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1977-04-12 第80回国会 参議院 商工委員会資源エネルギー対策小委員会 1号 公式Web版

  1. 昭和五十二年四月十二日(火曜日)    午後零時五十九分開会     ――――――――――――― 昭和五十一年十二月三十日商工委員長において、 本小委員を左のとおり指名した。                 熊谷太三郎君                 剱木 亨弘君                 斎藤栄三郎君                 吉武 恵市君                 阿具根 登君                 竹田 現照君                 対馬 孝且君                 桑名 義治君                 加藤  進君                 藤井 恒男君 同日商工委員長は左の者を小委員長に指名した。                 竹田 現照君     ―――――――――――――    小委員の異動  二月二十二日     辞任          斎藤栄三郎君  三月一日     辞任          藤井 恒男君  四月七日     辞任          対馬 孝且君  四月十二日     辞任         補欠選任                 斎藤栄三郎君                 対馬 孝且君      桑名 義治君     相沢 武彦君      加藤  進君     須藤 五郎君                 向井 長年君     ―――――――――――――   出席者は左のとおり。     小委員長        竹田 現照君     小委員                 熊谷太三郎君                 剱木 亨弘君                 斎藤栄三郎君                 吉武 恵市君                 阿具根 登君                 対馬 孝且君                 相沢 武彦君                 須藤 五郎君     小委員外委員                 加藤 武徳君    国務大臣        通商産業大臣   田中 龍夫君        労 働 大 臣  石田 博英君    政府委員        通商産業省立地        公害局長     斎藤  顕君        資源エネルギー        庁長官      橋本 利一君        資源エネルギー        庁石炭部長    島田 春樹君        労働省職業安定        局失業対策部長  細見  元君    事務局側        常任委員会専門        員        町田 正利君    説明員        労働省職業安定        局企画課長    守屋 孝一君    参考人        地域振興整備公        団理事      黒田 四郎君        地域振興整備公        団産炭地域振興        事業部長     井田 昭三君     ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○参考人の出席要求に関する件 ○石炭鉱業合理化臨時措置法等の一部を改正する  法律案(内閣提出、衆議院送付) ○産炭地域における中小企業者についての中小企  業信用保険に関する特別措置等に関する法律の  一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送  付) ○炭鉱離職者臨時措置法の一部を改正する法律案  (内閣提出、衆議院送付)     ―――――――――――――
  2. 竹田現照

    ○小委員長(竹田現照君) ただいまから資源エネルギー対策小委員会を開会いたします。  小委員の異動について御報告いたします。  本日、欠員中の小委員の補欠として、斎藤栄三郎君、対馬孝且君及び向井長年君が選任されました。  また、桑名義治君及び加藤進君が小委員を辞任され、その補欠として相沢武彦君及び須藤五郎君が選任されました。     ―――――――――――――
  3. 竹田現照

    ○小委員長(竹田現照君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  石炭鉱業合理化臨時措置法等の一部を改正する法律案、産炭地域における中小企業者についての中小企業信用保険に関する特別措置等に関する法律の一部を改正する法律案及び炭鉱離職者臨時措置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日、参考人として地域振興整備公団理事黒田四郎君及び同公団産炭地域振興事業部長井田昭三君の出席を求めることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 竹田現照

    ○小委員長(竹田現照君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ―――――――――――――
  5. 竹田現照

    ○小委員長(竹田現照君) 石炭鉱業合理化臨時措置法等の一部を改正する法律案、産炭地域における中小企業者についての中小企業信用保険に関する特別措置等に関する法律の一部を改正する法律案及び炭鉱離職者臨時措置法の一部を改正する法律案を一括して議題といたします。  三案につきましては、去る七日の委員会の決定によりまして、本小委員会において審査を行うになっております。  趣旨説明は、当日の委員会ですでに聴取いたしておりますので、これより直ちに質疑に入ります。  質疑のある方は、順次御発言願います。
  6. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 本日の石炭三案に関しまして、エネルギー政策等の基本から出発をいたしまして、石炭政策全般にわたりまして質問を申し上げたいと思います。  まず第一に、私は、政府がこの法案を提出するに際しまして、この石炭政策三十年間にわたりました、つまり石炭政策の今日をもたらした原因、あるいは石炭政策の今日の異常な閉山を続出をせしめ、加えて産炭地を廃墟と化してまいりましたことを振り返ってみて、当時私は、石炭政策の問題で北海道の段階でも訴えてまいりましたが、当時の実収炭量というのは三十二億トン、大体昭和三十五年ころには全日本の炭鉱の数は六百を数えておりました。今日は、正確に申し上げますと二十八炭鉱、もちろん中小露頭も入っておりますが二十八炭鉱そこそこでございます。当時の石炭の需要の位置というのは、総エネルギーに占める割合が三四%、今日の段階では、この間通産省から資料の提出を求めましたが、約三%強でありました。このように、まさに石炭政策は後退の一途をたどってまいりました。  そこで今回の法案改正に当たりまして、こういった問題についてどのように反省をされ、検討を加えられてこの法案を提出されるに至ったか、この問題について冒頭お伺いいたします。
  7. 田中龍夫

    ○国務大臣(田中龍夫君) ただいま御指摘のごとくに、今日の日本のエネルギー問題、実にわが国家、民族の興亡にかかっておると申してもよろしいのでございまするが、そのエネルギー問題の中で最も安定いたし、同時にまた国産のエネルギー源といたしまして、まず石炭の問題がいかに重要であるか、申し上げるまでもない次第でございます。  かような貴重な国内資源に対しまして、われわれはこれをあくまでもベースにおきましてエネルギー問題を考えなきゃならぬことは当然でございまするが、国内の石炭につきましては、保安の確保なりあるいはまた公害の防止を前提といたしました現在の生産規模二千万トンというものを長期的に、これをあくまでも維持しなければならない。また第二には、海外のエネルギー源の多様化を図ってまいらなければならぬためにも、同時にまた海外石炭の開発輸入というものをさらに進めてまいりたい。それから石炭の利用技術等の研究開発を促進をしてまいる。なおまたこれらの施策と並行いたしまして、石炭火力の開発を進めることによりまして、石炭需要の安定的な確保に努めてまいりたい。  まあ以上のようなことが、事石炭に関しまする国家の最も根本的な方針である、かように存ずる次第でございます。
  8. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 大臣、これからの方向ということでいま四つの柱を訴えられましたがね、それはそれなりに、これから私の意見を申し上げたいと思うんですが、私が冒頭お聞きしているのは、石油依存中心主義のエネルギー政策は今日結果的に失敗したではないか。いま石炭をもう一回見直さなければならないという段階を迎えているという時点に立って、通産省はどういう反省を求めているのかということを第一にお尋ねしているわけです。その点をひとつきちっとしてもらわぬと。――今後の方向はそれなりにわかりますけれどもね。
  9. 田中龍夫

    ○国務大臣(田中龍夫君) ただいま御指摘のごとくに、油に過度に依存し過ぎたという問題もさることでございまするが、これも今日の反省といたしまして申されまするけれども、同時にまた躍進に躍進を遂げました過去三十年間の日本経済の、ことに高度成長ということを踏まえました場合には、これまたやむを得なかったとも申し得るだろうと存じますが、しかしながらこれらの問題が、御案内のとおりに燃料としての、エネルギー源としての石炭だけでなく、かつては非常にわれわれが真剣に考えました原料としてのコールケミカルというふうな問題まで、すっかりペトロケミカルに置きかえられてしまったというようなことも私どもは真剣に反省しなきゃならぬと、こういうふうにさえ思っておるのでございます。
  10. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 通産省の責任者として、この法案を改正するに際しての、やっぱり私は危機感をまだ持ってないと思う。そういう認識だから、今日の法案の提案の仕方も合理化臨時措置法の部分改正と、抜本的な石炭法案の見直しという段階に至っていないと、こういうことを私は指摘をせざるを得ないんですよ。私は端的に言って、どんなこと言ったってね、大臣、今日油が石油からほかの代替エネルギーに転換せざるを得ないという状態にきたということは、これは自民党のやっぱり石炭政策の失敗じゃないですか、これは。六百の山をつぶし、三十万の労働者をあなた社会に放り出して、そして産炭地は崩壊の一途をたどってきたという現実は、どんなこと言ったってこれは失敗じゃないですか、やっぱり。そういうものを踏まえて、私は今後の石炭政策はどうあるべきかということに立たない限り、石炭の政策は再び失敗をするということを私ははっきりしておきたいと思う。この点が一点であります。  そこで第二の問題でありますが、これからの石炭の基本認識につきまして、ちょっと大臣に考え方をお伺いしたいんでありますが、昨年の六月二十八日、二十九日にIEA会議、国際エネルギー機関の石炭専門会議の中で検討されました。これには三つの分析をされています。  第一は、一九八〇年代後半において世界の石油の限界点が到来をしている。これ第一であります。第二の問題は、原子力開発は計画どおり進んでいない、安全性の問題を含めて、より見通しとしては非常に困難である、これが第二の結論であります。第三は新エネルギーの、代替エネルギーの技術問題については一九九〇年代においても大規模なエネルギー源となり得ることは非常に期待は困難である。こういう分析のもとにIEA会議におきましての石炭専門会議においては、つまり石炭の再評価をしなければならない時代であると、このような結論を実は方向として示しているわけであります。これに対しまして、日本政府としてIEA会議においてこれほどまで石炭の再評価、見直しの方向を打ち出しているということについて、この問題に対してどのような考え方を持っているか、これをお伺いします。
  11. 田中龍夫

    ○国務大臣(田中龍夫君) 冒頭申し上げましたように、日本といたしましていろいろと問題があり、また安定性を欠く他のエネルギー源に引きかえまして、今後われわれが石炭を反省し、見直さなければならないという問題に対しましては、石油との競争において石炭が経済的にも対抗し得ることを目標といたしましてのあらゆる私は施策を講じなきゃならぬ、かようにさえ存じておる次第でございまして、この点は非常にむずかしい、また困難な問題ではございますけれども、これだけの真剣な覚悟をもって石炭政策を遂行しよう、かような決意のもとに御審議を賜っておる次第でございます。
  12. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 一応IEA会議の結論の上に立って、石炭重点の見直しを考えてまいりたいという方向をいま通産大臣は明らかにされました。  それで、私はこの間の四日の予算委員会で福田総理に石炭問題の基本についてお尋ねをいたしました。これによりますと、関係閣僚会議の中でも鳩山外務大臣、福田総理大臣から、今日の石炭政策をどうしてもやっぱり見直す必要がある、したがって石炭政策を見直すためには、石炭火力の発電を重点にして石炭政策の見直しをいたしてまいりたい、これが総理大臣の私に対する石炭政策の基本的な回答でございました。こういう意味で国内資源の活用ということを原点にいたしまして、基本方針に立った場合につきまして総理大臣が私に答えているのでありますが、そういった基本政策という問題について、石炭政策をどのような方向で前向きに進めていくのかという、大臣のひとつ考え方をここで再確認をいたしてまいりたいと思います。
  13. 田中龍夫

    ○国務大臣(田中龍夫君) この問題につきましては、御案内のとおりに五十年の七月の石炭鉱業審議会からすでに答申が出されておるわけでございまして、総合エネルギー政策の最もベースになり、重要な一環でありまする石炭に対しましては、石油への過度の依存から脱却して、そして貴重な国内資源に対しましての、先ほど申しましたような諸点に対しましてわれわれは今後このエネルギー源としての石炭、同時にまたそれが確保のための諸施策というものを総合的に推進していく、かような次第でございます。
  14. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 いま確認の意味で私は申し上げているんで、総理大臣と同様なら同様の答えでいいんであって、解説は要らないんですよ。総理大臣お答えの考え方で、私は決意を進めていきますということだけで結構なんで、それをいま再確認しているわけですが、その点どうですか。
  15. 田中龍夫

    ○国務大臣(田中龍夫君) 総理の御答弁のとおりでございます。
  16. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 そこで、政府は去る三月五日の総合エネルギー対策推進閣僚会議におきましてエネルギー計画の全般の、つまり総合エネルギー政策の基本につきまして六十五年度を目標にいたしまして改定をせざるを得ない、再改定をせざるを得ないという、これはつまり私に言わせれば二年足らずで総合エネルギー政策の改定をしなければならない、この状態をこの間総理大臣もお認めになりました。そういう点で、この二年足らずで総合エネルギー政策を改定しなければならないということになりますと、つまり総合エネルギーの柱を改定するわけですから、したがって石炭政策の見直しということについても改定をせざるを得ないのではないか、こういう考え方になるわけでありまして、この点ひとつお伺いをしたいというふうに思います。
  17. 橋本利一

    ○政府委員(橋本利一君) ただいま御指摘のように、せんだってのエネルギー対策推進閣僚会議で、エネルギーの六十年における需給バランスの見直しをするということが確認されたわけでございます。この趣旨は、御承知のとおり一昨年の八月の総合エネルギー調査会の答申は、いわゆる官民の努力目標として設定されたものであったわけでございますが、その後の情勢を見てまいりますと、石油にかわるべきエネルギーとして期待されておりました原子力開発が必ずしも順調に進んでおらない。またそれ以上に石油に対する、当面あるいは中、長期的な見通しといたしまして、きわめて供給不安定な情勢にあるといったようなところから現実に即した需給バランスを見直そう、それに従って、整合性もあり実効性もある総合エネルギー政策を確立し、推進していこう、こういうことになるわけでございますが、その際当然のことといたしまして、石炭についても新しい観点に立って見直しをするということになろうかと思います。特に石油に対する過度の輸入依存を低減するためにも、国内資源を有効適切に活用していくという観点から見直しをいたしたいと思っております。
  18. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 長官からいま、まさしく総合エネルギー政策の再改定という基本に立つとするならば、石炭政策も見直さざるを得ないというそういうお答えですから了といたします。  そこで、私はこの機会ですから当然お調べになっておると思いますが、西ドイツではいち早くエネルギー政策の見直しを行っているわけです。これおわかりだと思いますが、この三月に新しく西ドイツでエネルギー政策の方向が決まりまして、その中で石炭政策の見直しとして百二十億の追加投資のうち、十二億マルクというものを石炭の重点対策として西ドイツのエネルギー省では決めました。すでに西ドイツでは今日のやっぱり総合エネルギー体制の見直しという段階でいち早く石炭の方向というのを実は出しておるわけです。こういう意味で私は率直に申し上げたいのでありますが、日本は見直しということで答申案は出ましたが、それすら今日のベースに乗っていない、こういう段階ですから、私はこの点でひとつ積極的に通産省は、これからの段階として政府としまして具体的に石炭政策の見直しということになりますと、どの点とどの点が力点とみなされていくのか、こういう点のひとつ考え方をお示しを願いたい、こう思います。
  19. 橋本利一

    ○政府委員(橋本利一君) 西独も総合エネルギー政策の見直しをしたということも承知いたしております。そのほかアメリカあるいはソ連等におきましても、石炭については増産の方向に持っていこうという姿勢を示しておるわけでございます。その他の先進工業国におきましても、少なくとも現状程度の生産を維持しよう、こういう考え方に立っておるようでございます。  わが国におきまして、石炭についてどういう点で見直しをするかという御指摘でございますが、問題はやはり石炭需要の確保という点と石炭の供給の安定という二つの問題があろうかと思います。石炭需要の確保につきましては、特に一般炭につきましては、石炭火力を計画的に増設していく、そのためのいろんな助成措置のほかに、技術的な検討もあわせて進めていく必要があろうかと思います。  それから、供給体制の問題といたしましては、現在稼行中のものの鉱命をできるだけ延長するように努力するほかに、現在進めております国内炭開発可能性調査だとか、あるいは今国会に改正をお願いいたしております法案の中にある鉱区調整の要件緩和といったような措置をあわせ講ずることによりまして、供給面からも確保いたしたい、かように考えておるわけでございます。  ただ、増産の可能性ということになりますと、これは日本における自然条件、立地条件といったものも勘案してまいらなければなりませんので、しかしいずれにせよ最低現在程度の生産規模は維持したい、そういった方向で実効ある措置を考えてまいりたい、かように考えておるわけでございます。
  20. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 いま幾つかの考え方が出されましたが、この機会にひとつ法案の関係もございますからぴしっと整理をしてまいりたいと思うのでありますが、いま長官からありましたが、今回の閣僚会議の需給見通し、直接の動機などがございまして、予算措置を見ますと石油関税は二年間ということで措置をされているわけです。そこで昭和五十四年度から新たな財源ということになるわけでありますね、二年間ですから。そういたしますと二年間の財源措置という中で、少なくとも五十三年の夏までには需給計画の見直しを早急に立て直さなければならない、こういう条件に実はなるだろうと私は思うわけであります。  したがって、今回の法案それ自体も、これは当初あなた方が鉱業審議会で審議を尽くして、昨年の十二月の関係閣僚会議でその方向として決めましたのは、昭和六十二年、十カ年間の一応の展望ということに出ているわけです。六十二年ですね、十カ年間。ところがこの法案の改正を見ますと五年間。財源措置は二年で法案は五年間延長と、これではちょっと、長期展望は十カ年出しておって、そうして法案は五年間だと、財源措置は二年だと、これで一体この石炭産業が安定の方向を見出したということになるんでしょうか。この点がどうもぼくは矛盾じゃないか、どうも一貫性がないんじゃないか。むしろ六十二年を展望したものであれば、六十年代に向けての法案の改正ということがあってしかるべきじゃないか。財源措置も二年間ということもこれは問題がある。そういう一貫性のない石炭政策というものについて、やっぱり相変わらず政府は確信を持てないから、私に言わせればこういったちゃらんぽらんなような、財源と法案とがばらばらなようなかっこうで提案をされているのではないかと、こういう気がいたしますので、この関係をひとつお答えを願いたいと思います。
  21. 橋本利一

    ○政府委員(橋本利一君) いろいろの点があるわけでございますが、御承知のように石炭対策の財源は、原重油関税を石炭石油対策特別会計に入れまして、それから支出している、こういうことでございますが、この特別会計の財源問題につきまして今回の予算編成段階までいろいろと議論があったわけでございます。  われわれといたしましては、その財源不足を補うために諸般の方策を考えたわけでございますが、結論的には関税の増徴によらざるを得ないということであったわけでございますが、これにつきましても関税率審議会でもいろいろ御議論があり、かつまた石油業界からも率直に申し上げて非常に強い反対があった。そういったところからやむを得ずキロリッター当たり百十円を増徴し、この二年間の間に抜本的なエネルギー財源の見直しをするといったような結果になったわけでございます。そういった意味合いにおきまして、石特会計の期間延長は二年ということになったわけでございます。  一方、新しい改正をお願いいたしております法案について五年の延長という問題でございますが、これは何年にするかということはまあいろいろあるわけでございますが、大体限時立法といたしましては五年程度のベースでやるのが通常のケースでございますので、従前の例によったと、こういうことでございます。で、それに関連いたしまして現在総合エネルギー政策の見直しをやっておるわけでございますが、現在のスケジュールでは中間的には本年の夏ごろまでに一応の見通しを立てたい。五十三年度予算に間に合うものについては部分的にせよ実施に移したい。最終的には先ほど先生御指摘になりましたように五十三年の夏までに上げまして、これで五十四年度からは完全実施の態勢に持っていきたい。そういったことから二年、五年といったようなことも出てきておるわけでございますが、いずれにいたしましても今回の総合エネルギー政策の見直しあるいは需給バランスの見直しの過程におきまして、実効性の高い、絵にかいたもちにならないような計画として再発足いたしたい、かように考えておるわけでございます。
  22. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 一応のそういう評価といいますか、これからの取り組みという考え方はわかりましたが、ただ私が言いたいのは、これはかなり審議会で、私は意見を申し上げたことがあるんですが、まず十年間を展望するということについては、これはむしろ審議会の方がこだわったわけですよ。われわれはこういうエネルギー情勢が変化が起こっているので、むしろ抜本的な改正を、この際超長期の展望を立てるべきだ。まず超長期の展望を持った中で、中期展望としてどの範囲を石炭の需要拡大、エネルギー拡大の源として石炭を見直していくか。つまり、超長期の展望がないではないかと、こういうずいぶん指摘をいたしてまいりました。しかし出てきたのは六十年、十年間ということで、ロングランでプラン修正をしていくというロングラン修正でもって毎年石炭を見直しして手直しをしていきたい、こういうことがわれわれに出された答えですよ。  私は、そうであれば、これいまちょっと長官はそんなこと言ってますが、法律は五年だと言っているけれども、実際的に私に言わしてもらうならば、少なくとも十年間の中期展望、あるいは長期展望というものを見通して、どういう石炭政策であるべきなのかという考え方に立つとするならば、私が言わんとするのはあなた方と違うんだが、単に現行法を部分改正するという考え方ではなくて、石炭政策の源をこの際抜本的に法改正をして出てくるのが当然ではないか、このことを言っているんであって、この考え方についてどうなのかと私は聞いているわけですよ。そんな部分的なことを言っているんじゃないんだ。
  23. 橋本利一

