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1971-05-20 第65回国会 参議院 逓信委員会 19号 公式Web版

  1. 昭和四十六年五月二十日(木曜日)    午前十一時十二分開会     ―――――――――――――    委員の異動  五月二十日     辞任         補欠選任      塩出 啓典君     沢田  実君      西村 尚治君     中津井 真君     ―――――――――――――   出席者は左のとおり。    委員長          横川 正市君    理 事                 長田 裕二君                 郡  祐一君                 新谷寅三郎君                 永岡 光治君    委 員                 植竹 春彦君                 小林 国司君                 古池 信三君                 白井  勇君                 鈴木 省吾君                 中津井 真君                 久保  等君                 鈴木  強君                 沢田  実君                 村尾 重雄君                 青島 幸男君    国務大臣        郵 政 大 臣  井出一太郎君    政府委員        郵政大臣官房長  野田誠二郎君        郵政大臣官房電        気通信監理官   柏木 輝彦君        郵政大臣官房電        気通信監理官   牧野 康夫君        郵政省郵務局長  竹下 一記君        郵政省貯金局長  山本  博君        郵政省簡易保険        局長       中田 正一君        郵政省経理局長  溝呂木 繁君    事務局側        常任委員会専門        員        竹森 秋夫君    参考人        国際電信電話株        式会社取締役副        社長       板野  學君        国際電信電話株        式会社常務取締        役        甘利 省吾君        国際電信電話株        式会社常務取締        役        新川  浩君        国際電信電話株        式会社常務取締        役        木村 光臣君        国際電信電話株        式会社常務取締        役        増森  孝君        国際電信電話株        式会社取締役   有竹 秀一君        国際電信電話株        式会社取締役   米田 輝雄君        国際電信電話株        式会社取締役   古橋 好夫君        国際電信電話株        式会社取締役   三輪 正二君        国際電信電話株        式会社取締役   大島信太郎君     ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○郵便貯金法の一部を改正する法律案(内閣提  出、衆議院送付) ○簡易生命保険法の一部を改正する法律案(内閣  提出、衆議院送付) ○郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に  関する調査  (国際電信電話株式会社の事業概況に関する  件)     ―――――――――――――
  2. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。  郵便貯金法の一部を改正する法律案を議題といたします。  質疑の申し出がございますので、これを許します。  その前に、昨日の鈴木委員の質問に簡易保険局長から答弁のできなかったもので答弁準備をされたものを冒頭に答弁していただくということですね。速記をとめて。   〔速記中止〕
  3. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) 速記を起こしてください。  中田簡易保険局長。
  4. 中田正一

    ○政府委員(中田正一君) 昨日答弁の際、資料不足で答弁漏れの点について追加答弁申し上げます。  現在簡易保険の保有契約は四千五百万件でございますが、保険料を現に払い込み中の契約は三千九百六十四万件、概数四千万件でございます。このうち団体払い込み契約は一千三百四十一万件、個別の払い込み契約は二千六百二十三万件、さらにこのうち前納契約がございますので申し上げます。三カ月前納のものが三十一万件、六カ月前納のものが四百五十八万件、一年以上前納のものが百四十一万件、計六百三十万件でございます。保険料にいたしまして、月額八億円、年間九十二億円でございます。以上が保険料の払い込みの問題についてでございます。  次に、正味保険料の民間との比較の問題でございます。一、二例をあげて申し上げます。昭和三十八年当時の満期契約十年養老、保険金五万円について申し上げます。月額保険料四百四十円でございますが、これの払い込み総額は五万二千八百円でございます。満期の際の剰余金は六千六百円、月額保険料の十五カ月分相当額でございます。差し引き三千八百円の利益でございます。利回りは一分三厘八毛というふうに相なります。ところで、現在満期の契約の場合について申し上げます。十年養老、保険金五万円についてでございますが、月額保険料は四百十五円、払い込み総額は四万九千八百円、剰余金は八千三百円、月額保険料の二十カ月分でございます。差し引き利益は八千五百円でございます。利回りは三分五厘というふうに相なっております。昨日、最近の利回りが六分六厘四毛ということを申し上げましたが、それは昭和四十四年度とか、その年度における利回りでございまして、現在、説明申し上げました三分五厘と申しますのは、長期間通じましての利回りでございますので、六分六厘四毛という数字には相なっていないわけでございます。ただ三十八年当時は利回りが一分三厘八毛でございましたが、現在満期の契約については利回りは三分五厘というふうに若干向上しておるということを申し上げたいのでございます。  以上でございます。
  5. 鈴木強

    ○鈴木強君 この点は私が示した具体的な例と比べまして、最近における利回りがどうなっておるのかということをお尋ねしたわけでございますが、新しく住宅積立郵便貯金制度というものを設けられる理由、これをもう少し伺いたいのですけれども、私どもがいただきました資料によりますと、「新たに預金者が住宅金融公庫から特別の条件で住宅建設の資金の貸付けを受けることができる住宅積立郵便貯金を設ける必要がある。」というふうな簡単な御説明がございますが、もちろんこれは郵便貯金の預金者の利益を増大するという基本的な考えの上に立っていると思いますが、どうしてこういうふうな住宅積立郵便貯金を設けるという、その趣旨をもう少し説明してもらいたい。
  6. 山本博

    ○政府委員(山本博君) 従来から郵政省といたしまして、郵便貯金利用者に対しまして何らが郵便貯金をしておられるということに対する利益の還元といいますか、そういうものが具体的な方法として何か適当なものがないかということは、かねがね考えてきておったわけでございます。かつて、たとえば定額貯金の利用者に対しまして貸付制度というものを考えた時期もございました。残念ながらその方向というものが十分に成果をあげ得なかったのでございますけれども、いま申し上げたような基本線に沿って何か適切な方法はないものかと考えておりましたが、現状におきまして郵便貯金の利用者という層が国民の大半の、しかも中堅層以下の方が郵便貯金の利用をしておられる、こういう方々が一番希望される、生活条件の改善という面から一番希望されるのは何だろうかというようなことを考えますと、御承知のとおり、住宅問題というのが非常に重要な問題として浮かび上がってきておるわけでございます。郵便貯金の利用者の希望と郵便貯金の利益といいますか、郵便貯金をしておられる方に対する何らかの利益の還元というものとの大体の結びつきというものを考えまして、その方向で何か具体的な方法はないかと考えたのが実は主要な、一番大きな根本でございます。かたがた、かねがね郵便貯金の郵政省側の自主的な発言権というものもこういうところで筋を通していけるということもありまして、住宅積立貯金というものを発想いたしたというのがその間の経緯でございます。
  7. 鈴木強

    ○鈴木強君 これを提案するにあたっては、おそらく国全体としての住宅計画ですね、建設省がいまやっております第二次五カ年計画というものがございますが、そういうものと、この住宅積立郵便貯金によって特別に融資のワクを住宅金融公庫から受けられる、こういう仕組みでありますから、おそらく大蔵省、それから住宅金融公庫、こういうところともそれぞれこの構想については十分な打ち合わせをして、そしてその大きな意味で言うと、国の住宅第二次五カ年計画の線に沿ってこれが寄与していく、そういうことにならなければおかしいと思うのですけれども、そういう意味において、関係各省との話し合いはどういうふうになっているのですか。
  8. 山本博

    ○政府委員(山本博君) ただいまのお話のとおり、これは郵政省だけで全部話の済む問題ではございません。したがいまして、この提案をいたしますまでに、大蔵省、それから建設省、それから住宅金融公庫、それぞれの関係の当局とは十分な打ち合わせをいたしております。なお、ただいま御指摘がありました、政府が立てました第二次五カ年計画、住宅建設の五カ年計画、これとは私のほうの住宅積立貯金制度が対象にしております見込み数、こういうものは関連を十分つけてございます。
  9. 鈴木強

    ○鈴木強君 そうしますと、まず第一番に伺いたいのは、政府の第二次住宅建設五カ年計画における、この個人住宅の、これはマンションとかアパートとかいろいろ入ると思いますが、その必要数は幾らになっておりますか。それからその間、政府資金によって建てるもの、それから民間の自力によって建てるもの、こういうものはわかりますか。わからなければあとで資料で出してもらってもいいのですが。
  10. 山本博

    ○政府委員(山本博君) 非常にこまかい数字までただいま手元にございませんが、第二次五カ年計画全体としまして九百五十万戸が建てられる予定になっております。その中で公的資金によって建てられる予定になっておりますものが三百七十万真そのうち住宅金融公庫が担当いたします分が百三十七万戸ということになっております。そのうち個人住宅――住宅金融公庫が担当いたします分には個人住宅もございますし、それからいろいろなマンションであるとかあるいは地方の公営住宅、公社、こういうものに貸し付ける件もございます。総体といたしまして、その百三十七万戸のうち個人住宅融資というのが約五十万戸になっております。その五十万戸のうち住宅積立貯金の関係する部分が最終の二カ年分、ただいまから始めまして三年後に初めて貸し付けということが出てまいりますので、最終の二年分にこちらの関係が出てくる、こういうことでございます。
  11. 鈴木強

    ○鈴木強君 三百七十万戸が公的な建設になるわけですが、そうしますと、九百五十万戸のうち三百七十万戸、五百八十万戸が民間自力建設ということになるわけですか。数字が十万違わないですか。
  12. 山本博

    ○政府委員(山本博君) ただいま御指摘のように私の数字が十万違っておりました。公的資金による住宅建設は三百八十万戸でございます。そのうち住宅金融公庫の融資によって建設されるものが百三十七万戸、したがいまして、自余のものは個人的に建てる、こういうことでございます。
  13. 鈴木強

    ○鈴木強君 そうすると、三百七十万ではなくて三百八十万、そうすると民間自力が五百七十万、合計九百五十万戸ですね。  そこで、公庫が昭和四十六年から五十年までの間、この五カ年間で百三十七万戸の住宅を建てることになりますが、それはいまあなたが指摘されたように一般住宅、それから産業労働者住宅、市街地再開発住宅、それから宅地造成というような土地もこれはもちろん入るわけでして、そういうものが予定されておりますが、これはあとから伺いますが、三年なり四年なり五年なり、それぞれの期間積み立てることになりますね。一番短い三年ものだった場合、来年一月から、四十七年ですから八、九、十と、五十年の一月になると該当が出てくるわけですからね。ですから三年後の会計にはいずれにしてもそういうものを入れてもらわなければならぬわけですね。  そこで、最後の二カ年間に一体この計画をどういうふうに三者の間で話し合いをして、融資額とか、建築の戸数とかそういうものはどういうふうに話し合いをされておるのですか。
  14. 山本博

    ○政府委員(山本博君) 基本的には最初からワクをきめまして、それ以外の人は受け付けないと、こういうようなやり方はとらないつもりでございます。制度の趣旨からしても当然そうあってしかるべきであります。したがって、いわば初めから数字を厳格にきめられない性質がございます。ただ、その数字が今日ただいますぐきめなければならない数字ではなくて、三年後の数字でございます。したがって、その間に、いろいろの資金の事情変更というものは相当考えられますので、あまり具体的な内容をきめるということよりも、その時点において、その資金量が必ず確保できるということが何よりも一番大事なことだと存じます。結果におきまして三者、それに郵政省が話し合いをいたしまして、基本的にはその時点においての郵便貯金の利用者には迷惑がかからないように十分話し合いをして、資金量の確保ということにつとめる、こういう基本線は確認してございます。具体的なやり方といたしましては、郵政大臣があっせんをする際に、住宅金融公庫に来年度はこのくらいの申し込み者があったから、資金がこのくらい要るであろうということの通知をいたします。で、公庫のほうはそれを受けまして、その次の予算年度においてその配慮をする、こういう仕組みになっております。
  15. 鈴木強

    ○鈴木強君 このままいきますと、昭和五十年度が初年度になりますね。ですからこの五カ年計画の百三十七万戸の中では最後の年だけですからね、これは。それは一年分出されるので、その点の見通しはいろいろこれから伺うので出てくると思いますが、  そこで、一番先に聞いておきたいのは、改正法第七条の中に、第五として「住宅積立郵便貯金」が新しく入ってまいります。それはどういうものかというと、ここに書いてありますように「自己の居住の用に供する住宅の建設又はその住宅の建設及びこれに附随する土地若しくは借地権の取得につき、住宅金融公庫法第二十二条の二の規定の適用のある資金の貸付けを受け、かつ、必要な資金を貯蓄する目的で、一定のすえ置期間を定め、一定の金額をその期間内毎月一回預入するもの」、「前項のすえ置期間及び預入期間は政令で、預入金額は省令で定める。」、この「一定のすえ置期間」、二定の金額」というのは、これはどういうものを考えておられるか。さっきは三年とかなんとか言いましたけれども、それは二年の場合もあるのじゃないですか。三年が最低ですか。
  16. 山本博

    ○政府委員(山本博君) この具体的な内容につきましては、これは利率も関係いたしますので、今後郵政審議会にはかるという手続も必要でございますので、省限りで最終的な案という形になっておりません。ただ、現在考えておりますところでは、三年もの、四年もの、五年ものという三種類を考えております。種類といたしましては、それぞれ三年据え置き期間のものについて三種類、四年据え置き期間のものについて三種類、五年据え置きのものについて同じように三種類、金額といたしまして、それぞれ大体五十万に近い数字で預入金額の総計になるように考えております。
  17. 鈴木強

    ○鈴木強君 そうすると、この五十万円とした根拠は何ですか。それともう一つは、なぜ三年、四年、五年にしたのですか。二年ということはできないわけですか。
  18. 山本博

    ○政府委員(山本博君) 五十万円の点でございますが、実は五十万円という案もございますし、それからそれ以外の数字もございましたが、このきめ方につきまして、いまの郵便貯金の利用者の実態を考えますと、積み立てをいたしますには大体、たとえば五十万円の積み立て貯金というのは、現在の積立貯金の実態から見ますと、やはり相当大きな金額になっております。同時に、かたわら、五十万円貯金することによって百五十万円、いわば三倍の金額が借りられるという形にしたほうがいいのか、あるいはもっと大きな金額にして百五十万円借りられるほうがいいのか。まあ百五十万円というのは、現状におきましては、これはちょっといじくれない最高限度というふうに考えておりますので、少し貯金をしてたくさん借りられるという制度のほうが現在の郵便貯金の利用者の実態からしますと適当ではないかということで、五十万円という線を一つ出したわけでございます。  それから、三年、四年、五年以外に二年ものというお話がございましたが、これも技術的には可能でございますが、二年ものにいたしますと、毎月掛ける預入金額が非常に大きくなってまいります。たとえば三年ものにいたしましても、総体で五十万円に近い数字になりますためには、大体一カ月一万一千円から一万三千円、このくらいの金を掛けなければなりません。これを二年ものにいたしますとさらに金額がかさんでまいりますので、現在の郵便貯金の利用者の実態から見ますと、大体このくらいの毎月の掛け金というのが適当ではないかという判断をいたしましたのと、実際に金に余裕ができて、二年でこの金額を全部積み立てることができる場合も想定いたしまして、その場合には、二年経過いたしましたら貸し付けの申し込みを引き受ける、そのかわりそのときには、その所要の金額をどういう形かで先に預金をしていただくということになりますけれども、二年たってもそういうことができる道は開いております。
  19. 鈴木強

    ○鈴木強君 それから、たとえば三年ものとか四年ものあるいは五年もの!どの程度の需要、預金者があるのかという大体予測はされておりますね、そういうものがありましたらちょっと教えてくれますか。
  20. 山本博

    ○政府委員(山本博君) この数字は、いろいろな数字が立てられると思いますので、確定と申しますか、そういう数字はちょっと申し上げかねますけれども、大体現在までの住宅金融公庫に毎年個人住宅の申し込みをしている人の数字とか、その他の資料を勘案いたしまして、大体私のほうで現在立てておる予想の一番可能性のあるものというのは、一年間平年度にしまして約――まあだんだんふえてまいると思いますけれども、十万件くらいではないかというふうに考えております。十万件ですと、少し先走った話になりますけれども、大体一番資金の必要なときで、一千五百億円くらいが必要になってくるのではないかというふうに考えます。それで、各据え置き期間別の予想といたしましては、やはり三年ものが一番需要が多い。これらは三年ものが十万件のうち半分の五万件、四年ものが三万件、五年ものが二万件、一応こういう予測を立てていろいろ試算をいたしております。
  21. 鈴木強

