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1972-05-10 第68回国会 参議院 本会議 13号 公式Web版

  1. 昭和四十七年五月十日(水曜日)    午前十時八分開議     ━━━━━━━━━━━━━ ○議事日程 第十三号   昭和四十七年五月十日    午前十時開議  第一 国務大臣の報告に関する件(昭和四十五   年度決算の概要について)  第二 簡易生命保険法の一部を改正する法律案   (内閣提出、衆議院送付)  第三 住宅金融公庫法の一部を改正する法律案   (内閣提出、衆議院送付)     ━━━━━━━━━━━━━ ○本日の会議に付した案件  一、請暇の件  以下 議事日程のとおり      ―――――・―――――
  2. 河野謙三

    議長河野謙三君) これより会議を開きます。  この際、おはかりいたします。  平島敏夫君から海外旅行のため来たる十六日から十一日間、二宮文造君から海外旅行のため十四日間、それぞれ請暇の申し出がございました。  いずれも許可することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 河野謙三

    議長河野謙三君) 御異議ないと認めます。よって、いずれも許可することに決しました。      ―――――・―――――
  4. 河野謙三

    議長河野謙三君) 日程第一 国務大臣の報告に関する件(昭和四十五年度決算の概要について)  大蔵大臣から発言を求められております。発言を許します。水田大蔵大臣。    〔国務大臣水田三喜男君登壇、拍手〕
  5. 水田三喜男

    国務大臣水田三喜男君) 昭和四十五年度の一般会計歳入歳出決算特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書につきまして、その大要を御説明申し上げます。  昭和四十五年度予算は、昭和四十五年四月十七日に成立いたしました本予算と、昭和四十六年二月十二日に成立いたしました補正予算とからなるものであります。  昭和四十五年度本予算は、わが国経済の持続的成長の確保と物価の安定を眼目として、次のような基本方針のもとに編成されたものであります。  第一は、財政面から景気を刺激することのないよう財政規模を適度のものにとどめるとともに公債発行額を縮減し、さらに、経済財政事情にかんがみ、法人税の増徴を行なったことであります。第二は、国民の税負担の軽減をはかるため、所得税及び住民税等の減税を行なったことであります。第三は、歳出内容について、社会経済情勢の変化に即応して、重点施策の着実な遂行をはかり、国民福祉の着実な向上につとめたことであります。  なお、補正予算は、公務員給与改善をはじめ、本予算成立後に生じた事由に基づき、特に緊要となった事項につきまして、所要の措置を講じたものであります。  昭和四十五年度を顧みますと、わが国経済は、前年度からの金融引き締め措置の浸透等により、年度途中、夏ごろから景気後退局面へ入りました。実質経済成長率は、下期にかなり低下しましたが、上期において大幅な拡大を示しましたので、年度では一〇%をわずかに下回る程度となりました。なお、卸売り物価は前年度比二・四%、消費者物価は同比七・三%の上昇となりました。  国際収支の面では、昭和四十五年度の総合収支は、前年度に引き続き、約二十億ドルの黒字となり、外貨準備高も年度末には約五十五億ドルに達しました。  このようなわが国経済の状況を背景として昭和四十五年度予算が執行されたのでありますが、以下、その決算の内容を数字をあげて御説明申し上げます。  まず、一般会計におきまして、歳入の決算額は八兆四千五百九十一億円余、歳出決算額は八兆千八百七十六億円余でありまして、差し引き二千七百十四億円余の剰余を生じました。この剰余金は、財政法第四十一条の規定によりまして、一般会計昭和四十六年度の歳入に繰り入れ済みであります。なお、昭和四十五年度における財政法第六条の純剰余金は七百三十二億円余であります。  以上の決算額を予算額と比較いたしますと、歳入につきましては、予算額八兆二千百三十億円余に比べて二千四百六十億円余の増加となるのでありますが、この増加額には、前年度剰余金受け入れが予算額に比べて増加した額千六百七十六億円余が含まれておりますので、これを差し引きますと、昭和四十五年度の歳入の純増加額は七百八十四億円余となるのであります。その内訳は租税及印紙収入、雑収入等の増加額千百十三億円余、公債金における減少額三百二十八億円余となっております。  一方、歳出につきましては、予算額八兆二千百三十億円余に、昭和四十四年度からの繰り越し額七百十八億円余を加えました歳出予算現額八兆二千八百四十八億円余に対しまして、支出済み歳出額は八兆千八百七十六億円余でありまして、その差額九百七十一億円余のうち、昭和四十六年度に繰り越しました額は七百六十一億円余となっており、不用となりました額は二百十億円余となっております。  次に、予備費でありますが、昭和四十五年度一般会計における予備費予算額は千億円でありまして、その使用額は九百九十九億円余であります。  次に、一般会計国庫債務負担行為について申し上げます。  財政法第十五条第一項の規定に基づき国が債務を負担することができる金額は千九百九十三億円余でありますが、実際に負担いたしました債務額は千九百十四億円余でありますので、これに既往年度からの繰り越し債務額三千八十六億円余を加え、昭和四十五年度中に支出その他の理由によって債務が消滅いたしました額千九百億円余を差し引きました額三千九十九億円余が、翌年度以降に繰り越された債務額になります。  財政法第十五条第二項の規定に基づき国が債務を負担することができる金額は二百億円でありますが、実際に負担いたしました債務額は百十三億円余でありますので、これに既往年度からの繰り越し債務額六十四億円余を加え、昭和四十五年度中に支出その他の理由によって債務が消滅いたしました額六十六億円余を差し引きました額百十一億円余が、翌年度以降に繰り越された債務額になります。  次に、昭和四十五年度の特別会計決算でありますが、同年度における特別会計の数は四十三でありまして、これらの特別会計の歳入歳出決算額を合計しますと、歳入決算において十八兆千六百四十八億円余、歳出決算において十六兆七十五億円余であります。次に、昭和四十五年度における国税収納金整理資金の受け入れ及び支払いでありますが、同資金への収納済み額は七兆四千五百八十七億円余でありまして、この資金からの歳入への組み入れ額は七兆四千四百二億円余でありますので、差し引き百八十四億円余が、昭和四十五年度末の資金残額となります。これは、主として国税にかかる還付金として支払い決定済みのもので、年度内に支払いを終わらなかったものであります。  次に、昭和四十五年度政府関係機関決算の内容につきましては、それぞれ決算書を御参照を願いたいと存じます。  以上、昭和四十五年度の一般会計歳入歳出決算特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書につきまして、その大要を御説明申し上げた次第であります。(拍手)
  6. 河野謙三

