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1998-04-08 第142回国会 参議院 国土・環境委員会 8号 公式Web版

  1. 平成十年四月八日(水曜日)    午前十時開会     ―――――――――――――    委員の異動  四月八日     辞任         補欠選任      小川 勝也君     和田 洋子君     ―――――――――――――   出席者は左のとおり。     委員長         関根 則之君     理 事                 岩井 國臣君                 山崎 正昭君                 菅野 久光君                 福本 潤一君                 緒方 靖夫君     委 員                 上野 公成君                 太田 豊秋君                 鴻池 祥肇君                 清水 達雄君                 鈴木 政二君                 永田 良雄君                 岡崎トミ子君                 和田 洋子君                 荒木 清寛君                 赤桐  操君                 泉  信也君                 奥村 展三君                 山崎  力君    国務大臣        建 設 大 臣  瓦   力君        国 務 大 臣        (北海道開発庁        長官)      鈴木 宗男君        国 務 大 臣        (環境庁長官)  大木  浩君        国 務 大 臣        (国土庁長官)  亀井 久興君    政府委員        北海道開発計画        管理官      青木 東雄君        環境庁長官官房        長        太田 義武君        環境庁企画調整        局長       岡田 康彦君        環境庁自然保護        局長       丸山 晴男君        環境庁大気保全        局長       野村  瞭君        国土庁計画・調        整局長      河出 英治君        国土庁都市圏        整備局長        兼国会等移転審        議会事務局次長  林  桂一君        運輸省港湾局長  木本 英明君        気象庁長官    瀧川 雄壯君        建設大臣官房長  小野 邦久君        建設大臣官房総        務審議官     小鷲  茂君        建設省道路局長  佐藤 信彦君    事務局側        常任委員会専門        員        八島 秀雄君     ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○平成十年度一般会計予算内閣提出、衆議院送  付)、平成十年度特別会計予算内閣提出、衆  議院送付)、平成十年度政府関係機関予算(内  閣提出、衆議院送付)について  (総理府所管(公害等調整委員会北海道開発  庁、環境庁、国土庁)、運輸省所管(気象庁、  港湾整備特別会計)、建設省所管、住宅金融公  庫及び北海道東北開発公庫)     ―――――――――――――
  2. 関根則之

    ○委員長(関根則之君) ただいまから国土・環境委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、小川勝也君が委員を辞任され、その補欠として和田洋子君が選任されました。     ―――――――――――――
  3. 関根則之

    ○委員長(関根則之君) 昨日に引き続き、平成十年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総理府所管のうち公害等調整委員会、北海道開発庁、環境庁及び国土庁、運輸省所管のうち気象庁及び港湾整備特別会計、建設省所管、住宅金融公庫、北海道東北開発公庫を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  4. 泉信也

    ○泉信也君 自由党の泉信也でございます。  気象庁長官には、御就任早々おいでいただきましてありがとうございます。  気象庁では、約六百十一億という予算の中で、国民の日常生活あるいはもっと広い範囲での気象関係情報提供をしていただく等大変な活躍をいただいておることに敬意を表します。  そこで、いわゆる気象情報と言われるものは国民の生命、財産に直結する、あるいは防災体制の根幹をなすものであると思いますが、気象庁ではどういう情報を合いわゆる専門家ではなくて国民一般に提供しておられるわけでしょうか。
  5. 瀧川雄壯

    ○政府委員(瀧川雄壯君) 気象庁では防災に関する情報が最も重要な情報であるというふうに認識しておりまして、地震、津波、台風、集中豪雨等の監視、予測の強化を行うために今後さまざまな計画をしております。  例を申し上げますと、平成十一年夏に気象観測の機能を搭載いたしました運輸多目的衛星の打ち上げを予定しております。また、平成十年度末には、数値シミュレーション技術に基づいた新しい量的な津波予報の開始などの措置をとることとしております。  気象庁としましては、我が国の気象災害や地震、津波災害の軽減に向けまして防災気象情報の高度化と適時適切な発表が当庁に課せられました責務であると考えているところでございまして、今後とも努力していく所存でございます。
  6. 泉信也

    ○泉信也君 気象庁は各種の情報を得て加工し、また分析をして一般の方々に情報を提供しておられると思います。非常に粗っぽい質問ですけれども、得られた情報の何割ぐらいが一般の方々の生活に密着する情報という形で出ておると、これは根拠もなかなか難しいと思いますが、長官の感触としてはどの程度が外に出ておるというようにお考えになりますでしょうか。
  7. 瀧川雄壯

    ○政府委員(瀧川雄壯君) 非常に膨大なデータがございまして、今手元にその何割が出ているという資料がございませんけれども、私どもとしましては、得られた資料はさまざまに加工いたしまして、天気予報に、防災情報に、産業のための情報あるいは交通のためのさまざまな情報というふうに使っております。  端的に申し上げますと、得られた情報はすべて何らかの格好で使っていると申し上げたいのでございますけれども、細かいところの資料をちょっと持っておりませんので、何%というところまではここでは御返答しかねます。
  8. 泉信也

    ○泉信也君 気象庁といいますと、一般的には天気予報の役所だというふうに国民は見ておるわけですが、気象庁にとっては気象情報という天気予報そのものはある観測記録のほんの一端、言いますならば通常の観測において気象に異常があるかないかを調査される、その余録と言っては変ですけれども、ほんの一端であるというふうに伺ったことがあります。  気象庁にとって天気予報をすることは本来の業務としてはどの程度のウエートがあるものなのか。我々は一般的には天気予報が大変大きなウエートがあるように思うんですけれども、実際はどんな感じでございますか。
  9. 瀧川雄壯

    ○政府委員(瀧川雄壯君) ただいま御指摘の点は、さまざまな観測からいわゆる災害をもたらすような防災気象情報、これをつくるのが最も重要な役目と申し上げたのですけれども、そのためには日々どういう天気が出現しているか、あるいは今後どういう気象現象が出現するであろうか、そういうことは常に見ておりませんと災害をもたらすような気象状況の予測はできないわけでございます。  そういう点から申し上げますと、日々の天気予報と防災気象情報というのは表裏一体のものである、そういうふうに考えております。
  10. 泉信也

    ○泉信也君 気象庁全体の予算の中でいわゆる観測経費あるいは分析経費等に占める割合がかなり低いのではないか、機器の老朽化あるいは高度化という意味ではやや問題があるのではないかというふうに思っております。  そこで、こういう情報の高度化あるいは分析を進める上で、今回の行政改革の中で、気象庁の仕事に関して私にとってはちょっと異様だなと思う項目があるわけであります。  これは、お手元にないかもしれませんが、基本法の二十二条に「気象庁が行う気象情報の提供は国が行う必要があるものに限定するとともに、」、こういう文章が実はございまして、国が行う必要なものに限定するということは当然ですけれども、そういう分野はかなりまだ残っておるというふうに長官はお考えでしょうか。
  11. 瀧川雄壯

    ○政府委員(瀧川雄壯君) 御質問の意味のちょっととりにくいところがあったんですけれども、今の御質問は、国がやらなくてもいいものまでやっているのかというふうに理解してよろしゅうございますでしょうか。
  12. 泉信也

    ○泉信也君 はい。
  13. 瀧川雄壯

    ○政府委員(瀧川雄壯君) それにつきましては私ども必要なものとして現在行っておりまして、ただ、現在、国民の目から見まして行政改革が要請されているわけでございますけれども、私どもとしましては、先日出されました行政改革会議の最終報告また基本法案の趣旨を尊重しながら、今後設置される中央省庁改革推進本部におきます検討を踏まえまして御指摘の点につきましても今後適切に対処してまいりたい、そのように考えております。
  14. 泉信也

    ○泉信也君 気象庁長官としてのお答えはごもっともでございますけれども、さらに基本法には「気象測器に対する検定等の機能は民間の主体性にゆだねる」、こういう文章がございます。  これもそういう分野がないとは私も思いませんけれども、気象庁の業務の行政改革についてこういうことを書かなければならないほど、今気象庁の業務で本来民間に渡していいようなものまで気象庁が抱え込んでおられるという認識を長官はお持ちですか。
  15. 瀧川雄壯

