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2001-06-12 第151回国会 参議院 経済産業委員会 13号 公式Web版

  1. 平成十三年六月十二日(火曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  六月十二日     辞任         補欠選任         魚住 汎英君     佐々木知子君      山下 芳生君     八田ひろ子君      梶原 敬義君     大渕 絹子君      水野 誠一君     岩本 荘太君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         加藤 紀文君     理 事                 畑   恵君                 保坂 三蔵君                 山下 善彦君                 足立 良平君                 西山登紀子君     委 員                 加納 時男君                 倉田 寛之君                 佐々木知子君                 陣内 孝雄君                 松田 岩夫君                 吉村剛太郎君                 直嶋 正行君                 本田 良一君                 藁科 滿治君                 海野 義孝君                 風間  昶君                 八田ひろ子君                 大渕 絹子君                 岩本 荘太君                 渡辺 秀央君    国務大臣        経済産業大臣   平沼 赳夫君    副大臣        経済産業副大臣  古屋 圭司君        経済産業副大臣  松田 岩夫君    大臣政務官        経済産業大臣政        務官       大村 秀章君    政府特別補佐人        公正取引委員会        委員長      根來 泰周君    事務局側        常任委員会専門        員        塩入 武三君    政府参考人        資源エネルギー        庁長官      河野 博文君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○石油の安定的な供給の確保のための石油備蓄法  等の一部を改正する等の法律案内閣提出、衆  議院送付) ○基盤技術研究円滑化法の一部を改正する法律案  (内閣提出、衆議院送付)     ─────────────
  2. 加藤紀文

    ○委員長(加藤紀文君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  石油の安定的な供給の確保のための石油備蓄法等の一部を改正する等の法律案の審査のため、本日の委員会に資源エネルギー庁長官河野博文君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 加藤紀文

    ○委員長(加藤紀文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  4. 加藤紀文

    ○委員長(加藤紀文君) 石油の安定的な供給の確保のための石油備蓄法等の一部を改正する等の法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  5. 加納時男

    ○加納時男君 おはようございます。自民党の加納時男でございます。  石油備蓄法の改正につきまして質問させていただきます。  まず、大臣に伺いたいと思いますが、石油備蓄法と言っているんですけれども、石油備蓄の目的は何でしょうか。
  6. 平沼赳夫

    国務大臣(平沼赳夫君) お答えをさせていただきます。  石油は、我が国一次エネルギー総供給の過半、平成十一年度の石油依存度は御承知のように五二%でございまして、その経済性、利便性から、今後とも我が国にとって主要なエネルギーであると考えられております。その安定的な供給の確保は、引き続き極めて重要な政策課題だと思っております。  石油備蓄は、我が国への石油の供給が不足する事態が生じまして、または生ずるおそれがある場合において石油の安定的な供給を確保し、もって国民生活の安定と国民経済の円滑な運営に資することを目的とする制度でございまして、我が国のエネルギーセキュリティー上極めて重要な役割を有するものだと、このように思っております。
  7. 加納時男

    ○加納時男君 石油の安定供給を確保することによって国民生活を脅威から守るという御説明、よくわかりました。  だとしますと、そのための方策として、国の役割と民間の役割というのは日本は二本立てでやっていると思いますけれども、このそれぞれの役割は何でしょうか。国家備蓄と民間備蓄です。
  8. 平沼赳夫

    国務大臣(平沼赳夫君) もう委員よく御承知のとおり、国家備蓄というのは現在八十五日分ございますけれども、すべて原油で保有されております。その放出を政府の判断に基づいて行うことから石油市場への供給を確実に増加させることができまして、市場に対するアナウンスメント効果が大きいといった特徴を有していると思っております。  したがって、その活用につきましては、従来から最後の手段としての位置づけに加えて、近年その重要性が高まっている緊急時の初期段階におきまして、国際エネルギー機関加盟国と協調して備蓄を放出する協調的緊急時対応措置につきましても国家備蓄の活用を中心とするのが望ましいと考えております。  他方、民間備蓄は現在七十八日分でございますけれども、これは原油四七%、製品五三%の双方がございまして、民間企業の生産・流通過程の中でいわば在庫として保有されていることが多いことから、速やかに流通経路に乗せることができ、消費者への迅速な供給が可能であるという点で機動性にすぐれているわけであります。このため、緊急事態の発生時において、短期間のうちに国内の石油製品が不足するような事態が生じた場合には、民間備蓄の取り崩しが有効であると考えております。  また、昨年、米国において起きました石油市場の混乱は、石油企業の保有する在庫が極限まで圧縮されたことが一因であると言われておりまして、我が国のような石油企業が透明性の高い共通のルールに基づいて通常の商業在庫を上回る備蓄を保有しているということは石油市場の安定性を確保する上でも非常に有効な手段だと、このように思っております。
  9. 加納時男

    ○加納時男君 それぞれの役割、よくわかりました。  今、大臣のお話を伺っていますと、一つ疑問が出てくるのは、アメリカ日本の比較ですね。今おっしゃったように、アメリカは民間に備蓄義務がない、そしてSPRと言っていますけれども、ストラテジック・ペトロリアム・リザーブ、国家戦略備蓄と日本語で訳しているのかと思いますけれども、これのみである。そういうのに比べまして、日本では民間に備蓄義務があるというのはどういうことでしょうか。アメリカ風に考えますと、民間というのは市場を尊重して自由に活動するものだ、それでセキュリティーという、エネルギーセキュリティーを守るのは国の役割だというので国家備蓄が中心だということなんでしょうけれども、日本に備蓄義務がある理由ですが、これを伺いたいと思います。
  10. 松田岩夫

    副大臣(松田岩夫君) 米国の国家備蓄につきましては、一九七五年に制定されましたエネルギー政策及び節約法に基づくものでありますことは委員御存じのとおりでございますが、同法によりますれば、国家備蓄に加えまして、民間企業に対して一定の備蓄義務を課すことができることとなっておりますが、第一次石油危機を受けて国際エネルギー機関が設置された一九七四年当時の石油輸入依存度が四〇%強という状況の中で、政府が緊急時対策としての石油備蓄を持つという考えが受け入れられたことから国家備蓄中心となり、現在のところ、民間企業に対する備蓄義務については発動されたことはありません。  他方、同時期、ほぼ石油供給全量を輸入に依存しておりました我が国におきましては、一九七一年より行政指導ベースで民間備蓄創設に着手しておりましたが、第一次石油危機後、何よりも早期に石油備蓄の増強を図ることが急務となりました。このため、石油企業の有する既存の貯蔵施設の活用や、石油という重要な物資の供給を担っているという石油企業の社会的責務にかんがみ、石油企業において緊急時対応のための体制を整備することが適切と考えられたことから、国による強力な助成措置を前提といたしまして、企業に備蓄を義務づけることとしたものであります。  なお、御参考までに、欧州を中心とするIEA加盟国の多くは、我が国と同様、民間企業に備蓄を義務づけております。
  11. 加納時男

    ○加納時男君 欧州まで触れられたので、こちらも一言だけ言わせていただくと、例えばドイツなんかをイメージしますと、ここは民間の備蓄というのは確かに義務づけていたんですけれども、民間の備蓄はやめまして、協会備蓄といいますか、保険料みたいな一定のお金を払って、それで協会で備蓄するようになっているというので、さまざまなことがあるかと思います。それぞれの国情がありますので一概には言えないと思いますけれども、私はやはりエネルギーセキュリティー、基本を守るのはやはり国であろうと思っているところではあります。  さてそこで、日本のこれまでの経過を見てみますと、国家備蓄を放出したケースというのは私はないんじゃないかと思います。たしか九一年だったと思いますけれども、湾岸戦争がありました。あのときに日本は民間の備蓄の義務量を四日間、当時の八十二日から七十八日に義務量を引き下げるということで、いわば民間の備蓄の放出というので対応して、そのときにも国家備蓄には手をつけていない。  先ほど大臣のお話で、最後の手段であるけれども最初の手段としても使うよと。要するに、ESS的なものじゃなくて、CERMといいますか、協調的な方策、準緊急時でありますから、そういうものにも使うんだよということで、考えていきますと、実は国家備蓄に手をつけなかったのはなぜかという疑問がわくんですけれども、この辺はどうしてでしょうか。
  12. 松田岩夫

    副大臣(松田岩夫君) 従来、委員御指摘のように、我が国におきましては、国家備蓄は本来国として石油供給不足に対応するための最後の手段として位置づけておりまして、我が国全体として石油の安定供給に問題が生ずるレベルまで民間備蓄の水準が低下した時点で国家備蓄の取り崩しを行うことを基本的考えといたしまして、国家備蓄の放出は原則として民間備蓄の取り崩しの後に行うこととしておりました。  湾岸戦争時におきましても、このような考え方から、まずは国家備蓄の放出ではなく、民間備蓄の備蓄義務量の引き下げで対応することとしたものであります。しかし、近年、またこれ、委員今おっしゃいましたが、国際石油市場の発達に伴いまして、大規模な供給途絶に至らない緊急時の初期段階におきまして、石油市場の安定化のため、国際協調のもと備蓄を活用することの重要性の認識が高まっておりますことから、平成十一年の石油議会報告を受けまして、今後我が国におきましては、国家備蓄をこれまでのような最後の手段としてのみならず、緊急時の初期段階におきましても機動的に活用することとしたところでございます。
  13. 加納時男

    ○加納時男君 ありがとうございました。  きょうは大村政務官も御出席いただいておりますので、少し備蓄水準の具体的なことについて伺いたいと思います。  今、日本の備蓄日数は何日ぐらいあるんでしょうか。それは、日本石油備蓄法のベースで数えたものとIEA方式と言われているものとで同じか違うか、その辺も教えていただきたいと思います。
  14. 大村秀章

    大臣政務官大村秀章君) 現在、我が国の石油の備蓄状況は、本年三月末現在で国家備蓄が八十五日分、民間備蓄が七十八日分の合計百六十三日分の備蓄を有しているところでございます。これは石油備蓄法の国内の基準ということでございますが、委員御指摘のもう一つの国際エネルギー機関、IEAの計算方式によります備蓄日数、これは毎年年末に報告をするということになっておりますので平成十二年十二月末を基準にいたしますと、その備蓄日数は百十八日ということになっております。
  15. 加納時男

    ○加納時男君 とる時点が若干ずれるのは統計ですから仕方ないんですけれども、今伺いますと、国内方式で百六十三日、国際方式といいますか、IEA方式で百十八日ということであります。今ここで引き算をしてみますと四十五日分、割り算をすると約四〇%ぐらい違うわけですね。これは決して小さな違いではないと思うんです。これはどこが違うからこういうふうに大きく違うんでしょうか。
  16. 大村秀章

    ○大臣政務官(大村秀章君) 石油備蓄法基準と国際エネルギー機関、IEA基準との主な相違点でございますけれども、石油備蓄法に沿った方式では、液化石油ガス、LPG等を除いたいわゆる燃料油のみを対象といたしまして、直前の十二カ月の一日当たりの燃料油の内需量を備蓄日数計算のベースというふうにしているのに対しまして、IEA方式ではLPGなども石油として算入をしております。そしてまた、石油全体の輸入量から輸出量を引いた一日当たりの純輸入量をベースとしているということが挙げられるわけでございます。  さらにまた、IEA方式によりますと、技術上の問題で、備蓄をしている、貯蔵しているのでありますけれども、その貯蔵した分の一律一〇%をいわゆる放出が難しいということでデッドストックということで備蓄量から計算上除外をしているということもございます。我が国ではそういうことはいたしておりません。丸々備蓄量としてカウントをいたしております。
  17. 加納時男

    ○加納時男君 今違いを三点言われた。大事な御指摘だったと思います。  一つは、純輸入量で見るか内需量で見るか。私もIEAの仕事というのをやったことがあるんですけれども、IEAをつくったときの目的、これは石油の供給途絶に対する一つの安全保障という先進国の一種の互助会でございますが、こういうことで考えていきますと、内需というよりも輸入量ではないのかなというのが一つ感じます。  それから二つ目には、LPGをどうするか、石油ガスをどうするかということでありますけれども、やはり石油ガスは日本の場合には別建てで、備蓄日数を民間では五十日ですか、たしか決めていると思いましたけれども、そういうことはあるんでしょうけれども、LPGをどう考えるのか。入れるべきなのではないかという意見もあるんじゃないか。  それからさらには、デッドストックというのはタンクの底に残っちゃっているとかいうことだろうと、今、大村政務官の御説明で私もそう思いますけれども、デッドストックというのは実際には使えないんじゃないか。いや、無理をすれば使えるよとか、水か蒸気を加えれば早く出てくるよとかあるんですけれども、常識的にこの目的から考えると、デッドストックというのは一〇%がいいのかどうかは別として、本来やっぱりデッドストックを除くべきではないかという専門家の意見もあるかと思うんですけれども、もしこれにコメントがありましたら、特にコメントがなければ結構ですが、あれば一言お願いしたいと思います。これからこういうことも考えようというのか、考える必要はない、今のが一番、日本のが正しいんだとお考えなのか。ちょっと一言だけお願いします。
  18. 大村秀章

    ○大臣政務官(大村秀章君) これも経過のある話だろうと思いますし、特にアメリカの備蓄のやり方の中で、回収といいますか放出させるというのは難しいというところからそういう御主張が出たんだろうと思いますが、日本の場合はそういうことはまず一〇〇%ない。タンクですから必ずそれは回収できる、放出できると思いますので、その辺は、これも経過のあった話、まさしく加納先生御専門で一番よく御存じだと思いますが、その点は十分関係者で御協議をしていただければというふうに思っております。
  19. 加納時男

    ○加納時男君 この問題、少し専門的になりますので、これから引き続きまた一緒に勉強するといいますか、政府の方ともよく打ち合わせをしながら、日本として一体、こういう備蓄日数は日本の国内では通用するけれども、IEAに出したときにはそのままでは通用しないというものでいいんだろうか、デッドストックというのは本来どうするのか、日本の考え方が正しければIEAの基準を直してもらうという提案を日本からしたっていいんじゃないかなと思いますけれども、余りにもちょっとこれは細かい話になりますので、きょうはここまでにさせていただきたいと思っております。  大事な問題に移りたいと思うんですが、きょう大臣のお話を伺っていまして、やはり備蓄の考え方が少しずつ変わってきたのかなという感じがいたします。当初は、本当に石油の供給がどんととまっちゃって石油が入ってこなくなるというような大規模な供給の途絶、あるいはエンバーゴーといいますか輸出禁止といったようなことが起こったときの緊急時の融通スキーム、緊急時の冠婚葬祭互助会ということでスタートしたわけでございますが、いわば最後の手段として位置づけされておった備蓄だと思いますが、先ほどの大臣の冒頭のごあいさつにあった、それほどの最後の手段ではないけれども、緊急時に至るおそれのあるような危機的な兆候が出た段階で最初の手段として使おうじゃないか、こういうふうな意見が最近出てきたと思うんです。特に湾岸戦争、それからその後の、去年の原油価格が非常に高騰した、そしてまたアメリカではヒーティングオイルがショートするのではないかという、そういうような段階で一体こういう備蓄というものを使うべきか使うべきでないのかというような議論があったと思います。  そこで、その議論を一つだけ伺いたいと思いますが、ESS、いわば緊急時の融通スキーム、これは今までに発動されたことはないと私は理解しておりますが、そうでしょうか。そのかわりに机上演習をやってきたんじゃないかと思うんですが、やったことがあるのかないのか。机上演習をやったかどうか、やったとすればどんな課題があったのか、一言伺いたいと思います。
  20. 河野博文

    ○政府参考人(河野博文君) 御説明申し上げます。  まず、ESSでございますけれども、いわゆる緊急時対応体制ということでございますが、具体的に石油の供給途絶の場合に加盟国間で需要抑制とともに備蓄の取り崩し、融通を図る、こういうメカニズムでございます。  これにつきましては、消費量の七%以上の供給削減が起これば発動ということになっておりまして、幸い一九七四年のこの協定発効以来、IEA加盟国においては七%以上の供給途絶といった状況に陥ったことはありませんので、これ自身は発動されておりません。  机上演習でございますが、これまで何度か行われております。各国政府あるいは石油会社の担当者も参加して七回行われたわけでございますが、緊急時融通スキームの手続の改善とかあるいは関係者の訓練を目的ということで、仮想のシナリオに基づいてやってきたということでございます。  我が国について申し上げますと、指摘を受けましたことは、産油国と我が国石油会社の間の石油売買契約には仕向け地があらかじめ日本と指定されているものが多いということがありました。実際に他のIEA加盟国と融通を行うという場合に、産油国側の一応了解を得てその仕向け国を変更するといったような協力が不可欠であるといったようなことが指摘された経緯がございます。
  21. 加納時男

    ○加納時男君 ありがとうございました。七%以上の供給カットがあったようなときに行うのがESSだと。図上演習での課題もわかりました。  これに対しまして、今度はCERMについて一つだけ伺いたいと思うんですけれども、CERMといいますのは協調的緊急時対応措置という、何か難しい日本語で訳しているようでございますが、私風に言いますと準緊急時といいますか、緊急時がESS、準緊急時がCERM、コーディネーテッド・エマージェンシー・レスポンス・メジャーズですか、その頭文字をとってCERMと言っておりますけれども、これはいわば初期段階での最初の手段として行うものだと思うんです。  よく議論しておりますと、CERM対応日数ということが言われております。今回、調査室で出た資料にもCERM対応日数が日本ではIEA平均と比べると何か不足しているというようなことがちょっとあったように思うんですけれども、CERMの内容について伺いたいと思いますけれども、どういう内容で、何日分不足しているんでしょうか。対応はどうするのか、その辺について、これは政務官でしょうか、わかりましたら教えてください。
  22. 大村秀章

    ○大臣政務官(大村秀章君) 協調的緊急時対応措置、CERMでございますが、これは加納先生の言われたとおりでございまして、大規模な石油の供給途絶に至らない、すなわち七%未満の供給途絶といった緊急時の初期段階におきまして、市場の鎮静化等を目的として、加盟各国が協調して備蓄を放出するということでございます。  その際には、国際エネルギー機関における備蓄義務日数九十日を超える分の備蓄を活用するということにされているわけでございます。したがいまして、CERM対応可能日数というのは、各国が保有する備蓄から九十日間の備蓄義務を除いた備蓄量を一日当たりの消費量により日数計算したものを指すということでございます。  我が国のCERM対応可能日数は、先ほどIEA基準で百十八日と申し上げたんですが、それから九十日を引きまして、ちょっと数字が若干誤差がありますけれども、その対応可能日数というのは約二十七日分ということでございまして、IEAの加盟主要国の平均と比較をいたしますと約五日分程度、量にいたしまして五百万キロリットル程度下回っているという状況でございます。  我が国は、もう委員御案内のように、欧米諸国と比較いたしまして、石油依存度、中東依存度というものは高くて、石油供給構造も非常に脆弱であるということがございます。そういう意味で、平成十一年八月の石油審議会報告を踏まえまして、コスト面、また厳しい財政状況といったものももちろんにらみながらではありますけれども、五百万キロリットル程度、これを積み増すということを当面の目標といたしまして、この平成十三年度より国家備蓄の新規積み増しに着手をしたというところでございます。
  23. 加納時男

