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1977-05-26 第80回国会 参議院 大蔵委員会 14号 公式Web版

  1. 昭和五十二年五月二十六日(木曜日)    午前十時二十三分開会     ―――――――――――――    委員の異動  五月二十五日     辞任         補欠選任      福井  勇君     岩動 道行君      青井 政美君     桧垣徳太郎君      佐々木 満君     柳田桃太郎君      栗原 俊夫君     村田 秀三君      太田 淳夫君     矢追 秀彦君      橋本  敦君     近藤 忠孝君  五月二十六日     辞任         補欠選任      三治 重信君     中村 利次君     ―――――――――――――   出席者は左のとおり。     委員長         安田 隆明君     理 事                 上條 勝久君                 戸塚 進也君                 野々山一三君                 三治 重信君     委 員                 糸山英太郎君                 河本嘉久蔵君                 中西 一郎君                 宮田  輝君                 竹田 四郎君                 福間 知之君                 和田 静夫君                 鈴木 一弘君                 渡辺  武君                 野末 陳平君    国務大臣        大 蔵 大 臣  坊  秀男君    政府委員        内閣総理大臣官        房交通安全対策        室長       室城 庸之君        国土庁長官官房        審議官      四柳  修君        大蔵政務次官   斉藤 十朗君        大蔵大臣官房審        議官       佐上 武弘君        大蔵省主計局次        長        加藤 隆司君        大蔵省主税局長  大倉 眞隆君        大蔵省関税局長  旦  弘昌君        大蔵省理財局長  岩瀬 義郎君        大蔵省銀行局長  後藤 達太君        大蔵省国際金融        局次長      北田 栄作君        国税庁次長    山橋敬一郎君        国税庁直税部長  谷口  昇君    事務局側        常任委員会専門        員        杉本 金馬君    説明員        人事院給与局次        長        角野幸三郎君        警察庁刑事局捜        査第二課長    加藤  晶君        大蔵大臣官房秘        書課長      禿河 徹映君        大蔵省銀行局保        険部長      副島 有年君        通商産業省産業        政策局調査課長  村野啓一郎君        建設省住宅局住        宅総務課長    京須  実君     ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○租税及び金融等に関する調査 ○一時賜金(記名入国債)還付に関する請願(第  二九号外六件) ○物価調整減税の実施に関する請願(第一三一  号) ○所得税減税等に関する請願(第一七〇号外二三  件) ○自家営業家族専従者の給与を税制上全額経費  として認めることの請願(第二四九号外一件) ○不公平税制の改善に関する請願(第三一五号外  一件) ○付加価値税の新設反対に関する請願(第四一一  号外三件) ○基地跡地三分割・有償処分撤回と大和基地跡地  市民利用に関する請願(第五四〇号外八件) ○所得税減税の実施等に関する請願(第六五〇号  外一二一件) ○一兆円所得税減税に関する請願(第九四三号外  一五五件) ○教育大農場跡地早期払下げに関する請願(第一  〇七一号) ○ジョンソン飛行場返還跡地処分に係る新処理基  準案の撤回と地元優先利用実現に関する請願  (第一五三一号外四件) ○豪雪地帯における住民の生活被害救済措置に関  する請願(第二五一一号外三件) ○税制改正に関する請願(第二五九四号外一件) ○税制・財政金融民主化、大幅な所得減税に  関する請願(第二六〇〇号外一件) ○立川基地三分割・有償処分方式撤回と基地跡地  市民利用に関する請願(第三七二〇号外四件) ○立川基地跡地の地元優遇利用実現に関する請願  (第三七二一号外四件) ○教育費を所得税の控除対象とすることの請願  (第三七九一号) ○税制改正と税務行政民主化に関する請願(第  三九三八号外二二件) ○不公正な負担となっている税制の抜本的改革等  に関する請願(第三九四六号) ○租税負担の公平・不均衡是正に関する請願(第  三九六四号) ○所得税法雪害別所得控除制度を新設するこ  との請願(第四八四三号) ○大企業に対する特権的な租税特別措置廃止等に  関する請願(第五四三六号) ○不公正な負担となっている税金の改正等に関す  る請願(第六二八六号)     ―――――――――――――
  2. 安田隆明

    ○委員長(安田隆明君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について報告いたします。  昨二十五日、橋本敦君、栗原俊夫君、太田淳夫君、福井勇君、青井政美君、佐々木満君が委員を辞任され、その補欠として近藤忠孝君、村田秀三君、矢追秀彦君、岩動道行君、桧垣徳太郎君、柳田桃太郎君がそれぞれ選任されました。     ―――――――――――――
  3. 安田隆明

    ○委員長(安田隆明君) 租税及び金融等に関する調査を議題といたします。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言を願います。
  4. 和田静夫

    和田静夫君 過日来の第一勧銀西銀座支店における暴力融資、不正融資の件で引き続ききょう質問をさせてもらいます。  問題の勝大産業、勝大第一産業といった住吉連合会系のグループと、第一勧銀西銀座支店との最初の取引についてでありますが、私は、一億円を超える無担保商業手形の割引というのは、それまでの取引の状況、手形の銘柄から考えてみましても、もうどうにも不正常だと、こう断言せざるを得ないということを申し上げたわけであります。後藤銀行局長も、四月二十六日の本委員会で、「確かに御指摘のように、問題のある融資であるということは、おっしゃるとおりであると思います。」と、認めておられるわけであります。  そこで、私はお聞きしたいのでありますが、その問題性は一体どこから来たのかということであります。銀行側、そしてその報告を受けて、その報告を当初はうのみにされている大蔵省、両方とも後からの六千万円というのは森本という貸付担当副長の独断融資、不正融資だが、初めの一億一千六百万円というのは、あくまでも正常融資の失敗だと、そういうふうに言われているのですね、ずっと読み返してみても。大蔵省はいまでもそういう御見解をお持ちですか。
  5. 後藤達太

    政府委員(後藤達太君) 先生御指摘の融資が、よく聞いてみますると、これは審査関係その他抜かりがあったのではないか。そういう意味で、まあ常識的ではないと申しますか、正常ではないというふうに思っておるということを御答弁申し上げたのでございます。  ただ、これと、それから後刻の六千万といういまお話の融資とが、性格が違うかどうかということでございますが、これは司法刑事的に見ての責任のとり方というのが違ってくるかどうかということは、私はあるのじゃないかと思いますけれども、これはまあ専門家でございませんのでよくわかりませんが、しかし、いずれにしましても、その融資の内容というものが、銀行融資としては適切を欠くところがあるということは、これは共通したことではないかと存じます。
  6. 和田静夫

    和田静夫君 大蔵省は、これ担保をつけたと言うわけですが、最初のこの一億一千六百万円の担保の内容というのは御存じですか。
  7. 後藤達太

    政府委員(後藤達太君) 具体的な物件等の詳細なる内容は御遠慮さしていただきたいと思いますが、これは融資をした後で不動産担保をつけておるようであります。で、そういう担保のつけ方というのも、やはり間々私どもの経験では、融資をした後、やはりちょっとその審査が十分でなかったということに気がついて、行われるというようなことがございます。まあ手続的におくれることもございますが、後から気がついて、そういったようなこともございます。むしろ後者ではないかという疑いがございますので、私は、正常ではないと感じておると申し上げた次第でございます。
  8. 和田静夫

    和田静夫君 手続的にも正常じゃありませんし、この担保そのものも、私は調べてみましたが、そんなに的を得た担保ではないという感じなんですよ。少なくとも、いままで大蔵省から報告をもらい、警察庁から報告をもらいして確認できたことは、事実関係としてこういうことなんですね。この森本副長は、八百五十万円の架空名義の口座を職権で勝手につくった。で、それを個人的関係にあった川崎の陸運会社に不正融資をした。そのうちから五十万円を小切手かなんかでもらったんですね。そしてその小切手を、弟が暴力団に関係してしまっていたものなので、その弟の手切れ金に使おうとした。で、菊池にその不正融資をかぎつけられてしまった。こういうことなんですね、どうも。やはりその意味で、森本は恐喝をされていたのであります。で、恐喝を動機とした融資、これが、稟議書にどんなにうまく書かれていようとも、不正常なのは御答弁にもありますようにあたりまえであります。だから、銀行としてもそれに気づいて、後からかっこうをつけるために担保をとっているわけです。したがって、かっこうをつけるためのこの担保の内容たるやひどいものでありまして、これは大蔵省、一遍お調べになってみてくださいよ。お調べになればおわかりになります。第一勧銀の後からかっこうをつけるというやり方、そして自分たちに問題はなかったかのように見せかける、こういうようないかにも一流銀行らしいやり方です、これは。これこそ実は問題だと思うんですが、いかがですか。
  9. 後藤達太

    政府委員(後藤達太君) いま考えてみますると、当初融資を実行しますに当たりましていろいろ手抜かりがあったということは、私もそういうことかと存じます。ただ、後から担保をつけるんだという、そういう手続をしましたことが、見せかけと申しますか、そういう見方もおありかと存じますけれども、やはり金融機関としては極力、後から気がついた場合でも、債権内容の保全については全力を尽くすべきであるという、そういう努力の結果、後から極力担保を取るようにした、こういうこともあり得ることかと存じます。実質的には極力後からでも担保を取って、そして資産内容を極力保全をするということは、金融機関としてはいかなる場合にもやるべきことではないか、こういうふうに考えます。
  10. 和田静夫

    和田静夫君 たとえば私が一千万なら一千万一流銀行から借りようとしたら、わずか一千万でもこんな簡単にはいきませんよ。担保もそろわなきゃ絶対に出てこない、そういう状態でしょう。ところが、大蔵省ここで考えなければならぬのは、結果として一億一千六百万円となったこの初めの無担保融資、これは支店長自身が問題だと後から考えた、そして後から何とかしょうとした、そういうことで、結果的には、俗に言うかっこうをつけるために担保を取ったのですよ。で、この後なお、森本は、安藤政彦、梶川正という架空名義の口座をつくったんです。そして六千万円貸し増しているわけでしょう。これは不正融資だ、第一勧銀側もこれを認めている、こういうことですがね。最初の問題融資があった後、なお森本が架空名義をつくって、このように独断融資ができる地位になぜおれたのか、そこのところがどうしても解せないわけですよ。もうすでに問題児になっていた副長が、なおそういう権限を持っていた、そのポストにいた、い続けることができた、銀行がそこに置かざるを得なかった。そこのところがどうしても解せないのですが、これは警察庁、この点いかがですか。
  11. 加藤晶

    ○説明員(加藤晶君) 事実関係といたしまして、そういう安藤あるいは梶川という架空名義の口座をつくりました、そして金を引き出したということを私どもいま捜査中でございますけれども、そういう全体の流れの中におきまして、御指摘のように、前におけるいろいろな危ないといいますか、不正のあれがあったというのに、なぜその地位にとどめておいたかということにつきましては、私どもの方格別情報は入手しておりません。
  12. 和田静夫

    和田静夫君 山本吉弘さんという警視庁第四課の情報を担当していた方がことしの三月に第一勧銀の総務部に入っていらっしゃいますね。そのことと今度の事件の処理と何か関係があるのではないかとちまたではうわさをされています。私は、そんなことはないだろうと思いますから確認をしておきたいのであります。まあ徳陽相互に歌田さんという方が行き、平和相互に石村さんなどが天下って警視庁から行っているわけでありますから、一般的な人事だろうとは思いますが、ちょっと確認をしておきたいと思います。
  13. 加藤晶

    ○説明員(加藤晶君) 警察の職務に従事しておりました者が、そういうふうな金融機関なり何なりに入るということも現実にはあるようでございますけれども――現実にありますが、これはむしろ私どものねらいといたしましては、いろいろなそういう会社内における事案の防止というふうな立場でむしろ採用いただいておるわけでございまして、決して銀行に関しまして不正事案が出てきた場合に、それによって左右しようというふうな意味ではないわけでございます。現に挙げられましたこの第一勧銀のことにつきましても、全くそういうことは何ら考慮せず、ただすべきものはただすという立場で懸命に捜査を進めておるわけでございます。
  14. 和田静夫

    ○和田静夫君 何か一勧の事件について警視庁本庁四課と中央署で意見がかなり分かれたというようなことも耳に入ってきましたので、念のためにお聞きをしたのですが、今回の事件は何か大がかりな全国的な住吉連合会グループの手形詐欺、商品取り込み詐欺事件に発展しそうな気配でありますが、警察としてどのような決意でもってこのグループの捜査に今後当たっていかれるのでしょうか。
  15. 加藤晶

    ○説明員(加藤晶君) このグループの犯罪といたしまして、ただいまお話に出ましたような食品の取り込み詐欺というふうなものもすでに浮かんでおります。したがいまして、それらにつきましても徹底した捜査をいたしまして、不正は余すところなく剔決していくというつもりでございます。
  16. 和田静夫

    ○和田静夫君 私、先日大阪のエンヂェル商会という会社の社長さんからこんな手紙をいただきました。   昨四月二十二日の読売新聞に掲載されました  第一勧銀西銀座支店の不正融資事件を興味深  く、且亦、複雑な心境で読みました。何故なら  ば当社は銀行を喰い物にした住吉連合グループ  により昭和五十年末-五十一年初めにかけて、  二億五千万円に達する被害を受け、直ちに天王  寺警察署に告訴しました。  一、此のグループは商取引を装い北海道で三十  億、その他関西、九州、四国の被害総額は百億  円を下らず。又、貿易取引を利用しても詐欺を  働いて居ります。  二、青森県大戸瀬農協の手形十億円を盗り、そ  の手形云々で詐欺を働いて居ました。三は、省略をいたしますが、  四、天王寺警察が告訴を受けても仲々動かず、  第二、第三の被害者が出た事は警察庁も重大責  任があります。以下省略をいたしますが、こういう手紙をいただきました。私が手紙をよこした方の名前を挙げたのは、公にされても結構でありますと、こういうお話がありましたから、いま公にしたのでありますが、警察庁はこの投書にどういうお考えをお持ちになりましょうか。
  17. 加藤晶

    ○説明員(加藤晶君) ただいまお話のございました大阪のエンヂェル商会から、エビとかイカ、サンマ等の冷凍魚、約二億五千万円相当詐取されたということで、大阪の天王寺署で告訴を受理いたしておることも事実でございます。そして、それにつきましては、さらに告訴された方の告訴状の保管というふうなこととか、それに基づきまして被疑者の特定その他ということを進めておったところでございまして、これは犯罪が成り立つと思われますので、徹底的に追及をするということでございます。  また、いろいろそれぞれの各地での同一グループの犯行じゃないかと思われるものについてお話がございましたけれども、こういうものにつきましては、やはり警察庁といたしましてもそれぞれの県警に連絡をいたしまして、早急に捜査を進めるようにいたしたいと思います。
  18. 和田静夫

    ○和田静夫君 信用を第一とする金融機関が、こういう暴力団グルーブとコンタクトする、そのこと自体ゆゆしい問題だと思うのでありますが、金融機関自体が被害者側に立たないで、暴力団側に立って問題を処理したという事例が浮かんできているんです。いま問題になっている住吉連合会系のグループの中に、大きく喜ぶと書く大喜産業という会社があります。この会社は千代田区神田岩本町にありまして、代表が高久秀之という人で、専務が問題になっている菊池であって、常務が足立であります。昭和五十一年の三月二十五日にこの大喜産業は、大阪市天王寺にある、いま申し上げました株式会社エンヂェル商会を通じて、いま警察庁から御答弁にありました貝のかん詰め等食品を買いつけて、その代金として二百五十万円と百万円手形をエンヂェル商会に支払ったわけです。しかるに大喜産業は、契約不履行という理由をつけて東海銀行神田支店に三百五十万円を供託した、その手形を不渡りにしているのであります。直ちにエンヂェル商会の社長渡部氏は、大喜産業の足立と会って供託金放棄の和解書を取り交わした、同時に三百五十万円の小切手を足立から預かったのでありますが、その小切手が今度は印鑑相違で不渡り、渡部氏は大喜産業を詐欺で天王寺警察に告訴した。ここで問題なのは東海銀行です。東海銀行神田支店のとった態度なのであります。被害者から大喜産業による供託金放棄の和解書、さらには大喜産業のにせの印鑑を押したようなインチキ小切手を見せられながら、すなわち大喜産業の詐欺行為を目の当たりに見ながら、東海銀行神田支店は供託金をその大喜産業に返却してやっているんですね。同じような事件は、昭和五十年の後半にも東海銀行神田支店を舞台に、九州の養鰻業者とこの大喜産業との間にあった。東海銀行はこの大喜産業がそういうグループであることを十分知りながら、これと平然とつき合う、被害者があらわれると、大喜産業側に立った措置をとっている。これは大変問題だと思うのですね。で、大蔵省はこの事実関係というのを御存じですか。
  19. 後藤達太

    ○政府委員(後藤達太君) 先生御指摘の取引あるいはその事実関係は私は承知をいたしておりません。
  20. 和田静夫

    ○和田静夫君 大蔵省ぜひ、これは警察庁もそうでありますが、よく実情を調査をされまして、そして銀行側に注意を喚起されることが必要だと思うのです。おやりになりましょうか。
  21. 後藤達太

    ○政府委員(後藤達太君) 先生の御指摘でございますので、できる限りの調査をいたしまして、その結果によりまして所要の注意をいたしたいと存じます。
  22. 和田静夫

    ○和田静夫君 警察庁いかがでしょうか。
  23. 加藤晶

    ○説明員(加藤晶君) 私ども犯罪捜査の上におきまして、そういう関係があるということでございますれば、その点につきましても調査をいたします。
  24. 和田静夫

    ○和田静夫君 この金融機関の暴力団関係融資といいますと、最近東京信用金庫の中井駅前支店の場合も大変新聞紙上をにぎわしていました。で、この東京信金で問題を起こした同じ関係者に富士銀行も融資をしていますね。大蔵省御存じですか。
  25. 後藤達太

