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1984-08-01 第101回国会 参議院 エネルギー対策特別委員会 4号 公式Web版

  1. 昭和五十九年八月一日(水曜日)    午後一時一分開会     ―――――――――――――   出席者は左のとおり。     委員長         井上  孝君     理 事                 川原新次郎君                 夏目 忠雄君                 小柳  勇君                 馬場  富君                 小西 博行君     委 員                 岡野  裕君                 工藤万砂美君                 熊谷太三郎君                 福岡日出麿君                 藤井 裕久君                 宮島  滉君                 吉川 芳男君                 大森  昭君                 菅野 久光君                 対馬 孝且君                 中野 鉄造君                 小笠原貞子君                 青島 幸男君    国務大臣        通商産業大臣  小此木彦三郎君        国 務 大 臣        (科学技術庁長        官)       岩動 道行君    政府委員        化学技術原子        力局長      中村 守孝君        化学技術原子        力安全局長    辻  栄一君        通商産業省通商        政策局長     黒田  真君        通商産業省貿易        局長       村岡 茂生君        通商産業省立地        公害局長     平河喜美男君        資源エネルギー        庁長官      柴田 益男君        資源エネルギー        庁長官官房審議        官        松田  泰君        資源エネルギー        庁石油部長    松尾 邦彦君        資源エネルギー        庁石炭部長    檜山 博昭君        資源エネルギー  小川 邦夫君        庁公益事業部長  小川 邦夫君    事務局側        常任委員会専門        員        野村 静二君    説明員        国土庁土地局土        地利用調製課長  武智 敏夫君        外務省中近東ア        フリカ局中近東        第二課長     渡辺  伸君        厚生省生活衛生        局食品保健課長  玉木  武君    参考人        動力炉・核燃料        開発事業団理事        長        吉田  登君        動力炉・核燃料        開発事業団理事  植松 邦彦君     ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○参考人の出席要求に関する件 ○エネルギー対策樹立に関する調査  (核燃料廃棄物の処理に関する件)  (下北半島核燃料サイクル基地に関する件)  (石油議会石油部会の報告に関する件)  (原子力船むつの安全性に関する件)  (代替ガソリンに関する件)  (泊原子力発電所建設に関する件)     ―――――――――――――
  2. 井上孝美

    ○委員長(井上孝君) ただいまからエネルギー対策特別委員会を開会いたします。  参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  エネルギー対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、動力炉・核燃料開発事業団理事長吉田登君及び同理事植松邦彦君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 井上孝美

    ○委員長(井上孝君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ―――――――――――――
  4. 井上孝美

    ○委員長(井上孝君) エネルギー対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。
  5. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 私はきょう、廃棄物処理の問題を中心にいたしまして科学技術庁を中心に質問いたしてまいりたいと思います。  まず最初は立法化の問題が一つと、それから動燃のいわゆる工学センターの科学性の問題、加えてこれから北海道幌延町における廃棄物と自治体地域性の問題等を含めまして質問いたしてまいりたいと思っております。  まず冒頭に、立法化、法律改正の問題につきまして質問申し上げたいと思います。  去る七月三十日の毎日新聞によりますと、科学技術庁は、原子力発電所放射性廃棄物対策のための法律整備要綱を決め、三十一日の原子力委員会核燃料サイクル推進会議で了承を得た後、具体的な条文づくりに入るという報道がなされております。この内容につきまして、科学技術庁として、何年ころまでにどういうような立法化をしようとしているのか、あるいはその全体構想はどういう構想で進めようとしているのか、この点もしございましたら、ひとつ科学技術庁長官のまず所見をお伺いしたいと思います。
  6. 岩動道行

    ○国務大臣(岩動道行君) 原子力の開発利用の推進に当たって、放射性廃棄物の適正な処理処分あるいはその安全性を確保するということは極めて大事な大前提でございます。そのために私は、法制面の整備につきましても事務当局に検討をするようにということを申しておりますが、まだその具体的な要綱を決めるというような段階ではございません。事務的にとりあえず検討してみろ、こういうことでございます。  現行法におきましても、放射性廃棄物に関しましては所要の規制が行われることになっておりますが、最近のように民間の事業者が核燃料サイクルを推進する、具体的に進める、そういう段階になってまいりますと、やはり下北での低レベルの放射性廃棄物の貯蔵計画等に関しましては、さらに綿密に現在の法制で対応できるのか、あるいは新しい体制を必要とするかというような観点で、今先ほど申したように検討をするようにということを申しているわけでございます。  なお、高レベルにつきましては、これは当面はどうということございませんが、しかし長期的に見ますと高レベルにつきましても国が責任を持って行うという長期計画が原子力委員会でも決められておりますので、これに対しても今から勉強しておく必要があるということで、事務的には検討をさせるようにいたしているところでございます。
  7. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 今長官の考え方はわかりましたけれども、構想を具体的に指示をしたということですが、特にこの中でかなりある程度ポイントが出ていますね。この点、そういう内容が論議されておるかどうかは別にしまして、これによりますと、要綱のポイントは「国の責任」ということと「廃棄の事業の創設」と二つに分かれると。ここらあたりはどうなんですか。  ここで出てくる高レベルということが、具体的にここにも触れられておりますけれども、「高レベル放射性廃棄物は現在、鋼鉄製容器に密封して地下深く処分する技術が研究されているが、要綱は二十一世紀初頭以降と予想される実際の処分に備えて政府自体が長期計画を立て、処分に先立つ三十年余の発熱除去のための陸上貯蔵を含め、これらの技術開発は国に全責任を負わせ、安全な処分の遂行を義務づける。」と、構想といってもかなりこの部分では明瞭になっているんですが、このとおりこういう構想で作業は現段階で進められている、あるいはこういう構想があるんだという点はどうなんですか。
  8. 中村守孝

    ○政府委員(中村守孝君) お答えいたします。  廃棄物の処理処分、高レベルの問題につきましては、当面高レベルの廃棄物につきましては、地上で人のいわば管理の行き届くところで三十年ないし五十年間貯蔵をした後に地下深く埋設して処分をするというのが一つの高レベルの廃棄物に関します考え方でございます。  それで、三十年ないし五十年のいわゆる貯蔵管理につきましては、これは実施主体におきましても十分管理できる段階でございますので、この点につきましては実施主体の責任において行うわけでございますが、その先のいわば非常に地中深く埋設するという段階になりますと非常に長い期間にわたるわけでございますので、この点につきましてはやはり最終的には国が責任を持って対応しなければならない、一事業者の責任にいつまでも帰するというわけにはいかないということがございますので、基本的にはそういう考え方を従来からとっているわけでございます。  それでは、具体的にその処分の方をどうするかということにつきましては、なお今の段階で具体的にこうするんだということを持っているわけではございませんが、国が直接そういう処分をするというのか、あるいは特殊法人なりあるいはその他の実務機関によって具体的な実行行為はさせるか、そこら辺については今後の検討課題ということになっておるわけでございます。
  9. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 検討を進めていくという考え方はわかりました。大体いつごろをめどにこれは出されるんですか。
  10. 中村守孝

    ○政府委員(中村守孝君) 現在、この高レベルの問題につきましては、先ほど御説明申し上げましたように、非常に長期にわたる、随分先の話でもございますので、我々としてはこの問題を慎重に審議していかなければならないということで、現在原子力委員会の中に放射性廃棄物対策専門部会というものを設けましていろいろ御審議をいただいておるようなところでございまして、低レベルの問題につきましては、先ほど大臣からもお話ございましたように、当面具体的ないろいろの……
  11. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 めどでいい。めどを聞いている。
  12. 中村守孝

    ○政府委員(中村守孝君) 技術基準の整備とかそういうのもございますが、高レベルにつきまして今明確にいつまでということを私ども考えておりませんで、原子力委員会の検討を受けて対応しようということになっております。
  13. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 大臣として基本構想を指示したわけですから、おおむね一年とか二年とか、これだらだらするわけにはいかないでしょう。大体六十五年にはイギリス、フランスに廃棄物の委託をしたものを回収しなければならないという時限もあるわけですから、おのずからやっぱり下北半島の計画、構想が持たれているわけですから、そうしますと一定の年限というのはなきやおかしな話であって、その点、大臣どうなんですか。
  14. 岩動道行

    ○国務大臣(岩動道行君) 当面は、まず下北の核燃料サイクルの推進に当たりましては、やはりできるだけ早い機会に具体的な法体制の整備等を行うべきだと考えております。
  15. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 早い機会にという考え方ですから、いずれにしましてもそれは五年、十年の話じゃないと思いますから、両一、二年中にやっぱり結論を出してもらいたいということは申し上げておきます。  そこで私は、日本の動力炉・核燃料開発事業団の法律問題についてちょっと質疑をしたいんですが、この第一条の目的からいくと、核廃棄物という内容は一つも載っておりませんね、高レベル廃棄物は、動燃の目的事業として。私も専門の弁護士、法制局呼びましてこれやりましたけれども、第一条の趣旨からいきますと、「核燃料物質の生産、再処理及び保有並びに核原料物質の探鉱、採鉱及び選鉱を計画的かつ効率的に行ない、原子力の開発及び利用の促進に寄与することを目的として設立されるものとする。」、第三章の「業務」、二十三条、これずっと見ても、廃棄物処理という問題は出てこないんです。出てくるのは第八号に、恐らくこれを拡大運用していると思うんでありますが、「前各号に掲げるもののほか、第一条の目的を達成するため必要な業務を行なうこと。」、これだけなんですね。  しかも、この死の灰、放射能が死の灰につながるという、こういう重要な廃棄物、高レベル問題、これは昭和四十二年七月二十日この法案が成立したわけでありますが、こういうことを考えますと、むしろ遅きに失したと私は思うんですよ。むしろ法案はとうにこれ改正すべきだった。私は前にも当委員会で申し上げたことございます。これは原発問題で僕は質問したこともございますけれども、大体これを見ますと、今日の高レベル廃棄物、低レベル廃棄物ということはどの項で一体、動燃はどういう事業を推進し、どういう処理権限があるのかと私は言いたいんですよ。どうですか、この点について。はっきり答えてくださいよ。
  16. 中村守孝

    ○政府委員(中村守孝君) 動燃事業団は、先生御指摘のように、いろいろ業務の範囲といたしましては、再処理とか濃縮とかそういうことをやっておるわけでございまして、高レベルの廃棄物の問題につきましては再処理事業に付随する事業でございまして、みずからのところから出る高レベルの廃棄物をいかに安全に貯蔵し、管理し、最終的に処分するかということはその一環の仕事でございます。そういう意味で動燃が現在やっておるということでございます。
  17. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 これは長官にお伺いしますが、今私が申し上げましたように、高レベルというと、後で申し上げようかと思ったのですが、出ましたから申し上げますけれども、後からも具体的に質問いたしますが、今動燃が出しているこのいわゆる工学センター計画、ここから出てくるキャスク、キャニスター、この事故による破壊ということがどういうふうになるのかということを私は科学者に聞きました。名前は避けますけれども、日本の有力な科学者であります。この中の固化体が外部に出た場合どういうことになるか、周辺の住民にどういう放射線の被曝を与えるおそれがあるかということをいいますと、固化体キャニスターの一本当たりは四十万キューリー、こういうものが放射される。そうすると、一時間当たりの被曝線量、これは具体的に申し上げますが、五・三メートル以内では全死亡です。これは全致死線量が七百レム。七・一メートル以内は半数が死亡、これも半致死線量が四百レム。三百二十メートルでは五レム、職業人の年間の許容線量。こういう具体的な極めて恐ろしい、キャニスター一本の被曝、人間に与える影響というのは極めて重大なものである。これは、ある科学者の私に対する答えであります。  したがって、そういう性格のものであるだけに、今中村局長は、これは法律の「再処理」という中でできるんだなんて、そんな安易な認識、人間の命の問題を安易な感覚で物事をとらえているところに原子力行政の誤りがあると、これはもうはっきり申し上げなきゃなりません。私は、長官がこういう発想に立ったということを非常に善意に理解するんですけれども、恐らくこれからの高レベル問題、低レベル問題にしましても、これは言うならば日本の重大な科学問題の、原子力再処理問題というのは決定的な段階が六十五年に来る。やっぱりここを踏まえての展望として法律の整備をしなければならないという発想に立ったと思って私は理解しておるんです、長官の発想は。これは善意に僕は理解しているんですよ。そうじゃありませんか。このままであっては日本の高レベル廃棄物処理ということについては国の整備としては問題を残す。将来の世代の子々孫々まで影響する。ここでやっぱり国の一定の整備の必要性があるというお考えに長官が立ったんだろうと、私は非常に善意に理解しているんですが、いかがでしょうか、この点について。
  18. 岩動道行

    ○国務大臣(岩動道行君) 冒頭にも申し上げましたように、何と申しましても、放射性廃棄物の処理処分は安全性をまず第一にしなければなりません。そして、今お話しのような高レベルにつきましては、特に十分な研究をさらにしなければならないわけで、若干時間的にも余裕がございますので、しかしそれをじんぜんとして待つわけではなく、急いでやはり検討をしてまいる、こういうことで対応して、安全性ということを第一にしてまいりたいと思っております。
  19. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 今長官は、まさしく、安全性というものを第一にこの法整備に着手する、こういうことですから。  そこで局長、今大臣からそういう安全性を第一にということになると、やつぱり現行の、今私が申しました法案の整備というものの必要は明らかである。しかも第八号で、各号に該当するなんていうことで処理されるべき問題じゃありません、大臣がそこを確認しましたから、明確に安全第一ということを申されましたから。  そこで私は、時間もあれですから、このことをまず確認したいと思いますが、もしなければ資料要求いたしますが、アメリカが「一九八二年放射性廃棄物政策法」というのを一九八三年一月に制定をいたしました。これは、日本原子力産業会議調査資料室の提供で、「調資八三」のナンバーでございますが、これは間違いございませんか、この資料は。どうですか、確認してください。
  20. 中村守孝

    ○政府委員(中村守孝君) 先生お持ちの資料は、原子力産業会議が調査部の調査資料室というところで出した資料かと存じます。
  21. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 ありますね。
  22. 中村守孝

    ○政府委員(中村守孝君) はい。
  23. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 あるということだけでいい。確認しているんだ。  そこで私は、今申し上げましたアメリカの放射性廃棄物政策法を私なりに勉強して検討しました。アメリカの放射性廃棄物の法律制定に至るまで、特に廃棄物の安全性――一九八二年放射性廃棄物政策法は、十二月二十日に米上下両院で可決をして、一月の七日にレーガン大統領署名で発効したわけであります。これは少なくとも大事なことは、はっきり申し上げなければならぬことは、やつぱり安全第一という問題だけに二十五年間アメリカでは政策研究を積んできています。二十五年です。これはちゃんとここに明確に載っておる。  しかもこの中で、ずっと私は検討してみますと、次のような非常に緻密な、つまり安全第一に立って法律の整備が非常に綿密にされております。第一はどういうことかと言いますと、これはあなた方持っていると思いますから申し上げますけれども、地質調査、現地調査をまずどの角度でやるかということの非常に重要な検討を相当な年数をかけてやるということになっています。それから環境庁及び知事との協議、州並びに知事との協議ということ、そしてこれまたアメリカ原子力規制委員会の同意を得るということになっています。候補地選定についても相当なきめ細かいガイドラインというものを設定をする、これにも相当な時間を要しています。それで第三番目は公聴会。候補地の環境評価の実施。五番目はエネルギー省自身がアメリカの原子力規制委員会、州並びに一般住民に対して概念設計その他を全部説明をする。さらにまたもう一度地域公聴会を開催をする。その上に立って議会に対してこれまた関連の州なりが拒否を通告すことができる。さらに最終的には、米国高等裁判所が民事訴訟に対して最初の独占的な管轄権を持っている。  私は、廃棄物についてはしばしばこの委員会でしゃべってきたんだが、大臣が先ほどようやく法案に着手をするという安全第一の法則立てましたから、歴代大臣にもしゃべつてきたけれども、岩動長官がその位置に立ったということは非常に私は了とするんですが、アメリカの政策法では廃棄物というのはこれだけの言うならば九段階にわたって歯どめがかかっている。これをあなた方否定されるなら別だけれども、この内容は全部ある。私全部読みました。これはどうですか、このことについて。
  24. 中村守孝

    ○政府委員(中村守孝君) 米国の放射性廃棄物政策法におきまして、高レベル廃棄物の処分に関しまして今の先生御指摘のもろもろの手続が定められているということは、今御指摘のとおりであります。
  25. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 今私が申し上げたように、アメリカの廃棄物処理方程式というのは、このように立法によって九つの言うならば段階を経て非常に緻密に、また住民の意思、また州の意思あるいは科学的根拠の問題、そして知事の拒否権あるいは知事の同意、それから州住民の同意というまで、非常にコンセンサスが組まれているということが今確認されました。私は、せめてこれからの法案改正についてはひとつアメリカの、今私が申し上げたように、廃棄物処理に関してのこれからの法案の立法化に当たってはこういう内容というものをぜひひとつ生かしてもらいたい、その意味で私は強く申し上げているわけです。遅きに失しましたけれども、立法化するということですから、こういう内容をぜひひとつ生かしていただいて、まさに安全第一、住民の合意、こういうものを基本にして住民のコンセンサスを得ることを第一の条件に、この問題のこれからの法案整備に対して鋭意検討し、この内容を生かされるように配慮していただきたいと、こう思いますが、これはむしろ長官の方にお聞きします。
  26. 岩動道行

    ○国務大臣(岩動道行君) 御指摘のように、放射性廃棄物の処理処分につきましては、今の体制でもある程度のことはできますが、しかしそれでは対応し切れない面が多々出てくることが予想されます。したがって、法制面での整備のための検討を今事務当局に申しつけておるわけでございます。また、そのようなことを実際に扱っていく人がだれであるのか、事業者はどうであるかというようなことも含めまして検討しなければなりません。したがいまして、通産大臣とも十分御協議もしながら政府としての対応を進めてまいりたいと思っております。
  27. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 わかりました。今大臣からそういうお答えがございましたから、十分にこれらの意見を参考にしながら立法化の実現をすることを強く要望をしておきます。  そこで、具体的に今度はお伺いしたいんでありますが、ことし工学センター計画というのが出されておりますね、昭和五十九年五月、動力炉・核燃料開発事業団核燃料部というもの。これは御存じですね。これも間違いありませんね。その後に、昭和五十九年七月に同様な工学センター計画が出されています。これ間違いございませんか。
  28. 吉田登

    ○参考人(吉田登君) お答えします。  五月と七月と両方に出しております。
  29. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 そこでお伺いしますが、五十九年五月の段階と五十九年七月との違いというのを私なりに調べてみましたが、当初これはガラス固化体による発生の熱エネルギーというのは、これによりますと大体七千本ということでありますね、この五月の段階では。つまり、海外から、フランス、イギリスから固化体が返還される分と動燃事業団から発生する分、それから第二再処理工場、これは下北を指しておると思うのでありますけれども、全体を入れて七千本ということを初め出したですね。これが七月のあれを見ますと、訂正をされまして二千本というふうに変わっていますね。これは私のが間違いであれば指摘をしていただいて結構です。  それからもう一つ違っておりますのは、相当これは確証あるものをお出しになったと思うんですけれども、この点がなくなっているというのはどういうことでしょうか、ちょっとお伺いしますが、五月の段階のナンバー八です。これによりますと、希少金属、つまり放射性エネルギーのプルトニウム、ウランその他の問題から発生をいたしまして、これで言いますと、ガラス固化体の中の希少金属の回収、つまり、ルテニウム、パラジウム、ロジウム、イットリウム、ランタン、まあいろいろございますけれども、ここから白金族金属の回収をする。つまり希少金属回収が可能である、利用価値も非常に高い、こういうのが載っておったんでありますが、これが五十九年七月の中には抜けておりまして、ありません。この点どうですか、これは改訂、変更したという理由はどういうことなんでしょうか、これをまずお伺いいたします。
  30. 吉田登

