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1976-11-02 第78回国会 参議院 逓信委員会 8号 公式Web版

  1. 昭和五十一年十一月二日(火曜日)    午前十一時八分開会     ―――――――――――――    委員の異動  十月二十九日     辞任         補欠選任      福岡日出麿君     川野辺 静君     ―――――――――――――   出席者は左のとおり。     委員長         森  勝治君     理 事                 長田 裕二君                 原 文兵衛君                 最上  進君                茜ケ久保重光君     委 員                 川野辺 静君                 郡  祐一君                 迫水 久常君                 新谷寅三郎君                 高橋 邦雄君                 棚辺 四郎君                 土屋 義彦君                 案納  勝君                 片山 甚市君                 森中 守義君                 塩出 啓典君                 藤原 房雄君                 山中 郁子君                 木島 則夫君                 青島 幸男君    国務大臣        内閣総理大臣   三木 武夫君        大 蔵 大 臣  大平 正芳君        郵 政 大 臣  福田 篤泰君    政府委員        経済企画庁物価        局長       喜多村治雄君        大蔵省主計局次        長        松下 康雄君        大蔵省理財局次        長        戸塚 岩夫君        郵政大臣官房長  佐藤 昭一君        郵政大臣官房電        気通信監理官   松井 清武君        郵政大臣官房電        気通信監理官   佐野 芳男君    事務局側        常任委員会専門        員        竹森 秋夫君    説明員        会計検査院事務        総局第五局長   東島 駿治君        日本電信電話公        社総裁      米澤  滋君        日本電信電話公        社総務理事    遠藤 正介君        日本電信電話公        社総務理事    好本  巧君        日本電信電話公        社営業局長    玉野 義雄君        日本電信電話公        社業務管理局長  川崎鋼次郎君        日本電信電話公        社計画局長    輿 寛次郎君        日本電信電話公        社施設局長    長田 武彦君        日本電信電話公        社経理局長    中林 正夫君     ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○公衆電気通信法の一部を改正する法律案(第七  十七回国会内閣提出、第七十八回国会衆議院送  付)     ―――――――――――――
  2. 森勝治

    ○委員長(森勝治君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  福岡日出麿君が委員を辞任され、その補欠として川野辺静君が選任されました。     ―――――――――――――
  3. 森勝治

    ○委員長(森勝治君) 公衆電気逓信法の一部を改正する法律案を議題といたします。  質疑のある方は順次御発言願います。
  4. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 それでは、私は、前回の質問に関連をいたしまして、前回問題になっておりました点につきまして質問をさしていただきます。  まず最初に、いわゆる五十年度の予算におきまして、総金額におきましては当初予算以上の金額を使用しながら、たとえばビル電話は達成率五四%、データ通信等は四二・四%しか製品が売れていない。また一般加入電話も三百万個の計画に対して十九万個も売れ残っておると。そういう結果から、結局、必要以上の投資をしたためにそれが赤字の原因になったんではないかと、こういうことを質問をいたしまして、それに対して公社の方から資料をいただいたわけでありますが、この公社の資料によりますと、加入電話等、一部商品に予算どおり販売できなかったが、その予算はほかに流用をした。流用した先としては、一つは、ビジネスホンや地域集団電話等の一般加入電話への変更に流用した。それからもう一点は、加入電話等増設に必要な基礎設備工事が不足したためにこれに流用をしたと、こういうような御説明でありますが、これは一つの言葉の説明であって、われわれとしてもなかなか納得ができないわけであります。  大体、どういう設備の方が結局予定どおり売れなかったために、どちらの方に回したというのは金額的にはちゃんと公社としてはわかるのかどうか、その点はどうですか。
  5. 長田武彦

    ○説明員(長田武彦君) サービス工程につきまして、それの流用の状況を概略御説明いたします。  まず一般加入電話でございますが、先生御指摘のように、約十八万五千加入実績が落ち込みまして、これで約三十七億ほどの流用がされております。それから、あと大きいものはビル電話それからPBXでございますが、これおのおの工程といたしましては二万二千、それからPBX三万四千、これ合計いたしまして約五十億ほど残っております。一方、特に工程がふえましたものといたしましては、まだ加入者の移転でございますが、これは予算上百万五千加入計画しておりましたが、約十一万二千加入ふえまして、これで約二十四億ほどの流用増になっております。それから同じくビジネスホン、それからホームテレホン、こういうようなものにつきましては、それぞれ三万六千個あるいは六千個の販売増になっておりまして、これで十四億あるいは七億の流用増というかっこうになっております。  もう一つの問題は、専用線でございますが、専用線は大分需要が減りまして、これで約八千回線ほど見合いまして、約二十四億ほどの財源が出ておりますが、一方、データ通信回線、いわゆる特定通信回線あるいは公衆通信回線と言われますものの需要が出ておりまして、これで約六十億ほどよけいに金がかかっております。そのほか、特に大きいものは地集の一般化でございますが、これで二万七千加入の増に見合う約二十六億の金が必要となっております。  こういうようなことでございまして、大体、これ全体を集計いたしてみますと、約十億程度のものがサービス工程あるいはデータ通信回線あるいは地集の一般化等で金が残りました。その分につきましては、これらを基礎投資の方へ振り向けたということになっております。
  6. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 公社の説明によりますと、いわゆる加入電話等増設に必要な基礎設備工事が不足をしたからそちらへ回したと。しかし、基礎設備工事は当初の予定どおり工事しているわけですね。その上十九万個もいわゆる電話が売れ残っておるわけですね。それでありながら基礎設備工事が非常に不足をしておるということは、当初の計画自体がもう基礎設備工事不足のままの計画であったのか、その点が私たちも理解がいきません。で加入電話等増設に必要な基礎設備工事というのは、当然、加入電話の計画の中に私は十分な基礎設備工事もあったんじゃないかと思うんですけれどもね。その加入電話は予定よりもずっと下回っておるのに、基礎設備の方だけは不足してそちらの方に金を回したというのはちょっとおかしいんじゃないか、その点はどうなんですか。
  7. 長田武彦

    ○説明員(長田武彦君) お答えいたします。  いままで基礎設備投資につきましては、特に四十八年度の油ショック以降、あの年は非常に物価等の値上がりがございまして、実は成立しました予算から値上がり分だけ一種の目減りが起こっておるわけでございます。同じ条件が四十九年度にも、あるいは五十年度、これらは抑制ということで非常に予算の伸びが低く抑えられまして、こういうことでいままで基礎設備に対します投資のおくれといいますのは、大体、三千億程度に達するというふうに私ども一応試算しているわけでございます。
  8. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 そうしますと、公社はやはり積滞をなくするという、こういう国民の要望にこたえて基礎設備の方はおくらして、そして加入電話の方だけふやしてきたと、そういうことなんですか。そういうことはできるんですか。やっぱり加入電話の増加には、当然、基礎設備というものが付随してふえてこなくちゃならない。それがその基礎設備の方だけは三千億もおくれておったんだと、こういうことはどういうことなんですかね。
  9. 長田武彦

    ○説明員(長田武彦君) お答えいたします。  先生御指摘のとおりに、四十八年度、四十九年度、五十年度と、こういう年におきましては、特に非常に加入電話のやはり充足ということを最重点に置いていろいろ計画を立てました関係上、どうしても基礎投資に回ります金というものが抑えられたかっこうになってきているわけでございます。したがいまして、たとえば局舎の建設であるというような工程も相当おくれてきております。といいますことは、言うなれば現在持っております設備の余裕というものが非常に乏しくなってきているというかっこうでございまして、特に五十二年度末の需給を均衡させるという面におきまして、ぜひともこの基礎設備をある程度充実をさせませんと、申し込んだらすぐつく電話というかっこうにはならないということで、いろいろ現在基礎投資に非常に重点的に五十一年度においては考えたいということで計画を進めております。
  10. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 だから、いわゆる基礎設備工事の不足というよりも、やっぱりある程度の余裕というものがなければ申し込んだときにすぐつかない。だから、これは不足というよりも、やっぱり将来の需要に備えてのある程度の余裕を基礎設備に持たせなくちゃならない、そういう方面に投資をしたと、こういうことなんじゃないんですか。それなら、われわれもある程度納得できるわけですけれどもね。
  11. 長田武彦

    ○説明員(長田武彦君) 五十二年度末に向けましての実は余裕という先生の御指摘でございますが、私ども、やはりいままで基礎設備自体に相当手を抜きまして現在まで計画は進んできておりますので、その分、私先ほど申し上げました取り戻すということが実は私どもの本当の気持ちでございます。
  12. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 まあ、しかし、五十年度末で一般加入電話はいわゆる十九万個も売れ残っているところもあるわけですね。これは前回のお話では、需要に対する設備投資というものが結局うまくいかなくて、需要のないところに設備投資が来ちゃったと、そのために十九万個売れ残ったということですが、十九万個売れ残ったというのは、大体、どの方面なんですか、これはやはり都市部とか。大体の傾向として、どういうところが売れ残ったわけですかね。
  13. 川崎鋼次郎

    ○説明員(川崎鋼次郎君) 大都市でございます。大都市のところに設備投資が一応前年度からありましても、それに需要がついていなかったというような現状でございます。
  14. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 結局、農村、田舎の方は非常に電話がなかなかとれない、それで都市部の方は過剰設備で余ったと、こういうような点については、ひとつ今後とも需要予測を的確にやって、都市中心にならないように、そういう点はひとつ総裁の方で、最小の予算で最大の効果を上げるように努力をしていただきたいと、このことを要望いたします。
  15. 米澤滋

    ○説明員(米澤滋君) ただいま御指摘ございましたが、そういう需要の的確を期するということについて、今後、十分注意していきたいと思っております。
  16. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 それから会計検査院にお尋ねいたしますが、大体、会計検査院としては、公社についてはどういう立場から今日までの会計を検査をしてきたのか。  それともう一つは、いま申しましたように、いわゆる需要以上の設備投資をしたために、それがやはり赤字の原因になっておるのではないかと、こういう疑いはただいまの質問を通しても私たちは依然として解明はされてないわけでありまして、これはもう第五次五カ年計画の三カ年においてもかなり目標と実績が食い違っておりますし、五十年度だけ見てもデータ通信のごときはもう半分以下しか売れていない。そういう点で、いまの御説明ありましたけれども、結局、設備はつくったけれども売れないということが、そういうことがやはり赤字の原因にはなっておるんじゃないか。こういうような点は、やはり会計検査院として私は厳重にそういう立場からも検査をしてもらいたい。これは私たち素人がぱっぱと見てもなかなかすぐわかる問題じゃないわけなんですけれども、そういう点についての会計検査院の御見解を聞いておきたいと思います。
  17. 東島駿治

    ○説明員(東島駿治君) お答えいたします。  五十年度の決算につきましては、ただいま国会の方に御提出するように鋭意努力中でございまして、いま総仕上げにかかっておる段階でございますので、先ほどの先生の御質問に対して計数的なお答えは現在できないような状況でございますが、公社に対する検査の態度、方針と申しますか、そういうことにつきましては、私ども国会で御承認になりました予算が予算どおり執行されているか、あるいはそれが効率的に執行されているか、そういう点は重大なる関心を持ちまして検査しております。  ただいまお話もございましたように、サービス工程から基礎工程への流用などにつきましても、これが果たして予算の最も効率的な使用であるかどうかということは、常々、心がけて検査をしている状況でございます。今後とも、そういう点につきましては、なお一層努力していきたいと、このように考えております。
  18. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 いま、当初の予算どおりやっているかどうかということを検査するとおっしゃっていましたけれども、それはもちろん心要だと思うんですけれども、しかし、需要の方がたとえばデータ通信の端末の売り上げが目標よりも四三%しかいってない、半分以下になっているわけですね。それで設備の方を予算どおりいったんでは、これは過剰設備になるわけですよね。だから、会計検査院は、ただ予算書のとおりデータ通信の設備をつくっておけばいいというのでは、これはわれわれの気持ちでは困るわけなんですよね。そういうところは会計検査院としてはやっぱり予算どおりということなんですか、そこをひとつ簡単にお答え願いたいと思います。
  19. 東島駿治

    ○説明員(東島駿治君) ただいまお話しございましたデータ通信等におきましては、相当の売れ残りがあるということは私ども承知しておりまして、これの販売方法とか、それから施設が過剰設備になっていないかどうかというような点についても非常に関心を持ちまして、私どもも、数年来、これについては検討を加えているところでございまして、今後の検査で、そういう点もできるだけ早く結論を出したい。それで公社の方に対しても、できれば何らかの意見も申し上げたいということで、鋭意、努力している状況でございまして、現在のところ、たとえばデータ通信についてどうだ、サービス工程の売れ残りについてこれをどう評価するかということにつきましては、ただいま現在まだ十分な結論を持っていないというような状況でございます。
  20. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 郵政大臣にお尋ねしますが、こういう問題ですね、郵政省はどう考えているのか。やはり販売が予定どおりいかなかった場合ですね、これはそういう需要予測を間違ったことになるわけでありますが、しかし、もう計画を立ててスタートした以上、間違った責任を問うことも大事ですけれども、それと同時に、需要減に備えてやはり適切な手を打っていかなくちゃいけない。そういうような点が十分なされていかなくてはいけないと思うんですけれどもね。そういう点では、郵政省としては、こういう点については指導するなり意見を述べるなり、そういう点までちゃんと郵政省はキャッチしているのかどうか。その上で、この公衆電気通信法の改正が非常にいいという結論を出したのか、そのあたりどうですか、簡単にひとつ。
  21. 佐野芳男

    ○政府委員(佐野芳男君) 先生の御指摘の点につきましては、私どもも非常に関心がありまして、去年、おととしの加入電話の売れ残りにつきましても、それから基礎設備等の不符合につきましても、公社としましてもその辺については十分調査をした上で計画を立てているわけでございますが、需要の変動だとか極度の経済変動その他の影響を受けまして、今期につきましては確かに御指摘のとおりだと思います。  今後は、先ほど総裁の方から答弁もありましたけれども、需要というものは確かに出たり入ったりといいますか、非常に変動するものだと、だから、そういう変動に対しても追随できるような、わりあい何といいますか融通性のあるような計画を立てていかなきゃならないと思うんですが、そういう点につきましても、十分、公社とも相談いたしまして、再びこういうことのないように指導していきたいと、こういうふうに考えております。
  22. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 この問題については、特に郵政大臣、総裁に要望しておきたいわけでありますが、この公衆電気通信法の改正を審議するに当たりましても、ただ法案だけを審議すればいいものではない。今日までの過去のいわゆる第五次五カ年計画がどういう推移をしてきたのか、あるいは予算の振りかえがどういうように行われてきたのか、そういうような点をやはり公社としてももうちょっと数字を添えたデータを私は出してもらわないといけないのじゃないか。  いろいろな資料をいただきましたけれども、言い方はよくないかもしれませんが、ちょっとつじつまを合わせたやっぱり言葉に書いた文章ですから、必ずその裏には数字というものがなければなりませんし、これは今回の公衆電気通信法はそうではなかったわけでありまして、今後のまた何年か先には値上げもあるかもしれませんが、そういうときには、もうちょっと実態のわかる資料をわれわれの審議の参考として提出するようにひとつ努力をしてもらいたい、このことを郵政大臣と総裁にお願いをしておきたいと思います。その点はどうでしょうか。
  23. 福田篤泰

    ○国務大臣(福田篤泰君) やはり計画の実行に当たりましては、あくまで見通しが誤らないように精密な検討を十分やる必要があろうと存じます。  なお、そのデータその他につきましては、できる限り資料を提出いたしまして、十分、御審議の御参考に資したいと思います。
  24. 米澤滋

    ○説明員(米澤滋君) 先ほどもお答えいたしましたが、そういう資料につきましては十分用意いたしまして、また需要の把握につきましては、さらに的確を期するようにいたしたいと思います。
  25. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 それから次に、今年度から始まります新しい三カ年計画の需要予測の問題でありますが、公社の説明によりますと、この三カ年間に一般加入電話は毎年二百四十万の新規申し込みがある、こういうような根拠のようでありますが、それでまずお尋ねしますが、五十年度末の積滞の内訳は、施設不足が十二万、それからいわゆる手動式局のまだ未改式があるために九万、沖繩に六万と、それから摩擦的な積滞が二十万と、これは間違いないですね、これはおたくからいただいた資料じゃないかと思うんですが。
  26. 川崎鋼次郎

    ○説明員(川崎鋼次郎君) そのとおりでございます。
  27. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 それで、この七百七十万というのは、毎年二百四十万の新規申し込みがあり、五十三年度末には積滞がもう摩擦的なものだけ二十万と、それで計算するとちょうど七百七十万になるわけなんですが、これは公社からいただいた資料にそう書いております。そうなりますと、沖繩の六万のいわゆる積滞、それから手動式の局が未改式のためにつけられない九万の積滞、この両方合わして十五万ですね、この積滞は五十三年度末には完了と、こういう計画になっておると理解をしていいわけですね。
  28. 遠藤正介

    ○説明員(遠藤正介君) さようでございます。
  29. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 じゃ、ひとつ沖繩の方も五十三年度末には完全に積滞を解消すると、これはひとつその方向で実現をしてもらいたいと思います。  それから、いわゆる設備料を値上げして需要減が二十万だと、これは大体どういう根拠なんですか。大体こう二十万ぐらいやないかというものなのか、何か根拠ありますか、何かアンケート調査とかそういうものをやったとか。
  30. 輿寛次郎

    ○説明員(輿寛次郎君) 設備料値上げに伴います需要減につきましては、なかなか測定むずかしゅうございますが、公社といたしましては、前回、三万円から五万円に上げた現実がございますので、それをもとに大体推計したわけでございます。
  31. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 それで新規需要を毎年二百四十万という、この根拠はどういうことでございますか。
  32. 輿寛次郎

    ○説明員(輿寛次郎君) お答え申し上げます。  今後の新規需要につきましては、いろいろの測定の仕方があるわけでございますが、われわれといたしましては、第五次五カ年計画からある一つのモデル式をつくりまして、これは専門的に申しますと二次指数式と申しますが、そういったものを想定していわゆるモデルを想定しております。そういったことに基づきまして今後の需要の動向を検討したわけでございます。そういったものによりまして、五十一年から五十三年の全部の需要というものを大体想定したわけでございます。
  33. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 モデルで計算したという、そのモデルの中には経済成長率六%として計算をしているように聞いているんですけどね。大体、ことしの経済成長も六%あるいはもっといけるんじゃないか。いまちょっと中だるみにもなりましたからわかりませんけれども、そういうような状態で、そう六%の見通しから低下したとは言えないと思いますけどね。ところが、この五十一年度第一・四半期においてはもうすでに前年度より新規申し込みが一割減っておるわけですね。これはどうなんですか、モデル式がちょっとおかしいんじゃないですか。
  34. 輿寛次郎

    ○説明員(輿寛次郎君) お答えいたします。  ちょっと言葉が足りなかったんですが、モデル式と申しますのは、大体、専門的に申しますと、いわゆる二次式でございましてA+BT+CT2+EXと、こういうような数式でございます。これはおわかりになりますように、Tというのは年度でございますから、前の三項によりまして、大体、いままでの傾向をそのまま延長するといいますか、そういった傾向を延ばすような性格がございます。もう一つのいわゆる最後のEX項は、これはいわゆる経済成長率を加味してございます。したがいまして、このモデル式はそういったものを合わしているわけでございまして、要するに従来の傾向と今後の経済予測、そういったものでございます。それにつきまして、先ほどお話がありましたように、われわれとしては六%程度のものを経済成長率として見ておりますから、その意味では正しいものと思っておりますし、また過去の傾向につきましては四十年から五十年の間のいわゆる数値をもとにいたしまして係数を定めて設定しておる、こういうことでございます。  したがいまして、これが絶対正しいかということはなかなかむずかしいんでございますが、先生御指摘の、たとえばことしの第一・四半期と去年の比較ということになりますと、これは前回もお話し申し上げましたが、明らかにことしが、言うならば、われわれの予測より違った事情が非常に多く出てきている。言うならば不況が続きまして、われわれはもう少しこういったものが早く立ち直るという想定をしたわけでございますが、   〔委員長退席、理事茜ケ久保重光君着席〕 これがおくれておるというか、ずれておる、こういうことで差が出ておる、こういうふうに理解しております。
  35. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 いまのは、ことしの四、五、六――第一・四半期のいわゆる新規申し込みですね。これが昨年よりも、ちょうど昨年の九〇%ですから、昨年が六十六万一千で今年度が五十九万六千ですから、ちょうど一割減っておるわけですね。第二・四半期が昨年は五十五万九千で、今年度はどうなっているかということで資料をお尋ねしましたらば、十一月半ばでないと七、八、九の新規の申し込みが、データが出ないということでございます。それはどういうわけなんですか。
  36. 遠藤正介

    ○説明員(遠藤正介君) これは私どもの方は、従来のやり方は四半期ごとにまとめて報告をさせまして、その報告の際に、各月のやつもあわせて報告すると、こういうぐあいにいたしておりますので、したがいまして四半期のやつもそれからその四半期の各月のやつも、第二・四半期につきましては、大体、十一月の中旬でございませんとまとまらない、こういう理由でございます。
  37. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 その点、どうなんでしょうか、総裁。もう第二・四半期といえば七、八、九ですね。七、八、九に電話の需要がどれだけあったということが現在になってもわからない、十一月の十五日にならないとわからない。これはいままではそれでよかったかもしれませんけれども、これからは公社も非常に親方日の丸ではなしに経営体質を改善をしていくと、そういう点から考えましても、もっと早くやっぱり需要予測を知るべきじゃないか。  結局、そういう予算はできましても、需要に合わして最も効率的な投資をやっていかなくちゃいかぬ。そして一方では電話は足りないとこは足りないけど、都市は余って、そういう十九万個も反対に設備があっても買い手がいない。こういうような不公平をなくするためにも、いま言ったように十一月十五日でないとわからないというんじゃなしに、やっぱり本社としてもすぐさま情報をキャッチして、それに対応していくように手を打つべきではないか。普通の民間企業であるならば、どれだけの注文があったということはその日のうちに本社がキャッチをして、それに対して生産を対応さして、在庫を余り過大にならないようにやっていくわけでありますので、そういう点を改めていかなければ、やっぱり公社は親方日の丸というような批判は受けざるを得ないんじゃないか、こういう点はどうでしょうか。
  38. 米澤滋

    ○説明員(米澤滋君) お答えいたします。  いままでどちらかといいますと、積滞があるというような時代でございまして、いま御指摘のように、だんだん積滞のない地域がどんどん出てまいりまして、また五二末には積滞なしのいわゆる新規需要をその年につけていくという形でございますから、ただいま御指摘ありましたようなことは、公社として、今後、十分にそれに対応する処置をとっていく必要があると思いますけれども、これまではちょうどいま過渡期でございまして、そういう点はまだ十分いっておりませんけれども、今後、十分注意していきたいと思います。
  39. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 これはどうでしょうか、きちっとした数字じゃなくても、第一・四半期は大体昨年より一割減なんですがね、二百四十万と言ったら昨年並みいかないと公社の計画に合わないわけですね、二百四十万と言ったら昨年よりちょっと多くなきゃいかぬわけです、それが実際一割減っておるわけですが、第二・四半期もやはり私は一割以上減っておるんじゃないかと。というのは、第一・四半期の場合は、電話料金の値上げがあるというんで、むしろ注文がもっとふえなくちゃいけないのが減っておるわけでね、だから第二・四半期はもっと――第二・四半期に申し込んでももう料金には間に合わないというわけで、第二・四半期はもっと減っておるんじゃないかと思うんであります。その点の大体昨年に比べてどの程度の目安かというぐらいのことは、これは公社の幹部としてつかんでいない方がおかしいわけで、この点はどうなんですか。
  40. 遠藤正介

    ○説明員(遠藤正介君) これは非常に大胆な私見になりますが、自動改式がございますと、それまでまあ手動局ですとあきらめていたのが、自動改式が近いということになりますとぱっと需要が出るものなんです。それが一つと、それから、いまの設備料の値上げの問題は実は六月の時点よりはいまの方が私は低いんじゃないかと、いまの方がですね。つまり、値上げの――こういう表現をお許しいただきたいんですが、値上げの可能性が非常に強くなるという意味では五月ごろよりもいまの時点が低いんじゃないかと、この二点を考えまして、私は自分の考えを持っておりますが、ここで大体幾らになるということをまた申し上げて、もし違っていますとまた御迷惑をかけますんで申し上げかねますが、その点が一つ私が考えておる点であります。
  41. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 ひとつ、もう六、七、八と言ったら、六月であればもう四カ月も五カ月も前の話ですから、やっぱりそういう月における新規の申し込みというものは電話の需要予測に非常に大事な問題だと思いますしね、そういう点にもひとつ関心を持っていただいて、ただいまの御答弁ははなはだ不満足でありますが、時間も限られておりますので、この問題はその程度にしておきますが、そういう体質をひとつ改めていただきたいということを要望しておきます。  それで、もし今後三年間たてば二百四十万掛ける三倍の新規申し込みがあるかどうかという、そういうことがはっきりしてくるわけでありますが、私はそれほどいかないんじゃないかと、したがって七百七十万電話をつけるという計画が過大投資であるという、これは私はモデルで計算したわけじゃないんで、率直な勘で言っておるわけでね、それでもし三年たってこの七百七十万の設備計画がそこまでいかなかった場合、公社の予測が大幅に狂った場合は、当然、これはやはり次回の料金値上げというものはかなり先へ延ばすべきじゃないか。いまの場合は三年間の収支を考えておるわけですけれどもね、もし需要予測が狂って設備投資が低くて済んだ場合は、ひとつ値上げをずっと先に延長すべきだと、この点はどうですか、総裁。
  42. 米澤滋