    ○鈴木強君 これは、私は将来非常に問題になると思いますから少し伺っておくのですが、たとえば住宅金融公庫のほうで事業計画をやっておりますが、その最近のやつを見ますと、昭和四十四年度で十一万九千戸四十五年度が十二万二千戸ですね、それから四十六年度が十二万七千戸、大体十二万前後というところですね。そこで、郵便貯金のほうが十万戸という需要予測をしておられるわけですけれども、皆さんのほうでは、この大体個人住宅として金融公庫を利用している人たちが、こういう制度をつくればおそらく積立郵便貯金のほうに入ってくれるだろうと、そういう基本的な考え方を持ってやっておるのか。私は、これから住宅というのは、一番いま逼迫しておりますが、しかし、だんだんと住居の構造についても、理想的なもの、理想的なものにとみんな希望しておりますから、かなり住宅の需要というものはふえてくると思うのです。ですから、たまたまいま貯金局長おっしゃったようなデータが、どこを基礎にしたかわかりませんけれども、大体十万件と見ておるようですから、これがただいまその都市に集中したということになりますと、住宅金融公庫で計画しているものとダブればいいのですけれども、かち合った場合には一体どうなるかということになった場合に、私はこの貯金に入って当然融資を受けられると確信して入ったけれども、今度は融資のワクに縛られてその中から漏れていくという人たちが出てきたとき一体どうするか、現在金融公庫の年度計画と実際の数を見てみますと、計画より一万から一万五千くらい多いのです、需要が。したがって、それは電話の積滞ではないけれども、翌年度に持ち越していくという状況がある。その傾向はむしろふえてきている。だからこの十万戸というのを、ダブるという考え方でやっておればこれはけっこうでしょうけれども、そうではなくて、実際にはみ出ていくということになりますと、そういう調整を一体どこでするかということが非常に問題ですよ。それからこの法律によりますと、住宅だけではなくて、土地についても当然融資できるわけでしょう。そうなってくると、これはますますたいへんなことになると思うのですよ。公庫との話し合いで、あるいは大蔵省との話し合いで、その点をどういうふうに詰めてやるのか、これは実際実行する場合、三年後のことですから、一番早いのが。そういう話が必ず出てくると思いますから、そのときになってから、わしはそんなはずはなかったということで悲観する人が出てきたら困ると思いますので、約束違反になるわけですから、これはやっぱり詰めておかなければ問題があると思う。われわれも法律をつくる以上は、そういう見通しがない限りは、これはちょっといいというわけにいかぬですよ。ですから、住宅だけでなく、土地もあるということを考えてくださいよ。あなた方は当面、運用上住宅だけに限ってやるというようなことを言っておるけれども、これは法律はそうでないんだから、これは行政訴訟起こして郵政省訴えられますよ。そういうことまでやっぱり考えて計画を立ててこないと問題あると思いますよ。その辺はいかがですか。
  22. 山本博

    ○政府委員(山本博君) 第一段のお話でございますが、これは私のほうもなかなかむずかしい予想でございますので、現在十万ちょっとございます住宅金融公庫の一般貸付の方々が全部この新しい郵便貯金制度のほうに入ってこられるか、あるいはそれは何割ぐらい入ってこられるか、厳密な予想はできません。したがいまして、先ほど申し上げましたように、実際に金を貸す時期は三年後になりますので、当初スタートしてから資金の裏づけその他も、時間の余裕もございますので、その点については多少の誤差は修正していけると考えております。ただ見通しとして、やはり私は、いままで一般の貸付を受けておられた方々が、郵便川金の積立貯金をしながら、二年なり三年なりあるいは五年なりの期間が経過したときに、一般の貸付よりも五割増しの資金が借りられるという制度に非常に魅力を感じられる場合には、相当数の方がこちらに入ってこられるんじゃないかという見通しを立てております。その数字がどのくらいかということまでははっきりつかめませんけれども、これは私のほうも、それから建設省のほうも、大体見通しとしては相当流れてくるだろうという予想をいたしております。しかし、その結果相当数いろいろな数字の上での誤差が出ましても、これは両当事者で十分話をして解決していけるというふうに考えております。それから土地の問題でございますけれども、確かに法律では土地が借り入れ可能な対象として書いてございますが、実はこの法律の条文は住宅金融公庫の業務内容をそのまま引き移しまして、現在、四十四年度以降は、住宅金融公庫では土地を対象にした融資をいたしておりませんので、事実上業務がストップをいたしております。したがいまして、私のほうも、この貯金をされた方も、住宅金融公庫から資金の融通を受けるわけでございますから、住宅金融公庫の業務内容いかんによって、実は左右されるわけでございます。したがいまして、現状におきましては、土地を対象にした融資ということは郵便貯金をされた方にも扱いはできない。しかし早晩、土地問題というのも非常にたいへんな国民にとっては需要のある問題でございますから、これが再開された暁には、当然郵便貯金の利用者にも土地を対象にした融資ができるということについての基本的な考えについては打ち合わせ済みでございます。
  23. 鈴木強

    ○鈴木強君 それは住宅金融公庫のほうがどういう理由かは知りませんが、土地について業務を停止しているということは、これは法律事項があるとすれば法律違反ですよ。だからそういう事実があるとすれば、七条一項五号というのは疑義が出てくる。そうでしょう。あなた方が土地もやりますといって七条に新しく住宅積立貯金というのをつくるわけでしょう。だから入る人は土地もちゃんと融資してもらえると思って入りますよ。これはところが、実際の運用で土地のほうには貸し付けられませんということだったら、これは違反行為になる、法律違反になりますよ。そんなもの、あなた行政上運用上かってにやれるものじゃないですよ。この点は法律との矛盾という問題が出てきますよ。もしそういう事情であるならば、とりあえず土地のところは削っておくべきじゃないですか。そうして、今後そういう業務が復活した場合にはそれを変えればいい。現実にやらなくていいものが法律に規定されているのはこれはおかしい。もし三年後に幸い復活していればいいですけれども、貸し付け対象になればいいですけれども、ならなかったときには郵政省は訴えられますよ。そういう事態が起きてくるでしょう。これは実態と合っていない。できないものを法律でもってやれるということにしておって、しかし運用上そういうことはできませんよ、こういうことですね。それはおかしいじゃないですか。法律を修正しておかなければだめだ。
  24. 山本博

    ○政府委員(山本博君) 確かにおっしゃるとおり、法律に書いてあるのに、その部分について実際上の業務が行なわれていないということに対して、国民は非常に不十分な感じをお持ちになるだろうということは考えられますけれども、実際の住宅金融公庫側の法律といたしましては、業務内容をそれだけの業務内容にしておきまして、そのときの資金の状況に応じましてこの部分に力を入れる、この部分は今回以後やるということで、そういう権限はございますけれども、そういうことの業務を一時中止するということが住宅金融公庫側でなされている。その住宅金融公庫の資金を郵便貯金を利用しておられる人が利用できる、貸し付けの申し込みができるという場合に、住宅金融公庫側の業務内容の一つが、権限としてこの法律上保障されておりながら、それが事実上の停止があるということは確かに不十分な措置かもしれませんけれども、郵便貯金の法律の中には住宅金融公庫の業務内容全般を可能性として規定しておきたい。それがいつ再開されるかわかりませんが、そのときにあらためて法律を改正するということよりも、現在すでに法律の中に規定をしておいて、再開されると同時に円滑にそれがこちらのほうにも適用になるということにしておきたいというふうに考えた次第でございます。
  25. 鈴木強

    ○鈴木強君 住宅金融公庫法の中には、資金事情その他の関係で一時土地貸し付けについては停止するというような条文がございますか。
  26. 山本博

    ○政府委員(山本博君) 法律上、そういう条文はございません。
  27. 鈴木強

    ○鈴木強君 だからそこが問題なんですよ。法律をつくった以上は、その法律を厳正に実施していくというのが政府の責任じゃないですか。ですから、むしろ金融公庫がどういう事情によって土地には貸し付けをしておらないかというその原因を追求して、もし制度的にまずいならばこれははずしていこう、それから運用上まずい面があるならば、それから法律解釈上の問題があるならばそれを変えていくとか、そういうふうに法律を整備していくべきであって、法律的にできるものを運用上ストップしていくということに対して、何ら政府が手を打たないでおくということもこれもおかしな話です。そういうおかしな話を基礎にしてつくるからなおおかしなものになるわけですよ。そうでしょう。だから、論理的に立法上全く話にならないですよ。まあ運用上皆さんが、契約を申し込んできたときに一々個人個人に、実はこういう状況にありますから、その点を御了承の上でひとつ入ってもらいたいとかなんとかという注釈をつけて、預金者に対して申し込みを受け付けるとか、そういうことでも――それはやらざるを得ないと思うのですけれども、法律上はこういう相反するようなものを――要するに、国民は法律が通ればそのとおり土地についても貸してもらえると思っておるのに、窓口に行ったらそれはできませんということだったら、それは法律違反じゃないかと、こういうことになる。金融公庫法上そういうことが法律上できるということになっておればこれはいいですよ。その辺はどうなっておりますか。
  28. 山本博

    ○政府委員(山本博君) 実はそこまで十分調べておりません。しかし、法律の上だけで見ますと、こういうことができるという権能を与えておるのが住宅金融公庫法の法律でございまして、これは法律の完全実施という意味から言いますと、確かに完全実施ではございませんけれども、これこれのことができる、家屋とかあるいは住宅とか土地とかそういうものに、あるいは借地権の取得、こういうものに融資をすることができるという権能、権限を与えておる条文になっております。それに基づいて金融公庫のほうが毎年、この法律に基づきまして、ことしは土地だけをやる、ことしは土地も含めてやる、あるいは住宅だけやるということを、住宅金融公庫の資金事情その他から判断をして業務内容をきめておるというのが実態でございます。
  29. 鈴木強

    ○鈴木強君 これは大臣おそらく住宅金融公庫に融資する場合に、その年度の事業計画というものは大蔵大臣の手元にきて、そして認可を受けるようになるのですね。その際に住宅金融公庫法上住宅そのものと、土地あるいは借地権の取得ですね、そういうものすべてに対してできると、こうなっているわけですからね。ですからそれに沿うように、法律の精神に沿うように基本計画を立たせるのがこれが政治の責任だと思うのです。これは大蔵大臣を呼ばないとはっきりしないのですが、大臣はその点をどう思いますかね。限られた融資のワクの中であるから、その年度、年度で多少のジグザグはあるとしても、法律の精神はそれぞれのものに貸してやらなければいかぬわけですね。土地がなければ、あるいは借りなければ上に物が建たないわけですから、これは不離一体ですね。そういう配慮をすることが私は政府の住宅政策だと思うわけです。そういう何かグラグラするような土台の上に、今度はまさに住宅積立郵便貯金というものは天下に声明して、建物と土地と借地権の取得等によって借りた土地、そういうものにやるんでございますといって国民に約束するわけです。しかし実際には、そうだと思って入った預金者から言えば、いよいよ貸し付けるとき、それはできませんと言われたらどうなりますか。明らかに大衆を欺瞞することになりますよ。そんなおかしな法律を立てるということはそれこそおかしいと思う。だったらそういうふうにこの法律をちゃんと直せばいいですよ。弾力性があるように書き直せばいいですよ。必ずしもこの土地、建物あるいは借地権の取得についてやるのではない。ときによってそういうふうにやることができますよというふうに書き直せばいい。書き直しなさいよ。これは明らかにやれるんじゃないですか。第七条の五のこの矛盾をこのままにしてこの法律を通すわけにはいかない。明快に私の疑問に答えるようなことをひとつ答弁してください。
  30. 山本博

    ○政府委員(山本博君) 先ほどもちょっと繰り返しましたけれども、法律の条文は確かに土地の問題も融資の対象として入っておりますが、毎年の住宅金融公庫の事業計画あるいは貸し付け方針、こういうものが毎年きめられまして、それが建設大臣の承認を得て実施されるという形をとっておるわけであります。それぞれの年度に、事業計画をする中身というのはその年ごとに計画がつくられておる。したがいまして、郵便貯金のほうもそれにあわせまして、住宅金融公庫の業務内容にあわせまして、郵便局でそれを受け付けますときに、当然、ことしは住宅の建設をする人に対していわば土地を持っていて住宅を建設をする人に対してだけ住宅積立貯金の利用をしてもらいますということを当然誤解のないように、あるいはあとで行き違いのないように、郵便局の窓口でそれはこの貯金を利用、申し込みをされる方にはっきりとさせておくということが私どもの手順としては当然必要になると思います。
  31. 鈴木強

    ○鈴木強君 それは山本さん、そんなことを窓口で言ってみたって、これは五十年でなければ貸し付けできない。五十年で住宅金融公庫がそういう事業計画の中で土地の取得に対しても貸せないということになったらどうなる。そういうことはあり得るでしょう。あなたは、そういう五十年なり、五十一年なり、そういう先まで住宅金融公庫では土地は貸せないということをはっきりきめてあればいいでしょうが、そんな無責任なことは言えないでしょう。貸し付けの建築の戸数さえわかっていない、そんな段階で、私が言ったら、それをオウム返しに言ってもそうはいかぬですよ。それだって三年後、五年後は、来年一月から申し込むわけですから、五十年以降の年度になって土地は貸せませんからいいですか、そのつもりで入ってくださいと言えますか。そのときに公庫のほうで事業計画の中で土地を買うようになったらどうしますか。そんなあいまいなことを窓口で言えますか。大体、住宅金融公庫の事業計画をどうするか、その貸し付けの問題をどうするかということについても詰めた話がしてないじゃないですか。そのことは動いておるわけでしょう。法律的にはできるわけですから。さっきもまだあなたはよくわからないとおっしゃった。そういうわからない中で答弁しておられるわけでしょう。どうも私は納得できないのですね。
  32. 山本博

    ○政府委員(山本博君) たとえば五十年度から土地を貸すということになりましたら、これは郵便貯金の利用者と郵政省との間の契約といたしましては、もう四十六年度に引き受けたものはこれは建物を建てるための計画貯金の契約でございます。五十年度から土地をもし対象として復活するという事態が起きましたら、その時点以降において郵便局の窓口でも土地の利用対象の分も引き受けると、こういうことになると思います。
  33. 鈴木強

    ○鈴木強君 そんな適当な答弁をされては困るのです。それは五十年に貸し付けられるのはたとえば四十九年からその土地に対しても貸し付けるということになるかもしらぬ。それは四十七年の時点で言えないでしょう。そんなことはそれこそ無責任きわまるものです。そんなことは法律的にはちゃんといずれの場合でも貸せることになっておるわけですね。かりにそういうことを言ったとしても、事実、公庫のほうの事業計画で土地に対して貸せるということになればそれは当然貸さなければならぬ。あなた方はいまストップしておるからやれませんと、こういうことです。公庫のほうで土地取得をやっておれば当然それだってやらなければならぬ。そこはどういうふうな方針を、大蔵省は土地と建物と借地権の取得についてどういう構想を持っておるのか、少なくとも四十五年から五十年までの第二次住宅建設計画等について、その辺の見通しさえまだわかっていないということは、これはおかしい話ですよ。だったら三つの土地と建物と借地権の問題についてやるようになるのかというそれくらいの見通しを聞いておいてもらって、こっちはもう五十年になったら土地はようございますとか、その前はだめでございますとか、そういうふうな一応長期計画というものを十分知っておけば、それは窓口で言えるでしょう。それについてはわからないじゃないですか。
  34. 山本博

    ○政府委員(山本博君) 私の説明が多少不十分だったと思いますが、郵便貯金の利用者が土地について融資を受けたいという気持ちがある。しかし片方の住宅金融公庫のほうではそういう取り扱いをしていないと、これが両方行き違いになるということは確かに非常に法律の運用としては足らないものがある、不十分であると私も思います。したがいまして、住宅金融公庫が土地についての融資を始める条件が整ったときには、それは住宅積立郵便貯金のたてまえ上、三年前からあるいは特例の場合でも二年前から申し込みができるようなそういう時期に郵政省との間の話をつけると、土地に今後二年間なり三年間なりそういう後に土地についての融資を始めるというときには、当然郵政省と事前に話し合いをして、そして郵便貯金の利用者が二年前あるいは三年前、そういうときに申し込みができるように、そういうことについての打ち合わせをするように、これは私は当然のことでありますし、そういうことについての話も十分できておるということでございます。ただ、いつからやるかということについては、まだ私は事情を十分存じておりません。
  35. 鈴木強