    ○参考人(吉田登君) お答えいたします。  五月に出しました書類で、今先生から言われましたような「ガラス固化体より発生する熱エネルギー」という表がありまして、確かに三段階に、海外の返還、それから動燃事業団の発生、第二再処理工場というふうに分けて書いております。  これは、この前の国会のときにもこの問題が指摘されまして、その席でもお答えしたことにも関連すると思いますが、先ほど局長の方からお話もありましたのですが、動燃として計画いたしますのは、一応この動燃で発生する高レベルの廃棄物をどういうふうにしていったらいいかという基盤に立ちまして計画いたしましたのがこの工学センターなんですが、熱利用だとか放射線の利用だとか、いろんな問題がありますので、その場合に、動燃事業団で発生した熱だけでなく、そのほかのものがある場合にはこういうふうな熱量が出ますということを示すために最初のものは出しましたので、かえってそれが皆様の誤解を招くことになるんじゃないだろうかということで、今回七月に出しましたのが、動燃が計画しまして、動燃で発生する高レベルの廃棄物を貯蔵する場合、そして研究する場合にはこういうふうにしますというふうに一部訂正さしていただいたわけでございます。
  31. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 理事長さん、工学センター計画というものは地域住民にも示したわけでしょう、もう既に。その後変更しましたと、これは動燃の判断としては他の関係もございましてというような、そんな安易なものじゃないんじゃないですか。  これは、少なくともここに出てくる、今から具体的に質問しますが、つまり放射性のガラス固化体というものの安全性は一体どうなのかということから出発して、その貯蔵が一時的には、私もお聞きしておりますけれども、先ほど局長が言ったように三十年から五十年、最終処分というのは何万年である、こういうことでしょう。つまり一時貯蔵だけでも三十年、五十年の年数を要する。しかもそれが最終処分というのは何万年の話である。こういう話からいって、このものを示したときに、いや、これは動燃の範疇の中における計画としてお出ししましたなんて、あなた、これは単なるその辺の建築工事や文化センターつくるのとわけが違うんですよ。しかも、地域住民が受け取る場合には、この計画そのものをすっきり受け取るわけですから。  しかも、あなた先ほど言ったように、七千本という計画をいきなり二千本に改訂してみたり、それから何か先ほど言ったガラス固化体に含まれる希少金属の再生産をして、その中には白金金属があたかも商業化、実用化するようなことを書いてみたり、それがばっとなくなっている。これなくなったでしょう。間違いありませんね、これは。削除してますね。間違いありませんね。  だから、こういうこと自体が私はどうも工学センターそのもの自身が、基本的には国の方針に従って動燃というのは事業を進捗していく、これは法律的にそううたってあるんだけれども、こういうもの自体は私はまことにずさんじゃないかと思うんですよ。少なくとも現地では将来の何百年、何万年の安全性を基本に今議論しているときに、何かたった二カ月たたぬうちにこういうものがどんどん変わっていく。何が一体信憑性があるんですか。私はこれ非常に不可解に思いますね。  その中で、私はそれじゃ具体的にお伺いしたいと思うんですよ。現在何が一番問題かといえば、ガラス固化体の脆化試験というのは、私の調べによりますとたった一年ちょっとですね。五十七年の十二月、これはデータがうそであれば別ですが、科学技術庁から出した資料ですから私持っています。そこで、この問題点を僕は率直に申し上げたいと思うんですよ。ガラス固化体の脆化試験がまだたった一年しかたっていない。被曝問題では規制が非常に甘かったというアメリカでさえ、私ちょっと申し上げましたが、アメリカでは少なくとも千年間です。千年以上廃棄物容器内に閉じ込められていなければならない。これはアメリカ原子力規制委員会の基準であります。アメリカは千年、廃棄物の容器内に閉じ込めておかなければならない。ガラスも、キャニスターも、千年どころか、私が科学者に聞いたら、数十年で破損したりあるいは溶融したりすることがないとは全く実証されていない。  つまり、脆化の原因としては、アルファ線だけでなくて、べータ線、ガンマ線、水素、酸素、酸化ナトリウム、熱、外側からの地下水と、それに溶存している物質等が存在をする。これらの幾つかの複合作用、相乗作用が進行するものと考えられる。したがって、アルファ線という単一の因子のみの強さを変えて、例えば五十倍の線源を添加して、五十年分の経年の変化をたった一年間で、五十年のものを一年間で実験をしたからこれは大丈夫であると、安全性があるんだとおっしゃるなら、このデータを出してください。後ほどで結構ですから、この一切のデータをひとつ出してください。この種の一年間の実験では、水素、熱、炭素ガス等はあくまでも一年分しか作用していないからであります。  しかも、今あなた方がおっしゃっているこの工学センターに出てくるガラス固化体というのは、キャニスターというのは、つまり四十三センチでしょう。今の実験はその実際の十分の一だと言うんだ、科学者に言わせれば。たった十分の一をもって、ガラス固化体の一年有余の検討でこれは安全性があると、こういう結論というのは、まさに人間無視、非科学的なやり方である。あなた方が科学技術庁の方針で動燃がやっておるというなら、科学を解明するのでなくて、非科学的事業を行っていると、このように私は断言をいたします、はっきり申し上げて。こういう問題については、少なくともこの認識はどのようにお考えになっておるのか、第一点。  それから第二点を私申し上げます。ガラス固化体の直径が、今も私申し上げましたが、実際は四十三センチより細いもので試験しても必要なデータにはならないというんだ、科学者に言わせれば。いわゆるガラス固化体、キャニスターと、こういうわけでありますが、この表面の温度が室温、空気冷却で一定に保たれた場合でも、ガラス中心部の温度というのは相当太い方が高くなる、相当な高温度になる。これまた科学者の実際の検証としてこれは明らかになっている、こう言っています。これが第二の問題です。  第三の問題として私が聞きたいのは、実際に三十年も五十年もの間に脆化が進んで、ガラスもキャニスターも破損しやすくなったり、仮に一時貯蔵庫が地震とか冷却系の停止があった場合にどうなるのか、停電した場合にどうなるのか。こうなりますと、ファンやポンプ、コンプレッサー、こういうものが仮に停止したとするならば大変な事態が起こる。恐ろしい事態が起きてくる。さらに地下処分場に移送して千メーターの深部にまで落とすというわけですから、移動する時点で破損する可能性も大きくなり、このような過程で破損した場合にはどのように処理をするかということが問題であります。一本のキャニスターの放射能の半減期、つまり放射能が衰える半減の時期というのは長半減期のもので、広島型の原爆の四十発分の死の灰を含んでいると、こういうふうにこの有名な科学者は分析をしています。これはどうなんですか、今の問題として。これが第三の問題です。この点まずお伺いします。
  32. 吉田登

    ○参考人(吉田登君) お答えいたします。  まず最初に、工学センターのことを先ほどのことに関連いたしまして御説明いたしますが、我々東海にあります再処理工場でいろいろ経験をいたしておりまして、いろいろこういう高レベルの取り扱い等についても非常に慎重にしておりますし、再処理工場そのものが日本の規制では非常に安全に対してはきつい規制をしておられます。そういう意味で、外部に対する安全性の問題では我々は諸外国よりすぐれた安全基準のもとにいろいろ維持、運営をやっている、こういうふうに確信をしております。  それから関連して出ます廃棄物をガラス固化いたしまして、これも東海の事業所である程度の研究開発を続けていかなければなりません。今御指摘になりました時点につきましては非常に長期的な問題もあります。そういうこともありまして、工学センターというものをつくりまして、この高レベルの貯蔵ということに対する研究開発というのがまず非常に重要な問題であります。これはこれ自体にも少し時間的な問題もあります。先ほど指摘されましたような三十年、五十年という問題もあります。  しかし、それに付随して先ほどの熱利用とか放射線利用とかいろんな問題がありますので、それも超長期になるかもわかりませんが、長期的な観点で見ますとそういう利用面のことも我々としては研究してみたい、こういうことがありまして、先ほど言われましたような、ちょっと五月と七月で少し内容が違いましたけれども、最初の基本的な研究の方針には変わりはないんですけれども、やはりそういうふうな利用面でのことを、先のことを少し書きましたので、そこにいろんな誤解を生じやすい面が出てきているということで、改めてこの七月にこういうものをまとめて、まずこれで出発すべきですと。その後にいろんな問題があるかもしれません。ですから、将来これが決定的な、今これで計画しましょうという遂行案、計画案としてこれは私の方で提案しているものではありません。工学センターというものは、こういうふうな計画でやるべきだろうという一つの案として考えているものでございます。  しかし、この高レベルの将来の問題というのは非常に大事な問題でありますし、このサイクルの問題から言いましても、どうしてもこれは我々としては完遂しなきゃならない問題であります。ただ、先ほども御指摘のありましたように、非常に長期を要する問題でありますので、慎重に、特に安全性には非常な重点を置いてやろうということで、そういう意味で念を入れてやっているという計画であります。  それから、少し後の問題に関係しましてちょっと技術的な問題もありますので、私の方の理事の方から御説明さしていただきます。
  33. 植松邦彦

    ○参考人(植松邦彦君) 非常に多数の点について御質問がありましたので少し御説明をさしていただきたいと思いますが、まずパンフレットの件でございますが、確かに五月と七月の二回出しておりまして、七千本が二千本という数字に変わりました点につきましては、吉田理事長の方から御説明を申し上げたとおりでございます。  それからもう一点御質問がありました、五月のパンフレットの中で八番という、「その他の研究開発」という項目が入っておったのが抜けておるのではないかという御指摘でございます。これも理事長が御説明したとおりでありますが、これが全くなくなったわけではございませんで、七月版の工学センター計画の一ページの「工学センターのあらまし」というところをよくごらんいただきますと、そこに一部書いてございます。「特にガラス固化体については熱及び放射線を断え間なく発生するエネルギー源として、あるいは貴金属等の有用元素を含む資源として、有効利用する可能性についても無視出来ないと思われます。」というふうに申し上げてあります。これは五月版でも御説明してありますように、「現在の技術では、これらの希少金属をすぐに回収することはできません」というふうに、五月版にも明確に表示してございます。非常に将来のことになると思われますので、余り強調するのも何かと思って、七月版では八番という項目は落としてありますけれども、工学センター計画の全体といたしましては、有用金属の将来の回収ということも決して忘れておるつもりではございません。それが第一点でございます。  それから、非常に多数御質問がございました。まず第一点が、動燃では放射能の入ったガラス固化体の健全性については、まだ一年ぐらいしか試験をしていないではないかという御指摘でございます。確かに我々が東海村の施設を動かしまして再処理工場から出てまいりました放射能の入ったガラス固化体をつくりましたのは五十七年の十二月でございます。したがいまして、その時点から勘定いたしますとそう長い時間がたっておるというふうには考えられません。一年でどうかという点でございますが、同じようなガラス固化体をつくっておるのは動燃だけではございませんで、世界的に一番早くからつくっておられるのはフランスがございます。フランスなどでは一九七九年ぐらいから、昭和五十四年ぐらいから既にガラス固化体をつくりまして、我々がやっておるのと同じようなガラス固化体についての試験を続けてきておりますので、そのあたりとも動燃は技術情報の交換をやってきております。  また、非常に長期間にわたります効果というものを実現するのはやはり時間がかかりますものですから、いわゆる加速試験というものがございます。この加速試験につきましては、日本原子力研究所などでいろいろな手法を使って加速試験をやっていただいております。  また、非常に長い期間にわたる安定性というものを推定しますためのいろいろな手法が開発されておりまして、米国などでも既に実用化されるような手法がございます。そういった手法を使いながら我々自身のデータを用いてガラス固化体の安定期間というのはどの程度かということもいろいろと推定をいたしてきております。  また、太さが四十三センチではないか、東海でつくっておるものは非常に細いものではないか、したがって中心温度が表現できていないのではないかという御指摘でございます。我々がつくりますがラス固化体は四十三センチの本物におきましても通常の状態では中心温度が約二百五十度Cぐらいにおさめることにしております。確かに長く置いておきますと、細いもので生きるので中心温度は下がってまいりますが、表面温度は太いものも細いものも同じような温度で約百度Cから百五十度C近くになります。  御指摘のキャニスターが破れるかもしれないという心配につきましては、このキャニスターのステンレスのところとガラスとが接するところの温度が一番有効に効くわけでございますが、これは太いものにつきましても細いものにつきましても、一番問題のある点については十分模擬ができておるというふうに考えております。  それからもう一つ御指摘の、冷却がとまった場合に一体どうなるのかという御指摘でございますが、冷却中は中心温度が二百五十度Cというふうに申し上げました。ある計算によりますと高い温度、約八百度余りになるという計算例もございますが、このあたりにつきましては施設の設計により自然循環、自然の空気の流れを利用してこれをさらに抑えるような努力を考えております。この場合でも表面温度は三百度を超えるようなことはございませんで、いわゆるステンレスの耐用温度よりもはるかに低い温度に保つことができるという自信を持っております。  以上でございます。
  34. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 今御説明ありましたけれども、私はこれそんな答弁ではなってないと思うね。あなたは端的に、五月と七月、今百歩譲って、「ガラス固化体に含まれる希少金属の生産需要量及びその用途」という、これだけ細かく数字を出しているじゃないですか。つまりこれは商品化になるということでしょう。これは現地へ、私も幌延へ一回行ってみましたが、ここに菅野議員もいますけれども、この間行ってきたばかりですよ。全部これを流しているんだ。これを住民に流しているんだ、私ははっきり言うけれども。みんな現地住民はこれを持っているんですよ。あなた方が北海道の記者クラブに出したのは、これを記者クラブに出したんじゃないですか。そういうごまかし言ってもだめだよ。住民はこのことを信用しているんだよ。現実にこれを見ると、具体的にさっき私が申し上げたでしょう。それらのルテニウム、パラジウム、ロジウム、イットリウム、ランタン、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウムという、全部数字を挙げて、これだけの希少金属が商品化されますよと。これが何か七月になったら希少金属も将来なんて、そんなこと単純に言ったらだめですよ。これはあなた、それは専門家同士話ししているんじゃないんだから。これ自体が私はずさんだと言うんだ。これは率直に認めなきゃだめだよ、こんなこと。  それじゃ具体的に私聞きますよ。今現在、七月に出ている問題に対しても、厚生省来ていますか。――私はなぜこういうことを言うかというと、命と安全性の問題だから、大臣が言っておる安全性の問題だから言うんだよ。どうもやっていることが、悪質不動産業者のPRみたいなことをやっておるから僕は頭にくるんだよ、正直に申し上げるけれども。  それじゃ厚生省にちょっと聞きますけれども、その前に植松参考人に聞きますけれども、ガラス固化体からの放射線利用の可能性のある食品の照射、ここに載っておりますのは、ジャガイモ、タマネギ、米、小麦、ミカン、ウインナーソーセージ、水産練り製品、これ間違いございませんね。これはどうですか。間違いがあるかないか、それだけ聞いているんだ。
  35. 植松邦彦

    ○参考人(植松邦彦君) 間違いございません。それに書いてあるとおりでございます。
  36. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 それじゃ厚生省に私はお伺いします。これは、食品照射の問題は私の調べによりますと、昭和四十二年科学技術庁が食品照射研究開発基本計画を策定し、研究に着手しました。この対象とした食品はジャガイモなど七品目でありました。これ先ほど申し上げましたね。タマネギから始まりまして米あるいは小麦、ミカン、ウインナーソーセージ、水産練り製品、こう実は出しました。これは昭和四十七年に食品衛生法第七条に基づく厚生省告示改正というのをやっていますね。やっていると私の調べにあります。これはジャガイモ発芽の防止のための放射線照射のみに許可することとした。したがって他の品目については通常の技術で代替が可能であり、あえて放射線を使用する必要性はないとの趣旨からも認可されなかった。厚生省は今日もこの立場を堅持している、堅持していると考えるが、いかがでしょうか、これ間違いありませんか。
  37. 玉木武

    ○説明員(玉木武君) 御指摘のとおりでございます。
  38. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 御指摘のとおりだったらどうしてこの中にこういうもの出てくるの。厚生省はただいまはっきり明快にお答えになった、御指摘のとおりだと。昭和四十七年、食品衛生法第七条に基づくものはジャガイモだけですよ、食品照射としては。その点はどうですか。
  39. 玉木武

    ○説明員(玉木武君) ジャガイモだけでございます。
  40. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 だから私が言いたいのは、今の答弁だってはっきりしているじゃないですか、あえて言うならこれは食品衛生法違反だよ。違反のものをあえてここで名前を全部、食品照射以外の、ジャガイモ以外のタマネギだとか小麦を書いて、こういうものもできますよと、現地にバラ色に見せて、全く荒唐無稽な子供じみたような宣伝をやっている、現実には。これ一つとったってこれは明らかでしょう。今厚生省がお認めになったとおりだ。私が言うのは事実を言ってもらいたいと言うんです。さっきの希少金属の問題にしてもしかり、当初の五月計画の七千本が二千本に変わり、希少金属も回収は可能であると。今なお今日の時点でも、私はこの食品衛生法第七条を挙げたけれども、こういうものがちゃんと載っかっている。だから私が言いたいのは、何でこういうバラ色のものを、そういうことだけを出さなければならないのか。そうでないでしょう。これはやっぱり人命の、さっきから申し上げているとおり、放射線という人類に及ぼす命の問題であるだけに、大臣が安全第一とおっしゃるならば――工学センターというものは相当やっぱり現地で皆関心を持っています。関心を持っているだけに、動燃が行ってこういうものだ、こういうものだ、こういうことなんだからと、こう言っているわけだから、それはバラ色に見せてやっているわけだ。はっきり私は申し上げさせてもらうけれども、こういううその事実をセンター計画に載せて、現実にこれが現地のチラシになって住民に渡っているから私言っているんですよ。だから、そういう過大な――真意は私はそれは放射能を研究しようということは悪いことでないから、そんなことを言っているんじゃないんだよ。そんなばかなこと私は言わぬ。ただ、そういうオーバーな、しかも事実でないことを、しかも食品衛生法にないことまでPRをしようということは一体何なんだ、ねらいは。全くこれもう事業団という性格は、これは株式会社であって、国の方針に反した行動をこの動燃事業団というのは住民に押しつけ、まさに安全性を無視した、単なる事業計画一本のみの商社経営と同じではないか、やっていることは。こういうことを率直に住民の声として申し上げるんです。この点どうですか。
  41. 植松邦彦

    ○参考人(植松邦彦君) 御指摘の点についてお答え申し上げますが、ガラス固化体からの放射線利用ができるかもしれない、その可能性について検討いたしますということが書いてございまして、このとおりに食品照射をやって御利用いただくようにするというわけでは決してございません。  おっしゃるとおりに、現在許可されておるのはジャガイモだけだと承知いたしておりますが、日本におきます食品照射の研究開発計画を見ますと、昭和四十二年からずっと食品照射試験が行われておるようでございまして、この対象となりました食品名を挙げさせていただきますと、バレイショ、タマネギ、米、小麦、ミカン、水産練り製品、ウインナーソーセージ、こういったものが日本の国の研究開発の項目として挙がっております。  そのほか、外国におきます食品照射の現状を見ましてもいろいろなものが挙がっております。バレイショ、タマネギ、ニンニク、それから小麦、穀類、生鮮果実類、香辛料、それからいろいろサラダ用の材料、エビ、タラ、病院用の患者食、それから包装材料、殺菌用のものといったようなものがたくさん挙がっております。  したがいまして、このパンフレットに書いてありますのは、放射線利用の可能性についてのいろいろ追求をするということが書いてあるだけでございます。
  42. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 子供だましごとを言ってもだめだよ、そんなこと。住民がそれじゃそう思うか。私が聞いているのは、これどんなことを言ったって昭和四十七年の、今厚生省が認めているじゃないか。ジャガイモ以外にはないと言っているだろう。なかったらジャガイモだけ出すべきじゃないか。だから、そういうこと自体が問題だと言うんだ。将来とかこれからとか、そんな問題じゃないでしょう。現時点でこういうものを出すのであれば、科学的根拠を、科学技術庁の方針に従った動燃事業団の出すものであれば科学的な次元に立つべきだろう、安全第一の問題に。それがまるでデパートの商品か不動産業者の悪質売買の売り込みみたいなものを並べて、そしてあたかもこれが安全であるなんて、これもできるあれもできるなんて。  そういうことを言っているんじゃないんだ、私は。はっきり厚生省に確認したとおり、四十七年のそういうことであるならば、将来のことを言っているんじゃないんだ、現時点でジャガイモ以外は認められていない、これは間違いなくさっき確認したんだから、それならそのような表示というものを、そういう内容のものを国民の前に明らかにすべきではないか、こう言っているんだよ。これは理事長どうなんだね。そのことを言っているんだよ、私は。何もないことを言っているんじゃないんだ。
  43. 吉田登

