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1976-05-18 第77回国会 参議院 内閣委員会 5号 公式Web版

  1. 昭和五十一年五月十八日(火曜日)    午前十時三十九分開会     ―――――――――――――    委員の異動  五月十三日     辞任         補欠選任      山本茂一郎君     森下  泰君  五月十四日     辞任         補欠選任      森下  泰君     山本茂一郎君  五月十七日     辞任         補欠選任      源田  実君     稲嶺 一郎君     ―――――――――――――   出席者は左のとおり。     委員長         中山 太郎君     理 事                 中村 太郎君                 野田  哲君                 秦   豊君     委 員                 世耕 政隆君                 寺本 広作君                 八木 一郎君                 山本茂一郎君                 吉田  実君                 上田  哲君                 片岡 勝治君                 矢田部 理君                 太田 淳夫君                 峯山 昭範君                 岩間 正男君                 河田 賢治君    国務大臣        国 務 大 臣        (総理府総務長        官)       植木 光教君    政府委員        人事院総裁    藤井 貞夫君        人事院事務総局        任用局長     今村 久明君        人事院事務総局        給与局長     茨木  廣君        人事院事務総局        職員局長     中村  博君        総理府人事局長  秋富 公正君        総理府統計局長  川村 皓章君        防衛庁人事教育        局長       竹岡 勝美君        林野庁長官    松形 祐堯君    事務局側        常任委員会専門        員        首藤 俊彦君    説明員        内閣官房内閣参        事官       角田 達郎君        内閣総理大臣官        房参事官     石川 雅嗣君        大蔵省主計局給        与課長      吉居 時哉君        郵政省人事局厚        生課長      岩田 立夫君        労働省労働基準        局補償課長    溝邊 秀郎君        労働省職業安定        局業務指導課長  望月 三郎君        自治省行政局公        務員部給与課長  金子 憲五君     ―――――――――――――    本日の会議に付した案件 ○国家公務員災害補償法等の一部を改正する法律  案(内閣提出、衆議院送付)     ―――――――――――――
  2. 中山太郎

    ○委員長(中山太郎君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。  この際、委員の異動について御報告いたします。  昨十七日、源田実君が委員を辞任され、その補欠として稲嶺一郎君が選任されました。
  3. 中山太郎

    ○委員長(中山太郎君) それでは、国家公務員災害補償法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。植木総理府総務長官。
  4. 植木光教

    ○国務大臣(植木光教君) ただいま議題となりました国家公務員災害補償法等の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  本年二月二十六日、人事院から国家公務員法第二十三条の規定に基づき、国会及び内閣に対して、公務上の災害または通勤による災害を受け長期にわたり療養する職員の実情等にかんがみ、国家公務員災害補償制度に関し、傷病補償年金制度の創設、身体障害に対する評価の改善、他の法令による給付との調整方法の改善を図る等の必要がある旨の意見の申し出がありました。  政府といたしましては、その内容を検討した結果、この意見の申し出に従い、国家公務員災害補償法等の一部を改正する必要を認め、この法律案を提出した次第であります。  次に、改正の内容についてその概要を御説明申し上げます。  まず第一は、療養の開始後一年六カ月を経過しても治らない病状の重い長期療養者に対しては、現行の休業補償にかえて、障害等級第一級から第三級までの障害補償年金の額に相当する額の傷病補償年金を支給することにしたことであります。  第二は、神経系統の機能または精神の障害等について、障害等級表の改正を行うこととしたことであります。  第三は、災害補償の年金と厚生年金保険法等による年金とが併給される場合における災害補償の年金額の調整について、その方法を改善整備したことであります。  第四は、補償額の算定の基礎となる平均給与額について、一般私傷病のため勤務することができなかった場合についても、その計算の基礎となる日数及び給与から控除して算定することとしたことであります。  第五は、審査の申し立て制度を改善し、福祉施設の運営について不服のある者について、人事院に対する措置の申し立てができることとしたことであります。  なお、以上の改正は、障害等級表の改善については昭和五十年九月一日から、審査の申し立て制度の改善についてはこの法律の公布の日から、その他については労働者災害補償保険法の改正の時期に合わせて、昭和五十二年四月一日から実施することとしております。  以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概略であります。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願いいたします。
  5. 中山太郎

    ○委員長(中山太郎君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言を願います。
  6. 野田哲

    ○野田哲君 まず、人事院の方にお伺いをいたしますが、国家公務員災害補償法の二十条の二について見解を伺いたいと思います。  二十条の二について、「生命又は身体に対する高度の危険が予測される状況の下」でということで、これに該当する職種あるいは職務内容が定められているわけでありますけれども、この「高度の危険が予測される状況」であったかどうか、この点については一体どの機関、あるいはだれが、その状況が高度の危険が予測される状況であったかどうかを判断をして決定をすることになるのか、この点をまず伺いたいと思います。
  7. 中村博

    ○政府委員(中村博君) いま先生御指摘の、高度の生命または身体に対する危険という場合にどのような該当性があるかと申しますと、まず第一番は、人事院規則でこの法を受けまして職員の種類と職務を書き上げてございます。したがいまして、たとえば、警察官について申しますと、犯罪の捜査、犯人または被疑者の逮捕、看守または護送等々の職務が挙がっておるわけでございます。したがいまして、そのような条件に該当いたすような程度の危険の状態、こういうものであろうと考えてございます。現実の場合には、実施機関がこれを人事院と協議して判定する、かように相なってございます。
  8. 野田哲

    ○野田哲君 そういたしますと、人事院規則で定めてある職務、職種、それから内容、これに該当する場合には、結果的には今日までの状況ではどうなんですか、この人事院規則に定めてある職種なり職務内容であればすべて該当していると、こういうふうに実情としてはなっているというふうに理解をしてもいいわけですか。
  9. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 私どももさように理解してございます。
  10. 野田哲

    ○野田哲君 ここに定めてあるような人事院規則の規定による職種あるいは職務内容の場合でも、たとえば職員の暴走的な、無謀な行動というような場合があるいはあるのではないか、想定されるんではないか、そういう場合に、この無謀な行動に起因しての負傷あるいは死に至った、こういう場合でもこれは該当すると考えていいわけですか。
  11. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 先ほど先生も御指摘のとおり、これは職務上の義務として高度の危険が予測される状態において、その職務を執行するという場合に、いわゆる特別公務災害を認めておるわけでございますので、いま先生がお述べになりました無謀なという、いろいろ御解釈のしようもあろうと思いますけれども、職務命令に基づかずにそのような行為をした場合、仮にそう理解さしていただきますとこれに該当しないということに相なります。
  12. 野田哲

    ○野田哲君 これは国家公務員の場合でなくて、地方公務員の場合にも地方公務員災害補償法、これは国家公務員災害補償法に準じて制定をされております。その場合、二十条の二に該当する職として消防の職員が指定をされております。火災の現場等で一々職務命令によって対処できるかどうか、恐らく対処できないと思うのです。そういう場合に消防職員が常識的に客観的に見て非常に無謀な行動をとった、こういうことで死に至る場合もあるのではないかと思うのです。そういう場合には、一体判断をどういう機関でやるか、こういう問題があるのではないかと思います。国家公務員の場合においても、やはり警察官の職務執行上無謀な、言うならば警察官の功名心に駆られたような、はね上がったような行動によって死に至った、こういう場合があるいはあるのではないかと思います。そういう場合でも、いまの説明によるとほぼこの職種、職務に該当しておれば百分の五十、この措置を受ける、こういうことになるわけですか。
  13. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 先生の御設定の無謀なという意味合いが、ちょっと抽象的な御発言でございますのでよく私どもわかりかねますが、先ほど申し上げましたように、このような職務を遂行する場合に、設例に挙げられました消防職員の場合には、ある一定の対象に向かっての消火作業への従事ということが職務命令総体でございます。したがいまして、いろいろなその場に応じた対応の行動があり得ると思います。したがいまして、どの限界を超えたものを先生のおっしゃるように、無謀とするのか、あるいは、私が申し上げましたように職務命令の範囲を超える、いわば私的なと申しますか、そういうような行為と見るのか、これは個々の事案につきまして十分その実態を審査した上で、検討した上でなければ出てこないことでございまして、簡単に一般論としてお答えできないと思います。しかし、全く職務命令を外れて、先生おっしゃいますように、何と申しますか、功名心に駆られたその枠外の行為であるという場合には、職務執行には当たらないというふうに解するのが一般論ではなかろうか、かように考えてございます。  なお、もちろん当然なことながら、その認定権限は実施機関にあるということでございます。
  14. 野田哲

    ○野田哲君 ここに定めてある二十条の二、それに基づく人事院規則で定めてある職種あるいは職務内容以外で、公務員について危険が全く予知される、当初から危険が予知される、こういう状況のもとで職務に従事することはあり得ないというふうに、人事院はそういう認識に立っておられるのかどうか、この点について見解を伺いたいと思います。
  15. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 先ほども申し上げましたように、現在規則である一定の限界を定めておるわけでございます。しかし、このような場合以外でも、つまり人事院規則で定めておりますような場合以外でも、あるいは私どもの勉強不足のためにあり得るかもしれません。したがいまして、その点は衆議院でも附帯決議をいただきましたので検討はいたしたいと思いますが、たとえば衆議院の場合にも御質問がございましたけれども、学校の先生の場合でございます。大変な、児童を救護されるために非常な危険を冒して不幸な転帰をおたどりになったというようなときにはどうかというお尋ねがございましたが、この場合でも、学校の先生は、一つは国立もあり公立もあり、また私立もあるわけでございます。そういう場合にこの特別公務災害というものは、まあ私の方だけについて申し上げますれば、国家公務員にまさに特有なものであって民間の場合にはないという特殊なものを格別に挙げまして、それを公務員の災害補償独自のものとしてこれを考えていくという立場でございます。そのことは、同時に二十三条に言う労災補償その他との均衡条項にも法の正当な意味において合致すると、こういう考えでおるわけでございますので、民間にもあるというような例の場合には、ひとつ慎重な検討が必要ではなかろうか、かように考えておるわけでございます。
  16. 野田哲

    ○野田哲君 いまの職員局長の話ですと、これ以外でもあると。あるけれどもここに限定をしているんだ、こういうふうに受け取られるわけなんですが、たとえば建設省の地方建設局の職員、河川管理をやっておる職員が河川の決壊という状況にある場合、当然そこへ防災活動のために従事をする。非常な危険が予知される場合があるわけであります。地方公共団体の職員の場合にも、河川の決壊あるいは海岸の堤防の決壊等々の防災活動に従事をして死亡をした例を私は知っております。あるいは、いま言われた教職員あるいは学校に勤務している教職員以外の保健婦や養護関係、こういう人たちをも含めて、学校で火災が発生をした、あるいは児童を引率をして修学旅行、あるいは夏季の海岸の研修、こういうところに勤務をする、こういう場合に、過去においても児童が高波等にさらわれて溺死をする状態になったのを救助するために死亡した、こういう例があるわけであります。あるいはまた病院の看護婦さん等が、病院が火災になって患者を救助している過程で火災に巻き込まれて死亡した、こういう例もあるわけであります。当然こういうような、幾つかの例を挙げたわけでありますけれども、非常な危険が予測をされる状況の中で、人命救助あるいは防災活動に従事をしているわけです。なぜこういうような場合が対象にならないのか、重ねてこれは見解を伺いたいと思います。
  17. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 私が先ほど御説明申し上げました点で、ほかにもあると申し上げましたのは言葉足らずでございまして、ほかにもあり得るかもしれないけれども、現段階においてはこの規則で定められたものでございますと、こういうふうに申し上げたつもりでございますので、よろしくお願い申し上げます。  それから、いま先生お出しになりました設例、大変一般の仕事の場合と違っておるというような場合等考えられますけれども、なおたとえば、学校の先生がそういうふうに活動なすって不幸な転帰をたどられたというような場合に、それが公務上であることは間違いございませんけれども、先生のお仕事の中に直ちにそういうことが職務として入っておるのかという点が問題、それからいま一つは、民間の場合等におきましてもいろいろな企業の自衛活動があるわけでございまして、そのような点が労災補償の体系の中では特別なものとして構成されていない。そういうような点から、いまおっしゃった例は大変考えるべき例ではございますけれども、この現段階におきましては、高度の危険、生命の危険が予測されるというような職務、その人の職務がそういう職務であるというふうには考えていないという現在でございます。
  18. 野田哲

    ○野田哲君 具体的な例を挙げて、事実については改めて自治省の担当者が来られたときに確認をしたいと思うんですが、人事院も恐らく承知をされているんじゃないかと思うんです。この二十条の二が制定をされた、たしか直後であったと思うんですが、高知県で土砂崩れがあった。この土砂崩れの危険が予知されたために、町役場の職員と、恐らくこれは土木関係の職員であったと思うんですが、町役場の職員と警察官が現場に急行して町民の避難の指導なりあるいは山崩れの防災の活動等の職務に従事をしておった、そして、さらにそこで山崩れが起こって二重遭難という状態になって、警察官と役場の職員が死亡した、こういう例があったと思うんです。その場合に、同じように防災活動に従事をしながら、警察官については二十条の二でこの百分の五十を加算をするという措置がとられたんだと思うんです。役場の職員についてはとられていない。こういう事例があったと思うんですが、事実がわかっておればそういう状況、ほぼ間違いないかどうか報告をしてもらいたいと思います。わかっていなければ自治省へ、後で来られますから。
  19. 中村博

    ○政府委員(中村博君) ただいまお示しの事案につきましては、その詳細、存じてございませんので……。
  20. 野田哲

    ○野田哲君 職務長官に伺いますが、いま幾つか例を申し上げ、特に具体的にあった例として高知県の例、これは後で自治省から説明があれば、私が説明した状況と間違いないと思うのですが、こういうふうに全く同一の場所で起こった災害救助活動に従事をして死亡した公務員、これが職種によって法の適用が異なって補償措置に格差がある、これは非常に不平等だとはお考えにならないか。私はすべてを、いま申し上げたように一律に百分の五十の条項を適用せよとはいま言いませんけれども、たとえばこの二十条の二に指定をされている、あるいは地方公務員災害補償法で指定をされている職種に該当する公務員と、そうでない公務員が、全く一つの災害救助とか、人命救助とか、あるいは火災とか、そういう全く同一の目的に従事をして死亡した場合ぐらいは、これは特例を設けて二十条の二に該当させるべきではないか、こういうふうに思うのです。現行は全く同じ災害救助活動に従事をしても、職種によってあなたは自分の五十を加算をしますよ、あなたはだめですよ、こういう扱いになっている。こういう点について、職務長官としては同じ公務員で余りには補償措置に不平等があるとはお考えになりませんか。
  21. 植木光教

    ○国務大臣(植木光教君) ただいま御指摘がありましたように、警察官等のように高度の危険が予測される職務に従事する特殊な職務義務を負っている職員、そのほかにまた、職務を遂行するに当たって相当に危険な職務を遂行しなければならない、そういう職員があるということは私も十分に承知いたしております。これらの公務上の災害につきましては、民間にも同じような危険業務に従事する労働者がございまして、その補償との均衡のこともあろうかと存じます。私、不公平ではないかどうかと、こう言われましたならば、それに直接的にお答えするわけにはちょっとまいらない立場にあるわけでございますけれども、業務災害に対する補償の均衡という点については、法律上人事院の調査研究を待って対処しなければならないという制度上の問題もございますので、人事院の調査研究を待って判断をさしていただきたいというふうに思います。
  22. 野田哲

    ○野田哲君 それでは人事院の総裁に伺いますが、当時藤井総裁は人事院には直接は関係なかったわけでありますけれども、地方自治体関係の重要な職務に従事されておられたわけですが、二十条の二というこの特例は、当時浅間山荘事件というショッキングな事件があって、ここで急遽人事院が意見書を出して、そして法が制定されるときにはもうすでに浅間山荘事件は経過しておったわけでありますから、適用をさかのぼって浅間山荘事件で死亡された警察官に適用する、こういうような措置がとられたという経過があったと思うのです。これは間違いないと思うのです。そこで、その当時、対象の職種、業務内容を限定をすることについて、いま私がるる申し上げたような事例を挙げて、国家公務員の組合、地方公務員の組合から、かなり強い限定されることについては抗議が行われたわけです。かく申す私も当時その代表者をしておりましたので、これは私が一番よく経過は知っているんです。地方公務員の災害補償基金でもこの問題が大きな問題になりまして、きょうはどういうわけか欠席をされておりますけれども、加藤理事、知事会代表で、この地方公務員災害補償運営審議会の会長をやっておられて、私が真っ正面に座って職員側の代表でこの問題を議論をした経過もある。そういう因縁があるんです、これは。そこで、当時私どもの主張をしたことに対して、亡くなられた人の名前を挙げるのが妥当かどうかどうもためらうんですけれども、事実だったから申し上げますけれども、当時の佐藤総裁あるいは地方公務員の方を担当しておる自治省の方でも、まず、これで優遇をする、危険な業務に従事した場合の補償について優遇をする、こういう道を開いておいて、後で幾つか起きた事例によってさらに範囲を拡大をしていけばいいじゃないですか、こういうことでこの場合は了承してもらいたい、こういうふうに答えておられるんです。これは、私が当時やはりそういう立場にあったから間違いないんです。公務員法では平等取り扱いの原則あるいは公平の原則という基本原則があるわけでありまして、この二十条の二の問題について、この適用範囲をすべての公務員で高度な危険が予測される場合にこれを範囲を拡大をするというのが私はやはり一つの改正の方向ではないかと思うんですけれども、そこまでいかないにしても、先ほど申し上げましたように、警察官あるいは消防職員と一緒に一つの人命救助なり防災活動等に従事をした、とりあえずはそこまででも範囲を拡大をすることが私は必要なんじゃないかと思うんです。そういう経過もありますので、この問題について、これは制定の経過からしても、人事院が意見書を出さなければ先ほど総務長官も答えられないということでありますが、人事院として具体的に検討して、これは今後意見書としてこの問題に取り組む用意があるかどうか、意見書を出す用意があるかどうか。この点について総裁の見解を承っておきたいと思うんです。
  23. 藤井貞夫

    ○政府委員(藤井貞夫君) 先刻来るるお話が出ておるわけでございますが、特別公務災害というのは、ここで申し上げるまでもなく、国民の生命、身体あるいは財産の保護等を本来の職務内容といたしておりまして、そのために法令上も特殊な職務上の義務を課せられているという職種の職員について認められておる補償の割り増しの制度でございます。これ自身は、いろいろの客観情勢その他がございましたのですが、大変有意義な制度であるというふうに理解をいたしておるのであります。それとの比較の問題におきまして、一般公務員においても、それと類似の状況に置かれた場合には同様なやはり措置あるいはこれに見合うような措置を講ずるのが当然ではないかということは心情的には私も十分わかります。こういう意味合いで、いままでもいろいろ論議がございましたし、また先般の衆議院の内閣委員会におきましても、その趣旨の附帯決議が行われたというような状況もあるわけでございます。そういうことで、われわれといたしましても十分事柄、内容というものは承知をいたしておるつもりでございまして、これに対して慎重なひとつ検討というものを取り組んでいきたいという状況にあるわけでございます。ただ、御承知のように、やはり災害補償というのは一般の民間の場合との均衡の問題というものもございます。それからまた、国が補償する、地方団体が補償するということでございますので、もちろん乱に流れるというようなことは、これは十分差し控えなければならない、慎まなければならぬという別個の要請もあることではございます。しかし、いま問題になっておりますような点というものは、これは十分考慮をしていかなければならぬ事案でございますので、私たちといたしましても誠意を尽くしてひとつこの問題に取り組んでまいりたいということで、先般の衆議院の内閣委員会でも総務長官から、検討していきたい、人事院の調査研究の結果を待って検討していきたいという御答弁をいただいておるようであります。われわれもこの問題については、問題の所在は十分よくわかりますので、誠意を持ってひとつ取り組んでまいりたいというふうに考えております。ただ、一般的に特別公務というふうに取り扱うかどうかということについては、これはいろいろ均衡問題その他がございます。そこで、何らかそれにかわる別個の取り扱い方がないかということ、要するに何か具体的な事件があって、その事件の中で特別公務員というものとそうでない者とが共在をしておると、同じような事件の中で、同じような立ち働きをしておるというような場合においての措置というようなことで、個別的な問題として検討するというような余地がないかどうかというような事柄もひとつ検討の素材であると思います。そういう問題を中心にして今後誠意を持って検討を続けてまいりたいと思います。
  24. 野田哲

    ○野田哲君 総務長官、いま人事院総裁は、誠意を持って検討すると言われたわけですが、担当の総務長官としてはいかがですか。
  25. 植木光教

    ○国務大臣(植木光教君) 人事院が誠意を持って調査研究をせられるという御答弁を拝聴いたしておりまして、私も大変感銘を受けております。この調査研究の結果を待ちまして、私どもといたしましては十分検討をしてまいりたいと存じております。
  26. 野田哲

    ○野田哲君 それでは、次の問題に移っていきたいと思います。  いま総務長官あるいは職員局長や人事院総裁も、民間との均衡、労災とのバランスということを強調されておるわけでありますが、そこで、それに関連して民間とのバランスがとれているかどうか、こういう問題で、法定外支給金の問題について伺いたいと思うんです。  公務員が公務で死亡した場合の措置について、いま審議をしている公務員の災害補償制度、これは当然、民間の労働者の労災保険制度に準じてその制度がつくられているわけでありますが、民間の労働者の労働災害による死亡の場合に、いわゆる労災補償制度による補償のほかに、使用者――企業側から見舞い金あるいは慰謝料、こういうような名目で、いわゆる法定外給付が行われているのが常識的な通例になっていると思うのです。この民間の企業で行っている労災補償以外のいわゆる法定外給付、この実態について人事院では調査をされておられますかどうか、この点をまず伺いたいと思います。
  27. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 十全なものではございませんけれども調査をいたしてございます。
  28. 野田哲

    ○野田哲君 その概況、調査されておるのであればその概況について、企業としては労働災害によって死亡した場合にどのぐらいの、法定外給付といいますか、見舞い金、慰謝料等の支給がされておるか、概況を簡単に伺いたいと思います。
  29. 中村博

    ○政府委員(中村博君) まず、私どもの調査によりますと、何らかの形でいま先生御指摘のような法定外給付をいたしておりますものは、私ども百人以上の企業を対象として調べましたところによりますと、七七%の企業がこれを実施いたしてございます。それから、同時に行われました労働省での三十人以上の規模の調査によりますと、これは小規模企業を含んでございますので三八%が実施をしておると、こういう数字に相なってございます。  で、たとえば、遺族の補償につきましても、大変いろいろな形の出し方といいますか、がございまして、非常にこの分類に苦労するわけでございます。定率、あるいは定額あり、あるいは勤続年数別あり、役職別ありということで、それからまた同時に、果たして上積みの補償なのか、いわゆる弔慰、見舞い金なのか、その辺の性格も、調査の限界ではございますけれどもよくわからない、あるいはまたまちまちであるということでございますので、すべて、先ほど申し上げましたような三十人以上の規模では三八%、四〇%を割っておるというような実施状況ともあわせて、果たしてどのようにこの額等も見たらよろしいかというようなことがあるわけでございます。一例を申し上げますと、たとえば労災の上積みとして遺族補償を出しておりますというのが七百四十一社私どもの調査でありまして、その額は十万円から四十九万円までのものが百十二、それから五十万から三百万のものが百四十七、三百万を超えるものが約三百というような分布になってございます。その平均値がどうかということは計算の方法によっていろいろ違いますけれども、私ども大体三百万か四百万だと考えてございます。そういうような実情でございます。
  30. 野田哲

    ○野田哲君 わかりました。概略の説明ですけれども、少なくとも三百万ないし四百万、平均的に考えれば見舞い金が出ている。こういう非常にこれは格差がある。いま公務員の場合には法定外給付百万ですから、いまの報告によってでもかなりの格差があるということがはっきりしておるわけです。  関連をして、郵政省、見ておりますか。――郵政省の職員の場合に、昭和四十九年の災害補償統計を見ると、その資料では四十九年の郵政省関係の職員の災害件数九千三百十四件、こういう数字が発表されておりますが、四十九年で郵政省職員で死亡という場合の件数は何件ぐらいありますか。
  31. 岩田立夫

    ○説明員(岩田立夫君) 四十九年度における死亡件数は三十二名ということでございます。
  32. 野田哲

    ○野田哲君 重ねて郵政省に伺いますが、郵政省の場合、郵便業務については、郵便局の職員以外に、日本逓送という会社がありますね、郵便物を運送している。この日本逓送という会社が郵便物の輸送の一部を受け持っているわけですが、この日本逓送の場合に、この会社の職員が業務上で死亡した場合、恐らくこれは日本逓送の会社と日本逓送の従業員で結成されている労働組合との間で、労災補償以外の法定外給付について取り決めが行われていると思うんですが、この点の状況把握をしておられますか。
  33. 岩田立夫

    ○説明員(岩田立夫君) 労働組合と日本郵便逓送株式会社の間で協約があるというふうには私は聞いておりませんが、ただ、職員が職務中に死亡したというような場合には、死亡見舞い金として一千万円を遺族に支給すると、このように聞いております。
  34. 野田哲

    ○野田哲君 郵政省の厚生課長として、いま言われた、同じ郵便の業務に従事をしていて、日本逓送の職員の場合には法定外の給付として一千万円の支給を受ける。何か聞くところによると、この日本逓送の職員と鉄道郵便局の鉄郵の職員などが、鉄道輸送された郵便物の積みおろしなどを一緒に作業するようなこともあるんだというように聞いておりますが、そういうふうに全く郵便物の輸送という同じ業務をしていて、日本逓送の職員の場合には、別に労災補償以外に一千万円の支給を受ける、郵政省の職員の場合には百万円ぽっきり、こういう状態について、あなたは郵政省の厚生課長として、いまの郵政省の職員の特別給付支給金、これ、妥当な金額と思われますかどうか、この点伺いたいと思います。
  35. 岩田立夫

