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2002-03-20 第154回国会 参議院 厚生労働委員会 3号 公式Web版

  1. 平成十四年三月二十日(水曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  三月十九日     辞任         補欠選任      今泉  昭君     谷  博之君  三月二十日     辞任         補欠選任      谷  博之君     今泉  昭君      草川 昭三君     荒木 清寛君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         阿部 正俊君     理 事                 田浦  直君                 中島 眞人君                 朝日 俊弘君                 柳田  稔君                 沢 たまき君     委 員                 狩野  安君                 久野 恒一君                 佐藤 泰三君                 斎藤 十朗君                 伊達 忠一君                 鶴保 庸介君                 中原  爽君                 藤井 基之君                 宮崎 秀樹君                 今井  澄君                 今泉  昭君                 谷  博之君                 辻  泰弘君                 山本 孝史君                 荒木 清寛君                 草川 昭三君                 井上 美代君                 小池  晃君                 西川きよし君                 森 ゆうこ君                 大脇 雅子君    国務大臣        厚生労働大臣   坂口  力君    副大臣        厚生労働副大臣  宮路 和明君        厚生労働副大臣  狩野  安君    事務局側        常任委員会専門        員        川邊  新君    政府参考人        財務省主計局次        長        牧野 治郎君        厚生労働大臣官        房総括審議官   木村 政之君        厚生労働省医政        局長       篠崎 英夫君        厚生労働省健康        局長       下田 智久君        厚生労働省医薬        局長       宮島  彰君        厚生労働省労働        基準局長     日比  徹君        厚生労働省職業        安定局長     澤田陽太郎君        厚生労働省雇用        均等・児童家庭        局長       岩田喜美枝君        厚生労働省社会        ・援護局障害保        健福祉部長    高原 亮治君        厚生労働省老健        局長       堤  修三君        厚生労働省保険        局長       大塚 義治君        厚生労働省年金        局長       辻  哲夫君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○平成十四年度一般会計予算(内閣提出、衆議院  送付)、平成十四年度特別会計予算(内閣提出  、衆議院送付)、平成十四年度政府関係機関予  算(内閣提出、衆議院送付)について  (厚生労働省所管)     ─────────────
  2. 阿部正俊

    ○委員長(阿部正俊君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  昨十九日、今泉昭君が委員を辞任され、その補欠として谷博之君が選任されました。     ─────────────
  3. 阿部正俊

    ○委員長(阿部正俊君) 昨十九日、予算委員会から、本日一日間、平成十四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、厚生労働省所管について審査の委嘱がありました。  この際、本件を議題といたします。     ─────────────
  4. 阿部正俊

    ○委員長(阿部正俊君) まず、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医政局長篠崎英夫君外十一名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんですか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 阿部正俊

    ○委員長(阿部正俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  6. 阿部正俊

    ○委員長(阿部正俊君) 予算の説明につきましては既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言をお願いいたします。
  7. 田浦直

    ○田浦直君 おはようございます。自由民主党の田浦でございます。  今日は、医療改革について、その中で医療提供体制についての御質問をさせていただきたいと思っております。  いろんな制度改革が行われているわけですけれども、この医療側の体制を、国民の信頼を得るということからは、一つは安全対策というものが大変大事なことではないかなと思うんですね。いろいろ今マスコミでは医療事故、医療ミスが毎日と言っていいほど書かれておるわけですね。そのことは、国民の医療に対する信頼感というものを損なう、あるいは失っていく、そういう心配を私はしておるわけでございます。この問題を本当に厚生省始め国で取り組まないと私は国民の信頼をつなぐことができないのではないかなと、そういう心配をしているわけでございます。  まず初めに、この安全対策、医療の安全対策、こういったものに対する基本的なお考えを坂口大臣にお尋ねをしたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
  8. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) おはようございます。  ただいま田浦先生からお話がございました医療安全対策でございますが、私も昨年から、何とかこの問題に取り組まなければならないというので、昨年の三月であったというふうに記憶をいたしておりますが、それぞれの医療機関に対しましてひとつ十分な配慮をしていただくようにお願いをし、そして検討委員会も作っていただいてありますので、その中でより積極的にこの問題に取り組んでほしいといったことで論議を重ねていただいているところでございます。  日々出てまいります医療に対する問題を見てみますと、完全に、患者さんを取り違えたとかというような完全なミスの問題もございますが、いわゆる治療の結果がうまくいかなかったがゆえにそれがミスだというふうに言われている問題も中には含まれている。だから、非常に医療としてのそれは行為が、医療行為がうまくいかなかったことなのか、それとも完全なミスなのか、まあ両方私は混在しているように思っておりますが、この日常いろいろ起こります完全なミスの方、このことにつきましては、もちろん人間のことでありますから誤りを犯すということもあるわけでございますが、それだけではなくて、薬でありますとか医療機器でありますとか、そうしたものも含めて、よくその辺のところを改革すべきところはしていかないと誤りを犯しやすいということもございます。  お薬なども、同じ色で同じ形で同じような包装でというのが中にはあるようでございまして、そして非常に間違いやすいといったようなこともあるようでございますので、しかも名前までよく似ているというのがある、しかし内容は違うといったようなのがあるようでございますので、そうしたことを避けるためにどういうふうにするか。あるいは、医療機器に対しましてもどういうふうにするかといったようなことも含めて、少し幅広くこの安全性の問題は考えていかなければならないというふうに思っている次第でございまして、いろいろのそうした立場からの御議論もいただいているわけでございます。  また一方、いわゆる、何ミスといいましたか、ちょっとしたミス、ヒヤリ・ハット、そういう、完全にまだミスには行かないけれども、うっかりしていると大変なことになる予定だったといったようなものにつきましてもできるだけ集積をしていただいて、その分析をしていただくということをお願いをしているところでございまして、具体的にこの問題は積み上げていく以外にないんだろうというふうに考えている次第でございます。
  9. 田浦直

    ○田浦直君 今、大臣から、事故あるいはミスが起こるいろんなケースといいますか、場合をお話しいただいたわけですけれども、本当に単純なものもあれば、あるいはもう本当に高度な専門的な問題で、ミスである、あるいは事故であるという論争がなされているものもあると思うんですね。  医療がどんどんどんどん今高度化して、そして複雑になってきておりますから、ミスを起こすチャンスというのがかなり増えているんじゃないかと思うんですよね。それを、しかし起こしてはもちろんいけないわけですから、どういうふうにしてそれを防止するか、あるいは未然に防ぐか、これは非常に難しい問題でありますけれども、しかしやらなければならぬというふうに思うわけですね。  今、大臣がおっしゃられましたけれども、医療安全対策に関する検討会というものを設けて総合的にそういうことを検討されておられるということでございますけれども、もう来月には取りまとめをされて中間発表をされるという時期に来ているというお話も聞いておるんですね。そこで、医療の安全推進の具体的な方策としてどのような内容を盛り込まれる方向なのか、現段階での検討状況について御説明をいただきたいと思います。
  10. 篠崎英夫

    ○政府参考人(篠崎英夫君) 昨年、大臣からの御指示で医療安全対策検討会議というのを立ち上げました。それで、これまで十一回にわたりまして会議を公開して行ってきております。その場で、そこでは、医療安全対策の方向性と具体的な方策を示しました医療安全推進総合戦略、これも仮称でございますが、その戦略が今検討されておる、最終段階で検討されておるという状況でございます。  先生が御指摘の主な内容といたしましては、すべての病院及び有床診療所に対する安全管理体制の義務付け、それから都道府県などに医療安全相談センター、これも仮称なんでございますが、などの苦情処理体制の整備、それから医薬品の類似性に関する客観的評価のための基盤整備、それから国家試験の出題基準にこの安全に関する事項を位置付けることなどでございまして、幅広い総合的な方策が示されておるところでございます。  今後、医療安全対策検討会議におきまして更に議論を深めていただきまして、四月十七日には報告の取りまとめを予定しているところでございます。
  11. 田浦直

    ○田浦直君 今、局長から大まかな説明をいただいたんですけれども、もう少しかみ砕いてお話を聞きたいなと思うんですけれども、私はこう考えているんですよ。  人間ですからどうしてもミスは起こる。そのミスを事故に結び付けないような、そういう方向を模索する方が本当に事故を少なくすることになるんじゃないかと思うんですね。今まではどちらかというと、とにかくミスは起こすな、過ちを起こすなと。それはそれで大事なことなんですね。でも、これはもうどんなことを言っても必ずミスは起こる。逆にミスは起こるんだというところからスタートして、そのミスを事故に結び付けさせないような方向、そういう対策、その方がより効果的ではないかなというのを私は考えておるんですよね。そういうふうな論議はなされていないものかどうか、そういうことについてのお考えはどうなのか、ひとつお尋ねをしたいと思います。
  12. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) 後で局長からより具体的なことを話をさせますが、私も熱心に医療ミスに取り組んでおみえになります病院をお邪魔いたしまして、いろいろお聞きをしているわけでございます。  そこで伺ってまいりますのは、先ほども先生が御指摘になりましたように、今までは一人の医者、一人の看護婦が一人の患者さんのことをやっていた。ところが、だんだんとチーム医療という考え方になってまいりまして、多くの人が一人の患者さんに手を差し伸べるようになってきた。したがいまして、その連絡が非常にうまくいかないといけないわけですね。ですから、Aの看護婦さんがしたこととBの看護婦さんがしたこと、それが連結が常にうまくいっていないと具合が悪い。  そこで、いろいろ先生がおっしゃるのは、いわゆるミスを起こさないための様々なことも大事だけれども、その根っことして、根本として一番大事なことは、チーム医療に携わる医療集団の信頼性というものが一番大事だと。ここがお互いに心の中でいろいろの問題を抱えていると、そこがうまくいかない。  だから、チーム医療に対します医療集団で一番大事なことは、お互いが一つに、心を一にして信頼をしながら一人の患者さんに対応するという、そこが一番大事なスタートだということをおっしゃった方がございまして、私は、そのことはなるほどそのとおりではないかというふうに思っておりまして、今までその先生がお挙げになりました、幾つかの大きな間違いを起こしました病院の名前をお挙げになって、これこれの病院ではこれこれのことが起こっていたというそれなりの理由があるということを御指摘になったのは、それは私は大変大事な点ではないかというふうに思っているわけでございます。  医師と看護婦あるいはその他のパラメディカルなスタッフとの間の信頼関係をやはり高めていくということが各医療機関にとりましては大事なことではないかというふうに思っております。  より具体的なことにつきましては、局長の方から答弁をさせます。
  13. 篠崎英夫

    ○政府参考人(篠崎英夫君) この今取りまとめをいただいております報告書は五十ページぐらいにわたるボリュームのものでございますので、先ほど主な柱だけを申し上げました。  少し、一番目に申し上げました医療機関における安全対策のことについて少し具体的に申し上げますと、すべての病院及び有床診療所に対しての安全管理体制を義務付けるということでございますが、その中身は、安全管理指針をそれぞれの医療機関でお作りいただくこと、それから事故などの院内報告制度をきちっとしていただくこと、それから院内に安全管理委員会を作っていただくこと、そして安全管理のための職員研修を行っていただくことなどがこの義務付けの中身でございまして、さらに、特定機能病院あるいは臨床研修指定病院に対しましては、更に安全管理部門ですとかあるいは安全管理担当者の設置を義務付けをさせていただく。また、これらの実効性を高めるためには医療監視などにより整備状況を確認させていただく。その他、医療機関が安全対策を実施するために有用な様々な方策について国から積極的に情報提供していくというようなことが掲げられているところでございます。
  14. 田浦直

    ○田浦直君 事故を防止するために、例えばコンピューターを入れて管理するということも行われておるんですよね。私の知っている大学でもそういうものを入れて、今度は逆にそれが事故を起こすもとになっている。コンピューターですから、人間が例えば薬を処方すると、この薬はおかしいというのが分かるんですね。ところが、コンピューターであれば、コンピューターが処方すると、もう本当に片仮名の薬たくさんあるわけで、一字違ってもそのまま出すんですね。人間だと、それを見ると、これはおかしいなと、この患者にこういう薬をということが分かるわけですけれども、コンピューターはそれ分からないで、そのまま投与して事故を起こしたというケースもあるんですね。  だから、今、大臣がおっしゃられましたように、いろんな機械、コンピューターなどを駆使して防止を図るということも大事ですけれども、やっぱり最終的には人間の信頼関係と思うんですね。私もそう思っておりますので、その辺は是非検討会でも検討していただきたいと思っております。  それからもう一つ、医療提供体制についての広告ですね。広告についていろんな規制を緩和している。今回もそういうふうなことで緩和を予定しているということを聞いているんですけれども、これは広告をどこまで緩和するかということ、これはまた問題ですね。患者を誘導するためにいいことずくめで広告するということになっても、これは患者の方が戸惑うだけですから、その辺の節度というのが特に医療の場合は求められるんじゃないかと思うんですけれども、どういうふうな緩和の方向なのか、それをお尋ねしたいと思います。
  15. 篠崎英夫

    ○政府参考人(篠崎英夫君) 御指摘のとおり、医療の情報開示というのは大変大事なことだと考えておりまして、これにより医療の質の向上と効率化を図ってまいりたいというふうに考えております。  審議会におきましてこの議論をしていただきました。そして、今年度中に今大幅な広告規制の緩和を行うことを予定をいたしております。  具体的に申し上げますと、医師の専門性、治療方法、手術件数など医療の内容に関する事項がございます。それから、今御議論いただきましたような医療安全のための院内管理体制など医療機関の体制整備に関する事項、そして日本医療機能評価機構の個別の評価結果などにつきまして広告できるよう、これを年度内に告示改正を行うことといたしております。
  16. 田浦直

    ○田浦直君 もう時間ですので、残余の質問はまた後ほどさせていただきたいと思います。  ありがとうございました。
  17. 谷博之

    ○谷博之君 私は民主党・新緑風会の谷博之でございます。  今日は、質問の機会をいただきまして感謝を申し上げながら、早速でありますけれども、難病対策一本に絞って御質問をさせていただきたいと思います。  実はこの問題は昨年の十二月の十三日に決算委員会で坂口大臣にも若干御質問を申し上げたところでございますが、時間もございませんでして十分な議論ができませんでした。そういう意味で、今日は全体的にじっくりと、特に厚生大臣と同時に政治家である坂口大臣と、こういう立場からも真摯なひとつ議論をしてみたいと、このように考えておりますので、是非前向きの御答弁をいただきたいと思います。  実はその前に、私事でございますが若干紹介をさせていただきますが、私は、昭和五十四年から地方議員の立場で、当時、大変病気の原因が分からなくて、しかも治療方法が分からなくて御苦労されている、そういう難病患者の皆さん方といろいろと力を合わせまして、ベーチェット病とか膠原病とかあるいはリューマチの患者の皆さんと一緒に、いわゆる難病患者の皆さん方が横の連携を取って、県の難病団体の協議会を作ってまいりました。  以来、二十三年間、その事務局長という立場で活動させていただいておりますが、言うまでもないことでありますけれども、医療というのは、医療を施術するというか施す側と、それを受ける側のいわゆる患者並びにその患者を包む家族や地域の皆さん方、そういう方々との連携でありますし、更にそこには医療制度としての行政がしっかりかかわって、国、地方、力を合わせて今の医療体制というのを作っているわけでありますが、私はそういう意味で、その医療を受ける側というか、施術を受ける側の立場からこの問題を取り組んできたつもりでございまして、そういう意味で、是非そういう視点で大臣並びに皆さんの御答弁をお伺いしたいというふうに思っております。  そしてもう一つは、実は三月十五日にも、いわゆる現在の難病対策についての制度の見直しということで、昨年秋からこの制度見直しの検討会をそれぞれやっておりまして、三月十五日には第五回目の難病対策委員会とそして小児慢性の対策の特別検討会が、これは第七回目になりましょうか、開かれた。そういうふうなこともございまして、非常にこの制度が今見直しをされようとしているという、そういう状況もございまして、今日はあえてこの質問をさせていただくところでございます。  さて、まず、なぜ今見直しなのかということでありますけれども、厚生労働省のいろんな考え方を聞きますと、いわゆるこの難病対策というのは、昭和四十七年、難病対策要綱というものを作りまして、そこが実はこの具体的なスタートになっているわけであります。このことについては後ほど詳しく申し上げますが、ところが、この難病対策要綱というのは、率直に申し上げまして、法的な根拠はないということで、そういう要綱に基づくいわゆる非制度的な補助金の事業として今行われているというところが今一番問題なんだと、こういうことで、その結果として、大変財政が厳しい中で一〇%ずつのいわゆる財政を削減させられる、そういう対象に実はなってこようとしているわけであります。  そういうことを一つの動きとして踏まえながら、一つまずお伺いしたいわけでありますけれども、厚生労働省は現在、補助金の数というのは非常に数がたくさんあると思いますけれども、そのうち、特に制度的な補助金と非制度的な補助金の数についてはそれぞれ幾つあるか、お教えいただきたいと思います。
  18. 木村政之

    ○政府参考人(木村政之君) 制度的補助金、これは主に法律に基づく補助金でございますが、その数は、平成十三年度予算におきます厚生労働省所管一般会計の補助金等の数を予算上の件数で整理いたしますと、制度的補助金とされておりますのが九十五件でございます。それに対しまして、その他補助金ということで整理されております補助金の件数は六十六件でございます。
  19. 谷博之

    ○谷博之君 それでは、重ねてお伺いをいたしますが、その九十五の制度的補助金、そういう数の今お話ありましたけれども、これ、直接法律に基づくというか、法律に根拠があるものすべてかということでありますが、実は厚生労働省に問い合わせましたところ、平成十三年度の例でいいますと、例えば国連障害者の十年記念施設運営委託費など、いろいろの、そういう意味では十八というふうに私は数を一応聞いておりますが、これは後でその数字は確認したいけれども、そういうふうな、ちょっとお待ちください、こういうものが、実は法律に基づくというんじゃなくて、いわゆる要綱とかプランとか、そういった法律以外のそういう根拠でもこれが決定されているということを聞いております。この点についてのその数字と事実を確認したいと思います。
  20. 木村政之

    ○政府参考人(木村政之君) 先ほど申し上げました制度的補助金のうち、九十五件でございますが、法律に根拠がない補助金等の件数は十八件でございます。
  21. 谷博之

    ○谷博之君 その議論はちょっと後でまた申し上げますが、先ほど制度的補助金、非制度的な補助金ということを申し上げましたけれども、この非制度的補助金は、いわゆる一〇%削減という平成十五年度の財政の基本的な方針というものが我々はあるというふうに聞いておりますけれども、そういう中で、来年度の概算要求基準というのはいわゆる財政構造改革に関する平成九年の六月の閣議決定に基づくというふうに聞いております。  これは逆に言えば、制度的な補助金というのはそういう意味では法律的な根拠がなければならないのかということになるわけでありますが、この点について御答弁をいただきたいと思います。
  22. 牧野治郎

