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1980-04-22 第91回国会 参議院 逓信委員会 4号 公式Web版

  1. 昭和五十五年四月二十二日(火曜日)    午前十時五分開会     ―――――――――――――   委員の異動  四月二十一日     辞任         補欠選任      小谷  守君     安永 英雄君      小平 芳平君     矢原 秀男君  四月二十二日     辞任         補欠選任      安永 英雄君     小谷  守君     ―――――――――――――   出席者は左のとおり。     委員長         矢田部 理君     理 事                 小澤 太郎君                 熊谷  弘君                 成相 善十君                 大木 正吾君     委 員                 郡  祐一君                 新谷寅三郎君                 高橋 圭三君                 西村 尚治君                 小谷  守君                 坂倉 藤吾君                 中野  明君                 沓脱タケ子君                 木島 則夫君                 青島 幸男君    国務大臣        郵 政 大 臣  大西 正男君    政府委員        外務省経済局長  手島れい志君        郵政大臣官房長  小山 森也君        郵政大臣官房電        気通信監理官   寺島 角夫君        郵政大臣官房電        気通信監理官   神保 健二君        郵政省郵務局長  守住 有信君        郵政省貯金局長  河野  弘君        郵政省電波監理        局長       平野 正雄君    事務局側        常任委員会専門        員        栗生澤喜典君    説明員        警察庁刑事局捜        査第二課長    漆間 英治君        法務省刑事局刑        事課長      根來 泰周君        厚生省社会局更        生課長      板山 賢治君        日本電信電話公        社総裁      秋草 篤二君        日本電信電話公        社総務理事    長田 武彦君        日本電信電話公        社営業局長    西井  昭君    参考人        日本放送協会会        長        坂本 朝一君        日本放送協会副        会長       中塚 昌胤君        日本放送協会専        務理事      沢村 吉克君        日本放送協会専        務理事      山本  博君        日本放送協会専        務理事      反町 正喜君        日本放送協会専        務理事      武富  明君        日本放送協会理        事        坂倉 孝一君        日本放送協会理        事        田中 武志君        日本放送協会理        事        海林澣一郎君        日本放送協会理        事        渡辺 伸一君        日本放送協会総        務室長      片岡 俊夫君        日本放送協会経        理局長      青柳 保夫君     ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に  関する調査  (日本電信電話公社の機材調達問題に関する件)  (国際電信電話株式会社の不祥事件に関する件)  (視覚障害者相互間の録音物の郵送料無料化問  題に関する件)  (電話の加入区域拡大対策に関する件)  (郵便局舎の建設計画に関する件)  (郵便料金等の改定に関する件)  (電話料金の遠近格差是正問題に関する件)  (老人福祉電話に関する件)  (簡易郵便局の受託範囲に関する件)  (実験用静止通信衛星(あやめ2号)の事故に関  する件) ○放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認  を求めるの件(内閣提出、衆議院送付)     ―――――――――――――
  2. 矢田部理

    ○委員長(矢田部理君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨二十一日、小平芳平君及び小谷守君が委員を辞任され、その補欠として矢原秀男君及び安永英雄君が選任されました。
  3. 矢田部理

    ○委員長(矢田部理君) 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言を願います。
  4. 大木正吾

    ○大木正吾君 予算委員会におきまして外務大臣等からも見解をただしたこともございますけれども、大平総理がアメリカに行く日が近づいております関係で、本委員会でも何回か伺ったことでございますが、再度伺っておきますが、最近のアフガン、イラン問題、さらには日米関係ですと、自動車、米の問題等の貿易課題がございまして、ほぼ解決のめどが立っているかに見えるのですけれども、いずれもアメリカ側の言い分の方が通っている感じがいたしておりまして、昨年来課題の日米、特に電電公社の調達関係の問題につきまして、その後の政府の態度、電電公社の見解等に変化があるかないか。事務レベル交渉が現在進行中とも聞いていますけれども、それについて秋草総裁、さらには外務省経済局長、そして大臣の見解をまず承らしていただきたいと思います。
  5. 秋草篤二

    ○説明員(秋草篤二君) お答えします。  昨年六月の二日に日米共同発表がございました。これまで事務レベルでは四回の専門家の会議が行われまして、非常に会議の結果は有益であったというふうに、私どもも公社から派遣しました者からの報告を受けております。またその他、安川大使等にもお目にかかっていろいろとお話をしておりますが、御質問の、公社の態度はその後変わったかということでございますが、私たちは常々この問題は電気通信事業を預かる者としまして、良質なものであって、しかも低廉なものであるならば、どの国でも対応するのであるという趣旨を貫いておりまして、品物の相互性と、それから信頼性というものを基本に置いて対処していくべきものということを言っておりまして、少しも考え方としては変わってはおらないというふうにお答えしたいと思います。
  6. 手島れい志

    ○政府委員(手島れい志君) ただいま総裁の方から御答弁がございましたように、昨年の六月二日以降事務レベルの協議を四回行いましたし、さらに三月には安川政府代表が訪米をされました機会に、先方のアスキュー代表との間で意見の交換を行ったところでございます。また、今度総理が訪米をされますが、この訪米をされたときの議題については、いまだ米側と調整中でございますけれども、電電問題につきまして、こちらの方からこれを提起するというような考えはございません。  先方の方がそれでは言ってくるのかどうかということでございますけれども、もちろんこれは先方の都合でこれに言及するということは、それはあるかもしれませんけれども、しかし、首脳会談の機会にこの問題につきましてアメリカ側と交渉するということは考えておりません。先月安川代表がアスキューと会談いたしましたときにも、この問題を政治問題化させることなく、冷静にお互いに話し合っていこうではないかということについて一応の了解ができておるわけでございます。したがいまして、私どもとしましては昨年の六月の牛場、ストラウスの共同声明の趣旨に沿って、双方にとり納得のできる解決を今後とも冷静に話を続けていくという方針でおります。
  7. 大西正男

    ○国務大臣(大西正男君) この問題に対します郵政省の基本的な態度につきましては、もう先生すでに十分御承知のところだと存じます。従来からの態度は私どもとしましても何ら変わっておりません。今後とも関係省庁とよく緊密な連携のもとに、共同発表における合意の趣旨に沿って十分問題を煮詰めてまいりまして、納得のいく妥当な解決を見出すために今後とも努力を続けたいと存じております。
  8. 大木正吾

    ○大木正吾君 貿易摩擦の問題が、イランの原油問題に対する態度などに見ますように、政治問題としまして結果的には処理されていく、こういうこととの兼ね合いで心配いたすわけでございますけれども、大来さん、いずれこれは一遍東京に帰ってこられてからまたヨーロッパに行くだろうと思うんですが、私個人といたしましてもぜひ大来外務大臣に直接お話をしたいとも思っているんですけれども、ぜひいま経済局長おっしゃった、やっぱり冷静な中での処理がこの問題についてはどうしても必要であろうと思うんですね。  問題は二つありますね。一つは、システム化されました、結果的には電電の列島じゅうに張りめぐらされました幹線の通信機器が途中から変わったんじゃ、とてもじゃないがサービスがぐっと落ちますし、国益にも大変な損害がもたらされます。それが一つの問題。これはどうしても守っていただきたいし、同時に昨年合意しました相互主義の中では、共同開発の問題があろうと思うんですね。ですから、そういったことを含めていきますと、私はもちろん外交官じゃございませんけれども、解決の方向というものは見出し得るのではないかと、こういうふうに自分自身で、勝手な解釈でございますけれども感じている点もあるわけです。  総理の、盛んに首脳会談の前に決着をつけろというお話につきまして、冷静に日本国民の立場に立っての問題なりあるいはずっとシステム化されました通信機器本体の問題等について外務大臣なり大平総理等にも十分理解していただきまして、いま御三人の答弁で、私はもちろん信頼いたしますから安心ではございますけれども、えてしてこの種の問題は緊張した国際環境の中へ持ち込まれて、いわばその中における一つの問題として妥協されて、後で取り返しがつかない、こういったことがないようにお願いしたいわけなんでございまして、特に大西大臣にこの問題について再度御見解いただけますか。
  9. 大西正男

    ○国務大臣(大西正男君) この問題につきまして、最近四回ですかにわたりまして事務レベルの交渉といいますか、話し合いが行われてまいっておりますことはいま公社総裁からお話しのあったとおりでございます。この間において双方の認識というものがかなり深まってきておると、こういうふうにも聞いております。また、安川代表あるいは代表とともに行動される外務省の当局などとも私、短時間ではありますけれども接触を持ったこともございまして、感触としてはわれわれの考えと変わらないというふうに私は感じております。そういったことを基礎といたしまして先ほど申し上げましたように妥当な解決に到達するように今後とも努力をいたしたいと、こう考えております。
  10. 大木正吾

    ○大木正吾君 それではそういった御努力を期待いたしましてこの問題についての質問を終わります。  次に、KDD問題について。  これは一部の新聞でございますけれども、最近、警視庁捜査を断念される、こういう記事がございましたけれども、この問題について、社会的にはまだまだ問題が解明されていないという感じがするわけでございますけれども、この種の新聞の記事に対しまして、警視庁なりあるいは警察庁等の関係者はどのようにお感じといいましょうか、どういう方向でこの問題について処理をされるお気持ちなのか、これは警察庁の方お見えだと思いますが、伺えますか。
  11. 漆間英治

    ○説明員(漆間英治君) 毎度御答弁申し上げておりますように、KDD問題につきましては、警察としては刑事責任を問う事実があれば厳正に対処するという方針のもとに現在も継続して捜査中でございます。したがいまして、この問の一部の新聞の報道にありましたように、すでに将来の方向についてある一定の判断を固めたかのごとき報道がなされておりますけれども、決してそのような段階ではないのでありまして、現在事案の真相を解明しようということで全力を挙げておる段階でございます。その解明された事実に基づいてどのように対処するかということは今後の問題でありますからお答えはできませんけれども、判断を固めたというのは誤りでありまして、今後ああいう判断をすべきことだというふうに考えます。
  12. 大木正吾

    ○大木正吾君 事件の発生の関連からしますと、これはKDD事件じゃありませんが、早稲田大学の入試に絡む不正問題で関係の方が自殺をした事件もあったと思うんですけれども、私たちはやっぱり政治家ですから、マスコミに振り回されてとかくのことに対して決着をつけたりあるいは行動することはすべきでない、こう考えておるわけですね。ですから、この種の問題につきましても、問題が起きましたときにはマスコミの方は猛烈な勢いでこれについて自殺に追い込むようなキャンペーン的なこともあったことも私は感触としては感じておるわけですけれども、逆にまた言いますと、問題が今度は確かに贈賄、収賄、そしてそれに絡む目的関係の問題等がはっきりしないという中で、この種の大きな世論の中にありますこととか、事実大変な大きな交際費等が不明のままに残っているわけですから、相当事態ということは慎重に、長期にわたって調べられることは私は妥当と考えているのですが、そういう方向と考えてよろしゅうございますか。
  13. 漆間英治

    ○説明員(漆間英治君) 先ほども申し上げましたけれども、この刑事責任を問うべき事実があれば厳正に対処するというのが基本方針でありまして、その方針のもとに現在捜査を継続しているわけであります。現在その事案の真相を解明すべく全力を挙げておりまして、現に御承知のように、当時のKDDの責任者でありました板野前社長を逮捕いたし取り調べておる段階でありますから、それなりに捜査は重要な局面であることは事実であります。  このような局面を踏まえて、この際一気に捜査の全容を、事案の全容を解明して、その中で刑事責任を問うべき事実があれば厳正に対処してまいるというふうに考えておりますので、これにどれほどの時間が要するかということは、これはあらかじめ予定できないのでありまして、解明されました事案の内容によって、それに対して対処していくわけでございますから、今後いかなる事案の内容が解明されるか、それによって今後いかなる時間を要するかということが決まってくるのじゃないかと思います。したがいまして、四月中に終わりになるとか、あるいはそのまま続くとか、そういうようなことはいまの段階ではまだまだ言えないような状態でございます。
  14. 大木正吾

    ○大木正吾君 板野前社長を、もしも今週いっぱいで仮に拘束できない状態に入ったとした場合、その後の捜査はなお続けられますか。
  15. 漆間英治

    ○説明員(漆間英治君) 仮定の問題でございますので、ちょっとこれはお答えを差し控えさしていただきます。
  16. 大木正吾

    ○大木正吾君 これ以上追及いたしましても仕方ないような感じもいたしますので、意見を申し上げておきますが、忙しい中でもって相当な要員を擁してやっているかと思うんですけれども、これは刑事事件という形でもって本格的に立証ができるできないということはあろうと思うんですけれども、身柄の拘束ができないから捜査を打ち切る、身柄の拘束ができなくなったから捜査を打ち切るというようなことは私はしてもらいたくない。捜査は継続してもらいたい。そうして、やっぱり問題の一番の絡むところのその種のいわば骨といいましょうか、一番の大事な流れについては捜査を継続してもらいたい。このことを見解として特に強く申し述べておきます。  終わります。
  17. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 私はきょう、五十三年の二月の段階で、決算委員会で逓信関係が行われたわけですが、その際に論議をいたしました問題がその後どうなっているか、こういう立場でただしておきたいと思います。  まず第一は視覚障害者、目の不自由な方々が、いわゆる相互間の通信を行うに当たって、最近の視覚障害の方々の発生をしてくる過程、こうした状況の変化に応じて録音テープ、いわゆる録音物がきわめて重要な役割りを示す。そうした中で、いわゆる目の不自由な方々の相互間の通信の手段として、そのことを重視するとするならば、従来点字に対する扱いをしてきたように、郵政省としてはその録音テープ、それを無料化をしていくという一つの仕組みを考えるべきではないのか、こういう指摘をしたわけですが、その後、この問題はどう検討されておりますか。これはきちっとひとつ答弁をいただきたい。
  18. 守住有信

    ○政府委員(守住有信君) 先生御指摘のように、昭和五十三年の初めでございましたか、決算委員会で御趣旨のような御指摘がございましたが、私ども、内部としても先生の御意見を踏まえてさらに検討したわけでございますが、御承知のように盲人と申しますか、視覚障害者の録音テープにつきましては、郵政大臣が指定しますところの盲人関係の福祉施設で発受するものにつきまして、郵送料は三十六年以来無料となっておるわけでございますが、先生の御指摘は、そういうもの以外で、たとえば視覚障害者の方個人の相互間に発受する録音テープの郵送料に関してということであろうというふうに受けとめておる次第でございます。  この録音テープというものは、御承知のとおり、私どもも認識しておりますが、非常に特殊な物品ではございませんで、そういう通信とかあるいは読み物と申しますか、というもののほかに、最近では広く音楽とか、いわば音響と申しますか、通信以外のものにも利用されておるわけでございますし、さらにまた、そのものが個人問で、たとえ開封がされておったといたしましても、郵便局では、それが視覚障害者用のものであるかどうか、あるいはその他の一般の方々のものであるかどうか、非常に区別することは技術的にもあるいは引受事務としても困難であるというふうに取り扱い上の問題があるというふうに受けとめておるわけでございます。  なおまた、特定の郵便物につきましての料金面の優遇措置、無料化というものが、その他の方々の郵便の基本サービスに負担をおかけするという面もございますので慎重でなければならぬ、こう受けとめております。しかしまた、御指摘でございましたので、厚生省の方には福祉行政という観点からというふうな意味合いも含めまして、厚生省の方に当時御連絡もいたしますし、その後も、予算化の問題の時期にまた状況をお聞きしておる、こういう状況でございます。
  19. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 結局、検討したけれども前回の回答のとおりであって一歩も前進をしない、そういうことなんですね、結論は。前回あなたの方の見解、いま言われたとおりでありまして、これは文書でちゃんとできている。  私は、そこで郵政省の姿勢の問題が出てくると思うんです。福祉関係は厚生省が担当だから厚生省が全部予算的に措置をすべきだ、郵便の取り扱いはこれは有料があたりまえであるから、その部分について厚生省が金を出すんなら厚生省の措置としてやればよろしい、こういう見解ですね。そうすると、あなた方は郵政省の事務担当として、いわゆる郵政の分野における福祉の考え方は一体どうなるんですか。郵政省でできるものは郵政省で措置をしていく、そういう形にならなかったら、厚生省は一体どうなるんですか。  私は、国全体の行政のあり方からいきまして、それぞれの省の踏まえておる事業、その中でどれだけ福祉に関する取り扱いができるのか、こういう立場は真剣に考えるべきじゃないんでしょうか。これは厚生省がやるべきだ、厚生省が郵便料を出せば郵政省は何も関係なしにやれるんですよと、こういう話は、私は国の行政機関としては問題があると、こういうふうに思うんです。  そうしてその理由としては、あなた方は見分けがつかないから特別の待遇はできませんと、こう言っているんですね。テープならテープをカセットそのまま送るんですか。ちゃんとカセットは郵送用の封筒に入れて送るんじゃありませんか。その辺はどう検討されておるんですか。対象者になる方々が、これは視覚障害者の方々から相互間に出している郵便物ですよという区分けのできるような送り方だってできるんじゃありませんか。なぜそれを検討しないんですか。私はきわめて怠慢である、こういうふうに指摘をせざるを得ません。  厚生省おいでいただいていますね。――どうですか、いまの郵政省の答弁で、厚生省は福祉に関する基本的なあり方の問題として一体どうお考えになるでしょうか。私の試算でいけば、少なくとも今日の制度を、私が主張しているような制度をやれば、おおむねこれは郵政省としては四億二千万ぐらいのものでしょう、金額的に言いますと。カセットテープ一つを、中身だけでいきますと四十グラム、それに封筒入れましたって七十グラム。少し厚目の封筒へ封入しましてもね、ケースへ入れて封筒に入れましてもね、七十グラム。これは定形外郵便物といたしますと一回百四十円。  私は、この前も指摘をしましたのは、たとえば対象者が明確になっておるんだから、その方々にたとえば郵政省として、私は数を制限するということは本意ではありませんけれども、少なくとも月一回ないし月二回ということで年間二十袋、三十袋の封紙だけでも預けて、そうしてこれでお出しになれば無料で行きますよという制度だってできるんじゃありませんか。あなた方、真剣にこのことについて取り組んだという誠意は全然いまの答弁の中では見られません。大臣、いかがお考えでしょうか。
  20. 大西正男

    ○国務大臣(大西正男君) いま先生の御指摘の録音テープ、これは視覚障害者の方々にとりまして重要な役割りを果たしていることにつきましては、もちろん否定するものではございません。また、先生御指摘の、視覚障害者相互間で発受されます録音テープの郵送料を無料化するといったようなことにつきましては、いま政府委員から、局長からお答えを申し上げましたように、実際問題としては相当むずかしい問題が伏在をいたしておるわけでございます。このような措置を郵便の制度の中で拡大していく、こういうことにつきましては、おのずから限度があろうかと存じます。  こういった心身障害者に対する処遇といいますか、それは国全体としてもちろん考えてまいらなければならない問題でございますけれども、これを直ちに郵便事業の制度の中でやっていくということにつきましては、おのずから限度があるというふうに言わざるを得ません。そういうことから、これに対する対処の仕方も慎重にならざるを得ないわけでございます。その点はひとつ御理解を願いたいと存じます。
  21. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 いまの大臣の答弁では納得できないんですよ。それならば、なぜ低料扱いの制度があるんですか。点字物はなぜ郵政省が無料にしているんですか。私は、限度があると言うけれども、その限度の問題をどこに置くかということじゃありませんか。私は、前回も指摘を申し上げましたのは、見分けがつかないという理由だから、見分けをつける方法はあるでしょうと、こう言っているんです。見分ける方法を、郵政省がそれだけそろっておって検討してみて整理ができなかったと言うんですか。
  22. 守住有信

    ○政府委員(守住有信君) これは歴史的に申し上げますと、盲人用の点字から始まったわけでございますが、点字につきまして、そういう視覚障害者の方々は、いわゆる郵便の利用、個人問の意思の伝達というものが、点字という非常にかさばる重いものによらざるを得ない、そういうことから始まったわけでございますが、いろんな技術の進歩から録音テープの利用ということになってまいったわけでございます。  なお、御指摘もございましたので、いろいろな、世界各国郵便は共通でございますので、先進諸国等の制度も調べたわけでございますが、イギリス、フランス及び西ドイツでは、視覚障害者の録音テープの発受施設の限定を行った上で、当該福祉施設と視覚障害者との間の録音物の郵送料について無料とする優遇措置を講じております。  アメリカでは、発受施設の限定は特段なされていない。まさしく個人問の通信と申しますか、郵便利用という意味でのテープが優遇措置をなされておりますけれども、同国では視覚障害者等に対する郵送料の優遇措置は、政府と申しますか、そういう行政の、政府の負担において行われているということを調査もいたした次第でございますし、私どもも、先生御指摘のようないろいろな技術的な方法等もあろうと思う次第でございますが、何せ私どもは福祉行政を担当しておりませんので、そういう視覚障害者の方々の特定ということがなかなか技術的にもできないという面から申し上げておる次第でございます。
  23. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 厚生省の方どうですか、いまの答弁を聞いておりまして、私はこうなったら日本の福祉、現在の福祉行政自体が各省で大変なことになるだろう、こういうふうに思うんですが、その辺も含めてひとつ見解を聞かしてくれますか。
  24. 板山賢治

    ○説明員(板山賢治君) 私ども身体障害者の福祉を担当いたしておりますが、身体障害者のみならず障害者全般につきまして心身障害者対策基本法というものが制定をされておるわけでございます。その心身障害者対策基本法が制定されましたゆえんのものは、いま御指摘のとおり、障害者対策というのは教育、雇用あるいは住宅あるいは交通、郵政あるいは福祉、各部面に広範多岐にわたる広がりを持っておりますので、それらの諸施策を調整し、そして政府として一体的に障害者対策を前進させようという趣旨があるものでございまして、この基本法には、国及び政府関係機関あるいは地方公共団体あるいは私の企業も含めまして、国民挙げてそれぞれの立場から、なし得る限度において障害者の福祉を前進させる努力をしなければいけない、このような規定がございます。  国鉄運賃の割引を初め各種料金の軽減、その中の一つとして郵便料金の軽減もまた位置づけられていると私どもは理解をいたしておるのでありますが、障害者対策の前進を考えますると、いま御指摘のようにそれぞれの時代の流れの中で必要な措置が講ぜられていくことが望ましいと思います。ただ、これが財政的な負担やあるいは技術的な問題等がございまして、なかなかに一挙には前進ができない。郵政省からの、先生の御指摘なども踏まえまして、いろいろ御相談、御討議も私ども受けておるのでございますが、それぞれの行政の負担できる段階において、可能な限り前向きに取り組んでいただくことが私たちにとっては望ましいものだと考えております。  ただ、福祉の予算の面でこれを負担をしろという御意見もあるのでありますが、これは大変な広い領域にわたります部面でそれぞれすべてを福祉の領域で財政的負担をいたしますと、これはもうもちませんので、なかなかみんなはできませんが、十分にこれからも時代の流れの中で障害者のニードにこたえる措置を御協議を申し上げながら一歩ずつ前進をさせていただければありがたいと、このように私どもは考えております。
  25. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 これは五十三年のときも、私の提案に対して当時の郵政大臣は、提案としてきわめて同感である、したがって十分に検討するという、こういう立場での約束をいただいている問題であります。しかも、いま厚生省からもお話がありましたように、それぞれの分野でもって真剣にそのことについて取り組む、こういうことがなければならぬと思います。  私は、少なくとも当時から、また今日に至るまでも、郵政省が主張されていることは、制度的に問題があるというのが一点。それからその制度的にということは、一番根本になっているのは見分けがつかないから、対象者が掌握ができないから、こういう話であります。対象者を掌握しなくて福祉政策ができますか。少なくともそれぞれの地方行政機関はきちっと掌握をし、しかも障害者手帳を交付をして明確にしておるんじゃありませんか。ただ、それがどういう実態にあるかという調査等については、プライバシーの問題その他がありますから、いろいろ問題も出てきましょう。そのことは私は口実にならないと思うんです。  いま全国的に見まして約三百万。そうしますと、先ほど私が申し上げましたように、少なくとも四億二千万の問題です、経費的に見れば。私はそれがいま郵政省でできないという話ではない。そういう話になるとするならば、いまも例に出されましたように、国鉄は赤字なんです。赤字のところで何で割引をしているんですか。そのことに対して郵政省は、しかも国の直接の機関として一体どうこたえるのか、私は明確にして、この問題について再度の検討をお願いをしたいと思いますが、大臣、いかがですか。
  26. 大西正男

    ○国務大臣(大西正男君) 郵政省としましては、郵便事業の中で広く心身障害者に対しましてそれぞれ可能な対策を講じておりますことは先生も御承知のとおりでございます。点字の問題を含めまして。さようでございますが、この問題につきましては先ほど来政府委員からもお答え申し上げておりますように、なるほど理論的には対象をとらえるということができるかもわかりませんが、それを郵便という事業の中でこれを技術的にとらえていくということに問題があるやに私も感ずるのでございまして、もちろん検討は今後とも重ねてまいりますけれども、そういう問題があるということをひとつ御認識を賜りたいと存じます。
  27. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 私も長い間郵政省でお世話になってきた一人としまして、あなた方の言っている理屈がよくわからぬのです、実際問題として。法律的なたてまえあるいは具体的な実行面、このことを踏まえまして何が障害になっているかよくわからぬのです。ただ、あるとすれば、郵政省の頑迷固陋な全然変わりのない考え方一つです。私はそこに、今日の新しい社会的な構成、流れ、こうしたものを見きわめて、それに即応する具体的な制度というものを真剣に検討してもらわなければならない。この問題は私は重ねてやっていきますが、国際障害者年を迎えるという立場に立って郵政省としても少なくとも今日の福祉政策をさらに一歩前進をしていく、こういう立場はぜひ実現をいただきたい、少なくとも近い問にこの問題についての結論をつけてもらいたい、こういうふうに思いますが、どうですか。
  28. 守住有信

    ○政府委員(守住有信君) 近いうちに結論をという御要望でございますけれども、私どもといたしましても何らか、そういう一般の録音物その他、非常に大衆的に若い層を中心に音楽その他普及をいたしておりますし、その中での視覚障害者の方方、あるいは意思の伝達としての郵便物という意味での現物をどのように判別して対応していくかという問題でございますので、なおさらに詰めてまいりたい。また、厚生省の方ともお互いに、相互にできる分野と申しますか、そういうものも十分議論を交わしながら進めていきたい、こう考えております。
  29. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 これ以上やりますと押し問答になりますからやめますが、少なくとももっと真剣に取り組んでもらうことを重ねて言っておきます。  次に、これもそのときに指摘をさしていただいたわけですが、いま電電公社の方で五十三年度から五十七年度にかけてのいわゆる第六次五カ年計画が進行をしておるわけでございます。この第六次の柱は、一つは、五キロから七キロへの加入区域の拡大、二つ目には、農村集団電話あるいは地域集団電話をこれを切りかえていく、三つ目の問題としては、全国の中にある無電話部落を解消していく、いわゆる公衆電話等もそこへ設置をしていく、こういう三本の柱だったと思います。  その三本の柱に対して、そうなりますと、私は指摘をしたのですが、問題が残るのは、五キロから七キロに拡大をした場合にさらに七キロ以外の残る地域があるのじゃないか、ここがきわめて問題になります。これは、いま国を挙げて過疎対策で一つの法律をつくってまでやっている状況から見て問題があり、いわゆる七キロ圏外に置かれんとする三万ないし四万の世帯、ここの問題をどうするか。  もう一つは、無電話集落の解消ということはきわめて結構なのだが、ここで公衆電話一本だけ、しかも大体そういう地域はこれはもう辺境の地でありますから、言うならば七キロ圏外とそことが同じような状況になる。そこはたとえば隣から隣へ行くにいたしましても、坂道がありあるいは小川が流れておる、こういうような状況の中で夜間等は外灯も少ない非常に暗い中を行き来をするという状況のところがきわめて多い。したがって、そういうところの問題解消をどうするかということが課題ではないのだろうか。むしろ第六次計画の中にそのことをあわせて進行を図ってもらいたい、こういう注文をつけたはずであります。  本年度の区域拡大の状況を見ていきますと、三百四十五区域計画的に拡大をしていく、そうして五キロから七キロまでの間については一応おおむね本年度末でもって八〇%ぐらいまで仕上がっていくのだ、こういう見通しと同時に計画が発表されているわけであります。要は、この六次の中でいま私が指摘をしておりますような七キロ以外のところもあわせて解消されていくのかどうか、この辺の見解をひとつお聞きをしたい。  それから同時に、五十二年度、五十三年度にこの七キロ以外の区域外になるところについての調査を二年間にわたって郵政省でやっているはずでありまして、郵政省はその結論に基づいてどういう方針を立てられておるのか、これをひとつお答えをいただきたい。
  30. 長田武彦

    ○説明員(長田武彦君) いま先生から御指摘がございました農山漁村対策につきまして、現在までの状況並びに六次の状況につきましてまず私からお答えさせていただきたいと思います。  まず、加入区域の拡大でございますが、これは大分昔は大体加入区域といいますのが半径二キロないし三キロぐらいの地域でございましたが、第五次の五カ年計画、これが四十八年から五十二年でございますが、この問で加入区域をすべて五キロメートルまで拡大をするということにいたして、全国で約四千五百区域、全局につきまして五キロまでの拡大を済ませたところでございます。第六次の五カ年計画ではこれをさらに七キロメートルまで拡大をするという方針を立てまして、五十三年度から今年度、五十五年度の計画まで含めまして約千六百区域すでに計画をしておりまして、残り三百五十区域程度でございますが、実施いたしますと全区域につきまして七キロが拡大をいたすことになります。五キロ拡大のときには四千五百ほど対象があったわけでございますが、七キロに拡大いたしますときには、もう加入区域が接しておりまして拡大する余地がないというような局も多数出てまいりますので、二千区域弱というのが総工程でございます。  それから地域集団電話でございますが、これは、まだ農山漁村地域で非常に電話の自動化がおくれあるいは電話の充足がおくれております時期、昭和三十九年度から、農村公衆電話という、一般加入電話を補完をする役割りを持たせる、さらには安い電話ということで地域集団電話を増設をいたしまして、三十九年度から五十三年度までの間で延べ百五十万加入の地域集団電話を創設いたしたわけでございます。ところが、その後非常に生活水準が上がってまいりましたりあるいは生活態様が上がってまいりますと、これは一本の回線に多数の加入者がぶら下がっているものでございますので、人様が使っておりますと自分が使えないというようなことで非常に不便であるということから、こういう地域集団電話を一般電話にかえてほしいという御要望が非常に出てまいりました。  そこで、第六次の五カ年計画におきましては要望のありますものは原則として設置個所ぐるみで根こそぎ一般加入電話にかえるという方針で実施をさせていただいておりまして、残っておりました地域集団電話がそれまでにも減っておりまして、五次末では八十五万加入が残っておりましたのですが、これが六次中で五十三年度から五十五年度の予算まで加えますと約六十五万加入一般化をいたすことにいたしておりまして、五十六年、五十七年度、この二カ年間で、残っております約二十万加入でございますが、このうち希望のあるものにつきましてはすべて六次中で一般化を実施をするという計画にいたしております。  それから、農村公衆電話のお話がございましたのですが……
  31. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 そんなことは問題じゃないんだからいいよ。
  32. 長田武彦

