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1980-03-24 第91回国会 参議院 決算委員会 4号 公式Web版

  1. 昭和五十五年三月二十四日(月曜日)    午前十時五分開会     ―――――――――――――    委員の異動  三月十九日     辞任         補欠選任      石本  茂君     宮田  輝君      降矢 敬雄君     小林 国司君      降矢 敬義君     小澤 太郎君      岩崎 純三君     成相 善十君      穐山  篤君     竹田 四郎君      大森  昭君     対馬 孝且君  三月二十一日     辞任        補欠選任      小澤 太郎君     降矢 敬義君  三月二十二日     辞任        補欠選任      成相 善十君     岩崎 純三君      小林 国司君     降矢 敬雄君      秦野  章君     北  修二君      竹田 四郎君     穐山  篤君      小巻 敏雄君     橋本  敦君  三月二十四日     辞任        補欠選任      穐山  篤君     竹田 四郎君     ―――――――――――――   出席者は左のとおり。     委員長         志苫  裕君     理 事                 寺下 岩蔵君                 原 文兵衛君                 降矢 敬雄君                 穐山  篤君                 和泉 照雄君     委 員                 河本嘉久蔵君                 北  修二君                 坂元 親男君                 増岡 康治君                 佐藤 三吾君                 丸谷 金保君                 田代富士男君                 橋本  敦君                 安武 洋子君                 円山 雅也君                 野末 陳平君    国務大臣        自 治 大 臣        国 務 大 臣        (国家公安委員        会委員長)        (北海道開発庁        長官)      後藤田正晴君    政府委員        人事院事務総局        給与局長     長橋  進君        総理府人事局次        長        川崎 昭典君        警察庁長官官房        会計課長     城内 康光君        警察庁刑事局長  中平 和水君        警察庁刑事局保        安部長      塩飽 得郎君        北海道開発庁総        務監理官     大西 昭一君        外務大臣官房領        事移住部長    塚本 政雄君        農林水産省構造        改善局次長    岡本 克己君        自治大臣官房審        議官       久世 公堯君        自治大臣官房審        議官       花岡 圭三君        自治大臣官房審        議官       矢野浩一郎君        自治省行政局公        務員部長     宮尾  盤君        自治省行政局選        挙部長      大林 勝臣君    事務局側        常任委員会専門        員        丸山 利雄君    説明員        法務省刑事局刑        事課長      根來 泰周君        建設省道路局路        政課長      山本 重三君    参考人        北海道東北開発        公庫総裁     谷川  宏君        公営企業金融公        庫総裁      柴田  護君     ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○昭和五十一年度一般会計歳入歳出決算、昭和五  十一年度特別会計歳入歳出決算、昭和五十一年  度国税収納金整理資金受払計算書、昭和五十一  年度政府関係機関決算書(第八十四回国会内閣  提出)(継続案件) ○昭和五十一年度国有財産増減及び現在額総計算  書(第八十四回国会内閣提出)(継続案件) ○昭和五十一年度国有財産無償貸付状況総計算書  (第八十四回国会内閣提出)(継続案件)     ―――――――――――――
  2. 志苫裕

    ○委員長(志苫裕君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  去る十九日、大森昭君及び石本茂君が委員を辞任され、その補欠として対馬孝且君及び宮田輝君が選任されました。  また、二十二日、秦野章君及び小巻敏雄君が委員を辞任され、その補欠として北修二君及び橋本敦君が選任されました。     ―――――――――――――
  3. 志苫裕

    ○委員長(志苫裕君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  岩崎純三君、降矢敬雄君及び穐山篤君の一時委員異動に伴い、理事が三名欠員となっておりますので、この際、理事の補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 志苫裕

    ○委員長(志苫裕君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  それでは、理事に岩崎純三君、降矢敬雄君及び穐山篤君を指名いたします。     ―――――――――――――
  5. 志苫裕

    ○委員長(志苫裕君) 次に、昭和五十一年度決算外二件を議題といたします。  本日は、自治省、北海道開発庁、警察庁、公営企業金融公庫及び北海道東北開発公庫の決算について審査を行います。     ―――――――――――――
  6. 志苫裕

    ○委員長(志苫裕君) この際、お諮りいたします。  議事の都合により、これらの決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれもこれを省略して、本日の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 志苫裕

    ○委員長(志苫裕君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ―――――――――――――
  8. 志苫裕

    ○委員長(志苫裕君) 質疑通告のない柴田公営企業金融公庫総裁、谷川北海道東北開発公庫総裁は退席していただいて結構であります。  それでは、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言を願います。
  9. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 最初に、選挙のポスターの掲示について、これは大変疑義がありまして、どこでどうなって整理できるのかわからないという問題がございます。事実を説明しながら御質問を申し上げたいと思います。  実は昭和五十三年四月に北海道帯広市の市長選挙が行われました。そのとき、これはどこにもあることですけれど、電柱その他の公道上の占有物に対するビラが張られておりました。それぞれ選管からの注意によって、候補の選挙事務所は違反ビラの撤去をするというふうなことで、撤去が行われたわけです。  しかし選挙戦が始まって、正式の公定されておる選挙ポスター、これが帯広市、通称西二条通りと言っていますが、一番の繁華街です、これの街路灯に全部張られたんです、特定候補の。これはおかしいんじゃないかということで、私は帯広市選管に参りまして、これは撤去させるべきでないかということを実は申し入れたんです。非常にはなはだしいのは相手候補の選挙事務所の前にも張ってあるんです、全部。これは相手候補は張れるかというと張れないんです。なぜなら、その街路灯はそれぞれの商店街が寄付をして設置した街路灯である。だから、片方の候補には張らせるけれど、片方の候補には張らせないと、こういうことで、もう目抜き通り全部ずっと、二人しか出ていませんが、一方の候補のビラしか張られていないんです。それからこれを調べてみましたら、こういうことになっているんです。開発建設部へ行きますと、私たちは道路交通法上の取り締まりはする、道路の管理者として。一部は国道、一部は道道でございます。それからまた、一部のところにつきましては、土木現業所へ行くと同様の答えが出てくるわけです。それから選挙管理委員会に行きますと、われわれは管理者が認めているものについて、それを撤去する権限はないと。それから警察へ行きました。署長さんにも会いました。どこからも撤去せよという指示がないんだから、われわれは手がつけられない、選挙介入になる、こういうことなんです。明らかに公道上、特定候補のビラだけが目抜き通りずうっと十町ほど一色に塗りつぶされている選挙ポスターがある。これが公道上で許されるはずが私は原則としてないと思ったんですが、この点について長官、いかがお考えになっておりますか。原則論ですから長官に聞きたい。原則としてどうですか。そういうふうな、選挙の公平ということで。
  10. 後藤田正晴

    ○国務大臣(後藤田正晴君) 丸谷さんのいまの現地での実情等を素直にお伺いをいたしますと、余りフェアな選挙のやり方であるとは思いません。ただ、現実に、現在の選挙法の上でそれが違法になるかどうかということになると、違法とは言えない。といいますのは、公道上にそういったもの、選挙ポスター、ビラ等をやること、これは認められていませんね。しかしながら、それは公道とは違う、道路とは別のものではないかというふうに思います。そうしますと、当該工作物を管理をしておる方の了承を得れば、そうなればそういったものものを、ビラ、ポスターをやってもいいということになっておるものですから、選挙法上は、現行法で違法だときめつけるわけにはいかぬのじゃないか。ただ私は、最初申しましたように、お話をお伺いする範囲では、あまりフェアなやり方とは思えないと、かように思います。
  11. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 そこで、これは道路そのものでございませんから、道路の上にある設置物ですから、管理者の許可を得ればこれはやむを得ないと、こういうことにはなるかと思います。たとえば、自分の住宅だとか、いろいろありますよね。ただし、この場合は大変問題があるんです。それで、先にまずこのことについて、私は後でそういうことを聞かないと言われては困りますので、内容証明でこういう文書を出したわけです。  拝啓 ますます御清祥のことと存じます。   再三にわたり、国道、道道の田本候補違法掲示ポスターの撤去方を申し入れましたが、権限を持つ貴職の不作為で撤去が行われず、このままで投票日を迎えそうです。自民党政府の出先機関、田本候補を応援する知事の出先機関の長たる貴職等が不作為のうちに特定候補を利することは許しがたいことであり、重ねて善処を要求いたします。   五十一年ア第百九十二号判決で、第三者の撤去は選挙妨害にならない旨の最高裁判決もあり、当方で掲示場所違反ポスターを撤去することもできますが、選挙戦最中、いたずらに混乱を招くのも本意でありませんので、至急貴職の決断を促す次第です。  これは、参議院議員丸谷金保として、開発建設部長及び土木現業所所長、それぞれ自民党政府の出先機関の長に対して、あるいは保守の知事の出先機関の長に対して、文書で内容証明で出しました。それから、こういう内容証明を出しているということで、警察署長にもその写しを送達しました。できるだけひとつ選挙期間中にやってくれと。ついにこのことについては実は行われなかった。  私がなぜこういうことをするかというと、中野区の区会議員選挙のときに、同様のことが行われたのです。これは区の選管、それから道路管理者が相談して、一斉にそれは公的機関が撤去しました。私の秘書がそのとき中野区の区会議員の選挙に出ておりましたので、つぶさにその状況を聞いたのです。だから私はそういうふうにやられましたちょうどその選挙のときに来ておりました。どうして同じことが帯広市でできないのだろうかというふうなことが前段にあったから、それで、いま同意があればとおっしゃいました、だれかの。  ところが、これは法的に同意できないことになっているのです。なぜならば、ああいう道路占用の許可を受ける場合に、道路占用の許可を受ける場合には開発建設部、土木現業所にそれぞれ書式がございまして、占用物件を他人に使用させてはならない、これが入っているんです。いいですか。そうして特に使用させる場合には当該道路管理者の許可を必要とする、これはどうなんです。この場合はどうなります。だから商店のおやじさんは許可する権限がないですよ、全部これが入っているんですから。問題はこれからなんです。
  12. 大西昭一

    ○政府委員(大西昭一君) 御指摘の事案につきましては、国道の部分につきましては、北海道開発庁の出先であります帯広開発建設部が御指摘の事案を担当いたしたわけでございますが、道路管理の問題につきましては建設省が主管省でございますので、ただいまの御質問につきましては建設省からお答えがあるものと思います。
  13. 山本重三

    ○説明員(山本重三君) ただいま先生の御指摘の、許可を受けた者が他の者に占用物件を使用させる場合には管理者の承諾を要するという御指摘の件ですが、これは通常、道路の占用許可をいたします場合につけている条件でございます。しかしながら、御指摘の件につきましては、街路灯にベニア板等で裏打ちした選挙用ポスターを添加するという行為でございまして、これは道路法四十一条の規定に該当するものと考えられます。すなわな、「占用物件に関し新たに道路の構造又は交通に支障を及ぼす虞のある物件を添加しようとする行為は、」「新たな道路の占用とみなす。」という規定がございます。したがいまして、これは改めて道路法三十二条の「(占用の許可)」の申請を必要とする行為とみなされますので、本来占用の許可の際につけるべき条件として、他に使用させる場合にどうするかというよりも、むしろ道路法自体からすれば、新たな占用の問題として、もしその許可が得られておらなければ不法占用の問題として取り扱うべき問題と考えております。
  14. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 私は、私自身も道路管理者をやっておりましたので、どうしてもこれは納得いかなかったんですが、これが許されるはずがない。どこかでそれは歯どめにする法律がなきゃならぬはずだと。いまの話で、明らかにこれは許可が出ておりませんわね。出ておらなければ、大臣、どうなりますか。いま大臣の言った答えと違ってきましたね。出ていないと言う。
  15. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 選挙運動につきまして、よくこれに類似するようなケースも間々あるわけでありますが、公職選挙法の方では、先ほど大臣から答弁申し上げましたように、ポスターを掲示する場合には、国あるいは地方団体その他のものに、特に所有し、あるいは管理するものに掲示してはならない。ただ、許されるものにつきましても、その管理者であるとか、あるいは居住者であるとか、所有者であるとか、そういう者の承諾を得なければならないと、こうなっておるわけであります。  したがいまして、公職選挙法の方では、まず街路灯というものは道路とは全く一応別のものである。別のものの管理をするのは、これは商店街であると、こういうことでございますので、商店振興会がそのものを管理する。したがって、そのものを管理する場合には、商店振興会の同意があれば、これは百四十五条違反とはならない。ただ問題は、先ほどおっしゃっておりますように、その管理者が同意を与える際に、ほかの法令でいろいろな条件があるという場合、こういう場合をどうするかという問題でありますけれども、公職選挙法の方では、一応、百四十五条で、管理者の同意を得ればそれで公職選挙法上は適法に掲示できるということになっておりますために、百四十五条違反ということにならなければ、なかなか選挙管理委員会としても撤去命令が出せないというまた体系になっておるわけであります。もちろん前提として、同意を与える場合に、そういった他の法令の制約があるというケースは、この場合だけでなくいろいろなケースもあろうと思います。そういう場合にもできるだけ私どもといたしましては、他の法令でこういう制約があるから、それは十分気をつけてほしいということは、そのつど周知いたしておるわけでありますが、公職選挙法の方で他の法令の制約をすべてひっくるめて、この管理という言葉の中に含めて制約をするということは困難であろうかと思いますので、今後、実際の運用として管理者が同意を与える場合に、他の法令の制約があるということは注意をしてまいりたいと思います。
  16. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 それでは困るんですよね。いまの条文、管理者が同意を与えればいいと言いましたね。同意を与える権限を持ってないんですよ。そうでしょう、その管理者。だから同意そのもの、それに瑕疵があるわけです。そうでしょう。その場合でもいいんですか。同意を与える権限を持ってない者が与えた同意ですよね。それでも同意を与えればいいと言うのか、あんた。そこまでその法文を拡張して解釈することはできないでしょう。どうなんです。おたくたちは、それでこんなものはいいと言うものだから、選挙が済むまでついに撤去しなかったんです。これは帯広市だけでないんです。釧路でも同じことが行われたんです。恐らく全国、そういうことが、あんたたちが大丈夫と言うから、やっているものがたくさんあると思うのですよ。いまここで善処するなんというようなこと言われたって困るのですから、法的にはっきりしてもらわなければ。いいと言うのか、悪いと言うのか、それについてはこれからの争い方があるのだから、これから善処なんかしてもらわぬでもいいから、できた事案、いいとか悪いとか、はっきり言いなさい。違法でないなら違法でないと。
  17. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 先ほど申し上げましたように、公職選挙法の上では、管理者の同意を得ればいいということになっておるわけでありまして、その管理者の同意が他の法令によってどういう制約を受けておるかということは、一応公職選挙法の枠外というふうに私どもは考えておりまして、他の法令で制約すべきことは、他の法令でまた制約をするというのが普通の形式であろうかと思います。
  18. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 いいですか、この場合は、中央選管まで私電話をかけてこの事情を話したのですよ。これは、商店主だちは同意をする権限を持ってないのだと、それが同意したことがいいのかというのに対しては、電話では言を左右にして、答えがあいまいだったのです。それできょうここへ持ち出したのです。  そうすると、いまのお答えからいうと、同意さえすれば、同意する権限のない者でもいいんですね。現実にそれを管理している支配者であればいいんですね。これは大変大事なところなんでね。
  19. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) もちろんその管理をする人がその商店街でないということがわかっておるのに、その商店街が同意をするわけにもまいりませんし、また、その同意を得たところで、これは無効と存じます。ただ、一応その商店街が街路灯を管理しておるということは事実といたしまして、それに基づいて同意を求め、同意を得たということになりますれば、確かにその同意について、道路法上の制約が別途あるということになりましても、一応形式的には正式に管理者の同意を得たというふうに、私どもは百四十五条の解釈をしております。
  20. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 それでは、たとえば市道の場合、これは市道にもあったのです。道路管理者は、当の候補者の選挙違反、原職復帰、いいですか、そうして市道にあって、写真もとってあります。この場合、市は大体において、市町村は寄付採納願いで、街路灯は全部それぞれの市町村に寄付を受けるのです。そのかわり電灯料を持ってくれと、こういうのがあります。この場合、どうなります。電灯料を市で持ってくれということになるのです。
  21. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) その事実関係はよくわかりませんけれども、とにかくその電柱あるいは街路灯というものは道路とは一応別個の構造物と考えておりますので、その電柱なりあるいは街路灯につきまして、管理権というものがある人にあるということであれば、その管理者の同意を得れば私どもは百四十五条違反とは考えておりません。
  22. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 同意をしない場合は違反ですね。はっきり言ってください。
  23. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 同意を得ずに掲示することはできません。
  24. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 そうしますと、その問題はひとつ大変明確にしていただいてありがたいと思っていますが、管理権者は市長で、市長は同意するはずがない。そういう場所にも張られている。道路管理者が即払った場合。それからこの事案につきましては、実は管理権者というのははっきりしないのです。いいですか、管理権者。家と家との真ん中にある。両方で出している。片方だけしか取ってない。この場合どうなりますか。同意と言えますか。両方で電気料を払っている。
  25. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 一つの掲示するためのものについて管理権が一人だけでないという場合には、やはりその管理権のある方の同意を得るべきかと存じます。
  26. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 この場合は個々の管理権というふうなものをそれぞれが決めていないんです。全部まとめまして町内会でまとめて持っていって、それで町内会長がまあいいでしょうと言ったというんです。まあいいでしょうと。しかし、これは管理者じゃないんですよね。いいですか、管理者はあくまで商店街の実際に目の前の電灯料を払っている人たちです。この人たちが、中には反対もいるんです、わしは同意しないと。管理権のない町内会長さん、この場合は何々町内商工振興会長というふうなことですが、それは裏に住んでいる人だっているわけですよ。これは管理権ないんです。なぜなら、明らかに国の開発建設部のあれは、法人でないものについてはこれらはマン・ツー・マンです、許可は。占用許可はマン・ツー.マンなんです。そうすると、マン・ツー・マンのその人たちが同意したんじゃなくて、関係のない――関係のないということはない、これは電気料や何か一人一人が払うのは大変だから、取りまとめてその振興会という商店街の町内会の中で払っている。この場合の一体道路の占用を許可をしているのはどっちなんですか。
  27. 山本重三

    ○説明員(山本重三君) 開発建設部あるいは帯広の土木現業所の方で、道路管理者として当該街路灯について占用許可を与えておる相手方はどうかということについては、私どもは、一応商店会に対して占用許可を与えておる、したがって商店会の占用物件であるということを聞いておりますが、具体的に占用許可の名義人はだれであるか、この点はいまのところ明らかでございません。
  28. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 そうすると、これは個々人から申請書をとっているんですよ。申請人に許可を与えないで申請人でないものにそうすると建設省は許可を与えるんですか。
  29. 山本重三

    ○説明員(山本重三君) 私がいま申し上げましたのは、現実に許可を与えている者がだれであるか、いま突然の御質問でございますので、照会してみないと不明であるという意味でございまして、当然占用許可に当たりましては、正式の管理者がそれぞれの道路管理者に占用許可の申請をし許可をしているものと考えております。
  30. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 そうすると、許可をしていない者の同意を得た場合でもこれは同意を得たというふうになりますか、どうです。
  31. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 要するにポスターを掲示します場合に同意を得るのは、その物の管理者というふうに法律では書いております。
  32. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 そうしますと、いまの場合に許可申請をするのはそれぞれの商店主なんですよ。それから、電気料も当然それぞれの商店主が払うんです。真ん中にあるときには両方で払う。自分のうちの前にあるものもあります。その場合には一人で払う。総体的プールにする場合もあります。しかし、あくまで占用の許可は地続きの商店主に出しますわね。出しているんです。われわれもそれを出したんです。法人格のない何々町内会というふうなものに出せないんですよ。そうでしょう。私たちもそうだったのですから、そうだと思うんですよ。そうすると、いまの場合に許可のない者の同意を得た場合でもいいのかということについて、もう一遍答弁してください。出せないんだから、そんなことは。
  33. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) そういった街路灯の個々の設置につましてどういう道路法上の占用許可を得るかということにつきましては、私ども詳しいことは存じません。ただ、許可を受けましたものについて、今後その街路灯をどういう管理をするか、要するに管理の形態をどうするか、管理の代表をどうするかということは、やはりその街路灯を管理しておる方々の恐らく協議によって決まっておるんだろうと思います。したがいまして、今回のケースにおきましては、その商店会というものが管理しておるという前提で許可を求め、また商店会も自分が管理しておるという前提でこれを承諾したというふうに私どもは聞いております。
  34. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 そうしますと、今度は逆を考えてみましょう。一括して商工振興会の会長に許可を出した、商工振興会長が知らないけれど、前のお店屋さんの店主がいいよと言ったから掲示したと、この場合どうなります。両方あるんです、ここに。両方あるから私はどっちかは違法だと言って当時主張した。これはどうなります。
  35. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 街路灯の個々の管理の形態というのは、先ほど申し上げましたように地区によってまちまちかとも存じます。ただ、ポスター掲示についての同意を求める際に、やはり法律の上では正規の管理者が相手であるということを前提としております。もちろん実際の運営におきましてだれが正規の管理者であるかということがよく外見的にはわからない場合もあろうかと思います。その場合には、後で恐らくはその管理者の方々、いろいろ問題が起こってきた場合に、やはり同意を与えた候補者に対して何か訂正をするとか修正をするとか、そういうことをすることを恐らく前提として法律は規定しておるところだと存じます。
  36. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 一週間か十日の選挙はそのうちに終わっちゃうんです。そうですね。そうすると、いまの場合、一括して商工振興会なら振興会の人に、その会長さんに許可したとすれば、一つの町内会では、それは会長が知らなくて商店街のそれぞれの個々の人の了解をとったという町内もあるんです。それから片方では、わしは反対だというところで商工振興会の会長さんの許可をとったというところもある。これはどっちかがひっかかりませんか。そういうことを私は事例を挙げて当時注意したんです。選管は違法でないと言う。これが違法でないということはどうもぼくには――大臣どうですか、こんなばかなこと許されてもいいんですか。大臣どう思います。
  37. 後藤田正晴

    ○国務大臣(後藤田正晴君) 私は、現実のその帯広市のそういった商店街の街路灯の管理形態がどのようになっているのかよくわかりませんので、具体的な問題にいってはお答えがしにくいんですけれども、まあ通常振興会というものがあれば、その振興会にいいですかと言って、よろしいと、こう言えば、大体その振興会内の全体の方の御同意を得たものと理解するのがまあまあ常識ではなかろうかと思います。しかし、現実の帯広のことはわかりませんので、これ以上のことはお答えがしにくいわけでございます。
  38. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 私は事実関係や常識論をお聞きしているんじゃないんです。一方で振興会が常識だとおっしゃる。その振興会長は知らないけれど、商工会の商店の人たちが承知したというところもあるし、商店の人たちは、わしはそんなものは反対だと言っているけれども、振興会の会長さんが賛成した、だからいいんだというところと町内によっては分かれているわけです。この場合どちらかは違法でないですかと聞いているんです、この場合ですよ、この場合。大臣どう思いますかと聞いている。
  39. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) これは先ほど申し上げましたことの繰り返しになるわけですが、道路法の規制の上では、占用許可あるいは新しい物件を添加することについての新たな許可という仕組みができておるわけでありますが、選挙法の上で、要するに商店会がこれを管理しておるということを信じ、また商店会の方でこれを管理しておるんだという前提のもとに同意を与えたということになりますと、それだけで、道路法の別途占用許可という制約が別にあるといたしましても百四十五条の違反ということにはならないという申し上げをしておるわけです。
  40. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 どうも堂々めぐりなんであれですが、きょうは時間も十分ありますので、じっくりもう一回聞いてみたいと思います。  許可する権限のない者の許可した選挙用のポスターの展示は違法ですかどうですか、それじゃ。
  41. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 正規の管理者でない者が同意をしたものは、これは同意をしたことになりません。
  42. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 正規、不正規を聞いているんじゃないんです。許可する権限のない人が許可したポスターの展示は違法ですかと聞いているんです。もう一回ちゃんと答えてください。
  43. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 許可する権限のない者が同意をしたものは違法であります。
  44. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 そう言えばすぐ先へ進めるんですよね。そうでしょう。  そうすると、これは明らかに、今度これは道路法上の問題になりますが、この商店主なり振興会の会長さんは許可する権限はないでしょう。今度は道路課の方に。
  45. 山本重三

    ○説明員(山本重三君) 私は道路法上の取り扱いについて申し上げておるわけでございまして、道路法上は、すでに占用許可をして設置しております街路灯に新たに道路の構造また交通に支障を及ぼすおそれのある物件を添加しようとするときは、これは新たな占用許可を必要とすると。そういう意味で、添加に際しましては道路法上三十二条の占用許可を受けなければならないということを申し上げているわけでございます。  ただ、通常の取り扱いにおきまして、当然電柱についてもそれぞれの所有者なり管理者がございます。したがいまして、私どもがこういう占用物件である電柱とか街路灯に新たな占用物件を添加しようとする際には、やはりその所有者なり管理者の承諾、同意を添えて申請を受け付けなければ実際には許可ができないということに相なっております。
  46. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 ただ、通常問題にならないものについては、まあ音楽会のビラだとか、いろいろありますわね。なかなか一つ一つそれをチェックもできないから、それぞれの管理者がいいと言っているんだろうということで見過ごしているということがあると思うんですよ、大目に見ているという。しかしこの場合は、明らかに私がこれはおかしいじゃないかということで、言った、言わないにならないように文書で通知したんです。いいですか、文書で通知したんです。これは排除しなきゃならないでしょう。文書で通知したんですよ。そこで私は不作為の選挙応援だと言うんです、これはやらないんですから。  開発庁に聞きますが、いいですか、このとき撤去すればできるんですよ。なぜやらないのか。革新のやつならすぐやるんじゃないですか。どうですか。これは事実の問題だから、開発庁に聞きたい、なぜやらなかったんだということを。
  47. 大西昭一