    ○政府参考人(牧野治郎君) お答えいたします。  制度的補助金につきましては必ずしも法的根拠が必要というわけではございません。基本的な考え方は、国家の統治、安全及び対外関係の処理等、専ら国の利害に関するもの、それから憲法上の国民の基本的権利を保障するもの、災害救助、復旧に係るもの、制度改正を含め別途総合的見直しが行われるもの、これに該当するもので、その補助根拠等を総合的に勘案いたしまして定めております。それ以外のものをその他の補助金といたしております。
  23. 谷博之

    ○谷博之君 今の御答弁に関連しながら、重ねて私の考えを申し上げながらお尋ねいたしたいわけでありますが、いわゆる難病対策事業の中心的な事業の一つである特定疾患治療研究事業という事業がございますけれども、これはいわゆる医療保険の自己負担分を国と地方で言うならば半分ずつ負担するという制度ですね。  このいわゆる特定疾患治療研究事業、この部分の厚生労働省の説明によりますと、私は以前に聞いたことがあるんですが、これが制度的補助金に位置付けられないのはそこに国民が納得するようないわゆる哲学と理念がないからだということを当時の大蔵省が申しているという、こういうような話もちらっと聞いたことがございます。  そこで、難病対策の中心的な施策であるところのこの特定疾患治療研究事業、これはもう既に、先ほども申し上げましたように、三十年も前から続いてきた制度であるわけでありますから、そのスタートは難病対策要綱、これは正に一つの歴史的な重みを持って今日までそういう事業を進めてきているということでありますし、一例を挙げますと、スモンの裁判のときにも、これは最終的に和解をいたしましたが、かなり国の法律の中でも難病対策、つまりスモンのそういう対策についても大変大きな問題であるというふうに位置付けられているわけでありまして、そういう点からすると、この今申し上げました特定疾患治療研究事業というのは、正に法的な根拠あるいはそれに準ずるそういう理念と哲学があるのではないかというふうに私は考えておりますが、この点についての重ねての御所見をお伺いしたいと思います。
  24. 宮路和明

    ○副大臣(宮路和明君) 今、谷先生御指摘の特定疾患治療研究事業でありますが、おっしゃいましたように、昭和四十七年からこの事業は治療研究に協力していただいた患者の皆さんの医療費の負担の軽減を図るという趣旨も踏まえつつ行わさせていただいておるところであります。  この事業につきましては、先ほど、平成九年六月の閣議決定における制度的補助金であるかそうでないかという際の仕分に当たりまして種々議論がなされたところでありますけれども、残念ながら、当時としては研究事業としての評価体制や評価方法が確立していないんではないかといったような観点から、先ほど財務省の方から説明のありました制度改正を含めた総合的見直しが困難な経費に該当するということでその他補助金として整理されたというふうに承知をいたしておるところであります。しかしながら、私も先般、難病の患者の団体の皆さんからもこの研究事業費が削減されることについての大変な危機感を訴えられたところであるわけでございます。  現在、この問題につきましては、厚生科学審議会の下に難病対策委員会を置いてございまして、そこで去年の十月からこの事業の在り方の見直しを、現在鋭意検討さしていただいておりますので、今後、この検討結果を踏まえまして、本件の取扱いにつきましてしっかりと対応してまいりたいと、かように思っておるところであります。
  25. 谷博之

    ○谷博之君 それでは、ちょっと今日までの経過について、もう少し私の方からその経過を申し述べさしていただいて、再度、今の答弁に対する重ねての質問をしたいと思いますが。  そもそも難病対策というのは、先ほど申し上げましたが、昭和四十七年の難病対策要綱からということでありますが、その背景にあったのは、実は昭和四十年代、ベーチェット病という病気が大変社会的な大きな問題になり、関係者や患者、家族、医師の皆さん方が死に物狂いでこの病気の対応をしていったという、そういうふうないろんな経過があって、そこが実はスタートになっているわけでありますが。  そしてそのときに、その当時、国会の中にも超党派のこの問題に対する議員連盟も実はできております。五十五名の人数でありますけれども、そのメンバーはここに資料として残っております。これは自由民主党、日本社会党、公明党、日本共産党、それぞれの国会議員の皆さん方が当時ここに参加しておりました。大臣の所属しておられます公明党も七人ここに入っております。現職では鶴岡洋先生なんかもここに入っておりますけれども。こういう中で、この当時というのは、坂口大臣、恐らく昭和四十七年初当選でございましょうから、ちょうど国会議員になって、その当時のことだというふうに私は思っております。  こういう非常に社会的に大きな出来事として国会の中でも取り上げられた。それを受けて、当時、いわゆる難病救済基本法のようなものをこういう関係者が作ろうという、そういう動きがございました。  ところが、この段階でいわゆる難病の定義というのは一体どういうことなんだということで、一つはなかなかそれができなかったということであります。そして正に、もう一つは、当時は田中政権といいますか、田中角栄総理大臣の時代でございまして、そういう意味では、難病対策要綱というものを作ってそれを法律に準ずる形でやっていこうということを、当時その患者や関係者の方はそういうふうな説明も聞いているということを証言しております。  これ具体的には、当時を知っているベーチェット病患者を救う会の直接の事務局長をやっておられた医師の福山先生という方は、私、最近会いましたけれども、そういうことをはっきり当時の関係者から聞いたんだというふうに言っております。  つまり、難病対策要綱というのは法律に準ずる、そういうふうな扱いとしてこれを作るんだということで、田中政権の下で、正に目玉政策としてこれが位置付けられたということが過去の経過にあったというふうに聞いております。  そして、そういう歴史的な経過というものを踏まえながら、平成九年に突如として、先ほど申し上げたように、厚生省と大蔵省の間の協議によって正に難病対策の主な、主要な部分が、この先ほど申し上げたような非制度的な補助金に移されてしまったということですね。そういうところに、そもそもの出発とその途中経過とそしてその最近の動きというのはどうもマッチしてきていないというふうな、そういうふうな私たちは感じで受け取っております。  そこで、こういうことについて、その当時のことを厚生労働省の方にお伺いしますと、いやそれはつまり、その当時の大蔵省がこの補助金には理念とか哲学がないから、つまりそれは制度的補助金にはできないんですよというふうに言われた。ところが、今度は財務省にそれを聞くと、厚生労働省がそうした判断を示さなかったんだと。つまり、そういうことで、その後のまた毎年の見直しの際にもこの補助金については見直しを厚生労働省が要望していないんだと、こういうふうなことで両方の言い分がちょっと食い違っているわけですね。  そういう点で、この部分について改めて両省から見解をお伺いをいたしたいと思います。
  26. 牧野治郎

    ○政府参考人(牧野治郎君) お答えいたします。  主計局でこの補助金をその他補助金と、これ厚生省と御相談しながらでございますが、決めました理由でございますが、これもう先生よく御承知だと思うんですが、この特定疾患治療研究事業、これ特定疾患の原因の究明、それから治療方法の確立、こういったことを事業の趣旨といたしておりまして、そして原因究明、治療方法の確立に必要な多種多様なデータの収集を行うということを目的にいたしておりまして、そのために、もちろん先生がおっしゃられたように、患者の医療費負担の軽減という面もございますが、同時にその協力謝金的な面もございます。  そういったことをまず勘案いたしまして、さらにまた、当時この事業につきましては、研究事業としての評価体制、それから評価方法が確立していなかったというようなこともございまして、先ほど申し上げました制度的補助金の四つの基準からいたしますと、それには該当しないという判断をいたしたものでございます。
  27. 宮路和明

    ○副大臣(宮路和明君) ただいま財務省の方から説明があったわけでありますが、厚生省といたしまして、当時、財務省といろいろと議論を重ねたわけでありますけれども、先ほど申し上げましたように、評価研究事業としての評価の体制あるいは評価方法というものがどうも確立していないんではないかというような結論になりまして、残念ながらその他補助金として整理されたということでありますけれども。  この事業が持っております、委員御指摘の歴史、伝統と申しましょうか、そういったその事業としての重み、あるいはまた難病対策の研究事業としては、もう一つ調査研究事業というのが、特定疾患の調査研究事業というのもありまして、これが正に難病の治療についての調査研究を行うという事業であるようでありますが、これとのこの治療研究事業の関連、こういったことも十分踏まえながら、難病対策委員会におけるその事業の在り方の見直しの検討結果をも踏まえつつ、私どもしっかりとした対応を今後検討してまいりたいと、こういうように思っておるところであります。
  28. 谷博之

    ○谷博之君 難病対策委員会でその議論をするということは、それはそういうことで、この難病対策委員会の議論も、実は本当であれば今年度末で一定の方向が出すというふうに聞いていたのが、かなり結論が延びているようです。  そういう中で、そこで議論をするということも分かるんですが、しかし基本的には厚生労働省としてどういうふうなその現在の制度というものを維持し、これを充実させていくかという立場からすると、やはりそれはきちっとした一つの厚生労働省としての考え方を持っていく必要があるだろうと思うんですね。  それと、もう一つは、財務省の方には、つまり結論からいうと、財務省が考えているような方向でいけばこの制度的な補助金にそれは位置付けられるんですよというふうなことでいくのかどうか、そこら辺もどうもその両省の連携がこの問題については何となくはっきりしないという部分が実はありまして、実はこの部分が、それは委員会でどういう結論が出るか分かりませんけれども、私は非常にこれは悩ましい問題だというふうに思っております。  したがって、その背景には恐らく財源の問題もあると思うんですけれども、私は、まず基本的にはこの非制度的な補助金という今の仕組みを制度的な補助金にまず位置付けていくということ、これがやはり私は基本であり、そうでない限りは、この事業というのは財源がなくなればなるほど、厳しくなればなるほど、この事業の予算というものは縮小していくというふうにならざるを得ないというふうに思っておりまして、この点はまず一つ私の意見として申し上げておきたいと思います。  それから、続いて、この制度、三十年経過していますけれども、今言ったような状況でかなりそういういろんな問題のツケが今回ってきているわけであります。特に政府のこういう政策の非常に遅れといいますか、そういうことによって患者に対する負担というのが既にもう今から三年前、一回起きました。御案内かと思いますが、それまでは全額公費負担という原則を貫いていたにもかかわらず、少なくとも月額最高で通院で月二千円、そして入院では月額一万四千円の患者の負担、自己負担というのが導入されました。そして、そういう中でこれから更にその負担が増えようとしているわけですね。  今回、政府は、医療制度改革の一環として、いわゆるサラリーマンの自己負担を来年度から二割から三割にするというふうなことを決定したようでありますけれども、これによって難病対策への財政的影響が大変大きいと私は考えますけれども、これについてどのぐらいだと試算をしておられますか。
  29. 宮路和明

    ○副大臣(宮路和明君) 今回の医療制度改革におきましては、御指摘のように、高額療養費の限度額の見直しといいましょうか、その引上げ、それから診療報酬の引下げ等の改正を行うことといたしております。  そういうことで、この特定疾患治療研究事業につきましては、これらの改正による影響等も総合的に勘案いたしまして、事業費として百八十三億円を平成十四年度で計上をいたしておるところであります。この予算につきましては様々な増減要因が当然予想されるわけでありまして、医療制度改革による影響額のみに着目した試算は現時点では行っていないわけでありますが、先ほど申し上げた百八十三億円の予算によりまして、この事業の目的はおおむね達成できるものというふうに考えております。  それから、今お話しありましたサラリーマンの患者負担三割、これは平成十五年度以降の問題となるわけでありますが、平成十五年度以降の改革の財政的影響につきましては、この事業への財政的な影響につきましては、現時点ではまだ数字が明らかになっていないために試算をいたしていないところでございます。
  30. 谷博之

    ○谷博之君 具体的数字については出ないということでありますから、これ以上議論をしてもその先は進みませんけれども。  そこで、ひとつ、私はここで地方自治体の問題を一つ取り上げておきたいと思うんですね。  御案内のとおり、この特定疾患治療研究事業の予算の変遷というものを見ますと、昨年は二百二十億、今年は二百億、それで来年度の予算が百八十億ということで、毎年二十億程度この予算というのは非常に減ってきて、減額されてきております。これは割合で言えば一割ずつ削減ということになるわけでありますが、これは今後どこまでこれを減らしていくのかということを非常に心配されるわけですね。  そして、特に患者数が減るわけではありません。対象となっている患者の数はむしろ増えております。そういう中でこの予算が減ってきている理由ですね、これをまず一つお聞きしたいということと、それからもう一つは、そのことによって国の予算は毎年一割カットしていくわけですけれども、そして、その中で、その部分を地方がカバーして頑張っているわけですね。地方自治体がその分をカバーしているわけですよ。こういう正に地方自治体の悲鳴にも似たそういうふうな苦労をどういうふうにこれは考えて国は対応していこうとしているのか、お答えをいただきたいと思います。
  31. 宮路和明

    ○副大臣(宮路和明君) 都道府県の、今、委員御指摘のように、この事業の実施に当たりまして都道府県の方の負担が増えているといったような、そういう事情もあるようでございまして、その点も含めまして、先ほど申し上げた委員会における検討の大きなテーマとして取り上げて、そしてそのことが患者の皆さんの適正な医療という面で支障のないような、そういう方策を見いだしていきたいと、このように思っております。
  32. 谷博之

    ○谷博之君 委員会の方で結論を出すということですから、そういうことでそちらの方に話を振られますと、それ以上は聞くわけにいきませんけれども。  やはり私は、基本的にはやっぱり厚生労働省の中のこの問題に対する考え方というのは本当はどこかにあるんだろうと思うんです。それをなかなか出さないで、そして検討する委員会にそのげたを預けてそこで何か結論を出してもらおうという、こういうふうな考え方が向こうに見えるような気がしまして、非常に私は、もっと具体的に考えているものがあればそういう委員会の場に僕は出せばいいと思うんですね。  そういうことで、私は、毎回この委員会を傍聴しています。中身はある程度分かっているつもりですから。その結果として、議論が正直言いましてなかなかまとまってこないという部分もありまして、結論がそれで延びているというところもありますが、その一つの原因は、私はやっぱり厚生労働省の姿勢があると思うんです。ある程度しっかりしたものを出すことによって全体の委員会がそういう方向に行くわけですから、これは一つの私の要望としてお受け止めいただきたいと思います。  それから、大臣にお伺いしたいんですが、おととし二〇〇〇年の十月二十七日の衆議院の厚生委員会で、私どもの同僚、仲間であります水島広子議員が次のような質問をいたしております。次のようにといいますか、質問をいたしましたことについて当時の政務次官が次のような答弁をしております。今後、「難病患者さんの一部負担は現行どおりの水準を維持することといたしておりまして、見直す考えはございません。」、これはおととしの十月二十七日の委員会の答弁です。この答弁をされた方、これは実際名前を出して恐縮ですが、大臣と同じ所属の公明党厚生労働部会長の福島豊議員でございました。これはもう記録で残っております。  そこで、大臣にお伺いしたいわけでありますけれども、いわゆる患者団体が委員にも入っていないいわゆる衆議院の厚生委員会、この中での話というものは、どういうことであるかということはいろいろありますけれども、福島前政務次官がこういう答弁をしているということについて、正に大臣の在任中にいわゆる患者の自己負担の引上げすることはないというふうに言っておるんですが、これについての大臣の御感想をお聞かせいただきたいと思います。
  33. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) 先ほどから谷委員の長い年月にわたりましての難病患者に対します御熱意というものを聞かせていただきまして、大変敬意を表している次第でございます。  今御指摘をいただきましたこの福島当時の政務次官がお答えをさせていただきましたその答弁につきましては、これからもそれを堅持していきたい、そのとおりにしていきたいと思っているところでございます。  先ほどからいろいろお聞かせをいただきまして、私考えますのは、なるほど、いわゆるこの難病疾患、特定疾患ですね、特定疾患というのが、いわゆる医学の世界で言う難病というのと、ここで言います難病というのは若干その定義が違うわけですね。一般的に言うならば、難病というのはもっとたくさんあるわけでありまして、原因の分かっていない病気がたくさんあるわけでございますが、その原因の不明な病気の中で、その患者さんの数がうんと少ないものだけをここで特定疾患として拾い上げているというところに私は一つの普通の難病という場合との違いがあると思うんですね。  例えば、がんなんというのもまだ私はこれは難病ですし、その原因というのは明らかになっていないわけですから、普通難病といったときにはがんも本当は入ってこなきゃいけないと思うんですが、そうではなくて、そういうたくさんある病気は横へのけておいて、非常に原因が不明で、なおかつ患者さんの数が少ないような人たちをこの特定疾患として列挙している。そこになかなか、先ほど御指摘をいただきましたように、哲学的背景を立てにくい原因がそこに私はあるんではないかというふうに思っております。  今、いろいろ議論をしていただいているようでありますから、私もその議論というものをできるだけ尊重したいというふうに思いますが、なかなか理解のしにくいのは、その発生数の少ない人だけに絞ってどうするかというところがなかなか難しいんだろうというふうに思います。そこに、発生数の少ない人にはそれだけのことをしなければならないというやはり理由を明確にしなければならないんだろうというふうに思っております。  一般的に申しますと、患者数が非常に多い場合には、例えば研究者の中にもそれに対する原因究明のために立ち上がる研究者というのは非常に多いわけでございますが、この発生数が少ないとややもいたしますとそれを研究してくださる学者というのも案外少ないということは現実問題として存在するわけでございまして、そうしたこともあって、その研究に対してももっと国の方は手を差し伸べなければならないし、そういう状況にある皆さん方に対して何らかのやはり手を差し伸べなければならないという、そういうこれからのことも考えた上でのこの皆さん方に対する支援のやはり論理構成をしなければならないのではないかというふうに思っている次第でございまして、それらの点がこれからの会合の中でどういう結論になってくるのか私も拝見をしながら、私個人の意見も申し述べさせていただいて、そして皆さん方に余り大きな御負担をいただかなくてもいいような形で処理ができないかと思いながら先ほどから聞かせていただいていたところでございます。
  34. 谷博之

