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2003-07-22 第156回国会 参議院 財政金融委員会 22号 公式Web版

  1. 平成十五年七月二十二日(火曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  七月十七日     辞任         補欠選任      加治屋義人君     西田 吉宏君      岩本  司君     円 より子君      遠山 清彦君     高野 博師君  七月十八日     辞任         補欠選任      尾辻 秀久君     桜井  新君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         柳田  稔君     理 事                 入澤  肇君                 清水 達雄君                 林  芳正君                 円 より子君                 浜田卓二郎君     委 員                 上杉 光弘君                 佐藤 泰三君                 田村耕太郎君                 中島 啓雄君                 溝手 顕正君                 森山  裕君                 若林 正俊君                 大塚 耕平君                 勝木 健司君                 櫻井  充君                 峰崎 直樹君                 高野 博師君                 池田 幹幸君                 大門実紀史君                 平野 達男君                 大渕 絹子君                 椎名 素夫君    衆議院議員        財務金融委員長  小坂 憲次君        財務金融委員長        代理       萩山 教嚴君        発議者      熊代 昭彦君        発議者      上田  勇君        発議者      江崎洋一郎君    国務大臣        財務大臣     塩川正十郎君        国務大臣        (金融担当大臣) 竹中 平蔵君    副大臣        内閣府副大臣   伊藤 達也君        財務副大臣    小林 興起君    事務局側        常任委員会専門        員        石田 祐幸君    政府参考人        警察庁生活安全        局長       瀬川 勝久君        金融庁検査局長  佐藤 隆文君        金融庁監督局長  五味 廣文君        総務省人事・恩        給局長      久山 慎一君        総務省行政管理        局長       松田 隆利君        総務省自治財政        局長       林  省吾君        総務省郵政行政        局長       野村  卓君        財務国際局長  渡辺 博史君        国土交通省住宅        局長       松野  仁君    参考人        銀行等保有株式        取得機構理事長  三木 繁光君        日本銀行理事   三谷 隆博君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○参考人の出席要求に関する件 ○銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の  一部を改正する法律案(衆議院提出) ○貸金業の規制等に関する法律及び出資の受入れ  、預り金及び金利等の取締りに関する法律の一  部を改正する法律案(衆議院提出)     ─────────────
  2. 柳田稔

    ○委員長(柳田稔君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る十七日、岩本司君、遠山清彦君及び加治屋義人君が委員を辞任され、その補欠として円より子君、高野博師君及び西田吉宏君が選任されました。  また、去る十八日、尾辻秀久君が委員を辞任され、その補欠として桜井新君が選任されました。     ─────────────
  3. 柳田稔

    ○委員長(柳田稔君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 柳田稔

    ○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に円より子君を指名いたします。     ─────────────
  5. 柳田稔

    ○委員長(柳田稔君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案及び貸金業の規制等に関する法律及び出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として警察庁生活安全長瀬川勝久君外七名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 柳田稔

    ○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  7. 柳田稔

    ○委員長(柳田稔君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案及び貸金業の規制等に関する法律及び出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会参考人として銀行等保有株式取得機構理事長三木繁光君及び日本銀行理事三谷隆博君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  8. 柳田稔

    ○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  9. 柳田稔

    ○委員長(柳田稔君) 銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案及び貸金業の規制等に関する法律及び出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。  まず、貸金業の規制等に関する法律及び出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律の一部を改正する法律案について、提出者衆議院財務金融委員長小坂憲次君から趣旨説明を聴取いたします。小坂財務金融委員長。
  10. 小坂憲次

    衆議院議員小坂憲次君) ただいま議題となりました法律案につきまして、提案の趣旨及びその概要を御説明申し上げます。  本案は、去る十六日、衆議院財務金融委員会において全会一致をもって起草、提出したものでありまして、貸金業において無登録営業、異常な高金利による貸付け、悪質な取立て等の違法行為が多発し、その被害が深刻化している現状にかんがみ、貸金業の適正な運営を確保し、資金需要者の利益の保護を図るため、次の措置を講ずるものであります。  第一に、貸金業の登録時の本人確認等を強化することといたしております。  また、登録拒否事由として、暴力団員等、不正又は不誠実な行為をするおそれのある者及び一定の財産的基礎を有しない者等を追加する等、登録要件の見直しを行うことといたしております。  第二に、無登録業者による広告、勧誘等を禁止し、違反した場合には罰則の対象とする等、無登録業者に対する取締りを強化することといたしております。  第三に、貸金業者等による債権の取立てに当たっての禁止行為につき、正当な理由がなく、勤務先等に電話を掛け又は訪問すること、債務者以外の者に対し、債務を弁済することをみだりに要求すること等、具体的な行為類型を挙げて規定することとするとともに、貸金業者による暴力団員等への債権譲渡を禁止する等の規制の強化を図ることといたしております。  第四に、貸金業者は、営業所等ごとに貸金業務取扱主任者を選任し、従業員への助言又は指導を行わせなければならないこととするとともに、同主任者につき所定の研修の受講を義務付ける等、適正な営業体制の確立を図ることといたしております。  第五に、無登録営業、出資法の上限金利違反の際の罰則等を強化するほか、貸金業者が金銭消費貸借契約において年一〇九・五%を超える利息の契約をしたときは、当該契約は無効とすることといたしております。  以上が本案の提出の趣旨とその概要であります。  何とぞ速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。
  11. 柳田稔

    ○委員長(柳田稔君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより両案について質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  12. 林芳正

    ○林芳正君 自由民主党の林芳正でございます。  本日は両案を一括して議題としていただくということでございますので、簡潔に両案につきまして質疑をさせていただきたいと思います。委員長、また提案者の皆様、大臣、本当に御苦労さまでございます。  やみ金融についてまず御質問を申し上げたいと思いますが、数年前にこれをやったときに、いろいろと今からどうなるのかなと思いながら、半ば手探りのような状況で改正をいたしましたが、やはり当時いろいろと議論をしてなかなか答えの出なかった問題がかなり現象面で現れてきておる、それに対応して改正をしていただいたということで、かなり重要な部分につきまして所要の措置が取られておる、こういうふうに思うわけでございますが、その前提で、この対策法案、本当に実効あるものとなって、やみ金融による被害の未然防止や被害者の救済に役立つために幾つかの点を指摘させていただきたいと思うわけでございます。  それは、国及び都道府県における監督当局や関係団体の体制及び連携の強化、これがまず必要になるだろう。そして、警察当局や検察当局の体制及び連携の強化によって違法な業者に対して徹底的に取り締まっていただくと。せっかくルールを作ってもそのルールどおり実行されなければ意味がないわけでございますし、そして三つ目に、これも非常に大事なことでございますが、司法における厳正かつ的確な法の適用と、これが最後のポイントになると、こういうふうに思うわけでございます。  大変悲惨な事件が起こっておるわけでございますが、この根本的な原因であります多重債務者問題に対処するためには、業者による過剰な貸付けや借り手による安易な借入れというものを防止をしていく必要があるわけでございまして、当事者の意識改革を促していくということが大変に重要であると、こういうふうに思われるわけでございます。  こういうような法案とともに、体制の整備、特に私は三点目の司法における厳正かつ的確な法の適用ということを改めて強調したいと思いますが、このようなやみ金融対策全体を実効あらしめるために担当大臣の御認識をお伺いしたいと思います。
  13. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 今回、非常に大所高所から広範のこの法案の御提出をいただいております。しかし、正に今、委員御指摘のとおり、特に委員三点御指摘くださいましたけれども、この金融対策を真に実効あらしめるためには、それの推進体制と申しますか、これが大変重要であるという強い認識を持っております。  委員は、国、都道府県の監督当局、警察当局等々、人的、物的体制を強化・充実する、しかも連携をする、さらに違法な業者に対する取締り、そして三番目に司法においても厳正、的確な法の適用を行う、これはもう正に御指摘のとおりだろうと思っております。  さらに、我々の関係で申し上げれば、関係機関、民間団体においても、被害者のための相談窓口の整備拡充、相談体制の連携を一層強化するということも必要になってまいる。業者に対する過剰な貸付けや借り手による安易な借入れを防止するためには、適正な情報開示、業者の適正な情報開示、それと消費者教育の充実、広報啓発、いろんなことが重要になってくると思っております。  それぞれについて、貸金業者及び関係当局や団体に対して今後我々としては所要の要請を行いますし、さらに必要なことを我々もしっかりとやっていきたいというふうに思っております。
  14. 林芳正

    ○林芳正君 ありがとうございました。  是非運用の体制の強化を行っていただきたいと思いますし、これは大臣にお願いしても仕方がないんですが、司法のやはりきちっとした法の適用と、これを是非議事録に残していただいて司法の方に見ていただきたいと、こういうふうに思うわけでございます。せっかく我々が立法府でルールを決めましても、最後のところで司法の適用というものが非常に甘いと抑止効果というのは出てこないわけでございますから、是非そのことを訴えを申し上げたいと思います。  それからもう一つ、今回も非常に問題になりました登録業者の登録免許税の問題でございます。  今回は財務局の登録業者の登録免許税を九万円から十五万円に引き上げると、こういう措置が盛り込まれておりまして、これは大変結構なんでございますが、都道府県における登録業者、この登録手数料が四万三千円でございますけれども、これが引き上げられませんと悪質な業者が都道府県登録に向かうという可能性があるだろうと、こういうふうに思うわけでございます。  御存じのように、複数の都道府県にまたがる場合は財務局、その都道府県にとどまる場合はその都道府県ということだったと思いますが、この都道府県の登録手数料は各自治体条例によって定められておりまして、この貸金業の登録事務というものは先般の地方分権推進計画の策定の際に標準手数料政令の対象とされなかったと、ここは承知しておるわけでございますが、今回のやみ金融対策の重要性にかんがみますと、標準手数料政令に貸金業登録事務を加え金額を定めるべきと、こういうふうに考えるわけでございます。  この都道府県の登録手数料引上げに関する金融庁と、それから今日は総務省に来ていただいていると思いますので、両者の御見解をお聞きしたいと思います。
  15. 伊藤達也

    ○副大臣(伊藤達也君) お答えをさせていただきたいと思います。  今、先生御指摘ありましたように、今般のやみ金融対策法案において、財務局登録業者にかかわる登録免許税を九万円から十五万円に引き上げることとされているわけでございますが、これを受けて、政令で定めている財務局における登録の更新手数料も現行の四万三千円を十五万円に引き上げる予定でございます。これらの措置は、今回の法改正に伴う登録審査の強化に必要な事務コストの増加を反映するものでございますが、結果として安易な貸金業者に対する登録を抑止する効果も期待されるものと考えております。  私どもとしましては、都道府県においても国と同額の水準への引上げが望ましいものと考えておりまして、このため、総務省に対して、貸金業登録手数料につきまして、全国的に統一した取扱いが特に必要と認められる事務にかかわる手数料として、地方自治法に基づく標準手数料政令において十五万円を標準とすることを定めるよう要請しているところでございます。また、都道府県に対しましても、法案成立後速やかに登録手数料の引上げについて要請を行ってまいりたいと考えております。
  16. 林省吾

    政府参考人(林省吾君) お答えを申し上げます。  都道府県における登録業者の登録手数料でございますが、お触れになりましたように、現在は地方公共団体の判断により条例で定めることとされているところであります。  しかしながら、今回の法改正の趣旨を踏まえまして、私どもといたしましても、地方公共団体に対するまず情報提供によりまして地方公共団体の適正な対応をまず促してまいりたいと考えておりますが、さらに、御指摘をいただきました地方自治法に基づく標準手数料令への追加につきましても、その方向で関係省庁とよく調整を図らせていただきたいと考えております。
  17. 林芳正

    ○林芳正君 ありがとうございました。  大変前向きな御答弁いただきまして、これはやはり地方分権ということで全般的には各自治体へ任していこうという流れでございますが、こういう特定の政策目的で非常に緊急を要する件でございますから、今の御答弁の方向で是非調整をお願いをいたしておきたいと思います。  時間が限られておりますので、次に、このいわゆる八%法案、株式の保有の制限に関する法律の一部を改正する法案について簡単にお聞きしてまいりたいと思います。  今日は、提案者の熊代先生、総裁選の準備でお忙しい中、おいでいただきまして大変ありがとうございました。  簡潔に御質問を申し上げたいと思いますが、まずは今回の法改正の趣旨をお尋ねしたいと思います。  金融システムの安定ということを我々一生懸命お互い努力しておるわけでございますが、この今回の法改正が金融システムの安定にどのように役に立つとお考えになっておられるか、まずお聞きしたいと思います。
  18. 熊代昭彦

    衆議院議員(熊代昭彦君) 総裁選に言及していただきまして誠にありがとうございました。参議院から総裁選に立つならば、林芳正先生をおいてほかにないと私はかつてから申し上げている……
  19. 柳田稔

    ○委員長(柳田稔君) 答弁は、そういう内容ではありませんので、しっかりとした答弁をしてください。
  20. 熊代昭彦

    衆議院議員(熊代昭彦君) ありがとうございます。では、失礼いたしました。  そういうことでございますが、御質問の趣旨にお答えしたいと思いますが、御承知のようにこの法律国際的にも、銀行の株の保有につきましていろいろな考え方があると。イギリスは、全然法律では制限しないけれども、実際上持っていないと、銀行の判断ですね。アメリカは、グラス・スティーガル法で御承知のように、完全に持たないということでございまして、そのアメリカの例を念頭に置きまして、取りあえずティア1まで制限しようという法律でございますが、何せ、BIS規制の強化と併せまして、二年八か月の間にそれをティア1まで減らすということですから、十八兆円減らさなければならなかった。  それに対しまして、受皿としまして、八%の拠出はあるけれども株式買取機構でそれを受けると。そして、市場に出て株式の値下げ圧力が非常に市場をディスターブするものになる可能性がございますので、それを避けようということでございましたが、御承知のように、八%拠出の金がございますと、これはBIS規制上は、BIS規制上はオフバランス化されないという重大な問題がございます。現実にも二千二百億円弱しか買取りができなかったということでございます。片や、十五兆円が八兆円売られた段階で日経平均は八千円台になったということもございます。  そういうことを受けまして、この八%拠出を廃止して、受皿としてしっかり機能するように、その代わり、買い取りした株の売却期間を五年間延期することによりまして、国としては、公的目的のためにはリスクを取るわけでございますけれども、リスクを最小限にしたいと、そういう趣旨の改正でございます。
  21. 林芳正

    ○林芳正君 この銀行の株式保有の制限というものは、今少しお触れになられましたけれども、銀行の経営の健全化のために大変役に立つと、こういうふうに思うわけでございますが、この保有株式の規模の縮減というものは、今お触れになりましたティア1というのはありますけれども、そこに行けばもうそれで終わりだというものではなかろうと、こういうふうに思うわけでございまして、このティア1を切ってそこから下に行った場合も、更に縮減をやるべきではないかと、こういうふうに思いますが、これは提案者の熊代先生と、政府の方にもお伺いしたいと思います。
  22. 上田勇

    衆議院議員上田勇君) じゃ、今の御質問にお答えをさせていただきます。  今、委員からも御指摘がありましたように、銀行が株式を保有をしておりますと、どうしても株価の変動に対するリスクがありまして、その財務内容の健全性、あるいは、ひいては金融システム全体の安定性に対しましてそれがリスクとしてなってくるわけであります。そういう意味でこの銀行株式保有制限法が作られたわけでありまして、当然のことながらそのリスクをコントロールしていくことが必要なわけであります。  それで、じゃそれがどの水準が一つの目安になるのかというようなことを、これはBISの場におきましていろいろと議論が行われて、それが中核的な資本の部分でありますティア1以下に抑えるということで、その理解を共有したわけであります。  ですから、今回、ある意味でこの達成、そのティア1以下に達成するというのを二年間延長はいたしますけれども、ただこれは、BIS基準自体の適用が二年間延びたということに合わせるということでありまして、銀行が保有するリスク資産である株の保有を管理していくという面においては、その趣旨は変わっておりません。  また、じゃ、ティア1を、一つの目安として設けたティア1以下の株式が、まあティア1以下になった場合にその後どうするかということでありますけれども、これは、確かにリスクを軽減、リスクを少なくしていくという意味においては、更にその株式の保有をコントロールしていくということが重要かというふうには思いますけれども、ただ一方では、これは銀行としても収益も上げなければいけないという面がございます。そういう意味では、その目安が達成された後にはいろんな経営面での判断が入ってくるんだというふうに思います。  そうした中で、当面は、我々としては、既に設けられている目安であるティア1以下に抑えるということ、そしてその後は、それぞれの銀行、金融機関の経営の様々な判断によりまして適切にリスクを管理をしていただければというふうに思っているところでございます。
  23. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 基本的には今の先生の御答弁で尽きているというふうに私も思っております。  株式株価変動のリスクを銀行のバランスシートから切り離す、もって銀行の経営といいますか貸出し行為そのものが株価に大きく影響されないような状況に持っていくということが主眼でありまして、これはやはりその方向に向かって着実に各銀行は保有株式の縮減を進めていくことになるんだろうというふうに思っております。そこで、BISの規制も踏まえて、さらにはそれぞれの経営判断に基づいてリスク管理を行い資産運用を図っていく、これが求められる方向であるというふうに思っております。
  24. 林芳正

    ○林芳正君 ありがとうございました。  銀行の経営判断ということであろうと、こういうふうに思いますが、今までが余りに持ち合いでやってきたと、これが強過ぎたわけですから、政策としてこういうツールを使って後押しをするということはここまでだと思いますけれども、そこから先も、これは先ほどと同様、議事録に残して銀行の方に聞いていただきたいと思いますけれども、やはり新しいコーポレートガバナンスの形というものを目指して、縮減する方向でやっていただきたいということを申し上げておきたいと思います。  次に、これは大塚委員が大分取り上げられたことでございますが、日銀による買取りが存在をして、ここを通らずに存在をしてしまったということでございますが、一つここにあるわけでございます。それがある中で、今回の法改正によりまして株式取得機構、こちらの方の機能強化をする意義というものがどこにあるのか、提案者にお聞きしたいと思います。
  25. 熊代昭彦

    衆議院議員(熊代昭彦君) 日銀による株の買取りとの関係の御指摘でございますけれども、御承知のように、買取り対象銘柄の範囲が違っていることもございます。機構は、事業法人が持ち合い保有する会員銀行株を買取り対象にできるということでございます。日銀スキームではそれはできないと。それから、買取り対象先が、機構は会員行と事業法人であるのに対しまして、日銀スキームは株式保有額が自己資本を超過している銀行に限定するということもございます。買取り期間も若干の差異もございます。  そういうことでございまして、基本的にはこの両機関が両々相まって、いっときに市場に株が出ると、持ち合い株の解消という良い目的ではございますけれども、持ち合い株の解消のために市場が乱されると、そういうことを防ぐということで、それぞれが相まっていると思います。ティア1超過額が現在のところ、十五年三月末でございますけれども、二・八兆円でございますので、日銀の枠と、それからこちらの残りの枠合わせまして三兆円ちょっとというところでございますので、大変いい状況の役回りではないかと考えているところでございます。
  26. 林芳正

    ○林芳正君 ありがとうございました。  両々相まってという言葉でございます。正にそのとおり補完し合ってやっていただきたいと思いますが、一方が少し大きくなるとこっちが引っ込んだというふうにならないように、これは、今日は日銀の方お呼びしておりませんが、両々相まって政策目的が達成、お互い若干違った目的もあるようでございますけれども、やっていただきたいというふうに思うところでございます。  そこで、これは日銀のときにも質疑にあったわけでございますが、今回の場合は機構でございますけれども、この機構による買取りですね、これが株式発行企業のガバナンスに影響を与えないのかということでございます。こういう機構、公的な性格を帯びておるわけでございますけれども、健全ないわゆる株主として機能するのか、この辺について提案者にお伺いしたいと思います。
  27. 上田勇

    衆議院議員上田勇君) 機構が買い取りました株式は、それを信託銀行の方に信託をすることになっております。そして、その信託をされた信託銀行が議決権を行使するわけでありますけれども、それに当たっての機構の運営委員会が基本的な考え方を定めているところでございます。それは一つは、議決権行使は機構の経済的利益を増大することを目的として行われるということ、もう一つは、株主の利益を最大にするような企業経営が行われるような議決権を行使することという、そうした考え方に従いまして議決権を行使することになっております。  したがいまして、機構が買い取った企業のコーポレートガバナンスについても、その信託銀行、信託を受けた信託銀行の方が適切に判断することになるというふうに考えておりますので、いわゆるコーポレートガバナンスが低下するというような懸念は少ないのではないかというふうに考えております。
  28. 林芳正

    ○林芳正君 ありがとうございました。  それから、今回の改正で機構による株式買取り、これが増加するだろうと、まあ増加してもらわなければ困るわけでございますけれども、こういう指摘をする人がいるんですね。これによって買取りが増えますと、いわゆる株式市場に対してゆがみ、ディストーションを与えるのではないかと、こういうような指摘も一方であるようでございます。これはある程度は仕方のないところなのかなと私なんかは思うんですが、提案者としてどういうふうにお考えか、御答弁をお願いします。
  29. 江崎洋一郎

    衆議院議員(江崎洋一郎君) これらの取得機構の役割としては、銀行の持ち合い解消ということで、加えて株式保有制限法、これらの要件によりまして銀行から株式が大量に放出されるということで、市場に一時的にゆがみが生じることを解消することを目的に機構、設立されたわけでございます。そういった意味で、今までが八%の拠出金というものをもってなかなか機能が活用されてこなかったという背景もあります。  そういった意味で、むしろ需給バランス調整という意味で、一時的な制度改正、持ち合い解消という制度改正に伴って需給バランスを崩すことの受皿ということでございますので、そう大きなゆがみはないというふうに考えております。
  30. 林芳正

    ○林芳正君 政策目的でもって持ち合いを解消していくということでございますので、そもそも最初のところでディストートしているということであれば、それを解消するということでありましょうけれども、短期的に見ますと、どうしてもそういう指摘はぬぐい去れないのではないかなと、こう思いますが、これはやはり政策はどうしてもコストとベネフィットというものを考えなければなりませんので、私としてはそういうことで考えていかなければいけないのかなというふうに思っておるところでございます。  そこで今度は、買うときのお話を今したわけでございますが、今度は、将来これずっと持っておくわけにいきませんので、どこかの時点で処分をすると、こういうことになるわけでございますが、このときに市場にやはり過度の影響を生じないように処分をしていくと、こういうことが求められるというふうに思うわけでございますし、もうこれずっと言われていることでございますけれども、個人投資家の市場参加促進ということなど、買う側の需要創出というものを今からやっていかないと、なかなかここに持ってきたものを売り出せないと、こういうふうに思うわけでございますけれども、政府としていかにお考えか、お聞きしたいと思います。
  31. 伊藤達也