    ○鈴木強君 だから私は最初に伺ったように、大蔵省なり住宅金融公庫なり建設省なりとの間に十分な意思の統一をしてありますねと念を押しているんですよ。どうもちょっと見ても私は非常に、ゆうべ徹夜したものですからもう一回見直してみたんですが、非常に大事なところが一つ問題が、疑義があるということを発見したものですから、それでしつこく聞いているわけですけれども、いずれにしても、この法案がいまの実態から見て不備であるということは率直に局長も認めているわけだから、その点、私は正直でいいと思いますよ。したがって、この運用については、これは大臣からひとつお答えをしておいてもらいたいと思うんですけれども、現在の住宅金融公庫法上において、建物、土地あるいは借地権の取得の場合についてもそれぞれ融資をすることができると、こうあるわけですよ。したがって、政府はその精神に沿って、いずれについても貸し付けができるような措置をすること、第一点はですね、特に今度は郵便貯金のほうもお世話になるわけですから、公庫のほうにも、それはこっちからも郵便貯金の預金者の預金というものがいってますよ。金は持ちつ持たれつかもしれないが、とにかくいずれにしても、住宅積立郵便貯金制度というものが新しくできて、今度は公庫のほうの融資の中に何がしかのワクをつくってもらわなければならぬわけでしょう。したがって、そういう関連もあるから、特にこういう法律をつくる以上は、郵政省側としては、この三つの問題に対しては、いずれも貸し付けができるのだと、融資できるのだということで、この法律が立っているわけですから、この法律精神が実施できるように、金融公庫法上のその三つの問題についても、もしできるものがあるならば、一日も早くこれを復活してもらいたい。そうして、その復活の時期はいつか、その見通しをはっきりつけて、そうして来年の一月一日には、預金者に対してまあそれが私が申し上げたような、そういうことがはっきりするならば、何年何月までは実はこういうわけでございますから、法律的にはこうなっておるけれども、その点を御了承の上でひとつ預金をしてもらいたいというような行政上の親切な指導というものを、全国の窓口においてやっていただきたいと思うのですよ。そういたしませんと、あとからこれは意地が悪いやつがあれば行政訴訟を起こすこともこれは可能でございますからね。そういう非常に危険を内蔵した、矛盾した法案であるということを指摘して、この点については、その矛盾を現実の問題として、預金者の皆さん方に御迷惑のかからないような措置を、万全にしておいていただきたいと思う。そのための基本的な金融公庫法上の法律に基づく貸し付けというものを、ちゃんとしてもらうようにまずおぜん立てをして、そうしてその時期はいつかということも明確にした上で、郵政省はこの仕事にとっかかっていく、最低これだけは約束してもらわないと私はちょっと法律通せません。もし何だったら、大蔵大臣なり、金融公庫きてもらって、その点をはっきりここでしてもらってから私は採決にいきたいと思うのですよ。
  36. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) ちょっと速記とめてください。   〔速記中止〕
  37. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) 速記を起こしてください。
  38. 山本博

    ○政府委員(山本博君) ただいままで申し上げました答弁、いろいろ不十分な点もございましたので、もう一度整理をして申し上げます。  土地ないし借地権につきましては、現在公庫法の運用上、住宅金融公庫はこの業務を停止いたしております。郵便貯金の利用者は、この公庫の業務内容に従いまして公庫から貸し付けを受ける、郵政省はあっせんをする、そういう構成になっておりますので、公庫のきめた基準に合致した融資を受けるということになります。したがいまして、郵便局の窓口ではそこにそごのないように、公庫の定める基準というものを十分周知いたしまして、住宅積立貯金を申し込まれる方に、そういう事情、それからそういう業務内容、いろいろな条件、そういうものについては十分周知徹底いたしまして、トラブルの起こらないように十分な措置をする考えでございます。
  39. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) ただいま局長から御答弁申し上げたとおりでございますが、住宅が払底しております現段階において、建物のみならず土地なり借地権なり、これにも融資を及ぼすということが当然私は理想であろうと思うのでございます。公庫法はそういうたてまえはとっておりますものの、これは資金ワクの関係等もございましょう、当面は土地等については停止をしているのでございますが、これは私は不十分だと思うのであります。したがいまして、今後大蔵当局あるいは建設当局、このあたりとも十分な協議をいたしまして、郵便貯金の利用者の皆さんの御期待に沿うべく融資のワクを一そう拡大をして、そして土地、借地権等にも及ぶように最大限の努力を払う所存でございます。
  40. 鈴木強

    ○鈴木強君 いま大臣の御答弁で、基本的に住宅金融公庫法の第十七条に明定されております業務は、当然これは政府としてはやるべきであるし、そういう施策がもし欠けているとするならば、それが万全を期するようなことを積極的に大臣も、国務大臣という立場もあり、閣議の中でも大いに努力をしていただけるということですから、それはそれとしてぜひやっていただくと同時に、いま山本さんのほうからもお答えがありましたが、どうも、いまのことばの中にあったように、郵政省はただあっせんをすればいいんですよ。そういうことばがありましたけれども、それは手続上あっせんになるかもしれません。しかしながら、住宅積立郵便貯金制度というものを創設したのは、――だから私は最初によく伺ったわけですよ。どういう意味でやったかということを。それにはやはり預金者の利便を守るということですね。そうして住宅のない方々が、この郵便貯金に入ってもらうことによって特別の融資を受けるという恩典があって、この住宅積立郵便貯金というものの意義が出てくるわけですからね。ただ融資あっせん業のためにということではないと思います。これはことばじりを云々するわけではありませんが。ですから、皆さんのほうからもらった資料の中に制度の概要という試案がございますが、その中に「預金申込みの際の告知」、こうなっておりまして、「郵便局は預入の申込みをする者に対し、公庫に対する特別な貸付けの申込みをする際には、次の条件を満たす必要があることを告知する。」、この「告知」というのは一体どういう意味なんですか。窓口に来た人に口頭でそういうことをよく伝えておくということなのか。あるいは何か文字に書いて窓口に掲示しておくというのか、この方法はどういうことですか。
  41. 山本博

    ○政府委員(山本博君) これは、窓口に来られて住宅積立郵便貯金を利用したいという申し出がありまするので、当然そこで必要な書類、パンフレット、そういうものをつくっておきまして、それを十分読んでいただく。それから口頭での説明も十分しなければならないと思います。それから公衆室に来られた方がすぐ目につくように印刷物を掲示いたしておきたいと思います。
  42. 鈴木強

    ○鈴木強君 それで具体的に、たとえば、五十万円を一応限度にされたわけですね。したがってその五十万円の郵便貯金に三年間入ったときに幾ら公庫のほうから融資をしてもらうことになるんですか。その額はどういう基準でこの融資の額をきめるのでございますか。
  43. 山本博

    ○政府委員(山本博君) 郵便貯金をされておらない一般の方が公庫から融資を受ける基準というのは、これは公庫のほうで一つの基準をつくってきめております。そのきめられた基準に対しまして、こちらのほうの利用者の場合には五割増しということでございます。たとえば木造住宅でございますと、ことしは九十五万円借りられることになっております、一般の方が、それの五割増しでございますので大体百四十二万円程度、それから不燃住宅を建てる場合には一般の方が百五万円借りられることになっておりますが、私のほうの郵便貯金の利用者は百五十三万円借りられる。それぞれ五割増し借りられるという話し合いになっております。
  44. 鈴木強

    ○鈴木強君 それは建築面積によって何平米以上とかという制限はあるんでしょう。
  45. 山本博

    ○政府委員(山本博君) 住宅金融公庫から貸し付けを受けますときの条件が、三十平米以上百二十平米以下という建物を建てる方に融資をすることになっていまして、それが事実上公庫の運用としては四十八平米までしか貸さない、こういうことになっております。したがいまして、建物の面積としては四十八平米が限度で、これに、標準建設費というのがきまっておりまして、これをかけたものが金額として出てくるわけでございます。
  46. 鈴木強

    ○鈴木強君 その際に、公庫法上の建設費というものですね、標準建設費というのは一体どういう算定をしているわけですか。
  47. 山本博

    ○政府委員(山本博君) 率直に申しまして、私たちから見ても標準建設費はあまり高いとは思いません。少し低いんじゃないかと考えていますが、毎年大体八%ずつぐらいそれが上がっております。現在一平米当たり約二万六千五百円になっております。しかしこの二万六千五百円がどういう根拠によってきめられたかということまで存じません。
  48. 鈴木強

    ○鈴木強君 二万六千五百円というのはどういうことですか。これは内地と北海道とに分けてありますね。内地は甲、乙、丙に分けておるが、二万六千五百円というのは平均値ですか、甲、乙、丙の。
  49. 山本博

    ○政府委員(山本博君) これは甲地の場合の標準建設費でございます。
  50. 鈴木強

    ○鈴木強君 それはいつのですか。
  51. 山本博

    ○政府委員(山本博君) 四十五年度からその数字になっております。
  52. 鈴木強

    ○鈴木強君 四十六年度の予算編成の際に、一平当たり甲乙丙標準建設費というものは幾らになっているんですか。
  53. 山本博

    ○政府委員(山本博君) いま計算をしますとすぐわかります。いまお話し申し上げました標準建設費の八%アップという数字です。
  54. 鈴木強

    ○鈴木強君 幾らですか。八%というのは必ずしも八%というのじゃないでしょう。これは要するに、その年度年度の政府の経済見通しの中で消費者物価なり耐久資材なりあるいは住宅資材はどれくらい上がるかということに対する見通しの上に立ってその年度年度によってプラスしていくわけでしょう。必ずしも八%毎年つけ加えるということじゃないと私は思う。
  55. 山本博

    ○政府委員(山本博君) おっしゃるとおり、八%という数字がきまっておるわけではございません。ただ、従来そういう数字で上がってきたということでございます。
  56. 鈴木強

    ○鈴木強君 幾らですか。
  57. 山本博

    ○政府委員(山本博君) 数字で申しますと、一平米当たり二万八千五百円になります。
  58. 鈴木強

    ○鈴木強君 それは少し違いますよ。二万八千三百円くらいだと私は思う、大都市の場合。中小都市が二万四千九百円、それからその他が二万三千六百円、これが昭和五十年の郵便貯金によって借りられる時点においては大体標準建設費というのはどのくらいになると予想されておるんですか。
  59. 山本博

    ○政府委員(山本博君) ただいま申し上げましたように、毎年八%くらい上がるというものではございませんで、今後のいろいろな物価その他の経済情勢によって変わってまいりますので、五十年度になると、幾らになるということまではっきり計算ができないと思います。ただどういう数字になるにせよ、五十年度できめられる数字の五割増しだけは郵便貯金の利用者には保障されるということでございます。
  60. 鈴木強

    ○鈴木強君 実は上がる率が局長も御存じだと思いますけれども、なかなか実態とあってないのです。ですからいまでもたとえば東京で二万八千三百円でできるかといったらとてもできませんよ。坪当たりにすると九万三千五百五十余円ですよ。九万円で坪当たりの建築できるというそんなものはないと思いますね。だから実態は十二万なりあるいは十三万、坪単価かかるわけですから。この標準建設費算定そのものが私は非常に問題があると思うのです。ですからそういうふうな中で五十年に支払い開始をする場合に、たとえば五十万円の積立金ではたして用が足せるのかどうなのかということをこれは心配しなければならないのですよ。融資のほらはなるほど上がった分に五〇%のプラスになることはこれは法律に書いてあるわけですからそれはいいんですけれども、そういうような点を考えてみると、五十万円という金額自体もある程度そういうことを想定しておきめになったものかどうかということを、最初私があなたに聞いたときにも、そういう気分を私は持ちながら伺ったわけですがね、こういうふうにどんどん物価が上がるときにはたいへん実態に合わないようなものになるんじゃないかと思うのですが、そういう際には何か特別の措置を考えておりますか。
  61. 山本博

    ○政府委員(山本博君) この制度が始まるまでに、すべての予見する材料というものを全部整えたわけでございませんで、やはり新しい初めての制度でございますから、スタートをしまして融資まで三年ございますし、その間もしいろいろな点で不備な点があればこれは法律改正という形で五十万円を変えるということも必要になることもあろうと思います。とにかくスタートのときは先ほど申し上げましたような考え方から五十万円といたしましたけれども、それは絶対に五十万円に限らず、この制度そのものを全体が絶対に変わらないというような気持ちでおるわけではございませんで、今後の事情によってやはり相当いろんな点で手直しをする必要が起こればそういうふうに持っていきたいと思います。
  62. 鈴木強

    ○鈴木強君 さっきの金融公庫法上、土地の取得についていまはずしている原因がどこにあるかというと、いま公庫が持っておられる土地標準価格を見ますと、東京とか大阪とか名古屋とか横浜とかいう超大都市の場合、これはAゾーンですか、平米七千五百円です。こんなもので土地が買えぬということは、これは子供が見たってわかることです。それからB地区の札幌が四千八百円、C地区の小樽が三千百円、町村にいきますと千八百円。だから、こういう標準価格をきめていながら実態と全く合ってない、したがって、やってみても意味がないからこれは一応やらないということになっている。こんな標準価格が続いていく限り、おそらくかなり長期にわたって土地に対する融資はできないとみている。だからさっきも、もとに戻るんですが、こういったことをやったことは非常に危険だ、国がもっと土地政策に本腰を入れて、もっと安く土地が買える時代がくればいざ知らず、こういう現実に離れた標準価格――これは建物の場合もそうですが、だからして、仕事にならぬということでございますから、見通しとしては明るい見通しがないにもかかわらず、法律はそういうことになっているということをもう一回ここで注意を喚起しておきます。  それから積立郵便貯金 それから定額郵便貯金の据え置き期間――定期郵便貯金、これの預入期間はさっきお話しに出ましたが、政令に譲られる。それから積立郵便貯金と定額と定期、この預入金額は省令に定めるように改めるというのですが、これはどういう趣旨なんですか、この政令、省令に法律からはずして持っていくということはどういうメリットがあるのでしょうか。
  63. 山本博

    ○政府委員(山本博君) 現在の貯金法が制定されましたのは昭和二十二年でございますが、その当時の郵便貯金事業というものを取り巻くいろんな条件というのは変化があまりございませんで、利子にいたしましても、あるいは期間にいたしましても、あるいは金額にしましても、非常に変動要素が少ないものでございましたけれども、最近に至りましては、たとえば昨年あるいは一昨年引き続きまして利子の改定ということを行なっておりますし、それからその他一般民間の事業内容を見ましても、非常に変動要素が多くなってまいりまして、いろいろな新しい政策とか、新しい施策とか、そういうものが従来と比べまして非常に激しい動きをいたしております。で、そういうこともございまして、かねて利子につきましては、法律から政令に委任をしていただいたわけでございますが、実は期間というものは、これは利子とほとんどうらはらの関係でございます。期間が長くなるか短くなるが、あるいは利子が上がるか下がるか、こういうことが期間と密接な関係がございます。昨年二度利子の引き上げをいたしましたけれども、そのときに期間をいじくりますと、これは法律事項になります。非常に回数その他からいたしましても、この際利子とほんとうに相関関係の深い期間につきましては政令段階に落とさせていただいて、もっと機動的に手直しができるということにさせていただいたらいかがかということが期間についての私たちの趣旨でございますし、金額につきましては、これはほんとうに技術的な、郵便局で扱います金額が百円であるとか百五十円、二百円、千円、二千円とか、そういうものを定額であるとか、定期であるとか、積立とか、そういうものが現在の法律に書いてあるわけでございますが、もっと数字の違った貯金、預入金額の違ったものを国民から希望されましても、一々法律改正という手続に現在よっておるわけでございます。民間のほうでもいろいろ新しいものを考えているという状態もございまして、金額の種類別はこれは郵政省令のほうで規定できるようにさしていただければ、いろいろな新しいものを考えて施行するときにも非常に機動的にできるのじゃないかということがその趣旨でございます。
  64. 鈴木強

    ○鈴木強君 その点のメリットは私もよくわかります。ですから、郵政省が実情に即応するような形で機動的におやりになるような方法がとれるならば、これは私もけっこうだと思います。それで、時間がだいぶ制約をされておるわけですからもう若干で終わりますが、今度の改正で北海道防寒住宅建設等促進法というのが一緒に改正されますが、その第八条の第二項に新しく項が出てまいりまして、今度、住宅積立郵便貯金というものに入った形は、北海道においては特に防寒住宅建設等促進法によって建てられるものに対する公庫の融資と同じようにその中に入っているわけですね。これは十八年とか、三十年とか、三十五年とか、五十年とか、北海道の特に非常に積雪寒冷の地帯において特殊な住宅構造をやるわけですから、お金もかかるでしょうし、したがって、それに対しては内地よりももっと高い貸し付けをしてあげるという趣旨だと思いますがね。これは山本さん、さっきのと若干関連があるのですけれども、どのくらいの需要があると見通しておるわけですか。
  65. 山本博

    ○政府委員(山本博君) 北海道と内地の場合と需要が違うというふうに実は考えておりませんで、大体同じくらいの需要の率じゃないかと、特に別な数字で考えておりません。
  66. 鈴木強