    ○政府委員(瀧川雄壯君) ただいま御指摘ございました測器の検定につきましても、確かに現在民間で使っております測器の検定もやっておりますし、一方、内部で私ども測器は当然使っておるわけでございまして、それの検査という業務も非常に大事な業務になっております。  そういう意味では、この業務は国が行う業務ではないとは考えておりませんけれども、しかしながら今後どうあるべきかというのは検討していく必要もあろうかと考えております。
  16. 泉信也

    ○泉信也君 気象庁の行政改革についてはこれからの議論でありますけれども、気象技術の予報技術あるいは観測技術の向上あるいは錬磨を図っていただくことが最も大切であります。ここに列記してありますような、あえて私が申し上げますならば、どうも素人が気象庁を見ておるのではないかそんな感じの基本法の要綱が出ておりまして、当委員会もさらに勉強して気象庁のあり方、本来業務がどうあるべきかということを議論させていただきたいと思いますので、ぜひ気象庁におかれましても本来の気象業務として国が守っていかなきゃならないもの、民間に渡すもの、峻別をして対応していただきたい、これは要望でございます。次に、港湾局にお尋ねをいたします。  港湾整備五カ年計画が先ほど七カ年計画に延長されましたが、そのことに伴っていわゆる大水深コンテナターミナル、水深十五メーターの計画がどのように変わってくることになるのか、御説明いただきたいと思います。
  17. 木本英明

    政府委員(木本英明君) 五カ年計画が七カ年計画に変わりましたけれども、いわゆる今五カ年といいますか七カ年計画で最重要課題としております一つは、大変諸外国に立ちおくれております水深十五メートル級のコンテナターミナルを整備していく、これを最重要課題の一つに掲げております。  こういった施策につきましては、五カ年が七カ年計画に変わろうとも変更はいたしておりませんで、私どもとしましては、できるだけ早く立ちおくれた状態を国際水準並みにしていきたいということで、最重点投資をすることといたしております。
  18. 泉信也

    泉信也君 十五メーター岸壁に限って特にお尋ねをいたしますけれども、現在は神戸港に二つの岸壁があるというように承知をしておりますが、およそ二〇〇〇年ぐらいにはどんな整備状況になるんでしょうか。
  19. 木本英明

    政府委員(木本英明君) 少し諸外国の例を説明させていただきたいと思いますが、特に近隣アジア諸国では現在時点、一九九八年の一月時点で見ますと、例えばシンガポールでは六バース、香港では四バースが既に十五メートル級以上のバースが整備されておるという状況でございまして、さらに韓国の釜山港ではこの一九九八年中に八バースが整備されて供用を開始されているという状態になっております。我が国は一昨年の平成八年に神戸港で二バースが整備されたという状態になっております。  そこで、二〇〇〇準時点でどういうふうな状況になるのかということでございますが、先ほども申し上げましたように我が国では三大湾を中心に大水深のコンテナターミナルの整備を進めておりまして、十四バース、先ほどの神戸港の二バースを含めまして十四バースの整備を完成目途に整備していきたいと、こういうふうに考えております。  一方、諸外国ではどうかといいますと、シンガポールでね既存のバースを含めまして十三バース、香港では十六バース、台湾の高雄では三バース、そういったことで、さらに韓国も鋭意追加のバースを整備中と、こういうふうに聞いております。そういった状況でございます。
  20. 泉信也

    泉信也君 そこで、実は木本局長も対談の相手に選ばれた方でもありますし、その他いわゆる民間人の方から、あるいは新聞にも出ましたが、十五メーター岸壁は日本には要らないんではないか、こういう御発言がございます。これは要らないというのはだれにとって要らないのか、日本国にとって要らないのか、使う人にとって要らないのか、どういう議論があったのか御紹介いただけますか。
  21. 木本英明

    ○政府委員(木本英明君) まず、十五メートルのコンテナターミナルの必要性でございますが、先ほどお話をいたしましたように世界の各国で十五メートルないし十六メートルのコンテナターミナルの整備が進んでおる、一方、それを使うコンテナ船の大型化が非常に進んでおるという状況でございます。  例えば、我が国に寄港しますコンテナ船の状況を見ましても、最近では欧州航路に就航しますマースク社の今世界最大の船型と言われている船でございますが、満載の場合は水深十六メートルを必要とする船型でございまして、公称では六千六百個積みのコンテナ船であると、実態はもっと積めるようでございますが、そういった船が既に我が国に就航している状況でございます。また、太平洋を渡っていく北米航路におきましても、最近の主流といたしましては、五千個以上積むコンテナ船がもう主流となってきている。そういった船型につきましては、一部十四メートルでも使えますけれども、もう十五メートル級が主流になりつつあると、こういった状況でございます。  こういった大型船対応がもし我が国でできなくなれば、そういった船が寄らなくなってくるということは国際航路の基幹ネットワークから我が国が外れていく、そういうおそれもあるわけでございまして、いわゆるフリーダーポート化といいますか、そういったことになれば国民経済だとか国際物流の円滑なそういった動きに大変支障を来してくる、こういう事態になるわけでございます。そういった意味からも、我が国にはやはり世界的に国際水準並みの少なくとも十五メートル級のコンテナターミナルはいわゆる拠点港湾にしっかりと整備していく必要があるだろうと、こういうふうに考えております。  そういったことで、先日、やや十五メートル、先生も御指摘になりましたけれども、不要ではないかといったような話も耳に入りましたけれども、いろいろ私が聞いている話では、それは真意ではなくて、新しいターミナルをつくっていくわけですけれども、既存のターミナルを借りておられる船社の中にはすぐに新しいターミナルに移ることのできない場合もあるというような話だとか、あるいはいろいろ情勢が刻々変わっていくので、港湾整備を進めるに当たってはよく船社サイドと意見調整をしながらやっていただきたいとか、そういった御発言をされたことが間違って十五メートルのバースは日本では不要だと、こういうふうに伝えられたやに私は聞いております。  現に、先ほどもお話ししましたけれども、平成八年に神戸港で整備いたしました十五メートルバースにつきましては、三井船舶さんが神戸港で十二メートルの岸壁を借りておられましたところから十五メートルのところに移られておりますし、ことしの二月に同じく神戸港で二バースができましたけれども、そこは中国の船社であるCOSCOが借りておられます。東京港を見ましても、大井埠頭で日本郵船や大阪商船、三井船舶あるいは川崎汽船が借りておられるバース、これは十二メートルでして、四十年代につくったものですけれども、やはり大型化対応ということで現在十五メートルに改良工事を進めております。ついこれも一月か二月前に一バース完成しまして、そこのバースを日本郵船さんが借りて使っておられると、こういった状況でございますから、今先生がお話しされたそういうような話は私どもにとっては大変心外といいますか、おかしな話であると、そういうふうに理解をいたしております。
  22. 泉信也

    ○泉信也君 いわゆる日本の港で、地方の港あるいは離島の港というものの考え方の必要性の議論はまた別途やらなきゃならないと思いますけれども、大型の国際コンテナターミナルというものについては私は日本の国威を発揚すると言うと大げさですが、局長お答えのように主要航路の日本の港が一角を占めるという意味からも国際競争力という観点からも私は必要だと、ほかの港の議論はまた別にするといたしまして必要だと思っておるものです。  しかし、民間の方から十五メーターの岸壁は要らないかのような発言があるということは、先ほどお尋ねしましたように、その船社にとって要らないのか、それとも日本国にとって要らないのか、この観点を私は明確にしていただきたい。  発言の内容を読みますと、フル喫水で入ってこないんだから十五メーターは要らないんだ、荷物の軽いのを積んでくるとか、あるいは油が空になって来るからとか、そういう発言で十五メーターは要らないという発言ですが、今局長御答弁のように十六メーターの六千六百個積みというような話が御紹介されましたが、これは日本の港にもフル喫水で入ってきておるということでしょうか。  そしてもう一つお尋ねするのは、そういう議論があるにもかかわらず、御紹介いただいた香港でありますとか高雄でありますとか、あるいは釜山でありますとかという港が依然として大水深の港をつくろうとしておることとの矛盾はどういうふうにその方々は理解しておられるんでしょうか。
  23. 木本英明