    ○説明員(岩田立夫君) 日本郵便逓送株式会社の場合には、確かにその業務上の災害により死亡した方に対しましては、その遺族に見舞い金として一千万円を支給しているということでありますが、これはやはり業務上の災害に対する補償的な意味合いを持っておると、このように推察するわけでございます。国家公務員の公務災害につきましては、国家公務員災害補償法というものの定めるところによって補償されることはされておるということでございまして、郵政省としてはこれに従って措置せざるを得ない、このように考えております。
  36. 野田哲

    ○野田哲君 いや、あなたに聞いておるのは、これは法によって措置せざるを得ないわけですから、人事院の定めるところによって措置せなければならないわけですから、それは何も私が聞くところじゃないんです。現実に郵政省の職員と日本郵便逓送の職員とが同じ郵便物の輸送業務に携わっておって、片一方は公務災害補償プラス百万円の特別支給金、片一方は一千万円。あなたは郵政省の職員の福利厚生、公務災害補償の問題を担当しておって、こういう状態にあることについて、郵政省の職員の立場を考えて、この百万円が妥当であるかどうか、どう認識されておるか、その認識を聞きたいんです。
  37. 岩田立夫

    ○説明員(岩田立夫君) こういうふうに、郵政省の職員が特殊な立場と申しますか、あることについては十分われわれは心情的には理解しております。しかしながら、公務災害についての補償という全体の体系の中におきましてどのように位置づけるかということにつきましては、これらの郵便職員の職務内容の実態というようなものにつきまして、人事院にも十分実態を御説明するというような考慮を払っているわけでございます。
  38. 野田哲

    ○野田哲君 まあいいですよ、それは。  人事院の総裁と総務長官に伺うんですが、いま一つの例を挙げてこの法定外給付の問題、全く同じ郵便の業務に従事をして同じ赤い車を走らせておるわけですよ。同じ赤い車に郵便物を積んで走らせておって、片一方は郵政省と書いてある、片一方は車に日本郵便逓送という標識が出ておる、それだけの違いなんです。それで、交通事故等で死亡した、郵政省の方は百万円、日本郵便逓送の方は一千万円。どうですかこれ、百万円が妥当と思われますかどうですか、人事院の総裁、どう考えられますか。
  39. 藤井貞夫

    ○政府委員(藤井貞夫君) 民間の法定外給付の実情等については常に関心を持って調査もいたしております。また、その結果について、これを踏まえて検討もいたしておるのでございますけれども、民間の場合、法定外給付が大変手厚く行われておる分野もあるということは、これは事実でございます。いま先生がお挙げになりました点、私、直接は承知をいたしておりませんけれども、しかし、企業の分野におきましては大変手厚い法定外給付を行っておる分野があるということは、これは事実でございます。したがいまして、われわれといたしましても、それらの点は頭に入れながら、国家公務員の場合においてもその処遇について常々検討をいたしておるのでございますけれども、御承知のように国家公務員の場合におきましては、一般の給与もそうでございます、またその他の諸制度についてもそうでありますように、民間のいわゆる共通的と申しますか、大部分の措置がどうなっているかということを大きな目安としていかなければならぬという一つの前提がございます。これは、国民の税金でもって公務員というものの処遇が決まってまいるというような点、また、一般の納得が得られなければならぬといういろいろな重要な点がございます。しかし、それと同時に、一般よりも非常に劣悪な処遇では、これはとうてい公務に優秀な人材を確保できないというような点がございますので、それらの点を兼ね合いを求めることが、非常に人事行政の重要な点としてわれわれも苦心をいたしてきておるところでございます。また、先生方にも、大変そういう意味で御協力、御指導、御鞭撻をいただいておる点でございます。公務災害についても、そういうことでございまして、われわれといたしましては、法定外給付につきまして民間のある部分においては大変手厚いことをやっておるということは承知をいたしておりますけれども、しかし一面、大部分のところがどのようになっているかというような、共通的な要素というものもこれはやはり十分考慮して考えてまいりませんと、国民の納得が得られないというような面もございます。しかし、人事院といたしましては、公務員の処遇というものを日々前進をさしていく、勤務条件を向上さしていくということは一つの大きなねらいでございますので、そういう点には十分配慮を加えておるつもりでございまして、そういう点から、従来もいろいろと御指摘がございました点を考慮をいたしまして、法定外給付に当たる特別の処遇ということについて大変努力をしてまいりました。そういうことで、おかげをもちまして、いわゆる福祉施設としての法定外給付に当たるような、いまの特別援護金その他についても道を開かしていただいたということでございまして、そういう点では、われわれといたしましても、手前勝手ながらそれなりの評価はいたしておるのでございますが、これでもって十分満足で、これでいいんだというふうなことは無論考えておりません。一般の法定外給付の推移等もにらみ合わせつつ、なお財政当局その他の問題もございますけれども、これらの点についての向上ということ、また、引き上げということについては、今後ともさらに積極的に努力をしてまいりたい、かように考えております。
  40. 植木光教

    ○国務大臣(植木光教君) ただいま人事院総裁から御説明がございましたように、民間との均衡の問題がございまして、民間で非常に手厚い給付を行っておりますところと、そこまで至らない弱いところもあるわけでございます。そのゆえをもって、人事院といたしましては、いまお話ございましたように、遺族特別援護金、あるいは障害特別援護金というようなものを民間法定外給付に見合うものとして設けられたということでございまして、これはこれなりに私どもとしては前進であると考えております。人事院は四十七年度に民間の調査をせられまして、先ほども御報告がございましたが、さらに今後も民間法定外給付の調査、分析をしていかれるということと承っておりますし、ただいま総裁の御答弁もございましたので、私どもといたしましてはこれを受けて検討をしてまいりたいと存じます。
  41. 野田哲

    ○野田哲君 日々改善してきたということでありますけれども、これは制定されてからこの金額は変わっていないんですが、この百万円という法定外給付、福祉施設ということで、あの条項で支給されているわけですが、これは職員局長、この百万円というのが制定されたのはいつですか。
  42. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 遺族につきましては五十年一月からでございます。  それから、この四月から障害特別援護金を差し上げるという準備をいたしてございます。三級百万円でございます、これは。
  43. 野田哲

    ○野田哲君 先ほど、総裁も総務長官も、民間には非常に手厚い補償をされているところもあるということで、何か特例のように言われたのですけれども、先ほどの職員局長の説明によっても、全額的にはかなりばらつきはありますけれども、大方のところが何がしかの措置をされているということはほぼ説明されていると思うんです。大体三百万、四百万、その辺がスタンダードなところではないかというふうに私はお聞きをしたわけですね。だから、それは一千万の例も私は出したん下すけれども、いまの百万円というのは、これは客観的に見てもやはり十分ではないと言わざるを得ないと思うんですよ。  いま公務員の職場で、ある人が公務で死亡した場合にどういうことがささやかれておるかといいますと、病院や自宅の畳の上で死ねないんだったら、役所へ行って仕事で死ぬよりも自動車事故で死んだ方がましじゃないか、こう言っているんですよ。自賠責よりもはるかに低い。あなた方は改善したと言われておるけれども、自動車事故で死んだ方が金になるという、これはやはり私は妥当じゃないと思うんです。俗に言う殉職ですからね。殉職をした者が交通事故で死んだ者より金額が低い、こういうことでは、やはり私は妥当な措置ではないと思います。  重ねて人事院の総裁に伺いますけれども、この特別支給金の制度について、さらに今後改善のための検討を行われる意思があるかどうか、この点を伺いたいと思います。
  44. 藤井貞夫

    ○政府委員(藤井貞夫君) 公務員に、同じ死ぬなら自動車事故でというような風潮が仮にありといたしますれば、これはゆゆしきことでございまして、これは好ましいことではございません。われわれといたしましては、民間の法定外給付の状況というものの推移もございますけれども、しかし、そういういま御指摘のございました自賠法の関係その他についても、当然検討の対象にいたしておるところでございまして、そういう意味では、現在の制度というものがまだ十分でないということははっきりわれわれも認識をいたしております。そういう意味で、いままでも努力をしてまいりました結果、一応道は開けたということでございますけれども、この額、措置というものが十分であるとは私自身も思っておりません。今後、この改善のためには、ひとつ積極的にさらに努力を重ねてまいりたいと思っております。
  45. 野田哲

    ○野田哲君 次の問題に入ります。  いまの点はぜひ重ねて検討をお願いしておきたいと思うんです。  きょうは労働省の方来てもらっていないんですが、職員局長に伺いますが、あなたのところは公務員の災害補償の問題を担当されておるわけで、先ほど来、労災とのバランスということをしきりに強調されているんですが、労働省の労働基準局が出した基発第五九号という通達、これ、いまお持ちですか。
  46. 中村博

    ○政府委員(中村博君) ただいま手元にございます。
  47. 野田哲

    ○野田哲君 いつ出されたわけでございますか、出された年月日。
  48. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 基発五九号は、この資料によりますと昭和五十年の二月五日に相なってございます。
  49. 野田哲

    ○野田哲君 当然この労災補償に準じてやるということでありますから、あなたの方の公務員の取り扱いについても、この基発五九号、これがやはり一つのよりどころにされているんじゃないかと思うのですが、その点はいかがですか。
  50. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 労働省の研究の結果を検討いたしまして、私どもも昭和五十年の四月一日、職補三一六号をもってこの通達を発してございます。
  51. 野田哲

    ○野田哲君 いまの労働省の基発五九号、それからあなたの方から出された通達、これの以前と以後では認定が非常に変わってきたというのがもっぱらの公務員の職場の意見なんです。それ以前に比べるとこれが出された以降は非常に厳しくなった。以前は認定をされていたものが、同じ症状であってもそれ以後は認定をされない。たとえば、郵政関係の貯金局や保険業務のパンチャーあるいは特定郵便局にも窓口に計算の業務に携わっている人がいる。以前はこういう業務に従事をしている人が頸肩腕障害等で認定を受けていたものが、同じ状態であってもこれ以降は非常に厳しくなって認定外になる例が非常にふえている、こういう声を聞くんですが、あなた方の方は、これによってそういう扱いをやっているんですか、いかがですか。
  52. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 私どもは、先ほど申し上げました職補三一六号は、これは改善の通達であると思っております。したがいまして、この通達の発出前と発出後において、そのような認定に取り扱いを異にするということは全くございません。したがいまして、いま先生御指摘のある省の例につきましては、私どもちょっと聞いてみますと、やはり在来はキーパンチャー等々の方々からの申請が多かったのに、一般事務の方々からの頸肩腕の申請が多いために、これは新しい仕事でございますから、医学的な所見を十分整備するためにいろいろ御苦心をなさっておると、こういう段階でございまして、その症状あるいは公務との因果関係の取り扱いにおきまして、この通達をもって改善こそせられ、決してかたく締めるというようなことはございませず、私どももまたそのようなことは一切考えてございません。
  53. 野田哲

    ○野田哲君 労働省に専門家会議というのがありますね、職業病についての専門家会議。この専門家会議を構成するメンバーの人選について、人事院の方は相談にあずかっておりますか、その点いかがですか。
  54. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 私どもは、そのような専門家を御選任なさる場合に、これに御相談にあずかるというようなことはございません。
  55. 野田哲

    ○野田哲君 あなたの方は、先ほど来労災に準ずるんだと、補償の基準についても、認定についても労災に準ずるんだ、こう言っておられるわけですけれども、この基準を決めるのは、職業病については労働省の専門家会議が一つの判断を下しているわけですね。これに相談にあずかっていないということであれば、これはそこにも非常に問題があるのです。全然人事院が人選、構成について相談にあずかっていない、そこで決まったものがそのまま適用される、ここにも問題があるんですが、ぜひひとつ、これは公務員も同じように扱われるんですから、人事院なり総理府として労働省に意見を申し出てもらいたいと思うのですが、この専門家会議の構成にあなたの方は相談にあずかっていないということでありますから、あなたの方には確かめませんけれども、東京医大の石田さんという医師の方がおられるんです。石田肇さんという方ですが、この専門家会議の石田肇さんという医師の方、東京医大の教授か助教授、そういう立場にある人です。この人がある本に一問一答で病気の問題について述べておられるんですが、こういうことを言っておられるんですね。まあ意味は、私どもが医学上習ってないものはこれは病気じゃないんだと、こういうことを言っておられる。つまり、いま郵政省あるいは総理府の統計局などで頸肩腕障害というような問題が大きく出ておる、そういうことを訴えられる人が多いけれども、私どもはそういうものは医学では習っていないんだから、私どもが医学上習ってないものは病気じゃないんだ、こういう意味のことをある本で述べておられるんです。そして、さらにどういうことを言っておられるかといいますと、好きなことは幾らやっても肩などはこらないし、障害は起きないんだと。つまり、仕事を好きでやっておればそういう障害は起きないんだ、いやいやながらやっておるからそういう障害が起きるんだと、こういう意味のことを言っておられるんですよ。こういう感覚の人がこの基準を決定をする専門家会議におられるということは、これは該当者としてはたまったものじゃないと思うんです。そういう人が専門家会議に加わっておられることが妥当かどうか。あなたが労災の方をすべて基準にするんだということであれば、こういう人たちによって労災の認定の基準が出ておるとすれば、一体妥当かどうか、どうお考えになりますか。
  56. 中村博

    ○政府委員(中村博君) いま先生がお挙げになりましたものは拝見いたしておりませんので何とも申し上げかねますけれども、労働省では、私もずっと前に在籍いたしてございまして専門家会議をお願いしたこともございますけれども、やはり新しい疾病、あるいは判定困難な疾病につきましては、いろいろな御意見をお持ちの先生方にお集まりいただきまして、そして何回も会合を重ね、御意見をいただくことによりまして、その総体の意見が一致したのがその場合のわが国の医学水準を代表する意見だ、かような考え方で恐らくやっておられると思います。したがいまして、そのような専門家がお集まりになりましてある一つの結論をお出しになりました場合に、それを私どもが十分に検討さしていただいた上、つまり、私どもも健康専門委員の先生をお願いしてございますので、それに基づきましていろいろ御相談を申し上げて、そしてこれを採用すべきものかどうかを決定していただく、その結果決定する。したがってその間にずれがあると、こういうことでございます。したがいまして、恐らく労働省の方とされましては、推測いたしまするのに、いろいろな御意見の方々にお集まり願って御討議になった結果がその通達としてあらわれておると思います。したがいまして、その意味合いにおきまして、現代の医学水準が許容する水準である、かように考えまして、ほぼ同様の内容の通達を発した、かようなことに相なっておるわけでございます。
  57. 野田哲

    ○野田哲君 人事院は直接ではないんで、直接の実施機関というのは各省庁になっているんですが、どうもこの職業病の取り扱いについて、私は各省庁実施機関の取り扱いが、予断や偏見をもって取り扱われているんじゃないかと思うんですよ。つまり、障害があると、腕や肩に非常に障害が起こったというようなことを訴え、これの認定の申し出をする者については、これは平易な言葉で言えば、仕事に精勤でない者がそういうことを往々にして申し出るんだと、まあ石田さんという方の言い方もよく似ていますよ。好きな仕事に熱中しておればそんなことは起きないんだと、こんなことを言っておられます。そこで、そういう要するに精励でない職員がそんなことを往々にして申し出るんだと、こういう偏見を持っておられるんじゃないかと思うんで、そこで郵政省の課長に具体的なことを聞きますけれども、あなたのところでは公務障害の届け出があったときには、これを認定するに当たって、前の晩に睡眠を何時間とったか、マージャンはしたかしなかったか、酒を飲んだか飲まなかったか、そういうことまで調査をされている、こういうふうな例があるというふうに聞きましたが、そういうふうな指導をそれぞれの職場の長にやっておられるわけですか。
  58. 岩田立夫

    ○説明員(岩田立夫君) 公務災害の認定に当たりましては人事院の定めた認定基準によって行っておるわけでございまして、先生のいまおっしゃいましたように、具体的に酒を飲んだか、マージャンをしたかというようなこと等について、これを調べろというような指導はいたしておりません。
  59. 野田哲

    ○野田哲君 そういう指導はやっていないということでありますけれども、もし出先の所属長の方でそういうことまで調べて却下をした、こういう例があるとするならば、あなたの方はどういう処置をとられますか。
  60. 岩田立夫

    ○説明員(岩田立夫君) 事実関係については十分調査をしてみたいとは思いますが、あくまでも、まあ却下と申しますか、公務外と認定するか、公務上にするかということは人事院の認定基準に従ってやっておりまして、判断に間違いはないと信じております。
  61. 野田哲

    ○野田哲君 私の耳に、私も同じ公務員仲間であったからいろいろ入ってくるんです。どうもこの郵政省に限らず、各省庁実施機関の取り扱いの中には、体質論とか、あるいは私生活、前の晩によく寝たか、夜更かしをしたか、酒を飲んだか飲まなかったか、マージャンやったんじゃないかと、こういうような私生活に及ぶことまでが調べられる、調査の対象になる、あるいはイデオロギーまで入ってくる。先ほどの石田さんの話ではないけれども、仕事をしたくないからそんなことを言うんじゃないかとか、こういうような、認定に当たってのプライバシーの侵害に属するような問題がある、こういうふうに聞いておりますが、この点につきましては、これはやはりそういう予断と偏見、プライバシーの侵害に及ばないような公正な措置をぜひとってもらいたい、こういうふうに考えます。
  62. 中村博

    ○政府委員(中村博君) いま例としてお挙げになりましたように、私ども災害補償の認定の場合に、プライバシーの侵害をしようなんという気持ちはさらさら持ってございません。ただ、私ども現実に行っておりますけれども、たとえば循環器系統で脳出血なんかなされました場合に、お宅でどのように、たとえばお宅へ仕事を持って帰られたか、あるいはまたお宅でどのような態様でお過ごしになったか、そういうことは、当然参考資料として医学的な御判断に必要なことでございますので、医学的な御判断に必要な限りにおいては、その私生活についてもいろいろなデータをいただくということは、私は判断の公正を期するために必要不可欠なことである、かように考えてございますが、いま御発言のようなプライバシーの侵害にわたるということはこれは避くべきでございますので、あくまでも医学的に必要なファクターに限ってそういう資料の提出をお願いする、こういう態度で私どもまいっておるつもりでございますし、また各実施機関もそのようにお取り扱いいただいておる、かように存じます。
  63. 野田哲

    ○野田哲君 いま脳出血の例を挙げたわけですけれども、脳出血というのはほとんどあれでしょう、職場で脳出血で倒れようと、通勤途上で倒れようと、脳出血の場合にはいまほとんど対象になっていないんでしょう。そうでしょう。なっているんですか。
  64. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 脳出血だからといって公務上ではないという考え方、イデオロギーは一切持ってございません。あくまでも、その方の素因も重大に考えなきゃいけませんけれども、たとえばお仕事が、まあ極端な例を申し上げまして、そのような例があるかどうかは別にしまして、毎日十時間も、二週間にもわたって超勤をなさっておるというような大変なお仕事に従事なさっておられる場合には、やはりある条件下においては医学的に公務との因果関係性があるという御判断をいただくこともございます。したがいまして、脳出血だから公務外だという考え方は一切持ってございませず、医学的な判断のもとに個々の事案に即してその方の生活実態もあわせ考えて御判断を申し上げる、こういう態度でございます。
  65. 野田哲

    ○野田哲君 私の大体の基準としては、脳出血というのはほぼ却下される、よほどのことがない限りは却下される、こういうふうに、通例の場合ですよ、聞いておる。だから、脳出血の場合はほとんどあきらめる状態になっている、こういうふうに聞いているんですが、脳出血の場合も前後――後はないわけですけれども、この死亡前の状況によって公務と認定されるという例はあるんですか。
  66. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 脳出血で公務上にいたしましたのは、四十九年度におきまして十四件公務上と相なってございますように、私が先ほど申し上げましたような線で、個別的に医学的な御判断をいただいて上外を決める、かように相なっておるのでございます。
  67. 中山太郎

    ○委員長(中山太郎君) それでは、午前中の質疑はこの程度にとどめ、午後一時より再開いたします。    午前十一時五十八分休憩      ―――――・―――――    午後一時九分開会
  68. 中山太郎

    ○委員長(中山太郎君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、国家公務員災害補償法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。
  69. 野田哲

    ○野田哲君 自治省見えてますか。――午前中おられなかったので話が前後いたしますが、国家公務員災害補償法、これに準じて地方公務員災害補償法、これが制定をされている。これは前提としては国家公務員災害補償法に準ずるというたてまえになっていると思いますが、この国家公務員災害補償法の二十条の二、特別公務といいますか、高度の危険が予測される状況のもとで公務に従事をした場合の特別措置が規定をされているわけです。地方公務員については、地方公務員である警察官と、それから消防の職員がこれと同様の措置がとられている、こういうふうに理解をしているんですが、そのとおりですか、どうですか。
  70. 金子憲五

    ○説明員(金子憲五君) 警察官、消防職員のほかに麻薬取締員がこれに該当することになっております。
  71. 野田哲

    ○野田哲君 具体的な例を挙げて当時とられた措置について伺いたいと思うんですが、たしかこの二十条の二が制定をされ、それに合わせて地方公務員災害補償法でも同様の措置がとられた直後に、地方公務員の関係で、高知県において一般職の地方公務員、役場の職員であったと思うんですが、役場の職員と、それから警察官であったか消防職員であったか、この特例に該当する職員とが同じ災害の現場において災害救助活動に従事をして死亡したと、こういう例があったと思うんですが、具体的にわかっておれば説明をしてもらいたいと思うんです。
  72. 金子憲五

    ○説明員(金子憲五君) 昭和四十七年の七月五日に高知県下に発生しました集中豪雨による山崩れのために生き埋めになった者の救助の作業中に、再崩壊によりまして消防職員五人と、それから一般職員二名が死亡した事件がございます。消防職員につきましては、地方公務員の場合特殊公務災害と言っておりますが、特殊公務災害についての認定を受けております。一般職員二名につきましては、公務上の災害と認定はされておりますが、特殊公務災害の適用はなかったという事件がございます。
  73. 野田哲

    ○野田哲君 そういたしますと、その場合には消防職員五名については百分の五十、これが加算になる措置がとられ、同時に同じ現場に行って同様の業務をやっておる町村職員についてはこの対象ではないと、こういう措置がとられたと、こういうことで間違いありませんか。
  74. 金子憲五

    ○説明員(金子憲五君) はい。同一状況のもとで同一の形で亡くなった、公務のために亡くなった方が、一方においては特殊公務災害として認定され、別の方は一般の公務災害として認定されるということになったわけでございます。
  75. 野田哲

    ○野田哲君 そのときに、結局消防職員とこの町村の職員、これはまあ分かれておりますけれども、町としては同様の職員になるわけですね。消防職員も町の職員、こういうことでありますから非常に不合理を感じて、一般職員の二名については法律的な措置がそういうことできわめて不平等な形になっておるために、やむを得ず町長の方でバランスをとるために町独自にそれに応じた、消防職員に応じた措置をとらざるを得なかった、こういうふうに聞いているわけですが、その経過はわかりますか。
  76. 金子憲五

    ○説明員(金子憲五君) おっしゃられるようなことがございまして、まあ不均衡ではないかというようなことで、一般職員二名につきましても特殊公務災害の適用ができないものかという問題がございましたが、現行制度においてはそのようなことができないということで、結果的に町におきまして賞じゅつ金という形で、補てん措置と申しますか、消防職員との間のバランスを多少なりとも回復をするという措置が講ぜられております。
  77. 野田哲

    ○野田哲君 自治省としてそういう具体的な事例があったわけですけれども、そういう事例があったことにかんがみて、この国家公務員の場合では二十条の二、これについてこの改正の必要を感じておられませんか、いかがですか、この点。
  78. 金子憲五

    ○説明員(金子憲五君) 特殊の職務に従事する、ただいま挙げました警察官、消防職員、それから麻薬取締員のほかの職員につきましても、同じように高度の危険が予測されるにもかかわらず、その職務の遂行のために亡くなられた、あるいは後に残るような障害を受けたという人につきましては、やはり手厚い措置を講ずるべきではないかというようなことがございます。まあこの件につきまして、私どもいままでもいろいろ検討してまいりましたが、やはり現行の制度におきましては、何らかの形で制度として線を引かざるを得ないのではなかろうか。あと特殊公務災害として認定されない一般職員につきましては、現在のところまあ件数も少のうございますので、個別的に賞じゅつ金といったような形で対応せざるを得ないのではなかろうかというふうに思っております。しかし、問題があるということは十分承知しておりますので、今後その点については国の方とも一緒に検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
  79. 野田哲

    ○野田哲君 金子課長ね、あなたいま個別的に対応せざるを得ないのじゃないかと言われたけれども、現行法のもとで個別的に対応する方法がありますか、これはないでしょう。いかがですか、その点は。
  80. 金子憲五

    ○説明員(金子憲五君) 公務災害補償としてはございません。
  81. 野田哲

    ○野田哲君 人事院の職員局長に重ねて関連をして伺いますが、これは日時は十分承知していないのですけれども、防衛庁の自衛官で、十六歳の自衛官が自衛隊の業務に従事中に死亡した、で、十六歳の自衛官でありますから補償措置もきわめて薄いと、何か五万円ぐらいのものしか手に渡らなかったというふうに聞いているんですが、これでは余り幾らなんでもということで、これはまあ防衛庁のことですけれども、特別の規則か何かを改正をして三百万円ぐらいの措置をしたと、こういうふうなことがあったということを聞いているんですが、そういう経過を承知をしておられれば聞かしてもらいたいと思います。
  82. 中村博