    ○参考人(吉田登君) お答えします。  今、植松理事からも説明がありましたように、このガラス固化体からの放射線利用のところも、利用の可能性ということを書きまして今の表を掲げているわけでございます。ですから、今我々がつくろうとしているこの工学センターというものは、先ほど言いましたように、高レベルの貯蔵技術というものの研究と、それから一緒に、この表にありますように、最初の一覧表にいろいろな施設の絵をかいております、そういうものはやりますと。それが工学センターの概要でありますと。後の方のこういう利用状況につきましては、そういう可能性だとかいうことを例示しておりますので、それが最初言いました誤解を生む原因にもなりまして少し直さしていただいたところもあると、こういうことでございます。
  44. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 ゴカイとかハチカイの問題じゃないんだよ。そういう認識だから放射能問題、いわゆる原子力の安全性という問題も、安全性の基本に立ってないんだ、あんた方は。立っているならそんなことにはならないんだよ。むしろこういうことの実際に確認した問題だけを出すということじゃないですか。私が言うのは、動力炉・核燃料開発事業団というのは国の方針に従って行っている事業でしょう、間違いなく。これは法律に書いておるんだから。国の方針は安全第一でしょう、今大臣もおっしゃったように。原子力基本法の三原則、自主、民主、公開と安全の原則に立って進めてきているんでしょう。そうだとするならば、私の言っているのは、その辺の商売の展示会や何かと違うんだから、より安全でなければならないでしょうと言うんだ。そういうものを出すときに、今現に厚生省の昭和四十七年に食品衛生法第七条の改正をされて使われてないものまでもあたかもできるように、それは可能性と言ったって、出すこと自体の神経を疑いたいと言うんだ、私は。そういう姿勢に、動燃事業団のあり方に問題がある、ここを言っているんだから、あなた方もその姿勢に立たなきゃだめだよ、そんなこと言ったって。  事業団はいいよ、原子力局長に僕は聞きたいんだ。
  45. 中村守孝

    ○政府委員(中村守孝君) 今先生から御指摘の「放射線利用技術の開発」というところにつきましての記載につきましては、今先生が御指摘のような誤解を与えるということでありますれば遺憾でございますが、ここに記述されておりますのは、その上にもございますように、「我が国における放射線利用状況」ということで、放射線というものがどういうぐあいに使われているかということを説明し、その今後の可能性というものを書いてございますので、食品照射に限りませんで、いろいろなものがここに例示されておるわけでございます。現実にこれを、この予定しております工学センターでこういうものを何か実用に供するというようなことを申し上げているわけではないということでございますので、その点御理解いただきたいと思います。
  46. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 そうですが、これは実用化するものではないということですね。そういう理解でいいんですか。
  47. 中村守孝

    政府委員(中村守孝君) この工学センターの中でこういうものを実際に、今先生申されましたようにどこかから委託を受けて商品化して放射線照射したものを生産して出すとか、そういうことをこの工学センター自身が考えているわけではございません。
  48. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 いや局長、今言ったそのことはわかったけれども、こういう法にないものまでこの工学センターの構想として出すこと自体が科学技術庁としてどうなんだと。あなたは科学的に解明して安全第一と言っているんだから、こういうことに対してどうなんだとあなたに聞いているんだ。
  49. 中村守孝

    ○政府委員(中村守孝君) 食品照射の件につきましては、先ほど厚生省の方から御答弁がございましたように、現在食品衛生法によりましてやっているというのは確かにバレイショだけでございます。私どもの方で既に、先生先ほど御指摘になりました、バレイショのほかタマネギ、米、小麦等についての食品照射についての研究をやってまいりまして、それの研究報告も順次取りまとめておりまして、技術的には、科学技術庁でやりました食品照射の研究開発計画の中では、いろいろな毒性試験とか世代試験とか衛生化学的評価とかいろいろなものをやりまして、それぞれ特に害を及ぼすようなものではないということで結果を得ておるわけでございます。  ただ、これは厚生省の方の御判断と思いますが、やるからには、実際にそのほかの代替手法がありまして、代替手法で十分満たしていれば新しい方法をやる必要はないじゃないかということもあろうかと思いますし、現にアメリカでは先日も、新しい農薬を使ったためにかえって害毒を及ぼすからその農薬にかえて放射線照射をやるべきだということで、放射線照射をやらないものについてはもう販売してはいけないというようなことを逆に言っているようなところもございますし、そういう意味で我々としては可能性を追求しておるということでございまして、可能性を否定するような状況にあるものではございませんので、可能性のないものをここに書いてあったということであれば非常にとんでもないことであろうかと思いますが、我々としては一応技術可能性のあるものを書いてあるという理解でございます。
  50. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 可能性あるという問題じゃないんだ。可能性ということよりも、現時点の厚生省の法律の見解というものをどうして基本的にそれを出し切らぬのだと。今中村局長はそう言うけれども、現在北海道の士幌農業協同組合はジャガイモは食品照射やっているけれども、年々減っているんですよ、これはもう。減らしていっているんだから、あんた。単に予想としては毒性にならないものだと言うけれども、そういう毒性の疑いもあるから今問題になっているんだよ。そんなの答弁になってないよ。僕に言わせりゃ、現在士幌農協では、この間僕は聞いたけれども、士幌農業協同組合ではジャガイモでさえ、年々食品照射当てて、やがてそれが毒性物としてむしろ核廃棄物につながっていくようなものをどんどんふやしていくことはかえって好ましくない、研究の意味からもこの際縮小していくべきだと。こういう次元ですよ、僕が聞いているのは。  そういう問題として僕はとらえているんだから、それがあなた、可能性の問題だとかいろいろなことの見解はあるかもしらぬけれども、百歩譲っても、現在そういうものは認められてないものをなぜこういうものに出すんだということを聞いているんだ、僕は。それだけのことなんだよ。
  51. 中村守孝

    ○政府委員(中村守孝君) 研究開発でございますので、そういう意味でここは将来の可能性として書いてあるわけでございまして、先生おっしゃるように、実用ということでありますればおっしゃるとおりジャガイモしかできないということで、それ以外のものを書くのは不適当だろうかと思います。
  52. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 今言ったように実用としては認められないと。あなたは今、ジャガイモ以外認められておりませんと、こういうことですね。それをはっきりしてください。将来のことを言っているんじゃないんだ。大事なことは、現地でこういうパンフを配っているから僕は言っているんだよ、でたらめなパンフを配っているから。現時点ではどうなんだと聞いているんだ、君。将来のことだとか、だまそうとして、住民をごまかして何を言っているんだ、君。
  53. 中村守孝

    ○政府委員(中村守孝君) 今先生御指摘のように、現在食品衛生法によって実際に食品として扱ってよろしいと認められているものはジャガイモだけでございます。
  54. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 それでいいんだよ。  そうであれば、はっきり申し上げるけれども、どうしてそういう現時点での内容というのをはっきりさせないのか。これは重要な問題ですよ。そういう偽りのある、事実でないものをこういうふうにPRするということは私は断じてこれは承認できません。これだけ申し上げておきます。答弁は要りません。  そこで私は、局長にもう一回お伺いするが、北海道の道議会でこういう安全性は確認されているという意味のことをはっきり動燃が確認しているというんだが、これは間違いありませんか。これをちょっと私申し上げますから、動燃と安全局長に僕は聞きたいんだ。  こういうことですよ。高レベルの廃棄物問題ですが、「ガラス固化体の安定性については、硼硅酸ガラスを使用した固化処理により安定したものとなり、また容器については、落下試験などによる機械的強度及び耐食性などについては、動燃において既にその耐女性は実験によって確認済みであります。」、これは間違いございませんか。将来とも保証がありますか。これがあるならデータを私要求しますからね。データを全部要求します。今言ったデータを出してください。  それから第二、「また、輸送時の安全性については、現在まで使用済み燃料の輸送実績を有しており、しかもこの間無事故であったことから、その安全性は十分に確保されております。」、これは動燃の言い分だと、こう言っています。これも資料があるなら明確に資料ともに出してもらいます。  第三、「貯蔵施設については、原子炉等規制法などにより安全規制が適用され設置されることになりますので、地震等の災害時における安全性は十分確保されるものであります。また、貯蔵に際して発生する熱の除去の問題については、既に動燃としては東海事業所などにおいて実験済みであり、基本的冷却特性については把握されております。」、こういうことになっておりますが、これは間違いありませんか。それから、ないというならば、私は次にもう一回質問しますから、この関係の資料、数字を含めてデータを全部要求いたします。
  55. 植松邦彦

    ○参考人(植松邦彦君) 今御質問がありました点についてお答えいたしますが、動燃におきまして貯蔵時の安全を確認するためにいろいろな試験をやっております。御指摘のような点が多々ございます。例えばキャニスターの落下試験、貯蔵ピットの耐震試験、それからキャニスターの冷却システムの試験、キャニスターの溶接試験、キャニスターの耐食性、両立性試験、それからガラス固化体の熱伝導度、浸出率等物性試験、こういったことを東海事業所及び動燃が委託をしました仕事としてやっておりまして、その結果を持っております。また、使用済み燃料の輸送につきましても、動燃が実際に自分の手でやりました輸送につきましては、御指摘のように問題を起こしたことはございません。このようなデータにつきましては取りまとめて御報告することができるかと思います。
  56. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 原子力局長、今言った問題について、科学技術庁としてその資料と考え方を出してもらいたい。
  57. 中村守孝

    ○政府委員(中村守孝君) ガラス固化の技術につきましては、動燃事業団におきまして、実廃液を使いました試験というのは一年余でございますが、その前から模擬1これは成分は同じでございます、放射性がないだけでございまして、長い間の研究がございますので、今植松理事の方からお話があったようなことであると存じます。
  58. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 そうすると、この安全性というのはこの時点で確認してよろしゅうございますか。資料はもちろん後でもらいますけれども、この場でそれはまさしく安全性は確認をされたということで結構ですね。
  59. 辻栄一

    ○政府委員(辻栄一君) こういった原子力施設の安全性につきましては、現在、安全関係につきまして、燃料施設ですから科学技術庁でございますが、科学技術庁が第一次の安全審査をやり、さらにその上でものによりましては原子力安全委員会において第二次の安全審査をやるという建前で安全性についての規制は将来行われるということになります。現段階での動燃の説明資料につきましては、この計画をいわゆる推進するサイドとして、これまでやってまいりました安全性についての研究の成果並びに動燃自身が行われました諸般の安全性についての検討の結果についての所見であると、かように理解しております。
  60. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 今、私資料持っておりますが、研究段階構想というのは五段階構想である。第一年度地質、第二年度技術の問題、いろいろ段階を追って五段階構想で研究が進められる。今初期の第一年度の段階である、こういう認識だとすれば、今安全性は間違いありませんということはどういうことなんですか。これは僕は全然理解できませんね。  それからもう一つ、これはあわせてお伺いします。  「放射性廃棄物フォーラム’84予稿集」というのが出ています。これはどうして科学的な一つの、科学技術委員会なら科学技術委員会あるいは原子力部会なら部会での一つの結論、つまり廃棄物問題に関する一つの学説あるいは提言、そういうことにならないんでしょうか。私、これ今随分見ておりますけれども、科学者とも私も懇談しましたけれども、放射性廃棄物に関しては今討論あるいは意見の段階で、これという科学的な学説あるいは学界の権威、こういうものはございませんね。これはどうなんですか、フォーラムというのはあくまでも学説でもあるいは提言でもなく、一つの討論あるいはそういう性格のものでしょう。これは間違いありませんか。
  61. 中村守孝

    ○政府委員(中村守孝君) まず、先生御質問の最初の方でございますが、五段階で開発が進められるというお話でございました。この五段階と申しますのは、いわゆる最終処分でございまして、地上で三十年ないし五十年保管した後、地中深く埋設しようという構想がございまして、その地層に処分するための研究開発でございます。これは先生御指摘のように五段階に分かれまして、まず第一段階というのは、全国いろいろなところでその処分ができ得る可能性のある地層の調査をする。それから、その上で有効な地層に絞り、さらにその現地でのそういう有望な地点につきまして現地で試験を行うというようなこと、さらには実際のガラス固化体を用いまして現地試験を行うというのが第四段階、それから第五段階で試験的処分を行うといういわば五つの段階に分けて進むということでございまして、処分に関しましての研究開発の段階は、第一段階のは今終わりに近づきつつございまして、これを取りまとめ評価をしておるという段階でございます。  それから、御質問の第二の点でございますが、放射性廃棄物に関しますフォーラムでございますが、これは科学技術庁が主催したものでございまして、これは低レベル、高レベル、いろんなものを含めまして、廃棄物の処理技術につきまして各界でいろいろ研究開発が進み、関心も高いものでございますので、そういう各方面の技術開発の現状の紹介並びに意見交換ということでやらせていただいたものでございまして、そこで特に提言をするとか何か物事を決めるとか、そういう性格のものではございません。
  62. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 わかりました。そういう性格のものだということで間違いありませんね、これは。そうだとすれば、なぜ学界の一つの結論といいますか、学説といいますか、そういうものが出されないということは、いかに今日の、つまりガラス固化体にしても相当なまだ研究が必要だということなんですよ、科学者の間でも。これは時間がありませんから私ここで反論しようと思っているが、あと十分足らずしかありませんから、例えば端的に私申し上げます。  今、植松参考人からあったけれども、現在研究されているといったってアルファ線だけでしょう。例えばべータ線とかガンマ線とか水素、酸素、そういう総合的な複合の中でウエートを置いた結論ではないんですから、これははっきり言って。全体的な総合の中で出されたひとつの根拠に基づいた結論ではないんだ。アルファ線という一つの、複合線でなくて、そのものを重点にしたガラス固化体からの熱量というものを出してやっているだけのことであって、つまり放射線というのは複合体のものであって、そういう複合体になった場合の熱エネルギーなり放射線の影響というのはどういうふうに変化していくのか。例えば、数字的にただ十倍のものだったらただ十倍だけ加算すればいいんだと、そんなものじゃないんですよ。この場合、私時間ないから今これ反論できないので、ほかの問題やるから言いますけれども、そういう認識だから根本的に安全性そのものの基本の姿勢に問題が残されている、このことをはっきり申し上げます。  そこで私、あと十分足らずしかありませんから、現地幌延に絞ってちょっと申し上げますと、これはアメリカの例を私は参考に申し上げますけれども、先ほどもちょっと触れましたけれども、アメリカの政策法の中に、少なくとも現地、つまり候補地を選定する場合でも、非常にアメリカの場合厳格なんですが、こういうことにこれはなっていますね。これは間違いであれば指摘してもらって結構です。これは敷地を設定する場合のことをこういうふうに言っているんですが、敷地は既に高レベル廃棄物がある場所でない限り、今幌延ありませんわね、人口が千人以上の町から十五マイル、まあ二十四キロということでしょう、十五マイル以上離れていなければならないと。そして敷地決定には環境評価の必要性が重要である、こういうことがアメリカの政策法の中に出てまいってきております。これはいいか悪いか判断は別にして、私は最低を規定したものだと思います。  ところが、現在幌延の町の人口は四千人でしょう。今動燃が試験地として考えられておる幌延の町というのは四キロか五キロじゃないですか。あそこは皆さん御存じのとおり、これは長官も行かれたかどうかは別にしまして、あそこはもう酪農の町であります。現にあそこのあのそばには雪印の工場もございます。漁業の港、すぐ漁場です、ここは。  こういうことを考えますと、アメリカの政策法からいくならば、これは私が言ったように、最低千人で十五マイルだから二十四キロ、幌延町は人口四千人足らずでたった四キロから五キロのところでこの問題が考えられているというわけですから、この場合住民、これは幌延町だけでないですよ、あの地域周辺の住民、豊富、天塩、あの関連、私も初山別村の出身ですからあの近くでありますけれども、こういうことをずっと考え合わせればこれは恐ろしい話です、はっきり申し上げて。  そういうことに対して少なくともあなた方は、科学技術庁としてあるいは動燃として随分勉強されていると思うんだが、こういう物の考え方に立つとするならば、当然今言った地域住民、あの周辺の住民、ひいては五百七十万道民、横路知事ははっきり現段階ではこれは誘致はできないと。それはなぜか。答えは簡単であります。ガラス固化体の安全性あるいは地質条件あるいは輸送、こういう問題等の一連のことを考え合わせれば、五百七十万道民の命の問題であるという立場からこれは誘致はできないという表明をしているわけです。  私は、こういう問題について、こういう幌延町の環境について、アメリカの政策法で規定しているこれは最低ですよ、その条件に合わした場合に、どうして幌延周辺のあの地が適地であるという考え方になるのかならないのか、そういう現状を踏まえての検討をされているのかどうか、これをお伺いします。
  63. 辻栄一

    ○政府委員(辻栄一君) 先ほど申し上げましたように、私ども安全規制当局といたしましては、動燃の具体的な施設の設計なりあるいは現地の状況についての資料が出てこれから安全審査が始まるという段階ではございません。もう少し先のことでございますので、今の段階で具体的に幌延問題について私が安全であるとかどうであるとかと言う立場にはないわけでございますけれども、ここでは一般的に、こういった住民の居住地と原子力関係施設との距離の関係についての一般的な考え方を申し上げさしていただきたいと思います。  これは必ずしも廃棄物の処理場の問題だけではなくて、一般の原子炉その他の施設と人口稠密な地帯との距離の関係と同じ話でございますので、その辺につきましてはそれぞれの国によりましてさまざまな規定のやり方がございます。アメリカの場合あるいはヨーロッパ諸国の場合、国土の大きさの違い、それからそれぞれの場所における地形の関係、それから施設そのものの構造、放射線防護の関係、こういったようなものがすべて違いますので、それぞれの国によってこの辺の規制の考え方は違っております。  日本におきましても人口稠密地帯と原子力施設との間に一定の距離を保つような規制はございますけれども、アメリカのように一律に何キロ以上ということはいたしておりません。それは施設で想定される事故とその施設によってどういう防護措置がとられているかということを考えます。そしてそこから出てくるかもしれない、事故のときに出てくるかもしれない放射能の量が、その地形によってあるいは風向その他の条件によって、周辺住民にどういう放射線の影響を与えるかということを判断基準として距離を決めている、こういうことでございまして、一概に今の段階で幌延が、現在の候補地がいいとか悪いとかいうことは言えませんけれども、いずれにしろ申請が出てきた段階で我々チェックいたしますけれども、そういった関係は国際放射線防護委員会というのがありまして、ICRPというのがありまして、周辺住民に与える影響が何ミリレム以下というような基準が定められております。こういう国際的な基準に基づいて、さらに原子力安全委員会においても各施設についていろいろな目安線量を出しておりますので、そういった数値に基づきまして慎重に審査をして合否を決める、こういうことでやってまいりたいと思っております。
  64. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 今、安全局長のあれでは、幌延がつまり候補地ということに決まっておるわけではないと、原子力全体の中で検討してまいりたいということでございますけれども、それはそれで、今の答弁はそれでいい、あなた方の考え方ですから。  私が言っているのはそれを言っているんじゃないんですよ。問題は、適地であるかどうかということをこれから定めていく場合に極めて重要なポイントは、今私が言ったアメリカの政策法ということを基本にした場合に、最低条件でもそういうことになっていると、そのことを踏まえてこれから検討されるべきものではないか、こう言っておるわけですから、そのことを私は言っておるんですよ。それがいいとか悪いとか言っておるんじゃない、これからの問題だから。こういうことは最低の問題としてこれを考えていくべきものではないか、こう私の判断を言っておるわけです。
  65. 辻栄一

