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1983-08-04 第99回国会 参議院 エネルギー対策特別委員会 閉1号 公式Web版

  1. 昭和五十八年八月四日(木曜日)    午前十時三十分開会     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         井上  孝君     理 事                 川原新次郎君                 夏目 忠雄君                 小柳  勇君                 小西 博行君     委 員                 岡野  裕君                 工藤万砂美君                 熊谷太三郎君                 宮島  滉君                 山本 富雄君                 吉川 芳男君                 大森  昭君                 菅野 久光君                 対馬 孝且君                 中野 鉄造君                 小笠原貞子君    国務大臣        通商産業大臣   宇野 宗佑君    事務局側        常任委員会専門        員        町田 正利君    説明員        資源エネルギー        庁長官      豊島  格君        資源エネルギー        庁石炭部長    村田 文男君        中小企業庁計画        部長       本郷 英一君        労働大臣官房審        議官       白井晋太郎君        労働省労働基準        局監督課長    野崎 和昭君        労働省職業安定        局高齢者対策部        長        守屋 孝一君        労働省職業安定        局高齢者対策部        企画課長     佐藤 勝美君        労働省職業訓練        局訓練政策課長  金平 隆弘君        自治省財政局財        務調査官     遠藤 亮一君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○エネルギー対策樹立に関する調査  (北炭夕張炭鉱問題に関する件)     ─────────────
  2. 井上孝

    ○委員長(井上孝君) ただいまからエネルギー対策特別委員会を開会いたします。  エネルギー対策樹立に関する調査を議題といたします。  これより質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。
  3. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 きょうは夕張問題の集中審議という位置づけできょうの委員会が開催されたわけでありますが、衆議院はさきの国会で実は一日やっておるんですね。参議院の場合は一日は全然やらずにきょう一時間足らずと、大臣の日程がとれないという状況でまことに遺憾なんですが、これはやむを得ないとしましても、短い時間ですから、焦点をとらえて簡潔にひとつお答えをいただきたい。冒頭申し上げておきます、割り当て時間三十分ですから。  まず第一に、私は大臣にしばしば申し上げましたように、再建断念に至ったということは、これは大臣も新聞ごらんになったと思いますけれども、山元の組合員、夕張市民はまさに裏切られたと、悲しみと怒りというよりもむなしさを感ずるというのが、各社一斉の新聞の世論の動向でございました。そういうことを踏まえて、私は第一に、しばしばこの委員会で申し上げましたように、北部開発の九十三名の人柱になった遺体の魂が浮かばれないんではないか、このことを大臣はどう一体受けとめているのか。  第二は、安倍通産大臣、山中通産大臣、前二人の大臣は、政治生命をかけて再開発に全力を挙げて努力をすると。このまま離職者を出すのであればまさに政治ではない、これは前山中通産大臣の答弁であります。会議録で私も再確認いたしましたが、そのとおり答えているんです。まさしく私も裏切られたの一語に尽きるわけでありますが、大臣は、このことに対しましてどのような所見と、それから政府の責任のあり方を、この夕張市民、労働者あるいは九十三名のみたまに対してどのようにこたえられようとしているのか、このことをまず冒頭に明らかにしていただきたいと思います。
  4. 宇野宗佑

    ○国務大臣(宇野宗佑君) 先般のガス突出事故は、まことに悲しき出来事でございました。したがいまして、私といたしましても、すでに二年前の物語ではございますが、衷心より哀悼の意を表したいと存じます。  なおかつ、その後二人の大臣が夕張炭鉱再建のために、再開発のためにあらゆる努力をされた、私はこれを高く評価いたします。私も努力をいたしたいと、かように存じた次第でございます。その間しばしば対馬委員もお越しになられまして、地元の議員としての意見を御開陳していただきまして、私もこれは拝聴いたしました。そして、やはりさきの両大臣と同じように、何とかならぬものかとあらゆる努力をいたしたことは事実でございます。  しかしながら、経緯はすでに御承知のとおりのようなことでございまして、石炭協会あるいはまた地元、知事、そうした方々のお考えを聞くに及びましても、なかなかこれはむずかしいことである。そこで、最終的に私といたしましては、経営主体がないこと、それよりも特に保安確保がむずかしくて自信が持ち得ないこと、また政府の援助にも限度があること、こうしたことで、せっかく再開発を望んでおられる方々がたくさんおられることは承知いたしておりますが、しかし速やかにそうした決断を下して、そして離職者の方々の今後の問題等に関しましても、あるいは夕張市自体の問題に関しましても、その地域の方々の問題に関しましても、速やかなる決断のもとに新しい展望を見出すような努力をする方が政府としての務めではなかろうかと、かように存じましたので、私の責任におきまして、いろいろ不都合なところがあったかもしれませんが、十一日に断を下したというのが経緯でございます。
  5. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 宇野通産大臣は、最善の努力をされて断を下したという一語に尽きるわけですが、断を下したのはみんなわかっておるわけであって、だからその責任のあり方を山の組合員あるいは夕張市民、それから亡くなった方々にどうこたえるのか。それはもちろん今後の地域振興対策、離職者対策というのはこれまた当然の話であって、それがなかったらこれは政治不在ですから、もちろんこれは後からまたこのことについては大臣に最善の努力を払ってもらわなければならぬわけですが、私は、政府としていまの時点でけじめとして、前二人の大臣が政治生命をかける、細々ながらも山の灯は消さない、このことに対してのやっぱり大臣の謙虚な姿勢がないとならないと思うんですよ。そのことを聞いておるわけですか ら、何も責任追及をするとかそんなちゃちな気持ちはございません。後の問題をしっかりやってもらうことが本当の責任をとる姿でありますから、そういう意味で聞いているんですから、ひとつ端的に答えてください。
  6. 宇野宗佑

    ○国務大臣(宇野宗佑君) 先ほど申しましたとおり、二人の大臣の御努力も私は高く評価いたしておりますし、私は私として現在の所管大臣としてのそうした気持ちでいろいろと考えた末のことでございます。したがいまして私は、責任は私の責任でやったわけで、今後の問題に関しましては全力を挙げてやっていきたい、かように存じております。
  7. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 私の責任でやるということですから、したがって、この結果についてはどうなんですか、遺憾であるということなんですか、そこらあたりちょっとはっきりしてください。
  8. 宇野宗佑

    ○国務大臣(宇野宗佑君) 再開発を望んでおられる方々にすれば、まことに遺憾な結果だと存じます。私も何とかして再開発と思いましたが、しかし、万やむを得ざる事態であったというふうに御了解賜りたいと存じます。私もこうした措置をとるのは遺憾な措置でございましたが、万やむなき措置であったということであります。
  9. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 万やむを得ない遺憾の措置であったという遺憾の表明がございましたから、このことだけで時間を費やすわけにいきませんから、遺憾の表明があったということを踏まえて、私は次の点でひとつ大臣の考え方を明確にしてもらいたいと思います。  七月十一日、大臣の談話が四点出されました。断念に至る考え方を四点出されています。仮にこれを百歩譲ったにしましても、私はこの夕張再建の一体化開発、あるいは資源放棄をするのかと、私もしばしば当委員会で、これは五月二十五日、山中通産大臣に私の構想なるものをこの委員会で申し上げました。非常に参考に値するし、ぜひこれを参考として積極的に検討さしてもらいたいと。それはどういうことかと申しますと、やはり千三百五十四万トンという炭量は放棄はできない。これは経営者も言っているし、石炭協会も言っているし、政府も言っている。このことに対する再開発、これは仮に断念したとしても、この資源を放棄するのか、あるいは放棄しないのか、将来のこの構想というものは一体どういうふうにお考えになっておるのか、これを示されるのが私は責任ある態度だと思うんですよ。これじゃ政策不在じゃありませんか、はっきり申し上げて。ただ、四点あるというのは、これはいままで答弁あったように、努力してきました、あとは事後対策をやりますというだけのことであって、私はそこが一番大事なことだと思うんです。  大臣の所見によると、第七次政策を堅持していきたいと、こう言っておるわけですから、堅持をするのであれば、当時の第七次政策の基本というのは、ここでも議論していますが、少なくとも現有炭鉱は閉山せしめない、この原点に立って七次政策を樹立をすると、時の私の質問にこう答えているわけですよ。そうだとするならば、現実に閉山になるわけでありますから、その後のたとえば炭量調査を徹底的にこれからやるとか、少なくとも夕張開発の、われわれは三千万トン以上あると言っているけれども、協会は千三百五十万トンよりないと言うし、そこらあたりはやはり政府の責任において炭量調査を徹底的に、将来の石炭国内資源維持と地域開発のためにも炭量調査を徹底的にひとつ政策として行いますとか、あるいはこれからの構想について幾つかの構想を示してまいりたいとか、こういう将来構想がなければ、これは政策不在じゃないですか。石炭政策不在でしょう。この点どういうふうにお考えになっているか、大臣の所見をお伺いします。
  10. 村田文男

    ○説明員(村田文男君) 北炭夕張新区域十尺層の再開発につきましては、今回経済性、保安技術職員の確保等の問題から開発を断念いたしましたが、将来石炭企業の体質の改善及び需給環境の好転等開発の環境が整えば、その開発の道は開かれることもあり得ると存じております。  政府といたしましては、現在すでに開発周辺調査ボーリング等の制度はございますが、その一環として、当該地域におきましてすでに二十九本のボーリング調査を行っております。今後夕張地域の石炭資源の合理的利用の観点から、さらに必要性が生じた場合には適宜新たな炭量調査の実施を行う予定にいたしております。  以上でございます。
  11. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 何だ、そんなもの読み上げることは何にも要らない。そんな官僚の書いた文章読み上げるだけだったら何のために質問しているんだ。私は大臣に聞いておるんだから。  将来の一体化開発構想がなければ第七次政策はないでしょうと言うんだ、私は。政策不在じゃないですか、これは明らかに言って。この四点の中には一つもないじゃないですか、大臣の談話の中に。どこにあるんだ。千三百五十万トン放棄するんですか。国内資源を確保するということは、第七次政策の柱ですよ。そうだとするならば、当面は断念したとしても、将来の炭量調査をやり、かつ第七次政策を踏まえての将来の新鉱開発構想というもの、新夕張の構想というものに対して大臣の所見があってしかるべきでないですかと聞いているんだ。そこの点、夕張市民はいま待っているわけですよ。将来どうするんだ、投げるのかあるいは保持するのか、将来どういう開発をしていくのか、いますぐ出なければどうするかというのは、これは大臣の判断として当然すべきことでしょう。
  12. 宇野宗佑