    ○政府委員(木本英明君) 先ほどの世界最大のコンテナ船、公称六千六百個積み、満載ですと水深十六メートルの岸壁が必要という船は現に日本に入ってきております。  これは欧州航路、いわゆるインド洋を経由して欧州と東アジア地域を行ったり来たりする船でございまして、幸いといいますか、日本が一番その航路筋の最終地点であり、また最初の出発地点になるわけでございますから、そういった航路の形態からすると日本で満載になるということはまずない状態でございますから、何とか既存の水深十四メートル級のバースで対応できる状態でございます。そういう意味では、満載にならないわけですから、十六メートルのものが今すぐ必要というわけではございません。  ただ、先ほど言いましたように北米航路を見ますと、東アジア地域とアメリカとを行き来するコンテナ船といいますのは、アメリカから来る場合は日本が最初の寄港地になりますし、アメリカに行く場合は日本が東アジアの最終の港になります。ですから、行ったり来たりするどちらを見ましても満載で日本に寄港するという状態になる場合が多いわけでございまして、そういった場合にはやはりどうしても満載対応の岸壁の水深が必要、こういうことになるわけでございます。先ほど言いましたように、十五メートル級を必要とするような五千個積み以上の船型のコンテナ船がふえてきている状態でございますから、こういったものにはやはり少なくとも十五メートル必要である、こういう状況でございます。  ということでございまして、先ほど先生から、しかし十五メートル必要ではないというような意見もあるんじゃないかということでございますが、どういう立場で御発言されているのか、そこまで私どもしんしゃくできないわけでございますけれども、国民経済的あるいは国際競争力のある港湾物流をしっかり支えて日本経済に大きな影響を与えないようにしていくためには、私どもはやはり世界水準並みの水深十五メートルのものは少なくとも整備していく必要があるだろう、こういうふうに考えております。
  24. 泉信也

    ○泉信也君 公共事業全般がそうですけれども、特に港の整備については批判があることは局長が一番御承知のことだと思います。  そのことに便乗してと言っては恐縮ですけれども、新聞でも港湾の大型岸壁の整備についての批判がありますが、私は先ほどから何度か申し上げておりますように、国の存立あるいは立場から東南アジア各国に負けないような施設をつくっておくということは大変重要だ。もちろんソフトもそれに合わせて改善をしなきゃなりません。このことは、物が動くあるいは人が動くということは、そこに情報が動くあるいは金が流れるということとつながるわけですから、こういうコンテナ大型化に対応する施設は不要だというような方々はむしろ自分で岸壁をつくってもらうということを考えていただくべきではないか。  例えば、これは局長も発言があったようですが、ある航空会社が727の飛行機でおれは二千メーター滑走路があればいい、四千メーターの滑走路は要らないというような話をするのと全く同じでして、777を飛ばすところは四千メーターの滑走路が要るということでその必要性を訴え、自分の持つ飛行機が小さな飛行機であれば二千メーターでいいというような議論を、あたかも正解を述べているような、それが正しい、間違いのないような論理を展開されることについては行政側としても厳しく批判をしていただきたい、私はそんなふうに思うわけです。  そこで、もう一つ、二つお尋ねをいたしますが、こういう大型のコンテナ埠頭をつくる場合に、当然港湾管理者の意見を徴しておられると思います。そして、その過程にあっては船社との調整もなされておると思いますけれども、その点に抜かりはないわけですか。
  25. 木本英明

    ○政府委員(木本英明君) コンテナターミナルを整備する場合、神戸港でも横浜港でも港湾管理者が計画をするわけですけれども、計画しそれを事業実施に移していくそれぞれの過程で、船社と十分な意見のすり合わせなり意見の交換なりをしながらそういった計画あるいは実施計画を定めて、国の方である私どもの方に必要な予算要求をされてくる、こういうシステムになっております。  また、私ども港湾計画をつくる際にも、当然審議会にはそういった船社だとかいろんな港湾関係の業界の団体の方も入っておられまして自由な意見交換をしながら討議し計画を定めていく、そういったシステムになっておりますから、いろんな場面場面、過程過程で十分意見のすり合わせをしながら進めておる、そういうふうに私どもも理解をしております。
  26. 泉信也

    ○泉信也君 計画策定の段階でそういう意見調整がなされてはおる。しかし、世の中の変化が激しいために当初のもくろみと違う方策をうたわなきゃならない、あるいは使用者の意向が違ってくるというようなことはあろうかと思いますが、こういう大型のプロジェクトについてはそうたやすく方向転換ができるわけでもありませんので、スタートの時点で慎重な検討をしていただかなきゃならぬことは当然であります。  しかし、この十五メーターあるいは十六メーターというような大水深の岸壁というのは地方の小さな港の岸壁とはわけが違うわけでありまして、国策と言うと言い過ぎですが、国の物の考え方をまさに港湾管理者に厳しく伝えて、そしてやっていただかなきゃならぬ代物だと私は思うんです。五メーターとか三メーターの水深の岸壁をつくるのとは、そういう岸壁をつくるのは地方の方々の御意向を通して国に余力があればそれを認めていけばいいとは思いますけれども、これは極端なことを言いますと、ほかの港の整備を削ってでもやらなきゃならないような国の方針を明示すべき施策だというふうに思っております。そのことについては、ぜひ運輸省におかれましては物の性格が違うということで対処していただきたい。  そしてさらに、間違ったと思われる議論を公にしておられる方々には直接関係者の方が出向いてでもその間違いを論破していただく、そういう努力をしていただきたい、私はそう思います。これは、日本におけるいわゆる国際空港、成田、関空、そして今度始まる中部というようなものと同じレベルの議論だというふうに思っておりますので、ぜひお願いをいたしたいと思います。  それから、最後でございますけれども、今申し上げました十五メーターではない、地方のもっと浅いコンテナ岸壁の整備についても民間側に批判がないわけではないようですが、このことについては局長、どういうふうにお考えですか。
  27. 木本英明

    ○政府委員(木本英明君) 日本の貿易構造が非常に変わってきております。  例えば、十五年ぐらい前と現状とを比べますと、コンテナの定期貨物を見ましても、十五年ぐらい前ですと我が国のコンテナ貨物量の四六%ぐらいがアメリカとの行き来でございましたが、現在ではそれが三三%までシェアダウンをしております。かわりにアジア地域、特に東アジア地域と我が国との貿易量がどうなっているかといいますと、十五年前は二〇%のシェアでございましたが、現在四一%、つまり二倍にそのシェアを高めております。  アメリカだとかヨーロッパと行き来する場合は、日本を代表する神戸港、横浜港を中心にして行き来をしておればよかったわけですけれども、東アジア地域と日本の貿易というのは非常に航海距離も短いですし、いわゆる日本の空洞化と言われております産業の多い東アジア地域との展開によって、日本の各地域の経済活動、産業活動と東アジアの各地域との経済活動、産業活動が非常に密接な結びつきを持ってきました。そういった産業構造、経済構造になってきますと、一々神戸港、横浜港を使わなくても、それぞれの地域の近場の港と東アジア地域の港を行き来した方がトータルの輸送コストが非常に安くなるという時代になりました。そういったことで、従来十メートルとか七半という地方における港湾のそういった在来のバース、岸壁にコンテナ船が自然発生的に就航するような時代を迎えたわけでございます。  そういったことで、貨物量が現在伸び率としては非常に高い伸び率、絶対値としてはまだ少ないわけですけれども伸び率としては非常に高い伸び率で伸びてきまして、だんだんそういうコンテナ貨物量がふえてくれば、やはりより一層物流コストを削減するためにもある程度の、小規模でいいんですけれども、対応したコンテナターミナルみたいなものを地方でも拠点的に、どこもかしこもつくるんじゃなくて拠点的に、重点的にやはり整備していく。  そういった時代を迎えまして、私どもといたしましては、全国の八地域に代表する拠点港湾、中核港湾と言っておりますけれども、そういったものを指定しまして、そういったところにはやはり神戸、横浜のような中枢港湾に準ずるある程度の規模のコンテナターミナルも整備していかなければならないということで現在整備を進めておる、こういう状況でございます。
  28. 泉信也

    ○泉信也君 この地方のコンテナターミナル、ほかのことについてはまた日を改めて議論させていただきますが、ややもすれば社会資本全体についての御意見が大変多くなっております。建設大臣もお見えですが、これから社会資本についてはもう一度見直しをする、必要なものはやっていく、ただ単にそろばんをはじいて合わないからやめるというようなものではないと私は思っておりますので、よく当委員会でも議論をさせていただきたいと思います。  どうもありがとうございました。
  29. 奥村展三

