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2003-05-22 第156回国会 参議院 国土交通委員会 15号 公式Web版

  1. 平成十五年五月二十二日(木曜日)    午前十時開会     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         藤井 俊男君     理 事                 鈴木 政二君                 脇  雅史君                 山下八洲夫君                 森本 晃司君                 大江 康弘君     委 員                 岩城 光英君                 沓掛 哲男君                 斉藤 滋宣君                 田村 公平君                 鶴保 庸介君                 野上浩太郎君                 松谷蒼一郎君                 吉田 博美君                 吉村剛太郎君                 北澤 俊美君                 佐藤 雄平君                 谷林 正昭君                 続  訓弘君                 大沢 辰美君                 富樫 練三君    国務大臣        国土交通大臣   扇  千景君    副大臣        国土交通副大臣  中馬 弘毅君        国土交通副大臣  吉村剛太郎君    大臣政務官        国土交通大臣政        務官       岩城 光英君        国土交通大臣政        務官       鶴保 庸介君    事務局側        常任委員会専門        員        杉谷 洸大君    政府参考人        金融庁総務企画        局審議官     大久保良夫君        金融庁総務企画        局参事官     西原 政雄君        総務省自治税務        局長       板倉 敏和君        国土交通省都市        ・地域整備局長  澤井 英一君        国土交通省住宅        局長       松野  仁君        国土交通省鉄道        局長       石川 裕己君    参考人        住宅金融公庫総        裁        望月 薫雄君        住宅金融公庫理        事        松田 広光君        住宅金融公庫理        事        吉井 一弥君        住宅金融公庫理        事        井上  順君        全国銀行協会副        会長・専務理事  鵜飼  克君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○参考人の出席要求に関する件 ○住宅金融公庫法及び住宅融資保険法の一部を改  正する法律案(内閣提出、衆議院送付)     ─────────────
  2. 藤井俊男

    ○委員長(藤井俊男君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。  まず、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  住宅金融公庫法及び住宅融資保険法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会金融庁総務企画局審議官大久保良夫君、金融庁総務企画局参事官西原政雄君、総務省自治税務局長板倉敏和君、国土交通省都市地域整備局長澤井英一君、国土交通省住宅局長松野仁君及び国土交通省鉄道局長石川裕己君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 藤井俊男

    ○委員長(藤井俊男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  4. 藤井俊男

    ○委員長(藤井俊男君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  住宅金融公庫法及び住宅融資保険法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会住宅金融公庫総裁望月薫雄君、住宅金融公庫理事松田広光君、住宅金融公庫理事吉井一弥君、住宅金融公庫理事井上順君及び全国銀行協会副会長・専務理事鵜飼克君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 藤井俊男

    ○委員長(藤井俊男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  6. 藤井俊男

    ○委員長(藤井俊男君) 住宅金融公庫法及び住宅融資保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  7. 吉田博美

    ○吉田博美君 自由民主党の吉田博美でございます。  住宅金融公庫法及び住宅融資保険法の一部を改正する法律案について質問をさせていただきます。  私たちの国は、GDPの面でも今や世界第二位となりました。また、一人当たりの国民所得ルクセンブルク、スイス、ノルウェーに次いで世界第四位と、最も豊かな国になったと言われております。個人融資産も一千四百兆円を超えているわけでございますが、しかしながら、この急激な高度成長の中で幾つかの構造的なひずみが生じてきたことは事実であると思います。  特に、経済の面におきましては、バブル崩壊後十二年が経過をしたわけでありますが、非常に厳しい経済状況の中で、この数年間は正しくゼロ成長、マイナス成長と言っても過言ではない、言わばデフレスパイラルに入ったんではないかと、こう言われておるわけでございます。  そうした状況の中で、税収も伸び悩んでおるわけでありますから、おのずと財源が厳しくなって、国、地方の財政状況は正しく危機的な状況にあるんではないかと言われておりまして、そうした中で、これをいかに解消するかといろいろな模索をしているところではございますが、やはり構造的なひずみを徹底検証をし、そして改革をしていかなけりゃならないと思います。その改革の大きな柱が私は特殊法人改革であろうと思います。  しかしながら、この特殊法人改革もすべてではなくて、やはり国民の皆さん方の理解を得ながら進めていかなければいけないと思っておるところでございますが、私はそこで、国民の皆さん方が本当に今実感として豊かさを感じているかといったときに、甚だ疑問な感じが出てくるんではないかなと思っております。それは、私は、住宅の面につきましては、住宅あるいは住宅環境条件等を他の欧米先進国と比較しまして、まだまだ後れている点があるんではないかなと思っておる一人でございます。そうした中で、本当に長期で低利で、そして固定的な金利で融資をしてもらえる住宅金融公庫の果たしてきた役割は大変大きいと思うわけでございますが、しかしながら廃止となっておるわけでございます、十八年度末をもって。  そこで、国民の皆さん方も異論、かなりの異論があったと思いますが、大臣にお伺い申し上げますが、大臣は日本の住宅事情と課題についてどのような認識をお持ちでしょうか、お聞かせいただきたいと思います。
  8. 扇千景

    国務大臣(扇千景君) おはようございます。  今、吉田議員がおっしゃいますように、我が国は今日まで我々の諸先輩、またあらゆる国民の熱心さによって、やっと今日までの姿になったというのが私は実感であろうと思います。  なおかつ、その中で今、吉田議員がおっしゃいますように、我々は、それでは世界の五番以内に入っている経済状況あるいは国民所得等々から考えて、それにふさわしい社会資本整備なり、あるいは個々の憩いの場である住宅というものもどの程度満たされるかというと、甚だ疑問な点があるわけでございます。ですから、外国の人にどう言われようと、一時はウサギ小屋なんて言われまして大変侮辱された気になったものでございますけれども、それはそれなりに幸せならいいじゃないかといって反発した人もたくさんあったと思います。  ただ、御存じのとおり、戦後のこの家屋をせめて、衣食住と言いますけれども、住が一番金額が張ったものですから衣食住、最後になっておりますけれども、私は戦後、昭和二十五年創設以来、この住宅金融公庫というものが中層所得者あるいは低所得者等々の夢を与える、一生懸命働くには戦後働きましたけれども、せめてこの庶民の夢というものを果たすために住宅金融公庫が果たしてきた役割というのは私は大変大きかったと思っています。  それは吉田議員も意を同じくしてくださることだと思いますし、今お話にもありました。戦後少なくとも建設されました住宅の三割に当たります千八百九十万戸、それを造ってきたということでございますので、私は、その住宅金融公庫の果たした役割というのは、我々庶民、少なくとも国民の希望であったと。また、その希望に一歩近づく手だてとして住宅金融公庫というものが利用されたという、その私は役割というものは大変大きな役割であったと思います。  なおかつ、高所得者は大銀行へ行っても融資が受けられたかも分かりませんけれども、中所得者、低所得者は銀行に行きますと、どこへ勤めていますか、あなたの役職は何ですか、あなたは収入幾らですかとあらゆることでの収入を調べられたり、あるいは身元調査をされたりして、なおかつ貸してもらえない。そういう状況が続いた中で、私は少なくとも、年収が六百八万円という、そういう平均年収ですね、住宅金融公庫から借りている人たちの平均収入が。そういう意味では、私は、六百八万円という、年収が八百万円以下の人たちに対しての私は唯一夢の手掛かりであったと。  そういう意味で、私は果たしてきた役割は大きいと思っておりますけれども、じゃ、そのままで今おっしゃったようにもう十分かというと、そうではなくて、今まで造ってきた、住宅金融公庫に頼ってきた我々の住宅というものは、ウサギ小屋まではいきませんけれども、大体床面積が平均では、全国で一戸当たりの平均面積というのは九十二平米でございます。けれども、九十二平米に対して、三大都市圏の借家というのは平均の九十二におよそ及びませんで、少なくとも四十一平米と、まあ二分の一以下の広さで我慢しているわけですね。けれども、やっぱり職住近郊ということで、なるべく職に近いところに住みたいということで、その半分以下の住まいに我慢して住んでいる。なおかつ、今、住宅金融公庫等々入っている皆さん方の年齢層を考えますと、六十五歳以上の高齢者が住んでいる世帯の割合が全体の三〇%にも及んでいる。にもかかわらず、廊下に手すりもなければ、あるいは段差もある。  そういうことで、今後、これらに御愛用をいただいた住宅金融公庫を利用した皆さん方の高齢化に対処することも改めて今問題になっておりますので、あらゆる面で果たしてきた役割と、それから現在を、今後どう改造していくかということの二つの大きな分岐点に来ていると、私はそう認識しております。
  9. 吉田博美

    ○吉田博美君 大臣の方から、私が次の質問を予定しておりました住宅公庫の果たした役割についてはもう答弁をいただきましたので、その次に入らせていただきたいと思います。  大臣が住宅金融公庫の廃止をそういう中でも決断されたわけでありますが、どのような考え方の下にされたのでしょうか。また、廃止後の公庫の在り方等についても大臣の御所見を賜りたいと思います。
  10. 扇千景

    国務大臣(扇千景君) 今、吉田議員が公庫の果たしてきた役割というのも一緒に質問なすったので、ちょっと長くなりましたけれども、二つ一緒にお答えしたつもりでございます。  それと、今おっしゃいましたように、なぜ今なのかという御質問がございましたけれども、私どもは今まで果たしてきた役割は役割として認識しながらも、ある意味では民を圧迫しているのではないか。低利、固定、長期、この三条件で民間企業を圧迫しているのではないかと。それにふさわしいものが民間でもできるということで、小泉内閣では民にゆだねられるものは民にゆだねると、そういう方針の下であらゆるものを見直していこうというのが、この小泉内閣の趣旨の下で今しているんですけれども、貸付け自体は私は民間にゆだねて、少なくとも公庫がこれを支える方向、民を支えるという方向に私は時代とともにそれだけ変わってきたということで、そういう立場に変わっていこうというのが今回の大きなねらいでございますし、少なくとも今後、言いましたような老齢社会に対してのバリアフリー化ということも含めてなるべく民間の能力を導入していくという、その分岐点というのも先ほど申しました一点であると思っています。
  11. 吉田博美

    ○吉田博美君 次に入らせていただきます。  この法案において、特殊法人改革の趣旨は具体的にどのように反映されているのでしょうか。
  12. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) お答えいたします。  住宅金融公庫につきましては、平成十三年十二月に閣議決定されました特殊法人等整理合理化計画におきまして、その融資業務につきましては十四年度から段階的に縮小する、それから融資については利子補給を前提としないということを原則とする、それから民間金融機関による長期固定の住宅ローンの供給を支援するいわゆる証券化支援事業を公庫が先行的に開始すると。五年以内に公庫は廃止するということで、新しく新たな独立行政法人を設置するということでございますが、その際、民間金融機関が円滑に業務を実施しているかどうかを勘案して、その独立行政法人の融資業務の取扱いを最終決定するというふうにされております。  これを受けまして、公庫の融資業務につきましては既に平成十四年度から段階的縮小を図っております。また、新規の貸出しにつきましては財政支出を前提としない金利体系に改めております。また、今回の法改正によりまして、新たに証券化支援事業を公庫の業務として開始するということでございますが、整理合理化計画に書き込まれました残ります措置につきましては、平成十九年三月三十一日までにそれを改めて法律において措置をすると。つまり、二段階でございますが、今回はその証券化支援事業を開始する法改正でございます。  残っている法的措置については十九年三月三十一日までに実施するということで、原則として民でできることは民にゆだねると、こういう整理合理化計画の趣旨を着実に具体化するということが今回の法改正の趣旨でございます。
  13. 吉田博美

    ○吉田博美君 今日は住宅金融公庫総裁がお越しいただいておるわけでありますが、私は、この住宅金融公庫独立行政法人化するという一つの大きなことは、やはりある意味で国の歳出の削減ということにも問題があるんじゃないかなと思っておるところでございますが、国からの住宅金融公庫に財政支援を受けておられるわけでありますが、どのように活用されているのでしょうか。また、必要な財政支援はどのような傾向になっているのでしょうか、その見通しを含めて教えていただけますでしょうか。
  14. 望月薫雄

    参考人(望月薫雄君) 国からの財政支援についてのお尋ねでございますので、お答えさせていただきます。  端的に、私どもこれを利子補給金という、補給金という格好で国からいただいているわけですが、平成十五年度の一般会計からの受入金は三千六百四十四億円でございます。ちなみに、前年度に比べて百十五億円の減という数字を計上させていただいています。この一般会計からの受入金額、この内容は、一つは今申しました補給金、これが三千四百八十六億円、もう一つは交付金として百五十八億円、この合計になります。  ちょっとしつこいかもしれませんが、この補給金、交付金、それぞれの性格をこの席で申し上げさせていただきますが、補給金というのは、そもそも政府機関としての政策目的に沿って私どもは長期固定の低利融資を行わさせていただいていますが、調達金利と貸付金利の言わば逆ざや、金利差等、こういった経費について、これを補てんする目的で一般会計からいただいていると、これが一点でございます。  一方、交付金でございますけれども、これは、過去における財政負担の平準化ということと、もう一つは、平成七年度、八年度、この二年度は言うなれば、低金利を背景としまして、言葉は適当かどうか知りませんが、異常なまでに繰上償還が発生いたしました。十兆近いお金が毎年公庫に返ってきたと、こういう時代がありますが、こういった繰上償還の増大によりまして、言うなれば損失が発生したわけでございます。これを特別損失と言っていますが、これを後年度に繰り延べて一般会計からいただくというのが交付金でございまして、この点は、平成十九年度までにいただいて清算されると、こういうふうに位置付けられているものでございます。  今後の見通しでございますけれども、補給金につきまして申し上げさせていただきますと、平成九年度に公庫の融資を総合的に見直しをさせていただいています。  具体的には、今日がそうでございますけれども、低金利時におきます調達金利を上回る金利設定をして御融資申し上げるということで、プラススプレッドが乗っている、スプレッドが乗っかっているということでございますが、こういったことを行うとか、あるいはもう一つは、過去の高金利時の借入金、これ貸付金でもありますけれども、これが正直言いまして年々減少傾向をたどっています。これに伴う利払い、これが減少するというようなことがございますのと、特にまた、十四年度以降は私ども原則として利子補給はもういただかないと、新規分ですね。新規融資については利子補給いただかないでできる融資をということでもって、これを前提としまして、そういった前提での金利を設定しているということの中で、基本的には今後減少する構造になっているということを申し上げさせていただきたいと思います。  しかし、ここで一言付け加えさせていただきますと、一方で、現下のこの超低金利の状況というのがいろんな面で公庫の財務にも影響を来しているところでございまして、率直に言いまして、こういう超低金利の状況の中では、お客様からの任意繰上償還が非常に高い水準に推移いたしております。  これは公庫の場合には、端的に申しまして、お客様にお貸し、融資申し上げたローンを繰上償還するということは建前、自由に法制上なっておりまして、これについて逸失利益の補償等の措置は取れないことになっております。したがいまして、返ってきたお金をどうするかと、こういうことになるわけですが、これを再度低金利で運用せざるを得ないと。こういうことから、逆ざやが発生いたしています。これが今日、継続的に発生しているということを申し上げたいわけです。  このことは、正直言って、公庫の財務上悪影響を与えているわけでございまして、私ども、この任繰り、任意繰上償還の動向というのが非常に神経使っているところでございまして、これに対する抜本的対策は、今申しましたように法制上の制約があるものですから、端的に言って、俗に言うペナルティーチャージ等々のことはできないわけでして、そうすると、限界がある中でございますけれども、何とかこれを少しでも減らす努力というものは何ができるかということで毎年苦労しているところでございまして、私どもはこれを注視しながら、できるだけの呼び掛けをしたいと。  ちょっと踏み込んだ言い方させていただきますと、任意繰上償還が発生する要因は何だろうかということを考えますと、金利がこういう非常に低いときには、預金をしておくよりも公庫のローンをお返ししようという方が当然大勢いらっしゃいます。あるいはまた、銀行のローンが非常に活性化する中で、昨今の銀行ローンというのが非常に、短期変動金利制でありますけれども、金利が低い水準に設定されるというようなこと等ありまして、そういった借換えのお客様も非常に増えると。  そういった中で繰上償還が増えているということがありまして、私どもとしては、一言で言いまして、短期固定に切り替えることは必ずしもハッピーかどうかということを十分御念査なさったらどうかというようなことも、言うなれば、警告を発するというと失礼ですけれども、申し上げながら、趣旨を徹底させていただきながら、御理解あるローン返済というものを考えていただきたいという今努力をしている次第でございます。
  15. 吉田博美

    ○吉田博美君 かなり日本の経済の影響というものが、金利というものが公庫にもその影響を及ぼしているんじゃないかということを今感じたわけでありますが、平成十八年度末までに住宅公庫を廃止して新たに公庫の債権等を引き継ぐ独立行政法人を設立するとのことでございますが、これによって、現在、公庫から融資を受けている方々の貸付条件等は完全に保証されると考えてよろしいのでしょうか。  総裁、もうよろしゅうございますけれども。
  16. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) お答えいたします。  平成十三年十二月に閣議決定されました特殊法人等整理合理化計画におきまして、住宅金融公庫の持っております既往の債権、これにつきましては、公庫に代わりまして設置されます独立行政法人に引き継ぐということになっております。これを踏まえまして、今回の法律案の附則におきましても、政府は、公庫からその権利及び義務を承継する独立行政法人の設立のための必要な措置を講ずるということを定めております。  したがいまして、既に公庫融資を利用されている方につきましては、公庫との間で交わしました契約条件ですね、返済条件等は変更なく独立行政法人に継承されるということで、従来どおり安心して返済が続けられるよう、適切な債権の管理、回収が行われることになります。  公庫の利用者の方にも、このことにつきましていたずらな不安感が生じないよう、例えば融資残高証明というのを年に一回通知いたしますが、そのときにもそういった旨の文章を併記して、安心していただけるような措置を取っております。
  17. 吉田博美

    ○吉田博美君 一番このことが心配なわけでございまして、貸付条件等が変わりますよということになると、これはもうとても国民の皆さん方のコンセンサスが得られないんじゃないかと思っているところでございますので、そのことはしっかり守っていただきたい。  そして、次に、公庫が行おうとしております証券化支援業務についても、公庫の廃止の際にはこれを行う新たな独立行政法人を設立するとのことですが、この法人は先ほど申されましたような債権等を引き継ぐ独立行政法人と同じということでよろしいんでしょうか。ちょっと確認のためにお願いいたします。
  18. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) お答えいたします。  ただいま御質問のありました、その債権を、公庫の既往債権を引き継ぐ法人と、新たに今回この法改正によりまして証券化支援事業を開始するその法人ですね、公庫が回収いたしますが、それを、証券化支援事業を独立行政法人が引き継いでやることになります。その法人と先ほどのその債権を引き継ぐ法人は同一なのかということでございますが、それは全く同一法人ということでございます。
  19. 吉田博美

    ○吉田博美君 新しく設立される独立行政法人が融資業務を継続するかどうかは、民間金融機関住宅ローンが円滑に実施されているかどうかを勘案して法人の設置の際に最終決定するとのことでございますが、だれがどのような手法で勘案するのでしょうか。
  20. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) 公庫廃止の際に新たに設置される独立行政法人が、今公庫が行っております融資業務を継続するかどうかということでございます。  これは、今回の法案附則にも書き込みましたところでございますが、整理合理化計画に基づきまして、政府として、その時点で証券化支援事業の実施状況、つまり、民間金融機関によって長期固定が本当に安定的に出されているかどうかというような状況を勘案して最終的に判断するということが定められております。  この時点で、その独立行政法人を設置する時点でどういうことを見るかということでございますが、今申し上げましたように、長期固定のローンが証券化支援事業を通じて民間ローンとして本当に出されているのかどうかということを見る。それから、融資選別、過度な融資選別が行われているかどうかとか、そういうことも見なければいけない。それから、災害あるいはまちづくりに対する融資等、なかなか民間金融機関では従来やってこられなかったものがございます。この分野についてその時点でどうなっているか、それについてどういうふうに独立行政法人として対応すべきなのかといった、こういったところが検討されることになると思います。  それはだれがどう判断するのかということでございますが、その時点でこういったことを勘案して政府としてその判断をしなければいけないということで、独立行政法人設置法案を、政府としてそれらを勘案して法案を作りまして、最終決定を、当然それは閣議決定ということでございますから、政府として判断して国会に提出をさせていただいて御審議をいただくというような段取りになるわけでございます。
  21. 吉田博美

    ○吉田博美君 今回のこの法案の一番主なことは、やはり証券化支援業務を導入するということだと思いますが、導入する必要性というか、目的は何なのでしょうか。また、どのような効果とかというか、メリットを期待されているのでしょうか、お聞かせいただきたいと思います。
  22. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) この証券化支援業務につきましては、その整理合理化計画、平成十三年十二月の整理合理化計画に基づきまして、基本的な考え方は民でできることは民にゆだねるということでございまして、ローンの貸付け自体は民間金融機関でやっていただけるのではないかと。  ただし、現在は民間金融機関というのは短期の固定ローンあるいは変動ローンというのが中心でございます。長期固定の住宅ローンを供給していただくためには、民間金融機関の保有しております原資としての通常の普通預金、これを原資としたのではなかなか、金利のリスクがございますのでなかなか出せないということがございます。したがって、民間にその長期固定を出していただくためには、証券化という手法ですね、これはもう米国で安定的に制度として存在するわけですが、こういった手法で金利リスクを切り離すというやり方しかないということが実際面でございます。したがいまして、これを公庫が買い取るあるいは公庫が保証をするという形で証券化、民間の金融機関の証券化を支援するということであらば可能になるということでございます。そうしたことで安定的に長期固定の民間のローンが出していけるのではないかということで、今回この法案を取りまとめたということでございます。
  23. 吉田博美

    ○吉田博美君 証券化支援業務は我が国でも初めての試みですが、先ほどお話がございましたアメリカではもう既に当たり前になっていると聞いております。これについて把握されておりましたら、その概要をお聞かせいただきたいと思います。
  24. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) 証券化支援業務は、アメリカでは一九七〇年に政府機関の一部でございますジニーメイによりましてスタートしております。これはMBSという、モーゲージ担保証券というのがそのスタートでございます。現在に至るまで約三十年掛けて証券化市場が言わば熟成してきたといいますか、発達をしてきたわけでございます。現在は、このMBS、モーゲージ担保証券の発行残高は米国での国債を上回る規模に大きく成長しております。円に換算いたしまして四百五十五兆円という残高の巨大な市場になっていると。住宅ローン残高に占めるMBSの割合も五〇%を超えるというところまで成長しております。  具体的にその中身でございますが、政府支援機関、GSEと言われておりますが、に位置付けられますファニーメイ及びフレディーマックですね、これがいわゆる買取り型というのをやっております。民間のローンを買い取りまして、それを証券化市場に出して資金調達をする、このタイプが合計二兆二千億ドル余りでございます。  一方、いわゆる保証型というのがございます。これがジニーメイというのが実施しております。保証型は投資家への期日どおりの元利金の支払を保証するという仕組みでございますが、この保証型のタイプが発行残高で五千八百九十五億ドルと、ややファニーメイのタイプの買取り型がかなり大きいというような実態になっております。  また、それからアメリカ住宅ローン市場ではモーゲージバンカーと言われる、これは最初に融資をする、消費者融資をするオリジネーターというふうに言われておりますが、金融機関、通常の金融機関だけではなくてモーゲージバンカーと呼ばれるノンバンク系の金融機関、これがかなり発達してきておりまして、全米で千五百社ぐらい存在するということでございまして、これによる新規貸出し額も半分を超える、五〇%を超えるというシェアになっております。  こうした仕組みを我が国も言わば学んで、今回、証券化支援業務によって民間の長期固定のローンが安定的に出されるということになるのではないかということで、この法案を用意したということでございます。
  25. 吉田博美

    ○吉田博美君 一九七〇年から証券化支援業務をアメリカでは取り組んでこられたわけでありますが、そこで岩城政務官にお尋ねいたしますが、アメリカの証券化支援業務は三十年掛かって現在の姿になっているとのことですが、このことから考えまして、ローマは一日にして成らず、一朝一夕で我が国にこの市場が育つかどうかということは非常に難しい点もあるのではないかと思いますが、したがって、私はその場合、セーフティーネットとして新しい独立行政法人に融資機能を残す必要があるのではないかと考えますが、政務官のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
  26. 岩城光英

