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1972-03-16 第68回国会 参議院 運輸委員会 3号 公式Web版

  1. 昭和四十七年三月十六日(木曜日)    午後一時七分開会     ―――――――――――――    委員の異動  三月九日    辞任          補欠選任     藤田 正明君      稲嶺 一郎君     ―――――――――――――   出席者は左のとおり。     理 事                 鬼丸 勝之君                 佐田 一郎君                 山崎 竜男君                 森中 守義君     委 員                 稲嶺 一郎君                 江藤  智君                 岡本  悟君                 菅野 儀作君                 橘  直治君                 平島 敏夫君                 伊部  真君                 瀬谷 英行君                 三木 忠雄君                 田渕 哲也君    国務大臣        運 輸 大 臣  丹羽喬四郎君    政府委員        運輸大臣官房長  高林 康一君        運輸省鉄道監督        局長       山口 真弘君        運輸省自動車局        長        野村 一彦君    事務局側        常任委員会専門        員        吉田善次郎君    説明員        日本国有鉄道理        事        原岡 幸吉君     ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○運輸事情等に関する調査  (タクシー運賃料金の値上げに関する件)  (国鉄のダイヤ改正等に関する件)     ―――――――――――――   〔理事鬼丸勝之君委員長席に着く〕
  2. 鬼丸勝之

    ○理事(鬼丸勝之君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。  本日は、木村運輸委員長不在のため、私が委員長の職務を代行いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る九日、藤田正明君が委員を辞任され、その補欠として稲嶺一郎君が選任されました。     ―――――――――――――
  3. 鬼丸勝之

    ○理事(鬼丸勝之君) 次に、運輸事情等に関する調査を議題とし、質疑を行ないます。  御質疑のある方は順次御発言を願います。
  4. 伊部真

    ○伊部真君 先般、タクシーの料金の値上げがきまりました。この際に、一月二十一日の物価対策閣僚協議会におきまして、合意事項として新聞に報道された内容なんですが、いままでの免許制を許可制にするとか、それから五十年を目安にするというようなことが出ておりましたんで、それらの内容についてお聞きをしたいと思います。
  5. 野村一彦

    政府委員(野村一彦君) ただいまの御質問でございますが、一月二十一日の物価対策閣僚協議会及び交通関係閣僚協議会の合同会議におきまして、六大都市運賃の改定について御了承をいただいたわけでございますが、そのときに関係閣僚から御意見として出ました事項の中に、ただいま先生の御指摘のように、違法行為の防止と厳罰方針の徹底、それから接客態度の改善、労働条件の改善、そういうようなことで、これは決定の内容でございますが、それに関連いたしまして、昨年、運輸政策審議会都市交通部会で審議をされました「バスタクシーのあり方」、それにありますように、今後タクシー自由化というような方向について研究を進めるようにという御意見がございました。また、五十年という年につきましては、別にそう具体的な年度の御指摘があったわけではないと私は了解いたしておりますが、なるべく早い機会に、二、三年以内にというような御趣旨の御発言があり、大体その方向で検討するという御意向が強かった、こういうふうに私ども了解いたしております。
  6. 伊部真

    ○伊部真君 いまの局長の答弁によりますと、だいぶ新聞で報道された内容と違うようなんですけれども、新聞では、私が見たのでは、免許制から許可制へということが一つ、それから運賃自由化、それから三番目に個人タクシーを全タクシーの半分ぐらいに増加したらどうかというようなことについて合意されたと、こういうふうに見ているわけですが、合意事項としてはこの三つというふうに理解してよろしゅうございますか。
  7. 野村一彦

    政府委員(野村一彦君) いわゆる二つの協議会の正式な決定事項といたしましては、私が前半に申し上げましたような、経済企画庁運輸省において打ち合わせをいたしましたそういう事項を承認をされたわけでございます。ただ、その案を審議される過程におきまして、関係閣僚から、ただいま先生の御指摘のような御意見が出まして、そういう方向で検討を運輸省はじめ関係各省が検討をすべきであろうという御意見が出たわけでございますが、これはもちろんそういう御意見が出たことは議事録に確認されておりますが、そのことが閣僚協の決定というそこまでいったものではない、一つの、今後検討する上にこういうことを十分念頭においてやったらどうかという御意見として記録にとどめられた、そういう内容であると、私も説明員として同席いたしたわけでございますが、そういうふうに了解いたしております。
  8. 伊部真

    ○伊部真君 今日のタクシー行政の中で問題点というのは、やはりいま局長の言われた前段の問題がかなり問題点だと思っているわけです。ということは、国民の中でタクシーに対する批判があるというのは、サービスの問題だとか、あるいは具体的には乗車拒否だとか、スピードの問題だとかいうふうなことだろうと思うのでありますが、そういう問題の一番大きな問題点、ネックになっているのは、やはりそこの運転手の労働条件の問題、それが結局労働力の不足という問題になってくる。いわゆる優秀な労働力がそこに選択できないというところに大きな原因があろうかと思うのです。そういう意味では、昭和四十四年のときに、これも物価と交通の閣僚協議会で決定したあの内容というのは私はかなり的を射ていると思うのですけれども、したがって、これが中心でなければいかぬと私は思っているのですが、このことについては今回の場合どう処置をされましたか。
  9. 野村一彦

    政府委員(野村一彦君) ただいま先生の御質問の点でございますが、先ほどの二つの閣僚協の合同会議に提出いたしました資料の本文、つまり閣僚協の決定事項といたしまして私が申し上げました、抽象的なことばでございますが、違法行為の防止と厳罰方針の徹底、接客態度の改善、労働条件の改善ということが出ておりまして、その内容といたしましては、同時に、その会議の場所に「参考資料1」として提出をいたしております。その「参考資料1」の中に、五番目の項目といたしまして「労働条件の改善」という項がございます。この項目は、いま先生が言及されました昭和四十四年十一月二十一日付の物価対策閣僚協議会及び交通関係閣僚協議会の決定事項については、今後さらにその徹底を期するとともに、現在、運輸省労働省との間で行なっている労働条件の改善のための相互通報制度の活用をするものとする。四十四年十一月二十一日決定の中には、「1」といたしまして「体質改善対策の内容」、さらに「(イ)」として「給与水準の引上げ」、「(ロ)」として「累進歩合制の完全廃止」、「(ハ)保障給部分の引上げ(ニ)労働時間の短縮(ホ)日雇運転者の雇用禁止」、こういう条件が参考事項として掲げられております。したがいまして労働条件の改善という抽象的な決定の内容は、ただいま私が参考事項として申しましたことを含んで、今後引き続き四十四年の閣僚協の精神労働省運輸省が密接な連絡をとりながらこれを進める、こういうことが確認されたわけでございます。
  10. 伊部真

    ○伊部真君 そうしますと、この十一月二十一日の方針というのは今回の場合も生きているというふうに考えてよろしいですね。
  11. 野村一彦

    政府委員(野村一彦君) そのとおりでございます。
  12. 伊部真

    ○伊部真君 それでは具体的に、今度の運賃改定に際して各業者に指示をされましたか。
  13. 野村一彦

    政府委員(野村一彦君) 閣僚協で、いま申し上げましたような点が了承決定をされましたのを受けまして、私どもは、この閣僚協の決定の内容、それからいま申しました参考資料を含む文書を、関係の陸運局長に通達をいたしました。それから関係陸運局長は、法人タクシーの会長及び幹部、それから個人タクシー団体の会長及び幹部をそれぞれ呼びまして、先ほど、閣僚協にかかる前に、それぞれ自主的に業界の業務改善計画、つまりサービス改善とか、労働条件の改善とか、そういうものを含む業務改善計画を出させることにいたしておりますので、この事項を周知徹底させまして、そうして改善計画の提出を確認した上で――その改善計画の提出のないものについては運賃改定を認めない、さらに、乗車拒否等の非常に悪質な多発会社に対しては、今回の運賃改定を認めない、またさらに、特に悪質なものについては車両の使用停止という行政処分をするということを申し渡しました。そうしてそのとおり実行いたしました。したがいまして、この閣僚協の趣旨は、今回の運賃改定につきましてはこれを一つの条件と申しますか、にして運賃改定を実施したということで、そういう方法をもちまして趣旨の徹底をはかっております。
  14. 伊部真

    ○伊部真君 私が十一月三十日の委員会でもこの問題について言及したことがあるんですけれども、確かにこのことの内容というのは私はりっぱだと思うのですけれども、実際にこれが企業の中で生かされているかどうかということになりますと、たいへんに疑問があるわけです。特に「(ロ)」の累進歩合の完全廃止ということは、これはいまの乗車拒否だとかあるいは事故の問題だとか、安全面というのは全部ここに期待をしているわけですから。ところが、まだオール歩合の会社が五十二社あるということが労働省の基準局の調査でも明らかになっている。あるいは日雇い労働者雇用禁止ということがいわれておるけれども、巷間まだ仲間のうちで、運転手仲間では、おそらく七、八千の日雇いがおるのではないかというふうにいわれておるわけです。これはやはり私はタクシーだけではなしに、今日の運輸行政の問題点に触れたいわけですけれども、トラックの場合の白トラとか、あるいはダンピングというような問題に関連するのと同じように、きめられることはいいのですけれども、実際には、これが守られているかどうかということの監視体制というものがどうも不十分なように思うんですよ。これが議論されると、それは究極には労働省の監督権の範疇にも入るとか、あるいは陸運局でやるにしても陸運局の監視要員というものが不足して、これは十分にいかぬとかいうような話になってしまうわけです。それでは結局、条件をつけたり注文をつけても、結果的にはそれは書いた文章というだけであって、実際に実効があがらぬと思うのです。したがって、それを実行させるのに具体的に何をするかということがなければいかぬと思うのです。今日の状態ですと、これはもうむしろ野放しにしておくという以外にはないので、いままでよりもどうしてこれを強化をしていくかということについて、具体的にあればひとつ出していただきたいと思うんです。
  15. 野村一彦

    政府委員(野村一彦君) ただいまの先生の御質問、私どもも常々頭を痛めておる問題でございまして、給与制度の改善、特に累進歩合制というものを完全に廃止するということにつきましては、なかなかこれはむずかしい面があるわけでございまして、この点に対する運輸省としての監督が非常に不行き届きな点があったということは、私どもこれは遺憾ながら率直に認めざるを得ないと思います。  ただ、それともう一つは、いわゆる日雇い運転手的な、俗に渡り鳥といわれております者が相当あるということも私ども承知いたしております。この点につきましては、私ども今後の対策としてこういうふうに考えます。まず、累進歩合制の問題でございますが、これは、それとも関連があるわけでございますが、いわゆる運転者のもらいまする給与のうちの保障給の部分、いわゆる固定給の部分を引き上げまして、歩合の部分を三割以内にするということは、私どもの調査では一応できております。ただ問題は、そのきめ方というものが非常に刺激的で、まあ卑俗なことばで言いますと、馬の鼻の先にニンジンをぶら下げたようなかっこうで、非常に馬車馬的に働けば非常に歩合が多くなるというようなシステムになることは、これは非常にまずいことでございますので、この点につきましては私どもとしても十分関係の陸運局を督励して、そういう給与の実態を、何といいますか、把握して指導させたい。そのためには、特に、全国のタクシーの連合会がございまして、いままでこの協会の活動というものもきわめて不十分であったわけでございますが、そういう協会の事務体制もだいぶ強化されたようでございますので、今後、この協会を督励して、陸運局と一体となりまして給与の実態調査というようなことを試みまして、そしてこの際そういう違反と申しますか、あるいは非常に労務管理の悪い会社については、これは私どもが、事業改善計画の中にもありますように、名前を公表してでも是正させるというような強い措置を講じていきたい、かように思っております。  それから渡り鳥的な運転者の排除でございますが、これは私ども法律的に考えてみますと、現在の、特に東京及び大阪におきましては、御承知のタクシー業務適正化臨時措置法施行をされております。そこでは運転手の登録ということが行なわれておりまして、雇用主が変わる場合には当然、登録された運転手の変更登録をしなければならないという規定になっております。したがいまして、実態が一日おきに――まあ、一日おきというのはないかもしれませんが、二、三日おき、あるいは一週間程度でぐるぐると雇い主を変えて渡って歩いておるという運転手がおれば、これは当然、そのつど登録変更をしなければならないということになっております。もちろんこれには処罰規定もございます。したがいまして、その面を十分厳重にチェックする。チェックの方法といたしましては、これはやはり雇用関係がきちんとしておれば、当然、雇用主としては単に帳面づらが合っているだけではなくて、雇用主として負担しなければならない社会保険厚生福利費、そういうものについては雇用主が払っているわけですから、それがもし一カ月とかあるいは二週間とかでくるくる変わっておれば、そういう雇用主の負担部分のいわゆる厚生福利費等の支払いもきちんと行なわれていなければならない。そういう点を探っていけば、おそらくそういう渡り鳥的運転者につきましては、雇用主も、あるいは雇用されている運転者も、その辺はおそらく何らかの手続もしないまま、また先ほど申し上げました近代化センターに対する登録変更もしないままやっていると思います。したがいまして、今後は近代化センターもこの運賃改定の措置をやりますときに、業者の負担金というものを一年分前納させまして、だいぶ機能も充実されましたので、運転者の福利厚生面の充実強化とともに、そういう登録業務の厳正な実施、それに関連します法律の定める雇用条件あるいは近代化センターが定める登録の条件に合致しているかどうかという実態調査、これも前よりはずっとやりやすい体制になっておりますので、そういう方法でチェックをしていきたい、かように考えております。
  16. 伊部真