    ○国務大臣(宇野宗佑君) 衆議院におきましてはすでに第七次答申は尊重すると申しておりますから、当然いまの対馬委員の御質問に対しましても私は尊重してやっていかなくちゃならぬ。その間に、いま部長が答えましたとおりに、やはり石炭業界自体の合理化も改善も進むでございましょうし、さらには非常に現在需給緩和しておると言われておるようなエネルギー事情も、あるいは資源有限という立場から申し上げればまた逼迫するというような事態が来ないとも限りません。このことはだれも明言できません。したがいまして私たちは、エネルギー問題は総体的に今後も重要な政策である、こういうことでとらえておりますし、特に石炭は代替エネルギーといたしましても重要な資源である、こういうふうに私たちもとらえておりますし、第七次答申はそのことを指摘いたしております。したがいまして、それはそれとして私たちはわが国のエネルギー政策として尊重をいたしております。  ただ、夕張に関しましては、現在やむなくこのように閉山ということに相なりますが、これに関しましても貴重な資源であることは事実でございます。しかし、いますぐそれがどれだけあるかどれだけあるかというふうなことになりますと、いま閉山してその後のことを考えようと言っているときに、またまた混同されまして、またひょっとすると再開だろうかというふうなことがあるいはまた近々のうちに出てきたというふうなことになれば、これは私といたしましても今後の対策を十二分に打ち立てる上で非常にむずかしい問題じゃないか。だから、それとこれは離しまして、私はこの問題は将来においても重要な問題であるから、適宜そういうような必要な時期が来たならば当然そうした措置をとるであろうと、そういうふうに私は考えております。
  13. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 大臣、私はそんな細かい責任、そんなことを云々しているんじゃないんだよ。先ほどあなたが遺憾の意を表したから、それを踏まえて、誠意を踏まえて私は質問しているんだから。  将来千三百五十万トンという炭を放棄するんですかと、私はこう言っているんです。そのためにいま石炭部長からは炭量調査をやりましょうということでしょう。炭量の調査はいたしますということだから、それはいいんですよ。少なくともその炭量調査をやるならば、周辺開発を含めての炭量調査をやって、われわれは三千万トンあると言っているし、片や千三百五十万トンよりないと言っているんだから、そのことによって――将来大夕張炭鉱だってこれは無限じゃないでしょう。大 臣知ってのとおり有限でしょう。真谷地炭鉱だって無限でないんで有限なんだから、そういう意味では全体の夕張の総合開発というものを持たなければならない。そのためにわれわれ細々ながら当初提案したのは、残炭、露頭炭を掘りながら将来のこの北部開発に展開をしていくべきじゃないかと、こういうことを大臣にも提案し、エネルギー長官にも申し上げたところです。それすらだめだというわけですから、それをとやかく言っているんじゃないんだよ。そういう政策を持つべきでしょうと言っているんだ。それに対して何か大臣は、いやいますぐ言ったらこれが責任が問われるとか、そんな細かいことを僕は言っているんじゃないんだよ。将来中長期、当面対策と長期対策考えなきゃいかぬでしょう、石炭政策があるんですから。そのことに対しての考え方を僕はお聞きしているんで、炭量調査結構ですよ、それは石炭部長言うとおり。それを踏まえながら次の構想というものを、いまここへ出せと私言っているんじゃないので、そういう基本方針をお伺いしておるわけですから、大臣、そこのところすかっとした答弁してくださいよ。
  14. 宇野宗佑

    ○国務大臣(宇野宗佑君) よくわかりました。いまの対馬委員のそうしたお考えの上に立ちましては、私たちといたしましても長期的にはこれは調査するということでございます。
  15. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 それじゃひとつ炭量調査をしっかりやっていただいて、必ず次の夕張構想というものを――私はもう時間がありませんから会議録読んでください、二十五日の会議録、私と山中大臣とやっていますから。そのときの構想、私ちゃんと展望出しています。非常に参考に値する、これを何とか将来的に生かしていきたい、こう山中大臣が答弁している。私は何も自分のことを言ったからいいと言ってるんじゃないんだ。いま夕張市民なり炭鉱の労働者が見守っているのはそこなんですから、そこをひとつ持っていただきたいということを大臣に申し上げます。  そこで次の問題は、いま何と言っても当面緊急対策、これはやっぱり雇用ですよ。正確に言うと、現在きのうの時点で私のところに来ているのは九百五十六名、これの雇用対策を緊急にどうするか。新聞報道によれば、省庁連絡会議できめ細かい、私は大ざっぱな雇用対策であってはならないと思うんです。やっぱり対馬なら対馬あるいは宇野なら宇野という者が、個々が完全に雇用が保障される、こういうきめ細かい雇用対策が基本でなければならない。このことを前提にして私申し上げるんですが、雇用対策についてどういうふうにお考えになっているか。これもちろん一つは、私は通産省にお伺いしたいのは、地域振興対策の見地からたとえば企業誘致の問題もありますし、あるいは関連夕張炭鉱の方にも出向させる、あるいは転職させる問題もあるでしょう。通産行政の立場からどういう対策をとっていられるのか、この点まずお伺いします。
  16. 村田文男

    ○説明員(村田文男君) 通産省といたしましては、企業誘致が夕張地域の経済振興並びに離職者の雇用対策上不可欠なものであると考えております。このため地域振興整備公団を通じまして、夕張市内の立地企業に対する融資特例措置の実施をすでにいたしております。また、夕張市内の工業団地の販売条件を極力弾力化するという形でもって誘致を進めたいと思っております。さらに、同公団並びに関係機関の協力を得まして、現地視察会の実施等の誘致活動を活発に行うことにいたしまして、すでに第一回を実施いたしております。  それから、第二の雇用対策といたしましては、資源エネルギー庁長官から石炭協会に対し、三百人を目標として離職者の再就職の確保を要請いたしました。協会ではこれを受けまして、七月二十日に評議員会、社長会でございますが、これを開催いたしまして、その要請を基本的に了承いたしました。現在、協会が中心になって受け入れ可能数を検討いたしておるところでございます。今月の中旬には大体のめどが立つのではなかろうかと私ども期待いたしております。  このほか、公共事業の実施等につきましては、関係各省に協力をお願いいたしておりまして、七月の十三日並びに八月の一日の二回にわたりまして各省連絡会を開きまして検討をいたしておるところでございます。  以上でございます。
  17. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 大臣、いま大事なことは、二つに問題を分けなくちゃいかぬと思うんです。当面何といっても緊急対策というのは、やっぱり雇用対策をどうするかということと、就職するまでの間をどう守っていくか、つまり賃金を含めて労働者の生活をどう守るか、この二つの視点から私質問しているわけですよ。  すでにけさも北海道知事が来まして、北海道出身の超党派、全部議員が参加しているわけですが、道の五十三項目、夕張市長もきょう来まして、全部通産省側にも労働省にも提出をしていますが、私はこれを完全に達成してもらいたいということです。道の五十三項目要求、加えて夕張市が出して、これから炭労も出るでしょうが、あわせて全要求を実現をしてもらいたい。これがむしろ責任のとり方だと、私はこれを言いたいんですよ、はっきり申し上げて。それが真の責任のあり方である。  そのためには、一、二申し上げるんだけれども、当面対策としてすぐできることは、省庁連絡会議でも出たようでありますけれども、老朽長屋の住宅の解体というのをやれば、それ相当のやっぱり人員が出るわけですよ。それから夕張の平和のボタ山、まあ九州ではボタ山、北海道ではズリ山と、こう言うんだけれども、用語が違うんだけれども、あのズリ山の作業等をやって平地に整地していく、こうなれば一定の就職ができるわけですよ。当然これは下請企業関係の方々も、いまもう商工業者も大変なわけですよ。下請中小企業は大変で、路頭に迷ってとにかく店をたたまなければならぬというときにあるわけですから、そういう下請対策あるいは雇用対策の面からもたとえばそういうことをやるべきである。それから、企業誘致もこれ出ていますよ。たとえば造幣工場、専売公社のたばこ工場、電話器の機器工場をぜひ誘致してもらいたい、これも出ています。  時間がないから私はこれ細かく言うことを避けますけれども、そういう問題について、いまも石炭部長からありましたけれども、大臣、ひとつ細かいことは別にして、当面緊急対策としての公共事業あるいは企業誘致の問題等を含めて積極的にひとつ全力を挙げて解決に努力したいと、この姿勢をまずここで確認しておきたいと思うんです。大臣から、細かいことはいいですから。
  18. 宇野宗佑

    ○国務大臣(宇野宗佑君) この間横路知事が直接来られまして、いろいろいま申されましたような内容に関し私自身お話を伺いました。したがいまして、もうすでに七月の十三と八月一日各省連絡会を行わしておりますから、こうしたところにおきまして詳細にわたって検討してもらっております。極力私といたしましてもできることは全力を挙げてやっていきたいと、かように思っております。
  19. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 私は、これは率直に申し上げるんですが、石炭特別会計を見ましても、これは老朽住宅の解体というのは公害対策の一環ですからね。これは危険性があるわけですから、もし平和のズリ山を整地しなければ水害に遭って流れてしまうんですからね。これは、危険度がなければ公害対策でできないという従来の通産省の見解ですから、はっきり申し上げておきますけれども、これは明らかに公害対策の一環としても当然これは就労対策を含めて措置されるべきものである、このことを私から強く申し上げておきます。大臣からいま、全力を挙げて道並びに夕張市の要望にこたえて実施をしてまいりたいということですから、それなりに受けとめてまいりたいと思います。  そこで、労働省来ておりますから申し上げますけれども、かねて私は、五月の十二日、社会労働委員会で申し上げておりますように、仮に新会社ができたとしても六百人が余る、余った場合の労働省の雇用対策はどう考えているのかと、このことを私は申し上げました。大野労働大臣も、私が 提起しました、夕張市に臨時の職業訓練学校を開設してもらいたい、この目的はあくまでも坑内夫、いま炭鉱労働者の技術者が非常に足りない、この技術者の振興の目的を持った、つまり下級技術指導員を育成することを中心に職業訓練学校の臨時学校を開設すべきであると、これはひとつ前向きに検討さしてもらいたいという労働大臣の答弁でありました。もちろん訓練局長にも私話をしていますが、高齢者対策部長来ておりますので、当面労働省の立場から、この雇用対策の面をどういうふうに労働省としてお考えになっているのか、この政策をひとつお伺いしたいと思います。
  20. 守屋孝一

