に介入資金と特会の仕組みを説明していただければもうちょっと分かると思うんです。どちらでも結構です。
  356. 渡辺博史

    ○政府参考人(渡辺博史君) お答え申し上げます。  通常、外為特会と言っております外国為替資金特別会計、ここがいわゆる介入を行っている母体になるわけでございますけれども、まず市場から外貨、今の設定でございますとドルを想定されておりますが、ドルを買うためには買うための原資を調達しなければいけない。そのためには、法律で一時借入金あるいは政府短期証券を発行することが認められているということで、今十五年度の当初予算でございますと上限七十九兆円、今お願いしております補正予算では百兆円の範囲で借入れを行うことができるということで、今外国為替証券というものを短い期間のもの、通常九十日でございますが、この証券を発行いたしましてマーケットからまず円現金を外為特会が取得する。それをもちまして、円現金を対価といたしまして市場から、今の例でございますとドルを買ってくる。  取りあえずはまず外為特会から円が出ましてドルが入ってくる形でありますが、ドル現金のままで持っておりますと、そこで利息その他の収益を生みませんものですから、特会としてはなるべく有利に運用するということを着目して、有利かつ安全な運用先として対象の投資物件を見付ける。そのかなりの部分が今大臣からお答えになりましたようにアメリカの国債、これは短期証券もございますし、長めのいわゆるボンドのものもございます。そういう形になって、今ある程度のアメリカの国債が外為特会の中に資産としてある、そういう形になっているわけでございます。
  357. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 ありがとうございます。  そのお話の前提で、要するに外為特会が為券を発行して円を調達する、それで介入資金に充てる。その調達枠というのは、これは国の借金になりますから国会で承認を得る。その枠の七十九兆を今度百兆にする、本予算では百四十兆にする、この議論を今しているわけですね。  先ほど言われた評価損というのは、その結果買った、米国債含めて外貨準備の為替の損が出るけれども、米国債で運用した益も出るからそんなに心配はしていないということでございましたね。  その評価損は今幾らですか。
  358. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) 平成十五年度末の時点で、今年の三月でございますけれども、だから見込みもございますが、七兆七千九百二十八億円の評価損が生じる見込みでございます。  他方、特会の運用益の方は累計で、十五年度末の見込みでございますが、約二十八兆ということでございます。
  359. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 今大臣言われたのはフロー、フローといいますか、評価損と運用益を比べてまだ大丈夫だと。  私、先ほどから申し上げておりますのは、そもそも日本の外貨準備がこれだけ世界で一番の規模になって、米国債をたくさん持っていて、少しの評価損、為替損とかそういう問題よりも、その全体のリスクといいますか、ストックの方のリスクのことを指摘をしているわけですけれども、例えば、もちろん二十八億ですか、二十八兆ですね、運用益の方ね、八兆損が出ていると。差引きまだ大丈夫だということですが、そういう単年度でいきますと、昨年度一年でいえば評価損の方が上回ったりしていることも事実ですよね。だから、私、食いつぶしが始まっているような気もするんですが、それよりもこの状況全体がやっぱり危機感を持つべきではないかなというふうに思うんです。  例えば、二〇〇三年の、去年の十二月末で七十二兆円の外貨準備がありますけれども、これは日本の対外純資産が百七十六兆ですから、その四割にもなっていると。来年度、これもし百四十兆規模にしますと、対外純資産の七、八割になるわけですね。これは、それが大部分ドル建てですから、このドルの変動リスクにもし何かあったら一遍にかぶってしまうというふうな危険性があるんですよね。  ニクソン・ショックのときに外貨準備が一遍に吹き飛んだというのがございましたけれども、そういうストックの方のリスク管理からといいますか、国の債務政策としてもう少し、これ以上、円高だからといって米国債を買っていくという方向に、もう少し心配されるべきじゃないかと思うんですけれども、その辺の意識はいかがですか。
  360. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) これは、なかなか中身がお話しできないので話しにくいんですけれども、必ずしも、米国債がかなりの部分を占めていることは、これは事実でございますけれども、ドル建てのほかのものにも、散らしているというと変ですけれども、多様化も図っております。だけれども、結果と、今現在米国債が多いことは、これは事実でございます。  それで、外貨準備というのは、言うなれば持ち続けていることに言わば意味があるわけでございまして、今申し上げている評価損も現実には、それが現実化してくる場面というのは、要するにドル買いを、ドルを買ってきたわけですから今度は逆にそれを売っていく局面、円を買っていく局面という、しかもそれが、何というんでしょうか、安くなった局面で、バランスしない局面で売ったということでないとなかなかそれが現実化してきませんので、現実にそういうものが現れてくることはないと思います。  それで、フローの面だけじゃなしにストックの面で心配だということをおっしゃったわけでありますけれども、これはどういうふうに考え方の手掛かりとして、ほかの国との比較ということになるんだろうと思うんですが、これはちょっと私、今日は手元に数字を持ってきておりませんので正確なことを申し上げにくいんですが、これは、額とすれば日本が外貨準備の中で米国、外貨準備というのは非常に大きいことは、これは事実でございますが、経済の規模として比べた場合に、必ずしも突出して大きいというわけではないというふうに考えております。
  361. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 私は、外貨準備はやっぱり経常収支との関係で、経済の規模ではなくて見るべきだと。それが正当な見方だと思います。  いずれにしても、今日は、また引き続き議論したいと思いますが、ドル一辺倒のこの外貨準備の在り方に何の、何といいますか、心配も持たずに、懸念もなしにこれからどんどんどんどんまだまだ介入で増やされる、ドル建ての米国債を増やされるということは考え直すべきだということを申し上げておきたいと思います。  竹中大臣に一つだけお聞きしたいんですが、先ほどありました民間マネーの方ですけれども、この間、銀行は、中小企業には貸し渋り、貸しはがしと言われるような状況でなかなか貸さないにもかかわらず、この米国債にかなりお金を動かしています。どれぐらい動かしているか御存じですか。
  362. 竹中平蔵