    ○政府委員(大西昭一君) 先ほど冒頭お答えいたしましたように、確かに私どもの出先の職員が応対した問題でございますが、その問題につきましての主管は建設省でございますので、私どもからとやかく申し上げるのもいかがかと思いますので、建設省の方からお答えいただきたいと思います。
  48. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 実はこれは事実関係なんで、建設省の法的な見解は聞きました。実際に管理しているのは開発庁なんです。いいですか、これは明らかに違法物件ですよね、違法なんです。違法な掲示なんです。このときちゃんと契約書でも、そういう場合には直ちに撤去を命ずるし、あるいは撤去しない場合には実力で排除してもいいことになっているんです。判例もあるのです。なぜしなかったんです、選挙が終わるまで。開発庁はなぜしなかったんです、事実関係なんですから。
  49. 大西昭一

    ○政府委員(大西昭一君) 事実関係、私どもも帯広開発建設部、局を通じましてそういうお話は後日聞いております。聞いておりますが、これはまあ市の選管あるいは道の方とも、これは道につきましては道道の関連がございますので、国の、国道だけについての処置というのもおかしくなりますので、それとの相談の上で、先ほどちょっとお話がございましたが、この問題について両候補に対して文書で警告はいたしております。二回にわたって警告をいたしておりますが、選挙期間中でもございますということもあったろうと思いますが、特段撤去をするというふうなことは行わなかったのではないかというふうに考えております。
  50. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 そのときそういう話はあったんです。それは数のうちですから、郊外なりずっといろんなところに間違って電信柱なんかに張っておるのかもしらぬと私も見て回りました。何枚か見つけました。そして片方の選対は直ちに撤去したんです、みんな。いいですか、それも何枚という数です。何百枚という数と何枚という数の違いなんです。それでもあなたの方は双方にあるんだから双方に注意する。確かに何枚かあったんです。それは撤去させました、すぐに。片方は全然しないのです、ずっと。わずかに一枚、相手方候補の選挙事務所の前のやつだけ一枚外したんです。ぼちぼち外しますと、こう言うのです。終わっちゃうのです、選挙。だから注意を受けたから一枚外したと。外したことになりますか、それが。道路管理者としてそういう事実関係のときに、なぜ中野区でやったようにトラックを持っていってずっと外すというようなことができないのですか。明らかに片方だけが利になるような――片方は注意を受けてすぐ外したんだけれども、ずっと郊外のどこか知らない人がいいんだろうと思ってやったと。向こうがやっているのにどうして悪いんだというような話で、いやだめなんだということで外さした。全部注意して全市を見て回って何枚か外したんです。片方は何百枚と――それは違うのですよ、おわかりになると思うのですが、帯広西二条通り、大西さん御存じだと思うのです。緑が丘の遠くの方の電信柱に一枚張ってあるのと違うのです。しかし、開発庁は公平に両方の選対に注意をした。そうですわね。それは不作為の応援になりませんか。心の中でそういうことなかったんですか。逆の場合でもやっぱりその程度でおさめますか。ずいぶん私はそのことでは注意したはずなんだけれども、どうなんです。それは事実関係だから。なぜやらぬかとか。
  51. 大西昭一

    ○政府委員(大西昭一君) 御指摘のような不作為が私どもの出先にあったとは思いませんが、先生御指摘の点の、先ほど大臣からもお答えしましたように、客観的に見てフェアなあれでないというふうなことについて、撤去されない場合に重ねて注意をするのであるとかいうふうなことをもう一方の候補にするというふうな点に遺憾な点があったとすれば、まことに遺憾なことであろうかと思います。
  52. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 過ぎたことは仕方がないんですが、これからのために、そういう場合、今度は建設部にも雑費もあるでしょう。幾らの金でもないんです。トラックを持っていって、トラックは持っているんですから。そういう場合にはおやりになりますか、注意しても外さない場合に。もうすぐ次の選挙が来るんです。どうなんです。これは事実関係だから、ここで聞かないとだめなんです。あなたの方へ言ったって外す実力ないんだから。北海道の場合はこっちなんだ。外すと言ってください、外すと。
  53. 大西昭一

    ○政府委員(大西昭一君) 外す、外さぬの問題につきましては、これは主管省の建設省の問題でございまして、私どもは出先の職員の管理、心構えの問題としてお答えを申し上げておるのでございます。外すべきである、外すという道路管理上の問題につきましては建設省からお聞きいただきたいと思います。
  54. 山本重三

    ○説明員(山本重三君) 先ほど以来問題になっております選挙用ポスターで道路法の占用許可違反の事案につきましては、公職選挙法上その撤去について何らかの規定がある場合を除き、あとは道路管理上の問題として処理せざるを得ない。したがいまして、私どもがもし道路管理者として選挙用ポスターに限らず公選用物件の措置をどうするかということに相なりますと、やはり違反者に対して違反の事実を指摘し警告等を行った上で、なおかつその治癒がない場合には道路法第七十一条の規定によって監督処分を行う。いわゆる撤去命令と措置命令を行う。それでもなおかつまだ違反の状況が治癒できない場合には、告発するとか、あるいは代執行法の規定に基づいて代執行を行うということに相なろうかと思いますが、今回、ただいま問題になっておりますような選挙用ポスターの事案につきましては、選挙期間中の占用物件であるという性格から見ても、監督処分あるいは代執行の手続をとることは実際不適当であろう、そういう意味で、あくまでも道路法上は警告等の措置によって、設置者に対して、いわゆる掲示者に対して撤去を求めていくということによって措置するほかないのではないかと考えております。
  55. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 実は、これは私も、いまの法律の不備でないかという感じがする。いまの程度しかそれぞれ三すくみでできないんです。警察署長さんも選挙にへたに手を出してやけどをしても困る。どこかでやれという命令が出ないとやれない。明らかにこれはうまくないと思うけれども、それぞれの所管庁は全部違法でないということになるんでしょう。撤去できないんです。大臣、どうします、こういう問題。
  56. 後藤田正晴

    ○国務大臣(後藤田正晴君) 丸谷さんの前提は、自民党政府の出先機関だから云々というんだけれども、それは私はなかろうと、こう思いますよ。ただこの問題、やはり立法政策の問題だなと思います。御意見を聞いておってもそう思いますし、私どもも選挙の実態から見まして、何だ、道路管理者に幾ら言ったって、道路管理者がかわって取るなんという元気のある道路管理者はおりませんよ。うっかりすると、これは選挙妨害だということになるおそれをみんな心配するわけです。やはり選挙というのは非常に重要な国家的な行事ですから、したがって、よほどの根拠のない限りなかなかやらないのがこれは実態ですよ。だとすれば、いまのような問題が間々起きるということであるならば、これは将来の立法政策の問題になると、かように考えます。そういう意味合いにおいて、選挙法の所管をいたしておりまするので、将来の検討課題にさしていただきたいと、かように思います。
  57. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 この問題につきましては、私はなお疑義があります。選挙部長さんですかの説明でも、どう考えても許可権のない者が許可したのが有効だという法律、選挙法がそうだとすれば、これはぼくは大変だと思うのですよ。こんなことはたくさん出てくると思うのです。その点では先ほどの答弁は非常に重大だと思うのですよ。許可権のないことはいまので明らかになっているのですから。なおしかしその点についてはさらに深めていただきたい。  それと同時に、また自民党。政府の出先機関だからと、ちょっと行き過ぎでないかというお話ですが、中野、あそこは全部取っちゃったんです。いいですか、考えてみると、あそこはどちらかというと革新系の区長さんなんです。だから、そう言ったんです。いいですか、革新系の区長さんのところでできるものが自民党系の人のところでどうしてできないのか。どう思います。だからぼくはそう言ったんですよ。余りにもはっきりしている。革新が取ったのを自民は取らぬじゃないか。そこに権力をかさに着たおごりがあるんではないかということなんです、私の最後に言いたいのは。この違いをどう考えます。
  58. 後藤田正晴

    ○国務大臣(後藤田正晴君) 中野と帯広の関係での御指摘ですが、私は別段それで自民党・政府の出先機関だからこういった選挙のビラの撤去についてとかくの差異があろうなんて考えておりません。現実に私どもも至るところへ選挙の応援に行きますし、私自身の選挙もやっていますよ。どっちが一体そういうことをしたのが従来多いかといえば、御説とは逆なんですよ、御説とは。したがって、私はこれは選挙にいろいろと行き過ぎもありますから、いろんな事例がありますけれども、しかしそれなるがゆえに、自民党・政府の出先だからという御意見にはにわかに私は賛成しがたい。ただしかし、御質問の点をいろいろ伺っていまして、いろんなこれは不備があるなという気がいたします。それだけに、先ほど言ったように、立法政策の課題として検討させていただきたい、かように申し上げておるわけでございます。
  59. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 やめようと思ったんですが、大臣またそう言うので、言わなければならないんですが、自民党でない人のビラの方が多いと。私は選挙の、選管が証印を押した選挙期間に入ってからの選挙ポスターを言ってるんですよ。いいですか、そうでないはんらんしているビラの問題と違うんです、これ。だから、選挙管理委員会の問題だと言っているのですから、混同しないでください。本当にあれですか、大臣の言うように、選管が検印をした選挙用ポスターが、自民党の人よりほかの人が違反なところに張っているのが多いですか。事実をもってあなた証明できますか。私はこれ事実をもって証明しているのですからね。
  60. 後藤田正晴

    ○国務大臣(後藤田正晴君) 私は一々計算したことはありません。しかしながら一般論としまして、そういった活動の方はむしろ自民党の方よりは非常に組織的に上手にやっていらっしゃるんじゃなかろうかと、かように申し上げておるわけでございます。
  61. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 一般論でなくて、いいですか、私がきょうここで問題にしているのは、選管が判こを押したポスターだから問題にしているんですよね。それについて私たちはたくさん自民党の人のそういうのを何カ所かで見てきているんですね、そういうのを。そういうのは、大臣に指摘するけれども、決していわゆる革新と言われている側にはないです。いいですか、これだけははっきりしてます。ここにもわずかな何枚かというやつさえも取ったというんです。ないんです。大体張らしてくれないものを、あんた、あるわけないでしょう。選挙に入ってから正式に、選挙告示用のビラというのは必ず承諾書を取って張らなきゃならぬのだから、そんなとこはそうなったら、いやあと言って張らしてくれないところにあるわけがないんで、大臣そこのところはひとつ常識論としての広い音楽会のビラから演説会のビラからというのと違うことにおいて私が質問していることだけは聞違えないで受けとめておいていただきたい。それがだから法的におかしいんじゃないかというので、まあそれでも、それだけやっていても――きょうはどうも後藤田大臣がおいでになるというと選挙違反の関係の問題をやってみたくなって、これお蔵に入っていたものをいま引っ張り出してきて、もっぱらそのほかにはね……。  次に、同じこの北海道の十勝・清水町、「燃えぬ選挙、投票率ノルマに達成地区には金一封、北海道清水町町内会長らにハッパ」と、こういう問題があった。これは御存じですね。
  62. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 承知しております。
  63. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 多少ですか。それじゃ、これよく見てください。多少じゃ困るんです。各紙に出たんですよ。朝日、道新、タイムス、中央紙、地方紙、皆出たんですよ。それが多少ですか。
  64. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 先ほど「承知しております」とお答え申し上げました。
  65. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 多少と言ったんだろう。違うかい。ああそうか。じゃ、私の聞き違いで、訂正して結構です。  これは違反になりませんか。
  66. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 御指摘の事例、こういった事例は過去にもときどき問題になってきた問題でございます。選挙につきましては選挙管理委員会の方で、そのつど政治常識であるとかあるいは投票の方法であるとか、こういったものを啓発をするのがまた義務であり、従来もそうやってきたのでございますけれども、場合によりまして、ときどき熱心な余り投票率の向上を願って、金品というものを一つのきっかけにしまして運動を展開するというようなこともございました。そのつど私どもは、そこまで行くのは行き過ぎであるということでチェックをいたしまして、できるだけ誤解のない啓発をお願いしてきたところでございます。
  67. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 これについては中央選管の意を入れて、道選管も好ましくないということで中止を決めた。そしてこれはやめたんです、その意を受けて、素直に。私が問題としていま提起しているのは、好ましくないということは適法だということですよね、適法か違法かしかないんですから。私の聞いているのは、この場合違法ですかと聞いているんで、違法だとか適法だとか言ってくださいよ。
  68. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 公職選挙法の上で違法とまで申し上げることはできないと思います。
  69. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 そうすると、適法だけれども好ましくないと、こう解釈していいですか。
  70. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 適法、違法という言葉の解釈の問題あるいは感じの問題にもかかわってくると思いますけれども、運営の上で私ども決してこれを適当なものと考えてはおりません。
  71. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 実は、そういうことが非常に末端で混乱を起こす原因になっているし、現在の地方自治行政、たとえばヤミ給与の問題にしても何にしても、いまのようなあいまいな形が末端で混乱を起こす原因なんです、いまのようなことで。違法でもない、適法でもないということあるんですか。男でもない女でもないというのはあるかもしれないが。どうなんです。こういう具体的な事案についてですよ、あなたたちはどちらかに決めなければならぬ立場でしょう、最終的に判断して。どっちなんです、はっきりしてください。
  72. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) こういった投票率の向上運動が激化をいたしまして、特にそれがたとえば自由妨害になるであるとか、あるいはその他の選挙法におきます制限規定にひっかかるということになりますと、これは当然違法でございますけれども、特に選挙の自由というものを妨害するに至らない投票率の向上についての努力というものが一歩越えて金品というものをきっかけにして行われるということだけでは、これは公職選挙法の違反というわけにはまいらないかと思います。
  73. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 そうすると、その事案自体は適法だと。やってもいいわけですね。好ましくないという程度の乙とだったら、やる気になればやるんですよ。私は年金制度のときなんかでも、自治省ぐるみで好ましくないと言ったけれども、好ましくないは違法でないんだなということでやったんです。何でもなかったけれどもね、いいんですね。
  74. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 公の管理機関として、直接法律に違反しないからこれはやってもいいと言うわけにまいらないかと思います。
  75. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 でも、直接法に違反しなければ、罰則できないでしょう。どうなんです。
  76. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 行政機関のやることでございますから、とにかく罰則がなければ何をやってもいいというわけではないという申し上げをしておるわけであります。
  77. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 何やってもいいわけではないけれども、金品を出してもいいということですね。どうなんです。
  78. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 金品を出すことが選挙法の違反になるとは申し上げておりませんが、金品を出してまで投票率の激化運動をすることは適当でないと、こういうことを申し上げているわけであります。
  79. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 実はその程度の見解ですから、この点、金出すのをやめたんです。賞品に変えたんですよ、同じものを。いいですか、予算だけはこなしたんです、それで。予算だけはね。そうすると、これは市町村の選挙でないんですね。この起こったのは知事と道議会議員の選挙で、これは市町村の固有の選挙でないんです。こういうところに、相当多額の金品を出すことは財政法上どうですか。行政局長さんいらっしゃいますか。どうなんです。よそから頼まれてやるのか。
  80. 志苫裕

    ○委員長(志苫裕君) 財政担当者いますか。財政担当者いないの。
  81. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 これは財政でなくて行政局でしょう。
  82. 志苫裕

    ○委員長(志苫裕君) 行政局の人はいないのかな。ちょっと質問の観点を変えていただけますか。
  83. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 はい。財政局も行政局もいないんですか。きょうは自治省のあれでしょう。ほかの省は出席要求はしますけれども、自治省の担当――それじゃ、いなければいいです。これは大臣に聞きます、大臣に。いないんですからしょうがない。いいですか、大臣ね。
  84. 志苫裕

    ○委員長(志苫裕君) ちょっと質問の通告者に入っていなかったせいもあると思うし、しかし責任を持って答えてください。
  85. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 いや、大臣が来ているんなら大臣答えられる、大臣はベテランですから。  これは昭和五十四年四月八日執行の都道府県知事と都道府県議会議員選挙のときに行われたんです。そうすると、これは委任事務なんです、実はね。そしてこれに対する予算措置は、それぞれ国なり都道府県から市町村に大体これだけかかるだろうということで経費が来るんです。多少はみ出したり余ったりはあるかもしらぬよ。しかし、来る経費と同じくらいのものを市町村が固有の選挙でないものに賞品なり賞金として予算措置をすることは地財法上いかがですかと言っている。大臣答えてください。
  86. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 選挙に関係することでございますので、地方財政法上どうであるかという御質問につきまして私からお答えするのもいかがかと存じますけれども、現在啓発費用を国の選挙については国が負担をしております。その場合に、やはり私どもが選挙管理委員会の方にお願いをしておる、啓発をしておることを前提といたしまして啓発費用を出しておるわけでありまして、その地元の啓発がどのような啓発を行い、それについてどれだけの経費がかかったかということとは直接の関係はございません。したがって、地元の啓発につきまして地元として特別に考えたということにつきましても、適当でないと私どもが考えました場合にはそういうものの費用まで国が負担をしておる現状ではございません。
  87. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 こういう財政豊かな、本来国なりそれぞれの所管のところでおおよその経費を賄うことになっている地財法の精神からいって、どんとこういうところへ出す財政力があると思うのですが、どうですか、特別交付税で考えるというようなことは。大臣いかがですか。
  88. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 特別交付税と申しますのも、特別に経費がかかった、しかも特別の経費がかかったことについて合理的であると考えた場合にその対象とするわけでありまして、こういったものについて特に特別交付税ということは考える余地はないのではないかと思います。
  89. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 私もそうあってほしいと思うんですよ。そうあってほしいと思うのは、だからいま何かというと特交でもって減額するという、あれは自治権に対する侵害だと思うんです。いま選挙部長のおっしゃったように、特別の経費に対して出すんですから、交付税法でもちゃんと書いてあるんです、そういうふうに。どうして別なことによけい出したからといって減額しなければならないんです。大臣いかがですか。いまの答弁から言うとヤミ給与の場合なんかでもおかしいんですよ、好ましくないということで減額要因にするということは。素直にいま聞きますとね。
  90. 後藤田正晴

    ○国務大臣(後藤田正晴君) いわゆるヤミ給与について特交を何で減額するんだと、こういう御質疑ですね。これは私ども別段制裁と考えているわけではありません。ただ問題は、交付税というのは共通の財源でございますから、そういった給与を出すだけのゆとりがある団体であるならば、やはり当該団体に対してはそれだけの減額をする、そして共通の財源をきちんとやっていらっしゃる町村に余計回るようにするというのがこれは当然の処置じゃないかと、かように私は考えておるわけでございます。
  91. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 そのゆとりのあるところであるという認定のもとに減額できるなら、こういうのもゆとりがあるということになりませんか。余分に出せるんですから。
  92. 後藤田正晴

    ○国務大臣(後藤田正晴君) 私は、この事案がどのような経費からどのように支払ったのか、これは実は聞いてないんです。したがって、この件については財政上のお答えはできません。ただ、こういった投票率を上げるということは、これはその地方団体として選挙に協力せにゃならぬ立場ですから、これは当然のことでしょう。ただ、このようなやり方で金品を出してまで投票率を上げるなんというのは私はこれはよろしくない、こう思います。したがって自治省としても従来からいろんな会合の席でこういった指導をしているように私報告を聞いております。  ただ、丸谷先生のお話のように、世の中のことは違法でなければみんな適法か、適法でなければみんな違法なのかという割り切り方、これは一つの割り切り方かもしれませんね。しかしながら、そうばかりは言えないのではないのかと、かように私は考えます。やはりそこに、違法とまでは言えないけれども、しかしながら、やってはいけない不適当なことだってあるんじゃないのか。それに私はこれは該当するなと、かような理解のいたし方をしております。
  93. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 実はこういう問題は、私きょう申し上げているのは、ここのところの明確でないことが、ヤミ給与の問題以下、地方自治体がいろいろな点でトラブルを起こす一番根本にあるんです。  これは釧路市の問題ですが、適法でないけれども違法じゃないと、こういう答弁ですね。だれが見たってヤミ起債とわかるものを正誤表で通そうとするように、議事がそれで空転してしまう。おかしいじゃないか、そういうことはなぜなのか。やはりそこのところ、これは世間のおつき合いならわかりますよ、しかし少なくともいまわれわれがここで論議しているのは地方自治体の問題についてですよ。地方自治体というのは、明らかに法によって明確に定められているんです。ここであいまいなことというのは許されていいのですか、どっちでもないというのが。混乱の原因はそういう答弁を繰り返している自治省にあるのであって、地方公共団体でないと私は思う。罰則があるならば別ですよ。違法だから即罰則――倫理規定もありますし、そういうことですから、これは即処罰だということにつながるとは必ずしも思いませんけれども、それぞれの事案に対して明快な回答がなされなければ地方自治体は困るんですよ、いまのような答弁じゃ。もう少しはっきりしてください、そこのところ。地方自治体の行う法律行為について。ですから、しぼりましょう、法律行為と。地方自治体の行う法律行為について違法でもない、適法でもないというようなものがあり得るのかどうか。
  94. 後藤田正晴

    ○国務大臣(後藤田正晴君) 法律上の行為ということにしぼれば、やっぱり違法な行為をやってはいけないということはこれは当然だと思います。
  95. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 そうすれば、地財法上本来市町村が出すべきものでないところに出す、この種の問題は原則として違法ですか、違法でないのか。
  96. 後藤田正晴

    ○国務大臣(後藤田正晴君) 私はこれは別段違法であるとは言えない。これは選挙法の問題になりますからね、これは違法ときめつけるわけはいかない。
  97. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 そうはっきり言っていただくといいんです。大臣からこれは違法でないと。私もこの程度のことで自治権を侵害されたら大変だと思っている。この程度のことは中央選管も目くじら立てなくていいことじゃないか。だから、金品は好ましくない、はい、そうですかと。これは地方自治体はその点非常にまじめなんですよ、言われれば。私はお金だって品物と同じだと思うんだけれども、やっている方はきわめて善意に、お金はいけない、ああそれじゃ品物にしようと、テレビだとかいろんなものに変えたんですが、選挙は過ぎてしまったんです。後から言ってもこれはしようがないですね。だから、そういうときにきちっとしたもう少し指導をやってもらわないとだめなんですが、これでこの問題は、実はこのこと自体は違法でないとしても、これが選挙の自由をしばることになっているということになれば、これは問題は別です。各町内会に投票の状況調べということで前回のやつがずっときれいに出て全国回っているんです。第一投票所、北二条投票所、本通り二丁目投票所、有権者が何ぼで、候補者が幾らで、投票率幾らだったと、全部回るんです。これはどうです。だから今度はというふうなことになる、ここまでやったら。こういうことだったからひとつ今度はこうやってくれということになるでしょう。
  98. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) いまのようなやり方をいたしますのも、とにかく本来的には投票というのは個々の選挙民の自由な意思に任せられておるわけであります。もちろん諸外国におきまして、いろいろ強制投票制をとっておるようなところもありますけれども、日本においては任意投票制ということで、一応投票の自由ということを前提として仕組んでおりますので、そういう投票率の結果を各区ごとにこれを発表して、次の選挙はどうのこうのというような押しつけがましい啓発をするということもこれまた適当でないと存じます。
  99. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 違法じゃないんですか。投票区ごとの投票率、投票人員、これは出ますわね。それから、これは中央選管まで報告義務があって、やります。これはできている。ところが賞品を配るとなると、町内会ごとに配るんですから、一組合ごとに。そうすると、たとえば有権者七名という投票区があるんです。ここで、この場合は全員が行っているからいいんです。有権者十一名という部落がある。十名行って、一名行ってない。一名ですから、九〇・九一で大変いい成績なんです。十一名で一名だけですからね。そうすると、これはだれが行かなかったかわかりますよ。わかるでしょう。これはどうなんです、ここまでやることは。これは違法でないんですか、ここまでやることについては。
  100. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 先ほど来申し上げておりますように、そういうふうなやり方をすることは決して私ども適当な方法であるとは思いません。むしろ、そういうことはやめてもらいたいという気持ちが強く、その都度そういった注意を喚起しておるわけでありますが、それが一体違法であるかどうかという話になりますと、先ほど来の話と同じになりまして、これがそれなら公職選挙法の何条に違反するかという話になるわけでありまして、それ自体それは違法であるというところまでは言い切れないかと存じます。
  101. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 いいですか、十一名のうち十名行って、一人行かなかった、だれだと、わかりますわね。これはもうすぐわかるんです、これが公表されれば。そういう棄権したということが明らかに町じゆうに知れるんですよ、まず。これは公選法にひっかかりませんか、こういうことで選挙の自由を阻害することが。どうなんです。やってもいいですか。やってもひっかかりませんね、そうすると。
  102. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 違法、適法というお話が続いておるわけでありますが、選挙の自由妨害につきましては、また選挙の自由妨害の法定刑というものがそれぞれ、いろいろ具体的に列記されておりまして、それのどれにひっかかるかという話になりますと、選挙の自由妨害には直接ひっかかってこないであろうというふうなお答えをしておるわけであります。
  103. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 そうすると、この程度のことは自由妨害にならない、好ましくない、やめてほしいけれども違法ではないということになりますね。いいですね、それで。
  104. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 先ほどお答えしたとおりであります。
  105. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 余り十勝地方のだけやっていますといけないんで、今度は隣りへ飛びます、釧路へ。  いま二件挙げたんですが、いまのお話聞いていてもちっともはっきりしないんですよね。後で記録読んでみるときっとそうだと思うんです。好ましくない、やめてほしい、でも違法でないからどうしようもない。やってもいいということでしょう。やった場合にはしょうがない、こういうことがヤミ給与の問題からいろんなところで――もう少し自治省めりはりをはっきりして、法律に詳しい大臣が来たんですから、この機会にかちっとおやりになる腹をまず大臣にひとつお願いしたいんですが、大臣の決意をひとつそこで。
  106. 後藤田正晴