    ○谷博之君 大臣の率直な気持ちについては今の御答弁で分かったような次第でございますが、私の考え方については特に法制化ということについて最後にちょっと申し上げたいと思っておりますが、その前に一点、ちょっと内容を変えましてお伺いをしたいわけでありますが。  いろんな難病の中にALSという筋萎縮性側索硬化症という病気がございます。これはだんだん身体の動きが取れなくなって早い方は二、三年で、要するに意識はしっかりしながら、自分とそのいろんな臓器はしっかりとしているんですが、結局そういう状態で亡くなっていく人が非常に多いわけですが。  この方々のいわゆる在宅人工呼吸器の問題について、昨年の十二月の十三日の決算委員会で私は質問いたしました。そのときのちょっと要約したものがあるわけですが、ALS患者の在宅人工呼吸の制限緩和ということで大臣に質問いたしまして、これは具体的に言いますと、在宅の難病患者、特にALSの患者の在宅での人工呼吸の訪問看護ステーションの複数利用制限を緩和すべきではないかという質問をしまして、それに対しまして大臣は、次の診療報酬の改定時期に十分配慮したいということで、これはおかげさまで今度の診療報酬の見直しでそのようになりました。これは大変感謝しておりますが。  その反面、一方、今回の診療報酬改定によって在宅人工呼吸器のいわゆる指導管理料、これが引き下げられました。そのことは、昨年の三月にQOL、いわゆる特定疾患患者の生活の質の向上に関する研究、このいわゆる生活の質のQOLの問題の研究班が出しておりますその報告書の中にも、この点については、どうもその内容を見ますと時代の流れに逆行するような方向に行っているのではないかというふうに私どもは考えておりまして、特にこれはALSの患者の皆さん方も同様の考え方を持っているようでございます。  これについて、どういうふうにこの点について評価されているか、お伺いをいたしたいと思います。
  35. 大塚義治

    ○政府参考人(大塚義治君) お示しの二〇〇一年三月にまとめられました特定疾患患者の生活の質、QOLの向上に関する研究班の報告書というのがございます。そのときの主たるテーマの一つは、診療報酬の逓減制が神経難病患者の医療あるいは看護に与える影響についてどうかということが一つの主要なテーマでございまして、この研究報告の中では、事例が必ずしも多くございませんけれども、いわゆる入院上の逓減制が病院のALS患者の受入れに影響を与える可能性があるという御指摘がございました。  この点につきましては必要があれば詳しく申し上げますけれども、今回の診療報酬改定におきましていわゆる入院の逓減制についてこれを廃止をいたしまして、御指摘、この研究班の報告にあるような内容の方向に沿っての改善を見ているところでございます。  また、人工呼吸に関する指導管理料の点数の見直しでございますけれども、在宅の人工呼吸につきましては指導管理料というものがあるわけでございますが、この点数がその性格からいいますと二つに分かれておるわけでございまして、御案内と存じますけれども、一つは指導管理そのものについての言わば評価点数、と同時に、あわせまして、人工呼吸器を使用した場合、これを加算点数ということで加算をすると、これを合わせて全体の指導管理料といたしておるわけでございます。  今回、これを引き下げましたのは、その指導管理料そのもの、指導管理そのものに掛かる部分につきましてはこれは据え置いておりまして、一方、人工呼吸器につきましては、市場実勢、すなわち実際に取引されておりますそれぞれの種類に応じた人工呼吸器の価格を調査いたしまして、当初といいましょうか平成十二年までの所定点数と比べますと大幅な価格の低下といいましょうか、価格が低い価格で流通しておるということが確認をされたものですから、それに見合いまして、見合いましてと申しましても若干の幅、余裕を持っておりますけれども、その見合いました引下げを行ったということで、これはあくまで人工呼吸器の市場実勢の、市場における価格を念頭に置いてそれに見合った合理的な見直しを行ったということでございます。
  36. 谷博之

    ○谷博之君 この問題については、先ほどの報告書は現行の診療報酬では低過ぎる可能性があることも指摘されておりますが、時間がありませんので、今日の私の質問の一番本論について最後にお伺いをいたしたいと思います。  いろいろ先ほど来お伺いをしてまいりましたが、結局、今の難病対策事業、特定疾患のいわゆる治療研究事業が、やっぱり、一言で言うならば、財政があったときに、たくさんあるお金の中から、いわゆる病気の原因の分からない患者に医学の解明を図るという正に研究の相手側の対象物として患者の皆さん方の治療費を公費負担をしてきた、こういう時代があって、その後ずっと今日に来ているわけでありますけれども、財政が厳しい中ではそうもいかなくなったということであります。  しかも、これがどんどんどんどん、先ほど質問しましたけれども十分なお答えいただけませんでしたけれども、ともかく予算も削られようとしてきているというわけですね。そういう中で、じゃ、これを、どうこの制度をきちっと守っていくかということについて、哲学とか理念の話もしましたけれども、これもなかなか難しいということになれば、もういよいよそれは、きちっと法律に基づいてそれを裏付けを取ったそういう事業にしていかなければ、この難病対策事業というのは私は将来なくなってしまうというふうに考えています。  そういう意味から、次に法制化の問題についてお伺いをいたしたいわけでありますけれども、ちょうど今年から来年に掛けては、言うならば障害者施策の一つの大きな節目になってきていると思います。具体的には、例えば障害者プランが今年まででありますし、さらには、先ほど申し上げましたけれども、アジア太平洋障害者の十年も今年で一応切れます。そして、障害者基本法も来年で丸十年が過ぎようとしている。こういう一つの節目の年に、このチャンスに私は難病患者、難病対策の法制化を今検討する時期に来ているというふうに思っております。そして、このことを難病患者の団体の皆さん方も強く私は求めているというふうに思っております。  実は、そういう意味で、古い話というと恐縮ですが、一九九七年にこういう法律を原案として、障害者福祉の新たな法制度の確立を目指してということで、障害者福祉法への試案という、日本障害者協議会というところがこういうふうな試案を出したりしております。これは、難病対策を含む多くの障害者の皆さん方の一つの法制度を確立しようということでありましたが、こういう動きもある。そして古くは、過去三回にわたって難病基本法の法律を制定しようとした動きもあったわけでありますが、残念ながらそれが表に出なかったということであります。  そういうふうな時代背景を見ながら、私はひとつこの法制化の問題を、ある立場から具体的にお聞きしたいわけでありますが、いわゆる難病対策といっても小児慢性特定疾患のグループと、そして小児から大人になったところのグループと大きく今二つに日本の難病対策事業というのが分かれております。  そして、小児慢性特定疾患については、約十の病気群で、病気個々にすると五百三十の病気が大体該当しているというふうに言われていますが、患者数が約十一万人、そういう患者さんがおられる。しかし、この特定疾患の制度については、病気によっては十八歳、病気によっては二十歳までの、その年齢を過ぎるとこの制度から外されちゃうわけです。そして、実際そこに、大人の難病の制度に渡っていける人が、先ほど言った約十一万人の人数のうちわずか二百三十七人なんですよ。それ以外の人たちはその年齢が来るとそこで終わっちゃうわけです。こういう正に難病対策事業の制度の不備というものがあるわけでありますが、しかしこれは小児慢性は小児慢性の特定疾患の検討委員会で今その辺の議論もされております。  そこで、私は、この小児慢性特定疾患も非制度的な補助金でありますから、この部分を何としても児童福祉法の範疇の中で、せめてこの部分を法律の中に位置付けてこれをきちっと制度化していくという方法が取れないものかどうか、このような考えもあるわけでありますが、まずその点の問題についてお伺いしたいと思います。
  37. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) 小児慢性の特定疾患治療研究事業というのもまたその中であるわけでございまして、この難病問題も大変複雑な形になっていることは今更私が申し上げるまでもございません。  総論的に申し上げますならば、先ほどから御指摘をいただいておりますように、この難病の皆さん方にこれ以上御負担を掛けないようにしていくためにどういう道が一番行ったらいいかという観点からやっぱり私たちもやらなければならない。難病の皆さん方というのは年齢が来れば、二十歳になれば、二十五になればそれが改善されるというわけではないわけでありまして、ほとんどのこの難病の人たちが生涯その病気を持っていかなければならない人でありますから、そのことを念頭に入れて私たちはこの問題を行っていかなければならない。また、中には、原因はある程度分かっているけれども、しかし全く治療方法がないという方もあるわけでありまして、そうした人をどうするかという問題も私は検討課題に入れていかなければならないと思っている次第でございます。  そういうことも含めまして、総論としては、先ほど申しましたように、この皆さん方に多くの御負担が掛からないようにどうするか、何が一番いいかということを中心にしながらこの問題は解決していかなければならないわけでございますが、今御指摘になりました小児慢性特定疾患の治療研究事業につきましては、これは昭和四十九年の事業開始以来もう四半世紀にわたっているわけでございますし、この間に医療技術の進歩もございますし、それから経済的、精神的な負担を抱えた患者さんやその家族のニーズというものも変化もしてきているというふうに思っております。  国の方の財政も一層厳しくなってきているということもございますが、患者さんの皆さん方の周辺の環境も変わってきていることも配慮しなければならない。先ほど申しましたような検討会も現在行われておりますが、その検討会の中での議論も踏まえながら、しかし先ほどから御指摘をいただいておりますように、厚生労働省も厚生労働省としての意見を持って、そこでやはりこの問題の決着を付けなければならないというふうに思いますから、御趣旨を十分に踏まえて最終結論を出させていただきたいと思っております。
  38. 谷博之

    ○谷博之君 もう一つちょっと具体的にお伺いしたいわけでありますが、現行法制度の中でかなり運用できる、そういうふうなスタンスの部分も私は、ものもあるというふうに思っておりまして、それが例えばスモンだと思います。  スモンというのは、御案内のとおり薬害が原因だというふうなことで一定の結論が出ておりますけれども、こういうふうな部分の医療費の公費負担というのは医薬品副作用被害救済制度、こちらの方でこれを予算として付け替えるという形が私はできないかなというふうに考えておりますが、この点についてはいかがでしょうか。
  39. 宮島彰

    ○政府参考人(宮島彰君) スモンにつきましては、裁判上の和解に基づきます金銭給付に加えまして、従来から特定疾患治療研究事業の対象疾患としてきておりまして、患者さんには恒久対策の一環として医療費の自己負担分の全額公費負担やホームヘルパーの派遣などを実施してきているところでございます。  一方、御指摘の医薬品副作用被害救済制度は、将来発生し得る医薬品の副作用による健康被害に備えて、すべての医薬品製造業者等が共同して拠出し、発生した健康被害の救済を図るという、言わば一種の保険原理に基づく制度として昭和五十四年に作られまして、その給付対象は昭和五十五年五月一日以降に使用された医薬品により生じた副作用被害を対象としております。したがいまして、制度創設以前の副作用被害でありますスモン患者に対する適用は困難であるというふうに考えておるところでございます。  いずれにいたしましても、厚生労働省といたしましては、これまでの経緯を踏まえまして、今後ともスモン患者への対応に万全を期してまいりたいというふうに思っております。
  40. 谷博之

    ○谷博之君 それでは最後に、今までの御答弁を聞きながら、難病対策基本法といいますか難病対策推進法という、そういう法律の必要性について最後にお伺いしたいと思いますが、まず一つは、先ほど大臣からもお話ありましたけれども、いわゆる難病の定義ですね、これについては、私どもが資料として持っておりますのは、先ほどの昭和四十七年十月の難病対策要綱、ここに難病の規定が二つ入っております。原因不明、治療法未確立であり、かつ後遺症を残すおそれが少なくない疾病、もう一つは、経過が慢性にわたり、単に経済的な問題のみならず介護等に著しく人手を要するために家庭の負担が重く、また精神的にも負担が大きい病気、こういうふうにあります。もう一つのいわゆる特定疾患対策研究というところには四つの規定があります。これは希少性と原因不明と効果的な治療方法未確立、そして生活面への長期にわたる支援、これが難病の規定になっておりますけれども。  私は、まず難病の規定というのは、これは非常に難しいと思いますが、難病基本法なり難病推進法を作ると仮定しますと、私は、難病というのはかなり範囲が、先ほど大臣答弁あったように、広いと思うんです。これは、私はそれは広くてやむを得ないと思います。そういうものをしっかりと範囲として入れておきながら、その中で、じゃ具体的にどういうもの、現在既に四十六の特定疾患が公費負担の制度になっていますけれども、そういうものを一つは基本にしながら、どういうふうな部分を直接、当面、制度としてそれを支えていくのかという、こういうものは私は政令なりそういう別の形で、それはいろんな検討会、審議会で決めていってもらえばいいと思うんですよ。そういう意味の一つは理念的な、やっぱり難病対策基本法あるいは難病対策推進法というようなものがまず一つは絶対必要だ。これがなければこの制度は、先ほど申しましたように、かなり厳しい状況になるということを私は非常に今危機感を持っています。  それともう一つは、そういう中で、特に国や地方やあるいは国民の責務とか、あるいは具体的に難病対策事業の中で、患者に対するどういうふうな、福祉や教育や社会的なそういうふうな支えをしていくのか、経済的な支えをしていくのか、こういうようなものをやっぱり一つの理念的な法律を作って、そこでしっかりとしたものを持たないと、これからはなかなかそういう財政が厳しいということで、かなり私はこの制度が後退をする危険性を感じているわけであります。  そこで、最後のこれは質問になりますけれども、一つは難病の定義、これをどのように考えているか。それからもう一つは、そういう私が申し上げましたような基本的な基本法なり推進法の法整備について、これは今後私はやるべきだというふうに思っておりますが、その辺についての御見解をお伺いいたしまして、私のすべての質問を終わりといたします。
  41. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) 先ほども少し触れましたけれども、この難病なるものの定義ということが一番大事なんだろうというふうに思います。ここをどうするか、どういうふうにここを決めるか、ここの難病の決め方によって、先ほどお話がございますように、哲学的なそこの背景ができるかどうかということになってくるんだろうというふうに思います。  財務省との議論の中で、それがあるないということが事実あったかどうかは私存じませんけれども、もし財務省の方がそういうふうに言われたとすれば、それもなるほどしかし一理のある話だというふうに思いながら先生のお話を聞いていたわけでございまして、ここはやはり厚生労働省としても、どこから見てもなるほどというふうに、これは、それはそうすべきだと言われるようなやはり定義というものを明確にしなければならないというふうに思っております。  そして、それを明確にした上で、この皆さん方に対してどう手を差し伸べるかということを中心にしながら、法制化といったような問題もその中の一つの選択肢の中に入れながら最終結論を出す、どういう形が一番いいのか、将来ともにそれが安定するのかという結論を出すということにしなければならないのだろうというふうに思っております。
  42. 沢たまき

    ○沢たまき君 公明党の沢でございます。どうぞよろしくお願いいたします。  私は、今日は児童虐待法が設置されてからのことをちょっと伺いたいと思っております。施行されて一年半になりますけれども、この法律ができてから大変この中身が一般の市民の方も御理解をされて、また学校の先生とかお医者さんについて守秘義務の運用を改めたことなどによって通報が大変多くなったと伺っております。この結果、虐待の早期発見が可能となって、早期に対応できるようになった、これは大変喜ばしいことだと思っておりますし、評価をされるべきだろうと思っております。しかし、その一方で、またいろいろな新たな問題が発生しているということも事実でございますので、今日はそこら辺の諸問題についてお伺いをしたいと思っております。  平成十二年度における児童虐待処理状況の中で、保護の怠慢あるいは拒否、いわゆるネグレクトの割合が大変増大をしている傾向にあります。その背景は、いろんな要素が存在するとは思いますけれども、子供にとってはこれほど残酷なことはございませんし、子供にとっては計り知れない傷が心に残る、負わされることになりますが、私たち大人にとっても何ともやりきれない気持ちで一杯です。毎日必ず一回や二回は子供の虐待が報道されると、もういても立ってもいられないような気分になってまいります。  社会全体としても、国全体としても徹底した対策を講じていくべきでありますし、子供たちの期待にこたえていかなければいけないと思いますが、虐待の予防と初期の対応について、厚生労働省にどう対策を講じていかれるお考えか、伺わせていただきたいと思います。
  43. 岩田喜美枝

    ○政府参考人(岩田喜美枝君) 児童虐待の予防は、言わば子育て支援全体がそれに該当するということだと思いますので、子育てが孤立することないように、地域で、社会で支えていく様々な対策がそれに該当するというふうに思います。  早期発見、早期対応についても、児童相談所がその中核的な役割は担いますけれども、児童相談所だけではなくて、保健、教育、警察、司法、そういった関係機関がよくネットワークを作りながら、早期に発見をし、早期に対応するということが大事だというふうに思います。  なかんずく、保健分野というのは重要だというふうに思っておりまして、例えば一歳六か月健診ですとか三歳児健診のときには多くのお子さんたちを診ることができるわけでございまして、従来からの保健師さんに加えまして、定期健診のときに保育士あるいは心理の専門職を配置いたしまして、よく観察する、相談に乗るというようなこともやっております。  関係機関のネットワークについては、全国レベルでもできておりますが、すべての都道府県でもでき、また市区町村レベルで今整備を進めておりまして、全国で五百を超える市区町村で関係機関、民間も含めてですが、関係機関、団体が集まったネットワークを今整備をしているという状況でございます。
  44. 沢たまき

    ○沢たまき君 ありがとうございました。  虐待に関する処理件数が平成二年度から増加の一途をたどっておりまして、御存じだと思いますが、十二年度は一万七千七百二十五件と一・五倍になっているという大変な数になっております。これに対して、児童養護施設の受入れの状態が、二極化が進んで、既に都市部では満杯状態と言われております。  今後、施設整備の促進を図るべきだと思いますが、いかがでしょうかというのが一点と、また児童養護施設はかなり、ちょっと視察に伺ったところでは老朽化が進んでいるんだと、関係の報告によりますと、この養護施設を見て、そのすぐ近所の特養ホームに視察に行くと、あっちは大変すばらしいというふうに、もう少し子供にお金を掛けなきゃなというふうな御意見もあったというふうに言われております。  子供たちが伸び伸びと、そしていじけることがないように、天真らんまんに成長していかれるような環境の整備を進めていただきたいと思っております。そのために施設を総点検をしていただいて、施設整備計画の策定を行っていただきたい、また環境整備を進めていっていただきたいと思っておりますが、局長、いかがでしょうか。
  45. 岩田喜美枝

    ○政府参考人(岩田喜美枝君) 委員御指摘のとおり、特に都市部では児童養護施設がほぼ満杯の状態にございます。したがいまして、自治体からこういった児童養護施設の新設や増改築あるいは建て替えの要請があった場合には、内容を審査した上ではございますけれども、前向きに積極的に国としても補助を行わせていただいております。  ただ、子供のケアをする方法としては、施設だけでいいのか、例えば里親制度などの活用ができないのかとか、それから、施設としても大型の施設ばかりではなくて小さなグループホーム的な対応の方がいいんではないかとか、さまざまな御意見もありますので、多様な対応の中で施設整備も計画的に行っていただきたいというふうに思っているところでございます。  特に老朽化した施設の建て替えなどにつきましては、平成十二年度から十五年度末までの特例措置を講じているわけですが、例えば社会福祉法人が増改築をしたいといった場合に、社会福祉・医療事業団から融資を受けられるわけですけれども、その融資制度について優遇措置を付けております。また、平成十三年度の二次補正におきましては、児童養護施設などの整備の経費も盛り込んでおりますので、こういったようなものも活用していただいて施設整備を進めていただければと思っております。
  46. 沢たまき

