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1977-11-02 第82回国会 参議院 本会議 7号 公式Web版

  1. 昭和五十二年十一月二日(水曜日)    午前十時六分開議     ━━━━━━━━━━━━━ ○議事日程 第七号   昭和五十二年十一月二日     午前十時開議  第一 所得に対する租税に関する二重課税の回   避のための日本国ルーマニア社会主義共和   国との間の条約締結について承認を求める   の件(第八十回国会内閣提出、第八十二回国   会衆議院送付)  第二 所得に対する租税に関する二重課税の回   避のための日本国ブラジル合衆国との間の   条約修正補足する議定書締結について承   認を求めるの件(第八十回国会内閣提出、第   八十二回国会衆議院送付)  第三 投資の奨励及び相互保護に関する日本国   とエジプトアラブ共和国との間の協定の締   結について承認を求めるの件(第八十回国会   内閣提出、第八十二回国会衆議院送付)  第四 国際海事衛星機構(インマルサット)に   関する条約締結について承認を求めるの件   (第八十回国会内閣提出、第八十二回国会衆   議院送付)  第五 アジア太平洋電気通信共同体憲章の締   結について承認を求めるの件(第八十回国会   内閣提出、第八十二回国会衆議院送付)  第六 日本放送協会昭和四十九年度財産目録、   貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関す   る説明書  第七 地方交付税法等の一部を改正する法律案   (内閣提出、衆議院送付)  第八 地方公務員法の一部を改正する法律案   (衆議院提出)     ━━━━━━━━━━━━━ ○本日の会議に付した案件  一、日本原子力船開発事業団法の一部を改正す   る法律案並びに核原料物質、核燃料物質及び   原子炉の規制に関する法律の一部を改正する   法律案(趣旨説明)  以下 議事日程のとおり      ―――――・―――――
  2. 安井謙

    ○議長(安井謙君) これより会議を開きます。  この際、日程に追加して、  日本原子力船開発事業団法の一部を改正する法律案並びに核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 安井謙

    ○議長(安井謙君) 御異議ないと認めます。宇野国務大臣。    〔国務大臣宇野宗佑君登壇、拍手〕
  4. 宇野宗佑

    ○国務大臣(宇野宗佑君) まず、日本原子力船開発事業団法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。  わが国における原子力船開発に関しましては、原子力第一船の建造・運航により、原子力船に関する技術の確立を図るため、その開発を担当する機関として、日本原子力船開発事業団を設立することとし、昭和三十八年に日本原子力船開発事業団法を制定いたしました。  日本原子力船開発事業団は、原子力委員会が決定した原子力第一船開発基本計画に従いまして、原子力船「むつ」の開発に努めてまいりましたが、昭和四十九年九月、出力上昇試験の際に発生した放射線漏れのため、現在、母港の岸壁に係留の状態にあり、原子力船開発は一時中断のやむなきに至っております。  このような事態に対処し、政府といたしましては、「むつ」放射線漏れ原因を調査するため、総理府において調査委員会を開催し、専門的な調査検討を求めたのでありますが、同委員会におきましては、自主技術による原子力船開発を達成するためには、「むつ」の開発を引き続き推進すべきであること、及び「むつ」は技術的に見て全体としてかなりの水準に達しており、適当な改善によって所期の目的を十分達成し得るものであるごとが結論として報告された次第であります。また、このことは、原子力委員会等におきましても、原子力船懇談会を設け原子力船開発のあり方等について各分野の学識経験者の意見を徴したところ、同様のことが確認されたのであります。  政府は、右に述べた各委員会等の意見を尊重し、検討した結果、引き続き日本原子力船開発事業団が中心となって「むつ」の開発に当たり、遮蔽改修、安全性総点検、出力上昇試験、実験航海等を行い、原子力船建造の経験を得るとともに、原子力船の安全性、信頼性を確保するための技術を蓄積する必要があると判断した次第であります。  政府といたしましては、日本原子力船開発事業団の設立目的を達成するため、日本原子力船開発事業団法が廃止するものとされる期限を、現行法に規定する昭和五十一年三月三十一日から十一年間延長して昭和六十二年三月三十一日に改正しようとする内容の法律案を国会に提出した次第でありますが、衆議院におきまして、日本原子力船開発事業団が原子力船についての研究開発機関に移行するための必要な措置として日本原子力船開発事業団法が廃止するものとされる期限を昭和五十五年十一月三十日とするよう修正されております。  以上が、日本原子力船開発事業団法の一部を改正する法律案の趣旨でございます。  次に、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。  昨年六月、わが国は、核兵器の不拡散に関する条約を批准いたしました。これにより、国際原子力機関との間に保障措置協定を締結することとなり、同協定について御承認をいただくべく、今国会に提出しているところであります。  本協定では、現在、わが国が受け入れております米国等五ヵ国との間の二国間原子力協力協定に基づく保障措置に比し、種々の合理化が図られており、わが国の原子力開発利用の促進に大きな寄与が期待されるところでありますが、本協定を実施するためには、立入検査に関する規定の整備等、国際規制物資の使用に関し、所要の国内制度の整備を行う必要があります。  次に、本法案の内容を述べさせていただきます。  本法案は、保障措置協定の実施に伴う国際規制物資の使用の規制に係るものであります。  わが国職員が立入検査を行う際、必要な試料を収去できることとするとともに、国際原子力機関の指定する者も立入検査を行うことができることとするほか、国際規制物資を使用する者は、国際規制物資の適正な計量及び管理を確保するため計量管理規定を定め、内閣総理大臣の認可を受けなければならないこととする等、国際規制物資の使用の規制に関し、関係規定の整備を行うことといたしております。  なお、当初の政府案におきましては、以上のほか、再処理事業の規制に係る規定の整備も内容としておりましたが、衆議院におきまして、保障措置協定を一定期日までに発効させる必要があることに伴い、同協定の実施に関する規定のみに修正されております。  以上が、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案の趣旨でございます。(拍手)
  5. 安井謙

    ○議長(安井謙君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。発言を許します。森下昭司君。    〔森下昭司君登壇、拍手〕
  6. 森下昭司