    ○伊部真君 私は、形の上では非常にりっぱに整備をされていると思うのですよ。ところが、どうしてもこの内容について公表しないのは、やはり実態を掌握することが非常にむずかしいということではなかろうかと思うのですよ。ですから、陸運局に届け出る帳面と実際とはどうなっているのかということが一番問題だと思うのですよ。運転手の仲間では公然と笑って、あるいは話し合って、たとえば厚生福利の費用だとか退職金の費用なんかを見れば、日雇いのほうが安くつくから、日雇いは少々支度金を出しても連れてくるというようなことがやはりささやかれているわけですよ。書類審査では、これはまさか運賃の値上げ申請をするときに、運輸省のほうで指摘されるような内容を持っていくことはないと思うのですよ。ですから、結局、どうやって具体的に中身を得るかということが問題だと思うのです。そういうことについて、やはり具体的にいままでと違って根絶をする――前にも言いましたが、極端なところでは暴力団まで動員して、そして経営の内容というものを非常に問題にされているということ、したがって、これはもうタクシー業というのは一面では運転手一人とお客さん一人ですから、人命にもかかわるようなこと、命を預けるわけですから、そういう意味ではやはり相当にわれわれも気をつけて、内容的にも点検せざるを得ないと思います。運輸省のほうで、私も前に質問したような暴力的な団体が中に入っているのではないかと言ったら、そういううわさを聞いていると言う。聞いているだけではこれは不安でしょうがない。そういう点で中身にもっとタッチできるような方法をお願いしたい。これは何べん聞いてもしようがありませんから、具体的な対策を、陸運局の中にこういう制度をとるとかというようなことをひとつ案を考えていただきたいと思います。  それから、これは今度の合意事項でもありますが、同時に、いわゆる去年の八月の大都市バスタクシーに対する答申の内容でもありました。したがって、これは私はこれからの問題点として非常に重要だと思うのですけれども、免許制度というのは許可制もしくは届け出制、あるいはオープンにする、こういうことについて私は非常に疑問を持つわけです。今日タクシー行政の中で一番大事なことは何かといったら、先ほど申し上げたように、必要なときに、そして必要な場所に、そして気持ちよく運んでもらえるという状態をつくるべきだと思うのですよ。そのためには、車の数をふやすということ、あるいは企業の数をふやすということは私は何もプラスにならぬと思うのです。そのことが問題点じゃなくて――いまの企業も、増車申請をしても運転手がいないために休車をしているという状態でしょう。で、そうなら、やはり運転者の不足に対して力点を置くべきであって、企業の免許をオープンにする、あるいは自由化することによって、いかにもこれが何か国民に対するサービスが向上するというようなことは、私はどうも納得ができないのですね。なぜ、免許制というのを許可制にしたりオープンにするという形になるのかどうか。私はむしろ、今日の運輸行政の中で秩序ある企業あるいは企業に対する指導というものを考えた場合には、むしろ今日のような小規模の企業というよりももっと大きく企業の統合というものを考える、そしてむしろ中身に、企業の内容について指導の強化ということが必要ではないのか。この合意のときにもそうだし、あるいは答申の中にもそう出ているのですが、どうも運輸省の姿勢の中にそういうのがあるのではないかと思うのです。その点についてどうですか。
  17. 野村一彦

    政府委員(野村一彦君) ただいまの御質問の件でございますが、昨年八月に出ました運輸政策審議会の答申は、その前提といたしまして大都市におけるバスタクシーのあり方とその位置づけ論というものをやっております。で、その中で、公共交通機関としてのバスタクシーの位置づけ性格論を論議いたしました中に、いわゆる大都市における定型的な大衆交通機関、公共交通機関というものは高速鉄道及びバスである、したがって、いわゆる市民の足として最も通勤、通学あるいは業務交通その他のために必要なものはバスであって、これをもっとネットワークを整備し、場合によっては路線の再編成、あるいは優先レーンを設ける等の措置を講じて、もってバスの機能の回復、向上をはかるべきだという性格づけがなされております。なお、それに関連して、タクシーというものはドア・ツー・ドアの非常にきめのこまかい便利な個別的な輸送機関である、いわば、選択的ということばは使っておりませんが、必須の公共機関であるバス高速鉄道に比べればやや違った輸送機関である、そういう性格づけがなされております。したがいまして、これに対して行政がどのように関与するかということを考えました場合に、バスについて言いますと、非常に大衆の足としての性格から、事業の開始については現在の免許制、それから運賃についても現在の認可制というたてまえを貫いて、そして一そうの機能の向上をはかるようにしなければならない。これに対して、タクシーというものは特殊な、きめのこまかいドア・ツー・ドアの輸送機関であるということから、それにふさわしい政府の規制ということを考えるという立場で検討をなされたわけでございます。  それによりますと、いわゆる事業の開始ということにつきましては、現在のバスとかあるいは鉄道と同じようにきびしい免許制というものは、その輸送機関としての性質から適当ではなかろう、大都市につきましては適当ではなかろう。ただ、これは非常に、何といいますか、一対一の、先生御指摘のような輸送機関でございますので、利用者の利便及び安全ということを考えれば、その面の規制というものは十分政府としてすべきである。したがって、従来のように営業の開始につきまして免許制というきびしい制度はやめて、たとえば許可制度というような方向に以降するということが望ましいわけでございますが、それは決して企業の監督を野放しにするという意味ではございませんで、むしろ必要に応じては利便及び安全面の規制ということは従来よりもきびしくしなければならない部分があるかもわからない、そういうものでございます。したがいまして輸送機関としての供給力を国の免許によって調整するという方式ではなくて、いわゆる事業者としての適格性というものをものさしにいたしまして、そして免許制よりもゆるやかな、たとえば許可制というような方向に移行をするということを考えるという制度でございます。したがいまして、この答申の末尾にもございますように、これはバスタクシーとを切り離して、タクシーだけそういう規制の体制が独走するということを認めておるものではなくて、バスが本来あるべき姿に機能を漸次拡充していく、あるいは回復していくのと並行して、タクシータクシー本来の姿に戻っていく、そういう過程において免許制を許可制に切りかえるという方向で検討すべし、こういう御意見でございますので、私どももそういう方向で検討いたしていきたい、こういうことでございます。
  18. 伊部真

    ○伊部真君 いまの発言の中で、大都市タクシーの問題については論じられましたですね。そうすると、結局この合意事項は、いまの料金の、運賃の値上げ申請がきたものに対しての見解であって、全体的なタクシー業務に対して許可制に切りかえるということではないわけですね。
  19. 野村一彦

    政府委員(野村一彦君) この大都市バスタクシー答申はいわゆる大都市におけるバスタクシーの問題でございます。したがいまして、ここで言及されておりまするタクシーのあり方、規制の問題につきましても、大都市、たとえば六大都市あるいはこれに準ずる政令都市程度のものを対象にしておるわけでございます。で、閣僚協におきましていろいろ論議の対象になりましたときにも、これは六大都市運賃改定に関連して議論をされたことでございまして、そのときには、もちろん正確に地方も含むか含まないかという議論はなされなかったわけでございますが、議論の場が六大都市運賃改定に関連してなされたものでございますので、私どもは、当然、いま申し上げましたタクシーの規制のあり方というものは――大都市とそれから地方の都市あるいはさらに過疎地帯というところにおきましてはそれぞれ機能も異なっております。そういう意味で、私がただいま申し上げました規制の免許から許可制への移行を検討しておる対象はいわゆる大都市タクシーの問題でございます。かように御理解いただきたいと思います。
  20. 伊部真

    ○伊部真君 それから、この間の申し合わせで四三・七%の運賃が上がったわけですけれども、いま実際に営業収入の伸びというのはどういう状態ですか。
  21. 野村一彦

    政府委員(野村一彦君) 二月五日から六大都市につきまして御案内のような運賃改定を実施したわけでございますが、最近の実績を申し上げますと、四十五年の二月から十一月までの平均を一〇○といたしますと、東京につきましては輸送一回当たりの運賃収入は一四二・四でございます。これはつまり四三・七というのを見込みました私どもの査定に対しまして四二・四と、ほぼ私どもの考えました線と同じような運収をあげておるということでございます。横浜につきましては、同じく四十五年を一〇〇といたしまして一二四・一、それから名古屋は一三七・八、大阪は一三一・二、京都は一三二・七、神戸は一二九・〇というふうに、これは何といいますか、期間的にはまだ短い統計でございますし、それから従来タクシー運賃改定をいたしますと、当初の二、三カ月というものは大体旅客の数が減るというのが通例でございまして、必ずしもこれが恒常的な姿をあらわしているとはいまの段階では言い切れないと思いますが、おおむねの傾向といたしましては、ほぼ私どもが作業をするときに想定いたしました運賃改定率と大体そう離れていない数字であると、かように考えております。
  22. 伊部真

    ○伊部真君 それは一回当たりの比較ですか。私のほうに、資料というほどのものではないのですけれども報告をとったのでは、東京で一九・七%、これは一日の稼働の比較ですけれども、一回じゃなしに一日で。ですから水揚げというのは予想で四三%あがると思っておったが、現実に一九・七%しかあがってないと、これはまあお客さんが、町で私らも実感として感ずるんですけれども、どうも車が待つようになりましたから、こういうように思っておるわけですが、その一回当たりというよりも一台当たりの一日の水揚げというものの比較というのが、ほんとうの比較になるんじゃないでしょうかな。それはどういうことで……。
  23. 野村一彦

    政府委員(野村一彦君) 先ほど私が申し上げましたのは、輸送一回当たりの収入の、ことしの改定直後一週間の平均でございます。実働一日一車当たりの収入を申し上げますと、東京の場合では平日の平均が一二七・一、それから日曜祭日はこの一週間ぐっと減りまして一〇四・〇、それから全部の一週間の平均が一二〇・五と、これは改定直後の一週間の平均でございます。実働一日一車当たりの運収の数字でございます。
  24. 伊部真

    ○伊部真君 はい、わかりました。  それから個人タクシーを全タクシーの半分ぐらいというふうなことにするという話ですが、これは現実にいまでも大体三万四、五千の総台数の中で一万二、三千、東京はなっておるわけですね。したがって、なぜこれ特別に個人タクシーを半数に増加させるというような合意が出たのか。それはどういうことに影響するのか、その申し合わせが、ということについて。
  25. 野村一彦

    政府委員(野村一彦君) 閣僚協の説明資料、先ほど申し上げました「参考資料1」の中に「個人タクシーの増強」ということをうたっております。ここでは、東京をはじめ横浜、名古屋、大阪、京都、神戸、各都市におきまして個人タクシーを大幅に増強させたいと――東京におきましては現在全体のタクシー、法人、個人合わせまして三万三千台のタクシー台数がございます。この中で大体現在はもう一万三千が個人タクシーになっております。そういうことでこれを増強させていきたいということでございますが、これは御承知のように個人タクシーというものは非常にまあ良質の運転者が多うございます。これは当然のことですけれども、資格を非常に制限をして、過去三年間無事故、無違反、それから年齢も満三十五歳以上というようなことで、非常に資格制限して良質の運転手を厳選をしておりますので、当然のことでございますが非常にサービスがいい、また安全性が高いということから、個人タクシーの増強につとめたいという考えでございます。もちろん個人タクシーをただ無計画に増強させますと、これは勢い個人タクシーの質の低下を来たす、それでやっぱりサービスが悪くなりますし、安全度が落ちてくるというようなことでございますので、私どもは個人タクシーの質を低下させないで、数をまあ思い切ってふやしていきたいということで、東京都におきましては、たとえば四十九年度末に全事業者の五〇%といいますと一万九千五百人ぐらいになるわけでございますが、こういうふうにまあ増強させる。以下、横浜、名古屋、大阪、京都、神戸という都市におきましても、全体の二〇%から三五%ぐらいは、まあ質を落とさないで個人タクシーを増加さしていくことが可能であろう。こういうことから、一つの努力目標としてこういう計画をここで御説明申し上げ、大方の御了承を得たいこういうことでございます。
  26. 伊部真

    ○伊部真君 私は最後に、タクシー行政面で一番問題なのは、やはり労働者の職場環境、それから労働条件というもので魅力ある職場にすることが、今日の一番国民が要望しているあるいは期待をしているタクシーに対する問題点だと思うのです。したがって、いろいろこの合意事項がありますけれども、まずそのことについて、ひとつ中心に置いていただいて指導してもらわなければ、私、今日のタクシーの問題は向上せぬと思います。前も厳重に視察をしたというふうに言われているわけですけれども、今度の場合も、特に歩合給の問題それから労働条件に対して具体的に自動車局のほうで掌握をしていただいて、どれだけ業者が努力をしたのかということにひとつ御配慮いただきたい。このことをお願いして、一応タクシーに対する質問を終わりたいと思います。
  27. 野村一彦

    政府委員(野村一彦君) ただいま先生の御指摘事項、十分私ども努力していきたいと思います。  なお、この御質問の間で、先ほど、今後どういうふうにして具体的にやるかという御質疑がございましたが、私ども、一つは、近代化センターのモニターという制度がございますので、近代化センターのモニター制度を活用して、近代化センターなりあるいはタクシー事業者の事業者団体にこれはチラシ等をなるべく活用をして、そういう渡り鳥運転手的な――運転手として登録されておる運転手と、それから車の前面に掲示してある登録証とが違うということであれば、これはまことに渡り鳥でありますから、そういうものは乗客の皆さんにもどしどし通報していただきたいし、それから近代化センターのモニターというような制度も、あらかじめ部外者にもそういうものを委嘱してございますので、そういうモニター制度等を活用することによって、そういうものの実態を把握し予防したい。  さらに労働条件の改善につきましては、私どもも事業者団体の何といいますか、労務委員会というものと十分連絡をとり、それからまた労働組合にもいろいろ情報を入れていただいて、実態を把握して、そういう何といいますか、労働法規に反するようなもの、あるいは非常に極端な累進歩合制というものの発見及び是正につとめたいと思います。
  28. 伊部真