    ○沢たまき君 ありがとうございました。  一時保護について伺います。  中心的な児童相談所において行われるこの一時保護というのは、虐待を早く発見して家庭から子供を守る一時保護、これを的確に対応していただくことによって家族崩壊に至らないという場合が多いと言われておりますが、いわゆる早期発見とおっしゃったように、早期対応こそが児童虐待において最も大事であろうと思っておりますが、そのために一時保護対応の設備及び職員の配置の環境整備、重要だと思っておりますが、厚生省の取組について御説明をいただきたいと思います。
  47. 岩田喜美枝

    ○政府参考人(岩田喜美枝君) 児童相談所の一時保護所の充実は、児童虐待問題を考えますときに大変重要な課題であるというふうに思っております。  平成十三年度の予算で取り組みましたことは、まず一時保護所の補助基準面積を大幅に改善をするということをやりまして、居室ですとか遊戯室、学習室などが整備されるようにということで、補助基準面積の改善を行っております。また、二つ目には、虐待を受けたお子さんについては、生活面で大変きめの細かい心のケアを早急に実施する必要がありますので、心理の専門職員を配置をできるようにしたところでございます。  またさらに、十四年度予算案でお願いしていることですけれども、一定規模以上の一時保護所には、虐待を受けたお子さんに個別に対応できるような職員を配置できないかということで、主任児童指導員という名称でございますが、これを配置をし、お子さんたちの処遇の一層の充実ができるようにということで取り組んでいるところでございます。
  48. 沢たまき

    ○沢たまき君 次に、児童養護施設の職員の配置基準について伺わせていただきます。  被虐待児の養護指導に従わない親への対応というのは、もう大変御苦労があると伺っております。時間とその手間が掛かると。現在、被虐待児が児童養護施設に多く入所するようになりましたけれども、児童指導員と保育士の配置基準というのが児童五・六人当たり一人となっていますね。昭和五十年の基準のままとなっているわけですが、しかも労働基準法適用によって八時間労働となりますと、実際はサービス残業がすごく多いという。  そこで、少なくとも四対一の基準に改善を図るべきだと思いますが、いかがでしょうか。
  49. 岩田喜美枝

    ○政府参考人(岩田喜美枝君) 児童養護施設におきます職員の配置基準ですが、これはすべての施設に共通する最低基準として、例えば児童指導員、保育士の数は次のように子供の年齢に応じて決まっております。子供が三歳未満の場合は子供二人に対して職員が一名、子供が三歳以上就学前の場合は子供四人に対して職員一名、そして小学生以上の場合には六人に対して職員一名、これが最低基準でございます。  これに加えまして、近年、児童虐待の増加がございますので、それに対応するために、虐待を受けたお子さんの保護、指導が十分にできるように、例えば平成十一年度からは心理療法が必要な児童に心理療法ができるように心理療法担当職員を配置をすることを措置いたしましたり、また十三年度からは虐待を受けた子供に個別対応ができる個別対応職員という形で職員を配置をいたしたりしております。  また、被虐待児だけの問題ではございませんけれども、児童が自立できることをサポートするための非常勤職員ですとか、スポーツや文化活動に取り組めるように、そういうことをサポートする指導員の配置なども併せてやっているところでございまして、最低基準は最低基準として、それにプラス今申し上げましたような必要な職員を配置できるよう、できるだけの配慮はしてきているつもりでございます。
  50. 沢たまき

    ○沢たまき君 伺いますと、本当に大変で、それに加算していただいているようでございますが、個別対応職員の加算方式について伺っていきたいんですが、特に家庭で大変厳しい体験をした子供たちの心を支えて、安心してその子供たちが心を開いて自分を表現できるように、一人一人の子供の権利を守るためには本当に実態に応じた配置が必要だろうと思っております。  今、個別対応心理ケアとかおっしゃっていただきましたが、したがって個別対応を必要とする児童数に応じて加算して配置をしてもらいたいというのが、そういう御要望をいただきましたが、厚生労働省のお考えはいかがでしょうか。
  51. 岩田喜美枝

    ○政府参考人(岩田喜美枝君) 虐待を受けたお子さんは、今、先生おっしゃいましたように、例えば極端に甘えるとか逆に極端に暴力を振るう、あるいは挑発的になるとか、一方では非常に不安から眠れないとか、様々な問題を抱えておられます。そういった子供たちが集団の中で生活をするわけですから、それを可能にするように、個別に一対一でしっかりした人間関係、大人との人間関係を作って、そして安心感、あるいは自分は安全に守られているんだという安全感を持っていただくということが大変重要であるというふうに思っております。  そういうことで、先ほど申し上げましたように、十三年度には児童養護施設に個別対応職員を配置いたしましたし、十四年度の予算案でお願いしておりますのは、この個別対応職員を乳児院、二歳以下の子供がいる、乳児にも虐待を受けた子供がいますので、乳児院にも個別対応職員を配置をするということを始めたところでございます。  そういうことで、十三年度、十四年度の新しい取組でございますので、もう少し状況を見させていただきまして、これで十分かどうか、足りない場合にどういうことが考えられるかということはまた検討してまいりたいというふうに思っております。
  52. 沢たまき

    ○沢たまき君 どうぞよろしくお願いいたします。  次に、児童相談所の職員の機能の強化についてちょっと伺っていきたいと思います。  児童相談所の業務の半分以上、約五五%というのは、障害児の相談とかそれらの子供への特別児童扶養手当認定といったそういう業務がありますが、こうした定型型の業務、決まり切った判定業務というのを市町村とか医療機関に権限を移譲して児童相談所の業務負担を減らして、その一方で虐待に対する事業の、事案への応対とか非行の相談など、複雑な家庭の背景を回復させる支援事業に特化した機関として再編成をするべきだという、こういう御意見もあるんですが、いかがでしょうか。
  53. 岩田喜美枝

    ○政府参考人(岩田喜美枝君) そういう御意見が一部あるということは聞いております。  取りあえず当面やるべきことは二つあろうかと思いますが、一つは、児童相談所自体の相談体制がもっと強化できるかどうか。もうこれが限界なのか、更に相談体制の強化が可能かどうかということであろうというふうに思いますので、そのためにこれまで地方財政措置の中で、ここ数年、児童福祉司の数の増員を行ってまいりましたし、また児童相談所のOBなどを活用した児童虐待の対応協力員という非常勤の職員の配置などもしてまいりましたし、また地域の精神科医を活用させていただいて、この方たちに親へのカウンセリングをやっていただくというような形で児童相談所の相談機能自体の強化に努めてまいりました。これがまた更に強化を図ることができるかどうかということが一点だと思います。  そしてもう一点目は、児童相談所自らの機能強化と併せて、地域での関係機関との連携といいましょうか、それがどういう形でできるかということだというふうに思っております。これも先ほど御答弁させていただきましたが、市町村レベルで児童虐待防止ネットワークを充実しておりますし、また地域におられる児童委員の方たちの増員ですとか、研修を通じて児童委員の方たちが地域で虐待の防止や早期対応に活躍していただくということなど、関係の機関とのネットワークを作ることによってその地域全体で児童虐待問題への取組の力がどのくらい高めることができるかといったようなことをやっていくことが重要ではないかというふうに思っております。  そして一方、先生御指摘の児童相談所の特化の在り方につきましては、今申し上げましたような児童相談所の機能強化とか関係機関との連携の強化がどのくらいできるかといったようなことを見つつ、また一方では、障害者問題についての専門性ですとか事務の効率性といったような観点も必要かというふうに思っておりますので、そういった幅広い観点から今後議論をしてみたいというふうに思っております。
  54. 沢たまき

    ○沢たまき君 とにかく、先ほど岩田局長がグループホームというふうにおっしゃって、確かに心に傷を持った子供は、大勢の団体でなくて、お兄ちゃん、お姉ちゃん、妹、弟とか、そういういわゆる家族と同じような構成で、五、六人のグループホームというのはとてもいいと伺っておりますが、しかしそれをするにはかなり実力のある職員がいないとかえって危険だという意見も聞いております。  そこで伺いますが、児童相談所に置かれております児童福祉司、この任用の要件が大変広範で、専門職として期待されている機能を必ずしも果たしていない場合が多いというふうに思っております。実際は児童福祉に携わる公務員程度の意味しかなくて、たまたま児童相談所に配属されただけで、それまで全く福祉に関係がなかったという職員の方が配属されることも多いようでございまして、中には児童福祉司として配属されたことで御自分の将来を悲観してしまうという方もいるというふうに伺っております。  やっぱりこれだけ虐待が多くなりましたものですから、子供たちの人権の擁護を図っていくためには、子供はもとよりですが、親のケアも大切なものですから、また大変複雑な業務がございますし、二十四時間体制という施設の職員、こういう福祉司の方もございますので、やはり誇りと使命感を持って、専門性を持って取り組んでいくための養成が必要であると思っているんですが、いかがでございますか。
  55. 岩田喜美枝

    ○政府参考人(岩田喜美枝君) その点についてはもう全く同感でございます。  児童福祉司は、児童虐待や非行問題といったような大変難しい専門性の要る仕事をなさっておられますし、また地域の子育て全般について支援をする、親に対していろいろ指導をする、カウンセリングをするといったようなこともやらなければいけない、大変そういう意味では専門性の高い重要な仕事であるというふうに思いますので、専門性と仕事に対する誇りをしっかり備えた児童福祉司を養成しなければならないというふうに思っております。  現在は、児童福祉法の中で児童福祉司の任用基準が決まっておりますので、その基準に合う方を任用しているわけでございますが、一昨年の児童虐待防止法の制定の機会に児童福祉法が改正になっておりまして、児童福祉司の任用の要件を強化を強めております。そしてさらに、専門性の高い人材が任用されるようにということで任用要件を強化したということが一つでございます。  また、もう一つには、児童福祉司の専門的な研修が大変大事であるということで、従来からというのか、ここ近年、専門研修の機会を増やしてきております。それに付け加えまして、十四年度から事業開始を予定いたしております虐待・思春期問題情報研修センターがございます。これは横浜市に今建設を進めているところでありますけれども、この場で児童福祉司も含めて児童福祉の専門家の養成、あるいはこういった専門家が処理に困ったときに更に専門家の助言を得られるようなそういった体制を整備いたしておりますので、資質の向上には力を尽くしていきたいというふうに思っております。
  56. 沢たまき

    ○沢たまき君 そこで伺いますが、児童福祉司に対する本来の養成課程である専門課程を置いている学校はどのくらいございますか。
  57. 岩田喜美枝

    ○政府参考人(岩田喜美枝君) 現在、児童福祉司を養成する施設としては三か所が指定されておりまして、国立武蔵野学院附属児童自立支援専門職員養成所、国立秩父学園附属保護指導員養成所、上智社会福祉専門学校、児童福祉司を始めとした児童福祉の専門家を養成する機関としてはこの三つでございます。  ただ、児童福祉法によりますと、これらの養成施設のほか、一般の大学といいましょうか、通常の大学で心理学、教育学、社会学、最近は社会福祉学科というのも増設されておりますけれども、こういったようなところを卒業した方も児童福祉司の任用要件に該当いたしますので、専門の養成所は三か所でございますけれども、全国の大学で十分に必要な人材を養成することはできているというふうに思っております。
  58. 沢たまき

    ○沢たまき君 はい、ありがとうございました。  本当にちゃんとした学校が三つしかない、あとはばらばらに心理とか社会福祉をやっているわけなので、厚生労働省は文科省とも協力して専門課程を設置している学校を、もっときちんとした学校を養成する必要があると思いますので、どうかよろしくお願いいたします。これは要望だけにとどめます。  そこで、養育の技術、家庭支援、司法、それから教育機関との連携の技術、臨床心理学、医療の基礎技術、それから専門機関との連携技術を学ぶ専門課程を各県に配置をして、児童福祉司の専門性をもっと高めていただいて、でき得れば国家資格として公的試験のほか、公的機関のほかに児童福祉施設とか学校、またさきに乳児院なんとおっしゃってくださいましたが、専門職として配置していくということも検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
  59. 岩田喜美枝

    ○政府参考人(岩田喜美枝君) 児童福祉司の専門的な養成、そして採用後の専門性を高めるための各種の教育機会の充実も、これはもう先生がおっしゃるとおり、全く同感でございます。国家資格化についてはちょっと現時点でやや考え方を異にしているんですけれども。  現在の児童福祉司というのは、都道府県等の職員が児童相談所の業務の専門性などに着目をして任用されるときの任用の資格でございます。そういうようなことから、法律に基づく別途の国家資格化が要るかどうかということについて、現時点では考えておりませんが、今後、児童福祉司の更なる養成の促進や専門性の向上といったようなことから、また勉強する機会があればまた勉強してみたいと思っております。
  60. 沢たまき

    ○沢たまき君 大変に高度な、そしてその児童一人一人によって対応の仕方が違うわけでございますので、大変に専門性が高いので、そのくらいいいかな、国家資格だったらいいかななんて思ったわけでございますが。  それでは、次に行かせていただきます。  児童相談所から受けた児童の虐待の件数は、先ほども申し上げましたが、一万七千七百二十五件ですが、そのうちの七七%、もう大変多くは面接指導で対応ができていると伺っております。しかしながら、そうした事例が実は重度な事件であったり、後になって重度の虐待事件に発展するということが報道されたりしております。  そこで、早期に適切な継続的対応ができるように在宅支援の体制をもう少し整備していく必要があると思いますが、局長、いかがでしょうか。
  61. 岩田喜美枝

    ○政府参考人(岩田喜美枝君) おっしゃるとおりだと思います。これまでの児童相談所もそうでございますけれども、困って、問題意識のある方が初めてうちの外に出て、出向いていってそこで相談を受けられるということでございますので、ある意味ではそういう方は御自分の問題をよくもう既に認識なさっておられる方だというふうに思います。児童虐待が起こっている御家庭の中にはそういうことを自分で認識できない、そういう状況にあるということもありますので、その通所型の支援だけではなくて、それぞれの御家庭で、在宅の状態でむしろこちらから出向いていって支援するような仕組みも大事ではないかというふうに思います。  このような考え方から、平成十四年度の予算案におきましては、比較的軽度な虐待の問題を抱えているような御家庭、あるいは一時期児童養護施設に入所しておられて、その後御家庭に帰った後のフォローアップ、そういうようなことができますように市町村に子ども家庭支援員の制度を作っていただきたいというふうに思っておりまして、子育てについての専門的な知識、経験や熱意のある方を登録していただいて、その方たちが地域で御家庭を訪問していろいろ相談に乗ったり、場合によっては一時期お子さんをちょっと預かったりといったような形の支援事業ができないかというようなことを考えているところでございます。
  62. 沢たまき

    ○沢たまき君 ありがとうございます。  子育て支援でも地域でも一杯そういう集いの場を作っておりますけれども、なかなかこういう親御さんはそこにも出てこないという傾向で、公園にも出てこないということで、どうぞよろしくお願いいたします。  次に、里親制度の充実について伺いますが、我が国の里親制度の登録の状況、実際里親としてやっていただいている実数の状況を伺いたいのと、また、年々少なく、減少の方向にありますけれども、その要因は一体何なのかなということと、もう一つは、平成十四年度、専門里親制度を創設することになっておりますが、その事業の概要とそれから予算の額をちょっと伺わせていただきます。
  63. 岩田喜美枝

    ○政府参考人(岩田喜美枝君) まず、里親の現状でございますが、平成十二年度末の状況で申し上げたいと思います。里親を希望して登録しておられる登録里親数、これが七千四百三人、そして実際に児童を受託をしておられる里親の数が千六百九十九人、そこで委託されている児童の数が二千百五十七人となっております。  御指摘のように、里親の数は昭和三十年がピークでございまして、その後ずっと減少をしてきてまいりました。  減少の理由についてですけれども、平成九年度の厚生科学研究で、里親制度及びその運用に関する研究というのがございました。その研究結果によりますと、やはり里親をやってくださる方が残念ながら減っているということ、そして一方では児童養護施設が整備をされてきたということもあるというふうに思います。また、血統を重んじるような親子観が我が国にはまだ根強いということとか、それから実の親がいるときには里子に出すことをその実の親が認めないといったようなケース、こういうようなことから里親の数あるいは里親に委託される子供さんの数が減ってきているんではないかというふうに思います。ただ、十二年度の、直近の数字を見ますと、少しそれが下げ止まったかなというような状況も見えてまいっているところでございます。  そういう中で、平成十四年度には専門里親制度を要求させていただいております。これは、重度の虐待の被害を受けたお子さんは難しいかもしれませんが、軽度あるいは中程度の問題であれば対応できるというふうに思いますけれども、そういう虐待を受けたお子さんですとか非行のお子さんですとかそういう方を対象として、子供の養育やその個別的、心理的なケア、さらには自立の支援、こういうようなことができる専門性の高い里親の方に委託をお願いをするということでございまして、通常の里親とは、手当額も高くして専門的にやっていただきたいというふうに思っております。十四年度予算案では三千四百万を計上させていただいているところであります。
  64. 沢たまき