    議長河野謙三君) ただいまの報告に対し質疑の通告がございます。順次発言を許します。安永英雄君。    〔安永英雄君登壇、拍手〕
  7. 安永英雄

    ○安永英雄君 私は、ただいま報告のありました昭和四十五年度決算等に対し、日本社会党代表して、総理並びに関係大臣質問をいたします。  まず第一は、決算の重要性についての政府の認識についてであります。  決算は、予算と相まって車の両輪をなす国の重要な財政行為の一環であります。予算がはたして正当に使用されたかどうか、正当に使用されたとしても、はたして所期の効果をあげ得たかどうか、この検討は予算審議に劣らない重要なものであります。国会における決算審査の内容に対し、従来国民が大きな関心を示してきたことは、各種報道機関の報ずるところでありますが、これは国民にかわって国民の税金の行くえを追求してもらいたい希望が強いためであり、また、心ない財政執行者の手による国費のむだづかいに対する憤りからでもあります。  政府決算審査に対する姿勢を見てみますと、決して積極的に真剣に取り組もうという気概が見受けられません。それは、端的に総理や各大臣委員会出席状況にもあらわれています。予算委員会にあれだけ時間をさく総理大臣が、決算委員会にはなかなか出ようとしないのは決算軽視のあらわれではないか。また、われわれ決算委員会が各党一致で議決した警告事項についても、どれだけ真剣に対策を講じているか、必ずしも十分な関心を示さないように見えることは、まことに遺憾とするところであります。政府は、総理以下各大臣委員会出席の問題、警告事項に対する取り組み方等について、今後どのような姿勢をとろうとされるのか、総理の所信を伺いたいと思います。  第二に、各省の不正不当事項と補助金の問題に触れてみたいと思います。  会計検査院の検査報告にうかがわれるように、相も変わらず各省の不当事項があとを断たず、特に毎年同じような間違いが少しの反省も加えられることなく繰り返されているのは遺憾とするところであります。政府はもっと真剣に取り組んで、これら不当事項のよってくるところがどこにあるかを検討し、実情に合った的確な対策を端的に示し、末端行政に当たる者にも周知徹底せしめ、もって不当事項の絶滅を期する強い姿勢を示すならば、これら不当事項の数は、必ずや減少するはずであります。歳入、歳出合わせて、四十五年度の不当事項百四十二件、金額にして約十二億円であります。しかも、これは全体の七%余りを調べた結果であり、全体から見れば九牛の一毛であります。政府はこれらの不当事項に関し、どのように行政各部の姿勢を正さんとしているか、総理の決意のほどをお伺いしたいと思います。  会計上の不当事項に関連して、補助金の問題について触れてみたいと思います。補助金につきましては、かねてよりいろいろと問題点を指摘してまいったところでございますが、その有効適切な使用がやかましく言われながら、補助金そのものは、全額において年々一割五分ないし二割の増加を示し、昭和四十五年度一般会計歳出決算における国庫補助金決算額は二兆三千四百三十八億円、これが一般会計歳出決算全体に占める割合は二八・七%と、膨大な額であります。また、昭和四十五年度決算検査報告をひもときますと、支出に関する不当事項百三十八件中、この国庫補助金に関するもの百三十一件、九五%と大宗を占め、このうち、農林省関係五十七件、建設省関係五十一件、合わせて百八件と、これまた大宗を占めております。こうした補助金不当事項の類型は、例年一向に改まっておりません。しかし、このように国庫補助金行政に依然として不当事項が絶えない大きな原因として、私は、その交付に際し、行政庁の指導監督がむやみやたらに形式的にきびしく、実際上、地元の事情に即しない、つまり補助金をつけられた事業の内容が、ほんとうに地元の役に立つものでない結果を招来している点を指摘したいと存じます。したがって、政府は、国庫補助金の運用にあたっては、もとより大筋についてはとらえながらも、いわゆる「助言すれども監督せず」の精神をもって、地元の創意を殺すことなく、むしろ地元が生きがいを感じ、その潜在能力をフルに発揮するようにしむけることこそ、補助金についての不当事項の絶滅への唯一の道と私は信じますが、この点に関し、総理並びに大蔵大臣の所見を伺いたい。  次に、物価問題について伺います。  池田内閣高度経済成長政策を批判して誕生したはずの佐藤現内閣は、高度経済成長政策にブレーキをかけるどころか、坂道をころがり落ちる雪だるまのように、ますます経済成長の度合いは高まり、その結果、対外的には外貨の急増が世界の批判となり、円切り上げの事実となってあらわれたことは周知のとおりであります。国内的には、現今、郵便料金を筆頭に、医療費タクシー運賃と、次々に値上がりし、さらに国鉄・私鉄運賃値上げ、米の物統令廃止による値上がりをはかりつつあり、いままた、ガス料金の値上げが新たに加わらんとしております。まさに集中豪雨にも似た一連の値上げであります。このような値上げムードは、連鎖反応がどこまで続くのか、かいもく見当がつかないといった大きな不安に、国民は包まれておるのであります。  政府が先年来公共料金の値上げを抑制してきたのに対し、その間に抜本的対策を確立するであろうと国民は期待したものでありますが、そのような努力を政府はついに払うことなく、国民の期待はむなしく消え去ったのであります。総理はさきの昭和四十五年度予算提出にあたっての施政演説において、例年どおり「物価の安定をはかること」を強調し、「物価の上昇を極力押え、消費者物価の上昇を四%台にとどめるよう努力する」と表明されました。しかしながら、ただいま政府が提出されました昭和四十五年度決算の概要説明をお聞きしましても、政府の施政方針や公約は、いずこへ消えてしまったのかと言わざるを得ないのであります。  毎年政府は、経済見通しと経済運営の基本態度を発表する中で、特に物価対策には重点を置き、消費者物価の上昇率の予測値を定めておりますが、一向に政府予測値の範囲内におさまったためしはありません。ちなみに申し上げるならば、昭和四十四年度の対前年度消費者物価の政府予測値は五%でありましたが、実績においては五・七%であり、また、四十五年度においては政府予測は四・八%が実に七・三彩と大きな隔たりを示しています。このような物価上昇は、まさにインフレであります。政府は、実行の伴わないただ単なる希望的予測値を示すのみであり、このことは、国民政府不信の大きな要素となっており、施策の見通しを誤った政府責任並びに一連の値上げムードをつくり出した責任はまことに重大であります。この際、総理大臣及び大蔵大臣経済企画庁長官の見解をお伺いいたします。  次は、防衛問題であります。  防衛庁は最近、文民統制を全く無視してひんぱんに軍事優先の行動に出ていることは、四次防予算の先取り、立川基地への自衛隊抜き打ち強行移駐、沖繩への自衛隊物資の復帰前秘密輸送などの事実によって明白であります。これらはまさに憲法違反の自衛隊の本質がむき出しになった危険な状態でありまして、国民が重大な関心を示しているところであります。  私は、このように防衛庁軍事優先に走り、文民統制の実があがらないのは、結局、防衛予算が、国民の目の届かないところでほしいままに使用されている状態になっているからであると思います。したがって、私は、防衛問題については、何よりもまず、防衛庁予算当局と大蔵省防衛予算をしっかりと押え、予算執行の実権を的確に把握することが、緊急に重要であると考えます。これによって初めて、憲法財政民主主義の原則にのっとった適切な防衛予算の執行が可能となるのでありますから、私は、このような意味での防衛予算の適正な執行が、軍事優先の動向に対する有効な歯止めになると確信をいたします。  このような方向への努力が必要と思いますけれども、総理の御見解を承りたいと思います。  それから、特に沖繩への復帰前、自衛隊資材輸送については、防衛庁長官にお聞きしておかねばなりません。本件は、軍事優先に走った結果、往復一千百七十八万円の輸送費のむだづかいとなったのでありますが、防衛庁内の経理のあり方が問題の発端になっていると判断できるのであります。すなわち、本件資材発送費、これは倉庫料を含めまして六百五十万円でありますが、これを第一線部隊がかってに使用することができたところから大きな問題が発生したわけであります。したがって、いわゆる私服組の防衛庁予算当局が第一線部隊の経理についても十分コントロールできる仕組みが必要であると存じますが、このような経理面での文民統制について防衛庁長官はどのように考え、かつ対処する決意でおられるかお伺いいたします。  また、防衛庁は、防衛予算のずさん経理を恒常的に行なっている状況でありますが、このことを放置すれば、結局は軍事優先を制御できなくなることは疑う余地もありません。そこで、以下若干の事例をあげながら、防衛庁予算のずさん経理について、総理並びに防衛庁長官にお尋ねをいたします。  第一に、防衛庁は、伝統的に不急不用品の購入を行なっているという点であります。  防衛庁が調達した朝鮮戦争当事の主力戦闘機F86F二十八機が製造後全く使用されずに、昭和四十年以来現在に至るまで岐阜県各務原基地に油づけになって格納されていることについて、わが党は本院予算委員会で取り上げて追及いたしました。多数の戦闘機が未使用のまま長年月にわたって眠り続けている一方において、防衛庁が四十年から戦闘機F104Jを二十三機、引き続き四十四年度から戦闘機F4EJファントムを三十四機購入を開始したという事実は、F86Fがいかなる将来の使用計画があろうとも、現実問題として不急不用兵器の購入と断定せざるを得ないのであります。  このようなずさんな経理は、防衛庁発足当時より続発しておるのでありまして、米軍援助服地の交付のもとでの余分な冬服の大量購入、飛行場管制装置GCAの未使用保管、百五十五ミリりゅう弾砲部品の未使用保管、そして三次防冒頭における戦闘機F104J用機関砲部品の不必要な購入など、枚挙にいとまありません。防衛庁長官は、一体これらの事実を御存じなのかどうかお伺いしたい。そして、現在も未使用のまま保管している装備品の全貌を国民の前に公開していただきたい。私は、F86Fの油づけ格納以外の同類の事実についてもある程度確証を得ておりますので、決してごまかしはきかないことを申し添えておく次第であります。  さらに、これら不急不用品購入の原因は、装備品調達の際に米軍に範をとった編成装備表にたより過ぎて、部隊の実情と必要量をとらえずに数量を決定することに求められるという古典的な解明があります。この伝統的な不急不用品購入事態について、防衛庁長官はどこに原因があると考えるのか、またどのように改善策を実施しているのか伺いたい。  第二に、米軍を相手方とする軍事有償援助に基づく国民の負担についてであります。  防衛力の整備は、米軍の無償並びに有償援助からライセンス生産、国産へと転換していますが、有償援助は全調達額の一・九%、五十三億八千五百万円という規模で継続しております。  元来、米軍の軍事援助は、米軍の中古兵器を被援助国に買わせ、それによって米軍がより近代的な兵器を購入する資金源に役立つものであるという驚くべき事実が、米国下院歳出委員会の対日援助に関する論議の中で明るみに出たのであります。防衛庁の調達した兵器の約九〇%を占める米軍系兵器が中古品であれば、修理費がかさむのは当然であり、四十五年度決算における修理費は、維持的経費も含めて六百八十億円、防衛庁歳出決算額の一二%に当たります。これは武器車両、航空機、艦船購入費の割合が二三%であることと比較すると、修理費がいかにかさんでいるかがわかるのであります。三次防期間中の修理費の実績は二千五百十九億円に達しております。  また、私が、昨年二月十二日の本会議で提起した利子負担の問題があります。前金払いで購入した有償援助品の未納入分が四十五年度現在で九十二億七千九百万円あります。防衛庁長官は私に対する答弁で「有償援助品の納期は予定納期であるから利子の問題は生じない」と述べておりますが、実質論としては、納期が長引けば長引くほど防衛庁は前払い金の利子の損失を招き、それが国民の負担となるのであります。いまかりに年率六分として機械的に計算しましても、利子は五億五千六百万円という金額になるのであります。防衛庁長官は、有償援助に伴う修理費と利子国民負担をどのように解決する方針であるか伺いたい。  以上、要するに、防衛予算のずさん経理は、数年間に六百人をこえる防衛庁高官の防衛産業への天下りに基づく産軍協同にその根源があると同時に、米軍の軍需計画から受ける拘束にも由来するものであることは、すでに明白になっておるところであります。したがって、防衛予算のずさん経理の是正は、総理の重大な決意なくしては実現できないと考えますので、総理の決意と、これに対する対処の方針についてお伺いをいたしたいと思います。  以上をもちまして「決算についての質疑を終わります。(拍手)    〔国務大臣佐藤榮作君登壇、拍手〕
  8. 佐藤榮作