    大臣政務官岩城光英君) お話がありましたとおり、アメリカでは三十年掛かって定着をしているわけであります。一方、我が国はまだもちろん未成熟な状態にあるわけであります。  例えば、日本の国債発行残高はアメリカに匹敵しているわけでありますが、これは松野局長からも話がありましたとおり、証券発行残高につきましてはアメリカの四百五十五兆円に対しまして日本はわずか九千九百億円と、約五百分の一という状況になっております。したがいまして、今後、着実に市場形成を進めていくことが必要であろうと考えております。もちろん日本とアメリカの市場の環境は大きく異なっているわけでありますが、今後、我が国の住宅ローンの証券化市場を順調に育成していくためにはまずそれぞれの市場関係者の積極的な取組が不可欠であると、このように考えております。  加えまして、初期の段階におきましては、住宅金融公庫が積極的に民間金融機関住宅ローンを買い取り、指標となる債券の銘柄を育てていくことを通じまして証券化市場の形成を図っていくことが最も有効な手法であろうと、このように考えております。  なお、公庫の融資機能につきましては、公庫を廃止し新たな独立行政法人を設置する際に、民間金融機関が長期固定金利の住宅ローンを円滑かつ安定的に供給しているかなどを勘案して最終決定することとされております。その際には、我が国の住宅ローン市場の状況等を十分に勘案した上で、融資機能の取扱いについて政府として適切に判断していくことになります。
  27. 吉田博美

    ○吉田博美君 証券化支援業務によって、民間金融機関における住宅ローンの金利水準は公庫の直接融資と比較してどうなるのでしょうか、できるだけ低利で供給するために何か工夫をされているのでしょうか、お聞かせいただきたいと思います。
  28. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) 御指摘のとおり、証券化支援事業によりますローンが国民のためにはできるだけ低利であることが望ましいということでございます。  それで、米国でもファニーメイとかあるいはジニーメイという買取り型、保証型、両方ありますけれども、いずれも言わば政府の信用を背景にした機関がバックにいるということで、市場での資金調達におきましてもかなり低利の利回りで、相対的に低利で調達できるというところがございます。ここに、やはり公庫がその買取りをする、あるいは保証をするという意味がございます。したがいまして、そこでかなりの相対的に低利の資金調達をすることによって国民への住宅ローンの低利が実現するということでございます。  一つの例でございますが、既に公庫が自らの融資の、直接融資資金調達のために財投機関債をこの同じ方式でやり始めております。スタートをしております。MBSを発行しております。それを参考にいたしますと、例えば直近の二月での証券化市場での資金調達の利回りが一・四%程度になっております。  その時点で比較いたしますと、その時点では公庫は当初十年間二・三%、十一年目以降三・五%という金利でございました。これを平均しますと、借りておられる方の平均償還期間が三十一年でございます。ならしまして、それを、今の段階金利ではございますが一つの一定の金利だとしますと、二・七一%に相当するというふうに評価されております。  これと証券化市場での調達というのがどうなるかということを比較いたしますと、一・四%での利回りで資金調達をすると、それに〇・九%程度、公庫が保証をしたりしますので、保証料等あるいは事務的経費が〇・九%ぐらい掛かるというふうに言われております。それから、いわゆるサービサーフィーといいますか、毎月の元利払いの徴収をしていただくというサービサーフィーがございます。これが〇・五%以上ではないかというふうに言われております。そうしますと、ただいま申し上げましたように、一・四と〇・九と〇・五。これは、〇・五の部分のサービサーフィーというのは、いろんなプレーヤーがこれからノンバンクも含めて参入してきます、〇・五%以上というふうに言われておりますが、これはかなり激しい競争になって、やはり〇・五%程度に収れんするだろうというふうに言われております。  したがいまして、二%台後半の消費者への金利が実現するということで、現在の公庫と遜色のないものが出せるのではないかということで、十分、今の公庫に相当する金利のものが出せるというふうに我々は考えておるところでございます。
  29. 吉田博美

    ○吉田博美君 今の説明をお聞きしますと、しかしながら、証券化支援業務はいわゆる買取り型と保証型と二種類あるとのことですが、それぞれの意義とか違いを教えてください。特に、先ほどのお話がございました金利の面ではどうなるのでしょうか。
  30. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) 制度の違い、あるいは金利、最終的に消費者から見てどうなのかということでございますが、買取り型は公庫が買い取りまして自ら証券化するということ、それから保証型は原則民間の金融機関等が自ら証券化する、それをバックから保証するということでございますが、その使い方が恐らく金融機関等の実態に応じて選択されることになるのではないかと思います。  例えば、証券化するというのは、ある程度のノウハウを持っているようなかなりの大手の金融機関というのがそれを選択する可能性があるのではないか。それから、買取り型は、やはり公庫に買い取ってもらって証券化した方が、自分のところにはそういうノウハウがない、あるいはそういった集めた債権を、これは大数の法則というのがかなり利いてくる世界でございますので、相当大量に発行した債権を自ら証券化市場で出さなきゃいけないと。そうすると、やはり公庫に買い取ってもらって、公庫が大量に保有して、それを市場に出した方が証券化市場が、証券化がうまくいくという面もございます。  したがって、買取り型はモーゲージバンカーあるいは地方の信用金庫とか地方銀行とか、そういったところがうまく使っていくのではないかと。それぞれやはり性格が、やり方が異なりますけれども、それぞれの特色といいますか使い方があると思います。そういった意味で使われると思います。  それから、利率につきましては、米国でも結果的に見てみますとやはり同じように公的機関バックアップする、あるいは買い取るということを、信用力を背景にしていろんな手数料等も同様な手数料になっておりまして、最終的な消費者から見た利率はほぼ同率になっております。我が国でもそういうことになるのではないかというふうに考えております。
  31. 吉田博美

    ○吉田博美君 買取り型の証券化支援業務を保証型に先行して十五年度から実施することになっておりますが、その理由は何なんでしょうか。
  32. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) 今回、証券化支援業務を開始するに当たりまして、法律的には保証型と買取り型両方できるというような法的な改正をしたいと考えておりますが、まず十五年度は買取り型からスタートしたいと。これは、この問題の研究会の方々、学識経験者の方々からも指摘を受けまして、まず我が国は証券化市場が非常にまだ小さいと。先ほど政務官からお答え申し上げましたように、米国の五百分の一という、一兆円にも残高が満たないという市場でございます。これを取りあえず育成していくのが急務でございます。  したがいまして、公庫がまとめて債権を買い取って、一つの、一定のタイプのものを安定的に市場に出すと。これは投資家から見ると、そういった安定的なものが大量に出てくれば、それを市場でいつでも買える、いつでも売れるという、いわゆる市場性が高いものになります。これを保証型からスタートいたしますと、いろんな証券化するプレーヤーがたくさん出てきて、いろんなタイプのものが少しずつ出るということになります。これは安定的にいつでも売買できるという市場性が非常に低いということになります。  取りあえず市場を育成するためには、ここを買取り型でスタートして市場を育成して、その次の段階として保証型を実施するというふうに考えておりまして、そこが買取り型をまず実施するという理由でございます。
  33. 吉田博美

    ○吉田博美君 買取り型支援業務を先行して十五年度に実施を予定されておるんですけれども、その規模というのはどのぐらいを想定されておる、予想されているんでしょうか。
  34. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) できるだけ早く大量に出せるようにしたいわけでございますが、今年度はこの法改正を実現させていただきまして、その後、制度創設の初年度でございます、システムの最終的な開発あるいは民間金融機関との契約等を更に進めていくという必要がございますので、この法案成立しました後、本年の後半を目途に開始したいということを予定しておりますので、十五年度の買取り額は二千億円、約一万戸相当ということを予定しているところでございます。
  35. 吉田博美

    ○吉田博美君 たしか融資が三十六万戸で、証券型支援の業務によってが一万戸で、だから三十七万戸になるんじゃないかと思うんですけれども、従来の公庫融資では住宅の省エネルギー化やバリアフリー化などの役割を担ってきたわけですが、証券化支援業務実施によって住宅の質はどのように確保されるのでしょうか。
  36. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) 住宅金融公庫の重要な役割といいますか、住宅政策上の一つの役割として住宅の質の確保ということがございました。で、融資住宅の規模あるいは耐久性などについて基準を設けてきております。その結果として、住宅金融公庫住宅は安心して住めるというような評価をいただいているというふうに思います。  この買取り型で取りあえずスタートいたします証券化支援業務につきましても、住宅政策の観点から基本的な性能はやはり確保すべきだろうということで、公庫融資の際に義務付けておりますいわゆる基礎基準というのがございます。例えば敷地面積は原則百平方メートル以上とするというようなこと、それから規模でありますとか床面積でありますとか、一定の省エネルギー性能あるいは一定の耐久性といったものを、公庫が債権を買い取るときの買取り基準として基礎基準義務付けるということで一定水準の性能を確保するということをやっていきたいというふうに考えております。
  37. 吉田博美

    ○吉田博美君 再び岩城政務官にお尋ねいたしますが、公庫の直接融資業務は段階的に縮減されると聞いておりますが、現在の取組状況と今後の見通しはどのようになっているのでしょうか、お聞かせいただきたいと思います。
  38. 岩城光英

    大臣政務官岩城光英君) 住宅金融公庫の直接融資業務でありますけれども、これは特殊法人等整理合理化計画におきまして平成十四年度から段階的に縮小することとされております。平成十五年度はその二年目に当たるわけでありますが、融資戸数につきましては、平成十四年度に五十万戸でありましたが、これを三十七万戸に縮減いたしますとともに、事業規模につきましても約四分の一縮減しております。  一方、長期固定金利の住宅ローンにつきましては国民のニーズが高いことも事実であります。したがいまして、今後とも国民の需要に的確に対応できますよう、安定的に供給されることが必要であります。このため、段階的に縮小する直接融資の戸数と、証券化支援業務による民間住宅ローンの戸数を合わせた全体の事業規模を、国民住宅資金需要に的確に対応していくことが必要と考えております。  しかしながら、融資業務の段階的縮小につきましては、証券化支援業務が、支援事業がまだ開始されていない現時点で明確な数値を提示することは困難であり、証券化支援事業による民間住宅ローンの供給状況や経済情勢を勘案しながら、毎年度の予算編成の過程を通じて対応していくことが求められると考えております。  いずれにいたしましても、融資業務の最終的な取扱いについては、民間金融機関が円滑に業務を行っているかを勘案した上で決定されることとされておりますが、その際には、先ほど住宅局長から説明がありましたとおり、一つには、証券化支援業務等を通じて利用者のニーズに応じた長期固定金利型の住宅ローンが安定的かつ十分に提供されているか。二つに、国民各層に対して選別なく住宅取得に必要な資金供給がなされているか。三つに、災害あるいはまちづくり等に対する融資が十分確保されているかなどを踏まえまして、最終決定されることが必要ではないかと考えております。
  39. 吉田博美

    ○吉田博美君 民間に貸出しをゆだねる場合に、一番私も心配しておりますし、今、政務官も言及されましたが、やはり選別をされるということで、一番その点が心配な点でございますが、今回の証券化支援業務は国民にとって審査が厳しくなるのではないかという不安もあるわけでありますが、この不安を証券化支援業務を実施する中でどのように解消しようと考えているのでしょうか、お聞かせいただきたいと思います。
  40. 吉井一弥

    参考人(吉井一弥君) 証券化支援事業におきまして民間金融機関から選別が行われるのではないかというお尋ねでございますが、今回の証券化支援事業は、金融公庫の行っておりました公庫融資に代替するものとして長期固定金利の民間住宅ローンの供給を支援しようとするものでございます。したがいまして、公庫が民間住宅ローン債権を買い取るに当たりましては、現在、公庫が行っております融資基準と同様の買取り基準を定めることにしておりまして、これまでの公庫融資同様、広く国民の皆様方に利用できるようなものにしたいと思っております。  また、いわゆる融資選別、職業、勤務先等による不合理な融資選別が行われないようということでございまして、個別の民間金融機関と公庫と基本的な契約等を結ぶわけでございますが、その際に合理的な理由のない融資選別は行わないことといったような条件を付しまして、公平な融資を求めたいと思っております。  また、この契約に基づきまして、民間金融機関に対しまして十分指導をしてまいりたいと思っているところでございます。
  41. 吉田博美

    ○吉田博美君 そこで、現在、住宅金融公庫では中古住宅リフォームに関するローンも行っていると思いますが、これについては証券化は行わないのでしょうか。
  42. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) まず、買取り型で証券化支援業務を開始するという予定をしておりますが、先ほども御説明申し上げましたとおり、現在の公庫の直接融資の原資、資金として既に財投機関債を発行して、これと同じスキームで同様の業務をスタートしておりますが、そこでも一応、新築の個人住宅に対象債権を限定しております。これは、ある一定のデータが整備されて、しかもその新築がどういうものであるかという性能が比較的安定しているということがございます。中古住宅市場は、残念ながらまだ我が国では非常に安定した市場になっているわけではございませんで、価格が経年的に下落するというような傾向が多少ございます。  したがいまして、住宅ローンの格付を証券化市場でやっていただくときに、いわゆる想定貸倒れ率あるいは想定価格下落率といったものから分析する手法を現在、証券化市場では取っているわけですが、中古住宅につきましては統一的な評価方法、これはどういう評価になるのかというのはまだ明確になっていないという部分もございますので、それが債権の中に紛れ込みますと、その評価が多少落ちるという危険性がございまして、格付が。  したがって、調達する利回りが上がってしまうのではないかというようなリスクもございますので、当面、今のところはリフォームも同様の返済期間の均一性がないとかいう性格がございますので、まだ当面、最初スタートする時期は中古、リフォームを含まない形でスタートしたいと考えておりますが、中古住宅につきましては、その評価方法が十分に整備され、また流通性がだんだん確保されて大きな市場になっていけば、それも安定的な評価ができるようになると思います。  したがいまして、将来、中古住宅につきましては、この証券化支援事業の対象とするということを前向きに検討してまいりたいと思います。
  43. 吉田博美

    ○吉田博美君 やはり買い換える場合は大変だし、建て替える場合も大変なわけでありますから、安心して住める住宅の確保という点からいたしましても、中古住宅だとかあるいはリフォームとかという、こうした問題についてはやはり証券化をしていただき、低利で長期でそして固定的な金利という住宅金融公庫の持っている役割をしっかりと踏まえた中で対応をしていただかなきゃいけないわけでございますので、どうか、今、前向きに検討すると言われていましたので、本当に前向きに早急に検討していただきたいと思っております。  そこで、時間も大分参りましたので、最後に大臣にお伺いいたしますが、この改正案は特殊法人改革の一環として提案をされておりますが、特殊法人改革に対する大臣の決意をお伺いいたしまして、質問を終わりたいと思います。
  44. 扇千景

    国務大臣(扇千景君) 大変、住宅金融公庫問題は多くの国民の身近な問題として大変関心が集まっておりまして、私のところにも今からでも借りられるのか、今借りているものはどうなるのかとたくさん質問が来ております。  そういう意味で、今、吉田議員が御質問いただきましたように、あらゆる皆さん方に不安を与えない。私は、そのことをまず総理がこの改革の指令を私におっしゃいまして、まず、少なくとも全国で二十一の特殊法人ございますけれども、その中で四つの認可法人を国土交通省持っています。  その二十一の特殊法人の中で、総理がおっしゃったのは、先行して七つの特殊法人民営化しようというお話でございます。その七つのうちに六つまでが国土交通省関係の認可法人でございます、特殊法人でございまして、私はそういう意味では、大変荷の重いといいますか、国土交通省としては大変、七つの中の六つまでが改革の先頭を切れという御下命をいただきまして、大変気に病んだ。  また、国土交通省の職員も、そういう意味では、七つの中の六つまでが我々が改革していくということで大変努力してきたということもお分かりいただきたいと思いますし、少なくとも、今の二十一世紀ということで、我々は、この改革の総理の命令に我々は少なくとも対応しようと。ただ、国民に不安を与えない中でこれを対処していこうということで努力してきたわけでございますけれども、取りあえずは私は、七つの先行の中の六つの公団までが国土交通関係ですけれども、まず道路四公団、これにつきましては総額四兆円を超えるコスト縮減を考えて、今実行しつつあります。  また、御存じのとおり、百二十一の子会社がございましたけれども、その中で百十一のOBの社長がおります。それを私は、本来は民間ですから越権行為なんですけれども、できれば株主総会のときにOBの百十一の社長は引いていただきたいと。これは法的には越権行為ですよ。私、民間ですから、そんな生意気なこと言っちゃいけないんですけれども、私は、こういう事態ですから子会社、関連会社の姿勢を正すという意味でも、それは株主総会でそれぞれが身を引いていただきたいということまで、私は越権行為と知りつつも、私は世間におこたえするという意味でこれをお願いしております。  また、少なくとも、民間の企業の会計原則に基づいた財務諸表というものを作ったことがないということで、これでは困るということで、その財務諸表も作るようにということを言ってありますので、少なくとも我々は、大変荷が重うございますけれども、この改革のリーディングヒッターになれと、こういうことで大変職員も努力しながら頑張っているということを申し添えたいと思いますし、またこれを進めていきたいということで、先ほどの局長も政務官も答えました証券化に関しましても、日本で初めてのことですから、どうなっているのかということを、これは先んじて十三年の三月から、私が初めてアメリカにお願いをいたしまして、在日大使にもお手紙を出して、ファニーメイに我が国から職員を派遣するということで、国土交通省金融省とファニーメイに派遣をいたしまして、初めて日本で証券の専門家を育てたということも今回の証券化の大きな役目を果たしている。  日本で初めてですけれども、今、吉田議員がおっしゃったように、これを証券化して安心して続けるようにという叱咤激励をいただきましたので、それぞれの勉強してきた成果を上げて、国民にまず不安を与えない移行というものをしていきたいと思っております。
  45. 吉田博美

    ○吉田博美君 ありがとうございました。
  46. 藤井俊男

    ○委員長(藤井俊男君) この際、申し上げます。  本日は、理事会協議により、本案の審査のため、全国銀行協会副会長・専務理事鵜飼克君に参考人として御出席をいただき、委員の質疑の中で御意見をお述べいただくことといたしております。  鵜飼参考人におかれましては、大変御多忙のところ本委員会に御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。  本日はよろしくお願いいたします。
  47. 山下八洲夫

    ○山下八洲夫君 民主党新緑風会の山下八洲夫です。  今、委員長からごあいさつがあったわけでございますが、御多忙の中、鵜飼専務理事には今日、参考人で御出席いただきまして、ありがとうございます。また後ほど何点かお尋ねしたいことがございますので、よろしくお願いしたいと思います。  法案審議に入る前に、大臣に一点お尋ねしたい案件がございます。  昨日の新聞に出ておりましたので、通告はしておりません。大臣もきっと読んでいらっしゃると思うんですが、藤井道路公団総裁更迭要求。短い記事でございますから、読まさせていただきたいと思います。道路関係四公団民営化推進委員会は二十日の会合で、日本道路公団の藤井総裁の更迭を求めることを決めた、民営化推進委の最終報告に盛り込まれた四公団の分割・民営化に非協力的などの理由を挙げている、近く任命権者の扇国土交通大臣に申し入れると、このような記事でございますが、どなたがだれを更迭すると申入れするのは当然あってもいいわけですが、私は、どうもこの民営化推進委員会というのは委員長が参加をしてちゃんと開かれているのかなという一つ疑問があるんですね。  それから、この委員会で、三月でございましたが、社会資本整備重点関連二法案の審議がございました。そのときに、この委員会参考人でこのメンバーから是非参加をしていただきたいというような要求したんですが、こんな委員会には出席できないと断っているようなメンバーなんですね。そういうところがそんなことを大臣に要求すると、とんでもないというふうに私は思うんです。  特に、任命権者でございます扇大臣は更迭することは毛頭考えていないと思いますが、同時に、大臣が面会要求あったらお会いして受け取るようなこともないと思いますが、その辺についていかがでしょうか。
  48. 扇千景

    国務大臣(扇千景君) 今、山下議員がおっしゃったことは新聞記事だということで私も拝見いたしましたし、私は、二十日、今おっしゃいましたね、二十日に民営化推進委員会というのが開かれたようでございまして、私、実はこの委員会に一度も出席したことございませんし、お呼びもございません。  元々、これは総理の直轄で、総理が七人の侍とおっしゃる方を任命されて、私は任命された日の発表の一時間前ぐらいに官邸からその名簿を聞きましたし、また与党もそうでございます。  総理が単独で任命されて、総理が発表されまして、総理直属でございまして、これは八条委員会ですけれども、御存じのとおり、この人たちが意見書を作って、それを総理に差し上げるということで、私は素通りでございます。そして、総理に差し上げたものを私に御下命があるということで、これは昨年の十二月に民営化推進委員会が全員そろわない中に意見書を整えて総理に提出されました。  そして、その提出された意見書に基づいて総理が私をお呼びになって、意見書が出たけれども、この中でできることをなるべくあなたがまとめて、そして法案化するようにと言って、その意見書がこっちへ、私は荷を預かったというのが現状でございますので、現段階で民営化推進委員会に私が出なければいけない理由もなく、意見書を私が実行するということで、その間に藤井総裁が辞めろとか辞めないとかと、任命権者は私でございまして、推進委員会の四人の方がいつ国土交通大臣になられたのかなと思って、私は奇異に感じております。  まだ、その辞任要求も私の手元には届いておりませんので、私はその意見書を真剣に、実行できるものというのを国土交通省は今段階的に、すぐできるもの、あるいは中期的にできるもの、最後は法案化するものに分けて作業中でございますので、任命権者でない人たちに私は惑わされることなく、まじめにその民営化に向けての仕事をしているというのが国土交通省の仕事ですし、私の今の心境でございます。
  49. 山下八洲夫

    ○山下八洲夫君 要するに、今、ちょっと誤解されている面があるんですが、この国土交通委員会で、社会資本整備に関する法案審議をいたしたんです。そのとき参考人質疑という機会がありまして、そのときに、この中のメンバーを是非この国土交通委員会に出席していただきたいという要請をしたんですが、それも断られたということを申し上げたんです。  そのような、それで、今、大臣もおっしゃったように、素通りするようないい加減なところですから、いい加減に扱っていただければ結構でございますんで、もうそれ以上申し上げません。  それでは、本題に入らせていただきたいと思います。  まず、住宅金融公庫法ですが、総論的なことを二点ばかり質問させていただきたいと思いますが、先ほど、吉田委員からも指摘がございましたし、重複する部分もあろうかと思いますが、あるいは角度を変えてお尋ねしていきたいと思いますんで、よろしくお願いしたいと思います。  御案内のとおり、住宅金融公庫昭和二十五年設立以来、国民のマイホームの夢を実現するために、民間金融機関個人への住宅融資資金を回さない中でも、その実績は平成十三年度末で一千八百九十万戸。これは住宅の三割を超えている状況なんです。融資残高で見ましても、五百二十二万件、七十二兆六千億円。膨大な融資がなされております。  この実績は、私、国の住宅政策をしっかりと公庫は国民のためにも担ってきて、大きな役割を果たしたと、そのように受け止めております。大臣は、その辺につきましてどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。
  50. 扇千景

    国務大臣(扇千景君) これは、先ほども申しましたように、また今、山下議員御自身からの御発言がありましたように、戦後今日まで、少なくとも千八百九十万戸を造った中、いわゆる住宅の三割を金融公庫の融資によってみんながマイホームの夢をかなえたという、これは山下議員が今おっしゃったとおり、私も先ほど答えたとおりでございます。その必要性というものは、私は大きな役割を果たしてきた、あるいは国民の皆さんにも喜んでもらえたと。  それよりも何よりも、同じことを私、吉田議員のときと、お答えするつもりはありませんけれども、一番私が誇りたいと思いますのは、この中所得者、低所得者と言われる人たちが住宅ローンを借りて、まじめにお返しになる。これは日本の国民性で、私はすばらしいと思うんですね。  ですから、総理がおっしゃったように、民にゆだねるものはゆだねるとおっしゃっても、一番最初は住宅金融公庫対抗して、長期、低利、固定で、そんなことは民間ではないと、みんな世の中は言ったんです。  けれども、今日、参考人がいらっしゃいますから、お聞きいただきますけれども、あっという間に住宅金融公庫に代わる新たな融資業務というものを各金融機関が競争して作り出したということも、これは私、ひとえに日本人のこの住宅ローンを返済するという勤勉さが、私は改めて民間の方でも、これは大したものだと、これに、金融公庫に代わってやっていこうというような芽が出てきたということは私は大変いいことだと。また、日本人の勤勉さを象徴する私は出来事だと。大いに歓迎し、私たちもそれを誇っていきたいと思っていますけれども、その問題るるについては、また後で御質問があればお答えしたいと思います。
  51. 山下八洲夫

    ○山下八洲夫君 民間の長期、固定、低利というのにつきましては、地域限定型であったり、あるいは期間限定型でございましたり、これについて、また後ほど触れさせていただきますが、そのような大変難しい要素も持っているわけですね。  住宅金融公庫は全国津々浦々、きちっとその点ではセーフティーネットが張られているというのは、大きな違いだと思います。これ、後ほど質問をさせていただきます。  そういう中で順調に戦後、右肩上がりで経済成長してきたわけでございまして、そういう中で、平成十年には一世帯当たりの住宅戸数は一・一三戸と、もう一世帯一戸以上になってしまったと。私はそういう実感を持っていないんですが、統計では、現実そうなっていると。まあ量的な不足はほぼそういう意味では解決をしたんだなというような気が私もいたします。  そういう中で、公庫設立当時の住宅事情と今日は大きく様変わりしていると思うんですね。そういう中で、平成十九年三月までに廃止を併せて考えますと、住宅金融公庫の役割はもう終わったと、そのように大臣は認識なさっていらっしゃるんでしょうか。
  52. 扇千景