    ○国務大臣(竹中平蔵君) 申し訳ありません。ちょっと通告をいただいておりましたので、数字を今持っておりません。
  363. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 私も今朝知ったんで通告していないんですけれども、ちょっと試算をしてみたんです。その結果言いますと、要するに、先ほど言いました、もう時間ないんで結論だけ言います、約三・五兆円ですね。三・五兆円の保有をしています、これは生保も含めてですけれども。運用でいきますと、政府の介入、運用といいますか、売り買いでいきますと、政府の介入資金を上回る銀行が、生保、機関投資家は米国債に運用していると。  これは、日本国内で貸し渋り、貸しはがしと言われるような状況をやっておいて、日本の国債も買っていますけれども、そういうところに運用するというのはいかがなものかと思いますが、これだけ申し上げて、そういうことを是正してほしいということを最後に申し上げて、一つ質問だけ答えてもらって、私の質問を終わりたいと思います。
  364. 竹中平蔵

    ○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほど、谷垣大臣のお話にもありましたけれども、政府の部門と民間の部門で、その資産の、どのようにポートフォリオを組むかというのは、これは目的も違っておりますから単純には申し上げられないと思います。民間部門としては、当然のことながら、利回り、それと為替の期待変化率、その信用度等々、そうした観点からのポートフォリオを組んでいるんだと思います。  一方で、国内の貸出し等々につきましては、今様々な間柄を重視したリレーションシップバンキング等々の積み重ねで新しいタイプの前向きの融資も今増えてきておりますので、金融機関としてそうした点も含めて総合的に判断をしておられる。我々としては、その前向きの金融が進むように是非努力をしたいと思います。
  365. 片山虎之助

    ○委員長(片山虎之助君) 以上で大門実紀史君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  366. 片山虎之助