    ○加納時男君 どうもありがとうございました。実態を伺って、その後どうするのかと伺おうかと思いましたけれども、そこまで御回答いただいたようでありますので次の質問は省略させていただきたいと思います。  そこで、冒頭にもちょっと話題になりました、アメリカのSPRについて一つだけ伺いたいと思います。  アメリカの戦略的石油備蓄、先ほどの御説明で、これはEPCAといいますか、エナジー・ポリシー・アンド・コンサベーション・アクトによって定められたアメリカの国家備蓄義務であるという御説明がございました。この量は今幾らあって、これを放出した実績はあるのかどうか、その辺を伺いたいと思います。
  24. 河野博文

    ○政府参考人(河野博文君) 米国の戦略石油備蓄の量でございますが、平成十三年五月現在で確認をいたしまして五億四千四百万バレル、これをキロリットル換算いたしますと約八千六百万キロリットルということになります。いわゆる米国の一日の純輸入量で計算いたしますと、五十八日分に相当するということになります。  米国は、この戦略石油備蓄の放出を過去十一回行っております。我が国を含めた国際エネルギー機関加盟国が協調して備蓄を放出いたしました平成三年の湾岸戦争時の事例、それから最近、新しいところでは昨年九月、米国内での暖房油の供給不足を解消するために実施されたという例がございます。  なお、湾岸戦争時以外の放出につきましては試験放出を目的として緊急時以外に実施されたものでございまして、それから昨年九月の放出も、制度上はその一年後の返却を条件とする交換ということで行われたという位置づけになっております。
  25. 加納時男

    ○加納時男君 今の数字の確認ですけれども、私が記憶しているのは、たしか去年の秋に五・七億バレルあったと思います。今長官は五・四億バレルと言われました。これはどちらも正しいと思うんですね。つまり、去年の秋には五・七億バレルの国家戦略備蓄があった、しかしヒーティングオイルのショートというのが懸念される、これはアメリカの国民生活に重大な影響を与えるおそれがあるというので、三千万バレルを、今長官がおっしゃったように、スワップということで放出したというのがあって、そこで三千万バレル減ったので今おっしゃった五月末が五・四億バレル、ぴったり合っているような感じがいたします。ありがとうございます。  そこで、私の問題意識というのは、このSPRの放出、今いろんなケースをおっしゃいました、湾岸戦争のとき、それから去年の原油の価格の急騰と。  価格が上がったから放出したのではないというのがアメリカの言い分ですよね。これは私もよくわかるわけです。つまり、石油というのは市場で動くべきものであって政府が市場に介入すべきでない、価格の高騰に対して政府が介入すべきでないというのが伝統的なアメリカの考え方だと思うんですが、本当にそうだろうかという疑問も私は若干あるわけです。そこで、去年はヒーティングオイルのショートを防ぐためという大義名分をつけてやったというようなことではないかなと思うわけであります。  これも、去年の発動前に何度もアメリカのエネルギー政策の担当者の方が日本に来られまして、私も何度もお会いして、私が申し上げたのは、ともかくSPRを放出しなくてもいいから放出するぞというシグナルを送ることがOPECに対しては重要なメッセージになるのではないか、それはまたIEA加盟国が協調して備蓄の放出もあり得るという意思表示をすること自体が石油のあの暴騰しているものを抑えるのではないかと申し上げたことをちょっと今思い出したところであります。  もう一つ、アメリカで価格が上がったというのは、OPECだけに責任があるんじゃなくて、まさに市場原理でどんどん精製設備を絞り込んでいっちゃった、精製能力が非常に減ったわけですね、また在庫減らしを徹底的にやった、このことが、ヒーティングオイルの先物が非常に高騰したということにも原因があったのかなと思いますけれども、いずれにしても、SPRの今後の扱いというものは非常に注目されるかなというのは今の御回答を伺っての所感でございました。  次に伺いたいと思いますのは、法律案の具体的な中身についてひとつ伺ってみたいと思います。  今回は、石油公団への国家備蓄放出命令というものが出せるように法律案ではなっております。今までの法律をちょっと調べましたところ、今までは国家備蓄の取り崩しというのがあったと思うんですけれども、この違いは一体どこにあるんでしょうか。つまり、国家備蓄の取り崩しについて法律のスタイルとしては今までの法体系と新しい今回提案されている法律でどこが違うのか、教えていただきたいと思います。
  26. 河野博文

    ○政府参考人(河野博文君) 現行法におきましては、国家備蓄につきまして、石油公団法で公団の業務として規定をしておりますと同時に、備蓄の放出を行う場合には、経済産業大臣の公団に対します監督行為の一環として、現行石油公団法第三十二条第二項の規定に基づきまして、経済産業大臣が放出を命ずることとしておりました。  今般の石油関連法では、石油業法の廃止に伴う平時の規制緩和後においても、緊急時への対応に遺漏なきを期するためということで石油備蓄法を改正いたしまして、緊急時においても石油の安定供給を担う事業者の把握あるいは民間備蓄の確実な履行を確保するための措置、またさらには備蓄の放出時において石油が最終消費者まで確実に供給されることを確保するための措置を講じるなど、緊急時対応基盤の整備を図ることにしたわけでございます。  このため、これらの措置とあわせまして、石油の供給支障などが生じた場合には重要な役割を担います国家備蓄の放出についても、備蓄法に基づく経済産業大臣の命令によりまして、石油公団が国家備蓄を放出することを明確に規定することといたしました。これは改正備蓄法の第三十一条でございます。
  27. 加納時男

    ○加納時男君 今、最後におっしゃった改正備蓄法の三十一条というのは、大臣は公団に対して石油の譲り渡しを命ずることができるというところで、今回非常にすっきりしたと思いますので、これは大賛成でございます。  もう一つ、細かいことでちょっと伺いたいと思いますが、輸入業者の登録制の問題であります。  輸入業者を今回登録制にした理由は何でしょうか。
  28. 松田岩夫

    ○副大臣(松田岩夫君) 平成八年に、委員御案内のように、石油製品の輸入が自由化されたわけでございますが、それ以降、石油製品の輸入量が増加いたします中で石油の備蓄義務を履行しない石油輸入業者が増加してございます。  これは、石油精製業や石油販売業と異なりまして、石油の輸入という行為自体は何ら生産設備や貯蔵設備などの実体を持たなくても可能でございます。そんなことから、備蓄義務を履行することなく容易に石油輸入業を開始及び廃止できることによるものではないか、そのことによっているのではないかと考えられるわけでございます。  このため、改正法におきましては、石油輸入業者における備蓄義務履行を担保するために必要最小限の規制といたしまして、石油輸入業者が石油の備蓄義務を履行する能力があることを事前に確認できる登録制を導入することとしたものでございます。具体的には、登録申請時に備蓄義務を履行できるだけの貯蔵設備、タンクを確保しているか否かを審査することといたしております。
  29. 加納時男

    ○加納時男君 今の副大臣の御答弁で、備蓄の履行の担保のために登録のときにタンクの量だとかいろいろチェックするんだと、大変趣旨はわかりました。  私の質問は、今のお話を聞いていてまた一つ新しい疑問がわいてくるんですけれども、副大臣が今おっしゃったのは、輸入は増加してきたけれども備蓄義務を履行しない輸入業者がいたということですけれども、これは罰則がたしかあったですね。今の石油備蓄法でも、第十条だったですか、備蓄の未達の者に対しては、違反に対しては罰金刑が科せられるようになっていたと思うんですが、この罰金刑を科していたんですか、いないんですか。
  30. 河野博文

    ○政府参考人(河野博文君) この輸入業者の方が備蓄義務を免れる場合というのは、えてして、輸入はしたものの備蓄義務が発生する時点においては行方がわからないといったようなことになる場合が多いわけでございます。そういう場合には、罰則の発動と申しましても対象不明という状態になりますので、実際に罰則が発動できないという事態でございます。
  31. 加納時男

    ○加納時男君 よくわかりました。  時間が迫ってまいりましたので私の質問はここまでにしまして、ここまでの議論の中でいろんなことが明らかになってきたと思いますけれども、備蓄の持つ国家エネルギー戦略上の重要性でありますとか国際的な備蓄の考え方と日本の考え方、どっちがいいということは別にして、違いがあることは事実であります。  それからまた、備蓄の活用の仕方についても、IEAの備蓄スキーム、緊急スキームをつくったときから状況が大きく変わってきたことも事実で、そのために考え方も非常に幅が出てきたと思うんですが、こういったことを踏まえて、最後に大臣のこういう石油の安全保障、備蓄に対するお考えを伺って、終わりたいと思います。
  32. 平沼赳夫

    国務大臣(平沼赳夫君) お答えをさせていただきます。  我が国はエネルギー資源に乏しい国でございまして、御承知のようにその多くを輸入に頼らざるを得ない状況にございます。こうした中で、我が国においては、二度にわたる石油危機の経験も踏まえまして、エネルギーセキュリティー向上の観点から、石油依存度の低減を図って、その結果、石油依存度は第一次石油危機時の七七%から二〇〇〇年度には五二%へと大きく低減をしております。  しかしながら、依然として石油は我が国の一次エネルギー総供給の過半を占めている。利便性、経済性の観点から、二十一世紀におきましても、当然のことですけれども、主要なエネルギーである、このことが予想されます。その安定供給の確保は我が国エネルギー政策上重要な政策課題でございます。  かかる状況のもとで、政府といたしましては、約百六十日分の石油備蓄の保有や、あるいは産油国の協力、自主開発原油の確保等による多様な安定供給確保策等を推進しているところでございまして、政府といたしましては、こうした安定供給確保策等に加えまして、今般の石油備蓄法の改正等による石油備蓄体制の強化を通じた緊急時体制の整備、さらには石油産業の構造改革、そして環境問題への取り組みへの支援、自律的に石油開発事業を進めることができる中核的な総合エネルギー企業グループの育成等によりまして、引き続き石油の安定的かつ効率的な供給の確保に努めていかなければならない、このように基本的に思っております。
  33. 加納時男

    ○加納時男君 ありがとうございました。  終わります。     ─────────────
  34. 加藤紀文

    ○委員長(加藤紀文君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、水野誠一君が委員を辞任され、その補欠として岩本荘太君が選任されました。     ─────────────
  35. 本田良一

    ○本田良一君 民主党の本田良一でございます。  きょうは、また平沼大臣に御質問をいたしますけれども、ちょっとトピックス的な質問を冒頭やらせていただきます。  それは、先般、大臣一般質問のときにアメリカのブッシュ大統領自由貿易主義につきまして私は質問をするところでございましたが、時間がなくて質問しておりません。この質問をいたしまして、後、石油公団のことについて、自由主義市場という、いわゆる石油が既に市場商品だという立場に立ちまして、石油公団のあり方を問うところに入っていきますので、このことを冒頭質問して、その意義を大臣からお聞きをして、そのことがまた関連をしてくるということで、質問させていただきます。  まず、一九九九年十一月十九日に、当時まだ共和党大統領候補であったブッシュ・テキサス州知事が、真にアメリカ国際主義と題した外交政策についての演説を行いました。その中の一説に、我々は自由な市場や自由貿易をすばらしいと考えます、そして今まで閉ざされていた国の市場が開かれるとき、アメリカ合衆国が一番の恩恵を受けるのでありますというくだりがあります。このくだりにアメリカ国家としての信念があると思います。この信念がベルリンの壁を壊し、翻ってアジアを眺めますと、中国、北朝鮮ベトナムなどの共産主義国家が存在をしております。日本では護送船団体制を崩壊させました。  日本自由主義市場経済アジアで推進していく重要な役割を積極的に担うべきであり、そういう中でこれらの国家自由主義体制への変革を期待すべきであると思いますが、大臣のお考えをお聞きします。
  36. 平沼赳夫

    国務大臣(平沼赳夫君) 私も、今御指摘のそういう本田委員のお考えには基本的には同意をさせていただきたいと思います。御指摘のとおり、アジア各国の実情を踏まえつつ、日本のこれまでの経験を十分に生かしながら、アジア諸国に対する協力を行いつつ自由貿易体制を構築していく、このことは非常に必要なことだと思っております。  例えば、具体例を幾つか申し上げますと、インドネシアに関しましては、石油化学産業政策の専門家を派遣する、こういう形で協力をさせていただく。また、タイ国に関しましては、中小企業やすそ野産業の政策立案に関するアドバイザーを派遣して、日本がこれまで蓄積してきたことを利用していただく、学んでいただいてレベルアップしていただく、こういう努力もしてまいりましたし、また、これから勃興するであろう例えば自動車産業、こういうものに着目いたしまして、自動車部品等産業の生産、品質に関する巡回専門家派遣というのを定期的に行う。カンボジアには、これは日本型で非常に成功しましたけれども、大分県の一村一品運動、こういったことに対する専門家を派遣する、こういう形、あるいはミャンマーベトナム、その他アジアに関しては、中国を含めて、一生懸命やらせていただいてきております。  そういう中で、私は、やはり日本アジアと連携を深めながら、そしてアジア各国の事情に十分配慮しながら、アジア諸国の経済の安定ですとか発展、それから民主化、こういったことの推進のために私どもはできる限り協力をしていかなければいけない、そこに日本の使命もある、このように思っております。
  37. 本田良一

    ○本田良一君 大臣からの答弁とある程度私も似た答えを持っております。  私がなぜこれを質問いたしましたかといえば、私もアメリカ自由貿易主義と自由主義市場経済、これはある面信奉している者です。アメリカに追従した信奉者ではなくて、今回、日本がとってきました長年の護送船団方式、これのときに私は気づいたわけです、なるほどなと。アメリカのいわゆる市場経済というのはどこに目線を置いているかといえば、結局、消費者のために価格があるわけです。だから、価格というのは消費者のためにある。これが自由主義市場経済です。ところが、日本は、護送船団方式は、価格は企業のためにあったわけですね。ここがやっぱり根本的に違っていたと。  だから、私はアメリカ自由主義市場経済というのは本当に、これを貫けば消費者が結局恩恵を受けるんだと。アメリカはみずから、アメリカ消費者が、国民がその恩恵を受ける、これは断言をして、これを信念を持って貫いておりますね。だから、この目線が、価格は国民のためにある、ここに私も注目をしております。  そうしたときに、ヨーロッパではソ連という共産主義国家アメリカの市場経済によって崩壊をしました。ところが、今残ったのは、アジアに残ったわけですね。中国ベトナム、そして北朝鮮と。だから、軍事的な脅威も北朝鮮は持っているけれども、日本が最もこの点で軍事的な脅威は持ちながらも、これを、ひいてはいつか脅威がなくなるということにするためには、日本が確固とした信念で、今大臣がどこどこに資金供与をやっているということを羅列していただきましたけれども、私は、そういうことよりももっと重要なことは、日本は徹底した自由主義市場経済の国だ、これを旗印にして、アジアの中で積極的に、資金供与よりもそういう思想哲学を持った日本国家の信念と申しますか、これで外交、経済をアジアの中でやっていくことが私は重要だと思う。  だから、資金供与をこうしましたと言うよりも、いつか私が予算委員会で大蔵大臣に聞いたように、国内において新産業を創出するときに、日本はどういう国か、資本主義の国でしょう、そうであればそのように徹底してやってもらいたい。国内においてはそういう位置づけ、アジアにおいては日本は徹底した自由主義市場経済の国だと、これを信念を持ってこれからすべてを、資金供与なら資金供与とか、そういうことを進めていくべきだと思う。その信念が今、日本にはない。だから結局、日本国内の経済学者も言うように、資本主義の仮面をかぶった日本は社会主義経済の国だ、こう言われてしまう結果になってしまいましたね。  だから、今度はそういう信念を持って新産業を創出し、そして官が持っているいろんな今までの、今日ずっと小泉総理も言っておられますし大臣も言っておられます、いろんな官の経営の特殊法人を国内的には民に移して、そして国内でそういう体制を整えて、外国にはそういう信念でやっていくというのを基本にしなければできない、そう思いますから、今質問はそこにポイントを置いて大臣のお言葉をいただきたかった。これから、大臣もそういう信念でやっていただきたいと思います。  それでは、次に法案についてお尋ねします。  今回の法改正には三つのポイントがあると言われております。まず第一に石油業法の廃止、次に石油備蓄法の改正、そして最後に石油公団の業務の拡大です。私は、初めの二つは、石油業法の廃止とそれに伴う石油備蓄法の改正には、規制緩和、護送船団行政の縮小という観点から賛成であります。しかし、第三点目の石油公団の業務拡大はいかがなものかと思います。それどころか、公団の業務を大幅に縮小して、公団業務は備蓄の関係だけにすべきであると考えております。  石油公団という特殊法人を設立して進められてきた石油行政は、石油の安定供給と民間の石油企業の育成、産業政策という二点が最大のテーマであったと思われますが、その両方について行き詰まっているのではないかと考えます。そうした中にあって、石油公団の業務をさらに拡大しようというのは、本当に国益に沿うものであろうかと考えます。むしろ、公団を廃止する方が日本の石油メジャーの育成、ひいては石油の安定供給につながるのではないかと考えます。  今回の法改正も、冒頭の提案説明でもありましたが、安定供給のために市場原理にゆだねる、そのために石油業法を廃止するんだ、こう趣旨説明があったわけですから、その趣旨に沿うために、石油公団の廃止そして民間メジャーを育てるということ、ひとつこのことについてのお考えをお伺いいたします。
  38. 平沼赳夫