    ○沢たまき君 ありがとうございます。  幼児から小学校の低学年まで本当にもう虐待を受けているお子さんというのは、もう本当に家庭的な雰囲気でのいやしがもう欠かせないと思っております。ですから、もう本当にこの里親、専門里親制度をもう少し早く、効果的でございますので、広報を周知徹底をしていただいて、手を挙げてくださる方が多くなればいいなと思っております。  ちょっと時間がございませんのでこれは今お話だけさせていただきまして、最後に虐待について、広範な関係者の協力なしでは防止は不可能でございますので、やはり社会全体にもう虐待を起こさせない、また発見をしたらすぐに対応するというこの虐待に対するキャンペーンを展開をしていくことがもう大切だろうと思っております。麻薬もそうですし、子供のことは本当に皆さんの全体で見ていかなきゃいけない。子供の教育は経済の環境とか心理的なものなどもう大変困難が付きまといますし、しかしそれが、健全な家庭を作ることを考えればもう本当に苦労も喜びに転じていくわけでございますし、昨日も厚生労働大臣は子育ては一生の中での大事業であるというふうにおっしゃいましたけれども、親に対する教育が一番大事だろうと思いますので、是非キャンペーンをしていただいて、国として虐待防止キャンペーンを行ってはいかがかなと思っております。  最後の質問は大臣にお答えいただければと思っております。
  65. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) 今ずっと議論をお聞きをしていまして、キャンペーンも確かに大事でございますが、やはり親に対して本当に子育てというのはどういうことかということをやはりよく知ってもらわなければならないというふうに思っております。子供は親の言うことを聞かないもの、そういう前提に立ってその子供を、社会の中でその子が生きていくためには何が必要で何が必要でないかということを教えなければならない。その責任があるということをお父さんやお母さんにどう理解をしてもらうかということなんだろうというふうに思います。  どうもいろいろの、虐待のいろいろな話を聞いておりますと、思うようにならなかったから虐待をしたというのが多い。それは、子供というのは自分の思うようにできるものだというその立場に立ってそのお父さんやお母さんはおみえになるように思いますけれども、私も、経験からいきまして、子供は親の言うことを聞かないもの、その前提に立ってやはりこれは、子育てというのはしなければならないものと思っております。
  66. 沢たまき

    ○沢たまき君 ありがとうございました。
  67. 阿部正俊

    ○委員長(阿部正俊君) 午前の質疑はこの程度とし、午後一時まで休憩といたします。    午前十一時五十分休憩      ─────・─────    午後一時開会
  68. 阿部正俊

    ○委員長(阿部正俊君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、谷博之君及び草川昭三君が委員を辞任され、その補欠として今泉昭君及び荒木清寛君が選任されました。     ─────────────
  69. 阿部正俊

    ○委員長(阿部正俊君) 休憩前に引き続き、平成十四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、厚生労働省所管を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  70. 小池晃

    ○小池晃君 日本共産党の小池晃です。  最初に、研修医の問題を質問させていただきます。  九八年八月に関西医大の研修医の森大仁さんが過労死をされた問題であります。  これは、去年の六月に私、大臣ともこの場で議論をさせていただきました。その後、昨年八月にはこの研修医は労働者と認められて、そして今年二月には長時間労働による過労死が認められて、大学に損害賠償を命じる大阪地裁の判決も出ております。  医師でもある坂口厚生労働大臣にお伺いをしたいんですが、大臣は昨年の議論の中で、森さんの死を無にしないようにしていかなければならないというふうに御発言されました。改めて、これは判決も出たという中で、二度とこうした事態を繰り返さないと、そのために研修医の労働条件を抜本的改善を図るという大臣の御決意を、まず御自身のお言葉でお聞かせ願いたいと思います。
  71. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) 昨年でございましたか、小池委員から質問をいただきまして、そのときにも議論をさせていただいたところでございますが、今まで研修医の問題というのは、いわゆるどう研修をするかということはかなり細かく決められておりましたけれども、その経済的な側面、その研修医の置かれている立場というものは非常にあいまいな点があったというふうに私も思っております一人でございます。  昨年来の議論も踏まえまして、そして検討会等も続けてまいりましたし、間もなくその結論が出るものというふうに思っている次第でございますが、その中で、今研修医の皆さん方が研修に専念をできる立場というものをどう作り上げていくかということを中心にして結論を出したいというふうに思っている次第でございます。
  72. 小池晃

    ○小池晃君 そこで労働基準局にお伺いをしたいんですが、二月の十二日に通達が局長名で出されております。過重労働による労働者の健康障害防止のために、月百時間を超える時間外労働を行った労働者には必要な保健指導あるいは健康診断を受けさせるよう事業者を指導する。  これ、森さん亡くなる前、六月の総労働時間は三百二十三時間、七月は三百五十六時間。ここで言う時間外労働百時間をはるかに超えている実態があります。多くの大学の研修医は同じような実態だと思います。  そこで局長にお伺いしたいんですが、この通達というのは、研修医が労働者だというふうに認められれば、これは研修医ももちろん対象となっていくというふうに考えてよろしいですね。
  73. 日比徹

    ○政府参考人(日比徹君) 御指摘のとおり、指導の対象となるということでございます。
  74. 小池晃

    ○小池晃君 私、この指導の対象からいえば、ほとんどの労働者、ほとんどの研修医、まず労働者に当たる事例、多いと思いますし、必要な指導というのは強化されるべきではないだろうかと思うわけです。  そこで医政局にお伺いしたいんですが、昨年、研修医の労働実態の全国調査をされたわけです、求めたわけです、私。  調査結果が一部明らかになっておりますが、これ、肝心の労働時間についてはその中に示されておらないと。やはり、これでは実態を踏まえた改善を私できないんではないかと思うんですね。やはり労働時間の実態もきちんと調べて、緊急に、特にやはり私立医大については実態も調査していくべきではないか。  同時に、研修医も労働者に当たるというふうにされれば使用者側には安全配慮義務があるという判決も出ておりますし、勤務時間に応じた賃金を支払えという判決も出ているわけですから、こうしたことをやはり、特に問題が指摘をされている私立医大についてやはり周知徹底するということが私は必要ではないかと思うんですが、局長、いかがでしょうか。
  75. 篠崎英夫

    ○政府参考人(篠崎英夫君) 先生御指摘の調査につきましては、昨年の八月に文部科学省とともに調査をいたしておりまして、臨床研修病院四百七十六、大学附属病院百三十一の病院を対象として実施をいたしているところでございます。  今、労働時間のところで御質問がございましたが、そこに該当するところに当たります、申し上げますと、例えば一週間当たりの平均勤務日数というところで見ますと、臨床研修病院では約五・二日、それから大学附属病院も同じ五・二日でございます。また、臨床研修病院の一か月当たりの日直は一・一回、それから当直の回数は二・六回というようなことでございまして、更に詳細に分析をしてその結果を出したいというふうに考えております。
  76. 小池晃

    ○小池晃君 ちょっと日数の調査では、私は実態つかめないと思うんですね。何日といったって、一日といったって、八時間なのか十二時間なのか十六時間なのか、これで全然違うわけであります。  そういう点でいえば今の調査というのは不十分であるし、私はもっときちっと実情を把握をして必要な手だてを求める、私立医大に対して、そういう手だてを私は求められていると思うんですが、局長、いかがでしょうか、もう一度。
  77. 篠崎英夫

    ○政府参考人(篠崎英夫君) 今御指摘のように文部科学省と共同でこの調査をやっておるわけでございますが、先ほど申し上げましたデータとしてはいろんなものは取ってあるはずでございますので、更に詳細に分析をいたしまして、今御指摘のようなところが分かればそれは出しますし、また臨床研修医の処遇については、先ほど大臣からの御答弁がありましたように大変大事な問題でありますので、それに参考になるようないろいろなデータは必要ではないかと思っております。
  78. 小池晃

    ○小池晃君 こういう実態の中で二〇〇四年から研修の必修化がされると。この財源の確保の問題であります。  昨年十二月には国立大学医学部附属病院長会議が指針を示しておりまして、こうあります。研修医の身分、給与、保険は制度により保障されるべきである。特に、給与は国ないし全国的な機構から個々の研修医に直接支払われる体制とすべきと。それから、指導医への経済的保障も行うべきと。  それから、昨日、全国医学部長病院長会議が厚労省に提出された提言では、国として法律により卒後臨床研修を義務付けたことから、国は研修医に対して研修実施期間中に手当を支給するなど、研修医が安心して研修に専念できる経済的保障、社会的な身分の保障を行うべきという提言も出されております。  一昨年十一月の国民福祉委員会で、私の質問に対して津島当時の厚生大臣も、必修化する以上はみんな腹据えてやっていただけるようにしたいと御答弁されました。私、当然だと思うんですね。  私は、これは研修医が必修化というふうになっていけば、きちっと適切な労働条件の下で研修に専念できるようにしっかり財政保障すべきだというふうに考えるんですが、この点、いかがでしょうか。
  79. 篠崎英夫

    ○政府参考人(篠崎英夫君) 御指摘のように、平成十六年の四月から、インターン制度廃止以降約三十五年ぶりの大きな改革ということでございまして、卒後臨床研修の必須化をするということになっているわけでございます。  現在、研修医の処遇の問題も含めて検討をいたしておるところでございますが、私どもといたしましては、研修医がアルバイトをしないで、プライマリーケアに専念して医師としての人格の涵養を図る、そういう環境整備をすることが重要だということ、認識をいたしております。  研修医の給与の在り方や勤務条件などの処遇に関する議論も今後深めていきたいというふうに考えております。
  80. 小池晃

    ○小池晃君 大臣、先ほど専念できるようにするんだとおっしゃいました。必修化ということになれば、これは専念できるという、それにふさわしいやはり財政保障をしていくんだということだと思うんですが、この点での大臣の御決意といいますか、お聞かせ願いたいと思います。
  81. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) そこは御指摘のとおりだと私も思います。  ただ、専念するためにどれだけの額が要るかということは、これは人によって差もあるかもしれませんけれども、そこは常識的な線というのはあるわけでございますから、常識的な線で決めなけりゃいけないと思っております。
  82. 小池晃

    ○小池晃君 今の補助金というのは、正にそういう意味では専念できるような常識的な水準じゃ私ないと思いますので、これは必修化ということであれば思い切ってきちっと財政的保障をするということを求めていきたいと思います。  さらに、研修の場の問題なんですけれども、これも昨年来の医道審議会で六回にわたるヒアリングが行われてまいりました。その中で共通して語られてきたのは、今までの大学病院中心の研修では、基本的な新人医師の研修、臨床研修としてはやはり能力を身に付ける上で様々な問題があるんじゃないかと。やはり市中病院、第一線医療機関での研修が有意性があるんだということが私はこもごも語られてきたと思うんですね。  大臣にこれ基本的な認識をお伺いしたいんですけれども、こういうヒアリングなども踏まえて、やはり今後の基本的な方向として、今までのような大学病院中心の研修からやっぱり研修の場というのを大きく第一線医療機関、こういう研修に重点を移していくんだと、私、こういう基本的な認識で臨むべきだと思うんですが、大臣はどのようにお考えか、お聞かせ願いたいというふうに思います。
  83. 篠崎英夫

    ○政府参考人(篠崎英夫君) 御指摘のように、臨床研修の審議会におきましていろいろ議論がされておるところでございますが、臨床研修の必修化は、先ほど申し上げましたように、プライマリーケア診療能力の修得を主眼としたものでありますので、必修化に当たっては、基本的には大学病院中心の研修ではなくて地域医療を担う病院における研修が重要であるというふうに考えております。  必修化後の臨床研修におきましては、地域医療における研修が十分に実施できるような体制の整備が必要であると考えておりまして、そのためには、例えば病院群の仕組みなどを通じて市中病院の活用を図っていくことも大切であろうというふうに思っております。
  84. 小池晃

    ○小池晃君 私もそういう基本的認識については一致をいたします。やはりそういう方向で日本の臨床研修というのを、やはりこれ必修化ということをきっかけに私は大きく切り替えていくべきだというふうに思っております。  その点で、やっぱり市中病院で研修の場を拡大する上で、例えば二月二十七日の読売新聞の社説でもこうあります。三百床以上などとされる臨床研修指定病院の基準を緩和して研修場所を増やす必要があるんだと。  やはり、市中病院での研修に重点を置いていくということであれば、そういう研修の場を選択できるように臨床研修指定病院を増やしていくべきだというふうに考えますし、そのために、内容面はもちろん必要なチェックはしながらも、ハード面での基準というのは私はできるだけ広く認定できる方向に緩和していくべきであるというふうに考えますが、この点、いかがでしょうか。
  85. 篠崎英夫

    ○政府参考人(篠崎英夫君) 研修医に研修の機会を幅広く提供してその選択を可能とすることは大変重要なことであるというふうに思っております。  御指摘の臨床研修指定病院のただいまの基準につきましては、ベッド数ですとかあるいは剖検率等の基準がございますが、あくまでも研修の質は確保しつつということではありますけれども、市中病院での研修がより幅広く可能となりますように、病院群などによる指定の方法の拡充も含めまして、指定基準の見直しについて検討してまいりたいと考えております。
  86. 小池晃

    ○小池晃君 その見直しの中身なんですけれども、例えば、私、これ前回、一昨年指摘をしたんですが、舞鶴市民病院なんというのは非常に研修の場としては有名なところですね。ここは二百三十六床なわけです。現状の基準でいえば入らないわけですね。私、この基本的な方向は正におっしゃるとおりだと思うんですが、その中で選択の幅を広げるということを考えるのであれば、やはり三百床という基準を見直して、二百床台前半まで基準緩和していくというふうに踏み込むべきでないかと思うんですが、いかがですか。
  87. 篠崎英夫

    ○政府参考人(篠崎英夫君) ただいまのところ、病床数を幾つにするかというところまでは申し上げる段階にはないと思いますが、その基準になっております必要な病床数につきましても、質の確保が図れるという前提で幅広く地域の病院での研修が可能となるよう、そういう方向で検討したいと思っております。
  88. 小池晃

    ○小池晃君 別に小さければいいという議論をしているわけでは私もないわけですね。やはり、病院の特性からいって、そういう地域の一般病院中心の研修という方向性は一致をしていると思いますので、是非そういう方向で研修医が本当にそういう場所を選択できるような条件づくりを進めていっていただきたいというふうに思います。  引き続いて、この問題の次に准看護師さんの移行教育の問題について質問させていただきます。  この准看護師さんから看護師さんへの移行教育について、九九年四月の当時の厚生省の移行教育に関する検討会の報告では、移行教育の受講を希望する就業経験十年以上の准看護師を対象に三十一単位九百三十時間の教育時間で移行教育を行うという方針が出されました。  ところが、これは方針が出てから、報告が出てから三年経過したわけですけれども、いつから移行教育が始まるのか決まっておりません。これ、局長で結構ですけれども、これいつまでもこのままにしておいて私は良くないと思う。これいつまでもこのままにしておいていいというふうにお考えなんでしょうか、その辺をちょっとお示しいただきたい。
  89. 篠崎英夫

    ○政府参考人(篠崎英夫君) 確かに、平成十一年に報告書をいただいております。いろいろ検討をいたしておるわけでございまして、その開始時期につきましてなるべく早く早期に実施できるように鋭意検討したいと考えております。
  90. 小池晃

    ○小池晃君 なるべく早くというのも、以前の答弁に比べればこれは一歩踏み込んでいるのかなと思うんですが、私はこれでは、もう少し現場の人たちに展望というか希望が見えるようなお話いただきたいなと思うんです。  といいますのは、准看養成所が大幅に減少しているんですね、今。高等学校の衛生看護科と養成所を合わせた一学年定員は、これは最も多かったときは一九七三年で約三万四千人であります。九九年二万八千三百人、今年の四月の募集見込みだと一万五千七百二十四人ということで、急激に減少をしてきているわけであります。衛生看護科では、今年四十校が募集停止です。六十五校が五年間の看護師養成課程に切り替えているということで、現実には准看護師さんの養成というのは減少をしてきている。  同時に、私、注目をしておりますのは、旧厚生省の調査でも、准看護師さんの七三・二%の人が移行教育を受けたいと。これ私、すばらしいことだと思うんですね。これだけの人がやはり勉強して是非看護師になりたいんだと、こういう希望を出しているわけですね。私、これ放置しちゃいけないと思うんですよ。このことをしっかり受け止めるのが私は政治の責任だというふうに思うんですね。地域医療を支えて第一線で頑張ってきた多くの准看護師さんたちが、看護のレベルをアップしようということで移行教育を待ち望んでいるわけであります。私も現場で働いていて准看の方なんかにも、お仕事を一緒にしたときにも、非常にベテランで能力も高い、経験も豊かだという方一杯いらっしゃるんですね。  ですから、私、これは政治の責任で三年間放置した、しかも准看の養成これだけ減ってきている、これだけの方がその中でもやっぱり移行教育を受けたいということを望んでいると。私は、これ正面からこたえる、大臣、責任あるんじゃないかと思うんですよ。  そういう点では、報告から三年たったこの今の段階で、いよいよ動き始めるんだなということが現場の方々にも見えるような、希望のある、持てるような答弁を是非私していただきたいというふうに思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
  91. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) いよいよ動き始めたようにいたします。
  92. 小池晃

    ○小池晃君 いや、本当に動かしていただきたいと。これは私は本当に責任問われていると思うんですね。こんな放置している、ほかにこんなことないと思うんですよ。関係団体の意見とかいろいろあるのかもしれませんが、是非やはり待っている方の七割以上が望んでいるということに正面から、まあ動かすというふうにおっしゃいましたので是非そういう方向で私大いに期待したいというふうに思っていますので、よろしくお願いしたいというふうに思います。  引き続き、ちょっと別の問題をお聞きしたいんですが、これもちょっと以前この委員会で私取り上げさせていただいた問題であります。国立秋田病院の問題です。  これ、大臣も覚えておられると思うんですが、私は国立秋田病院、何で廃止するのかと、おかしいじゃないかという議論をかなり時間掛けてやりました。非常に環境もいいのにわざわざそれつぶして、がけを削ってへんぴなところに道川病院というのを整備して、そこに統合するという話であります。これは税金の無駄遣いだというふうに私、指摘をいたしました。  ところが、この道川病院の整備工事の入札をめぐって、重大な疑惑が参議院の予算委員会でも取り上げられております。事前の談合によりまして、道川病院の建設工事は大林組が落札するという情報が流れました。昨日予定されていた入札はこれで延期をされたわけであります。  この国立病院の建設、新築、増設工事をめぐる談合の疑惑については、私は徹底解明が必要だというふうに思いますが、これ徹底的に調査すべきだと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
  93. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) これは予算委員会でも御答弁を申し上げたとおりでございますが、何か国立病院の落札について前もってどの企業が落札をするかという一覧表が出ているというお話でございまして、もしそれが事実でありましたら、それは白紙撤回をさせていただきます、こう申し上げたわけでございまして、今日まで既に入札の終わっているところもございますが、一時契約をストップをいたしまして、そしてもう一度再調査をしているところでございます。これからのものにつきましても少し延期をして、そうしたことがないようにもう一度調査をしたいというふうに思っております。  しかし、余りこれは、予算の付いている話でございますし、遅らすわけにもいきませんから、早く結論を出して、そして透明な形で実施に移したいと思っておるところでございます。
  94. 小池晃