    ○鈴木強君 そうすると、さっきの十万戸の中にこれも入っているのですね。――そうすると、その内訳がもしわかりましたら教えてもらいたい。わからなかったら、また後ほどでいいですから資料で出していただきたいのですが、どのくらいの数か。
  67. 山本博

    ○政府委員(山本博君) ちょっと現在その数字について手持ちございませんので、後ほどお届けいたします。
  68. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) 速記をとめて。   〔速記中止〕
  69. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) 速記を始めてください。
  70. 鈴木強

    ○鈴木強君 それでは、私は実は少し主客転倒した質問をしてしまいましたが、現在の郵便貯金制度というものが現状どういうふうな状態にあるか。特に余裕金の処理について、きのう永岡委員からも御質問があったと思います。あの余裕金の処理のしかた、その実態、そういうものについてもよく伺いたいと思いました。しかし、そういう時間がありませんから、これはまた他日、一般質問の際に伺うことにいたします。  それで、最後に大臣に要望し、御意見を伺っておきたいのですが、これは大蔵、建設、郵政、公庫とこの四者が一体にならないとなかなかいい運営ができないと思います。ですから、今後ともこの四者の緊密な連絡をとっていただくと同時に、特に公庫に対しましては、郵便貯金の預かり金をかなり融資していますね。ですから、そういう点からみると、持ちつ持たれつという関係にあると思うのです。したがって、さっき私が申し上げたように、今後、この需要が予測できませんね。十万戸と予測しておりますけれども、それがダブってくればいいんですけれども、ダブらない場合には、たいへんなことになるという気もするわけです。ですから、できるだけ約束をした預金者に対しては融資ができるような配意をしなければなりません。これは郵政省と公庫等、四者がよく相談をして、そしてできるだけこちらのものがその中に入っていかなければ困ると私は思います。その場合に、場合によったら全体の融資のワクをフランクにしてもらってでも預金者に対する約束だけはちゃんと果たしていただきたいと、こういうふうな御配意をぜひこれからしておいていただきたい。  それから、これからの長期計画ですから予測は非常にむずかしいかもしれませんが、建設省の住宅建設第二次五カ年計画なりあるいはそれに伴う公庫の融資計画なり、そういうものを決定する際にもぜひ一つ積極的に郵政省からも公庫のほうにも意見を出して、そして将来遺憾のないような御配意をしていただきたい。そうしませんと、せっかくここにわれわれが――非常にいい法だと私思います。ですから、結論的に賛成でございます。賛成なるがゆえに、われわれが法律を通す場合に、今後の運営についてもし問題が出てまいりますれば、われわれも同じ責任をこれは感じなければなりません。そういう意味においてだれを責めるとか何とかでなくて、よりいい法律にしたいし、こうして疑問を解いて、もし法律的に若干なりでも疑問があればその問題を将来において直すとしても、とりあえずは運用の面で万全を期してもらいたい、こういう気持ちでさっきから質問をしているわけでありますが、時間の関係でまだまだたくさんお聞きしたい点はありますけれども、ぜひひとつ運用の妙味を発揮していただいて、万全を期していただくようにお願いいたします。  最後に、私の質問を申し上げました中で二つの点についてぜひ大臣の御所見を承りたいと思います。
  71. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 国民生活の中で衣と食はかなり豊富になっておりますが、住の問題を取り急がなければならぬことは、鈴木さん御指摘のとおりであります。そこで、いろいろなアイデアが生まれたといいましょうか、たとえば、労働省は勤労者の持ち家住宅制度、これを出す。郵政省はこの郵便貯金におけるアイデアを出す。そういう意味で、鈴木さんもお認めになっておりますとおり、これは確かにおもしろい構想たるに値すると思う。したがいまして、これを一そう肉づけをして完ぺきなものにしなければならぬ義務を負っているのでございまして、この創意くふうをどう生かすか、実施をする段階までにはこれは日もございますから、さらに十分に注意をしてやってまいろうと思うのでございます。それにつきましても先立つものは資金でありますから、わがほうが財投原資の巨額な分野を集めておるのでございまして、住宅金融公庫にもそれが回っております。さような次第で、こういう面も緊密な連絡をとりまして、御趣意に沿うように特段の努力を払う所存でございます。
  72. 長田裕二

    ○長田裕二君 きのうからの各委員の御質問と重複しない範囲でごく短い時間で質問をいたします。  この貯金の伸び、いただきました法律案のこの資料の二十八ページのところに純増の状況が書いてありますが、四十四年度末で切ってありますが、四十五年度、去る三月三十一日で締め切りました四十五年度は、一々内容は要りませんが、最後のトータルの純増率はどのくらいになっておりますか。
  73. 山本博

    ○政府委員(山本博君) 年度末で締め切りました数字ですが、前年比純増で一一四%、総純増で一一八%でございます。
  74. 長田裕二

    ○長田裕二君 いまの総純増というのは、元本、利子を加えたもので従来のものと比べると一応一八%というふうに考えてよろしいわけですな。――二二%、あるいは二四%台をずっと来ました純増が、四十五年度に約一〇%ばかり落ちてしまった、横ばいに近いカーブになってきたという時期に、今度は四十七年の一月からですか、やはり五十万円の限度の引き上げがある。たまたまただいま大臣のお話しのあった持ち家制度なんかとからんで、たいへん複雑錯綜した郵便貯金の限度の引き上げという時期だと思いますが、そういう際に、郵便貯金の限度が五十万円の引き上げにとどまったということは、一面各世帯当たりの貯蓄額の増加とか所得の増加とか、そういうものと比べますと、あと五十万円ぐらいほしかった、二百万円ぐらいにしたかったという気持ちは私どもぬぐい去ることができないのですが、しかし、先ほどのそういういろいろなほかの減税の問題とからみますと、ここまで持ってきたということに対して、私は当局側、郵政省側の御努力を多とするものであります。  次に郵便貯金の件数、睡眠口座を除きました件数をお答え願います。
  75. 山本博

    ○政府委員(山本博君) いまこまかい数字までは――いまちょっと調べておりますが、大きなラウンドナンバーで申し上げますと、通常貯金で活動しております口座は約三千三百万ぐらいでございます。それから定額貯金が八千七百万口座、それから積立が一千百万口座、定期が約二万口座、大体そのくらいでございます。
  76. 長田裕二

    ○長田裕二君 大臣もさっきちょっとことばでお触れになりました、財投の中で占める割合、これを四十四、四十五年度あたりの単年度と、それからいままでの累計、資金運用部資金の中で郵便貯金が何億になり何%ぐらい占めておるかということにつきましてお答え願います。
  77. 山本博

    ○政府委員(山本博君) 現在資金運用部の資金の中で郵便貯金が占めております比重は、パーセントにしまして約五二%、金額にしまして七兆六千四百億でございます。それから財投全体の中での占める比率は三二%ということになっております。
  78. 長田裕二

    ○長田裕二君 まあ、件数にしましても、金額にしましても、この普及度合い、単なる件数という意味とは別個の普及度合いから考えましても、相当国民各層の広範にわたっていると思われます。この郵便貯金の各種預貯金、いろいろな企業体などによってなされますいろいろな種類の預貯金の中で占める地位あるいはあるべき姿というものについて大臣や貯金局長はどうお考えになりますか、御所見を承りたいと思います。
  79. 山本博

    ○政府委員(山本博君) 現在郵便貯金は非常に長い歴史を持っていままでまいっておりますし、またそれだけに一般国民との接触度というものは非常に他の民間の金融機関と比べまして濃厚だと思います。かたがた郵便局の数が全国約二万という窓口を開いておる、そういう事情もございまして、現在国民の世帯のうち六割以上が郵便貯金の利用者ということになっておりますし、それから郵便貯金の内容を見ましても九〇%、むしろもう約一〇〇%近い数字が、これは法人貯金ではございませんで、個人の家計そのものの貯蓄部門を担当しておるという実態でございます。また貯蓄額にいたしましても、先ほど申し上げましたように七兆六千億ぐらいの数字でございまして、これは日本の一番大きいといわれておる民間銀行の三倍弱の資金量を持っておる、このぐらいのことになります。また全体の金融機関の中におけるシェアというものも約一一%ぐらいの資金量を持っております。こういうことから考えましても、過去の歴史的な国民との接触度ということとあわせまして、これからやはり国民の日常生活の便益ということに非常に大きな役割りを果たしていくものと考えております。
  80. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 局長の答弁で郵便貯金のポジションについてはもう尽きていると思いますが、蛇足のようですけれども、私、感想をつけ加えさせていただくならば、おそらく皆さんの御年配の方々も同じようなケースがあったろうと思いますが、私なども小学校へ入りましたときに、祖母が郵便貯金通帳と新しい認めを用意してくれまして、これでおまえ貯金せよと言われた。こういうような経験もございます。私ども貯金ということばと、一方預金ということばがございますが、何か貯金のほうが非常に庶民的な親しみがある。貯金箱というものはあっても預金箱というものはないのじゃないかというような気持ちがございまして、郵便貯金の大衆に根をおろした庶民性といいますか、こういうものを私は大きく評価しなければならぬ、かように思っております。
  81. 長田裕二

    ○長田裕二君 大臣並びに貯金局長のお考えに私も同感ですが、あえて質問いたしましたのは、時に郵便貯金はほかの金融機関の補完的な役割りを果たすにすぎないものだとか、そういう議論がときどき出たりいたしますので、あえてお尋ねしたのでありますが、先ほどからの普及度合いとか預金額とか、あるいは日本の国民と古くから結びついているいきさつなどから考えますと、国民の生活態度そのものにも非常に深く結びついた、根ざすところ深いものという感じがするわけですが、時にそういう補完的だとかいうことばが出ますので、重ねてそれにつきましての大臣のお考えを承りたいと思います。
  82. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) このごろの経済の発展に伴いまして、大量の預金というふうなものが一般銀行その他、金融機関を通じて吸収をされておりますから、資金量からいいますと、そのほうが絶対量は確かに多いと思います。しかし歴史的、沿革的に見まして、日本の経済発展の、たとえば、明治、大正という時代のその原動力は何であったかといえば、何といいましても、庶民の零細な集積が資本蓄積となって原動力をなしたということは私は間違いないと思うのであります。そういう意味において、その誇りを私どもはやはり堅持すべきであり、決して補完的だというふうなものではないと、かように存じております。
  83. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  84. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) 異議ないと認めます。     ―――――――――――――
  85. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) 委員の異動について御報告いたします。  本日、西村尚治君及び塩出啓典君が委員を辞任され、その補欠として中津井真君及び沢田実君が選任されました。     ―――――――――――――
  86. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) 次に、簡易生命保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案に対する質疑は終局いたしておりますので、これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御意見もないようですが、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  87. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) 異議ないと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  簡易生命保険法の一部を改正する法律案を問題に供します。  本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  88. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  89. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。     ―――――――――――――
  90. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) 再び郵便貯金法の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案に対する質疑はすでに終局いたしておりますので、これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御意見もないようですが、討論は終局したものと認めて御異議、こざいませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  91. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) 異議ないと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  郵便貯金法の一部を改正する法律案を問題に供します。  本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  92. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) 全会一致と認めます。よって本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  93. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。  午前中の委員会はこの程度にとどめ、午後二まで休憩いたします。    午後零時五十一分休憩      ―――――・―――――    午後二時十分開会
  94. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) 午前に引き続き、逓信委員会を再開いたします。  郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。  本件に関し、本日、参考人として国際電信電話株式会社取締役副社長板野學君、常務取締役甘利省吾君、同じく新川浩君、同じく木村光臣君、同じく増森考君、取締役有竹秀一君、同じく米田輝雄君、同じく古橋好夫君、同じく三輪正二君、同じく大島信太郎君の出席を願っております。  まず、国際電信電話株式会社取締役副社長板野學君から、国際電信電話株式会社の業務の概況について説明を聴取いたします。
  95. 板野學

    ○参考人(板野學君) 本日は、まことに貴重なお時間をいただきまして、会社事業の概要につきまして御説明申し上げる機会を得ましたことを、心からありがたく存じまするとともに、平素格別の御指導を賜わっておりますことに対しまして、厚く御礼申し上げる次第でございます。  本年は、わが国の国際電信が、明治四年に初めて取り扱われるようになりましてからちょうど百年になります。当時を顧みまして今日の隆盛を思いますときに、まさに今昔の感にたえないものがあるのでございます。当国際電信電話株式会社も、今年をもちまして、昭和二十八年の創立以来十九年目を迎えたわけでございますが、この間におきまする通信技術の進歩発展はまことに目ざましく、いまでは通信衛星や海底同軸ケーブルなどによって広帯域の通信幹線網が世界的な規模で形成されつつありまして、かつての短波通信時代には想像もできなかった豊富で良質な回線の運用が可能となりました。先進国はもとより、発展途上の国々に対しましても、電報、テレックス、電話をはじめテレビジョンの宇宙中継やデータ通信など、新しいサービスが提供できるようになったのでございます。  当社は常に国際通信の最先端を行く技術を持って鋭意諸設備の拡充整備につとめてまいりましたが、ことに近年におきましては、茨城と山口に世界最高の性能を誇る衛星通信地球局を建設し、また二宮と直江津をそれぞれ起点として、太平洋と日本海を横断する海底ケーブルを成功裏に敷設いたしましたほか、島根県浜田にはマイクロ散乱波通信方式によりまして、日韓両国を結ぶ通信基地を新設するなど、真剣な努力を重ねてまいりました結果、現在では対外通信回線総数約千三百回線を擁して施設、サービスいずれの面におきましても世界有数の地歩を占めるに至りました。今後は一そう会社の使命を自覚いたし、どなたにも、いつでも、たやすく御利用いただける国際通信をモットーといたしまして、サービス中心の事業運営に徹し、国民の皆さまに御満足いただけるよう努力いたしたいと存じております。何とぞよろしく御指導、御支援をお願いいたす次第でございます。  つきましては、ここにまず最近一年間の事業の概況について御報告申し上げます。  昭和四十五年度における設備の拡張改良計画のうちおもなものといたしましては、衛星通信の関係、中央局における基礎的通信設備の拡充等がございます。  まず第一に衛星通信の関係でございますが、ただいま茨城衛星通信所におきましては、第三地球局の建設が着々と進んでおります。この新地球局は本年一月大西洋上に打ち上げられましたインテルサット四号衛星に引き続き、最近のニュースでは、九月または十月ごろ、少し、一、二カ月おくれることになっておりますが、そのころに太平洋上に打ち上げが予定されております同型の衛星に対応して運用されるものでありまして、八月には完成する見込みでございます。一方、山口衛星通信所にはすぐれた国産技術をもって開発をいたしましたテレビジョン標準方式変換装置を新設いたしました。この装置は日欧間など、テレビジョン方式の異なる国相互間の伝送に際し大いに偉力を発揮しておる次第でございます。  第二には、基礎的通信設備の拡充整備でございます。そのうち大きなものといたしましては、まず、電信運用の近代化を目ざして建設を進めておりました電報中継機械化の設備が完成を見たことであります。この新しいシステムは五月から順次運用を開始いたし、十月ごろには移行を完了する予定であります。次に国際電話の第二交換システムの増設でございます。この設備は能率的な交換作業を行なう交換台多数の増設を可能にするものでありまして、これによりまして急速に増大しつつある電話需要に対処いたし、サービスの向上をはからんとするものであります。  さらに、昭和四十四年に運用を開始いたしましたテレックスの全自動交換設備を増設いたし、自動取り扱い対地の拡張につとめました結果、現在ではテレックス通信量の約八三%までが自動即時で取り扱われるようになっておる次第でございます。  このほか、昭和四十五年度の当社事業計画に掲上いたしました諸設備の拡充計画はおおむね順調に実施いたしております。  続いて、昭和四十五年度の営業概況について申し上げます。  まず、取り扱い業務量の実績でございますが、これは回線の新増設によるサービスの向上、貿易の伸長等による需要増の結果、業務量はおおむね順調な伸びを示しております。すなわち、主要業務別に概数で申し上げますと、国際電報五百九十五万余通、国際加入電信四百四十万度余、国際電話は二百十五万度余と相なっておりまして、このうち、特に国際加入電信、国際電話につきましては、前年度に比較して加入電信は度数で五五%、分数では二四%、電話は三五%と著しい増加を見ております。  次に経理の概況を申し上げますと、まず、昭和四十五年度上期の収支状況は、営業収益百七十二億余円、営業費用は百二十八億余円となり、これに営業外収益、営業外費用及び特別損益を加減したこの期の利益は、二十六億円余となっております。四十五年度の下期は内定額でございますが、営業収益は百八十一億円余、営業費用は百三十七億円余となり、これらに営業外収益、営業外費用及び特別損益を加減したこの期の利益は二十六億五千万円余となります。資産の状況につきましては、昭和四十六年三月末現在におきまして資産の総額は五百二十五億円余で、そのうち流動資産は百六十二億円余、固定資産は三百六十三億円余となっております。一方、負債総額は二百一億円余で、そのうち流動負債は百八億円余、固定負債は四十一億円余、引き当て金は五十二億円余となり、したがいまして、差し引き純資産額は三百二十四億円余となります。  以上で昭和四十五年度の概況の報告を終わります。  続いて昭和四十六年度の事業計画の関係について御説明申し上げます。  本年度は各種通信設備の拡充整備に引き続き意を用いますとともに、広帯域回線の活用をはかり、これをもとにサービスの一そうの改善を目ざして諸般の計画を進めてまいる所存でございます。  すなわち当社の今年度の設備計画といたしましては、茨城第三地球局の完成を期するほか、電話交換設備や新たなサービスのための施設等、基礎的通信設備の拡充、整備につとめ、また通信回線の新増設、営業関係設備の整備、新国際通信センターの建設、非常障害対策、訓練設備の充実、新技術の研究開発等を推進することとし、これらに要する経費といたしまして百十億円余を予定しております。  このうち対外通信回線につきましては、さらに大幅の拡張をはかることといたしまして、電話回線百十七回線、加入電信五十九回線をはじめとして、専用回線、電報回線等総計二百九十五回線を新増設する計画であります。これが実現いたしますと、当社の対外回線は全体で約千六百回線となり、国際通信サービスは一そうの改善向上を見ることとなります。  営業所設備につきましては、お客さまの御利用の便をはかるため、新東京国際空港ビル局や大阪南局を開設することといたし、また来年二月開催の札幌オリンピックでは、同地に臨時営業所を設けるよう準備を進めております。次は、新国際通信センターの建設でございますが、御存じのとおり、現在使用中の大手町局舎が広帯域通信関係設備の拡張に次ぐ拡張によりまして、場所的にほとんど設備増強の余地がなくなってまいりましたこと、及び今後予想されまする急激な需要の増加に対応するための電子交換システム等新鋭設備の拡充に備え、また経営の各種機能を統合する必要があることなどの理由によりまして建設いたす計画を進めているものでございます。この通信センターは昭和四十九年度完成を目途に本年度は設計を終え、建設に進みたいと考えております。  非常障害時の通信確保対策につきましては、広帯域連絡線の二ルート化につとめる等、さらに強化充実をはかり、また新技術の研究開発につきましては、衛星通信や広帯域海底ケーブル中継方式、国際電話の電子交換、データ通信、画像通信等に重点を置いて行なってまいる方針でございます。  なお、新技術に対応する各種訓練なども施設を充実して成果をあげてまいりたいと存じております。  最後に、本年度の収支につきましては、主要業務の需要量を国際電報五百九十五万余通、国際加入電信五百七十一万余度、国際電話二百八十六万余度と見込みまして、この予測のもとに収入については約四百七億円余、支出につきましては一そう経費の効率的使用につとめることといたしまして、約三百五十五億円余を予定いたしました。  以上、簡単でございますが、事業概況の御報告といたします。  何とぞ今後とも一そう御指導、御鞭撻のほどをお願いする次第でございます。  ありがとうございました。
  96. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) 本件につきまして質疑の申し出がありますので、これを許します。久保君。
  97. 久保等