    ○説明員(守屋孝一君) 労働省といたしましての基本的な雇用対策の姿勢は、やはり何といいましても安定した新しい職場に極力全員の方をごあっせん申し上げるというのが基本的な姿勢でございまして、その姿勢のもとにいろいろの施策を講じてまいるわけでございます。  いま先生御指摘のありました訓練校問題につきましては、私どもも、やはりこうなりました以上、一日も早く再就職に結びつけるためには、いまから訓練校を建てると言いましてもなかなか問題もあるかと思います。しかし、私どもとしましては、委託速成訓練、これは民間の事業所に、炭鉱でもいろいろな事業所にお預けして、そこで私どもが金を出して訓練してもらうという制度がございます。いまおっしゃいましたちょっと技術的な云々という点、石炭につきましては若干検討すべき問題はございますが、しかしそれを何とか先生の御指摘の方向に向けて解決すべく努力したいというようにいま考えております。
  21. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 いま守屋部長からございましたが、いずれにしましても基本は、きょうは時間がありませんから、これは何回も社会労働委員会で申し上げておりますから避けますけれども、やはり現地の夕張市で雇用対策はできる、このことを基本に通産行政も労働省も考えてもらいたい。何か他へ就職を求めればいいんだということでなくて、夕張の地元で就職できる、これがいま求める安住の地の声はそこですからね。そこをしかと踏まえて、どういう方法があるか、私は何回も申し上げておりますから後でまたいずれ別な機会に申し上げることにしまして、いま言った原則で私はひとつ、三百人通産省は石炭会社に就職させると言うんですから、仮に三百人やってもまだ六百人、七百人近く余るわけですから、そうなるといま言った職業訓練による広域給付延長、それから企業誘致による雇用対策、こういうものをしかとやってもらわなければ、大臣、大事なことは夕張の地元を基本にした就職対策、雇用対策というものを基本に踏まえてもらいたい。この考え方をひとつ大臣から確認しておきたいと思うのですが、いかがですか。
  22. 宇野宗佑

    ○国務大臣(宇野宗佑君) 大野労働大臣とも私は個人的に十分その点もお話ししております。したがいまして、いま申されましたような趣旨に基づいて検討していくべきだと、こういうふうに考えております。
  23. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 わかりました。  それでは、時間もありませんから、次の問題、新旧労務債の問題です。これはかねて、昨年も初村労働大臣、当時の山中通産大臣、安倍通産大臣時代もお願いをしたことで、やっていただいたわけでありますが、最近いまだにまだ新旧労務債の決着がついておらない。現に旧労務債は九月をめどに支払うと合意したようでありますけれども、新労務債についてはまだ十一億七千万から八千万の完済になっていない。しかもはなはだしきは、聞きますとこれは退職者が四百五名、もしこれが払われなければ、十月四日現在約束した協定からいきましても、二億二千万、四百五人の方がただのびた一文も退職金が受けられない。これは大変な人道上残酷物語になるという、労働基準法上も許されない問題でありますので、これはひとつ大臣、前の大臣にもやっていただきましたけれども、これは労働省にも言っておりますけれども、大野労働大臣それから宇野通産大臣の権限におきまして、大沢管財人それから当時の萩原吉太郎会長、これは旧労務債の完済を炭労と合意したと聞いておりますから、それであれば結構ですから、いずれにしましても労務債の完済を、旧労務債も含めて新労務債の完済をしろと、行政指導をぜひ大臣からしてもらいたい。これは労働省にも同じ意見をきのうも申し上げておるけれども、労働省も来ておると思いますから、ひとつ審議官からお答えを願いたい。
  24. 豊島格

    ○説明員(豊島格君) 旧労務債につきましては、長らくいろいろ問題があったわけですが、七月二十九日に一応合意が成立したというふうに承知をいたしております。それから新労務債でございますが、昨年十月に五十二億ということで、すでに四十五億払ったわけでございますが、実はその五十二億の中にやや労使間で食い違いがあったということでもございます。しかしわれわれとしては、この問題はあくまでも労使間の問題であるということがたてまえでございますが、これが円滑に円満に解決されるようにお願いしたいと思っております。払えという命令とかそういうことはなかなか筋としてはできませんが、やはり労使間でよく話し合って円滑に円満に解決するということをお願いしたいと思います。
  25. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 大臣からひとつ大沢管財人に対して、そういう行政として完済するように指導してもらいたい。大臣からひとつお願いします。
  26. 宇野宗佑

    ○国務大臣(宇野宗佑君) 政府といたしましては、これは労使間の話ではございますが、政府もし権限あらば、その権限内のことならば私たちといたしましても努力をいたしたいと、かように考えております。
  27. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 労働省。
  28. 白井晋太郎

    ○説明員(白井晋太郎君) 労働省としましても、通産省とよく協議しまして、適切な支払いが行われるように指導してまいりたいと思っております。
  29. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 これは前の初村労働大臣も、時の大沢管財人それから萩原会長を前後二回呼んで安倍通産大臣とやっておりますから、大臣お答え願いましたが、これは当然のことですからね。これはもう山中通産大臣は、もしやらないとするならば次の決意を踏まえてもやる、こうまで言われたことですから、大臣ひとつそのことだけ必ず実行をしてもらいたいということを強く申し上げておきます。  最後になりましたけれども、この真谷地、幌内は、御案内のとおり新夕張炭鉱との連帯の保証の関係、つまりたすきがけの連帯保証になっているんです。これがもし閉山、結果的には再開発断念ですから清算会社にも入っていくわけでありますが、このことについて一つ私が申し上げておきたいことは、これは一番大事なことは、夕張新鉱の問題に伴って幌内、真谷地の今後の安定対策ということが非常に重要であります。このことを政府においても幌内、真谷地対策に影響を与えない、安定対策に全力を投入する、このことがいま一番心配されておりますので、地元の方々のためにもはっきりお答えを願いたいと思います。
  30. 村田文男

    ○説明員(村田文男君) 真谷地並びに幌内炭鉱が、夕張炭鉱と融資あるいは物的担保の提供等を通じましてきわめて密接な関係があることは事実でございます。このような両社の実態にかんがみまして、政府といたしましては、これまですでに関係金融機関等に対しまして債務保証の追及を見合わせるよう要請するなど、幌内、真谷地両炭鉱への波及を防止するために努力しているところでございます。  両社の経営の安定のためには、もちろん労使一体となった経営努力並びに関連グループの協力が基礎でございますが、政府といたしましても、今後とも関係金融機関並びに地方公共団体の協力を得まして、夕張社の閉山が両社に影響を与えることがないよう、必要な努力を続けてまいる所存でございます。
  31. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 石炭部長、読み上げるのもいいけれども、やっぱり自分のものとして答えてもらわないと困るな。ただ官僚の文章を読み上げていま済むという段階じゃないんだよ、はっきり言っ て。その点がやっぱり官僚の発想であって、どうしたら現地にこたえるかということが一番大事なんだから。  そこで大臣、時間も参りましたから、ともあれ先ほど申し上げておりますように、当面緊急対策としては雇用の問題がある。それから何といっても先ほど申しました地域振興対策、これをやっぱりはっきりしてもらいたい。それに伴って新労務債の完済と私が申し上げましたが、その間、就職までの間、現実に福利厚生費というのがいままで山元に払われてきたわけですよ。それが打ち切られるわけです。そうすると、大体黒い手帳でいくと四千二百円ですよ。十二万そこそこでしょう。そこから今度は水道だ、社宅料だ、燃料代、全部持ち出すと三万円かかるんです。三万円払ったんでは、十二万から三万円払ったらどういう結果になりますか。これは生活保護法以下ですよ。だから私は、先ほど労働省に申し上げておるのは、職業訓練の延長をしてもらいたい。そうすれば、職業訓練給付を受けますとどうなるかというと、黒い手帳は四千二百円、職業訓練延長をやった場合は六千三百円になる。大体六千二百円か三百円。二千円から違うんですよ。これならまだ、これは福利厚生施設の問題もありますから……
  32. 井上孝

    ○委員長(井上孝君) 対馬君、時間ですから簡単にお願いします。
  33. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 そういう問題もありますので、ひとつ積極的にこれは対策をしてもらうように、最後に大臣からお答えを願って終わりたいと思います。
  34. 豊島格

    ○説明員(豊島格君) 黒い手帳とあれの関係でございますが、確かに先生御指摘のとおりでございますが、この点につきましてはなかなかむずかしい問題だと思いますが、そういうことも含めましてなるべく早く就職できるように努力するというのが皆様のために一番いいんじゃないかと思っております。  それから、福利厚生施設については一応五月で打ち切られるということになっていますが、実際問題として続いているということで、この点につきましては、今後の労務債の支払いその他も勘案して、なるべく困らないようになることが肝心だと思いますが、これは会社と当事者の関係の問題として処理されなくては、私どもとして絶対払えと言うわけにいかないと思いますが、困っておられる事実は十分認識して対処してまいりたいと思います。
  35. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 終わります。
  36. 工藤万砂美

    ○工藤万砂美君 夕張新炭鉱問題につきましては、大臣を初め関係者の皆さんが長い間その再建の道を探り出すために真剣にお取り組みいただきましたことに対しまして、衷心より敬意を表してやまない次第でございます。  実は私、あの悲惨な事故当日に現地に張りついていた者の一人として思いいたしますことは、しがみつく坑内電話に次々と入る犠牲者の数、そして抗底の切り羽に閉じ込められた十五名の方々との悲痛な会話、その間祈るようなまなざしで見送った救命隊の二次災害の悲報が入る。そして、つい先ほどまで連絡を取り合っていた十五名の方々との会話もとだえて、犠牲者の数も定かにつかめぬ。阿鼻叫喚のちまたと化して、私自身も地獄の業火に焼かれるように、胸をかきむしられるような思いでございましたが、その実感と申しますものは、とうてい現地にいた者でなければ私は理解ができないと思います。  私どもは、九十三名のみたまにこたえるためにも、再開発に執念を燃やしてこられた夕張市民や炭労の方々、そしてまた地元の商工会議所の方々の心が痛いほど理解できますだけに、七月十一日の大臣談話をきわめてショッキングに受けとめた次第でございます。そして、ついに七月二十七日、災害発生から一年九カ月を経て、夕張新炭鉱労働組合の臨時大会で再開発断念が承認されたわけであります。思えばまことに残念なことであり、刀折れ矢尽きた現地の皆さんに対しましても心からお気の毒に存じますとともに、九十三名の犠牲者のみたまの御冥福を衷心より祈らざるを得ない私どもの心境であります。  しかしながら、今後の対策の万全を期するために一生懸命やることが残された地域住民の最後の願いでありまして、本質的には商工委員会で取り扱う課題も多いことと存じますけれども、お許しをいただきまして十項目にわたりお伺いをいたしたいと存じます。ひとつ簡単な御答弁でお願いしたいと思います。  そこで私は、まず第一に、国内炭に対する政府の基本的な考え方についてお尋ねをしたいと存じますが、昨年四月に発表されました長期エネルギー需給見通しの中で、石炭は昭和六十五年に一億五千三百万トン、七十五年には二億トン程度必要であると言われておりますけれども、この数量に間違いがなければ、一億八千万トンも将来輸入することになりますけれども、一体どこの国からの輸入の見通しであるか、お伺いをいたしたいと思います。
  37. 豊島格