    ○伊部真君 それでは、続いて国鉄関係について質問をいたします。  私は、いまの交通政策全般につきましては、十二月に出されました総合交通体系についてというところに政府のほうで集約されているわけですが、この内容について多くの疑問と不満があります。したがって全般的な交通体系に対する質問なりは、追ってまた別の機会に譲りたいと思いますが、きょうは特に今回の、三月十五日、昨日行なわれましたダイヤ改正の問題についてしぼって申し上げたいと思います。  いまの交通問題というのは、単に交通問題だけではなしに日本の経済の問題にも関係が出てくると思うのでありますけれども、いわゆる過疎と過密という現象が非常に極端に出てまいります。その結果、レールの面でもあるいはバスの面でもたいへんに問題が出ておるわけでありますが、特に今度のような場合、ダイヤ改正で過疎地帯に非常な間引きがある。たいへんな間引きがありまして、そのために特に地方の線路ですね、削減が出ておるわけです。したがって、この今度のタイヤ改正によってわれわれが感ずることは、国鉄というのはほんとうに国民財産であり、国民のためのものであるのに、そこに国民の通勤、通学というものの配慮というものが全くなされないんじゃないかというふうに受け取っておるわけです。したがって、問題は、国民生活にとって最低のもの、シビルミニマムというもの、限界というもの、やはり国鉄というのはそれを守る任務があるのではないか。そういう意味で考えますと、今度の三月十五日の間引きというのはたいへん国民にとって意外だし、不満があるわけです。全体として、旅客については、一般地方線で百一線区、八十三線区を除いて旅客列車削減本数は百七十三本で、いわゆる三千四百キロの過疎地域においては二百十本、合計で三百八十三本も削減されているという、こういう国民の生活を脅かすようなダイヤ改正というのはかってなかったというふうに聞いております。したがって、この国民の不満に対して、利用者の不満に対して、ひとつ明らかにしてもらわなければならぬと思いますので、今度のダイヤ改正の基本方針についてひとつ答弁を願いたいと、こう思いますので、特に大臣に出席いただいておりますので、国鉄の任務という点についてひとつ御見解をいただきたいと思います。
  29. 丹羽喬四郎

    国務大臣(丹羽喬四郎君) 国鉄の任務といたしましては、ただいま御指摘がございましたように、陸上交通の大動脈といたしまして、国民の足を確保するということが第一の任務と思う次第でございます。また、いまお話がございましたように、国鉄といたしましては、いろいろ最近は種々の問題をかかえておりますが、国鉄でなければできぬ、いわゆる国民の足を確保する、あるいはまた国土の全体の開発のために必要なる動脈である、また、ほかのものではどうしてもできない、代替輸送もきかぬというときのシビルミニマムとしての足を確保する、いま御指摘のとおりの目的を持っているということを私も存じておる次第でございます。
  30. 伊部真

    ○伊部真君 それでは、具体的にお聞きいたしますが、先ほど申し上げました三百八十三本というのは、これは数的には増発の分の差し引きなんかがありまして、正確でないかもわかりません。いずれにしても、総体的に見て、大かた四百本近くが削減をされているわけですが、そのほとんどは地方に多いわけです。北海道五十本、東北五十八本、新潟が二十一本、首都圏が九本、中部が六十四本というふうに、大体北のほうと九州が多いわけです。  で、私は、一つの例として七尾線を調べてみました。そうしたら、七尾線で朝にいままでありましたのが、輪島発が五時四十五分、それから六時三十六分、七時三十分、これは金沢行きでありますが、こういうふうに普通列車があるわけです。ところが、今度の場合には六時三十七分発が、これが七尾まで行きまして、七尾から急行になるわけです。この分だけは、たしかに八時二十一分の七尾で乗りかえる鈍行に接続をしているわけです。この場合も乗りかえなければいかぬ状態ですね。すっと同じ汽車で、いままでのように輪島から金沢のほうへ行く汽車、あるいは七尾からすっと通る汽車は六時三十七分の乗りかえが一つあるだけで、すっと行くのは一本もないという状態です。これ以外に朝出るのは穴水から八時二十分と九時五十一分、いずれも急行です。したがって急行券を買わなければ乗れぬ汽車ばかりになってしまっておる。それから定期でも乗れるわけではないのです。そうしますと、これはいま大臣がおっしゃいましたけれども、これで生活条件として守られているのかどうか。さらに、夕方になってみますと、これは新聞にも出ておりましたが、いままで穴水が十六時四十二分、それから十七時四十九分、それから急行が十八時四十一分、それから十九時三十三分、二十時五十六分、これだけあった。ところが今度は、輪島が十六時五十分、穴水が十七時四十一分、それから急行が十九時十分、鈍行ではそのあと二十時五十九分、したがって穴水と金沢のほうへ行こうと思えば、急行に乗らなければ十七時四十一分から二十時五十九分、九時まで列車がないわけです。これは輪島の七尾線の例であります。  私はこの間和歌山に行きましたが、和歌山線でも停車駅がほとんどない。これは国鉄の組合の要求で復活要求をやって二駅とまるようになりましたけれども、あの八駅というのはとまらない。したがって私は学校の先生に言われた。いままでだったら授業時間の五分、十分前に学校に入れた。今度のダイヤ改正のために四十五分も五十分も早く出ていかなければならぬ。そうして学校に行っても授業が始まるまで四十五分ぽかっと待っていなければならぬ。その近所の子供がおりますから、全部の授業を変えるわけにいかない。そうすると、どこにも話がなくて、断わりもなしに、そうして自分たちの生活がうんと狂わされてしまうということについて非常な怒りを訴えています。したがって、ここら辺のことはなぜこうなったのか。採算だけで五本の列車のお客さんを一本にすればお客さんがよけいにそこに集中するから楽だというのは、これは荷物のことであって、お客さんにはお客さんの生活があるわけだからね。そういうことについて非常に無神経なことが今度の三月十五日のダイヤ改正で行なわれておるのですけれども、それについてひとつ国鉄当局の考え方なり見方をお聞きしたい。
  31. 原岡幸吉

    ○説明員(原岡幸吉君) 昨日から行なわれました今回のダイヤ改正の問題でございますが、いまいろいろ具体的な御指摘がございましたが、それも含めまして、大前提といたしまして、ダイヤの改正は、お客さんの流動に合わせたダイヤをつくるんだ、お客さんの流れの量、質に合わせたダイヤをつくるんだ。そして今回のダイヤ改正につきましては、国鉄の使命にかんがみまして、いろいろな考え方があろうと思いますが、まず第一点は、地方都市を高速で結ぶ輸送体系を整備する、それから地方都市中心の快速のダイヤをつくる、あるいは大都市の通勤を確保する、通学を確保する、そしてもう一つは、地方、いわゆるローカル輸送の適正化をはかる、このような眼目があったわけでございまして、御指摘の、一番問題になりましたのは、地方といいますか、ローカル輸送の適正化をはかる、これでございます。これにつきましては、基本的に申し上げましたように、お客さんの流れを見て、その量、質、これを見て、それに合わせるという考え方でございます。決して、いわゆる一緒にやればそれだけコストが下がる、したがってそれでいいんだ、このような考え方でやっておるわけじゃございません。  もう少し具体的に申し上げますと、個々の列車につきまして乗りぐあいはどうなっておるのか、ここ数年、ここ一、二年のそういうものを特に見てまず検討の対象にしなければならぬ。それからまた、日ごろからその町のいろんな状況、これの報告をとって把握をしておる。また、毎日仕事をしておる関係者からその事情を聞く、そして管理局においてそういう事情を十分わきまえて個々のダイヤをつくっていこうと、こういうことでございます。しかしそうは申しましても、いろいろ近代的なダイヤをつくると、全国との関係もございますので、結局一〇〇%その地元に合ったようなものにはなかなかできない。そこで、ダイヤを編成する前にできることなら地元と合意を得たい、こういう気持ちで地方の市町村あるいは県というような公共団体を窓口といたしまして、ダイヤに関する基本的な了解といいますか、基本的な合意を得ながらやっていく、こういう気持ちでおります。ただ、それが全国的に完全にうまくいっていす。ただ、それが全国的に完全にうまくいっているというわけではございません。その点につきましては、うまくいっているところもありますし、不十分なところもあります。今後の指導、やり方、そういうことも反省すると同時に、今後そういうことを徹底させてやっていきたい、このように思っております。  そこで、先生いま御指摘のございました二つ、三つの点でございますが、順序が多少狂うと思いますけれども、七尾線につきまして、まず、夕方の列車で帰りが少し早くなって、そして乗ろうと思うと急行しかない、そして非常に不便になってしまった、こういうことでございますが、この件につきましては、実は線路容量といいますか、線路が十分あればそういう問題はないのでございますけれども、具体的には地元の――地元と申しましても輪島でございますけれども、地元地区の非常に強い要請でもって大阪から直通する急行列車を設けたわけでございます。直通するといいますよりも、いままで途中までであったものを輪島まで直通しろと、こういうことで地元の非常に強い要請がございまして、その点について管理局といろいろ相談しておったわけでございます。管理局としましては、その要請をいれますと、いま申し上げたようなダイヤしか線路容量の関係でできない、こういうことをあらかじめ承知の上ずいぶん話し合ったわけでございます。地元としましては、それは何といいますか、かまわないといいますか、どうかは別といたしまして、その点はがまんをするところであるから、大阪からの直通の急行を入れてほしいと、こういう再三再四にわたる話し合いの結果、そういう合意の上で急行を入れる。そしていま御指摘ございましたような通勤の帰りに不便を来たす、こういうダイヤに相なった次第なんでございます。しかし、それでいいとは私、決して思っておりません。なお、そういういきさつはいきさつといたしまして、何らか対応策なからんやという点につきましては、今後も、いますぐからでも検討して対応していかなければならない、また、いきたい、かように思っております。  それから和歌山のほうにまいります。和歌山線、これが非常に停車駅が減ってお客さんの乗りおりが不便になった、こういう点でございますが、これも私が聞いておる範囲におきましては、各駅の乗りおりの数を一応把握しております。それから地元と申しましても今度はむしろ奈良県寄りでございますけれども、奈良県寄りのお客さんとしましては、何しろ非常におそ過ぎる、もっと早く走れ、こういうことで、できるだけ早く走らすためには途中駅も少しとまらないでいかなければならない。こういう二つの要請を考えまして、お客さんの乗りおりの少ないところ、これは少しでもとまらないでいく方法はなからんやということで、これも地元とよく相談の上そのようなダイヤをつくっておるわけでございます。そして、非常に言い過ぎかもしれませんけれども、今度のダイヤ改正によって逆に遠方のほうの奈良県のほうは非常に喜んで、そして和歌山県の中のほうが非常に不便になったということで、なかなか両立しないで弱っているわけでございますが、これにつきましても一応乗降の状態や何かを把握した上でやることでございますが、なおもう少ししさいに検討して対処しなければならない、このように思っております。  それからもう一点、七尾線のほうの朝の乗りかえで急行しか利用できない、こういう問題でございます。この点につきまして、私ダイヤのしさいなところをまだ承知しておりませんが、先生のお話をいま伺った範囲におきましては、具体的な状況に応じては急行も利用できるようなことも検討したらどうかという、対処のしかたがあるんじゃなかろうかという感じになっておるわけでございます。この点につきましても個々の事情それから全体の模様、こういうものを見まして検討の対象として考えていきたい、かように思っております。  以上いろいろ申し上げましたのですけれども、具体的な点や全体的な考え方を概括的にお答え申し上げた次第でございます。
  32. 伊部真

    ○伊部真君 いま原岡常務理事の言われた中で急行を利用していくというのは、急行があることはあるのですから利用できるのですけれども、急行料金を払わなければならないでしょう。一般の通勤の人は定期を持っているのに――私鉄なら乗せてもらえるから急行が通ることは喜ぶのですよ、けれども急行が通ることによって一般の通勤客は乗れなくなるんじゃないですか。ですから七尾線の場合は、私が申し上げているのは、私も時間表を開いて見たのですよ、そうしたら穴水から七時十八分発で七尾へ八時八分に着くのです。そうして八時二十一分の鈍行、それに乗り継ぎが一本あることは確かなんです。しかし、この場合でも列車は乗りかえなければいかぬのです。一本ずっとというのは、いままで三本もあったけれども全然なくなってしまっているのです。その後に、それに乗りおくれたからといって次に乗ろうと思ったら――鈍行が穴水から八時二十一分発、金沢十時一分着、それ以外に九時五十一分があるけれども、これも途中から急行になってしまって定期では乗れない。そうすると結局六時三十七分で、七尾八時二十一分の電車一本しか乗れないようになってしまうんじゃないですか。私が時刻表を見たのではそうなっているわけです。これが一つの例ですね。  それからもう一つ、先ほど言われた地方自治体――地元との合意によってというのは、地元というのはだれのことをいうのですか。私たち県の現地のほうで不満があるので二、三カ所行ってみたのですが、地方自治体ですらほんとに憤りを感じて文句を言っておりますよ。国鉄さんは自分のほうの都合だけで、われわれのほうに何にも相談していないじゃないかと言っておりますよ。しかも今度の場合は、地方閑散線区は、補助金については地方自治体に国鉄としてはたいへんお世話にならなければならぬのじゃないかと思う。補助金を出したりしていろいろなことをやっているのに、向こうに何にも相談なしにやるというのはと、私が聞いているのはそういうことが多いわけです。ですから、いま言われた地元というのはだれをいうのか、七尾線の場合でも地元の要求というのですか、大阪からの急行があって、そのために、通勤客のための線が二本も三本も犠牲になってもいいというのはだれが言っているのか明らかにしてください。
  33. 原岡幸吉

    ○説明員(原岡幸吉君) ただいまの輪島につきましては、輪島市と金沢鉄道管理局との間の話し合いでございます。
  34. 伊部真

    ○伊部真君 市というのは地方自治体の市長さんということですか。たとえば議会の要請があるのか、市長個人の要請があるのか、これは、私はそれなら輪島なら輪島でもう一ぺん確かめてみなければならぬことですけれども、地元のほうの利益のためにやっておるのか。何を根拠にしてそういうことを言っているのか、確かめなければいかぬけれども、輪島市というのは市の市長さんのことですか、だれのことですか。
  35. 原岡幸吉

