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1981-04-10 第94回国会 参議院 本会議 12号 公式Web版

  1. 昭和五十六年四月十日(金曜日)    午前十時三分開議     ━━━━━━━━━━━━━ ○議事日程 第十二号   昭和五十六年四月十日    午前十時開議  第一 国務大臣の報告に関する件(昭和五十三   年度決算の概要について)  第二 国際科学技術博覧会の準備及び運営のた   めに必要な特別措置に関する法律案内閣提   出、衆議院送付)  第三 漁船損害補償法の一部を改正する法律案   (内閣提出、衆議院送付)  第四 国立学校設置法の一部を改正する法律案   (内閣提出、衆議院送付)  第五 雇用に係る給付金等の整備充実を図るた   めの関係法律の整備に関する法律案内閣提   出、衆議院送付)  第六 住宅融資制度の充実に関する請願     ━━━━━━━━━━━━━ ○本日の会議に付した案件  一、国家公務員等の任命に関する件  一、日程第一より第六まで  一、国立国会図書館の館長の任命に関する件      ―――――・―――――
  2. 徳永正利

    ○議長(徳永正利君) これより会議を開きます。  この際、国家公務員等の任命に関する件についてお諮りいたします。  内閣から、公共企業体等労働委員会委員に市原昌三郎君、金子美雄君、隅谷三喜男君、中西實君、原田運治君、舟橋尚道君、山口俊夫君を任命することについて、本院の同意を求めてまいりました。  まず、市原昌三郎君、隅谷三喜男君、原田運治君、舟橋尚道君、山口俊夫君の任命について採決をいたします。  内閣申し出のとおり、これに同意することに賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕
  3. 徳永正利

    ○議長(徳永正利君) 総員起立と認めます。  よって、全会一致をもってこれに同意することに決しました。  次に、金子美雄君の任命について採決をいたします。  内閣申し出のとおり、これに同意することに賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕
  4. 徳永正利

    ○議長(徳永正利君) 過半数と認めます。  よって、これに同意することに決しました。  次に、中西實君の任命について採決をいたします。  内閣申し出のとおり、これに同意することに賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕
  5. 徳永正利

    ○議長(徳永正利君) 過半数と認めます。  よって、これに同意することに決しました。      ―――――・―――――
  6. 徳永正利

    ○議長(徳永正利君) 日程第一 国務大臣の報告に関する件(昭和五十三年度決算の概要について)  大蔵大臣から発言を求められております。発言を許します。渡辺大蔵大臣。    〔国務大臣渡辺美智雄君登壇、拍手〕
  7. 渡辺美智雄

    ○国務大臣(渡辺美智雄君) 昭和五十三年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書につきまして、その大要を御説明申し上げます。  昭和五十三年度予算は、昭和五十三年四月四日に成立いたしました。  この予算は、財政の節度維持にも配意しつつ、民需の動向を踏まえ、内需の振興のため財政が積極的な役割りを果たす必要があるとの基本的な考え方に立って、臨時異例の財政運営を行うこととして編成されたものであります。  さらに、その後における経済情勢等にかんがみ、公共事業関係費、文教・社会福祉施設等整備費、構造不況業種・中小企業等特別対策費等の追加を行うほか、水田利用再編対策費等について所要の措置を講ずるため、補正予算が編成され、昭和五十三年十月十二日その成立を見ました。  この補正によりまして、昭和五十二年度一般会計予算は、歳入歳出とも三十四兆四千四百億円余となりました。  以下、昭和五十三年度決算につきまして、その内容を御説明申し上げます。  まず、一般会計におきまして、歳入の決算額は三十四兆九千七十二億円余、歳出の決算額は三十四兆九百六十億円余でありまして、差し引き八千百十二億円余の剰余を生じました。  この剰余金は、財政法第四十一条の規定によりまして、一般会計の昭和五十四年度の歳入に繰り入れ済みであります。  なお、昭和五十三年度における財政法第六条の純剰余金は三千四百三十八億円余であります。  以上の決算額を予算額と比較いたしますと、歳入につきましては、予算額三十四兆四千四百億円余に比べて四千六百七十二億円余の増加となるのでありますが、この増加額には、前年度剰余金受け入れが予算額に比べて増加した額二千三百三十億円余が含まれておりますので、これを差し引きますと、昭和五十三年度の歳入の純増加額は二千三百四十一億円余となるのであります。その内訳は、租税及び印紙収入、雑収入等における増加額八千四百五十一億円余、公債金における減少額六千百十億円余となっております。  一方、歳出につきましては、予算額三十四兆四千四百億円余に昭和五十二年度からの繰越額二千二百八十五億円余を加えました歳出予算現額三十四兆六千六百八十五億円余に対しまして、支出済み歳出額は三十四兆九百六十億円余でありまして、その差額五千七百二十五億円余のうち、昭和五十四年度に繰り越しました額は二千四百九十一億円余となっており、不用となりました額は三千二百三十四億円余となっております。  次に、予備費でありますが、昭和五十三年度一般会計における予備費の予算額は二千五百五十億円であり、その使用額は二千五億円余であります。  次に、昭和五十三年度の特別会計の決算でありますが、同年度における特別会計の数は三十九でありまして、これらの決算の内容につきましては、特別会計歳入歳出決算によって御了承願いたいと存じます。  次に、昭和五十三年度における国税収納金整理資金の受け入れ及び支払いでありますが、同資金への収納済み額は二十二兆五千三百三十七億円余でありまして、この資金からの一般会計等の歳入への組み入れ額等は二十二兆四千七百四十四億円余でありますので、差し引き五百九十二億円余が昭和五十三年度末の資金残額となります。これは、主として国税に係る還付金として支払い決定済みのもので、年度内に支払いを終わらなかったものであります。  次に、昭和五十三年度政府関係機関の決算の内容につきましては、それぞれの決算書によって御了承願いたいと存じます。  以上、昭和五十三年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書につきまして、その大要を御説明申し上げた次第であります。(拍手)     ―――――――――――――
  8. 徳永正利

    ○議長(徳永正利君) ただいまの報告に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。佐藤三吾君。    〔佐藤三吾君登壇、拍手〕
  9. 佐藤三吾

