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2003-05-22 第156回国会 参議院 内閣委員会 9号 公式Web版

  1. 平成十五年五月二十二日(木曜日)    午前十時一分開会     ─────────────    委員の異動  五月十五日     辞任         補欠選任      高嶋 良充君     岡崎トミ子君  五月十六日     辞任         補欠選任      池田 幹幸君     筆坂 秀世君  五月二十二日     辞任         補欠選任      阿部 正俊君     大仁田 厚君      山崎 正昭君     小泉 顕雄君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         小川 敏夫君     理 事                 亀井 郁夫君                 森下 博之君                 長谷川 清君                 吉川 春子君     委 員                 阿南 一成君                 上野 公成君                 大仁田 厚君                 岡田  広君                 小泉 顕雄君                 竹山  裕君                 西銘順志郎君                 野沢 太三君                 岡崎トミ子君                 川橋 幸子君                 松井 孝治君                 白浜 一良君                 山口那津男君                 筆坂 秀世君                 島袋 宗康君                 黒岩 宇洋君    国務大臣        国務大臣        (国家公安委員        会委員長)    谷垣 禎一君    事務局側        常任委員会専門        員        鴫谷  潤君    政府参考人        警察庁交通局長  属  憲夫君        法務省刑事局長  樋渡 利秋君        国土交通省自動        車交通局長    丸山  博君    説明員        会計検査院事務        総局第一局長   石野 秀世君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○自動車安全運転センター法の一部を改正する法  律案(内閣提出、衆議院送付) ○特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律案(  内閣提出、衆議院送付)     ─────────────
  2. 小川敏夫

    ○委員長(小川敏夫君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、高嶋良充君及び池田幹幸君が委員を辞任され、その補欠として岡崎トミ子さん及び筆坂秀世君が選任されました。     ─────────────
  3. 小川敏夫

    ○委員長(小川敏夫君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  自動車安全運転センター法の一部を改正する法律案審査のため、本日の委員会政府参考人として、理事会協議のとおり、警察庁交通局長属憲夫君外二名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 小川敏夫

    ○委員長(小川敏夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 小川敏夫

    ○委員長(小川敏夫君) 自動車安全運転センター法の一部を改正する法律案を議題とし、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  6. 野沢太三

    ○野沢太三君 自民党の野沢太三でございます。  法案の審議に入る前に交通安全一般の質問をさせていただきますが、昨年の交通事故の死者数が八千三百二十六人で、過去最悪を記録しました昭和四十五年の一万六千七百六十九人の半分以下となりました。この結果は、これまで政府を始め関係の皆様が営々と努力をされました安全対策の成果が現れたものと考えられますが、小泉総理は、今国会の冒頭の施政方針演説におきまして、今後十年間で交通事故死を更に半減させ、道路交通に関して世界で一番安全な国とするということを目指すと、この旨表明されておるわけでございます。  交通安全を担当されます国家公安委員長谷垣大臣として、今後十年間で死者を更に半減させるには具体的にどのように取り組んでいくのか、方針あるいは御決意をお伺いしたいと思います。
  7. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) 野沢委員には、たしか三月だったと思いますが、当委員会の御質疑でもこの問題をお取り上げいただきまして、そのときと基本的に同じことを申し上げることになると思いますが、昭和四十五年の交通事故死者数に比べると半減いたしましたとはいえ、いまだに一年に八千人以上の方が亡くなるということは、これはもう大変悲惨なことでございますので、それを更に半減させていこうというのは、私は大変重い重要な目標だというふうに考えているわけであります。  そして、これは大きく申し上げるとこれからやっていくことは二つに分かれると思いますが、一つは、警察だけではなく、関連行政機関が一体となって総合的な施策を推進していくということが一方で必要だと思いますが、他方、これは行政機関が言わば音頭を取るだけでは実現できることではなくて、国民一人一人が、車を運転される方も歩行される方も、交通安全は自らのことであるというふうにお考えをいただいて交通事故を防止をしていただくというような、一種の国民運動みたいなことも併せてできませんと、なかなかこれを半減していくということは容易ではないんではないかというふうに思っております。  そこで、警察としてなすべきことでございますが、先ほど申しましたように、関係方面との連携を密にする、そして今第七次交通安全基本計画というものがございますけれども、それを着実に実行していくということではないかと思います。例えば、交通安全施設の整備充実、それから交通安全教育等の対策を一層強力に推進していくというようなことを総合的にやっていくということでございます。  さらに、具体的に申し上げますと、高齢者対策、いろんなところで分析しますと、死者の数、事故の数は減ってきておりますけれども、高齢者の事故だけは減っているという形になっておりません。そこで、この高齢者対策をきめ細かにやっていくということが交通事故死者数を減らしていく上では一番効果があるのではないかと、こんなところに力を入れてやってまいりたいと考えております。
  8. 野沢太三

    ○野沢太三君 国民運動というお話で誠にそのとおりだと思いますが、やはりそのためにも、ひとつ政府、特に担当大臣あるいは総理始めとしての、本部長である総理のリーダーシップ、これが極めて私は大事だと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  そこで、私自身も一、二アイデアを持っておるわけでございますが、事故防止を徹底させていくためには、有効と思われるあらゆる施策を実行して、その結果を評価し、かつ定着させるということが大事だと思います。  交通安全白書等を見ますと、死者数の減少に対してシートベルトの着用率が向上したことが明らかに効果があったと認められますが、同様な施策はいろいろあると思いますが、私はかねてから事故防止、特に歩行者の安全を守るために有効な手段の一つとしまして、北欧各国やカナダ等が実施しています自動車の昼間点灯が効果的ではないかと考えております。  既にバイクには義務付けられて、出会い頭の事故防止には効果を上げていると思われますが、自動車の昼間点灯についても一部地域やタクシー会社等で既に試行中と聞いています。その成果を見て、明らかに事故を減少するという方向が出るならば、自動車の昼間点灯の拡大を図りまして事故防止施策の一環として取り上げていただいたらどうかと。警察庁としてはどのように考えているか、お伺いしたいと思います。局長でいいですね。
  9. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) 北海道、長野県など幾つかの地域やタクシー会社等の事業所におきまして昼間点灯運動が行われていることは承知をしております。  警察庁におきましては、昼間点灯による事故防止効果の測定について各県警察等に照会をしているところでありますが、これまでのところ、昼間点灯が昼間帯の事故防止につながるといった明確な分析結果は得られておりません。  自動車の昼間点灯は二輪車が相対的に見えにくくなるといったことで、むしろ安全性が損なわれるのではないかといった指摘もありますけれども、またドライバーの安全運転意識の高揚の観点からは一定の交通事故防止効果があるものとも考えられますので、引き続き、昼間点灯の効果の有無を見極めてまいりたいというふうに考えております。
  10. 野沢太三

    ○野沢太三君 どうかひとつせっかく試行しておられるような会社や地域があるならば、その結果を十分分析の上、適切な措置を是非お取りいただきたいと思います。  それから、もう一つの施策として、これはもう事務にのっていると伺っていますが、大型トラックに対するスピードリミッターの取り付けが予定をされておりますが、一部には反対の声も上がっておるようであります。しかし、事故統計を見ますと、大型トラックの事故を減らすためには極めてこれ効果的であるということで、諸外国でも既に実施済みの国が多くございますが、このリミッターを取り付けることは費用も掛かりますし、取り付けた後どういう効果があるかということもありますが、それで、必要ならば保険料等の減免等も実施したら普及が進むんではないかと思いますが、さらには、大型車がよければ、じゃ中小型車はどうだと、こういうことにもなりますので、これに対する拡大も有効ではないかと思われます。  それから、私も自分でドライバーとして運転してみて、日本の車も百八十キロくらいまで速度計付いておりますが、外国の車になると二百四十キロくらいまでのメーターが付いておりますけれども、道路そのものは八十キロ、百キロと、こういう制限があるわけでありますから、これはやはり乗用車についても速度違反による事故というものが相当あることを考えますと、リミッターの取り付けも検討する必要があるんじゃないかと思われますが、お考えを聞かせていただきたいと思います。どうですか。
  11. 丸山博

    ○政府参考人(丸山博君) 大型トラックに対しますスピードリミッター、いわゆる速度抑制装置につきましてのお尋ねがございました。  私ども、自動車の安全対策は、事故分析をいたしまして、事故件数が多い、それから死亡事故率の高い分野から対策を重点的に実施してきたわけでございます。先ほど先生からもお話ございましたが、高速道路について見ますと、大型トラックは死亡事故の約三割を引き起こしております。その三割のうち約六割が追突事故でございます。その追突事故のうち約八割は法定速度であります八十キロをオーバーしたときに起こっておるということでございます。  それから、事故率以外にも、いったん事故が起こった場合にそれが死亡に至る割合は大型トラックは六・六%ということで、普通トラックや乗用車の二倍以上の確率になっているということでございます。  このようなことから、昨年八月に道路運送車両の保安基準を改正いたしまして、この九月から速度抑制装置の装着を義務付けることにいたしまして、使用過程の車につきましても三年間で装着を実施していくということにしておるところでございます。  今、先生から保険料を低減したらどうかと、こういう御指摘がございましたけれども、基本的に保険料につきましては金融庁の主管でございますので、金融庁ともよく相談していきたいというふうに考えております。  また、自賠責につきましては、保険料は車種ごとの事故率、損害率を考慮して決めておるわけでございますけれども、恐らく速度抑制装置を装着いたしますと、事故率、損害率が低減することが考えられますので、それによりまして長期的には保険料は減っていくということが予想されるところでございます。  ちなみに、全日本トラック協会におきましては、傘下の事業者の装着の費用を軽減するという観点から、県のトラック協会と併せまして、スピードリミッターの装着につきまして補助を出すということをいたすことになっておるところでございます。  それから、大型トラック以外にもスピードリミッターの装着を広げてはどうかと、こういうお話がございました。先ほど申し上げましたように、大型トラックとその他の自動車につきましては事故率が今のところかなり違うということでございますけれども、今回の大型トラックにリミッターを付けた効果、その分析をいたしまして、今後検討していくべき課題かというふうに考えております。  なお、参考までに申し上げますと、今のところ諸外国において小型トラックにスピードリミッターを付けようではないかという動きが一部ございますけれども、乗用車に対しては義務付けを行っているところはないというふうに聞いておるところでございます。
  12. 野沢太三

    ○野沢太三君 それでは法案の質疑に入りたいと思うんですが、自動車安全運転センターは昭和五十年に設立されて、今日まで二十八年間にわたって事故防止の関係業務を進めてこられました。その業務は交通事故の証明とか安全運転の研修等多岐にわたっておりますが、これまでの事故が減ってきた一つの要因として十分その功績は上げられるんではないかと思うわけでございますが、今回の改正の目的の一つに運転免許を受けていない人に対する安全研修が正式に加えられました。JAFなんかの統計を見ても、運転免許を持っていない人が事故に遭う確率というのが持っている人よりも非常に高いということが立証されておるわけでございますので、被害者の多くは免許を持たない老人や幼児であることを考慮すると、これは極めて大事な改正と思われます。  この改正の意義と民間法人に移行することの効果というものをお伺いしたいと思います。民間になってどこが良くなるんだということも併せましてお願いしたいと思います。
  13. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) 運転者教育につきましては、運転免許を取得する段階から初めて行うというのではなくて、車社会とのかかわり合いを持ち始める幼年期から運転免許取得可能年齢に達するまでの間に、少年の発育段階に応じて体験型、参加型の研修を実施することが将来の運転者の資質を培う上で大変効果があるだろうというふうに考えております。できるだけ早い段階からやることが大事だろうというふうに思います。  このために、自動車安全運転センターはこれまで、委員御指摘のように、幼児、小中学生を対象としていろんな教育をやってまいりました。道路の安全な横断や自転車の乗り方、そういった交通安全に関する研修を目的達成業務として実施してきたわけでありますけれども、この研修開始後十年が経過いたしまして、これも業務として定着をしていこうと。また近年、運転者の資質を培う上でこのような運転免許取得前教育の重要性が高まっていることから、これをセンターの第二の業務として、少年交通安全研修業務につきまして、法律上も、運転免許を受けていない者のうち十六歳に満たないものに対する道路における交通の安全に関する研修として明記しようとするものでございます。  センターの民間法人化後はセンターの経営の自主性、自立性が向上いたしますので、センター自らが国民のニーズや道路交通情勢の変化を積極的に把握をして、更に機敏に研修内容に反映するなど一層の充実、多様化が図られていくだろうというふうに考えております。
  14. 野沢太三

    ○野沢太三君 是非ひとつ民間になってなるほど変わったなと、こういうやっぱりイメージを国民の皆様が持てるようなひとつ経営努力をお願いいたしたいと思います。  もう一つ大事なことは、これは今度は中央教習所ということで、今非常に優秀な立派なトレーニング施設をお持ちでございますけれども、これをもうちょっと有効に使う意味で、地方との関係についてお話を申し上げたいと思いますが、具体的に今これを考えますと、都道府県にもこういった施設あるいはこれに準ずるものがあれば研修のチャンスが非常に増えるんじゃないかと思います。実際、実態を見ますと、いわゆるベテラン養成という点では一万五千人ほどの教習をやっておりますが、これでいいのかどうか。一般の者、免許を持たない方々に対しては四万人から、五万人からの研修もできているということを考えますと、地方の自動車教習所の施設等を充実、改良して、ある程度地方でもこういった実技訓練ができる、そんなようなサービスがもし取り入れられれば大変効果的ではないかと思われますが、是非その辺についての御工夫をお願いしたいと思うわけであります。  民間に任せられることは民間に、地方にゆだねられることは地方にというのが小泉総理始め内閣の方針とも考えられますので、この辺につきましてどのようにお考えになっているのか、御見解を伺いたいと思います。
  15. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) センターの安全運転研修業務につきましては、かねてより運転免許取得時の教育に重要な役割を果たす自動車教習所の指導員や、あるいは緊急自動車の運転者に対する所要の課程を設けまして研修業務の実施に努めてきたところでありますが、民間法人化後はセンター自らが国民のニーズや道路交通情勢の変化を積極的に把握をして研修内容の一層の充実、多様化を図り、交通事故防止に一層寄与していくものと期待をしております。また、御指摘のように、対象者を更に拡大をしていくということも大変重要な課題だろうというふうに認識をしております。  センターが安全運転中央研修所に類似する施設を各都道府県に一つずつ設けるかどうか、あるいは自動車教習所の施設を充実してこれを活用するかどうかにつきましては、民間法人化後、国民のニーズや研修実績等を見ながら、将来センターにおいて自主的に判断していくべきものと考えておりますが、いずれにいたしましても、警察庁といたしましては、センターが民間法人化の効果を最大限発揮できるように適切に指導、対処してまいりたいと考えております。
  16. 野沢太三

    ○野沢太三君 多少まだ時間がありますので、少し、これは質問ではありませんが、御要望を申し上げたいと思うんですが、せっかく民間になるわけですから、このセンターを運営されます役員の皆様にもう少し民間の有識者あるいは経験者を入れたらどうかなと思うわけです。メーカーとか運送業とかあるいは運転を教える専門の学校とか、こういったものは一杯あるわけですが、そういうところのベテランも運営に参加をするようなことも御検討いただければ有り難いなと思っております。  それからもう一つ、死者を減らすために西ドイツ等で相当な効果を上げましたドクターヘリですね、これが効果ありと言われながらなかなか普及していない。先日も伺えば、七府県でもう取り上げているとはいうものの、四十七の中ではまだ残念ながら一部でしかない。是非これはお国の方も力を入れ、かつ都道府県のやはり自主性が大事だと思いますから、都道府県に声を掛けていただいて、これは一気に進めれば明らかに死者半減に対しては効果的な施策の一つではないかと私も考えておりますので、この点よろしくお願いしまして、私の質問を終わります。
  17. 川橋幸子

    ○川橋幸子君 民主党・新緑風会の川橋幸子でございます。  自動車安全センター法案、特殊法人等の整理合理化に基づいてその一環としてなされるわけでございます。民主党の態度は、このセンターは二つ大きな機能を持っておると。一つは事故証明書、無事故証明書も出しますけれども、そういう証明書の発行というものが一つ。もう一つは安全運転研修と、こういう二大業務があるわけですけれども、民主党としましては、事故証明書等の発行というのは本来警察業務ではないか、国の仕事ではないか。官から民へはありますけれども、官のものは官へ返せと、その方がすっきりするではないかということが一つ。それから、安全運転研修、これは民間委託でいいんじゃないか、国自らやらなくてもいいのではないかということで、民主党としては廃止という判断をいたしましてこの法案に対してまいりましたけれども、私個人は、廃止というのもどうも、それほど無用の存在、どうも失礼します、ではなさそうだ、もう一つの選択肢として独立行政法人化というのもあったのではないかと思うのです。  思うに、認可法人の民間法人化というのがどうもよく分からないのですね。私が理解しにくいのです。独立行政法人の方は、公共サービスは必要だから公共サービスは行政法人として提供するけれども、その中に経営感覚を取り入れていくと、こういう存在なわけですが、この認可法人の民間法人化、今回これを自動車安全センター、センターが選択された理由は一体何なんでしょうかと、どうして民間法人化なのかというところがどうも素朴な解けない疑問でございますので、是非分かりやすく答弁ちょうだいしたいと思います。
  18. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) 今このセンターの今回の法律の前提といいますか、特殊法人等改革の一つの考え方というものがございます。  それは、廃止又は民営化という、特殊法人を廃止又は民営化していこうという基本方針の下で、事業の採算性が高くてかつ国の関与の必要性が余りない、こういう法人、それから企業的経営による方が事業をより効率的に継続実施できるような法人、又は民間でも同種の事業の実施が可能な法人、こういうものは原則として民営化するというふうに整理をされました。他方、廃止又は民営化できない事業であって、国の関与の必要性が高く採算性も低い、それから業務実施における裁量の余地が認められる事業を行う法人、こういうものについてはいわゆる独立行政法人化をしていこうと、こういう全体の整理の中でこの作業が進められたわけであります。  このセンターにつきましては、委員がおっしゃいましたように犯罪捜査などの過程で得た交通事故歴とか交通違反歴といった、これも大変機微な個人情報ということになると思うんですが、こういうことを取り扱うという業務の特性上、国の関与の必要性というものは私は高いものが一方であると思うんです。それで、そういう必要性があるものの、事業収入の大半は自主財源で今まで賄ってくることができました。これは事業の採算性は高い、高いとも言えないんですが、他の法人との並びで見た場合に低いというわけでもないんですね。それで、経営基盤の確立などに必要な条件を整備することによりまして、企業的経営によることで事業を効率的に継続実施できると判断されたことから民間法人化でいこうと、こういうことになったわけでございます。  うまく易しい説明になったかどうかは自信がないんでございますが、そういうことでございます。
  19. 川橋幸子