    ○国務大臣(後藤田正晴君) 丸谷さんのおっしゃること、わからぬわけではございません。ただ、違法でないからやっていいんだなと、こう言われますと、それはそういうわけにはいかない。やはり法律で違法と決めるのは最小限に大体決めておるわけでございますから、それ以外のことは法律上の違反にはならぬけれども、何をやるべきなのか、何はやるべからざることなのかといったようなことの区分けをはっきりしてやはりやっていただきたいと、かように思います。  それで、いま北海道のお話ばかりお伺いしているんですけれども、どうも北海道というのは、私率直に言いますと、少しおかしなことをやっているなというのが私の率直な気持ちです。もう少しやっぱりめりはりのある行政をやってもらいたいと、かように私自身は念願をいたします。
  107. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 それは、北海道がばかに悪いように思われているのはもってのほかなんです。まだ北海道はいいんですよ。私は九州なんかにも牛買いなんかによく行きましたけれども、あちらの方なんかすがいものです。四国に牛買いに行ったことはないんですが。これは小さな選挙なんか出くわしてびっくりしたことがあります。ずらっとおぜん並んでいるんです、投票日の前の日。これが埋まったとたんに万歳なんです。小さな町の選挙ですが、これで当選確実だというんです。これは、九州というところはすごいところだと思いました、そのとき。だから、北海道なんて、まだこんなのはみんなまじめな方です。白昼堂々とポスターだとか賞品だとか、何とかよくしようということの中でやっているんですから、大臣、全く一番いいところをやっているんです。一番いいところでもこういう問題があるということでやっているんです。北海道が一番正しくやっていますよ、その点では。間違えないでください。  次に、農林省おいでになっていると思います。農林省に岡部三郎さんという方がおられましたね。この方は勤続三十一年で、五十四年三月十六日、後進に道を譲るため勧奨により退職した。そして、退職時の経歴は構造改善局の次長です。ここまではいいですよね。ところが、この人はもう退職するころに参議院選に出るということ、新聞から何からみんな書いて、世間周知なんです。これが次官というならわかるんですよね、後進に道を譲るため。構造改善局の次長くらいで、まだ上があるのに後進に道を譲るために勧奨によって退職すると、こういうことはちょっと、それこそ世間の常識として考えられないんですが、大臣どう思います。世間の常識でいいです、世間の常識で。
  108. 後藤田正晴

    ○国務大臣(後藤田正晴君) 岡部君がどのような事情でおやめになったのか、私つまびらかにしておりません。したがって、こういった具体的な問題についてはお答えは差し控えたいと思います。ただ、三十一年勤務しておられたんですから、もうそろそろどうだということで、それは肩たたきを受けるのもまず時期だなという気もせぬでもありません、これは。
  109. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 委員長にひとつお願いします。  実は私は資料要求をしたんです。これには退職したときの退職金と、勧奨によった上積み分の金額も入れてくれと。これは個人の問題であるから金額は出せないと言うんですよ。ところが、この人も新聞や週刊誌に出ておりまして、ほかに出ているんですよ、金額は。出ているんだけれども出せないというんです。そうすると、農林省が出せないといってわれわれの資料要求について断るものを、一体どういうふうにして外へ漏れるんですか。農林省は一体何やっているんだ。  まず第一に、この程度がなぜ出せないかということ。委員長、一体官房長官に対する申し入れは、あれはどうなっているんです。世間に出ているんですよ。委員長、ひとつはっきりもう一回言ってください。
  110. 志苫裕

    ○委員長(志苫裕君) これは担当総務課長がいいんですかね。次長お答えになりますか、いまの点について。
  111. 岡本克己

    ○政府委員(岡本克己君) 確かに先生おっしゃるように、週刊誌等に出ておる例はあるようでございます。勝手に計算されて出された分だろうと思いますけれども、われわれといたしましては、恐縮でございますが、やはり御本人のプライバシーにかかわる問題であるということで発言を差し控えさせていただきたい、こういうことでございます。
  112. 志苫裕

    ○委員長(志苫裕君) その点はあれですか、資料要求全般の問題について、この間当委員会でも官房長官に対して、資料要求についてはもう努めて提出をするようにということで、官房長官も了承したわけですが、皆さんの方では資料要求にこたえられるものとこたえられぬものとの基準があるんですか。いまの点に関して言えば、何のだれべえ君の月給は幾らであるとか、退職金は幾らであるとかということは、ことのほか秘密事項とも思えないんですが、いかがでしょうか。どんな使い方をしておるなんて、これはめんどうになりますけれども、その点は答えらるんじゃないですか。
  113. 岡本克己

    ○政府委員(岡本克己君) 省内でこの件につきましては、官房まで上げて検討しまして、退職時の号俸とかあるいは勤続年数、そういうものにつきましてはもちろん資料を提出いたしますが、金額については、これはやはり個人のプライバシーにかかわるものでございますから公表を差し控えたいと、こういうことでございます。そのことについてだけでございます。
  114. 志苫裕

    ○委員長(志苫裕君) ただそれだけでは、国費が支出されている問題ですしね。  話は変わるが、自治省ならお答えしますか。たとえば自治省の何々局長の退職金は幾ら、だったかということについて、国政調査権に基づいて報告を求めた場合に、自治省ならお答えできますか。
  115. 宮尾盤

    ○政府委員(宮尾盤君) 私の方にその具体的なそういう問題についての御質問がありませんでしたので、官房がどういう見解をとっているか明確には承知をしておりませんが、先ほど農林省の方からお答えいたしましたように、個人のプライバシーにわたることにつきましては差し控えさせていただきたいという見解を持っているというふうに聞いております。
  116. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 これにつけ加えて。  実は、一般論として答えているんです。私は、週刊誌にまで数字の出ている、しかもこれから国会に出ようとする相当高官の人、これと、同じ農林省でも食糧事務所のどこかの町の何がしという人とは違うよ、同じプライバシーでも違うじゃないかと、片っ方はプライバシーと言っても出ているじゃないかと、そういう出ている人の分が出せないかということを言っているので、いまのはみんな一般論しか答えてないので、そこのところもう一遍詰めてください。週刊誌やなんかに出ていて世間に公知されている数字をなおかつプライバシーとして守るのかと、こういうことなんです。それも出せないと言うんですか、はっきり。
  117. 志苫裕

    ○委員長(志苫裕君) この点については、どうでしょうね、いままでちょっとここで扱ったケースがないんですが……。  記録をとめてください。    〔速記中止〕
  118. 志苫裕

    ○委員長(志苫裕君) 速記を起こして。  ただいまの点については、たとえば同じ公務員でも国務大臣や国会議員は明らかになっているわけでありますし、しかし、いま個々の職員の退職金等については、政府の統一見解が出ているようにも承っておらないから、改めて官房長官を呼びましてこの問題については統一見解を求めることにして、本日の問題については、一部報道機関に出ていることでもあるから、それの当否を確かめるというような形でひとつ質問を続けてもらいたい、このように思います。
  119. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 私の資料要求は特に問題として報道機関等によってすでに熟知されている人々についてです。特にそれぞれの役所の高級官僚とされる方、そういう方々の問題になった分についての確認的な数字に対して御答弁できるかどうか、そのとおりであるとかそのとおりでないとかいう点についてはいかがですか。
  120. 岡本克己

    ○政府委員(岡本克己君) まあ報道機関、新聞あるいは雑誌等に出ておる内容によりまして、どういうものがあるか、計算が妥当かどうか、それを見てみなければはっきりしないんですが、まあ計算自体は簡単なことでございますから。ただ、在職中のたとえば賞罰等によりまして、計算しても若干違う場合があるんじゃなかろうかと、こういうようなことがございまして、私どもプライバシーにかかわる問題で御容赦願いたいと、こういうことを申し上げておるわけでございまして、具体的にいま数字をお聞きしてませんものですから、それがイエスともノーともお答えはちょっとできかねると思います。
  121. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 次長、あなたわかってないんですよ。私は年金の理事をやっていたんで、計算がどんなにむずかしいかということはわかるんですよ。三十一年だから単純計算なんかできるものじゃないんです。旧恩給法から、わたりを何年にやったとか、全部違ってくるんです。非常に一人一人の退職金の計算というのはむずかしいんです。だから、外部の週刊誌やなんか、内部からもらわないできちっとした金額が出るはずがないんです。三十一ぶっ掛けて出るんじゃないんですから。恐らく年金のことを御存じないからそういう答弁をするんだと思うんですが、そんなもの素人にできるはずのものじゃないんですよ。だから、そういうのは簡単にできないんで、内部から出なければそういう数字は明らかにならないんだから、これらの数字はどうかと聞いた場合に答弁できますかと聞いているんです。あなたが言うように、外の人が想像でぶっ掛けてできるはずのものじゃないんです、退職金の給与の計算なんていうのは。どうなんですか。もう一回ひとつ。
  122. 岡本克己

    ○政府委員(岡本克己君) 私どもの方の中からいま先生は出したんだろう、だれかが出したんだろうとおっしゃいましたが、そういう事実はないんじゃなかろうかと私どもは考えております。計算は複雑だとおっしゃいましたが、私どもの考えでは、まあそうむずかしい計算じゃないんじゃなかろうかと思いまして、出された方が個々に計算して出されたんじゃなかろうかと、こう推察したわけでございます。
  123. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 それの確認の意味の質問に対しては答弁できますか。
  124. 岡本克己

    ○政府委員(岡本克己君) それも差し控えさしていただきたいと思います、額の問題につきましては。
  125. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 わかりました。  それで、問題はこの勧奨退職ということなんです。実はこれは北海道にいい例があるんですね。室蘭の市長さん、道の役職から何部長さんだったか、商工関係だったと思うんですが、やめられて市長に出たんです。やはりこれ勧奨退職ということで勧奨もらったんです。これは世論で問題になったんです、地方で。そして大平さんは、やめた時点で立候補するかどうかわからないから、これはちゃんと計算して勧奨、肩たたきしたから出したんだと答弁していますわね。北海道はさすが違うんですよ。返させたんです。やめる時点で市長選に出るということは明らかだったんだから、勧奨しなくたってやめるんですから、これはもう当然返すべきだと。室蘭市長さんは返したんです。地方自治体はそういうことをやっているわけですよ。自治大臣としては、その返したのをどう思いますか。りっぱだと思いますか、ばかだと思いますか。
  126. 後藤田正晴

    ○国務大臣(後藤田正晴君) 室蘭の問題の方は、これは住民訴訟が出たわけですね。そこで裁判所としては、知事の退職勧奨はいわゆる肩たたきという意味での勧奨ではない、選挙に出ろという方で勧めたんではないのかという事実認定のようでございましたね。したがってそういう判決が出て、これは勧奨退職はよろしくないと、こういうことになったわけですね。これは裁判になって、事実認定のことでございますから、私の立場としてそういった判決内容についての批判は差し控えたいと思います。  ただ一般論でひとつお答えをさしていただきたいんですが、これは大平総理がかねてどこかの委員会でお答えしたとおりだと思います。さらにその根底を考えてみますと、今日のこのいわゆる割り増しの勧奨退職というものの性格がなかなか厄介な性格のように思います。というのは、現在大学の先生であれば六十歳ですか、あるいは検察官であれば六十何歳とかこう決まっていますね。決まっておれば、それでおやめになるわけですから、勧奨でも何でもないわけですよ。ところがやはりそれには五割増しとか何割増しという勧奨退職が出ることになっていますね。つまり今日の勧奨は、純粋に私、理論的に言えば、本当はその前にやめる人に、もう君そろそろやめてくれぬか、勇退してくれぬかと言ったときに出すのが勧奨という意味だろうと私は思うんですね。しかし定年になる人にまでそれが出ているわけですよ。その意味合いは、やはり何といいますか、長い間御苦労だったということで、その意味を含めて勧奨退職という扱いになっておるのではなかろうかと、これは私専門家じゃありませんけれどもね、そういう気がいたします。  そこで、この勧奨退職の割り増しというものの性格が今日ちょっと微妙だなと思いますね。そういったことで、いろんな事案が出てくるんではなかろうかなと。そうしますと、今度御審議を願うことになっておる定年の法律がございますね。この法律が出れば、これと勧奨退職との関連いかんという問題が私必ず出てくると思いますね。したがっていまの時点でお答えできることは、いわゆる割り増し勧奨退職というものの性格が、多少今日微妙な両者に分かれておると、こう思います。しかしいずれにいたしましても、選挙に出るということが在職中から決まっているということはあり得ない、やはりやめてから決意するということでございましょうから、そうなってくれば、いまの勧奨退職のたてまえであれば、いわゆる五割増しの割り増し退職金を、退職の日には決まってないのだから出しておるんだというこの考え方、これに立って処置をしておることは、それなりにやむを得ない処置ではなかろうかなと、かように考えております。
  127. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 大臣、年金のことは素人だというので、まあその程度の御答弁だと思うんですがね、私は年金のことは玄人なんです。いまの勧奨退職というのは、定年の制度がないからどうしても必要なんです。いいですか。だから六十になってやめる、あれは決まってないんですよ。だから勧奨してやめるんです、警察官にしても何にしろ。だから勧奨分として五割増しということがある。いま大臣のおっしゃるように、やめることと決まっている人には出す制度でないんです。六十になっても七十になってもいると言っている人もいるんですから、それを早くやめてもらうためのあれなんです。だから、やめることの決まっている人には勧奨退職という制度を適用することはこれは違法だと思うんです。年金関係の人だれかいませんか。
  128. 川崎昭典

    ○政府委員(川崎昭典君) ただいま大臣からも御説明がございましたけれども、ちょっと補足さしていただきますと、退職金に五割増しという割り増し制度がございますが、これはどういう場合に適用するかという問題でございまして、定年の場合と定年に準ずるような場合と勧奨退職の場合に適用するというのが現在のシステムでございます。したがいまして六十何歳というような定年のございます検察官の場合でも、その前に勧奨によって退職する場合には五割増しの退職金がもらえるわけでございます。したがいまして、いろいろ問題になるケースがあろうかと思いますけれども、勤奨という事実がなければ、これは五割増しの退職金を支給しちゃいけませんので、北海道でございました先ほど来の判決は、私聞いておるところによりますと、ただいま大臣から御説明ございましたように、上司が選挙に出ないかということは言ったようでございますが、その行為が事実認定として勧奨には当たらないという認定が下ったものだというふうに聞いております。
  129. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 それで、結局事実認定なんですがね、この岡部さんの場合、これはあれですか、おやめになるときに、選挙に出ないかというふうなことを勧められたようなことはないんですか。私、新聞詳しく――実際この問題でない別の問題があるので、これは詳しく調べていませんが、もしも退職前に岡部三郎氏は参議院選に立つ決意をしたとかあるいは勧められたとか、そういうふうな事実認定が出てきたら、これは勧奨することは間違いだということになりますね。そうですね。
  130. 岡本克己

    ○政府委員(岡本克己君) 退職前に選挙に出るというようなことを勧められたり、あるいは本人が――本人のことでよくわかりませんが、そういう決意をされたということは聞いておりません。
  131. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 それは事実認定に基づいて、そういうふうなことがあった場合には、問題としては勧奨退職を適用したということは間違いだということになりますねと聞いているので、あるないを聞いているんじゃないんです。
  132. 川崎昭典

    ○政府委員(川崎昭典君) 勧奨退職は長年勤めておるということが一番大事でございますが、二十年以上勤めておったという職員に対しまして、勧奨という行為があって、それで職員が退職を決意すると、そういうことでございますので、立候補するしないとは直接関係ございませんし、退職の直前に仮に立候補を決意しておるということがございましても、その以前に退職勧奨の事実があれば退職勧奨の割り増しをもらって差し支えないわけでございます。
  133. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 以前にあれば問題ないとおっしゃいましたね。決意をしたということが事実認定で明らかになった場合に、その以後に勧奨が行われたという事実があった場合にどうなんですか。
  134. 川崎昭典

    ○政府委員(川崎昭典君) みずからたとえば立候補を決意いたしまして退職を願い出た後に退職の勧奨ということはあり得ないと思いますし、またありましてもそれはやはり勧奨退職としての要件を欠くというふうに考えます。
  135. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 北海道の場合も恐らく勧奨後に辞表を出したんではないかと思いますがね、調べていませんが。そうすると、要するに辞表さえ出さなければ、おれは今度出るんだ、もう何日ごろやめるんだということを新聞やなんかで発表になっていても事実とは認めないということでしょう。まあいいでしょう、これはおたくとやってもどうもあれなんで、裁判所の問題になりそうな気がするんで先へ進みます、いま以上のお答えが出てこないと思いますので。  それでちょっとこれ大臣のところへ……。これは岡部さんに関係のあることなんです。釧路支部に飛びます。町長と助役の判こは消しておきました、名前がわかると御迷惑かけるので。あとのはこれは消しておかなくてもどこにでもいろいろたくさん書かれてありましょうから。それから何々町長というところも消しました。五十四年度の土地改良事業の執行特別負担金の納入について、つい先日、二月の十八日、そして同じころに前後して、岡部三郎連絡者名簿というのが釧路支庁にございますね、もう一枚の方です。その後ろの方にあります。各市町村名が出ております。役場内の産業課長、ずっと連絡者です。下の方にもちゃんといろいろ字が書いてありますから、この会議に出席した人たちのやつは全部わかります。全部これは土地改良事業団体連合会の釧路支部の支部長名で招集した会合で決められたんです。もしこういうことが事実であった場合に、候補予定者の岡部さんが立候補した場合、これらの役所ぐるみのこういう連絡、こういうことは適法になりますかどうですか。
  136. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 公職選挙法の上におきましては、国家公務員または地方公務員あるいは三公社その他政府関係機関の役職員が地位を利用して選挙運動をすることはできないということになっております。問題は地位を利用してという状況にあるかどうかということにかかってくるかと思います。
  137. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 これはこうなっているんですよ。下の方、「参議院議員選挙の都度特定候補支持を土地連を通じ指示してきた 今度は岡部候補は」――これは正確には候補予定者ですね、「土地改良事業を進めるため国庫補助獲得のためどうしても当選させなければならないので強力に取組みを指示し目標消化を具体的に示したもので連絡者が秘かに役場、農協、土地改良組合をオルグしておる」、こういうことです。これは地位利用にならないですかな、こういうことをやっていて。
  138. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 従来、地位の利用と申しますのは、その公務員の職務上の権限その他の影響力を利用して選挙運動をするということを地位利用と称しておるわけでありますが、個々具体の事件についてこれが地位利用をしてやったのかどうかということは、現実にこういった選挙運動をした人と、それから相手方との従来の関係あるいは行政上の指揮命令系統がどうであるかということを具体的にいろいろ立証をして判定をするということになろうかと思います。
  139. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 農林省に聞きたいんですが、退職時の経歴が構造改善局次長でしたね。そして土地改良事業というのは所管は構造改善局ですわね。きわめて密接なつながりのある団体です。間違いございませんね。これが特別負担金というのを取っているんです、特別負担金。これは全国的だと思うんですよ。一つ釧路に限ったことでないんです。そしてこの場合、今回の場合私がこれを見て奇妙に思ったのは派遣負担の経費――資料として出ています。特別負担金はずっと割り当てているんです、事業費その他について。これは土地連によくあることです。ただ問題は、今回のこれが自治体の在勤者の中からも応援の職員を出すんです、派遣の職員を。元来土地連がそれぞれ町村に派遣します。派遣して大きな事業のときに応援をさせたりします。これは必ずその町村から納付させるんです、土地連に。こういうふうな全町村からこういう形で特別な徴収金を取るということは構造改善局知っていますか、取っているということを。
  140. 岡本克己

    ○政府委員(岡本克己君) いま先生御指摘の件については承知いたしておりません。
  141. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 それで、このときの会合でも特別負担金徴収の根拠は何か、こういうことを聞いているんです。根拠は何なんだと、いつものやっとこれ違うじゃないかと。特別にこうしたことを行う、それから必要な派遣員を出す、しかもそれは当該町村でないところから出す、こういうふうなことも行われている。それと同じ機関で連絡員を、岡部三郎応援、これ結びつくんですよ。これ結びついた場合、大臣、どうなんですか。
  142. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 選挙運動の準備行為としての一つの形態として、通常は得票の割り当てをするとか、あるいは選挙運動を有利にするための金品の負担を求めるとか、その他いろんな企画をするとかいうことが準備行為の中に入ってくるわけでありますけれども、この地位利用をしてこういった選挙運動をしたかどうかは、それを指示した人間とそれから相手方との間に職務上の権限に基づいて影響力を及ぼす密接な関連があったかどうかということに最後はかかってくると存じます。
  143. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 国家公務員法の関係や地公法の関係からどうなんですか。こういうことをやるのは明らかに四十六年、四十九年の参議院のいわゆる梶木又三さん、小林国司さん、それらの人の得票数、目標がこうで実績がこうだったといろいろくっつけて、そしてこれらに連絡させると。選挙法でこれはまださらにつかまなきゃならないとしても、地公法ではどうなんです。そんなこと許されるんですか。
  144. 宮尾盤

    ○政府委員(宮尾盤君) 地方公務員法におきましていわゆる政治的行為につきましての制限をしておりますけれども、この地方公務員法における政治的行為の制限というのは、職員につきまして政党その他の政治的団体の結成に関与する、あるいはそういう団体の役員となるというようなことについての禁止、あるいは職員が特定の政党等を支持する場合の禁止規定でございます。
  145. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 それはわかってるんだよ。この場合のことについて聞いてるんだ。
  146. 宮尾盤

    ○政府委員(宮尾盤君) ただいまの具体的なその点につきましては、これらの規定に非常に個別の事例が明確でございませんので、具体的にお答えをすることはできませんけれども、いずれにしても政治的行為の制限規定に反するようなことはいけないというわけでございます。
  147. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 警察庁の関係者の方お出になっておりますね。
  148. 志苫裕

    ○委員長(志苫裕君) います。
  149. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 これは具体的な事実が上がったんですが、おたくの方では、こういう問題が出た場合には調査いたしますね。
  150. 中平和水

    ○政府委員(中平和水君) 具体的事実がございまして、それが地位利用等の疑いがきわめて濃厚であれば、私どもとしてはそれぞれの処置をしてまいらなければいかぬと思っております。
  151. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 ちょっとそれ見てください。こういうふうな……、調査の対象になりませんか。
  152. 中平和水

    ○政府委員(中平和水君) ただいまこの席で問題になったところでございまして、北海道警察からの報告は一切受けていない段階でございまして、一応ここで明確に調査の対象とするかどうかにつきましては答弁を差し控えたいと思います。
  153. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 大臣、この種のことは、先ほどから私はるる選挙違反事件――あえて自民党とは言いません、どうも保守系の候補に対しては甘いというのが世間の常識なんです。大臣の好きな言葉で世間の常識なんです。だから、おれたちがやればひっかからないんだということが、こういうことが白昼堂々と印刷して配られる原因なんです。ですから、特にこの問題については大臣、ひとつ厳重に調査を要求したいんですが、いかがですか、大臣。
  154. 後藤田正晴

    ○国務大臣(後藤田正晴君) 私もいま突然資料を見せていただいたわけでございますが、警察としては従来から、選挙違反の取り締まりについてはあくまでも厳正中立の立場をとって、適切なる取り締まりをやっていると思います。  同時にまた、こういったいわゆる官庁の組織ぐるみといったような違反も、過去の選挙においてしばしば検挙せられておるのもこれまた事実でございます。ただいま御指摘の件につきましては、さらに捜査当局において、こういった事実の有無、今後の成り行き、それらは十分注視をしてまいるであろうと、かように考えておる次第でございます。
  155. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 こういう場合は、一番最初にやることはだれが流したかということがすぐ始まるのです。まず農林省がね、あなたたちすぐやるでしょう、けしからぬということで。そんな町村には来年の補助金を考えると言うと、みんなそこでもってびびっちゃうのです。この件についてそういうことがちょっとでもあったら、私容赦しませんからね。そういうことは絶対させないということです。本書にはもっと詳しく、ちゃんと名前がきちっと出ている。  まずこの特別徴収金だって、これは地財法からでも問題だし、事業も前年度のやつにびしゃっとなる。これはよそもやっています、いろんなこと。しかし、これだけあからさまに結びつけた形の中でやられたらそれは大変ですよ。恐らく調査の段階で、いや土地連の会合は会合だったと。岡部三郎さんの後援会活動、これはもう選挙活動と言っているんですよ、後援活動と言っていないんです、明らかに。これはまた閉会にして別にやったとか、いろんなことを言ったって、明らかに土地連ぐるみ――土地連ぐるみというのは構造改善局の考え方の反映。言わないでしょう、あなたたちは。いろいろなこと言わなくてもちゃんと反映させた形で、全国の土地連がこういうことをやっているということは、これは大問題なんです。恐らくこれは北海道の釧路支庁管内だけじゃないと思うのですよ。十勝を挙げるといじめられると困るから挙げなかったんです。私こういう連絡員なんかでもこれはおかしいと。ある町村では役場の産業課長とかそういうようにしないで、農家の土地連の理事だとかそういう人がやっているところもあるんです。これは少しひどすぎる、まさに構造改善局ぐるみの選挙活動が末端でこういう形であらわれているというふうに思うのです。どうなんです。
  156. 岡本克己