    ○佐藤三吾君 私は、日本社会党を代表しまして、ただいま議題となりました昭和五十三年度決算報告に関連し、国家行財政上の諸問題を中心に総理及び関係各大臣に質問いたします。  申し上げるまでもなく、昭和五十三年度決算においては、大企業向け公共事業の拡大、国債の大量発行、軍事費の増額が行われ、旧態依然の景気政策が行われました。この結果、国民福祉中心の経済転換がおくれたばかりか、今日の財政危機がさらに深刻化し、あまつさえ軍事費の拡大が促進されるなど、国家財政のみならず「経済の軍事化」の危機さえ招来しようとしているのであります。この意味で、昭和五十年度以降における自民党政府の誤った経済財政政策の責任はきわめて大なるものがあると思います。  加えて、鈴木総理が口でいかに憲法擁護、平和遵守を唱えても、社会の下部構造にこうした危険性が拡大しつつあることは、国民の意識に政治に対する大きな違和感と不信を拡大させることとなり、総理の責任もまたきわめて大なるものがあることをこの際強く警鐘しておきたいと存じます。  このような認識に立ちつつ、以下、昭和五十三年度決算報告に係る五点についてお尋ねいたします。  まずお尋ねしますことは、決算報告に対する立法府の権限の問題と国の予算会計制度のあり方についてであります。  政府が、毎年予算案の成立にすべての精力を注ぐのは、予算案が国会の承認を必要としているからにほかなりません。もちろん、これは今日の民主主義の原則であり、当然なことであります。ところが、決算報告はそれが国会で承認されようとされまいと、政府にとっては政治課題となり得ず、その承認が何年おくれても政府を何ら拘束するものとなっていないのであります。予算、決算が国の歳入歳出上一体のものであり、国が予算に基づきそれをどのように執行し行動したかをはかるものとして決算がある以上、決算報告に関し改革を図ることは、「日の当たる政府」をつくるためにも不可欠であると言わなければなりません。  御存じのように、決算に関しては、わが国の制度はアメリカ型とイギリス型が混在し、確たる権能が確立されておりません。私は、少なくとも現行の決算報告に関しては、会計検査院が内閣にのみ報告することをやめ、まず内閣の決算と会計検査院の決算報告とをそれぞれ国会に報告させる等改革すべきであると考えます。  また、会計検査院の権限の拡大強化についてであります。  この件については、すでに国会でもたびたび決議され、会計検査院もこれに基づいて法案要綱を作成したのであります。しかるに、一部省庁の反対を理由に、政府はいまだにこの法案を提出していないのはまことに遺憾であります。  わが党提出の法案のとおり、会計検査院法を改正し、政府出資法人の融資先、国、公社の役務の委託先、政府関係機関の工事請負人等に対する調査ができるようにし、調査を拒否した者への罰則を適用できるようにすべきであります。ロッキード、ダグラス、グラマン等の構造汚職が十分解明されなかった原因の一つがこの会計検査院の権限の狭さにあったことを考えれば、このような改正は至極当然であります。  総理、福田、大平内閣と、衆参本会議で五回にわたって決議されてきたこの会計検査院法の改正は、いつ国会に提出するのですか。決算報告のあり方とあわせて、しかと伺っておきたいと存じます。  また、これと関連しまして、予算会計制度についても大きな改革の必要があると考えます。  第一次臨時行政調査会においても、現行の予算会計制度については、予算編成に客観性が欠け、予算の執行及び決算が軽視され、また財政の統一性が著しく損なわれているなど、種々の欠陥が指摘されております。このような指摘は今日においても大いに首肯できるところであります。政府としても積極的に改革に着手すべきであります。  すなわち、予算は内閣の行う具体的な行政表現であり、国民と国会はこれを通して財政については政治を監視するものである以上、予算は事務事業を明確化し、予定と効果が常に対比されるようにする必要があります。そのためには、まず現行制度に事業別予算制度を導入し、予算が目標とする業績を具体的に掲げ、各年度の予算が後年度財政負担に及ぼす影響を明らかにする後年度増加予定表を併記する必要があります。このような改革は、政府が少し努力すれば明年度からでも可能であり、予算における行政目的の達成度を決算において明記するならば、予算、決算が一体のものとなり、国民にわかる財政となり得ると確信いたします。  こうした改革こそ、今日問われておる行財政改革の第一に着手すべきもので、現下における財政民主主義を保障し、冒頭申し上げましたような危険性を排除していく一つの大きな武器となると考えますが、総理並びに大蔵大臣の所見を伺いたいと存じます。  第三は、財政の不正支出とむだの問題であります。  会計検査院の昭和五十三年度決算検査報告によりますと、不当事項は百九十三件、二百六十九億八千五百万円に上っているのであります。会計検査院の検査は、検査対象個所の八・四%について行われているのでありますから、全体では三千二百十三億円の不当支出等があったと見なければなりません。にもかかわらず、その後、行政改革、綱紀の粛正、財政の効率化等を行って、この金額に相当するむだを削減した跡がうかがわれないのはまことに遺憾であります。  財政の再建は、大衆増税によって行うべきものでないばかりか、大衆増税によって実現できるものでもありません。財政再建は、財政のむだを徹底的に省き、不要不急となった支出を削減し、不公平税制を是正することによって行うべきであります。これ以外に再建の道はありません。  しかるに、会計検査院から毎年指摘される財政の不当支出等は改まっていないではありませんか。このようなむだ遣いをなくすために、どのような措置をとられるのか、総理並びに大蔵大臣の明快かつ具体的答弁をお聞きしたいのであります。  第四は、軍事費の増大の問題であります。  昭和五十三年には、航空機疑惑の持たれたP3C導入を初めとした新規契約に基づく国庫債務負担行為を大幅にふやしたのであります。この歳出化が今日の防衛費増大の原因になっていることは明白であります。  軍事費は、正面、後方装備の拡大により、とどまることなく増大しようとしているのであります。すでに今年度末には後年度負担累積額は十三兆円を超え、政府がアメリカに約束したと言われる中期業務見積もりを一年繰り上げ達成しようとするならば、防衛費は五十八年に三兆円、GNPの一%を超えることになりかねません。しかも、「防衛庁内部の作業の参考」でしかない中期業務見積もりに従って防衛費が増額されるのは、シビリアンコントロールにも反するものであります。このような軍事費の増額をやめ、わが国が平和国家として国際社会の責務を果たすべきであると考えますが、総理の明快な答弁を求めたいと存じます。  第五は、企業年金の問題についてであります。  最近、大手企業を中心に退職金の一部を充当したり、あるいは全額企業負担によって企業年金制度を創設する例がございます。このほど厚生省が認可した三菱商事等では、厚生年金も合わせて三十万円年金を支給するなどの事例が目立っております。このような企業年金の創設は、何よりも現行の公的年金がナショナルミニマムを満たすのに不十分であり、しかも現下のインフレに十分対応できないことに大きな背景があると考えます。「持てる者」が労使の合意によって勝手とばかり先行することは、現行の公的年金制度の不十分さを私的方法で解決することであり、好ましい傾向ではないと考えますが、厚生大臣の考えを伺いたいと存じます。  また、これと同時に、公的年金の付加給付部分に対する企業負担の増大部分について、退職給与引当金の一部をして法人税の損金に算入することは、形の変わった脱税行為とも言えるものであり、こうした付加給付に対する大企業の負担増は、むしろその根底に企業余力があることを示すものである以上、課税強化を図るべきであると考えますが、大蔵大臣の所見を伺いたいと存じます。  最後に、土地問題についてお尋ねいたします。  昭和四十七年、四十八年の土地急騰の後少し上昇がおさまっていたのが近年再び高騰し、三大都市圏の住宅地域は、五十三年三・四%、五十四年八・一%、五十五年一六・三%、五十六年一三・四%と上昇しております。こうした地価上昇の中で、政府は五十三年から五十五年の三年間、土地譲渡税の緩和を行ってきましたが、その結果を見れば、税制によって地価抑制を図ることの限界は明白であるばかりでなく、土地税制の改変は逆に上昇を加速したと言えます。  このような地価上昇に対し、当面少なくとも国土利用計画法を改正し、十二条の規制区域指定の要件については、「投機」に「転売」を加えるとともに、「高騰」を「物価上昇等に比し著しい上昇」と規定し直し、このどちらかに該当する場合、規制区域指定を発動できるように改めるべきであります。また、発動の適正化、指定に関する事務の増大及び買収請求にこたえる財源の確保を図るべきであります。  こうした問題に加え、公示価格について、国の公共事業による任意の買収あるいは強制収用に際しての補償費が必ずしも公示価格と同じものとなっていないことも問題であります。公共機関の土地取得ですら公示価格によっていないとすれば、公示価格の意味は全くなきに等しいと言わなければなりません。この意味で、取引価格と公示価格の連動、すなわち取引価格規制を行うべきであります。  財政再建のためには、こうした地価対策も有効な手段であると考えますが、総理並びに関係大臣の考えを伺いたいと存じます。  以上、私は決算報告に関連し予算、決算制度等幾つかの問題について質問いたしましたが、政府の率直な答弁を期待して、私の質問を終わりたいと思います。(拍手)    〔国務大臣鈴木善幸君登壇、拍手〕
  10. 鈴木善幸