    ○奥村展三君 政府やあるいはまたそれぞれの党からも、今日の景気の問題についていろんな手法あるいはまた施策をお考えになりお出しになっておりますが、やはり秘ども地方におりますと、今日までの公共事業の推進、その力によっていろんな潤ったことがたくさんございます。決して私は公共事業を否認するものではなく、効率よく本当にその時期に見合った事業を推し進めていただきたいというように思うわけであります。  ただ、年度末になりますと、予算の関係か何かわかりませんが、駆け込み的にずっと道路を直してみたり、あるいは継ぎはぎ的に河川を直してみたりやっておられることが目に映るわけであります。やはりそういうことを思いますと、公共事業そのものが国民の目から見ると何か反発を受けるような要因にもなっているのではないかなというようなことをふと思ったわけであります。  そんなことで建設大臣にお伺いをいたしたいんですが、今日までの公共事業全般につきまして問題点をどのように把握しておられるのかお伺いしたいのと、また今後どのように公共事業を推し進めていかれるべきかという基本的な所見をお伺いいたしたいと思います。
  30. 瓦力

    ○国務大臣(瓦力君) 奥村委員は、地方におきましての道路整備状況でありますとかそれぞれのことをよく御研究いただいて国政に参加いただいておりますので改めて申し上げる必要もないかと思うわけでございますが、この我が国の住宅・社会資本の整備水準は欧米諸国と比較して依然として格差がございます。やはり我が国が高い経済力、国民生活を維持してまいりますためには、これからも活力ある国土づくり、また安心、安全な国土づくりという視点を持って引き続き努力をしていかなければならぬと、こう考えておるわけでございます。  また、最近の厳しい財政状況を考えてまいりますと、今までの社会資本整備のあり方でいいのかなと、こういうことも考えつつ民間の参加が期待できる分野、こういう分野につきましては極力民間に道を開いていく、民間の活力を積極的に活用する、そういうことは重要である、こう認識をいたしております。  殊に我が国の社会資本整備につきましては、戦後荒れ果てた国土でありましたり、また道路体系が整わない国土でありましたが、ここ二、三十年急激にその整備が進められてきておるわけでございまして、殊に委員のお住まいのところは名神また北陸圏とつながる、ある面では三角形の真ん中にあるところでございますから、幹線道路とどうつながるかということについて言えば、いろいろまだ新たな道路を敷設することによって効率が随分上がってくるような地点もあろうかと思います。そういったところも踏まえて考えれば、私は、民間の力というのはこの間技術的にもまた民間の資金も相当豊富になってきておるときでありますから、そういったものを存分に活用して地域整備をしていくという分野は、国と地方の関係だけではなくて地方においてもいろんな試みがなされている時代かなと、こういうようなことを考えるわけであります。  建設省におきましては、昨年十一月以来海外におけるPFIなどの事例なども参考にしながら、各分野の専門家の方々にお集まりをいただきまして検討委員会を設置して、新たな視点から民間参加の可能性について御検討、御研究をいただく、こういうことで取り組みをいただいておりまして今月中に報告がまとめられる、こういう期待をいたしておるわけでございます。さらに、民間活力の活用が我が国の社会資本整備に必要である、そういうことに着目をいたしまして積極的に取り組んでまいりたい、こう考えておる次第でございます。
  31. 奥村展三

    ○奥村展三君 ありがとうございました。  きのうも赤桐大先輩からも住宅施策についていろいろ御提言もありました。ぜひグローバルな姿の中で住宅そのものもお考えをいただきたいし、今大臣がおっしゃいましたように、これからの時代に向かってやはり地域格差のない国土の均衡ある発展という根幹をぜひ確立いただいて、建設事業、公共事業等を推し進めていただきたいという希望を申し上げておきたいと思います。  どうぞ大臣、所用があるようですから、お引き取りいただいて結構でございます。  きのうも岩井先生の方からもPFIがありました。そしてまた今大臣からも、これからの時代は民間活力を投入してという力強いお話もあったわけであります。私も与党の中で、このPFIの協議会でいろいろ岩井先生等から勉強させていただいておるわけであります。特に、外国のフィンランドあるいは当然イギリスもそうでありますが、いろんなことをちょっと勉強させていただきますと、どうも官民の役割分担あるいはまたリスク分担のとり方等々本当にうまく工夫をされてやっておられるわけなんですが、これはやはりある意味ではカスタムメードとも言われておりますが、我が国においてPFIを導入した場合、このリスクあるいは負担等について具体的にはどのように考えられておるのか。  今大臣からも昨年の十一月から検討プロジェクトチームをつくったと言われておりますが、そこの点につきましてお伺いをいたしたいと思います。
  32. 小鷲茂

    ○政府委員(小鷲茂君) PFI導入の一つのねらいは、民間の方々の創意工夫を十分発揮してもらうというところにあるわけでございますので、そういう観点から御指摘のありましたように、あらかじめ官と民との役割分担をはっきりさせておく、そしてまたリスクが発生した場合にそれぞれがどれだけのリスクを負担するのかということをはっきりさせておくということが非常に大事でございまして、海外でもこの二つの点は御指摘になりましたように大変重要な問題だという認識がなされておるわけでございます。  ところで、役割分担という点につきましては、効率的な行政展開を図る上で民間にやっていただいた方がいいといったものを民間にやっていただくということが基本的な考え方ではなかろうかと思います。そしてまた、リスク分担につきましては、プロジェクトに伴う全体のリスクをお互いにどういうふうに分担し合うかそのことによってベストの分担関係を形成していくということが基本的な考え方ではないかというふうに思うわけでございます。  しかしながら、それぞれにつきましてきちっとした統一的な考え方があるということじゃございません。といいますのは、対象となります事業なり施設なりの特性がそれぞれ異なっておるわけでございます。例えて言いますると、役割分担にいたしましても、標準的なものをつくる場合と個別性の非常に強い難しいものをつくる場合とではおのずと考え方が違ってくるんじゃないかというふうに思います。  そしてまた、維持管理の面につきましても、公権力の行使を伴うような運営、例えば道路、河川などはその典型例でございますが、そういったものと、あるいは箱物といいますか、建築物等を効率的に運用する、物理的に運用するというそういう局面とでは考え方がそれぞれ微妙に違ってくるんじゃないかというふうに思うわけでございます。  そしてまた、リスクの分担につきましてもさまざまなリスク要因が考えられるわけでございますので、それぞれの要因ごとに考え方がそれぞれ違ってくるということでございますので、要すればケース・バイ・ケースで基本的な考え方にのっとりながらベストの組み合わせを追求していくと、こういうことになるんではないかというふうに思います。  海外の例を見ましても、現在ケースごとに試行錯誤していると、そういう段階であるというふうに承知をいたしております。
  33. 奥村展三

    ○奥村展三君 ありがとうございます。  今局長さんからいろんなお話をいただきましたその件につきまして、検討プロジェクトでしっかりと調整をしていただき、そしてすばらしい民間活力のもとになるようにぜひ努力をいただきたいと思います。  それができ上がって、実際こういう事業を進めていく、民間が一つの物をつくって、それを公共が買い受けていった場合に、年次的に分割してそれを買い入れていくというようになりますと、ややもすると財政負担がだんだん肥大化していくとか、あるいは一方では民間活力でその事業体がやってくれた、しかしやったときはいいんですが、後に体力がなくなってきた、もうとてもじゃないが自分の資金力がなくなってそれだけの事業がなし得ていかないと、そういうことになった場合、結局事業が破綻した場合は一体どうなるのかなというちょっと単純な私は疑問を持ちました。  この二点についてお伺いできればと思っております。
  34. 小鷲茂