    ○小池晃君 みんなが待ち望んでいる施設であれば、疑惑が晴れればそれは進めて結構だと思う。しかし、この秋田病院の廃止計画についてはみんなが待ち望んでいる計画とは言えないわけであります。これ、秋田病院の廃止の問題について、現地、秋田県の本荘市では、住民投票の取組が始まっています。国立病院の統廃合で住民投票というのは初めてのケースだと思います。これ、廃止計画の賛否を問う条例を制定を求める直接請求署名、三月八日から始まりました。一か月間署名集めるわけですけれども、地方自治法が定める必要署名数は、有権者三万六千人の五十分の一、約七百人なんですね。ところが、現時点どうなっているかといいますと、既に署名を集める側のいわゆる受任者、この受任者の方だけで千七百人を超えて、日々これ運動が広がっているわけです。  大臣、この本荘市で秋田病院の廃止をめぐって住民投票運動起こっているということ御存じでしょうか。
  95. 宮路和明

    ○副大臣(宮路和明君) そういうお話は、先般も私、委員からお聞きをさせていただいたところでございます。
  96. 小池晃

    ○小池晃君 私は、副大臣にはこの間直接お会いして言いましたから、だから大臣に聞いた。大臣は副大臣からお聞きになっていると思うんですが。  住民の意思を示すこれだけの運動が行われているわけですね。やはり厚生労働省として、こういう大きな運動がある、住民投票やるという運動起こっている中で一方的に廃止計画を進めるということを私はしちゃいけないんじゃないかと、慎重にこういう地元の声は聞くべきではないかと。しかも、ここに談合疑惑まで出てきているわけですよ。だから、現地では大騒ぎになっているわけですね。  大臣は、昨年のこの委員会で、この問題で私が質問した際、地元の意見を無視しないようにするとおっしゃいました。この方針に私は当然変わりはないというふうに思うんですが、大臣、御確認させていただきたいというふうに思うんですが、いかがでしょう。
  97. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) 地元の、これは町ですかね、町長さん、市ですか、市長さんあるいはまた市の当局者の皆さん方の御意見も聞かなければなりませんし、もちろんまたお住まいの皆さん方の御意見も拝聴したいとは思いますが、しかし、この国立病院あるいは療養所の再編成ということも国が決めました大きなこれは方針でございます。やはり、国公立の在り方というものをこれから変えていかなければなりません。そうした大方針の中で行われていることでございますから、そのこともよく御理解をいただくように、我々もその理解を求めなければならないと思っているところでございます。
  98. 小池晃

    ○小池晃君 市長の御意見もというふうにおっしゃいました。本荘市長さんは市議会でこう答弁されています。秋田病院の廃止に合意する旨の発言は一言も申し上げておりませんというふうに答弁もされているという状況であります。  大きな方針があるからと。大きな方針自体我々はこれはいかがなものかと思っているわけであります、御承知のとおり。しかし、今回の問題についていえば、この大きな方針に賛否を、賛成をしている人の中でも、この秋田病院のケースに関しては、これはおかしいんじゃないかと。だから、現地へ行くと、本当に党派を超えて、社会党、旧、社民党の方から、自民党の方から、もう地域の名士のような方まで含めて、守る会、反対する会を作ってやっているわけですね。  ですから、私この問題は、大きな方針があるからといってやはりどんどん進めるということではなくて、大臣が今おっしゃいましたように、地元の声を、市長さんの声あるいは地元の住民の声、しっかり聞きながら進めるという立場をきっちり守ってやっていただきたいというふうに思いますし、入札については疑惑もあるわけですから、これは徹底的に解明する必要あるし、住民のこの声が起こっている中で進めることは大変問題だというふうに思います。慎重に地元の声を聞きながら進めるべきだということを申し上げておきたいというふうに思います。  最後に、残された時間で、私は障害者の問題で支援費のことについて幾つかお伺いをしたいというふうに思っております。  厚生労働省は、社会福祉基礎構造改革の中間まとめの中で、支援費制度の下では、障害者がサービスを選択できるようにでき、障害者の自己決定が尊重されるとともに、利用者と施設事業者が直接かつ対等の関係に立つことにより利用者本位のサービスが提供されるようになると、地域で自立した生活を送れることができるというふうにしておりました。  しかし、障害者プランの遅れ、プランが達成されたとしても、これ障害者の要求に私は十分にこたえるものになっていないというふうに思うんですね。応諾義務が課せられているわけでありますが、幾ら応諾義務が課せられていても、定員を超えていたら、この規定は何の効力もないわけです。  私、この厚労省がうたわれていた選択制や対等性ということを保障するためにも、施設やホームヘルパーをもっと増やす必要があると。私、この障害者プラン達成する、これはもちろんですけれども、二〇〇三年から予定されている新たな障害者計画の中で、これ大幅な拡充を図るべきだというふうに思うんですが、まず最初に大臣にこの点についての基本的な御認識をお伺いしたいというふうに思います。
  99. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) 厚生労働省といたしましては、いわゆるこの支援費制度の導入につきまして、障害者が自らに適した福祉サービスというものを選択できるようにしますために、その量的あるいは質的な整備を推進することが重要だというふうに思っておりますし、現在、来年度を目標年度とする障害者プランに基づきまして、今積極的にこれに取り組んでいるところでございます。  平成十五年度以降につきましては、政府の障害者施策推進本部において、今後この障害の方々の関係団体の意見を十分に聞きながら、新しい障害者基本計画、あるいはまた障害者プランを策定して検討していくこととなっているところでございます。  この大きな方針の中で我々も、障害者に報いることができるように我々もしていきたいというふうに思っております。
  100. 小池晃

    ○小池晃君 こういう希望に報いるように本当に、本当の意味で実質的に選択できるあるいは対等の関係ということが保障されるためには、私は大幅な基盤整備というのが前提だというふうに考えておりますので、是非進めていただきたいというふうに思うんです。  ちょっといろんな不安が現場から出されておりますので、政府参考人に個別的な問題をお伺いしたいと思うんですが、これ扶養義務者の負担を前提とした制度になっているわけですね。私は、自立を促進するということを言いながら家族の負担を当てにする扶養義務者の政策というのは、世界から見ても、成人期の障害者政策という点から見て非常に前近代的だというふうに思うわけです。障害者本人の所得を基準にすべきであるという意見を持っております。  しかし、今日はちょっとその問題について議論するとこれは平行線になると思いますので、個別的な問題をお聞きしたいんですが、制度間で扶養義務者の範囲がばらばらであるということが指摘されている。これは、やっぱり統一、整合性を図るべきではないかと。あるいは、知的入所更生施設の扶養義務者からは今までは親を除外していたわけでありますけれども、こうした今までの対応についてはやっぱり従来どおり実施するんだということを私確認させていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
  101. 高原亮治

    ○政府参考人(高原亮治君) 委員御案内のとおり、現在の措置制度におきましては扶養義務者の範囲について若干の差違が見受けられます。支援費制度における扶養義務者の範囲につきましては、できる限り整合性を持った取扱いがなされるよう検討しているところでございます。  それから、知的障害者の入所更生施設の施設サービスでございますが、現在、委員御指摘のとおり、障害者が成人の場合には親からは徴収しないということにしているところでありまして、支援費制度においてもその取扱いを維持してまいりたいと考えております。
  102. 小池晃

    ○小池晃君 さらに、現在措置されている障害者の方から不安として出されているのは、支援費制度になることによって認定から外される、あるいは負担増になる、あるいは処遇が低下する、そういう心配、不安が出されているわけですけれども、こういうことはないというふうに思うわけでありますけれども、いかがでしょうか。
  103. 高原亮治

    ○政府参考人(高原亮治君) 委員御指摘のとおり、そういうことはないように考えております。
  104. 小池晃

    ○小池晃君 さらに、申請の問題でありますけれども、これは障害者の方々です、非常に手続自体に不安があるわけであります。支援費の申請が円滑に進むように、例えば点字での申請あるいは手話通訳の配置、こういったことが必要なんじゃないだろうかということがあります。  それから、判断能力に欠ける、そういった申請困難な方については、成年後見法の活用を含めた機構を市町村の附属機関として設置するといった、私、きちっとしたきめ細かいフォローの体制が必要なんではないかというふうに思うんです。  あわせて、この成年後見というのは結構費用が掛かるわけですね。この成年後見の費用については公的に援助していくということが必要ではないかというふうに思うんですが、ちょっと三つほど申し上げましたけれども、それぞれについてお聞かせ願いたいというふうに思います。
  105. 高原亮治

    ○政府参考人(高原亮治君) 本人の力だけでは各種の申請が困難な方々に対しまして、利用契約の締結等のサービスの利用の支援を図ることは極めて重要であるというふうに考えております。  従来より、都道府県におきまして、福祉サービスの利用援助を行います地域福祉権利擁護事業の推進というふうなものを考えておりまして、例えばそういうふうなものに今御指摘のありましたようなコミュニケーションがうまくいかないような方々を含めるというふうなことも十分検討の課題になると思いますし、申込みの手続の動向とか利用援助とか、そういうふうなことについてもこういった生活援助員による援助の枠組みで進めてまいりたいというふうに考えております。  それから、御指摘の成年後見制度の費用でございますが、現在、市町村が成年後見制度に対しまして積極的な取組を行っていただきたいと、これは私どももそう考えておるわけでございまして、成年後見制度促進のための広報普及活動の実施等々の事業ないしは直接的に成年後見制度の申立てに要する経費、これは登記手数料、鑑定費用及び後見人の報酬等があるわけでございますが、こういった費用の全部若しくは一部に対しまして、支援費制度を利用し、又は利用しようとする身寄りのない知的障害者等の障害者の方に対しましては助成できるような、そういうふうな取組をしております。
  106. 小池晃

    ○小池晃君 さらに、支援費制度ではケアマネジャーがいないわけです。介護保険ではこのケアマネジャーがかなり大量にできた。  その中で、障害程度区分の認定というのはかなり専門的知識が必要だと思うんですね。私は、職員がきちっと障害程度区分を認定できるための研修や体制を整備することが非常に重要だと思っております。初年度は予算が組まれている、来年度は。ただ、それ以降はまだ見通しが示されておりません。  私は、これはそれ以降も含めて、この制度がやはり安定的に軌道に乗る、円滑に進むというためにきちっと整備を続けるべきだと考えるんですが、いかがでしょうか。
  107. 高原亮治

    ○政府参考人(高原亮治君) 御案内のとおり、平成十五年から施行されます支援費制度を円滑に実施するため、制度施行に伴う一時的に増加する事務につきましての地方公共団体を支援する経費を平成十四年度の予算案に計上しております。  御指摘の平成十五年以降の対応についてでございますが、これにつきましては、取りあえず十四年度の業務増加の実情等を十分把握いたしまして、今後検討してまいりたいというふうに考えております。
  108. 小池晃

    ○小池晃君 私は、是非、そういう動向を見ながら、これがきちっと進むように責任を持つべきだと思います。  さらに、障害程度区分を決定する際に、障害者の状態をよく分かっている方、例えば御家族、あるいは入所している方であればその施設の意見、これが反映できるようにすべきだと考えるんですが、いかがですか。
  109. 高原亮治

    ○政府参考人(高原亮治君) 障害程度区分の決定を含みます支援費制度の詳細につきましては、御案内のとおり、現在、社会保障審議会障害者部会において御審議いただいておるところでございます。障害程度区分についての的確な判断ができる仕組みとなるように検討していただいております。  その際、施設に入所されている方につきましては、必要に応じまして施設の職員の意見も考慮すべきであるという意見も寄せられておりまして、これについては的確に対応したいと考えております。
  110. 小池晃

    ○小池晃君 さらに、支援費の支給の問題なんですが、これは介護保険が始まったときと同じことが言えると思うんですけれども、サービスを提供された翌月に事業者から請求されて、審査等の手続があると。結局、二か月遅れで、措置制度だと前もって入ってきたのが二か月遅れると。これはもっと早くできないのかという意見が出ているわけですね。その間の資金の問題があります。  私は、この二か月というのをとにかくできるだけ早くするという方向で努力すべきではないかというふうに思いますし、また、無利子の緊急貸付制度などを作るといった対応も必要なのではないかというふうに思うんですが、とにかくこの二か月をもっと早くするということでやっていただく件と、貸付けの問題について、是非前向きに御検討をいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
  111. 高原亮治

    ○政府参考人(高原亮治君) 支援費の支払時期につきましては、御指摘のとおり、現在のところ介護保険と同様、サービス提供の翌々月末までとする旨の案をお示ししたところでございます。  しかしながら、支援費の支払時期は各市町村において定めることとなりまして、私どもといたしましても、支援費制度への円滑な移行を図る観点から、支払時期を早めることができないのかと、今後、市町村等の意見を聞きながら検討してまいりたいというふうに考えております。これは、どのくらい早めることができるのかということにつきまして実態を把握した上で、早く払うということ自身にはもちろん問題はないわけでございますので、無理のないところはどこら辺までできるのかというふうなことだろうと考えております。  それから、制度施行時に事業運営に支障が生じるのではないか、いわゆる資金ショートが生じるのではないかということでございますが、介護保険制度導入時と同様な、社会福祉・医療事業団におきまして臨時的、特例的な運転資金の融資制度の創設ができないかどうか、現在検討しておるところでございます。
  112. 小池晃

    ○小池晃君 それから、支給期間が設定されることになっておりますけれども、成人期の障害者の方というのは障害の状態に変化が起こることというのは極めて少ないわけでありまして、私はその期限を設ける必要があるんだろうかということを常々疑問に思っているわけです。  支給期間を設定した理由は一体どういうことなのか、簡単に御説明願いたいと思います。
  113. 阿部正俊

    ○委員長(阿部正俊君) 時間もありますので、簡潔にお願いします。
  114. 高原亮治

    ○政府参考人(高原亮治君) 一つは、状態が変わることが少ないということはおっしゃるとおりでございますが、そこら辺のところを一つは確認するということ、それからもう一つは、これは所得といいますか、いわゆる所得の状況等を確認させていただくと。そういうふうなことで、本人の状況、所得の状況等につきまして、できる限り簡素な手続が必要であると思いますので、その簡素化の余地がないか、検討してまいりたいと思っております。
  115. 阿部正俊

    ○委員長(阿部正俊君) 時間もありませんので、簡潔にお願いします。
  116. 小池晃

    ○小池晃君 もう終わりますけれども、やはりこういう期限があるということに関して障害者の方からは物すごい不安が出ているわけですね。ですから、やはり期限満了時に障害程度が変わっていないのに継続利用できないとか、所得に変更ないのに負担金が増えるとか、そういったことがやはり起こらないようにきちっとしていただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。
  117. 西川きよし

    ○西川きよし君 どうぞよろしくお願い申し上げます。  私の方からは、難病患者の居宅生活支援事業について、まずこちらの方からお伺いをいたします。  現在検討が行われております難病対策委員会では、今後の難病に係る福祉施策の在り方という問題が検討課題の一つに掲げられております。この支援事業につきまして、これまでの取組の経緯と事業の内容について、政府参考人からまずお伺いいたします。
  118. 下田智久

    ○政府参考人(下田智久君) お尋ねの難病患者等居宅生活事業というのがございますけれども、これは平成七年に策定をいたしました障害者プランにおきまして、難病患者等に対する適切な介護サービスの提供の推進といったものが掲げられ、また同年の公衆衛生審議会におきましても、難病患者等のQOLの向上を目指した福祉施策の推進といったものが提言されましたことを受けまして、平成九年一月から実施をしているものでございます。  事業内容でございますけれども、難病患者等に対しますホームヘルプサービス事業、短期入所事業、いわゆるショートステイでございますが、短期入所事業、日常生活用具給付事業、ホームヘルパーの養成研修事業、こういったものを実施をいたしております。  なお、この支援事業の対象となる患者さんでございますけれども、特定疾患対策研究事業の対象疾患又は慢性関節リウマチに罹患しており、在宅で療養中である人ということになっておりまして、介護保険法あるいは老人福祉法、身体障害者福祉法等、他制度のサービス給付を受けている方は対象としておりません。
  119. 西川きよし

    ○西川きよし君 そこでお伺いしたいんですが、この難病患者等居宅生活支援事業についてですけれども、これまでの成果、来年度予算案の内容につきまして何点かお伺いしたいと思うんですけれども、この事業のこれまでの予算額とその利用実績と申しましょうか、是非お願いいたします。
  120. 下田智久

    ○政府参考人(下田智久君) 難病患者等居宅生活支援事業に係る予算額につきましてでございますが、これは障害者プランの整備目標というものがございまして、これに基づき予算計上を行ってきたところでございます。  本事業のこれまでの予算額でございますが、先ほど述べました四つの事業、ホームヘルプサービス事業、それからショートステイ事業、日常生活用具給付事業、研修事業、この四つでございますが、これに係る予算といたしまして、平成十一年に約十五億、平成十二年に十九億、平成十三年に二十二億計上いたしたところでございます。  また、その実績というようなお尋ねでございますが、平成十三年度には、まだ決算済んでおりませんが、約一億というふうに見込んでおりまして、また平成十二年度は同様一億、十一年度は約二億の利用実績でございました。
  121. 西川きよし

    ○西川きよし君 今の御説明によりますと、平成十一年度は予算額が十五億円に対しまして一億八千万円、十二年度は十九億円の予算で一億一千六百万円、今年度は予算額二十二億円で利用された額は現在は作業中ということでございますけれども、この利用が非常に少ないわけですけれども、例えば、平成十一年度の場合ですと十五億円、十二年度で十九億円、今年度二十二億円の予算額を組まれたその積算根拠と申しましょうか、御答弁いただきます。
  122. 下田智久

    ○政府参考人(下田智久君) この予算の積み上げでございますけれども、障害者プランの整備目標に基づきまして計画的に積み上げているといったところでございます。  平成十三年度の整備目標ということでございますが、難病患者等に対しますホームヘルプサービス事業につきましては、ヘルパー数を三千六百人、ショートステイ事業につきましては三百二十五人分、日常生活用具給付事業、これにつきましては対象品目を九品目というふうにいたしておりますし、ホームヘルパーの養成研修事業につきましては五十九県市において実施をするという計画を立て、これに基づき二十二億という予算を積み上げたところでございます。
  123. 西川きよし

    ○西川きよし君 せっかく障害者プランに基づきまして予算が組まれたにもかかわらず、極端に利用が少ないということでございますけれども、なぜこれだけ利用されないのかなと。この点について私もいろいろ、事務所で手分けをして市町村の各担当部局にいろいろとお話をお伺いをしてみました。  まずは、何といいましても対象者の把握が本当に難しいということでございます。そのために、個別に広報ができない。当然、ニーズ調査も行われていないということになりますけれども、こういったお話をお伺いしたわけですけれども、この対象者の把握につきましては、旧厚生省から都道府県等に対する通知の中でも、対象となる難病患者さんの把握に努めることと、こういうふうにされているわけですけれども、この点につきまして、この現状を、厚生労働省といたしましてはどのように現状をお考えであるのか、また実際に利用に結び付いていない現状について厚生労働省ではどのような認識をお持ちなのか、本日、是非お伺いしたいと思います。
  124. 下田智久