    国務大臣(佐藤榮作君) 安永君にお答えをいたします。  まず、安永君から、政府決算の機能を軽視しているのではないかとの御意見が述べられましたが、そのようなことは決してありません。安永君も御承知のとおり、決算国会議決により成立した予算の執行実績であり、その執行の適否は予算で企図した行政効果の実現を左右するものでありますから、きわめて重要なものであります。  また、政府は、決算の重要性にかんがみ、国会における審査結果を重視しており、批難、警告等があった事項につきましては、自後の予算編成及び執行にあたり十分留意し、反映をはかっているところであります。  なお、安永君から、もっと決算委員会に総理が出席すべきだとの御意見がありましたが、私は、時間の許す限り国会の審議には協力しているつもりであります。今後とも一そうこの方針で努力をいたしますから、御了承をお願いいたします。  次に、安永君からも御指摘のように、昭和四十五年度決算におきましても、会計検査院から、多数の不当事項や制度改善処置の要求事項の指摘を受けたことは、まことに遺憾であります。政府といたしましては、今後このようなことの起こらないように、一そう法令等の周知徹底や、また指導の徹底を期して、部内におきましては、関係職員の専門知識の向上等につとめ、このような事態が再び起こらないよう努力する考えであります。  なお、特に補助金関係についてのお尋ねがありましたが、補助金予算執行を有効適切に行なうため、政府はかねてから、いわゆる補助金等適正化法に基づき、不当不正な申請や不正な使用の防止につとめるとともに、適正かつ円滑な実行の確保をはかるため、格段の努力を払ってきたところであります。なお、今後とも補助事業指導監督にあたりましては、地方団体等の意見も十分勘案の上、適正化法の趣旨を体して、不当事項の発生防止につとめたいと考えております。  次に、安永君から、政府の物価見通しが当たらないことが多いとのおしかりを受けました。政府の物価見通しは、物価の動向に政策的努力を織り込み、望ましい目標として策定するものでありますが、御指摘のように、現実には、景気変動や賃金動向、諸外国のインフレの影響などによりまして、見通しと実績にある程度の乖離が生ずる場合のあることは事実であります。物価の上昇が経済活動全体の結果としてあらわれるものだけに、こうしたことは、ある程度やむを得ないものでありますが、政府といたしましては、物価の安定が、国民生活の安定向上のために重要な課題であることを十分認識し、その安定に努力を傾注しているところであります。  なお、安永君から、政府は一連の値上げムードをつくり出したとの御指摘がありました。今回、一部の公共料金の値上げを行なうことといたしましたが、現在、物価の基調はおおむね安定的に推移しております。また、今後とも、公共料金の値上げについては、物価の動向も勘案しつつ、特に慎重に取り扱う方針でありますから、物価の安定は十分期し得るものと、かように考えております。  最後に、自衛隊予算執行についての問題であります。  安永君も御指摘のように、自衛隊予算執行に対する十分なコントロールは、文民統制の実をあげるための基本的な条件であることは申すまでもありません。このような見地から、政府は、かねてから自衛隊予算の執行につきましては十分な管理・監督を行ない、その適正を期することとしておりますが、今後とも、さらに努力をしていきたいと考えております。具体的ないろいろの諸点につきましては、防衛庁長官からお答えすることにいたします。  以上をもちまして私の答弁を終わります。(拍手)    〔国務大臣水田三喜男君登壇、拍手〕
  9. 水田三喜男