    ○政府委員(小鷲茂君) ただいまPFI方式の中でのいわゆるリース方式のようなものをやりますと後年度の財政負担が肥大化するんではないかという問題点と、それから途中で事業が破綻したような場合に民間事業者がやる場合にはどうするんだという大変大事なお話があったわけでございます。  前者のいわゆるリース方式と言われているものでございますが、これはよく誤解が生じやすいわけでございます。リース方式といいまして、民間の業者の皆様が計画をつくり物をつくって官側に引き渡して施設の運営、オペレートは官側がやるという形態は実は多くございません。そういった形態はいわゆるファイナンスリース、要するにファイナンスのための便法ではないかということが指摘されておりまして、御指摘のように後年度の財政負担を先取りするという形になるんではないかということで非常に慎重に扱われておるわけでございまして、多くの場合がつくった物を民間自身が運営管理する、そこまで踏み込んで民間の効率性を発揮すると、それがPFIの本来の姿であるというふうに言われておるようでございます。  そういう意味で、施設をつくっていただいて官が引き受けるという形態が全くゼロかというと必ずしもそうではないと思いまするけれども、そういう形態はなかなか慎重に扱っていく必要があるんじゃなかろうかなというふうに思っております。  それから二つ目の途中で事業が破綻したような場合どうするのかということでございますが、一種のリスクの問題でございますが、この場合におきましても、そのリスクが発生した、破綻が発生した原因が官側にあるのか民側にあるのか、あるいはまた不可抗力によるのか、その原因によりまして対応の仕方がそれぞれ違うわけでございますが、基本的には三つぐらいの対応が考えられるんじゃないかというふうに思います。  一つは、会社が途中でうまくいかなかったということでございますので、会社に対する投資家が会社そのものを再建する、そのことによって事業を同じ当初の事業主体が継続していくといったようなケース。二つ目は、当初の会社はもうやり切れないから別の会社で希望があるところを募集して継続させるというそういったやり方。それから、それもかなわないときには最後は官側が引き取って事業を継続させると、そういった対応の仕方が考えられるわけでございますが、これもプロジェクトごとに官民どうするかということを具体的に話し合って決めていかざるを得ないという、こういう実態にあるようでございます。  いずれにいたしましても、公共施設として公益的な機能を求めてつくるわけでございますので、途中でほったらかしというわけにはいかないということではないかというふうに思います。
  35. 奥村展三

    ○奥村展三君 ありがとうございました。  どうぞ有効な施策の一つとして実現をし、そして公共事業あるいはまた、特にこれは国ではできると思うんですが、なかなか地方ではそれだけの受け入れあるいはそれだけの推進方が難しいのではないかなというように思っております。ぜひ国の方でしっかりとした方向づけをなされて推し進めていただければというように思っておるところでございます。  次に、国土庁長官にお伺いをいたしたいと思います。  所信表明の中でも入れていただきましたように、私の住まいをいたしております滋賀県は琵琶湖を持っております。四半世紀にわたりまして、昨年の三月三十一日をもって琵琶湖総合開発は終了していただきました。やはり近畿一千四百万人、下流府県の皆様方のある意味では水の保全等の大きな事業が残っておるわけであります。そんな中で、国土庁を中心に昨年からこの十年度にかけて調査をやっていただいておるわけでありますが、まだ一年ぐらいたったところですから、途中でありますからそんな実績もないと思いますが、今の段階におきまして国土庁長官の所見をお伺いしたいと思います。
  36. 亀井久興

    ○国務大臣(亀井久興君) 奥村委員お地元の琵琶湖のことでございますが、かねてから琵琶湖の総合保全の推進につきまして熱心にお取り組みをいただき、また積極的なお力添えをちょうだいいたしておりますこと、まずもって心から敬意を表する次第でございます。  今御指摘になりました調査でございますが、国土庁ほか関係の六省庁が共同いたしまして琵琶湖の総合的な保全計画を策定するための調査を実施しておるところでございます。  具体的に申しますと、平成九年度におきましては、水質保全、水源涵養、自然的環境、景観の観点から琵琶湖の現況を取りまとめるとともに、総合的な保全の方針等について検討しておるところでございます。また、平成十年度におきましても、引き続き総合的保全のための対策や事業計画の策定などにつきまして検討を進めてまいる予定でございます。  なお、調査に当たりましては、土壌、植生、水田、内湖あるいは農村地域の生態系など自然の有する機能を活用いたしました新しい対策を実施いたしますとともに、各省庁の実施いたします事業や対策が相乗効果の高いものになりますように連携の度合いをこれまで以上に強化してまいりたい、そのように考えておるところでございまして、後半できめ細かい対策についてさらに検討を深めてまいりたいと考えております。  国土庁といたしましては、先ほども御指摘ございましたけれども、琵琶湖を次の世代に健全に引き継ぐということが何より大事でございますので、この調査の成果等を踏まえまして、今後とも関係省庁と十分に協力、連携を深めまして琵琶湖の総合的な保全に積極的に努力をしてまいりたい、かように考えております。
  37. 奥村展三

    ○奥村展三君 ありがとうございました。  関係省庁との連携をより以上深めるということでお答えをいただいたわけでございますが、ぜひその中に下流府県との連携もひとつより以上充実をしていただければというように思っておるところでございます。  最後に、環境庁長官にお伺いをいたしたいと思います。  前回も環境問題でいろいろ私見を申し上げてお答えをいただいたわけでございますが、予算書の中に環境教育・環境学習等の推進ということで計上なされておるわけであります。これは文部省にも学校教育における環境教育の推進等の事業がありまして、整合性は実は図られていると思うんです。  私はかねがね申し上げているんですが、今、国有林野問題あるいは減反、田畑のいろんな問題があるわけでありますが、ぜひこの林野あるいは田畑において、小中高でいろいろ今教育問題を醸し出していますが、そこで体験学習をさせられないだろうか。子供たちを、生徒たちを山に入れ、そして自然に触れさせる。そこで水の涵養なりあるいは治山治水、いろんな問題を肌で感じる、そして森林浴もできる。そして本当にそこで麦を植え稲を植えて、そしてそれを刈り取りしてみずからが給食でいただく。そういう体験をして初めて喜びも感じるし、それが環境にどう影響をしてくるか、そういうようなやはり連携といいますか一体化した形の教育というのが大事ではないか。  日本は高度成長してきました。山は今ほったらかし、山へ入る者はいない。一方では、減反はどんどん推し進めていかなければならない。そういう中でうまく環境政策、環境教育を私は推し進めていただければどうだろうというような思いを持っている一人であります。そんなことを踏まえて長官の所見をお伺いいたしたいと思います。
  38. 大木浩

    ○国務大臣(大木浩君) 奥村議員、党におきましてもまた選挙区におかれましても大変に環境については御熱心に御検討していただいている、そういう御体験を踏まえての御質問だと思います。  今おっしゃったお話を実は私お答えにしようと思っておりましたが、環境教育といいましても、いい環境、いい自然での体験というのがありませんと、環境を守ろうといっても守るものは一体何だということでなかなかはっきりしてこないということでございますから、まさに私は環境教育というのは体験から出発すると思います。  その場合に学校で何を教えるか、あるいは各家庭、社会においてどういうことができるか。例えばクラブ活動というものが、学校ばかりじゃなくて各地域社会でも、あるいはボーイスカウト的な形でもいろいろ行われていると思いますし、私どもの方でもこどもエコクラブ事業というようなものを、必ずしも役所ばかりじゃなくていろんなところでやっておられるから、そういうのはひとつできるだけ支援する。あるいは国立公園とか国定公園を活用してそういった自然と交わっていただくというような努力はしておるわけでございます。  ただ、これはどこまでを行政の中でやるかということになりますと、必ずしも全体としてのぴちっとした体制が今まだできておらない。むしろ私は、行政というのはみずから正面に出てやるのがいいのかな、あるいは学校が学校だけでやるのがいいのかなということについては、多少個人的には疑問を持っております。むしろ、環境教育というのはスタートは家庭じゃないかと思いますので、学校でいろいろといいことを教えましても、家庭で例えば両親がぽいぽいとごみを捨てておるとか、あるいは資源のむだ遣いをしておるということじゃとても始まらないわけでございます。  今おっしゃったような、自然あるいはいい環境との接触ということが一番基本になると思いますので、ただいま申し上げましたようにこどもエコクラブの事業だとか環境パートナーシップの事業だとか、あるいは自然との触れ合いの推進とか、いろいろ項目はたくさん書いてございまして、もう先生十分御存じなので、それを繰り返して、それでやっておりますという気持ちはありません。むしろそういうものをこれからどうやって総合的に全部まとめてやるかということだと思います。  ただ、環境教育でもっと文部省で教科書にどんどん書けとか、そういうお話もあるんですが、これも今言った教科書で読むものを、見たこともないようなことを書いたってだめでございますので、その辺はひとつ両々相まって進めていこう、こういうふうに考えております。  お答えになりませんけれども、私の所感を述べさせていただきましてお答えにかえさせていただきます。
  39. 奥村展三