    ○政府委員(橋本利一君) 石炭にかかわりませずエネルギー全体の問題といたしまして、特にこれは長いリードタイムを必要とするわけでございます。そういった意味合いにおきまして、十年、二十年先を見て、それに対して現実にどう対処していくか、こういう持っていき方が必要ではなかろうかと思うわけでございます。それで、先ほどのお話の出ています昭和六十年の需給バランスというのが、まず十年先まで見通して、そのうち前段の五年間に何をなすべきか、こういう詰まり方になろうかと思います。  それからいま一つ、昨年の七月から暮れにかけまして、資源エネルギー庁長官の私設の顧問会議といったような形で超長期のビジョン、これは一九八五年から二〇〇〇年に至るいわゆるエネルギーの谷間と申しますか、石炭の増産の限界が来るそれ以降、二十一世紀のエネルギーが実用に供されるまでの間、どのようにエネルギーの谷間あるいはエネルギーの過渡期を克服すべきかといったきわめて長期の、言ってみれば四分の一世紀にわたる見通しをいたしたわけでございます。こういったものもやはり御指摘のように現実の石炭対策を考える場合の、将来と申しますか、その長期的な展望、背景といったようなポジションを占めるものでございまして、この中で長期的展望を誤らないように、当面、現実の問題として五年間の行政を進めていく、かような関係になろうかと思います。
  24. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 特にその点について、私はこういう機会に抜本的な石炭の改正をすべきであるという主張をこの際明らかにしておきます。部分的な問題につきまして当面五年ということでありますが、いずれにしてもこの機会に石炭見直しの源をこの際立て直す必要があるということだけひとつ明らかにしておきたいと思います。  先ほど長官なり大臣から答えがあったのでありますが、新鉱開発という問題について明確にしてもらいたいと思うんです。なぜかと申しますと、新鉱開発という問題については、法改正の中では鉱区調整あるいは封鎖鉱区の解除その他を含めて開発という問題が、周辺鉱区の開発や新鉱開発ということも一応出されているんでありますが、私はやっぱり実際にこの二千万トン態勢という問題についてここではっきりしておきたいんでありますが、われわれは少なくとも二千万トン以上ということを最大の課題として取り組むべきであるという主張をしているわけです。今日の段階では、今年度の実績としましては大体一千八百六十万トン台プラスちょっとですね。これも露頭炭の相当な見込みを立てておるわけです。大体露頭炭としては百二十万トンぐらいのベースということをこれからも考えなければならないと、こう考えるわけでありますが、そういう点から端を発しまして、やっぱり新鉱開発というものについてどのようにひとつ考えているのか、これ、まず冒頭お聞かせを願います。
  25. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) 今後の石炭政策の方向としてさきに大臣、長官申しましたように、国内炭の生産規模の維持というのが一番重要な課題になっております。そういった観点から考えました場合、一つには現有炭鉱の能力というものを維持していくということも必要でございますが、同時に他方、将来を考えますと、新鉱の開発という問題についても積極的に取り組む必要がある。ただこれにつきましてはすでに御案内のように、国内炭開発可能性調査ということで漸次調査を進めて検討を現在いたしておるというのが現在の段階でございます。
  26. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 調査の段階というだけじゃなくて、この北海道で新鉱開発と目されるのは天北の開発、それから釧路炭田の開発、それと石狩炭田の開発とこうなるんですが、たとえば天北に的を当てて考えますと、ただ調査した調査したと二年間調査費がつきましたね。ただ調査をしているというだけでは現有炭鉱は、既存の炭鉱は減ってきているわけだ。少なくとも新鉱開発を着炭するには夕張新炭鉱でも御存じのとおりだし、これは少なくともやっぱり着炭の準備に入ってから着炭するまでというのは五年かかるわけだ、露頭は別ですよ、私が言っているのは。そうなると、調査調査といったって二千万トン、現実に千八百六十万トン割っている。いまから調査じゃなくて、いまからもう新鉱開発に着手しなければこれから早くてやっぱり、四、五年かかるんだから、着炭するまでに。どうもそういう対応の仕方が、何かこう見直しとか、言葉ではやるとか言っているが、やることと実態が違うということを私は指摘したいんだ。さっぱり新鉱開発については進んでないでしょう。天北はどのようにやるのか。現実には天北で浜森という稚内市長が中心になって石炭開発の受け入れ体制はできているんだ、労働力はあるというし、林野庁の資源開発が――いろいろのことを通産省おっしゃっているが、これは一応天北の開発についてはそんな理由はならないんだ。そんなことは広漠たる原野の中で何も森林地帯に影響あるわけでもないし、こういう問題考えれば現実に天北なんというのはそれは浅瀬ですから、それだけ深いボーリングをおろす必要もなければ、多少のボーリングが必要であったとしても、そういう点では本当にやる気があるならば、ことしあたり私は天北開発の青写真が出て、そうして具体的に着手していくという体制がなければ、私は二千万トン以上という体制になっていかないんじゃないか、石炭部長、その点の明快なことをきちっと出してくださいよ。ただ調査しているだけじゃだめだ、三年前だって調査していると言ったんだから、あなた。
  27. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) いまお話ございましたように、今後新鉱の開発というのを考えた場合、いままでの調査の結果から見ましても、一番問題点の少ない地域というのは天北及び釧路西部地域であろうかというふうに考えております。私どもといたしましては、ただ、いまいろいろお話ございましたけれども、ここに本当にわれわれとして新鉱を具体的にやっていくというためには、やはり一方で十分な準備が必要でございます。具体的にそれぞれの地域についてたとえば釧路の場合、漁業権、水利権との調整というような問題ございますし、いま問題は比較的少ないんではないかというお話ございましたけれども、やはり林野との関係等についても十分調整しなければいけない。また工業用地の確保とか、あるいは地域の開発計画との関係等々いろいろな問題につきまして、実際に開発をやっていくために問題点というのを具体的につぶしていく必要があろうかと思います。  私どもといたしましては、五十二年度の予算におきまして、これらの地域について地元の人も入れまして具体的にその問題点を検討していく場をつくり、一つ一つ問題点というのを詰めていくということによって、今後の検討を進めるというのがわれわれの考え方でございまして、そういったかっこうでさきに審議会でも指摘がありますように、新鉱の開発についての考え方は審議会でもうすでに答申も出ております。そういった考え方を踏まえまして、具体的に開発の検討を進めていくというふうに考えておるわけです。
  28. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 石炭部長、調査を進めてこれから取り組んでいきたいという段階ですが、私、この問題については積極的な意味でどうも具体的な施策がないようでありますので、提案したいと思うんです。これひとつ検討してもらいたいと思うんです。  私はこの段階にまいりますと、鉱区技術の労働力あらゆるものをやっぱりトータルして、トータル体制をどういうふうにして新鉱開発でつくっていくかということが一番大事な点だと思うんです。そういう意味ではモデル的にこのパイロット的な炭鉱をひとつつくり上げてはどうか、天北なり、石狩炭田なり、釧路炭田なり、このパイロット的な方式を考えてみたらどうだ、その場合、やれやれといったってこれは通産省ベース、政府ベースだけでなんぼやれやれといったってだめだ、はっきり言って。私は合理化事業団あたりがその場合出資をして、総合的なパイロット構想というようなものを考えてやっていく、こういうような一歩進めてみたらどうだと考えるわけですよ。これは石炭イコールではないけれども、酪農のパイロットファームでないけれども、これは私も石炭長く携わってわかるんだが、やっぱりそういう視点に何らか踏み込んでいかないと、いつまでたってもぼくは新鉱開発に乗っていかないような気がする。そういう問題についてひとつ今後積極的に検討してもらいたいということが一つです。  もう一つは、鉱業審議会の中で出されました第三セクターというやつ、これはやっぱり幻なんだな、セクターというのは。共同開発で地域の地方自治体あるいは石炭のユーザー、もちろん政府の一部も入りますが、そういうものでこれからの共同開発というものを描いていくというのが答申の骨子になっているのですが、これだって幻ですよ、こんなもの。いま地方自治体の中でどれだけ金を出せるかといったら、むしろ交付金をもらいたいといっている。赤字でもって大変で、第一、第二、第二交付金までつくってくれという地方自治体の中で、石炭やるから金を出してくれなんて、だれが出すものいるかという、これ実態ですよ。そういう意味でなくて、地方自治体の協力を得るというのは別な面があると思うが、私は共同開発ということは一体何だということをきちっとしないと、このままただ絵に描いたようなもので、具体的に一体どういうことで、それじゃ新鉱開発というのはどうしていくのだということについてもちょっとはっきりしてもらわなければ困ると思うのです。この点。
  29. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) 新鉱開発をどういう形でやるかという点ですけれども、私こんなふうに考えておるわけですが、やはり大規模な新鉱開発というものを行うためには、どうしても石炭の採掘に関して豊富な経験、技術というものを持っていることが必要である。そういうものを結集する力というものが必要である。  それからもう一つの問題ですけれども、先ほど申しましたように、これからの新鉱開発を考える地域というものを具体的に考えてみますと、やはりその地域でいろいろな問題がある。地域における産業あるいは地域住民との関係等につきましていろいろな問題があるわけでございます。こういった問題との関係というのをどうやって調整していくかということ、またさらにはその開発をしていくに当たって、いろいろな道路とか、雇用、住宅といったような問題こういうものも考えていかなければいけない。そういたしますと、そういった何といいますか、一番関係のあります関係者、それからさっき言いました豊富な経験、技術を持っているそういった意味の関係者、そういったものがどういうような組み合わせで開発に参加していく、あるいは開発に関係していくというのが一番いいだろうかということになろうかと思うのです。  で、いま私どもが検討いたしたいと考えておりますこれからの検討の場におきましては、そういった関係者が有するそれぞれの何といいますか、機能あるいは開発のもたらす影響等々、こういったものをそこの場で考えながら、どういった開発のあり方が一番いいかということをその場に即してと申しますか、具体的に構成といいますか、考えていくというかっこうにするのが一番いいんではないかというふうに思っているわけです。
  30. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 ちょっと石炭部長、もうちょっとやっぱり突っ込んで新鉱開発を描いてみなければだめだと思うんですよ。まあ地域的な現象によって違いはあるが、たとえば天北にしぼってみましょう。天北の最大の鉱区を所有しているのはあそこには三井、三菱があるけれども、三菱が一番多いわけです、鉱区、数量としてはね。そうすると三菱がある、あそこに稚内市自治体がある、やっぱり稚内の天北開発というのは直結して考えるならば、あそこで掘る石炭はどこで使うのかという問題、大体いま北海道電力、北電は名寄あたりに石炭火力をつくって、稚内で掘った天北開発の石炭は名寄発電所でもって消費させよう、そうして道北一体の産業都市にあの電流を流し込もうじゃないか、こうなれば大体天北の開発は早期にやっぱり可能である。特に旭川を中心にしての道北のこれからの開発のためには、どうしても稚内炭鉱、天北開発が必要であるというのがむしろ北海道電力側のこれからの十カ年計画の中に入っておるわけですよ。こういうものを描いた場合に、それじゃ三菱が最大の鉱区を持っていると。三菱という鉱業権者に天北を任せるのか、ずばり聞いて。そういうことでいくのか。そうではないんだと、共同開発というんだから、三菱もあるが、いまも言ったようにわれわれとしては少なくともこれをやるとすれば、いろいろな考え方はあるでしょうけれども、いまや私企業であれを開発するということは限界がある、そうしたなら思い切ってこの際天北開発というものについては、つまり公団公社という考え方できちっと整理をしていくことが一番すっきりしていいんじゃないかということをわれわれは考えておるわけですよ。  ところが、そういうものに対して、何かあなたはわかったようなわからないようなことを言っておるんだが、三菱の鉱区があると。それでいま北海道電力がそこの石炭を使おうと言っている。そういった場合に、共同開発というのは北海道電力と、三菱と、あるいはあなた方の合理化事業団と、そういうものが全部加わってやるならやるという構想なんだというなら、これはまた一つの考え方はある。しかし、そういうものなのかどうなのかということを、もうちょっとやっぱり石炭政策を進めるなら、あなたビジョンを持って、ただやる、行き当たりばったりぶつかってみましょうというんじゃ、これは前に進まぬですよ、はっきり言って。私はいま具体的に提起しているんだ、この問題について。具体的にぼくはいましゃべっているんだ。
  31. 橋本利一

    ○政府委員(橋本利一君) 結果として、石炭部長が申し上げたと同じことになるかもしれませんが、先ほど来お話が出ております国内炭の開発可能性調査、この調査の中には、当該炭鉱につきましてどのような開発をやるか、開発のあり方とか、あるいは開発主体はだれがやったらいいかといったようなことも含めましてこの調査を実施いたしておるわけでございます。  したがいまして、ただいま先生御指摘になったような具体的な事例、あるいは一昨年の石炭鉱業審議会の答申にございますように、第三セクターといったようなものも可能性調査の結果としまして、個別炭田ごとにどうあるべきかという話が出てまいろうかと思います。その中で、いわゆる利害関係を有する人、あるいはそれに対して需要家サイドにある人、そういった人の利益調整をしながら、個別の開発地点についてどのように対処していったらいいか、かような手順になるんではなかろうかと思いますので、そういった点で御理解いただきたいと思います。
  32. 阿具根登

    ○阿具根登君 まあ皆さんの意見聞いておりますと、わからぬでもないんです。しかし、経済はそういうものを待ってはおりません。一つの発電所をつくったならば、その火力に使う石炭はもう便々として、いまから天北を掘るの、調査をするのと言って待っておったら間に合わないんです。だから、もうすでに責任者は中国に行き、あるいは原料だったらオーストラリアに行き、それぞれ長期契約をどんどんどんどんしてくるんです。そうしなければ間に合わないんです。そうすると、やはり日本のこの狭いところで、さあ公害じゃ、資金だ、何だと言ってわあわあ言うよりも、少しでもそういう問題の煩わしさのないところから長期の契約をする、これが経済の私は考え方だと思うんです。それをやっておられるところに、まだ、いまから調査だ何だと言って間に合うかと思うんです。もうこれから進んできて、今度は石炭じゃなくて、これを液化にして向こうから持ってくる時代になってくるんですよ。そういうときに、いまごろ、いやどうだこうだと言って、もう天北一つ掘るにしても大体立て坑一本掘るのに何百億かかりますか、何百億。そうするとそれを私企業でやれるところがどれだけある。これ恐らく私は、立て坑一本掘っても五百億幾らだと思うんです。対馬君が言うように五年かかると思うんです。そうするとこれを償却するのに何十年かかる。何十年後それでいいのかということを考えてみます場合に、これは大変な問題だと思うんですよ。だからこれはとても私企業で、いまから石炭を掘る、立て坑を掘るというようなことは、これはもうとても間に合うものでもないし、ペイするものでもない。ならば対馬君が言うように、早く国で、一方そういうところでも早くやろうじゃないか。そうすると、これが何年後にはどれだけの石炭が掘り出される。需要と供給と考えてみれば、それでは外国に注文するやつはこのくらいでいいと、こういうふうに考えてくるでしょう。  しかしいまのままでは、これは鉱山にしても金属鉱山にしてももう同じことです。日本で掘ろうとする業者はもうないでしょうが。外国で全部掘ってきて持ってこようとしているわけです。石炭も皆そのとおりです。そうすると、日本のエネルギーというものはこれは大変な時期が来るぞと、石油ショックで、私たちがいつまでも――前から石油ショックのことを言っておったように、またこれは来ますよと、これはもう皆さんが言っている。皆さんもよく知っておられる。石油はあっても、これから先は恐らくそう自由に日本にくれないという時期が来ると。原子力だってこれは確かにそうです。しかし、原子力は原子力でまあいろいろ考えておられるようですけれども、九電力は九電力で一生懸命営業だけを考えて、そして発電所をつくるつくると騒いでおられる。だから日本人はちっとも信用しない。どんどん事故ばかり起こってくる、こうやって。政府が本当に力を入れて原子力発電所をつくるならば、これは政府の責任でやるべきだ。電発を大きくすべきです。そこでやって初めて国民は信用するんだけれども、すべてが、ただ言うことだけはきれいなことを言っておられるけれども、これはもう経済に携わっておる経営者の皆さんは、それを待っておられないんです。だから外国にどんどん手をつけていく。こういうのをどういうふうに考えておられるのか。  たとえば松島炭鉱。松島の発電所、これはまあ皆さんに非常に努力していただいて、いよいよ着工になりました。五年間かかるでしょう。そうすると、そこはもう石炭は九州だけじゃ足らない、北海道から持ってくる。持ってきても足りないでしょう。だから中国に行って長期契約をしてこられる。そうなってくると、今度はこっちで石炭を掘る場合に一体どこに使うのか。そういう点をひとつ関連して、実際これならいけるというような考え方があったら示してもらいたいと思うんです。そうしなければ、いつまでも対馬君の質問は続くわけです。
  33. 橋本利一

    ○政府委員(橋本利一君) ただいま御指摘の点、一々私たちとしましてももっともと言っちゃ失礼かもしれませんが、非常に緊急感を覚えていることはわれわれとしても同様でございます。特にタイミングを失するようなことになると、国内炭を第一順位に使うと言いながら、海外炭の手当てが済んでしまえば、それだけ国内の炭の用途が減少するということもよくわかるわけでございますが、ただ、一昨年来開発可能調査を続けておるわけでございまして、本年度をもってある程度の結論を出したいということで作業が続行されておるわけでございます。したがいましてただいま御指摘の趣旨を体しまして、できるだけ調査を急ぐ、結論をできるだけ急ぐという方向で御理解いただきたいと思うわけでございます。
  34. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 まあ結論を急ぐということで御理解をしてくれということだから、これ以上はあれだけれども、結論を急がれることは結構だけれども、私が言ったようにもうとにかく五年かかるんだから、実際に進行して着炭をして、炭を見るまでは。だからそこらあたりをやっぱり踏まえていかないと、二千万トンとあなた方言ったって、現実に一千八百六十万トンより出ないのじゃないですかと。これ露頭炭百二十万トンで賄っていくと言ったってそう簡単にいかない。二千万トン以上ふやしていくということにならなければ、結果的にいま阿具根先生からあったように、外炭を入れてそれで賄っていくという安易な方向に、外炭依存の方向に流れてしまっては日本の石炭政策は一体どこにあるんだと、こういうことをわれわれは指摘をせざるを得ないから、私は先ほど来言っているんですよ。何もあなた方をどうしよう、こうしようと言うんじゃないけれども、  私は、なぜ具体的に出したか、天北開発方式があるではないかと。私は、これは一つの対馬方式だと思っているんだけれどもね、そういうことをひとつ思い切ってやってみたらどうだという、こういう私は一つの考え方を持っているんです。だからそういう問題についてひとつ検討してもらいたい。まあ結論を急がれるということですから、それなりに早急に急いでいただきたいと思うんです。  そこで次は、このエネルギーの採算ベースの問題なんですよ。いつもぶつかるのはこれなんですやっぱり。鉱業審議会の出した答申の中に、コスト限界と、こうなるわけです。炭量はあっても、いま現にきょうあたり、御存じのとおり夕張新二鉱では閉山ですよ、会社側の提案は。きょうは二十四時間ストライキに入っているわけだ。一方住友炭鉱も、もうこれは大変だということで、すでにおわかりのとおり十一億の労働条件にしわ寄せをしなければならぬと、こういう問題が出てきているんです。したがって私は、これは何から来ているかと言ったら、その経営主体にも問題がある。問題点がないとは言いませんよ、あると思いますが、やっぱり限界コストというところから来るわけです。つまり採算ベースに乗らなければその山ははい終わりと、こういうことなんだ。私はこれでは在来と同じだと思うんだよ。スクラップ・アンド・スクラップ方式というのが今日出てきた、そういう面に対してもはや採算ベース方式というのはもちろん資本主義社会でやっておるわけだから、市場ベースというのは一定のベースが必要でしょう。しかしこれだけではうまくない。もうやっぱり公的介入をする段階に来ているんじゃないか、公的介入とは一体何ぞや、現実にあんた千百億、千二百億使い、これは石炭石油特別会計を使っておるんだから、国の金を使っておるんだから、その国の金を使っておるとすれば何らか公的な介入をせいという意味は、私が言っているように、これは経営体制ともつながるんだけれども、現行来ておる石炭は減量体制でいったとしても、これからの石炭採掘はやっぱり公社、公団の方式で政府は検討すべきではないかと、こういうふうに考えますがこの点はいかがですか。
  35. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) これからの開発については公社、公団方式で考えるべきではないかというお話でございますが、私考えておりますのは、これからの開発を行うとすれば、恐らく方式としては現在合理化案にあります未開発炭田の開発の方式でいくのが適当であろうかというふうに思います。  で、そういうかっこうでいくならば、計画的な開発というのは現在の体制でも行える。それからまた一番問題は資金の問題があろうかと思います。これにつきましては、現在例の開発資金でございますが、これは二十年無利子という、現在の各種資金制度では最も有利な制度であるという、こういう制度を活用していくということによりまして、実際上今後の開発というのをやっていき得るんではないだろうか、もちろん先ほど御指摘がありましたように、日本の場合いろいろ開発していくに当たっては問題がございますが、方式としてはこういうかっこうでいき得るんではないかというふうに考えております。
  36. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 一応財源問題というのは、これはもう日本の総合エネルギーの課題ですからね、ですから私をして言わしめれば、昭和六十年度を目標に原子力開発に約五十兆円の金がかかると、こう言っておるわけだ、そういう五十兆円の金が――これはもちろん政府、民間を含めてそうだが、この間総合エネルギー調査会で出た方針案の展望にもありますけれども、五十兆円が一説によると六十兆円もかかると言うんだ、そんな六十兆円もかかるんなら、石炭にその十分の一かけたら一体どうなるんだと。十分の一財源があったら日本の石炭資源というのはまだまだ、どんどん開発していけるじゃないかと、より安定性が高いじゃないかということは言えるんだけれども、これは別にして、そういった考え方もあるわけでありますが、ともあれ、いま言ったそういう経営体制というものをこの段階で通産省としてでなくて、政府自身が検討する段階にきている、このことだけはこの機会にひとつ明らかにしておきたいと、こう思います。  そこで一般炭と輸入炭との関係、これは現実にいま長官もちょっとお答えになっていますがね、このままでいくと私は昭和五十五年度には約六千トンから七千トン、場合によっては八千トンぐらいまでいくというあれですが、いずれにしても六十年度には一億を超える外炭を入れるとかいうんですよ、そうでしょう。一億を超える外炭がこの六十年度に入ってくるということになったらこれは大変なことだと思うんだな、やっぱり。まず、国内資源開発を優先をして、足りない分外炭を入れるというのが、これは筋でしょうね。しかし、いまあなた方の考えておるこの法案を見ると、海外炭開発のための設備資金だとか、資金繰りはどうするとか、これはあなた、石炭を掘ってるわれわれからすればこれは全く感じ悪い、感情で言っているんじゃないけれども、外国の開発のために金を使うだけの銭っこがあったら国内炭だって掘りゃいいじゃないかと。現実にもともと北海道の場合だね、石狩と空知炭田の露頭採掘なんてあるわけだ、いますぐでも。そういうところにはさっぱり金出さないし、開発には金出さないで海外炭のここだけに金を入れるんだということで、やっぱりこれぴりっとこないですよ、正直な話言って。しかも、この方式について考えると、いまの外炭の入れ方というのは、これは電発と通産省のサイドの枠で、これは石炭協会にお願いしてですね、これはわからぬわけじゃないけれども、結果的にはこれはあれでしょう、外炭を入れるということは、その商社を通してる商社のマージンだけが浮かぶということだよ。こういうやり方で一体いいのか、仮に百歩譲って国内炭が足りなくて外炭を入れる場合もあるでしょう、これは私も否定しませんよ。これはあるいは電力の活用によってあると思いますが、品位によってもあるから、一定の品位を保つためにミックスをする、混炭をするということもあるので、ある程度超長期にベースに乗せていくというのも一つの考え方でしょう。  しかしその場合に私はこの管理の仕方に問題があると思う、当面。それはいままでのような電発方式あるいは石炭業界に、各社に割り当てをすることも一つの方式だろうけれども、とりあえずこの管理は一般炭と海外輸入炭については合理化事業団がタッチ業務を受け継ぐというような法律改正にもなっているわけですけれども、もっとこれを昔の石炭公団のような、そういう形がいいかどうかは別だ、私は例を言っているんであって、私が言いたいことは、一般炭と国内炭とを管理をして、その管理したものはその中で石炭政策に生かしていけると、これがなきゃならないんじゃないか、どうもいまのを見ていると、商社ベースでもって商社だけがマージンで多少もうかるようになっているけれども、あとは全部石炭政策に生かしてこないんじゃないかと、これを何とか石炭政策に生かすためには一般炭と輸入炭をミックスにした形で、その分は管理されて、管理されたものでもって石炭政策にはね返ってくると、こういう方式のものをこの際やっぱり考えてみる必要があるんじゃないか、この点いかがですか。
  37. 橋本利一

    ○政府委員(橋本利一君) 直接のお答えいたします前に、海外炭の開発輸入について私の考え方をちょっと申し上げたいと思うんですが、私はこの海外炭の開発輸入という問題は国内炭の有効利用という問題と、石油に対する過度の依存を是正していく、低減していくという政策課題でございます。その政策課題との関連において考えるべきじゃないかという考えを持っておるわけでございます。今後やはり石炭需要を確保するためには、特に一般炭につきましては石炭火力発電を計画的に、積極的に進めていかなくちゃいけないわけでございますが、その場合にやはり国内炭、国内の一般炭を質的、量的に補完するものとして海外炭を、海外の一般炭を考えざるを得ないんじゃないか、言葉を変えますと、海外炭の開発輸入が、国内における石炭火力の建設を促進する、それによって国内の一般炭の需要が確保される、こういう関係になるという考えを持っておるわけでございます。したがいまして海外炭の開発輸入に当たりましては、当然国内炭の開発と計画的に調整して開発していく、輸入に当たっても、いささかたりとも国内炭を圧迫しないように考えていくというのが私の考えからいたしましても当然の結論になってくる、かように考えるわけでございます。  ただいま先生がおっしゃった昭和六十年において一億二百万トンという数字でございますが、これは大半が原料炭でございまして、その中で想定されておる一般炭は千四百万トン程度でございます。他は全部原料炭、こういう考え方でございまして、その千四百万トンも、将来九百六十万キロワットまで石炭火力発電を進めていくためには、どうしても二千万トン以上の一般炭が必要となるわけでございますので、そういった兼ね合いにおいて海外炭をお考えいただきたい、こういうことになるわけでございます。
  38. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 その国内炭と輸入炭との兼ね合いということを、使用の仕方についてはそこは否定しておるんじゃないですよ、私は。それを管理していく場合にどういう管理の仕方があるかと、それをどう石炭政策に前向きに生かしていくかということを考えないと、現状の体制では石炭政策に生かしたことにならないんじゃないかと、このことを言っておるんですよ、私は。その点についてやっぱりいままでの方式を改めたらどうだというのが私の考え方なんですよ。
  39. 橋本利一