    ○政府委員(辻栄一君) 先ほどの私の答弁があるいはお聞き取りにくかったかも、説明の仕方が悪かったかもしれませんけれども、まさに私も先生と同じ認識で、幌延の立地を考える場合の考え方、人口樹密な場所との離隔距離、それの考え方は国によって規制の仕方が違うということを申し上げているわけでございまして、必ずしもアメリカの原子力法に定めるところの基準がそのまま日本で採用されるわけではないと。しかし、その考え方は、周辺住民に対する事故の場合の放射能の影響というものがある一定の国際的な水準あるいは社会が許容できる範囲内にとどまるかどうか、こういうことをもとにして判断をするということを申しているわけでございます。
  66. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 これは国の大きい小さいを言っているんじゃなくて、適地というのは小さい大きいの問題ではないんで、人間の命の問題はこれはアメリカ人と日本人と違うわけじゃないんだから、それは最低の問題であって、ただ我々は、もう時間があれですから、ただ言いたいことは、それだけ安全なものであれば東京のど真ん中でもいいんだよ。何もそんなに北海道の最果てに持っていく必要はないんだ。あなた方が責任を持って、確信を持って、科学的根拠を持って安全だとおっしゃるなら、東京のど真ん中で高レベルをやればいいんだよ。そんなことにならぬわけでしょう。結局人里離れたそういうところに、安全地に持っていかなければならぬというところに今問題が起きて、法律問題まで論じているんだから、そんな自信持ったこと言えるわけないんだよ。私に言わせれば、それほど安全なら東京のど真ん中で高レベル廃棄物処理施設をつくるべきである、私はそう言わなきゃならぬ。そのことは別にして、もう時間来ましたから、これはひとつ、私の言っているのは、そういう考え方で幌延問題を検討し、地域を検討すべきものである、こういう意味ですから、局長、それを踏まえてもらいたいと思う。  それから長官、時間参りましたので、まだたくさんあるんだけれども時間がもうありませんので最低一つだけ。  いずれにしましても現地北海道は今、知事は誘致すべき段階ではない、現地幌延町は賛成、周辺は今どちらでもないと。非常にこれ地方議会の問題になっておるわけですね、私に言わせれば。それから地方議会でこれは継続中なわけですよ。基本的には、いつも私ここで申し上げるんですが、原子力開発にしましても、誘致の場合でも、それから高レベルの廃棄物の問題でも同じでありますけれども、やはり基本は市町村、自治体、それから道知事、そういう近隣の市町村の住民のコンセンサスを得ることが基本的に大事な条件ではないか。基本的合意を得ることが最大の問題ではないか。これは民主主義の原点です。同時に安全性の第一の問題です。その基本をこれからも堅持してもらいたい。  私に言わせれば、地方議会でこの結論が今論議をされている限り、国が、はっきり申し上げるが、動燃が出しゃばり過ぎて、あえて私申し上げたいんだけれども、地方議会に介入する、そういう行き過ぎた行為は断じてとるべきではない、私はそういう見解を持っています。したがって、私はもう時間が来ましたから言いませんけれども、かつて大臣に私お会いしました。地方議会中の介入は避けてもらいたい、大臣もそうだと、これはやっぱり慎重に扱うべきものだと。  お互いに議論を聞くのは結構ですけれども、私はこんなこと言いたくないが、もう終わったことだから言うけれども、現に新聞にこの間記事になって出ているんだよ。動燃の役人が、これは本当かどうか別にして、現実に答えているんだから。動燃の職員を派遣して自民党の一会派と全部調査研究は結構だけども、調査研究じゃないんだ、これは。議会対策から知事答弁書まで全部書いているというんだ、新聞によれば。そんなことは、僕は細かいことは言いたくない。そんなことを言っているのではなくて、これはそのときの職員の出張旅費が公費であるとか私費であるとか、向こうから出ていると、そういうことを言いたくないし、言うつもりはない。  私は、長官にも二十四日お会いしたときに申し上げたように、今地方議会でこの問題が議論中である。また、地方議会でも特別委員会が設置されて議論する、こういう段階ですから、やっぱり少なくとも基本は、この問題は原発誘致と同じでありまして、当然地方自治体、当該近隣市町村、加えて知事、こういう関係の合意を得ることが大前提である。この基本は一番大事である。同時にまた、地方議会の開会中である限り、こういう問題について、むしろ地方自治体の意思を尊重するという立場でこの問題を考えるべきものではないかと、こういうことを、私の考え方を申し上げて、大臣の御所見をお伺いしたい。もう一問だけ質問いたします。
  67. 岩動道行

    ○国務大臣(岩動道行君) 動燃の工学センターの立地に関連しての御質問でございますが、私どもは先般の道議会の開会中にもいろいろなことがあったということは承知をいたしております。やはり何と申しましても、原子力発電所の立地と同じように、地元の自治体の理解と協力がなければこのような立地はできない、またそのような格好で進めていくべきだと。したがいまして、地域の関係の自治体はもちろんのこと、道の関係の方々、道議会あるいは知事等々、自治体の意思は十分に尊重してそして進められるべきものであると、このように認識をしております。
  68. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 終わります。
  69. 小柳勇

    ○小柳勇君 私は、石油備蓄の問題なりあるいはエネルギーの自主開発について質問いたしますが、冒頭に、先般発生いたしました三井有明炭鉱の災害の原因がはっきりわかったかどうか。なお、現在の出炭状況、それから事故の責任問題など、刑事責任は今捜査中でありますが、有明の八十三名の死者を出した、これをそのままうやむやで置くべきではない、したがって通産省としてはどういう見解であるのか。また同時に、鉱山保安監督行政の現状と、再びこういう事故を発生しませんように保安監督の強化にどういう姿勢を持っておられるか、有明炭鉱の発生に伴ってこのような問題を持っておりますので、まず通産省からの答弁を求めます。
  70. 平河喜美男

    ○政府委員(平河喜美男君) 三池の炭鉱災害の原因についての調査の状況でございますが、事故調査委員会を組織いたしまして、本年一月二十六日から第一回の委員会を開催して以来、全体の委員会あるいは九州におきます小委員会等を適宜開催いたしておりまして、現地調査を行い、三月の十二日に中間報告書を通産大臣に提出していただいております。  この中間報告書によりますと、ベルトコンベヤーが関与いたします発火メカニズムとして三つのケースがございますが、このうちのいずれのプロセスを経て落炭等近傍可燃物が蓄熱発火したか、その辺の可能性について検討中のところでございます。  現在事故調査委員会におきましては、以上の中間報告で指摘されました発火メカニズムをさらに絞り込むため、ベルトコンベヤーに関与する各種の機材器物等の摩擦発熱の試験、現場付近の落炭の分析等を実施し、現在検討を進めているところでございます。  また、被害の拡大要因につきましても、火災の発見、連絡、指令等細部の事実関係の詰めとあわせて火災の拡大状況等についても検討を進めているところでございます。  以上が事故の原因調査の状況でございます。  次に、事故の責任につきましては、鉱山保安法違反に係る司法捜査につきましては、福岡地方検察庁の指揮のもとに監督局におきまして鋭意捜査を実施中でございます。証拠固め、被疑者調書の作成等に今後さらに時間を要するものと考えられますけれども、いずれにいたしましても本件については今後とも厳正に対処して法規違反の事実、責任の所在等を明らかにしてまいる所存でございます。  それから、保安監督行政の現状でございますけれども、政府といたしましては、鉱山におきます保安確保は極めて重要であるとの認識に立ちまして、鉱山保安法令の整備を図ってきておりますけれども、鉱務監督官による立入検査の実施、鉱山ごとの保安規程の認可等を通じまして、各鉱山の自主保安体制の適切な運営を図るべく監督指導に努めているところでございます。  また、石炭鉱山における鉱山保安行政の展開のための体制といたしましては、札幌及び福岡に鉱山保安監督局が置かれておりまして、管内の石炭鉱山の監督指導に当たっております。今後ともこのような鉱山の保安確保に万全を期すべく最大限の努力をしてまいる所存でございます。
  71. 小柳勇

    ○小柳勇君 あの事故を一つの大きな教訓にして、再び事故が発生しませんように最大限の行政指導を希望いたします。  次は、六月四日、先般石油審議会石油部会小委員会の報告が大臣に出されております。この報告について一、二大臣から見解を聞いておきたいと思うんです。  一つは、消費地精製方式主義や石油行政の基本法である石油業法の再検討を行い、適切な輸入管理体制を構築することなど、そういうものが答申されておりますが、通産省としてはどういうふうに対処しておるのか、あるいはどういうお考えであるか。具体的に、ここに最後の方に報告がなされております消費地精製方式主義あるいは石油業法の再検討、この点について担当局長及び通産大臣の御意見を聞いておきたい。
  72. 柴田益男

    ○政府委員(柴田益男君) この六月四日にいただきまた石油審議会の答申の中におきまして、先生今御指摘の消費地精製方式なり輸入管理体制問題については、一言で申しまして現在庁内で検討中でございます。  特に、輸入管理体制につきましては非常に難しい問題でございまして、いわば内外のバランスを考えてやっていく必要があろうかと思います。内外と申しますのは、内にありましては国内における石油需給バランスと輸入との関連、外にありましてはやはりはりIEAを中心とする石油輸入秩序の問題、特に緊急時におきましては日本での買い増しというものは非常に国際的に批判をされますので、そういう海外における正常な輸入体制、そういう内外のバランスを考えてこの輸入管理体制を検討する必要があるということで、今事務的にいろいろ検討を進めておるところであると、そういうふうにお答えをいたしたいと思います。
  73. 小柳勇

    ○小柳勇君 もう一つは、石油業界の再編成ということがここに書いてあります。公正取引委員会との調整など、問題は大変だと思いますが、業界の中にもやっぱりこの際再編成すべきであるという意見があります。したがって、通産省としてはどういうふうな考えであるか。特にこの元売の集約化や流通販売体制の合理化、これらをどういうふうにお考えであるか。これは担当局長と大臣からも見解を聞いておきたい。
  74. 柴田益男

    ○政府委員(柴田益男君) 集約化の問題につきましては、当省といたしまして本報告書に示されました構造改善等の実施状況につきまして適切にフォローアップを行うとともに、本報告書に示された方向についてこれを実施する方向で政策転換してまいりたい、こういうふうに考えておるわけでございまして、現実問題、十三あります元売が七グループに現在集約される方向で話し合いが行われておりまして、今後独禁法との関係で公取等との調整も必要になってこようかと思いますが、こういう方向については当省としては大変評価すべきだというふうに認識しておりますので、全面的にバックアップしてまいりたい、そういうふうに考えておるところでございます。
  75. 小此木彦三郎

    ○国務大臣(小此木彦三郎君) 通産省としてこの報告書に示された構造改善等の実施状況についてやってまいりますことは今長官が述べたとおりでございますが、元売の集約化等につきましては、最近に至りまして合併、業務提携等石油企業の集約化に向けての自主的対応が具体化しつつありますけれども、この六月の石油審議会石油部会小委員会報告を踏まえまして、今後このような動きが適切な政策的誘導措置のもとに着実に進展し、実効性あるものへ結実するように行政面からもフォローアップしていく考え方でございます。
  76. 小柳勇

    ○小柳勇君 この集約化、言葉では簡単ですがなかなか大変だと思いますけれども、十分関係委員会が審議した結果でありますから、そういう方向で検討していただきたい。  それから、石油備蓄水準の問題ですけれども、あの第一次、第二次石油ショックごろはもう本当に神経質なまでに石油備蓄水準の引き上げをこの委員会でも論議いたしました。ところが、最近ここ急に備蓄はもう必要ないようなという、そういう空気ですね。一般にもそれがありますし、政府もあるいはこのエネルギー委員会も備蓄水準については忘れたかのような、特にこのエネルギー需給見通しなどでもエネルギーの需要というものが非常に少な目少な目に見積もられて計画してある。  今イラン・イラク戦争の情勢などを見ましても、今こそこの備蓄水準についてもっと真剣に考えなきゃならぬと思うが、その点についての通産省の考え方、特に私どもの福岡県に白島基地という石油備蓄基地が建設の予定でありましたが、これがどうも二年くらい延期されるのではないか、そういうことすら聞いた。したがいまして備蓄水準については、我が国としては大部分ほとんどが輸入ですから、もう少し我々、我が委員会も国会も政府も真剣に考えなければならぬし、少なくとも西欧諸国よりも備蓄水準上げなきゃなりませんが、今のところ平均より低い。この点についての関係者の意見と大臣の気持ちも聞いておきたい。
  77. 小此木彦三郎

    ○国務大臣(小此木彦三郎君) 年初以来関係委員会で、石油需給の緩和基調にある状態の中から備蓄の程度を下方修正すべきであるという御意見があったことは事実でございますが、しかしながら、私は一貫してそのような中で、我が国の石油供給の脆弱さの中にあってそのような考え方が一切ないということを指摘してきたものでございますけれども、先般のIEAの理事会でも、石油輸入に比して備蓄水準の低い国は速やかに備蓄を増強するための最大限の努力を行うべしということが決定されたところでもございます。さらに、委員おっしゃるとおり、我が国の備蓄水準が欧米先進諸国に比べ低いことも事実でございますし、政府といたしましては、我が国経済の安全保障を図りますとともに国際社会における要請を果たすとの観点から、民間九十日備蓄、さらに国家備蓄三千万キロリットルの達成に向けまして着実に増強を図っていく所存でございます。
  78. 小柳勇

    ○小柳勇君 白島基地。
  79. 松尾邦彦

    ○政府委員(松尾邦彦君) 白島のプロジェクトにつきましては、本年三月公有水面埋立免許等の着工に必要な一連の行政手続もようやく終了いたしまして、現在国家備蓄会社におきまして着工のための準備を作業いたしているところでございます。何分大規模なかつまた技術的にも難しい問題を持っているプロジェクトでもございますので、慎重に現在その準備を進めて、近々のうちに具体化する方向にまいると思っております。  なお、北九州市の行う基地陸上管理ヤードの埋立工事につきましては、既に五月から開始を見ているところでございます。
  80. 小柳勇

    ○小柳勇君 ちょっとはっきりわからないけれども、最後の方何ですか。
  81. 松尾邦彦

    ○政府委員(松尾邦彦君) 白島のプロジェクトにつきましては、備蓄会社の行う部分と北九州市が行う部分と両方から成り立っておりますけれども、北九州市が行う陸上の管理ヤードの埋立工事につきましては、既に五月から具体的な工事に入っているところでございます。
  82. 小柳勇

    ○小柳勇君 海上備蓄の方が、問題はありましたが、ストップになっているけれども、将来どうなるのですかと聞いているのだ。
  83. 松尾邦彦

    ○政府委員(松尾邦彦君) 既に、先ほど申し上げましたように、所要の関係省庁の手続も済みましたので、工事を進めるための準備を具体的にしているところでございまして、準備整い次第国家備蓄会社の方で行います工事につきましても鋭意進めてまいる段階に参っておるところでございます。
  84. 小柳勇

    ○小柳勇君 わかりました。  それから洋上備蓄、今船でまだやっているけれども、この洋上備蓄、あのころはよかったけれども、あの石油危機のときはよかったが、ずっと将来ともあの船上の洋上備蓄をやるつもりですか。その点どうですか。
  85. 柴田益男

    ○政府委員(柴田益男君) 先生おっしゃっておられます洋上備蓄はタンカー備蓄のことと理解しておりますが、タンカー備蓄につきましては、現在十九隻残っておりますけれども、本年度末、来年の三月末で九隻に減らします。来年度は全部これは陸上に揚げるということで、来年度はタンカー備蓄はなしという方向で今検討を進めておるところでございます。
  86. 小柳勇

    ○小柳勇君 わかりました。ちょっとあれは問題だと思っておったものですから。  それから緊急の場合の備蓄の放出、国家備蓄と民間備蓄とありますが、この放出の具体的な方法についてはもうできていますか、計画が。聞いておきたい。
  87. 松尾邦彦

    ○政府委員(松尾邦彦君) これから予想されます緊急事態というものは、いろいろなケースがあり得るんではないかと思われます。供給に世界的に大きな制約が生じた場合にも、短期間で終わる見通しがその段階からあるのかないのか、あるいは量的にもどのくらいの制約があり得るのか、そのようないろいろなケースに応じまして私どもとしましては対応の仕方を機動的、弾力的に進めていくことが必要ではないかと思っております。  具体的には、当然予想されますのは、民間備蓄と国家備蓄と両方私ども持っているわけですから、これをどういう順序で、どういうテンポで崩していくのか、あるいは節約をどのようにそれと関連づけて進めていくのか、またIEAでいろいろ緊急時における備蓄の放出ですとかあるいは融通ですとか、いろいろなスキームができておりますので、これらをどのように組み合わせていくかは、そのときどきの状況に応じて進めていく、しかしいろいろなメニューは用意しておく、こういうことで臨んでいる次第でございまして、そういう意味でのメニューはいろいろ用意しております。具体的な状況に応じてそれを具体的に適用してまいる、かような考え方で臨むようにいたしている次第でございます。
  88. 小柳勇

    ○小柳勇君 そのメニューを聞きたいのだよ。抽象論は全部長いことやってきているんだから、メニューできておりませんと。非常にイラン・イラク戦争も軽く見ているようだけれども、簡単じゃないと思うんですよ。いよいよIEAなども具体的に緊急の場合の放出方法を検討しているのだから、そのメニューを言ってください。
  89. 柴田益男

    ○政府委員(柴田益男君) 具体的なメニューということでございますが、これは前回の第二次石油ショックのときを考えてみますと、あのときも備蓄を放出していったわけでございますけれども、民間会社の備蓄をまず先に減らしていって、国家備蓄はとっておいたわけでございます。国家備蓄と民間備蓄がございますが、方法としては民間会社に課しております備蓄義務、これを徐々に免除していきまして、今九十日以上持っておりますけれども、これをだんだん減らしていくというのが一つの方法かと思います。  ただ、こういう方法をとるにいたしましても、IEAで緊急に理事会が開かれまして、各国が集まりまして対策を協議するわけでございます。そこでは、従来はまず消費節約をしようと、前回の場合五%節約をしようということで消費節約をまず決めて、それから備蓄の放出ということで従来やってきたわけでございますけれども、今後は、先般の代表理事会の決定もございまして、備蓄の放出と消費節約も並行してやっていくような形になろうかと思いますが、こういうIEAでの議論も参考にしながら国内での備蓄の放出、特に民間からの備蓄の放出というような形でメニューが進んでいくんじゃないかと、そういうふうに理解しております。
  90. 小柳勇

    ○小柳勇君 予算の関係もありましょうから、もう少し具体的に聞きたいけれども、またある時期に具体的に局長からでも聞かしてもらわなきゃならぬと思っております。それはことしの秋でもエネルギー事情の調査のために国外なんかに行ったとき聞かれるわけですね、日本のそういう具体的な方法、国内の緊急時の放出の問題など。また、いよいよになったらIEAの協力を求めなければなりませんから、そういうものもひとつ具体的に   やつぱり国全体として国民全部が安心するようにするは、ある点はもう開放的に知らせるべきですよ。今百二十三日分ございますが、あるいは百二十五日分あるが、国家備蓄これだけ、民間備蓄これだけで、緊急の場合はまずここからこういうふうにやりますということをね。そうしたらイラン・イラク戦争、いろいろやりましても、まあこの期間は大丈夫だという自信を皆持ちますからね。生産に直接関係ありますから、できるだけ開放的にプランをひとつ明らかにしてもらいたいと思います。希望しておきます。  それから次は、原油の自主開発の問題です。これは昔から、三木さんが通産大臣のころから何回も論議したのですが、現在の自主開発の状態、それからこれからの計画。特に私は、日韓大陸棚石油開発の法律を論議したとき、専門家の意見でもなかなかこれは可能性が少ないと言われた。もうちょっと南の方へ行きますといいですよと具体案まで出しながら論議して、ついにあの法律は参議院を通過しなかったのですが、日韓大陸棚石油開発の現状、それから将来の見通し、そういうものについて御説明を求めます。
  91. 松尾邦彦