    ○奥村展三君 ありがとうございました。  これから行政改革等が行われて環境省に格上げといいますか、より以上に充実をなされていこうとする省庁であります。今長官がおっしゃいましたように、確かに基本は家庭かもわかりません。しかし、ある意味では学校教育の中で誘導していく、そういうような環境教育をぜひ国を挙げて、それがやはり国土を守り地球を守っていくんだという一つの基本になることだと思いますので、ぜひ各省庁との連携をとりながら取り組んで推し進めていただきたいということを要望しておきたいと思います。  最後に、フロン回収等のシステム構築モデル事業ということで、予算書をちょっと見せていただいたときにあったわけであります。これは新規事業でありますが、どのようなことを具体的におやりになるのか、お聞かせください。
  40. 野村瞭

    ○政府委員(野村瞭君) 先生よく御存じかと存じますけれども、我が国を含めました先進国におきましては主要なフロンの生産は既に全廃をされているところでございますが、オゾン層の保護を一層推進するためには生産使用済みのフロンの回収・破壊を進めるということが重要であると私ども認識をしている次第でございます。  しかしながら、フロンの回収の状況を見てみますと、市町村が粗大ごみとして収集をいたしました家庭用の冷蔵庫からのフロンの回収につきましては比較的取り組みが進んでおる状況にございますけれども、カーエアコンでありますとか業務用の冷凍・空調機、また家庭用の冷蔵庫の販売店ルートにつきましては回収の取り組みが進んでいない状況にございます。  このような状況を踏まえまして、私ども関係十八省庁から成るオゾン層保護対策推進会議におきまして昨年の九月にフロンの回収等のさらなる促進方策を取りまとめまして、機器ごとに役割分担でありますとか費用負担のあり方を示したところでございます。  一方、フロンの回収・破壊につきましては非常に多くの関係者が存在をしております。したがいまして、地域レベルで効率的で信頼性のあるシステムを確立することが必要であるというように私ども考えております。環境庁におきましては、これまでもフロン回収等の促進のために啓発事業等を進めてまいったわけでございますが、さらにこれを促進するために新年度予算案に今御指摘ございました新たな事業を計上させていただいているわけでございます。  若干具体的に申し上げますと、例えば地域の家電販売店等回収の協力をしていただく事業所を登録いたしまして回収協力につきまして運営していただいたり、あるいは地域の実情に応じましてフロンの保管システムでありますとか収集、運搬についてのシステムをつくりましてその運営に当たってもらう、あるいはユーザーに対しまして意識啓発をいたしたり、そのような事業を地域としてモデル事業として行わせたいということで、これにつきましては自治体へ委託するというようなことで実施をいたしてまいりたいと考えております。  そのような内容でございますので、今後またこれらにつきましてもいろいろ御意見等をちょうだいいたしてまいりたい、そのように考えております。
  41. 奥村展三

    ○奥村展三君 終わります。
  42. 山崎力

    ○山崎力君 改革クラブの山崎でございます。  最初に、環境庁の方にお伺いしていきたいと思います。  まず、本来の環境庁としての仕事で一番身近な感覚を国民が持たれているというのが自然保護であろうと思うわけでございますけれども、そういった中で、世界自然遺産地域ということで青森の白神山地あるいは鹿児島の屋久島というものが指定されました。こういった点からいきまして、今までの環境庁のいわゆる自然公園、国立公園等の自然公園と別の形でこういう世界自然遺産という形ができたわけですけれども、屋久島かご札は国立公園内にあるというのは確かだったと思うんですが、自神はそうでなかったはずで、そういった点も含めた世界自然遺産地域というものの保全をこれからどのように持っていくのかということをまずお伺いしたいと思います。
  43. 丸山晴男

    ○政府委員(丸山晴男君) 平成五年の十二月でございますけれども、今先生お話しの自神山地と屋久島につきまして世界自然遺産という登録ができたわけでございます。いずれも世界的に見て傑出した自然であるという認定を受けたわけでございます。  最初の自神山地につきましては、原生的なブナ天然林が大面積にわたってほぼ純林の状態で分布しており、世界的にも貴重な地域である。また、屋久島につきましては、亜熱帯植物であるガジュマルから始まりまして亜高山帯のシャクナゲに至るまでのいわば植生の垂直分布が洋上アルプスとも言われる地域でございまして、樹齢の数千年に及ぶ屋久杉という世界的にも貴重な天然林が生息しているということで、同じく世界的に見ても貴重な地域だという認定を受けたわけでございます。  白神山地につきましては、自然環境保全法に基づきます自然環境保全地域という指定を平成四年に受けておりまして、加えてこの世界自然遺産という地域の指定を受けたことに伴いまして、特に指定後の管理体制の強化ということに努めているところでございます。  屋久島につきましては、一九六四年から霧島屋久国立公園の地域でございますが、一九七五年、昭和五十年には原生自然環境保全地域の指定が加わりまして、原生的な自然を保護していこうということで、世界自然遺産にふさわしい管理体制の強化を図るというような考え方が始まったわけでございます。  具体的に、世界自然遺産の管理体制ということにつきまして、指定後の平成七年十一月に環境庁と林野庁、文化庁の関係三庁によります管理の基本的な考え方あるいは管理事業の実施方針を決めます世界遺産地域の管理計画を策定いたしました。加えまして、環境庁といたしましては研究や普及啓発の拠点となります世界自然遺産センターの整備を図るということを実施いたし、また両地域に世界自然遺産生態管理官を配置したところでございます。  この世界自然遺産の地域指定後は、この世界遺産委員会が依頼をいたしました調査団が調査をして、その後の世界遺産としての厳正な管理状況を把握するということをやっておりまして、我が国におきましても平成九年十月に調査団が来日いたしまして両地域の現地調査を行い、その結果を昨年十二月のナポリで開催されました第二十一回の世界遺産委員会において報告され、管理体制の強化の進捗に高い評価が得られたところでございます。  したがいまして、現在のところ順調にこの両地域の保全が進んでいると考えておりますけれども、今後とも関係省庁あるいはまた地元自治体等との連携を図りながら管理計画に定められた方向に沿いまして適切な管理の推進に努めてまいりたいと考えているところでございます。
  44. 山崎力

    ○山崎力君 御丁寧な御答弁ありがとうございますと言いたいところですが、時間が限られているので、今の答弁からいえば前半要らなくて、具体的にという以降の答弁の質問をしたつもりですので今後よろしくお願いいたします。  そこがまくらでございまして、自然を守るというこれからの国政の中で、ある意味で言えば公共投資的にいって非常に国民の理解を得られやすい公共投資というのはまさに環境保全の公共投資だろうという観点がございます。それで保護するだけでなくて、先ほども奥村先生でしたかありましたけれども、国民が自然とどう触れ合って利用するのかというのは、これは極めて今後は難しい問題になる。なぜならば、白神の例で言えば、地元だからある程度の知識があるのかもしれませんけれども、当初は林道計画があって反対運動があってストップした、その後こういったことになって、それで利用者といいますか、そういった者がふえてきた関係でなかなか守り切れないぞというところで、この地域はもう普通の人は入っちゃいかぬという地域をつくろう、普通の人はここのルートを守りなさい、そうすると地元の人はどこまでいいんだ、あるいは一般観光客はどこまでにするんだ、そのためにこういう施設をつくったらいいんじゃないかと、そういった今までになかったような動きが出てこざるを得ないというか、当然きたわけでございます。  そういった中で環境庁としては、今度自然との触れ合いを提供する場の整備ということを掲げて予算的にもなさっていらっしゃるわけですが、その辺のイメージというものを、そういったものをどうやっていくんだということを教えていただければと思います。
  45. 丸山晴男

    ○政府委員(丸山晴男君) 白神山地の場合に対象となりました世界自然遺産の指定地域につきましては、厳正な保護を図っていくということで入山規制といったことがございますが、その周辺につきまして、先ほど申し上げましたような白神山地の世界遺産センター、これを青森側と秋田側にそれぞれ設置する、また主要な管理官を置いてボランティア等の協力も得ながら利用者への指導をしていくということでございます。  加えまして、周辺地域の利用ということが大変関心を持たれておりまして、周辺のたしか五市町村だと思いますが、休憩所、土産物その他の利用者の増が国土庁の調査によりますと百万人を超えたということで、いわば世界自然遺産の周辺地域の活性化ということについては十分効果を上げているということでございます。その中でいわばシンボル的に世界遺産と触れ合っていただくようなエリアをつくっていくということで、利用できる拠点をつくりながら、その中核となる自然地域については厳正に保全を図っていくという考え方で臨んでまいっているところでございます。
  46. 山崎力