    ○国務大臣(鈴木善幸君) お答えいたします。  まず、決算報告のあり方についてお尋ねがありました。  国の決算は、国会の議決によって成立した予算の執行実績を示すものでありまして、憲法の定めるところにより国会に提出いたしております。政府といたしましては、決算についての国会の御審査を通じ、予算が適正かつ効率的に執行されたかどうかの御判断を仰ぎ、その結果を予算編成や予算執行に反映させるべきものとしてきわめて重要なものと考えております。今後とも決算報告につきましては誠実に対処してまいる所存でございます。  次に、会計検査院法の改正問題でありますが、会計検査の充実につきましては、政府としても検査体制の増強などに配慮してきておりますが、会計検査院に政府関係金融機関の融資先に対する立入調査権限を与えるための法改正の可否につきましては、一方において、自由主義経済体制下においては公権力の過剰介入となるのではないかとの議論もあり、また政策金融の円滑な遂行との兼ね合いなど立法政策上の重要な問題を含んでいるため、いまだ結論を得るに至っておりません。  政府は、この問題について引き続き検討していく必要があると考えておりますが、同時に、検査機能の拡充強化という本院の委員会決議もありますので、政策金融に著しい支障を生ずることなく検査機能の拡充強化を図るための現実的、具体的な方策についても検討を進めてまいります。  次に、会計検査院から指摘される不当支出をなくするための対策について御意見がございました。  官庁綱紀の粛正は、内閣の重要な課題として従来から厳しい姿勢で取り組んでおり、違法、不当な行為があった場合には厳正に措置しているところであります。昨年会計検査院の指摘を受けた際にも、閣議において、法令の遵守と適切な人事管理について特に配意するとともに、不正不当な事項が生じた場合には、直接の担当者のみならず、その管理監督の任に当たる者についても責任を厳しく問うよう指示したところであります。  次に、わが国が軍事大国になるのではないかとの御意見がありましたが、わが国の防衛は、平和憲法のもと専守防衛に徹し、決して軍事大国とならないことを基本方針としていることは、繰り返し明言しているところであります。  五十六年度の防衛力整備については、防衛計画の大綱に沿って、他の諸施策との調和を図りつつ、わが国の防衛上必要最小限度の予算を計上することとしたのであります。わが国の防衛力整備は、国の平和と安全を確保するためのものであり、平和国家として存立することを目的としていることは言うまでもないところであります。  最後に、急騰する地価の鎮静化のための対策についてお尋ねがありました。  最近の地価の動向等を踏まえた今後の土地対策としては、やはり国土利用計画法の的確な運用等により、引き続き投機的な土地取引の抑制を図るとともに、計画的に良好な宅地の供給を促進していくことが必要であり、このため市街化区域内農地の宅地化を促進するための施策を総合的に推進してまいる所存でございます。  残余の問題につきましては関係閣僚から答弁させます。(拍手)    〔国務大臣渡辺美智雄君登壇、拍手〕
  11. 渡辺美智雄

    ○国務大臣(渡辺美智雄君) お答えをいたします。  決算と予算というものを一体化するために予算会計制度を事業別予算制度に変えていったらどうかと、こういう御意見でございます。  アメリカなどで一部実行しているところがございますが、いろいろ実は問題がございまして、なかなかそこまでは行き切れないわけでございます。御承知のとおり、現在の予算、決算というのは人件費とか物件費とかいろいろ分かれておるのですが、佐藤議員の提案は、それをそうでなくて、何か行政目的別に政策別、その下に今度は事業計画別、その下に作業計画別というように細分化して、それぞれの事業の原価と成果、それをはっきり数量的に把握するようにしていけと、一つのりっぱな考え方なんでございますが、そうするためには、いろいろ行政における業績の数量的な把握をどうするかとか、能率の比較測定というものをどうやってやるとか、事業を執行する行政組織体をどういうふうに再編成していくかということとかいろいろございまして、なかなか日本の場合はすぐ取り入れられるという状況ではございません。  しかしながら、その趣旨は大変いいことでございますので、現在でも予算書では目的別に項に区分したり、さらに事項別区分によって事業別説明をつけておるということでございますから、そこのところをはっきりしていけば、大体御趣旨のような成果は現行制度の中でも上げていけるものであると、かように考えております。  その次は、会計検査院が指摘する不当事項が後を絶たないと。全くこれは本当に申しわけなくて、浜の真砂は尽きないみたいな話であって、残念至極なんです、実際のところ。  これら不当事項の主な原因は、予算の執行に当たるいろいろなモラルの欠如、関係者の不注意、そういうことが原因でございます。したがいまして、われわれといたしましては、不正経理に対しては厳重な処分を行って、一層、一罰百戒、モラルの向上確立に努力をしてまいりたい。今後とも細心の注意をもって予算の執行に当たっていくつもりでございます。  それからその次は、大企業は依然としてもうかっている企業があって、その中では企業年金まで出してゆとりのある法人がある、そういう法人にはもっと税金かけたらどうかということでございますが、今回、法人税一律二%程度引き上げによりまして、日本の法人税というものは世界の主要国と大体同じ水準に現在は到達をしております。この企業年金をしておる企業が幾つかございますが、これらはあるいは退職金を少なくしたり、退職掛け金をだんだん減らして企業年金に移すとか、いろいろ労使間で話し合いをしてやっておるわけでございまして、私は大変結構なことじゃないかと。したがって、企業年金をつくった会社はゆとりがあるのだから、それに税金をよけいかけるということは残念ながら賛成いたしかねます。(拍手)    〔国務大臣園田直君登壇、拍手〕
  12. 園田直