    ○副大臣(伊藤達也君) お答えをさせていただきます。  先生から大変重要な御指摘がございました。まず、機構の株式処分につきましては、これは委託を受けた信託銀行により行われることになるわけでありますが、処分については、基本的に株式市場の好調な時期に促進をして、そして低迷傾向が見られる時期に抑制することとされておりまして、また処分時期の分散や処分する銘柄の分散にも配慮することとされておりまして、こうしたことを通じて市場にゆがみを生じさせないように行われるというふうに考えております。  また、今後の証券市場の活性化については、貯蓄から投資への流れを加速をし、そして、今まで証券投資を行ったことがない個人投資家を含め、多くの個人投資家の方々に参加をしていただくことが大変重要であるというふうに私どもは考えております。  こうした観点から、証券税制の大幅な軽減、そして簡素化を実現したところでございまして、また、今回、個人投資家にとって参加しやすく信頼できる証券市場とするために、身近な金融機関などで証券を購入できるようにするなどを内容とした証券取引法の改正及び公認会計士監査の充実強化を内容とした公認会計士法の改正が行われたところでございます。  さらに、私どもといたしましては、取引所、日本証券業協会など関係団体に対して、個人株主の育成・拡大に向けたアクションプラン策定を要請したところでございますが、関係者による個人投資家育成対策会議において六月二十三日に中間取りまとめが行われたところでございます。このうち、特に証券税制については、七月を証券減税PR特別強化月間と位置付けまして積極的な広報活動を実施しているところでございます。  これらの取組によりまして、個人投資家の積極的な参加が促進されるものと期待をいたしているところでございます。
  32. 林芳正

    ○林芳正君 ありがとうございました。  今ちょうど十時半ですが、四十一円安ぐらいだそうでございますが、かなり最悪の時期から上がってきて、先ほど申し上げました個人投資家を引っ張っているのが外国人投資家だと、こういうふうに言われておりますが、やはり外国人投資家、ポートフォリオを日本にリバランスする上で、今から改革が進んでいくんだろうという見通しの下に少しリバランスをしておる、それに触発されて個人投資家が出てきておる、こういうことでございますから、今、副大臣からお話がありましたように、我々もここでいろんなことを議論し、また作ってきたわけでございますけれども、その運用をきちっとやっていきまして、この見通しが現実のものになってくると、これが更なる株価の上昇につながっていくものと、こういうふうに思いますので、政府また提案者の皆様にも格段の御努力をお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。  どうもありがとうございました。     ─────────────
  33. 柳田稔

    ○委員長(柳田稔君) この際、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案及び貸金業の規制等に関する法律及び出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、政府参考人として金融庁検査局長佐藤隆文君の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  34. 柳田稔

    ○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  35. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 民主党の大塚でございます。おはようございます。  今日は、株式取得機構の三木理事長と日銀の三谷理事におかれては、お忙しいところをどうもありがとうございます。  まず最初に、やみ金融法案の方ですが、私はこれについては特に質問はございませんけれども、竹中大臣に是非お願いをしておきたいのは、こういう御商売をされる皆様方は当然原資がなければ仕事ができないわけでありまして、その原資というのは一体どこから回ってきているのだということで、確たることは申し上げられませんが、金融機関の皆さんの融資というものが巡り巡ってそういったところの原資になっているという話も聞かれますので、今後の金融機関の検査におかれては是非そういう点についてもしっかり見ていただきたいなということを冒頭お願いをしておきます。  もし一言いただければ、はい。
  36. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 銀行の融資に、その個々の融資判断についてもちろんどうこう申し上げられる立場にはないわけでありますが、その社会的な影響、そうしたことは視野に当然のことながら入ってくるのだろうというふうに思っております。  委員の御指摘を踏まえて、我々としては日ごろの検査・監督をしっかりとやりたいと思います。
  37. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 それでは、株式取得機構の方の質問に入らせていただきたいと思うんですが、まず発議者の皆様にお伺いをしたいんですが、衆議院の審議の議事録もすべて読まさせていただきましたが、繰り返しになって恐縮なんですが、改めまして今回の改正の目的についてお聞かせいただきたいと思います。
  38. 熊代昭彦

    衆議院議員(熊代昭彦君) 先ほども若干申し上げたところでございますけれども、委員御承知のとおりでございますけれども、株の保有が銀行経営に非常に不安定さを与えるということでございますので、アメリカ制度を参考に、グラス・スティーガル法を参考に、これに対して株の保有を減らすということでしたわけでございます。  その大目的、更に大目的というのは、株式の持ち合いで株式を保有する人に対する配慮が足りないという状況を直そうということもございましたけれども、いずれにしましても、そういう状況下で法律が施行されてきたのは御承知のとおりでございますが、それを正すところで、要するに短期間に、二年八か月が当初でございます、今度お願いしまして二年、BIS規制の強化の延期に合わせまして二年をプラスアルファさせていただいたわけでございますが。  いずれにしましても、四年八か月ということでございまして短期間でございますので、市場にそのまま出てくれば大変に市場が乱れるということでございますので、それを避けるために買取り機構を作ったわけでございますけれども、それが八%の拠出をしなければいけないということで、BIS規制上オフバランス化されないということで、現実問題としても二千二百億弱の買取りしかなかったというところでございますので、それを除去するとともに、国はリスクを公的目的のために取るわけでございますけれども、やはりリスクを最小限にするということで株式の販売期間を五年延ばさせていただくということでございます。
  39. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 衆議院の議事録を拝見すると、これはいつでしょうか、七月の四日の衆議院の財務金融委員会で、植田委員に対する御回答の中で熊代先生がこのようにおっしゃっておられます。  以前にも申し上げましたけれども、関係者に要請されたからといって、それが国民経済上あるいは国民福祉上必要な非常にいい要請であるということを確認しなければ我々はしないわけでございますと言っておられて、こういうくだりが何回か出てくるんですが、当然、国民の要請に基づいて政策を立案していくのは当然のことだと思いますので、これ自体はなるほどと思われる答弁なんですが、関係者から具体的に要請がおありだったと考えてよろしいでしょうか。
  40. 熊代昭彦

    衆議院議員(熊代昭彦君) 私自身に対しては別に個人的にはなかったんですけれども、銀行協会等、いろいろな場面で御要請はあったということでございまして、それが今お読み上げていただきましたように、国民経済上あるいは国民福祉上有用なことであるという御要望であると考えて法案を作成したということでございます。
  41. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 直接は御要請がなかったというのは、それはそういうことかもしれませんが、与党として議員立法しておられるわけですので、この場合の関係者というのは、どういう方々からの要請であったというふうに考えたらよろしいでしょうか。
  42. 熊代昭彦

    衆議院議員(熊代昭彦君) 銀行協会とかそういうところだと思います。私自身直接聞いていませんので確たることは申し上げられませんが、銀行協会とかそういうことでございますが、我々議員の中でも随分議論がございまして、これは手当てをしなければいけないという、私が直接動機といたしましたのは、議員の中で随分議論したことが直接の動機でございます。
  43. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 三木理事長にお伺いをしたいんですが、今回こういう改正案が出ているということで、これが成立した場合の機構としてのメリット、そしてそのメリットが何かということは、恐らく今、熊代先生にお伺いした、どういう方々が要請をしたのかという話とも当然つながってくるわけでございますが、二点お伺いしたいと思います。そのメリットは何かということと、今回与党の皆さんに要請をした関係者というのは銀行業界でいいのかどうか、この二点をお伺いしたいと思います。
  44. 三木繁光

    参考人(三木繁光君) 株式保有機構の理事長をいたしております三木でございます。  今の先生の御質問にお答え申し上げます。  まず、機構としてのメリットということでございますけれども、これは、機構を利用しますのは銀行でございまして、銀行にとりまして今回の法改正によりまして大変使い勝手のいいものになるということは、私どもの機構にとりまして本来的な役割を果たし得るということがメリットだと思います。  先ほど来お話出ていると思いますけれども、すなわち、銀行にとりまして、売却時の拠出金、これがなくなりますと、売却が真正のといいますか、本当の売却になりますので、これによりましてバランスシートからオフされると。これによりまして自己資本比率が向上するとか、それからリスクがなくなると、こういうメリットが非常に大きい。そのほかのメリットもございますけれども、そういうことで機構が利用され、機構が本来の役割を果たし得るということだと思います。  それからもう一点、こういうことにつきましての御要望、これについてしたのが銀行協会かということでございますが、銀行協会を中心にということでお考えいただいてよろしいと思います。この法律ができる時点から、私どもは、この特に拠出金につきましては、そういうことはなくしていただきたいということは申しておりましたし、その後も申し続けておりました。  以上でございます。
  45. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 ありがとうございます。  今、機構の本来的な役割という御発言が二度ほどあったわけですが、そもそも論で恐縮なんですが、株式取得機構の本来的な役割、設立の目的というのは、改めまして、何であったのでしょうか、そこを聞かせていただきたいと思います。理事長にお伺いしたいと思います。
  46. 三木繁光

    参考人(三木繁光君) お答え申し上げます。  これは、先ほど熊代先生もお話しされたことでございますけれども、銀行と一般事業法人との間の持ち合いが非常に大きくて、これが銀行の経営上大変リスクの大きさになっておったわけでございます。これの解消を限られた期間の中で行うということの中で、株式市場への影響を大きくなく、かつ金融機関がリスクを軽減するために株式を削減していくためには、今回討論になっておりますところの株式取得機構、こちらで保有していただくと、私どもは保有今しているわけですけれども、それが日本経済のためにもよろしいと。したがって、保有機構がこれできましても、持込みが少ないんではその目的は達せられない。したがいまして、先ほど申し上げました本来的目的を果たし得るということは、持込みが増えるということで、当初の趣旨に合うということだと存じます。  以上でございます。
  47. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 今、その株式の持ち合い解消を激変緩和を考えながらやっていくのが本来の目的だという御発言だったと思うんですが、先ほどと同じく、七月四日の衆議院財務金融委員会の議事録を拝見しますと、五十嵐委員の質問に対する三木理事長の御発言として、「お取引先の方から見ますと、自分の株式市場に出るということは非常に神経質でございまして、やはりこれが機構等で長期間保有されるということについて非常に魅力を感じ、それならばという形で、銀行が保有制限に従ってこれを縮減しているという事実がございます。」と、こういうふうに御発言になっているんですね。  そこで、もう一回確認をさせていただきたいんですが、今回、与党の皆さんの議員立法の言わばモチベーションとなった関係者の要請というのは銀行業界だけなんでしょうか。それとも発行企業の皆さんもこれを要請していたんでしょうか。これは、発議者の皆様方と理事長と、両方にお伺いしたいと思います。
  48. 三木繁光

    参考人(三木繁光君) お答え申し上げます。  先生御指摘のとおり、衆議院の参考人に出ましたときにそのようなことを申しました。現実に取引先からは、株式の売却といいますか、銀行にとっての削減なわけですけれども、これを進めなきゃならない、総論としてそれは分かるけれども、自分のところの株式について、この時点でまだ株式市場がずっと低迷してきたことも背景にあったかと思いますけれども、それは大変厳しいというお話は随所で出ております。  そういうことで今回の改正のお願いしているわけですけれども、ただし、今回の改正につきましての要望というのは、これは銀行サイドということでございまして、一般事業サイドから直接そういう御要望があったということはちょっと承知しておりません。一般企業にとりましては、八%の拠出金がないという事情もございましたので、銀行側は非常に希求しておりましたけれども、一般事業会社からではないと私は存じております。  以上でございます。
  49. 江崎洋一郎

    衆議院議員(江崎洋一郎君) 今、三木理事長からもございましたが、私どもも発行体からの要請ということについては特に聞いておりません。  しかしながら、保有機構そのものがいわゆる持ち合い解消の受皿として、発行体企業にとっては、どういう手順で自分たちの株が機構が買い取ってどのタイミングで売られるかというその不安感というか、行き先がどうなるんだということについての明確な運用基準というものが公表されていないと。その部分についてはやや使い勝手というか、行き先がどこへ行くかという心配もあるので、機構にはなかなか、受け入れることに関して銀行と事業法人との間の話合いの中でまとまらないという話は仄聞はしております。しかし、今回の改正に、その部分について直接言及された改正というのはございません。
  50. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 そこは事実関係は私もよく分かりませんが、三木理事長が衆議院で言っておられるように、やはり発行企業の皆さんにとっても潜在的には保有機構に長期間持ってもらうと有り難いというお気持ちがあるのかもしれませんが、翻って、そうであるとすると、本当に株式の持ち合いというものを、日本の銀行や企業の皆さんあるいは金融庁の皆さんは本当に解消する気があるんだろうかというのがやや疑問に思えてくるわけでありまして、これが例えば五年間とか、せいぜい七、八年ならともかく、随分先まで長期間保有されるわけでありまして、私が例えばマーケットの投資家の一人であれば、やはり日本株のトレーダーであれば、どうもこれは日本の株式持ち合いというのは実質的にはなくならないなという印象を持ちますし、それから、やはり機構がお持ちになる株と機構が全く長期間塩漬けにしない株で、発行企業の評価とか、それから価格形成というのはいろんな意味で、先ほど林委員もおっしゃいましたが、ディストーションが生じてくるわけでありまして、そういう、どれがどっちなのかというのは判断が付かないけれども、多分そういう意味でゆがみが生じているだろうなと思うだけで、例えばトレーダーである私は、やっぱり日本株というのは信用できないと、短期的なディーリング益は出したとしても長期間持つのはやめようという、こういう気分になってしまうと思うんですね。  したがって、私はやはり、何か善かれと思って、金融庁の皆さんも与党の皆さんも善かれと思ってこういう制度を作り、そしてまた今回改正をしているわけでありますが、言ってみれば、最近少年犯罪等がいろいろ問題になっておりますけれども、銀行の皆さんが少年であるとは思いませんけれども、健全に育ってほしいと思っていろいろ手を差し伸べると、かえってわがままに育ってしまうというようなところもあるのではないかという気がしていて、激変緩和が必要なことは認めますけれども、何事も過ぎたるは及ばざるがごとしでありまして、やや長過ぎるのではないかと、期間が。そして、その保有制限、機構の言わばサンセットリミットが近付いてきた段階で、まだ株式市場が脆弱だからもう少し保有期間長くしようというのなら分かるんですけれども、衆議院の方では我が党の永田委員が随分一生懸命聞いていましたけれども、まだ随分先が残っているのに何で今ごろ早々と保有期間延長するんだというようなことも言っておりましたが、いろいろるる申し上げましたが、この辺りについて竹中大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
  51. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) ただいま大塚委員が指摘された問題は、極めて本質的な、ある意味で政策論の本質の問題であって、かつ、最後は判断の問題にはなりますが、大変判断の難しい問題であるというふうに思います。  この買取り機構の議論がなされた当初から、また日本銀行があのような買取りの政策を発表した当初から、やはり専門家の間では非常にそうしたことを懸念する声があったということも事実であろうかと思います。激変緩和は必要だけれども、それが行き過ぎると、やはりモラルハザードというか、市場の健全性を損ねる可能性がある。  ただ、あえて一つの判断の根拠を申し上げるとすれば、株式市場の価格というのは常に将来の期待収益率を現在価値に置き直したようなどこかの均衡値で決まって、マーケットはそれを合理的に判断しているはずだという一方の考え方に対して、いやしかし、そうはいってもやはり短期的には目の前の需給に物すごく影響を受けているじゃないかと。我々はやはり、ここ一年、二年経験したことは、このやはり目の前の需給の影響というのが非常に大きい。これが、持ち合いの解消とかいろいろありますけれども、非常に短期的には、例の年金の今の売り等々にも併用されているというふうに思うんですけれども、そうしたことを考えると、やはり今の状況からの現実的な判断としては、こうした激変緩和という部分にある程度少しウエートを置かざるを得ないのではないだろうか。  本質的には大変、御指摘の点、重要なことをたくさん含んでいると思いますが、私としては、そうした意味での長期的な均衡価格と目の前の需給関係、目の前の需給関係をやはり若干重視してこうした対応策を取ることが重要であるというふうに判断をしております。その分、長期に保有する中で、やはり適切にこの機構は株式を売却して、必要以上にこうした措置が長引かないような、そういう配慮をしていくことは極めて重要であると思っております。
  52. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 考え方としてはおっしゃるとおりだと思うんですね。いかなる制度や政策であっても、本来の最終目的と、今回でいいますと株式の持ち合いの解消ということとその激変緩和と両方をにらみながら落としどころを考えていくというのは、これは当然のことだと思うんですが。  どうも当委員会で竹中大臣といろいろもう二年にわたって議論をさせていただいていると、大臣になられる前よりも随分大臣のお考えが激変緩和の方にずっといっているような気がするんですが、大臣になる前に見えなかったことで、大臣になると何か見えたことがあってそのようにスタンスが微妙に、スライスからフックに変わったのか、フックからスライスに変わったのか分かりませんけれども、何かお立場が変わられたような気がするんですが、金融庁の御担当になって何が見えてきましたですか、今まで御存じなかったことで。
  53. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 自分では変わっていないというふうには思っておりますんですが、これはしかし委員の御指摘は御指摘として受け止めたいと思います。  実際に政策の担当をしてやはり改めて感じることはと、あえて申し上げれば、やはり情報はなかなか不完全であって、情報が完全であればいろんな意味でのメカニズム、均衡値を目指した動きというのは早まるわけですけれども、情報はなかなか不完全であると。例えば、私が政策的に申し上げたこともメディアではなかなか正確に伝わらないということも含めてでございますけれども、その意味では、情報の不完全ということをやはりある程度考慮に入れて現実的な政策対応を取らなきゃいけないという面はかなりあるのかなというふうに思っております。
  54. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 なかなかメディアが正確に伝えてくれていないというのは私も感じていまして、いろいろ情報発信するんですけれども、金融庁の皆さんも広報体制がきっちりできていて、記者クラブに対する情報統制もしておられるので、なかなかこちらが記者の皆さんにブリーフィングしていることが正しく報道されないというのは私もそう思いますので、しっかり私もやっていきたいと思いますけれども。  今日は日銀にもおいでいただいているんですけれども、日銀のこれまでの株式の取得実績等々は、これは衆議院の方でも数字一杯公表しておられますので細かい数字は結構なんですが、一点だけお伺いしたいのは、現在まで取得した銘柄数と、取得する際には当然基準があるわけですね。ところが、取得した後に企業の業績が下がったりして基準以下に例えば格付が下がる先があるわけなんですが、現在までに取得した銘柄数と、及び取得後に取得基準以下の格付に低下した銘柄数についてお伺いしたいと思います。
  55. 三谷隆博

    参考人(三谷隆博君) お答えいたします。  先生のせっかくの御質問でございますけれども、買入れ銘柄に関する事項につきましては、株式取引への不測の影響等を回避する観点から、現にこれを公表しないような扱いとさせていただいておりますので、御理解いただければ思います。  なお、日本銀行は、買い入れました後、仮に格付が下がる、そういった場合でもこれは直ちに売るということは私どもはやっておりません。それによってかえってまた市場にいろんな不安を、不測の不安を与えかねないということもありますので、これは下がったからといってこれを理由とした売却はしないこととしております。
  56. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 機構に対しても同じ質問をさせていただきたいんですが、これまでの取得銘柄数と、取得後に基準以下に下がった銘柄数をお伺いしたいと思います。
  57. 三木繁光

    参考人(三木繁光君) お答え申し上げます。  取得しました銘柄数及び取得後格付が下がりました銘柄数ということにつきましては、ただいまも日銀の方からもございましたように、市場において不測の憶測を呼ぶということの危惧もございますので、開示しないということで御理解願いたいと思います。  ただし、買取りの金額は公表しておりまして、二千二百億ということで、金額的には二千二百億円でございます。  以上です。
  58. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 日銀も機構も同じお立場を取っておられるわけですが、もう一度日銀と機構に同じ質問をお伺いしたいんですが、三谷参考人も三木参考人も、取得基準以下に格付が下がった銘柄の数を公表すると不測の事態が生じるとおっしゃっておられるんですが、具体的にどのような影響があるというふうにお考えなんでしょうか。両方にお伺いしたいと思います。
  59. 三谷隆博

    参考人(三谷隆博君) 例えば、買い入れた銘柄数を公表いたしますと、一体どこの会社の株を買っているのかということについて一定の思惑が生じかねないということもございますでしょうし、仮に、それがそもそも見えていないところで幾つ格付が仮に下がったというふうなことが表に出ますと、どこだどこだという話で、不完全な情報の下でいろんな動きがこ株式市場に起きかねないと。株式市場というのはいろんな思惑等で動くものでございますので、そういうところにはやっぱり厳正に配慮してまいりたいというふうに考えております。
  60. 三木繁光

    参考人(三木繁光君) ただいま三谷参考人が御答弁されたのと同じ理由でございます。
  61. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 これは考え方の違いですから禅問答をしてもしようがないと思いますが、取得機構が設立されるときの審議の中でも申し上げましたように、仮にこの取得機構の設立目的や今の運営のスキームにそれなりの合理性があったとしても、例えば取得後に基準以下に下がった企業があると、取得時に基準以下の企業から見ると不公平感はこれは否めないわけでありまして、どうして、例えばシングルBまで下がった先は持っているのに、うちはダブルBなのに持ってくれないんだとか、そういう不公平感は否めないわけであります。  したがって、やはり激変緩和のための制度や政策も、先ほども申し上げましたように過ぎたるは及ばざるがごとしでありますので、例えば基準以下に下がった先については、すぐ売るというのもいかがなものかと思いますので、例えば三か月以内に放出をするとか、それはその内規までは我々に公表していただかなくて結構ですけれども、やはりその公平性を維持するようなルールというのは機構や日銀の中で御検討いただかないとますますその不透明感というものが増すわけでありまして、その辺は是非運用の改善を図っていただきたいなと思います。  あわせて、全体に何銘柄取得したのかということが公表されますと、これは確かにいろいろ思惑は呼ぶと思うんですね。例えば、機構の場合ですと、二千二百億で十銘柄しか持ってないということになりますと随分たくさん買っているんだなということになりますが、例えば日銀ですとかなりの銘柄数を持っておられると思いますので、そのうちそういう格付が下がった銘柄があるのかないのかぐらいは情報公開されてもいいんではないかなと。銘柄数までとは言いませんけれども。  例えば、現時点では基準以下に下がった銘柄がある、ただし三か月以内にはそういうものは放出する予定であるということで、三か月ごとにそういう銘柄が現存しているかどうかだけでもおっしゃるかおっしゃらないかで随分運用が改善されると思います。少なくとも日銀の資産の健全性に対する見方は変わりますね。そこをお答えにならないと、ああ、格付が下がった先もあるんだなという邪推を呼びまして、あれこれ言う人も出てきますが、いや、そういう銘柄は今現在は二銘柄だけれども三か月後にはなくなっていると言うだけでこれは基準以上の銘柄だということが担保されるわけですから、その辺は是非運用の改善をお図りいただきたいなと希望を申し述べたいと思います。  日銀にもう一つお伺いしたいんですが、これで改正案が成立しまして、機構の方の取得額がどんどん伸びていった場合に、日銀としてこの株取得というこの政策から撤退する御意思があるのかどうかも含めて、今後の方針についてお伺いしたいと思います。
  62. 三谷隆博