    ○説明員(米澤滋君) お答えいたします。  この法案をお願いいたしておりますベースになる三カ年間は値上げをしないでいきたいと思います。企業努力によりましてなお四年目ももたしたいというふうにいま考えております。  ただいま御指摘ございましたような問題が起これば、それだけその建設投資が減ることによって資本費用なりあるいはその他が減ってまいりますから、そういう傾向は出てくると思います。
  43. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 総裁はできれば四年目まで今度の改定する料金体系でいく努力をしたいというお話でございますので、その方向でひとつ努力をしていただきたい、このことを要望しておきます。   〔理事茜ケ久保重光君退席、委員長着席〕  それから、五十一年度から五十三年度に至る事業収支の見通しにつきまして、前回の委員会では、五十一年度が八・五%、五十二年度が九・六%、五十三年度が八・四%、こういうようなお話で、これもやはり過去の実績からいろいろ計算式で推定をしたと、そういうややこしい計算式を持ってこられますとわれわれ非常に弱いわけですけどね。率直に申しまして、私は、昭和二十八年以来、今日までの公社の事業収支の伸びを全部ミニコンピューターで計算いたしましたら、大体、一けたということはないわけですね。一四・一、一一・二、二一丁八、多いときは一七%が一七・六とか、あの四十九年のように経済成長が非常にゼロ成長とかそういうときでも一〇・五%、四十七、四十八などは一七%が一六・六%、五十年度は一二・四%ですね。こういうように伸びておりますのに、五十一、五十二、五十三は、これはもちろん値上げをしなかったという現行料金でいった場合に八・五とか、平均九%というのははなはだこれは理解に苦しむわけですね。公社は事業収入を過小に見積もっておるんじゃないか、これはどうなんですか。
  44. 輿寛次郎

    ○説明員(輿寛次郎君) お答え申し上げます。  手元にちょっと先生のおっしゃるようなかなり前の資料がございませんので、前の方は私お答えしかねますが、恐らく私の想像といいますか、考えでは、先生おっしゃるように、確かにいままでの伸びは非常に多うございます。多うございますが、これは一つは加入者の増による伸びでございます。もう一つは、やはり経済成長に伴いまして事務用電話がそれにかなり左右されますから、そういった経済成長の伸びによって使用の機会が多くなる、そのために収入が上がる、こういう両方の要素であろうかと思います。  したがいまして、前の方はともかくといたしまして、四十七年度で申しますと、四十六年と四十七年を比べてみますと、これはショックの前でございますが、事業収入一七%ほど伸びておりますが、同じように稼動加入数というようなものもやはり一七%ほど伸びております。そういった意味で、われわれは、まあ昔は非常に事務用というものが多かったからこれがいわゆる経済成長率に影響する要素でありまして、ところが大体四十六、七年ぐらいからはかなり住宅用がふえてまいりまして、たとえば四十六年ぐらいになりますと住宅用電話は半分でございます。そういった点からいわゆる住宅用電話がふえますと、住宅用電話も毎年増はございますが、その方はいわゆるGNPというよりは自然の傾向で伸びるような形でございます。したがって、そういった意味でわれわれはちょっと最近の経過を見ますと、一加入当たりの収入で見ますと、ほぼ横ばいでございます。これはやはりその増の分があるかわりに、いわゆる住宅用電話がふえるために、いわゆる比較的低収入の加入者がふえるために、平均とすれば薄まりまして、収入における影響は横ばいだと、こういうことでございます。  先生御指摘のように、過小ではないかということにつきましては、今後の数字をちょっと申し上げますと、たとえば五十一年から五十三年の三年間の私ら事業収入の平均の伸び率を九%と想定しておりますが、これは実はこの三年間の平均の加入数の伸びは八%でございます。日本におきまして、ほぼ大ざっぱに言いまして横ばいとは申しながら多小ふえておりますから、一加入当たりの収入は、ほぼ横ばいないしちょっと多いぐらいだと、そういうことで事業収入を九%と想定している、こういうことでございます。ちなみに過去五年間を見てみますと、四十六年から五十年の五年間で見ますと、この間は、平均で事業収入が一五%伸びておりますが、同じく加入数も約一五%伸びておる、こういうことで、大体、今後の傾向としては、加入数の伸びというものが要するにある程度比例するのではないか、こういう形でございます。
  45. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 そうしますと五十一年度のすでに第一・四半期、第二・四半期は終わったわけでありますが、これは対前年度に比べて事業収入の伸びはどの程度でございますか。
  46. 中林正夫

    ○説明員(中林正夫君) お答えいたします。  第一・四半期の事業収入の伸びは対前年に対しまして一一・六%、第二・四半期の伸びは九・六%、大体、両方平均しまして一〇%でございます。
  47. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 やはりこの前のお話では、公社の伸びの予測は八・五%、しかし、やっぱり第一・四半期は一一・六、第二が九・六%と、こういうことでかなり実績は二けたですね、これは平均しても。こういう点も、私は、この実績から見てもちょっと事業収入が過小ではないか、見込みがですね。で、わずか一%、二%と申しましても、その一%、二%がかなりの金額になるわけでありまして、そういう点で公社の三カ年計画における事業収支の見通しが非常に過小につくられておるんではないかと、こういう私の意見をここで述べておきます。これはもう値上げをしちゃうと、そういうデータはなくなるわけですから。しかし、少なくともこの第一・四半期、第二・四半期の実績から見れば、公社の皆さんが一生懸命考えた計算式よりも私の直感の方がより現実に近いと、そういうことをひとつ申し上げておきたいと思います。  それから、もうあと減価償却の問題ですね。この前は、私は、科学技術が進歩している中で、なぜ減価償却の年数が非常に短くなってくるのか、こういう点で、いろいろ減価償却の出し方の実績の計算式というものはいただいたわけなんですね。増減法とか逆数法とか、いろんな試算の出し方があるようでありますが、それは結局いろんな、たとえば電話機ならば電話機をもう償却処分にすると、その年数が結局だんだんだんだん短くなってきておりますから、公社のいわゆる減価償却上の耐用年数というものが減ってきておるわけですね。私は、どうやってその平均の年数を出すかというそういうことよりも、むしろ大事なことは、なぜ線路にしてもあるいは電話機にしても交換機にしても、物理的な耐用年数はもっと使えるのに途中で廃棄処分にしなければならないか、こういう点ではなはだ理解に苦しむわけであります。  一つの例としてプッシュホンに切りかえれば、いままでの電話は使えても廃棄にしなければならない。あるいは道路の建設計画があると配線というものを、使えるやつをまたそれを廃棄処分にして、ほかに流用するにしても、そのようにしていかなければならぬ、こういうようなことが実際に行われてきたようでありますが、それはやっぱりある程度必要ではあると思うんですけれども、しかし、これからのやはり資源を節約していかなければならない時代を迎えれば、そういう物事に対する考え方というものをもっと変えて、使えるものはできるだけ使うように、そういう方向に私は転換すべきではないかと思うんですけれども、これはひとつ総裁に、できるだけそういう耐用年数を長くするように努力すべきである、そこにはおのずから限界があると思うんですけれども、そういう方向には異存はないと思うんですが、その点はどうでしょうか。
  48. 米澤滋

    ○説明員(米澤滋君) お答えいたします。  能率的経営をやるということは非常に大事でありまして、そういう意味で、しかし、いま最後におっしゃったように、余りむちゃくちゃに長くいたしましてかえって保守費がかかるというふうになっても困りますが、そういう方向としては、そのようなことは十分考える必要があると思います。
  49. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 なぜ耐用年数が短くなってきたのかということは、一般的な例としては、確かに余り古くなっちゃうと保守費がかかるから、もう途中で廃棄して新しいのにやっていくということ、あるいはプッシュホンに切りかえるためにやる、そういうことはわかるんですけれども、もう少しやはり今回の値上げ法案のときにも一番問題になったものの一つが、やはり減価償却のあり方、また年数の問題でもございますので、これはこの法案成立した後でも結構でございますから、もう少しわれわれに、こういう理由で減価償却の年数が少なくなるんだという、もう少し理解できるような資料をひとつ出してもらいたいと思いますが、その点どうですか。  もういろいろもらったのは、いろいろ書いているけれども、これは増減法とか逓減法とかサンプリング法とか減価償却計算の方法であって、計算の方法も大事かもしれぬけれども、実際に、なぜ、たとえば電話の寿命がこれだけ短くなったのはやっぱりプッシュホンに切りかえたために、そのためにこれだけ減ったんだと、そういうものをやっぱり出してもらいたい。当然、私は公社としてもそういうものについては掌握をしなくちゃいけないんじゃないかと思うんですが、その点どうでしょうか。
  50. 好本巧

    ○説明員(好本巧君) いまの御指摘の御趣旨に沿った資料をつくって提出したいと思います。
  51. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 それでは、最後に、いわゆる今回法定料金を値上げしたわけでありますが、認可料金については値上げを今度してないわけですね。それで、やはり認可料金の中にも今回同時に値上げするのもあると思うんですが、大体、認可料金というものは、いつ、どのぐらい上げる計画であるのか、そういう点はもう公社としてはちゃんと決まっているのかどうか、あるいは決まってなければ総裁としてはやっぱりどういう考えでいるのか、それについて御説明をお聞きしておきたいと思います。
  52. 米澤滋

    ○説明員(米澤滋君) 先に総務理事から答えさせます。
  53. 遠藤正介

    ○説明員(遠藤正介君) 法律に直接関係いたします認可料金につきましては、法律が成立しました直後に、恐らく同日になると思いますが、郵政省の方に認可申請を出す予定にしております。その上げ幅は、大体、法律で上げられましたパーセンテージと全く同じ、たとえば基本料につきましては本年は五〇%、来年は倍、あるいは設備料につきましては六割、そういう形でもう公社の中では一応認可申請の案はできております。
  54. 米澤滋

    ○説明員(米澤滋君) ただいま総務理事が答えましたような状態でございます。
  55. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 それで、ちょうど私たちもいろいろ国会で法案を審議する場合に、法律の中にはいわゆる政令で定めるというのがあるわけですね。政令はやはり内閣、閣議決定で決まるわけでありますが、しかし、当然、私たちが要求してきたことは、法案を審議するのに政令をちゃんと出せと、政府の案をね。それを含めて法律というものはあるわけでありまして、それと同じように、料金体系というのは法定料金も認可料金というものも一つの体系があると思うんです。それで法定料金だけここで審議をさしておいて、認可料金をどう上げていくかということは、やっぱり当然認可料金と法定料金のバランスの問題もあるわけですから、私は、この当委員会に、認可料金、たとえば専用回線の料金はどうするんだとか、あるいはデータ通信の料金をどうするんだとか、こういうことも同時にこの委員会に出して、それは認可料金を上げるのは多少時期が外れてもいいと思うんですけれども、私はやっぱり出すべきじゃないかと思うんですけれども、その点はどうなのか。  それと、実際に、いま遠藤理事は上げ幅については大体基本料を一〇〇%上げると、いまの法定のに準じて上げるということでありますが、そうすると、もうデータ通信とかあるいはまた専用回線の料金とか、そういうものもやはり同じような比率ということはどういう比率になるんですか。この二つの点。
  56. 遠藤正介

    ○説明員(遠藤正介君) まず、後の方からお答えします。  要するに、現在あります現行の基本料の五割アップとかあるいは倍アップと、こういうぐあいになるわけでございまして、金額的には、その金額が認可料金になるわけであります。  それから最初におっしゃいましたことは、当委員会ですでに御答弁をいたしたと思いますが、確かにその点は一つ問題がございます。しかし、まあ今度は郵政省の方も、私ども伺いますところ、郵政審議会におかけになると、認可料金ですね、郵政審議会におかけになるものもあるようでございますし、いままでよりは大分前進ではないかと思うんでありますが、仮に次回からもしこういうことがありますれば、私どもとしては、御趣旨に沿うようなことを法律的にも研究をさしていただきたい、こういうぐあいにお答えをいたしまして、そのとおり実行したいと、こう思っております。
  57. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 じゃ郵政大臣、今後は、やはり法定料金、認可料金というものはお互いに関連のある問題でございますので、やはり法定料金の値上げ、改正のときには、当然、認可料金の改正の案等も、同時に、この委員会で審議をできるように今後資料を出すように、郵政大臣としてもひとつ努力をしていただきたい、このことを要望いたしまして、質問を終わります。その点についてのひとつ御答弁をお願いいたします。
  58. 福田篤泰

    ○国務大臣(福田篤泰君) 御趣旨に沿って十分検討いたします。
  59. 山中郁子

    ○山中郁子君 公衆法の改正につきまして、若干の時間をいただき再質問をいたします。  初めに、先般の二十六日の私の質疑の中でも触れましたが、現状の電話料金の実態、それからまた今回の値上げの改正案、これがともに大企業が主として使う通信手段に対しては非常に寛大であり、そして、そのしわ寄せを国民一般の住宅電話を初めとする通信手段にかぶせている、このことが私の主張した一つの主要な論点でありました。で、この問題についてさまざまな矛盾が起きておりますけれども、その不公正の一つとして取り上げてまいりましたビル電話と住宅電話の関係について、私は公社がさまざまな言い方で答弁をなさったり言いわけをなさったりしておられたことがどうしてもやっぱり腑に落ちない。公社から資料いただいても腑に落ちない点が残りますので、ビル電話の問題について初めに再度質問をいたします。  で、私が主張しましたのは、設備料に関して、一般電話は公社のサービス工程の予算の経費によりましても一万六千円という数字が出ているのに、現行五万円、しかもこれを今度八万円に上げる。しかし、ビル電話は十六万七千円サービス工程で公社が計上しているにもかかわらず二万五千円の現行である。これは上げるというふうに公社は答弁をしておりました。そして遠藤総務理事の言葉をかりれば、八万円に上げるということも考えていて、そしてこれは大変上げ過ぎだとさえ思うと、これは公社は大英断でもってそうしたことを検討していると、こういうお話でございました。  その中の一つの論拠として、公社は、ビル電話五加入でもって一工程になっているから、だから二万五千円と言うけれども、これは十二万五千円なんだということも一つおっしゃっておられますけれども、この点について、私は、ビル電話五加入というのは、ビル電話の加入単位はその五分の一の一ですね、本電話機一台当たり一加入と、こういうことで当然いままでもされていたし、現状もそうなっているはずだと思いますが、この点はいかがでしょうか。まず、それを御答弁いただきます。
  60. 遠藤正介

    ○説明員(遠藤正介君) 一加入と言うよりは、回線当たりですね。一回線当たり加入電話現行五万円の設備料に対しまして、ビル電話の場合は一回線当たり五端末がつきますから、一回線当たりに計算をいたしますと十二万五千円になると、こういう御説明をいたしたわけであります。
  61. 山中郁子

    ○山中郁子君 そうすると、料金関係の単位というのは、一回線で五加入分が一単位になると、こういうふうにおっしゃるわけですか。  私が申し上げているのは、本電話――まあ本電話と言いますね、本電話機一台当たり一加入というふうに公社はいままでもそういうふうにしてきているし、予算上もそうなっていると思うんですけれども、そうじゃないんですか。
  62. 遠藤正介

    ○説明員(遠藤正介君) ちょっと御質問の趣旨と違うかもわかりませんが、一般の加入電話の場合ですと一回線当たり五万円の設備料をいただきますと、それに別の端末をさらにお据えになるというときに設備料はいただかないわけであります。つまり設備料というものは一回線当たりで一般加入電話の場合いただいております。それと同じように考えますと、ビル電話の場合、一回線当たりというのが十二万五千円になる、こういう意味であります。
  63. 山中郁子

    ○山中郁子君 私が質問しているのは、おわかりだと思うんですけれども、本電話機一台当たりが一加入じゃないんですか、ビル電話の場合。設備料なんかもみんなそうなっていますね。そのことをちょっとお答えください。
  64. 遠藤正介

    ○説明員(遠藤正介君) そういう意味ではそうです。設備料以外の料金ですね。
  65. 山中郁子

    ○山中郁子君 それでは、私はやはりそこのところが腑に落ちないし、もっと言えば、これでごまかしているんじゃないかというふうに思うんですけれどもね。それは実際問題として公社が十六万七千円だと。で、これが二万五千円では不公正ではないかというふうな主張に対しましては、いや実は二万五千円というのは十二万五千円のことであるし、また、加入者線を入れれば住宅用電話との比率で言えばビル電話の方がかえって高いぐらいだと、こういうふうに主張をされているんですけれども、結局、五回線五加入あるから一加入について十六万七千円だとすれば、あなたがおっしゃるように、それが五端末あるんだからという趣旨で言うならば、これは十六万七千円の五倍になる八十三万五千円という数が出てこなきゃならないと思うのですけれども、その点はいかがですか。
  66. 遠藤正介

    ○説明員(遠藤正介君) その設備の具体的に要する金額との対比ではなくて、私が御説明をいたしたのは、黒電話といいますか一般の加入電話の五万円に対応する二万五千円というのは、比較として回線当たりで比較をしていただきたいということを申し上げたんでございます。
  67. 山中郁子

    ○山中郁子君 そうすると、もし仮に百歩譲って二万五千円が十二万五千円だとしますね、それはそういう比較をなさったとしてもいいとします。そうすると、そのもとになる対比する数というものは、住宅電話の場合には一万六千円という数が出ているんだけれども、ビル電話の場合は、それは五端末でもって五加入で計算するんだから、一加入十六万七千円だとすれば、これは八十三万五千円になるんじゃないでしょうか。
  68. 遠藤正介

    ○説明員(遠藤正介君) そのサービス工程の金額と実際の投資金額との差につきましては、もうすでに当委員会で何回も御説明いたしておりますのでその点はもうさらに触れないですが、そういう意味では、いま先生のおっしゃったとおりであります。
  69. 山中郁子

    ○山中郁子君 だから、私は先回の委員会でもどうも腑に落ちないと思いましたし、公社の方がそういうふうに強弁されるけれども、この前、公社は十六万七千円に対して十二万五千円と、こういう対比をなさったんです。そして加入電話については一万六千円で五万円というけれども、この五万円、一万六千円というのは加入者線が入ってないから、入れれば十二万円になると、こういうふうにおっしゃったわけね。だからビル電話と住宅用電話を対比して設備料はそんな不公正じゃないと、そんな不公正だとは思ってないと、だけれども、いろいろ指摘もあるから今回ビル電話の設備料も上げますと、こう言われたけれども、実際は結局そうじゃないわけでしょう。十二万五千円に対比するならば八十三万五千円という数字を対比しなければ、これは正確な対比にならないんじゃないですか。私はこれはやっぱりまたもやごまかしだと言わざるを得ないのですけれども、いかがでしょう。
  70. 遠藤正介

    ○説明員(遠藤正介君) その点ではあるいはそうかもわかりません。ただ、私は、あのとき申し上げましたのは、まあいろんなことを申し上げたと思うのですが、その金額だけじゃなく、ビル電話の効用なり何なりを加入電話と比較をして、ですから、全然機械的に全く同じにするということはちょっとこういう問題としては不可能だと思うのです。ただ、まあ少なくとも回線当たりの計算でいたしますと十二万五千円になるということで、五万円と二万五千円の比較のままでごらんいただくよりは、その方が正確に近いじゃないかと、こういうことを申し上げたつもりなんですが、別にごまかすわけで申し上げているわけじゃありません。
  71. 山中郁子

    ○山中郁子君 私は、それはごまかすわけじゃないとおっしゃるけれども、あなたは確実にごまかす意図でおっしゃった以外に理解できないのです。いま私が申し上げたことは認められたわけでしょう。だけど、あのときそれほど不公正ではないとおっしゃた対比というのが十六万七千円と十二万五千円なんです。だけど、それを正確にしていけば八十三万五千円と十二万五千円の対比になるんですよ。これがごまかしでなくて何ですか。  あくまでも、それはいろんなことをおっしゃったかもしれない、私もいろんなことを申し上げました。だけれども、あのときの問題点は、不公正であるかないかと、これが一つの論点だったのですよ。それごまかさないでください。それがごまかしでなければ何がごまかしかって言うのです。
  72. 遠藤正介

    ○説明員(遠藤正介君) 私はごまかしで言ったつもりはないのですが、ごまかしと御理解をされる意味はわかりました。ですから、私は今回の値上げの前にまず一応五万円まで上げると、ビル電話。そうすれば、その問題は一応解決いたしますわけでしょう。
  73. 山中郁子

    ○山中郁子君 その点は、私はたとえばの例で申し上げました。この前、長時間にわたって質問いたしまして、公社もその私が指摘した点をお認めになったこともあるし、また、それなりに公社としての見解をお述べになったこともあります。だけど、そのほかに、いま一つの例を私挙げました。きょうは大変限られた時間ですので、その他たくさんの例を挙げられませんけれども、そういうふうなやはり事実と違うことをあたかも公正であるかのように、しかも大英断でもって八万円に上げると、こういうふうにおっしゃるということは、やっぱり企業を中心とする――たとえは、この場合だったらビル電話です、それと家庭用の電話に対する公社の不公正な姿勢というのが基本的にあるということを指摘をせざるを得ないんです。  私は、もう一つ、重ねてお聞きいたしますけれども、八万円に引き上げるというのは、それほど住宅用の電話――いまこう詰めていきました数字によれば、効用とかそういう問題は別におきます、おいて、八万円に引き上げることが、住宅用電話よりもさらに比率が高いビル電話に対する設備料の上乗せであるという、大英断であると、こういうことは、そうではないというふうに言わざるを得ないと思いますが、その点いかがでしょう。率直にお認めいただきたいと思います。
  74. 遠藤正介

    ○説明員(遠藤正介君) 率直に認めます、理論的には。ただ、しかし、二万五千円から一遍に八万円になるというのは、新しいお客に対しては相当にショックだという意味で――まあ大英断ということを申し上げたかどうかは記憶はございませんが、新しい需要に対しては相当な影響があるということは私ども覚悟せざるを得ないと思っております。
  75. 山中郁子

    ○山中郁子君 それはいままでそれだけたくさんビル電話にサービスしていたということのほかの何物でもないと私は言わざるを得ないと思います。  もう一つの問題点を御指摘したいと思います。ただいま塩出委員の御質問の中にもあったのですけれども、もう一度私はちょっと整理して伺いたいと思うのですが、今回のこの質問を通じましても、いまの問題とも関連し、さまざまな部門で、私だけの質問じゃなくて、ほかの委員の皆さんの質問に対しても、認可料金ですのでいやそれはこの法案ができ上がった時点でもって考えて提出いたしますということで、個別に幾つか、たとえば設備料の問題にしても料金の問題にしても値上げを示唆されるということがありました。で、いま考えられていることをまとめてひとつお聞かせいただきたいと思います。認可料金の問題の値上げの計画です。
  76. 遠藤正介

    ○説明員(遠藤正介君) 法定に直接リンクいたしますものですね、これを法律が国会で成立をいたしました当日か、あるいは翌日、直ちに国に対して提出をする予定にしておるわけであります。  その項目は大変多いのでございますが、主なものを申し上げますと、たとえば共同電話の基本料、同じ基本料でも法定のものと違いまして共同電話の基本料、それからいまお話がございましたビル電話の設備料、基本料、それから加入電信の基本料、通信料、設備料、それから一〇〇番通話・DSAの料金、それから夜間通話料、それから慶弔電報、それから当委員会で申し上げましたダイヤルスの料金改定、そういったようなものでございます。それを法定にリンクいたしまして直ちにやらないと実際通話ができないわけでございます。
  77. 山中郁子