    国務大臣水田三喜男君) 補助金の問題については、もう総理からお答えがございましたが、各地方地方の実情がみんな違っておるのに補助基準は画一となっておりますので、もしこの監督が形式的に堕してしまったら、御指摘のような、いろいろ不当事項として御指摘を受けるようなことを誘発するおそれは、これは十分ございまして、過去においてもそういう傾向があったと存じます。そこで、政府としましては、できるだけ地方団体の意向を聞き、地方の実情に即するような監督をしたいということから、補助事業者の事業遂行の経過報告、進行報告というようなものについての簡素化をはかったり、あるいは包括的な補助方式をとって、そうして補助金の運営を弾力的にできるような措置をとるというようなことを配慮した結果、昭和三十六年ごろの件数は、補助金については三百五十件ぐらいの指摘でございました。三十九年ごろが四百件をこすということで非常に問題を起こしましたが、以後、そういう措置をとりましだために、四十五年は、さっきもお話がございましたように百三十件ぐらい、三分の一ぐらいにいま件数は減るところへきておりますが、さらに、補助金の適正化法というようなものにのっとったり、今後、地方の実情をさらに聞いてくふうをこらすというようなことで、指摘されるような不当件数をできるだけ少なくしたいと考えておるところでございます。  その次は物価問題でございましたが、今年度の予算編成で私どものやはり一番頭を使いました問題は、不況回復のための財政措置と物価との関係でございました。で、昭和四十五年以来不況が長引いており、相当のデフレギャップがございますので、今年度の予算程度の国債を発行し、大型予算を組んでも、そのことがすぐにインフレに関連し、物価の増騰を刺激するということはないというのが私どもの考えで、今年度のような予算編成をやったわけでございますが、ただ、そうは言っても、財政法でいう国債発行の限度をこえて大型予算を組むというようなことについては、やはり問題があると考えましたので、本年度は、やはり市中消化を原則とするということと、対象経費の範囲内の国債発行にとどめると、この二点ははっきりと守りましたために、今度の予算編成方針から特に物価を刺激するというようなことは一応避けられているんじゃないかというふうに考えております。(拍手)    〔国務大臣木村俊夫君登壇、拍手〕
  10. 木村俊夫

    国務大臣(木村俊夫君) 私に対する御質問は、総理に対するものと同じでございますので、繰り返すことを省かしていただきますが、昭和四十六年度の消費者物価指数がこのほど決定いたしました。当初の見通しが五・五%、途中で改訂いたしまして六・一%でございましたが、このほどまとまりました実績は五・七%でございました。その点だけを御報告いたします。(拍手)    〔国務大臣江崎真澄君登壇、拍手〕
  11. 江崎真澄