    ○森下昭司君 私は、ただいま議題に供されました日本原子力船開発事業団法の一部を改正する法律案並びに核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案に対しまして、日本社会党を代表して、若干の質問を行うものであります。  第一は、原子力開発に関する政府の姿勢についてであります。  わが国の原子力開発利用長期計画によれば、開発は今後のわが国の科学技術水準の向上、産業構造の高度化等に多大な貢献を果たすことが期待されるとし、かつ、その理念は当初から一貫しており、何ら変わるものではないとされておるのであります。さらに、平和の目的に徹してこれを推進すべきこと、及び人間環境との調和を図る立場に立ってこれを進めるべきことを定め、長期的視点に立って整合性のある施策が講ぜられることが必要な旨を強調しているのであります。しかし、現実には、日米間の核燃料再処理問題、全国各地での原子力発電に対する反対、安全性への疑問など、幾多の問題が提起されており、ただひとりの被爆国民として、原爆への脅威は否定でき得ないのであります。  原子力基本法第二条で言う日本の原子力の研究、開発、利用は、民主的な運営のもとに自主的にこれを行うものとし、その成果は公開さるべきことが規定されており、この民主・自主・公開のいわゆる原子力三原則は現在でも遵守されていると明言できるかどうか。さらに、平和利用の推進に徹する決意をこの機会に総理に求めるものであります。  第二は、原子炉等規制法の一部改正案との関係から、米国との東海村再処理施設に関する協力協定の問題についてであります。  本年九月十二日、ワシントンにおいて、宇野科学技術庁長官及び米国政府スミス核不拡散問題特別代表との間での共同声明で一応の終止符が打たれたのであります。この中で、東海村再処理施設は今後二ヵ年米国産使用済み燃料については九十九トンまで処理する、本施設に付設される予定のプルトニウム転換施設の建設を延期する、当初の運転期間が終了した時点において、もし運転試験設備での実験作業の結果と国際燃料サイクル評価計画の結果に照らして、混合抽出法が技術的に実行可能であり、かつ効果的であると両国政府が合意するならば、本施設の運転方式は在来の再処理法から全面的な混合抽出法に速やかに変更されることが合意に達しているのであります。  そこで、第一にお尋ねいたしたいのは、長年米国は、日本の原子力発電に関し、原子力発電プラントから排出される使用済みウランをプルトニウムに転換し、さらに発電段階で新プルトニウムを増殖するための施設を建設することを奨励してきたのであります。しかも、アメリカは、日本との間に米側供給の濃縮ウランの日本側の処理方式に条件をつけた二国間協定を結んでいるのであります。新たに発足したカーター政府は、プルトニウム発電炉方式に深刻な懸念を抱き、そのようなプロジェクトを二ヵ年間にわたり世界的に凍結するよう提唱し、その凍結期間中に、国際燃料サイクルの再評価計画によって、プルトニウム高速増殖炉にかわるものとして、安全度がより高く、しかも採算のとれる方式がほかにないかどうかを解明することになっているのでありますが、西ドイツが同じ設計から成る年間四十トン程度の小規模な再処理工場を一九七一年から運転を開始しており、この工場は米国の規制の対象に入っていないのであって、わが国はいわゆる差別をされたのではないかとの感を受けるのでありますが、科学技術庁長官はどう思うのか、お答えをいただきたいのであります。  第二に、本施設に付設される予定のプルトニウム転換施設の延期、すなわち、硝酸プルトニウムを酸化プルトニウムに変える転換工場の建設延期は、核燃料サイクルの確立という立場に立って考慮すれば、重大な譲歩ではなかったのか。これによってわが国の原子力開発計画はさらに修正せざるを得ないのでありますが、長官の見解を承りたいのであります。  第三は、核燃料サイクルの確立は今後どうなっていくのか、その見通しを明らかにしていただきたいのであります。  通産大臣の諮問機関である総合エネルギー調査会の需給部会での長期エネルギー需給暫定見通しによれば、五十年度から六十年度までの実質経済成長率を毎年六%程度とし、現在の省エネルギー政策や石油にかわるエネルギー政策をそのまま続けた場合を前提として六十年度の需要量と供給計画をはじいており、これによりますと、六十年度のエネルギー需要量は石油換算で七億四千万キロリットルと相なっているのであります。一方、供給面では、原子力、LNG、輸入石炭、地熱など、石油以外の供給量は一億九千五百万キロリットルであり、残りの五億五百万キロリットルを輸入石油に頼らざるを得なくなったのであります。調査会では流動的な要素が多いと予想をしておりまするが、産油国の資源温存政策や国際的な需給逼迫の傾向から見て、四億二、三千万キロリットルが石油輸入の限界量と予想されており、このままでは、石油換算で約八千万キロリットル、一二%のエネルギー不足になると言われているのであります。このような長期エネルギーの需給見通しによれば、原子力発電に期待をかける向きがあり、そのために核燃料サイクルの確立は大きな関心を呼んでいるところであります。  わが国は、少資源国という宿命のため、どうしてもウランの供給を海外に仰がざるを得ません。消費国としてのわが国は、今後十年間程度の必要なウランは既存長期契約によって確保されているが、それ以降については目下のところ見通しが立っていないのが現状であります。大勢から見て、日本は世界ウラン需要量の約一〇%を占め、西暦二〇〇〇年ごろまでに約五十万トンを必要とし、その三分の一の量を海外資源国における探鉱開発によって生産し、その国との協定により確保しようというのが今日の原子力委員会の政策でありまするが、そのため、核燃料サイクルの確立は今後の原子力開発にとって不可欠のものと思うのであります。この共同声明によって、事実上核燃料サイクルはわが国にとって断念せざるを得ないのではないかと思うのでありますが、この点について、総合的な見地に立って、総理の御所見をお伺いをする次第であります。  第四は、今日動燃などにおきまして研究開発されておりまする新型転換炉及び高速増殖炉についてであります。  高速増殖炉の実験炉「常陽」から原型炉「もんじゅ」へと、また、新型転換炉「ふげん」も来年春には臨界に達し、プルトニウム及びウランを燃料にした、よりよい効率的な原子炉の開発が進んでいるのであります。今回の日米共同声明によって、「両国は、プルトニウムが核拡散上重大な危険を有するものであり、軽水炉でのリサイクルは、現時点では商業利用に供される段階にはなく、その尚早な商業化は避けられるべきであるとの見解を共有する」と取り決められているのであります。ただし、研究開発用の必要量は確保されているものの、これは今後の高速増殖炉及び新型転換炉の研究開発に制約を受けることになり、実用炉は断念せざるを得ないのではないかと思うのでありますが、長官の見解をお尋ねする次第であります。  次に、日本原子力船開発事業団法についての見解であります。  現在の日本原子力船開発事業団法は昭和五十一年三月三十一日をもって「廃止するものとする」との規定から、私どもは、現存しない法律であるとの見解を持っているのであります。政府は、事業団そのものは存続するが、死に体であるため活動面で制約を受けているとし、さらに、「廃止するものとする。」との規定から、このような法律を廃止するためには、さらに別の廃止法律を必要とするとの見解を繰り返し述べているのでありますが、全く理解することができ得ないのであります。一定期日に効力を失う旨の規定のある立法は、その終期が来れば自動的に失効するので、別に廃止措置を必要としないのであり、また、「廃止する」と一定期日に明文化したものも同様なのでありまして、全く官僚的所産と言わなければなりません。かつて、より明確化するため、昭和四十一年に、「廃止するものとする。」との規定を「効力を失う。」に改めたものとして核原料物質開発促進臨時措置法などがあり、今回の提案の際このような改正を行うのが妥当ではなかったのか、科学技術庁長官にお尋ねする次第であります。  次に、修理のための受け入れ港についてであります。  現在、候補地に上がっている長崎県は核燃料棒抜き受け入れを表明し、佐世保市は核燃料棒装荷のまま受け入れ可能を表明しているのであります。しかし、現実には、核燃料を抜こうとしても抜く場所がないというのが現状でありまして、燃料を抜くには特殊な施設が要るのでありますが、青森県むつ市の母港にはその施設はあったのでありますが、取り外して茨城県東海村の日本原子力研究所に運んでいるのであります。海岸近くにあった燃料棒の貯蔵プールも埋められてしまっているのでありまするから、佐世保にたとえ回航いたしたといたしましても、抜くにも抜けないという状態でありまして、受け入れ港として不適格ではないかと考えているのであります。もしも、このまま佐世保に強行すれば、燃料棒を装荷したままであり、長崎県知事の諮問機関であった長崎県の原子力船「むつ」の安全性に関する研究委員会の答申の中で、委員の過半数の七人の委員より「安全性を確保するために燃料を取り外した後修理点検を行うこと」という提言に反するものとなるが、佐世保港を白紙に戻す考えはないか、長官に見解を承りたいのであります。  さらに、このように県と市が異った考え方を持っているとき、自治大臣といたしましては、総理大臣に対し、無用な混乱を避けるために、意見を積極的に述べる必要があると思うのでありますが、大臣の見解をお伺いする次第であります。  また、青森県のむつ市において、昭和四十九年十月十四日付、原子力船「むつ」の定係港入港及び定係港の撤去に関する合意協定書、いわゆる四者協定の調印とともに、漁業関係者に十二億八百万円に上る政治解決金を支給し、さらに、むつ市への一億七千万円を加えれば、十三億七千八百万円の多額に上る解決金を支払っているのであります。今回の佐世保港を修理港に決める交渉の経緯の中で、中小企業団体は修理基地提供の代償を求め、三十億円程度の長期低利融資や自衛艦などの政府関係艦船の優先発注を、佐世保市は、当面の財政危機打開策のほか、不況の造船界へのてこ入れ、漁業振興などを非公式に打診しておると言われているのでありまして、全く青森県と同じ手法がとられているようであります。このような傾向は、特別な立法措置によらないものであり、地方自治の本旨をゆがめるものであり、近隣市町村との格差を生む結果となり、妥当性を欠くものであると言わなければなりませんが、この現状を、地方自治を振興する立場に立つ自治大臣といたしまして、どうお考えになっておるのか、見解をお尋ねする次第であります。  最後に、私は、原子力船開発計画の変更についてお尋ねいたします。  科学技術庁と運輸省は、五十一年六月に、修理港における原子力船「むつ」の安全性等の説明に対する質問事項に対する回答の中で、原子力船「むつ」の開発の意義についての項で、「むつ」の開発を継続し、今後十ヵ年間をかけて改修、出力上昇試験等を行うと書いてあるのであります。しかし、「むつ」の建造が計画されたころには、原子力船実用化間近しとの見通しが前提となったのでありますが、今日ではその実情をいささか異にいたしておるのであります。特に昭和五十年九月十一日の原子力船懇談会報告は、欧米先進国は本格的な原子力船時代はほぼ共通して……
  7. 安井謙