    政府委員(松尾邦彦君) 石油の自主開発につきましては、安定供給源の確保の観点から今後とも着実な推進を図ってまいることにいたしたいと存じておりますけれども、現在のところでは全体の輸入量の中で一割程度が自主開発原油によって賄われているのが実情でございますし、オイルショックのときには、過去の経験のときに明らかでございましたけれども、大変安定供給ソースとしての役割が顕著に発揮されたということでございます。今後も主体的に供給源の多角化を図るというような趣旨も踏まえまして、鋭意推進を図ってまいりたいと思っております。  その際、御指摘のございました日韓大陸棚につきましては、御案内のように、五十四年の十月から物理探査、試掘等の探鉱活動を行い、これまでに本年度を含めまして四坑の試掘を実施いたしたのですけれども、残念ながら商業化可能量の石油、天然ガスを発見するに至っていないわけでございます。今後の探鉱計画につきましては、これまでの試掘とか物理探査の結果を踏まえまして、来春にも一坑さらに試掘を実施する目途で現在準備をいたしているところでございまして、せっかくの法的措置を講じていただいた地域でもございますので、引き続き試掘、物理探査の結果を踏まえながら何とかその推進を図ってまいりたいと考えているところでございます。
  92. 小柳勇

    ○小柳勇君 非常に抽象的だから今度またやるとして、きょうはもう時間がありませんから資料をいただきます。今、海外で四十七社、国内で八社の関係会社がありますが、その実態を表で私の方に届けてください。  それから次は通産大臣に直接伺います。  イランイラク戦争やっていますが、武器を米ソ関係から両方に出すから戦争が絶えない。したがいまして、武器輸出について、イラン、イラクにはもう武器輸出をしないということをサミットでも話があったようだけれども、日本の大臣として、外務大臣はいらっしゃいませんけれども、積極的にイランイラク戦争のためにはもう米、ソ、関係国とも武器輸出はやめようではないかと、そういう動きを活発に日本政府がやってもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。
  93. 小此木彦三郎

    ○国務大臣(小此木彦三郎君) イラン・イラク戦争についてはもとよりでございますが、我が国はこれまでも武器の輸出につきましては、国際紛争を助長することを避けるとの観点から、武器輸出三原則等によりまして厳正に対処してきたところでございまして、今後もこの方針は変わりはございません。  それから、先ほど委員が緊急時に石油の備蓄を取り崩すについてはどういうことを考えているかということをおっしゃられましたけれども、これは秘密にすることでも何でもございませんで、私自身の考え方からいけば、常識的に機動性ということを考えれば民間の備蓄から取り崩すということが妥当であると私は考えます。
  94. 小柳勇

    ○小柳勇君 最後は石炭の輸入についてです。まあ豪州や米国からのが主体ですが、私は中国にもう少しこれから、政府も交流がありますから、中国に技術供与しながら、あるいは石炭輸送列車でもつくってやって、中国炭を買ってやるべきだと、買うべきだと。中国も石炭今まだ足らぬようですけれども、そういう方向で動いていただきたい、と。同時に北九州、まあ北九州のことばっかり言って済みませんが、コールセンターまで大きなのを埋め立ててつくっているわけですよ。コールセンターの大きなのができますと、中国石炭が一番近いものですから、この中国炭を二千万なり三千万トン買って、コールセンターに置きますと、もう石油備蓄以上に――今発電所も石炭火力の方にまた重点を置いている。したがって中国炭につきましての通産大臣の意欲をお聞かせおき願いたいと思います。
  95. 檜山博昭

    ○政府委員(檜山博昭君) 中国炭の輸入の問題でございますが、御承知のとおり、中国も重要な石炭供給国の一つとして私ども考えておりまして、これは従来から民間ベースによる長期貿易取り決め、これに基づきまして石炭引き取りを取り決めて、そして貿易の促進を図ってきているところでございます。ただ、五十九年度におきましては、我が国の石炭需要の低迷という問題と、それから中国側の輸出の困難な状況から、民間ベースによる話し合いによりまして、当初予定していた引き取り数量が下方修正されたところでございます。今後の中国炭輸入につきましては、我が国の今後の石炭需要、中国炭の品質改善、そういった状況を踏まえて民間ベースで十分な話し合いが行われることを期待しています。  それからコールセンターの関係でございますが、一般的に申し上げますと、海外炭輸入におきましては総コストに占める海上輸送コストが高い割合を占めているということから、大型船を利用してコールセンターを経由することによって経済的かつ安定的な石炭輸送を図ることが可能というふうに考えておりますが、中国からの石炭輸入につきましては、海上輸送に要するコストが比較的小さいというようなこともありまして、これまでのところ小型船、これは二万トンあるいは五千トン、そういったような小型船を使用して直接ユーザーに輸送する、そういう方法が多くとられているというふうに聞いております。御指摘の若松のコールセンターの利用につきましては、今後大型輸送船の導入や、あるいは新規ユーザーの受け入れ体制いかんによって検討の対象となり得るというふうに考えております。
  96. 小柳勇

    ○小柳勇君 時間が参りましたから、大臣、中国炭のことでちょっと何か見解があれば。
  97. 小此木彦三郎

    ○国務大臣(小此木彦三郎君) 中国炭の輸入について、今後我が国の石炭需要、あるいは中国炭の品質改善状況等を踏まえまして、民間ベースで十分話し合いが行われることを期待いたしておるものでございます。
  98. 小柳勇

    ○小柳勇君 終わります。
  99. 熊谷太三郎

    ○熊谷太三郎君 まず、科学技術庁に対しましてお尋ねをいたします。  原子力船「むつ」に関します自由民主党内の検討委員会の結論が出ますのは八月上旬というふうに承っておりますが、その結論等に基づきまして科学技術庁としての方針が決まってまいりますのはいつごろになりましょうか、ちょっとお伺いをいたします。
  100. 中村守孝

    ○政府委員(中村守孝君) お答えいたします。  「むつ」の取り扱いにつきましては、国会におきましてもさまざまな御議論をいただき、御意見をちょうだいしたところでございますし、現在自民党における検討委員会につきましても、先生御指摘のように検討が進められているところでございますが、私どもといたしましては、国会の御議論並びに自民党の検討結果等も踏まえまして、科学技術庁としてのまず取り組みを決めるわけでございますが、これにつきましては、来年度の予算編成との関係もございますので、九月の概算要求の段階までに科学技術庁としての、少なくともその時期までには科学技術庁としての方針を決めさせていただきまして、さらにその後いろいろの関係省庁との討議も踏まえまして、さらに来年度の予算編成段階を経て政府としての方針が決まると、こういうぐあいに考えております。
  101. 熊谷太三郎

    ○熊谷太三郎君 私は、「むつ」を存続させて、今後も原子力船の研究開発を続けることが、一切を貿易に依存せざるを得ない日本のため絶対に必要であると信ずるものでありますが、幸いこういう期待がかなえられまして「むつ」が廃船の憂き目を免れたとしましても、このままの状態ではその場合想像される大きな心配があるわけでございます。  それは、「むつ」の新定係港に擬せられております関根浜港が、かつての母港であった大湊港の二の舞を演ずるおそれがないかということであります。と申しますのは、かつて「むつ」が昭和四十九年の九月、洋上において出力上昇試験を行った際、放射線漏れという事件が起きて、この騒ぎのために「むつ」は、母港たる大湊港に帰港してある期間仮泊するだけのために巨額の補償費を支払った上、莫大な経費を投じて建造した大湊港から追い出されてしまうという羽目になったわけであります。  言うまでもないことと思いますが、第一に、この騒ぎのもとになりました放射線漏れは、毎時 〇・二ミリレム相当という極めて微量であったわけであります。これも申し上げるまでもありませんが、周知のように、人間が胃の診療のため透視を受ければ、一回に千五百ミリレム相当の放射線を受けるとされておるわけでありますが、一回五分間としましても、一時間では一万八千ミリレムという計算になりますから、「むつ」から漏れました放射線の九万倍という強さであります。言いかえれば、「むつ」から漏れた放射線は、だれでも平気で受ける胃の透視の際の九万分の一という、まさに超微量にすぎなかったのであります。  それから第二に、この微量の放射線漏れも、あらかじめ装置されました測定器が正確に働いて、直ちに原子炉の運転を停止するなど、必要な措置がとられて、人命にも環境にもいささかの影響もなかったのであります。  さらに、この事件のために設置されました権威ある専門家グループの評価によりますと、この程度のミスは、ひとり原子力船のみならずあらゆる機器の開発につきまどうものでありまして、幾多の試行錯誤を繰り返しながらこれを克服して終局の目的を達成することが機器開発の常態と言わねばならない、若干のミスはあったにしろ、適当な改善、改修によって十分所期の技術開発の目的に適合し得るという判断に達したとさえ言い切っているのであります。  しかるに、このような微細なミスが、あたかも重大事故のごとくに取り扱われまして、あの大騒ぎを起こしたのはどういうわけか。率直に言いますと、その原因の一つは、関係者の間に原子力発電の安全性に関する認識が驚くほど浅かったからであり、また一つは、このような事態が起きた場合に対応するための政府と地元との協定が極めて不備だったと言わざるを得ないと思っているものであります。こういう点につきまして、政府としましてはどうお考えになっておられますか、簡単にお伺いできたらと思うわけであります。
  102. 中村守孝

    ○政府委員(中村守孝君) 先生御指摘のように、昭和四十九年に「むつ」が放射線漏れを起こしまして、大きな社会問題になったわけでございますが、この放射線漏れ自体御指摘のように極めてわずかなものでございまして、モニターで検出され、直ちに原子炉も停止され、必要な措置がとられまして、人体にも環境にもいささかの影響がなかったものでございます。  これが大きな社会問題化したということにつきましては、先生御指摘のように、第一には原子力発電が当時ようやく本格的な段階を迎えたというようなことで、まだ一般に対しての原子力に対する認識が十分でなかったということがございますが、また出力上昇試験ということの性格、内容、そういったものにつきまして地元の方々の御理解をいただくための事業団並びに私どもの努力も十分でなかったということもあったかとは思いますし、さらにこの事態を的確にとらえ、的確な情報を伝達するという機能も必ずしも十分でなかったという点もあったかと思うわけでございます。  この点につきましては、十分に国としても事業団としても反省いたしておりまして、今後もしこの「むつ」の研究開発の継続というような事態に道が開けるといたしますれば、その際には十分この反省を生かして対応してまいりたいと考えておる次第でございます。
  103. 熊谷太三郎

    ○熊谷太三郎君 今いろいろ承りましたが、あの大騒ぎがありましてから十年たったわけでありますが、原子力発電の安全性に対する関係者の認識があの時代から比べましてそう進んでいるとは思えないわけであります。  それから、今御答弁にはありませんでしたが、政府対地元の協定、いわゆる五者協定なるものも私どもの存じ上げている程度ではあの当時と余り変わらない、率直に言えばそういう事態に対しましては極めて不備ではないかと考えるわけであります。  したがって、このままの状態で新定係港が完成し、この定係港を基点として、出力上昇試験でありますとか、あるいはこれに続く運転が進められました場合、本質的に安全上何らの支障のないささいなミスがまたまた大騒ぎになり、大騒ぎを起こし、最初に申し上げたように新定係港が大湊港の二の舞を演ずるおそれが生じないとは言えないと思うわけであります。  本来ならば原子力の安全性に対する認識の普及その他のPR関係につきましては、先ほど御答弁にもありましたように、そういう問題について不断の努力を続けていただきますとともに、政府、地元の協定におきましては、さきの五者協定の際、将来行わるべき出力上昇試験以後の場合をも考慮し、ささいなミスのために関係者が軽々に動揺することのないように、確固たる取り決めが行わるべきではなかったかと考えるわけでありまして、現在といえども、決して今からでも遅くはありませんが、新しい定係港たる関根浜港をして、再三申し上げておりますように、第二の大湊港たらしめぬよう、政府は万全の配慮と措置をこの際考えるべきではないかと思うわけであります。これに対しまして、確固たる御決意のほどを承りたいと考えるわけでございます。
  104. 岩動道行

    ○国務大臣(岩動道行君) 原子力の平和利用についての安全性ということは大変大事な基本的なことでございまして、先生御指摘のとおり、私ども政府といたしましても、あらゆる機会にあらゆる場面を通して国民への理解を深めてまいってきております。しかし、政府だけでもまだ十分ではないことは御案内のとおりでございまして、電気事業者あるいは関係のいろいろな民間の団体等も大変な努力をしていただいております。しかし、なお引き続きこのような努力は毎日毎日積み重ねていくことが大事であると思っております。  一方、立地をされる、あるいは「むつ」というようなものの定係港という場合には、地元の理解と協力というものがこれまた基本的に大事であることは熊谷先生御指摘のとおりでございます。  ただいま熊谷先生からは、原子力船「むつ」による試験研究を続けるべきだという大変御理解のあるお話をちょうだいをいたしまして、科技庁といたしましても心から御見解に対して感謝を申し上げたいと思います。ただ、先ほど来原子力局長申しておりますように、原子力船「むつ」による研究開発をどのようにするかということはただいま検討をいたしておりまして、近く国会の御審議も踏まえ、政府与党の話し合いも済ませて、そうして私どもはまず予算の段階で方向を決めて対応してまいりたいと思っているところでございます。  それにいたしましても、地元との理解を求めることにつきましては、まず第一に五者協定で関根浜に「むつ」の定係港を建設するという場合に地元の御理解をいただきましたが、関根浜を根拠地といたしまして「むつ」の実験を行うということについては、地元の御理解をちょうだいをいたしてきているところでございます。またその後、漁業補償の交渉の過程におきましても、地元の関係者には「むつ」に関する諸実験あるいは港の機能等についてはよく御説明をして御理解をいただいてきております。  さらに、本年の一月六日には私が青森を訪問いたしまして、地元の関係者との間でいわゆる五者会談を持ち、そしてその際、関根浜港を基地といたしまして、原子力船「むつ」による出力上昇試験へそれから実験航海、そして廃船に至るまでを行いたいということで、これについても地元の方々の基本的な御理解をいただいているところでございます。  そこで、ただいま御指摘の「むつ」による実験を継続するということになりました場合には、もちろん先生の御指摘のとおり、わずかなミスでまた関根浜が使えないというようなことがあっては、これは国民に対してまず申しわけないことでございますし、また政府としてもそのようなことがあってはならないので、十分にこの点については安全性をさらに追求し、また地元の御理解をいただいて万遺漏なきを期してまいりたいと考えております。  今国会におきましても、いろいろの機会に貴重な御意見等をちょうだいしたこの御審議を十分に踏まえて、安全性をさらに追求し、また前回のような、ミスのないようにしていくのは大変大事であると思っておりますので、この上とも十分に配慮をしてまいりたいと思っておりますので、よろしくお顧い申し上げたいと思います。
  105. 熊谷太三郎

    ○熊谷太三郎君 いろいろ御配慮願っておりますことは十分了承いたす次第でございますが、この上ともひとつ、ささいなミスが大騒ぎにならないように、十分の御理解を地元の方々にあらかじめ求めておいていただきますことを重ねて御要望申し上げたいと存ずる次第でございます。  さらに、これに関連しまして、政府ないし事業者対地元の間には、「むつ」の場合におきましては、この五者協定のほかに、昭和四十九年以来結ばれておりますいわゆる安全協定なるものがあるわけであります。これは通常、原子力発電所が設置されます場合、事業者と地元の間で結ばれる協定と同じものでありまして、地元に対して安全性の確保や防災対策に万全を期することを約束しているものでありますが、先ほどから申し上げておりますように、現在のように安全性に対する認識が大きく食い違っているそういう状態では、本質的には安全性に重大な関係のないささいなミスも大きな事故と受け取られやすいわけでありまして、こういう安全協定がもとになってそれが大きなトラブルに発展しないということも断言できないかと思うわけであります。  殊に、それが発電所の場合は、多少の騒ぎが起きましてもまさか発電所を移転しようとまで発展するような騒ぎにもならないかと思いますが、「むつ」の場合は洋上に浮かんでいる船のことでありますから、そんな危険なものはもう帰ってくるなとか、あるいは母港を返上するとかという騒ぎが起きる可能性が絶対にないということは、現在のままでは言い切れないかと思うわけであります。過去の事例に徴しましても、その辺が非常に不安でならぬわけであります。政府は、この点もどう考えられておりますか。単に安全性の確保に努めるというそういうことだけではそういう危惧を防ぐことはできないわけでございますので、大変重ねて失礼でございますが、一言そういう点に関しますまた御配意のほどを承れば幸いでございます。
  106. 中村守孝

    ○政府委員(中村守孝君) 先生の御指摘の点につきましては、「むつ」の取り扱いに結論が出まして実験継続ということになりました場合には、十分その点につきまして配慮してまいりたいと思いますが、私どもの考えといたしましても、昨年十一月に原子力委員会原子力船懇談会報告書にも盛り込まれていることでございますが、周辺環境等に影響を与えるようなトラブルというのはこれはもう全く起こしてはならないことでございますし、この点については私どもも自信を持っておるわけでございますが、一切のささいな部分的なトラブルが全く起こり得ない、ゼロであるということは、これはこの種のいわば技術的作品でございますプラントでは、しかもその試運転の段階ではいろいろ起こり得ることでございますので、それらのことにつきましては、前回の経験にかんがみまして、十分にこれから地元の方々にも御説明申し上げて、そういうことが起こった際にはまた港に帰って改修することもあるんだよというようなことも含めまして、十分に地元関係者に納得をしてもらってまいりたいと思います。  先生御指摘の安全協定の締結、これは新しい関根浜港を使うということで地元との話し合いに入るわけでございますが、その際にも先生御指摘の点を十分踏まえまして対応してまいりたいと思います。
  107. 熊谷太三郎

    ○熊谷太三郎君 もう十分おわかりのことと存じますから、その節にひとつよろしくまたお願いすることにいたします。  それでは次に、通産省に対しまして一言お伺いをいたします。これは質問というよりは、私の御要請を申し上げまして、御意見を承りたいと考えるのでございます。  それは、たびたび申し上げておりますが、原子力発電所の運転員に関する資格制度の問題でございます。  これにつきましては、四年前の昭和五十五年三月本院の予算委員会において、原子力発電所の運転員に資格ないし免許を与えていただくように御要請申し上げた次第でありますが、同年の十二月省令によって、原子炉の設置、運転等に関する規則が一部改正され、昭和五十七年六月以来BWRにおきましては百一人、PWRにおきましては九十七人、GCRにつきましては十五人、計二百十三名に及びます運転責任者に国の資格が与えられましたことは極めて適切な御処置であり、当局初め関係者の皆様の御決断と御努力を高く評価申し上げる次第でございます。  ただ、これら運転責任者は一交代十三人中のトップでありまして、実際運転に従事される人々は、このほかに大体主任以下十二名程度の方々がおありになるわけであります。これらの人々にもそれぞれの段階における資格ないし免許を与えていただきたいというのが私の御要請の趣旨でございます。  もちろん、資格や免許のいかんにかかわらず、日本における原子力発電所の運転者は技術的にも極めて優秀でありまして、経験も豊富であり、そのため安全上重大な事故は今日までほとんど発生していないという実績も上がっております。また、日常の教育訓練につきましても、先日も敦賀の原子力発電訓練センターや、高浜におきます関電の原子力保修訓練センターなども視察したりいたしまして、その完備した設備に今さらのように信頼の感を深くしてまいった次第でありまして、したがって実際においては少しも懸念はないのでございますが、ただ原子力発電の安全については国が特に大きな関心を示しておられますことはもう既に御了承のところであり、したがってその運転には国が資格ないし免許を付与した者をこれに当たらせるということが当然の常識であり、それでこそ関係住民は政府の熱意を理解して協力の度合いを深めることになるかと信ずるわけでございます。  これに関しましては、もちろんいろいろの問題もありますし、非常に困難な点も種々存しますことは私もわからないではありませんから、一挙に全部の実現を図るということはもちろん至難であるとは存じますが、今後可能な限りこの方針を推進拡充されまして、遠からぬ将来には何とかしてそれぞれの国の資格免許を持った全員によって原子力の運転が進められますよう心から望んでいる次第でございます。これに関しましても御当局の前向きのお考えをお示しいただければ大変幸いであると考えます。
  108. 松田泰