    ○川橋幸子君 なかなか私の方の理解力がきっと及ばないんだと思いますが、収益性がそれほど低くもない、そうかといって高くもない、それで、国が関与する理由は十分ある、だから認可法人の民間法人化、独立行政法人にするには余りに採算がいいからもったいない、そのぐらいの理由になるのかなと思いましたけれども、まだすとんと落ちないようなところでございます。  それでは、重ねてお伺いしますけれども、国の関与を今度は最小限にすると、これが整理合理化の基本でございますけれども、出資金の五千万は国にお返しになると。出資金じゃない、資本金ですね。それから出資金の六十一億九千五百万、これを国に払い戻した後にまた国から拠出を受けると。これ一体何だと。国にお返ししたらまた国が下さる。非常に分かりにくい措置で国の関与を最小限にすると言っておられるわけでございます。  伺いますと、土地の三分の二の代金、現物出資ですよと、現物をお返しするのなら、今度はまあそれほど収入はないかも分かりませんけれども健全な民間法人化を目指す、こういう存在であれば、ただでお貸しいただくんじゃなくてそれじゃ多少でも賃料をお払いになればいいんじゃないかと。それであってこそ民間法人化。国からただで土地を借りるというのが何で民間法人化なのか。ここが具体的な今回の改正措置に当たってなお分かりにくい点でございますが、この点はいかがでございましょうか。
  20. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) 自動車安全運転センターにつきましては、平成十三年十二月十九日に閣議決定されました特殊法人等整理合理化計画におきまして、更なる経営効率化の取組を進めるとともに、業務を適正かつ確実に実施していくための経営基盤等の確立に必要な条件を整備した上で民間法人化するということとされたものであります。  センターが受けている政府出資のうち設立当初に受けました政府出資の、いわゆる現金ですね、五千万円につきましては国庫に納付することにしております。一方、御指摘のとおり、現物出資を受けた土地に相当する金額、六十一億九千五百万円につきましては払い戻されたものとした上で、その払い戻されたものとされた額に相当する金額について政府からセンターに改めて拠出することとしております。また、この事業をやめた際にはこのセンターの財産は全部国にお返しをするということも決められております。  このように拠出をするということになった経緯でありますけれども、これはセンターの財務状況から見まして、現物出資に相当する額、六十一億円余りを返還いたしますと、これはもうセンターの財務状況から見まして研修業務を適正に遂行することはできないということから、現物出資に係る部分については払い戻されたものとし、センターの解散時には残余財産を国に帰属させるということで、払い戻されたものとされた額に相当する金額についてセンターに拠出をするというふうになったところであります。
  21. 川橋幸子

    ○川橋幸子君 解散というのはほとんど予想されない事態ですよね、よほど、よほどの改革でもなければ。  やっぱりこれ、ただで払下げと同じことなのではないか、あるいは、払下げじゃなくてお借りしているだけだったら、ただ借り、ただ貸しではないかと思うのでございますが、民間法人に対してこのような政府が支援をしている例というのはほかにあるのでございましょうか。大臣、いかがでございましょう。
  22. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) 私も今、つまびらかにほかの例を存じているわけではないんですが、たしかこういう例がほかにもあるというふうに承知しております。詳しくは、ちょっと交通局長から答弁をいたさせたいと思います。
  23. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) 政府から拠出されました例でございますけれども、放送大学学園法に基づく政府から放送大学学園への拠出があります。また、これは、塩事業法に基づく日本たばこ産業会社から塩事業センターへの拠出についても政府から拠出されたものとすると、そういう例がございます。
  24. 川橋幸子

    ○川橋幸子君 谷垣大臣がまじめなお顔でお答えになると、あるのかなと何か信じちゃいそうな感じもいたしますけれども、放送大学は、やっぱりあれは学校法人であって、ちょっとこれとは比較する対象ではないような気もいたしますし、たばこ産業の方は、もしかして、たばこ産業株式会社でございますので納得できるということがありましたら、まあここでは詳しく伺っても仕方ありませんので、仕方ありません、これは。後ほどまた教えていただければいいかと、教えていただきたいと思います。  さて、民間法人化されるわけでございますけれども、六人の役員全員がこれ天下りなのでございますね。これは変更する予定はない、全員任期が来るまで留任なさるというふうに伺っておりますが、民間法人化で六人の役員全員が天下りというのは、これいかにもおかしいのではないかと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
  25. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) 川橋先生が御指摘のとおり、このセンターの役員は現在六名ですが、いずれも国家公務員を退職した者であるわけです。  それで、いわゆる天下り問題一般に広げてしまいますとちょっと論点が拡散してしまいますけれども、国家公務員の再就職というようなことについては、在職中に培われた知識、経験というものをどう活用していくかという視点も、いろいろ弊害も一方で指摘されておりますし、それは克服する措置が必要でございますけれども、他方で、そういう知識、経験をどう活用していくかという観点も全くなくしてしまうというわけにはいかないんじゃないかというふうに思います。  それで、このセンターの役員については、このセンターの業務の公益性とか公共性にかんがみて相ふさわしい適切な人材が選任されることが大事であるというのは、もう私はそのとおりだと思います。  そこで、今回の民間法人化によりまして、従来は国家公安委員会の任命制だったわけですが、今後はセンターで自主的に選任していただいた役員を国家公安委員会が認可するということになっていくわけでありますので、民間法人化後の役員についてはセンターが自主的に選任をするということになります。  先ほど、野沢先生の御議論の中にも、いろいろな民間での経験者を生かしたらどうかという御意見もございましたけれども、今後、センターで、官民を問わず幅広い分野から、その業務内容に照らして適切な人材を求めていくということでなければならないと思いますし、国家公安委員会としても、そういう観点からセンターに対して適切な指導をしていきたいと思っております。
  26. 川橋幸子

    ○川橋幸子君 今は大臣の、国家公安委員長の人事権があって任命なわけですね。今度はそれが認可、認可ですか、になるわけで、関与は、国の関与が少なくなるという点では関与が少なくなるのでしょうけれども、人事に関してはむしろ弱まる。なかなか、六人の役員全員天下りなのはおかしいのではないかと仮に思われたとしても、そういうサジェスチョンは国家公安委員長としてはおできにならなくなるわけですよね。  一方で、ちょっと正式な名前は忘れましたが、要するに、特殊法人等の整理合理化計画の中の個別事業の見直しの中で、所管官庁出身者の占める、役員に占める割合というのは三分の一以下にすべしと、こういう申合せが閣議決定がなされていると思うのですが、これは確かでございますか。
  27. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) これは、平成十四年の四月二十六日の閣議決定で、特別の法律により設立される民間法人の運営に関する指導監督基準というのが決められております。その中に、今御指摘のような内容が含まれております。
  28. 川橋幸子

    ○川橋幸子君 この所管官庁というのは、この自動車安全運転センターの件に関していうと、これは警察庁だけということでございましょうか。
  29. 属憲夫

    政府参考人(属憲夫君) はい、そのとおりでございます。
  30. 川橋幸子

    ○川橋幸子君 現在、六人全員が天下りと申し上げましたのは、六人のうち、警察関係の方が、一、二、三、お三人、あとは自治省、旧省庁名ですね、自治省大蔵省運輸省ということになっておりますが、所管官庁が三分の一以下であれば他官庁が入っていても構わないのですか。
  31. 属憲夫

    政府参考人(属憲夫君) 先ほど申し上げました指導監督基準では、これは所管する官庁の出身者が占める割合ということで定めておりまして、それぞれ役員現在数の三分の一以下になっていなければいけないというふうになっております。  ですから、この場合は、いわゆる警察庁の出身といいますか、これが三分の一以下にならなければいけないと。現在が六人のうち三人ということになっておりますけれども、だから、これは民間法人化後、移行後にしかるべき時期に改める必要があるだろうというふうに思います。
  32. 川橋幸子

    ○川橋幸子君 じゃ、現在の二分の一は三分の一に改めるけれども、そうすると、また他官庁の出身者が多くなることもあり得ますね。
  33. 谷垣禎一

    国務大臣谷垣禎一君) そこは、この法案の仕組みからいくと、今後、センターでそこは判断をしていただくと。私どもとしては、今局長が答弁いたしましたように、所管官庁は三分の一は超えてはならないと、こういう決めが、指導監督基準というものが閣議決定されておりますので、当然その方向に沿って指導していかなければならないんだろうと思います。
  34. 川橋幸子

    ○川橋幸子君 どうもよく分からないですね。  大蔵省大蔵省から人をいただいておくと予算要求が楽になるのではないかとか、自治省からいただいておくと都道府県警察との関係が配慮が働くのではないかとか、運輸省からいただいておくと運輸省関係の何か委託金でもいただけるのではないかと。これは私の言葉ですから、大変俗な言葉で恐縮でございますけれども、多分分かりやすい表現ではないかと思いますが、所管官庁というのは直接だけじゃなくて間接にそういう国の関与を反映し得る、これを含めて所管官庁というふうに考えるべきではないのでしょうか。大臣、いかがでございますか。  このように全部が天下りの方々で、しかも大蔵省に、総務省に、あっ、財務省に、それから国土交通省ですよ。国民の目から見て、これがどうして民間法人化で、これは事態を改めなくて構わなくて、これはそのうち理事長は上手に任命するでしょうと、どうしてそうあっけらかんといいますか、我関せずでおいでになれるのか、そこを伺いたいと思います。
  35. 谷垣禎一

    国務大臣谷垣禎一君) 先ほど申し上げました閣議決定基準からいえば、これは所管官庁警察であるということになると思います。今おっしゃった財務省や何かは入らないと。  ただ、今後、センターでその辺を官民を問わずきちっとやって、きちっとというか適切に、何というんでしょうか、選定をしてもらうということの中には、一般にやはり民間法人化した場合、そこでの例えば職員の言わば士気を高めるにはどうしたらいいかというようなことをいろいろあれして、言わば、いわゆる生え抜きの方を役員にするとか、いろんな工夫はされるわけですね。  私は、民間化されたとき、そういうことを、生え抜きをすぐしろと、できるのかどうかそこはよく分かりませんが、今、何ともここで私がお答えするべきではないと思います。そういうようなことを含めて議論をして、きちっとしたメンバーといいますか役員の選任をしていただくべきではないかと、こういうふうに思います。
  36. 川橋幸子

    ○川橋幸子君 谷垣大臣のように大変優れた方ですら、この委員会で今ここで申し上げても仕方がないことでと言われますと、私は一体どなたを頼りにすればいいのでございましょう。  国家公安委員長人事権は弱くなる、民間法人化される、それで適切に運営されるであろう。その点のチェックはもういかんともし難いのですか、それとも国会の中でこのように議論になったということを、民間法人化に当たって、現時点での担当、国家公安委員長から民間法人に対して要請するとか、何か希望を述べられるとか、民間法人化の魂とも言うべきことはちゃんと引き継がれるべきだと私は思いますけれども、いかがでしょうか。
  37. 谷垣禎一

    国務大臣谷垣禎一君) 現時点ではこういうメンバーでやっていただいておりますので、それは今までも適切に運営していただいたとは思っております。  ただ、今後につきましては、国会での御議論もいろいろ踏まえながらセンターできちっと考えていただきたい。そのことは、私どもも当然監督官庁でございますから、そういう趣旨を踏まえて監督官庁としての職責を果たしていきたいと思っております。
  38. 川橋幸子

    ○川橋幸子君 じゃ、しっかりと要請してくださる、監督官庁として要請してくださると、引継ぎに当たっては、文書でとまでは申し上げませんけれども、要請していただけると、そのお約束をいただいたということでよろしゅうございますね。
  39. 谷垣禎一

    国務大臣谷垣禎一君) きちっと民間法人化の趣旨を踏まえて、今後、役員を選んでほしいということは私どもから申し上げてよいことだと思います。
  40. 川橋幸子

    ○川橋幸子君 次は、各センターは、中央のセンターは、各都道府県プラス北海道なんかは複数地区において、何というんでしょうか、これ地方センターというのでしょうか、事務所を持っておられます。四十七プラス北海道が二、四、五か所でございますので、四十七プラス四、五十二所を持っておられます。この住所の一覧を見ますと、ほとんどが県警本部内にあるとか県の合同庁舎内にあるとか、本当に場所的にも地方公共団体と一体なのでございますね。  現行法の四十二条二項、これは改正後も、新法になりましても残るわけでございますが、都道府県警察が配慮をすると、このような条文がございます。民間法人化の一つの趣旨は、国に限らず地方公共団体からも補助金等、そうした財政的な支援を受けないということが民間法人化の意義だと思いますけれども、この都道府県警察の配慮とは一体何を示すものなんでしょうか。まず、局長の方にお尋ねします。
  41. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) センターの事務所というのは本部以外に五十一あるわけですけれども、これにつきましては、やはり業務の関係でどうしても、交通事故証明書を出すとか、あるいは経歴証明書を発行するといったことで、これは警察の仕事上で得た個人情報をもらってそれで発行するという観点から、これはやはりできるだけ近いところで仕事をする方が便利だし、また県民の皆さんにも都合がいいだろうということでそういうふうにやっております。そういうような状況でやっております。
  42. 川橋幸子

    ○川橋幸子君 それは、皆、有料でちゃんと家賃をお払いしているのでございますか。
  43. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) これにつきましては、それぞれ地方自治法を根拠にいたしまして、さらに各県がそれぞれ規則、条例等を定めて、それに基づいて使用料を定めたりして借りているといった実態でございます。
  44. 川橋幸子

    ○川橋幸子君 条例の根拠がある、規則の根拠がある、これは当然のことだろうと思うんですが、私がお伺いしたのは、ちゃんと有償でお借りしておられるのですかというふうに伺ったんです。
  45. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) 私たちが承知しております分では、もう大半で全部きちんと使用料を払っております。例えばセンターの岐阜県の事務所、これは県庁内にありますけれども、これも岐阜県の公有財産規則に基づいて使用料を適正に決めて、それに基づいて払っているといった状況でございます。
  46. 川橋幸子

    ○川橋幸子君 それじゃ、そこは私のげすの勘ぐりだったのでしょうか。でも、使用料といっても、額にもよりますよね。ただ同然ということもあるかも分かりませんし、そこは少し実態を伺ってみないと分からないのですが。  やっぱりこういうことを拝見すると、配慮するのが悪いということを言いたいのではなくて、これは警察業務そのものの公共サービスとしてやるべきことなんじゃないかと。離れていてではもう成り立たない、その事故証明書の発行ですよね、ということを私は申し上げたかったのでございます。  さて、民間法人化に伴って実質的に業務内容はどう変化するのかと。今までは国の出資金六十一億九千五百万円を払い戻すけれども、また拠出されて、これは帳簿上のやり取りだけであって実態変わらない、それから役人も全然変わらない。今後は民間法人化の趣旨に沿って理事長が適切な人事を行うであろうと期待すると、引継ぎに際しては大臣からしっかりと要請してくださるという言葉は、お約束はちょうだいいたしましたけれども、変わらない、人事も変わらない。  それじゃ、業務が変わるのかと、そちらの方を伺いたいと思いますが、業務内容はどう変化する、直ちにではなくても、民間法人化によって今後具体的にこのように業務を展開していきますから民間法人化がなじむのですという、そういう御説明はどのようになさるのでしょうか。
  47. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) 今回の改正におきましては、安全運転研修業務を第一の業務に位置付ける、また従来、目的達成業務として行ってきた少年交通安全研修業務をその第二の業務として具体的に明記するなど、センターが従来から実施している各業務の位置付けを見直すこととしておりますけれども、従来の業務内容を変更するといったものではございません。位置付け、ウエート、そういうようなものを見直すというものでございます。  今回の民間法人化は、近年、運転者教育の重要性が非常に高まってきております。そういうことから、国の出資を廃止して、理事長及び監事の国家公安委員会による任命制を廃止するなど、政府の関与を最小限のものとして、センターの経営の自主性、自立性を向上させて一層効率的、効果的な業務運営を可能にしようと、そういう土台を作ろうというのが趣旨でございます。  このように、センターを民間法人化することによって、センター自らが積極的に国民のニーズや道路交通情勢の変化を把握して、機動的に業務運営に反映させ、国民の期待により一層こたえる業務運営を行うことができるようになると思います。  また、センターは、これまでも研修業務そのものは平成三年から実施をしておりますけれども、そのときには十四の課程を設けてスタートしております。しかし、その後、いろいろ国民のニーズあるいは道路交通の変化に対応して課程を充実強化をしてまいりまして、現在では四十一課程を実施をしているという状況でございます。  これからさらに、民間法人化になった暁には、更に国民のいろんなニーズを踏まえて必要な教習等を幅広く実施をしていくだろうというふうに期待をしております。
  48. 川橋幸子

    ○川橋幸子君 新しい業務はないのですよね。要するに、ちょっと何か優先順位を変えられて、安全教育とか研修だとか青少年への研修だとか、そういうところの規定が前の方に出てきて、事故証明書の発行というような証明業務というものが順位が後ろに来ていると。規定ぶりも変わらないのですよね。あるものを明記する、それからあるものの順位を高めるということであって、法律上の中身の変更はないのですよね、どうぞ。どうですか。
  49. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) そういうふうに言われればそうでございます。すっかり新しい、今までやっていないものを新規にやるということは、まだこれはあくまでも民間法人化、移行する過程においてはそこまではやっておりません。ただ、これからいろいろその仕事をする過程で、またそういうこともあり得るだろうというふうに思います。  一点、ちょっと訂正させていただきますが、先ほど私、平成三年度の業務開始当初十四課程でスタートしたというふうに申し上げましたけれども、十八課程でございました。
  50. 川橋幸子

    ○川橋幸子君 実態としてはこれからそうした研修業務等に力を入れて、民間法人らしい経営を実態上改善していかれるということなんだろうと思いますけれども、でも、法律的な効果で新しいものが加わるわけでも何でもない。どうも一番最初の、何で民間法人化なのかというところにいつも結び付くわけでございます。こうした研修業務というものは、必要ならば国自ら、あるいは国が自らでなければ、自ら行う必要がなければアウトソーシングするという、そういう選択もあったわけでございます。  ちょっとこれ通告しておらなかったのですが、同僚の松井議員から是非谷垣大臣に聞いてほしいと、京都府の実態を踏まえて聞いてほしいという質問がありましたので、尋ねさせていただきます。  安全運転センターそのものではないですが、交通安全協会という、これは財団か社団か、要するにそうした公益法人でございましょうか。運転免許の書換えに参りますと、手続の真っ最中に後ろに職員の方が来られて、これは任意の制度ですけれどもお入りになりませんかというようなことで、免許更新の手数料の徴収と同時に任意の制度の入会を勧誘されると。そうすると、行列がずっと、免許更新だけでもずっと後ろに列がそろっているのに、いや、一体この制度は何ですか、ちょっと考えさせてなんと言っていると時間が食うものですから、後ろからブーイングが出るものですから、気の弱い人、気が弱くなくても、ああいいや、この際もう税金と一緒というような感じで入ってしまうと。ですけれども、後からやっぱりこれはおかしいんじゃないかというクレームがたくさん出てくると言われております。  京都府だけではないということはございますが、とにかくそういう免許更新時に任意の交通安全協会という、これに入っているとまさか違反をしても甘くしてあげますよという免罪符ではないとは思いますけれども、何となくそういう心理的な圧迫を受けて入ってしまう、こういうクレームが絶えないのでございます。  今回の安全運転センターとは直には関係ないですけれども、民間法人化して経営努力して収益を上げてみたいな感じになってくると、ああ、安全センターに行って研修受けないとどうもあんばい悪いのかなというような心理的な圧迫というのも考えられる。それを利用して収益を上げるなんという、こういう邪悪な動機に基づく収益向上ということがあってはならないと思うんですが、関連してということで、まずこの免許更新時の交通安全協会、任意の制度への入会、勧誘、これについて御存じでいらっしゃいますでしょうか。
  51. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) 私も、昔、京都府の公安委員会から免許をいただきまして、もう大分前に余りペーパードライバー長かったものですから返納してしまいましたので、現在の実情は、実は書換えのときどうなるかというのは私よく承知しているわけではありません。  実情をよく調べてみたいと思っておりますが、いずれにせよ、その免許の書換えのときに、任意、まあ任意ということであればそれはいいんでしょうが、しかし余分な負担を掛けるような実態があるのかどうか、こういうことはよく調べまして、おかしな点があればきちっと指導をしたいと、こう思っております。
  52. 川橋幸子