    ○説明員(豊島格君) この数字は、一応六十五年一億五千三百万トン、それから七十五年二億トンという数字がございます。ただ、最近の情勢を見ますと、GNPが伸びているのにエネルギーは減っているというようなこともございまして、たとえば石炭につきましては需要そのものが、たとえば鉄鋼とかセメントというものの生産が落ちているというようなことで減っておる。それから電力の伸びも非常に微々たるものだということで、四年おくれぐらいになっておりまして、この数字は若干下回ると思います。  しかし、いずれにしましても現在に比べて相当な輸入でございますが、これについては、民間が政府の助成、たとえば新エネルギー機構の探鉱融資、あるいはその開発融資に対する債務保証、あるいは調査補助を受けてやっておりまして、大体一九九〇年の数量は確保できている。で、御承知のとおりでございますが、現在豪州とか米国、カナダというのが主体でございますが、大体その中で豪州とカナダというのが相当大きなもので、米国ももちろん大きな要素ですけれども、その辺が中心で、あとたとえば中国とかその他ございますけれども、以上申し上げました三国が大きな数字であると、こうお考えいただいて結構かと思います。
  38. 工藤万砂美

    ○工藤万砂美君 エネルギーを制する者はその国を制するという言葉がありますけれども、現在国内産エネルギーが総需要量の三八%程度であろうと思いますけれども、七年後もやはり五・九億キロリットルの三〇%で、果たしてエネルギーの安全保障上千八百万トン程度でいいのだろうか。日本経済というものが特定の外国のエネルギー資本に振り回されてしまう心配はないんだろうか。四十八年以降の二度にわたるオイルショックによって国内経済に混乱を与えたわけでありますけれども、私は、輸入炭が最近値下がりをしたからといって、国内炭の締め出しを行うということになっていきますならば、近い将来必ず石炭ショックによっていわゆる無謀な外国炭の価格でも引き取らざるを得ないというようなかっこうになってしまって、いわゆるそのツケが結局国民生活にしわ寄せをされると思うわけでございまして、その時点というものを想定いたしますと、七次政策でも二千万トン程度は、安全保障の面からも政府の責任によってぜひ二千万トンを確保すべきである。どのようにしてその目的を達成する方策なのか、ひとつこれは大臣にお伺いしたいと思います。
  39. 宇野宗佑

    ○国務大臣(宇野宗佑君) 第七次答申は、わが国の石炭政策の基礎づけだろうと私は考えております。したがいまして今日では、先ほど長官が申しましたとおり、GNPは三%伸びておるがエネルギー需要は三%落ちておるという現状でございまして、そんなことから需給緩和だというようなことでございますが、しかしながらやはりわが国は資源小国でございます。したがいまして、国内にある石炭は非常に大切な資源である。これを私たちは考えていかなければなりません。したがいまして、石炭業界自体のいろいろと改善とか、あるいはまた需給の緩和とか、そうした問題に関しましても環境が変化するであろうと、私はこう考え ております。そのときにはやはり二千万トンというものを将来において目指しながら、がっちりとした体系を組むべきである。特に昨年の国会におきまして臨時措置法が成立いたしておりまして、そして五年間の延長ということになっておりますから、その線に沿いまして政府はできるだけの援助をしていきたい、こういう考えであります。
  40. 工藤万砂美

    ○工藤万砂美君 そこで、二千万トン確保するためにも必要なことだと思いますので、提案を含めてお伺いするわけでございますけれども、日本の石炭産業はもうほとんどが深部採掘になっておりますから、私は過去の幾つかの炭鉱災害というものを見てきておりますが、奇跡の復活と言われた幌内炭鉱を除いては、災害イコール閉山というケースが非常に多いわけであります。これは炭量がありましても、復旧に至る企業の経済力と技術に問題があるわけでございまして、復旧までのいわゆる労務賃金や資材に対する資金繰りが整うならば、閉山を回避する可能性も私は生まれてくるような閉山の仕方をやったところもあると思うわけであります。  したがいまして私は、幾度か事故のときに考えたことでございますけれども、災害時にせめて賃金だけでも支払いできるような、たとえば炭鉱重大災害共済制度のようなものを創立をして、不測の災害の復旧資金の一助にするというような考え方はできないものでありましょうか、ひとつお伺いしたいと思います。
  41. 野崎和昭

    ○説明員(野崎和昭君) 労働省といたしましては、御承知のとおり、いわゆる企業倒産の場合に、労働者の差し迫った生活を救済するために国による賃金の立てかえ払いの制度を行っているわけでございます。御指摘のような共済制度がもし設けられるとしますと、そういった倒産に至る前にそういう事態が回避されるということで、労働者の保護の見地からも望ましいと考えますが、この点につきましては、通産省ともよく御相談さしていただきたいと思います。
  42. 工藤万砂美

    ○工藤万砂美君 そこで、夕張新炭鉱の将来の再開発という問題についてまた触れさせていただきたいと思いますけれども、私は夕張新炭鉱の開鉱式に参列をいたしたわけでございましたが、その折にも萩原さんが、高カロリーの原料炭山で八千八百万トン以上の可採炭量があるというふうに明言をしておったわけでございますが、少なくとも通産省で施業案やあるいはまた将来計画というものを点検をして認可する以上は、現在言われておりまする千三百五十四万トンなどとはとうてい考えられないわけでございます。  したがいまして、将来開発主体が出てきた場合、新たに新鉱開発の地域指定を行うのか、あるいはまた隣接炭鉱が全く別な角度から新区域として開発する場合、新区域も新鉱開発としての取り扱いを受けられるのかどうかということについてちょっとお伺いしたいと思います。
  43. 村田文男

    ○説明員(村田文男君) 新鉱開発の地域指定の問題につきましては、先生御案内のとおり、石炭鉱業の合理化のためにその開発を急速かつ計画的に行う必要があるとして、通産大臣が石炭鉱業審議会の意見を聞いて指定するものでございます。その指定を受けた暁には新鉱開発資金の貸付制度が適用されるわけでございます。いま御指摘の夕張地域について、将来仮に新しい開発主体があらわれました場合、その計画等をこの制度に乗るかどうかを十分勘案いたしまして検討してまいりたい、こういうふうに考えております。  なお、指摘されました隣接鉱区がその地域を新しくやるという場合には、いままでの考え方では新鉱開発資金の適用というものはないということに考えております。
  44. 工藤万砂美

    ○工藤万砂美君 そこで、下請と中小商工業者についてお伺いするわけでございますけれども、直轄鉱員等の対策については、先ほど来いろいろお話がございましたから、それぞれまた御質問もあろうと思いますので、特に立場の弱い中小企業についてお伺いをしておきたいと思います。  中小企業の憲法とも申すべき中小企業基本法というのがございまして、その第十八条の精神から申しますと、夕張新炭鉱が会社更生手続をいたしましたために、下請企業が二十七社、せめて三百人の従業員の賃金だけでも労務債としてひとつ繰り入れてもらいたいと、再三再四要請をしているわけでございますけれども、なかなか応ぜられない。そこで大変な苦労をしておるわけでございます。この十八条の精神から申しますと、せめて労働賃金見合い分のいわゆる政府系金融機関の借り入れに伴う金利ぐらいをひとつ免除すべきであると思いますけれども、この点はいかがなものでございましょうか。  さらにまた、二十七社が自主的に事業を運営することができるようになるまでの間、公共事業等の分離、分割発注によって救済する方法というものを考慮をしているかどうかについてお伺いをいたしたいと思います。
  45. 本郷英一

    ○説明員(本郷英一君) ただいま先生御指摘の北炭夕張社の下請中小企業が、この閉山に伴いまして突然の資金繰り難及び転業その他に伴う資金手当ての必要というものに迫られていることは、私どもも十分承知しておるところでございます。これに対しまして政府系中小企業金融機関から倒産対策貸し付けあるいは産炭地域貸付制度、これらを活用しましてこういった資金繰り上の困難を何とか緩和しようということで努めてきたところでございます。その際、この倒産対策貸し付けそれから産炭地域貸付制度におきましては、特利いわゆる特別利率が適用されておりまして、これを直接の利子補給と言うかどうかは別としまして、一般の貸し付けに比べますと有利な金利で貸しているというのが実情でございます。それから、これら政府系中小企業金融機関におきましては、個々の中小企業者の実情に応じまして、償還猶予等の手続をとっているところでございます。  それから、受注確保の問題でございますが、これらにつきましては、国の北海道におけるいろいろ出先機関がございます。これらに対して、北炭夕張社の下請企業に対し官公需の確保を図れるよう要請を出しておりますとともに、北海道内におきます大手の事業所に対しましても、発注をする場合にはこの夕張の人々に優先的に発注をしてほしいという要請をずっと出しておりまして……
  46. 工藤万砂美

    ○工藤万砂美君 それは下請ですか。
  47. 本郷英一

    ○説明員(本郷英一君) はい、さようでございます。  で、道内の石炭会社等からそういう要望に沿った発注がなされているというふうに承知しています。
  48. 工藤万砂美

    ○工藤万砂美君 もう一点ですけれども、さらに中小企業基本法の十九条には、中小企業の「事業活動の機会の適正な確保」という問題について規定をされております。これは地域の商工業者を守ろうということでございまするし、かつまた第二十四条には「資金の融通の適正円滑化」ということに触れておるわけであります。この条文の精神から申しましても、夕張新炭鉱の閉山という問題から派生する諸問題の中で、中小企業が自助努力を当然やる、やってもやってもなおかつ解決できない問題については、これは国が積極的に対応するということになっておりますけれども、そう理解してよろしゅうございますか。
  49. 本郷英一