    ○説明員(原岡幸吉君) 輪島市の市長かどうかという点については、私もここで明確にしておりませんですけれども、輪島市の事務当局と鉄道管理局の事務当局と、私はこのように理解しているわけでございます。
  36. 伊部真

    ○伊部真君 そうすると、言われるのは、そういうふうに十分であるかどうかはこれからも私も確かめますが、地元の合意というものを得てやっているというふうに言われますか、これは。
  37. 原岡幸吉

    ○説明員(原岡幸吉君) 私、合意と申し上げたと思いますけれども、合意という非常にはっきりした形かどうかは、これは完全な形としての合意というのは少し言い過ぎかと思いますが、地元と十分話し合って、地元の要請に基づいて計画しておる、こういうふうにご理解いただきたいと思います。
  38. 伊部真

    ○伊部真君 そうしたら、先ほど合意ということばが出たのですけれども、私、やっぱり地元の合意というよりも地元の意見というものを十分くみ入れた形態の中で、このダイヤ問題というものは――学校の子供もいるわけですし、通勤の労働者もいるわけですね。ですから、地元の意見というのは市民でなければいかぬと思うのです。市民との合意というものを十分くみ入れるということについては、このダイヤ改正については考えてよろしいですね。国鉄当局は、地元の合意というものを得られるように十分努力をするということについては、そういうように受け取ってよろしいですね、ダイヤ改正について。
  39. 原岡幸吉

    ○説明員(原岡幸吉君) 地元の意向の国鉄サイドにおける吸収のしかたでございますけれども、これにつきましては、やっぱり地方公共団体、こういうものを中心的に窓口にして、まあ国鉄が日ごろから、平素から得ている状況と、地元のそういう関係団体を窓口とした意向、こういうものを勘案して対処していかざるを得ない、このように考えます。
  40. 伊部真

    ○伊部真君 そうしますと、これはまだ実施して一日か二日ですから、地元の不満があって、これをこうしてもらいたいというような要請があったどきには、それを吸収するような機能を持つようなもの、何らかの形というものは国鉄では考えますか。
  41. 原岡幸吉

    ○説明員(原岡幸吉君) この点につきましては当然考えておるわけでございまして、すでに三月十五日、実行前から各地でいろいろな、何といいますか、御意向、御要望がございます。で、本社といたしましては、各鉄道管理局ではどのような問題があり、どのようにそれに対処するのかということをトレースしている最中でございます。北海道から九州全域にわたりまして、問題のない個所もございますし、問題のある個所もございます。そして、できるだけ早くに対応する、臨時の措置でもいいから対応するというような形で、大体原則的には、ちょうど学校が休みという関係もございまして、四月に入ってなるべく早い機会に個々の地元の要請にこたえるべくいろいろ話し合っている次第でございます。具体的にもうきまっている場所もございます。今後もまあそういう気持ちで対応していきたい、こういうふうに思っております。
  42. 伊部真

    ○伊部真君 そうすれば、これはもうダイヤを改正する前に地元のほうのやはり意見というものを聞くということは当然のことなんだと思うのですよ。それがやられていないということで、われわれとして非常に不満ですけれども、いま言われるように、全国の管理局単位にそのことを聞くと言われるなら、それはどういう構成で――私はやはり地元の地方自治体、あるいは利用者代表、それからそこに利害関係を持つ労働者の代表というようなものが一緒になって、そうして何らかの形というものを持つべきだと思うのですよ。そういうふうに、いま管理局単位に何とか考えたいというのは、そういう組織を持つということについて、そちらのほうでお話しするのは、そういうような組織を持つということと理解していいですか。
  43. 原岡幸吉

    ○説明員(原岡幸吉君) その点につきましては、地方の管理局が地元と接触する場合に、原則的には地方の公共団体を窓口にしてその意向を吸収する、こういうぐあいにやらせておるし、またやっておるわけでございます。
  44. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 関連して。  いま伊部委員から質問があって地元との合意ということが問題になりましたが、地元といっても当該市の事務局との話し合いということになると、どういう人が出てくるかわからぬけれども、一年に一回か二回しか汽車に乗らないような人、当該地元の市役所の何かの課長とか部長とかいう人であって、それと話し合いをして、まあ急行を大阪から入れるからいいじゃないかということで、そこで合意したとしても、これは実際の通勤者、通学者にとっては全然無縁な相談がそこで行なわれることになる。だから、やはりいまの問題、地元との合意という場合には、少なくとも地元の地方自治体の市議会の中で交通部門を担当する部門の代表であるとか、あるいは通勤者の代表であるとか、地区労等の組合側の組織の代表であるとか、そういう要するに列車を利用する人の代表とみなされるような人と話し合いをしないと、これは実態に合ったことはできないと思うのですよ。だから、その点を今度は管理局なら管理局に指示をして、ちゃんとそういう利用者代表とみなされるような人間と話し合いをしろということをしなければならぬと思うのですがね。いままでどうも地元というのは市長であったりあるいはその市議会議長であったりという程度で行なわれてきたからそういう問題が起こったのじゃないかという気がするのです。その点を今度のダイヤ改正に際しては、国鉄本社として各管理局にはっきりと示すべきではないかという気がいたします。  その点が一つと、それからいま七尾線の話が出ましたけれども、この前の委員会のとき私は奥羽線の問題を取り上げました。奥羽線も、たとえば横手からの上りのダイヤなんですが、八時を過ぎると普通列車は一本もなくなってしまうわけです。急行は四本も五本もある。そうすると、八時過ぎに横手近辺に通っている人が列車に乗ろうとすれば、いやおうなしに急行に乗らなければならない。急行に乗る場合には、この近辺の私鉄と違って急行料金を払う。急行料金のほかに、定期では乗れないから普通運賃を払う、こういうことになる。そういうふうにしなければ乗れないわけなんですね、いまの仕組みから言うと。これじゃちょっとひど過ぎるのじゃないかと思う。その急行だって、よく調べてみると、ちっとも速くはないのですね。東京周辺の各駅停車の電車に比べると、平均スピードはずっとおそいです。急行というものは急いで行くというふうに書くのですがいね。急いで行くから急行なんです。それがゆっくり走っていて、名前だけ急行だからといって急行料金を取る。おまけに普通運賃まで取る。これはあこぎな話じゃないかと思うのです。それから特急に急行とちっとも変わりがなくて各上げをする。格上げするというのは、急行を特急というふうに名前を変えるだけです。二級酒のラベルをはがして特級酒のラベルを張るようなものです。そうしてよけい金を取る。こういうのはあげ底のみやげ品と同じですよ。一種の詐欺類似行為だ。そういうようなやり方で金を取るということが正しいと思うかどうか。これは大臣に聞きたいと思うのです。あなたの監督をしている国鉄が、そういうみやげもののあげ底のようなことをやって特急料金を取る、あるいは急行料金をむしる。これは急行もあり普通もあり、急行に乗りたい人が急行を選択できるようになっていれば別ですけれども、そうではないでしょう。いやおうなしに急行に乗らなければならぬようなダイヤにつくられてしまっているのだから、そうすると、もう乗りたければ急行料金のほかに運賃も出して乗れ、いやだったら歩いていけと、こういうことになる。北海道なんかのダイヤなんか見たらずいぶんひどいですよ。六時、七時ごろ最終になって、まあ、いやなら歩いていけと言われても――これは急行も何もないんだから……。うっかり歩いていけばクマに襲われるような場所ですから、こういう場所のダイヤのあり方というのは、もう少し利用者に対してあたたかい思いやりがあっていいんじゃないかと思うのですよ。あまりにこれは思いやりがなさ過ぎますよ。こういうことをやっておいて、おまけに運賃値上げと、こうくる。これじゃ踏んだりけったりじゃないですか。だから、ダイヤのあり方について再検討するということが一つと、それから急行料金なり特急料金なりの取り方についてこれを再検討するということがあってしかるべきじゃないかと思いますが、その点はどうでしょうか。大臣並びに国鉄の考えをお聞きしたいと思います。
  45. 丹羽喬四郎

    国務大臣(丹羽喬四郎君) ただいまのお話でございますが、今回の国鉄のダイヤ改正については、私もいろいろ不合理な改正じゃないかというような御指摘をいただいております。もちろん、ダイヤ改正は国鉄自体が自分の責任において行なうべきことでございます。しかし、あくまでも良識をもって、国民の足であるという自覚においてやるべきことであるという私は考えを持っておりまして、私といたしましては鉄監局長を通じまして、そういうような不合理な点はできるだけ是正をするように常に指示をしているところでございます。そういう点につきまして、いま御指摘がありました具体的の問題につきましては、私、詳細わかっておりませんが、不合理な点はできるだけ直して、国民の足としての自覚を持たせ、御不便をかけないようにやるべきだ、こういうふうに思って指導してまいりたいと、こう思っておる次第でございます。
  46. 原岡幸吉

    ○説明員(原岡幸吉君) ダイヤの検討の問題でございますけれども、ただいま大臣からお答えございましたように、国鉄といたしましては、一度きめたダイヤはそれでいいんだ、こういう気持ちは決してございません。できるだけ御不便のかからないようにダイヤをつくっていく、こういう点につきましては、できるだけ早くにその対応措置をとっていきたい、こういうふうに考えております。
  47. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 急行料金の問題ですね、たとえば近距離の急行に通勤者が乗れるようにするためには、そこのところは快速列車にするとかなんとかして、まあ名前はどうでもいいですけれども、急行のまま乗れるようにしてもいいし、定期のまま乗れるようにしてもいい。とにかく、何も乗る汽車が急行以外にないということになれば、そこのところは国鉄として考えてやる必要があるんじゃないですか。この点はどうでしょうか。
  48. 原岡幸吉

    ○説明員(原岡幸吉君) この点につきましては、急行の利用が強制されざるを得ないというようなダイヤをつくること自体に問題があろうかとも思います。しかし、ダイヤ全体から考えますと、そうせざるを得ない事情も片やあるわけでございます。そこで、急行料金を払わずに乗れるような方便、これを、全国的にやるわけじゃなくて、個々具体的な輸送事情を勘案してそういうような方策はないかということにつきましては、検討しなければならない問題だと、このように思っております。
  49. 伊部真

    ○伊部真君 いまは、検討すると言っても、認めるか認めぬかということだと思うんですよ、瀬谷さんは見当がつかないと言うが……。やっぱりこれは、そういう点については、そこの住民の利便を優先するということをひとつ確認をしておきたいと思うんですよ。そうしないと、これは実際四時間も五時間も汽車がないわ、急行は通っているから使ってもいいでしょうといっても急行料金を払うわけにいかぬし――それはたまに乗るならいいですよ、ところが、毎日乗るわけですから……。この間も新聞に出ておったのは、関東の近辺でも魚の買い出しに来る人は、朝に急行しかないということになったらもう商売をやめなければならぬですよ。そうなると、やっぱりもう、生活というよりは商売まで破壊してしまうわけですからね。やはりこれは、私は無責任に一人や二人のところをやれと言っているわけじゃないけれども、生活を破壊するような、地元の意見も全然聞かないでやるということを強行したんですから、修正するなり復活することがあるということをひとつ約束してもらいたい。
  50. 原岡幸吉

    ○説明員(原岡幸吉君) いまも申し上げましたように、できるだけ御不便のかからないように、その点につきましてはできるだけ早い機会に修正、臨時の措置で対応していきたいと、このように思っておるわけであります。
  51. 伊部真

    ○伊部真君 それでは、もう一つ具体的なことで聞きますが、先ほど瀬谷委員からもお話がありましたが、奥羽線の「つばさ51号」が急行と同じ時間だということで、これは投書がありましたね。これは三月十四日に新聞に出ておりますが、そして同じ時間なのに七百円よけい出さなければならぬということが出ているわけですけれども、これは訂正されるというふうに考えていいですか。  それからもう一つ、特急で信越線の長野-上野間も、「あさま53号」ですか、これが三時間三十六分だと、そして同じ急行の「妙高1号」が三時間三十三分で、特急のほうがおそい。特急がおそいのに特急料金で高く出さなければならぬという不合理まで出ているのです。こういうのは、ここで直すということを約束されますか。
  52. 原岡幸吉

    ○説明員(原岡幸吉君) 御指摘の奥羽線、信越線、この問題は、いま現時点において線路の複線化ができていないので非常にゆがめられた形になっておりますが、線路の複線化がやがて完成いたしますので、その時点といいますか、できるだけ早い機会に修正をいたします。この次の時刻改正には修正いたします。
  53. 伊部真

    ○伊部真君 なぜすぐにできないのですか。何も複線にならなくても、いまの特急料金は、急行よりはおそいということなら、それは直していいじゃないですか。線路の関係があるわけじゃなし、なぜそれが次のダイヤの改正だとかあるいは複線化ということを言わなければならないのですか。
  54. 原岡幸吉

    ○説明員(原岡幸吉君) 先生のいま御指摘のは臨時列車と思いますけれども――臨時列車でございますので、すでに発売されてしまっておりますが、これはそのあれが済みましたら一番早い機会に修正すると、こういうつもりでございます。
  55. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 それは特急を急行にするという意味なんですか、それともスピードを変えるという意味なんですか。ともかく特急料金を取る以上は急行とはちょっと違ったものでなければまずいでしょう、高く取るのだからね。特級酒の値段と一級酒の値段は違うのです、やっぱりね。ところが、一級酒、二級酒を特級酒と全然同じ値段にしてしまうと、中身は二級酒だけれども看板だけ特級酒にして金をよけい取るというのは、これは詐欺的な行為ですよ。少なくとも時速何キロ以上は特急で、時速何キロぐらいは急行だという基準をきめておく必要があるのじゃないですか。看板は特急だけれども実際はゆっくり走る。急行というのは急いで行く、特急というのは特に急いで行くわけです。その特に急ぐやつがゆっくり走って料金だけは特急料金というのは、これは世間をごまかすことになりはせぬですか。そういうインチキ商法みたいなことを国有鉄道はやっちゃいかぬと思う、ほかのものはやっていいというわけじゃないけれども。その点はやっぱりちょっと利用者に対する一つのごまかしになると思うんですよ。それはまあ車がいいということになれば特急料金じゃない、これは座席料金です。座席料金として取るべきですよ、もしそういうことであるなら、すわれるということであるなら。特急料金というなら、新幹線のように、これは速いからよけい金を取るわけですから、そこのところをあいまいにしていちゃ私はいけないと思うのですよね。その点……。
  56. 原岡幸吉