    ○政府委員(中村博君) お尋ねの件につきましては存じておりません。
  83. 野田哲

    ○野田哲君 それではね、この委員会の開会中に、これは防衛庁に聞けばすぐわかることだと思う、調べて報告をしてもらいたいと思います。お願いいたします。よろしいですか。
  84. 中村博

    ○政府委員(中村博君) かしこまりました。
  85. 野田哲

    ○野田哲君 公務災害補償制度の制度上の問題点について伺いたいと思うんですが、第一条では、災害に対する補償については「迅速かつ公正に」行うという規定があります。現行の制度のもとで、公務災害補償問題についてその手続の認定あるいは審査、これらのことが迅速かつ公正に行われているということを人事院は自信を持ってお答えすることができますか、いかがですか。
  86. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 自信を持ってと仰せられますとちょっと自信がなくなりますけれども、しかし、私どもを初めとしまして各省の実施機関はいろいろ検討をしておられて、できるだけ迅速に、かつできるだけ公正に事務を処理することに心がけておられると思いますし、また、私どもも監査あるいは会議を通じまして常にその点をお願い申し上げておるわけでございます。しかし、先生御承知のようにいろいろな疾病があります。また新しい事情も出てくるわけでございますので、そういった点におきましては、多少迅速さは犠牲になりましても公正を確保するという意味合いにおきまして、ある程度の時間を必要とする事態が生じておることは率直に認めるべきである、かように思います。
  87. 野田哲

    ○野田哲君 それでは実施機関の方に伺いますが、総理府の統計局長おられますか。――あなたのところでは、公務災害補償の手続、認定なり審査、迅速かつ公正に行われておりますか。
  88. 川村皓章

    ○政府委員(川村皓章君) お答えを申し上げます。  ただいま先生の御質問は、現に統計局で問題になっております頸肩腕症候群の認定問題に絡んでの御質問というふうに受け取っておりますが、この問題は先生十分御存じのように……
  89. 野田哲

    ○野田哲君 いや、十分知らぬから聞いているんです。
  90. 川村皓章

    ○政府委員(川村皓章君) 歴史的には長い実は経過がございまして、事情は、何ならば詳しく申し述べてもよろしいんでございますが、その意味で確かに迅速かつ公正にという両方の条件を満たすためにいま鋭意努力をいたしておる最中でございます。
  91. 野田哲

    ○野田哲君 人事院の方で、この制度の問題について改善の余地はないのかどうか、改善の必要はないのかどうか、こういう点で伺いたいと思うんですが、この法三条によりますと、人事院及び各省庁が補償の実施機関と、こういうことになっておりますね。補償の実施機関である各省庁の長が災害が公務によるものかどうか、この認定もあわせて行うことになっている。補償をする機関と認定をする機関が同一の機関で行われる、こういうことになっておりますね。ですから、まあたとえが少し飛躍するかもわかりませんけれども、言うならば加害者が認定をする裁判官を兼務をしている、こういう状態になっているのではないか、この点が公務災害補償制度に対する職員の不信感の大きな要因になっていると思うんです。ですから、補償の実施機関と認定をする機関とは別途に指定をすべきではないか、こういうふうに思うわけですけれども、この点、人事院としてはどう考えられますか。
  92. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 生先御指摘のように、まあ補償の実施の責めに任じますものは、認定と同時に支払いを国の立場においていたすわけでございます。その場合に、いまおっしゃいましたように加害者が認定するということではなくて、やはりある災害が生じました場合には、その災害がたとえば疾病の場合でありますと、ある疾病であるということが確認されて、その疾病と当該職員の担当しております公務との間の因果関係を認定することによって上外を分けるわけでございます。したがいまして、職場の実態を最もよく知っておる実施機関の長が認定をすることが、やはり一番迅速であり、かつまた公正であるという構造から、法はそのようなたてまえをとっておると思います。これはまあ労災保険においても大体の仕組みは同じでございます。で、もちろんそのような場合に、実施機関も神ではございませんので、また事案の内容によりましてはあるいは災害を受けられた方に御不満があるという例もあるかもしれません。したがいまして、そのような御不満もそのまま放置しておくべきではないという意味において、審査請求という制度を設けてそのような点において手落ちのないようにいたしておる、こういう構成になっておるわけでございます。
  93. 野田哲

    ○野田哲君 いまの職員局長の答弁では、職場の実情をよく知っている機関でと、こういうお話であったわけですが、人事院として、この実施機関である各省庁に対して補償事務主任者というのを置くような、これは通達でやっておられるのかどういう手続をされておるのか知りませんけれども、補償事務主任者を置くということになっていますね、この点どうですか。
  94. 中村博

    ○政府委員(中村博君) いまお示しの点は、人事院規則一六一〇第八条において補償事務主任者を実施機関の長は指名しなければならないこと、それから「補償事務主任者は、実施機関の長の指示に従い、補償の実施を円滑にするように努めなければならない。」と、かように規定してございまして、そのとおり実施していただいておるのでございます。
  95. 野田哲

    ○野田哲君 総理府の場合に、この補償事務主任者というのは、これは何名、どういうポストの人を指名をされておりますか。
  96. 川村皓章

    ○政府委員(川村皓章君) 総理府の場合は、補償事務主任者は統計局長でございます。
  97. 野田哲

    ○野田哲君 総務長官、あなたのところのこの補償事務主任者というのは、統計局の場合は統計局長。  統計局というのは、職員は相当な職員ですね、これは幾らですか。
  98. 川村皓章

    ○政府委員(川村皓章君) 二千三十名でございます。
  99. 野田哲

    ○野田哲君 先ほど人事院は職場の実情がよくわかるような立場の人をというお話がありましたが、統計局長、二千三十人の統計局の職員について、実際問題としてこの補償事務の主任者として万全の手続や措置がとれますか、いかがですか。
  100. 川村皓章

    ○政府委員(川村皓章君) 先生の御質問は、恐らく多人数を抱えている部局の長は全職員について目が届かないんじゃないかということを多分御指摘のことと思いますが、私ども、この問題はやはり自分たちの職場の問題でございまして、それぞれ組織の中には部もあり課もあり、またこの事務を専門に扱う職員厚生管理室というものも設けてございまして、それらを通じて、何も私が一人で全部その二千三十名のことを行うんではございませんで、おのずから事務の分担がございまして、そういう意味でひとつの責任者としていまその主任者がおるということをお答え申し上げたわけでございます。
  101. 野田哲

    ○野田哲君 郵政省の岩田厚生課長に伺いますが、郵政省の場合には全国に非常に多数の職場がある。そうして、しかもこの郵便物の場合でも外勤、内勤、それから汽車に乗ってやっている鉄道郵便、それに保険とか貯金とかいろんな職種があるわけですが、郵政省の場合には、この補償事務主任者というのはどういう配置になっておりますか。
  102. 岩田立夫

    ○説明員(岩田立夫君) 郵政省の場合において、郵便局等につきましては地方郵政局長がなっていると思います。ちょっと正確には記憶しておりません。申しわけございません。
  103. 野田哲

    ○野田哲君 人事院の職員局長、この補償事務主任者というのは、これはできるだけ現場の下へおろして配置する、こういうのが人事院の方針ではないんですか、どうなんですか。
  104. 中村博

    ○政府委員(中村博君) いま申し上げましたように、補償事務主任者の職務はその事務を円滑に行うということにあるわけでございますから、やはり各省各庁の職務の実態、職場の実態に応じて、できるだけ下部の方、まあ下部といいますか、先生のおっしゃる下の方まであまねく、言葉は変ですけれども網を張っておくというような体制は非常に望ましいものだと考えております。しかし、何と申しましても、人事院規則十―四でいたしておりますように、健康管理も一方では予防的措置として行われておるわけでございます。また、できるだけそのような疾病あるいは災害が生じないように、いろいろ常に健康、安全の観点から努力するということに相なってございますので、まあそのような補償を行うべきような事由が生じた場合に、その実情が十分にわかるような組織という点もあわせ考えていただくと大変幸いであると、かように思っております。
  105. 野田哲

    ○野田哲君 人事院がそんな迎合されては困るんですよ、迎合ですよ。  総務長官、あなたのところの統計局は二千三十人、補償事務主任者というのは局長がやっておられると、こういうことです。あとは目が届くような、あるいは補佐的な者を置いているというような意味のお話があったんですが、まあ統計局の場合は一カ所へおられる、統計局の庁舎というのは一カ所だと思いますが、それにしても配置が、先ほどの人事院の基本的な考え方からいっても適切ではない、こういうふうに思います。毎日毎日の職務の実態を直接目で見ておるのは、少なくとも所属の課長等のポストにある人だと思うのです。  そこで、総務長官、これはあなたの直接の所管のところではない、郵政省のことですけれども、しかし、公務災害補償制度を担当しておられる総務長官として、いまの郵政省の状態を見てどう考えられますか。郵政省の場合にはこの補償事務主任者というのを郵政局の局長がやっていると、こういうことです。郵政局というのは、これは九州一円あるいは中国一円、北海道一円というように、非常に多数の職場が管轄内に散在をしておる。そういうところで、補償事務主任者が郵政局長というので、これで迅速かつ公正に事が取り運ばれるというふうにあなたお考えになりますか。
  106. 植木光教

    ○国務大臣(植木光教君) その前に、総理府そのものについての御指摘がございましたので、参考までにお答え申し上げておきますけれども、総理府は、主任者といたしまして統計局長、恩給局長、学術会議の事務局長、公文書館長、さらに、その他は人事課長というふうにいたしております。なお、職員厚生管理室には四十四名の職員がおりますので、統計局長の主任者としての職務の遂行には差し支えがない体制をとっております。  ただいまの郵政省の問題でございますが、まあ先ほどの御答弁によりますと、「と思います。」というような不確かな御答弁でございまして、その点少し私も確かめる必要があろうかと思いますが、もし仮にその管区の局長でありましたならば、そのもとにどれだけの、ただいま、たとえば統計局で申し上げました職員厚生管理室的なものがブロックごとに配置されているのか、そういう職員がですね。そういうような全体の体制を伺ってみませんとちょっと適切な御答弁をしかねます。ただ一人で、その九州全体をということは、ちょっと、それで十分かなという疑惑は残ります。
  107. 岩田立夫

    ○説明員(岩田立夫君) 先ほど、補償事務主任者が郵政局長と申し上げたのは記憶違いでございまして、郵便局長でございます。郵政局長は実施権者でございます。どうも申しわけございませんでした。
  108. 野田哲

    ○野田哲君 本当ですか。
  109. 岩田立夫

    ○説明員(岩田立夫君) はい。
  110. 野田哲

    ○野田哲君 郵便局長ということであれば了解できますがね。  そこで、人事院の職員局長ね、あなたの方でも、できるだけ職場の、上下という言葉は適切でないと思うんですが、要するに実際職員が働いている現場、ここに一番近いところ、できるだけ近いところへ置くというのがこの問題についての人事院の方針だというふうに私は承知をしているのですが、いま郵政省の方は訂正をされましたので、それはそれで納得をするわけですが、全体として、統計局の場合もいま補足的に四十四名の職員がその下に配置をされているということで説明があったわけですが、実施機関、各省庁の状態というのは非常にアンバランスがあると思うんですよ、これが。アンバランスがあるために、補償の手続、認定、審査等についての問題が非常に遷延する場合がある。これはだからもう一回各省庁の状態というものを、もっと人事院は、規則で制定をしておる制度なんですから点検をして、アンバランスが起きないような配慮というものをぜひ考えてもらいたい、こう思いますが、いかがですか。
  111. 中村博

    ○政府委員(中村博君) いま郵政省の例が出ましたように、補償事務主任者は私どもの方の通達として郵便局に置けと、こういうふうに相なっておるわけでございます。そのような例は、各省ごとに詳細な表があるわけでございますが、確かに先生御指摘のように、その点について再検討し、また必要な場合にはこれを訂正するということが行われるべきであろうと思いますので、御質問の御趣旨に従いまして、再点検をいたして考えるべきところは考えてみたいと、かように存じます。
  112. 野田哲

    ○野田哲君 総理府の統計局長に伺いますが、統計局で、先ほど触れられましたけれども、頸腕障害等で公務災害の認定を受けている職員は何人いらっしゃいますか。――事務主任者のあなたが、説明聞かなければわからぬようじゃ困りますよ。
  113. 川村皓章

    ○政府委員(川村皓章君) お答えをいたします。  いま先生の御質問は、たまたま一般事務の者だけじゃなくてキーパンチャーの場合も含まれると思いますので、それ別で申し上げておきますと、キーパンチャー等につきましては認定はすでに十一名の方に出ております。
  114. 野田哲

    ○野田哲君 迅速かつ公正にということが、先ほどお答えがあったわけですが、この十一名については、いろいろその人、人によって必ずしも同一ではないと思うんです。本人が症状を訴えられ、申し出があってから認定までにどのくらいの期間が平均的に言ってかかりましたか。
  115. 川村皓章

    ○政府委員(川村皓章君) ただいま申し上げました十一名の方について、全部一律ではございませんが、一年ないし二年の間でございます。
  116. 野田哲

    ○野田哲君 総務長官、二年かかると。これ、迅速ということになるんでしょうか、いかがですか。
  117. 植木光教

    ○国務大臣(植木光教君) 医学的ないろいろな診断、因果関係等の問題等の処理をするためにそれだけの時間がかかっているのであろうと思うのでございますけれども、まあキーパンチャーの公務災害認定というのは、大分因果関係についての証明等が、手順といたしまして過去よりも早くできるようになってきているのではないかと存じます。したがいまして、まあ二年というのは私は長いと思いますが、一年が短いか長いかと言われるとちょっとわかりませんが、できるだけ早くやるべきものであると思います。
  118. 野田哲

    ○野田哲君 これはキーパンチャーだけではないと思うんですね。あれは、何かマークをしていくという、そういう職種の方も障害を訴えられておるというふうに聞いておるんですが、現在までに頸腕障害等の症状を訴えて公務の認定を求めておられる職員、これは統計局では何人いらっしゃいますか。
  119. 川村皓章

    ○政府委員(川村皓章君) 現在の職員といたしましては四十八名でございます。
  120. 野田哲

    ○野田哲君 この四十八名の中で、本人の方から申し出があって今日までまだ処理がされていない一番長い人は、申し出があったときからどのぐらいの日時を経過しておりますか。
  121. 川村皓章

    ○政府委員(川村皓章君) 先ほど四十八名とお答えを申し上げましたが、三十八名でございます。訂正を申し上げておきます。  それで、先生も先ほど御指摘のように、キーパンチャーの仕事の方と、それからマーク等を書き入れたという一般事務のお仕事の方と、中で二通りございます。そのうちキーパンチャーの方については、先ほど総務長官もお答えをいたしましたが、キーパンチャーの一番初期のころは、たしか申請の第一号の方が四十二年の十一月でございました。それから、その認定が出されたのは四十三年十二月でございますので、まあまとめて二年ということを申し上げたつもりでございます。これは一番初期のころなので比較的時間がかかった例でございます。  それから、一般事務の方は、これは申請が一番最初に出されましたのが四十四年の十一月でございました。これは、いろいろ新しいケースであるという問題と、そのほか職員団体とのいろいろ経緯がございまして、現在認定の事務は鋭意やっている最中でございますが、認定はいたしておりません。
  122. 野田哲

    ○野田哲君 このいまだに認定をされていない人、これはもう結果はどうなるかわかりませんよ、認定されるのか、却下されるのか。ともかく本人から申し出があって、今日までまだ認定の結果が出ないままに経過をしている三十八名の中で、本人が申し出があってから一番長い時間たった人はどのくらいの期間が経過しておりますか、こういうことを聞いているんです。
  123. 川村皓章

    ○政府委員(川村皓章君) いま申し上げましたように、一番長いのが四十四年十一月に申請がされました方の分が認定がされておりませんので、その方が一番長いというケースでございます。
  124. 野田哲

    ○野田哲君 そうすると、これは七年目ということになってくるわけですね。  人事院の職員局長、いま統計局で本人が申し出てから間もなく七年、いま六年半経過した人がいるというのです。まだ結論が出ていない。あなたはそれで――これは公平局長に聞くのがいいのか職員局長に聞くのがいいのか、六年半経過をしてまだ結論が出ていない。迅速かつ公正にということですが、これでいいんでしょうか、いかがですか。
  125. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 確かに、新しい疾病でございまして、また必要な十分な資料がある事情で得られなかったということもございます。また、そのためにいろいろな経過があるようでございますけれども、やはりできるだけ早く認定していただくことが、結論はともあれ、その結論を出していただくことが基本的に必要なことだと思っております。しかし、ある疾病が公務との関係がどのようなものであるかということは、医学的にいろいろな意見がございます場合には、医学水準の一致した意見が得られるまでいろいろな努力をすることは当然なことでございますし、その産みの苦しみのためにある程度の時間をかけましても、そのことが結局その後において公平さを担保するものでもございますので、私は個々の事情によっていろいろな対応があり得るものであると思っております。しかし、基本的にはできるだけ相互の協力を得て、早い機会に結論が出し得るように措置することが法の目的にもかなうものである、かように考えます。
  126. 野田哲

    ○野田哲君 統計局長ね、いま一番長いのは四十四年以来ということなんですけれども、先ほどの十一名はすでに認定をされているわけですね、十一名は。それで三十八名がまだ結論が出ていない。この三十八名については、今日いまだにあなたの手元で、ああでもない、こうでもないということで持って回しているのですか、それとも、あなたの手元から人事院の審査を行う公平局の方へ問題が上がっているのですか、どうなんですか。あなたの手元にまだあるのですか。
  127. 川村皓章

    ○政府委員(川村皓章君) 結論的に申し上げまして、私の手元にまだございます。  それで、先ほど私の答弁の中で先生に簡単に理由を申し上げたつもりでございますが、その際に、先生余り御存じないとおっしゃったこともございまして、この経緯、いたずらに実は六年半時期を過ごしたわけではございませんので、この経緯につきまして若干お答えを申し上げておきたいと思います。  二つの側面が、はっきり言ってございます。一つの側面は、いまキーパンチャーの方の認定問題除きまして、一般事務の方に限って申し上げます。まず、申請の形でございますけれども、確かに一番早い方は四十四年、それから、いま三十八名と申し上げた方の一番最後は、五十年に実は申請なさったという六名の方も全部入っておりまして、その内訳としましては、四十四年、四十五年、四十六年、四十八年、それから五十年、この年にわたって実は申請がなされております。これが実態でございます。  それから、この認定事務でございますが、これは新しい実は問題であり、なかなか医学的な判定もつきにくい問題だということを先ほどちょっとお答え申し上げました。その内訳の経緯を申し上げておきたいと思いますが、この問題は、確かに四十四年の十一月に職員団体を通じまして、外部の診療機関において診断された、頸肩腕症候群というのが公務に起因するものであるということの申請書が出されたわけでございます。それで私どもは、これらの申請が私どもの職員から実は出てきたという経緯にかんがみまして、最初に、第三者的な医療機関の特別健康診断を実は実施をすることを四十五年に準備をいたしました。その実施を準備をいたしたわけでございますけれども、職員団体がいろいろ条件を提示をされまして、実施を延期するようにということでその当時は実は延ばされたという経緯がございます。それで、その受診反対に遭いまして、実際には当時まあ三十七名のうち四名の方しか受診をしないというような事態のために、これは実施不能ということで、それぞれ当時の各罹病者の主治医の方に対して診断書、診療記録の写しの提出を求めたわけでございます。これに対しましても、医療機関並びにその罹病者の方から提出することができないという御返事がございまして、資料が得られないまま一応その報告を人事院にそのときにいたしたわけでございます。報告というのは、こういうのが出たよという報告でございます。それで、四十五年の特別健康診断が実施不可能となりましたので、さらに私どもの上部に総理府本府がございまして、その本府にも、これはどういうふうに進めたらよろしいかという指示も仰ぎまして、それで、私どもの上部の実施機関といたしましては、脳神経あるいは整形外科あるいは労働衛生の観点からの資料の提出がないと、やはりこれは無理ではなかろうかという御指示もいただきまして、それで、この具体的な内容を、じゃどういうふうにしてとっていったらよろしいかという問題を四十七年にかけまして鋭意整備をいたしまして、それで、労働衛生学的な検査資料を得ることがやはり必要であるという結論で、その検査の準備をいたしました。それで、同時にこの点は人事院からも指示をいただきまして、これは四十八年の初めでございますけれども、労働衛生学的検査資料を得る検査、これは具体的には四種類、中は省略をいたしますが、いろいろ検査の技術的な方法でございますが、それをやれということで、これも職員団体に協力を再度求めたわけでございます。しかしこれも職員団体の賛意が得られませんで、実際には実を結ばなかったということでございます。そこで、実際にこの点はいろいろと国会等でも質問がございまして、四十九年に至りまして、いろいろ反対があってできないのだけれども、事職員の健康に関する問題であるから、問題解決をこれ以上延ばすことができないということで、私どもは頸肩腕症候群に関する専門家を擁し、かつ一般の信用の厚い総合病院、これの意見を求めて実施機関において判断をするという決心を固めまして、これのまた具体的な処理案を職員団体に提示をいたしました。その辺のいきさつもこの委員会で私当時御報告をした覚えがございます。これに対しましても、職員団体は、この総合病院に対して意見を求める点はやはり反対であるという結論的に返事が約三カ月ぐらいたってございまして、これも実際に処理をできなかった。そこで、それではまだだめなので、私どもはさらに実施機関で整えたこれらの資料のほかに、罹病者の主治医の方からの意見書を求めまして、さらに今度はわが当局におきまして、ある程度の作業の労働負担度、これはまあ一般的な労働負担度でありますが、これの基礎資料をつくって、これである程度認定事務を進めていこうということで、これを昨年実施をいたしまして現在に至っておる経過がございまして、それぞれその時期の努力はしたつもりでございますが、残念ながら職員団体の協力が得られなかったという事実で今日まで延びたというのがその要旨でございます。
  128. 野田哲

    ○野田哲君 いろいろ説明がありましたが、いろいろ説明があったにしても、迅速にということの精神からいえば、これは迅速に処理するということにはなっていない。この客観的な状態というものはどうしようもないと思うのです。問題は、時間がありませんので、後でまた同僚の議員の方が指摘をされるかと思いますが、私は認定と審査の手続について改善をすべき点があるのじゃないか、こういう点を指摘をして、総裁並びに総務長官に検討を求めたいと思う。  まず、いま統計局長の説明がありましたけれども、それぞれ実施機関の各省庁には職員の団体がある。この団体、職員の組合と団体交渉をやる当事者が補償事務取り扱い主任者になっている。これはやはり、私は一つの停滞をするもとになるんじゃないかと思うのです。団体交渉の当事者とは別途の判断をする、そういう分離をすることが必要なんではないか、こういうふうに思います。それから、医師の選定で問題がこじれていると。本人が診察を受けたところも、これはやはり資格を持った医師なんです。ここの内閣委員長も医師なんですけれども、医師なんですよ、これは。だれであろうと医師は医師なんです。だから、本人が診察を求めてその医師から意見書が出た。これをやはり私は第一に尊重すべき立場をとるべきではないか、こういうふうに思うのです。それから、人事院の方のこの審査ですね、この審査についても、書面審査が原則になっている。必要があれば本人の趣旨を述べることができる、こういうふうになっておりますね。私は書面審査で処理できることは、それは書面審査でいいと思うんですけれども、本人の申し出があれば、これはやはり口頭審理を行う、こういう取り扱いをすべきではないか、こういうふうに考えるのです。不十分ではありますけれども、地方公務員の災害補償制度については、加藤理事がおれば一番よくこれはわかると思うんですけれども、地方公務員の災害補償制度については、少なくとも審査については職員団体の側の推薦をした者が、十分な形ではないけれどもある程度参画ができるという制度があるわけです。そういう立場をやはりとるべきではないか、等々の問題を含めて、この認定の手続、審査の手続等について改善をすべき点があるんではないかと思いますが、総裁なり、あるいは総務長官、見解があれば承って私の質問を終わりたいと思います。
  129. 藤井貞夫

    ○政府委員(藤井貞夫君) 公務災害の本質から申し上げまして、その補償事務というものは、法にもうたってありますように、公正にしてかつ迅速に処理しなければならぬということは、これはたてまえ上当然のことであろうかと思います。ただ、いま御論議をいただいております具体的な事例につきましては、それなりに当局がただ単に怠慢でこれを引き延ばしてきたということではなくて、いろいろの事情があるようでございます。しかしながら、客観的に見まして、事柄が非常に遷延をしておりますこと自体は、それは好ましいことではございません。そういうことから、できる限りの迅速な処置というものを期待をしなければならぬというふうに私自身は考えております。  一般論といたしまして、この手続関係につきまして、いままでの諸般の実績その他から見まして検討を加えた結果、現在の手続ができておるわけでございますけれども、この手続自体が万全であってこれ以上改善の余地がないというような思い上がった考え方は私たちもとっておりません。いろいろ情勢の変化もございますし、また、いろんな面の医学的な進歩の面もございましょう、そういう点も考えながら、手続上改善を要するものがありますれば、それはちゅうちょなく取り入れて事柄の迅速な処置を図っていくということには、従来も努力をしてまいったつもりでございますけれども、いま御指摘のありましたような具体的な御提案等も踏まえまして、今後さらに積極的にひとつ検討をして、補償制度の目的達成が図られまするように、さらに配意を加えてまいりたい、かように考えます。
  130. 植木光教