    ○説明員(長田武彦君) はい。農村公衆電話は、いままで累計約五万九千個をつけてまいりました。しかし、これも自動改式をいたしましたり、あるいは加入区域を拡大いたしますとこれは一般の公衆電話になりますので、農村公衆電話は毎年つけてはおりますけれども総数はだんだん減ってきておりまして、現在約二千六百個ございます。なお、五十五年度末では無電話集落に――公衆電話もないという無電話の集落、これは大体五戸ないし十戸ぐらいの集落でございますが、こういうところはすべて解消いたしております。  それがいままでの状況でございます。
  33. 寺島角夫

    ○政府委員(寺島角夫君) 加入区域の拡大につきまして、郵政省として従来やってきました経緯を御説明、お答えいたしたいと存じます。  御指摘ございましたように、六次計画中に七キロまで拡大するということで取り運んでおるわけでございますが、これができましてもなお七キロ以遠の地域の問題が残るわけでございまして、現在のところ七キロ以遠の地に約二万四千世帯が残りまして、そのうち七千世帯が現在すでに電話を持っておられまして、したがいまして、電話をつけていない世帯が大体一万七千世帯であろう、現在こういうふうに推定をしておるわけでございますが、これに対する対策といたしまして、郵政省といたしましては五十二年度来三年をかけましていろいろな調査を行ってまいりました。  五十二年度におきましてはこういった加入区域外のいわゆる過疎地域の電話の実態というものはどうなっておるのかということを中心に調査をいたしたわけでございます。そして、五十三年度にはそういうところに対しまして関係の都道府県あるいは市町村等が補助等につきまして一体どういう意識を持っておるのか、あるいはどういう考え方を持っておるのか、そういった実態の調査をいたしました。そして、そういう実態を踏まえまして、五十四年度におきまして学識経験者の方々あるいは過疎地域の関係団体等の代表者の方々を構成員といたします会議を設けまして、ここで普及策につきましての御検討をいただいたわけでございます。その結果が先月、会議の結果として報告が提出をされたわけでございます。  その報告書におきましては、こうすべきであるというきちっとした御結論はいただけなかったわけでありますけれども、結論的に述べられておりますのは、一つは、電電公社においても七キロの拡大については早期実現を図るべきであり、また費用負担の公平性あるいは技術上の問題からして普通加入区域の拡大には限界があるとしても、今後の技術進歩等を勘案して何らかの救済措置を考えるように公社も努力をしなさいということが一点であります。  第二点としまして、国は地域の要望、実情あるいはその他の公共サービスの整備状況等を考慮して、地域住民の負担に対して助成する必要があると認められる地区を指定し、加入電話について国庫補助を行うべきである。この補助の考え方もいろいろ述べられておりますが、国も何らかの措置を考えるべきである。  そして第三点といたしまして、利用者の方々、住民の方々も一般の加入者と同様の設備料を支払うほか、国等の助成とあわせて応分の負担をすべきものであるという、いわば三点にわたります御指摘がございまして、結論的に関係機関は以上の措置を適切に組み合わせて、具体的普及方策を策定して、離島、僻地など電話局から長遠な普通加入区域外における加入電話の普及を促進する必要があると、こういう結論をいただいたわけでございまして、郵政省といたしましてはこの結論を踏まえまして、具体的な方策について現在できるだけ早くその結論を得たいということで検討を進めておるというのが現状でございます。
  34. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 この調査結果は資料でちょうだいをしたいと思うのですが、いただけますか。
  35. 寺島角夫

    ○政府委員(寺島角夫君) 後刻提出いたします。
  36. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 その中にありましたように、公社の努力の問題、それから補助の仕方の問題、それから加入者となる人の応分の負担、この三つがいま骨だということで報告を受けたわけでありますが、実際は今日過疎のそういう地域を抱えておる地方行政は、実は大変な負担をその分でもしているわけですね。同時に、個人はこれまた大変な負担だ。  たとえば、これはまた放送の関係でもできれば指摘をしたいと思っていますが、共同受信装置を設置をします。そうなりますと、それに要する費用、それから仮に、これも前回も例を申し上げましたが、具体的に電話を何としても欲しい、こういうことでやりますと、いわゆる実費負担が原則ですから、私のところの高麗広というところなんかは大体平均をしまして一世帯当たり当時百三十万ぐらい。それを抱えておる市が負担をしまして、おおむね五十万程度の加入者負担というようなことで建設が行われた、こういういきさつがありまして、応分の負担も結構なんですが、大変な実は負担になっている。したがって、それらを何とか一日も早く解消していくためにこれも真剣に取り扱いをしてもらいたいと思う。  ところで、五十二年、五十三年、五十四年にかけて調査し、さらに結論を求めるための努力をしてきたわけですが、実態としまして七キロで区切った場合、その残された七キロ以外の地域は平均してキロ数でどれぐらいありますか。
  37. 長田武彦

    ○説明員(長田武彦君) ちょっといま私、平均のキロ数は持っておりませんが、ほかの数字で申し上げますと、七キロ以遠十キロ未満という加入者世帯数が、先ほど監理官からお話ございました二万四千世帯のうちの一万六千世帯あるということでございます。それでさらに十キロから十五キロの距離のところで約六千世帯、それから十五キロから二十キロのところで千百世帯、二十キロ以上というのが六百数十世帯というような数字が出ております。したがいまして、恐らくこれ平均を出しますと十キロまでの距離には平均的にはいかないんじゃないかというふうに思います。
  38. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 いまの御答弁であらかた調査をし、実態は把握をされているというふうに思いますが、少なくとも七キロで現在計画をしているのは将来計画も含めて全部あるわけですから、その地域はどこにあって、そこがどれだけかというのはみんなわかっているはずなんですよ。もちろんそこは世帯は移動していきますから、特に過疎地域でなかなかそうした設備が遅いがゆえによけいに過疎化を早めておる現象ですから、私はそれだけに緊急にそこの手当てというものをしていかなきゃならぬ、それが過疎法の一つの趣旨合いだと思うんですね。産業その他の条件づくりもあわせまして、文化水準をどこまで、そこまで伸ばしていけるのか、これはもう緊急の課題だと思う。そういう意味からいきますと遅きに失している段階であります、正直に申し上げまして。  そういうことからいきますと、はっきり対象地域が明確になり、そこの世帯数も明確になり、そうなった場合に経費が一体どれだけかかるのかということの計算もこの調査の中で明らかになっているはずなんです。それがならなかったら実態調査をしてないということになる、実態把握をしてないということになる。私は大変その辺に将来計画として問題があり、そこに目をつけたんだけれども、どうもまだまだ具体策についてなかなかむずかしい。  これは、それぞれのなわ張りの問題でむずかしいんだろうと、私はこういうふうに思うんですが、少なくともこれらについて目標は、あるいは解決をしなけりゃならぬ課題はこれはきちっとしておって、そのことについて行政の立場でもやもやしてるというのは、私は大変問題があると思うんですね、そういう意味からいきまして。したがって、早くこれは結論をつけて、そうして解消していくように再度私は要望を申し上げておきたい、こういうふうに思います。  あと時間がなくなりましたんですが、次に、郵便局舎の建設の問題ですが、現在の郵便局舎建設に対して計画が進められていると思いますが、その後の計画樹立と実行の状況、それから本年度の計画によりますと、昨年よりも三億三百万ふえまして六百六十六億七千七百万、こうなっているはずでございます。ただ、これが新築経費なのか増改築経費なのか、さらにはまた普通局、集配特定局、無集配特定局、これに分けて、一体新築がどれだけあり、増改がどれだけあり、どうなっているかが、さっぱり資料見ている限りではわかりません。  それからまた、五十三年度中に、たとえば二百十一局の新設があった、こういうふうになっているわけですが、その分類は、たとえば普通局、集配・無集配特定局、さらにこれは簡易局も含んだ数字でありますから、簡易局は一体どうなっているのか、この辺のひとつ資料提供をお願いをして、時間が来てますから終わりたいと思うんですが、出していただけますか。
  39. 守住有信

    ○政府委員(守住有信君) 提出いたしたいと思います。
  40. 中野明

    ○中野明君 しばらく委員会が持たれておりませんで、本格論議はしばらくでございますので、ちょっとこの際に、先ほど大木委員からもお話がありましたが、KDDの問題で郵政部内から逮捕者が出た、こういうことが起こりました。大臣の所信では、こうおっしゃっております。「このたびの国際電信電話株式会社をめぐる事態は、きわめて遺憾であります。このような事態を招来したことは、基本的には、同社の経営姿勢にかかわる問題であり、経営刷新が強く要請されるところでありますが、他方、監督する立場にあるものとして、監督規制のあり方を含め、今後とも信頼の回復のために適切に対処してまいりたい」、当時はこのようにおっしゃっております。  ところが、監督する側の部内から逮捕者が出たと、こういう事態に発展をしてまいったわけでありますが、この機会に、大臣のこの問題に対する所感を最初にお尋ねしておきたいと思います。
  41. 大西正男

    ○国務大臣(大西正男君) 御指摘のように、KDDの問題をめぐりまして、KDDのみならず、直接監督の任にあります郵政省の職員が逮捕、起訴されると、こういうふうな事態を引き起こしておりますことは、公正を期さなければなりません立場にある者としてまことに遺憾に存じております。ただいま私の所信表明について御指摘がございましたが、その考えは現在ももちろん変わっておりません。国民に対して責任を負う監督官庁といたしまして、全体の奉仕者たるにふさわしく、職務の公正かつ厳正な執行の徹底を期することによりまして、一日も早く郵政行政の信頼の回復を図ることが最も重要なことであると考えておるわけでございます。  国際公衆電気通信事業の適正な運営を確保するため、ただいま御提案を申し上げております国際電信電話株式会社法の一部改正の措置とも相まちまして、今後一層国民の信頼を得るに足る監督体制の充実を図ってまいる所存でございます。
  42. 中野明

    ○中野明君 私心配しますのは、現在の監督体制が手ぬるかったから今後規制を強めようと、こういう趣旨にもとれるわけですが、現在ですらそういうことが起こるのに、これ以上監督を強めて果たしてどうかという懸念も一部にあるようですが、結局この経営姿勢の問題は確かにそのとおりなんですが、今後、監督する者の姿勢というものも非常に問題になってくると思いますので、その点を、いまの大臣の御答弁の中にもありましたが、今後引き締めていっていただきたいと私は思います。いま当局によって鋭意調査が進められておりますので、先ほど議論がありましたことに尽きると思いますが、この点を強く私は要望をいたしておきます。  それから、きょうは時間が制約されておりますので次の問題に入りたいと思いますが、大臣は参議院の議長から衆議院の議長に、重要法案、要するに対決法案といいますか、この法案につきましては最低限度二十日は余裕がなければ参議院としては責任持てませんと、こういう申し入れをいたしておることを御承知でしょうか。
  43. 大西正男

    ○国務大臣(大西正男君) まだ承っておりません。
  44. 中野明

    ○中野明君 これは河野議長のときに参議院の議長から衆議院の議長に申し入れをしております。これは非常に大事なことでありまして、参議院としても責任を持って審議をする以上は、二十日間は余裕がなかったら重要法案は審議できない、こういうことを大臣がお知りにならないというそういうことは私はあり得ぬと思うんですが、もう一度御答弁を。
  45. 大西正男

    ○国務大臣(大西正男君) そういう経緯のございますことは私も国会議員として知っておりますけれども、今回のこの法案等につきまして何も承っていないということを申し上げたわけでございます。
  46. 中野明

    ○中野明君 それは生きておるわけです。  それで、郵便料金の値上げ法案がいま出ているわけですが、物理的に見ましてこの参議院から衆議院に強く要請をしておる二十日間というのは無理じゃないか、私はこのように考えております。それでこういう状況の中で、特に国民は物価の値上がりということで、きょうからたばこも上がりました。おとついは国鉄運賃も上がりました。そういうことで非常に国民生活――今月はもう電気、ガスも当然上がっております。こういう状況の中で全然国会審議で見込みの立たないそういう郵便料金の値上げ、これは大臣として決断をされて撤回をなさった方がよろしいんじゃないかと、私はこのように思うんですが、物理的な審議の状態とをにらみ合わして大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
  47. 大西正男

    ○国務大臣(大西正男君) 私どもといたしましては、郵便財政の現状と、それから物価の問題とをにらみ合わせまして、政府部内におきましても経企庁長官その他とも協議をいたしまして、予算編成期に方針を決めたわけでございますが、審議会の答申によりますと、先生も御承知のように、五十五年七月一日から、やむを得ないけれども郵便料金の値上げをすべきであるという御答申をいただいたわけでございます。  しかし、御指摘のような物価問題等もございますので、いま申し上げました関係閣僚と協議の上で、これを五十五年度の下半期の始まる十月一日からやろう、それから、葉書につきましては、答申は四十円でございますけれども、今年度中は三十円にしてやろうと、こういうことで御提案を申し上げたわけでございます。で、物価の問題等は、これはもちろん私の主管の問題ではございませんけれども、この四、五、六、これが大きな物価問題についての重要な時期だと思いますが、そういう点も考慮をいたしましてこれを十月といったところへ持っていったわけでございます。ですから、十月にはそのような時期から外れておるというふうに私たちは当時見通しておったわけでございますが、しかし、諸種の経緯によりまして、衆議院におきましては本日の本会議でようやく趣旨説明をさせていただく段階になっておるわけでございます。  今日、郵便財政の事情、それから、これをそのまま将来にずうっと見送っていきましたならば、やがては国民の皆さんに対して急激な大きな御負担をおかけしなければならない時期に至るということも見込まれるわけでございまして、そういう点をも考えましてこの法案をお願いをしておるわけでございますので、私どもといたしましては、ひとついろいろの事情を御賢察を賜りまして、法案を御審議の上、御可決をしていただきたいと、そのことを切望しておるものでございます。
  48. 中野明

    ○中野明君 大臣のお気持ちは確かにそうかもしれませんが、先ほど申し上げましたように、これは物理的に無理じゃないか、このように申し上げておきます。  それから電話料金の問題でございます。  電電公社が非常に経営状態がよろしいということは、それなりに私は結構なことだと思っておりますが、かねがね問題になっております、遠距離が高過ぎる、こういうことはもうずいぶんの懸案になっておりまして、この遠距離を値下げをするということを含めて料金体系というものを考え直さなきゃならぬということはたびたび御答弁もいただいておると思いますが、現在この料金体系についてどの程度お考えが進んでおるのか、最初にお聞きいたしておきます。
  49. 西井昭

    ○説明員(西井昭君) ただいま先生の御指摘のとおり、わが国の電話の通話料は、近距離通話は諸外国に比べて非常に安うございまして、反面長距離通話が非常に高いと、こういうことになっております。で、公社といたしましても、この点についてこの格差の是正というものを何らかの形で行うことは必要であると考えておりまして、御存じのとおり昭和二十二年にはこの遠近格差が一対二百以上ございましたのを、機会をとらえて逐次いままで遠近格差の縮小に努めてまいってきたところでございます。  なお、この問題はただいまのところでも、ただいま申しましたとおり、諸外国等に比べてまだ遠近格差が著しく大きくございますので、今後とも機会をとらえて何らかの是正を行っていくことは必要なのではないかと、このように考えているところでございますが、ただ、これを公社の経営基盤の確保にも配意しつつ本格的に実施をいたそうといたしますと、現在の通話の分布状況から考えまして、遠距離通話を値下げする場合には近距離通話の大幅な値上げが必要となるなど、加入者の方の利害が相反する面も否定できないので、なかなか一挙にそういう形態に持っていくのは事実上困難ではないかと、このように考えている次第でございますが、機会をとらえてそういう方向に実施をしていきたい、このように考えているところでございます。
  50. 中野明

    ○中野明君 とにかく、この問題はもう数年来の懸案になっておるわけですが、公社としてはせめて逓信委員会に公社としての考え方――一案なり二案なり三案なりいろいろあると思いますが、せめてこういう考え方を公社は持っておりますということをやはり示すべきじゃないだろうか。ただもう、いつも議論しますと、遠距離を下げようと思ったら近距離を上げにゃいかぬと、それで非常にむずかしい問題でございましてということで、何年越しこれ来ていることかわかりません。ですから、いろいろあるでしょうから、こういう案もあります、こういう考えもありますというように、せめてこの逓信委員会にでも案を示されて、そして議論の場をつくられるということ、大切なことじゃないだろうかと思うんですが、そういうお考えございませんか、総裁。
  51. 秋草篤二

    ○説明員(秋草篤二君) 五十一年の十一月に参議院でただいまの料金が公衆電気通信法の改正という名におきまして通過したときの御議論でも、一部の先生からはこの遠距離を直せというような意見が少しあったように記憶しておりますが、当時は、値上げ法案でございますので、下げるということはほとんどなくて、法案が通った今日になってみますると、遠近格差の問題が非常にクローズアップしてまいりましたけれども、まだ料金を値上げして三年たって、五十三年度に三カ年の赤字が埋まった、五十四年度、前年度から初めて本格的な黒字が出たということでございますので、この問題はもう初めから私たち遠距離は次の機会には必ず直しますということを何回か国会でも言明しておりますが、この料金もいつまでもつか、私たちは長く持ちこたえることに努力しておりますけれども、公共料金の特徴として物価の問題オイル問題あるいは賃金の問題、そういうことから必ず近き将来にやがてまた料金の底上げを全体にしなくちゃならぬというときには、同時に制度上の問題も考えて遠近格差を抜本的にいまひとつ改正したいというのが、いつも申し上げるようなことでございますけれども、私たちの考え方でございます。  大分前からと言われましたけれども、料金値上げをしたのが五十一年度でございまして、その当時もこれが非常に大きな世論であれば一緒にあわせて料金値上げを、いまの市内料金の十円を大幅に上げて直すことは不可能ではなかったんでございますが、当時の国会の大勢としてはそういう意見は余り出なかった。多少出たことも記憶していますが、余り大きな大勢ではなかったというふうに私たち記憶しています。今後は必ずこれはひとつ改正すべく努力して、また諸先生方の御同意を得たいと思っております。  いま中野先生のおっしゃった、そういう素案がないのかと言われますると、部内ではいろいろとつくっておりますけれども、いまの時代で至急やるには、どうしてもやはり先生のいまおっしゃった市内料金というものを上げないでやるという場合には、ほんのわずかしか市外は下がらないということでございますので、やはりこれは下がったなというような感覚はわいて出ないということでございます。
  52. 中野明

    ○中野明君 結局、次の料金改定のときに、急にぼっかりばあっと出してこられてもなかなか合意は得られぬと思います。ですから非公式といいますか、試案といいますか、そういうものでもよろしい、いろいろみんなで議論をして初めて合意が得られるんではないかと、こういう気がするもんですから申し上げているわけでして、非常に遠距離が高いということは、世界一高いということはもう前々から言われている問題でありますので、この辺の是正、特にいま公社が黒字になっているとき、こういうときに検討をしないと、もう赤字になってから検討を始めたらこれは大変なことになります。そういうことで申し上げておるわけでありますが、その関連といいますか、先日来議論になっております深夜料金の値下げ、この問題についてはいま具体的にどの程度進んでいるんですか。
  53. 西井昭

    ○説明員(西井昭君) 深夜料金の問題につきましては、具体案をただいま郵政省と御相談をして最終案を詰めておりますところでございます。これはただいまお話のございました諸外国に比べて高い遠距離区間を主に夜間割引制度の改定を行いまして、深夜にもう一段の割引を実施をすると、こういう方向で考えておりまして、具体的な案といたしましては、現在午後八時から翌日午前七時まで四割引きの夜間割引を六十キロメートルを超える区間について実施をいたしておりますが、諸外国に比べて高いと思われます三百二十キロメートルを超えます遠距離区間につきまして、もう一段の深夜割引を行いまして、午後九時から翌日午前六時までの問六割引きにいたしたいと、このように考えているのが一つでございます。  それからもう一つ、六十キロ以上の、以遠の市外通話について現在実施しております夜間割引の時間帯につきまして、前後それぞれ一時間ずつ拡大をいたしまして、午後七時から翌日八時までに夜間の割引時間帯を広げていきたい。こういう案をもとにただいま郵政省と御相談に入っているところでございます。
  54. 中野明

    ○中野明君 大体いつごろをめどに考えておられますか。
  55. 西井昭

    ○説明員(西井昭君) 実施時期でございますが、この実施時期につきましては、この案を実施いたそうといたしますと電話の料金の課金機器の取りかえ、またあるいは改造工事が全国的に必要でございまして、どうしてもかなりの時間がかかるわけでございますが、公社としてはできるだけ速やかにこれを実施に移したいということで最大限の努力をいまいたしておりまして、最終的にいつできるかというのをただいま詳細に検討中でございますが、遅くとも年末にはその工事を完了して実施に移したい、このように考えているところでございます。
  56. 中野明

    ○中野明君 これは急いでください。何にしても高過ぎることに対する一つのあれでございますし、公社もいま経営が少し黒字ということで、ぜひこれは急いでいただきたいと思います。値上げのときはわりあいに、決まったら明くる日から、徹夜ででも料金書きかえしているんですが、下げるときはなかなか暇が要ってどうもならぬのですが、まあ電話の向こうは眠い顔というような言葉もはやっております、夜間料金の値下げから。眠たくてもいいですから早う下げてほしい、これは強く要望しておきます。  それからもう一つは、私が前から議論をしております老人福祉電話の基本料金の問題です。これは値下げをしろと言うんではありません。実情に合うようにしなさいと、こういうことでございまして、地方自治体におきましては強い要望があります。これは大臣の認可でできるんではないかと私も思いますが、前にはかなり前向きの答弁もいただいたように記憶をいたしておりますが、ぜひこれは実施してもらいたいと思うんです。要するに、地方公共団体が持っているために事務用の基本料を取られておりますが、実際は老人福祉電話ですから、住宅用で構わぬわけですから、住宅用にしてもらいたい、こういうことなんですが、改めて御答弁をお願いしたいと思います。
  57. 西井昭

    ○説明員(西井昭君) 先生のおっしゃいますとおり、現在国または市町村等で実施をしておられますいわゆる福祉電話の料金でございますが、従来加入名義が市町村等の法人名義で設置されておりましたのが非常に多うございましたので、そういたしますと、現在の公衆電気通信法上は事務用の基本料金を適用せざるを得ないというのが実情であったわけであります。  この問題については、先生からいろいろ御指摘もございまして、公衆電気通信法の改正を行わずに実施できる方法といたしまして、これを市町村名義から個人名義に変更することにいたしますと住宅用の基本料が適用になるわけでございまして、公社からそのようにしていただきたいということを厚生省に対して要請をいたしまして、厚生省が昭和五十二年の暮れに各都道府県に対しまして、その関連の通達をお出しになったところでございます。  その後、厚生省におきましても、機会のあるごとにこの実施方を指導していただいておりますが、ただいま先生のおっしゃったように、全国的に見た場合にはかなりこの名義変更手続は進んでおりますが、府県によりましては一〇〇%近い、ほとんど完全に近いほど進んでおるところもございますが、府県によりましてはなかなか進捗していないというのも実態でございます。いわゆるまちまちの進捗状況になっているわけでございます。  そこで公社といたしましては、この名義変更手続につきまして、できるだけ公社側として協力をするということで最小限の必要な書類の提出にとどめておりますが、具体的に各都道府県の中におきまして、各都道府県の実情に応じましていろいろ内容が違っておりまして、その結果私どもは各府県において進捗状況が若干違っている、でこぼこしておるというのが実情であると思っております。  例を一、二申し上げた方がわかりやすいかと思いますが、一つは各都道府県の福祉電話に対する取り組み方がかなり違っておりまして、福祉電話を設置をされますと、それを幾つかの数ごとに何といいますか、それを補佐をされますといいますか、その補助をされます人を置いておられるところがございまして、そういう先端の方の要員の問題とか、そういうものとの方の関連でなかなか進みにくいとか、それから、都道府県によりましては、ほとんどもう福祉電話をおつけになっておりまして、もう予算も取れておるのでいまさら無理に変えなくてもというような都道府県もあるかのように聞いております。  ただ、具体的な詳細の内容につきましては厚生省も、もう実施をいたしましてからかれこれ二年余りたっておりますので、なお詳細にその各都道府県の実態を調べられて、この推進方の検討を進めていきたい、こういうふうに私どもは承っているところでございます。
  58. 中野明

    ○中野明君 地方財政がいま非常に苦しいときですし、現状としてまだこれから日本の社会情勢として老人がふえてくるということは、もう現状やむを得ない状態であります。そういう状況の中で、いまおっしゃっているように、予算がとれているからそれでええんじゃないかというようなけしからぬことを言っているような市町村があるんだったら教えてもらいたいと思います。現場の担当者というのは、一つでもたくさん福祉電話をつけたい、つけたいけれども予算がない、そのために現在基本料金の不合理なのを直してほしいと。ところが、直そうとしたら事務的手続があって非常に事務費がかえってよけいにかかるということでジレンマになっている、こういう実情なんです。  ですから、こういう点を考えていったときに、これは現状のままで、どういうんですか、郵政大臣の認可というような形で老人福祉電話に限り住宅用の基本料としてよろしいと、こういうことができぬものだろうか、私はそれをいつも申し上げているわけです。この点、総裁どうなんですか、実際にいかぬのですか。
  59. 秋草篤二

    ○説明員(秋草篤二君) この問題は私、非常に記憶が残っておりまして、本委員会では中野先生から、それから衆議院では田中昭二先生から同じような質問を受けまして、非常にこれはごもっともだということを感じまして、すぐこれはやったらいいじゃないか、やりますという御答弁を申し上げたんですが、いろいろ帰って専門家の事務当局なり監理官に聞いてみますと法律に触れるということで、困ったなと、しかし、とにかくそういう答弁しているんだから、実効を上げて実際それ安くするようにしたらいいんじゃないかというので、早速厚生省と打ち合わせまして、いろいろの手続上考えまして、これ事務用の電話でございますけれども、本人は、寝ているのは個人の家ですから、これはもう住宅であるということが言えるじゃないかと、ところが法律に触れると、そこは何か便宜的な措置を郵政省、厚生省でいろいろやってくださればできるんじゃないか。  きょうも御質問の予定がございましたので、これはもう全部私は行われているんじゃないかと思っておりましたところが、まだ少しそういう残っているというのがあるようでございますが、確かに予算がたっぷりとってあるからいまさら事務用を変えて住宅用に安くしてもらわなくてもいいなんというのは、非常に私はこっけい至極なことだと思っております。少しでもこれを安い経費でやれるという制度がやれるならば、そういう金を数の多い方々に広めて差し上げられるわけでございますから。しかし、残っているものは非常に少ないと思っておりますから、早く完璧になるように努力したいと思っております。
  60. 中野明

    ○中野明君 それからもう一つは法律改正、この次に公衆電気通信法を改正するときにぜひこれは入れておいてください。ただし、老人福祉電話はこの限りにあらずとかいうことをちょっと入れておいたらしまいでしょう。そういうふうにしておいていただきたいと思います。  それで、時間がなくなりましたので電話料金はその辺にしておきまして、簡易郵便局の問題で受託範囲の拡大、これはかねがね主張、要求もしておりますが、きょうは時間がありませんから一つだけ。  先ほど大臣も、郵政の信頼回復ということを強調しておられますが、簡易局では一番私急いでやってもらいたいのは交通反則金。大臣も御承知かと思いますが、この交通反則金を払い込むのが簡易局ではだめだと、こういうことになっておるわけです。ところが、実際に交通のこの反則金の支払い命令には最寄りの銀行もしくは郵便局の窓口と、こういうふうに書いております。  それで当人たちは、もうこういう罰金のようなものは早う払う人は少ないんでありまして、期限ぎりぎりに簡易局に持ち込む。ところが、これうちでは扱えぬのですということで、そのためにもう時間切れになって違約金というんですか、延滞金というんですか、まだその上に取られる。その不満というものが全部郵便局に来るわけです。ですから、そういう点、ぜひ交通反則金を簡易局で取り扱えるようにしてもらいたい、こういうことが非常に強い要望で、ほかにもありますけれども、きょうはこの一点にしぼっておきますが、郵政省の考えを説明してもらいたい。
  61. 河野弘

    ○政府委員(河野弘君) お答え申し上げます。  簡易局は、先生いま御指摘ありましたように、非常に地域の方々に御利用いただいているわけでございます。取扱事務につきましては、これまでその範囲につきましていろいろ検討してきたところでございまして、去る三月末には、国民年金の支払いを郵便貯金に振りかえるいわゆる振替預入の取り扱いを行うことといたしまして、来る五月から実施できるように現在簡易郵便局に対する事務指導など諸準備を進めているところでございます。  ただ、いまお示しの交通反則金の問題でございますが、これを簡易郵便局に取り扱わせることにつきましては、御案内のとおりこの制度は、違反行為について公訴または審判を受けるべき者であるところ、特例措置として反則金を納付することによりまして、この公訴等を免れることとされているものでございます。反則金の収納に当たりましては、納付期限がきわめて短うございまして、仮納付は七日、本納付が十日ということになっております。また期限内に納付されない場合には、刑事裁判にまで及ぶことになるわけでございます。  これの受け入れをいたします窓口におきましては、この納付期限の確認をせぬといかぬということ、あるいはまた収納後におきます事務処理に遅延を生じさせないように格別の配意をする必要があるわけでございます。このような事務処理が正確に行われない場合におきましては、納付したにもかかわらず公訴を免れることができなくなるなどの結果を招くことになりますので、かえって国民の皆さんに御迷惑をおかけするんではないかというように考えられます。したがいましてこの事務を、一人の仕事ということになっております現在の簡易郵便局に取り扱わせることは、現段階ではまだ私どもはきわめてむずかしい問題であるというように考えているところでございます。
  62. 中野明

    ○中野明君 じゃ結局、ぎりぎりに持っていって、それで、うちじゃだめですと言われた人がずいぶん不満を持っているわけです。そういうことを考えると、簡易局で十分できると私は考えるわけです。ですから、何だかいま答弁の中でいろいろむずかしいことをおっしゃっていますけれども、それほど簡易局は信用ないんかと、国民年金のことだって扱えるようになっている。だから、ぜひこれは早急に検討をしていただきたい。これは大臣からも御答弁をいただきたいと思います。  それから、時間がありませんからもう一点一緒に聞いておきたいと思いますが、先ほど坂倉さんからも話が出ました局舎の新築あるいは改築の問題ですが、具体的に申し上げますと、県庁所在地の高知の郵便局が非常に手狭で、もう年来の懸案になっております。機械化をしようと思っても機械を入れる場所もない。押印機も置けない、あるいは区分機も置けない、そして業務に非常に支障がくるというような現状になっておりますが、これの新築計画といいますか、これをぜひ急いでもらいたい、こういうことでいまの郵政省の考え方、見通し、両方一緒にお答えいただいて終わりたいと思います。
  63. 守住有信