    ○政府委員(岡本克己君) 現地でそういう事実があったようでございますが、われわれといたしましては、そういうことのないように十分気をつけたいと、このように思います。
  157. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 実は構造改善局にきのう、おとといか、この資料を渡して十分調べてもらおうと思ったんですが、おたくの方が資料を出さないのに私が出す必要ないでしょう。だから私出さなかったのです、そんならやめたと。  これはいま改めて、一体土地連の特別負担金というようなものをその年の予算によって割り当てると、そういうふうなやり方をせえという行政指導をおたくはやっていますか、そんなことないんでしょう。
  158. 岡本克己

    ○政府委員(岡本克己君) そういうことは一切やっておりません。
  159. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 そうすると、これはひとつ厳重にこれらの事実は詰めてもらわなきゃならぬですわね。  それから、自治省にお願いしたいんですけれども、この土地連で特別負担金で集めて、この中に支庁の負担金というのがあるんですね、これは道です。道に係る経費について派遣職員に対する監督補助委託費として、支庁負担額一千百八十八万円、派遣職員に対する調査設計委託費、支庁負担予定額七百万円、こういうふうなものを一体、土地連に徴収して、それで特定の町村だけに在勤させる、在勤だとか派遣だとか応援だとか言っていますけれども、特にこの年に限ってこういうふうな大きな金額とたくさんの人を動員するというふうなことは、あれですか、自治省としてはどう考えるんですか、こういうふうなことがあっていいんですか。
  160. 宮尾盤

    ○政府委員(宮尾盤君) ただいまの資料、先ほど見せていただいたばかりでございますので実態がよくわかりませんけれども、土地改良組合連合会と道との関係において、この資料で見る限りは派遣職員についての費用負担と、こういうふうになっておりますので、そういう事実に基づいて行われているんではないかというふうに考えておるわけでございます。ただ、事実がよくわかりませんので、その程度のお答えでお許しいただきたいと思います。
  161. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 事実はここに出ているんですよ、派遣職員について。ところが、たくさんの町村から金を集めて、特定町村にだけ派遣しているんです、特定町村にだけ。その経費は、人件費幾ら何幾らということで特別経費としている。これはおかしくないかと言っているんです。
  162. 宮尾盤

    ○政府委員(宮尾盤君) この資料によりますれば、その具体的な経費負担についての内訳のようなのが二枚目にあるようでございますが、この中で応援職員ということで町村在勤、標茶町、鶴居村、こういうのが出ております。ちょっとその実態が私どもよくわかりませんけれども、そういう特定の町村につきまして土地改良事業を行うことについての職員の援助といいますか、そういうことを行っておる実態があって、そういう費用負担を行っているのではないかというふうに考えるわけでございますが、ちょっとただいま見せていただいたばかりの資料でございますので詳細わかりませんが、一般的にはそういうことであろうというふうに思います。
  163. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 農林省にお聞きしますけれども、土地連のこの種派遣というのは、大体事業量の多い町村が、町村自体が要請して、土地連では、毎年あるわけじゃないから職員を抱えておけない、設計とかそういう技術職員やその他を土地連が抱えていて、ことしはどこ、ことしはあそこというふうに派遣しますわね、それが派遣職員なんです、土地連からの派遣職員。その場合は、ちゃんとそれぞれの市町村が、その分全額土地連に上納するシステムになっていますね一わかりませんか、なっているんです。いまのどうか言ってください。
  164. 岡本克己

    ○政府委員(岡本克己君) 詳細はよく存じませんが、たとえば互助的な制度等もとっておるようなこともある。いまの例、どういうことになっておるかよく知りませんが、たとえば急にある町村が非常に忙しい仕事が出てきた、そういうところはそこに集中して応援するようなこともあり得る。
  165. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 その場合には、派遣を受けたそれぞれの町村が人件費からその他一切の経費を土地連に上納しているんです。そのほかにこの特別徴収金というのは何なんだということです。これで特定のところにやる。――わかりませんか、こういう場合にはちゃんとそれぞれの受けた町村が出すんですよ、お金は。だから、こういうことというのはちょっと常識として考えられないんです。それから、互助的なことを言いましたね。互助的なことで町村が自分の――この中にはこういう事業の対象にならない町村もあるんですよ、そう大した。そうするとこういうところへ、そんな大した大きくないところは行かないんです、一遍も。そういうところが、一般経費は持つのはわかりますよ。しかし、一遍も調査が来ない町村は、そんな特別経費でそれぞれのところへ派遣した場合、それぞれの町村が持つことになっているやつに何でこういう金を今回特別に払わにゃいかぬか、不思議に思いませんか。一体、この人たち何をやっているのか。違うんです、従来のあれと。別に払っているんですから、町村は。――払っていますね。それは御存じでしょう。おたくの方で、事業でおまえのところとても大変だから、これはそうかといって人をふやすわけにいかぬから、土地連から借りてきて手伝ってもらってやりなさい、その経費は持ちなさいと。そうして、それらはあれでしょう、おたくの土地改良事業なり何なりの補助単価の基準の中に入っているでしょう、そういう経費が。入っていますね、どうなんです。
  166. 岡本克己

    ○政府委員(岡本克己君) 一般的にはそういうプールしたような考え方はございます。ただ、いまの先生のおっしゃった、特定の市町村に今回こういうふうになっておるのはどうかということにつきましては、私現地の事情はよく承知しておりません。
  167. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 しかし、こういうことが一般的でないということはおわかりでしょう、あなたたち監査しているんだから。普通はそれぞれの町村が出すんですからね、そうでしょう。これはちょっと一般的じゃないです。先ほど互助的と言われましたけれども、これはちょっとおかしくないですか、全然職員の来たことのないところが特別徴収金で莫大なお金を土地連に払わなきゃならないというのは。
  168. 岡本克己

    ○政府委員(岡本克己君) まあ同じようなことでございますが、個々具体的な内容をよく承知してないので、明確にはお答えできません。
  169. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 じゃこの問題は、まだ予算の分科会もありますし、きっちり調べておいてください。いいですか、明快に答弁できるように。
  170. 岡本克己

    ○政府委員(岡本克己君) 十分調査してみます。
  171. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 警察庁の方もよろしゅうございますね。
  172. 中平和水

    ○政府委員(中平和水君) 御指摘された事実を踏まえまして、関心を持って対処したいと思います。
  173. 丸谷金保

    ○丸谷金保君 これも予算の分科会でこの問題についてさらにお聞きしたいと思いますので、そのときに今度は、書類見たばっかりだからわからないということのないように、この実態を調べていただきたいと思います。  それから最後に、大臣並びに長官、こういうきわめて組織的な形で行われる、これはもう先刻十分御承知かと思いますけれども、余りにも目に余る。常識の程度ということもありますよ、それは。それまできりきりと私申し上げることはないんですけれども、保守の候補がやるやつは何をやっても大丈夫なんだというようなかりそめにも安心感を持たせて、野方図になるようなことは厳に戒めていただきたい。こういう事例はたくさんあるんですから。  その点について、大臣ひとつ最後に明快な忠告をいただきたい。
  174. 後藤田正晴

    ○国務大臣(後藤田正晴君) 御指摘を待つまでもなく、選挙が公正に行われまするように警察当局としては厳重に監視、取り締まり、そういったことはやっていくようにいたしたい、かように考えます。
  175. 志苫裕

    ○委員長(志苫裕君) ちょっと大臣、きょう自治省の審査をしておりまして、なるほど質問の通告には行政局長なり財政局長はありませんでしたけれども、質問は飛びますわね、財政問題どうだというようなことで。そうしますとちょっと答えにくいような雰囲気ですけれども、午後の質問もあるわけですから、その辺は配慮して、適当な者を出席させるようにしておいてください。
  176. 後藤田正晴

    ○国務大臣(後藤田正晴君) 承知しました。
  177. 志苫裕

    ○委員長(志苫裕君) 予算委員会との関係がありますので少し休憩時間が長くなりますが、御了承願います。  午前の審査はこの程度とし、午後一時三十分まで休憩いたします。    午後零時二十二分休憩      ―――――・―――――    午後一時四十三分開会
  178. 志苫裕

    ○委員長(志苫裕君) ただいまから決算委員会を再開いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  本日、穐山篤君が委員を辞任され、その補欠として竹田四郎君が選任されました。     ―――――――――――――
  179. 志苫裕

    ○委員長(志苫裕君) 午前に引き続き、昭和五十一年度決算外二件を議題とし、自治省、北海道開発庁、警察庁、公営企業金融公庫及び北海道東北開発公庫の決算について審査を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  180. 田代富士男

    ○田代富士男君 きょうは、私は国民の基本的権利と公職選挙法につきましていろいろ御質問をしてまいりたいと思います。  最初に、選挙法に入る前に住民基本台帳について、まずその目的はどのように定められてあるのか、これをお尋ねしたいと思います。  住民票というのは非常に多般に利用されております。私が調べました分だけでも、時間がありませんから一々申し上げませんが、この二枚のけい紙にいっぱいになっているくらいにこれが活用されているわけでございます。  二番目には、住民票はきわめて重要な役割りを果たしておることがわかりますけれども、住民票の届け出に関する規定。まず第一に、法第二十二条には転入について、法第二十三条には転居について、いずれも十四日以内、このように規定されております。第二番目には、法第二十四条には、転出についてはあらかじめ届け出なければならないと定められておりますが、この趣旨をまとめてお答えいただきたいと思います。
  181. 久世公堯

    ○政府委員(久世公堯君) ただいまの御質疑の点でございますが、住民基本台帳法は昭和四十二年に制定されたわけでございます。この目的でございますが、第一条に書いてございますように、住民に関する正確な統一的な記録を整備すること、それから、住民基本台帳に基づきまして住民の居住関係の公証、いま先生から御指摘がございましたように非常にたくさんの公証関係があるわけでございますがその公証、あるいは選挙人名簿の登録その他住民に関する事務を処理するような制度を整備すること、こういう点にその目的があるわけでございます。それ以前にいろいろ窓口事務が複雑であるというような指摘がございましたもので、いわば住民の住所の変更等に関する届け出を統合する、そして窓口事務関係の改善を図るというようなことがこの法律を制定したときの事情でございます。  以上が住民基本台帳法の目的でございます。  次に、第二点でございますが、ただいま二十二条、それから二十三条、二十四条、それぞれ転出、転入あるいは転居というところに、それぞれ転入をした日から十四日以内とかあるいは転居をしたときから十四日以内というふうに期日を掲げてあるわけでございますが、この十四日間と申しますのは前の住民登録法におきましてもこのように規定をされたわけでございます。この法律が制定されました当時、住民台帳制度合理化調査会というような調査会を設けまして、その答申を得て十四日間という日を定めた次第でございます。  以上でございます。
  182. 田代富士男

    ○田代富士男君 きょうお尋ねしようとしております公職選挙法の永久選挙人名簿の登録とも特に重要な関係があると思われますもので、この際、住民票の異動つまり転入転出がどのように行われているのか、住民基本台帳法に基づく届け出に係る人数についての調査があれば教えていただきたい。また、その調査はどのようにして行われたものか、あわせてお尋ねしたいと思います。
  183. 久世公堯

    ○政府委員(久世公堯君) 私どもはいままでは定期的にこういう問題を調査をしてないわけでございますが、たまたま昭和五十年度と五十一年度におきまして一般の事務の事務量の調査というのを行った際にあわせて行ったわけでございます。そのときの調査によりますと、昭和五十年度につきましては、転入が七百七十五万四千四百九名でございます。転出が七百六十六万四千六百二十三人でございます。これを当時の人口、これは住民基本台帳に登録をされた人口の比率について申し上げますと、転入が七・〇%、転出が六・九%でございます。昭和五十一年度につきましても、調査をいたしました結果は、転入七百六十二万三千六百九十九人、転出が七百五十四万七千八百八十名でございまして、それぞれ当時の住民基本台帳の人口に対する比率を申し上げますと、六・八%及び六・七%でございます。この調査はただいま申し上げましたように事務量調査の一環として行われましたもので、特に住民基本台帳関係の調査ではございません。
  184. 田代富士男

    ○田代富士男君 次に、政府は国民の基本的権利をどのように保障しているのか。これは基本方針でございますものですから自治大臣にお尋ねしたいと思います。また、ここでは特にきょう質問もしたいと思っておりますから、国民の選挙権の行使について政府はいかに保障しているのか、政府の基本方針もあわせてお尋ねしたいと思います。
  185. 後藤田正晴

    ○国務大臣(後藤田正晴君) 国民の基本的権利、これは憲法の条章に従いまして政府としては最大限に尊重しなければならぬということは申すまでもございません。その基本的権利の中の重要な柱が参政権であろうと思います。国民の参政権のしかも中心は何かと言えば、やはり選挙権の保障であろうと思います。したがって、選挙権についてはでき得る限り多くの国民が選挙権を付与されることが望ましいというようなことで、いろいろな政治的な経過も経て今日、二十歳以上の日本人である限りはすべて選挙権を保障せられておる。したがって、政府としては、この二十歳以上の成年に達した国民すべてに与えられておる選挙権が公正に、しかもできる限りその選挙権がすべての場合に行使ができるような保障といいますか機会といいますか、それを与えるように努めなければならぬ、かように考えております。
  186. 田代富士男

    ○田代富士男君 公職選挙法の第二十一条第一項について簡単に御説明をお願いいたします。
  187. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 公職選挙法では、名簿に登録をいたします際の要件といたしまして、その市町村の区域内に住所を有する者で、年齢満二十年以上の日本国民であって、一定の欠格条件に該当しない者、それからその者に係るその市町村の住民票が作成された日から、転入の場合には転入届でございますが、引き続き三カ月以上住民基本台帳に記録されていることを要件としております。
  188. 田代富士男

    ○田代富士男君 いま述べていただいたことが基本的な問題になっていると思いますが、すでに皆さんも御承知のとおりに憲法はもちろんのこと、国政レベルの選挙におきましては公選法の第九条第一項で、満年齢二十歳以上と年齢要件が定められておるわけでございます。ところが、公選法の第二十一条第一項において、これに加えて国政レベルの選挙であっても住所要件が適用されております。同じ日本国民である以上、国政レベルの選挙においてはどこにおいても選挙ができるというのが本来の姿でなければならないと思うのであります。にもかかわらず、転入者については三カ月という住所要件が付されている。その理由は何であるか御説明を願いたいと思います。
  189. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 従来三カ月あるいは昔は一年であるとか六カ月であるとかという住所要件を名簿の登録要件としてつけておりました理由は、あくまで選挙というのはそれぞれ選挙区で行う、あるいは一つの投票区で投票をするということになりますと、やはり選挙人の資格をあらかじめ調査しておく必要がある、それを公式の名簿に固めておく必要があるという、名簿の調製上のやむを得ない理由で住所要件というものをつけておるわけでありますが、これは諸外国においても大体同じような傾向になっておると承知しております。
  190. 田代富士男

    ○田代富士男君 次に、公職選挙法第二十八条第二号について解釈をしていただきまして、立法趣旨を御説明願いたいと思います。
  191. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 選挙人名簿は、御承知のように、できるだけ有権者であるべき方々を漏れなく登録をする必要があると同時に、選挙人名簿自体が公的な名簿として正確なものでなければいけないというまた要請が片方あるわけであります。一たん登録をいたしまして、その方が亡くなられた場合であるとかあるいは住所を移転されたような場合、つまりその選挙人名簿に載るべき人でなくなったというような状態が起こりました場合に、いつまでもそのまま放置しておきますと、新住所地でまた登録をされる、したがって二重登録というようなケースも間々出てまいりますので、そういうことがないように一定の期間が経過した場合には、住所移転者については登録の抹消をする、こういう制度になっておるわけなんです。
  192. 田代富士男

    ○田代富士男君 ただいま御説明をいただきました法第二十一条第一項と法第二十八条第二号の関係について、すでに皆様御承知の自治省選挙部の選挙課長と管理課長があらわされました「逐条解説公職選挙法」ではどのように説明されておるのかお尋ねをいたします。
  193. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 御指摘の解説につきましては、従来の法改正の経過とともに、現行法になりました時点におきましてその趣旨を書いておるわけでありますが、現在登録の要件でございます住所移転者につきましての三ヵ月の住所要件というものを引き続き採用しておるわけでありますが、住所移転後四カ月を経過した場合には抹消することに第二十八条においてなっております。これは登録の要件である三カ月に移転のための旅行期間あるいは転入届の猶予期間を合わせても四カ月の期間があれば三カ月で登録されるから転出後十分の余裕をもって新住所地の選挙人名簿に登録されることになるから、従来は六カ月の表示期間でありましたものを四カ月に短縮して、四カ月を経過した場合には直ちに抹消することとしたものであるという趣旨を説明しております。
  194. 田代富士男

    ○田代富士男君 ただいま御説明いただきました公職選挙法の逐条解説はここにお借りして持ってきておりますが、ゼロックスいたしております百六十二ページから百六十三ページにかけましていま御説明いただいたことが記されております。  ここでは転出後も「十分の余裕をもって」新住所の選挙人名簿に登録されることとなるので、このように十分の余裕をもって登録されると、このように説明されてあるわけでございます。私のきょう御質問をしている一番の趣旨は実はここにあるのでございます。自治省から出されました、言うなれば公職選挙法に対する指導書だと思います。この指導書には「十分の余裕」と、このように指導されてありますけれども、以後、私るる述べてまいりますけれども、十分な余裕はないということ、これを私は明確に申し上げます。こういう言葉を使っては失礼かと思いますが、「十分の余裕」というのはこれは全くのうそであると、このように申し上げても間違いないのではないか。私は、いまからそのことを逐次具体的な例の上から申し述べていきたいと思います。  その具体的な例で御質問する前に、まず定時登録制度というものはどういう制度であるか御説明を願いたいと思います。
  195. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 現在選挙人名簿の登録は、御承知のように定時登録と選挙時登録の二つに分かれております。御質問の定時登録制度と申しますのは、選挙の有無にかかわらず毎年一回定期に登録業務を行うものでありまして、第二十二条で「市町村の選挙管理委員会は、毎年九月一日現在により、当該市町村の選挙人名簿に登録される資格を有する者を同月十日に選挙人名簿に登録しなければならない。」と規定しておりますが、要するに先ほど申し上げましたように、選挙の有無にかかわらず毎年一回は必ず登録をするというものでございます。
  196. 田代富士男

    ○田代富士男君 ただいま御説明いただきましたとおり、公選法の第二十二条第一項によりますと、九月の十一日から十月の十日の一カ月間に選挙の期日、つまり投票日があれば定時登録が適用される。この表でいきますと、ここに書いてございます。九月の十一日から十月の十日、この期間でございます。これであるならば定時登録が適用される。そこで、昨年の十月に第三十五回衆議院選挙が行われまして、その選挙がまさしくこの定時登録適用の選挙であったわけでございます。だから、定時登録では九月の一日が基準日になっておりまして、そして九月の十日が定時登録日として住民基本台帳から選挙人名簿に登録が行われるわけでございます。ところが、問題は、この九月の一日を基準日と一言で言いますけれども、ここに二つの意味が含まれていると思いますが、この意味を御説明いただきたいと思います。この九月の一日です。
  197. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 九月の一日を基準日といたしておりますが、この基準日と申しますのは、選挙権の行使のための条件でございます年齢、つまり満二十の計算の基礎になりますとともに、住所移転者につきましては、三カ月の住所要件を九月の一日現在で充足をしておるかどうかを調べるための意味を持っております。
  198. 田代富士男

    ○田代富士男君 そこで、いまこの二つの要件のところに大きな問題が起きていることはすでに御承知のとおりでございます。その問題をちょっと振り返ってみますと、昨年の衆議院の選挙では、九月の七日が衆議院の解散日でございます。そして九月の十七日が公示日、十月の七日が投票日となっております。だから公示日の十六日前、また投票日の三十六日前の九月の一日、ただいま御説明のありました二つの要件がここに含まれているわけでございます。  一つは、年齢要件の基準日でございますが、この年齢要件の基準日の九月の一日、この次の次の日、すなわち九月の三日から投票日の次の日の十月の八日、この間が、この図表ではブルーの色に書き込んでございますが、この間に誕生日を迎えた新成人十五万人は、この時点では永久選挙人名簿に登録をされてなかったのでございます。そこで総選挙に間に合わなかった。この問題を独協大学の白鳥教授らや各党から政府に対しまして善処を厳重にするようにというような申し入れをされまして、政府は検討を約束された問題点が一つでございます。  もう一つは、ただいま私が逐条解説の公職選挙法の指導書の中でお尋ねをいたしました。十分な余裕があるということでございましたが、十分の余裕はないということを私は指摘いたしました。この点をこの表で見てみますと、九月一日の三ヵ月前の六月の一日、それから投票日十月七日の四カ月前の六月の七日、これにはさまれました六月二日から三、四、五、六、この五日間、ここをこの図表では赤で囲んでございますが、これは空白期間でございます。この空白期間がどういうことになったかと言えば、今回の総選挙におきましてはたまたまこういうような公職選挙法の予備知識もない人、こういうことに気がつかない人がこの時期に引っ越しをしてきた、そのために総選挙に投票できなかったということで、二月の十四日に国家賠償要求の訴訟が起こされております、この問題では。だから、昨年の衆議院選挙においては大きく二つの問題点がありました。これは九月一日、この基準日に二つの要件が含まれていた、ここから大きな問題が起きてきておりますが、この六月の二日から六月の六日までの五日間、どういう期間であったのか、選挙人名簿はどこにどのようになったのか御説明をいただきたいと思います。
  199. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 現在の定時登録制度と選挙時登録の組み合わせのシステムにおきまして、第二十二条の第二項の規定によりまして、選挙が行われます場合にもその選挙の期日が定時登録を行いました直後、つまり九月の十一日から十月の十日までの間にある場合には、改めて選挙時登録をしないということになっております。その関係で、先ほど御指摘になりましたように、六月六日までに転出された方は旧住所地で名簿が抹消される、それから六月の二日以降に転入をされた方は新住所地で三カ月の要件を満たしませんために名簿に載らないという現象が生じたわけでございます。
  200. 田代富士男

    ○田代富士男君 だから、結論として言うならば、投票できなかったということでしょう。要するに六月の二日から六月の六日の間は、これは投票できなかった。ここで問題が起きているわけなんです。ただいま私が申し上げましたことは、昨年の衆議院選挙の折に、定時登録の折に大きな問題が二つ起きているわけなんです。特にこの五日間という期間、これをまた、投票日は十月の七日でありましたけれども、これをこの投票日を十月の二日にした場合は、また大きな問題点が起きてまいります。この点については後ほど私はまた御説明をいたしますが、いずれにしてもこの五日間というものは、ここへ要するに転入届を持ってきた人はずいぶん前に転出していても、どういう立場であっても、ここへ入った人は飛び込みではならない飛び越し禁止の期間だと思います、私流に言うならば。そういうことで、いま申したことはすでに自治省においても社会においても問題にされて明らかにされている面でございます。私が今日問題にしたいのは、これは衆議院選挙の例を出しまして、こういう問題点もあるけれども、いまから申し上げることはこの国会の衆参両院におきましてもまだ一回も指摘されていない面、そういう問題点がございます。これは選挙時登録においての問題点でございます。それをいまから私は問題に供しようと思うんです。  そこで、まず質問に入る前に、選挙時登録につきまして御説明を願いたいと思います。
  201. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 先ほど登録には定時登録とそれから選挙時登録の二種類があると申し上げましたが、選挙人名簿の登録につきましては非常に歴史的な変遷を経ておりますが、従来は永久選挙人名簿を採用いたしました場合に、選挙時登録の考え方をとりませんで、定時登録といたしまして年二回あるいは年四回という登録を採用いたしておったわけでありますが、先ほど来御質問にございます新有権者の問題その他の問題もございまして、昭和四十四年からこの選挙時登録というものをあわせ併用しておるわけであります。  この選挙時登録と申しますのは、市町村の選挙管理委員会が選挙を行います場合、つまり選挙があるという場合には、その選挙に関する事務を管理する選挙管理委員会が定めるところによりまして改めて定時登録に載っかってない方を登録をすると、こういう制度でございます。
  202. 田代富士男