    ○国務大臣(植木光教君) ただいま一般集計事務職員の公務災害の問題について詳しく局長から答弁をいたしましたが、私が就任をいたしまして以来、非常に長年月を経ているという事実にかんがみ、早期解決を指示して今日に至ったわけでございます。経過につきましては、統計局長から御説明を申し上げましたように、なかなか罹病者や職員団体と当局との間に解決方策についての合意を見なかったということでございますが、最近になりまして、結論が出るのも余り遠くないという状況になってまいりましたので、結論を急ぎたいと存じます。  なお、補償事務主任者が局長であって、交渉団体の相手方の職員団体との関係はまずいではないかというようなお話ございましたが、部局長は自分の部局の所属いたしております職員の安全や健康というものについては十分留意をしているのでございまして、職員と部局長との間の信頼関係なくしては職務の完全な遂行はあり得ないと存じます。その点につきましてはいままでも努力をしているところでございますが、これからより一層の努力をしてまいりたいと存じます。
  131. 片岡勝治

    ○片岡勝治君 若干社会党の割り当て時間があるようでありますので、ごく一、二問お伺いをして終わりたいと思います。  この公務災害については、前回法律案が改正をされた折にも私は関係当局に質問をした事項であります。特に、公務災害で不幸にして命を失った場合の遺族年金、これは年金ばかりではありませんけれども、特に年金の場合、その支給額の基礎となる金額、これは亡くなられた時点の、まあ多少計算のあれはありますけれども、亡くなられた時点の給与、これを基本にして未来永劫その金額が基礎額になるというシステムになっております。これには大変大きな矛盾があると思うのですけれども、どうしてそういうことになっているのか、理論的な根拠をお聞かせいただきたい。どなたでも結構です。
  132. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 先生十分御承知のように、災害補償というものは、結局無過失賠償責任理論に基づく、いわばその災害を受けられた方の稼得能力の補償でございます。また、遺族補償の場合には、いわば扶養利益の喪失の補償、こういうことに相なっておりますので、その災害を受けられた場合の職員が持っておられました稼得能力を災害によって喪失した分を補てんするということが基本前提でございます。したがいまして、御承知のように、その前三カ月の平均給与額を基準としてその稼得能力を定型的に算出する、こういう構造に相なっておるのでございます。
  133. 片岡勝治

    ○片岡勝治君 具体的に例を申し上げますと、たとえば三十歳の公務員が亡くなられた。これが何等級何号になるかちょっとわかりませんけれども、その亡くなられたときの号俸が五年たっても十年たっても二十年たっても――もちろんベースアップはありますよ、水準の改定についてはありますが、その給与が基礎になってずうっと生涯、年金が受けられる。しかし、仮に三十歳で結婚をされお子さんがあったというような合場には、子供もだんだん大きくなる、その場合でも三十歳の年齢のときの給与水準で年金を受けるわけですね。これは公務員ばかりではないんです。警察官にしても消防士にしても自衛隊にしても同じなんですね。いま何というんですか、自衛隊の、昔で言う下士官で亡くなられた場合には、何年たとうが生涯その資格で終わってしまう。同じ命を失って、特に危険の多い自衛隊にしても、あるいは消防、警察にしても、同じ公務のために一命を賭して失った。その者がたまたま死んだときが三十歳のときだ、四十歳のときだ、五十歳のときだ。そのことによって受ける年金額が莫大に違うわけです。ですから、それは、いわゆる公務員のベースアップに大体比例して水準そのものは変わっていくけれども、いわゆる定期昇給部分というものは一切考慮されていない、これは矛盾があるのではないか。係長で亡くなられた者は生涯係長の年金しか受けられない。しかし、その係長は十年、二十年いれば課長級の給与を受けたかもしらぬ、あるいは局長級の給与を受けられる、そういう可能性を持っているわけですね。しかし、死んだために一切そういう期待可能性というものは全く抹殺をされるというところに私は矛盾があるのではないか。だから、特に年金の場合には定期昇給部分も年数とともに加算をしてやらなければかわいそうじゃないか、こういうことを強く主張をして、大変むずかしい問題だけどもまあ検討してみましょうというような意味の答弁もあったんですがね。これはやっぱり、私は何とか考えてやらなければ、特に若くして命を失ったその遺族たちの生活補償、そういう点を考えたときには、これは考慮すべきではないのかと思うんですが、再度お答えを願いたいと思います。
  134. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 確かに、先般もお答え申し上げましたとおり、先生の御指摘のお気持ちは私どもも十分にわかるつもりでございます。しかし、先ほども申し上げましたように、現行補償法の体系というものは、その災害時の、遺族補償について申し上げますれば死への転帰をたどられましたときの稼得能力を補償していく、こういうことでございまして、したがいまして、他のこういったものに類する補償におきましても、将来にわたって先生がおっしゃるように定期昇給分を含めるということは、稼得能力の補償である以上これを考えていないのでございます。その点に大変、体系全般を整序しなきゃならぬというほどのむずかしさがあるのでございます。したがいまして、私ども、先生も御指摘のようにスライドによってできるだけその稼得能力の喪失部分を現在の状況に適合するものにするという措置を講じまするとともに、先般来御説明申し上げておりますように、多少でもお役に立っていただけますように特別支給金百万円を差し上げる措置を講じ、かつまた、さらにそれに加えて国家公務員独自の制度として特別援護金百万円を差し上げるということで、まあそのような措置を講じつつ、できるだけ私どもの気持ちの一端を御理解いただこうと、そういう気持ちで進んでおるのでございます。
  135. 片岡勝治

    ○片岡勝治君 いまのあなた方の考え方は私はわかるんですよ。ですから、そういう発想、そういう考え方の転換はできないか。あるいは自衛隊、消防、警察というのはある程度身の危険というものを覚悟している職業と言えるかもしれませんね。これとはちょっと性格は違うけれども、警察官の職務に協力をして命を失うという場合、これも法律によって年金がもらえるようになっていますね。これだって同じなんです。  これは私の方の神奈川県にそういう例があって、いつか決算委員会でこのことを質問いたしました。この場合は、公務員の方は毎年どんどんベースアップをしておったけれども、四年もほっぽっといたわけですよ。しかし、私が追及してその後毎年ベースアップをしておりますけれども、これとても、つまり三十歳で子供が川の中に落ちた、自分の命はもう忘れてその子供を助けるために飛び込んだ、その子供を助けたけれども自分は死んだという例が私の方にあったわけですけれども、しかしこの人は永久に、三十歳のときの大体賃金が幾らだと、その年金しかもうずうっともらえないんですよね、どんなに子供たちが大きくなっても。そういう矛盾があるから私は発想の転換をしなさいと。そういうことがいまの法体系ではなるほどできないかもしらぬけれども、しかし、確かにそういう点は矛盾があるんだから、やっぱりそういった点を改めていくよう前向きな姿勢をぜひほしいと思います。もしこういう法体系が全く今後もずうっと続いていくならば、若者よ死ぬな、命を失うな、損するぞと、そういうことになりますよ。しかし、警察だって消防だって、そんなことを考えたら仕事ができない。いまのこの補償体系からすればそうですよ。若いうちに死んだら損だ、どうせ死ぬなら五十で死んだ方が遺族は助かるんだ、こういうことになっては、命を賭して職務のために一生懸命にやっておるすべての公務員――公務員だけじゃない、これは災害補償そのものがそういう体系ですね、いま。それであっては私はならぬと思うんです。特に、若くして命を失ったそういう人にこそ、私はよけいその遺族に対して温かい手を差し伸べていくということでなければ、これは福祉社会とは言えないんじゃないですか。しかし、いまの法体系はそうだということはわかりました。しかし、この点はひとつ根本的に検討し直していただきたい。このことを私は強く要求して、若干時間が残っておりますけれども、このことが実現されることに大きな希望を持って質問を早く打ち切りたいと思います。
  136. 太田淳夫

    ○太田淳夫君 それでは、かわりまして質問さしていただきます。  まず、総務長官と人事院総裁にお尋ねいたします。  今回のこの災害補償法につきましては、人事院の意見の申し出によりましてなされました。人事院の意見が出て、政府が立案してそれを国会に提出するに当たって、政府は総理府の付属機関である会社保障制度審議会に諮問してみえます。これは三月六日でございます。そこで、この審議会からの答申が出ていろいろな問題点を指摘された場合ですが、政府はその答申内容に沿って案文を練り直して国会に法案を提出をしてくるのが筋ではないかと、こういうふうに思います。しかし、審議会の答申が人事院の意見にないものがあるときには、政府としては人事院の意見を尊重するというたてまえ論がございます。それに沿って、答申の趣旨をもう一度人事院に意見を出してもらわないとできにくいのではないかと、こういうふうに思うわけですが、まず、この関係について総務長官の見解と人事院総裁の意見をお聞きしたいと思います。
  137. 植木光教

    ○国務大臣(植木光教君) 人事局長から。
  138. 秋富公正

    ○政府委員(秋富公正君) 国家公務員災害補償法につきましては、その制定以来今日に至りますまで、人事院の意見の申し出を尊重いたしましてそれを完全に実施してきたわけでございます。一方、ただいま先生の御指摘のように、社会保障制度審議会におきましていろいろと御指摘もございました。しかし、これはそのときではございませんが、たとえば通勤災害のように、多少時期的にはずれてはおりますけれども、やはり人事院からの意見の申し出がございまして、この点は人事院とも十分相談していっているわけでございますが、社会保障制度審議会の答申というものは、これまた尊重してきている次第でございます。で、今回も五十一年三月八日に保障制度審議会の答申がございましたが、これは今後人事院の方とも諮りながら十分検討してまいりたいと考えております。
  139. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 今回の意見を提出しましたところ、社会保障制度審議会で、有過失の場合についての御意見が付されたわけでございます。もちろんそのことは、私ども法令の制定改廃の意見を申し出る権限を持っておりますものとしましては、十分尊重さしていただいて検討しなければならぬと思っておりますけれども、筋道としては、災害補償体系というものは無過失賠償理論に立っておるわけでございますので、果たして災害補償本体の問題かどうかという点は議論のあるところであろうかと思います。
  140. 太田淳夫

    ○太田淳夫君 いまのお答えの中にもありましたけれども、この答申の中に、ちょっと読みますと、「国は、法令及び予算の根拠がなければ特別の支出は許されないため、国の過失により公務員が公務災害を受けた場合には即時これに対応することができず、訴訟の確定まで待たなければならない。この点については、すでに本審議会の指摘しておいたところであるが、これは、雇用主としての国の責任を果たす所以ではないので、その解決を急ぐべきである。」、こういう答申が出てきておりますけれども、この問題はもう何回も前から指摘をされていたとありますとおり問題な点でございますが、この問題について、政府は独自で法解釈ができるのか、それとも人事院の意見の申し出がなければ改正ができないのか、その点をちょっとお聞きしたいと思います。
  141. 秋富公正

    ○政府委員(秋富公正君) 公務員災害補償法におきましては、この法律の解釈、運用につきまして、第二条において「人事院の権限」となっておりますわけでございます。現在まで、先ほど申し上げましたように、この制定の当初から私の方は人事院という専門的な第三者機関の御意見を尊重いたしまして、その答申を完全に実施しているのでございまして、今後もこういった社会保障制度審議会の答申にもございますが、人事院と相諮りまして、人事院の専門的検討を待ちまして、その意見の申し出をもって措置してまいりたいと考えております。
  142. 太田淳夫

    ○太田淳夫君 そうしますと、諮問して答申が出てきて、それを尊重することが原則でしょうけれども、この問題について人事院の意見の申し出があれば尊重するというんですが、この答申について、人事院に対して再度政府から意見を求めて、この今回の法改正に何とかこれを盛り込もうという努力をされたのかどうか、ちょっとお聞きしたいと思います。
  143. 秋富公正

    ○政府委員(秋富公正君) この問題につきましては、私の方の社会保障制度審議会から答申をいただきました際に、直ちに人事院の方には連絡いたしてあります。しかし、いわゆるこの問題につきましては、いろいろと私の方も問題があると考えておるわけでございます。  一つは、現在のたてまえは、無過失責任による定型的補償をたてまえとしてきました補償制度のものでございまして、この際に、いわゆる国に責任のございます場合には、その無過失責任以外に、別途民法または国家賠償法による損害賠償責任の問題として解決さるべき問題があるわけでございます。そういった問題を、国が一方的に過失の程度を勘案して補償額を定めて解決さるべきものかどうか、あるいは補償法が目的といたしております迅速な補償の実施という見地からまいりましても、それが損なわれるおそれがあるのではないか、こういったような問題もございますので、人事院におきまして専門的な検討を待ちまして、私の方としましても対処してまいりたいと考えております。
  144. 太田淳夫

    ○太田淳夫君 それでは、この答申の内容を今後どう実現されていくか、総務長官にちょっとお尋ねしておきます。
  145. 植木光教

    ○国務大臣(植木光教君) ただいま人事局長から御答弁を申し上げたとおりでございまして、国に過失のあった場合の特例についての検討をすべきだということにつきましては、人事院にこういう社会保障制度審議会の答申がありましたことをお伝えをいたしまして、人事院としては、第三者専門機関としてこの答申を参考にせられながら、今後検討を続けていかれることと存じております。私どもといたしましては、その結論がもし出ました場合には十分検討してまいりたいと存じております。
  146. 太田淳夫

    ○太田淳夫君 これに関連してちょっとお伺いするわけですけれども、次、防衛庁にちょっとお聞きいたしますが、去年の九月に防衛庁職員の給与制度等研究調査会から「殉職隊員の遺族に対する損害賠償の取扱いの改善に関する報告」、こういうのが出されておりますが、これに対してどのように措置されたわけですか。
  147. 竹岡勝美

    ○政府委員(竹岡勝美君) この報告に基づきまして、防衛庁内部におきまして関係機関、たとえて申しますと、法務省あるいは人事院等の関係行政機関の方、あるいは学識経験の方に委嘱いたしまして、私の方で防衛庁長官が、私の方に損害賠償のもし請求があった場合に、国の方で過失責任があるというような場合に支払うべき賠償額を決める、あるいは国の責任の度合いを決めるといったような委員会あるいは諮問委員会的なものをつくるべく、ことしの一月一日からこの作業に取り組んでおります。
  148. 太田淳夫

    ○太田淳夫君 これはでさましたらその趣旨とか、そういうものをちょっと説明してください。
  149. 竹岡勝美

    ○政府委員(竹岡勝美君) 先生御承知のとおりに、自衛隊に対します公務災害補償は、現在、平時におきましては他の一般国家公務員と同じように扱っておるところでございますけれども、この公務災害補償、御承知のとおり、たとえば私の方の自衛隊の場合、二十三歳以下の若い隊員が約三五%を占めておるわけでございますけれども、こういう、独身で扶養者のいない若い隊員が仮に公務死亡をいたしましたときには遺族補償の一時金というものが出るわけでございますけれども、これが大体俸給の千日分でございますので、約三百万円足らず、これに葬祭補償とか、あるいは遺族特別支給金等を含めましても大体五百万円程度であるということ、こういう若い隊員の殉職、死亡事故が多いわけでございますが、しかも、公務災害といいますとこれくらいの金額でございます。それでかつてのように自賠責保険の金額が五十万から百万円というようなときにはそう目立たなかったかもしれませんけれども、御承知のとおり千五百万まで上がってきました今日、遺族にとりましては、五百万程度じゃどうも安いんじゃないかというようなことで、国家賠償という形で、もし自衛隊の方に、国に責任があるならば国家賠償で支払っていいんじゃなかろうかということから、最近国家賠償法によります国の賠償を求めます訴訟提起がふえてきたわけでございます。過去三年間に約百件ございます。しかし、これをやりますと、法廷でかつての自衛隊員の遺族とわれわれとが相争うというようなことはどうしても好ましくない、あるいは、もし訴訟提起のあった者に厚く出て、訴訟提起の出なかった者には損害賠償が出なかったというようなことで、もし不公平があってもいかぬというようなこと等から、私の方では、もし国側に責任があると明らかに認められますような場合には、訴訟の提起を待つまでもなく、従来部外者から訴えがありましたときに示談で金を支払っておりますのと同じように、示談で損害賠償をして支払ってあげたいというように考えたのがこの趣旨でございます。  以上でございます。
  150. 太田淳夫

    ○太田淳夫君 そうしますと、防衛庁長官の通達の中に「防衛庁の損害賠償に関する内訓の規定を準用する。」、こういうことになっております。これはちょっと問題じゃないかと、こう思うわけですが、確かにいまおっしゃったように、自衛隊の持つ特殊事情とか、遺族の救済ということを考えますと、この方法を考えられたのは私どももわからないことはないのですけれども、第一に、このような一片の通達によって無過失賠償責任主義をとる災害補償法に優先さしてしまう、こういうふうに私は考えるわけですけれども、こういうことは、災害補償の体系を乱すおそれがあるんじゃないか、これが第一点。  第二には、国の過失の有無の判断を「学識経験者」と書いてありますけれども、部内の審査機関にゆだねることになって判断の公正を欠くことになるんじゃないか、こういうように思うわけです。したがって、第三者的な機関を設けてこれを行うなら私らにもわかるわけですけれども、その点一点、二点防衛庁の見解をお聞きしたいと思います。
  151. 竹岡勝美

    ○政府委員(竹岡勝美君) これはあくまでも、現在あります国家公務員の災害補償法の災害補償を乱すものでは毛頭ございません。これとは別個に、明らかに国の責任があった場合に、損害賠償請求をする、国家賠償、そういうものがわれわれも考えられます場合には、相手側から申し出があるならば、いわゆる和解で、示談で話し合いをつけて、できるだけ早く出してあげようということでございますから、これと抵触するものではない、このように考えております。また、公正な金額算定等ございますが、これも一応われわれの方で、国に責任があると認めました場合にはその程度の金額ならいいんじゃなかろうかということで、法務省あるいは人事院の専門家の方々の意見も聞きまして一応の金額を出しまして、相手側の遺族の方と一応示談に入りまして、そして納得づくで公正かつ適正な金額を定めよう、こう思っております。と同時に、これは遺族に対しまして、これで満足しなかった場合には当然従来のように訴訟提起ができるわけでございますから、その権利を奪うものでもない、むしろ遺族のためを考えた措置だと考えております。
  152. 太田淳夫

    ○太田淳夫君 いずれにしましても、自衛隊につきましてはもっと、補償体系をつくるにしましても、独自のすっきりしたやつを整備する必要があるんじゃないか、こうも思いますけれども、その点どうですか。
  153. 竹岡勝美

    ○政府委員(竹岡勝美君) 私は、現在、平時におきます自衛隊員の公務災害につきましては、やはり他の警察官あるいは海上保安官というのと大体同等でいいんじゃなかろうかという考えを持っております。そのために国家公務員災害補償法の準用をしておりまして、この国家公務員災害補償法でも、警察官等危険なものに対しましては特別公務災害制度がありますが、自衛隊の危険な業務につきましてもこれを認めてもらっております。また、自衛隊員にはこれとは別個に賞じゅつ金制度等もございます。そういった意味では、私は、平時におきましては別の法律をつくらなければならないという必然性は考えておりません。現在の国家公務員災害補償制度に乗っかっていくことでよいのではなかろうか、このように考えておるわけでございます。
  154. 太田淳夫

    ○太田淳夫君 そうしますと、別に考えていないということですね。
  155. 竹岡勝美

    ○政府委員(竹岡勝美君) はい。
  156. 太田淳夫

    ○太田淳夫君 わかりました。  それで、自衛隊の場合のいろんな訴訟の原因となりますのは、若年の方が多いというお話でございましたが、そういう若い隊員を持ってみえる父母の遺族補償年金を受ける資格がない場合が非常に多いわけです。これも一般公務員の方でも同様な場合があるんですけれども、そういう特殊性にかんがみて遺族補償年金の受給資格の制限の枠を外しても問題はないんじゃないか、こういうふうにも思えるわけですが、その点人事院としていかがでしょうか。
  157. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 確かに一つのお考えであろうかと思いますけれども、やはり遺族の場合には、これは先生十分御承知のように、障害の場合などと違いまして、災害を受けられた方の稼得能力の損失補償ということではなくて、いわば被扶養利益の喪失という体制に相なっておるのでございます。したがいまして、特定な場合には、その間に御遺族が一つの稼得能力を御遺族として持っていらっしゃるというようなことがございまして、父母の場合等には年齢制限が行われておる。ただし、もちろん配偶者の場合は別でございますが、そういったような考えがございまして、いささか違った体系に相なっておるのでございまして、両者それぞれ異なった性格のものだというようなことを考えております。
  158. 太田淳夫

    ○太田淳夫君 最後に、自衛隊のこの問題につきましては、人事院もやはり相談していろいろとやっているそうですが、これに対する人事院の御意見をお聞きしましょう。
  159. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 確かに自衛隊の方でいろいろ御検討なすった点は大変参考にすべき点であろうと思います。しかし、先ほどの御説明にもございましたように、災害補償法の本体は無過失賠償責任に立っており、それから、国が過失がありました場合には、これは国賠法でいく、こういう手続に相なってございます。まあ自衛隊の場合と異なりまして一般公務員の場合には、その国の過失を問うて裁判手続を始めたという者が、全く皆無ではございませんけれども、現在のところまだ少数でございます。したがいまして、私どもとしましてはいろいろ御遺族のお声も十分聞くような調査をときどきやってございます。それからまた、いろいろな御要望の内容も多少は存じ上げておるつもりでございます。そのような御遺族のお気持ちも十分考えつつ、また、国に過失があるとして損害賠償を請求して裁判手続を始められる事例の推移というものを見て、また一方、国民固有の権利であります裁判を受ける権利を阻害することにはならないようというように、いろんな点をやはり検討する必要があると思います。御承知のように補償法自体でも損害賠償との調整規定を置いてございますように、それぞれ別異の体系として進むべきものだというような構造に立ってございますので、これもやはり補償の基本に触れる問題ではなかろうかと思います。しかし、御指摘のように検討課題であるということは間違いございませんので、そのような気持ちをもって対処していきたい、かように存じております。
  160. 太田淳夫

    ○太田淳夫君 それでは、法の中身につきましてちょっと聞きたいと思います。  最初に、傷病補償年金の支給要件についてですが、職員が公務上の傷病または通勤による傷病にかかって養療の開始後一年六カ月を経過した日において一定の廃疾状態にあるときに支給する、こういうふうに規定されております。そうしますと、休業補償にかえて傷病補償年金を出すのは、いわば本人の意思というか、家族の意思のいかんにかかわらず支給するということになります。しかし、労災保険法の改正案に対する社会保障制度審議会の答申の中身を見ますと、「長期養療者に関し、一年六箇月を経過した場合に年金に切換えることについては、該当者に不利益を来たすおそれがないよう本人に選択の余地を残すことも検討に値しよう。」、こういう答申が出ておりますけれども、ちょっとこれおかしいんですけれども、不利益を来すことがないようとする場合があるのかないのか、また本人が選択しなかったというのはどうなのか、その点についてちょっとお聞きしたいと思います。
  161. 中村博

    ○政府委員(中村博君) これは、先生御承知のように一年半たちましたら傷病補償年金への切りかえが行われるわけでございますが、この制度は労災の場合と違いまして、国家公務員にとりましては初めて導入される制度でございます。したがいまして、私どもがこのような制度を取り入れましたのは、いままでは何年たとうと養療の給付が続いてございまして、御本人がお治りにならない前は養療の給付とあわせて休業補償でまいっておったわけでございます。  しかし、先ほどこの提案の趣旨でも御報告申し上げてございますように、養療を受けて一年半もおたちになった段階で、廃疾が稼得能力の全部喪失というような状態にあられる方々は、私どもの調査によりましても一年以上経過なすった方はその後大変長く養療なさるわけでありますので、やはりこの障害等級一級から三級に準ずる年金を差し上げることが、個別に給与を得たか得ないかということで休業補償を差し上げる、差し上げないという制度でいくよりも、年金制度に切りかえることが、率としてもアップになりますし、かつまた、療養なさっておられる方及び御家族の方々も年金ということで御安心してやっていただける大変大きなメリットがあるんではないかという観点からこれの導入に踏み切った、かような気持ちでございます。
  162. 太田淳夫

    ○太田淳夫君 その次にまいりますと、傷病補償年金の金額は法律で規定されていますけれども、具体的な傷病の程度というのは人事院規則でとなっております。金額を法律で規定するなら、その具体的な傷病の程度も当然に法律で規定しなければおかしいのじゃないか、こう思いますけれども、その点はどのように理解したらいいですか。
  163. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 確かに一つの御見解でございますが、私どもとしましては、現在、御承知のように障害等級の三級以上に当たる方々を対象にしよう、つまり稼得能力の全損状態以上の方々を対象にしよう、こういうことでやっておるのでございまして、したがいまして、そういう観点から、もう少しこの制度を実施してみて、また制度の運用の過程においていろいろな事象が生ずると思いますので、人事院規則でそういった状態に対応することがよろしいという観点から人事院規則にゆだねさせていただいた、こういうことでございます。
  164. 太田淳夫

    ○太田淳夫君 休業補償の賃金六〇%は法律による給付で、上積みの二〇%は国家公務員災害補償法第二十二条の福祉施設に基づいて人事院規則で規定されている休業援護金となっていますね。福祉施設の内容はいろいろあるようです。この法律案によりますと、今回、審査の申し立ての対象とするようですが、これはこれとして、まず福祉施設の施策ということに基づいて金銭の給付を人事院規則がしていくことには問題があるんじゃないかと思います。これは施設ですね、福祉施設としておりますが、この施設というのは、辞典を見ますと建物などの設備ということになっておりますけれども、こういう金銭給付の根拠とならないんじゃないかと、こういうふうに思いますけれども、その点はどうでしょうか。
  165. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 確かに先生御指摘のように、施設という言葉は大変誤解を招きやすく、かつまた、わかりがたい言葉でございますけれども、一つの歴史的な経緯がございましてこういう名称を使っておるわけでございます。この中に、法二十二条でも明白に書いてございますように、いろいろな金銭給付も許しておるわけでございまして、広義に、何か英語で言いますとファシリティーと称するそうでございまして、単に物的な施設ばかりではなく、ただいま行わせていただいておりますような奨学金の給付でございますとか、その他金銭給付も当然含むと、また福祉施設は固定的な施設でなきゃならぬというふうに考えるよりも、いわば民間の法定外給付あるいはその他のいろんな御措置に対応するものでございますので、やはりこの法律で人事院規則にゆだねていただいておりますのも、そういった民間の状況に対応して、フレキシビリティーを確保することが公務員の福祉のためによりよいものであろうという御意思からこのようにさしていただいておると思います。したがいまして、私どもとしましては、この施設のという言葉は大変おかしゅうございますけれども、金銭給付も含む相当広義なものであると、かように解しておるのでございます。
  166. 太田淳夫