    ○国務大臣(平沼赳夫君) お答えをいたします。  欧米におきましては、いわゆるメジャーが高い国際競争力を持って石油開発事業を展開することによりまして、結果的に各国の安定的かつ効率的なエネルギーの供給の確保に貢献をしております。我が国といたしましても、自主開発の重要性にかんがみまして、効率的かつ効果的な自主開発原油の確保に努めてきたところでございます。  我が国の石油産業においては、メジャーに比べて海外における石油開発への参入時期が遅かったこと、産油国との歴史的なつながりが薄かったこと等の歴史的な背景がある中で、自主開発を進めるに際して、産油国からの要請や資本力の小さい我が国石油産業におけるプロジェクトリスクを遮断する必要があったこと等から小規模な開発企業が多数存在することとなりまして、結果としてメジャーのような企業が育ってこなかったのは事実でございます。  したがいまして、今申し述べました理由によりまして、直ちにメジャーに伍するような企業あるいは企業グループを形成することは困難と考えておりますけれども、経済性を重視しつつ自律的に石油開発事業の維持拡大を行うことのできる規模を有する中核的な企業グループの形成は、石油の安定的供給を確保していく上でも重要なことだと考えております。その際には、石油産業の上流だけでなくて、精製・元売企業、さらには石油産業以外の電力・ガス企業等の業種を越えたエネルギー企業間の連携促進を視野に入れていきたいと思っております。  このため、経済産業省といたしましては、今後、本法案の中で提案している既発見油田の資産買収への石油公団の出資による支援や石油公団が保有する石油開発会社の株式売却等により、このような中核的な企業グループのいわゆる形成に努めてまいりたいと思っています。  そういう意味で、今回お願いをしております三つのポイントのうち、委員が二つの点については御賛同をくださいました。この石油公団、これに関しては疑問を呈されている、こういう御意見でございますけれども、やはり資源の乏しい我が国において、これから主要なエネルギー源である石油資源というものを中核的な上流から下流、それに連なるそういう企業を育成する面からも、石油公団というものがやはりその中核にあって機能していく、こういうことが非常に重要だと、こういう考えで私どもは今回の法改正をお願いしている、こういうことでございます。
  39. 本田良一

    ○本田良一君 それでは次に、石油公団は自主開発油田を積極的に推進するために現在まで三百社近い石油開発会社の設立にかかわり、巨額の出資と融資を続けてきました。特に、昭和六十年以降は年間平均十五社を設立し、それぞれに巨額の出融資を続けました。平成十一年度末では累計二百九十三社を設立し、出融資総額は二兆八百四十四億円に達し、このうち百七十三社が既に清算されております。残存の百二十社のうち解散準備中が三十九社、探鉱中三十五社、生産中は四十六社のみです。  石油開発は確かにリスクの多い事業でありますが、そのリスクを軽減するのは何といっても技術力と経験であります。今、欧米のメジャーと言われる石油大手は、日本に比べて圧倒的な技術力、経験の蓄積があります。日本のように特殊法人である石油公団が多数の開発企業に出資をし、役員を送り込み、うまくいかなければ解散をさせるというようなやり方では、いつまでたっても民間企業が大きく育つことはない。技術や経験の蓄積はできないのではないでしょうか。  これにあわせまして、まず掘削などの技術の蓄積はどうであったか。当事者国との交渉ノウハウや情報、人脈などの蓄積、掘削機器等の現地資産を清算をするということであればどのように清算をされるか、またこういう現地資産はどうか。今日まで掘削などの技術開発に注ぎ込まれた資金の総額は幾らでしょうか。
  40. 松田岩夫

    ○副大臣(松田岩夫君) これまでの石油公団の役割についての御質問でございますが、我が国におきましては、産油国やパートナーとの契約交渉は親会社が行いまして、契約が合意し、プロジェクトが成立する時点で事業実施を目的としたプロジェクト会社が設立されるのが通常となっております。そして、プロジェクト会社には親会社から技術者を含めて人員が派遣されております。  具体的に申しますと、探鉱、掘削などの技術につきましては、プロジェクト会社に派遣され、現場等において直接プロジェクトに携わる技術者を通じて、それぞれの親会社にその技術等が蓄積されてきております。また、昭和四十七年に設立されました石油公団石油開発技術センターにおける技術開発活動を通じまして、石油開発企業の技術力の向上が図られております。さらに、産油国との交渉ノウハウや人脈などの経験につきましても、技術と同様に親会社に蓄積され、他のプロジェクトにおいて有効活用されているところであります。  また、掘削機器などの処分、扱いにつきましては、通常、みずから保有せずに専門のサービス会社との契約により活用する場合がほとんどでありますが、中には掘削用のパイプなどのようにみずから資産として保有するものもあります。このような資産につきましては、プロジェクト会社の清算に当たり売却可能なものは売却し、返済原資等に充当して効率的な管理に努めているところであります。  ちなみに、先ほど申し上げました石油公団の石油開発技術センターの設立以来、これまでに技術開発に投じられました資金の累計は千百四億円であります。技術開発におきましていろいろな成果を上げてきておるわけでございますが、例えば石油公団石油開発技術センターと民間企業の共同で実施いたしましたアブダビにおける二、三次回収技術や油層評価技術につきましては、回収率、生産量の向上が図られた結果、原油の我が国への持ち込み量が三倍以上に増加するなどの成果が得られております。
  41. 本田良一

    ○本田良一君 また後で質問をいたします。  次に、国が巨額の出融資をしながら、開発企業をつくってはつぶし、つくってはまたつぶす。石油公団を通じた巨額の出融資があり、それを受け取る開発企業の役員には官僚が天下っている。このような構図では、それぞれの開発企業の間にも経営統合しようという切迫感がない。まさに親方日の丸である。現在、巨額の不良債権を抱えた金融業界がまさにこれを証明していると言われます。    〔委員長退席、理事保坂三蔵君着席〕  最初に官が手とり足とり民の世話をやいても、最後は民に任せなければ国際競争に立ち向かえる企業は育たない。石油業界でいえば、いつまでたっても和製メジャーは生まれない。官僚の権益確保のための余りにもずさんな国費投入であり、国の産業政策として根本的に間違っているのではないか。官僚の意識改革も必要ではないかと思いますが、いかがでございますか。
  42. 平沼赳夫

    ○国務大臣(平沼赳夫君) 先ほどのお答えとも重複をするわけでございますけれども、我が国の石油産業におきましては、メジャーに比べて海外における石油開発への参入時期が遅かった、また戦争に負けまして、そして一時ああいう荒廃した状況がございました、したがって、産油国との歴史的なつながりが欧米に比べて非常に薄かったことなど、そういう背景がございました。  したがって、自主開発を進めるに際して、産油国からの要請ですとか、資本力の小さい我が国石油産業におけるプロジェクトをする場合のリスクが大きい、それを遮断するというそういう必然性も存在をいたしました。したがって、御指摘のように、数多くの小規模な開発企業が存在をすることになり、結果、欧米のようなメジャーが育ってこなかった、こういうことがございました。  そういう中で、我々といたしましては、二十一世紀も、先ほど申し上げたように、このエネルギー政策というものを国の安全保障の見地から多様化していかなければなりませんけれども、しかし石油の依存度というものは二十一世紀も主要な部分を占めざるを得ない。そういう中で、やはり直ちにメジャーに伍するような企業あるいはそういうグループを形成するということは困難だと思いますけれども、経済性を重視しながら自律的に石油開発事業の維持拡大を行うことも国の政策としては非常に必要なことだと、そういう基本的な考え方があるわけでございまして、したがって石油開発事業の維持拡大を行うことのできる規模を有する中核的な企業グループの形成というのはこれからどうしても必要だと、こういうことを考えております。  経済産業省といたしましても、本法案の中で提案をしております既発見油田の資産買収への石油公団の出資、それから石油公団が保有する石油開発会社の株式の売却等なんかによってこういう中核的なグループが育つように、そういう意味で石油公団というものを活用しながら、今申し上げたような日本のエネルギー政策に遺漏なきを期す、そういうことでやっていく、こういうことでお願いをさせていただいているところでございます。    〔理事保坂三蔵君退席、委員長着席〕
  43. 本田良一

    ○本田良一君 今、ダブった答弁もございましたが、ずっと流してきましたのは、私が言いたいことがあるから三つ一気にいきましたけれどもね。  まず私は、二兆四百四十億近くの金をこれまで公団はぶち込み、それから前回、藁科議員が我が国の石油産業とメジャーの比較をされた資料もいただいて、そのときもちょっと判断をしました。それからまた、自主開発原油輸入量の内訳で、今三十七社、日本の石油公団が関係をしている企業がありますね、つくっている。それから、十六カ国に及んでいるということですが、それだけこれまで長く国々に関係をしながら、そしてこれだけの巨額の資金をつぎ込み、そして、せめてメジャー的な権益は持たなくても、私は、今副大臣にお尋ねをしてお答えをもらいました、日本が得意とする掘削技術とか探査技術、そういうものはメジャーに匹敵するほど成長していなかったのか、これを実は聞くためにそのお答えをいただいたわけです。しかし、それまでに育ってもいないということですね。非常に私はそういう点では残念でならない。  それから、そうしたら石油公団は何をやっておったのか。先般、参考人の方が言っておられました、もう石油というのは市場商品であると。しかし、一方で石油公団は、みずから自分もそれに携わっていたけれども、ただ資金供給の金融機関にしかすぎなかったと先般、参考人が言っておられました。だから、この参考人の言葉がまさに私は石油公団の現状を言い当てているなと。技術力もメジャーに育たない。ただ資金だけを融資する金融機関にしかすぎなかったと。こういうふうなことでございますから、私は本当にもう廃止してもいいんじゃないかと。  それからもう一つ、ある面、これを官でやるよりも民間でということは、大臣が、確かに石油依存度は高い、戦前も石油から戦争が起こりまして、戦争の作戦上もそういうふうな作戦で、第二次大戦は日本は石油資源の確保のために南方地区に進出をしていった、そういう戦略的なこともあったわけで、重要であることは今日も変わりないと思います。しかし、私はそれを重要だからといって官がずっと握っている、ここのところが問題であると。官がどうしてもやらなければ石油の確保はできないのかということですね。  それは、石油と同じものは鉄鋼にあったと思いますよ。富国強兵の時代には鉄鋼も重要であった。そのときに、資源は日本にはない、鉄鉱石は。あくまでも石油と同じように、鉄鉱石の原石を採掘して日本に運んできて鉄をつくる。それは、八幡製鉄は官からできたのに民になって、今は世界の鉄鋼のメジャー的な存在になっているわけですから、日本でもそういう鉄鋼の製鉄関係では、そういうふうにアメリカの二〇一条で今回鉄鋼の輸入規制がなされるほど、常にアメリカに対して大きな存在であるわけですね、鉄鋼は。だから、そういうふうな育ち方をやれるわけですよ。これは鉄鋼が如実にその歴史を証明しております。だから、石油はなぜできないかということ、私は官でやらなければならないということは決してないと。  それともう一つ、この間から言っておりますが、「アメリカの巨大軍需産業」、この中にありますのは、東ティモールの戦争がありました、独立戦争が。この東ティモールは、結局は石油の利権であったと言われております。あの東ティモールという小さな領域を、アメリカがバックにおってオーストラリアがこれを独立させることによって、あそこに埋蔵されている石油とガス、これを東ティモールの独立後、オーストラリアがここで契約を結ぶと、採掘権から。それがアメリカのメジャーとオーストラリアの根底にあったわけです。  「アラビアのロレンス」の映画もそうでしたね。ロレンスは一生懸命いわゆるアラブの独立のために情熱を尽くしてあれだけ立派な功績を上げたように歴史上はなっているけれども、あのバックにはイギリスという国とそのメジャーが石油利権をちゃんと確保するためにロレンスをうまく使って結局民族独立運動を起こしたわけですから。今回も結局、東ティモールの住民と言論がうまくこれに、影を知らずに操られたということになっていると、こう書いてあります。  だから、そのように、今も石油は市場商品だと言われながらも、これは常に戦略上のメジャーたちの動きがあることには変わりない。そういうものに官がどんなに一生懸命立ち向かっても、官ではそういう完全な戦略でもって彼らが歴史的な積み上げの中でやっているときに対抗はできないですよ。だから、私はもう民に渡すべきだと。商社とか、丸紅とか伊藤忠とかそういうことよりも、純粋な石油産業の企業が成長してメジャー化していく、そこを育ててやるのが私は重要だと。  そのために、この間の参考人も言っておられましたが、政治があるいは政府が何もかまぬでいいということではないと。かんでいくためには、四点ほど言っておられましたが、国の関与は市場が公正競争できるように環境整備をすること。二つ目に、市場に的確な情報を送り環境整備をすること。三点目が、緊急事態に対応する自主石油の確保とか、石油価格の高騰とかそういうときに、緊急だから戦争でしょうけれども。四点目が、価格の急騰に対応すると。そういうことで国は関与したらいいんじゃないかということを参考人は言っておられました。  よって、そう願いながら、もう一つ、私は官僚の権益確保のためにということを聞いたわけですが、このお答えがありませんので、いかがでございますか。
  44. 平沼赳夫

    ○国務大臣(平沼赳夫君) アラビアのロレンスのお話までお出しいただきまして、いわゆる諸外国の国家戦略のお話がございました。  日本の場合、石油に対しては、やはり一つは、既にそういう国家戦略の構築をされていた中に、戦後、後発として乗り込んでいく、そういう中で、アラビア太郎なんという異名をとった山下太郎さんというような民間の方がアラブのそういう中枢に食い込んで、そしてアラビア石油を起こしたという、そういうような事例もありました。これは一つ特殊な例だったと思いますけれども。  そのころ、実は日本のそういった石油業というのは上流部門がなくて下流部門が細々とあって、そういう中でやっていくためには、やっぱり民間サイドからも、民間がとにかくそういうリスキーなものに対して進出してやっていくということに関して、なかなか名乗り出る資本力もなかったし、またそういう山下太郎さんのような方々も少なかった。そういう中で、やはり国がひとつバックアップをしてやってほしいという私はニーズもあったと思うんです。そういう中で、石油というものを採掘して掘り当てるというのも非常に確率の問題、そういう問題もありまして、なかなかそれは難しい。  ですから、先ほど御指摘のように、確かに大どころを押さえられておりますから、そういう中で後発をしていきましたから、非常に小さなことで数が多くなって、そしてそれがある意味では累積した赤字に結びついている、御指摘のとおりだと私は思っています。  そういう中で、やっぱり今この段階で、もちろん御指摘のように民間の活力というものを前面に出して、そして鉄鋼業がそうなったように、きちっとそういう体制をとるということは、私は最終ゴール、理想的だと思いますけれども、しかし現時点の段階ではやはりもう一押し二押しそういう条件整備をしていかなきゃいけない。  そのためには、いろいろなマイナスのデータがありますけれども、しかし今まで蓄積してきたそういう背景があるわけでありますから、やっぱり既存の石油公団というものを大いに改編をして、体質改善をして、そしてそこに蓄積されたノウハウとか、あるいは技術だとか、あるいはまたある意味で資本が要りますからそういう資本、そういうものを民間と共同の中で育てていきながら中核的な企業をつくっていく、こういうことも必要だと思います。  そういう中で、昨年の七月、私が通商産業大臣に就任させていただいて、例えばイランのアザデガンという油田に対しては最優先の交渉権をやって、これは六月中には一つ大きなめどができて、非常に大きな油田で非常に有望だ、こういうことになってきました。そこももちろん民間も参入していただきながら石油公団もバックアップをして、そしてしっかりとした体制をつくっていくと。  そういう中で、確かに御指摘のようにいろいろな問題点がありますけれども、今までのそういう歴史的な背景の中で、やはり中核的な存在としてある石油公団というものを反省の上に立って、そして体制を改めて、そういう中でさらに中核的な上流、下流を含めたメジャーと伍していけるようなものを育てるために今の段階はどうしても必要だと。  そういう形で、いたずらに官がそこに行くような受け皿として石油公団があってはなりませんし、我々もそういうことは絶対にないようにこれから留意していかなければいかぬと思っておりますけれども、過渡的なそういう中で、やっぱり最終ゴールはしっかりとしたものを育てる、その中で既存の石油公団というものをうまく活用して、そして体質も改善をしていく。しかし、先生御指摘のように、最終的には世界のメジャーのように、国のやはり一つの大きな戦略のもとに民間が育つような、民間のメジャーが育つような方向は、私はおっしゃるとおり間違いのない方向だと。そういう中で今この石油公団法の改正もお願いをして体制を整えていると、こういうことで御承知、御理解をいただければと、このように思っています。
  45. 本田良一

    ○本田良一君 少し官のことは具体的に民の方向でということは今出ましたけれども、そういうときに、やっぱり官のことはちょっとまだ私はすとんと落ちませんけれども、私は官僚の皆さんは本当にすばらしいと思っているんですよ。それは、まだ日本が戦後、今日まで五十年間の中でよく思いました。やはり日本は、日本の官僚がしっかりしておるから、政治が四年ごとの選挙とか政局とかで解散になったりする、そして本当に政治がもっと力強く国民のために政治ができるような体制になっていない、そうしたときに日本の背骨として官僚がしっかりしているから日本はいいんだと、こう思って私はずっと官僚の努力を眺めてきました。  ところが、それとか、地方においても新しい産業を起こす、そういう発想に立ったときに、非常にそういう特殊法人とか公益法人とか今問題になっておりますが、官がいわゆる経済を圧迫している部分が本当に多いなと。  そこで行き着くところは一つ。私も勤労者を守るために最初スタートを切ったわけですから、勤労者のことを十分配慮をしていく政治、これが信念にあります。ところが、常に五十幾つぐらいでキャリアの人たちは退職をしていく、そうしたときに、それではずっとあと面倒を見なくちゃいけない。大学を出るころまでどこかにおって、後七十五までぐらいとかずっと面倒を見ていくシステムができ上がってしまっている。だから、なかなかそこで切れない、だから五十幾つでやめる、この間も、橋本元総理が、若い通産官僚の方ですか、何人かやめられたということで、非常に若いのが今からやめていくことには苦慮しておると、こういう言葉も、情報も得ておりますけれども、しかし、そういうことだけに、官で存在することを持続させたらこれは本当に日本がもうたまらない。一般の勤労者は何十万といろんな、今回の不景気によって一般の勤労者たちは大変なリスクを背負わされて今から社会の中で生きていくわけですから、官のキャリアだけがのうのうとちゃんと税金を投資された企業で七十までぐらいとか存在していく時代はもう終わったですよ。  だから、そのために官の部分をちゃんと環境をつくって、そして優秀な人たちだから、優秀な企業、戦後日本がこれだけ成長してきたのも、あの戦前いろんなところに官の人たちが、キャリアがいたのは、就職戦争に敗れてあとどこに行くところもない、そういう人たちが新しい産業を起こしたり倒産寸前の会社の立て直しをやったりして、ずっと日本を新しい産業の復興に持ってきて今の日本の一流企業に仕立ててきたんですよ。それは、キャリアの人たちがそういう能力を民間で発揮して今日まで来た、その成果なんです。  だから、もう一回官のキャリアの人たちは、そういう新しい企業、新しい日本経済を立て直していくという情熱を持って、そこに責任感を持ってやってもらうように、私は一時の苦労はあってもそういう責任感をもう一回認識をしてもらいたい。それを、大臣は一般の中から大臣になっておられるわけですから、官僚の皆さんに日ごろそういうひとつ熱弁を振るって奮い立たしてもらいたいと思いますね。そこを私は官に対しての意識改革ということで強調しておきます。  それでは、次に、石油公団は油田の自主開発による石油の安定供給を目的として設立をされました。そして、石油公団の努力もあって、自主開発原油の割合が一五%に達したということです。その一五%という数字の半分以上はジャパン石油開発とアラビア石油の二社で占められております。  しかし、そのアラビア石油は既にサウジ権益を失い、残るクウェート権益も交渉がいよいよ始まるようでありますが、これは新聞にも載っておりましたが、一応目的に近く、大臣がさっき言っておられたようなところはそこだろうと思いますが、権益延長は予断を許さない状況と言われております。しかし、アラビア石油はサウジに続いてクウェートの権益も失えば、一五%という自主開発原油の割合はどのくらい低下することになるのでしょうか。エネルギー庁長官のお答えをいただきたいと思います。
  46. 河野博文