    国務大臣(扇千景君) 私は、今までの役割の継続性というものも考えなければ、今借りている人に不安を与えると思います。  それは、先ほども御意見がありましたように、少なくとも今借りている人たちに不安を与えない。これが、改革をしている中でも今の人たちに不安を与えないということと、公団の役割は終わったということではなくて、今まで造ったこの千八百九十万戸の中にも、老齢化して、少なくとも住宅金融公庫で造った、あるいは借りたものに対して、住んでいる老人の割合というのも、先ほど申し上げましたけれども、少なくとも三〇%が老齢化している。けれども、最初に造ったので手すりもなければ段差もあるというような高齢社会に向かないものを造っているところもたくさんある。そういう意味にしても、今まで造ったこの戦後三割の住宅に対しても今後リフォームしていかなきゃいけない。そして、民間の場合は少なくともこのバリアフリー化がほとんど進んでいないと。パーセンテージ、後で申しますけれども、そのように公団は率先してバリアフリー化に今努力していると。  そういうことで、造った責任上、皆さん方にお貸しした以上は、それを最後まで見届けるという責任住宅金融公庫にはあるのではないかと。そして、それがそっくりうまく、今おっしゃったように不安のないように民間に移行できるかどうかという、その責任住宅金融公庫にはあると思っております。
  53. 山下八洲夫

    ○山下八洲夫君 確かに、先ほどの委員の質疑の中でもウサギ小屋のお話が出たわけですが、確かに、私はウサギ小屋と犬小屋がどちらが広いのかはよく理解できないんですが、何といっても、二十一世紀になりまして、大きく住環境もよりよいものにしていこう、今御発言ありましたように、高齢化社会を迎えている、そういう中で、リフォームをしてバリアフリー化もどんどん積極的にやっていこう、これは大変いいことだと。これがやはり、ある意味では二十一世紀の住宅政策を担う公庫だとも私は思うんですね。  だが現実に、どんどんどんどん住宅金融公庫の直接融資を将来的には縮小していく、そういうことになりますと、二十一世紀の住宅政策はどこが担うんだろう、そういうことをある意味では心配するんです。そういう意味で、住宅金融公庫といたしましては、二十一世紀の住宅政策はどのように担おうというふうにお考えか、披瀝いただきたいと思います。
  54. 望月薫雄

    参考人(望月薫雄君) 大変大きな御質問賜ったわけでございますので、十分対応したお答えができるかどうか、内心じくじたるものがございますが、お答えさせていただきます。  今、冒頭、先生がおっしゃったように、私ども住宅金融公庫の来し方をここで繰り返すのはいかがかと思いますけれども、もう一遍申し上げさせていただきますと、文字どおり、やっぱり国民大衆のための住宅金融機関として大変大きな役割を果たさせていただきました。一言で言いまして、我が国の住宅政策の金融面での具体的な担い手という役割を果たさせていただいたというふうに確信いたしております。このことはまた、御利用いただいた国民の皆様方、公庫設置法の言葉で言えば、国民大衆の皆様方からすれば、言ってしまえば、大変な信頼あるいは御期待にこたえるという格好の中で、私どもは、質の向上、量的確保、あるいはまた国民生活の安定にしっかりと寄与してきたという自負をさせていただいております。  とはいいながら、この住宅問題、これからどう考えるかという大変大きな課題の中で、今後とも多分変わらないのは、何分とも住宅というのは大変高額なものであるということはもう紛れもない事実だと思います。年収の数倍というふうな高価な買物であるわけでございますし、あるいはまた、そういった面から住宅金融というのはよくある一般の消費者金融あるいは事業者金融等と基本的に異なりまして、利用者からすれば、長期にわたる生活設計、これに深くかかわるものである、言い換えれば、住宅にかかわる金融というのはそういった面からの住宅金融システムであることが重要であると、こういうふうに考えております。  日ごろ、私は住宅金融の現場を預からせていただいている立場でございますが、そこで本当に痛感いたしますのは、改めて国民の皆様にとって安心でき信頼できるトータルな住宅金融システムというものがいかに重要であるかと、これをしっかりと構築していくということが二十一世紀の大きな変わりない課題であろうというふうに思っております。  ちょっとこれ、口幅ったいかもしれませんが、私どもが日ごろ感じていますことは、やはり住宅資金がどう供給されるかということについて大変に関心を持つわけでして、いわゆる好況、不況等にかかわりなく、あるいは地域によって差がないように安定的に住宅資金が供給されるかどうか、これが非常に必要であると。言うなれば、必要なときにはいつでも借りることができるという安心の確保ということがあろうかと思います。あるいはまた、よく言われますが、職業だとか肩書だとかいうものによって選別されない公平な融資というものが必要だろうと。  三つ目に申しますと、さっきも言いましたけれども、生涯設計にかかわることであるわけでして、返済計画をしっかりと見通せるような、言うなれば長期固定ローンというものが大事ではないかと。更に言わせていただくと、何といいましても家族生活の根幹を支えるものでございますので、掛け替えのない場であります。そういった意味での資産としても、また質の確保が大変重要であると。  もう一つ付け加えさせていただきますと、不幸にしてといいましょうか、景気の動向等々の中で、あるいは収入の動向によって返済にお困りなるという事態に立ち至ったときに、いかにきめ細かく対応していただけるのかということが多分国民の皆さんが求めている基本的な課題ではないかと。これを実現するトータルなシステムということが大事だということを現場を預かる者として日ごろ感じているところでございます。  こういった認識を踏まえながら、今般の法律によりまして改革の一歩を進めていただいているわけでございますが、基本は私ども公庫も、今、大臣もお話がありましたように、民間でできることは民間にゆだねると、もう当たり前のことだと、こういう基本線を十分踏まえながら、今般、証券化支援に関する業務を追加する御提案をいただいている次第でございます。  そういった意味で、私どもは、この証券化支援業務によって民間金融機関においても長期固定ローンというものが量的にもしっかりと定着するように、長期固定融資が安定的に定着するようにという観点から、法律成立いただいたときにはしっかりと努めていくと、これはもう当然の我々の最大の課題だと、こう思っています。  ついては、先生の御質問の、今後の在り方に関するということについてどう考えるかという御下問でございますが、やはり私は、くどいようですけれども、我が国のトータルの金融システムとして、国民の皆様方の住宅取得に支障が生じないよう、見方変えれば、不安を与えないようということが最も大事な点であろうかと思います。  証券化支援事業によって私どもは頑張らせていただきながら、銀行共々協調しながら頑張らせていただきながら、民間からの長期固定が安定的、大量に出されることによって国民のニーズに十分こたえていくということを当然必要としますが、そのことがどう展開するだろうかということが一点。  それからもう一つ、住宅政策、大変大きな課題をしょっている今日でございますが、その政策の必要性が特に高い分野というのはたくさんあろうかと思います。そういった中で、果たして民間で十分やっていただけるものがあるのかないのか。やっていただければもちろんそれは大いに頑張っていただくということに当然なるわけでございますが、その辺のところを一つの課題として見極めながらのこれからの課題があるんじゃないかなというふうに思っておる次第でございます。  ちょっと長過ぎて恐縮ですけれども、私見をお許しをいただくならば、もう先生も御指摘のように、高齢化社会への対応、あるいは都市居住の再生、あるいは町におきます安全な住環境の整備などなどたくさんございます。あるいは中古ストックの有効活用があります。更に言えば、これからの地域づくり、まちづくりの中で、地方公共団体との連携の中での住宅政策をどう展開するかという中での金融の在り方等々が頭に浮かんでまいりますが、いずれにしましても、この辺については、くどいようですが、証券化支援によりまして、民間の長期固定ローンが先ほど申しましたような安心を確保しながらどう定着していくかということを見極めながら最終的には御判断をいただけるものと、こんなふうに考えている次第でございます。
  55. 山下八洲夫

    ○山下八洲夫君 いろんな角度から今御答弁があったわけでございますが、一つだけ残念なのは、自信を持って発言していただければいいと思うんですが、長期、固定まではおっしゃるんですが、低利が一言も出てこないところが大変寂しく残念に思います。低利だと国民は思っているんですよ、皆さん。ですから、自信を持って発言をすればいいと思うんです。だからある意味では、一方では年収八百万以下の方が九割も住宅金融公庫にお世話になっていると、そういう現実も一方には確実にございますから。この全国銀行協会の「住宅金融市場の改革について」、この資料の中にも、銀行協会は自信を持って、肥大の第一の要因は、もういろいろ読みませんが、長期、固定、低利といった貸出し条件の提示であると、このように記されているんですから、そういういいところは自信を持ってアピールしていただきたいなというふうに思います。  そういう中で、住宅局長にお尋ねしたいと思います。  この法律案は、先ほどもちょっともう答弁の中であったわけですが、平成十二年の閣議決定、要するに行革大綱から特殊法人等合理化計画、平成十三年の十二月の作成で、公庫を五年以内の廃止スキームによって考えられているというふうに私は理解をしております。これは一つは、公庫が民業を圧迫しているから廃止するといった認識ではなくて、民間金融機関がそれこそ成熟をして十分国民のために住宅政策展開を円滑に業務実施できると、そのように認識されたからこのような流れになったのかな、あるいはその枠内での民間金融機関との協調融資を考えていらっしゃるのかどうか、その辺についてお考えをお示しいただきたいと思います。
  56. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) 今回の証券化支援事業の導入は、民でできることは民にゆだねるという趣旨の下、かなりの公庫の融資の中の一定部分は民間のローンにゆだねることができるのではないかと。その際、やはり証券化支援事業という証券化市場を使った仕組みで初めて長期固定が民間ローンで実現すると。その証券化支援の主体としては公庫がやはりふさわしいということから、今回のこうしたスキームが出てきたということでございます。  しかしながら、公庫融資が担ってきました本当の選別なき融資、あるいは災害時の緊急の融資とか、こういったいわゆるセーフティーネット機能、それからバリアフリー化、省エネルギー化というような、更に政策的な言わば性能をアップさせるというような誘導機能ですね、これは今後とも重要でございます。これが本当に民間金融機関ですべて対応できるかというようなことが問題になろうかと思います。  これは、再三申し上げましたが、十八年度末までの独立行政法人化の時点で、民間金融機関がそもそも本当の選別なき融資を円滑に行っているかどうかということも勘案して最終決定するわけですが、公庫が担ってきたものの今申し上げましたような様々な機能のうち、民間のローンでどのぐらいカバーできているかということも改めて見て、その時点で判断をしていくということになるというふうに考えております。
  57. 山下八洲夫

    ○山下八洲夫君 私は、今回の証券化支援業務、これは民間機関が長期、固定、力を入れて申し上げますが、低利の住宅ローンの供給を円滑に実施できるようにするために公庫がわざわざこの証券化支援業務でバックアップして支えるというふうに理解しているんですが、そうじゃないんですか。
  58. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) 今回やはり、先ほどから申し上げましたように、公庫が果たしてきた長期、固定、低利というようなものがある程度実現できる方策として、民間ローンではありますけれども、それを公庫が支援することによって、長期固定の低利。  この低利というのは、要するに金利動向によってやっぱり公庫の金利も変わります。それは相対的に変わるものですから、絶対的に低利というような考え方があるわけではないと思いますが、これは米国でもファニーメイなりジニーメイという公的な機関がバックにいて、初めてほかのものより低利なものが実現している。相対的低利という表現をしますが、これも同様に、公庫が証券化支援をすることによって比較的相対的に低利なものが実現するということで低利というふうに申し上げることができると思うんですが、こうした、そういうことを実現するということで、民間では今ほとんど、例えば二十年以上のものが、あるいは十年以上のものが、長期のものが非常にごくわずか、二・七%程度しかないと。これはやはり、民間の金融機関の預金のような原資を、短期の原資を元にしてはできないということですから、先ほど申し上げましたように、証券化市場を活用するということで初めて金利リスクを切り離すということが可能でございまして、それによって初めて長期、固定、低利といいますか、相対的に低利というものが公庫がバックにあることによってできるということで、しかも公庫がこれまでも既にその証券化を一部実施していると。  こういうノウハウあるいは公庫のデータ、信用力を活用して比較的低利の資金調達ができる、それによって消費者にも低利な、相対的に低利な融資が実現するというように考えているところでございます。
  59. 山下八洲夫

    ○山下八洲夫君 そういう中で、証券化支援業務、これは買取り型であろうと保証型であろうといいんですが、そういうものがだんだん拡大されていきますと、住宅金融公庫からの直接融資は小さくなってくると思うんですね、率直に申して、どんどん小さくなっていく。そうしますと、今の一般の消費者、そういうところについてはまだ実態がよく分かりませんので、大変不安を今感じているんではないかなと。  ですから、そういう、もし縮減しても、ある程度、長期、固定、低利で保証されるよというようなことが理解されますと、私は、また消費者も安心されますので、その辺についてはしっかり国民が安心するような方策を考えていただきたい。これは要望しておきたいと思います。  そういう中で、日本人というのはどちらかといいますと、株や証券というのには割となじみが薄いんですね。これだけ、株式はもう相当国民の中に認知されています。認知されていますけれども、じゃ株取引をしようかということになりますと、たしか三%行っていないと思うんです。それぐらい日本はなかなか、皆さんはそういう資金、資産運用をされないんですね。確実に貯金が一番いいという、そういう一面を持っていると思うんです。  そういう中で、先ほどもお話あったわけですが、アメリカで三十年掛かったと。日本はもう今IT時代だから三十年が十五年か十年になりますよとおっしゃるかも分からないが、だが現実に、私は、消費者は直接融資と証券化支援ローンとどこがどう違うのかさっぱり分からないと思うんですよ。その相違点はどう違うのか、あるいはそれをどう違うんですよという情報をどう国民に提供して周知していただくのか。それについては局長、いかがですか。
  60. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) 委員御指摘のとおり、直接融資、当分の間、段階的に縮小はいたしますが、公庫の直接融資があります。それから、証券化支援事業によるローンがございます。それから民間独自の、これは短期固定あるいは変動金利のものになりますが、そういった三種類の商品が販売されるということになります。  それぞれ公庫のローン、長期固定、これにつきましては、長期固定は、公庫のローンにしろ民間の証券化支援事業によるローンにしろ、長期固定という計画的な住宅取得ができるというメリットがございます。それから、両方ともある一定の審査を経て供給されるという、直接融資も証券化ローンもですね、そういう安心して買えるという基礎基準を満たすということはございますので、安心して買えるということがございます。  もう一つは、民間の独自のローンも、現在もそうですが、ある程度初期の、三年固定とか五年固定、ある程度かなり長期固定よりも低利で設定できるというようなメリットもあります。したがって、そういったものを選択される消費者についてはそれを使っていただくということになるんだろうと思います。  そういったそれぞれの機能の違い、それから公庫の場合は現在十年間のより低い金利、それから十一年目以降やや二段階高めになりますが、そういった違いがあるというようなメリット、あるいは使い方ですね、これに応じる使い方がそれぞれ少しずつ違います。そういったことを消費者の方にも御理解いただくということで、窓口においてもそういった違いをできるだけ御説明いただいた方が、例えば変動金利におきましては、将来高金利になったときにどのぐらいの返済額になるのかというようなことも含めて周知していただくのが望ましいというふうに考えております。  そういった違いがございますので、それぞれその特徴を消費者の方に知っていただくということが必要だというふうに思います。
  61. 山下八洲夫

    ○山下八洲夫君 ちょっと鵜飼専務理事さんにお尋ねしたいと思います。  今、三種類ございますね。そういう中で長期固定の直接融資より証券化支援、特に買取り型のことをおっしゃっていたと思うんですが、その方が有利に働くという、融資を受ける側も。そのような今御答弁があったわけですが、銀行側から見まして、やはり融資を受ける消費者は、直接融資とあるいは証券化のと、それから直接融資も公庫と、まあ公庫は横へ置きます、金融機関独自の直接融資と比べますと、やはりかなり利率その他を有利に働かすことができるとお考えでしょうか。
  62. 鵜飼克

    参考人(鵜飼克君) 冒頭、委員長から御紹介をいただきました全銀協の鵜飼でございます。よろしくお願いいたしたいと思います。  今、委員からの御質問に対してお答えを申し上げたいと思いますが、民間金融機関として、直接融資、それから証券化ローン、それから民間金融機関が独自に取り組んでおりますプロパーローン、この三つの商品それぞれについて、利用者というんでしょうか、消費者サイドとしてどういうメリットというか、があるかと、こういうお尋ねだというふうに理解をいたしましたけれども、まず、公庫の直接融資とそれから証券化ローン、これはいずれも住宅金融公庫が定める基準にのっとって全国で販売されるというか利用されると、そういう商品であるというふうに理解をいたしておりますけれども。  そこで、そういう中で民間金融機関のプロパーローンというのはどういう位置付けになっているかといえば、これは本当に民間金融機関とそれから、まあ民間金融機関というのは直接、その顧客との間で直接の接点を持っている、そういう中で顧客のニーズにきめ細かく対応して、民間金融機関としてそれぞれ創意工夫を凝らして提供しているものであると、こういうふうに理解をいたしているわけでございます。  そこで、新しいこの証券化ローンというのが加わりますと顧客にとってどういうメリットがあるかというと、恐らく選択肢がそれで広がる。これは非常に大きな意味があるんだろうというふうに考えておりまして、私どもの方も既に公庫さんとの間で、民間サイドでこの証券化ローンをいかにうまくスタートさせるか、それについて今鋭意御相談を申し上げているというところでございます。  なお、あえて公庫の直接融資とそれから新しい証券化ローンというものとの関係について一言だけ付け加えさせていただきたいと思うんですけれども、私どもとしては、これまでも委員会の御審議の中で伺っておりますけれども、今後、直接融資というのはやはり特殊法人等合理化計画というものに沿って今後段階的にあるいは確実に縮減されていくと、こういうものだというふうに考えております。  以上でございます。
  63. 山下八洲夫

    ○山下八洲夫君 公庫の直接融資、公庫の証券化支援、それから金融機関の独自の融資、この三種類があるわけですね。そうしますと、融資を受ける方が銀行の窓口に伺いまして住宅購入するためにローンを組みたいと言った場合、この三種類ありますよということをまず申し上げないといけませんね。どこがどう融資を受ける側にとって有利なのか。短期的に、あるいは中期的あるいは長期的という有利さも複雑に絡んでくるんですね。こういうことをしっかりと説明する私は責務が出てくると思うんですが、その辺につきまして、住宅局長でよろしいですかね、どのようにお考えですか。
  64. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) 御指摘のとおり、それぞれメリット、使い方があると思います。民間金融機関独自の変動ローンというのも、ある程度短期間であれば低金利の設定が可能で、それをうまく使うということもできます。長期固定ということで計画的な、自分の年収を考えて計画的な取得をする場合には公庫のローン、あるいは証券化支援事業によるローン。ただし、公庫の場合はさらに政策誘導機能というのもございまして、良質なものに対する割増しのようなことも可能だということで、そういった違いがあるということを消費者の方に知っていただくということは重要なことではないかと思います。  したがいまして、金融機関にもそういった特徴を、特色を窓口で御説明いただくのが望ましいということで、今後、金融機関に対しても要請をするということはしてまいりたいというふうに思います。
  65. 山下八洲夫

    ○山下八洲夫君 鵜飼参考人、例えば銀行住宅ローン相談窓口、ここに住宅ローンの融資の御相談に上がりました。じゃ、こういう三種類があります、こういうふうに違います、そしてどれを選択いたしますかと、もしそういうことを申し上げれば、必ず融資を受ける方はどれが一番有利ですかと。例えば、この証券化支援の中でも二種類ありますね、保証型と買取り型。この買取り型はこうですよとやりますと、じゃ私の借りたお金は住宅金融公庫が買い取っちゃうんですか、それをまた機関投資家が買い取っちゃうんですかと、不安を感じないでしょうかね。  このようなことをきちっと納得できるように窓口で説明できると思いますか。
  66. 鵜飼克

    参考人(鵜飼克君) お答えを申し上げたいと思いますけれども、昨今の社会情勢というんでしょうか、あるいは金融機関を利用される顧客の意識というものが非常に高まっておりまして、それに対して金融機関が自らが取り扱っている商品であるとかサービスについて、きちっとした説明責任が強く求められているというふうに認識をいたしております。  御指摘の点について申し上げれば、顧客が適切に選択できるようにきちっとした説明をするということは、これは非常に重要な課題だというふうに認識しておりまして、特に、まだもちろん証券化ローンについては具体的な商品ができ上がっているわけではございませんが、少なくとも現行取り扱っております住宅ローンについては、相当きめ細かい資料あるいはその説明というのをそれぞれの窓口でやっていると。  個人ローン、住宅ローンについて申し上げれば、昨今、特に民間金融機関というのは必死に取り組んでいる状況でございます。各金融機関の経営資源というのをその分野に投入をして真剣に取り組んでいるということでございますので、御安心をいただければというふうに思っております。  なお、若干、個別金融機関の範囲を超えて銀行界全体ということについて申し上げますと、私どもの方は現在、銀行界として全国銀行公正取引協議会というのを設置をいたしておりまして、これはどういう役割を担っているかといいますと、一般消費者による適正な金融商品あるいはそのサービスの選択というものを保護するという趣旨の協議会でございまして、当然のことながら、そういう趣旨から、住宅ローンを含めて顧客に提示する商品説明書上の必要な表示事項、そういったものを定めて会員銀行にその遵守の徹底を求めております。  御指摘のような点を踏まえて、今後ともこの姿勢で取り組んでまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。
  67. 山下八洲夫

    ○山下八洲夫君 今はデフレスパイラルと私は言いたいんですが、まあデフレ、悪性のデフレだというふうには思っております。こんな景気は一日も早く立て直していただいて、そして少しでも右肩上がりになるような、このような状況を日本国の国民全員思っていらっしゃると思うんです。  そういう中で、いずれにいたしましてもそういう時期も早く来させないといけないし、また来るだろうというふうに思います。そうなってきますと、当然、今のようなゼロ金利ではなくて、金利もだんだんそういう意味では上昇していく、これは当然のことだと思うんですね。そうしますと、だんだんだんだん金利が上昇すれば景気が良くなって金利も上昇していく。それと同時に、いろいろな設備投資なんかもどんどん企業もされていく、生産活動が上がっていく。こうなってくれば、民間の金融機関はどうしても、皆さんから預金を預かってそれを融資していますから、なるべく短期でやはり回収をしたい、これは当然のことなんですね。そして、その利ざやで一生懸命営業なさっているんですから、これは当然のことだと思うんです。  そのような状況になってきたときに、住宅ローン向けの市場が狭くなる、そのような危惧を私はするんです。その辺について、住宅局長、危惧はございませんでしょうか。
  68. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) 御指摘のとおり、かつて例えば民間金融機関住宅ローンにつきましては、バブル期には激増し、あるいはその後、バブル崩壊後は大きく後退する、減退するというようなことがありました。供給については不安定であったということがございました。  一方、近年は、委員御指摘のとおり、資金需要の、企業の資金需要の減退ということもございまして、優良な貸出し先として住宅ローンに積極的に取り組まれてきているという傾向が見られるのではないかと思います。  ただ、証券化支援事業につきましては、民間金融機関が持っています原資、預金の原資をお貸しするということではなくて、資金調達は証券化市場で調達するということになりますので、これはですから、自分の預金を原資として利ざやで稼ぐという従来の民間金融機関の変動ローンのようなスタイルとちょっと違いまして、いわゆる最終的にはサービサーのフィーで言わば稼ぐといいますか、フィービジネスに転換していくことになります。  したがって、この点は、その資金、持っている資金をどこに持っていくかということではなく、それは別途の問題になりますので、従来のようなパターンでは必ずしもなくて、安定的なビジネス、フィービジネスをねらうとすれば、もう少し安定した供給がなされていくという可能性はあるのではないかというふうに思います。
  69. 山下八洲夫