    ○政府委員(後藤達太君) 私、存じておりません。
  26. 和田静夫

    ○和田静夫君 これは大蔵省に調査を求めます。
  27. 後藤達太

    政府委員(後藤達太君) しかるべき調査をいたしたいと思います。
  28. 和田静夫

    和田静夫君 東京信金の場合に、その後、幹部自殺未遂といったような事態まで起こしているようでありますが、この自供をめぐる措置について警察庁刑事事件という側面から、大蔵省は経営責任の明確化という責任からそれぞれ御報告をいただきたいんですが。
  29. 加藤晶

    ○説明員(加藤晶君) さきに警視庁におきまして元東京信金の支店長の大森富哉を背任の容疑で逮捕いたしましたということを報告申し上げておりますけれども、その後捜査をいたしました結果、本件背任の共犯で夏野正男を四月二十七日に逮捕いたしまして検察庁送致してございます。検察庁では五月十八日にこれが起訴になったということでございます。そのほかのことにつきましてなお現在捜査を進めておるところでございます。
  30. 後藤達太

    政府委員(後藤達太君) 東京信用金庫に絡まるいろいろな点についての責任問題につきましては、当人につきましては解雇されておることは御承知のとおりでございますが、いまの御指摘は経営責任の問題ということではないかと拝聴いたしました。その点につきましては、ただいま司法当局におけるいろいろな御調査も進行中のように承知をいたしております。その結果等を待ちまして経営責任を明確にしていただく必要がある、こう考えております。
  31. 和田静夫

    和田静夫君 東京信金に新山さんという日銀出身の理事の方がおられましたが、最近おやめになりました。おやめになったいきさつを御本人が都内の多くの金融関係者にお話しになっておられます。その内容については大蔵省並びに警察庁はつまびらかにお聞きをしておいた方が私はよいと思う内容であります。今後の行政上の措置の参考に十分になる。  さて、信用金庫がいろいろこういった問題を起こしますと、大臣大蔵省関係者のいわゆる天下りをその中に入れることで事足りる、こういうことのようなんですね。五十一年度も野沢さんという関東財務局の何かをやっておられた方が東京信用金庫に入っておられますが、これで二人目であります。こういうことでいいのかどうか、私は、常日ごろ大変疑問に思っていたのでありますが、金融機関責任ある地位の者と、大蔵省幹部との関係の深さといいますか、そういうものがちまたのうわさになるのであります。東京信金の場合も理事長と元局長というような関係がうわさになったりしました。大蔵省の側にも若干その辺での甘えがないとはどうも言えない。たとえば高橋前銀行局長などは、問題の川治温泉ホテルを使わせてもらうべくたびたび東京信金に電話を入れられるとか、長岡實さんを励ます会なるものが、いわゆる信総研グループという形で料亭千代新で行われるとか、あるいは事務次官クラスの方が現職のときに、夫婦で京都のある信用金庫の三階から何とか祭を見物したとか、私の耳にもたくさんのことが入ってきます。いまそのことを問題にしようと思っているのではありませんが、私は、一つ一つとして見れば、こうしたことは大した問題ではないかもしれない、ないかもしれませんが、こうした行為を通じてあらわれる大蔵省の信用金庫をなめた態度あるいは甘えた態度、これは私は重大だと思うんです。関東財務局の先日私の指摘した理財部長選挙資金集めの問題だってこの一環ですよ。私は、それは今日の不祥事件を生む一つの要因にさえなっていると実は思うんです。大臣、いかがでしょう。
  32. 坊秀男

    国務大臣(坊秀男君) 大蔵省が所管しておりまする金融機関の仕事というものは、これはきわめて公共性を持った仕事でございます。いやしくもそれに影が差すというようなことは、これは心から戒慎をしていかなければならぬ問題だと思います。いま御指摘のような数々の事実につきましては、十分これを取り調べまして、そうしてかかることのないように、これはもう当然大蔵省としては何よりも気をつけていかなければならぬことだと思います。さらにまた何か大蔵省関係の人が天下っていっておるというようなことが一つのそれの、何と申しまするか、それほど大きなことでなくとも、それが一つ助長するといったようなお話でございますが、私はさようなことは断じてあってはいけないということで、今後この点等につきましては係の局初め、そういったことのないように十分これを監督指導してまいるつもりでございます。
  33. 和田静夫

    和田静夫君 また銀行の使命感を忘れたような横暴さも幾つか耳にするんですが、たとえば私が最近行った地方での話でありますが、第四銀行ですね、第四銀行などは、新潟県佐渡島畑野町に第四銀行の支店がある。ところが、これを不意にといいますか、急に廃止すると言い出しているという、そういう声が町に流れる。一方では、そこは廃止をしておいて、少し離れたところの真野町、真野町の同銀行の連絡所的なものを支店に昇格をさせるという話が出る。これは関東財務局がどういうふうに認可、認めるのか知りませんが、しかもこんなことまで平然として銀行の人たちが言うというのです。こんなところの銀行の支店を左右するのは簡単なんだ。窓口を不親切にしておいて、つっけんどんにしておけば、実績が必然的に落ちる。逆の連絡所の場合は、その逆をいけば実績は上がる。したがって、支店の移動ということは、操作をすれば簡単だ。そういうことまでうそぶくという始末ですね。これは、一体銀行というのはどんな使命感を持っているのかということを、あきれてもう話にならぬ状態なんです。  そこで、私はきょう畑野支店と、この真野出張所というのですか、あるいは連絡所というのですか、それぞれの実績のデータ大蔵省から提出をしていただきたいと思うんですが、よろしいでしょうか。
  34. 後藤達太

    政府委員(後藤達太君) 私、具体的に第四銀行がそういうことを考えておるのかどうかということを承知をいたしておりませんが、いま先生の御指摘のような感覚で、第四銀行の本部なり、あるいは現地支店というものがそういう感覚を持っておるとすれば、つまり不親切に扱って、なるべくやめさせるようにするというような、そういう感覚を持っているとすれば、これは大変不適当なることじゃないかと思います。ただ私ども一般的に銀行の店舗の配置につきましては、認可制度のもとで運用をいたしておりまして、銀行の店舗が、ある場所からほかの場所へ移転をするということも、これは地域経済の動き方あるいは銀行の経営の効率化という観点から必要なことだと思います。しかし、また他方、その店舗を廃止することによりまして、その地域の人に不便をかけるということは、これは不適当なことであるというので、そういう引っ越しをするというようなことを考えます場合には、地元に不便をかけたり、その結果地元からの何か了承が得られないと申しますか、地元が承知してくださらないというような場合には、これを承認をしない、こういうことにいたしております。その効率化と地元の利便ということの兼ね合いということを、そういうふうに考えておる次第でございます。したがいまして、本件は私、具体的にはまだよく存じませんけれども、やはりいま申し上げたような観点から、もしそういう話が出てくれば処理をいたしたい、こう考えております。
  35. 和田静夫

    和田静夫君 実績データはどうなりましょう。
  36. 後藤達太

    政府委員(後藤達太君) いまの支店の数字等につきましては、恐らく公表されているものがあると思いますので、御報告できると思います。
  37. 和田静夫

    和田静夫君 きょうの委員会、この国会のあるいは最後になるとも思われますので、ちょっと四月十四日の本委員会で私の質問に対する答弁の積み残しの部分ですが、国債の引き受けを全信連単位でやっている件で、問題はそのよしあしではなくて、個別引き受けが一部大金庫だけが認められている、大部分の金庫はそれを申し入れても断わられるという、こういう行政の不公平性、これは問題だと思うんですが、いかがでしょう、これ。
  38. 後藤達太

    政府委員(後藤達太君) 国債の引き受けの仕方、つまりシ団の中でどういうふうに扱いをするかということは、私、銀行行政の立場から具体的に指示その他のことはいたしてはおりません。私が承知しておりますのでは、その個別に引き受けたいというところは引き受けると、しかし、まとめて全信連が引き受けて、その後からと申しますか、そういう形で負担をしたいというところはそれに応ずると、こういうたてまえに相なっておるわけでございます。こういう件は、どうも金融行政的に介入をするという性質のものではなくて、やっぱりシ団内部あるいは業界内部で納得のいくように相互によく話し合いをされて処置されるべき性質のものではないかと存じます。
  39. 和田静夫

    和田静夫君 個別に引き受けたいところは個別に引き受ける、そういうたてまえになっている。そこのところを確認をいたしておきます。  三月二十九日の本委員会質問いたしましたが、自賠責保険に係る問題につきまして、数点にしぼってお尋ねをいたしますが、少し技術的な問題も交えてお尋ねをすることになりますが、運用益というのは、毎月の滞留資金に運用利回りを掛けて算出をするのでしょう。そういうことでしょうかね。
  40. 副島有年

    ○説明員(副島有年君) そのとおりでございます。
  41. 和田静夫

    和田静夫君 その場合に、この運用利回りというのはどういうように決めるのでしょうか。
  42. 副島有年

    ○説明員(副島有年君) 責任準備金の算出方法書で大蔵省認可をしておる利回りでございまして、四十九年度が八・三五、五十年度が八・二九、五十一年度が七・七七%でございます。
  43. 和田静夫

    和田静夫君 その計算には運用益積立金、それから査定費用、それも含んでいるわけですか。
  44. 副島有年

    ○説明員(副島有年君) いま申し上げましたのは、運用資産の平均利回りでございますので、査定費用は入っておりません。
  45. 和田静夫

    和田静夫君 実際問題といたしまして、この運用利回りを上回る運用、そういうものをする会社が出てきますね。すなわち、運用利回りを上回る運用をした結果、そういう結果、そこの部分で利益を出す会社があるということになるんでしょうね、これは。
  46. 副島有年

    ○説明員(副島有年君) 御指摘のとおりでございます。会社によって非常に運用利回りを効率的にやっているところは当然プラスが出る。しかし半面、効率的な資産運用をやってないところはマイナスになります。その平均をとっているわけでございます。
  47. 和田静夫

    ○和田静夫君 そこで、平均をおとりになるということで、それはノーロス・ノープロフィットの原則に反することにはなりませんか。
  48. 副島有年

    ○説明員(副島有年君) ノーロス・ノープロフィットの原則はあくまでたてまえでございまして、いわゆる会社の経営の効率化を私どもは無視するものではないというふうに考えております。  先生のおっしゃる趣旨が必ずしもはっきりいたしませんけれども、もし、すべての会社について運用のいいところと悪いところと同等に扱うということになりますと、そこに経営のインセンティブというものがなくなります。そういう意味で平均というものをとらざるを得ないという態度でございます。
  49. 和田静夫

    ○和田静夫君 次に、前にもお聞きしましたが、付加保険料でもって赤字を生じ、そして累積しておって、それを運用益でてん補する、赤字社費てん補が行われているわけですが、五十年度に百六十五億円運用益を取り崩しておりますね。この赤字社費の計算ですね、これは保険部長の御説明では、この間、「いわゆる社費と申しますのは、自賠責保険の営業部門の人件費、物件費、それから損害査定及び保険金支払いに要する人件費、物件費でございます。」と、こういう御答弁であります。これはどういう算定基礎によって算定されるのか、後ほどこれ資料で提出をしていただきたいと思うんですが、いずれにしても、そんなに大きな赤字が出続けるということは、やはり計算がおかしいのか、あるいは手数料が低過ぎるのか、私にはわからぬのでありますが、ちょっと仕組みの不合理を感ぜざるを得ないんですね、素人には。いかがでしょうか。
  50. 副島有年

    ○説明員(副島有年君) 先生御指摘のとおり、現在の自賠責の保険につきましては、いわゆる付加保険料の率が、たとえば任意保険のそれに比べまして大変低くセットしてございます。これは自賠責保険自身が御承知のように、公的な役割りを持っているということもございまして、いわゆる社費部分というものは、保険料の八・三%しか見ていないということも事実でございます。で、しかも、その比率を長いこと据え置いております。したがいまして、私どもとしては、この社費部分の比率を見直して、上げて社費の赤字をなくしていく方がいいか、そうなりますと、当然のことながら保険料が引き上げになります。それか、あるいは現在やっております自賠責運用益で埋めていって消費者に負担をかけない方がいいかという選択の問題になっているわけでございます。御承知のように、自賠責の保険自身がノーロス・ノープロフィットの原則をとっておりますので、いまのところ私どもとしては後者の方が望ましいんではないかという考え方でございます。
  51. 和田静夫

    ○和田静夫君 実際問題としては、経費が赤字にならずに黒字の会社もあるわけでしょう。
  52. 副島有年

    ○説明員(副島有年君) 自賠責の保険につきましては、経費が現在黒字となっている会社は、五十年度一社だけでございます。
  53. 和田静夫

    和田静夫君 それにしても、黒字会社にも赤字社費てん補を行うというのがわからぬわけですよ。これはなぜでしょうか。
  54. 副島有年

    ○説明員(副島有年君) 先生御指摘のとおりでございまして、黒字会社にこの自賠責運用益からいわゆる社費の赤字を補てんするというのは、赤字の補てんでございますから、当然おかしな話でございますけれども、かたがた黒字の経営をしているところは、大変経費の節減を図って黒字を出しているという結果でございますので、当然のことながら社費の赤字の補てんはきわめて少なくはなりますけれども、これを出さないということであれば、使い得だという感じが出ることも私どもは若干懸念をしております。そういう意味で、ある程度の効率化のインセンティブという意味で、私どもは全体の枠の中で考えて配慮をしているわけでございます。
  55. 和田静夫

    和田静夫君 政策的なことですか。  単純に考えまして、一定の基準で損保会社の経費をそういうふうに決めるわけですから、赤字会社の赤字は埋める、黒字会社にはそれ以上出さない、それでいいんじゃないだろうかと思うのですね。そうでないと、やっぱりノーロス・ノープロフィットの原則にどうも反するのじゃないかと言うんですが、私の理解、これ間違っていましょうかね。
  56. 副島有年

    ○説明員(副島有年君) 先生、この前御説明したと思いますけれども、この社費の赤字の補てんはまるまる私どもは見ておりません。社費の全体の赤字をある程度査定いたしまして、そこに経営努力をある程度期待をするということでやっているわけでございます。そういう意味で、いま申しましたように、非常に経営努力をしたところにはインセンティブがなくなるというやり方が、私どもとして果たしていいかどうかという考え方はどうしても捨て切れないというのが率直な感じでございます。
  57. 和田静夫

    和田静夫君 各社どのような経費でどのように赤字社費てん補を受け取ったか、それはもう資料ではいただけましょうか。
  58. 副島有年

    ○説明員(副島有年君) この前先生に総枠についてお渡しをいたしましたんですが、各社別につきましては、各社の経営内容の問題に触れると思いますので、できれば御勘弁願いたいと思います。
  59. 和田静夫

    和田静夫君 こういう質問、何かこう重箱の隅をつついているように感じられるかもしれぬのでありますが、自賠責保険強制保険でありますから、それを民間の会社がやっている以上、私は、経理に立ち入ることはやむを得ないのだと思っているんですよ。結局そういうような意味で、こういう質問をしなくても済むように、経理が徹底的に公開をされる、こういうことがやっぱり私は求められてしかるべきだと実は思うんです。どうでしょう、経理の徹底的公開をやったらいかがでしょうか。
  60. 後藤達太

    政府委員(後藤達太君) 先生の御指摘の点は大変大事なところだと存じますが、要は、そういう強制保険というような制度になっている部分だけ公開できるかどうかでございます。ただこれは、いわば他方の見方をいたしますと、各保険会社の部門別計算を明らかにするということにつながる話でございまして、これは企業といたしまして、部門別計算あるいは原価計算的なところがわかってくるということは、大変企業の経営にとっては問題のあるところだと思います。なお、今後勉強さしていただきたいとは存じますけれども、ひとつその公表の方は全体御容赦をいただきたいと、こういうふうに思います。
  61. 和田静夫

    和田静夫君 検討してみてください。  滞留資金の運用ですが、経費の計算と社員のてん補、この二つの点では、ノーロス・ノープロフィットの原則から言って疑問がどうも、この間から説明を受けたのですが、残るのですね。これは前段の資料を少しいただいてから改めて勉強してみたいと思いますが、この運用益とはどういうお金なのか、性格ですね、性格を伺いたいのですが、これは損保会社のものですか、それとも保険契約者のものですか。どう考えたらいいんですか、これは。
  62. 副島有年

    ○説明員(副島有年君) この運用益は、法律的に申し上げますれば、法的な帰属は損害保険会社のものであるというふうに考えております。したがって、利益として課税をされているわけでございます。ただ、私どもとしては、これは損害保険会社の預かり金的性格であって、事実上その処分権を否定しているものであるというふうに考えております。先生御承知のように、運用益の委員会におきましても、初期におきましては、その委員の中に損害保険会社代表が入っていたわけでございますけれども、これも国会の御指摘がありまして、全部中立の委員に切りかえたわけでございます。したがって、この処分につきましては、保険会社は全く、介入と申しますか、口をはさむ余地はないということが事実でございます。
  63. 和田静夫

    和田静夫君 運用益からの寄付でありますが、運用益からの寄付というのは損保協会の寄付になっていますよね。しかし、これは本来、料率引き下げに使用するとでもいいますか、そういうことがまず原則だと思うのですがね。ところが、そうしないで、社費てん補する、あるいは損保協会名で寄付する、その寄付に当たって、審議会の答申に基づいて運営委員会が決める。こういう手続面と実態面との食い違いですね、これは公私の別とでもいいますか、どうもあいまいな感じですね。法制的にも審議会にゆだねられているだけでしょう。で、不明確である。これはもう検討をし直す必要はございませんか。
  64. 副島有年