    参考人(三谷隆博君) お答え申し上げます。  先生御承知のとおり、日本銀行株式の買入れは、金融機関の保有する過大な株式、それにゆえんする株価変動リスクをできるだけ軽減し、かつそれを促進していこうということでございます。これまでのところ、私どもの買入れスキームだけではなくて、市場での売却とか相対での売却も含めてそういった金融機関の株式の処理の促進というのはかなり図られているなというふうに思っておりまして、これで機構が出ていただければ更にその実を増すんだろうというふうに思っております。  なお、私どもの買入れスキームにつきましては、御承知のとおり、原則として今年の九月末までというふうにあらかじめ公表してございます。今のところは相応の成果も上がっているという判断の下で、これを延長することは考えておりません。
  63. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 例えば、この八%ルールがなくなって機構にどんどん株が集まるようになりましたら、どこかの段階で日銀がもうお持ちになっている株を、取得期間はもうすぐ終わるわけですけれども、機構の方に移管をされて、もちろんその資金的な裏付けというのは何らかの形で日銀が手当てしなくちゃいけないかもしれないんですが、株式保有を機構に一元化するというお考えはないですか。
  64. 三谷隆博

    参考人(三谷隆博君) 私どもで購入しました株式は、五年間といいますか、十九年の九月末までは保有し続けて、それから後に市場の動向等を見ながら売却するというスキームをあらかじめ公表いたしてございます。したがいまして、今の私どもの買い取ったものをいずれ機構に肩代わりしていただこうとか、そういうことは全く考えておりません。
  65. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 日本の経済はまだまだ非常に脆弱な状態で、この先も何が起きるか分からないわけでありますので、できれば、中央銀行という組織や機能もできるだけ通常の状態に戻して、何か起きたときに対応するという体制を整える方が、言わば想定外の影響とか想定外の展開ということが少なくなりますので、もし機構がちゃんと機能され始めましたら、本来日銀の通常業務でないことについては全部機構に移管をして、日銀がオーソドックスな形で存在をしているという状態を作られた方が、今後、何かまた別のことが起きたときに対応できるその対応余力も拡大すると思いますので、私の個人的な意見としては、是非とも、せっかくこれは与党の皆さんが改正案を出しておられるわけですから、改正案の目的どおりに機構がうまく回り始めたら全部その業務は機構に一元化するということをされた方がいいであろうということを意見として申し上げておきたいと思います。  さて、日銀についてはもう質問ございませんので、もしあれでしたらお引き取りください。  最近、新聞で、竹中大臣がというよりも金融庁が今月中にも大手行の皆さんに業務改善命令を出すという報道がなされているんですけれども、この業務改善命令を出すというのが本当かどうかということと、もし出すとしたら、この株式の保有に関して何らかの指導なり指摘をされるのかどうか、それについてお伺いしたいと思います。
  66. 伊藤達也

    ○副大臣(伊藤達也君) 今、先生からお尋ねがあった報道があることは承知をいたしておりますが、私どもといたしましては、各銀行が株主総会を経て決算が確定をしておりますので、その決算の中身を今精査をしている段階でございます。したがって、特定の先に対して業務改善命令を発出すると決定した事実はございません。  こうした状況でございますので、業務改善命令の発出を前提とした仮定の御質問についてはお答えができないことについて、御理解をいただきたいと思います。
  67. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 まあとにかく、一刻も早く日本の金融界がかつてのような、日本は金融界が盤石だから経済もうまくいっているんだというように内外から言われるような状態を取り戻していただきたいと思いますので、業務改善命令も含めて、行政が使い得る手段をしっかり駆使して御対応いただきたいと思います。  また、銀行業界の皆さんからごらんになると、確かにマクロ経済全体の影響でこうなってしまっているんでしようがないじゃないかという御意見も、それは私も理解できます。前からこの委員会でも申し上げていますように、それは理解できるところであります。  また、税制等の問題についても、いろいろ本来政府がやるべきことについてやってくれてないことが銀行の経営を一段と苦しくしている、ないしは経営の選択肢を狭めているんではないかという御意見もあるわけでありまして、そこで、塩川大臣においでいただきましたのでお伺いしたいんですが、五月の二十九日の当委員会で、不良債権処理に絡んで、無税償却について、これはやっぱり早く認めるべきじゃないですかということをお伺いして、大臣は、六月中にも結論を出しますとはっきりこうおっしゃったわけでありますが、もう既に七月ももうすぐ終わろうとしておりますが、無税償却の可否についての今の検討状況についてお伺いしたいと思います。
  68. 塩川正十郎

    国務大臣(塩川正十郎君) これは参議院でも、峰崎先生からかですかな、質問ございまして、私もお答えしたと思っているんですが、一応、六月で結論は、結論めいたものは税制調査会から出ております。  それは、一つは、欠損金の繰戻し還付、これはもう駄目ですと。それから欠損金の繰越控除、これも駄目ですと。  しかしながら、無税償却につきましては、その範囲につきまして拡大をして検討しますということでございますが、その拡大をどうするのかということと、この扱いにつきましては、一般企業とそれから銀行側の、金融機関の言い分と多少違います。そこで、私どもの方で、今、拡大をしようと、場合によってはできるだけ実情に合ったようにしたいと思っておりますけれども、企業とそれから金融機関との間の相互のバランスをどうして公平に期すかということについての結論がまだ出ておらないということでございまして、これは金融庁とも十分相談いたしたいと思っておりますが、銀行の方が何といったってもうけが全然出ていない、法人税も払っていないのに、これを無税を範囲をやってみたかてしようがないんじゃないかなという私は感じがしておる。  ですから、この点についてはもう少し、企業の方は五年で結構ですと言っておるんですから、私はその意味をひっくるめて、金融機関の、金融庁とよく相談して決めていきたいと思っておりますが、結論は、六月の結論はそういうところで付いておるということであります。
  69. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 結論に対する認識が多分ちょっと違ったと思うんですけれども、そうすると、じゃ、範囲をどこまでにするのかという問題について金融庁とよく相談して考えていきたいという御回答だったんですが、それについてはいつごろまでに答えが出るかというのは何か明示的な時期はございますでしょうか。
  70. 塩川正十郎

    国務大臣(塩川正十郎君) これはできるだけ検討を急ぎまして、来年の年度改正までに間に合わすようにすると。金融庁との間もそういうような話になっておるようですから、それでいけるだろうと思います。
  71. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 来年の年度改正というのは、平成十六年度税制改正の中に盛り込むということですね。
  72. 塩川正十郎

    国務大臣(塩川正十郎君) まあそういうことですね。
  73. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 やはり、日本の経済がこういう状況が長く続いて、世界の経済の動きも非常に速い中で、その御検討の期間というのが適切なのかどうかちょっと何とも言い難いですが、もうちょっと早く結論を出せるものについては出していただきたいなと思いますし、恐らく後ろにおられる三木理事長含め、金融界の方も首を長くして待っておられると思いますので、是非前向きな結論をお出しいただきたいと思います。  さて、今日は、多分この国会では私、質問最後でございますので、幾つか心残りの質問をさせていただきたいなと思うわけであります。そこで、機構の三木理事長におかれましては、私の間は特に質問ございませんので、もしあれでしたらお休みいただきたいと思います。  ちょっと話題が変わるんですけれども、財務省にお伺いしたいんですが、ここ数か月、介入が、為替ですね、介入が大変な規模で行われておりますが、二、三年前ぐらいから今日に至るまでの介入の実績についてお伺いしたいと思います。特に今年に入ってからは月単位で数字をお伺いしたいと思います。
  74. 渡辺博史

    政府参考人(渡辺博史君) お答え申し上げます。  一九九九年から申し上げますが、一九九九年七兆六千四百十一億円、二〇〇〇年三兆一千七百三十二億円、二〇〇一年三兆二千百七億円、二〇〇二年四兆百六十二億円でございます。また、本年、二〇〇三年に入りましてからの月ごとの数字でございますが、一月が六千七百八十億円、二月が一兆一千四百二十四億円、三月五千六百六十四億円、四月ゼロ、五月三兆九千八百二十七億円、六月六千二百八十九億円。  以上でございます。
  75. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 ちょうど土曜日の日経新聞にも報道が出ていましたけれども、もう今年は既に年間最高額をここまでで更新しているという理解でよろしいでしょうか。
  76. 渡辺博史

    政府参考人(渡辺博史君) 七月の数字をまだ確定できておりませんけれども、そのような御理解で結構だと思います。
  77. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 つまり、九九年に七兆六千四百十一億という数字がありましたが、それを上回る介入を半年間でやっているわけでありますが、どうしてこのドル買い介入が効果を発揮しないんでしょうか。なぜ効果を発揮しないのかということについて、見解をお伺いしたいと思います。
  78. 渡辺博史

    政府参考人(渡辺博史君) 効果が発揮しているかしていないかというところについてのコメントは差し控えますが、そもそも私どもが行っております介入は、市場が投機的な動きが行われた場合に、相場の行き過ぎを防ぎまして、市場に関連して様々なビジネスを営んでいる方に対して不測の影響が出ないように乱高下を抑制するために行っているという状況でございますけれども、今年以降、例えばユーロの価格が上がったり、あるいは各国、大きく言いまして、世界の経済を担っております三つの極それぞれの経済情勢が様々な動きをしていると。特に年度前半、特に一―三月に言われておりましたような地政学的なリスク等がありまして、非常に為替の相場が神経質な動きになっていると。そういう中で、ちょっとしたニュースがありますとかなり大きく振れるということで、それに対応するためにその場その場におきまして介入を行ってきたという状況にあるということでございます。
  79. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 効果がない、なかなか出ない理由については特にお答えがなかったわけでありますが、渡辺局長、為替介入について具体的な実務を御存じない方が多いと思いますので、それは当然だと思います、関係者以外は分からないんですから。  開陳可能な範囲で、財務省と日銀の関係、そして日銀がどういうふうに注文を出して介入をするのかということについて、開陳可能な範囲でちょっと御披露いただきたいんですが。
  80. 渡辺博史

    政府参考人(渡辺博史君) 委員の方がお詳しいんではないかと思っておりますけれども、今御指摘ありましたように、財務省の方で例えば現在の相場に対してある程度介入することが必要であるということが判断をいたしましたときには、財務省の方から日銀に対してその旨を連絡をいたします。  それを受けまして日銀が、実際上エージェントとして取扱いを行っております銀行等がございますので、それに対して、こういう水準で、あるいはこの程度でということの指示を出しまして、それに基づいて、相場が動いた場合には、それぞれの指示に基づいてエージェントが実際の売買を行うという状況でございます。
  81. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 為替市場株式市場よりも更に取引をしている人たちの顔が分かる世界でして、事実上、どこどこ銀行の何とかというトレーダーだとか、言わば人間関係が非常にウエットな世界でありまして、株式市場において、最近、日本の財務省はオール・オア・ナッシング介入をやっているんだということをうわさしている人たちがいるわけですが、オール・オア・ナッシング・インターベンションといいますか、オール・オア・ナッシング介入という言葉を聞かれたことありますか、局長。
  82. 渡辺博史

    政府参考人(渡辺博史君) お答え申し上げます。  数週間前ぐらいから新聞等においてそのようなことが言われています。必ずしも何を言っているか判然としない部分もありますけれども、当時の新聞で言われておりましたような意味でのオール・オア・ナッシングということであれば、私どもはそのような方式は取っておりません。
  83. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 塩川大臣、初めて聞きます。私も為替市場の関係者に聞きましたけれども、つまり、財務省がある水準で、例えば百十七円でドル買いを出して介入が始まると、マーケットの関係者は、あっ、財務省・日銀が介入に出てきたなというふうに分かるものですから、何となく、そうすると、これは少なくとも百二十円ぐらいまではドルが押し上げられる、円が押し下げられるなと思うと、当然、もうけたいと思う人たちはドルを買ってドル買いポジションを作るわけですね。  これは別に為替市場特有の用語じゃないですが、竹中大臣は御承知かと思いますが、バンドワゴン効果と言って、バンドががちゃがちゃ音を鳴らすと人が寄ってくるみたいなことを称してそういう言い方をするんですが、つまり、そういう介入が始まると、ほかの人たちが付いてきてドル買いがばあっと膨れてくると、ある段階まで来ると、本来は例えばA銀行に出した注文、財務省の要請に基づいて日銀がA銀行に出した注文なんだけれども、それをそのまま財務省・日銀、つまり政府が持っていると政府のもうけになるわけですけれども、それを、バンドワゴン効果が出てきたところで、じゃもうそれはA銀行さんの独自のポジションにしていいよといって、今までは全部政府のポジションだったのをナッシングにしていいから全部A銀行の独自のポジションでやりなさいといって、ポジションの言わば所有権を渡しちゃうというようなことが行われているんじゃないかということがかなりマーケットの中でうわさになっておりまして、今、渡辺局長が、いや、そんなことはないというふうにおっしゃるわけですが、そんなことはないことはどうやって証明できますか。
  84. 渡辺博史

    政府参考人(渡辺博史君) ないということを証明しろというのは悪魔の証明でございますので難しゅうございますが、信頼していただくしかありませんけれども、今、委員が御指摘のような形でのものについては、そういうことはやっておりませんで、本来の、いわゆる指し値なら指し値のところで契約が既にあったものについては外為特会の方で最終的に処理をしているということでございます。
  85. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 さすが政府与党は一体でありまして、フセインがいないからといってフセインが存在しなかったと証明できるかというあの小泉さんの答弁と似たところがありまして、ないことを証明するのは悪魔の証明で、ないことを証明できないからあったとは言えないというのは、これはレトリックとしてはそのとおりでありますが、是非そこはよく調べていただきたいなと。調べずとも事実は局長の頭の中にあるのかもしれませんが。  私も、別に何か具体的なエビデンスがあって申し上げているわけではありませんが、火のないところに煙は立たないわけでありまして、特にマーケットというのは。なぜ半年間で年間最高額を超えるような介入をしていてもなかなか円安に進まないのか。例えば、今の話が本当だとすると、本当だとすると、ポジションを政府からもらったA銀行というのは、ずっとドル高が進むと思っていればずっと持っていればいいわけですけれども、どこかの段階でやっぱり反転するんだと思うと、ドルを売って利益を確定しなければならないわけですね。  どうも、これほどの介入をしていても効かないというのが、マクロ経済上の何か大きな理由だけなのかというと、私はそうでないような気がして、政府が一生懸命介入して、ある段階でしかしバンドワゴン効果が出てくるとポジションを金融機関に渡して、金融機関は利益を確定するためにどこかで売り抜けるということをやっていると、百十五円から百二十円ぐらいの間をぐるぐるぐるぐる回っているわけです、ポジションは。そういうことでもないと、これだけの介入をしているのになかなか効果が出ないということについて、はたから見ていると理解ができないですね。  竹中大臣はどのようにお感じになられますか、ここまでの話を聞いて。
  86. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) ちょっと私の所掌ではありませんので、技術的なことも含めて余りお答えできる立場にはございません。  しかし、もしもおっしゃるようなことが本当であれば、バンドワゴンエフェクトというのは一種の情報の外部経済効果があるということでありますから、それはそれで長続きしないというメカニズムも働くのではないのかなと、そのようにも思いますし、技術的には私も勉強をさせていただきたいと思います。
  87. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 財務省の国際局と金融機関の皆さんの関係をめぐっては、昔から例えばドル預託、政府の持っているドル資金を大手行の皆さんにかなり安い金利で融通して、それを運用することで利益を上げていただくというか上げさせるとか、それから為替介入に関しては、今申し上げましたスキーム、以前には収益支援のために、手数料を落とすために特定の先を念頭に置いてやっているとか、これは事実だとは言いませんよ、そういうことが言われているという中で、今回もう既に半年で七兆円を超える介入をしているわけでありますね。  これは当然、決算が終われば、どこの銀行の為替売買高が極端に多いか、どこの銀行の為替売買益がほかよりずば抜けて多いかということは当然確認ができるわけでありますので、例えば特定の銀行がずば抜けて売買益が高いという実績が出てくると、いつの間にそんなに上手になったのかしらということはみんな不思議に思うわけでありまして、そういう数字は私のみならずマーケット関係者はみんな見ているということを是非念頭に置いてやっていただきたいなと。こういうことが日本の金融市場の不透明さを増しかねないわけでありますので、財務省におかれてはよく考えてやっていただきたいですし、金融庁におかれても、これはつまり金融機関の収益支援ではないかというふうに言われているわけですので、竹中大臣の所管でもあられると思いますので、是非よろしくお願いしたいと思います。  最後に、渡辺局長に、何か御所見があればお伺いしたいと思います。
  88. 渡辺博史