    ○政府委員(守住有信君) 局舎改善の中の、御指摘の高知の郵便局でございますが、お話しのように、昭和三十三年に新築いたしまして、その後四十二年に増築いたしましたけれども、またその増築の関係で運行車両等も非常に困難を来しておるという状況で、もうすでにあそこの土地では新しい、御指摘のような区分機等を入れた近代的な郵便局というのは不可能であるということで、他に土地の広さとか立地条件等も考慮いたしました適地確保のめどがつきますれば直ちに予算化いたしまして、これの新しい土地での新築というものに早急に実施できるように取り組んでまいりたいと、このように考えておる次第でございます。
  64. 中野明

    ○中野明君 大臣、反則金のことを。
  65. 大西正男

    ○国務大臣(大西正男君) 簡易郵便局の取扱業務の拡大に関連する問題でございますが、御指摘の点は十分に検討をさせるようにいたします。いろいろ障害もあるようですから、そういう障害がないということの確認も必要でございましょうから、それに対する対処の仕方、いろいろありましょうから、十分検討させるようにいたします。
  66. 沓脱タケ子

    ○沓脱タケ子君 それでは、大臣の所信についてただしたいと思います。  大変時間がきょうは限られておりますので、所信の中の冒頭に触れられておりますKDD――「国際電信電話株式会社をめぐる事態は、きわめて遺憾であります」ということでお述べになっておられるわけでございますので、この点についてきょうは大臣の御見解を伺いたいと思っております。  最近の報道によりますと、KDD事件は政界強制捜査せずという報道などが出てまいっております。三月二十六日の参議院の予算委員会におきまして、私の質問に対して、そのときに倉石法務大臣はこう言われたんですね。「厳正公平にりっぱに国民の御期待に沿うような捜査をしてまいります。御安心願いたいと思います」というお答えをしておられるわけですが、こういう新聞報道が出るような事態では、これは大臣、「御安心願いたい」とおっしゃるんだけれども、全く安心できないと思うわけでございます。  法務省おいでいただいておりますか。-法務省にお伺いをしたいんですけれども、捜査はどのように進んでいるか、その点についてまず最初にお聞きをしたい。簡潔にお願いします。
  67. 根來泰周

    ○説明員(根來泰周君) 御承知のように、現在、元KDD社長の板野學に対する業務上横領の事件で同人を勾留いたしまして、この勾留期限が四月二十六日ということになっておりますので、当面この業務上横領を中心に捜査をしておるところでございます。
  68. 沓脱タケ子

    ○沓脱タケ子君 四月の十七日の衆議院の内閣委員会では、警察庁の漆間捜査第二課長ですかは、できるだけ早く捜査を終わらせたい、こう言っておりますが、これでは疑惑は少しも解明されないわけです。また、こういう状況では、これは三月の二十六日における倉石法務大臣の御答弁とは違うわけですね。政治家に対する事情聴取というのはおやりになったんですか、ならないんですか、これからやるんですか、どうですか。
  69. 根來泰周

    ○説明員(根來泰周君) まことに恐縮でございますが、特定の方々について取り調べをするかあるいはしないかということについては答弁をお許しいただきたい、差し控えたいということは従来からのたてまえでございますので、本件もそういうことで御了解願いたいと思います。
  70. 沓脱タケ子

    ○沓脱タケ子君 いや、特定の名前を出して言うているんじゃない、政治家に対する事情聴取をやったのかやらないのか、これからやるのかと聞いているんです。
  71. 根來泰周

    ○説明員(根來泰周君) 政治家についていままで取り調べたかどうかあるいは将来取り調べるかどうかということについても答弁を差し控えたいと、こういうふうに思うわけでございます。
  72. 沓脱タケ子

    ○沓脱タケ子君 それで、これまで私どもが昨年の十月以来追及をしてきた数々の疑惑が出てきているわけですけれども、いまだに何一つ政治家に関する疑問というのは解明されていないわけですね。この点について私ども、これは国民の声を代表しておりますけれども、非常に不満だと思うんですね。  まず最初に、郵政大臣にちょっとお聞きをしておきたいんですが、大臣というのは、各省大臣というのは、閣議の決定や閣僚会議の決定にはどういう態度で対処をされるのか、基本的な態度というのはどういうことなんですか、ちょっと最初にお聞きをしておきたい。
  73. 大西正男

    ○国務大臣(大西正男君) 閣議で決定されたことには各省大臣は従っていかなければならぬと思っております。それに従っていかなければならないと思っております。
  74. 沓脱タケ子

    ○沓脱タケ子君 それは当然のことだと思いますが、ところで、私は非常に不思議だと思うんです、郵政大臣、歴代の郵政大臣が。  そこで、ちょっと具体的に申し上げて聞きたいと思うんですが、三月二十六日の予算委員会でも私指摘をしたんですが、服部元郵政大臣はKDDの値下げについて五十三年の二月、三月の国会答弁では非常に積極的に、ファイトを燃やしておりますと言っておったのが、四月の十八日の参議院の逓信委員会での御答弁以来、百八十度転換してKDDと同じ立場での発言に変わったわけですね。特に四月の二十一日の経済対策閣僚会議、これは郵政大臣はメンバーではないんだけれども特に出席を求められているんですね、当日は。この四月二十一日の経済対策閣僚会議において決定されたKDDの値下げについての検討の方針を、五月の十日にKDDに値下げ検討の指示文書を出しているんですね。これは前にも私指摘したんです。  その指示文書を出した同じ日の五月十日の衆議院の逓信委員会では、その経済対策閣僚会議の決定、それに基づいて出している指示文書と違う発言をしておられる。これは非常に不可思議なことだという点で私はこれを予算委員会でも追及をして、総理にも御見解を伺ったわけですけれども、それだけではなしにさらに五月三十日、これは時間までわかっているんですが、午後三時三十分ごろです。当時の板野社長と古池会長がそろって服部当時の郵政大臣にお会いになって、人事問題について協議をされた。帰り際になって、KDDは値下げしなくてもよいよと当事者に言われということを私どもの調査では確認をしています。余くあきれたというか、一体どういうことになっているのか。  それで私、大西郵政大臣に聞いた。大臣というのは一体閣議の決定や閣僚会議の決定というのは守るものか守らぬものかということを聞いたのはそこなんです。こういうことで、私は大臣というのは一体どないなっているのかなと思うんですよ。これはもうすでに追及済みのことなんですが、この値下げ問題についてもこういうこてんと百八十度変わっている。  それだけじゃないんですね。さらにこの時期はKDDの役員の改選期なんですね。六月の株主総会を控えての改選期で、人事問題の動きの非常に激しい時期であったと。当時、私どもの調査でも非常に明らかになってきておりますのは、服部元郵政大臣の考え方というのは、板野会長、鶴岡社長の構想を持っておられたようでございます。ところが、こういう動きを板野前社長は察知をして懸命に巻き返し工作をやった。その一つが五月二十五日の料亭「口悦」における秘密会談になっておるわけでございます。しかも、非常にはっきりしておるのは、五月二十五日の晩に、板野前社長が服部元郵政大臣と秘密会談をやられたその晩に、古池会長に板野さんからわざわざ電話があって、大臣に会って会長、社長は留任に決まったという連絡があったということも、これは私どもの調査で明らかになっております。  その後五月三十日に、先ほどちょっと触れました三時三十分ごろ二人そろって行った。そうしたら値下げはもうやらぬでもいいよと言われたというんですから、これは服部さんという元郵政大臣は、人事問題についても、考えておられたお考え方を急速に変えられたということが鮮明になっている。料金値下げの問題についてもこてんと変わっている、人事問題についてもこてんと変わっている。  しかもこの時期については、私どもがかねがね指摘をしてきておりますように、「インテリア・ルイ」を初めとする各種の利益供与、贈賄の疑いさえ持たれるような事実が出てきております。こういうことを鮮明にしないというのでは、こんなことがそのまままかり通るということでは、これは国民は納得しませんし、郵政大臣、大西さんね、所信で国民の信頼を回復するんだとおっしゃっても、この辺はっきりしなかったら片がつかぬですよ、国民納得しない。法務省ね、こういう状況なんですよ。こういった点について捜査をして明らかにするべきではないかと思いますが、どうですか。
  75. 根來泰周

    ○説明員(根來泰周君) 従来から申し上げておりますように、このKDDをめぐりましたいろいろの事件につきましては国会でもいろいろ御議論があり、またいろいろの事実関係について御指摘があったわけでございます。また各種の報道においてもいろいろ報道がされたことはよくわれわれも承知しておるわけでございますが、捜査当局もそういう事実については終始拝聴しておるわけでございますので、そういうことを念頭に置いて事件の捜査をやっていると思いますけれども、何分御理解をいただきたいのは、捜査というのはそういう一つの感じということではなくて、一つの証拠を固めていって公判の立証あるいは起訴に持ち込むということでございますので、その内容についてはここでいろいろ申し上げることはできないわけでございます。
  76. 沓脱タケ子

    ○沓脱タケ子君 それで、それは事実関係明らかにせないかぬのはあたりまえですが、事情聴取さえもせぬと、そんなこと同じことばっかりあんた言っているというのはおかしいですよ。  それで、私はちょっと時間がないから次にいきますけれども、特に私はこの料金問題については、服部元郵政大臣だけでなく、白濱元大臣も同様だと、政府の方針と違う態度をとってきておるということを申し上げたいと思うんです。その前にちょっと、大体政府がどういう方針をとってきたかということですよね、値下げ問題について。言うてもろたらいいんだけれども、時間がないからちょっと私が言うから間違いないか確認してください。  これは昭和五十三年の四月二十一日の経済対策閣僚会議の決定で、これには服部元郵政大臣も参加をしておられます。国際電信電話料金に関しての通貨変動による影響と、それに伴う料金改定を検討することとされているが、貴社における本件の――これは違うわ、通達だな。四月二十一日の経済対策閣僚会議で値下げについての検討をすべしということが決定をされて、五月十日に、いま私が読みました文案について検討して当方あてに報告されたいという指示文書をお出しになった。  それからその次は、五十三年九月十九日ですね、これは九月二日の経済対策閣僚会議の決定に基づいて、料金問題についてはさらに検討することとするとされているのでということで、さらに九月十九日にKDDあてに指導文書を出された。  それからもう一つは、五十四年の三月十五日ですな、五十四年の二月二十六日の物価担当官会議においてさらにこの値下げの問題が論議をされ、検討を進めるという旨が申し合わされて、二月の二十七日の閣議において経済企画庁長官から報告をされた。これに基づいて再度これは五十四年の三月十五日にKDDに対して料金の値下げについての検討をやれと言うてお出しになった。これは間違いないですか。
  77. 寺島角夫

    ○政府委員(寺島角夫君) 私、ただいま手元に簡単な資料しか持っておりませんので全体についてお答えいたしかねますが、いま御指摘のございました五十三年五月十日、それから五十三年九月十九日、五十四年三月十五日に郵政省から料金の検討方、指導文書を出していることは事実でございます。
  78. 沓脱タケ子

    ○沓脱タケ子君 三回出して、KDDからは何回返事が来ましたか。
  79. 寺島角夫

    ○政府委員(寺島角夫君) 五十三年の八月の二十六日に回答がございました。で、その回答は、料金改定をするよりも通信設備の拡充等によりサービスの改善を図りたい、こういう趣旨でございましたので、それでは郵政省といたしましては了解しがたい線でございました。それと、九月二日の、御指摘の経済対策閣僚会議の決定の両者を踏まえまして、九月十九日に指導文書を再度出した、こういうことでございます。
  80. 沓脱タケ子

    ○沓脱タケ子君 監督官庁である郵政省からKDDに対して三遍も指示文書を出して値下げせいと言うて、それでそのうちで一遍だけ八月二十六日には拒否回答をよこしてあとは知らぬ顔の半兵衛なんです。何でこんなことになっているんかと思って見たら、これはまあ無理もないんだな。その当時の服部郵政大臣が、当事者に値下げせぬでもええよと言うているんだから、あたりまえのことですよ。  さらに白濱郵政大臣、五十四年の三月十五日にKDDに対して出した時点というのは、これはもうすでに白濱郵政大臣の時期でございますが、そういう白波郵政大臣がこれまたちょっとおかしいんだな。五十四年の五月二十四日の本院の逓信委員会での御答弁を見ますとこないなっておるんです。これは同僚委員の御質問に対しましてね、板野参考人と白濱郵政大臣の二人の見解を聞きたいと言うておるんです。で、板野さんというのは、まあ拒否回答を出すくらいやから、値下げについてはここから先も言いはせぬで、とにかく設備の拡充のために国際競争力に負けないために今後とも技術開発云々と言うて一貫して言うていますわ。で、「大臣、どうですか」と言われたら、白波郵政大臣どない言うたかといったら、「いまKDDの社長さんからお話しのとおりで、私どももそうした考え方に異存があるはずはございませんので、大いにできるだけの御協力はしていきたいと考えております」と。  この限りでは、服部元郵政大臣も白波前郵政大臣もさっぱり閣僚会議の決定、政府の方針、省内の方針、一つも論議に出てきていない、全く好き勝手に板野さんの言うとおりのことに、私もそのとおりでございますと。板野社長さん、「社長さんからお話しのとおりで、私どももそうした考え方に異存があるはずはございませんので、」などとぬけぬけと、よう言えるものだと思うんですね。  私は、大臣に選任をせられるほどの御見識のある方々ですからね、閣議の決定とか、あるいは閣僚会議の決定という政府の方針ぐらいは守るのがあたりまえやいうことぐらいはわきまえていらっしゃると思うんですよ。そんなことがあたりまえだと思う。その方々が、その政府の方針がただの一言半句も国会論議の中では出てこぬで、その違う方針が、二人にわたる大臣が態度をとっておられるということについては、きわめて深い疑問を感じます、これは。  そういうことになってまいりますと、白濱前郵政大臣、これは私昨年の十月二十九日に、板野前社長が参考人として御出席になったときに、板野さん、あんた白波さんのお宅へ二回行ったやろと、そうしてせんべつと陣中見舞いとして二百万円持った行ったでしょうということを聞きましたよ。板野さんは、白濱さんのところへ行ったということを言うた。持っていったということは言うてない。  新聞紙上等では、白濃さんは否定をされておりますけれども、これほど、こんなあたりまえのことさえも踏みつぶすという態度をとっている限りには、何か当然のこととして疑惑が絡んでおるというふうに見ざるを得ぬじゃないですか。こんなあたりまえのことがあたりまえにやられていないということでは。  それで、法務省にもう一遍聞いておきたいんです。白波前郵政大臣も服部さんと同じように方針を曲げて、板野さんの意見にべったりだという状態であったということは御承知でございましたか。御承知ですか。
  81. 根來泰周

    ○説明員(根來泰周君) 従来から国会でそういう御議論があり、またそういう御意見があったことは十分承知しております。
  82. 沓脱タケ子

    ○沓脱タケ子君 法務省、きょうちょっと詰めて聞くのが、聞く要件なんでね、時間の関係もございますから。  郵政大臣、私、特に郵政大臣に申し上げたい。所信表明で、このKDD問題が起こってきわめて遺憾だと。「基本的には、同社の経営姿勢にかかわる問題であり、経営刷新が強く要請されるところでありますが、他方、監督する立場にあるものとして、監督規制のあり方を含め、今後とも信頼の回復のために適切に対処してまいりたいと存じます」と。それから綱紀の粛正については、「従来から機会あるごとに注意を喚起し、国民全体の奉仕者としての自覚を促しているところでありますが、行政の信頼を確保するよう、今後とも一層努力してまいる所存であります」などとおっしゃっているけれども、大臣自身が内閣の方針を守らないというふうなことを歴代やっているようなことで、こないなことあんた一言や二言言うたって国民信頼できませんで、郵政省に対して。そうでしょうが。KDDに対してKDD法の改正をやって監督を強化するぐらいのことやったって、解決するというふうに考える国民は一人もおりませんよ。  ここで私が大西郵政大臣に特に申し上げたいのは、こういう段階になって、きわめて重大な時期での郵政大臣なんです。だから、本当に国民の信頼を回復しようという態度をおとりになる決意がおありになるなら、こういった疑惑を本当に解明するというために大臣が先頭に立って御努力をなさる必要がありますよ。  それはあんた、部下に一人や二人なわつきが出るのはあたりまえですがな。大臣好きなことを言うてんだから、歴代。そんな状態では部下になわつきの二人や三人出ておかしくないです。もっとぞろぞろ出たってあたりまえなんだ。そういう状態になっておるという認識、どうですか。こういう状態の中で本当に現職の大西大臣、国民の信頼を回復し、期待にこたえるという立場をおとりになるなら、これはこういう私が指摘をしたような事態、この疑惑を解明するというお立場に先頭にお立ちになるということが何よりだと思うんですが、大臣の決意を聞きたい。
  83. 大西正男

    ○国務大臣(大西正男君) 私の決意、それから考え方、これまでたびたび申し上げたとおりでございますし、先ほど委員からも御指摘のあったとおりでございます。その考えは少しも変わっておりません。  それから、KDDをめぐるいろいろの料金値下げを検討するといったようなことの経過につきましては、私は十分承知いたしておりませんが、先生のいまその経過について、先生がお調べになったことについていろいろ御意見やら述べられた、そのことは謹んで拝聴をいたしておきます。
  84. 沓脱タケ子

    ○沓脱タケ子君 最後に、謹んで拝聴してもらうだけではないんです。私は見解を述べたんじゃない、具体的事実を申し上げているんですから、これはその事実に基づいて御調査をいただいて解明をしていただきたい、そのことを特に申し上げたいんです。  これはもう時間がありませんので、大西郵政大臣に最後にお聞きをしたいと思いますが、大臣、あなたは内閣の方針を曲げたりなどするようなことはやりませんでしょうね、まさか。その点だけはっきりしておいてください。
  85. 大西正男

    ○国務大臣(大西正男君) 内閣の方針というものにもいろいろあろうかと思います。私、先ほど申し上げましたように、閣議で決定をされました事項は私どもとしてはこれを遵守していかなければならないと存じております。私は、当時の事情はよく存じませんが、経済関係閣僚会議による決定というものが内閣の方針となりますためには、さらに全体の閣議にかけられて、そしてそこで決定を見るわけで、その決定したものを閣議決定と申しております。そのことがどういう関係あるかは存じませんが、手続上はそういうことでございますので、その点だけを申し上げておきます。
  86. 木島則夫

    ○木島則夫君 宇宙開発問題についてお伺いをしたいと思います。  「あやめ2号」の失敗は、世界に先駆けて衛星によりミリ波の通信実験や電波伝搬実験を実施をするという試みが不可能になってしまったわけでありまして、こういう事態を迎えて郵政省ではどのような対応を考えているのか。宇宙開発委員会に対しまして、「あやめ2号」にかわるECS-cの打ち上げを要請していると聞きまずけれど、これはどうでしょうか。
  87. 平野正雄

    ○政府委員(平野正雄君) 先生御指摘のように、「あやめ2号」が残念ながら失敗をしたわけでございますけれども、御承知のように「あやめ2号」の実験目的が、大容量通信に適するミリ波帯の電波による通信実験等を行うということにしておったわけでございまして、郵政省といたしましては、本衛星計画の持つ重要性を考慮いたしまして、何らかの方法でミリ波帯衛星通信が可能となる方策がとられるように宇宙開発委員会に要望をしたところでございます。同委員会はまだ結論を出したわけではございませんが、この郵政省の要望につきまして、引き続き検討を行うことにいたしております。    〔委員長退席、理事大木正吾君着席〕
  88. 木島則夫

    ○木島則夫君 いま申し上げた「あやめ2号」にかわる、たとえばECS-cの打ち上げを要請をしていると、こういうことでございますが、これもいま検討中ということですね。こういうものによってミリ波の通信実験であるとか、あるいは電波伝搬実験のおくれを果たして取り戻すことができるかどうかということ、先走って恐縮ですけれど、こういうものが不可能の場合はどうなるのか。さらにそれが不可能になった場合に、衛星では「あやめ1号」、「2号」で約二百五十億が灰になった、こういうことでありますけれど、ただそれだけではなくて地上施設、ざっと見積もっても四十三億、こういうものが宙に浮いた感じになってしまう。  まことに先走って恐縮でありますけれど、私はやっぱりこの宇宙開発問題というのは難視の問題につながる非常に重要な問題をも含んでおりますので、あえてそこまできょうはお伺いをしていくわけであります。いかがでしょうか。
  89. 平野正雄

    ○政府委員(平野正雄君) 先ほど先生がおっしゃいましたECS-cの打ち上げという点でございますけれども、他の衛星にミリ波帯通信機器を搭載をして打ち上げる方法等も有力な方法である、そういった問題も含めまして宇宙開発委員会で御検討されておるということでございます。  また一方、これにかわる方法としてどのようなものを考えるかということでございますけれども、郵政省といたしましては先ほども申しましたように、ミリ波帯の利用が大容量通信に適する、いわば将来の非常に重要なポイントを占めておるということを考えまして、当面これまで整備してまいりました地上施設をどうするかということを含めまして、将来の衛星通信システムの開発に資するためにミリ波帯の電波を利用する衛星通信技術の研究を行いたい、最も有効適切と認められる方策について、現在種々検討を進めておるという段階でございます。
  90. 木島則夫

    ○木島則夫君 宇宙開発は非常に高度な技術を必要としますから、危険があることはこれはもう私もある意味でわかっているわけでありますけれど、先ほどからいろいろKDDとの絡みとか、いろんな問題が出ている郵政省ですから、せっかくその地上施設四十数億も予定をする、そういうものが宙に浮いて、これまたむだ遣いになってしまったということのないように、その辺はしかとひとつお聞き届けをいただきたい、聞いておいていただきたいということであります。  時間がありませんから、これは宇宙委員会の「あやめ2号」の打ち上げの――「1号」、「2号」の失敗の原因究明などがはっきりする四月の末、したがって当委員会でも当然こういった問題が議論をされると思いますが、その段階でももう少し詳しくやるといたしまして、BS-2の本機ですね、BS-2a、これは五十八年度に打ち上げる、また予備機BS-2bは六十年度に打ち上げるという宇宙開発計画の決定を見ているわけでございますけれど、これも「あやめ2号」の原因究明の結果いかんによっては、この計画を見直すというような報道が出ていることも事実であります。現在どのような方向にあるのか。こういった「あやめ2号」の失敗が今後の宇宙開発計画に大きなひびを与えることになるのか、これはさっき私が申し上げた難視解消というような問題とも密接に絡んで、きょう午後から論議をされるNHK予算の問題とも大きく絡んでくるわけでありますから、あえてこの辺も伺っておきたい、いかがでしょうか。
  91. 平野正雄

    ○政府委員(平野正雄君) 今回の「あやめ2号」の不都合につきましては、確かに大変残念なことでございますけれども、これによりましてBS-2の昭和五十八年度打ち上げ計画に直接支障を及ぼすことはないというふうに考えておるわけでございます。  今回打ち上げに使用いたしましたNIロケット、これはアメリカで最も信頼性が高いと言われているデルタ型ロケットの技術を導入いたしまして国産化したものでございますが、打ち上げから第三段ロケットと衛星との分離までは正常に動作していることが確認されておりますので、ふぐあいの原因はNIロケットの欠陥によるものではないというふうに判断をしておるわけでございます。実用衛星打ち上げに使用するNIロケットはこのNIロケットを軸として各段ロケットの高性能化、誘導制御システムの高精度化等を図ることとして開発が進められるものでございまして、十分信頼できる打ち上げ手段であるというふうに考えております。  一方また、実用放送衛星に搭載いたします衛星本体でございますけれども、これは現在きわめて順調に実験が進められております実験用中型放送衛星(BS「ゆり」)の機能をそのまま受け継ぎまして、ほぼ同規模、同機能の衛星として開発が進められるわけでございます。すでに二年間の実績のあるいわゆるスペースプルーブンの衛星を基本的に踏襲するわけでございますので、十分な信頼性が得られるというふうに考えられるわけでございます。  このように、ロケットの面からいたしましても、衛星本体の面からいたしましても、今回のふぐあいが直接五十八年度に打ち上げます実用放送衛星に支障を与えることはないというふうに考えておるところでございます。
  92. 木島則夫

    ○木島則夫君 いまお話がありましたBS-2も、これ難視解消という大きな期待がかけられているだけに、今回の「あやめ」の失敗の原因究明を徹底的におやりになって、しかも宇宙開発が後退をしないように私大きく希望を申し上げておきたいと思います。  わずかな時間ですが、あとどのくらいございますか。
  93. 大木正吾

    ○理事(大木正吾君) 一分です。
  94. 木島則夫

    ○木島則夫君 それじゃちょっと無理ですね。私、受信料の義務化の問題も基本的に伺っておきたかったんでありますが、これはNHK予算の中でそれではやらしていただきたいというふうに思います。
  95. 青島幸男

    ○青島幸男君 日ごろ疑問に思っております一点だけをお尋ねして質問を終わりたいと思うんです。  ちょうど折あしい時期に大西郵政大臣は大臣に着任されまして、非常にこの郵政の信頼危うい時期で御苦労も多かったことと思うんですけれども、特に国民の注視を浴びておりますのはKDD事件でございますが、このKDD事件の基本的な原因はどの辺にあったとお考えになっておられますでしょうか、まずその辺からお伺いしたいと思います。
  96. 大西正男

    ○国務大臣(大西正男君) 本件につきましては、現在捜査当局による厳正な捜査が行われておるところでございまして、その捜査の結果を見定める必要があるものと思われますが、いずれにいたしましても今回の事件に関連をいたしましてKDDのみならず、直接監督の任にある郵政省職員が逮捕、起訴される、こういうことになりましたことは、公正を期すべき立場にあるものといたしましてまことに遺憾であると存じております。  事業の運営に当たりましては、何と申しましてもその経営責任者の経営姿勢のあり方いかんということがきわめて肝要な問題でありますことは申すまでもないところだと思います。特に公益事業を営むKDDにありましては、このことは強く要請をされるところであると存じます。同時に、国民に対する責任を負う監督官庁といたしまして、全体の奉仕者たるにふさわしく職務の公正、厳正な執行の徹底を図っていくということが重要であることも当然でございまして、そういうふうに私は考えております。
  97. 青島幸男

    ○青島幸男君 郵政省がKDDを監督するという主たる目的も、いま大臣おっしゃられたことを厳正に行うためにすることだと思うんですね。おっしゃられたとおりに行われれば問題はなかったはずだとも思うんですけれども、私ひとつ考えますのは、このKDDの役員の人事まで郵政大臣が掌握しなきゃならないというところに一つ問題があると思うんです。と申しますのは、国際電信電話株式会社法をですね、    〔理事大木正吾君退席、委員長着席〕 検討してみますと、それぞれ納得のいくことが書いてございます。社債を募集したり弁済期限が一年を超えるものの資金を借りようとするときには認可が要るだの、そのほかの条項はかなり納得のいくものなんです。ところが、この役員の人事権まで郵政大臣が掌握するということ自体、私よくわからないんです。この辺は大臣どうお考えでしょうか。
  98. 大西正男

    ○国務大臣(大西正男君) KDDは、申すまでもございませんが、国際電気通信事業を独占をしておる、そして公益性の非常に強い会社であるわけでございます。したがいまして、そういう観点から、役員の人事等につきましては、もちろん民間の株式会社でございますから、株主総会を経、そして役員会を経て認可を求めてくるわけでありますが、やはりそういう規制が必要であるというふうに考えております。
  99. 青島幸男

    ○青島幸男君 これ民間の株式会社でしてね、公社でもないわけですよね。ですから、公社と違ったかっこうで発足したという所期の目的から考えますと、そこまで介入することが果たしてどうかという当然疑問があったと思うんです。議論もあったと思うんですけれどもね。ましてこういう今回のような事件を省みますと、人事権まで大臣の掌握するところであったがゆえに、その省の顔色を見るということがかつてのKDDの首脳にあったんじゃないかという気さえするんですよね。そういう議論をなしている方もおいでになるわけです。結局は身の保全のためにまいないを使ったと。  これはたしか大臣も先ほど申されましたように、首脳陣の個人的な資質に負うところが非常に大きいと思うんです。しかし、個人的な資質に負うところも大きいんですけれども、その個人的資質が助長されるような環境に置いておくということもまたまずいと思うんですよね。環境によって支配される部分も非常に大きいものですから、人間というものは。ですから、そういう生まれるような環境がもしあるとすれば、それを排除するところから始めることが一番妥当な道だと私は思うんですけれどもね。  ですから、役員の人事権まで省が握っているということになれば、当然身の保全のために、その公正を期すために設けられた条項があだとなって、そういう疑惑に基づくような結びつきをあえて助長してしまうというようなことになりかねない。大西郵政大臣のように、厳正中立、公正無私な方ばかり歴代大臣おいでになれば結構です。元KDD社長の板野さんのような個人的資質を備えてない方ばかりが次々に首脳陣に席を並べられるということは、望ましくないことには違いありませんが、しかし、そういう環境をつくっておきますと、その環境の中で左右されて次々にこういう事態が生まれるということも免れないと私は思うんですよ。  ですから、会計検査院の介入なんかとあわせて、国際電信電話株式会社法の少なくとも十一条の、取締役及び監査役の選任もしくは解任と、この条項だけは外すようなお考えで御検討いただくのが一番妥当じゃないかというふうに常々考えておりましたが、この件について御検討あるいはお考えがありましたらお聞かせいただきたいと思います。
  100. 寺島角夫

    ○政府委員(寺島角夫君) 大臣のお答えの前に、事務的なことを若干お答えさせていただきたいと存じますが、現行法におきましてKDDの取締役及び監査役の選任、解任を郵政大臣の認可にかかわらしめておるこの趣旨につきましては、先ほど大臣からお答え申し上げたとおりでございますが、御案内のとおり、現在特別な法律によって設立されております株式会社形態の会社というのは幾つかございます。  これらの状況を見ましても、いずれもいろいろな態様の違いはございますけれども、たとえば取締役の選任とともに代表取締役の選任についても主務大臣の認可にかかわらしめているもの、あるいは代表取締役の選定について認可にかかわらしめているもの、あるいは代表取締役の選定及び会長、社長、副社長の選定を認可にかかわらしめているもの、あるいは政府が直接任命権を有するもの、いろいろな形がございますが、一社を除きましてすべてこういう人事につきましての主務大臣の認可ということが現行法上あるというのが実態でございまして、それはやはりそれぞれ共通した理由に基づくものであるというふうに考えておるわけでございます。
  101. 大西正男