    国務大臣園田直君) お答えをいたします。  企業年金は、企業が一時退職金の年金化など、実情に即し、企業の特色ある企業年金を導入したものでございます。したがいまして、特色ある、かつまた公的年金の補完の機能を十分に果たすよう指導してまいる所存でございます。しかし、御発言のとおり、老後の所得保障の基本公的年金でありますから、この公的年金の水準の維持、健全なる発展、これには今後とも十分努力をいたします。(拍手)    〔国務大臣原健三郎君登壇、拍手〕
  13. 原健三郎

    ○国務大臣(原健三郎君) 私に対する第一の質問は、地価公示をやっておるが、それは効果がないではないかと、こういうことでございます。  御案内のとおり、地価公示は、各標準地ごとに二名の不動産鑑定士等の鑑定結果による正常価格を公示するものでございます。地価公示価格は、地価公示法及び国土利用計画法の定めるところによって、不動産鑑定士等が鑑定評価を行う場合における規準とされることであり、第二は、公共事業の実施における土地の取得価格の算定及び補償金の額の算定の規準とされること、また、土地取引の許可制及び届け出制において取引規制の規準とされることなど、土地取引の規準とされるとともに、さらに一般土地取引の指標とされており、適正な地価の形成に十分効果を上げておるものと考えておるところであります。  第二の御質問は、実際の取引価格と公示価格との間に大変な開きがある、これは問題である、こういうことでございます。  地価公示価格は、独立性を有する土地鑑定委員会が不動産鑑定士等の鑑定評価に基づいて標準地の正常な価格を判定したものであり、売り手にも買い手にも偏らない客観的な価格を示したものであります。でありますから、実際の土地の取引に当たっては、当事者の特別な動機等に左右される場合があり、このような事例については地価公示価格を上回ったりする場合もあることは御承知のとおりであります。しかしながら、適正に成立した取引価格と地価公示価格を規準とした価格には、全体として見る場合に大きな開きはないものと私どもは考えておるところであります。今後とも地価公示制度の適正な運用については十分配慮してまいりたいと考えております。  第三の御質問は、地価の安定をさすべきである、どうも地価が高騰してきて困るというのであります。ただいま総理大臣のお答えにありましたとおりでございますが、私からも若干補足させていただきたいと思います。  最近における地価の動向は、今回の地価公示によって見ると、三大圏の住宅地における変動率が高いというこれまでのパターン等には余り変化はございません。しかしながら、上昇率はやや鈍化する傾向にあることも事実でございます。最近の地価上昇は、効用の増によるもののほか、根強い住宅地の需要に対して供給が不足しておるということが主な原因でございます。しかしながら、投機的な土地取引はすでにもう影をひそめておる、これはまことに喜ばしいことでございます。  このような状況を踏まえた今後の土地対策としては、長期的には、過密過疎を解消し、国土の均衡ある利用を図ること等が必要であります。当面の対策としては、引き続き投機的な土地取引の抑制を図りつつ、宅地供給の促進を図ることが重要であることはもちろんでございます。そのため、宅地供給のために土地取引についての引き続き厳重な監視を行います。また、投機的な土地取引の抑制を図ります。さらに、農住組合制度の活用等による市街化区域内農地の宅地化を推進していきます。遊休地の活用もいたします。都市再開発の促進もやる。こういうようなわけで、宅地供給促進のための諸施策を総合的かつ積極的に講じていくことが必要であると考え、これを実施する考えであります。(拍手)     ―――――――――――――
  14. 徳永正利