    ○政府参考人(河野博文君) 先生、今御指摘になりましたように、現在、自主開発原油の輸入量は原油輸入総量の一五%になっているわけでございます。このうち、御指摘のアラビア石油の原油輸入量は、一九九九年度、これはサウジの権益失効が二〇〇〇年の二月二十七日でございましたから、ほとんど権益が生きているときの数字でございますが、原油総輸入量の一五%に対しまして三・五%、十五万バレル程度でございます。  二〇〇〇年に自主開発原油がサウジの権益失効後どうなったかということでございますが、実はアラビア石油は、カフジから産出されます油のうち、日本にも持ってきておりましたが、第三国にも販売をいたしておりました。その第三国に販売しておりましたクウェート分を、残っております権益でございますので、これを日本に持ち込むということでやってまいりまして、二〇〇〇年度におきましても、アラビア石油が日本に持ってまいります自主開発輸入量はほぼ同じぐらい、十五万バレルに近い水準ではなかろうかというふうに思っております。  もし権益がなくなるということになればこの分がマイナス量になるわけでございますけれども、先生、先ほどおっしゃいましたように、アラビア石油のクウェート権益につきましては先月の二十八日に、クウェートの最高石油会議、SPCと呼んでおりますが、これが開かれまして、今後クウェート石油省とアラビア石油の間で将来の条件について議論と交渉を開始するという合意がこのSPC内で行われました。  ということでございますので、私どもといたしましても、今後とも、このアラビア石油がクウェート政府との間で双方満足のいく条件で速やかに交渉がまとめられるように、全力を尽くして取り組んでまいりたいというふうに思っているところでございます。
  47. 本田良一

    ○本田良一君 これは新聞に載って、そうなるということでございますので、期待をしております。  それから、今回の法案では、開発会社が既に開発をされた油田をメジャーなどから回収するときにも公団の出資を認めることとなっております。そこから得られた原油は自主開発原油の何%に加えられるか、お伺いをいたします、長官に。
  48. 河野博文

    ○政府参考人(河野博文君) 自主開発原油はどういうふうにとらえたらいいかということでございますが、我が国の企業が産油国におきまして長期にわたって採掘権を得るあるいはこれに準ずる権利を得まして、原油の生産に携わりまして、そのリスクとコストを負担するかわりに、その代償あるいは報酬ということで、生産された原油の一定割合を取得するというのが自主開発原油の考え方でございます。  我が国企業が、生産中の油田ですとか、あるいは既発見ではあるがまだ未開発の油田、こういったものをメジャーから取得する、これがいわゆる資産買収ということになるわけでございますけれども、これは、メジャーなどが産油国から得ておりました採掘権ですとか、これに準ずる権利を、全部あるいは場合によっては一部これを譲り受けるということになります。そして、新たな資産の取得に成功したその企業は、その後生産などにかかわりますリスクとかコストを負担いたしまして、その代償あるいは報酬として生産物の一定割合を取得することが可能になるということでございますから、こういうことも一つの自主開発原油の形態だというふうに考えるわけでございます。  これが将来どの程の規模に成長するかというのは今後の課題でございますけれども、優良物件を、審査を厳格にやりまして、日本に持ち込み得る自主開発原油の大きな部分に成長していくように期待をしているところでございます。
  49. 本田良一

    ○本田良一君 その場合に、やっぱり今おっしゃったように十分な調査をしていくことが重要と思いますので、お願いしておきます。  アラビア石油に続いて、もう一方のジャパン石油開発についてお伺いをいたします。  新聞報道によると、ジャパン石油開発が権益を持つアラブ首長国連邦の油田について、アブダビ政府は新たにメジャーを参加させようとしております。技術力のあるメジャーを参加させることによって原油コストの引き下げをねらっているそうでありますが、技術力のない我が国の開発企業はますます窮地に陥ると思います。自主開発原油のシェアは、今の一五%をピークとして下がり続けるのではないでしょうか。  今回の法案で石油公団に新たな業務、既発見油田の買収を加えようとするのは、本来の自主開発が我が国の技術力不足などで頭打ちになりつつあるので、やむなく方向転換しようとするものではないでしょうか。戦後の石油政策の失敗を覆い隠そうとするのではないでしょうか。失礼ですが、副大臣ですか。
  50. 松田岩夫

    ○副大臣(松田岩夫君) お答え申し上げます。  今回の法案の中で提案しております既発見油田の資産買収は、委員御案内のとおり、近年、欧米メジャーの再編統合に伴いまして資産売買の件数も増加しているという世界情勢の変化を踏まえまして、探鉱段階から始める案件よりも相対的にリスクが低く、より迅速かつ効率的な我が国の自主開発原油の確保を可能とするためのものでございまして、御指摘のような我が国の石油の自主開発を方向転換したり、あるいは戦後の石油政策の失敗を覆い隠そうとしたりするものではありません。むしろ、これに対する石油公団の出資による支援は、中核的企業グループの形成、先ほど来大臣も申し上げているとおりでございますが、それにも資するものと考えております。  さらに、不採算油田に国費をつぎ込むのではないかという御懸念もあるいはあるかと存じますが、さきに述べました欧米メジャーの再編統合等に伴って売買される油田は、メジャーの地域戦略の見直しによって売買されるものもありまして、経済性が確保できる優良な資産も含まれておりまして、必ずしも不採算のものばかりではありません。当然、不採算のものは採択してはいけないわけでございまして、プロジェクトの採択の審査に当たりましては、現在メジャーが採用しております定量的評価を導入いたしまして、資源の賦存状況、経済性等について総合的に審査を行うことといたしております。  今後の問題といたしまして、外部の有識者で構成される経営諮問会議に毎年の採択方針を諮りまして、事前に経済産業大臣の承認を得るなどの措置を講ずることといたしております。このような形で、案件の採択に当たりまして厳正な審査を行い、御指摘のような不採算油田に新たに国費をつぎ込むということになるとは考えておりませんし、なってはいけないわけであります。
  51. 本田良一

    ○本田良一君 ちょっと大変うがった質問でございましたけれども、そこをひとつ確認しておきたかったわけです。  石油公団に今回加えられようとしている新たな業務、開発会社の既発見油田買収に対する出資は、欧米メジャーの手放した不採算油田に国費をつぎ込むことにならないか大変危惧いたしますが、いかがでしょうか、副大臣。
  52. 松田岩夫

    ○副大臣(松田岩夫君) ただいまちょっと先取りして答弁をさせていただいたかと思いますが、そういうことにならないように、先ほど御答弁申し上げたとおりでございまして、いい油田を探し、そして適正な審査を経て厳正にやっていきたいと考えております。
  53. 本田良一

    ○本田良一君 ところで、私は自主開発という言葉は大変誤解を与えやすい言葉であると思います。自主開発油田は、その油田の産出原油の一〇〇%が未来永劫に確保できるかのような言葉の印象を持っております。しかし、実際は、産油国で設立をされた石油開発会社に何%か出資して、原油が出たときはその出資分だけ引き取る権利があるということです。あくまで油田の所有権は産油国にあります。我が国の権益は契約上の取り分にすぎない。しかも、それは未来永劫に保障されるものではありません。さきのサウジアラビアの例のように、契約更新がなく、必ず権益を失うこともある。自主開発原油と産油国から購入する長期契約の輸入原油との間に本質的な違いはあるのでしょうか。
  54. 松田岩夫

    ○副大臣(松田岩夫君) 長期契約の輸入原油は、契約に基づきまして長期にわたって我が国への原油供給を確保するものであります。他方、原油の自主開発は、現地で直接生産、操業に携わることを通じて弾力的に原油引き取り量を拡大することができ、産油国政府との人的交流の緊密化にも役立ちますし、また緊急時における供給の安定性も高いという点で輸入原油とは異なっておりまして、この自主開発の推進というのは、そういう意味で我が国のエネルギーの安定的供給を確保する上で極めて重要なものだと認識しております。  先ほど来申し上げておりますように、そういう認識のもとで石油公団を活用させていただきまして、石油の自主開発を一層推進する、探鉱開発事業に対して出融資、債務保証等の支援を行ってきたわけですが、もう何度も答弁させていただいたかと存じますが、その結果、当初、日量二十七万バレルでありました石油公団の出融資対象会社の自主開発原油輸入量は、現在、日量六十五万バレルまで着実に増加してきておるわけでございます。  石油危機当時、我が国の輸入原油は減少いたしましたが、この間におきましても自主開発原油は安定的に輸入されておったわけでございまして、自主開発原油は緊急時における安定的な供給源として重要な役割を果たしてきてくれているものと思います。そういう意味で、今申しました自主開発原油の確保というのは、我が国のエネルギー安定供給上極めて重要なことであると考えております。
  55. 本田良一

    ○本田良一君 次に、二度のオイルショックでも、自主開発原油は、市場を通す原油と違って安定的に供給されたと言われております。しかし、オイルショックはどこで起こったのでしょうか。中東地域で起こったのであります。世界じゅうの他の地域の石油は常に安定的に供給されてきたのです。政治情勢から供給不安を起こすような地域は中東地域だけであったのであります。中東は常に不安定要因を抱え、現在もその状況は変わりません。  ところが、我が国の中東依存度は、昭和六十二年には六八%であったものが今や八六%に達しております。石油公団は、自主開発原油のシェアを一五%まで高めたと言っております。しかし、石油公団の自主開発政策により、結果として我が国の原油の中東依存度は八六%までに高まった。このことだけでも、安定供給という意味では政府及び公団の政策は失敗をしたと言っても過言ではないと思います。  巨額の国費をつぎ込んで、この結果です。大臣、いかがお考えですか。
  56. 平沼赳夫

    ○国務大臣(平沼赳夫君) お答えをさせていただきます。  一九八〇年代後半には、委員も御承知だと思いますけれども、一時七〇%を下回る水準まで低下した我が国の中東依存度は、御指摘のとおり、上昇に転じまして、一九九九年度には八六%に相なりました。  その要因といたしましては、第一に、中国やインドネシアなどの非中東産油国からの輸入がこれらの国々の国内需要の増加、そういう要因で減少したということがございます。それからもう一つは、世界の石油埋蔵量の三分の二以上があの地域に集中している、こういうことも一つ依存度が高いその背景に私はあると思っています。  それから、今私もアフリカの例えばアンゴラというような国ともいろいろ交渉もさせていただいておりますけれども、アフリカですとか中南米、私もベネズエラ議員連盟の会長もしておりまして、訪問をさせていただいたり石油の話もさせていただいておりますけれども、そういった産油地域と比較すると、中東は我が国からの距離が近い、石油の輸送に要するコスト等の観点でより経済性にすぐれている、こういう背景もございます。  他方、エネルギー供給に占める石油の割合は、第一次石油危機当時の七七・四%から現在五二%まで低下をしてまいりました。エネルギー供給全体としてみれば、中東依存度の低減に一定の成果を上げてきたものとは考えております。  また、我が国への自主開発原油の中東依存度というのは六五・四%。これは先ほど副大臣から数字が出ましたけれども、自主開発原油輸入量は日量六十五万バレルでありまして、そのうち中東分が日量四十三万バレル、こういうふうになっておりまして、我が国の原油の総輸入に占める中東依存度に比べれば低い水準にとどまっておりまして、石油の自主開発は供給先の多角化には効果があるものと、このように思っています。  今後の自主開発政策につきましては、引き続きより効果的、効率的な実施に努めるとともに、御指摘のとおり一カ所に偏ってしまうということは、あの第一次オイルショック、第二次オイルショック、そういったときの非常に苦い経験もございますので、やはり多角的にするということも一つ大きな私は取り組むべき課題だと思っております。  石油調達先の多角化に資するそういう案件、今アフリカのアンゴラ、そういうところからも具体的な話が来ております。そういう中で、どういう調整をして多角化を図るかという課題がありますけれども、そういうことを含めて我々としては努力をしなければなりませんし、もう一方、天然ガスの導入促進、これも必要なことだと思っておりまして、エネルギー供給全体としての中東依存度の低減、これは御指摘のように必要なことだと思っておりますので、努力をしていかなければならないと思っております。ただし、中東地域の案件であっても、中東地域内での多角化、産油国との関係強化等に資する案件にも、当然ですけれども私は考慮をしなければならない。  いずれにしても、私どもは、その安定供給、そのためにはやはり幅広い選択肢を設けていく、それは先生が御指摘のとおりだと思っておりますので、そういう形で今後努力を傾けていきたい、このように思っています。
  57. 本田良一

    ○本田良一君 ありがとうございました。  次に、堀内大臣のところにちょっと行きたいと思います。  平成九年に当時の堀内通産大臣が石油公団について内部告発とも言える文書を公表されました。それを受けて、石油公団再建検討委員会が通産省内に設置をされ、平成十年九月、報告書を提出しました。それによると、長期損益見通しとして、プラス三千七百六十億円からマイナス二千四百九十億円までの幅のある見通しが立てられております。その中で、平成九年度末現在の現状をもとにした試算がありますが、長期損益とは何年のことでしょうか。  次に、平成十一年度決算で長期損益の数字はプラス五千六百五十億円からマイナス四千九百六十億円の間に修正をされました。プラス、マイナスとして一兆円以上もの幅のある数字を示されても何の見通しにもならないのではないでしょうか。平成十年の報告書から二年たって損益の予測の幅が拡大したのはなぜでしょうか。普通はむしろ年々縮小するのではないでしょうか。だんだん精度が高まるのではないかと思いますが、副大臣に質問します。
  58. 古屋圭司

    ○副大臣(古屋圭司君) お答えをさせていただきたいと思います。  長期損益とは何年後かといった趣旨のまず御質問だと思いますけれども、石油公団再建検討委員会が九八年にできまして、同年の九月に報告書を取りまとめております。  同報告書によりますと、長期損益は、個別の出融資先ごとに、権益期限または生産減退による経済限界のいずれか早い時点までを分析の対象期間としている、すなわち事業ごとにスタートしてから完結をするまで、この期間を対象としてデータをとっているわけでありまして、そうなりますと事業ごとに相当期間的なばらつきもあります。そんなようなこともありまして、二千四百九十億円の損失から三千七百六十億円の利益までとの見通しとなったわけでございます。  その後、この石油公団再建検討委員会の後でございますが、石油開発事業委員会が石油審議会のもとに設置をされまして、中立的、専門的な立場から調査を行いまして一九九九年の二月に報告が取りまとめられました。その報告書によりますと、前提となる条件であるとかあるいは見通しには不確定な要素があることから、適切な対応を図るべきとの指摘があったわけでございます。  こういった指摘を踏まえまして、石油公団では長期損益見通しの油価及び為替の前提条件について一層幅を持った方法を採用しているということでございます。すなわち具体的には、前提条件として、かつては良好なケースと標準的なケースというようなものを取り入れていたわけですけれども、それだけではなくて、やはり最悪のケースというものもあるだろうということで、そういうものも加味しながらやってきたということで一層幅を持った方法を採用したということであります。その結果、今御指摘のとおり、長期損益は四千九百六十億円の損失から五千六百五十億円の利益までという大変大きな幅になっているということでございます。  ただ、ここで御指摘申し上げたいのは、油価が一バレル当たり一ドル変わりますと、それによって七百八十億円変わってまいります。また、為替が十円、一ドルに対して変動いたしますと八百億円の差が出てまいります。ちなみに、過去十年間の油価あるいは為替を見ておりましても、約一バレル当たり二十二ドル差が出ておりますし、また、為替は御承知のとおり一番安いときと高いときでは七十五円の差があります。  そういった意味では、ある程度の幅が出ているということは、私は特に、為替はともかくとして、油価というのは、例えば局地紛争の問題あるいは政治的側面の問題、極めて予測しがたい要素が多々ございます。そういった観点からひとつそういった幅になっているということは御理解をいただきたいと思いますし、また、それだけの幅がある、リスクがあるということからもこの石油公団の役割というのがあると、私はこのように思っております。
  59. 本田良一

    ○本田良一君 次に、あと二つ。  油価と為替次第ということでありますが、プラス五千六百五十億円のときの油価と為替、マイナス四千九百六十億円のときの油価と為替、それぞれは幾らに設定をされておりますか。現在の油価は一バレル二十六ドル前後です。現在の為替状況と油価がずっと続くとしたら、プラス五千六百五十億円をはるかに上回る利益が出ると考えられます。いかがですか。
  60. 古屋圭司

    ○副大臣(古屋圭司君) お答えをさせていただきたいと思います。  この試算の前提となる油価及び為替レートについて、五千六百五十億円の利益ケースにおける原油価格、これは二十・七八ドルであります。また、為替は百四十一円三十銭であります。そういった点から見てみますと、四千九百六十億円の損失ケースにおける原油価格は十一・七五ドル、そして為替は九十三・二六円、こういうことに相なるわけであります。  また、今一バレル当たり二十六ドル前後でございますが、現在の為替状況と油価が続いた場合は五千六百五十億円を大幅に上回るのではないか、こういった御質問でございますが、現在の油価と為替状況が仮に続いたといたしました場合に、これを前提に試算をいたしますと、御指摘のとおり五千六百五十億円を大きく上回りまして、約八千億円程度の利益となるということが見込まれております。
  61. 本田良一