    ○久保等君 いま副社長のほうから国際電信電話事業に対する営業の報告並びに本年度の事業計画等についての概略の御説明がありました。事業はきわめて順調に推移をいたしておるようでありまして、その間、会社の幹部並びに従業員の方々の非常な努力ももちろんあってのことでありますが、順調に発展をいたしてまいっておりますことに敬意を表したいと思います。ただしかし、異常なとも思えるような電信電話の伸び、そういったようなことから、これに十分に対応できかねる面も若干出てまいっておると思います。その一つが、かねてから問題になっておりますが、局舎の問題にあらわれておると思います。新しい局舎を、副都心である新宿のほうに敷地を求めて、すでにこれが設計等にも着手をして、本年度中にはその設計も完了するといったようなことが言われております。  ところで、最初にこの局舎問題について御説明を願いたいと思います。昨年も当委員会に御出席を願って当時の状況については伺っております。昭和四十六年度で設計を完了しようという計画があるようですが、どういう順序で取り運んでまいっておるか、また新局舎の規模、内容等について御説明を願いたいと思います。
  98. 板野學

    ○参考人(板野學君) 私より概略御説明申し上げまして、さらに詳しい点は建築関係の担当の取締役からお答えをいたしたいと思います。  新宿局舎につきましては、基本設計を四十五年の一月から四十六年の一月までには完了いたしまして着手をいたしたい。実施設計でございますが、四十六年一月から四十六年の十二月を予定をいたしております。建設地は新宿区西新宿三番二号でございまして、一万六百七十六平方メートルでございます。予定をいたします建物の規模は、地上三十二階、地下三階でございまして、延べ面積が約十二万六千平方メートルとなっております。着工の予定は四十七年一月、来年の一月でございますが、できるだけまたこれも繰り上げることができますれば、少しでも早くいたしたい、このように考えております。完成の予定は四十九年六月というふうに考えております。予定の工事費は大体二百億円ぐらいを必要とするというように考えておる次第でございます。  以上概略でございますが、御説明申し上げました。
  99. 久保等

    ○久保等君 なお、一応そういう計画で進めるのでしょうが、現状がどうなっておるのか。いろいろと局舎が不足をしてまいって、次々とあちこち局舎を借用しておるといったようなことが行なわれておるようですが、資料も手元に一応あらかじめいただいております。一昨年でしたか、霞が関ビルに一部移転をせられて、事務、特に管理部門が霞が関ビルのほうに一部局舎を移しておるわけですが、その後あちこちさらに局舎を借りておるようでありますが、その状況について御説明を願いたいと思います。借り入れた時期等についてあわせて御説明を願いたいと思うのです。
  100. 増森孝

    ○参考人(増森孝君) 私から概略御説明申し上げます。  大手町局舎は、いまのところ、建物の総面積でございますが、三万四千四百五十八平米でございまして、いま先生が御指摘になられましたように、非常に手狭になってまいりましたので、まず四十三年の五月二十日に、ただいまの霞が関ビル局舎に六千平米ほど借りまして本社が移転しております。それからその次、四十五年の七月二日にタイムライフビルでございますが、これは大手町にございますが、約千五百六十二平米でございます、それを借りております。それから京橋局舎を急遽つくり上げまして、大体古いのを取りこわしまして、ただいま完成いたしまして千三百八十五平米になっております。それからボーグビル、これは市ケ谷のほうでございますが、四十五年の十二月に借用いたしまして、大体二千平米でございます。で、使用方法等につきまして申し落としましたが、タイムライフビルの使用でございますけれども、これにつきましては、本社の集金事務、収納事務でございますが、それの一部、それから東京国際電話局の事務部門、それが入っております。それから京橋局舎でございますが、これは昔の京橋分局のほかに、東京国際回線統制局の技術部門、テレックスの修理でございますけれども、その修理部門が入ることになっております。それからボーグビルでございますが、ボーグビルは大体訓練用として借用しておりましてここで訓練をしております。で、仰せのごとく、非常に手狭になっておりますので、さらに本年の九月ごろ、第五中央ビル、これは鎌倉河岸のすぐそばでございますけれども、そこに約千七百八十二平米のビルを借用しようと、こういうふうな予定にしております。
  101. 久保等

    ○久保等君 まあ研修所が二カ所ばかりあるようですが、これはどこにあるのですか。
  102. 増森孝

    ○参考人(増森孝君) 一つは小金井でございまして、もう一つはたぶんボーグビルのことを指しているのだと思っております。
  103. 久保等

    ○久保等君 そうじゃないのでしょう。研修所、いずれも自前のものとなっているのですが、ボーグビルはこれはもちろん借りるのでしょう。
  104. 増森孝

    ○参考人(増森孝君) 御提出しました書類では、研究所と研修所の違いじゃございませんでしょうか。
  105. 久保等

    ○久保等君 いずれも自前になっているでしょう。
  106. 増森孝

    ○参考人(増森孝君) 研究所は目黒にございまして、自前でございます。研修所のほうは小金井にございまして、これも自前でございます。
  107. 久保等

    ○久保等君 いまお話を聞いてみても非常に痛感せられることは、次々と新しく局舎を借り入れながら設備増、あるいは事務量増等に何とか対応していっておるという状況にあるようですが、新宿のほうの新局舎の建設は四十九年まあまず一ぱいぐらいかかるのじゃないかという気がするのですが、この四十九年の六月に局舎が完成をするのであって、それから何ですか、通信設備等の移転等は、まあその後に工事が行なわれるということになるのですか。したがって局舎そのものが、通信設備等を完成させていわゆるセンターとしての機能を発揮する、そういったような状態になるのにはまだ若干先になるのじゃないでしょうか。そこらの説明をお願いしたいと思います。
  108. 有竹秀一

    ○参考人(有竹秀一君) 局舎の完成は四十九年の六月でございますが、それからいろんな機械設備をつけまして、その一部が動き出すのが翌年の四月ごろからと考えております。逐次それが増強されていって、一年後にはかなりの設備が動かせるようになると思っております。
  109. 久保等

    ○久保等君 まあ局舎をあちこちだいぶ借り入れてやっておりますが、それから、これからもさらにまた借り入れてまいる必要性が出てくるのではないかと思うのですが、結局新宿局舎というものができて、ある程度機能を発揮するまでには、これから計算すれば約五年先になるだろうと思うのですが、まだ今後、局舎のそういった行き詰まり状態については、あちこち適当な場所に局舎を臨時に借り入れてやっていかなければ、将来のこれからの五年間の見通しを考えても十分に対応できない、そういう見通しでしょうか。
  110. 板野學

    ○参考人(板野學君) お答えいたします。  私どもこの通信のいろんな需要につきましては、まあこれまでもいろいろ予測等いたしまして、なるべく的確な需要の把握につとめまして、それに先行いたしまして局舎その他の設備を考えていきたい、こういう方向でまいったわけでございまするが、実際この二、三年の状況を見てみまするというと、私どもが予測したよりも需要といううものは非常に伸びておる。それとまた他方、いわゆる短波時代から新しい通信時代に移行するための人の異動というものもこれは当然考慮に入れるべき点がある。少しそういう点につきまして計画が私ども実際に合わなかったというような点もございまして、この局舎に対しまするゆとりというものがあまりなかった、 こういうことはもうはっきり申されると思います。そこで今後新宿局舎ができるまでの間でございまするけれども、私どもがいまの大手町にございますこの局舎を極力通信の疎通のために、実際に設備を動かすために、もう大手町にいなくてもよいというのは語弊がございますけれども、分離できるものはできるだけ分離いたしまして、借り入れ局舎に持っていく、こういう方針を立てている次第でございますが、まあ私どもがひとつ今後考慮しなければならない点は、電話がどのようなまた需要が伸びてくるか、こういう点でございまして、私ども目下鋭意この四、五年の間の電話の需要の伸び方ということにつきまして検討いたしまして、この需要に合わせるような局舎その他の要員その他の施設を考えていく、このように考えておりまするので、若干そういう点について今後局舎問題の検討をいたしたい、こういうように思っている次第でございます。
  111. 久保等

    ○久保等君 まあこれから五年間にはたしてどの程度の局舎を必要とするか、いまの御答弁ではうかがえないようですが、いずれにしても、この九月借り入れ予定をしておる第五中央ビルでもって借家住まいのほうは一応終止符を打つということにもなりかねるのだと思うのですが、現在借りておるもの、それから近々に借り入れるもの等を含めての年間の借用料、これはおわかりになりますか。わからなければあとで資料で出してもらいたいと思いますが、いま借り上げているもの、それから第五中央ビル、これは年間どれぐらいの借用料になるのでしょうか、わかりますか。
  112. 有竹秀一

    ○参考人(有竹秀一君) 借料月額で全部合計いたしまして約二千五百万円でございます。
  113. 久保等

    ○久保等君 まあ、それぞれについてもう少し正確な数字を、あとでけっこうですから、資料でひとつお出しを願いたいと思います。  いずれにしても、結論的に言えば、こういう局舎問題等についてはひとつの展望というものが従来なかったと思うのですが、こういった問題を最終的に解決するのには、結局、新宿の新局舎の完成ということによって初めて問題の解決になろうかと思うのですが、それもいま言った約五年――建築そのものの完了は、昭和四十九年六月と言われておりますが、四十九年一ぱいかかるようなことになるのではないかと思われますが、いずれにしても、十分に将来の需要等を考えながらひとつ効率的な土地使用あるいはまた設計等を考えてもらいたいと思います。同時に、前々から当委員会でも強く要望しておいたのですが、国際通信という国際的な非常に重要な通信のセンターとなるべきものについて、私ども何とかやはりいろいろな事態を考えながら、しかも、通信の絶対確保という最高至上命令とも言うべき通信に負荷せられておりまする使命を達成するために、いわゆる関門局の問題についても二元的なものを考えていったらどうかというようなことをかねがね要望してまいっておるのですが、昨年の当委員会における私の質問に対しましても、その点については必ずしも一元的なものでなければならぬ、どうしても一元的なものでなければならぬのだという考え方を必ずしも持っているわけではないし、したがって、そういうことについては十分にひとつ今後検討を加えていきたい、こういうような御答弁が当委員会であったと思うのです。ところで、その後いろいろ国際的な状況をながめておりましても、あるいはまた日本の国内における非常災害等の問題を考えてみましても、あるいはまた日本全体の総合開発あるいは総合発展計画等を考えてみましても、東京と大阪というところにセンターを設けた形で将来の日本の国際電気通信というものの発展を考えていくのが妥当ではないかという気がますます強くいたしております。まあ地震の問題がよく最近やかましく言われております。ぼつぼつ地震の周期に入っておるというようなことも言われているわけでありますし、また近くはアメリカのロサンゼルスのあの地震、また日本においてもつい数年前の十勝沖地震を契機にして、電電公社あたりでも災害対策の問題についてまた新しい角度からいろいろ設備の増強等を行なってまいっているという問題もあります。そういったことをあれこれ考えるときに、日本の国際通信について関門局が一つが適当であるか、二つが適当であるかという問題についてはかねて問題になっているわけです。いま申し上げましたように、特に国際通信という問題を考えますと、あらゆるそういう非常災害の場合を考慮しながら、また日本の国内における地理的な関係等も考えながら、二元的な運営を考えていく必要があるのではないかと思っているのですが、この問題について副社長のほうから、最近におけるKDDの考え方、検討せられてまいっております考え方についてひとつお伺いしたいと思うのです。
  114. 板野學

    ○参考人(板野學君) お答えいたします。  御承知のように、二、三年前には私どもも通信施設の非常な合理化といいますか、あるいは機械化といいますか、そういうような方面からいろいろ検討をしてまいった結果、やはり当初は通信を集中して扱うというほうが非常にコスト的にも、まあ経営の運営の面から見ても、合理的だというふうな考え方で対処してきておったわけでございますが、その後国際通信の状況がだんだん変化推移をいたしてまいりまして、特に電話の需要は急速に最近伸びている、こういうようなこと、それからまたこの通信の運営、経営というような面からいたしましても、やはり一カ所で運営するということがはたして、集中の益はあるといたしましても、はたしてその分割分と集中損というものが、これはどちらを重点にとって考えるべきかという問題につきましても、私どもいろいろ検討をいたしてまいったわけでございます。それからまた山口、浜田に対欧あるいは対韓国関係の通信の基地もでき上がってまいりました。先ほど先生がおっしゃいましたように、ヨーロッパ方面の、欧米方面の最近の情勢を見ましても、この関門局といいますか、通信の中心をなすような局の分散ということが、先ほどの非常災害対策はもちろんのこと、この運営の面からいいましても、過度の集中というもののやはりロス、損というものもいろいろ考慮に入れられまして、分散化の傾向が出てきておる次第でございます。そのような点をいろいろ私ども検討いたしまして、先ほど先生がおっしゃいましたように、この一、二年の私どもの考え方を少しずつ変えながら新しい国際通信の情勢に対処していきたい、こういう観点から、新しい新情報社会ということにも対応いたしまして、関西方面にも、また必要であればさらに必要な方面にも、この関門局といいますか、通信のセンターをやはり置くほうがきわめて経営的にも、また非常災害通信というようなたてまえから見ましても、また日本の国の全体のそういう社会経済の仕組みというような点から見ましても適当である、こういうぐあいに私ども判断をいたしまして、大阪方面に、どういうような形でどういうような規模でいつごろこれを建設するのがいいかということにつきまして、鋭意検討をいたしておる次第でございまして、特にこの五カ年間いろいろ、すでに御承知のように、この経費といいますか、資金関係につきましてもいろいろふくそうをしておりますので、それら等を勘案しながらサービス上の遺憾のないように、そういう方向でできるだけ早い機会に検討を終わりたい、こういうように考えておる次第でございます。
  115. 久保等