    ○山中郁子君 いま列挙されました、またこのほかにもあります値上げの問題についての是非は私はいま横におきます。  私がここでぜひ解明したいと思いますのは、たとえばデータ通信だとか、そうしたものについて不当に安い出血サービスをしているではないかと、適正な料金を取るということをしなきゃいけないじゃないかということまでも含めて、主として企業が使う電話に対する不当な出血サービス、安い料金ということについて提起もし、追及もいたしました。それに対して、いまおっしゃったことも含めて、それなりの料金改定を考えていると、こういう御答弁でした。  それで、私が前にも質問をした記憶があるのですけれども、公社はそれではそうしたものの増収額としてどういうものをどの程度見込んでいたのか。まあ端的に言ってしまえば、初めからそういうものを見込んでないで、そしてこれだけの金額が五十三年末まで要ると、したがってこれだけ赤字になると、したがってこれだけ値上げをしてくださいと、こういうことで帳じりを合わせた提案をしてらしたわけね。で委員会の質疑の中でそういうことがどんどん出てくると、いやそれも上げるつもりでした、あれも上げるつもりでした、公衆法の改定ができた時点で考えますと、こうおっしゃるけれども、そうしたら、それによって生まれる増収分、収入というものは、これは設備投資のために必要とする赤字とそれからそのために料金改定をこれだけするということで帳じりが合っている上のプラスアルファになると、基本的には私はそう考えざるを得ないというふうに思うのですけれども、その点はどのようにつじつまをお合わせになっていらっしゃるのですか。それともやはり依然として合わないのでしょうか。
  78. 遠藤正介

    ○説明員(遠藤正介君) つじつまを合わせるというのは何か余りいい言葉ではございませんが、これは私どもの方はいま申し上げましたものにつきましては、つまり法定料金に直接リンクして認可を直ちにいただくものにつきましては、いまおっしゃいましたこれだけ収入不足がありますと、これだけ料金値上げをしていただければこれだけのお金が入りますという中には含めて、含めて計算をしてあるわけです。具体的な金額で申しますと、六月から実施でございましたから、いまの時点とはちょっと違うんですが、六月実施の場合でございますと、三カ年間で三千たしか五十億でございます。
  79. 山中郁子

    ○山中郁子君 これは公社からいただいた資料なんですけれども、「今回の料金改定に伴う各料金の増収見込額及び設備料の増収額」というふうになっておりまして、料金の関係で言いますと増収額二兆五千百億という中に基本料、通話料、電報料、公衆電話料、加入電信料、専用料となっていて、専用料三百億ですね。そうするとデータだとか、特にデータの設備サービスの関係もあります。こういうものは私はこの中に入っていないと言わざるを得ないと思うんですけれども、いかがでしょうか。
  80. 遠藤正介

    ○説明員(遠藤正介君) 設備料のものにつきましては……
  81. 山中郁子

    ○山中郁子君 料金、これは。
  82. 遠藤正介

    ○説明員(遠藤正介君) 公衆回線のやつは入っておりますが、先ほど申し上げました法定料金に直接リンクするものではございませんので、その中には入っておりません。つまり、具体的に申し上げると、直接、法律ができました直後に認可を申請するものだけ入れておりますから、その後のものはその中には入っておりません――と言うと、少し正確を欠くんですね。
  83. 山中郁子

    ○山中郁子君 そうですね。
  84. 遠藤正介

    ○説明員(遠藤正介君) それはちょっと訂正します。入っておりますが、いま私が申し上げたものの中には入っておりません。
  85. 山中郁子

    ○山中郁子君 私はちょっと料金の関係でそれじゃ伺いたいんですけれども、専用料三百億となっておりますね、増収額の見込みとして、二兆五千百億の中に。そうすると専用料三百億のうちのデータ関係は幾らになるんですか。それとも、その中に入っていなんですか。
  86. 玉野義雄

    ○説明員(玉野義雄君) 専用料の三百億というのは、前にも御説明いたしましたが、法定料金改定と同時ではございませんで、と申しますのは五十年、昨年の七月に改定をいたしておりますので、五十二年度中に改定いたしたいと思いますが、この三百億の中にはデータの回線料も入っております。
  87. 山中郁子

    ○山中郁子君 入って……
  88. 玉野義雄

    ○説明員(玉野義雄君) 入っております。
  89. 山中郁子

    ○山中郁子君 いる。
  90. 玉野義雄

    ○説明員(玉野義雄君) はい。
  91. 山中郁子

    ○山中郁子君 それは幾らですか。
  92. 玉野義雄

    ○説明員(玉野義雄君) いま手元にございませんので、ちょっと調べますので……。
  93. 山中郁子

    ○山中郁子君 時間がもうありませんので、私は、いまの問題も含めて、入ってない部分もあってそれが増収として見込まれるとすれば、先ほど申し上げましたように、五十三年末までに設備投資を含めてこれだけの資金が要ると、したがってこれだけ赤字になると、だからこれに見合う分として料金をこういうふうに上げてほしいということで、つじつまの合ったというか、帳じりの合った案をお出しになっていらっしゃると。その中にやはりいろいろこの質疑の中で出てきて、あれもやっぱりそれは確かに不公正があるから上げましょうとか、いろいろ出てきていると。そうすると、私はやっぱりこの値上げ案自体は見直さなきゃならない、そういう性格のものになっているだろうというふうに言わざるを得ないと思うのです。これが一つです。  そのほかに、そういうことはいっぱいあります。先回の私の質疑の中だけでも、設備料を資本剰余金へ入れておることは不当であるということで追及いたしましたことに対して、会計検査院並びに公社当局も、疑問点があるのでそれは解明したいと、検討したいと、こう言われました。減価償却についても実情に見合った調査というのがされていないで、そして不当に短いではないかと、これは各委員ともそれぞれ指摘をなさいました。その点も検討いたしますと、こういうお話でした。それから、いまの認可料金の値上げの見込みの問題もあります。それからデータの出血サービスの問題。先ほどまたビル電話その他でもって一層明らかになりました不公正の問題についても是正をしていかなければいけないと。つまり当初の予定よりも、より企業を中心とする通信サービスから収入を上げるということになるはずでございます。それから莫大な先行投資を業者へ発注する場合の発注価格がはっきりしないではないかと、それを公開しなさいと、国民に明らかにしなさいということに対しても、公社は断固としてこれは拒否すると、こういう態度をしておられます。  私は、これらの問題を含めまして、大きくこの逓信委員会の審議の中で、公社がどうしてもこれだけ値上げをしなくちゃならないんだと、そうしなきゃ公社の電気通信事業が成り立っていかないんだという論拠は崩れたと思います。こういうふうに判断することは公社としても私は認めざるを得ないというふうに考えております。したがって私は、これらのいろいろな質疑の中で検討を約された問題あるいはまたすでにお答えがあった認可料金の問題についての施策、そうしたものもすべて含めまして、そうして再度値上げについては考え直して、つまり検討し直して出直さなければ、このまま国民にどうしても値上げが必要なんだということで押しつけ、押し切るということは余りにも委員会の質疑ということ、審議の過程をも無視するし、それから現実の姿をも無視するものであるというふうに言わざるを得ない。  そこで、郵政省とそれから郵政大臣と公社総裁にお尋ねをするのですけれども、そういう事態のもとで、公社としては、また郵政省としては、そういうことを認められるかどうかということが一つです。そして当然のことながら、もう一度見直して、そうして値上げの問題については考え直す、出直しをする、こういう態度が必要だということについて、どのようにお考えになるか、あわせて見解を伺いたいと思います。
  94. 米澤滋

    ○説明員(米澤滋君) 私の方から先にお答えいたします。  確かに、この審議の過程におきまして御指摘ありました、たとえば耐用年数あるいは減価償却の方法等につきまして、あるいは設備料等につきまして、将来の問題といたしましてお答えいたしましたような問題は検討いたしたいと思いますが、お願いしておる法案は、これはぜひ成立をお願いいたしたいと思っております。
  95. 福田篤泰

    ○国務大臣(福田篤泰君) 御審議を煩わしている本法案につきましては、やはり本法案どおりの形において御審議をお願いいたしたいと思います。  なおまた、審議の過程におきましていろいろ具体的な貴重なる御意見を伺い、今後、いろいろ検討する場合にも、十分御意見につきましては検討さしていただきたいと思います。
  96. 山中郁子

    ○山中郁子君 それでは、質疑の中で、審議の中で明らかになったこと、公社としても考え直さなきゃいけないこといろいろあると、そういうことをお認めになるんだったら、国会の質疑というものをどう考えられるのか。そうだとしたら、そういう観点に立って考え直さなければ、それはそれとして認めざるを得ないけれども値上げだけはやってもらいますと、こういう姿勢は、私は、国会の審議のあり方から言って、また、それに対する公社、郵政省の姿勢が根本的に問題があるというふうに思います。  重ねては申し上げませんけれども、さまざまな観点からの矛盾、それからまたごまかし、それからまた誤り、そうしたものが明らかになった以上、郵政省並びに公社はやはり国民の声、そしてこの質疑を尊重して、そうして値上げ法案については撤回をし、そして考え直す、そういう態度をとるべきであるということを強く強調いたし、要求いたしまして、質問を終わります。
  97. 森勝治

    ○委員長(森勝治君) 午前の審査は、この程度にとどめます。  午後一時三十分再開することにし、休憩いたします。    午後零時二十八分休憩      ―――――・―――――    午後一時三十六分開会
  98. 森勝治

    ○委員長(森勝治君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。  公衆電気通信法の一部を改正する法律案を議題といたします。  これより三木内閣総理大臣に対する質疑を行います。質疑のある方は順次御発言願います。
  99. 森中守義

    ○森中守義君 大変短い時間でございますので、いろいろなことはお尋ねできません。しかし、公衆法に直接関係ございませんけれども、何分にも国会は極限に参りました。したがって当面をしている政局の動向、大事な点についてまず最初に二、三問総理の見解を問うておきたいと思います。  その第一は、総選挙が大体十一月の十五日告示、十二月の五日投票、こういうような内容がすでに定着した認識になっているわけです。こういう選挙スケジュールというものは今日の総理のお考えの中にありますか。
  100. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) いま森中君の言われたようなことが世間一般に言われておるんですが、この問題は国会の重要法案も抱えておるものですから、そういうもののスケジュールともにらみ合わして検討いたしたいと考えております。
  101. 森中守義

    ○森中守義君 いま申し上げた日程はかなり根拠のある内容だと私は思う。したがって検討を加えるということはすでにもう総理の見解として固まってるというように私は見るんですが、そういう理解は行き過ぎですか。
  102. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) 森中君の言うように根拠のあることだと思いますけれども、まだ具体的に――これはそうじゃないかといって告示するわけでもないわけでございますから、まだ具体的に日にちを決定してということでございませんが、根拠のあることだということは、それはわれわれも承知をいたしておるわけでございます。
  103. 森中守義

    ○森中守義君 そうなりますと、任期満了による選挙なのか、あるいは解散による選挙か、もはや道は二つしかない。その中のどれを選ぼうとされるのか。  多少具体的に申しますと、四十九年の暮れ以来、約二年近い三木内閣の軌跡、その功罪、内容一々申し上げません。少なくとも私ども社会党においては三木内閣信任に値せず、こういう見解をすでに党首成田知巳委員長がしばしば明らかにしてまいった。したがって四日が今会期の終了日、どの時点でどういう処理をするかは別のものでありますが、少なくとも、この会期中に参議院においては問責を、衆議院においては不信任を、こういう手続をとるのはこれまた時間の問題になってまいります。  そういう措置、手続をとった場合に、総理はどうなさるのか、受けて立つのか、それは解散に踏み切るということなのか。ただ、問責あるいは不信任の手続をとった場合に、どういう形の議決になるのかにわかに予測はつきませんけれども、議決をされるという可能性が皆無とは言いがたい状況にあると思う。その背景、内容はだれよりも総理が一番認識をされていると思うんですね。そういうように問責ないしは不信任が出された場合に、どういう措置をおとりになるのか、この際、明らかにしておいてもらいたいと思います。
  104. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) まだ問責決議案も不信任案も提出されておりませんから、その時点において考えたいと思います。
  105. 森中守義

    ○森中守義君 そう言われましても、これはもういま申し上げたように、いつの時点なのかという、それが残されただけなんですよ。それもまだ考えていない。ずいぶん悠長な見解だと思うんです。そういうことをいままでずっと繰り返し繰り返し総理が述べてこられるから必要以上に政局は混乱するんです。その混乱というものがときに政治空白をつくることになる。あるいは政治と国民との間に何とはなしに白け状態というものも生まれている。  私は、みずから進んで対話と協調を説かれてきた総理であれば、これも重要な一つの対応ですよ。しかも、あさって一日ですよ。その段階でなおかつ意思が固められていないんですか。もう一回ひとつ正確に問うておきたいと思いますね。
  106. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) 森中君の御質問は、もし不信任案が出たらどうするかという、いろいろまだ実際において問責決議案とか不信任案が出ていないわけですから、出たらどうするかというのは、そのときになって考えたいと思いますとお答えするよりほかにないわけです、まだ提出されておらないんですから。
  107. 森中守義

    ○森中守義君 ですから、任期満了選挙なのか解散選挙なのかという、その選択をすでにもう総理はなされるべきじゃないのか。そこまでいかないんですか。一体、解散選挙と任期満了選挙は政治的な意味合いはずいぶん違いますよ。少なくとも一国の指導者がその選択すらもなおできない。それも考えていないと、これは国会の場でそういうようなことは、議会四十年の子と言われる総理の政治識見としては余り称賛すべきものじゃありませんね。むしろはっきり言った方がいいんじゃないですか、すっきりしますよ。もう一回重ねてお答えください。
  108. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) 森中君の質問がもし出たらというような御質問でございますから……
  109. 森中守義

    ○森中守義君 いや、仮定の話でもいいですよ。
  110. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) その時点で考えましょうということで、私は、それがもうこうなったという現実を前にしてどうするんだという御質問じゃないわけですから、こういうふうになったらどうするか、こういうふうになったらどうするかというような御質問でございますから、その時点で考えましょうと、こうお答えをいたしておる。不確定ですからね、そのあなたの仮定というのは。あるいは不信任案をお取りやめになるかもしれない。
  111. 森中守義

    ○森中守義君 さっきから申し上げますように、問責及び不信任を提出するということは既定の事実なんです。これは仮定じゃありません、私の方では。すでに全党的にその意思を固めているわけですよ。ただ、その時期がいつなのかという問題であって、そういったようにやや確定的な段階を迎えているわけですから、仮定の質問には答えられぬというのはおかしいんじゃないですか。大変しつこいようですけれども、いま総理のそういう意味での判断、決断というものにきわめて国民は重大な関心を持っているわけです。そういう意味で、もう一回、はっきりさしてください。
  112. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) それは将来こういうことが起こったらどうするのかというような御質問でございますから、私もいまのようにお答えをいたしたわけでございます。  国民からすれば、総選挙というものは、先ほど森中君自身もお述べになっていましたように、相当な根拠のある予測をしておるわけですから、そのことで政局が混乱するとは思いません。また、それが大した大きな意味が、私は、特別に違った意味があるとも思っていないわけでございます。
  113. 森中守義

    ○森中守義君 わかりました。大変遺憾な答弁なんです。  そこで、もう一つの新しい問題ですが、要するに衆議院選挙はもう時間の問題、結果、どういうことが主権者の審判が与えられるかは別として、総選挙後も依然として三木内閣を承継をする、こういう意思に変わりはありませんか。
  114. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) 総選挙をやる内閣として当然のことでございます。
  115. 森中守義

    ○森中守義君 承継の意思はお持ちですね、お持ちですね。
  116. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) 国民の審判が三木内閣の存継というものに対して信任を与えれば、当然に三木内閣は存続をするわけでございます。
  117. 森中守義

    ○森中守義君 そういうような実は感触というのは早くからありましたので、それはそれでよく認識いたしました。  ただ、この機会に、もう一つ申し上げておきたいのは、自民党の宇都宮徳馬衆議院議員の自民党の脱党及び議員辞職、それに河野新党の発生、こういうものについて与党の党首としてどういうお考えですか。
  118. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) でき得べくんば、自民党が改革の時期に来ておることは事実です、だから党内に踏みとどまって、そうして自民党の改革のために大いに働いてもらいたいというのが私の願いですが、まあ彼らをそういうふうなせっぱ詰まった気持ちにしたことに対しては、まことに残念に思っております。
  119. 森中守義

    ○森中守義君 与党の中の皆さんがどういう行動をおとりになろうと、これはいいといたしまして、そのこと自体が今日の自民党及び三木内閣に対する一つの決定的な評価が下されておる、こういう見方をするんです。  ことに宇都宮代議士の経緯につきましては、ずいぶん総理も心痛をされたように聞いておりますが、たとえば今回のロッキード事件の処理あるいは日中の友好平和条約の処理、こういうものにかなり強い意向が表明された。そういうものを総理はお聞きになっていて、何かみずから顧みるところがあっていいんではないのか、こういうように思うのです。しかも、そのことが総選挙後の首班指名等にどういう影響を与えていくのか、これも仮定の話でわからぬとおっしゃるかわかりませんけれども、しかし、少なくとも国民は首班指名がどうなるのか、自民党の体質改善、河野新党、宇都宮脱党というものが何とはなしに陰湿な印象を与えておることは事実だと思うんですね。こういうことを全部きょう申し上げる時間がございませんが、重ねてそのことをひとつ最後にお答え願っておきたい。
  120. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) すべては主権者たる国民の審判を受けるということが、いまわれわれに課されておる当面の課題である。四年間という任期を衆議院は持っておったわけです。その間、いろいろな変化も起こっておるわけですから、ここでやっぱり国民の審判を受ける、それがやはり日本政治の新しい出発点である。だから、われわれが堂々と総選挙に戦って、そうして国民の公正な判断を待つということがすべてだと思います。
  121. 森中守義

    ○森中守義君 もう一つ、鬼頭裁判官の問題です。  これは三木総理に対するにせ電話である。その内容に疑いがある。しかも、世間は、法の番人である裁判官のあのような措置に対し、総理との話の内容は話といたしまして、非常に大きな問題を投げかけたと思うんです。少なくとも日本における司法制度、裁判官制度が創設されて以来のことじゃないでしょうか。そういうように考えてみれば、何も最高裁にその背景、その人物がどうであったかということをゆだねるだけではなくして、総理自身の問題でもあるわけですね。もうきわめてこの問題を私どもは重視しております。そういうような認識をお持ちなのかどうなのか。もしお持ちでありとするならば、最高裁に調査をすべて任せ切らないで、あるいはロッキードと同じように、政治的、道義的な問題は国会にお任せしますという、そういう安易な道をとらないで、政府みずからが鬼頭事件の身辺へ背景、こういうものを調査し、国民に明らかにすることが司法への信頼であり、裁判に対する信頼だと、こう思うんですが、いままで寡聞にして、内閣みずからが調査に乗り出したという話を聞いていない、どういう意味でしょうか。のみならず、すでに参議院におけるロッキード並びに法務委員会におきましては、証人喚問を了諾を与えておきながら、にわかに延期の方向である、事実上、拒否の方向に向かっている。政府・与党としては、鬼頭裁判官を国会の中に引き出す、喚問をするということに何かためらいがあるのか、その理由を聞かしてください。
  122. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) 私は、森中君と同じように、この事件をきわめて重視しておる。したがって事の真相、背景、徹底的にこの問題は究明をしてもらいたい。その私の意向は、法務省を通じて、検察当局にも伝わっておるわけでございます。そういうための準備をいたしておるわけでございます。  それから、鬼頭判事補の国会証人喚問は、自民党は賛成でございます。ただ、その時期について、四党と会って、委員会でなかなか話が順調にいかなかったようにも聞いておりますが、自民党は鬼頭判事補の国会の召喚にはこれは賛成である、反対という態度ではありません。
  123. 森中守義

    ○森中守義君 賛成の意向を、委員会での意思表明をしながら、その後の措置というものは、事実上反対、事実上拒否ですよ、あれは。いや幾らそうじゃないと言われても、そのとおり。そう動いているんです。  もちろん、そのことは関係の委員会でもっとこれから詰めていくでしょうから、この程度にしておきますが、なぜ政府みずからが調査に乗り出さないんですか。たとえば共和製糖事件のときには、佐藤内閣はみずから調査に乗り出した。調査結果の報告を国会に持ってきているんですよ。ところが、三木内閣に至るや、ロッキードについてもすべて法務省あるいは捜査当局任せ、国会任せ。何をしましたか。ミグ25にしてもそのとおり。こういったように、今日の三木内閣という、その状況というものは、全然、みずから進んでいろんなことに手を下すということをなさらないんですね。鬼頭事件についてはさっき申し上げたとおり。進んで政府・内閣みずからが手をつけてもいい性質のものだと思うんです。どうしてなさらないのですか。最高裁任せでいいんですか、国会任せでいいんですか。そういうことが果たして国民と政治の信頼感を増幅させることになるかどうか。むしろ減殺させるんじゃないですか。そういう意味で政府の調査をやるのかやらぬのか、これひとつお聞きしておきましょう。
  124. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) いま、その犯罪性というものが問題になっておるわけでございますから、政府は、検察当局をしてこの問題を徹底的に究明するというように指示しておるわけでございますから、政府がやってないというわけじゃない。政府自身が、森中君のような調査会をつくりましても、この真相というものが解明されなければ、この問題の処理というものは、なかなかやはり処理というものの方向は出ないわけでございますから、まず、どういうふうな意図でどういう背景のもとにこういう事件が行われたかということを捜査当局を通じて調査を進めて、その上に立って政府というものがいろいろ措置しなければならぬ場合も起こってまいりましょうから、そういう一つの過程というものが必要であるということで、手をこまねいておるわけでは決してありません。これは重大な関心を持っております、この問題は。
  125. 森中守義

    ○森中守義君 総理、なるほど最高裁であろうと、法務省であろうと、広い意味では政府機関に違いありませんけれども、それがやっているんだから政府がやっているという、こういう移しかえた意見というのは承服できない。あなたの名誉のためにも、政府みずからがそれをやるべきですよ。少なくとも国会で首班の指名を受けている内閣総理大臣、やはりこれは国の政治の象徴だと私どもは思う。そういう重大な問題ですからね、広い意味での政府機関がやっているからいいじゃないかということでは済まされないんじゃないですか。政府みずからが乗り出すということと、関連をした機関がやるということでは、ずいぶん趣と意義が違うというように私は思うんです。みずから、そういうものを積極的に解明をするというような意思はお持ちじゃないんですか。
  126. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) 私は、これを解明をしたいと、この真相を、背景を徹底的に解明をしたいという、私は強い意思を持っておるわけであります。だから、そのためには、いわゆるこれは捜査当局というものが、この真相はどういうものかということに対して第一段階としては捜査をすることが、これはどうしても政府の処置と申しましても、そういうものを抜きにして政府の的確な処置というものはなかなか結論が出にくいわけでございますから、まず、捜査当局をして真相というものを究明さす、こういう上に立って政府の処置というものをむろん考えなければならぬ場合があると思います。  いま政府が処置をするといっても、一体、この事件はどういう背景を持った事件であるか、どういう意図を持つた事件であるかということが明らかになることが必要な一つのワンステップとして、そういうことを申しておるわけで、重大な関心を持っておることは当然のことでございます。
  127. 森中守義

    ○森中守義君 私は、この鬼頭事件というものは、刑事事件としての扱いよりも、むしろ政治問題、社会問題という扱いの方が妥当だと思う。正確に刑事事件であれば、おっしゃるように、法務省あるいは検察当局に任してもいいでしょう。しかし、そういうものじゃないんですね。これはやっぱり政治的なものであり、重大な社会問題ですよ。  大体、総理の意向もわかりました。つきましては、きょうは、そのことが中心じゃありませんので、いままでの私の数項にわたった質問というものは、十二分にひとつ吟味していただいて、この後の措置を期待したいと思います。  そこで、公衆法に関係のある問題ですが、たしか新聞の報道では十一月の十二日に経済閣僚会議を開いて、歳入欠陥等に関するものを含めて、これからの経済指針を明らかにしたい、こういうことが伝えられておりますけれども、そこで、私は、すでに電電公社約四千六百億、日本国有鉄道約三千百億、こういう歳入欠陥を生じておる。他に冷害あり水害あり、しかも先日の酒田の火災がある。補正要因が幾つもあるんですね。もちろん中小企業に対する年末の金融等もあるでしょう。このように補正要因が重なっている今日、何をいまさらためらいがあるのかというのが第一点。  同時に、臨時国会が開かれたその主要な目的は、三木総理の見解からいけば、財特、運賃法、公衆法、この三つのものを処理するためであったとおっしゃる。臨時国会召集の時点で、すでに六月より施行さるべきものが数カ月遅延しているわけですね。したがって歳入欠陥というのは、その時点においても相当額になっておったわけです。法案がたとえ継続になっているとはいいながら、国会に審議を求める際に、どうして歳入欠陥の手当てもしないで国会に審議の促進を要請されるのか。私は、過日、この委員会で、すでにそういう経緯のあるものだから、財源の手当てが行われていない、それ自体一言で言うならば欠陥法案である、こういうように郵政大臣に申し上げた。明らかにそのとおりですよ。二兆五千百億の財源確保のために、この公衆法なるものが出てきた。しかるに、その中に歳入欠陥が高額に上っておるのに、裏打ちをする目鼻もなければその意思もない。ただ法案だけ急いでくれ、やってくれ、仕上げてくれというのでは、国会の審議権に対する政府の出方というものははなはだ見識がない。一体、国会の審議を何と心得ておられるのか。国会は形骸化した状態である、そういう認識を持っているというように言い切っても過言でないというように私は思うんです。  この二点について、どういうお考えなのか、明らかにしてもらいましょう。
  128. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) 国会の審議が空洞化していると、そうは考えない。やっぱりこの法案をひとつ御審議を願うにしても、これだけ苦労をしておるわけですからね。国会ではその審議というものが空洞化しているというふうに、私は、現在の国会をそのようには考えてない。なかなかやっぱり厳しい御審議がないと、むずかしい法案は成立しないというのが現状でございます。  また、こういう電電の料金改定などの法律案が大体御理解を得て、一つの見通しは立っておりますが、実際に成立した暁において、一体、どういうふうに、いま森中君の御指摘のようなこの歳入欠陥に対してはどう処置するかということは、御指摘のように一つの大きな問題でございます。この問題については、財投というものもございましょうし、あるいはまた補正予算というものも考える場合もあるでございましょうが、それ一切、この法案が成立したその時点において、この問題というものは十分検討をしてみたいと考えております。
  129. 森中守義