    ○田代富士男君 そこで、ただいま私が御説明したのは図表では図表(1)の分でございます。お手元に配付しました資料でも図表(1)でございますが、ここにこういう、十五万人の新成人が投票できなかったという問題点がありまして、告訴されました独協大の白鳥教授らから、そういうことを避けるために一週間延長して十月の十四日にしたらどうだという主張がされました。だから十月の十四日に白鳥教授らの意見どおりに選挙があったと仮定をいたしましょう、実際には意見だけでございますが。これが図表(2)でございまして、十月の十四日に投票日があったとして、ただいまの言うように作業を進めてまいりますと、ここに出てますとおりに六月の十四日から六月の二十三日まで十日間を幻の期間と名づけております。また、これを十月の十一日に投票日と見た場合には六月の十一日から六月の二十日まで十日間が幻の期間とこれを名づけております。これはどういう期間であるかと言えば、図表(1)と図表(2)は対照的なものでございまして、図表(1)のこの空白期間はここへ飛び込んできた場合はもとの住所、新住所も選挙権がなくなった、飛び込み禁止、ところが図表(2)のこの幻の十日間は、この十日間をはさみまして転出し、転入した場合は、要するに飛び越した場合は、これは両方ともに選挙権がなくなるという例でございます。そこで、これは仮定の投票日でございましたが、現実に間もなく参議院選挙が行われる予定でございますから、今回の参議院選挙に当てはめて皆さんと一緒に考えて、どこに問題点があるかということを私は質問をしてまいりたいと思います。  現在開かれております第九十一回通常国会は会期を延長しなければ五月十八日が会期末となります。これは御承知のとおりでございます。従来より投票日は日曜日が選ばれていたことも御承知のとおりでございます。公職選挙法第三十二条の規定を考え合わしてみますと、現在のところ六月の二十二日、六月の二十九日、七月の六日のいずれかが選挙の期日、つまり投票日となる公算が大でございます。これはまだ決まってないですけれども、予想でございます。また最近では七月の十三日あるいは七月の二十日とも言われておりますが、このようにたくさんあったら検討するのに困りますから、わかりやすく仮に六月の二十九日が投票日というたてまえで私質問を進めてまいりたいと思います。  そうしますと、公選法の第三十二条第三項の規定によりまして、公示日は少なくとも二十三日前でなければならない。これは従来の例に沿いますと、公示の日は六月の六日になります。これが図表(8)でございます。お手元の資料の図表(3)を見ていただきましたら六月の六日が公示日でございます。またこの場合登録につきましては、ただいま御説明いただきましたとおりに、もちろん法第二十二条第二項の選挙時登録が適用されることは間違いございません。そこで基準日を考えますと、まず一つ、年齢要件の基準日は投票日の六月の二十九日、このようになります。二つ目には、住所要件の基準日は従来の例によりますと、参議院選挙の場合二日前で六月の四日となりまして、六月の五日が登録日になります。これはもう御承知のとおりでございます。そこで投票日の六月二十九日から逆算いたしまして、四カ月前の二月の二十九日、また住所要件の基準日の六月の四日から逆算しまして三カ月前の三月の四日、この二月二十九日から三月の四日の五日間、この図表では紫色を塗ってあります。皆さんのお手元の資料には塗ってありませんけれども、幻の五日間と書いてあると思います。これが図表(2)で説明しましたとおりに、幻期間と名づける期間でございます。これをいまさっきいろいろ投票日を想定いたしまして申し上げましたが、この図表には書いておりませんが、皆さんにお渡ししてあります図表には七月六日の投票日、十三日の投票日、七月二十日の投票日を仮定したその図表が出ていると思います。もし七月の六日投票日であったならば、三月の六日から三月の十一日までの六日間、七月の十三日投票日であった場合には三月の十三日から三月の十八日までの六日間、七月二十日投票日の場合は三月二十日から三月二十五日までの六日間、これはいずれも幻の期間となるわけでございます。まずこのことを知っていただきたい。  そこで、私はただいまも申しましたとおりに、今度の参議院選挙においての実態に合わして一緒に考えてみたいし指摘したいと申しましたとおりに、六月二十九日を投票日といたしまして仮にもとの住所、これは転出届を出す場所、これをAといたします。そして今度は新住所、転入届を出すところをBといたします。ABで私は質問していきますから、それによってお答えいただきたいと思います。投票日は六月二十九日と仮定いたしますよ。  そうしますと、まず質問の第一点、二月の二十八日以前にAから転出をいたしまして、三月の四日までにBに転入した場合に、選挙人名簿はどこにあるのかお答えいただきたい。
  203. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) ただいまの御質問の御想定で六月二十九日投票、これは名簿登録の基準日を六月四日と仮定をいたしますと、もとの住所地Aで名簿登録が抹消されますのは六月二十八日までに四カ月を経過したもの、つまり二月二十八日以前の転出者の方々でございますし、また新住所地Bで登録されます者は、六月四日までに三カ月の住所要件を満たすもの、つまり三月四日までに転入届を出した方となりますので、いま御指摘のケースにおきましては前住所地Aでは登録は抹消されますが、Bで登録されることになりますので、Bで投票されることになろうかと存じます。
  204. 田代富士男

    ○田代富士男君 いまの御丁寧な御説明でございますが、AかBでお答えいただいたら結構でございますから、いまもう本当に懇切丁寧に御説明いただいてありがとうございます。AかBかで結構でございます、時間の関係がございますから。  第二問でございますが、二月二十九日以降にAを転出、三月五日以降にBに転入した場合にはどうなるか、A、Bで結構でございます。
  205. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 前住所地のAで投票でございます。
  206. 田代富士男

    ○田代富士男君 Aだと思います。  問題三です。二月二十九日以降にAを転出しまして、三月四日までにBに転入した場合、理論上どのようになり実務上どのように処理されるのか、簡単にお願いします。
  207. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) いまのケースでは、前住所地のAでも登録は抹消されておりませんし、まだBでも選挙人名簿に登録されることになりますが、法律上は住所移転者は、他の市町村の名簿に登録されるまでの間は、現に名簿に登録されているところで投票すると、こういうことになっておりますので、Bで投票するということになります。
  208. 田代富士男

    ○田代富士男君 いまの問題三はA、Bともにあるけれども、実際上はAを抹消してBであるということでございますね。  問題四でございます。二月二十八日にAを転出し、そのわずか六日後の三月五日にBに転入した場合、これはどうなるのでしょう。
  209. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 二月の二十八日にAから転出し、三月五日にBに転入した場合には、A、Bいずれにも登録はされません。
  210. 田代富士男

    ○田代富士男君 いま問題四のところで明らかになりましたとおりに、わずか六日間、これを飛び越しただけで、何も知らない人が飛び越しただけでA、Bともにこれは選挙人名簿はどこにも見当たりません。だから、逐条解説の公職選挙法の指導書の中に「十分の余裕」ということが書いてありますけれども、これは十分な余裕というわけにはいかぬと思うんですが、自治大臣いかがでございましょうか。お聞きになっていらっしゃって十分な余裕があると思いますか。端的にお答えください。
  211. 後藤田正晴

    ○国務大臣(後藤田正晴君) きわめて技術的な問題でございまするので、もう少し議論を聞かせていただいた上でお答えいたしたいと思います。
  212. 田代富士男

    ○田代富士男君 まあ大臣は元警察庁長官もおやりになった、選挙を取り締まる立場を経験されたお方だからこのくらいもう御理解の上だと思いまして、また後ほどお答えいただくということでございますが、しかし端的に言いまして、一カ月近くの余裕があるから大丈夫だという、六日間だけ飛び越しただけでこういうことになっているんですから、これはむずかしいことでも何でもないんです。だから、これは余裕があるかないか、そのくらいのお答えはできると思いますが、私はそういうむずかしいことは聞きませんから、余裕があるかないかという、その点だけ、どうですか大臣、そんな突っ込んだあれはいたしません。
  213. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) いまのようなケースにおきましては、五日、六日で転入届までする暇はないではないかという御議論はあろうかと思います。
  214. 田代富士男

    ○田代富士男君 だから大臣どうですか、いまのお話をお聞きになって。
  215. 後藤田正晴

    ○国務大臣(後藤田正晴君) いま大林選挙部長がお答えをいたしたとおりでございます。
  216. 田代富士男

    ○田代富士男君 じゃ次に進みましょう。  だから、いまはことしの参議院選挙で御説明しましたが、次の五十八年度の参議院選挙を仮に考えますと、五十八年の六月二十七日にこれは挙行されると予定すると、このとき乙のような幻期間は何日間あるかということ、図表(4)に書いてあります。四日間になります。ますます減ってきている。少なければ少ないほど飛び越し期間が危なくなるわけです。これは四日間。このこともひとつ大臣銘記しておいていただきたいと思います。  それと、いま論じているのは、最初に申し上げましたとおりに、この表から下は選挙時登録を基準にして話をしております。図(1)は定時登録を基準にして話をしております。だから、選挙時登録の中にこういう幻期間があるということが明確にされてなかったのが明らかになった。じゃ定時登録の中にもこういうものがないかどうかということです。  そこで、図表(1)を見ていただきますと、もし十月二日を投票日とした場合、定時登録の基準日が九月の一日でございますから、それから三カ月前の六月の一日、また投票日の十月二日の四ヵ月前の六月の二日、これは六月の一日までに転出した人は、ここでは転出したその日に転入しないとこれは選挙はできない。六月一日以後に転入しようとしたら選挙はできない。重大な問題がこの中に含まれております。だから六月の二日午前零時を飛び出しただけで、いまさっきのA――現住所、新しいB――新住所、これは六月の二日の午前零時で、夜の十二時が期限ということで、シンデレラ姫の話もありますけれども、それと似ているんです。もう十二時を越えた途端に、飛び越しただけでこれは両方とも選挙ができない。一日――一日だけじゃなく瞬間です。そうすると、十分な余裕があると言えるでしょうか。  これまで説明したら大臣大体おわかりでございましょう。いかがでしょう大臣、もうこれだけ三回も同じ例を話しました。ひとつ後藤田自治大臣お願いします。
  217. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) るる御説明にあずかりましたケースで図表(1)の定時登録絡みの問題と、それから図表(2)の選挙時登録だけの問題に事柄は分かれると思うんであります。図表(1)の定時登録の問題につきましては、重々先生御承知のように、定時登録後一カ月間の選挙につきましては選挙時登録をしないと法律が決めておりますために起こる問題でございます。  この問題につきましては、いろいろ経緯が従来あったわけでありますけれども、定時登録というのは選挙があろうがなかろうが、それまでのその年じゅうの有権者を台帳の方から拾い上げると、こういう非常に繁雑な事務が出てまいります。で、定時登録をしました後にもその整理、いろいろ事務が出てまいります。そういう場合に、その忙しいごたごたしておる間の一カ月間に再び選挙時登録をするということがやはり選挙人名簿の正確性を阻害するというような意見も当時大変大きくございました。そこでいろいろ選挙管理委員会などの意見を聞きながら、やっぱり一カ月間はその事後整理の期間に当ててもらいたいという声が多かったものでありますので、名簿の正確性ということが当時は非常に重視されておったという背景のもとに一カ月間は選挙時登録をしないということから起こった問題でございます。  それから例(2)以下の選挙時登録につきましては、これもやはり名簿の正確性というものを背景といたしまして、要するに三カ月たった場合には登録される、される場合には前住所地の抹消の期間をいつにするかということが問題になったわけであります。それまでは登録の回数に応じまして一年間表示のまま残しておくとか、あるいは六カ月間は残しておくとかいう制度であったわけでありますけれども、それは選挙時登録をしない場合にそうしておったわけでありまして、選挙時登録をすれば三ヵ月で登録されるんであるから、まあ一カ月間、交通機関もいろいろ発達しておることでもありますし、そう住所移転に手間暇は昔ほどはかからないであろう、したがって四カ月、つまり一カ月の差を設けておけばおおむねその中で処理していただけるであろうと、こう考えて立法をいたしたわけでございますが、いまのようなケースが出てくるのも事実でございます。
  218. 田代富士男

    ○田代富士男君 いまのようなケースが出てくるのも事実と言われましたけれども、端的に言えば、十分の余裕があるかないかということをお尋ねしたいんです。十分な余裕があると言われた。
  219. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) これは一般論として十分な余裕があると、こう説明しておるわけであります。確かに住民台帳の上では十四日以内に届け出をすることになっておるという先ほどの御説明がございました。ただ、そのうち選挙につきましてはこのようなケースもございますが、私どもといたしましてはこの二重登録の期間をできるだけ少なくするというまた片方の要請もございます。特に選挙権の行使ということになりますと、これは有権者に認められた権利といいますか、責務といいますか、特別の意義を持っておる務めでもございますので、できるだけ移転後早く届け出をしていただきたいという願望は持っておったわけでございます。
  220. 田代富士男

    ○田代富士男君 一般論として十分な余裕があると言われてそのように指導されているというならば、自治大臣、一般論として十二時を越すだけでもこれはだめになるということは一般論としてどうですか、十分な余裕がないということを認めざるを得ないと思いますが、自治大臣いかがでしょう。
  221. 後藤田正晴

    ○国務大臣(後藤田正晴君) まあ八千万人という多数の有権者が選挙をする。したがって、その選挙が公正でしかも効率的に行われなきゃならぬと、こういう要請があるわけでございます。しかし、同時にまた、申すまでもありませんが、すべての有権者が漏れなく投票できるというようにしなきゃならぬということも当然でございますが、そこらを兼ね合わせまして現行法をつくって、二週間という余裕があるならば十分余裕があるのではないかと、こういうことで現行の規定ができているように思います。ただ、だんだん田代さんの御指摘の点を承っておれば、不都合な面もあるように思います。ことに空白期間があったりあるいは新有権者が投票ができないといったようなこと、これはできるだけ避けなきゃなりませんので、そういった課題についてはもう少し検討をさしていただきたい、検討課題にさしていただきたいと、かように思います。
  222. 田代富士男

    ○田代富士男君 まあ大臣、二週間の余裕じゃないです。十一日間、これ幾日もないわけです。指導書には一ヵ月になっております。その点ちょっと明確にしておきたいと思います。  そこで、一番最初に私が住民基本台帳法のところで触れましたとおりに、公選法がリンクしている住民票の届け出やその他届け出なども、ただいま御説明がありましたとおりに、十四日以内ということが認められておりまして、しかし、実際運用面ではそれ以上に緩和されております。時間があればこの実態も私は問題を出して質問に入りたかったが、時間がなかったからこれを割愛しておりますけれども、そういう規定や運用になっていることは広く知られているわけでございますが、一方、先ほどからの逐条解説、公職選挙法の指導書においては、運動期間とその前日または前々日に設けられました基準日の算入を忘れまして、単純に四カ月マイナス三カ月イコール一カ月としたようでありますけれども、これはいま述べたとおりに、十分の余裕があるということにはなりません。これは明らかでありますから、大臣がいま検討するとおっしゃるならば、この逐条解説書の中も御検討していただけますか。大臣お願いいたします。
  223. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 先ほど大臣から御答弁申し上げましたように、この問題は私どもとしても一つの宿題と考えております。いずれにしましても、できるだけ有権者にたくさん選挙権行使をしていただくと同時に、また名簿の正確性という片方の要請も満たすためには、現在のたとえば基準日の設定の仕方であるとか、あるいは抹消の期間がどうであるとかいう問題に論及せざるを得ない、つまり一つの制度としてこれを改めるというようなかっこうになろうかと思います。そういう段階をにらみ合わせまして考えてまいりたいと思います。
  224. 田代富士男

    ○田代富士男君 重ねてお尋ねして申しわけございませんですが、ただいまも私が問題を提供したことを宿題として今後考えていくということでございますが、まあ了といたしますけれども、素人なら三カ月の未登録期間に対して、四カ月あれば一カ月余裕があると、一カ月もあれば十分の余裕があると単純に考えるかと思いますが、仮にそのように陥っているとしましても、逐条解説、この公職選挙法の指導書というものは権威と責任のある立場からそういう素人の陥りやすい穴を明確に指摘して、法理論上にもまた実務上からも正しく指導する、そこに役目を果たしていかなくちゃならないじゃないかと思うわけなんです。そういう意味から、権威と信頼性の高い書物にしていくためにも謙虚に耳を傾けていただきまして、公職選挙法の運用に当たるこの問題を検討していただきたいと思うんです。もう一度自治大臣にお尋ねしたいと思うんです。
  225. 後藤田正晴

    ○国務大臣(後藤田正晴君) 御説のように考え方で処理をしたいと、かように思います。
  226. 田代富士男

    ○田代富士男君 そこで宿題として検討をしていくということでございますから、宿題ということでございましたならば、いま私がるるこの図表を中心に説明いたしました問題点をまとめてみましたから、これもあわせて宿題として受けとめていただきたいと思うんです。  まず一つは、定時登録の問題点。  第一点、毎年九月一日は定時登録の年齢要件の基準日となるため、九月三日以降最大十月十一日までの三十九日間に二十歳を迎える新成人は、この定時登録が適用される期間、すなわち九月の十一日から十月の十日までに選挙の期日が来る選挙では選挙権を行使できなくなる。  第二点、いわゆる空白期間と呼ばれるものが最大八日間存在することがあり、もしこの期間中に転入届を出した場合、国政レベルの選挙でありながら新旧両住所のいずれにおいても選挙人名簿に登録されない。  三番、この空白期間は長ければ長いほどその危険性が増す。  四番、そのためには六月二日以降六月九日までの八日間に転入届を出さないこと――これは飛び込み禁止と言ったんです、転入届を出さないことが望ましいが、社会生活上あるいは個人のその他の権利の保障の上から必ずしもこの空白期間を避けることができない場合がある。さきの衆議院選挙においては、転入届の後選挙を控えあるいは選挙後この問題が表面化した。  五番、空白期間の存在が事前に広く国民に知らされていなかったが、政府のその責任は重い。  六番、後で述べますけれども、いわゆる幻期間と呼ぶべきものが発生することがある。  次に、選挙時登録の問題点。  選挙時登録においては、新成人についてはあらかじめ登録されるところとなり、多数の選挙権が行使できないということはなくなるが、なお次の問題がある。  一番、いわゆる幻期間とも呼ぶべきものが発生することがあるが、これはこの期間の前に転出し、この期間の後に転入した場合、国政レベルの選挙でありながら新旧両住所のいずれにおいても選挙権を行使することができない期間のことをいう。飛び越し禁止の期間ともいうべきでしょう。  二番、この幻期間が短ければ短いほど多数の選挙権が行使できなくなるおそれが生じる。またこの期間は最長でも十一日間で、衆議院選挙の場合に限り、しかもそれでも住民票の届け出の猶予期間の十四日間よりも短いというところに問題がある。定時登録では十月二日投票のとき一日の余裕もなくなり、六月一日以前の転出六月二日以降の転入で行使できなくなる。  三番、この幻期間は事前に予測することが困難である。  四番、現行制度のままこれを防ぐにはできるだけ早く転入届を出すことが必要であるが、公選法とリンクする住民基本台帳制度その他の制度との均衡上や国民の意識あるいは多忙な国民生活の実態から考えて十分余裕があるとは考えられない。特に、参議院選挙が六月か七月に行われる現況から、春の就職、転勤、入学、結婚などの国民の移動時期とその幻期間が重なることとなり、ふだんよりもその危険性は高い。  五番、このことを広く国民には知らされていない。  こういう問題点を一応まとめてみたわけでございます。  そこで、私は、なぜこのような事態が起きるのか、運用面からさらに問題を指摘したいと思いますが、御承知のとおり、私自身まだ十分検討を加えたというわけにはまいりません。専門家でもございませんから、できれば専門家による十分な審議を待って改善をしていってもらいたいことを私も期待している一人でございますが、一応ここまで質問をいたしましたから、なぜこういう問題点が起きてくるかということを質問を通じていまさっき宿題として受けとめるとおっしゃることでございますから、問題点を指摘したいと思いますが、その一つは、法第二十二条第二項の規定で選挙管理委員会の定めるところにあるように、選管はその内容について何の基準も示されないまま全面的に委任されている。そこで、公職選挙法施行令の第十四条第二項の趣旨について簡単に時間も余りありませんから御説明願いたいと思います。
  227. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) つまり選挙登録につきましての基準日は選挙管理委員会で定めることとされておりますので、政令の十四条第二項にによりまして選挙管理委員会が基準日を定めた場合には、「直ちにこれらを告示しなければならない。」と書いておるところでございます。
  228. 田代富士男

    ○田代富士男君 この規定は法律のどこに根拠を置いてあるのか、法律に規定のない基準日というものが政令に突如として出てきておりますけれども、こういうことは許されるのか、この点いかがでございましょう。
  229. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 従来の取り扱い上、御承知のように、選挙の公示または告示の直前の日というのを基準日とするように運営をしてまいっております。これを確かに一つのやり方としては法律の上ではっきりそう書けばいいわけでありますけれども、一つの立法技術といたしまして、選挙の公示とか告示の日というのをあらかじめ知るわけにいかない。結局法律上は告示日あるいは公示日が到達をして公示をされたということにならざるを得ませんので、確実に何日であるかということがわからない状況を前提として公示または告示の直前の日あるいはその前日というような規定ができませんので、当該選挙管理委員会が基準日を定めるという抽象的な規定になっておるわけでございます。
  230. 田代富士男

    ○田代富士男君 多分そういう御返事をされるだろうと私は予期をしておりましたが、いま言うように、選挙だとか公示は知るわけにいかないからこういうたてまえをとったとおっしゃいますが、じゃそれならば公選法第六条、これにはどのように載っているか、簡単にいうならば「政治常識の向上に努める」、このようにいわれておりまして、従来自治省は政治常識をもちまして公示日、投票日あるいは基準日、登録日を事前に予測して実務を取り扱ってきたのが現実ではないかと思うんです。したがって、これは法律に書けないことはない。従来の公選法の発想から転換するならばこれを明記すべきである。そうしていま大臣もおっしゃるとおりに、できるだけこういう問題点のないようにこれは努力すべきではないかと思うんです。だから時間がありませんから、これは私の希望として述べておきたいと思いますけれども、そのように取り組んでいただきたいと思います。  そういう立場からもう一つお尋ねいたしますが、被登録資格の基準となる日がなければならないことは認めるといたしましても、その決め方、つまり運用について法律に特段の定めのない以上憲法や公職選挙法の精神にのっとるべきではないかと思うんです。日本国の憲法にも――いまさっき私が基本方針ということを大臣から聞いたのはここです、憲法にもこういう選挙権というものは保障されているんです。一番大事なことは、大臣、いまさっき一番当初にお答えになった中にも、選挙権の保障が一番大事なことであると言われたとおり憲法に保障されている。またこういうような選挙権が政府の運用いかんによってうやむやにされているということ、憲法に保障されているそのような選挙権が運用面のためにうやむやにされている。ここに重大な問題があるのではないかと思うんです。そういう意味から公示の前の前日あるいは登録日を定めて住所要件の基準日を前日または前々日に定めている、すなわち運動期間中を避けてこれらの日を定められ運用している理由は何であるか。ここをちょっと簡単にお聞きしたいと思います。
  231. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 選挙を執行します場合には選挙運動を担当される方にしても、それから選挙管理を担当する部門にとりましても、やはり選挙運動期間が始まる直前に有権者の確定ということをしておくことが望ましいわけでございます。と申しますのは、選挙管理面で申し上げましても、不在者投票というのは公示あるいは告示がされた日からもうすでに始まりますし、また選挙運動におきましても、いろいろ選挙の種類によって異なりますけれども、選挙運動費用つまり支出額の制限というものがございます。そういうものを計算する場合の基礎として有権者数というものが使われておるわけでありますので、そういうふうに選挙の中に入りまして有権者を確定するということは、そういう支障がございますと同時にやはり選挙期間に入りますと、選挙管理委員会としてはいろいろな選挙公営面その他の事務管理いろいろ戦争のような忙しさを経験するわけでございますが、そういった忙しい最中に名簿を確定する、つまり登録者を拾うということになりますと、また従来よく起こりましたような脱漏であるとかあるいは誤載そういった名簿を不正確にするような要因がまた出てまいりますために、そういうものを彼此勘案いたしまして、総合的に考えて選挙の直前に登録を終了する、こういう運用をいたしておるわけでございます。
  232. 志苫裕

    ○委員長(志苫裕君) 田代君、時間です。
  233. 田代富士男

    ○田代富士男君 申しわけございません。じゃ、時間でございますから、まとめて。  いま御説明されましたけれども、施行令の第十二条第二号の場合は、つまり九月十一日から十五日までの間に選挙の期日がある選挙を行う場合、九月九日以前の日、つまり選挙運動期間中や基準日の登録日を設けることになっている。つまり制度はそうした事態も予測しているわけなんです。これはいまおっしゃるような趣旨と違う。選挙期間中にもこういうことをやるという予測をしている、こういうことから、自治省のいまおっしゃることとこの施行令十二条二号の場合は一致しません、納得できないと思います。この点の御説明をいただきたいことと、大臣にはいまいろいろ取り上げてまいりましたが、幻期間、要するに飛び越し禁止の問題は今度の夏の参議院選挙を控え、その時期でもありまして、定時登録に伴う空白期間、飛び込み禁止の問題ともニュアンスの異なる重大な問題でございます。そういう意味から二月下旬から三月にかけてすでに転出、転入の届け出をした人の中には飛び越し禁止を犯した人も多いのではないかと思います。本人は知らないけれども、選挙できない人が多くおります。そういう意味から従来の例にならった法の運営を図るならば重大なことになりますから、法改正までは運用面で従来の方式を改めまして、また将来は根本的に法改正をしていくべきである、これは大臣にお尋ねしたいと思う。まとめて質問いたしました。  それから、この後に私は高速道路の課税問題について質問を予定しておりまして、御出席いただいておりますけれども、いま委員長から時間ということを言われました。御出席していただきましたけれども、質問できませんから次回に回したいと思います。御了解いただきたいと思います。  以上でございます。
  234. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 公職選挙法施行令の十二条と申しますのは、御指摘のように、選挙期間中にも登録をすることあるべしという例外規定でございますが、これはあくまで定時登録というのは年一回のものでございますから、これはできるだけやっていただこうと、ただ、片方先ほど来申し上げましたように、選挙期間中の忙しい時期に登録をすることが大変名簿を不正確にするという意見も相当当時ございました。ただ、定時登録はできるだけ年一回やっていただこうという場合に、それをしもしなくてもよいというのもいかがであろうかと。したがって、施行令十二条というのはそういう特別の場合、つまり九月の一日から十五日までの間、これは選挙人名簿の登録あるいは縦覧の期間でございますが、この間に選挙の期日がある場合には、選挙管理委員会において、たとえ選挙期間中に入った時点でありましても、その選挙期間中の、何と申しますか、暇な時期というものがあればそういう暇な時期を選んで登録の日を変更して、そういった事務に支障のない日程を選んで登録をしてもらいたいと、こういう規定でございまして、非常に例外的な規定でございます。
  235. 後藤田正晴