    ○政府委員(橋本利一君) それにつきましてはただいま申し上げましたように、開発輸入を計画的にやっていくということと、それから御承知のように現在、石炭につきましては輸入割り当て制度を存置いたしておるわけでございますから、この輸入割り当て制度を機動的に効果的に活用することによって国内炭を圧迫しないようにいたしたい。特に事業団を通すことなく十分その効果は期待できるものと、かように考えておるわけでございます。
  40. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 そういう点で長官、私がいま言った考え方をやっぱりそういう方向に生かしていかないと筋が通らないと思うんだよ、あなた言っている考え方から言っても。それは双方やっぱりそういう生かし方をして、石炭政策に生かしていくんだということでなければ、これは海外炭を入れてくるという目的と、それから国内の石炭政策に生かされるという兼ね合いが調和をされて初めてあなたの考え方が生きてくると思うんですよ。それがただ、いま石炭だけ入れればいいんだというのと別です。入れると同時に、それを国内の石炭政策にどう前向きに生かしていくか、こういう点を考えてみたらどうだと。それで私が言っているのは、合理化事業団でもいいし配炭公団でもいいが、そういう何か管理公団の中で、そういうシステムで扱われるという仕方の方がいいんではないか、こういう点をひとつ検討してもらいたい。これを一つ申し上げておきます。  次の問題は、石炭の液化、ガス化の問題についてひとつお伺いしますが、石炭のガス化、液化の問題については、エネルギー源を利用する場合に、これからの代替エネルギーとして求める場合に非常に重要な課題だと私は思うのです。  そこでその場合、いま率直に申し上げますけれども、総理からも資源有限時代ということはいろいろ何回も聞かされているわけですがね。石炭液化、ガス化という問題については率直に私も指摘したいのでありますが、各山元で皆やっているのだ、微々たるものを。小規模で、研究のうちには入らないが。大して石炭経営の実態がよくないのに、いま個々のベースで、三井は三井でやり、三菱は三菱でやる、住友は住友で、ちょこちょこと何か石炭液化のまねごとみたいなことをやっているわけです。こんなことではぼくは話にならぬと思うのだね、やっぱり率直に言って。やるなら国の政策として、やっぱりサンシャイン計画とタイアップして、むしろ石炭液化計画というものは国がやっぱり研究開発をする、研究センターをつくって。これは現に西ドイツあたりで非常にやっているわけだ。アメリカでは五十五年には石炭液化が実用化の段階に入る、コール政策というのは実用化するだろうと、こう言っているわけだ。そういう点から判断して、私は少なくとも今日の段階で百歩譲ったとしても十億トン以上の数、私ら三十二億トンある、こう言っているのだから、これらをやっぱり生かす意味で、団体エネルギーから流体化するそのためには、そんな石炭産業が現在持っている個々のちゃちなことをやったってこれは実らないですよ、はっきり言って。やるならこういうものを全部吸い上げて国が管理をするというか、国がセンターをつくって開発をひとつ進めていく、こういう考え方についてひとつ大臣どう考えるか、ちょっとお伺いしたいのだが。
  41. 田中龍夫

    ○国務大臣(田中龍夫君) いまのお話の石炭の原料炭としての活用の問題は、これは戦時中からもまた戦後を通じても、私自身が非常に実は関心を持っておりました。この間亡くなりました池田亀三郎さんなんかも、御承知の石炭液化並びにコールケミカルの権威者として非常に評価されて一緒にやっておったのでありますが、ぜひその点につきましては、化学原料としての石炭というものをもう一度反省し、見直していかなきゃならぬということを痛感いたしておるのでございまして、どうかひとつ先生方の御協力をひとえにお願いいたします。
  42. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 そこで、そういう方向でひとつ検討を進めていくという大臣の決意ですから結構なんですが、問題は、これは予算が伴わないと、協力してくれ、協力してくれと言ったってこれは財源がなければできないのであって、そういう体制をどういうふうに来年度予算で体制固めをして、これを強化していくかという意味では財源措置がやっぱり大事なんで、その点、大臣、再度ひとつそういう決意なら決意とタイアップして、財源措置も構じていく、こういう決意でなければならないと思うが、いかがですか。
  43. 田中龍夫

    ○国務大臣(田中龍夫君) エネルギーの見直しの問題とも関連いたしましてこの石炭問題の、ことに原料炭としての問題は、これはただいま作業いたしておりまする長中期の展望、さらにまた本格的にエネルギーとしての取り組み、こういう問題はやはり口だけで言ったってだめなんです。また抽象論を言ってもだめなんで、結局一つの案にしても具体的な案をつくり、また抽象的な議論よりも実際にどれだけ財源を獲得し、どれだけ金をつくるかということがなければ、その裏づけがなければ、いかにいい計画をつくったってできないわけです。  そういう点は、今回の総合エネルギー問題とともどもに真剣に取り組んでまいる、こういう決意でございます。
  44. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 大臣から、真剣に総合エネルギー政策と相まって取り組んでいくという決意ですから、そこらあたり、ひとつ言葉だけでなくて実践として積極的にやってほしい、こう思います。  それで、先ほどちょっと採算ベースの段階触れたのでありますが、この機会にきちっとしておきたいのでありますが、現実に先ほど言ったように夕張新二鉱というのは会社側は閉山を提案してきておる、それから住友炭鉱も十一億という労働条件のしわ寄せが出てきている。ところが鉱業審議会の答申の中に労働力条件確保を含めて改善をすべきであるという答申が出ているわけだ。行き詰まるところはそこなんだ。新二鉱だって炭量があるわけでしょう。北大の木下先生を含めて調査したところ炭量はあるといっている。炭量はあるんだから、あるべき炭量は全部で掘るか半減して掘るか、いろいろなやり方があると思うんです。これは労使の問題だと思うけど、まず考え方を聞きたいのです。  炭量があるべきものはやっぱり掘るべきじゃないかという筋は、これは当然だと思う。どうもそこらあたりが、炭量がありながら山をつぶしていくという、これがいままで昭和三十三年のスクラップ・アンド・ビルドの政策ができてから一貫しているわけだ。この炭量がありながら山をつぶしていく。少なくとも山がつぶれる場合は、炭量が枯渇したときあるいは保安上どうしても採掘不能に立ち入った場合に、その山を放棄するということはこれはあり得ます。しかし炭量があって山がつぶされるということは、これは石炭政策じゃないと思うんだよ。ぼくは政策ゼロだと思うんですよ。そういう問題と、結果的にはしわ寄せが労働者にいって、その労働者のしわ寄せの中で犠牲を払う。これは一体鉱業審議会の答申からいってどうなんだという、この二つの問題を今日の段階で通産省はどう考えているかということをちょっと聞きたいんですよ。
  45. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) まず一般的な考え方で申し上げますが、いま新二鉱の問題に関してちょっとお尋ねがありましたけれども、問題は、いま労使で調査をした結果によりますれば、炭量の問題は確かにある程度の炭量というものがあるということがいわれておりますが、問題はこれを掘るための一体技術的にどういう問題があるかという問題がいろいろ残っておるようでございます。したがいまして、結局実際にどこまでが掘れるかという問題に帰着するんではないだろうかというふうに思うわけです。一般的に言いますれば、私ども答申にあります趣旨に従いまして国内炭の生産というものを維持していくという考え方でございますが、答申の中にも同時にやはり自然条件の悪化等々によりまして炭量が減っていく、あるいは自然条件が非常に悪化した場合というようなかっこうで、炭鉱が閉山あるいは減産をしていくという場合も想定されておるわけでございまして、しかしながら、そういうことはだから答申の中にも予想はされておるということであろうかと思います。
  46. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 何かぴんとこないんだな、答申の中にあると言ったって。結果的にはコストが合わなければ山をつぶす以外にないということでしょう、いろんなことを言っているが。今日の現状の中にあって、やっぱり限界コストということでその採算が合わなければ山はつぶれてもやむを得ないんだということを言っているんでしょう、あなたはいろんなことを言っているけれども。それならそのようにはっきり言ってもらわぬと。それでもやむを得ないんだというならこっちは考えなければならぬわけだし、どうもそこらあたりがはっきりしないんだ。ただ、いずれにしても私が言っているのは、限界コストとかいろんなことを言っているが、そのときそのときの情勢で変わっているのでね。あなたからこの間資料請求をしたら、大体五十年度ですけれども、これで見ますと石油と石炭のカロリー当たりの計算をして見ますと、若干石炭はこれでいくと二十何銭ぐらい高くなっているわね、いまの段階でいくと。こういうことからいけば、――二円二十一銭だ、正確に言えば、あなた方が出した資料で。石油と石炭のカロリーを、大体六千カロリーを標準にしてはじいてみたら、二円二十一銭石炭の方が高い、こういういまの現状ですよ。そうだとすればこれからどういうふうになっていくか、これはOPECがまだ七%、八%程度で決まるのか、石油は一〇%上がってきたら今度は石炭が安くなるという現実が出ていますね、もちろん炭価アップはあるけれども。そういうものを総合して考えてみても、いま言ったようにコスト限界とは一体何を指すのかと、ここが問題なんですよ、石炭部長。コストで合わなければ山はつぶれていくと、結果的にはそう言っているんだ、あなたは。私らはそうでなくて、ある程度やっぱり公的介入と私言ったでしょう、政府がある程度そういう公的な介入をして、山の炭量というものはあるべき物は掘っていく、この姿勢がない限り、つまりどんな山があったってつぶれるということだよ、これは。つまり、経済合理性というこの文句でも、ついに山がつぶれるということなんだよ。こういう問題についてもう一回ひとつきちっと答えてくださいよ。
  47. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) 石炭の場合一番問題なのは炭鉱の自然条件がそれぞれの山で違う。したがいまして、どうしてもコストというのもそれに差が出てくるという点ございます。一方、ただその炭鉱のコストという場合には当然経営の優劣というような問題も入ってくるわけでございます。したがいまして、私どもこれは答申の中にも指摘されておるわけですけれども、そういった経営の何といいますか格差というものは、これは経営努力で解決すべき問題であろうかというふうに思いますが、そういったもので解決できない自然条件上の差という問題について、どうやってこの問題を解決していくかという点が問題であろうかというふうに思っております。  この点につきましては、こういったコストの格差というものを検討する場合、何をもってその差とするか、あるいはどの範囲を考えたらいいのか、具体的にそれをどういう方法で処理していくかというのは、実際非常にむずかしい問題いろいろございます。したがいまして、私どももこの問題はなお非常に重要な問題だと思っておりますが、同時にやはりこれについては慎重に検討をする必要があると思っておりますので、今後さらに勉強したいというように思っております。
  48. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 慎重に検討していきたいということですから、それなりにあれですが、現実にいま新二鉱の問題が起きているわけですよね。これは北炭の経営者のだらしなさにもあるし、経営政策の根本的な姿勢にも私はあると思うんですが、やっぱり現実問題として起きているわけですから、これはひとつ行政指導をして、組合、労働者の不安がないように措置をしてもらいたいということと、それから労働条件問題について、これは政府は介入しないと言っているが、答申の中にあるんで、やっぱりこの答申の精神を生かして、労働者がいなくなるようなことをやったってこれは石炭政策でないんだから、そういう問題を含めてひとつ考えてもらいたい、これどうですか、簡潔にひとつお聞きしたい。
  49. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) お答えします。  いまの北炭の問題につきましては、御承知のように提案がなされ、現在労使で交渉が行われている最中でございますので、それにつきまして私の方といたしましては、少なくとも現時点においては、これはその交渉の推移というのを見守るべきであろうかというふうに考えております。  それから労働条件の問題につきましては、これは個々の企業というのじゃなくて、一般に炭鉱の労働というものの特殊性等々考えまして、答申にも指摘されておりますような点ございます。これにつきましては、基本的には私は労使の問題であろうかというふうに思いますが、同時にやはり炭鉱の経営を安定させていくということが、結局はそういう問題の解決につながるという意味におきまして、私どもの方といたしましては今後とも石炭の何といいますか、鉱業の安定というものに施策を集中するということでいきたいというふうに思っています。
  50. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 ぜひそれを、ひとつ積極的に問題を進めていきますように強く要望しておきます。  そこで、きょうは参考人に来ていただいております。どうも先ほど来お待たせをしてありがとうございます。恐縮に存じます。  二、三ちょっと参考人にお伺いしたいんでありますが、産炭地振興開発の問題につきまして、事業団として今日まで努力をされておるのでありますが、私は一昨年本田副総裁にこれも予算委員会でお伺いして、現地調査に入ってもらった経緯がございます。そこで率直に申し上げるのでありますが、いま産炭地振興の問題は、あれができ上がったのは高度経済成長の段階に入ったころこの現行法ができ上がっている。で、今日はもう低成長になっちゃったわけだ。既存の企業だってこれは一万五千件もつぶれているのに、産炭地の企業なんていまどんどんつぶれている。夕張、美唄、これは現在美唄でもハウス関係、それから夕張では額縁の工場から始まって、ずいぶん四苦八苦の状態だ。したがって地域振興整備公団として今日の低成長下にどうあるべきなのか、実際あなた方が携わってわかっているわけですから、この意味では高度経済成長のときにでき上がった産炭地振興法ではだめではないかと私は率直に申し上げたいのです。この点はどういうふうにしたら、見直しの観点でどう考えているのかということが一つであります。  それから二つ目は、公的公団の団地に入ってくるったって、なかなか金利は高いし貸付条件は問題だし、こういった問題が緩和されなければ、企業誘致だってこないと思うんです。当時入ってきたのは、炭鉱の労働者の賃金は安いからということでこれは何とか代替したいということで入ってきたのだ。ところが、実際入ってきたら産炭地に男なんて一人もいない。炭鉱労働者の一人も採用されていない。採用されているのは全部家族だ。女の人、婦人労働者の労働力だけだ、はっきり言って。その企業すら今日つぶれる現状にきている。だからこれから工業団地誘致に対して事業団としてどういうふうに今日の現状を考えておるか、これが二点目であります。  三つ目の問題としてこれからこの工業団地を含めて企業誘致をするという見通しが一体具体的にあるのか、こういう三点についてちょっとひとつ事業団の立場からお答えを願いたいと思います。
  51. 黒田四郎

    ○参考人(黒田四郎君) 御質問の第一の点につきましては、現段階におきまして引き続く景気の低迷に伴いまして、産炭地域に進出した企業も影響を受けておりますことにつきましては先生御指摘のとおりでございまして、私たちはそれを踏まえまして長期運転資金の融資をさせていただくとか、あるいは設備資金の返済の猶予でありますとか、あるいは土地の分譲代金に対しましてこれを猶予いたしますとか、こういうようなことを講じさせていただいておりまして、今後ともそうは言いましても非常にシビアな情勢でございますから、地元の産炭地域の地方公共団体と連絡をとりながら企業の動きを十分にキャッチいたしまして、そうして万遺憾なきを期したい、こういうふうに思っておる次第でございますが、具体的にどういうことをしておるかということにつきましては、この前先生からもそういう話もございましたんで、それを受けまして私たちとしましては経営相談といいまして札幌の通産局とそれから北海道庁と私たちの北海道の支部と三者でもちまして、たとえば美唄とかあるいは釧路とか岩見沢といったところに巡回いたしまして、そこで各企業の方々の問題にしていらっしゃるところをヒヤリングさせていただいてそれに即応いたしまして、私たちの方といたしましては必要な場合には融資をさせていただく、こういうことでございます。  いずれにいたしましても私たちの方といたしましては産炭地域振興の実施機関といたしまして通産省と密接な連絡をとりながら、通産省の御指導によりまして産炭地域振興の実を挙げるべく努力をさせていただいておる次第でございますが、今後の問題につきましては、現段階におきまして産炭地域振興審議会におきまして産炭地域振興計画の見直しが行われておりますので、それに基づいて策定されますところの施策に従いまして、引き続き産炭地域振興のために大いに努力をしていきたいと思っております。  御質問の第二の点でございますけれども、先ほど金利が高いとか、そういうようなことをおっしゃられましたんですけれども、私どもといたしましては七分一厘で、しかも十年間という非常に長期低利の土地割賦譲渡あるいは設備資金の融資と、こういうことをさしていただいておりますし、たとえば地方税の減免の問題だとかあるいは特別償却等税制上の優遇措置とか、そういうようなことを講じさしていただいておるわけでありまして、現段階におきまして、残念ながら企業誘致の点では若干停滞ぎみのそしりを免れないかと思うんでございますけれども、そこは私たち公団といたしまして通産省の御指示を受けながら全力を挙げて、新聞広告はもちろんのこと、現地に、たとえば北海道について言いますと、北海道に立地したいと思われる企業の方に集まっていただいて、北海道の私たちがっくりました団地を含めまして産炭地域に視察を願うと、こういうようなこともさしていただいておりますし、また私たち自身といたしましても各企業の方のところにお伺いいたしまして、産炭地域の私たちの団地その他の産炭地域にぜひ来ていただきたい、こういうようなことをお願いしておる次第であります。回っておりまして感じますことは、需要が回復してくれさえすれば必ず北海道へ行きますから、必ず市にお伺いしあるいは公団にお伺いすると、こういうような私たちの心の支えになるような、そういうありがたい御発言もありますので、私たちといたしましては現在のこのすぐれた制度を根幹にいたしまして、全力を挙げて企業誘致のために努力をしたいと思います。
  52. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 そこで通産大臣、いまの公団の理事から実態が訴えられたとおりですよ。北海道では現実に、これは公団もお認めになると思いますが、公団の造成の団地だけで北海道まだ半分より処理されていないんです。あとの半分はこれからということだ。現実には相当まあそれは入ったところがつぶれてしまっているんだから、つぶれたようなところがあるところへまた入っていくつたって、これはなかなかそう簡単に今日の不景気の中でね。大臣この間も予算委員会で答弁しているように、右から左へ企業が来るなんということは、これは簡単な問題ではないんですよ。  そういう中で特に現地から訴えられているのは、一つはやっぱり融資金利の引き下げ、さらにこの貸し付け期間の延長、それから融資限度枠の引き上げといった問題をぜひ講じてもらいたい。これは自治体から来ているんですよ。栗山とかあるいは工業団地を育成している自治体から、特にこういう要望があるんですよ。この点ひとつ大臣、これからの産炭地振興公団の本当の意味でのこの法律どおりやっていくとするならば、こういう条件に対して対策をとってもらわなければこれは生かされないと、こういう問題に来ているので、この点ひとつ大臣の考え方をお聞きをします。
  53. 田中龍夫

    ○国務大臣(田中龍夫君) いまここでもってお話を承りましても、まことにそのとおりだろうと存じます。問題は、非常にこの落ち込んだ地域で、しかもかつてのような高度成長ではない非常に低迷した経済関係において、いまの地域振興整備公団事業団の活躍というものが非常に御苦心があると思いますが、そういう面におきましても、通産省としましてはできるだけの御協力を申し上げたい、かように考えております。
  54. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 委員長、参考人帰ってもらってよろしいんですが。
  55. 竹田現照

    ○小委員長(竹田現照君) 参考人の方、よろしゅうございます。  どうも御苦労さまでした。
  56. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 どうもありがとうございました。  さらに、それでは産炭地振興のために、次の点でひとつ通産大臣としてどう考えるかということをちょっとお伺いします。  国内炭の二千万トン以上体制を維持するためには、何といっても諸条件の、とりわけ若年労働者を軸としておる炭鉱労働者の確保が第一であります。これは労働大臣もおわかりのとおりで、炭鉱の平均年齢が四十二・六歳ですよ、これぐらい産業の中で高年齢の産業はないですね。いかに若年労働者を確保するか、それだけに、快適な条件をどうつくるかということが一番課題ですよ。  それには第一には何と言っても住宅環境の整備、二つ目は魅力ある教育文化施設の整備、三つ目は豊かな生活環境の整備、四つ目は明るい労働者の憩いになる施設を完備すること、第五には商業地域の整備、こういう重点的な抜本課題がこれは二年前から訴えられまして、通産省に対しましては特に炭鉱モデル都市構想というのを出しております。これは政府委員おわかりだと思うんでありますが、このモデル都市構想についていま私は五つの問題を挙げましたが、炭鉱をいかに魅力ある職場、魅力ある環境、魅力ある福祉施設にどう定着をさせるかと、こういう意味での都市計画に対して通産省はどういうお考えを持っているかということをお伺いします。
  57. 田中龍夫

    ○国務大臣(田中龍夫君) 一般的な問題といたしまして、若年労働者の確保の問題でありますとかあるいは就労環境の整備でありますとか、そういうふうな環境整備というものが前提に相なることは一般論として当然でございますが、しかしながらなかなかそのことはむずかしい問題であると存じます。ことに産炭地の問題につきましては、具体的にいろいろの施策もございましょうと存じますが、石炭部長からお答えをいたします。
  58. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) いまの御指摘の諸点でございますけれども、私どもといたしましては産炭地の振興という問題を考える場合に、やはり一番大事なことは、特に現実に北海道のようなところを考えた場合に、一番大事なことは、疲弊した産炭地域にいかに経済的な力をつけさせて、そこをもう一度地域のポテンシャルを高めるかというところが一番かぎであろうと思います。  そういう意味で従来とも企業誘致というようなものにつきまして、まだいろいろ不十分であるという御指摘を受けましたけれども、そういったかっこうで地域の経済社会の発展ということに力を尽くしてきましたし、またこれからも大いに努力したいと思います。そういったかっこうで地域の経済力をつけていくことが、いろんな意味でその地域の町づくりというものの基礎になっていくというふうに思います。  具体的にたとえば炭鉱住宅の整備等につきましては、従来から雇用促進事業団あるいは私の方でも若干の措置をとって、そういった住宅の整備等もやっておるわけですが、さらに幅広く町づくりということになりますと、これは地域計画等々との関係も考えなきゃなりませんし、広く地域全体の経済の発展をどういうふうに持っていくかという、非常に広範な政策の中でやはり検討されるべき問題かと思います。
  59. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 ひとつ積極的にそういう環境が生まれてこなければ、やっぱり炭鉱の若年労働者の雇用を定着することにならないんで、これは通産省としても関係各庁と十分ひとつ折衝をしていただいて、通産省主導型で体制をつくってもらいたいということを強く要望しておきます。  そこで、保安の問題だけひとつ通産省関係ではっきりしておきますが、これは幌内炭鉱の事故が起たときに、ここで緊急エネルギー小委員会を開いて保安対策に附帯決議もして可決をしています。ところでこの問題では、何と言っても重大災害に対しましてだんだん炭鉱が深部に入っていっているということもありますが、一つは何と言っても鉱山保安法の監視体制ですね、つまり保安委員補佐員の監督権、これは監督員補佐員まではあるけれども、一般の労働者には監督権ないわけだ、現実の問題として。これを何とか保安法を改正して一般労働者がもしその災害なり、現場が危ないとすれば、その保安委員に直ちに現場を停止する権限を与えるというくらいの権限強化をしたらどうだということが決議をされました。それからもう一つはやっぱり保安センターというものを強化していく必要があるんじゃないか。この二点は昨年の幌内炭鉱の事故の際にこの委員会で決議をされています。これは与野党を含めまして全会一致でその趣旨は決議されました。この問題についていま一度こういう保安対策についてどう考えているのか、どうこれを前進、対処してきたのか、この点ひとつお伺いします。
  60. 斎藤顕