    政府参考人(渡辺博史君) 先ほどの委員のお言葉でありますけれども、火のないところにも煙は立つ場合があるというふうに思っております。今の御指摘のままで終わってしまいますと、非常に不透明なところがあるということで終わってしまいますので、ちょっと一言申し上げたいと思いますけれども、今御指摘のようなことについては私どもとしては全くやっておりませんし、そういう形で手数料の支援などということも現在考えてやっているわけではありません。  ただ、いずれにせよ、各行の為替の受入れ手数料が幾らであるか、あるいは私どもの方がトータルで幾ら為替手数料を払っているかということは決算で分かるわけでございますから、それはその段階で御判断いただければいいと思っております。
  89. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 お言葉ではありますが、マーケットの皆さんもデータは一杯持っていますので、例えばどこに手数料がたくさん落ちているだとか、どこに取引がたくさん注文されているかということは、もうこれはおのずと数字は推定ではありますけれども出てきますので、やはり、これは金融機関の経営データについても同じですけれども、やはりもう今、十五年前とか二十年前とは違って、金融機関あるいは金融市場に関するデータをみんな分かっていますから、分かっているということを前提にいろいろとやっていただかないと、結局、不信感、不透明感を増すことになりかねないということを私の方からは申し上げたいと思いますし、局長がそういうふうにおっしゃられるんでしたら、火のないところにも煙は立つんであるならば、火はないという、つまりないということを証明する努力もされないと、これは行政としては万全の努力をしておられるということにはならないというふうに申し上げておきたいと思います。  為替の関係についての質問は以上でありますので、もしお忙しければお引き取りください。  さて、心残りといえば、東京海上さんの件はまだまだ一杯質問をしたいんですが、本国会もこれが最後でありますので、幾つかだけ確認をさせていただきたいと思います。  大臣、答弁書はお持ちですか、この間私にいただいた答弁書は。  問題点は一杯あるんですけれども、せんだって第一委員会室でやらせていただいたときに指摘をさせていただいて、高木長官が結局何もお答えにならなかった部分なんですが、行政手続法の三十二条二項に、「行政指導に携わる者は、その相手方が行政指導に従わなかったことを理由として、不利益な取扱いをしてはならない。」というくだりがあって、その前の委員会のときには、三十四委員会室でやったときには、高木長官は、私は不利益処分をしようとしたんですというふうにはっきり認めましたからね。かつ、今回のが強要とか恫喝ではなくて行政指導の範囲内だとすると、この三十二条の二項に抵触すると思うんですが、そこは大臣のお考えはどういうお考えですか。
  90. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) あの時点で高木長官もしっかりと御答弁しておられたというふうに思いますが、基本的に委員の御指摘は、行政指導をしましたと、それにもし従わないからというその固有の理由で行政処分をする、これはやはりあってはならないことだということだと思います。  その点について、一般論として、繰り返し言いますが、行政指導をしました、しかし言うことを聞かなかったのでこれを処分いたしましたということであるならば、それを理由として処分したということであるならば、これはやはり違反になるというふうに思います。ただし、今回の場合は、このままいくと行政処分をせざるを得ないような状況が出現する、それを手をこまねいているよりは行政指導をしてきちっとやっていただく方がいいということでありますから、もしその行政指導に従わなかったら当初予定していたとおりの行政処分をするということでありますから、行政指導に従わなかったから行政処分をするというのとは、これはもうおのずと違う事例であるというふうに思っております。  私もそのように理解しておりますし、高木長官もそのような趣旨のことをお話しされたのではないかなというふうに思っております。
  91. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 今の御答弁も論理矛盾がありまして、そうすると、行おうとしていた行政指導の内容と、その結果として生じるかもしれない不利益処分とは因果関係がないことをやろうとしていたということですか。
  92. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) ここでのそのやり取り等々が、これは個別には、繰り返しますが、個別のやり取りは確認できないところもありますが、したがって一般的なストーリーとして申し上げるならば、そもそもこのままでいけば不利益処分をせざるを得ないような状況が出現する、このままでいけばですね、生起をする。  これは、結果から見ると、そのようにやらせて不利益処分をすればいいんではないかという考え方が一方であるかもしれないけれども、そうであるならば、それによって多大な金融システムに影響が出るということであるならば、これを手をこまねいて放置しておくわけにはいかない。だから、結果的に不利益処分をすればいいという話ではなくて、やはりそうしたことが出現しないような、不利益処分の原因となるようなことを、そのものを行政指導で是正させたいという、そういう場合を今想定しているんだと思います。  もしそうであるならば、これはそのように、行政指導のとおりやらなかったと。それは、そうすると当初予定していたとおりの行政処分をやるということにあくまでもなるわけでありますから、行政指導の結果云々によってこの行政指導の中身が変わっているわけでもございませんし、繰り返し言いますが、当初、このままでいけば行政処分をせざるを得ないような状況が出現する。できればそれを止めたいと思うけれども、止められなかったから当初予定どおり行政処分をする、そういう場合を想定しているんだと思っております。
  93. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 このままでは不利益処分をせざるを得ないような状況になるという、その、このままというのと、不利益処分をせざるを得ないような状況というのは、これは具体的にはどういうことですか。今おっしゃったフレーズです。このままにしておくと不利益処分をせざるを得ないようなことになる。このままとは何で、不利益処分をせざるを得ないようなことになるということとは、これはどういうことですか。具体的に教えてください。
  94. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 最初の報告書の中に書かせていただいたと思いますけれども、保険のプロとして求められている統合相手方に対する調査を尽くしていないことに起因して、その結果、市場に重大な影響を及ぼす。これがそのままいけば、そういうような結果、これは不利益処分の対象になることであると。これを、ですから、市場に重大な影響を及ぼすようなことになるというのを阻止したいということで行政指導をしようとするわけであります。その結果、万が一にもそれがうまくいかなくて重大な影響を及ぼすようなこととなれば、これは当初予定どおり、繰り返しますが、不利益処分の対象になる、そういうことだと思います。
  95. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 財務省と金融庁は今は立場が組織として違うわけですから一緒には考えたくないですが、今言っていたお話は、さっきの渡辺局長の話と論理的に接点があって、つまり十分な調査をしていなかったことによって合併が破談になるなら、それは東京海上たるものがという、こういうロジックになっているんですが、東京海上は十分な調査をしたと言っているわけですし、その時点では利用可能な情報ではそれが分からなかったと言っているわけですから、もし例えば財務省が、さっきの話で、そういう事実はないということを、ないことを立証する責任が役所にないというなら、同じように東京海上側にも、十分に調査をしていなかったなんてことはないという、ないことを立証する責任は東京海上側にもないわけでありまして、何だか一休さんの禅問答をやっているようで恐縮なんですけれども。  やはりこれはもうだれが聞いていても、今回、竹中さんの答弁、相当苦しいんですよ、苦しい。いや、苦しいと思いますよ。  ここまでして、言わばいろいろと理屈を上塗りしていくことによって守られる利益よりも、それによって失ってしまうそういう利益の方が多分大きいんではないかなと思うからこそしつこく聞いているわけでありまして、この閉会中に決着しなければ、次期国会もいろいろ材料を御提示してやっていきたいというふうに思っているわけでありますが。  例えば、最初に御開示いただいた答弁書に、五ページに、ヒアリングの結果によれば、本件会談の時点で高木局長は、場合によっては保険業法第百三十二条ないし百三十三条の処分権限を行使しようと考え、部下に検討を命じていたものと認めることができ、それゆえ、まず処分権限を行使する意思はあったものと評することができると指摘しておりますと。そして、そのページの最後に、行政処分の可能性があったものとして、本件は処分権限の行使ができない場合には該当しなかったものと考えられると指摘しておりますと、こういうふうになっておるんですが、これはやっぱり素直に読むと、もう一回三十二条二項を読みますけれども、「行政指導に携わる者は、その相手方が行政指導に従わなかったことを理由として、不利益な取扱いをしてはならない。」に該当すると思うんですが、竹中大臣の御答弁というのは、いやいや、そうじゃないんだと。行政指導に従わなければ当初想定していた処分をしようと思っていたわけであって、行政指導に従わなかったから不利益処分をするわけではないんだという、こういう今ロジックを展開されたんですね。  それは多分、金融庁の中でいろいろ議論をした結果、それでいこうということに今なっていると思うんですけれども、当初想定していた処分とは何なんですか、じゃ。当初想定していた処分というのは。
  96. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) まず、そうまでして守ろうとするものは何かというような御指摘もございましたが、繰り返し申し上げますように、金融庁は非常に大きな責任を負っておりますし、その担当大臣として私も、法令遵守のしっかりとした体制を作らなければいけない、それをしっかりと進めていかなければいけない大変大きな責任を負っているというふうに思っております。その意味で、今回も日本を代表する法令遵守の専門家の方々の力もかりまして、きっちりと私なりに納得できる調査をして御報告をさせていただいているつもりでございます。  今、第一の報告書の五ページのところでお読みいただいた部分に関しては、これは行政手続法に沿っていたかどうかを解釈する場合の第三の論点として、あそこの行政手続法の趣旨というのは、いわゆるやる気もないのに、ないしは本当はやることもできないのに、それをブラフを掛けるような形で行政指導をしてはいけないんだよと、そういうことを書いていて、そのとおりそれが守られているかということに関しては、決してやる気がなかったわけじゃないと、本当にちゃんと調べていたと。それで、できないことをやろうとしたのではない、これはきちっとできる範囲の中に入っていたと。そのことを今書いているところを委員はお読みをくださったわけです。  当初想定されていたということに関しては、これは正に保険業法の百三十三、百三十二というところで読まれるような、公益を害することに結果的にはなってしまうと。そういうことが当初想定されていた不利益処分ということになります。  ここでもう一つ御留意いただきたいのは、そういうことがあり得るということを想定して、ここでは法律的な議論をしていると。そこで、先方の森副社長も、いや、ブレーンストーミング的な議論であったという言い方をしておられるのだと思っております。  委員に対するお答えとしては、当初想定されるというのは、その公益を害するという問題、公益を害する中身というのは、調査を尽くしていないことを起因として、その結果、市場に重大な影響を及ぼす、これは公益に害することとなる。これは当初想定される不利益処分の内容であるということであります。
  97. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 そうすると、当初想定していたのは、東京海上がA生命保険合併をしないことが、合併をつまり撤回することが公益を害する可能性があると思ったから百三十二条、百三十三条だと、こう言っているということですね。それでよろしいですか。
  98. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 基本的にはそのとおりであります。  同社の一連の行為が、保険のプロとして求められている統合相手方に対する調査を尽くしていないことに起因して、その結果、市場に重大な影響を及ぼすこととなれば、保険業法に基づく行政処分の対象となる可能性がある。  これは、当初というふうに言いましたけれども、当初想定されるものであって、万が一にもそのとおり行政指導に従わないでそういう状況が起きた場合は、これは事後的にもこういう考え方に基づいて行政処分をするということになるわけです。
  99. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 しかし、そうだとすると、行政指導の内容は予定どおり合併しなさいという行政指導なわけですから、当初想定していた処分というのが合併撤回や予定どおり合併しない場合の公益に対する影響を考えて百三十二条、三十三条の適用を考えていたということで、仮に後付けで、後付けで行政指導の内容が出てきたとしても、行政指導の内容が予定どおり合併を求めることであったり合併撤回を、撤回を撤回することだとすると、これは両者には明らかな因果関係があって、三十二条二項に私は抵触すると思いますが、今日は総務省にもおいでいただいていますので、一応総務省の見解をお伺いしたいと思います。
  100. 松田隆利

    政府参考人(松田隆利君) お答え申し上げます。  行政指導につきましては三十二条で、その第一項の方で一般原則が掲げられておりまして、その一つとしまして、行政指導の内容があくまで相手方の任意の協力によってのみ実現されるものであることに留意しなければならないということが書いてあるわけでございます。したがいまして、その二項で、行政指導に従わなかったことを理由として不利益な取扱いをしてはならないという、そういう意味で任意性を担保する原則が掲げられておるわけでございます。  不利益な取扱いと申しますのは、行政指導に携わる者が行政指導に従わなかった者に対しまして、それまでの言わば取扱いを意図的に変えて制裁的な意図を持って行うような行為を言うということに解されておりまして、したがいまして、今の御議論でございますと、例えば不利益処分、一定の例えば法律に対する違反の事態がございます、そういう違反の事態に際しまして、このままですと不利益処分を、例えば認可の取消しとかそういうものを科さないといけなくなりますよと、そういう可能性を示して、そうならないようにそういう事態を改めなさいという行政指導を行うことは、この不利益な取扱いということには解されておらないわけでございます。
  101. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 それはだから、それこそ俗っぽい言葉で言えば脅しではないかという気もするわけでありますが。  今のロジックやこれまで委員会で答弁されてきた内容を聞くと、最初の八日の段階の御答弁では、できないことをできるというふうに言っていたわけではないし、やる意思があったから問題じゃないんだというお答えなわけですね。ところが、今の総務省の御答弁ですと、不利益処分をすることになるかもしれないということを話をしながら行政指導をすることと実際に不利益処分することとは、それはちょっと違うんだというような趣旨であったと思うんですが、ちょっと違うとすると、これは八日の御答弁は実は、できないことをやっぱりできるかのように言っていたことになるんではないかなという気もいたします。  まあ、これは聞いていらっしゃる方々は退屈でしょうし、延々とやってもしようがないですが、先ほど大臣は、公益という話が出てきました、公益を害するということで。実は今回の株式取得機構の関係でも熊代先生から公益のためにやる必要があるんだというような答弁が衆議院でなされておりまして、ところがこの公益の定義って物すごい難しいんですよ。  大臣御存じのとおり、ダウンズという政治学者がいますよね。私も大変感心したくだりがあって、まさしくパブリックインタレストという、公益という本の中で、これは一九六二年ですけれども、こういうふうに言っているんですよ。  公益という言葉には果たしてどんな意味があるのか、あるいは意味があるとすればそれはどんな意味か、どのような行為が公共的利益にかなっており、またどのような行為がそれにかなっていないか、そしてそれをどのようにして識別できるのかということについて、一般的な合意は全くないと。  これはダウンズの本の八十八ページに出ていますので、是非読んでください。  ところが、じゃ公益というのはどうやって定義すればいいんだということ、これは学問の世界でも大変重要な議論なんですが、結局、中身で議論しようと思っても、それは価値観が違うから決められないと。そこで、宮川公男さんという公益政策の世界の大大家がこう言っておられます。公益を定義する仕方は三つあると。第一は、私益の総計であると、個人の利益の合計が大きいか少ないか。第二は、社会の構成員が共有する普遍的利益だと。第三は、公共的な意思決定プロセスを経て認知された利益であると。結局、宮川先生も、一でも二でも公益なんて決められないから、要はデュープロセスということが一番重要なんだということを言っているわけですね。だから行政手続法があるわけですよ。だから、この行政手続法を曲解するようなことがあってはならないし、それは、一時は行政機関の皆さんは曲解や解釈でしのげたとしても、結局、行政機関そのものの質の低下につながると思いますので、この行政手続法の解釈については、これで国会が終わった、やれやれと思ってもらっては困りますので、是非今後とも、私もまじめに議論をしていきますけれども、行政機関の皆さんもちゃんと議論を深めていっていただきたいと思います。  最後になりますが、先週の土曜日にNHKの朝のニュースで、大和銀行の金融庁の検査において、実は二年前に既に四%割れが指摘されていたということが報道されました。しかし、その業務改善命令は出さずに自主的な改善によって何とか対応したという、こういう報道があったわけでありますが、以下の点をお伺いして最後にしたいと思います。その報道の真偽はどうかということと、それから、事実だとすると、検査の結果、四%割れだった大和銀行がどのような具体的改善策を取って一〇%以上の自己資本比率までに上げていったのかということ、そして検査日程は具体的にどうであったのかということをお伺いして、最後に、あと、そのときの検査の示達書を資料請求をしたいと思います。
  102. 佐藤隆文

    政府参考人(佐藤隆文君) まず、検査の関係についてお答え申し上げます。平成十三年九月期を対象といたしました旧大和銀行に対する検査が私ども金融庁によって行われました。検査の際には、自己査定の正確性、償却、引き当ての適切性、自己資本の状況等について検証を行ったところでございます。  それで、報道の真偽についてでございますけれども、議員御案内のとおり、個別の金融機関の個別の検査内容にかかわる話でございますので、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。  次に、日程の関係でございますけれども、立入検査は平成十三年の十二月十一日から翌十四年二月二十六日まで行いました。その結果を結果通知として銀行に通知いたしましたのが平成十四年五月二十七日でございます。
  103. 五味廣文

    政府参考人(五味廣文君) 当該検査に基づきまして大和銀行が具体的にどのような改善策を講じたのかという点、並びに業務改善命令が発せられたのかどうかという点でございますが、まず、業務改善命令に関しましては、コンプライアンスに関連をいたしまして処分をいたしましたような場合にはその根拠を示して公表することにいたしておりますが、財務に関連いたします場合には、処分があったかなかったかも含め、これは公表しないというのが私どもの取扱いでございます。風評等を恐れるためでございます。  それから、個別金融機関の検査内容について、今、開示申し上げられないと検査局長から御答弁申し上げましたのと同様に、当該具体的な個別検査に対応して、その銀行が具体的にどのような対応を取ったかということも同じ理由で御答弁がいたしかねるところでございまして、御理解を賜りたいと存じます。  手続上は、検査の結果が通知をされますと、これに対します銀行の認識、改善策等につきまして、銀行法二十四条に基づいて改善のための報告書を求めることにいたしておりまして、その報告書の内容に基づきまして必要な措置を取っていくというやり方をしておるところでございます。  検査結果の通知から報告書の提出までの間に時間がたっておりますので、この間に、自己資本比率に影響を及ぼします様々な、いわゆる自己資本比率計算上の分子、分母の増減要因というのがございますので、そういったことについても報告書の中でよく確認をした上でその後の処置を考えるというやり方でやっております。
  104. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 あとは、その示達書の資料請求をしたいと思いますので、理事会でお諮りいただきたいと思います。
  105. 柳田稔

    ○委員長(柳田稔君) 後刻、理事会で協議をいたします。  午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。    午前十一時五十一分休憩      ─────・─────    午後一時一分開会
  106. 柳田稔

    ○委員長(柳田稔君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案及び貸金業の規制等に関する法律及び出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  107. 櫻井充

    ○櫻井充君 民主党・新緑風会の櫻井充です。  まず最初に、この銀行等株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案について質問させていただきたいんですが、どうもこの法律自体、本当に与党の皆さんが御苦労されているのは分かるんですが、果たしてこういう時期に出されたこと自体が適切だったのかどうかという疑問がまず残っているんです、しばらく考えていたんですが。  と申しますのは、一体どういうことかというと、自己資本規制が導入された当時というのは、これは私の記憶が正しければですが、日本の金融機関というのは、自己資本比率をそのまま計算すると六%前後ぐらいでかなり問題があった、そのためにティア2の部分に株の含み益の四五%を計上することを認めてくれと、そういうことを日本政府が要求したんではなかったのかなと、そのために自己資本比率の八%以上を維持することを可能にしたと私は記憶しているんですが、その点が違っていれば、まず御指摘いただきたいと思います。
  108. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 大変申し訳ありません。経緯そのものの詳細、正確なところ、ちょっと申し上げる素材を今日は持っておりません。  ただ、これに関しては、そうした様々な要因を考慮しろということに関して世界各国からいろんな意見があったというふうに聞いておりますし、日本もそれに関連して、株式の含み益等々に関してそれなりの主張を行ったものというふうに承知をしております。
  109. 櫻井充

    ○櫻井充君 そうすると、その時期は、もし私の記憶が正しければですけれども、株式を保有しておくということは金融機関にとってプラスになっていたはずです。  しかし、バブルが崩壊して株価がどんどんどんどん下落してくる中で、株式を保有してきていることのリスクというものを本来は理解し得たんじゃないだろうか。そのことを放置して、今回、小泉総理は、株価が七千円台になって、今株価が上昇していますが、あの時点がどうも底だったようだねというお話をされているわけです。そうすると、底値近辺のところで、金融機関は株式を今だとティア1までしか持てませんよというふうにして、全部、今のようにかなり不利な状況の中で放出させられなければいけないということになってくると、銀行の経営上かなり問題があるんじゃないのかなと、そう考えております。  その意味で、提案者に改めてお伺いしたいんですけれども、この時期にこのような法律を出されて、ティア1までしか持てませんよということの制度設計をされるということについてどうお考えでしょうか。
  110. 熊代昭彦

    衆議院議員(熊代昭彦君) 御指摘のことは、この法律が出されたときのことでございますね。それを今この時点になってもう一度考え直したときに、こういう法律があった方がいいのかどうかという御指摘だと思いますけれども、今回の改正案の趣旨とは一応別でございますけれども、今の時点でどう考えるかということですが、それは銀行と株式の関係ですね。それから、持ち合いで株主の保護ということの観点を見ますと、一応、銀行とそれから株式の関係、株式が、非常に株価が上下するということでございますので、銀行経営に影響が多いということとともに、持ち合いであれば株主の利益を損なう確率も高いだろうという観点から、それからBIS規制そのものが、やっぱり一〇〇%のリスク資産ということですね。  そういうこともございますし、この時点で考えても、こういう法律を導入するということは価値のあることであろうというふうに思うところでございます。
  111. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 今の熊代先生の御指摘のとおりだと思います。  同時にもう一つ、金融行政の立場から、これは議員の提案でございますので私の解釈ということになりますが、自己資本の中にこのような形での、自己資本の計算に株価の影響が入ってくることによって、それが銀行の貸出し行動に非常に攪乱的に影響するということをやはり傾向的に、トレンドとしては消していく方が好ましいという御判断があるのではないかと思っております。  つまり、株価が高いとき、景気がいいときというのは自己資本に厚みができて、その分貸出しも増やせる、逆に、景気が悪いときに株価が下がって自己資本が圧縮されるがゆえに貸出しを減らさなければいけない、本来であれば、景気の悪いときにこそ銀行が少し貸出しを増やしてほしいわけだけれども、むしろ逆になると。つまり、カウンターシクリカルじゃなくてプロシクリカルといいますか、景気の波を増幅させるような形を、効果を今のようなシステムが持ってしまうということに対して、これをやはり傾向的にこのリスクから遮断していくというのが政策の方向として求められるという御判断があったものというふうに思っております。
  112. 櫻井充

    ○櫻井充君 これはちょっと、通告していないんで大変申し訳ないんですが、金融庁として、不良債権問題ということについては随分これまで努力されてこられた、厳格査定ということについても随分やってこられたと思うんですね。その上で、株のリスクというのも十分に知り得ていたはずだろうと思うんですね、株式が下落してくるところでティア2に計上されているという点でいうと。それをある種、行政指導はされていたのかもしれません、若しくは、民間金融機関ですからそこまで行政当局が介入するべきことではないと御答弁されるのかも分かりませんが、ある種、この問題に取り組まれることが遅かったんではないだろうか、若しくは、これは議員立法で出してきているわけですから、監督当局としてこの点の問題についてこれまでどのようなことを考えられてこられたのか、その点について改めて教えていただけますか。
  113. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) こうした自己資本の規制そのものも、ある意味で非常に新しく始まった一つの制度、これ正に定着しつつある制度であると思いますし、そこにどのような資産の価値を反映させるか、具体的には、更にそこに時価主義の、時価会計をどのように反映させるか。やはり今、正に世界じゅうがいろんな新しい制度を定着させつつある段階なんだと思っております。  その意味では、当初からそういうことが予想できなかったのかという御指摘に関しましては、確かに当初からもう少し考えておくべき要素というのはあったのかもしれませんが、今申し上げたような時価主義の定着、自己資本規制の定着、そうした中でやはり少しずつ制度そのものを進化させていく必要があったのだというふうに思っております。
  114. 櫻井充

    ○櫻井充君 ですから、いろんな問題が起こってくることが分かっていて、先手先手として打てているか、対策を取れているかどうかということが私は最大の問題なんだろうと思っています。  今のこのような法案に関して見ても、結果的には、かなり問題になってしまって、どうしようもなくなってからと言うと怒られるかもしれませんが、かなり厳しい状況になってからこのような制度設計をされているということではなくて、もう少し前からこういう制度設計ができないのかなと個人的にはそう思ってしまいます。  また、済みません、医者としての話を申し上げて大変恐縮なんですが、我々一つの治療をやってくるときに、まず副作用の想定できるものは副作用を想定しています。そうでない場合に、別な症状が出てきそうだと思った場合には、それに対して治療を継続していいのか、それとも新たな治療を準備しておかなきゃいけないのかとか、そういうことを考えてくるというのは極めて当然のことのような気がするんですが、政府並びに与党の対策を見ていると、目の前に何かが問題になってきて初めて措置を取られているような感じがして、その手前のところでそういう政策というものが打てないのかなと、そんな感じがしているんです。  その意味で、もう一度改めて提案者にそれではお伺いしたいのは、このような問題をいつごろから提案者としては、済みません、発議者としては解決しなければいけないと、そう御認識されていたんでしょうか。
  115. 上田勇

    衆議院議員上田勇君) 今、先生から御質問がありましたその問題というのがどの問題を具体的に指しているのか、もう一つ必ずしも正確に理解していない部分がございますが、銀行が株式を保有をしている、その適正な水準というのはいろんな議論があるところかもしれませんが、株式を保有していれば、当然それはリスクを伴う資産になります。そういう意味では、株式市場の変動に伴って銀行のバランスシートに影響が出るということというのは、これは私たちももう随分前からそういう認識は持っておりましたし、また政府においてもそういう認識は持っていたことだろうというふうに思っております。  この保有制限法、銀行株式保有制限法が平成十三年十一月に政府から提案をされて、そこの時点で成立をしたわけでありまして、確かにそれが対応が遅かったんではないかという御指摘については理解できないわけではございませんけれども、そういう意味では、銀行の持っている株式の額をティア1まで抑制しようということで、これまで二年間にわたって政府としてもそういう、金融庁としてもそういう取組をしてきたわけでございます。  ただ、今回の改正においては、機構、法律によって設立された機構が必ずしも当初目的としたほど十分に活用されていないという面が明らかになりましたので、私たち与党の、与党三党の中でいろんな議論をさせていただきまして、今回提出をさせていただいているこの改正案を、改正案を作らせていただいたところでございます。  そういう意味で、今、政府も、また日銀においても、銀行の持っている株式を適正な水準まで抑制するためにいろんな買取りなどのスキームを作りまして努力をしているところだというふうに考えておりますので、また更にこの機構が、今までもいろいろと問題点が指摘された点も、今回改正することによりまして更に機能も改善するんではないかというふうに期待をしているところでございます。
  116. 櫻井充

    ○櫻井充君 これは何回も質問されているかどうかと思いますが、その機構、今、まず、じゃ機構の問題だとお話しになりました。そうすると、機構の使い勝手が悪いからこの法律の改正が必要なんだと。日銀の方を見てみれば、日銀の方では相当な買入れが進んでいるということから考えてくると、大塚委員からも質問がございましたけれども、どちらかに一本化してしまうということの方が本来であればいいんじゃないのかなと、そういう気がするんですけれども、発議者としていかがお考えでしょうか。
  117. 江崎洋一郎

    衆議院議員(江崎洋一郎君) 現在、日銀あるいは買取機構、双方が銀行の保有する株式を買い取るという、同じような業務だという御指摘ではございますが、厳密には、日銀は銀行株を買えないですとか、あるいはティア1以上の保有株式については買えないですとか、条件が異なるわけですね。それらを更に収れんさせて一本化したらどうかというお考えかとも存じますが、現在においてはそれぞれがそれぞれの役割を果たすというふうな認識を持っておりますが。
  118. 櫻井充