    ○議長(安井謙君) 森下君、時間が超過しております。
  8. 森下昭司

    ○森下昭司君(続) はい、わかりました。  ほぼ共通して一九八〇年代後半に到来するものと見込んでいると、その実用化のおくれを認め、基礎研究などの実施を政府に求めているのであります。私たちは、今回の「むつ」の失敗を機に、改めて原子力船開発の是非、方法などについて政策的な再検討を行うべきであり、欠陥船である「むつ」は廃船にすべきであると思うのであります。さらに、原子力船開発事業団を抜本的に見直す必要があると思うのでありますが、あわせて運輸大臣の見解をお尋ねいたしまして、私の質問を終わるものであります。(拍手)    〔国務大臣福田赳夫君登壇、拍手〕
  9. 福田赳夫

    ○国務大臣(福田赳夫君) お答え申し上げます。  まず、原子力開発に臨む基本的な姿勢はどうかというお話でありますが、これは申し上げるまでもない、原子力基本法にのっとって原子力開発はすべてこれを進めていく、こういうことでございます。特に、原子力基本法が言っておるところの自主、また民主、また公開、この三つの原則につきましては、これは厳にこれを遵守してまいりたいと、かように存ずる次第でございます。  それから次に、原子力の平和利用に対する基本的な考え方はどうだ、こういうお話でございますが、いま将来を展望しますと、特に二十一世紀をながめてみますると、これはもう石油が非常に暗い見通しになってくるわけであります。そういう際に、遠い将来でありまするといろいろ新しいエネルギーの開発ということが考えられる。しかし、今世紀中という角度に立ちますると、どうしても原子力エネルギーにわれわれはこれを依存しなけりゃならぬ、そういう展望を持つわけであります。そういうことを考えまするときに、このエネルギーの問題といたしましての原子力平和利用、これは、世界にとりましても、また、わが国にとりましても、欠くことのできない重要問題である、さように考えておるのであります。しかし、これがまた道を誤りまして核拡散という問題を巻き起こしちゃいかぬ。そこで、平和利用はこれを進めるけれども、核拡散につきましては細心、最大の注意を払いまして、いやしくもそういう結果にならないような配意というものが必要である。これが政府の基本的な原子力平和利用についての考え方でございます。  そういう考え方で、核不拡散条約へ参加いたしました。また、保障措置整備にいま努力しておることは、御承知のとおりであります。また、積極的にINFCEP――最近はINFCEと言いますが、それにも参加いたしまして、この道を進めたい、かように考えております。  次に、核燃料サイクルのわが国の立場というものが日米共同決定で損なわれることになったんじゃないかというような御懸念でございますが、そうではないんです。日米交渉は、御承知のように、核不拡散、それから平和利用、これを両立させようというための協議であったわけでありまするが、御承知のとおり、これは円満に妥結をいたしたわけであります。  東海村の処理につきましては、二年間という期間になっておりまするけれども、さて三年目をどうするかということにつきましては、政府といたしましては、日米協調のもとに、これは満足し得る結果が出るということを確信しております。    〔国務大臣宇野宗佑君登壇、拍手〕
  10. 宇野宗佑

    ○国務大臣(宇野宗佑君) ドイツの再処理施設にはアメリカのチェックがないが日本にはある、差別ではないか、こういう仰せでございます。私もそのとおりだと思います。したがいまして、そのことはアメリカに強く要請をいたしまして、日本だけがくくられるということについて、将来われわれはお互いに考え直そうではないか、こうした主張をいたしました。その結果、共同声明におきましては、御承知のとおり、日本の長期にわたる原子力平和利用の計画そのものに支障を来さない、また、原子力平和利用の分野においては日本を差別しない、こうしたことが大きくうたわれております。さようなことで今後もわれわれは努力を重ねていきたいと存じます。  二番目は、プルトニウムの転換施設をしばらく建設を中止した、これが将来に大きな支障を来さないかということでございますが、これはむしろ、わが方から自主的に提案をいたしました。つまり、INFCEPの二年間の間に、私たちは、核不拡散という大きな現想のもとに、日本といたしましても自粛するところは自粛いたしましょう、そういうことで、二つわれわれの方から進んで提案をいたしました、それが軽水炉におけるプルトニウムの利用であります。プルトニウムは、現在、軽水炉でおおむね四十四ヵ国がその対象にしようかと考えておりますから、むしろ日本が自粛をするということが核不拡散の大きな大前提になるのではないか、こういうふうに考えた次第でございますので、これをもって今後のわが国の核燃料サイクルに支障を来すとは私たちは考えておりません。なおかつ、硝酸プルトニウムを酸化プルトニウムに変えるいわゆる転換施設の建設も自粛をいたしましたが、その間、確かに酸化プルトニウムの不足を来すことになりますが、これは十二分に米国を初め各国より供給するという言質をわれわれは得ておるわけでございます。  その次に、日米共同声明により、ATR、FBR等々、これまた大きな支障を来して、将来断念せざるを得ないのではないかという仰せでございますが、ただいまも総理が申されましたとおり、私たちはあくまでも原子力の平和利用と核不拡散は両立し得る、このことを言ったのは世界で日本が初めてでございます。このことは、今回四十九国が参加いたしましたINFCEにおきましても認められまして、そうした立場から、私たちは、やはり今後従来どおりの計画を推進していきたい、こういう信念をただいまも持っておる次第でございます。  その次には、事業団法の附則第二条、それをむしろ「効力を失う」と書き改めた方がいいんじゃないかという仰せでございますが、これは衆議院におきまして、向こう三年間というふうに修正をされました。その修正の趣旨は、原子力船開発事業団を将来研究所というふうに衣がえをしようではないかという前提のもとの修正でございますので、私は、現行どおり、「廃止するものとする。」という表現が妥当であろうと考えております。  佐世保をひとつ修理港として白紙に戻す、そのようなことを決めてはどうかという仰せでございますが、ただいまは、いわゆる青森県と長崎県、出口、入口の問題、この問題に関しまして、政府といたしましても責任を持って両県と折衝中でございますので、いろいろその経緯がございまするけれども、ただいまといたしましては全く白紙でございまして、したがいまして、せっかく申し入れました修理港をもうやめますというふうな段階でもなければ、また、現在そういうふうなことも予想もいたしておりません。  以上でございます。(拍手)    〔国務大臣田村元君登壇、拍手〕
  11. 田村元