    ○川橋幸子君 ありがとうございます。やっぱりお伺いしたかいがありました。是非お調べいただきまして、余分な負担が掛からないように、行革の趣旨に沿うように、そうした点も御指導いただきたいと思います。  さて、独立行政法人になりますと事後評価にしろ評価委員会というそういう外部評価の目が入るわけでございますが、民間法人となるとこの部分は非常に自由度が高くなる。自由度が高くなるという、これちょっとまた適当ではない言い方でございますけれども、なかなかそういうチェックの目、ウオッチの目が届かなくなるということになる危険があるかと思います。  自動車安全センターの場合は評議員会というものが設けられておりまして、この評議員会の中に業績評価を行う機能を持たせるんだと、このように説明されているわけでございますけれども、一体その業務内容をちゃんとウオッチするのにこの評議員会という組織というのは適当なんだろうか、これが外部評価に値するんだろうかというのが私の素朴な質問、疑問でございます。  いただいた名簿を拝見いたしますと、十七名の評議員の方が現在任命されているわけでございますが、まあ要するに学識経験者もおられますけれども、関連業界の方がいろいろ入っておられるわけです。道路協会の名誉会長さんですとか生命保険協会ですとか損保協会ですとか、全国共済農業協同組合というのもいらっしゃいますけれども、何となく自動車事故や自動車安全に関する関連業界の方が入っておられて、身内の方がどうも多いようで、こういう身内の方が外部評価できるのかと、率直な疑問を持つわけですが、いかがでしょうか、局長の方に伺います。
  53. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) センターの方の業務運営に当たりましては、自動車の安全運転あるいは交通事故の防止等の観点から、そういった識見を有する方を幅広く評議員として活躍をしていただいて、そういった方の意見を広く聞きながら業務運営に反映をさせていくということが重要であると認識をしております。  このために、センターでは評議員会を設置して、今お話しありましたようないろいろな御意見をいただいたり、また指導をいただくというようなことでやっております。  また、特殊法人等整理合理化計画におきまして、センターについては、通知業務あるいは交通事故証明業務、運転経歴証明業務、安全運転研修業務について、客観的な事業評価の指標を設定した上で、外部評価を実施するとともに、外部評価の内容を国民に分かりやすい形で情報提供をする、そういったことが整理合理化計画でも指摘をされております。それを受けまして、現在専門家、部外の専門家にも委託をして、外部評価の手法の開発等をセンターにおいて進めているところでございます。
  54. 川橋幸子

    ○川橋幸子君 是非この評議員会、現行の制度はこういうことでやっていくというならば、むしろ内部改革をするように御努力いただきたいとは思うのですが、そこでちょっと大臣の方に伺ってみたいと思います。  十七名の方のうち、女性がどうやらお名前から拝見すると二名ぐらいしかいらっしゃらないんですよね。どうも、政府全体目標は三割でございまして、独立行政法人の評価委員会でもこの三割というのはもちろん目標値になるわけでございますけれども、十七名中二名なんですよ。  先ほどの、今回新しい業務はないけれども、業務の優先順位としては、子供の交通安全だとか、あるいは自動車を運転をしない道路を歩いている人の交通安全だとか、それから高齢者の方々の、高齢社会になってからの交通安全だとか、そういうことを考えると、どうもプロの自動車運転ないしは自動車事故あるいはその補償等の、プロの利害関係者だけじゃなくて、本当の更の目でこの業務の業務内容をチェックできる、そうした人を採用すべきだ、採用というか登用すべきだと思いますが、いかがでしょうか。特に、女性が二名という状況をどうお考えになられますでしょうか。
  55. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) 今の御質問にお答えする前に、ちょっと先ほどの答弁、細かいことですが、私、京都府で免許をいただいたと答弁いたしましたけれども、よく考えたら東京都でいただいてまいりましたので、国会でうそをついちゃいけませんので、訂正させていただきます。  それで、今の十七人の評議員の名簿を拝見しますと、確かにお名前から女性と思われる方が極めて、一人か二人かちょっと、極めて少ないことは事実でございます。  それで、この問題を考える場合にはいろんな立場の方がやはり参加していただいてきちっと議論をしていただくということが必要だろうと思いますので、これも、実情といいますか、いろんな今おっしゃったようなことも含めて、再検討する必要が、見直しということをする必要があるだろうなと思います。
  56. 川橋幸子

    ○川橋幸子君 では、その見直しを是非お願いしたいと思います。移行前に見直しをお願いしたいと思います。  私、ちょっとお名前、千尋さん、「千と千尋」じゃないですけれども、この方は女性かと思いまして二名と思ったんですが、どうやら女性の方はお一人、十七分の一のようでございまして、これは幾ら何でも民間法人化の前に、任命の時期というのがあるのかも分かりませんけれども、適切な措置を取っていただきたいと思います。よろしゅうございますよね、確認のお答えいただかなくても。──はい、それでは。
  57. 属憲夫

    政府参考人(属憲夫君) そういう御指摘があったということはよくまたセンターの方にも伝えまして、できるだけいい方向に持っていくようにまた指導はしていきたいというように思います。
  58. 川橋幸子

    ○川橋幸子君 局長、答弁なさったものですから具体的にもう少しお答えが聞けるのかと思いましたけれども、大臣と同様、センター発足時に、民間法人化時に伝えるというお話のようでございますが、もしこの前に任期切れになる方がおられましたら、是非その場合は女性優先に切り替えていっていただくなり、幅広い市民の目が届くなりの措置を具体的にお取りいただきたいと、これは要望で終わらせていただきたいと思います。  さて、民間法人化といいますと、一番の経営努力というのは人事なり給与でございます。役員給与職員給与はどう見直されるのでございましょうか、お伺いします。
  59. 属憲夫

    政府参考人(属憲夫君) センターの役職員給与につきましては、現在は、役職員給与及び退職手当の支給基準につきまして、国家公安委員会承認に係らしめているところでありますけれども、今回の改正におきまして、センターの財務会計面への政府の関与を最小限にして、センター経営の自主性を向上させるために給与及び退職手当に関する支給基準承認制を廃止することとしております。  民間法人化後、役職員給与をどのようなものにしていくかについてはセンターが今後自主的に判断し、適切に対応していくことになりますが、警察庁といたしましても、役員給与につきまして、特別の法律により設立される民間法人の運営に関する指導監督基準というのがございます、この監督基準に従いまして適正な水準となるようにしていくほか、更なる経営効率化の取組を進めるという特殊法人等整理合理化計画の方針を踏まえ、またセンターの業務の公共性、公益性にかんがみまして、予算認可、報告の徴収、業務の監督等を通じまして、これが適正な水準になるように今後とも指導していく考えでございます。
  60. 川橋幸子

    ○川橋幸子君 現在、認可法人であるわけですが、現行制度ではみなし公務員の規定があるわけですね。みなし公務員の処遇を受けているわけでございますが、民間法人化された場合、このみなし公務員規定の適用は外れますか。
  61. 属憲夫

    政府参考人(属憲夫君) これは、現在、自動車安全運転センター法によりまして、センターの役職員については、これは刑法その他の罰則の適用についてはみなし公務員というふうな規定が置かれております。これはなぜかといいますと、警察の保有します交通事故あるいはその違反、そういった個人情報をまたセンターが扱うということから、みなし公務員あるいは秘密保持の義務、そういった規定が置かれているわけであります。  これにつきましては、民間法人化後も同じような業務がされるわけでありますので、同様の規定は維持されることにしております。
  62. 川橋幸子

    ○川橋幸子君 確かに罰則は強化されたわけでございますが、役員職員秘密保持義務に違反した場合、今度、百万円となるわけでございますけれども、前が、現行法が十万円、要するに時価に合わせて金額を横並びにしたという、そういう罰則の強化ですよね。
  63. 属憲夫

    政府参考人(属憲夫君) これは懲役刑もあります。懲役刑については変わっておりませんけれども、罰金については、今、委員御指摘のように引上げを予定をしております。これは、特別の法律に基づく民間法人、いろいろございますけれども、そういったものと均衡を取れるような形で罰則が改めるというものでございます。
  64. 川橋幸子

    ○川橋幸子君 何となくみなし公務員の規定がずっとこれからも継続していく、それは業務の内容が、何というんでしょうか、公務員並みに秘密保持義務、交通事故ですとか違反ですとか高度にプライバシーに関連するような個人情報を扱う、そういう業務なので守秘義務が掛かるのですと。そこだけ聞けば分かるのですけれども、ここのセンターの中の業務では、今度は研修も強化していきます、民間法人化として、将来でしょうけれども、そういう新たな業務についても検討していきますと。そういうことになると、このみなし公務員規定というのは、全員が事故証明の業務に携わるわけでもないわけですから、何かこうちぐはぐ。処遇についてはみなし公務員規定を掛けて安定させる。これでは何となく、民間法人としての経営努力、何も給与を下げろとは申し上げませんけれども、人事コストについても適正な努力をなさるということに対して、このみなし公務員規定というのはどうも邪魔になるのではないでしょうか。
  65. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) このみなし公務員規定というのは、これは何も公務員並みの処遇を保障するとか、そういったものでは全然ございません。これは、やはり非常に個人情報に係るそういう仕事をしているということで、そういうときにもし違反したら非常に厳しく罰則を適用しますよと、そういう観点から置かれている規定であります。  また、全職員に掛ける必要はないじゃないかという御指摘もありましたけれども、これにつきましては、濃淡はありますけれども、やはりそれぞれいろいろな業務においてやはり個人情報に触れる機会がやっぱりありますので、そういう意味で全職員についてみなし公務員規定が掛かるようにしております。
  66. 川橋幸子

    ○川橋幸子君 というふうにお答えになられて、私の耳には、随分局長苦しい答弁をしていらっしゃるなとしか思われないのであります。現在の、現行の役員、職員の給与を見ますと、理事長は、これは月額でございましょうか、百二万五千円、特別調整手当が本給の〇・一二、通勤手当は国家公務員の例に準じて支給、特別手当はまた国家公務員と同じような感じで、支給割合、年三・五か月と、こう書いてございます。職員の給与に至りましては、職務の複雑、困難、責任の度合い等に基づき国家公務員の行政職俸給表(一)に準じた給与表により決定すると書いてあって、みなし公務員規定というのは別に給与水準を公務員並みに保障するということではないとおっしゃっても、現行がこうなんですよね。さて、もうそれはどのように申し上げてもすれ違いかと思います。  さて、一番最初の私の疑問にまた戻らせていただきます。  ちょっと例を、犬というのを挙げるのは、警察だから犬というわけじゃないんですけれども、ジャンルとして、例えば犬には警察犬もいます。これは警察行政を担う立派な犬でございます。それから、盲導犬とか介助犬とかは、非常に公共サービス、公益サービスを担う犬もいます。また、そうじゃなくて、おうちの中でペットとして愛され、かわいがられるとか、家畜として有益な犬もおります。それから、残念ながらそういう保護を受けない野良犬という野犬もいるわけでございますけれども、この法人の性格というのがやっぱり分からないのですよ。行政でもない、民間法人化しますというわけでございますけれども、資料をもらいましたら、この法人の類型ですが、単に法人と呼ぶ。特殊法人でもない、民間法人でもない、民間企業でもない、独立行政法人でもない、単に法人、ただの法人なんです。さっきの犬の例を、ジャンルからいいますと、ただの犬なんですね。ちょっと例えが妙かもしれませんね、大臣、首ひねっていますけれども。  この法人というのは、本当に民間法人化した法人、法人の性格、ジャンルとしてはどういう類型に入るのでございましょうか。
  67. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) 特殊法人等の組織見直しをする際に類型別のガイドラインというのができておりまして、民営化を進めるということで、民営化には三つの概念が、の総称になっております。一つは、特殊法人等を特別の法律に基づいて政府が任命した設立委員により設立された商法上の株式会社である特殊会社に改組をすると。これが一つあります。第二は、国又はこれに準ずるものの出資を廃止して政府の関与を最小限のものとした民間法人に改組をすると。これが当自動車安全運転センターに該当する部分でございます。あともう一つは、特別の法律に基づかない一般の株式会社へと完全民営化する。この三つのものがあります。その中の真ん中辺りのものになります。  それで、それにつきましては、国又はこれに準ずるものの出資が制度上及び実態上ないようにすること、ないこと、それから役員の選任が自主的に行われていること、事業の経常的運営に要する経費がその事業による収入で賄われており、国又はこれに準ずるものからの補助金等に依存していない、そういったものを民間法人化ということで位置付けをしております。
  68. 川橋幸子

    ○川橋幸子君 整理合理化のときの基準をお話しになられても、まあ私の理解力不足かもしれませんが、でも、多分、大部分の人は何かすとんと胸に落ちないという、こういう印象は持つのではないかと思うのが私の考えでございます。  例えば民間法人化された例が他省所管のものにあるわけでございますけれども、それを見てみますと、日本商工会議所とか商工会連合会とか、それから税理士連合会だとか厚生年金基金連合会だとか、こういうものがあるわけでございますけれども、これはやっぱり根っこが民間なんですよね。民間企業なんですよね。日本の商工業を集めて連合会を作ってと。そういう、根っこが民間。  でも、この交通安全、自動車安全センターというのは、根っこはやっぱり国なんじゃないかと。国の中の、しかも警察行政の中で人の命を扱う警察行政に関連して、事故が少なくなる、違反が少なくなる、そのような事業を持つべき性格のものであって、さっきの犬の類型では、適切でない表現でしたらこれは御容赦いただきたいと思いますけれども、やはりこの法人がどういう社会的使命を持つかというのをはっきりさせる、させたいがためにその類型を申し上げたのでございます。  時間が参りましたので終わりたいと思いますけれども、私は、今までの質疑伺いましても、やっぱり官のものは官に返せ、民主党の判断は正当な判断だろうと思いますし、それから、私の個人的判断で、百歩譲ったとしても、独立行政法人という道を選ばれて、それで経営努力なさると同時に公共サービスとしての責任はしっかり押さえられると、そういう道を選ばれるべきだったと思いますが、大臣、手を挙げておられますので、それでは最後に一言お願いいたします。
  69. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) このセンターが行う業務は、確かに通知・証明業務のように行政代行的、本来、行政のものは行政にとおっしゃれば、本来行政がやるべきものかもしれないという業務が一方であります。それから他方、安全運転研修業務のようなものは、これは従来行政が関与して交通安全のために行ってきたところでありますけれども、その本性上、必ずしも行政が行わなくても、何というんでしょうか、それぞれ民間の発想でどういう、何というんでしょうかね、運転技能とかそういうものの教育が、研修ができるかと民間でも考えていただく、二つの役割を持っていることは事実でございますので、そのどっちを重視を置いて理解するかによって委員のような御見解もあり民主党のようなお考えもあるのかと思います。  ただ、今まで私どもは、こういうセンターがありまして、このセンターは安全運転をしていくという意味において、私も現場を見ましたけれども、相当実績を上げている施設だと思っております。したがって、今回の民営法人化ということのねらいとするところは、先ほど犬なのか何なのかと比喩でおっしゃいました。なかなか比喩というのはやっていきますとどっかで違っちゃうところもありますので、余り比喩でお答えしようとは思いませんけれども、やはり余り公的色彩が強過ぎますと硬直化したり何かしまして非効率性とか、経営の自立性が欠如すると。そこのところ、できるだけ国の関与を廃して、特に証明業務のようなものは委員のおっしゃるように行政代行的なものですけれども、安全運転研修業務のようなものはそういう国の関与を廃していくということで、一層、何というか、工夫を積み重ねていただいてこの法の意図するところをよりよく達成するような運営を、経営をこれからしてもらわなきゃいけないし、私たちもそういう立場から指導監督をしていきたいと思っておりますので、この法律を通していただいて、一歩でも前へ進んだということにしたいと思っております。
  70. 川橋幸子

    ○川橋幸子君 終わります。
  71. 白浜一良

    ○白浜一良君 よろしゅうございますか。冒頭、谷垣国家公安委員長にお聞きしたいと思いますが。  今、今回、いわゆる単純な認可法人から民間法人化された認可法人と、こう変わるわけでございまして、法人の位置付け、性格付け、これも大事なわけでございますけれども、要するに国民の立場に立って、行政改革という大きな流れの一環であることは間違いないんですが、国民の立場から見てどういうメリットがあるんだ、こういうことが良くなるんですよということをはっきりすることが余計、もっともっと大事なわけでございまして、ここをまず冒頭に、的確にその点を答えていただきたいと思います。
  72. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) これは一言で申し上げれば、運転者教育の充実強化というものがやっぱり目に見えて、何というんでしょうか、良くなっていくようにするというのが一言で言った場合のメリットなんではないかと思います。  ただ、ここのところも、そういうふうに委員に御答弁して、じゃどういうふうに目に見えるように変わるんだというのは、今、実はなかなか率直に申しますと言いにくいことがございまして、確かにこの交通安全センターは運転者の教育研修という意味ではほかに日本にない設備であって相当成果を上げてきたところだと、私、それは固く信じております。それをもう少しやはり運営を柔軟にしていって、より強く交通安全教育のニーズにこたえられるものにしていくということなのではないかと私は思います。  そしてそれは、先ほど野沢委員も御質問になりましたけれども、かつてに比べて現在、死者八千人というところまで来ましたけれども、今後十年間でそれを更に半分のところに持っていきたいというためにも私は必要な措置なのではないかと、このように考えております。
  73. 白浜一良

    ○白浜一良君 今の答弁でしたらちょっと私あかんと思いますね。なぜかいうたら、従来の認可法人で、じゃそういうことできなかったのかと。従来の認可法人にはそういうことがなぜできないのかということを、それは明確にせなあきませんわ、それは、そういう答弁でしたら。  だから、もっとそういう安全運転の時代のニーズに合わせた多様的な発展、これがまずベースですわね、それにこたえると。そういうことは当然そうでしょう。それともう一つは、やっぱり民間法人化するんですから、経営の効率化ということもやっぱりあるわけで、そういうこともきちっと言われないと、交通安全をより大事だからニーズに合わせて発展させるんだ、転換していくんだとおっしゃいますけれども、そういうことはあきません。認可法人じゃなぜできないかということを逆に明確にしないと、そういう答弁だけではちょっと物足りないと思いますが。
  74. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) ちょっと私の御答弁が中途半端だったかもしれません。確かに今、委員の御指摘された点は、特殊法人、合理化していく、その全体の中でトーンとなっているのは経営の効率化ということだろうと思います。  効率化をしていろいろな、何というんでしょうか、目的を達していくということと同時に、官のいろんな縛りがあることを、もう少し縛りを解き放ってこの施設が目的とするところをより、何というんでしょうか、適切に対応していくと、そこが交通安全研修等の充実ということになるわけでありますが、ちょっと私、片っ方だけ申し上げた嫌いがあったかもしれません。
  75. 白浜一良