    ○櫻井充君 江崎先生、今ティア1以上とおっしゃいましたが、ティア1以下じゃないですか。
  119. 江崎洋一郎

    衆議院議員(江崎洋一郎君) 済みません。訂正させていただきます。ティア1以下でございます。
  120. 櫻井充

    ○櫻井充君 それでは、もう一つ、その機構のところで、これは機構というか、私は大塚委員と全然違いまして金融のど素人でございまして、こういうことが簡単にできないのかどうかちょっとお伺いしたいのは、この機構を通さなくても、この機構を通さなくても、例えばA銀行とB企業というのが株の持ち合いをしていたら、お互いに相対取引で、相対取引で株の交換というものはできないものなんですか。
  121. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 想定されている取引を、例えば簡単にやらせまして、私が銀行で、先方が私の株を持っていると。それで、私がそのA社の株を持っている場合、これをやると。これは結果的には何が起こるかといいますと、自己株を保有するということになるわけですね。自己株保有して、保有して、それをどうするかということにもよりますが、消却するということになりますと、これは自己資本比率を結果的には下げることになりますですね。  これ、そもそも何のためにこういうことをやるかというと、この株という資産を現金に換えるわけですね、売却の場合は現金に換えると。現金という資産を持つのと、自己株という資産を持つということの比較考量になりますから、これはもちろん取引そのものはいろんな目的で行われるわけではありますが、銀行の財務の健全性という観点から見ますと、これ、やはり売却、相手がマーケットであれ機構であれ、売却して現金という資産を持つことの方が銀行の財務上はやはりメリットがあるということになろうかと思います。
  122. 櫻井充

    ○櫻井充君 大臣、今、自己資本比率が低下するというお話をされました。そうすると、こういう機構を作ると自己資本比率が下がらないということになるんでしょうか。そういう今御答弁ですが、ちょっと改めて、じゃ、これは発議者にお伺いした方がいいのかもしれませんが、大臣は今、自社株を買い取るようなことになれば自己資本比率が低下するというお話でしたが、こちらの機構に株式を売却した場合には自己資本比率に対してどういう影響があるんでしょうか。
  123. 熊代昭彦

    衆議院議員(熊代昭彦君) BIS規制法上でございますけれども、先生御承知のように、八%拠出があればBIS規制法上はこれはオフバランス化されないということでございますので、自己資本比率上は変わりがないというか、改善されないということでございますが、今度私どもが提案させていただいておりますように、八%拠出がなければ、これは完全にオフバランス化されますので、これは売ったということになりますので、自己資本は改善されると、そういうことになるわけでございます。
  124. 櫻井充

    ○櫻井充君 そうしますと、この法律のもう一つの目的は自己資本比率を改善するためと、そういうことになるわけですか。
  125. 熊代昭彦

    衆議院議員(熊代昭彦君) もう一つの目的とおっしゃるのは、一つは、株の保有制限をしますので、短い期間に大量の株を売らなければいけないということでございますから、それが市場に一気に出た場合には大変なディスターバンスになると。それを防ぐためという、それは機構で受ければ防ぐことができる。そしてもう一つは、BIS規制法上の自己資本比率の改善をすると。その確かに二つの目的があると思います。
  126. 櫻井充

    ○櫻井充君 そうすると、改めてお伺いしたいのは、この法案はある種、銀行の救済であるということ。一つの目的市場に対して、もう一つは銀行救済であるということになるわけですね。
  127. 熊代昭彦

    衆議院議員(熊代昭彦君) 私どもは銀行救済とは別に考えておりませんで、要するに株式市場が大変にディスターブされるということですよね。そのことは公益上も望ましくないということでございますから、株は多くの人が持っているわけでございますので、本来は自由に売ったり買ったり売ったり買ったり長い期間を掛けてやるものでございますけれども、一定期間を限ってやらなければならないと。  それは、自己資本比率が厳しくなるということもございますし、本来の目的が、株式の持ち合いを解消しまして、株主のことを考えるということも含まれておりますし、銀行と株の関係を遮断し、できるだけ遮断して株式の値段の上下で経営が影響されないという方向に持っていきたいということでございますので、銀行を救済するということではないと思います。公益目的のためにこの法律を作ったということであります。
  128. 櫻井充

    ○櫻井充君 そうしますと、先ほど竹中大臣が、自社株を買い取ると自己資本比率が下がることになってくるのでという、そういう趣旨のお話をされました。そのことに関して言うと、発議者としてはそれは念頭に置かれていないということなんですね。
  129. 熊代昭彦

    衆議院議員(熊代昭彦君) 私どもは、自社株を買って、ですから相互に自社株を買うということですね、そのことがこの制度の改正に替わる措置であるというふうには考えておりませんでした。大臣から御指摘ございましたようにいろいろ問題もございますので、私どもの今やりたいということに対する代替措置にはならないというふうに考えているところでございます。
  130. 櫻井充

    ○櫻井充君 いや、一応これは通告はしてあるんです、金曜日にですね。  ですから、素人考えからすると、こういう機構がなくても、別に株を交換すれば、交換できる範囲の額でですよ、もちろん、どちらも均等に株を持っているわけではありませんから。  本来、株式というものは、今の市場原理からいえば、自分の企業で例えば株を持つか消却するのか、それとも市場に売却するのか、そのような判断をすべきであって、このような機構が本来判断すべきことなのかどうかというのは極めて難しいことなんだと思うんですよ。もし、お互いに交換するようなことができるのかどうか、まずこれはいろんなルール上できないのかどうかということです。もしルール上できないんだったとすると、そういう改正は果たして本当にできなかったのかどうかというところが分かりません。  もう一点申しますと、この機構で一定期間保有するというよりも、A銀行が例えばB企業の株を売却した、そして、もしB企業がA銀行の株をここの企業に売却したとなれば、お互いにそこで売り合った利益が出てくるわけですから、放出した際にですね、そのものでお互いに買える分だけお互いにその時点で買いましょうということになると、この機構自体が持っている、保有する株はかなり減るはずなんですね。あとは企業自らの判断でその株を、金庫株というんでしょうか、自分のところで保有するようにするのか、それともあとは市場に放出するのか、あとは消却されるのか、そこのところは自分のところの判断にするような、そういう制度設計でもよかったんじゃないのかなと。  これはもう本当にど素人の発想なんですが、その点について、発議者と、それから竹中大臣との御答弁をいただきたいと思います。
  131. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 委員の問題意識は、自己株を取得するという方法もあるのではないかということ、それをこの全体のスキームの中でどのように位置付けているんだと、そういう御指摘だと思います。  一つには、自己株を所有するかどうかというのは、これはやはり基本的には経営判断の問題であるということなんだと思います。これは自己株をどのように持つかというのはかなり難しい経営判断の一つに私はなると思います。それを制度の中に組み入れておくというのは、これはなかなか非常に特殊な例でありますので、自己株を所有するというのはやっぱりそれはそれで特殊なケースだと思うんですね。それはスキームの作り方としては少し無理があるのではないのかなという気がいたします。  それともう一つ、自己株式の取得、これはかなり特殊なものだと申し上げましたが、これは商法上もそれゆえに幾つかの規制があります。例えば利益の範囲でしかこれを取得できないという規制があります。そうしますと、銀行、今利益を出していないと。そうすると、そもそもこういう状況下で自己株を取得するということを想定することに少し無理があるのではないだろうかというような問題も出てまいると思います。  繰り返して、先ほど私ちょっと自己資本のことにも触れましたが、これは自己資本比率を高めるための措置では、もちろん制度ではございません。あくまでも熊代委員言われましたように株価変動のリスクと銀行経営を遮断するために、これ、株を売っていただく、そういう株というリスク資産を売っていただく、外に出していただくということになります。  その場合に、現行のスキームですと八%の拠出金というしっぽが付いているもので、その分リスク資産から除かれない。したがって、銀行からすると、売るインセンティブ、この取得機構に売るというインセンティブが余り働かない、どちらかというとディスインセンティブがあるのかもしれない。であるならば、マーケットに出すなり日銀に買っていただくなり、そちらを活用するということになってしまう。そこで、銀行にもある程度きちっとインセンティブを持ってリスク資産の売却をしていただけるように今回の措置を講じていただいているものだというふうに思っております。  自己株につきましては、今申し上げたような形で非常に特殊な資産取引でありますので、それを今回のスキームの中に制度として織り込むというのはなかなか難しい面があるのではないかと思っております。
  132. 上田勇

    衆議院議員上田勇君) 今、委員の方からも御指摘があったところなんですが、元々、銀行の株式、銀行が保有する株式を制限するというのは、先ほど委員もお話がありましたように、銀行が持っている資産のリスク株価変動に伴うリスクを軽減するというために、銀行が適正な水準を超えて株式を保有することを制限するというところから始まっておりまして、それに伴いまして、銀行が現に保有をしている事業会社株式が一遍に株式市場に放出されると株式市場が非常に混乱をする可能性がある、需給バランスが非常に崩れる可能性があるということから、それを一時的に保有機構で取得をしようというのが当初のスキームでございました。  その後、議員提案による改正で、株式持ち合いの解消のために、事業会社が保有をしている銀行株、金融機関の株式についてもこの機構が保有、取得をできるというような形には改正をされておりますけれども、この二つは、やはり本来、目的も、またその大きさも異なるものだろうというふうに考えておりますので、単にそれを株式交換によって全部目的が達成するということは、一番最初のこの法案を提出させていただいた目的はそれでは達成できないと。つまり、金融機関が今保有している事業会社株式、それを減らさなければいけないという目的は、そのことによっては達成できないということでございます。  今回の改正というのは、そうしたことを踏まえた上で、この機構をどうやったらより機能できるようになるのか、当初目的とした機能が発揮できるようになるのかという、これまでいろいろ御指摘をいただいていた問題点につきまして、より適正なものとしてできるのではないかということで、我々の中で協議をして改正案を提出させていただいたものでございますので、もちろん委員の正に御指摘のとおりの方向で進めさせていただいているというふうに理解をしているところでございます。
  133. 櫻井充

    ○櫻井充君 使い勝手がいいようにというこの趣旨は分かりますが、ただ、問題の本質は一体どこにあるのかというと、バブルのときに株を発行し過ぎていて、その株をどう消却しなきゃいけないかというところにあるんじゃないんでしょうか。つまり、あの当時、転換社債などを発行して、転換社債で株式に変換しているために、株が余っているがゆえに下落している部分もないわけじゃないんだろうと思う。  そうすると、それをどこかが一時的に持っていなきゃいけない。先ほど竹中大臣から利益の範囲内だからというお話がありましたが、銀行で今利益が出ないとなると確かに買えなくなるんですけれども、そういう状況に追い込まれた一体これは何だったのかというと、あの当時の、まあバブルと言ってしまえばそこまでなんでしょうけれども、そのときの結果的には今ツケを払っているような形になっている。そのための制度設計をされているんじゃないのかなと。それを果たしてこういう形でやるのが本質的なのかどうかということを私は問うているだけです。  自分のところで発行した株が多過ぎたはずですから、そこは後は認識の差かもしれませんけれども、そのものを自社が本来であればトヨタのように引き取って、そしてそれを消却していくようなことが本来の筋であって、あ、トヨタ、買い取っているかどうか分かりません。ごめんなさい、ちょっと今の訂正します。  とにかく、余力が本来あればそこを買い取れるはずであって、そのようなことを行うのが本来の資本主義社会じゃないのかなと、私は個人的にそう思っているからあえてこういうことを質問させていただいているわけです。  改めて、ちょっと大臣の方から御答弁いただけますか。
  134. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 御答弁の前に、一点、ちょっと技術的なことの修正をさせていただきたいんですが、私、先ほどの、自己株を取得する、それを消却した場合に自己資本が小さくなるという言い方をしましたが、これは消却するかしないかにかかわらず、自己資本の計算上は、それを持っていた場合でも、両建てで持っていた場合でも自己資本は減るということでありますので、ちょっと御訂正をさせていただきます。  その上で、今、櫻井議員御指摘の、要するにバブルの時期を通じて日本の企業産業は過大な資金調達をしてしまったのかどうかと。この点は実はかなり大きなやはり問題だと思います。  資金の調達、自己資本であれ外部資本、他人資本、借入れであれ、その結果としてはバランスシートが過大になって、そのバランスシートの調整に十数年間苦しんでいるという問題は確かにあろうかと思います。それはそれで重要な問題ではありますが、しかし、今回、議員提案として提案をしてくださっているものについては、これは少し問題の焦点は違っているのだと思います。あくまでも、銀行が、銀行という貸出し業を行う特殊な業種が株価の変動リスクにさらされていて、それを除去しようということでありますので、委員御指摘の、一般的に日本の企業が過大な資金調達を行って、それで本来だったら自己資本の償却もする方がよいのではないのかという問題とは少し切り離してやはりお考えいただく必要があるのではないのかなというふうに思います。
  135. 櫻井充

    ○櫻井充君 ちょっとこれだけやっていてもしようがないので、後でもし時間があれば再度質問させていただきたいと思います。  前段申し上げましたとおり、私はどうも対処対処がすごく遅いんじゃないだろうかという気がしていまして、一つ今日は改めてテーマとして提起させていただきたいことがあるんですが、住宅ローンが今後一体どうなっていくのか、今ここで対処しないと私は大変なことになってしまうんじゃないかという気がして、住宅金融というものについて金融庁なり、それから国土交通省等がどのようにお考えなのか、その点についてまずお伺いさせていただきたいと思います。  住宅金融公庫法の改正がこの国会で行われました。これは国土交通委員会で行われているわけですが、どうも十分に金融的な面から議論がされているかというと決してそうではないと思っておりました。  というのは、私が質問して答弁いただいたことを簡単にまとめてお話ししますと、住宅金融公庫は、民間の金融機関が融資したものに対して、その債権に対して保証しますということです。その保証して証券化したものを市場で売却しますというんですが、市場で売却する際に、今年度は二千億円程度を予定しておりますと。将来にわたってはどの程度かというと、一兆円ぐらい、いろんなところでそのポートフォリオを調べてみるとそのぐらいは可能だという話なんですが、そうなってくると、結果的には、今の住宅ローンというのはそんな程度の規模ではありませんので、結果的に、民間の金融機関が長期で固定のローンを発行しようとする、それのリスクをヘッジするために金融公庫で保証を付けて証券化してもらうようにするわけですが、そこの部分が、出口のところで証券を買ってくれるようなところの額が少なければ、結果的には入口のところで融資できなくなってしまうという危険性があるんだろうと思うんです。  これで、じゃ住宅金融公庫でその債券をホールドするんですかとお伺いしたら、一時的にホールドすることがあったとしても長期的にはホールドしないと。じゃ、そうすると、入口で融資が受けられないような場合が出てくるんでしょうかと言ったら、最終的には、最初はないとおっしゃっていましたけれども、最後にはそういう可能性が出てくるんだという御答弁でございました。  そうなってくると、ここで大事なことなんですが、そうなってくると、住宅金融公庫の直接的な融資がここで減少していってしまうと、私は元々金融公庫を縮小すべきだと訴え続けてきた人間ですけれども、民間の金融機関から融資されないということになってしまうと、日本の住宅政策というものが根幹から崩れてしまうことになるわけです。  そこで、こういったまず証券をどういう形で、証券市場を活性化するとか、そのようなお話があったんですが、どのような形の対策を金融庁としてお取りになろうとしているのか。それとも、この問題はあくまでまだ国土交通省マターなんでしょうか。関係者の方の御答弁をいただきたいと思います。
  136. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 櫻井委員の問題意識である住宅ローンの問題というのは大変重要であると思います。これまで、これだけ大騒ぎして実は企業のバランスシートの調整というのを議論しているわけですが、考えてみたら個人のバランスシートの調整というのは余り議論してきていない。その個人のバランスシートの調整の中心に実はあるのは、不動産価格が低下して一方で大きな債務が残っている、この債務、更に大きな需要がある中でどのように展開していったらいいのかと。  委員は今、住宅金融公庫の機能との関連でそれを御指摘くださいましたけれども、実はよくこの場でも議論させていただきましたが、例えばアメリカには住宅公庫がない。住宅公庫がないにもかかわらず、きちっとそのモーゲージ、住宅ローンがちゃんと存在していると。住宅金融公庫の機能を縮小する中でそういった機能をどのように日本の中に定着させていったらよいかというのは、これはやはり大問題であるというふうに思います。  アメリカにファニーメイという機関がありますけれども、それに類したような機能を住宅金融公庫が今後行っていくこともあり得るであろうし、しかし何よりもまず基本の本質というのは、今御指摘になったようなMBSを含む債券について、それが市場の中できちっと、個人の貯蓄資産の中で消化できるようなシステムを作っていくということにこれは尽きるのではないかと思います。  これは、こういう債券が出た場合に、需給バランスで決まるわけですけれども、こうした市場がまだ未整備の場合、つまりシステムそのものが揺籃期にある場合には情報が不十分であって需要が滞る可能性がやはり否定できない。いわゆる厚みがない市場の場合、やはりそこは非常に危ないということなんだと思います。我々としては、その意味では、厚みのある市場を作っていく、そのためにいろんな支援を行わなければいけないというふうに思っております。  住宅金融公庫の例えば新たな証券化支援事業において、市場育成を図る観点から、均一の銘柄の債券、MBSを計画的、安定的、継続的に発行する買取り型スキームを先行実施するというふうに、そういう予定であるというふうに聞いております。  我々としては、証券市場、債券市場全体の整備をする立場にありますので、昨年の八月に証券市場の改革促進プログラムというのを作っておりますけれども、その一環としまして、例えば住宅金融公庫債券を含む月次パススルー債については、流動性の向上を図る観点から、社債等登録制度上の登録請求ができない期間というのを三週間から二週間に短縮してその便宜を図るようにする、住宅ローン債権を含む指名金銭債権等の証券化については、一つのSPCが追加的に資産を取得して証券化を行うスキームに係る利便性の向上を図るために、流動化計画の記載方法を弾力化する、いずれも地味な手続でありますけれども、こうしたことを重ねていくことによって住宅ローン向けの資金調達が円滑に行われるようになるというふうに思っております。さらには、このMBSのリスク分析や投資判断を適切に行えるように、情報提供が投資家に行われなければいけないということも必要になってまいります。  いずれにしましても、住宅ローン債権証券化市場の育成を通じて住宅ローンが円滑に供給されますように、これは国土交通省とも連携を取りながら、我々として必要なことは引き続きやっていくつもりでございます。
  137. 櫻井充

    ○櫻井充君 大臣、それはそれで理解はいたしますが、もう一つ、ちょっとこれ、私、商品の理解を間違っているかもしれません。後でもし違っていれば総務省の方から御答弁いただきたいんですが、大臣、これ、国債と同じような商品かもしれない。国債と同じというのは要するに何かというと、仕上がりが一〇〇でして、金利が例えば一%の時期であれば、元本九九というものなのかもしれません。つまり、これから金利が上がっていった場合には証券市場が活性化されていったとしても元本割れしてくる可能性もないわけじゃないのかな、こういう商品なのかどうかと。これはあと総務省からもう一度御答弁いただかないと。  じゃ、まず最初にこれから、こういう商品と考えていいのかどうか、それについて御答弁いただけますか。
  138. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) お答えいたします。  住宅ローンを担保といたしますいわゆる住宅ローン担保証券、MBSと国債との比較でございますが、MBSの方は財投機関債の一種でございます。住宅ローンという資産を担保として一定の仕組みの下で発行されるということでございますが、その元本の償還確実性は非常に高い性質を持っているというふうに認識されております。また、住宅ローンは期限前償還というものが認められております。MBSは、元本の償還方法としては、信託いたしました債権の回収元金相当をそのまま投資家へパススルー、そのままパススルーするという仕組みでございます。国債と違いまして、MBSの毎月の償還額が、期限前償還があったりするものですから、変動し得るという性質を持っております。  MBSの利回りは、国債の利回りに比べますと、一定のスプレッド、幅を持った、スプレッドを乗せた形で決定されますので、投資家から見ますと利回りの点からは国債よりもMBSの方が魅力的な面もあるというふうに言われている部分もあります。  しかしながら、この発行利回りは、MBSの発行利回りは、国債同様に発行時の市場の需要により決定されるものでございまして、金利が上昇する局面が到来した場合は、債券であるMBSの利回りも国債と同様に上昇していくということは国債と同様であるというふうに考えております。
  139. 櫻井充

    ○櫻井充君 つまり、そうすると、元々買ったものも元本が下がってくるということで考えてよろしいんですよね。
  140. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) 元本は、つまり期限前償還があったとしても元本が繰り上げて償還されるということであって、元本が減るという意味ではございません。したがって、元本に関しては、トータルとしては減るというような性格ではなくて、その残りの期間の利息が入ってくる、予定していた利息が言わば少なくなるというようなことはありますが、元本は保証されているというふうに考えていただいて結構だと思います。
  141. 櫻井充

    ○櫻井充君 その前償還じゃなくて、済みません、これを例えば私が証券市場で売却する際に、元々金利が例えば一%で設定されていたというものが、例えば三%なら三%にその時期になっていたような場合において、その証券市場売買した場合の元本はどうなるんですか。
  142. 松野仁

    政府参考人(松野仁君) 私が申し上げましたのは、最初にその証券化市場で購入した者がそのままホールドしている場合の話でございますが、委員おっしゃるとおり、その第二次市場といいますか、その債券の言わば売買が行われるようになった時点では、その時点の利回りといいますか利率を考慮して、おっしゃるとおり、言わば元本の、元の元本を下回る価格で売買されるということはあり得るというふうに考えております。
  143. 櫻井充

    ○櫻井充君 そこでなんです、大臣、問題になるのは。要するに、今これ以上金利というのが下がる状況があるかというとほとんどないわけで、若干今金利は上がっていますけれども、これ以上ほとんど金利が下がることはないんじゃないかなと、私はそう思います。  そうなってくると、これは二十年以上の証券、債券なんですね。二十年から三十五年というふうに設定されています。そうすると、この市場が仮にでき上がってきたとしても、日本の景気が良くなってくればこれは金利は間違いなく上がります。それから、日本の景気が悪くなるといいますか、国債の価格が暴落するなりなんなりしてくれば、これは間違いなくまた金利は上がってくるわけです。そうすると、この先、金利が下がることというのはほとんど想定されませんが、金利が上がることというのは幾らでも想定されるわけですね。となってくると、幾らその証券市場を活性化しようと思ったとしても、二十年なり、長期間で保有できる人たちというのは僕は限られてくるんじゃないだろうか。  最初、私は、国土交通省の説明を聞いていて、元本も保証されるし、これだったら自分自身も持ってもいいかなと思ったんですね。最初、私は二十年と聞いておりませんで、三十五年と言われたんで。ところが、これ最後まで持っていないとどうも損する可能性が高くて、自分の年齢と平均寿命を考えるとちょっと危ないなと思って、これは自分で持てないと、そう考えたわけですよ。そうしてくると、果たしてこういう商品が出ていったとしても買手がいるかどうか、ここがすごく問題なんですね。  最初に申し上げましたとおり、買手がいなかったらどうなるかというと、入口のところで規制されてしまうんです。そうすると、民間で住宅ローンを今度出そうとしたときにどうなるかというと、当然金利に跳ね返ってくるようになるでしょう。そうすると、消費者の方でその手の住宅ローンを組めなくなってしまう可能性が出てくるわけですね。  その点で、このような問題が発生する可能性があるんじゃないかと私は思っているんですけれども、大臣としていかがお考えでしょうか。
  144. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) これは、今御説明があったように、基本的には満期において元本が保証されている金融債券でありますから、その時々において、金利状況等々において、流通される場合、価値は当然のことながら変動するわけですね。  これは、まあ今の時点でそれを買うかどうかというのは、将来に対する期待をどのように持つかということ、それに基づいてどのような商品設計がなされているかということだと思います。例えば、流動性が非常に高い証券である。これは国債で考えても、二十年、十年、三十年の国債で考えても問題は同じことになります。買う人がいないかというと、その時々に、元本保証に対する信頼性、それと、その時々で流通できるんだというその信頼性等々によって現実の取引は行われているわけでありますので、そこはその期間とか金利状況等々によって今のそのMBSが必ずしも売れないということではないんだと思います。重要な点は、そのMBS市場がどのぐらい厚みを持って信頼できる価格形成、価格形成の裏側にはその時々の利回りがありますが、それがどの程度信頼されているかどうかということに尽きるんだと思います。  したがって、我々としては、そういった市場が、重要な市場でありますのできちっと形成されていくように、そういった面での努力は行いたいというふうに思っているところです。
  145. 櫻井充