    ○説明員(原岡幸吉君) その点につきましては、先生御指摘のように、特急の車と急行の車は違うということにはなっております。それからまた、特急のほうが速いということは、これは常識でございます。いま具体的に御指摘の点につきましては、なるべく早い機会に修正すると、こう申し上げましたが、これは特急にするのか急行にするのかということでございますが、車両につきましては特急の車両を使っております。だからといって、絶対に特急にするんだと、こういうことじゃございませんで、スピード、車両含めまして、これは特急車であっても、特急の車であっても急行にするということも、また特急にふさわしいスピードアップができるということであれば、また特急にするというぐあいに、検討の結果の修正は、そのときの何といいますか、列車スピードの加速ぐあい、これによってきめさせていただきたい、かように思います。
  57. 伊部真

    ○伊部真君 それは私は納得できないですね。早い時期というのはいつのことを言うんですか。その時刻表の印刷のことを言われるのか。それで、やっぱりこれだけ明らかになった分は料金を下げるとか、これは一番簡単なのは急行並みの速度――急行よりおそいのですからね。急行料金でよろしいということにするのに、これは何もたいしてひまがかかるわけじゃなし、時刻表を変えるわけじゃなし、これはひとつその事実を確かめられたら、直ちに直すことができるんじゃないですか。だから、これはきょうは大臣もおられることだし、事実私が言っているのが、ここに言っていることが間違いならそれは言えません。だから、それを確かめてと言うなら、私はこのことは了解しますけれども、間違いないというのなら、それは明らかに急行料金にしますということを――それは手続上二、三日、間があってもそれはしますということを約束されますなら私は了解しますけれども、そうじゃなくて、また次のダイヤ改正ぐらいまでには検討しますということでは、私は、これは済まされぬと思いますよ。さっき言ったように、国民の前に問題提起をされて、これは新聞にははっきり不当表示だと言われているんですよ。国鉄は不当表示だといって投書されているものに対して、やっぱりそれは答えなければならぬでしょう。どう答えますか。それは特急だけれども箱がきれいだから高いんだというようなことで答えられるわけではないと思いますから、やっぱり国民にどうやってそれを答えるのか、明らかにしてもらいたいと思います。
  58. 原岡幸吉

    ○説明員(原岡幸吉君) 先ほど来申し上げておりますように、特急の車両だから特急だというだけでは、私はもちろん対処できないことだと思います。したがって、この事実、事情をよく調べまして、次のダイヤ改正というようなことじゃなくて、最も早く修正するように検討いたします。
  59. 伊部真

    ○伊部真君 最も早くというのは、ちょっと聞きますけれども、何が原因で、早急にやると、二、三日のうちに手続を済ませてやるということを言えないんですか。その理由を明らかにしてほしいですね。それは、ここに来られるのはみんな万能ではありませんから、帰って総裁と相談されてというなら、それはけっこうですが、それなら、その手続も二、三日待ってもらいたいということならわかりますが、この事実が明らかなのに、それを非常に私は信用しないわけじゃないけれども、いままで往々にして検討しますというのが多いから、検討しても全然しっぱなしで答えがなかったというのが多いわけですから、これはそれでは済まされぬと思いますから、ぜひひとつ、なぜそれはここで手続上完了し次第修正をするということが言えないのか、ひとつ明らかにしてもらいたいと思いますね。
  60. 原岡幸吉

    ○説明員(原岡幸吉君) 最も早い機会にと申し上げましたのは、現在発売に入っているものですから、その関係の、何といいますか、混乱がなくなる、混乱なしにできるという、要するに先生御指摘の手続上といいますか、完了し次第すぐ実行する、修正するようにいたしたいと、こう思う次第でございます。
  61. 伊部真

    ○伊部真君 その点はわかりました。そのように、最短距離――切符の発売その他の手続上に支障のないような範囲内で、早急にやるということで確認をしたいと思います。  それから、先ほど和歌山の話でありましたけれども、何かもっともらしい話で、これは八つの駅ですか――十の駅を廃止するということで、スピードアップして喜ぶなんというのはかえって喜ばれぬという話がありましたけれども、私は、どうも納得がいかぬのですけれどもね。和歌山線でこの無人駅十のうち、苦情等があって、二つは、国鉄の組合との合意の上で、紀伊小倉と中飯降ですか、を復活さしたということを聞いておるわけです。そうすると、やはりこれは駅に停車をしないところが八つもできるというのはたいへんに不便があるんではなかろうかと思うんです。この点について、地元のほうから要請があって、あるいは先ほど常務理事から言われましたように、地元との相談の上ではこれは復活さしていいと、地元のほうの意見もあればというふうに理解していいんですかね。こういうところは――ただ私は和歌山だけを言っているのじゃありませんが、和歌山の例をとりまして、そういうような地元の意見があったりする場合は今後も検討していって、国鉄の組合に回答したように、二つ三つの復活をさすということもあり得るということで理解してよろしいですか。
  62. 原岡幸吉

    ○説明員(原岡幸吉君) 和歌山線の事例は、朝夕のラッシュにつきましては、何といいますか、とまらないで行くようなダイヤにはなっておりませんですが、昼間の乗降については、非常に少ないもんですから若干間引いて運転していくと、こういうかっこうになっているわけでございます。しかし、これにつきましても、乗降の実際やらいろいろ総合的に見て対応していくということでございます。  なお、一般的に申しまして、いろいろなところで具体的にいろいろな要望がございます。それは一々よく話し合って、そしてやれるものはできるだけ早くやる、そうしてできなければできない事情を理解してもらう、こういうつもりでいま対処している最中でございます。
  63. 伊部真

    ○伊部真君 少し話が原則的なものに返るわけですけれども、聞き漏らしましたのでお聞きしますが、今度のダイヤ改正の間引きというのは、ダイヤ改正というのは間引きと言うのが適当なぐらい間引いているようですけれども、この間引きの基準というものは、何かあって、その尺度でやられておるのかどうか、ですね。一つの例でいいますと、バスの場合だったら毎日乗車率何ぼだというようなことがありましたが、今度の集約をしたり間引きをしたりする場合の基準というものは、考えられてやっているわけですか、どうですか。
  64. 原岡幸吉

    ○説明員(原岡幸吉君) 基準と申しましても、非常に各地によっていろいろバラエティーがございますので、一つのめどというかっこうで、あるめどを持ってやっておるわけでございます。結論は、その地域の輸送を総合的に考えなければいけない、こういうたてまえでございますが、一応のめどといたしまして、乗車効率三〇%以下の列車については検討の対象になるんじゃないか、それから、バスなんかの代替機関が利用しやすいというような条件の場合が検討のあれになるんじゃなかろうかあるいは通勤列車としての使命がないというようなものは検討の対象になるんじゃないかというようなことを検討の一応の対象といたしまして、実施にあたりましては、実際にやる場合には時間のいろいろな調整をしてみる、あるいは接続列車を少し手を加えてうまく改定できないかというようなことを検討いたしまして、極力御不便のないように総合的な配慮を加えてやっていく、まあこういうことを基本的な考え方としてやっておるわけでございます。
  65. 伊部真

    ○伊部真君 そうすると、さっき一番最初の説明では、必ずしも削減ということが方針ではないように受け取ったんですが、やはり今度の場合は、タイヤ間引きというものをある程度基準を描きながらやったわけですね。ですから、今度のダイヤ改正というのは、ダイヤ改正じゃなくて、いわば国鉄の採算面における合理化というふうに考えていいわけですね。
  66. 原岡幸吉

    ○説明員(原岡幸吉君) 申し上げましたように、お客さんの需要動向、これに合わせるダイヤをつくるんだと、こういう基本的な考え方でございます。いわゆるローカル列車の適正化という形の間引き、削減といいますか、これは昭和四十年ごろから非常にその利用が落ちているわけでございます。そして急行、特急というような利用がふえているわけでございます。そういう趨勢でございまして、国鉄としては四十二年ごろから、そういう社会構造、流動構造の変化に対応するという観点から、今回のようなローカルダイヤの適正化ということをダイヤ改正のつどやっておるわけでございます。
  67. 伊部真

    ○伊部真君 これは私は非常に大事なところだし思うんですよ。国鉄のこれからの運営にあたって、その採算上非常に問題が出てきたのでそれらを整理する、これは何を目標にして、何を基準にして採算、不採算だと言うのか、あるいはどこまでそれは及ぶのかというのは、私際限ないと思うんですよ。したがって、そうなると国民は、これからダイヤ改正やるたびに、いわゆる地方の赤字といわれるところは、国鉄のほうでの表示からいえば二万一千キロのうち一万キロはやはり地方線ですから、それはどんどん削減されるというのなら、私はこれはたいへんなことだと思うんです。私の認識では、いまついておる鉄道というのは、特に地方においては、バスもないような地方においては水道と同じことだと思うんですよ。生活に直結したものだと思うんです。ついている水道を取られるようなことだということになりますから、ですから、これはたいへん問題だと思うんです。こういうダイヤを削減をしていく、間引きをしていくということについて、地元の人口の密度だとかいうのが変わってきて、人口の配置というのが変わってきて、それに合わして合理的にやっていくというのならこれはまた別ですけれども、いま言われたように、何ぼかの基準、効率三〇%という基準というものがあったら、それは三〇%は、次のときは二〇%になるかもわからぬ、あるいは四〇%になるかもわからぬ。そんなものを考えて、そしていわゆる合理化の一環としてもうけのほうの尺度でやられたのでは、これはたまったものじゃないと思いますが、これは運輸大臣のほうで、こういうことについて、将来的な国鉄のダイヤ改正についての考え方を明確にしておいてほしいと思うんですけれども……。
  68. 丹羽喬四郎

    国務大臣(丹羽喬四郎君) 国鉄のダイヤの編成につきましては、もとより、いまお話がございましたとおり、輸送需要に応じまして――そして輸送需要の算定が非常に問題と思う次第でございますが、編成をされなければならぬと、こう思っておる次第でございます。また、先ほどもシビルミニマムのお話がございましたが、輸送需要の点で非常に減少してまいりましても、かりに減少してまいりましても、代替輸送の全然ないというようなところは、私は、ある程度企業採算を度外視しても国鉄としてはやらなくちゃならぬと、こう思っておる次第でございます。したがいまして、それらをやはり総合いたしまして国民の足という自覚のもとにダイヤ編成はやるべきである、こういうふうに思っている次第でございまして、ただの企業採算ということだけでやるべきでない、むしろ企業再三より国民の輸送に対する需要、それを勘案してやるべきである、こういうふうに思っておる次第でございます。
  69. 伊部真

    ○伊部真君 大臣、重ねて私要請をしたいと思うのでありますけれども、言われるように、われわれから見れば、国有鉄道というのはそこに私は意義があると思うんです。やはり国民生活を維持する、それを守るということは、私はやはり考えなければならない。ただ一面では、国鉄という側に立ちますと、これはやはり企業の採算上というものの要請もあることでありますし、こうなってきますと、私は一面心配をしますのは、先ほど原岡常務理事が言われましたが、地元の意見を聞くと言いますけれども、聞いても、国鉄の任務という点になりますと、私はどうしても鈍ると思うんですよ、立つ土台が変わってきますからね、片一方ではいわゆる採算面も言われるし。そうしますと、やはりここで考えなければいかぬのは、地元の意見を聞いたり住民の声を聞くというのは、むしろ管理面である運輸省なんかが積極的に仲立ちをして、そうしてやはり裁定を下してやる、これはこうしなさいというようなことをやはり中で考えていかなければいかぬのじゃないか。そうでないと、国鉄の地方の出先のところでは、やはりあまりこれを口に出したどきには、上のほうからしかられるのではないかというようなことが出てまいりますからね。  私はこの間あるところへ行きましたら、地方自治体の人が、先ほど申し上げましたけれども、国鉄に対して非常な不満を持っておりました。あとのしりは全部おれのところへ持ってくるというようなことですね。これは公式の席上で言っておったんですからね。ですから、それほどまでやはり問題のあるようなことになれば、やはり地元の意見を合理的に聞いて、その意見を可能な限り――やはりどうせしろうとですから、言われたことは全部聞きますというわけにいかぬと思いますけれども、可能な限り聞くように、やはりこれはどこかが仲立ちをしてやらなければいかぬのじゃないかというような気がいたします。したがって、できれば私、先ほども言われましたけれども、管理局単位なら管理局単位でやはりダイヤ改正なり運賃の問題なり、こういう住民生活に非常に大きな影響を与えるようなものについては、必ずそれらの人たちと意見交換をするという場をやはり運輸省なら運輸省が主宰をしてやる、そうしてそれについての不満を解消するような努力をするというのが必要なことではないか。いまでも私はおそくないと思うんです。直ちにそういう問題について住民と対話を持って、そうしてたとえ住民の納得のできないことでも、やはり最善を尽くして納得をさすように、あるいはそういうやはり機会を持つということが大事なことではないかと思うので、そういう場を、私、先ほど具体的に言いましたけれども、地元の議会の代表団、あるいはその利用者代表であるとか、あるいは利害関係を直接持つ労働者の代表なりというものと、そうして国鉄と話し合いをすべきである。何かの機会を持って、そうしてその上でものごとを進めるというようなことについてお考えをいただけないものかどうか、お聞きをしたいと思います。
  70. 丹羽喬四郎