    ○久保等君 まあ非常災害というものは、われわれはないことを心から念願するのですが、しかし、そりもいかないのが非常災害だと思うのです。東京地震の問題がいろいろ予報的に言われているのですが、そういったような問題やら、それから先ほどもちょっと申し上げた局舎の行き詰まり、これはもうはるかに予想を越えるものだと思うのですが、東京に何でもかんでも一元化して集中しようという考え方がかつてはあったと思うのですが、あまりに過大化し、過密化してしまった東京、こういったところにさらに通信を全部集中するというような考え方は、非常に私は危険でもあるし、また非常にもう古い考え方じゃないかと思うのです。そこへもってきて電信電話そのものが今度、先般というよりもごく最近ですが、公衆電気通信法の一部を改正して、データ通信を電電公社もKDDもやるし、また民間にも開放してやってまいるというようなことで、通信事業も百年にして今日きわめて質的な大転換、大転換というかプラスされた形で電信電話事業の新しい展望を今日迎えたと思うのですが、そういったようなこと等考えあわせますと、私はぜひこの問題について、いま副社長のほうから非常にまあ新しいといいますか、きわめて意欲的な、しかもわれわれのかねての主張にほぼ同感の意を表されるようなことについて検討しておられることは、私も心から賛意を表します。  ところで、今後もちろんこのことについては郵政大臣のところでなおいろいろとまた相談にもあずかり、また通信政策のあり方の問題としていい意味での指導もせられると思うのですが、本件に対する郵政省の考え方を監理官でもけっこうですが、お伺いしたいと思うのです。
  116. 柏木輝彦

    ○政府委員(柏木輝彦君) ただいま副社長のほうからるる御説明がございましたように、局舎の問題としまして東京の新宿センター、これの今後の計画ということを中心に従来考えておったのでございますが、その後の通信の動向と申しますか、利用の非常に増加しているという新しい問題も一つかかえておりますし、さらに非常災害対策という面で、これは単に局舎という問題だけでございませんで、日本に来るまでのケーブルあるいは宇宙の回線の総合的利用が、各国関係においていつ何どき中断することのないような対策が必要でございます。まあこういうような面におきましても、いろいろ関係者と連絡をとりながらその対策を進めているわけでございます。一方、関門局と陸揚げ地点あるいは地上局所在地との間の陸線連絡につきましての問題は、電信電話公社とも万全を期するような方向で対策をいろいろ立てていただいております。さらに大阪の関門局の問題につきましては、これはやはり大阪に何らかの形での電信電話、テレックス等についてのある一定の役割りを持ったオペレーションセンタ一式のものも必要じゃないか。ただその限度と回線の容量等につきましては現在検討中でございまして、何しろ東京集中ということを前提にして新宿局舎というものの構想が立っておるわけでございますので、その間の調整も必要でございますので一その辺はなお今後のKDD全体の資金計画、長期計画との問題もございますし、慎重に検討を進めてまいりたいと存じております。
  117. 久保等

    ○久保等君 まあいま最後の御説明のところで、新宿局舎の建築に当たっては、私はこれは国家的な立場からいっても最大限のものを、建築技術上また四囲のいろいろ置かれている条件がありますから、そういった面から最高最大のものを建築すべきだと思うのです。これはもう長い目で見ても、経済性から考えても、私はぜひそういった建物を建てるべきだと、ところが、建物の大きいものを建てたからというのでできるだけそこに集中するんだと、そういうことはやる必要がないと思うのです。時と場合によれば一部は貸してもいいと思うのです。逐次膨張に従ってまた出て行ってもらう。たな子に出て行ってもらうという方法もあるでしょうし、それは局舎の運用の問題は運用の問題としてまた考えればいいと思う。しかし二元的な問題にするか、一元的な問題にするかという問題は、これは通信の重要な基本政策の問題だと思うのですね。したがって、一元化するために大きくしたのだというような議論は、これは私は本質的な問題と、それから局舎の規模の問題と若干混同したようなきらいがあると思うのです。したがって当初は、全部一元的に収容してもできるのだという構想でお建てになったとしても、それはその問題として、局舎の利用はいま申し上げたように私は余裕があるならば民間に貸してもいいと思う。そうして逐次必要によったらまた出て行ってもらうというような運用をし、できるだけ私は局舎は最大最高のものを建てるべきだと思います。そのことが、ああいう得がたい場所でありますだけに、あまり中途はんぱなものを建てて結局土地が効率的に使用できないというようなことは、非常に私は損失だと思います、場所も非常にいい場所ですから。しかしその問題はその問題として、二元的な問題についてはこれはぜひひとつ監理官ももちろん否定されているとは思いません。また私も二元的につくれといったら必ずフィフティー・フィフティーで二元的でなければならぬというのじゃないのでして、これが四分六だろうが、七、三だろうといいのですが、しかし基本的な考え方として東京に集中して一元化していくのだというかねての問題は、先ほど副社長からお話があったように、世界の情勢も変わってきたでありましょうし、同時に日本における国際通信に対する需要も非常に変わってきたと思いますし、それが質と量との両面で変わってきたと思いますし、同時に災害対策の問題、あるいは日本の経済的な発展、総合的な発展、西と東の発展、そういったような問題等を考えたり、あるいは最近インド洋方面におけるインテルサットはこれが山口のほうに収容されてまいっているといったような、日本の国内に国際通信の入ってくるルートも数年前の情勢とはもう変わってまいっていると思います。そういったような意味からいっても、大阪での関門局としての機能というものが非常に必要だと思う。事情は最近変わってまいっていると思います。だからそういったような事情等勘案して、ぜひひとつただ単に検討いたしますということではなくて、私の申し上げている趣旨を御理解願って、前向きでひとつぜひとも郵政省としても積極的に検討し、また国際電電とも相談をされてぜひひとつ前向きで考えていこうというふうに措置をしてもらいたいと思うのですが、いかがでしょうか、もう少し歯切れのいい答弁をひとつ願いたい。郵政大臣。
  118. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) たいへん御熱心に御主張であり、副社長もまた意欲的な御答弁をされました。よくそれを伺っておりました。監理官はもちろんのことだろうと思います。いまのお二人の御発言を踏まえて対処いたします。
  119. 久保等

    ○久保等君 それではそのセンターの、二元的なセンター問題については私の質問を打ち切りますが、ぜひひとつ今後具体的に御検討願って、いま大臣の御答弁にもありましたように、前向きで問題の処理に当たっていただきたいと思います。  次にお伺いをいたしたいことは、先ほど副社長のほうから事業の概況報告がありました中に指摘されております新技術の研究開発について、本年度の事業概況報告の中では、従来言われておられなかった電子交換あるいはデータ通信、画像通信といったような面等に重点を置いて研究開発をやってまいろうというようなことが言われております。当然今日の情勢の中においては私はさもありなんと思うのですが、ただこのデータ通信の問題は、国際的にはKDD、国内的には電電公社というようなことになっているわけです。したがって技術の問題についても企業体が二つに分かれておりますから、それぞれの立場で研究をされていると思うのですが、この研究についてはどういう公社との関係において共同研究なりあるいはまた連絡、打ち合わせ等を具体的にやっておられるのか、この現状について、若干、御説明を願いたいと思います。  それから研究に要する経費というものは、年間どのくらいKDDの場合には支出をしておられるのか、その経費の概数についても御説明願いたいと思うのですが。
  120. 牧野康夫

    ○政府委員(牧野康夫君) KDDのほうから御説明があるかと存じますが、その前にちょっと私から申し添えさせていただきたいと存じます。  ただいま久保委員の御発言の点、この国際と国内という分野の分かれはございますけれども、基本的な技術については共通なものがございます。それぞれが研究所を持って、同じテーマについて同じように研究するということは、国家的に見てもはなはだ不経済であることはこれは論を待たないところでございます。この両者の協調体制につきまして、かねがね心を使っておる次第でございまして、たとえば電子交換機の導入ということにつきましても、基本問題につきましては、電電公社が主としてこれは開発に当たって、国際回線という、国際交換という特殊な面にいかに適用するかという面について、国際電電がこれを受け持ち、あるいはまた海底同軸ケーブルの開発という問題になりますと、それぞれ共通の場面がございまして、これらについても、大洋を横断する海底ケーブルについて、国際電電に格段の努力を願う。こういうようなことで、私どもそれぞれの間をできるだけ協調体制がとれるように、会合を開いてもらったり、あるいは研究資料の交換をしたり、いろいろ便宜をはかるようにその仲介をいたしておる次第でございます。研究費その他につきましては、国際電電のほうから御答弁があろうかと存じます。ちょっと最初に御報告いたします。
  121. 大島信太郎

    ○参考人(大島信太郎君) ただいまの御質問でございますが、最初に経費の問題からお答えいたしたいと思います。  本年度の経費といたしましては、研究の設備費といたしまして、七億一千万円を予定しております。その内訳といたしましては、大体研究の内容を私どもは四つに分けて考えておりまして、第一は基本研究、次に応用研究、その次は開発研究、その次が技術開発、この四つの段階を考えておりまして、基本研究と申しますのは、われわれ国際通信に対して共通して基本的な問題を解決しておかなきゃいかぬ問題をここで研究する。応用研究と申しますのは、まだ目的ははっきりといたしておりませんが、こういう基本研究をもとにいたしまして、これが国際通信に応用できるかどうかというのを試験的にやってまいりますのが応用研究でございます。それから開発研究になりますと、目的がはっきりいたしまして、いつごろまでに、たとえば電子交換機をつくりあげるというような目的がはっきりいたしました研究につきましては、もちろん社内の基礎的、基本的に研究しましたものも使用いたしますが、社外、たとえば電電公社の通研で開発されたものも使わしていただく、あるいは国内の研究機関で開発されたものでも、それに使うほうが最も能率的でふさわしいというものは使うように広く考えまして、いかに能率よく、しかもサービスよく、しかも費用が安く済むような機器はどうつくればいいかという面で、ここで研究するわけでございます。最後の技術開発でございますが、技術開発は、研究所だけで研究いたしまして、最後の品物をつくりましても、現場に持っていった場合に、現場の事情あるいは保守あるいはお客さまの考え方というものが入りませんと、これが有効に動作いたしませんので、これを一ぺん、開発センターというものを研究所の中に持っておりまして、そこへこれを移行しまして、そこでは委員会をつくりまして、各現場の専門家あるいは営業の方及び保守の専門家を合わせまして、会社の総力をあげまして、最終設計を行ない、そうして最も迅速に最も新しい技術を現場の機械に持っていこうということをやっておるわけであります。その四つの費用が大体基本研究で本年度は一億五千七百万円、応用研究で二億二千百万円、開発研究で二億四十万円、それから技術開発で一億二千五百万円を大体予定いたしております。  次に、前に御質問になりました電子交換についてお答え申し上げます。  先ほど牧野監理官からも御説明がありましたように、電子交換の基本的な部分は先ほどの趣旨にのっとりまして、たとえば回線をつなぎますクロスバースイッチというようなものにつきましては、電電公社で開発されて、非常に多数つくられておりまして、信頼度もはっきりわかっておりますので、そういうものを使わしていただく。これは電電公社と非常に密接なコンタクトをとりまして考えております。しかし、国内通信と国際通信の違いが相当ございまして、これはたとえば電話をかけますときの信号条件とか、あるいは国内通信の場合ですと、すべてがダイヤルコールでございますが、オペレーターが介入しなければならぬ通信もございますし、いろんなサービスがございますので、そういうものを加味いたしまして、やはり国際交換機というのはつくらなければいかんということで、基本的な材料部品というものにつきましては、これを国内で二つの研究所が別々にやるというのは、非常に損なことでございますので、使わしていただくことにしておりますが、この目的に合うようにつくるためには、やはりそれをよく知ったところで、ある程度構成しなければいかぬ。そういう意味で現在やっておりますのは、テレックスの電子交換、電話の電子交換、これは五十年度に新宿のビルが完成いたしましたときに稼動できるように、目標を持って現在進めております。どういうのがトップクラスかということをちょっと例をあげて申しますと、たとえば即時ダイヤルになりますと、いきなりアメリカから日本の家庭に電話が入ってまいりまして、いきなり英語でぺらぺらとやられますと、大体八〇%の人は電話を切ってしまう。というのは、駐留軍からの間違い電話じゃないかというようなことがございます。そこで計算機から、信号音声でございますが、これは外国からの電話でございますと、一言つなぐときに入れるかどうかで、それがスムーズになる。あるいは日本人は外国語はあまりうまくないわけでございますが、その通話の進行が非常に困難になった場合、特殊のボタンを押していただけばこれは同時通訳が介入する。そういういろいろなサービスを考えましてつくっているわけでございますが、こういう点が国内交換と非常に違う点でございます。そういう点で研究を進めております。それから画像通信に関しましては、これは先般来外国の事情も調査いたしておりますが、外国においてはあまりこれが普及、していない。と申しますのは、タイプライターが非常に欧米では普及しておりますために、テレックスという手段でほとんどこういう種類の通信は可能でございますが、だんだん東南アジアなどとの通信が盛んになってまいりますと、漢字もございますし、それから韓国語もある。いろいろなことばがございますので直接自国語をもって通信したいという面がだんだん出てまいります。私のところではそういうものを対象にいたしまして、どこの国語でも受信できるタイプライターあるいはファクシミリというものを開発しているという状況であります。それから最後にデータ伝送でございますが、これはわが社の中にデータ伝送開発室というものができまして、そこでいろいろと将来のサービス、その他で考えておりますが、研究所におきましてはデータ通信のグローバルネットワークといいますか、世界じゅうにこのデータ通信を張りめぐらしたときに、どういうところに関門局を置いてどういうところへどういう施設を置いたらいいかというような問題と、それからこれは外国との話し合いでこれをつくらなきゃいかぬわけでございますが、こういうふうな機械をほしいというような場合に、即刻応じられるように情報処理の問題、交換の問題、別々に分けまして十分その技術を練っている状態でございます。  以上でございます。
  122. 久保等

    ○久保等君 公社との連係の問題、もう少し具体的に、きわめて簡単でけっこうですからひとつお答え願いたいと思います。
  123. 大島信太郎

    ○参考人(大島信太郎君) たとえば電話の電子交換におきましては、将来使われます信号は電話の音声が通っております信号線路と別にダイヤル信号を通そうというナンバー6方式というものが将来世界じゅうで使われそうだ、これは非常に有効な手段でございますが、これは国内では共通線信号方式と呼ばれているものでございますが、そういう信号方式通信がやはり国内から国際へ通っていかなきゃならぬというような問題、それから課金状況の問題、その他でございますので、現在通信研究所、それから技術局の方々と委員会をもちまして研究段階からその辺のことを十分検討してでき上がったときにそごがないように密接な連絡をとって現在やっております。
  124. 久保等