    ○説明員(本郷英一君) 中小企業は一般に経営基盤が脆弱でございまして、経済事情の急激な変動に伴う悪影響というものを吸収する能力というのはきわめて限られているわけでございます。そこで、この産炭地域の閉山に伴う地域の疲弊というような問題に対応しまして、これら中小企業の経営安定を図っていくというのは、中小企業施策の重要な柱でございまして、国としましては、こういった政策的な要請に対応して金融あるいはその他受注確保というような対策をとっているわけでございまして、先ほど申し上げました産炭地域貸し付けあるいは倒産対策貸し付けあるいは信用補完における産炭関係の制度というものは、そういった趣旨にのっとって実施しているところでございます。
  50. 工藤万砂美

    ○工藤万砂美君 きわめて前向きなお答えだと思いますけれども、ただ閉山地域の中小商工業者と いうのは、今日ではもうあすの生活にも事欠く状態でございますから、たとえば商工業者自身から移住資金等の希望が出た場合は、その金融制度の中で農業金融などのように利子補給をもっとしていただくとか、あるいは無担保の融資を行うような条件緩和策を講ずるとか、さらには転職のための職業訓練所へ入れるような便宜の取り扱いなどをしてあげるとかということもやっていかなきゃならぬと思うわけでございますけれども、そういう考え方があるかどうか。先ほど来の、直轄鉱員は一応職業訓練所に入るといったようなことについての御便宜を考えていていただいているようでございますけれども、地域の商工業者の方々も転職する場合、いわゆる職業訓練所に入れていただきたいという希望があった場合に、それをお取り上げいただけるかどうか。  それから、先ほど聞き漏らしたと思いますけれども、炭鉱離職者の職業訓練所でございますけれども、これは地元の希望もございまして、ぜひ夕張市内に臨時で結構でございますから設置をしていただきたい、かような希望があるわけでございますけれども、その点についてもお伺いをしておきたいと思います。
  51. 守屋孝一

    ○説明員(守屋孝一君) 職業訓練につきましては、私どもは、商工業者の方が今度は就職すると、そういうお気持ちになられまして職業訓練を受けられる場合、これはまさに労働者になられるわけでございますから、私どもも当然この転職訓練の制度にのっけるように努力していきたいというように考えております。  ただ、訓練校を地元につくるというお話でございますが、これは仮設の訓練校をつくるにいたしましても、器械、器具その他をそろえる、しかもその前にどういう訓練をお受けになりたいか、転職希望もよく確かめませんといけませんし、その規模その他いろいろこれ問題ございまして、訓練校をつくるということについては、果たしてそれが臨時応急の対応ができるかどうか非常に問題があると思います。また、一たん建てますと、後々の見通し等も十分考える必要もございます。私どもはやはりこういう場合、臨時機動的な対応としては、先ほども申し上げましたように、委託訓練、委託速成訓練というものが一番機動的なものではないかというように考えておる次第でございます。
  52. 工藤万砂美

    ○工藤万砂美君 この問題については、地元といたしましては、できるだけ労働人口というものを対外的に流出をさしたくないということが一つと、それからこれから企業誘致をどんどんどんどんやっていこうという意欲があるわけでございますから、そういうものに対応するための措置として臨時にひとつ地元に置いていただきたい、こういう希望でございますから、これは御要請だけ申し上げておきます。  そこで、自治体財政に関連することでございますけれども、御案内のように、夕張市の財政が火の車になっておりますことは御案内のとおりでございますが、特に閉山によって鉱産税や固定資産税、住民税の収入が絶たれるわけでございます。ちなみに、平常操業しているときは、五十六年度でございますけれども、夕張新炭鉱の鉱産税が年間一億二千二百万円、固定資産税が二億二千二百万円、市民税が一億一千万円、合計四億五千四百万円の収入が今後なくなるわけでありますから、これを四年間で合計しますと約十八億円になります。これを補完する意味で産炭地域振興臨時交付金として昭和四十四年に制度が設けられたわけでございますけれども、夕張市の場合、一トン当たり百十五円でございますから、初年度九千六百万円、四年間で合計しますと二億五千三百四十万円程度ということになるわけでございます。十八億円が二億五千万ですから、大変な格差ができるわけでございますけれども、私は今後夕張としても、閉山処置などをしながら市民生活の安定を期するためにも、非常に財源不足で大変であろうと思うわけでございます。したがいまして、税収に見合う最小限の百十五円の交付金の引き上げ等特別措置を行っていただきたいと思うんですけれども、これはいかがなものでございましょうか。
  53. 村田文男

    ○説明員(村田文男君) 夕張市の財政補てんに関しましては、大部分は御案内のとおり現行の地方交付税制度で賄われておりますが、通産省といたしましても、産炭地域振興臨時交付金制度でいま先生が御指摘になりました金額の助成をいま予定しているところでございます。  単価のアップの問題につきましては、現在の財政事情非常に厳しゅうございます。石炭対策特別会計も非常に厳しゅうございます。そういうことで単価のアップということはなかなかむずかしい状況にあろうかと存じておりますが、私どもといたしましては、企業誘致その他あらゆる面を通じまして市の財政にも貢献するよう努力してまいりたいと考えております。
  54. 工藤万砂美

    ○工藤万砂美君 ただ、いままでは四たびにわたって単価を引き上げしてきているわけでございますね。もうすでに時期的にいいましても貨幣価値の問題からいってもかなりたっているわけでございますから、果たして百十五円で適切なのかどうかということについては、私も異議があると思うんですよ。ですから、少なくとももう少し何とか引き上げしていただくというような意欲はないものでしょうか、もう一回お尋ねします。
  55. 村田文男

    ○説明員(村田文男君) 財政事情苦しいほかに、いろいろ地方公共団体は、これを使ってやります需要の方、支出の方でございますが、その辺の仕組みが、その後失業対策が別途できたりいろいろなそういう面がございまして、なかなか積算の面でもこれを引き上げる計算が困難だということが実情でございます。
  56. 工藤万砂美

    ○工藤万砂美君 この問題はまた後でゆっくり論議をさしていただきますけれども、そこで北炭関連の炭住のいわゆる償還問題をちょっとお伺いをしたいと思うんですけれども、御案内のように、残高が改良住宅が十四億三千六百六十八万円、厚生年金住宅が千四百二十四万円、賃貸借住宅の貸付金が三千二百二十万円、合計約十四億八千三百十二万円程度あるわけでございますけれども、このような事態になりますと、とうてい夕張市としてはなかなかこれは償還していける財政内容にはなりません。そういうことを考えますときに、これは何としても自治体財政の健全化を図るためには、この償還を免除してあげる考え方というものは出てこないものでしょうか、これをひとつお伺いしたいと思います。
  57. 遠藤亮一

    ○説明員(遠藤亮一君) この問題につきましては、地方自治体が地方債を発行する際に、条件整備といいますか、発行団体は毎年度償還が見通しがあるということで発行を許可しておりますので、こういう事態になって大変なんですけれども、私ども聞いておりますところでは、市の財政状況は、現在このまま推移すれば何とかそういう償還にも応じられますのでやっていけるのではないかと思っております。ただ、制度的に棚上げをどうだろうかとおっしゃいますけれども、棚上げしますとこの制度が全部崩壊してしまいますので、これは困難かと思います。
  58. 工藤万砂美

    ○工藤万砂美君 これは認識としては私はかなり甘いと思うんですよ。現地の自治体のお話を聞きますと、全くそういうような余裕がないといったことで、この問題についてもかなり真剣に取り上げていただきたいというような強い実は要請があるわけでございますから、方法は別といたしまして、いろいろなやり方があると思うんで、これについては、これは木で鼻をくくったようなお答えでは私は満足できませんので、また後ほどお伺いいたしますから、ひとつぜひ前向きで取り組んでいただいて、一時棚上げするとか別の方法でもって償還できるような方策を考えてあげるというような、情のある処置を私はぜひしていただきたいと思うのでございます。  そこで、もう一、二点でございますけれども、北炭の所有地の中で、将来の地域振興のために先行取得をする計画を実は市が立てているわけでございますが、この場合は十五億円ぐらいかかるそうでございますけれども、これについて過疎債等の特例措置として取り上げていただけるかどうか ということについてちょっとお伺いしたいと思います。  また、もう一点でございますけれども、市が北炭に有するいわゆる更生債権相当額であります八億三千九百一万六千円についての起債の許可をひとつ要望したい、こういうことでありますけれども、この起債の取り扱いをしていただけるかどうかということについてお伺いをしたいと思いますが、いかがでしょうか。
  59. 遠藤亮一

    ○説明員(遠藤亮一君) まず一点でございますけれども、先行取得債につきましては、一般的に申し上げますというと、先生御承知かと思いますけれども、先行取得する場合にも、やみくもに用地を買うということではなくて、計画が具体的に、長期間でございませんけれども、たとえば三年ないし五年ぐらいの具体的な計画がある、そういう用地の先行取得をする場合に資金措置をしようということでしているわけでございますけれども、それもかなりそういう団体の財政事情等とも関連がございますので、金がないからといってすぐそういう借金をして用地を買うというのは、これはいい方法ではございませんので、そういう具体性のそういうものを見ましてしているのが一般的でございます。  それから、それを過疎債でというお話でございますけれども、先生御存じかと思いますけれども、過疎債はもう全国かなりございまして、総枠は二千二百億ぐらいございますけれども、北海道は大体毎年二百六十億弱配分しているわけでございますけれども、その中でさらに用地の先行取得ということになりますとかなり割かなくちゃいけませんので、これは本当言いまして資金的にはかなり苦しいということと、それから先ほど申し上げましたように、過疎債の場合も制度的には、用地の場合は道路用地とか集落の移転とか、そういう限定的にしておりますので、単なる先行取得といいますか、そういうことをするということになりますとかなりむずかしいだろう。若干、先ほどもちょっと御注意をされましたけれども、冷たいように聞こえますけれども、実際にはかなりやりくりをしながら、ことしの場合も地方団体のほかの団体よりは倍ぐらい措置するつもりでおりますので御勘弁をいただきたいと、こう思っております。  それからもう一つ、更生債権の問題ですけれども、更生債権が取れないからという話で、何か起債はどうかという話なんですが、私どもとしては、そういう若干横道の手段はとらないで、市の財政状況等もよく聞いておりますので、年度進行に応じまして、財政状況を見ながら、特別交付税なり具体的な事業がある場合には、そういうものに財源措置ができるように努力はしたいと思っております。
  60. 工藤万砂美

    ○工藤万砂美君 こういう特別な事態でございますから、いま横道の方策はとらないというお話でございましたけれども、まあ知事が横路さんですからね、何としてもこれはひとつ、横道をしてでも何らかの方法を講じていただきませんと、やはり地域振興のために必要な問題について私はお伺いをしておるわけでございますけれども、今後ひとつ大臣を初め皆様方、夕張の問題については特別な、特例ということで、何かとひとつ御配慮を賜りたいということをお願いいたしまして、終わります。
  61. 中野鉄造