    ○政府委員(松田泰君) ただいま先生御指摘くださいましたように、おかげさまをもちまして最近では原子力発電所の稼働率も向上してまいりましたし、大きなトラブルにも見舞われないで好調な運転を続けることができるようになりました。これはさまざまな官民合わせた努力の結果であると思っておりますが、特に設備の改良とあわせまして、これを運転いたします運転員の資質の向上、あるいは日ごろの運転点検の動作に対しますさまざまな安全上の配慮が効を奏したものであろうというふうに確信いたしております。  先生が非常にこの点につきまして強い御関心をお持ちであるということに対しましては、日ごろから敬服申し上げているところでございますし、ただいま先生のお話にありましたように、数々のそういった具体的な点につきましてはもう既に十分御承知のところでありますので、私の方で御説明することは差し控えさせてもらいますが、そういう現状でありますということと、この運転の当直長に対しまして資格を義務づけた規則の改正が始まってからまだわずか、一昨年始めたばかりでございますので、いささかもう少し経験を積んだ上でいろいろ判断をしたいというふうに考えております。  この問題の重要性につきましては、通産省におきましても大変よく関心を持って前向きの姿勢で考えているところでございますが、なお種々のいろいろな影響する問題点などをよく勉強させていただきたいというふうに考えている次第でございますので、なおいま少し実績について検討する余裕を与えていただきたいというふうに考えております。
  109. 馬場富

    ○馬場富君 最初に、中東情勢についてお尋ねいたします。  我が国は、中東地域から全石油輸入の七割に相当する石油を輸入しております。それに対しまして、今発生しておりますイラン・イラク戦争について政府はどのように考えておられるか。特にイラン、イラクの双方のタンカー攻撃によって、事実上ペルシャ湾でのタンカー航行が不可能となる事態もまた考えられます。イラク軍によるSS21地対地、ミサイルによって、イランの石油輸出基地のカーグ島が破壊されるような事態ということもやはり想定されるわけでございますが、そのような場合に、石油市況への影響、日本の石油供給はどのように考えていくのか、この問題について大臣の御答弁をお願いしたいと思います。
  110. 黒田真

    ○政府委員(黒田真君) 中東情勢に関連いたしまして、現在のイラン・イラク紛争の状況について申し上げます。  なかなか軍事的な状況の見通しについては難しい点はあるわけでございますが、現状やや膠着状態ということかと思います。  陸上におきまして、イラン軍が数次にわたる攻勢というものをしかけたようでございますが、イラクの防御体制、防衛体制というものもかたいということで、必ずしも大きな動きは見られていない。しかし、報道によりますと、現在も中規模の小競り合いというものは発生しているというふうに伝えられております。  海上におきましては、先生ただいま御指摘のように、本年三月以来双方によるタンカー攻撃というものが相当頻繁に行われ始めているというような状況はございます。しかし、これが戦況を大きく左右するというふうには至っておらないようでございます。  現在までのところ、国連事務総長の提案を受け入れてイラン、イラク双方とも都市部に対する攻撃というものは差し控えているようでございますけれども、先ほど申しましたように、その他の地域では現在も小競り合いが続けられておりますし、さらに戦闘が拡大するという可能性も否定できないわけでございまして、これらの紛争の動向というものは十分見守る必要があると思います。  カーグ島の攻撃の可能性という点は確かに一番大きな問題でございまして、イランはカーグ島からの石油の積み出しが不可能とならない限りは、自分の方からホルムズ海峡の封鎖を行うつもりはないというような態度をとっておるようでございますので、カーグ島というものをめぐる情勢というものが、カーグ島の攻撃というようなものが行われますならば、さらにホルムズにまで影響し得るような事態の発生ということもあるいはあり得るのではないか。そういうことになりますと、非常に問題が大きくなり得る可能性があるというのが現状かと思います。
  111. 松尾邦彦

    ○政府委員(松尾邦彦君) 御質問の後段の石油供給に関する部分でございますけれども、ただいまのお話のようなことでタンカー攻撃を中東情勢につきましては注目を要するわけではございますけれども、現在国際石油需給が基本的に緩和基調にあることもございまして、原油の国際スポットマーケットは軟化傾向にございますし、我が国の原油調達につきましてもこれまでのところ特段の支障は出ておりませんで、例えばことしの四-六月のホルムズ海峡を経由しての油の輸入量は、前年同期に比べまして九%増加をしておるというような状態にございまして、たまたまたカーグ島からの積み出しが難しい場合には他地域からの振りかえ輸入等によって対応いたしていることの結果といたしまして、この四―六月の我が国への輸入量全体といたしましては、前年同期を一五%程度上回る状態にあるわけでございます。  ただ、先ほどのお話のように、今後の戦局いかんにもよる点は十分考えておく必要があるわけでございますけれども、相当長期にわたり全面的な中断に至る可能性は少ないと思いますけれども、そのときのためには、かねがね保有しております備蓄の有効活用あるいはホルムズ海峡に依存しない諸国の増産やIEA等の国際協力を通じて対応するような心構えで臨んでおる次第でございます。
  112. 馬場富

    ○馬場富君 この点、イラン・イラク戦争と日本の石油需給に対する大臣の考え方を一言お聞かせ願いたいと思います。
  113. 小此木彦三郎

    ○国務大臣(小此木彦三郎君) ことしの初め以来、イラン、イラクの紛争がたびたび報ぜられまして、年の初めのころには報ぜられますとすぐにそれがおさまるというようなことを何回も繰り返してきたわけでございます。しかしながら、四月、五月となりますと頻発する紛争がだんだんと強さを増してまいりまして、私ども非常にこれに苦慮してまいりましたし、またそれに対する備えを万全にしなければいけないということをも私自身、通産省、特に資源エネルギー庁等に指示いたしておったところでございます。  中でも、この湾岸からの供給体制というものについてのことを考えながら、我が国の石油の確保はどうであるか、あるいは湾岸の情勢を通産省としてはどういうふうに見ているかと申しますならば、今、政府委員、局長等が答弁いたしましたように、現状では湾岸からの石油供給というものが一挙に全面的かつ相当長期にわたって中断に至る可能性は少ないという見方を我々いたしているわけでございます。しかし、仮にもしホルムズ海峡の封鎖が万一あったと、そういう事態に立ち至りましても、まず第一に、現在約百二十八日分の石油備蓄を我が国は保有している、二番目には、国際石油需給が緩和基調にある、三番目には、ホルムズ海峡に関係しない諸国の増産余力がある、四番目には、IEAを通ずる国際協力体制も整備されていることなどから、我が国経済及び国民生活への影響を私は最小限に抑えることができると確信いたしておるわけでございます。
  114. 馬場富

    ○馬場富君 そこで、七月の五日には、タンカーが、ペルシャ湾公海上で国籍不明機から攻撃を受けました。同船は、リベリア籍ではございますが、全船員が日本人でございますし、デッキ上には日本船の識別できるように日の丸がかかれておりまして、いわば日本船でございました。  このような点につきましての事実関係はどのようになっておるのか、またタンカーの安全を図るため政府はどのように外交措置をとったのか、それから今後起こり得る同様な攻撃に対して政府はどのように対処していく方針なのか、お聞かせ願いたいと思います。
  115. 渡辺伸一

    ○説明員(渡辺伸君) お答え申し上げます。  ジャパンライン用船のタンカー、プリムローズ号、これは御指摘のとおりリベリア船籍ではございましたが、乗組員二十六人は全員日本人でございました。このプリムローズ号は、サウジアラビアの石油積み出し港でありますラスタヌラというところで原油を満載して、欧州に向けて航行中でありましたところ、日本時間七月五日午後六時三十分、イランのラバン島の南約四十海里の公海の上において、国籍不明機によるロケット弾二発の攻撃を受けたということでございます。それで、このロケット弾のうち一発は煙突の周りの下の方の機関室に当たったということですが、幸いにも大きな被害はなかったと。それから、もう一発につきましては、船体には当たったんですけども、船体からはね返って海中に落ちたということで、大した損害をもたらさなかったということでございます。  それで、このプリムローズ号は、アラブ首長国連邦のフジャイラという港で船体の検査を受けまして、日本時間で七月十日の夕刻、フジャイラを出港いたしました。それで、この船には甲板の上に二カ所、甲板の上の構造物の上に二カ所、縦四メートル、横六メートル大の日の丸をペイントで大きく描きまして、一応日本船であるということが識別できるような体裁はとっていたということではございますけども、リベリア船籍の船であるために日本国旗そのものは掲揚しておりませんでした。  それで、この事故が起こりました後、我が国は、外務省は直ちに在京のイラン大使館を外務省に招致いたしまして、今回の事故につきまして極めて強い調子で遺憾の意を表明するとともに、事実関係の調査、それから今後このようなことが起こることのないよう申し入れた次第でございます。  それで、このような申し入れば実は今回が初めてではなくて、従来からも一般的にイラン・イラク紛争早期平和的解決のための和平努力の一環として、いろんな機会に申し入れてきたわけでございますけれども、今回こういう事件が起こったのを契機に、従来の我が方の意向を強くイラン側に伝えたということでございます。  それで、今後全体としてどうするかというお話でございますけれども、ペルシャ湾の情勢は言うまでもなくイラン・イラク紛争と絡んだ一体のものでございまして、この戦争が何らかの形で終わるか、あるいは事実上非常に小規模なものになるというようなことにならないと、なかなかペルシャ湾の情勢だけが鎮静化するということは難しい状況にございます。したがいまして、我が国としてはイラン・イラク紛争について直接的に調停とか仲介とか、そういうことは行い得る立場にはございませんけれども、いわばその前段階の平和のための環境づくりというようなことで、昨年安倍大臣がイランとイラク双方を訪問されましたように、できるだけその両国と政治的な話し合いをすることによって、何とかその早期終結のために貢献できないものかと、いろいろと努力しているところでございます。
  116. 馬場富

    ○馬場富君 そこで、この第一次オイルショック、第二次オイルショックともに、やはり中東の政変が一つは原因となってこういう日本のエネルギー問題の危機が起こっておるわけでございますが、そういう点で、今までもこのオイルショックがあるたびに教訓とされたことは、中東依存は極力避けるべきだというのが、私はその都度のエネルギー政策の上での大きな柱であったと思うんです。  このことについては、私は何カ所か世界の各国を回ったわけですけれども、やはりこのオイルショックによって中東依存というのは各国とも、ヨーロッパにおいては大変努力をして避ける方向にみんな来ておるのが現状です。ところが、日本においてはその点依然として今もなお原油輸入は全体の七割が中東依存という形があるわけですけれども、これはどうしても改善を図る必要があると思いますが、これに対して具体的に政府はどのように努力をされておるか、お聞かせ願いたいと思います。
  117. 柴田益男

    ○政府委員(柴田益男君) 先生御指摘のとおり、我が国の原油輸入に占める中東依存度は、過去十年間で七八・一%から七〇・五%へと、八%減少しておるわけでございます。従来からの供給源の多角化努力を積み重ねてきておるところであります。ホルムズ依存度だけについて見ますと、過去十年間で七五・九から六五・三と一一%減少しております。  今後とも供給先の多角化ということは、石油審議会の報告でも出されておるところでございまして、政策的に努力をしていくということをいたしておるわけでございますけれども、具体的には一つは自主開発原油の量をどんどんふやしていきたい。現在一〇%程度ございますけれども、これを中国等を中心にいたしまして将来は一応百二十万バレルということで、三割程度まで持っていきたいということを考えております。    〔委員長退席、理事川原新次郎君着席〕 あるいはGG取引、ガバメント・ツー・ガバメントの取引を中国あるいはメキシコ等について拡大してまいりたい、そういうふうに考えておるところであります。
  118. 馬場富

    ○馬場富君 湾岸諸国から、日本が大量のイラン原油を買い付けておるということはイランの戦費調達を容易にさせておるという、いわゆるイラン・イラク戦争を長期化している原因であると、そういう湾岸諸国からの非難があることを聞いておりますが、政府はこれに対してどのような回答をなされておるか、またイラン原油の購入の今後の見通しについてはどのような状況かをお聞かせ願いたいと思います。
  119. 黒田真

    ○政府委員(黒田真君) 確かに関係国からの原油の調達というものが回り回ってと申しますか、戦費に関係しているのではないかというような指摘はあるようでございますけれども、これは基本的には民間企業の商業判断で取引が行われておるわけでございまして、直ちに政府が関与するというわけにはなかなかまいらない問題かというふうに考えるわけでございます。  イランからの見通しにつきましては、関係の方からお答えさせていただきます。
  120. 柴田益男

    ○政府委員(柴田益男君) イランからの原油の輸入につきましては、ことしに入りまして大体一日当たり四十万バレルというような水準で推移してまいりましたけれども、六月に入りまして大分輸入量が減りまして、一日当たり十万バレルというような数字に落ちております。  今後どういうふうになっていくかにつきましては、やはりイランの油の価格あるいは戦況の状況等によるわけでございまして、今のところはっきりしたことはなかなか申し上げられない、そういうような状況ではございます。
  121. 馬場富

    ○馬場富君 次に、LNGの利用の促進についてお尋ねいたします。  私は、LNGについては、クリーンな代替エネルギーとして、埋蔵量においても原油並みにこれがあるということから、大きいエネルギーの一つの供給の要素であるということをここで何回も主張してきましたが、これはその後も年々拡大をしてきておりますが、LNGの利用拡大のネックとなっておるのが、LNGの価格が石油と等価でスライドする点であるわけでございますし、もう一点はテーク・オア・ペイ条項による引き取り義務が問題となっておることが障害となっておるわけでございますが、現在のような石油市場が大変停滞しておるというときこそこのような問題等についてLNGの供給国との交渉をして改善の方向に進まなければならぬじゃないか、そういう点についてはとてもよい時期ではないか、こう私は思っておるわけでございますが、政府はこの点についてはどのように対処をされておりますか。
  122. 柴田益男

    ○政府委員(柴田益男君) LNGが石油にかわるものとして今後ますます普及されていくことは大変必要なことでありまして、その場合にネックになっておりますのが、先生今御指摘のスライド条項あるいはテーク・オア・ペイ条項でございます。この点につきましては、かねて総合エネルギー調査会でも指摘を受けておるところでございます。我々政府側といたしましても、こういう条項については見直されることが必要であろうというふうな認識ではあります。  ただ、実際のLNGの引き取りは民間ベースで行われておりまして、電力会社、ガス会社等が中心で行われておるわけでございまして、電力会社等はこの点も十分認識しておるものと我々理解しておりまして、こういう見直しという立場に立って、電力会社等が商業ベースで相手側と交渉を進めていくということを十分見守ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。
  123. 馬場富

    ○馬場富君 エネルギー需給の中の天然ガスというのは大きい地位を占めておりますので、この点については政府もひとつ努力をされたいと思います。  次に、報道等によりますと、LNGの広域供給を推進してLNGの利用拡大を図るという考え方があると、またそういう計画がされておると聞いておりますが、これはどのような計画でございますか。
  124. 小川邦夫

    ○政府委員(小川邦夫君) LNGの広域供給促進の件でございますが、私どもといたしましては、LNGが石油代替エネルギーであること、そして供給の極めて安定したものであること、それから安全性の面からも非常にすぐれておるということから、従来大手の都市ガス三社及びその系列を中心とする十二社程度のみがLNGを導入しておったのを、今後は広く他の地方ガス事業者につきましても地理的条件あるいは準備状況の整ったところから逐次LNG導入を促進してまいるということを検討しております。
  125. 馬場富

    ○馬場富君 この拡大につきまして、やはりLNGの導入については膨大な予算が必要となってくるわけですが、全国二百七十社の地方ガス事業者の負担を考えて今後拡大を考えていくべきで、大変これは経営の圧迫ということにもなってきますし、これがかえってガス料金の値上がりという問題にも通じできます。この点につきましては非常に重要な事業でありますので、このLNGの利用拡大については、政府は何がしか助成する考え方があるかどうかお聞かせ願いたいと思います。
  126. 小川邦夫

    ○政府委員(小川邦夫君) LNGを導入いたします場合には、中長期的には導管の効率的利用が可能となるということでコスト上メリットがあるわけでございます。しかし、先生御指摘のとおり、導入時にはいろんな意味のコストがかかる。例えば導管、タンクローリーなどの輸送設備、あるいはLNGタンクのような受け入れ設備の投資が必要でございますし、また熱量が変わることに伴いますがス器具の調整作業、これにも非常に費用がかかるということで、一時的に多額な費用が発生するわけでございます。  このような初期コストの負担に対してどのような軽減措置を考えるかが御指摘のとおり非常に重要な問題でございます。ガス事業者相互間で共同事業的な形で相互協力をするとか、あるいはガス事業者自身の自助努力はもちろん必要でございますが、国といたしましてもこの初期コストの軽減という問題と技術能力の補完というようなことがぜひとも必要であると考えておりますので、その助成措置につきまして六十年度の対策として現在具体策を検討中でございます。
  127. 馬場富

    ○馬場富君 次に、青森県下北半島に核燃料サイクル基地を立地する構想があると聞いておりますが、この内容はどのようなものか、御説明願いたいと思います。
  128. 松田泰

    ○政府委員(松田泰君) 去る七月二十日、電気事業連合会から青森県に対しまして、核燃料サイクルの三施設と言っておりますが、ウラン濃縮プラント、それから再処理プラント及び低レベルの放射性廃棄物の敷地外の施設貯蔵というこの三つの施設をつくる件につきまして、青森県の下北半島における立地につきまして、包括的な協力の要請が行われました。   〔理事川原新次郎君退席、委員長着席〕  その後、電気事業連合会において、より具体的な建設計画等について検討が進められてまいりましたが、七月二日に通産省にあります総合エネルギー調査会原子力部会がまとめました報告書の線を踏まえまして、七月十八日、電気事業者の社長会におきまして具体的な立地地点及び施設の規模等について決定を見ました。それを受けまして、七月二十七日には電気事業連合会から青森県に対しまして具体的な申し入れが行われたところでございます。それによりますと、青森県六ケ所村に三施設まとめて立地したいというふうに青森県に申し入れが行われたということでございます。  電気事業連合会からの申し入れを受けました青森県としましては、今後県に原子力に関する専門家を集めた会議などを設置されまして、安全性に関します意見を聞かれました上で、県内各層の意見を集約されまして、この申し入れに対しまして県としての対応を決定されていくというふうに聞いておる次第でございます。  以上、経過を簡単に説明いたしました。
  129. 馬場富

    ○馬場富君 この基地は、今もお話が出ましたように、事業は三点セットと言われまして、ウランの濃縮については同工場を含めて国内需要の三分の一を賄う計画ということを聞いておりますが、残りはどのように想定されているのか、お尋ねいたします。また、再処理については同工場では二分の一を賄うと聞いておりますが、残りはどのようにされるのか。また、廃棄物処理については低レベルのものに限って処理されるというふうに言われておりますが、高レベルのものについてはどのようになさるのか、この点についてお尋ねいたします。
  130. 松田泰

    ○政府委員(松田泰君) 三つの施設といいますか、内容それぞれ違っておりますので、順番にお答えいたしたいと思います。  まず、濃縮ウランの供給につきましては、現在我が国は全面的に海外から濃縮されたものを輸入しているわけでございますが、私どもの方針としましては、今後できるだけ国産の濃縮ウランにしていくように努力したい、その国産の割合をふやしていきたいというふうに考えている次第でございます。青森県につくられようとしております濃縮工場が二〇〇四年ごろにほぼ全面的な運転をするというふうに一応現在考えておりますが、その場合には大体その時点におきます濃縮ウランの需要に対しましてほぼ三分の一ぐらいの規模だというふうに一応規模の比較を行っているわけでございますが、当然その場合にその残りは海外からのウランが供給されるということでございます。  現在、日本におきまして全面的に濃縮ウランを国産で置きかえるということは、これは技術的その他の経緯の状況等から考えまして早急にはとても望めないわけでございますが、なるべく国産の技術というものを商業化にたえるようなところまで持ち上げまして、できるだけ供給をふやしていきたいというのが私どもの方策でございます。  それから、再処理におきましても同様でございますが、現在動燃の持っております再処理工場は別といたしまして、電力事業者は発生しました再処理のかなりの部分を英国、フランスに委託している状況でございます。商業用の再処理工場を青森県に置いたとしまして、その規模は、二〇〇〇年ごろにおきます原子力発電所からの発生する使用済み燃料の量に比較しますと、約半分ぐらいの規模に相当するということでございますが、これも発生する使用済み燃料を全面的に再処理するといたしましても、それに必要な量を一挙につくることはできませんので、徐々に技術を確立して規模も大きくふやしていきたいというふうに考えている次第でございます。  使用済み燃料の場合には、先生も御存じだと思いますが、一定期間発電所で使用済み燃料のブール、あるいは再処理工場におきますプール等に貯蔵いたしまして、これを冷却して適当に放射能の減衰等を待って再処理にかけるわけでございます。したがいまして、実際にはこの規模そのものだけでは判断が難しゅうございまして、そのプールの運用その他総合的な運用が考えられるわけでございますが、いずれにいたしましても発生する量に対しまして再処理する工場の規模というものはまだ不足しておりますので、使用済み燃料の貯蔵とかみ合わせ、第二再処理工場と言っておりますが、この商業プラントに続きまして、将来にはやがて次のプラントも考えていかなければいけない事態が来るというふうに考えているわけでございます。  それから、低レベルの廃棄物の貯蔵につきましては、御質問は高レベルの方はどうなのかということでございますが、高レベルの廃棄物につきましては、主として再処理工場から発生いたしますし、あるいは海外の再処理工場で発生したものが返還されてくるわけでございますが、これにつきましては再処理工場におきまして、三十年、五十年と言われておりますが、かなりの期間貯蔵をするということでございまして、その貯蔵期間を経ました後、最終処分を国の責任のもとにおいて行うというのが基本的な方針でございます。したがいまして、その最終処分をする時期に至るまでに国の責任において安全に処分ができるような研究及び体制を整えていくというところでございまして、高レベルにつきましてはそういう方針のもとに現在各方面で検討が行われているところでございます。
  131. 馬場富