    ○委員長(片山虎之助君) 次に、福島瑞穂君の質疑を行います。福島瑞穂君。
  367. 福島瑞穂

    ○福島瑞穂君 社民党の福島瑞穂です。  先ほど、劣化ウラン弾のことについて質問をいたしました。ウラニウムは放射性物質であり、主にアルファ線を出して別の物質に変わるが、その際にわずかにガンマ線を出すと。つまり、ガンマ線は出ることは出るけれども主にアルファ線を放射するため、線量計で異常がない値が出たとしても安心ができない。特に、アルファ線を出す微粒子が体内に入りますと、先ほど石破防衛庁長官がおっしゃいましたように、体内で被曝をするという事態になります。ですから、ガンマ線量計を自衛隊が持っていったとして、値が出ないからといって安心はできないと。主なものはアルファ波であると。ですから、人体に影響ないとして、そして、人体への影響は明らかでないとしてガンマ線線量計を持たせて、そして値が、それで大丈夫というふうに、備えているというふうに言うのは命を軽視していると。何のためにガンマ線量計を持たせるのかという点が明らかでないですし、根本的な原因の除去には全くなり得ないということをまず申し上げます。  今からは報道規制について質問をいたします。  報道規制について、出ているところによりますと、例えば部隊の負傷者の正確な数、それから部隊、隊員の任務遂行を阻害しない取材対応以外においては隊員の接触を行わない、このようなことが暫定立入り取材条件として挙げられています。これでは、部隊の負傷者の数などがもし明らかにされなければ国民は知ることができないという極めて重大な事態になります。これは、これを報道規制と言わずに何を報道規制と言うのかと思いますが、いかがでしょうか。
  368. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 最初の劣化ウラン弾でございますが、ガンマ線も放射をするというのは先生御案内のとおりでございます。したがいまして、今回持ってまいります放射線検知器類ではアルファ線を確かにおっしゃるとおり測定することはできませんが、劣化ウランは必ずガンマ線も放射をすることになっておりまして、必ずガンマ線も出すわけですから、それが検知できれば劣化ウランはあるということは認識できるわけでございます。存在の可能性は認知することができるということでございまして、全く意味がないという御指摘は全く当たらないというふうに思っておるわけでございます。  それから報道規制についてのお話ですが、これは累次申し上げておりますように、安全にかかわることというのは公にできないということでございます。どれぐらいの被害があったかということにつきましても、それが安全にかかわるということであるとすれば、つまり戦況というものを刻々と知らせるということが必ずしも良いことではない場合があるだろう。逆に、翻りまして、それはさきの大戦のときのように過大に発表するとかですよ、そのようなことをしようとは全く思っておりません。捏造しようとも思っておりません。隠ぺいしようとも思っておりませんが、要は、そういうような数字を知らしむることによって安全に影響が与える場合には、これは発表はできない場合があり得るということは御認識をいただきたいと思います。  以上です。
  369. 福島瑞穂

    ○福島瑞穂君 ウラニウム兵器を使った直後にガンマ線を検出することは可能ですが、ウラニウム粒子が比較的薄く拡散した場所では、ガイガーカウンターでは計測可能なほどの線質は検出できません。つまり、ガンマ線が検出されるようなレベルのウラニウム集積があるところは間違いなく危険であると言えますが、ガンマ線が検出されないからといって安全とは言えません。この点について、ガイガー線量器を携行させていると、このことについてきちっと根本的な対策を講じないことを問題だと申し上げているわけです。  報道規制の方ですが、過大に発表することはないとおっしゃいました。それはもう当たり前のことで、ただ申し上げたいことは、部隊の負傷者の正確な数すら報道機関が報道できなければ、国民は何が起きているかが知れないわけです。要するに、発表するかしないかを政府側が握っているのであれば、これを大本営発表と言わずに何と言うのかと思いますが、いかがですか。
  370. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 委員がアルファ線、ガンマ線、劣化ウランで豊富な知識をお持ちでいらっしゃいますけれども、それがどこの出典によるものなのかということでございます。  私は専門家ではございませんが、私どもといたしましては、UNEPが出しております劣化ウランファクトシート、二〇〇三年の九月のものでございます。UNEPというのは国連環境計画でございますが、劣化ウランは三種類のイオン化放射線、すなわちアルファ線、ベータ線、ガンマ線を出すということでございます。仮に、通常自然界に存在いたします放射線レベルを超える状態の地域があれば、私どもが持ってまいります放射線検知機器類により、放射線による危険の有無は判断することが可能でございます。自然界にはないものだと、これは自然界にはこのような放射線は存在しないということになれば、この線量計は反応することになっておりまして、それでも駄目だというふうにおっしゃるとするならば、これはもういかなる理由に基づくものなのか、御教示をいただきたいというふうに私は思っておるわけでございます。  それから、危険性の、失礼、報道のお話でございますけれども、これはすべて出さないというふうに申し上げておるわけではございません。しかしながら、それを刻々と発表することによりまして、私どもの活動の安全に影響を与えるという事態があるというふうに判断をされました場合には、それは発表しないことがあり得るということを申し上げておるだけのことでございます。
  371. 福島瑞穂