    ○白浜一良君 分かり切ったことなんですが、なぜ冒頭こういうことを言うかといいますと、これ民間法人化されたらセンターもいろいろ考えてやっていかれる、それをまだ指導する立場にあるわけですよね、警察庁が。だから、その進展具合をチェックするためにも明確なやっぱりメリット、目的ということを意識してほしいから確認をさせていただいたわけでございまして。  それで、少し具体的なことを局長にお伺いいたしますが、先ほどもお話しされておりましたが、単なる民間法人の仕事じゃないわけで、行政の代行的な業務内容もあるわけでございますから当然国の関与というものがあるわけでございますが、今回、民間法人化されて、どういう内容で、どの点を国が関与されていくのかと、この点を明確にしてほしいと思います。
  76. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) 民間法人化とは、国の出資を廃止して政府の関与を最小限のものとした法人へ改組を図ると、これが一つございます。一方、このセンターは、通知業務、交通事故証明業務などにおいて、交通違反歴、交通事故歴等の個人情報を取り扱う、そういった業務の特性上、一定の国の関与を残す必要があるという面もございます。  そうしたことから、民間法人化後も残される国の関与といたしましては、予算及び事業計画に関する国家公安委員会の認可、定款、業務方法書に関する国家公安委員会の認可、また一定の場合における国家公安委員会によるセンターに対する役員の解任命令、重要な財産の譲渡等に関する国家公安委員会の認可等がございます。
  77. 白浜一良

    ○白浜一良君 その上で、国の関与ということで、いわゆる国の出資を解消されるわけですね。それで、資本金ですか、資本金は民営化された段階で国庫納付されるというように伺っておりますが、センターのある、不動産ですか、土地、土地。これは国から拠出のままだというふうに伺っております。これは財産になっているわけでね。この部分だけは、資本金は返すけれども、土地は、拠出された、国から供出されたままだということなんですが、これは考え方なんですが、センターの利益剰余金ですか、これは十四年度の、十四年の三月末、年度末で百八億円あると伺っておりますけれども、場合によっては土地も全部民間になるんだからもう全部それも抱き払おうと、こういう考え方もありますよね、あるんだ、考え方もある。なぜそうなっていないかということをきちっと説明してください。
  78. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) センターの貸借対照表には、御指摘のように利益剰余金という勘定科目で計上されている金額がございます。この中には、中央研修所の敷地の三分の一の価格、それから同研修所の建物、公示物等の価格が含まれております。  この十三年度の民間仮定貸借対照表で見た場合に、こういった土地とか建物、それを、その価格が含まれていますので、それを除きますと実質的な現金預金は約四十億円あります。そして、この約四十億円ですけれども、これは老朽化した安全運転中央研修所の施設等の改修に充てるための自主的な引当金でございます。しかも、それさえ将来の改修に備えて、現時点で本来確保されておくべき資金、これは大体六十四億円になるんですけれども、それには約二十四億円、現在でも不足をしているという状況にあります。  こういった中で、仮に現物出資を受けた中央研修所の土地に係る出資、六十一億九千五百万円、これを返せということになりますと、研修業務を適正に遂行することができなくなる。そういうことから、その出資した額に相当する金額については払い戻されたものとして、センターが解散する際には残余財産を国に帰属させることとした上で、その払い戻されたものとされた金額について政府がセンターに対し拠出されたものとする、そういう決定を見たものでございます。
  79. 白浜一良

    ○白浜一良君 実際はそんな経営実態はそんな潤沢じゃないんだということですよね。  それで、ただ民間法人化になるんですから、土地には税金掛かりますね、すべての固定資産税は掛かりますね、地方税として。これは当然お支払いになるんでしょうね。どのぐらいになるとお考えになっていますか。
  80. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) センターの民間法人化に伴いまして、地方税法上これは固定資産税を払うことになります。研修業務に係る固定資産税、現在非課税措置があるんですけれども、これは廃止されまして、固定資産税の課税標準が六分の一とされるなど、税制上の特例措置の見直しが行われることになっております。  こうした税制上の特例措置の見直しによりまして、センターの納税額が具体的にどの程度増加するか、これについてはまだはっきり分かりませんが、いろいろな過程があってはっきりした額はちょっと申し上げることはできないんですけれども、一千数百万円から二千万円、それぐらいの間じゃないかなというふうに思っておりますけれども、警察庁といたしましてはセンターにおいて適正な納税が行われるように、これまた適切に指導をしていきたいというふうに思います。
  81. 白浜一良

    ○白浜一良君 そのぐらいの固定資産税を払うぐらいは、今までのこの経営の努力の中できちっと支払われていくと、こう理解していいわけですね。  それで、民間法人の指導監督基準というのが出ておりまして、そこでも指摘されているんですが、収支決算額が五十億以上のそういう法人に関しましては外部監査をするようにと、こういうふうないわゆる基準が設けられておりますが、当然民間法人化されましたらこのセンターもそういう外部監査を入れて透明性を図っていくと、こういうことになるんでしょうか。
  82. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) センターの収支決算額は約七十三億円になっております。したがいまして、センターは同指導監督基準に言う収支決算額がおおむね五十億円以上の法人に該当いたします。したがいまして、この法案成立を認めていただいた際には、センターにおいて監査法人と契約をして外部監査を導入する予定だというふうに聞いております。
  83. 白浜一良

    ○白浜一良君 はい分かりました。きちっとやっていただきたいと思います。  それから、今回の民間法人化に伴いまして、従来のいわゆるセンターの業務の内容を見直しされていますね、優先順位を入れ替えられて。一番が、度々おっしゃっているように、最も大事なことなんですが、安全運転研修業務、これは当然なわけで、それでいいんです。当然これ大事なことなんです。  ただし、そういうふうに順番を入れ替えて、いわゆるセンターの機能、位置付けを大きくニーズに合わせて変えていこうということなんで、それは結構なことなんですが。とすれば、従来やっていらっしゃったそういう研修の内容のいわゆる進化というか拡大ですね、それから研修生の量的な拡大、この辺は当然充実しようという方向で指導されていくんでしょうか。
  84. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) 研修業務につきましては、この中央安全運転研修所が平成三年度にスタートいたしましたけれども、その際には、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、十八課程でスタートしました。それが研修の内容の充実を図るということで、本年度は四十一課程の研修を実施しているところでありまして、今後ともこういうことで更に充実強化を図っていくということでやってまいるだろうというふうに期待をしております。  また、研修生をより多く受け入れるということも大変必要でありますので、収容数の増加を図るために本年度のセンター予算におきまして研修棟の増築等を行う予定でございます。
  85. 白浜一良

    ○白浜一良君 そういうことでしっかりやっていただきたいと思いますが。  それからもう一つ、業務内容の位置付けの見直しの中で、子供たちへの交通安全研修、これも非常に大事なわけでございまして、これを入れていらっしゃると。これ、従来からやっていらっしゃるんですが、これを進めるために自賠責特会から補助金をもらっていらっしゃいますね。これは今後も続けられるのかどうかと。補助金ももらうというのをね。これが一つ。  それから、子供たちへの交通安全の研修内容も拡充をしていくことを考えていらっしゃるのかどうか。この二点。
  86. 属憲夫

    政府参考人(属憲夫君) 現在、少年交通安全研修業務につきましては、自動車損害賠償補償事業特別会計から平成十五年度予算で見まして補助金を二千八百万円程度センターはもらっております。  これは非常に大切な業務だというふうに認識をしておりまして、センターの民間法人化後も業務を適正かつ確実に実施をしていくという観点から、是非こういうものは継続していく必要があるだろうというふうに認識をしております。  また、その業務の中身そのものも、民間法人化後は少年の発育段階に応じて是非体験参加実践型の研修を強化していくようにその内容の充実等を図って、少年交通事故防止に向けてセンターが努力するように更に指導していきたいというふうに思います。
  87. 白浜一良

    ○白浜一良君 しっかりお願いしたいと思います。  それから、現在も累積点数の無料通知業務というのをやっていらっしゃいますね。ところが、これに関しまして、これも補助金をもらっていらっしゃる、地方公共団体からももらっていらっしゃる、自賠責特会からももらっていらっしゃると。これどうするのかということと、この事業も今後も民間法人化後もきちっと続けていかれるのかどうかということを明確にしてほしいと思います。
  88. 属憲夫

    政府参考人(属憲夫君) この累積点数通知業務というのは、これは停止処分直前になったドライバーに、あなたもう一回やったらもう免許取消しあるいは停止になりますよということを通知することによって、それ以降の安全運転をよくしてもらうように呼び掛けるということで、大変意味のある仕事をやっております。これについては本人からお金を取るわけにいきませんので、補助金をいただいておるわけですけれども、国、都道府県からそれぞれ補助金をいただいております。  これにつきましては、センターの民間法人化後も大変重要な業務だというふうに認識をしておりますので、そういう補助金が確保できるようにした方がいいだろうと、そういう認識でおります。
  89. 白浜一良

    ○白浜一良君 それから、SDカードというのを発行されているんですか、要するに無事故無違反の期間に応じて四種類のSDカードというのを。これも続けていかれますか。
  90. 属憲夫

    政府参考人(属憲夫君) センターは無事故無違反証明書の発行業務はしておりますけれども、無事故無違反の証明書を発行する際には、これはサービスでありますけれども、その申請者の無事故無違反の期間に応じて四種類に色分けをした、SDカードというふうに呼んでおりますけれども、そういったカードを交付をしております。  このSDカードは、安全運転の経歴、何年間無事故無違反だと、そういったことを象徴するものでありまして、申請者に安全運転者であることの自覚と誇りを持っていただいて、中には、このSDカードを提示するとある店ではガソリン代の割引等の優遇制度、そういったものもあります。そういったことも相まって、より一層の安全運転を心掛けていただくことを期待してセンターが現在実施しておりますけれども、これもまた民間法人化以降も継続すると、そういう意向だと承知をしております。
  91. 白浜一良

    ○白浜一良君 それから、今度は経営の効率化という点で何点か確認をさせていただきたいと思いますが、これは何回も出ていたかも分かりませんが、いわゆる業務の効率化、人件費それから役員の数とか、これは今は今で決まっているんですが、この辺を民間法人化された上でどういうふうに具体的に変えていかれるのか、変えられないのか変えていかれるのか、これをひとつ明確にしてください。
  92. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) センターにおきましては、かねてよりできる限りの業務の効率化、経費の縮減合理化に努めてきたところでございます。  例えば、平成十五年度からは安全運転中央研修所の研修課程の予約状況を、これを各都道府県事務所でオンラインで確認できるシステムを導入してより早く業務がいろいろな形でできるようにすると、そういった効率化に努めているところでございます。  また、経費の縮減合理化という観点からもいろいろ施策を進めておりまして、例えば平成十五年度の予算額を平成十四年度と比較してみますと、実質的に約一・九%の縮減がなされていると、そういった状況でございます。  今後とも、特殊法人等整理合理化計画で示されました更なる経営効率化の取組を進める、そういった方針を踏まえまして、一層の経営の効率化、合理化が図られますようにセンターを指導してまいりたいというふうに考えております。
  93. 白浜一良

    ○白浜一良君 それから、ちょっとセンターの職員の平均年齢が高いんですね、四十九・七歳ですか。決して高いことが悪いという意味じゃないんですが、そういう組織が活性化するというのは、やっぱり若い人から年配の経験者までおしなべてきちっといらっしゃるということが組織の活性化として大事なんですよね。だから、そういう面で、そういう何というか、そういう職員構成の在り方というか、そういうことを見直されていきますか。
  94. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) 民間法人化後のセンターの職員につきましては、センターにおいて自主的に選任した理事長がその業務内容に照らして適材を求めていくものと考えておりますが、センター職員の士気高揚、組織の活性化という観点を含め、委員御指摘のように更に取組をしていくことが大変重要だろうというふうに思います。センターの業務の適正かつ確実な実施を図る観点からも、そういった見直し等が進められますように、適切な指導監督を行っていきたいというふうに考えております。
  95. 白浜一良

    ○白浜一良君 それからもう一点、交通事故証明書の申請とか交付をインターネットを使ってできないかといろいろ研究されていると伺っておるんですが、この今後の見通しはどうなんでしょうか。
  96. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) これにつきましては、インターネットを通じて例えば交通事故の証明書を申請し、また交付を受けるということになれば、これは利用者の方には大変利便の向上になると思います。  ただ、一方でプライバシーの確保をどうやってやるか、あるいはそのセキュリティーの問題、そういったような問題もありますので、これにつきましては、現在、規制改革推進三か年計画、政府のそういった計画がございますけれども、その中で、申請者がインターネット等でセンターの交通事故証明書を申請したり交付を受けることについて平成十六年度中に結論を得るということになっておりまして、現在鋭意検討を行っているところでございます。
  97. 白浜一良

    ○白浜一良君 セキュリティーの問題あるんですが、時代全体がそういう流れなんで、政府もそういうふうにe政府ですかね、そういうふうにしていこうという流れなんで、しっかり実現に向けて努力をしていただきたいと思います。  それから、ちょっと今回の法律改正とは直接関係ないんですけれども、交通安全という点で何点かちょっと局長にお伺いしておきたいと思いますが、自転車と歩行者の事故が多いんですね。これを何とかせにゃいかぬということなんですが、もう時間ないんで私の方から言います。  歩車分離式信号。これは大変実験されて効果があるというふうに伺っていますけれども、その現状と、今後そういう信号を普及されていくのかどうか、お考えをお願いします。
  98. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) 歩行者と車両の通行を時間的に分離する歩車分離式信号は全国でモデル運用を実施した結果、歩行者の安全確保に大変大きな効果が認められると、そういった結果が出てまいりました。それを受けまして、平成十四年九月に、歩車分離式信号に関する指針というものを私ども取りまとめをいたしまして、それに基づいて全国でその整備を推進をしているところでございます。  本年三月末現在で全国約二千三百八十基となっております。また、平成十五年度以降の歩車分離式信号の整備につきましては、都道府県警察から全部で約三千か所整備してほしいと、そういった要望が寄せられておりますので、今後、順次計画的にその整備を進めてまいりたいというふうに考えております。
  99. 白浜一良

    ○白浜一良君 大事なことなんでしっかりお願いしたいと思います。  もう一つ交通事故多いのが高齢者ですよね。これが大変増えているということで。これも高齢者等に対する対応信号というんですか、そういうのもあるらしいんですが、そのいわゆる実施状況というか、どういう効果があるのかないのか、今後そういう信号を増やそうと普及を考えていらっしゃるのかどうか、この点も明確にしていただきたいと思います。
  100. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) 高齢者の方あるいは身体障害者の方の中には、信号表示が識別しにくいとか、あるいは歩く速度が遅いために道路を横断する際に不安を感じるという方も少なくないわけでございます。このため、警察では、音響により、音により信号表示の状況を知らせたり、あるいは押しボタン等の操作によりまして歩行者用信号の青時間を延長する、そういったことで安全に横断できるようないわゆるバリアフリー対応型信号機の整備を現在進めておりまして、相当の効果を収めているところであります。今後、このバリアフリー対応型の信号機につきましても計画的に整備をしていきたいと思っております。  平成二十二年までにすべての特定経路、これは一定規模の旅客施設と市役所、福祉施設、病院などのそういった施設があるところのエリアですけれども、その経路についてはすべての特定経路を構成する道路において信号機のバリアフリー化が達成できるように計画的に進めてまいりたいというふうに思っております。
  101. 白浜一良

    ○白浜一良君 二十二年までにそういう、非常にそういう高齢者、障害者等がいらっしゃる周辺を全部やるということなんで、施設周辺ですね、しっかりお願いしたいと思います。  最後に、もう時間がございませんので、谷垣大臣にお伺いしたいと思いますが。  今ちょっと具体的なことを局長とやり取りいたしましたが、やっぱり交通安全というのは非常に大事なことでございまして、社会事犯として一人の方が殺人、一人の方が亡くなられる、殺人事件、もう大問題でございますけれども、毎年本当に多くの方が交通事故で尊い命をなくされているわけで、いろんな原因もあるでしょうが、それを減らしていくというのは大変大事なことなので、そういう個々の警察行政もあるでしょうけれども、今回のセンターの民営化案もそういう大きな流れの中でやっぱり役立って、経営の効率化は当然でございますが、役立っていかなきゃならないわけでございまして、その辺を指導監督される立場といたしまして決意を伺って、質問を終わりたいと思います。
  102. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) 今、白浜委員がおっしゃいましたように、交通事故、特に死者の問題は非常に大きな問題でございまして、今までもいろいろ官民挙げての努力でかつての半減というところは達成することができたわけですが、今回、小泉総理より、これを今後十年掛けて更に半分ぐらいに持っていこうじゃないかという目標を提示していただきまして、これが達成しますと、世界でも一番交通事故による死者の少ない国という目標を達成することができるわけで、警察もこの目標を与えられまして、よし、これはやろうという、今気概と申しますか、今燃えているところでございます。その中で今度のこの法案を審議していただいているわけでありますが、先ほど委員の御議論のように、特殊法人全体の改革の流れの中にあるものでありまして、効率性とかあるいは自立性の欠如というものを克服していくという使命を今度は担わなければならないんだろうと思います。  それで、ここの業務は、先ほど川橋委員にもお答えしたところでありますけれども、通知・証明業務のような行政代行的なものもございます。ここはこれでもちろん効率化ということを求めていかなきゃならないわけでありますが、安全運転研修業務のようなものは必ずしも行政代行というふうには言えませんで、法人の自主性を向上させて民間の発想なり手法を取り入れて、より一層本来の目的を遂げていくということが必要なんだろうと思います。  民間法人化のメリットを生かして大きな意味で交通安全に寄与することができるように私どもも全力を挙げて取り組みたいと、こう思っております。
  103. 小川敏夫

    ○委員長(小川敏夫君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十三分休憩      ─────・─────    午後一時開会
  104. 小川敏夫

    ○委員長(小川敏夫君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、自動車安全運転センター法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  105. 吉川春子

    ○吉川春子君 日本共産党の吉川春子です。  まず、大臣にお伺いします。  民間法人化の理由についてなんですけれども、交通事故証明、運転免許経歴発行事務、これは業務の公共性、効率性、個人情報保全、手数料の低廉化などの観点からいって、警察が直接行うべきであると私は考えております。  一九七五年にこの法人が設立される以前は、事故証明や経歴証明などの発行は所管の警察署で行っておりました。今回はそれを更に民間法人化するというものです。法改正の目的は何でしょうか、お伺いします。
  106. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) 午前中から御答弁を申し上げているところでありますけれども、今回のこの法案は特殊法人改革の中の一環として行われるものでございまして、まずその特殊法人改革の目的から申し上げれば、いわゆる特殊法人の弊害として指摘されている効率性の言わば不足といいますか、それから非常に運営の上での自主性が乏しい、そういうものを解決していこうという大きな流れの中にこれは位置付けられております。  そして、このセンターの問題として申し上げれば、一つは交通事故死者を減少させていきたいということがございます。これは、平成十四年度の交通事故死者数は八千三百二十六人、これは官民挙げての努力で、昭和四十五年の一万六千七百六十五人という戦後一番多い時期から比べますと半減を達成できたものの、まだまだ八千人以上の方が毎年亡くなっている。  そうしますと、これを更に減らしていこうとなると、運転者教育の充実強化が交通事故抑止に大きく寄与し得るものであると。今の点は、先ほど野沢委員との御議論もさせていただきましたけれども、総理の施政方針演説で、今後十年間で交通事故死者数を半減させていきたいという目標を掲げております。こうなりますと、更に運転者教育の充実強化が必要だと。  そういう意味で、このセンターにつきましても、経営の自主性とか自立性を向上させて、より効率的、効果的に運営を可能なものとして、そしてそういう中で、この中核的業務である安全運転研修業務などを国民のニーズや道路交通情勢の変化に機動的に対応したものとしていく、そのためにふさわしい組織にしていこうというのが、この法律のねらいであるというふうに考えております。
  107. 吉川春子