    ○国務大臣(田村元君) 放射線漏れの後、調査委員会が漏れの原因あるいはその改善につきまして十分な調査を行いました。その結果、同委員会は、開発体制を含めまして種々の改善策を提言しておりますが、「むつ」自体は、全体としてかなりの水準に達しておると、また、適当な改善、改修によりまして所期の目的に適合し得ると、このような判断を下しております。でございますから、この趣旨に従いまして、原子力船の開発、利用の必要性から、「むつ」の教訓を生かしてわが国の開発研究に有効に役立てたいと、われわれはそう考えております。  また、事業団法でございますが、団法の期限を今後三年間の延長ということに修正御議決になりましたが、これによりまして、遮蔽、また改修の工事、安全性の総点検計画、これは従来と変わることなく終わることができますので、その後の措置につきましては、いろいろな各方面の御意見を十分に傾聴いたしまして、原子力船の開発研究の目的が達せられますように、これから十分努力、対処してまいりたい、このように考えておる次第でございます。(拍手)    〔国務大臣小川平二君登壇、拍手〕
  12. 小川平二

    国務大臣小川平二君) 燃料棒の抜き取りにつきまして、長崎県と地元佐世保市の間で調整中と聞いておりますが、この問題は、地域住民、関係団体、関係地方公共団体の間の十分な話し合いを通じて円満な解決が図られますことを期待しておるわけでございます。  それから、原子力船の受け入れに伴って出てまいりまする、たとえば地元漁業の振興あるいは住民の安全性の確保と申しますような、特別の行財政需要に国が対処するということは、これは国の責任でございます。国が地方公共団体の自主性を尊重しつつ、社会通念上必要な措置をとるということは当然のことである、かように考えております。(拍手)     ―――――――――――――
  13. 安井謙

    議長安井謙君) 塩出啓典君。    〔塩出啓典君登壇、拍手〕
  14. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました原子力関係二法案につき、総理並びに関係大臣に質問いたします。  国連を初めとして、多くの機関、専門家によって石油の枯渇が叫ばれている現在、先進工業国であり、かつまた造船王国、海運王国であるわが国が原子力船の研究をおろそかにできないことは認めるものであります。十年前、夢の原子力船としてもてはやされてスタートした「むつ」建造計画が今日のような惨めな姿になってしまった責任は、残念ながら政府の原子力行政そのものにあったと言わなければなりません。すでに、いわゆる大山委員会の調査報告書がはっきりと明らかにしているとおり、「むつ」をめぐるトラブルは決して偶然ではなく、起こるべくして起こったものであります。政府はどのように反省をしているのか、総理にお伺いしたい。  この法律は、本来、原子力第一船「むつ」が完成するまでの期間を推定して、時限立法として成立したものであります。その後、「むつ」に欠陥が認められ、さらに延長しようとしております。政府は、「むつ」が放射線事故を起こした後も、地元に行き当たりばったりの約束をし、一方、原子力船計画をどう位置づけ、どう発展させるかという方針も明示しないまま、この法律の期限のみを延長しようとしています。政府は、この際わが国の原子力船政策を明確にすべきと思うが、総理の所見をお伺いしたいのであります。  原子力船の実用化の時期は、一ころよりおくれて、一九九〇年代以降と見られています。実用化のためには、中心となる船舶用原子炉を中心に、周辺技術を基礎から積み上げ、安全性の確立が先決であります。わが国で現在稼働している原子力発電所がまことに低い稼働率を示し、多くの問題を抱えていることを考えるとき、船の上という、より困難な条件下に置かれる船舶用炉としてはまだまだ未完成であり、さらに研究を重ね、解決せねばならぬ問題が余りにも多いと考えますが、政府の今後の方針を伺っておきたい。  原子力船事業団は、当初九年間という短い時限立法であったため、研究者の身分が安定せず、基本設計から建造、運転に至る過程を一貫して担当する人材を固定することが困難であったのであります。その結果、使命感を持って当たった方々を十分生かし切れなかったきらいがあります。すぐれた研究開発は、研究者の身分の安定と使命感から生まれるものであり、その点から考えて、事業団を時限立法から恒久的な研究機関に改組しようとする今回の衆議院における修正は評価できると思うのでありますが、政府は、どう受けとめ、どう対処する方針か、お伺いしたい。また、財政当局の立場から、大蔵大臣の御所見も伺っておきたい。  さらに、政府は、「むつ」の改修計画、安全性総点検計画等の事業団の当初の計画をどうするのか、また、事業団の今年度予算十七億六千万円の執行はどうなるのか、伺っておきたい。  次に、「むつ」の修理港、母港の問題についてお伺いしたい。  造船不況にあえぐ佐世保には新幹線を、開発のおくれているむつ地方には下北大開発をと、原子力船「むつ」は、いまや開発利益の還元という見返りを満載した政治の船と言われ、経済不況の深刻化をよいことに、金の力と裏取引で地元を引きずろうとする政府の姿勢は、問題の本質をはぐらかすものであり、世論の厳しい批判を浴びております。港がその役割りを円滑に果たすためには、地元住民の信頼と協力が不可欠であります。しかるに、住民の信頼感が回復されないのは、ひとえにこのような政府の原子力行政に対する不信感に基づくものであり、政府に強く反省を求めるものであります。原子力船「むつ」の修理港、母港問題の解決について、政府は今後どのような手順で進めていく方針であるか、明らかこしていただきたいのであります。  さらに、むつ市に関するいわゆる四者協定についてでありますが、「むつ」母港撤去期限は今年四月十四日でとっくに切れているが、全く履行されず、また、履行のめども全く立っておりません。このような政府の態度こそ国民の政府不信を増大するものであることを強く警告するものであります。協定不履行の政府の責任についてどう考えるか、お伺いしたい。  また、四者協定の当事者の一人だったむつ市の菊池市長が今回の選挙で敗れ、母港存置派の河野市長が誕生したことによって、「むつ」母港撤去問題は複雑な局面を迎えております。青森県知事は、協定は市長個人が結んだものではないから協定履行をこれまでどおり政府に迫っていくと主張している旨伝えられておりますが、四者協定について政府はどう対処するか、お伺いしたい。  最後に、原子炉等規制法改正案について伺いたい。  この法案は、核防条約保障措置協定に伴う国内体制整備と再処理事業の民営化という二本建ての政府原案のうち、一本の柱である再処理条項の部分が衆議院で全面的に削除されて本院へ送付されたものであります。言うまでもなく、来る十二月四日までに保障措置協定を発効させなければ、わが国は核防条約の義務違反となるものであります。しかるに、再処理事業の民間移行のように、内外ともに問題が多く、しかも、核防体制の整備と直接関係のない条項を何ゆえに一本化した法律案として国会に提出したのか、理解に苦しむものであります。政府の考えを伺いたい。また、再処理に固執して、衆議院の審議を難航させ、保障協定を期限ぎりぎりまでおくらせた政治責任についてどう考えるのか、お伺いしておきます。  使用済み燃料の再処理事業については、五年前、政府の民営移行方針が打ち出され、三年前に電力業界中心に第二再処理工場準備会が設立されておりますが、当時と現在とでは内外の情勢は大きく変わってきております。一方、わが国東海村の再処理工場も試運転が始まったばかりであります。国会の意思は、このたび民営移行について慎重な再検討を求めたのであります。再処理体制の将来については、政府は、従来の民営移行を推し進めるのがよいのかどうか、内外の情勢を見て再検討をすべき時期が来ていると思うのでありますが、この点について政府の見解を求めて私の質問を終わります。(拍手)    〔国務大臣福田赳夫君登壇、拍手〕
  15. 福田赳夫