    国務大臣江崎真澄君) 防衛庁予算執行につきましての御忠告につきましては、謙虚に承りたいと思います。  第一に御指摘になりました、いわゆるシビルコントロールを徹底するために予算執行の面でこれをしっかりチェックしろ、これはまさにそのとおりだと思います。総理からもお答えがありましたが、これは基本的な条件でもありまするので、今後十分管理・監督を徹底してまいりたいと考えております。  沖繩への物資輸送の問題でございまするが、これは私、責任者といたしまして、直ちに保税倉庫における物資の凍結を命令したわけでございます。ところが、衆議院予算審議の段階におきまして、予算委員会理事会において、これは持ち戻してしかるべきものである、こういう見解がもたらされまして、凍結ということも持ち戻しということも実質上はそんなに変わらないのではないかということで、いろいろお話をしたのでありまするが、やはり持ち戻せと、こういう国会側の御決定でありましたので、それに従ったわけであります。いや、そういう運搬費を航空自衛隊がかってに使える組織がいけないじゃないかと、一つの御指摘だと思いまするが、やはり運搬費というものの性格から言うならば、これは一つの経常的経費でございまするから、そういう経費は、やはりそれぞれの自衛隊権限内にまかせることのほうが運営上は適切だと思います。しかし、こういった物資の過剰輸送というような問題は、むしろ政治的に十分管理・監督をすべき――特に沖繩の県民感情を考えれば、慎重に対処する、こういうたてまえから処置すべき問題でありまして、その点においては、まさに遺憾の点があったと思っております。  なお、第三番目の、F86Fの二十八機油づけの問題であります。これは、四十年のときは三十四機でありましたが、四十二年には二十八機となり、これが格納されておるわけでありまするが、実は、この点については、F86Fを二次防計画で八個隊維持をする、こういうことでありましたが、実際にこれを使ってみまするというと、見積もりよりも耐久度が非常に高うございまして、まあ見積もりと実際の生産とが食い違った、この御指摘については、まきにそのとおりでありまするが、耐用度が高いということは非常によかったと、一面から言うならば、言えるかと思います。  そこで、86Fについては、戦闘機、それから職闘機乗り、いわゆる操縦者の養成用の練習機と、こういう形で使っておりまするので、格納しておりまする分は、逐次これは解除いたしまして使用いたしてまいりたいと思います。  りゅう弾砲の部品が多かった、これは、やはり86Fが耐用度が高くて、そういう形になっておりまするために、まあ多いわけでありまするが、しかし、これも、不用不急品をこの場合はたくさん買ったというわけではございません。米軍が当初相当量を供与してくれたというわけでありまして、これにつきましても、だんだん四十七年度には適正な保留数ということに改まりつつありまするので、この点は御了解を願いたいと思っております。  それから、有償援助の修理費等、これが高過ぎるではないか、二千五百十九億。この修理費は有償援助の分だけではございません。一般国産装備品を含んでの修理費でありまするが、これは一口に申しまして、自衛隊の性格上、古いものを極力修理して使う。レアード国防長官が来て、練度は高いが、一体この装備は何だと言って、去年来たときにひやかしたという話もありまするが、これはやはり装備品を、自衛隊というものの性格上、なるべく、新たに改めていくことよりも、やはりある程度熟練熟達をした兵器を修理をして使う、こういうわけでありまするが、こういう点においては十分注意をしてまいりたいと思います。  以上お答え申し上げます。(拍手)     ―――――――――――――
  12. 河野謙三

