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1971-05-21 第65回国会 参議院 決算委員会 15号 公式Web版

  1. 昭和四十六年五月二十一日(金曜日)   午前十一時十二分開会     ―――――――――――――    委員の異動  五月十八日     辞任         補欠選任      中津井 真君     菅野 儀作君  五月十九日     辞任         補欠選任      山本敬三郎君     今  春聴君     ―――――――――――――   出席者は左のとおり。     委員長         森 元治郎君     理 事                 初村瀧一郎君                 渡辺一太郎君                 和田 静夫君                 二宮 文造君     委 員                 長田 裕二君                 亀井 善彰君                 熊谷太三郎君                 佐田 一郎君                 長屋  茂君                 前田佳都男君                 矢野  登君                 藤原 道子君                 沢田  実君                 渡辺  武君    政府委員        大蔵省銀行局長  近藤 道生君        労働政務次官   大野  明君        労働大臣官房長  道正 邦彦君        労働大臣官房会        計課長      増田 一郎君        労働省職業安定        局長       住  榮作君        建設省住宅局長  多治見高雄君         ―――――        会計検査院長   山崎  高君    事務局側        常任委員会専門        員        佐藤 忠雄君    説明員        大蔵大臣官房審        議官       中橋敬次郎君        会計検査院事務        総局次長     小熊 孝次君        会計検査院事務        総局第一局長   中村 祐三君        会計検査院事務        総局第二局長   鎌田 英夫君        会計検査院事務        総局第四局長   田中  稔君    参考人        雇用促進事業団        理事長      堀  秀夫君        雇用促進事業団        理事       広瀬 忠三君     ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○参考人の出席要求に関する件 ○昭和四十四年度一般会計歳入歳出決算、昭和四  十四年度特別会計歳入歳出決算、昭和四十四年  度国税収納金整理資金受払計算書、昭和四十四  年度政府関係機関決算書(内閣提出) ○昭和四十四年度国有財産増減及び現在額総計算  書(内閣提出) ○昭和四十四年度国有財産無償貸付状況総計算書  (内閣提出) ○継総調査要求に関する件     ―――――――――――――
  2. 森元治郎

    ○委員長(森元治郎君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  去る五月十八日、中津井真君が委員を辞任され、その補欠として菅野儀作君、また五月十九日、山本敬三郎君が委員を辞任され、その補欠として今春聴君がそれぞれ委員に選任されました。     ―――――――――――――
  3. 森元治郎

    ○委員長(森元治郎君) 参考人の出席要求についておはかりいたします。  昭和四十四年度決算外二件の審査のため、本日、雇用促進事業団理事長堀秀夫君及び同理事広瀬忠三君から意見を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 森元治郎

    ○委員長(森元治郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ―――――――――――――
  5. 森元治郎

    ○委員長(森元治郎君) 昭和四十四年度決算外二件を議題とし、これより総括質疑を行ないます。  総理大臣に対する質疑につきましては、理事会で協議の結果、次期国会の当初にこれを譲ることに意見が一致いたしました。  それでは、質疑のおありの方は順次御発言を願います。
  6. 和田静夫

    ○和田静夫君 会計検査院にお尋ねをいたしますが、この雇用促進事業団については、このところ衆議院の社会労働委員会や、あるいは参議院においては本委員会で、その運営の実態あるいは経理のずさんさが問題にされてきたところであります。会計検査院は何をされてきたかと言えば、確かに昭和四十年度まではいろいろと指摘をされています。しかるに、昭和四十一年度以降ぷっつり指摘事項がなくなっているわけですね。そこでお尋ねをするのでありますが、四十一年度分の決算に対する検査、すなわち四十二年以降四十五年まで雇用促進事業団に対する検査回数と検査の実施個所数をお示しください。
  7. 山崎高

    ○会計検査院長(山崎高君) 検査の事務に関することでございますので、事務当局から御説明申し上げます。
  8. 小熊孝次

    ○説明員(小熊孝次君) 四十一年度から四十五年度までにつきまして申し上げます。  個所数といたしましては、これは本部とか支部とかいろいろな諸施設が、ございますが、四十一年度が十六カ所、それから四十二年度が十四カ所、それから四十三年度が同じく十四カ所、それから四十四年度が十五カ所、四十五年度は二十カ所、こういうことになっています。  それから、その人日数でございますが、どの程度の人間が行って何日検査したかということでありますが、これは昭和四十一年度が二百十六人目、それから四十二年度が百九十五人目、それから四十三年度が二百七十人目、四十四年度が二百七十九人目、四十五年度が二百八十七人目、こういうような状況になっております。
  9. 和田静夫

    ○和田静夫君 検査回数……。
  10. 小熊孝次

    ○説明員(小熊孝次君) お答えいたします。各年度ごとの検査の状況でございますが、これは本部、支部あるいは先ほど省略いたしましたが、訓練大学校とか、総合高等職業訓練校とか、あるいは中小企業のレクリエーションセンターとか、いろいろ施設がございますが、各施設につきまして検査回数といたしましては、これだけの施設がございますので、それについてただいま申し上げました個所数というものは、一カ所について一回と、こういうことでございます。その合計が先ほど個所数の合計といたしまして、十六カ所あるいは十何カ所と申し上げたのがその一回についての回数でございます。
  11. 和田静夫

    ○和田静夫君 それだけの検査をされて、そして昭和四十一年度から指摘事項がずっとない、こういうことになってきたわけですね。四十四年度の決算ですから――昭和四十四年度も指摘事項はない。そうすると、雇用促進事業団の運営、経理実態は全くりっぱに改善された、こういうふうに理解をされたんですか。
  12. 小熊孝次

    ○説明員(小熊孝次君) ただいま御質問がございましたように、最近におきまして雇用促進事業団につきまして指摘事項というものは検査報告には掲記してございません。したがいまして、不当とか、そういうようなものはないわけでございます。
  13. 和田静夫

    ○和田静夫君 この雇用促進事業団については、何かあとからいろいろとほろが出てきているようであります。さらに何か明るみに出るような感じがするのですが、まず第一にお聞きをしたいのは、雇用促進事業団と関東物産との関係でございます。関東物産は、事業団に職業訓練用機械などを納入をしているわけですね。その納入状況というのは、三井物産、丸紅飯田などを押えて実に多いのです。このところずっと事業団の全購入額の三割以上、金額にして二億円以上を占めている。この関東物産と事業団との関係はたいへん有名です。たとえば、兵庫県の加古川市にある不動産会社が土地を約千七百坪買ってほしいと、事業団にブローカーを通して話をした。そうしたら、関東物産を経由しなければだめだといわれた。そして関東物産が介入してきた。土地の売買会社でない関東物産は、結局四十年の七月三十日に購入をして、翌年の四月十三日に三百万円上積みして事業団に売った。こういう事実がありますね。そして四十年七月に買いながら、支払いは四十一年の四月三十日。みずからは一銭も使っていない。これは三月十六日の衆議院の社会労働委員会で取り上げられました。おおむね日本ライクとウリ二つである、こう言える問題です。また、千葉市にある中央技能センター、この初代所長の中垣氏は当時関西に所員の慰安旅行をしたことがあります。この費用は関東物産持ち。しかも、一緒にくっついて行っている。さらに、この技能センターには関東物産との連絡窓口の担当者が置かれていたということが伝えられています。  そこで会計検査院に重ねてお尋ねをいたしますが、事業団の地方の施設の職業訓練用機械の購入状況です。昭和四十二年の全購入額六千三十九万五千三百二十円のうち、関東物産からの購入分が三千三百七十四万五千二百円、五五%を占めています。四十三年度は九千百三十六万七千百四十四円のうち、五千二百六十六万九千七十七円、実に五七%を占めている。四十四年度は九千百八十三万六千九百六十三円のうち六千三百二十三万二千五百六十五円、実に六六%です。今度は、こういうことになってきているのですね。これは競争入礼をせずに随意契約でいくから、こういう数字というものが高まってくる、こういうように思います。そこで、本部検査を毎年やっているところの検査院がこうした数字を黙って見過ごしていくというのは実は全く解せないのですが、どうお考えになりますか。
  14. 小熊孝次

    ○説明員(小熊孝次君) お答えいたします。恐縮でございますが、いま担当局長が衆議院のほうへ行っておりますので、至急こちらに来ていただきましてお答えさせたいと思います。私が直接担当しておりませんので、いま局長を呼びに行っておりますので、ちょっと御猶予願いたいと思います。
  15. 和田静夫

    ○和田静夫君 その部分については、ちょっとそれじゃ保留をいたします。  そこで、いま私が申し上げた質問との関連でこういう話が出てくるのであります。四十一年度の検査がちょうど行なわれる時期、四十二年の七月ですね、この時期に井上鼎さんが会計検査院から雇用促進事業団に監事として天下っていますね。当時検査院でこの方は何をやっていらっしゃいましたか。
  16. 小熊孝次

    ○説明員(小熊孝次君) お答えいたします。当時、会計検査院の二局長でございました。二局長から雇用促進事業団へ参りました。
  17. 和田静夫

    ○和田静夫君 会計検査院の二局長というたいへん重要な仕事をやっていらっしゃったその方が天下った、このことと四十一年度以降事業団に対する検査院の指摘事項がなくなってきたということとの関係、これがあるのではないか。それはいまの私が指摘をした前段の答弁が明確にならないと、ここで、あるとは言えないと思うのですが、私がさっき指摘したことはすでに公式の文書に出ているのですから……。したがいまして、どうもそういうふうに考えられるのですが、いかがですか。
  18. 小熊孝次

    ○説明員(小熊孝次君) お答えいたします。当時の井上局長が雇用促進事業団に行きましたことと、ただいま先生のおっしゃいましたように、検査院の指摘が最近ないということと相互に関連があるのじゃないかというお話でございますけれども、そういうことは絶対にないと思います。
  19. 和田静夫

    ○和田静夫君 じゃ、先ほど申し上げましたように、関東物産が六六%というような形のものが随意契約でもうずっと入れられていく、これは異常でしょう。これは院長にお尋ねいたしますが、こういう異常な関係というものが何も指摘をされずにいるということ、そういう時期にとにかく会計検査院から監事が天下っているということ、そういうことはよいことだとお思いになりますか。
  20. 山崎高