    ○本田良一君 それでは、平成十年の通産省の報告書は石油公団再建と銘打っております。まさに再建するための報告書であります。決して学者の分析ではないのです。内外に対して、これこれこういうことで再建をしますという通産省の報告、宣言でなければならないと思います。しかし、報告書を隅から隅まで読んでみても、そういう文章は出てきておりません。  そこで、大臣、今からでも結構ですから、石油公団については責任を持って再建をします、例えばマイナス四千九百六十億円という最悪の損益についても国民に迷惑はかけません、税金投入はしませんとここで宣言をしていただくことはできないでしょうか。もしできなければ、即刻、石油公団をいつまでに解散をすると。先ほど、民に行くことは、そういうことの道のりはおっしゃいましたが、ここでこのような質問にお答えをいただきたいと思います。
  62. 平沼赳夫

    国務大臣(平沼赳夫君) お答えをさせていただきます。  石油開発事業というのは、今、古屋副大臣もいろいろ数字を挙げられましたけれども、油価や為替や埋蔵量等の変化によりまして損益状況が大きく変動するといった不安定な要因を有することから、高い事業リスクを伴うものであると認識しております。  こうした中で、エネルギーの安定供給を確保していく観点から、長期安定的に一定量の石油を確保できる自主開発原油の確保というのは、政策的意義は極めて高くて、国が責任を持って取り組むべきものであると認識をしております。現在、自主開発原油輸入量は原油輸入量の一五%を占めるに至っているところでございまして、石油公団による支援は我が国の石油の安定供給確保に貢献をしていると思っております。  他方、石油公団石油開発事業につきましては、石油公団再建検討委員会及び石油公団開発事業委員会において取りまとめられた報告書に従いまして、石油公団の再建に向け、現在までにその指摘された事項のほとんどすべてについて着実に実施をしているところでございます。  しかしながら、これまでの不成功プロジェクトに対する損失の処理によりまして、平成十一年度末現在で約三千五百億円の欠損金を抱えていることも事実であります。また、今後整理を早く進めるべき会社を整理することにより欠損金がさらに拡大をする可能性も有しているわけであります。  今後とも、これら石油公団による支援は国民の税金によって運営されているということを十分に認識した上で、この欠損金のすべての解消の可否は、将来の油価、為替の影響もあり、現時点で宣言することはできませんが、その縮小のために一層の効果的、効率的な事業運営を行うとともに、従来から行っている貸付金債権の回収や配当などの確保はもとより、石油公団保有株式を売却して、その含み益を実現させていくことといたしております。  なお、石油公団のあり方についてですけれども、昨年十二月一日に閣議決定されました行政改革大綱において、すべての特殊法人等の事業、組織全般を抜本的に見直して、一年以内に結論を出すべきとの指示を受けたところでございまして、経済産業省といたしましては、この行革大綱を踏まえまして今後の事業の組織形態のあり方について鋭意検討を進めてまいる所存でございます。  そういった形で、我々としては国民の皆様方に御迷惑をかけないように、今申し上げたような方策の中で最大限の努力を傾注して、そしてその責任を全うしていかなければならない、このように思っております。
  63. 本田良一

    ○本田良一君 時間もございませんので、まとめていきます、済みません。  まず一つ、日本経済新聞に、「廃止を含めた事業見直し」の中に石油公団も入っておるんです。これについての、これは新聞報道ですが、そういう方針がはっきりと今出ている。私は、大臣の答弁を、きょうずっとそこを聞いてきましたが、まだ廃止の意思はおっしゃいませんが、廃止の意思が既にこの新聞報道で出ている、こう思いますが、それについてのお答え。  それからもう一つ、堀内元通産大臣がこのような告白をされた。この勇気ある、本当に読んでみますと、夜中、何日もかけて書類を山ほど徹底的に審査をされてあの発表をされたわけですが、そういう元大臣の行動について、これは質問通告しておりませんが、お考え、立派であるか、困っておるとか、そういう点。  それからもう一つ、たとえ巨額の赤字が出ても、他の優良開発企業の所有株式を売却すれば穴埋めは十分と説明を何回も聞いてきました、前通産省のときから。どのような根拠でそのような見通しが立っているのか、株式査定はだれがやるのか、お尋ねをいたします。
  64. 平沼赳夫

    国務大臣(平沼赳夫君) 昨年十二月一日に閣議決定されました、繰り返しになりますけれども、行政改革大綱において、すべての特殊法人等の事業、組織全般を抜本的に見直して、一年以内に結論を出すべきこととしているわけであります。また、小泉内閣総理大臣は、五月の所信表明演説におきまして、日本経済の再生に向け、経済財政行政社会の構造改革に取り組む旨表明をされまして、国の事業について、民間でできることは民間にゆだねるなどの原則に基づいて、特殊法人等についてもゼロベースから見直しを行うべき旨述べられております。そういう意味から、石油公団も当然見直しの対象になっていると思っております。  日本経済新聞社報道のことを言われましたけれども、今の状況というのは、ゼロベースで、そして大綱に基づいて見直しだと、その中には当然石油公団も入っている、こういうことでございます。  これらを受けまして、経済産業省といたしましては、今後とも石油公団が一層効果的、効率的な事業運営を行うように指導するほか、今後の事業、組織全般のあり方について真摯に見直しをしなければならないと思っています。  それから、堀内元通産大臣、文芸春秋等に大変勇気ある発表をなさいました。私も、二回にわたって掲載をされたその文章を分析、拝読をさせていただきました。さすがに長年にわたって企業の最高責任者として、企業家の目で鋭く問題点を指摘される、こういう感想を持たせていただき、あの堀内論文がもとになりまして公団の内部、それに検討委員会が設立され、また徹底的に外部の意見をよく聞く、それから情報開示も行っていく、また我が経済産業省もやはり改めてこういう特殊法人等についてしっかりとした監督をしていかなきゃいけない、そういうことにつながっておりますから、私はそういう意味では大変勇気ある、そして経営者としての目で鋭い指摘をしていただいたと、このように思っております。  それからもう一つの質問は、副大臣からお願いをしたいと思っております。
  65. 古屋圭司

    副大臣古屋圭司君) 委員御指摘の赤字の穴埋めの可能性はどうなのかという御指摘だと思います。  御承知のように、石油公団では情報公開を徹底するということで、平成十年度決算から保有株式の評価益について監査法人協力を得ながら公表をいたしております。平成十一年度の決算時における試算では石油公団の保有する株式には四千八百五十億円の評価益がある、こういう結果が得られているところであります。したがいまして、その赤字の穴埋めの可能性はあるということでございます。  そのために、石油公団では今後一層の効果的、効率的な事業運営を行うということはもちろんでございますけれども、従来から行っております貸付金債権の回収やあるいは配当など、確保はもちろんでございますけれども、石油公団が持っております株式を売却いたしましてその含み益を実現させることによりまして、欠損金の縮小を図っていきたい、このように思っているわけであります。  その売却した株式の査定方法につきましては、実際の売却に当たって適正価格での売却、手続の透明性というものを確保するため、外部の学識経験者から成る株式等評価委員会におきまして売却方法であるとか最適な売却価格について審議をするということになっております。
  66. 本田良一

    ○本田良一君 本当に済みません、委員長、一分だけ。  石油依存度を低くするためには新エネルギーの開発が急務であるが、当面は原子力にも頼らざるを得ない。プルサーマルの住民投票のような地域住民の判断に国のエネルギー政策をゆだねるべきか、ゆだねた結果として国のエネルギー政策は行き詰まったと判断してよいのか、大臣にお伺いをいたします。
  67. 平沼赳夫

    ○国務大臣(平沼赳夫君) お答えをさせていただきます。  石油を主要なエネルギー源といたしまして、そのほとんどを輸入に依存している我が国におきましては、新エネルギーを含めまして石油代替エネルギーの開発、導入が極めて重要な課題だと思っております。従来より代エネ法等に基づいて各種の取り組みを行ってきているところであります。  そうした中で、原子力は、燃料供給や価格の安定に加えて、発電過程において二十一世紀最大の問題となっている環境問題、CO2を発生しないという環境特性も有しておりまして、最近アメリカもエネルギー政策を見直してこの辺に着目をして原子力発電を促進するというようなブッシュ体制の政策転換も行われました。このため、エネルギー資源の乏しい我が国が環境保全及び効率化の要請に対応しつつエネルギーの安定供給の確保を図る上で、原子力は基幹電源として重要な位置づけを有していると思っております。  御指摘の柏崎刈羽原子力発電所におけるプルサーマル計画について、五月二十七日、先般の住民投票の結果を受けて、そして六月一日に行われた新潟県知事、柏崎市長、刈羽村長の三者協議の結果を踏まえまして、東京電力が今回の定期検査時におけるMOX燃料の装荷を見送ったところでございます。  しかしながら、電気事業者といたしましても、また当然のことですけれども、我々政府といたしましても、柏崎刈羽原子力発電所はもとより他の地域を含めまして、我が国においてプルサーマルを着実に推進するとの方針には変化はございません。  今回の刈羽村の住民投票の結果をも踏まえまして、政府といたしましてはプルサーマル連絡協議会を設けまして、六月五日に古川内閣官房副長官主宰で関係局長クラスにより第一回の会合を開催いたしたところでございます。協議会では、プルサーマルを含む核燃料サイクルの重要性について政府内の認識の再確認や地元の理解に向けた取り組み強化について各府省の意思疎通の強化を図っていただくことになりました。  電気事業者に対しては、六月一日、電力業界の代表者に私のところに来ていただきまして、電力業界及び各電気事業者のプルサーマル推進の全社的取り組み体制の整備、最近の状況をも踏まえた各社のプルサーマル実現のための取り組みの強化を含めた今後の取り組みについて早急に検討して、実施について報告してもらうように指示をいたしたところでございます。  私ども国といたしましても、やはり刈羽の住民の方々に対する国としての必要性あるいは安全性、それに対する説明が十分でなかった、努力がいま一段不十分であった、こういう反省に立ちまして、やはり国の基幹的な長期的な大切なエネルギー政策でございますから、私もこれからいわゆる責任者といたしまして現地のそれぞれに足を運ばさせていただいて、そして協力をしてくださっている地域の住民の皆様方や、あるいはその市町村を預かって、あるいは県を預かってくださる責任者の方々とも積極的に意思の疎通を行わせていただいて、そしてまたでき得べくんば、例えば東京なんというのは、東京都内で発電をしているのは東京都が要している電力の六%にしかすぎない、全部そういったいわゆる地方の方々の御協力をいただいて初めてこの大都市が機能しているわけでありますから、そういった消費地の皆様方の認識、こういうものも私は監督官庁といたしまして喚起をさせていただき、十分説明をさせていただいて、総合的にこの大切な問題に対処をさせていただきたい、そのような考えでおります。
  68. 本田良一

    ○本田良一君 終わります。
  69. 加藤紀文

    ○委員長(加藤紀文君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十九分休憩      ─────・─────    午後一時開会
  70. 加藤紀文

    ○委員長(加藤紀文君) ただいまから経済産業委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、梶原敬義君が委員を辞任され、その補欠として大渕絹子君が選任されました。     ─────────────
  71. 加藤紀文

    ○委員長(加藤紀文君) 休憩前に引き続き、石油の安定的な供給の確保のための石油備蓄法等の一部を改正する等の法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  72. 海野義孝

    ○海野義孝君 公明党の海野でございます。  きょうは、平沼大臣、先週APECでまたお疲れだったと思いますけれども、新聞紙上等でこれから十一月にかけてのいろいろな構想等についても御発表ありましたけれども、きょうは石油問題でございますので、これまで参考人を含めて三日間にわたって審議が進んでまいりまして、ほぼ大詰めに来たということで、質問につきましてはそれぞれの立場でかなり突っ込んだ御質問がありまして、ほぼ出尽くしたかなという感じがいたしますけれども、私の立場として一応これまでの状況も踏まえまして少しお聞きしたいと思います。  まず、大臣に最初に総括的なことでお聞きしたいと思いますけれども、今回の石油備蓄に絡んでの業法の廃止とか、あるいは備蓄法の問題、あるいは開発についての新たな展開等々について、言うなれば我が国のエネルギーの中にあっての石油行政について新しい段階に入った、こういうように理解するわけでございますけれども、そうした中で、確かに我が国は、国内市場に閉ざされたといいますか、そうした中で、言うならば護送船団方式といいますか、そういった石油業法によるいろいろな企業化とか、あるいは生産、供給等々のいろいろな規制等がありまして、これについてもやはり功罪相半ばする部分があるかと思いますけれども、何せ近年国際石油市場が大変大きく発達してきた中で、ややもすれば、我が国の場合、ややおくれをとってきたという面は否めない。急速に、やはり我が国が、石油の面でも力のある、そういう国にしていかなくちゃならない、開発としましても。  そういうような、言うなれば二十一世紀に入って石油行政も新たな展開が期待されるし、我々にとりましては石油の安定供給ということがさらに求められるわけでございますので、そういったことを含めまして、これまでの行政とこれからのお取り組みにつきましての大臣の御所見等についてまずお聞きしたいと思います。
  73. 平沼赳夫

    ○国務大臣(平沼赳夫君) 石油業法と申しますのは、貿易の自由化あるいは外貨割り当て制の廃止に際しまして、当時、脆弱でございました石油産業に重大な影響が及びまして石油製品の安定的な供給に支障が生ずる、そのことが懸念をされた昭和三十七年に御承知のように制定をされたわけであります。以降、石油業法に基づきまして精製業の御承知のような許可制度、需給調整規制、こういったことを実施してまいりました。これによって我が国に精製能力のある石油会社を育成することができた反面、石油産業における競争がある程度抑制されるような面があったのも私は事実だと思っています。  こうした規制については段階的に緩和をしてきておりますけれども、今回、本法案におきまして、これまで累次にわたり行ってきた規制緩和、自由化の総仕上げといたしまして、石油業法の廃止を御提案させていただくことといたしたわけであります。  政府といたしましては、これを契機といたしまして、一層の構造改革に向けた石油企業の創意工夫や迅速な意思決定が促されまして、国際的な競争の中で石油の安定供給を担う強靱な石油産業が形成をされていくことを期待しているわけでございまして、確かに御指摘のように、そういう中で石油業法はある意味では自由ないわゆる民間の活力を最大限発揮させる、こういう面では一つ阻害要因であったとは思いますけれども、あの当時のことを振り返りますと、日本の置かれたある意味じゃ厳しい環境の中でやむを得ないことでもあったと、そういうふうに思っております。  余談になりますけれども、私の父親も長い間石油会社に勤務をしておりまして、そして、そういう中で一生懸命努力をした姿を見ておりましたけれども、やはりそういう規制でありますとかあるいは行政指導、そういう中である意味では非常に苦労していた、こういうことを思い出しますけれども。しかし、繰り返しになりますが、やっぱりあの時分あの時点、日本が置かれていた立場の中では業法は一定の役割を果たした、こういうことは言えると思いますし、やはりグローバライゼーションの中で、それぞれやはり石油産業が中核的な、上流、下流ともに中核的な一つの存在として育っていくためには、今回業法を廃止することは意味があることである、このように思っているわけであります。
  74. 海野義孝

    ○海野義孝君 どうもありがとうございました。  そこで、もう一点大臣にお聞きしたいんですが、今回石油業法が廃止されたということで、新しい政策の方向に進んでいくということですけれども、今後の石油政策におきます自由化と規制の強化あるいは規制の残存、こういったことを図ることのバランスという問題についてお聞きしたいわけです。  といいますのは、業法が廃止になりまして、規制緩和が推進される、また市場原理の導入ということがこれからさらに推進されていくわけでありますけれども、石油の安定的な確保における備蓄の必要性を強調するというようなことから、石油備蓄法におきましては一部規制を強化するといいますか、いわゆる石油輸入行政については登録制をとるというような、いわば石油業法時代の規制の一部を残存させたかのような措置がとりあえずとられているわけでございますけれども、こういったことが今回の改正によりまして、エネルギー分野における最近の大きな流れとなってきているエネルギーの自由化等を含めて、この辺のバランスの問題といいますか、この辺についてはどのようにお考えになっていらっしゃいますか。
  75. 平沼赳夫

    ○国務大臣(平沼赳夫君) お答えをさせていただきます。  今般の石油関連法案では、安定供給を担う我が国石油産業の一層の効率化を促しまして強靱な石油産業の形成を図るために、これまで累次にわたって行ってきた規制緩和、自由化の総仕上げとしてお願いをしている石油業法を廃止する、こういうことに相なりました。これとあわせまして、規制緩和、自由化の後におきましても、エネルギーセキュリティーの確保に遺漏なきを期すために、石油備蓄法を改正いたしまして、民間備蓄や緊急時における石油供給の主体である石油業者の把握、経済産業大臣による石油公団への国家備蓄の放出命令等、緊急時に対応するための制度を整備することにいたしたところであります。  以上のように、平時の事業活動に関する規制を緩和する中で、強靱な石油産業の形成を図るとともに、石油という商品の特性にかんがみまして、緊急時対応に関しては、必要な規制、体制整備を行うことで、やはりエネルギーでございますから、石油の安定供給強化を図っていくことが重要である、このような考え方に立って、一部御指摘の規制、そういうものが残存する、こういうことに相なっております。
  76. 海野義孝

    ○海野義孝君 もう一点、備蓄の問題につきましてエネルギー庁長官にお聞きしたいと思いますが、多少重複する点がございますけれども、今回のこの法改正によりまして、石油の精製業者は許可制から届け出制に規制が緩められたわけでございます。また、販売業者は従前どおりで届け出制が続くという中で、輸入業者につきましては届け出制から登録制へと、言うなれば規制が強められたということでございまして、備蓄タンクを利用する権限を有していない場合には登録を拒否することも可能になるというようなことでして、精製・販売業者についてはタンク能力の義務づけはないと。  規制緩和のもとで登録制度を導入し、輸入業者にだけ規制を強化することについて合理的な理由がどうかということは、今大臣もるる御説明ありましたけれども、そこで新法の運用に当たりまして、届け出制や登録制が、いやしくも石油業法時代のような、これはある面では需給調整といいますか参入規制というためのこれはツールとして使われてきたということですけれども、今後はこういったことがあってはならない、こういうように思うわけですけれども、長官のお立場での政府の方針について、明確に今後についてお聞きしたいと思います。
  77. 河野博文