    ○太田淳夫君 そこで、人事院の意見の申し出を見てみますと、説明によりますと、一つは、遺族補償、障害補償等のいわゆる長期給付については特別な給付金の支給制度、それから二番目には、民間企業における法定外給付に見合うための障害特別援護金制度、この二つを新たに人事院規則で設けようとしております、いまいろいろとお話ありましたけれども。現在でも休業援護金とか、あるいは奨学援護金、あるいは障害特別支給金、遺族特別支給金、遺族特別援護金など、いろいろなものがここに含まれていますけれども、またこの中にこのような二つのものを規則だけでやるとなると、制度が非常に複雑になるんじゃないかと、こう思うわけです。また、非常にわかりにくいし、ですから、なぜこの二つを法律にしないでこういうより複雑な方式にしてしまうのか、その点ちょっとお聞きしたいと思います。
  167. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 先ほどもちょっと申し上げましたように、私は福祉施設は流動性こそ大変必要であろうかと思います。したがいまして、その意味合いにおきまして福祉施設を人事院規則でやることで委任していただいておるというように思います。先ほど来御指摘のように、いろいろな福祉施設をいたしてございます。確かに福祉施設の範囲もふえ、中身も重くなってまいりました。したがいまして、私ども国の義務として行います福祉施設につきまして、いろいろいままで努力をしてまいり、かつまた、いろいろな監査も行ってきたわけでございますが、なおたとえば奨学金の額を間違えて差し上げておるというような例もないわけではございません。したがいまして、このように福祉施設が広範になり、かつ内容が深化してまいりますと、やはりその受けられる方々からの不服も十分お受けして、これに対して適切な措置を講じて福祉施設が十全に行われるようにすることが必要だということで、今回その条文を設けていただいておるのでございまして、確かに錯雑紛糾してございますが、人事院規則の方でも在来の一本を三本に分けまして、手続規定を特に一つの人事院規則にまとめてつくるというような手はずもとりまして、そのような点について御迷惑をおかけすることがないようにいろいろ努力いたしておるのでございます。
  168. 太田淳夫

    ○太田淳夫君 この福祉施設として、今回人事院規則が、遺族補償、障害補償など長期給付については、賃金平均給与額の年額の百分の二十、最高限度百万円、こういう額を算定の基礎として定めておりますけれども、この措置ができました趣旨というのはどのようなものであるかお聞きしたいと思います。
  169. 中村博

    ○政府委員(中村博君) これは、いままでいろいろ御議論をいただきましたように、稼得能力喪失のその程度をはかりますために、前三カ月の平均給与額というものを用いておるのでございます。しかし、それだけでは足らず、まあ三カ月を超えて支給されるいわゆるボーナス等々も入れるべきではないかという御議論は、ずれぶん前からいただいておるわけでございます。まあこれは受ける方もあり、受けない方もあり、いろいろバリエーションがあるわけでございまして、それと、三カ月という平均給与額の算定基礎を変えるということもまたいろいろ議論があるところでございます。また、実際上もいろいろな問題点が生じ得ると思います。しかし、やはりそのような点について配慮して、できるだけ補償の厚きを図るということはこれまた至上命題でございますので、先ほど御指摘のように、人事院規則をもって特別支給金として、一定の限度ではございますけれども特別な措置を講じて、少なくともその限りにおいては補償内容の改善を図ると、こういう措置に出たものでございます。
  170. 太田淳夫

    ○太田淳夫君 いまお話ありましたけれども、いま年金の算定基礎にボーナス――期末、勤勉手当が含まれていませんね、それにかわる措置としてこの百分の二十というのが設けられた、このように理解してよろしいですか。
  171. 中村博

    ○政府委員(中村博君) さようでございます。
  172. 太田淳夫

    ○太田淳夫君 そうしますと、いま期末、勤勉手当の月数というのは年間五・二カ月ですね。そうしますと、総給与月数が一七・二になりますから、それの五・二というと約三〇%にしかならないのじゃないかと思います。で、ボーナスに見合う分としましても、この百分の二十というのは一〇%ぐらいの差があるのじゃないかと思いますが、その点期末、勤勉手当にかわる措置であるならば三〇%にすべきじゃないかと思いますが、いかがですか。
  173. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 御指摘のように、その点につきましてはいろいろな計算方法があるわけで、二十何%というようなものも出てきておるわけでございますが、やはりこれは今回初めて導入することでございますし、また、一方におきましてはお受けにならない方もあるというような点の配慮もございまして、当面は二十、百万円ということでいこうと、こういうことに相なっておるのでございまして、今後の実施結果あるいはいろいろな御意見等を伺いながら、検討すべき点はなお残っているかと思いますが、ともかく第一歩として改善の端緒をつけたというふうに御理解いただければよろしいかと思います。
  174. 太田淳夫

    ○太田淳夫君 そうなりますと、いただく人といただかない人が出てくるということですが、年金算定の基礎に、ボーナスを最初から入れて年金算定の基礎をつくるような方向にすべきじゃないかと思いますが、その点いかがでしょうか。
  175. 中村博

    ○政府委員(中村博君) これは太田先生も御承知のように、ボーナスというものの考え方にはいろいろあるわけでございまして、果たしてそれを含めたものが稼得能力の正当な反映になるかどうかという点は、細かい議論をすればいろいろあるようでございます。確かにそういう議論がございますけれども、今回は先ほど申し上げましたような率、額をもって一定の限度において差し上げるということでございます。そのときには、先ほど申し上げましたように、やはりボーナスをもらっていらっしゃらない場合もあり得るということが頭の一部にあったということはそのとおりでございます。
  176. 太田淳夫

    ○太田淳夫君 この内閣委員会でも、四十五年の十二月八日の六十四国会でも、「平均給与額の算定について、期末、勤勉手当の算入につき検討すること。」と、こういう附帯決議をつけて、過去に何回か決議をいたしておるわけです。今回の措置というのはこの決議に沿うものかどうか、なぜ法律でそういうことができないのか、いろいろとお話がありましたけれども、この問題について人事院総裁の見解と、公務員の処遇改善に責任を持っている総務長官にちょっと御意見をお聞きしておきたいと思います。
  177. 藤井貞夫

    ○政府委員(藤井貞夫君) ボーナスを算定の基礎に入れるべきではないかということは一つの問題点であることは確かでございます。これは公務員の補償額を引き上げる、あるいは改善をするという趣旨に沿うという意味ではもっともな点があることは事実でございます。ただ、ボーナスにつきましては、先刻から職員局長が申し上げておりますように、それ自体また性格論が一つあることは事実であります。実際上は、賞与というのはそう個人によっていろいろ格差がある筋合いのものではなくて、大体給与と同じような取り扱いでなされているものでございますけれども、賞与という性格は、そのあるべき姿といたしましては、やはり給与とは違う面があるということはこれは一つ事実でございます。それともう一つは、現在こそこれは非常に変動がなくて、民間とのタイアップというようなこともございまして大体安定したことで来ておりますけれども、しかし、これとてもやはり賞与の性格から申しますと、これがずっと永年にわたって固定的で全く動きがないという種類のものでもございません。そういうようないろいろな点を総合勘案をいたしまして今日に来っておるわけでございます。しかし、問題点であるということは私も認識をいたしておりますので、附帯決議等の趣旨もあわせ考えまして、今後の検討事項にいたしたいと、かように存じます。
  178. 植木光教

    ○国務大臣(植木光教君) 私も、ただいま御指摘の問題については人事院総裁と同じ考え方でございまして、いろいろ問題がございます。いずれにいたしましても、第一義的には人事院において検討をしていただきたいと、このように考えております。
  179. 太田淳夫

    ○太田淳夫君 次にまた福祉施設の問題ですけれども、今度障害特別援護金制度が創設されまして、これは民間企業におけるいわゆる法定外給付の実情を考慮して、公務災害を受け廃疾となった者のうち、障害補償年金の受給権者になった者に対しその身体障害の程度に応じてそれぞれの額を一時金として支給する制度で、これが新設されているわけです。それについて、この内閣委員会でも以前からいろいろと論議されておりまして、たとえば四十七年の六月九日の第六十八国会では「民間企業における補償の実態にかんがみ、公務員に対しても公務による死亡見舞金等の支給について検討を行なうこと。」、こういう附帯決議、あるいは四十八年七十一国会においても、「民間企業における業務上の死亡等に対する法定外給付の実情にかんがみ、公務員の場合においてもその均衡を考慮して適切な措置を講ずること。」、こういう附帯決議を付しているわけです。特に民間の法定外給付とのバランスをとるように要望してきました。今回の措置はこの趣旨に沿って行われたものだと思いますけれども、民間の実態というのは私どもとしてつかんでおりません。明らかでありませんが、人事院では、先ほどは同僚の野田委員の質問に対して、障害援護金でない問題について調査の結果の報告がございましたけれども、この障害関係についての実態を調査されていると思いますが、そのことについてちょっと概要をお話し願いたいと思います。
  180. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 私どもの調査によりますと、民間で何らかの形で法定外給付といたしまして廃疾給付を行っておるものが、百人以上のある企業につきまして五七%に達してございます。したがいまして、そのような状況を踏まえて、今回この制度をつくらしていただくと、こういうことに相なっておるのでございます。
  181. 太田淳夫

    ○太田淳夫君 この一級の百二十八万円あるいは二級の百十三万円、こういう金額が出ておりますけれども、これは民間に比べてどのような根拠から出されたのか、その点ちょっとお聞きしたいと思います。
  182. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 私ども、いま申し上げました調査の中身でございますけれども、たとえば三級の場合について申しますと、一律定額制、先ほど申し上げましたいろいろな出し方がありまして、またそのお金の性格もはっきりわからない点があるのでございますけれども、大体三級のところで三百万ちょっとというような姿に相なってございます。
  183. 太田淳夫

    ○太田淳夫君 今回これは新設されたばかりですけれども、やはり民間とのいろいろ差がございますと思います。将来それを埋めるべく努力をしていただきたいと思いますし、最後になりますが、いろいろといま質問させていただきました期末、勤勉手当の基礎のいろいろ問題とか、あるいは福祉施設の問題、いろいろございました。また、社会保障制度審議会の答申の扱い、そういうものを含めますと、民間のこれは労災保険法の改正に伴っていま行われているわけですけれども、それと異なった公務員としてのやはり特殊性の立場というものがあると思います。したがいまして、国家公務員の災害補償法の独自なやはり抜本的改正をすべきじゃないかと、このように最後に思うわけですが、総務長官と人事院総裁の見解をお聞きして質問を終わりたいと思います。
  184. 藤井貞夫

    ○政府委員(藤井貞夫君) 国家公務員災害補償法の給付の内容等につきましてはいろいろと論議がございます。私たちも私たちなりに、公務員の実情その他の一般の民間の動向等を検討しつついろいろな資料を徴して考えておるところでございます。国家公務員については、ここに人材を確保しなければならぬという至上命令がございますし、公務員の待遇改善ということについては常々配慮を加えてきておるところでございますけれども、また一面、給与等と同じ点がございまして、一般の民間の実情等との均衡というものを全く無視してやってまいるというようなことも、これは公務員としての制度として考えなければならぬ面がございます。しかし、これに大変劣るような、遜色のあるようなことになってはならないことも当然のことでございますので、そういう点から、それぞれ内閣委員会の諸先生方の貴重な御意見も従来拝聴いたしておりまして、その方向で努力をやってきておるところでございます。特に法定外給付の面等につきましては、民間の大企業等におきましてはかなり進んだところがあることは御承知のとおりでございまして、われわれもそういう実情は十公承知をいたしております。ただ、大企業と比較いたしまして全くそこまでいっておらぬいわゆる労働基準法の最低基準がやっとこさであるというようなところも、これは数多いことも事実でございます。そういう均衡の問題もございますので、それらの点をにらみ合わせながら、なお慎重な検討を加えてまいる所存でございますが、基本といたしましては、われわれは国家公務員につきまして災害補償につきましても十全の措置を講ずべきことは当然のことであるというふうに考えておりますので、情勢を勘案しながら、今後とも改善につきましては精いっぱいのひとつ努力を続けてまいる所存でございます。
  185. 植木光教

    ○国務大臣(植木光教君) 御承知のとおり、第二十三条に、労働基準法あるいは労働者災害補償保険法等々との均衡を失わないように考慮すべきであるというふうにこの法の趣旨が書かれております。したがいまして、その均衡、さらにまた、民間における給付の状況というものとの均衡を十分考えながら、しかも公務というものの重要性及び特殊性というものを勘案しつつ、人事院と十分連絡をとり合いながらその改善方について努力をしてまいりたいと、かように存じます。
  186. 峯山昭範

    ○峯山昭範君 私は、災害補償法の審査に当たりまして、関連をいたしまして二、三、質問したいと思います。  まず、この災害補償法の審議の場合、いつもいろんなものが出てまいりますが、きょう私は初めに白ろう病の対策の問題についてお伺いをしたい。  この問題につきましては、もうすでに白ろう病そのものにつきましてはそれぞれの委員会で相当議論をされております。したがいまして、私は余り細かいことを言うつもりはありません。  昭和四十五年第六十四国会のときだったと思いますが、当内閣委員会におきまして、この災害補償法の審査に当たりまして、この白ろう病の問題が相当問題になりました。その際、実は内閣委員会の附帯決議といたしましてこういう附帯決議をつけました。「政府は、次の事項について速やかに善処すべきである。」、これは全会一致の附帯決議であります。この二番目に、「いわゆる白ろう病対策を確立するとともに、その認定、治療、補償等について万全を期すること。」という附帯決議がなされておりますが、当時は、人事院総裁と総務長官が御出席になってその附帯決議に対する決意もお述べになったわけでございますが、この白ろう病対策を具体的に、昭和四十五年以降ずいぶん日にちもたっておりますが、どういうふうな措置をされたのか一遍所見をお伺いしたい。
  187. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 療養の給付の面について申しますと、これはまあ峯山先生十分御承知のように、四十八年に、白ろう病を療養するために大変温泉療法を医師の指導、指揮下に行うことは効果があるという御意見をいただきましたので、そのような医師の御意見に従いまして、白ろう病の治療のために、療養の給付の一環として温泉療法をやっていただくという措置をとりました。それが、その後また五十年に労働省から通達も出てございますので、そういった点も林野庁に十分御連絡申し上げまして、できるだけ白ろう病の認定の公正を期するという措置を講じてまいった次第でございます。
  188. 松形祐堯

    ○政府委員(松形祐堯君) お答え申し上げますが、ただいま人事院の方からお話ございましたように、この法律に基づきます附帯決議等に基づきまして、私ども、特に国有林でございますが、いろいろ認定、治療、補償等につきまして努力いたしているわけでございます。たとえば、認定につきましてでございますが、大体チェーンソー及び振動の原因でございます刈り払い機がございます。これに従事いたしておりますのが、国有林では約一万三千人程おるわけでございまして、現在いろんな障害等、そのようなことで認定いたしております者が約二千八百名もの多数に達しておるわけでございます。したがいまして、そのような認定をいたしますと同時に、ただいま人事院からお答えございましたように、温泉療法ということが非常に適切であるということ等がございまして、現存三十数カ所の病院と、さらに、予約ベッドと申しますか約二百六十ベッドを確保いたしておりまして、それに入院しながら温泉治療をしているということでございます。  なお、補償等につきましては、国有林の場合は補償法に基づくものと、労使双方におきまして協約におきましてやっておりますので約一〇〇%の補償をしている、こういうのが実態でございます。
  189. 峯山昭範

    ○峯山昭範君 この白ろう病、総理府の方からは答弁がございませんが、これはなぜこういうような問題が内閣委員会で議論されるか。これはいろいろな問題がありますが、やっぱりいま、この白ろう病そのものについての治療、認定というのがありますね。その一つ一つについて、いま昭和四十八年に温泉療法が非常にいいという話がございましたが、具体的に、いわゆるその治療とか認定とか補償、まあ補償の方はいいです。認定と治療ですね、これは要するに、白ろう病に対してその原因とか、そういうものがはっきりわかったんですか、もう現在、どうなんです。
  190. 松形祐堯

    ○政府委員(松形祐堯君) お答え申し上げますが、実はその辺は所管が労働省でございますけれども、私どもこの白ろう病の原因といたしましては、振動機械を使うということに原因がございまして、その振動機械の振動の強さ並びに騒音、さらには寒さ、こういうのが大きな原因ではなかろうかというふうに考えておるわけでございます。
  191. 峯山昭範

    ○峯山昭範君 林野庁長官から、白ろう病の、何というか、その原因といいますかね、そういう答弁を私はいただこうとはゆめゆめ思っていなかったわけですがね。これはきょうは労働省は来てないですか、労働省。――ちゃんと前もって言っているわけですから、ちゃんとやってもらいたいと思うんです。  いずれにしても、この白ろう病の医学的な解明というのは一体どうなっているのか、これはどうなんです。医学的に、その原因は一体何で、それで治療は一体どうすれば治るのか、そこら辺のことについてはどういうぐあいに取り組んでいるのか、どこの省が取り組んでいるのか、どうなんです。
  192. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 白ろう病のいま先生の御質問の点につきましては、労働省の方でもいろいろ検討されておるということは御承知のとおりでございますし、また林野庁の方でも御検討なさっておるやに聞いております。ただ、現在の段階では医学的に大変むずかしい問題でございまして、なかなかはかばかしい結論が出ていないのでございます。御承知のように、私どもの方におきましてもまだ一件もその治癒認定していないという状況にございまして、できるだけ早く何らかの形で医学的な検討が進み、適切な治療対策がつくられることを期待いたしておるのでございます。
  193. 峯山昭範

    ○峯山昭範君 局長、これは私は何でこういう質問をしているかといいますと、きょうは総務長官お見えになっていますから、やはりこういう問題が相当この間から議論になっておりながら、この白ろう病に対する政府としての姿勢は一体どうなっているのか、どういうふうな取り組み方をしているのか。要するに、医学的なその治療法というのは一体どこで解明するようにしようとしているのか、その予算は一体どこが取っているのか。現実に林野庁が患者をたくさん抱えていらっしゃるわけですね。それでその原因は、林野庁長官は、振動機械を使っているということと、もう一つは寒さ、寒さとの関係でそうなるんじゃないかというふうに言っておられますが、そのとおりだろうと私は思うんですよ。実際そのとおりだろうとは思うんですけれども、それはやっぱり科学的なちゃんとした解明がなければ私はいけないと思います。そのためには、少なくともわが内閣委員会で何のために附帯決議をつけたのか。附帯決議をつけたわけですから、その附帯決議に対して、少なくともわが内閣委員会でこの白ろう病に対してはこういうぐあいに対処いたしましたという報告ができるようでないといかぬわけです、本当言ったら。そういうような附帯決議に対するいいかげんな考え方というのは私いけないと思うんです。やはり附帯決議をつけて、大臣が答弁しているわけですから、その際は必ず、少なくとも関係官庁集まって、この問題についてはどこどこが主管して、どういうふうに責任を持って今後対策を講じていくかということはやはり相談をしてもらいたいと私は思うんですよ。そういうふうな意味からも、この問題はいろんな問題があります。すでに私の手元には、実は林野庁の方から、もうこの問題はすでに農水の委員会とか、そういうところで相当議論をしたから、きょうは委員会でやめてもらいたい、こう言って来た。何を聞いてもわかると言うからきょう私質問しているわけですけれども、実際問題、質問すればするほど、まだ解明されていない問題ばっかりじゃないですか。そういうような意味からも、実は昭和四十五年に附帯決議がなされて一体どうなったのか。これはやはり総務長官調べていただいて、そして、今後どうするのか、政府としてもこの問題については真剣に取り組んでいただきたい。たとえ所管外かもしれませんが、少なくとも当時の総務長官はこの附帯決議に対して真摯に実施する旨の答弁があったわけですからね、そういうことも含めて総務長官の答弁をいただきたい。
  194. 植木光教

    ○国務大臣(植木光教君) 四十五年に参議院の内閣委員会で附帯決議がございました以後のことにつきましては、各省庁がそれぞれ健康安全教育を実施いたしましたり、あるいは配置前及び配置後六カ月に一回以上の定期診断をやる、あるいは臨時に健康診断をやるということをやってきていると承知いたしておりますし、また、療養補償につきましては先ほどお話があったとおりでありますし、温泉治療についてはこれを推進していく、こういうことを私は承知いたしております。ただ、この問題は、仰せのとおり、どこが所管であるのかということについては、いま御指摘がありまして、やはり関係省庁集まって十分それぞれの担当分野を決めて、そして努力をしなければならないということを痛感いたしました。国家公務員の災害補償関係でありますと、これは人事院ということになりますし、一般の労災になりますと労働省と、こういうようなことになるわけでございますが、同時に林野庁が国有林野につきましての職員を抱えているわけでございます。したがいまして、ひとつこの際、関係省庁、この機会に、この決議というものの趣旨を今後どのように計画的に生かしていくか、実施していくかということについて協議をいたしますことをお約束いたします。
  195. 峯山昭範

    ○峯山昭範君 ぜひとも、こういう問題については、現実にその病気にかかっていらっしゃる方は非常な苦悩を覚えていらっしゃるであろうと思いますし、少なくとも私たちはこういう問題については真剣に取り組んでいかなければいけないと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  次に、第二点目といたしまして、身障者の問題について質問をしたいと思います。  今回の法案の中でも、身障者のいろいろな処遇の問題や、それぞれ法案の中に出てまいりますが、実はこの身体障害者の雇用対策という問題であります。これは今回の国会で、身体障害者雇用促進法及び中高年齢者等の雇用の促進に関する特別措置法の一部を改正する法律案、非常に長い名前でございますが、この法律が、実は参議院先議でございまして、五月の十四日に参議院を通過いたしまして、現在衆議院の方に送られております。  そこで私は、この身体障害者の雇用という問題について、従来から質問主意書を出したり、たびたびこの委員会等でも取り上げてやってまいっておりますが、実は、きょうも労働省に局長か大臣に出てもらいたいということをずいぶん私言ったんですけれども、どうしても大臣や局長は出れないということで、やむを得ず担当の課長さんに御出席をいただいておりますが、私は、この法案が今度の国会で審議され、そうして通過したといっても、それでわれわれの従来からの主張が完全に、実現しつつあるとは言いながら実際問題として、法案ができたから対策はすべて成れりということにはならないと思うのです。そういうような意味で、まず労働省にお伺いをいたしますが、労働省は昨年の暮れに、新聞でも発表になりましたが、十二月の二十六日付の新聞で、身体障害者をもうちょっと雇ってもらいたいということで、身体障害者の雇用について非協力的な事業所を公表いたしました。これは、要するに、前々から問題になっておったことでございますし、当然罰則規定もございませんので公表に踏み切ったと私たち聞いておるわけですが、その後、公表した結果、一体どういうことになったのか。要するに、実際問題、公表をした関係で実際に雇用というものが促進されつつあるのか、あるいはその公表された会社というのは公表されて一体どういうふうな被害をこうむり、かつ今後身体障害者の皆さんを雇用するということについて理解を示しつつあるのかどうか。それから、さらには、こういうふうな非協力的な事業所は今後定期的に公表する意思があるのか。この三点を合わせて御答弁いただきたいと思います。
  196. 望月三郎

    ○説明員(望月三郎君) お尋ねの件でございますが、先生おっしゃいましたように、昨年の十二月二十五日に、全国的に見て非常に身体障害者雇用について消極的な企業ということで、百十五企業を公表したわけでございます。それで、この公表の効果を考えなきゃならぬわけでございますが、第一には、私ども、この公表に当たりましては、昨年の春以来、暮れに向かって公表をするということで強い行政指導をやってまいったわけでございますが、その結果、発表時点におきましてはある程度の努力の効果が上がったということが一つでございます。それから、発表をした後の百十五企業の傾向でございますが、これにつきましては、全体的に見ますと相当努力の跡が見えまして、相当具体的な相談を安定所の窓口に持ち込むというようなケース、それから求人について安定所に求人を申し込む、あるいはみずから努力して雇用率達成に近づくというような、全般的に見ますといい傾向に走っております。ただ、一部にはまだなかなか問題がある企業もございますので、これらにつきましては、鋭意私どもとしては強力な行政指導をさらに続けていきたいというように考えております。  今後、公表制度につきましては、今回提案いたしております改正法案の中で法的な制度として取り入れまして、それに基づきまして公表を行っていくということで考えていきたい、こう思っております。
  197. 峯山昭範