    ○櫻井充君 それは大臣、よく分からない人は多分買いますよ、安全だって言われれば。私だって、医者やっている当時だったら買ったと思いますよ。買ったかどうか分かりません、そういうのに投資したことありませんから。ただ、いろんな説明受けて、こういう状況で元本保証されてという話だったら、それ、それは安全ですねという、これは国が保証しているものですからということになれば買うと思うんですよ。ただ、私が申し上げているのは、金利が上がったような場合に、自分で何らかの形で資金が必要になって売却したときには、実際殖えると思って買ってみたらそうじゃなかったということがかなりの確率で起こるんじゃないかということを心配しているわけですよ。  これ例えば、これはもう絶対大丈夫ですよと、大臣、前に絶対もうかりますよとおっしゃったことがありましたが、はっきり言ったら、こういうことというのは相当知識のある人でない限り分からないわけですよ、実際のところはね。そう、今、平野委員からありました予定利率の引下げと本当に同じようなものですよ、こんなものだったら。  ですから、そこはそういう答弁だったら私はおかしいと思うんですね。つまり、そこの部分、なぜかといったら、だから今言ったように、大臣、そしたらそういうの買いますか、本当に。大臣、お買いになります。つまり、この金利が例えば今みたいな本当に超低金利じゃなくて、これが今五%やその辺のところの利率だったら私はこんな質問していないんですよ、正直言えば。それはそうですよ。その時点で買って金利が下がってくれば元本殖える可能性もありますしね。それは、その時点その時点で売却することは可能なんですよ。ところが、今の金利状況でいったら、途中で売却すればほとんど損が出るだろうと。そう考えてもいるから、だからその証券市場を幾ら活性化しようが何しようがといってもなかなか難しいんじゃないだろうかということを大臣にお伺いしているんですよ。
  146. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) こういう債券というのは、基本的には、将来に対してどのような我々が期待を持っていくか、満期に至るまでどのぐらいの、どのような経済の状況になって、満期のときにどういうような経済状況になっているのか。そのときから、そのときに、例えば十年後なら十年後に幾ら返してもらえるということから逆算して、そうすると、それの今の価格は、現在価値はこれだけである、もちろんそこにリスクの要因とか入るわけですけれども。そういうプライシングが今の現時点で行われているはずなんです。行われているはずというのは、それだけ市場の厚みがあってマーケットの価格メカニズムがきちんとしていたらそうなっているはずだと。これは個人として、そういうマーケットというのは、投資をするというのはこれは当然のことながら大変難しい。しかし、その難しいのは、これは国債を買う場合であっても株式を買う場合であっても同じような問題は常に付きまとってくるわけです。  私が申し上げているのは、これは、それが本当に良い商品か、その人にとって良い商品かどうかというのは、これは私には分かりませんし、一概には言えません。しかし、そういう、今申し上げたようにきちっとプライシングが行われるようなマーケットになるように我々は努力をしなければいけない。  金融の商品そのものについては大変ますます複雑になっていきますから、一つ一つについての評価というのはこれは我々だってできないわけでありますけれども、そういう情報がきちっと開示されていて、それに基づいていろんな価格形成が行われるような状況になっていくように厚みのある、信頼性のある市場を作っていきたい、私が申し上げているのはもう実はその一点でございます。
  147. 櫻井充

    ○櫻井充君 そうすると、現時点で、将来どのぐらいの時期にどの程度の利益があるか、どの程度の受取があるかということを考えてと今おっしゃいましたよね、大臣。じゃ、この間の予定利率の引下げ、一体何ですか。我々、そう考えて加入しているんですよ。それを国が勝手に三%まで下げていいという、そういうことを言っていたら、それはおかしな話じゃないですか。
  148. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 予定利率の問題に関しては、当初御指摘のように、将来どれだけ受け取れるか、それから逆算して現在価値を我々判断して、それで、その意味ではお金をつぎ込んでいっていたはずであります。その前提条件が実は当初の予想と大幅に狂ってしまって、それで、その場合にどのような見直しをするか。見直しをもししない場合には更に、例えばですけれども、その生保会社そのものが破綻したりするような場合はより大きな打撃を受けるかもしれない。それであるならば、現時点で、現時点で利用可能な情報に基づいてもう一度運用の在り方全体を見直す方がよいのではないかと。そういうことが可能になるような選択肢を準備するというのはこの間の法案でありました。  その意味では、こういう事態が起きたということ自体、やはり市場における予測というのが不十分であった。市場における予測というのが不十分にしか行われなかったからこそあのときのバブルというのは正に起きているわけです。そうしたことの反省も踏まえて、直すべきところは直す、しかし同時に、厚みのある市場でそういうことが起きないようなマーケットをやはり一方で我々としては努力して作っていかなければいけないということだと思います。
  149. 櫻井充

    ○櫻井充君 大臣、予定利率のところはそういうふうにおっしゃいますよね、結局のところは。だけれども、あれだって、加入した時点での制度設計が、自分の中の制度設計があってそうやって加入しているんですよ。それが、その状況が変わったから、状況が変わったんで、あの当時予見できなくて、政府としてはこうやって対応しましたというお話ですよね。  そういうことにならないようにするために、私が申し上げているのは、住宅ローンというものが民間から融資できなくならないようにするためにどうしたらいいんでしょうねということの提起をさせていただいているわけですよ、大事なことは。そして、ましてや民間でやれることは民間でやるというのがこれは小泉さんの方針、小泉総理の方針でして、住宅ローンは住宅ローンで、私は都市銀行と話をしてみると、自分たちのところから融資をしたいんだというお話があるわけですよ。  そうしてくると、その融資が可能にしていくような制度設計をしていかないと、またいろんな同じ問題が起こってくるんじゃないですか。特に、住宅融資が十分受けられなくなってしまったようなときに、それから慌てていろんなまた措置を取るんでは遅いんじゃないんでしょうかねということで申し上げているんです。  前段の銀行の株式保有の話のところで申し上げましたが、対応対応が極めて遅いからパッチワーク的な、その場しのぎのと言ったら大変申し訳ないけれども、そのような対策を苦しいながら打たなきゃいけなくなってしまうわけですよ。そうではなくて、全体として、全体のスキームとしてどうするのかということを考えた形で政策を打たないといけないんじゃないかと思っているんです。  そこで、私としては、出口のところで残念ながら今買い支えてくれるところがありません。長期間持てるところというのは一体どこなんだろうと。そうすると、小泉総理は郵貯は民営化だと、三年後に民営化されるとおっしゃっていますが、三年後に民営化されるよりは、そういうような証券を郵貯が積極的に引き受けるようなスキームを作ったらどうなんだろうか。そうすると、郵貯に預けられている金が今までは財投機関に流れていっているわけであって、極めて非効率的な部門にお金が融資されるというような現状があるわけですよ。そうではなくて、むしろ民間の住宅投資というところに郵貯の資金が流れていくような形になってくると、大きく変わるんじゃないだろうかと。  それと、もう一点ですけれども、まず、じゃ、そこまでについて。とにかく私は、もう一つは、金融庁だけに対してこの話をしているわけではありません。あとはどこが音頭を取っていったらいいのかがよく分からないから、この今日の財政金融委員会の場で質問させていただいているんですけれども、住宅ローンというと、結局、国土交通委員会のところでだけかなり議論をされていますが、そうではないんだと思うんです。  つまり、あともう一つは、公的金融機関といつも申し上げますが、民間の金融機関との役割の分担の中で、だれがそこのところを全体像をかいていくのかということをきちんとしていただかないと、最終的に困るのは皆国民の皆さんなんだと思うんですね。  その辺のスキームをどうされたらいいのか。もう一つは、私の提案に対して、今度こそ総務省ですね、総務省としてどうお考えか、まずこの点について御答弁いただけますか。
  150. 野村卓

    政府参考人(野村卓君) お答えいたします。  先生御案内のとおり、先般の財政投融資制度改正によりまして、郵貯、簡保の資金の運用につきましては、原則として市場を通じて運用するということになっております。そういった意味で、今回、住宅ローンの債権の証券化といいますのは、市場の活性化につながるというもので望ましいものだというふうに考えております。  ただ、郵貯、簡保資金の運用対象につきましては、法律で限定列挙されております。国債等個別具体的に限定列挙されておりまして、御指摘の住宅ローン債権の証券化した債券、これにつきまして、そのすべてが郵貯、簡保の運用対象になり得るかどうか不明確であります。また、当該債券の発行条件とか流動性等が明らかではございませんので、今後、発行の推移を見ながら勉強してまいりたいというふうに、かように考えております。  ただ、制度的な問題は私どもの問題でございますけれども、実際に買うかどうかの判断は公社が具体的な発行条件等を見ながら判断するということになっているところでございます。
  151. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) まず、委員が前半でおっしゃった、こういう問題を早め早めにきちっと整合的な枠組みを作ることによって問題を解決していかなければいけない、そうでないと国民にしわ寄せがいくだろう、その御指摘は全くそのとおりだと思います。  私、先ほどから申し上げているのは、そのためのやはり整合的な制度、正にそれは厚みのある市場ということになりますが、それを作るのが私たちの役割である、それがやはりバブルを起こしてしまったということに対する一つのやはり重要な反省にもなる。この点はひとつ御理解を賜りたいと思います。  そこで、実際に郵貯でやるということに関しての直接のお尋ねがございました。  これは、担当の局長が担当の立場として答弁したとおりだろうというふうに私も思います。  経済財政諮問会議では、しかし、とにかく今の日本の金融が、小さくて信頼性の高い、小さくても信頼性の高い政府部門を作りたいというふうに小泉構造改革の中で我々はずっと言ってきているわけですが、実は資金の流れから見ると、どんどんどんどん公的な部分にお金が行っていると。公的な部分というのは、公的な部分の良さというのはあることはありますが、しかし、マーケットにおいてリスクとリターンをきちっと評価して、それが今のお話でいきますと期間転換、そこに資金ニーズがある、しかし期間の変換をやるような機能が今マーケットで求められている。そういうところは正に民間のダイナミズムを発揮してもらって厚みのある市場を作ることによってしか私は解決されていかないのではないかというふうに思います。  総理が郵政の民営化も含めてやはり民営化することが必要だと。それは、民営化することによって今申し上げたようなリスクとリターンの評価、厚みのある市場ができていくはずだという、そういう確信に基づいて言っておられるんだと思います。  我々としては、公的な資金の流れについて、より健全なリスクマネーが出てくるような厚みのある市場を作れるように、そのためにはどのような制度設計が重要かということを経済財政諮問会議でも引き続き議論していくことになっております。
  152. 櫻井充

    ○櫻井充君 大臣、これは通告してなくて大変申し訳ないんですが、大臣、今の御答弁ですと、小泉内閣の方針で郵貯民営化ということに仮になるんでしょうか、今度、総裁選どうなるか分かりませんが。仮に、二百数十兆円の貯金専門の金融機関ですよね、これが民営化されたとすると、民間金融機関を預かる大臣としてどう思われますか。
  153. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) この問題は大変難しい問題だと思います。  これだけ成熟した経済についこの間まで国営の貯蓄金融機関があったということ自体、やはりこれは世界から見るとなかなか驚きの目をもって見る人もいると思います。そこにはマーケットでのリスクとリターンの評価がなかなか生かされない公的な金融の部分があるのではないかというような御批判は、これはかねてから実はあるわけです。この点については、やはり民間の部門、民間ときちっとその意味では対等に競争できるような形でないと困る。それは、むしろ民間の金融機関を担当する大臣としてはかねてからそのように思っております。  同時に、これは郵政そのものをどのようにしていくかというのは、これは非常に高い政治判断に基づいてこれから議論をされていくことになるわけでありますけれども、今後、いろんな議論の中でそのような、今後、例えば公社からどのように変更していくのか、今度はプロセス論そのものが実は大変難しい議論になってくると思います。  とにかく、これだけ規模が大きい公社が存在しているわけでありますので、それが今後進化してソフトランディングしていくためのプロセスについては、これはほとんど実は専門家の間でも議論は行われておりませんが、これは相当のやはり知恵を絞らなければいけない問題が出てくると思っています。
  154. 櫻井充

    ○櫻井充君 先日の予算委員会で小泉総理に、小泉総理の持論ですと、郵政事業民営化というのは御持論ですねと。では、この巨大郵貯に関してどうされるんですかとお伺いしたら、これから考えるとおっしゃっておられました。  二十数年間国会議員やられて、それだけ主張されているんであったとすると、ビジョンというのは僕はお持ちなのは当然のことなんだろうなと思うんですね。そういうビジョンもなくして形だけを論じられているところに根本的な間違いがあるんだと思うんですよ。  何回も申しますが、住宅金融というものをきちんとやっていかないと、今、内需拡大で一番はやはり住宅なんだろうと言われているわけです。まだ切り札はそうじゃないかと言われているわけでして、そこの部分を民間の金融機関がどういう形で担っていくのかということを制度設計されないと、私は大変なことになるなと思っております。  それから、前にも申しましたが、自己資本比率の規制がある限りにおいて、住宅ローンがリスクウエートが五〇%です。これをもし証券化することによって、手数料収入にはなりますけれども、分母の部分のリスクアセットの部分が小さくなってくるというのは、私は、これは金融機関にとって極めて魅力的なことなんじゃないかなと、そう思っているんですね。  そうすると、こういった商品を金融機関が、これは民間の金融機関の救済と取られると若干不本意な点はありますけれども、本来であれば民間でやれる部分なら民間でという中でいったときに、そのような制度設計されていくというのは極めて大事なことなんだと思うんですよね。  もう一点、その点について、これはお願いでございますが、アメリカは地域再投資法の中で民間の金融機関がどれだけ住宅ローンを融資したかということをきちんと調査しております。そして、その上で、評価項目の中に入っていると思いますが、その上で、FRBからの報告によれば、住宅融資やそれから住宅の修理に関してその地域再投資法というのは極めて有用であるという、そう答えている金融機関がたしか七五%前後に上っていたかと思います。  ですから、我々は、銀行の地域に対しての貢献というのを、企業に対してということ、中小企業に対して随分中心に申し上げてまいりましたけれども、そういうような形での情報公開の仕方がある、そういう形での評価の仕方があるので、方法があるので、是非このような項目もその調査の中に、公表していただく項目の中に加えていただきたいと思いますが、大臣の御答弁をお願いします。
  155. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 郵政の問題を含めて大きな制度設計をしていかなければいけないという御指摘はそのとおりだと思います。  繰り返し申し上げますが、我々は正にそういう問題意識を持って公的な資金の流れというのを今年の経済財政諮問会議の大きなテーマとして位置付けました。これについては、幾つかの大きな、そもそも資金の流れがこの何年間でどのように変わったのかという試算も含めて諮問会議の中で資料も出し、議論をしているというところであります。  これは、例えば郵政の問題なんかについても一部の論者は既にいろんな試案を発表しているわけですね。これはもう一々申し上げませんけれども、例えば加藤寛先生なんかは地域別に云々という話をしておられるし、別途、北海道大学のある教授は規模そのものを見直せとかいろんな議論をしておられる。正にそういう公的な資金の流れの中でいろんな、より具体的な議論を我々は正に今しているところであります。  先生お尋ねの地域の問題、この地域の問題をどのように位置付けるかというのは、公的な資金の流れの見直しの中で私はやはり一つの大きな焦点になってくるんであろうというふうに思っております。我々、実はそういった問題意識も含めてリレーションシップバンキングのプログラムを作っております。地域の金融機関、それと郵政公社の関係、それも当然のことながら今後更に議論を詰めていかなければいけないというふうに思っておりますし、その地域再投資法に関して櫻井委員が大変御熱心にいろいろ主張しておられるということも我々は勉強はしております。  いずれにしても、今後、そういった大きな問題については諮問会議でも議論をしておりますし、総理御自身もいろんな問題意識を掲げておられますので、その制度設計については、議員おっしゃったような観点から、これは当然我々もしっかりとやっていかなければいけないと思っております。
  156. 櫻井充

    ○櫻井充君 ありがとうございます。是非考えていただきたいと思っています。  それからもう一点、どうも前段、きちんとした形でいろんな制度設計がなされていないために方向が進まないんじゃないかと思っている点がございます。  この間もこの委員会でも質問いたしましたし、午前中、大塚委員から財務大臣に指摘がありましたけれども、改めてお伺いしたいのは、この間不良債権の処理、二年・三年ルールだとおっしゃいました。そういう直接償却を進めなければいけないんですよといったときに、先ほど塩川財務大臣は、銀行は元々税金を払っていないし、赤字だからまあ余り大きな影響はないんじゃないかというようなお話、御答弁されましたけれども、本来であれば、国としてそういう不良債権を直接償却するんだということを決めたとすれば、銀行側に直接償却がやりやすいような制度設計をするというのが至極当然のことなんじゃないだろうか。この政策だけ銀行にぽんと預けて何々をしなさいというような形にするというのは、私は根本的に間違っているんじゃないのかなと、そう思っているんですね。その点でいうと、本来であれば、無税償却なら無税償却、これは利益が出ていないからたまたまそういうふうなことで済んだのかもしれませんが、それはそういうことではないんだと思うんですね。  その意味で、改めてお伺いしたいのは、そのルールを決めた際に、そのような税務処理とかすべてのことを財務省とお話しになって、そしてその上であのような方針を出されたんでしょうか。つまり、骨太の方針を出される際に、どれだけ議論されて、どれだけ制度上で議論された上で大臣として方針を出されているのか、その点について教えていただけないですか。
  157. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 委員のお尋ねは、骨太の方針というよりは、昨年秋の金融再生プログラムを出す段階で財務省、税の問題をどのぐらい議論しているかということだと思います。  御承知のように、再生プログラムの中のその本体の中に、この税の問題については見直しをお願いしなければいけないという我々の気持ちはしっかりと書かせていただいております。ちょっとこれから更に議論は続けなければいけないというふうに思っておりますし、主税局の立場というものも我々なりには理解をしているつもりであります。与党与党で、更に税制大綱の中で引き続きこれは検討を要する問題であるというふうな位置付けをいただいているというふうにも認識をしております。  ただ、重要な点は、我々としてはこれはあくまで要求する立場でありますので、そのままストレートに申し上げますと、有税償却を認めていただくだけでは今の問題は解決しないというふうに思っております。それは、やはり過去に支払った税金を返していただく、銀行としては返していただく、その繰戻し還付がないと、今の分を有税償却を無税にするだけではむしろ繰延税金資産の額が小さくなってしまって、自己資本の計算上マイナスの影響が出ることも考えられるわけで、この辺は繰り返しますが、あくまでも我々としては要求官庁でありますから、ストレートに申し上げると、繰戻し還付、それと繰延べ、それと無税化、それをやっぱり三点セットで是非引き続きお願いはしていくつもりでおります。
  158. 櫻井充

    ○櫻井充君 財務大臣、先ほど大塚委員の質問に対して、これは駄目、あれは駄目、これは検討だというお話をされましたけれども、構造改革を進めるんだということを常日ごろ財務大臣はおっしゃっていて、今の税制で、今の税制で不良債権処理というのは進みやすいとお考えなんですか。
  159. 塩川正十郎

    国務大臣(塩川正十郎君) 構造改革の問題として税制を見た場合、現在の状態で構造改革に寄与しているとは私は思っておりませんが、しかし、税は税としてですよ、やっぱり国の基本的な収入を計る上において法人税の在り方ということもきちっとやっぱり是非議論いたさなければなりませんし、ただ金融機関のみに法人税法を変えるというわけにはいかないと。もちろん不良債権処理のために有益であるならば、それはどんどんとその方向に持っていったらいいだろうと思いますけれども、まずは、現在のところでは金融機関が健全な状態に早くなってもらうということが大事だと思っております。  それともう一つは、法人税の一番今、櫻井さんがおっしゃる繰戻しの還付の問題でございますが、これは大変大きい問題でございますし、ただ一回の税制調査会の審議で決めるというような、そういうおろそかなものではございませんで、もう全企業に関係いたしますし、また、これを完全に要望どおりに実施していくとするならば法人税そのものが崩壊してしまうようなことにもなりますので、それをどうするかということにかけては、やっぱり実態を十分調査し、それに合った方向を見定めていかなければ議論が展開しないのではないかと。そういう意味におきまして、政府税制調査会はこの問題については一応お断りするということを当面として出したということであります。
  160. 櫻井充

    ○櫻井充君 大臣、今、銀行だけというお話されましたけれども、銀行だけされている部分というのが随分いろんなところでありますよね。例えば今回のことで言うと、ちょっと記憶が違っているかもしれません、日銀が買う株は、保有しているのは、これは銀行が保有している株式だけを買うんですよね。ちょっと日銀に確認したいんですけれども、いかがですか。
  161. 三谷隆博

    参考人(三谷隆博君) おっしゃるとおりでございます。
  162. 櫻井充

    ○櫻井充君 今回の議員立法で出されている法律の内容は、銀行が保有している株式のほかの、企業も一応、企業の株も買えることになっていますが、それは銀行株だけですよね。つまり、ほかの企業が持っているような株に関しては購入、これはしませんよね、ルールは。
  163. 上田勇