    ○久保等君 そういうことを特に私はお聞きするのはなぜかと申しますと、国内通信の場合でもそうでございますけれども、特に、国際通信の場合には、直接今度データ通信を始めるということになってまいりますると、それに使う機械は一体国産品か、それとも特にアメリカの製品かというようなことになってまいると思うのですが、KDDの立場からいえばできるだけひとつ日本の製品を使ってデータ通信をやってもらいたいという、実はそのユーザーのほうにむしろ紹介をしたり、あるいはまた勧奨をしたりというような私は積極的な姿勢がほしいと思うのですね、単に持ってきたものをかってにおつけなさいというのではなくて、少なくとも、日本の国内に設置するコンピューターなんかの場合もできればひとつ日本の機械を使ってもらいたいということを積極的にやるべきだと思うのですが、そういった場合に、残念ながらやはり日本の国産品のほうは劣悪だということになれば、これは売り込むといっても売り込みようがないわけですけれども、そういう点では十分にいわば太刀打ちできる事業というものを開発してまいる必要があろうと思うのです。従来であれば電信電話、それに若干最近は何ですね、電信電話だけではなくてエアコンだとか、アメックスだとか設備されてきつつあるわけでありますが、しかし、これはやはり本来の電信電話の域をあまり出ないものだと思うのですが、今度は質的には全く違ったといってもいい、しかも非常に高価な、きわめて高性能の機器がつけられてまいるわけでございますので、そういった点からいって、技術面でぜひ太刀打ちのできるようなものをつくっていかなきゃならぬし、それがためには皆さんKDDにしても、あるいは電電にしても、あるいは日本の国内におけるメーカーにしても、そういったことが総合的に研究をせられて、お互いに足を引っ張りあったり、あるいはセクト的にお互いが、エンジニアは多少私はそういう性癖がないでもないと思うのですが、わが牙城を守るといった面がないわけでもないが、できるだけそういった技術公開制、そういったことがなされてまいる必要性が特に私はコンピューター関係に強いと思うのです。そういうことを総合的に取りまとめたり、そういったことについての先頭的役割りを果たすのはKDDの私は皆さんだと思うのですね。直接窓口だけではなくて、そういった特に外国資本あるいは外国企業との接触に当たるわけですから、単に従来のような感覚なり態度だけではなくて、データ通信を始めるという今日新しい情勢に立ったことを自覚せられ私は取り組んでもらいたいし、それにはやはり実力がなければなりませんから、技術開発の問題についてひとつ従来と違う立場で、より高い立場で取り組んでいただきたいと思うのですね。これは単に私だけの所見ではなくておそらくだれしもそう考えると思うのですがね。それについて格段の配慮と御努力を願いたいと思うのですが、それらといわば競争状態に今日以降この制度の上からいっても置かれてまいると思うのです。だから旧来の立場ではなくて、そういう新しい情勢に立って決意をこの際明らかにして取り組んでもらいたいと思うのですが、社長現在御不在でございますから、副社長のほうからお答え願いたいのですが、この問題について。
  125. 板野學

    ○参考人(板野學君) お答え申し上げます。  先生のおことばたいへん私どもありがたく拝聴いたした次第でございますが、ただいまおっしゃいますようにこの国際通信は、国内の通信関係はもとより国際通信におきましても、最近の技術の進歩が非常に激しい、もう一年たてばすぐ新しい技術で新しいものが開発される、こういうような時代でございます。またその技術が、利用される方に非常に大きな利益をもたらすばかりでなく、やはりそういう技術を身につけないというと国際間の競争にも勝てない。それからまた国際間には非常に進歩した国と、そうしてまた低開発国と申しますか、そういう技術のまだ低い国もございまするので、つまりやはり同じレベルで同じように通信をするということが、非常に通信を発展さすゆえんでございますので、ただいま先生がおっしゃいましたおことばを拳拳服膺いたしまして技術開発、その応用、活用という面におきまして私どもこのNDと申しますか、電電公社さんのほうとも密接に連携を保ちながら強力な推進をはかっていきたい、このように思う次第でございます。お答え申し上げます。
  126. 久保等

    ○久保等君 時間がありませんから次に移りますが、先ほど来申しますように、新しくデータ通信を扱ってやることになったわけですが、昨年の当委員会で私、特に国際通信の問題であるだけにコンピューター等の接続の問題について、非常に今後郵政大臣のところで慎重にそういった問題について、ケース・バイ・ケースで扱われるようにということを要望しておいたのですが、いよいよ法律ができましてデータ通信を扱うことになったわけなんですが、外国政府なりあるいは外国人あるいは外国の法人等で、データ通信をひとつやりたいという申し出があった場合、昨年はエアコンの問題等で専用線にそういう外国の商社あたりが端末機器を接続する場合、郵政省ではそれにタッチする機会があるかどうかということでお尋ねをしたのですが、それは現行法上からいってタッチする機会はない。したがって専用線の端末に何がついているかは郵政省の立場では関知しない問題だという答弁だったと思う。そのことは私自体はどうもそういったことでは済ませられないのじゃないかということをちょっと申し上げたと思うのです。  ところで、そのデータ通信をやりたいということで専用線を貸してくれぬかということで申し出があれば、それに対して専用線を貸すということになると思うのですが、その場合コンピューター等でこれは当然データ通信ですからやるわけなんでしょうが、そういうことに対して扱いとしてはどういうことになりますか。去年明快というかはっきりと監理管のほうでは、それは国際電電のほうで一応検査なり何なり、技術基準その他については検査をやる、郵政省としてはその問題については関知の限りでないといったような答えがなされているのですが、そういったことでデータ通信の問題等についても今後処理されてまいるとなると、非常に私は重大な問題だと思うのですが、どういうことになりますか、お伺いしたいと思います。
  127. 柏木輝彦

    ○政府委員(柏木輝彦君) 特定通信回線の場合につきましては、これは従来専用線的なものでございますが、これにつきましては、会社は会社の供給能力がある限りこれに応ずるということになろうかと思います。ただし共同利用という場合には、その申し込みにかかわる者の業務上の関係あるいはその当該電気通信回線を使用する態様でございますが、この使い方が郵政省令で定める基準に合致するということが必要でございまして、その場合にこれが認可されますし、これが業務上相当な関係を有するという一般的にそういう場合につきまして、やはりこれも当該電気通信回線を使用する態様が公衆電気通信業務に支障を及ぼさないということについて、公社がまたは会社が郵政大臣の認可を受ける、個別的に求めてまいる、その上で判断するということになるわけでございます。  それからまた、公衆通信の回線を使用するということが今後も国際通信について行なわれることになるかと思いますが、公衆通信回線につきましては、さらに一定の使用態様のものにつきましては、郵政省令を定めまして、それらに合致するものにつきましては、一々これを公衆電気通信業務に支障を及ぼすかどうかということを個別的に判断いたしまして郵政大臣が認可をするということであくまでも法律の案文ができておる次第でございます。
  128. 久保等

    ○久保等君 あまりこまかくお尋ねしたり、また議論する時間がないようですから端的に伺いますけれども、もちろん国内的ないろいろな技術基準等その他の制約のある面は当然だと私は思うのです。と同時に、私はこの公衆電気通信法の第百八条の(国際電気通信業務に関する協定等)というこの条項、これが適用せられるのかされないのか、専用線のデータ通信の場合にですね、適用されるのかされないのかということを端的にひとつお尋ねしたいと思うのです。
  129. 柏木輝彦

    ○政府委員(柏木輝彦君) 国際電信電話会社が外国通信事業、たとえば専用線のユーザーにお互いにこれを設定しまして、ユーザーに貸すという業務をするわけでございますが、その業務をするために、たとえばアメリカのRCA、ATTというような業者と契約する場合にはこの百八条による認可の適用があるわけでございます。
  130. 久保等

    ○久保等君 ですから、だれか外国人がデータ通信をやりたいと、専用線貸してくれぬかと、それにコンピューター等をつけてデータ通信をやるという場合には、この条項の適用はありますか。
  131. 柏木輝彦

    ○政府委員(柏木輝彦君) その百八条の条項が適用されることにはなりませんで、ただいま申し上げましたデータ通信の章の各条章の規定によりまして認可するということが出てくると思います。
  132. 久保等

    ○久保等君 国際電気通信業務に関する協定というのですから、これも私解釈によっては、要するに外国人、これは政府なりあるいは厳密に言えば自然人、法人すべて含まれると思うのですが、それとの間にKDDが、それから公社も含まれておりますが、その間に、電気通信業務に関する契約でもいいです、契約に該当しないのですか。
  133. 柏木輝彦

    ○政府委員(柏木輝彦君) 百八条の場合は、公衆電気通信業務を行なう一般の不特定多数の方に対しまして公衆電気通信役務を国際通信業務として提供する場合に適用される条文であるというふうに理解しております。
  134. 久保等

    ○久保等君 しかし、いま言われる解釈からいっても、たとえば支店と本店との間におけるような場合は別として、やはりそれで計算事務等を行なうとか何とかいうことで、要するに、通信業務をやるというふうに考えられる場合が十分あり得ると思うのですが、そういう場合はないですか。
  135. 柏木輝彦

    ○政府委員(柏木輝彦君) お尋ねの点は、おそらくかりに計算業者のようなものが、国際電信電話会社とRCA社の設定する専用回線を借りまして、そしてユーザーにこの回線を通じまして計算業務を行なうという場合に、これを国際通信業者というふうにみなすかどうかという一つの設問であろうかと存じます。形式的にはこの計算業者はKDDとRCAから借りました一つの回線の端末あるいは回線部分をその計算サービスを受ける者の用に供するという、形式的には出てくるかと思います。この点につきましては、今度の新改正法律でそういうような他人の用に供するということは、公衆法も有線法上も支障がないようにある一定限の条件をもちましてその道を開いているわけでございますが、このことができるからといいまして、それが直ちに電信電話公社あるいは国際電電会社のように一般公衆、不特定多数の者にサービスを義務として提供するような公衆通信業者というような地位を与えるものではないというふうに解釈しております。
  136. 久保等

    ○久保等君 私は、だから問題は、この前から言っておるように、そういうデータ通信、しかも国際的なデータ通信を決して格別に厳重にチェックしろとか、何とかいう意味じゃなくて、国内通信とは違った意味で、ある程度の私は通信の秩序というか、そういったようなものを確立していくという立場から必要だろうと思うのですね。  一体、ではこれは現在こういうものがあるのですか、適用せられておるようなケースが従来ありますか。具体的にはどんなものがありますか。
  137. 柏木輝彦

    ○政府委員(柏木輝彦君) 国際電信電話会社が外国の通信業者と協定を結びまして電信電話その他一般の公衆電気通信役務を設定いたします際には、料金あるいは決済の方法等、業務上の諸般の問題につきまして協定をするわけでございます。そのような協定は公衆電気通信法によりまして従来どおり認可をしていいわけでございます。
  138. 久保等

    ○久保等君 その料金関係のほうはむしろ「この限りでない」というこのただし書きのほうになるのではないか、この「第六十八条第二項の認可を受けるべき場合は、この限りでない。」と、したががって、この百八条の適用はないということで、むしろそれは除外になっているのじゃないですか、ここで。国際電気通信業務というその理解ののしかた、解釈の問題ですけれどもね。それは私はだから、いま言ったように、業として他人の通信等をやり得ることに今度なったわけですが、データ通信については。そういう問題についてはやはりこういう条項を適用することもそう無理がないし、それからそのことについては、要するに郵政大臣が認可をすることになっているのですから、そういうケースについては、むしろ郵政大臣の許可事項にかからしめたほうがいいのじゃないかと私は思うのです。ところが昨年もお聞きしましたように、いや端末の機械が何個つこうがそれは関知しないですよ、――何も私は、認可がもし少しきついというのなら、届出とか何らかの形がなければ、コンピューターがつこうが何しようが郵政大臣は関知しないですよという姿は、電信電話の端末機がつくことが常識的にわかっている程度ならいいのだけれども、そうでないのであれば、何らかの形でそれに対して、やはりせめてときの郵政大臣が外国の端末機がついているくらいのことについて理解をする、それを承知しておるという程度のことにはしなければならぬと思うのですね。去年はエアコンの問題、アメックスの問題でお聞きしましたけれども、今度は法律が変わって、日本の法律ではっきりコンピューターがつけられますよ、そして公衆通信がやれますという時代になっているのですね。しかしながら去年と同じような解釈、そして百八条は、昔からやっておる常識程度で運用していくので、そうした場合はこの適用外ですという解釈ではどうも納得できないですよ。監理官どうですか。
  139. 柏木輝彦

    ○政府委員(柏木輝彦君) いろいろ今後新しい端末が用いられ、いろいろ新しい国際的なデータ通信が用いられるにつきまして、十分配慮すべきだという御趣旨かと思いますので、この点につきましては、今後そのような動向を十分把握できるような対策を立てまして、国際電電のほうにも随時報告を求めるなりあるいは届け出をさせるなり、適当な方法をもって実情把握をいたしまして、新しい公衆電気通信法のデータ通信の運用に遺憾ないように、また今後新しい問題として十分的確な処置ができるように対策を立てていきたいと存じます。
  140. 久保等

    ○久保等君 あまり論争しようとは思いませんが、私は今度の公衆法の一部改正の中にも、国際通信の場合には特殊な問題といいますか、国内的な問題とは違った問題としてある程度のやはり立法が必要だったと思うのですが、そういう意味で、去年もこの委員会で若干私も未整理のような形でここで質問をしたものですから、あるいは私の真意が十分に御理解いただけなかったかと思いますが、私はぜひ今後の問題としては、立法上の問題をも含めてひとつ考えてもらいたいと思うのです。第百八条で私はある程度運用ができるのではないかという感じがするのだけれども、どうしてもそれが無理だということなら、せめて日本の郵政大臣が外国のコンピューターが接続せられることについて全然無認識でいいのだ、全然知らなくてもいいのだという程度では、これは責任持った日本の通信事業を担当する資格がないと思うのです。したがって、これからコンピューターそのものがどういう姿にまで発展していくか予想できないような内容のものであるだけに、事データ通信に対しては、やはり国際通信の問題をある程度きちっと、規制といっては少し言い過ぎかもしれませんが、少くとも郵政大臣の認可事項にするというくらいにはするべきだと思うのですね。もちろん、郵政大臣の一存で認可するしないのすべての権限を一任するというのじゃなくて、ある程度の条件を私は付すことも必要だと思うのです。そういう立法上の措置も含めてひとつ検討願いたい、かように思います。それとまた、実際の運用面でも、これはこの前、データ通信の法律の審議の際に申し上げておいたのですが、当面の問題としては、運用の問題についても、私の申し上げたような趣旨を十分にひとつ御理解願って運用を願いたい。このことを要望申し上げておきますが、郵政大臣のほうからお答え願いたいと思います。
  141. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) いま監理官との問答を伺っておりました。御趣旨のような点に沿って慎重に対処いたします。
  142. 鈴木強

    ○鈴木強君 私も、先ほど板野副社長から御説明のございました事業概況の内容について若干お尋ねをしたいと思います。  電電公社から国際電電株式会社が分離をいたしましてからちょうど満十七年たっていると思います。この間、皆さんの御努力でわが国際通信事業が他の国に負けないところまで飛躍的な発展をいたしましたことはまことに御同慶にたえません。この間の御苦労を心から感謝いたします。  なお、昨年暮れには靭社長が急におなくなりになりまして、頂点を失った中でありましたが、板野副社長以下よくがんばって、年末年始のあの事態を乗り切り、今日までまいっておりますが、そのことについても深く敬意を表します。  それで、最初にお尋ねいたしたいのは、いよいよ沖繩は来年の四月一日を目途に祖国に帰ってまいります。現在沖繩復帰に伴う法制の整備、受け入れ体制の万全を期するためにいろいろ政府は御努力をいただいておりますが、特に国際電信電話株式会社の所属にかかわります沖繩における国際電気通信網、これをどういうふうな形で復帰の際に日本に吸収するか、こういうことが問題になりまして、現在まで私は何回か大臣の所見をただしてまいってきております。いまのところは国際電信電話株式会社の組織の中に編入していく、受け入れていくという考え方のように伺います。これを入れますのには、会社は会社として、十分に現地の実情なり、沖繩における復帰後の国際外国電報電話の需要がどういう状態になるかということも洞察をされて、その上に立って会社受け入れ、こういうことになったと思うのでございますが、政府の方針はもう伺っておりますから十分わかっておりますが、念のために、会社としての基本的な沖繩における国際関係の事業は会社に受け入れていくというそのことをきめた理由の中に、いろいろ心配をされます今後の国際通信の需要の動向はどう変わっていくのか、将来展望に立っておきめになったと思いますから、そういう点をひとついい機会ですから聞かせていただきたいと思います。
  143. 板野學