    ○山崎力君 白神の方は地元ということもあってある程度私も存じておりまして、その白神をテストケースといいますかモデルケースにして、全国にあるそれよりも、こう言ってはなんですけれども、少し貴重度が低いところでありながら自然と親しむには十分なところというのは、これは国内至るところにあるわけでございます。  そういったところをどうやって国民の皆様方が、近くの人あるいはちょっと離れた人、遠くの人それぞれが自然に親しむところにしていくかということが今までの国立公園の開発計画、そういったものと違った意味でこれから望まれているんではないだろうかという観点でございますので、白神の今の御説明のエッセンスを取り入れて広げていただきたいと御要望申し上げて、次に長官にお伺いしたいんです。  環境庁が今度恐らく省に昇格するということが決まっております。それで、今申し上げたような自然保護だけをやっているのであれば庁のままでいいだろうと、これはだれでも思うわけで、省に昇格するということの一つの大きな問題というのは、やはり公害というか環境問題が全世界的な問題でもあり、国内的にもゆゆしき問題になってきた。そういったわけで、この間の世界の会議でも、これは日本を代表して長官が出席されて世界にCO2の削減を約束されたということだろうと思うんです。  今までで言えば、例えばダイオキシンというものの例をとれば、環境庁はどういうものかと、測定してこういうデータが出ていますよと注意喚起して、これを何とかしなきゃいけませんというところまでの役所でありまして、それを具体的にどうするかというのは厚生省なりあるいは自治体なり、そういったところが対応策を考えるという役割分担があったと思うんですが、省に昇格した場合、それを何とか自分から責任ある対応をとるということが求められると思うわけでございます。  もちろん設置法があるわけで、そこの法的な行政範囲というもの、責任の範囲というものはあるわけですけれども、こういった問題解決型への省への昇格、もうほぼスケジュールでこれから動いていかなくちゃいけないわけですが、そういった方向に対する現時点での責任者としてのお考えを伺いたいと思います。
  47. 大木浩

    ○国務大臣(大木浩君) 今もお話ありましたことは私も昨年、環境庁長官を拝命しましてから非常に痛感しているところでありまして、環境庁というのは今の時点で言いますと何か調査研究ばかりやっているのではないかということで、基準はつくるけれどもその基準を守らない人はどうするんだというようなところで、まさにその実行のところまでつながりませんといけないということは感じております。  特に、どちらかというと今は全般的にはいろんな規制というのは規制緩和だという時代でありますけれども、いろんな経済活動の規制緩和はだんだん進めるとしても、社会的に必要ないわゆる社会的な規制と申しますか、そういったものはむしろ強化しなきゃならない面が多いということでございます。そのためには、調査研究だけでとまっておって、それを実施するための権限はよそ様だということではなかなか一体としての行政が十分目的を達しませんので、それはそういうふうにひとつできるだけ、またこれから省庁再編成がありますから、その中で私どもの主張もしたい。  それから、もう一つ痛感しておりますのは、国、都道府県、市町村と、その関係がこれまた非常に不明確でございまして、一応の規則はある、基準はある、しかしそれを実際に実施するときにだれが責任を持つんだ、あるいはその責任が法律に書いてあっても、現実にそれを実行する力がそれぞれの自治体にあるかというようなことになりますと、これまた非常に問題だということがありますので、縦横両方から実効ある環境行政というものができるようにひとつ努力をしてまいりたいというふうに感じております。
  48. 山崎力

    ○山崎力君 環境悪化の影響を受けるのは一人一人の国民でございますので、縦割りあるいは役割分担ということでなくて、結果としてということをお考えになってこれからもよろしくお願いしたいと思います。  飛びまして、建設省の方にお伺いしたいんですが、ちょっと焦点を絞りまして積雪寒冷地の交通、特に道路のことについてお伺いしていきたいと思うわけです。  雪が降ったときの交通の確保ということから考えますと、これは規格的に雪の降らないところと違ったものが当然あるだろうということで、道路構造令といったものがあるとは聞いているんですが、具体的にどの程度のものなのか、まず教えていただきたいと思います。
  49. 佐藤信彦

    政府委員(佐藤信彦君) 積雪寒冷地でございますが、その積雪の度合いを十分に考慮いたしまして、冬期間交通を安全に確保するといった観点からの道路構造に基づいた整備が重要であるというふうに考えております。  このため、除雪した雪をためておきます堆雪幅を確保したり、あるいは道路の勾配を急なところでは問題ですので緩やかにするといった対応、特にのり面などにつきましては、雪崩や積雪によって交通に支障を及ぼすおそれがあるところについてはスノーシェッドというものを使ったような防雪施設とか、それから流雪溝、町中で雪を流す溝でございますとか、ロードヒーティングといった融雪施設などの設置を行ったりいたしまして、積寒地に対応した道路構造を確保するといったことで進めております。  そういったことで、今後とも冬期の道路交通を確保するため、その地域の状況に応じた道路の整備を推進してまいる所存でございます。
  50. 山崎力

    ○山崎力君 そこのところで、考え方としては当然そういうふうな形でやられていると思うんですが、実態がどうなっているかということもこれまた重要でございます。二車線舗装という形で全国の国道をまず整備しようというのはスタートの時点からのあれだったわけですが、雪が降らなければそれはそれでいいんですけれども、雪が降って積もった場合、そういう改良が行われていないところというのは実質的には一車線になってしまう。乗用車同士だったらすれ違えるけれども、大型のバスとかトラックが通れば片方の車は一たん停車しなければやり過ごせないというところが国道、主要地方道でかなり残っていると聞いております。  そういった意味で、そこのところが改良されているかされていないかということが実際の冬期の交通量を確保する上では、これはデータ的になかなか出てこないのかもしれませんけれども、極めて大きな影響があると私は実感しているわけでございます。本当にいい道路が来ているんだけれども、勾配が強いためにトラックが上れなくてどうしようもなくなっているとか、あるいは完全に町中で拡幅もできないで一車線でどうしようもなく、バイパスが早く通ればいいねという話になっているとかということなんです。  聞くところによりますと、これは数字の質問で恐縮なんですが、冬期の二車線を確保できているところというのは積雪寒冷地のうちで半分くらいじゃないかという話があるんですが、それはそのとおりでございますか。
  51. 佐藤信彦

    ○政府委員(佐藤信彦君) 今回、道路の五カ年計画の中で、積雪寒冷地域の五カ年計画も設置されております。  その中で考えております現状と将来目標でございますが、現在そういった二車線を確保できる道路空間、冬期道路空間確保率と言っておりますが、平成九年度現在におきましては、国県道の中でございますが、大体五四%ぐらいです。それで、今度の五カ年で何とか六〇%までは持っていこうといった目標を立てておりまして、さらに長期、二十年ぐらいかと思いますが、この段階では八割にといった計画を立てているところでございます。
  52. 山崎力

    ○山崎力君 大臣も似たような地域環境におられるのでこの辺はおわかりだと思うんです。  一言で言えば、わがままかもしれませんけれども、冬期間の二車線を確保できないような道路がこんな数字で今まで残っていたというのは何をやっていたんだというような気もするわけです。雪の降らないところで二車線が当たり前で走っているのが、雪の降るところは冬に入ると一車線だと、一車線の道路が果たして国道と言えるんですか、あるいは主要地方道と言えるんですかという議論は余り出てこなかったような気もする。あるいは我慢していたのかもしれません。  データ的に見ると、確かにあそこにはちゃんとした二車線の国道が出ていると図面の上だけでやられていたのでは、後で国土庁さんにもお伺いしたいのだけれども、国土の均衡ある発展に道路の占める価値を考えますと、その五カ年計画の数字でいいというのであれば、雪の降る地域の人間からすれば、降らないところの予算を重点配分して初めて均衡ある国土発展じゃないかという気がするんです。  その辺、これから厳しい公共投資の折の査定の最高責任者でもある建設大臣の御意見を伺いたいと思います。
  53. 瓦力