    ○山下八洲夫君 それは買取り型のことをおっしゃっているんですよね。保証型はそうはならないんですよ、枠があるといいましても。保証は、あくまでも不良債権になったときに保証してもらうだけなんですから、不良債権にならなきゃ、長期でやってりゃ何らその枠から減ることはないんですよ。ですから、まあその辺はいいです。  そういう中で、いずれにしましても、私は買取り型だと、またこれは後ほど議論しますけれども、横へ置いておきますが、枠がそのままあるというふうにおっしゃっているんですが、その辺についてはまた後ほど申し上げたいと思います。  いずれにしましても、国民は金利がやや高くなろうとあるいは低かろう、低かろうは喜ぶんですからいいんですけれども、マイホームを持ちたい人は今でも一杯いらっしゃるんですよ、マイホームを持ちたいという。これが高金利になっていけば、ますます長期、固定、低利の融資というのは難しくなってくるんですね。住宅政策からも、そういう点では不幸になってくると思うんです。  だから、買取り型で今までの住宅金融公庫が行っていたような長期、固定、低利の融資ができればいいです、買取り型で。それで、住宅局長、できると思いますか。
  70. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) これにつきましては、先ほどから申し上げましたように、低利というのはあくまでもその金利、住宅金融公庫の金利もそうですが、その時点の……
  71. 山下八洲夫

    ○山下八洲夫君 それは分かっています。
  72. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) 金利に左右されるものでございます。したがって、あくまでも相対的な低利ということでございます。  これも試算いたしますと、現在の金融公庫の金利設定とほぼ同様の証券化支援事業による民間のローンが実現するのではないかというふうに我々も、今の既に実施しております財投機関債の方のMBSの発行の状況を見ますと、その証券化市場での資金調達の利回りからして民間でも可能なものだというふうに考えております。
  73. 山下八洲夫

    ○山下八洲夫君 鵜飼参考人にお尋ねしたいと思います。  消費者のニーズにこたえるためには、やはり金融機関も私は正直言いまして一定の努力をしないといけないと思っているんです。なぜ私は住宅金融公庫がこんなに一般のニーズに期待されたか。これは長期、固定、それから市中銀行のどこの融資のローンよりやはり低利、金利が安い。それで顧客が集まる、そういう現象があったと思うんです。  今、この間、平成七、八年はその逆で、固定の随分借換えで銀行に流れたという発言もございましたが、それはやはりそれだけ消費者もどれを活用したら一番有利かということを当然判断されているからそういう行動に出るということだと思うんです。これはやはり自由社会のやっぱり自然の現象だと思います。  そういう中で、私は、ちょっと二点ばかりお尋ねしたいんですが、住宅金融公庫は日本じゅうどこでお借りしても金利、条件同じなんですね。金融機関は、例えば東京三菱がすばらしいローンを組みましたといっても融資を受ける地域が限られてくるんですね、限られてくる。簡単に言いますと、岐阜県には支店はありませんから、岐阜県民はきっと借りられないんじゃないかなと思うんです。  昨今、それこそあらゆる銀行がいろんな比較的、住宅金融公庫に見習ったような、例えば当初十年間は二・二%にしますよ、十一年目以降は三・五〇%にしますよというような、いろんなすばらしいローンを提供されているんです。  だが残念ながら、これを見ていきますと、先ほどちょっと触れたんですが、地域限定型でありましたり、あるいは今度は期間限定型で、何年の何月までだったら利用しますよ、あるいは数量規制があって何億まではいたしますよと、こういうことで、なかなか庶民にこたえているようでこたえていない面があるんですね。  それからもう一つ、最近でも、四大行と言った方がいいと思うんですが、四大行で見てまいりますと、みずほはたまたま宝くじを扱っているから四十七都道府県全部支店は持っているんです、一応、みずほは。東京三菱は、四十七都道府県中、二十三の都道府県しかないんですね。UFJ、これは私、東海出身ですから、東海銀行も一緒になっているから分かるんですけれども、これはたまたま岐阜の田舎にも昔の東海の名残があって、岐阜には五店舗支店がいまだにありますが、それでも二十四都道府県しかないんですね。三井住友が三十三都道府県。見ていきますと、東京を中心に埼玉、千葉、神奈川、あるいは愛知、京都、大阪、兵庫、福岡はがたんと落ちますが福岡、こういうところには一応支店持っているんですけれども、支店のないところたくさんあるんですよ。  そうしますと、幾らこの四大行がすばらしいローンを提供しても、利用できない人が多いんですよね。そのことを考えますと、私は、庶民の信頼を得るためにも住宅金融公庫のように銀行で、それこそ一つはすべての銀行に同じ長期、固定、低利で利用できる、どこの銀行でも同じ商品というものを一つぐらいは、例えば融資制限があってもいいですよ。例えば二千万円までですよと、あってもいいんです。二千万円ですよ、あるいは二千五百万円ですよと、そういうものがあってもいいですから、全国民が利用できる、このようなことをこの機会、是非導入するというようなことを検討していただきたいと思いますが、その辺についてはいかがでしょうか。
  74. 鵜飼克

    参考人(鵜飼克君) お答えをいたしたいと思いますが、まず、一公庫とそれから民間の一機関を比較してというと、若干酷なお話になるだろうと思います。当然のことながら、民間の、今は民間の金融機関というのは、もちろん今お話しございました主要行、それから地域金融機関、全部含めて、恐らく数は減っていると思いますけれども、それでもまだ今二千ぐらい、二千ぐらいの民間金融機関があると思いますんで、公庫とその民間金融機関の一つを比較して店舗数等々を云々ということは、ちょっと比較が難しいのではないかというふうに思います。  それで、こういう自由化の時代というんでしょうか、そういう時代の中で、本来の在り方というのは、やはり地域金融機関も含めて、先ほど申し上げたように、それぞれの金融機関というのは顧客とじかに接点を持っているわけでありますんで、そういうその多くの民間の金融機関というのが顧客のニーズにどこまできめ細かく対応していくか。その中で創意工夫を凝らしてニーズのある金融商品を開発していくと、これが基本的な自由化時代の在り方ではないかなというふうに考えております。  御提案の、業界として何か、長期、固定プラス相対的な低利の商品を統一的にという御提案をいただいて考えさせられるわけでありますけれども、率直に申し上げて、今のような自由化の時代というのはそれぞれ民間金融機関というのが競争し合う、競争の中で自分たちが顧客にどういう格好で対応していくか、それを切磋琢磨する時代だというふうに考えております。  それから、全国銀行協会というのは、若干そういうことについて、恐らく統一商品を開発するということについて独禁法上等の制約があるんではないかというふうに認識をいたしております。  それからもう一つ、私自身は、それをそれぞれの地域でそれぞれの地域金融機関というのが顧客のニーズに対応するというのが王道だろうというふうに思いますが、ただ、先ほどお話ございましたように、例えば、主要行が販売している商品というのを、店舗の制約上、全国津々浦々の国民がなかなかアプローチできないという、そういう問題指摘を受けたわけでございますけれども、恐らく、これからのIT化の進展、もう既にかなり進んでいると思うんですけれども、今後のそのIT化の進展で、非常に簡便にお客様がそれぞれ各銀行、各金融機関の取り扱っている金融商品にアクセスできる、そういう時代が到来しているんじゃないかなというふうに認識をいたしております。  以上でございます。
  75. 山下八洲夫

    ○山下八洲夫君 金融機関自由競争の社会ですから、当然、金融機関同士の競争は行うのは当然のことなんです。  ただ、私が申し上げたいのは、A行がすばらしい国民向けの住宅ローンを組みましたといっても、それが、私は岐阜ですから岐阜を言いますけれども、岐阜県民で、岐阜県に支店がなければもちろん取引もしていませんよ、その方は、取引も。そういう中で、いきなり例えば名古屋の支店へ行って、住宅ローン組みたいんですけれども融資に応じてくれますか、相談に乗って融資を応じてくれますか、それはあり得ないんですね。どうしても、例えば通勤圏の、同じ岐阜県でも名古屋寄りのところは、ここぐらいならいいでしょうと。富山寄りだったらどうなんですか。そうなっちゃうんですよ。  ですから、幾らいい商品を発表しましても、国民が利用できないんですね。先ほど申しているように、地域限定型であったり、期間限定型で、期間限定型はいいですよ、まだ、全国の人が利用できれば。  そういうことを考えますと、やはりネットで、独禁法のお話出ましたが、その辺については、やはりしっかりと公正取引委員会と協議をすれば、独禁法のクリアはできると思います、正直言いまして。  一般的に見まして、何でも大手行が一番金利は安いんですよ、常識的に見て。その次は地銀なんですよ。その次は第二地銀。信組、信金も、だんだん下へ行くほど、融資を受けたら金利は高いんですよ。これ、皆さん分かっているんです。だけれども、地域には第二地銀か信組、信金しかないんです、田舎へ行きますと。  ですから、国民皆さんが利用できるものをひとつ検討していただきたいなというふうに思ったんです。これについてはもう答弁要りません。要望をしておきたいと思います、時間がなくなっちゃいますんで。  そういう中で、一応、年収八百万円以下の方が大体住宅金融公庫は主要な、まあ九割というぐらいですから、ほとんど主要な顧客なんですね。そういう方が融資を受けていらっしゃると。  そういう中で、資料を見ていきますと、昨今、リストラやら倒産で延滞率も増えてきているということで、統計見ますと、確かに、平成九年度は〇・三七%、十年、十一年、十二年と増えてきまして、十三年度は〇・七九%。こういう、六か月以上の延滞者がこういう状況になっているというふうにこの資料からもうかがえるんですが、そういう中で〇・七九%といっても、考えようによっては百人に一人じゃないんですよね。実に堅い顧客だと思うんです、その辺については。その点、私は、不良債権といっても本当に小さいなというふうに思います。なぜかといいますと、どうしても民間金融機関は事業者を中心に比較的大きな金額の融資をどんどんされる、そういう中で倒産も起きる、そういうことになってくれば不良債務というのはどんどん膨らむんじゃないかなと。  私は、多分民間金融機関においても同じように住宅ローンの不良債務というのは小さいと思うんですが、鵜飼参考人、いかがでしょうか。
  76. 鵜飼克

    参考人(鵜飼克君) せっかくのお尋ねでございますけれども、ちょっと具体的な数字を今日は持ち合わせてまいりません。したがって、具体的な数字でお答えをするということができないわけでございますが、一般論として、住宅ローンというローンの性格、それに対してそれぞれの金融機関というのは返済能力というものをよく見ながらローンを実行しているという実態からすれば、事業融資に比べて相当低い倒産率といいますか、不良債権比率になっているんだろうというふうに理解をいたしております。
  77. 山下八洲夫

    ○山下八洲夫君 そのような状況でありますから、多分りそなが資本比率四%だって三%だってあんな状況になったんですが、あれも住宅ローンでなったとは一つも思っておりませんで、私は正直言いまして、住宅ローンは金融機関にとっても私はかなりいい顧客だというふうに思いますので、うんと知恵を絞っていただいて、なるべく消費者の皆さんが喜んでいただける、そのような商品提供をお願いしたいと思います。  それでもなかなか、言葉は悪いんですが、差別融資のようなものはあるんですね。公務員のような比較的堅い勤め人ですと、比較的住宅ローンの融資も真剣に乗ってなさってくださるんですね。だが、例えば二、三十人の中小企業に勤めているそこの社員住宅ローンの融資をお願いに行く、どこどこの会社ですか、場合によっては、銀行によっては、あえて固有名詞を伏せますが、会社の決算書をお持ちください、こういう銀行まであるんですよね。それは貸しませんよというのと違うんですね。自分の勤め先の決算書を出してくれっていうのはちょっと酷なんですよ。こういうのを、そういう差別のないようなルールというのは現在あるんでしょうか。
  78. 藤井俊男

    ○委員長(藤井俊男君) どなたですか。
  79. 山下八洲夫

    ○山下八洲夫君 済みません。鵜飼参考人にお願いします。
  80. 鵜飼克

    参考人(鵜飼克君) 大変、御質問について具体的にお答えできなくて申し訳ございませんけれども、恐らく個別の金融機関の具体的なケースというのを私は承知をする立場にないんですけれども、民間金融機関としてどういうふうなことに注力をしているかというと、それはもちろん、あくまでも無理なくその住宅ローンを借りられる方が返済していただけるかということに力点を置きながら審査をしているんだと思いますが、お客様の置かれた状況を総合的に勘案して、それぞれ銀行が工夫を凝らして審査を行っているというふうに聞いておりまして、何か差別融資、差別的なことが行われているというふうに私自身は聞いておりません。  以上でございます。
  81. 山下八洲夫

    ○山下八洲夫君 金融庁、お見えですか。  要するに、融資の選別や差別、これはあってはいけないと思うんですが、率直に申し上げまして、今もちょっと触れたんですが、その勤労者の勤め先によって、私は率直に言って融資の差別があるように思います。あるいは既婚者と未婚者、あるいは男性と女性と、いろんな面で私はあると思うんですが、金融庁もその辺はないと思っていますでしょうか。
  82. 西原政雄

    政府参考人(西原政雄君) お答え申し上げます。  今、融資で差別が行われているんではないかというお話でございました。先ほど鵜飼参考人からもお話ございましたが、銀行側が融資をするかしないかの判断というのは、一つ一番大きな視点というのは相手の返済能力、これが返ってくるものかどうかと、これに力点が置かれております。その結果として、先生おっしゃるような状況がある面で起きているかどうか、その面は定かではございませんけれども、あくまでも返済能力、そこに視点が置かれているんだと思います。  ただ、そこに尽きるんではないかと思いますが、いずれにしましても、これはその金融機関がそういうような融資をするかどうかというのは、そこでの相手とのいわゆる契約ベースの話になるものですから、当方からこの人に貸してほしい、あの人に貸してほしいと言うわけにはいきませんけれども、ある意味ではその返済能力というのをしっかりと判断していただいた上で、この住宅ローンをやっていただくということかと思いますが。  いずれにしましても、先ほど先生おっしゃったように、この住宅ローンというのは非常に収益率の高い、収益性の高い商品でございます。そういう意味では、今金融機関はこれに対してできるだけ前向きに取り組んでいこうということでやっておりまして、実際のところ、貸出し残高はトータルでは減っている中で、住宅ローンだけは貸出し残高が少しずつではありますけれども上がってきております。そういう意味ではいろんな工夫をしながら各金融機関もこれに前向きに現在取り組もうといたしておりますので、我々もそういう姿勢は非常に重要だというふうに考えております。
  83. 山下八洲夫

    ○山下八洲夫君 金融庁にお尋ねしますけれども、今は企業に融資したくても借り手がないんです、市場がないんですよ。私は二十年とか三十年の住宅ローンというのは収益性の高いものとは思いませんよ。確かに、当面の金利は高くても、二十年三十年縛られて自由に使えないんですから、それこそ金融機関側からすれば、短期で回転したいですよ、当然じゃないですか。収益を上げるんなら、ぐるぐるぐるぐる回すほど収益が上がるんですから、これが金融の世界でしょう。そんなこと言っちゃ駄目ですよ。  それで、そうしますと、金融庁は、例えば人種、性別、婚姻状態、年齢あるいは雇用形態等、要するにその方がそのローンを支払う能力があれば、今申し上げた人種やら性別やらそういうものの差別はしてはならないと断言できますか。
  84. 西原政雄

    政府参考人(西原政雄君) 返済能力があれば、当然のことながらそれで判断していただくということだと思います。
  85. 山下八洲夫

    ○山下八洲夫君 そうしましたら、アメリカにありますよね、信用機会均等法、これはすばらしい法律ですよ。差別禁止の規定、その中に婚姻状況、雇用形態、与信拒絶の場合の処置、いろいろと書かれているんですね。じゃ、こういう法律を出す決意はありますか。
  86. 大久保良夫

    政府参考人(大久保良夫君) お答え申し上げます。  金融機関住宅ローン等国民生活に非常に重要な資金を円滑に供給するということは金融機関の使命の一つでございますので、これが円滑に行われるようにという観点から、私どもとしても的確に対応されるようにしていく必要があるというふうに考えております。  今御指摘のアメリカ法律でございますけれども、これは地域再投資法という、CRAということであろうと思います。この法律では、金融機関住宅ローン等に関して当局が一定の基準で評価いたしまして、これを公表するということを法律に定めるということを定めたものでございます。  先ほどからお話がありますように、金融機関住宅ローンを供給するに当たりまして、その具体的な方法とか内容につきましては各金融機関が活発に競争する中で地域の実情とか金融機関の特性等を踏まえて対応していくことが重要だろうというふうに考えておりまして、こういった観点から、各金融機関においても、住宅金融公庫の改革を視野に入れまして、住宅ローンの商品の提供に積極的に取り組んでいるというような状況にあると承知しております。  そういうような観点から見ますと、一律に一定の基準法律に定めてそれを評価し公表するということを義務付けるということにつきましては、金融機関の自主性や創意工夫を尊重するという観点から、慎重に考えるべきものと思います。  なお、地域における金融の円滑を図るという観点からは、金融庁といたしましても、金融議会におきまして、中小地域金融機関地域のニーズに一層的確に応じられるというように、いわゆるリレーションシップバンキングの機能強化に向けた検討をお願いいたしまして、三月末に御提言をいただいたところでございます。この報告におきましては、例えば金融機関地域貢献の取組等に関する情報開示を進めるというようなことにつきまして、重要性の御指摘があったところでございます。  また、この報告を受けまして策定いたしましたリレーションシップバンキングの機能強化に関するアクションプログラムにおきましては、各業界団体に対しまして、地域の貢献のディスクロージャーの在り方について検討して公表をするように求めるとともに、各金融機関において各業界団体の検討結果を踏まえて創意工夫をして地域貢献のディスクロージャーを進めるということを期待しているところでございます。
  87. 山下八洲夫

    ○山下八洲夫君 私の質問に答えていないんですよね。わざと答えていないんだと思いますけれども。  住宅金融公庫は比較的、比較的と言ったら失礼だな、住宅金融公庫は、先ほども数字を出したんですが、年収八百万以下の方がそれこそ九割から融資の対象になって活用なさっているんですね。そういう中で、要するに、住宅金融公庫にいたしましても、山下八洲夫は支払い能力がないぞと言われれば融資してくれないんですよ。だから、私は先ほど申し上げたのは、支払い能力がある方ということを限定しているんですよ。だから、住宅金融公庫は支払い能力があれば比較的緩やかに融資をなさってくださるんです。それでも百人に一人も不良債務者は出ないんですよ。製造企業が、製造メーカーが一生懸命やってもやっぱり百に一つぐらい製品にならぬようなきずものは出るんです、よく。いかに少ないかということなんです。  だから、民間の金融機関も要するにそのローンの融資にお願い行って、その方が返済能力があれば、先ほど申し上げたように、人種や性別や婚姻状況とかそういうことを差別させちゃいけませんよと。あなたはそうじゃないんですよ。それは銀行が独自に考えることだとおっしゃっているんですよ。それじゃ駄目なんですよ。支払い能力があって借りれないというのはどこへ行って借りればいいんですか。  だから、支払い能力がある方については最低のルールがあっていいでしょう、差別をしてはいけないという。それぐらいは指導できりゃ指導でいい。指導ができないから、私はこの信用機会均等法みたいなのを作る自信がありますかとあえてまた重ねたんですけれども。話をそらしちゃ駄目。もう一度答えてください。
  88. 藤井俊男

    ○委員長(藤井俊男君) どちらですか。金融庁二人おりますので、どちらですか。
  89. 大久保良夫

    政府参考人(大久保良夫君) 御質問の点にお答えいたします。  金融機関融資活動を行うに当たって、返済能力ということを基本に置いて取り組んでいるわけでありまして、いろいろな競争を通じて利用しやすいような商品を開発していくということは非常に大事なことだと思っておりますけれども、何らかの特定の基準を取って、それを法律的に義務付けるということにつきましては、基本的に慎重に考えるべきものだというふうに思っております。
  90. 山下八洲夫

    ○山下八洲夫君 もう議論したくないです。差別融資は認めるんですね。そういう答弁じゃないですか。差別融資さしていいんですか。支払い能力があれば、男性にはいいけれども女性は駄目、公務員にはいいけれども、あなたみたいな金融庁に勤めていればいいけれども町工場に勤めていたら駄目と。同じ年収だったら同じでしょう。そういうのがあっていいとおっしゃるんですか。もう一回そこだけ言ってください。金融庁、そこだけ言ってください。
  91. 西原政雄

    政府参考人(西原政雄君) 返済能力の関係から申しますと、そういったところについて同じ返済能力があるとすれば同じように取り扱うべきものと思いますが、ただ、融資するかしないかの判断というのは、やはり金融機関側がいろんな別の条件、例えば返済能力はこの人はあっても実はこの人とは取引したくない人なんだと。これは……(発言する者あり)いや、というのはあれです。といいますか、いや、というのは違うんです。  そういう意味ではなくて、例えばここでこんなことを言うとあれかもしれませんが、要するに暴力団の関係の人とかそういうようなことでいろんな別の判断要素もあるものですから、一概に法律で定めてそういうようなことをするのはどうかと。ただ、それは金融機関としてはそれぞれ的確に判断していただけるものというふうに考えております。
  92. 山下八洲夫

    ○山下八洲夫君 あなたと議論しても切りがないですからもうやめますが、あなたの差別発言だけは確認しておきます。  もう随分飛ばさぬといかぬようになっちゃったな。(発言する者あり)いや、その差別発言だけは確認しておきますからいいです。  それで、中古住宅やらいろいろと質問しようと思ったんですが、大分時間が来ましたので、質問したいところをちょっと急いでやっておきます。  まちづくり建て替え支援融資について、随分飛びましたけれども、質問さしていただきたいと思います。  全銀協さん、鵜飼専務さんありがとうございました。もう席外していただいて結構でございます。ありがとうございました。
  93. 藤井俊男

    ○委員長(藤井俊男君) 鵜飼参考人におかれましては、本日は有意義な御意見をお述べいただきまして誠にありがとうございました。  以上で御退席いただいて結構でございます。ありがとうございました。
  94. 山下八洲夫

    ○山下八洲夫君 まちづくり建て替え支援融資について伺いたいんですが、現在、公庫においてはまちづくり事業の推進のため都市居住再生融資融資対象になっていますが、実績はどうなっているのか。まず、実績が乏しいなら何でそうなるのか、理由をお聞かせいただきたいと。  また、建て替え等の事業計画段階での調査設計経費等、初動期資金も融資の対象となっていますが、その実績ももし分かれば明らかにしていただきたいと思います。
  95. 吉井一弥

    参考人(吉井一弥君) お答え申し上げます。  公庫の都市居住再生融資についての御質問でございますが、都市居住再生融資平成十二年度に創設されまして、狭小敷地の共同化や環境有効空地を敷地内に確保すること等により住宅市街地における居住環境の改善を促進することを目的としたものでございます。これによりまして、高齢者の都市居住等にも対応した住宅の一体的な整備を図ることとしております。  先ほど申しましたように、平成十二年度の創設でございまして、まだ三年ほどでございますが、十二年度には二百四十四戸であったものが、平成十三年度七千百六十戸、平成十四年度九千八十五戸と順調に増加してきているところでございます。初動期の立ち上がりの資金につきましても、制度はございますが、現在のところかなり非常に限られた件数しか融資しておりません。以上が実態、実績でございます。
  96. 山下八洲夫

    ○山下八洲夫君 これから、さきの国会でもマンション建替え支援法が成立をしたり、今、多分衆議院で審議されているんですかね、密集市街地防災街区の整備、こういうものもまだ、多分衆議院で審議されていると思うんですが。マンション建て替えなんかでいきますと、特に六十五歳以上の方、返済等々の難しい面があるのか、わずか二件、二千万円しかないんですよね。そういうことを考えますと、私は、マンション建替え法、あれたしか緩やかにして、それこそ五分の四の賛成があれば建て替えできますよと、こういう状況になっておりますし、あるいは今審議をなされております密集市街地防災街区の整備、これは三分の二の同意があれば町並みをきれいにすることができますよと。これももう特に、日本は八千ヘクタールのうち、特に東京と大阪に二千、二千、特にこの八千は喫緊の課題だというふうにも言われているんですね。  そういうことを見ていきますと、今の状況で私はそういう制度が住宅金融公庫の力をかりなくてやっていけるのかどうか、ちょっと心配になってきたんですよ。その辺につきまして、住宅局長はいかがお考えでしょうか。
  97. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) 委員御指摘のとおり、密集市街地の共同建て替え、ただいま法案を提出させていただいておりまして、防災街区整備事業という三分の二以上の同意で事業が実施できるという事業を創設しようとしております。  それから、御指摘のとおり、マンション建て替えにつきましても昨年の臨時国会で更に改正が行われまして、もう少し円滑に建て替えができるような制度が整備されたところでございますが、やはりいずれにしても大変コストが掛かるとか、それから本当にうまく床が売れるかというようなことも多いものですから、なかなか民間では融資の対象になかなかなりにくいというようなところがございます。  したがいまして、私どももできるだけコストを下げるために補助制度を用意しておりまして、その上で公庫が都市再生融資を実施するということができるように整備をしておりますが、これがやはり、今後独立行政法人に切り替わる時点で民間の金融機関融資できているかどうかというようなことも見て、最終的に独立行政法人がこの分野を実施していくべきかどうかということを判断したいというふうに考えております。
  98. 山下八洲夫