    ○峯山昭範君 強力な行政指導といいましても、皆さん方のやり方というのは、ただ雇用率を上げよ、率が悪いから公表するぞ、こんなことを言ったって私はどうしようもない、こう思っているんですよ、実際は。私は一番大事な問題として、きょうはこれから全部で四点言いますが、まず第一に、これは雇う側の会社が身体障害者をどの程度理解しているかということが大事な問題だと私は思うんですよね。ここら辺のところについて一体どういうような指導をしているのか。ただ、率だけ発表するというんじゃどうしようもない。これはやっぱり第一の問題だと私思うんですよ。幾ら身体障害者を雇っても、身体障害者に対する理解がなければすぐやめてしまう、どうしようもないと私は思うんです。  それから二番目に、労働省は身体障害者がいわゆる働きやすい職場あるいは働きやすい雰囲気、それをつくるために一体どういう実効ある計画、試案、そういうようなものを持っているのか、具体的に身障者が働きやすい職場をつくるためには一体どうしたらいいのか、そこら辺のことについては具体的に労働省は何か考えているのか。  第三番目には、身体障害者がいわゆる働ける職場、働ける職種、これは相当開発しないと出てこないと思うんですが、こういう点については労働省は一体どういう計画を持ち、あなたさっきから強力な行政指導とおっしゃいましたが、どういう強力な行政指導をやっているのか。強力な行政指導なんて言ったって中身がわからない、中身。この中身がはっきりしないと私はいけないと思うんです。  それから第四番目には、身体障害者といいましても、私実情をずいぶん調べました。いろいろあるんです、身体障害者にも。まあこんなことを言っちゃ悪いですけれども、本当に昔の変な言葉で言うとピンからキリまである。一番大事な問題は、本当に困っている重症者のために労働省は一体どういうことを考えているのか。前の私は内閣委員会でもこの問題についてはずいぶん議論しましたが、きょうはもう一つ質問したいことがございますのでこれ以上言いませんが、これはやはり、本当に身体障害者は、仕事はのろくても何であっても、とにかく働ける職場をつくるということが大事なことだと私は思うんですね。普通の人は一時間かければできるものが、重症者の人は五時間も六時間もかかる。五時間も六時間もかかってもその人には仕事をしていただいて、それ相応の給与を上げる、こういうのが大事だと思うんですよ。そうしますと、その人を雇う事業者というのはやっぱり商売であり、かつあれですから、その人に対する補償というのはしなきゃいけないと思うんですね。そういうふうな、いわゆる賃金の補償とか、こういうような問題についても研究をする必要がある。こういうふうな問題を、これはただ単に労働省だけの問題じゃないと思うんですけれども、これは、私言いました四つの問題というのは、ただ単に労働省だけの問題じゃなくて、文部省も総理府もいろいろなところが関係をして、いろいろな立場からいわゆる行政指導をちゃんとしないと解決しないと私は思うんです。こういう点については一体どうお考えなのか、具体的に答弁を願いたい。
  198. 望月三郎

    ○説明員(望月三郎君) 最初の事業主の理解の点でございますが、先生おっしゃるように、まさに法律で強制して実現するものではございませんで、やはり雇用関係という場でございますので、受け入れる事業主の理解というのが一番第一に必要でございます。そういう意味で、私ども従来の行政に当たりましても、たとえば雇用率の悪いところは、たとえばホテルとか、それからサービス業関係、それから金融機関だとかあるいは運輸関係の企業というような、やはり客に接するような仕事のところが一般的に悪いという状況でございましたので、これらに対しまして、そうでなくて、やはり工夫すれば相当使えるということを指導いたしまして、逐次改善を見ているということでございまして、それにつきましては、安定所の窓口におきまして専門的な指導員を配置いたしまして、事業主の理解のための指導あるいは身障者の相談のための業務という形で鋭意努力をしておるわけでございます。  それから第二点でございますが、身障者が働きやすい職場の雰囲気をつくるということはぜひ必要なことでございまして、私ども、今回の改正案におきましては、身障者を一定数以上雇っている企業につきましては身体障害者生活相談員というものを設置するよう義務づけております。そういった形で、身障者の適材適所の配置問題あるいはその悩み等についての相談に乗るというような形で、身障者が健常者と溶け合うような雰囲気をできるだけつくっていきたいというように考えております。  それから、職種の開発の問題でございますが、障害部位によって確かに非常にむずかしい問題がございますが、これからは、身障者をやはり社会参加という方向で雇用の場に参加していただくためには、やはり職種の開発ということが必要でございます。特に視覚障害だとか、そういった脳性麻痺というような障害につきましては、非常に現実は職場が狭いわけでございます。こういったところにさらに重点を置いて適職の開発ということをやっていきたいと考えております。  それから最後に、重症者のための施策ということでございますが、障害者につきましては、軽度についてはほとんどこれは健常者と同じような雇用水準になっております。したがいまして、今後の課題はおっしゃるように重度が一番問題だと思います。そういう意味で、重度に対しましては、私ども、たとえばモデル工場等を一つの型といたしまして、重度障害者を多数雇用している場合にはそこに対して低利長期な融資制度を導入するとか、あるいは税制面でこれにバックアップをするというような方策、それから、今度の改正案におきましては、雇用率の計算に当たりまして、重度を雇用する場合には軽度を二人雇ったことに計算するというような形で重度対策を具体的に推進していきたい、こう考えております。
  199. 峯山昭範

    ○峯山昭範君 私は、あなたの答弁を聞いておりまして、全く何にもしてないのと同じやということをしみじみ感じました。たとえば、安定所の窓口に身障者のためのいろんな就職とかそういうお世話をする専門の担当者を置いて云々という話がございました。安定所幾つあるんですか、全国で。その全部の安定所にそういう担当者がいてるの。それでそういう人たちが、特に身体障害者の人たちの就職という問題について、全国どこの安定所でも、相談に行けば速やかに相談に乗っていただけるわけですか、これはどうです。
  200. 望月三郎

    ○説明員(望月三郎君) 安定所におきましては就職促進指導官がございます。この指導官が、主として身障者及び中高年齢者を対象にいたしまして相談業務を実施しておるということでございますので、安定所の数は全国で四百数カ所ございますが、そういうことで身障者と中高年につきましては最重点ということで現在やっておるわけでございます。
  201. 峯山昭範

    ○峯山昭範君 この四百数カ所の窓口の担当者に対する指導、たとえば就職に対する要綱、こういうのはちゃんとできていますか。
  202. 望月三郎

    ○説明員(望月三郎君) その点につきましては、通牒等を流すとともに、全国の担当者会議等で指示をし、また一年間に二度長期の研修をやっております。
  203. 峯山昭範

    ○峯山昭範君 それはあなた方が言う従来からの就職の指導官であって、身体障害者の専門の、いわゆる身体障害者の気持ちが本当にわかる指導官でないとどうしようもないですよ、実際問題。あなた方が言う身体障害者の指導官というのは、それは本当に親身になって相談してくれる人じゃないと私は思うよ。もう少しやっぱり本格的に身体障害者のこういう相談に乗れる人たちというのは、私は本当に数少ないと思うのですよ、日本でも。そういうような意味では、あなた方の答弁を聞いていると満足にやっているみたいなことを言っていますけれども、こんなもので満足じゃない。すべて、身体障害者と、その中高年齢者と、そういう人たちと兼任をしておりますし、こういう指導官の人たちがすべて専任でいるわけじゃないと私は思う。すべていろんな仕事と兼任をしている。それが実情でしょう。そうなってくると、実際問題、私は実際にそういう身障者が相談に行って相談に乗れる実情じゃないと私は判断していますよ。  きょうはこれをそう厳しく、あなた課長さんですから、あなたに詰めたってしょうがありませんからこれ以上詰めませんけれども、ここら辺のところはやはりもう少しきちっとしていただかないといけない。本格的に労働省も取り組んでいただかなければいけない、こう私は思っています。  さらに、今回の法律ができるに当たりましての附帯決議があります。これは社労の委員会でつくった附帯決議でございますが、この附帯決議のトップに「身体障害者の雇用については、官公庁がすすんで雇入れに努力するとともに、民間企業への行政指導を強化すること。」、この民間企業の方はいまいろいろお伺いをしましたが、特に悪いところは公表したと。官庁の方は一体どうなっていますか。
  204. 望月三郎

    ○説明員(望月三郎君) 官公庁におきます身障者の雇用状況でございますが、この点につきまして私ども昨年十月現在で調べたわけでございますが、その雇用の状況につきましては、身体障害者、約一万一千名の者が雇用されておりまして、数字といたしましては、一・七%の雇用率が適用されます非現業機関では全体で一・八九%ということでございます。それから、一・六%の雇用率が適用されます現業機関では一・七三%の割合となっておりまして、全体としてはいずれも雇用率を達成しているという状況でございます。
  205. 峯山昭範

    ○峯山昭範君 雇用率、達成していない役所はどことどこですか。
  206. 望月三郎

    ○説明員(望月三郎君) 昨年十月現在以降、今年の三月末の状況を入れまして見ますと、五機関が雇用率未達成になっておりまして、内閣法制局、それから沖繩縄開発庁、公安調査庁、自治省、消防庁の五機関でございます。
  207. 峯山昭範

    ○峯山昭範君 あなた方、外部のいわゆる民間の機関に対しては、非常にワーストテンとか、あるいは百十五事業所を公表するとか、こういうことをやっているわけです。こういうふうな問題は、やはり官公庁、少なくとも政府機関が率先してその身障者を雇用する、法律に基づいた身障者を雇用する、そういう姿勢でいかないとどうしようもない。これは率先して私はやるべきだと思うんですよ。この問題については昨年も当内閣委員会でやったじゃないですか。それからそんなに前進してないじゃないですか。内閣委員会でやったときは全部で十省庁ぐらいありましたね。しかしながら、いま解決していないところを見てみますと、解決したところというのはほんのわずかじゃないですか、この表から見ると。しかし、こういうような雇用状況、身体障害者の問題というのは、これは総務長官、私は課長にばっかり物を言っていてもしようがありませんから総務長官に言いますが、これは非常に私重要な問題で、こういうような問題は政府が率先して私はやるべきだと思うんです。そして、しかも先ほども四点に分けて私は申し上げましたが、たとえば、身体障害者の雇用状況もそうです。それから雇用できるような職場を開発するということについてもそうです。これは、民間はやはり利益をどんどん追求していますから、民間では非常にやりにくい。けれども、政府機関というのは利益をどんどん追求しているわけじゃないわけですから、少なくとも政府機関の方がまだこれは採用しやすいわけですよ。それはその点はパーセントの上では差がついていますね。それはそうですが、しかし、そういうふうな意味で、私先ほど三番目に申し上げました身体障害者が働ける職種あるいは職場の開拓という問題については、やはり政府なり総理府なり人事院なり、いろいろなところが真剣に考えるべきだと思うんです。たとえば、先日も私はある養護学校に参りまして重障者の就職の問題について相談をいたしました。そしたら、そこの教官がこういう話をするんですよ。名刺ですね。名刺を組むのに印刷工場で活字を拾って組むわけですね、普通の人だったら一枚の名刺を組むのに十分もあれば十分組めると言うんです。ところが重障者はその名刺を組むのに三日かかると言うんです。三日。しかし三日かかっても組めるわけですよ。ですから、たとえば寸分を争うような仕事をしておるところはそういうことはできないかもしれないけれども、しかしながら、こういう職種はああいう身体障害者に頼んでもいいんじゃないかという、そういうようなのは少なくとも政府関係機関でどんどん、たとえば日にちをとって注文を出すとか、そういうような具体的な対策を講じていかないとどうしようもないと私は考えているわけです。そういうような意味で、身体障害者の雇用対策という問題について、きょうは幸いにして人事院総裁と総務長官がお見えになっておりますので、先ほどからの課長の答弁を踏まえて御答弁をいただきたい。
  208. 植木光教

    ○国務大臣(植木光教君) 先ほど来御意見を承っておりまして、私も身体障害者、精神障害者の方方の団体に関係をいたしておりますので、血の通った施策が民間及び政府においてなされなければならないという点を強く感じておるものといたしまして、きわめて適切な御指摘であったというふうに思います。民間に対するいろいろな施策につきましては、今回の雇用促進法の改正によりましていろいろ措置がとられますし、また、それに対しましては、労働省を初めといたしまして政府挙げて協力をしていかなければならないと存じます。重障者の問題についても全く同感でございます。  ただ一つ、先ほど、政府関係機関の中で一・七%を超えていない機関の中に、私が所管をいたしております沖繩開発庁があるのでございます。これは率直に私からお認めをいたします。なぜこんな状況になっているのかということで非常に督励をいたしているのでございますが、御承知のとおり、沖繩開発庁は各省庁からの公務員が集まってきてつくっております役所でございますために、身体障害者を雇用することが非常にむずかしいという状況が一つございます。あるいはまた、琉球政府の職員をそのまま現地で総合事務局に転職をさせたというような状況もございます。そういうようないろいろな事情があってただいまのところ一・四余りということになっておりますが、私は、そういう事情があるにいたしましても、目標とするものを一日も早く達成しなければならないということで督励をしているところでございます。  以上、峯山委員の御指摘になりましたことは一々ごもっともでございます。政府が挙げてこれに取り組んでいくべく努力をいたしたいと存じます。
  209. 藤井貞夫

    ○政府委員(藤井貞夫君) 身体障害者の雇用促進というのは、わが国における雇用政策の重要な一環であることは御指摘のとおりでございます。いま峯山委員からるる御指摘がございましたが、私もやはりこの問題の解決を図りまするためには、身体障害者雇用に対する基本的な姿勢というものが大変大事な事柄であろうと思います。言われるからどうだ、法律ができたからどうだというような不承不承の態度では、なかなかこれは円滑にいかない筋合いのものであるという点については、私は先生の御意見に全く賛成、同感でございます。特に公務の場においては率先垂範まさしく率先垂範をやっていかなければならぬという筋合いのものでございまして、一応形式的に言えば、採用率といいますか、その率については全般的には一応充足をいたしておりますけれども、しかし、それをもって満足すべきではない、さらにこれは進んで身体障害者の方々が、喜んでと申しますか、満足して働けるような職場の環境というものと、周囲の雰囲気を醸成していくことが大事だと思いますので、いま総務長官もおっしゃいましたように、ともども連携をとりながらこの方面の解決のためにはさらに努力を重ねたいと思います。
  210. 峯山昭範

    ○峯山昭範君 それではもう一点、きょうは人事院総裁、総務長官おそろいでございますので、もう一点だけお伺いしたいことがございます。これは、私がかねがねから非常に納得しがたいことで、一遍機会があったらお伺いせにゃいかぬとかねがねから思っていることでございますが、この政府関係の特殊法人、これは幾つございますか、ちょっと私勘定したことないんですが、これはどのくらいあるんですか、それで役員はどの程度いらっしゃるんですか。
  211. 角田達郎

    ○説明員(角田達郎君) 特殊法人の数は現在のところ百十三法人ございます。それから、常勤の役員は昨年の十二月末現在で八百二十五人という数字になっております。
  212. 峯山昭範

    ○峯山昭範君 あなたは、政労協の皆さんが調査された天下り白書というもの、これは読まれましたですか。
  213. 角田達郎

    ○説明員(角田達郎君) 通読したことがございます。
  214. 峯山昭範

    ○峯山昭範君 参事官は、それで通読されてどう感じましたか。
  215. 角田達郎

    ○説明員(角田達郎君) 私が所掌しております仕事は、四十年五月の閣議口頭了解、それから、それに引き続きます四十二年の二月の閣議口頭了解に基づきまして、公社、公団等特殊法人の役員の選考に当たりましては広く人材を選考するようにと、こういう趣旨の閣議了解がございます。それに基づきまして、各省庁が、これは大体特殊法人の役員についての任命権なり認可権なり、本来持っているわけでございますが、その閣議口頭了解の趣旨を徹底させるために、役員の選考に当たりましては事前に官房長官に協議すると、こういうような一つの運営のやり方をやっておるわけでございます。で、それに基づきまして、一応各省庁が特殊法人の役員の選考をいたします際に、私のところに必要な書類を持ってまいりまして、私から官房副長官、官房長官に上げて審査をすると、こういうような事務をやっておるわけでございます。したがいまして、私どもといたしましてはできるだけ閣議口頭了解、ただいま申し上げました広く人材を求めるということで、各界、各層の方から役員に御就任していただくようにということで、各省庁にお願いしておる、こういうようなわけでございます。
  216. 峯山昭範

    ○峯山昭範君 参事官、そういうむずかしい答弁しないでね、一読したといまおっしゃったから、通読したとおっしゃったんだからね、その通読した感想を聞いたわけですよ。えらいむずかしい感想ですな、それはいかぬわ。きょうは本当は内閣官房長官にここに出席してもらいたいわけですよ。あなたは官房長官のかわりに来たわけだ、きょうは。えらいわけですよ、きょうは。ですからね、ちゃんと答弁してもらいたいんですよ。  それで、あなたはいま法人が百十三法人、そして政府関係の役員が八百二十五人とおっしゃいました。あなたが通読されたこの政労協の調査報告によりますと、四百三十三人から回答があった。そして、その中で天下りしている人が三百五十人。要するに、私は、一つは天下りというものに対する弊害というのは、これは非常に問題なんです。私は天下りが全部いかぬと言っているわけじゃない。広く人材を求めるという意味からは必要な点もあるでしょう。この天下りが、少なくとも政労協の皆さんが調査した範囲内で申し上げますと、いわゆる回答があった法人、この人数の八〇%以上の人たちが天下りである。これはやっぱり、私はこの調査報告を読みますと本当にひどいなあと思うんです。しかも、この水資源開発公団を初め全部で三十六の政府関係機関が、役員は全部ですよ、一人残らず天下りで占めておるというわけですね。あなたも将来天下りするかもわかりませんからね、これは非常にむずかしいあなた答弁かもわかりませんが、これは非常に問題だと私は思うんですよ。こういうことをやっていると、今度のロッキードの事件じゃございませんけれども非常に重大な問題になってくる。こういう点についてはあなた方どういうふうな認識を持っていらっしゃるのか、もう一遍お伺いしておく。
  217. 角田達郎

    ○説明員(角田達郎君) ただいま峯山先生がおっしゃいました政労協の調査、これは私が先ほど申し上げました百十三法人の一部分だと思います。それからもう一つは、たしか特殊法人だけではなくて公益法人その他も入っておっての数字だと思います。で、私が先ほど申し上げました百十三法人の常勤役員八百二十五人のうち国家公務員の経験のある者、これはやはり昨年の末現在で詳細に調査したわけでございますが、五百四人でございまして、パーセンテージにいたしますと六一%でございます。ただ、それにいたしましても、先生おっしゃいましたように、まだやはり役人の率が高いようなあれもございますし、私どもといたしましても、上司とも相談して、なお一層各省庁で役員を選考する場合に広く人材を求めるというような点を徹底するようにやってまいりたいと、かように思っております。
  218. 峯山昭範

    ○峯山昭範君 これは毎年、この天下りがだんだんふえて、民間とか一般からの採用というのは非常に減っていますね、最近の傾向として。これは非常に私はいかぬと思うんです。あなたが何ぼ強弁したとしても、多少いかぬということをちょっとだけ言いましたけれども、これはやはり、その政労協の調査は八〇%ですけれども、あなたの答弁でも六〇%以上、八百二十五人中五百四人は天下りだというわけですから、それはひどいものです。私はまだこんなのがけしからぬと言うているんじゃないんです、私はまだね。こんなのけしからぬと言うてない。私けしからぬというのは、これから言うことがけしからぬと私は言うているわけです。これは、こういうふうな天下った役人がですよ、そのもらう退職金は一体どうなっとるんですか、これ。これはあなたの担当じゃございませんね、大蔵省ですね。これは内閣官房の方、あなた方は人を選ぶ、人をあるいは集めたりいろいろする方かもしれませんが、そういう人たちがもらう退職金というのは、一体これはどうなっておるんですか。こういう政労協の皆さんが発表しているこれは事実なんですから、これは。大蔵省の課長さん、政労協の発表のこれは事実合うているんですか、これ。
  219. 吉居時哉

    ○説明員(吉居時哉君) 政府関係特殊法人の役員の退職金は、各法人の退職金の支給規程に基づきまして支払われているものでございまして、現在のところ、在職期間一月当たり百分の四十五という率でもって支払って出ているわけでございます。具体的な数字につきましてはそれぞれの人のキャリアによって変わってくると思いますが、基準はこのようになっております。
  220. 峯山昭範

    ○峯山昭範君 大体この百分の四十五というのもひど過ぎる。いや、あなた、私の答弁に答えなかったですね、いま。政労協の皆さんがここに退職金を計算して、試算して出しております。これは合っていますか、これ。
  221. 吉居時哉

    ○説明員(吉居時哉君) 私、その具体的な数字、ちょっといま持っておりませんのでよくわかりませんけれども、もし、いま申し上げましたように在職期間一月当たり百分の四十五というところでもって計算しておれば、そのとおりだと思います。
  222. 峯山昭範

    ○峯山昭範君 あなたね、担当の課長、局長だと偉いからちょっと見落とすこともあるかもしれませんが、あなた専門の課長じゃないですか。こんなの出たら一番先にあなたのところへ行くんじゃないですか、第一。行かなくても探して持ってくるんじゃないですか。そうでしょう。それがちゃんとチェックしていないというのじゃいけないね、やっぱり。やはりこういうのが出たら、どこが合っていてどこが違っていて、あなた実際は真っ黒になるぐらいチェックしているんでしょう、こことここが違いますよとか言うてね。いつも内閣委員会でやるじゃないですか。これはこの報告によりますと余りひど過ぎる。もしこの退職手当の規程がそのまま当てはまって、その規程に基づいて退職金が支払われているものならその規程は改めてもらいたい、一遍大蔵大臣ここへ来てもらって改めてもらいたい、そういう規程は。なぜかといいますと、これはもう余りにもひど過ぎます。  これは幾つかの例がございますが、元経済企画庁の総合開発局長さん、この人は開発局長さんをやめるときには――これは私が言っていることが違っていたら違っていると言うてくださいよ、私はこの資料が合っているかどうかは確認してないんですからね。この局長さんは、やめられるときには自分の公務員としての退職金はちゃんともらっているわけです。そして日本道路公団の理事に昭和三十四年の十月に就任されて四十一年の四月にやめられておる。そしてやめられるに当たって、その間六年七カ月勤められて一千七十八万円の退職金をもらわれた。そして今度は、四十一年の五月に副総裁になって、四十三年三月、一年十一カ月勤められて四百三十四万円退職金もらった。その後、住宅公団の総裁になられて、四十三年四月から現在まで住宅公団の総裁。そうすると、現在まだ現職ですから退職金はもらっておりませんが、試算をいたしますと四千百四十八万円の退職金になる。それを全部合計すると、さきに公務員としてもらった退職金を別にして五千六百六十万円の退職金になるというのですよ。これ合うていますか、こんなよけい退職金もらう人どこかおりますか、本当に。これは合うていますか、この計算は。
  223. 吉居時哉

    ○説明員(吉居時哉君) ちょっといますぐに計算できませんので、いずれ計算しまして合っているかどうか御報告いたしますけれども、規程どおり計算すればそういうことになるのかと思います。
  224. 峯山昭範

    ○峯山昭範君 これは総務長官ね、やっぱりひどいと私は思うんですよ。これだけじゃない。いっぱいあるのです。もうこういうふうなあれ見てますと、もう本当にひど過ぎます、一々。しかも、一般の公務員の皆さんも退職金計算されますが、一般の人は年ですよ、単位が年。人事院総裁、そうじゃないですか、一般職の公務員の皆さんが退職されるときの計算は、これは月は切り捨てられるでしょう。そうじゃないですか、違うんですか、どうです。
  225. 藤井貞夫

    ○政府委員(藤井貞夫君) 御指摘のように年単位でございます。
  226. 峯山昭範

    ○峯山昭範君 これは人事院総裁がおっしゃるように、一般の公務員の皆さんは一カ月勤めたとか十一カ月勤めてもぽんと切り捨てられて、年単位で計算されるわけでしょう。こういう方々は月単位ですよ、これはね。ちょっとやっぱりおかしいじゃないですか。それだけじゃありませんよ、これはこういうふうな問題については私はもう少し政府としても――百分の四十五というのも私はちょっとやっぱりどうかと思う。しかも、十一カ月という一般の人たちは切り捨てられて、こういう特殊な人たちが加算されるというのもおかしい。こういうのはもう少し一般の人たちが納得できるような退職金の制度にしていかなくちゃいけないと思うんですが、これはどうなんです。
  227. 植木光教

    ○国務大臣(植木光教君) 特殊法人の役員につきましては、広く人材を確保すべきであるというのは私も全く同感でございます。まあ専門家であることを要求せられましたりいたしますために、どうしても役人歴を持った者が必要であるというようなこともございます。あるいは、民間から人材を登用いたしますと、給与が非常に低くなるというようなことでなかなか人が得られないというような事情もあると聞いております。しかしながら、仰せのように広く人材を登用すべきであるということについてはさらに努力をしてまいらなければならないと存じます。  ただいまの退職金の問題でございますが、かつては百分の六十五であったというふうに私は伺っております。四十五年から改正になりまして百分の四十五になったということでございますが、これが果たして国民の理解の得られる退職金であるかどうかということについては私も問題があると存じますので、官房長官あるいは大蔵大臣とこの点については協議をさせていただきたいと思います。
  228. 峯山昭範