    ○国務大臣(瓦力君) 山崎委員からのお尋ねでございますが、私も国土庁長官も、どちらかといいますと季節におきましては豪雪地帯でございまして、冬期の交通事情、道路整備につきましては今日まで忍耐強く我慢をしてきた方だと思うんです。  道路整備は、御案内のとおり社会資本整備の中で中枢をなして進めてきた仕事でございますが、我が国の社会資本整備というのは、ここ二、三十年来の整備が充実をしてきた。均衡ある発展という委員のお話をそのまま受けとめれば、まさに豪雪地帯はおくれておる、こう申し上げなければならぬと思うわけでございまして、やはり均衡ある発展をいかようにこれから保つかということは政治課題である、こう思っております。  今ほど道路局長からも答弁がございましたが、新たな道路五計の中で、積寒地におきましての道路整備も着実に進める体制、対策を立てなきゃならぬということでございますので、一つには新しい交流・連携時代における冬期モビリティーの確保、二つ目には安全な歩行空間、快適で魅力ある生活空間の形成、三番目に安全、信頼性を支える冬期道路交通情報提供の充実、また技術開発を土木研究所等におきましてもそれぞれ研究を進めておることでございますが、さらに委員御指摘のように冬期間の安全で快適な道路確保を図ることを目的としてこの五計の中でも検討し、予算措置も講じてまいりたいと、かように考えております。
  54. 山崎力

    ○山崎力君 もちろん大臣のお立場ということもわかるわけですが、着実にという表現が、もし一般の国道の計画も着実であればそれと違った表現でこの雪の地域のことをやっていただきたいと思うわけでございます。  まさにそういった意味で、一車線と二車線とはもう全然道路としての効率が違うんだ。先ほど雪の捨て場といいますか置いておく場所があるように規格を違えているという道路局長さんからの話がありましたけれども、そういった道路ができればこれはもう明らかに違うわけです。現実にそういったところで暮らしておりまして、旧来の国道、主要県道を走っているのと新しくできたバイパス的なところを走るのでは、もうこれは冬場にとってみれば神経の使い方からスピードから時間から全然違っておりますので、それだけほかの夏場と同じような道路事情の続いているところとは恩恵の度合いが違うということを改めて申し上げまして、その辺のところの御配慮をよろしくお願いしたいと思います。  そのことに関連しまして国土庁さんにまずお願いしたいわけですけれども、私がそういった感覚を持ったというのは、いわゆるデータ的に見ますと余り違わないんだけれども、その条件によって今の冬期の交通の量からして物すごく違うということがございます。そういった中で今度の新しい全総で将来の国の姿というものをデザインされたわけですけれども、聞くところによりますと、前の四全総ではどの程度のことをやって、どの程度できたかとか、あるいはそれに加えて今度の新しい全総ができれば計画している公共的なものの何割ができてくるとか、そういった総合的な数字的なものというのは出てないというふうに伺っております。  道路なら道路ということで建設省さんがやっているということがあるんですが、そういったものをトータルして一つに数表化して評価していかないと、建設省さんの方でやられた公共評価システムとか新規事業採択時評価という評価がこれから必要になってくる時代に、評価するもとのデータというものは何なんだ、あるのかなということが出てくると思いますので、その辺のお考えを伺いたいと思います。
  55. 河出英治

    ○政府委員(河出英治君) 国土の均衡ある発展というのは、基本的にはこれまでの全総から継承した考え方でございまして、国土総合開発の基本方針、あるいは基本的な考え方とも言うべきものでございます。  ただ、それはどのようなデータで評価するかということにつきましてはいろいろな議論が必要かとも思いますし、また地域別にとれるデータにつきましてもいろんな制約等があるわけでございます。これから計画を推進し、そのフォローアップあるいは総点検ということが必要になってまいりますけれども、その過程でできるだけ数値化されたデータによりまして評価できるようにこれから検討してまいりたいというふうに思っております。
  56. 山崎力

    ○山崎力君 長官、何かその点についてございますか。
  57. 亀井久興

    ○国務大臣(亀井久興君) 先ほど瓦建設大臣も同じ雪国だということで、同じ悩み、苦しみを持っておるわけでございますから、先ほど来の御質問を大変関心深く承っておったところでございます。  申し上げるまでもなく、均衡ある国土の発展というのは今回の全総におきましても大きな目指すべき目標でございまして、それをどうやって実現するかという、そこのところの取りまとめに私どもも大変苦労をしたところでございますが、いずれにいたしましても今日のいわゆる一極一軸型の国土構造を思い切ってつくり変えよう、四つの国土軸を持つ国土構造にぜひとも変えていきたいということでございます。そのために幾つかの戦略も掲げているわけでございます。  例えば、多自然居住地域の形成であるとか、あるいは広域国際交流圏を形成するとか地域連携軸をつくっていこうとか、そうしたことも掲げているわけでございます。今度また一つのいわばキーワードと申しますか、参加と連携ということを打ち出しているわけでございますが、それは確かに今御指摘になりましたような基幹的な社会資本整備、こういうことについては国もそれだけの責任を持たなくてはいけないわけでございますし、幹線道路とかあるいは拠点空港、拠点港湾、こうしたものがバランスよく配備されるということは必要なことだと思っております。また同時に、地域の個性というものをいかに発揮していくかということが重要でございまして、均衡ある国土と申しましても、全国どこへ行っても同じだということになってはいけないわけでございまして、むしろ地域の個性が豊かに発揮される広域圏というものを形成していきたいということでございます。  参加ということにつきましても多様な主体、地域住民の方、ボランティアの方、企業の方々あるいは市民団体、そういう多様な主体に参加をしていただいて、また行政の単位を越えた連携というものを深めていくことによって実現を図っていきたいということでございまして、そうした一つの考え方を変えようということで思い切った発想をいたしたところでございます。  今御指摘になりました、計画がどのように達成をされているのかということについてのデータとか数値的なことを考えていくべきだということはごもっともな御指摘でございますので、今度の全総もこれからその都度社会環境全体の変化に応じて常にフォローアップし見直していこう、そういうことでございますので、今御指摘になりましたような点も特に重点を置いて私ども受けとめてまいりたいと思っております。
  58. 山崎力

    ○山崎力君 どうもありがとうございます。  新しい全総も北の方にいる人間から見ると、ビッグプロジェクトで新聞に出るのはみんな太平洋岸に近いところよということで、ちょっとひがみも言いたくなる部分もあるんですが、私のところよりも北におられる北海道開発庁長官、雪の問題もまさに私の考え方に御納得というか同意していただけると思うんですが、北海道がよくなれば引っ張られてよくなるんじゃないかというところにおりますということも含めまして、御感想をちょっとお伺いして私の質問を終えたいと思います。
  59. 鈴木宗男

    ○国務大臣(鈴木宗男君) 山崎先生のお話を今聞きながら、青森と北海道も隣同士でありますから、何となく合ふるさとを思い浮かべながら、私事で恐縮ですけれども、私の田舎は雪も多い、マイナス三十度まで下がりますから大変に自然環境の厳しいところであります。そういった意味でやはり基本的な社会資本整備はまだまだおくれておりますから整備させていただきたい、こう思っております。  同時に、今国土庁長官からもお話がありましたけれども、新しい全総も決まったわけですが、私はこの新しい全総では、少なくとも北海道あるいは北の方に向けてはそれなりの配慮のあるまとめでないかなと。そういった意味では国土庁の河出計画・調整局長には私は心から感謝を申し上げたい、よくやっていただいたと思っているんです。北にもビッグプロジェクトはありますので、ぜひとも青森の山崎先生に御支援をいただきたい、こう思っております。
  60. 山崎力

    ○山崎力君 それが目に見える形で実現するような予算配分を今後ともお願いして、私の質問を終わります。
  61. 関根則之

    ○委員長(関根則之君) 以上をもちまして、平成十年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総理府所管のうち公害等調整委員会、北海道開発庁、環境庁及び国土庁、運輸省所管のうち気象庁及び港湾整備特別会計、建設省所管、住宅金融公庫、北海道東北開発公庫についての委嘱審査は終了いたしました。  なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  62. 関根則之

    ○委員長(関根則之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午前十一時三十分散会