    ○議長(徳永正利君) 鶴岡洋君。    〔鶴岡洋君登壇、拍手〕
  15. 鶴岡洋

    ○鶴岡洋君 私は、公明党・国民会議を代表いたしまして、ただいま議題となりました昭和五十三年度の決算について、鈴木総理並びに関係大臣に質問いたします。  初めに、当面する緊急課題二点についてお伺いします。  春闘は、今週、最大の山場を迎えているわけでありますが、昨日、金属労協に平均八%の回答が示されました。この回答は五十五年度消費者物価上昇率七・八%をわずかに超えましたが、本年度の実質賃金の目減り等を考え合わせると、個人消費の低迷、景気回復の停滞は今後も続きそうでありますが、総理はいま、春闘の成り行きをどのようにとらえておられるか、お伺いいたします。  次に、日米自動車問題など貿易摩擦についてお伺いいたします。  総理は、五月上旬の日米首脳会談を目前に控え、この貿易摩擦の主な原因は何であるのか、また、自動車の輸出自主規制はやむを得ないという見解をお持ちなのか。この解決への基本的姿勢はどうするのか、総理及び通産大臣の考えをあわせてお伺いいたします。    〔議長退席、副議長着席〕  さて、昭和五十三年度における政府の財政経済政策を振り返ってみると、今日の深刻な財政危機の芽は、そのときすでに大きくなりつつあったことを知るのであります。財政破綻を起こした原因は何か。その根源は、昭和四十八年の石油ショック後における政府の対応の不手際と、その後とり続けた大幅な公共事業の拡大を主軸とした放漫な財政運営にあるということはだれしも知るところであります。  昭和五十三年度では、公共事業関係費について、その効果が不十分であるにもかかわらず、前年度当初予算比三四・五%と大幅に増加させ、その後も相変わらず安易な国債発行に頼り、財政規模の拡大を続け、その結果として今日のごとき空前の危機を招くに至ったと断ぜざるを得ないのであります。この点について、総理及び大蔵大臣の御見解を伺いたいのであります。  次は、行政改革についてであります。  総理は行政の減量化を改革の中心に考えておりますが、確かに肥大化した行政は改めなければなりません。しかし、それを無原則に行政改革をすればよいというものではありません。国民生活を守る、教育及び福祉等は断固確保するという基本的な視点は失ってはならないと思いますが、総理並びに行政管理庁長官の御見解を伺いたいのであります。  第二に、行政改革の実効性についてであります。第一次臨調の答申の実現はほとんど不発に終わり、大平行革も実効の伴わない「見せかけ行革」にとどまり、行革問題は大山鳴動してネズミ一匹出ない結果に終わったのであります。鈴木総理は行革に「政治生命をかける」と意気込んでおられますが、早くも総論賛成、各論反対の動きが見られ、本当に決意のとおり国民の期待にこたえる行革ができるかどうか、一に鈴木総理の指導力にかかっているのであります。総理の行革に対する決意のほどをここで改めてお伺いいたします。  さらに、補助金の削減方式についてでありますが、総理は国会答弁で「補助金カットは一律でなく、各省庁に応分かつ公平な犠牲を求める」との考えを示し、これを受けた大蔵省は、重要度に応じた点数制の導入を検討していると伝えられますが、この重要度の算定基準を明らかにしていただきたい。  次に、天下り問題についてお尋ねいたします。八日発表された天下り白書によると、公社公団役員のうちに占める天下り官僚は実に七六・二%となっており、高額給与と高額退職金を受けている渡り鳥官僚がいまだに後を絶ちません。政府は、補助金カット、特殊法人の整理、統廃合など、行政改革の推進をしている立場から、この天下り官僚についても厳しい規制と強化を図るべきであると考えますが、総理並びに行政管理庁長官の見解をお伺いいたします。  次に、医療行政についてお尋ねいたします。  昨年の富士見病院の乱診乱療や京都十全グループの株買い占めなどの医療機関における不祥事事件が相次いで起きております。厚生大臣は、国民の信頼を回復するため、医療機関に対する指導監督の強化、医療に関する諸問題について全面的な見直しを約束されました。政府はこうした背景を踏まえて医療法の改正案を社会保障制度審議会に諮問しておりましたが、その答申案が本日間もなく提出されると聞いております。今日のこの荒廃した医療行政を立て直し、国民の信頼を回復することが急務であります。今国会にこの医療法の改正案を提出する決意があるかどうか、厚生大臣の御見解をお伺いします。  さらに、最近は医師、医療機関の不正所得をめぐる国民の不信が日増しに強まっております。五十四年には医師優遇税制の必要経費の控除率が引き下げられると同時に、所得隠しのための第二薬局を設立したり、薬品の仕入れがないのに伝票操作だけの医薬品卸会社をつくるなど、いわゆるトンネル卸や、さらには営利を目的としてはならないはずの病院が税金逃れの方策として医療会社をつくるなど、暴利に走る医師が後を絶っておりません。  これらは全体から見れば一部の者であるかもしれませんが、国民の医療に対する不信感を強め、ひいては医療行政に対する信頼の失墜にもつながるのであります。特に、医療法人化の問題は、税金逃れに対し厳しい措置を講ずべきであるとともに、医療法の精神からも大きく逸脱しているものであります。これらの問題をどう受けとめ、今後はどのように対処されるのか、厚生大臣及び大蔵大臣の御見解をお伺いいたします。  最後に、会計検査院の権限強化についてであります。  先ほど総理から、いまだ結論を得るに至っていないという答弁がありましたが、肥大化する財政に対処するために会計検査院の権限を拡大強化する必要性については、すでに衆参両院において六回も決議を行ってきたところであります。しかし、政府は相変わらず部内における意見調整ができぬことを理由にあいまいな態度をとり続けており、これはまさに国会を軽視する重大な問題であります。  政府部内における主な反対理由は、中小企業等に対する政策金融が有効に機能しなくなるおそれがあること、また、現在の肩越し検査でその目的は十分達せられており、この上、民間企業の活動を阻害するような検査院の権限強化は必要ないということのようであります。しかし、実態はそうではありません。中小企業等は積極的に検査に協力する姿勢をとっており、検査を拒否しているのはむしろ大企業であって、政府の言いわけは融資額も多い大企業の言い分であることが明らかであります。これら融資の原資は国民のものであることを思えば、利用する者がその使途を明確にするのは国民に対する当然の義務であります。  政府は、検査院の権限強化について早急に結論を出し、融資を受けた者は正々堂々と検査を受け、いやしくも国民の疑惑を受けることのないよう措置すべきだと思いますが、総理の明快なる答弁を求め、私の質問を終わります。(拍手)    〔国務大臣鈴木善幸君登壇、拍手〕
  16. 鈴木善幸

    ○国務大臣(鈴木善幸君) お答えいたします。  まず、春闘についてでありますが、わが国におきましては、労使相協力して良識ある賃金形成に努めてきたことが先般の第二次石油危機を最も効果的に乗り切った最大の要因の一つであると、私はかねてから高く評価をいたしております。申すまでもなく、賃金問題は労使の自主的な交渉によって決定さるべきものでありますから、これについて個々に見解を述べる立場にありませんが、今年の賃上げ交渉に当たっても、労使が経済の実態を十分認識の上、国民経済的視野に立って話し合いを尽くされ、合理的な解決が図られるよう強く期待をいたしております。  次に、日米自動車問題についてでありますが、現在の米国自動車産業の困難は、基本的には米国の景気後退による自動車需要の減退、ガソリン価格高騰による需要の小型車へのシフトに対する対応のおくれなどが主因であり、輸入車の増大が主な要因であるとは考えられないのであります。  しかしながら、先般の伊東外務大臣訪米時にも明らかにされたとおり、米国自動車産業は深刻な事態に当面しており、その中で、米議会における輸入制限立法の動きなどに見られるように、とかく保護貿易主義への誘惑に駆られがちであるのもまた事実であります。世界経済の繁栄のためには自由貿易主義の堅持が不可欠でありまして、それは自由陣営の二大経済大国である日米両国の重要な責務でもあります。私は、自動車問題を含む貿易摩擦の問題に対しては、かかる大局的見地から対処してまいりたいと考えております。  次に、昭和四十八年の石油危機後の財政運営が放漫であったのではないかとのお尋ねでありました。  わが国は、二度にわたる石油危機を世界で最も巧みに乗り切った国と言われておりますが、民間経済が減量、合理化に努めておる間、景気の落ち込みを防ぎ、倒産や失業を防止するため、財政が公共事業を中心に積極的な役割りを果たす必要があったのであります。また、昭和四十八年という年は、一方で福祉元年と呼ばれる年であり、自来、わが国の福祉政策は急速に充実されてまいりましたが、これも歳出増加の要因となったことは御承知のとおりであります。  他方、歳入面では、かつての高度成長下のような自然増収が期待できなかったわけでありますから、勢い公債の増発となり、今日七十一兆円という巨大な残高を抱えるに至ったわけでありますが、今日、わが国経済は、先進諸国と比べて、成長、物価、失業、国際収支、いずれの面を見ても幸いにして順調な推移を示しておりますので、今度は財政の健全性の回復を図る必要があると考え、政府としては財政再建を緊急の最重要政策課題としてこれに取り組んでおります。  行政改革を進めていくに当たっては、例外を設けることなく、既存の行政すべてについて徹底的な見直しを進め、国民の理解と納得を得られる合理的な改革方策を見出していかなければならないと思います。臨時行政調査会の御審議の結論等を得まして、この困難な課題に全力を挙げて取り組んでまいりたいと存じます。  私の行政改革に対する決意について改めてお尋ねがありましたが、私は、大平内閣が決定した行政改革の実施をも含めて誠実に取り組んでまいる決意でありますので、各党各会派の御協力をお願い申し上げます。  特殊法人への官僚の天下りの問題については、昭和五十二年十二月の閣議決定、昭和五十四年十二月の閣議了解がございますので、その趣旨にのっとり今後とも努力してまいります。  最後に、会計検査院の権限強化の問題については、先ほど御答弁申し上げましたとおり、政府といたしましては、検査機能の拡充強化という本院の委員会決議もございますので、政策金融に著しい支障を生ずることなく検査機能の拡充強化を図るための現実的、具体的な方策を含め、引き続き検討していく必要があると考えております。  残余の点につきましては所管大臣から答弁をさせます。(拍手)    〔国務大臣田中六助君登壇、拍手〕
  17. 田中六助