    ○吉川春子君 交通事故の問題は後半でお伺いいたしますが、警察庁は、民営化について検討せよという行革推進本部の提起に対して、民営化にはなじまないと、この組織は、そういうふうにしておりました。平成十三年の九月の報告書です。  その理由は、本調査の定める民間法人化は、事業が制度的に独占されていないことが求められている、センターの事業は、交通事故歴、交通違反歴など国が保有する個人情報を取り扱うもので、利用者の信頼や業務の公正な実施を強く要求される高度の公共性の性格を有しています、センターの事業実施は、事業の制度的独占が認められない民間法人にはなじまない、このようにおっしゃっていたわけですけれども、この点はどうクリアされましたか。
  108. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) 民間法人化につきましては政府出資を廃止する必要がありますけれども、センターの場合には、安全運転中央研修所の敷地の現物出資に係る政府出資を返還してしまうと研修業務を適正に行うことができなくなるということから、当初、政府部内の議論の過程においては、業務を適正かつ確実に実施していくための経営基盤が確立されない状態での民間法人化は適当でない旨の主張をしていたところであります。  しかし、その後、議論を重ねた結果、政府部内において、業務を適正かつ確実に実施していくための経営基盤の確立等に必要な条件を整備した上で民間法人化することが合意をされ、その旨が平成十三年十二月十九日に閣議決定されました特殊法人等整理合理化計画に盛り込まれたために、民間法人化することとされたものであります。  なお、御指摘の制度独占の関係につきましては、通知業務あるいは証明書発行業務のように、センターに制度的に独占させることが必要な行政代行的な業務もあるわけですけれども、安全運転研修業務のように、これは制度的に独占されておらず、法人の自主的な判断で、民間の発想、手法を取り入れて更に機動的に運営を行っていくことが適当な業務もあるわけであります。しかも、この安全運転研修業務というものは、今後、運転教育を更に充実させていくということが大変必要であるということから、センターの業務の中の一番大事な中核的な業務として位置付けをしております。また、特殊法人等整理合理化計画におきましては、制度的独占に当たる業務については、従たる業務であればそれは構わない、従たる業務に限定されれば差し支えないということになっております。  そういうことで、センターの業務、トータルで見ましたら、安全運転研修業務に重点を置いた仕事をしていくということもありまして、その点についてはクリアをしているところであります。
  109. 吉川春子

    ○吉川春子君 先ほど川橋議員の方からも質問されておりましたけれども、改正案は、確かに第一条、自動車安全運転センター、「目的」の冒頭に、自動車運転に関する研修及び運転免許を受けていない者に対する交通安全に関する研修の実施ということで、証明書の発行業務は条文上ひっくり返して後ろの方へ持っていったんですよね。  条文をひっくり返すと業務が従たるものになるんだろうかと、私はそこは非常に疑問に思うんですけれども、平成十三年四月から十四年四月までの損益計算書を見ますと、証明書交付手数料等の収入が五十六億四千六百万円、研修料等の収入が十二億千七百万円となっておりまして、事業収入においては証明書発行業務の収入と研修の収入は五対一、完全にどっちが従でどっちが主かということはこの金額によっても明らかになっているんですけれども、だから、法律上の条文を逆にひっくり返したということでもその実態は変わらないのではないかと私は思うんですけれども、しかも研修の利用者の数は減っているんですが、これは増加の見通しはあるんですか。
  110. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) ただいま御指摘がありましたように、事業収入の面から見た場合には、確かに各種証明書発行業務の収入の方が研修業務からの収入よりも多いという実態は現在ではございます。  しかし、この各種の証明書発行業務につきましては、これははっきり言いまして定型的な業務でありまして、与えられたデータから定型的に証明書を発行すればそれで足るということで、そういう意味では従たる業務として位置付けることもできるというふうに思っております。  それとまた、研修の人員でありますけれども、これにつきましては、大体年間で六万人を現在、中央研修所で研修をしているわけでありますけれども、これにつきましては、今後更に宿泊施設等を充実させて更にそういう研修生を受け入れる、そういう施設の改善を図りながら更にそういう研修の充実強化を図っていこうと、そういう計画でおります。
  111. 吉川春子

    ○吉川春子君 その運転技能研修は茨城県ですよね、一か所だけ、全国。そして、今おっしゃったいろいろな証明書交付は四十七都道府県と、北海道は四つですか、全国的にそういう事業所があるわけですよね。  そういう実態から見ても、少しも従たるものになり得ないというふうに思うわけです、証明書発行の方がですね。そして、自動車安全運転センターの業務は、そもそもこれは本来、警察がおやりになるべき業務なのではないでしょうか。ですから、極めて公共性が高く民間法人にはなじまない内容であると私は指摘しておきたいと思います。そういうことで、ちょっとペーパー上の操作をしただけで主と従が入れ替わったという答弁はなかなか納得できないと思います。  それで、続いて、これは特に大臣にお伺いしたいのですけれども、民間法人になる自動車安全センターは、運転経歴とか交通事故に関する個人情報が膨大に蓄積され取り扱われるわけですけれども、正にセンシティブ情報なんですが、これが個人情報保護の観点から十分行われる保証というか担保、それはあるのでしょうか。
  112. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) この通知・証明業務というのは、今も委員が御指摘になりましたように、個人情報、大変機微に関する個人情報と言ってよろしいかと思います。  それで、ここの扱っております業務の性質は、今の委員の御議論にもありますように、行政代行的な色彩を負っているということはこれは事実でございます。こういう通知とか交通事故証明業務といったものは、警察が犯罪捜査といった公権力の行使の過程で得た情報を取り扱うという特性を持っておりますので、こうした情報を複数の民間事業で取り扱わせるということは国民の権利の保護上、不適当であると、こういう観点から、このセンターに特化してこういう問題を実施させることにしようと。それで、役職員には秘密保持義務を課しまして、みなし公務員として刑法その他罰則の適用については公務員とみなすという規定を置いて、国の関与というものを残す形にしているわけであります。そして、個人情報保護の重要性に十分配意をした業務運営を行っていくということは、これはもう民間法人化後におきましても当然のことでございます。  今後とも、センターにおいての個人情報の取扱いについては、今のみなし公務員等あるいは守秘義務の規定に代表されるわけでありますが、その趣旨を十分に徹底していくということが大事であると、こう考えております。
  113. 吉川春子

    ○吉川春子君 このセンターで取り扱うべき個人情報は、行政保有の個人情報ということになるんでしょうか、それとも民間の取扱いという位置付けになるんでしょうか。まだ本会議では通っていませんが、もう委員会で通りましたこの個人情報保護法との関係で、これはどういうものであるのか、伺います。
  114. 属憲夫

    政府参考人(属憲夫君) 今回、センターは民間法人化され、理事長の国家公安委員会による任命制を廃止し、また政府出資を解消することとしておりますことから、独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案の対象法人にはなっておりません。個人情報の保護に関する法律案が成立しました折には、同法案個人情報取扱事業者に該当することになると思われます。
  115. 吉川春子

    ○吉川春子君 今、大臣も言われましたように、公権力行使の過程で入手した個人情報である、非常にセンシティブ情報であるということを考えますと、個人の取扱事業者にこれをゆだねて取り扱うのは適当ではないと私は考えます。そして、こういうものが非常に不正常な取扱いをされたりあるいは漏えいされたり、さっきはインターネットで今度、証明書が取れるようにという話も進んでいるということを聞きますと、ますます個人情報の漏えいといいますか流出といいますか、非常に恐ろしい思いがいたします。  大臣、今日ここできちっとした答弁がされないかもしれませんけれども、これはもう非常に重要な問題ですので、取扱いをどういうふうに体系化していくのかというようなことを含めて、是非慎重に、十分なる議論の上、施策を講じていただきたいと、このように考えますが、いかがですか。
  116. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) 先ほども申しましたように、委員、今、御懸念を表明されました。こういう公権力の行使に伴って得られる個人情報は、先ほど申しましたように、幾つもの機関に取り扱わせるのは適当ではありません。したがって、ここに特化して、そして先ほど申し上げましたようにみなし公務員規定あるいは守秘義務の規定を置いているわけであります。そして、その上での運用というのは、これから更に検討していかなければなりませんけれども、個人情報保護法案等、御議論いただいた趣旨を十分に体して、そういう趣旨を生かせるような運営をしていくことは当然と考えております。  今後、国家公安委員会としてもそういう趣旨で指導監督を行ってまいりたいと思っております。
  117. 吉川春子

    ○吉川春子君 この問題は、もしスタートしたら、その後、引き続き私は質問をしていきたいと思います。  それで、さっき大臣も言われました、交通事故の問題なんですけれども、私の数字が間違っているのか、そっちが間違うはずはないと思うんですけれども、交通安全白書、平成十四年によりますと、死亡が一万二千八百五十八とかと出ているんですが、それはともかくとして、もし数字をあれだったら言っていただきたいんですが、私は今日は、交通事故によって重軽傷を負った方々のその後の問題について伺いたいと思います。  死亡者の数にしても、二十四時間以内で何人かという統計を取っておりますので、二日間合わせるともっと、一万人を超えたりするわけですけれども、さらに重軽傷者の数というのは増加の一途をたどっておりまして、交通安全白書、平成十四年によりますと、百十七万五千五百六十二人、人身により失われた損害は一兆七千億円、こういう数字が出ております。  それで、まずお伺いいたしますけれども、検察の自動車事故による業務上過失傷害の起訴率が一九八六年には七三%でした。その年以降、急激に減りまして、二〇〇一年には一一・二%に減少しております。  これは、平成五年版の犯罪白書にありますように、国民皆免許時代、車社会の今日、軽微な事件について国民の多数が刑事罰の対象となるような事態になることは、刑罰の在り方としては適当ではないこととされて、検察の方で交通関係業務過失傷害事件の処理の在り方を見直した結果ではないでしょうか。  法務省でしょうか、お伺いいたします。
  118. 樋渡利秋

    ○政府参考人(樋渡利秋君) まず、自動車等による業務上過失致死傷事件のうち、業務上過失傷害事件の起訴率は低下している状況にございますが、業務上過失致死事件の起訴率はおおむね六〇から七〇%で推移しておりまして、業務上過失致死傷事件の起訴率が全体として低下しているといいますのは、主に業務上過失傷害事件の起訴率が低下したことによるものであると承知しております。  業務上過失傷害事件の起訴率が低下しました理由につきましては、委員御指摘のように、昭和六十二年に全国の検察庁において同事件の処理の在り方が見直されたことによるものであると考えられますが、その趣旨は、現代社会におきまして、一般市民が日常生活を営む上で起こすことが少なくないこの種事犯のうち、傷害の程度が軽微で特段の悪質性も認められず、被害者も特に処罰を望まないような事犯につきまして起訴猶予処分の弾力的運用を図ることとする一方、重大ないし悪質な事犯について厳正に対処することとして、寛厳よろしきを得た適正な処理を行うということにあると承知しております。
  119. 吉川春子

    ○吉川春子君 処理の見直しは、三週間以内の傷害であれば業務上過失傷害として起訴しないという、東京高検から全国に広がったと言われています。  九三年版の犯罪白書に、交通犯罪と刑事処分の問題が分析されておりまして、それを見ますと、検察官の処分別交通関係業務過失事件の因子の表に「被害者の死傷の別及び傷害の治療期間」とありまして、二週間以内の場合六十三件のうち、公判請求が六件、略式起訴が三件、起訴猶予が五十四件。一か月以内、二か月以内と、こうあるんですけれども、傷害が二週間以内であれば八六%が不起訴になっておりまして、ほとんど不起訴扱いですね。この起訴率の急激な減少、これが警察の初動捜査に、交通事故の初動捜査に大きな影響を及ぼしているのではないかというふうに考えられます。そういうことについてはどうですか。
  120. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) 交通事故が発生した場合に警察がその職責を果たすために捜査を遂げるのは、これは刑事処分の結果にかかわらず当然のことだというふうに認識をしております。また、これらの事実解明の結果が行政処分等の免許制度の運用や今後の交通安全対策にも活用されておりまして、現場の警察官は捜査活動の重要性を十分に認識して職務執行に当たっていると承知をしております。
  121. 吉川春子

    ○吉川春子君 これは御参考までに、通告はしていませんので。  静岡県警浜松中央署の署員が加害者に警察内の処分規定を漏らしという記事が載っていました。同市内の公立病院の診断書は十五日間の加療を要すとなっていました。これを加害者が同署に提出したところ、対応した署員が、けがの程度が二週間以内で悪質性が低い場合は送検しないという県警の内部規定を漏らしました。加害者は公立病院の医師に頼み、二週間の加療と書き直した診断書を再提出。同署はこれを受理し、立件を見送ったと。しかし実際は、被害者は完治までに八か月を要するけがでありました。こういう報道が載っていました。  国家公安委員長、警察がこういう内部規定を作って運用しているとすれば大きな問題だと思うんですけれども、警察はすべての事件を送致してはいないのですか。新聞記事は参考まででいいです。
  122. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) 基本的に、警察は捜査を遂げたものは送致をしていると思います。ただ、ここはもう私は細かい実務は全部承知しておりませんけれども、検察庁とのいろんなお話合いの上で事務処理のいろんなルールは作っているのではないかというふうに思います。
  123. 吉川春子

    ○吉川春子君 二週間以内の傷害であれば不起訴になるということであれば、そういうことになっていれば、現場の警察官の交通事故の初動の捜査というのはずさんになっていかざるを得ない。いってはいけないんでしょうけれども、なっていると。こういう姿勢は私は改めるべきだと思います。その点は、じゃ、簡単に一言、おっしゃりたいことあります。
  124. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) 交通事故の被害の程度が軽いから、あるいは重いから一生懸命捜査をして送る、あるいは送らない、そういうようなことはあってはならないというふうに思います。これは当然、業務上過失傷害という刑法に触れる行為でありますので、それについては、事案のその軽重にかかわらず、所要の捜査を遂げてきちんと検察庁の方に送致をする、そういうことで従来から指導をしているところでございます。
  125. 吉川春子

    ○吉川春子君 具体的な事例を申し上げたいと思います。  一九九三年三月五日午後十時ごろ、仕事中にバイクで移動していたAさんが、市内のガソリンスタンドで給油を終えて片側二車線の道路を右折しながら発進、右折を完了した左側の車線を走行中の乗用車に追突されて、事故から二十五日後に大腿部からの切断を余儀なくされたと、こういう痛ましい事件がありました。  Aさんはフリーカメラマンとして独立したばかりでした。事故から八か月後に退院してリハビリに取り組んでいました。しかし、警察はこの八か月の間に一度もその事情を聞いていないんですね。加害者側から、正面衝突の事故で六五%は被害者に責任があると、このように言われました。Aさんは警察署に出向いて、加害者が信号を無視して追突してきたという主張を何度もしているわけなんですね。  この初動捜査なんですけれども、警察はバイクの写真を二枚撮っただけで、事故現場にそのバイクも放置されたままで、部品がもぎ取られて、最後はフレームしか残されていなかった。せめて警察が事故車だけでも保管していてくれれば、もっと早く自分の主張が裏付けられたのにと、こういうふうにおっしゃっているわけです。しかも、事故後二年半経過した九五年になっても、この事件を検察に送致していませんでした。弁護士が照会しなければ、そのまま送致すらしなかったかもしれないと。  こういう事例なんですけれども、交通事故の被害者が死亡したりあるいは大けがをしても、加害者が起訴もされずに、警察の初動捜査が極めてずさんで証拠が散逸してしまった、そして本人の事情聴取も一年近くたってからで、検察も起訴について何年も放置した。こういう被害者が民事訴訟を起こそうとしても、大変な苦労があるわけです。自分で証拠を集めて、一審判決までに十年が掛かったという例もあるんですけれども、実況見分調書が開示されても、写真が、現場の写真が二枚しか撮られていない、こういうずさんな例があるんですけれども、先ほど来の御答弁聞いていますと、こういうずさんな初動捜査というのは許されないのではないでしょうか。
  126. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) それは、個々の事故のケースについてどうこう言われましても、私はそれが具体的にどういう事故だったのかちょっと分かりませんので、それについて十分お答えすることはできませんけれども、一般的に申し上げまして、今お話のありましたように、そんな重大な事故ですね、足を切断すると、そういった大事故について警察が捜査をしないでそれを放置をするということは、私はそれはあり得ないし、それは、入院をしておられてなかなか事情が聞けないとか、そういう特別の事情があったのかなというふうには思いますけれども、その辺については、個々の事案でありますので、よく、それについてはお答えはできないという状況でございます。
  127. 吉川春子

    ○吉川春子君 入院していたんですけれども、もう十日後には本人はもうちゃんと口も利けて、取調べに応じられるという状況にありましたし、大けがをしているわけですから何か月か入院はされたんですけれども、でも、一年近くも全く事情聴取が行われないということとか、あるいは現場の写真が二枚しか警察によって撮られていなかったとか、これは民事裁判になって判決も出ていますので、お調べいただければ明らかなんですけれども、これは非常に、何というんですか、最初の捜査がずさんで、こういうことをもっと警察がきちっとやっていてくだされば、もっと、足も失い、そして裁判も、もう十年近く掛かってようやく第一審勝訴を得たんですけれども、そういう苦労をしなくて済んだと思うんですね。  大臣、具体的な事例についても幾らでも、公になった証拠がありますので提供はできるんですけれども、こういう事例について、やっぱり初動捜査に大変問題があると私は思うんですけれども、そうは思われませんか。
  128. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) 私も今、委員がおっしゃった事案が具体的にどういうものなのか、よく分かりませんので、一般的なことしかお答えできないんですが、なかなか大きな事故が起こったという案件ですから、それはやはり、今、初動捜査とおっしゃいましたけれども、これはきちっと厳正に仕事をしなければならないものだと、一般論ですけれども、そのようにお話を伺って感じた次第です。
  129. 吉川春子

    ○吉川春子君 刑事訴訟法の四十七条の訴訟書類の非公開について、これは警察庁と法務省と両方にお伺いしたいんですけれども、Aさんは、民事裁判を起こしてから、加害者の不起訴を覆すために、加害者と同型車を購入して、その車にビデオカメラを固定し、数か月にわたり延べ百回近く事故現場を走行し、撮影をしました。また、事故車と同型のバイクを借りて証拠写真も撮影し、仲間の協力を得て徹夜で証拠資料を作成し、大変な苦労をして裁判に臨んでいます。これは、刑事の方は不起訴になっているものですから、損害賠償請求をやったんですけれども。  法務省にまず伺いますけれども、不起訴になった交通事故の事件で、被害者に対する情報開示はどこまで行われているんでしょうか。これは被害者救済という観点からも非常に重要であります。被害者にとっては──じゃ、まずそこでちょっと答弁をいただきたいと思います。
  130. 樋渡利秋

    ○政府参考人(樋渡利秋君) 不起訴記録につきましては、関係者のプライバシーを保護するとともに、将来の事件を含め捜査、公判に対する不当な影響を防止するため、刑事訴訟法四十七条により原則として公開が禁じられておりますが、同条ただし書により、公益上の必要その他の事由があって相当と認められる場合はこの限りではないとされているところでございます。これは委員御指摘のとおりでございます。  他方、犯罪被害者の保護の必要性にかんがみ、交通事故による事件を含め、不起訴記録については、被害者等が民事訴訟等において被害回復のため損害賠償請求その他の権利を行使するために必要と認められる場合におきましては、客観的証拠で、かつ、代替性がなく、その証拠なくしては立証が困難であるという事情が認められるときには、記録の開示を認める運用を行っているものと承知しております。
  131. 吉川春子