    ○政府参考人(下田智久君) 先ほど申し上げましたように、この支援事業の対象となる患者さんでございますけれども、特定疾患対策研究事業の対象疾患又は慢性関節リウマチに罹患しており、在宅で療養中であり、かつ介護保険法等々の他制度のサービス給付対象を受けていない方々と、こういうことになっておるところでございます。  したがいまして、非常に多くの対象患者さんは既に他制度を利用しておるといったことが非常に多うございまして、実際に本制度を利用しておられる対象者の把握といったものはなかなか難しいといったのが現実となっておるところでございます。  また、もう一つの問題点といたしましては、委員御指摘のように、この事業の窓口でございます都道府県あるいは実際に実施をしております市町村、ここの情報交換が効果的に行われていないことも一つはあるといったこともあるのではないかというふうに認識をいたしております。  ただ、サービスを必要といたしております難病の患者さんに対しましては、いかなる制度であっても最終的に必要なサービスが提供されるということであれば、それは一番重要なことであるというふうに認識をしておるところでございますが、このサービスの提供についての情報を持っていない人たちもおられるというふうに考えておりまして、こうした難病の患者さんたちに対しまして積極的な情報提供を今後とも行う必要があるというふうに考えております。  具体的には、実際にやっております都道府県あるいは市町村、この部分の情報連絡を密にするといったことを更にお願いをするとともに、難病情報センターというのがございますが、そうしたところあるいは保健所等を通じまして十分な情報の発信、提供に努めていく必要がある、このように考えておるところでございます。
  125. 西川きよし

    ○西川きよし君 ありがとうございました。どうぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。  局長さんの御答弁の悩みもよく分かるんですけれども、毎年毎年予算を組みながらこれだけ利用に結びつかないということはやっぱり問題だと思うわけですけれども、それでも利用者ニーズに対応できないのか。やはり対象者の把握と、そしてそのニーズの調査を行う。この難病患者さんに対する福祉施策の在り方については、今後十分な調査検討が必要ではないかというふうに思うわけですけれども、ここで一言、坂口大臣の方から御答弁をいただきたいと思います。
  126. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) これは、これだけ厳しい予算の中で、しかもこれだけの予算を組んでいるわけでありますから、それが適正に消費されないというのはやはりどこかに問題があると私も思います。こういうことがずっと続くというのでありますならば、予算の立て方を一遍検討をしなければなりません。別な角度からどうしたらいいかということを考えなければなりません。  しかし、総論的に考えますと、難病患者の皆さん方がいろいろな形で御利用いただく範囲というのは非常に多いわけでございますし、私は実際のところは手を差し伸べてほしいという思いが非常に強いのではないかというふうに思っております。だから、その皆さん方の思いと、そしてこちらが立てました予算との間の懸け橋が何か少し壊れているのかなという気がいたしますので、そこは徹底的に見直しをして、そして必要なものにつきましては継続をさせていただく、もう必要でなければこれはこの項目についてはカットをさせていただく、そうしたことをはっきりさせなきゃいけないと思っています。
  127. 西川きよし

    ○西川きよし君 ありがとうございました。大変に難しい問題ではありますが、よろしくお願いを申し上げます。  次に、労働時間の短縮促進についてお伺いをいたします。  昨年のちょうどこの時期、時短促進法の改正がありましたわけですけれども、昨年の会議録をちょっと見てみました。読んでみましたら、大臣の方からは、五年間のうちに達成すればいいということではなくて、一年でも早く達成をしなければならないと大変に力強い御答弁をいただきました。また、中小零細企業の環境整備その他必要な援助等を行うことという附帯決議も行われたわけですけれども、これまでの貴重な一年間の成果、それから中小零細企業の環境整備という点につきましてどう対応がされてきたのか、副大臣に御答弁をお願いいたします。
  128. 狩野安

    ○副大臣(狩野安君) 昨年の時短促進法の審議の際には年間の総実労働時間数は平成十一年度千八百四十八時間と申し上げておりましたけれども、その後に出された平成十二年度データでは千八百五十四時間と六時間の増加となっております。なお、まだ平成十三年度のデータは出ておりませんけれども、平成十三年四月から平成十四年一月の数値を昨年度同期と比べると九時間の減少となっております。  また、中小企業の労働時間短縮の推進のため、中小企業事業主に対し、労働時間短縮のために有効なフレックスタイム制や年休の計画的付与制度など労働時間制度についての研修を行い、また労働時間短縮のため個々の事業所における具体的な問題点を診断し、専門家からの助言、指導を受けた場合の助成を行う労働時間制度改善支援事業などを設けたところであります。
  129. 西川きよし

    ○西川きよし君 ありがとうございました。  そこで、昨年の審議の際に質問をさせていただいたわけですけれども、長いんですが、労働時間短縮実施計画推進援助団体助成金、ここで改めてこの制度の内容ですが、平成十年度、十一年度、十二年度、今年度十三年度の支給団体数、予算額と支給額、それから来年度十四年度の予算額についても政府参考人にお願いいたします。
  130. 日比徹

    ○政府参考人(日比徹君) まず、この助成金の内容をごく簡単に申し上げますと、中小企業事業主の団体がその構成員である中小企業に対しまして労働時間短縮に関する指導その他の援助を行った場合に助成をするというものでございます。  まず、予算でございますけれども、平成十年度から十三年度まではそれぞれ八千万円ずつでございます。来年度十四年度につきましては四千万円を現在予定させていただいております。それから、支給実績でございますが、平成十年度は一団体、三百八十七万円、十一年度三団体、千百二万円、十二年度二団体で七百九万円、それから十三年度、今年度でございますが、今日時点で実績はゼロでございます。  以上でございます。
  131. 西川きよし

    ○西川きよし君 昨年質問をさせていただきました際には、毎年八千万円ということでございました。予算が組まれているということですけれども、ほとんど利用されていない。それでも毎年決まっているからには八千万円の予算が組まれているわけですけれども、国民の目から見まして大変理解に苦しむというようなことになるわけですけれども。  この助成金につきましては、廃止も含めて見直しが必要ではないかなというふうに大臣に申し上げましたわけですけれども、大臣からは、この助成金が有効に活用される道はないのかということも今年一年、一遍考える必要があると思います、これを利用して更に時短を進めることができればいい、もしも今年それが十分にやることができればということになれば、これも十分にやれなければこれはやっぱり考えなければいけない、これも結論を出さなければならないというふうに御答弁をいただいたわけですけれども。  今、答弁を大臣にもお伺いしていただいたとおり、結局今年度もゼロということでございますけれども、この一年間にどのような検討が行われたのか、これまで利用実績が低かった点についてどのような分析がされたのか、どのような改善が行われたのか、改めて政府参考人にお伺いします。
  132. 日比徹

    ○政府参考人(日比徹君) 昨年も実はそういうお話を承りましたし、またその際たしか周知といいますか、インターネットのホームページの問題等も御指摘をちょうだいいたしました。  この助成金につきましては、私ども、一つは私どもの広報の問題、これもあったのではないかとその当時は考えました。それから、元々が所定労働時間の、言わば四十時間に向けての所定労働時間の短縮のためということではなかったんですけれども、どうしてもそういうことで受け止められる傾向が強かったというようなことで、私ども、年休の取得促進などに重点が移りつつあるということを踏まえまして、そういうことでの周知も図ってきたところでございますけれども、そういう意味でやってきましたけれども、先ほども申し上げましたけれども、今日時点、今年度実績はゼロでございます。  それで、御指摘いただいてから正にちょうど一年ぐらいたつところでございます。現在のところで考えますと、広報の問題もあるとはいえ、また助成金の本来の重点が所定内から年休等の問題に移っているということ、そのことを踏まえた計画作り等についてやはりきめ細かさに欠けておる、それからいま一つは、仮にそういう問題が解消したとして、利用する団体の方では、従来、所定内ということでかなりの方が考えられておりましたので、本当に今時点なお有用な措置なのかにつきまして、かつて利用された団体、数多くございますので、そういうところの御意見も聞いてみなければならない、聞いてみたいと思っておるところでございます。
  133. 西川きよし

    ○西川きよし君 最後の質問にさせていただきます。  来年度の予算額については、今いろいろな経験者にもお話をお伺いするということでございましたけれども、八千万円が四千万円に、半分になりました。先日来、例えばほかのことでいろいろ僕らはいつも細かいことばかりお願いするんですが、子供さんの病気のことなどもお願いしたときには財政状況が大変厳しいというようなことで、一方ではこのように利用がないということもございます。大変質問をさせていただいても不思議に思う、腑に落ちないなということもございますけれども、今後のこの事業の方向性を考えて、どういうふうにしていけばいいのかというのを最後に坂口大臣にお伺いして、終わります。
  134. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) ここはもう委員の御指摘のとおりだと私も思いますね。ですから、こうした、もういつまでたっても使用されないようなところ、毎年判で押したように継続をするというようなことはやめなけりゃいけません。新しい、もっと必要なところ、あるわけでございますから、そちらの方に回させていただくように予算編成をしたいと思います。
  135. 西川きよし

    ○西川きよし君 ありがとうございました。
  136. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 連日大変お疲れさまです。特に大臣には、大分お疲れの御様子ですので、お体を大切になさってください。  まず最初に、昨日質問したんですがよく分からなかったのでいま一度年金局長に伺いたいんですが、年金物価スライド制の特例につきまして、今回、来年度の特例措置により、本来であればデフレに伴って下がった──年金局長じゃない、済みません。保険局長なのかな。通告してない。
  137. 阿部正俊

    ○委員長(阿部正俊君) 年金局長は来ていないみたいですね。
  138. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 済みません。健康局長、どなたでもきっと答えられると思うんですが、すごく大事な大切な問題ですので、大臣、大臣に伺います。  年金物価スライド制が今回三回目になるという、その特例が三回目になるということですが、特例措置を取らなかった場合と、それで今回特例措置を三回目取るわけですね、この三年間余分に給付するわけですね、それが後世への負担の増になるということで、特例措置を取らなかった場合、そして特例措置を取った場合とで給付の総額の差額は幾らになりますでしょうか。
  139. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) 昨年、一昨年のところまではちょっと分かりません。今年は四千八百億円違うということを聞いております。
  140. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 三年間で四千……
  141. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) いいえ。
  142. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 一年ですよね。総額約一兆円近くということでよろしいんでしょうね。よろしいんですね。──はい。それで、つまり総額一兆円の負担を先送りするものであるということだと理解させていただきます。  次の質問に移らせていただきます。  予防接種行政でございますが、昨年の臨時国会で制定され、ぎりぎりでしたけれども高齢者に対してインフルエンザの予防接種を行ったわけですが、途中ですけれども効果もお分かりになっていると思いますが、その評価、どのようになっていますでしょうか、政府参考人に伺います。
  143. 下田智久

    ○政府参考人(下田智久君) 昨年の臨時国会におきまして予防接種法を改正していただきまして、高齢者に対します予防接種を導入していただいたわけでございます。この予防接種につきましては、従来の予防接種と考え方を変えまして、個人の重症化予防という観点から一類と二類というふうに分類をさせてお願いをしたところでございます。  現在、実施の真っ最中でございまして最終的な報告は上がってきておりませんが、個別で聞いたところでは相当評価がございますので、最終的にこれらは専門家にお任せをし、集計をした上できちんとした評価をしてまいりたいと、このように考えておるところでございます。
  144. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 私も実際その効果は実感しております。我が家もおばあちゃんは予防接種を受けたので元気なんですけれども、子供たちが次々にインフルエンザにかかって大変重くなっていまして、やっぱり子供にもインフルエンザの予防接種をすべきじゃないかというふうに思っているんですけれども、ただ、子供に対する予防接種につきましては、様々予防接種禍などの問題もありまして少しきちんとできていなかった時期もあるのではないか。  今、はしかの罹患率が残念ながら何か発展途上国並みというふうな状況になっているということもお聞きしていますが、はしかに関してはいかがでしょうか。
  145. 下田智久

    ○政府参考人(下田智久君) 御指摘のはしかの部分につきましては、実は予防接種率だけで見ていきますと九六・五%ということでかなり高い割合になっておるわけでございますが、ただ、実施時期が生後十二月から九十か月までといった非常に長い時期になってございます。  御指摘の部分については、この部分をもっと早目にやらなければ実際的な効果が見られないのではないかという御指摘もございます。こういったことをひっくるめまして、私ども更に実施時期等について検討を進めてまいりたいと、このように思っておるところでございます。
  146. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 子供のその実施時期の問題もありますし、また高校生、それから成人がまたはしかにかかっているという新たな問題も発生しておりますので、予防接種というのは様々な問題を含んでおりますが、いま一度その予防接種行政の在り方を問い直す時期ではないかなと思います。  ポリオに関しましては、先般、WHOの方から根絶ということが発表されても、予防接種を減らすとまた罹患する可能性があるというふうな報告も出されておりますので、予防接種行政の今後ということで大臣に御答弁をお願いします。
  147. 下田智久

    ○政府参考人(下田智久君) ポリオにつきましてちょっとお答えをさせていただきたいと思っておりますが、御承知のように、ポリオにつきましては昭和三十五年に非常に大発生を見まして大きな問題となったわけでありますが、そのときに、口から飲みます生ワクチン、これを導入し、非常な成果を上げたということでありますし、我が国におきましては世界的にもポリオ制圧に非常に努力をしてきたということであります。  委員御指摘のように、その結果としまして、まず最初にアメリカ地域で制圧宣言が出ましたし、平成十二年の十二月には西太平洋地域でも制圧されたという宣言を出しておりますし、WHOでは二〇〇五年に根絶の宣言をするという目標を掲げて頑張っておるところでございます。  ただ、直ちにポリオをしからばやめていいかということにつきましてはいろいろ疑義のあるところでございまして、まだまだ我が国と人的、物的交流の多い東南アジア等につきましては患者が見られる場合もございます。そういったこともあるし、既に根絶宣言を出しておりますアメリカ地域でもまだ実施をしておるというふうに聞いておるところでございます。  そこで、我が国におきましてでございますが、現在は、使っております生ワクチンにつきましては非常にわずかである。とはいいながらも、例えば四百万回予防接種をやりますと一回ぐらいの割合で麻痺の患者が出るといったことも言われております。そういったことを踏まえまして、より安全な不活化ワクチンに切り替えるといったことも検討しながら、このポリオについては対応してまいりたいと考えております。  いずれにしましても、公衆衛生審議会では当面現行方式で続けるべきだとは言われておりますが、そのありようにつきましては当然見直していくべきものと、このように考えておるところでございます。
  148. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 それでは、次の問題に移らせていただきます。  先日の予算委員会でもお尋ねしました救急救命士、救急医療の問題でございますが、救急救命士の問題に関しましては坂口大臣より法改正を含めた大変前向きな御答弁をいただきました。  それで、平成十四年度予算についても伺ったんですが、主にその体制を整えるための会議ということのための予算措置だそうでございますが、予算委員会でも申し上げましたが、会議はもう結構ですと、早く検証していただきたい。  実際にどのような法改正が必要で、どのような問題を解決していかなければいけないかということは、やっぱり実際にそのモデル地域を設定してやってみるということが一番だと思うんですが、新潟県の長岡市では厚生労働省が言っていますメディカルダイレクターに当たるような方もいらっしゃいますし、そのメディカルコントロール体制、医療機関と消防署との信頼関係、連携も取れていると。そういうところもございますので、是非モデル地域に設定して、その中で問題を探っていくということでやられたらいかがかなと、これは御提案でございますが、大臣の御意見をお願いいたします。
  149. 篠崎英夫

    ○政府参考人(篠崎英夫君) 御指摘の救急救命士によることについてはモデル的な事業を展開してはどうかという御質問でございますが、例えばメディカルコントロール体制についてのいろいろな問題については、先生の御提案の考え方もあろうかと思いますが、今議論になっております気管内挿管を例えばモデル的にというもしお話でいたしますと、例えばその対象となる住民の方の生命に大変重大な影響を与える、与えかねないというようなことから、そういう意味でのモデルということならば慎重を期すべきではないかなというふうに思っております。  お尋ねは救急救命士の業務拡大をせよというような御趣旨かと思いますが、これにつきましては国民の生命に直結する緊急な課題であると認識をいたしておりまして、安全性について十分な配慮をして、そして搬送途上にある救急患者の命を確保するという視点を第一に検討を急いでまいりたいと考えております。
  150. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 大臣にも一言お願いします。
  151. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) 前回にも御答弁をしましたとおり、この救急救命士のこの問題につきましては、患者さんを中心にして、患者さんに本当に必要なのかどうかということを中心にして決定をしなきゃいけないというふうに思っております。  秋田でございましたか、どこかでたくさんの例があるというようなお話が出ましたけれども、何か三年間で千二、三百回と言いましたですかね。そんなにはしかし起こるのかなと、ちょっとそれは何が何でも多過ぎるんじゃないかという気がいたしますけれども。  したがって、本当に必要な人は何かということをよくこれは吟味をしなきゃならないというふうに思います。それで、本当に必要な人はどういう人で、そのときに、それは搬送中にそれを行わなければその人の命に危ないということがあるのかどうかといったことをよく実証して、そして決定をするということにしたいというふうに思っております。
  152. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 その立証するためにもやはり実際の検証が必要ということを再度申し上げておきたいと思いますが、次の問題に移ります。  昨年の臨時国会でも申し上げました小児医療を取り巻く問題に関しましてですが、小児科医の不足の原因の一つが医師の負担が、小児、子供さんを診る場合に大変負担が重い、手が掛かると。それに比べて診療報酬がということでしたけれども、平成十四年度診療報酬改定で小児医療のそういう特殊性に配慮したものになっていますでしょうか。政府参考人にお願いいたします。
  153. 大塚義治