    ○説明員(副島有年君) 先生第一点の、保険収支の改善に使うということでございますけれども、これは確かにこの運用益の支出の方針の第一番に言われているわけでございまして、ただいま申し上げました社費の赤字は、これを埋めなければ保険料の引き上げを行わざるを得ないという意味で、私どもはこれは保険収支の改善のためやむを得ずやっているというふうに了解をしているわけでございます。  それから第二番目の、いろいろな手続面の問題につきましては、この問題非常にむずかしいのは、先ほど申しましたように、法的にはこの金は保険会社に帰属するというところに一つの限界があるのではないか。事実上その処分権を放棄させているというところに大変むずかしい問題があるわけでございまして、たびたび交通特別委員会でもこの問題について御指摘がありまして、その趣旨で改善を加えているわけでございます。  何と申しましても、法的に保険会社に帰属している金を、たとえば審議会で決定をするということが法律的にいいかどうかという問題が一つございます。  それから第二番目に、民間保険会社が自賠責保険を扱っている現行制度の基本からくる制約という問題もございます。それから、自賠責にいま審議会がございます。その審議会の問題が解決したとしても、自賠責審議会の上にさらに別個の審議会をつくるべきかどうかというような問題もございます。私どもとしては、ただこれですべていいんだということではなくて、この問題につきましては、基本的な問題として長期的視野でいま検討は続けております。
  65. 和田静夫

    ○和田静夫君 ところで、この運用益の使用要綱を先日もらいましたが、以前は基本要綱と運営細則に分かれていましたが、これを一本化されたわけでしょうか。これはどういう考え方で改められたわけでしょうか。
  66. 副島有年

    ○説明員(副島有年君) これはきわめて単純に、二つに分けることは意味がない、一本化してすっきりさした方がいいという考え方でございます。
  67. 和田静夫

    ○和田静夫君 この中に理事会というのがありますがね。これはどういう機関ですか。
  68. 副島有年

    ○説明員(副島有年君) これは損害保険協会の理事会でございます。
  69. 和田静夫

    ○和田静夫君 運営委員会理事会、これはだれが選んで現在どういう人で構成をされていますか。
  70. 副島有年

    ○説明員(副島有年君) 運営委員会のメンバーでございます。
  71. 和田静夫

    ○和田静夫君 運営委員会理事会。
  72. 副島有年

    ○説明員(副島有年君) 運営委員会のメンバーは、自賠責の審議会の学識経験者の委員が四人でございます。これは私どもが選んでいるわけでございます。その運営委員会の学識経験者の委員四人の方がさらに推薦をされる学識経験者、これが三人でございまして、合計七人になっているわけでございます。
  73. 和田静夫

    ○和田静夫君 理事会。
  74. 副島有年

    ○説明員(副島有年君) 損保協会の理事会は、損保協会の各社の社長クラスで、全員ではございませんけれども、構成されておるわけでございます。
  75. 和田静夫

    ○和田静夫君 ところで、これは前にもお尋ねしたのですけれども、運営委員会の法的根拠というのも、これ不明確ですね。審議会には根拠はあるが、運営委員会には全くないのではありませんか。
  76. 副島有年

    ○説明員(副島有年君) これは行政指導でやっておるわけでございます。これは先ほど申しましたように、資金の帰属が、法的な帰属が損保会社にあるというところからまいりますやむを得ない制約ではなかろうかというふうに思います。
  77. 和田静夫

    ○和田静夫君 この運用益の経理及び運営、どうもあいまいなんですがね。運用益の性格規定をも含めて、ノーロス・ノープロフィットの原則に立って規定を整備再検討されるべきだと実は思いますがね。いかがでしょう。
  78. 副島有年

    ○説明員(副島有年君) 先ほど申しましたように、運用益の使用方法と申しますか、支出基準その他運用益運営委員会の構成等につきましては、逐次改善をしてきて今日に至っているわけでございます。ただ、先ほど申しましたように、私どももいまの方法がベストであるかどうかということについては今後とも検討していきたいというふうに考えます。
  79. 和田静夫

    和田静夫君 それでは、交通事故裁定センターという公益法人総理府に設立認可届けを出していますね。
  80. 室城庸之

    政府委員(室城庸之君) 交通事故裁定委員会というところから申請が出ております。
  81. 和田静夫

    和田静夫君 そこでちょっとお聞きしたいのですがね。たとえば私、ここに「昭和五〇年五月六日総理府になされた財団法人交通事故裁定センター設立許可申請に対する日弁連の見解」というものを持っているのですが、この中の十四ページ、「特に、第三者機関の名の下に、紛争当事者であり、かつ社会的強者である保険会社やその団体の影響下に設立される裁定センターが、本来裁判所の慎重な審理を必要とする紛争についてまで和解斡旋を行ない、更には裁定という判定機能まで営むことは、被害者救済を阻害する危険が大きいといわざるをえない。」と指摘していますが、これについてはどういう御見解をお持ちでしょう。
  82. 室城庸之

    政府委員(室城庸之君) この件につきましては、申請を受理いたしまして、総理府といたしましては、関係各省庁といろいろ協議をしてまいりました中で、特に弁護士法との関係等につきましては、この問題について非常に大きな関係がございますので、法務省の見解を幾たびも承るための協議をいたしまして、法務省といたしましても、ほぼ従来の考え方からいって、これが直ちに違法、不当ということにはならないという判断を示しておられますので、私どももそのような観点で、ほかにいろいろ問題が出ておりますので、それらの問題も含めて検討をいたしたという経過がございます。
  83. 和田静夫

    和田静夫君 「被害者救済を阻害する危険が大きいといわざるをえない。」という指摘について、実態的にはどういうふうに御判断になったということですか。
  84. 室城庸之

    政府委員(室城庸之君) 本来この裁定委員会目的が、被害者救済を図るというところから出発してまいっておるわけでございます。さらに、私ども所管しておりますいわゆる交通安全対策の中で、被害者救済というものは、交通事故を防止するということと同じ程度のウエートを持って考えるべき大事な問題であるということで、今後実際に交通事故に遭った人が、何らの不安なく、また特別に不利な条件を甘受しなきゃならないということにならないで済むような被害者救済対策を早急に組織していきたいというようなことから、従来も第一次的に、交通事故に遭いました人の相談を受理する窓口、いわゆる行政相談でございますが、こういったものも進めてまいっております。  ただ、その中で、行政相談というのは、あくまでも行政事務の範囲にとどまるわけでございまして、司法事務にまで関与することはできないというところから、いわゆる示談のあっせんというものについての被害者側の要求が非常に強いわけでございまして、私どもも今後そういった被害者が示談のあっせん等についてより低廉に、また中立公正な立場でこれを進めてもらえるような機関があればという要望にこたえていきたい。その延長線上においてそういった示談の成立の過程で、示談交渉の過程で、なかなか両者の言い分が折り合わないという場合に、最終的には訴訟という手段が当然確保されておるわけでございますけれども、そこに至らないまでも、一応示談という範囲の中で、最終調停案といいますか、最終示談交渉のための試案を示して、そこで両者が納得するならばというような仕組みを考えていくことは、現状に照らして適当ではないか。ただ、その場合に問題は、あくまでもその機関の取り扱います内容が中立公正を侵さないということによって、被害者救済に実質的に役立つものでなければならないという点を考慮しながら、この問題を検討しておるわけでございまして、その意味で被害者救済ということがあくまでも前提になっておるということでございます。
  85. 和田静夫

    和田静夫君 そうしますと、たとえば引き続いて十五ページに、この  裁定センターに、右に述べた最小限度必要とさ  れる公正の要件が備わっているか否かを検討す  るに、以下に述べる点よりして、その資金面、  人的構成面において何れもその要件に欠けると  いわざるをえない。  1、裁定センターは公益法人として設立許可を  申請しているが、設立基金および運営資金は前  述のとおり損保協会および全共連から拠出をう  けることになっている。   このように、裁定センターは、交通事故紛争  の一方当事者である保険会社のみによって構成  される損保協会にその資金のほとんどすべてを  依存しているのである。この一点において、既  に裁定センターは第三者の名の下に他人の権利  紛争和解の斡旋を行うのに適しない。  2、しかも、裁定センターの役員の選任方法を  みると、前述のとおり寄附行為によれば、理  事および監事は評議員会が選任するが、評議員  は理事会の同意を得て理事長が任命するという  循環的方法がとられており、その運営に当たる  人的構成について被害者側の意見や学界又は弁  護士会など公的機関の意見を反映する制度的保  障は全然設けられていない。殊に裁定センター  の機能上重要な役割をはたす裁定委員の選任方  法は不明である。  3、さらに、現に予定されている原始役員は  前述のとおり従来からの裁定委員会に関与して  きた者で、損保会社側から委嘱された者であ  る。もとより弁護士会の推薦を受けてはいな  い。また交通事故被害者団体の推薦によっても  いない。いわば加害者と目される者からのみの  推薦委嘱による者である。このことは、当該役  員予定者個人の識見や能力如何の問題ではな  く、要請される公正さに全く相応しない方法に  よってつくられた人的構成といわざるをえな  い。  こう指摘しているのですね。この辺のことは配慮される、こういう指摘は御懸念に及ばない、そういう形になるわけですか、先ほど来の答弁は。
  86. 室城庸之

    ○政府委員(室城庸之君) 実はこの件につきましては、昭和五十年十二月十八日の衆議院の交通安全対策特別委員会におきまして、当時の下平委員長から本件についてのいわば委員長見解というものが示されておりまして、その際「同センターの経費の大部分を占める自動車損害賠償責任保険の運用益については、その運営機構について改善を図るほか、同センターの人的構成についても十分な配慮を行い、事務手続についてもさらに明確な規定を設けること等により、かつ所管官庁の厳重な監督のもとに、その活動が厳正公平に行われるよう十分配慮されるならば、同センターの前身である交通事故裁定委員会発足に当たって日本弁護士連合会が、これに積極的に関与した過去の経緯から見ても、同連合会と相協力してこの種の被害者救済機関の設立は可能であり、かつその必要性も国民からの強い要請であると信じます。」ということで、当時の総務長官に政府としても善処を要望されたといういきさつがございまして、ここで御指摘をいただきました点につきましては、私ども関係省庁並びに申請を出しております裁定委員会の方とも十分相談をいたしまして、このような御指摘にこたえるためには、何といってもまず運用益の使途を決めます運営機構そのものに、いわゆる損保側の代表という形の色彩が濃いというような仕組みをまず変えていただく必要があるのではないか。  さらにこの裁定委員会の構成が、日本弁護士会からの御指摘にありますように、いわゆる片手落ちといいますか、一方的な加害者者側の救済というような構成メンバーになっておることは公正を害するのではないかというような点につきましては、裁定委員会の側といたしましても、日本弁護士会と十分その辺は納得のいくような話し合いをしたいということで、実は大体いま先生御指摘になりましたような点は、日本弁護士会と、実はいま申し上げました衆議院での御指摘をいただきました後、すでに一年半近い期間をかけて十分協議をいたしてまいりまして、現在の時点でほぼ解決に近づいておるというようなところまでまいっておるわけでございますが、なお下平委員長から御指摘いただきました行政官庁として厳正にこれを監督していく手続なり方法といったようなものにつきましても、総理府といたしましては、これを所管法人として認可いたします以上は、通常の法人監督というような域から一歩踏み出しまして、やはと厳正公平な取り扱いができますような、そういう監督の方法を裁定センター側にも強く訴えまして、そういうものの了解の上でこれを認可するように考えてまいりたいというふうにいたしております。
  87. 和田静夫

    ○和田静夫君 いま言われたように、原案ではなくて修正案が出されていて、それは日本弁護士連合会も加わった形のもののようでありますが、いずれにしても日弁連の参加が得られることが確認できない間は、いまの御答弁はこの認可はおろさない、そういうふうに理解しておいていいんですか。
  88. 室城庸之

    ○政府委員(室城庸之君) 私ども一年半ぐらいかかりましていろいろ日弁連側とも相談をしてまいりました中で、日弁連の中の御承知のように単位連合会におきましても、あるいは日弁連自体においても反対決議というものが出されたいきさつもございまして、右から左というふうに直ちに方向を変えるということは非常にむずかしい問題もあるわけでございまして、そのためにも時間をかけてやってきたということでございます。ただ、日弁連の中に現在においてもいろいろな反対意見というものがあるように私ども承っておりますけれども、日弁連の役員の側との話し合いにおきましては日弁連自身も裁定委員会の幹部と会合するなど、いろいろ意思の疎通を図ってまいりまして、ほぼこの方向については、日本弁護士会としておおむね認可の方向に総理府が踏み切ることについて反対はできないであろうというところまで意向を固めてきたというふうに承っておりまして、私どももこの四月から新しい会長になられました宮田会長を中心に、すでに申請を受理いたしましてから二年近くも経過しておるわけでございますので、七月ごろには認可という方向で考えてまいりたい。ついては最終調整を日本弁護士会と裁定センター、その間で十分やっていただきまして、それを十分踏まえた上でわれわれもこれに認可という形で参画していくというような手続をとりたいというふうに考えております。
  89. 和田静夫

    ○和田静夫君 この弁護士会の見解の中でも「弁護士法第七二条は弁護士でない者が報酬を得る目的で、一般の法律事件について仲裁、和解などの法律事務を取り扱い又はこれらの周旋を業とすることを禁止している。右規定が設けられている所以は、単に弁護士の職域を保護するためではなく、国民がその権利義務に関する事項の処理を無資格者に委ねることによって、適正な判断や解決が得られず不測の損害を受けることを防止するためである。」こういう指摘がありますね。私は、交通事故センターに反対をなぜするのかということを考えてみますと、これは結局、資金的にも組織的にも損保協会の影響下にあるということがやっぱり一番主要な問題であります。基本財産、運営資金は結局、運用益、先ほど来論議をしてきましたが、すなわち損保協会の寄付に仰ぐ、そして人的にも現行の交通事故裁定委員会、こういう形で損保協会の影響下にあるとして批判の強いもの、それが引き継がれる、こういうことが考えられるからだろうと。また弁護士会の指摘にもありますように、「弁護士法第七二条に違反する疑いがある。」、そういう見解もある。そういう疑念、反対に対するやっぱり正当な釈明ですね、釈明がない限り公益的な機関の設立を急ぐべきではない、そういうふうに考えて問題として取り上げたわけです。  そこで、先ほど来そこの排除、疑義や、あるいは問題点の排除のために御努力になっているようですし、日弁連との協議も進んでいるようでありますが、大体見通しとしては、先ほども確認をいたしましたように、日弁連の参加が得られることが確認できない間は認可がないのでありますが、いまの作業の進捗状態からいくといつごろの時期にどういうことになるんですか。
  90. 室城庸之

    ○政府委員(室城庸之君) これは最終調整の中身に関することでございますので、ここで私どもの立場で直ちにどうということは申し上げにくいわけでございますが、たとえば一つの例をとって申し上げますと、裁定委員会は常任理事六名で構成されるということになっておりますが、その常任理事のうち四名は、ただいますでに任意団体として任命された学者及び弁護士の方々で構成されまして運営されておるわけでございます。残りの二名につきましては、これは日弁連サイドから推薦されました方がお入りになるというような形で一応調整の方向に向かっておるというふうに私ども承っておりますが、もしそういうことでありますならば、常任理事の比率はそのようであるといたしまして、その下部機構である理事会の機構、それからさらにそれぞれの地方で、今後はできるならば各高裁所在地にそういった委員会をつくりたいというふうな計画もあるようでございますが、その場合に、それぞれの地域での理事を決めます場合の理事の振り合い、こういったものにつきましても、ほぼ同じような了解のもとに行われていくのではなかろうかというふうに考えております。  そのほかいろいろ日弁連側で疑念を呈しておられます、いわゆる裁定という言葉は適当でないということでこれは変えるように私どもも申しておりますけれども、そういった最終調整案、最終示談あっせん案というものが出されます際の事務手続でございますね、それからさらにそういった場でいわゆる裁定行為というものを行います場合の加害者側のいわゆる弁護士、被害者側の弁護士、これが対等の立場でなければならないわけでございますので、そういった場の構成の仕方等につきましても、現在両者の間で細かく打ち合わせが進んでおるようでございまして、ほぼこういった点を詰めてまいりますと、基本的に大蔵省の方ですでに措置いただいておるわけでございますけれども、いわゆる損保側の代表者で運営されておる委員会というような色彩が完全になくなり、さらに日弁連側の要望も十分盛り込めるような、またそういうことによって日弁連側も納得されるような厳正中立ということが保たれる。そういうような組織運営ができるならば、これは大体先ほども申し上げましたように六月いっぱいを最終調整の時期といたしまして、七月時点ではほぼ認可に踏み切り得るのではないかというふうに私ども考えております。
  91. 戸塚進也

    ○戸塚進也君 まず、大蔵大臣にお尋ねをいたします。  大臣は長い国会で大変お疲れと思いますけれども、財特も成立をいたしまして、大臣のお言葉を伺いますと、せっかく国会で上げてもらった法律をひとつ生かすように、これはもう執行者として万全を尽くしたい、職員にもそのように督励したい、非常に前向きな御発言をしていただいておりまして非常にありがたいことだと思っております。そういうお気持ちでひとつ国会閉会後も景気回復その他国民生活安定のためにがんばっていただきたい、こう思っておるわけでございます。  そこで、御通告は申し上げてございませんが、一点大臣にお伺いしたいのですが、先般首脳会議にいらっしゃいました。そのときに、各国の首脳ともお会いになっていろいろ今後のまた首脳会議の日程等もお話し合いになったと思います。次にどこでお開きになるというようなあるいはお話し合いもあったかもしれませんし、また日本においてそういう首脳会議のようなものを近々開きたいというような、そういうようなお話し合いはなかったか、またカーター大統領そのほか各国の首脳が、許されるなら近い将来日本を訪ねたいというような、そういったようなお話し合いがなかったかどうか、大臣の知り得る限りでお尋ねしておきたいと思います。   〔委員長退席、理事上條勝久君着席〕
  92. 坊秀男