    ○会計検査院長(山崎高君) 雇用促進事業団への納入関係で議会でいろいろと御論議があったことは、私も速記録またマスコミ――新聞でも拝見いたしておったのでありますが、議会での御論議につきましては、私は主義として機会あるたびに、あの問題はどうなっているかと言って担当の局、課によく聞くのでありますが、そのときは確かにもう検査報告も終わったあとでございますし、また院内の新年度の検査方針の説明の会議の日程も終わったあとでございまして、その後どうなっているのかなというふうに思っておるのであります。本日も出てまいりましたが、そういうふうな問題の具体的なことは一つも聞いておらないわけでございます。そこで、何も聞いておりませんし、調べておりませんので、いま軽々しくお答えするわけにはまいらぬのでございます。御承知のように検査の事務というものは事務総局がやるものでありまして、検査官会議は直接には検査をしない、法律でそうなっておりまして、上がってくるものを判断するのみでありまして、適正な検査をするように常時指導するということはございますが、個々のこまかい問題については、よくよくのことがない限り、積極的に聞くのは、検査の範囲が広範なものでございますから、いたしておらないのであります。  そこで本日、もしそういう御質問の趣旨がわかっておりますれば、調べてまいったのでございますが、関東物産というのは具体的に初めて伺うわけでございますので、この問題につきましては、ひとつもうちょっと時間をかしていただきたいと思います。  ただ、御質問の要点として、一番関心をお示しになった点は、いわゆる監事として行った人がいるから手心を加えたのじゃないかというお疑いをお持ちのようでございますが、そういうことは絶対にないわけでございます。それはわれわれ確信を持っておるわけでございます。われわれが一生長い間かかって検査院の仕事をやっておりますので、検査というものについては一つの特殊技能と言いますか、そういうものを持っておりますので、先方ではむしろ内部監査というものを十分してもらいたいということに期待をかけているわけでございまして、そういう方がいったから手心を加えるというような問題はございません。  なお、雇用促進事業団につきましては、私の検査院に入った当時にいろいろ問題がありましたのは、主として宿舎の問題、宿舎が建てられておるけれども十分利用されていないとか、あき室があってむだが多いということで、検査報告で何度かあったと思うのでありますが、その後概説というものでやはり毎年雇用促進事業団の経理の内容ということについて検査報告で御紹介しているはずでございます。ただ昨年は概説記述というものについて、これは一般論でございますけれども、概説を書く以上は決算の分析、しかも批判的な意味を持った分析を加えなければいけないのではないかということで、概説を書く指標というものをつくろうということになりましたが、非常にたくさんの課がありまして、これが歩調を合わせねばなりませんので、そういうふうな勉強から始めて、ものを見ていくということにしたらどうかということにいたしました。しかし去年はその指標をつくる作業がおくれましたので、去年の検査報告の概説の書き方はちょっとちぐはぐになっております。そういう意味で雇用促進事業団の概説が落ちておるわけでございまして、何らかその間におきまして、特にくさいものにはふたをするというような作為的な意思は全然入っておりませんので、その点はひとつ御了承を願いたいと思います。
  21. 和田静夫

    ○和田静夫君 前段のやつはまだ答弁願えませんか。
  22. 森元治郎

    ○委員長(森元治郎君) どうしました。
  23. 小熊孝次

    ○説明員(小熊孝次君) いま呼びに行っております。いま衆議院には来ておりますけれども……。
  24. 和田静夫

    ○和田静夫君 いま院長が言われたんですが、しかしまあ私は会計検査院と天下り関係を含んで、参考のためにきょう雇用促進事業団と大臣に来てもらったのは、天下り関係でもって考えてもらいたいと思ったからです。主として検査院のほうに該当するところがあるんですが、くされ縁というものは私は明白だと思う。いまそんなことは決してありませんということですが、しかし次の事実はそうじゃないことを物語っている。検査院では昭和四十五年の八月三十一日と九月四日に事業団本部を検査をしています。その直前の八月の六日に事業団の担当調査官三名の方が築地の吉兆という店に事業団側から接待を受けていますね、夜六時から九時ごろまで。事業団からは理事長以下十名が参加をしております。院長はさっき断言をされたんですがね、この事実をどうしますか。
  25. 山崎高

    ○会計検査院長(山崎高君) ここで初めて承るのでありまして、全然承知いたしておりません。
  26. 和田静夫

    ○和田静夫君 出席された担当調査官三名の方の名前をちょっと教えてください。
  27. 小熊孝次

    ○説明員(小熊孝次君) お答えいたします。ただいま初めてお話を伺いまして、担当調査官の名前もだれであるかわからないわけでございます。
  28. 和田静夫

    ○和田静夫君 どういうふうにしてわからせますか。
  29. 小熊孝次

    ○説明員(小熊孝次君) お答えいたします。帰りましてからよく実情を調べてみたいと思います。
  30. 和田静夫

    ○和田静夫君 では、事業団側からここのところをちょっと御答弁ください。
  31. 堀秀夫

    ○参考人(堀秀夫君) ただいまお話しの件は、何日であったかちょっと記憶にございませんが、検査院の事務総局の方々がいろいろ異動がありまして、転任をされまして、一方におきまして事業団側におきましても役職員の異動がございまして、そういうようなことで顔合わせということで一ぺん食事を一緒にしたことがございます。それがいま御指摘の点であったと思います。そういう席でございますので、会食をいたしましていろいろとお話をしたということでございます。検査の内容とかあるいは事務の内容というようなことには一切触れておりません。もっぱらそういう意味の儀礼的な会食が一回あったということを私は記憶しております。おそらくその話であると思います。
  32. 和田静夫

    ○和田静夫君 それから、出られた方のお名前は事業団側でおわかりになりますか。
  33. 堀秀夫

    ○参考人(堀秀夫君) はい、わかります。
  34. 和田静夫

    ○和田静夫君 その名前をちょっと教えてください。
  35. 堀秀夫

    ○参考人(堀秀夫君) 検査院のおそらく担当局長と課長の方々だったと思います。だいぶ前のことでございますので記憶にございません。はっきり記憶はございませんが、大体そういうメンバーであったと私は記憶いたしております。
  36. 和田静夫

    ○和田静夫君 それから理事長以下の方々は……。
  37. 堀秀夫

    ○参考人(堀秀夫君) 理事長、事業団の各役員、それと経理部長です。それだけだったと思います。
  38. 和田静夫

    ○和田静夫君 これは人名はわかりませんか。
  39. 堀秀夫

    ○参考人(堀秀夫君) 人名はわかりますが、ただこの席では正確でございませんので、のちほど御報告いたします。
  40. 和田静夫

    ○和田静夫君 検査院のほうも、この担当局長と課長の名前……。
  41. 小熊孝次

    ○説明員(小熊孝次君) 局長は第五局長の石川で、課長は、ちょっといま異動等がありましたので、そのどちらに当たっておりますか、ちょっと異動があったかもしれませんので、調べてみたいと思います。
  42. 和田静夫

    ○和田静夫君 雇用促進事業団のほうに質問するつもりはなかったんですが、検査院が最初ああいう答弁をされたものですから、そちらへいってしまったのですけれども、この一九七一年の職員録の上、二一七五ページに載っている雇用促進事業団の役員名簿、さっき役員と言われましたね、この役員の方々と経理部長佐々木正治さんでよろしいわけですね、出席された方は。
  43. 堀秀夫

    ○参考人(掘秀夫君) 正確ではございませんが、私の記憶ではおそらくそうであったと思います。
  44. 和田静夫

    ○和田静夫君 監事の井上鼎さんも含んでですね。
  45. 堀秀夫

    ○参考人(堀秀夫君) はい。
  46. 和田静夫

    ○和田静夫君 いま申し上げたとおり、院長はさっき明快に手心はないと、こう言われました。私は、あったないということをいま云々しようと思いません。ただ、四十一年以降指摘事項がずっと全くゼロになってきたということとの関係、しかもまだ答弁いただけませんが、先ほどの関東物産などという形の、われわれしろうとが考えてもふしぎだと思う事態、昼めしや弁当なりともごちそうにはなるなと言った院長の意気込みも、実態はこういう形で違う。私はここに、明確に天下りの関係がやっぱり出ている、そう見ていいと思うんです。いまの事実が明らかになっても、先ほどの御答弁は御答弁ですか。
  47. 山崎高

    ○会計検査院長(山崎高君) 私はやはり、先ほど申し上げたとおり、検査院から行った人がいまして、監事等の役員で行った場合に、行ったがゆえにそれが検査の実施に影響して、指摘事項がなくなるというようなことは、私は絶対にないと、こういうふうに思っております。
  48. 和田静夫

    ○和田静夫君 いま私の指摘をした事実というものは、それでは院長、こういう形のことはあってもよろしいとお考えになりますか。
  49. 山崎高

    ○会計検査院長(山崎高君) そのいま指摘されたということは、やはり会食のことでございますか。
  50. 和田静夫

    ○和田静夫君 ええ。
  51. 山崎高

    ○会計検査院長(山崎高君) 会食のようなことは、やはりこれは好ましくないことでございますので、心して避けねばいかぬと思います。私も実はそういうことがあったということは存じません。その担当が向こうの幹部一同と会ったということは知りませんけれども、しかしそれはいいか悪いかと言われたら、そういうことはやはり絶対に慎まなければいかぬことだというふうに考えております。しかし、これも会ったからといって、それで検査院全部が指摘事項に手心を加えるというようなものじゃありません。私は、雇用促進事業団に会ったにせよ会わなかったにせよ、明らかに会計経理に関して悪いものがあれば悪いというべきだと思います。しかし何もこれは検査報告に載せなくてもいいというものがあれば、それは判断して自分の意見を言いますけれども、しかし、事実検査官会議にはそういうような資料が上がってこなかったわけでございますので、特に雇用促進事業団はゼロにしろとか何とかいうようなことを言ったわけではございません。検査院の全体の姿勢としては、やはり不正を正すという、検査院の本来の立場からいって、悪いものは悪い、いいものはいいという姿勢は貫いていかなければいかぬと、こういうふうにいつも機会あるたびに話しているのでありますが、もちろんそういうふうに、ただ行ったがゆえに指摘事項がなくなったというようなことは絶対にないとやうことは、私は確信しているわけでございます。
  52. 和田静夫

    ○和田静夫君 築地の吉兆でもって会食が行なわれた。そのことは今後そういうようなことは決してやらない、好ましいことではない、検査院全体に対しては、そういう意味で職員に対し、担当官に対し、きびしく姿勢を正させる、前段の御答弁はそういうことですか。後段の何かいろいろの説明なんていうのは関係ない。
  53. 山崎高

    ○会計検査院長(山崎高君) いま言ったように、担当の局長が、そういうような会食をするということは、検査院としてえりを正すという意味からしばしば注意していることでありまして、今後も注意いたしたいと思うのであります。
  54. 和田静夫

    ○和田静夫君 課長の名前はわかりましたか。
  55. 小熊孝次

    ○説明員(小熊孝次君) お答えいたします。禅野課長でございます。禅野上席調査官。
  56. 和田静夫

    ○和田静夫君 さらに検査院にお尋ねいたしますが、私は、本委員会で二度にわたって、熊本県半角湾の干拓事業に伴う漁業補償問題で、御存じのとおり四十三年度の決算でもって、その配分方法に疑義があるという指摘をいたしてまいりました。それを受けたのだと思うのですが、四月十二日から十三日にかけて、会計検査院は二名の調査官を、これは第四局農林検査第二課横田七郎さんという人と、草野さんという調査官を現地に送り込んで調査をさせています。で、この調査結果を知りたいわけですが……。
  57. 田中稔