    ○山下八洲夫君 住宅局長、マンション建て替えにいたしましても密集市街地の整備にいたしましても、それぞれの自治体協力がないと正直なかなか進まないと思います。その自治体に、まず一つ目、自治体へどういう指導をしていくのか、あるいは自治体にどういう財源措置をしていくのか、そのことを一つ、まず。  二つ目、それから等価交換とかあるいは保有地ができまして、保留地が、あるいは保留地ができて今までよりちょっとワンフロアでも広いのに住めるなとか、あるいは等価交換できるなということだったら、まだ比較的民間の金融機関も応援をして、そういう整備ができると思うんです。今はそういう現状じゃないんですね。逆に、マンション建て替えをしようと思いましても、いろんな層が入っているんですね。新築のときに買われた方がずっと入っていればいいんです。バブルのころ買い換えで、本当、ローンを三千万も五千万も抱えていらっしゃる方もいれば、高齢者もいらっしゃる。いろんな層がマンションなんか、あるいは密集地も高齢者が随分高くて、所得の低い方が多いというふうになっているんです。  そういうことを考えますと、やはり住宅金融公庫を通じて、三つ目は、住宅金融公庫を、直接融資をもっと真剣にやっていかないと私はこういう改革もできないと思いますが、自治体の問題、直接融資の問題、それについてお答えいただきたいと思います。
  99. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) 御指摘のとおり、マンション建て替えのような大変難しい事業につきましては、私どもも、大変これはコストが掛かる難しい事業ですから、できるだけ多くの補助金を入れて採算をよくしていく必要があると思います。したがいまして、私どもとしても補助制度を用意しておりますが、やはりまちづくりの一環の事業でございますので、地方公共団体と国と協力して補助をするという仕組みを取っております。  したがいまして、公共団体補助金を入れていただく、それに国が間接補助をするという仕組みを取っておりますので、これは是非地元のそれぞれの公共団体補助制度を整備していただきたいという必要がございます。東京都辺りも具体の地区に着目して予算計上をするというようなことを聞いておりますが、すべての区においてまだ要綱が整備されていないというところもあると聞いております。この点については都と区にそれぞれ今後も働き掛けていきたいというふうに思います。  それから、床、増し床もなかなか難しい方もおられるということでございます。できれば等価で、等床といいますか、同じ床面積がもらえれば一番いいと思うんですが、この密集地のような必ずしも高層住宅がなじまないようなところで、いわゆる保留床というものがたくさん作れるというわけにもいかないケースがあります。そうすると、どうしても増し床をして自分の資金を追加してやっていただくケースがございます。そのときに公庫融資を活用していただくということで、これについても都市再生融資ということを活用していただく。あるいは、お年寄りの方につきましては、その辺の大変公庫融資も返済が困難だという方につきましては死亡時一括償還ということで、取りあえず金利だけ払っておいていただいて、死亡時に一括償還していただくというような制度も用意してございます。  それから、この際、そういうことも難しいということでありますと、借家人の方の借家権の言わば保障をして、その代わり従前居住者用の言わばかなり低家賃の賃貸住宅に入っていただくというようなことも可能なように、いろんなケースを想定して助成制度を用意しているつもりでございます。
  100. 山下八洲夫

    ○山下八洲夫君 せっかくマンション建替え法ができまして、例えばマンション組合が自分のところのマンション建て替えたいなと、いろんなディベロッパーに相談されたり地元自治体に相談されましてもなかなか乗ってこない環境にありますので、特に町並みもきれいになるんですし、そういう意味では自治体というのは大変いい環境づくりになるんですから、是非、自治体についてはもっと強力な指導と言っては失礼ですけれども、方向性を示すようにしていただきたいなということを要望しておきます。  まだ一杯したいんですが、時間がなくなりましたので、大変申し訳ないんですが、総務省、お見えでしょうか。法案に直接関係のないことをちょっと質問させていただきますので、大臣は、申し訳ないですけれどもちょっとしっかり聞いておいていただいて、後ほど決意のほどをお聞きしますので、お願いしたいと思います。  来年度から税制改正がありまして、法人事業税に外形標準課税が適用されるようになったんですね、来年度から。そこで、JR北海道、四国、九州、いわゆるJR三島会社、これは国鉄の改革の経緯から見ていきますと、経営安定基金で赤字を補てんするという、至って特殊な会社形態になっているんです。また、もう一方では長期債務を持たない型で設立されたことから、業務規模に比べて資本準備金の割合が高くなっていると。  そういう中で、御案内のとおり、三島会社というのは、もうお客様じゃなくて、地方の弱者の足を一生懸命運んでいる、お客様を運んでいるレールが多いんですね。もうそれこそ決算で一億の黒字を出すのに四苦八苦していると。貨物もそれに似たり寄ったりなんです。そういう、私は正直言って、三島会社と、JR三島会社と貨物会社はなっているなというふうに思っております。ですから、いつまでたっても民営化できない。だから、今でもそういう意味では将来性が見えてこない。大変つらい立場だと思うんです。  そういう中で、今申し上げましたように、外形標準課税が導入されますと、特にこのJR三社、JR三島会社あるいはまた貨物会社は、今申し上げましたような経緯から、どうしても社会の役割を担わぬといかぬという前提があるものですから、外形標準課税が導入された場合、大変な経営に私は負担が掛かると思うんです。もし外形標準課税が導入された場合に、どれぐらい税負担の影響あるか、お答えできるでしょうか。
  101. 板倉敏和

    政府参考人(板倉敏和君) お答えをいたします。  外形標準課税の導入によります個別の企業の税負担の変動についてということでございますけれども、それぞれの会社の現在の法人事業税額は当然でございますが、さらにはそれぞれの会社の報酬給与額ですとか、純支払利子、純支払賃金、賃借料等の額ということが必要になります。  現在の法人事業税額等につきましては、守秘義務というようなこともございまして、個別の税額の見通しにつきましてはここでは申し上げられないということを御理解いただきたいと思いますが、一般的に申し上げますと、赤字であるとか事業活動の規模に比べて利益が相対的に少ない会社、企業は負担がこれは増加をいたしまして、他方、事業活動の規模に比べて多くの利益を上げている企業は負担が減少するということになるのではないかというふうに思っております。
  102. 山下八洲夫

    ○山下八洲夫君 最後の部分は私もそのように受け止めております。  お答えできないということですから、これ以上申し上げませんが、もう時間がありませんので、ちょっと四点ほどまとめて総務省に質問しますので、まとめてお答えいただきたいと思います。  JR三島会社の経営安定基金は資本割の対象に私はならないと考えているんですが、政府はどう考えているか、これが一点ですね。  事業規模に比べて高く設定されているJR三島会社の資本準備金は課税対象から除くと、除くべきだと私は考えているんですが、政府はどのように考えているかというのが二点目です。  それから、JR三島会社、これは貨物会社もそうですが、売上高に対する人件費割合、今、人件費の話も出たんですが、国鉄改革の経緯と事業の特殊性から、相当、それぞれの社員の給料は安いんですよ、同じ東海とか東から比べたらもう相当賃金は安いんです。物すごく乖離があるんです。それでも、全体から見ると、売上げの全体から見るとかなり高い比率になっているんですよね。ですから、その辺から、特殊性から少しは検討してもいいんじゃないかなというような気が私しますので、その辺について政府はどのような見解を持っているのかと。  それから、外形標準課税の中で特例の道というのはないのかと。  簡単に申し上げましたが、四点について、まとめてお答えいただきたいと思います。
  103. 板倉敏和

    政府参考人(板倉敏和君) お答え申し上げます。  まず、資本割の、課税標準として用います資本等の金額ということでございますけれども、これは法人税法第二条におきまして定義をされておりますけれども、まず資本の金額又は出資金額と資本積立金額又は連結個別資本積立金額、これらの合計額ということでございまして、先ほどお話がございました経営安定基金は含まれないものでございますが、原則として資本準備金は含まれるということでございます。  次に、資本割の対象からこの資本準備金を除外する考えがないかということでございますけれども、この資本等の金額につきましては、政府税制調査会の中期答申におきまして望ましい外形標準として示された四類型の一つということでございまして、法人の事業活動の規模をある程度示して担税力を示す側面も有すると考えております。  また、今回制度化するに際しまして、資本等の金額が特に大きな法人につきましては、資本圧縮措置というものを講じるなど、十分な配慮をしているというふうに考えておりますので、基本的には、資本割について、それぞれの個別の会社の特例措置を設ける必要はないのではないかというふうに思っております。  また、報酬給与額等についてのお話がございました。法人事業税は、申すまでもございませんけれども、法人が都道府県の行政サービスから一定の受益を得ているということに着目をして課される税でございまして、その課税標準は所得ではなくて法人の事業活動の規模をできるだけ適切に表すものが望ましいというふうにされておるところでございます。  今回、そういうことで、望ましい外形標準として政府税調の中期答申で示されました四類型のうち、中でも事業活動価値、いわゆる付加価値でございますけれども、これが法人の人的・物的活動量を客観的かつ公平に示すということで理論的に最も優れた特徴を有しているというふうにされたところでございまして、こういう付加価値の基本的性格に加えまして、収益配分額に占める報酬給与額の割合が特に高い、七割を超える場合には、その超える額を課税標準から控除をするという、雇用安定控除と言っておりますけれども、そういう措置も講じておりまして、これによりまして報酬給与額が非常に大きいという会社につきましては、場合によってはかえって税負担が軽減をされるということになる仕組みを取っております。  そういうことでございまして、私どもとしては、この報酬給与額について個別会社に係る特例措置を設ける必要はないのではないかというふうに考えておるところでございます。
  104. 山下八洲夫

    ○山下八洲夫君 時間になりましたから、これでやめたいと思います。  今、総務省からいろいろと答弁いただいたんですが、資本準備金については対象になると。外形標準課税というのは、それは安定した税が徴収できますから、地方自治体というのは大変有り難い税であることは私も十分認識はしております。そういう中で、大臣、三島会社あるいは貨物会社、これは特殊性があるんです。今議論を総務省とさしていただいたんですが、そういう中で、もっと、この三島会社辺りが倒産してしまえば一番困るのは地方の交通弱者の皆さんなんですね。  そういうことで、税で倒産しちゃったらみっともないですし、税で線路をめくったと言ってもよろしくないですから、是非、この辺については片山総務大臣と、大臣なら勝負勝てますので、交渉していただいて特例を作っていただきたいなというふうに思います。  そういう意味で、決意をお聞きいたしまして、終わらしていただきたいと思います。
  105. 扇千景

    国務大臣(扇千景君) 今、法案に関係のないというお断りがありましたので、あえて関係ないけれどもお答えしなければならないと思います。  それは、今おっしゃったように、JR北海道、それからJR四国、JR九州、いわゆる三島会社という表現をされましたけれども、それと貨物、これはもう大変重要な、また本来どう考えても採算性が取れないというような中で、これはJRというものに少なくとも国鉄改革をすると、そのときにJRに対しまして、少なくともこの三島会社に輸送需要というものにこたえ得るように、少なくとも長期的な債務は引き継がないということでこの資本準備金を政府が出したわけですね。その政府が出した、経営が順調にいくようにというために出したいわゆる資本準備金に対して、今度は外形標準課税で税金を掛けるということになってきますと、これは三島の経営がおかしくなるのは当たり前で、おかしくなるからというので出した準備金を取ろうというんですから、税金で。これはまた話が大変私はおかしくなってくると思いますし、三島の存続、貨物の存続自体も私は危ぶまれる、危機に遭遇するであろうと想像されます。  そういう意味では、今何とも言えませんけれども、でき得る限り、私は、安定的に鉄道事業というものが、輸送サービス、特に必要なところに必要なものが必要だということで資本準備金を私たちは国から出したわけですから、何としてもこれがうまく外形標準課税ということで一律にされないように、どこまでできるか分かりませんけれども、私は関係機関と最後まで粘り強く交渉していきたいと思っています。
  106. 山下八洲夫

    ○山下八洲夫君 ありがとうございました。  終わります。
  107. 藤井俊男

    ○委員長(藤井俊男君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後二時十分まで休憩いたします。    午後零時四十一分休憩      ─────・─────    午後二時十分開会
  108. 藤井俊男

    ○委員長(藤井俊男君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、住宅金融公庫法及び住宅融資保険法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  109. 続訓弘

    ○続訓弘君 公明党の続でございます。付託されました両法案について何点か御質問いたします。  本法案は、特殊法人等改革基本法に基づく特殊法人等整理合理化計画を実施するため、公庫がいわゆる証券化支援業務を行うことができるようにするものであります。  そこで、公庫における特殊法人等整理合理化計画の実施状況について、以下、五点について伺います。  まず第一点は、事業について講ずべき措置のうち、融資業務については利子補給を前提としないことを原則とするとされておりますが、近年の利子補給の状況と今後の見通しについて御説明ください。あわせて、独立行政法人化されるに当たって利子補給はどうなるかも御説明いただきたいと存じます。
  110. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) お答えいたします。  ただいまは住宅金融公庫が一般会計から補給金をいただいておるわけですが、補給金につきましては、かつて高金利時代に低利で融資するという施策を取ったことの結果としての義務的経費が今まだ続いているということでございます。十三年度が四千四百五億円、十四年度が三千七百五十九億円、平成十五年度が三千六百四十四億円、これは補給金三千四百八十六億円と交付金百五十八億円という内訳でございます。  全体としましては、既に十四年度から利子補給を前提としないという金利設定を行っておりますが、過去の高金利時の借入れに起因する補給金がまだ、先ほど申し上げましたように、必要でございます。高金利時の借入れが少しずつ減っておりますので、補給金の減少という傾向はございますが、ただ、近年、余りにも低金利という状態が続いておりまして、そうしますと、逆に繰上償還が起きてくるという現象が発生いたします。繰上償還、高金利時の繰上償還で高い金利のものが返ってくると、それを貸出しに回さざるを得ないというようなこともございますので、そうすると、逆に補給金がなかなか減りにくいという現象が起きるわけです。  したがいまして、だんだん減るという傾向はございますが、短期間に大幅に縮減されるというのはなかなか難しい状況が今発生しているということでございます。したがって、公庫に対する補給金が独立行政法人化後もしばらく必要になるのではないかと、今の金利状態からはそういうふうに考えられます。
  111. 続訓弘

    ○続訓弘君 第二点は、公庫の既往の債権については証券化支援業務等を行う独立行政法人に引き継ぐこととされておりますが、現在の公庫融資利用者に対して公庫の独立行政法人化はどのように影響するのでしょうか。また、現在、公庫が利用者に対してどのように周知しておられるのかについてもお答えください。
  112. 井上順

    参考人(井上順君) お答えいたします。  公庫の既往の貸付債権は、平成十四年度末現在で、件数にして約四百九十万件、金額にして約六十七兆円ございます。  これの取扱いにつきましては、今、先生がおっしゃいましたとおり、本法律案の附則第三条に定めるところにより、公庫に代えて設立され、当公庫の権利義務を承継いたします独立行政法人に引き継がれることとなっております。したがいまして、既に公庫融資を利用していらっしゃる方につきましては、公庫との間で締約いたしました金利あるいは償還期間など、条件を変えることなく今までどおり安心して御返済いただけることになっております。  そして、このことの周知についてでございますけれども、一般的には新聞広告あるいはホームページで周知しているわけでございますが、現に公庫融資を利用していただける方に対しましては、毎年送付しております公庫融資額の残高証明書あるいは火災保険の損害保険料の控除証明書等を各個別に送付するときにお知らせしているところでございます。  なお、御審議いただきまして本法律案を成立させていただきました後には、再度こういったことで、新聞広告あるいはホームページ等で周知徹底を図る所存でございます。
  113. 続訓弘

    ○続訓弘君 是非、周知徹底方、よろしくお願い申し上げます。  第三点は、貸付資産等のリスク管理及び引当金の開示については適切に実施することとされておりますが、現在の実施状況についてお答えください。
  114. 松田広光

    参考人(松田広光君) お答えいたします。  リスク管理債権ですが、これは貸出条件緩和債権と三か月以上延滞債権などの元金残高を合計したものですが、開示につきましては平成九年度決算から民間金融機関と同様の基準で実施しておりまして、公庫の予算及び決算に関する法律に基づき作成しております業務報告書の中で開示しております。  次に、引当金ですが、資産査定に当たりましては、金融庁が民間金融機関検査の際に使用しております金融検査マニュアルというものがございますが、これに準じた基準に基づきまして本支店の担当部署が資産査定を行いましたものを、当該部署から独立したところの監事が更に監査をするということで厳正性を確保いたしております。  また、その査定結果に基づく引当金につきましては、財政制度等審議会の報告書に基づき平成十二年度より作成しております行政コスト計算書の中で開示いたしております。この行政コスト計算書は、民間企業として活動を行っていると仮定した場合の財務書類に当たるものでございます。  さらに、こうしたリスク管理債権及び引当金につきましては、公庫のホームページにおきましても毎年度積極的に開示しているところでございます。
  115. 続訓弘

    ○続訓弘君 第四点は、金利の決定についてでございますが、決定責任主体を明確にすることとされておりますが、これについてどのように考えておられるのか、お答えください。
  116. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) 住宅金融公庫の貸付金利につきましては、住宅金融公庫法第二十四条第二項の規定に基づきまして、公庫の業務方法書に記載することとなっております。この業務方法書は、同条第一項の規定に基づきまして、公庫が主務大臣の認可を受けることとなっております。  このように、公庫の貸付金利につきましては、公庫が主務大臣の認可を受けて決定するということとなっておりますので、金利決定責任主体は法令上も明確になっているということでございます。
  117. 続訓弘

    ○続訓弘君 五点目ですが、組織形態について伺います。  公庫は五年以内に廃止し、証券化支援業務を行う新たな独立行政法人を設置することとされておりますが、新たな組織においては、民間の良いところはどんどん取り入れて、消費者の声をよく聞き、より一層国民のためのサービス向上に努めることが求められると思いますが、いかがでしょうか。
  118. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) 公庫が五年以内に廃止をされる、独立行政法人を設置するということになっておりますが、それに先立ちまして、今回、証券化支援業務を開始するということでございますが、この証券化支援業務を開始するに当たりましても、当然、肥大化するというようなことではなくて、今の公庫の人員の中でこれは実施していきたいと考えております。  また、お尋ねのとおり、公庫の独立行政法人の設置後も、機構の見直しということで効率的な運営をしていかなければいけないということでございます。  そもそも、独立行政法人制度は、その独立行政法人に業務運営の自主性を付与するということでございますが、一方、目標の達成状況を事後に厳格にチェックするという仕組みになっております。その中で、効率的、効果的な運営を目指すということでございます。  独立行政法人通則法でも、第二十九条第二項で中期目標で定める事項ということが定められておりますが、「業務運営の効率化に関する事項」あるいは「国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する事項」などが掲げられておりまして、こうしたことを掲げるということも実施しなければいけないわけです。  こうしたことを通じまして、趣旨に沿った業務運営が図られるべきものと考えております。
  119. 続訓弘

    ○続訓弘君 国民の皆様の期待に十分こたえられるようによろしくお願い申し上げます。  次に、保証型の証券支援業務の促進について三点ほど伺います。  第一点は、本法案に基づく証券化支援業務として買取り型と保証型の二つの形式が予定されておりますが、本年度からまず買取り型を先行して開始するとのことでありますが、その理由について伺います。
  120. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) 今回の改正法案では、まずその証券化支援業務を開始するということでございますが、御指摘のとおり、買取り型と保証型、この二つのタイプを実施できるということにしてございますが、取りあえず買取り型を先行することにしております。  これは、公庫が証券化支援業務を実施するに当たってどういったことを考慮すべきかという点を研究会などでも学識経験者の方から御指摘をいただきました結果、買取り型を先行するということにいたしましたが、これは、米国の大変発達した証券化市場に比べますと大変、まだ我が国はスタートしたばかりということで、例えば米国は日本円に換算いたしまして証券化市場の発行残高が四百五十五兆円、これは二〇〇一年末でございますが、我が国ではまだ二〇〇二年度末で九千九百億円ということで一兆円にも達していない、約五百分の一という大変小さな規模で、まだ始まったばかりということでございます。  したがって、まず必要なことは証券化市場の育成だという御指摘を受けました。その結果として、公庫という一つの公的機関が証券を買い取って、一つの定型的な商品を証券化市場に定期的に大量に安定的に出すということがまず必要なんだと。つまり、それでいつでも買える、いつでも売れるというその市場の市場性の高さといいますか、そういったものを育成していく必要があると。  その保証型という、いろんな主体が証券化をするということを同時に始めますと、いろんな違ったタイプの商品が少しずつ発行されるというような事態が起きます。したがって、それではなかなか市場性が高まっていかないということがございますので、まずは買取り型で一つの定型的なものを安定的に出して、市場を育成して、それから保証型も実施していくという必要があるという御指摘を受けました。したがって、十五年度は取りあえずその買取り型からスタートするという道を選んだというわけでございます。
  121. 続訓弘

    ○続訓弘君 よく理解できました。  第二点は、民間によるより一層自由住宅ローンの供給を促進し、国民にとって魅力ある選択肢が増えるよう、民間が自主的に証券化する場合にもこれを支援するため、将来的には保証型の証券化支援業務にシフトしていくべきとの意見もあると聞いておりますが、これについて政府としてどのように考えておられるのか、お答えください。
  122. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) 御指摘のとおり、買取り型、保証型、両方、今後ニーズが出てくるんではないかと思います。  それで、今申し上げましたとおり、取りあえず買取り型から先行してスタートして、証券化市場を育成していくということをやりますが、その後、保証型も実施していくということになります。これは、その時点では、どちらかに言わば力点を強調して置くということではなくて、そのニーズに応じてやっていくことになると考えております。  例えば買取り型ですと、地方の、地方銀行が出したローンの債権というのは、その地方性というのが、言わば統計学上の用語で言えば偏りがあるというようなことになります。したがって、そこが、その銀行が証券化しようとしても、なかなか格付がいい格付をもらえるかどうか分からない、むしろ公庫が買い取ってあげて、全国的にならして、大数の法則がございますので、ならして、一つの平均像ができて、それを一つの銘柄として出していくということが好ましいわけです。  一方、大量に債権を全国的に出せる、ローンを出せるというような大手の金融機関は、ノウハウもあり、また全国的に言わばならしていけば均一のものが大量に出せるというところは自ら証券化するという道があり得ると思います。その場合は、公庫がバックになってその保証をするという保証タイプを選択すると、そういう使い分けができるのではないかというふうに思います。
  123. 続訓弘

    ○続訓弘君 第三点は、証券化支援業務が円滑、着実に進められるためには証券化市場の整備が不可欠であると思いますが、証券化市場の整備について、国土交通省としてどのように取り組むおつもりか、お答えください。
  124. 扇千景

    国務大臣(扇千景君) 今、局長とやり取りしていただきましたように、我が国の住宅ローンの債権の証券化市場、まだ誠に脆弱といいますか、今、局長が言いましたように、既にアメリカにおいては四百五十五兆円市場である、ただ、それ三十年掛かっておりますけれども、そういう意味からしますと、まだ日本は、今も局長が申しましたように一兆円弱であるということで、まだまだ今、まだ生まれたてという表現をしてもいいかと思いますけれども。  そのような中でも私たちは、この金融公庫、少なくとも住宅ローンの債権の証券化についていち早く積極的にこれを取り組んで、平成十三年、とにかくこの三月ですけれども、直接融資の貸付けの債権を担保とした資産担保証券、これまで十回これを出しておりますけれども、その十回累計で八千五百億円の発行を行って、既にこの発行額がすべて着実に増え続けているということをもってしても、国民の皆さん方に、ああ安心なんだなという安心感が少し広まってきたのではないかと。  ただ、アメリカのように三十年掛かると言っていたんでは間に合いませんので、私は少なくとも、今後もこの住宅ローンの証券化市場の育成というものを図っていくためには、少なくとも、市場関係者が求めておりますけれども、既に資産担保証券を発行した実績、これを有する公庫が、先ほども局長が言いましたけれども、今回導入する証券化支援事業、これを私は責任持ってやる。そして、民間の金融機関住宅ローンの債権を買い取りまして、その債権を担保とした証券を計画的、安定的かつ継続的に発行していくということが何よりも今は肝要である。  それが一番住民の皆さん、国民の皆さん方に安心感を与えるのではないかと、そう思っておりますので、今後とも、金融界あるいは証券界、そういう関係者が一丸となって、証券の一層の流通性の向上あるいは市場の拡大に環境整備をしていくということが大事であろうと思っております。
  125. 続訓弘