    ○国務大臣(坊秀男君) 先般ロンドン会議に出席いたしまして会議の空気を簡単に申し上げますと、そこに集まりました各国の首脳者は、それぞれがそれぞれの国の責任者でございまして、何と申しましても、自分の国の立場なり実情というものを踏んまえてそうして立っておりますけれども、しかしながら、そろいもそろって、いまの世界経済というのは、これは自分たち一国だけでもって栄えようとか成長しようとかというようなことでは、これは非常に昔と違って困難である。したがって、各国がひとつ手をつないでいろいろの問題についてよく協調して、そうして難問を解決していきたい、その中でも、そこに集まりました七カ国の首脳は、われわれはひとつ世界から、日、米、独は機関車国というようなこともいわれておるわけでございますが、要するに先進国として、世界の経済の成長ということについて、ひとつ重大なる先進国としての役割りを果たしていこうじゃないかと、こういうような気持ちが、出席いたしました私にもしみじみとくみ取れるというような状態でございました。そこで、それをやるためには、やっぱりそれぞれの国が健全なる経済成長をやっていかなければならない、インフレを避けながら経済成長をして、そうして雇用の拡大ということをやっていくことが一番大事だと、それをひとつわれわれが努力をしていこうじゃないかということについて合意が行われておりました。  それともう一つは、世界の列国が手をつないで栄えていくということが大事であるが、その中でも、たとえば南北問題といったようなものですね。先進国とそれから発展途上国というものがあるんだ、その発展途上国の中には、まあまあ発展途上国と言って足るものと、それから本当に、これは言葉が悪いと思いますが、極貧国ですね、そういったような国もある。世界経済をこの際、総合全般的にとにかく引き上げていくためには、われわれがひとつその先鞭をつけてやるとともに、そういったような発展途上国と、また極貧国といったようなものに対しましては、でき得る限りひとつ協力援助をしていこうじゃないかというような気持ちも、これは強く合意をされておったということでございまして、一々申し上げるといろんな項目もございますが、そこで集まりました首脳者は、その会合につきまして、これは非常に今日当を得た会合であるから、今後も必要ある場合にはひとつ、何回でも集まろうじゃないかといったようなことが話し合われておりましたが、しかし具体的に、何月幾日に、あるいは何月ごろにひとつ集まろうじゃないかといったようなところまではいっていないようでございましたが、あの空気からもってすれば、私は必ずや、近いうちと私は断定するわけにもいきませんけれども、何回かこの会合が行われていくのではなかろうかということを私も考えますし、また必要な場合は機動的にこれを開いて相談をしていくということを、私は非常に期待をいたしておるような次第でございます。
  93. 戸塚進也

    ○戸塚進也君 大蔵大臣、あなたが、国会が終わりました後、日本経済の立て直しの問題、あるいはまた貿易、通貨、あるいはお話があった対外経済協力、こういう問題で、世界各国やはりお回りになって、各国首脳とお話し合いになったり、大臣御自身が、日本の経済の海外に与える影響その他をごらんになったり、そういうことを御計画になられるお気持ちありませんか。
  94. 坊秀男

    ○国務大臣(坊秀男君) いまとにかく国会で私は私なりに忙殺されて――坊でございますから、忙殺されておりますが、はなはだ力が及びませんものですから、それにもう一生懸命にやらしていただいておるというようなことで、   〔理事上條勝久君退席、委員長着席〕 いま具体的にどこをどう回ってというようなところまで私の気持ちはいっておりませんけれども、しかしながら、これは非常に大事なことであると、私は国会が終わりまして、多少とも私の体がまあ余裕、余裕なんていうのはできるものじゃございません。いまの仕事には余裕なんかはできるものではないと私は覚悟いたしておりますけれども、少なくともいまよりは幾らか私が余裕が与えられますれば、できるだけ広く世界の東西あるいは南北そういったところを歩いて、その国の実情も見たいし、わが国がまたそういったような国々に対していかなる対処をしていくかということの腹構えも、これを決めていきたい、かように考えおります。
  95. 戸塚進也

    ○戸塚進也君 大蔵大臣、あなたはやっぱり日本の経済の柱であり、責任者でございますから、やはり私は一度総理とも御相談になって、御計画になった方が、日本の経済のためにいいと思いますからお勧めいたしておきます。  それから、景気でございます。これは必ずしもよくなっていません。全く中小企業は惨めなものでございます。そういうことで、政府でも財特も成立しましたから、九月までには大体全体の事業の八割、六月までに五割と聞いております。その施行状況といいますか、これからやろうとしているわけですが、大蔵省としてそのような景気対策を間違いなく推進していただいている事務的な進行状態一言で伺いたい。
  96. 坊秀男

    ○国務大臣(坊秀男君) 御激励をいただきまして大変ありがとうございます。  日本の景気上昇ということ、日本の経済の成長ということは、先ほども申し上げましたとおり、世界を通じてこれは期待されておることでございます。さような意味におきまして、先般来いろいろ御審議をいただきましたりしたわが国の予算だ、政策だというものについては、これの実現を懸命に努力をいたしております。それで予算の眼目とする公共事業等につきましては、これは何としてでも実現をしなければならない、前半期におきまして七三%、これを契約、実行する、それに加えて金利をでき得る限り引き下げていくといったような、その他のことでもちまして、景気はやや私はマクロに見まして回復の徴候が見えるものがあると思っております。そういうようなことから考えまして、ミクロにこれを見ますと、いまのところ御指摘のとおり、中小企業の倒産等がまだ後を絶たずにあるということでございますが、日本の経済はマクロに見るとどうやら回復の徴候がある。ただ業種別あるいは地域別あるいは階層別と申しますか、そういうようなことを見渡してみますと、おっしゃるとおり、ミクロにおきましてはまだ大変な、何と申しまするか、窮境にあるということは、私は決して安閑と見ておるわけではございませんが、だんだんこれは徴候が出てきまして、ことしの夏ごろにはある程度の成果を上げるものであろうと、かように私は期待をいたしておる次第でございます。
  97. 戸塚進也

    ○戸塚進也君 大蔵大臣のその後半の御答弁は、私も信ずるのですよ、信ずるのですが、今度の大蔵委員会の審議を通じて与野党とも、もっとも与党は余り発言できなかったのですが、野党の先生方の御意向も、九月以降の景気をどうするのだ、九月以降の経済どうするのだ、いまのままでは大変ですよ、こういうことが各先生方の一致した御意見ですよ。そこで総理も、まあ公定歩合の再々引き下げの問題だとか、あるいはまた補正予算の問題も、もちろんいま本予算がこれから施行される中で、補正ということをすぐやるということをここで大蔵大臣がおっしゃるとは私は思いませんが、しかし少なくとも、補正予算はいまのところ考えておりませんなんというような通り一遍のことでは、これは私たち納得できません。九月以降は景気がまたひどくなりますよ。ですから、少なくともそういった、何といいますか、事態に十分即応して、もしそうなったときにはカンフル注射でも、ど太いカンフル注射を打ちます、そのぐらいの財源措置ぐらいの検討はいたしておきます、そのぐらいのことはきょうの委員会ではっきり言っていただかなければ、与党委員としてもどうも納得ができませんが、いかがですか。
  98. 坊秀男

    ○国務大臣(坊秀男君) 御心配、大変身にしみてありがたく思います。  前半どうにかいっても後半に息切れがして、これが心配にならないか、こういうことの御意見も、私も方々で承っております。私の考えますことは、前半におきましてとにかく十兆の公共事業をやりまして、それからさらに公定歩合を引き下げるというようなことで、そんなことをやったら、前半に使い切っちまって、後半にこれはとても足りなくなるじゃないか、こういう御意見でございますが、私は、実は前半にそれだけのことをやるということは、日本の経済が自律的にある程度の態勢を整えるであろうということに、私は深く期待をかけておる次第であります。(「間違いだ」と呼ぶ者あり)これは間違いだという御意見もあります。ありますが、いま政府といたしましては、そういうことをやりまして、着実にこれを実行いたしておるということでございますので、いまのところ、むろん経済なり財政なりというものは生き物でございまするから、いろいろな流動、変動をしていくことは、これはもう私どももそれに対処していかなければならないということはよく考えておりますけれども、そんなら、いまそういったようなことになったならば、これは補正予算を組むんだとか、新たなる追加政策を立てるんだとかいうようなことではなしに、ただいまは、このやった措置についての影響と申しますか、効果といいますか、これを見守っておるということでございまして、その段階におきまして、御要望でございますけれども、いつ具体的にどういう政策を立てるんだということは申し上げかねますけれども、経済は動いておるんだ、動いておる経済に対処しなければならないという気持ちだけは、私はしっかりと持っておるつもりでございます。
  99. 戸塚進也

    ○戸塚進也君 わかりました。  要するに、いまここでは補正予算どうするこうする、いつだということは言えない。また、その他の対策もまだこれから時を追って時々刻々動いているからそれによってやりましょう。しかし、少なくともいまの大臣のお言葉からうかがうと、下半期については非常に厳しいという声を聞いているから、これについては十分対処できるようにいたします、こういうふうに御答弁があったということは、イコール非常に冷えてきた、ほかに補正予算の道しかないんだということならあえてそれも考えましょう、こういうふうに解釈してよろしゅうございますね。
  100. 坊秀男

    ○国務大臣(坊秀男君) 私は、自分のことを申し上げて大変恐縮、失礼でございますけれども、ずいぶん若いときからスポーツをやった人間でございますが、スポーツには相手がある。そのスポーツの精神の一番大事なところは相手によって転化する、こういうことが何よりも大事なことなんだ。私のいま取っ組んでおるのは日本の経済であり世界経済、これは相手が動いておるのですね。動いておるから、その動きに対処してやっていくか。相手がどう打ち込んできたらどう払うというようなことは、スポーツではそれは、その場合にいかなる対処をするかということが、これが私の今日まで修行してきたスポーツの精神であろう。(「出たとこ勝負」と呼ぶ者あり)出たとこ勝負ではございません。ちゃんと腹を据えまして何年間の修行をやって、そうしてそういったような構えでもっていつでもこれに対処していくということが、私の考えでございます。
  101. 戸塚進也

    ○戸塚進也君 わかったようなわからぬような気もしますが、特に大臣の声が非常に大きくなりましたから、その大きくなった大臣の声を見て補正予算も十分大型があり得ると、こう私は解釈して次に進みます。  デノミの問題でございますが、大臣、最近非常にやはり、これは貨幣の価値といいますか、私たちは非常に感じますね。昔の方のお話などを聞いてみても、昔はよかったという話の中にあめ玉一銭の話もありますよ。それはいろいろ政策的に物価の問題で、いまの貨幣価値だからといって、いまの通貨の、円のいまの状態だからといって、それが悪いと私は申しておりませんが、長い日本の経済のことを考えたら、そろそろやっぱり日本もデノミの問題真剣に検討すべきじゃありませんか、大臣。いかがですか。
  102. 坊秀男

    ○国務大臣(坊秀男君) 私の声が大きくなってきた、私もはたと気がつきました。それは質問者のお声が大変若々しくて、それで、ようはっきりしておるものでございまするから、やはり相手によって、これ、おのずから転化していくわけでございます。そういうようなわけで、私はおっしゃるとおり、これからはデノミの問題でございますが、つい声が大きくなって――もう余り大きな声出さぬことにします。デノミの問題でございますが、現在の通貨の発行量ですね、これは私は非常に異常に大きくていろんな点において不便があると思います。たとえば、私が半世紀前に勉強した日本の国の予算なんというものは十五、六億であったと思います。それが、いまや何十兆、三十兆になんなんとするというような数字であるということ、あるいは国際為替のレート、これが大変な、日本のレートが通貨呼称においては大変な数になっておるというようなことは、これは私はよろしくない、何とかしてこれを縮めていかなければならぬということを常に考えます。それがすなわちデノミネーションだと思いますけれども、そういったようなことをやらなければならないことではあるけれども、これを実行するためには、やはりそのときの情勢、そのときの事情といったようなものを考えなければ、これは通貨のゼロを三つ取るなり四つ取るなりということをすれば、これは大変な便利にもなるし大変なメリットもある、あるからやっていくということでは、ちょっと私はやっぱり先走り過ぎると、かように考えます。さような意味において、今日早急にこのデノミネーションを断行するということは、これはやっぱり相当慎重な態度を要する。と申しますることは、御承知のとおり日本の今日の経済は大変異常な様相を示しております。この異常なる様相を、これを何とかして異常ではない、これで経済が――むろん経済動きますけれども、ある程度安定をしたんだというところで、これはそういったようなことはやるべきだと思いまして、今日ただいま早急にデノミを断行しようというような考えは、私は今日持っていないことを申し上げたいと思います。
  103. 戸塚進也

    ○戸塚進也君 もう十二分しかありませんので簡単に数項目。  主税局長、五十三年度税制ですね、これについては、本当にある意味では国民の皆さんに多少きらわれても、あえてやはり国家財政のことを考えたり今後の福祉の問題考えたり、後ほど伺う防災問題等考えますと、やはりある程度の意味の増税もやむを得ぬと思うんですよ。そういうこともやはりお願いしなければならぬかもしれない。しかし、その前提としては、やはり不公平税制と言われているような問題を含めて、企業の問題、企業の税制のあり方等について、本当にこれはもう腹据えて重点事項の審議をもう始めていかなきゃならぬ、検討を始めていかなければならぬ、そういう固い決意があるかどうかということをひとつ局長に伺いたい。  それから、あわせて先般田渕先生等の御質問にもありましたね、非常に大事なことですよ。個人の買いかえ資産の問題ですね。ああいう外国へ行っておられて、何かうちへ帰ってきてみたら、一時そこに住んでいた人が立ち退かなくなっちゃって、しようがないから何かほかにうちを買ったら、それは課税対象でだめと、こうなってしまったとかですね、ああいうやはり庶民的に非常にこれは気の毒だというようなケースで救えないような、そういうものもやはりこの際改めるべきだし、あるいは中小企業の相続の問題等でも、じゃ企業の、会社の分を、農家のように二十年全部これをやってたらただにしなさいと言っても、それはむつかしいと局長はこの間おっしゃった。しかし、やっぱりたとえば相続税等でも同族会社の株式の評価等の問題ですね、全然売り買いもできないようなそういう株式を、相続する場合に高い相続税を課せられて、あげくの果てに、もうそれじゃ払う税金もないから、自分のうちを売らなきゃ税金も払えぬと、あるいは会社をつぶすだけだと、こんな税制もこれは問題がありますよ。そういったことも含めてひとつ五十三年度大胆な改革を行いたいと、こういう気持ちがありますか。
  104. 大倉眞隆

    政府委員(大倉眞隆君) 非常に御質問の範囲が広いのでできるだけ簡単にお答えしますが、手順といたしましては、先般来申し上げております中期税制につきましての一応の方向を、ぜひ五月末なり十月初めに出していただきたいということを税制調査会にお願いしておるわけでございまして、五十三年度の改正は、それを踏まえました上で具体的なものを考えていくことになるわけでございますが、しかし、これは釈迦に説法でございますけれども、五十三年度の税制改正で何をやるかということは、それは広い意味での経済政策の中での位置づけとして五十三年度経済をどういう経済と見るか、財政がどのように対応すべきかということと一緒に考えないといけませんので、まだいまの時点で五十三年度には具体的にこれだと、あるいはこの税目だというようなことを申し上げるような時期ではないように私考えております。ただ、そういうことを考えます場合に、不公平税制の是正に努力すべきであるという御指摘は、もちろん私どもも十分そのように考えておりますけれども、ただ一言だけ、不公平税制の是正と申しましても、一昨年八月以来私どもが私どもなりに努力をしてきておるということだけはぜひ御評価をいただきたいと思います。全く何もやっていないというような御指摘を受けることはまことに心外でございます。その点だけはひとつ申し上げておきたいと思います。  なお個別の問題としまして、個人の居住用財産の売却の場合の特別控除でございますが、これは長年買いかえ制度がございまして、それはそれなりにまた弊害があるということで、土地税制全体の見直しのときに、いまの特別控除制度に変えさしていただいたわけでございます。  ただいまの問題、あるいは先般田渕委員のおっしゃいました問題は、現に住んでいないという条件であっても、長年住んでいたと同じではないかという場合に、もう少しきめ細かくめんどう見られないのかということでございますので、現行制度の枠内でどこまでそのような弾力的な運用が可能か、なお勉強をいたしてみたいという気持ちでございます。  それから、相続税の問題は、農業の特殊性から、現在御承知のような納税猶予制度がございますけれども、これを中小企業の資産全般に当てはめるということになりますと、極端なことを申し上げますと、相続税を納めていただくのは普通の事業用資産のない、いわば重役であれ何であれ、とにかく雇われていた人という人だけになってしまうんではないかというような、これは極端でございますけれども、そういうこともあり得るわけでございまして、やはり相続税の負担水準がどの程度かという問題の方から考えていくべきではないかと思います。  それから、具体的な問題として同族会社株式の評価が非常に非現実的であるというような点がございますとすれば、それは現行法のもとにおきます課税上の評価としては何が一番適正かという問題としてなお研究を続けさしていただきたいと思います。
  105. 戸塚進也

    戸塚進也君 私は、不公平税制何も直していないとは言ってませんよ。直していることの努力は認めますよ。しかし、なおやっぱり根本的にやるべきだということでございます。  銀行局長さんですか。サラリーマン金融、これは私がこの前の委員会でも指摘しましたが、あのときにでも直しておいていただければあんな新聞だねにならなかった。どんどんどんどんこのごろサラ金の問題出ているでしょう。やはり次の国会を目指して、大蔵省としても、ああいう悲惨ないろんな何か被害があるとかなんとかということがないように、伺うところによると、まじめなサラ金のグループの方でも、自主的に何か法改正みたいな、いまの届け出で一方的にできちまうとか、ああいうことは問題があるとか、利息の限度も問題があるとか出てますよ。やはり庶民救済という意味で、大蔵省もやっぱり真剣に次の国会ぐらいに向けて、サラ金のあの現在の悲惨な問題を救うような、そういう法改正みたいなことを考えませんか。
  106. 後藤達太

    政府委員(後藤達太君) 簡単に申し上げますが、私どももこのサラ金問題については真剣にただいま取り組んでおるところでございます。ただ先生も十分御承知のように、大変広範な複雑な問題がございまして、関係する省庁もかなり多くわたっております。したがいまして、遠くない時期に関係各省で集まりまして具体的にどういう対策を講じていくか、こういうことを御相談する予定にいたしております。
  107. 戸塚進也