    ○吉川春子君 例えば、具体的にどういうものを開示されていますか。
  132. 樋渡利秋

    ○政府参考人(樋渡利秋君) その時々の必要性によっていろいろあるのでありましょうが、例といたしましては、例えば実況見分調書、鑑定調書、思い付くところでどういうものがありますか、写真撮影報告書、信号機のサイクル表、あるいは診断書、死体検案書などが考えられます。
  133. 吉川春子

    ○吉川春子君 それで、これは被害者のネットワーク等の運動により、法務省もここまで開示をするために少し扉のすき間を開けたということなんですけれども、被害者にとって加害者が、警察、あるいは検察かもしれませんが、どのような主張をしているかを知りたいという希望が切実です。そして、こういう被害者の願いにこたえるべき対応を是非検討していただきたい。  裁判になれば裁判所を通じて出すよと、これは繰り返しおっしゃるんですけれども、裁判にするための、できるかどうかを判断するための段階ですから、裁判所を通じてというのはもう当然のことですけれども、そうじゃなくて、今おっしゃった幾つか、実況見分調書とかそういうものに加えて、供述調書とかそういうものを是非公表、公表というのは一般にではないですよ、必要とする人に公表していただきたいと思いますが、その点はいかがでしょうか。
  134. 樋渡利秋

    ○政府参考人(樋渡利秋君) 今の御質問の中で、新たに供述調書ということでございますが、供述調書にはプライバシーに深くかかわる供述や裏付けを欠く供述等が含まれておりますことから、これを開示しますと、関係者の名誉、プライバシー等を侵害し、関連事件の捜査、公判や将来の刑事事件一般の捜査、公判への支障を生じるおそれがあることに加えまして、民事訴訟等において証人として証言することが可能であり、代替性がありますことから、原則として閲覧を認めていないところでございます。  これ、原則としてと申し上げておりますから、その代替性がないような状況、例えばその証言をされている方がお亡くなりになったとか、そういうような場合はまた別でございますが、要はその供述者のプライバシー等、あるいはそこに現れてくる人たちのプライバシー等の観点からも、現在のところ、原則として閲覧を認めていないというところでございます。
  135. 吉川春子

    ○吉川春子君 たしか日本の刑事訴訟法というのは、戦後、アメリカから輸入したものですよね、考えをですよ、それで作られてきているわけですよね。アメリカでどうなっているかということを読んだことがあるんですけれども、アメリカは一通幾らということで、本人だけではなくて弁護士とか、あと何人かの人たちに、これはもういつでも渡していると。それから、ドイツのハンブルクで調査をされた記事を読んだんですけれども、ドイツにおきましても供述調書というものを一通幾らでお渡ししているということです。  それで、捜査の密行性とかいろいろなことあると思いますし、一般的に私はこの刑事訴訟法の四十七条の規定というのはもうそれは当然のことと思うんですけれども、不起訴処分がもう決定しちゃって、そしてその人は物すごい過失でもって交通事故で人をひき殺しているかもしれない、あるいは物すごいけがを負わせているかもしれないけれども、もう不起訴処分になっちゃっているわけですよ。そうすると、検察審査会とかそういうものは別としても、民事で訴えるほかないんですね。  そのときに、当の加害者、交通事故の加害者がどういうことを警察やら検察やらで言っているかということを知らないと、裁判なんて普通なかなかできないわけですよ。やってみて駄目だったということにはなかなかできないわけですね、私たち庶民としては。そういうことを考えたときに、やっぱりそういう国際的な動向もあり、今、代替性がない場合は例外だとおっしゃったんですけれども、その例外の範囲を、四十七条の例外の範囲をもう少しこじ開けていただきたいと、これは大臣に質問したいんですけれども、困りますか。
  136. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) ちょっと私、十分お答えする準備がないんですが、これ、間違っていたら交通局長なり刑事局長から訂正してもらえばいいと思うんですが、警察は捜査を遂げますと、それで検察に書類を送致、検察に事件を送致しますと、多分、記録もみんな検察の方に行くんだと思います。それで、起訴、不起訴を決定するのは検察官が決定するわけですから、後それをどう、確かに原則は、今、委員もおっしゃるように、四十七条で公開はしない原則というのは、いろいろな刑事の扱いの上で、原則として妥当だろうと思います。そこをどう例外として認めていくかというのは、やはり公判に責任を持たれる検察庁において御判断をいただかないと、なかなか国家公安委員長としては御答弁しにくい事柄でございます。
  137. 吉川春子

    ○吉川春子君 時間もなくなってしまいました。  それでは、法務省に重ねて要求いたしますけれども、この供述調書等、交通事故の加害者が警察、検察でどういうことを発言しているのかという内容を是非公表してもらいたい。そうじゃないと、損害賠償請求の裁判も非常に苦労だし、勝訴はしても非常に長い時間が掛かるという実情もありますし、プライバシーの尊重ということ一方であっても、もう一方で、やっぱりそういう事件に対して、事故に対して適切に公正に対処するという立場から、これはもう一歩例外規定の拡大の余地を検討してほしい、その際に諸外国の例も参考にしてほしい、どうですか。
  138. 樋渡利秋

    ○政府参考人(樋渡利秋君) 委員のおっしゃっている御趣旨もよく理解できるところでありますが、現在の日本の捜査、公判の手続におきまして、一方で供述をしていただく方のプライバシー、それからその中に現れてくる人たち、供述をされたものがすべて裏付けを取っているわけではないという事情にかんがみまして、なかなかそのすべてを、その供述を相手方の被害者の方といえども公開、公表していくということは、今後その捜査に協力しないという方も出てくるというような状況もございまして、なかなか難しい面を含んでいることを御理解いただきまして、ただ、おっしゃっていることはよく分かりますので、今後ともずっと検討課題としてはあるだろうというふうには思っております。
  139. 吉川春子

    ○吉川春子君 時間ですので、終わります。
  140. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 国会改革連絡会の島袋宗康でございます。  特殊法人改革をすることは基本的には賛成するものであります。各法人が果たしている役割をつぶさに検証し、またその実情を踏まえた改革が必要であるということを最初に申し上げておきたいというふうに思います。  本法律案は、平成十三年十二月に閣議決定された特殊法人等整理合理化計画に基づいて、自動車安全運転センターを民間法人化するために国会に提出された法律案であります。  ところで、特殊法人等の廃止又は民営化に関する各府省の報告、平成十三年九月四日の中で、自動車安全運転センターの民営化の可否について、交通事故歴、交通違反歴など国が保有する個人情報を取り扱う等高度の公共性を有する事業であり、守秘義務の厳守など業務の公正性が強く求められることから、国の関与等は不可欠であり、御指摘のような条件下の民営化にはなじまないとの報告がなされたわけです。  あえて民営化されるに至った理由はなぜだと考えておられますか、御所見を承りたいと思います。
  141. 属憲夫

    政府参考人(属憲夫君) 民間法人化につきましては、政府出資を廃止する必要がありますが、センターの場合、安全運転中央研修所の敷地となっている現物出資を返還してしまうと研修業務を適正に行うことができなくなると、そういった懸念から、当初、政府部内の議論の過程におきましては、業務を適正かつ確実に実施していく上での経営基盤等が確立されない状態での民間法人化は適当でない、そういう点での主張をしておりました。  しかしながら、その後、議論を重ねた結果、政府部内において、業務を適正かつ確実に実施していくための経営基盤の確立等に必要な条件を整備した上で民間法人化をするということが合意をされましたことから、最終的には民間法人化することになったものでございます。
  142. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 この法案については、政府においても非常に綿密な調査の結果、法人化するということになったわけですね。  そこで、特殊法人等の組織見直しに関する各府省の報告に関する意見、平成十三年十月五日の中で、自動車安全運転センターは、行政改革推進事務局の意見では、地方公共団体の業務とすること又は民間法人化することを含め、引き続き検討するというふうなことがなされているわけであります。  地方公共団体の事業とはせずに民間法人化することになった理由はどのような点であったのか、お伺いいたします。
  143. 属憲夫

    政府参考人(属憲夫君) センターは、本来、国が全国統一的に実施すべき交通安全対策上必要な業務を効率的かつ効果的に実施するために昭和五十年に設立されたものであります。  国の交通安全対策上必要な業務を代行するというセンターの業務の特性上、これを地方公共団体の事業とすることはなじまないというふうに考えております。また、仮に地方公共団体事務とする場合には、地方公共団体事務を移管することとなり、センターの事務都道府県責任において実施、実施されることになりますが、交通指導取締り、交通事故捜査等の各種業務の遂行に追われております都道府県警察に新たな業務負担を負わせることになりまして、これは妥当ではないというふうに考えたところでございます。
  144. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 平成十三年十二月十八日の特殊法人等改革推進本部の特殊法人等整理合理化計画では、自動車安全運転センターの組織形態について講ずべき措置として、更なる経営効率化を進めるとともに、業務を適正かつ確実に実施していくための経営基盤の確立等に必要な条件整備をした上で民間法人化するということになりましたが、経営基盤の確立等に必要な条件整備とはどのようなことなのか、そしてその条件整備が整うかどうか、それをお伺いいたします。
  145. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) 特殊法人等整理合理化計画に言います経営基盤の確立等に必要な条件の整備とは、センターの業務の適正かつ確実な実施を確保するために必要な措置を言いまして、これがセンターを民間法人化する上での前提条件になるものでございます。  具体的には、センターが国から現物出資を受けております安全運転中央研修所の敷地三分の二、三分の一はセンターが自前で持っているわけですけれども、国から現物出資を受けている敷地全体のその三分の二につきましては、これを国に返すということになりますと、研修業務の遂行上必要不可欠な土地でありまして、もしこれを返還した場合には業務の遂行が非常に困難になるということから、当該土地を引き続き使用できるよう必要な措置を講ずる、これが経営基盤を確立するための必要な条件になったところであります。  この点につきましては、いろいろ議論した結果、今度は拠出をするということになりまして、民間法人化する上での必要な条件を整備され、民間法人化をこのたび図ろうというものでございます。
  146. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 民間法人化するという法案でありますけれども、政府の出資に関する規定を廃止さえすれば民間法人になるのかどうか。まず、民間法人化とはどういうことなのか、その意味を説明していただけませんか。
  147. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) 民間法人化とは、平成十三年十二月に閣議決定されました特殊法人等整理合理化計画、また同日に内閣官房行政改革推進事務局から示されました特殊法人等の組織見直しの類型別ガイドライン、さらには昭和五十八年の臨時行政調査会答申において示されました組織形態でありまして、国又はこれに準ずるものの出資を廃止して、政府の関与を最小限のものとした法人に改組する、これを民間法人化と言うものでございます。  センターにつきましては、今回の改正におきまして、国の出資を廃止するほか、財務会計面への国の関与に関して、資金計画及び財務諸表に関する国家公安委員会の認可制及び承認制を廃止することとしております。また、人事面への国の関与に関しましても、理事長及び監事に対する国家公安委員会の任命制を廃止し、役員はすべてセンターにおいて自主的に選任することとして、これを国家公安委員会が認可する仕組みにしております。  このように、センターに対する国の関与を最小限のものとした民間法人に改組することによって、今後国民の期待により一層こたえる業務運営を行うことができるようになるだろうというふうに考えております。
  148. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 自動車安全センターは、昭和五十年の設立時に国から五千万円の出資を受けて、また昭和六十二年には現在の中央研修センターの土地の三分の二を、当時の価額にして六十一億九千五百万円の現物出資を国から受けております。これは民間法人化されるとどのような取扱いになるか。また、現物出資された土地の最近の評価額について述べていただけませんか。
  149. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) センターが受けている政府の出資のうち、設立当初に受けました政府出資の現金五千万円につきましては、民間法人化時に国庫にこれは納付することになっております。  また、現物出資を受けた土地に係る部分につきましては、これを返還してしまうと研修業務を適正に遂行することができなくなってしまうことから、これにつきましては、いったん払い戻されたものとして、センターの解散時には残余財産を国に帰属させることとした上で、その払い戻されたものとされた額に相当する金額について政府からセンターに拠出するということにしたものでございます。  なお、現物出資された土地の評価額につきましては、自動車安全運転センター法第五条第五号において、「出資の日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額」というふうにされているところでありまして、この評価委員による評価は、現物出資が行われた昭和六十二年に六十一億九千五百万円との評価が行われて以来、新たに実施はされていないところでございます。
  150. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 六十二年に六十一億九千五百万円の出資、いわゆる現物出資を受けましたけれども、現在の評価額というものはまだ述べていられませんが、その辺について是非お聞かせください。
  151. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) この出資を返還する際に、これは出資時の土地の評価額に相当する金額を返還するということになっています。したがいまして、出資時の土地の評価額に相当する金額といいますと六十一億九千五百万円、その金額を返還するということになりますので、新たに土地の価額の再評価をすることは必要がないということでございます。
  152. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 はい、分かりました。  国民の税金を元に現物出資された土地は、本改正法の施行と同時に政府からの拠出という形で引き続き自動車安全運転センターの下に残るわけでありますけれども、出資と拠出の違いについて御説明いただけませんか。
  153. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) 出資とは、法人が事業を行うための資本として国が金銭その他の財産を法人に出捐をして、国が法人に対し出資相当額の持分を有することを本質とするものでありまして、法人の業務及び財務、会計全般に国が関与するものであります。ですから、出資というのは非常に国の関与が強い形になります。これに対しまして拠出は出資と異なり、国が法人に対する持分を有しないために、法人の財務、会計等に関する国の関与を最小限にすることができるものであります。  このようなことから、センターについては、国の出資を廃止して、資金計画及び財務諸表に関する国家公安委員会の認可制及び承認制を廃止するなど、センターへの政府の関与を最小限のものとした民間法人に改組しているものでございます。
  154. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 そこで、現在、自動車安全運転センターは政府の一〇〇%出資の法人ですので、会計検査院法第二十二条第五号によるいわゆる会計検査院の検査対象となっておりますけれども、今後、民間法人化されると、会計検査院の検査はどのようになりますか。会計検査院から御説明いただきたいと思います。
  155. 石野秀世

    ○説明員(石野秀世君) 法人に対する会計検査院の検査権限につきましては、当該法人に対する国の出資額が二分の一以上であれば、会計検査院法第二十二条第五号の必要的検査対象に該当することになります。  また、当該法人に対する国の出資がない場合におきましても、当該法人に対しまして国から補助金等の財政援助が与えられていれば、これは院法第二十三条第一項第三号に該当するということで、会計検査院の検査対象となり得るものでございます。  今お話しの自動車安全運転センターにつきましては、自動車安全運転センター法の一部を改正する法律案附則第二条第二項によりますと、旧法の規定により政府がセンターに出資した額は、これは政府からセンターに対し拠出されたものとするとされておりますので、この政府からセンターへの拠出は、今申し上げました院法第二十三条第一項第三号に規定する財政援助に該当するということで、同センターは会計検査院の検査対象となり得るというふうに考えております。
  156. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 もう一遍確認いたしますけれども、これから会計検査院が、拠出であっても検査ができるというふうな確認してよろしゅうございますか。
  157. 石野秀世

    ○説明員(石野秀世君) 今申し上げましたとおり、この拠出は院法の財政援助に該当するということでございますので、我々、検査の対象となり得るというふうに考えております。
  158. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 自動車安全運転センターが民間法人化された後も、国民の税金で調達された多額の資産が引き継がれるわけですから、これを目減りさせることなく維持管理し、また大いに活用して、センターの業務の効率化、効率的な実施に努めていただきたいと思いますけれども、この点について谷垣国家公安委員長の所信をいただきたいと思います。
  159. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) このたびの特殊法人等改革は、特殊法人等についていろいろ指摘されている欠点ですね、事業運営が非効率じゃないかとか、あるいはその経営の自立性がないじゃないかと、こういうことについて、可能な限り克服し得るような手だてを講ずるということがねらいとされているわけでありますので、こういう理念にのっとって、また、それから手段も与えられると思いますから、より効率的かつ効果的なそのセンターの運営をして、今、委員がおっしゃったような膨大な、多額の資産が引き継がれるわけですから、目減りさせたりすることなく、維持管理には万全を期すというのは当然のことだろうというふうに思います。  そして、この業務につきましても、午前中からの御議論のように、通知・証明業務のように、どちらかというと行政代行的な仕事、これはこれとしてもちろん効率化を図る必要があるわけでございますけれども、安全運転研修業務のような、法人の自主性を向上させて民間の発想、手法を取り入れることによって、より機動的な運営、効率的、効果的な運営を図っていくということがここは可能な分野でありますから、十分工夫して、委員がおっしゃるように、交通安全に寄与するというその使命を果たしてもらいたいものだと、こう思っておりますし、また、国家公安委員会としても、そういう趣旨から指導監督をしていくということに努めたいと、こう思っております。
  160. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 どうぞ、会計検査院の方、お引き取り願って結構です。  次に、自動車安全運転センターの事務所は、本部及び都道府県事務所五十一か所となっておりますけれども、これは民間法人化後も変更しないと考えてよいのか。  また、沖縄県事務所については、その概況をお伺いしたいと思います。施設の所在地、規模、職員数、活動概況等について御説明いただきたいと思います。
  161. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) センターの組織は、本部それから五十一の都道府県事務所及び安全運転中央研修所で構成されておりますが、民間法人化される十月一日の前後におきまして、その構成に変化はないというふうに承知をしております。  また、沖縄県事務所の所在地等についてでありますけれども、那覇市にあります沖縄県警察安全運転学校の施設内に所在をしております。平成十五年四月一日現在の職員数は、事務所長以下三名の体制でございます。平成十年度の活動概況につきましては、通知件数が五千六百七十件、運転経歴証明書交付件数が五万八千三百四十七件、交通事故証明書交付件数が四万四百二十二件となっております。  以上です。
  162. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 沖縄県内における交通事故の発生状況はどのようになっておりますか。そして、沖縄県内における米軍関係者の交通事故発生件数は現在どのような状況になっておるか。また、復帰後、現在までの推移はあらましどのようになっているか、お伺いいたします。
  163. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) 平成十四年中の沖縄県内の交通事故の発生状況について申し上げますと、人身事故全体の発生件数は五千七百五十九件、前年比で一二・六%の増加になっています。死者数につきましては六十一人、前年比マイナス十七人、マイナス二一・八%ということで、非常にいい傾向になっております。また、負傷者数につきましては六千九百五十八人ということで、一二・九%の増加になっております。  また、平成十四年中の交通事故のうち、軍人軍属及びその家族を含む米軍関係者による交通事故は、発生件数が百三十三件、前年比でプラス四十九件、五八・三%の増と、これはちょっと大きく増加をしております。死者数についても五人ということで、対前年比プラス五人。負傷者数については百七十三人、前年比でプラス五十六人ということで、増加傾向にあります。  また、米軍関係者による交通事故の本土復帰後の推移でありますが、統計のありますのは平成二年以降でありまして、それについて申し上げますと、発生件数及び負傷者数は平成二年の六十七件九十八人から平成十一年までは減少傾向にありましたが、近年増加をしておりまして、平成十四年は先ほど申し上げましたように百三十三件の発生で百七十三人の負傷者となっております。死傷者につきましては、平成三年の十一人が一番多い数字になっております。  以上です。
  164. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 私としては、県内のいわゆる沖縄県人と米兵との交通事故の発生率ですね、そういうふうな統計ができていませんか。
  165. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) ちょっと私の手元にありませんけれども、これは計算すれば出ますので、また後ほど御連絡を申し上げたいというふうに思います。
  166. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 そこで、沖縄県内で米軍関係車両が交通事故の当事者となっている場合に、自動車安全運転センターがその業務としての交通事故証明書の発行に際して何か支障となっていることはないかどうか。我が国国民同士が事故の当事者である場合と手続上に違いがあるのかどうか。その辺について御説明願いたいと思います。
  167. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) センターにおいては、米軍関係者が当事者となる交通事故について事故証明書の発行の申請を受けた場合には、日本国民同士が当事者となる交通事故の場合と同じように交通事故証明書を発行しておりまして、当事者が米軍関係者であるために同証明書の発行手続等に関して差異が生じることはないというふうに承知をしております。  また、特別の支障も今のところ特にないというふうに聞いております。
  168. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 県内で米軍のあるいは軍属の交通事故によるいわゆる保険の手続がかなり難しくなっている状況にあります。それは、最近は米軍に対しての保険、強制的なこともあるけれども、しかしそれは強制的であるといっても、保険の期間が三か月であったり、あるいはもう国に帰ってしまう前に手続を終わるとか、いわゆる保険金が、保険期間もうなくなってしまっているとかいうような場合が非常に多いわけです。  そこで、米軍あるいは米軍軍属の交通事故に対する、県民に対する交通事故、それが非常にトラブルが大き過ぎて、非常にその対応に苦しんでいるというふうな状況にあります。それは地位協定の問題にも発展いたしますけれども、そういった県内におけるところの米軍人軍属の交通事故、あるいは対象者として、もっと私は国として厳しく県民同様に対応していただきたいというふうなことは、これは要望としておきたいと思います。  そこで、交通統計を見てみますと、県内の第二種免許者が、これは非常に私もびっくりしたんですけれども、福岡が十万五千、これは男性の場合ですね、福岡が十万五千、長崎が三万六千、熊本が四万、大分が二万五千、宮崎が二万一千、鹿児島が三万七千、沖縄県が実に倍か三倍の六万三千、これは九百幾らかですから、七万近い第二種の運転免許保持者が多いと。  これは、私なりに考えますと、やっぱり県内の交通機関が、鉄軌道がないためにほとんどバスかタクシーを利用していると。交通機関、唯一の。そういったふうなことによって、二種を取得する運転免許者が多いんじゃないかというふうなことをちょっと考えたりしてこれ見ておりますけれども、その辺についてはどういうふうにお考えですか。
  169. 属憲夫