    ○国務大臣(大西正男君) 私は先ほど申し上げたとおりでございまして、KDDという会社は、KDD法によって昭和二十八年に発足を見たわけでございまして、KDDというものを民間の株式会社形態によって発足させるにはそれ相当の理由があったわけでありまして、そのことはもうすでにしばしばこの委員会におきましても申し上げておるとおりで、国際事情とかあるいは国際経済の推移とか、そういうものに対応してこの国際電信電話事業に対するニーズ等の変化も生じてくるわけでございますので、これに対応をして、自主的といいますかあるいはまた臨機応変の措置といいますか、そういう対応のできる形態として株式会社形態が必要だということで発足したようでございます。  そのことは今日におきましても変わっておらぬわけでございますが、同時に、独占的な、そうしてまた公益性の非常に強い事業を行う会社でございますので、一方においては国の監督というものが株式会社の形態をとったことと対応しながら法律で一つ一つ定めて、法律の定めておる限度において監督をしていくという形態をとっておるわけでございます。そういう当初から考えられた意味合いというものは今日でも私変わっておらないと思います、今日におきましても。  たまたまこの間にKDD問題が生じましたので、いろいろと御議論があることも十分拝聴いたしておるわけでございますけれども、なおかつそのこと自体はいま変更すべきことではないのではないかというふうに思うわけでございます。
  102. 青島幸男

    ○青島幸男君 こういう事態になりまして、最初全くそういうことのないであろうというふうに配慮があってできた条文が、後々逆に作用するというようなことがあるんじゃなかろうかというような疑念さえいま国民の間で出ているような時期ですので、あえてこの法律を変えてでも疑念を晴らしたい、あるいは正常な運営にゆだねたいという御希望、あるいはお考えをお持ちでしたら、一層この法律の意味するところを運用の上でシビアにいかれるようにしなきゃならないと私は思いますし、先ほど沓脱委員からの厳しい仰せもございましたけれども、いままであったことをつまびらかにして徹底的に疑念を追及していくという姿勢の中にしか今後の郵政大臣の国民への信頼回復の道はないと思いますので、これは私もともどもあわせてその辺シビアに御追及になることが一番正しい道かと思いますので、その辺を強く要望いたしまして質問を終わりたいと思います。
  103. 矢田部理

    ○委員長(矢田部理君) 速記をとめて。    〔速記中止〕
  104. 矢田部理

    ○委員長(矢田部理君) 速記を起こしてください。     ―――――――――――――
  105. 矢田部理

    ○委員長(矢田部理君) 次に、放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。  本件の趣旨説明は前回聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言を願います。
  106. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 衆議院の本会議の関係で中断をされますので大変やりにくい質問になるわけですが、ただいまの議題になっておりますこの承認の案件の問題ですが、郵政省が案件を受理をされましたのは一月三十日、それから閣議了承が行われたのが二月の十九日、国会に提出をされましたのが三月十七日、こういうふうに思うんですが、間違いありませんか。
  107. 平野正雄

    ○政府委員(平野正雄君) そのとおりでございます。
  108. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 そうしますと、一月三十日郵政省が受理をされて、そして閣議の了承を得るまでの間に二十日間、さらに閣議了承を得てから国会に提出をされるまでが、三月十七日ですから二十七日間ということになりますね。それで、この承認案件は本来年度内に承認手続を了しよう、このことが本来の姿であろうと思うんですが、三月の十七日に国会に提出をされて、わずか十三日間で国会の承認手続が得られるというふうに判断をされたんでしょうか。
  109. 大西正男

    ○国務大臣(大西正男君) 国会への御提案が大変おくれたことは御指摘のとおりでございます。このNHKの昭和五十五年度収支予算等につきましては、受信料月額の改定を内容とするものでございますので、この受信料額の改定に伴いまして、受信料の不払いがさらに増加し、一層負担の不公平が拡大する懸念があるわけでございます。  一方におきまして、郵政省としましては、受信者間の負担の不公平を是正するため、現行の契約義務制を受信料の支払い義務制に改める放送法の改正案を今国会に提出すべく当時準備を進めている状況でありましたので、それとの絡みで与党との問でこの調整に手間取ったわけでございます。国会への提出が例年に比べまして遅延をしたわけでございますが、その点につきましては、与党との調整がおくれたと、こういう事情であったわけでございますが、御理解をいただきたいと思います。
  110. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 私はいまの大臣答弁だけでは理解ができないのであります。  この国会に提出をして承認を求める権限というのは、これは郵政大臣にあるんですか。それとも、閣議了承という形をとるからには政府ということになりましょうし、政府を代表いたします総理大臣ということになるんでしょうか。あるいは、与党との調整に手間取ったというお話ですが、与党との意見調整に手間取ったということは、与党自民党にその権限があるということなんですか。この辺を明らかにしてください。
  111. 大西正男

    ○国務大臣(大西正男君) 提案の権限はやはり内閣だと思いますが、御承知のように政党政治でございますので、法的なことと政治的なことと調整をしてまいらなければならないわけでございまして、そういう意味におきましてその調整がおくれておったわけでございまして、ひとつ御理解をいただきたいと思います。
  112. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 いや、理解しろ理解しろと言われても理解できないのであります。  今回承認を求められております――先ほど大臣が理由として言われました値上げが絡んでいるということ、値上げが絡めば、絡まなくても受信料の不払い問題が依然として解決をされていないのに、さらに不払いがふえるであろう、そういう心配がある、同時に不払い者とそれから払っておる者との間の不公平の問題がある、これは当然の話なんですね。しかも、基本的に、今回承認を求められております本年度の予算の問題、それは少なくとも基本計画に基づく第一年次、三カ年計画の第一年次の予算でありますから、そのもとになっているのはNHKの基本問題調査会の第二次の調査報告書、この報告に基づいてすべて私はこの基本が流れておると思うんですね。  そういたしますと、第二次の調査報告書が提出をされておりますのは昨年の十一月であります。五十四年の十一月なんですね。したがって、いま大臣が言われますように、政党政治であり少なくとも与党とは意思統一をしておかなきゃならぬと言うのなら、私は、基本計画が作成をされる段階、同時にこの調査報告書が出た段階からその方向づけは明らかだと思うんです。とするならば、なぜその間に与党の意見というものが調整できなかったのか。しかも、そういう与党との調整が大変むずかしいという状況の中で、閣議了承というのは、一体何をその段階を踏まえて大臣としては提起をされたのか、この辺はどうしてもわからぬのです。少し明確にしてください。
  113. 大西正男

    ○国務大臣(大西正男君) そういうことはよくあることでございまして、閣議で了解を得て党との調整ということがその後に行われるといったようなこともよくあることでございます。今回、この問題につきましてそういうふうに調整がおくれてまいりました。その点おくれたことにつきましては、私としても努力はいたしましたけれども、これは結果として私の不徳のいたすところでございます。御了承をいただきたいと思います。
  114. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 結局、国会の了承というのは、少なくとも政府と国会とが独立をしたそれぞれの機関、いわゆる行政それから法制、こういう立場から見てきちっと明確になっている。ところが、実際には政党政治であるから根回しをしておかなければならぬ。特に、とりわけ与党である自民党とは意見調整をしておかなきゃならぬ、これが本当の姿ですよ。いわゆるたてまえと本音の違いというのはそこに明らかに提起をされたわけです。それは間々、よくあることだから了承をしてもらいたい、こういう説明なんですね。私はそれでは全く納得ができないんです、幾ら了承せよと言われましてもね。  少なくとも、このことによって一カ月問の暫定予算が組まれておるわけですね。これは放送法に基づいて組まれたわけです。しかし、この放送法の規定からいきまして、今回のような例が暫定予算を組まなければならないという、組み得る範疇の中に入っているんでしょうか。手続の面からいったらそういう中に入っておらない。結果として暫定予算を組まざるを得なかった事態に追い込まれたわけですが、まさにこれは大臣、私の不徳のいたすところでございますということだけじゃお話になりませんし、不徳のいたすところでございますということは、大臣が全責任を持つと、こういうことなんでしょうか、大臣。
  115. 平野正雄

    ○政府委員(平野正雄君) 先に先生申されました暫定予算の件でございますけれども、暫定予算の制度は、予算の空白期間が生じることによりましてNHKの事業運営に重大な支障が生じることを防止するための制度であるというふうに考えられますので、予算の国会への提出がおくれたために事業年度の開始の日までに国会の承認を受けられないというような場合につきましても、放送法三十七条の二のやむを得ないものとして暫定予算の編成は許されるものであるというふうに考えておるところでございます。
  116. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 そのやむを得ないものは当然の話でしてね、結果として。しかし、そのやむを得ない事由をつくり出したのは、まさに私はこの閣議了承の後、自民党との間の問題じゃないのか。少なくとも、暫定予算まで組まなければならぬという事態を踏まえて、与党がなぜそのことについていつまでもこだわりを続けたのか、この辺がよくわからぬわけですよ。
  117. 大西正男

    ○国務大臣(大西正男君) 私、何も隠して申し上げておるわけじゃございませんで、事実ありのまま申し上げておるわけでございますが、与党との調整がおくれたために提案がおくれたと、こういうことでございます。
  118. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 重ねて聞きますが、それでは調整がおくれたという結果は、これは政府の責任なんですか、与党の責任なんですか。
  119. 大西正男

    ○国務大臣(大西正男君) 提案をいたしますのは政府でございますから、ただし、政府といえども御承知のように今日の議会政治のもとにおきまして政党政治で行われておるわけでございますから、政府の担当者として私が調整を速やかに図るべきでありますのは私の当然の責任であると思います。しかし、遺憾ながら、最善の努力をいたしましたけれども、なおかつ与党との間にその調整がおくれたのでございまして、したがいまして、おくれたものを政党政治のもとにおきまして提出するということも、これも許されないのが政党政治の政党政治たるゆえんであろうと思います。御了承いただきたいと思います。
  120. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 結果として一カ月暫定予算になったわけですが、暫定予算になったことによって収入欠陥は生じないんでしょうか。
  121. 平野正雄

    ○政府委員(平野正雄君) 暫定予算による減収といたしまして、一カ月約四十四億円というふうに承知をしております。
  122. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 そうしますと、その歳入欠陥に当たる約四十四億円は、これはどういうふうに今後処理をされていくんでしょうか。
  123. 平野正雄

    ○政府委員(平野正雄君) 暫定予算の編成に伴うただいまの約四十四億円の収入見込み額の減少につきましては、五十五年度以降三カ年間のNHKの経営計画期間中におきまして、NHKが増収と経費の節減に努めることによって対処をしていただきたいというふうに存じております。
  124. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 結果としましては、暫定予算を組んだことによる歳入欠陥というものは、これはどこかから生み出して埋めていかなければならぬ、こういうことなんですね。そして、その埋めていく形については、単年度では大変むずかしかろうから、三カ年計画の消化とあわせて、いわゆる経営の効率化といいますか、合理化といいますか、こうしたこと等の努力によって埋めていこうと、こういうことですね、考え方は。しかし、その考え方はもし経営努力でもってそのことがやれるとすれば、この歳入欠陥を生じなかった場合、さらに努力が報いられる形になりますね。  私はNHKの性格から言って当然それは、余分なものを視聴者からいただいてそして経営していこうということでない姿勢はよくわかっておる。それだけに、ここで言う歳入欠陥が生じたものは、結果的に、いままでも経営効率化に当たって努力をされてきた、これからもしていこう、当然の話であります。当然のところへ向けてさらに四十四億、三年間で余分に生み出さなければならぬという、これは血みどろの話になると思う。同時に、先行きの問題ですから、なかなかがんばったけれどもやれなかったという結果が出てまいりますと、たとえば次の料金改定に移っていきますね。いかがですか。
  125. 平野正雄

    ○政府委員(平野正雄君) NHKは高度の経営の自主性を持っておる機関でございまして、ただいま先生御指摘のように、経営の努力を懸命に行うことはもちろんでございますけれども、郵政大臣の予算に付する意見にも、第一項として述べておりますように、長期ビジョンを確立をして、なお従来の経営努力につけ加えた努力を懸命に実施をしていただきたいということを言っておるわけでございます。  去る五十一年度におきまして前回の料金の値上げをしたわけでございますけれども、その時点におきましても、御承知のように百数億の実は収入減のままでスタートをしたという経緯があるわけでございます。三年間の血みどろの努力をNHKがいたしました。なおかつ、三年どころか四年間値上げをしないでがんばってきたという実績もあるわけでございまして、私どもといたしましては、公共放送としてのNHKの格段の努力に期待したいというふうに存じておるわけでございます。
  126. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 説明しようとしている姿勢はわからぬではないんです。しかし、少なくとも五十一年度の料金改定の際に、五十一、五十二、五十三の三カ年経営計画が出ましたね。そして、この三カ年計画の中でやってまいって、そうして努力に努力を重ねた結果、五十四年度は若干の赤字が出るけれども料金はそのままにしてやっていこうと、この姿勢は私は買っているんです。しかし、少なくとも五十一年度の改定の際にも暫定予算を組まないでおったとするならば、いま言われましたように百何億かの金というものは、これは埋めないで済んだわけですね。今回また料金改定が伴った、暫定予算が出てきた、こういう話になりまして、少なくとも一カ月間の四十四億というものがまた欠陥になる。  ないままで努力をしていくのと、努力していくんだからどっちみち解決できるじゃないかということで平気で歳入欠陥を生じるような仕組みをこしらえるというふうな話になりますと、私はとんでもないことだと思う。結果的には、もっと国民に料金を据え置きのままで還元ができるのが、それが歳入欠陥を埋めなきゃならぬという余分なところにまでなおかっ力が注がれて、要は、簡単に大臣は、私の不手際でございましたと言うかしれませんけれども、結果的には国民の方に歳入欠陥のツケは支払いとして支払わされていくというかっこうに回されてしまうということになるんじゃありませんか。  私はそこの責任の重要性というものについて、少なくとも郵政当局、同時に現に政府を支えておる与党というこういう話、表現がいいかどうかわかりませんが、そういう自覚があるとするならば、今回のこの暫定予算につながるような、少なくとも閣議了承を得てから二十七日間というような期間を要して、結果として暫定予算に結びつくようなかっこうになったことについて、私はもっと責任を痛感をしてもらうべきだと、こういうふうに思いますが、いかがですか。
  127. 平野正雄

    ○政府委員(平野正雄君) 先ほども申しましたように、NHKの財政は非常に厳しいところにまいっておりまして、なおかつ、四十四億円の減収という状況から三十五年度以降の三カ年のスタートがとられるということに相なるわけでございますけれども、先ほども申しましたように、長期ビジョンというものが今後のNHKのとるべき最も重要な施策の一つではないかと、こういうふうに考えておるわけでございまして、NHKといたしましても、五十五年度予算がお認めいただけるならば、直ちに長期ビジョンに取り組みたいというようなことをおっしゃっておるわけでございまして、郵政省といたしましても、NHKと一体になりまして長期ビジョンに取り組みながら、従来より一層その経営努力というものに傾注をしていただきたい、郵政省ともども悩んでまいりたい、できるだけ先生おっしゃるように国民にそういったしわが寄っていかないように最大の努力をしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
  128. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 答弁のしにくいところだろうと思いますけれどもね、結果としては歳入欠陥を生じたことは、直接的ではないにしても、視聴者の方にツケが回される、このことは間違いありませんね。
  129. 平野正雄

    ○政府委員(平野正雄君) NHKの五十五年度以降三カ年間の計画を拝見をいたしますと、いわゆる経営規模を変えるということは極力排しながら、いわゆる重要なポイントに焦点をしぼりまして質を向上させよう、そういう努力を傾注されていくように拝見をしておるわけでございまして、そういった意味から申し上げますと、この四十四億円というものを三カ年間の経営努力の中で償却していくと申しますか、国民にツケが回らぬようにしていく努力の成果というものはわれわれ考えておるところでございますので、鋭意NHKの努力に期待をいたしたいというふうに考えております。
  130. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 回らぬようにということはわかるんですがね、仮に四十四億の欠陥があろうとなかろうと経営の合理化、効率化を図っていくのだと、やれるところはどんどんやっていこうというのが、これは歳入欠陥があろうとなかろうとやっていくんでしょう、そうじゃありませんか。どんどんむだを、ぜい肉を外して、そして経営をしていこうというのが、これが基本的なNHKの運営の姿勢なんでしょう。もし歳入欠陥がなければ、少しのんびり経営の効率化を考えようか、欠陥が出てきたから厳しくやろうか、そんなものなんですか、経営の効率化というのは。そんなものじゃないでしょう。少なくとも歳入欠陥があろうとなかろうと、効率化の図れるところはどんどんやっていこう、これが計画のはずであります。  同時に、もう一点言えば、三カ年の経営計画というのはもうすでにでき上がっているのでしょう。何をどうしよう、あれをどうしようということは構想としてできているのじゃありませんか。その三カ年間の経営計画の立てる段階で四十四億の収入の欠陥というものは勘定に入っていたんですか、初めから。ことしの場合は、五十五年度からスタートする三カ年間の経営計画は、当初から暫定予算を組まざるを得ませんと、こういうふうに計算していたんですか。そういう計画だというんなら、そのように説明してくださいよ、くどいようですが。
  131. 平野正雄

    ○政府委員(平野正雄君) 当初から減収計画が織り込まれておったわけでは全くございません。当初計画よりも四十四億の減収が生じた結果、NHKのさらに懸命の努力を期待しておるということでございます。
  132. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 だから、今回はからずも、これは郵政省の責任か政府の責任か、よくまだ明確になっていないようでありますけれども、少なくとも歳入欠陥が生じた。したがって、今日立てております経営計画三カ年計画があるけれども、それをさらにもっと厳しく進めていくことによって、直接視聴者の方にはね返らないようにひとつ努力をしていきましょう、こういうことなんですね。
  133. 平野正雄

    ○政府委員(平野正雄君) そのとおりでございます。
  134. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 明確にしてくださいね。  で、次へ進んでいきますが、先ほども少し話が触れましたけれども、大臣の付されました意見の中に、「公共放送機関としての経営責任を全うするため、長期的展望に立って経営の在り方について検討」せよと、こういうふうに出されています。この長期的展望に立った経営のあり方というのはこれから検討せいということなんですか。そうするといままでは長期的展望に立ったそういう問題は確立をされてなかった、こういうふうに受けとめていいんでしょうか。
  135. 平野正雄

    ○政府委員(平野正雄君) 郵政省といたしましては、ここ数年来、平生の経営努力と取り組むだけではなくって、少しも早く長期ビジョンを確立をして、その長期ビジョンに基づく経営努力に取り組むようにということを申しておったわけでございますけれども、昨年のNHK会長の諮問機関からの答申の中におきましてもまだ長期ビジョンにつきましては明確に打ち出されていないというふうに理解をしておるわけでございまして、したがいまして、今回の郵政大臣の意見といたしまして、長期ビジョンに立って、長期ビジョンを確立をして一段と経営努力に励むようにという趣旨のことを記載をいたしたわけでございます。
  136. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 そうしますと、第二次の基本問題調査会の報告書では、「長期経営ビジョンの検討」のところで今日の経済情勢、社会情勢の中では三年を超える長期構想というのは非常に困難だと、こういうふうに指摘をしていますね。それほど目ぐまるしく状況が変化をする、こうなっていると思うんですが、この辺との兼ね合いは一体どの程度にお考えになっているんですか。長期と言いましても、たとえば私は農林水産におるときにはこれはあなた百年計画だと、言うてみますと。まあ性格によりましてね、林野の場合等は。そうすると、大体大臣が言っている「長期的展望」の「長期」とは大体どの程度のものを出せばというふうにお考えになっているんですか。その構想があったらお聞かせいただきたいと思います。
  137. 平野正雄

    ○政府委員(平野正雄君) NHKがきわめて厳しい現在の環境を打開いたしまして、長期にわたって経営の安定を図っていこうということはきわめて重要な課題だと思います。このためには、NHKが事業運営の目標を明確にする必要があるわけでございまして、その意味での経営の長期ビジョンを確立をすることが必要であろうというふうに考えるわけでございます。長期経営ビジョンとして何年程度を想定するかにつきましては、事業運営のあり方を全般的に見直していく中でNHK自身が決めるべき問題であろうと思います。  先ほど先生が御指摘になりました「NHK基本問題調査会(第二次)調査報告書」の中に出てまいりますものは、多分三年先までの見通しというものは射程距離にあるというような意味から申されておるのではないかと思うわけでございますけれども、私どもといたしましてはこの長期ビジョンとしてとらえる限りにおきまして、少なくとも八〇年代のNHKの経営のあり方、そういったものを示すものであってもらいたいというふうに考えるわけでございます。できるだけ長期な方がいいと思います。しかしながら、余りその先になりますとピントが少しぼけてくると思います。せめて八〇年代のビジョンの中で、なおかつ各種の指針が明確になし得るであろう三年程度というようなことをこの報告書ではお考えになっているんではないかと、そういうふうに考えるわけでございます。
  138. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 そういたしますと、八〇年代にもうかかったわけですからね。これから長期ビジョンをつくる、片方ではこう言う。八〇年代と言えば大体十年間構想だと。そうすると本年度から始まる三カ年の経営計画がある。当然長期ビジョンの上に立って三カ年計画の見直しは私はあるだろうと、常識的にこう思いますね、あると思う。それは長期の問題にあるいはビジョンに向かってどういうふうに積み重ねていくかと。それを細切れに、たとえば三年計画にするか、五年計画にするかは別としまして、それは当面の経営計画と、こういうことになりますよね。  そうしますと、大体いま私は長期計画、いわゆる八〇年代ビジョンというものができ上がっておって三カ年計画があるならいいけれども、いままたこれからつくろうというわけですね。こういう構想になりますから、そうなりますと、大体いつごろまでに長期経営ビジョンというものをつくろうとされるのか。その設定の時期というのは一体いつになりますか。
  139. 平野正雄

    ○政府委員(平野正雄君) この長期経営ビジョンにつきましては、先ほど来申し上げておりますように、NHKが高度の経営の自主性というものを持っておりますので、本来NHK自身が定めるべき性格のものだと思いますが、しかしながら、一般的に申し上げますと、これはもう早ければ早いほどよろしい。たとえばことしじゅうに長期ビジョンを策定をされまして、そうして今後三カ年の経営計画の中にどんどん取り込んでいただくということが必要ではないかと、こういうふうに存じておるわけでございます。
  140. 山本博

    ○参考人(山本博君) いま電波監理局長からるる御説明がありましたけれども、NHKといたしましては、現在のところ長期ビジョンというのは、長期の年数をどのぐらいにするかという問題はまだ確定的にいたしておりませんが、この予算が御承認を得ました暁には、ただいまお話がございました基本問題調査会の答申を踏まえまして、NHKとしては、ある意味で言うとこの三年間も含めながら、これからのNHKのありようというものにつきまして、鋭意作業を進めるための準備を現在いたしております。ただ、そのでき上がる時期がいつかということについて、確定的に何年何月ごろというようなものまではまだ完全にできておりません。  と申しますのは、長期ビジョンという中身そのものが、言葉としては長期ビジョンというのは非常に何かそこからいいものがぼこっと出てくる、何かすばらしいものが出てくるというように簡単にいくものではございません。現在NHKが置かれている状況というのは非常にむずかしい問題をたくさん抱えております。次の段階に出てまいりますためには、さらに法律を改正していただかなければならないような問題もございます。あるいは自分自身の内部のいろいろな問題について相当大きなメスを加えていかなければならないような問題もございますので、現状のところで何月何日までというような設定はできませんけれども、本年度、五十五年度のNHKの一番大きな課題として取り組みまして、できるだけ早い機会に成案を得ましてお示しをしたいと思いますが、現状のところではいつという具体的な数字はもう少し作業を進めてからお示しをさしていただくことにしたいと思っております。
  141. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 そういたしますと、当面は長期ビジョン策定に最大の努力をしていくけれども、これはまだ未確認だと。そうなりますと、いままでのNHKの形をながめてみましたときに、当初出発段階では五年計画になり、そしてしばらく中断をしておって、今度は五十一年が第一次基本問題調査会の関係等もあってでしょうが、五十一年から五十二年、五十三年の三カ年計画、そして四年が飛んで今度はまた本年度から三カ年計画、こういうふうに、どうも長期ビジョンがないからそういうことになったのかよくわかりませんけれども、少なくとも、短期計画であっても三カ年ぐらいが大体見通しのできる一番いい距離だというふうになるとするなら、これはやっぱり三年で計画を立てるんなら立てる、あるいは三年よりももう少し予測ができるというんなら五年ぐらいで立てる、こういう形できちっと統一をされないとおかしいんじゃないんでしょうか。  五十一年から五十三年、したがって、今回また三カ年計画が出ているのは、本来なら昨五十四年のときに引き続いて三カ年計画を展望してみる、こういう形が一貫した姿勢だと思うんですが、その辺はどういうふうな理解だったんでしょうかね。
  142. 山本博

    ○参考人(山本博君) 理論的に申し上げますと、いま御指摘がありましたように、計画というものと実行というものの間にずれがございませんと、三年あるいは五年計画を立てましたらそれを終わった時点で次の計画の時期が始まる、こういうのが一番望ましいと思いますけれども、三カ年なり五カ年間の計画を立てますと、たとえば、特に収入の面の裏づけがございませんと、計画というものは非常に具体性のない内容になりますので、やはり、収入の面の見通しというものを相当確実に立てまして、それに基づいて計画を立てるという作業になるのが、これはやむを得ない状況でございます。  そういたしますと、三年間やってみまして財政上の状況というものがどういうことになるのか、四年目の予算がどういう形で可能になるのか、それから、従来やってまいりました三カ年なら三カ年の計画の進行状況あるいは一つのその三カ年間の計画の考え方、そういうものを総合的に考えました場合に、現状の考え方で、現状の財政規模でもう一年、いわばこれは過渡的になりますけれども、次の段階までの橋渡しの時期が一年ぐらいどうしても出てくるのではないかというような判断をいたしますと、勢いそこの間に一年ぐらいは前の計画の考え方、規模、そういうもので次の時期、いわば財政的な新しい裏づけを持った時期との間に橋渡しをする時期というものを設定する、こういうことがいままでございました途中の一年間の役割りといいますとあれですが、意味といいますか、そういうことでまいったわけでございまして、最初っから三カ年間立てて四年目は渡りの一年を設定するということではございません。結果として、そういう一つのクッションの時期が出てきたというようなことでございますので、これは計画そのものの内容の問題ではございませんので、御理解をいただきたいと思います。
  143. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 ちょっとわからないんです。国会に承認を求めるというのは単年度ですね。そうしますと、少なくとも今日の時点では、これからの三カ年計画の第一年次と、こういう位置づけになりますね。そうしまして、来年になれば三カ年計画の第一年次としてとらえて運営をしてきて、第二年次が計画修正をしなくていいかどうかというのは、三年計画の中ででも検討されるべき筋合いですよね。そして、二年目が経過をすれば三年目に移るに当たって、三カ年計画の展望からながめて、あるいは計画からながめてみて、二年間やってきてここが残っているじゃないか、これをどう補強するのか、さらには、ここは予測以上に進んだからこれはこのままでいったらもっといけるんじゃないかという立場で、三年目というものはその仕上げの年としてやっていこう、そして、次の計画に進んでいくというのが、これが私は一貫した姿勢だろうと、こういうふうに思うんです。  結果として、五十四年度という間年ができましたので、これがまたあるなんという話は、それは私も考えてはおりません。しかし、少なくとも、これからの三年計画を実行していく単年度単年度の積み上げという話になれば、そのことの反省が継続をしてつい立てられないという話にはならぬだろう。ただ、その期中に、場合によっては、赤字の展望なら赤字の展望が出てきてそれはどういうふうにすべきかというむずかしい問題にぶつかるかもわからぬ。しかし、少なくともその時点から、そのことについてはいままでだって予測をしているわけでしょう。ただ、それを表面に出すのか出さないのかという話になってくる。  私は少なくとも、昨年度の場合に、そういう三カ年の展望をしておるとするならば、ことしのように公共料金が軒並み上げられるような年にあわせて、NHKも他の一般公共料金並みにとやかくという筋合いにはならなかったんじゃないのか、これは結果論ですけれども、そういう問題が五十四年度の努力あるいはそれにぶっつけた姿勢ということはわからぬではないけれども、私は計画というものはそういうふうに引き続いてきちっと区切りをつけていくべき筋合いのものだと、こういうふうに判断をするのですが、間違いでしょうか。
  144. 山本博

    ○参考人(山本博君) ただいま提起されました考え方に反対するつもりは毛頭ございません。ただ、いまもおっしゃったように、結果論としまして三カ年計画をやりましたけれども、四年目のときに、実は五十四年度の予算を御審議いただく時点におきましても、それぞれの予算の承認をいただくわけでございますけれども、御審議の材料といたしまして、やっぱり五十四年度のときも、五十四年度以降の三カ年間の見通しあるいはその中における事業経営の考え方、こういうものも御説明はいたしておったのでございますけれども、五十四年度以降の三カ年間をまとめて一つのNHKの長期的な――長期と申しますか、中期と申しますか、そういう経営計画というものでそれを設定したということではございませんでした。  これはいま申し上げましたように、五十一年度から五十三年度までの、前に御承認をいただいた計画の延長上の一年としての位置づけをしながら御説明もし、御承認もいただき、それから昨年度の、五十四年度の予算もそういう位置づけで御承認をいただきました。いわば、それは主として財政上の裏づけというもの、そういうものが確立をいたしませんで、五十四年度はいわば過渡的な年という性格を持たせまして御説明をいたしたわけでございますが、お話の御趣旨は十分私たちも理解できますし、今後の長期計画を設定し、また、それを実際に運営をしてまいりますときに、そういうようなことについては十分配意をしてまいりたいというふうに考えております。
  145. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 大体わかるんですがね。結果としてこういう見方が成り立つんですよ。料金値上げのための経営計画じゃないのか、端的に言いまして。五十一年度の場合も、三年計画は立てた、料金値上げ。本年の場合も料金値上げ。したがって、料金値上げを了承させなければならぬから経営計画を立てるんじゃないか、こういう見方が成り立つんです。だから、そういう形にならぬようにきちっと私はやるべきだろう。  たとえば昨年度の場合でしたら、五十四年度に若干赤字が出るけれども、五十五年度は料金改定を伴わないとやれないような見通しになりますよという立場のものは当然予測として出てまいりますね。そうすると、その計画の中で、ここではどうなのかって、そこでの審議というものは当然行われていってしかるべきであろう。この辺の問題がありまして、そうして今度は五十五年から三年計画がいって、そうして次の三年計画が出されるときにはまた料金改定になる。これは別な次元の話ですね、経営計画とは、料金改定とは。  しかし、収入は受信料がほとんどのウエートでありますから、これはもう料金改定じゃなくて、料金とそれから計画というものは絶対に切り離しのできないものだ、これはみんな理解ができる。しかし、経営計画が出てくるのと料金改定と、これは計画を先行して料金改定をながめるんじゃなしに、料金改定をせざるを得ないというような立場から計画が無理やりつくられるというような話にならないように、これは繰り返しますけれども、ぜひひとつ取り扱いをきちっとされたい、こういうふうに意見を申し上げておきたいと思います。よろしいですかね。
  146. 山本博