    戸塚進也君 では、それは前向きにお考えになると、そういうことでよろしゅうございますな。
  108. 後藤達太

    政府委員(後藤達太君) やはりいまのサラ金問題についての問題を解決する方向でどういうことをやるべきか、あり得るかと、こういうことを御相談したいと思います。
  109. 戸塚進也

    戸塚進也君 それでは防災関係、地震関係の問題を一括して伺います。  まず、地震の問題につきましては、駿河湾地震等全国的に大きな地震が心配されております。私の住む静岡県なんかは、下手をすればマグニチュード七というのが来ますと、県内の三分の一のうちが皆倒壊するというような、一般に公開すればショッキングなような、そういうことがデータでも出ております。うちの県でも県ぐるみ当たっておりますが、その場合に一番問題は、住宅にいたしましても中小企業の工場や事業所にいたしましても、大分古くなっておりまして、これをもう少し補強しておきさえすれば、そういう地震が来た場合でも倒壊しなくて十分いける、こういうようなものがあります。現在もう住宅金融公庫制度等の中にもそうしたものを救う制度がありますが、余りにも基準が重過ぎてなかなかこれ適用できない。事業所等についても中小企業金融公庫等にも一部ありますけれども、これまた地震等について特別に考えましょうというような制度ではありません。この際、そういう地震等の場合に、ひとつ住宅あるいは中小企業等の工場、企業所等の補強をする場合の融資対策、そういうものをひとつ積極的に考えていく気持ちはないかお伺いいたしたいと思います。  あわせて、いま危険個所が、川とか道路とか、がけっ縁とか海岸とか、全国に二十三万カ所、それを全部直すとするなら四十八兆から五十兆という気の遠くなるような金が要ると言われております。その中で、いま鋭意建設省国土庁も関係の各省非常に努力をしておりますけれども、何しろ財源がない、そこで、やはりただ大蔵省に金を出せと言うだけでなくて、防災の問題についてもっぱら国民的に協力を得て、そうした危険個所を一刻も早くなくすといったような財源問題、たとえば防災国債でありますとか、そういう構想というものが、私たち最近真剣に考えているわけなんであります。これはひとつ大蔵大臣から――なかなかこれは制度的にむつかしいかもしれませんが、そういう問題が、ひとつ声が大きくなってきた場合に、真剣に考えていただきたいと、この点について、これは大蔵大臣に一言伺えば結構でございますが、いまの二点お願いしとうございます。
  110. 坊秀男

    国務大臣(坊秀男君) 日本は世界有数の地震国であります。地震による災害を受けた苦い経験は、私は年とっておりますからよくこれを体験いたしまして、二度とそういったような惨状は繰り返したくないということをしみじみ感じております。それにつきましても、いま地震による災害に対する日本の事前の対策というものはまことに貧弱であると、研究所や、あるいは技術面におきましてはいろいろ研究をしていただいておる、その労苦に対しましてはただ感謝のほかございませんけれども、しからばこれを実現するためのやはり先立つものはこれに対する経費、この経費を、一遍にやれば道路、そういったようながけっ縁のことだけでも何十兆というお金がかかると、これはとうてい短兵急に実施するということは困難でございますけれども、地震対策につきまして何らかのこれ考えは、具体化していかなければならないということにつきましては、全く御意見と同じです。ただ、問題は、それに対して目的収入によってやったらどうかと、こういう御意見でございますけれども、目的税というものは、一面非常に集まりやすかったり、やりやすかったりする面がございます。しかし、財政全般から申しますと、目的税というのは、しかく簡単にある事業に対して決めるべきものではないという逆の見方もあります。そういったようなことにつきましては、十分これから検討をいたしまして、そしてでき得る限りのことをいまからやっていかなければならないと、こういうふうに私は考えております。
  111. 戸塚進也

    ○戸塚進也君 各役所、済みませんでした。いま大蔵大臣からこういう答弁がありましたから、ひとつ地震の融資問題等については鋭意大蔵省とも相談をして――かたい大蔵省だそうですが、きょうは非常に大臣やわらかいから、かなり金も出そうですから、どうかひとつ地震でおびえている住民のためにぜひ前向きの対策をとってください。御苦労さまでした。  最後に一言――秘書課長いらっしゃいますか、お伺いいたします。  最近、次の参議院の選挙に出馬される、大蔵省を御退官なさった方が週刊誌等に、大蔵省におっていままではエリートとして誇りを持ったけれども、このごろは政治家どもがうるさくて、政治優先で、大蔵省にいても挫折感を感じてしまったから、おれやめて選挙へ出ると、こういうようなことを書いておられます。私は、これはその方の御意思、その方のごらんになったことはそれは御自由だ、その方のお考えで言うことは御自由だ、そのことを批判はしません。しかし、少なくとも私は、いまその方が言っているようなふうに大蔵省の方々が思っているとは思いたくない。また、そんな、私たちから言わせれば、大蔵省の人たちはもっと強過ぎて、もうちょっと政治家の言うことを聞いてもらいたいと思うくらいですよ。しかも、誇りを持って、誇りを持ってあなた方は働いてくれていると思いますよ。一体、そういう気風が大蔵省の中にあるんですか。それを伺いたい。  それから、これはドブネズミ論で、私は前の大平大蔵大臣に指摘しました。夜遅くまで、夜中まで残って、日曜日までやって、すり減らして、そして国会にいじめられると、こういう文章でしたね。いじめられるかどうかは知りませんが、夜こうこうと電気がついていることは事実。だから、せめて日曜日ぐらいは大蔵省の職員を休ませなさい、それから不必要に長く残しておくこともやめなさいと言ったら、官房長が、それは十分考える、大平大臣も考えると言いましたよ。そのことはその後どうなっていますか。やはり、人間ですから、休ましてあげるときは休ましてあげて、そして能率的に働いてもらうべきですよ。また、国会担当の何とか官というものを置きたいなんということも何か研究していらっしゃるというようなことを雑誌で見ましたが、そんな事実がありますか。それだけ伺って、最後に大蔵大臣、大蔵省のお役人がそのおやめになった方みたいな挫折感がないように、ひとつしっかり国の財政の守り役として国民のために奉仕できるように、そういう勤務体制にしていただきたい。そのことを最後に大蔵大臣に伺い、それで終わります。
  112. 禿河徹映

    ○説明員(禿河徹映君) 私ども大蔵省に職を奉じております職員、これは全体といたしましてやはり行政には行政個有の責任と使命とがあるということを感じておると思います。そういう点におきまして、これはいろいろ議論はございましょうけれども、行政の本分は根本的には変わりはないということで日夜努力いたしておるものと信じております。  それから、第二点の超過勤務の状態等でございますが、先般、当委員会におきまして先生から御指摘を受けましたのは、たしか昨年の十月でございましたか、それ以後大蔵省の方では予算の編成とか、あるいは国会の審議とかというふうないわゆる繁忙期を迎えまして、そういうこともございまして、目に見えてそれまでと大きな変化があったというふうには申し上げにくいのでございますけれども、いろいろ先生の御指摘もございますし、私ども職員の健康等の観点からも、たとえば、国会の待機の交代制を強化するとか、その趣旨徹底を図るとか、あるいは事務の合理化、あるいは機械化を進めていくとか、そういうふうなことをいたしまして、これはきわめて一つの例で恐縮でございますけれども、ことしの三月の初めに夜八時以降に残っております者をちょっとある日選んで調べてみましたら、大体五割以上が残っておると、そういうことでございましたが、四月の半ば過ぎにもう一度調べてみましたら、これが大体三割台に落ちてきたと、こういうふうな状態でございまして、どうやら少しずつでありますけれどもそういう効果が出てきておるのではないか、こういう感じがいたしております。
  113. 坊秀男

    ○国務大臣(坊秀男君) 私が大蔵省の仕事をさしてもらうようになってまだ半年になるやならずでございますが、私は、そういう重大なる仕事をやらしていただいておる間に二つのまことに貴重なることを実感いたしました。その一つは、国会を通じて接触する議員の各位が本当によく勉強をされて、全く生来駑馬である私がその後をフォローしていくのに本当に一生懸命にやらなければならないということが一つでございます。  しからば、国会て一生懸命になって、それで、精いっぱいだと思って役所へ帰ってみますと、大蔵省の職員の諸君がこれまた一生懸命にやっておられる、しかも大変な誇りを持ってやっておられると。いまの自分たちがやっておる仕事がいかに重大であるかということを深く自覚しておられる。これは議員各位と職場は違います、職場は違いますけれども、まさに同じ誇りを持ってやっておられるということを私は実にしみじみと感じてまいりました。だから、私といたしましては、とても私の力でもって議員の皆さんに対しまして十分歯車を合わしていくということはとうてい自信がございませんが、しかしながら、懸命にこれを、私に与えられた仕事をやってまいりたいということと、それからまた、大蔵省の諸君が、まことに鈍重な私に対して、じゃない、これは国に対してでございますけれども、本当に誇りを持って懸命の努力をしてくれておるということに対しましては、もう絶えず私は感謝しておる。これに対してはどうしたって何らかのお報いをしなければならないと、かように考えておる次第でございます。
  114. 鈴木一弘

    ○鈴木一弘君 最初は、構造不況に対する問題であります。  今月の十八日でしたか、日銀総裁が構造不況業種について、業界も政府もともに真剣に考えるべきである、そういう発言がありました。こういう長期にわたる不況ということになれば、それを考えるときに、この構造不況業種に対しての取り組みを真剣にやるという意見は当然だと思います。通産省も見えておると思いますが、この構造不況業種、特に非鉄金属関係においてどういう対策をとってこられたのか、特にいろいろ検討しているように聞いておりますが、現在対象としている業種、それからその対策、これをちょっと教えていただきたいと思うのですが。
  115. 村野啓一郎

    ○説明員(村野啓一郎君) お答え申し上げます。  御指摘のように、一般の経済の不況の中で、特に構造的な要素を持っております、不況要因を持っております業種がございまして、これが全体の不況の、何と申しますか、それをさらに暗くしているという事実がございますけれども、これにつきましては、たとえば過去の過剰設備が圧迫しているというような業体、あるいは原材料のコストが非常に上がってしまったというような業体、あるいは国際競争力が非常に落ちてしまっている繊維のような業体、こういった業種につきましては何か構造的な検討をしなくちゃならぬということで、いま鋭意担当の原局を通じまして検討しているわけでございます。従来までは、いま申し上げましたような要件に当たります業種として七つまたは八つほど選んでおりまして、たとえば鉄鋼中の平電炉、あるいは繊維産業、あるいは段ボール原紙等々をその検討の対象といたしているわけでございますが、これにとどまりませんで、構造的な要素を持っておりますものにつきましては、それの抜本的な対応策のために、業界とよく打ち合わせをしまして、解決の方向を探りたい、こういうことでやっておるわけでございます。  御指摘の非鉄金属につきましては、従来から国内鉱山の維持と、あるいは備蓄の推進といったことを現在やっておるわけでございまして、これをさらに推進してまいりたい、こういう状況です。
  116. 鈴木一弘

    ○鈴木一弘君 いまので大体業種はわかってきましたけれども、いままであったのが、いま言われた答弁の平電炉とか、繊維、段ボール原紙、そのほかにアルミの製錬、化学肥料、工作機械、塩化ビニール、こういうようなのが主ですね。
  117. 村野啓一郎

    ○説明員(村野啓一郎君) さようでございます。
  118. 鈴木一弘

    ○鈴木一弘君 あと農林省や運輸省に協力を呼びかけて広げたいというような意向があるということなんですが、どうなんですか。
  119. 村野啓一郎

    ○説明員(村野啓一郎君) 御指摘のように、たとえば農林省所管につきましては精糖業、砂糖の精糖でございますが、精糖業あるいは現在不況カルテルをやっております合板等がございますし、あるいは運輸省では、特に御案内のとおり造船の不況によります造船業及びその関連業種といったものがやはり構造的な不況に悩んでおるわけでございますが、これらにつきましては、各関係省で十分御検討になっておられるというふうに聞いております。必要がありますれば、十分連絡をとりつつ進めたい、かように存じております。
  120. 鈴木一弘

    ○鈴木一弘君 この中で森永日銀総裁が、そのときに構造不況業種の体質改善のために設備の廃棄、廃業、こういうことが必要だろうということを言っておりまして、それに対する資金を準備しなければならないとも話しているんですが、それに関連して私は質問したいんですが、資金として開銀であるとかいろいろあると思います。これは銀行局の方ですが、資金を準備しなければならないということになる、こういう意見があるんですけれども、これは大蔵省はどう考えていますか。
  121. 後藤達太

    ○政府委員(後藤達太君) ただいま通産省やその他所管省におかれまして、いろいろ構造対策を含めて御検討中と伺っておりますので、その検討の結果どういう御意見に相なってまいりますか、それを拝聴いたしました上で、これに対応して金融面でどういうことができるかを検討させていただきたい、こう考えております。現在のところまだ具体的にどういうことという考え方は持っておりません。
  122. 鈴木一弘

    ○鈴木一弘君 開銀資金も使う、あるいは政府の資金運用部資金からという、これは理財局の関係になると思いますが、それを使って構造不況業種という方にお金が流れていくやり方、まあこうなるわけですね。開銀のお金も、もとと言えば資金運用部ですから、そういうことで流れていく。それを呼び水にして民間銀行からも資金援助をさせようと、こういうような感じになるんじゃないかと思うんですけれども、その点はどうですか。
  123. 後藤達太

    ○政府委員(後藤達太君) いま御検討中の構造不況業種に対する構造政策も含めて、どういう具体的なお考えになってまいりますか、それいかんによるだろうと思いますが、ただ、いま御指摘のありました開発銀行等の場合は、開発銀行がそれぞれ政策目的に応じました融資をいたしております。したがいまして、その各業種についての問題の、あるいは対策のどういう点が大事になるかということの兼ね合いで、それは開銀が対応できるものかどうか、それはむしろ少し明らかになりましてから具体的に検討をいたしたい、こう考えております。
  124. 鈴木一弘

    ○鈴木一弘君 われわれが聞いているといいますか、いろいろ読んだりしているのでは、金融対策としては中小企業振興事業団融資、そういうことが活用されるということも伝えられているわけですね。これは中小企業になりますが、あとは開銀、いまのように中小公庫、商工中金、こういういろいろな機関があるわけですから、そういう機関によるいわゆる資金手当て、金融手当てということになれば、当然資金、原資をふやすとかなんとかしなきゃならないでしょうから、財投の追加をするところに対しての追加を考えていくということが必要じゃないかと思うんですけれども、その点はいかがでございましょうか。
  125. 岩瀬義郎

    ○政府委員(岩瀬義郎君) 原資は確かに私ども……
  126. 鈴木一弘

    ○鈴木一弘君 原資というか、出していく資金ね。
  127. 岩瀬義郎

    ○政府委員(岩瀬義郎君) ただいまのところでは五十二年度の財投計画に貸し出し先を全部張りつけておりますので、改めてそういういま銀行局長が申しましたように、構造不況の対策、具体的に煮詰まってきたところで、それに対して最もふさわしい資金の貸し方なり、あるいは処理の仕方がどうであるかということが決まってくるわけでございますので、そういう具体的なものの検討というものが先にもう少し進んでまいりませんと、どういうものが一番適当であるかというのは、にわかにはいまちょっと判断しかねるところでございます。
  128. 鈴木一弘

    ○鈴木一弘君 決まってくれば具体的に考えるということですね、言えば。そういう理解をしましたけれども。それだけじゃなくて、その他の行政指導を図るというような報道もあるんですが、その具体策はこれはどういう具体策なんでしょうか、考えられているのは。
  129. 村野啓一郎

    ○説明員(村野啓一郎君) この構造不況問題は、各業種によりましてその原因と申しますか、対応がかなり違っておりまして、いわば個性のある対策が必要でございます。御案内のように平電炉につきましては過剰設備の処理ということが最大の問題でございまして、これはその実施のために現在業界が鋭意打ち合わせを続け、通産省等もこれに対する関与をいたしまして強化を図っているわけでございます。繊維につきましては、御案内のように金融対策等も考慮いたしまして、それを解決するという方向で考えておるわけでございます。
  130. 鈴木一弘

    ○鈴木一弘君 ずっと申し上げてきた構造不況の業種、いわゆる水面下ですからね。そういった業種についての不況の形態というのはいままでにない深刻なものだろうと思います。若干ここで銅のように国際価格が上がったということで明るい色も見えているのもありますけれども、そうでないものもかなりある。そういう点からいろいろ考えてみると、これは金融面、先ほどいざとなったらば財投からの追加も具体的なものがあれば考えざるを得ないという、検討せざるを得ないというような感じに私は聞きましたので、その辺はいいと思うんですけれども、金融面からだけじゃこれはちょっと、これは通産省に聞きたいんですが、無理じゃないか。七業種を決めて資金手当てを中心とした緊急策をということをまあ考えても、それがただの放送みたいに終わってしまうという、その効果だけでは立ち直るということはできない。そういう状況にまで現在はあると思うんですが、そこまで深刻化しているということになると、一体後はどうするんだと、いわゆる過剰設備をやめる、不況カルテルをどういうふうに考えているのか、あるいは備蓄について、ことしはえらい目に遭っていますわね、予算上は。そういう備蓄については一体どう促進をしていくのか。輸入規制の問題、輸入規制なんということになると非常に問題が多いんですけれども、いろいろな問題が可能性の中には考えられるわけですよ。そういうことについてどういう措置をとるか。できれば業種別にあればありがたいんですけれども、見通しを明確にしてほしいんです。
  131. 村野啓一郎