    ○中野鉄造君 まず私、冒頭に大臣にお尋ねいたしますが、今回のこの問題は、通産行政、なかんずく石炭行政にいろいろな今後に対する反省と教訓を残した、こう思いますが、この教訓及びその反省について、大臣はどのようにお考えになりますか。
  62. 宇野宗佑

    ○国務大臣(宇野宗佑君) 歴代大臣が極力再開に対して熱意を持って臨んだということは事実でございます。したがいまして、それが余りに長きにわたりたではないかというような評論があるいはあるかもしれません。しかしながら、最後の最後まで努力されたということは私ども認めたいと思います。しかし、私も六月十日以来、わずかの時間ではございましたが、極力前任者のそうした姿勢を貫きたいと思いまして努力をいたしました。しかしながら、最終的には、先ほど来お答えしているような理由をもちまして、万やむを得ないというようなことに相なりました。したがいまして、一応そうした過程におきましては通産行政といたしましても最大限の努力はしたが、残念ながらその実が実らなかったという面におきましては、いろいろまた今後考えていかなければならないこともあるかもしれません。そうした点は私も十分今後心得ていきたいと考えております。
  63. 中野鉄造

    ○中野鉄造君 まあ過ぎたことを言ってもいたし方ないことですが、今回の一連の動きを見ますときに、苦い決定をいたずらに避けてきたことがむしろ問題を大きくしたということが言えるんじゃないかと思うんです。振り返ってみますと、再開発が無理であるということは、ことしの春の石炭協会の報告ですでにこれはもうわかっていたにもかかわらず、責任の押しつけ合いといいましょうか、そういったようなことで決着を無意味に引き延ばしてきた、このことについてどのように反省されておりますか。
  64. 宇野宗佑

    ○国務大臣(宇野宗佑君) 私は、このことに関しまして、あるいはボールの投げ合いではないかというふうなことがしばしば言われました。しかし、衆議院におきましてちょうど私の決定以前に委員会がございましたが、そうしたお言葉もございましたけれども、私はボールの投げ合いをするつもりはございません、速やかに極力その結論を得たい、だから最大限の努力をしておる、こういうふうに申し上げておりましたので、少なくとも最近におきましてはそうした責任のなすり合いはなかった。そしてまた、横路知事も、前大臣のそうしたボールを受けとめられて、そして誠心誠意いろいろ検討されてボールを持ってこられた、私はそのボールを投げ返さなかった、ここら辺でひとつ御了解を賜りたいと思います。
  65. 中野鉄造

    ○中野鉄造君 そうしますと、今回のこの閉山によって、国内炭の出炭量が百五十万トン、これはもうできなくなった。こういうようなことで、従来から言われておる二千万トン体制に与える影響というものも出てくると思います。また一方、現在の鉄鋼業界のいろいろな冷え込み、石炭の需要の低下、こういうことに伴って、この夕張の閉山とは別に、この二千万トン体制の下方修正というようなことも耳にしますけれども、このことについては今後どのようにお考えですか。
  66. 宇野宗佑

    ○国務大臣(宇野宗佑君) 結論を申しますと、将来にわたりまして二千万トン体制というものは目指していくというのが私たちの考え方でございます。ただし、その間におきましてはエネルギーの需給状態も好転するでございましょうし、また石炭企業そのものの改善もなされるでございましょう。そうした場合というものも当然私はあるものである、こう期待いたしながら二千万トン体制は目指していきたい、こう考えております。
  67. 中野鉄造

    ○中野鉄造君 石炭の現状と将来とのバランスをいろいろ考えてみますと、とりようによってはこれ以上なお国民の血税をこれにつぎ込むということがいかがなものかというような考え方も出てくると思いますが、この点についてどうお考えですか。
  68. 宇野宗佑

    ○国務大臣(宇野宗佑君) 長期で見ました場合には、わが国は資源小国でございます。したがいまして、今日まで極力代替エネルギーの開発並びに省エネルギーに努めてまいりました。また、先ほど申し上げましたが、GNPが三%伸びた、それとつろくしてやはり伸びるのがエネルギーの消費でございましょうが、いま申し上げました二つの国民の御協力、また御努力によりまして三%減ってきておるということも事実でございます。したがいまして、エネルギー体制そのものに関しましては、現在は需給は確かに緩和されておる、だからプランそのものもあるいは下方修正をしなくちゃならないであろう。けれども、考えてみれば石炭という貴重な資源でございますから、これは国内にあるということを考えますと、やはりこれの育成ということも将来ともに考えていかなくちゃならない、こういう姿勢で現在は石炭政策を私た ちは担当いたしておるということでございます。
  69. 中野鉄造

    ○中野鉄造君 海外炭に比べて国内炭はその競争力においてとても問題ではない、こういうようなことを踏まえても将来にやはり期待を持つ、したがって二千万トン体制は堅持していく、こういうことですか。
  70. 宇野宗佑

    ○国務大臣(宇野宗佑君) 二千万トン体制を目指すということは、先ほど来述べておるとおりでございます。
  71. 中野鉄造

    ○中野鉄造君 じゃ、次いきます。  もうすでにいろいろ前の方々からお話が出ましたけれども、現在残っていらっしゃる千人近くの方々の離職者の再雇用の問題がいまの重要課題でございますけれども、大半の方々が四十五歳以上の高齢の方々である。ただでさえもなかなかこういう方々の再就職というものがむずかしい事態にあるわけですけれども、先ほどから言われております職業訓練所の開設の問題だとか、またそれに呼応して、七月の十二日に労働省では五項目の緊急対策を決定されておりますけれども、これらを踏まえて、この五項目を決定されてから日が浅いわけですけれども、現時点での状況とその見通しはいかがですか。
  72. 守屋孝一

    ○説明員(守屋孝一君) 先ほども申し上げましたが、私どもとしては、やはり何といいましても、一たん離職者としてお出になった以上、安定した職場への再就職を目指していろんな施策を有機的、機動的に実施していくというのが基本になるというように考えております。  そういう意味で、先般、労働大臣から五項目の方針を出していただいたわけでございますが、いまの時点で申し上げますと、私どもといたしましても、先月の十八日に石炭協会に離職者の方々のいま一度石炭企業への再就職をお願いしておりまして、これにつきましては、近々どの程度の枠になるかという御返事もいただけると思います。いま石炭協会非常に努力をされておる最中でございます。  また、私どもといたしましても、つい先月の二十七日に山元での閉山やむなしという組合の決定もございまして、そこで、それより前に余り就職相談を全員に対していたすのもどうかというので、先般の五項目では全員就職相談というのを出しておりましたが、その後にこれを持っていこうということで、実は昨日、きょう、あしたと、この三日にかけまして、いま一度離職者全員の方に対する再就職相談をやっております。といいますのは、それまでは再開発を期待して滞留といいますか山元に残られておる方の数が非常に多うございまして、約八割ございます。いま一度そういう新しい事態を踏まえての相談をいま鋭意やっておるというのが現状でございます。  その後、相談をもとにいたしまして、職業訓練なりあるいは広域――広域といいますのは道内、道外全体にわたる求人を開拓して、それをこの山元へ持っていきまして職業紹介に結びつけていく、あるいは必要があれば職業訓練をやる。さらには他地域、同じ夕張の中あるいは近郊、さらには道内、さらに道外と、こういう何段階にも分けましての住宅確保問題があるわけでございまして、これにつきましては、私どももいま現時点において約五百戸の住宅は確保しておりますが、さらに近々道内にも幾つかの雇用促進住宅が竣工いたしますので、こういうところにも極力お入りできるように住宅枠の確保もする。またそのほか、できるだけきめ細かい指導を進めていって、一日も早く再就職の道が開けるようにという方針で現在いまやっておるわけでございます。
  73. 中野鉄造

    ○中野鉄造君 先ほどもお話がありました、現地に職業訓練所を開設してほしいというような要望もあるようですけれども、これは全般的な問題ですけれども、職業訓練所というのがいまでも全国にたくさんございますけれども、その実態を見まと、職業訓練所の教科内容というものがいまの時代に即応しない、きわめて俗な言葉で言いますと、日曜大工に毛が生えた程度の教科しかやっていないというのが実態でございます。職業訓練所を出たからといって、必ずしもそれを受け入れるような、現在の時代に即応したような技術が身についていないというのが実態じゃないかと思うのですけれども、そういう意味から今後の職業訓練、この夕張の場合のこれも含めて、ひとつその教科内容等について大いにこれは再考を要する課題じゃないかと思いますが、いかがですか。
  74. 金平隆弘

    ○説明員(金平隆弘君) ただいま先生御指摘にありましたとおり、従来の職業訓練校における訓練科目というのは、かなり第二次産業に偏っているとかいう話がございまして、最近のような第三次産業とか、そういう面でも新たに対応を必要とするようなことがよく言われております。そういう意味で、現在労働省の職業訓練基本計画というのがございますけれども、そういうところでも、指導員の問題を含め、いろいろそういう新しい方向を目指すということで努力をしている次第でございます。また、その方法としましても、たとえば非常に恒常的な職業訓練校を考えるということばかりでなくて、先ほど来話がありますように、委託訓練とか速成訓練とか、そういうふうな外部の教育訓練機関、企業の御協力を得まして訓練するということで、迅速な対応をしていくということを考えている次第でございます。
  75. 中野鉄造

    ○中野鉄造君 もう時間がありませんので、最後に一点だけお尋ねいたしますが、先ほど労務債のことについて質問があっておりました。私ちょっと聞き漏らしましたのですが、これの期限が九月末ということになっておりますけれども、この取り扱いについて具体的にひとつお答えいただきたいと思います。
  76. 野崎和昭

    ○説明員(野崎和昭君) 労務債は、新旧両方ございますけれども、旧労務債のうち三井観光開発が支払い保証をしております八十九億二千万円に関しましては、現在までに十七億五千万円が支払われまして、未払い額は七十一億七千万円であると承知しております。これにつきましては九月末までに完済するという労使協定ができているわけでございますけれども、それに基づきまして先般七月二十九日に三井観光開発の方から具体的な支払い計画が示されまして、関係労働組合もこれを了承されたというふうにお聞きしております。したがいまして、約束どおり九月末までには完済されるものと私どもは信じております。
  77. 小笠原貞子