    ○国務大臣(田中六助君) 鶴岡議員にお答え申し上げます。  まず第一に、日米経済摩擦の原因をどう思うか、それから自主規制をやるのかどうか、この二問を控えて基本的態度はどうかということでございますが、第一の日米経済摩擦、具体的には自動車摩擦でございますが、これはどういうことからきているかと申しますと、やはり米国のインフレーション、それから失業率の非常な増大だとかというようなことが背景にあると思います。  したがって、そういう背景のもとで、日本の輸出量と申しますか、そういうものが、日本の昨年度の貿易量、輸出の通関実績を見てみますと千三百六十億ドルぐらいです。その中で対米輸出が三百十七億ドル、つまり三百二十億ドル前後でございまして、約四分の一は対米輸出。したがって、まあ過去から私どもいろいろ歴史がありますように、繊維の問題とかTVの問題、家電の問題、鉄鋼、現在は自動車でございますが、貿易量が多いだけにどうしても摩擦は免れないと思うのです。そういう背景のもとでございますので、私ども、そういう原因は十分考えていかなければならないというふうに思っております。  それから自主規制ということでございますが、いまアメリカからランディという人が来ておりまして、約十人のチームでございまして、アメリカの自動車の実情を説明したいということでございます。その間、ルイス運輸大臣を中心とします、座長をしておりますタスクフォースの発表がありまして、これとの関連の説明を受けておりまして、七日、八日、九日と三日間受けまして、きのう終わったわけでございますが、その説明は具体的には何にもないのです。まあちょうど弁慶の勧進帳みたいなもので、中身は白紙みたいなもので、かえって私どもの方が戸惑いをしておるわけで、したがって、私どもが現在自主規制をするとか、あるいはどういう法律を適用するとか、行政指導でどうするというような、考えはいろいろございましても、具体的にどうというようなことは決まっておりません。これらの二つを控えまして、私どもの対米輸出あるいはECに対する基本姿勢は、あくまで各国の保護貿易主義を排し、自由貿易主義、自由貿易の拡大というスタンス、そういう基本方針でこれらの折衝、話し合いに参りたいというふうに考えております。(拍手)    〔国務大臣渡辺美智雄君登壇、拍手〕
  18. 渡辺美智雄

    ○国務大臣(渡辺美智雄君) お答えいたします。  政府は安易な公共事業関係などを大幅に伸ばすために、それで安易な国債を発行して、そのために財政がおかしくなったのじゃないかと。簡単に言えばそういう御質問でございますが、確かに昭和四十八、九年ごろから国債をたくさん発行いたしました。一つは景気回復のため、一つは国民生活を向上させるためということでやって、昭和四十八年対五十五年の税収は二倍にしかなっておりませんが、公共事業費は二・五倍とか、あるいは文教費だったらおおよそ三倍とか、社会保障費なら四倍とか、収入が二倍にしかならないのに収入以上に大きくなるものがあればこれは赤字になるのが当然でございます。したがって、一番ふえたのは、たとえば五十六年度予算で見ましても、四十八年と比べると税収は、大増税大増税と言われても二・四倍にしかなっておりません。しかし、一般会計の歳出の規模は三・二倍、その分だけ赤字になっておるわけです。社会保障費関係は四・四倍、文教関係が二・九倍、公共事業費が二・六倍、防衛関係が二・五倍、そういうことでございます。したがって、そういうところが結局赤字になったということでありますから、そういうことにならないように今後していかなければならない、こう思っておるわけです。  その次は、行政改革で点数制を導入していくそうだが、重要度をどうして決めるのかと。これは新聞に出たのだそうでございまして、私もきのう新聞を見せられて、大蔵省首脳語る――私は首脳なわけなんだがさっぱりそういうことは知らない。大蔵省首脳は何人いるのか、聞いてみた。ところが次官、局長も知らぬというのでございますから、これはそういう事実は目下ございませんというようにお考えいただいて結構でございます。  しかしながら、一律カットということも一つの方法ですが、なかなかそうもいかぬところも補助金はございます。したがって、補助金の整理問題につきましては、これはやはり法律事項が大部分でございますから、これはもうどうしたって法律を直さなければ補助金の大幅削減なんかできない。たとえば社会保障関係では五兆円の補助金がありますが、九六・七が法律事項、文教は九三・二が法律事項、公共事業は八〇・一が法律事項ということで、十四兆円のうち約十二兆円、八二%は法律で決まっている補助金でございますから、いずれにしても国会の皆さんの御協力がなければこれらの整理合理化はなかなかむずかしい。したがって、どうしても皆さんの御協力を得るようなものを考え出していきたい。それには一律的な手法も一つの方法かもしらぬ、しかしながら個別の見直しももっと重要なものがあるかもしらぬ。いずれにしても、皆さんと今後相談をしながら補助金の整理合理化、メニュー化等を進めてまいりたい、そして国民の期待にこたえたいと考えます。(発言する者あり)いや、そんなことはないです、これからも相談をさしていただきます。  それからその次は、病院の医療法人化で税金逃れをしている、会社ですか、会社が税金逃れということでございますが、これはやっぱり原因があって結果があるわけでございますから、まず第一に原因を取り除くことが一番必要である。第二薬局なんていうのは、要するに薬価基準と実勢価格に乖離があるから、結局はそこで第二薬局ができるというわけでございます。それから医療関係者が法人をつくりたいという気持ちは私はよくわかるのです。それは確かに魚屋も八百屋も一千万円とか二千万円とか所得があれば、みんなサラリーマンになって事業報酬と労働報酬を分離している。したがって、開業医だけはサラリーマンになることはいけないということもそれはむずかしいんですよ。やはり事業と技術報酬、事業報酬、事業の利子相当分といいますか、そういうものを分離して、どんぶり勘定から近代経営の開業医になりたいとまじめに考える人については一つのそれは方法だと私は思います。思いますが、医療法人は、医者が三人以上でなければだめだとか、あるいはベッド数二十以上でなければいかぬとか言いますから、小さな零細開業医にとっては現在の医療法人にはなれないというそこに矛盾が一つございますので、これらについては私の方よりもむしろ厚生省の問題でございますから、厚生省と今後相談をしてやっていきたい。  ただ、われわれとしては、ともかく架空経費をこしらえたり、それからそういうふうな脱税をしたり、そういうものは徹底的にこれは粛正をしていただかなければいけない、自粛をしてもらわなければいかぬし、また監督その他もきちっとしていただかなければいけないと、そう考えております。したがって、脱税は認めるわけにはまいりません。それについては徹底的にやらせていただきます。  以上でございます。(拍手)    〔国務大臣中曽根康弘君登壇、拍手〕
  19. 中曽根康弘