    国務大臣(丹羽喬四郎君) まあ率直に申しまして、今回の国鉄のダイヤ改正の問題は、種々地元との間に、いわゆる地方の動脈としての任務遂行に欠けるところがあったのではないかというような点でいろいろ論議を呼んでおりました。いわゆるきめのこまかい配慮が足りなかったのじゃないかというような点も見られる次第でございます。  もとより、御承知のとおり日本国有鉄道公社は政府から分離いたしました一つの独立の企業体としてやっておる次第でございますが、その公共性が第一であるということは、もう国有鉄道法第一条にもはっきり出ておる次第でありまして、この目的を踏みはずしてはいけない次第でございます。これはやはり第一義としては、国鉄の管理の良識に待つところがあると思う次第でございますが、私ども国民の足としての国鉄が真の使命を達するために、そういったような方便につきまして国民の意見を聞く。ことに私、国民に対しては監督の責任者でございますので、ただいまそういったお話がございました、国民のいろいろの御意見を聞く、そうしてまたそれを国鉄に反映させるというような何らかの――国鉄の管理局と申しますか、を通じてのいろいろの地方事情を聞くというような面につきましてはさっそく検討をさせまして、具体的にそれらの利用者の意見が反映するようなことを検討さしてみたい、こういうふうに思っておる次第でございます。
  71. 伊部真

    ○伊部真君 いまの大臣のお答えで、国民意思を聞いて措置をしたいということでありますが、これを私は期待をしたいと思います。と同時に、この三百八十数本、四百本近い削減の中にいろいろ住民側にも意見がある、それも国鉄の組合のほうを通じて復活要求がだいぶ出まして、あるいは、たとえば通過駅はとめるようにという修正点もあったというふうに聞いております。それが、修正点が四十九、それから復活が三十六あったと聞いておるわけです。三月十五日の実施前に国鉄との話し合いでこれだけの修正があったわけです。実際に走ってみたら、住民のほうで、こんなことになってるのかということで、また再び――再びというよりも、問題になっておらないところでもかなり出てくるんではないかと私は思います。私は、今後も組合との話し合いというのを国鉄当局がされることもけっこうだと思います。しかし同時に、住民側の意見を私たちが吸収するということが必要だと思うんです。そして、国鉄の組合が、要求があろうがなかろうが、われわれとしてこれはやはり意見を聞いて、復活要求がある場合には、妥当かどうかというものを見た場合には当然これは直すべきだと思います。そういう意味で、いま回答がありました何らかの機関というのは意見を聞き、そして復活へのあるいは修正への道に、筋にするということにしてもらいたいと思うんですけれども、そういうことでよろしゅうございますか。
  72. 丹羽喬四郎

    国務大臣(丹羽喬四郎君) この点はすでに常務理事からもお答えをしております。不合理な点があれば改正するにやぶさかではないという返答をしております。私も、ただいま御指摘のございましたことは当然のことと思っておる次第でございます。
  73. 森中守義

    ○森中守義君 関連。  運賃法の提案が別に行なわれているように聞いておりますが、本質的な問題はそのときにいろいろ聞かなきゃならぬということに考えておりますけれども、ちょっと私二、三気づいたことをお尋ねしておきます。  たとえば、熊本に人吉から湯前まで走っている湯前線がある。ここは国鉄から出された例を見ますと、定員三百八十名に対して乗車人員がおおむね四百九十三名。したがって、これは理屈からいけば二〇%、こういう数字が出ております。で、これは何もこういう路線を引き合いに出すまでもなく、至るところに定員オーバー、こういうことが見られると思うんです。そこで、他の交通機関の場合には、かなり定員ということに対しては厳格ですよ。ところが、国鉄の場合には、定員という定めはあるけれども、どれ一つとして定員というものが守られているという例がないようです。たまたま、さっき瀬谷君が言ったような、ああいう論法からいえば、きれいな車には座席指定料というものがある。こういうものを取っておる。これは原岡理事どうなんですか、運賃を決定する場合には、まともにすわるということで料金が決定されているのが、立ちんぼでいくことまでも同じ料金というのは。要するに国鉄で定める定員とは何なのか、定義をきちんと一ぺん私は聞こうと早くから思っていた。どういうように理解したらいいんですか。
  74. 山口真弘

    政府委員(山口真弘君) 定員のことでございますので私から申し上げますが、国鉄の定員という考え方は――国鉄では日本国有鉄道建設規程というのがございまして、そして定員のきめ方についての一応のきめをいたしております。その考え方は一定のスペースに対して一人というような形のきめ方でございまして、そして、それは安全定員と、いわばサービス定員と二つの考え方があるわけでございます。そして従来、たとえば一番極端な例でいきますと、鉄道でもロープウエーというのがございます。ロープウエーなんかにつきましては安全定員という考え方をとっておりまして、これ以上乗せては非常に危険性が大きいということで、したがって、これ以上乗せてはいけない意味での定員という考え方をとっております。  それから鉄道の定員につきましては、そういう考え方ではございませんで、いわば通常それを乗せるという意味の定員、ことばはあれでございますが、サービス定員的な性格のものとして定員をはじいておる、こういうのが一応の定員の考え方でございます。したがって、現在電車等におきましては相当多くの方を定員を越えて乗せております。その点が若干航空機だとか、あるいは索道だとか、あるいはケーブルカーだとか、そういうようなものとはちょっと違うというようなきめ方をいたしております。
  75. 森中守義

    ○森中守義君 いまの鉄監局長の説明ではやっぱりわかりませんね。ちょっと委員長と二人で話したんだが、サービス定員ということであれば、これは座席にすわれるということがサービス定員じゃないですか。それと、安全定員ということになれば、東京都内の朝晩のラッシュはもちろんのこと、この現状を安全定員という認識をしてよろしいのですか。まことに危険きわまりない。せんだっての桜木町の事故であるとか、ああいうものは、まさにこれは安全定員などと言えるものではないと思うのですよ。ですから私はさっき申し上げたように、しょっぱなから、車両の編成をやるときに一二〇%とか一五〇%だとか、一番最初からもうそのサービス定員あるいは安全定員というものを度外視して車両の編成が行なわれておる。そこで、さっきから申し上げるように、その余の交通機関等については、タクシーであれ、あるいはバスであれ、ハイヤーであれ、飛行機であれ、何であれ、かなり厳格に定員というものはサービス的であり安全的ですよ。汽車だけ、電車だけそうじゃない。この辺に私は非常に大きい問題がある。そこで現代の大量輸送にどう対応するかという基本的な問題に当然論理は発展していくわけですがね。ただ、いま鉄監局長の言われた安全定員、サービス定員という、そういうカテゴリーをどこまで守っていけるのかというのは、これはもう非常に大きな私は問題だと思う。ですから、わざわざ私は、一体その定員という定義は何なのか、これをもう少し正確にひとつしてもらいたいと思いますね。さっきの答えはちょっとやっぱり正確にならない。
  76. 山口真弘

    政府委員(山口真弘君) ただいま私が申し上げましたのは、いまの鉄道の場合の定員ということが書いてありまする法規の考え方といたしまして、それはたとえば定員百人なら百人ということがございましても、それ以上乗せると危険であるという意味での定員ではないということでございます。したがって、定員百人の列車に対しまして現在百五十人のお客が乗っておるとかというようなことがございます。それは、その意味の定員にはオーバーをすると、こういう考え方ではないと。したがって、ただしかし、それじゃその百人がいいのかというのは、それは百人は、やはりその定員というのは、一人当たりの必要平米はこれこれであるということは、これがサービス上望ましいことであるということで、そういう定員のきめ方であるということを申し上げたわけでございます。  したがいまして、たとえば百人の列車に百五十人を乗せるということでは、それは安全定員を必ずしもオーバーしているものでないから、それですぐに百五十名を乗せてはいけないということにはならないと。しかしながら、百人をこえて百五十人を乗せるということは、それはサービス上非常に望ましくないということでございますから、それはやはり定員乗車にだんだん持っていかなければいかぬ、当然それはもう将来は全体として定員乗車を目標としなければならぬ、こういう意味でございます。決してサービス定員だからいいんだということを申し上げているわけじゃございません。
  77. 森中守義

    ○森中守義君 関連ですからあまり多くは聞きませんがね、いま鉄監局長の言われる、あるべき定員の状態というのは、私はそのとおりだと思います。安全であり、しかもサービスがより良質化していくということが原則でなくちゃならぬと思うのですね。しかし、問題はやはり交通政策の一つの根本に触れる問題ですけれども、じゃ一体何がしの努力をしてきているんだと。そういうことがいつの時代に期待できるかということになれば、残念ながらそうではないと。ところが、どうなんです。これは実際問題として乗りものは動き回るでしょう。だれがどこで、これはもう完全に不安全である、危険である、そういう判断をするんですか。その辺の現実に直面をしたチェックのしかた、これらが運営上どういうようになっているのか。いまの理想論は理想論としてけっこうだ、これからの大きな問題になってきますからね。しかし、原岡理事、国鉄の場合に、都内で、山手線であろうと中央線であろうと、編成をする際に、そういうオーバー定員がこのくらいならいいとかあるいはあぶないとかという、そういう判断を常時しているのですか。残念ながら私は、いまのこの状態を見れば、特に過密都市の場合、そういう安全性に対する認識というものはややマンネリ化しているんじゃないかというような気がしてしかたがないんですがね。具体的にそういうチェックをされているかどうか、そのことを聞かしておいてもらいたい。
  78. 原岡幸吉

    ○説明員(原岡幸吉君) 具体的に東京の中の電車で、どの程度以上乗ったら危険であるかないかというような点に関するチェックは十分行なわれているかどうかと、こういうふうに私、理解するわけでございますけれども、まああぶない、あぶなくない、危険危険でないという観点につきましては、非常にことばが適当じゃないかと思いますが、幾ら乗っても危険でないという安全性はございます。ただ、それが、いま運輸省の鉄監局長が申しましたように、サービス上好ましいか好ましくないか、それからまた別の観点からいっても継続して望むべきことか、望むべからざることかという点につきましては、別の観点からもちろん対応していかなければなりませんけれども、安全の面につきましては、安全でないというふうには判断していないわけでございます。
  79. 森中守義

    ○森中守義君 これはまた機会をあらためてもう少し掘り下げるようにしましよう。  それから、もう一つ聞いておきますが、今回のダイヤ改正、先ほどの伊部質問もあったわけですが、基準というものをひとつ持ってきてくださいよ。わからないんだ、ただ、それで、私どものほうでは、たとえば中央線がどうだ、何がどうだと、こう具体的に非常に利用者の困っておる問題をいま提出しているわけですがね。やはり何を基準にどういうものさしで今回のダイヤが変えられたのか。基準はなくて、ただ目見当で、どれはこうやろうああやろうという、こういう決定じゃない、根拠になる基準をできるだけすみやかな機会に委員会に出してください。これは私は資料として求めます。  そこで、多少これは概念的な質問になりますが、今回のタイヤ改正が、高速化とか、あるいは運営の近代化とか、こういう基調を踏まえたものかどうか。私は、先ほど特級酒と二級酒の例も出ておりましたが、あまり高速化されたとは思っちゃいませんよ。世間もそう思っちゃいないでしょう。それで、いま少し聞きますが、結果的にこれは財政再建計画というものを念頭に置き過ぎるために、採算主義に流れる、何でもかんでもいいからふところに入りさえすればよろしいと、こういう認識に立って今回やったんじゃないですか。  これはある意味で運輸大臣にお聞きしたほうがいいと思いますが、確かに国鉄は、最近の体質はおかしいですよ、率直に申し上げて。交通機関の過当な競争の中に生存しなければならぬという、きびしい企業意欲が一つ。他面、在来から流れてきておる、つまり独占企業としての優越感というものがまだある。この背反する二つのものが国鉄の体質として同居しているのではないですか。これは地方にそういう例をたくさん見ることができます。どうしても無人化は困る、置いてくれという自治体の要求がある。そうすると、いや、それは交付金をやっておるじゃないか。口にそういうことは出ないようですけれども、暗に、きわめて高い姿勢で、国鉄がなければ困るだろう、交付金を引き揚げたら困りゃしないか、それならばこの程度のことは言うことを聞いておけと、これが独占時代のいまだに残滓が残っておる、私はこういう見方をする。こういう二つの相いれないものが同居しているのが今日の国鉄じゃないか。それをうまいぐあいに使い分けている。だから、今日の再建計画をなし遂げなくちゃならぬ、これをなし遂げるには何がどうあろうと、収益をあげればいい、利用者がどう困ろうと、そういうことはあまり考えない。こういう側面からいうならば採算主義におちいる。その背景には独占時代の夢がまだ残っておるというような気がしてしかたがないんですよ。こういうことが少し整理をされて、つまり国鉄に求められる体質改善ということは、そういうことじゃないかというように思うんですがね。この辺は国鉄並びに大臣からも、いま私は概念の質問をしておるわけですが、ものの発想としてそういうものがうなずけるのかどうなのか、ちょっと御所見を承っておきたい。
  80. 丹羽喬四郎