    ○森中守義君 総理、だめですよ、それでは。  まず第一点の、国会に継続審議とはいいながら法案の審議促進を要請された。その時点で、すでに高額の歳入欠陥を伴っているわけだから、当然、そのことについてはかくかくの措置をしたい、手当てをしたいということを持ってこないで、さて法案だけやってくれ、片がついた後で考えようというんじゃ、これは何といっても審議権を無視している、国会の形骸化を政府みずからが意識していると言われてもしようがないんじゃないですか。私は、いまの答弁では絶対承服しません。  大平さん、どうなんです。これはやっぱり公衆法であろうと運賃法であろうと、財政当局に無縁なものじゃない。いま総理は、片がついた後何か考えようじゃないかという趣旨の答弁ですけれども、それでは国会の審議権に対する対応にはなりませんよ。そういう無責任な状態で法案を国会に出してくるんですか。どういうお考えだったんですか。もともとこれだけの財源が必要である、時間が切れていて、すでに充足すべきものが満たされていない、それについてはこういう措置をとりたい、ああいう措置をとりたいという説明を加えて言ってくるのがあたりまえじゃないですか。しかもなお、これも新聞等の報道によれば、さっき申し上げたように十一月の十二日に経済閣僚会議を開いて、その中で、景気が中だるみになっているんだから、中だるみの対策として財投補正をしたい、こういうようなことなどが言われておるようですが、そういう理由のつけ方それ自体も問題。けれども、こういう極限の段階にくる前に、経済閣僚会議などがどうして開かれないのか、どうしても私は納得いかない。総理の答弁、いまわかりました。もちろんそれで了承したわけじゃない。けれども、財政担当の大平大蔵大臣にもひとつ何か答えてもらわなきゃ困る。
  130. 大平正芳

    ○国務大臣(大平正芳君) このいま御審議いただいておりまする法案は、まず景気対策の一環として御審議をお願いした法案ではないんであります。電電公社の運営に当たって必要と存じましてお願いしておる法案でございまして、まず、一応、景気対策とは別の観点からお取り組みをいただいたはずでございます。  ところが、本来、予算の成立とともに、こういう重要な法案でございまするし、歳入を伴う法案でございますので、予算と同時に成立をお願いすべきものが大変おくれたことは森中さんの御指摘のとおりでございます。  それに対して、対応策を具備することなく、審議の促進を国会にお願いするというのはどういうわけだという御反問でございます。私どもそういうことをしておるわけじゃございませんで、仰せのように毎月六百億余りの歳入欠陥がこの法案の成立遅延に伴いまして生ずることは御指摘を待つまでもなく明らかでございます。で、これに対しましては、公社といたしまして、それだけの対応策を公社自体が講じてまいっておるはずでございます。森中さんおっしゃるのは、公社が工事費でございますとか、あるいは物件費の節減によって対応するようなことではなくて、政府が、政府の立場において、もっと景気対策も含めて対応策を考えて国会の審議を求めるべきじゃないかという御指摘だろうと思うんでございますけれども、それはいま総理がおっしゃったように、政府が国会に御審議を求める以上は、それだけの確たる根拠を持って数字を構えて御審議を願わにゃならぬわけでございますが、一体、この法案自体がいつ成立をさしていただくものやら確たる展望が持てないというときに、政府が補正のベースをどこにとるかということさえできないわけでございますから、政府は、まず公社の内部におきまして工事費等のやりくりを精いっぱい続ける段階におきまして、一日も早く成立をお願いするというのが政府としてとるべき、まずなすべき仕事であろうと思うのであります。  そしてこの法律が成立をいたしました段階におきまして、いまお話がありましたように、歳入の展望が明らかになってまいりますから、それを踏まえた上で補正を必要とするかどうか、必要とするとすればどれだけ必要とするか、そしてそれについての財源はどのように調達のめどを置くべきかというような点を真剣に検討してまいるのがわれわれの任務ではないかと心得ておるわけでございます。国会に対しまして、私どもが難きことをお願いしているわけでは決してないのでありまして、私どもは国会に対して負っておる責任を厳格に果たしてまいりたいために、そういう経過をたどってまいりましたことは御理解をいただきたいと思います。
  131. 森中守義

    ○森中守義君 理解できないから聞いている、全く理解できませんよ。  なぜならば、公衆法改正案の骨子というものは所定の計画をなし遂げたい――よろしいですか、そのためにこれこれの金が要るんだと、こういうわけです。そこで遅延したつまり歳入欠陥分は、いま大平さんのお話からいけば、公社の内部において手当てをしているようだと、こうおっしゃる。しかし、それは工事をカットする、それだけの歳出を抑制している、こういうことなんです。そのことがずっと所定の計画を進めていく段階では当然その分だけがネックになってくるわけですね。で、それならば法案の改正の意味がないじゃないかと、こういうわけなんです。ここの道理をよくやっぱりわきまえてもらわなければ困ると思うんですね。  そういう緩やかな改正の中身であるならば、それなりにわれわれも対応する。しかし、五十三年度までに電話七百七十万個完全に充足したい、その計画は崩せないんだと。崩せないという意味合いは、今日の広くあまねく国民が求めている需要に対応しなければならぬという責任と義務を電電公社が持っておるからだと、こういう説明をしておりますよ。よろしゅうございますか。そうなれば、いかような措置をとろうと公社には限界がある。特に今日の財政運営についてはきちんと予算総則で決められているわけですから、どうにもならぬのですよ。もうその限度を超えている。そうなれば、当然、これは電気通信事業、電気通信政策もいわば国家政策なんだから、政府提案ですからね、法案は電電公社提案じゃない。提案者の方で処理するのがあたりまえじゃないのか、こう言っているわけです。ここはよく大蔵大臣も理解してもらわなきゃ困りますね。ですから、さっき申し上げたように、十一月十二日に経済閣僚会議で決めると、こうおっしゃるんだが、なぜ法案の審議の過程においてそういう措置をとらないのか、こう聞いているわけです。十一月十二日、経済閣僚会議間違いないのかどうなのか、これを念を押したい。  それと、いま大蔵大臣は予算の補正をするかどうかは検討してみたい、こうおっしゃるけれども、すでに新聞等では財投補正すると言っているじゃないですか。ただ、いかなる方法によってその措置をとろうとも、予算総則で決められている今日の電電公社あるいは日本国有鉄道、いずれも補正抜きでは財政措置はできないんじゃないですか。これが問題なんですよ。だから当初から予算総則に弾力条項でも持たしているならば、これはいまあなたの言われるような方法でとれるでしょう。全然弾力がない。総則二十一条見てごらんなさい。ぴしっと枠をかけてあるんですね。いやおうなしにこれは補正せざるを得ないんじゃないですか。もう少し正確に答弁してくださいよ。だめです、それでは。
  132. 大平正芳

    ○国務大臣(大平正芳君) 私が申し上げておるのは、電気通信事業は重要な国家的な事業であり、それを遂行するのは重要な国家的な政策であること、これは森中さんと同じように私ども考えておるわけでございます。ひとりこれは公社の問題としてではなく、政府のレベルで解決願わなければならぬ課題であるということは御指摘のとおり心得ております。  それから第二の問題でございますが、政府の提案としてこの法案が提出され御審議を願っておるわけでございますけれども、これが遅延しておる段階におきまして、所期の政策が予定どおり遂行が至難な事態に逢着しておる、それに対して、先ほど申しましたように対応策が講じられないまま国会の審議を願っておるのは政府が怠けておるじゃないかという御指摘でございますが、私は、そうじゃなくて、これは政府はこれに対して補正を考えるにいたしましても、補正を考えるベースが与えられていないわけでございますから、あなたが御指摘のように、いま国会の管轄と申しますか、国会の権限というのは非常に強大でございまして、行政府に与えられている権限というのは非常に狭いわけでございまして、われわれは国会の委任を受けた範囲内において仕事をいたしておるわけでございますから、まず何をおきましても、私どもが御提案申し上げたものをまず御審議いただき、私どもにその範囲内において権限をいただかなければできない仕事ばかりでございますが、まず、この御審議をちょうだいして成立をさしていただくということが当面の任務であると。その間、公社は大変不自由を忍んでおりますけれども、これを成立さしていただきますならば、それを踏まえた上で、次に前向きに補正を必要とするかどうか、必要とするとすればどこをどうすればいいか、どういう財源をどう構えたらいいかということを積極的に正確に考えるベースができるわけでございますが、それができないうちに補正を考えろと言われても考えるベースがないわけなんでございますから、まず、そのことを一日も早く成立をさしていただきたいというお願いを込めて国会に頼み続けてまいったのが今日までの経緯であったわけでございます。  一方、当初申し上げましたように、しかし、これは景気対策とは観念的に分けて考えていただかなければならぬと申し上げたわけでございますけれども、たまたま春まで順調に回復の足取りを見ておりました景気が最近になりまして足踏みの状態になってきた。これが、一体、一時的な足踏みなのか、それともこのまま放置しておけばたるみっ放しの状態になりはしないかという懸念が一般的に出てまいっておりますことを承知いたしておるわけでございますから、そういうやさきに電電公社でございますとか国鉄でございますとか、こういう二大公社の事業がいまこういう歳入不足のためになすべき事業もなし得ていないような状況になっていることは非常に残念である。したがって、このことも同時に早く成立を急がしていただかなけりゃならぬ理由として私どもが申し上げておるわけでございますが、これは景気対策上お願いしておるというわけではなくて、たまたま、この法案の成立を本来急いでいただかなければならぬ副次的な理由としてそういう状況が出てまいったということを申し上げておるにすぎないことをまず御理解をいただきたいと思います。  それから第三の問題でございますが、しからば、こういうことはともかくとして、現在、政府はそれでは景気対策を込めて今日のこの問題についてどのように考えておるかということでございますが、近く経済対策閣僚会議を開いて云々というお話がございましたが、先ほど申しましたように、今日の景気問題が相当世上やかましくなってまいったわけでございまして、それについて政府部内でもいろいろな議論がございまするし、経済界にもございますし、評論界、学界、各方面に論議がやかましくなってきておりますし、国会の論議もまだこれを中心にいま各党の論議が行われておるわけでございまするので、政府として、この景気問題について一遍思想の統一をやってみる必要がありはしないかという議論は、最近、閣内におきまして出てきておるわけでございますが、幸いに国会が終わりまして所定の法案が成立いたしました暁におきまして、それを踏まえた上で、国会終了後、そういう機会を持つのが適当ではなかろうかというようなことで、十日前後というところでひとつ協議してみようじゃないかという話がいま内々持ち上がっておるわけでございまして、何日やるというようなことを決めたわけじゃございませんが、大体、国会が終了次第、そういった点につきましても具体的に日時を決めて、議題も決めて、手順を進めてみたいと考えておりますのが、いまの段階の政府の姿勢でございます。
  133. 森中守義

    ○森中守義君 大平さんね、後の話は話として理解しましたが、最初言われた国会の権限が非常に強大である、だから固めるためのベースを決めてくれと、こういうことですが、これは反対ですよ、あなたの言われるのは。成立をさせるにはさせるだけの要件を整備しなさい。条件整備が行われていないのに、やってくれという手はないじゃないですか。それがさっきから申し上げておるように、すでに歳入欠陥を生じているから、それを何らかの方法で満たした上で急いでくれ、仕上げてくれというのが先なんですよ。あなたのおっしゃるのは反対ですよ。その辺がずいぶん政府は国会に強大な権限があるとかどうとかばかに強調されるけれども、意味合いが反対なんですね。  そこで、いま十日前後と言われるのだが、間違いなくそれはおやりになるのですか。やる際に補正をする、またどういう措置をなさろうと、補正によらなければ遺憾ながら具体的な方法は講じられないのですよ。そういうように――ここにこれひっかかったから、まだいろいろお尋ねしたいこともあるのですがね、どうにもしようがない。しかし、それでもなおかつ答えが出ないのなら、残念ながら私は質問を保留しますよ、どうします。  だから経済対策閣僚会議で、補正を前提として検討するならする、そういう答弁があるならば私はこれ下がりましょう。それもおっしゃらなければだめです。残念ながら、私は、この委員会の法案に対する賛意を決めるわけにはいかない。どうなさるか。余り私は無理なことを言っていないはずですが、本来ならば、法案の審議の過程の中で、閣僚会議を開いてどうするということを決めてくるのが筋だと、こう言っているのだが、百歩譲って十日前後でもよろしい、よろしいが、それには補正などを前提にしなければとうてい処理できるものではない、こういう私の見解なのですよ。どういうようになさるか、これやっぱり総理と大蔵大臣とお二人からきちんとしてもらわなければ困りますね。
  134. 大平正芳

    ○国務大臣(大平正芳君) 私も、無理なことを申し上げておるわけじゃないのです。  補正の問題を考えるにしても、幾ら歳入欠陥になるかというようなこともまず法案が現実に成立してみないと、これははじき出せないわけなんでございまして、私どもも、一カ月おくれたら幾らになるだろうか、二カ月おくれたら幾らになるだろうか、三カ月おくれたら幾らになるだろうか、もう何回も計算をしまして、   〔委員長退席、理事茜ケ久保重光君着席〕 そして、これだけの歳入欠陥の場合には、米澤さんの方でどのぐらいの工事費の削減が行われ、物件費の節減が行われて、どういうバランスになるだろうかというようなことを、毎回毎回、計算していったわけでございますよ。  しかし、これが十月一日になるか十月十五日になるか、いつになるか、わからぬものでございますから、これやっぱり早くともかく決めていただかなければ、補正と言っても、これ数字でこう思いますなんというようなことでは予算にならないわけでございますから、あなたも御承知のように。でございますから、これが何日に決まって、いつから値上げが決まったということをベースにして、まず補正をするとすれば、どのぐらいの歳入欠陥が生ずるかということをまず踏まえて、それに対してどこまでそれじゃ電電公社の信用において資金の調達が可能であるか、また、現に国会から公社予算で認められておる借入金の限度というようなものが、仰せのように、このままで縛っておいて果たしてそういった対応策が有効にできるように私も思いません。   〔理事茜ケ久保重光君退席、委員長着席〕 したがって補正の問題を私は真剣に考えなければいかぬと思っておるのでございます。そこで成立の暁におきまして、それを踏まえた上で補正予算の作案も含めまして、政府といたしましては真剣に事態に対応いたす用意がございますというのがただいまお答えできるところでございまして、決して私どもこの問題を回避しようなどということは毛頭考えていない、真剣に対応しなければならぬ重大な問題だと思って今日までも考えてまいりましたし、これからも国会が終わりましても急いで対応策を考えていくことに精いっぱいの努力を傾けていくつもりです。
  135. 森中守義

    ○森中守義君 やっぱりどうも詭弁の連続ですな。それでは三木さんの交代になれませんよ。三木おろしだとかどうだとか大分騒がれているようだが。  つまり、数字を固めなきゃならぬと、こうおっしゃるけれども、大体、総理や大蔵大臣などに委員会等に来てもらうという場合は何なのか。まあこれは国会の慣例としてある程度わかるんじゃないですか。さて、それから幾つかの手続をとっていつごろなのか。一カ月に六百五十億という計算が出るわけだから、そう大平さんほどの古今東西未曽有の大人物と言われる人にそういう計算のできないということはない。そんなことばかり言っているから三木さんのその何とかにならぬというわけです。はっきりしなさいよ、もう少し。ただいま言われた補正を真剣に考えねばならぬということは、一つの示唆だと思って受け取っておきましょう、よろしいですね。  三木さん、どうなんですか。あなたに何か取ってかわるという人はなかなかさばけぬが、これはやっぱり本物が一遍はっきりしなさいよ。
  136. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) これは何らか歳入欠陥にひとつせなきゃならぬわけですから、補正予算というものも真剣に考えなければならぬことは当然でございます。
  137. 森中守義

    ○森中守義君 そうしますと、判断としては、近近、予定される経済対策閣僚会議の席上でその方向が出ると、こういうように理解していいんですね。
  138. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) いま十一月の十何日というのはどういうところから出たのか、恐らく十一月の九日に月例報告があるわけです。そこで私は内閣としても景気というものの現状をどう判断するかということは、その席上でひとつ皆の考え方というものを一致さして、そういう必要対策、現状認識を一致さして、月例報告の場で。改めて、これに対してどう処置をするかという会議を開きたいと考えておるわけでございまして、そういうときには、その現状に照らしてどういう処置をとらなければならないかというようなことも、そのところではいろんな問題を取り上げて検討を加えたいと思っておりますが、まあそれは九日の月例報告、こういうものがどういうふうに出てまいりますか、そういうものを踏まえて十分検討いたしたいと思っております。
  139. 森中守義

    ○森中守義君 そうしますと、総理も大蔵大臣も真剣に考えねばならぬと、これは間違いありませんね。――うなずかれるということは、さようそのとおりと理解しますよ、いいですね。  そこで、郵政大臣、お聞きのとおり、総理も財政担当の大臣も真剣に考えねばならぬと、こうおっしゃったわけですから、あなたはこれは主管大臣ですから、よくそのことを胸に畳み込んで、総理と大蔵大臣に間違いのないように、処理しなさいよ。やれますか。
  140. 福田篤泰

    ○国務大臣(福田篤泰君) 大蔵大臣並びに総理の御答弁のとおりでございまして、私も確信を持って具体的な解決策を期待いたしております。
  141. 森中守義

    ○森中守義君 大変時間がたってしまってどうにもなりませんが、この機会に、米澤総裁、政府の最高幹部も列席されておりますから、この関係で数点ちょっと見解をただしておきたい。  在来、衆議院及び参議院の審議の過程で利用者委員会を設置すべきであるという見解を述べてまいりましたが、これについてはどうお考えになりますか。時間がありませんから、イエスかノーでできるだけ簡単に。
  142. 米澤滋

    ○説明員(米澤滋君) 利用者委員会を設置いたしたいと思います。
  143. 森中守義

    ○森中守義君 次は、今回のやっぱりその改正案の審議の中を通じて、どうしても財務問題、経営問題、将来計画、幾つかどうしても現状では私ども納得できない。そういう意味で、特段に郵政省の設置法とかあるいは公社法の改正まではにわかに飛躍しなくても、現行法の範囲内において、総裁の諮問機関等をつくったらどうだろうか、こういう意見を提起してきましたが、これについてはどうですか。
  144. 米澤滋

    ○説明員(米澤滋君) 総裁の諮問機関をつくりまして、学識経験者その他の方に委員になっていただきまして、ただいま言われたような目標につきまして諮問をいたしたいと思います。
  145. 森中守義

    ○森中守義君 その次に、四十九年の十二月十四日、三木総理が本院の本会議で総理就任の所信表明をなされた。そのときに社会的不公正を是正する、具体的には福祉政策の充実ということを言われた。その後、必ずしもそのことは完璧を期されておりません。しかし、具体的にこの公衆法の審議の経過の中で、少なくとも福祉電話における設備料の分割払いあるいは債券の免除、こういったような電話についての福祉政策が採用されてしかるべきであろう、こういう意見が非常にほとんどの質疑者から出ている。これについては公社総裁として、どういうふうにお考えですか。
  146. 米澤滋

    ○説明員(米澤滋君) この委員会の審議経過を十分考えに入れまして、早急に結論を得るように検討いたしたいと思います。
  147. 森中守義

    ○森中守義君 それから、今日、三千二百万を数える加入電話の加入者の状況からして、必ずしも度数料というものが料金の公正を保っているとは思えません。したがって一定度数以下の利用者等等に対し特段の配慮が必要な段階に来ている、こう思うんですが、これについてはどうお考えでしょうか。
  148. 米澤滋

    ○説明員(米澤滋君) この委員会の審議経過を十分考えまして、早急に結論を得るよう検討いたしたいと思います。
  149. 森中守義

    ○森中守義君 それで、いま一つ、今度は物価との関係をほんの一問か二問しておきますが、三木総理、せんだって福田副総理が十月の何日でしたか、記者会見の席上で、年間の物価上昇率八%、これは変えない。ただし四十五年にとられた旧指数に基づくものである、こう言われているわけです。五十年の指数基準すなわち新指数が出たわけですがね、なぜこれを採用しないのか、非常に問題ですよ。これはもう三木さんお得意のロッキード隠し、鬼頭隠しと同じようにやっぱり物価隠しに通ずるわけだ。この八%が旧指数でとられている。新指数に置きかえた場合にはどうなるのか、かなり変わってくると思うんですね。しかし、政府の見解では旧指数によって求めるということが八%の目標達成に通ずるというんだろうと私は理解している。これじゃちょっと国民が理解しないんじゃないですか。なぜすでに公表された新指数によって上昇率を決めようとしないのか、これが第一点。  それから、電電公社の場合にも、今回の料金改定で大体〇・四%が物価への波及率である、こういうように説明が行われておりますね。これは新指数に基づくのか、旧指数に基づくのか、これひとつお答え願っておきたい。
  150. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) 年度末に物価の上昇率を前年比八%にしたいということは、これはやはり旧物価指数でやったということは、そのときのいろいろな経済見通しを踏まえての話でございますし、これが九月だと思うんですが、新物価指数に変えたのはね。だから、年間としては、どうしてもやはり年間を見れば旧物価指数によらざるを得ないわけでございますが、新物価指数においても八%程度にこれはぜひ抑えたいものだと考えておりますが、八%というものを、年間を通じてのことでございますから、どうしても旧物価指数でこの問題は考えるということが適当だと思っております。しかし、新物価指数においても、それ全然そういうふうなことは意に介さないというのじゃなくして、八%台におさめたいということで努力をいたしておるのでございます。
  151. 米澤滋

    ○説明員(米澤滋君) 〇・四%というのは、旧物価指数によるものでございます。
  152. 茜ケ久保重光

    ○茜ケ久保重光君 私は、総理大臣、非常に時間が短いので、あなたが非常に懇切丁寧な答弁されるので、そんなに丁寧でなくていいから、簡潔な答弁をひとつお願いします。そして問題を二つに限って御質問しますので、ひとつ簡潔な御答弁をお願いいたします。  第一点は、いま森中委員から総裁に質問しましたが、福祉電話の件であります。私は、去る本会議で、総理大臣に大変失礼でありますが、あなたは二年間の総理大臣で何をされましたかという質問をしましたら、あなたはいろんな例を挙げて御自慢されました。しかし、国民は三木総理に対して、私は、必ずしも国民の側から考えてすばらしい実績をおつくりになったとは思っていないと思うのです。したがいまして、私は、先ほどの答弁で総選挙後も内閣を担当してやるという非常な御決意を伺ったわけでありますが、そのことを踏まえてお尋ねをしたいと思います。  このことは森中委員もおっしゃったように、非常に長い慎重な審議期間中に、どの議員からもいわゆる福祉電話、寝たきり老人あるいは重度心身障害者等を含めた本当にどうにもならぬような状態の方々に対して電話は不可欠であると、しかるに、そういう人たちはすべて生活の困窮者が非常に多い、そういう中で生きるためにどうしてもなくてはならぬ電話がまだまだ普及していない、また電話があってもその維持に非常な困難を来しておる、こういうものは電電公社で何とか免除することができないかという質問があったのですが、電電公社としては、現在の時点では、それを全面的に負担をすることはできないという答弁だったわけです。いまの森中委員の最後の質問に対しても検討はするとおっしゃったが、それを実行するという御答弁は出てまいりません。それでは何にもなりません。二兆五千億という膨大な負担を国民にかけるこの法案であります。この二兆五千億という膨大な負担をかけるこうした法案を出しながら、いわゆるそういう全く下積みの苦しい状態にある重度心身障害者、寝たきり老人あるいは母子家庭の困難な人たちに対して、大した費用じゃありません、こういうものが私は負担できないとは思えないのです。やる気がないからできない、やる気があればできると思うんであります。  したがいまして、私は、総理大臣三木武夫さんに対して、あなたが今日までいろいろ国民におっしゃっていただいたことがなかなか実行されておりませんけれども、ひとつこの際、このいわゆる公衆法の法案が成立する時点において、総理大臣として、このことを必ず実行すると――具体的にいろいろ申しませんが、端的に申し上げて、いま言ったような重度心身障害者あるいは寝たきり老人、母子家庭等の非常に生活困窮者等々に対して、国の責任において設備料の免除、架設費の負担その余のいろいろな費用を、あなたが責任持って負担する、そういう人たちに負担をかけないと、こういったようなひとつ御決意の答弁がお願いできないものかどうか、この点をお伺いしたいと思います。
  153. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) 茜ケ久保君の御指摘になった寝たきり老人等の福祉電話、これはやはり喜ばれておることも事実でございますから、政府としても、この設置台数は四十九年度、五十年度、五十一年度と相当予算を充実してまいっておるんですが、このことは御指摘のとおり、そういう気の毒な人に対しての思いやりは必要でございますから、今後、厚生省のこの面における予算もできるだけ充実してまいって、御希望に沿うように持っていきたいと考えております。
  154. 茜ケ久保重光