    ○政府委員(斎藤顕君) 監督員補佐員は鉱業所長あるいは保安の責任者を補佐する重要な役目でございます。また、その監督員補佐員を補佐するということにつきましては係員の資格を持つ必要等のこともございます。それらにつきましては種々検討してまいっておるわけでございますが、現在のところ保安委員につきましては、特に先生御指摘のような保安規則上の資格というふうなものを与えることについての結論はまだ得られておりません。  次に、保安センターでございますが、これは公害資源研究所の北海道支所を特にセンターというふうにいたしまして、そこに対する予算あるいは要員あるいは課の編成等についても特段の改善をしてきたところでございます。
  61. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 立地公害局長ね、この保安法の改正が何でおくれておるか。少なくともあなた当時の幌内炭鉱の教訓としてだね、そういう権限、監督強化をしなければ実際上やっぱり災害を撲滅できないということを、これは国会の委員会の決議だ、はっきり言って。同時に国会決議だからね。これはやっぱり少なくともテンポを早めてやってもらわないとね、何か百年河清を待つような話したってこれしようがないんでね。それと保安の支所を強化したとこう言っておるが、これからやっぱり単に支所強化ということでなくて、当時のわれわれの発想の趣旨はね、国会が国のレベルでセンターというものを強化したらどうだと、国のセンターとして設立したらどうだということが決議の趣旨だからね。この点ひとつ間違えないようにもう一回答弁してください。
  62. 斎藤顕

    ○政府委員(斎藤顕君) その問題につきまして五十一年五月石炭鉱山保安懇談会の報告を得たわけでございますが、その趣旨に沿った諸種の改善をしてきたところでございます。  一つには、先ほどちょっと触れましたけれども、工技院の公害資源研究所における研究開発の充実の強化と、北海道と九州の支所を石炭鉱山技術研究センターということに改称いたし業務の拡充を図ってきたところでございます。業務の拡充につきましては、先ほど触れさせていただいたとおりでございます。  また、特に炭鉱が深部に移行すると、また深部採炭の保安上の重要性にかんがみまして、やはり協議会の答申を得まして保安法の保安規則の改正を行いましたほかに、札幌鉱山保安監督局には特に深部保安対策課というふうなものを設けまして、今後の深部採掘に対する監督の強化を進めておるところでございます。
  63. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 まあ作業をやっているようですが、しかし抜本的な、すらっとしてないようですね。そういうただ既存の体制でこの独自の官僚的な発想だけで現状の手直しをしていけば保安が何とかなるというような、そういう甘い認識では撲滅はできない。少なくとも抜本的なやっぱり保安の体制を立て直すと、こういう決意で公害局長取り組んでもらうことを強く要望しておきます。  そこで労働省に、まず冒頭労働大臣に、予算委員会へ行かれるようでありますから、根本的な問題だけ大臣にひとつ一、二お伺いしたいと思います。  一つは、炭鉱離職者の対策で労働省に取り組んでいただいておるんでありますが、それなりに前進もしておりますしまあ一応の対策をやっていますが、ところが、相変わらず北海道には大体炭鉱離職者というのは十万世帯、家族を含めると約三十万人という、これ滞留しております。現実に北海道では、苫小牧、室蘭地帯、まあ札幌が三分の一を占め、あとは産炭地に三分の一占めている。産炭地では美唄、夕張、この閉山の跡地になった特に美唄あるいは空知炭田の中で、これはもうスラム街ですね。率直に言ってスラム街に大臣なっております。一回現地へ入っていただければ大臣もわかると思うんでありますが、老人は置き去りにされて、就職はないと、そういう現状で本当にスラム街化していると思います。  そこで黒い手帳を出していただいて、三カ年間法律をつくってやっていただいているんでありますが、いまなお、この黒い手帳が三年間たってそれが切れて、結果的には生活保護法、あるいはそういう問題でいま救われている、生活しているというのがぎりぎりの実態です。  そういう意味でひとつ、この炭鉱の黒い手帳交付は三年間という限度があるのでありますが、これをもう一回、再就職は現実に大臣やっていますがほとんど零細企業なんですよ。多いのではもう五回、六回です、炭鉱離職者の再就職は、ほとんど五回、六回転職。最近では、そのために生活苦で自殺をしているというのが現実に札幌で起きておりますし、美唄でもこの間新聞に出ました。こういう問題が起きているので、現実に炭鉱労働者のひとつ雇用対策というものをもう一回やっぱり見直してもらいたい、石炭政策同様にひとつ見直していただきたいという考え方を持つのですが、この点大臣の所見を、再就職と、それからどうしても再就職できない者についてどうするかと、この問題について。私は黒い手帳というものを、三年間ということがありますが、これを再度再就職確定の段階まで延長措置を講ずることができないか、この点大臣に基本姿勢としてひとつお伺いしておきたいと思います。
  64. 石田博英

    ○国務大臣(石田博英君) 御承知のように、私は石炭のスクラップ・アンド・ビルドの一番初期にも労働行政を担当した者でありますし、炭鉱離職者の方々の再就職、転職先の実情、それからなお残っておる人たちの実情については、自分でも歩いて、比較的よく知っているつもりでおります。  いまのような御指摘のことでございますが、手帳の有効期間を三年を五年に延ばすということは、三年でもかなり長い期間でありますし、それを五年に延ばすことが果たして再就職のために役に立つかどうか、どっちが効果があるか、これをやっぱり十分検討してみなきゃならぬことだと思います。いまお話しのうんと年をとった人、つまり、再就職を口で言ってもなかなか困難な場合、あるいは中高年雇用促進法等を適用してもなお困難な場合、そういうような場合も考えなきゃならぬと思いますが、基本的にはやっぱり延ばすことが再就職に役に立つかどうかということを検討してみなきゃならぬと思います。  しかし、炭鉱の実情もよくわかっているつもりでございますし、その炭鉱離職者の人たちに対する援護措置、再就職のあっせん等に対して格段の努力をしてまいるつもりでございます。
  65. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 労働大臣は、予算委員会でも出かせぎ等の問題で大変努力をされているわけですから、ベテランでありますので……。  実態は、中高年齢層は実際は無理ですよね。中高年を私ら六十歳と、こんなことを言っているのじゃなくて、やっぱり四十から五十五のラインが非常に困っているわけだ、いま現実の問題として。これをぼくはやっぱり大臣にこの機会に言っておきたいんでありますが、北海道の職安行政としてはもう五十五歳は頭をオミットしてしまうのですよ。オミットするというのは、対象外にしちゃうんですよ。こういう、いま、労働省の指導かどうか知らぬけれども、現実に訴えられているのですよ。これでは困るんでね、再就職の窓口の対象措置はもう少し広げてもらわないと、頭から五十五を断わっておって、おまえら勝手にしやがれということじゃどうもならぬので、そこらあたりはやっぱり直してもらいたいということを、特にひとつ大臣に申し上げておきたいと思います。  それから次に、ちょっと二、三ありますから。あとは担当者の方からお答え願いたいのでありますが、そこで現実に炭鉱離職者の再世話をしているのは北海道援護協会というところでやっているんです。これは労働省の指導でつくってやっていただいているんでありますが、なおかつ、いまこれは新二鉱という問題が、きょう大臣もそう聞きましたけれども、先ほど私、結果はまだわかりませんが、どういうふうになるか知りません、見通しとしては、提案した限り、そう簡単におさまるものでないと思うので、新二鉱という問題が出てくれば、またこれ離職者問題というのが出てくると思うのですよ。そうすると、いま現実に南方空知に実際に世話をやく活動、そういう再就職その他をめんどう見るのがやっぱり五、六人程度どうしても足りないと、釧路炭田でやっぱり三名ないし四名は足りないと、こういう実情を訴えております。言うなれば、職業安定所の業務を援護協会が肩がわりして、この業務を実際やってもらっているわけです。これが炭鉱労働者への血の通った雇用対策になるわけですから、これをひとつこの際考えていただきたいということを、実施段階でひとつ担当者からお答え願っておきたいのですが、これが一つ。  それから二つ目は、この内職センター、それから閉山地域の疲弊対策、離職者等の学生寮、こういう問題をひとつ検討してもらいたいという離職者から非常に強い訴えがあります。たとえば内職センターというのはどういうものかというと、現実に内職をしなければ――これは炭鉱地帯もさることながら、いま札幌、苫小牧、こういった段階で現実にいまやっているのですけれども、ところが低成長、不況の中でこれがなくなってきている。これを技術指導として市とタイアップできるように、ある程度技能訓練といいますか、これをセンターという機能で生かしてもらいたいという希望なんです。それから、雇用促進事業団の団地にいま入れてもらっているのですが、大臣も御承知のとおりに二DKで、思春期の子供がだんだん大きくなってくれば、なかなかこれは、学校へ行ってるたって、そうはいかない。そういう意味で学生寮というものを優遇措置を講じてもらって、そこに優先的にこの学生寮が生かしてもらえるということも、これはひとつ検討してもらいたいということを強く、炭鉱離職者のこの間の会合では、協議会で訴えられておりますので、これをひとつ検討してもらいたいということを提起をしておきます。  それから次の問題では、実施段階で、実は炭鉱離職者臨時措置法の第八条、九条の中で、閉山になった場合に第二条の定義に言う「鉱業権又は租鉱権の鉱区」に限る労働者ということになっているわけですね、この閉山の対象になる場合、黒い手帳交付の場合。で、現実に石炭経営というのは本社もあり、支店もあるわけですよ。あるいは下請もあり、組もあるわけです。これらが黒い手帳交付の対象にならないという一面がやっぱり中にあるのですよ。これを何とかこの機会にひとつ考えてもらいたいという率直な――幌内でもすでに三十何名首切っているわけです。これは黒い手帳の対象にならないのです。これではちょっとやっぱり救われないので、せめて苦労した限り黒い手帳交付を同様に出してもらいたい。これが一つであります。  それから次の問題は、各種手当をひとつ上げてもらいたいというのが率直にこれ出てきておりまして、就職促進手当というのが法律の中にあるのです。炭鉱離職者を雇えば一人二十万最高限度額で事業者には支給するというのがありまして、それから入居させるため建築した場合など土地つきで一戸当たりの場合は四十五万から六十万円ということで、苫小牧あたりでかなりこれを利用しております。現在までは四十世帯あったのでありますが、不況になってからがたっと落ちちゃったのですよ。これは不況という感もあるが、それだけでなくて、これは施行してからもう十年ですからね、ほとんど変わってないのですよ、これ。金額が十年間この方一向に変わってないわけだ。これでは零細中小企業は、当時は魅力あったのだが、いまでは魅力ないということだ、二十万では。一人労働者を使って三十万もらうということに当時は魅力あったのだが、いま二十万払ったってとんでもない、これやっていけないという問題が出てくるので、この点ひとつ、十年間据え置いてきた実態から踏まえて、検討していただけないだろうか。こういう点が率直に出されております。  そういう問題をひとつこれを機会に検討していただきたい、こういうふうにひとつお願いしておきます。
  66. 石田博英

    ○国務大臣(石田博英君) いまの、再就職をお世話するときに五十五歳以上の人を安定所でどうも親切に扱わない、積極的に扱わないということ。実は私も先般地方を回りまして、地方の使用者の団体へ行って、その使用者の団体で、この中高年の就職促進の給付金の制度があるということを使用者の団体の参加した人全員が知らなかったのでびっくりしたことがございます。確かにそういう傾向が見られる。これは現実に否定できないと思いますので、そういうことのないようにいたしたいと存じます。  それから、雇用促進住宅はいま二DKでありますが、それを二軒を一軒に合わせて広く使えるような工夫をいまさせておるところであります。  また、いわゆる黒い手帳の問題でありますが、これは坑内へ入って長い間働いておったというようなところに中心点を置き、特別な政策的影響のために離職したという、そういう実情を踏まえて出ておるものでありますが、その後順次範囲を拡大いたしまして、いわゆる組夫についても同じような労働をしている者、あるいはボタ山の作業をしている人たち、そういう人たちは対象にしておるわけであります。しかし本社、支社の事務職員ということになりますと、他の離職者の取り扱いとの均衡の問題がありますので、これを特別に扱えというのはちょっと無理ではないかと思います。そのほかのことについては事務当局からお答えをいたします。
  67. 竹田現照

    ○小委員長(竹田現照君) ちょっとお待ちください。大臣の予算委員会出席の関係がありますから、大臣に対する質問だけに限定しますから……。
  68. 阿具根登

    ○阿具根登君 大臣がたしか二回目労働大臣になられたときに、いまの五十五歳の問題で質問したことがあったときに、大臣がいみじくも言われたことは、五十五歳定年というのは人生五十年というときに決まった五十五歳だよ、いま七十年から生きるようになったのだから、七十歳も定年にしてもいいんだということを言われたことを私は覚えておるわけでございます。そして最近も労働省としては、やっぱり六十歳定年だということを盛んに言っておられます。これがいま炭鉱の問題で、五十五歳で炭鉱をやめた人でも冷たく扱うじゃないかという意見になっておりますのは、炭鉱自体がどうして五十五歳の定年を守っておるのか、これがいま炭鉱労働者の要求の第一の焦点なんです。とすると、いわゆる机の上にずっと座っておる方は六十歳、六十五歳だ、一生懸命働いておるわれわれは五十五歳で首切られて、そして厚生年金も六十歳まではもらえぬ、こういう不合理はどうだということで、労働省が命令することはできないけれども、労働省として、石田労働大臣として、まあ六十歳定年制というぐらいの強いひとつ姿勢で民間を指導できないか。これいま一つ御質問して私はやめます。
  69. 石田博英

    ○国務大臣(石田博英君) 私も二度目に参りましたときに阿具根さんの御質問をよく覚えております。そのときお答えいたしましたのは、五十五歳定年制というのは、文献の上にあらわれているのは明治十八年、ある人によっては三十三年とこう言うのですが、これはいずれも日本郵船の社内規則にあらわれたのが最初でありまして、そのときの日本人の平均寿命は四十三歳であります。四十三歳のときは五十五歳は確かに老人であるけれども、今日七十になれば五十五歳というのはまだ成年に近いのだ。こういうものがいつまでも続いていることは間違っておるということを私はお答えをした覚えがありますし、そのときから五十五歳定年というのは間違いだということをあらゆる機会に言うてまいりました。で、今回もこの中高年の雇用の問題が一番重要であり、特に定年制の延長ということに重点を置きまして諸般の援護措置、給付金等の処置をとっておることは御承知のとおりでございます。  現在の段階では、大体全事業所の五〇%強はまだ依然として五十五歳でありますが、三二、三%が六十歳定年に変わりつつあります。これはこの五、六年来かなり進んでおるように思います。で、幾ら間違いであると言いましても、何十年も続いた人事管理の体系もありますし、あるいは賃金原資の分配の問題もあるものですから、法律をもって一遍にやるということは困難でありますが、しかしあらゆる機会に、またあらゆる援護措置、奨励措置をとりつつ、少なくとも社会保険とつながるような制度にしていかなければならぬ、こう考えております。  それから炭鉱の場合に限りませんけれども、肉体労働を伴う場合は、いままでは大体いわゆる単能工であったわけです。それを比較的年齢の若いときに複能工になり得るように、つまり年をとっても働けるような技能を身につけられるように企業内で訓練をすることによって、年齢の問題は片がつくのだと、私はそういう考え方のもとに職業訓練の強化に努めているところでございます。
  70. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 かつて石炭問題で植村甲午郎さんと私は論議を交わしたことがあるんです。そのときに炭鉱労働者の生活の問題ですね、現在及び未来にわたって、老後にわたってまでその問題を解決しておかなければ石炭問題は労働力の問題からつぶれてしまいますよと、私は言ったことがあるんです。恐らく大臣もそのことはお考えだと思うんですが、そこで、きょう炭鉱離職者の援護業務につきまして、私、大臣の見解をちょっとお聞きしておきたいと思います。  大臣もすでに御承知のことでございますから、私は詳しくは申しませんが、政府のエネルギー政策の転換によって生み出された炭鉱離職者の就労問題は、いまもって大きな問題になっておるわけでございます。いわゆる緊就、開就の就労者の生活状態は最近の経済情勢の中でますます苦しくなってきております。しかも就労者のほとんどは、先ほども申しましたように五十五歳以上の高齢でございます。仮に産炭地に企業が誘致されましても、すぐには転職もできない人々でございます。さらに雇用状況も思わしくない状態が続いているのでございます。  五十二年度予算では、これら就労事業に予算がつけられてはおりますが、従来行われてきた閣議決定をしないということを聞きまして、就労者は将来に大きな不安を持っておるわけでございます。大臣、これら就労事業を継続的に実施する必要があると思いますが、その点をまず一点伺っておきたいと思います。
  71. 石田博英

    ○国務大臣(石田博英君) 従来、三年延長されたときには閣議決定を行っておったわけでございます。今回は単年度で予算措置をとったわけでありますので、従来三年であったときと同じように五年間の閣議決定を行うべきだという御議論があることは十分承知しております。ただこの事業の性質は、名前のごとく緊急就労でありますので、五年という長い期間にわたって閣議決定することは適当でないという考えのもとに、単年度ごとに就労の予算を付与するつもりでございますが、現在の状態から考えまして、これを必要とする条件が続く限りにおいては、緊急就労事業あるいは産炭地開発事業というようなものをやめたり縮小したりするような考えはございません。これは条件が続く限りにおいては継続をしてまいりますし、その条件がそんな簡単に解消するものとも思っておりません。
  72. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 就労者の就労状態や生活の実態ですね、産炭地域の雇用状況、失業状態を考慮しまして、継続するというふうないまの大臣のお答えでございますが、それがそう簡単には変わるものじゃないからという、そういう前置きで言っていらっしゃいますが、私が思いますのに、大臣と同じように一年、二年ではなかなか好転しない、そういうふうに私も思っておりますが、それだけにまた懸念をするものでもあるわけです。中期的に見まして、労働大臣といたしまして、特段の措置をとるように検討すべきだと、私はそういうふうに考える。それでないと労働省はまた三年でなくなってしまうのかと、そういうふうな不安が常にありますから、私たちはずっと長くということを要求しているわけでございますが、特段の措置をとるという必要を私は大臣に伺っておきたいと思います。
  73. 石田博英

    ○国務大臣(石田博英君) 緊急就労、産炭地開発事業等に働いておられる方の御懸念は全く杞憂でございます。そういうことのないように措置をいたします。継続をいたします。そんなに早くという意味は、一年、二年というのはむろんでございますが、そんな簡単に直るものではない。ただ事業の性格から言って、五年というものをあらかじめ決めるよりは、単年度、単年度の条件に従って措置をしておく方が適当だろう、こう考えて本年はそういたしたのであります。事情はよくわかっておりますので、御不安のないように処置をいたすつもりでございます。
  74. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 まず、先ほどの答弁を……。
  75. 竹田現照

    ○小委員長(竹田現照君) それじゃ、先ほどの答弁をひとつ。  大臣、それじゃ予算委員会へ出席してください。
  76. 細見元

    ○政府委員(細見元君) 先ほど第一点お尋ねのございました北海道炭鉱離職者雇用援護協会に対する援助の問題でございますけれども、私どもも徹底した援護と相談をやって広域的に再就職活動を展開するということで、私どもの雇用行政について側面的にいろいろと御協力をいただいておる点は十分承知いたしておるつもりでございます。したがいまして、従来もこの協会の職員の方を私どもの山元協力員に委嘱して活動をお願いするというようなことをいたしておりましたが、今後も先生お尋ねのございましたような趣旨に従いまして、協会の方々と御相談しながら、私どものできます限りの援助をいたしたいと考えております。
  77. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 あとの問題、手当の問題。
  78. 細見元

    ○政府委員(細見元君) 次にお尋ねでございました二つの手当の問題でございますけれども、確かに住宅確保奨励金につきましては相当期間引き上げを図っておりませんで、創設いたしましたる当時においては相当の利用がございましたけれども、最近活用が徐々に減ってまいっておりますので、私どもとしては、一方において先ほどお話のございました雇用促進住宅について、従来の二DKを三DKに改善するとか、あるいは二DKを二戸合わせて一戸にするというようなことで改善を図っております。したがって雇用促進住宅についても十分な改善を行いますと同時に、住宅確保奨励金の問題につきましては来年度の予算に向けて私どもとしても検討をさせていただきたいと思っております。
  79. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 いま失対部長から答弁がございましたので、強力にひとつこの手当の問題、検討していただかないと。これはぼくはなぜこれを提起したかという問題は、再就職に中小企業も潤うし、離職者も潤うという両方の非常に一石二鳥の考え方になるので、これは中小企業側からも要望があるんです。そういう点も含めてひとつ検討していただきたいと思うんです。  そこで、雇用促進事業団の問題、ちょっとこの機会に労働省にお願いしておきたいんです。雇用促進事業団の入居条件、これは一応私なりに聞いておりますが、これだけはひとつぼくはやっぱり緩和すべきだと思うのは、炭鉱で殉職した未亡人です。これが結局、夫が殉職されて、札幌へ出てきて雇用促進事業団に入る。それが子供も大きくなって嫁ぐ場合もあるだろうし、いろいろあるのですが、これは殉職の妻まで二年なら二年、三年なら三年たったら追い出して、入居条件が合わないからおまえ出ていけと。これはちょっと、ぼくはやっぱり――死んだときに、殉職したときに何を言うかといったら、必ず弔詞に、かかることが起きないように、遺族についてはまさにとにかく将来ともにめんどう見ますという弔詞をみんな読むんだ。これは労働大臣だって重大災害が起きれば労働省からちゃんと弔詞読んでいるんです。それらの人も読んでいるし、会社の社長も読むんだ。そのときだけありがたい弔詞を読んで、将来ともに家族の者、遺族の者については万々遺漏のないようにいたしますなんて弔詞だけ読むけれども、いざ社会に出てしまったら、このやろう、もう勝手にしやがれ、出ていけでは、これはちょっとやっぱり人間の血が通っていないと思うんだな。ぼくは何でもかんでも緩和せいと言っているんじゃないんで、そういう殉職した未亡人などについての入居条件は、娘、息子が、嫁いだりなんかしてきちんと親をめんどう見る態勢になればまた別だけれども、その条件がない限りは、せめて殉職者のあれだけは期限が来たからおまえ出ていけというようなことのないようにしてもらいたい。これは強く私は未亡人の、殉職者の遺族会の方から訴えられるわけだよ。これだけはひとつ労働省にぜひ言ってもらいたい、こういうことなんですけれども、この点どうですか。   〔小委員長退席、阿具根登君着席〕
  80. 守屋孝一

    ○説明員(守屋孝一君) 雇用促進事業団の入居条件につきましては、これは一時期よりも現在入居条件は非常に緩和されてきているのも事実でございます。ただ、いま先生御指摘がございました、入っている人を追い出したという例は私も余りまだ聞いてはおりませんが、なおいまのような事例がございますならば、若干これは担当部局が違いますので、その先生の御指摘の点を正確に十分に担当局ないし事業団の方に伝えたいと存じております。
  81. 対馬孝且

    ○対馬孝且君 いま守屋課長からそういうお答えがございましたが、現実に札幌で発寒団地であるんですよ。固有名詞挙げてもいいですよ。発寒の団地の中でそういうのが遺族会の方々いるわけだ、もう言うならば明け渡しの指示が来ている、何回も来られるのでまいってしまっている。だからといって、高い家賃も払えない、こういう方々ですから、遺族年金もらっている方々だからここだけはやっぱりひとつ緩和してもらいたい、特段のひとつ措置を講じていただきたい、こういうように要望しておきます。  以上をもって終わります。
  82. 相沢武彦