    ○続訓弘君 せっかくの御努力をお願い申し上げます。  次に、証券化支援基金について、以下、三点続けて伺います。  公庫の平成十五年度予算においては、本法案に基づき証券化支援基金が設けられ、公庫の資本金千六百八十七億円から当該基金へ四十億円を組み入れることとされております。  そこで、まず第一点は、証券化支援基金を設ける趣旨を御説明ください。  第二点は、本年度の基金四十億円はどのようにして決定されたのか、その根拠についてお答えください。  第三点は、本年度、民間住宅ローンの買取り予定額は二千億とされておりますが、今後の証券化の見通しはいかがでしょうか。また、証券化支援業務の拡大に伴い基金は増額されるのでしょうか。  三点にわたってお願いします。
  126. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) お答えいたします。  まず第一点目でございますが、証券化支援基金を設ける趣旨でございます。  今回の証券化支援事業のスキーム、一番大事なことは、そのリスクを言わば外部化するといいますか、証券化市場で取ってもらうもの、あるいはそれ以外のリスクを公庫がどう取るかというような役割分担があるわけですが、少なくとも、債務者が支払不能となるような個人的な信用リスク、これについては公庫が取ると。これはなお、米国のファニーメイのやり方も同様でございます。その後の金利リスクは市場の投資家に取ってもらうという仕組みでございます。  この信用リスクについては、通常はいわゆる住宅ローンを最初に民間金融機関等に融資していただきますが、消費者の支払うべき金利に含まれる保証料で通常は支払っていただくということになります。ただし、そうではない事態が生じたとき、つまり大災害あるいは著しい経済変動等の通常想定される範囲を超えるような異常なリスクが発生したときに対応しなければいけない事態があり得るということで、異常なリスク集積が発生した場合の顧客の負担増、急激な負担増、これを緩和する、あるいは一時的に多額の損失が発生した場合の債務超過という事態を回避する、あるいは顧客が負担する信用補完に要する費用を軽減する、そもそも住宅ローン金利の低減にもつながるという趣旨でございます。  二点目に、基金四十億円の根拠がどうかということでございます。  先ほど申し上げましたとおり、通常の個人の信用リスクにつきましては保証料の中でいただくということでございますが、保証料、つまり金利の中に含まれている保証料で支払われるということでございますが、大災害あるいは著しい経済変動等が発生したときのリスクに対応する措置を取る必要があるということで、いわゆる通常の事故率の二倍の事故率のような事態が発生したときのための基金ということで、債権買取り金額二千億円の二%程度が必要だという、計算上そういうことになりますが、そういうことで四十億円を計上するということでございます。  それから、今年度の民間住宅ローンの買取り予定額、二千億円でございます。これは一万戸相当分ということでございますが、これは、この法律成立させていただければ、それから準備期間を置いて、秋以降実施が可能な状態になるかと思いますが、初年度ということで、四月から実施できるわけではございませんので一万戸分ということで考えておりますけれども、これが十六年度以降はだんだん大きな規模になっていくだろうと思います。普及していけば、今までの公庫の機能の一部を、かなりの部分になる可能性もございます、代替えしていく、代替していくものになるのではないかということを考えております。  それから、基金の、証券化支援業務の拡大に伴って基金は増額されるのかということでございますが、先ほど申し上げましたように、やはりこの基金は残高が増えるに従って基金は増額しなければいけないという性格がございます。先ほどの事故率の想定などを考慮して、それから必ずしも事故が発生するわけではないということもございますので、ある程度の蓄積が出て残高も安定していきますと、一定のところでそれ以上増額する必要がなくなるということがございます。したがいまして、これは、どの程度の事業量が拡大しているかということを見ながら、毎年度予算において、予算要求において検討していくということになります。  また、保証型につきましては同様の基金が必要になると考えておりますが、保証型については次年度以降ということでございますので、具体的なスキームを今考えているところですが、その中で考えていきたいというふうに思っております。
  127. 続訓弘

    ○続訓弘君 大臣から先ほど御答弁もございましたように、証券化事業というのは新しい試みである。したがって、私は大変な事業だとは思いますけれども、これが本当に有効に機能すれば、国民の皆様の御期待に十分こたえられると、こう思いますので、是非ともこれが本当に期待どおり育つようにせっかくの御努力をお願い申し上げます。  さて、次は、住宅政策にかかわる政策誘導の今後の在り方について二点ほど伺います。  まず第一点は、公庫融資は、先ほども大臣から御答弁ございましたように、良質な住宅ストックの形成など、我が国の住宅政策上大きな役割を果たしてまいりました。公庫の独立行政法人化後も、これまで同様、住宅政策にかかわる様々な政策誘導機能が果たされる必要があると考えますが、どのように対応されるのか伺います。
  128. 岩城光英

    大臣政務官岩城光英君) 住宅金融公庫融資におきましては、住宅面積や耐久性といった、基礎基準と呼んでおりますけれども、一定の要件を求めましたり、またバリアフリー住宅や省エネルギー住宅について金利の優遇等を行うなど、住宅の質の向上にこれまで大きな役割を果たしてまいりました。このたび、平成十五年度から開始します買取り型の証券化支援事業におきましても、現行の公庫融資において求めております基礎基準と同等のレベルのものを買取りの基準として設定する予定でありまして、住宅の質の確保に更に努めてまいりたいと考えております。  なお、公庫融資については、独立行政法人設置の際に、民間金融機関が円滑に業務を行っているかどうかを勘案してその取扱いを最終決定することとなっておりますので、融資機能が引き続き存続する場合には、質的誘導にも活用していく考えであります。  いずれにいたしましても、住宅のバリアフリー化や省エネルギー化といった質的誘導は住宅政策全般にかかわる重要な課題でありますので、今後とも、住宅性能表示制度の普及等を図るとともに、金融、税制等の誘導方法などについて広く検討していくことが必要であると、このように考えております。
  129. 続訓弘

    ○続訓弘君 どうもありがとうございました。  第二点は、公庫は融資業務を通じて、持家だけでなく民営借家の建設促進にも大きな役割を果たしてまいりました。ここで民間、民営借家について見ますと、最低居住水準未満世帯が半数以上を占めているなど、居住水準が持家と比較して著しく立ち後れている傾向にあるとのことであります。特に、大都市圏でその傾向が強いようでありますが、近年の都心回帰の流れの中、高まっているファミリー向けの借家に対するニーズに対応できないのではないでしょうか。  そこで、今後、民営借家の居住水準の改善により一層の取組がなされるべきと考えますが、現在政府が講じておられる措置とその効果、さらに今後どのように取り組んでいくおつもりなのか、お答えください。
  130. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) 御指摘のとおり、平成十年の住宅・土地調査によりますと、最低居住水準未満の世帯はまだ全国で二百二十四万三千世帯ございます。そのうち民営借家に居住する世帯が百三十五万一千世帯ということで、約六〇%を占めております。特に、大都市地域、京阪神、中京、それから京浜葉という京浜と千葉とを含めたところですが、最低居住水準未満世帯のうち民営借家の占める割合が約六四%ということで、少し全国平均より高いという状態になっております。このように、我が国の借家のストックが持家と比べて戸当たりの床面積が狭い。持家が約百二十三平米でございますが、借家が四十五平米ということで、三分の一程度という、大変質の面では劣っているということでございます。借家世帯の居住水準の向上というのが喫緊の課題であると認識しております。特に、民間賃貸住宅市場は、大都市部を中心としてファミリー向けの賃貸住宅が不足している。それから、これも民間では特にそうなんですが、バリアフリー化された、高齢者が安心して居住できる住宅が不足しているというような課題がございます。  国土交通省といたしましては、公共団体等と連携いたしまして、公営住宅公団・公社住宅の供給に努めてきておりますが、民間事業者が行いますファミリー向け世帯あるいは高齢者世帯向けの良質な賃貸住宅に対する建設費の補助、税制上の優遇、住宅金融公庫による資金上の支援、それからファミリー向けの良質な借家を安心して供給することにつながります定期借家制度の円滑な普及などを進めてきたところでございます。こうした施策によりまして、借家世帯における最低居住水準未満の割合は着実に低下してきております。統計調査の結果を見ましても、借家世帯のうち最低居住水準未満の割合というのは、昭和六十三年、二〇・九%でございましたが、平成十年の調査では一一・四%ということで、約半減をしているということでございます。  さらに、今後でございますが、既存ストックを活用した良質な賃貸住宅の供給を促進するということで、既存のビルを、特にこれは都心での問題でございますが、良質な賃貸住宅へ改良する場合の補助制度、あるいは税制上の優遇制度、特別償却を創設いたしました。また、高齢者の方が広い持家を持っておられて、言わばお一人、お二人になってきたときにミスマッチが起きているというようなこともございます。これをファミリー向けの賃貸住宅として若いファミリー世帯に貸すということができれば、言わばその住宅市場の中で円滑なミスマッチ解消ができるということでございまして、この場合のサブリース家賃の保証制度というものを創設するということにしております。  こうしたことを含めまして、良質な賃貸住宅の供給を総合的に進めてまいりたいと考えております。
  131. 続訓弘

    ○続訓弘君 次に、公庫の発行する住宅宅地債券について二点まとめて伺います。  第一点は、住宅宅地債券の住宅コースは公庫融資により住宅を取得又は改良することを希望する者に対して発行するもので、債券の積立者に対し、公庫融資利用時に融資額を増額するもので、今年度も千百六十七億円の発行が予定されております。この債券については、今後どのように扱われることになるのでしょうか。公庫融資の縮減が進んでも、積立者の期待どおりに増額して融資がなされるのかどうか、伺います。  第二点は、住宅宅地債券にはマンション修繕コースもあります。これは公庫融資によりマンションの共有部分の改良を希望する管理組合向けに発行されているもので、今年度は八百六十二億円の発行が予定されています。マンションについては、昨年、マンション建替え円滑化法が制定され、その後、区分所有法及びマンション建替え円滑化法の改正がなされました。当委員会においても、建物をできるだけ長もちさせるため、建て替え以前の維持修繕が大変重要であるとの議論がなされました。的確な維持管理には多額の修繕費が必要であり、修繕積立金を着実に積み立てる必要がありますが、公庫の住宅宅地債券は積立金の安定した運用先となっておりました。  今後、公庫融資の縮小に伴って、この債券はどのように扱われるのでしょうか。公庫融資が縮小されても、積立てを続けてきた管理組合が修繕を着実に行うことができるようにする必要があるのではないでしょうか。お答えください。
  132. 吉井一弥

    参考人(吉井一弥君) 住宅宅地債券についてのお尋ねでございました。  先生、今御指摘のとおり、公庫では、住宅宅地債券住宅コースとマンション修繕コースというものを出しております。住宅コースの方はいわゆるつみたてくんという愛称を付けましてその普及を図っておりまして、計画的に自己資金が積み立てられる、また公庫の割増し融資が使えるというようなことから、住宅を取得しようとしております国民の皆様に大変御好評をいただいておりまして、これまで、昨年度は約四万人の方に応募いただきまして、昨年度末で二十一万人近くの方に積立てをしていただいているところでございます。  マンション修繕コースの方は、これもマンションすまい・る債という愛称を付けてその普及を図っているところでございますが、今後の住宅政策の柱でございますマンションの良好な居住環境の確保という観点から、平成十二年度に創設させていただいたところでございまして、修繕積立金の安全な運用先といたしまして、管理組合からも大変御好評をいただいております。平成十二年度の創設でございますが、平成十二年度一万口、十三年度一万四千口、十四年度一万七千七百口という、わずか三年間でございますが、着実に増加いたしておりまして、昨年度末現在で約四千五百を超える管理組合に積立てをしていただいております。これは対象となる管理組合の約三割程度に上ると思われまして、マンションの適正な維持管理に寄与するものと考えております。  これらの債券の今後の取扱いでございますが、今回御審議をいただいております本法律案の附則第三条の規定によりまして、公庫に代えて新たに設置される独立行政法人に公庫からその権利及び義務は承継することとされておりまして、これらの債券の元本及び利息相当分の支払は新しく設立されます独立行政法人に適切に引き継がれるものと考えております。  また、割増し融資その他の件でございますが、つみたてくんを御購入いただいた方々あるいは積立てを行ってまいりました管理組合の方々、先ほど申し上げましたようにかなりたくさんいらっしゃいますので、その方々の期待を裏切らないような配慮も重要ではないかと思います。いずれにしても、独立行政法人設置の際、直接融資の取扱いに合わせて決定されるものと認識しているところでございます。
  133. 続訓弘

    ○続訓弘君 最後に、第三点は、マンションの的確な維持修繕は良質な住宅ストックを形成するための政策上不可欠なものであり、今後もより一層促進すべきものと考えますが、政府はどのように対応していかれるのか、お答えください。
  134. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) よくマンション建て替えの方が話題になりますけれども、建て替えという話題の前に、やはり良好な維持管理をして、いいものを長く使うというのがやはり基本だと思っております。したがって、良質な住宅ストックの形成ということでは、その的確な維持修繕が是非とも必要だということでございます。このために、マンションの維持修繕の重要性につきまして国土交通省としても普及、啓発に努めているところでございます。  先ほど御指摘のありました住宅金融公庫のマンション共用部分リフォーム融資制度、それからマンション修繕債券積立制度というのもございます。これを活用していただいて、マンションの維持修繕に必要な資金の確保を支援しているということでございます。また、マンション管理士制度というのができましたが、この制度の定着、それからマンション管理業者の登録制度もございます。これの的確な運用を図ることによりまして、マンションの管理組合による適正な管理の確保が図られるよう、引き続きマンションの適正管理を推進するための施策を総合的に進めてまいりたいと考えております。
  135. 続訓弘

    ○続訓弘君 どうもありがとうございました。終わります。
  136. 富樫練三

    ○富樫練三君 日本共産党の富樫でございます。  住宅金融公庫法及び住宅融資保険法の一部改正案について質問をさせていただきます。  最初に、先日二十日の日に大臣からこの法案についての提案理由の説明を聞かせていただきました。その冒頭のところで、平成十三年十二月に閣議決定された特殊法人等整理合理化計画に基づき、貸付け自体は民間にゆだね、その貸付けに係る債権を住宅金融公庫が証券化すること等を通じて、民間金融機関による住宅資金の融通を支援する証券化支援業務を実施する必要がありますと、こういうふうに説明がございましたけれども、提案理由の説明なんですけれども、なぜ実施する必要があるかという、そのなぜという理由がここにはないわけなんですね。なぜ民間の金融機関による住宅資金の融通を支援する必要があるのかと。ここのところをまずちょっと教えていただきたい。
  137. 扇千景

    国務大臣(扇千景君) 今、富樫議員がおっしゃいましたように、なぜということは、私は、まず国民に不安を与えないで、端的に言えばですよ、国民に不安を与えないで今まで果たしてきた住宅金融公庫の役割を安心して業務を民間に引き継ぐ、引き継ぐというのも変ですけれども、民間の活性化を図ると。  けれども、その中で、じゃ果たして民間が公庫と同じような信用度があるか、そういうクエスチョンマークが国民の皆さんの中にはあると思います。特に、昨今のように銀行がおかしくなって、済みません、そういう状況の中で、果たして民間に安心してローンが低利で、そして安定して借りていていいんだろうかと。ある日突然その銀行が消えてなくなるということがあるのではないかという、そういうクエスチョンマークも抱かなければいけないような昨今の状況でございますので。  そういう意味では、特に、なぜというその疑問の中で、私たちはその不安を解消するために証券化を取り入れて、少なくとも私たちは、今までと同じような固定、低利で、長期と言いたいところですけれども、それも入れて、なるべく長期に今までの金融公庫と同じような状況で住宅ローンが民間で活力が上がってくるように。もしものときには、公庫の信用力等々を背景にしまして、証券化するというのは、少なくとも今回の法改正によりまして公庫の今までの信用力、そういうものを証券化の仕組みを導入して、市場から今言った長期固定の資金を証券化したものから大量に調達できて、公庫が今までどおりの信用を言ってみれば裏打ちするといいますか、正に証券の保証をすると、証券で保証をすると、そういう意味での今回のなぜの答えになったかと思います。
  138. 富樫練三

    ○富樫練三君 私が伺いたいのは、公庫は信頼がある、信用がある、国民から信頼されて安心感がある。しかし銀行の民間ローンはそういう安心感がない。したがって、公庫が裏付けをもって民間のローンでも安心できるように裏付けを作ってあげると。わざわざそういうことをしなくても公庫でそのままやれば一番話が早いのではないかと。にもかかわらず、なぜ不安を持っている銀行にわざわざ住宅ローンを預けなきゃならないのか。その理由がはっきりしていないのではないですかということを聞いたんです。
  139. 扇千景

    国務大臣(扇千景君) それは、閣議決定したというのをこの間も申して、今日もお話ししておりますように、それは今まで金融公庫が果たしてきた役割として、戸数的には一応今の需要を満たしてきたと。そして、この金融公庫の今まで果たしてきました政府からの、さっき、金融公庫の総裁ここにいらしていますから私もいろいろ申し上げたいことも一杯ありますけれども、なぜかといいますと、高い金利のときに民間が金融公庫のローンを貸付けの契約をし、高い金融金利のときに借りて、今は低金利。だれが考えたって、低金利になったら違うところから借りて高いところへ返してしまおうと、それはだれでも、それは心理です。  そういう意味で、先ほど私は口を挟みませんでしたけれども、金融公庫総裁が、今、前倒しでローンの返済をする人たちが多くある。そしてここに何兆円というお金ができたけれども、その原資である少なくとも財投というものは、金融公庫に民間が高金利で借りたのを低金利に借り換えて返してきたお金を財投に返しますといったら、財投は受け取らない。受け取るときは三十年間の金利を上乗せして返せと、こういうことになるんですね。  ですから、何のことはない、受け取ってくれれば補助金も何も要らないんです。けれども、高金利と低金利のその逆ざやを、逆にまた政府からお金をもらってそしてまたそれを補っているという、本当にこれも私、一般の人では考えられないようなことが財投の今の会計制度、その会計制度の根幹にかかわることですから、私一人が言っても駄目なんですけれども、現実としてはそういうことがあって、政府から補助金を出して寄附している、逆ざやを政府補償していると。  何のことはない、受け取っていれば逆ざやは要らない、補償は要らない、私はそう認識していますけれども、そういうお金を使わないということから、民間がもうできるんじゃないか、民間が育っているということから、私は、今回の法律で民間の金融機関に頑張っていただこうという趣旨でございます。
  140. 富樫練三

    ○富樫練三君 要するに、民間でできることは民間にと、一言でよかったんですけれども、そういうことですよね。  ただ、民間でできることは民間にという、その今の改革の趣旨とは今回の中身は若干違うんじゃないかというふうに思うんですよ。  それは、例えば平成十三年の十一月に当時の銀行協会、山本氏が会長でありますけれども、記者会見の中でこういうふうに言っているんですね。住宅金融公庫と同じようなことが民間でできるかという問題についてこう言っているんです。民間で代替できるかという意見についてでありますけれども、住宅金融公庫融資は長期、低利、固定金利という商品性を持っている。これは郵貯や簡保などで集めた資金を元にした、マーケットに存在しないような超長期かつ低利の資金調達であって、更に一般会計からも年間五千億前後の財政資金の補てんを得て成り立っている。こういう恩典なしに今の民間の金融機関が全く同じ条件でローンを行うということは採算上難しい。すなわち、民間ではできないんだと。公庫と同じような融資はできない。そういう同じようなローンは組めない、特別の恩典がない限りは。こういうふうに言っているんですね。  そこで、今度の法案では、民間でできないことを公庫が支援することによって、すなわちリスクを最小限にすることによって民間にやらせようと、こういうことなのではないかと思うんですね。これは恐らく間違っていないだろうと思うんですね。  すなわち、民間ができることは民間にということではないんですよ。民間ではできないことを政府が支援する、あるいは公庫が支援することによって民間ではできないことを民間にやらせようと、こういうことではないですか。端的にお願いします。
  141. 扇千景

    国務大臣(扇千景君) 今おっしゃった中で一つ大事なことは、同じ金融機関が民間にあって、それを金融公庫が、今言ったように、財政上政府から補助金をもらって長期、低利、固定でやっているということ自体が民間を圧迫している。同じ金融業ではないかと。だったら、もう金融公庫は民間がもっと育ってくださる、公庫に代わり得るような力を持つという、それが私は民にゆだねることは民にゆだねるということ。民がやっぱりいきなり、今おっしゃったように育っていないものですから、それを育てることも民間の活力を生むことなので、民にゆだねることのお手伝いをしていくのにアメリカは三十年掛かっているけれども、日本も早くしようということ。
  142. 富樫練三

    ○富樫練三君 住宅金融公庫は日本全体の住宅政策の根本にかかわる問題であって、これは、国民住宅を建てる、これを支援するところに最大の目的があるわけであって、民間を圧迫しているかしていないかということではなくて、国民が安心して住宅が建設できるか、ここをまず基本に考えるべきだろうというふうに私は思います。  その上で、ちょっと具体的に伺います。  一つは、今度の法案の中身は証券化支援業務ということになっているわけですけれども、中心は二つあります。買取り型と保証型ですね。  買取り型というのは、民間の銀行がローンを組んだ場合に、その債権を住宅金融公庫が丸ごと買い取って、それを今度投資家に対して債券を発行していくと、ここから原資を集めると。ですから、投資家からお金を集めて、そのお金でローンの債権を買い取って、それでその買い取ったお金を原資にして銀行は更にローンを発行してお金を貸し付けると、ここで回していこうと、こういうことですね。  それで、実は今日は資料をお配りさせていただきました。この「証券化支援事業(買取型)における金利設定(想定)」であります。あくまでもこれは想定なんですけれども。これは、A、B、Cというふうに金利が書いてありますけれども、ここが想定ということであります。全体のスキーム、仕組みは、これはそのまま動かないものでありますけれども。  最初に、投資家に対して債券発行手取り金というのを住宅金融公庫に、これは投資家が払いまして債券を発行するわけですけれども、その金利が仮に一・四三%であるときに、住宅金融公庫が民間金融機関から債権を買い取るとき、そのときは、そこに、下の欄、Aというところに書いてありますけれども、第十回住宅金融公庫の発行条件が一・四三%。で、Bのところの二・三三というのは、現在検討中であるけれども、仮に、住宅金融公庫が必要とする費用、これを〇・九%とした場合、それを上乗せすることによって二・三三。で、それを更に民間から、銀行から債権を買い取るときには民間金融機関の、Cのところですけれども、債権管理業務に係る手数料を仮に〇・五%とすると、それを上乗せしますから二・八三%で買い取ると、こういうことになりますね。こういう仕組みになるだろうと。  ということは、投資家のところの一・四三%よりも必ず顧客から民間金融機関に行く場合の金利というのはそれ以上でなければこの制度というのは成り立たないと。なるべく資金をたくさん集めようと思えば、このAの一・四三%の金利を高くすれば利回りが大きくなりますから、資金はたくさん集まりますよね。しかし、ここを高くするとCのところはもっと高くなりますから、したがって今度はローンは組みにくくなる。ローンを組んでいただかなければ、銀行としては仕事にはならない。こういうジレンマを、これは制度としては、金融というのは常にそういう性格を持つわけですけれども。  問題は、こういう中にあって住宅金融公庫はどういう役割を果たすのか。これは、民間の金融機関やあるいは投資家、これは機関投資家が中心ですから、生保とかあるいは銀行とかということになると思いますけれども、ここで出てくるリスクをなるべく少なくすることによって民間金融機関や投資家はここに参入できるわけなんですね。  ここで伺いますけれども、ここで生じてくるリスクで最大で代表的なものは何であって、それを住宅金融公庫が負うということに、そのリスクの中身は大体どういうことなのか、この点をまずお答えいただきたいと思います。
  143. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) 委員が今お示しになりました買取り型の証券化支援事業、図式がここにございますが、これは公庫が負担するリスクとその他リスクがどういうことになるかということでございます。  やはり、長期固定ローンを出すときのリスクがいろいろありますけれども、一つは、先ほど公庫が保証すると申し上げました人的なデフォルトのリスクでございますね、信用リスク。それから金利変動リスク、これはむしろ金利変動に伴って言わば市場で取っていただくという意味のリスクになります。金利変動に伴って繰上償還も起きてくる可能性があります。そういう金利に伴った市場で取っていただくリスクは当然、金利リスクと繰上償還リスク、これを市場の方で取っていただく、公庫は信用リスクの方を取るという仕組みでございます。このことによって市場でも、信用リスクを公庫が負担することによって非常に評価が高い債券になるということで利回りも低いものが調達できると、こういう仕組みになるわけでございます。
  144. 富樫練三

    ○富樫練三君 ちょっと伺いますけれども、今の、公庫が負担するリスクというのは信用リスクが中心ということは、具体的には、例えばローンを組んだ消費者というか国民の側がそれを毎月ちゃんと支払ができなくなってしまうと、端的に言えば貸倒れというか、そういう場合のリスクはこれはどこが負担することになりますか。
  145. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) ただいま御説明申し上げましたように、信用リスク、つまりその人にかかわります、その人がデフォルトを起こして返済が不可能になるという事態については、これは信用リスクとして公庫が取るということでございます。
  146. 富樫練三