    ○茜ケ久保重光君 それは十年来おっしゃっていただいている。しかし、なかなかそれが実現しないから今日問題が残っているのです。いわゆる国会でどんな答弁されましても、具体的にそれが実行されなければそれは意味はありません。  そこで、総裁に、あなたはいま指摘したように二兆何千億という膨大な国民負担を伴う法案を出していらっしゃる。これを通してもらいたいとおっしゃっている。ところが、いま福祉電話等に対していろいろ出してもらいたいと言ったら、いまの時点ではなかなかできないとおっしゃる、検討するとおっしゃる。その検討はもうずっと前からおっしゃっていることなんです。しかし、いまだに実行されない。  私が一つ提案したいのは、この国会では間に合いませんが、次の特別国会あたりに法の改正をして、いわゆる厚生省のお涙金をちょうだいして、そういう人に何かをするのじゃなくて、電電公社自体が電電公社自体の力で、そういういわゆる福祉電話と言われるものが設備料あるいは一切の費用を電電公社の負担でやっていくというぐらいの私はあなたとしては施策を講ずるべきであると思うが、私は、どういうふうなあれになるかわかりませんが、そのくらいのことをやってもよくはないかと思うんですが、でなければ、あなたが先ほど森中委員の質問に対して真剣に検討しますとおっしゃったそのことは具体的には出てこないんですよ。したがって国からのいわゆるお涙金じゃなくて、電電公社自体がそういうことをやっていけるだけのひとつ施策を講ずべきだと思うが、いかがですか。
  155. 米澤滋

    ○説明員(米澤滋君) お答えいたします。  この福祉の問題につきまして、先ほど森中委員にお答えいたしましたが、債券の免除それから設備料の分割払い、これにつきましては早急に結論を得るようにいたしたいというふうに思います。  それから一般の料金の問題につきましては、一定度数以下の利用者の減免措置という問題につきましては、いろいろこの委員会でも議論がございましたので、行政措置の範囲におきましてこれをやりますし、また将来の問題としては、これは検討いたしたいというふうに思います。
  156. 茜ケ久保重光

    ○茜ケ久保重光君 ぜひ、総裁、やってもらいたいと思います。  何といいますか、これだけの膨大な費用を国民が負担するんでしょう。私は、多くの国民の皆さんが自分たちが負担したと、そういう経営の中から特殊な人たちに対して公社が特別ないわゆる措置をしてもらう、これはだれも喜んではくれますが、怒る人はいないと思うんです。国会でも、恐らく、そういうことの改正が出ますならば、これは喜んで審議をしてもらえると思うんですよ。したがって、ぜひそういうことを含めた中から、まさに設備料の割引とかあるいは分割払いとか、そういうふうなけちなことを言わないで、全額負担するくらいのことを展望してやることが私は望ましいと思いますが、これはもう答弁いいですが、そういうことを踏まえておいてください。  次に、総理大臣、同じようなことですが、へんぴなところ、これも大分問題になりました。へんぴな地域における電話がなかなかできませんので、人命その他に関係することも出てまいります。これはまあいろいろこれも御記憶があり、いろいろなことがあるようですが、そういうことにとらわれないで、これもひとつ国がかなり力を入れて、ぜひ電話がどこへ参りましても引けれると、いろいろな実態もここで申しませんが、どんな離島であれ、どんな山奥であれ、人が何人か住んでいるような場所には無線等のこともあろうと思うんです。これはなかなか費用等もかかるようでありますが、何らかの施策を講じて、日本国じゅう日本人が住んでいるところには電話が大体かしけられるような、まあどうしてもいかぬということもありましょうけれども、やはり大体の常識において通話できるような状態にぜひ国としても力を入れて、早急にその施設を拡充するような方法をぜひお考えいただきたい、そして実行してもらいたい、こう思うんですが、いかがですか。
  157. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) 茜ケ久保君の御指摘の点は、ごもっともなお話でございまして、電話という非常な近代的な利便をあまねく国民にということは、当然の大きな理想として掲げなければならぬことです。  ことに、過疎地帯の方々、これを一体この電話の普及を図るために経費の点もございますから、いま遠距離は自己負担になっておるわけです。これに対しては、できるだけ普通区域の加入に持っていく、自動化であるとか、また地域集団電話の一般加入への切りかえ等、できるだけ過疎地帯に電話が普及するように、この点は、政府も積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
  158. 茜ケ久保重光

    ○茜ケ久保重光君 とにかく答弁できぬかしらぬですが、具体的に実行していただきたい。そのことはある程度見守ってきたんです。ただ単に答弁だけでごまかしたんでは、しようがないと思う。したがって具体的に、総理も総裁も、ひとつ、この委員会で一応終われば採決して通るということであるけれども、通った後でも、その場限りの答弁でなく、一つ一つ具体的に解決するように、施策を絶対やってもらいたいということを最後に要望して、終わります。
  159. 米澤滋

    ○説明員(米澤滋君) お答えいたします。  過疎地の電話普及につきましては、今後とも、最善の努力をいたしたいと思います。加入区域の拡大、それから後はいろいろ技術開発等も含めまして、十分な普及を図りたいと思います。
  160. 森勝治

    ○委員長(森勝治君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕
  161. 森勝治

    ○委員長(森勝治君) それでは速記を起こしてください。
  162. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) 具体的に、これは茜ケ久保君の言われるように、一つ一つ目的に向かって努力をいたすようにいたします。
  163. 藤原房雄

    ○藤原房雄君 せっかく総理に来ていただいたわけでありますが、三十分という枠の中で集約して質問せよということなんで、なかなかむずかしいわけでありますが、与えられた時間で二、三の点についてお伺いしたいと思います。  最初に、同僚委員からさっきお話ございましたが、公社の五十一年度の予算削減ですね、事業計画の変更という基本的な問題の変更があったわけでありますので、これは軽々しく処理してはならぬ。先ほど大蔵大臣がいろいろ答弁しておりました、実際いつ成立してどうなるかわからない、成立した段階で考えたいという、そういうお話でございましたが、しかし、とにかく六月成立を期しておったわけですから、六、七、八、九、十、少なくとも五カ月というはっきりした歳入欠陥があるわけでありますから、当然、何らかの処置については考えがまとまるべきであり、これはぜひ大蔵大臣、総理大臣、また閣議等で検討してもらいたいということは郵政大臣にもお話ししておりまして、検討しますということで、これは言うのを待っておったわけです。  きょう、大蔵大臣が先ほどお話ありましたので、私はくどいことを言うつもりはございませんが、やはり一言はっきり言わしていただかなければならぬのは、財政民主主義の形骸化という、こんなことがあってはならぬという、こういう立場からやはりはっきりさせなければならぬ。それから財政民主主義と国会の予算審議権というこういう関係からいたしましても、この四カ月、五カ月にわたる歳入欠陥があるわけでありますから、軽軽に取り扱ってはならないという、こういう態度を過日厳しく申し上げたわけであります。先ほどの大蔵大臣のお話、私ども、同僚委員の質問ではございますが、開いておって決して納得するところのものではございません。そういうことから、これはぜひひとつこういうことが前例になっていくということのないように、これは厳しく対処していただかなければならぬ重大な問題である、このように私は申し上げなければならぬと思うのでありますが、まず、総理の見解をお伺いしたいと思います。
  164. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) 当然のことでございます。やはり、電電公社の仕事は国民生活に非常に影響の多いことでございますから、国民の代表である国会の審議をわれわれも形骸化するというような考え方は全然持っておりませんし、国会の審議を十分に尊重してまいらなければならぬことは当然だと考えております。
  165. 藤原房雄

    ○藤原房雄君 それから、いろいろな質疑の中で問題点があって、とても三十分で総括せよなんて言われてもでき得ないのでありますが、できる時間が与えられた中で最大限ただしていきたいと思いますが、一つは、現在、公社の問題についていろいろ審議するのは経営委員会というところなんでありますが、この経営委員会は公社法からいきましても、公社法の第十条ですか、「経営委員会は、公社の業務の運営に関する重要事項を決定する機関とする。」、「2」に「左の事項」云々と、こうあるわけですけれども、この経営委員会というのは、公社の業務を運営する最高の重要事項を決定する機関になっておるのです。これは現在五名と、そのほかに総裁と副総裁が入ることになっているわけです。  今回の質疑を通しましても、非常に公社の仕事というのは専門的な分野が幅広く、そしてまた数値的にもやっぱりそれを専門的になさっている方でないとなかなか理解し得ない問題がたくさんあります。たとえばこの減価償却の問題一つをとりましても、また耐用年数一つをとりましても、どうも私どもの考えていることと公社の言っていることとは大きな隔たりがあってなかなか理解し得ない。そこには専門的ないろいろな問題があるだろうと思います。それだけにやっぱり専門家によって事前に十分な審議がなされていなきゃならぬ、こういうことも私ども審議の中で強調したわけであります。  郵政省の過日の郵便料金の値上げ等については、郵政審議会等で十分ないろんな専門家の方々が審議をしたということにかんがみますと、公社のこのいろんな計画、または業務の進行に当たりましてのチェックというものが現在のこの段階では非常に不十分であると私どもはいろんな論議の中で申し述べたところであります。そういうことから、ぜひ経営委員会、これは法律事項になるわけでございますけれども、ですから、あした、あさってすぐというわけにはいかないかもしれませんが、ぜひひとつこれは検討していただいて、人員がふえればそれでいいということではございませんけれども、もっと専門的な立場の方々から比較的にこれを検討する、チェックする機関というものが必要だろうということ。  それから、やはりこれは経営委員は、経営という問題だから経営能力の方という、こういうことで過日質疑があったわけですけれども、それだけではなくて、もう少し、これは戦後間もなくの当時の時代から今日大きく時代の様相も変わり、公社の経営形態というものも大きく変化しておるわけであります。これだけ大きな企業体になった以上、これは二十八年当時の姿でいいということは、これは言えないと思います。当然、現在検討すべき段階に来ておる、こういうことを私どもは強く申し上げたわけであります。  特に、その中に利用者の代表、これはまあ経営委員会というものと別にいろんな審議するものを設けるということももちろんあろうかと思いますが、経営委員会そのものに対しても検討しなきゃならぬ、そういう段階に来ておると、こういうことを私どもも強く主張したわけでありますが、これは、総理、そういう点についてはどれだけの御理解があるかわかりませんけれども、非常に政治的な大事な判断が必要なことでもありますので、ぜひひとつこれは今後の検討課題として、これは法律を伴いますので、すぐというわけにはいかないかもしれませんが、大きな時代の変化と公社の大きく巨大化した今日のこの組織の中で、当然、これは検討すべき問題である、こういうふうに私どもは認識するのですが、総理大臣の所見をお伺いしたい。
  166. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) 藤原君の御指摘のように、委員会というものも何かこう惰性にとらわれないで、こういう大きな変化の時代でございますから、新しい時代に即応して、いわゆるその人選というものはやはりよほど検討を加える必要が私はあると思う。したがって人数も必ずしも――五名ですか、いま。多過ぎるとも思いませんが、そういうことを含めて、藤原君御指摘のように、将来の課題としてこれは研究をいたします。
  167. 藤原房雄

    ○藤原房雄君 それから、いろんなことがあるわけですが、先ほど福祉料金のことについてお話ございましたが、これも私ども審議の過程でいろいろ承ったところのものであります。  概括してみますと、今回は、値上げが大きく前面に押し出されて、それに対して利用者に対しての思いやりといいますか、配慮というのは非常に欠けておるということも、私ども長時間にわたる審議の過程でも論点の一つであったわけであります。これはもう発足が違うとか、設立以来の歴史が違うとかと言えばそれまでのことですが、国鉄にいたしましても郵便料金にいたしましても、それぞれのやはり福祉対策に対する配慮というものがあったわけであります。  今回の電電の値上げについては、これから検討するということには一応なっておりますけれども、寝たきり老人に対してとか身障者に対して、また盲人の方々に対してといういろんなお話ございましたが、それは後日検討するということになっておるわけですが、現在、国、県、地方自治体、これは三分の一ずつ負担をしているという、こういうことで、私も本会議でこれ申し上げましたけれども、財政力の弱い地方自治体ではなかなかこれは負担し切れないということで進まない県もある。ですから、同じような状態でも、その市町村によって、地方自治体によっては実施できているところと、できていないところのこういうばらつきがある。こういうことで設備料とか通話料とか、また設備料の分割云々というお話もございましたが、こういう福祉的なものに対して、今回、これだけの値上げをして三年計画を立てるという現段階では、やはりこの福祉に対してのやっぱり配慮というものが私は必要だと思います。  これは検討ということにはなっているんですけれども、いまここで具体的に何をどうせよと言ってもそれは出ないかもしれませんが、これはひとつ総理も責任持ってやっていらっしゃる。私が、本会議で、こういう身障者とかまた低所得者層に対しての配慮とか、こういう問題をお聞きいたしましたときに、総理は、それは電電公社は独立採算でやっているんだから、そういう問題についてはこれは電電に負担を負わせるのじゃなくして、厚生省とか、そういうところでの配慮が大事なんだというようなお話ありました。それは公社自体としても、独立採算かもしれませんが、公共性の高いものとして、できるだけのことはするという、こういう努力をひとつお願いしたいということ。  それから生活扶助のこの基準ですね、算定方式の中に、総理が言われるように、いまはもう電話というものは日常生活になくてはならぬ必需品になった。もう一ころとは違うわけですから、特に体の不自由な方々等については、その必要性というのは現在高く叫ばれておるわけでありますけれども、ところが、現実、この厚生省等の生活扶助等の算定基準のときに、そういうものに対してどれだけ配慮が払われるかということになりますと、それは独立採算で公社に全部負担させるのは大変だと、それはもう筋違いみたいなお話ですが、じゃどこが責任持ってこの生活必需品になりつつある、なっておる電話料金についてのこういう配慮を払うのかということになりますと、結局は、電電は独立採算であります、厚生省の方もそんなに一遍に予算を取れませんからそうはいきませんと言う。  国と県と地方自治体でそれぞれ賄ってはどうか。寝たきり老人のための老人福祉法なんというのがあるんですけれども、これは月額三千五百円ですから、こういうものにつきましても非常に高額であるということ等も考え合わせますと、どこがやっぱり最終的にそれを責任を持ってめんどうを見るかという、こういうことがはっきりいたしませんと、現在、国民の消費水準によって生活扶助基準というものを算定するようになっていますけれども、米価等の値上がり等については米価補正というのをやりますけれども、今回なんかも公共料金が非常に連続的に値上げをしておる、こういうものが数値的にあらわれるのはずっと後になるということですから、こういうことをひとつ福祉を高らかに叫ぶ三木総理、ひとつ頭の中にしっかり入れていただいて、厚生予算等のときに、こういう問題についてしっかりひとつ配慮をするということと、それから公社に対してもどこまでできるのか、こういうことをはっきりけじめをつけていただいて、そしてこの福祉体系という福祉に対しての配慮を、このたびのこれだけの大幅な値上げになるわけでありますから、ぜひひとつやっていただきたい。  この前、私、大臣は自宅で電話どのぐらいお使いになるか、総裁はどうかとお聞きしましたけれども、大臣はおれのところはまあ五万円だなんて言っておりました。総裁はうちは六千円ですということで、総裁というか、公社の方々はあんまり払ってないのはよく知ってるわけだから、聞くのは酷だったかもしれません。総理は、電話をかけるのはお得意のようでございますから、相当お払いになっているんだろうと思いますが、自分のふところから出すかどうかが問題なんで、それをどれだけの痛みとして感ずるかどうか。まあ郵政大臣も五万円と言うけれども、今度四割近く上がるわけですから、二万円ぐらい今度はふえることになるわけでありまして、まあ経営安定のためにという一面と、利用者という立場から見ますと、その値上がりが決して大きなものでないということは言えないと思うんです。  そういう利用者、しかも低所得者層とか寝たきり老人とか身障者とか、こういう方々に対する配慮というものをぜひひとつ総理は頭にしっかり入れていただいて、けじめをしっかりして、結論をきちっと見定めていただきたい、このように思うんですが、ひとつ総理大臣の御所見をお伺いします。
  168. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) 弱い立場にある人たち、この人たちに対する対策というのは社会保障で考えておりますが、電電公社の場合は、寝たきり老人の福祉電話というものにはこれは私は特に力を入れてまいりたいと、厚生省の予算などに対しても、これが充実をしてまいりますように努力をいたしたいと考えております。
  169. 藤原房雄

    ○藤原房雄君 現在、電電でも全然何もしてないということでは決してないんですけれども、まあ債券を据え置くとかということで、実際は地方自治体に対して負担を強いるということは、これまた大変なことなんでして、さっき申し上げたように、地方自治体の財政力にばらつきがあれば、結局、この町に住んでいればそういう施設をしていただけるものができない、こういうことになりますので、そういう点で地方自治体に余り負担をかけるようなことじゃなくて措置をしていただきたいというのが、私、さっき総理のおっしゃったことにつけ加えることです。どうかひとつ脳裏に刻み込んでやっていただきたいと思います。  それから、何といっても物価との関係についてぜひこれは触れなきゃならないと思います。生活費に寄与する、また物価上昇に寄与する比率というのは、電電の場合はそう大きな比率ではないんだという、こういうことを言うわけですが、現在、所得税の物価調整減税が見送りという、これはまあ大きな論議を呼んでいるわけですけれど、それと社会保険料の負担増、これは六月ですか、もう実施されているわけです。さらに一〇%近い消費者物価の上昇、こういうことによって国民生活が大きな負担増を強いられておるわけです。  こういう中で、公社は、これは三カ年の事業計画もあるわけでありますけれども、財政収支がうまくいかないからそれを立て直すんだという、こういうことのために国民大衆へ大きな負担増を強いるということは公共事業としてやっぱり考えなきゃならぬ。これも五十一年から五十三年までの三年の投資計画というものは少し過大ではないかということも一つの大きな論議になったわけでありますが、それは過大云々ということについての論議は別にしましても、去年本当は提出するものを物価値上げを考えて一年置いたという、そういう説明するわけですが、しかし、現在も非常に物価調整減税が見送られる、あるいは社会保険料等がどんどん値上がりになる、給料は一けた台に抑えられる、そしてまた消費者物価がここ四・五カ月ずっと上昇傾向にある、こういう中での政府企業の財政収支のためにということで大幅な値上げというのは、これは本当に慎重を期さなきゃならぬ。私どもは論議を通じてずいぶん強調したところのものです。ここらのことについて、総理はどういうふうにお考えになっているのか、ひとつお伺いしたいと思うんです。
  170. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) やはり公共料金の値上げということは国民生活に影響することは事実でございます。だから、できるだけ料金の引き上げというものは抑制をしてきたわけですが、電電公社でも、四十九年千七百五十億円、五十年には二千八百億円、これは確定ですが、両方合わすと四千五百五十億円というような赤字が生じている。このままでいきますと健全な経営基盤というものが失われるような状態。これというのもやはり諸物価が一番安定しておった昭和九年から十一年、これを基準にして考えれば諸物価は千倍ぐらいになっている。これに対して電電は二百倍ぐらいですからね。そういうのにかかわらず物件費、人件費というものは普通のベースで上がっていくわけですから、どうしてもやはり経営というものが成り立たなくなるわけでございます。  そういう状態に置くことは、国民生活に非常な重大な影響を持つこういう電話というような、この非常に大事な仕事をしておる電電公社の経営基盤がもう非常に揺らいでくるということはよくないということで、今回、料金の値上げをお願いをしておるわけでございまして、でき得べくんば、公共料金の値上げというものは一般に対してそんなに歓迎されるわけではないわけですが、しかし、やはりやむを得ないときには利用者の御負担を願うということでないと、何もかも国家財政でこれを見ていくべきだということになりますと財政的破綻もまいりますので、まあこれはやむを得ない処置であると考えておるわけでございます。
  171. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 ちょっと関連をいたしまして、総理に質問したいと思います。  いま藤原委員から物価との関連でお話がありましたが、実は、今度の公社の三カ年の計画は六%の実質経済成長というものを基準につくられておるわけでありますが、しかし、御存じのように、四月から労働者の実質賃金というものは対前年度からマイナスになっておるわけですね。ということは、労働者の生活というものはだんだん苦しくなっている、働く人の。したがって電話の申し込みも昨年に比べて一割も減っておるわけですね、新規申し込みは。だから公社の計画から見ればかなり需要が減っておる。さらには、今回、電話の設備料が上がればもう一つ後退していくんじゃないか。  私たちは、やっぱり電話というのはできるだけ多くの人が使うことが好ましいわけでありまして、そういう観点から、いまお話がありましたようないわゆる物価調整減税と申しますか、自民党の中にも減税をして不況対策を立てるべきである、こういうような意見もあったように聞いておるわけでありますが、総理として、いま景気もちょっと中だるみと申しますか、こういうような現況にあるわけで、もう一回、物価調整減税なり減税についてひとつ考えるべきではないか、その点の所見を伺いたいと思います。  それともう一つ、ついでに、特に電電公社の体質改善につきまして、私も、当委員会で論議をしたわけでありますが、非常に低成長時代の厳しい時代を迎えまして、公社としても独占企業の上にあぐらをかいた親方日の丸的な体制でも困るわけで、そういうような公社の今後のあり方について、総理として、どう考えているのか、この二点お伺いします。
  172. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) 塩出君の御質問になった物価調整減税、どういうふうに考えるかと、まあいまできれば減税というものはやりたいという気持ちを政府としても党としても持っておる人は多いわけでございますが、それならその財源というものを一体どこから持ってくるかという問題もございまして、今年度に減税をやるというところまで踏み切れない事情がございますが、塩出君の言われる、そういうできればするべきでないかという御意見は、われわれもやっぱり傾聴すべき御意見と受け取っております。
  173. 藤原房雄