    ○説明員(田中稔君) お答えいたします。ただいま先生の御質問の件につきましては、ただいまの段階では、まだ最終的な見解を申し上げる段階には至っておりませんが、ただいままでの調査結果を見たところで御答弁いたしますと、まず本件では二つの点がございまして、第一の点は、支払いにあたっての手続について違法あるいは不当な事態がなかったかどうかという点、それから第二の点といたしましては、支払いの金額について妥当なものであるかどうかという点に主眼を置いて検査したわけでございますが、第一の手続の点から申し上げますと、従来から漁業補償の場合は、実務の慣行といたしまして、漁業協同組合に対する一括支払いということが行なわれたわけでございます。もちろんその前提といたしましては、総会における三分の二以上の同意ということが前提になるわけでございますが、そういう慣行がございますので、私どもが見ました範囲におきましては、国と漁業協同組合との関係におきましては、取り上げて会計経理上不当として批難すべき点はなかったというふうに見ております。  それから第二の金額の点につきましても、不当として批難すべき点はなかったというふうに報告を受けておるわけでございます。ただ、しかしながら本件の補償金の配分に関しましては、漁協内部で紛争を生じておりまして、まだ完全な解決になっていないというふうに聞いておるわけでございまして、国の行なう干拓事業によりまして現実に損失をこうむるのは個々の組合員である漁業者でありますので、補償金の配分にあたりましては、協同組合の設立の趣旨であります相互扶助の精神にのっとりまして、組合員全員が納得のいくような配分の方法を、話し合いの上、解決してもらいたいというふうに、現地では希望を受けてきたというふうに聞いているわけでございます。
  58. 和田静夫

    ○和田静夫君 時間がなくなりましたから急ぎますが、その横田調査官が、四月十三日の午後、漁業協同組合長の案内で、草野調査官ではない、もう一人の人と、中敷さんという訴訟派の漁民の家に行っているわけです。この横田調査官と一緒に中敷家をたずねた人物はだれであるか、御存じですか。
  59. 田中稔

    ○説明員(田中稔君) 九州農政局の総務部長が緒に行かれたということでございます。
  60. 和田静夫

    ○和田静夫君 それ以外にはいらっしゃいませんでしたか。
  61. 田中稔

    ○説明員(田中稔君) はい、そのほかの人は行っておりません。
  62. 和田静夫

    ○和田静夫君 この横田調査官は、この中敷家で、中敷さん外、青木、西田といった訴訟派の漁民と数時間にわたって話し合いをされている。それは何も指摘されることじゃないので問題ないのですが、ただ、こういうふうに言われているのですね。「確かに補償金配分の内容というものは十分とは言えないが、お役所仕事などというものはそんなもので、理想と現実とは違う。裁判などやらないほうがいいのではないですか。」、こう言われているのです。その最後の部分ですね。内容が十分でなかったならばそれを指摘をする。それが検査官の仕事ですから、十分やっていただかなければなりません。そうでなくて、お役所仕事などというもの、あるいは裁判はやめたほうがいいなどというようなことを、どういう権限で住民に説教されたのですか。こういうことまで検査院はゆだねられているわけですか。
  63. 田中稔

    ○説明員(田中稔君) 私は、いま先生がおっしゃいましたような言動を現地で調査官がとったというふうには聞いておりませんので、ただいま初めて聞いたわけでございますけれども、一役論といたしましては、私どもは検査にあたりまして権限外のことはつつしむというふうに絶えず注意もしているわけでございまして、これはおそらく私が先ほど申しましたとおり、なるたけ円満な話し合いで早く事態が解決できるようにという趣旨の話をした場合に、あるいは舌足らずの点があって、そういうようなふうに先方に印象を与えたのじゃなかろうかというふうに思われるわけでございまして、ただ、そういう事態があったかどうかという点は、ただいまのところ私初めて聞きましたので、また後刻その当時の実情を調べたいと思います。
  64. 和田静夫

    ○和田静夫君 ちょっと労働政務次官にお伺いをしておきますが、先ほど指摘しましたように、天下りとの関係というのは佐藤総理なども言明されておりますが、雇用促進事業団は労働省が指導されるわけですから、そういう意味では、先ほど検査院長が認めましたように、ああいう会食などという形のことは好ましくないことですから、それとの関係で天下り問題については今後十分に配慮していくべきだと思うんですが、いかがですか。
  65. 大野明

    ○政府委員(大野明君) いま御指摘のように、私ども労働省の関係で雇用促進事業団ということでありますが、そういうことでなく一般にいわゆる特殊法人の役員等の人事につきましては、その当人の能力というものを度外視して、単に公務員出身であるからというようなことにおいて優先あるいはまた偏重するというようなことは、まことに好ましくないと思っております。しかしながら、その法人の業務というものは国の機関の一つでありまするから、やはり豊富な経験あるいはまた高直な学識等ということを勘案いたしまして、人材を広く登用すべきものと考えておる次第です。
  66. 和田静夫

    ○和田静夫君 特に、会計検査院の非常に重要なポストにあった方が、いま申し上げたような形のところに天下るということについては、これはもう非常に慎重な姿勢というものが私は要求されてしかるべきであると思います。その辺は労働省としての今後十分な配慮を求めておきたいと思います。  先ほど来答弁が残っている部分については、時間がありませんから後ほど私のほうへ文書でもっていただきたいと思います。  それでは次に、大蔵省の関係に入ります。時間がなくなりましたから、予定をしている中で一つだけきょう伺っておきますが、私がずっと引き続いて問題にしてきました西武信用金庫の問題でありますが、去る五月一日に例の沢博士氏の辞任書が出ました。私のところにきているのは署名捺印がありますが、これを読んでみますと理事長の責任というのがますます明白になってきているように思われるのであります。何か総代会の有志による解任要求なども出ておって、近く臨時総会も開かれるようでありますが、西武の場合、信用金庫法八十九条に基づく銀行法二十三条の準用も私は可能なように思われるのでありますが、大蔵省はこれを発動されるおつもりはありませんか。
  67. 中橋敬次郎

    ○説明員(中橋敬次郎君) 御指摘のように、西武信用金庫におきましては五月十七日に通常総会を開催しましたけれども、紛糾をいたしまして流会をいたしました。その後、総代会の有志の人たちが関東財務局に陳情に参りましたりいたしております。いま御指摘のような沢氏の辞任書というのも、その際陳情書に添付されておったようでございます。それに対応いたしまして財務局におきましては、かなり事態が紛糾いたしておるという判断のもとに翌日、五月十八日でございますが、とりあえず理事長の出局を求めまして事情を聴取いたしております。かなり事態が紛糾しておる。しかも多数の総代が理事長に対して不信任の意図を表明しておるということはまことに遺憾でありまして、この点について早急に善処するように要求いたしました。理事長もこれに対しまして五月末日に臨時総代会を開催するということを決定いたしました。それまでに、それぞれの総代ともいろいろ隔意ない意見の交換をやるというようなことを言っております。財務局あるいは大蔵省といたしましては、そういった事態をただいま見守っておる最中でございます。いま御指摘のような法文の適用というようなことにつきましては、現在の段階ではどうするかということは申し上げられませんけれども、今後の推移あるいは信用金庫の業務の保障というようなことで、問題として検討したいと考えております。
  68. 和田静夫

    ○和田静夫君 信用金庫法において銀行法の十条が準用されて、第三十四条が準用されないのはどういう理由でしょうか。
  69. 中橋敬次郎

    ○説明員(中橋敬次郎君) いま御指摘の銀行法の十条の準用は、業務報告書の作成及び主務大臣提出の事項でございますので、これが信用金庫法によって準用もされておりますけれども、御指摘の銀行法の三十四条といいますのは罰則規定でございますので、おそらく罰則規定の準用というのは通常はいたしませんから、別個にそれ相応の罰則は信用金庫法に設けられておるだろうと思います。
  70. 和田静夫

    ○和田静夫君 大蔵省に最後に一言。実は罰則の準用問題というのは、きのう地方行政委員会でかなりやりまして、今度出ている法律で罰則の準用という新しい事態で、これは許されない。いま御答弁になったように私もそう理解しておる。ところがまた、たいへんもめまして、内閣法制局を私は呼んでそこで答弁をさせました。ところが幅広く解釈するという新しい解釈が出てきまして、きょうは参議院の法制局に依頼をして、内閣法制局の見解が正しいかどうか、午前中かけて検討してもらっているんですが、そういう状態が実は生まれているのです。これはただ昨日そういうことがありましたから、いま中橋さんが答弁されたことは私も理解しておったんですが、そういうことがありましたので、念のために……。  そこで、建設省に伺いますが、公団中層住宅の平均家賃が四十六年度・二万六千二百二円、再開発の高層住宅二万九千五百円、三DK型三万円台というのは、ちょっとひどいのではないかと思うのですが、どうにかするおつもりがあるんですか。
  71. 多治見高雄

    ○政府委員(多治見高雄君) ただいま御質問の数字は、ちょっと私が手元に持っております数字と違いますけれども、確かに公団住宅はいろいろございますので、二DK、三K、三DK、それぞれ平均家賃を積算いたしております。それによりますと、四十五年度から四十六年度の建設住宅につきまして大体二三%程度の家賃の値上がりをいたしておるわけでありまして、お話のように、われわれといたしましても、これは少し上がり過ぎるということで、何とかこれを引き下げたいという努力をいままでもいたしてまいりましたし、今後も続けたいということで努力をいたしております。それでこの二三%の値上がりの要因でございますけれども、建設資材の上昇、労務賃金の上昇、それから地価の上昇、こういったことが重なりまして、こういうふうな上昇を来たしておるわけでございまして、住宅建設を受け持っております住宅局といたしましてはたいへん不本意な数字でございますが、何とか地価の抑制をやる、あるいは建築費の安定化のために住宅の工業化をやるということで、今後ともこの高騰を押えていきたいという努力を続けてまいるつもりであります。
  72. 和田静夫

    ○和田静夫君 用地費やら建設費の値上がりを理由にして、毎年家賃の値上げをしたのでは公共住宅の存在理由が乏しくなる。そういう意味で、歯どめというものを十分お考えになるべきだと思うのですが、いかがです。
  73. 多治見高雄

    ○政府委員(多治見高雄君) いまお話しの点は、もちろん住宅政策の基本でありまして、われわれも何かそういった点についての決定的な方策ができればというふうに日常努力しているつもりでございますけれども、現在の段階で使います資金のコスト、それから客観的条件で上がってまいります資材、労務、地価等の条件は、住宅局として住宅を建設するという立場からすれば、いまお話のように安定させていただきたいということで、御要望は申し上げておりますけれども、なかなか現実は思うようにいかないというのが実情でございまして、お話のように確かに家賃の上がり方は、まあわれわれの考えております理想からは高過ぎるというふうにわれわれ自身感じております。
  74. 和田静夫