    ○国務大臣(福田赳夫君) お答えいたします。  まず第一に、「むつ」問題をめぐるトラブルについて政府の反省を強くお求めになられておるわけでありますが、この事件というか、事態につきましては、政府といたしましても、各種の調査をいたす等、深く反省の上に立っての検討を進めてきたわけであります。今後は、その反省の上に立ちまして、この問題をさらに的確に、かつ効率的に処理してまいりたい。特にその中でも安全性の確保、これにつきましては細心の注意を払ってまいりたいと、かように存ずるわけであります。  さらに、わが国の原子力船政策、これについてはっきりした姿勢を出せと、こういうお話でございますが、原子力船問題は、「むつ」でちょっとつまずきを起こしたというような状態でありまするが、四十九年九月のあの放射線漏れ以降、「むつ」放射線漏れ問題調査委員会、原子力船懇談会など各種の委員会を設置いたしまして、これらの場において、原子力第一船「むつ」の今後の措置、日本原子力船開発事業団のあり方、わが国の原子力船開発の今後の進め方を検討してきたところでございます。政府といたしましては、これらの検討結果を踏まえまして、エネルギー政策という立場ばかりじゃありません、造船、海運、そういう政策上の観点をも含めまして、ともかくこの原子力船問題につきまして世界の大勢におくれないようにこれが開発を遺漏なく進めていく、これが政府の考え方でございます。  それから次に、再処理に固執した結果、保障措置協定を期限ぎりぎりまでおくらした、その責任についてのお尋ねでございまするけれども、政府の基本的な考え方は、すでに御承知のとおり、平和利用と核不拡散、これは両立させなければならない、その基本的な考え方のもとに、不拡散条約につきまして、その保障措置を整備しなけりゃならぬ、その上に立ちまして民間の再処理をすることにする、これらが一体的なこの問題に臨む政府の考え方なんであります。それを進めてきた。ところが、衆議院において、御承知のとおり、保障措置協定の期限内発効、そのためには民間の再処理の問題を切り離して考えざるを得なくなった、これが実情でございます。まことに政府としては残念なことではございまするけれども、この考え方を否定しておるというわけでは、放棄しておるという考え方ではございません。それはそれとして切り離して進めていく、こういう考え方でございます。そのように御理解を願いたいと存じます。(拍手)    〔国務大臣宇野宗佑君登壇、拍手〕
  16. 宇野宗佑

    ○国務大臣(宇野宗佑君) 最初に、軽水炉の稼働率が低い、したがって、船舶炉もなおかつ現在実用化の段階ではないのではないかという仰せでございます。確かに、稼働率の問題に関しましては最近いろいろと問題があることを私も承知いたしておりまするが、政府といたしましては、極力、改良、標準化に努めまして、その向上を図りたいと存じております。しかし、軽水炉はすでに世界で四十四ヵ国が実施並びに計画中であり、現在は百二十基がすでに稼働いたしておるわけでございますので、さような意味合いにおきましても、われわれは、そうした軽水炉を今後船舶炉として用いることも大切なことであると考えております。  二番目に、今回の衆議院の修正に対してどう考えるかというお話でございますが、これは、原子力船の事業団を将来研究所に衣がえをしよう、そのための前提の三年間であるという修正でございますので、われわれといたしましては、喜んでこの修正にこたえたいと存ずる次第でございます。したがいまして、この修正に基づきまする限り、「むつ」の遮蔽改修並びに安全性の総点検等も今後やはりスケジュールどおりに進めていきたいと存じますし、本年度の予算もそれらのことを執行するのに少しの支障もない、かように考えておる次第でございます。  四者協定についてでございますが、四者協定が守られなかったことに関しましては、われわれはその責任を痛感いたしております。そして、関係者にもその非力をおわびを申し上げ、速かに実施することをいまもなおかつお約束申し上げておる次第でございます。したがいまして、四者協定は現在も生きており、私たちはそれを尊重していきたいと存じておる次第でございます。  その次に、核防体制の整備と再処理民間移行、これを一本の法律にしたゆえんは何かということでございますが、いずれも規制法の内容に伴うものであるということは御承知賜るところであろうと存じます。われわれといたしましては、NPT第四条におきまして、この条約に参加した国には原子力の平和利用に関する権利がある、差別をされない、そういうふうなことがうたわれておりまするから、わが国の核燃料サイクルの一環といたしましても、この再処理施設は重大な一環でございますので、われわれは、NPTの四条から考えましても表裏一体となるものであると、そういうふうな考え方で国会の御審議を煩わしたものでございます。さように御了解賜りたいと存じます。  今回、しかし、衆議院におきましてそれも修正されましたので、われわれといたしましては、再処理施設に関しましては次の国会で皆さん方の御協力のほどを衷心よりお願い申し上げるものでございます。  なおかつ、民間でいいのかというお話でございますが、御承知のとおり、各国におきまして電気事業は国営のところもあります。あるいはまた、民営のところもございます。国営のところは再処理施設を国営で動かしますし、民営のところは、それに対応すべく、やはり民営で再処理施設を動かしているわけでございます。さような意味で、わが国の電気事業は民営でございまするから、さようなことで、われわれといたしましても、この第二再処理施設は民営が妥当ではないか、かように考えておる次第でございます。  以上でございます。(拍手)    〔国務大臣坊秀男君登壇、拍手〕
  17. 坊秀男

    ○国務大臣(坊秀男君) お答え申し上げます。  日本原子力船開発事業団法に関するこのたびの衆議院の修正案は、同法の延長期限を当初提出案の昭和六十二年三月三十一日から昭和五十五年十一月三十日に短縮する限りにおいての修正でありまして、延長期限内において同事業団そのものの変更、廃止等を行うことを内容とするものではないと承知しております。したがいまして、今般の修正により当面の予算執行上特に問題は生じないものと考えております。(拍手)    〔国務大臣田村元君登壇、拍手〕
  18. 田村元

    ○国務大臣(田村元君) 結論から申しますと、先ほど科学技術庁長官がお答えしたとおりでございます。修正案が議決されました場合に、「むつ」の安全性総点検と遮蔽改修の工事につきましては、元来三年間の本法延長期間内にこれを完了するという予定になっておりますから、私どもといたしまして特に手直しをする必要はないと、このように考えております。(拍手)     ―――――――――――――
  19. 安井謙