    議長河野謙三君) 中尾辰義君。    〔中尾辰義君登壇、拍手〕
  13. 中尾辰義

    ○中尾辰義君 私は、公明党代表いたしまして、ただいま議題となりました昭和四十五年度一般会計歳入歳出決算外三件に対しまして、佐藤総理及び関係大臣に質疑をいたします。  私は、決算の立場から、むしろ具体的な懸案について、以下六点についてお伺いをいたしますが、最初は、たびたび問題になっておりまする天下り公益法人について、二番目は米軍基地の、特にゴルフ場の返還について、三番目が税制調査会のあり方、四番目が、最近とやかく問題になっております私学振興財団のあり方について、五番目が、二千億の予算をもって組まれておりますところのNロケット計画、その計画の疑惑についてお伺いします。最後に、財投、財政投融資計画の国会報告につきましてお伺いをします。  まず最初に、公益法人のあり方についてでありますが、この件につきましては、本院の決算委員会予算委員会におきまして、わが党の委員が公益法人不当な現状を追及して、選挙に利用された公益法人、あるいは天下り役人のため池となった公益法人等、いろんな観点から問題を提起し、佐藤総理も、閣議で敏速な指示をされたのであります。  このことは、総理の「政党政治に発する英知が行政に十分に生かされるよう」という、このような日ごろの御指導が実践されたものとして、私は一応は評価をするのにやぶさかでないのであります。しかし、この総理の指示から半年を経まして、今月、政府が決定した公益法人許可基準については、現存する公益法人の問題点の打開策になるのか、はなはだ疑問に思われるのであります。総理は、この基準についてどういう取り組み方で、これが最良の改善策であるとお考えになっておられるのか。総理の基準設定の趣旨が、今後の運用の基本姿勢を決定する面もあるので、明確に意のあるところを表明されたいと思うのであります。なお、この基準改定の経過、基準の項目別の概要、運用の仕組みなどについての御見解もあわせてお伺いをしたいのであります。  次に、米軍に提供している基地は、国有の土地であるとの観点から、決算の問題として申し上げるわけであります。  現在、国内で米軍に提供している基地のうち八カ所の米軍ゴルフ場約百二十八万坪があることは御承知のとおりであります。この種ゴルフ場を、安保条約並びに地位協定の上から、わが国が米軍への提供義務を負うべきかどうか、これについてもなお疑惑があるところである。また、これらゴルフ場の使用実態が当初のものとは大いに様相を変えていったことは、従来しばしば本院決算委員会の質疑によって明らかになっているところであります。  そこで、東京都西多摩郡所在の米軍ゴルフ場を含む旧多摩弾薬庫あと地の返還はどうなっているか。現在、この地域には東京都森林公園の利用計画が打ち出され、その中には、日本住宅公団住宅計画、厚生省の身障者コロニーの計画も含まれることになっていると聞いておるわけでありますが、総理並びに防衛庁長官の明確なる御答弁を求めるものであります。  第三番目には、税制調査会の委員等の構成にサラリーマンの代表参加させよということについてであります。このことにつきましては、四十五年の二月、衆議院において、当時の福田大蔵大臣が、サラリーマン代表税制調査会参加させることを、わが党の委員の発言に対して約束をされたのでありますが、四十六年十月に委員の改正が行なわれたときには、大蔵省はそのことを実行してないと聞いておりますが、いかがなっておりますか。サラリーマン減税については、まずこのような措置から手をつけるべきではないかと思うわけであります。福田元蔵相及び水田現蔵相の御答弁を求めるわけであります。  第四番目に、昭和四十五年度の決算検査報告の記述事項に関する日本私学振興財団の問題であります。この財団の行なう私立大学等に対する補助金融資等の経理について適正でないものがあることについては、本院決算委員会で私自身も問題の提起を行なったところでありますが、四十五年の検査報告でも、八つの学校法人等をあげてその不当な事例を掲記している事態となっていることは、はなはだ遺憾に思うものであります。教育のあり方については、ここで言うまでもないことでありますが、文部省はこの原因についてどうお考えになっているのか、またどう改めるかについて、所信を披瀝されたいと思うのであります。  ここで一つ申し上げたいことは、その私学振興団財法が四十五年に立法化されるにあたって、当時、この財団の経理の適正化のため公認会計士を入れようという構想があったと聞いておるのであります。私学教育という特殊な分野における一つのあり方として、公認会計士の導入という考え方をとることはできないのかどうか、文部大臣にかわって佐藤総理の所見を聞いておきたいと思うのであります。  第五に、宇宙開発技術の実用化と現況についてであります。現在宇宙開発事業団で進めておりますいわゆる昭和四十五年十月に計画を立て、五十二年、実験用静止通信衛星打ち上げを目ざす総額二千億円に及ぶNロケット計画が、今後どう進められ、現況はどうなっているかについてお伺いをしたい。  去る三月十日、本院決算委員会において、私も日米間の技術協定等についてお伺いをいたしましたが、検討すべき点は多々あるようであります。すなわち、問題となっております技術導入か自主開発国産にするかについても確たるお答えはなく、あいまいであります。現在、宇宙開発委員会においては、現計画変更の方向を検討、修正するやに伺っておりますが、その内容はいかなるものであるか、お伺いをしたい。また、実用化という観点から、気象衛星あるいは通信衛星等、具体的には電電公社の回線需要大幅増加等、今後ますます広がりを見せてくることが予想されるのでありますが、今回、見直し修正をし、計画変更が行なわれた場合、結果として、昭和四十九年に打ち上げが予定されている気象衛星、すなわち、日米仏三カ国によるガルプ計画については可能性があるのかどうか、明確なる御答弁をいただきたいのであります。  さらに、現在、アメリカに、確実にわが国の計画実施の軸ともいえるシステムがありながら、何ゆえに導入をしようとしないのか。すでに四十七年度予算も発足した今日、いつまでも検討検討では許されないのではないかと思うのであります。ばく大な国民の血税を投資して行なうこの計画が、安直とは言わないまでも、確実な見通しなしに実行されるということは、五十二年打ち上げ計画について、はなはだ信頼を持ちかねるものであります。総理の御見解を伺いたいのであります。  最後に、財政投融資の問題について政府の所信をお伺いをしておきたいと思います。その一つは、政府は財投白書を発表せよということであります。その二つは、財投の実績に関する報告を少なくとも衆参両院に提出すべしということであります。  およそ財投が果たす国民経済上の機能がきわめて大きいものであることは論をまちませんし、現今その比重が大いに増大しておるのであります。そこで、衆参両院において財投計画を国会議決対象の案件とせよとの要請の声があることについては、政府もつとに御承知のはずであります。これに対して政府は、今日でも、予算決算の資料としての説明書の中の何十分の一かの微々たる枚数で、内容について形式的に触れるのみであって、その他はガリ版刷り三枚程度の財投計画と実績の表を任意提出して済ましているのが実情であります。およそ、政府が発表する白書の類は、法的義務政府に課せられて作成、発表されるというものではなく、政府が当然の責務として、各種の白書国民の中に公表して今日に至っているのであります。しかるに、財投に関する政府の姿勢にはそのような内容公開の姿がなく、国民疑惑も生じかねないありさまであることは、政府としても配慮すべき肝要事ではないかと思うのであります。財投白書は、内容構成についてはいろいろ問題はありましょうが、ひとまず、余命いくばくもない佐藤総理のもとで、引退の置きみやげとしてこれに手をつけられるよう、強く要望するものでありますが、総理並びに大蔵大臣のお考えはどうか。  その二番目は、財投を計画の段階で国会議決案件とすることについては、政府が財投を機動的に運用することに支障があるという反論があり、にわかに結論を出しにくい点もありましょうが、実績の出た段階で国会への報告案件ということにしたらどうか、かような観点に立ってお尋ねをしておるわけであります。政府側として、財投実績の国会への報告という取り扱い手続をとることに対する基本的な考え方について、総理並びに大蔵大臣の率直な御見解を承り、私の質疑を終わります。(拍手)    〔国務大臣佐藤榮作君登壇、拍手〕
  14. 佐藤榮作

    国務大臣(佐藤榮作君) 中尾君にお答えをいたします。  中尾君も御承知のとおり、公益法人指導監督権は各省大臣にゆだねられておりますが、設立を許可するにあたっての基準が各省によりましてまちまちであったために、政府が昨年十二月、総理府公益法人監督事務連絡協議会を設けまして、公益法人として設立許可をするにあたって基本的に必要な要件等について検討し、各省庁間の申し合わせをしたのが、この「公益法人設立許可審査基準等に関する申し合せ」であります。この申し合わせには、現在、公益法人の姿勢について種々問題となっている点を正すに必要な基本的な考え方が十分盛り込んでありますので、今後は、この申し合わせの趣旨に沿って、各省庁許可基準を整備し、公益法人の設立許可について十分厳正を期するとともに、既存の法人につきましても、この趣旨に沿って改善を行なうよう指導していく考えであります。  次に、ゴルフ場その他提供した施設、ことに多摩弾薬庫につきましてのお尋ねがございましたが、これはかねてから地元公共団体等からも返還方を要望されており、政府といたしましても、早期返還に努力してきたところでありますが、現段階では、まだ返還の見通しは立っておりません。したがいまして、あと地の利用方法につきましては、具体的な検討を行なう段階に至っておりません。まことに率直に実情を申し上げて、御了承をお願いしておきます。  次に、日本私学振興財団からの補助金融資につきまして、少数ではありますが、経理が適切でなく、会計検査院から指摘を受けているもののあることは、はなはだ遺憾であります。次代の国民育成に携わる者として、学校法人理事者はその姿勢を正すべきであり、今後、このような指摘を受けることのないよう十分指導してまいりたいと考えております。  なお、中尾君から、学校法人の経理適正化のため、公認会計士を入れてはどうかとの御意見がありましたが、昭和四十五年に日本私学振興財団法を制定する際、経常費補助を受ける学校法人につきましては、公認会計士の監督を受けなければならないこととし、すでに昭和四十五年度から実施しております。この制度の実施を推進することによりまして、学校法人の経理の合理化、適正化が促進されるものと期待している次第であります。中尾君の御指摘は、あるいは全部の学校法人に対して公認会計士を導入しろと、こういう御指摘かと思いますが、ただいまのところは、限定的ではございますが、いまのような処置がとられております。  次に、Nロケット計画の今後の進め方、あるいはまた、税制調査会にサラリーマン代表を加えろとか、あるいは財投白書等について述べられたことについて、財投等の問題については、それぞれ所管大臣からお答えすることにいたします。さよう御了承をお願いいたします。(拍手)    〔国務大臣江崎真澄君登壇、拍手〕
  15. 江崎真澄