    ○相沢武彦君 通産大臣、三月五日に政府は総合エネルギー対策推進閣僚会議を開催されまして、一昨年策定されたエネルギー計画を改定されたですね。そして、今度は六十五年度を目標にしたいわば中期需要供給の見通しを立て直されたと思うんですが、その閣僚会議の席上で石炭の見直しをすべきだ、内外の石炭資源の活用を積極的に図るべきだ、こういう意見が多く出されたと聞いているんですが、エネルギー全般の政策の再検討と相まって、国内資源である石炭そのものに対する政策についても、おととし石炭政策は新政策が出されたばかりですけれども、もう一度ここで見直しが行われるのかどうなのか、この点が一点ですね。また、新総合エネルギー政策は言うなれば第六次政策にも該当するわけですが、石炭鉱業審議会等ではすべて答申は十年間という区切りで行われるのに、この法律の延長だけがなぜ五年間に限って出されているのか、この辺事務当局で結構ですから、詳しくひとつ理由を述べていただきたい。  私もずっと石炭問題扱ってまいったんですが、どうもわが国のエネルギー政策に対する政府の対処というのはおざなりというか、時勢まかせというか、見通しが甘いというか、またときにはタイミングが悪いというか、どうもやはり後手後手になってしまう。特に国内資源である石炭見直しについてやはり具体策というものは、関係者にとって、地域住民にとって、これで本当に産炭地がまた復活するんだ、また、国が本当に国策に基づいて国内資源である石炭というものを見直すんだという展望を持てない、そうでありますから、国民に幅広く政府の出す石炭政策というものが、理解と支援を得れないという状態になっているのではないかと私は思います。   〔小委員代理阿具根登君退席、小委員長着席〕  この三月に、西ドイツでは新しいエネルギー政策の方向を決めたようですけれども、その中心は石炭政策の見直しで、百二十億ですか追加投資を行うと、そのうち十二億マルクを石炭を重点にする当面の政策の裏づけにするという対応がなされたことを聞いておりますけれども、わが国で、石炭の見直しだ、二千万トン以上を維持するのだという、こういう掛け声はあるのですけれども、どうもやっぱり関係者から本当にいまの政策で大丈夫なのか、本当に政府は本気で石炭問題に取り組んでくれるのかというこういう不安気な面持ち、またそういう声ばっかりわれわれは関係者に聞かされる。  今回提案されている石炭鉱業合理化臨時措置法案にしても、昭和三十年に立法をされて以来、今日まで十三回改正されているわけですけれども、この法律が改正されながら歩んできたわが国の石炭産業の道というものは、政府の言うスクラップ・アンド・ビルドでなくて、実態的にはスクラップ・アンド・スクラップというそういう状態に陥っている。先ほども対馬委員が言われておりましたけれども、わが国で六百近くの山が閉山に追い込まれ、また三十万に及ぶ労働者が職を失い、社会にほうり出され、また関連産業やあるいは商工業者、地域住民何百万という人たちが非常にそれまでの生活をゆるがせられて困っていらっしゃる。地域ぐるみ崩壊の危機はいまもなおまだ続いている、こういう状態のわけでございます。  大臣、今回のこの法改正でわが国の石炭産業は必ず復活できるのだという見通しをどう立てられているのか。ひとつ通産大臣になられて初めてこの石炭問題では私は御答弁聞くわけなので、とっくりと聞かしていただきたいと思います。  また財源的な裏づけについて非常に懸念をするわけですが、石炭及び石油対策特別会計法は五年間延長されたとしても、石油関税あるいは原油関税について実態的に二年間の暫定措置にしかならぬということでありますから、特別会計の裏づけがないとこれはまた非常に不安なんですが、これに対しては大臣はどう対応されるのか。以上の点をまず伺いたい。
  83. 田中龍夫

    ○国務大臣(田中龍夫君) 相沢委員の御質問にお答えいたしますが、御案内のとおりにわが国のエネルギー事情というものは、それが自給度が非常に少ないという特色のある関係から、大変安定性を欠いておるということは一つの特異性であろうと思います。ことにエネルギーの大宗であります石油の場合におきましても九九・七というものを海外に依存しておる、もうほとんど自給力というものがないに等しいような状態下におきまして、それまではまあ湯水のようにといっては語弊がございますが、少くとも自由に手に入った、安価に入った油というものが、OPECのショック以来大変な高騰を来したということ自体が、これは日本経済にとりましては一大ショックを与えたわけでございます。  そういうような関係から、エネルギー全体の問題といたしましては、過去におきましては戦時中のアメリカからのエンバーゴーというようなことがございまして国内資源、国内エネルギーに依存いたしておりました日本経済、すなわち石炭というものに全部を依存いたしておった日本経済でありましたが、戦後三十年というものは全く様相を一変いたしまして、わが国の石炭鉱山というものは片っ端から閉山してしまうといったような非常な変革を来たしました。そういうふうに、エネルギー問題に対しましては自分自身に資源がないだけに、非常な安定性を欠いておる。OPECの問題以来油の問題が非常に期待が持てなくなり、安定性がなくなってくる。その反面に国内におきまするエネルギーを求めなきゃならぬ。もちろん水力発電というものは最も安定した姿でありまするが、さらに石炭というものをもう一遍反省をしなければならないというのは冷厳な事実でございます。  さような関係から、先般の、五十年の十二月につくりました総合エネルギー計画というものを客観情勢の変化に伴いまして見直さなきゃならぬということは当然のことでございます。しかしながらその中におきましても、特に石炭というものを改めて着目して、そうしてその目標でありまする二千万トン、これをぜひ確保しなきゃならぬという方向に国の方針が決定いたして、それに向かって努力をいたしておるのでございますが、しかしながら、過去においては五千五百万トン出したという石炭も、今日の状態では二千万トンを確保することすらなかなか容易ではないというような厳しい情勢下に置かれておるのでございます。もちろん総合エネルギー計画としましては、純国産でありまする原子力の発電の問題やら、あるいはサンシャインの計画やらいろいろございますけれども、この委員会におきまする特に焦点を石炭というものに集約して申すならば、総合エネルギー対策の中の中核的な国内の安定エネルギーとして石炭のエネルギーに依存すると、その確たる方針を改めて政府は決めて、その方向に向かっておるわけであります。  御案内のとおりに、総合エネルギー対策の昭和六十年を目標にいたしました計画は、これを改めて見直さなきゃならないということは客観情勢の、また国際情勢の変化に応じまして当然起こってくる問題でありまして、さような意味からこの改定に努力いたしておりまするが、しかし石炭に関する限りにおきましては、二千万トンの確保ということは終始一貫今度の改定におきましても変わらないところであろう、また変えるべきでもありませんし、それ自体を達成するのには、今後総合的にいろんな施策を講じなきゃならないということでございます。なお、石炭に関しまする審議会の答申もあるわけでありまして、それに従いまして私どもはただいま御提案申し上げましたいろんな政策を、整合性をもって貫徹をしてまいるという意味におきまして御審議をお願いをいたしておる次第でございます。  なお、具体的な年次の調整でありますとかその他の問題につきましては、政府委員の方からお答えをいたします。
  84. 橋本利一

    ○政府委員(橋本利一君) 石炭鉱業審議会の答申が十年間、法律期限の延長が五年ということについての関係はどうかというお尋ねでございますが、まず石炭鉱業審議会の答申が十年間を前提として考えておりますのは、やはりエネルギーというものはできるだけ長い期間で目を通さなくちゃいけない、いわゆるリードタイムが長いこととの兼ね合いの問題一つございます。それからいま一つは、当時総合エネルギーの需給バランスについて作業が進められておったわけでございますが、それとの整合性を保つといったようなことから、当時石炭鉱業審議会は今後十年間の見通しを立てて答申をした、さように理解いたしておるわけでございます。  一方法律期限の五年の延長でございますが、これは限時法としては、従前の例からいたしますと大体五年というのが一般でございますし、かたがた御承知のように、石油危機以降石炭の総体的な経済性が回復してきておるといったような問題もございまして、これは断定的に申し上げるわけにはまいらないわけでございますが、五年の間にかなり石炭鉱業は自立し得る基盤も整備されてくるのではなかろうかという観点から、法律期限の延長は五年といたしたわけであります。  それからいま一つのお尋ねは、法律の期限は五年延長しておきながら関税の方は二年間しか定めてないが、この関係はどうかというお尋ねだったと思いますが、関税を暫定的に二年といたしましたのは、五十二年度の予算編成に当たりまして、いわゆる石炭石油対策特別会計の財源不足問題が発生いたしたわけでございます。われわれといたしましても種々財源措置を考慮したわけでございますが、結論的には原重油関税を暫定的に引き上げるよりいたし方ないのじゃないか、こういうことになったわけでございますが、一方原重油といったようなものに関税を賦課する、あるいは増徴するということは適当でないという強い反対意見もございまして、結果的にキロリッター当たり百十円を増徴し、二年の間に関税の取り扱い、あるいは国の負担等も含めまして総合エネルギー政策を推進するための必要な財源措置について結論を出すように、こういう経緯をたどりまして、石油関税につきましては暫定三年、こういうことになったわけでございます。そういった線を受けまして現在すでに作業に入っておりまして、六十年ないし必要とあらば六十五年における総合エネルギーの需給バランスの見直しの過程、あるいはそれの一環といたしまして、それを推進するための財源措置をいかが取り計らうかという問題の検討に入っておるわけでございます。石炭に対する財源措置につきましてもこの総合的な見直しの一環として取り上げておるわけでございますが、要約して申し上げれば、石炭対策を推進していくのに支障を来たないように対処いたしたいというのがわれわれの立場でございます。
  85. 相沢武彦

    ○相沢武彦君 もうちょっと伺っておきたいんですけれども、エネルギーの需給問題はリードタイムが長いので、石炭鉱業審議会は十年という見通しを立てながらやっていると、それで今回六十五年を目途とする需給バランスをもう一遍見直すということなんですが、政府のやっているサンシャイン計画ですね、これがいわゆる実用化する年度をどれくらいに置いているのか。それと、今後石炭鉱業審議会におけるこの十年単位のエネルギーの需給のバランスの見直し、これとの関連性はどうなっているのか。  それから、もしサンシャイン計画における実用化というのがもっとずっと先に延びるとするならば、いま長官がおっしゃったように、石炭の経済性が回復してきた、あるいは石炭産業の基盤の整備もだんだんできつつある、こういうことなんですから、一部では二千万トンもむずかしくて一千五百万トンでないかなんという非常に消極的態度というか、後退的な見方もあってわれわれとしては心配するわけですが、二千万トン以上を確保するということになっているわけですから、当然この石炭資源の有効活用という点にもっともっと力点が置かれなきゃならないのではないのか。ですから、今回のこの石炭三法の改正で一体どこまでこの二千万トン以上というものの回復へ向かっていくことができるのか。どうもさっきの大臣の答弁ですと、その二千万トン維持さえもむずかしいのだという方に力点が置かれて、今度の法改正で二千万トン以上どれくらいプラスアルファがつくかわからないけれども、以上の辺に持っていこうという意欲がどうもくみ取れない、そういう感じがするのですが、いかがですか。
  86. 田中龍夫

    ○国務大臣(田中龍夫君) 先ほど申しましたように、ある時期におきましては五千五百万トンも出していた石炭でございますが、しかしながら今日の状態は先ほど来の質疑応答にもございましたように、二千万トンを確保するということを口で申しましても、その二千万トンさえもがなかなかむずかしいということでございまして、もちろん二千万トンが二千五百万トン容易にできるならばもう本当に願ってもない次第でございますが、現実はなかなか冷厳なものでございまして、私どもは二千万トンの維持をいたしまするにおきましてもいろいろな施策を講じなきゃならぬと、先ほど来若年労働者の方々を環境づくりから喜んで就労していただくようなことにもいたしたいし、あるいはまたその福利厚生の問題におきましてもいろいろいたしたいのでございますが、口で申す二千万トンは容易でないと、厳しい事実の前に立っておるということを申し上げたわけでございます。  サンシャイン計画におきますいろいろの年次やあるいは進捗状況につきましては、政府委員の方からお答えをいたします。
  87. 橋本利一

    ○政府委員(橋本利一君) 私、サンシャイン計画の所管をいたしておりませんので、あるいは的確にお答えできかねるかもしれませんが、サンシャイン計画でいま取り上げておりますのは太陽熱の利用技術、石炭の液化、ガス化技術あるいは地熱利用の技術、こういったテーマがあるわけでございまして、それぞれのテーマに応じて、いつの段階から実用化されるかということはなかなかむずかしい問題でございます。少なくとも太陽熱の利用といったものが実用化するにはかなりの時間が要るのじゃないか。ただ、石炭の液化あるいはガス化技術につきましては、本年度からパイロットプラントでこれは電発に委託するわけでございますが、パイロットプラントを建設していこうということでございますので、その成果を踏まえながら順次拡大していくということになろうかと思います。  それから、二番目の需給バランスとの関係でございますが、ただいま申し上げたような性格のものでございますから、直に需給バランスの中に反映されておりません。ただ国内資源としての地熱につきましては、昭和六十年度におきまして二百十万キロワットまで開発するという努力目標は設定されております。  それから三番目の問題でございますが、やはり二千万トンあるいは二千万トン以上の確保ということはわれわれとしてもこれは至上目標でございまして、不断の努力を傾注していかなければいけないわけでございますが、そうは言え、現実にはなかなかむずかしい問題を多く抱えておりますが、一方で供給面で炭量を確保していくという問題のほかに、有効需要を喚起していくということもまた大きなテーマになってくるかと思います。その一つといたしましては、たとえばいま申し上げましたような石炭を液化するとかあるいはガス化する、原料として使えるようにしていくといったような方向が一つございましょうし、いま一つは、特に一般炭につきましては火力発電所を、これは六十年の需給バランスでは九百六十万キロワットを開発するということになっておりますが、この火力発電設備を効率的に計画的に進めていくということになろうかと思います。その場合やはり考えなくちゃいけませんのは、建設費等も石油火力に比べまして割り高でございますし、かたがた脱硝技術が非常にむずかしいということもございまして、現在これも電発に委託いたしまして脱硝技術の開発研究を進めておる、そういったいろんな措置が相まって、そこで初めて二千万トン体制が維持できるということになろうかと思います。したがいまして、決して悲観的に申し上げておるわけではございませんが、それはそれなりの努力を傾注していかないと二千万トン体制の維持というものも必ずしも容易ではない、こういうことになろうかと思います。
  88. 相沢武彦

    ○相沢武彦君 石炭鉱業合理化臨時措置法の一部改正案について御質問をしていきたいと思いますが、この法案の主な改正の第一点は法律の廃止期限の延長、第二点が石炭鉱業合理化事業団の行う業務の追加、そして第三点が廃止鉱区の調整、こうなっておりますが、私は第二の改正点である石炭鉱業合理化事業団の追加業務、特に海外炭の開発事業問題にしぼって質問をしてまいりたいと思います。  まず、世界の石炭埋蔵量は、私の調べた資料を見ますと、ちょっと古くなりますが、一九七四年の世界動力会議の資料でいきますと十兆七千八百十八億トン、そのうちソ連が五兆七千百三十七億トン、中国が一兆十億トン、こうなっておりまして、共産圏が圧倒的に多いわけですが、この改正法による海外炭の開発事業の対象にこの共産圏は含まれているのかどうか、これをまずお答えいただきたい。
  89. 田中龍夫

    ○国務大臣(田中龍夫君) 御案内のとおりに今回稲山ミッションが中国に参りました。その際におきましてもいろいろな開発のプロジェクトの中に石炭問題が含まれておりますことも当然でございますし、同時にまたソ連圏の場合におきましても、ヤクートやその他のシベリアにおきまする石炭の問題、またLNG等々におきましてもサハリンの場合もございます。ただいまお話しの共産圏という中に、あるいはソ連、あるいは中国からの石炭供給をわれわれの方も積極的に対応いたしておりますことは御承知おき願いたいと思います。なおそのほか、これは共産圏でもございませんが、外炭の関係を各方面に、やはりエネルギー源としましては石油資源が分散的に給源を求めたいというのと同じように、石炭におきましても同様でございまして、中国からもソ連からも取りたい、かような立場に立っております。
  90. 相沢武彦

    ○相沢武彦君 電源開発が松島石炭火力で使用する石炭を、中国から年間百万トン、これは昭和五十五年から十年以上という計画で輸入を進めておるそうですが、現在交渉中だと思うんですが、電発以外の使途でも、日本が希望するだけの大量の石炭の輸入を今後期待できるものかどうか、もし期待できないとすればどの辺に問題があるのか、この辺はどのような見解ですか。
  91. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) お話の点でございますけれども、期待できるかどうかという点につきまして、まあいま電発がああいう交渉をやっておる段階でございまして、その他どういうところがどの程度のものを希望するかという点につきましては、私どもまだ今後の問題であろうと思いますが、一般的に入れ得るかどうかということになりますれば、私どもはこういうふうに考えております。エネルギーの安定供給の確保という問題、それから供給源の分散、こういった観点が非常に大事でございまして、そういった観点に立ちまして、かつ国内炭需要の確保というものを前提にいたしまして考えるということで、整合性のある輸入を図るというのが基本的な考え方であろうかと思います。したがいましてそういった前提、そういった考え方に沿うものである限り、石炭の輸入というものにつきましては必ずしも特定の者に限定するという必要はないというふうに考えております。
  92. 相沢武彦

    ○相沢武彦君 確かに安定供給、分散化、これは必要なことだと思うんですね。中国の准北炭あるいは大同炭並びにソ連のヤクート炭なんかは大量に賦存もされますし、比較的日本からは近距離にあるということで、大規模な開発やあるいは大量輸送を行えばコストも安くなるわけですし、エネルギー危機の教訓を生かした石炭供給ソースの分散化、こういった点では非常に役立つと思います。  そこで今後の海外炭輸入に関して、その交渉相手の共産圏の各国が希望する場合、低利資金の融資が当然必要になると思うんですが、すでに報道されているところによりますと、南ヤクートの原料炭の場合はバンクローン三億九千万ドル供与することで合意に達したということですけれども、政府としてはこれらの資金は石炭合理化事業団の資金じゃなくて、輸銀資金ですべて十分足りるとこのような考え方に立っているかどうか、この点明らかにしてください。
  93. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) 事業団の融資、逆に言いますと、なぜ事業団で今度こういう制度をつくったかという問題にもなるわけでございますが、いまお話のように、従来輸銀からの融資制度というのがございます。今回の私どもが考えております改正というものは、わが国の石炭企業を中核にする海外開発というものにつきまして、探鉱段階ではこれは融資を行う。それから開発段階につきましては、これは輸銀融資以外の市中銀行から金を借りるという場合につきまして、それについて債務保証をするというようなかっこうの措置をとるということでございます。したがいましてこういった措置をとることによって、海外炭の開発というのが従来以上にいわばさらに推進することができるのではないかというふうに考えまして、こういった措置を設けるということにいたした次第でございます。
  94. 相沢武彦

    ○相沢武彦君 共産圏――今度は自由圏のアメリカあるいはオーストラリア等からの石炭輸入あるいは開発ということになりますと、そのほとんどが露天掘りになっておりますですね、そこで今後わが国の企業が一体どこへ進出して探鉱・開発をしようと考えているのか、参考までに現在通産省でつかんでいる主な地点ですね、それを挙げてみてください。
  95. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) 従来わが国の石炭の輸入でございますけれども、につきましては主として米国、カナダ、オーストラリアというようなところが中心でございますが、それ以外の近隣諸国からも入っております。あるいはソ連それからポーランド等からも入っております。  ところで今後開発、輸入というところで、どこを対象にするかということになるわけでございますが、いままで私どもの五十年、五十一年で、いわゆる外地で調査はある程度やっておりますが、調査の結果、その他の資料等々から考えまして、主としてやはり太平洋沿岸諸国が中心になるのではないかというふうに考えるわけでございます。ただそれ以外の地域につきましても、やはり開発の可能性というのを検討しておる次第でございまして、ただ中心はやはりカナダ、オーストラリア等太平洋を取り巻く諸国というのが中心になろうかというふうに思っております。
  96. 相沢武彦

    ○相沢武彦君 わが国企業の進出が決まりますと、改正法によって本年度はカナダとオーストラリアでの石炭の探鉱資金一億七千万、融資比率が七〇%、金利三・五%と聞いていますが、石炭合理化事業団を通じて融資されるわけですね。また探鉱の結果、石炭の埋蔵が確認された場合、輸銀を通じて開発資金が融資されるとともに、市中銀行借り入れ分については事業団が、カナダ並びにニュージーランドに対して十六億円を限度に債務保証すると、こういうふうに聞いておったんですが、このような助成措置によって、政府は現在どの程度の海外輸入炭の数量を期待しているのか、具体的な数字が現在手元にありましたらお知らせください。
  97. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) 予算措置につきましては、いまお話のような数字で一応ここに五十二年度の予算というのを計上してお願いをいたしておるわけでございます。ただこういったのがお認めいただけるようになった場合に、具体的にどこをやるかということでございますが、一応私どもいろいろ検討はいたしておりますが、一応基本的には五十二年度の助成対象につきましては、予算の範囲内でできるだけ多くのプロジェクトを取り上げていきたいというふうには考えております。ただ具体的にどこをやるかということになりますと、やはりこの制度ができました後さらに検討をいたさなければならないというふうに思っておりますので、現段階でどの辺、したがってどの程度の規模というところまで、まだ私どももいまこれからの検討課題ではないかというふうに思っております。ただ一般的にいいますれば、石炭資源の賦存状況等から見ましてやはり対象になるのは、先ほど申しました太平洋を取り巻くたとえばカナダとか、オーストラリア、そういったような地域が中心として考えられ、検討を進めることになるのではないかというふうに考えておるわけでございます。
  98. 相沢武彦

    ○相沢武彦君 素案として、プロジェクトとして大体幾つぐらいのところを考えられたのですか。
  99. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) さしあたり取り上げるプロジェクトでございますか……。これも大きなプロジェクトにするか、小さなプロジェクトにするかによって数も違ってまいりますので、いま幾つぐらいというちょっと言いにくいのですけれども、一般的に、いまモデルで頭に置いて考えますれば大体探鉱、それから開発、それぞれ数プロジェクトというぐらいのところではないかというふうに思います。
  100. 相沢武彦

    ○相沢武彦君 ところで海外での探鉱・開発に当たる企業なんですが、これはどこでもいいんですか、それともいろいろな条件がやっぱり整わないとだめなんですか。というのは、当初石炭業界と鉄鋼業界との共同出資会社である「海外原料炭開発」、これを改組して、電力用向け石炭を取り扱っておる「電力用炭販売」、これも統合して事業団形式にする、あるいは政府出資の中官半民の国策会社にするという構想があったようでございますけれども、海外での石炭開発を今後積極的に推進しようとするならば、民間企業だけに任せておかないで、政府が直接助成する事業団形式あるいは半官半民の国策会社の方がベターではないか、こう思いますけれども、この点は通産省としてはどういう見解に立って準備を進められておられるか。
  101. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) 私どもといたしましては、海外炭の開発につきましては、わが国の石炭企業が長年培ってきた探査技術あるいは採掘技術、そういった民間の活力というものを十分活用して開発を行うということが必要ではないかというふうに考えております。  で、いまお話のありました一元的な組織で開発をしてはどうかというようなお話でございますけれども、やはり開発を進める場合に、今後秩序ある開発を行うということはこれは御指摘のとおり非常に大事なことであろうかと思います。そのために今回の改正では合理化事業団を通じて一元的に、何といいますか助成措置をとるというかっこうをとっておるわけでございます。すなわち概査それから探鉱融資、開発の補償というものもすべて事業団に一元的には取り扱わせるというかっこうにいたしておる次第でございまして、こういったかっこうの制度を効率的に運用するということで民間企業の力を使っていくということで、計画的、効率的な開発を進めたいというふうに考えておる次第でございます。
  102. 相沢武彦