    政府参考人(属憲夫君) 今、委員御指摘のとおり、確かに沖縄県の場合、同じ九州管内のほかの県に比べまして、確かに第二種免許の保有者の数が非常に多いなというふうに思います。  これは、今、委員御指摘のように、鉄道等の輸送機関がないということがありまして、それに代わるタクシーバス、それに係る第二種免許を取得している人が多いんだろう、そういうふうに思います。
  170. 島袋宗康

    ○島袋宗康君 鉄軌道がないために、バスタクシー運転手、いわゆる二種免許がどうしても要るわけですね。そのために、今申し上げたとおりの状況だと思いますけれども、そういった交通機関に対する沖縄県内における、いわゆる自動車しか交通機関がない、唯一の、鉄軌道がないというふうな面で、したがって、今後の、交通事故もやはり多発傾向にあるんじゃないかと。  あるいは、米軍統治時代は、自分の、例えば一番代表的な、ちょっと時間があれですけれども、代表的なところは五十八号線という、今の、一号線、五十八号線、復帰前は一号線と言っていましたけれども、そこは幅大体六車線ありますけれども、実際は歩道がない状況であったわけですね。至るところに歩道のない沖縄県内の道路というのがたくさんあったわけですよ。  ところが、今、復帰後ようやく、歩道を何とか造ろうじゃないかということで、歩道がやや整備をされておりますけれども、それでもやっぱりこちらの本土に比べて歩道そのものがなかなかうまくいかないというふうなところもありまして、狭隘な歩道というふうなものがあちこち見られます。したがって、自転車というふうなことが余り利用できない状況もあるわけですね。  そういったふうな交通事情もありますので、是非、警察サイドも、そういったふうな沖縄県内の道路事情あるいは交通事故が起こらないような体制をやはり進言をされて、国土交通省と一緒になって、沖縄のもっと道路のいわゆる拡幅あるいは歩道の状況を精査していただいて、交通事故をなくしていただくような方策を取っていただきたいというふうに要望して、終わりたいと思います。
  171. 黒岩宇洋

    黒岩宇洋君 無所属黒岩宇洋でございます。  私は、このセンターの今後の形は、累積点数通知業務、これ正しく不採算事業ですから、これについては元の行政に戻す。そして、あとの二つの証明業務、これは、これも行政として国の業務に戻すか、ないしは独立行政法人にやってもらう。そして研修事業についていえば、これはもう完全民営化ないしはもう民間に任すということで、廃止という、私はこの立場で議論を進めていきたいと思いますし、なぜそうであるかを、大臣そして局長とともに論じていきたいと、そう思っております。  で、私は非常に、今日の答弁聞いておりまして、苦しい答弁だなと思って、むしろ同情するぐらいに聞いておりました。なぜかというと、これは簡単なんですね。やはり、最初にこれ警察庁が示した、平成十三年ですね、見解なんですよ。要は、民間法人化はなじまないと言い切っているんですよね。理由は、端的に言います。これは、民間法人化のメルクマールですけれども、要は、このセンターというのは高度の公共的性格を有しているんだと、次に、やはり採算性が悪くて国の出資をなくすことが適当ではないと、明らかにこう明言しているんですね。  今日の大臣の答弁でもありました。衆院での局長の答弁でも、この二点を触れるわけですよ、なぜ民間法人化かという答えに。で、この二つについては、簡単に言うと、国の関与の必要性は大だと。一つのメルクマール、これは大だと言っているわけですよ。すなわち、独立行政法人の方がいいと言っているわけですね。採算性については、余り良くない。この後、私触れますけれども、補助金すらもらうわけですから、余り良くないどころか、私は悪いんだと思うんですよね。  ですから、何か議論の中だと、一勝一敗で中間だけれども、何か民間法人というようには聞こえますけれども、私は、一勝一分けかないしは二勝で、独立行政法人だと思うんですよ、今日の議論で言えばですよ。大臣、そうですよね。私、聡明な大臣なら、大臣のおっしゃられた理由から導かれる結論は民間法人化なんかではありませんよね。少なくとも独立行政法人ですよ。そうおっしゃっているんですよ、大臣局長も、実は。結論だけなぜか民間法人になっている。だから皆さんの答弁というのは逐一苦しいんですよね、もうシーソーゲームのように揺れていると。私は、本当にそう思いながら聞いておりました。  で、もう総論大分議論されましたので、いかにこのセンターというのが、おぼろげに、分かりづらい民間法人かというところを私、一つ一つお聞きしたいんですが、今回、いわゆる政府出資金と言われる、現金ですと五千万ですね。これは現金で返すと言っているわけですから、貸借対照表上オフバランス化されますね、落とされます。じゃ、残りの六十一億九千五百万円という、この本当に不透明な、先ほども出資か拠出かと言っていましたけれども、今回、資本金の五千万を引き揚げることによって、資本という、資本金という概念がなくなったと、私、警察庁から聞いております。じゃ、資本金という概念がなくなった場合、六十一億九千五百万というのはあくまでも資産の部に入っているわけですね、バランスシート。じゃ、右側にある、負債ないしは資本の部のどこにこの六十一億九千五百万円がまず計上されるのか、お聞かせください。
  172. 属憲夫

    政府参考人(属憲夫君) それは資本の部に計上されます。
  173. 黒岩宇洋

    黒岩宇洋君 だったら、資本という概念がないということと整合性が合わないじゃありませんか。少なくとも昨日、事務方に聞いたときは、どこに入れるかは今後考えるというあれだったんですけれども、資本ということですね。じゃ、政府出資金ではなく自己資本になるということですね。
  174. 属憲夫

    政府参考人(属憲夫君) ちょっとこれはややこしいんですけれども、法人の事業の基礎となる純資産を示すのは資本であります。で、安全運転中央研修所の土地、建物、構築物等の資産から流動負債等の負債を控除した額がこれに当たります。センターは、民間法人化に際しまして、設立当初の出資、この五千万円は国に返還をし、現物出資に相当する金額、六十一億九千五百万円は政府に払い戻されたものとすることで、政府出資を解消するということにしております。  この政府出資の解消によりまして、センターが、出資者である政府との関係で、事業の基礎として保有しておくべき観念上の数額を指すこの資本金はなくなることとなりますけれども、民間法人化後も、この資産から負債を控除したその資本、これは法人の事業の基礎となる純資産としての意義を有することになります。
  175. 黒岩宇洋

    黒岩宇洋君 非常に分かりづらいですね。  もう観念論をここで繰り広げるほど私、時間がないんで、もっと具体的に言えばですよ、簡単に言えば、これはもう議論されましたけれども、要は、今までは国の財産であったものをやはり一民間法人にくれてやるということですよね。今日も、その例はあるかといって、幾つか例を挙げていましたけれども、やはり国からただで資産をもらう、こんな民間法人て私は大変不思議な存在であると、そう思っております。その点からも、この民間法人化というのがいかになじまないか。こういう無理を通さないとできない民間法人化なんというのは、私はやめるべきだと思っております。  では、先に急ぎます。  これも確認なんですけれども、公明党白浜議員質問で、補助金について質問がございました。で、大臣の、局長の答弁ちょっと明確ではなかったんですが、要は補助金を今後ももらっていくという、そういうことでよろしいんでしょうか。
  176. 属憲夫

    政府参考人(属憲夫君) この補助金をもらうかどうかというのは警察庁が決めるわけでもありません。国家公安委員会が決めるわけでもありませんが、自動車安全運転センターが申請をして、それが認められれば補助金が出るということになると思います。
  177. 黒岩宇洋

    黒岩宇洋君 今、補助金三億九千二百万ですよね。で、利益が二億四千八百万ですから、補助金なかったらやっていけないじゃないですか。どうなんですか。これ、先ほどの採算性にも非常に関連してくるんですけれども、補助金がなくて本当にこのセンターというのは経営がやっていけるんですか。やっていけるか否か、やはりもらわなければいけないのかどうか、その点お答えください。
  178. 属憲夫

    政府参考人(属憲夫君) これは今後も補助金は、これはどういうところでもらっているかというふうに申し上げますと、先ほども言いました通知業務、それから安全運転研修業務のうちの青少年に係る業務、そういった非常に公共的な色彩が強い、そういうものについて補助金をもらっているわけであります。しかも、これについては今後とも継続して行う必要があるというふうに認識をしておりますので、補助金についてはいただくような方向で努力をすることになるだろうというふうに思います。
  179. 黒岩宇洋

    黒岩宇洋君 いずれにせよ補助金というのをもらうんですね。そうするとね、局長、今日の局長の答弁とまた著しい矛盾が生じているんですよ。  いいですか、今日、川橋委員の類型化の質問に対して、今回の民間法人というのは政府の関与を最小限にしていく法人だと。その言わば条件として四つほど挙げました。私、ちょっと三つしか書き取れなかったんですけれども、国の出資がない、あと人事に対して独立性が保たれている、もう一つ、補助金に依存しないと言い切りましたよね。  じゃ、何なんですか、この法人は。補助金ももらうわ、そして定義として補助金には依存しないと言っている。それが今回の民間法人の類型という。じゃ、この法人は一体何なのか、お答えください。
  180. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) これは特殊法人等の組織見直しの類型別ガイドラインというのがございます。平成十三年十二月十九日にできたものでございますけれども、これについては、法人は、国又はこれに準ずるものの出資を受けないほか、事業の経常的運営に要する経費又はその事業による収入で賄われ、国又はこれに準ずるものからの補助金等に依存をしないと。いわゆる要約して言えば、事業の経常的運営に要する経費については補助金等に依存しないというのを基本にしております。しかし、上記に該当しない限りにおいて、国は、法人の事業の政策的意義等を考慮して、必要に応じ補助金等による財政的な支援を行うことができるというふうになっております。
  181. 黒岩宇洋

    ○黒岩宇洋君 今の説明聞いて分かった人、私一人もいないと思うんですよ。  局長、一つだけここを確認したいというか、お聞きください、お聞かせを。  この、じゃ上記に該当しない限り、この上記とは一体何なのか、それを分かりやすく説明してください。私、何度聞いても分からないんですけれども。
  182. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) これは、経常的運営といいますと、もうこれはまあ、基本となる全体のうちから非常に高い比率について補助金をもらわなければやっていけない、そういうようなものについてはこれは駄目ですよということで、このセンターの場合について申し上げますと、これは補助金というのは全収入のうちの五%にしか当たらない程度の額でございます。
  183. 黒岩宇洋

    ○黒岩宇洋君 今の三億九千万というのは、これは五%超えていますよね。超えていますよね。局長、超えているんですよ。  でね、じゃ、経常的のところのその量が云々ではなく、これは通知業務という大変重要な行政サービス、正に行政代行ですよ、ここについて行われているわけでしょう。私、この後、通知業務についてはしつこく聞きたいと思っているんですけれども、要は今、大臣がいみじく、局長がいみじくも言った五%も超えている。ですから経常的なものですよ、これは。だって利益の倍近いものを補助金でもらっているんですよ、二億四千万の。これだけ大きい補助金がなければやっていけない、これこそ依存じゃないんですか。これなくてやっていけるんですか。
  184. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) 全体の収入というのは七十数億円ありますので、それから見ましたらこの補助金の額というのはその程度の比率だと。
  185. 黒岩宇洋

    ○黒岩宇洋君 五%超ですよ。
  186. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) 私が言いましたのは、国の補助金についてはそれぐらいだというふうに申し上げたわけです。
  187. 黒岩宇洋

    ○黒岩宇洋君 もう本当に矛盾だらけだと思うんです。自賠責の特別会計から補助金が出て、利益が出ると今度は法人税で一般財源の方に払うんですよ。こういうの一つ聞いても大変違和感のある、私この民間法人化という名前だけの本当に実質が伴わないものだと思っているんですが。  私一つ、民間法人になるといっているんですが、今時点での経営体質というところでちょっとお聞きします。質問の順番がちょっと変わりますけれども、通告してありますので、いわゆる現在、平成十三年度のこのセンターの流動比率、流動負債分の流動資産、これ何%か、数字だけで結構ですからお答えください。
  188. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) センターの財務会計におきましては、これは株式会社等のように営利を追求することを目的とした法人ではないんで……
  189. 黒岩宇洋

    ○黒岩宇洋君 数字だけでいいです。
  190. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) 収益性の指標を指す経常利益率や企業における短期支払能力を示す指標である流動比率、そういったものは出しておりません。しかし、仮に出せということで出してみましたら、経常利益率に相当するものとしては三・二%になります。
  191. 黒岩宇洋

    ○黒岩宇洋君 流動比率、流動比率。
  192. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) また、流動資産を流動負債で割った値で試算をいたしますと一五二〇%になります。
  193. 黒岩宇洋

    ○黒岩宇洋君 一五二三%ですよね。委員の皆さんも御存じかと思いますけれども、流動比率というのは、普通の企業でいえばアメリカで二〇〇%、日本で一五〇%を超えていれば大変すばらしい企業と言われているんですね。日本の民間企業の平均は一二〇%。じゃ、このセンターはというと一五〇〇%ですよ。ということは、五十八億円といういわゆる現金と預金を単に何も使わず眠らせているんですよね、そうですよね。  ですから、今回、補助金なんていうのをもらっている、私は補助金なんかもらわずにこのお金をある程度、言葉は悪いですけれども、食いつぶしていくと。その中で、その危機意識の中で、むしろ、じゃ補助金が得られなくてもいい低コスト体質を作る。だって十何年やっていけますよ。そういったことで、私は補助金と絡めて聞いているんですね、流動比率を。これだけ潤沢な預金、現金がある限りは、私は補助金を要らないというぐらいの気持ちで運営してほしいんですが、いかがでしょうか。
  194. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) これについては少し御説明が必要だと思います。  非常にお金がたくさんごろごろあるというふうに言われておりますけれども、決してそんなことはございません。平成十三年度のセンターの財務状況について見ますと、センターは流動負債等を控除して四十億円の現預金を有しております。しかし、これは実質的には、現在かなり老朽化してまいりました中央研修所の施設等の改修に充てるための引当金でございます。いってみれば、民間企業でいいましたら減価償却費の引当金、それに該当するものでございます。しかし、それさえ将来の改修に備えて現時点で本来確保されておくべき資金、これは減価償却累計額約六十四億円が現時点で積み立てておくべき額になるんですけれども、それに比べますと、先ほど申し上げました四十億円の現金、預金を有しておりますけれども、約二十四億円、更に不足をしているという状況でございます。
  195. 黒岩宇洋

    ○黒岩宇洋君 私、大変実は意地悪な質問をします。今、補助金をもらうなと言ったんですけれども、今日の局長の答弁、先ほどの答弁、午前中に私全く同じことを聞いているんで分かっているんです。二十四億円積立金が不足しているんですよね、しているんですよね。つぶれますよ、本当に。大分補助金もらわないといけないですね。二十四億円も積立が不足していて、これで採算性がいいと、悪くはない、よくはないけれども悪くはないと答弁してきたわけですよ。二十四億も不足していて、こんなんでこのセンターというのは経営が成り立つんですか、局長、お答えください。
  196. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) これはその点だけを指摘されれば非常に厳しいという見方もそれは当然あると思います。これはセンターも、従来はこういう形で民間法人化になるというのは元々想定はなかなかしておりませんでしたので、従来はこういった減価償却累計というものも先ほど申し上げましたようにかなり不足しているという状況はございます。  しかし、これにつきましては、民間法人化されましたら新しい自主的、自立性のある経営を目指して、収支の改善にも大いに努めていくように指導していきたいというふうに思っております。
  197. 黒岩宇洋

    黒岩宇洋君 ですから、結局無理があるんですよ、局長。想定していなかった云々と言っています。私もこれバランスシートをじっくり読ませてもらいました。昭和五十年に作ったので、これ普通の企業じゃ考えられないぐらい減価償却の累計額たまり過ぎているんですよ。普通はここまでためずにもうちょっと補修とか掛けるんですけれども。そういう経営をやってきていきなり民間法人化だと、確かに驚いたでしょうね、警察庁としても。  その中で、でも最後の結論は、民間法人化という結論に結び付けるために経営がいいとか悪いとか、さっきから局長の答弁物すごいぶれているんですよ。結局、結論は民営化法人に合わせるために、あるときには潤沢なお金があるようなことを言って、そこを指摘されると、あるときになると今度はないと。ないどころか二十四億の不足があるんだということをいみじくも言っているわけです。  このことを私、大臣、聞いておいてください、このやり取り。もう本当に矛盾だらけの民間法人化ということをこれから先も、あと残り十五分使わせていただきます。  そうしましたら、私、とにかくこの累積点数通知業務、これがやっぱり一つのポイントだと思うんですよ。なぜならば、これは明らかに行政サービスだからですよ。これはあくまでも財を生まない業務なんですよ。私はこれを一緒くたに民間法人に投げ込む、このことに対して強い違和感とそして反対の意を述べたいと思っております。  それでは、ちょっと実務のことでお聞きしたいと思います。実は、私事で恐縮なんですが、私、二年前に一月半の間に交通違反三回やりました。Uターン禁止駐車違反、駐車違反だったんですね。私、一点、二点、二点で五点だと思って、さあ免停が六点、近い、注意しなきゃと。通知が来たんですね。この通知は実は累積点数通知ではなかったんです。もう免停通知だったんです。どういうことかというと、私の駐車違反は交差点の近くだったので三点取られていたんですよ。実は私が悪いんです。要するに駐車違反の間が短過ぎて、二つの違反が短過ぎて、間に来なかったんですよ。だから、こういうタイムラグがどういうふうにあるか、このことだけが聞きたいんじゃなくて、一番聞きたいのはやっぱり個人情報なんです。  私は、例えば切符を切られました。この時点で私の違反という情報警察の手に渡るわけですね。それがどこか迂回して、最後は私のところに通知ということではがきで来るわけです。この間に当然センターも絡む、県警も絡む、そして所轄も絡むわけですけれども、一体この情報が果たして帳票としてどのような経路をたどるのか。県警からセンターへはフロッピーディスクと聞いていますけれども、このフロッピーディスクにはどういう個人情報が含まれているのか、お聞かせください。
  198. 属憲夫