    ○小笠原貞子君 九十三人の命が奪われ、残された者は二年近く待たされて、そして一縷の望みをかけられた。そして、年寄りや子供や病人を抱えて、また商店街へ行ってみれば大変な実情、夕張市としても二十億からの負債を抱えている。まさに大変な事態がいま起きているわけですね。そして、残されたものは何だ。いろいろ大臣がかわっていろんなことを言われたけれども、何もやってくれなかったじゃないか。まさに政治に対する不信が大きく残された。  先ほどの大臣の御答弁を聞いてみますと、安倍通産大臣、そして山中通産大臣、二人の先任大臣の御努力について評価する、そして私もその趣旨に沿っていろいろと努力し考えて今日の結論を出したと。じゃ、具体的にどういう御努力をなすったのか、簡単にお示しいただきたいと思います。
  78. 宇野宗佑

    ○国務大臣(宇野宗佑君) 石炭協会また各種団体の意見、さらには与党の意見、そうした関係者の意見をいろいろ拝聴いたしました。そして問題点は、安全が確保されるか、あるいはまた経営主体が確認されるか、こうした点にしぼられてまいったわけでございます。特に山中大臣は、北海道の知事に対しまして、北海道がひとつ経営に参加してはどうかという趣旨の提案をしておられます。したがいまして、北海道知事がどういう答えを持ってこられるか、そうしたことに対しましても私は最大の期待を抱き、またその答えに対しましても、私は御承知のとおり十二分に検討をさしていただいたものであります。  その結果、私といたしましても、二人の前大臣が努力されたと同じような気持ちでいろいろと策を講じてみましたけれども、先ほど申し上げましたとおり、久しく再開を待ち焦がれておられた方方に対しましてはまことに遺憾な措置ではあったが、しかし万やむを得ざる措置であったと、こう いうことでございます。
  79. 小笠原貞子

    ○小笠原貞子君 いろいろな方の十分意見を聞いて十二分に検討したと。まさに言葉であって、具体的にそれではこれについてどういう検討を加えたかというのが出てこないので大変残念なんですが、それを言っていると時間がありません。私は、いままでの経過を踏まえて、いまの御答弁では大臣としての責任をやっぱり真剣に考えられていないと言わざるを得ないんです。  閉山するとき、私はいま思い出すんですね。あのときに私たちは、今日こうなるだろうということは予測していたんです。だから、閉山というのはもう全くこれは危ないと言って共産党は反対していた。あのとき大沢管財人こう言いましたね。閉山をして新会社による再開発でいくしかない、だから閉山をするんだと。そして構想を示されて、この構想でいけば収支とんとんだ、こういう結論を出された。  御承知のように、安倍通産大臣はそれに対してどうおっしゃったか。大沢案に対して、山を残すために最良の措置であると、これは私の答弁にもおっしゃった。そして、この残された唯一最大の炭層を再開発していかなければならない、これは衆議院の石特の小沢委員に対しておっしゃった。で、最終的に山が残る、山を残すという方向で決着をつけなければならない、こうおっしゃったわけですよね。ここのところ一つの問題出ていると思うんですね。  それからその次に山中大臣、いま大臣は三つの理由で再開発断念とおっしゃったけれども、山中大臣は一歩踏み込んでこうおっしゃっているんです。道が経営主体にならなかったのを断念の理由としているけれども、石炭政策そのものは国の責任である、こうおっしゃっているんですね。だから、道がやらなかったからできないなんという人ごとじゃない、石炭対策は国の責任なんだ、こうおっしゃっているんです。国のエネルギー政策、この山の開発というものが必要なんだ、エネルギーというものに対して示す姿勢、ともしびをここにつけなきゃならないという位置づけでやりたいんだ、そして道に経営主体になってほしいと言ったけれども、道庁にお願いをしたという立場であって、これが逆に苦しめるようなことがあってはならない。これはまさに、経営主体に道がなってくれなかったから断念せざるを得ないとあなたおっしゃったけれども、やっぱり責任転嫁ですよ。国の責任なんだ。ここのところが私は不満なんだ。  それから今度保安技術者の問題、これについても不足だとおっしゃるけれども、夕張炭鉱の職員組合の方で私も伺ってきました。いま札幌なんかに行っているけれども、この山を再開発したいという技術者はいるんだ、そしてその数は七十人、八十人、そしてまた炭鉱の中でベテランがいるから、この人たちを鉱山保安センターに送って、六カ月なりのちゃんと教育すればこれはできるんだと、そう言っているんですね。そして山中大臣、これについても、保安技術者の問題も、技術者の不足という問題は石炭協会から簡単じゃありませんよとこう言われて、確かにそうかもしれない、しかしだからといって断念するという要素には私はならないとはっきりおっしゃっているわけなんですね。そして国も、そして国からいろいろ援助を受けている石炭協会に対して努力すべきだと、努力させると、こういう立場で大臣がおっしゃっていた。  そうすると、いろいろ検討された、しかしいままでの大臣とは全く百八十度態度が違う断念という結論を出されたということ、私は具体的に言って非常に残念なんです。それについて御意見があったら、簡単にお述べください。
  80. 宇野宗佑

    ○国務大臣(宇野宗佑君) 横路知事案は、もうすでに御承知のとおりに、赤字はこれは出ます、私も計算をいたしましたが赤字にならざるを得ないでしょう、赤字が出る企業の主体になることはこれはとうていできないでしょう、しかし黒字になる方法も一つあります、それは電発に入れておられる石炭をこの新会社に取り級わさしてください、しからば黒字になりますと、こういうふうなことでございます。ですから、これはやはりいろんな観点から考えまして、国といたしましてもそう簡単に私企業に対してできる話ではございません。あくまでも石炭企業は私企業でございまして、国営ではございません。こうした観点から私は、その企業主体というものを見出すことができない、そういう断定を下した。  二番目の、いろいろ観点はございましょうが、石炭協会は二度にわたりまして保安体制はどうかと私は執拗に注文もいたしましたけれども、とてもとてもいまそれだけの技術者を求めることはできません、こういうことでございましたので、私は自信を持ち得ないという声明を発表したまでであります。
  81. 小笠原貞子

    ○小笠原貞子君 またそれに反論したいんですけれども、時間がありませんからあとまた次の機会にゆっくりやりましょう。  じゃ、具体的に今度は雇用問題伺いますけれども、閉山だ、そしていよいよこれは再開発はだめだというようなことになって、当然それまでにこの労働者を山に送りたい、山で雇用の場が欲しいということで努力されていましたね、ずっと。で、断念される前に各会社からどれくらいうちの山では希望として採るよという数字が出てましたか。
  82. 守屋孝一

    ○説明員(守屋孝一君) 私の方で現在求人の手持ちの状況を若干事務的に説明させます。その上で……
  83. 小笠原貞子

    ○小笠原貞子君 石炭会社として申し込んでいた数なんです。全体じゃないですよ。各会社の山から希望者どれくらいあったか。
  84. 佐藤勝美

    ○説明員(佐藤勝美君) ただいま職業相談の過程で道内を中心に求人を千名以上集めておりますが、そのうち石炭求人がどのくらいあるかにつきましては、現在なお確保中でございますので、ただいま現在の数字はわかりません。しかし、昨年十月の事実上の閉山から七月末までに石炭鉱山に再就職をされた離職者の方は七百十八名でございます。
  85. 小笠原貞子

    ○小笠原貞子君 希望者じゃなくて――じゃ具体的に言いますと、私もこの離職者問題心配だったからいろいろ聞きました。そしたら、各山からうちの山に何人くらいは受け持つよという数が三百人というの出ていたんですよ。三百人というのは各山で吸収してくれるというのが出ていたんですね、私が聞いた段階できちっと。それについて先ほど部長、三百人の要請を七月二十日にして、会社は受け入れるようになりましたというふうに、もうすでに三百人受け入れるよというのがわかっているのに、やったんだというかっこうつけるようなことでやられるから、だからそういう姿勢では私は心配なんですよ。そういうかっこうつけるんじゃなくて、本当に就職を考えてもらいたいということのために私は言ったんです。それまでに三百人受け持ちますと各社言ってたんですからね。  時間がありませんから続けて伺いますけれども、労務債の問題。労務債、先ほどおっしゃいましたね。旧労務債百二十三億ですね。そして八十九億というのが具体的に出ていますよね。で、三十四億というのはこれはいろいろ問題があると、そういうふうにおっしゃるだろうと思うんだけれども、これについてもいままで、労働省としても通産省としても、百二十三億完済せいという指導もされていたわけです。そして労働組合との協定によっても、あとの三十四億というものについて、これは放棄しましたなんて言ってないんですよね。だから当然旧労務債百二十三億について完全に支払えという指導をやってもらいたい、やるべきである、いままでどおりに、ということについてお答えをいただきたいと思うんです。  それから大臣、事ここに至って地元では本当にもう踏んだりけったりですよ。まさに大変な不信ですよね。やっぱり大臣がいろいろと決断して、そして検討も具体的にされたとおっしゃるなら、そしたら当然私はいまの段階で夕張へいらっしゃるべきだと思いますよ。夕張へいらっしゃって、 私たちは誠実にこれをやりましたということを御報告なさるべきだと思うんです。いらっしゃる意思があるかどうか。そして、これからの再開発については夕張を中心としながらも、空知全体の総合的な開発、そのための調査というのをしっかりやってもらいたいということですね。  それから、離職者の問題については、やっぱり夕張で働きたいという人が多いですよね。そのためには夕張で働けるような御努力をいただきたい。守屋さんもベテランだからいろいろとおっしゃるけれども、本当にやってやれるという見通しがあるのか。いろいろな項目について、こういうことああいうこともいたしました、そして結論が何だと、しかし厳しい財政状態でございまして、事ここに至りましてはいたし方ございません、閉山のときやられて、いまやられて、また最後にそうなったら、泣くのは労働者ですよ。労働者にどこに罪がありますか。小商店にどこに罪があるんですか。そういうようなことで政治というものの不信をますますかき立てていくというようなことがあってはならないと思うんです。その辺しっかり腹を決めていただきたい。大臣もそういう立場に立って、またこのようなことが起きないようにしっかりと決意を固めて取り組んでいただきたい。  全部まとめましたけれども、御答弁いただいて、最後に大臣の本当の腹、たてまえじゃなくて本音ですよ、しっかりお答えいただきたいと思います。
  86. 守屋孝一

    ○説明員(守屋孝一君) まず雇用安定の面から申し上げますと、やっぱり私どもは、とにかく安定した職場への再就職を促進するというのを基本にして、就職促進に向けてのいろんな御援助なり就職職業開拓をしていきたいと思っております。もちろん地元就職ができるのが一番いいとは存じます。しかし、いまの時点で果たして――地域振興とのこれは絡みもございます。そうなった場合に、地域振興がどこまで進むかということの絡みの中において、私どもは地元就職を一つの主眼にしながらも、やはり他地域にもいい求人があるという場合にはそこへも移っていただく。そのためには雇用促進住宅も用意しているというお話も申し上げたとおりでございまして、そういう点、安定した職場への就職確保ということを主眼にしているということを申し上げております。
  87. 井上孝