    ○相沢武彦君 いま部長おっしゃるように、民間企業の持つ創意、工夫、バイタリティーというものはもう大いに評価しなきゃならないし、活用しなきゃならないと思いますが、やはり事業団にしぼってやる方がよりベターだと思うんです。最初の構想では石炭開発だけではなくて、輸入から販売まで一貫して行う「石炭開発公社」、これの設立も考えていたと言うんですが、なぜこの窓口一本化した方がいいかというと、これまでの石油開発に見られるような六十を超える各企業が海外に進出して、お互いに競い合って乱開発するというふうになりますと最後、収拾つかなくなるということになりますし、また輸出国の石炭値上げ攻勢による輸入交渉の難航も予測されますし、衆議院での附帯決議にあるように、合理的な輸入対策の推進となり、またさらに国内における石炭開発の技術と技術者をスムーズに海外炭開発に活用できると、そういうことで別々の企業が行うよりは海外炭の探鉱・開発について調査、情報の収集も効率的である、こう考えますので、ぜひ政府は方針を進めてやっていただきたい。  それから、事業団以外にはたとえば数社統合方式、一社方式、こういう形でやるようなことは将来起こり得るか、これについてはいかがですか。
  103. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) 現地で開発を行う場合に、もちろん一社でやるという場合だけでなくして、むしろ数社が共同してやる、あるいは石炭企業とユーザー等が共同してやるというような各種の形態が考えられようかと思います。その辺につきましては、一番現地の状況、それからわが国の状況、両方にらみ合わせまして最も効果的な組み合わせというのがとられるようなことが望ましいというふうに思っております。
  104. 相沢武彦

    ○相沢武彦君 それで海外炭の開発がなされて、今度日本への輸送の問題なんですが、非常に石炭はかさばる物質ですし、石炭の積み出し港での積み込みの施設、あるいは積み出し港までの輸送施設等に莫大な資金が当然かかるわけですが、これに要する多額の資金は一体どこで調達をするようになりますか。
  105. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) 現地の積み出し施設の問題かと思いますが、現在までの段階につきましては、現在までの石炭の開発につきましては、石炭が比較的豊富に存する地域が多うございますので、できるだけそのインフラ投資、いまおっしゃいましたようなインフラ投資というものが少なく、あるいは必要としないような、ということは逆にいいますと、開発コストがそれだけ安くなるわけですが、そういったいいプロジェクトをできるだけ選ぶというかっこうで対処してきておるようでございます。今後ともできるだけそういうことが望ましいというふうに私ども思っております。ただ将来の、今後やはりインフラ投資もしなきゃならぬというケースがふえてくるというふうに思われます。この問題なかなかむつかしい問題を持っております。今後の海外炭の必要量を確保していくという観点との関連で、なお今後検討いたしたいというふうに私ども考えております。
  106. 相沢武彦

    ○相沢武彦君 いま述べたように非常に石炭はがさばるんですけれども、積み出しのときの能率が悪いというのが予測されます。このために、石炭を一たん粉炭にしてエアで船に積み込むとか、あるいは重油とまぜ合わせてコロイド状の半流体燃料――コロイダル燃料ですか、こういう形にしてパイプ輸送することも考えられますが、神戸製鋼その他三社が開発した抽出法、こういった方法で能率を上げることも考えられるんじゃないかと思います。  この抽出法は、御存じのように低品位の一般炭から製鉄用の強粘結炭の代用品を生産する目的で考えられたものでして、粉砕して溶剤に溶かした一般炭に、高熱を加えて水素添加で硫黄分などの不純物は除いて、純粋な炭素を抽出する技術だと聞いています。この抽出法というのはもうすでに実用化に向けてかなり進んでいると聞いていますが、これがさらに開発されると石炭の輸送が非常に合理化されるんじゃないかというふうに思われますが、この種の開発には工業技術院の大型プロジェクトの対象になるのかならないのか、この辺はいかがですか。
  107. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) いまお話のありました問題ですが、今後の石炭の利用を拡大していくという観点からしまして、いま御指摘のように微粉炭の処理の問題とかあるいは石炭・油混合燃料の問題さらには何といいますか、石炭液化の問題等、利用技術の拡大というのが非常に大事でございますし、私どももできるだけこれを推進しなければならないというふうに思っておるわけです。ただ、いま御指摘の大型プロになるかどうかということでございますが、現在、たとえば石炭・油の混合燃料につきましては電源開発を中心にしましていま検討が進められておりまして、五十二年度から私どもの石炭技研を通じて助成をするというような措置をとっております。またSRCにつきましては、現在これもいまお話のようなところで、非粘結炭の利用拡大ということで開発がいま進められておる段階でございますが、私ちょっと担当が違いますので、正確を欠くかもしれませんが、大型プロジェクトの対象にはなりにくいのではないかというふうに思っております。  しかし全体として石炭利用技術につきましては、いま言いました比較的早く実用化できるものから相当長期間かけてやるもの、その方はサンシャイン計画で取り上げております。そういったものまで技術の各段階に応じまして、総合的に政策を推進したいというふうに考えております。
  108. 相沢武彦

    ○相沢武彦君 この技術はかなり海外でも関心が高くて実用化、開発化というのが非常に期待されておりますので、これは促進されるように政府としても側面からの援助は当然していかなきゃならないと思うのです。  それから石炭の輸送コストを下げる方策なんですが、かつて国内で実施してきた石炭専用船、こういうものを建造してたとえば海外炭輸入のための五万トンから十万トンの専用大型船で、石炭供給国の間をピストン輸送するということも考えられますが、こういった専用船の建造を今後考えるかどうか、また建造した場合には開銀の融資、これを使って計画的造船ということがなされるのかどうか、この点はいかがですか。
  109. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) 現在、石炭の輸入は主として六千万トン程度の原料炭が海外から入っておりますが、これらにつきましての輸送問題につきましては現在までのところでは船舶の需給状況等から見まして、当面船舶が不足する等の問題はいまのところは起きていないというふうに聞いております。ただ将来の問題としまして、輸入量がさらに大幅にふえていく、これにはある程度期間もかかる問題でもございますので、将来の問題になりますが、輸入量が相当大きくなってきたという場合につきまして、この輸送手段をどうするかという問題は確かに一つの問題でございます。その際の船舶の何といいますか手当てする、どうやって手当てしていくかという問題につきましては、私どもの方といたしましてはこの石炭の何といいますか、流通合理化と申しますか、そういった問題の一環としまして検討していきたいというふうに考えております。
  110. 相沢武彦

    ○相沢武彦君 さて、次に輸送されてきた石炭の今度は受け入れ基地の問題ですけれども、受け入れ施設、たとえば石炭荷揚げ港、それから荷揚げ機械、さらには貯炭場、これについて通産省ではコールセンターの構想があるとこう聞いていますが、現時点でコールセンターの地点、構想地点ですね、これを明らかにしてもらいたいと思うんですが、いかがですか。
  111. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) いわゆるコールセンターでございますが、考え方といたしましては、今後の石炭需要を拡大していく場合に、そのために海外炭の大量の輸入というのが考えられるわけですが、その場合流通の合理化、それから円滑化ということを考える場合に、やはりそのストックヤードというもの、それから流通合理化の機能という点から見ましてコールセンターというようなものが考えられる次第でございます。  で、コールセンターにつきましては五十一年度に、コールセンターの設置をした場合、コールセンターというような考え方のものを実際につくるとした場合の、何といいますか経済性、あるいはそれをどういうところにつくるのが適当であろうかという適地の要件と申しますか、そういったものにつきまして民間コンサルタントに委託いたしまして調査を行わせたところでございます。で、五十二年度におきましては、さらにその中の幾つかの候補地につきまして詳細な調査を行うということとともに、コールセンターの建設の主体がどういったものが適当であろうか、あるいは投資額がどれぐらいだろうか、あるいはどういった運営方法を行うのがいいだろうか等々、まだコールセンターの構想につきましてはなお詰めるべき点が多々ございますので、そういった点について検討したいということで、五十二年度にも作業をいたそうというふうに考えておる次第でございます。
  112. 相沢武彦

    ○相沢武彦君 民間コンサルタントに依頼して調査するというんですが、これは単数ですか、それとも何カ所かに頼んで総合的な調査をするんですか。
  113. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) 五十一年度につきましては、日本工業立地センターというところに委託をいたしました。ただここでは、各方面のこういった問題につきましての専門家を集めました委員会をつくりまして、そこでこの問題についての検討、調査を行うということでございます。五十二年度につきましては、どこにそれをどういったかっこうで調査をさせるかにつきましては、なお検討しておる段階でございまして、現在まだ決まっておりません。
  114. 相沢武彦

    ○相沢武彦君 このコールセンターの場合は相当規模が大きくなると思うんで、必ずしも従来国内炭の積み出し港であったところ、こういったところが適地になるかどうか問題点も多いと思うんですが、将来相当量輸入するということを予測して最初から大きいものをつくるのか、それとも現時点輸入するだけのものを、まずとりあえずつくろうということならば、これまで利用してきたところ、それを使えば鉄道ヤードも利用できるわけなんですが、またさらには産炭地の振興にも一役買える、こういう利点はあると思いますが、従来まで使っていた積み出し港は、この通産省の考えているコールセンターの中には含まれているのか、全く含まれてないのか、この点はいかがですか。
  115. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) 現在、わが国の主な石炭積み出し港、北海道から九州まで幾つかございます。ただ現在の積み出し港の貯炭能力でございますけれども、現在それぞれユーザーが国内炭用に使用しているというような状況、その用地の状況等から見ますと、さらに今後新しくある程度の量のものをそこにストックするというようなことを考えるとすれば、そういったものに対処するためのセンターとしては、機能的に問題があるんじゃないかというふうに考えております。
  116. 相沢武彦

    ○相沢武彦君 輸入された石炭の価格なんですけれども、同一カロリー単価では決して石油に比べて高いものじゃなくて、かえって約一割方ですか石炭の方が安くなっているという計算のようですが、しかし石炭には貯炭場、それから灰捨て場等の施設が必要ですし、これがデメリットになっている。また場所によってはNOXの規制がありまして、石炭にとっては障害になっているわけなんですが、石炭は、重油の窒素含有分の〇・二%に比べて一・六%、まあ非常に高いわけでして、大都市周辺のこのNOX規制基準に合致させるには、よほど徹底した脱硝装置を備えていかなけりゃならないということで、非常に該当するところは苦心をしているようです。このため、新規に石炭火力の建設が進んでいる電発の松島一、二号機百万キロワットと、北電東苫小牧で三十五万キロワット、それから砂川の三号機十二・五万キロワット、これぐらいにしかすぎないわけですが、現時点で脱硝装置の開発はどこまで進んでいるのか。あるいは今後それがさらに開発が促進される見込みがあるのかどうか、その点、これ技術的な問題ですけれどもちょっとお伺いしておきたい。
  117. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) この脱硝技術の問題でございますが、石炭利用の点から言いましてきわめて大事な問題でございます。現在、これはガスによりまして技術がいろいろ異なりますが、LNGなどの非常にきれいなガス、クリーンガスに対する脱硝技術につきましては乾式脱硝技術がほぼ実用化の見通しが立っておるというふうに言われております。それからもう少し汚いと申しますか、原重油などのセミダーティーガスにつきましては、これは触媒槽が詰まるというような問題が技術的にあるようでございまして、現在のところまだ実用化された技術にはなっていないということでございますけれども、すでに数十万ノルマル立米・パーアワーの大型な装置が運転開始状況にあるという状況でございます。で、もうしばらくたちますれば装置の信頼性につきましてかなり明確な見通しが得られるのではないかというふうに考えております。で、石炭のような一番ガスとして処理のしにくいガス、ダーティーガスでございますが、に対する脱硝につきましては、これは別途事前の処理の工程としまして、高温の電気集じん機を設置するというようなことをいたしますれば、ちょうどいまさきに述べました原重油排ガスと同じようなガスとしての取り扱いができるというふうに見込まれておるということでございます。  したがいまして石炭火力における脱硝装置につきましては、いま言いました原重油の排ガスの大型装置の成果というのが近く出てくるというふうに考えられますので、そういった成果も取り入れまして、信頼性のある技術を確立し得るのではないかというふうに私どもとしては期待もし、今後さらに努力をいたしたいというふうに考えておるわけでございます。
  118. 相沢武彦

    ○相沢武彦君 こうして海外から輸入された石炭は、国内炭との調整の問題は当然生じてくるわけで、その点を一番私たちも懸念するわけですが、五十年七月の石炭鉱業審議会の答申では、国内炭と輸入炭の関係について、「政策実施上、国内炭の使用を優先することを原則とすべきである。ただし、輸入炭によって品質面等で国内炭をより有効に活用し得る点があることを十分認識して必要な措置をとるべきである。」と、このように述べられております。また、四十九年の衆議院石炭対策特別委員会の決議でも、「石炭の輸入は国内炭保護の立場から合理的体制を確立する。」と決議されております。国内炭を圧迫しないよう海外炭の輸入と国内炭との調整を具体的にどのように措置をするのか、これをお尋ねしておきます。
  119. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) ただいま御指摘がありましたように、わが国の石炭需要を考えました場合、国内炭というのが安定的な供給源という意味ではまず第一に充当されるべき性格のものであろうかというふうに思います。いま答申にもありますように、輸入炭につきましては、国内炭でカバーし切れない分野についてその供給の役割りを果たす、あるいは国内炭との混炭により国内炭の活用にも資するというような期待をいたしております。  問題は輸入炭が増加して国内炭が圧迫を受けないようにどうしていくかということでございますけれども、私どもといたしましては、今後の施策といたしまして、まず需要見通しというものに沿いまして計画的な開発輸入を行うというように心がけたい。それをさらに、現在あります輸入割り当て制度というものを効果的に運用するということで担保するというようなかっこうでいくならば、国内炭が輸入炭によって圧迫されるという事態は生じない。何よりも私どもとして最初に申し上げなければならないことは、今後の石炭政策というものはまず石炭の需要を拡大していく、その中でこういった措置をとっていくというかっこうで考えていきたいというふうに考えている次第でございます。
  120. 相沢武彦

    ○相沢武彦君 大臣ね、石炭の見直しということが言われているのは、先ほども言ったように二千万トン以上確保するということでありまして、あくまで国内資源の石炭を有効活用するということが柱でなければならない。海外炭輸入の促進に反比例して、今後既存の稼働している石炭山、それがスクラップの方向へ向かうとか、あるいは国内の新鉱開発計画が予定よりもおくれがちになる、こういうことじゃ困るのでしてね、そこで新鉱開発、天北炭田あるいは釧路の西部になると思うのですけれども、現時点における通産省の取り組みと開発計画の見通し、これを部長の方から聞いて、それから大臣として、この問題に対する取り組みの姿勢を明らかにしてもらいたい。
  121. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) 新鉱開発の問題でございますが、国内炭の開発可能性調査というかっこうで、今後の開発の可能性につきまして私ども調査をいたしております。  五十二年度におきましては、特に一番その中で開発に当たって問題点が少ないのではないかと思われる天北、釧路西部というような地域につきまして、さらに調査をいたしたい。と申します意味は、これらの地域の開発を進める場合、いままでの調査の結果でも出ておりますが、たとえば、漁業あるいは水利権の関係、あるいは林野との関係あるいは工業用地の取得の問題等々、具体的に開発の設計を行うに当たって処理し、対処しなければならない問題が幾つかございます。こういった問題はそれぞれその地域に即して解決しなければならない問題でございますので、そういった問題につきましてさらに五十二年度コミッティーのようなものをつくりまして、そこで具体的に問題点というのを検討をして、どうやったらそれが解決していくだろうかというような問題をさらに検討していこうというふうに考えております。そういうようなかっこうで、検討の過程におきまして具体的な問題点の対処の見通しがつくのに従いまして、それと並行してと申しますか、具体的な開発の構想というものを固めるということにいたしたいというのが現在の状況でございます。
  122. 相沢武彦

    ○相沢武彦君 石狩炭田の露頭炭の方は見通しはどうなんですか。
  123. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) 露頭炭でございますが、大体現在百三十万トンぐらいいま国内で出ております。その主力は石狩でございます。あの地方が中心でございます。  これにつきましての今後の見通しでございますけれども、やはり今後、露天掘りでございますからある程度掘りますと場所を別のところに掘らなければいかぬという問題が出てまいります。こういった問題に対処するため、今回鉱区調整の要件をある程度緩和をいたしたわけでございまして、こういった措置をとっていくことによりまして、ただこれは片方でやはり技術的な制約等々ございますので、大体見通しといたしましては、現在程度の規模で推移するのではないかというふうに考えております。
  124. 相沢武彦

    ○相沢武彦君 海外炭の開発を統括推進する石炭鉱業合理化事業団についてちょっと触れておきたいんですけれども、今日特殊法人、それから審議会等の整理合理化ということが政治課題になっております。五十年十二月の閣議了解に基づいて石炭鉱業合理化事業団も閉山関係の組織の縮小が進められたのですが、しかし今回の改正案によって事業団の事業が追加されるということになりますと、限られた組織、職員数で能率を上げるためには、よほどがんばらなければいけないと思うんですが、この辺事務的対応ができるかどうか、この辺の見通しはどうなんですか。
  125. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) いまお話しございましたように、合理化事業団は政府の石炭政策に対応しまして、その実施機関というかっこうになっております。従来、近代化いわゆる各種資金の融資業務、あるいは補助金の関係の交付の業務、あるいはさらに鉱区調整の業務等いろんな業務を実施してきておりますし、今回お願いをいたしております改正につきまして、さらに業務を追加をいたしたいというかっこうになっておるわけでございます。特に電力用炭の一手購入販売の業務も行わせるというようなかっこうになりまして、業務の守備範囲といたしましてはさらに強化されたかっこうになるわけでございます。ただこの法人の性格からいたしまして、やはりできるだけ簡素にして効率的な組織であることが望ましいというふうにも考えておりますので、業務の範囲というのは拡大いたしますが、与えられた人員で最大限の効率を上げるように、内部体制の整備等にさらに力を尽くしたいというふうに考えております。
  126. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 まず通産大臣にお尋ねいたします。  七三年十月の産油国の生産削減、禁輸措置によりましてもたらされたいわゆる石油ショック、これは日本にいまもって最も深刻な影響を与えていることは十分御認識のことだと存じます。福田総理の言う全治三年の病もなかなか回復のめどが立たない現状であると思わざるを得ないのであります。  日本のエネルギー政策のあり方も石油危機を境としまして大幅な手直しを余儀なくされておりますが、まず最初に田中通産大臣にお聞きしたいのは、日本の総合的なエネルギー政策の基本的なあり方から見まして、石油ショックによってどのような教訓、当然反省もあることだと思いますが、どういう教訓、認識を得ていらっしゃるか、この点を伺っておきたいと思います。
  127. 田中龍夫

    ○国務大臣(田中龍夫君) 須藤先生にお答えいたします。  ただいま、石油ショックでどういうエネルギー問題について感懐を持つかという御質問でございますが、従来からも感じておりましたことでありまするけれども、日本のエネルギーというものがその構成におきまして余りにも海外に依存度が高い、ひいては自給度というものが非常に少ないということが、同時に国としての経済の原料関係におきまする脆弱性というものを深刻に思わざるを得ないのでございます。そういうことは今回もOPECのことでこのような状態でございまするが、まあわれわれ、須藤先生も御体験になったと思いまするけれども、昭和の初めからだんだんと日本経済が興隆期に入ります際におきましても、アメリカからのエンバーゴーといいますか、石油の輸出禁止というものがございました。戦時経済の初期でございますけれども、その際におきましても、本当にエネルギーの問題につきましては日本という国は非常な弱点を持っておる。そのためにはぜひとも国内の資源でこれを自給しなければならぬということの必要性を再度痛感いたすのでございまして、あるいは水力発電の水力の開発でありますとか、あるいは石炭の増産でありますとか、そういう問題と取り組んでまいりました今日までの日本の姿でございます。  そういうことから申しまして今回の石炭に対しまする反省、それはあらゆる面におきまして今後この石炭というものの重要性を再認識いたすと同時に、諸般の政策を整えまして、そうして国家の安泰のためにこれを活用しなければならぬ。同時にまたサンシャイン計画にせよ何にせよ、できるだけ海外の依存度を減らしていかなければなりませんし、それからやむを得ない海外からのエネルギー源の輸入にいたしましても、その給源を分散をしたいということと同時に、また自主開発と申しますか、同じ海外の油田にいたしましてもそれを買ってくるだけではなくて、自分みずからこれを開発することによっての安定供給を確保したい、こういうような気持ちでおる次第でございます。
  128. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 石油ショックのときに中曽根通産大臣もあなたと同じような意向を漏らされたということを私は覚えていますが、これまで安い安いと言ってふんだんに使ってそうして方々埋め立てて、自動車をつくっては海外へ安く輸出した、その結果金はもうかったが公害は生まれて、そうして海を汚してしまって大変なことになった。そこへ今度は石油ショックで石油すらも買えなくなってきた、これは私たちの政策は誤っておったというようなことを私は伺ったことがあるんですが、いま大臣もやや似たようなことを述べていらっしゃいますが、その考えを貫いて実行に移すことが私は重要だと思うんですね。いつも政府は答弁ではそういう考えを述べられるんですが、私たち見ているとどうも一向にそれが実行に移されてきていない、自主性という問題も述べられながら、いつまでたってもその自主性が出てこない、こういうことを私は非常に残念に思っておるわけなんです。いまおっしゃったことを忘れないで、そして日本の自主的な立場を貫いていってもらいたいということをまず前置きして質問してまいりたいと思うんですが、私もこのエネルギー小委員会や商工委員会におきまして繰り返し繰り返しエネルギーの海外依存の危険性を、これまでずうっと指摘しておるわけなんです。  自民党政府は戦後一貫してエネルギーの自給率を引き下げてきた、これも事実です。国内資源の切り捨て政策をとってきたことは国民がひとしく認めるところだと私は思っております。エネルギーの輸入依存度を九〇%にまで陥れ、しかも石油に八割近くも頼っている国は他に例を見ないものだと思います。どこか他にそういう国があるか、資源に制約があるなどといっても、これは余りにひどいとしか言いようがない状態であると私は思っております。特に高度成長期には、エネルギーの海外依存を一貫して推進してきた責任はあなた方自民党政府にあると言わなければなりません。安いから、便利だからという美名のもとに海外からどんどん輸入をふやしてきた政策の失敗が、石油ショックに象徴されております。  そこで、通産大臣はこれまでのエネルギーの海外依存政策をどのように反省していらっしゃるか、基本的な反省、率直な考え方をもう一度ここではっきりとお聞きしておきたいと思います。
  129. 田中龍夫

    ○国務大臣(田中龍夫君) 御案内のとおりに、日本の今後の国民経済を維持し、さらにそれをなお一層国家の、国民の安泰を期するためにはどうしてもやはり自分自身で持っておるもので最低の一つの安定線を持たなきゃならぬ、こういうことが一番大事なことだと存じます。しかしながら高度の経済成長、必ずしもそれで貫けるというものではない、やはり国際協調、国際連帯というふうな国際社会の中の一員として日本が貢献をしてまいりまするためには、やはり海外貿易と申しますか、いろいろな海外との間の有無相通ずる経済関係ができてもやむを得ないことでありましょうが、しかしながら、その中においてやはり安定帯を持ちたいというような念願というものは当然ここに、今度のOPECの衝撃とともに持たざるを得ない、かように考えます。かような意味で、じゃ石炭の問題を考えてまいりました場合に、日本自体がどちらかと申すならば、石炭みずからにいたしましても原料炭が多いのでございまして、一般炭ということになりますと、その石炭政策に全力を傾注するといたしましても、炭質の面におきましてはなお足りないところが出てまいる、こういうふうなことでございます。  私どもはこの石炭行政、石炭政策を推進いたします上からも、あわせて水力の開発でありますとか、あるいはサンシャイン計画によります他のエネルギー源を求めますとか、さらにエネルギーに対しまする節約、この節約という省エネルギーという問題をこれまた国民全体も真剣に考えなければならない政策だろう、かようにも存じておる次第でございます。
  130. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 通産大臣ね、いまの二回目の答弁だと、最初の答弁と後退した感触を私は受けるんですね。私がだめ押しの質問をしたのは、通産大臣はこれまでのエネルギーの海外依存政策はどのように反省していらっしゃるかと、そしてこれからどういうふうにやっていこうと、こういう私は質問をしておるわけですね。だからそこの点をはっきりと決意を述べて、抱負を述べていただきたい、こういう意味です。
  131. 田中龍夫