    ○藤原房雄君 こういうことから、私どもは、公社を初めとします、いかに公共性が高いといいましても経営がどうなってもいいなんという、そういうむちゃくちゃなことを言っているわけじゃありませんが、やっぱり公共料金につきましては、ことしは非常に軒並みに値上げになっている。ことしは非常にひどい年だったと思います。それが物価上昇を大きく押し上げる要因になっていることも、これは否めない事実だと思います。そういうことで公共料金につきましてはやはりさっきちょっと福祉的なことを申し上げましたが、電電と厚生省でどういうふうにやるかというような各省にまたがるいろんなこと、それで企画庁で検討しているんだと思いますが、国民福祉料金体系という、こういうものを検討する機関を設けて、総合公共料金政策審議会、仮称で、そういうようなもの等でやっぱりこれ調整をして総合的に検討するというものがなければ、それぞれの企業がオイルショック等に象徴されるように一つの時期でしなきゃならぬということもあったかもしれませんが、そこをやっぱり手綱を引き締めて、一遍に消費者に負担のかからないようにするという配慮、これは相当機能を発揮さしていただきませんと、できないことだと思います。そういう点について、ぜひひとつ、こういう問題についての検討をしていただきたい。  それから、総理ね、この物価調整減税ですね、できないということは、低所得者層といいますか、所得のそう多くない方々に対しましては、これは大きな痛手になるということを先ほど申し上げました。それとともに、将来のことをかんがみましても、いろんなことが言えるわけですが、大蔵省の提出した中期財政収支試算、これを見ますと、一般会計の財政収支を均衡させるために、五十五年までの間に、国税を国民所得比で四十八年から五十年の平均に対して二%アップさせる必要がある、こういうふうに中期財政収支試算では出ているんですね。一般会計の財政収支を均衡させるために国税を平均二%アップさせる必要があると。さらに、社会保険料の負担についても国民所得比で一・五%、四十八年から五十年の平均で引き上げる必要があるという試算がなされているんですね。  また、この試算の前提となっているのは、御存じのとおり五十年代前期経済計画、まあこれがもとになって試算をされているわけなんですが、この五十年代前期経済計画というのは、御存じのとおり三木内閣になってから策定されたものであります。そして発表された経済計画でありますけれども、この中身も公共料金に対して利用者の負担増というものが強調されておりまして、いままでまあ政府企業に対しては助成という、こういうものもある程度あったわけでありますが、それらのものは全部、三木内閣のときに閣議決定いたしました五十年代前期経済計画の中では従来のこういう助成というものは全部転換をいたしまして、利用者の負担増という、こういうことに全部切りかえると強調されておる。それはもうある程度の受益者負担という考え方もこれはわからないわけじゃありませんが、三木内閣になってから全部そういうものが転換になった、変わったという、そういうことじゃないかもしれませんが、少なくともこの三木総理がお決めになられた五十年代前期経済計画の中ではそういうことがうたわれておる。  今回のこの電信電話料金の値上げというのは、将来の増税、負担増加を背景にした中での今回のこの問題である。国税については二%、社会保険料については一・五%、こういうものがアップすることはやむを得ないことだという、こういう試算、そしてまたいままで政府企業に対しては助成ということをやっておったけれど、今度は利用者の負担増ということを強調しておるという、こういう姿勢、そういう中で今回のまあ物価調整減税の見送り、そしてまた電信電話料金の値上げ、そのほか諸物価の上昇、そういうことで、私どもはこれ財政収支全般を無視して云々する、そんなつもりはもちろんないんでありますが、いずれにしましても国民生活の面からこれを見ますと、やっぱり非常なアップ率の中で今回またアップをするということで深刻な意味合いを持っておると思うんです。現在の消費者物価指数という、こういうこともさることながら物価調整減税をしない、社会保険料の負担増、消費者物価の値上がり、そして三木内閣が決められた五十年代前期経済計画の中にもこの利用者負担の増というものがうたってある。そしてまた、いろんなこの試算の中で値上がり、アップを試算をしておるという、こういう中で今回のこの電信電話料金の値上がりということでありますから、ただ、この公社の経営そのものがどうこうというだけではなくして、やっぱり支払う側、利用者側としては一つの財布の中からもう米の代金から電話料金から払うわけでありますから、当然、これは消費者の立場に立って考えると非常な負担増になり、将来またそれが続くという、まあ三木内閣が策定したこの経済計画からいたしましても、やっぱりこういう負担増が続く。  こういう背景の中での今回の値上げ、これは本当に深刻に受けとめていただきませんと、公社の経営、収支のバランスのために、四十九年から経営が悪化したんだと、こういうことだけでは私どもはどうしても納得できない。四十九年からの赤字云々のことについては減価償却のあり方に問題がある。こういうことでも委員会でもずいぶん論議になったところであります。ですから、私どもはこの赤字分はそっくりそのまま本当に赤字となって経営悪化になったんだという受けとめ方は実はしてないんです。そうした中で先ほど来申し上げているような国民負担、利用者に対する負担増、これはひとつ三木総理も、経営者、公社の経営ということを考える立場と、また利用者の一人であるという、こういう立場に立ってこれは深刻に受けとめて御検討いただかなきゃならない重要な課題であると、私、こう思うんですけれども、いかがでしょう。
  174. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) それはいままででも、諸外国の場合は、こういう運賃とか料金というものは法定主義でないんですね、ほかの国は。必要に応じて上げておるわけですが、日本の場合は、国会の審議を経なければ料金も運賃も改定できないということで、相当、この問題というものは必要に応じて値上げができる国とは事情が違っておる。相当なやはり国会の審議という過程を経なければならぬわけでございますから、政府としても、こういう値上げ問題というのはいつも国会の大きな焦点になるわけでございまして、そういうことだからというわけではございませんが、できるだけ、国民生活にも影響するわけですから、これを抑制しろということで今日までやってきたことは事実でございます。  物価に比較してのやっぱり公共料金の水準というものは、非常に低く置かれておったことは事実でございますが、こういう公共料金というものは、利用者が負担をするという原則が確立せないと不公平な結果にもかえってなるわけでございますので、そういう諸物価とも比較してどうにも経営がならないような今日のような状態から考えて、値上げを御承認を願いたいということで料金改定の法案となってきたわけでございますが、この問題は、諸外国もやはりこれは独立採算制ということでやっておるわけでございまして、電話料金なども諸外国に比べて日本の料金は二分の一、三分の一くらいですかね、だから必ずしも高くないんですね。そしてこの値上げというものはいままでの生活水準の中に織り込まれておるわけですから、そういう点で国民の負担というものが急激にふえるということに対しては、いろいろ波紋も描くんであろうと思いますが、電電公社自体の経営もできるだけ合理化していって、そしてその上でどうにもならないような面においては、料金の改定を願わなければならぬという事情についても御理解を願いたいと思うわけでございます。
  175. 藤原房雄

    ○藤原房雄君 もう時間がありませんので最後になりますが、そこはいろんな議論のあるところで、日本の電電公社の技術革新というのは私どもも高く評価し、七円でずっときたということに対しては、それはもう当委員会でも各委員から話があったわけです。しかし、それが安かったから上がったんだという、いずれにしましても、いままでの支出からこれだけふえるわけでありますから、消費者にとりましてはやっぱり一つの脅威であることには変わりないわけです。  で、さっきもちょっとお話ありましたけれども、これは国鉄と違って公社の場合は完全な独占企業になっているわけですね。ですから、経営の悪化ということになりますと、それは非競争状態で、競争のないそういう状態でありますから、どうしても経営上の甘さといいますか、甘いといいますか、こういう問題が出てくるのは、これは当然だと思います。その点は、経営を中心として、また総裁がしっかり引き締めているんだろうと思いますけれども、しかし、現在、公社は余りにも巨大になり過ぎた。旧来の法律によりましてずっと来ておるわけですけれども、現在は余りにも機構が大きくなり過ぎた。そこにいろいろな問題が出てきておると、こういう点はどうしても指摘せざるを得ないと思うんです。そして、この赤字になった分は受益者負担という言葉で利用者に、消費者に負担を強いるということになったんでは、これはやりきれたものではありません。  金額的に見ると、七円が十円だ、公聴会のときにもそう言っている方がいらっしゃいましたけれども、しかし、七円が十円といいましても、これは四〇%からの値上がりになるわけでありますから、決して低いということは言えないと思います。そのほか減価償却の問題とか、設備料の不合理のこととか、また料金決定の原則等について明確でないとか、データ通信のことについて、一体、この赤字は住宅用電話その他に転嫁するというのはとんでもないことだとか、こういうことがいろいろ論議になったわけであります。  総理も、電話のことについては、この公社のことについては相当理解を持って今日まできたんだろうと思うんですけれども、今度の値上がり云々だけではなくして、総理としてやっぱり公社に対して、このたびの値上がりに対しまして経営の適正化という、こういうことから何かお気づきになって、公社としてはこういう点を改善したらいいんじゃないか、こういう御意見をお持ちになっておっしゃったことがあるでしょうか。これは全然何も気がつかない、何もない、こういうことは恐らくないだろうと私は思うんですよ。これだけの大きな企業体であって、公共性の高い、そして独占事業であって何にもないということは決してない。やっぱり総理自身も経営上やむを得ないという言い方だけじゃなくて、やはり気のついたことは厳しく言うべきでありますし、また当委員会等で指摘されたことについてはもちろん御検討いただくといたしましても、そうしてやはり公社のこういう独走的な独占企業であるということや、ほかにかわるべきものがないそういうことからくる経営上の甘えといいますか、そういうものに対して厳しく監視もしなければならぬ、こういうことを私は痛感するんですけれども、総理として、そういうことについてお気づきになって注意をし、改善策をおっしゃったことがあるかどうか。これはみんなの眼で監視をし、そうして適正な施策を進めていかなければならぬ、私はこう思うわけですけれども、どういうふうに今日までお考えになっていらっしゃったのか、この公社の経営ということについて。その点をはっきりひとつお伺いしておきたいと思うんです。
  176. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) 公社の中では、電電公社はわりあいうまくやられていっておる公社の一つでしょうけれども、それでもいま御指摘のように独占企業ですから、どうしても従来の惰性に流されやすい点がございますので、これはいろんな点でやっはり経営の近代化、合理化というものは私はいろいろこの際に見直してみたらいいと思うんですね。いままでの惰性でやっておることなどに対して、もう少し近代化していくだけの努力というものは各方面に必要だと思いますね。経営のこの部分だけというのじゃなしに、そういう点が必要である。  また、こういうのは技術革新の非常に速い事業の一つでございますから、そういう技術革新というか、そういう技術開発というものの研究も怠ってはいけない。だから経営の近代化、技術開発への努力を一段としていただきたいと思っておるわけでございます。
  177. 山中郁子

    ○山中郁子君 公衆電気通信法の一部を改正する法律案に関して、総理大臣に数点にわたって質問いたします。  まず第一点は、公共料金の値上げの問題に関していつも問題になりますが、償却前赤字か償却前黒字か、これが国鉄の問題でも、また昨年当委員会で質疑をいたしました郵便料金の問題でも、常に問題になるということについては御承知のとおりだと思います。  そこで参考までに私から一言申し上げますと、私は、今回の質疑を通じて、それからさきの本会議質問においても一貫して、公社のいま主張している赤字は、これは主要には、第一に、経理上の操作、からくり、また不当な過大な減価償却によるなどの利益隠し、また、当面国民が早急に必要でない、主として大企業のための通信施設を建設するための莫大な先行投資、そして大企業には安く、また国民全般には非常に不当な犠牲を強いる不公正な料金体系、その三つの問題が主要な柱としてつくり出された赤字であるということを主張してまいりました。  で、これらの点については、具体的に一つ一つ申し上げる時間はありませんけれども、多くの問題について当委員会の中でも解明され、また郵政省、公社もそれの矛盾を認めざるを得なくなり、検討することも約束されました。設備料の損益勘定へ入れてない問題や、あるいは減価償却の定率法一本でいっている問題、ないしは過大な不当に短い耐用年数、そうしたことについて認め、検討されることを約束しました。  そこで、私は、総理にお尋ねいたしますが、一体、公社の場合、本当にこれらの質疑の中で明らかになったことも踏まえて、なおかつ赤字でどうにもならなくて過大な犠牲を国民に強いるのか。仲裁裁定六百三十五億円です。これが値上げをしなければ実施できない、やはり依然としてそのように言われるのか。一体、総理は、公社五十年度決算で償却前黒字が幾らになっているというふうに認識されているか、それらの問題について初めにお尋ねいたします。
  178. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) 償却前といいますか、五十年度の償却費というものを考慮せずに五十年度を考えた場合には四千六百八十八億、こういうふうに黒字が出ておると、こう計算されておるわけでございます。
  179. 山中郁子

    ○山中郁子君 約四千七百億の償却前黒字です。それで、いままでの質疑の中で、七千五百億というふうに計上している減価償却、これも正当に適正に改めれば半減されるということも確認されております。そしてまた一千六百五十二億に上る設備料収入も、資本剰余金に入れるのではなくて損益勘定に入れるということになれば、当然、大きな黒字が生まれてくる。これはちょっと計算しただけでもおわかりになると思います。  そういう事態のもとで、なおかつ仲裁裁定の実施も値上げをしなければできない、あるいは料金値上げをどうしてもやってもらわなければ困る、そのように重ねてお考えなのかどうか、この点はぜひはっきりお示し願いたいと思います。
  180. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) 減価償却というものはやっぱり必要経費の中に盛り込まるべきものであって、これが過当に減価償却のやりくりをしておるというふうには考えておりません。どうせ定率にしても定額にしても、年限は限られておるわけでして、それを初年度に早く償却していくかどうかということで、電話事業のような技術革新の早いような事業に対してはまた次々に設備の更新が行われますから早い方がいい。しかし、建物とか工作物はやっぱり定額法にやるようにしたら私はいいと思いますので、電電公社も十分に検討するということでございます。そういうふうなことでやむを得ない一つの料金の改定だと私は思っております。  仲裁裁定は、これは政府は尊重するというたてまえでございますが、政府が国会の御承認を得た予算の中ではやりくりがなかなかつきにくいと、こういうことでこの料金の改定というものとにらみ合わせて考える必要が起こってくるわけでございます。
  181. 山中郁子

    ○山中郁子君 先ほど私が申し上げ、また委員会の中でも明らかになった方法をとるならば、確実に五十年度大幅な黒字になるということははっきりしています。で、それにばかり時間をとるわけにもいきませんので、次の問題に移ります。  次の問題は、一つのやはり主要な問題である料金、設備料、その他にかかわる不公正の是正の問題です。で、私は、これは何回も申し上げました。そして例としては、たしか本会議でも申し上げたと思いますが、もう一度だけ言います。  設備料の問題で、一般電話の五万円の設備料を今度八万円に上げるという。それは公社の予算書によっても決算書によっても一万六千円かかるものだと。ビル電話がこれに対応して二万五千円しか設備料を取っていないのだけれども十六万七千円かかると。データ公衆回線の場合は二十万かかるのだけれども五万しか取っていない。テレックスは九十四万円設備がかかるんだけれども、五万円しか取っていない。たとえばの話ですけれども、こういう不公正があります。で、このことは大変議論になりました。公社は一部それを上げるということも言っておられます。これはやはり不公正であるということを認めざるを得なかったからです。郵政省もそのように公正さについては問題があるということを言明されております。  私は、完全に公正にするように、これを是正すべきだし、その是正することによって新たな収入が生まれる、これはもう子供が考えてもわかる理屈です。発足当初から、不公正是正ということが大変重要な問題で、これに政治的な力をかけるということを繰り返し言われてきたことを思い出すのですけれども、こうした実態については、三木総理は、いかがお考えでしょうか。どのように公正さを保証するような指導並びに施策を行われるか、この点についてお伺いいたします。
  182. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) 山中君の言われますように、電話の設備あるいはまた料金、こういうものが大企業に非常に偏重しておるというふうにはわれわれは考えていないのです。そういうふうなことではなくして、原価であるとか利用価値あるいは個別のサービス料金というものが権衡のとれたものにしたいということで、適正にいま決められておるわけでございまして、特に大企業にこういう問題に対してわれわれが便宜を図るという考え方は持っていないわけでございます。
  183. 山中郁子

    ○山中郁子君 じゃ一つだけ端的にお尋ねいたしますけれども、一般電話の場合に、公社で言うサービス工程経費一万六千円、それが設備料五万円です、今度八万円にするというんですよ。加入電信――テレックスですね、これは九十四万円の設備料がかかるところを五万円しかいま設備料取っていません。もし仮にこれを八万円にしたところで大きな不公正さがある。そのことを――そのいま私が申し上げた数字は間違いないですから、それはぜひ三木総理大臣に伺いたい。これはやはり不公正じゃないですか。ほかにどういう要素があるにしても、いま申し上げた数字はこれは確かです。そのことは不公正ではないですか。
  184. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) いま私が申したように、これは原価とか利用価値とか、あるいは料金の個別のサービス料金をできるだけ均衡をとりたいという考え方でこういうことが決定されておるわけで、この点については総裁からお答えをした方が適当だと思います。
  185. 米澤滋

    ○説明員(米澤滋君) お答えいたします。  いま加入電信とそれから電話の話がございましたけれども、こういう設備料で取る場合と、それからもう一つは料金でそれを取る場合と、二つあるわけでございまして、設備料のように一回限りの料金という形が非常に多い場合と、それからそうじゃなくて料金で取る場合と、そういういろんな取り方がございますから、必ずしもいまの数字そのものが不公平であるというふうには考えておりません。  しかし、前にこの委員会でも申し上げましたが、設備料につきましてはいろんな種類のものがございまして、法定料金もございますし、それから認可料金もございますが、そういう問題につきましては、今後、将来の問題といたしまして適正化を図っていきたいと、このように考えます。
  186. 山中郁子

    ○山中郁子君 お答えは重ねていただきませんけれども、総裁、これは一つの例ですけれども、そういうことが多岐にわたってあるということはよく覚えておいてください。  そうして公正さということについては、まさに、この問題に関して言うならば、こういうことを是正していかなければ、本当にあなたがお約束なすった政治姿勢が完徹されないということを私は重ねて強調しておきます。  三つ目の問題に入ります。  中小企業対策と、それに関連しての天下りの問題ですが、委員会の中でも私は指摘をいたしましたけれども、公社の莫大な先行投資、たとえば五十三年末までに五十一年から三カ年で五兆四百億の建設投資を行う、このこと自体過大な先行投資であるという指摘がありますが、それはそれとしても、こうした官公需を政府としても中小企業に発注するという政策はもちろん確認をされています。これは私の方で調べた数字ですけれども、閣議の決定として五十一年六兆八千六百八十二億円の官公需のうち三四%、二兆三千三百五十億円を中小企業へ発注すると、こういうことを確認をされておられます。ところで、電電公社の場合には、なかなかそれがそういうふうにいっておりません。実際上の数字を申し上げますと、各部門を平均して四十九年度を見ますと、官公需の中小企業への発注は一五・六%にとどまっています。それから通信建設関係だけを見ましても、仕事はほとんど中小企業がやっている分野であっても金額的に言うと、三千九百七十八億円のうち一七%だけが発注されている、こういう事態でございます。  私は、これは閣議決定から言っても、また総理が繰り返し答弁されている内容から言っても、この閣議決定の線を最低でも公社においても実現することができるような指導と、それから実際の施策を公社に要求していきたいと思いますし、政府においても、そのことを責任持って実行されたい、そのことについての見解をお伺いいたします。
  187. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) あの中小企業の受注の確保の法案を、私、通産大臣のときにみずからやっぱり提案をしたわけでございますから、少からず関心を持っておるものでございまして、これは今年度三四%ですか、これを確保していこうということでございますから、この点では電電公社は十分に指導いたします。
  188. 山中郁子

    ○山中郁子君 関連をいたしますが、この値上げの法案に関しまして、政府も公社も盛んに言っているのは、値上げ法案が通らないために工事がおくれ、また下請業者への発注がおくれて、そして大変下請ないし中小企業の死活問題になっていると。私はこれは一種の脅迫だというふうに思っておりますけれども、事実は、そういう面、また別な面から公社のこの仕事がさまざまな分野での食い物になって、本当の零細の下請、孫請業者が大変苦労しているという実態があります。  このことについても細かく申し上げる時間はありませんけれども、たとえば電話新設工事で公社価格が一件当たり七千五百円前後という数字が出ておりますが、それが元請、下請、孫請にいくときには、最終的には二千円とか二千五百円とか二〇%とか、ひどいときには一五%とか、そういうふうな数字になって、実際上仕事をするのは一番末端の業者です、孫請なり下請なりのところ。しかし、その間がみんなピンはねされて、実質的な仕事にお金を使ってないにもかかわらず、そういうひどい状況があるということを、私、委員会でも指摘しまして、公社としても調査を約束されておりますけれども、私は何としてもこんなトンネル会社の存在だとか、あるいは官公需の発注を幾らしても、結局、途中で吸い取られて、本当に一番零細中小企業の人たちがそれで潤わないということは、政府の施策にも大きく反するものである、このことはぜひ総理大臣も責任を持って電電公社のいまの建設業界におけるこうした問題を解決をしていただきたい。このことのお約束を願いたいと思います。
  189. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) ごもっともなことだと思います。その零細企業者に至る間に、いろんなトンネルみたいなのがある、そういうことはやはり好ましいことではないので、その点は、強く電電公社に対して指導を加えてまいりたいと思います。
  190. 山中郁子

    ○山中郁子君 こういう問題が出てくる背景には、さまざまな分野でも同様ですけれども、天下り人事の問題があります。  それで、私は、一点だけ、この点についてぜひとも総理にお約束をいただきたいのですけれども、電電公社の場合の関連業界に対する天下りも大変目に余るものがあります。私は具体的にもよく知っております。たとえば協和電設なんかの場合でも、十六名も電電公社から行ってるし、それから同様のそうした元請業者ですね、かなり大きい元請業者、そうしたところに多くの幹部が天下りをしています。このことについて電電公社の場合には全く規制がないというふうに私は理解しています。  たとえば政府の場合に、人事院で一定の規制を設けて天下りを、不当なそうしたゆがんだ状況を是正するために規制を設けているという事実もあります。その規制自身については私は異議がありますけれども、異議というのはもっと厳しくやるべきだという意見を持っておりますが、電電公社の場合にも、これだけのやはり建設投資を行うわけですから、その温床となる可能性が多分にあって、現実にさまざまな面でそうした結果が出ているわけですから、私は、電電公社の場合にも天下りについてのきちんとした規制を行うべきだ、このことについてもぜひ見解とお約束をいただきたいと思っております。
  191. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) 電電公社の職員がその才能を買われて再就職するということは、これはまあ問題にすべきことじゃないんですが、こういう大きな発注をする一つの公社でございますから、世間に誤解を生じたり非難を受けるようなことがあってはなりませんので、そういう点では、今後、電電公社を通じて、いやしくも世間の疑惑を受けることのないように注意をいたします。
  192. 山中郁子

    ○山中郁子君 いま具体的に公社が答弁なすった中身の一つをとってみても、たとえば設備料の不公正についてはやはり検討しますというお話がある。そのほか設備料を損益勘定に入れてない問題についても、検討を約されています。それから減価償却についても実態をよく調査しなきゃならぬ。そのほかたくさんの改正についてもお約束なすっていらっしゃるし、また検討するということもされています。  私は、そうだとすると、初めに申し上げましたように、そういうさまざまな問題点を含んで、それで公社がいろいろ主張をされまして、政府もそれを認められて出された値上げ案というのは、やはりこの国会の審議を通じてだけでも再検討する必要がある、その根拠は崩れたというふうに言わざるを得ないと思うんです。  私は、最後に、いままで委員会の中でも提起をいたしましたけれども、経営委員会のあり方について、小佐野氏の例の災害応急電話ですね、それの無料設置をしていたという問題についても指摘をし、公社がそれは遺憾とするということで反省をなさいましたけれども、そのことについてあらわれているように、やはり経営姿勢が本当に国民のために、公衆電気通信法の第一条に言う、国民の福祉を増進させるために電気通信事業を行うというところから離れて、莫大なお金を大企業のために、そして大企業の利便に供するためにという、そういう経営姿勢、しかもそれを秘密の中で、国民にガラス張りに明らかにすることなく、この国会にも要求した資料全部出さないんですよ、それは秘密だと言って出さない。そういう経営姿勢が大きな問題であるし、そういうことをはっきり解明し刷新した上で民主的な改革を行うと同時に、初めに申し上げました値上げの根拠が崩れたという時点に当たって、この値上げ法案をもう一度見直し、そして撤回をすると同時に、見直して再検討すべきだと、こういうことを私は繰り返し主張し、強く思っておりますけれども、その点についての三木総理の見解をお伺いいたします。
  193. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) これはやむを得ない措置でございますから、これを撤回する意思はございません。しかし、いろいろこの当委員会の審議を通じて、いろいろな経営についての改革案といいますか、これに対しては御指摘を受けたわけでございますから、この問題は、やはり今後、単にこの場限りでなく、十分にその御答弁したような内容についてはこれを実施に移していきたいと考えております。
  194. 山中郁子

    ○山中郁子君 値上げの根拠が崩れた以上は、一部分であっても、どのように認識なさるかは別として、やはりそれは国民の前にもう一度検討して出し直すべきだということを重ねて申し上げます。  不本意ではありますが、限られた時間ですので、私の質問を以上で終わります。
  195. 森勝治

    ○委員長(森勝治君) ちょっと速記とめて。   〔速記中止〕
  196. 森勝治

    ○委員長(森勝治君) じゃ速記を起こしてください。
  197. 木島則夫

    ○木島則夫君 私は、限られた時間の中で質問をいたしますので、ひとつ簡潔に具体的にお示しをいただきたいと思います。細かい具体的な問題については、すでに過日の委員会で電電あるいは郵政当局からお答えをちょうだいをしておりますので、総理には大局的な問題、ことに情報化時代における対処の仕方について的をしぼりまして私は御質問を申し上げたいと思います。  情報化時代の進展は目をみはるものがございます。電話通話一つをとりましても一対一の音声のみの通話から、さらに総理もきっとお使いになっていらっしゃると思います、電話機自体の多目的な利用が行われております。電話機自体の多目的利用は、たとえばこれにファクシミリをつけますれば画像通信もできるといったぐあいでございます。現在の基本的利用種目といえば、まず電話通話、次に電報、加入電信、データ通信、専用線利用と、こういったところでございます。で利用種目の拡大に伴いまして、コンピューターのオンライン化によりまして、たとえば戸籍とか病歴というものが簡単にわかる。こういう恩典なり特典というものがある反面、このデータが拡散をする恐れもある。そこから個人の秘密あるいは人権の侵害といった問題が当然起こってくるのが、いわゆるもろ刃の剣と言われている情報化時代の特徴だと思います。  したがって、まず、その基本的な歯どめを考えておかなければならないわけでございますが、総理は、この問題について、やっぱり基本的な考え方がきちっとして歯どめをしておかなければいけないんだというお考えか、いや、それは必要ない、イエス、ノーで結構でございます、こういう歯どめというものは絶対に必要である、いやそうでない、どちらか、ひとつお答えをいただきたい、まず。
  198. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) やはり木島君の言われるように、これは法的な措置が必要である、歯どめが必要であるという考えでございます。
  199. 木島則夫