    衆議院議員上田勇君) 今のおっしゃるとおりだと思います。
  164. 櫻井充

    ○櫻井充君 ということは、財務大臣、ある種特殊な例というのはあるわけですよね。つまり、この部分に関して政策的に何かをしなきゃいけないといったときには、そこの分野にだけ、例えば税制なら税制を変えるということはあり得るわけじゃないですか。それが租税特別措置法なんじゃないんですか。  つまり、政策的に今回こういうことを進めていきますと、住宅なら住宅減税をやりますというのは、これは租税特別措置法でやられるわけでして、不良債権を処理しなさいということでおっしゃるんであったとすれば、政府全体でやるとすれば、それに一番早く処理できるような税制システムを作っていくということは、これは極めて大事なことなんじゃないですか。
  165. 塩川正十郎

    国務大臣(塩川正十郎君) それは、不良債権の処理がなぜ税だけで責任を置いてやらなきゃならないんでしょうか。それは金融経済界全体の問題として処理すべきであって、しかも、さらに一辺、反面から見るならば、それを実施することには十五年の繰戻し計算をするということになれば、これは公的資金で銀行の不良債権を整理していくということにつながってくる。そういう思想も私は不可能ではないと思っております。  そういう点考えますと、広い国民の立場に立ってそれが正しい判断かどうかということはなお研究する必要があるんではないかと思っておりまして、その意味において、政府税制調査会の答申は一応これを是認して私は受け取ったということであります。
  166. 櫻井充

    ○櫻井充君 しかし、それは例えば、繰延税金資産は一定期間認めますと、そして、ここから先に関していったら、有税償却であったものを無税償却に変えますと、過渡期ですから、そういう方法を使ってやれば、必ずしも税金を還付しなければいけないということではないんだろうと思うんですよ。その点についていかがですか。
  167. 塩川正十郎

    国務大臣(塩川正十郎君) そういうことも検討の材料としてやはり真剣に検討されたんだろうと思っておりますけれども、中身については、私は検討の中身は更に聞いておりません。けれども、結論としてはこうなったということでございまして、私はその委員会に入っておりませんので、検討の結果を受認したということであります。
  168. 櫻井充

    ○櫻井充君 ただ、大臣、先ほど今回の税制自体が必ずしも適しているわけではないですよという御答弁だったじゃないですか。あとは法人税との関係があるから、全部整合性取るとそういうふうになるんだみたいなような感じの御答弁でしたよね。しかし、これは小泉改革の中でその柱となる部分なわけですよね。  要するに、何かというと、今回のこの銀行の株の保有の話だって、日銀が今取られている措置だって、結局のところは、金融システムのところでの構造改革が進んでいかない、まだ整理が付かないからこそそういうことをやりましょうと。これ、かなり苦しい思いをしてやられているんだと思いますよ。  そうなってきたときに、財務省としておっしゃるとおりですよ、大臣のおっしゃるとおり、いろんな人たちが努力して、財務省だけじゃないだろうとおっしゃいますが、財務省は財務省としてやれることがあるはずなんですよね。そのことをきちんと今やられているのかやられていないのかという問題だと思うんです。大臣は先ほど今の中でも整備不十分なところがあるとお話しされているから、私はあえてお伺いさせていただいているんです。  前段から申しましたとおり、とにかく制度設計がきちんとした形である程度パッケージになっていないことや、それから、トレンドというんでしょうか、そこのところを見ることができないから、いつも想定外でございますという形になって問題が先送りされて、我々からいうと、病気が重くなってから一生懸命治療し始めているという、そうではない、もうちょっと前の段階からきちんとやられた方がいいんじゃないのかなと、私はそう思っています。  いずれにしても、もう少しこれから、もちろん今まで負の処理をやられることだけで大変だったかと思いますけれども、この先いろんな問題点が見えているところもございます。ですから、そこら辺のところをきちんと勘案されて、きちんとした政策を作っていただくことを御要望申し上げまして、質問を終わります。
  169. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 日本共産党の大門です。  私、今日はやみ金融対策に絞って質問をさせていただくことにしましたので、株買取りの発議者の皆さん、どうぞお引き取りいただいて結構でございます。お疲れさまでございました。  今回、与野党一致でこのやみ金融対策の法案が成立するわけですけれども、問題は、この法案ですべてが解決するわけではないと。やはりいろんなことに実効性を持たせていかなければいけないというふうに思います。そういう点で、この法案が成立するということを踏まえて、金融庁と警察庁に今後の取組について質問をしていきたいというふうに思います。  最初に金融庁ですけれども、竹中大臣にお伺いいたしますけれども、今回の法案成立を踏まえて、金融庁として具体的にどういうふうな努力をされていくおつもりか、決意と所感をまずお伺いできればと思います。
  170. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 法案、法律の枠組み、大変重要でありますが、それに加えて、むしろ現実にそれ以上に重要性が高まってまいりますのは、このやみ金融対策を真に実効あるものとするための様々なやはり行政の体制作りであるというふうに思っております。例えば、相談窓口、監督事務を行っている財務局や都道府県を始めとして、貸金業担当部門の体制整備をしっかりやらなけりゃいけない。また、研修等を通じた担当職員の法律の内容に関する知識の習得等もこれまた大変重要な問題になってくるというふうに思っております。  基本的には三つの点、国及び都道府県の監督当局、警察当局及び検察当局の人々が、その人的・物的体制を強化・充実をして連携を図ること、第二点としては、違法な業者に対する徹底した取締りを行うこと、司法においても厳正かつ的確な法の適用を行うこと、そうすることによって違法な高金利でありますとか過酷な取立てによる被害の防止を図っていくことが、これは大変我々の大きな責任であるというふうに思っております。
  171. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 全体は分かるんですけれども、金融庁としてという部分で、今、相談窓口というふうに言われましたが、これは金融庁として設けられるんですか。
  172. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 基本的には、これは財務局、都道府県等々に対して適切な措置を取るように、我々としては関係当局も理解を得ながら速やかに要請を行うことが必要であるというふうに思っております。さらには、先ほど申し上げましたようにやはり様々な連携を取る。特に相談窓口、監督事務局に関しては、財務局及び都道府県を始めとする貸金業の担当部局との連携、その体制整備が特に重要であるというふうに思っています。
  173. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 これから具体化されると思いますが、財務局と都道府県都道府県の窓口、非常に重要だと思いますので、金融庁としても力を入れていただきたいと思います。  私、ちょっとそもそも論ですけれども、今、サラ金、やみ金、ここにはまり込むケースが物すごく増えておりますね。どうしてこの低金利、ほとんどゼロ金利時代にこういう高金利のところに手を出していくのかと、この背景に一体何があるのかというふうに、大変おかしな現象が、片やもう非常に低金利なのにどうしてこういう高金利のところに手を出さざるを得ないのかと、こういうおかしな現象が起きていると思いますが、竹中大臣、どういうふうに認識されていますか。
  174. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) これはもう一九七〇年代、八〇年代からずっと言われてきたことだと思いますが、日本の金融システム全体が、企業部門の資金不足を補うために、家計から集めた資金を間接金融等々を通して企業に貸付けすると、そのような形での金融システムが非常に定着していったということがあったのだと思います。  もちろんこれは、銀行は銀行で個人に対する融資、典型的には住宅ローンも個人に対する融資でありますし、その他の、学業を支援するための融資といろんな制度は作ってまいりましたけれども、なかなか企業に対する、企業向けの大口融資というものが金融システム全体を支配してきたという面があったのではないかと思います。  それに対して、いわゆる貸金業者はむしろ成長産業として出てきたわけでありますけれども、そうした業種に対する枠組み、これはある意味で急激に拡大してきたということもあって、我々としても様々な形でこれを急いで整備しなければいけないという状況で追い立てられてきたと。  今申し上げたようなのが現実の姿ではないかと思っております。
  175. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 もう少し具体的に見ていただきたいなと思うんですけれども、私の部屋でも幾つか相談が来ている事例で申し上げますと、とみに多いのが、いわゆるよく分からない人は、サラ金だとかやみ金に手を出す人は、例えばギャンブルに手を出したとか、何かいろんな自分の不始末があってそういうものに手を出したんじゃないかというふうに一般的にまだまだ思われている人いると思うんですが、実際にはそういうケースではなくて、事業主が、中小業者が資金繰り、金融機関からもう枠一杯だとかいろいろ言われてお金が借りられなくなって、それで仕方なしにまずサラ金、消費金融に手を出す、カードローンに手を出すと。それで、これは景気がよければいいですけれども、更に仕事の状況悪くなって、また返せなくなって、サラ金の段階で膨らんでしまうと。で、どうしようもなくなって多重債務になって、とうとうやみ金に手を出してしまうという、この不況と、特に中小零細業者、個人事業主がこういうものに手を出すというケースが非常に増えているんです。  ですから、基本的には私、このお金の回り方といいますか、今も再三指摘してまいりましたけれども、金融機関の中小零細業者に対する融資姿勢だとかいろんなことが反映してこういうことが今起こっているという認識を是非持ってもらいたいし、例えば、やみ金に手を出した方の四人のうち三人はサラ金に先に手を出しているんですね。消費金融からやみ金に入っていると。非常に事業資金、運転資金での借入れというケースからはまってきているという事例が多いんですね。  ですから、私、再三指摘していますけれども、今の日本の金融行政のゆがみがやっぱりこういうものに現れているというのを指摘せざるを得ないというふうに思います。  そういう点で、金融庁の責任、竹中大臣の責任というのは非常に私は大きいなと思っているわけですけれども、今の金融行政の責任は大きいと思うんですけれども、やみ金をそうしたら、どうしたらなくせるのかと。今回の法改正もありますけれども、私は、やみ金の、午前中大塚委員からさらっと指摘ありましたけれども、私は大事なことだと思うんですが、やみ金の資金源を、やみ金融業者の資金源を断つと、これが最も効果的だと私は思うんです。  竹中大臣は、ちなみに、やみ金融業者というのはどこから資金を得てこういう高利貸しやっているか、御存じですか。
  176. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) やみ金というのは、一般には正に無登録で営業している人、ないしは、登録はしているけれども法律に違反したような貸付けを行っている人、それが正にやみ金であろうかと思います。  銀行と違いまして、預金を受ける、そういう意味での資金調達手段はありませんし、さらには、ノンバンクではあっても社債を発行できるようなノンバンクでは当然ありませんから、やはり何らかの融資を受けてやっているというふうに考えるのが自然であると思います。
  177. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 そのとおりなんです。  関係者に聞きますと、いろんなルートがあるんですけれども、その中に暴力団本体が、暴力団の本体あるいは暴力団の関連企業が銀行から非常に低利でお金を借りると。もちろん、その暴力団というのは、ダミーの関連企業という合法的な会社を使ってお金を借りますから合法的かもしれませんけれども、サラ金なんかは堂々と銀行から直接借りていますけれども、やみ金の場合は、暴力団が関連企業を使って銀行から超低利でお金を借りて、それをやみ金業者に流して資金源にしていると、これはもう明確な事実です。  だから、考えてみれば、貸している大銀行だけじゃありませんけれども、銀行、変な話、中小業者に貸せばいいのに、貸さないでそういうところに貸して、巡り巡って高利で中小業者にひどいやり方で貸しているというふうなことになっているわけですね。  私、根源的なこのルートを断たないと、これ幾ら法的に取りあえず規制してもこれなくならないと思うんですけれども、そういう点でいきますと、銀行は、銀行法に定められている公共的使命ということからいくと、暴力団関係者、暴力団関連企業に、たとえ手続上合法的といえど、貸すことは非常に、お金を貸すというのは非常に問題だと私は思うんですが、大臣、どういうふうに認識されますか。
  178. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) これは幾ら経営判断の問題であるとはいっても、やはりこれは反社会的な行為を助長するというようなことであれば、これは当然のことながら問題であると思いますし、そこは免許業種としての銀行の正に倫理が問われると。我々もそういった意味での社会的な責任を負っているというふうに思います。
  179. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 私、是非この法案の成立を機に、各銀行を集められることがあると思うんですが、もう一度徹底をして、こういう反社会的な団体に対して、たとえ関連企業、一応合法的な会社を偽装していても、そういうところに貸すことは非常に注意すべきだというのを徹底してもらいたいというふうに思います。ちょうどこの機会ですから、是非そういうことをやってもらいたいと思います。  私はかなりこれは根の深い問題だというふうに思っていまして、七月十五日付けの毎日新聞に、UFJが、やみ金融業者が融資を回収するために利用した東京都内の七十二支店の百六十六の口座を強制解約したという記事が七月十五日の毎日新聞に載っていました。  これ、簡単に言いますと、今年の三月に、やみ金融問題に取り組む弁護士からUFJが指摘を受けて、東京都台東区の賃貸オフィスが住所地になっているそういう口座が多数存在して、しかも本人確認に使われた健康保険証の番号も実在しないということが分かった。これは、弁護士さんからUFJが指摘をされて、やっとUFJとして名義人確認のための文書を送って、返答がなかったということで架空口座と断定して、五月にこの百六十六の口座を解約したという話です。この口座調べてみますと、多数の個人から入金があって、まとまって引き出されると。明らかにやみ金融業者が利用した可能性が高いということなんですね。で、その解約したら、UFJ支店には殺すぞという脅迫めいた電話が二十件以上掛かってきたというんで、そういう事例なんですけれども。  ただ、私はこの記事読んで感じたのは、昔から言われていますけれども、大銀行と暴力団の関係なんですね。どうしてUFJに百六十六口座も設けたのか、設けられたのか、弁護士から指摘されるまで本当にUFJはこれ知らなかったのか、こんなにたくさんの架空口座があるのを知らなかったのか、だれも気付かなかったのか、どうも不思議でならないんです。  これはUFJだけの問題ではないと私、実は思っておりまして、以前、この委員会で長崎屋問題取り上げたことありますが、第一勧銀とやみの世界とのつながりについて指摘したことありますけれども、かなり根深い問題がまだこの銀行と暴力団の関係にはあるというふうに思います。  こういう点から、少なくともこの架空口座、恐らくやみ金業者はこういう手法を使っている例がほとんどだと思いますので、この機会に、そういう架空口座ですね、こういうものと思われる架空口座について精査するように銀行に働き掛けるおつもりございませんか。
  180. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 今、大門委員、UFJの例を出してくださいましたが、金融庁として同行に確認をしましたところ、この支店、御指摘のとおり七十二支店、合計百六十六の普通預金口座について、口座開設時における本人確認の際に提示を受けた保険証書に架空の被保険番号が記載されていたことが判明した。そこで口座名義人に対して再度本人確認のため来店を求める文書を発送したんだけれども、応答がなかった。そこで同行としては、預金規定に定める、この預金口座の名義人が存在しないことが明らかになったというその規定に基づいて、それで口座を解約したということであります。  重要な点は、金融機関において、やはり本人確認法等の趣旨にかんがみて、適切な業務運営が図られるように努めていくということだと思います。  これは、本人確認、大変重要でありますので、本人確認はこれまでもしっかりと徹底するようにというようなことはその都度申し上げておりますけれども、更にこの点は強調しなければいけないと思っております。
  181. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 いずれにしても、もうせっかくこういう法案が与野党一致で成立するわけですから、金融庁としていろんな特段の御努力をお願いしたいというふうに思います。  次、警察庁の方に質問をしていきます。  このやみ金融対策というのは、今もお話し申し上げました暴力団絡みが非常に多いわけですから、警察の対応の改善というのが緊急の課題になっているというふうに思います。  激しい取立てで自殺するケース、もう脅迫ですね、殺すぞとか、とんでもない暴力的な取立て行為が横行してきたわけですけれども、例えば、愛媛で起きた事件一つ申し上げますと、これは、奥さんが、御主人が行方不明になって警察から自殺の知らせがあって、それで初めて夫の身辺を調べてみたら、やみ金あての銀行振り込み用紙とか通帳を見て、やみ金のことによる自殺というのが分かったという事例なんですけれども、これ借りたのは最初一万か二万円ぐらいだったんですね。これが週に一万七千円ずつ払わされる。どんどん膨らむというふうなことで、お子さんが通う学校にも電話が頻繁に掛かる、学校にまで電話が掛かると。もちろん自宅には二日に一遍、一日何人も来て取り立てるとか、一番ひどいのは、この御主人のお葬式の最中に電話が、取立ての電話をまだ掛けると。本当にとんでもない話ですけれども、まだ残された奥さんは御主人が亡くなっても取立てに遭っているという、本当にもうこういうやり方なんですよね。これがやみ金のやり方なんです。  警察庁に伺いますけれども、今回この法案成立するわけですが、こういう事例に対してどういうふうに今後対応されていくのか、まず所見を伺いたいと思います。
  182. 瀬川勝久

    政府参考人(瀬川勝久君) 今回の改正法を是非実効あらしめるような形で運用してまいりたい、警察に課せられたこれは大きな責任であるというふうに認識をしております。  この法案の附則におきましても、取締りの強化でありますとか、被害防止のための関係当局の体制の強化・充実というようなことについて速やかに政府として検討を加え、必要な措置を講ずるべきという規定があるというふうに承知をしております。  私どもといたしましては、やみ金対策につきましては既に全国警察を挙げて一生懸命取組みをしてきているところでございますけれども、この法案が成立をいたしましたならば、その趣旨を十分体しまして、例えば各都道府県警察に集中取締本部というものを設けて専従の取締り体制を確保してまいりたい。また、取締りに当たる警察官に対するしっかりとした教養を実施をしてまいりたい。  さらに、このやみ金業者の貸付けというのは一つの都道府県にとどまることなく、県をまたがって、県境を超えて言わば行われているという実態があります。各都道府県警察相互間の合同・共同捜査の推進を図るということが非常に重要だろうというふうに考えております。また、金融庁を始め関係機関・団体と連携をする、弁護士の方とも十分連携を図っていく。また、第一線の警察官に対する相談対応マニュアルといったものも整備をするということで、被害者対策を含め、適切な推進に努めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
  183. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 今言われたようなことを本当に実効のあるものとしてやってもらえばいいわけですけれども、ただ、ちょっと心配なんですね。今までの総括をきちっとしてほしいと。特に、意識変革をしてもらわないと警察の方いけないんじゃないかと思うぐらい私どもが相談を受けている分でいくと対応がひどいんですよね。警察の対応はひどかったわけです。  例えば、有名な大阪の八尾市の例を申し上げますけれども、これは新聞、テレビで大きく報道されましたけれども、六十一歳、六十九歳の御夫婦とその奥さんのお兄さん、八十歳の人がJRの関西線で心中をされたと。これはもうやみ金の取立てに苦しんでということなんですけれども、このときも確かに大阪府警は今月の一日になって、今言われましたけれども、悪質金融事犯特別取締本部というのを大阪府警は七月一日に作られました。百三十名体制ですか。それはいいんですけれども、この八尾の件でいえば、八尾警察署はずっと相談を受けていながら、本人こういうふうに無理心中、三人で死んでしまうという事例になったんですね。こういうことをどういうふうに総括されますか。
  184. 瀬川勝久