    ○説明員(村野啓一郎君) 御指摘のように単一の手段だけではなかなか解決できない問題が多うございます。したがいまして、たとえば先ほど例に挙げました平電炉につきましては、まず過剰設備の処理をすると同時に、大きな設備投資の適正化を行うといったことが必要でございますし、それから繊維につきましては、単に現在の不況の立ち直りにとどまらず、将来日本の繊維産業をどういう位置づけに持っていくかといった前向きの措置も必要でございます。  それから、これは先ほど例には挙げませんでしたが、アルミニウム製練のごとく、その原料コストが大変上がりまして、国際的に見ても非常に高といったものにつきましては、たとえばそのアルミニウムの地金、国産地金をユーザーに一定量必ず引き取ってもらうようにするといった指導面の措置、そういった各種の措置を織り込んでやってまいりたいと思っております。たとえば設備投資関連でなかなか設備投資が進みませんで、現在操業度の落ちております機械業種につきましても、技術開発を進めるとかというような措置を講じまして進めてまいりたいと、こういうことでございます。
  132. 岩瀬義郎

    政府委員(岩瀬義郎君) ちょっと先ほどの私の答弁に補足させていただきますが、いま通産省がそういういろいろ検討しておられることについて大蔵省がまだ正確にいろいろ聞いているわけでもございませんので、通常の金融であるべきか、財投であるべきか、あるいはその他の措置であるべきか、あるいは繊維なんかがいままでやってきました自主的な構造改善といいますか、あるいは将来の展望をどう見ているかというようないろんなものを見ませんと、財投の資金というものが直ちに引き出されてくるということではございませんということを申し上げたつもりでございますので、ちょっと大変恐縮でございますが、お含みおきいただきたいと思います。
  133. 鈴木一弘

    ○鈴木一弘君 だから、そういうことがはっきりわかってくれば出せるでしょうということですよ。だから、そういう方の否定的な方ばかり言ってたんじゃ不況は永久にだめですからね、やはり積極的な私は財投によるてこ入れ等もこれは必要だろうと思います。そういう大胆な発想がなければ、この構造不況というものは解決はできないだろうという感じがするわけです。  それは大臣はいかがお考えでしょうか。こういういわゆる製造業の横ばいの問題、設備投資の落っこっている問題等ありますけれども、構造的な不況が先ほどあったように、国際競争力の問題、いろいろあります。そういう点について財政面からの問題もありますし、いまのようにそのほかの施策の問題もあるわけですけれども、これは責任あるお金あずかる方の大臣として、また有力閣僚の一人であるわけですからね、どういうふうに持っていくか、それが失敗すれば経済見通しどころか、後々が大変なことになると思いますが、いかがですか。
  134. 坊秀男

    国務大臣(坊秀男君) 御指摘の点は非常に大事なことだと思います。それにいたしましても、構造上の不況といったようなものにつきましては、これは何といたしましてもやっぱり通産省の御意見をよくお聞きいたしまして、そしてこれに対する対処の、まあ財政金融は私どもの方の対策を考究してまいりたいと、何よりもひとつ通産省からそういうことを承り、かつ慎重に御相談を申し上げて結論を出していきたい、かように思います。
  135. 鈴木一弘

    ○鈴木一弘君 模範答弁みたいな答弁なんであれなんですけれども。  時間の関係がありますので、ちょっと住宅ローンのことで伺いたいんですが、個人消費支出というか、個人の支出する消費の中では大きいものですが、この住宅ローンの伸びが鈍化していると、このことが二十三日に日本銀行が発表をしております。この発表によるとずいぶんと鈍化している状況なんですけれども、これはこれから以後――これは一月から三月までのことをここで書いてあって、本年の伸びは、対前年同期比貸し出しの伸び率が六・九%で、昨年の十月-十二月期の一五・二%から大きく落ち込んでいると、こういうことが発表されているわけですね。そういうふうに非常に落っこってきたということであり、しかも返済分を差し引くと純増では六・二%しか前年度増加をしていないということが出ております。これから以降もう四月までまとまったかどうかわかりませんが、大蔵省としてはこれどういうふうに状況をおつかみでございますか。
  136. 後藤達太

    政府委員(後藤達太君) 住宅ローンの方は、いま先生の御指摘の数字は、貸出額の増加率をお示しになったかと理解をいたしますが、一つは、住宅ローンも、やはりいままでの経験によりますと、時期的に、第一・四半期は少なくて第二・四半期になるとふえると、こういうふうな傾向がございますのと、それからやはり残高の伸びの方は三割程度でございます。したがいまして、増加額が昨年は大変伸びておりますので、増加額自体としては若干落ちたような数字は出ておりますけれども、全体といたしましては、他の一般の貸し出しが一一、二%の伸びの中で、住宅ローンは三割近く伸びております。特に私、銀行のこれに対する取り組み姿勢が変わっているとは存じません。むしろ、現在のところ需要にこたえて積極的にこの方に資金を回していこうという努力をいたしておると、こう感じております。
  137. 鈴木一弘

    ○鈴木一弘君 いまの話なんですけれども、確かに残高については昨年と大体変わらないんでしょうけれども、しかし、新規貸出額の対前年度比の伸び率は、昨年の一月-三月に比べたら半分でしょう、これ。理由は何ですか。いまの言われたような時期的なものということになると、このときもよくなきゃならないわけですね。その点いかがでございますか。
  138. 後藤達太

    政府委員(後藤達太君) 詳細なる分析をいたしておりませんが、ただいま私どもが承知しておりますのでは、住宅ローンの申し込みに対しまして、特に枠の関係その他で締めておるということは全く耳にいたしておりません。やはり需要の出方に対応する、需要の動向によるところではなかろうかと、こういうふうに考えております。
  139. 鈴木一弘

    ○鈴木一弘君 それでは、住宅局が来ておられますので、総務課長に伺いたいんですが、一-三月の住宅の新規の着工件数、これはどのぐらいになっておりますか。
  140. 京須実

    ○説明員(京須実君) 五十二年の一月は十一万六千四百八十八戸、対前年の一月に比べまして八・六%の伸びでございます。それから二月が十万五千九百九十七戸で、対前年同月に比べて三・九%のマイナスでございます。それから三月が十一万八千三百十戸でございまして、対前年同月に比べて一・七%のマイナス。したがいまして、二、三月にちょっと減り、しかし、三月についてはまだ概数でございまして、完全な数字ではございません。
  141. 鈴木一弘

    ○鈴木一弘君 そこで、計算がちょっとややっこしいんですけれども、これは、じゃ、三カ月合わせると大体何%の増になりますか。増になりますね、これ。
  142. 京須実

    ○説明員(京須実君) 計算まだできておりませんが、多少の増加と存じます。
  143. 鈴木一弘

    ○鈴木一弘君 そういう点見ると、新規住宅の着工件数は八%前後いってるんじゃないかという感じが――そこまでいかないかもしれませんけれども、それに比べてちょっとローンの伸びも悪いと。  またもう一つは、これは大蔵省に聞きたいんですけれども、住宅金融専門会社、その貸し出しの増加額は前年同期でどのくらい伸びておりますか。報道されるところでは七六・五%も伸びていると、こう出ているわけです。どうでしょうか。
  144. 後藤達太

    政府委員(後藤達太君) 住宅専門会社の方の新規貸出額は、五十年度が二千百五十六億円でございましたのに対しまして、五十一年度中の貸出額は二千八百三十六億円、こう相なっておりまして、前年度比で三〇%強の増加でございます。
  145. 鈴木一弘

    ○鈴木一弘君 私が申し上げているのは、そういうことじゃなくて、一-三月はどうですか、ことしの。対前年同期比で。
  146. 後藤達太

    政府委員(後藤達太君) 本年一-三月の住宅専門会社の貸し出しの増加額が六百八十四億となっておりまして、一七・六%の増と、こう相なっております。
  147. 鈴木一弘

    ○鈴木一弘君 そうしますと、住宅の件数の方は、一月が八・六、二月がマイナス三・九、三月がマイナス一・七、こうなっています。それに対して住宅ローンは、一-三月で新規貸出額の前年度比伸び率が六・九、そして住宅金融専門会社の場合には一七・六%という、こういうことを見ると、先ほどは銀行は惜しまないということを言われたのですけれども、やはり住宅ローンについて、余りもうからないというと悪いですけれども、利ざやも少ないということで、これをきらって住宅金融専門会社の方へ回しているのじゃないですかね。都銀や地銀、相互銀行を加えていろいろありますけれども、そういった全国銀行、相互銀行、全部の銀行がそういうことの貸し出しについて慎重になってきたというふうに感じられるのですけれども、その点はいかがでございますか。
  148. 後藤達太

    ○政府委員(後藤達太君) 私どもこの住宅ローン問題に対する銀行の対応姿勢につきましては、常時フォローするように努めておるところでございますが、ただいままでのところ、先生の御指摘のような、銀行のやり方が変わってきた、こういう感じはいたしておりません。銀行によりまして、住宅金融会社の方で専門的に小口はやってもらうという考え方のところもあったりはいたしまして、多少ビヘービアの違いはございますけれども、しかし、これだけ金融が緩和しておる状態でございますので、やはり住宅ローンについては基本的に積極的に対応していく、こういう姿勢のように存じております。  ただ、具体的な数字は、御指摘のように、住宅ローン会社の方がまだ規模が小さいものでございますから、伸び率はどうしても高く出るわけでございますけれども、数字的におっしゃるような感じもややいたしますので、今後も銀行の対応姿勢につきましてはよく見てまいりたいと思います。今日までのところおっしゃるような懸念はないと、こう考えております。
  149. 鈴木一弘

    ○鈴木一弘君 じゃ、時間があれですから最後にしますけれども、住宅ローンの問題で、やはり庶民にとってはこれは一つの大きな夢でもありますし、ぜひとも借りられるようにさしていただかなければならない、また借りやすいようにしなければいけないと思うのです。しかし、一般のサラリーマンの方々を見ていると、銀行でぎりぎりいっぱいでも一千万から一千五百万円ぐらい、資産内容そのほか見て、担保力を見て、その程度というのが多いようですね。実際は、これからだんだんだんだん安い住宅ができてくるというのなら結構なんですけれども、同じ坪数でも、だんだんこれから上がるばかりでしょうからね。そういうことを考えると、もう少し何か、多少危険負担があっても、若干住宅ローンの額というものをふやすような方法を考えていく、あるいはそれができなければ、きちっと政府で裏打ちをしてあげる、そういうようなことまで本気になってやらなければならないというところへきているのじゃないか、もうちょっと枠を広げるべきじゃないかという感じがするのですけれども、その点の御意見を聞いて終わりたいと思います。
  150. 後藤達太

    ○政府委員(後藤達太君) 住宅問題に対します国民の需要が非常に強い、またこれにこたえなければならないというのは御指摘のとおりだと思います。私のいまの感じでは、ローンのその量の方は、増加額についていろいろ御指摘もございましたけれども、全体として残高が三割伸びておると、こういうことでございますと、ほぼ量の方は充足に近い状態になっておるのではないだろうか。むしろ当面質の問題、ただいまも御指摘のございました保証関係と申しますか、担保関係といいますか、そういうことも含めました借入人の負担の問題というところにやはり私は当面の問題があるような気がいたしております。したがいまして、先般も金利を下げるとか、あるいは今回は既往分についても下げることを検討していただくというようなことをいたしております。量、質相まって今後もこの住宅ローンの順便なる疎通につきましては配意をしてまいりたいと、こう考えております。
  151. 三治重信

    ○三治重信君 では、大臣に御質問いたしますが、五十五年度には赤字財政をなくすということを一つの前提にすると、大変な税並びに歳出を再検討していかなくちゃならぬと思うのですが、そういうものについてとかく大蔵省は慎重で、その過程については言えないという、またなかなか言わないということが多いわけですが、しかし、非常なこの困難に立ち向かったときに、そういう中期財政計画というような一つの目標なりなんなりをもう立てていかないと、これから国民的な合意を得た財政運営はできないのじゃないかと私は思うわけなんです。  一つは、五十五年に赤字財政をなくする予算を組みたいと。これは単に自民党政府ばっかしでなくて、与野党とも、やはり国の財政の一つの目標として赤字財政だけは少なくともなくさなくちゃならぬと。それじゃ、専門的に大蔵省の方で、そういうことに対して、経済がこういう条件の場合にはこの程度のことをしなくちゃいかぬということが、やはり国民にわかるような具体的な処置のやり方について、仮定を設けて、そういう処置の方策を、こういう条件ならばこういう施策が必要だということを、もう今年じゅうにひとつぜひ具体的に出して、そういうものの一つの前提条件を設けてでも公表――そういう方策について検討資料としてでも公表されるようなまでの準備をぜひしていただきたいと、こう思うわけですが、御所見を承りたいと思います。
  152. 坊秀男

    ○国務大臣(坊秀男君) いまの日本の置かれておる財政状況は、もう御心配していただいておるとおりでございまして、これはどうしたって早い機会に脱却をしなければならないということで鋭意努力を重ねておる。その手段方法につきましては、お目にかけましたり、あるいはお話し申し上げたりして御批判をいただいておる次第でございます。そこで、このままの赤字財政を続けていきますと、これはもう財政にこれだけの大きな――全部の公債では三〇%近いものがある。そのうちの半分は赤字特例公債であるというようなことでまいりますと、これはもう年を経るに従いまして財政が硬直化してしまう。さらにはまた、どんどん続けておりますと、これはもう日本財政の破綻が目に見えておるというようなところから、どんなことがあってもこれは解消、脱却をしていこうと思いまして、とにもかくにも五十五年度までにはひとつこれを実現しようということで、いろいろな政策を考えておるわけでございます。  そこで、これ、もう五十五年といったって、五十三年、五十四年、五十五年ぐらいのものじゃないか、いまとなったら各年度における計画を立てるべきだと、こういう御意見かと思いますが、これはなかなか容易ならぬことでございまして、要するに予算を組むということも、いつも予算を組むことが、前年度にこれを組むということが、これが一応のやるべきことでございますけれども、何にいたしましても、翌年度経済の妥当な結果という個々の見通しなんでございますから、その見通しがやっぱり該年度に近づけば近づくほどこれはどうにか――これは完全にはわかるものじゃございません。完全にはわかるものじゃございませんけれども、近づけば近づくほど実態を把握することが、それに近い実態を把握するということによりまして予算の歳出歳入等が、これが見積もられて御審議を願うというようなことでございますので、今日速やかに、五十三年度は一体公債の発行計画はどうか、あるいはその租税の増収計画はどうかということにつきましては、ちょっといまここで具体的な数字を申し上げるということは、なかなか私といたしましても困難な次第でございます。
  153. 三治重信

    ○三治重信君 ほかの委員会に行かれるそうですから申し上げておきますが、いま大臣がおっしゃったように、財政はめんどうなやつですから、来年度の予算のどうこうということではなくて、五十五年度までにそういう赤字財政をなくする場合には、歳出の部面でこういうものをやっていかなくちゃいかぬと。それからその赤字を総予算の中で何%までに切り詰める予算を組まなくちゃいかぬという大きな枠組みをやはり早く出して、その中へ全体の具体的な来年度の予算あるいはその次の予算ということになって具体的な数字が詰まっていくと思うんですが、やはりそういう目標の枠なり、その中で問題となるところを指摘をして、国民的な議論を、与野党の議論を詰めていくと、こういう一つの中期計画についてのいろいろの国民的な合意を得る一つの資料をぜひいろいろの二、三のケースを出してほしい。それから特に、私は景気が回復しない場合の、先ほどは戸塚先生から補正予算の問題も出たんですけれども、中期的にはやはり相当な、経済成長が悪い場合によほど体質改善をやる対策、財政の政策をとらにゃいかぬと思うんですがね、これは国民に非常に苦い薬を飲まさなくちゃいかぬ。こういうこともひとつ大蔵省としてそういうことの覚悟のほどの案もぜひつくって、国民の議論の中に入れるということをぜひ考えてほしい。これは実行する実行しないというよりか、そういう議論の資料、討議の資料というんですか、を出してほしい、こういうふうに思います。  大臣、どうぞ。答弁はいいですから、そういうことを要望しておきますから、どうぞ。  で、局長さんにそういう問題について、ひとつぜひさらにもう一遍具体的に局長さんに、主計と税の方にお願いしておくわけですが、非常に具体的な問題になるし、利害関係が非常に複雑になるものですから、年度ごととか、具体的な数字といえどもなかなか慎重で、大蔵省、従来経済の長期計画でも数字を入れたがらぬわけなんですが、もうここで五十五年度に赤字財政をなくすということを言ったならば、五十五年度になくすための一つの経済の動きの前提を、うまいところ順調に経済がことしでこれ回復すれば、非常にこういう赤字のなくし方でいける。もしもこの経済成長がいかぬと、構造改善的に非常に停滞経済になると、こういう状態でも赤字をなくすという場合にはこんなことが必要ですよと、こんなことを考えにゃいけませんと、こういうことを本年じゅうに三つぐらいのケース、いわゆる政府が予定している五十五年度までのそういう中期計画、経済企画庁が言う経済計画の中における成長率を、いろいろそれを前提とするならばこう、もしもそれよりかずっと経済が下がって非常にもう一、二%と、横ばいと、こういうようなことになって、しかも五十五年度に赤字財政をなくすと、こういう場合にはこんな非常にシビアなことを考えなければなりませんと、こういうような検討資料といいますか、そういうものをひとつぜひ、何というのですか、それが間接的に、大蔵省の審議会なり、またそういういろいろなものに間接的に国民にわかるような方法でもいいわけですが、ぜひそういうことをやらぬと私は、なかなかみんな自分勝手にいい方向にだけ解釈をしていって、いざそこでこの実際具体的に審議すると、それは総論がいかぬ、各論が反対と、こういうことでいつまででも議論がまとまらぬと、こういうふうになる。そうすると、どろなわ式にすぐもう来年度の予算にいって、そこに具体的な方針がまたぐらつくと、こういうことになると思うのですが、こういう意見についてどういうお考えですか。両政府委員にお願いします。
  154. 加藤隆司