    ○木島則夫君 去る二十六日の当委員会でこの問題を提起しました際に、郵政省からは、次のようなお答えをちょうだいをしております。  拡散の防止については――よくお聞きください――むずかしい問題だが、情報処理基本法を最終ゴールとして、各省と意見交換をしつつ検討をしていく。電電のデータ通信の秘密保護についてはハード、ソフト両面で十分に指導をしていきたい。そして郵政としては、結論的には、通信の秘密保護の行政経験をもとにしてデータの秘密保護に努めたい。そしてデータ通信での拡散防止は公衆法の秘密保護の枠内と思う、という相当前向きのお答えをちょうだいをしているわけでございます。で総理もすでに御承知だろうと思いますけれど、西欧諸国では、こういった問題はもう現実的処理の段階に入っているわけですね。  そこで、総理にお伺いをしたい。この問題は、当然、各省庁にまたがる問題でございますけれど、いま申し上げたように郵政当局からは珍しく積極的なお答えをちょうだいをしております。そこで各省を統括なさる総理のお立場で、情報処理基本法はぜひ必要と思うというお話に基づいて、じゃ、どのような形でそれが行われるのがいいのか。まあいまの段階で内容までというのは無理かもしれませんけれど、総理が描いていらっしゃる片りんでも結構でございます。各省庁をやっぱり統括なさる責任者として伺いたいと思います。
  200. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) やはりこの情報化時代、便利な点もございますけれども、コンピューターに入れたデータなどが漏れて、そして他人に使われるというようなことがあれば、もうプライバシーを破るわけでございますし、いまの点で、そういうことで私は何かの法律で必要だと言ったんですが、結局は、その木島君の言われるような情報処理基本法のようなものが私も必要だと。  政府の方としても、いま関係各省、これは各方面にまたがりますが、行政管理庁とか、あるいはまた通産省、郵政省でいま検討中でございます。いま内容についてはまだ検討中で、私、ここで申し上げるだけのまだ段階には至っておりませんが、これはできるだけ早くこういうふうな基本法というものを持つことが必要であるということで、いま努力をしておるところでございます。
  201. 木島則夫

    ○木島則夫君 さらに、せんだっての委員会で、私の質問に郵政大臣はこうお答えをされております。つまり、これから申し上げるのは趣旨でございます。  データ拡散から起こる諸弊害――いろいろの悪い点ですね――諸弊害の防止に努めたい。各省庁にまたがるものが多いので基本法の制定は慎重を期したいが、データ通信を主管する立場から――ここのところがとても重要だと思います――データ通信を主管する立場から、できるだけ早く成案を得たいという趣旨の答弁をされております。  とかく、この種の問題というのは、やっぱり各省庁の間でいろいろのいざこざとか縄張り争いとかいろいろの問題が私はあろうと思いますけれど、この辺を配慮して、ひとつもう少し具体的に、これは差し迫った問題でございますから、私はせっつくわけではありませんけれど、具体的なお答えをちょうだいをしたい。
  202. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) これはまだ各省で検討中でございますが、これはやはり各省にまたがるので、結局は内閣において調整をしたいと思っております。
  203. 木島則夫

    ○木島則夫君 せんだって郵政大臣は、郵政大臣というか郵政省側は、これは御確認いただきたいのでございますけれど、努力目標としては一年ぐらいというふうな実際年限をお切りになったと思いますけれど、これは間違いありませんね、郵政省、間違いありませんね。
  204. 福田篤泰

    ○国務大臣(福田篤泰君) 間違いございません。
  205. 木島則夫

    ○木島則夫君 ありませんね。
  206. 福田篤泰

    ○国務大臣(福田篤泰君) はい。
  207. 木島則夫

    ○木島則夫君 そういう非常に積極的な前向きな御発言をいただいているわけです。  で、一年ぐらいをめどに積極的にその成案を得たいということです、総理。したがいまして、まあ内容についてはいま各省庁と検討をしているということですからお答えはわかっているようなものですけれど、やっぱり急がなければならないという意味でいつごろまでにその成案をおまとめになりたいのかという、これはやっぱり具体的にちょうだいしたいですね。
  208. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) これはまあこういうものを何年もかかってという問題ではないわけでして、できるだけこの検討を始めたら成案を早く得るということでございますので、私がいまここでめどをいつだということは申せませんけれども、まあ大抵、こういう問題は一年間ぐらいで成案を得るような努力目標を立てることは当然のことだと思います。
  209. 木島則夫

    ○木島則夫君 努力目標を立てることが大事だと。目標だけ立てても、その目標に到達しないのがいままでの実情ですから、やっぱり一年なら一年と決めたら――国会の会期も四日で終わりでしょう、やっぱり一応目標はあるわけですよ。そん中でこういうものを審議しているわけですから、一応、その目標ぐらいはきちっとしていただきたい。一年以内と受け取ってよろしゅうございますか。
  210. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) 一年を目途として、これは成案を得るように努力いたします。
  211. 木島則夫

    ○木島則夫君 大変具体的にお答えをいただいてありがたいと思います。  実は、ここに郵政六法がございます。千七百七十九ページには、いま問題になっております公衆電気通信法の項目がございます。これは、総理、ごらんにならないで結構です、私から御説明をいたします。この項目を見ているだけでいかに情報化社会の進展が速くて変化に富んでいるかということが、この項目、目次を見ただけでもすぐにわかるわけですね。それはどういうことかと言いますと、まず第一章が「総則」として載っております。第二章が「電報」です。第三章は「電話」です。そして第三章の二として「有線放送電話接続通話」、それから第三章の三として「加入電信」、第三章の四として「データ通信」がいわゆる書き加えられているというか、追加をされているというような私は表現がぴったりだろうと思いますね。  で、こういう目次、項目を見ただけで、いかに先ほどから申し上げているように現代の情報化社会の進展というものが速いか。それを追っかける形でいわゆる法体系、制度というものが後追いをしているということですね。だから、こういう表現が適当かどうかはわかりませんけれど、情報化社会というものはもう二十一世紀のかなたまで行っちゃっているけれど、それを追っかけて法律というもの、制度というものが十九世紀のかなたからえっちらおっちらいま追っかけているという、そういうたとえが適当であるかどうかはわからないけれど、私は、いつも法体系、制度というものが後手後手に回っていってしまっている。ここに情報化時代の対処の仕方の大変大きな問題点を指摘できるわけです。  さて、そこで、近い将来、情報処理基本法というようなものが、いまおっしゃったように、成案をできるだけ急ぎたいというお話から見て、当然、成立を見た場合には、有線電気通信法、これは有線電気通信法はもちろんのこと、いま審議をしておりますこの公衆電気通信法の手直しも私はしなきゃならないと思う、これはもう当然です。つまり、情報化時代における通信メディア、通信手段の多様化、そこから起こるたとえばデータ通信のさっきから申し上げている秘密漏洩の問題など、従来の認識とか発想ではとても律し切れないところにいまわれわれは立っているという、こういう状況の認識がまず大事ですね。  で、私が申し上げたいことは、従来の法体系では、現在の、あるいはこれから起こるであろう事態にとても対処できないという、ここの点でございます。そこで、当然、法体系の根本的な見直しをすべき時期に来ているわけでございます。で、三木総理の、この問題に対する基本的な考え方をお聞かせをいただきたい。継ぎはぎ、継ぎはぎの法律追加ではもうどうにもならないわけですね。ですから、よく未来を先取りというようなつまり政治姿勢をお示しになる総理といたしましては、やっぱり情報化というものをうんと先取りをして、むしろ先回りをするくらいな網をお張りになるということがいま一番必要ではないかということで、このことも基本的なお考えで結構でございますから、ひとつ総理の見解をお聞かせをいただきたいと思います。
  212. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) どうしても、法律というものは後からついていくような結果を招きやすい。余りこう先走ってもいかないわけでございますから、それはやはり法律というものの持っておる性質からして、ずっとこう未来を先取るということはむずかしいものがあると思いますよ。しかし、この情報化というものは、われわれの予測を上回るような速度で、情報化時代というものがいろんな国民生活の変化をもたらしておるわけですから、当然に、公衆電気通信法ですか、いまお読みになったのは。そういう法律はそういう機会に見直さなければならぬことは当然だと思います。
  213. 木島則夫

    ○木島則夫君 本当に、たとえば駅馬車の時代、もし鉄道ができたら、いわゆる駅馬車の経営者とか、それに従事している人たちというものはこれに抵抗したでしょうね。やっぱり飛脚から電信というものが起こってくれば、あれはバテレンのなせるわざだと言って電柱によじ登って電信線を切るような、そういう事態も当然あったことは私も認めたいわけです。しかし、やっぱり事実としては情報化は限りなく進んでいると。昔は電話から録音なんかはできなかったわけですね、昔は、ついこの間までは。それが録音ができるものだから、ああいう謀略電話というようなものもかかってくるんだろうと私は思いますよ。留守番電話なんというのはその典型的なものだと思います。  そういうことはともかくといたしまして、私が次に申し上げたいことは、今回の値上げにつきましては、皮肉な見方をしますと、過去のしりぬぐいをこの辺でしておいて、今後、これでいこうという具体策ができるまでの経営安定を図る暫定的な措置という皮肉な見方ができるわけです。で、それは来年の秋、五十二年の秋には労働基本権に絡む電電公社のいわゆる経営形態の問題の結論も出さなきゃならないし、さらに今度の料金改定が実現したとしましても、たかだか数年しかもたないんです、はっきり申し上げて。ですから、五十二年の秋には、いま言った経営形態の基本的な問題それから料金体系の見直しを含めて何らかの基本的な態度を打ち出さざるを得ない。そういうところに公社はいま立たされているわけですね。  そこで、これは後先になる質問かと思いますけれど、お二人に――電電公社総裁と総理にお伺いをしたい。  電電公社のあるべき姿について、今回の改正案では触れられておりません。本当は料金の問題、値上げの問題を審議するときには、将来、公社はこうなければいけないというきちっとしたビジョンがあって審議をするのが当然だと思うんですけれど、それがない。したがって皮肉な見方をすればと私は表現をしたわけでございます。まあそれはこちらへ置いておきます。どうでしょうか、公社のあるべき姿を伺っておきます。
  214. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) これはなかなか一口に言うことはむずかしい。結局は、電電公社というものは、通信を通じて国民に利便を与えて公共の福祉を増すということですから、そういうことの角度から公社のあり方というものは考えなけりゃなりませんが、公共企業体全般について、いまのようなあり方でいいのかどうかということは再検討を私は要すると思いますね。  そういうことで、政府の中においても、非常にいままでの委員会にはないような膨大な委員会を設けて、中山先生を座長にして、各部門部門に専門家、学識経験者の協力を得ていま検討を進めておるわけです。その中の大きな問題が公共企業体のあり方という問題でございますから、そういう一つの答申も出てまいるわけでございますから、そういうものを踏まえてこの問題というものは今後考えてみたいと思っております。
  215. 米澤滋

    ○説明員(米澤滋君) お答えいたします。  今度の法案におきまして、法案の審議で申し上げましたが、当面、五十二年度末に電話の申し込み積滞解消、五十三年度に全国をダイヤル即時化する、この二つの目標を達成いたしたいと思いますが、その次の問題といたしましては、やはり基本的には国民の皆様のために電信電話事業を運営し発展させるということに尽きると思います。  具体的には、経営内容そのものについても一層能率化を図るし、公共企業体として、いま総理もお述べになりましたけれども、公共企業体の将来の答申等も出てまいると思いますが、さらに国民の福祉のためにこれを運営していくということ、それから電話の……時間があれば申し上げますけれども……
  216. 木島則夫

    ○木島則夫君 もう簡単で結構です。
  217. 米澤滋

    ○説明員(米澤滋君) さらに国民のために要するに動かしていくということを主体にいたしたいと思います。
  218. 木島則夫

    ○木島則夫君 最後に、私は、質問ではなしに、要望として申し述べて質問を終わりたいと思います。  今回の改正案につきましては、収支の均衡を図ることが先行をしまして、料金体系の合理化改善を全く図っていない点につきましては、これまでも指摘をしてまいりました。で他の委員から出ました問題は重複を避ける意味で私はここでは質問をいたしませんので、問題点を列挙する形で要望にかえたいと思います。  改正案が実現をしますと、物価政策上許しがたい大幅な値上げとなりますので、特に住宅用、寝たきり老人、心身障害者などの生活が維持されますように、積極的な福祉志向の方向で措置をしていただきたい。  それから積滞の解消はもちろん、即時自動化の完全実現、さらに地域集団電話の単独電話化を急いでほしい。料金体系の合理化改善が示されない今回の改正案は、まことに不満だが、今後の料金体系の見直しに当たりましては、総括原価は利用者の便益に応じて公平に負担をするという料金決定の原町を重視していただきたい。  電報部門につきましては、いま直ちにこれを廃止することは無理といたしましても、膨大な赤字幅の縮小のため徹底した合理化を進めてもらいたい。  最後に、公社のあるべき姿として、その公共性を基盤に、活力に満ちた運営、経営を図ってもらいたい。  以上の諸点を要望の形でまとめて、質問を終わりたいと思います。
  219. 青島幸男

    ○青島幸男君 すでに当委員会では長時間にわたりまして、かなり専門的な分野にわたりまして質疑が行われたわけでございます。私、専門外でございますので、日ごろ感じておりますことを、重複を避けまして、ただ一点にしぼりまして総理に御見解を承りたいと思うんです。  総理は、御就任以来、物価の鎮静安定ということが焦眉の急である。インフレというようなものが高度に進みますと、まあかせぐに追いつく貧乏なしという言葉が昔ありますけれども、幾らかせいでも楽にならないであろう。そうなりますと、勤労意欲を失うようになりますしね、政治不信にも陥るということで、この辺のことを申し上げるのは釈迦に説法だと思いますけれども、そういう御見解をずっとお持ちになっておいでになりながら、今回、非常に理由のあいまいな、としかわれわれは考えられないわけですよ、今回の委員会でのあれにおきましてもね。理由のあいまいな値上げを推進なさろうとするところに大変私ども疑問を持つんですけれどもね。  七円が十円になるという言い方をしますと、一般にね、何だ大したことないじゃないかという感じがします、確かに。バス料金などの場合で七十円が百円になるというと、ちょっと痛いなと思うかもしれませんね。しかし、総理ね、この公社が盛んに言われております基本料は倍にさしていただきますけれども度数料は七円が十円になるだけですから、というようなPRの仕方をしているように私は受けとめているわけです。しかし、きわめて平均的なティピカルな家庭の電話を考えますとね、基本料八百円といたしますとおおむね二千円でいままでなら済んだところが、五十二年以降になりますとね、大体三千六百円か三千八百円ぐらいになるんですね。それ六割から八割の値上げになるわけです。そうしますとね、七円が十円で済むという筋合いの話とかなり違うように一般のユーザーは受けとめると思いますね。まして八万から十万ぐらいの家計費でやりくりしているお宅にとって四千円が七千円になる、あるいは二千円が三千六百円になるということで、これは大変な痛手になると私は思います。  ですから、こういうかっこうで事実上の値上げを一般の方々に強いるということは、それなりの準備も必要だし、それなりのPRの仕方も必要だと思う、それが十分に行き届いてなかったという見解を私持っているんですけれどもね。そのいまの電話のユーザーの方々にこういう形で値上げを押しつけるということで影響をどういうふうにおとりになっていらっしゃいますか。その点から、まず伺いたいと思います。
  220. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) 先ほども私が申しましたように、確定した赤字が四十九年度、五十年度あわせると五千億円近くなっておる。こういう状態で赤字を抱えてやるといっても、これはもう経営基盤がすべて貧弱でございますから、どうしてもこの際値上げをせざるを得ない。その一方においては、石油ショック以来、いろんな物価の値上がりなどもあり人件費も上がってきて、バランス合わないんですよね、料金というものが据え置かれると。そういうことでやむを得ないけれども、今回の御負担を願って、それもできるだけ急激な影響を緩和しようということで基本料金なんかにもできるだけの配慮を加えたわけでございますが、これはやはり家計からすれば統計上は〇・四といっても、これはやはりいま青島君の御指摘のように、いろんな物価増にはなると思いますが、しかし、だからといって、公共料金というものを余り無理な状態に置くということは、そのことによって非常にそのこと自体、またたとえば電電公社の事業というものが削減されたりすると、それの仕事をしておる人たち、中小企業の人たちが多いわけですが、仕事がやっぱりない、そこに雇用の問題も出てくる。そういうことを考えますと、利用者の方々にはこういう御負担を願うけれども、全体の国民経済を健全に運営していくためにはやむを得ない処置であったという御理解を願わなければならない。  これまで、こういう必要については、そういう一つの理解を得るための努力というものは私自身も必要があると考えまして、そういうことは電電公社に対しても努力してもらうことを申してきたわけでございますが、できるだけのことはやったと思いますよ、国民に対しての。国鉄、電電皆やっぱりやむを得ないことに対しては御理解を願うような努力はしたと思いますが、まだこれは十分かというと十分でなかった点もございますが、精いっぱいの努力はしたと。どうにもやっていけぬようになりますからね、こういうことはあってはいけないわけですからね。
  221. 青島幸男

    ○青島幸男君 それならそれで、もう少し国民の方々に納得のいくPRの仕方とか協力の求め方というものがあったはずだと私は思いますよ。  総理、先ほども昭和七年から九年代の一般物価から、現在、大体千倍になっているけれども……
  222. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) 九-十一。
  223. 青島幸男

    ○青島幸男君 十、十一年はそうだけれども、まあ千倍一般物価は上がっておると、しかし電話料は二百倍にしかなっていないという御見解をお述べになりましたけれども、技術革新だとか普及率から考えますと、それは二百倍どころじゃないですね。昔は一々交換手がつないでいたのが、いまは自動即時になっているわけですからね。そういう技術革新の利点なんかを含めますとね、そんなものはツウペイですよ、二百倍ぐらいは。昭和十年、十一年で置いといたってよかったじゃないかという極論だって出るかと私は思いますよ。  で、PRの仕方の問題ですけれども、私はせんだっても当委員会で問題にしたんですけれども、あのプッシュホンというのが最近ありますけれども、あれに対する大変な熱の入れ方だと思う。活字媒体にしましても、テレビ、ラジオを聞いても、かなり積極的なPRの仕方をなさっていらっしゃいます。しかし、あれば私から言わせれば一種の嗜好品ですね。どうしてもあれでなきゃならぬわけがないわけですし、コンピューターあるいは計算機と直結はするから確かに可能性は持っておりますけれども、どちらの御家庭でもそう天文学的な数字だとか、あるいは学術的な要求に基づいて行われるような計算なさらないわけですね。せめて新幹線の予約ぐらいでしょう。あれも一日半ぐらい前じゃないと使えませんから、事実上、もうほとんど満員になっているというようなケースがありまして、何の役にも立たないという実情なんですよ。それを普及させるのに、あんなはでな、はではでしい宣伝をしておいてですね、いま国民の方々から理解と協力を求めなければならない料金の値上げについては、ちっとも積極的に理解を求めようとする姿勢がないじゃないかということを申し上げているわけですよ。あれほど丹念にはおやりにならなかった。  しかも、もう一つ問題なことは独占事業です。ですから、国鉄の料金の値上げなどと違いましてね、国鉄がいやだったら私鉄にするとか、鉄道がいやならトラックで運ぶからという代替の手段を取り得ないわけですよ、電話は。だからこそ料金も法定化ということになってるんでしょうけれどもね。この法案が通れば、いやがおうでも払わされるわけですね、国民は。そうしますとね、もう圧倒的な理解と支持をいただいた上で、独占事業なんですから、行わなければ、それは人心の荒廃を招きますよ。しいては政治不信につながったり、政府に対する信頼をも損ねることになりゃしませんか。  ですから、このやり方自体にもかなり問題があるし、それから当委員会を通じてずうっと審議してまいりましてね、経理面から申しましてもね、どなたも御質問に立たれた方々は十分に納得している方はおいでにならないと私は見ております、公社の説明については。私ども全く理解できないことは、一般の方々になかなか御理解いただけないと思うんですよ。そういう疑問を残したまま、この料金改定を強行いたしますとね、先ほど言ったようなことになります。ですから、よほど慎重にならなきゃならなかったはずなのに、あえてこれをまだおやりになろうとする。これについては、国民の、私じゃないですよ、国民の一人一人の方々にどういうふうに疑問に答えられるおつもりですか。
  224. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) これは、しばしば申しておるように、このままで推移すれば、電電公社というものの経営の基盤というものは崩れていきますね。こんなに毎年毎年赤字が続いている、こういうことですから、やはりこの際一つの経営の基盤を健全なものにする必要がある。しかし、いま御指摘のような問題は、確かに公共企業体のあり方、ことに電電公社のような場合は独占企業ですからね、これが何かこう官僚化してはいけないと私は思いますね。これはやはり国民に対するサービスの機関ですからね。だから、一つの企業のよさというものはやっぱり取り入れなきゃいかぬわけですから、そういう点で、私は、経営の近代化という中には、国民のサービス機関としての電電公社というものの使命に適するように、これは独占企業でその上にあぐらをかいて官僚化された経営をしたのでは、国民のサービス機関としての使命を達成できませんから、そういう点では経営の近代化というものが必要である。  まあ宣伝なども一生懸命やっているんでしょうが、そういう点では、少し青島君のような庶民というものの人たちと会っておる人には歯がゆい思いがあるでしょうが、これはやはりいろいろな点で国民の理解と協力を得なけりゃ、これはなかなか電電公社うまくやっていけないことは明らかですから、今後、留意をいたすべき問題点だと思います。
  225. 青島幸男

    ○青島幸男君 総理の御見解のように事実いってないから、もう少し国民の納得のいくような説明ができるようにし、それからもう一つは、その国民の理解と協力を得られるような時期を待って、そのような方向でやるようにお考え直しになったらいかがでしょうかと、こう言っているんです。で、いままでのあり方ですと、公共の福祉を増進するのではなくて、企業の利益増進のためだけにやっているんじゃないかという疑問を国民の中には持つ方も多いわけですよ。  ですから、これはもう時間になりましたから最後になりますけれども、改めて、この案を撤回なさることを要求いたしまして、質問を終わります。
  226. 森勝治

    ○委員長(森勝治君) 速記とめてください。   〔速記中止〕
  227. 森勝治

    ○委員長(森勝治君) 速記を起こしてください。
  228. 三木武夫

    ○国務大臣(三木武夫君) 撤回をする意思はございませんが、いろいろ青島君の御指摘になったような問題は、今後の改革の問題として十分頭に入れておかなければならぬ点だと思っています。
  229. 森勝治

    ○委員長(森勝治君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  230. 森勝治

    ○委員長(森勝治君) 御異議ないものと認めます。  それでは、これより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
  231. 森中守義

    ○森中守義君 私は、日本社会党を代表いたしまして、公衆電気通信法改正案に対し反対の討論を行うものでありますが、討論に当たりまして特に指摘すべき点があります。  それは、法案の背景自体、巨額の歳入欠陥に何らの手当ても加えず審議を求めたことはまことに遺憾であります。国会審議権の形骸化を意識したものであって、欠陥法案と言うべきものであるということであります。  まず、反対の第一の点は、今回の料金改正に当たっての政府の姿勢についてであります。  いまや全国的に公害と自然破壊の深刻さをもたらした、いわゆる高度経済成長政策が破綻をし、低成長経済への移行に伴い、社会経済全般にわたって新時代への政策対応が求められておりますが、電信電話料金のあり方についても根本的な見直しを必要とする時期を迎えているのであります。すなわち電信電話料金の面におきましても、次のような施策を講ずることが、国民福祉の充実及び社会公正の確保から国民的要請にこたえるために必要であると思うのであります。  その第一は、電話の加入者が三千二百万を超えて、いまや生活必需品となっておりますので、料金設定に当たりましては、利用者の負担能力や電気通信サービスの効用をも勘案をして、企業用、一般家庭用、福祉サービス用の三種の料金体系とし、一般家庭料金については、一定度数までは低料金を保障することが必要であります。  その二は、ひとり暮らしの寝たきり老人や、重度身障者などの社会的弱者に対する福祉サービス用料金については、国が特別の政策的配慮を加え、電話がナショナルミニマムとして実を上げることであります。  しかるに、今回の料金値上げに当たり、政府は、このような視点に立った検討を全く行わず、受益者負担による収支相償という公共企業体の公共性への重きを忘れ、経営面に偏重した発想を基礎としておるのであります。このような新しい時代の要請に論理と実態の中からあるべき料金決定の原則を確立することが今日的対応であると思います。そのことに何ら意を用いていない状態をまことに遺憾と思うのであります。  反対意見の第二は、今回の料金改正が数年来の課題に対して何らこたえるところがないということであります。しばしば本委員会において論議されましたように、現行料金制度は大都市への人口集中や交通機関の発達による生活圏や経済圏の拡大に対応しておらず、また長距離通話料金と近距離通話料金との間には世界にその例を見ないほどはなはだしい格差が残されているという問題であります。これらの問題につきましては、すでに昭和四十六年の法律改正の際、本委員会の附帯決議にうたわれているところでありますが、今回の改定案におきましては、これらの問題は何ら解決されず放置されていることを指摘しておかねばなりません。  第三は、公社の設備拡充資金の確保について、政府が無為無策、冷淡であるということであります。公社は、発足以来、多年にわたって数次にわたる長期計画を推進し電気通信設備の拡充に努めてまいりましたが、この間における設備投資の財源はほとんど利用者の負担するところであって、政府の補助はおろか財政投融資のシェアもわずかに二ないし三%にすぎないのであります。委員会でさまざまな議論になった定率法の採用も急速な設備拡充を行うため、固定資産をなるべく早期に償却して、再投資の財源を確保するのがねらいであることは明らかであり、定率法による膨大なる減価償却費が料金にはね返って料金水準を高位に押し上げることは当然であります。  政府は、財政投融資ないし長期低利資金の導入を積極的に行い、また産業用サービスのために必要な資金についてはユーザーに協力を求め、減価償却方法を適正化して、利用者たる一般国民の負担を軽減する努力を積極的に払うべきであると思うのであります。今回の料金値上げは、政府がこのような努力を払わないで、公社の設備拡充資金をほとんど加入者の負担に求めたことの当然の結果であると言わなければなりません。  以上、主要な問題点三項目について指摘をいたしまして、反対討論を終わります。(拍手)
  232. 原文兵衛