    ○福島瑞穂君 安全のために、あるいは戦争を有利に進めるために進め進めという大本営発表をしたのが戦前の教訓ではないですか。つまり、政府側がこれを発表するのがいいかどうかの判断権を持ち、負傷者の数すら、その発表についてはルールに従い発表するなという場合もあり得るということであれば、国民はやはり知ることができないわけです。これはもうそんな時代ではないというふうに思います。  例えば現地での取材自粛ですが、例えば韓国の有力紙朝鮮日報によると、その危険性を強調して一方的に取材規制をされることというのはないと、つまり外国のメディアの基準によりましても日本のメディア規制は甚だしいと思いますが、いかがですか。
  372. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 大本営発表がいかに愚かしいものであったかということは私もよく存じ上げております。それはミッドウェーでもそうですしね、どこでもそうですよ。やられてもいないものを、沈めてもいないものを沈めたと言ったり、そしてまた、当方の被害を過小に言ったり、そのようなことができるはずもないし、私どもはそのようなことをやろうと思っておりません。法律の要件を常に満たしているかどうか、そしてまた安全確保義務というものを遵守しておるかどうか、そのことについてきちんと国民にお知らせをするのは、政府として当然のことであります。  しかしながら、それをお知らせすることによって、危険が生ずるということがないとは申せません。それは刻々と発表する。今先生、戦果というふうにおっしゃいましたし、戦争による被害ということをおっしゃいましたが、私どもはそのような認識を持っておりません。しかしながら、私どもが受けましたダメージというものを刻々と発表するということが安全に影響を与える場合には、それは発表しないことがあり得るということを申し上げておるわけでございます。
  373. 福島瑞穂

    ○福島瑞穂君 憲法は表現の自由を規定し、報道の自由も表現の自由に含まれる、知る権利は保障されているというのが見解です。つまり、記者の人たちは自主的な判断、あるいはもちろん考えは必要でしょうけれども、自主的な判断により取材をし、それによって多面的な現実を報道する、それによって国民の知る権利に奉仕をするわけです。  しかし、政府自身が取材の制約をあらかじめ細かく指定をして言うと、取材制約を条件に記者証を発行する。これですと、従わないところは記者証を発行できないという問題になり、やはりこれは報道の自由に対する著しい制限だと考えますが、いかがですか。
  374. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) 累次申し上げておりますように、私どもはあくまでお願いをいたしておるわけでございます。これに従わない者はなぞということを申し上げているわけではありません。  先生のお考えのとおりだとするならば、自主的にこちらがお願いをしようが何をしようが、おれの判断だといっておやりになる場合はございましょう。それを一〇〇%抑えるなぞということはできるものではございません。しかしながら、その記者の方のあるいは報道機関のこれは自主的なものであるというようなことによりまして多大の被害が生ずるということは私どもは避けねばならないことでございます。それは一々例を申し上げませんが、そういうことはございます。  そしてまた、韓国のお話をなさいましたが、私ども、例えばアメリカでありますとかイギリスでありますとか、あるいはイタリアでありますとかオランダでありますとか、そういうような、国際的なそういうような標準というものにそれは従わなければいけないだろうと思っております。報道規制、報道管制、そのようなことはやろうとも思っておりませんし、できるものでもございません。
  375. 福島瑞穂