    ○委員長(井上孝君) 簡単に御答弁願います。
  88. 野崎和昭

    ○説明員(野崎和昭君) 旧労務債のうちの残りの三十五億の点でございますけれども、これは更生債権として裁判所に届けられておりますので、更生計画の中で処理されるものと考えております。
  89. 宇野宗佑

    ○国務大臣(宇野宗佑君) 私は、夕張へ行くことを少しも辞するものではございません。また、ただいま行けばばりざんぼうの渦中に置かれることも私はあえて覚悟いたしております。しかしながら、それで政治は済むものではありません。やはり私は、速やかなる決断をしたというゆえんは、いままで長らく待っていただいた方々にはまことにお気の毒な仕儀ではあるけれども、万やむを得ない、それよりも今後のことにひとつ全力を挙げたい、こういうふうに思いましたので、私は私の責任で断を下しました。したがいまして、そうした目的が今度はかなえられるように私といたしましても考えていかなければならぬ。そのためにはいろんな方々のまた御意見も承って、それから万全の措置をとって、そして地元の方々また離職者の方々の御期待に沿い得るような、私はそうした気持ちで行くときには行かなければならぬ、こういうふうに思っている次第であります。
  90. 小西博行

    ○小西博行君 大臣の時間が大体来たようでございますけれども、少しだけ質問さしていただきたいと思います。  北炭夕張の問題というのは、大変私は悲惨な事故だというふうに考えております。先ほどから同僚の議員の皆さん方からいろいろ御質問がありました。私も七つばかり通告をしておりましたが、そのほとんどは答えていただいているような実は感じもいたします。ただ私は、科学技術の方で長いことおりましたものですから、その関係から二、三点、石炭行政といいますか、エネルギー行政についてお尋ねしたいというふうに考えております。  ただ、今回の問題で、先ほどからも意見がたくさん出ておりますが、非常は処置が遅かったのではないかとか、あるいは夢を持たしていって最後にびしゃりと、こういう感じはやはり一般の国民はそのように感じているのじゃないか。したがいまして、その経過につきまして、北海道の人はもちろんでございますが、特にその関係の皆さん方には大臣の方からやっぱり具体的に説明する誠意、これは私は大変必要なんじゃないか、このように考えております。あとのいろんな、たとえば共済制度というのは同僚議員の方からお話がございましたが、これはやっぱり何か考えておかないと大変なことになる、そのようにも考えました。  まず第一点の質問をさしていただきたいんですけれども、エネルギー対策、エネルギー行政、この問題はもう再三、わが国のエネルギーというのは非常に大切なんだ、こういうような御意見が、これは科学技術関係でもたびたび出てまいります。  そこで私は、長期計画は一体どうなのかということをこの間ちょっと担当の方にお聞きしましたら、この八月のあるいは終わりごろ出るんじゃないかというお話でございますから、いま具体的に聞いても御意見が出ないと、こういうことでもございました。  ただその中で、原子力発電ですが、この問題が六十五年で大体五千百から五千三百万、これはもう前々からそれを言われておりまして、しかし現実に原子力発電を実際に設置する場合には、費用もさることながら、相当時間がかかる。十年ないし最近では十五年かかる。そういうことでありますから、六十五年までには、もう現在着手しておってもあるいは不可能かもわかりません。そういうことでいきますと、大体三千百か三千二百ぐらいしかいかないのじゃないか。そういうことを再三申し上げて、計画は、社会のいろんな情勢によっても当然電力需要は変わるわけですから、なぜもっときめ細かく計画の改善というものをやらないんだろうかということを申し上げたのですが、依然としてそれが変わっていない。  石炭行政でも、さっき二千万トンというようなお話がございました。この問題もこれを堅持していきたいというふうにおっしゃるわけですけれども、現実のいろんな諸般の事情の中からこの辺の計画というのはもっときめ細かく見直していく必要があるんじゃないか、こういうことをもう前々から感じておるわけでありますが、その問題に対して大臣はどのようにお考えになり、これからの対策はどうなのか、その点をお聞きしたいと思います。
  91. 豊島格

    ○説明員(豊島格君) 最近のエネルギー情勢、非常に激変いたしておりまして、OPECが始まって以来初めて値下げをする、石油事情も緩んでいるということでございますし、それから先ほどもちょっと申し上げましたけれども、GNPが三%ずつ五十五年以降伸びているのにエネルギー消費は三%以上も減っている、こういうことでございます。したがいまして、そういう情勢を踏まえまして、やっぱりこの際エネルギーの見通しと政策のあり方ということを総点検するということで、先ほど先生の御指摘のありましたように、四月以来やっております。いまの計画では八月中に一つの中間報告を取りまとめる方向で作業をいたしておりまして、その結論はまだこの段階ではっきり申し上げられませんが、ただ先生の御指摘になりましたように、そういう情勢変化を踏まえて計画というのは見直していくということは当然でございますので、昨年、六十五年で五億九千万キロリッターの石油換算のエネルギー消費があるということですが、これはいかにも大き過ぎるということは十分認識しております。  それから原子力につきましても、六十五年、従来の計画ですと四千六百万キロワットでございますが、これは実際実現性ということからも問題でございますし、電力の需要が大体いまのところ四年おくれぐらいになっておる、こういうことの現 実を踏まえまして、すでにその修正について作業をしております。  それで、総合エネルギー調査会のエネルギー見通しは変わっておりませんが、ことしの四月に、これは毎年十年先ぐらいまでの電力施設計画というのを役所に届け出ることになっておりますが、その中では六十五年の末のキロワットは大体三千五百十一万キロワット、先ほど先生三千二百ぐらいだろうとおっしゃいましたけれども、非常に現実的なものにすでに変わっておりますが、これも今後の総合エネ調の検討結果をまって、また来年以降どうなるかということでございますが、われわれとしても政策を進める上におきまして、エネルギーの安定供給ということはもちろん必要でございますが、そうかといって現実と離れたような計画をやっていくということは政策の誤りでございまして、そこは十分配慮しております。  それから、石炭の二千万トン体制ということですが、これにつきましても、非常に硬直的なことではございましたが、七次政策にももちろん書いてございますように、環境その他を見て、そこを目指してやっていくということでございまして、そういう意味で、当然のことながら政策目標の位置づけというものもそのように御了解いただければと存ずる次第でございます。
  92. 小西博行

    ○小西博行君 いや、そういう状況を見てというのはよくわかるんです。ただ、余りにも世間一般から比べて甘いも甘いもいいところだというふうに私どもは感じるわけですね。だから、そういうようなことは情勢を見ればすぐわかるのに、えらいべらぼうな計画を立ててしまう。そして、ずっと最後までこの計画でいきますということをもう質問するたびに答えられる。だから私は、何か真剣にそういう問題についてどこまで本当は考えていらっしゃるのかなということを疑問に感じるわけです。ですから、先ほどの話じゃありませんが、北炭のいろんなああいう問題が起きるということは、もうこれから先全然事故がないということが最高でありますけれども、もし起きた場合にはこの問題に対して国全体がというような体制が、いままでの法律だとか、いや労働省ではこうだと、いろいろな問題あると思いますけれども、その辺の問題は、このエネルギー全体に対する物の考え方というものを押さえてやっていかないと私は解決できないんじゃないか、このように感じるものですから申し上げたわけです。  それから、先ほどの原子力の問題ですが、私は、許認可制というのが項目が非常にたくさんありまして、これは立地問題がもちろん一番大きな問題だと思います。しかし、その許認可の問題ももう少し合理化して、もっと短時間でそれができるような体制をぜひつくっていただきたいということを再三これも申し上げておるわけですが、実際に作業に携わっている電力会社から聞きますと、依然として変わらない、ずいぶん時間食ってしまう、たらい回しだ、こういう問題もございますので、その辺も先ほど申し上げたエネルギー行政というのは非常に大切なんだという原点に立って、新大臣になられたわけでありますから、私はその辺の整理をうまくやっていただきたい、このことを申し上げたいんですが、大臣の御意見いかがですか。
  93. 宇野宗佑

    ○国務大臣(宇野宗佑君) 私も昭和五十一年に科学技術庁長官をやっております。したがいまして、いまおっしゃいました御意見には、私といたしまして全く賛成でございます。そうした気持ちでもう一度しっかりしたエネルギー体制を打ち立てていきたい。  特に原子力に関しましては、いろいろ議論はございますが、すでにこの開発がいかにわが国の産業に大きな役目を果たしておるか、これはいまさら論をまちません。したがいまして、いろんな意味合いにおきまして、もし不要な許認可等々があればこれは極力やはり整理すべきである、こういうふうな考え方を私自身は持っております。
  94. 小西博行

    ○小西博行君 もう一点だけお願いしたいと思います。  石油が下がったという問題ですね。これは、私は非常に喜んだわけでありますが、実際は代替エネルギーの研究開発という問題で、たとえばアメリカがいま大きな計画でやっておりましたアラスカのガスですね。天然ガスの井戸をつくり、そしてアメリカまで運ぶという、あれば七千キロでしたか、非常に長距離、しかも四百三十億ドルというような大金ですね。そういうものを投じて、しかも日本もそれにある程度協力しているというこの体制が一つ。  それから豪州ですね。石炭の液化、この問題もかなりやっておられたんですが、石油のコストがダウンしたということで、全体がややまた石油依存型になりかねはしないかという私は不安を持っているわけです。これもいろんな計画書が出ておるわけなんですが、石炭はまだふえるだとか、あるいはガス化はだんだん上昇の傾向にあるというのは、予測では出ているわけです、六十五年とか七十五年の予測では。だけど私は、いまの時期こそこういう問題は非常に大切な問題だから、いち早くその問題については大臣としてやっていただきたいということを思うわけですが、これを最後にしたいのですけれども、その辺に対しての決意をお願いしたい。  これで終わりたいと思います。
  95. 宇野宗佑

    ○国務大臣(宇野宗佑君) アラスカあるいは豪州等々いろいろ問題ございます。これは企業間の努力によりまして現在相当進んでいる面もございます。そうした面におきましては、やはり今後わが国といたしましても十二分に取り組んでいかなければならない、かように存じております。
  96. 井上孝

    ○委員長(井上孝君) 他に御発言がなければ、本日の調査はこの程度にとどめます。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時十四分散会