    政府委員(加藤隆司君) ただいまの御示唆は非常に重要な点でございまして、私どもとしてもそういうようなものが一体どうやったらできるかというようなことは勉強はしておるわけでございますけれども、なかなか財政収支試算のあのフレームをつくりますにつきましても、いろいろ不確定要因が多くて難渋をきわめているようなのが実情でございます。  それで、ただいまの国家政策を設定して、それを実現する経済のいろいろなケースに沿って政策手段を網羅的に示して国民合意を、コンセンサスを形成する、そういうたたき台的なものをつくって出したらどうかという御示唆でございます。そういうふうに理解しますが、ただいま申し上げましたように、現在国家政策の方は経済企画庁が総合官庁といたしまして前期計画があるわけでございます。それを経済のいろいろなケースについてどういう政策手段で実現していくかと。私どもとしてもそういうようなものができれば非常にいいわけなんでございますけれども、これを財政当局の角度だけで果たしてできるのであろうかどうか。企画庁が中心になってあの前期は六%台の強めと、後半はやや弱くというようなケースを企画庁が設定する場合も、いろいろなケースは企画庁で検討はしてああいうような想定をしておりますが、経済全体のいろいろなケースをどういうふうに設定するかということについても、財政面だけの議論ではなかなかこれは困難ではなかろうかと思います。  いろいろ言いわけばかりしておるようでございますが、実際問題として、一兆、二兆、三兆というのから始まりまして、昨年予算委員会にお出ししたのと、それから本年お出ししたのと、三回の経験は積んだわけでございますが、財政面からだけ接近するというのはなかなか困難である。なおかつ一般会計だけで、中央財政だけで接近するのも非常に困難。ただ先般も御説明いたしましたが、基本的な問題については二、三年の時日をいただきまして検討はしております。そういうようなことで、われわれもそういうようなものをどうやったらつくれるのかと、方法論の方がまだ非常に難渋をきわめているというのが実情でございますが、何とかそういうようなものができればいいということは全く同感でございます。努力はいたしたいと思いますが非常にむずかしい問題があるということを申し上げたいと思います。
  155. 三治重信

    ○三治重信君 税の方、お答えできませんか。
  156. 佐上武弘

    政府委員(佐上武弘君) ただいま加藤主計局次長からお話し申し上げたとおりでございまして、確かに先生が御指摘のように、各種のアルターネーティブと申しますか、選択肢、こういうときには、Aケースにはこう行き、Bケースにはこう行くという、いろいろの場合を想定して、机上作戦でどうすべきかということを常に練摩するのは、実は私どもの行政官の勤めであろうかと思います。しかしながら、そういう研さんを怠るべきではございませんけれども、所管の問題といたしますれば、あれだけの能力と日時を使って前期計画がそれぞれの研究グループによって検討され、そして、前期五カ年計画について年率実質六%強というものができておりますところを、じゃ、そうではなくて、たとえば大蔵省限りで、あれは名目一三ではなくてむしろもっと低いんじゃないかというふうなことをいたしますことが果たして許されるかどうかという点については、事が非常に日本の今後の経済の方向を規定します大きな問題でございます。むしろ、そういう学識経験者の方々がいろいろの衆知を集められたそういったものを変更しなければならない重大な結果があらわれるということができます際には、そういう問題があろうかと思います。御存じのように、前期の五カ年計画につきましては、あの中に特に毎年度フォローアップをしなさい、実績と計画との乖離が出てくる、その乖離が著しい場合においては、場合によっては計画の改定も考えなきゃならないという明文が、従来と違って出ております。昨年最初に出しましたが、この当初の計画と、五十一年度は初年度でございますけれども、よろしかろうという御判断でございました。こういう段階で、いま御指摘のようなことは、われわれ財政当局、私ども景気政策を担当します官房といたしましては、そういったいろいろなアルターネーティブについて検討いたしますのは当然の義務だとは思いますけれども、先生のおっしゃいますように、これは外でこういうふうにしてということになりますれば、楽観的であればまた問題もございますし、悲観的であればまた与えるアナウンスメントもございます。そういうことを彼此勘案いたしまして研究は十分いたしますが、ただこれだと言って大蔵省の一つの案を出すということは、私ども政府全体の立場からも問題があろう、こういうふうに考えます。
  157. 三治重信

    ○三治重信君 先ほども言っているように、政府全体として責任ある一つの政策からこういうことをすべきだ、こういうふうにするということはそれはできない。しかし、その一つの赤字財政克服の問題を国民的な議論をしていくためには、やはり資料や考え方を出していかないとできない。それは何といっても財政当局の責任者の方でいろいろこういうふうな、中間的でもこういうふうな考え方があるということをやっていかないと、この問題はむずかしいむずかしいで日にちが過ぎていってしまう、こういうふうに思います。ぜひそういう意味においては――結局各年度、そのときだけになっての議論ということでなくて、中期計画的な見通しを、常に政治なり国民にしっかり概念を頭に入れてもらうためにも、そういう検討資料を出すべきだと私は思っております。それはひとつぜひ要望しておきますが、今国会も恐らく最後になりますので、いろいろ議論になりました減税の問題のあの歳入の問題は、結局一つの政府の方の支出の立法で処理されることになったわけですが、参考というのですか、われわれの方も減税には一生懸命になったが歳入の方は政府に任してしまったわけですが、大体歳入欠陥の補充というのですか、見通しはどういうふうなことになっておりますか、それを聞いて質問を終わりたいと思います。
  158. 加藤隆司

    政府委員(加藤隆司君) 先般突然政府提案でお願いいたしまして、御審議をいただいたわけでございますが、あの法案成立さしていただきまして、その後、税収それから税外、歳出不用等々、鋭意検討をしておったわけでございますが、四月の三十日まで税収が五十一年度に入る関係もございまして、現段階においては確定的な計数が出ておりませんが、目下のところの数字によりますと、第一点は主税局の担当分野でございますが、税収の方で、千四百億程度の予算額を上回る税収が見込まれるようでございます。それから私どもの方の税外が千三百、それから歳出の不用が二千二百、この三つを足しますと四千九百億になります。そこの中から三月末現在で三千四百六十億、五十一年の特例債を押さえてありますので、その他特定財源に持っていかなければいかぬ分がありまして、それを差し引きますと千三百億ぐらいの剰余金が出るのではなかろうか。そうしますと、減税財源は大体約三千億ということなのでございますので、五十一年の特例公債の発行をお認めいただく金額が額面ベースで千七百億というようなことが想定されます。この委員会で、私は二千億弱というふうに、千七百億につきまして二千億弱というふうに申し上げておりましたが、大体そういうような線でいけそうなことになりました。  それで、これは次は理財局の分担になりますが、二十四日、おとといからシ団と話し合って募集に取りかかっているやに聞いております。大変むずかしい法案でございましたが、御審議をいただきまして、大体私どもの腹づもりのようにいくのではなかろうか。ただ、最終的決着の数字は七月三十一日までまだ変動があろうかと思いますが、そういうようなことで特例公債千七百億を発行さしていただくことをお許しいただきたいと思うわけでございます。
  159. 三治重信

    ○三治重信君 終わります。
  160. 渡辺武

    渡辺武君 私は、国税庁職員の問題について幾つかの点で伺いたいと思います。きょうは余り時間がないので、御答弁はひとつ端的にお願いしたいということをあらかじめ申し上げておきます。  最近、国税庁職員の間から昇任、昇格、特別昇給などの人事について国税庁がひどい差別をやっているという訴えがたくさん来ております。そこで、まず昇格の問題について伺いたいと思いますが、税務大学を十八期の卒業生ですね、ですから、昭和三十三年採用の人だと思いますけれども、この人たちは三等級に昇格させてよろしいという発令がすでに出ていると思いますが、現在何名くらい、そしてまた職員全体の中の何%くらいが三等級に昇格しておりましょうか。
  161. 山橋敬一郎

    政府委員(山橋敬一郎君) お答えいたします。  職員の昇格、特昇というふうな問題につきましては、御承知のとおり、一般職の職員の給与に関する法律並びに人事院規則等の定めるところによって、勤務成績あるいは在級年数、経験年数、職務内容あるいは等級別定数等を総合勘案をして私たちは実施しているわけでございます。お話の十八期の人がどの程度かというふうなお話は、ちょっといま手元に数字がございませんので申し上げられないわけでございますけれども、昇格に当たりましては、人事院の一つの在級あるいは経験年数というものによりますところの基準がございまして、三等級昇格につきましては、人事院規則によりますれば必要在級年数が四年、必要経験年数十七年、こういう形で昇格できる、こういう定めになっております。しかしながら、等級別定数に実は限度がございますので、この人事院規則に定めるところの在級年数、経験年数どおりに昇格をするということはなかなか困難な状況にあるということでございます。
  162. 渡辺武

    渡辺武君 伺ったことだけ答えてください。伺ったこと何にも答えてないじゃないですか。  三等級に十八期生が何名昇格しているのか。それは職員全体の中の何%だということだけ答えてくれればいいんです、ほかのことは要らぬです。
  163. 山橋敬一郎

    政府委員(山橋敬一郎君) お答えいたします。  期別に実はこの等級の昇格の実態をわれわれ手元に統計として持っておりません。したがいまして、十八期について三等級が幾らいるかというふうな数字は実は手元にございません。ただ、概括的にまあこれは申し上げますと、おおむねわれわれの感じで申し上げますと、二割あるいは二割弱というふうなところがそれに当たろうかというふうに考えております。
  164. 渡辺武

    渡辺武君 それを答えてくれればいいんですよ、よけいなことを言わぬで。  大体二割くらいというお話ですが、ここで、全国税労働組合に加盟している人たち、これ十八期生もずいぶん入っているんですけれども、一人も三等級に昇格していない、この事実は承知しておりますか。端的に答えてください。
  165. 山橋敬一郎

    ○政府委員(山橋敬一郎君) 組合によって昇格をしているか昇格をしてないかというふうな統計は持っておりません。
  166. 渡辺武

    ○渡辺武君 なお伺いますが、私ここに、手元にある資料で申しますと、十八期生が、いま申しましたように全国税労働組合に加盟している組合員一人もこの三等級に昇格していないというだけでなくて、それ以前に採用された人たちも次のような状態になっております。たとえば十七期生ですね、昭和三十二年採用の人たちですが、全国税労働組合、これは三等級昇格ゼロですね。それから組合に加盟してない人たち、これは約六一%が三等級以上に昇格している。それからその前の昭和三十一年採用、この場合は、全国税労働組合に加盟している人は約九%が三等級に昇格しているけれども、そのほかの人たちは八五%が昇格している。それから昭和三十年採用、この場合は、全国税労働組合の組合員の二二%、その年に採用された人の二二%、これが三等級になっている。ところが、組合員以外の人たちは九三%、ほとんど全員が三等級及びそれ以上になっている、こういう状況です。これはもう客観的な資料です。こういう事態についてどういう認識を持っておられますか。
  167. 山橋敬一郎

    ○政府委員(山橋敬一郎君) お答えいたします。  従来から当庁といたしましては、職員団体加入の有無あるいは所属の職員団体がどういう職員団体であるかというふうなことによりまして、人事上差別を行う考えは毛頭ございませんし、また事実そのような運用をやってきたということはないというふうに思っております。  御指摘の点につきまして、組合員別によってその昇格状況がどうであるかというふうな統計を私たち持っておりません。したがいまして、そのような運用をやっていないわけでございますし、そのようなことはないというふうに考えているわけでございますが、今後ともその昇格、昇級の問題につきましては、法律あるいは規則の定めるところに従いまして適正にやってまいりたいというふうに考えているわけでございます。
  168. 渡辺武

    ○渡辺武君 法律等々に基づいて適正にやるのは当然のことですよ。そうなってないからいま伺っているんです。  いま、この全国税労働組合に加盟しているかどうかということね、余り考慮してないんだというようなことを言われましたが、私、時間がないからほんの一、二の資料だけ申しますけれども、実際はそうなってないでしょう。あなた方は全国税労働組合の組合員だということで、いろんな面で差別を強要しているというのが実態じゃないですか。  私、これは大阪国税局管理徴収課長の全管会議で本瀬秀雄同局徴収部長が次のとおりに発言したという、これは資料もありますので、もしあなた方必要ならばお見せしますけれども、こういうことを言っている。「全国税のうち二二五名は徴収であるが」徴収職員のことですね。「そのうち五八名を抽出し検討した結果、二五名はやや落ちる」と、つまり全国税を脱退するという意味です。「見込みがあるが、七名くらいに落ちつきそうである。」と、つまり当面脱退するのは七名くらいに落ちつきそうである。「二八期生が新組合に加入したのも努力のあらわれである。」と、つまり局や署の努力のあらわれである。こういうようなことを報告ちゃんとしている。つまり、これは明らかに組合切り崩しをやっているということの告白ですね。組合に重大な関心を持ってこれを切り崩そうというだけじゃないんです。  もう一つ例を挙げますけれどもね、これは大阪国税庁が昭和四十八年十一月の六日付で「職場管理体制の維持にあたり、当面留意すべき事項」と題する通達を管内の各税務署に発したと、ところがその年の十一月八日に、西成税務署の「幹部会付議事項等伝達票」、これによりますと、そこの課長会で次のとおりに指示されている。「通達の内容は「不当労働行為をするな」であるが、あまりこだわる必要はない」「このことを上席専門官以上の職員に口頭で伝達せよ」と、こう言っている。つまり「不当労働行為をするな」ということに余りこだわる必要はないんだということを、これをあなた方のこの大阪国税局の責任者が公然と発言している。  こういう状態のもとで、いま私が申しましたように、組合加盟外の人たちは、これはあなたのおっしゃるように恐らく法規どおりに、あるいは規則どおりにどんどん昇格をしている。ところが全国税労働組合員だけは、いま申しましたように、すでに十八期生、ほかの人たちは二〇%程度は昇格しているのに全然昇格してない。十七期生、これもこの組合員以外の者は六一%昇格しているのに、全国税労働組合員は全然昇格してない。十七期生と言えば昭和三十二年に採用した人たち、もう現在までに二十年たっている。その人たちがいまだに三等級にただの一人も採用されてないという事態は異常な事態じゃないでしょうか、どうですか。
  169. 山橋敬一郎

    ○政府委員(山橋敬一郎君) お答えいたします。  まあ、先ほど来申し上げましたように、当庁の昇格等の運用につきましては、所属職員団体のいかんによって差別を行う考え方は毛頭ないわけでございまして、今後も規則あるいは法律に従って適正にやってまいりたいというふうに考えているわけでございます。  ただ、いろいろな昇格の問題につきましては等級別定数というものがございまして、その先ほど来申し上げましたように、人事院規則に定める資格基準に合致したからといって直ちに昇格できるというものでもまたないわけでございまして、その運用に当たりましては在級年数、経験年数あるいは職務内容とか勤務成績というものを総合勘案をしてやらざるを得ないというふうな実態でございます。したがいまして、まあ単純にと申しますか、経験年数がきたから、あるいは在級年数がきたから直ちに三等級あるいは四等級というふうなものに昇格できるということには必ずしもなっておらない。そこは総合勘案をして昇格を行うということになろうかと思うわけでございます。
  170. 渡辺武

    ○渡辺武君 あのね、その人数が多いから、そう全員一遍に昇格できないというようなことは私どもだって知らないことはないんですよ。問題は、その昇格できないというしわが、ある特別な労働組合に加盟しているその人たちに全面的にあらわれているという問題ですよ。これは明らかに組合に対する差別扱いだと思う。  私、人事院の方に伺いたいと思うんですが、申し上げるまでもないことなんで憲法までは申しませんけれども、国家公務員法あるいはまた人事院規則、これには不平等、不利益扱いですか、これは明らかに禁止していると思うが、どうですか。
  171. 角野幸三郎

    ○説明員(角野幸三郎君) 人事院からお答えいたしますが、そのとおりでございます。
  172. 渡辺武

    ○渡辺武君 国税庁の方にも人事院の方にもこの際伺いたいんですけれども、私ここで挙げた数字ですね、これは非常に重大なことを物語っていると思うんですね。いまそのとおりだとおっしゃったその法律あるいは規則に公然と違反しているんじゃないかという疑いを抱かせるに十分な資料だと思うんですね。ですから、ひとつ人事院としても実態をお調べいただいて、そしてもし法律、規則違反だということが――私は明確だと思いますが、あなた方の立場からしてやはり違反であるということであれば是正すべきだと思いますが、その点どうでしょうか。同時にこれは国税庁の方にもその点を伺いたいと思います。
  173. 角野幸三郎

    ○説明員(角野幸三郎君) 申すまでもございませんが、法、規則のたてまえ及び制度そのものに基づいて国税庁で運用なさっている、当然そうなっておると、そういうふうに思っておりますけれども、私どもは、そういう給与法の運用の趣旨等につきましては、常日ごろ研修でありますとか、監査の機会でありますとか、そういうことを通じましてよく徹底しているつもりでございますが、なおかつその上またもし先生のおっしゃるようなことがあるかどうかよく拝見さしていただきたいと思いますが、個別問題といたしまして、そういうことがありました場合には、その点についての不服といいますか、行政措置の要求という手段もございますので、いろいろ拝見さしていただきたいと思っております。
  174. 山橋敬一郎

    ○政府委員(山橋敬一郎君) 職員の昇格の問題でございますけれども、先ほど来申し上げておりますように、人事院規則あるいは国家公務員法の趣旨に従って、現在までも私たちは法令の定めるところに従って適正にやってまいったつもりでございますけれども、なお御指摘のような問題がもしあるといたしますれば、十分そういったものを念頭に置きまして適正に、より適正にやっていきたい、こういうふうに考えております。
  175. 渡辺武