    ○福島瑞穂君 いや、大変問題です。当面の取材についてで防衛庁が発表しているものの中には、「その他、部隊等が定める事項」というものが入っています。つまり、これはお願いといっても実際はこのルールで記者証を発行するわけですね。じゃ、これで記者証を剥奪されるというようなことがあり得るんですか。
  376. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) それは、このようなことというのがどういう場合なのか、これは具体的にこういう場合ということになってみなければ分かりません。しかしながら、お互いに認識の上でルールを定め、そしてこれはお互いの理解の下に運営することでございます。そのお互いの理解を、信頼を損ねるような行為があれば、それはそういうこともあり得る。それは信頼を損ねた場合のことでございます。
  377. 福島瑞穂

    ○福島瑞穂君 結局、例えば負傷者の数は、例えばですよ、政府は明らかにしたくない、しかしメディア側はこれは報道する必要がやはりあると考えた場合があり得る。その場合に、そこで報道した場合に記者証を取り上げられるとかルール違反だということが起きるわけです。  私は、今回のことは、政府、まあ権力自身がメディアに対して真っ正面からルールを言い、それを条件に記者証の発行という点が、どこから見てもこれは報道の自由に対する制限であると。報道機関の手足を縛る、表現に制約を付けるものですから、これは絶対に国民の知る権利を侵害するという立場から反対をしていきたい。おかしい。撤回を求めます。  また、劣化ウラン弾のことについては、ガンマ線が出ないというわけではありません。しかし、ガイガーカウンターでは、計測可能なほどの線量はなかなか検出をされない、問題なのはアルファ線であり、劣化ウラン弾は人体に影響がない、でも一人に四万円掛けて何百台とそのガイガー計測器を持たせる。だけれども、それは根本的な解決にはならない。先ほど教示とおっしゃいましたが、それはやっぱり劣化ウラン弾の根本的な除去、UNEPが言っているような調査をきちっとやるべきであって、このことは自衛隊員の命を極めて軽視して問題であるということを申して、私の質問を終わります。
  378. 片山虎之助

    ○委員長(片山虎之助君) 以上で福島瑞穂君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  379. 片山虎之助

    ○委員長(片山虎之助君) 次に、島袋宗康君の質疑を行います。島袋宗康君。
  380. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 在沖縄米海兵隊が三個大隊、三千人規模で近くイラクに派遣されるというようなことが報道されておりますけれども、政府は、その派遣に関する報道の真偽、あるいは派遣の規模、人員等について米側から情報を得ておられますかどうか、お伺いいたします。
  381. 川口順子

    ○国務大臣(川口順子君) 政府といたしまして、今般のイラクについてのものも含めまして、米軍の運用の一つ一つについてその詳細を申し上げる立場にはありませんけれども、昨年の十一月の二十六日の国防省の発表によれば、ラムズフェルド国防長官はイラクの自由作戦のために海兵隊の三大隊及びその支援部隊を派遣することを承認をしたということを承知をいたしております。そういった説明を受けております。
  382. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 報道されたとおりのかなりの規模の在沖縄海兵隊員がイラクに派遣された場合には、沖縄駐留の米海兵隊の兵力構成に相当な影響を及ぼすのではないかと思われます。  そこで、政府はどのようにこの問題について認識されておりますか。
  383. 川口順子