    ○峯山昭範君 総務長官が官房長官、大蔵大臣と協議をすると、こうおっしゃっていますから、そうおっしゃっていただければもうこれ以上言うことはないんですけれども、これはやはり私はひど過ぎると思うんです。確かに百分の六十五から百分の四十五には変わりましたが、この計算の基本的な考え方がやっぱり違うわけですね。たとえば一般の高卒、大卒の皆さんが一つの公団でずっと二十年間勤務をした、こうしますと、幾ら高くなっても一千万円の退職金もらう人は一人もいないわけですよ。こういう高級公務員、いわゆる天下りしている人たちは、そういう人たちの退職金とは別に――退職金もらっているわけですよ、一たん。一たんもらっている上にさらにいま五千万円とか六千万円とかという退職金を上積みされてもらっているわけですから、どうもこれは納得できる問題じゃないと私は思うんです、人材を求めるとは言いながら。人材を求める、それは確かに人材は必要です、私必要でないとは言いません。しかし現実には、これはこういう事実があったのかどうか私確認はしておりませんが、非常に大変なことをいっぱい書いてあるわけです。天下りの公害という問題で、現実にこの天下りのためにそういう役員の人たちがまともに仕事をしないというんですよ。人が必要だから仕事をするのがあたりまえなんですけれども、実際はみんな腰かけ程度に半年とか一年とか、五年も勤めるなんというのは本当に少ないわけです。本当に腰かけ程度にちょっと座っているだけで退職金だけがっぽり持っていくと。こんなんじゃとんでもないと私は思うんですよ。大臣がおっしゃるように、まともに仕事をしてちゃんとするんならそれだけの値打ちもありましょう。ところが、実際はそうじゃないというのが現実に出ているわけですね。いわゆる自分の家元の顔色ばかり見ているとか、さらには、現実に具体的に名前も出ておりますが、ある役員は公私混同がはなはだしい。そういう役員は現実にゴルフに行くのに車を使ったり、大阪から東京の実家へ帰るのに出張の名目で全部帰る、現実にそういうことがうたわれています。だから、こういう点を考えてみると、確かに私は、天下りが全部いかぬのじゃないんですけれども、そういう天下りの中にも非常に問題がある。これはやはり、これだけの退職金、これは国民の血税ですから、そういう点から考えたら、いま総務長官がおっしゃったように、ぜひとも官房長官並びに大蔵大臣と御相談の上、結論をある程度出していただきたいと私は思います。  さらにもう一点、これは総務長官は恩給を担当しておられるわけですが、高級公務員が公社、公団に天下った場合、これはもちろん一定の金額以下、五百七十五万円以下ならば恩給も出るわけですね。さらに、現在の人は恩給じゃなくて共済組合ということになっておりますが、この恩給と共済組合で直接はつながらないかもしれませんけれども、こういう人たちが、何といいますか、共済年金になりますと原則は保険ですから、今度は所得の多寡にかかわらず支給されるということになるでしょう。そうしますと、この天下りの職員というのは、在職中に非常に高給をもらって、それで高級公務員に在職中にまたさらに共済年金をもらう、そしてさらにまた、退職するときには多額の退職金をもらう、こういうようなことがあり得るんじゃないか。あるかどうかわかりません、いまのところ。共済年金の制度もそう長くなっていませんからあるかどうかわかりませんが、こういうような問題もいろいろ出てくるんじゃないか。私はこういう点から、こういうふうな高級公務員のいわゆる退職手当というのは、あるいはこういう法律自身があるのならば、その法律自身の見直しというものも考えていただきたいと考えますし、あるいはこういうふうな細かい問題についてもぜひとも検討をいただきたい。  以上の問題について総務長官の答弁を求めます。
  229. 植木光教

    ○国務大臣(植木光教君) 御指摘になりましたことにつきましては、いま、たとえば恩給あるいは共済年金の点については実態をつまびらかにいたしておりませんので、調査をさしていただきたいと存じます。  先ほど来お話を聞いておりますと、天下りというよりも天上がりのような感じの人々が多数あるということでございまして、こういう方々についての国民の、先ほど申し上げましたような理解が得られないような執務の状況でありましたり、あるいは在職時の補償でありましたり、というような点については、十分われわれとしては実態をよく把握いたしまして、是正すべきものは是正をしていかなければならないと存じます。
  230. 河田賢治

    ○河田賢治君 きょうは、災害補償の法案の内容というよりも、この前社会党の委員からもお話がありましたが、主として、いま問題になっております統計局の頸肩腕症候群症状の方々の問題について、さらに聞きただしたいと思うんです。  まず第一に、御承知のとおり、最近このような病気というものが、だんだんと多くの人に普及――何といいますか、その病気にかかってきておる。単にキーをたたくだけでなく、あるいはタイプをたたくだけでなく、そうでない人にもいま起こってきておりますね。これはまあ言うまでもなく、今日の機械装置、だんだん自動化されるとか、電子機器をもって、いわばこれまで人間が機械を使っておったのが機械で人間が使われる。そして、それによって作業やらいろいろな仕事の内容というものが制約されて、いわば機械の一部になってしまっておる。そうしてこれが同時に病気をだんだんと多発しておる、こういう傾向があるわけですね。したがって、これに備えて、災害補償やあるいは健康保険などについて当局は十分な関心を持ち、また人事院もこういう問題に対して、機械を入れたらどういうふうな影響が出るだろうかということもある程度予測しなくちゃならぬし、あるいは先進的な地域でやっておれば、その経験がどういうふうになっているかも調べなければならぬと思うのです。それをまずやることが私は大事だと思ったんだが、特に今日まで、四十四年から七年を要していまだこの問題に対する解決がない。内閣はこの間何度かわりましたか。総理大臣だけでも三度かわっているでしょう。このうち内閣がかわっているときもあります。恐らく長官にしても、あるいは局長などもほとんどこの時代にはこの問題を手がけちゃいなかったと思うのですね。そうすると、こういう問題を自分では解決せぬでも後の人がやってくれるだろうといって、悪く言えば後任者に問題を譲ってしまう、こういうこともあり得るわけですね。あなた方はそうではないと私は思うけれども、しかし、事実、問題が解決されなければそう私たちもいわゆる邪推をせざるを得ないのです。  そこで、今日これは国家公務員だけでなく、一般の日本の産業については労働省の基準局がこの問題を主としてやっておりますから、現在こういう問題の認定についての民間との比較をまず私は聞きたいと思うのです。私自身は、この内閣委員会でこういう問題を取り上げるのは初めてでして余り詳しくありません。そこで労働省の方にお聞きしますが、労働省では、大体この通達の五九号「キーパンチャー等上肢作業にもとづく疾病の業務上外の認定基準について」というのを運用されて、キーパンチャーはもとより、電話の交換手、銀行の伝票記入者、あるいは金銭登録機の扱い等等、いまそういうものにも認定されておるようでありますが、さらには料理屋の刺身をつくる職人も認定されておるという実例があると聞きますが、この辺を少し御説明を願いたいと思うのです。
  231. 溝邊秀郎

    ○説明員(溝邊秀郎君) 労働省では、昭和五十年の二月五日付で専門家会議で出していただいた意見に基づきまして「キーパンチャー等上肢作業にもとづく疾病の業務上外の認定基準」というものを策定いたしました。この基準によりまして、現在はいわゆる頸肩腕症候群の認定を行っておるところでございますが、現在までの認定状況につきましては、全国の数字としてまとめたものが最近の数字はございませんが、四十六年以降年次を追って申し上げますと、昭和四十六年度に百六十二人、四十七年度二百十七人、四十八年三百人、四十九年三百二十四人をいままで認定したわけでございます。   〔委員長退席、理事中村太郎君着席〕 これらの中の職種についてその主なものを拾ってみますと、キーパンチャー、会計機操作員、電話交換手、ベルトコンベアによる製品検査員等がその主なものでございますが、先生御指摘のように、最近では事務員等にもこの頸肩腕症候群が発症しているという例がございます。
  232. 河田賢治

    ○河田賢治君 それでは人事院に聞きますが、これと大体同じような通達が、御承知のように、昭和五十年ですか、十月に出ておりますね。大体いま基準局から聞かれたように、内容にもいろいろ幅がありまして、ずいぶん広がっておるわけですね。人事院の方ではこの通達で大体これを運用してキーパンチャー以外にどの程度の人々をいま認定されておるか、これをひとつお聞かせ願いたい。
  233. 中村博

    ○政府委員(中村博君) いま労働省から御説明がありました線に沿うて国家公務員の場合を申し上げますと、ただいままでに頸肩腕症候群として認定されておりますのは百九十九名でございます。その職種について見ますと、キーパンチャーが百五名で、これは五三%、過半数でございます。タイピスト三十名、一五%、電話交換手七名、四%、一般事務、加算機、これが四名、二%、窓口の会計機が六名、三%というようなぐあいに相なっております。
  234. 河田賢治

    ○河田賢治君 労働省にお聞きしますが、認定が非常に職種によってはむずかしい場合がある。こういう場合に、申請人の希望で本人の主治医による職場診断あるいは検案を拒否する理由はないと考えますが、いかがですか。
  235. 溝邊秀郎

    ○説明員(溝邊秀郎君) 頸肩腕症候群等職業性疾病の認定に当たりましては、当該被災罹患労働者が主治医の意見書をつけて提出してくる場合、あるいは主治医の意見書等をつけて提出してこない場合等区々でございます。主治医の意見書等を添付して出してまいりました場合に、先ほど申し上げました本通達に該当することが明らかなものについては、それらの意見に基づいて認定をしているものがございます。また、その意見書のみによっては判断がしがたいという場合については、専門医の意見を求めるというような措置を講じながら業務上外の認定をしているところでございます。
  236. 河田賢治

    ○河田賢治君 大分こういう点でも、国家公務員のときはずいぶんこれまでの経過の中でも問題があるわけですね。先ほどどなたか言っていましたけれども、たとえば慶応病院の医者の診断がなければだめだとか、そういうふうに官庁の方で勝手に病院を指定する、それでなければだめだとか、こういうふうに、非常に国家公務員のときは、病院の指定、主治医の問題なぞについても基準局のあり方とは非常に違っているのですね。  そこで問題に移りますが、民間企業の場合は認定権は使用者たる会社側にあるのではなくて、労働基準監督署長にあるわけですね。公務員の場合は、先ほど話が出ましたが、任命権者である実施機関に一義的な認定は任されておる。これは保険者、被保険者の関係によるものでありますが、この公務員の場合の直接使用者が認定権を持つゆえにおいて、人事院の果たすべき責務は非常に大きいと考えます。何といっても災害補償法の全責任は人事院が持つということはこの法律に明らかにうたってあるわけですね。この点はいかがですか。
  237. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 補償法の規定してございますのは、いま河田先生がおっしゃったとおりでございます。
  238. 河田賢治

    ○河田賢治君 そうすると、先ほど話がちょっとありましたけれども、この災害補償法の第一条の「迅速かつ公正」という問題は、先ほども社会党の委員から出ました。しかし、この第二条の「完全な実施の責」にある人事院が、この七年間、確かに総理府の方で二年間握りつぶしておった、それから人事院の方へ出ていった、それから人事院で調べたけれども、これもしばらくおいてこれを突き返されて、それで、いま総理府の方は、いわゆる現場のいろんなそういう若干の問題をいま調べたりなんかしておるらしいのですけれども、しかし、責任のあるという点から言えば、やはり人事院がこの問題に対して一番大きな責任を持たなければならぬと私は思うわけです。この点はどうでしょう。
  239. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 確かに補償法二条に書いてございますように、人事院はこの補償の完全な実施の責めに任じておりますが、具体的な災害について、これを公務上とするかどうかの認定権は、実施機関が、先ほども御説明申し上げましたとおり一番よく知っておられるのでございまして、法の構造もそのように相なっておるのでございます。確かに、いまお話しの事業につきましては、長年経過いたしてございますが、その間の経緯については先生が一番よく御存じでございます。私どもとしましては、両者相協力して一刻も早い医学的な見解が表明され確定されて、そして上外の認定が迅速に行われることを期待しておるわけでございますが、さように相まいらない事態もあったのでございます。人事院としましても、やはり御協議を受けました後に、直ちに健康専門委員にこれを御相談申し上げて必要な調査をしていただく。全く新しい仕事でございますので、その上で公正に判断をしようということを考えたわけでございますが、遺憾ながらさまざまの経緯があってそれができない。そこで、そのような意思表示がございましたので、統計局ともいろいろお話し合いを重ねまして、独自の仕方で、一方職員団体の協力も得つつ、できるだけ早い機会にそのような結論が得られるということで、せっかく統計局努力中でございますので、その経緯を常に御連絡受けながら見守っておったということでございます。今回の場合には、これ以外の方法は私はなかろうかと思うのです。
  240. 河田賢治

    ○河田賢治君 人事院は、第二条にこの法律の実施に関して「この法律の完全な実施の責に任ずる」ということが言われているのです。そうすると、いわゆる実施機関でいろいろな悶着があるでしょう。あればそれをやはり解決の方向を示して、それを実施させるということが人事院の仕事でしょうが。ただ見守るといってがちゃがちゃやって見守っているだけでは、これは傍観者的な態度になってしまう。どこが悪いか、どこに行き過ぎがあったか、医者の信頼を得ないとか、そんな医者はどういうふうにするとか、こういうことが公式に相談されなきゃならぬのです。単に電話で話したとかいうことをよく聞きましたけれども、とにかくこういう問題はきちんとやりませんと、いわゆる内輪の中の仲間のなれ合いで仕事をしているということになる。少なくとも、人事院も一つの組織を持った機関なんですから、対機関との関係では、きちんとしたやはり手続も踏み、内容的にもその実行をきちんと迫っていく、こういうことが私は必要だと思う。いつまでもこんなことを、六年間、あなただって恐らくこの四十四年にはいなかったでしょう、そうでしょう。これ、前任者がほうって置いたんだと、この次は後の者に回せというお気持ちになったら大変なんです。あなたが、よしおれがやらなきゃならぬというお気持ちで仕事をされないと、いつまででもほったらかしで、しかも一方はいわゆる症状があるので、これはやはりだんだん重くなるのですよ。三カ月で治ったものが半年かかるとか、さらに一年もかかるとか、そうすればやはり非常な大きな生活の損失を受けるわけなんです。そして職場の中はいつもがちゃがちゃしておる。これはやはり、人事院が相当責任を持って、とにかくこの法律に基づいて自分たちの責任を果たすというこの気概が私はなくちゃならぬと思うのです。そうでなければ人事院の値打ちありませんよ。この点についてひとつ。
  241. 中村博

    ○政府委員(中村博君) 私どもは、確かに私どものいままでやってまいりましたことが必ずしも完全であるとは考えておりませず、いろいろ御指摘があれば謙虚に承ろうと存じております。しかし、先ほど人事院が何らかの指示をせいというふうにおっしゃったわけでございますけれども、事は当局と職員団体との問題でございます。いたずらに支配介入することが果たして事態のよき解決になり得るかどうか、この点はやはりお互いに人格を持った相互の間の関係でございますので、やはり相互でいろいろお話し合いくださって、その上でまとまるところにまとまる、あるいは御協力が十全になされるというような事態になることが望ましいことでございまして、いたずらなる介入は事態をより紛糾させるものであるという認識に立っておるわけでございます。
  242. 河田賢治

    ○河田賢治君 この問題はまた後で続けますが、総理府に聞きますが、人事院規則の一〇一四の十二条で義務づけられている健康安全管理規程というものが作成してないそうでありますが、この責任は重大であると思うんです。こういうことがなぜいままでできないのか。これは昭和四十八年三月一日に発令されているわけですね。ほかの省では大体おやりになっていると聞いておりますが、なぜこれが総理府ではできないんですか。健康の安全管理することをきらっておられるんですか。
  243. 石川雅嗣

    ○説明員(石川雅嗣君) 総理府といたしましては、従前からこの規程をつくりたいということでいろいろ考慮してまいっておるわけでございますけれども、何分にも、一つは庁舎がかなり分散いたしておりますし、それぞれのところでまた抱えている問題がいろいろ違うというようなこともございまして、そこでやはりそういった問題をどういうふうに統一して規程をつくるかというようなことについて従来から研究をしていたわけでございます。私どもといたしましては、近く成案を得て規程を実施いたしたい、このように考えております。   〔理事中村太郎君退席、委員長着席〕
  244. 河田賢治

    ○河田賢治君 これは四十八年でしょう。ほかの省はおやりになっているんだ。ほかの省だって何も一つの本省だけで建物があるわけじゃないんです。かなりあちらこちらに散らばっているところもありますよ。しかし、そういうものを総合してあなた方が健康のためにつくるということは、これは非常に急がなきゃならぬでしょう。現に病人がですね、しかも非常に今日の取り扱いに対してあなた方に不満を持っておられる方々がふえてきているんですよ。それはそれでほうっておきながら、全体の人の健康の安全とか管理、こういうものがそのままほうっておかれる。建物がどうだとか場所がどうだとかいう問題じゃないんですよ、これは。それはそれなりに法律というものは書けます、規則なんか。恐らく労働者に対する、この被使用者に対するあなた方の立場というものがちっとも相手の人権を認めていないんだ。基本的な人権を認め、職場における環境をよくすることや労働作業なんかをできるだけよく、本人の災害にならぬような、そういう設備を考えたりしていくことはあなた方の責任じゃないですか。それをいままでほうっておく、まだやってない。いまも話がありました。これに対するきちんとした答弁と、それから人事院、こういう問題がほうっておかれるということは、さっきも話がごたごたあって、認定問題はこれはまあ後やりますけれども、こういう問題ができていないことに対してあなた方は一体どういう監督、仕事をしておられるんですか。三年もまだ出してこない、しかもほかの省は大体できている。何も総理府だからといって、長官もおられますけれども恐れることはないんであって、どんどん人事院としても総理府に申し出る必要があるんだ。これは同じ役所ですよ、仲間のことだ、ほうっておけというんじゃだめですね。ひとつその点、人事院はなぜこれをこのままにされておるのか、ひとつその責任を聞きたいですね。
  245. 中村博

    ○政府委員(中村博君) いま先生もおっしゃいましたように、確かに規則を改正いたしましてから健康安全規程というものをできるだけ早くつくっていただきたいということをあらゆる機会をつかまえてお願い申し上げ、また個別にいろいろなこともお聞きして接触を保ってきたのでございまして、大部分のものが大体そのような体制に相なったということでございます。  総理府の方におかれましても、これは各省ごとにいろいろな御事情がおありと思いますけれども、私どもとしては、いまこの御指摘を受けるまでもなく一刻も早くおつくりいただくことがベターであった、かように考えてございます。しかし、私どもの方で指示せいとおっしゃいましても、事はいろいろな与件があるのでございまして、慎重にお考えになりつつも、なおまだ全般的にあるいは一部が割り切れないところがおありというような事情もいろいろあるわけでございますので、それらの事情をできるだけ早く御検討くだすって、早急につくっていただきたいという願いを持ってございます。
  246. 石川雅嗣

    ○説明員(石川雅嗣君) 先ほどの河田先生の御質問でございますけれども、私どもとしては、先ほど申しましたように現在検討いたしておりまして、ごく近いうちには成案を得て実施できるようにといううふうに考えているわけでございます。  なお、これまでは確かに規程はつくってございませんけれども、実質的にはこれにかわるものといたしまして、各年度ごとにいろいろな計画を定めまして職員の健康管理あるいは安全管理に万全を期してまいってきているところでございます。
  247. 河田賢治

    ○河田賢治君 それでは、この法律がなくても、この規則をつくらぬでもやっているというんですか。それでは、毎年規則どおりに、安全規則によらぬでも、規則の精神を体して毎年一回の健康診断をやっておられますか、それから、特別な業務に対して特別な診察をおやりになっておられますか、この点ひとつはっきりしてください。
  248. 石川雅嗣

    ○説明員(石川雅嗣君) 実施いたしております。
  249. 河田賢治

    ○河田賢治君 実施の結果はどうですか。
  250. 石川雅嗣

    ○説明員(石川雅嗣君) 結果は、これはそれぞれ個別の問題でございますけれども、たとえば健康診断の結果に基づきまして、医師の治療を要する等のいわゆる人事院の規則で定められております指導区分を受ける必要のある者については、その指導区分に従った措置をとってまいっております。
  251. 河田賢治

    ○河田賢治君 長官に聞きますが、あなたは三木内閣に入られて長官になられたわけです。だから、ずっと古いことは聞きませんよ、四十八年以降なんですから。四十八年にこういうものが出て、あなたのところでこれが規則ができていない、しかも健康問題ではずいぶん、総理府の特に統計局あたり等の問題では少し問題があるわけですね。そうすると、長官としてもこういうものができていないのは何とかやはり気づかなければならぬはずですわな、何をやられているか知ってなければならぬのだから、長官だから。それがやられてないというのはどういうわけですか、ひとつ長官の責任ある答弁を求めます。
  252. 植木光教

    ○国務大臣(植木光教君) 御指摘のとおり、現在まだ規程ができておらないことは遺憾のきわみでございます。この規程は速やかに作成するようにということを昨年来申しておりまして近く成案を得ることになっております。  なお、この規程に盛り込まれるべき健康管理、安全管理、これは健康診断等も含むわけでございますが、これはやっておりますし、避難訓練もやっております。私自身も健康診断を受けましたし、避難訓練を体験したことがございます。いずれにいたしましても、規程をつくりますことが非常に肝要なことでございまして、近くでき上がりますので、(「いつごろだ、近く近くで去年からだ」と呼ぶ者あり)
  253. 河田賢治

    ○河田賢治君 三年も五年もかかっちゃだめですよ。
  254. 植木光教

    ○国務大臣(植木光教君) 来月にはでき上がります、つくり上げます。  それから、各職場におきましては、厚生委員会でありますとか、あるいは福祉委員会でありますとか、レクリエーション委員会というようなものをつくりまして職員の方々の意見を十分くみ取っておりまして、安全管理、健康管理に十分意を払っているところであります。
  255. 河田賢治

    ○河田賢治君 総理府の方に聞きますが、こういう点でいろいろなおくれが出ておる。それからまた、人事院も、いろいろな災害の問題でも、民間のいろいろな決め方等見ても非常におくれが出ているわけですね。そこで総理府に聞きますが、昨年の五月二十六日から六月三十日ですか、いわゆる職場診断というものが行われましたですね。この問題についてずいぶんいろいろと職場の人々のこれに対する意見が出ておる。またあなた方もこれに対する考えを衆議院なんかで述べられておりますが、もう一度私自身としてお聞きしたいんですが、この職場診断というものは、いままでの経緯から見て、たとえば北山医師とか山本医師ですか、最初に診療してもらったときに非常に不信を持たれているわけですね。おまえらは体は大丈夫だと、多くの人が皆、ここが痛いとかどこが痛いとか言っても全然そんなものは大したことないと言われている。だから、一斉にこういう病気にかかった人が医者に対して不信を持ったですね。で、その次にまた診療問題が、健康診断ですか、そういうものが出たときにそれを拒否したという問題があります、まあ組合との関係もあったでしょうが。とにかく、こういう昨年の五月二十六日から六月三十日に行われたいわゆる職場診断、これはどういう意味を持ってこれをおやりになったのか、そしてそれがいつごろこの結果をあなた方の方がまとめられて発表されるのか、この点をちょっとお聞きしたいんです。
  256. 川村皓章

    ○政府委員(川村皓章君) 河田先生の御質問にお答えをいたしますが、その前に、先ほど規程の問題で総理府に御質問がございましたので、これと無関係ではございませんので、統計局の現状を最初に申し上げておきます。  確かに総理府本府としては、規程はいま整備中でございますけれども、実際に規程がなくても、従来から統計局は非常に多人数の職員を擁して作業をしている職場でございますので、職員団体の役員との間に厚生委員会というものをつくりまして、定期的な話し合いの中から、改善すべきものは改善するというかっこうで進めてまいっております。したがって、実際に、具体的にどういう点をやっているかという点につきましても、たとえば健康診断につきましても、人事院規則で決められている定期的な診断のほかに、特別の診断項目を設けるとか、あるいは照度――明るさとか、湿度とか、そういう職場環境の整備も実際に行ってまいっておりますし、それから、いろいろ環境を改善するための装置、これは一々列挙すると非常に大変な数になりますが、たとえば使っているいすの問題であるとか、あるいは背景に流す休憩時間の音楽の問題だとか、あるいは職場の休憩時間の問題、その辺も非常にきめ細かくやっておることを最初に申し添えさせていただきます。  それで、問題はいまの職場診断でございますけれども、すでに先生十分御存じのとおり、四十四年に申請がございましてから、確かに四十五年にいまそのお医者さんの不信感を抱くようなというお話がちょっとございましたが、これも、四十五年にむしろ非常に詳しい資料を実は得たいというのが、こういう原因のわからない新しいケースの問題として提起されたその当初におきましての事情でございまして、そのために、先ほど先生が名前を挙げられましたような方々によって、できるだけ詳細な資料を得て認定事務を速やかに進めたいということが、その四十五年の事情でございます。それがその後、いろいろ職員団体との話し合いの中において、なかなか御承知をいただけないものですから、今日まで実は延びておりますと同時に、いろいろその手段につきましても、職員団体ができるだけ賛意を表し得るような状態で、その限りにおいてできるだけ資料を得て客観的に進めていくということがこの一つの方法だと思います。その意味で、職場診断は、実は昨年私どもがこれを行いましたけれども、そのときの目的は、過去にずっとこの問題を進めるためにやってまいりました中で、ある程度、申請された申請者の数も三十八名に達した現在、できるだけやはり職員の健康問題は速やかに進めなければいけないという立場に立って、実際に現在申請をしている職員の方々の認定の参考の資料を得ようと、これは通常、労働負荷がどの程度かかっているかということをふだんの水準においてそれを把握したい、そのためにはたまたまその申請が出ました作業が、たとえば四十年の国勢調査であるとか、その後の家計調査の符号づけであるとか、そういう特定の事務がございますので、その事務を全く同様に再現することに努めまして、そのような参考資料を得るということが一つ。それからもう一つは、この作業は、将来も、国勢調査も家計調査もやはり統計としてやっていかなければならぬ仕事でございますので、将来の職員の健康管理並びに作業管理の指針を得たい、この二つの目的で行ったわけでございます。
  257. 岩間正男

    ○岩間正男君 関連。  同じことを統計局長はさっきも繰り返している、いまも繰り返している。私が三年ほど前に聞いたときも同じことを繰り返している。だから私は参考人を、これはやっぱり職員組合の方から呼ぶ必要があるんじゃないか。一方的に話を聞いているとそれだけで、いつでも話が一方的なんですよ。参考人を呼んで、そして要望を聞かぬと、なぜ一体話し合いができないのか、どうなんですか、これは委員長取り上げてください。さっきからそう感じている。だから、一方的に言うと、とにかく申請があったので、それでやろうとしたら組合の方が断った、こういうような言い方で、いかにも組合が悪い、そういうふうにしか聞こえない。そうじゃないでしょう。その話し合いそのものが全く組合員の現実とマッチしてない。そこですれ違っているんですよ。そういうことじゃまずいのだ。これは同じことを繰り返している、三年前から。
  258. 川村皓章