    ○馬場富君 ここで特に原子力発電が日本のエネルギー需給の中で占めておる大きな位置を考えまして、あわせてまた現在、事実やはり原子力発電が私どもの生活に必要な電気を送っておるわけですから、そのためにはこの問題等については、廃棄物の処理とかあるいは再処理、ウラン濃縮については解決せねばならぬ重要な問題だと私は思うんです。そういう点で今問題となるのは安全性の問題でございますが、この点につきましては日本の原子力技術の全力を挙げてこの問題について取り組み、そして先ほども質問が出ておりましたけれども、地元住民に対してはその安全性等についてしっかりとした内容を持った説明をすべきであると思いますが、政府はどのようなお考え方を持ってみえますか。
  132. 松田泰

    ○政府委員(松田泰君) 安全性につきましては、もちろん私どもも原子力施設の開発を進めるに当たりましては最も重視していかなければいけないし、またこれを地元住民に理解を得るように説明をしてまいらなければいけないというふうに考えておることは当然でございます。  特に、今問題になっております下北の問題につきましては、もちろん青森県の方でこれが受け入れられるという前提のもとにお話しせざるを得ないわけでございますが、いずれにいたしましてもこれを行います事業者が地元と接触するわけでございますので、事業者の方で十分な説明ができるように我々も指導してまいることはもちろんでございますが、政府みずからも地元関係者の間で必要な手続その他につきまして今後検討を進めてまいりたいと思いますし、あるいは予算その他の政策におきまして、PR関係の地元に対します補助、あるいは関係団体に対します委託といったような手段を使いまして、広報関係の努力も続けていきたいというふうに考えている次第でございます。
  133. 馬場富

    ○馬場富君 これは大臣、先ほども議論になっておりましたが、やはり原子力発電というのはみんな怖いものにさわるような考え方で我々は思っておるわけですけれども、やはり事実私どもは原子力発電の電気を使っておるという考え方をして、これは国を挙げてこの安全性というものは取り組まなきゃならぬし、また地元民のそういう不安に対しても、あいまいなことではなくて、はっきりとした問題を提示してこれを納得させていかなきゃいかぬし、またそうあらなきゃいかぬと思うんですが、大臣、この点いかがでしょうか。
  134. 小此木彦三郎

    ○国務大臣(小此木彦三郎君) 今後我が国のエネルギー政策を推進する上において原子力発電というものは非常に重要でございます。しかし、それを行うについては、当然委員のおっしゃるように安全を第一とし、このために住民の理解と合意を求める、この努力が大いに必要であるということは言うまでもございません。この点万全を期して私どもはこれを行ってまいる考え方でございます。
  135. 馬場富

    ○馬場富君 次の質問は、今問題となっておりますし、法制化にも努力されております新ガソリンフエルの問題について質問いたします。  代替ガソリンであるフエルが販売されて、いわゆる揮発油税とかあるいは地方道路税が全く課税されないままに実は使われておる燃料があるということで問題になっておるわけですけれども、これはガソリンを使用しておる、また販売しておるという立場からいくと、大変不公平な処置であるわけでございます。政府はどうしてこんな問題を二年間も課税を放置していたのか、その点を私は質問いたします。  また、政府はこの問題について六十年度の租税改正で改正を進められると聞いておりますが、その際、代替ガソリン以外に使用されているベンゼン、トルエンあるいはキシレン等をどのように区別して非課税としていくのか、そこらあたりをお聞かせ願いたいと思います。
  136. 松尾邦彦

    ○政府委員(松尾邦彦君) 今先生御指摘のいわゆる代替ガソリンは、おっしゃいましたように数年前から製造が開始されて、五十七年夏からは沖縄でも販売が開始されたわけでございますが、当初は大変販売活動は小規模でございましたけれども、昨年の後半ごろから沖縄県を中心に拡大の動きが目立ってまいりましたし、特に本年春以降専用スタンドの設置数が急増いたしたと、そして販売地域も九州、沖縄から関西、静岡、さらには関東地方まで販売活動が行われてきており、急速な伸展を見てきたところでございます。  私どもといたしましては、御指摘のとおり、税負担の公平が確保されるべきであるという立場から、代替ガソリンに対するいわゆるガソリン税の課税が行われる上で必要なデータ等を収集して所要の調査等を行ってまいったところでございますが、このいわゆる代替ガソリンに対する揮発油並みの課税につきましては、本日の衆議院大蔵委員会におきまして委員長提案が行われ、全党一致で採決をされたところでございます。私どもといたしましては、今後このいわゆる代替ガソリンの急速な出回りのペースを考えてみますと、速やかにこの法案が成立することを希望いたしているわけでございますが、本日の委員長提案のございました法律は、租税特別措置法の改正によって揮発油並みの課税を行うということでございます。  その際、先生御指摘になりましたようなベンゼンとかトルエンとかキシレンとか、塗料の溶剤等に使われているものが一部課税対象に含まれるおそれがあるわけでございますけれども、これらにつきましては、今回の措置がそもそもガソリン自動車に使われるべき燃料でありながらいわゆるガソリン税が課税されていないということに伴いましての立法措置であることにかんがみまして、一定の用途それから一定の規格を定めまして、それにつきましては免税措置が講ぜられるようにされている内容となっているわけでございます。私どもといたしましては、この免税につきましては今回の課税の趣旨を十分念頭に置きながら、実態に即して適切に免税措置が行われるよう、大蔵省とも立法化の上は十分検討してまいりたいと思っております。
  137. 馬場富

    ○馬場富君 このように同じ道路を通っておる自動車に使う燃料が、フエルの場合とあるいは一般ガソリンの場合で課税になったり課税にならなかったりという差別が何年間も続いたと、それはどこに原因があるんですか。
  138. 松尾邦彦

    ○政府委員(松尾邦彦君) このいわゆる代替ガソリンがこのように出回ってまいりました背景は、いろいろな事情が考えられると思います。  一つには、自動車用燃料でございますガソリンに高額の税金がかかっておるということがありまして、その課税を免れる方法は何かないものかということを考えた人が今日いわゆる代替ガソリンの販売につながっていっているんじゃないかと思います。  もう一つさらに背景をたどってみますと、確かに石油販売につきましては業界に大変過当競争体質がございまして、企業の経営が十分な安定した状態にないということもあろうと存じます。これが乱売のもとになり、いろいろ経営体質をむしばんでいるということになっていると思います。  さらにまたその背景はとなりますと、元売り段階、販売業界ともども二次のオイルショックを経て需要が非常に停滞するようになりました中で、どのように今日の環境の中で適応していくかということについて構造改善の必要性が石油審議会等からも指摘されておりますけれども、そのような構造改善の必要性が指摘されるような状態にあることが、本件のようなものに遠因として影響したんではないかというふうに考えられます。
  139. 馬場富

    ○馬場富君 このフエルはベンゼンとかあるいはトルエン、キシレンが主成分でございますし、一般ガソリンはやはり炭化水素が主成分でございますが、このような成分の差は自動車工ンジン等にどのような効果をもたらすものか、あるいはフェルは始動が非常に難しいということも聞いておりますが、それにあわせまして排気ガス規制等についてはフエルを使った場合は問題がないかどうか、この点はどのように理解されていますか。
  140. 松尾邦彦

    ○政府委員(松尾邦彦君) いわゆる代替ガソリンにつきましては、私どももサンプルを多数取り寄せまして、自動車五台を使って実車試験も行いました。中立的なかつ専門的な学者の方々を中心に委員会を組織して分析をしていただいたわけでございますけれども、現在までにわかったところによりますと、いわゆるこの代替ガソリンは通常のガソリンに比べまして、温度が低い場合になかなかエンジンの始動性に問題がある場合が見られます。また運転性、つまりエンジンが円滑に動くかどうかということにつきましては、いわゆるノッキング現象のほかにもいろいろ車両が前後の方向に微震動を繰り返すというような特性が見られておりまして、円滑さを欠く場合があるようでございます。  また、御指摘の排ガスの性状につきましても、炭化水素ですとか窒素酸化物などが道路運送車両法で定めます許容基準を超える場合が車によってはあるようでございます。また成分も、これはいろいろばらつきもあるわけでございますけれども、ゴムなどを侵食しやすい成分がガソリンに比べて多量に含まれていることもございまして、長期的に見ますと自動車の燃焼系統の部品を侵す可能性が懸念されるというようなことで、いろいろな問題点が指摘されるわけでございます。私どもといたしましては、長期的な影響につきましてはさらに実験を継続しているところでございます。
  141. 馬場富

    ○馬場富君 このフエルの原料が東南アジアから輸入されておると聞いておりますが、これは事実かどうかということ、通産省では輸入量を把握しておるかどうか、それからフェルの製造工場は国内では何カ所ぐらいあるのか、お尋ねいたします。
  142. 松尾邦彦

    ○政府委員(松尾邦彦君) 確かにいわゆる代替ガソリンの原料でございますところのベンゼン、トルエン、キシレン等のいわゆるBTX類の混合物を台湾、韓国から輸入しているのが基本のようでございまして、これに国内で灯油などをまぜまして流通のルートに乗せているようでございます。  この輸入量につきましては、大蔵省の推計によりますと、最近急速に増加をしているようでございまして、ことしの五月、六月は月平均二千トン強、二千数百トンに達しているのではないかというような勢いでございます。  また、この輸入いたしましたBTX類の混合物を国内でブレンドするための工場は、沖縄で一カ所、九州で一カ所、近畿地方にも一カ所というように、現在私ども承知している限りでも三カ所はございますが、さらにこれがふえる傾向にあったのではないかというふうに思っております。
  143. 馬場富

    ○馬場富君 私は、その御答弁やあるいはいろんな報道等もあわせまして、このフエルというのはやはり明らかに税逃れの行為で起こってきた問題であるというように考えますし、そのために流通市場の混乱を招いておるのが現状でございますし、二年間も課税を放置されたし、また今後この種のような問題というのは防がなきゃならぬ、こう思うんですね。  それで、ここで私はそういう立場からお尋ねいたしますが、やはり税の対象となる一般のガソリンも、また今まで課税の対象とならなかったフエルについても、ともにやはり道路を走る自動車の燃料に使うわけです。そして道路を走る自動車の燃料につきましては、揮発油税あるいは地方道路税が実は課せられています。これは両者とも道路財源を目的とする税金であります。そういう立場からいったならば、やはり当然これは、内容はともかくも、比重はともかくも、税の対象となることは当然のことであると私は思うんです。だから、今後の問題もございますので、この点についてはっきりとしておいてほしい。そして、この種の問題が起こったときにはやはり税金をかけるべきだということではっきりしておかなかったならば、こういう脱税行為が頻々と起こってくるんではないか、こう思うんですね。この点ひとつもう一度担当の方からと、あわせて大臣の見解もお聞かせ願いたいと思います。
  144. 松尾邦彦

    ○政府委員(松尾邦彦君) 先生御指摘のように、ただいまいわゆる代替ガソリンというのは、ガソリン税、地方道路税がかからないという利点を利用いたしまして急速に出回っているという状態にあると言わざるを得ないと思います。私どもといたしましては、かかる税の負担の不公平が是正されることが緊要だと存じておりまして、先ほど衆議院の大蔵委員会では全会一致で可決をいただいているわけでございますけれども、今国会でぜひ可決成立を見て、通常のガソリン同様の税負担が行われることを強く期待しているところでございます。
  145. 小此木彦三郎

    ○国務大臣(小此木彦三郎君) 科学的、専門的な説明は私にはできませんけれども、今回の代替ガソリンが出てきたということによって、本日衆議院の大蔵委員会でこれの適切な処置が行われたということでございますが、今後通産省といたしましても、このような場合が生じたときには適切な処置を怠りなくいたす所存でございます。
  146. 馬場富

    ○馬場富君 あわせまして、この問題は大変末端の流通部門ではガソリンの小売業者等にも大変迷惑をかけた問題であったと思うんです。そういう点で、この機会にやはりひとつ、ぜひ公平な判断に立って税の問題については当局も取り組んでもらいたいことを強く要望するわけです。  あわせまして、この機にガソリン小売業者の実態について少々質問したいと思います。現在、小売販売業者がガソリン等の石油製品を競争のために安売り、乱売する状況が各地で起こっておりますが、その原因についてどのようにお考えですか。
  147. 松尾邦彦

    ○政府委員(松尾邦彦君) 先生御指摘のように、揮発油販売業は、二次のオイルショックを経まして、需要の停滞の中で激しい競争が行われているわけでございますけれども、その背景としては、かねて石油審議会でも指摘をされているところでございますけれども、これは先ほどもちょっと申し上げたところになりますけれども、元売段階から末端の小売に至るまで、市場の大きさに比べまして企業の数が大変多いということ、また各製品ともいわゆる製品が差別性がございませんで、専ら価格面での競争に走りやすいというような特性を備えていることなどがございまして、元売段階、流通段階両方を通じまして過当競争に走りやすい体質があり、この両段階の過当競争が相乗効果のようなものになって今日の不安定な状態をもたらしているというふうに考えております。
  148. 馬場富

    ○馬場富君 私が調べたところによると、やはりこういう小売業者等については八〇%以上が赤字経営をも考えての乱売だと、こういうふうに聞いておりますし、これにつきましては元売の集約化やあるいは合併等による大企業政策がガソリン小売業者である中小企業の人たちを犠牲にしておるという点が多々見受けられるわけです。この点について中小企業者救済の対策を政府としてはどのように考えてみえるか、お尋ねいたします。
  149. 松尾邦彦

    ○政府委員(松尾邦彦君) 先ほど申し上げましたように、揮発油販売の面における過当競争を是正していくためには、元売企業の段階の過当競争についても改善の必要があろうかと思いまして、かねてよりの石油審議会の御指摘の方向に沿いまして、元売企業の集約化について企業の自覚を促し、その具体化を私どもも推進を図ってまいったところでございますけれども、元売企業の集約化が行われることによりまして石油供給システム全体が合理化、効率化されて、中小企業が多い販売業界にとってもそのコストの低減効果が反映されるわけでもございます。また、自律的な産業秩序の形成を通じても市況の安定につながる要素があるだろうというふうに考えております。  したがいまして、過当競争体質の改善のための一つの大きな柱が元売段階の集約化だと思っているわけでございますけれども、他方におきまして、販売業界におきましても、先ほど申し上げましたようなことで多数のスタンドが今苦難の中にあえいでおるという状態でございますので、私どもといたしましては、元売の集約化と並びまして、これまた石油審議会の御指摘の方向に沿いまして過当競争体質の是正を図りまして、自律的で効率的で安定した流通業が確立されるよう、いろいろな角度から構造改善を推進していく必要があると思っているところでございまして、その具体的な方向づけにつきましては、経営の効率化、多角化、集約化等を中心的な課題といたしまして、現在販売業界、元売業界、学識経験者の方々に多数お集まりいただきまして、精力的に具体化の内容を検討さしていただいているところでございます。
  150. 馬場富

    ○馬場富君 終わります。
  151. 小笠原貞子

    ○小笠原貞子君 北電の泊原発の用地問題について引き続いて質問していきたいと思います。  この前も申し上げましたように、これは裏契約が行われていた。この中には仲介人、ブローカー、そして原発工事事業者の大成建設、北海道電力まで巻き込んでいるという、こういう事件を考えますと、公益事業という北電が入ってのことですから、非常に重大な問題だと。そこで、北海道庁が調査をしました。しかし、その結果、大成建設は一切関係していない、関与していない、それから仲介人もない、そういう答えをもらって、何ら疑惑がなかったという報告でございました。  しかし、六月二十五日、私が決算委員会で明らかにいたしましたように、大成建設も北電も仲介人も売り主の堀株農園も、一体となって裏金を動かしているという具体的な事実をお示ししたわけです。  この用地買収疑惑の中心人物でもあります右翼の白垣氏の会社、大元産業というんですけれども、この大元産業が土地の売り主の会社衆和通商と五十七年十二月二十七日に所有権移転請求権の売買を行っております。これは国土法でいいますと道庁に届け出をしなければならないことなんです。ところが、届け出をしていないということなんです。これは明らかに国土法違反ではないか。そのほかにも、もう時効になっているんですけれども、こういうふうに無届けの売買というようなものがある。それに関してどういうふうに対処なさるのか、まず伺いたいと思います。
  152. 武智敏夫

    ○説明員(武智敏夫君) ただいまの先生御指摘の道庁の再調査につきましては、先般六月二十五日の先生の御要請を受けまして、翌二十六日に道庁の方に再調査するよう依頼いたしておるところでございます。その後、道庁におきまして再調査に必要な裁判記録の入手をやりまして、それについて現在整理をいたしておるところでございますが、道議会が開かれていたというようなこと等もございますし、それから裁判記録が非常に膨大なボリュームであるというようなこともございまして、若干時間を要しておりまして、少し国に報告が来るのがおくれておるというような状況でございますけれども、できるだけ速やかに調査を終えて国に報告したいという報告が来ております。  それから、第二点目の大元産業と衆和通商との所有権移転請求権の売買につきましては、御指摘のとおり国土利用計画法に基づきます届け出を要するわけでございますけれども、本件については届け出がなされておりません。したがって、法律上、もし対価を伴っております場合には国土法違反に問われるということでございますので、そのあたりにつきまして現在道庁が中心になって調べております。御指摘の契約以外にも無届けで国土法違反の疑いがある土地売買等が六件ほどございます。これらも含めまして、主としてこれらは三年の公訴時効をかぶっておるわけでございますけれども、現在道庁において調べておりまして、その調査結果を待ちまして、道が定めております無届取引等事務処理要領に基づきまして厳正に対処するというふうに聞いておるところでございます。
  153. 小笠原貞子

    ○小笠原貞子君 いろいろ膨大な御調査をお願いしているわけなんで大変だと思いますが、その御調査のことなんですけれども、国土法でいいますと、土地売買に当たっては、当事者の営業所等に立ち入り、土地、帳簿等を検査することができるというようなことがございますね。だから、初めに道庁が何でもなかったよなんという調査の報告が出たのは‘具体的な調査がされていなかったと。だから、こういう疑惑を具体的に申し上げての調査だから、今申し上げましたように、具体的に当事者の営業所等に立ち入り、土地、帳簿なども含めての検査をする、当然そういうふうになると思うんですけれども、いかがでございますか。
  154. 武智敏夫

    ○説明員(武智敏夫君) 立入調査等につきましては、国土利用計画法の四十一条に規定されておりまして、必要な場合には「当事者の営業所、事務所その他の場所に立ち入り、土地、帳簿、書類その他の物件を検査」することができるというふうになっておるわけでございますが、その三項におきまして、「第一項の規定による立入検査及び質問の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。」というような規定がございます。したがいまして、通常、届け出が行われた段階におきまして、その届け出の事実関係につきまして今言いましたような立ち入り等をすることは可能であるわけでございますが、本件につきましては、既に道庁におきましていわゆる届け出のとおりやってよろしいというような通知がなされた後でございます。要は、これからやるのはまさに犯罪捜査のためというふうに解釈されますので、この四十一条の一項の規定は適用されないというふうに解釈いたしております。
  155. 小笠原貞子