    ○和田静夫君 公団住宅の古い入居者の家賃を上げられるという、そういう動きがあるということを聞くのですが、その後どうですか。
  75. 多治見高雄

    ○政府委員(多治見高雄君) この問題につきましては、公営住宅、公団住宅、同様でございまして、いま御指摘のございましたように、年々地価も上がり、建築費が上がるということで家賃が上がっているわけでございまして、その間、公団もできましてからもう十五年たちますので、公団ができました当初建てました家と、現在建てます家との間の家賃の不均衡という面が非常に顕著になっておりますので、これについてまあ社会公平の見地から何らかの是正措置を講じなければいけないのではないかということで検討いたしておりますが、なかなかむずかしい問題でございますので、一朝一夕には結論が出ませんので、目下鋭意検討を進めておりますが、われわれとしましては、住宅宅地審議会、それから行政管理庁等から、いろいろ御指摘がございまして、そういった不均衡な家賃は是正すべきではないかという勧告も出ておりますので、この線に沿いまして、できるだけ早く結論を出したいということで検討を進めておりますけれども、本年度中はなかなか結論までに達しないという現在の作業状況でございます。
  76. 和田静夫

    ○和田静夫君 これは本年じゅうには結論が出ないことはけっこうなことなんです。なるべく出さずに、上げるべきではないと私は思います。それは四十一年五月六日の衆議院の建設委員会で、当時の瀬戸山建設大臣は、古くから入っている人の住宅の家賃まで上げようとは思いませんと断言されているんですね。したがって、検討の結果、古い人の家賃を上げますと言ったら、大臣の約束違反になります。それはいまでも生きているでしょう。十分に考えなければならぬと思いますが、いかがですか。
  77. 多治見高雄

    ○政府委員(多治見高雄君) 瀬戸山大臣の当時の御発言、実は私聞いておりませんので、いまここで当時大臣がどういう御発言があったかということについてのお答えはできませんけれども、その後事情も変わりましたし、われわれとしては、要するに社会的な不均衡を是正する必要があるという審議会の答申あるいは行政管理庁の勧告等に基づきまして、何らかの方法で不均衡を是正したいということで検討を進めておるわけでございまして、まだ結論が出ておりませんので、その結論につきましてただいま予測的なお答えをするわけにいきませんので、御質問の御趣旨はよくわかりますので、そういった方向で解決できればわれわれとしても非常にありがたいわけでございます。なかなか実際の情勢はそういった解決ができるという見通しはむずかしいような気がいたします、現在の段階では。ただ、われわれといたしましては、住宅を建設する、それによって低所得の方に安い家賃の住宅を供給するということを目的とする部局でございますので、われわれとしては、できれば御質問の趣旨に沿ったような解決策が見つかればということで努力いたしますけれども、ただ、現在の段階ではなかなかそういった解決策はむずかしいというふうに感じておるということだけを申し上げておきます。
  78. 和田静夫

    ○和田静夫君 私は、瀬戸山建設大臣の発言に触れたことを十分頭の中に入れておいていただきたいと思います。たいへん恐縮ですが、河川局長はなお川崎さんですね。――そこで、きょう、もう時間がなくなりましたから質問しないのですが、私は、この前、四十五年の十一月六日の決算委員会で川崎さんが私に約束していることがある。その資料が一向に届かないものですから、それを早く届けてもらいたい。それは河川敷の問題、東京都が管理を委任されておる区間で問題になった、そう言ってもらえばわかりますが。そこで調査をなるべく早くやってということになっているわけです。その調査結果が届きませんので、それを急がしていただきたいということ、同時に都市周辺の河川台帳を一緒に届けてもらいたい。これは資料の要求です。
  79. 多治見高雄

    ○政府委員(多治見高雄君) さっそく伝えまして、早急に資料をお届けいたします。
  80. 二宮文造

    ○二宮文造君 四十四年度の決算の総括質疑の冒頭でございますが、私は、昨年、四十三年度決算の途中で決算委員に入ってまいりまして、もうすでに審議が相当回数重ねられたあと決算委員になったわけです。さて、四十二年以前、それから四十三年、四十四年と、このように会計検査院の検査報告を見た場合に、報告の掲記のしかたが変わっております。特に会計検査の基本方針の変更を思わせるような掲記のしかたになっている。そういうところに私気がついたわけです。で、問題はどういうところにあるかと言いますと、四十二年度決算検査報告の十七ページによりますと、「国の会計」について、「決算の検査確認」という項で、表示のしかたが歳入金額云々、歳出金額云々と、そうしてその横に「左のうち未確認額」云々と、そして「上記決算額は、未確認額を除いてこれを検査確認した。未確認額の内訳は」云々、こういうふうに表示されております。  さらに、同じ決算検査報告の二十ページの後段によりますと、「第3、昭和四十一年度以前の未確認額の検査確認」、「昭和四十一年度以前の一般会計および各特別会計の歳入歳出決算のうちの未確認額で、なお検査確認するにいたらないものは合計」云々「であって、その他のものはこれを検査確認した。なお検査確認するにいたらないものの各科目の金額および理由は付表第2および第3のとおりである。」と。で、末尾に付表がついております。  さらに今度は、四十三年度の決算検査報告を見ますと、その十六ページに「国の会計」、「決算の確認」、「第1、一般会計」のほうで「会計検査院は、下記の決算額を確認した。」、歳入決算額云々、歳出決算額云々で、先ほどの右に計として書かれておりました未確認額という表示はございません。さらに、その四十三年度決算検査報告の十九ページに「第3、昭和四十二年度以前の未確認額の確認」、「昭和四十二年度以前の一般会計および特別会計の歳入歳出決算のうちの未確認額は、これを確認した。」と、こうなりまして、さらにその例の付表の2はございません。これが四十三年度。  さらに、四十四年度の決算検査報告を見ますと、その十六ぺ-ジに「国の会計」、「決算の確認」、「第1、一般会計」、「会計検査院は、下記の決算額を確認した。」、歳入云々、歳出云々と、こう書かれまして、もうその未確認額については全然これは触れておりません。こういうふうに表示のしかたが変わってきたということは、何か会計検査院の検査の方針に大きな変更があったのではないか。こう思うのですが、なぜこのように三年度を通して見まして検査報告の表示のしかた、掲記のしかたが変わってきたのか、これを御説明願いたい。
  81. 山崎高

    ○会計検査院長(山崎高君) 検査報告の掲記のしかたは、これはこまかい点では検討して毎年毎年少しずつ変わっている分がございますけれども、検査の根本方針としては変わった点はございません。ただ、その表現は、検査報告として出す場合に、従来は慣行的にやっておったのを検査院法のもとに返っていろいろ検討いたして、これはこのほうがいいんではないかというような見地から変えたというふうに御了解願いたいと思うのでございます。ただいまの御質問のこの未確認の問題でございますが、ちょうど四十三年に国際会議がございましたので、あくる年の四十四年からこういうような院法の各条項をいろいろ検討いたしました。そのうちの一つとして決算の確認というものはどういうものかということを検討いたしましたが、それと関連いたしまして一体未確認は、これは旧院法時代からずっと置いてあるものでございますけれども、新院法になったら一体未確認というものを入れておかなければいけないものであるかどうか。特に最近は防衛庁だけなんでございますが、どうして防衛庁だけに限って置かなければいかぬか、法律的に置かなければいかぬものなのか、それから置かないと今後の検査に支障があるかどうかということを検討いたしたのでございます。結論的に申し上げますと、未確認事項というものを置かなくても今後の検査は十分できる。未確認ということであげなければ検査院が検査できないというようなものではない、そういうような制約は全然ないということになりました。それからあげておりますものは大体同じようなものを毎年あげておりまして、そして担当局長がしばしばこの委員会でも答弁しているのでございますが、そういうふうな従来のような未確認というものを残すという必要もなくなったという点がございまして、四十三年度から未確認の掲載はやめたわけでございます。もちろん、この未確認を置く以上はやはり四十二年度までのような形で詳しく説明しておかなければいかぬわけでございますが、未確認はなくてもいいんではないかというようなことでとったわけでございます。しかし、未確認をとったからといって検査はしないというわけではございませんで、やはり同じ事項につきましては、たとえば前金払い、概算払いをしたという事実は、これは確認できるわけでございますので、前金払い、概算払いをしたものが、その後どうなっておるかということのトレースは、やはり検査課でやっておる、こういうふうな実情でございます。
  82. 二宮文造

    ○二宮文造君 私ちょっとよくわからぬのですが、その未確認額というのは四十四年度決算検査の段階で未確認額というのはあったんですか、なかったんですか。
  83. 山崎高

    ○会計検査院長(山崎高君) 未確認というものの扱いをやめましたので、四十四年度の決算の段階においては未確認として取り上げて集計をしておりません。ですから従来の未確認事項にあたるものを一つの個々のケースとして検査していますが、たとえば概算払いのものだけを特に抽出して、それを未確認だといって定義づけて、その額が繁らかというような集計はいたしておりません。
  84. 二宮文造

    ○二宮文造君 いや集計をするとか、しないとかじゃなくて、大体この記載によりますと、確認したとなっているわけです。そうすると、確認したという文言から国民が知ることは、未確認額はたかったんだなと、こう思いますね、確認したとなっているんですから。だけど実際に未確認額というのはあったのか、なかったのか。集計している、してないは別として未確認額はあったのか、たかったのか。この点を私はお伺いしております。
  85. 山崎高

    ○会計検査院長(山崎高君) この確認ということは法律的な意味になってくるのでございますが、確認ということばは、これは検査院法にあるものですから使っておるわけでございます。それで一たん確認してしまったら、もう検査院で意思表示をしたんだから、その後何か議会でこういう問題について調べてくれといっても、もう、一たん確認したから検査はいたしませんという意味のものではないのでございます。で、確認の解釈については、単に数字だけ合えばいいんじゃないかという計数説といいますか、そういうような少数説本昔からあるんですが、そうじゃなくて、やはり一応検査院が内容の当不当まで立ち入って調べて、それで検査を了したんだというような認定の意思表示が確認というふうに、これは解釈せざるを得ぬわけでございます。そうすると、その確認ということばからして確認しないということが未確認だということであれば、未確認でいう「確認」は決算を確認したという場合の確認と同じ性質じゃないかと思われるかもしれませんが、未確認というのは、そういうふうな意味じゃなくて、いわゆる決算確認は検査を了したという意味の確認であるのに対しまして、未確認はそういう意味じゃなくて、一つの前金払いなら前金払い――前金払いしたけれどもまだあとに残っておる場合、物が入ったかどうかということはまだ見てないんだという場合に使っていたのでございます。しかし、その年度における契約としては前金払いなら前金払いの証拠書類があり、これを検査しているわけですから、決算確認ということばを使っていいんだ、ちょっと説明がへたなんでございますが、そういうふうな解釈から未確認はとっても、少しも差しつかえないという結論に達してやったわけでございます。
  86. 二宮文造

    ○二宮文造君 私がお伺いしておるのは、そういうこじつけの苦しい答弁ではなくて、未確認額はあったんですか、なかったんですか。概算払いとか前金払いとかいうことで検査は了した。検査は了したという意味はわかりますが、しかし物品の確認はしない。そういうのは私はやっぱり未確認額だと思うんです。そういうものがあったのかどうか。
  87. 山崎高