    ○政府参考人(大塚義治君) 小児医療を取り巻く様々な課題が指摘をされておりまして、今お話がございましたように、平成十四年度の診療報酬改定におきましても診療報酬全体といたしましては、近年の物価あるいは賃金の動向や医療保険財政の大変厳しい状況を勘案いたしまして、全体といたしまして平均をいたしまして、また薬価などを含めまして二・七%の引下げを行ったわけでございますけれども、小児医療につきましては、今日の状況、またその特殊性あるいは必要度、勘案いたしましてかなり思い切った見直し、改善を図ったところでございます。  幾つか内容がございますけれども、考え方といたしましては、一つには急性期の入院料につきまして、やや技術的な言葉になりますけれども、入院医療管理料を大きく見直しをいたしまして、例えば従来ですと看護配置三対一というのが基本的な点数配置でございましたけれども、二・五対一、あるいは一・五対一というような管理料の区分を設けまして、そういう再編をいたしましてここに手厚く配置をする。あるいは、感染症あるいは免疫力が低下しているようなケースにつきまして小児療養環境特別加算、個室に入っていただくというようなことでございますけれども、そうした特別な加算を新設するといったようなこと。あるいは、児童・思春期の精神医療についても配慮をする、夜間・休日診療体制の確保の面につきまして診療報酬の観点からこれを手当てする、これも新設でございますが、そういった各般の見直しを行っているところでございます。
  154. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 小児医療を取り巻く問題につきましては、坂口厚生労働大臣も大変御関心を持って熱心に取り組まれているということでございましたので、今後ともそのようにお願いしたいと思います。  次の問題に移らせていただきます。  今回の平成十四年度予算に関しましては、特にこの医療費の三割負担というのが非常にクローズアップされたわけですけれども、坂口厚生労働大臣は当初、もう反対だと、まず根本的な制度の改革が優先されるべきだということで、非常に私は頼もしく感じていたんですが、残念ながら、お立場は私もお察しいたしますが、でも、その大臣の基本的なお気持ちをいま一度私はここで伺っておきたいと思いますが、いかがでございますか。
  155. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) 私と総理の間でそんなに意見の違いがあったわけではございませんが、この現在の医療制度の状況を見ますと、あるいはまた医療財政の状況を見ますと、将来三割自己負担にしなければならないということでは総理も私も意見は一致していたわけでございます。そして、一方におきまして抜本的な改革が必要だということにつきましても総理と私との間で意見は一致していたわけでございます。  ただ一つ若干違いましたのは、その抜本改革がなかなかできないから先に診療報酬の三割自己負担というのを決定をして、そしてそれをするからそれまでに抜本改革をしなければならぬというふうに言わないことには抜本改革はできないと、こういうふうに総理はおっしゃいますし、私の方は、抜本改革をやらなければ三割自己負担は実現をしないというふうに言った方が抜本改革はできやすいと、こう私は言ったわけでありまして、そこが若干違ったわけでございますけれども、どこかのテレビで社長命令ですからやむを得なかったと言いましたら後で多くの方からおしかりを受けましたけれども、そんなに違ったわけではないというふうに思っています。  現在、私も総理が御主張になります平成十五年四月一日からの三割自己負担ということをしていただくということを前提にいたしましたけれども、しかし、それまでに抜本改革の大筋を決定をするということをして、結果的には同じことになるということにしたいというふうに思っているわけでございます。そういう意味では、この抜本改革、この一年間の間かなり厳しい作業だというふうに思いますけれども、やり遂げなければならないというふうに思います。  なぜ抜本改革ができにくいかということ、私も直面いたしましてこれはやはりよく分かりました。それは、抜本改革が根幹的な話になればなるほど厚生労働省の中だけの話でなくなってくる、税制にも絡んでくる、いろいろなことに絡んでくるということでございまして、そのことをやっておりますと翌年度の予算編成の問題というのはなかなか組みにくいということも現実問題としてはあるといったようなことがございまして、私も今まで野党におりましたときになぜ抜本改革をやらないかと言ってかなり食い付いていたわけでございますけれども、やっぱりその場になってみるとなかなかやりにくい点もあるんだなということが率直に分かったわけでございます。  しかし、これはここまで至りました以上やらなければなりません。どんなことがあってもやるという決意の下に今やっておる次第でございます。
  156. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 必ず根本的な改革をしていただきたいと思います。  ただ、私、非常に矛盾を感じるんです。先ほど一兆円先送りするんですねと確認しましたよね。年金の物価スライド制、特例を作ってまた先延ばしにする。結局、一兆円先へ、若い世代へ負担を先送りにする。若い責任世代にとってはこの一兆円、そして今回の医療費の自己負担増とダブルの負担増なんですよ。そして、片方で年金の物価スライド制の特例に関しては、昨今の社会情勢にかんがみというふうなことを言っています。昨今の社会情勢、この不景気、このデフレであれば、不景気を何とかしなきゃいけないということであれば、景気浮揚のためだったらこんな自己負担、自己負担というのはとにかく増税というようなものと同じイメージでとらえられています。負担増ですから、景気を悪くするんじゃないでしょうか。非常に矛盾があると。  どちらにしても、これからの若い世代にとっては負担増である。しかも、痛みを、将来のために今の痛みを我慢して改革をしてくれという、それが小泉改革への国民の期待だったと思うんですが、それを裏切るものであるというふうに再度申し上げまして、私の質問を終わります。
  157. 大脇雅子

    ○大脇雅子君 前回、企業の倒産、合併、リストラ等の問題について質問をさせていただきましたが、そうした失業や労働条件の変更とか切下げ等で個別的労使紛争も増大していると言われています。個別的紛争解決促進法が施行された後の状況と今後の取組はどうなっているか、お尋ねをいたします。
  158. 岩田喜美枝

    ○政府参考人(岩田喜美枝君) 個別労働関係紛争解決促進法の運用についてですが、同法が施行されました昨年の十月の一日から年末までの三か月の状況について御報告させていただきたいと思います。  まず、利用状況ですが、全国に二百五十か所総合労働相談コーナーが設けられましたけれども、そこに寄せられました相談件数は十二万一千三百三十件でございました。この中で、個別労働関係紛争についての御相談は二万四百七十件でございました。さらに、この中で労働局長の助言、指導の申出があったのが四百十一件、紛争調整委員会のあっせんの申請がありましたのが三百八件となっております。  そして、同じ三か月間の問題解決の状況でございますが、この三か月間に手続が終了した案件について御報告したいと思います。  労働局長の助言、指導につきましては三百五十四件が手続を終了いたしましたけれども、このうち二百七十六件が助言、指導を実施しております。また、紛争調整委員会のあっせん手続が終了しました事案百四十七件のうちで当事者間の合意が成立したものなどが九十八件でございまして、これらの制度によって当事者間の話合いの促進がなされた、なされているという状況でございます。  今後とも、厚生労働省としましては、労使にこの制度を積極的に活用していただくために、何よりもこういう仕組みが新たに設けられたということを広報、周知をするということを一生懸命やってまいりたいというふうに思います。また、個々の労使からの申入れ、御相談があった場合についてですが、労働局長の助言、指導や紛争調整委員会のあっせん、この仕組みを積極的に運用、活用いたしまして、問題の解決の促進に資したいというふうに考えております。
  159. 大脇雅子

    ○大脇雅子君 それでは、社会保障制度に関連してお尋ねをしてまいりたいと思います。  先ほど抜本的な改革というものがいかに困難かという興味深いお話を伺いましたが、医療制度全般の制度改革とか見直しをする基本的な視点というのはどこにあるか、お尋ねをいたします。
  160. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) 大変少子高齢化が進んでまいりまして、そして今まで考えておりました以上にこの社会保障の構造も変わってきたことは今更私が申し上げるまでもございません。とりわけ、その中で高齢者医療というものが非常に大きな問題になってまいりましたし、これからも大きな問題になり続けることだけは間違いのない事実だというふうに思います。  そうした中で、一番やはり大事なことは、高齢者医療をこれからどうするかといったことが一番大事でございますし、あわせて、それらの問題をやっていきますためには、現在のこの五千を超えます保険者の中で非常に高齢者の割合の高くなる保険者が増えてくる、特に国保等におきましてはわずか三千人以下ぐらいの小さな町村で、そしてその中で高齢者が四五%も五〇%にもなってくるというようなことになってまいりますとそうした保険者はもうやっていけないということになるわけでございますので、そうしたことも勘案しながら、この際に将来を見据えて将来安心していただけるようなこの医療保険制度を構築する必要がある、そうしたところからスタートをしているというふうに御理解をいただきたいと思います。
  161. 大脇雅子

    ○大脇雅子君 国民医療費の三分の一を占める高齢者医療費の上昇ということを踏まえて、自己負担割合の引上げもなされてまいりました。しかし、生活を支える主たる収入が基礎年金だけという高齢者に十分な目配りをした施策が必要だと考えますが、いかがでしょうか。
  162. 宮路和明

    ○副大臣(宮路和明君) 高齢者医療をめぐる大変厳しい状況については先ほど大臣の方からお話があったとおりであるわけでありまして、急速な少子高齢化の進展の中で高齢者医療費が大きく増大している一方で、若い世代の負担が著しく増加をしている。片や、年金制度の成熟化等によりまして、高齢者の方が受ける年金も次第に額が増大して所得の向上も見られるというような側面もあるわけでありまして、そういったことで今御指摘のような今回の医療保険制度の改革に当たりましては、現役世代の負担とのバランスも考慮させていただきながら、定率一割、患者の一割負担を徹底させていただき、また所得の高い方については高齢者といえども二割の負担をしていただくといったような応分の御負担を高齢者の皆さんにもお願いするといったことにいたしたわけでありますが。  そういう中にあって、確かに低所得者の方には十分な配慮をこれはいたさなきゃならぬことは当然であるわけでありまして、例えば今回も自己負担の限度額につきまして、低所得者に係る場合はこれを従来どおりというふうに据え置かせていただいてもおります。また、現在、老齢福祉年金受給者のみが対象となっております負担の軽減措置、これを従来は高齢者の中の〇・七%ぐらいの方がその適用対象ということでありますが、これを一五%ぐらいと大幅に拡大をするというような、そういう措置も取らせていただいておるところでございますし、それから一方、外来につきましても、一月当たりの自己負担限度額を、一般の方は一万二千円でありますが、低所得の方につきまして八千円という、そういう措置も取らせていただいているようなところでございまして、こうしたいろんなきめ細かな措置を講じさせていただいたということで御理解を賜りたいと思います。
  163. 大脇雅子

    ○大脇雅子君 今般、健康保険法の改正法案と併せて、健康づくりや疾病予防を更に増進するための健康増進法案というものが提出される。  この法案の基本的な考え方についてどのように考えておられるのでしょうか。
  164. 坂口力

    ○国務大臣(坂口力君) これから高齢化が進んでまいりましたときに、その皆さん方がお元気で日々を過ごしていただくということが一番大事でありまして、高齢者即闘病生活というのでは具合が悪いわけでございますので、元気で、お互いにずっと長生きをして、ある日突然に折れ曲がるというのが一番よろしいんだろうと思っておるわけでございますが。  そうした意味で、皆が元気でいくためには、これは生活習慣病がもうこれから中心でございますから、一日や二日いい生活をしたからといってそれで良くなるわけではございません。お若いときからそれなりの御努力をしていただかなければならないわけでございますので、例えば塩分の制限でありますとか、あるいは全体の糖分の制限でありますとか、そうしたこともございましょうし、お酒の量にいたしましても、たばこの吸う吸わないの問題にいたしましても、そうしたこともお考えをいただかなければならない。  やはり、若いときからそういう将来を見据えて元気な高齢者になれるような体制を初めから、若いときからそういう体制を作り上げていこうという趣旨で、ここにこの法案を併せて出させていただいたところでございます。
  165. 大脇雅子

    ○大脇雅子君 私は、予防原則というのがこの高齢医療費の削減に最も大きな効果を上げるのではないかと考えています。  高齢者も寝たきりゼロ作戦というのがございます。私事で恐縮でございますけれども、私の母は一年半まで、九十歳で亡くなりましたが、最初、もう寝たきりになってしまいました。しかし、岐阜県の池田町のサンビレッジ新生苑というところに入れていただきまして、看護をしてくださる人が毎日、子供のいわゆるトイレ訓練をするように私の母をトイレに導いてくださいまして、やがて母は自分でもトイレに行けるようになりました。  そして、そこで私が感激したのは、決しておばあちゃんと呼ばないで、ナツさん、ナツさんと私の母の名前を呼び掛けながら、絶対に朝ちゃんと起こして、寝たきりでほっておかないと。そして、食事もきめ細かく配慮して、さらに私が感激しましたのは、旅行に連れていくんですけれども、バスで連れていって、後ろで車いすとおむつを積んだ車が随行するわけです。私もインターチェンジのところに、どこに身障者のトイレがあるのかということ気が付きもしなかったんですけれども、やはりそれも全部チェックして、トイレをしながら下呂温泉とか京都の嵐山など、おむつと車いす付きで旅行を家族と一緒に行う、そういうことによって非常にめり張りが利くような感覚が母に戻ってまいりまして、そのサンビレッジ新生苑を第二のふるさととして数年、そこで本当に寝たきりから起き上がった生活をいたしました。  そういう私の経験からすると、いわゆる福祉のサービスとその質の確保ということがどんなに大切かということを痛感いたしまして、今度、介護保険などできたわけですけれども、介護労働にかかわる人たちの賃金の保障とか労働時間への配慮、あるいは労働条件の改善は、その寝たきりゼロ作戦のためには急務であろうかと思います。  介護人材確保助成金とか、あるいは介護雇用管理助成金、あるいは介護雇用環境整備奨励金制度というものがありますが、実効性があって活用されているというふうには残念ながらいっていないのではないかと。特に、若い労働者の積極的に就労できる現場としてその体制整備をしていただきたいと思うわけですが、この点についてどのような対策を考えようとされているのか、お尋ねいたします。
  166. 澤田陽太郎

    ○政府参考人(澤田陽太郎君) 介護運営につきましては、既に各種助成金を制度化し運用しておりますが、御指摘のように、必ずしも十分に活用されていないという面ございます。  そういうことで、今後ともこの制度が広く使われるようにするためには、まずベースとして事業主が本助成金の支給の前提となる改善計画を作成していただくということが必要でございますので、そこのところからしっかり周知、あるいは必要な指導等をしていきたいと、こう思っております。
  167. 大脇雅子

    ○大脇雅子君 介護サービスの基盤整備、あるいは質の向上などについて、特養のホームの充実策、あるいは自宅介護にかかわるヘルパーやケアマネジャーなど、この人たちの質的な確保、あるいは具体的な研修、そういったものはどのような方向を考えておられるのでしょうか。
  168. 堤修三

    ○政府参考人(堤修三君) 介護保険がスタートいたしまして、今御指摘のようなケアの質の向上というのがこれからの大きな課題だというふうに考えております。  特養ホームを始めとする介護施設におけるケアの質の問題ということに関しましては、当たり前といえば当たり前でありますが、従来ややもすれば身体拘束といったようなものが行われていたという事実もございますので、これを禁止をする。そして、そのためのいろんな普及啓発の活動を国、県レベルでやっております。  それから、新しい、家族的な雰囲気の中でお世話ができるようにということで、特養ホームについては個室・ユニットタイプの、新しいタイプの特養の整備をこれから進めていこうということでございます。  それから、訪問介護等のそういう在宅のサービスの質の問題、これはやはりその職員のレベルアップ、質のレベルアップというのが大変重要になってくるわけでございまして、現在の訪問介護員、ホームヘルパーについて、テーマ別に難しい問題等を抱えておりますので、テーマ別の技術向上の研修を行うといったようなこと。  それから、在宅の場合にはキーパーソンになりますのがケアマネジャーでありますので、ケアマネジャーの技能の、知識の向上のための研修の充実、あるいは高度な研修課程というものを作りまして、引き続きその質の向上に努めたいということで考えております。
  169. 大脇雅子

    ○大脇雅子君 入所施設や自宅のケアなど、今までは集団的、管理的、画一的処理ということが当たり前とされてきていたわけですけれども、やはりこれからの高齢者の保護ということ、身障者もそうでしょうけれども、自己決定を尊重した言わば良質かつ適切なサービスを受けられる、そうした高齢化社会というのが実現するということが大きな課題ではないかと思います。  一方、その生活を支える公的年金に対する国民の信頼も高めなければならないと思います。  所信表明では、安心と信頼できる公平・公正な、持続可能な制度というふうに大臣は言っておりますが、とりわけ若い世代の年金制度に対する信頼と納得ということをどうしたら得られるのか、年金制度は早晩破綻するしかないと考えている若者に対してどのようなメッセージを送られるつもりか、お尋ねします。
  170. 辻哲夫

    ○政府参考人(辻哲夫君) 御指摘の、若い世代の不安が大きくなっているのは事実でございます。  その背景といたしましては、少子高齢化が進んでいる、あるいは経済が低成長だということで、将来、年金はもらえないんではないか、あるいは、若い世代は負担が重くなって不公平なんじゃないかと、こういったことが大きな不安の要因になっていると思われます。  この背景でございますけれども、多くの若い人々はこの年金のことを私的年金と同じように、すなわち納めた保険料が運用して戻ってくるということでお考えである、そういったことからこのような不安が大きく出ているように思われます。  また、一方におきまして、公的年金は社会全体が連帯いたしましてその時々の現役世代が保険料を納めることによってそれが高齢者に移転すると、そしてまた、将来、その現役世代が高齢者になったときに、かつて保険料を納付して高齢者の生活を支えた実績、すなわち自分の保険料納付実績に応じてまた次の現役世代が払う保険料によって給付を受ける、これを順繰りで行うものであるという世代間扶養の考え方で運用しているわけでございますが、この考え方は、一言で言えば、現役世代の生産活動の成果の一部をその時々の暮らしぶりを反映した形で高齢者世代に移転するというものですので、必ず実質価値が維持できますし、また我が国の経済社会が存続する限り決してつぶれることはないということでございます。  また、少子高齢化の進行に伴いまして保険料がある程度上がっていくことは避けられないと考えますが、仮に公的年金が存在しなければ私的に親に仕送りする必要が生じ、少子化に応じて、子供の数が増えれば親の扶養負担は増えることは避けられません。これを年金保険料を負担することで免れているといったことも若い方々に理解をしていただきたいし、私的年金と異なりまして基礎年金には国庫負担が入っていると、あるいは厚生年金は保険料の半分を事業主が負担してくだすっているということで、将来の世代にとっても公的年金は決して不利なものではないと、こういったことが必ずしも私どもまだ若い方々に伝わっていないように思います。  このようなことを十分に若い方に訴え、また、次回の年金制度改正において、仕組みにおきましても特に若い方々の不安や不信を払拭するような改正に取り組むよう全力を尽くしてまいりたいと考えます。
  171. 大脇雅子

    ○大脇雅子君 女性と年金や子供の問題等、お尋ねをしたいと思いましたが、時間が参りましたので、また連続シリーズのようにお尋ねをさせていただきます。  ありがとうございました。
  172. 阿部正俊

    ○委員長(阿部正俊君) 以上をもちまして、平成十四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、厚生労働省所管についての委嘱審査は終了いたしました。  なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  173. 阿部正俊

    ○委員長(阿部正俊君) 御異議ないと認め、そのように決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時四十二分散会