    国務大臣江崎真澄君) お答えを申し上げます。  すでにゴルフ場及び多摩弾薬庫のあと地の問題につきましては、総理からただいま御答弁があったとおりであります。ただ問題は、御承知のとおり、米軍の関東平野施設を横田に集中したい、こういう希望が先般のサンクレメンテにおける首相・ニクソン大統領会談においても出ております。したがいまして、ゴルフ場はもとよりでありまするが、この多摩弾薬庫の問題等々も、横田基地への整理統合と、この一環において米軍側でもいろいろ配慮をしておるもののようであります。まだこれは事務的に折衝の段階には入っておりませんが、いずれ近く事務折衝に入ることになりまするので、現在としては返還の見通しは立っておりませんが、今後も、総理からもお話がありましたように、十分政府としても返還に努力をしてまいりたい、かように考えております。(拍手)    〔国務大臣福田赳夫君登壇、拍手〕
  16. 福田赳夫

    国務大臣福田赳夫君) 中尾さんから、税制調査会の委員についてのお尋ねでございます。確かに、私、一昨年でありましたか、衆議院で松尾委員からお尋ねがありまして、サラリーマン代表を委員にすべしと、こういうお話でございました。私は、それに対して、約束はしないんです。ただ、前向きで検討いたしますと、こういうふうに申し上げておりますが、私は検討をいたしました結果、税制調査会委員には労働団体関係者が二人入っております。それから報道関係者、これもいわばサラリーマンです。この方々が入っておる。それからさらにサラリーマン代表というと、なかなかむずかしいんです。いろいろな団体がありまして、そのいずれかを選ぶということが非常に困難であります。そういうことで、いわゆるサラリーマン代表という人は選ばなかった。しかし、そういう状況でありますので、サラリーマンの意見は十分に反映されると、こういうふうに思っております。  なお、私のあとの水田大蔵大臣に対しましては、そういう状況ではありまするけれども、サラリーマンを審議の段階においてなるべくお呼びくださって意見を聴取されるようにということをお願いしておりますので、それにて御了承願いたいと、かように存じます。(拍手)    〔国務大臣水田三喜男君登壇、拍手〕
  17. 水田三喜男

    国務大臣水田三喜男君) 税制調査会は、昨年の九月四日に委員の任期が切れましたので、十月七日に新しい委員を任命して発足したものでございます。委員は税制に関する学術経験者ということでありまして、必ずしも特定のグループの代表とか出身とかいうことにこだわらない議論をいまお願いしているのが現状でございますが、しかし、広く国民の各層の御意見を税制に反映させる必要がございますので、いま福田前蔵相からお話がありましたように、労働組合関係者を二人加える、それから学者、評論家新聞社の方々、この委員は全委員の三分の一を占めておりますが、ある程度サラリーマンの立場の理解者でございますので、これらの人が参加されておりますれば、審議の過程において一般サラリーマンの意見というものを反映させるために適当な方法を十分配慮していただけるものと私は考えます。必要があれば、そのために税制調査会がいろいろな方法をとって、特別に意見を聴講するとか、いろいろなこともできるでしょうし、これらの方々に適当な措置をとっていただきたいと思っておりますので、したがって、御趣旨のような点は、十分現在の調査会で生かせるものと考えております。  第二の御質問は、財政投融資に関することでございましたが、これはもう御承知のように、ただいま財政制度審議会において国会の審議との関係、財政投融資のあり方というものについていま検討中でございまして、この秋までには結論を出すということになっておりますが、さらに新しい御提案になりました、いままでの実績を国会に報告することは可能ではないかというお話でございましたが、この問題を検討している最中でございますので、いまの実績を国会に報告するという問題もあわせて一緒に検討して、結論を出したいと考えております。(拍手)    〔国務大臣木内四郎君登壇、拍手〕
  18. 木内四郎