    ○議長(安井謙君) 佐藤昭夫君。    〔佐藤昭夫君登壇、拍手〕
  20. 佐藤昭夫

    ○佐藤昭夫君 私は、日本共産党を代表して、原子炉等規制法一部改正案と原子力船開発事業団法一部改正案について、総理並びに関係大臣に質問いたします。  まず、原子炉等規制法改正案についてであります。  本改正案は、核拡散防止条約に基づく国内保障措置を定めようとするものでありますが、    〔議長退席、副議長着席〕 最初に明確にしておきたいことは、政府の言明に反して、この条約が今日核拡散防止と核兵器禁止に何ら役立っていないという問題であります。改めて言うまでもなく、この条約下においても、アメリカを起動力とした核開発競争はますます広がり、広島型原爆の四百万発分に相当する核兵器が全世界に蓄積され、配備されていることは周知の事実であります。また、新たに核兵器を保有する国、核実験を行おうとする国は一層増大する傾向にあります。このような世界の現状に照らしても、なおこの条約が核拡散防止に役立っていると強弁するつもりなのか、総理の明確な答弁を求めます。  特に、同条約が核拡散防止にならないことは、カーター・アメリカ大統領が新原子力政策を発表し、国際会議を通じて各国に対して新しい核拡散防止のための措置を求めていることでも明らかではありませんか。この点、日米再処理交渉の当事者であった宇野科学技術庁長官の見解を求めるものであります。  自主的、民主的で安全を優先する原子力開発、利用を考えるとき、日本は、非核三原則を単に宣言だけにとどめず、一日も早く法制化して、その実体化を図るとともに、国際的には、核兵器不使用、全面禁止の協定の締結に努力すべきであります。これこそが、唯一の被爆国である日本が平和国家として人類の歴史に果たす輝かしい使命ではないでしょうか。総理並びに外務大臣の決意を明らかにされたいのであります。次に、法案に対する具体的な問題であります。  核拡散防止条約があろうとなかろうと、わが国において、核物質の軍事転用と原子力の軍事利用を防止し、国民の平和と安全を守る上で厳重な核物質管理は不可欠な問題であります。果たして今回の改正案はこの目的に沿うものになっているのでしょうか。  第一に、政府は、核物質の動向に関する情報の収集、解析と保障措置分析という最も重要な業務を、経済性と効率性を理由に、民間機関である核物質管理センターに委託しようとしております。これで本当に国民の要求にこたえるものと言えるのかどうか。  第二に、核物質管理センターの役員は、査察を受ける側である電力会社などの大企業あるいはそのグループの代表で構成され、かつ、その基本財産はほとんどが電力会社の出損金によっているのであります。これでは公正中立な業務ができないのではないでしょうか。  第三に、核物質の計量、管理、監視は高度な技術を要求されるものでありますが、わが国は、アメリカ、西ドイツなどに比べて、予算面においても、研究開始の時期においても大きく立ちおくれております。政府はこれらの点をどのように考えているのか、宇野長官の答弁を求めるものであります。  次に、原子力船開発事業団法改正案について質問いたします。  第一に、三年間の延長が何のための延長かということであります。衆議院の科学技術振興対策特別委員会において、宇野長官は、十一年のうち三年間は修理のためと説明しており、さらに、原子力船「むつ」の修理に励みたいと答弁をされていますが、それでは、当初の政府原案の十一年延長を三年間に短縮したことによって一体何が変わるのか、これまで小刻みの延長を繰り返してきましたが、今後三年たった時点で再延長はしないと確約できるのかどうか、長官並びに運輸大臣の答弁を求めます。  第二に、政府は、青森県民に対して、本年四月十四日までに母港を撤去するとの約束をした、いわゆる四者協定をいまもって履行していません。この四者協定とは、去る四十九年九月、原子力船「むつ」が放射線漏れ事故を起こしたとき、その入港に反対した県民を欺く手段であったのか、また、今後どのように約束を履行されるのか、明らかにされたいと思います。あわせて、現行四者協定が存続しているままで「むつ」の修理ができるのかどうか、政府の見解を求めるものであります。  そもそも、「むつ」問題とは、放射線漏れ事故の原因となった遮蔽設計の初歩的なミスだけではなくて、「むつ」の欠陥原子炉を基本設計だけの審査で安全と判定をした無責任な安全審査体制、また、メーカーと官庁から出向の技術者が二、三年ごとに交代するという最悪の寄り合い世帯であることなど、日本の原子力開発体制そのものの欠陥性を国民の前に明らかにしたものとして重大な意味を持っているのであります。  そこで、第三にお尋ねしたいことは、こうした原子力開発体制の根本的な誤りについて、何を反省し、何を改めたのかという問題であります。あわせて、契約上の保証期限切れを理由に不問に付されている三菱原子力工業の欠陥原子炉の製造責任について、今後政府はどのような措置をとられるのか、明確な答弁を求めるものであります。  第四に、いまの時点で原子力船開発を急ぐ必要があるのかどうかの問題であります。原子力商船時代がやってくるという鳴り物入りの宣伝で始まりました「むつ」建造ですが、今日、海運界、造船業界では、原子力商船時代が近くやってくるという考えは大きく後退をしています。また、「むつ」の炉型はもともと古く、さらに今度の遮蔽改修によって船の重心が大きく変わり、果たして改修しても安全な船として利用できるかどうか、「むつ」の設計者さえも懸念をしているのであります。政府はこうした点についてどのように考えているのか、関係大臣の答弁を求めるものであります。  最後に、わが党は、「むつ」問題の解決のために、「むつ」の安全性の総点検を初め、原子力船開発の必要性を含めて、その研究開発体制を根本的に再検討するために、開発推進派も反対派も含めて、国民の英知を総結集した審議会の設置をかねてより要求をしてまいりました。これこそが原子力の自主的、民主的な開発利用を保障する道を開くものであり、政府にその用意があるかどうか、総理並びに長官の見解を求めて、私の質問を終わります。(拍手)    〔国務大臣福田赳夫君登壇、拍手〕
  21. 福田赳夫

    ○国務大臣(福田赳夫君) お答えを申し上げます。  まず第一に、核拡散防止条約は核拡散の防止のために果たして役立っておるか、こういうお話でございますが、御承知のとおり、この条約にはすでに百一の国が加盟をいたしておるのであります。しかも、この加盟した国は、国内保障措置、これを整備するという責任がある、そういうふうなことでありますので、私は、この百一という加盟国をさらに拡大する必要があると、こういうふうには思いまするけれども、新しく核兵器保有国をふやさない、こういう上におきましては非常に大きな貢献をする仕組みである、かように考えておる次第でございます。  さらに、それに関連してでございましょうが、非核三原則をこの際法制化したらどうだろう、こういうお話でございますが、私は、非核三原則は、もうはっきり皆さんに申し上げておるんです。これはもう憲法にも似た国の大きな基本的な原則になっておる、国会におきましてもすでに決議がある、そういうものでありますので、これをさらに法制化するというような必要は、政府といたしましてはいささかも感じておりません。  それからさらに、核兵器使用全面禁止の国際協定を推進すべし、こういうお話でございますが、これは、有効な裏づけ措置を伴った全面禁止ということが実現をされるということになれば、かなり――かなりというか、非常にこれはもう人類の平和、福祉のために大きな出来事であろう、こういうふうに思います。しかし、現実の問題とすると、裏づけ措置を伴った全面禁止、そういうことをいま打ち出しても、これが行われ得る状態であるかどうか、私はまあ、空論とまでは申し上げませんけれども、非常に実現性の乏しい考え方である、こういうふうに思うのであります。いま今日この時点の問題といたしましては、やっぱり、何ですね、現実性のあるものを一歩一歩積み上げていくという考え方をとるべきである、こういうふうに思うのです。わが国は、とにかく核の洗礼を受けたただ一つの国である。また、非核三原則というのを憲法に似た国の基本原則としてとっておる国である。そういう立場を考えますと、わが国は、核の世界からの廃絶、これには先頭に立つ資格のある国である、そういうふうに考えるわけでありますが、その立場に立ちまして、現実的にはどうするかというと、やっぱり包括的実験の禁止である、このように考えるのであります。この考え方は強力に国際社会において進めてまいりたい、かように考えます。  また次に、「むつ」を初めとする原子力政策、これに国民の英知を集め、広く公開・民主の原則に立って行うべきである、こういうふうに御主張でございますが、これは先ほども申し上げたのです。わが国の原子力政策は、これは原子力基本法、つまり三原則、民主・自主、公開、こういうことなのでありまして、むつにつきましては、非常に遺憾な事態となりましたけれども、いろいろその後調査もいたしております。また、民主的な措置のもとに、関係者の意見等も十分聞いておるわけであります。今後の「むつ」の処理につきましては、この原子力基本法三原則の精神に基づいてやっていく、このようにお答え申し上げます。(拍手)    〔国務大臣宇野宗佑君登壇、拍手〕
  22. 宇野宗佑