    ○政府参考人(河野博文君) 今御指摘がございましたように、今回の法改正に伴いまして精製業も石油販売業も届け出制度の対象になるのでございます。  他方、輸入業につきましては、現在の石油業法上、届け出制度があるものが登録制度になるということでございますが、これは実は備蓄義務をどのように履行していただくかということとの兼ね合いで登録制を採用させていただきました。これまでの実績を見てみますと、輸入業は、精製業におきます精製設備ですとか、あるいは石油販売業におきますスタンドのような物理的な設備を所有する必要がないということでございますので、備蓄義務を必ずしも履行しないまま、果ては行方がわからなくなるというようなこともございまして、こういうことではトータルとしての備蓄の確保ができないということで、輸入業につきましては登録制にさせていただきました。  ただ、この際チェックをさせていただきますのは、備蓄をする意思と能力があるかどうかということでございまして、タンクを確保しているかということがチェックの対象でございます。これも、タンクを必ずしも所有していなければいけないということではございませんで、賃貸等で確保しておればその能力ありというふうに認定できるというふうに思っております。  他については御指摘のように届け出制でございますので、いずれにいたしましても、この新しい備蓄法の体系というものは、備蓄の確保、あるいは緊急時におきまして備蓄を放出した際に、その放出いたしました原油が末端の消費者まで行き届くようにということが念頭に置かれた措置でございますので、参入規制という意図はないのでございます。
  78. 海野義孝

    ○海野義孝君 もう一点、長官に教えていただきたいと思いますけれども、効率的な国家備蓄の必要性という問題についてお聞きしたいと思います。  公団が実施しております国家石油備蓄は昭和五十三年度から始まりまして、平成九年度末では目標であった五千万キロリッター体制を達成したわけでございますが、さらに今後、五百万キロリットル程度の、これはLPガスを含めて備蓄の積み増しということが検討されているように聞いているわけでございますけれども、こういった備蓄をしていくためには、その管理維持のためにも毎年度三千億前後の経費がかかっているというようなことでございまして、やはり維持管理経費については最大限の効率性、経済性の追求が必要であるということだと思いますけれども、この点については、現在八つの三セクによる石油備蓄会社がありますけれども、こういったことの運営等も含めてこの点についていかがか、経営の透明性等も含めまして、ひとつお聞きしたいと思います。
  79. 河野博文

    ○政府参考人(河野博文君) 御指摘のように、国家備蓄事業には多額の予算を使わせていただいておりますので、私どもとしてもできるだけ効率的に進めなければならないという意識は強く持っているわけでございます。  これまでも、民間の余剰タンクを活用するとか、あるいは国備会社の効率化、さらに規制緩和をお願いすることによって、基地施設の検査費用を軽減する等々の努力をいたしてまいりました。また、国家備蓄基地建設が終わっておりますので、減価償却、借入金償還の進展などもありますので、平成八年度の三千四百億円余りの予算をピークに平成十三年度では二千七百三十億円ということで、効率化をそれなりに達成してきているというふうに申し上げられると思います。  また、国家備蓄会社の本社の御指摘がございましたけれども、これは平成十年度に国家備蓄目標五千万キロリットルということでやってまいりました。これが達成されるまでの間は、やはり石油公団あるいは中核となる民間企業、それから建設・設計企業などとの連携ということで、東京において業務をするという要素がかなりあったと思うわけでございますが、これは一応大枠は達成されております。  そこで、今後はやはり地元の関係官庁ですとか経済界、そして地域住民の皆さんとの調整、連携、また基地を安全かつ効率的に運営する、さらには緊急時に円滑に払い出しの作業ができるというようなことに努力を傾注することになると思いますので、日本地下石油備蓄、これは実は複数の基地を持っておりますので本社を地方ということにはまいりませんけれども、それ以外の七社につきましては平成十四年度末までに地方に本社を移転するということを予定いたしております。  それから、財務状況などでございますけれども、各社の事業、設備の状況、財務諸表等の経営状況については有価証券報告書等によりまして開示をされているという状況でございます。
  80. 海野義孝

    ○海野義孝君 次に、これ大臣にちょっと、追加質問という形で恐縮ですけれども、揮発油の販売業のセーフティーネットの問題についてお聞きしたいと思います。  特石法、いわゆる特定石油製品輸入暫定措置法が廃止されて以後のガソリンスタンドの状況を見ますと、大変熾烈な競争が展開されておりまして、この五年間でも約五千カ所のスタンドが倒産をしていると。私の身近な友人なども何カ所かのスタンドを持っておりましたけれども、それの幾つかは店を畳まざるを得ない、経営していけないという状況まで来ているわけで、大変激しい競争が展開されているわけでございます。  そういった中で、先般、経済産業事務次官は、十七日の次官会議の後の記者会見におきまして、特定財源の見直しの質問に対して、特定財源というのはつくったら変えられないというものでもない、新しい考え方やニーズが出てきたら考えるというような御発言をされているように聞いているわけですけれども、これはただし一般論だというようなお話ではあったわけですが、とり方によりましては、石油対策とか石油代替エネルギー対策の財源である石油税の使途を変えようということとも受け取られるわけでございまして、もし仮にこの石油税をほかにも使うようなことであれば、揮発油販売業の救済にもっと活用したらどうかというような気がするんです。  平成十三年度予算では、石油販売業の構造改善対策費としては二百十一億円が計上されておりまして、ほとんどがガソリンスタンドの撤去費用だと。いわば後ろ向きということで、もっと前向きの何か支援策というか、やはりそういった流通関係の基盤の強化ということも石油業界の健全な発展のためには重要だと思いますので、そういったことがいかがかと、こう思うわけでございまして、そういう点でセーフティーネットをもっと充実していただきたい、こういう考えなのですが、民間私企業のやることでありますので、これに対する政府の関与ということがどうかという気はしますけれども、大臣が健全な業界の発展の中でこの問題についてはどういうふうにとらえられているか、どういったことをお考えになっているか、ちょっとお聞きしたいと思います。
  81. 平沼赳夫

    ○国務大臣(平沼赳夫君) 御指摘のとおり、石油製品販売業の構造改善対策費については、そのうち約七割の約百四十三億円がガソリンスタンドの撤去、その費用に使われている、こういうことは御指摘のとおりであります。  この撤去費用の補助につきましては、石油製品の輸入自由化に伴うガソリン価格の大幅な低下等によりまして、石油製品販売業界全体として収益性が大きく低下をしまして厳しい状況が続いている現状を踏まえまして、採算が悪化した既存のガソリンスタンドの集約化等を促進するために、平成十二年度から集中的措置として実施をしているものであります。  他方、御指摘のとおり、石油製品販売業の構造改善のためには、洗車や自動車整備といった他分野での差別化により収益を改善したり、コンビニエンスストア等を併設したガソリンスタンドを展開するなどの経営革新の取り組みも重要であると、このように考えています。  販売業者によるこのような前向きの取り組みについては、これまでも事業の多角化や転換を図るためのセミナーの開催、これは平成十三年度は約十二億円計上いたしました。また、消費者ニーズの調査に対する補助、これは二億円でございます。また、事業者が事業多角化を行うために必要な設備資金等の借り入れに対する利子補給、これは約三十六億等の支援を行ってきているところであります。特に、石油組合が主導いたしまして地域社会への貢献を通じて給油所への理解や認知度の向上を図る事業に対する補助について、今年度は昨年度に比べて約十億円増の十六億円、これを計上させていただきまして、支援策の強化を図ってきております。  今後とも、これらの支援策の強化に努めまして、今御指摘のように、そういう集約化というような要請の中で撤去費用というのが大宗を占めておりましたけれども、これからはそういったいわゆる販売業者の皆様方がやはりいろいろな形で営業が拡大でき、そしてその経営の安定に資する、そういう施策を私どもは積極的に行っていかなければならない、このように思っています。
  82. 海野義孝

    ○海野義孝君 河野長官にもう一点お聞きしたいと思いますが、既発見油田の資産買収などの支援につきましてお考えをお聞きしたいと思いますが、これは従来の石油公団の要するに自主開発といったことから、今度はまた既に開発されている油田を買収するという新しいそういった試みをされる方向に向かうわけでございますけれども、その点について、出資とか資金供給などの効率性、透明性を確保するために、油田の有望性に関する評価基準ということをあらかじめ明確に定める必要があるんではないかという点。  それから、対象油田の選定時にとどまらずに、それの中間あるいは最終段階においても、例えば外部専門家を積極的に活用して事業の評価を行うという点。  それから、評価基準及び評価の結果についてはインターネット等を利用して可能な限り広く国民にこれを公表するというようなことで、我が国の今後のそういった自主開発ということに絡んで、ややもすればこれまでいろいろ国民の負担もかけ、石油公団のあり方等についてもいろいろな論議がありましたけれども、そういったことの反省に立って、今申し上げたような点について今後どういったお考えで進まれるか、その点、お願いします。
  83. 河野博文

    ○政府参考人(河野博文君) 石油公団が具体的な出融資案件の採択を審査いたしますときには、資金供給の効率性、それから透明性を確保するというために、これはメジャーも採用していると承知しておりますけれども、定量的な評価を導入するということで、資源の賦存状況、経済性などについて総合的に審査を行うという体制で臨んでおります。  具体的には、油田ですとかガス田が成立するための地質の状況を評価した上でその石油、ガスの鉱床存在の確率をまず算定する。さらに、事業が成功した場合の収益率をいかほどかというふうに算定する。さらに、事業の成功、不成功の確率、そしてそれぞれの場合の収益、損失を勘案した期待現在価値を割り戻して算出するというようなことでプロジェクト審査の定量化を図るということが一つでございます。さらに、プロジェクト審査を行う部門を採択部門から分離いたしまして、審査の厳正化に努めております。こういった厳正な態度を続けてまいりたいというふうに思っております。  また、石油公団におきまして、出融資案件について、毎年の新規採択の方針に加えまして、重要なプロジェクトのこれは御指摘のような中間段階あるいは最終段階におきます費用を外部の有識者で構成されております経営諮問会議にお諮りをして事業評価をしていただくというふうなことを考えております。  また、経済産業省自身も毎年の採択方針を総合資源エネルギー調査会に付議する、または採択案件はそこに報告をするということで対応させていただきたいと思っております。  こうした評価基準、それから最終的な評価の結果採択になったかどうかといったようなことは、プロジェクトの審査基準あるいは個々のプロジェクトの進捗状況を含む石油公団の財務諸表ですとかホームページを通じて公表させていただいております。  今後とも、石油公団が支援を行うに当たりましては、厳正な審査を行って優良プロジェクトの発掘に努めてまいりたいと思っております。
  84. 海野義孝

    ○海野義孝君 最後に、大臣にもう一問お願いします。  民間主導によります石油あるいは天然ガス開発事業の推進といった点につきましてお聞きしたいと思います。  幾つかの産油あるいは産ガス国におきましては、従来の政策を見直して鉱区の開放などを通じて我が国を含めた諸外国からの石油・天然ガス開発事業への投資を求めるというような傾向にあるように承知しております。資金とかあるいは技術力、人材などを兼備したエネルギー関連企業が形成され、積極的に対応することが重要と思うわけでございますけれども、この点についての御所見。  それから、中核的な企業グループの形成、これはまさに我が国のそういった開発を進めて、大変メジャーズに比べておくれているわけですけれども、我が国でもそういった力のあるそういう企業をつくっていくということが重要と思いますけれども、諸外国の場合、エネルギー関連企業、これが合併、集約化へと進展しておりまして、これは資本力、技術力等の関係でさらに強化されていると。さらには、総合エネルギー産業化への進展と。これは業種とか業態の壁を超えたそういった統合といいますか、総合エネルギー化への道が進展されているわけでございますけれども、我が国としましては、これから具体的には、今イメージ的には中核的な企業グループを形成していくんだというお話ありますけれども、具体的にこれ、今申し上げたようなことについてはどのように、いえばいきなりメジャーズにキャッチアップということは、話がちょっとあれかと思いますけれども、いかがお考えでしょう。
  85. 平沼赳夫

    ○国務大臣(平沼赳夫君) 先生御指摘のとおりでございまして、産油・産ガス国においては鉱区開放とともに諸外国からの投資を求める傾向がございます。  我が国としても、こうした動きに的確に対応できますよう、経済性を重視しつつ、資金力、技術力、人材などを兼備した自立的に石油開発事業の維持拡大を行うことのできる規模を有する中核的な企業グループを形成することが石油の安定的な供給を確保していく上で重要である、このように考えています。  我が国の石油産業におきましては、海外のメジャーに比べて石油開発への参入時期が遅かったことや、産油国との歴史的なつながりが薄かったことや、投資規模が小さかったことなどから、残念ながらメジャーのような企業が育っていないのが現状です。  このため、経済産業省といたしまして、今後、本法案の中で提案しております既発見油田の資産買収への石油公団の出資による支援や、石油公団が保有する石油開発会社の株式売却等によりまして、石油産業の上流のみならず、精製・元売企業、さらには石油産業以外の電力・ガス企業等の業種を超えた総合エネルギー企業間の連携促進を視野に入れた中核的企業グループの形成に努めていかなければならないと思っています。  そういう形でまず中核的なそういうしっかりしたところをつくりながら、やはり総合的なそういうエネルギー全般を取り扱うような企業に育っていってくれることを期待しながらこの施策を進めていかなければいけない、このように思っております。
  86. 海野義孝

    ○海野義孝君 終わります。     ─────────────
  87. 加藤紀文

    ○委員長(加藤紀文君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、山下芳生君が委員を辞任され、その補欠として八田ひろ子君が選任されました。     ─────────────
  88. 西山登紀子

    ○西山登紀子君 日本共産党の西山登紀子でございます。  きょうは初めに、先ほども少し御質問があったようですけれども、いわゆるガソリンの不当廉売、差別対価などの問題についてまず最初にお聞きをしていきたいと思います。  石油を安定的にかつ低廉に供給をしていくということは非常に大事なことでありまして、石油業法の第十三条にも石油製品販売業の届け出、第十四条にはその事業の廃止の届け出、こういうものが現行の石油業法の中にはきちっと盛り込まれているわけでございます。今度それが廃止になるわけです。  そこで、大臣も去る四月六日の衆議院の経済産業委員会で、我が党の大森議員の質問に対しまして、石油製品販売業の役割について、「我が国における石油製品の効率的かつ安定的な供給を確保する上で重要な役割を担っていただいている産業だ、」と、このように評価をしていらっしゃるわけです。  そうした役割をまず確認させていただいた上で、それでは、今ガソリンスタンドの状況はどうなっているのかということなんですけれども、まずお伺いしたいと思います。ガソリンの消費量の推移、あわせましてガソリンスタンドの増減の推移、九〇年代以降の特徴を御説明いただきたいと思います。
  89. 河野博文

    ○政府参考人(河野博文君) まず、ガソリンの消費量でございますけれども、九〇年代、これは一貫して増加基調で推移をいたしております。一九九九年度、平成十一年度末でございますが、五千七百二十二万キロリットルという量に達しておりまして、十年間で約一千二百万キロリットル増加したことになります。約二割程度の数字になります。  それから、ガソリンスタンドの数でございますが、九〇年代前半は増加傾向で推移をいたしました。一九九四年度末に六万四百二十一カ所、これがピークでございます。九五年以降は減少傾向で推移しておりまして、一九九九年度末の数字は五万五千百五十三カ所でございまして、ピーク時であります九四年度末から約五千カ所、九%程度の減少という状況になっております。
  90. 西山登紀子

    ○西山登紀子君 どうもありがとうございます。  今お聞きのように、九〇年代、ガソリンの方の消費量というのはずっと伸びている、約二割もふえているんですね。ところが、販売をしているガソリンスタンドの数は九四年をピークにいたしましてずっと減ってきているということでございます。ピークは九四年が六万四百二十一、九九年で五万五千百五十三ということなんですね。激減をしております。  そこで、この理由は一体何なのかということなんですね。私たちもちょっといろいろ調べてみましたが、特石法が廃止をされまして輸入が自由化になった、そして、同時に揮発油販売業法が改正されてというか、過当競争地域におけるガソリンスタンドの新増設を抑制しておりました指定地制度が廃止になったんですね。これが平成八年ですから、九六年の十月に全廃になったということなんです。  普通考えますと、新増設を規制していた抑制が全廃になれば一気に数はふえるんじゃないかと思うんですけれども、逆に減っています。その原因は一体何なんでしょうか。
  91. 河野博文

    ○政府参考人(河野博文君) 確かに、輸入自由化を契機としてガソリン価格は大幅に低下をし、また収益性が低下したという状況がございます。特石法の廃止等は平成八年でございますけれども、自由化の発表は平成六年にございまして、このころからガソリン価格が相当低下をし始めたわけでございます。結果といたしまして、業界全体として収益性が大きく低下して厳しい経営環境に陥ったという状況がございます。  そういう厳しい経営環境の中で、既存のスタンド関係業者あるいは新規に進出いたしましたスーパー関係のような新しい業態の関係者、いずれも新設のガソリンスタンドをつくることに対します当初判断は、収益性をより厳格に検討するということでかなり慎重な判断になったということが言えると思います。新設は確かにこの間もあるわけですけれども、新設件数がかなり規模減少しております。これに加えまして、採算が悪化しました既存のSS、これについてやはり集約化の観点から閉鎖が増加しているという状況がございまして、結果、平成六年以降、SS数がさっき申し上げたような減少をしたということになっております。
  92. 西山登紀子

    ○西山登紀子君 もう少し原因をはっきりさせたいと思うんですが、これは平成十年八月四日に中小企業庁長官公正取引委員会の委員長にあてました報告書を出していらっしゃる。「ガソリンの販売における不当廉売等の問題について」ということで、私もこの文書を勉強させてもらって、さすが中小企業庁らしい。中小企業性が非常に高くて、中小企業比率が九六・六%を占める、そういう業界でございます。そういう人たちを中小企業庁らしく支援していかなきゃいけないというような姿勢が、私はこれを見せていただきまして、非常にいい仕事をされているというふうに、これは率直に思います。いつも批判ばかりしているわけじゃないんです、いいことはいいと。  その中に、ガソリン不当廉売について分析をされているところにこういうふうにございます。これはなぜ大変な状態になっているかということの概況の説明の(2)のところでこういうふうに書かれております。「平成八年三月末の特定石油製品輸入暫定措置法の廃止による石油製品輸入自由化、揮発油販売業法の全面改正によるサービス・ステーション出店規制の廃止という一連の規制緩和を契機として、大手流通業者等新規業者の参入が行われるなかで、生き残りをかけた競争という要素が加わり、こうした価格競争に拍車がかかっている。」と、こういうことで、価格競争の結果、収入の大部分をそういうガソリンに大部分依存する経営者というのが極めて収益の状況が悪化をしている、こういうふうにその背景を述べているわけですね。私もそこにどんどんと数が減っていっている原因があるんじゃないかというふうに思います。  大臣にお伺いしたいんですけれども、規制緩和が行われて過当競争が激しくなって、結局は元売の生き残りをかけた過当競争に販売業者が巻き込まれてしまって、価格競争に結局は太刀打ちできなかった敗者が生まれ、倒産や廃業に追い込まれていく、そういうことではないかと思うんですけれども、いかがでしょう。元売大手ですね。
  93. 平沼赳夫