    ○会計検査院長(山崎高君) もちろんそれはございます。しかし、それを集計していないということであります。
  88. 二宮文造

    ○二宮文造君 ところが従来、なぜ未確認額というものを付表に集めたかという説明として、防衛当局に対しましても、実際に品物が入った場合の検収と、それからまだ入っていない、非常に長期間にわたって未納入である、そういうものにつきましては納入促進を強化していただく。こういう目的もあわせ持っておったのでございます。これが従来ずっと検査院が未確認額というものを付表に集めてきた、いわば一つには検査院としては、この未確認額についてはまだ物品を確認しておりませんということに対して、あとずっと検査をいたしますという意思表示であり、もう一つには、主務官庁である防衛当局がルーズになってはならないということで、検査報告に掲記して物品納入を促進させる。そういう両面を持って未確認額というものを掲記されてきた、それは私は非常にいいと思う。一方では検査院の姿勢というものを明確にし、それをまた国民にはっきりと伝えることにもなる。また一方、官庁に対してはやはりいいかげんなことをしてはいけません、早く納入を促進しなさいというような、会計検査院としてはしごく当然な掲記のしかたであったと思うんですが、それが突然こうかわりまして、そうしてずっと院長の答弁を聞いておりましても、それが妥当な解釈のようには私どもには思えないわけです。やっぱり会計検査院法の第二十一条には「会計検査院は、検査の結果により、国の収入支出の決算を確認する。」、検査を了するとはなっておりません。「確認する」、それからまた、二十九条を見ましても「日本国憲法第九十条により作成する検査報告には、左の事項を掲記しなければならない。一、国の収入支出の決算の確認」、院長のいまおっしゃったのは、確認ということばを検査を了するということにすりかえておっしゃっておりますけれども、私はやはり、このようにはっきりと院法に明記されている以上は、昭和四十二年度以前の検査報告に表示されたようなやり方のほうが正しいのではないかと思うんですが、これはどうでしょう。
  89. 山崎高

    ○会計検査院長(山崎高君) この決算の確認ということは、明治以来ずっと議論があった問題でございまして、ことに新憲法になってからもいろいろと国会でも時の法制局長官なんか答弁されておりますが、やはりこの確認というものは、国語の解釈ではなく、法律的に解釈すれば私の言ったようにとらざるを得ない。これが多数説でございまして、一部には、計算上の計数だけ合えばいいんではないか、それが確認である、という説もあるわけであります。そこで法律的にはどういうふうな考え方がいいかということを検討した結果、確認というものの解釈はやはり多数説のようになるのではないかという結論になったわけであります。これもそのときいろいろ詳しい議論をしたんですが、いまその詳しい議論は記憶しておりません。そこで、この未確認というのは従来慣行的にずっとあって、たとえば回答がこなければ未確認にするぞということで昔はやっておったようでございますが、やはり検査というものはやろうと思えばできるものでございますから、未確認として何もおく必要はな、検査は十分できるから未確認として特にこれを取り上げてやる必要はないんではないか、ということは――前からそういう議論はあったわけでございます。四十三年に落とす前から検査報告を作成するたびに、どうして未確認をそのままにしておかなければならないのかという議論があって、それがせんじ詰まって四十三年に具体化したわけでございます。唐突に四十三年に未確認を落とそうというような意図があったのではなくて、どうしてこれを置かなければいけないのだろうというような、純法律的な意味からの議論が前々からありましたので、それで、一度煮詰めてみようということになり、四十四年に何回かいろいろな院法関係の会議を開きました。そこで各条項のいろいろな問題点、たとえば三十四条とか三十六条とかのいろいろな問題についてもいろいろな議論をいたしました。その時の結論の一つとして、未確認は置く必要がないのじゃないか、なくても自後の検査には一向差しつかえがないというふうな結論になったわけでございます。  詳しい点は、なお事務当局から説明いたさせます。
  90. 二宮文造

    ○二宮文造君 どうも私は納得できません。こういうふうに付表に載っておりますと、なるほどこういう未確認額があったのかということが理解できます。しかし、検査を了した、確認したといって、付表にもそれを掲記されませんと、一体未確認額というものはないものだと、このように感じてしまうわけです。ですから、やはりいまの院長の御答弁ではありますけれども、なぜ四十二年までやってきたことを消さなければならないのか、掲げてもいいじゃないか、また掲げるべきではないか。こう思うのですが、その点はどうでしょう。もとへ戻すような意図はありませんか。
  91. 小熊孝次

    ○説明員(小熊孝次君) 事務当局からお答えいたします。先ほど来お話がございます未確認の問題でございますが、法律的には先ほど先生が仰せられたとおり、確認ということを二十一条なりあるいは二十九条で使っておるわけでございます。従来、検査報告で未確認ということばを使っておりましたけれども、これは法律上のことばではございません。検査報告掲記の一つの表現としてそういうことばを使っておったわけでございます。したがいまして、同じレベルで決算の確認ということに対応するところの未確認ということではないというのがわれわれの解釈でございます。この点は、そういうのが通説になっておったと思います。ところが表現から見ますと、未確認ということで、確認に対応する姿での未確認だと、こうとられがちな点が一つ根本的にあるわけでございます。それで、先ほど院長が答弁されましたように、会計検査院といたしましては、当該年度の会計、たとえばただいまの前金払いとか概算払いとかいうようなものにつきましては、当該支出といたしまして確認をいたしておるわけでございます。したがいまして、その後の前金、概算払いをしたあとにどれだけどういう給付があるかという問題は、これは当該年度に入らない場合におきましては、これは計算証明規則の規定によりまして、どういうものが入ってないかということを当該年度の計算証明の一番最後の月におきまして検査院に提出させることになっております。これは計算証明規則の三十条及び資金前渡官吏につきましても同様の規定がございますが、これによって提出させることになっております。したがいまして、そういう書類という形で出していただきまして、その翌年度におきましてさらにどういう品物が入ったかどうか、あるいは契約と同じようなものが入っておるかどうかというような点の検査は、当然やるわけでございます。したがいまして、それが適切でないという場合におきましては、翌年度なら翌年度におきまして検査いたしまして、それが適切でなくて、指摘に値するものでございましたら、不当事項なり、改善処置要求として検査報告に出る。こういう形になるべき筋合いのものであると、私どもは考えておるのであります。したがいまして、この確認、未確認ということばの問題、それからただいま申し上げました検査の事務の運び方という見地、それからさらに当時、防衛庁におきましてそういうものについて未確認として従来掲記してまいりました一つの理由といたしましては、先ほど先生がおっしゃいましたような事態の中でも、特に防衛庁につきましては、当初特殊な技術的な問題というようなことで、そういう兵器類の購入等について相当の混乱があった。そういうものにつきまして注意を喚起する意味におきまして、未確認として掲記しておったわけでございますが、その後漸次改善せられておりまして、ことさら防衛庁だけについてそういうような掲記のしかたをするということは必要ないのではないか。もし必要があれば、先ほど院長がお話ししましたように、あるいはただいま私が申し上げましたように、これは後年度において堂々と検査をいたしまして、そしてそれについて批判をする、こういう体制でいくべきではないか。こういうことで、先ほど先生の御指摘がございましたように、四十二年度までは未確認になっておりましたが、その後新規の未確認というものは掲記しないようになっております。こういうような次第でございます。
  92. 二宮文造

    ○二宮文造君 掲記するとか、しないようになったとか、そういう事務的な問題を私お伺いしているのではないのです。もっと基本的な問題をお伺いしたいのです。ということは、いまあなたがおっしゃったように会計検査院のほうは、概算払いとかあるいは前金払いとかいうものでデータを持っております。データを持っておるから翌年度それをまた防衛庁に意思表示をして、どうなったかさかのぼってやることはできます。しかし、私どもはこの検査報告をもって審査をするわけです。その審査をしていきます段階で、従来のように未確認額というものが表示されている。そして次の年度においてこれは不当であった、不正であったというふうなものが出ますと、前とつき合わせて、なるほどこの未確認がいわゆる不当事項として掲記されたんだなという認識ができます。しかし、それが全然ありませんと、いきなり検査院のほうで不当事項として掲記されても、私どもはその発生原因が一体どこにあるかということがわからないのです。そういう審査の立場からいっても、こういう未確認額というものは残されておったほうがいいのではないか、そのほうが私どもは審査に非常に都合がいいし、また国民としても、なるほど会計検査院はここまではやっているけれども、この面についてはやっていなかったのだなというふうに、検査院も――私は守備範囲ということをよく言いますけれども、これについて明確になってくる、こう思うのです。それでただ私、確認ということばにひっかかるのですが、たとえば昨年、和田委員から御質問がありましたときに、鎌田さんが答弁された。あるいは公明党の沢田委員がその点について触れましたときに、院長が答弁された。その答弁の内容を私ここでしんしゃくしますと、これが一体確認になるのかどうか、「確認する」と院法で明確にいわれていることになるのかどうか、答弁を聞いておりますと非常に問題になってくるのです。たとえば未確認事項に対する、これはたしか鎌田第二局長の答弁でございますけれども、「前金払い、概算払いいたしました契約及びその前金払い、概算払いの支払いについてその当否を検査いたしまして、それが妥当であるという一応の結論を得まして、掲記しないというようなことになったわけでございます。」、こう答弁されている。「一応の結論を得まして」、それからまた公明党の沢田委員の質問に対しまして院長は、「しかし落としたからといって、これは検査ができない、検査確定したという意味ではございません。この精算を終了するまではやはり引き続いてそれぞれ同じように厳重に検査を行なっております。」という、要するに、検査が確定したという意味ではないとか、一応の結論を得たとかいうような会計検査院の答弁を聞いておりますと、やはり院法に「確認」と、こういっているのに、確定したものではない、一応の結論だと、これはやはり少なくとも国の会計検査を確認したという趣旨から照らしてみますと、表現のしかたが間違いではないか、こう思うのですが、この点はどうでしょうか。
  93. 山崎高

    ○会計検査院長(山崎高君) 確認ということばにつきましていろいろと御意見があるのは、これはもう当然であると思うのでございます。昔から非常に議論がございまして、その中には厳格に解釈して、一たん決算全部についてきまったんだからこれは一事不再理だという意見もあります。これによれば、あとから違法不当な事項が発見されても検査院は手をつけぬ、確認を確定という意味にとるとそこまでいくわけです。しかし、確認とは、いやそういうものじゃないんだ、やはりあれだけあるんだからどこに見落としがあるかわからぬ、しかし一応検査は終わったのだというのが確認の解釈についての多数説です。一方、確認というのはいやそんなものではないんだ、計数だけ見ればいいんだという説もございます。計数はたしかに確認できるわけでございます。これは計数だけじゃないんだ、計数の内容まで立ち入って当否を見るのが確認なんだという説の反対の立場のもので、いわば計数説というもので、これは明治の初めからあります少数説なんで、これは多数説ではないわけなんです。検査院がやっているのも少数説ではなくて、多数説に従って従来からやっているわけでございます。  そこで、未確認ということになると、確認という観念と対立して未確認ということばにとられると、非常に定義としてはあいまいでありますから、かえって誤解を招きやすいことばであるし、それからもし具体的にどういう理由でもってこれが問題になるかといえば、記述の方法で補ないがつく問題ではないか、これはいろいろと何年もかかって検討したわけです。そこでこれは落としてもいいんじゃないかというわけで落としたというわけなんでございます。その点ひとつ御了承願いたいと思うのでございます。
  94. 二宮文造