    ○参考人(山本博君) 理論的にはそれが最も望ましいと思います。ただ、物のこれは表と裏の取り方にもなりますけれども、経営計画というものを立てるときには、これは財政上の裏づけをちゃんと持って、それで国民に御理解をいただく。料金値上げのために、受信料改定のための計画というのも、これは見方によってはそういう取り方をされる場合もないではないと思いますけれども、やはり計画そのものの実行性といいますか、国民にお約束を申し上げるという性格からいいますと、どうしても財政上の裏づけを持って、具体性を持ってお約束をしながら、次の期間の間に計画を進めていくという形のものが計画としては一番実行性、具体性があると思いますので、そういう時期に計画の始期が一致するということは、これは往々にして私はやむを得ないんではないか。  ただ、おっしゃいますように、途中なり最後の経理のときに、どういう時期に始期をとるかというのを受信料改定というものとだけ結びつけるということでない経営計画も考えておくべきではないかということについては十分了承いたしまして、今後そういう問題につきまして私たちも勉強させていただきたいと思います。
  147. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 くどいようなんですが、いまの山本さんのお話を聞いていましても気になりますのは、確かに財政上の裏づけがなければ経営計画成り立たぬというのははっきりしているんです。これは私も認めます。そして、NHKの場合、その財政の基盤というのは受信料にある。これ以外にないんですから、正直に申し上げまして。それははっきりしている。しかし、経営計画を執行していくためには、これは、だから幾つかの制度が設けられて、借入金の問題等もあるわけでしょう。だから、そこには三年間なら三年間というものを計画をしていく場合に、この年度ではこのままでいったらここでは赤字になる、しかし、この計画を進めていくためにはこれだけの財源は必要なんだと、こういう話になるわけですから、料金改定を後に送るなら送って、その分をどういうふうにしていくかという次の計画に乗せられるわけですね。調整がつくわけです。  したがって、そういうことを考えていけば、私は料金改定と計画というものを必ずしもきちっと結びつけて、改定するときに計画を出さなければならぬのですよというような、そこにウエートを置いた物の考え方というのは、私はもう一遍検討をいただかないといかぬだろう、こういうふうに思うんです。
  148. 山本博

    ○参考人(山本博君) おっしゃいます趣旨は、繰り返し申し上げますけれども、私たちもその考え方に全く別な意見だということを申し上げているわけではございません。ありようとしては、そういう経営計画も場合によってはつくることも必要かと思いますが、具体例を申し上げますと、五十四年度の場合にも、五十四年度はこれこれしかじかの内容で予算の執行をやります、しかし五十五年度以降につきましてはこれこれの赤字が出ます、したがいまして、これからの経営についての問題というのはこういう点がございますということは、その五十四年度の予算の御審議をいただくときには一つの資料としては差し上げておりますけれども、それを最初の年から含めまして三カ年計画ということをとらなかった、結果としてそういう経営計画のつくり方をしておりますが、お話がありました点についてはなお申し上げましたように私の方で十分検討させていただきたいと思います。
  149. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 それじゃ次の問題に移りますが、予算総則ですが、予算総則を見ていきますと、第二条では受信料の額の定めがあるわけですが、この中で前納の制度の問題ですね。六カ月前納と十二月前納とあるんですが、この六カ月前納を二倍いたしますと額的には十二月前納と全く同額と、こういうことになりますね。割引制度幾つかあるんですが、六カ月と十二月と、二回払いと一回払いで全く同額になるような割引制度というのはよそにありますかね。
  150. 海林澣一郎

    ○参考人(海林澣一郎君) 御指摘の点でございますが、昭和三十六年に前納制度を採用しましたときに、実は簡易保険でございますけれども、この簡易保険が、六カ月前納の場合には半月、そして一年の場合には一カ月、この割引率が八・三と、同じ率であったと、これを参考にしているということがございます。
  151. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 特にNHKの場合は集金手数といいますか、これが大変なんだそうですね、正直言いまして。大体通常払い込みは二カ月に一回ですね。そうしますと、その手数に要するものをいかに合理化していくかでいままでずっとやってこられたと私は思います。そういう観点からいきまして、十二カ月払いというのは年一回ですね。六カ月というのは二回やらなければならない。このことからいきますと、経費的に見まして私はやっぱり六カ月前納と十二月前納というものについてこの合計額が変化していいんじゃないだろうか、あたりまえの話じゃないか、いわゆる経営の面から考えていきましてね。当然そうでないと納得しないんじゃないだろうか、視聴者としても。二回に払うのも一回に払うのも一緒ですよと。  しかも、これはいろいろいままでの会議録その他も読ませていただきますと、金利の分だとか、よその前納制度のいわゆるたてまえになっているようなものを、早く前もって納めてもらうんだから少なくともそれを預金したものを、こういうふうにながめたときに、金利分だけでもひとつ割引をしましようやという形になって、前納がどんどん、安心ですからそういう形が仕組まれていった。このたてまえからいきましても、六カ月前納と十三月前納とが同額で、しかもNHKの側から言えば倍手間がかかる、六カ月は。これと年額が一緒になるということについては、私はもう一遍再検討をいただく必要があるんじゃないんだろうか、こういうふうに思うんですがね。  それと同時に、これは現に率を考えていきますと、いまの割引率は九・二%ですね。今度の改定で、たとえば普通契約の年間の支払い額というものは普通払いで沖繩の場合四千九百二十円、沖繩を除く他のところでは六千二百四十円、こうなりますね。そして、割り引いた場合、六カ月前納でも十二月前納でも一緒ですから、沖繩の場合には四千五百十円、沖繩以外のところは五千七百二十円、約九・二%の割引になっている、こう思うんです。これはカラーの場合も一緒なんですね。沖繩その他、やっぱり約九・二%、若干の誤差はありますけれどもね。  そうなりますと、九・二%も割引というのは、経営が苦しい、大変今日苦労されているという状況からいきますと、他と比較をして相当大きいんじゃないだろうか、こんな感じがするんですよ。もともとの額が小さいですから、だから割引の額そのもので言いますと大したことはない、こういうことになるんでしょうが、率からいくと相当大きい、こういうふうに思うんですが、その点はいかがですか。
  152. 海林澣一郎

    ○参考人(海林澣一郎君) 割引率は八・三%ということでございますけれども、先生おっしゃいますように、前納の制度は、受信料納期以前に一括してお支払いいただくということでございまして、収納の安定化と集金労力の軽減とか、あるいはそういったことでの経費の節約、何よりも利用者に相応の利益を還元して差し上げるということ、それを積極的にこの制度を利用していただくことに結びつけたいということでございますが、先生まさに御指摘のとおりに、一年と半年の割引率が同じなのはおかしいではないか、これは私どもも先生のおっしゃるとおりそれが合理的なお考えであるというふうに思って検討しているわけでございますけれども、やはり一年で一月、半年で半月というきわめてわかりいいということがございまして、その辺でまだ、先生御指摘の経費の面についてのアンバランスを踏み越えて決断するということには至っておりませんけれども、論理からすればまさに先生のおっしゃるとおりだと思います。
  153. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 次に、第四条の二項に給与予算の項目間流用禁止除外規定がございますね。これは、この中で「民間賃金及び国等の給与の額に比して」と、こう表明をされているんですね。これはいま民間賃金と国等の給与の額というのは、相当世論的にもそのこと自体が比較をするのには、大変並行で並んでいますと一体どうなっているんだろうか、こういう話になるんですが、これは今日NHKの基本的な考え方としては一体どうなっているんでしょうか、これをひとつ先に伺いましょうか。
  154. 武富明

    ○参考人(武富明君) お答え申し上げます。  ただいま先生の御指摘のとおりに、民間賃金とあるいは国等の給与の額というのはかなり幅を持っております。しかし、基本的に御説明を申し上げておきたいと思いますのは、やはり協会の職員に対しましての給与の考え方というのが根底にあるべきだと思いますし、またうちの職員のなします労働と申しますのは、やはり公共放送としての務めを果たす、こういう意味から、責任と能力をきちんと備えている人間というものを登用しなければなりませんし、またそれに対して応分の処遇をいたしたいというのが私どもの基本的な考え方でございます。  したがいまして、そういう場合に他企業と比べるということはなかなかむずかしいことでございますけれども、数ある職業の中ではやはり同業と申しますか、新聞なり放送なりそういったマスコミ関係の仕事、これと遜色のない給与にしていきたいというのが実は私の腹にある基本的な考え方でございます。しかし一方では、受信者の皆さん方がそれぞれの職業におつきになり、そして公平に受信料というのを負担をしていただいているわけですから、そういう意味から申しまして、一面ではやはり社会的に納得のいくものでなければならぬ、こういうこともまた同時に考えなければいかぬというふうに思います。  したがいまして、先生の御指摘のように、民間をとるのかあるいは国等の給与の額を基準にしているのかというお問い合わせでございますけれども、最初に申し述べましたとおりの考え方に従って、やはり世の中の納得が得られる、そういういわゆる世間相場というものもまた十分に勘案をしながら、最終的にはもちろん給与のことでございますから、労使の間で協議をしながら定めていく、こういうことでございまして、そういう意味でどちらかということなしに、双方を私どもとしては勘案をし、そしてその両方が納得ができるようなそういう給与体系をつくってまいりたい、こういうふうに考えているわけでございます。
  155. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 いま述べられたことについて私基本的に賛成なんですがね。ただ、述べられた趣旨とこの総則とは大分違いますね、そうなりますとね。基本がどこかに飛んじゃって、社会的な合意を得るための手段の方が前へ出ちゃう、こういう話になりますね。私は、いま述べられましたように基本的な考え方をまず載せて、そうして社会的な合意を得るためにというのがあって、そのことによって貸金の一つの基準をここに書くんならそう書いてもらいたいというふうに思うんですが、少なくとも私の言うことおわかりですか。  あなたが基本的にいま述べられましたように新聞、放送、いわゆるマスコミ関係の賃金水準というものを、むしろ私はマスコミの関係の人たちにNHKが胸を張って、おれたちはこういう任務だからと言えるような処遇というものは、それこそ国民の合意を得てあなた方がつくり上げるものだと、こういうふうに思んです。だから、その考え方を私は総則の中にまずきちっとする。それに遜色のあるような形のものが生まれてくることについては、私は予算的にいわゆる移流用の禁止除外規定が適用されると、こうあってしかるべきじゃないでしょうか。私はそう思うんですが、いまの答弁と予算総則に書かれていることとちょっと食い違いますし、私の考え方ともこの総則の意味からいくと違うんですが、再度御答弁してください。
  156. 武富明

    ○参考人(武富明君) 先生の御指摘でございますけれども、この四条二項、この項目というのは、やはり経済の状況が予測できない状況になったときこれは適用できると、こういうことになっておりますし、またその範囲というのが業務の遂行と申しますか、そういったことに差し支えのない範囲の中においてと、こういう規定にもなっております。したがいまして、これはやはりある非常に大きな経済変動ができたときに適用されるべきものだと、こういうふうに考えております。  われわれいままで給与交渉をいたします中で、あくまで労使の間で自主的にいろいろ相談をして決めていく、これを原則といたしておりますので、先生の御指摘もわからぬわけではないわけでございますけれども、あくまでわれわれとしては、先ほど申し述べましたようなそういった姿勢で今後ともやってまいりたいと思っておりますので、予算総則を書き直せと、あるいは直せというふうな御指摘かと思われますけれども、われわれとしてはこれまでこのままやってまいりましたし、今後ともそういう姿勢で貫くことによってこれを守ってまいりたいと考えておりますので、この点はひとつ御了解いただきたいと思います。
  157. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 余りやっているとだんだんおかしくなってくるような感じでして、初めの答弁といまと違ってきて、どちらをとるのかというと、あなたの考え方として先ほど述べられましたのはいわゆる比較をする基礎になるところはマスコミ関係を大体とりたい、こう言っておりながら、総則の中ではやっぱり基準になるのが「民間賃金及び国等の給与の額」と、こうなっているわけですからね。だからここには矛盾があるんじゃないのか、したがって、むしろ少なくともマスコミ関係と比較をするなり、マスコミ関係と著しく均衡を欠くという場合に総則のこの条項が働くように直すことの方が筋じゃないんですかと、私はこう申し上げておるんです。賃金関係は労使関係で決まることは百も承知であります。  したがって、これはいま直ちに私は直せとは言いませんけれども、少なくともあなた方の考え方が反映できるようにしなきゃならぬ。そして、社会的な合意を得るためにということは、あなたのその言葉のニュアンスというのは、むしろ胸を張ってというんじゃなくて、余りそこまで水準をつくりますと、そうするとNHKは待遇がよ過ぎるんじゃないかと言って、国民のためのNHKはけしからぬと言って攻撃をされるというふうに受けとめられて、マイナス要素として社会的ないろんな人々のと、こう言っておられるわけでしてね。私はそこの問題はむしろ皆さんがNHKの職務というのはこうなんですよという話が国民の皆さんの理解を得られるようにやっていくのが任務じゃないんですかと、こう申し上げておるんでありまして、したがって、その辺は今後の問題としてきちっとしてもらいたいというふうに思いますよ。  そして、この総則自体が経済の著しい変動その他でということで予測をしておる条項ですから、常時働くものでないことは百も承知をしています。しかし、働かさなきゃならぬときにはその辺の問題が出てくるわけでありますから、機会のあるときにこれは整理をしてもらいたい、こういうふうに思うんですが。
  158. 武富明

    ○参考人(武富明君) 先生の御指摘でございますので、われわれとしてもいろいろ考えさしていただきたいと思いますが、なかなか直すことは私困難だと思われますので、その辺もひとつ御了解願いたいと思います。
  159. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 直すことが困難だといって最後に言われますと、それは検討してもだめですよといって通告されたような話ですからね。それじゃやっぱり困りますので、むずかしいからというんじゃなくって、あなた方の考えられていることが実現をしていかないとお話になりませんので、頭ではいいことを考えているけれども現実は追っつきませんよ、そんなこと言ったって無理ですよと、こういう否定的なんでは、せっかく考えていることがだめになってしまいますんで、それが達成できるようにぜひこれは努力をしてほしい、こういうふうに思います。  次に、十一条の関係ですが、これは国際放送とそれから選挙放送の交付金の問題ですね。これが計上予算、当初の予算で予測をしておったよりも増加をしたときの取り扱いを決めているわけですね。その場合に、この最後のところに、「関係ある経費の支出に充てることができる」と、こうなっているんですね。「充てることができる」という表現は、充てないのが原則で、そして特例としてこういう場合がありますよという規定の場合に使われる言葉なわけですよね。  私は、そうじゃなくって、少なくともこれは国際放送に関して交付金がある、選挙放送に関して交付金がある、こういうのなら、その趣旨に基づいて私は堂々とやっぱり使うべきものだ、こういうふうに思いますが、その辺の見解はいかがですか。むしろ、充てることができるというんじゃなくって、充てなければならぬというふうに規定をすべきじゃないんでしょうか。
  160. 渡辺伸一

    ○参考人(渡辺伸一君) お答えいたします。  まず、先生おっしゃるように、事実上は充てて使っておるわけでございますけれども、ただ総則自体が先生おっしゃいますように、予算の実行上の運用にかかわる規定をしておりまして、承認いただきました各項の金額を、経済事情の変動あるいは執行上の過程においての事情の変更に伴って増減して執行できるという権限を与えていただいておるわけでございますので、そのようにできるという表現はとらしていただいておりますけれども、事実上は私たちとしましては関係ある項目に振り当てて使っているのが実情でございます。
  161. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 実情はいいけれども、それは直さないんですか、その表現は。  さらに十二条の関係も同じようなことですね。これは調査研究に対する交付金、補助金ですね。ただ私は、この十二条の調査研究に対する交付金、補助金につきましては、もう一つの問題があると思うんです。これはNHKとしての本来の姿勢がありますから、任務がありますから、したがってこの交付金、これは政府以外にないと思います。補助金なんというのは、場合によってはこれは民間も頼みますよという話になるかもしれない。  したがって、この交付金、補助金を調査研究に関して受けるという立場になりますと、私はNHK独自のものじゃなくって、他から依頼をされてたまたまNHKもやっているからという話になり、一体金の率がどういうふうにふえてくるかによって左右される危険性も伴っていると思うんです。したがって、交付金、補助金の場合、いわゆる十二条の関係についてはまずその交付金、補助金を受け入れるべきかどうなのか、性格判断をきちっと、NHKとして侵されないという立場を一方踏まえまして、そして受けるべきだという話になったときは、当然これは他に使うんじゃなくって、調査研究以外には使わない、こういうふうに総則としては縛るべきじゃないか、こういうふうに思いますが、これ、十一条、十二条、あわせてもう一遍答弁いただきたい。
  162. 渡辺伸一

    ○参考人(渡辺伸一君) 先生おっしゃいますように、十二条の適用の場合とも十分にそれが協会の業務に沿うものであるかどうか、それを阻害するものであるかどうかにつきましては、厳正に選択をして受けているわけでございます。  なお、その事実上それをやっているんであれば、ねばならないという表現をとらないのかというお話でございますが、先ほどからお話がありますように、NHK予算の運用につきましては、極力自主的運用ということに力点を置いて考えておりますものですから、権限を与えていただくということに関しまして、他の条文との関係もあって「できる」というふうに表現をとっていただいて、自主的運用のところの観点から外さないような表現をしていただきたいというふうに思っておるわけでございます。
  163. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 ちょっとわからぬですがね。NHKの自主性を阻害する、しないという話じゃなくて、この総則自体はNHKのものなんでしょう。どこかから押しつけられたものですか、この総則は。私はNHKの自主的な立場に基づいてNHKとしての予算総則を決めている、こういうふうに認識しているんですが、間違いでしょうか。
  164. 渡辺伸一

    ○参考人(渡辺伸一君) おっしゃるとおりでございますが、ねばならないという義務的な表現の仕方は、他の条文との関係からいってもこの際避けたいというふうに思っておるわけでございます。
  165. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 総則の前段の方ではそういう規定があるんじゃありませんか。
  166. 渡辺伸一

    ○参考人(渡辺伸一君) お答えします。  総則十二条ございますけれども、先生御案内のとおり、第一条と第二条を除きまして、あとの十条に関しましては予算の実行上の運用にかかわる規定でございますが、いま先生おっしゃったねばならないという、いわゆる強制規定のにおいのいたしますものでは、第三条に、目的以外にこれを使ってはならないというのがございます。四条の前段につきましても「流用することができない」ということになっておるわけでございますけれども、それ以外につきましては第六条に、予備費については「予見しがたい予算の不足に充てる以外にこれを使用することができない」となっておりまして、ほかは全部「することができる」。もちろんその間には「経営委員会の議決を経て」ということになっておる条文もございますが、基本的には「することができる」というふうになっているわけでございまして、要するに御承認いただきました予算運用上のルールの中でその権限を授権していただくという趣旨で条文をそろえているわけでございます。
  167. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 こんなことで引っかかっておっても何ですが、私はいま言われている形から見まして、必ずしも適切でない、そんな感じがいたします。  で、仮にそこで縛っては自主性が損なわれるという判断ですが、私は損なわれないだろうと思うんです、そのことによりまして。特定の費目を上げているわけでありますから、そのことの縛りは私は自主性を損なうというふうには判断をいたしません。その辺は再度検討しておいてください。  それから次に、経営委員会ですが、これは総則の立場から見ましても、経営委員会というのはきわめて大きな責任ですね、権限も強い。こういうことになるわけですが、この経営委員会は、やっぱり任命に当たって、私はあの人をというふうに名前が出てきた段階というのは、もうそれはお話になりませんでして、むしろそれ以前の選考にかかわる過程が、きわめて幾つか問題があるんじゃないんだろうか、こういうふうに思うんです。  これは放送法の関係からいきましても、その辺の公平を期するために幾つかの規定がある。そして全国的に選出をする舞台と地方の代表というような形を含めて選出をする舞台とがある。しかも総体としてはそれぞれの分野にわたるように平等化をしている。そして所属委員が一つの政党政派に偏らないようにこれまた配慮をしている。私はこれが放送法の定めだろうと思う。  今日現在おられる方についてとやかく言うわけでもありません。今回また交代があって補充をされる、こういう状況でありまして、決まっておるものについてどうこう言う筋はありませんが、少なくとも私どもがいまながめておりますと、たとえばマスコミ関係、これは言論という立場で三名の方が出られる。朝日、毎日、読売、こういうことになっています。果たしてそのことが今日の状況の中で言論界というふうに受けとめられるのかどうか、このことについても私はきわめて問題があるところじゃないのだろうかというふうに思います。むしろ、NHKと民放との関係その他も含めまして、もっと経営委員会の民主化という立場から根本的に検討をし直してみる必要があるのじゃないだろうか、こういうふうに考えますが、その辺はいかがなものでしょうか。
  168. 小山森也

    ○政府委員(小山森也君) 御指摘のように、NHKの経営委員は非常に大きな権限を持っておりまして、責任のある委員会でございます。なお、委員の任命に当たりましては、放送法の十六条にありますとおり、「公共の福祉に関し公正な判断をすることができ、広い経験と知識を有する者のうちから、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する」という条項になっておりますことも先生のおっしゃるとおりでございます。  さて、それではその経緯につきまして、両議院の同意を得る前にいろいろな措置をとるべきではないかというお話でございますが、ただいまのところ、両院の議運に御審議いただく前にこのような人事案件につきまして、それ以前に経緯等を申し上げるのはいかがかと存ずる次第でございます。なお、その点につきまして両院の御指示がございますれば、それに従いました措置というのをとることもこれはたてまえ上そういうことになろうかと存じます。  なお、新聞界出身の方が多過ぎるのではないかというお話でございますが、新聞界であるということだけにとどまらず、いわゆる広い範囲の知識を有し、公正な御判断をしていただけるかどうかという点からまいりますと、きわめて広い分野の知識をお持ちの方ではないか、このように承知いたしておる次第でございます。
  169. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 私は事前の段階で、たとえば私どもに相談をしろとかそんなことを言っているのじゃないのです。全国選出と地方選出がありますから、たとえば地方等の場合にも民主主義のルールを踏まえて本当に選考をされているのだろうかどうだろうかというところに一つ問題点がある、これが一つ。  それからもう一つの問題は、全体のバランスの問題からいきまして具体的に進める作業としては、どういう分野の方々がいま少なくなっているからどういうふうに入れましょう、こういう作業が行われるわけですから、地方に対しましても、これは地方は決められていますが、あなたのところの地方代表はどういう形の方を選考に上してくださいよという話が事前にいくわけですから、その段階できちっと民主的ルール、しかも全体の構成をながめての計画があるわけですから、その段階の構想というものをきちっとしておきませんと問題があるのじゃないのか。これは具体的に私質問するともう少し鮮明になると思うのですが、要は、ここまで上ってくるまでの間に、たとえば地方の方でここをひとつという話で、そう地方でも論議の対象にならないで候補が上がってくる、こういう形になりますと、問題があるのではないかというのが指摘です。  それからもう一点は、いまマスコミの関係をとらえて――マスコミを別に攻撃をする意味ではないのですが、たとえば民間放送の場合にいたしましても、新聞社の場合にいたしましても、一面では幅広い物の見方をされ、その人格は尊重するにいたしましても、一面では経営者の立場、これを踏まえてというかっこうになってくる可能性もあるわけなのです。したがって、その辺のものからいきますと、全体の構成の中で今日の言論界三名というのも数の問題からいきいろいろあるのではなかろうか。しかも今日NHKと民放という関係、私は対立関係をあえてこじあけようなんという気持ちは毛頭ありませんですけれども、少なくとも経営のあり方をめぐって幾つか論議のあるところでありますから、そういう配慮もしつつ、むしろ本当に公平に判断のできる、相談のできる立場というものを、より私はきちっと立てていくべきであろうというふうに思うのです。そういう意味で申し上げておるのですが、おわかりになりませんか。
  170. 小山森也

    ○政府委員(小山森也君) 先生おっしゃいますお説はいろいろの場合において肯定するものがあるわけでございますけれども、要は、こういった内容につきまして、そのときどきの分野におきましてその時点時点、ケース・バイ・ケースによりまして各分野に偏る――偏るというのではございませんが、その時点におきまして任期の関係で若干あらゆる分野にすべての方が行き渡らないという点もあろうかと存じます。  また、それ以前の選考過程の問題でございますが、このような両院議員の同意を得ていたします人事案件につきましてのいろいろなケースにおきましても同様なことが言えるかと存じますが、そういったようなものとの見合い、それからこういった人事案件というものに対しますいろいろな資料等につきましての問題点等は、国会に御承認いただく段階での手続といたしまして、国会の方からそういうようないろいろな手続上の問題点を御指摘いただきますればそれによってまた変わってくるのではないか、このように考えております。
  171. 矢田部理

    ○委員長(矢田部理君) 質疑の途中でございますが、本件に対する午前中の質疑はこの程度にとどめ、午後四時三十分に再開することとし、休憩いたします。    午後一時五十八分休憩      ―――――・―――――    午後四時三十七分開会
  172. 矢田部理

    ○委員長(矢田部理君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、安永英雄君が委員を辞任され、その補欠として小谷守君が選任されました。     ―――――――――――――
  173. 矢田部理

    ○委員長(矢田部理君) 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。
  174. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 残されました時間がいろんな関係で三十分に制約をされたようでありますから、ひとつ答弁の方も要領よく御答弁をいただきたいことを申し上げまして、質問に入ります。  今回の計画からいきますと、受信料の減免の措置の問題があるわけです。この減免措置の改廃の問題については、五十三年、五十四年の衆参両院での附帯決議がありまして、広範囲に検討が加えられたというふうに判断をするわけですが、今回、大学それから高専に対するこの見直しによる廃止というものは一応全般的に広範に検討された今日段階の結論、こういうふうに受けとめていいんでしょうか、まずそこからお伺いします。
  175. 海林澣一郎

    ○参考人(海林澣一郎君) お答えいたします。  先生の仰せのとおり、衆参両院の附帯決議その他十分検討しつつ、協会として将来の方向を考え、おっしゃるとおり今回五十五年、大学、高専の免除廃止ということに踏み切った次第でございます。
  176. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 結局、大学、高専を廃止をするという具体的な事例は事例なんですが、それに対して、結果としては、減免による減免の額の問題は昨年よりもふえてますね。そして全体の受信料総額に対する割合というものは全然変化がない。そうしますと、減免のところがさらに増加をしていく、こういう傾向とのかかわりなんでしょうか。その辺もう少し明確にしてくれませんか。
  177. 海林澣一郎

    ○参考人(海林澣一郎君) 仰せのとおりで、社会福祉施設五十五年度四十一億九千万円、それを代表としてふえております。
  178. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 午前、一般質問で私は、実は目の不自由な方々の、言うならば通信手段であります録音物の郵送をという話をいたしましたが、NHKの性格からいきますと、私はむしろNHKという基本性格からいって、そのことはその制度を受け持つ担当のところがむしろ負担をすべきだ、こういうふうに原則的に考えるんです。NHKが政府の官製の機関であれば、私はその問題については、これは当然NHKの事業の分野として福祉の前進ということで免除する、結論は免除はいいんですけれども、NHKが受信料をもらうべきものをもらわないでがまんをするというのじゃなくて、それに見合う部分は、それを担当する国の政府機関からそれぞれ出すべきじゃないんでしょうか、逆に言いますと。これは先ほどの郵政省の答弁と引きかえて私は申し上げるんですが、その辺は郵政省の見解と同時に、NHKの見解を承りたいと思います。
  179. 海林澣一郎

    ○参考人(海林澣一郎君) ただいまの御指摘でございますけれども、免除措置の縮小の円滑な実現を図りますために、五十年以降毎年、NHKの会長から関係各省大臣あてに要望書を出しまして、免除措置の廃止に伴います、先生のおっしゃいます国の財源措置あるいは免除に伴います協会の減収額の国庫補てんの措置、国の積極的な協力を要望をいたしますとともに、われわれ事務レベルあるいは役員レベルの折衝を重ねてきた、そして今日に至っているということでございます。
  180. 平野正雄

    ○政府委員(平野正雄君) 受信料免除相当額の国庫負担の問題でございますが、これまで関係省庁に対しまして、NHKからただいま御説明ありましたように相当の要望を行うとともに、郵政省といたしましても直接折衝を行ってまいったわけでございますが、受信料免除措置は社会福祉あるいは教育への貢献の見地から、NHKが公共放送として自主的に実施をしてきた経緯等から見まして、国庫負担のための財源措置をとる考えがないというのが関係省庁側の共通した考え方でございまして、折衝は現在のところ実は平行線の状態になっております。  受信料免除措置につきましては、NHKの財政状況等から見まして、今後の経営の長期ビジョンの検討を進める中で見直していく必要があるのではないかというふうに考えておりますが、郵政省といたしましてもNHKと密接な連絡をとりながら対処してまいりたいというふうに存じております。
  181. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 NHK発足以来の長い歴史の上に成り立ってこの免除措置が今日まで講じられてきた。したがって、急激にそのことを変更させるというのは大変むずかしい課題であるということは承知をしております。しかし、少なくともNHKのこれからの財政見通しあるいは経営計画、こうしたものにかかわって本来的にNHKの基本性格を守っていこうとすれば、公権力が入り切らない、そういう立場のものをきちっとガードをしつつ、しかも完全な経営をやっていこうとすれば、いま私が申し上げておりますような形のものは政府機関と性格が違うわけでありますから、とりわけ採算の問題、これは明確にしていくべきであろう、こういうふうに考えるんです。  それはそれぞれの言い分がありましょう。たとえば文部省の学校関係についてそういう立場でどんどんどんどん無料だからといってふやしてきたものをいま全部有料にせいと言ったら大変だと、パンクするじゃないかという論拠もあるでしょう。あるいは厚生省が朝見解を表明をされましたようなこともあるでしょう。しかし、私は今日のNHKの経営事情から判断をして、それは素直に討議をし、方向を見出していくべきであろうというふうに思うんです。私は、今回の大学、高専にいたしましても一つの見解があると思うんですね。これは廃止をされますね。大学側あるいは高専の側から言わせれば、文部省は文部省なりに考え方もあるでしょうし、該当の大学の担当から言えば、それが社会に対するところの一つの社会的な位置づけの中で私は見解が表明されるであろうと、そういう中で一部が踏み切られる、それが当面の結論だと、それ以外は検討してもなかなかむずかしいんだと、こういう論拠では、私はNHKという、繰り返しますけれども、基本性格から見て妥当でなかろう、こういうふうに考えます。  これは大臣が政府関係機関の中でもっと堂々とこの辺については論議をすべき課題であろう、こういうふうに思うんです。ただ単なる事務関係の問題じゃなくて、政治的に一つの出発点を探り当てる、こういう立場で今日の生きた社会事情というものを明らかに描きながら整理をすべき課題であろう、こういうふうに思うんですが、その辺は検討いただけるんでしょうか。それとも私のいま申し上げております意見というのは真っ向からこれはとることができない、こういう見解なんでしょうか、大臣のひとつ御答弁をいただきたい。
  182. 大西正男