    国務大臣(丹羽喬四郎君) いま国鉄の体質の問題について御質問でございます。また、今度のダイヤ改正が、要するに財政再建の見地からおもに行なわれたのじゃないかというような御質問と拝承したわけでございますが、よろしゅうございますか、……。  その点につきましては、私は、国鉄の財政再建というものが確かに焦眉の急であるということは認める次第でございますが、何のために財政再建が必要であるかといいますと、国鉄が国民の足としてその使命を達成するという大前提のもとに、それがために国鉄としては財政再建をして健全なるところの経営をしなくちゃいかぬ。あくまでも国民の足としての大動脈であるという、使命を達成するという大前提が一番である、こう思っておる次第でございます。したがいまして、今回、運輸省といたしましても、国鉄の再建のための改正の十カ年計画、それからまた、それに伴いますところの利用者の御負担の一部是正ということにつきまして、いわゆる運賃改定につきまして、すでに国会に提出をいたしておりましく国会の御審議を待っている次第でございますが、それはあくまでも国民の足としての使命達成という大前提でございまして、したがいまして、いろいろの財政再建計画並びに運賃改定という大きな問題を前に控えておりましてのダイヤの改正というものは、それらのことを私は考えていないのじゃないか、私はそう思っておる次第でございます。あくまでもやはり現実の輸送需要に対応いたしまして、そうしてダイヤの改正をする。ただいま国鉄側から御答弁がございましたように、要するに旅客はスピード度化を望んでいる、大都市間の交通の迅速化を望んでいるというような観点、そうしてまた、地方の需要を確保するということを、地方線としての足を確保するということをやはり念頭に置いてやっているんじゃないか。ただし、先ほど伊部先生からも御指摘がございましたが、輸送需要が非常に変化をしてきておるというようなこと、走ってもほとんどがらがらであって、一つの編成に数十人しか乗っていない、これはむしろ全体からいたしまして、もう少し集約をして輸送をしたほうがいいというような観点から、そういった編成をした。これは一般論でございますが、それ以外の点には触れてないのじゃないか。ただし、私も、先ほども申しましたとおり、しかし、それにしても、地方の利用者の意見がほんとうに反映されてないじゃないかというような点につきまして、非常にきめこまかい配慮が足りなかったのじゃないかという点を私は考えまして、これの是正方を鉄監局長を通じまして、もうすでに先般から、いろいろお話がございます前から、私はそれを検討しろということを命じている次第でございます。したがいまして、私といたしましては、国鉄というのは、あくまでも、あらゆる問題は国民の足の確保であるという大前提に立ってやるべきであると、こういうふうに私は考えております。また、それをもって国鉄の使命として国鉄経営に当たらなくちゃいかぬというふうに思っている次第でございます。  また、国鉄の体質につきまして、いま森中先生から御指摘がございましたように、万一でも独占的企業であるからというような体質で利用者の意思を無視したり、あるいはそういったような官僚的な態度に出るというようなことは、これは私はもう言語道断のことであると思っておる次第でございます。大体これは国鉄だけじゃなく、運輸行政そのものが国民に対する交通サービスでございますから、私は運輸官僚に対しましても、ほんとうに商売人――と言うと恐縮でございますが、というような、ほんとうに謙虚な気持ちで国民に対せということを私は行政の一番のモットーとして、あらゆる人の意見を常に聞けと言って、それを行政に反映するようにということを私は言っている次第でございます。ことに国鉄は、今日、陸上輸送の状態も非常に変わってまいりまして、貨物におきましてはトラック、陸上輸送との競争の地位にあると同時に、輸送におきましては私鉄とも非常に競争の地位にあるということでございますので、国鉄自体はますます大資本を持ち、国家財政援助を受け、皆さまの一般税の負担も受け、そうしてやっている仕事でございますから、一般の私企業よりもさらに謙虚な気持ちをもちまして、そうして利用者にいかにしてサービスするかという観点で進まなければならないと思っておる次第でございます。私は、国鉄の首脳部はもちろんそのつもりで進んでいると思っている次第でございますが、何ぶんにも、御承知のとおり巨大なる体質でございますので、その点が、管理者の意に反して、あるいは末端におきましてそういう点の不徹底の点があろうかと思う次第でございますが、その点は皆さまの御鞭撻、御支援をいただきまして、さらに戒心をいたしまして、ほんとうに国民の、利用者のお立場に立ちましてのサービス提供につとめさしていかなくちゃならぬ、こういうふうに思っている次第でございます。
  81. 森中守義

    ○森中守義君 いま、大臣の御所見の中に、二、三点、非常に重要な点がありましたね。つまり、いまお述べになったようなことを、具体的に国鉄当局に指示されたことがありますか。
  82. 丹羽喬四郎

    国務大臣(丹羽喬四郎君) この点は、常時、いろいろ話し合いを通じましてやっているつもりでございます。私は、この点は運輸各部門に対しましても、また、国鉄の幹部と会うにしましても、そういう話をしておる次第でございます。
  83. 森中守義

    ○森中守義君 具体的に、今回のダイヤ改正に対して、先ほど大臣は、きめこまかな配慮が欠けておると、こういう指摘をされたわけですが、これは当然まあお認めになるというわけですね。
  84. 丹羽喬四郎

    国務大臣(丹羽喬四郎君) いままで国鉄自体も、それゆえに事前におきましても改正をいたしましたし、私も、前の衆議院の委員会におきましても、その点をはっきりと申してある次第でございますから、この点は、国民、利用者の意思に反した点があったということは認める次第でございます。
  85. 森中守義

    ○森中守義君 そうしますと、せんだってからこの委員会でも一、二回問題が提起されて、それでもう一回見直してみるとか、あるいは再改正をするかと、そういう問いに対して、国鉄側から、そうしますという答えが出ない。先ほどの伊部質問に対しても、肯定にならず、否定にならず。おそらく原岡理事のほうも、さらに政府総裁との協議等もありましょうし、国鉄内部の関係等もありますから即答ができないけれども、そういう検討をしなくちゃならぬという、そういう気持ちは私はお持ちだと思う。そこで大臣が、正確に、きめこまかな配慮がなかった、そういうお答えである限り、これは具体的に検討を命じられて、もう一回再検討しろと、しかも、できるだけ早急な機会に利用者の不平不満――ことに運賃改定という具体的な事実問題を前に置いているわけですから、そういうものとかね合いを持ちながら非常に不評を買っていることは、これはもうどの新聞も同じように言っておりますし、何も新聞に例をとるまでもなく、すべての者がそういう認識に立っておるわけです。そうなれば、何も運賃改定という問題があるからしなければならぬということではもちろんありません。けれども、大臣の言われる国民の足を守らねばならぬ、それが完全に守られていないということであれば、直ちにこれは国鉄当局に対して再検討を命じられて、すみやかなる機会に再編成を行なわしめる、こういうことをお約束いただけますか。
  86. 丹羽喬四郎

    国務大臣(丹羽喬四郎君) すでに、いま森中先生のおっしゃった方針と申しますか、御趣旨のとおり指示をしております。そうして不合理な点は是正をするように指示をしている次第でございます。
  87. 森中守義

    ○森中守義君 まあそれをお聞きして一通り私の関連質問はこれで終わりますが、原岡理事、いま大臣から検討を命じておると、こういうことですから、これはひとつ次の委員会あたりに今回の基準を出してください。何を根拠に今回のこういう改正になったのか。それと、大臣からの指示を受けて国鉄もすみやかにこれは再検討をされ、その解答を大臣にお出しにならなければいかぬと思いますから、私はいまの大臣のことばを無条件に信頼しております、できるものだと、こういう認識に立ちますよ。  そこで、私の地元のことですがね、先ほどの湯前線、これも実は、上り下り人吉から湯前に行くもの、湯前から人吉に来るもの、三つあったものが集約されておる。非常に困っているんですよ、みんな。これもひとつ検討の中にぜひ入れていただきたい。関連ですからこの程度で終わります。ひとつ答弁してください。
  88. 原岡幸吉

    ○説明員(原岡幸吉君) 湯前線の件でございますけれども、先生御指摘のように、三本あったものを二本に集約して、そのかわり一本当たりの列車の編成を長くした、こういうことでございます。私の承知しているところでは、十両の容量が十二両になったと、このように理解しておりますけれども、さらにまた検討しなきゃならぬと思いますけれども、私承知している範囲ではまあそういう事情でございますが、時間帯が三本が二本になったということに伴う不便さはあろうかと思いますが、具体的にもう少し検討さしていただかなければならないと、こう思います。  それから、大臣、御答弁いただきましたとおり、私のほうではなるべく早い機会に十分検討した上で即応する、こういう気持ちでおります。現に、すでにもうある程度目鼻がついておる地区もございます、列車もございます。先ほど御答弁申し上げましたけれども、三月中に対応していこうというのも一、二ございますけれども、原則的には、四月に入って学校が始まるというような時期から多少手直しをする、あるいは臨時の措置をするとかいうようなことで、具体的なものもございますが、いまこの時点で御答弁申し上げるのは省略さしていただきます。
  89. 伊部真

    ○伊部真君 それでは、いま答弁がありまして、全般的に、修正すべき点については検討するということでございました。そこで、もうだいぶん答弁、問答がありましたので、ちょっと整理をしておきたいと思います。   〔理事鬼丸勝之君退席、理事佐田一郎君着席〕  全般的には再検討、手直しという面も考えるとして、今後の運営については、先ほど大臣に御回答いただきましたように、管理局単位に必ずしもこだわっているわけじゃございません。何らかの形で、地方住民、利害関係者ともに、対話を通じて、ダイヤなりその他国鉄の運営についてのやはり意見を聴取して、そういう機能を持つように運輸省はあっせんをするということに理解してよろしいですね。  それからもう一つは、国鉄のほうに確認をしますが、先ほど特急料金その他をやりましたが、料金の不合理な点についてこれを修正する具体的的続きの完了は当然のことでありますけれども、それが前提でありますけれども、そういう不合理については直ちに修正をする。それから全体ではありませんけれども、先ほど、急行を使わなければならぬような部分については、定期で急行に乗るというふうなことについても部分的には考慮してよろしいというふうにお話がありましたが、そのように考えてよろしいですね。
  90. 原岡幸吉

    ○説明員(原岡幸吉君) 定期でもって急行列車の利用が強制されるというような場合に、その定期のままで乗せるかどうか、この点につきましては、一般論としてそのように取り計らう、こういうことではなくて、そこの具体的な輸送事情といいますか、それを考えまして、そういうことも含めて検討いたしたい、このように申し上げて御理解願いたいと思います。
  91. 伊部真

    ○伊部真君 それで、大体私の聞いておったことが満たされるというふうに私は期待をいたしまして、いままでのことはそれで終わりたいと思います。  そこで私は、この間、国鉄の運賃値上げの問題だとか、あるいはダイヤ改正の問題についてある会合で聞いたんでありますけれども――会合というよりも、市民から私はかなり激しく詰め寄られた点です。幾つかの私は注文を受けたんですが、国会議員としてぜひひとつ聞いてもらいたいということで激しく詰め寄られました。その大要はどういうことかといいますと、やっぱり市民生活の中で主婦なんかは、何でみんな大騒ぎして新幹線を喜ぶのだろうか。それはなるほど技術的な進歩という意味では評価はされることは当然でありますけれども、しかしほんとうに国民の、毎日、市場に行っている主婦の立場から見れば、一生に何回かしか乗れないものにそんなに速度をやかましく言うよりも、もっと国鉄は、たとえばテレビ新幹線の通過によって映像が乱されるとか、あるいは騒音がきついとか、そういうことについてもっと考えないのか。あるいは、これも前からの議論でありますけれども、国鉄のいわゆる黄色い害の問題についても、やっぱりこれは市民にとっては、その沿線におる者としては非常な私は怒りだと思うんですよ。だから新幹線ができて新聞記事に載ると、その人たちはむしろ怒りが込み上げてくると言うんですよ。これはやっぱりわれわれとしては甘く見てはいかぬと思うんです。やっぱりその点については謙虚にそれに耳を傾けて、そして、この間、公害の委員会でも非常にきつい注文があったわけですけれども、庶民のただ一つの楽しい一家団らんの楽しみの場所が、テレビの映像が、新幹線が今度新しくできたためにこわされてしまうということはわれわれとしては耐え切れぬので、これに対する処置を責任を持って国鉄は考えろということでありまして、これは当然、長浜理事からもそれについては考慮するということで、鉄監局長からもこの点については十分配慮するということでありましたけれども、ここら辺が私一番大事なところではなかろうかと思う。したがって騒音対策、これは東海道新幹線よりも山陽新幹線は非常によくなっているということですけれども、そうなら、東海道線の関係者に対してやはり十分理解できるような対策を講じてもらいたい。  それからもう一つは、どうしてもやっぱり理解できないのは黄色い害の問題です。私が東北、上越のほうを回りましたら、やっぱり赤羽に行ったら、ここからは便所を使わないでおいてほしいというような放送があるのは非常に私は残念だと思う。今日の国鉄のああいう技術進歩の中であれが残っていることについて非常に遺憾だと思いますので、したがって私は国民の気持ちというものをお伝えをいたしまして、と同時に、できたらそれに対して、三つほど申し上げましたが、騒音とかテレビとかあるいは黄色い害の問題についても見解をいただきたいと思います。
  92. 丹羽喬四郎