    ○二宮文造君 どうもその答弁は、私は納得できないんです。たとえば前田泰男さんが――御存じだろうと思いますが、「財政法会計法基礎知識」、これをお書きになっております。それからまた元の事務総長でしょうか、大沢さん、これが院法二十一条について――これは「官庁会計基本法逐条注釈(上)」ですか、(上)、(下)になっていると思うんですが、昭和四十四年の九月にお書きになった著書です。それらを見ますと、たとえば前田泰男さんの書によりますと、「決算の確認とは、会計検査院が検査の結果、決算の計数、内容について当不当の判断を終了したことを認定することをいい、……」こう書かれております。それから大沢さんは、「会計検査院は、国の収入支出の決算を検査するが、その結果によって、その決算を確認する。この「確認」とは、収入支出の決算の内容をなす諸計数の計算は、証拠書類に照して正当であるか、その内容をなす個々の会計経理行為は、予算の目的や法令に適合しているか、また経済的に妥当であるかという点について判定し、その結論を出すことである。」、要するに決算の確認というのは検査の完了によって初めて確認となる。いわゆる未確認のことに引っかかりますけれども、検査未了のものは未確認のはずだと、私はこう思います。しかし現在は、検査未了の決算を確認するというようになるわけですね、これを見ますと。確認したと、こうなっているんですから、国の検査報告は検査未了のものも含んで、会計検査院は国の会計検査は終わりました、確認しました。こういう表示のしかたは、これは適当でないんじゃないか、こう私は言うわけです。この点はどうでしょう。
  95. 山崎高

    ○会計検査院長(山崎高君) 先ほど引用されました本に書いてある内容、あれは私もすっかり見たんですが、いままた拝聴いたしましてまた記憶を新たにしたんですが、計数だけではないわけです、計数及び内容とありますね。それで内容を見るということは、その当否についていいかどうかというふうなことまで一応検査を了したという、検査院の認定であると、こういうふうに書いてあるわけですね。それが確認ということばの意味です。法律的な意味はそういうものでありますから、そうすると、さっきおっしゃったような前金払いとか概算払いしたものについては検査を終わっているわけです。
  96. 二宮文造

    ○二宮文造君 物品はどうです。
  97. 山崎高

    ○会計検査院長(山崎高君) それとこれとは別です。その年度におけるとり方が問題なんです。そこで検査を完了したというのが確認、そういうふうにとれば、いま言ったように前金払いなどについても前金払いなどの分として証拠書類が一応ちゃんと出て来ますので、それを検査すれば確認したことになります。しかし検査を了しても後年度で品物が入るという場合がありますから、その場合は後年度は後年度としてちゃんとトレースして検査しているわけです。ただ、未確認ということばは、何というか確認ということばの反対のことばが未確認だというふうな定義にとられやすいという、そういうような難点もあるわけなんです。従来は未確認ということばを置いたものですから、未確認というものはこういうふうなものだということで大いに弁護して置いたわけですが、せんじ詰めれば置く必要はないんじゃないか、こういう議論になっているわけなんです。
  98. 二宮文造

    ○二宮文造君 これは私、しろうと意見で、私の指摘のしかたが正しいかどうかわかりませんけれども、四十二年度検査報告によりますと、その冒頭に「この検査報告には、歳入歳出の決算に関する事項、国の財産に関する事項、会計事務職員に対する検定、改善の意見を表示した事項等のほか、会計検査院法その他の法律により検査を行なっているものの検査事項を掲記した。」、こうありますね。ところが四十三年、四十四年の総論の表示のしかたは違いまして、「この検査報告には、歳入歳出の決算に関する事項、国有財産、物品等国の財産に関する事項、会計事務職員に対する検定、会計経理について是正改善の処置を要求した事項」云々と、こうなっておりますね。物品という事項が四十三年、四十四年には加わっているわけです。それが四十二年には物品というのが入っていない。入っていないときには未確認事項というのが入っているわけです。未確認というのが付表に載っている。いまおっしゃった前金払いあるいは概算払いは書類によって検査を了したと言ってみても、要するに物品等国の財産に関する検査というものは、これは検査を了していないと私は見るのですが、その点はどうでしょう。
  99. 小熊孝次

    ○説明員(小熊孝次君) お答えいたします。ただいま御指摘のありました点でございますけれども、この総論に書いてあります検査報告の内容はどういうものを記載したかということでございますけれども、四十二年はおっしゃいましたように、「国の財産に関する事項」、こういうふうに書いてあったのを「国有財産、物品等国の財産に関する事項」と四十三年ではなっておりますが、これは単に一つの表現のしかただけでございまして、特に先ほど来お話がございました未確認の問題とは関係のない事項である、こういうふうに考えております。
  100. 二宮文造

    ○二宮文造君 だから、先ほど言った物品の検査を了してないということは、品物が入ってないんですから、入ってないということは検査を了したということにはならぬでしょう、その物品に関する限りは。そうすると検査未了のものというのは、結局その当否の判断ができぬでしょう、いいか悪いか。当否の判断をすることができぬ段階を決算未了と、こういうわけでしょう。そこで、決算の確認というのは、一つには計数上の確かめ、二つにはその当不当、この判定というものがいわゆる決算の確認というものの持つ二つの内容でしょうね。計数の確認、それから内容の当不当の判定。これも大沢さんの書いたものですけれども、当不当の判定は、「すでに行なわれた個々の会計経理行為の効力に影響を及ぼすものではない。……会計検査院は、その」当不当の「事実を指摘して是正をうながすことができるだけ」であると書かれておりますし、前田さんの書かれたものの中には、「決算金額のうち種々の理由により、当否の判断を下すに至らなかったのは、未確認額としてその確認を保留し、後年度またその事項について検査を行なうこととなる。会計検査院が決算について当不当を断ずることは、そのことによって当然に責任官吏の責任が解除されたり、あるいはその責任が追及されたりというような法律的な効果が伴うものではなく、法律的事務的立場からする決算に対する批判に過ぎない。しかし会計検査院は、不当と認めた事項のうち、法律に定める条件に該当するものについては、別途その責任を追及することができる。」、こういうふうに書かれておりますから、従来の未確認事項のように前金払いあるいは概算払いを行なって、物品が未納あるいは検査証明が未到着のものについては、納期がきてないということだけで検査上不当と判定することはできないと、こういう結論になると思うんです。だから、このように検査未了の状況で決算を確認するということは、今度はそういう確認という内容が非常にあいまいになってくる。これでいいものかどうかということですがね。
  101. 山崎高

    ○会計検査院長(山崎高君) この未確認というものを置きますと、未確認でなければもう次の年には検査できないんだというように考えられやすいのでございます、会計検査院が一ぺん確認したのですから。こういうふうな議論になりますので、そういうものじゃなくて、未確認として置かなくても、やはり次年度においても必要があれば検査院は検査できるんだというふうに最近になってから法律解釈を統一したわけでございます。そこで、それならば未確認というものを置く意味がなくなるじゃないかということになったわけであります。未確認を置かなくても検査できるんだから、普通の場合として検査していいんじゃないかと、そういうふうな経過をたどっております。
  102. 二宮文造

    ○二宮文造君 すみません。申し合わせの時間がきましたので、ちょっと中途はんぱになりますが、これは別途私はまた、しさいに御意見をお伺いしたいと思うんです。要するに、こういう検査報告の表示のしかたになりますと、私どもは審査が非常にむずかしくなる、こういうことです。ですから、集計はしていないにしても、大体四十三年、四十四年でどういう未確認があったかということは当然会計検査院ではわかるはずです。ですから、四十二年度の表示のしかたと同じようなしかたで私どもに資料として御提出を願いたい、こう思うのです。これをお願いしておきます。  それから、院長がいまおっしゃった、決算の確認は検査が確定していない段階でもできる、かつ同一の経費についても確認後もなおできると、いまおっしゃいました。そうして、これをやっておると、こういうようにおっしゃっておりますが、一体確認をしたあとでも検査ができるという法令上の根拠、これはどこにあるのか。一体確認したあとでも、いまおっしゃったように検査ができろという法令上の根拠はどこにあるのかということをいま御答弁願いたい。  それから、中曾根長官が、四十六年二月十二円の参議院の本会議で、FMS調達品について四十三年度分十億円、四十四年度分八十五億円が未納になっている。こういうふうに国会で答えておりますけれども、これらの確認はどのようになさったか、この点について答弁を願いたい。  それからあわせて、もう一つ、資料でございますが、これは全然本論と離れてまいりましてたいへん恐縮なんですが、会計検査院の局長以上の方で、受検対象の公社、公団、事業団等特殊法人に、言いたくないことばですが、天下りということばが世の中でよく使われておりますが、就職している者の名簿、役職、就任年月日、就職したときの役職、これらについての資料を御提出願いたい。これは委員長のほうにもお願いしておきます。  以上のことをお願いし、答弁を伺って、時間がきましたので、きょうは一応終わりにしたいと思います。
  103. 山崎高

    ○会計検査院長(山崎高君) 従来の未確認と同じ形のものですね、表として差し上げますのは。これはできるそうでございます。  それから確認ですね、これは法文上の問題でなくて、確認ということばの法律解釈の問題でございます。これはいろいろございますが、もちろん確認というのは検査によって確認するのが当然でございます。しかし法律上確認してしまったらあと絶対に検査できないかどうかという点については、それが好ましいかどうかという問題もありますけれども、法律的には確認したあとでも検査はできるという解釈でございます。
  104. 二宮文造

    ○二宮文造君 解釈ですか。
  105. 山崎高

    ○会計検査院長(山崎高君) 法文上、確認ということばは一つしかありません。
  106. 二宮文造

    ○二宮文造君 法文のとおりなさればいい。
  107. 山崎高

    ○会計検査院長(山崎高君) 法文の解釈がそういうことでございます。法律解釈というものはそういうことでございます。  それから、いまの第三番目というか、第四番目のほうは後ほど資料を差し上げます。
  108. 森元治郎

    ○委員長(森元治郎君) 速記をとめて。   〔午後零時五十八分速記中止〕   〔午後一時十二分速記開始〕
  109. 森元治郎

    ○委員長(森元治郎君) 速記を起こしてください。
  110. 渡辺武

    ○渡辺武君 現在、金融機関の合併問題が各地で起こっておりますけれども、大蔵省が合併を認可する場合の基準はどこに置かれているのか、これをまず伺いたいと思います。なお、きょうは持ち時間が少のうございますので、御答弁は簡単明瞭にお願いしたいと思います。
  111. 近藤道生