    ○国務大臣(大西正男君) 今後とも検討してまいりたいと思います。
  183. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 そこで、実はこれは前々から少し聞いておって今回新聞にも出されましたから大変疑問に感じるわけですが、放送関係者の方々については受信料が免除されている、しかもその免除を内規で規定をするものがある、こういうふうにお聞きをしておるわけであります。これは私の直接聞いた話ですが、あるところへ向けてアンテナが立っている。そこに受像機があるだろう、こういうことで契約を、という話をしたら、うちは実はある放送会社に勤めておるんでと言ったらそのまま帰られたと、こういう話も実は聞いておったんです。そのやさきに実は新聞記事が出てまいりました。  こうなりますと、この関係は一体どうなんだろうか。しかも、この受信料免除の関係というのは大臣の認可事項になっている。しかも、大臣が認可した事項の中にそういう関係が触れられていない。こうなりますと、これも私は端的に言って、今日までの大変長い歴史のあることだろうから非常にむずかしい問題でありますが、原則は原則として、ひとまずきちっとしていく方向はつけるべきだろう、きちっとするところはきちっとすべきだろう、こういうふうに思いますが、その辺はいかがでしょうか。
  184. 海林澣一郎

    ○参考人(海林澣一郎君) 先生の御質問は二つと思います。  まず、毎日新聞に出たという御指摘でございましたけれども、それは放送法の三十二条の第一項に、「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。」とございまして、その第一項のただし書に、放送の受信を目的としない受信設備を設置した者、これは受信契約の締結を要しないというふうに規定されております。毎日新聞で指摘されました、民放が受信料を払っていない云々ということは、この項目に該当していると思います。  先生のもう一つの御質問の、民放の職員の方が受信料を、ということでございますけれども、協会といたしましては、受信料の締結の際にプライバシーを尊重するということで、ここ十年来職業についてはチェックをしないという方針でやっておりまして、民放の方が払っているかいないかということにつきましては、ここでお答え申し上げられない、その資料がないということでございます。
  185. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 私もその辺、どこのだれがという話はいたしませんが、そういう現実が――行って、契約がまだでしたら契約をと言ったら、うちは放送関係者なんだからと、こういう話で、行った人もすっと帰られたというようなことを聞いておるものですから、そうなりますと、いまの答弁とは範囲が拡大をされている。しかし、放送関係ということで、たとえばそこの従事者の仕事の職種によりましては、家で受像機を見ながら、何か事故があれば飛んで行かなければならない。言うならば放映の関係が正常に動いているかどうかというようなことも、これもなかなかむずかしい課題だろうと思います。だから、それを一概にどうこうという話ではありませんが、少なくとも法の拡大解釈をし、そうしてそのことに便乗して個人的利益を得るというような形が活用されないように、この辺はひとつ十分に話し合いをしてもらいたいというふうに指摘をしておきたいと思います。  次に、受信料の収納の方法の関係であります。  午前のときに六カ月、十二月の全納の問題は提起をいたしましたからそれはいいんですが、この収納の手段の問題として委託集金、これは放送協会の職員でない人に委託をしてやっている場合、それから直轄の外務職員が行く場合、それからもう一つは、郵便局に委託をして取り扱いをしている場合、おおむねこの三つが人の作業による集金の方法ですね。あとは銀行振替を通じてやると、こういうことになります。  いまNHKとしては、きわめて国民との間に理解を深めていくということがまだまだ不十分なので、それを強く求めていかなきゃならぬ、こうなっていますね。これはNHKの放送、放映というものがよく親しまれるということがまず第一でありましょうし、もう一つの問題は、NHKの性格その他を正しく理解をしていただくためには、これはまず第一に人による、人と人との問の対話から理解を生むということがきわめて重要だと思うんですね。そうなりますと委託集金者、それから局でその作業に当たる者あるいは直接担当の職員、この人たちの訓練というのは私は相当な訓練を要するというふうに思うんです。  いま委託集金にかかわる人々の定着率というのは一体どうなっていますか。
  186. 海林澣一郎

    ○参考人(海林澣一郎君) 現在委託集金人はおおむね四千百人でございますが、年間四百人から五百人の問で局をやめるということでございます。
  187. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 数はいいんです。定着率はどうなっているかと、こういうことなんです。一人の人が長く委託者としてその作業に従事していただいている状況というのはどうなっているか。いや、これは私も郵政省におった当時にラジオの集金の問題というのは担当したことがあるんです、その当時はラジオが中心でしたけれども。そうなりますと、待遇だとかその他で大変、実は委託に切りかわったときに、委託者がじきに、苦情が多いとかいろんなことで交代をせざるを得ない、あるいは本人の体の都合で一時できない、こうなったときに身がわりがなかなか見つからない、こういう問題があり、必ずしも定着率はよくない。これは実態として大変NHKを理解をしてもらうという立場からいきますと問題のあるところだろうと思うのです。この辺の検討というのは一体どうなっているんだろうか、ここを聞きたい。
  188. 海林澣一郎

    ○参考人(海林澣一郎君) おっしゃいますように、大体定着率が七年前後ということが数字でございますけれども、現在の委託の関係は、先生御承知のとおり、NHKが委託、受託という形でお願い申し上げているという、委託の方の側にすれば、自主的な独自な裁量で集金及び契約を行っている。その他地域管理と申しますけれども、地域の実情に応じて、転居をする人しない人といった管理を行っているということが実態でございます。その中で、先生おっしゃいます訓練あるいは研修ということでございますけれども、局に上がっていらっしゃるときをねらってNHKの使命達成のためにも御協力いただくような方法でコンタクトを深めているということでございます。
  189. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 そうしますと、ある一部の地域の方々に関係の委託を、受託をしてもらっている方々に集まっていただいて、そしていろいろ訓練をする、学習をする、こういうことはないわけですね。委託集金にかかわるものが圧倒的に多くて千三百五十二万件になっていますね。これもう圧倒的な四八・八%になるんですから、五十三年末で。約半分が委託集金にかかわるもの。そうすると大変なウエートなんですね。  私はこの方々が、たとえばいま不払いの問題なんかも問題になっているわけでありますから、仮にそういう話を聞いたときに、これは、うちは民放ばかり見ておって、実はNHKなんかちょっとも見やせぬ、なぜ金払うんだと、こう言って強く文句を言うところへは行きたくない。行きたくないと、行きやすいところ、金の取りやすいところは行くけれども、行きたくないところはほうってしまう、こういう傾向になって、それが長期間たまってくれば今度は出しづらい。話になって、不払い問題にさらに輪をかけていく、こういう傾向が各所で出ていると思うのです。したがって、そういう意味からいっても、私はきちっとした取り扱いをしていかなきゃならぬだろうということが一つありますね。  それから、今日の計画の中で一番気になりますのは、時間がありませんからずっとしゃべりますけれども、実は銀行振り込みを大きくふくらましていこう。これは確かに手数料を支払わなくていいし、経済的なんですね。ただ、経済的効果だけをねらって銀行振り込みをどんどんふやしていくことがNHKの性格からいって果たしてどうなんだろうか、ここに大きく私は疑問を持たざるを得ぬのです。これは対話のないところですからね。そうなりますと、なかなか理解をされにくい。今日でもむずかしい問題を指摘をされている。だのに、よけいNHKというものが遠くなるんじゃないんだろうかと、こういう気がしてなりません。  そうしますと、銀行振り込みの制度、これは特に都市が中心になってこようと思いますよ。そういうところへはむしろNHKを理解をしていただくような、家庭を訪問をして実は話をしてくるというような形の人を養成をし、それはやっぱりNHKの責任でやっていくような将来方向というものをつくり出さないといかぬのじゃないんだろうか、社会傾向の問題として。こういうふうな感じがするんですが、そうしたところも含めて検討いただいておきたいと思いますが、いかがでしょうか。
  190. 海林澣一郎

    ○参考人(海林澣一郎君) 大変貴重な御意見を賜りました。おっしゃるような方向で、たとえば口座の、お会いできないという方を特に視聴者懇談会というような席にお招きするとか、その他先生のおっしゃる点で今後とも積極的に努力をしていきたいというふうに思います。
  191. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 さらに、直接雇用関係にあります外務職員の方々ですね、これもまさに集金の率からいくと三十三万件、丁二%、これ五十三年度末なんですがね、もう本当にごく一部になっちまっている。しかし、この一部になっているところは私は大変貴重な存在だと思うんです、そういう意味合いで。きちっとNHKに勤務をしているんだという自覚に基づきまして、そしてむずかしいところへ入ってでも説得をして、理解をしてもらう運動を続けながら集金にあずかっている。これは大変な私は努力だと思う。この方々に対する評価というものをやっぱりきちっと見据え、もう一遍その制度についての予算について、ただ集金をしてくる機械のように考えられたんではお話にならぬと思うんです。そこのところをきちっと見直してもらいたい、こういうふうに注文をつけておきたいというふうに思います。  それからさらにもう一点、副次収入の問題を言われているわけであります、副次収入。これは番組の二次使用の問題、放送テキスト、それから技術協力、それから特許実施の許諾、これは従来副次収入という形で出されてきた項目であります。これのほかに「新規業務の開発」と、こういうことが言われているわけですが、この「新規業務の開発」というのは一体どういうものなのか、構想がおありなのかどうか、お伺いしたいと思います。
  192. 山本博

    ○参考人(山本博君) お尋ねの趣旨が副次収入の範囲というもの、同じ系列の中でさらに新しい業務ということなんでしょうか。それともNHKの財政全体の問題として、新規の財源というものの開発なのかでお答えが非常に違ってまいりますが、副次収入だけの枠でお話しを申し上げますと、これは現在法律その他のいろいろな枠の設定がございますので、次の段階に非常に大きな副次収入の増加をもたらすような新しい種類の開発というようなことは、量的にはいろいろなことを考えておりますが、質的にさらに飛躍するというようなことについては、現状においては大きなテーマというようなものを持っておりません。
  193. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 あなたのところの資料で「新規業務の開発」と入っているもんですから、これは言葉をきれいにするための作文ですか。いや、それならいまの答弁わかるんですよ。
  194. 山本博

    ○参考人(山本博君) 私の方でつくりました計画の中に書いてあります趣旨は、副次収入のみならず、NHKが今後財政の安定のためにはいろいろな技術的な開発あるいは受信料のあり方、こういうようなものを含めまして、基本問題調査会の中でもいろいろ検討されましたし、私たちでも中でプロジェクトをつくりまして、過去ずっと検討してまいっておりますので、そういうものも含めまして、今後新しい業務のあるいは技術、そういうものを含めました開発をしていこうと現在いろいろ検討をいたしてまいっておりますし、基本問題調査会の中でも相当具体的な問題として検討していただき、私たちにもいろんなサゼスチョンをしていただいたものがございます。  そういうものを今後さらに次の、先ほど申し上げました五十五年度以降に新しいビジョンをつくろうというときに、そういうものを全部含めてもう一度練り直してまいろうということの意味を込めて書いたわけでございます。
  195. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 そうすると、まだ漠としているものであって、そう構想があったわけではないけれども、そういうところに着目をして、これから検討を加えていきたいと、こういうふうに受けとめていいんですね。なかなか見ていますときれいですし、意欲的なものですから、私は何か一つこれ以外に出たのかなと、こういうふうに期待をしてお聞きをしたんですが、その期待には余り沿っていただけなかったようであります。  あと効率化の問題で少しお聞きをしておきたいんですが、効率化施策の中で労使関係にかかわる問題が二つほど特にありますね。全部が全部それぞれあるんですが、とりわけ労働条件にかかわる労働組合の権利、こういう立場にかかわるものが一番かなめになっておりますたとえば要員の問題、さらにまた業務外部委託の拡大の問題ですね。この二つはもう端的に言って、労組法で認められました労働条件としての団交事項の問題だと思うんですね。これらがこうやって計画案として出されてきておりますことは、当然ここに提出をされるまでに労使間での話し合いというものがある程度行われた、こういうふうに理解をするんですが、これはできておりますか。
  196. 武富明

    ○参考人(武富明君) お答え申し上げます。  先生の御質問のこの効率化につきまして、労働組合との間に昨年六月以降、労使間で特別な委員会を設置をいたしまして、協会側の計画内容や考え方について説明を重ねてきておりますけれども、まだ意見の一致は見ておりません。しかし、この効率化というのはやはり今後の事業運営の基盤整備でもございますし、また受信者からの強い要請もございますので、これは私どもとしては何としても実施をしていかなければいけない問題だと思います。御指摘のとおりに、これらを実現してまいりますには、またこれを実施してまいりますには、労働組合との関係を抜きにはとても考えられませんので、計画の実施に当たりましては十分に意見を交換しながら詰めてまいりたいと、こういうふうに考えております。
  197. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 姿勢の問題としましては十分に労使の協議を詰めていく。その姿勢はあくまでも貫いていただくことで異議ないんです。ただ、私どもとしましてはここに計画が提示をされて、その上に立って本年度のいわゆる予算執行についてわれわれが承認をするかしないかと、こうなるわけでありますね。そうしますと、あなた方から出されてまいりました効率化の計画その他も含めまして、そんなら結構ですよという判断をする。ところが、判断をした結果が、あと労使関係で大変これが荒れてくるという話になりますと、一体どこでどう責任をとるか、こういうかかわりになってまいるわけです。  したがって、特にこれは私はこれからの注文でありますが、十分に遺漏のないように労使関係で詰めてもらいたい。このことを抜きにして、計画で決まったんだから、国会でこれ了承されたんだからというような話で強行のないようにぜひひとつその辺の歯どめといいますか、皆さん方のこれを実施をしていくに当たっての配慮を期待をしておきたい、こういうふうに思いますが、いいですね。
  198. 武富明

    ○参考人(武富明君) お答え申し上げます。  ただいま先生のお言葉十分に受けとめまして、計画の具体的な実施に当たりましては十分に労働組合と話をして進めていきます。
  199. 坂倉藤吾

    ○坂倉藤吾君 あと一問だけお許しをいただきたいと思うんですが、新聞を見ておりますと、NHKに関するたとえば一般の情報記事はいいんですが、視聴者の一員として、たとえば私いまここに持っておりますのがNHKの金の使い方に疑問というのですね、これは二月段階。言うならば、いま私どもが審議をしておりますものが提案といいますか、郵政省に承認を求められた段階です。この段階で投書が実は出ています。中身は省略をいたします。こういうものに対して私はながめておりますと、正確にNHKの性格を理解をしていないがゆえに、誤解によっていろいろと考えている面もあるわけです。非常に正しい部分もあります。しかし、国民大衆が考える考え方というのは、私はきわめて貴重な意見であろうと思う。同時に、NHKの考え方と必ずしも相入れないものもあるでしょう。  私は、これが一人の提案ではあるにしても、意見であるにしても、これが新聞記事になり、それが社会に、あああの人はこういう意見なのかという話で影響力は大きいわけであります。少なくともそれに対してNHKの見解等は、これはお出しをいただいていると思いますが、少なくともこれらについて注意を払い、NHKの見解を――これは新聞社にも協力をいただいて、釈明といいますか、そういう考え方についてはこうなんですよということがやられていると思いますが、もしやっていなければ早急にそういう姿勢を取り入れてもらいたいと思いますが、その辺の答弁をいただいて質問を終わりたいと思います。
  200. 反町正喜

    ○参考人(反町正喜君) お答えいたします。  先生御指摘のように、新聞の投書等にあらわれます消費者の御意向を常に参考にしておりますけれども、大体投書の中身が一般的な御感想なり御意見なりというような場合と、具体的な質問でありますとかあるいは具体的な御意見、御批判、さまざまでございますけれども、特に私ども原則としてはすべてに対応をしなくちゃいかぬのでございますけれども、特に具体的な問題等につきましては、できるだけ御返事も出しあるいは新聞の編集権の問題もございますけれども、お願いをいたしまして掲載させていただくように努力をいたしておるつもりでございます。
  201. 大木正吾

    ○大木正吾君 最初に、これ坂本会長に伺いますが、先ほどの同僚議員の質問とも関連いたしまして、新聞で拝見したわけですから真偽の問題等についていろいろ見方もありましょうが、端的に申し上げて、与党自民党の中に、鈴木善幸総務会長を長といたしますNHKニュースを監視する委員会というものができたかに報道されていますね、新聞に。これは事実でしょうか、どうでしょうか、そのことをまず伺いたいんです。
  202. 坂本朝一

    ○参考人(坂本朝一君) お答えいたします。  私自身全くそのことについて具体的な御通知なりあれに接しておりません。新聞の報道等を通じてのニュースでございます。
  203. 大木正吾

    ○大木正吾君 暫定予算を組まざるを得なかったことについて、坂倉委員から先ほど大分質問がございましたが、四十四億前後のお金をみすみす暫定でいくということについて、二カ月間の暫定を組んだときにはロッキード問題がありましたからあれはやむを得なかったと思うんですけれども、今度の場合にはどうも理由がすっきりしないわけですね。  そこで、何回自民党の通信部会に呼ばれて御説明に上がったんでしょうか、その回数なり中身を少し。別にここにたくさんおられますから、ここでもってけんかするつもりじゃないわけでございまして、やっぱりNHK、放送法第一条に「不偏不党」という言葉を使います関係もありますから、念のために伺っておきたいんです。
  204. 坂本朝一

    ○参考人(坂本朝一君) ちょっと正確に何回というふうに御質問をいただきますと、いまここに資料がございませんで、数回ということでお許し願いたいと思います。
  205. 大木正吾

    ○大木正吾君 私たち社会党の逓信部会へはたしか二回ぐらいしかおいでいただけなかったんですが、与党の方が数が少し多いから多かったんでしょう、また、そういうふうにとっておきます。  そこで、この関連の中にこういうこともございます。成田空港の例のビデオ事件ですね。これがニュースのビデオの問題でございますけれども、千葉支局が検察関係の方々に提供しなかったということが新聞報道でございますけれども、私も千葉へ行けばいいんですが、行っておりませんですが、これについてどうですか、坂本会長、このことについて千葉支局のとった態度は報道の自由といいましょうか、取材の自由という意味合いにおきまして正しいとお考えになりますか。
  206. 坂本朝一

    ○参考人(坂本朝一君) 千葉支局がとった態度といえども、これは私の責任でございまして、その点は正しいというふうに判断しております。
  207. 大木正吾

    ○大木正吾君 いまの御回答でもって私も安心をするわけでございますけれども、これはやはり検察は検察といたしまして立場もありましょうし、同時に報道関係は報道関係として、どの時代でありましても報道関係の自由ということは大事なことですから、ぜひその態度を崩さずに守っていただきたい、そのことをいまの問題について申し上げさせていただきます。  同時に、これ以上突っ込んで、自民党鈴木善幸さんとも親しい立場ですけれども、NHKニュースを監視する会、まあ小澤理事等からはそういうものはないから心配するなとここでもってお声ありますからこれ以上追及いたしませんけれども、この種のことはないように私は希望するし、あれば臨時に逓信委員会を開いてでもこの問題については問題を明らかにしていかなければいけない、こう考えておりますから、念のためにしっかりすることをお願いしておきます。  さて、問題は経営委員会なりあるいは番組審議会の問題に入りますが、今度のこの料金問題の改正に関連いたしましてきょう入った情報ですと、二十四日の日に放送法改正問題等が衆議院の方で本会議に上程されるということが決まったようでございますけれども、そこで、その前に少しく伺っておきたいんですけれども、経営委員会は、これは日本のこの種の経営体の中では非常にユニークなといいましょうか、ある意味では逆に言いますと、責任と同時に権限の大きなものを持っておりまして、NHKの経営の中心的な柱といいましょうか、バックボーンをなしておるもの、こう考えていますけれども、経営委員会をそのように認識することについては、法的なことではそう考えているんですが、会長も大臣もそのことの御認識は間違いないと受けとめてよろしゅうございますか。
  208. 坂本朝一

    ○参考人(坂本朝一君) おっしゃるとおりでございます。
  209. 大木正吾

    ○大木正吾君 大臣、どうでしょうか。
  210. 大西正男

    ○国務大臣(大西正男君) 大変重要な機能を果たしておる委員会だと考えております。
  211. 大木正吾

    ○大木正吾君 実は今国会にも若干のこの経営委の方々のメンバー変更がございまして、私も国会の内部で国対筋等から話を聞きましたけれども、新しく任命される報道関係の方のお名前も、同時に経歴等も余り深く存じませんので、実はうちの方の中身の会合ですけれども、私は賛成といって立つかあるいは半立ちになろうか、こんな話をしまして、よくわからぬ方に賛成ということをそう簡単には言えないんだけれどもって迷ったんでございますが、そこで、先ほど坂倉委員からも御質問ありまして、官房長答えておりましたが、こういった方々を御推薦される際のいえば発想といいましょうか、あるいはどういうようなところから個人名の話題が持ち上がってくるそのシステムといいましょうか、タイプ、形をちょっと教えていただけませんか。
  212. 小山森也

    ○政府委員(小山森也君) 国会の承認をお諮りする委員候補者を決めさせていただく場合におきましては、大体内閣においてお諮りするわけですが、具体的な候補者につきましては内閣の方で御自身が提案する場合もありますし、内閣の方から、郵政省の意見がどうかと言ってくる場合もありまして、この場合は定まった手続はございません。ケース・バイ・ケースによっていろんな例がございます。ただ、選考に当たりまして、いつも少なくとも私どもの方に相談があった場合におきましては、放送法の定める要件に適合しているかということにつきまして慎重に検討し、詳細な経歴書、調査等の資料を整えまして内閣の方に送付しているというわけでございます。
  213. 大木正吾

    ○大木正吾君 こういう方を推薦いたしたいということのいわば発想をする担当は官房長ですか、それとも郵政省内部の、いまで言ったら監理官室のどちらでやっていられますか。
  214. 小山森也

    ○政府委員(小山森也君) 手続上の一つの形式上の問題はいろいろありますけれども、一応私の手元にいろいろ資料は来ておりますが、これに至りますまでは広く各方面の御意見等を、地方は地方なりに取っているということでございます。
  215. 大木正吾

    ○大木正吾君 あなたがやっているというふうに考えてよろしゅうございますか。
  216. 小山森也

    ○政府委員(小山森也君) それはまことに言葉が足りませんで申しわけございません。ただ、手続上のそういった何といいますか資料をまとめるということでございまして、これは大臣の仕事でございます。
  217. 大木正吾

    ○大木正吾君 大西大臣、私も尊敬いたしておりますけれども、どの方が経営委員としていいかどうかということについて、大臣がちょっと判断に苦しんだり、あるいは個人名を挙げることはなかなかむずかしいと考えるんですが、余り持って回らないで、これは内々の会合ですからずばっと、いやおれがやるんだと、こうおっしゃったらどうですか。
  218. 小山森也

    ○政府委員(小山森也君) これはただいま申し上げましたように、国会の方に御提出するという前段階の人事案件の内容でございますので、まことに申しわけございませんが、ひとつその辺につきまして、現在たとえば議運の方なり国会の方でこういったものを詳細に出すようにという御指示がございますれば、その段階におきまして私どもとしてのお答えをさしていただきたいと存じます。
  219. 矢田部理

    ○委員長(矢田部理君) 端的に答えてください。事務方はだれかと聞いているわけですから。
  220. 大木正吾

    ○大木正吾君 要するに、今回の方々にかわる方をどなたか、こういう方が適任かと思って窓口的にそういう方の人名を挙げられたかどうかということを伺っているわけなんです。ということは、これは野党にも責任があるんです。端的に申し上げますが、社会党なり公明党、民社党、共産党、各野党とも、とにかくあなたがあの人がよかろうと思ってこうやった方々に対しで、その人の人物、識見等について詳細に知らない中でもって私たちは立っちゃっているんです。沓脱先生は立たないかもしれませんけれども私たちは立っちゃっているんですから、そんな無責任な野党の議員も、これもまた私は余りこういうところで力んだ話はできるはずはないと思います。  なぜ私は経営問題についてこれほど厳しいことを申し上げているかといいますと、私、野党側で、もしかわるべき人材があったらあえて申し上げる、美濃部亮吉とか都留重人とか。それはいろんなたとえば社会党なりのパートの中に何人かいますよ、世界に出しても恥ずかしくない人がいるわけですから。そういった人を挙げて、もし、あなたが挙げた人とぶつかったときにどうするかということがあっても私はおかしくないと考えているんですよ、この問題については。そこまでやらなかったらNHKの今日の経営は直らぬということがあるからあえて聞いているわけでして、国会の私たち自身が余り細かなことなかなかできませんけれども、NHKの経営委員というのはやっぱり他のこの種の法人なりあるいは関係の団体と違いますから、だから、経営委員の選び方につきましては、国会の議決があるから非常に権威が高いというだけじゃなしに、選び方を相当これは幅広く、しかも慎重にやらなければいけない。  いわば有名な新聞社の仕事をしておられて、そして大体年齢も六十五、六歳過ぎて何か肩書きあった方がよかろうという人が、日本には三つでかい新聞社があるから、だからやっぱり、一つ大きな新聞が欠けちゃまずいからと、こういうような感じでもって入ってこられたんじゃNHKの未来の経営について私は決して適任とは考えられませんので、もう少しざっくばらんに小山官房長、今回の場合には実はこういうふうにあなたがこの辺が適当と思ってやったと、こういうふうにおっしゃっていただけませんか。
  221. 小山森也

    ○政府委員(小山森也君) 繰り返して申し上げるようでございますけれども、これは内閣の方で、国会の方に内閣の提案でもって内閣の任命でもってやるわけでございまして、場合によって資料を提供するという一要素の部分は郵政省が求められた場合もあるということでございまして、郵政省の方からのいろいろな資料提供というものがイコールこれが内閣の提案になるものでもございませんし、また国会の方でいろいろ御議論いただくのがそれなりの手続をとっているのではなかろうかと私は理解いたしております。
  222. 大木正吾

    ○大木正吾君 まあここで押し問答しても仕方がありません。ただ、私の経験で申し上げますと、五十幾つの審議会とか何かに関係したことがございまして、そしてその場合、たとえば労働省が中労委の委員の中の公益委員を選ぶ場合には労使双方の見解というものをずっと煮詰めてきまして、そうしてまさしく合意が得られたときにはじめてこれはオープンにするわけですね。同時に大蔵省なり内閣は税制調査会の委員とか、経済審議会のメンバーとかを決める場合でもほぼ似たようなバランスをとってやっぱり決めてくるわけです。  ですから、私はそういった一定の慣行とか、基準というものがなければいけない、こう考えておりますし、同時に野党の側ももっとしっかり、そういった相談があったときには、議運の方がやるのかどうかわかりませんけれども、そこでもってもっとはっきりした、たとえばこの人が来たときにはうちはこういうメンバーのかわりがありますと、こういったことを出しておかしくないと私は思いますから、だから国会でもって議決をするんですから、だから私はそういったことをこれからはやりたいと思っているし、やらしてもらいたい、こう考えていますから、そういう要するに任命手続についてまず若干小山さんと論争してみたんです。  そこで、今回のいろいろな料金値上げに絡むところの、先ほど坂倉委員も質問いたしましたけれども、経営計画についてこれは何回ぐらい経営委員会で御審議があったんでしょうか。同時に、詳細の御発言の資料等については、これはNHKの方でしょうけれども、何かメモでも後で結構ですからいただけますか。
  223. 坂本朝一

    ○参考人(坂本朝一君) 何回というのが、まことに申しわけありませんけれども、いまここではっきり申し上げられないので、資料として提出いたします。
  224. 大木正吾

    ○大木正吾君 たとえば、いま坂倉さんの質問したことに対してのお答え、午前中の分ですかありました中で、山本さんが答えた言葉の中なんですけれども、この放送法の中には財政という言葉は一言もないわけですよ。さっきお答えになった中でもって、財政問題とこういうふうにお答えがあったですね。  私はそういう、要するにNHKというものは独立採算でやってきているわけですから、国民の財産ですから、そういう点でやっぱり言葉一つにいたしましても、前職が前職でしょうからやむを得ないかもしれませんけれども、この予算の中には収支とか予算とかということはありますけれども、財政ですから、要するに国の税金とかタックスとかそういったことは一切書いてない、関係ないわけですね。言葉が整理されておるんですよ。そういったことを担当の参考人の方々から軽率に答えられますと、大体経営委員会で審議している問題もほぼ見当がつくなと、こういう感じもするんですね。ですから、それは少しいやみになりますけれども、ぜひしんぼうして聞いてもらいたいんです。  それから、これは古い歴史になりますが、私も逓信畑を堂々と歩いてきた男で、KDDでちょっと書かれましたけれども、とにかく昔は集金人制度、ラジオのときにもございました。坂倉さんの質問されたことと全く逆のことが現実に昔はあったわけですよ。坂本さんは知っていると思いますがね。  ですから、要するに一方では集金人の方々が、一口新しい未開拓契約を開拓したときに二百円の手数料をいただくんだと、集金のエリアと大体の人数が決まっておるんだと、まさしく集金人ですよね。そのメリットなりプラスというものは、加入者との対話ができるというメリットがある、NHKが親しみやすくなる、こういうメリットがありますね。しかし、いま車のセールスマンとかあるいは似たような仕事でもって電気関係とかガスとかあるいは電話とか、そういった中で一五%前後の集金コストというものを使っているところの同じような事業体はございましょうか。そういったことで議論が経営委員会であったかなかったか含めてひとつ伺いたいんですがね。
  225. 中塚昌胤

    ○参考人(中塚昌胤君) NHKの集金のコスト全体の予算の中に占める営業費、要するに集金のコストというのは、ほかの事業体――電気、ガス等に比べて高いということは事実でございます。それはもとの料金が安いということも一つの原因と申しますか、要するに現行の月に七百十円を集金するのにやはり人間がこれに従事しているということに非常に大きな原因があろうかと思いますけれども、ほかの事業体に比べてコストが高いということは事実でございます。それで経営委員会におきましても、このコストをもっと安くし得る方法はないのかというふうなことにつきましては真剣に議論がなされております。
  226. 大木正吾