    ○富樫練三君 すなわち、貸倒れの負担は公庫が負うと。  もう一つの方法であります保証型ですね、保証型の場合なんですけれども、これは、ローンを組んだその債権は銀行から特定目的会社の方に売却をして、ここが社債を発行して投資家からお金を集めると、こういう方式なんだけれども、その場合に投資家が出したお金が元利ともきちんと保証される、これを公庫が保証すると。もちろん保証金を出してもらうわけですけれどもね。  もう一つは、最初にローンを組んだ銀行の側が、仮にそこで銀行にきちんとお金が支払われないときのために保証料を払ってそれを保証してもらうということなんですけれども、これは基本的には先ほどの買取り型と似たような形で、ただ公庫が果たす役割がちょっと違うということだと思うんです。この場合もやはり貸倒れについては公庫が責任を負うと、こういうことになりますか。
  147. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) 基本的には同じ役割分担、つまり、個人の信用リスクにかかわる部分は保証型も公庫が保証する、その他の金利リスクあるいは繰上償還リスクは証券化市場で投資家に取っていただくと、こういうスキームでございます。
  148. 富樫練三

    ○富樫練三君 事は金融ですから、金融市場の中で起こるリスクというのはその中で解決されていくと、当然プラスになる場合もマイナスになる場合もあるわけですけれども。  そういう中で、比較的住宅ローンの場合は少ないと思いますけれども、貸倒れという問題が起こる可能性も常にあるということで、これは買取り型の場合も保証型の場合も両方とも最大のリスクはこの貸倒れでありますけれども、これは公庫が背負うというかここで保証するということになりますと、銀行にとっては、最大のリスクは公庫が負担してくれると、自分たちは市場でのリスクについては当然、これは金融界でありますから当然負わなくちゃいけないんだけれども、一番の大事な一番痛いところはちゃんと公庫が負ってくれるわけですから、これは安心して、これは国民が安心してというよりもむしろ銀行が安心してこれができるというのが今度のこの制度ではないのかというふうに思うわけなんですね。そういう性格のものではありませんか。
  149. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) 公庫が個人の信用リスクを取ると申し上げましたが、これは、基本的には保証料を消費者からいただいているわけです、金利の中に入っている。通常のリスク以上の大災害が起きたときのような事態が起きたときのために基金は設けますが、通常はその保証料で賄えるという前提でございます。公庫が負担するという、最終的に負担するんじゃなくて、それは消費者としてのローンを借りる人が金利の中で支払うということでございます。  公庫が信用リスクを負担するからもうかるじゃないかということですが、そうではなくて、公庫が信用リスクを取ることによって評価が非常に高いトリプルAの評価を受ける債券になって利回りが低くなるということなんです。そういうことによって結果的に、銀行が丸もうけというような仕組みではなくて、それは最終的には消費者の利率が下がるという効果があるということでございます。
  150. 富樫練三

    ○富樫練三君 銀行にとって最大の心配事というのはやっぱり貸倒れなんですよ。これは、お金を貸す事業にしてみればそこは一番の問題ですから、ここが解決されれば、貸倒れのない貸金業だったら、これは絶対安定するというか絶対安心なんですよ。ですから、そこのリスクをちゃんと、もちろん保証料とか保険料とか取るわけなんだけれども、そこのところが解決されているというのが銀行の安心ということなんだと思うんです。  ところで、今度のこの法案見ますと、附則のところで、十九年の三月三十一日で公庫は廃止すると、その後は独立行政法人とすると、その独立行政法人は一般の金融機関住宅資金の貸付けを支援する業務のほか、そのときの状況を勘案して必要な業務を行わせると言っています。これは、今までの住宅金融公庫の直接融資については廃止するということもあり得るということでしょうか。
  151. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) これは何度も説明しておりますが、整理合理化計画におきまして金融公庫が廃止すると、それに代わって独立行政法人を設置するということでございますが、その時点で、設置する際に証券業務の実施状況、つまり民間のローンが証券化支援によってどのぐらい本当に出ているかどうか、それから貸付けの仕方、特に選別が、ひどい選別がないかどうかとか、そういったことを見るわけですが、従来公庫が担ってきたような機能が民間の証券化支援業務による民間ローンで本当に賄われているという実態になっていれば、それは理論的には廃止される、言わば今の直接融資が廃止されるということは理論的にはあり得ますが、その時点で、例えば災害対策でありますとか、そういったなかなか民間の融資になじまない分野がどうしても残るということはあり得るわけですから、その時点でやはり全体を見ていくべき性格のものだというふうに思っております。
  152. 富樫練三

    ○富樫練三君 今の答弁は、要するにそのときの状況によっては直接融資は廃止もあり得るということなんだろうと思うんですね。  今日は公庫の総裁にもおいでいただいていると思いますけれども、よろしくお願いします。  総裁に伺いますけれども、公庫は廃止すべきではない、独立行政法人ということはあったとしても、公庫の直接融資は、その融資制度は廃止すべきではないという意見も各方面からたくさん出されているようであります。例えば、社団法人であります住宅生産団体連合会などではアンケートも行って、その結果も既に発表されております。そういう中で、公庫の融資は廃止すべきではないという意見、あるいはどういうアンケートの結果が出ているか、御存じの範囲でお知らせいただきたいと思います。
  153. 望月薫雄

    参考人(望月薫雄君) お話のように、公庫改革をめぐりましてはいろんな御意見が、御意見をいただいたり、あるいは各方面での意向調査等がなされている状況でございます。  その中で、今御指摘の住宅生産団体連合会、これが平成十三年の八月から九月にかけましてアンケート調査を行いました。この時期、今振り返ってみますると、お伺いさせていただきますように、ちょうど住宅金融公庫廃止、民営化というようなことがマスコミ等で報道された時期でございますけれども、一方で今日御審議賜っておりますようないわゆる証券化支援業務をやるのかやらぬのかとか、あるいはまた独立行政法人に債権債務が継承されるとかいうようなことはまだ姿が見えない時期でございます。  そういった前提の中で、この内容、今私も見てまいりますと、アンケートの結果は公庫融資の存続に賛成と答えた方が七割いらっしゃいます。一方、存続反対という方も一割いるというふうに承知いたしております。  ちょっと丁寧に言わせていただきますと、この存続に賛成と答えた理由としては、長期、固定、低利住宅ローンだからというのが七五・四%、公庫融資はいつでもだれでも借りられる安心感があるから、五六・六%、地方公共団体等の第三者による設計審査、現場審査があって、設計、施工について欠陥の心配がない、二四・九%、あるいはバリアフリー、省エネ等の良質な住宅供給に寄与しているから、二〇・四%、こういう調査でございます。  また、この調査では、今見てまいりますと、公庫融資がなくなり、民間金融のみとなると不安があるというふうに当時の時点でお答えになった方が七四・二%でございます。不安の理由としては、選別化が激しくなって、借りたくても借りられない懸念がある、五三・一%、不景気になると貸渋りがあり、いつでも借りられるか不安がある、五二・六%、長期、固定金利、低利の住宅ローンがないから、四九・一%、金利が上がりそうだから、四一%、こんなような状況になっていることを承知いたしております。
  154. 富樫練三

    ○富樫練三君 ありがとうございます。  そういう点でいうと、やはり公庫の融資は存続してもらいたいという人が圧倒的に多いし、民間の場合は不安だという人が圧倒的に多いということだと思うんです。そういう中で金融公庫として独自にこの制度を国民にアピールして大いに金融公庫を利用してもらいたいということで様々なこういう宣伝物を出しているようでありますね。私もこれ読ませていただきました。やっぱり長期、固定、低利、低利というのが最近何かこのパンフからちょっと余りはっきり書いてないようなんですけれども、長期固定はよく書いてあるんですよね。  それで、ここに五つの安心というふうにあるんです。この五つの安心というのは恐らく民間の場合は五つの不安、この裏返しの五つの不安があるんだということを公庫としては言いたいことなんでしょうと思いますけれども、この五つの安心についてちょっと説明をしていただけますか。
  155. 望月薫雄

    参考人(望月薫雄君) 先生今お示しいただいたパンフレットでございますが、私ども一言で言いまして、やっぱり住宅金融は、先ほど山下委員のときも御答弁申し上げましたけれども、やはり国民のそれぞれの方々の将来設計にかかわる大変な問題であるということと、あるいは何よりも家族の基盤、きずなをどう確保していくかということで欠かせないものであると。こういったことを考えますと、住宅金融を考えるに当たって基本的に、何もこれは住宅金融公庫がどうとか、民間金融がどうだとかいうレベルでなくて、およそ住宅金融を考えるに当たっては基本的にこういうことが大事ではないかということを私どもあちらこちらにアピールしておるというのが現状でございます。  それで、やっぱり現在は特殊法人としての住宅金融公庫でございますが、政府機関としてやるべきことは、単に自らのビジネスを活性化しようとかいうレベルを超えて、そもそも住宅金融というのはこういうものであるということを、特に昨今厳しい経済環境の中でございますので、いろいろと個々のユーザーの皆さん方はもろもろの立場で御判断がなされる。それが大きく振れ過ぎて、将来に禍根を残すようになってはいけないというようなことで申し上げている、その一つのパンフレットでございます。  その内容はもうここで申し上げるのもくどくなりますので、先ほど山下議員のときにも申し上げましたけれども、一言で言ってやっぱり入口での安心と、それから長期的に、将来にわたっての返済が終わるまでの間の安心と、更に言えば、何よりも本当に年収の数倍というような多額のものでございますので、質をめぐっての安心、こういったことがユーザーとしては大変大事であるということを私どもは訴えさせていただいておる次第でございます。
  156. 富樫練三

    ○富樫練三君 ありがとうございます。  五つの安心の中で、入口の部分でいえばいつでもどこでも借りられる、更に職業、肩書などで差別されずに借りられるという、選別融資ではないというところが公庫としてはとても国民にとっては使いいいし、安心できるということだろうというふうに思います。  そこで、民間の場合には実際に選別融資が行われているというアンケート結果も出されていますけれども、これは局長さんの方でもしお分かりでしたらお願いしたいんですけれども、先ほどの社団法人住宅生産団体連合会の方で選別融資の実態についての調査というのをやっているんですね。この内容について、分かる範囲で、どんな実態なのか、お知らせいただきたいと思いますが。
  157. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) 住宅生産団体連合会におきまして、平成十三年八月二十三日から九月二十日にかけまして民間金融機関住宅融資における選別化の実態についてというアンケート調査が行われました。民間金融機関住宅相談に行って断られたり、あるいは住宅融資の申込みをしながら実際には融資されなかった事例として全国で三年間で百九十八件の事例を収集したものでございます。  この結果を見ますと、断られた理由として最も多いのが職業、勤続年数関係の理由を挙げた例が百九十八件のうち六十六件という、約三分の一ですね、が最も多いということです。その内訳を見ますと、自営業のためが二十三件、勤務先が中小企業のためというのが十一件、職種のためが九件、勤続年数やあるいは転職のためが二十件、職業、勤続年数その他というのが三件、こんな結果になっております。
  158. 富樫練三

    ○富樫練三君 民間の銀行住宅ローンの場合はそういう実態だと思うんですね。  先ほども問題になりましたけれども、その選別融資がやられるということになると、国民としては、働き先が中小企業だから駄目だとか、転職しているから駄目だと、こういうふうに言われたんでは、圧倒的な国民はこれは民間のローンは利用できなくなってしまうということになると思うんです。  例えば、今、世の中の流れというかそういう中で、個人の自立や、あるいは起業家というか企業を起こす、そういうことをどんどん作ろうではないかと、こう言われておりますよね。ところが、そういう中で自営業者に対しては自営業は駄目だとかって言われたんじゃ、企業を起こそうと思ってもこれはもう借りられないことになっちゃいますし、勤務先が中小企業では駄目だといっても、大体日本の企業数でいうと九九%以上は中小企業ですからね。働いている国民の八割近くは中小企業で働いているんですよ。こういう人たちが、中小企業が勤務先だから駄目だなんて言われたら、これはもうローンが組めなくなってしまうということになるわけですよね。  それから、例えば勤務年数が短いのは駄目だとか、転職していると駄目だとか。今、労働力を流動化しようというのが今の政府のやり方なんじゃないですか。大いにリストラをして新しい職業にどんどんどんどん働く人を動かしていこうと、そういうことを一方でやりながら、転職しちゃ駄目だ、勤続年数は短い人はもうローンからはじきますよということをやったんじゃ、これは国民にとっては民間の銀行のローンというのはもう使えないということになるだろうと思うんですね。(「公務員だけだ」と呼ぶ者あり)そうですね。それで、その場合でも特別公務員はまた別ですからね。  こういう実態の中で、選別融資はしないんだということであれば、それをきちんとやっぱり裏付けなくちゃいけない、それを担保をきちんとしなくちゃいけないだろうというふうに思うんですね。そういうことをやるんだと言っていますけれども、やるんだったら具体的にどういうことをやるのか、その担保は、裏付けはあるのか、ここをまず明らかにしていただきたいと思います。
  159. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) 今回の証券化支援事業におきまして、できるだけ御指摘のような選別が起きないようにしたいというふうに考えております。  基本的には、先ほど御議論がございましたとおり、信用リスクは住宅金融公庫消費者の方からいただきます保証料の中で賄う、負うという仕組みになっておりますので、民間金融機関が自ら債権を抱えたままリスクを抱える、信用リスクを抱えるということがないものですから、今までの融資選別とは基本的に異なる姿勢に変わるという方向にあると思います。  今考えておりますのは、従来、公庫が融資基準にしておりましたような、非常に客観的な償還金と年収との関係で基準融資をするかしないかを決めるという、非常に客観的な合理的な融資基準ですね、ということで、理由のない融資選別は行わないということを公庫と買取りの対象となる債券を発行する個別の民間金融機関との間で契約を交わすという条件を付すと、これによって公正な融資を求めたいということでございます。これを付すことによって、証券化支援事業においても理由のない融資選別がなくなるというふうに考えております。
  160. 富樫練三

    ○富樫練三君 理由のない融資選別はなくすというふうに言いますけれども、これは民間の企業から、民間の銀行から見ればれっきとした理由なんです。自営業は駄目だとか転職していると駄目だというのは、これは民間の企業からいえば当たり前なんですよ。それを、そういうところに国民を追い込んでいくというのは、それはやり方としてまずいんだと。  買取り型の場合も保証型の場合も公庫と同じ基準にするというふうに今おっしゃっていますよね。ならば、例えば、自営業だから駄目だというのはやめさせますと、それから中小企業が勤務先だから駄目ですというのはそれはやめさせますとか、職種が駄目だからやめさすというのはやめさせますとか、あるいは転職したから駄目だとか勤続年数が少ないから駄目だというのは、こういうのは駄目ですよと、こういう具体的にそういうことできちんと調査が出ているわけですから、こういうのは認められませんよと、融資の対象になるんですと、こういう人も、こういうことにするんですか、その保証はどこにあるんですか。
  161. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) ただいま申し上げましたとおり、その契約の中で合理的な理由のないような融資選別は行わないという条件を付すということでございまして、結果として、これはどうも融資選別、理由のない選別をしているんではないかというような事例が出てくれば、それは公庫の方から指導をするということになると思います。もしその指導をしてもそれが改まらない場合には、もう契約解除するということでこの証券化支援事業の対象の金融機関から退場していただくということになろうかと思います。
  162. 富樫練三

    ○富樫練三君 今の制度では、民間の銀行がローンを組んだ場合は一〇〇%買い取るという制度になっているんですよ。お断りするというのはないんです、ここには、今度の法案には。それから、ちゃんと守らせるんだと言いますけれども、その保証は残念ながらこの法案には入っていませんね。選別融資は絶対にやらないんだ、公庫と全く同じようにやるんだというその裏付けは残念ながらここにありません。  そういう中で、なぜこんなことになっているのかということなんだけれども、要するに、銀行協会からの要請によってこの制度というのは作られてきているし、公庫の方向も決まってきていると。  例えば、平成十三年に、全銀協から、公庫が民業を圧迫しているから公庫の融資額と融資比率の見直しをという要望がこれ公庫に出されていますよ。十三年の八月にもう、八月にはそれを受けてというか、政府の方針として、行革断行評議会住宅金融公庫の廃止、民営化ということが公表されると。十四年の七月には、同じく全銀協から公庫に対して、同じように、民業を圧迫しているから融資額と融資比率の見直しと、こういう要望が出される。  十四年の九月に、全銀協から公庫に対して、証券支援事業について、一番最初のところの議論に戻りますけれども、リスクに対する適切な手当て、併せて公庫の直接融資の利率を市場レートを基準に見直してもらいたいと、要するに、市場レートに公庫の金利も引き上げてもらいたいと、そうじゃないと競争にならないじゃないかと、こういう議論ですよ。それで、十五年の二月になると、全銀協が「住宅金融市場の改革について」という提言が出されて、その中で、独立行政法人までの四年間の融資業務縮小、これをちゃんと監視付きでアクションプランを作ってそれを確実に実行しなさいと、こういう要請が出されたり、あるいは、独立行政法人になってからは原則融資業務は公庫は行わない、この行政法人は融資はやらないんだと、要するに全面的に民間の銀行住宅ローンを預けなさいと、これを要求してきているわけなんですよ。  ですから、今度の二つの買取り型とそれから保証型ですね、その民間がやるものを公庫がリスクをしょって保証してあげると、これは全面的に銀行に、民間にローンを渡すと、その第一段階として銀行、全銀協としては位置付けているわけなんですね。だから、こういう格好になると。選別融資はしないなどといったって、そんなことは何の保証にもならない、こういうことになるんじゃないですか。全銀協の言うなりじゃありませんか。
  163. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) 全銀協の要望を受けてこのスキームを考えたというわけではございません。やはり民間でできるのは民間でと、それはしかるべき公的機関が関与することによって今の公庫融資に代替できるような、相対的に低利な住宅ローンが民間で実現するということを考えて、米国の例を参考にしながら今回スキームを作り上げたわけでございまして、決して銀行に、何といいますか、要望を受けてこれをスキームを作ったということではございません。
  164. 富樫練三

    ○富樫練三君 最後になりますけれども、私はこの問題は日本の住宅政策の根本にかかわるという、最初にも申し上げましたけれども、大変重要な問題だというふうに考えております。  大都市を中心に国民住宅に対する要求というのは大変強いものが依然としてあります。四大都市圏でいえば二百五十万戸が不足しているというふうにも言われているわけでありますから、これにきちんとこたえるのは国の政治の仕事だと。  もう一方で、この住宅建設というのは経済波及効果が非常に大きい産業でもあるんですね。職種も非常に幅が広いというか、たくさんの職種がありますし。そういう点では、住宅産業を振興させるというのは地域経済の活性化にも非常に大きな役割を果たすことになるんですよ。  ところが、現実はどうかというと、現在、私の手元に資料がありますけれども、これはUFJですね、大手の金融機関が、例えば大京とかあるいは藤和とか、こういう大手の住宅メーカーですね、こういうところと提携して、この業者で家を造る、あるいはマンションを買えば金利は一%ダウンしますよと、この業者の場合は〇・七%ダウンします、この業者の場合は〇・五%ダウンしますよということで、こういう一覧表まで出ていて、各社と銀行が提携をしているんです。こうやって資本力に物を言わせて市場をどんどんどんどん彼らにしてみれば開拓していると、こういう状況になっているわけなんですね。  そういう中で、実は町場の工務店や中小の建設業者に仕事が行かないという状況が一方で生まれているわけなんですよ。これが地域経済を冷やしているわけなんですね。ですから、住宅金融公庫のローンというのはそういうことにはならないんです。民間のローン、銀行ローンだけだとそういうふうに癒着も起こってくるというか提携ができるけれども、金融公庫の場合はそういうふうにはならないわけですよ。ですから、町場の工務店、中小企業にも仕事が行くという、ここにも金融公庫の果たしている役割というのは非常に大きいんですね。  こういう点から見れば、景気のことを考えても、あるいは国民住宅要求のことを考えても、金融公庫を拡大充実することはあっても、これを縮小廃止などということはこれは到底考えられないというふうに私は思いますけれども、最後に大臣の見解を伺って、質問を終わります。
  165. 扇千景

    国務大臣(扇千景君) いろいろ御論議を伺っておりまして、私の手元にも民間の皆さん方がいかに金融公庫以外の金融機関に申し入れて断られたかという例がたくさん来ております。そしてまた、日本の総合研究所のアンケート等の結果も私持っております。ですから、今、富樫議員がおっしゃったのと同じようなことが私の手元にもたくさん寄せられております。  それから、少なくとも大銀行ととおっしゃいますけれども、私はこの件で一番最初にこの委員会でお話しして住宅金融公庫の話が出たときには、民間で住宅金融公庫に代わり得るもので手を挙げていたのは二社しかなかったんですね、民間で。それが今は少なくとも十社に拡大し、なおかつ広がりつつある。  それは大銀行だけではなくて、要するに、今先ほど山下議員は地方で大銀行でなかったら支店がないじゃないかとおっしゃいましたけれども、その地域でしか借りられないという地域性の銀行、信用金庫もこれまた参加しているんですね。ですから、逆に私たちはそこへ行かなきゃ全くできないということで、いろいろ知恵を絞っておりまして、それは今、山下議員から声がありで、金利が高い、金利が高いとおっしゃいましたけれども、私の手元にはいろいろ地方銀行の、信金の、金利も二・二%、年数がたってくると高くなるのは当然ですけれどもね。最初からいえば二・二%なんていう銀行も、信金もありますし、金融公庫も私はそういうもので出てきていると。  ただ、本来は、今、富樫議員が冒頭におっしゃっておりましたけれども、銀行というものが本来は金融公庫がなくても、戦後の役に立ったのはあったんですが、それ別にしても、日本の銀行というものがあらゆる国民の、先ほど住宅金融公庫で家を建てた貴重な役割というのをおっしゃいました。それと同じことが民間の銀行が果たしてなきゃいけなかったんです、言ってみれば。けれども、それができないということで、政府から補給金まで出して、なおかつ住宅金融公庫で今日を迎えたということですから、私は銀行というものが住宅ローンを貸し出す第一の信用のある銀行であるというふうに日本の銀行がなっていなきゃいけない、そう思っておりますけれども、私は国民銀行に対して、今、富樫議員がおっしゃるように、不安と不満、そういうものを持っているということは、私は金融業をあらゆる面で銀行の発展も阻害し、なおかつ国民経済観念というものを銀行が信用しなくなっているということは誠に不幸なことであると思っておりますので、私は今後、証券化等々あらゆる面で今金融公庫に代わり得る民間ができること、民間にゆだねることはゆだねようというこの姿勢で、やっぱりこれは二十一世紀型になっていかなきゃいけないということで、本当に利用者の立場に立った債権の管理というものを行いながら私は二十一世紀型にしていく。いつまでも補給金を必要とするというようなことはなくしていかなければならない。自らの力で自らの発達していこうという力。  それから、この間も申しました、もう長くなりますからやめますけれども、第二次ベビーブーマーの皆さん方がちょうどこの平成二十年までに一千万戸造らなきゃいけないという時代に、その人たちが、第二次ベビーブーマーが年間の収入が七百万以下という中で、いかにこれを利用し得るものが住宅金融公庫に代わって育っていくかということを我々は少なくとも見届けていかなければなりませんし、また、そういう意味でノンバンクを含む様々な民間金融機関住宅ローン市場に参入するということも、私は、国民の選択肢が広がるという意味では私は良くなると思いますので、また指導もしながら見守っていきたいと思っております。
  166. 大江康弘

    ○大江康弘君 どうも御苦労さまでございます。  国連の大江康弘でございます。  ここの委員会室に入ってくるまでに、一つだけ願いをかなえてやるといったらいろんなことが頭に浮かんでくるんですけれども、この委員会室に入りましたら、もう本当に一つだけ願いをかなえてやるといったら、一度でいいから一番最初に質問をさせていただきたいなということを思いながら、しかしこれもルールでありますから、今日も諸先生方の質問を聞かせていただきまして、ほとんど私の質問を網羅をしていただいたかなと、そんな思いがいたします。  少し住宅局長に最初にこの法案の外堀の意味で政府住宅政策について少しばかり聞かせていただきたいと思いますけれども、今年のこの住宅局の予算というのが一兆余りですか、そのうちの特に住宅政策に直接関係する予算というのが九千億余りということでありますけれども、この数字というのは間違いないですか。
  167. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) 御指摘のとおり、住宅局関係予算全体として約一兆円でございますが、そのうち住宅対策費という名目になっておりますのが九千三百億円でございます。  その内容でございますが、公営住宅高齢者向け優良賃貸住宅などの供給の推進、あるいは都市基盤整備公団によります民間主体の都市再生の実現、あるいは住宅市街地等の総合的な整備の推進、それから密集住宅市街地の整備の推進と、こういった項目に所要の額を計上しておりますが、さらに、この審議の中でも出ておりますが、住宅金融公庫に対する補給金、過去の高金利時におきます低金利で融資したその逆ざやの、今となっては義務的経費でございますが、それも引き続きこの経費の中から支払われているということで、これが約三千六百億円あるというような状態になっております。
  168. 大江康弘