    ○政府委員(川村皓章君) ただいま岩間委員の御質問の問題でございますけれども、私どもこの問題は、職場でそれだけの災害が出たという問題の真実を確かめるためには、やはり私ども真実は一つだろうと思っております。したがって、できるだけ詳細な資料を得てやりたいというのが当初からの念願でございますけれども、やはり職員団体としては、たとえば予防措置を確約せよとか、あるいは組合の推薦の医師の方によって運べとか、そういう当時の事情もやはりあったように私は承っております。そこで、それらの事情でいわば認定の作業が延びたということも事実でございまして、やはり認定作業というのは、そのためのやはり客観的な資料ができるだけ整備されて進んでいくのが私は正道であろうというふうに考えるものでございます。
  259. 岩間正男

    ○岩間正男君 問題をね、解決する方向じゃないですよ。問題は対立のままでずっといった方がぐあいがいいとしか聞こえません。だから、もっと親身になってこの問題をやらなければ、あなたの職場じゃないですか、この前からそう言っているわけなんです。だから、その点では両者の意見を十分に聞いて、問題がどこにあるのか、これは当委員会も責任があるのだから、きょうというわけにはいかないけれども、ぜひ明らかにしてもらいたい。長い間でしょう。七年でしょう。いつでも同じだ、答弁が。それで一遍、実際言い出してから断った、これじゃまずい。委員長これは諮ってください。きょうとは言いません。
  260. 中山太郎

    ○委員長(中山太郎君) いずれ明日の理事懇談会において御相談をいたします。  質疑を続行します。
  261. 河田賢治

    ○河田賢治君 この北山医師ですかな、東急病院の方らしいんですが、この方は専門医ですか、職業病に対する。
  262. 川村皓章

    ○政府委員(川村皓章君) 私どもは専門医と伺っております。
  263. 河田賢治

    ○河田賢治君 私も医者の内容はわかりませんけれども、個人で調べたわけじゃないんだから。最初に、昭和四十四年ですか、調べて、とにかくみんな障害にかかっているけれども、全部この人らは異常なしということで、突っ返されているわけです。だからそういう点から不信が出ている。医者に対する不信というのは相当大きいんですよ。まあ医者と患者との問は、何といっても一つの信頼関係がなければ、どんなことでもよくは進みませんわ。精神的にもだんだん内向してくれば病気もますます悪化しますし。ですから、あなた方が、それはなるほど組合とのどういうお話があったか知りませんし、私は組合の要求も聞きませんけれども、少なくとも、仕事を進める上ではやっぱり労働者の人々が信頼する医者を呼ぶとか、民間ばかりでこれはどうも危ないとあなた方お考えになるなら、それはまた専門医も入れて、公平な人も入れるとかして、少数の人をつくって職場で検診させるとか、そういうふうにしないと、ただ一方的にあなた方の方だけで、しかも医者に対する不信を持っているという場合にはなかなか診断自体もうまくいかぬでしょう。しかも、この作業のときは、御承知のとおり約一カ月かかって作業されたけれども、このときは職場では、職場診断については口を出すな、タブーにされている。もしもこれについて話をしていた者は係長を通じて課長に報告しろとか、そういう通達、出たか出ないか知りませんけれども、そういうことが言われて、とにかくこの調査事項について非常な不安を持っている。不信もまた持っているんですよ。あなた方が本当に職員の健康や安全、これを図るんなら、何もこんなことを一々秘密にすることはないんであって、しかも、この選ばれた人というのは、何ですか、四十代、三十代、二十代と、まあいろいろ各年代から選ばれたらしいんですけれども、とにかくこういう人は健康な人ばかりである。だから選抜するときでも非常に偏っているわけですね。もちろん健康な人がどこまで仕事をやってどれだけの、何といいますか、どの程度の仕事にたえられるかと、こういうあれはあるでしょう。一般的にはそれはまたそういうこともあるでしょう。しかし、そうならそれで、非常に健康な人を選んで、健康な人々ではどこまで仕事の量にたえられるか、何時間の持ち時間にたえられるか一こういうことをはかる。多少体の弱い人、弱いといったって、あなた方は採用するときには健康診断して入れているわけでしょう、新しく採用するときは。体の非常に弱った人は恐らく採用してないと思うんですよ。しかし、職場の中で多少でも弱そうだとか欠勤が多いようだとか、そういう人はまたそういう人で区別して調べるとか、まあ私たち素人が考えても調べ方自体が余り合理的でもないし、非常に秘密主義である。したがって、一般からも非常な非難されるような、そういうことになっているわけですね。だから、それは労働者の中にもいろいろ思想的にもありますよ、組合もあっちに分かれこっちに分かれしているときもありましょう。ややこしいこともあり、やりにくいこともあります。けれども、少なくとも官公庁の一つの総理府の中ですからな。そのくらいのことはまとめるだけの器量がなくちゃならぬ。そして、このことは全従業員に関する問題ですからな、労働組合だけとの交渉じゃないんですよ。こういう点で、このいわゆる調べ方に対しても秘密裏に行うとか、申請者は一切含まれてないとか、職場で行ってないとか、どこかほかへいってやるとか、同一の環境を再現できないとか、こういう不満も出ているわけですね。だから、このやり方自体にも私は非常な問題があると思うんです。専門家じゃありませんけれども、素人から考えてもそういうことが言えると思うんですね。この点は専門家同士が集まってどういうふうな調査をするかということは決めたんだから、頭のいい人はきっとりっぱな結果を出すと思いますけれども、それはこちら、見ないことにはわかりません。けれども、少なくとも私たちが考える範囲では、そこには合理性がないし、しかも当局者に対する不信をますます高めているんですね、この点はどうですか。
  264. 川村皓章

    ○政府委員(川村皓章君) ただいま先生の質問の中に、二つ分けてお考えを実はいただきたいと率直に思います。  一つは、いま労働衛生の専門家のその北山さんの御発言というのは、一番当初の四十五年時代の実は話でございました。
  265. 河田賢治

    ○河田賢治君 ええ、一番最初です。
  266. 川村皓章

    ○政府委員(川村皓章君) それから職場診断というのは実は五十年、昨年の春です。
  267. 河田賢治

    ○河田賢治君 それはわかっています。
  268. 川村皓章

    ○政府委員(川村皓章君) それで、その間に、実はその職員団体の御了解を得ようということで、私どもできるだけ話し合いとしては運んでまいった経過も率直に言ってございます。それで、実際に患者さんそれ自体がかかったことは、カルテが一番客観的には必要なんでございますけれども、これがどうもお出しいただけないというようなことで従来経緯がまいりましたものですから、せめて現在の統計局の作業水準は、このままいっても本来出るか出ないかという状態を調べざるを得ない。本当は、実は患者さんそれ自体に御協力をいただいてデータを出してもらえばこの認定の事務は早く進むんです。私ども十分そこは承知をいたしております。それも御協力をいただけないから、せめてそのほかのノーマルな状態、これで、いわば平熱はどの程度あるかと、まあ表現としては適当じゃないかもしれません。その状態を実は調べたい。そうすると、過去の状態を実は再現するという問題がありまして、いまの作業が進行している中でそれがまた過去の作業をやるというようなことはできませんものですから、わざわざ場所まで同じ条件にし、先生御存じのように、たとえば四十年の国勢調査といいましても、あのころはいまの統計局の庁舎は建っておりませんで、たとえば小さい部屋に分かれていたというような状態があるんで、そうなればできるだけその状態に近づける。当時の調査表を持ち出してそれと全く同じ状況をしてみてという意味で実は職員を選んだわけでございまして、強いてその意味で申請者をはじいたなんていう性格のものでは決してございません。そういう意味で、せめて多少データを得たいということで、これで進めてまいったというのがその実際でございます。
  269. 河田賢治

    ○河田賢治君 しかし、そういうことをあなた方が十分納得させられぬというのは、あなた方に何かあるわけでしょう、信頼されてないって。だれだって病人になりたかないし、早く治したいの一心ですよね。そうすれば、こうやったら問題が早くわかるとか、これから以後こういう労働作業をやれば、こういうふうに改善すればかからぬようになるとか、こういうことはお互いにそれは関心持っていることですからな。しかし、そこにあなた方が、そういう人から拒否されたりされる問題ですね、どこか問題があるんじゃないですか。それは組合があなた方は無茶を言っていると、あるいは病気になっている人が何か無茶を言っていると。で、この病気になっている人自身は主治医のちゃんと診断書を持っているわけでしょう。意見書を持っているわけでしょう。それ出しているわけでしょう。それは全然参考にならぬとか、それは診断に値打ちしない、こういうふうにあなた方が思っているんですか、主治医のやつは。
  270. 川村皓章

    ○政府委員(川村皓章君) それは昨年の職場診断の際も、これは先生御存じかどうか知りませんが、私どもも数回実は組合の方々にも御説明を申し上げました。その際に、実際対象になります方は、いま申請をしている方々では実はなくて、普通の作業の患者でない方々を実は対象にいたしたものですから、職員組合としても、いわば半分賛成、半分反対みたいなかっこうになりました。その半分賛成という意味は、将来この職場からこういうものを出さないためにそういう検査をやるというのはわかる、これはもう職員組合もそこまで話をしてくれました。ただし、それを認定の資料として、それが決め手になるようなことについては、これは反対、ここはそういうふうに言ってきております。そのような状態でこの職場診断をやったということも申し添えておきたいと思います。
  271. 河田賢治

    ○河田賢治君 これはこういうものは、つまりどの程度の労働作業か、こういう一定の限度を見るわけなんですよ。しかし、病気というのは個人差があるでしょう。そうすると、個人個人についてやっぱり調べなければ本当の病気の重さとか病気の扱いということはわからぬわけですね。だから、一般的にはあなたの方で、病人が出だしたものだから、四十八年、九年ごろいろんなたたく機械だとか、あるいは休むベッドをつくったりなんかされているわけですな。つまり、病人が出たから四十八年、九年ごろ、あなたの方ではそういう何ですか、休憩時間を利用してそういうものを置かれたわけでしょう。それまでなかった。病人が出たからそういうことをされているんです。そうなんですよ。それでさらに、今後この職場診断でどういうふうにしたらもっと病人が出ないようになるか、また運動のどういう用具を置いて健康を保持するか、こういうこともお考えになるでしょうけれども、こういう診断というものはあくまでもこれからのつまり予防なんですね、予防措置。これは大いにやらなければならぬことなんですよ。特に作業がああいう機械化され、あるいは電子化されて非常に局部的なところしか筋肉は使いませんから、だからそういう点では私はどんどんいろんな形でこれらの資料をつくって、そして健康を増進する環境をよくしていく。これもあなた方の仕事なんですから、そのことを私は非難はしませんよ。しかし、それが一般の人に、やれこのことについては口を出すなとかなんとか言って箝口令をするような、こういう秘密主義があっては私はならぬと思うんで、これが一つ。  それから、まあ御承知のとおり、もういまこの問題についてはあれなんですから、とにかく病気になった人はどうするかということが問題なんで、それと、病気になった人の状況をこれはよくつぶさに研究する、どういうときにどういう事情で病気になったか、それから、その人の個人的な体力差もあるでしょうし、そういうことも調べて、そして、一般健康をよくすることと、病気にかかった人を早く治すということは別問題で、この方を早くやらなきゃならぬですよ。さっき人事局長でしたか、新しい病気とか新しい疾病というものはなかなかこれは大変なことだ、だから時間かかるとおっしゃいましたけれども、しかしそんなことは言いわけですよ。機械が入れば仕事がどういう仕事になるかということおわかりでしょう。自動車がどんどん入れば運転手はもう目を使う、神経使うでしょう。そうするとそこではいろんな病気が出る、あるいは衝突すればむち打ちが出る、大体病気というものは予測されますよ。専門家が見てもそれは十分判断できます。そうすれば、それに応対したやっぱり仕事を先取りするぐらいの気持ちで仕事をしていかなきゃ仕事をやっているとは言えませんよ、結果を待ってどうとかこうとか言ってね。しかもその結果が出ていますよ。現に労働省の基準局では、刺身の包丁を使う人でも肩を使うというんでこの災害補償を受けられる、あるいは事務やっている人でも受けられるということになっているんでしょう。それを、あなたの方だけが、この問題はまだまだ大変だとか言って、いつまでたってもこれは解決しないようなやり方では、私はちょっと責任逃れだと思うんですよ。だからそういう点で、主治医が出しているんですから、それなんかを十分あなたの方では参考にする、足らなければ主治医を呼んで、まああなた方は医学のあれがなければ傍らに医者を置いて、それでお聞きになる、もっとそれを詳しくお調べになる、そうしないといつまでたっても、現に病気になっている人、災害を受けておる人の要するに病状というものを知っていかなければ、これはいいとか悪いとか判断できぬでしょう。
  272. 川村皓章

    ○政府委員(川村皓章君) ただいま先生のおっしゃった点、病人には速やかにその処置を、それから今後は出さないように、これはともに全く賛成でございます。そのために実は過去のこの六年半と言われるときに、実際にそのデータをなるべく出してくれということは、実は最初にその御本人にお願いして、そしてそれがだめで、それから客観的に人事院から指示されたこういう検査項目だけでもせめてできないかということもこれがだめで、いま最近は患者さんそれ自体が選んでおかかりになった主治医から意見書を実は求めております。これも意見書が出てまいりました。記載の細かいのと細かくないのと実はございますけれども、それらを通じて、一般の職場診断の状態とそれとを比較考量した上で速やかに認定作業を進めたいというのがいまの進行状況でございまして、その点は先生の言っている趣旨と全く同断の進め方をいたしております。
  273. 河田賢治

    ○河田賢治君 だからいま非常に、職場診断というのが、何か病気になっているかなっていないかの基準がすぐここでできるような、そういう不安を与えているんですよ。われわれはそんなものは何にも関係ないと思うんだ。それは健康を保持するのにどうしたらいいかということの一つの作業にすぎないんですよ。医者にかかっている人の病状がどんなのか、かかり初めはどうなのか、この辺をやっぱり調べにゃならぬでしょう、本当は。全体の健康を保持するとともに、そういう特殊な個人的な体力差がある、こういう人には、どの仕事をやってどういう場合にそういう事態になるかとか、こういうことは研究せにゃならぬでしょうけど、しかし、何かデータをつくって、そしてこれが何か基準になっちまって、これに合わぬものはもう病気は認めぬとかいうようなふうに、現に総理府の職員の方々は大分そう思っているんですよ。だから、はっきりとそういう病気の基準をつくるんじゃないということを言ってもらいたいんですね。
  274. 川村皓章

    ○政府委員(川村皓章君) 職場診断の目的が何か、これは私ども職員団体の方にも申し上げてございますが、職場診断の結果を一つのふるいにしまして、個々人をこれでふるいにかけてしまうというようなことを申した覚えはございません。それで、むしろ本来各申請者の方々の細かいデータが得られるのが、これが一番必要なんですけれども、それがある程度制約がございますので、せめて通常の状態の作業負荷というのは一般的にどのくらいかかるものだということを実は出しておいて、これも参考にしながら見ていく必要があるのじゃないか、というのは、申請者のそれ自体のデータが実はきわめて不足していることは事実でございます。これが、いわばある意味で長くなっている。事実関係はどうなっているか、その辺は先生よく御理解をいただければ幸いだと思います。
  275. 河田賢治

    ○河田賢治君 結局まあ個人個人の診断が必要なんであって、それでその病状を確かめることによって災害に値するかどうかということが認定されるわけなんですね。  そこで、労働省の方にちょっと聞きますけれども、申請人を診断もしないで――申請しているものをですよ、直接診断もしないで、そうして認定の資料にするということは考えられますか、何か資料をつくって。それはできぬでしょう。
  276. 溝邊秀郎

    ○説明員(溝邊秀郎君) 本人が提出してまいりました医証等が必ずしも私どもの決めております認定基準を当てはめるに適当でない、その判断をする材料として適当でないと申しますか、足りないという場合に、医学的見地から他の専門医にそれを見てもらうということがございます。
  277. 河田賢治

    ○河田賢治君 いま労働省の方で言っておられるように、とにかく本来ならば診療している人ですね、これがその意見なり症状をちゃんと書いて出すべきで、全然医者にもかからずに、それで認定せよと言ったって、これは無理ですからな。ある程度の基準はありましょうよ。基準はあったってやっぱり病気というものは個人差もずいぶんあるんですから、そこを見ていかなければならぬですね。ところが、あなたの方では、どうも医者の意見書なり診断、そういうものは余り重きを置かぬ、もう最初から疑った形でおやりになっているような気がするんですよ。出したなら出したで、これはひとつどこどこで検討する、どうも一人じゃぐあい悪いからこういう医者も交えてひとつ検討するとか、そういうふうな、取り扱いをもうちょっと公正にやれば、恐らく出している人はまあ多少でも納得するんじゃないか、前進するんじゃないかと思うんですがね、どうもそういうところがないようですね。
  278. 川村皓章

    ○政府委員(川村皓章君) お言葉を返すようで恐縮でございますけれども、むしろ先生のおっしゃったとおりに運べれば、この七年間これほど遅延なくて私は済んだと思います。その点は、最初はむしろ客観的なお医者さんによってその方々を診てもらうことはどうだ、そういうところから実は始まりまして、それが診せてもらえないから、最後手段として主治医にかかっている方々の実は意見書をわざわざ取り寄せまして、それでいませめて早期に認定を図ろうということで進めているところでございまして、御趣旨のとおりでございます。
  279. 河田賢治

    ○河田賢治君 いずれにしましても、とにかく主治医の診断書というものは、これはもう主治医でも、診療所には専門医として職業病を研究し、それを治療している人は相当いるわけですね。むしろ、大きな総合病院なんかになりますと余りいないんですよ。少し変わった病気診て、そうしてひとつ論文でも書いて手柄しようという人が比較的公立病院なんかには多いし、大病院も、まあどちらかというと金持ちの病気を手がけて少しでも収入の多いことをやろうというようなお医者さんが多いわけですね、医者を私は全部否認するわけじゃありませんけれども。とにかく、この間も小児科の医者ですか、あれが注射を打ち過ぎてたくさんな子供さんが奇形になったということを反省しているということを新聞でも大きく書いておりました。だから、どこもここも満足なお医者さんばかりだとは言いませんけれども、少なくとも、こういう職業病を取り扱うところの方がいろんな経験積んでいるわけですよ。だから、まあできるだけそういう主治医の診断書とか意見書、これをやっぱり尊重するということが私は必要だと思うんです。これで不足ならそれはあなた方の方でまたそれにふさわしい専門医、あんまり、世間から見られて色のついてないような――ずいぶん色のついたお医者さんもおりますから、そういう点は考慮さるべきだと思うんです。そうしませんと、総理府のあの二千三十人ですか、あなたの下で使っておられるわけなんですけれども、そういう人が本当に腹割ってあなた方と話そうという気にならなくなるんですよ。現に七年間も、内閣は三度も総理大臣がかわっている、局長もかわっていると、課長もかわっている。そうしてあなた方は次から次へ送って、これでわしの仕事は済んだというような顔でほかへ行かれたんじゃたまったものじゃないですよ。この点は私はひとつやかましく言っておきたいと思うんです。で、どうしても職場診断なんか、あなた方非常に重視するというのなら、その医者と名前、どこにお勤めになっているか、診断のデータ、これができたらひとつ私の方に回してもらいたい、そういうことに使うんならですよ。  それからもう一つは、認定のめど、衆議院の方ではことしの三月をめどにと、中路衆議院議員の質問に答えて約束されているんですね。認定時期を大体三月をめどにするというのですが、三月は大分過ぎまして、現に五月の半ば過ぎております。こういう認定の問題について、あなた方は少しはめどが立たぬのですか、大体何月ごろか。
  280. 中山太郎

    ○委員長(中山太郎君) 速記をとめて。   〔速記中止〕
  281. 中山太郎

    ○委員長(中山太郎君) 速記を起こして。
  282. 川村皓章

    ○政府委員(川村皓章君) ただいまの質問は、五月の六日の日に、衆議院の内閣委員会で中路先生に答弁を申し上げた際にも明らかでございますが、三月までにと約束したというではないかという先生の御質問でございましたが、私の方はなるべく早くやりますのでという御回答を申し上げてございます。ですから、むしろ三月と言ったのは中路先生のお言葉の方でございまして、私どもそういう約束はした覚えはございません。  それからなお、職場診断でございますが、これは一つのやはり参考資料でございまして、恐らく今月中と思われますけれども、報告書が出てくるということでいま進んでおります。それで、これは認定は早期に進めたいということで総務長官も申されておりますので、その辺の結果が出るまでは、個人的な認定にも絡む問題でありますので、公表は実は差し控えたいと思っております。
  283. 河田賢治

    ○河田賢治君 委員長一つだけ。  この間、労働基準局で、病気は違いますよ、つまり椎間板ヘルニア、ぎっくり腰なんですね、道路を平らにしていく人、これが労災にかかって申請したが、だめだというので裁判で争ったんですよ。京都の地方裁判所で勝って、大阪の高裁で勝ち、そして、この十六日に最高裁へいくかどうかということになっていたんです。労働省はついに、裁判が二審とも破れましたので、この椎間板ヘルニア、これを認めたわけですよ、災害補償を。そして、昭和四十三年に出した通達、これにのっとってやったんだけれども、しかし、この通達も見直すということをこの間発表されているんですよ。こういうふうに、時代が少しでも移れば、やっぱりどんどんこれまでの通達を見直さなければならぬ。どんな新しい病気が出るかわからぬし、またそれに対応するような対策も立てなければならぬ。したがって、本来もうこんなことは中で解決できることですよ。それが裁判へいって裁判でだめだと言われて下がって、そして通達も直しますと、災害も認めますということになっちゃった。この辺あなた方は、何か古いものにとらわれて、いつまでも古いものを守っていこうという態度はよくないですね。いまは新しい時代に変わっているんです。この点を総務長官ひとつ、こういう時代であるということを認識して、あなたのところの問題なんですから処理してもらいたい。
  284. 植木光教

    ○国務大臣(植木光教君) この頸肩腕障害の問題につきましては、四十四年からいろいろな曲折を経ているところでございまして、先ほど伺っておりますような河田委員の御所見のようなことが、職員団体と担当局との間に早く合意ができましたならば、こんなに長い時間はかからなかったというふうに私どもは考えております。第三者医療機関で特別診断を受けてはどうかというのに対して職員団体の理解が得られませんでして、また罹病者の主治医にカルテを出していただきたいと言いましたところ、これが提出することができないというような回答がございました。そういうようなところが、一番この問題解決の最初の段階でつまづいたゆえんでございまして、その後、私が就任をいたしましてこの事情をしさいにわたって聞きましたが、何と申しましても、職員の健康と安全を守り、職務の完遂に精励するということが公務員に与えられた使命でございますから、管理職の者といたしましても、誠心誠意をもってこれに当たるようにということで、ずっと今日に至ったわけでございます。そして、ただいま局長がお答えをいたしましたように、主治医の意見書の提出をようやく見るに至りましたし、また職場診断も行う、総合的な判断を専門家から得るという段階に至っておりますので、したがいまして、この専門家の御判断に基づきまして、できるだけ早く結論を出してまいりたいと存じます。このことにつきましては、けさほどもお答えをしたとおりでございます。
  285. 中山太郎

    ○委員長(中山太郎君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もないようでありますから、討論は終局したものと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  国家公務員災害補償法等の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  286. 中山太郎

    ○委員長(中山太郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、野田君から発言を求められておりますので、これを許します。野田君。
  287. 野田哲

    ○野田哲君 私は、ただいま可決されました国家公務員災害補償法等の一部を改正する法律案に対し、各党共同提案に係る附帯決議案を提出いたします。  まず、附帯決議案を朗読いたします。    国家公務員災害補償法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、次の事項について速やかに検討の上善処すべきである。  一 一般公務員が、特に危険をおかして職務を 遂行し災害を受けた場合には、特別公務災害としての補償を行うこと。  一 民間企業における業務上の死亡等に対する法定外給付の実情にかんがみ、公務員の場合においても適切な措置を講ずること。  一 公務災害の認定及び審査については、現在懸案中のものを含め、今後法の趣旨にもとづき、迅速かつ公正に行われるよう配慮すること。   右決議する。  附帯決議案の趣旨は、案文及び審査の過程で明らかでありますので、説明は省略させていただきます。  以上でございます。
  288. 中山太郎

    ○委員長(中山太郎君) 岩間君。
  289. 岩間正男

    ○岩間正男君 ただいま野田議員から提案されました附帯決議案の第三項の中に、現在懸案中の公務災害の認定及び審査、これはいろいろあると思いますが、特に当委員会多年の審議の経過にかんがみて、一般事務職員等の頸肩腕症候群を重視するものと了解して共同提案並びに本附帯決議案に賛成するものであります。
  290. 中山太郎

    ○委員長(中山太郎君) ただいま野田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  291. 中山太郎

    ○委員長(中山太郎君) 全会一致と認めます。よって、野田君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  この際、ただいまの決議に対し政府から発言を求められておりますので、これを許します。植木総理府総務長官。
  292. 植木光教

    ○国務大臣(植木光教君) ただいま議決されました附帯決議の御趣旨につきましては、今後、人事院の調査研究を待って十分検討いたしたいと考えます。  なお、公務災害の認定の問題につきましては、今後とも十分努力してまいる所存であります。
  293. 中山太郎

    ○委員長(中山太郎君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  294. 中山太郎

    ○委員長(中山太郎君) 御異議ないと認めます。  本日はこれをもって散会いたします。    午後五時十一分散会      ―――――・―――――