    ○渡辺武君 それから特別昇給の問題について二、三点伺いたいと思うんですが、昭和四十五年採用の三十期生、これの約四割強が昨年七月に特別昇給になっております。ところが、全国税労働組合員は全然特別昇給にあずかっていない。これは三十期生だけじゃなくて、それ以前の場合で見ますと、組合員以外の人たちはすでに九九%ですね、九九%といえばほとんど全員と言って差し支えない、特別昇給にあずかっているんです。ところが、全国税労働組合に加盟している人だけは、たとえば二十七期生から二十九期生、これをまとめてみますと、一回昇給、わずかに四二%の人が一回昇給にあずかっている。十七期生から二十六期生、これは八五%が特別昇給を受けておりますが、わずかに一回です。それから勤続年限二十年以上の人、これは総数の九六%が特別昇給にあずかっておりますが、そのうちで八八%はわずか一回の特別昇給だけ、そうして二回の特別昇給を受けた人は〇・八%にすぎない、こういう状況なんですね。これも昇格そのものがほかの人に比べてずっとおくらされている。組合に加盟しているというそのことだけでです。それと全く同じ現象が、特別昇給という事態にもあらわれていると思うのですけれども、この特別昇給、こんなになっている理由をどう御説明なさいますか。
  176. 山橋敬一郎

    ○政府委員(山橋敬一郎君) お答えいたします。  特別昇給につきましても先ほどの昇格と同様でございますが、勤務成績が特に良好な職員について実施するのがたてまえでございます。したがいまして、そういう観点から特別昇給の運用をやっておるわけでございまして、たとえ一回目、最初の特昇であるからと言って、これは勤務成績に関係なく全員一律に実施するというふうなことはちょっといかがかというふうに私たちは考えておるわけでございまして、三十期生の特昇の問題につきましても、いま言ったような趣旨から、法律の趣旨に従いまして、勤務成績が特に良好であるというふうな職員について適正に実施をしてまいったわけでございます。
  177. 渡辺武

    ○渡辺武君 そうしますと、いまおっしゃることを裏返しにしてみれば三十期生、それからそれ以前に採用した人もそうなんですけれども、全国税労働組合に加盟している人は特別成績優秀でないと、何か怠け者かなんかだということを言いたいんですか。  人事院の方に伺いますけれどもね、この特別昇給というのは、大体職員の一五%ずつについて特別昇給の発令ができるというようなことになっているんじゃないでしょうか。
  178. 角野幸三郎

    ○説明員(角野幸三郎君) 特別昇給につきましては、定数を各省に指定いたしておりまして、その枠といいますか、それの割合は先生おっしゃるとおりでございます。
  179. 渡辺武

    渡辺武君 そうしますと、毎年一七%ぐらいずつ特別昇給を仮にやったとすれば、大体、ほぼ七年で全員が特別昇給になるはずなんですね。恐らくほかの省庁では七年に一度全員が特別昇給にあずかるというようなことも慣行としてやられているところもあるんじゃないかと思うのですね。私そういうことを聞いております。いわばいまあなたは特に成績優秀な者あるいは長期研修を受けた者、これが特別昇給にあずかるのだと言うのだけれども、これはもうそこに勤めておる職員にとってはほぼ既得権みたいな制度ですよ。大体七年ぐらいたてばほとんど特別昇給を受ける、そういう資格があると考えてもいいような事態にいま置かれているのです。ところが、三十期生と言えば昭和四十五年、もう七年たっぷりたった人たちですね。それ以前の人たちもう七年以上だ、その人たちがまだ一回も特別昇給を受けていない全国税労働組合、これはおかしいじゃないでしょうか、どうでしょう。
  180. 山橋敬一郎

    政府委員(山橋敬一郎君) お答えいたします。  先ほども申し上げましたように、特別昇給の趣旨から考えまして、やはり勤務成績が特に良好な者、そういうふうな一つの趣旨がございます。したがいまして、私たちは特別昇給の運用に当たりましては、これを一律に機械的に運用するということは考えておりません。したがいまして、それぞれの勤務成績あるいは能力、そういうものを総合勘案をいたしまして、この特別昇給の運用をやってまいりたいというふうに考えておるわけでございますし、従来もその方針に従いましてやっているわけでございます。
  181. 渡辺武

    渡辺武君 特に成績優秀な者ということがいわば組合に対する差別の一つの口実になっている、武器になっているというふうにしかいまの御答弁伺って私考えられない。なぜかと言えば、ある特定の勤務成績の悪い人が、これが特別昇給にあずからなかった、こういうことじゃないのですよ。全国税労働組合員全員が、たとえば三十期生の場合はまだだれ一人として特別昇給を受けていない。それからもう一回申しますが、あなたの頭に入るように。二十七期生から二十九期生、つまり昭和四十二年から四十四年の間に採用された人たち、これも一回だけ特別昇給にあずかった人が四二%で、半分以上の人は一回も特別昇給にあずかっていない。昭和四十二年の採用といえばもう十年たっている。そうでしょう。あなたは全国税労働組合員は勤務成績特に悪いというふうに言われるんですか。全国税労働組合員が勤務成績特に悪いという理由、それ挙げていただきたい。
  182. 山橋敬一郎

    政府委員(山橋敬一郎君) お答えいたします。  先ほどから申し上げておりますように、昇格あるいは特昇というふうな人事上の運用につきましては、組合の所属いかんというふうなことは考慮に入れずにわれわれとしてはその運用を行っておるわけでございます。したがいまして、勤務成績が良好であるかどうかという点も、そういう観点からいろいろと人事当局が判断をしてやっているわけでございまして、その結果として、先生おっしゃったような事態がもしあるといたしますれば、その運用の結果としてそういう事態になったというふうに考えざるを得ないわけでございます。
  183. 渡辺武

    渡辺武君 運用の結果としてこういう事態が起こったなら、その運用そのものが差別武器になっているということになるんじゃないでしょうか、これは、ある一人一人の人が特別昇給受けられなかったというんじゃないんです。特定の労働組合に加盟している人たちが集団的、大量的にそういう扱いを受けている。ここに問題がある。大量現象です、これは。これは昇格のおくれと同じことですよ。  人事院の方に伺いますけれども、先ほど申しましたように、労働組合法あるいは人事院規則、これが誠実に守られているかどうかということを監督なさる立場におありかと思いますが、やはりこの事実をお調べになって、そうして是正すべきところは是正するようにやっていただきたいというふうに思います。国税庁も同じことだと思いますが、両方から御答弁いただきたい。
  184. 角野幸三郎

    ○説明員(角野幸三郎君) 特別昇給の定数の枠内で、特別昇給につきましては、各省の任命権者の選考に基づいてやっておられるということで、実態が結果的にどういうふうになっておるかということはまだ調査はいたしておりませんが、先生の御趣旨は十分頭に入れましてよく勉強したいと思っております。
  185. 山橋敬一郎

    政府委員(山橋敬一郎君) 特別昇給の運用につきましては、先ほど来申し上げておりますように、法令の趣旨に従って私たちは従来も適正に行ってきたつもりでございますし、まあ今後もそういうつもりでございますけれども、先生御指摘のような点も十分念頭に置きながら今後とも適正にやってまいりたいというふうに考えております。
  186. 渡辺武

    渡辺武君 それからもう一つ。国税庁職員が配置転換で泣いているというのはあなた方の耳にも入っていると思うんですね。私、きょうは一般的な問題よりも、むしろ特別にひどい配置転換の幾つかの事例、これを申し上げて是正を求めたいと思うんですが、もうすでにあなた方の方には私、先日伺って具体的に名前を挙げました。詳しいことは申し上げる時間もありませんが、一つは、いま愛媛県の伊予西条の税務署に配置転換になっている盆子原君という人ですね。この人は隣の県の香川県に住んでいる人です。単独でいま赴任しているわけですけれども、この家庭が大変なんですね。ことし小学校三年になるお嬢さん一人。これは免疫不全症候群といって、体に免疫性がつかない。ちょっとかぜを引いてもこれがどうなるのかというかなり特異な体質の方なんですね。したがって、一週間に一回はお医者さんに連れていって、十分に体を見てもらって、そうしていろいろの点で配慮しなければならない、こういう立場にある人です。ところが奥さんは、これは非常に重い頸肩腕症候群。で、お医者さんから入院をせよと言われている。しかし、家が貧しいことと、娘さんがそういう状態であるために入院することができない。お母さんは家の貧しさを補うためにアルバイトに行っている。ある病院の夜勤ですね、これで泊まり込んでいる。こういう状態のもとで本人は一人で隣の県に赴任している。そうしてお嬢さんを病院に通わせるために、土曜日になると年休をとって香川県へ帰ってきて、そうして連れていく。ところが、そのために時間がかかる。そこで、お嬢さんは土曜日は半日で早びけして、学校を休ませなければならぬ。いよいよ三年生となれば受験の準備もしなければならぬ、いろいろ勉強もさせなければならぬ。そうして年休の余りももう少なくなってしまった。もう年休もとれなくなるだろう。こういう事態で全く一家の大黒柱がよその県に配置転換されているために、一家挙げて全滅の危険にさらされている。もう何回も上申も出しているし、医者の診断書も添えてぜひ香川県の自宅から通勤できるところに配置転換して帰してほしいということを言っております。こういう気の毒な実情は、いろいろ理由もあるでしょうけれども十分考慮して、一日も早く私は本人を高松の税務署あるいはその近辺の自宅から通勤できるところに配置がえさしてやる必要があるんじゃないかというふうに考えているわけです。その点が一点。  それからもう一つは、京都の下京税務署に勤務していた田中方博という人ですか、この人は五十六歳。この間、退職勧告を受けてそれをお断りした。そうしたところが、その報復処分かどうか知りませんけれども、大阪の福島税務署に配置転換された。毎朝七時十分に家を出て、三回も乗りかえて二時間も通勤時間がかかる。しかも転勤した先は、これは新しい職場で法人税関係の職場にかえられた。それを習熟する精神的な疲労と、そうして往復四時間もかかるというその疲労で、最近この人は何か背骨がどうにかなる頸椎骨軟骨症というのにかかって、医者からも長時間の通勤は症状の増悪につながるというふうに言われている。配置がえの嘆願書を出して、京都の市内にぜひ戻してほしいということを言っているが一向に聞き入れてもらえない、こういう事例です。  もう一つは、北九州市の税務署に勤めておった、若松でしたかな、御厨君という方です。この人も、詳しいことは申しませんが、奥さんが難産で帝王切開同然の大出血をして体がすっかり弱ってしまった。それで子供を十分に見ることができないから、若松市の両親のところに赤ちゃんを預けている。奥さんはときどき若松市へ帰ってそうして子供のめんどうを見なきゃならぬ。両親二人いますけれども、母親は病気、父親も国鉄に勤めていたが、これはけがをして心身不自由というふうな状況のもとで、本人がよそのところで勤めている、長崎県の方で。これもぜひ帰してほしい。これは本人だけではなくて、この三人の方は、職場の人たちみんな希望している。おれたちもうっかりしたら、あんな処置を受けたら大変だというおそれを反面で持ちながら、ぜひもとの職場に帰してやってほしいというのが共通の願いになっているようです。こういう点考慮する余地があるかどうか。私、一日も早くこの人たちの希望をかなえてやってほしいと思いますが、どうでしょう。
  187. 山橋敬一郎

    政府委員(山橋敬一郎君) お答えいたします。  人事異動につきましては、私たちは基本的には公務の要請に基づいて行うべきものだというふうに考えておりますけれども、職員希望とか心情、家庭事情というものにも十分配慮して適切に実施してまいっているつもりでございますし、今後もそのつもりでございます。先生おっしゃったいろいろ個別の問題、私たちも組合からよく話を聞いております個別の事情のほかにと申しますか、立ち入って御答弁するのは差し控えさしていただきますけれども、各任命権者におきまして、そういう個別の事情というものをよく把握をいたしまして、それぞれの人事異動の段階におきまして適切な処置をとってきているわけでございます。御指摘のいろいろな事例につきましても、各任命権者におきまして正確にその実態をつかんで、適正な判断をするようにというふうに私たちは指導してまいりたいと考えておるわけでございます。
  188. 渡辺武

    渡辺武君 最後に、時間が来ましたんで、二、三点まとめて伺いたいと思うんです。  いまの問題、これは本当に急を要する問題なんです。ですから、もう前から私も申し上げておりますし、それから社会党の議員さんも申し上げておりますし、いまさら調べるなんていう、そういう状態じゃないと私は思うのですね。とっくにこれはあなた方が調べて適切な手を打っていただいているはずのものなんですよ。ですから、一日も早く是正をしていただきたい。その点、重ねて御答弁求めます。  それからもう一点。いま公務の要請で配置転換をやるんだということをおっしゃいました。しかし、これは人事院の方に伺うんですが、配置転換については国家公務員法人事院規則でやられることになっているんじゃないでしょうか。そうして、その中には公務の要請でやるなんていうことが書かれているでしょうか。私は、やはり国家公務員法の第一条には、職員福祉、利益を保護する適切な措置を含んでこの法律施行せよという趣旨がうたわれていて、特に欠員補充の一手段として配置転換というものはやるんだということになっていると思います。その点どうでしょうか。いまの国税庁の答弁というのは、法に照らして正しいのか正しくないのか。私は疑問があると思いますが、その点どうなのか。  それからもう一点、国税庁の方に。私は、公務の要請で配置転換をやるというのは、これは戦前並みの立場に立っていまだに考えていらっしゃる、配置転換の問題を。そう思いますが、戦前はどういう法的な根拠に基づいてやられたのか。法令通達、これを、戦前のやつを資料として提出していただきたい。
  189. 山橋敬一郎

    政府委員(山橋敬一郎君) お答えいたします。  先ほどの個別の人事異動の問題でございますけれども、先ほどもお答え申し上げましたように、家庭事情というふうに問題がある人たちにつきましては、その個別の事情というものを十分把握をいたしまして措置を講じてまいっておるわけでございますし、御指摘の問題につきましても、家庭事情というものを十分把握したところで適切な判断をしてまいりたいというふうに考えているわけでございます。
  190. 角野幸三郎

    ○説明員(角野幸三郎君) 具体的なケースについて、国税庁の方のいままでの個別問題としての中身がよくわかりませんので、お答えが合っているかどうかわかりませんが、配置転換の問題はまさに任命権者の任命のそのものの中身の一部であろうと思います。ただそれが適正に、あるいは公平に行われているかどうかということが法の趣旨に照らしてどうかということはあろうかと思いますが、まさに国税庁の税務行政の立場からお考えになって、任命権――採用、離職、任命権はそのものでございますが、配置転換はやはり国税庁の方で、任命権者裁量でおやりになっているということだろうと思います。それについての法の規定そのものは公務員法上明定はないと思いますけれども、趣旨としてはそれが公平に行われているかどうかということであろうかと思いますが、ちょっとまとまらない答弁でございますが……。
  191. 渡辺武

    渡辺武君 ちょっと私の伺った趣旨がよくわかっていただいていないような感じなんですがね。ちょっと重ねて申しますが、つまり公務の要請であるというふうにおっしゃっておられるんだが、しかし、法に基づいてやっていただかなきゃならぬわけでしょう。これは配置転換というのは欠員補充の一手段というふうに法の上では規定されておって、そして特にこの国家公務員法の第一条では、職員福祉、利益を保護する適切な措置を含んでこの法は実施するということになっているわけですから、だから、十分にその趣旨に基づいて配置転換も欠員補充の一手段としてやらなきゃならぬじゃないかという趣旨のことを伺っているんです。
  192. 角野幸三郎

    ○説明員(角野幸三郎君) 欠員補充の一手段――欠員補充ということであろうかと思いますが、だれをそこへ充てるかというのは、やはり職員の任用という関係の問題であろうと思います。それで、それにつきましては、やはりその人の成績でありますとか能力……
  193. 渡辺武

    ○渡辺武君 だから、具体的な個別問題から離れて法理論としてどうですか。法理論というか、法令上どうかということを伺っている。
  194. 角野幸三郎

    ○説明員(角野幸三郎君) 公務員法で言いますと「(任免の根本基準)」というのがございますが、それで、それは一条の大原則にもございますように、公平に行われているかどうかという総論をかぶっているわけでございます。すべてそれから各条を読むということになると思っております。
  195. 渡辺武

    ○渡辺武君 資料についてちょっと答弁ください、資料要求しましたから。
  196. 山橋敬一郎

    ○政府委員(山橋敬一郎君) 戦前の資料ということでございますが、ございますかどうかこれから調べまして、もしございますればお手元に持ってまいりたいというふうに思います。
  197. 安田隆明

    ○委員長(安田隆明君) 本日の調査はこの程度にいたします。  速記とめて。   〔速記中止〕
  198. 安田隆明

    ○委員長(安田隆明君) 速記を起こして。     ―――――――――――――
  199. 安田隆明

    ○委員長(安田隆明君) 委員の異動について御報告いたします。  本日、三治重信君が委員を辞任され、その補欠として中村利次君が選任されました。     ―――――――――――――
  200. 安田隆明

    ○委員長(安田隆明君) 次に、請願の審査を行います。  第二九号一時賜金(記名入国債)還付に関する請願外三百七十九件を議題といたします。  今国会中、本委員会に付託されました請願は、お手元に配付の付託請願一覧表のとおりでございます。  理事会で協議の結果、第二五一一号豪雪地帯における住民の生活被害救済措置に関する請願外四件は、議院の会議に付するを要するものにして、内閣に送付するを要するものとし、第二九号一時賜金(記名入国債)還付に関する請願外三百七十三件は保留することに意見が一致いたしました。  以上のとおり決定することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  201. 安田隆明

    ○委員長(安田隆明君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたします。  第三九四六号不公正な負担となっている税制の抜本的改革等に関する請願につきましては、願意のうち、「四、五十二年度の消費者物価指数の上昇率を七パーセント以下に抑えるためのあらゆる措置を講ずること。」の部分を除き、おおむね妥当と認められますので、内閣においては、今後検討の上、その実現に努力せられたい旨の意見書案を審査報告書に付することとし、本請願は、議院の会議に付するを要するものにして、内閣に送付するを要するものと決定することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  202. 安田隆明

    ○委員長(安田隆明君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたします。  なお、審査報告書並びに意見書案の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  203. 安田隆明

    ○委員長(安田隆明君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後一時四十九分散会      ―――――・―――――