    ○大木正吾君 そういうことが実は資料としてほしいし、経営委員会でも同時に皆さん方執行部の方々もやられたらいいと思うのですね。だから、たとえば口座振り込みが多過ぎては困るということ、これも確かに坂倉さんと私の意見が違うように聞こえるかもしれませんけれども、違うんじゃないんですよ。そういったことをあえて今度出てくる放送法との関係でにらんだときには、あるいはペナルティを科するまでの法律改正をしようというならば、経営努力とは何だということを私たちは問わなくちゃいけないわけですよ。ですから口座振り込みが、たとえば電気、ガス、電話に比べて二、三〇%低いということは、これは上げれば集金人の仕事は減るんだからという問題にも絡んできますよね。  そういったことはディスカッションされて、そしてやっぱりこの辺でもってどっちの道を歩くかということを考えて、要するに契約義務制という私人関係の問題から、今度はいわば法律的にだんだん国家機関的なものにめり込んでいくわけですから、だから山本さんみたいな答えが出てくると私は思いますからね。そういったこととの関係を、私たちやっぱりこういう大事な時期には、値上げ問題と一方では放送法改正問題が出てきているわけですから、もっとしっかり経営委員会であなた方議論しなかったら、私は日本の放送の将来というものについて責任を持った経営はできないと思って見ているわけですよ。  だから、そういったことについての資料はぜひお出しいただきたいということを再度お願い申し上げておきますし、これは値上げ問題について私賛否を言っているわけじゃないんでして、ぜひ放送法問題がいずれは、今国会無理かもしれませんが、臨時国会か通常国会等には議論が起きるだろうと思いますんで、そういったことを参考にしたいと思って、あえて申し上げているわけなんです。  それから、これ具体的なことを一つだけ出しますけれども、何回も本委員会で問題になっておりますところの例の米軍の支払い関係に関してなんですけれども、こちらからNHKが請求すると、向こうの司令官なり長の方からは、結局テレビの受信料というものは税金的なものだから払わないとか、そういうお答えがあるように記録でもって拝見をしているんですけれども、そういう答えが何遍やっても同じだということについては変わりはないですか。
  227. 海林澣一郎

    ○参考人(海林澣一郎君) 変わりはございません。
  228. 大木正吾

    ○大木正吾君 お調べになったことがありましょうか。たとえば大分米軍の施設や駐留している方々減ったんですけれども、現在の防衛施設庁がその方々の――日本人の従業員を使っている方々の処遇なり、アメリカにはボーナスという制度がないんですよ。ですから、そういった方々の人件費の、アメリカ側負担と日本側負担との差額等につきまして問題が起きたときに、日本の政府が、日本の防衛施設庁等が肩がわりして払っているわけですよね。あなた方は、そういったことの文書をやって、税金だからそんなもの払わないという返事もらって、それより一歩も前へ出ない、似たようなものが日本の中にないかどうか調べてもいないですね。そういった状態なんですか。そこのところはっきり答えてくださいよ。
  229. 海林澣一郎

    ○参考人(海林澣一郎君) 残念ながら御指摘の点については調査はしてございません。
  230. 大木正吾

    ○大木正吾君 坂本会長、だから値上げ問題について私はそういうことでもって経営努力をしているというように認知ができないとまでは申し上げますけれども、だから値上げに対して賛否をということはいま即決で言いませんけれども、そういったことでは困る。  それからもう一つ、いまあえて申し上げますがね、大体NHKの料金、受信料を払わない方々なりあるいは不払い運動をしている方々は大都市に集中しておりますね。不払い運動をしている大都市にいる方々は、市民運動なんていうのをわりあいにやっていますから不払い運動なんかやる方も中にいるでしょう。いるでしょうけれども、私はむしろ契約をしない方々、一般の方々ですよ。私は自分の家内なり自分の娘に聞いてみました。NHKの料金は払わなくったって別にあれは罰金も何も来ないんだよと、こう言いましても、それじゃうちも払わずにしましようかという答えは全然返ってこないですよ。で、あなた方が言っている、公平の観点からまずいんだということを、盛んに何遍もあっちこっちで文章に書いてありますよね。あるけれども、私はこれも経営努力の問題だけど、大都市における要するに人口移動状態あるいは住宅に対する移動状態、こういった調査、NHKにありますか。あったらそのことをひとつ資料として出してもらいたいです。
  231. 海林澣一郎

    ○参考人(海林澣一郎君) かなり精緻な資料がございますので、後で先生にお届けいたします。
  232. 大木正吾

    ○大木正吾君 そういったことについて、もし資料がありましたらいただきまして、またその際に申し上げますけれども、これについて私も実はこれ研究する時間もなかったんですけれども、たとえば自治体関係で区とか市とか、そういったところとNHKとの関係で、人口のあるいは世帯の移動状態との接点ですね。これは、たとえばデパートとかスーパーとかいろんな大きな販売会社等は、私の住所なんかわからぬはずだけれども、ちゃんとあれですよ、正月なんかになったらいろんなものを送ってくるし、毎日いろんな宣伝の、車なんかあるいはゴルフ道具の宣伝物なんか送ってきますけれども、デパートの方でもって大木正吾というのはどこに住んでおって郵便番号何番であるという、全部これ把握ができるし、うちの孫が幼稚園に行こうといったら、そうしたら途端に孫のところにデパートのあれが来るわけですわね。そういったことまでが商売する人間の手元ではわかるわけだ。  しかしNHKの場合、そういったことについて、新しい移動していく状態の先の方についての捕捉、把捉でしょうかね、そういったことについて具体的に何らかの努力をされておりますか。
  233. 海林澣一郎

    ○参考人(海林澣一郎君) 一例を上げますれば、住民基本台帳による移動世帯のチェックというようなこと、これは部分的には御了解いただけないところもございますけれども、市役所その他との協力をしながらチェックするというようなことを積極的に行っております。
  234. 大木正吾

    ○大木正吾君 積極的に行っているわけですけれども、御協力願っているところはいいと思いますけれども、いま政府は情報公開法とかプライバシー問題の検討に入ったわけですから、むしろ私はこの種の問題についてはそのことも念頭に置きながら、協力していただけないところに対しましては、不払い運動の先駆者がそこにいるわけじゃないと私は思いますから、だからどうでしょう、もっと人口の移動状態、いまきょうまで契約しておりました、あした転居します、引っ越しますと言ったときに、引っ越してしまったらもうNHKの方はだれも来ないからしめたものだと思って払わない、案外三月して見つけていったら素直に払ってくれるということも大いにあり得ることですよね。  ですから、そういったことについて法律的な面で、私も区役所の台帳の閲覧とかそういった問題についてはプライバシー問題の角度からいったら問題があると思っているんですけれども、しかし、これは会長には申しわけないし、大臣に申しわけないんですけれども、もしも放送法改正という大きな犠牲を払うといいましょうか、言論の自由に対してもしも何らかの抑圧がくるというならば、あえて私はそういった問題について、あるいは料金の問題についてもそうですよ。むしろそういったことの方法によって移動を把握し、都市ですからね、とてもいまさっき言った委託集金人、四千何百人の方々でできる状態じゃないですよね。もう一歩出た仕事の仕組み方をしなければならないと考えているんですが、隘路とか今後の方法論につきましてもしお考えがあったら聞かしていただきたいんです。
  235. 海林澣一郎

    ○参考人(海林澣一郎君) いま先生がおっしゃいました委託集金人によるチェックということも、転出する者を追い、あるいは転入してきた者の移動管理を行うという重要な業務を課して仕事を行っておりますけれども、先生の御高説を体しながら今後のそういった方向を検討していきたいというふうに思います。
  236. 大木正吾

    ○大木正吾君 いや、御高説じゃないんですよ。厳しい経済環境の中で当然やるべきことやってないじゃないですかということを私言っておるわけですからね。私みたいなぼんくらがそんなにあなた御高説はできるわけはないんです、これは。どこの会社でも官庁でも、そういったシビアな経営状態の中でもって生きているんですよということを御認識願いたいから申し上げているわけでして、私はもしその隘路があったら隘路をはっきり出していただきたいし、同時に、予算委員会におきましても大蔵大臣とかあるいは官房長官に申し上げたんですけれども、情報公開法の設定はどうしても必要でしょうと、一方ではプライバシー法の法律については日本はおくれていますよという話でもって、いま政府は腰を上げていますよね。  ああいったことと、いまあなた方が人口の移動問題どうしようかという問題との関係は、ある意味では私は現在の、つまり未契約者の方々に対する対症療法として最も特効薬かもしれないんですよ。ですから、そういったことについてもうすぐに検討に入っていただければ、ちょうど放送衛星が打ち上がるころには解決されるとして、放送法の改正でもって無理やりに義務づけるとか、そういったことせぬでもいけるかもしれないという見方もできるわけですからね。そういったことも参考にしていただきたいと考えているんです。  それから政府関係の出資の問題でございますけれども、相当ふえてきているということについては御報告の中に資料として拝見いたしますが、厚生省、文部省、その他警察の一部なんかもあるようですけれども、これは特段の隘路なりあるいは改善方法は、資料等によりますと相当去年、おととしに比べたらよくなっているようですけれども、前進していると考えてよろしいかどうかですね。  同時に、民間の関係でございますけれども、ホテルですね、あるいは旅館、ひどい旅館に行ったら、ホテルでもそうですね、最近見ていると、安ホテルでやっているあの――私たち旅行して泊まるホテルですよね。そうすると、百円玉一個入れてさ、一時間、二時間ならサービスいい方ですわね。あれなんかもう完全に毎日泊めていれば三万六千五百円だから、三年間で十万以上になりますか、相当なこれは収納ですわね。だからそういったことで大体事業所といっても、主としてホテル、旅館でしょうからね。そのことと政府関係の事業所なり、あるいは出費すべきものについての状態を述べてみてくれませんか。
  237. 海林澣一郎

    ○参考人(海林澣一郎君) まず先生御指摘のホテルでございますけれども、ホテル、旅館などの施設はおよそ八万四千という数字が出ております。それの総客室数が百九万室。で、百室以上の客室を持つ大規模なものは先ほどの八万四千軒のうち約一千軒、客室数にいたしましておよそ十四万室と、これが大規模なものでございます。  逆に五室から十九室、二十室以下でございますけれども、その小規模なものはおよそ七万軒でございまして、客室の数がおよそ五十五万、一軒について平均八室ということでございまして、これが総客室数百九万のうちの半分以上。したがって、零細なものが非常に多いということでございます。  これら小規模なものの中には、客室にはテレビを置かない。意外と小規模なものにテレビが置いてない。つまり居室に隣り合っている帳場みたいなところにございまして、それは実は世帯契約というような形になっておりまして、それらを勘案いたしますと、世帯の契約の対象になります客室数がおよそ五十万でございまして、テレビを置いている設置率を八〇%と見て、テレビの設置台数が四十万台。そして五十四年度でみますと、その四十万台のうち、実は三十五万台が契約をしておりまして、そのパーセンテージは八七%と、実はちょっと普通考えますよりも契約率は多いということでございます。  また、二番目の御指摘の官公庁関係でございますけれども、これは五十三年十二月に各省の官房長あてに協会から文書を送りまして御協力をいただきました。一例を挙げますと、たとえば外務省の場合に、四十九年が四十一件であったのが五十五年で百五十六件になるということで積極的なこれは前進を見ているということでございます。
  238. 大木正吾

    ○大木正吾君 若干の前進面の部分もあるようですけれども、総体的に申し上げて、新しいこの収納体制に対する努力していただくべきものが相当ありますが、ちょっとこれ話題を変えまして、これ会長にも伺いたいんですけれども、実は、こういう議論をここでしていいかどうかということ迷ってはみているんですが、国民との対話ということがNHKの場合非常に大事な問題でございまして、私、ずっとこの一月以降の新聞の論調等を拝見いたしますと、百七十円値上げすることがけしからぬということよりも、これは会長として見れば不本意かもしれませんが、NHKの受信料の義務づけという問題に対する投書が意外に多うございますね。同時に新聞の論調もその方に向いていまして、値上げ問題がどこかへすっ飛んだ感じになっていると思うんですよ。  そこで、NHK料金が私は、高い安いの議論はしたくありませんが、実は、現在のこの放送体系二つの中に占める民放との比較論をちょっとやってみたんですけれども、大体五十四年度におきましての電通広告社の調査ですが、テレビとラジオの広告宣伝費が約八千五百五十八億円という数字、これは向こうの調査の数字ですからね。こういう状態が出ておりますが、そういったことはNHKの側としては御承知ですか。
  239. 坂本朝一

    ○参考人(坂本朝一君) 全民放の収入、それがNHKの受信料の四倍であるという点についての認識は持っております。
  240. 大木正吾

    ○大木正吾君 御承知のようですから、そこでもって伺いたいんですけれども、これ数字を申し上げていきますと、今度値上げしたNHK料金が八百十円、カラーテレビは大体そうなるようですが、この八千五百五十八億円を全世帯数三千六百万世帯で割るとか、あるいはNHKの現契約者などでもって割ってみたりしていきますと、ほぼ一カ月に私の手元のこの数字で出てきます数字は、全世帯で割った場合に一カ月二千と百何十円になるわけですよ。同時に、NHKの受信契約者の頭数との関係で調整してみますと、ほぼ二千五、六百円、五百円ちょっとになりますね。  こういったことについてNHKは一まあ民放の方は、NHKはけしからぬ、料金を上げるとかあるいは料金は義務づけしてけしからぬ、こういう報道が相当にされていますね。されている中でもって、NHKの側とすれば、それはもちろん反論ということは要らないと私思いますけれども、むしろこういったどろ臭いという言い方悪いですけど、現実の問題八百十円対二千五百円なんだということとか、二千百円なんだということとか、要するに二千百円ということは奥さん方の化粧品だと、あるいはだんなさん方のゴルフの宣伝だと、子供さん方のいわば洋服の宣伝だとか、要するにCM関係でもって宣伝費用として一世帯平均して、もっと額がこんな違いがありましょうけれども、二千円から二千五百円のものがかかっているんだということをなぜNHKはもっと物を言わないんですか。  私はこういう言い方をことし初めてするんですけれども、ということは、どうもNHKに対する国家管理的なにおいがふんぷんとしますからね。これは質の問題だ、そのことはね。しかし、量でもって片づくものだったらある程度犠牲を甘受しなきゃいけない、こういう気持ちを、戦争中の人間ですから、しみじみ思うからあえて申し上げているわけですよ。八百十円が安い高いということは申し上げませんけれども。しかし、私はやっぱりそういったことを大胆に国民に問うことはあって悪くはないと思いますよ。そういったことをやったことはございましょうか。
  241. 坂本朝一

    ○参考人(坂本朝一君) 先生にあるいはごらんいただけなかったかもしれませんけれども、私が五十四年度の事業計画を御承認いただいた後に一、二の有識者の方々と鼎談の形で放送いたしまして、そのときに、民放さんはただではない、そのコマーシャルの中に当然受信者の負担が入っていると、それはむしろNHKの当時の七百十円と比較すれば、先生のおっしゃるように、二千円に近い金になるんだということを、私はただではないというところまでだったんですけれども、お受けいただいた出演者の方が、その二千数百円というようなことも挙げておっしゃった、そういう事例はございます。ただしそれ以後、しばしばPRというような形でそういうことを放送したというわけではございませんけれども、まるきりなかったということではございません。
  242. 大木正吾

    ○大木正吾君 少し会長も中塚副会長もおとなし過ぎるんじゃないですか。あなたは、中塚副会長はテレビでもってやっていましたね。私は、あなたはもっとりっぱなことを言うと思って期待して見ておったんですよ。要するに期待して見ておった部分というのは、やっぱり放送というものはあなた方のものですよと、お互いに番組を大事にしましようという、国民のものだと、こういう話を最後に落としとしてしていただきたかったし、今度値上げして申しわけないけれども、本当は民放の方が平均して二千五百円ずつかかっていると、こういう話もしてもらいたかったんですよ。  あなたは副会長になったばかりで遠慮したかどうかわからぬけれども、なぜああいうときにああいうことを言わなかったんですか、中塚さん。指名して私はあえて質問いたしますけれども、どういう気持ちなんですか、前営業局担当の専務ですから。
  243. 中塚昌胤

    ○参考人(中塚昌胤君) 御指摘まことに肝に銘じております。表現の方法はいろいろあると思いますけれども、今後NHKといたしましても、われわれの主張、それからいまの実態、それからいまの日本の放送界の実態、それが受信者、国民とどういうかかわりにあるのかというふうなことについて十分受信者の皆さん方に理解が徹底するように今後努力いたしたいと、このように考えております。
  244. 大木正吾

    ○大木正吾君 いままで申し上げたのは主としてこれは経営努力といいましょうか、そういったものが言葉の上では今度出されました予算なり事業計画の中に、経済環境が厳しいとかいろんなことがたくさん書いてありますけれども、その要因につきまして、たとえば都市の中でもってこういう移動をする方が多いんですと。それについて相当資料を持っておられるけれども、もう一歩それに接近する手段方法が論じられていないんですね。同時にさっき申し上げて、同僚議員と逆のことを私はあえて申し上げている、わかりやすくするために。  私も実は東京に来たときに、ある特定郵便局の書生をやったことがあるんですよ。最初夜学に行きまして、卒業間際に昼にかわってという経過があるんですけれどもね。そういったときに覚えているんですけれども、たとえば集金人の方々がおられた。そしてその方々はほとんど固定給がない。ない中でもって半年の受信料、ラジオですけれども、集めてきたときにはその半年分はその方々のいわば収入になったんですよ。そして、当時の判任官の上の方のクラスで、課長になりませんけれどもかなり古手のクラスよりもはるかに収入が月で比べたら多いんですよ、大体六十円までいきませんからね。その方々は二十日間弱働いたら大体それぐらいいってしまうわけなんですよね。そういったことなど古い方知っているはずだから、私はそれに持ち込むと言いませんよ、言いませんけれども、やっぱり厳しい厳しいと言うんなら、そういったことも参考にして議論することは必要ですよ。  同時に、あえて私は料金が安いことを承知でもって一五%前後の収納コストと申し上げたのですけれどもね、口座振り込みということはこれは常識ですよね。ですから、要するに赤字がふえていってふえていってしようがない、坂本さん、あなたが会長をやっているときは三、四年間これしのげるかもしれませんよ、その次にいったらどうするんですか。  そういったことを考えますと、まさしく新しい経営効率の問題については、ここでもって言っていいことと悪いことありますよ、私もそれは立場はありますから。あるけれども、多角的な議論をしてもらった中でもって新しい進路を考えてもらいたいし、極端なことを言いますと、国鉄だって、今度郵便料金値上げ問題きますけれどもね、これも法定問題について何か少し緩めようという段階なんでしょう。あなたのところはこれは国営企業じゃないんですからね、むしろそういったこととの関係の相互バランスの中でもって私たちは放送の自由なりあるいは言論の自由というものを守っていくということは非常に大事な問題ではないかということを、国会の前でもって二・二六事件の青年将校の歌のあの宣伝カー、がらがらがらがら回る世の中ってよくないですよ、これは。  そういったことを考えるものですから、あえてもっと多角的に経営委員会の中でもこういった案を出すときに余り日本人はきちょうめんだからといって効率的とか何だかんだ新しいものをやるとか、そんなこと私も全部チェックしてありますよ。全部一ページずつめくって何をするかと聞いたら恐らく答えられますよ、これはね。そういったのじゃなくて、もっとどろ臭い議論をしてもらって、そういうことを私はお願いしたがったからあえて申し上げたので、自分が賛成する部分と反対の部分があります。あるけれども、皆様方の方でもって本当にそういう真剣な議論をしたかどうかということを私は問いたかったからあえて例を幾つか挙げてみたんですから、私の意見が絶対じゃないんでありまして、参考にしてこれからも御論議願っておきたいし、経営委員長来ておりませんけれども、経営委員長にもこの記録は見せておいていただきたいということもお願いしておきたいんです。  次は番組問題に入りますけれども、これは中央、地方に番組編成に対する審議会がございますが、経営委員ほどの力を持った、放送上の規定じゃございませんけれども、国民との対話ということを考え、国民に開かれたNHKということを考えていきますというと、この委員の方々の選び方ということは私は重要なウエートを持つだろうと思うんですが、この番組審議会委員のメンバーについてはどういうような選考で選ばれておられますか。これについて同僚議員が去年、おととしぐらい質問したかもしれませんけれども、再度私に教えていただきたいと考えております。
  245. 田中武志

    ○参考人(田中武志君) お答えいたします。  御存じのように、五十一年度の予算の審議の際にこの問題についていろいろ先生方から御意見をいただきました。そこで、私たちもその当時それを契機に内々の規約をつくりまして現在に至っておるわけでございます。申すまでもなく、番組審議会と申しますのは放送番組の適正を図る法的機関でありまして、委員は放送法によって学識経験者の中から委嘱するというふうに一応決まっております。しかし、私どもできるだけこの学識経験を基本としながらも幅広い視点の中から委員の先生方を選んでおるわけでございます。来ていただいておるわけでございます。  具体的に申し上げますと、それまで、五十一年までは産業あるいは農業、スポーツ、教育と大体八つの分野の方からいろいろ先生方、委員の方になっていただいておりましたけれども、その後、そのときに労働関係あるいは消費者関係、福祉関係、三つの分野をふやしまして現在は十一の分野から出ていただいております。大体中央番組審議会で三名この分野からは、それから地方で九名の方に出ていただいております。  それからそのときにもう一つ議論いたしました、審議いたしましたのは、できるだけ年齢的に若返っていただこうということで、それ以来六、七年の間に大体中央で八歳、それから地方の審議会で四歳ほど平均年齢が若返ったような形になっております。  それからもう一点は、そのときにやはりできるだけ婦人の方々にも出ていただこうということを考えまして、四十八年以降婦人の委員の先生方は中央で二人、それから地方の審議会の方で七人、合わせて九人、それ以来ふえているというような状況になっております。  以上でございます。
  246. 大木正吾

    ○大木正吾君 ゼネレーションギャップということでよくチャンネル争奪戦が家庭でも起きるんでございますけれどもね、年代的な面ではこれに対する配慮はございますか。
  247. 田中武志

    ○参考人(田中武志君) 年齢につきましては、五十一年のときに大体平均が六十七歳ぐらいでありましたけれども、現在は先ほど申し上げましたように、若返りまして六十二歳ということで、大体四十歳代の方が現在お二人、それから五十歳代の方が五人、六十歳代の方がやはり一番多くて十二人、それから七十歳代の方が四人というような形になってございます。
  248. 大木正吾

    ○大木正吾君 いや、四十歳以上で若返ったことはよろしゅうございますけれども、ただ、恐らく皆さんも御経験でしょうけれども、思い切って三十歳代の方を入れるとか、学生を入れるとか、そういったことを、別に民放と視聴率競争することはないと思いますけれどもね、そういったことないと思いますけれども、いまの私見ていまして、番組の中で職業別のことも確かにございますけれども、労働組合の代表入れていただいたこと感謝にたえないし、これ、あれじゃないですか、岩井さんとか滝田さんなんかは御出席が余りよくないんじゃないですか、恐らく。これはちょっと失礼な言い方になりますけれども。  それは別にしまして、私はむしろいまの番組の場合には、特にローカル放送なんかはそうかもしれませんが、ローカル放送は地元のニュースがほしいということが一つありますわね。同時に年代のギャップということは非常に番組については大事な問題になっていると思うんですね。ですから、学生とかあるいは三十前後の若い青年の男女ですね、そういった方々を、職業とかいろいろなこともありましょうけれども、社会的な地位もありましょうけれども、そういった方を入れて、いわば若い方々にも文化、教養、そういったことについてもっと意見を聞いて、こたえられるようなことについてはお考えいただけませんか。
  249. 田中武志

    ○参考人(田中武志君) 先生の御意見いただきまして、これからできるだけまた年齢構成につきましても、若い方々につきましてもいろいろ選考の基準の中に入れていきたいというふうに思います。
  250. 大木正吾

    ○大木正吾君 アンケート調査は――地方でも中央でも結構ですけれども、番組に対する――この問NHKの記念日にお邪魔しまして、番組に対する表彰なんかもございましたけれども、私ずっと見ておりまして、ほとんど自分がこの番組はいいなと思っているものが表彰されておりましたからまあまあと思っていたんですけれども、どこかのよく新聞社が政治意識調査なんかいたしますけれども、そういったことをやった例はございますか。
  251. 反町正喜

    ○参考人(反町正喜君) 番組に関しましては、電話なり投書なり、その他もろもろのチャンネルを通じて年間相当な、四百五十万件ぐらいの反響がございますけれども、先生ただいまのアンケートと申しますと世論調査――意向調査と申しますか、そういうものも年七、八回程度は行っておるところでございます。
  252. 大木正吾

    ○大木正吾君 これは非常に大事な問題だと思うんですね。国民のためのNHK、同時に国民に開かれたNHKですから、私はやっぱり番組問題で、視聴率のことについての競争ということは別の問題といたしまして、とにかく国民との対話なり、あるいは国民からの苦情ですね、さっきも坂倉さんもちょっと言っていましたけれども、電電公社でも何か投書等もありました場合には、朝日新聞なりあるいは読売新聞なりの一部を――恐らく費用は払うでしょうけれども、投書に対する答えを、国鉄にしてもどこでもやっているわけですからね。  そういった苦情処理に対する前向きの姿勢とか、あるいは若い、わりあいに社会的にまだまだ成熟度が弱いと申しましょうか、そういった方々に対する文化的な素養といいましょうか、そういったものを誘導するといいましょうか、そういったことのためにも大事な問題でしょうし、何といっても、今度の場合で私思いますことは、値上げ問題につきましてもうちょっと大胆に国民との対話ということが、会長なり副会長などを中心としながらどうしてしていただけなかったかということが残念なことなんですが、しかしそのことについて、この問題の決着を問うわけじゃありませんけれども、とにもかくにもNHKというものがもっと国民の側に出ていくということを大いにこれからも工夫してもらいたいと思います。  その次の問題ですけれども、これは制作者集団と要するに管理体制のことですが、トラブルか何かその中にあるケースがございますか。プロジェクトなり番組をやるときに、プロデューサーなりあるいはスタッフですね、そういった方がいるでしょうけれども、トラブルが起きて番組を没にするというケースはございますか。
  253. 田中武志

    ○参考人(田中武志君) お答え申し上げます。  番組の制作につきましては、まず番組のそれぞれの担当しております班というのがございまして、この中でPDなりデスクなりがいろいろ討論して提案をしてくる、それをそれぞれの専門の番組班の部会で今度はその提案の決定をいたします。それで部長会というのがありまして、それぞれの番組の担当しております部長の中で、いろいろこういった全体の中で提案を審議、調整、検討するというような形になっておりますけれども、提案されたものが、そういった段階の中で、いま先生のおっしゃったように没になるというようなことがございましたら、私どもそれぞれの班のところまで、もとのところまで戻しまして、フィードバックいたしまして、その担当者にこうこうこういう事情で提案が没になったんだということを十分このデスク、そういったところと話し合いをいたしましてやっておりますので、特に基本的に食い違ってトラブルが起こったというようなケースはございません。
  254. 大木正吾

    ○大木正吾君 プロデューサーの方とか、それからスタッフの方の中で議論をするときに、その中にはやっぱり管理者の方、職制の方も入って一緒に議論するわけでしょう。そうですか。  これは、別に私、労働組合の出身だから特に言うわけじゃありませんが、ときどきそういう話の中に、制作意図に沿わないもの云々なんというような話題が出るものですから、きょうここでもってどの番組ということは申し上げませんけれども、いまの御答弁だけですと、どうもそんなにスムーズにいっていないという――といって、しょっちゅうあるわけじゃないんですよ、たまにそういうことを聞くものですから、どういうふうな仕組みになっているかということを伺っておきたいと思って聞いたのですけれども、なるべくならば、これは公正にしてもらいたいわけですから、トラブルのないように十分なディスカッションをすることによって、お互いの意見の交換もできるわけですから、そういうことをぜひお願いしておきたいと思います。  ローカル番組の問題ですけれども、地方における番組審議会の委員の選考については、これは地方の支局でもってどういうところを対象にしてされるんでしょうか。
  255. 田中武志

    ○参考人(田中武志君) お答え申し上げます。  地方の番組審議会につきましては、できるだけ利益代表的な色彩だとかあるいは特定の分野の方に片寄らないようにということを配慮しながらいろいろ選考さしていただいております。そして、特に地方につきましては、これは御存じかもしれませんけれども、ローカル放送番組の編集計画といったようなものについて、特に年一回諮問し、答申をいただいているというふうな状況でやっております。
  256. 大木正吾

    ○大木正吾君 ローカル番組の時間帯をふやすということは、私はやっぱり番組の場合これから非常に大事な問題だと思うんですが、資料などいただいていますから余り細かなこと申し上げませんけれども、なるべくローカル的な番組をふやしてあげてもらいたい、このことを一般的な問題として申し上げておきたいし、審議委員の方々にいたしましても、私はこういうことをお願いしたいんですよ。ぜひローカル番組の放送の際に、あえて毎日とは申し上げません、年に二、三回で結構ですから、そういった方々が集まって、そうしてディスカッションする場面というものを画面に映すとか、そういったことをやっていただいたら大分親近感というものが違うんじゃないでしょうか。  だから選ぶ単位、選ぶ母体ですね、そういったことと同時に、そういった方々がこういう番組について意見交換しているという問題を出していただきますと、相当これは親近感が違ってくると思うので、そういう面についてもぜひ、ローカル番組につきましては、要するに地方の番組審議委員の方々を画面に、年に二、三回でも結構ですが登場さして、そこで議論さしていただく。その場合に、どういうものをローカルで取り上げましたということも入れながら、あれはよかった、これはどうかということも討論してもらいますと、私は非常にこれからの放送に対する、NHKに対する親近感がわくだろう、こういうことを感じていますから、そのことをぜひお願いしておきたいんですが、どうですか。
  257. 田中武志

    ○参考人(田中武志君) 地方の番組審議会の場合、先生御指摘のように、できるだけ私たちもその地方の、地域の視聴者の皆さん方に、どういう内容の審議をしているのかということを知っていただきたいということで、地方によりましては、毎月一回の審議会の模様をニュースなり、あるいは年に一回か二回ぐらいは、先生のおっしゃったように、いろいろ議論をしているようなところもローカル番組の中で紹介しているという事例もございます。  私たち、できるだけそういった放送を利用いたしましてPRをしたいというふうに考えているほかに、地方の審議会の大体の審議の要録というものを作成いたしまして、これを地方の本部長の記者会見のときなどにも配ったりしましたり、そういったように審議会の役割り、審議状況、そういったものについては私どもの印刷いたしましたPRの印刷物の中にも紹介しておりますし、今後もそういった面では積極的にひとつやっていきたいというふうに考えております。
  258. 大木正吾