    国務大臣(丹羽喬四郎君) 運輸機関の騒音対策というものがいま非常な問題でございます。御承知のとおり、騒音対策をいたしませんで、これからの運輸施設というものは私はなかなかできにくいのじゃないか。また、してはいけないのじゃないかというほどにいま考えている次第でございます。いまお話がございましたが、新幹線の問題につきましても、実は私は昨日開通をいたしました大阪から岡山までの間の点につきましても、私、先々月でございましたか、一番初めに試乗いたしましたときにもその点を一番気にいたしましてきた次第でございますが、御承知のとおり、すでにもう、たとえば鉄橋は使わぬとか、あるいは長尺レールの下におきましていろいろの防音施設をやるとか、はかまをつけるとか、いろいろの問題をやって、そうして、それからまた防音壁も前の倍にするというようなことをして、せっかくやっている次第でございまして、私はこれからの運輸施設をやってまいります場合には、どうしてもやっぱり騒音対策を講じていかなければ――これはただに国鉄だけではございません。空港の問題を、私どもも毎日現実の問題といたしましてやはりそこの住民の気持ちになって考えなくちゃいかぬという点でやっている次第でございまして、すでに御承知のとおり成田につきましては、まあ、千葉県とも交渉いたしまして、とりあえず千葉県がそれの個人住宅につきましても七割五分の補償をするということの起債も認めた次第でございまして、それゆえに今回の予算が御審議をいただきますならば、その個人の対策につきましても千六百万の調査費をつけまして、少なくとも四十八年度には、一種空港の起債におきましては、そういったものを個人の騒音対策、個人住宅にまでも及ぼすということをやろうということの決心でいま臨んでいる次第でございまして、どうしてもこれからの騒音対策はやっていかなくちゃならぬと思っている次第でございます。  いま御指摘がございました新幹線の問題は、高速道路につきましても同じことを言われている次第でございまして、私らのところに高速道路をつくっても私ども毎日、日常ちっとも利用できない、インターチェンジもない、こういうものが私ども地元でもしょっちゅう言っている次第でございまして、しかしながら、新全総からまいります国土の均衡ある発展をはかってまいるという点からいたしまして、あるいはまた世界的の趨勢からいたしましても、どうしてもやはりお互いの日本全土をやはり近距離で、短時間で結ぶという構想はやはり必要と私は考えている次第でございまして、そういう点につきましては、それゆえに、今日言われておりますとおり、産業はそれがためには興さなくていいんじゃないかという議論ではなくて、産業は興すが公害防止を伴う産業にしなくちゃならぬということで進んでいかなくちゃならないために、やはり騒音の防止のできる輸送施設をつくっていかなくちゃならない、それがために相当経費がかかってもやむを得ないという態度で私はこれから臨んでいかなければならないと思う次第でございます。  それから黄害対策、これは私のところへ行く常磐線におきましても、ほんとうにあそこの松戸まではせっかくの生理的現象禁止を命ぜられているようなことでございまして、これはまことにそのとおりでございますが、やはりこれ全部をやりますと八百億からかかるということで、せっかく国鉄も、私もその点は鉄監局長を通じまして早く、ことに近郊都市は早く先にやれということを言っている次第でございますが、駅におけるいろいろの施設をつくるとか、その他のことでだいぶおくれているようでございますが、それらの点もやはり国鉄の近代化、良質サービス提供という点につきましていろいろの御審議を願いまして、今回の改定をお認めいただきますればまっ先にそれらの点にも取り組んでまいる、こういうつもりでございますので御了解を願いたいと思います。
  93. 山口真弘

    政府委員(山口真弘君) 大臣からテレビのお話がございませんでしたのでちょっと申し上げますが、テレビ障害につきましては、東海道新幹線をつくりました当時は実は考えておりませんで、つくって、そうしてこれが非常にテレビ障害が大きいということで、NHKと国鉄側がいろいろ協議をいたしまして、また技術開発等をやりました。アンテナ等の改善によりましてかなりの効果があらわれておるということでございますので、これは国鉄とNHK側が協定をいたしまして、そうしてアンテナをあるいは高くするとか、あるいはアンテナを新しく集中アンテナ的なものをつくるとかというようなことで問題を解決いたしております。今後ともこの問題につきましては、国鉄新幹線の価値が大きければ大きいほど、こういう騒音あるいはテレビ障害等の公害を除去しなければならないわけでございますので、私どもも気をつけておりまして、一般の皆さん方の御不便にならぬようなことを考えておる次第でございます。
  94. 原岡幸吉

    ○説明員(原岡幸吉君) はなはだ恐縮でございますけれども、先ほどの私の答弁の中で、急行を定期でもって利用するということについての御説明がどうも十分でなかったようなので、ちょっとはっきりと御答弁さしていただきたい、こう思います。  方法論としましては、その急行列車を、ある区間について、あるいは快速列車にするとか急行列車にすることで利用ができるのじゃないかということも一つの方法ですし、あるいは、それがどうしても全体の列車の体系からいって不合理であるというような場合には、定期券に急行券を購入していただくことによって利用できるようにすることも検討の対象になる、こういう方法論についても考えておる、こういうふうに申し上げたつもりでございましたが、非常に不完全でございましたので、恐縮でございますが、補足して御説明さしていただきました。
  95. 伊部真

    ○伊部真君 それはさっきの答弁とちょっと違うと思うのですが、快速の問題については、これは当然、急行を快速にするということで解決する場合がありますね。それはわかりますが、あなたの言われたのは、急行を、それしか使えぬような場所については、急行券なしで定期が使えるというふうなことも一つの考え方として検討しようというお話があったと思うのです。いまのお話だと、急行券を買うというふうに言われましたね。急行券を買うなら特別措置じゃないじゃないですか。どういう意味ですか。何も特別措置じゃない。定期で急行券を買うのはあたりまえのことじゃないですか。
  96. 原岡幸吉

    ○説明員(原岡幸吉君) 現在の規則では、急行の場合に定期をもって利用できないというたてまえになっておりますので、乗車券と急行券両方購入して利用しなければならない、こういうかっこうになっておるわけでございます。
  97. 伊部真

    ○伊部真君 それはそうでしょうけれども、それで急行券を毎日使うというのは、これは問題ですから、それは実際毎日使う者にとっては対策のうちに入らぬと思うのですよ。ですから、私はどこの線をどうと言いませんが、これはやはり毎日使う者が、その急行しかないときには、やはり急行に乗れるように、金を払わなければ、その急行券を出さなければというのじゃなくて、それは急行の場合にはある程度の方法、何か、急行料金まるっ払いというのでなくて、方法を考えてもらいたい。そうでないと、それは事実上使えぬようになりますので、その点もぜひ検討の中に入れていただきたい、そういうことをひとつお願いしたいのであります。  それから最後になりましたが、私はここで回答をいただこうとは思っておりませんが、ぜひひとつ考慮をして指導していただきたいと思う点が一、二あります。  それは、一つは鉄監局長にお願いしたいのでありますけれども、衆議院ではだいぶ問題になっておるようでありますけれども、私この間、和歌山に行きました6和歌山の野上電鉄の廃止問題がだいぶ討議になっておるわけです。これについては、いずれ全般的な私鉄の赤字線対策の問題で、どうせ、冒頭申し上げましたように、総合交通体系の中で議論をしたいと思うのでありますけれども、ただ、私聞いたのでは、野上電鉄の重役は全部非常駐で、そして何か百姓屋さんをやっているとか、あるいは肩書きだけの重役さんで、しかし、やっぱり社長、副社長、専務というふうな名前があることが非常に何か名誉であってというふうなことで、実際には責任者がいないという会社があるんですね。あの線を廃止するとかしないとかいうような問題があるときに、自治体の市長でも、あるいは地方議会議長でも手を余しているのは、だれに言うていいのかわからぬ。社長が、いま忙しいからというようなことで自分の本業のほうにいってしまうとかというようなことで、そういうのは、私はやっぱり公共輸送機関をあずかる責任者としては不適当だと思うのですよ、何ぼ株を持っているからというて、金を持っているからというて。ですから、こういうところは、少なくとも地方自治体が話をしたり、住民が話をしたりするときに責任者がちゃんと常駐しておるような体制をつくっていただいて経営責任者というものを明確にしてもらいたい。そうでないと、私は、駅長さんがいないような鉄道なんというようなところへは持っていきようがないと思います。ぜひそういう点については野上電鉄を見ていただいて、そうして、そうであるなら、ひとつ直していただくようにお願いしておきます。  それからもう一つの点は、実はこれもここで回答いただいてというのも無理かと思うのでありますけれども、これは自動車関係でありますけれども、通運で茨城に常総という会社がございます。常総通運というところ、これ関東鉄道の沿線の四つか五つの駅を持っている通運業者でありますが、これがかなりの赤字を出しまして、したがって、もう社長さんというのはもともと相当の資産を持っておられるようでありますけれども、私に言わせれば、もうかるときにはちゃんと資産をたくわえて、もうからぬようになったらということであろうというふうに意地悪く考えれば言えるわけでありますけれども、いま非常に成績が悪くて、業績が悪いもんで、したがって、手を引くということで手を引いておるということになりましたが、だれもが、これの引き受け手がない。従業員が七十数名いま残っているわけですが、これはこんなことを言って、あまり私、いいことではありませんけれども、従業員としては一生懸命この会社をかわいがっているわけですよ。したがって、給料が少し下がってもいいから、この会社は何とか盛り立てたいというのがその気持ちであるのに、だれも引き受け手がないということで、七十三人は、これはどうしたらいいだろうかということで、この間、相談に来ました。これは一つの例でありますけれども、これからの過疎交通の問題については、私は必ずしもここは例外的な問題ではないと思います。そう考えますと、全般にもかかわる問題ですから、この常総のそういう状態に対してやはり的確な指導をいただきたい。何かそれにかかわったら――五千万円も六千万円も損失をかかえている会社に対してはもう手をつけぬほうがいいんだということで、みなが手をつけぬようでありますけれども、そこにいる従業員は年末一時金も返上したし、二月分の給料を受け取っただけで、あとのめどが立たぬということで、これはたいへん社会的にも問題だと思います。したがいまして、この問題については、ぜひしかるべく指導をいただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
  98. 山口真弘

    政府委員(山口真弘君) 野上電鉄の話でございますが、まあ鉄道事業は言うまでもなく公益事業でございまして、地方鉄道法の免許という制度で免許を受けて、その公益事業を担当しておるわけでございますから、したがって、その経営者が全然仕事も見ていないというようなことではまことに困るわけでございます。不適当なわけでございます。事情、私、実は聞いておりませんでしたものですから、十分調べまして適当な指導をいたしたいと思います。  常総通運につきましては、これはちょっと自動車局の関係のことでございますが、自動車局にもよく伝えまして、おっしゃるような趣旨につきまして十分善処するようにいたしたいと思います。
  99. 森中守義

    ○森中守義君 原岡さん、先ほど資料の提出を求めた例のダイヤ改正の基準、これは提出、よろしゅうございますね。
  100. 原岡幸吉

    ○説明員(原岡幸吉君) ダイヤ改正の基準につきましては、先ほど口頭では一応御説明申し上げましたけれども、それを書きものとして提示いたします。
  101. 森中守義

    ○森中守義君 それから官房長、見えていますね。  この国会に総数何件の法案を提出されるのか、すでに提案が行なわれているもの、これより閣議決定に持ち込むもの、こういうものをできるだけわかりやすく一覧表にして委員会に出してください。  それと、それに関連しまして、航空局の庁昇格の問題どうなりましたか刀行管のほうでは、それならばよろしい、そのかわり一局削減という、そういう話が出ているように聞いておりますが、大体省内の話、まとまりましたか。
  102. 高林康一

    政府委員(高林康一君) 先の法律案の件でございますけれども、これについては資料を提出いたしますけれども、運輸省といたしましては、この国会には十件の法律案を予定しております。このうち、九件までは閣議決定を経ておりまして、逐次国会への審議の付託その他の手続をそれぞれとっておる。なお一件残っておりますが、これも早急に提出する予定にしておりますが、詳細につきましては資料でまた御報告いたしたいと存じます。  第二点でございますけれども、航空庁の問題でございます。で、これは航空行政の内部組織を充実しなければならない、ことに保安体制ということに重点を置いて考えていくべきであるというふうに考えられますので、私どもといたしましては、航空局に次長また管制保安部を新設する、あるいはまた安全監察官制度を設ける、あるいはまた、航空局とは別でございますけれども、航空事故調査委員会という常設組織を置くというような関連の改正を今国会に、運輸省設置法の改正案あるいは航空事故調査委員会設置法案というような形で現在審議をお願いしておるわけでございます。  航空庁の問題につきましては、これは航空保安体制の充実強化という観点から、方針といたしましては、そのほうが適当であるということがわれわれの段階におきましては考えられております。ただ全般的に運輸省行政組織は、先生御承知のとおり、昭和二十四年に現在の行政組織ができ上がって、そしてその後、部分的ないろいろの改正はございましたけれども、基本的には二十四年当時の骨格をそのまま維持しておるという状況でございます。そういう観点から、その後二十数年の行政需要の変化というようなことから見ますと、なおいろいろ検討を要する点がございます。そういうような観点から、現在省内で運輸省行政組織を全般的に検討いたしますための委員会を設けております。それでいろいろ検討を進めておる、同時にまた外部の学識経験のある方の御意見も承っておるという状況でございます。そして、これらの全般的な組織の検討の一環といたしまして、航空庁の問題もあわせて検討を進めていきたいというふうに考えておりますけれども、現在までのところでは、なお結論を得るには若干の時間が要るのではないかと思いますけれども、至急、省内の検討、あるいはまた学識経験者の御意見を伺うというようなことをさらに重ねていきまして、なるべく早く見通しを立て、省内の結論を得たいと思っていろいろ作業をしておるというのが現在の状況でございます。
  103. 森中守義

    ○森中守義君 大臣、これはきょうお答えいただこうとは思いません。おそらく航空局長から――前回の委員会において日中間の航空機の乗り入れ問題、まあ一通りポイントだけは出しておいたつもりですが、これをひとつできるだけ早い機会に大臣からお答えができるように再度御検討をお願い申し上げておきたいと思います。
  104. 丹羽喬四郎

    国務大臣(丹羽喬四郎君) いまの御趣旨、十分了承しております。いま私のほうでもしかるべく情報も集めておりまして、いろいろ検討さしているところでございますので、いましばらくお待ちを願いたい、こう思う次第です。  それから、先ほど官房長から機構の点につきましてはお答えをいたしましたとおりでございます。何と申しましても、私は、保安体制の確立、これは航空だけでございません、あらゆる分野につきまして運輸行政の一番の根本であるという観点から、今回の予算措置につきましても、また機構改革につきましても、強くした次第でございまして、その点につきましては行管庁におきましてもその主張は認めている次第でございますが、また一面、機構の改革もというような意見も出ている次第でございまして、いま話しましたとおり、二十四年からの機構でございまして、運輸省縦割り行政過ぎるじゃないかというような御批判もあるところでございますので、そういう点の再検討をすっかりいたしまして、そしてりっぱな国民の運輸サービス行政ができるようなふうな組織に変えていきたいと、こういうふうに思っている次第でございまして、またいろいろ貴重な御意見を承りたいと、こういうふうに思っている次第でございます。どうぞよろしくお願いします。
  105. 佐田一郎

    ○理事(佐田一郎君) 他に御発言もなければ、本日の調査はこの程度にとどめておきます。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時五十二分散会      ―――――・―――――