    国務大臣(平沼赳夫君) ガソリン等の石油製品というのは品質の面での差別化が困難、そういう特性を有していることから、販売量を確保しようとして御指摘のように価格を中心とする競争が元売会社間あるいは販売業者間で激化する傾向があるのは事実でございまして、販売業界からは、元売会社から系列の販売業者への卸値の格差に関する差別対価の問題が提起されていると私どもは承知しています。  差別対価のような不公正な取引に対しては、公正な競争関係を確保する観点から、独占禁止法に照らして個別に適切な対応が図られるべきでありまして、これまでに、御指摘のとおり、当省からの働きかけを受けまして、平成十一年十一月に独占禁止法上の問題となり得る卸価格や取引条件の差別的取り扱いに関する判断基準、いわゆる差別対価ガイドライン公正取引委員会が策定、公表をしております。経済産業省といたしましては、引き続き公正取引委員会と連携をして、差別対価問題等の不公正取引の是正に取り組んでまいらなければならないかと思っております。  そういう中で、いわゆる元売業者間、販売業者間、そして製品において差がない、そういう中で御指摘の競争が起こって、そして業界の方々が厳しい局面に立たされた、こういうことがございましたので、公取委員会にもお願いをしたところでございます。  他方、激しい競争の中でも、例えば洗車サービスを充実することによって客層を開拓するでありますとか、あるいは成功例としては、コンビニエンスストアや美容室を併設して複合型のガソリンスタンドを展開することで経営の安定化をさせている事例もあります。私の地元でも、非常に親しいガソリンスタンド業者がSSの中に釣り具店も併設して成功しているような例もありまして、やはりこういう経営を安定化させている販売業者の例も見られておりまして、価格競争以外の分野での差別化を図るような販売業者の創意工夫に対する支援にも我々は努力をしていかなければならない、このように思っているところでございます。
  94. 西山登紀子

    ○西山登紀子君 ガソリンスタンドが釣り具屋さんで生計をカバーするということは、これはちょっと本来のありようではないと思いますね。  それと、そういう認識に立てば違う方へ違う方へというふうになっていくのでありまして、もともと何でガソリンスタンドが経営が成り立たなくなったのかというそもそもの源流に立ち上った対策をとりませんと、やっぱり倒れていく人は倒れていく、廃業すればいい、釣り具屋さんになる人あるいはコンビニエンスストアになる人はまあそれでいいじゃないかみたいなことでは、私は問題のそもそも根本的な解決にはならないと思うんです。  その根本の解決は何かといいますと、やっぱり元売が過剰に生産して余った製品を一気に、ぼろもうけを目指して一気に安く売りさばくということで、過剰に系列のガソリンスタンドを一気に出店する、それを政府規制緩和で後押しをしてきた結果、このようなことが起こっているというふうに思います。  ことし三月の決算では、元売五社の経常利益は六年ぶりに千億円を超えたという、非常に潤ったということでございます。ところが、こういう元売の業績の回復、つまり六年ぶりにたくさんな利益を得たということですから、こういう元売の業績の回復を実は末端で支えてきたのは毎日まじめにガソリンスタンドで油を売ってきた販売業の皆さんなんですが、この好決算に対して、じゃともに喜んでいるかというとそうじゃない。自分たちも潤った、元売も潤った、こういうようなことじゃなくて、むしろ不安を隠せないでいるわけですね。  「ぜんせき」という新聞の社説を見せていただきましたが、こんなふうに書いていらっしゃるわけですね。好転した元売の姿を我が事として共有できない空気が販売業には漂うと。そして、不正常な取引が一向に改善されないまま過剰設備としてガソリンスタンドが淘汰されていくということについて、今後の行く末に不安を感じると、こういうふうに社説に述べているわけですね。  一方で元売が大もうけをしている、一方では廃業させられていくと。まるで天国と地獄のような差が今出ているわけですけれども、これが今回出されております石油業法を改正するというその背景にあります強靱な基盤を有する石油産業の自律的な活動、そのありようだとすれば、私はとんでもないことだと思います。  それで、こういうガイドラインはつくったとかいろいろおっしゃいましたけれども、しかし今なおその傷口というのは大きく広がろうとしていて、販売業の方々は行く末に大きな不安を隠し切れないでいる。こういう事態に対して、大臣は先ほど釣り具店のお話をされましたけれども、それでは根本的な解決にならないと思うし、ガイドラインの設定が非常にまだまだむしろ傷口を広げているような状況をつくっているということなので、どうするのか。  今このまま放置しておきますと、先ほど言いましたように一方は大もうけで一方は廃業、こういうことがうんと広がっていくんじゃないかと思うんですけれども、もう一度大臣に、ガソリンスタンドのこの問題、どうなされるのか、お伺いしたいと思います。
  95. 平沼赳夫

    国務大臣(平沼赳夫君) 全石連の会長が懸念している問題というのは、元売会社から系列の販売業者への卸値の格差に関する問題、いわゆる先ほども申し上げたように差別対価の問題であると私どもは理解しています。  石油販売業者の経営努力が消費者から正当な評価を得るためには、市場で行われる競争が自由かつ公正であることが大前提でございまして、このため、不公正な取引に対して独占禁止法による厳正かつ迅速な処理が行われるということが私は重要なことだと思っています。  差別対価の問題につきましては、当時の通商産業省からの働きかけを受けまして、公正取引委員会が、先ほど申し上げましたように平成十一年十一月、独占禁止法上問題となり得る卸価格や取引条件の差別的取り扱いに関する判断基準、これを策定して公表いたしました。この差別対価ガイドラインにおきましては、公正取引委員会が公正な競争を確保する観点から、ガソリン等の差別対価問題に対しどのように対応するか、またどういうケースが差別対価として調査開始の端緒となるかについて明らかにいたしておりまして、さらには申告窓口の整備についても明確化を行っております。  経済産業省といたしましては、今後とも公正取引委員会とよく連携をとりまして、不当廉売、差別対価問題等の不公正競争の是正に取り組むとともに、問題となる事案につきましては差別対価ガイドライン等も活用し積極的に公正取引委員会に申告するよう石油販売業界に引き続き働きかけてまいりたいと考えておりまして、本当にそういう意味では、元売が大変巨大な経常利益を上げている、それに比べて大変末端の販売業者の方々が苦労されている、そういうことのないように完全を期していかなければならないと思っています。
  96. 西山登紀子

    ○西山登紀子君 規制緩和によってひどい過当競争が行われてどんどんと廃業に追い込まれているわけです。  先ほど撤去支援の予算をつけているというお話がありましたけれども、これは百四十億ほどつけているわけです。私は、この撤去費用支援の予算について反対をしているわけではありません。しかし、自分たち元売が過剰に生産した製品を一気に売りさばくためにガソリンスタンドを一気に出しておいて、出店ラッシュ、そして次は撤去ラッシュだと、その支援を国民の税金でやってくれという、あるいは政府がそういうことを応援するということについては、これはいわゆるスクラップ・アンド・ビルドということで、こういうことに本当に国民の税金を使っていいのかなと。使い方として本当に正しいやり方なのか。もっと最初からきちっとした、それもやっぱり販売店が営業ができなくなるようなことじゃなくて、出店ラッシュにならないようなきちっとしたやっぱりルール化というのをやっておけば、もっともっと国民の税金を有効に使う道だってあるのにというふうに思います。  大型店の場合もそうなんですけれども、今、大型店はむしろ撤去していますね。いきなりだっと出店ラッシュが続いた後は、もうけが少なくなって立ち行かなくなったら、勝手にもう次々、私も長野に視察に行きましたけれども、撤去をしていって、そして生鮮食料品が買えないおばあさんがリュックサックをしょって昔の買い出しのような形で野菜を買いに行くというようなことが都市部で起こっているという、こういうことが、いわゆる自由勝手にもうけのあるところをずっと渡り歩いていくというそういう、あるいは店をつくってすぐ引っ込めちゃう、あるいはその周辺の商店街でも全部、それこそシャッター通りにしていってもう後はお構いなしだという、そういうやり方というのは、そもそもいかに資本主義の国であったとしてもそれは是正しなきゃいけない。そういうのに私たちはきちっとしたルール化が必要だというふうに主張しているわけでございます。  そこで、今問題になっている不当廉売、差別対価の問題が最もリアルにあらわれている最近の特徴的な問題にセルフスタンドの問題がございます。セルフの出店ということについて、この状況を少し御説明をいただきたいと思うんですけれども、今どれぐらい出ているか、また解禁になってからどれぐらいに、傾向はどうなのかというようなことを御説明いただきたいと思います。
  97. 河野博文

    ○政府参考人(河野博文君) いわゆるセルフサービス方式のSSでございますが、これは平成七年の三月に閣議決定をされました規制緩和推進計画に基づきまして平成十年の四月から導入が認められてきたところでございます。セルフSSの数でございますが、私どもの所管しております公益法人であります日本エネルギー経済研究所の石油情報センターの調べでは、平成十三年三月末現在、全国で四百十七カ所のセルフSSが営業しているという状況のようでございます。  また、このセルフSSをどういう人が出店しているのかという点でございますが、これは全国石油商業組合連合会の調査によるものでございますが、ことし二月の調査によりますと、セルフSSのうち約四割が元売関連という調査結果であるというふうに承知をしております。
  98. 西山登紀子

    ○西山登紀子君 そのセルフ、いわばガソリンの自動販売機のようなものなんですけれども、それが四割が元売の所有ということなんですね。  今、私たちが問題にしておりますのは、このセルフでガソリンを自分で入れていくというその形態を批判しているのではありません。問題にしておりますのは、セルフのガソリンスタンドを通じて、またまた元売が安く売っていくということから、これは今セルフが一店開店すると、その周辺から四、五店分の需要を奪うというふうに言われているわけでございますが、今後、年度内に全国で千店ぐらい超えるんじゃないかというふうに言われております。そういたしますと、千店舗になれば五千店のガソリンスタンドが閉鎖に追い込まれるんじゃないかという、これは日経の報道ですけれども、そういう恐ろしいような数が出ているわけでございます。  なぜそうなるのかということですが、セルフの場合は通常のスタンドに比べて一リットル当たり二円安いと言われておりまして、さらに問題なのは、それがメーカーの直営というふうになりますと非常に安い値段になって、周辺の販売店は太刀打ちができないということになっているわけでございます。  私も、京都ですけれどもいろいろと調べてみました。  あるガソリンスタンドの方にお伺いいたしますと、今滋賀県がすごくそれの大きな問題が起こっているんですけれども、例えばこんなふうに言っていらっしゃるんですね。これはセルフの場合とそれからSSの場合と両方含まった話ではあるんですけれども、セルフ販売は付近のステーションと一、二円の差で販売していると。滋賀県ではステーションの値段が決まったらその値段に一般ステーションがその値の一円から二円高いところまで下げていく、本当に無秩序な状態になっていると。従業員の賃金も年々下げていかざるを得ない。今の石油販売はもうけるというよりも借金がなければやめたいと、こういうふうに言っています。九七年当時から比べて粗利は三分の二というところだと。大手元売五社が六年ぶりに三・三倍、一千三百億円の経常利益を上げているのはとてもおかしい話だ、こういうふうに言っていらっしゃいます。滋賀県では、八十八円から八十九円で乱売がされているというふうなことで、このまま続けば滋賀県のステーションが多く廃業になっていくということは目に見えているというようなお話がありました。  滋賀県の石油組合の総会が五月三十一日に開かれているんですが、「ぜんせき」の報道によりますと、その総会ではこんなふうにスローガンがつくられたというわけですね。弱肉強食を排除し、適者生存のできる環境づくりに努力しようということなんですね。いわゆるこれは元売による弱肉強食という意味なんですが、そこまで、スローガン化するまでに事態がなっているということです。  先ほど私が調べてお伺いした販売会社の方は、じゃ、どういうことをしてほしいですかというふうにお伺いしますと、サービスステーションの設置制限は設けられないのかということです、それが一つ。それからメーカーに対して国が強力な指導をしてほしいということが一つ。それから卸売価格と販売価格の差を完全自由化ではなく、何らかの末端小売業がやっていかれるような価格保証、これを国が決められないか。こういうふうな御意見を私たちに要望を出されたわけでございます。  いずれにしても、こういう競争に対して何とかしてもらえないかという気持ちが本当に伝わってまいります。これは私も初めてお会いするような方、お会いするというか、いろいろと調べてみているんですけれども、例えば、ことしの三月五日に、全国石油商業組合連合会が経営部会長さんのお名前で、元売各社社長あて「セルフ給油所について」という要望書をわざわざ出していらっしゃるんですね。それを見てみますと、大変な状況だということはよくわかります。例えばこんなふうに書いていらっしゃるんですよね。   現状においては市場には元売子会社が氾濫し、元売会社の特別な支援を受けていると推測されるセルフ給油所のなりふり構わぬ販売姿勢が目に付く状況となっています。   これら給油所の販売価格は、特約契約により保護されていると信じて疑わない我々系列販売業者の仕切価格では到底成しえない水準となっており、元売会社が特約契約に基づく系列販売業者の収益確保について、如何に認識されているのか理解に苦しむところです。 ここまでおっしゃって、最後のところで、  元売主導による地域の価格破壊のみを目的としたセルフ給油所の抑制、並びに販売段階の競争が販売コストと顧客満足の分野で正常に機能するよう公正で透明な仕切価格を設定し厳守されますことを強く要望いたします。 こういう要望書を出していらっしゃる。  これはセルフのガソリンスタンドの進出の状態がやはり大変な状態になっているというふうに思うわけですけれども、こういう事態、それからこういう要望に対して経済産業省はどのように対応をしているのか、しようとしているのか。
  99. 河野博文

    ○政府参考人(河野博文君) セルフがこのところどれぐらいの量に達しているか、先ほど御説明をさせていただいたところでございます。  セルフが増加している背景でございますけれども、やはり人件費が削減できるということで比較的低価格のガソリンが販売できる、こういうものを求める方も一方においておられます。また、若い方の中には、自分で給油したいんだというふうに考えられている消費者のニーズもあるというふうにも言われておりまして、そういった消費者ニーズに対応したガソリンスタンドの形態の一つがこのセルフであるというふうには申し上げられると思うんです。  また、先ほど先生もセルフそのものが悪いということでは必ずしもないというふうにおっしゃいましたように、結局、いかなる形であれ、競争が公正に行われているかどうかということが非常に大きなポイントだろうというふうに思います。  そこで、そのセルフであれ通常のスタンドであれ、非常に安い値段で売られているスタンドが仮にあって、周辺への影響が大きいというようなことでありますと、じゃそれは不当廉売なのかどうかというのが一つ非常に大きな判断のポイントになると思います。この点につきましては、公正な競走条件を確保するということで、独禁法に照らして適切な対応を図るべきだということで、先ほど来、私どもも公正取引委員会と連絡をとりながら対応させていただいているということを申し上げたわけでございます。  またもう一つは、先ほど大臣が御答弁申し上げましたように、あるスタンドが安い値段で販売できる、その背後には不公正な差別的な対価というものがあって、あるスタンドと他のスタンドとの間に元売からの卸値が著しく違うかどうかということも問われるわけでございまして、これも公正取引委員会の方でガイドラインを出していただいていますから、このガイドラインに即して違反と思われるものがあれば、申告を受け付ける窓口も公正取引委員会の方でもつくっていただいているので、こういった基本的には公正な競走を確保するという手だての中で対応をさせていただきたいというふうに思うわけでございます。
  100. 西山登紀子

    ○西山登紀子君 経済産業省と公正取引委員会といろいろキャッチボールをやっているというふうな、しかし事態はどんどん深刻化していくという、それではいけないと思うんですね。  それで、セルフのスタンドに限らず、ガソリンスタンドの今の廃業、ずっと厳しくなっているということの背景には、こういう元売の不当廉売、差別対価、それがやっぱりあるということを大臣もきっちりと見詰めていただいて、釣り具店ということじゃなくて、そこのもとのところをどうするのかという、そこのところをやっぱりみんな聞きたいというふうに思っていると思うんですよ。  それで、全国の石油商業組合連合会の関正夫さんという会長さんが「エネルギーフォーラム」二〇〇一年四月号にインタビューを載せていらっしゃる。表題は、「元売は差別対価をまず廃止せよ!」という大きな見出しが躍っているわけなんですが、やはり系列の販売会社と元売というのは長年いろいろな関係があって、本当に昔からお得意さんというそういう関係があったんだけれども、最近はやっぱり違ってきているんじゃないかということを言っています。こんなことを言っているんですね。  石油業界では元売が商標などの使用に厳しい姿勢を示しながら、系列の中で真面目にやっている人には普通の価格で、関係のない人には大量に安く流す。それでどこかで帳尻を合わせるような商売をしている。それを元売の経営トップもわかっていながらやっている。これでは良くなるはずがない。まずこの是正が必要です。 というふうに述べていらっしゃるわけです。  私、再度大臣にお伺いしたいんですけれども、セルフの場合もそれからセルフでないガソリンスタンドの場合も、平成十年八月四日の中小企業庁が公取に報告書を出している文書というのは、私はどこが評価できるかといいましたら、これは実態をいろいろ調べながら、販売業者の仕切り値の水準、これをきちっと出しているんですよ。仕切り値としてはどれぐらいの額なのかということをきちっと試算しているんですね。  こういうことはなかなかできないわけでございまして、これは元売に調査をいたしましてどれぐらいになっているかというふうなことを出している。これは、七十二円から七十二円五十銭、こういうところが精製会社や元売会社の販売管理費、本社経費がほとんど含まれないで大体それぐらいの額になる、七十二・三円だと。こういうのは、元売に調査に行って、そしてきちっと報告書の中に値段を出しているということ、これは通常は、いやそれは民間企業ですからなんていろいろなことを言って逃げちゃうんだけれども、そうじゃなくて、きちっとこういうふうに額を出している。そして、大体それにもうけを加えれば、営業が成り立つにはこれぐらいだよというふうに数を出している。  差別対価の問題でも、調べてみたら大体同じ県内で、これは九八年四月時点で同じ県内でその差が最大で十一・六円あったというふうなこともきちっと調べて、これは元売に調査に行って、これだけの差があるということを、差別対価があるということを中小企業庁自身が調べてこれを告発していると。もちろん、公取にいろいろちゃんとやってほしいということを言われるのは、これは当然ですね、中小企業庁設置法に基づいてちゃんと申し入れをしていらっしゃると。  これは大事なんですが、その報告書の中で中小企業庁自身がこう言っているんですね。  関係者においてこうした著しい差別に対し疑問はあっても、同系列の他社の仕入れ価格がわかりにくいこと、従来の系列の下での依存関係のなかで元売会社に対する躊躇もあること等から、一般的には顕在化しづらいというのが実情であると考えられる。   こうした状況を踏まえ、差別対価に対しても厳格に取り組んでいくことが期待される。 というふうにまとめを書いていらっしゃるんですよ。  これは、公正取引委員会だけにやってくれというんじゃなくて、やっぱり経済産業省自身が、大臣、元売に対する不当廉売と差別対価について、だめだよ、是正をしなさいよという、そういう強力な指導を大臣みずからがおやりになっていただきたいと思うんですが、その点いかがですか。
  101. 平沼赳夫