    ○大木正吾君 いずれにいたしましても、経営の効率化問題と番組問題ということはNHKの生命ですから、その二つについては幾つか、私は質問というよりもむしろ自分の意見を交えて申し上げてきましたから、ぜひ会長の方でもそういったことについてお考えおきいただきたいんですが。  さて、次の問題に移りますが、ちょっと次の問題に移ります前に一、二聞いておきたいことがございますが、一つは「あやめ2号」に絡みまして、午前中に木島先生からも御質問があったわけでございますけれども、これは大分自信を持たれて五十八年度の打ち上げという話をされたわけですが、あのとおり絶対にもう失敗がないと、こういうふうに受けとめてよろしゅうございますか。
  259. 平野正雄

    ○政府委員(平野正雄君) 先生御承知のように、「あやめ2号」は技術衛星でございまして、いわゆる日本で開発をいたしましたNロケットの最終的な調整をそれによって図ると同時に、たくさんのチャンネルを通すことのできますミリ波の実験をやっていこうと、こういう性格のものでございまして、宇宙開発事業団は事業団なりにロケット分野あるいは衛星本体分野について努力をしたと思いますけれども、また、いま宇宙開発委員会がその原因の調査中でございまして、原因について申し上げられる段階ではないわけでございますけれども、この宇宙開発そのものにつきましては日進月歩の技術であると同時に、やはり日本のビッグプロジェクトといたしましてはまだ成長過程にあると言わざるを得ないと思うわけでございます。  したがいまして、ロケットあるいは衛星本体、特に今回は衛星本体に付属をいたしておりますアポジモーターというものがあるいはその故障の原因ではないかと、こういうふうに言われておるわけでございますけれども、まずロケットについては原因となっていないのではないかと思っております。また、「あやめ1号」の失敗におきましても、衛星本体そのものには原因はなかったというふうに考えておるわけでございまして、今度宇宙開発事業団あるいは科学技術庁、郵政省あるいは東京大学、それぞれ関係分野が相協力をいたしまして、できるだけひとつ失敗のないように努力をしてまいりたいと思っている次第でございます。
  260. 大木正吾

    ○大木正吾君 ちょっと答えが後退してしまって困るんですが、午前中は何か大分自信持ってお答えあったんですが、なるべくなくしたいというふうな話になってしまったんですが、長田長官と話を予算分科会でしましたときにもちょっとやったんですが、アポジモーターの事故で、しかもこれはアメリカがつくっている結局機械でしょう。ですから不安が残るわけなんですよね。いま日本の東大からさらに宇宙事業団あるいは電電公社とか郵政省の電波関係の方も行っているかもしれませんけれどもね、日本の頭脳集団をすぐって行ったときに、アメリカがこの種のものの構造の内部まで見せてくれるかどうかという問題について私は実は危惧しているんですよ。ですから、三回目の失敗やったらおしまいですよということを大分厳しく長田長官に申し上げたんですけれどもね。  これは大臣どうでしょうか、もうちょっと慎重に、本当に宇宙事業団とかあるいは衛星機構とか、まあ東大の研究所とかたくさんこう分かれていますけれどもね、もっと統合的なといいましょうか、統一的な研究グループをつくって、そして「あやめ」の事故について徹底的に追跡調査をして、絶対にもう、国民の金を相当多額に使うわけですからね、そういったことについては事故を起こさせない、こういうふうにお考えには――要するに日本の頭脳集団ということをまとめて調べるという形にならぬのでしょうか。その辺はどうなっていますか。
  261. 平野正雄

    ○政府委員(平野正雄君) 「あやめ」は先ほど申し上げましたように技術衛星でございまして、五十八年度打ち上げる予定にいたしております実用の放送衛星とは違うものでございます。実用の放送衛星につきましては、先ほど来申し上げておりますように、ロケットにつきましても、衛星本体につきましても、これは宇宙開発事業団ともどもきわめて信頼性のあるものでございますので、まず失敗することはないであろうと思っております。  また、先ほど申しましたアポジモーターにつきましても、「あやめ」が使っております、先生御指摘のアメリカのメーカー、Aと申しますメーカーのものを使っておりましたが、実用放送衛星につきましてはBというメーカーと申しますか、現在打ち上がっておりますCS及びBSについておりますアポジモーターと同じメーカーのものを使用する予定にいたしております。まだこれから種々設計等を行ってまいるわけでございますけれども、われわれといたしましては、五十八年度成功するものと固く信じておるわけでございます。  また、先生おっしゃいます頭脳集団の問題でございますけれども、もうすでに、宇宙開発委員会の中には、東京大学の先生方もお入りになりまして、各方面から検討をされておるわけでございますので、現在のところ、これ以上の頭脳集団はまずないのではないかというふうに考えております。  しかしながら、一歩個々の現場段階になりますと、これは宇宙開発事業団が、先生方あるいはメーカーの方々との接触あるいは諸外国の技術者との接触、特に契約先になりました場合のメーカーとの関連で相当細かい詰めを行っていくわけでございますけれども、そういったことにつきましても、この「あやめ」の失敗をいい前例といたしまして、これから一層真剣に取り組んでいくと申しておりますので、それを信用しておるところでございます。
  262. 大木正吾

    ○大木正吾君 これは私、一つこれ提言しておきたいのですけれども、別に電監局長を信頼しないと申し上げているわけじゃないのですが、当委員会の理事にいたしましても委員の方々も、実はこういういろんな新聞記事や雑誌を集めてきて読むことは読むのですがね、現物なり現場を見たことはないのですよ、実際問題。また見てもわからぬかもしれませんけれども、ただ、言葉のやりとりだけでどうも安心ができないということもございますししますから、選挙が終わった時期などを考えまして、この辺のことは調査する、成相さん、必要がありますね、これは。だから、このときは全員、できたら青島先生も一緒に行っていただきまして、そうして本当に平野さんも行っていただいて、みんなが、これならやれるぞという話をしてもらいたい。  またアメリカが私は簡単に――アポジモーター等の事故ということまではいいですけれども、この種のものは、やはり宇宙に対する大変な国際競争の世の中ですから、簡単に日本の技術団が行っても、一番中枢のところを公開といいましょうか、見せるかどうかということについての疑問があるし、同時に、これに絡んで、この種の設備をするためにNHKが百何十億、将来、年間になりますと投資していくでしょう。そういったことが果たしていいのかどうなのか、公共放送だから、むしろこういったものは財投資金とか、補助金とか、そういったもので、安い金利のものを借りて使うとか、そういった種類のものじゃないかという気もするし、一般の国民の受信料の中から出すことが妥当かどうかということについて、この辺まできますと、まるっきりいわゆる一般の商業上の株式会社的になってしまうんですよね。そういったことも検討に値するし、むだな金は使いたくありませんしね。  これは委員長にお願いいたしておきまして、ぜひ一遍現地を見ておかなければならない責任があろうと、こういうふうに考えてあえて提言いたしておきたいと思うんです。これがもしもうまく完成しますれば、これ私の申し上げたい最後の一つの項目になりますけれども、放送大学についても少し申し上げたかったが、きょうはそのことは抜きにいたします。  会長に最後に二、三点にしぼって伺ってまいりますが、この放送の基本体制について、今回のこの料金値上げに絡んで出された資料を拝見いたしていきますと、すべてがもう、放送大学学園法案も国会を通過したような形で出てきておるわけですね。放送はもう三本化されるんだという前提でもって、ちらちら文章を見ていきますとでき上がっているんですよ。過渡期ですからそういった文章があっても仕方ないかもしれませんけれどもね。同時に放送法改正の問題等を見ていきますと、これはまさしく七五年ですからちょうど昭和五十年の答申と、その中間における、亡くなった中山先生が中心で書かれたNHK経営問題委員会ですね、同時に今回のものと、いわば中間の五十三年の十一月のものは、まさに放送法改正あるいは受信料の義務づけですね、そういったものについて誘導というか、ある程度そうしなきゃならないと、こういう意味のことは読める文章になっちゃっているんですね。  その前の五十年の基本問題の答申のときには、そういったことは絶対しちゃいけないんだと、NHKというものはもっとしっかり放送の自由とか国民のNHKとしていくんだと、こういうことをはっきり書いてあるんですね。同じ会長が答申したものがそんなくるくる変わっていいはずはないんですよ。私は今度の答申を見ていきますと、五十四年の十一月の場合にもっと明確に今度は法改正と、こうなっているんですよ。  そういった流れをずっと見ていきますと、やっぱり日本のこの放送のあり方について、この委員会自身が相当根本的な議論というものをしなきゃならない時期に差しかかっている、こう思うんですが、まず会長に伺いますけれども、現行の放送体制の民放とNHK、公共放送のNHKですけれども、この二本立てである現行の法体系ですね、これについてはそのままでよいというふうにお考えでしょうか、どうでしょうか。
  263. 坂本朝一

    ○参考人(坂本朝一君) 現在の受信料によって賄われるNHKと、コマーシャルによって経営される民放という二つの体制をもとにしてできている放送法というのは、やはり世界にユニークな放送法ではないかと、私はいろいろな問題がありといたしましても、この基本的な体制というのはやはり守っていくべきではなかろうかというふうに現在考えております。しかし、現実のいろいろ客観情勢の中にはそう言いましてもなかなか困難な問題があるということも承知しております。したがって、この予算が御承認いただいた後の長期ビジョンの設定の中には、当然そういう基本的な問題も踏まえて考えていかなきゃいけないのじゃないかと思っております。しかし、現時点においては私はこの民放とNHKという二本立ての放送法のあり方というのはやはり守るべきではなかろうかと、こういうふうに考えております。
  264. 大木正吾

    ○大木正吾君 むしろ坂本会長からお答えとしてちょうだいいたしたかったのは、会長としての職務を賭してでも、こういったものでいきたいと、こういうお答えがちょうだいしたかったのですけれども、これは与野党会議の席ですからなかなかそうも言い切れなかったかと思いますが、お気持ちは推察いたしますが、ただやっぱり私たち自身見ておりまして、とにかくNHKのスタートの昭和二十五年からの歴史をずっと記録などを散見していっているわけですけれども、やっぱり日本のNHK、イギリスのBBC等はすぐれた国民の共有財産的な放送体系ですからね、私はどうしてもこういったものは守っていただきたいと思うのですよ。  同時に、じゃNHKの側がとにかく向こう三年間やれるかもしれないというものを出したと、それから先は長期ビジョンでいくのだと言ったときに、長期ビジョンには中心的ポリシーがなければこれはもう描けないことは明らかですからね。そのときに坂本さん御自身に対して私がきょう質問したことは、もっと本当は――単なる料金値上げだったら意地悪く質問すればいいんですよ。しかし、皆さん方がやっているように見えるけれどもやっていないのが幾つかあるじゃないかということをさっき経営問題、採算問題でもってどろ臭く申し上げたわけですよね。  野党議員として言っちゃいけないことを言っているわけですよ。たとえば物価スライド五%範囲内のものについて法定制主義がいいのかどうなのかという問題なども投げかけているわけですからね。同時に、集金人の仕事を締めるかもしれないという話も申し上げているわけですよ。こんなことをあなた、野党議員が言えるべきもんじゃないですよ。しかし、そこまでものを詰めて見て、なおかつ言論の自由を守るという立場が非常に大事だと考えて、私はあえて申し上げているわけですからね。そういった気持ちをくんでいただきたいし、同時にやっぱりむしろ逆のことを私は心配するんです。  いまいろんな新聞や衆議院の方にはこの放送法問題が出たようですけれども、もし義務づけということに仮になったとしたときに、期待されるような経営状態になり得るかどうかについて、会長、副会長等の、特に副会長は営業担当の重役であったんですから、御経験者ですから、お二人から、もしもそういったことに、義務づけになったときに、たとえば東京におるインテリゲンチアの集団が、市民運動のリーダー格が、おれはもういやだから払わぬぞということを始めたときにどういう現象が起きるかということについてなどを想定されて、いけるというふうにお考えでしょうか、どうでしょうか。その辺についてまず伺っておきたいと思います。
  265. 坂本朝一

    ○参考人(坂本朝一君) おしかりを受けるかもしれませんけれども、支払は義務制のテーマにつきましては、私どもは、基本的にNHKの性格を変えるものではない、やはり負担の公平を図るということから出ているんだという、そういう点についての御理解を賜りたいと思うわけでございます。  ただし、そうなった暁に対する対処はどうかという御質問に対しましては、だからといって権力的になったり高圧的になったりするという、そういうつもりは一切ございません。やはり基本的には御納得いただいてお支払いいただくという努力を当然すべきであろう、ただし、現行の法文の中で誤解されるというような点を払拭して、むしろ受信料制度の明確化を図るという趣旨でございますので、その点につきましての御理解を賜りたいと思う次第でございます。
  266. 大木正吾

    ○大木正吾君 会長は、これ衆議院の遁信委員会でお答えになったんでしょうか、もしも不払いがあった場合には法廷で争ってもという、訴訟するということもここでお答えになったというふうに新聞記事で報道していますが、このことは事実でございますか。
  267. 坂本朝一

    ○参考人(坂本朝一君) 私は、冒頭申し上げましたように、あくまでも負担の公平というところにポイントがあるわけでございまして、そして説得して御協力願うという姿勢を変えるつもりはございません。ただし、説得と申しましてもやはり限界があるんではないか、そういう場合にとれる手段といたしましては民事訴訟という手段が残されているわけで、その手段を使わなければならないという場に遭遇することも場合によっては決断しなければならないことがあるのかもしれぬと、そういうことで、ただお払いいただけないから直ちに訴訟するという、そういう乱暴な考え方で申し上げたわけではございませんので、苦衷のほどをお察し願いたいと思います。
  268. 大木正吾

    ○大木正吾君 いきなりそこに行ってしまったんですけれども、とにかく法律を出すところの論拠の一つが公平な負担と、こういうお話なんですが、それじゃ会長、税金の問題等は、これは相当に国民が義務化されているものですけれども、所得税というものはあれは完全に捕捉されているとお考えですか。
  269. 坂本朝一

    ○参考人(坂本朝一君) 私、専門家でございませんので、責任のある御答弁がしかねるかと思いますけれども、税といえども必ずしも全部取れない例があるというふうには聞いております。
  270. 大木正吾

    ○大木正吾君 一番卑近な例が、たとえば、ここでもって公の場で言いたくはないんですけれども、ホステスさんとかあるいは出かせぎの方とかいろいろございますけれども、私たちが知る限りでは、やっぱり人ですから、働いてよけいな収入が欲しいという心理があるわけですね。そうしますと、税務署の職員の方ともときどきお会いして話をいたしますけれども、サラリーマンといいましょうか、要するに働いている勤労者総人口と、その次にサラリーマンと、そして納税人口、こういうふうにずっとランクしていきますと、勤労している方で払うべき人は大体一割五分ぐらいは払っていないというケースが出てくるんですよ。  だから、私は何で八二%という契約率に対しまして、会長おっしゃったけれども、こういうことしたくないけれどもと言いながらも、しかし、私も法律の専門家じゃないけれども、明らかに質的な変化がこの中に見られますよね。これはきょうの主題じゃありませんからきわめて大ざっぱに申し上げますけれどね、現在はあくまでも私的な契約の義務ですね、これは。しかし、今度の法律改正になりますと、それが少しく、完全に国家機関的な税金的なものじゃありませんけれども、いわば受信機を置けば届け出をする義務が課せられますわね、法律的にですよ。しかも、いわば罰則がその中に若干出てきますね。罰則はもちろん現在のあれでもあるわけですけれども、そういった意味合いにおきまして、私はこの法律は、単なる公平の見地という平面的なものじゃない、質の違いが存在する、こういうふうに認識をする。この認識は間違いでしょうか。
  271. 坂本朝一

    ○参考人(坂本朝一君) 私どもは、冒頭申し上げましたように、NHKの性格を変えるものじゃなしに、むしろ受信料制度を明らかにするんだというそういう考え方で、そしてその滞納に対する問題につきましても、だからといってやみくもに強圧的になったり訴えたりするんではございませんと。あくまでも、やはり滞納されているとしても、そういってはなんですけれども、不法にというふうに考えざるを得ないそういう場合についてやはり対応すべきではなかろうかというふうに思いますので、いたずらに視聴者とNHKとの信頼関係を損なうというような、そういう形でこの問題をつかまえないで御理解いただけないかということでございます。
  272. 大木正吾

    ○大木正吾君 深い法律論争はいずれ、これは今年中にできるかどうかはわかりませんけれども、もう少しやっぱり法律がこっちに来てからしたいと思いますが、私たちの受けとめ方は、あくまでもこれは、いわば国家管理的な色彩が濃くなっていく、こういうふうに受けとめざるを得ませんので、その辺の議論は残しておきます。  そこで、前に返りますが、たとえば五十八年に仮に衛星が打ち上げられたりいたしまして、そうしてこれがうまく成功したりした場合に、難視聴関係の解消問題だけでなく、放送学園大学がどうなるかわかりませんけれども、いずれにしましても、NHKの放送体制全体、あるいは日本の民放を含めた放送体制全体に対して画期的な問題になることは間違いないと思うんですね。そうしますと、けさほど議論がございました今後の長期的なビジョンというものの中に、私はそういった、要するに時代の変化に伴う技術なり、その他いろんな諸条件の変化、進歩ですね、そういったものとり兼ね合いにおいて私たちは問題をとらえる、そういう視点がどうしても必要だろうと考えるわけなんです。そうしますと、むしろ私は、法改正問題ということよりは、さっき非常にどろ臭く、野党議員らしくない御指摘を幾つかしたんですけれども、とにもかくにもやっぱりNHK御自身がまだまだ、民間の会社とかあるいは赤字の国鉄とか、いろんな似たような企業体もございますけれども、そういったものと見合った中でもってやるべき、努力すべきものは残されている、一つはですね。さっき申し上げましたけれども、大都市における要するに人口の移動、世帯の移動、それに伴うところの解消率の減少といいましょう、そういったものがあるわけですね。同時に、そういったものをなくするためには、情報公開法の問題、プライバシー問題等について政府も議論を始めているわけですから、解消する道が二、三年後に来るかもしれませんし、同時に、放送衛星が完全に成功しますれば、これは明らかに放送体制全体について、民放を含めて、いろんな新しい課題が登場するでしょうし、見直すべきものが出てくるわけですから、そういったことを、たとえば五十八年というものを一つ切るか、六十年を切るかは別ですが、中長期的ビジョンの中で、いまの放送法改正問題等との絡み合いでは、余り事を急がない方がいいという私、実感を持っているんですが、その辺の会長のお考えはどうでしょうか。
  273. 坂本朝一

    ○参考人(坂本朝一君) 三十二条改正問題は、いまここで先生も直接議論しないというお言葉でございますので、その点を保留させていただいて、ただ、やはり御指摘のように、協会の将来の問題の中では、当然いまおっしゃいましたような根本的な意味での放送法の見直しなり何なりということはあるいは行われるべき点があるのではなかろうかというふうに思って、われわれもそれに対応するための長期ビジョンの構想の中にその一つの視点として押さえているというふうに申し上げたのは、そこら辺の意味合いをおくみ取りいただけたらありがたいと思う次第でございます。
  274. 大木正吾

    ○大木正吾君 わかりやすく一つの事例を申し上げますれば、教育放送問題ですけれども、これは放送大学問題がまだ衆議院からこっちへ来ておりませんから、余りここの委員会でも議論が深まっておりませんし、また深まる必要もないとは思うのですけれども、関東地域に対しまして、放送学園法案が仮に通ったとすれば、国営放送的なものはでき上がってくる。  最近のNHK新しい報道番組を見ていますと、いろんな国の方々が来られまして外国語の放送を週に一回ずつ連続してやる、こういう御紹介もございましたね。私、はっと思って、いまわりあいに職業に出ている婦人の方とか、あるいは若い男性でもって勉強したい方の場合にはいろんな技術を身につけたい、その技術の中でもって最も身近につけやすいものはといったら、英語は当然ですけれども、中国語であるとかフランス語であるとか、そういった語学がわりあいに、アンケートなんか集めてみますと、私はフランス語をやりたいとか、おれは中国語をしたいとか、そういった方々が多いわけですよね。  そうすると、私に言わしめれば、ああいった放送を開始しまして三チャンネルへのいわば視聴率がまたふえてくる、一生懸命系統的に、数は多いか少ないか別にして、勉強する方が継続的に出てくるわけですね。そのときに放送大学というものが出てきまして、全然これはもう文部省関係ではこっちは関係ないとおっしゃるかどうか知りませんが、やっぱり三チャンネルに対する視聴者が減るかふえるかという変化が起きることは、これは間違いないと思うのですが、そういったことについてはどういうふうにお考えになっているのですか。
  275. 坂本朝一

    ○参考人(坂本朝一君) 放送大学は、大学の教育ということが中心に内容が編成されるわけでございまして、私どもの方の第三チャンネルの教育番組とどの程度競合するのかどうするのかということは、いまここで私がにわかに御指摘するわけにはいかないんじゃないかと思います。  ある意味ではNHKの教育番組もお話し合い等によっては放送大学に御協力できるというような面もあるいは出てくるのかとも思いますけれども、いずれにいたしましても、それぞれそういうことで誕生いたしますとすれば、私どもの方の番組にいい意味の刺激と影響があるということは歓迎すべきではないか。ただし、同じようなものが競合するというようなことにならないように、それは放送大学の設立の目的に沿って内容を御選定願いたいというふうに思う次第でございます。
  276. 大木正吾

    ○大木正吾君 たまたま教育放送を例に出したのですが、会長にそういうふうに答えられますと、ちょっとこっちも答えが期待に反するということを申し上げざるを得ないのですけれども。  といいますことは、これは確かに文部省からしますれば、働いていく勤労者の方々に対して、放送を通じながら大学レベルの教育をして資格を与えていくわけですから魅力かもしれませんけれども、しかし私たちの友人でもって、これに対して意欲的だった文教委員の方々も、最近ではむしろこの放送というものについて、実はこれは働いている方に対する影響はそうかもしれませんけれども、学園のあり方の問題とは、もちろん教育の専門家のやることですけれども、放送法という問題からして要するに国営放送であると。戦中派からしますれば、結果的にはこのカリキュラムとか、あるいはいろいろなことについて文部省が一手に握った場合にどういうことが起きるかという問題も含めて、むしろしまったという意見も相当出ていることは間違いないんですよ。  ですから、会長はNHKの会長ですから、こういった問題につきまして、いまの御答弁で私は非常に不満で、意見が違うのかもしれませんけれども、単に放送大学の法案の附則十一条で放送協会関係五十条を改める云々とありますが、この程度の問題の認識でもっていいかどうか。一つは教育放送とダブる問題ですよ。もう一つは、放送が三つの体系になっていくという問題ですよ。三つの体系の中でもって国営放送、国家管理放送が入ってくるという問題ですよ。この問題が私たちにとりますと非常に深刻な問題を提起する、こう考えているものですから、非常に簡単にお答えがあって、協力できると、協力しましょうとおっしゃいましたけれども、私どもの受けとめ方が少しこれ深刻過ぎるんでしょうか。それとも会長の方の御見解が平面的に過ぎる、どっちがどうなんですか。ちょっと私もよく解せない点もあるんですが、もう一遍答えてくれませんか。
  277. 坂本朝一

    ○参考人(坂本朝一君) 私はNHKの責任者でございますし、いま御指摘の問題の中心は放送法の法律上の位置づけになろうかと思いますので、そういう点につきまして、私はやはり先生の御指摘の、NHKという受信料によって賄われる公共放送と商業放送と、それに国費によって運営される公共企業体の放送大学という三本立てになるという点で、その取り扱われ方によって私どもの公共放送に影響があるのかないのか、全くないというふうに申し上げるのもいささか不見識というおしかりを受けるかもしれません。さればといって、じゃ、どうあるべきかということになりますと、これは私の口から申し上げるのはどうも適当ではないんじゃないか。やはり法律上の問題ということも踏まえて、むしろ郵政省ないしは国会で御論議いただかなきゃならぬというポイントになるんではなかろうかというふうに思います。
  278. 大木正吾

    ○大木正吾君 まあ会長、これ以上問い詰めていいのかどうか、私ちょっと迷う点もあるんですけれども、ただ、先ほど長期ビジョンのお話があり、現実に直面している私たちの共通の立場というものは、やっぱり放送体制全体が、宇宙衛星あるいはこの学園問題などなど含めて、同時にNHKの今後の経営問題含めて、非常に根本的な検討を要するというふうに感じるんですが、ただここにいただきましたこういった調査会――私もいろんな委員会に出たことございますけれども、恐らくおたくの中の中堅の幹部の方がつくった資料は出ていると思うんですけれども、率直に申し上げて、私はこの答申をずっと見て、全部大事なところは申してございますけれども、いただけないんですよ。  欲しいのはこの原文じゃなしに、どういうものをおたくでもって資料としてお出しになったか、それが本当言ったら欲しいんですよ。それがなければ私たち議論ができないんですよ。この程度の文書でもって、この逓信委員会がとにかく行く行くは学園問題とか放送問題議論するんですけれども、私は、これに関する、要するに五十年の十一月に出した答申のときの資料と、同時にその中間に出たところのNHKの経営問題委員会の資料と、そうして最近の、第二次ですけれども、五十四年の十一月のときに出された資料ですね、当然これはNHKの事務局から出ているわけですから、その資料について隠さないで全部の資料というものをお出しいただきたいことが一つのこれはお願いなんですよ。  もう一つは、長期ビジョンをつくるわけですから、放送法、放送体系なり形態なり全体について根本的に見直すために、私は逓信委員会そのものがやるかあるいはこの中の小委員会がやるかわかりませんけれども、ある程度各党が関係した中でもって問題の掘り下げをしてみたい、こういう気持ちがするものですから、要するにこれに関する資料をぜひお出しいただきたいことと同時に、この委員会、理事会等におきまして、長期ビジョンと関係いたしますから、放送体制、放送形態の根幹に触れる問題が並んできていますからね、それに対して私たちはもっと根幹的に掘り下げるための委員会なりあるいは懇談会でも結構ですから、この逓信委員会のメンバー、各党から出た中でやるべき時期に来ている、こういうふうに考えるものですから、これは後ほど委員長から理事会にお諮りいただきまして、そういう機会を得た中でもっていろんな出てくる法案等に対しても対処いたしたいと、こういうように申し上げておきたいんですが、それに対して会長の見解と、大臣も少しお疲れのようですけれども、私のいまの最後の見解に対して御意見をいただきたいと考えておるんです。
  279. 坂本朝一

    ○参考人(坂本朝一君) これはNHKにとっても非常に重要な問題でございますので、できるだけ先生の御指摘の線に沿って部内で意見を取りまとめたいというふうに思います。
  280. 大西正男

    ○国務大臣(大西正男君) 放送大学学園法案の問題につきましては、私ども、ごく簡単に申し上げますれば、いま御指摘のように、NHKと一般放送業者、事業体があるわけなんですが、それに対して大学教育という目的のもとにもう一つのジャンルでいくということは、これは率直に言ってそういう意味からは三本立てだということが言えると思います。でありますけれども、そのことのために放送法自体の秩序といったようなものに対しての影響ということはこれはきわめて僅少でございます。でございますから、放送法自体の根幹に触れておるというふうには考えておらないわけでございます。  それから、いまお話のございました委員会の中において何か懇談会のようなものをおつくりになるということは、これは委員会のお決めになることでございますので、私どもがとやかく申し上げるものではございませんけれども、衆議院の方にも電波・放送小委員会ができておるわけでございます。そのことは御参考までに申し上げておきます。
  281. 大木正吾

    ○大木正吾君 坂本会長、非常に簡単にお答えいただいたんですけれども、私、不満なんですがね。これ本当に文章はきれいにできているんですけれども、この文章だけだったら、これはだれでもこれ読んで、結構ですなんと言うことは簡単なんですよ。しかし、簡単だということはわからないということなんですね、もう端的に申し上げますと。  で、なぜ五十年の十一月のものが、はっきり申し上げて、NHKの経営のあり方について、とにかくいまのままの形でもっていきなさいということを相当はっきり――国民のNHKなんですと、受信料でもって賄っているんですと、だから放送の自由が守られていると、こういうふうにはっきり書いてありますよ、あの答申にはね。  そういう部分があって、その後に今度は、カラーテレビになる方々も若干減ってきたりしまして普及度も九十何%になりましたから、大体新しい加入者が減ってきているから、だからといってその問題だけでもって経営問題委員会がこういう答申をする、同時に基本問題調査会のこういう答申に変わっていく。私は、やっぱり日本の放送というものを考える――NHKの昭和二十五年あるいはその前のラジオ時代からの歴史をずうっと、中野好夫さんのところの資料などもたまに今度拝見にいこうと思っているんですけれども、そういった中でこんな簡単に四、五年間に変化してくるということは、これは大変なことなんですよ。  だから私は、会長なりNHKの責任としまして、出された資料については、やっぱりこの委員会全体に、外部秘でも結構ですから、われわれが勉強したいんですよ。単に料金の公平を欠くというだけだったら、本当に公平を欠いているかどうかということをデータでもって示してもらいたいと思うんです。私は、皆さん方の意に反した結論が出ると考えているんですよ。経営が苦しいからこうしてくれと言うんだったら、お互いに知恵を出し合って料金問題についてどうしようかという話もできるはずなんですよ。  だから、そういったことをもっと深く掘り下げてみたいと考えていますから、相談いたしまして出しましょうじゃなしに、会長は経営委員会から任命された相当の権限を持っている方でございますから、ぜひ資料についてはとにかく全体のものを出していただきたいことを再度約束していただけませんか。
  282. 坂本朝一

    ○参考人(坂本朝一君) 私の言い方が多少あいまいだったようにお受け取りいただいたかと思いますけれども、私の気持ちとしては御趣旨に沿うべきであろうというふうに考えておるわけでございます。ただ、事務的な問題がございますものですから、多少部内的な相談をお許しいただきたいというふうにつけ加えたこの趣旨は御了解願いたいと思うわけでございます。
  283. 大木正吾

    ○大木正吾君 最後になりますが、じゃそのことはぜひお願いいたしておきます。  それから、大臣がおっしゃった電波・放送関係でも結構ですから、それは、どうしても私は、ちょうどNHKの経営困難、見通しがむずかしい時期と、放送衛星、放送大学、そういった形のもの全部が一緒になってきていますから、その意味合いでもって、私たちは納得のできるものだったら、大臣おっしゃったように、簡単に私は放送大学が三体系にならない、言えばいまの放送体系の基本を崩さないというふうに私自身は考えておりませんので、そういった意見の違いもありますから、ぜひこの中の各党の代表の方々に入って小委員会をつくっていただくことを、これは委員長に、理事会に諮っていただくことをお願いいたしまして私の質問を終わることにします。
  284. 矢田部理

    ○委員長(矢田部理君) ただいま大木君から提案のあった件については、追って理事会で御相談を申し上げたいと思います。  本件に対する本日の審査はこの程度にとどめます。  次回は四月二十四日午前十時から委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後六時五十六分散会      ―――――・―――――