    ○国務大臣(後藤田正晴君) 問題は、できる限りすべての有権者に選挙に参加していただくようにすべきであるという一方の要請、もう一つは、選挙事務の公正、事務の適正化、そうすることによる選挙に伴う紛議を回避しなきゃならぬと、こういった二つの要請をどう組み合わせて、きわめて技術的な点でございまするので、そこらを兼ね合わしながら、御説の点はよくわかりましたので今後の研究課題にさしていただきたいと、かように存じます。
  236. 和泉照雄

    ○和泉照雄君 時間がございませんので、端的に御答弁願いたいと思いますが、起こった当時から最近までマスコミ等でも取り上げられた問題でございますが、昭和五十三年の七月から八月にかけて全国で起こった若い男女の蒸発事件について警察庁にお尋ねをいたします。  五十三年七月七日に福井県で、同年七月三十一日に新潟県で、同年八月十二日鹿児島県で、若い男女が海岸で、デートに出かけ突然行方不明となり、その後何の消息もつかめていないという事件でございますが、私も直接両親からこのように手紙をいただいておりますが、この事件の概要並びに警察当局の捜査等も含めて、取り組んでおられることについて御説明を願いたいと思います。
  237. 塩飽得郎

    ○政府委員(塩飽得郎君) ただいま御質問のありました全国各地での何件かの失跡事件についてでございますが、一番初めに、まず福井県の事件がございました。これは五十三年七月七日でございますが、小浜市の地村保志さん二十四歳、それから婚約者の浜本富貴恵さん二十四歳、この二人が小浜市郊外の青井海岸の展望台で、車を残したまま蒸発してしまったという事件がございました。これにつきましては五十三年の七月の十日に、お二人の父親からそれぞれ小浜署へ捜索願が出まして、家出人の手配を行ったわけでございます。それと同時に本部の応援を得まして、行方不明となった現場にありました自動車の遺留場所である小浜公園を中心に捜索、聞き込み等を引き続き行いました。家出であるかあるいは自殺であるのか、事故か、犯罪の被害か、そういった面から捜査を行っておりますが、現在までのところそのいずれとも判明しておりません。なお、この件につきましては、五十四年の一月二十三日にアフタヌーンショー、それから五十四年の二月九日の福井放送で放映されまして、一般人からの情報を求めたわけでございますが、いまだに何の手がかりもございません。  それからその次は、七月三十一日に、同じく五十三年でございますが、新潟県の柏崎市の中央海岸で似たような事件がございました。これは海岸におりました大学の三年生、二十二歳の学生と友人の二十三歳の女性が現場に自転車を残したまま行方不明になるという事件でございます。これは、当時柏崎警察署では、この八月の三日に男の学生の方から、それから八月の七日には女性の方から、いずれも父親から捜索願が出まして、それを受理いたしまして、直ちに家出人手配を行いまして捜したわけでございますが、当時その学生さんが乗っていた自転車が市立の図書館前付近に遺留されておりまして、その辺を中心にして捜索、聞き込み、目撃者の発見などを引き続き行いまして、いろいろな点を想定して捜査をいたしたわけでございますが、残念ながらいまのところいずれとも判明しておりません。なお、この件につきましても、昭和五十四年の六月十九日TBSの番組でお二人の両親が出演されまして広く訴えたわけでございますが、いまだにこれについての有力な情報は入っておりません。  それから三番目のケースとしまして、鹿児島で事件がございました。五十三年の八月十二日、鹿児島県の日置郡吹上浜へ夕日を見にいくと言って出られました市川修一さん、電電公社職員だそうでございますが、この方と友人の増元るみ子さん二十四歳、この方が乗っていた車を置いたまま行方がわからなくなったというケースがございました。これにつきましては、八月十四日に市川修一さんの義理のお兄さんから地元の加世田署へ通報がございました。そこでお二人の捜索届を受理いたしました後、家出人の手配を行いまして特別に捜索班を編成いたしました。また地元の漁船あるいは海上保安庁海上保安部の巡視艇でありますとか、営林署の職員などの協力を得まして、行方不明となった現場を中心に広い範囲の捜索、聞き込みを行いました。また当時、現場付近のキャンプ場にキャンパーが六百人ぐらい来ていたそうでございますが、それにつきましても聞き込みを行いました。この六百人のうち、この当時――いなくなった時間が六時四十分ごろだったと言われておりますが、そのころキャンパーが二十人ぐらいいたはずであるということで、それらの方についてもいろいろお尋ねをしたわけですけれども、現場を目撃した人がおりません。そういうことで、その後引き続き家出であるのかあるいは自殺であるのか、あるいはまた事故か犯罪被害なのか、そういった点で必要な調査を実施しておりますが、いままでのところ、残念ながら、いずれとも判明しておりません。なお、この件につきまして、五十三年の九月には鹿児島テレビ、それから五十五年の一月三十日には朝日テレビ系の全国ネットでも取り上げていただきまして、市民の協力を要請しておるわけでございますが、有力な手がかりはつかめておりません。そういった状態で、現在鋭意その後も調査をしておりますけれども、いまのところ結果としてはよい結果があらわれておりません。  以上でございます。
  238. 和泉照雄

    ○和泉照雄君 今度の蒸発事件が非常に類似性が多いということが特徴であろうかと思いますが、すなわち第一点が、親が認めた婚前の二十歳代の若い男女のカップルがデート中の事故であるということが一つでございます。  第二点が家出、心中あるいは自殺、失踪、水死事故の気配が全然ない。  三点目が、五十三年七月から八月の四十日の間に起こった事故で、薄暗い人けのないところ、目撃者がいないなど手がかりが一切ない、完全に計画的な犯罪かと思われる点であります。  第四番目は、五十二年、五十四年には全然この種の事故は起こっておらない、こういうことで、いまおっしゃったとおり、テレビでも放映をしておられるけれども、全然反応がない。  こういうようなことで、しかし本年の一月の三十日は全国ネットワークで朝日放送がおやりになったというときには、ちょっと反応があったように聞いておるのですが、この点はいかがですか。
  239. 塩飽得郎

    ○政府委員(塩飽得郎君) ことしになってからの反応については、いまのところ詳細入っておりません。
  240. 和泉照雄

    ○和泉照雄君 また昭和五十三年の八月十五日、富山県で若い男女の誘拐未遂事件が起こっておりますが、事情聴取をしておられると思いますけれども、この未遂事件の状態はどのようになっておりますか。
  241. 中平和水

    ○政府委員(中平和水君) ただいまお尋ねの事件は、五十三年八月十五日の夕方、正確に申し上げますと、十八時三十分から十九時ぐらいの間に起こっているわけでございますが、富山県の高岡市にあります通称島尾海水浴場の松林の中におきまして、海水浴に来ておりましたアベックの、結婚を前提におつき合いをされている男女二人でございますが、これが四人組、大体年齢三十歳前後の男に襲われまして逮捕、監禁、致傷、けがをさせられた事件でございますが、事件の概要は、事件当日、この高岡市に住んでおります当時二十七歳の男性の方と婚約者の二十歳の女性の二人が海水浴場で遊泳を終わりまして、自分たちが乗ってまいりました自動車の駐車場まで帰る途中、前方から参りました四人組、服装はステテコとかシャツ姿でございますが、そういう男がすれ違った途端に後ろの方から二人に襲いかかりまして、この四人組が持っておりましたタオルあるいは手製のゴム製のさるぐつわあるいは手錠等を使用しましてこの二人を縛り上げまして、それぞれに寝袋様な布袋にこの二人を押え込みまして監禁をいたしまして、数十メートル離れました松林の中に運びましてこの二人を放置して、やがて犯人らは現場を去ってまいった次第でございまして、被害者の二人は少し薄暗くなるまで待ちまして、自力で付近の民家に助けを求めまして、そこから一一〇番をして発覚をした事件でございます。  この事件を認知いたしました富山県警察では、直ちに緊急配備あるいは検索等のいわゆる初動の捜査措置を講じたわけでございますが、犯人を検挙するに至らなかったわけでございまして、引き続いて犯人の足取り捜査あるいは犯行の用具に使われました布袋あるいはさるぐつわ等に使用されましたゴム製品あるいは手錠、タオル等の遺留品等につきましてその製造元、販売経路等について追跡捜査を徹底して実施しておりますが、残念ながら現在のところ犯人を検挙するに至っていないと、こういうことでございます。
  242. 和泉照雄

    ○和泉照雄君 いま申し上げた富山県における拉致未遂事件では相当数の遺留品があったと、いまの御答弁ではその遺留品の製造メーカーがわからないという非常に不思議な未遂事件ではないかと、このように思うわけでございますが、しかし、手錠とか帯とかタオルとか袋とか、そういう製造メーカーがわからなくても、大体どこらあたりでつくられたものであるというようなことは推測はできると思うんですが、そういう推測からこの事件は国内のそういう計画的な犯罪なのか、あるいは外国の手が回っての計画的な犯罪なのか、そこらあたりの区別はつかなければおかしい話だと思うんですが、そこらあたりはどうでしょうか。
  243. 中平和水

    ○政府委員(中平和水君) この事件は、いま概要を御説明申し上げましたが、事件の前後の状況等から見ますと、非常に大胆なところもあるし大変荒っぽいところもあるし、あるいはまた大変何といいますか、荒っぽいということに通じますが、やや幼稚だとか、そういういろいろな細かいことを申し上げますと、手口的に見るといろいろな角度から分析できる事件でございまして、したがいまして富山県警察では政治的な目的の犯罪等を含めましていろんな角度から検討をし捜査を進めている次第でございます。  遺留品につましても、これは各方面にわたりまして相当詳細な捜査を遂げておりますが、遺留品の中で製造元が判明しておりますのは、犯行に使用されましたタオルのうち一本だけが大阪の方面のあるところでつくられたというところまでは判明しております。しかし、その余の遺留品につきましては、残念ながらその製造元にたどり着いてない状況でございまして、その製造元がじゃどういうところだということにつきましても、これはいろんな人たちにいろんな角度から検討を求めておりますが、明確なその製造元等についての推測と申しますか、合理的な推測はまだできてないと、こういう段階でございます。
  244. 和泉照雄

    ○和泉照雄君 使った手錠というのはしんちゅうの本物であるけれども、国内で生産をされたそういう記録はない、外国のものであるということはこれでもわかるんじゃないかと、私はそのように推測をしますが、そのほか、さるぐつわ、これはゴム製のもので特別な製造の品物であるというふうな新聞報道もあるようでございますが、それから帯、それから布袋ですね。これなんかも明らかに日本製でなくて外国製であるということからすると、やはりこの一連に四十日の間に四組の若い類似性のある男女がこのように跡形もなく失踪するということは、これは法治国家の日本で許される問題ではないと、こういうふうに思うんですが、警察庁の方はこれに最近積極的に取り組むというような報道があるやに聞いておりますが、どの課でどのような取り組みをされるおつもりなのかお聞かせ願いたいと思います。
  245. 中平和水

    ○政府委員(中平和水君) まあ、この四つの事件、一つは確実な事件でございますが、あとの三つの問題と結びつくかどうかという問題でございますが、現在までの捜査では、富山県の事件と他の三つの事件との間に関連性があるという客観的な証拠は実は何もないわけでございます。確かに大変同じ時期にそうした若い男女が約四十日ぐらいの間にいなくなっておりますから、そういう点については確かに御不審をお持ちの向きもあろうかと思いますが、私ども純粋の捜査の立場で申し上げますと、いまのところ客観的な関連性というものは出てまいってない。富山の場合は四人組が明らかに襲ったということは、もうこれは明確でございますが、他の三件につきましては、先ほど保安部長から御説明がありましたように、全くこれは事件か事故か、何か皆目その現場に証拠になるべきものが何も残ってないと、こういうことでございます。したがいまして、いま私どもといたしましては、これは何としても事件性のはっきりしている富山県の事件の解明をすることがまず第一でございまして、富山県にはそうした三つの事件、三つの若い男女がいなくなった事件との関連があるかどうかということも含めて捜査を鋭意遂げていくように指示をしてございますし、それから犯人にたどり着くのは、何といってもこれは残された遺留品でございますから、遺留品につきましてさらに鋭意捜査を続けてまいると、こういう方針で臨んでいるわけでございます。  先ほどまた御指摘のありました手錠の問題でございますが、手錠につきましても必ずしも外国製品ということは言えませんで、ある程度総体的に申し上げられることはかなり古い品物であって、しかもかなり、まあ何といいますか、程度のよくない手錠であると、こういうことが言えるわけでございますが、それがまあどこで製造されたものかということにつきましては、証拠上それを裏づけるものは何もないと、こういうことでございます。
  246. 和泉照雄

    ○和泉照雄君 最後に。  鹿児島の吹上浜で起こった事件も、電電公社の職員とか青年団とかあるいは巡視艇も出て数日にわたって捜索したんですけれども、証拠はサンダルが片方だけが発見できたという、きわめて奇々怪々な私は事件ではないかと、このように思います。そして世間では、マスコミも追跡をしておるということでございますが、方舟の事件等でも強制捜査に乗り出されたようなことでございますが、優秀な警察陣を擁しておる日本で全然わからないということがあってはまことに情けないことではないかと、こういうように思うんですが、こういうようなマスコミの方々の協力を受けながら、こういう問題の解明をすべきではないかと思うんですが、警察庁長官いかがですか。
  247. 中平和水

    ○政府委員(中平和水君) お答え申し上げます。  先ほど保安部長の報告の中にもございましたように、まあ私どもといたしましては積極的に各方面の協力を得、特にマスコミの関係の方々の御協力も得たいと、そういう気持ちでいろんなテレビのショー等にも家族の方に積極的に出ていただいて、各般、各方面からの情報を一応求めていると、こういうことでございますから、今後ともそういう方面の協力を得まして一層努力をいたしまして、一日も早くこの事件の解明に当たってまいりたいと、こういうように考えております。
  248. 安武洋子

    ○安武洋子君 私は、公務員の扶養手当の認定の問題についてお伺いをいたします。  法のもとで男女は平等であるというのはこれは申し上げるまでもないことです。ところで公務員の一般職の職員の給与に関する法律、これに基づいて扶養手当が支給されておりますけれども、この扶養手当についてお伺いいたしますが、「扶養手当の支給については、次に掲げる者で他に生計の途がなく主としてその職員の扶養を受けているものを扶養親族とする。」、第十一条にこういうふうにうたわれております。ここの「その職員の扶養を受けているもの」とございますけれども、「その職員」というのは男女による性の差別というものは私は含まれていないというふうに思いますが、そうでございますね。念のためにお伺いいたしておきます。
  249. 長橋進

    ○政府委員(長橋進君) 一般職の給与法十一条に基づきます扶養手当の受給資格要件につきましては、男女による違いはございません。
  250. 安武洋子

    ○安武洋子君 ところが、私調査をいたしますと、神戸市などではある女子職員が夫の会社には扶養手当がないので自分の子供の扶養手当の申請をいたしました。ところが、神戸市は慣例として扶養手当というのは世帯主である夫が申請するように指導している、それから妻に扶養手当をつけるのは離婚などが予想される場合に限ると、こういうふうな理由で申請を却下いたしております。なぜこういうふうになったのかということを調べてみますと、これは昭和四十三年の社会保険各省連絡協議会の「夫婦共同扶養の場合における被扶養者の認定について」という地方公務員共済組合法にかかわる通知に基づいて判断をしていると、こういうことが判明いたしました。この通知は、御存じでございましょうが、子供は「原則として夫の被扶養者とする」、そして妻の被扶養者と認定するのは妻の給与が夫の三割程度上回る場合、こういうふうになっているわけでございます。私はこの通知自体が男女差別もはなはだしいというふうに思うわけでございますので、これにつきましては、きょうは関係省庁の方がおいででございませんので関係省庁と連絡をとっていただきまして善処をしていただきたいということを要望申し上げておきますが、しかし、この通達の内容は別といたしましても、これは共済組合の被扶養者の認定基準を定めたものでございます。ですから、扶養手当の認定基準とは全く性格が違うものでございます。ところが、これが混同されまして、神戸市だけではなく全国的に、しかも地方自治体だけではなくて教職員などの場合にもこの混同が行われております。  私はお願いいたしとうございますが、早速全国的に調査をしていただきまして、このような混同を起こさないように扶養手当については性別による差別は行わないと、こういう指導をしていただきとうございます。自治省ないし人事院にお伺いをいたします。
  251. 宮尾盤

    ○政府委員(宮尾盤君) ただいま御質問にございました昭和四十三年の通達でございますが、この通達は、医療保険制度その他におきまして夫婦が共同しているものにつきましてどの制度の被扶養者にも当たらないというような穴があくようなことがあると困りますので、そこで関係各省の連絡協議会におきましてこういった統一的な処理の仕方を示しているものでございます。  そこでこの通達でございますが、確かに御指摘のように、この通達のいまの御指摘のところは、「被扶養者とすべき者の員数にかかわらず、原則として夫の被扶養者とする」、あるいは妻の所得が非常に高い場合には妻の方にすると、こういうことが一、二として掲げてありますが、三番目に、これは御承知のように一、二にかかわらず、「当該被扶養者に関し、扶養手当又はこれに相当する手当の支給が行なわれている場合には、その支給を受けている者の被扶養者とすること。」ということで、いわゆる給与法上のたとえば被扶養者の認定というようなものがあればそれを優先をしていくという考え方をここで示しておるわけでございます。したがいまして、共済組合法の扱いといたしましても、給与の方でそういう扶養手当の認定が行われればそれをまず優先して考えていくと、こういうことになっております。ただ、いま御指摘のような地方団体におきます取り扱いについていろいろ私どもとしては指導をしておりますが、混乱があるという御指摘がございますので、そういう点につきましては、なお今後この通達の趣旨あるいは扶養手当の認定につきましてそごのないように指導してまいりたいというふうに考えております。
  252. 志苫裕

    ○委員長(志苫裕君) 人事院は国家公務員についてはありますか。
  253. 長橋進

    ○政府委員(長橋進君) 国家公務員につきましては、先ほど申し上げましたとおり、男女の性別による取り扱いの違いはございませんということを徹底しておりますので、そういう問題はございません。
  254. 安武洋子

    ○安武洋子君 では国家公務員並みに地方公務目もこういう混乱が起こらないように適切な指導をお願いいたしたいということを重ねてお願いいやしまして、次の問題に移らせていただきます。  いま大変マスコミでも問題になっておりますし、世間でも大きな騒ぎになっております一つの問題といたしまして、民間のボランティア活動の会員などを装いまして二束三文の品物を高く売りつけるというふうな悪質なにせ募金、これが行われております。これは新聞の投書などにも絶えずあらわれておりますけれども、共通しているのは耳ざわりのよい福祉団体の名を装いまして福祉施設などにわずかばかり寄付をする。そしてその領収書を見せていかにも全額をこの福祉団体に寄付をするというふうなことを言ったり、私のうちにも参りましたけれども、証明書を出せと言いますと、学生証明書などを出すというふうなことで、いかにも証明書があるというふうなことで市民の信用を得まして五十円、百円程度のボールペンとかアクセサリーとかというのを千円、二千円で売りつけるというふうなことをやっております。中には身体障害者でないのにかかわらず、訪ねるときには足を引きずって身体障害者を装ったり言語障害を装ったりというふうなことで、市民のまじめな善意を悪用しているというふうなことが再々起こっております。こういう詐欺とも言うべきにせ募金活動につきましては、私はいまや社会的な問題になっていると思います。  警察庁は、これらの事犯の手口などの特徴あるいは組織的背景についてどう把握なさっていらっしゃるのか、またその取り締まりや市民が詐欺にかからないようなPRはどのようになさっていらっしゃるのか、まずその点をお伺いいたします。
  255. 塩飽得郎

    ○政府委員(塩飽得郎君) ただいま御指摘のような訪問販売あるいは福祉に名をかりた募金、そういったものが各地であるという、また苦情もあるということは承知しております。その点につきまして各警察でそれぞれ立証可能なものにつきましては検挙をしてそのつど事件として処理しております。現在なども、最近の例ですけれども、募金をしたあるいは訪問販売をしたということで、ことしになりましてからも八件ばかり検挙しておりますし、それから昨年一年で十七件検挙があるようでございます。そういったことでそのつど検挙をすることと、それから検挙したことがまた一般に報道されることにより防犯の効果も出てこようかと思います。今後とも鋭意その点につきましては十分注意してまいりたいと思います。
  256. 安武洋子

    ○安武洋子君 そういう事犯が全国的に及んでいるわけです。ですから組織的背景についてまたそのPRについて政府独自でどのようにお考えか、こういうこともあわせてお伺いいたしておりますのでお答えいただきます。
  257. 塩飽得郎

    ○政府委員(塩飽得郎君) 私どもから見た場合に、これがどういうふうな違反になるかということで捜査を開始するわけでございまして、その点は警察庁から各都道府県警察に対して、こういった事案があるという情報の伝達とそれに伴う捜査方針、そういったことを指示をすることによりまして対処してまいりたいと考えております。
  258. 安武洋子

    ○安武洋子君 それでは、一昨年私が七月六日の当委員会におきまして、勝共連合東京第一本部が東京都の選挙管理委員会に届け出た昭和五十年下半期の政治資金収支報告の寄付を受けたとされております千三百名の方のうち、勝共連合として寄付した人はわずか数名と、残りは身体障害者のために寄付をと言われて寄付をしたとか、あるいは全く勝共連合に何も寄付した覚えはないというふうな、こういう人ばかりだったというふうなことを私どもの調査に基づいて提出をいたしまして、この取り調べをお願いいたしました。その際、警察庁の小林刑事局長も、詐欺、政治資金の虚偽報告、それから私文書偽造などの疑いもあり、調査とその結果を報告するということをお約束してくださいましたが、その際のお約束でその後の調査ですね、どういうふうな調査結果が出たかということを私お伺いいたしとうございます。
  259. 中平和水

    ○政府委員(中平和水君) お尋ねの問題につきましては、御質問のありました直後に、警視庁初め大阪、兵庫、奈良の各府県警察に対しましても御質問の内容につきまして詳細に連絡をいたした次第でございます。これらの各府県警察では、早速自治省及び関係府県の選管から必要な資料を入手いたしまして調査を行ったわけがございますが、その結果、国際勝共連合に寄付をしたとして報告されているものの中で、これは全部を私ども調べるわけにはまいりませんので、百数十名につきまして一応抽出調査を、関係者から事情を聴取いたしたわけでございますが、何分にも、これは聴取の時期がすでに三年以上経過しておりますことから、関係者の記憶が非常に薄れている者がほとんどでございまして、必ずしも事実は明確にはなりませんでしたし、また、当時国際勝共連合の関係者からの直接な事情聴取もいたしておるわけでございますが、お尋ねのような事犯を立証するだけの資料を得ることができなかった次第でございます。
  260. 安武洋子

    ○安武洋子君 私でもこの質問を申し上げるときに当たったのが千三百名の方でございます。これは短時日の間にやろうと思えばできるわけでございます。権力をお持ちのところがわずか百数十名しか抽出なさらない、こういうことでは私は本当にこういう調査をおやりいただけるのかどうか。委員会で私どもに、ここのところには背後関係もちゃんと調査をするというふうなお答えもいただいているわけなんですね。ですから、私は本当にそういう気持ちがあったのかどうかということを非常に危惧するわけですが、これをさらに突っ込んでお伺いいたします。  本年の一月六日でございます。兵庫県の太子町でレインボー友の会、こういう団体の名前で、身体障害者と偽りましてにせ募金を集めていた後藤邦雄という男がおります。これは詐欺の容疑で兵庫県の竜野署に逮捕されております。これは、身体障害者でもないのに足を引きずってまいりまして、私は身体障害者です、身障者に電動車のいすをプレゼントしたいのでと、こういうことで寄付を受け取っております。ところが、帰るときになりますとさっさと早足で帰るというふうなことで、これはおかしいということで逮捕されたわけです。その後一月の二十三日、一月の二十九日などに兵庫県警と竜野署が後藤の属しているレインボー友の会を捜査いたしまして、背後関係の調査もされているというふうなことで、事件の概要とか、私はこの捜査の状況を御報告願いたいわけですけれども、このときの報道によりますと、一月の二十九日の捜査の中で、彼らの団体の事務所などから統一協会、勝共連合との関係を示す証拠も見つかっておって、彼らの犯行の組織的背景に統一協会、勝共連合の存在がきわめて明白になっているというふうに報道もされております。こういう点もあわせて、一体この事件、どういうふうな捜査の状況なのかということを御報告いただきとうございます。
  261. 塩飽得郎