    ○国務大臣(川口順子君) 米側からの説明によりますと、海兵隊のイラク派遣は七か月の期間を単位とする派遣が二回行われる予定である、今年の三月から九月までの最初の七か月については、現在沖縄に駐留している二大隊及び航空部隊と沖縄に派遣される予定であった予備役部隊、これがイラクに派遣をされる予定であるというふうに承知をいたしております。他方で、次の七か月の期間に派遣を、イラクに派遣される予定の部隊が具体的にどの部隊になるかということについては承知をいたしておりません。  そして、米側から、今回の派遣が行われる期間において、米軍の運用上の必要な手当てを行うことにより抑止力が低下することはないと、これはあくまでも一時的な措置として、ないけれども、あくまでも一時的な措置としての可能なるものであって、米軍の運用の最適な在り方とは言えない、米軍の最も円滑かつ効果的な運用を確保するためには派遣される部隊も本来沖縄に駐留する必要があるということで、すなわち抑止力が低下するということにはならないという説明を受けているということです。
  384. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 七か月にわたって米海兵隊の大部分が沖縄から留守にするというふうなことで、それが逐次戦闘に参加するわけでありますけれども、やはり長期にわたって沖縄から兵力構成が何らかの形で削減されるということでありますから、アメリカの海兵隊が沖縄に常時駐留して沖縄を、基地を維持する必要という点に相当な影響を及ぼすのではないかというふうに私は考えております。  そこで、米海兵隊が唯一の海外基地である沖縄に常時駐留している意味が失われたと言わなければならないと思います。沖縄県民が戦後五十九年という長期にわたって米軍基地の整理、縮小を強く要望してきたという重い事実を政府が真摯に受け止めるべきではありませんか。この際、政府は、在沖海兵隊の米本国への撤退と在沖縄の米海兵隊基地の返還を強く要求すべきであると考えますけれども、それについて見解を求めます。
  385. 川口順子

    ○国務大臣(川口順子君) 七五%の在日米軍施設・区域が沖縄に集中をしているということで、沖縄に多大な御負担をお掛けしているということについて、この軽減のために、政府はSACOの最終報告の着実な実施に引き続き努めていく考えでおります。  そして、先ほど申しましたように、抑止力、これは、派遣を行われている期間において米軍の運用上の必要な手当てを行うことによって抑止力が低下することはないけれども、これはあくまでも一時的な措置として可能になるものであって、米軍の運用の最適な在り方とは言えない。米軍の最も円滑かつ効果的な運用を確保するためには、派遣される部隊も本来沖縄に駐留する必要があると、そのような説明を受けているわけです。
  386. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 沖縄からイラクへ派遣される米海兵隊は、任務の終了後、沖縄には戻らずにアメリカ本国に引き揚げるというふうな報道がなされておりますけれども、外務大臣はこのような報道の真偽に関してどういう情報を得られておりますか。
  387. 川口順子

    ○国務大臣(川口順子君) 今後のことについて、今回の派遣後には本来沖縄に駐留するはずの規模の部隊が展開をする、沖縄に展開をすることになると、そういう説明を受けております。
  388. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 ですから、その沖縄の米軍基地そのものが軽減されるというふうな含みがあると私は思っておりますので、その辺について外務大臣としてはどういうふうなこれからの、よく言われるように、沖縄の基地の整理、縮小とよく言われますけれども、本当に真摯に沖縄の立場で考えてもらえるならば、こういう機会にこそ海兵隊の削減とかそういった、具体的にアメリカと交渉すべきではないかというふうに考えますけれども、その辺について再度御答弁願いたいと思います。
  389. 川口順子

    ○国務大臣(川口順子君) 先ほど申しましたように、これについてこの期間、米軍の運用上の必要な手当てを行うことによって抑止力が低下することはないけれども、これはあくまでも一時的な措置として可能になるものであって、米軍の運用の最適な在り方とは言えない。米軍の最も円滑かつ効果的な運用を確保するためには、派遣される部隊も本来沖縄に駐留する必要があると、そのような説明を受けております。  先ほど申しましたように、七五%の在日米軍の施設・区域が沖縄に集中をしているということでありまして、この多大な負担を抱える沖縄県民の方々からいろいろな御意見が出ているということは承知をいたしております。こうした御負担の軽減のために、SACOの最終報告、これを着実に実施をしていくことに引き続き努力をする方針でおります。
  390. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 平成十五年度補正予算には、SACOの関連経費として百三十二億円が計上されているのでありますけれども、この予算の概要について御説明をいただきたいと思います。
  391. 石破茂