    政府参考人(瀬川勝久君) 大阪八尾市の事件でありますけれども、やみ金業者からの借金を苦にして三名の方が踏み切りで電車にはねられて自殺をされるという事案でございまして、大変残念に思っているところでございます。  大阪府警におきましては、今年の五月の中旬以降、亡くなられた女性から相談を受けておりまして、その所轄はもとより、府警本部においても対応してきたところでございます。  この間、関係する悪質な業者、四つの業者に対して警察から警告を行っておりますし、本人に対しても数度にわたる助言等の対応を行っていたところでありまして、府警としては大変真摯に対応していたものというふうに報告を受けておりますけれども、一緒に頑張りましょうと、もう一切やみ金業者からの督促に応じる必要はありませんというようなことも明確に申し上げまして、自殺された方に対して、ともに闘おうということで府警の方は相談に応じ、そのつもりでいたというふうに聞いているところでございます。しかしながら、そういった努力にもかかわらず、自殺という事態に至ったということで、誠に残念に思っているところでございます。  私どもとしましては、警察に相談に来られる方が大変追い詰められた心情にあるということを、やはりもっとよくそこに思いを致して対処をする必要があるなというふうに痛感をしておるところでございまして、この亡くなられた方も、実は警察官、担当者警察官あてに遺書をどうも書かれているというふうに聞いておりますし、その内容におきましても、詳細はちょっと差し控えますけれども、頑張れなくて申し訳ないというような趣旨のことも言っておられるということで、大変、本当に心底残念に思っているところでございまして、こういった被害者の心情に十分配慮した対応に努めてまいりたいというふうに考えております。
  185. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 もう三人亡くなっておられますので、どういうふうに警察のことを思っておられたか聞くわけにいきませんので、今局長が言われた、ともに闘うというのが本当に示されていれば、私は自殺されなかったと思いますよ。本当にそういうふうに受け止められていれば。  確かに警察は、もう払う必要はないということを言われていたみたいですけれども、今言われたように、ともに闘う姿勢で真摯に対応して、何で死ぬんですか。私、ですから、そういうことを今こういうところでも言うようでは本当に心配なんですね、今後も。  それで、今生きておられる、今頑張っておられる例でちょっと指摘したいと思いますけれども、新宿警察の例です。ちょっとこれは経過がいろいろありまして、国会質問とも絡むので説明が長くなるかも分かりませんが、局長、しっかり聞いてもらいたいと思うんですけれども。  新宿警察で、仮にAさんとしておきましょう、歯医者さんです。十年ほど前に、同じように資金繰りです、事業上の資金繰りにお困りになって、交通事故も重なって、お父さんの会社の倒産も重なって、経営上資金繰りに行き詰まって銀行がもう貸してくれないというせっぱ詰まったところで、ダイレクトメールでお金貸しますという広告を見て百八十万円借りたのが最初の始まりでした。  業者は、これは名指しで申し上げますが、プレジデント・インターナショナル、都知事許可の登録業者で新宿百人町にお店を出しています。これは法人ではありません。実際の登録は中尾勉という個人になっています。金利は実際には年利一二〇%ですね、月一〇%ですから。高利を要求されていると。そのため、複利で残高が膨らみまして既に二千万円ももうお返しになっているんです、Aさんは。二千万円も返しているのにまだ八百六十万も残高がある。とんでもないむちゃくちゃな例なんですね。当然、出資法の上限金利二九・二%に明らかに違反しています。利息制限法で計算すると、既にAさん、もう過払いになっている。一千二百万円ぐらい過払いになっているんですね。  だから、中尾勉がAさんに返さなきゃいけないという状況なんですけれども、去年の十一月ころから歯医者さんへの脅迫電話が始まりました。受付に来て大声でわめいたり、ビラを配ったり、診察できないようにすると。そのため、従業員の方お二人が怖くなってお辞めになっているということですね。さらに、去年の十二月には医院に、歯医者さんに直接来て、個人的にお金を貸したんだから、ここは大事なことですから聞いてくださいよ、個人的にお金を貸したんだから利息は幾ら取っても問題がないんだというふうな言い方をしているんですね。その後も住宅への嫌がらせとか車を損傷させるとかの悪質な取立てが続いたと。  これは経過ですけれども、余りひどいので、Aさんは、今年の三月五日、新宿警察の生活安全課に行って相談したいということを申されました。名前はイニシアルにしておきますけれども、Y警部補、Y係長が応対をしたけれども、突然来られても困るということで、まず追い返したと。それで、いろいろ話して、三月五日に行ったんですけれども、二十一日なら時間が取れそうだから来なさいと言われて引き揚げたんですね。二十一日は無理だという連絡が後から入った。そのY係長が、Y警部補が入院したからだと。だから、仕事に復帰できるのは四月初めになると言われて、その後何度も、こちらとしては別に、とにかく警察に相談したいんだと言っていても連絡取れないで、四月十日に連絡をすると、今は忙しいから午後にしてくれと言って、午後に電話したら、そのYさん出掛けちゃったと。とんでもない対応ですね、本人も大変ぎりぎりなのに。  それで、我が党の吉川春子参議院議員に相談をされたんですね、このことを。もうぞんざいな扱いをされている、会ってくれないと。そうしたら、そのY係長から連絡があり、四月二十日に話を聞きたいということになって、初めて、初めてちゃんと話を聞くということになったんです。  この後、まだまだちょっと中身がひどいので詳しく申し上げますけれども、その際に、このAさん、歯医者さんAさんが警察に訴えたのは三つのことですね、三つの法律違反があると。一つは、脅迫されていると、これは貸金業法の第二十一条第一項に違反します。違法金利を取っていると、これは出資法に違反します。もう一つは、そのAさんのマンションの名義を勝手に書き換えて、どうやってやったのかと思いますけれども、勝手に書き換えて、その家賃を勝手に取っていると。これは恐らく実印の改ざん、文書偽造だと思いますから、これも当然違法行為です。この三つを訴えているんです。そのときに訴えているんです。  ところが、四月三十日になってY係長から連絡があって、おたくの弁護士さんの連絡先を教えてくれと言ったきり、言ったきり、先週の末まで二か月半全く連絡がなかったということなんですね。ところが、先週の末の金曜日午後七時に、突然また二か月半ぶりにAさんのところにこのY警部補から電話が掛かってきました。なぜ金曜日なのかといいますと、私が今日この質問でこの事例について取り上げるという質問通告したのが午後五時です。七時に、本当こういうときはスピード速いんですけれども、七時にもう本人のところにこのY係長から電話が入ると。  このときの内容が更に、私は、たとえ私が言ったからでもいいから、対応してくれるならまだいいと思ったんですけれども、中身がひどいんですね、中身が。国会を本当にばかにしているのかと言いたくなるんですけれども。  まず、どうなったか、どうなっていますかとかじゃなくて、あなた、ひまわり道場に行ったのかと、ひまわり道場に行ったのかから話が始まった。ひまわり道場というのは、御存じの方いらっしゃると思います。NHKでも取り上げられましたけれども、いわゆる多重債務者の方々がみんなで集まって、いろんな知恵と経験を出し合って生き抜いていこう、頑張っていこうというふうなボランティアの集まりなんですね、NHKでも大きく取り上げられた取組なんですけれども。  まず聞かれたのが、そんなところへ行ったのかと。Aさんは、行きましたと。そうしたら、そんなところに行ったり、あるいは共産党の議員に相談したりするから私が上から責められるんだと、こんなことから話が始まっているんですよ、まず。こんなことから話が始まっているんです。Yさんの方は、何で急に電話してきたのかと言ったら、上から圧力があったと。このY係長が、上から圧力があったので電話したと。Aさんが、これは吉川春子さんに頼んだらすぐ警察庁を通じて対応してもらえたので、警察庁ですかと聞いたら、もっと上からだと。もっと上からというのはどこなのかと思いますけれども、国会なのか、国会だったら私のことなのかと。私、警察に圧力を与えるほど力があるのかと思いましたけれども、どういう意味なのか分かりません。とにかくそういう発言をされて、Y係長は、弁護士に話をしたから、弁護士に連絡を取ったからもう済んでいると思ったんだ、あなたの件はという話をしたんですね。  ちなみに、Aさんが弁護士に頼んだというのは、内容証明を相手の中尾に送ってもらうと、これだけのことを頼んだだけで、ふだん相談に乗ってもらっているわけではありません。にもかかわらず、弁護士に連絡したからもうこの件は済んだと思っていたということなんですね。  先ほど申し上げましたとおり、違法行為が三点あるということで警察に話しに行ったのに、弁護士に連絡したから済んだと思っていたということと、改めて先週の金曜日に、あんた警察に何を一体頼みたいんだと、こんなことを言っているんですね、こんなことを言っているんです。もう開いた口ふさがらないAさんでしたけれども、とにかくもう、出資法違反、いろんな法律違反なんだということを伝えられたわけですけれどもね。それについては、そのY係長は捜査中としか言えないということを答えて、二十一日に、昨日ですか、祭日に警察に来てもらいたいということを最後に言ったそうですけれども、Aさんの方は、とにかく非常に威圧的な、高圧的な態度なので、もうこんな警察官に頼んでもきちんと対応してくれるわけがないと思ってお断りになったそうです。来いと言われても行く気もしなかったと、お断りになったそうですね。  実は、このY警部補、係長については、新宿というのは大体やみ金融問題の多い管内ですけれども、ほかの被害者からもこの警部補の対応の悪さについては実は話がこちらにも来ています。  例えばこのAさんの奥さんなどは、国会でこういうふうに取り上げたら、取り上げられたら、また新宿警察のY警部補から威圧的な電話が掛かってくるんじゃないかというふうに心配をされているわけですね。だから、何といいますか、やみ金の電話と警察の電話と、両方におびえなきゃいけないという、本当にばかげたことをやっていらっしゃると思いますけれども。  申し上げておきますけれども、私はこの新宿警察を攻撃するために今日取り上げているわけじゃないし、元々、元々、最初は新宿警察という名前も伏せて、こういう事例でこういう相談が来ていますよ、だからこの法案を機にそういうことのないように徹底してもらいたいという質問をやろうと思ったのに、皆さんがたまたま部屋で新宿警察のことと言ったのを聞いてばばばばっと連絡をして、こういう、御本人に対してもこういう悪態をつくような非常にひどい対応になったということです。  私は、新宿警察というのは一番いろいろあるところの警察署だから、署員の方も、かなり優秀な頑張る警察官多いんですよね、私、よく知っています。だから、ひょっとしたらこのYさんもほかの事件では、Y係長もほかの事件では頑張っているのかも分からない。だから、何もこれを、この人を悪徳警官だとかそういう意味で言うつもりはありません。ただ、このやみ金に対しては、どうしてこういう意識の低さ、レベルの低さ、対応の悪さというふうになるのかという点で、私の質問を機にそういう対応をされたので、Yさんという名前で特定して今申し上げているわけです。こういうことが、何といいますか、八尾のときもそうですけれども、警察の体質になっちゃっていると、今の。これを改善してもらわなきゃいけないという点で取り上げているわけですけれども。  ただ、この国会の質問との関係で非常に重要な問題を含みますので、幾つかこれははっきりさせておかなきゃいけないと思いますけれども、大体、この警官は何なのか、国会議員質問の通告レクをして、それがどうして現場に、本人にこういう対応になるのかと。ましてや、圧力があったからとか本人が口走るようなことがどうして警察、まず警察庁ですよね。警察庁は警視庁に連絡をして、警視庁は新宿警察に連絡して、新宿警察から本人と、こういう流れになると思いますが、警察庁は、これ何を、私が質問通告レクしてから何をお伝えになったんですか。ちょっと説明してくれます。
  186. 瀬川勝久

    政府参考人(瀬川勝久君) 警察庁といたしましては、質問の御通告をいただきまして、新宿署における事案の対応状況について確認をしたいということで警視庁に連絡をしたものでございます。  その担当の係長が御本人に連絡をするということについては、私どもとしては全く承知をしていなかったものでございます。
  187. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 そうすると、警察庁は、質問で事例として取り上げられるというので、どういうことなのかという、お調べになっただけと。そうしたら、警視庁から先ですね。警視庁から先、何か変な話になってきたわけですね、圧力だの何だのと。  そうしたら、それちょっと調べて、どうして国会の質問がこういう形になって、本人に更に威圧を与えるといいますか、恫喝的に、警察が恫喝するような電話になるのか。この経過について調べて、私にで結構です、委員会じゃなくて、私の質問の関連ですから、後で報告していただけますか。
  188. 瀬川勝久

    政府参考人(瀬川勝久君) 御指摘の事案でございますが、必ずしも詳細承知をしているわけではございませんけれども、新宿警察署に三月の上旬と四月の下旬、二回御相談をいただいたということでございます。最初の相談のときも、いわゆる飛び込みという形で来たものでありますが、今御質問にございましたように、門前払いをしたというふうに私ども聞いておりませんで、そこでも、急なお話でございましたけれども、四十分以上にわたって事情も聞いたというふうに聞いております。  新宿署の対応といたしましては、事実関係を明確にする必要があるということで、やはり高金利罪等を適用するということで考えてみたときに、御案内だと思いますが、いつ、幾ら借り入れた、それから、いつ、どのぐらい返済をしてきた、そういったことを、やはり事実関係をきちっと整理をしなければ事件ということで進めることができないということで、いろいろ御協力をお願いをしたものというふうに聞いております。  相談に来られた方からは、これも聞いた話ということになってしまいますけれども、弁護士の方と相談の上、必要があれば再度警察に相談をするという旨の申出があったというふうに新宿署の方では理解をしていたものというふうに私どもは聞いております。そういったいきさつがあったので、恐らく担当者としては、本人の意思を再度確認をしたいということで連絡を取ったものではないかというふうに考えております。
  189. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 全く事実と違うんですね。そういう話が出てくるんだったら、全く違うということを指摘しなきゃいけません。  御本人は、最初に行かれたときにメモを、こういうことがあったというメモを、口だと伝わらないといけないのでメモにして持っていかれたんです。そうしたら、今の話ですと、ちゃんとそれを裏付ける契約書だとか貸し借りの書類だとか持ってきなさいということはあるはずですよね。言われたんですか、そう聞いているんですか。
  190. 瀬川勝久

    政府参考人(瀬川勝久君) 新宿署の方としては、そのように本人に協力を依頼をしたものと私どもは聞いております。
  191. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 それは全くでたらめです。新宿警察が警察庁にそういううその報告をするようでは、私これはもう本当に大問題だと思いますよ。  何を言われたか、そのY係長は。そんなメモを持ってきて、十年前から続いていますよね、こんなの一個一個立証できないと。立証できないと。こんなの大変なんだよ、立証するのはと。下手に資料を出したら国家賠償訴えられることだってあるんだと。だから、さっき言ったみたいに弁護士とうまくちゃんとやりなさいと、こうやって帰しているんですよ。じゃ、もう何か月たっているんですか、一回でも書類見ていないんですよ、一度も。あなたに聞いたって分からないと思いますけれども、新宿警察がうそ言っているわけですから。そういうことなんですよ、これは。だから皆さん怒って大変になっているわけですよ。こんな、ちゃんと書類を見て相談に乗ってくれていたらこうならないんですよね。その件もうそですから、明らかにうそですから、同時に調べてもらえますか。
  192. 瀬川勝久

    政府参考人(瀬川勝久君) 先ほど御質問にもありましたとおり、御本人の意思が、これは事件として立件したいということでありますれば、今までの貸付けの状況あるいは返済の状況についての資料といいますか、証拠がこれはどうしても必要だということになるというふうに思われます。それぞれ、認識といいますか、私どもの報告と違う認識を議員がお持ちということでございますれば、私どもとしてももう一度事実関係をよく調べてみたいと思います。
  193. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 先ほどの私の質問通告に関することは私に報告してもらって結構ですけれども、今、国会のこの場にですよ、ここは国会ですよ、国会の場に新宿警察が、あなたに通じているかも分からないけれども、虚偽の報告をしたとしたらこれは大変なことですから、その結果についてはこの委員会にきちっと報告をしてください。よろしいですか。
  194. 瀬川勝久

    政府参考人(瀬川勝久君) よく事実関係を調査してみたいと思います。
  195. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 報告をしてくれるんですかと聞いているんですよ。
  196. 瀬川勝久

    政府参考人(瀬川勝久君) 委員会として報告するようにという御指示でございましたら、そのように対処させていただきたいと思います。
  197. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 そうしたら、その新宿警察の虚偽の報告については、理事会で報告を求めていただくように御検討をお願いしたいというふうに思います。
  198. 柳田稔

    ○委員長(柳田稔君) 後刻、理事会で協議をいたします。
  199. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 いろんな問題が、私、今後の教訓にしてほしいという意味で厳しく申し上げているわけですけれども、問題が含まれているというふうに思うんです。  どうして警察が本人をびくびくさせなきゃいけないのかと。本人に、また新宿警察のあの人から電話が掛かってきたら怖いわと、奥さんが、思わせるようなことにならなきゃいけないのかということを含めて、大変いろんな問題が含まれているというふうに思います。  元々虚偽の報告ですから、相談に乗ってきたという前提の段階ですね、今、局長はね。私は、乗っていないということで、なぜ乗ってこなかったのかという質問をしようと思いましたけれども、それは虚偽の報告を受けて、乗ってきたという前提ですので、その質問はまた今度にいたしますけれども。  これは事実なんですよね、明らかに。最初に相談に行ったら担当者が、Y係長が入院しているから対応できないと。これは今後もこんなことですか、担当者いなきゃ相談受けないんですか、そういうことは全体的に許されるんですか。
  200. 瀬川勝久

    政府参考人(瀬川勝久君) 新宿警察署のその担当者の入院でございますが、これは三月の下旬でございますが、過労のためということで緊急に入院をしたということで聞いております。緊急の入院だということで、通常は、何といいますか、ほかの担当者に自分が扱っている事件等については引き継ぐべきものでありますけれども、引き継ぐいとまがなかったというふうに聞いております。
  201. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 私は、警察官の方が本当に頑張って寝食忘れて、夜も寝ないで頑張っておられるのをよく知っていますから、何も責める意味で言うんじゃないんですが、過労で倒れられることもあるでしょう。相談に来られる方も今日明日死ぬ生きるという場合もあるんですよね。それをちゃんとだれかが代わりに受けるぐらい当たり前のことなんで、これは民間の会社だったら当たり前のことですよ、そんなことは。ですから、それはもう言うまでもありませんが、改善をしてもらいたいと思います。  この問題の最大の問題は、私は金利の問題にあると思うんです。この中尾勉という業者は、一応登録業者なんですけれども、業として貸していないから、個人として貸しているんだから金利幾ら取ってもいいんだと。これは再三にわたってこの歯医者さんに言っているわけですね。これは合法ですか、違法ですか。
  202. 瀬川勝久

    政府参考人(瀬川勝久君) 現行の出資法で、業として金銭の貸付けを行う場合は上限金利は年二九・二%、個人的に金銭の貸付けを行う場合は上限金利が年一〇九・五%ということの問題についてということだろうと思いますが、個人的な金の貸し借りであるという主張を業者がすることはあるだろうというふうに思います。  そういった場合におきましては、私どもとしましては、業としての金銭の貸付けに当たるのかどうかということについてきちっと捜査をしなければいけないだろうというふうに考えておりまして、例えば借り手と貸手の交友関係でありますとか、その貸付けに至る経緯でありますとか、その貸手が貸金業として行っている金銭の貸付方法と違うのかどうかというようなことについて、これは証拠をもってその主張の当否を判断していくべきものというふうに考えております。
  203. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 そうしますと、先ほどの新宿警察の虚偽の報告にも絡むんですけれども、書類をちゃんと見ている、もうそういうことをやっていると、その前提だったら、私、書類見せてもらいましたけれども、明らかに違法ですね、これは。例えば一二〇%というのは、業としない場合は一〇九・何%でしたっけ、一〇九・五とかになるんですよね。それにも違反していますよね、一二〇%というのは。  じゃ、何でこれ取締りできなかったんですか、逮捕できなかったんですか。そんなにちゃんと本人から書類も全部見せてもらってやっているのに、いまだ何で逮捕しないんですか。
  204. 瀬川勝久

    政府参考人(瀬川勝久君) 本件につきましての具体的な捜査の状況につきましては、私どもとしても詳細にも承知しておりませんし、事件として立件すべきものについては、きちっと警視庁においてこれは対応すべきものというふうに考えております。
  205. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 ですから、書類を見ていないんですよ、そういう調査していないんですよ、捜査していないんですよ。本人がメモを持ってきて、こんなの一個一個立証するのは大変だからと言ってこれもう事実上追い返しているわけですよ。書類とか見ておったら、明らかにこれはもう違法ですから、逮捕できますから。やっていないからいまだ逮捕されていない。先週の段階だって、捜査中ですと。何を捜査するんですか、何にも見ないで。そういうことなんですよ。  だから、私が申し上げている方が正しいというのがお分かりだと思いますけれどもね、何にも見ていないと、何にもやっていないというのが。やっていたら明らかにこれは逮捕する事例です。ですから、本人の書類を見れば明らかにもう既に逮捕できたのに、放置してきたという事例というふうに受け止めてもらいたいと思います。  私、もうこのプレジデント・インターナショナルは、ほかにも被害が間もなくたくさん出るということで、特別に、新宿警察で取締り本部設けられたら、イの一番にここに入ってほしいと。なぜかといいますと、私どもでこのお店検分いたしましたけれども、お店にはお年寄りがたくさん多いんです、お年寄りのお客さんが多いんです。年金の証書と印鑑を持ってきているお年寄りが非常に多いんです。  これは分かりますよね、年金担保にした貸付けとか違法ですよね、ちょっと確認のために。
  206. 瀬川勝久

    政府参考人(瀬川勝久君) そのように承知をしております。  先ほどの御質問でございますけれども、高金利受領罪の適用の関係では、やはりその貸付時期、貸付額、返済時期、返済額ということが、これは個人のメモということではなくて、きちっとやはり証拠で明らかにするというようなことが非常に重要でございまして、あくまでも犯罪捜査でございますので、証拠に基づいてこれは判断をしていくべきものというふうに考えておるところでございます。
  207. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 ですから、早く本人の書類を見て、それそのものが証拠なんですから、逮捕に踏み切ってもらいたいというふうに思います。  今申し上げた年金担保にした貸金、お年寄りを食い物にしている、これはもう何人もそのお店にいらっしゃるわけですから、間違いなく違法な、年金担保にした貸付けというふうなのは間違いなくこれも明確な違法行為ですから、至急手を打ってもらいたいと。本当にこれで新宿管内でお年寄りの自殺とかマスコミが取り上げられるような大問題になる可能性ありますので、それからいろいろ動くのが警察ですけれども、この法案、せっかく与野党一致で成立させたわけですから、自ら動いて自ら掃除をしてもらいたいというふうに思います。  とにかく警察の対応が私、本当に変わらないと、なかなかこの法案だけ、法律だけ通しても根本的になくなっていかないということを指摘しておきたいと思います。  もう一つ警察庁に聞きたいんですけれども、今度の改正案では無登録業者に対する規制条項が設けられまして、広告をした場合、無登録業者が広告した場合及び勧誘をした場合、百万円以下の罰金に処するということになっていますけれども、これは今後警察がこういう無登録業者を取り締まるもちろん手掛かり、手だてになるというふうに思いますけれども、現行ではこの規定がないんで無登録業者がスポーツ新聞だとか一般新聞とかビラで公然と宣伝しているわけですね。これは警察として今まで御存じでしたか。
  208. 瀬川勝久

    政府参考人(瀬川勝久君) 無登録貸金業者が一部のスポーツ新聞あるいは娯楽雑誌等へ広告をする、あるいはビラ、チラシの配布、立て看板等々の様々な手段で広告、宣伝を行っている、これがやみ金の被害増加の一因となっているということを十分承知をしております。
  209. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 ですから、承知しながら放置してきたような部分が率直に言ってあったわけですよね。今回の法の成立を機に徹底的にそこも取り締まってもらいたいというふうに思います。  この点では金融庁にもちょっとお伺いしておきたいんですけれども、こういう業者を載っけるスポーツ新聞、一般紙、マスコミの方ですね、これについてもやっぱり周知徹底、今回の法案を周知徹底して、そういうことのないようにという何らかの知らせをする必要があると思いますが、これは警察庁金融庁、両方にお伺いしたいと思います。
  210. 瀬川勝久

    政府参考人(瀬川勝久君) まず、新聞、雑誌等の広告に対してでございますけれども、昨年の十月ですが、これは金融庁と警察庁と連名で日本新聞協会、日本雑誌協会等の関係七団体に対しまして広告審査を強化するように申入れをしております。その後、都道府県ベルでも同様の働き掛けを行うなどしておりまして、広告の減少等の成果が上がっているものというふうに認識をしております。  また、街頭における違法なビラ、立て看板でございますけれども、これは道路施設等の管理者あるいは民間団体と連携してその撤去を行う、あるいは屋外広告物条例等を適用した取締り等も行ってきたところでございます。  今回の法改正によりまして無登録業者の広告が罰則をもって禁止されることになりますれば、改正法を適正に運用して、強力な取締りとともに、関係行政機関と引き続き連携をいたしまして違法広告の排除を進めてまいりたいと考えております。
  211. 五味廣文

    政府参考人(五味廣文君) 今お話ございましたように、昨年の十月十日に、広告掲載団体に、広告掲載の適正化ということで、登録番号の確認ですとかあるいは名称の詐称がないか等々確認の上広告をするようにということで要請をしております。  なお、今回、この法律成立いたしました際には、無登録業者による広告の禁止の実効性を担保するということで、法案成立後速やかに広告関係団体に対して広告の適正化について、広告掲載の適正化について要請を行います。それから、無登録営業に関する情報を得た場合には捜査当局に積極的な情報提供等を行うということもいたすつもりでございます。違法業者の摘発に向けて捜査当局との一層の連携の強化を図る予定にしております。  また、広告等によって財務局の登録番号を詐称しているというような悪質な業者を把握いたしました場合には、金融庁のホームページにこれを掲載をいたしまして国民に対して注意喚起をする、同時に捜査当局にも情報提供をすると、こういった努力をしておりますが、今後これを一層強化してまいりたいと存じます。
  212. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 今日、もういろいろ厳しい指摘いたしましたけれども、いずれにせよ、この法案の成立を機に警察の方も本当に襟を正してといいますか心を入れ替えてといいますか、頑張ってほしいというつもりで指摘をしたわけですので、金融庁も含めて、この法案が実効性あるものにするために格段の努力をお願いしたいということを申し上げて、私の質問を終わります。  ありがとうございました。
  213. 柳田稔

    ○委員長(柳田稔君) 両案に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時九分散会