    ○大江康弘君 ありがとうございます。  まず間違いないかと聞いて、次に内容を聞こうかと思ったんですが、先に内容を局長、親切に言っていただきまして。今、正に私は富樫委員が申されたこととちょっと同じことを申し上げようと思ったんですが──どうぞ副大臣、お引き取りください。大事な用事があるということで。  今、公共事業の在り方が問われておるという中で、この公共事業がもたらす経済効果、今、いろんな入札の在り方とかそんなことも含めて、この公共事業が持つ乗数効果という、これを高めて、いわゆる最後はGDPの比率を上げていくということにはどうもつながっておらないというようなふうに思うわけですけれども、私はやはりこういう不況のときに、今こそこの政策転換をするべきではないか。  政策転換といいましても、百八十度、これをやめて全部こっちということではなくて、やはり国土交通省であればこれは土木工事、大まかに言えば土木工事、道路建設、やはりこういうことが主に中心になってきたわけでありますけれども、先ほどの意見の中にもありましたけれども、正に同感でありまして、今どうすればこのすそ野を広げていくかということになれば、やはりこの建築、建設、住宅建設というもの、例えば同じ一億で道路を造るのに掛ける、いろんな波及効果と、例えばこういう建物を造る場合には、建物の場合は壁紙一枚、窓枠一枚、あるいはじゅうたん一枚と、非常にすそ野が広い。だから、道路で一億といえば、これはせいぜいブルドーザーで土地をならしてアスファルトを張って最後はガードレールを付けてということになれば、そんなに人の数も要らないし、だからといって道路が不必要だということではないわけです。  それだけに、ある意味では、今そういう中で政策転換が必要だという形で求められておるときに、私はやはりこの住宅金融公庫というものは残すべきだという立場に立つ人間でありますから、これはまた後ほど聞かせていただきますけれども、ここらの、局長、私のこの考え方というのはどうなんですかね、間違いなんですかね。大臣、お答えいただけますか。
  169. 扇千景

    国務大臣(扇千景君) 今、大江議員がおっしゃいましたように、現在の閉塞したこの経済状況、そこから、先ほども富樫委員がちらっとおっしゃいました、住宅を造るということが大変経済効果が、波及効果もあるんじゃないかということで、少なくとも住宅を十万戸今造るとしましたら、今、大江議員もおっしゃいましたように、家電を変えたりあるいはカーテンを変えたり、あらゆるものでその波及効果というのは二千二百六十億円と試算されております、十万戸でですね。そして雇用も、その十万戸によっては少なくとも雇用効果というのも二十六万人の雇用創出になるだろうと、こう言われております。  ですから、経済的にもあるいは雇用面でも、私は住宅を造っていただくということがどれほど経済効果があり、また少なくとも、今、大江議員がおっしゃったように、住宅を造るということによって潤いができ、一日の疲れが取れ、翌日への私は新たな意欲が燃えてくるという、それほどの住宅効果というのは精神的にも物的にも経済効果的にも、とにかく一挙三得といいますか、そういうことでの効果はあると思いますので、是非、そういう意味では今、大江議員がおっしゃったとおりのことで、私たちは一番それを推進していくべきであると、そういうふうには考えております。
  170. 大江康弘

    ○大江康弘君 大臣、ありがとうございます。  ですから、限られた今予算の中ですから、今すぐそうしたら道路を造るのをやめてこうだということにならぬと思うんですが、やっぱり基本的にそういう認識をしていただいておるという中で今回この法案が出てきた。先ほど大臣が民業を圧迫しておるからとかいうことも理由に言われておられましたけれども、しかし、閣議で決めたからこれは、もう当然これは重い決断でありますから、そういう方向に進んでいかざるを得ないんでしょうけれども。  しかし、そういう中で、私はやはり、イギリスを例に取ってみたときに、揺りかごから墓場までということを我々よく小学校のときに教えていただいたわけですけれども、イギリスのやっぱり福祉国家の基というのは住宅保障にあった。だから、そういう中で、ちょっとサッチャーさんが出られてからは少し住宅の在り方が、公共住宅を転売をしたりということで少し住宅の在り方が変わって、そういう福祉面の在り方も変わってきたということを聞くんですけれども。  実は、ちょっと古い話ですが、一九六二年の池田内閣のときに社会保障制度審議会というのがありまして、ここで大内さんという時の会長がまとめられたそうでありますけれども、いわゆる、我が国の住宅難は国民全体の問題である。これに対する国の施策は不十分である。特に、国の住宅政策は比較的収入の多い人の住宅に力を入れているので、自己の負担によって住宅を持つことができず公営住宅を頼りにするほかにない所得階層の者はその利益にあずからない。これでは社会保障にならないと、この委員会住宅保障というのは社会保障だということを言われた。これはもう大方四十年余り前のことでありますけれども、最近では同じ審議会で、これは村山内閣のときですが、住宅は、従来、社会保障制度に密接に関連するとの視点が欠けていた。このために高齢者や障害者などの住みやすさという点から見ると諸外国に比べて極めて立ち後れている分野である。今後は可能な限りこの視点での充実に努力を注がれたい。我が国の住宅は、社会における豊かな生活を送るためのものとしては余りにもその水準が低く、これが高齢者や障害者などに対する社会福祉医療の負担を重くしているのが一つの要因であるという、こういうことも指摘をされておって、そこで少し調べてみますと、一九四八年に世界人権宣言というのがあって、この人権宣言の中に自由権規約と社会権規約とのこの二つに分かれておるそうであります。  そしてこの社会権規約の中で、いわゆるこの人権宣言を受けて実は一九九六年のトルコのイスタンブールで第二回の国連人間居住会議、いわゆるハビタットⅡというのが開催されたそうであります。そこで、住居は基本的人権の基礎であることが確認され、人間にふさわしい住居に住むことは基本的人権であることを居住の権利宣言として採択して、日本政府同意をしたと。  そして、これを受けて、実は五年に一度、先ほど言いました社会権規約の中でそれぞれ各国がどういう、いわゆる人間の基本的な人権としての居住の権利というものに対してどう取り組んだかということを五年に一回報告せよということになっているそうでありまして、最近は、二年前の二〇〇一年の八月の二十一日のジュネーブの会議のときに、いわゆる日本が提出した報告書に対する審査報告というものに対してどんな懸念が言われたかといいますと、日本政府は多くの規約の条項と一致する内容を日本国憲法で表明しているにもかかわらず、国内法において満足し得る効力を与えていない点を非常に懸念していると。  いわゆる、日本国政府というのは、人間が持つ生存権の権利の一番大事な居住の権利というものに対して余り政策としてしっかりしておらないという、大きく言えば、平たく言えばそういう指摘をされたと。これは政府としても全くやっておらないわけではありませんから、私も一〇〇%この指摘が当たっておるというふうには思いませんけれども、二〇〇一年といえば、これはもうつい最近でありますから、しっかり住宅政策が日本が戦後やってきたといっても、二年前にまだこんな懸念を言われておるということは、やはりどこかに住宅政策の誤りがやっぱりあるんじゃないか。  こういうことを我々聞かされますと非常に残念な思いがするんですけれども、大臣、こういうような、いわゆる報告書に対する指摘を受けたということの中で、やはり基本的にこれからの住宅政策というのはやっぱりどうあるべきなのかということを、ちょっと御意見があれば聞かせていただきたいなと、こんなふうに思います。
  171. 扇千景

    国務大臣(扇千景君) これも見ようでございまして、我々は狭い国土の中で一億二千五百万、少なくとも居住しておりまして、先ほども、冒頭に今日はお答えいたしましたけれども、戸数の面ではかなり充実してきたと。昔は三世帯同居なんてざらでございましたけれども、みんな結婚すると自分たちは新世帯ということで、狭くてもいいから別にということで持っていきます。  そういう意味では、私たちの住宅事情というものは、戸数面では既に私はある程度満たされたけれども、面積で見ますと、今おっしゃったように、一戸当たりの平均の床面積というのが先ほども申しました九十二平米であるということから比べますと、三大都市圏の借家の世帯の床面積というのはこの半分以下である、四十一平米であると。そういうことから見ると、狭いから住宅権というものにまだ至っていないと言えるのか、あるいは狭いけれどもそれぞれが独立した世帯として、三世帯同居でコミュニケーションが取れる場合で団らんがあるというのもいいけれども、二人だけでしんねりむっつりかどうかは知りませんけれども、そういうことで狭くてもというような希望があるのか、それによって私は、狭いから不幸、広いから幸せというふうにも割り切れないということで、外国から見ればですね。  ただ、測る寸法がありませんから、床面積でいえば、そういうことで日本はまだまだ平均値、世界の平均値に至っていないから、先ほども冒頭に言いました、ヨーロッパから見れば日本はウサギ小屋だと言われたように、私は、そういう面がなきにしもあらずでございますけれども、今後は、冒頭に申しましたように、床面積では至らなくても、老齢社会が三〇%を占めているんですから、住宅の、そのバリアフリー等々が二十一世紀型に改良していくというのが今後の大きな課題であり、そして、緑を増やしていくという環境面でも、私たちは、新たな住宅環境、住居環境、あるいは町の都市再開発等々を含めた、大きな私たちは今過渡期に来て、二十一世紀型にしようと、国土交通省では全部の総体的なプランを練って実行して、なおかつそれに努力しているというのが今の現状でございます。
  172. 大江康弘

    ○大江康弘君 家の大きさの基準というか、これはそれぞれの人の判断があるとは思うんですけれども、少なくとも、やっぱり狭いよりも広い方がいいわけでして、私も、子供なんかに自分の廊下を百メートル疾走で一度走らせてやりたいなと思うようなことも、もう走ったらすぐ裏の勝手口にぶつかるようなものですから、まあ一回、そういうことも実は思うわけでありますけれども。  私は、今日は澤井局長来られております。ちょっとこの機会に、やっぱりウサギ小屋と言われる非常に我々日本人にとっては悲しい評価を外国からされるという結果には、前にも指摘しましたけれども、この可住地面積の少なさ、居住面積の少なさ、大臣は、居住空間という、どんどんどんどん高いビルが建ってということも言われました。これは、もうどのぐらい高いところまで行くんだろうなと、そんなことも思うわけでありますけれども、私はやっぱり、そういう土地というものを買いにくくしてきた、土地の値段を非常に高くつり上げてきた原因が、今言うように面積が非常に少ないと。その私は一つの理由は、いわゆる市街化調整区域という、こういうものを作り上げた、かつての農林省と旧建設省との領土合戦、この中で妥協的な産物として、お互いアンタッチャブルなところでこの市街化調整区域というものを作り上げて、これでお互い縄張いいだろうという、そんなことをかつてやってきたことがずっと尾を引いて、今日、面積が非常に伸びていかない、少ないという。若干の申請があれば、これ、変わっていくことができるんですが、私は、いつまでこういうものを残しておくのか。  やはり日本の基幹産業である農林業も、農業もやっぱりこれはもうどんどん変わりつつある。それだけに、農地というものの在り方も、私は、当然これ、農林水産省もやっぱり大きな見地に立ってこれを考えなきゃいかぬというふうに思いますけれども、そういう中で、私は、国交省としていつまでこういうものを残しておくのかと。  市街化区域から市街化調整区域というのは、もうわずか隣同士ですから、この線引きの中で、もうついそこまでインフラ整備ができているんですね。電気もあれば水道ももう端まで来ている、あるいは道も端まで来ている。だから、そんなにお金掛けなくても私はすぐにいろいろと多方面に使える。それがなかなか使えないという、これは僕は、やっぱりきちっとしないでこれからのやはり住宅政策というものも、これ考えていく上においては非常に問題じゃないかなというふうに思うんですけれども、ちょっと局長、そこの辺りの答弁いただきたいと思います。
  173. 澤井英一

    政府参考人(澤井英一君) ただいまの御質問につきましては、まず、線引き制度が住宅地、使える住宅地を必要以上に抑えてきたんではないかという点についての我々の考え方と、それから、現在の市街地の広がり方あるいは広がり方が止まってきたということに対してどういうことを今やっているかという二点について御説明を申し上げたいと思います。  これはもう既に御承知と思いますが、いわゆる線引き制度、市街化区域と調整区域に区分する制度は、昭和三十年代から四十年代にかけまして人口の都市集中が進み、いわゆるDID面積もその期間に大変急激に増加いたしました。結果として起きた現象は、今までの人口集中地区の外側に、言わば都市の郊外部に道路等の公共施設が未整備なままに無秩序に不良な市街地、スプロールとかばら建ちとか言っていますが、そういう事態が起きまして大変深刻になったということが前提としてございます。  こうした深刻な事態をこれから新たに作ることは抑えなきゃいかぬということで導入されたわけでありまして、農水省、建設省というお話がございましたが、都市計画法の目的にもございますように、そうした都市的な土地利用と、一方で大事な農林業的土地利用をいかに調和させるかということで、という面もある制度でございます。  ただ、都市側からすれば、そういうふうにどんどんどんどん広がっていくという中で、例えば街路とか下水道も入れていかなければいけないという中で、何らかの線をどこかで引かなければそれが無制限につながると。先ほど先生、すぐ外側に、もうすぐそばまで道路が来ているというところは一杯あると思いますが、そこへ広げればまたその次ということで、どこかで線を引いて、その引いた中で計画的に一定期間に市街化の整備をしていく、健全な市街地を作っていくという仕組みが必要だということがまず基本でございます。  当初、昭和四十年代前半に法律ができて、四十五年時点で調べますと、市街化区域は、最初に設定されたものがほぼ百万ヘクタールでございました。この中には、既に既成市街地になっている部分だけではなくて、これから優先的、計画的に市街化を図るべきところという、まだそういう意味では現実に宅地化されていないところも相当含んだ上での百万ヘクタールでございます。  百万ヘクタールでスタートした後、その後の宅地需要などを見まして地域ごとに、いったん線引きに入れたけれども計画的な市街化の見込みがないというものは市街化調整区域に戻したり、逆に、今は市街化調整区域だけれども計画的な市街化の見通しがある、宅地需要もあるというところを市街化区域に入れたりということで制度を運用してまいりまして、最新の状況で申しますと、当初百万ヘクタールが、一・四倍の百四十三万ヘクタールというところまで広がってきております。  また、線引きの中、市街化区域の中に入らない場合でも、調整区域の中でも一定以上の優良な開発については開発許可ということで健全な市街地の整備ということを許容しておりますし、また、最近の制度改正によりまして、そういう開発許可のような大きな規模ではないけれども、比較的小さな規模でも調整区域の地区計画というような手法を使って不良な市街地にならないような開発を許容するというような制度の充実も図ってきております。  申し上げたいことは、こうした流れから見まして、線引き制度によってあるいはその線引きの実際の引き方によって、実際の引き方は地域によっていろいろありますけれども、総じてこれが宅地あるいは住宅を大きくすることを抑制してきたということではないと考えております。逆にまた、こういったことをしないままに今日まで推移したとすれば、三十年代、四十年代のような不良な市街地が全国で大量にできたんじゃないかというふうに思います。  ただ一方、現在、都市の外延的拡大圧力というのは非常に鎮静化しておりまして、人口集中地区の拡大率でいいますと、一番高かったのは四十年代前半でありまして、五年間で四割DID面積が増えております。ただ、最近の平成七年から十二年までの五年間で見ますと、全国で一・八%増ぐらいということで、ほぼ全国平均的にいえば拡大圧力は鎮静化してきたというふうに思っております。  こうした状況も踏まえまして、平成十二年の都市計画法の改正の中で、いまだに市街化の圧力が比較的高い大都市部を除きまして、都道府県の判断でこの線引きを残すかあるいは廃止するか、あるいは今まだ線引きはないけれども部分的にはスプロールの圧力があるというところについて新たに線引きを導入するかといったことを選択できるようにしたというのが現状でございます。今後とも、こうした制度の的確な運用を図っていきたいと思っております。
  174. 大江康弘

    ○大江康弘君 局長、どうもありがとうございます。  そこで、ちょっと住宅局長、戻るんですけれども、先ほどのこの住宅政策の中で、少子高齢化ということが今我々直面しておるんですけれども、家の在り方なんかも随分変わってくる。当然これ、それによってやっぱり政策も変えていかなければいけないというふうに今朝ほどからいろいろそれぞれ聞かせていただきましたけれども、取りあえずこの少子高齢化というものに対しての住宅の対応というのはどうなっておるのか、ちょっと聞かせていただけますか。
  175. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) まず、少子高齢化、高齢化でございますが、二〇一五年には全人口に占めます高齢者の割合が約二五%、それから高齢者のいる世帯の割合が約四〇%程度になるというふうに言われております。しかしながら、一方、その高齢者の方々が安心して住めるようなバリアフリーの住宅ストックの割合がまだ二・七%にとどまっております。高齢者が安心して生活できる居住環境を実現することが重要な課題となっております。このため、公共賃貸住宅につきましてはできる限りバリアフリー化を推進するということ。それから、民間の住宅を活用しながら高齢者向け優良賃貸住宅の供給を更に促進すること。それから、公共賃貸住宅の整備、これは建て替えも含めてでございますが、デイサービスセンターなど社会福祉施設との併設の推進などを講じているところでございます。  また一方、御指摘のとおり、二〇五〇年における合計特殊出生率が一・三九と推計されておりまして、少子化も一層進展すると見込まれております。今年三月に少子化対策推進関係閣僚会議、開催されまして、次世代育成支援に関する当面の取組方針を定めたところでございます。  この方針に基づきまして、国土交通省といたしましては住宅取得資金の贈与の特例というようなものも設けまして、子育てを支援するようなゆとりのある住宅の確保ができるような支援をする。それから、優先入居制など公共賃貸住宅における多子世帯の支援も行っていく。それから、公共賃貸住宅と保育所などの子育て支援施設との一体的整備を進めていく。さらに、都心居住というものを進めることによりまして職住近接というものを進めていって、共働き世帯の支援をすると。こういった施策に取り組んでおりまして、今後とも少子高齢化に総合的に取り組んでまいりたいと考えております。
  176. 大江康弘

    ○大江康弘君 そこで、やはり国民の幅広いニーズにこたえてきた公庫としては、こういう一つの時代の流れの中でいろんなメニューを持っておられると思うんですけれども、公庫としてはこういう一つの時代の流れの中でどんな対処を今現在されておられるのか、ちょっと聞かせていただきたいと思います。  それから、澤井局長、もう結構です、どうぞお引き取りください。
  177. 吉井一弥

    参考人(吉井一弥君) 公庫としての少子高齢化問題の取組でございますが、様々なメニューを用意してございます。  やや細かくなりますが、まずバリアフリー工事が実施されます住宅の建設、購入につきましては、公庫の最優遇金利でございます基準金利を適用し、割増し融資の実施等を行っております。また、バリアフリー住宅へのリフォームでございますとかホームエレベーターの設置などの場合には、通常のリフォームの場合、いろいろ要件ございますが、一つの例として五百三十万円ぐらいの融資額のところを一千万円というふうに大幅な融資額の増額をしてございます。  それからまた、二世帯住宅面積が一定以上ございまして、台所、トイレ等が二つ以上付いているというような二世帯住宅の場合にも特別加算というようなことを行っております。  それから、高齢者向け返済特例制度と申しておりますが、持家のバリアフリーリフォーム、あるいはマンション建て替え等の場合に、取りあえず高齢者の場合、毎月利息だけ返済していただきまして、死亡時に元金を一括返済、償還していただくというような融資も実施しております。  それから、さらに高齢者向け有料賃貸住宅につきまして、賃貸住宅融資融資限度額の引上げを行いましたり、それから良質なファミリー向け賃貸住宅の建設につきまして、最優遇金利でございます基準金利を適用というふうなことを講じておるところでございます。
  178. 大江康弘

    ○大江康弘君 やっぱり一番、公庫というのは国民の皆さんの一つの需要というものに対して一番身近でそういうことを私はやっておられるということを実は評価をしておる一人であります。それだけに、私は非常に残念なのは、こういう数々のあまねくという正に言葉が私は適切なように、やはり国民に適切な融資を行って家というものを、夢を実現をさせてきたという形の中で、今突然というか、これは一つの流れの中で証券化支援業務という形、在り方が変わってきた。  私は、銀行というのは勝手なものだなと、正に私は、同じことを先ほど山下先生がおっしゃっていただきました。お金があるときには本当に大企業にどんどん貸しておって、なかなか住宅ローンなんかに見向きもしなかったわけです。そのニッチの部分というかすき間の部分を埋めてきたのは、私は公庫が責任を果たしてくれたというふうに評価をしておるわけでありますけれども。企業もそれぞれ自分のところの株を売ったり、社債で資金を集めたりということで、そんなに銀行を頼ることもなくなってきたと、今こんな経済状況ですから。銀行が慌ててお金の持っていくところがなくなってきた。しかし、銀行住宅ローンをして失敗した例は、あの住専が如実に失敗をしたという結末というのが見えておるわけですね。ノンバンクを使って利ざやだけを稼いで、正にそんな、表現が悪いですけれども、ばかな住宅ローンのやり方をして。  そういうことがあるにもかかわらず、今回政府が一つの特殊法人の廃止という流れの中で、何かアメリカナイズするということが時代の先端を行くことなのか、これから先日本がやはり私は求められることなのかといったら、決してそうではないという。ある意味日本の雇用文化というのはいろいろ批判はあっても、私は元に戻るべきだと思っておるのは終身雇用、そしてまた年功序列と、これはいろいろ批判があっても、これは正に日本的で、家族に目を向いた、あるいは従業員に目を向いた、その形の中で日本がこの共同体を作って、作り上げてきたものを、これを何か今はすべて壊そうとしておる。それが何か小泉総理は改革だと言われておるという、ちょっと私はそこに、ちょっとどころかかなり反発を覚える一人であります。  それだけに、こういう三十五年という長期ローンというのがやはり終身雇用という制度があったからだという、一つはそういう変わりない保証というものが裏付けとしてあったからこういうことになってきたということも言えるかも分かりませんけれども、そうではなくて、私はやっぱりこれから質を求めていく、今までは何とか家が建つことができた、しかしこれから質を求めていく。少子高齢化で、今いろいろ言っていただきましたが、ますます国民として日本に住んでよかった、あるいはその地域で住んでよかったという、そういう満足感を味わわせてくれる中で、この家が与えてくれる効果というのは非常に大きいものがあるわけであります。  それだけに、七十二兆六千億の融資残高、そしてまたこの利ざやで損をしている、逆ざやで損をしておる。これが、先ほども大臣からもありましたけれども、これが五千億近くになって、毎年毎年これも批判がある。私は、やっぱりこういう表に出てくる数字から判断をして、大きく言えば民営化が駄目だ、あるいは廃止論だという、私は正にこれは国民にミスリードをしていく原因になっていくんではないかなと。  だから、そういうことから考えましたときに、少し長くなりましたけれども、局長、私はこの住宅金融公庫の果たしてきた役割を今もう一度やっぱりきちっと評価をしてやるべきじゃないかと、こんなふうに思うんですよ。そこのところはどういうお考えでしょうか。
  179. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) 委員御指摘のとおり、公庫の果たしてきました国民のより良い住宅取得を実現するという上での役割、大変大きなものがあったと思います。  また、それだけではなくて、住宅の質の誘導という点からも公庫融資制度が大変大きな貢献をしてきておりまして、最近ではバリアフリー住宅に適合する公庫住宅の割合が六五%にまでも急増してきておりますし、省エネルギー住宅基準に適合するものも六八%まで増加してきております。こういう極めて重要な役割を果たしてきております。また、民間金融機関ではなかなか困難な災害対策あるいはまちづくりを支援するための資金供給も行ってきたところでございます。  中堅勤労者のマイホーム取得支援、それから住宅の質の誘導、先ほど申し上げましたような誘導、それからセーフティーネットとして選別なき融資ということが是非とも必要だということで、公庫融資が担ってきた役割を評価しながら、今後その証券化支援事業によって民間の住宅ローンが出てまいりますが、その結果として住宅金融全体でどういった住宅政策が実現するのかということをその独立行政法人設置の際によく見守って今後の対応を考えていくべきではないかというふうに考えております。
  180. 大江康弘

    ○大江康弘君 今日はもう時間がないので、取りあえずこれで終わらせていただきたいと思います。
  181. 藤井俊男

    ○委員長(藤井俊男君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。     ─────────────
  182. 藤井俊男

    ○委員長(藤井俊男君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  住宅金融公庫法及び住宅融資保険法の一部を改正する法律案の審査のため、来る二十九日午前十時に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  183. 藤井俊男

    ○委員長(藤井俊男君) 御異議ないと認めます。  なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  184. 藤井俊男

    ○委員長(藤井俊男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時十五分散会