    ○国務大臣(田中龍夫君) この点につきましては、海外依存度の上昇という問題は、エネルギーの安定供給の面から好ましいことではないのでございますけれども、今後は国産エネルギーの活用でありますとか、準国産エネルギーでありますとか、特に原子力の開発の問題、こういうふうな問題をできる限り海外エネルギーの依存度の低減を図るためにもやむを得ない大きな目標であろう。特に御案内の原子力の開発というものが、他に資源のない日本としましては、新しいエネルギー源として大きく考えなきゃならないというひとつの反省を覚える次第でございます。
  132. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 まあこの問題で、私は大臣の答弁では満足はいたしませんが、時間をかけて細かく質問をする余裕がございませんので次の質問に移りますが、どうもすっきりしない感じを私は受けます。  大臣の答弁を聞いても、また政府や各種審議会の答申などを見ましても、必ず国内資源の見直しとか、国内エネルギーの有効活用というりっぱなことが書かれております。私もいろいろ政府文書を読んでみまして、これじゃ少しは考え方が変わったのかなと、こういうふうに思って読んでおりますと、必ずそれの後に「しかし」とか「同時に」とかいう言葉が出てきまして、結局国内資源はどっかへ消えてしまっておるんです。これはどうも国内資源の見直しというのは単なるまくら言葉にすぎないのではないかと考えざるを得ないのでございます。その代表的な例がこの答申でございます。  この総合エネルギー調査会答申は、石油ショック後の厳しい情勢を考慮してまとめられた総合エネルギー政策の基本でございます。その後再び見直しが行われていますが、その点は後でまた伺うことにいたしまして、この答申を見ても、国内資源を見直す姿勢はほとんど見られないのでございます。四十八年度実績で、国産エネルギーの割合が九・五%だったのに対しまして五十五年度では八・一%、六十年度になりましても八%しか見込まれていないのでございます。こういうことでは国内資源を見直そうと言われても、全く実質的な保証がない以上、絵にかいたもちにもならないのではないかと私は考えます。海外依存をできるだけ減少させ、本当に国産資源を見直し、利用していく決意があるのか、再度大臣にお尋ねをしておきたいと存じます。大臣の決意です。
  133. 田中龍夫

    ○国務大臣(田中龍夫君) その御質問は全く私も同感でございまして、それはあくまでも国産、国内のエネルギー給源に求めなきゃならぬと、これはもう当然私もかように考えます。  その点で、ただ問題は、それで済まされないというところに問題があるわけでございまして、その点はひとつこれからずっと御相談を申し上げなきゃならぬ問題だろうと存じます。
  134. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 いま私が触れました総合エネルギー政策は五十年の夏に答申され、その後十二月に総合エネルギー対策閣僚会議で了承されたものでございます。答申されてから二年もたっていないし、政府了承からまだ一年そこそこで再検討を余儀なくされているのが現状だと思います。発表当初、アメリカにならって日本のエネルギー樹立計画などと銘打って売り出してきたこの基本方向が再検討を必要とするということは、考え方に基本的な欠陥があったと考えざるを得ないのでございます。  まず第一に、この総合計画の前提となる国際経済、国内経済情勢にどういう変化があって、どういう方向で総合計画を再検討しているのか、その大筋の方向を伺いたいと思います。  さらに、この計画は昭和五十年代の政策でありますが、中長期のエネルギー需要見通しのどの部分が再検討を必要としているのか。とりあえず、この二点について大臣の所見をお聞きいたしたいと思います。どうですか。
  135. 橋本利一

    ○政府委員(橋本利一君) ただいまお話に出ました一昨年八月の総合エネルギー調査会の答申でございますが、これは六十年にかけまして、年率六・六%の経済成長を前提といたしまして、そのためにはどれだけのエネルギーが要るか、また、そのトータルエネルギーの中で、先ほど来お話になっております輸入依存度を低減するためにいかなる方策をとるかといったようなことを検討いたしまして、一応官民で努力して達成すべき目標値といったような形で答申されたわけでございます。  ところが、その後御承知のように、石油自体が、当面的にも中長期的にも、きわめて供給不安定な状況にある。加えまして、石油にかわるべき準国産エネルギーとして期待されております原子力開発が必ずしも順調に進んでおらないといったようなところから、せんだって三月五日の総合エネルギー対策推進閣僚会議におきまして、六十年時点、あるいは必要とあれば、それにより、より長期の六十五年時点について需給バランスの見直しをやろうではないかということが提言され、確認された、こういうことでございます。  そういった経過をたどっておりまして、二つ目の御質問のどういった点を見直すのかという御指摘でございますが、これにつきましては、やはり日本の経済成長、あるいはエネルギーの国際的な動向といったようなものも慎重に検討いたしまして、今後日本の経済成長率をどのように考えるか、それに対しましてトータルエネルギーとしてどれだけ必要かといったようなことは当然見直すわけでございますが、その場合に、石油の輸入可能性がどこまであるか、あるいは代替エネルギーとしての原子力、あるいはLNGがどの程度まで開発、輸入ができるかといったような見方もしていくことになろうかと思います。そういった需給バランスを詰めると同時に、問題は、そういった計画が整合性があり、かつ実効性のあるものでなくちゃいけないということになってくるわけでございまして、その計画を実効あらしめるための措置といたしましては、要するに国民の理解と協力をどのような形で得ていくか、あるいは計画を推進するための財源措置をどのように実現していくか。かような点が検討のポイントになっていくであろうと、かように考えておるわけでございます。
  136. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 私は、この総合エネルギー計画の基礎となっておる考え方の誤りの一つは、さきにも触れましたように、国内資源を全く計算から外しているところにあると、こういうふうに思っております。これは石油ショックが明らかにしたように、高度成長期に政府がとってきたエネルギー政策、すなわち、依然としてエネルギーを海外に求めるという考え方でございます。資金問題や原発のことばかり考えないで、この際発想を変えて国産資源を評価し、見捨ててきたものは復興を図り、新しいエネルギー源については技術開発なども進めるべきだと、こういうふうに私は思います。  そこで大臣にお尋ねいたしますのは、本当に実効ある総合的なエネルギー政策を再検討するに当たって、石炭を初めとする国内のエネルギーの復興、新たな見直しを検討課題とする気があるのかということでございます。どうでございましょう、大臣。大臣の所信です。
  137. 田中龍夫

    ○国務大臣(田中龍夫君) わが国のエネルギーの需給の問題でございますが、ただいま御質問に相なりましたように、今後エネルギー問題を総合的に見直してまいる場合に、やはりこの中長期の見通しという問題が出るわけでございまして、五十年の八月の総合エネルギー調査会で答申されましたものでありましたが、この目標の改定というものが当然行われてくる。しかしながらその後の状況を見ましても、石油の代替エネルギーの開発、なかんずく原子力発電の開発の問題でありますとか、LNGの導入の問題でありますとか、電力につきましても、電源立地のおくれといったような電力自給の逼迫というものが危惧されてくるわけでございまして、私どもはこの長期的なエネルギーの需給の見通しにつきまして、現在総合エネルギー調査会におきまして、新たにこれを見直しの作業にかかっておるという段階でございまして、今後、先生の御指摘の石炭の問題あるいは国内のエネルギー源の問題につきましても真剣に掘り下げ、検討して、計画の改定をいたしつつあると、かようにお答えをできると存じます。
  138. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 石炭初めあらゆるエネルギーの復興ですね、新たな見直しをして、検討課題としていくということをいま大臣おっしゃいましたね。それをしっかりとやっていってもらいたいと思うんです。それでないと大変なことになってくると思いますから。  次に、資源エネルギー庁長官にお尋ねをいたします。長官の私的諮問機関である長期エネルギービジョン研究会で昨年十二月に「我が国エネルギー問題の長期展望」という報告をまとめておられます。その名のとおり、長期展望ということで二〇〇〇年に至るさまざまな予測を行っております。石炭から石油への転換はきわめて容易であり、経済成長に多くの好ましい効果を与えてきたと、こういうふうに述べておるくだりにつきまして、私は納得できませんし、また国民の大多数も認めるところではないと思います。しかし、この点の議論はここでやる時間がありません。議論は別の機会にしたいと思いますが、長期展望の言うように、日本を含め世界的に見てもエネルギーの過渡期に入っていることは確かだと私も常に考えているところでございます。要はその中身だと思うのです。  内容に入る前にお聞きしたいのは、この長期展望は総合エネルギー調査会の答申とどういう関係にあるのかということでございます。一九八五年の数字はほぼ答申に見合ったものをとっているように思います。答申との政策的な計画性、継続性及び関係は一体どうなっておるのか。また先ほど大臣にお尋ねしたように、答申の見直し作業が開始されているが、そのもとではどういう位置を占めることになるのか。この二点をお尋ねいたしたいと思います。
  139. 橋本利一

    ○政府委員(橋本利一君) ただいま御指摘になりました長期エネルギービジョン研究会でございますが、これは一九八〇年代の後半から一九九〇年代にかけて石油の増産の限界がくるんではないかということが世界的にも言われておるわけでございます。一方二十一世期のエネルギーと言われております核融合あるいは水素エネルギーといったものが、二十一世紀もかなりたったところでないと実用に供されないんじゃないかという見方もあるわけでございまして、この間先生のお言葉をかりればエネルギーの過渡期ということになりましょうし、別の言葉をもってすれば、エネルギーの谷間ということになるわけでございますが、このエネルギーの谷間をどう克服するかということを超長期の立場に立って検討したということがこの研究会の性格でございます。そういった意味合いにおきまして、すでに一昨年の八月に答申されております総合エネルギー調査会の答申とはその意味では時点的には無関係でございます。今後、この見直しをするに当たりましては必ずしも直結するものではございませんが、エネルギーというのは非常に長いリードタイムを必要とするものでございますから、二〇〇〇年に至るまでの大きな見通しの中に立って、今後六十年あるいは六十五年までの総合エネルギー需給バランスをどのように考えるかというような意味合いにおきましては、きわめて貴重な、あるいは重要なデータであるということを申し上げてよかろうかと思います。
  140. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 この長期展望の全体について伺っております時間がありませんので、詳細は省かせていただきますが、長官に一点だけ聞いておきたいことがございます。  この長期展望はいろいろなエネルギー源について予測を立てておりますが、その中で国産エネルギーはどういう評価を得て、どのような供給予測が立てられておるのか。この点はどうなっておりますか、お伺いいたしたいと思います。
  141. 橋本利一

    ○政府委員(橋本利一君) 先ほど申し上げましたように、この長期エネルギービジョン研究会と申しますのは、いわゆる予測や目標といったようなものでございませんで、二〇〇〇年時点におけるエネルギーの需給を定性的に検討してみたと、こういう性格を持っておるものでございます。したがいまして経済成長率につきましても、五%、四%、三%、あるいは一%、いろいろなケースについて試算したものでございます。そういった意味合いからいたしまして、必ずしも数量的にどの程度国際エネルギーに依存せざるを得ないかというようなことではないわけでございます。少なくとも二〇〇〇年における石油の供給を四ないし五億キロリッター程度しか確保できないといった場合に、その石油にかわる原子力、石炭、天然ガスあるいは新エネルギー、こういった石油にかわる代替エネルギーについてどの程度必要とするかという試算をいたしておりまして、こういったものをトータルいたしますと、少なくとも石油に換算して四億トン以上の規模のエネルギー確保が必要であろう、かようなことになっておるわけでございます。
  142. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 話伺っていると非常に漠然としたもので、われわれがそうかといって納得できるようなものでない感じがするのですが、そういう種類のものなんですか、この長期展望というのは。もう少し具体的にこうこうこうだという説明があるべきものと違いますか。
  143. 橋本利一

    ○政府委員(橋本利一君) 一応試算的に、例示的に数字を置いておることは置いております。しかし、これは今後五年あるいは十年といったようなかなり予測値としてかたく見積もりができる段階のものじゃございませんので、先ほども申し上げましたように、経済成長率幾らの場合には幾らぐらいエネルギーが要るだろう。それに対して石油がここまで確保できるとすれば、あとどの程度他の代替エネルギーに依存せざるを得ないかといったような前提に立ってやっておりまして、その範囲内においては若干の数字はあるわけでございますが、必ずしもその数字を独立さして評価するといったようなものではないということでございます。
  144. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 いろいろ予測は立てていらっしゃるわけですね。数字も出ているわけですね。その中で国産エネルギーはどういう評価を得ておるか それでどういう位置づけがされておるかと、こういうことを私はお尋ねしておるわけです。その点何にもないとおっしゃるならば、それでそうお答えになってもいいですよ、そうじゃないでしょう。ちゃんとあるんでしょう、数が。
  145. 橋本利一

    ○政府委員(橋本利一君) 幾つかの例示的な数字がございますので、その一つをじゃ申し上げますと、相当の努力でエネルギー供給力の増強が行われるケースの一例といたしまして、これは先ほど来申し上げておりますように、経済成長率を一%から五%に刻んで計算いたしておるわけでございますが、仮に一%ということは実質的には一人当たりの所得はゼロになるような規模でございますが、そういった段階におきまして輸入石油がかれこれ四億四千キロリッターしか確保できなかったとした場合に、在来の国産エネルギーあるいは新規開発エネルギー等含めまして、国産エネルギーは七千万トンと踏んでおります。  それから、準国産エネルギーとしての原子力につきましては八千万キロワット、その他は輸入石炭、輸入天然ガスと、かような構成になっておるわけでございます。
  146. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 そのとき新しい技術開発などは計算に入れていらっしゃらないんですか。
  147. 橋本利一

    ○政府委員(橋本利一君) 全く入れてないわけでございません。二〇〇〇年までに実用に供せられるような技術開発といったようなものについては、考慮に入れておると思います。
  148. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 どうも国産エネルギーにつきましては私たちを満足させるような答弁はなく、非常に何か寒々としたお答えだと思うんですが、国内炭のところを見ますと、そうすると採炭条件等から、現状の規模以上の増産は困難であると、こういうようにずっと出ておりますね。これまた簡単に片づけられておりまして、全く意欲が感じられないんです。私は例としていま石炭を出しましたんですが、石炭はいまでこそ微々たる生産量に追い込められておりますけれども、以前は文字通りエネルギーの大黒柱だったと、これはお忘れでないことだと思うんです。  長期展望を出した委員会のメンバーを見ますると、石油や鉄鋼、電力関係者が多く、どうも石炭の復興を訴える人が入っておらない、入っていないんです。私は現在の石炭企業のあり方を認めるものではありませんが、石炭など国内エネルギーの将来を真剣に考える人の意見を聞かねばならないと考えざるを得ません。幾ら私的な諮問機関といえども問題があると私は思いますが、長官はこういう人選でよいというふうに考えられるんですか、どうですか。
  149. 橋本利一

    ○政府委員(橋本利一君) 何度も申し上げておりますように、長期エネルギービジョン研究会なるものは検討の対象を今後四半世紀、二〇〇〇年にまで及ぼした長期的なものでございます。その限りにおきまして不確定要因も多く、一つの結論を得るというものではなくって、これも先ほど申し上げましたように定性的にエネルギーのあり方といったものを検討するために、こういう研究会を設立したものでございます。そういった観点から研究会のメンバーを選んだわけでございますが、御指摘のような石炭を含めての国産エネルギーについても十分な議論が行われたというふうに理解いたしております。
  150. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 石炭に愛情、熱意を持たない人が、それはそういう石炭問題にも触れることはあっても、石炭の重要性、国内資源の重要性などに対して、いま出ております銀行屋とか、それから発電会社だとか、いわゆる石油に依存している業界の人たちが幾ら集まったって、石炭の重要性についてそれほど熱意を込めて討論しないと思うのです、質疑はしないと私は思うのです。やはりこういう場合は、石炭に本当に愛情を持った石炭界を代表するような人もこれに加わり、そうして検討すべきだと私はそう思いますが、そういうことがされてないですね。それに対してあなた、そんなことはする必要はないというお考えですか、どうですか。もう一遍考え直そうというお考えですか。
  151. 橋本利一

    ○政府委員(橋本利一君) 決して石炭の重要性あるいは国産エネルギーの重要性というものを軽視しているわけではございません。ただ先ほど来申し上げておりますように、二〇〇〇年に至る定性的な見方をどうするかということであったわけでございまして、現実的な問題といたしましては昭和六十年あるいは六十五年における総合エネルギーの需給バランスを検討するための総合エネルギー調査会における検討には、当然石炭業界、ユーザー業界も参加いたしておるわけでございまして、現実的な計画の見直しという過程におきましては、石炭関係の代表者も入れて十分その意見を聞くことにいたしておりますし、現にさように取り計らっておるわけでございまして、長期エネルギービジョン研究会とは若干そういった点では趣が違うのではなかろうか、かように考えるわけでございます。
  152. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 二〇〇〇年に至る本当に長期的な展望をつくるという、非常に重要な私は関係にあるこれは機関だと思います。仕事だと思うのです。それだけにやはり日本の唯一の地下資源であるところの石炭を代表する意見をこの中に述べて、二〇〇〇年の展望の中にそれを述べるということは私は絶対重要だと思います、必要なことだと思いますよ。ですからそういう意味におきまして、私はこの人選誤っていると思うのです。もっと石炭の声を反映するような人選をしてしかるべしだと、こう私は思います。そういうことは考慮する必要はないということなんですか、どうですか。この点は大臣は政治的に考えてどういうふうにお考えになりますか。
  153. 田中龍夫

    ○国務大臣(田中龍夫君) エネルギー庁長官もまたわれわれも、その人選に対しましてはいろいろと検討をいたした末にそういうふうな人選に相なったわけでございまして、決して石炭を軽視したわけではございません。どうぞその点は誤解がないようにお願いいたします。
  154. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 こういう質問で時間をとるのは残念ですが、大臣、石炭を軽視しているから、この中で石炭の問題が積極的に出てこないのですよ。やはりもっと石炭を重視して、そうして二〇〇〇年にわたるこの間に、石炭の将来はどうあるべきだ、どういくだろう、どうすべきだという意見を述べるべき問題ではないでしょうか。それが私は、二〇〇〇年に至るエネルギーの展望だと。長期にわたるエネルギーの展望ではそうあるべきだというのが私の考えでございます。それにしては、この人選ではそれが出てこないはずだと、石炭関係が入ってない、こういうことを私は指摘しているのです。政府当局も余り官僚的な立場に固執しないで、私たちの言うことにも耳をかしてああそうだったかと考えるならば、私は改めてはばからない、改めるべきだと思います。その点大臣、どうですか、考慮する必要ないですか。
  155. 田中龍夫

    ○国務大臣(田中龍夫君) 御注意はまことにありがとうございます。また次回人選をいたしまするときには、先生の御意見等も改めて考慮して考えたいと存じます。
  156. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 まあ大臣が次回はもっと検討いたしますというんですからそれ以上は私も追及しませんが、そういう点をよく考慮してやっていってほしいと思うんです。それだけあなたらが石炭を重視するよりも、ぼくの方が石炭を重視しているという証拠なんですよ、エネルギー庁長官。そういうことが言えると思うんです。  これまで私が石油ショックの教訓を引き、国内資源の再評価をくどいほど指摘してきましたのは、大臣の答弁や政府の答申を見ましてもわかるように、依然としてメジャーという国際石油資本とアメリカの政策に追従して石油を湯水のごとく使い、公害を全国各地で引き起こしてきました高度成長政策にしがみつく姿勢を変えていないからでございます。石油への依存を減らすといっても、その埋め合わせは原子力と海外炭の輸入でしかございませんが、あなた方の言う転換ではないのではないでしょうか。いわゆる転換と言いながら、原子力と海外炭の輸入と、こういうことにすぎないと、こう言わなければなりません。原子力を準国産エネルギーと呼びましていかにも国産エネルギーのように扱っておりますが、こんな言い方なら石油だって同じでございます。石油、原油を運んできて日本で精製、製品化するのでございますから、技術的なプロセスを別にすれば準国産エネルギーとみなさなければならなくなります。それはともかく、政府の基本方針は原子力の比重を高めるところにあると思います。総合エネルギー調査会答申では、一次エネルギー供給の中で原子力の規模、構成比、年率の伸び率をどう予測しておられますか。さま長期展望では、二〇〇〇年において原子力はどのようになると予測していらっしゃるのか、数字を示していただきたいと思います。
  157. 橋本利一

    ○政府委員(橋本利一君) 直接お答えする前に一言申し上げておきたいんですが、国産エネルギーを最大限に活用するという点におきまして、私は先生の人後に落ちるものではないという気持ちを持っております。ただ、国内のエネルギーにつきましては限界がございます。片方で一定の成長を維持しないと失業者が出る、あるいは福祉行政が充実できないといったような問題もあるわけでございまして、必要な経済成長を維持するためにはそれだけのエネルギーを確保しなければどうにもならないわけでございます。そういった意味合いにおきまして、私は国産エネルギーを決して軽視しているものではございません。最大限に活用するという立場で行政をあずかっておるつもりでございます。それを一言申し上げまして原子力の比重について申し上げたいと思います。  お尋ねの総合エネルギー調査会の答申では、昭和六十年度におきまして四千九百万キロワット、一次エネルギー供給の約一〇%という見通しを立てております。それから長期エネルギービジョン研究会では、二〇〇〇年におきまして八千万ないし一億五千万キロワット、一次エネルギー供給に対しまして一五ないし二一%を占めるという試算結果が出ております。
  158. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 非常に高い数字で、準国産とはいいますけれども、国外依存の傾向を強めるばかりだと、こういうふうに私は思います。  私は原子力発電、技術開発すべてを否定するものではございませんが、一体この計画は遂行できるのか大いに疑問を持っております。政府は、住民の理解を得ること、立地の円滑化を図るなど努力をするといっておりますが、現在原発の発電量は、計画から見てどうなっておるのか、現在の進捗状況を伺っておきたいと思います。
  159. 橋本利一

    ○政府委員(橋本利一君) 現在稼働中のものが約七百四十万キロワットでございます。そのほかに建設中のもの、建設準備中のものを含めまして約二千二百万キロワットでございます。したがいまして、先ほどの総合エネルギー調査会の六十年における努力目標である四千九百万キロワットに対して、必ずしも順調な進捗を示していないということになるわけでございまして、これを達成するためには今後二、三年の間にその差額の二千七百万キロワットについて電調審の決定を必要とするわけでございます。そういった事情を考えますと、四千九百万キロワットの目標達成はかなり困難な段階にあると申し上げてよろしいかと思います。
  160. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 政府の考えるような急激な原発建設は、そう簡単にはできるはずがないと私も思いますよ。これは単に建設規模の大きさや資金の手当てをすれば可能ということではないのではないでしょうか。最大の問題は原子力に取り組む政府の基本的な考え方に間違いがあるからだと思います。  「むつ」の問題にしましても原発にしても、政府はただただ安全だから安心せよ、理解せよというだけで事足れりという態度に終始しております。そう言われても国民が納得しないのは、政府が、安全性について言えば、安全性の保証に絶対欠くことができない日本独自の自主的な研究や開発体制を確立しようとせず、これを放棄したままアメリカなどから原子炉を輸入していることを国民が見抜いているからでございます。これが、私が政府の原子力依存の総合計画に同意できない第一の点でございます。  もう一つの重要なことは、私どもが以前から繰り返し主張してきましたことですが、日本の原子力発電が完全にアメリカに依存しているばかりか、従属しているからでございます。石油にばかりエネルギー供給を頼るとショックを受けるということで、供給源を多様化しようというので持ち出されたのが原子力でございますが、しかしこれは、石油に劣らずというよりは完全にアメリカに従属した状態にあります。  アメリカのカーター大統領は七日、新原子力政策を発表しました。その内容は御承知のことでありますから私は申し上げるまでもございません。この問題は科学技術特別委員会ばかりでなく、今後より総合的に論議されるべきものであると思います。通産大臣として、まずアメリカの新しい原子力政策をどう受けとめ、どのような所見をお持ちなのか、通産大臣から伺っておきたいと思います。
  161. 田中龍夫