    ○政府委員(近藤道生君) 大蔵省といたしまして合併を認可いたします場合の基準でございますが、まず第一に、合併が金融の効率化に資するものであるかどうか、その点が第一点でございます。第二点は、当該地域の中小企業金融に支障が生じないかどうか、それが第二点。第三点は、金融機関相互間の適正な競争関係を阻害する等、金融秩序を乱すおそれがないかどうか、それが第三点でございます。第四点は、合併後に業務を的確に遂行する見込みが確実であるかどうか、これが第四点でございます。  以上のような点を総合的に勘案するわけでございます。
  112. 渡辺武

    ○渡辺武君 いまお読みになられたのは、金融機関の合併及び転換に関する法律の第六条二項というふうに理解しますが、これらの条件が全部満たされることがなければ承認はしないという意味なのか。あるいは全部満たされなくても、そのうちの一つでも満たされれば承認をするという意味なのか、その点を伺いたい。
  113. 近藤道生

    ○政府委員(近藤道生君) 全部が満たされるということが条件でございます。ただ、その一つ一つの項目につきまして、はたして満たされておるか満されておらないか、その辺は意見がそれぞれ違う場合があろうかと存じますが、それらの点につきましては慎重に配慮をいたしまして、全部が満たされておるという場合にのみ認可をするということに相なるわけでございます。
  114. 渡辺武

    ○渡辺武君 いま申し上げました法律が成立した際、参議院と衆議院でこれに附帯決議がなされていますが、どのようなものか、お聞かせいただきたいと思います。
  115. 近藤道生

    ○政府委員(近藤道生君) まず、労使間で自主的に話し合いをすべき事項といたしまして三つの点をあげております。一つは、人員整理、労働条件の引き下げ、差別待遇、それが行なわれないように労使間で自主的に決定せしめるということが第一項でございます。それから第二項は、合併及び転換に際して中小金融機関にもっぱら依存していた中小零細企業者が不利益をこうむる結果を招来しないように特に配慮すべきである。この二点が衆参両院における附帯決議の内容でございます。
  116. 渡辺武

    ○渡辺武君 この、いまお読みになった附帯決議の内容ですけれども、この二つの条件ですね、これは大蔵省が合併を認可する場合の条件であるというふうに考えますけれども、その点はどうでしょうか。
  117. 近藤道生

    ○政府委員(近藤道生君) 条件と申しますよりも、衆参両院ともに同じ附帯決議をおつけになったわけでございますから、これを最大限に尊重をいたしまして、この趣旨に沿って事態を取り運ぶということが必要であると存じます。
  118. 渡辺武

    ○渡辺武君 重ねて伺いますけれども、先ほどおっしゃった六条の第二項ですね、それからまた、いまおっしゃった附帯決議ですね、この条件が満されない場合は認可しないというふうに理解してよろしゅうございますか。
  119. 近藤道生

    ○政府委員(近藤道生君) そのとおりでございます。
  120. 渡辺武

    ○渡辺武君 近藤局長は、昨日の衆議院の大蔵委員会で楢崎委員の質問に答えられた中で、自主的な合併ということが認可の条件であるという趣旨のことをお述べになっておられますけれども、これに間違いございませんか。
  121. 近藤道生

    ○政府委員(近藤道生君) その点につきましては、昨年七月に金融制度調査会か答申をしておられますが、その答申の中にも、あくまでも自主的な合併でなければならないということをうたっております。私どもといたしましては、合併はあくまでも自主的な結合、自主的な申し出を尊重して、その上に立って援助すべきことがあれば援助する。基本はあくまでも自主的なものでなければならないと考えております。
  122. 渡辺武

    ○渡辺武君 重ねてくどいようですけれども伺いますが、自主的な合併でなければ認可しないというふうに理解していいのですね。
  123. 近藤道生

    ○政府委員(近藤道生君) 自主的な申し出でなければ話が始まらないというふうに御理解いただいてけっこうであるかと存じます。
  124. 渡辺武

    ○渡辺武君 ちょっと理解できなかったのですけれどもね、どういうことですか。合併そのものが自主的に行なわれるということが認可をする条件だということなんでしょうか。つまり逆に言えば、合併が自主的なものでない場合は大蔵省としては認可しないというふうに理解していいのですか。
  125. 近藤道生

    ○政府委員(近藤道生君) 私の御説明が不十分で、あるいはよく御理解いただけなかったかもしれぬと存じますが、合併にあたりましては役所の側でこことこことを合併させるというようなやり方で、ちょうど戦時中によくそういうやり方かやったわけでありますが、合併を始めるということはない。甲という金融機関と乙という金融機関があくまでも自主的な立場におきまして合併を希望される。そうしてそれを役所のほうに申し込んでまいるというところから、合併の話が始まる。そうしてその合併の話が始まって、経過を見ておりまして、その段階で先ほど来のいろいろの条件を考慮いたしてまいるということが筋であるということを申し上げたわけでございます。
  126. 渡辺武

    ○渡辺武君 経過、手続じゃないのです、私の伺いたいのは。つまり認可の条件ですね。これを伺っているわけです。で、つまりその合併が自主的なものでないという場合には認可しないということなのか、ということを伺っているんです。
  127. 近藤道生

    ○政府委員(近藤道生君) 認可の対象として自主的なもの以外は出てこないということでございます。したがってあるいは御趣旨のように、自主的なものでなければ認可しないというふうな言い方でもけっこうだと存じます。
  128. 渡辺武

    ○渡辺武君 それでは伺いますけれども、現在福岡県にあります福岡相互銀行とそれから正金相互銀行との合併問題が起こっておりますけれども、これはきのうの衆議院での質疑の中でその内容はもう御存じだと思いますけれども、この合併についてはすでに大蔵省として内認可は与えられたのか、あるいはまたその前なのか、伺いたいと思います。
  129. 近藤道生

    ○政府委員(近藤道生君) 両当事者から合併の合意をみたという意思表示があったという報告を受けております段階でございまして、まだ内認可だとか認可という段階では全然ないわけでございます。
  130. 渡辺武

    ○渡辺武君 この合併について正金相互銀行の労働組合が合併反対の決議をしている、満場一致の決議。それからそれだけでなく、この正金相互銀行の支店長会ですね、ここでも全員一致で反対の決議をしている。さらにはまた重役のほとんどの人たちもこの合併には賛成していない。さらに進んで申し上げますと、この正金相互銀行の融資のある取引先八千三百一軒、このうちの七千九百三十三軒までが合併に反対しているという事実がございますけれども、この点、大蔵省としてはもうお聞き及びかと思います。きのうの楢崎委員の、あるいは小林委員の質問の中でもその点に触れておりますが、その点承知していらっしゃいますか。
  131. 近藤道生

    ○政府委員(近藤道生君) 経営者側からの報告を聞いておりますところによりますれば、役員は一名を除いては賛成である。それから支店長、従業員に対しましては事前の根回しが――ちょうどいわゆる不祥事件がからみましたために、発表の時期が非常に早まって、まあそのような関係もございましてたいへん根回しが不足であった。したがって、これまでも努力はいたしてまいりましたけれども、今後ますます説得、説明に努力をいたしますれば、従業員、取引先等が事態の真相を理解して、そうして、いまは反対であっても、それを取り消すということになるであろうという報告を受けております。
  132. 渡辺武

    ○渡辺武君 そうしますと、いまおしゃったことを考えてみますと、重役については若干食い違いがありますけれども、しかし従業員、支店長、それから取引先、これらについては根回しが不十分で、したがって今後説得を続けるということなんで、事実は私が申し上げたとおり、労働組合も反対しておれば支店長会も反対している。取引先の圧倒的な多数の人たち、これも反対しているということであるという点は御存じですね。
  133. 近藤道生

    ○政府委員(近藤道生君) ただいまの状況におきましては、大体においてそのような情勢であるという報告を受けております。
  134. 渡辺武

    ○渡辺武君 それでは伺いますけれども、先ほどの附帯決議ですね。この「本法の推進にあたり、特に人員整理、労働条件の引下げ、差別待遇等を行なうことのないように、労使間において自主的に決定せしめるとともに」云々というふうになっておりますね。それからさらに読みますと、「合併及び転換に際して、中小金融機関に専ら依存していた中小零細企業者が、不利益をこうむる結果を招来しないよう特に配慮すべきである。」というのが内容だと思うのですけれども、いま局長の確認されたような事態、これはこの条項が満たされていないということを示していると思いますけれども、その点どのように理解されておられるか。
  135. 近藤道生

    ○政府委員(近藤道生君) 附帯決議に盛られました内容につきましては、特に財務局といたしましても念を押して経営者側に確認を求めたようでございます。そのときの経営者側の申し出は労働条件、人員整理等について一切切り下げも行なわなければ、整理も行なわない、差別待遇も行なわないという確約をはっきりとっておるようでございます。その実行は今後監視する対象の一つになろうと存じますが、現在のところ附帯決議に盛られた内容のことは、すべてこれは完全に満たすということで確約を得ておりますが、ただその趣旨が全従業員に必ずしも徹底しておらない。その点の周知徹底に今後とも努力を続けるというのが、ただいままでの経営者側からの報告でございます。
  136. 渡辺武

    ○渡辺武君 そうしますと、そういう附帯決議の趣旨が生かされる方向で今後努力すると、あるいは現在努力中ということですね。そうすると現実はその努力が必要である。先ほど私が申しましたように、従業員も支店長も全員反対しておる、あるいは取引先の大多数が反対しておるというのが現実だということですね。そうしますと、その現状のもとでは、当然これは合併も承認できないということになろうかと思いますが、どうですか。
  137. 近藤道生

    ○政府委員(近藤道生君) 途中の経過にいろいろと紆余曲折があるにしても、経営者としては最後には必ず納得を得られるということでただいま報告をいたしてまいっておりますので、あくまでもその自主的な決意を尊重してやっておりますのが現状でございます。
  138. 渡辺武

    ○渡辺武君 最後には説得できるだろうという報告をしたというんですね。もしその説得ができなかったらどうなりますか。あなた方は説得ができなかったら合併の承認をしないというふうに当然お考えになるでしょうね、どうでしょうか。
  139. 近藤道生

    ○政府委員(近藤道生君) 合併につきましては、たいへんくどいようで恐縮でございますが、あくまでも自主性尊重ということでまいりますので、当事者が完全に合併の意思が――当初合併の意思を持っておりましたけれども、あとでは合併の意思がなくなったというような事態がございますれば、それをあえてどうしても合併しろというようなことは役所としては申せません。しかし、当事者としてはいま最大の努力を傾注して合併する、また合併をしなければ正金相互銀行としては成り立たないという判断を持っておるようでございますので、信用秩序の維持という観点から役所といたしましては極力これに援助を惜しまないということでおるわけでございます。
  140. 渡辺武