    政府参考人(属憲夫君) 累積点数通知業務は、交通違反等によって運転免許の効力の停止を受ける直前の累積点数に達した者に対して、その旨を通知いたしまして、更なる違反や事故の防止を図る、これは非常に役に立っている、喜ばれている、感謝されている業務でございます。  本業務の流れについて説明をいたしますと、まず警察官交通違反等を検挙した場合には、その違反について免許停止等の処分に係る点数が警察システムに入力されます。このような形で違反行為の都度、警察システムに登録されまして、違反者の点数がその者の免許停止処分直前の点数に達した段階で、すなわち累積点数通知の対象に該当することになった段階において警察からセンターに対して累積点数通知業務の対象者に係るデータを提供し、センターにおいてその者に係る累積点数通知書を作成して通知を行うという流れになっております。  警察からセンターの方にデータを渡す際には、先ほどお話がありましたようにフロッピーディスクを利用して、必要な本人要素を特定する、あるいは点数を特定する、そういったようなデータを入れた内容でセンターに渡しているところでございます。その後、センターにおきまして該当者にはがき、通知書で連絡をすると、そういう手続を取っております。
  199. 黒岩宇洋

    黒岩宇洋君 じゃ、この個人情報というところだけにまた絞って一つ質問します。  要は警察から外に出てセンターに情報が渡るわけですね。聞くと、これの保存とか消去については、まず保存について言うと、紙にプリントアウトしたものは一年保存だという、これは一つの規則だと聞きました。じゃ、そこにストックされたフロッピーディスクの個人情報はどういった形で消去されるのかと、これ聞きましたら、国家公安委員会規則第二号で、所轄庁の長は情報を受ける側に対して、使用目的又は方法その他の必要な制限を付し、必要な安全確保の措置を講ずることを求めるものとするとしているからしていると、それなりのことをしていると言っているんですが、具体的に例えば一週間以内とか、何かこのデータ消去に対して指示は出しているのか、そしてそのことは実行されているのか、そのことをお聞かせください。
  200. 属憲夫

    政府参考人(属憲夫君) 警察から個人情報ファイルに記録されております個人情報を提供する場合につきましては、これは非常に大事なデータでありますので、国家公安委員会規則である警察の保有する電子計算機処理に係る個人情報の取扱いに関する規則によりまして、当該情報の提供を受ける者に対し、使用目的使用態様などに関して制限を設けることができることとされております。  この規則を受けて、警察とセンターとの間で情報使用制限使用態様、フロッピーのやり取りなどについて取決めがなされております。この取決めの中で、基本的にフロッピーディスクに保存されているデータについては、これは県によって若干違うようですけれども、五日前後で消去をすることにされておりまして、運転経歴証明業務及び事故証明業務に関して、フロッピーからセンターのシステムに読み込まれた情報については、運転経歴証明に係る情報については申請者からの確認に備えるために半年間、事故証明に係る情報については三年から五年の保存期間を定めております。
  201. 黒岩宇洋

    黒岩宇洋君 いや、結局何が言いたいかというのは、大変このセンシティブな情報を管理するのに大変苦労しているということですよ。裏を返せば、する必要ないんですよ。だって、警察がやればいいじゃないですか。そうでしょう。だって、所轄に私の切符が行って、その切符が県警本部に行って、県警本部のコンピューターにファイルされて、四点又は五点になったものが検索されて、フロッピーディスクに入って、それがセンターに行って、そのセンターがまたはがきにそれを転記して渡すという、もう複雑なんですよ。  元々、所轄でも県警でも情報を持っているわけですから、何も外部にお金を発生させたり、今言ったように二度手間三度手間をする必要はない。私はこのことが申し上げたいんですね。とにかく、不採算業務である行政サービス、この通知業務、そしてなおかつ個人情報の漏えいという大変危険をはらむこの通知業務、なぜこれを切り離さないのか。  私、大臣にお聞きしたいんですが、大臣が今日の答弁の中でこういう表現をされましたね。このセンターというのは通知業務のように行政代行業務というものが一つ、二つ目は研修のように民間になじんでいくものがあると、この二つのどっちにウエートを置くかというのが議論に大変重要だと。  私は、別にどっちにウエートを置くかだけではなく、だけが重要ではなく、二つ分離していいと思っているんですよ。この二つをごっちゃに入れているから、大臣局長の答弁にしたってこれだけ苦しいものになるんじゃありませんか。その私、象徴はこの通知業務だと思うんですね。だって、これはフィーを発生させない全くもって行政サービスですよ。何でそれを民間会社がやらなければいけないんですか。  例えば、いい例で、NTTに民営化されたときに、番号通知案内、これ有料化されましたよね。年間何百億円、あれはコストが掛かっていたわけですよ。当然、民間会社ならばフィーを発生させる。させなければ行政がやる。これが私は論理的には一番すっきりすると思うんです。  この通知業務、私は明らかに今後業務としてはこのセンターから切り離すべきだと思うんですが、大臣、御所見をお述べください。
  202. 属憲夫

    政府参考人(属憲夫君) ちょっと技術的な話ですので、ちょっとお答えいたします。  この通知業務ですけれども、これは国、警察庁が全国的に集約、保有する交通違反歴、交通事故歴等を活用して免許停止処分直前の累積点数に達した者に対してその旨を通知し、その後の安全運転を呼び掛けると、そういう仕事でございます。  これにつきましては、確かに御指摘のように警察がやったらいいじゃないかという御意見もあろうかと思います。しかし、これは国直轄で実施するよりも国以外の機関に全国統一的に実施させた方がより効率的、効果的に行われるという判断から、従来からセンターに実施をさせているというものでございます。
  203. 黒岩宇洋

    黒岩宇洋君 そんなことないですよ。個人情報保護という観点からも、しかも一回もうプールされている情報があるわけですから、そのままやればいいわけですよ、各県警が。  私は、この通知業務だけ切り離せと言うんではなくて、本来は経歴証明業務、そして事故証明業務、これも併せてもう行政なら行政に戻せばいいという、こういう論点なんですね。ですから、通知業務だけを切り離して国に戻して、あとの二つが民間法人ないし独法、独立行政法人、私はこんなことを言っているんじゃないんですよ。もう根本からこの間違えた、この最初のそごを埋めていこうという、そのことをやはり私は局長にはもうちょっと弁じてほしいんですね。  もう時間がなくなってきてあれなんですが、私、もう一つは、今後一応民間法人、いわゆる民間法人だって言っているんですから、やはりこれは感覚としても民間経営といった大変コスト意識を持った、そういう経営にしていってもらいたいと思います。今のこのセンターがいかにそういった意識に欠けているかというその点を私は指摘し、今後に生かしていただきたいという思いで質問させていただきます。  では、一問質問いたしますけれども、今、運転経歴証明書そして事故証明書、これは郵送でも送っていますし、そして窓口に来てもこれが、証明書がもらえますね。経歴証明書なら七百円、それで事故証明なら六百円というお金が掛かります。郵送した場合、この郵送費というのはセンターが負担しているのか、それとも利用者が負担しているのか、端的にお答えください。
  204. 属憲夫

    政府参考人(属憲夫君) 運転経歴証明書と事故証明書の郵送料につきましては、運転経歴証明書、事故証明の、先ほど御指摘ありましたあの手数料がありますけれども、その中に入っております。
  205. 黒岩宇洋

    ○黒岩宇洋君 分かりましたか、今の。要するに、取りに行っても郵送で来ても額一緒なんですよね。これ都道府県に一個しかないんですよ。私、新潟県でいったら物すごい北の方です。そこに取りに行くなんていったら、ガソリン代から、新幹線でも少なくとも一万、二万掛かるんですよね。その人間が同じ七百円払う。交番でその申込書を書いた、郵送で来る人間は郵送費も掛からない。これおかしいですね。民間の人間なら絶対に考えられない。  これ質問したら、元々、郵送が原則だろうと、取りに来た人というのは急ぎで取りたいから勝手に来たというんですよね。違いますよ。違いますよ。郵送で証明を受けている人間というのは、経歴で一六%の人間ですよ。八割以上は自分で取りに行っているんですよね。事故証明に関して言っても七四%の人がその一つしかないところに取りに行っているんですよ。  どうですか、局長。明らかにおかしいと思いませんか。
  206. 属憲夫

    ○政府参考人(属憲夫君) 今の委員のお話、ちょっと誤解がございます。  これは、今の郵便でやっておるものが一六%で窓口が八四%と、そういうお話をしておられましたけれども、これは違いまして、これは最初にいわゆる窓口に来て申請をするときの数であります。だから、それは確かに最初に、例えばその事故証明なんかを申請する際には、窓口に来られる人は圧倒的に多いわけですよ。  それで、窓口に来る人が八四%というふうに今言われましたけれども、今度センターの方はそれを受けて証明書を作って発送するわけです。その数といいますのは、運転経歴証明書についてはおよそ八九%、九〇%の方に送っております。一割強の人はわざわざ取りに来られる方はおられますけれども、大半は郵送で送っているわけです。
  207. 黒岩宇洋

    ○黒岩宇洋君 事前のちょっと説明が足りなくて、私の方にはそういう説明として入っていなかったんで若干のそごは来しましたが、でも、一割にしても結局は取りに来ようが郵送だろうがコストが一緒だよなんということは本来あり得ないわけですよ。だから、そういうところも精査していくという作業が、私は今後民間法人化されるんですから大変重要になってくると思います。  時間がないな、まあいいや。じゃ、もう最後、大臣に聞きます。  以上のやり取りをお聞きになられましたよね。私は当初の主張、ですから、あくまでもこの通知業務や証明業務というものは、私はこれは行政がやるべきだと思う。特に通知業務なんというものは、今言ったように不採算、全くもって行政サービスなんですから。私は、これが特殊法人改革の基本理念ですよね、民でできるものは民、官のものは官、どうしようもないときに独立行政法人という、これも大分中途半端なものですが、なおもっと中途半端なこの民間法人。今日議論をしていた委員だれも分からないですよ、民間法人って一体何だか。目的も分からない。現実に何が変わったと聞かれても、局長も大臣も直接的に何か変わるようなことは一つも私はお聞きできませんでした。  だから、そういう意味を含めて、今回この法案は通ってしまうんでしょう、多分。ですが、この非常に矛盾をはらんだ議論のやり取りをしたということを私は国家公安委員長そして局長にもきっちりと頭の中に入れておいていただいて、今後のこのセンター運営ないしは特殊法人改革に生かしていきたいと思っております。  最後に、大臣、今回の今日の議論、私は大変矛盾が解消されなかったと思っております。非常に分かりづらい法人ができるものだと思っております。このことについて最後、クリアにしていただけるならしていただきたいですし、ひとつ御所見をお述べください。
  208. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) 黒岩委員の回転の速い議論を私、十分理解できたかどうか自信がないんですが、制度の立て方はやはりいろんな立て方があるんだろうと思います。  それで、今回は、今までこのセンターは、特殊法人という形の中で、証明業務であるとか、あるいは安全運転を研修していく、教育していくというのできちっとした機能を果たしてきたと思います。  そこで、特殊法人改革の中で、より一層の効率化あるいは運営の自立性というものを持たせるにはどうしたらいいかという観点で今回の法律を準備したわけでありますので、その趣旨をやはり生かした運営をしていかなければならないと思います。  今後とも、このセンターのどこに問題があるのかということは十分、何というんでしょうか、今後も引き続きそれはよく見ていかなければならないと思いますが、この法律の趣旨を生かした運営を今後センターにはしてもらいたいと思いますし、私どももそれに即した指導をしていきたいと、こう思っております。
  209. 黒岩宇洋

    ○黒岩宇洋君 大臣も、大臣というお立場ですから、そういうお答えだと思います。ただ、私は、大臣が私のようにここの無所属の席で聞いていたら反対したくなるんじゃないかということを指摘して、質問を終わらせていただきます。  どうもありがとうございました。
  210. 小川敏夫

    ○委員長(小川敏夫君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。     ─────────────
  211. 小川敏夫

    ○委員長(小川敏夫君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、山崎正昭君及び阿部正俊君が委員を辞任され、その補欠として小泉顕雄君及び大仁田厚君が選任されました。     ─────────────
  212. 小川敏夫

    ○委員長(小川敏夫君) これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
  213. 吉川春子

    ○吉川春子君 私は、日本共産党を代表して、自動車安全運転センター法改正案に対する反対討論を行います。  我が党は、交通事故証明や運転経歴証明交付など自動車安全運転センターが行っている業務は、同センターが設立される一九七五年までは警察で行ってきたものであり、公共性、効率性、個人情報の保護等の観点から警察が直接行うべきであり、どういう形態であろうと民間が行うべきではないと考えます。  具体的な反対理由の第一は、これまで自動車安全運転センターは警察官僚の天下り受皿機関となっており、民間法人化によってもそれがほとんど改善される見通しがないからです。民間法人化されても天下りに関する人事院の承認を受ける必要はなく、特別の法律で定められている民間法人に対する指導基準は、監督官庁からの天下りを三分の一に制限しているだけで、他省庁からの制限がありません。現行でも、役員六人中三人が警察庁出身、三人が他省庁出身であり、警察庁出身者一名が他省庁出身者に置き換わるだけです。これでは天下りはなくなりません。  第二は、民間法人化によって手数料の値上げにつながりかねないからです。センターの事業料収入のうち、手数料収入は五十七億円、研修業務は十二億円であり、不足分は補助金で賄われます。したがって、民間法人化した場合の指導基準は補助金に依存しないことが方針であり、補助金四億円の穴埋めを手数料の値上げに求めることにもなりかねません。本来、警察が提供すべき公的書類発行は、低廉にとどめるべきです。  第三に、自動車安全運転センターの発行する交通事故証明や運転経歴証明など極めてセンシティブな個人情報を扱う業務は、民間に任せるべきではなく、その情報を管理する警察が直接行うべきです。実際、自動車安全センターの管理職の八四%は警察からの出向や再就職で占められており、体制的にも警察自身が管理することは十分可能です。  以上、理由を述べまして、反対討論といたします。
  214. 小川敏夫

    ○委員長(小川敏夫君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  自動車安全運転センター法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  215. 小川敏夫

    ○委員長(小川敏夫君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  長谷川清君から発言を求められておりますので、これを許します。長谷川清君。
  216. 長谷川清

    ○長谷川清君 私は、ただいま可決されました自動車安全運転センター法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・保守新党、民主党・新緑風会、公明党及び国会改革連絡会(自由党・無所属の会)の各派並びに各派に属しない議員黒岩宇洋君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     自動車安全運転センター法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用に遺憾なきを期すべきである。  一、自動車安全運転センターの民間法人化に当たり、民間人の活用及び地方組織の充実を図るとともに、同センターの財政の自立性確保、業務運営の適正化等を図る観点から、収支の改善及び更なる業務の効率化に努めるよう促すこと。  二、「特別の法律により設立される民間法人の運営に関する指導監督基準」が遵守されるように、自動車安全運転センターの所管官庁出身者の割合等役員の選任及び情報公開等に関し、適切に実施されるようにすること。  三、自動車安全運転センターが行う業務について、厳格な外部評価を行い、評価結果を業務等に適切に反映させるとともに、国民に分かりやすい形で情報提供させること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
  217. 小川敏夫

    ○委員長(小川敏夫君) ただいま長谷川君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  218. 小川敏夫

    ○委員長(小川敏夫君) 全会一致と認めます。よって、長谷川君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  谷垣国家公安委員会委員長から発言を求められておりますので、この際、これを許します。谷垣国家公安委員会委員長。
  219. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を十分に尊重して、努力してまいる所存であります。
  220. 小川敏夫

    ○委員長(小川敏夫君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  221. 小川敏夫

    ○委員長(小川敏夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  222. 小川敏夫

    ○委員長(小川敏夫君) 次に、特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律案を議題といたします。  政府から趣旨説明を聴取いたします。谷垣国家公安委員会委員長。
  223. 谷垣禎一

    ○国務大臣(谷垣禎一君) ただいま議題となりました特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明いたします。  この法律案は、最近における建物に侵入して行われる犯罪の情勢にかんがみ、その防止に資するため、正当な理由のない特殊開錠用具の所持等を禁止するほか、指定建物錠の防犯性能に関する表示制度を新設し、その他特殊開錠用具等を用いて建物に侵入する行為の防止対策の推進について定めること等をその内容としております。  以下、各項目ごとにその概要を御説明いたします。  第一は、特殊開錠用具及び指定侵入工具の定義についてであります。特殊開錠用具とは、ピッキング用具その他の専ら特殊開錠を行うための器具であって、建物錠を開くことに用いられるものとして政令で定めるものをいうこととし、また、指定侵入工具とは、ドライバー、バールその他の工具であって、建物錠を破壊するため又は建物の出入口若しくは窓の戸を破るために用いられるもののうち、建物への侵入の用に供されるおそれが大きいものとして政令で定めるものをいうこととするものであります。  第二は、特殊開錠用具の所持及び指定侵入工具の携帯の禁止についてであります。これは、何人も、業務その他正当な理由による場合を除いては、特殊開錠用具を所持してはならず、また、指定侵入工具を隠して携帯してはならないこととするものであります。  第三は、特殊開錠用具等を用いて建物に侵入する行為の防止対策の推進についてであります。  その一は、建物錠等の製造又は輸入を業とする者は、建物錠等の防犯性能の向上に努めなければならないこととするとともに、国家公安委員会は、これらの者から建物錠等の防犯性能の向上のため援助を受けたい旨の申出があった場合において、その申出を相当と認めるときは、必要な援助を行うこととするものであります。  その二は、国家公安委員会は、建物錠のうち、防犯性能の向上を図ることが特に必要なものとして政令で定める指定建物錠について、その防犯性能に関し建物錠の製造又は輸入を業とする者が表示すべき事項及び表示の方法その他表示に際して遵守すべき事項を定め、これを告示することとするものであります。あわせて、告示されたところに従って防犯性能に関する表示をしていない者に対する勧告及び命令の規定を設けることとしております。  その三は、錠取扱業者は、建物錠を販売する相手方に対してその防犯性能を正確に説明するとともに、顧客の依頼に応じて建物錠の特殊開錠を行うときは、その者の氏名及び住所を確認するよう努めなければならないこととするものであります。  その他、所要の規定を設けることとしております。  この法律の施行日は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日としております。ただし、指定建物錠の防犯性能の表示に関する規定については、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日としております。  なお、この法律の附則において、出入国管理及び難民認定法の一部を改正し、本邦に上陸することができない外国人に、同法の別表第一の上欄の在留資格をもって本邦に在留している間に特殊開錠用具の所持の禁止違反の罪により懲役に処する判決の宣告を受けた者で、その後出国して本邦外にある間にその判決が確定し、確定の日から五年を経過していないもの等を加える等所要の規定の整備を行うこととしております。  以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要であります。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同賜らんことをお願いいたします。
  224. 小川敏夫

    ○委員長(小川敏夫君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後二時五十二分散会