    ○国務大臣(中曽根康弘君) 行政改革につきましては、けさの閣議でも、総理から七月の第一次緊急答申の問題を含めまして具体的な御指示がございました。大蔵大臣や私からもそれに関連いたしまして、この具体的な取り扱い、進め方等につきまして、答申が出た場合の有事即応の態勢をいまから各省庁において準備する必要があると、こういうことで真剣な討議を実はやったわけでございます。  行政改革の問題は、これは、結局は犠牲を公平に適切に国民同士で負担し合おうと、決して甘い事態ではない、みんなで苦痛を分け合おうということであると思います。いかにこれを適切に公平に分け合うかということが行政改革の要諦になると思いますが、いよいよ各論の段階に入りましたので、どうしても国民の皆様、国会の皆様方の御理解と御協力がなければできません。その点につきまして、われわれも真剣にやりますので、お願い申し上げる次第でございます。  第二番目に、行政改革につきましては聖域はないと思っております。ただし、やはり時代の流れとか、国民の要望とか、行政の実態とか、そういう点はよく検討しなければならないと思いますが、これらにつきましては行政調査会の答申を見守っておるという段階でございます。  第三番目に、天下りの問題でございます。五十四年十二月の閣議で、官庁出身の者と民間出身の者を半分半分にせよとか、あるいは年齢制限をせよとか、在任期間を制限せよとか、そういういろいろな決定をいたしました。それをいま一生懸命努力しておるところでございます。給与につきましては、五十三年から五十五年までの間は給与は上昇を停止いたしまして、そのままにしているわけです。退職金につきましても、役員につきましては民間並みにこれはいますでに引き下げてやっております。  ただ、いろいろその中で進行状況を見ますと、たとえば国家公務員出身の人と民間出身の人の割合を見ますと、五十五年においては約六〇%が国家公務員出身の方でありました。これが五十六年に三%下がって五七%に下がったと、五〇%までもう一息というところです。たらい回しの点については同じく四%が三・五%に下がった、年齢制限につきましては四%が二・六%に下がった、長期留任については八%が六・五%に下がった、統廃合につきましては百十一を九十五に減らしている、こういう努力をいま続けております。しかし、このテンポを見ますと、まだテンポはかなり緩いように思いまして、これをさらに促進するように努力しなければならぬと思っております。(拍手)    〔国務大臣園田直君登壇、拍手〕
  20. 園田直

    ○国務大臣(園田直君) お答えをいたします。  医療法の改正は、御発言のとおりに、本日審議会から答申をいただく予定になっておりますから、いただきましたならば、関係各省庁、各方面と十分調整した上、できるだけ早く国会にお願いしたいと考えております。  第二薬局、トンネル卸、有限会社の問題は、これは本当に御指摘のとおりでありまして、このような事件が次から次にありますと、国民の医療に対する信頼、医療行政に対する依頼心というものは全くなくなるということで、非常に遺憾に残念に考えております。したがいまして、できるだけ私は、まじめなお医者さん方がまじめにおやりになれるように、医療機関に従事する人の良心と自制心に訴えたいところでありますけれども、このような問題があればやむを得ませんので、厳正にこれを調査し、税と医療法の問題で厳しく対応していく所存でございます。(拍手)
  21. 秋山長造

    ○副議長(秋山長造君) これにて質疑は終了いたしました。      ―――――・―――――
  22. 秋山長造

    ○副議長(秋山長造君) 日程第二 国際科学技術博覧会の準備及び運営のために必要な特別措置に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。科学技術振興対策特別委員長太田淳夫君。     ―――――――――――――    〔太田淳夫君登壇、拍手〕
  23. 太田淳夫

    ○太田淳夫君 ただいま議題となりました国際科学技術博覧会の準備及び運営のために必要な特別措置に関する法律案につきまして、科学技術振興対策特別委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。  国際科学技術博覧会は、昭和六十年に茨城県筑波研究学園都市において開催されることになっております。  本法律案は、この博覧会の準備及び運営に資するため、日本万国博覧会、沖繩国際海洋博覧会のときの例にならい、博覧会の主催者である財団法人国際科学技術博覧会協会に対し、資金調達、人材確保等の面で協力と応援を行うこととし、国の補助等のほか、日本専売公社等による援助等の特別措置について定めたものであります。  委員会におきましては、博覧会の開催をめぐる諸般の問題について質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。  質疑を終わり、討論なく、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、本法律案に対して、八百板理事より、六項目にわたる各派共同提案の附帯決議案が提出され、全会一致をもってこれを当委員会決議とすることに決定いたしました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ―――――――――――――
  24. 秋山長造

    ○副議長(秋山長造君) これより採決をいたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕
  25. 秋山長造

    ○副議長(秋山長造君) 総員起立と認めます。  よって、本案は全会一致をもって可決されました。      ―――――・―――――
  26. 秋山長造

    ○副議長(秋山長造君) 日程第三 漁船損害補償法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。農林水産委員長井上吉夫君。     ―――――――――――――    〔井上吉夫君登壇、拍手〕
  27. 井上吉夫