    ○国務大臣(田中龍夫君) 先生の御指摘でございますが、ただいまエネルギー庁長官も申し上げましたように、今日の日本の需要する総エネルギーに対しまして、われわれは国産並びに準国産のエネルギーでこれを賄っていかなきゃならないという非常に厳しい条件下に置かれておる次第でございます。アメリカの新原子力の政策の国際的な適用の姿におきましては、そのあり方いかんによりましてはわが国の核燃料サイクルの確立でありますとか、あるいはまた再処理の体制の確保に重大な影響がありますことは、新聞等ですでに御承知のとおりでございますが、エネルギー資源の乏しい日本といたしましては、原子力開発というものはきわめて重要でございまして、その円滑な推進のためには、この核燃料サイクルの確立が不可欠でございます。  このようなわが国の立場というものを、今後の計画が支障を来さないために、先般も福田総理がカーター新大統領と会談をいたしたのもそのためでございまするが、今後ともさらに精力的な折衝を行ってまいりまして、この新しいエネルギー給源でありまするその再処理の新エネルギーの、今後順調な開発ができますように全力を挙げて折衝もし、努力もいたす考えでございます。
  162. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 その問題について、政府はアメリカへ交渉団を送り、動燃の再処理工場の七月操業のため交渉をしておりますが、見通しはどうなっておりますか。科学技術庁から連絡を受けておられると思いますが、交渉の状況を含めて報告をしていただきたいと思います。
  163. 橋本利一

    ○政府委員(橋本利一君) アメリカの新しい原子力政策に関する専門的事項につきまして協議を行うために、実務者レベルの第一次交渉団がアメリカに参っております。通産省からも原子力産業課長がこれに同行いたしておるわけでございますが、交渉団は現在米国側と鋭意協議をいたしております。その都度経過につきましては外交ルートを通じて報告を受けておるわけでございますが、今回の第一次交渉団は、政策の討議と申しますよりも、むしろアメリカの新しい原子力政策が具体的にどのように実施されるのかということについて説明を求めると同時に、わが国が置かれているエネルギー事情、あるいはわが国の特殊事情といったものをよくよく相手方に理解をさせるという立場において最善の努力を現在続けておる、こういうことでございます。
  164. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 じゃまだ何らまとまった見通しは、報告がないというふうに理解していいんですか。
  165. 橋本利一

    ○政府委員(橋本利一君) まとまった報告と申しますか、それから先ほど先生がおっしゃいましたように、七月にホットランを予定しておる動燃の再処理工場についてのみ話しに行っておるのじゃございませんで、日本におけるエネルギー、その中における原子力のウエート、その中における核燃料サイクルといったようなものにつきまして、日本側の事情あるいは考え方をるる説明する、あわせて相手方の意見を徴してくる、こういうことでございまして、いわゆる交渉といったような性格のものじゃないわけでございます。
  166. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 カーター大統領の新政策は、日本のエネルギー政策にとってやはりショックを与えることになります。わが国の原子力発電はアメリカからの濃縮ウランの供給がなくなれば成り立たないことが、今回の新政策で一層国民の前に明らかになったと言わざるを得ないのでございます。これは先ほど来私が指摘してきましたエネルギーの自主性を放棄してきた政府の誤りによるものでございます。  さきに触れたように、エネ調では総合エネルギー政策の見直しを開始しておりますが、こういう新しい事態が生じた以上、単なる原子力発電所の建設問題ではなく、総合エネルギー政策の中で全体としての原子力問題を見直し、検討する必要があると思いますが、どうでございましょう。大臣の考え方を伺っておきたいと思います。
  167. 田中龍夫

    ○国務大臣(田中龍夫君) 原子力の問題につきましては、通産省におきましても従来から総合エネルギー調査会原子力部会等々の場におきましてその対策を検討もしてまいっております。また、総合エネルギー調査会の基本問題懇談会におきましても、パブリックアクセプタンスの問題やら、資金問題等につきまして検討を開始いたしておるところでございます。これらの場を通じまして各界の意思を十分吸い上げながら、国民的な観点をよく御理解をいただきまするように行政を進めてまいっておるのでありますが、カーター大統領の新しい核拡散防止条約の問題に関連いたしました政策につきましては、わが国といたしましても、わが国の置かれておりまする厳しいエネルギー事情というものを十分に反映いたすべく、ただいま長官から申し上げたように、先方にその理解を深めるべく努力中でございまするが、われわれは核拡散防止条約にも調印をいたし、そうしてまた平和利用ということにつきましては、拡防条約におきましても完全に認められておりまする姿におきまして、特殊な事情にありますことをとくと説明もいたし、今後の外交交渉を進めてまいるわけでございます。
  168. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 大臣、その特殊な事情ということが私にはちょっと耳ざわりな言葉になるんですが、余り詳しく質問する時間的な余裕がないので、答弁のときにその特殊の事情とは何ぞということを一度聞かしておいていただきたい。  それから大臣、いま必要なことは、日本の原子力計画そのものの全面的かつ総合的な再検討だと思うんですね。原子力の安全性や経済性、プルトニウムリサイクリングの可否、核燃料の供給問題、日米原子力協定の問題点を明らかにすること、安全管理体制のあり方、原子力発電の見通しと可能性などなどの総合的な再検討が必要であり、こうすることによって国民の合意と納得が得られる方向を打ち出すことができると私は考えるものでございます。私は、これまでのいきさつから見て、現在の原子力委員会はこれらの問題を再検討するにはふさわしくないと思います。通産大臣として、原子力開発計画を全面的に再検討する新しい審議会、それは国民各層の英知を集め得る公選にすべきでありますが、そのような審議会を設置するよう政府部内で積極的に働きかけるべきであると私は思いますが、どうでございましょう、大臣の基本姿勢を伺っておきたいと思います。
  169. 田中龍夫

    ○国務大臣(田中龍夫君) ただいま申し上げましたように、エネルギーの問題を進めますためには何と申しましても国民の大衆の皆様方の心からなる御理解と御協力が前提でございますことと、それからそれに必要な、莫大な量に上ると存じますが、資金的な裏づけがなければならぬ、この二つのことがなければエネルギーの計画というものは絵にかいたもちになってしまうわけでございます。そういうふうな観点に立ちまして国民の各層各界の方々に、特に審議会にお入りをいただきまして御協力を賜っておる次第でございまして、これがまだ発足いたしたばっかりでございます。これから鋭意努力をし、検討を重ねようといたしておるところでございまして、残念ながら須藤先生のせっかくの御進言でございまするが、その点は私どもできたばっかりの審議会のこれを改編をいたすとかというような気持ちは、ただいま持っておらない次第でございます。
  170. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 次に石炭問題を少しやりたいのですが、先ほどから同僚諸君が石炭の問題相当やられました。そこで、私は一般問題をこの際時間の都合で割愛しまして、石炭の輸入問題について少しやりたいと思っております。  これまで政府の答弁、他の議員の質問聞いておりますと、どうも私の主張する国内炭の見直し、石炭産業の復興には余り政府は関心がないとしか受け取れないのです。石油、原子力と次々と海外のものにばかり目を向ける傾向があると思っていたら、今度は海外の石炭に目をつけ、調査や探鉱などに資金を貸し付けるというところまでいってしまっております。これには大きな問題があると思うのでございます。しかし、海外炭の輸入はいまに始まったことではございません。鉄鋼業で使われる原料炭は早くから輸入に依存しております。しかし当初からそうであったわけではございません。輸入炭の割合は三十二年度にはわずか一〇・三%、三十六年度は一七・八%、四十年度は二三・一%と増加はしていますが、しかし四分の一以下になっておりまして、国内炭が主力になっていたんでございます。ところが四十年代に石炭合理化が進められますと海外炭の輸入が急増してまいります。三十二年度から四十年度の輸入は二・八倍なのに対し、四十年度から四十八年度の増加率は三・四倍となっておるのです。原料炭の輸入を見ると、国内原料炭に対し三十六年度には四六・八%となり、四十年度には五五・七%となり、国内炭を上回るに至っております。いまや鉄鋼業で使われる原料炭のほとんどが海外炭に依存している状態になっております。私はこのことは大局的に見まして石炭輸入の将来の姿を示していると思うのでございます。国内に原料炭が少い、高いということで輸入を進めていけば、こうなるのは当然だと思います。しかも鉄鋼産業は日本の高度経済成長をリードした基幹産業であり、石炭取りつぶしに果たした役割りも大きいと思うのでございます。答申ではさらに輸入を増加させ、六十年度には一億トンの輸入を見込んでおります。  そこでお尋ねいたしますが、石油と同じようにそのほとんどを海外に依存している危険性を弱めるためにも、また国内炭の振興を図るためにも、この見通しを改める必要があると思いますが、どうでございましょうか。また産構審も言っておりますように、無公害省資源型産業の育成にとっても、大量の原料炭輸入を修正すべきだと思いますが、どうでございましょうか。
  171. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) 六十年の見通しというのについてさらに再検討する必要があるんではないかという御指摘だと思います。私どもさきに、まあ長期エネルギービジョンというものに基づきまして、それに基づいていまの数字というのは出てきているわけでございます。今後につきまして、具体的に今後の石炭の輸入につきましては、ここでもお答えいたしておりますように、将来の需給見通しというものをできるだけ、見通しというものを検討いたしまして、それに基づいて具体的に計画的な輸入をするという方向で、石炭の輸入というものを進めたいというふうに考えている次第でございます。  で、長期の見通しにつきましては、現在これは五十年の答申に基づいて私ども政策を進めておるわけでございます。答申の基本的な考え方、つまり今後国内炭の生産を維持し、一方海外炭の輸入を進める、一番大事なことは石炭の利用技術を開発して利用の拡大を図る、こういった方向で石炭の政策を進めていくという基本方向につきましては、今後ともその方向で堅持をしながら、見通しにつきましては、いま申しましたように輸入につきましてはいまのような将来の見通しというのを審議会で検討しながら、的確な輸入を図っていきたいというふうに考えております。
  172. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 原料炭だけを見ましても、将来は一般炭もそうなるだろうと、こういうように思いますが、そのほとんどを海外に依存していることは、石油と同じように安定供給という点から見ましても非常に私は危険があると思うんですね。それは品質の問題などを別といたしましても、大局的に言ってこれまでの主な輸入国の変化からも指摘できることだと、こういうふうに私は思います。一体石油と同じような輸入炭の現状をどう考えておられるのか、果たして安定供給が確保できると考えておられるのか、その点を伺っておきたいと思います。
  173. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) 今後の石炭の輸入の問題を考える場合に、大事なことが二つあろうかと思います。一つは、いま御指摘がありましたようにできるだけ安定的な、供給の安定という見地、それからもう一つは、それに関連する問題でございますが、できるだけ供給源の分散化というようなことも考えなければならないというふうに思っております。現在のところ、御案内のように石炭につきましては世界各国、とりわけ太平洋を取り巻く諸国に比較的方々の国に豊富に分布いたしております。したがいまして、もちろん国際環境いろいろございましょうが、その石炭の産出国との国際協調というものを図りながら、いま申し上げましたような視点に即しまして海外炭の輸入、開発というものを展開する、そういう政策を展開する。で、計画的に開発、輸入を進めるというかっこうで考えるならば、現在、今後の日本のエネルギー需給に必要なと申しますか、それに資するような石炭の輸入というものにつきましては確保はできるんではないかというふうに考えている次第でございます。
  174. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 いまの御答弁だけでは安定供給の確保とは言えないと私は思います。  それでは政府ベースでどういう調査をやっておるかお聞きをしておきたいと思います。
  175. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) 五十年からプロジェクト・ファィンディング調査といっておりますが、海外の石炭の比較的埋蔵されておると思われる地域につきまして毎年調査団を出しまして、その地域の石炭の賦存状況、開発の可能性等につきまして概査を行っております。これはあくまで概査でございます。いままで五十年、五十一年やってまいっておりますが、大体太平洋を取り巻く諸国につきまして四地域ぐらいを選んで、毎年実施をいたしております。
  176. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 次は、一般炭の輸入について少し伺いたいと思います。国内の一般炭こそエネルギー政策の転換になって大きな影響を受けてきたと私は思います。国内原料炭は五千万トン態勢のころから一定程度の横ばい生産を続けてきております。一般炭はまさに政策によってその生産を縮小させられてきたわけでございます。これに加うるに一般炭の輸入を促進する計画を立てておるのであります。六十年度には約千五百万トンにするという大幅増でございます。私はこの計画は国内石炭の復興という見地から見ますると、まさに安楽死しつつあるというよりは、安楽死を余儀なくさせられている石炭産業に、毒を盛ると言っても過言ではないと思うのでございます。材料の原料炭に加えて一般炭を輸入すると、国内の一般炭は一体どうなってしまうのか、本当に現状を維持できるのか、見通しを伺っておきたいと思います。
  177. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) 私ども石炭の一般炭の輸入というものを考える場合にあくまで、繰り返して申し上げておりますように国内炭というものがまず安定供給源として第一に充当されるという、そういう前提に立ちまして輸入の問題を考えるという立場にございます。将来の石炭の輸入をなぜ考えるかということになりますれば、私どもといたしましては石炭の需要を拡大していく、その拡大していく過程の中でその輸入炭というものを考えていく、こういう考え方で一般炭の輸入の問題を考えておる次第でございます。輸入を行う場合には先ほど申し上げましたように、まずできるだけ需給見通しというのを検討いたしまして、それに従いまして計画的に開発、輸入を図っていくという考え方をとっておる次第でございます。一般炭につきましても、一般炭の国内の生産でございますけれども、国内炭の生産につきましては私ども現在答申に述べられておりますように、現在程度の規模の生産規模というものを今後とも維持していくということで、政策を進めてまいりたいというふうに考えております。  実際問題として今後だんだん炭鉱によっては炭量が減っていく、自然条件が悪くなっていくという山もございましょうが、一方現在さらに増産を計画している山というものもございます。したがいまして私ども現在検討いたしておりますところでは、そういった両方を勘案いたしますと、現状程度の供給能力は今後とも維持できるというふうに考えておる次第でございます。
  178. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 現状維持というと何ですか。一般炭どのぐらい維持していくお考えですか。
  179. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) おおむね現在程度の一千万トン程度というふうに考えます。
  180. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 国内一般炭の生産を維持すると言われても、これまでのいきさつから見ますると説得力を欠くと、こう思われるのです。現在生産されている一般炭は、需要者が安定しているひもつきと言ってもいいものでありますが、私は一般炭の生産を増加させるためにも、また輸入一般炭から国内一般炭を守る歯どめが必要だと、こういうふうに考えるものでございます。これら一般炭については引き取りを義務づけて国内炭の振興を図るべきだと思いますが、どうでございましょう。
  181. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) 申すまでもなく一般炭の生産を、供給を安定さしていくというのは、逆にいいますれば需要というものが安定的に確保されるということが大前提になる、御指摘のとおりでございます。したがいまして特に一般炭につきましては石炭火力向けが主でございます。したがいまして今後とも石炭火力の何といいますか、今後の新設という問題も含めまして、石炭の一般炭の需要確保というものについて検討していきたいというふうに考えておるわけでございますが、それからもう一つ大事なことは、やはりそういうものを進めていくためにも、石炭の利用を容易にするための技術開発というのが同時に進められなければならない。この点につきましても私ども現在努力いたしておるところでございますが、さらに一層の努力をしたい、こういった施策をとることによりまして、一般炭の需要の安定的な確保というものを図っていきたいというふうに考えておるわけでございます。
  182. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 いつか大分前になりますが、石炭部長から私は苦労話を聞いたことがあるんです。というのは、何とかして一般炭を火力発電所に使ってもらいたいということをずっと国内的に歩いて、発電所を歩いて一般炭使用を要請して歩いたということを私は伺ったことがあるんです。やはりそのぐらいの熱意を持って、一般炭はどうしても火力発電所で、ある程度の量それは使用するという義務づけですね、いわば。そういうことを私はやっていかなければならぬし、それを現在よりももっとふやしていくということを私は考えていってもらいたいと思うんです。そのぐらいの努力はどうでしょうか、石炭部長、やれるですか、どうですか。
  183. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) 引き取りの義務づけというのはいろいろ議論があるところかと思いますが、ともかく私といたしましては、今後の石炭政策の一番大事な点はいかにしてその石炭の需要を安定的に確保するかというところにあるというふうに考えておりますので、できるだけ今後ともこの需要の確保の問題につきまして、精いっぱいの努力をしたいというふうに思っております。
  184. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 一般炭を含めまして石炭の海外依存を強めることは、私が先ほどから指摘しましたように、日本のエネルギーの自立性を一層危くするものと言わなければなりません。石炭の分野にもメジャーが進出し、アメリカばかりでなく世界各地で探鉱等を開始していることは周知の事実でございます。さらに巨大な鉱山企業も石炭を含めて開発に乗り出しております。オーストラリアなどはその例だと思います。そのほとんどを海外から輸入している原料炭は、世界的に見ましても大きな割合を占めるに至っているのであります。日本の原料炭輸入は世界の流通量の五五%を占めております。これはときにはマイニングパワーとなるけれども、しかしいつ供給不安に陥れられるかわからないようなシェアでございます。海外炭の輸入はこのような点からもきわめて不安定なものと言わざるを得ませんが、どういう対応をしようとしていらっしゃるか、伺っておきたいと存じます。
  185. 島田春樹

    ○政府委員(島田春樹君) 御指摘のように、今後海外での石炭需給という問題は、石炭に対する関心が高まるというのに比例しまして、特に一般炭の方につきましてかと思いますが、さらにその石炭の需給と、海外での石炭需給というのは厳しくなってくるんではないかというふうに考えております。これに対してどういうふうに対応していくかということでございますが、まず第一に、やはりこれは相手国との国際協調を図っていくという意味での施策、考え方というのが何より大事であろうかと思います。同時に私どもといたしましては、今般御審議をいただいておりますような所要の措置というものを利用、活用いたしまして、海外でのなるべくいい計画への参加というものも考えていくというようなことで対処していきたいというふうに考えております。  先ほど申しましたように、石炭の場合はまだ日本を取り巻く太平洋諸国、この太平洋の沿岸諸国に比較的豊富に存在いたしております。現状におきましては、こういったような措置によりまして対処していけるのではないかというふうに考えておる次第でございます。
  186. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 私は海外進出や輸入政策一般を否定するものではありませんが、合理化事業団が海外炭開発の調査や探鉱に金を出したり、石炭資源開発に要する資金の債務保証することに反対でございます。もともと事業団は、国のエネルギー政策のもとにあって、石炭鉱業を切り捨て、見捨てることを仕事としてきたからでございます。今回の海外進出に対する促進政策は、わが国の貴重な資源である石炭をさらに衰退させるものであると考えられます。経済合理化という美名のもとに石炭産業を崩壊させてしまった誤りは明白になっており、石油依存の誤りは石油ショックですべての国民を不安に陥れました。また原子力についても、今回のアメリカの新政策によってその基本的な誤りが明白となったのでございます。  私ども共産党は、これまでの政府の石炭政策を全面的に転換し、石炭産業の民主的復興を目指して、石炭の再開発と利用の拡充を中心とした民主的な石炭鉱業復興政策を実現するため、石炭鉱業復興基本法案を提出しております。この法案の成立こそが、必要な石炭復興施策を真実国の責任で進める保証を与えるものであると確信をいたします。  大臣、これまで私は政府のエネルギー政策の誤りを指摘してきましたが、大臣の石炭政策に対する基本的な姿勢を最後にお聞きしておきたいと思います。
  187. 田中龍夫

    ○国務大臣(田中龍夫君) 須藤先生の御意見をいろいろと拝聴いたしましたが、私どもといたしましても、海外に依存いたしておりまする日本のエネルギーの現状は、非常に安定性を失っていることにつきましては御同様でございますが、と申しましても、この必要なエネルギーをどうしても国内で賄うことができないというこの現状からやむを得ない次第でございます。ことに石炭というものに対しまして、これが二千万トンの出炭も今日全力を挙げてもなかなか達成できないというような現状下にございまして、いまの日本の産業を維持し国民生活を守ってまいろうと思うならば、やはり一億トンや二億トンの出炭がなければとても今日の日本経済、日本の国民生活を賄えないということを考えまするときに、やむを得ない手段といたしましてエネルギーを海外に依存いたしておるのでございまして、そういう点から申しまして、少なくとも石炭の二千万トン、最低二千万トンの出炭の維持、これに対しまするあらゆる施策を講じ、同時にまた、準国産と申すべき原子力のエネルギーにこれまた頼らなきゃならない。少なくともサンシャイン計画とあわせまして、あるいは水力発電とあわせまして日本経済を運行、運営いたしてまいりまする最低のエネルギーを確保するのに全力を挙げておるような次第でございます。  いろいろ御高見を拝聴いたしましたが、まことにありがとうございました。今後ともによろしく御協力のほどをひとえにお願いを申し上げます。
  188. 須藤五郎

    ○須藤五郎君 私は、何も海外からエネルギーを買うことを否定しているわけじゃないんですね。しかし一〇〇%向こうにおんぶしてしまって自主性を失ってしまってはまた石油ショックのような悔いを、ほぞをかまなきゃならぬ。石炭にしましても原子力にしましても、日本はすべて石油のようにアメリカに従属し、依存することによってわれわれが大きな悔いを残さなきゃならぬということになってきておるんですね。だから、そういうことを私は警戒しなきゃいかぬ。そういうことであってはいけない。だから、サンシャイン計画がいまちょっと大臣の言葉から出ましたが、この間私は田無へ行って、サンシャイン計画も見てまいりました。もう金さえ出して政府がその気になれば実用化できる段階まで来ておるわけですね。ところが、政府はそれに対しては何ら金を出そうとしない。だから単なる、いまはまだちっぽけなところでわずかの発電しかやってない、そういうことがずうっと続いているわけですね。だから、もっともっとあらゆる面に目を開いて、そうして自分たちでできるところに金を出して、もっと自主的にやっていけるような条件に突き進むということが私は姿勢として必要ではないか、それをやってもらいたい、そうやるべきだということを私は言っておるわけなんですね、そういう方向で今後やっていってほしいということを私は述べまして終わりますが、私たちの石炭対策もそういう立場に立って、この石炭はまだ生きておるんだから、これを何も殺してしまう必要はない。政府がその気になってやるならばいろいろな方法があるわけですね。公団にするということも一つの方法でしょうし、何も石炭を、あるものをゼロにしてしまう必要はないと思うんです。その点を私は政府に要求しておるということでございます。  どうぞ大臣もそういうふうに理解して、努力してもらいたいと思います。
  189. 竹田現照

    ○小委員長(竹田現照君) 他に御発言がなければ、小委員会における審査はこの程度にいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  190. 竹田現照

    ○小委員長(竹田現照君) 御異議ないと認めます。  なお、商工委員会における小委員会の報告につきましては、これを小委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  191. 竹田現照

    ○小委員長(竹田現照君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。午後五時三十八分散会