    国務大臣木内四郎君) 中尾さんの御質問にお答えいたしますが、実は、中尾さんから先般決算委員会で二時間半にもわたりまして、このNロケットの問題について詳細御質疑がありまして、お答えしてありましたので、十分御了解願っておると思っておったんですが、ただいまNロケットの問題について非常に疑惑があるという御発言でありまして、私も実は驚いておるのですが、せっかくの御質問でありますので、概略重ねてお答えいたしたいと思います。  自主開発か開発の導入かと、こういうお話がありまして、私どもはできるだけ自主開発をしたいと思うのですが、何ぶんにも御案内のように、わが国の宇宙開発は非常におくれております。実際のところおくれております。そこで、自主開発ではあるが、できるだけアメリカの新しい技術を導入しよう、こういうことで、先般、私が前の任期のときですが、四十四年の夏にアメリカ大使と愛知外務大臣との間に覚え書きを交換していただきまして、その覚え書きにつきましても詳細御質問があり、詳細お答えしてあるのですが、それにも御案内のように、アメリカはすべての技術をよこすと言わないのです。機密にわたらないものを出そう、しかもわが国の、この東京オリンピックのときに中継を世界じゅうにやりましたあのソー・デルタ・システム、あれさえも完全に全部よこすと言わないのです。そこで、そのごく一部のものをといいますか、機密にわたらないものをこちらのほうに導入しまして、そうして消化し、それにさらに開発を加えて、このNロケットの開発を進めていくと、こういうわけです。  そこで、これはわが国の科学技術の水準は、今日御案内のように、世界的水準にまでなってきておりますけれども、これはことごとくと言ってはことばが過ぎるかもしれませんが、大体外国から導入し、それを消化し、理解し、消化して、さらに開発を加えて今日の段階まできておるわけです。このNロケットについても同様なんです。自主開発だが、しかし、おくれている。これに追いつくためには、まず導入して、しかもこれを消化し、かつそれに開発を加えていくと、こういうことでなければならぬと、かように思っておるわけなんです。  そこで、四十四年にある協定を結んでそこまでやったわけなんですが、こういうようなふうに経過をたどって、五十二年にさっきお話がありましたように、実験用静止通信衛星を打ち上げるようになっておるのですが、その後いろいろ内外の情勢が変わってくるのですね。国内におきましても、各機関から新たなる衛星の要求が出始めてきておる。これはやはりよく聞きとって、それに合うようなふうにしていかなくちゃならぬというので、いま各官庁からそれを聞いておるところなんです。  それからアメリカにおきましても、これは非常に大きく変わってきました。それを御説明申し上げたのですが、去年の十二月になって私は大使にお招きを受けて、その席上で大使から、いまお話があった一部にあるように、もう日本でやらなくたっていいじゃないか、アメリカで打ち上げようと、パーチェス・ベースで打ち上げてやると、こういうことです。しかしそれは、(「簡単に」と呼ぶ者あり)いや、それは簡単に言うわけには、――説明を納得していただかなくちゃいけないんです。  そういうわけで、情勢は変わってきましたが、私は、この問題は、こちらにおいて相当な自主開発の能力がつくまでは、直ちに日の丸の旗をつけて上へ打ち上げてもらってですよ、これは日本のものだと言っただけじゃ、宇宙開発事業団を設けた趣旨に合わないんです。宇宙開発事業団を設けたのは、打ち上げると同時に、それによる波及効果によって、わが国の科学技術の水準を上げようというわけなんですから、そこのところをひとつ御理解願いたいと思うんです。  そこで、そういうような情勢があるもんですから、この開発計画は年々これを見直しをすると、こういうことに初めからなっておるんで、そういう意味におきましては、今後見直しをして、さらに追加を――いまの計画はそのまま動いていくんですが、見直しをして必要なものは追加していく、こういうことは当然のことだと思うんです。  それから、さっきお話がありました気象通信衛星――改定要求その他のことはいま申し上げたとおりだから、(「簡単、簡単」と呼ぶ者あり)お声がありますから、私は、こちらで御質問がありましたから、――こちらから簡単にということですから、簡単にしますけれども、そこで、今度は、中尾さん、お聞きを願いたいと思うんですが、私どものほうのいまの開発計画は計画どおり進んでおります。がしかし、一方においていろいろな要求が出てくる。ガルプ計画、御案内のように、世界大気の開発計画というものが出てきておる。これは、世界の気象機構とそれから世界学術連合会の協力によって、こういう計画が立てられる。アメリカは二つ打ち上げるが、ヨーロッパでも一つ打ち上げる。さっきフランスとおっしゃったけれども、フランスは自分のほうだけではできないというので、欧州の宇宙研究機構でもって一つ打ち上げる。ESROで打ち上げる。日本でも一つ打ち上げてもらいたい、こういうことでありまするので、私どものほうでは、来月、調査団を派遣しまして、アメリカ、欧州の、その情勢を研究した上に、その問題について、わが国のロケットの開発計画とにらみ合わせて、この問題を研究して決定したいと思っておるんであります。  それから、なぜ米国から――米国にあれだけの設備があるんだから、導入したらいいじゃないか、こういうお話がありましたが、その点については、さっき申しましたように、日の丸の旗をつけて打ち上げてもらって、――日の丸の旗をつけただけでは私どもは満足できないんです。波及効果によってわが国の科学技術の水準を上げるためには、やはり自主開発を加えてやっていかなきゃならぬ、こう思いますので、その点も、必要なものは導入しますが、すべてありのままに、――これは向こうも機密のものはよこさないんですから、アメリカで打ち上げてもらう、そういう気持ちは、まあ、必要がない限りは、私どもはこれを考えておりません。ただ、ガルプ計画等で非常に早くやる、このガルプ計画は、私どものほうの開発計画と少し食い違っておりますから、時期が早いから、そういう場合には、場合によればアメリカの力をかりることもないとは申し上げません。  それから、確定の五十二年に、実験用静止通信衛星を打ち上げる望みがあるかどうかと、見込みがないのにこんな多額の金を使うのはおかしいじゃないかというお話でありますが、いまのところは順調に進んでおりまして、この打ち上げに確信を持っております。その点はお答えします。(拍手)
  19. 河野謙三

    議長河野謙三君) これにて質疑は終了いたしました。      ―――――・―――――
  20. 河野謙三

    議長河野謙三君) 日程第二 簡易生命保険法の一部を改正する法律案内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。逓信委員長杉山善太郎君。    〔杉山善太郎君登壇、拍手〕
  21. 杉山善太郎

    ○杉山善太郎君 ただいま議題となりました法律案につきまして、逓信委員会における審議の経過及び結果を御報告いたします。  本改正案は、最近における社会経済事情の推移にかんがみ、保険金額の最高制限額を現行の二百万円から三百万円に引き上げるほか、若干の制度の改善を行ない、加入者に対する保障内容の充実をはかろうとするものであります。  逓信委員会におきましては、簡易生命保険の、国営保険としての意義、事業のビジョン、運用利回りの向上策、加入福祉施設の拡充方策等、各般にわたる質疑が行なわれましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。  質疑を終了し、討論に入りましたところ、別に発言もなく、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  右御報告申し上げます。(拍手)
  22. 河野謙三

    議長河野謙三君) これより採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕
  23. 河野謙三

    議長河野謙三君) 総員起立と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決されました。      ―――――・―――――
  24. 河野謙三

    議長河野謙三君) 日程第三 住宅金融公庫法の一部を改正する法律案内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。建設委員長小林武君。    〔小林武君登壇、拍手〕
  25. 小林武

    小林武君 ただいま議題となりました住宅金融公庫法の一部を改正する法律案につきまして、建設委員会における審査の経過並びに結果について御報告いたします。  まず、本法案の要旨を申し上げます。  第一に、都市の再開発を推進するため、都市再開発法による施設建築物等で、相当の住宅部分を有するものについて、その建築資金にあわせて土地または借地権の取得に要する資金の貸し付けを行なうこと。  第二に、公庫の融資を受けて建設された施設建築物または中高層耐火建築物を購入する者に対しましても、その購入資金の貸し付けを行なうこと。  第三に、個人住宅等に対する貸し付け対象床面積の限度を引き上げ、六十七平方メートル以上で主務大臣が定める面積に改めること。  第四に、民間住宅分譲業者に対する住宅建設資金の貸し付け利率を政令で定めるとともに、その住宅の譲渡価額の基準を主務省令で定めること。  第五に、新住宅市街地開発事業等の大規模な宅地造成事業に対する融資については、償還期間を七年以内に延長すること。等であります。  本委員会におきましては、熱心な質疑が行なわれましたが、その詳細は会議録で御承知願います。  質疑を終わり、討論に入りましたところ、別に発言もなく、採決の結果、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  以上御報告いたします。(拍手)
  26. 河野謙三

    議長河野謙三君) これより採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕
  27. 河野謙三

    議長河野謙三君) 過半数と認めます。よって、本案は可決されました。  本日はこれにて散会いたします。    午前十一時二十八分散会