    ○原文兵衛君 私は、自由民主党を代表して、本法律案に対し賛成の意を表するものであります。  御承知のように、公社は、四十八年暮れの石油ショックの影響を大きく受け、四十九、五十年度で四千五百六十五億円という大幅な赤字を出しています。さらに今後の公社財政を展望してみましても、わが国経済の低成長への移行に加えて、利用度の低い電話の増加などに伴い収入の伸び悩みが予測される反面、電話の積滞解消、既設加入者へのサービスの維持などに必要な建設投資を行わなければならないのでありますから、公社財政を現状のままに放置できないことは申すまでもないところであります。  今回の料金改定は、物価安定の立場からこれを行うべきでないとの主張がありますが、今回の改定はようやく石油ショック以後の新物価体系に整合させるものでありますし、また、これは五十一年度の消費者物価の上昇目標の中に織り込み済みのものであり、この物価目標はおおむね達成可能と見込まれておりますので、本案による料金改定は国民の方々の理解を得られるものと信じるのであります。  次に、今回の大幅な赤字は、政府の高度経済成長に追随した過大投資の結果によるものであるという意見もありますが、公社は、発足以来、電話の積滞解消と全国ダイヤル即時化の達成という国民の切実な要望にこたえるために必要な投資を行い、この結果、公社発足時に比べ一般加入電話数は二十一倍に増加し、ダイヤル自動化も九九・四%に達しており、また技術革新の積極的な導入によって一兆数千億円に上る巨額の建設投資の節減に努めてきているのでありまして、過大投資であるとの批判は当たらないと思うのであります。  次に、減価償却において定率法の採用は利益隠しであるとの批判がありますが、電信電話事業は典型的な設備産業であり、急速な技術革新や道路計画など社会的要因による設備の早期除却等も多いことを考慮いたしますと、定率法の採用は当を得たものであり、また固定資産に対する減価償却費の率はガス事業や製造業に比べて決して高くないのでありまして、定率法の採用が利益隠しであるとの批判は当を得たものとは言えないと思うのであります。  以上、主要な数点について申し上げましたが、自由民主党といたしましては、この料金の引き上げはやむを得ないところと考えまして、本法案に賛成するものであります。  なお、私は、この際、政府及び公社当局に対しまして、若干の要望をいたしておきたいと存じます。  その一は、過疎地域における電話普及対策でありまして、農山漁村地域では都市地域に比べかなりおくれておるのが実情でありますので、過疎地域における電話の普及についても格段の努力が望まれるところであります。  その二は、福祉電話対策の推進でありまして、社会福祉の充実の観点からなるべく早く福祉電話設置の要請にこたえるよう特段の御努力をお願いしたいということであります。  その三は、公社の関連中小企業に対する対策でありまして、料金改定の大幅なおくれによる深刻な経営危機と雇用不安を解消するよう御配意願うとともに、これら企業の経営近代化についても適切な御指導を願いたいという点であります。  最後に、公社はなお一層の企業努力によって料金の長期安定を図られるよう要望いたしまして、私の賛成討論といたします。(拍手)
  233. 藤原房雄

    ○藤原房雄君 私は、公明党を代表いたしまして、ただいま議題となっております公衆電気通信法の一部を改正する法律案について反対の意を表明するものであります。  本法律案が提出されて以来、数々の審議を通じてはっきりしたことは、政府や電電公社がどのように宣伝しようとも値上げを実施する理由は全く見当たらないことであります。また経営の改善、制度の改正等重要な基本的事項については、言葉だけの反省に終わり、ひたすら住宅電話の増加等による赤字を主張する公社の態度に大きな疑問を抱くものであります。  以下、具体的に反対の理由を述べます。  第一の理由は、公共料金の画一的な大幅値上げは諸物価の高騰を誘引し、ひいてはインフレ再燃のおそれがきわめて強い現在の経済情勢の中で、国民生活をますます窮地に追い込むことになるからであります。中でも公共料金支出が家計に占める割合の高い低所得者層にとって、電報電話料金を初めとする今後予想される一連の公共料金の値上げラッシュが大きな打撃となることは明白であります。公共企業体としての公社は、物価抑制の立場から、今回の値上げについては見合わせるのが当然であります。このような現状を無視し、社会的不公正を拡大する値上げ案は絶対に認められないのであります。  第二の理由は、電電公社が新たに策定した事業計画はまことにずさんであり、その規模が現在並びに今後の経済事情に適応したものではないということであります。公社は第五次五カ年計画として四十八年度から総額七兆円の規模で計画を策定し、四十八年から五十年までの三年間で三兆七千億円の投資を行っております。しかし、今回の電報電話料金の値上げに当たり公社が第五次五カ年計画を見直して新しく策定した五十一年から三年間の事業計画においては、総額五兆四百億円の投資を行おうとしているのであります。単純な計算をしても、五カ年計画の三年間と今後の三年間の投資規模の比較は四六%の伸びを示しており、今日のわが国の経済状態からして、今後の三カ年間の事業計画は余りにも過大な投資と言わざるを得ないのであります。したがって、この過大な三カ年事業計画は根本的に改め、現状に沿った計画にすべきであります。そうすれば今回の過大投資のための値上げを回避することができると思うのであります。さらに、公社が主張するところの直上げがおくれたことによる赤字分の回収作業も示されず、省略されているずさんな公社の事業計画は断じて認めるわけにはまいらないのであります。  第三の理由は、過大な減価償却費のあり方についてであります。典型的な設備産業としての電電公社はその減価償却費がほかの事業に比べて比較的大きな割合を占めることは免れないものであります。しかしながら、四十九年度の公社の事業支出に占める減価償却費の比率は三二・二%で、同系事業の国際電電が一七%、その他国鉄一一%、電力事業一七%、またガス事業一三%と比較しても、いかに過大であるか明らかであります。減価償却のごときは損益の期間計算を正確に行うというものであり、当然、公社の公共企業体としての立場からも、過小でもなく過大でもない正確なものにすべきであります。電電公社が普及水準の目標としたアメリカにおいても民間企業であるアメリカ電話電信会社に対し、アメリカ政府は定額法の償却方法を厳重に守らせ、過大な償却を認めていないのであります。  そこで、公社が五十年度の減価償却費七千四百億円を適正と思われる定額法に改めると、減価償却費は三千七百億円となり、赤字額約二千八百億円は逆に九百億円の黒字収支となるのであります。ところが、公社は何ゆえか現在の定率法を主張し、建物、工作物等についても定額法を用いようとしないのであります。これでは利益隠しとしか受け取れないのであります。このような公社の姿勢が改められない限り、赤字を理由とした電報電話料金の値上げ案を是認することはできないのであります。  第四の理由は、赤字であるデータ通信の値上げを行わず、一般の電話料金の大幅値上げを行うなど、余りにも露骨な大企業優遇の値上げ案であるということであります。データ通信は昨年七月に値上げを行ったことから短期間の値上げはユーザーに過重な負担となると説明していますが、これはまさにデータ通信の赤字分を一般国民に押しつけるものであり、企業の利益を代弁するものであります。国民の利益を第一義とすべき公社の姿勢が問われるのは当然であります。  第五は、今回の大幅な料金値上げ案を郵政審議会にかけず、公社の言うままに国会に提出した郵政省当局の姿勢は容認できないのであります。わが国民生活に重大な影響を与える料金値上げが、専門家による十分な審議も行わず提案されたことは、余りにも慎重を欠いていると言わざるを得ないのであります。また電報電話料の料金決定の原則も明確にされないまま今日に至っていることは残念なことであります。さらに、公社の最高意思決定機関である経営委員会のあり方についても、委員の任命については大企業側の人々のみを選出し、利用者代表を参加させようとしないのであります。その他、電話設備料の性格があいまいな点や、値上げに熱心でも福祉電話やシビルミニマムに対する公社の配慮のなさ等、指摘すべき問題が数多くあるのであります。  以上、主要なものを指摘したとおり、今回の値上げ案には反対せざるを得ないのであります。  以上の理由をもちまして、反対の意を表明し、私の反対討論を終わるものであります。(拍手)
  234. 山中郁子

    ○山中郁子君 私は、日本共産党を代表して、電報電話料金の大幅引き上げを図る公衆電気通信法の一部を改正する法律案に断固反対することを表明し、討論を行います。  反対する第一の理由は、本案は、不況と物価高に苦しむ国民の生活に一層重い負担を強いるものだからです。現在、電話は七割以上の家庭に普及し、買い物から種々の連絡、消息の交換など生活の必需品であるにもかかわらず、住宅用電話を六〇%、事務用電話を五二%も大幅に引き上げようとするものであり、生活に重大な支障を与えるものです。  反対の第二の理由は、十月七日に発表したわが党の政策の指摘や、委員会の私の質疑によっても、公社当局や政府の言う公社の赤字が経理操作でつくり出されたにせ赤字であり、実際は大幅な黒字であることがいよいよ明らかになり、料金値上げの論拠自体が崩れ、値上げの必要がないことがはっきりした。それにもかかわらず、不当に値上げの結論だけを押しつけようとするものだからです。  一つには、電話架設の際、取り立てられる設備料は四十九年度千七百六十六億円、五十年度千六百五十二億円の多額に上るのに、公社は、これを収入として計算せず、資本剰余金に繰り入れています。これが不当なやり方であることは、政府や公社が現行のやり方に疑問があるとして研究、検討の必要を認めていることでもはっきりしています。設備料を収入に計上することは当然であり、そうすれば値上げの論拠にしている赤字自体大幅に変わるのにもかかわらず、ここでも値上げの結論だけを押しつけていることを認めるわけにはいきません。  二つには、支出の三二%を占める減価償却費が過大なものであることがいまや明らかになっていることです。設備の耐用年数を異常に短くしていることや、定率法を採用している理由についても何らまともな説明が行われず、政府、公社ともこの点について検討することは約束せざるを得ませんでした。それなら、当然、本案を撤回して出直すべきではありませんか。  私が再三指摘したように、赤字づくりの不当な経理操作をやめるだけで、四十九年度は三千三百億円、五十年度は二千五百億円の大幅な黒字となり、値上げの必要はいささかもないのです。それなのに赤字を言い立て、料金値上げを国民に押しつけるとともに、六百三十五億円の仲裁裁定の実行を口実に値上げだけを強行しようとしていることは、断じて許されないことです。  反対の第三の理由は、本案は、国民の負担の一層の増大で大企業には安い料金で引き続きサービスを続け、これを拡大しようとしていることです。  全国銀行協会を初めとする大企業が主に使っているデータ通信、テレックスは経費を少なく見せかけるいろいろな不当な経理操作にもかかわらず、四十九年度は三百五億円、五十年度三百六十億円の大出血サービスを行っていながら、現行料金は据え置いたまま、一般電話や電報料金だけを引き上げ、これで穴埋めをしようというものであり、専用料金も同様です。どうしても容認できません。さらに設備料についても同様です。一般電話の架設コストは一万六千円であるのに五万円の設備料を取り立て、これを八万円にさらに引き上げる。十六万七千円かかるビル電話は二万五千円の設備料。データ通信公衆回線は二十万円かかるのに五万円。テレックスは九十四万円かかるのに五万円です。この不公正を指摘したのに対し、公社は一般電話と同じ八万円にすると答弁したのにとどまり、具体的に不公正を解消する方策を示していません。政府も公正さには疑問があるとし、公社も不公正をなくするようにすると答弁したではありませんか。それなら、当然、本案自体を再検討すべきであることは言うまでもないことです。  反対の第四の理由は、前に指摘した大企業に対する低料金の出血サービスを拡大するために、引き続き高度成長路線をそのままに、公社の経営規模を超えた過大な設備投資を強行し、電機、電線、通信建設の大メーカーに莫大な利益を保証する姿勢をいささかも変えていないところにあります。  公社は、情報化社会の進展に寄与するとして、大企業本位の全国情報ネットワークづくりを強行してきました。そのためデータ通信、画像通信網やビル電話など、大企業向けのサービスの拡充とともに、これらの電信網、電話網を相互に接続する総合通信網づくりに莫大な資金を投入するとともに、自動車電話、電話ファクス、コードレス電話など、一般家庭に当面必要でない新サービス建設に住宅用電話の増設と称しながらつぎ込んできたのが実際です。そのためにまた減価償却費をふくらまし、五十年度には四兆六千億に上る借入金をふくらまし、金利負担を増大させてきました。そのおかげで公社関連の独占大企業は肥え太り、莫大な利潤を上げてきたのです。通信建設関係でも、年間、四千億円以上を投じていますけれども、大手の元請はほとんど仕事はしないのに三割から四割以上のピンはねを行って、下請や孫請などに仕事をさせているありさまです。この点を改め、中小企業に直接発注を拡大すれば、建設予算の二割以上節減できるもので、公社自身、検討と善処を約束せざるを得なかったところです。  以上のこれまで指摘した点を改めれば、料金値上げをやめるとともに、普通加入区域の拡大、公衆電話の増設、地域集団電話の一般電話への切りかえや、身体障害者、寝たきり老人などが使える福祉電話の開発と普及という当面の要望には十分こたえることができます。  反対の第五の理由は、にせ赤字を口実に、国民負担の増大で大企業奉仕を図る公社の経営姿勢にあります。公社の最高経営陣である経営委員会は、去る八月に辞任した小佐野賢治氏など、中央、関西財界出身者が多数を占めているありさまです。決して国民本位の運営ができるはずがありません。清廉潔白、公正な国民の代表が多数を占めるようにし、委員会も公開にすべきであります。さらに、関連企業に公社幹部が多数天下っているやり方を改めるとともに、管理、運営をガラス張りにし、必要な資料を国会に提出するなどの措置をとるべきであり、同時に、経営の民主化の基本である国会の権限を強化すべきです。ところが、政府、公社とも、部分的な検討は約束しながらも、公社経営の基本的な問題を抜本的に検討することは一貫して拒否し、いいかげんな答弁に終始し、値上げだけを押しつけようとする姿勢に終わっています。私は、この点について、大きな怒りを禁じ得ません。  以上の諸点から、大幅な料金引き上げだけを押しつける本法案に重ねて反対の意思を表明するとともに、直ちに撤回することを強く要求して、討論を終わります。
  235. 木島則夫

    ○木島則夫君 私は、民社党を代表して、公衆電気通信法の一部を改正する法律案に対し反対の討論を行うものです。  政府がいつも主張しているように、すべての公共料金を一律に、しかも長期にわたって凍結することが不可能に近いことはわれわれも理解をしているつもりです。しかし、今回の電話、電報料金の大幅な値上げにつきましては、依然として九%台に推移してきた消費者物価をさらに押し上げ、国民生活をますます苦境に陥れるばかりでなく、次に指摘をする理由から、国民を十分に納得させるだけの合理性、妥当性を欠いたものとして反対せざるを得ません。  私が反対する最大の理由は、今回の改正案が収支の均衡を盾に単に料金値上げだけを先行させ、料金体系の合理化改善を全く図っていない点であります。その具体例としては特に家計に与える打撃の大きい住宅電話の基本料金であります。改正案は、現行の二倍、つまり東京の場合、月額九百円を千八百円にするというものです。これは住宅用電話と事務用電話の利用価値及び負担能力の相違、全国即時自動化の現状における級局区分制度のあり方などについて抜本的に検討することなく、固定収入源の強化という経営サイドの論理のみを一方的に国民に押しつけたものであります。  ここで問題になりますのは、住宅用電話を赤字と決めつけている点です。住宅用電話は発信面からの収入こそなるほど少ないが、事務用電話からの受信面を通じて総収入に大いに寄与している点も見逃してはならない現実であります。  私は、電話部門の収支は一律の値上げによらず、料金体系のひずみを是正することによって大幅に改善すべきだと思うが、今回の改正案には盛られておりません。三分七円の市内通話料金の区域は大体半径十五キロぐらいになっているが、この中身は大都市と地方では大変な差があります。たとえば市内料金区域に含まれている加入電話数を見ると、東京二十三区三百十四万、大阪百九万、名古屋六十七万、岡山十五万、倉敷十万などで、同じ三分七円の市内料金でも便益には大きな差があります。この地域の差を考えて基本料には差があり、東京、大阪、名古屋の基本料は事務用千三百円、住宅用九百円、岡山、倉敷は事務用千百五十円、住宅用八百円となっておりますが、この差は便益の格差の巨大さと比べればきわめて小さく、大都市の事務用電話は安い市内料金でこの集積の利益をフルに利用しているわけであり、事務用電話に対してはいまの数倍の基本料を考えてもしかるべきであります。要するに、総括原価は、利用者の便益に応じて公平に負担をするという料金決定の原則から、かなり外れている点も反対の理由として挙げざるを得ないわけです。  料金体系の矛盾として次に指摘をしたいのは、距離別料金格差が是正をされていない点です。これは自動即時化によってコスト安になっていることからしても当を得ないだけでなく、欧米諸国と比べても割高であります。日本は、一区域内の通話料を一とすると、千キロメートル(東京-福岡間)は七十二倍、これに対し米国は十四倍、西ドイツは十五倍です。距離的錯覚を利用した料金体系が電電公社に大きな利益をもたらしたと言っていいでしょう。改正案は、技術革新の成果は電話利用者にも還元されるべきであるという原則を全く無視したものであります。  次に、政府の責任を厳しく追及したいのは、福祉の視点からの温かい配慮がなされていないということです。心身障害者、寝たきり高齢者などにとって、電話は現代社会を生きていくために不可欠であることからいいまして、電話料の大幅な値上げは日常生活の維持に深刻な影響を及ぼすことは明白です。福祉国家を志向するわが国において、福祉的な政策料金制度の確立が重要課題であることを銘記すべきです。  改正案に反対する次の大きな理由の一つは、合理化に対する経営姿勢が熱意を欠き、依然として惰性に流れている点です。その典型的な例は電報部門に見出すことができます。  電報部門の収支状況は年々悪化の一途をたどり、昭和三十年度の赤字は約百億でしたが、ここ十年来、電話の普及に比例して電報の扱い件数は毎年四百万から五百万通減り続け、去る四十年度には国民一人当たり年間〇・九通だったものが五十年度には〇・四通に減っています。要するに一通の電報を受けてから配達するまでに料金の十倍近くの費用がかかります。五十年度の赤字額は千八十八億と三十年度の十倍以上にふくれ上がり、公社全体の事業収支赤字二千七百五十億円の四〇%を占めているほどです。このような最悪の事態をもたらした根本的な原因は、電報利用の大部分が儀礼的、社交的なものになっている事実を直視して、電報事業の縮小またはその廃止を基本とし、電話のない僻地のどうしても必要な電報などについては低い政策料金を設定し存続するなど、抜本的な対策を講じなかったことにあります。  私が特に主張したいのは、電報部門の赤字の解消は不可能です。それならば現状でいかに赤字幅を縮小できるかを真剣に考えるべきです。それには不必要な中継局を整理統合すること、これによって電報送達に支障のないことは電電公社も言明しています。さらに配達段階での合理化を図るとともに、この際、特に申し上げておきたいことは、膨大な赤字に悩む公社が委託局に対して支払っている委託費、手数料のこの膨大さについて根本的に見直すべき時期に来ていることをはっきりと指摘をしたいと思います。電報が推移してきた今日的状況の中では、時として歴史的経過を断ち切る勇断も必要であることを強調いたします。  さて、今回の改正案が収支の均衡を盾に料金値上げだけを先行させ、料金体系の合理化改善を全く図っていない点は冒頭で指摘しましたが、仮に改正案が実施されたとして、収支の均衡はたかだか数年もつかもたないかという程度です。この際、公社のあるべき姿を明示すべきことも忘れてはならない問題です。それは公社の経営をいかに図るかという根本の問題にもつながるからです。電電公社のあるべき姿、ビジョンの明示されない改正案はまことに不満でございます。  終わりに当たり、特に強調したいことは、電電公社もいまのうちに抜本的な経営の刷新を図らなければ国鉄の二の舞を演じるということであります。言うまでもなく、電電公社は独占公企体であり、国民は、料金が不当に高くとも、サービスに欠陥があろうとも、公社以外に選択の道はなく、その料金は実質的には税金と同じ性格を持っているものです。このような公社の企業としての有利性の上にあぐらをかいて真剣な努力を怠るならば、第二の国鉄化は明白です。このような事態に立ち至らないよう、政府及び電電公社に厳しく要望、指摘をして、私の反対討論を終わるものです。
  236. 森勝治

    ○委員長(森勝治君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  237. 森勝治

    ○委員長(森勝治君) 御異議ないものと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  公衆電気通信法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方は挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  238. 森勝治

    ○委員長(森勝治君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  茜ケ久保君から発言を求められておりますので、これを許します。
  239. 茜ケ久保重光

    ○茜ケ久保重光君 私は、ただいま可決されました公衆電気通信法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、日本社会党、公明党、民社党及び第二院クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  まず、その案文を朗読いたします。        附 帯 決 議 (案)   政府および日本電信電話公社は、本法施行にあたり次の事項の実現につとめるべきである。  一、電信電話事業の高度の公共性と社会情勢の推移にかんがみ、そのサービスのあり方、料金制度などの基本問題について検討するため、公社は早急に適正な構成による総裁の私的諮問機関を設置し、国民の付託に応える結論を得ること。  一、公社は、常に、広く国民の意向を吸収し、これを事業運営に反映させるため、中央・地方に利用者等による委員会を設置すること。  一、料金改定の影響を緩和するため、一定度数以下の利用者の通話料について行政措置による減額措置を講ずるとともに、福祉政策の一環として、生活保護世帯等の電話について加入者債券引受の免除、設備料の分納等の措置を講ずること。  一、電報制度については、その公共的使命にかんがみ、これが存続をはかるため新サービスを含めて積極的な施策を講ずるとともに、利用の減少等に伴う関係職員の労働不安を解消するよう労使間で十分協議すること。  一、今回の法改正に伴い、データ通信、専用回線、テレックス等にかかる認可料金についても、サービスの効用、負担能力等を勘案して早期にその適正化をはかり、料金負担の公平を期すること。  一、電信電話事業発展のため、労使の信頼関係を確立するとともに、労働条件の向上および雇用の安定に一層努力すること。  一、沖繩県における電話の積滞解消について、さらに格段の努力を払うこと。   右決議する。  以上、申し上げました案文の趣旨につきましては、この委員会での質疑を通じて各委員ともよく御了承でございますから、特に説明は省略いたします。  何とぞ御賛同くださいますようお願いいたします。
  240. 森勝治

    ○委員長(森勝治君) ただいま茜ケ久保君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  241. 森勝治

    ○委員長(森勝治君) 全会一致と認めます。よって、茜ケ久保君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、福田郵政大臣から発言を求められておりますので、これを許します。福田郵政大臣。
  242. 福田篤泰

    ○国務大臣(福田篤泰君) このたびは、大変御熱心な御審議をいただき、ただいま公衆電気通信法の一部を改正する法律案の御可決をいただきましたことを厚く御礼申し上げます。  この委員会の御審議を通じまして承りました御意見、御議論はことごとく私どもの深い教えとして拝聴いたしました。これらの点は、今後の電気通信事業の運営面に十分反映させまして、当委員会の御審議におこたえ申し上げたいと存じます。  さらにまた、ただいまの附帯決議につきましては、政府といたしまして、十分にその御趣旨を尊重してまいる決意でございます。まことにありがとうございました。
  243. 森勝治

    ○委員長(森勝治君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを私に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  244. 森勝治

    ○委員長(森勝治君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。  暫時休憩をいたします。    午後五時十二分休憩   〔休憩後開会に至らなかった〕