    ○渡辺武君 ちょっと答弁が質問の焦点からはずれておるのですよ。その点をひとつ留意してお答えいただきたいと思います。私の伺っておるのは、附帯決議には先ほど局長も言われたような内容が盛り込まれておる。また第六条の二項には先ほど局長のお触れになったようなことが盛り込まれておる。もしこの条件が満たされなければ承認はできないということを言われたわけですね。ところで現実はどうなのかと言えば、労働組合が反対している。社長はいま一生懸命で説得中だというけれども、その説得は成立していない。いま、きょう、この委員会に労働組合の人たちがどうしてもこれは合併をやめてもらいたいということで傍聴に来ておられる。そういう事態なんですよ。支店長会だってまだ承認はしていない。取引先も承認しておりません。この附帯決議には労使間において自主的に決定せしめるということが書かれておる。自主的にまだきまっていないのですよ。そうですね。そうしますと当事者である社長が幾ら合併の意図を持っておっても、労使間で自主的にまだきまっていない、支店長会でも反対している、取引先も反対している、そういう事態のもとで合併の承認はできないでしょう。どうですか。
  141. 近藤道生

    ○政府委員(近藤道生君) 先ほども申し上げましたように、いますぐ認可というような段階ではまだなくて、ただいま経営者といたしましては極力説得につとめた上で申請をあらためてしてまいるということでございますから、その時点におきましてただいま御指摘のようなもろもろの点をあらためて点検するということは当然やるべきことだと考えております。
  142. 渡辺武

    ○渡辺武君 手続を伺っているんじゃないですよ。つまりこういうことなんです。何回も繰り返して残念なんですけれども、合併に大蔵省として認可を与える条件として、あなたは先ほど幾つかあげられたですね。ところが、現状はそれを満たしていない。経営者は努力している、それをいま見ているんだということをおっしゃったけれども、現実はその条件を満たしていない。そうしたら、いまの現実が続く限り、つまり経営者がいろいろ説得している努力が失敗したと、労働組合も承認しない、支店長会も承認しない、社長の言うことを。それからまた取引先も承認しないというような事態が続く限り、これは認可はできないじゃないですか。どうですか。
  143. 近藤道生

    ○政府委員(近藤道生君) おことばを返しますようでおそれ入りますが、いまの事態が続く限りということに対しまして、経営者のほうはいまの事態は続かないということで努力をいたしておるようでございます。そこで、あくまでもその自主的な姿勢を尊重いたしまして、その結果によって役所としては判断をいたすというふうに考えております。
  144. 渡辺武

    ○渡辺武君 じゃ端的に伺いますけれども、この附帯決議に「特に人員整理、労働条件の引下げ、差別待遇等を行なうことのないように、労使間において自主的に決定せしめる」ということが出ておりますね。労使間で自主的に決定しなかったならば承認できないということですね。
  145. 近藤道生

    ○政府委員(近藤道生君) 附帯決議の趣旨に沿って、そういう方向で処理したいと考えております。
  146. 渡辺武

    ○渡辺武君 先ほどの金融機関の合併及び転換に関する法律の第六条の二項の四ですね、「当該金融機関が合併又は転換後に行なおうとする業務を的確に遂行する見込みが確実であること」ということが書かれておりますね。ただいま局長は附帯決議の趣旨を尊重すると言われました。けっこうです。しかし、同時にまた、この法の第六条の二項の四にいま申し上げたようなことが書いてある。そこで、労働組合や支店長会全員が反対して、また重役の中でも  あなたは一人と言われましたけれども、私どもが調べたところでは重役の中でもほとんど大部分がこれはもう賛成していない。そういう事態が続く限り、もし合併をした場合、これはいまも読んだ第六条二項の四の「業務を的確に遂行する見込みが確実である」ということには私はならぬと思うんですね。そうでしょう。金融機関の中で働いている労働者も、支店長も、重役も反対しているというような状況では、かりにこの合併をあなた方が認可をしたとしても  するはずはないと私は思いますけれども、かりにしたとしても、その後の業務は的確に遂行できないということになりますね。どうでしょうか、その点は。
  147. 近藤道生

    ○政府委員(近藤道生君) このいまお読み上げになりました第二項の初めに書いてございますように、「大蔵大臣は、前項の認可をしようとするときは、」ということがございまして、認可をしようとするとき現在におきまして、この第一号ないし四号に掲げてございます事項を点検をいたしまして、その時点で判断をいたすということに相なると存じます。
  148. 森元治郎

    ○委員長(森元治郎君) 渡辺君、時間です。
  149. 渡辺武

    ○渡辺武君 いつの時点で判断を下すかということを私は伺っているのじゃないですよ、いいですか。認可の条件を聞いているのです。そこを間違えないで御答弁をいただきたい。つまり六条の二項の四には、合併にあたって、「業務を的確に遂行する見込みが確実であること」ということが認可の条件だということになっているでしょう、そうですね。労働組合も反対している、支店長会も反対している、重役の中にも反対者がいる、そういうような事態のもとで、もしかりに合併を強行したとしても、これは業務は合併後的確に遂行できないということは明らかじゃないですか。だからこの条項に照らしても、現状のような事態がある限り承認はできない、認可はできないということになるのじゃないですか、どうですか。
  150. 近藤道生

    ○政府委員(近藤道生君) 現状におきましては、確かに仰せのような状態が存在しておるかと存じますが、経営者といたしましては、このような状態は必ず説明によって納得をしてもらえる、そうして現状のような状態ではなくなる。そこで、その際に認可してほしいということを申請してまいる、大体そういう方向でただいま努力をいたしておるという報告を受けております。
  151. 森元治郎

    ○委員長(森元治郎君) 渡辺君、この一問でやめてください。
  152. 渡辺武

    ○渡辺武君 もう時間がきましたので、一つ二つ固めて伺います。  どうも局長の御答弁を聞いていると、あぶなっかしくてしょうがないという気持ちなんですよ。つまりあの正金相互銀行では、合併促進をやっているのは社長一人ですよ。そうしてそのほかの人たちは、ほとんどこれはもう反対です。お得意さんまで反対しているというのが実情です。ところが局長の御答弁を伺っておりますと、その合併推進者である社長の言い分、これをうのみにするのじゃないかという危険が非常に強い。しかし、先ほども申しましたように、この法の第六条の二項ですね、ここに盛り込まれておる条項に照らしても、また国会での附帯決議に照らしても、問題はやはり客観的な現実にあると見なければならぬと思うのです、客観的な現実に。ですから合併推進を一生懸命にやっている――きょうは時間がなくてどうも触れることができませんで残念ですけれども、これはもう北九州の財務局が全く全面的な介入をやって、強引にこれを押し進めているのですよ。そういう事態のもとで、社長がどのように届けを出してこようとも、私はこれは信用できない。客観的な現実をごらんになって判断なされるかどうか。それをまずひとつお聞きいたしたいと思う。  それから第二に、取引先の圧倒的な多数が合併に反対しているという事態ですね、この事態は、先ほど局長もお読みになりましたが、第六条二項の二に「合併又は転換により当該地域の中小企業金融に支障を生じないこと」という項があります私は、まさに支障を生ずるからこそ、取引先の圧倒的多数の人たちが反対している。反対署名がありますけれども、その反対署名の理由はこういうことになっているのです。三つありますけれども、そのうちの一つは、相互銀行本来の使命を果たすことにならない。この合併は相互銀行の使命を果たすことにならないから反対するのだということで、取引先は反対している。つまりこれはこの六条の二項の二に「当該地域の中小企業金融に支障を生じないこと」という条項に反しているからこそ、私は反対していると思う。同時にまたこれは、先ほど申した附帯決議、「中小金融機関に専ら依存していた中小零細企業者が、不利益をこうむる結果を招来しないよう特に配慮すべきである」と強調していますね。ところがまさに今度の合併は、正金相互と融資関係のある中小零細企業に大きな打撃がある。時間が来たからこまかく立証はしませんけれども、そうした事態があるからこそ反対しているのです。したがって、ただ単に従業員が反対している、あるいはまた支店長会で反対しているというだけではなくして、取引先の圧倒的多数、八千三百軒の中の七千九百軒以上が反対であるというような事態があること、これを局長十分に見ていただかなければならぬと思う。そうしてこのような事態がある限り、認可はすべきでないというふうに私は思いますけれども、その点どうでしょう。
  153. 森元治郎

    ○委員長(森元治郎君) 速記をやめて。   〔速記中止〕
  154. 森元治郎

    ○委員長(森元治郎君) 速記を始めて。
  155. 近藤道生

    ○政府委員(近藤道生君) ただいまお話しになりましたこと、前段は、現地の財務局がかなり強制的に介入をしておるということ、その点についてでございますが、この点につきましては、現地の財務局長のほうから、本件が始まりました最初から進んでこちらに連絡がございまして、合併そのものに対しては当局として積極的な介入は一切差し控えたい。ただ信用秩序の維持という観点から、たまたまこの正金相互銀行につきましてかなりいろいろ問題がある。その当時はまだ事件の一部しか世の中には出ておらなかったときでございますが、今後の持っていき方によっては信用秩序に不安を生ずるおそれがあるというようなところから、その面からの必要な手は適時適切に打ってまいりたいということを連絡いたしてまいりました。これが前段についてのお答えでございます。それから後段につきまして、いまの個々の職員のことば、その他につきましては、昨日衆議院でもいろいろ御指摘がございまして、それらにつきましてなお調査をする旨の回答は申し上げております。  それから第二段の、取引先の多数の反対という事実でございます。この点は、調査をされた機関はどういう機関が調査されましたか、私どもの役所のほうには先ほどお述べになりました数字は入っておらないわけでございますが、一般に相互銀行がどういうことになると取引先が最も困るかといえば、これはもう御承知のとおり、まず従来借りておりました金が借りられない、あるいは金利がそれによって高くなるという事態、この二つが最も困る問題であろうかと存じます。ところが正金相互銀行につきましては、昨日たまたま衆議院でお話が出ましたので、正金相互銀行の金利が九州地区で二番目に高いという事実が述べられたわけでございますが、そういう状態でございまして、合併というのはまさにそのようなものをスケールメリットによって薄めまして、金利を低くするというところにメリットがあるわけでございます。しかも、従来の正金の取引先につきまして、特にこの際、合併後といえどもできるだけの注意をもって、この融資を打ち切るという事態がないように気をつけるということを、財務局では当事者から確約をとっておるようでございます。それらの点から申しまして、事態の真相が判明してまいれば取引先の反対というものがはたしてどの程度のものであるか、今後の推移を見なければわからないというふうに考えるわけでございます。  以上でございます。     ―――――――――――――
  156. 森元治郎

    ○委員長(森元治郎君) 次に、継続調査要求についておはかりいたします。  国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本院規則第五十三条により、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  157. 森元治郎

    ○委員長(森元治郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、要求書の作成などにつきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  158. 森元治郎

    ○委員長(森元治郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後一時四十六分散会