    ○政府委員(塩飽得郎君) 兵庫県の竜野署で検挙した事件についてでございますが、このケースはことしの一月六日の午前十一時ごろですが、兵庫県揖保郡太子町東保というところの看護婦さんのところへ、身体障害者を装って訪問した者がありました。それで、自分も身体障害者であるけれども、身体障害者に電動車いすを購入する資金を寄付してほしいと、こう偽りまして現金をだまし取ったことがございました。それで一一〇番の通報がありましたので、後藤邦雄、レインボー友の会会員と、こう言っておりましたこの者を竜野署へ連れてまいりまして取り調べたわけでございます。余罪としまして、詐欺が十二件、それから訪問販売法違反が四件判明したわけでございます。さらに調べてまいりますと、この後藤と同じような方法で寄付金をだまし取っておりました住所不定のレインボー友の会の会員杉山敬一、同じく会員の大西徹、この二人を二月十五日それぞれ詐欺と訪問販売法違反で通常逮捕いたしました。さらに、この被疑者らに募金を装う詐欺を指示しておりました、レインボー友の会の代表であります、大阪の豊中に住んでおります川村寛一、これが責任者でございまして、それと、幹部である片股敬昌という男がございます、この二人をそれぞれまた三月八日に通常逮捕しております。合計逮捕者は五人になりました。  それで、このレインボー友の会の関係で捜索したわけでございますが、一月の二十三日に、まず大阪の淀川区の十三にありますレインボー友の会の事務所を一カ所、それから東淀川区の菅原というところにあります第二ダイヤモンドハイムの中にありました矢倉会計事務所、これは事務所の貸し借りの関係で関係するということだと思いますが、この二カ所。それからさらに一月二十九日に、豊中市の大黒町にあります戸柱孝則という人の家、それから神戸市の東灘区住吉町アーバン栗原というところの十五号室、さらに使っておりました自動車一台、これだけのところを捜索しております。  なお、被疑者らにつきましては現在勾留中でございますし、三人は起訴になっております。  そういうことで取り調べを続行しておりますが、このレインボー友の会がどういう会であるかということにつきましては、組織性あるいは計画性といった点に重点を置きまして捜査をやったわけですが、責任者まではたどり着きました。しかし、それから先一体どういうふうにつながりがあるのかという点についてはまだはっきりいたしません。  それから勝共連合等の関係につきましても、これはそうではないかと思われる節もないわけではありませんけれども、確たる証拠はございません。それから、被疑者たちはその辺の関係については一切黙秘しておりまして、現在鋭意取り調べ中でございますので、これから先の調べの過程で、どういうふうな関係があるのかないのか、そのあたりがはっきりしてくると思います。
  262. 安武洋子

    ○安武洋子君 マスコミなどでも報ぜられている問題、それから投書にあらわれているというふうな問題、全国的なやり口というのは、私はやはりこの勝共連合、統一協会の犯行と思われるケースが非常に多いと思うんです。  自治省にお伺いいたしますけれども、勝共連合はいま難民募金の名のもとで個別訪問を行っております。その際に、私たちは自治省に頼まれてやっていますとか、自治省の認可団体ですとか、こういうことで自治省の名をかたっていると私は思うんですけれども、市民を信用させて寄付を集めております。  この件で自治省にもかなりの苦情が寄せられているというふうにも聞いておりますけれども、自治省としてはこの状態をどのように把握をなさって対策をお立てでございましょうか、お伺いいたします。
  263. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) 御質問のようなケースにつきまして、私どもの方にも外部からいろんな照会が従来ございました。確かに、この勝共連合は四十七年の三月に設立がされておりまして、その旨の届け出が自治大臣あてに出ておる団体でございますけれども、先ほど来のケースにつきましての実態については、私ども承知をするまた立場にございませんが、いろいろ苦情も多いようでございますので、その都度捜査当局の方にも御連絡を申し上げておるところであります。  なお、自治省の認可団体とかあるいは後援団体とかいうことは、私ども全く夢にも考えていないところでございます。
  264. 安武洋子

    ○安武洋子君 いや、そういうふうにかたって歩いているということで、自治省にも苦情が来ているというふうにも聞いているわけですけれども、そんなことは一切ないわけですか。
  265. 大林勝臣

    ○政府委員(大林勝臣君) そういう苦情が入りましたときには、認可団体であるとか後援団体であるということは絶対ないというふうにはっきり了解をしていただいております。
  266. 安武洋子

    ○安武洋子君 了解をただとるだけではなくて自治省の名前をかたられているわけです、大臣、こういう悪質な、難民募金ということでみんなの善意を自治省の名をかたって悪用しているから、私はやっぱり必要な抗議をなさるべきだ、調査は断固行うべきだというふうに思いますけれども、大臣いかがでございますか。
  267. 後藤田正晴

    ○国務大臣(後藤田正晴君) いま大林君がお答えしましたように政治団体としての届け出があるだけでございまして、別段自治省の認可団体でも何でもありません。そこでいま御質問のような苦情が入ったときには、警察の方に自治省から連絡をして調べをお願いをする、こういう処置をしておるようでございます。
  268. 安武洋子

    ○安武洋子君 自治大臣、ずいぶんと寛容で、自治省の名前をかたられてやっぱり断固怒らぬとあかぬのと違いますか。こういう福祉に名をかりてにせ募金を集めるというふうな、市民の善意を踏みにじるばかりか、まじめなボランティア活動の方がこれで大きな迷惑をしているわけです。身体障害者を利用し、冒涜するようなこういう悪質な反社会的なことを許してはおけないと思うんですね。そしてこの集めた募金を、私が前に申し上げたように自分たちの政治資金にする、こういうふうな勝共連合、統一協会のやり口というのを、私は断固やはりこれは許すことのできない問題として追及をしていただかなければいけないと思うんです。警察庁はこれらのにせ募金をただ単なる個別個別の問題としてごらんになるのではなくて、やはりこの組織的な犯罪ということで、前もこれは私の質問に対して重ねて御答弁をいただいているわけです。やはり背後関係を明らかにしなければならない。自治省の名前もかたられている段階で、私はやはりこういう背後関係も十分に徹底的に究明をしていく、そして全国的にこの種の事件を一掃していく、そういう立場に立っていただきたいということで大臣の決意のほどをお伺いいたしまして、私質問終わりたいんですが、大臣のりっぱな決意のほどをお聞かせくださいませ。
  269. 後藤田正晴

    ○国務大臣(後藤田正晴君) いまお答えしましたように、抗議なんという手ぬるいことではありません。私どもがやっておるのは、これは事件の疑いありということで警察の方に捜査をお願いしている、より強い処置をとっておるつもりでございます、自治省としては。さようなことでございます。  同時にまた、犯罪の捜査というのはあなたがおっしゃるように簡単なものじゃありません。犯罪の捜査というのは、一つ一つの事実を積み上げていって、そして最終の頂点に至るのが捜査のやり方で、いわゆる落下傘方式というものもないわけじゃありません。しかしそういうものでは事件というものは固まらないんです。そういうような意味合いで警察としても十分な対処をしておる、私はさように心得ております。
  270. 安武洋子

    ○安武洋子君 大臣、私がこの問題を提起いたしておりますのは、五十三年七月の六日なんです。容易でないとおっしゃいますけれども、優秀な日本の警察、五十三年の七月六日から鋭意やっていただくと私は相当なところまでいかないといけないと思うんです。ですから、そんな簡単なものでないということで放置をなされればなさるほど全国的に国民が大迷惑、そしてまじめなボランティア活動の方が大迷惑、身障者の方が冒涜されているわけです。その事態のやはり重大性をお考えいただいて、本当に早くこういう問題を徹底的に究明していただきたい、背後の組織を本当に私は究明していただきたい、このことをさらに申し添えさしていただきます。
  271. 橋本敦

    ○橋本敦君 まず最初に警察庁からお伺いをしたいと思うんですけれども、検察庁がロッキード事件で冒陳の補足、補充をなさいました。ラスベガスでのバカラ賭博事件というのが大きな問題になってまいりました。それより先に警察庁としてはいわゆる暴力団の犯罪の国際化、そういう中で暴力団がアメリカ西海岸、東南アジア、あるいは韓国、こういったところに賭博ツアー、こういったようなことをやっているということで鋭意その取り締まりに腐心をなさっておられる様子は犯罪白書でも出ているわけですが、稲川会賭博ツアー詐欺事件というのが五十三年に検挙されております。これはどういう事件だったのか、まず簡単にお伺いをしたい。
  272. 中平和水

    ○政府委員(中平和水君) ただいま御指摘の稲川会の賭博ツアー詐欺事件と申しますのは次のようなものでございます。  暴力団の稲川会の理事長で、暴力団の名前でいいますと横須賀一家総長の石井進というのがございますが、これがトランプを使用する俗にバカラと言います賭博の開帳を装いまして金をだまし取ろうということで、会社の社長等被害者八名と韓国に一緒に参りまして、昭和五十一年の九月十七日から九月十九日までにかけまして、韓国の釜山市にありますホテルにおきまして、被害者が負けになるようなトランプを不正に操作するいわゆるいかさま賭博を開帳いたしまして、賭博の勝負を行わせまして、合計五億七千万円余の債務を負わせた上、昭和五十一年九月二十五日ごろ、東京都内におきましてかけ金支払いの名前のもとに約二億九千万円をだまし取った、こういうものでございます。  警視庁は、この事件の被疑者といたしまして、稲川会理事長の横須賀一家総長の石井進を昭和五十三年十一月十一日詐欺罪の容疑で逮捕しましたほか、稲川会の幹部ら八名を逮捕し措置をしておる次第でございます。
  273. 橋本敦

    ○橋本敦君 いまお話しになった稲川会の幹部である石井進、彼がいま検挙されたそれ以前に、四十七年、四十八年、四十九年、アメリカへ渡ってやはり賭博場へあらわれた、ラスベガスへあらわれた、こういったことについてICPO、国際刑事警察機構を通じての情報連絡もあり、警察庁としてはマークをしていたのではないかと思いますが、いかがですか。
  274. 中平和水

    ○政府委員(中平和水君) 具体的な個々の問題については私承知しておりませんが、一般的に暴力団幹部らの動向につきましては、これは全部なかなか把握はできませんが、ある程度関心を持って把握する、そういう姿勢でICPOとも連絡をとっていることは事実でございます。
  275. 橋本敦

    ○橋本敦君 その中にいま私が指摘をした稲川会の石井進の動向もマークをされていたんではないか、こういう質問です。
  276. 中平和水

    ○政府委員(中平和水君) ちょっと具体的にだれがどうだというところまでは私ども把握しておらないのでございますが、稲川会等がハワイとかアメリカ西海岸等に行っておるという情報は、ときどきそういう情報は入ってまいっております。
  277. 橋本敦

    ○橋本敦君 法務省に伺いますが、検察庁が冒頭陳述を補充をされまして、いわゆるロサンゼルス空港で二十万ドル、これをクラッターから小佐野が受け取って、そしていわゆるラスベガスのサンズホテルにおけるばくちに負けた債務の最後の支払いに充てたということが明らかになっているわけですが、このときにK・ハマダなる人物が小佐野氏と同行して行っておった、これは間違いありませんね。
  278. 根來泰周

    ○説明員(根來泰周君) 御承知のように、現在この件について公判中でございまして、私の立場といたしましては冒頭陳述についていろいろコメント申し上げて裁判所にいろいろ予断を与える立場でございませんので、冒頭陳述を御紹介さしていただきますと……
  279. 橋本敦

    ○橋本敦君 それはいいです。
  280. 根來泰周

    ○説明員(根來泰周君) そのばくちに負けたとかいうことは冒頭陳述には載っておりませんで、K・ハマダがサンズホテルに百二十万ドルの債務を負っておって、一番最後の残額の二十万ドルを小佐野氏が支払った、こういう事実を主張しているところであります。
  281. 橋本敦

    ○橋本敦君 課長、それはわかるんですよ。端的に言ってそれじゃ伺いますが、公開の法廷で明らかになっておるところですから、あなたも否定なさる必要はないと思うんですが、このロッキード公判の公開の法廷におきまして、この二十万ドルを小佐野が最終支払いをしたそのラスベガスへのツアーに竹中工務店の専務の大橋賢治さんも一緒に旅行しておった。このことは自分で証言をしている。そのときに浜田幸一衆議院議員も一緒だったと法廷で証言をしているんです。公にもう立証段階で明らかになっているところです。だから、この二十万ドル支払いのときに浜田幸一衆議院議員が同行した事実、これは間違いないでしょう。
  282. 根來泰周

    ○説明員(根來泰周君) 大橋証人がそのような証言をしていることは承知しております。
  283. 橋本敦

    ○橋本敦君 だから、したがって、K・ハマダなる人物が浜田幸一衆議院議員であるというのはもう天下公知の事実として論ぜられていることはあなたも御承知で、そのことから言っても疑いがないところですが、このK・ハマダなる人物が四十七年の十月五日から十月十四日まで海外に行って、いわゆるラスベガスでこのバカラ賭博をやった。そのときの債務がいまあなたがおっしゃったK・ハマダなる者が負った債務である。四十七年十月のことであったことも、これも間違いないでしょう。
  284. 根來泰周

    ○説明員(根來泰周君) ただいま御指摘の点については、私としては何とも申し上げかねるわけでございますが、冒頭陳述で申し上げている点は、先ほど来申し上げているように、K・ハマダという人が債務を負ったということを申し上げているわけでありまして、ただいま御指摘のような議員がK・ハマダ氏であるかどうかという点については何ら主張していないことを十分御承知いただきたいと思います。
  285. 橋本敦

    ○橋本敦君 この際はっきりした方が私はいいと思うんですがね。  それで、すでに法廷の証言で、浜田衆議院議員が四十八年十一月に、いわゆる二十万ドルを受領したときに、大橋さんなんかと一緒に小佐野さんとアメリカへ行ったという事実が法廷で証言された。これは課長も否定なさらない。  で、この浜田さんはどういう旅券で行ったのか、外務省に伺いますが、旅券の種類は公用旅券か一般旅券かである。どっちで行ってます。
  286. 塚本政雄

    ○政府委員(塚本政雄君) お答えを申し上げます。  一般に、国会の先生方が外へお出ましになるときは公用旅券で参りますことは御承知のとおりでございますけれども、しかしながら先生方の外においてのいろいろの活動その他は広範多岐にわたっていることでございますので、われわれ行政の官庁の職員が参りますと同様な意味合いにおいて、その旅券がいつ発行されたとか、あるいはその種類等につきましては、ここでの答弁は差し控えさしていただきたいと存じます。
  287. 橋本敦

    ○橋本敦君 一般的に、国会議員が海外へ行くときは公用旅券で行っているというのは常識的なことだとあなたはおっしゃる。だから、本件の場合にも、公用旅券でなかったというようにあなたははっきり否定なさらないんですから、公用旅券であったという可能性が強い。  ところで、このK・ハマダなる人物が債務を負ったラスベガスでの、サンズホテルでの賭博は、小佐野氏と浜田氏だけではなくて、ほかに人物がいたはずである。いま私が指摘をした広域暴力団として警察庁がすでに指定をしておる稲川会理事長横順賀一家総長の石井進、林一家総長の林喜一郎、右翼の西山幸輝、これとさっきの竹中工務店の方がいるわけですが、こういった広域暴力団の幹部も一緒であったという事実について、警察庁は承知しておりますか。
  288. 中平和水

    ○政府委員(中平和水君) 警察は現在までのところそういう事実を承知いたしておりません。
  289. 橋本敦

    ○橋本敦君 あなたは先ほど稲川会の暴力ツアー問題等についてアメリカの西海岸等にあらわれているという情報はあったということは認められたんです。もっとこの点は調べていただかなくては困る。私どもの調査では四十七年のバカラ賭博が行われたときに、こういう幹部が行っておる。検察庁はいかがですか、検察庁もつかんでおられると思いますが。
  290. 根來泰周

    ○説明員(根來泰周君) 再々申し上げておりますように、公判で顕出されている証拠と申しますのは、先ほど御指摘のあった竹中工務店ですか、の関係者あるいは国際興業の関係者の証言がございますけれども、その中にはそういう御指摘はなかったように私は記憶しております。
  291. 橋本敦

    ○橋本敦君 検察官が尋問して聞いてもいないからそういうことにもなるんですよ。しかし、検察官は捜査ということで事犯の真相を徹底的に究明する立場でロッキードの徹底的調査をやったはずですから、だから、公判廷にいまあなたがあらわれていないというのは一つの言い方であるけれども、実際にこういう暴力団幹部が一緒であったという事実は、私は検察庁はつかんでいるはずだと見て聞いているんですよ。こういうことをおっしゃったって何にも私は悪くないと思う。どうなんですか。
  292. 根來泰周

    ○説明員(根來泰周君) お言葉でございますけれども、現在公判中でございまして、将来いろいろ公判の推移に応じまして検察官が補充立証というようなこともいたすことになろうかと思います。その場合にはそれじゃあのときの同行者はだれだったかというようなこともあるいは問題にもなるかもわかりません。そういうことも考えますと、いま断定的に検察官の捜査がこうであった、その捜査におきましてだれだれが同行しておったということをここで申し上げることは不適当だ、こういう意味で申し上げておるわけでございますので、その点御理解いただきたいと思います。
  293. 橋本敦

    ○橋本敦君 わかりました。  小佐野は二十万ドルを否定しておるんですから、検察官がこれを立証するために、その二十万ドルの使途まで明らかにする、そしてその使途が、つまり支払われたときにどういう人が一緒であったかという関係も明らかにすることは公判における今後の立証としてあり得ることですね、あなたのおっしゃるとおり。そういうことで検察官としては将来――いまから調べてじゃなくて、真相をつかんで補充立証されるわけですから、私は言われないけれどもつかんでおられると思いますよ。そこで、あなたもこういう人たちが、私が指摘をした人たちが行っていなかったとは、これははっきり否定なさらない。それはそうですね、否定も肯定もされないわけでしょう。
  294. 根來泰周

    ○説明員(根來泰周君) 恐縮でございますが、イエスとかノーとか申し上げる立場でないということで御理解いただきたいと思います。
  295. 橋本敦

    ○橋本敦君 これは冒陳にあらわれていることですから、課長もそのとおりお認めいただくと思いますが、児玉がコーチャンと話をして小佐野を引き込むためには五億円を追加してもらわねばならぬ、コーチャンもそれを了解をして、小佐野をロッキード工作に引き込むために児玉の報酬の上にさらに小佐野分として五億円を追加をする、こういう契約修正をやった事実、これは間違いありませんね。
  296. 根來泰周

    ○説明員(根來泰周君) 細かい言い回しはともかくといたしまして、冒頭陳述にそのような記載のあることは事実でございます。
  297. 橋本敦

    ○橋本敦君 それが行われたのが四十七年の八月二十二日であります。これは冒陳にそう書いてある。  ところで、もう一つ問題なのは、児玉は報酬やコンサルタント料の支払いは日本円でなされることを強く主張していたんでありますけれども、四十七年の十月の終わりごろに、米ドルで約五億円、米ドルで支払ってもらうということを児玉が了承して、米ドルで支払いを求めた。その五億円に相当する十四通の米ドルの小切手が児玉に渡されて、それがいわゆるなぞの盗難事件となるわけであります。彼がこういう要求をして十一月にロッキード社が十四通の米ドル小切手を持ってくるわけです。十月の終わりごろに児玉が要求した米ドル五億円相当の小切手、これはいま話しした小佐野に渡す五億円分の引当金として児玉が受け取ったというように見てよいのではありませんか。
  298. 根來泰周

    ○説明員(根來泰周君) これも冒頭陳述をコメントする立場でございませんので何とも申し上げかねますが、冒頭陳述をすらっと読むと、その五億円とただいま御指摘のあった小切手とが何か関連するような受け取り方ができると思います。しかし、これは証拠でどういうふうに主張するか、これはただいま申し上げる立場でございませんので御了解いただきたいと思います。
  299. 橋本敦

    ○橋本敦君 関連するように受け取れるということで、私はその関連を問題にしているわけです。  そこで、私が指摘したように、四十七年の十月の五日から十四日までのラスベガスでの旅行で百二十万ドルを超える負債をK・ハマダなる人物が負い、小佐野がそれを保証した。それの支払いをするのにちょうどそれに見合う五億円という、小佐野が児玉を通じて受け取るべき金を米ドル小切手でもらえばその支払いはきわめて容易になる、こういった関係が当時児玉と小佐野との間での話し合いにあったのではないかという、そういう事情が推測される。その証拠に、十一月に十四通の小切手を児玉が受領しながら、四十八年の正月まで換金をしておらない。これは小佐野のサンズホテルに対する債務支払いが四十八年一月から始まりますから、それまで米ドルをそのまま換金しないでおいておったという事情とも符合してくる、こういう関係が冒陳から関連的にうかがわれるのでありますが、いかがですか。
  300. 根來泰周

    ○説明員(根來泰周君) その辺の見方についてもいろいろの見方があると思いますが、そこはどうも冒陳、冒頭陳述から見ましてそこまで込み入った事情ではないんではないかと、こういうふうに思います。
  301. 橋本敦

    ○橋本敦君 検察庁はもっと徹底的に調べてほしいんですが、小佐野がK・ハマダなる人物に四億五千万円ものばくちをみずから同席をして許して、それの保証をする、支払いの裏づけがあるということが一つなくちゃおかしいわけです。その支払いの裏づけは、ロッキード事件で修正契約までさして、児玉を通じて五億円小佐野がロッキードから受け取る、ここのコンテクストがあるからその保証も具体性を持ってくる。たまたま盗難小切手で、それが盗難されたから、あとは冒陳にもあるように、四十八年に入ってからロッキード社から日本円で四億四千万円を児玉が受け取ります。この児玉が受け取った四億四千万は小佐野に渡っているのではありませんか。その使途について検察庁は究明されたはずであります、どうですか。
  302. 根來泰周

    ○説明員(根來泰周君) そこは冒頭陳述には何も記載されておりません。
  303. 橋本敦

    ○橋本敦君 記載されていないけれども、児玉が受け取ったこの小切手見合い分四億四千万、これは児玉が小佐野に約束をし、コーチャンが了承した五億円分の小佐野への支払いとして支払った事実は調べてませんか。
  304. 根來泰周

    ○説明員(根來泰周君) 何遍も申し上げて恐縮でございますけれども、私どもの立場といたしましては、冒頭陳述をそのまま国会のここの席で御紹介、御披露申し上げるだけでございまして、冒頭陳述の中身と申しますと、やはり公判でいろいろ証拠によって検察官が主張し、立証していくことだと理解しております。したがいまして、ここでそれがどうだというようなことは申し上げることは適当でないと思うので御理解いただきたいと思います。
  305. 橋本敦

    ○橋本敦君 それじゃ、その四億四千万円の児玉が受け取った金がどういうように使われたかは調べていますね。調べているけれども冒陳に書いてないからいま言えない、こういうふうに了解してよろしいですね。
  306. 根來泰周

    ○説明員(根來泰周君) その結果は公判で明らかにされると思います。
  307. 橋本敦

    ○橋本敦君 つまり、児玉が小佐野を引き込んで、その報酬としてコーチャン、ロッキードに要求して上積みさした五億円、まさにこれがK・ハマダなる人物のバカラ賭博の債務保証として小佐野が引き当てにできた金で、現にそれを引き当てている。最後の二十万ドルは児玉が米ドルで小佐野に渡すことを児玉からロッキードに通知をし――これは冒陳にもあります――そしてそれが支払われた。だから、最後の二十万ドルは児玉が小佐野に渡してくれとロッキード社に言って米ドルで受け取らしておる。それが最後に支払われている。こういう関係から演繹しても、まさにこのラスベガス賭博事件というのは、ロッキード絡みどころか、小佐野と関連をしたロッキードの金そのものがこの賭博の債務履行のために充てられ、小佐野の債務保証の背景になった、こういう事件の性質を持っておる重大問題。  こうなりますと、このK・ハマダなる人物、これは浜田幸一衆議院議員だというのは公知の事実であります。ロッキード事件に関連してもますます国会で証人喚問する必要が私どもあると考える。で、国会で証人喚問問題を言いますと、よく捜査に支障、公判に支障と、こういうことが出てくるのですが、浜田幸一衆議院議員をこの関連で国会に証人喚問するについて、検察庁としては捜査もしくは公判維持に支障がありますか、ありませんか、御意見を聞いておきたい。
  308. 根來泰周

    ○説明員(根來泰周君) 先ほどから繰り返し申し上げておりますように、現在検察官が主張しておるのは、K・ハマダ氏というだけでありまして、浜田幸一氏ということについては何ら触れていないわけでございます。したがいまして、私どもの立場からいたしまして、浜田幸一氏を国会に証言云々という点については何とも申し上げかねるわけでございます。  また、先ほどからるる御指摘にございます点について一言申し上げれば、これは私どもの主張を組み立てていろいろ御推測をなさっている点は理解できるわけでございますけれども、冒頭陳述を見るる限りでは、そこまで検察庁は主張していないように思いますので、その辺御理解賜りたいと思います。
  309. 橋本敦