    国務大臣宇野宗佑君) NPT体制に関する私の私見を求められましたが、NPT体制はりっぱに役立っておると存じます。ただ、私は、日米交渉の間に、次のようなことを米国に伝えました。INFCEPも結構である、これはあくまでも核の不拡散という大統領の大理想のもとに世界が結集することは当然のことであろう、しかしながら、だからといって、すでに多くの国が参加したNP体制が空洞化することはわれわれは好ましくないと思う、だから当然NP体制もさらに強化すべきである、このように私は申し伝えました。  第二番目には、規制法に関してでありますが、情報処理業務並びに試料分析業務を民間に渡して、それでいいのかという仰せでございます。これは、御承知のとおりに、核燃料物質、これの出入りをコンピューター等によりまして収集をするわけでございまして、定型的な仕事でございますので、能力のある民間団体ならば大丈夫である、われわれはかように判断いたしておる次第でございます。なおかつ、その指定機関が現在あるところの核物質管理センターではないのか、そこにはたくさんな関係者が役員として名を連ねておるが、それで大丈夫かという仰せでございますが、このことに関しましても、まだこれと決めておりませんが、しかし、有力な候補者であることは事実でございます。しかし、あくまでもこうした事業は公益法人にさせなければなりません。したがいまして、たとえ関係者がおりましても、私利を追求し、あるいはまた、私情を交えるということはあり得ないわけで、政府といたしましても、厳密な監督のもとに今後そうした運営を図っていきたいと存じます。  次に、「むつ」に関してでございますが、先ほどもお答えいたしましたとおり、四者協定が守り得なかったことに対しまして、われわれといたしましては重大な責任を痛感いたしております。だから、四者協定は今日も生きておる次第でありまして、私たちは極力それを尊重してまいりたいと存じます。  また、「むつ」の放射線漏れ、そうしたことに対する反省といたしましては、やはり国民の方々になお一層原子力行政のあり方を十二分に御理解を仰ぐこと、そのためにはやはり開発と安全というものが並行して行われなければならないこと、こうしたことをわれわれといたしましては反省として考えております。したがいまして、今国会におきましても、さような意味の基本法の改正をお願いをいたしておるような次第でございまして、今後特に原子力行政安全を中心として私たちは推進をしていきたい、かように存じておる次第でございます。  また、造船界、海運界が原子力船に関して冷淡なのではないかという仰せでございますが、先般、船主協会、また、日本造船工業会、さらには原産――原産会議でございますが、この三者が参りまして、早く「むつ」原子力船事業団法を国会でお願いをして成立を図るようにしてほしい、なおかつ、原子力船の推進、このことに政府はもっと熱意を入れよ、こういうふうな陳情があったばかりでございますので、民間もやはり私だちと呼応して今後この問題には大いに力を注いでくれるであろうと期待をいたしております。  最終的に、原子力委員会が現在ございますが、もっともっと国民の総意を結集し得るような機関の新設が必要ではないかということでございまするが、原子力委員会は、今日ただいま、仰せのとおり、国会承認人事としてこれが運営されておりまするし、しかも、自主・民主・公開という三つの大原則のもとにこのことも運営されておりますので、現在の姿が最もわが国の原子力行政についてはふさわしい姿ではないかと存ずる次第でございます。  なお、三菱の問題が出ましたが、この問題に関しましては、当然道義的な責任はあるとわれわれは考えておるような次第でございます。  以上でございます。(拍手)    〔国務大臣鳩山威一郎君登壇、拍手〕
  23. 鳩山威一郎

    ○国務大臣(鳩山威一郎君) 私に対するお尋ねは、核兵器の不使用、全面禁止の国際協定締結への努力につきましての決意いかんと、こういうことでございます。  この点につきましては、福田総理大臣から詳細御答弁がございました。現状におきまして、やはりこの全面的な禁止、これまで進むにはまだ機が熟していないというのが私どもの判断でございますが、まず、従来申し上げておりますように、核実験の全面禁止、これは当然のことでございます。来春開かれます国連の軍縮特別総会、これに対します現在準備作業中でございます。私どもは、NPT条約、核拡散防止条約、この大きな柱であります核兵器保有国の核軍縮、この核軍縮の努力が、非核兵器国から見ますと、大変この点に進歩がない、この点に対して強い不満を持っております。私自身、国連におきます一般演説におきましても、わが国といたしまして、唯一の被爆国たるわが国、また非核三原則を堅持しているわが国にとりまして、やはり何よりも核兵器国の核軍縮の努力をしてもらいたい、この点を強調をしてまいった次第でございます。この点につきまして、準備作業を通じまして努力中でございます。(拍手)    〔国務大臣田村元君登壇、拍手〕
  24. 田村元

    ○国務大臣(田村元君) 「むつ」問題が紛糾いたしました原因、その改善に関しましては、「むつ」放射線漏れ問題調査委員会及びその後の原子力行政懇談会におきまして十分検討の上報告が出されておりますので、政府はこれらに沿いまして鋭意各種の改善を実施してきております。なお、今後もその報告を尊重いたしまして努力してまいりたいと存じております。  また、最近のエネルギー事情を考えますと、原子力の利用はぜひとも推進される必要があることは否めない事実であります。海運、造船の立場からも、先進諸国における原子力船の開発の状況、さらには原子力船の開発利用に相当の期間を要すると、こういうことなどを勘案いたしますれば、これまでの原子力船の開発研究を継続して完成させる必要があると考えます。このような観点から、衆議院におきます原案修正の場合、さしあたり「むつ」の安全性総点検、遮蔽改修工事を予定どおり完了させまして、その後の措置につきましては、諸般の意見を十分に傾聴の上、原子力船の開発研究の目的が達せられますように対処をしてまいりたいと存じます。  なおこの際、私、一言申し上げたいことがございます。  今日まで、私は、人様に対して自分のことを申し上げることを実ははばかってまいりました。私は、長崎におきまして原爆を受けました被爆者手帳所持者でございます。そうして、私自身やはり大きな影響を受けておりました。でございますから、そのような立場を忘れることなく対処をしてまいりたい、このように考えておる次第でございます。(拍手)
  25. 加瀬完

    ○副議長(加瀬完君) 答弁の補足があります。宇野国務大臣。    〔国務大臣宇野宗佑君登壇、拍手〕
  26. 宇野宗佑

    ○国務大臣(宇野宗佑君) 事業団法の衆議院修正、これをどう思うかということでございますが、先ほどもお答えいたしましたとおりに、これは研究所に衣がえをするという、その暫定措置として必要な措置、こういうふうに考えておりまして、事業団を廃止する法案ではないとわれわれは理解いたしております。したがいまして、「むつ」そのものに関しましても、今後、遮蔽改修及びその他必要な計画は、われわれといたしましてもやっていきたいと考えておるところでございますが、しかし、この三年間の間に十二分に、議会側の御意見もございましょう、そうしたことを拝聴して、慎重に事を運んでまいりたいと思う次第であります。〈拍手)
  27. 加瀬完

    ○副議長(加瀬完君) これにて質疑は終了いたしました。      ―――――・―――――
  28. 加瀬完

    ○副議長(加瀬完君) 日程第一 所得に対する租税に関する二重課税の回避のための日本国とルーマニア社会主義共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件  日程第二 所得に対する租税に関する二重課税の回避のための日本国とブラジル合衆国との間の条約を修正補足する議定書の締結について承認を求めるの件  日程第三 投資の奨励及び相互保護に関する日本国とエジプト・アラブ共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件  日程第四 国際海事衛星機構(インマルサット)に関する条約の締結について承認を求めるの件  日程第五 アジア=太平洋電気通信共同体憲章の締結について承認を求めるの件   (いずれも第八十回国会内閣提出、第八十二回国会衆議院送付)  以上五件を一括して議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。外務委員長安孫子藤吉君。    〔安孫子藤吉君登壇、拍手〕
  29. 安孫子藤吉