    ○国務大臣(平沼赳夫君) お答えをいたします。  自由な競争においては、公正な競争が確保されるということが大前提だと思っています。したがって、御指摘の不当廉売や差別対価などの不公正な取引に対しては、独占禁止法による厳格な取り締まりが行われることが重要と考えております。  当省からのいろいろな御要請を踏まえまして事案処理の迅速化に努めたところでございまして、処理に要する期間というのは、従来の四カ月から五カ月かかっていましたのは二カ月程度までに短縮されたと承知しています。  この間、具体的に、七十二円だとか七十二円五十銭だとか仕切り値の水準、こういうものも明示をしたとか、そういう御評価をいただいておりますけれども、公取とも協力をさせていただきながら、臨時異例の措置として、当省から、委員も御承知かと思うんですけれども、公正取引委員会への人員派遣、これは平成十年十一月に開始いたしまして、現在併任を含めて九名、事案処理の迅速化に貢献するために派遣をして努力させていただいています。  繰り返しになりますから、差別対価につきましては、いわゆるこの判断基準、ガイドライン、ここのところは省略をいたしますけれども、御指摘のとおり、やはり公正な取引が確保されるということが一番大切なことでございますので、私どもといたしましても、公正取引委員会ともちろん連携をしながら、既に人員等も派遣をしておりますけれども、なお一層の効果が上がるような努力を引き続き傾注していかなければならない、このように思っています。
  102. 西山登紀子

    ○西山登紀子君 次に、公正取引委員会にお伺いしたいわけですけれども、今るる私も調べました実態も御報告をさせてもらったわけですけれども、非常に公正なルールのもとに公正な競争が行われているということではなくて、不当な廉売だとか差別対価がまかり通っているということがわかっていながら、なかなかこれが解決に向かっていかない。やっぱり元売に対して厳しく対応していく必要があると思うんですけれども、公正取引委員会はどのように対処をされていく方向なのか。  それからまた、機敏に対処していくためにも、お聞きしますと、今現在二十人足らずですか、この問題に取り組んでいらっしゃるのが。これでは望まれるそういう解決はできないんじゃないかと思いますので、公取の体制強化も含めてどのように対応されるのか、お聞きをしたいと思います。
  103. 根來泰周

    ○政府特別補佐人(根來泰周君) 現在の規制緩和あるいは規制の撤廃ということがとうとうと流れてまいりまして、私どもの体制がそれについていけないということを遺憾に感じているところであります。今大臣からお話がありましたように、旧通産省からも応援をちょうだいしまして万遺漏のないように差配しているつもりでございますが、なお十分の効果を上げていないということを遺憾に感じているところであります。  ガソリンあるいは石油について申し上げますと、規制が廃止になったために、途中のダムとかそういうものがなくなったために最後のところに水がいっぱい流れてきた、それを私どもが手で押さえてやっておるというのが現状でございまして、いろいろの業界からのお話を端緒として、また旧通産省からのお話も端緒にして、これは個々の問題でございますから、不当廉売があるかどうか、あるいは差別対価があるかどうかという観点で調査をして、迅速処理ということを心がけまして、例えば平成十一年度には二百十五件、平成十二年度には百十件の注意を行っているところでございます。  ただ、委員おっしゃるように、不当廉売という案件は比較的わかりやすいのでございますが、差別対価というのはなかなか業界からも申告がなくて、なかなか差別対価について端緒を得がたい状況にあります。それとは別に、個々の事件の処理とは別に、これは百年河清を待つという考え方もございますが、やはり業界の自粛ということが大切でございますので、業界と懇談会を持ちまして、実態の把握あるいはこちらからの要請ということを行いまして、一般的にそういう不当廉売あるいは差別対価を防圧する方向でやっているわけでございます。  おっしゃるように、わずかな人員でやっておりますのでなかなか十分とは申しかねますけれども、徐々に人もふやし、あるいは戦力もつけて、あるいは旧通産省、今の経済産業省からも応援をちょうだいして、できるだけ御期待に沿うようにやっていきたいと思っている次第でございます。
  104. 西山登紀子

    ○西山登紀子君 平成十年八月四日の中小企業庁の報告ですが、先ほど言いました、元売に調査に入って仕切り値を七十二・三円というふうに出したと、私、評価できると言いましたが、これは平成十年の時点の額でございますから、今もその値段だというふうに思っているわけではありませんので、それはちょっと説明を加えさせていただきたい。  それから、今、公取の委員長の方から御説明があったんですが、私ちょっとそれで納得いかないのは、平成十年八月四日の中小企業庁自身の報告の中に、公取さんから注意を受けても、注意を受けた本人が、自分は独禁法違反ではなかったと外部に説明したり、また廉売を再開したりする事例も見られて、必ずしも注意が十分な抑止効果があるとは言えない場合があるので、警告、勧告等の厳しい措置をとることも必要である、そういう観点から報告も出しておりますので、その内容が、注意を何件やったというふうに報告がありましたけれども、それでは問題は解決しないということを平成十年、九八年にわざわざ中小企業庁が報告を出しているわけでございますので、その中身の点につきましては、どうでしょうか、もう少し厳しくするということで御決意いただけませんか。
  105. 根來泰周

    ○政府特別補佐人(根來泰周君) これは大変悩ましいところでございまして、独占禁止法違反で法的措置をとるということになりますと、証拠を十分そろえるということが必要であることは御理解いただけると思うのでありますが、証拠を調べるにはやはり相当の時間がかかる、相当の時間がかかる間に平たく言えば勝負が終わってしまうというような悩みがあるわけでございます。  そこで、これは石油、ガソリンに限らず、ほかの不当廉売でもそうでございますが、まず迅速に処理するということを念頭に置きまして注意という形でやっているわけでありますが、これも愚痴をこぼすようでありますけれども、なかなか業者の中には悪質というかしぶといのがおりまして、何回注意しても余り、カエルの何とかに水というようなのがおるわけでございます。  そういうことについては私どもも、一罰百戒という言葉はいいかどうかは別としまして、十分証拠をそろえて、本当に法的措置をとるというところへ持っていかないと根絶するわけにはいかないという感じは持っております。そういう心構えでやっていることをひとつ御理解いただきたいと思います。
  106. 西山登紀子

    ○西山登紀子君 公取というものは大変国民が期待している部門でございますので、余り失望させないように頑張っていただきたいというふうに思います。  時間が迫ってまいりましたので、石油公団の問題につきましてまとめて質問をさせていただいて、あと御答弁をいただきたいと思います。  これは、私も当委員会で堀内元通産大臣の告発についても審議をしてきた経過があります。それで、一つは、この石油公団、九九年度までの債権放棄で損失は五千八百七十五億円。今後、日経などによりますと、三千億円ぐらい回収不能債権が出るというふうに報道がされております。そうなりますと、今まで使われた国民の税金一兆二千億の約四分の三が失われることになります。こういう事態を招いた責任、一体だれがどのように責任をおとりになるのかというのが一点です。  それからもう一つは、今度の石油公団法の改正で、既発見油田の資産買収に必要な資金を供給するんだということで拡大が図られています。しかし、考えてみますと、メジャーが押さえている状況の中で売りに出される既発見油田というのは二流品ではないか、採算が合うのかなという心配があります。これは、採算が合うのか、あるいは本当にむだな投資をふやすのではないかという心配があるわけですけれども、この既発見油田について成功払い方式、従来の成功払い方式を適用されるのかどうか、これを一つお伺いしたいのと、最後に、今までの探鉱開発にもそうですが、私たちが問題にしてまいりましたいわゆるワンプロジェクト・ワンカンパニー方式、それから成功払い方式、これはすべてにわたってきっぱりとおやめになる、こういうふうに断言をできるかどうか、この三点をお伺いします。
  107. 平沼赳夫

    ○国務大臣(平沼赳夫君) それでは、私からまとめて御答弁させていただきます。  御指摘のとおり、石油公団は平成十一年度末までの事業終結に伴う損失累計五千八百七十五億円となっております。また、回収不能額三千億円の根拠というのは不明でございますけれども、石油公団の出融資でこれまでの成功プロジェクトの事業収入及び事業終結に伴う損失に加えて、将来見込まれる回収不能額を企業会計原則に準じて算定した結果、平成十一年度決算において三千五百十八億円の欠損金が計上されています。  この欠損金については、石油公団が今後一層の効果的、効率的な事業運営を行うとともに、従来から行っている貸付金債権の回収や配当などの確保はもとより、石油公団保有株式を売却しまして、その含み益を実現されることにより縮小を図っていくことといたしておりまして、私どもとしては、国民の皆様方に極力御迷惑をかけない形でぴちっとしていきたい、そう思っております。  責任の問題に云々されましたけれども、そういうことがないようにこれから力いっぱい努力をして、そしてこの辺の今の欠損については、将来的にきれいにしていかなければならないと思っております。  それから、既発見油田の資産のことで、二流品しか買収できないのではないか、こういう御指摘でございますけれども、本法案の中で提案をさせていただいています既発見油田の資産買収というのは、近年、欧米メジャーの再編統合や産油国の鉱区開放に伴って資産売買の件数も増加しているという世界情勢の変化を踏まえまして、探鉱段階から始める案件よりも相対的にリスクが低くて、より迅速かつ効率的な我が国の自主開発原油の確保を可能とするためのものでもあるわけであります。また、これに対する石油公団の出資による支援は中核的企業グループの形成にも資するものと考えております。  二流品しか買収できないではないかという御懸念についてですけれども、さきにも述べましたように、欧米メジャーの再編統合等に伴って売買される油田はメジャーの地域戦略の見直しによって売買されるものもあるので、経済性が確保できる優良な資産も含まれておりまして、必ずしも不採算のものばかりではありません。  プロジェクトの採択の審査に当たっては、現在メジャーが採用している手法でございます定量的評価を導入し、資源の賦存状況、経済性等について総合的に審査を行っています。今後のプロジェクトの採択につきましては、外部の有識者で構成される経営諮問会議に毎年の採択方針を諮りまして、事前に経済産業大臣の承認を得るなどの措置を講ずることにいたしております。  このような形で、案件の採択に当たりましては、厳正な審査を行うことによりまして、二流ではない優秀な、そういう新しい油田の開発に努めてまいりたい、こんなふうに思っているところでございます。  それからもう一点、探鉱案件であっても資産買収案件であっても成功払い融資はやめるべきではないか、このお問い合わせでございますけれども、石油の探鉱事業というのは資金回収が始まるまで長期間を要するため、融資を受けて資金調達すると、その間に発生する金利負担によって事業の収益性が上がらずに企業の投資能力を損なうことにもつながっております。また、探鉱事業というのはハイリスク・ハイリターンの事業でございまして、本来、融資より出資になじむものと考えております。  現状において、我が国企業の資金調達力が不足しているため、今直ちに融資を廃止し、民間主導原則に基づき石油公団の出資比率が五〇%を超えないようにすると、支援比率が七〇から五〇%に低下しまして、事業実施が滞るおそれがございます。また、世界的に鉱区開放が進んでいる新たな状況に対応できなくなるおそれもございまして、そのため、当面は現行の支援水準を維持することが必要であると考えております。  しかし、今後は、昨年八月の石油審議会開発部会中間報告を受けまして、五年経過時点、十年経過時点と段階的に成功払い融資を縮小、廃止してまいります。  なお、本法案の中で提案をさせていただいている既発見油田の資産買収への支援については、成功払い融資はいたしません。  以上でございます。     ─────────────
  108. 加藤紀文

    ○委員長(加藤紀文君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、魚住汎英君が委員を辞任され、その補欠として佐々木知子君が選任されました。     ─────────────
  109. 加藤紀文

    ○委員長(加藤紀文君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
  110. 西山登紀子

    ○西山登紀子君 私は、日本共産党を代表して、石油の安定的な供給確保のための石油備蓄法等の一部を改正する等の法律案に対し、反対の討論を行います。  反対の理由の第一は、石油業法の廃止が我が国の石油市場の需給調整機能を放棄することで日本経済と国民生活に重大な影響を与えるおそれがあるからです。  昨年、欧米諸国では、原油価格の高騰に加えて、メジャーの精製設備の合理化やリストラの結果により石油製品の価格高騰を招いたことは明らかであります。現在、我が国でも石油会社の統廃合が進んでおり、精油所や精製設備の廃止、統合を初め大規模な労働者の削減も行われております。需給調整機能の廃止は、欧米と同様に石油製品の量的不足や価格の乱高下を招くおそれがあることは参考人の陳述や委員会の審議でも明らかになったことであります。  反対理由の第二は、石油公団の業務に既発見油田の資産買収を加えるということです。これは国民の税金の新たなむだ遣いに道を開くおそれがあります。  石油公団の債権放棄などの損失は五千八百七十五億円もあり、今後三千億円が回収不能債権と言われております。これまで使われた国民の税金一兆二千億円の四分の三が失われることは、極めて重大であります。こうした石油公団のあり方については、長年の失政の責任の所在を明らかにし、抜本的な再検討が必要であります。  石油などの資源開発は、産油国との平等互恵の経済関係に立った資源外交を展開することこそ大前提であることを強調し、反対討論といたします。  なお、衆議院での修正部分についても、これらの点を改めるものではなく、反対であります。
  111. 加藤紀文

    ○委員長(加藤紀文君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  石油の安定的な供給の確保のための石油備蓄法等の一部を改正する等の法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  112. 加藤紀文

    ○委員長(加藤紀文君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  足立良平君から発言を求められておりますので、これを許します。足立良平君。
  113. 足立良平

    ○足立良平君 私は、ただいま可決されました石油の安定的な供給の確保のための石油備蓄法等の一部を改正する等の法律案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党及び自由党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     石油の安定的な供給の確保のための石油備蓄法等の一部を改正する等の法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。  一 石油輸入業に対する登録制の実施に当たっては、新規の事業参入を不当に制約することがないよう最大限の配慮を払うとともに、本法施行の三年後の見直しに際しては、事業者の新規参入の状況や石油備蓄義務の履行状況等を勘案して届出制への移行について積極的に検討し、その検討結果及び理由を明らかにすること。  二 石油公団の事業運営に関しては、石油開発事業において巨額の欠損金や棚上利息等を生ずるに至っている事態を真摯に反省し、石油公団開発事業委員会報告書等により指摘された業務改善策を的確に実施するとともに、公団及び関連企業への天下りを厳に抑制するなど、所要の改善措置を講ずること。  三 既発見油田の資産買収等を始めとする今後の石油公団の石油・天然ガス開発に対する支援については、事業の効果的・効率的な実施及び透明性を確保する観点から、支援対象案件の採択及び管理に当たり油田の有望性等に関する評価基準を予め明確に定めるとともに、外部専門家を積極的に活用して事前及び事後等において事業評価を行い、その評価結果を可能な限り広く国民に公表すること。  四 石油の供給制約が生ずる等の緊急時において国民が的確に対応できるよう、緊急時における国民への情報提供体制を点検・整備するとともに、今後石油需要の増大が見込まれるアジア地域における備蓄体制の整備に協力するなど、エネルギーの安定供給に向けた国際的な連携強化に積極的に取り組むこと。  五 中小零細事業者が過半を占める石油小売業の厳しい経営環境にかんがみ、経営基盤強化や経営革新のための支援施策を強力に推進するとともに、転廃業を余儀なくされた場合における必要な金融面等の支援策について特段の配慮を行うこと。  六 エネルギーの安定供給の確保及び地球温暖化対策の推進を図るため、天然ガスの開発導入、新エネルギーの普及を積極的に進めるとともに、原子力の開発利用に当たっては、安全性の確保に万全を期すことはもとより、とりわけ、プルトニウムの利用については、国民からの理解と信頼のより一層の確保に努め、プルトニウムの余剰発生により国内外で平和利用に疑念が持たれることのないよう適宜適切に対処すること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
  114. 加藤紀文

    ○委員長(加藤紀文君) ただいま足立君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  115. 加藤紀文

    ○委員長(加藤紀文君) 多数と認めます。よって、足立君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、平沼経済産業大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。平沼経済産業大臣。
  116. 平沼赳夫

    ○国務大臣(平沼赳夫君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を尊重し、本法律案の実施に努めてまいりたいと考えております。
  117. 加藤紀文

    ○委員長(加藤紀文君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  118. 加藤紀文

    ○委員長(加藤紀文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  119. 加藤紀文

    ○委員長(加藤紀文君) 次に、基盤技術研究円滑化法の一部を改正する法律案を議題といたします。  政府から趣旨説明を聴取いたします。平沼経済産業大臣。
  120. 平沼赳夫

    ○国務大臣(平沼赳夫君) 基盤技術研究円滑化法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。  近年、国際競争がますます激化する中で、我が国産業の国際競争力を支える産業技術力の低下が懸念されております。このため、我が国における産業技術力強化のための基盤技術研究の必要性は一層増大しており、また、研究開発の大宗を占める民間活力の効率的な活用が引き続き極めて重要であります。かかる観点から、民間において行われる基盤技術に関する試験研究を戦略的かつ効率的に促進するため、今回、基盤技術研究円滑化法の一部を改正する法律案を提案した次第であります。  次に、この法律案の要旨について御説明をいたします。  第一に、総務大臣及び経済産業大臣は、民間において行われる基盤技術に関する試験研究の促進に関する基本方針を定めるものとするとともに、通信・放送機構及び新エネルギー・産業技術総合開発機構に、民間において行われる基盤技術に関する試験研究を促進するため、当該試験研究を政府等以外の者に委託する等の業務を行わせることとしております。  第二に、公布の日から二年以内で政令で定める日において基盤技術研究促進センターを解散し、その一切の権利及び義務を、通信・放送機構または新エネルギー・産業技術総合開発機構が承継する等の所要の措置を講ずることとしております。  以上がこの法律案の提案理由及びその要旨であります。  何とぞ、慎重御審議の上、御賛同くださいますようにお願いを申し上げます。
  121. 加藤紀文

    ○委員長(加藤紀文君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時三十六分散会