    ○井上吉夫君 ただいま議題となりました法律案につきまして、農林水産委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。  本法律案は、漁船船主責任保険臨時措置法の施行の実績等にかんがみ、漁業経営の安定を図るため、漁船の運航に伴って漁船の所有者等が第三者に与えた損害を賠償し、または不測の費用を負担することでこうむる損失をてん補する漁船船主責任保険制度、及び所有権等に基づいて漁船に乗り組んでいる船主の漁船の運航に伴う死亡等を保険する漁船乗組船主保険制度を漁船損害等補償制度の一環として確立するとともに、これに関連して漁船保険中央会に関する規定の整備等を行おうとするものであります。  委員会におきましては、漁船船主責任保険の加入・引受方式の変更、再保険機構のあり方、積み荷保険の早期本格実施への移行、漁船保険中央会の性格と再保険事業の実施、漁業関係保険・共済制度の統合化等について質疑が行われました。  質疑を終わり、別に討論もなく、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、本法律案に対し、純保険料率の適正化を図ること等六項目の附帯決議を全会一致をもって行いました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ―――――――――――――
  28. 秋山長造

    ○副議長(秋山長造君) これより採決をいたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕
  29. 秋山長造

    ○副議長(秋山長造君) 総員起立と認めます。  よって、本案は全会一致をもって可決されました。      ―――――・―――――
  30. 秋山長造

    ○副議長(秋山長造君) 日程第四国立学校設置法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。文教委員長降矢敬義君。     ―――――――――――――    〔降矢敬義君登壇、拍手〕
  31. 降矢敬義

    ○降矢敬義君 ただいま議題となりました法律案につきまして、文教委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。  本法律案は、まず第一に、鳴門教育大学及び鹿屋体育大学を創設するとともに、千葉大学人文学部を改組して文学部と法経学部を、香川大学に法学部をそれぞれ増設し、滋賀医科大学及び鳴門教育大学に大学院を設置し、神戸大学に医療技術短期大学部を併設しようとするものであります。第二に、東京大学宇宙航空研究所を廃止して、国立大学共同利用機関として、新たに宇宙科学研究所及び国立歴史民俗博物館を、また、既設の分子科学研究所及び生物科学総合研究機構を統合して岡崎国立共同研究機構をそれぞれ設置するほか、国立医科大学等の職員の定員を改めようとするものであります。  委員会におきましては、まず鳴門教育大学を含めた新教育大学につきまして、現職教員の入学に際しての出願及び選抜方法のあり方、既設の教員養成大学との関係、附属学校開校による地元校への影響、現職教員研修のあり方、研修代替定数の確保などについて、次に鹿屋体育大学に対しては、設立の意義、カリキュラム等の内容、卒業生の資格、社会体育指導者養成のあり方などが、また三つの国立大学共同利用機関につきましては、研究事業の内容、他省庁所管の試験研究機関あるいは公立・私立大学、研究所との協力体制などの諸問題について熱心な質疑が行われました。  以上のほか、学歴偏重社会の是正策、大学整備の基本方針、国立大学等の定員削減による影響と対策、共通一次テストの功罪などがただされました。  これらの詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。  質疑終局の後、日本社会党を代表して本岡委員より、原案から鳴門教育大学、鹿屋体育大学の設置に係る部分を削除する旨の修正案が、次いで日本共産党を代表して下田委員より、鳴門教育大学の設置に係る部分を削除する旨の修正案が、また自由民主党・自由国民会議、民社党・国民連合を代表して大島委員より、施行期日等を改める旨の二会派共同の修正案が、それぞれ提出されました。  引き続き、討論に入り、日本社会党を代表して勝又委員から、日本共産党を代表して下田委員から、それぞれ討論が行われました。  次いで、採決の結果、日本社会党及び日本共産党提出の両修正案はいずれも賛成少数をもって否決され、自由民主党・自由国民会議、民社党・国民連合共同提出の修正案及びその修正部分を除く原案は賛成多数をもって可決され、よって本案は修正議決すべきものと決定いたしました。  なお、勝又委員より、鳴門教育、鹿屋体育の両大学及び国立大学共同利用機関の適正な運営、現職教員研修の拡充、社会体育・スポーツ指導者の人材確保などについて、政府及び関係者は特段に配慮すべき旨の各派共同の附帯決議案が提出され、全会一致をもって委員会の決議とすることに決定いたしました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ―――――――――――――
  32. 秋山長造

    ○副議長(秋山長造君) これより採決をいたします。  本案の委員長報告は修正議決報告でございます。  本案を委員長報告のとおり修正議決することに賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕
  33. 秋山長造

    副議長(秋山長造君) 過半数と認めます。  よって、本案は委員長報告のとおり修正議決されました。      ―――――・―――――
  34. 秋山長造

    ○副議長(秋山長造君) 日程第五 雇用に係る給付金等の整備充実を図るための関係法律の整備に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。社会労働委員長片山甚市君。     ―――――――――――――    〔片山甚市君登壇、拍手〕
  35. 片山甚市

    ○片山甚市君 ただいま議題となりました雇用に係る給与金等の整備充実を図るための関係法律の整備に関する法律案につきまして、社会労働委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。  本法律案の内容は、雇用保険法及び駐留軍関係離職者等臨時措置法その他特定の離職者に関する特別法に基づく、複雑多岐にわたる雇用関係各種給付金を統合するとともに、高年齢者、心身障害者その他就職が特に困難な者の雇用機会の増大を図るほか、失業を予防し、労働者の能力開発の促進に資するため、給付金の体系、内容を整備充実しようとするものであります。  委員会におきましては、最近の雇用失業情勢に対応した雇用確保対策、中高年齢者、心身障害者等に対する雇用促進のための助成、援助措置等の諸問題について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。  質疑を終了し、討論はなく、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決しました。  なお、本法律案に対し、雇用関係各種給付金制度の一層の充実等を内容とする附帯決議を全会一致をもって付することに決しました。  以上、御報告いたします。(拍手)
  36. 秋山長造

    ○副議長(秋山長造君) これより採決をいたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕
  37. 秋山長造

    ○副議長(秋山長造君) 総員起立と認めます。  よって、本案は全会一致をもって可決されました。      ―――――・―――――
  38. 秋山長造

    ○副議長(秋山長造君) 建設委員長から報告書が提出されました日程第六 住宅融資制度の充実に関する請願を議題といたします。     ―――――――――――――
  39. 秋山長造

    ○副議長(秋山長造君) 本請願は、委員長の報告を省略して、委員会決定のとおり採択することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  40. 秋山長造

    ○副議長(秋山長造君) 御異議ないと認めます。      ―――――・―――――
  41. 秋山長造

    ○副議長(秋山長造君) この際、国立国会図書館の館長の任命に関する件についてお諮りいたします。  国立国会図書館の館長に植木正張君を両議院の議長において任命いたしたいと存じます。御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  42. 秋山長造

    ○副議長(秋山長造君) 御異議ないと認めます。  よって、国立国会図書館の館長に植木正張君を任命することは承認されました。  本日はこれにて散会いたします。    午前十一時二十八分散会