    ○小笠原貞子君 そうすると、今までもそういう形で調査したと言われたけれども、非常に疑いがかけられている本人に聞いて、本人がそうじゃないと言ったから何でもありませんというような、この前私るる申し上げましたけれども、そんな調査のやり方だったら出てくるはずがないと。だから、具体的に、なければないでそれでいいんだから、きちっとした調査をして疑惑を晴らす必要があるという趣旨で私は申し上げましたので、重々その中身を酌んでほしいんですよ。本人に対して、おまえ何でもないか、何でもありません、そうかなんというんじゃ、この間言ったけれども、子供の使いより悪いという結果。だから、何でもないなんと言うが、何でもないところじゃないということですから、その辺のことを具体的に、今度の調査はこういう調査をいたしましてこういう結果でございましたという、きちっと裏づけができるような調査をやってもらいたいということをお願いしておきたいと思います。  そこで次に、さらに私は重大だと思うんですけれども、先ほど言われたように、その譲渡権を売買したということ、届け出をしなければならないのに届け出をしていないということ、これは道庁の方でも国土法違反だということをおっしゃっていますよね。そういう国土法違反を犯したその用地の利権を大元産業からそっくりそのまま北電が贈与を受けているんですね。これは土地登記簿なんかを見ればはっきり出ていますよ。その国土法違反を犯したその用地の利権を大元産業から、繰り返しますが、そっくりそのまま北電が贈与されているということなんですね。  そればかりか、私がきょう再度言わなければならないと思ったのは、北電は、道庁や通産省の調査に対して、仲介人は入れていませんと、大元産業も全く知りませんと、こうしらを切っているんですよね。今や、こういううそがはっきり登記簿を見たってわかるじゃないですかというようなこと。また、私がこの前出しましたように、裁判の証言でもって明らかにしたのに、知らないとか、全くもうここまでくると盗人たけだけしいというのはこのことだと思うんですね。  そして、この間も皆さんにも読んでいただきましたけれども、裁判の弁論陳述の中で仲介人の人が法廷で証言しているわけですよね。これは決してでたらめにしゃべったんじゃない。法廷の証言の中で、だれあろう北電が、大成建設をそこに加えてほしいと提案していると、こういうわけですね。こういうことまで申し上げれば、当然これは原子力発電の立地の電気事業者という公益事業者の姿勢というものが厳しく問われなければならない問題だということを、私ははっきりここで申し上げなければならないと思うんです。  それから、また続けて言いますけれども、五十八年の九月二十日、竹中氏がまた法廷での弁論陳述でこう言っているわけですね。五十六年十二月二十六日、大成建設は二千万円を堀株に貸した。その際、大成建設の代理人、司法書士秋田正雄も立ち会い、登記に関する一件書類は同人の手に渡ったということなんですね。秋田が堀株農園の代表印を預かっていたのは、北電が電調審に対して申請する書類に土地所有者の同意書が必要であることから、清野昭吾の了解を得て預かった旨聞いていると、こういうふうに裁判所で証言しているわけです。  そしてまた、大成建設と堀株農園とのそれを裏づける確約書がございます。御承知だと思います。この間もこれを使いましたけれども、この大成建設と売り主の堀株農園との確約書がございます。この確約書の中に何と書いてあるかといったら、貴社大成建設が、さっき言いました、竹中殿よりお預かりいたしました一件書類、印鑑等をこの確約書と引きかえに堀株にお引き渡しくださいと、堀株に返してくださいと、こういうことを売り地主が大成建設に言っているわけですね。大臣、後で感想を伺いますから聞いていてくださいね。つまり、土地を持っている者が大成建設に一件書類を全部渡した。そこでお金をもらった。だけど、これがきちっとした暁にはこれを返してください.よと、大成建設も、はい、そのことは承知いたしましたと、こういうふうな確約書も出ているわけなんですね。  そしてまた、これはあの後私の方でも調べてみたんです。私の方でも調べましたら、電調審があるのが五十七年の三月二十八日だったですよね、たしか。その軍調審の前に北電が、この堀株農園だけではなくて、ほかにも地主がいますから、ほかの地主、地権者から土地を売ってもいいという同意書を取りつけているんです。北電が同意書を取りつけている。これは、泊村の村長が立会人として一緒に北電と地権者の地主のうちを一軒一軒回って同意書をとっている、こういうことなんですね。  そうすると、ここで言えることは一体何なのだと。結局、大成建設は五十六年の十二月に堀株に二千万円を貸しました。堀株農園に二千万円、地主の方に貸しました。そのかわり、登記に関する書類一切を大成建設がその地主から押さえて持っているわけなんですね。そして、その一年後の五十七年十二月に、さっき言った確約書に基づいて、その書類と印鑑などを、大成建設が持って預かっていたのを地主に返したんです。なぜ大成建設がこれを預かっていたのだろうか。これは、土地所有者の同意書が必要だと。さっき、裁判で弁論陳述があったように、土地所有者が同意しているということでなかったら北電がこの土地を使えない、だから、この判こを大成建設が預かって、そして地主が同意していますよと、堀株の書類一切預かった大成建設がこれで同意書をいつでもつくれるような状態をつくっているわけですね。  だから、ここで言えることは、まさに北電と大成建設  大成建設というのは北電の事業を請け負うところですからね。この北電と大成建設が全くぐるになって謀議を重ねているという裏づけが、今言っただけでもまた出てきているわけなんですね。こういう事実がはっきりしてきているということ、ここのところを私は再度喚起したいんですね。国土庁としても厳重に調査してもらいたい。そして大臣にも、こういうことが、公益事業者である北電がこういうことをやって大成建設とぐるになって、そして大変な高いお金、だれが出したかわからないなんて言っているけれども、そういう裏契約のとおりに今までのお金が動いているというのは、これは大変なことだと思う。この前は大臣にお出ましいただかなかったけれども、こういう事実についてどうお考えになるか、大臣から御感想、そして国土庁にはしっかりした御調査をお願いしたいと思います。
  156. 小此木彦三郎

    ○国務大臣(小此木彦三郎君) 通産省といたしましては、電気事業者に対しまして発電所建設に当たって国民の誤解を招くことのないように指導しているところでございまして、今後とも十分監督指導してまいる所存でございます。  この件につきましては、第一義的には新聞報道のような国土利用計画法違反の事実があったかどうかということが問題でございまして、この点に関しまして国土利用計画法の担当部局である道庁が再度調査を行っているところでございまして、私どもはこの状態を当分見守っていきたいと、かように考えておる次第でございます。
  157. 武智敏夫

    ○説明員(武智敏夫君) 先ほど申し上げましたとおり、道庁におきまして裁判記録も取り寄せまして入念に整理いたしておるところでございます。  先般の調査におきましても、立入調査等は行っておりませんけれども、二十数名の関係者から事情聴取いたしておりまして、大半の部分は意見一致しておったわけでございますが、二、三の方が意見が違っておったわけでございます。その二、三の方が、強いて言いますと今回の仮処分の裁判で証言しておるというようなこと等もございますので、それら前の調べた事実と今回の裁判記録と、それからまたそれに基づいて関係者にまた事情を聞こうということにいたしておりますので、そういったことを踏まえて、また道庁の総合的な判断も聞いた上で厳正に我々としても対処してまいりたいというふうに考えております。
  158. 小笠原貞子

    ○小笠原貞子君 それからまだあるんですよね。今ちょっと図らずもおっしゃったけれども、例えば先ほどから裁判所で証言したというのは竹中という仲介人ですよね。この人は地主と北電の間に入って仲介をした。あわよくば何か一もうけをねらっていたんでしょうね。その竹中氏が、ほかの人に仲介人が譲られたというんで怒って土地の仮処分を申請して、それで土地を動かせないようにしたんですよね、自分が一もうけしようと思ったのによそのが出てきたから。ところが、この仮処分をしていた竹中、怒っていた人が仮処分を取り下げたんですよ。怒って、こんちくしょうって仮処分やったのに、すっと何にもなしに取り下げるというのは何かあるんですよね。何にもなしに取り下げるはずない。  そこでまた調べてみました。そうしたら、この仮処分申請を直前に取り下げたそのときに、北電と竹中氏の間に元科学技術庁資源調査所所長、現在の電源開発株式会社理事の児玉勝臣氏が動いたという疑いが、ある新聞にも出ていました。それで、私どももそれを調査いたしました。そうしますと、竹中氏自身が複数の関係者に、その本人が複数の関係者にその電源開発株式会社、今の理事の児玉さんから仮処分申請を取り下げるように言われていると言っているんです。また、児玉理事が中に入って、和解してあげろと、和解するようにというふうに言ってきたと、本人がそう言っているということも調査したらわかりました。  また、こういうことを聞いて皆さんにも十分調べていただきたいわけですけれども、児玉氏というのもそれじゃそんなことをやったのかというので、これも私の方で調査をいたしましたら、北電に竹中氏を紹介したことがあるかもしれない――そんなことしませんよ、私の立場から、とは言ってないんですね。あるかもしれないという、ちゃんと否定できないんです。で、電源開発の理事がこういう仲介役をとっているなんというのは、これまた大変なことですよね。この点もまたひとつしっかりと調査をしていただきたいということをお願いしますね。  それで、通産省の方にも、この間の調査、まだ結論出てこないですよね。また今、いろんなこういう新しい問題も出てまいりました。こういう原発をつくろうとするその土地そのものが国土法違反に絡むといういろんな問題がありますね。そして、もしもこれがはっきりして裏契約のとおりの八億のお金が動いていたとすると、他の地権者との間にまた契約があるわけですね。ほかの人たちも、高く売れたときには私の売った分も高くしてもらいますよ、してあげましょうという約束があるんだから、ほかの地権者も一緒になって、これはけしからぬ、もっと高くしろなんて、またその土地押さえられちゃったりしたらこれは大変なことですよね。そういう疑惑がはっきりするまで、調査が済まないうちは通産省として建造許可はすべきではない。こんなことがここまで問題になっているのに、ここのところで建造許可をすると言ったら、通産省も何かうまく、仲がいいんだなという結果になりますからね。そういう疑惑を持たせないためにも許可はすべきでないというのが最後のこの問題についての質問です。  通産省、国土庁、この電源開発の理事の問題も含めて調査をきちっとやってもらいたい。お答えいただきたいと思います。
  159. 小川邦夫

    ○政府委員(小川邦夫君) 発電所の建造許可という点でございますが、私どもの法令で申します厳密な言い方でございますと、電気事業法四十一条に基づきます工事計画認可のことだと理解いたしますが、この工事計画認可につきましては、現在審査を行っておるところでございます。で、この工事計画認可の要件はその四十一条三項に定められておるわけでございますが、実はこの要件と申しますと、電気工作物の安全の確保といった観点などで技術基準を定めておるので、そういった技術基準への適合といった点を要件にしておるわけでございまして、この認可につきましては、土地の取得の経緯がどうであったかという点についてはかかわりを持たない制度になっておるわけでございます。したがって私どもとしては、この法上の要件につきまして適合するかを十分審査をしまして、それに適合しておれば認可をするということになるわけでございます。  ただ、これは工事計画認可という技術的な分野の認可の問題でございますが、全体の問題としてはもとより発電所の建設全体があり方として公正妥当な形で進めなければならないという点から、全体の方針につきましては先ほど大臣が御答弁されたような方針で当省は臨むということにしております。
  160. 武智敏夫

    ○説明員(武智敏夫君) お答えいたします。  国土庁といいますか、道庁におきまして調査いたしておりますのは、まさに国土法に基づきまして届け出した価格以外の土地代金が出ておるかどうか、まさに裏金が出ておるかどうかについて調査いたしておるわけでございます。したがいまして、民間間におきましてはいろんな行為があるわけでございますし、例えば仲に立ってあっせんする人もおりますし、あるいは紹介する人もいろんな方がおると思いますが、要は今言ったような国土法違反の疑いがあるかどうかの範囲内、それを超えますとまさに権限を越えるわけでございますので、その範囲内で調査いたすように道庁も指導しておりますし、道もそういうことでやっております。したがいまして、ただいまの点につきましては十分道とも相談いたしますけれども、要は裏金に関連する部分であるかどうかについて考えた上でやりたいというふうに考えております。
  161. 小笠原貞子

    ○小笠原貞子君 時間がなくなってきましたから、もう一つだけ簡単に。  今あなたおっしゃった、そのとおりの解釈だと思うんですよね。だけど、それが認可されれば着工されるわけでしょう。着工に入るわけでしょう。だから私が言うのは、そういう法律のしゃくし定規の解釈じゃなくて、その疑惑がいっぱいの土地、これがもしも疑惑がはっきりしてきたら大変なことになりますよというようなところに、すぐ着工できるような条件をつくるべきではないという考え方なんですよ。だから、これは大臣のお答えになると思うんです。それから国土庁としては、その裏金の金の面でこうおっしゃる。さっき言った、現在の電源開発の理事がそういうことをやっているということについては、これはやっぱりおかしいじゃないか、そういう立場の者が、ということで私は申し上げたわけだから、大臣のお立場から、そういう疑惑の土地にすぐに着工できるような条件をつくらないでください。それについて大臣どうお考えになりますか。こういう児玉勝臣氏が電源開発の理事の立場でそういうことをやっていたということについてはどう考えられるか、どうなさるか、そのことを簡単に、もう時間がございませんので、お願いします。
  162. 小此木彦三郎

    ○国務大臣(小此木彦三郎君) 認可に関する手続の技術的な問題については公益事業部長から説明いたしましたけれども、私といたしましては、総体的な立場として電気事業者に対しまして発電所建設に当たって国民の疑惑を招かないように十分指導すると、先ほど申し上げたとおりでございます。
  163. 小笠原貞子

    ○小笠原貞子君 じゃあ本当にはっきりするまでいろいろ慎重に考えていただきたい。  時間がなくなりましたけれども、高レベルの処分の問題について伺いたいと思います。  科学技術庁の考え方によると、一時貯蔵の後、最終的には地層処分という形で進められると思うんです。その地層処分の研究開発が行われ、既に第一段階が終わった。今後、第二から第五段階の試験的処分まで相当な年数をかけて行われるということですね。で、これから行われる第二段階の有効な地層の調査、来年度から約十年かけて地中調査試験を行うということになっていると伺いました。その地中調査試験を行う対象地に、対象地試験を行うということが幌延で行われるというふうな御説明をいただいたんですが、そのとおり受けてよろしょうございますか。
  164. 中村守孝

    ○政府委員(中村守孝君) お答えいたします。  現在幌延ということでいろいろ問題になっておりますのは、動燃事業団が高レベル廃液をガラス固化をいたしましたものをそこへ貯蔵するということが当面の問題でございまして、その場所につきましては今いろいろ全国を探しておるわけでございまして、幌延に建設するということを決定したわけではございません。候補地の一つとして考えておるということでございまして、いわゆる最終処分のための場所とかそういうようなことで考えているわけではございません。
  165. 小笠原貞子

    ○小笠原貞子君 だけれども、有効な地層調査ということは、それじゃ一時貯蔵だけなんですか。最終処分に向けて五段階ずっと調査していくということで、第一の段階は下川でやりましたよね。そして第二、第三、第四、第五とやっていく。それは低レベルだとかなんかの貯蔵じゃなくて、最終処分のための調査でしょう、それは。どうなんですか。
  166. 中村守孝

    ○政府委員(中村守孝君) 第二段階の調査につきましてどういう地点にやるかということはこれからの問題でございまして、現在第一段階の調査の結果を取りまとめ評価しておるという段階でございます。
  167. 小笠原貞子

    ○小笠原貞子君 第一段階をまとめるということなんだけれども、その有効な地層の調査という形で第二段階は幌延ということは考えていらっしゃるということを私は伺ったわけですね。
  168. 中村守孝

    ○政府委員(中村守孝君) ただいま申し上げましたように、第一段階の調査結果を評価、検討しておるところでございまして、有効な地層の調査につきまして、今特定の地点を、ここでやりますというような候補地点を今まだ決めておるわけではございません。したがって、先生御指摘の幌延、それが第二段階の調査の対象地点として今地元と話をしているということではございませんで、地元の方々にいろいろ御説明していることは、あくまでも貯蔵段階の、三十年ないし五十年にわたりますがラス固化体の貯蔵施設について地元にも御説明をしておると、こういうことでございます。
  169. 小笠原貞子

    ○小笠原貞子君 それは貯蔵をまずしなければなりませんよね。貯蔵も三十年、五十年大変だと。だけど、最終処分ということも考えなければ、これからのいろいろと計画をなさるわけでしょう。そうすると、幌延はあくまでも貯蔵だけでございます、最終処分に関してのその調査もしませんと、有効な地層調査というのも貯蔵だけの問題ですというふうにおっしゃるんですか。最終処分との関係は全然ございませんとおっしゃるんですか。
  170. 中村守孝

    ○政府委員(中村守孝君) 私が御説明申し上げましたのは、第二段階の調査地点はこれから決めるということでございまして、今幌延ということで地元との関係で問題になっておりますのは貯蔵にかかわるものであるということでございまして、第二段階の有効な地層に関する調査地点をどこにするかということはこれからの問題でございます。
  171. 小笠原貞子

    ○小笠原貞子君 だけど、第二段階の有効な地層の調査は来年度からやるというのでしょう。来年度からやるんでしょう、それは。来年度から十年間かけてやるというのでしょう。それなのにまだ全然考えないのですか。
  172. 中村守孝

    ○政府委員(中村守孝君) その点につきましては、現在第一段階の評価をしておるわけでございますので、まだいつから第二段階、予定ではそういうことになっておりますが、具体的にどういう地点でやるかというところまで今の段階において決めてはおりません。
  173. 小笠原貞子

    ○小笠原貞子君 あなた方、ごまかすのも難しくて苦労なさるね、本当に。来年度からやるというのに今わかりません、わかりませんと。まあいいわ、これ時間なくなるから。  もう時間がたっちゃったからやめなければなりませんけれども、まあ動燃の計画で、さっき対馬議員も言った工学センターということをおっしゃっている。そして幌延ということも一生懸命に宣伝なすっている。で、高レベルの貯蔵施設をつくるというふうにおっしゃっていますね。これもさっき言われたように安全性が実証されていないということで知事は反対しているし、また周辺の自治体もこれは大変だと。幌延の町は一生懸命やっているけれどもね。だからさっき、そういうことについては強行をするようなことは考えない、慎重にみんなと相談するということをおっしゃったけれども、工学センター計画では、六十年に環境調査をして六十四年に建設着手ということになりますよね。そうすると、慎重にみんなの賛意を、了解を得るためにということをお考えになれば、それができるまで六十年の環境調査ということもその了解を得るまではできないですね、やらないと。十分の周辺の同意も得て、知事もよろしいと同意を得て、それから環境調査を始めるということになるわけですね。
  174. 中村守孝

    ○政府委員(中村守孝君) 六十年からやりたいというそういういろいろな調査を、全体のスケジュールから申しますと、候補地を決めてそういったことについて調査に入ることが望ましいということで来年度から計画をしているわけでございまして、あくまでも調査をやることをも含めまして地元の御協力が得られる、御理解が得られるということになって始めるものでございまして、地元が御承知しない話を強引にやるということは、これは実態的にもできないことでございます。
  175. 井上孝美

    ○委員長(井上孝君) 小笠原君、時間が超過しておりますから。
  176. 小笠原貞子

    ○小笠原貞子君 それで、幌延盛んに拒否しているけれども、じゃほかにどこかやりたいというところあるんですか。最後に、どこかやりたいというところがあるのか、ここならやれるとあなたの方で自信持っていらっしゃるところがあるのか、それだけ聞いて終わります。
  177. 中村守孝

    ○政府委員(中村守孝君) 具体的に地点名を申し上げるわけにはまいりませんけれども、幌延は非常に脚光を浴びたというか、そういうことで問題になっておりますが、ほかにもそういうことで誘致といいますか、そういうものを考えたいというところがございます。
  178. 井上孝美

    ○委員長(井上孝君) 本調査に対する質疑は本日はこの程度にとどめます。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時散会