    ○安孫子藤吉君 ただいま議題となりました条約五件につきまして、外務委員会における審議の経過と結果を御報告いたします。  まず、ルーマニアとの租税条約は、従来わが国が締結した多くの租税条約と同様、大綱におきましてOECDモデル条約にのっとったものでありまして、一方の国の企業が相手国で事業を営む場合の利得に対する相手国の課税基準、船舶及び航空機の運用利得に対する相互免税、配当、利子及び使用料に対する源泉地国の課税軽減等について定めるとともに、それぞれの国内法に従い、二重課税を回避する方法を規定したものであります。  次に、ブラジルとの租税条約の修正補足議定書は、近年ブラジルが行った税制改正を考慮に入れ、配当、利子及び使用料に対する源泉地国の課税率を改めるとともに、ブラジルの経済開発を促進するための特別奨励措置の拡充等を考慮に入れ、みなし税額控除に関する規定を整備する等、現行条約を修正補足するものであります。  次に、エジプトとの投資保護協定は、わが国とエジプトとの間で、投資の許可について最恵国待遇を相互に保障しているほか、投資財産、事業活動、送金等に関する内国民待遇及び最恵国徒遇、投資財産が収用、国有化された場合の補償措置等を定めたものであります。  次に、国際海事衛星機構条約は、船舶と陸地との間及び船舶と船舶との間の通信を抜本的に改善するため、海事衛星通信施設を提供する国際機構を設立し、運営することを目的とするものであります。  最後に、アジア=太平洋電気通信共同体憲章は、国連アジア太平洋経済社会委員会が中心となって推進してまいりましたアジア電気通信網計画に関連して、その完成を促進し、その後の有効なる運営を図るための協議機関として、アジア=太平洋電気通信共同体を設立しようとするものであります。  委員会における質疑の詳細は会議録によって御承知を願います。  質疑を終え、別に討論もなく、採決の結果、ルーマニアとの租税条約、国際海事衛星機構条約及びアジア=太平洋電気通信共同体憲章の三件はいずれも全会一致をもって、また、ブラジルとの租税条約の修正補足議定書及びエジプトとの投資保護協定の両件はいずれも多数をもって、それぞれ承認すべきものと決定いたしました。  以上御報告いたします。(拍手)
  30. 加瀬完

    ○副議長(加瀬完君) これより採決をいたします。  まず、所得に対する租税に関する二重課税の回避のための日本国とルーマニア社会主義共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件、国際海事衛星機構(インマルサット)に関する条約の締結について承認を求めるの件及びアジア=太平洋電気通信共同体憲章の締結について承認を求めるの件を一括して採決いたします。  三件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕
  31. 加瀬完

    ○副議長(加瀬完君) 総員起立と認めます。よって、三件は全会一致をもって承認することに決しました。      ―――――・―――――
  32. 加瀬完

    副議長(加瀬完君) 次に、所得に対する租税に関する二重課税の回避のための日本国ブラジル合衆国との間の条約修正補足する議定書締結について承認を求めるの件並びに投資の奨励及び相互保護に関する日本国エジプトアラブ共和国との間の協定締結について承認を求めるの件を一括して採決いたします。  両件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕
  33. 加瀬完

    副議長(加瀬完君) 過半数と認めます。よって、両件は承認することに決しました。      ―――――・―――――
  34. 加瀬完

    ○副議長(加瀬完君) 日程第六 日本放送協会昭和四十九年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書を議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます、逓信委員長栗原俊夫君。    〔栗原俊夫君登壇、拍手〕
  35. 栗原俊夫

    ○栗原俊夫君 ただいま議題となりました案件について、逓信委員会における審査の経過及び結果を御報告いたします。  本件は、日本放送協会の昭和四十九年度決算に係るものでありまして、放送法第四十条第三項の規定に基づき、会計検査院の検査を経て内閣より提出されたものであります。  まず、その概要を申し上げますと、協会の四十九年度末における財産状況は、資産総額一千五百四十四億一千七百万円、負債総額六百十五億二千万円、資本総額九百二十八億九千七百万円となっております。  また、当年度中の損益の状況は、経常事業収入一千二百五十七億八千六百万円に対し、経常事業支出一千二百九十八億三千四百万円であり、差し引き経常事業収支は四十億四千八百万円の欠損であり、これに固定資産売却損益等の特別収支を含めた事業収支全体では、四十億二千三百万円の欠損となっております。  なお、当年度事業安定のための資金として前年度から繰り越した東京放送会館売却収入の一部三十四億九千三百万円を受け入れておりますので、事業収支の赤字は五億三千万円となります。  本件には、会計検査院の記述すべき意見はない旨の検査結果が付されております。  委員会におきましては、経営委員会の構成、視聴者意向の番組への反映施策等、協会運営の各般にわたる問題のほか、高層建築物によるテレビの受信障害対策、非常災害時における放送体制等について、郵政省、会計検査院並びに協会当局等に対し質疑を行い、慎重審議の結果、本件については全会一致をもってこれを是認すべきものと決定いたしました。  以上御報告申し上げます。(拍手)
  36. 加瀬完

    ○副議長(加瀬完君) これより採決をいたします。  本件は、委員長報告のとおり是認することに賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕
  37. 加瀬完

    ○副議長(加瀬完君) 総員起立と認めます。よって、本件は全会一致をもって委員長報告のとおり是認することに決しました。      ―――――・―――――
  38. 加瀬完

    ○副議長(加瀬完君) 日程第七 地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)  日程第八 地方公務員法の一部を改正する法律案(衆議院提出)  以上両案を一括して議題といたします。まず、委員長の報告を求めます。地方行政委員長金井元彦君。    〔金井元彦君登壇、拍手〕
  39. 金井元彦

    ○金井元彦君 ただいま議題となりました二法律案について、地方行政委員会における審査の経過及び結果を御報告いたします。  まず、地方交付税法等の一部を改正する法律案は、今回の補正予算において、昭和五十一年分所得税の特別減税による所得税の減収が歳入に計上されたことに伴い、地方交付税においても、当初予算計上額に対して九百六十億円の落ち込みを生ずることとなったため、その総額の確保を図る措置として、昭和五十二年度の交付税及び譲与税配付金特別会計における借入金を九百六十億円増額することとし、当該借入金の償還金については、昭和五十五年度から昭和六十二年度までの各年度において、それぞれ償還額と同額の臨時地方特例交付金を一般会計から交付税及び譲与税配付金特別会計へ繰り入れる措置を講じようとするものであります。  委員会におきましては、地方財政収支試算と明年度以後の地方財政対策を初め、起債許可制度の改善、公営交通事業の健全化対策、沖繩における戦後処理問題と地方財政対策等について熱心な質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ることを御了承願います。  質疑を終わり、討論もなく、採決の結果、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。     ―――――――――――――  次に、地方公務員法の一部を改正する法律案は、衆議院地方行政委員長の提出に係る法律案でありまして、特別区の規模及び特殊性にかんがみ、特別区が条例で人事委員会を置くことができるよう所要の改正を行おうとするものであります。  委員会におきましては、質疑、討論もなく、採結の結果、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  以上御報告いたします。(拍手)
  40. 加瀬完

    ○副議長(加瀬完君) これより両案を一括して採決いたします。  両案に賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕
  41. 加瀬完

    ○副議長(加瀬完君) 総員起立と認めます。よって、両案は全会一致をもって可決されました。  本日は、これにて散会いたします。    午前十一時四十二分散会