    ○橋本敦君 検察庁の主張は、公訴事実の立証という範囲にしぼられるという技術的な関係もあって、そういう主張が限度を持っておること、私もよくわかります。私はロッキード事件の真相究明という観点に立って質問しているし、国会に対してはそれなりに協力を私は検察庁はすべきだと思いますよ。ですから、私はこのK・ハマダなる人物、これが浜田幸一衆議院議員だという先ほどの証言等に関連をして証人喚問するのに検察庁はどういう意見かと、こう聞いているわけです。いいとも悪いとも何とも意見が言えないということなら、支障があるとはおっしゃっておらぬのですから結構ですよ。  そこで、もう時間がありませんので、児玉と小佐野が協議の上で二十万ドルはロスの空港で小佐野に支払うようにと、こういうようなことで冒陳にこう書かれているわけですから、これはまあ小佐野と児玉が意を相通じてそうしたことは間違いない。そうでなかったら話になりませんね。これは間違いありませんか。冒陳三十九ページ、「小佐野と協議し、」云々とありますが、これは間違いないですね。
  310. 根來泰周

    ○説明員(根來泰周君) そのとおりでございます。
  311. 橋本敦

    ○橋本敦君 そうだとすれば、児玉も二十万ドルを直接小佐野にクラッターから支払わせるについて小佐野と協議した上で決めているのですから、この金がいわゆるバカラ賭博の最終支払いに充てられるということは百も児玉は承知の上で了解をし、その指示をコーチャンにしたと、こう理解していいし、それが事実だと思いますが、いかがですか。児玉はよく知っていた。
  312. 根來泰周

    ○説明員(根來泰周君) その前提のバカラ賭博というものについては現在何も主張しておりませんので、私の立場としては何とも申し上げかねるわけでございまして、また、児玉自身が知っていたか知っていなかったかという点についても何とも申し上げかねるわけでございます。その辺御理解いただきたいと思います。
  313. 橋本敦

    ○橋本敦君 協議したと冒陳で書いているんだから、協議の内容は、児玉と小佐野が話し合ったという協議の内容にも入るじゃありませんか。お答えにならぬならもうしょうがありません。しかし、そういうような重大な大きな背景を持った事件で、軽視すべきでない、もっと徹底的に究明すべきだということは私は指摘しておきたい。  それから警察庁に。稲川会の幹部石井進が四十七年、四十八年、衆議院議員浜田幸一氏、K・ハマダなる人物あるいは小佐野と一緒にラスベガスに出かけた、こういう私が指摘したことについて、警察庁としても暴力団の国際賭博ツアーは取り締まりたいということで鋭意努力されてますから、一応お調べになってしかるべきだと思いますが、いかがですか。
  314. 中平和水

    ○政府委員(中平和水君) そういう仮に事実があるといたしましても、もう相当昔の話でございますので、事実上調査の仕方が私は――すぐ調査することは不可能ではないかと、こういうふうに考えております。
  315. 橋本敦

    ○橋本敦君 可能な方法があればやりますか。今後の捜査の取り締まり対策として考えたらいいんですよ。私は起訴しろと言っているんじゃないんです。
  316. 中平和水

    ○政府委員(中平和水君) 今後の暴力団対策上必要がありますればやりたいと思っております。
  317. 橋本敦

    ○橋本敦君 まさに必要があるでしょう。犯罪白書にも書いてある。  もう私の時間はこれでおしまいですが、最後にKDDについて二点だけ伺わしてください。  いま役人の海外における南ヨーロッパ旅行について、逮捕してお取り調べいただいているわけですが、KDDが海外でこういった接待をするについて、海外接待の基本となる四段階のコードをつくって、A、B、C、D、こういうランクでそれぞれ接待をするという、こういう基準でやっておったということを私どもは聞いておるんですが、警察庁のお調べの結果、いかがですか。
  318. 中平和水

    ○政府委員(中平和水君) そういうことは新聞紙上等で私どもは承知しておりますが、警視庁の方からそういう詳しい報告は受けてないと、こういう段階でございます。
  319. 橋本敦

    ○橋本敦君 KDD事件で、要するにKDDが官界工作、五十三年を中心にしてやったというこのことを捜査なさる方針を伺いますが、何のために莫大な交際費その他の金を使ってやったかということには三つの考えられる方向がある。一つは社長室体制の強化、こういう人事問題を了解してもらう、二つ目には公衆電気通信法の改正、この問題で強力に進め、便宜を図ってもらう、三つ目にはいわゆる値下げ問題、これをカバーをしてうまくクリアーしたい、こういう三つが捜査の観点として私は事実に基づいてあり得ると思いますが、これは間違いありませんか。
  320. 中平和水

    ○政府委員(中平和水君) まさに先般職務に関しとしてとらえましたのはその辺のところを実はとらえておるわけでございまして、当然のことでございますが、そういう事実を踏まえていろいろと捜査をやっておることは事実でございます。
  321. 橋本敦

    ○橋本敦君 いま言ったような観点を踏まえるならば、KDDからの郵政省、官界工作だけでなく、当然政界工作もそういう観点ならば捜査の範囲を広げていくという必要性がKDD事件の本質としてはあり得る。そういう観点を踏まえて政界工作についても今後捜査ははっきり進めておいきになる方針をお持ちですか。
  322. 中平和水

    ○政府委員(中平和水君) 警察といたしましては、先般も予算委員会で大臣が申し上げましたように、この事件に寄せる国民の皆さん方の期待といいますか、そういうものを踏まえまして幅広く事実関係を究明し、刑罰法令に触れる行為がありますれば適正な処理をしてまいると、こういう方針でございます。
  323. 橋本敦

    ○橋本敦君 いまおっしゃった幅広くの中に政界工作も含めてカバーをして捜査を遂げるというように了解してよろしいですね。
  324. 中平和水

    ○政府委員(中平和水君) 捜査は証拠に基づいてやるわけでございますので、証拠関係が固まりますれば、それはいかなる方面においても捜査をやる、こういうつもりでございます。
  325. 橋本敦

    ○橋本敦君 それでは最後に一問だけ。  KDDの保田参与が亡くなって、玉置議員に贈答リスト、政界工作リストを預けてあったということが新聞に出ました。そういう保田参与が持っていた贈答リスト、こういうものは警察庁は手に入れておられますか。
  326. 中平和水

    ○政府委員(中平和水君) 新聞紙上に報道されましたその保田メモなるものが実際存在したのか、いかなるものかは、私ども承知いたしておりません。しかし、私どもは別途に自分たちの捜査の手を通じて事実関係の解明に努めておる、こういうことでございます。
  327. 橋本敦

    ○橋本敦君 終わります。
  328. 野末陳平

    ○野末陳平君 地方自治体が特殊勤務手当と称する、何が特殊なのか、ちょっと常識じゃわけのわからない手当が多過ぎまして、それが結果的に税金のがぶ飲みをやっていると、こう判断しているんですね。    〔委員長退席、理事降矢敬雄君着席〕 たとえば国民年金事務特別手当と、これがありまして、これは東京二十三区を例にとると、月額二千円出ているんですが、これはどういう意味の手当か、自治省から説明してもらいたいんですがね。
  329. 宮尾盤

    ○政府委員(宮尾盤君) ただいま御質問がありました国民年金事務特別手当でございますが、これにつきましては、東京都の特別区におきましてこういった手当を支給をしておるわけでございます。で、東京都の方からの説明によりますと、もっぱら国民年金の事務に従事をしておる職員に対して支給をしておるわけでございますが、これにつきましては、国民年金の創設時におきましていろいろその事務を執行するについてこういった手当を支給をすることを始めたというふうに聞いております。
  330. 野末陳平

    ○野末陳平君 創設時からかなりの時間もたっていますからね。国民年金の事務を窓口でやると、それだけで特別勤務手当というのが出るというのが常識でわからないんですが、似たようなものとして、国民健康保険の事務特別手当というのもあるんですね。これも月額二千円あたりが平均的に出ているようですが、これもやはり創設時からの古いものなんですか。
  331. 宮尾盤

    ○政府委員(宮尾盤君) そのとおりでございます。
  332. 野末陳平

    ○野末陳平君 年金それから国保の仕事、大変だとは思いますが、こういう仕事は本来公務員の給料の中で処理すべきものだと、こう常識的に考えられますね。ぼくはもう当然だと思うんで、創設時にはそれなりのいろいろな大変なことがあって、これが特殊勤務という名の手当の対象になったかもしれないが、しかし情勢の変化がありますから、そんなものがいまだに生き続けているということは、もうこれは税金を納める立場からいえばおかしいですね、もう一種のヤミ手当とも言える、自治省としてはどういう見解をこれらに対して持っているかを答えてください。
  333. 宮尾盤

    ○政府委員(宮尾盤君) 特殊勤務手当は、御承知のように著しく危険、不快あるいは不健康、困難といったような職務の特殊性がある場合に職員に対して支給をされるというものでございます。    〔理事降矢敬雄君退席、委員長着席〕 そこで、いま御指摘がありましたような手当につきまして、これは各団体における事務処理の実態等もしさいに検討しなければなりませんが、私どもとしては、一般的に申し上げましてこういったものが支給をされているということは適当ではないというふうに考えておるわけでございます。そこで、特別区の方にもこれらの点を詳細聞いてみたわけでございますが、特別区におきましては、ただいま御指摘がありましたような手当も含めまして、総体的に特殊勤務手当の見直しを行うということでいま検討しておるというふうに聞いております。したがいまして、これは私ども従来からの指導方針といたしまして、特殊勤務手当はその制度の趣旨に沿ったものでなければならないということで指導をいたしておりますが、なお今後ともこういった点について遺憾のないように指導していきたいというふうに存じておる次第でございます。
  334. 野末陳平

    ○野末陳平君 それは不適当だというよりも、適当でないというよりもむしろもういま是正廃止の段階にきているんだ、一日も早くというふうにぼくは思うんですよ。だって、いま挙げた国民年金とか国保に関しては、国民年金の保険料の徴収事務特別手当というのもあるわけですよね。それから国民健康保険料の徴収事務特別手当と、こういう長たらしいこれもまたあるわけですね。いままで挙げただけでも四種類ありまして、それぞれがちょっと甘過ぎる、不適当であると思いますよ。特別勤務手当の本来の趣旨に合っていませんね、こういうものは。ところがもっとおもしろいのは、戸籍事務従事職員に対して特殊勤務手当と、こういうのがあるというのがわかりましてね、これ月額こそ七百円と低い額ですが、窓口で住民登録の受け付けなどをやっている、こういう仕事に対してこれが与えられる。何でこれが特殊勤務として手当が支給されるのか。これはどう考えたって理解に苦しみますね。これは時代おくれの不当なものと思いますけれども、自治省としてもそうでしょう。
  335. 宮尾盤

    ○政府委員(宮尾盤君) ただいま御指摘がありました戸籍事務従事職員特殊勤務手当、こういったものを支給していることにつきましては、私どもも実態をもう少し聞かなければ確定的なことは申し上げられませんが、私ども一般的にはこういうものは適当でないというふうに指導しておりますし、このケースについてもそういうことであろうというふうに存じておる次第でございます。
  336. 野末陳平

    ○野末陳平君 聞いてみますとね、地方公務員は何でも仕事をすればすぐそれに手当がつくというぐらいに特殊勤務手当が多いんですよ。国家公務員と比べてもこれは余りにも甘過ぎると思うし、それから民間から見て、いわゆる一般の納税者から見たらどう考えたってこんなばかなことは、何でこんなのが特殊勤務なんだということですね。  で、いま東京の二十三区を中心に聞いていきましたけれども、大体全国的にどのくらいの自治体がこれら特殊勤務手当を制度化、あるいは慣行化しているのか。いまのところ一応国民年金とそれから国民年金の保険料、国民健康保険、それの保険料、それから戸籍事務と五つ挙げたわけですが、これだけでもいいんですが、どうなんですか、ほとんどの自治体がやっているように思いますが、自治省でわかる範囲でちょっと具体的に答えてみてください。
  337. 宮尾盤

    ○政府委員(宮尾盤君) 特別区と同じような事情にあろうかということで、私ども指定市を調べてみました。指定市につきまして調べてみますと、国民年金事務につきましては、北九州市を除きまして残りの八市でこういったものを制度化しております。それから国民健康保険の事務につきましては、これは全部の指定市でやっております。それから戸籍事務につきましては、札幌市と北九州市を除きまして七つの指定都市でこういった特殊勤務手当を支給しております。
  338. 野末陳平

    ○野末陳平君 重立ったところはみんなやっているわけでしょうけれども、何か、これは納税者の恐らく単純な感想をぼくは聞いてみたわけですね、こういう手当があるけれどもどう思うかと。そうしたら、やはりいわゆる市民に対するサービス精神があるまともな公務員なら、こんなものはもうとっくに時代が変わっているんだから返上してるんじゃないかと、おかしいというような意見がずいぶん多かったんですがね。これ一件当たりの額は月額二千円とか七百円とか少ないかもしれませんが、全国まとめればかなりの額になりますね。東京の二十三区だけでももう何十億だそうですが、これはやはり税金のむだ遣い、ガブ飲みを勝手にしているというふうに映ると思うんですよ。で、これはもちろん自治省の方で当然見直しをさせるということで指導もなさっておりますが、このほかにもある、たくさんある。数え上げれば切りがない。  そこで、自治省が各地方自治体に出した通達の中で去年の十一月ですか、出したのがありますね。ここに、「制度本来の趣旨に反する特殊勤務手当の支給をしている地方公共団体」は「速やかにその是正措置を講ずること。」と、こういうふうに指導なさっておるわけで、自治省がこの場合具体的には特殊勤務手当で何が趣旨に反する、どんなものがある、いま挙げた以外に頭に置かれているものが幾つもあると思うんですが、それをちょっと追加して説明してください。説明は簡単でもいいんですがね。
  339. 宮尾盤

    ○政府委員(宮尾盤君) いろいろな事例がありまして、またこれらのものがすべての団体にすべて共通してあるということではありませんで、非常に特殊なものを特定のところで制度化しておるという事例がありますが、たとえば繁忙手当というような名前の特殊勤務手当、そういったものをつくっておるというような事例もあるわけでございます。
  340. 野末陳平

    ○野末陳平君 ほかにもまだある。数にしてどのくらいありましたか。――じゃ後でわかったらあれしてください。  とにかくそういう特殊勤務手当、これは各自治体に見直し是正の機運が現実に出ているのかどうか、この辺が気になるところなんですね。東京などは区によっては区議会でこれが質問の対象になったりしているようですが、どうでしょう、各自治体でこれはよくない、自治省からの通達を受けて是正の方向にいこうという機運は出ているんですか。
  341. 宮尾盤

    ○政府委員(宮尾盤君) 先ほどのまず具体的な若干の事例でございますけれども、たとえば現金出納員に対する手当とか、あるいは、内容が余りはっきりしませんが、たとえば特別業務手当というようなもの、あるいは、非常にいろいろな種類が全国的にはありますが、計量検査手当とか、あるいは専任教務手当、いろいろの名称のが幾つかございます。それでこういったもの、三千余の団体がございましてこういったものを全部そろえてこういうことをやっておるということではありませんけれども、非常に地方のそういう若干特殊な実態等もありましてこういうものをつくっておるというのがこれまでの経緯であろうと思います。あるいはまた、過去からの経緯がありまして、つくった当時は、まあ非常に合理的な説明はなかなかむずかしいにしても、それなりのそういう事情があったと思われるものが、そのままずっと続いておるというようなものも実はあるわけでございまして、私どもとしては、先ほど御質問にありましたように、そういった特殊勤務手当についてはそれなりの合理的な理由があるもの以外は整理をしてくださいということを指導をいたしております。  まだ、これを整理するにつきましてはそれぞれの条例なりあるいは人事委員会の規則等の整理をしていかなければなりませんので、いまこれが着々と進んでいるという状況ではありませんが、そういう機運が出てきておるということは先ほど特別区の事例で申し上げたとおりでございます。したがいまして、今後ともそういう機運をつくって、おかしなそういう特殊勤務手当については整理をする方向で強く指導してまいりたいと思っております。
  342. 野末陳平

    ○野末陳平君 機運が出てきたところへ対して自治省がぐっと積極的な姿勢をとってもらうことが一番大切だと思うんですがね。いずれにしても、この地方公務員の特殊勤務手当というのはまさに公務員天国という感じがしますがね。これを既得権として守ろうというのはもう綱紀のたるみですよね。それ以外の何物でもないと思うので、あえてこれを問題にしているわけなんですね。  税金関係で言えばずいぶんおかしなのがあるんですがね、滞納整理臨時特別手当というのもあるし、それから税務事務特別手当というのも支給されている自治体が多いのですね。で、税務事務特別手当というのは何だと思ったら、要するに税金に関する仕事をしているというだけで、何も特別じゃないように思うんですがね。自治省にお伺いしますが、税務事務特別手当、これはもちろんあることは御存じでしょう。
  343. 宮尾盤

    ○政府委員(宮尾盤君) 税の事務に従事する職員につきましては、御承知のように国家公務員の場合には税務職給料表というものを適用しておるわけでございまして、いわゆる一般行政職の給料表とは違った仕組みをとっております。そこで地方税の関係については、これは私どもの指導といたしまして、要するに税務職給料表のような特殊な給料表をつくらないで一般行政職の給料表を使うように指導をさせておるわけです。それはなぜかといいますと、地方団体の税務職員というのは、国税の場合と違いましてほかの業務にも従事をするケースが多いわけです。たとえば商工行政をやったり福祉行政をやったりまた税務行政に戻ったりということで、人事交流がありますので、給料表を別にしますとそこで切りかえていかなければならぬといういろいろな問題がありまして、人事交流がうまくいかない。そこで、一般行政職給料表を適用しまして、いわば税務事務に従事をしておるという特殊性、つまり税というのは強制的に賦課徴収をするわけですから、それなりに納税者との間にいろいろなむずかしい場面も出てくるわけでございますから、そういうことで国が税務職給料表を適用しておるのとバランスを考慮いたしまして、税務職員について特別の特殊勤務手当を出す、こういうことにいたしておるわけでございます。したがって、一般的なそういう税務職員に対する特殊勤務手当というものについては、私どもはそれはそれなりに必要がある、こういうふうに考えております。ただ、その上にさらに特別な手当、税金の事務に関する特別な手当をさらに設けているというようなものについては、これは適当でないし、やめるべきである、こういうふうに考えておるわけでございます。
  344. 野末陳平

    ○野末陳平君 ちょっと違うんですよね。国家公務員との間に、つまり国家公務員にも税務職については特別の給料表ですか、何かあるからと言われるが、それからもう一つは、税務事務はいろいろむずかしい場面があったりして大変だということをおっしゃったけれども、現実の税務事務というのはそれほどいまめんどくさくないですからね。でも、まあ国家公務員との間の均衡を保つためには必要だという解釈のようですけれども、しかし納税者から言わせれば、それは必ずしもそうじゃないですわね。  ですからこれについても、解釈が非常にそれはむずかしいかもしれませんが、少なくともこういう特別手当は、本来給料をもらっている人はみんなその中で処理して、何らこれが特殊勤務、その対象になって手当が出るというふうには常識でだれも考えませんよ。そんなことでいま問題にしているわけです。大臣、数え上げたら切りがないわけです。ですから一つ一つあげつらって話をするんでなくて、こういう特勤手当何でもが悪いとは私も思いませんが、中にはヤミ手当とも言いたいような、あるいは時代おくれのふざけた手当、そういうものも結構多いわけです。  この逼迫した財政事情のもとで、自治体の方でもそれぞれ本音では、かなりの特勤手当を廃止の方向へ持っていきたいという感じも、聞いてみるとあるんですね。あるんだけれども、やはりこれは労使の間いろいろむずかしかったりしますから、いわゆる見直すきっかけをつかみがねているというのが実情だと思うんですよ。だから自治省としては、それは一片の通達で終わらしているとはもちろん思いませんけれども、やはりこちらが是正のきっかけを与える、あるいは強力に積極的に指導に乗り出すということが自治体にとってもいい結果になる、見直しの機運がそれで高まっていくというふうに私考えるわけなんですよ。  で、大臣に重ねてお伺いするんですが、確かに通達も出ているんですが、ぼくは何か一片の通達でお茶を濁しているとは思いませんが、最終的には自治体に任せるというような感じもなきにしもあらず。ですから、どうなんでしょう。もっと強力にやらないと、こんなことでこれを温存することになったら、これはもう公務員全体の問題としてやはり納税者の反発をいやが上にも招きますね。そこで今後の対策、ちょっと大臣からも一言だけ。
  345. 後藤田正晴

    ○国務大臣(後藤田正晴君) いま野末さんのおっしゃった点が一番の問題のところでございます。もう少し強くやったらどうだという意見が一方にございます。しかし他方、やはり地方の自主権といったものも尊重しなければ地方自治体というものは本当の意味での健全な発展もしないじゃないかと、この両方の主張があることは事実なんですね。ただ給与の点については、申し上げるまでもなく、地方公務員は国家公務員との均衡原則というものがあるわけですね。  そして先ほど問題にしていらっしゃるいわゆる特殊勤務手当、これは危険であるとか不健康であるとか不愉快であるとか、いろいろな特別な理由のあるもの以外は国家公務員は認めてないわけなんですから、地方としても当然それを横にらみににらみながら特勤手当制度というものを支給するのがこれは本来の私はたてまえだろうと思います。そういったことで二十三区等も見直しの機運がいま出ておるわけでございます。それからそれ以外の地方団体も、こういった厳しい財政状況を踏まえ、同時に、たとえ財政状況いかんにかかわらず、やはりたてまえはたてまえとして守っていくのが本当の意味での地方自治を育てるゆえんではないのかといったような、私どもの立場で言えば好ましい傾向がいま出ておるわけでございますので、こういったチャンスをとらえまして、自治省としても一層強力な、何といいますか、指導もし、それに対する御協力も地方団体にしていただこう、こういう決意でおります。  強い議論を言う人は、今日のような状況なんで、すべてはやはり原点は税金なんだということをよく考えるならば、この際、地方公務員給与法というものをつくったらどうだというような御意見もいま一部にございますが、私はそういう法律をつくらなくて、いまのままのやり方で労使双方が十分ひとつ原点に返ってお考えを願って、早急な是正措置をしていただきたい、これが私の念願でございます。自治省としてはそういう方向で今後とも努力をしてまいりたいと、かように思っております。
  346. 野末陳平

    ○野末陳平君 まあ、大臣のお答えはおおむね納得しますが、私一つ反論するならば、税務事務手当などは、さっき、これは特殊勤務手当として国家公務員にもあるからと言うけれども、だけど特勤手当の意味は、不快とか不健康とか危険とかというから特勤なんでしょう。何で税務事務が不快で危険で不健康で一そんなばかな話はありませんよ。だから、これが国家公務員も認められるというのなら、両方ひっくるめておかしいので、少し時代に合った考え方をしてもらわないと、自治省だって、さっき言ったように、何か、何でもいけないとは言わないけれども、やっぱりこれにはそれなりの理由があるような、すぐ及び腰になるでしょう。そういうのが気に入らないんですね。自治省のやる気いかんだと思いますよ、いずれにしても。  だから大臣に一層要望しておきますが、つけ加えれば、諸悪の根源は東京ですよ。東京がお手本というか、右へならえなんですよ。だから東京からやはり姿勢を正していくということが一番いいと思うんですよ。で、東京都の場合なども、たとえば清掃特別手当というのがあるんですな。清掃特別手当というから現場の清掃作業に携わっている労務者のみだと思ったら、そちらにはちゃんといろんな名目の割り増しのあれがつくんですが、この清掃特別手当というのは清掃事務所に勤務している事務職員につくんですよ、月額二万八千円。そうでしょう、自治省。これ、事務職にこんなについて、これが清掃特別手当だなんて、だれが考えたってそんなばかな話はないですよ。水道特別――水道業務手当というのもあるようですが、これについては詳しく調べていません。月額やっぱり二万八千円ですが、わけのわからないのが多い。みんな既得権ですよ。こういうものを一つ一つやはりやっていかないと、世論も起きない。自治省にお願いしたいのは、自治省の強力な指導で何でもかんでもやれと言っているんじゃないんです。やはり自治という主体性も大事です。しかし、自治省と地方自治体が話し合うということがだんだんわかってくれば、あるいはそれを通じてこの特勤手当の実態などがわかってくれば、やはりそれぞれの自治体における住民が、納税者が立ち上がると思うんですよ。それなくしては、この問題にメスを入れることはできないと思うので、世論を起こすためにもやはり自治省の責任は重大だと、こういうふうに考えているわけです。ですから、東京の手当などを挙げれば切りがありませんけれども、目に余るような手当がたくさんありますので、ひとつこの点の是正が一日も早くなるように要望しておきます。  終わります。
  347. 志苫裕

    ○委員長(志苫裕君) 他に御発言がないようですから、自治省、北海道開発庁、警察庁、公営企業金融公庫及び北海道東北開発公庫の決算については、この程度といたします。  次回の委員会は三月二十六日午前十時に開会することとし、本日はこれにて散会します。    午後四時二十九分散会      ―――――・―――――