    ○国務大臣(石破茂君) この内容でございます。土地返還のための事業として約三十七億九千五百万円。楚辺通信所の返還に伴います建物等移設工事が十九億二千二百万円、キャンプ桑江、キャンプ瑞慶覧の一部返還に伴います建物等移設工事に約十八億六千六百万円、事務費が七百万円でございます。また、SACO事業の円滑化を図るための事業として九十四億五百万円。住宅防音が八十五億七百万、民生安定助成が約二億九千八百万、移転措置が五億六千二百万、その他周辺対策費等が、道路改修事業でございますけれども、三千八百万円。足しまして百三十二億円というふうに承知をしておるわけでございます。
  392. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 防衛庁長官、これに普天間移設の辺野古沖への海上、ジュゴンが住んでいる海を埋め立てて、そして、何といいますか、新たな建設をして、米軍に提供するというふうな方向でありますけれども、これに関する十五年度の補正については何もないんですか。
  393. 戸田量弘

    ○政府参考人(戸田量弘君) お答え申し上げます。  普天間飛行場移設・返還に関係します平成十五年度補正の関係でございますけれども、特段の経費は補正の中には計上しておりません。
  394. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 それじゃ新たに、大浦湾のところに新たな埋立てをする計画がございますけれども、それはこの補正予算の中には入れなくてもいいわけですか。
  395. 戸田量弘

    ○政府参考人(戸田量弘君) 普天間飛行場の移設・返還の関係につきましては、昨年十二月に第二回代替施設建設協議会を開催させていただきまして、現在の進捗状況について御報告させていただいたところでございます。  この中で、これから環境影響評価等々を実施するということを御報告させていただいたわけでございますけれども、十五年度において実施する内容のものでございますけれども、環境影響評価あるいは護岸構造の検討に必要な経費としまして、平成十五年度当初予算の方に歳出ベースで約十四億円の経費を計上しているところでございます。  以上であります。
  396. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 小泉総理は、国連軽視とも受け取られかねないことを言われたようですので、私は先ほどそのことについて総理に対する質疑を行ったわけでありますけれども、ある意味では今後の日本の進路にとって日米同盟以上の意味のある国連中心主義ということを再認識する必要があると考えます。現在、唯一の超大国となった米国の独善的な振る舞いによって、国連の権威と機能はかなりダメージを受けていると思います。  そこで私は、長い間、日米外交の基本姿勢であった国連中心主義を再度確立する必要性を痛感いたしておりますけれども、国連機能の再強化に向けた努力を政府はすべきと考えますけれども、外務大臣の御見解を賜りたいと思います。
  397. 川口順子

    ○国務大臣(川口順子君) 国連が国際の平和と安全につきまして引き続き重要な役割を果たしていくということには変わりはないと考えております。  ただ同時に、イラク問題への対応を契機として、加盟国の間に国連改革を行って国連の機能を強化することが、についての関心が高まっていると思います。昨年、アナン事務総長は有識者によるハイレベル委員会をこのために設置をしたわけです。日本も二〇〇五年に国連改革のための首脳レベル会合の開催を提案をいたしております。  日本といたしましては、このような成果も踏まえまして、前にも増して国連の場での議論や関係国との協議を精力的に重ねていくことを通じまして、国連改革の早期実現に向けて積極的に努力をしていく考えでおります。
  398. 片山虎之助

    ○委員長(片山虎之助君) 島袋宗康君、もう時間が来ています。
  399. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 国連中心ということを申し上げましたけれども、是非、日本の外交政策としてそういった国連中心の、主としてこれからも展開していただくように要望いたしまして終わります。  ありがとうございました。
  400. 片山虎之助

    ○委員長(片山虎之助君) 以上で島袋宗康君の質疑は終了いたしました。(拍手)  明日は午前九時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後四時四十九分散会