    ○参考人(板野學君) お答え申し上げます。  沖繩におきまする国際電気通信の取り扱いの現在の状況でございますが、現在電報で約月平均一万通、電話で約一万二千度、テレックスで約千二百度、このような状況でございまして、この規模というものは東京、大阪に次ぐ大きな取り扱い量を持っておる次第でございます。このような場合におきましては、従来の方針がございまして、私どもぜひ直轄、直営にいたしまして、そしてサービスの一段の向上をはかりたい、こういうような考え方から、基本的には沖繩に電報電話局といいますか、その直轄の営業所を置いてまいりたい、こういうように考えておる次第でございます。それにつきまして、今後沖繩におきまする国際通信の需要の動向が一体どのように変化するだろうか。また沖繩の現在国際電気通信に携わっておる人たちの処遇、待遇といいますか、それからまた気持ち、どのような考え方でおられるかというような点につきまして、私どもも、先ほど先生おっしゃいましたように、いろいろな資料等から検討いたしてまいりました。  まず第一に、この需要の面が一体どうなるだろうか、こういう方面から申しますというと、やはり沖繩のただいまの地位がそう急激に変化をするというふうには私どもは思っておりません。それのみならず、やはり沖繩は東南アジア方面における一番最先端といいますか、東南アジア方面の最先端としての地位というものが相当、今後貿易その他の面におきましても相当日本の国としても考慮される、そういうぐあいに考えまするというと、この国際通信の需要というものは、その業種別によりまして若干ふえたり減ったりするものはもちろん私はあると思いますが、この二、三年あるいは四、五年のうちにそう急激に減って、まあ要員の関係に影響を及ぼすというような変化は、あまりそうたいしたものは起こらぬのではないかというふうに私ども推察をしておる次第でございます。もちろん、今後日本政府のいろいろなやり方とか、あるいはこの沖繩に対しまする今後の企業等の進出というような面も今後の推移をやはり待たなければならない問題かと思いまするので、慎重にこの点はひとつ今後さらに検討を続けていきたいと思います。それからこの沖繩におきまする国際通信は、沖繩電電公社の人たちで、まあ専担者が大体百名前後ございます。そのほか若干の技術者もおりまするので、これらの職員につきましては、私どもその処遇、待遇という面におきましても、このKDDの職員と同じようなひとつ条件で受け入れをいたしまして、決して不安が起きることのないようにということで現在までも、沖繩の総裁以下いろいろ話し合ってまいりました。また組合の関係におきましても、でき得る限りの連絡をとりつつあるわけでございます。それから沖繩の国際通信に関係をしておりまする職員の方の気持ちはどうであろうかという点につきましても、まだ私ども全部の考え方というものを把握はしておりませんけれども、私どもが聞いておりますところでは、長年国際通信に携わったことだから、ひとつ、将来、あるいはその通数が減るとか、いろいろなことでそういう面のその不安というものは若干あるかもしらぬけれども、やはり国際通信の業務に携わりたいというのが、まあ大部分の人のお気持ちだというふうに私ども関係の方面から伺っておる次第でございます。今後沖繩におきまする国際通信のその地位というものもいろいろな面から私ども検討いたしておるわけでございまするが、かなり重要性を持った地域ではないかというふうに思う次第でございます。お答え申し上げます。
  144. 鈴木強

    ○鈴木強君 まあ皆さんがおやりになったことですから、いきさつを十分伺いたいと思って御所見を承ったのですが、私は昭和二十七年から二十八年にかけて、当時国際の職場に席がありました。しかしあえて私が国際の職場に席がありました。しかしあえて私が国際の職場に就職を希望しなかったことはいろいろございますが、こういう席で申し上げる必要はございません。ただ、当時私は組合の責任の立場にありましたが、非常にこの職員の気持ちというのはデリケートなものがあるわけでありまして、今度の、おそらく沖繩復帰に伴って琉球電電におる国際部門の人たちが自分の行く先をどうきめようかということは、たいへんに苦労されていることだと思います。それは将来の展望がよくわからない。あなたのおっしゃるように通数に変化がない。後ほど私も伺いますが、東南アジアケーブル等の建設がどう進んでいくかわかりませんが、その一つの基地として、あるいはインド洋衛星を使っても、いま山口でやっているような、そういうものが将来の発展段階において、さらにまた幾つかの基地をふやすということが出てくるかもしれません。そういう意味において、沖繩というものの地位というものは変化はあるでしょうけれども、具体的にその場に立つ職員にしてみると、それが一体どういう展望をもってどう進んでいくのか皆目わからない。あるいは極端に言った場合、二年後に沖繩にある米軍が全部引き掲げて、国際通信が急激に扱い通数が減ってしまう、こういうことを想定したときに、日本の内地であれば、その受け入ればKDDの本社なり支社なり、営業所なりそれぞれのところにかなり困難はあっても、理解と納得を得て職種転換、配置転換ができるかもしれません。しかし、遠い南の島におる沖繩の職員があそこを去って、なかなか内地に来るということはむずかしいと思うのですね。そういうことを考えれば、いっそのことこれは電電公社のほうの組織に入っておったほうが行く先心配がないように考えるでしょうね。これも私は当然あると思うのですよ。ですから、それらのデリケートな職員の心情をどうつかんで、この措置をするかということ、これは副社長以下経営の衝に当たる方々たいへんな御苦労があったと思うのですよ。幸い皆さんのところにも労働組合もあるわけでありますから、そういう労働組合の皆さんの意見も伺って、そして将来の展望を十分考える中で、細心の配慮の中でおきめになったと思いますけれども、この措置をとったものと思うのですが、皆さん現地の現場の職員の気持ちは全部は詳しくは聞いておらないというようなことですから、ちょっと私も心配をするのでありますが、私は郵政大臣との間には、政府はそういう御方針だということを聞きましたから、それでは大臣、いま申し上げたように、一年先、二年先、三年先の沖繩における国際通信の取り扱いがどう変化していくかについて、はっきりした見通しがあるかというと、ない。これはしからば、もしいま国際電電の下部組織に受け入れられたとしても、二年たって国際電報、電信の扱いががらり変わってきたときにどうするか、その職員の問題については。だからそのときには、ひとつ大臣としても最高の配意をしてもらって、国際電電公社のほうの組織があるわけでありますから、そういうことも十分配慮して措置をしてもらいたい、こういうことをお願いして、大臣は、その点はわかりましたということになっているのですよ。私は、よけいなことであったかもしれませんが、だれに頼まれたのでもないのですけれども、自分が当時、当事者として経験した、その経験を通して、今度の受け入れについては大臣に意見を述べ、大臣の努力をいただいているわけです。ですから、これは皆さんがおやりになることでありますから、最終的にはどういう事態になっても、皆さんが責任を持って御処理なさるでありましょう。しかしそうはいっても、そこに働く職員の直接的な間接的な利害に影響があるとすれば、いまからその点だけ私は一つの歯どめをしておきたいというように思って、いままでやってきているわけです。ですから副社長だって、いま急激に変化はないとおっしゃっても、その急激に変化がないということを二年先、三年先まであなたは言えないでしょう。言えますか。もし三年先だったらどうしますかという問いがくるわけですね。願わくば、あそこの国際通信が十分扱って、日本の国際的な、外交的な、貿易的な前面において、沖繩のその使命をますます果たすような平和経済の発展をわれわれは願うわけでありますから、そういうことがうまくいけば、それはあなたの考え方がぴたっと当たるわけですけれども、なかなかそうもいかないだろうと思いますが、よけいな心配かもしれませんが、私はそういう点を非常に心配しているわけです。ですからいまの言われたことはわかりました。なおひとつ今後これを具体的に受け入れるに際しては、おそらく向こうは全逓というものの組織に入っているのですかね、労働組合は。ですから全逓が琉球電電とよく相談して、いろいろな受け入れ条件については国内のKDD職員と全く変わらない条件について協約を結ぶでありましょう、そうしてその結ばれた協約に基づいて、今度はKDDの組合が受け入れて、これをKDDの組合の一人として権利義務、会社の職員としての資格を得ることになると思うのです。ですから、そういう筋書きはわかっていることですけれども、私たちが皆さんを電電公社からお送りするときに、あらゆる角度から最高の配慮をいたしまして、待遇その他についても、むしろ有利な条件で、当事者として給与の切りかえをしたことを思い出します。退職手当の問題、将来の昇給の問題あるいは年金の問題そういった問題を含めまして、ひとつ万全の措置をとっていただくように、また重ねて社長にお願いをし、大臣からも、きょうは副社長も来ておりますので、先般来やってきたことを繰り返してたいへん失礼なことでありますけれども、いま私が申し上げましたことについて、今後そういうことがなければいいのですが、そういう事態になった場合を一応私は考えますものですから、その点に対する御所信を承っておきたい。
  145. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) このことは先般もお答えをいたしましたし、いままた副社長からさらに詳しい会社の立場を踏まえてのお答えがございました。将来を展望しますと、さほどの変化がなくいければそれにこしたことはございません。しかし、鈴木さんのような御心配も万が一の場合には考えておかなければなるまいと思います。そういう際、それを洞察されての御意見でございました。私ども、これを十分傾聴いたしてこれからも処してまいるつもりでございます。
  146. 板野學

    ○参考人(板野學君) 先生からたいへんありがたいおことばをいただきました。お礼を申し上げます。私どもといたしましても、これは事情はほんとうの予測でございますので、そういう懸念が全然ないということを私は申し上げられぬと思いまするけれども、先ほどちょっとお触れになりましたような、さらに今後東南アジア方面の通信の伸展、たとえば東南アジアケーブルというような点を考えましても、これはやはり沖繩というものが南の一つの基地になるように私どもも考えられるのじゃないかというふうに考えておる次第でございまして、いろいろな面におきまして、沖繩の国際的通信の地位というものを、やはり私ども十分考慮すると同時に、そういうような懸念もまたいろいろ今後KDDに来るという人たちの間にもあると思いまするから、最善の努力を尽くしまして、私どもも今後のそういう考え方の説明をいたしまして、待遇その他の点、それからまたこれからそういうような変化が万一起こりました場合のいろいろな処置につきましても、不安とか何とかないようなふうに万全の措置をいたしたいと思っております。
  147. 鈴木強

    ○鈴木強君 もう一つ、これをきめるに際して現地の職員の意向を全部聞くことができなかったというお話なんですけれども、KDDの労働組合もあることですから、そういう諸君と受け入れについては話し合いいたしましたか。
  148. 板野學

    ○参考人(板野學君) 私どものほうからも三回くらい派遣をしておりますし、また、先方からも総裁、それから担当の人も見えられまして、いろいろ打ち合わせいたしました。それから確聞するところによりますと、私のほうの組合の者も、幹部の者が向こうに行きまして、向こうと十分打ち合わせをしております。それから先方からもKDDのほうに、国際電電のほうに見えて、そうしていろんな資料、それから説明等聞いて帰っておられます。ただ細部的に、そんならこうだというところまでまだ政府間の結論が出ておりませんので、そういう意味ではあるいはまだ十分そういう趣旨が、抽象的にはひとつ御安心になって来てくださいということは、よくおわかりになったと思いますけれども、具体的に皆さん方にそういう説明ができたかどうかということにつきましては、ちょっと若干今後まだ時日をかさなければならぬと思いますけれども、その間におきましても、十分、私ども、それから組合の方面におきましても、その間のそごがないように努力をいたしたいと思っております。
  149. 鈴木強

    ○鈴木強君 それはお互いに現地の実情を知るために行ったり来たりすることも、これも大事なことですが、私の聞いておるのは、むしろそれと同時に、中央において本社とKDDの労働組合の間でこの受け入れについてお話し合いをしたのですか。
  150. 板野學

    ○参考人(板野學君) 正式にこの問題を取り上げて、組合との間にどうだ、こうだというふうにはまだやっていないように思います。しかし、沖繩側の条件その他、こういうようにしてもらいたいとか、こういうようにするとか、具体的な問題があがってきまする段階におきましては、もちろん組合との間にいろいろな話し合いが進みまして、そうしてKDDとの団体交渉とかあるいは話し合いというぐあいに入ってくると私たちは考えております。
  151. 鈴木強

    ○鈴木強君 今後の団体交渉の内容をどうこうというのではないのですが、姿勢としてやはり労働組合があるわけですから、組合の意向というものも率直に伺ったらいいと思うのですよ。この受け入れに対しては、一体どういうふうにしたらいいかということを、そういう手続を皆さんが国際電電会社の組織に入れるということを正式に政府に伝達をして、政府がその方針で現地と折衝し、琉球電電なり琉球政府と。そうしていろいる現在は、さっきから申し上げておるように、皆さんの組織に入ってくることになっておるのですから、その段階でもっと組合との間にいろいろなことを通じてお互いに調査もし、さらに最終的に受け入れについてはどういうものかということの相談は、これは当然すべきですよ。これは管理運営とか、何とかということにこだわらずに、従業員にとっては労働条件の大きな変化になるわけですから、少なくともそういうことについて真剣に、皆さんのほうに来れば、これはもう当然皆さんの会社のやはり組合員になるわけですから、そういう意味においてはもしやっていないとすればどうかと思いましたから、その点だけやっておいたらどうかということを聞いたわけですよ、この点はどうなんですか。
  152. 板野學

    ○参考人(板野學君) まだ正式にそういうことの話し合いはないと思いますから、私どもにおきましても、ひとつできるだけ早い機会にただいま先生がおっしゃいましたような方法、手続によりまして話し合いを進めていきたい、こういうように考えます。
  153. 鈴木強

    ○鈴木強君 今後の受け入れその他については、当然十分な御配慮をいただかなければならぬことはさっきから私は申し上げておるとおりです。これ以上私は触れません。どうか沖繩が二十六年ぶりで内地に帰ってまいるのでありますから、その間現地でたいへん苦労された皆さんの気持ちに立って、ほんとうに喜んで内地に帰ってくることができるように、ぜひ今後とも最善の努力をしていただきたいと思います。  それから、その次に伺いたいのは、国際通信の技術におきましてもあるいはサービスにおきましても、世界有数なところまでいったとおっしゃっておる点、そのとおりでございましょう。しかしなおよくするためには、何といっても国際的な通信回線をもっともっとりっぱなものをつくるということ、それに接続する技術というものも、もっともっとすぐれたものを研究していく、そうして世界一りっぱなオペレーターなり、職員というものを配置して、そこで初めてさらにもっともっと進んだサービスがやれると思うのです。そういう意味で、いまKDDが持っております国際回線ですね、これは申すまでもなく、衛星、海底、無線と三つに分かれておりますが、このうち衛星通信の活用については現在対欧、対米は山口と茨城の地球局を通じてやっておられるのですけれども、この面において回線その他において不足するというようなことはないのかどうなのか。今度インド洋衛星が、第四号ですか、打ち上がるのですが、そういうものを総合してインテルサットの関係で衛星のこれからの拡充計画といいますか、そういうものについての考え方はどんなになっていますか。
  154. 板野學

    ○参考人(板野學君) ただいま大西、太平洋上のインテルサットの三号衛星を使って百七十三回線ほど使ってやっております。それからインド洋につきましては、ただいまのところ四十五回線ということになっておりますが、今後太平洋におきましてもさらに需要が増加いたしまするので、そういう意味で、先ほど御説明申し上げましたように太平洋につきましては、この秋十月ごろになると思いまするけれども、容量の現在の五倍ございますインテルサット四号の衛星が上がります。それに対しましてただいま茨城に第三施設をつくりまして、それを利用できるようにということで、この工事を進めておりまするので、太平洋の各国、地球局を持っておりまする各国に関する限り、この回線が不足するというよりも、むしろ相当大きな回線をどういうぐあいに活用していくか。積極的にこの回線活用の方法を今後考えていかなければならない、こういうふうに考えておるわけでございますが、インド洋衛星につきましては、なお余裕もございます。しかし、これはこれからも建設されまする地球局が予定が少しおくれておるとかなんとかいうような関係もございまするし、たとえて申しますると、近々シンガポールとかあるいは東西パキスタン、フィリピンあるいはフランスとか、そういうような地球局が続々これから出てまいりまするので、これらの地球局との間にできる限り回線設定をいたしまして、通信の改善につとめたい、こういうぐあいに考えております。特にアフリカ方面あるいは中近東方面、それからインド、パキスタンというような方面につきましても、できるだけ広帯域回線を活用いたしたい。それからまたインド洋衛星は南米諸国との通信にもツーホップないしは衛星とケーブル併用によりまして現在ブラジル、アルゼンチン等とも直通回線を設定しておりますので、さらに直通回線の設定というようなひとつ交渉も進めまして、できるだけこれを活用していきたいというふうに考えておりますが、インド洋衛星はさらに四号衛星が上がりますのは七四年、だからもうあと二年か三年あとになるわけでございますが、それまでは一応衛星の容量はあるということになっておりまするけれども、このインド洋上の衛星が少し傷といいますか、少し機能の点に欠陥がございますので、そういう面につきましても、コムサット、インテルサットを通じまして補完の措置を講ずるようにいろいろ検討いたしておる次第でございます。概略でございます。
  155. 鈴木強

    ○鈴木強君 衛星通信は今後もますますいろいろなメディアも出てまいりますし、それに即した回線の獲得という意味から必要になってくると思いますが、それと同時に海底ケーブルによる通信、こういうものも、今後対米、対欧等含めまして、あるいはまた東南アジアを含めまして、建設計画があると思いますけれども、おそらくいまの太平洋ケーブルはもう一ぱいになっていると思いますね。また将来高速度のデータ通信等がやられることになりますと、いまの規格ではちょっと間に合わないと思いますし、なお言うならば、いまハワイとの間に皆さんの会社では百年記念のためテレビ電話のサービスを無料でやっているようですが、せんだっても、この委員会で問題になりましたのですが、電車の中の掲示されている宣伝ビラを見まして、そんな規格の改善がもうできたのかという話まで出たのですね。これはやっぱり調べてみると、音声と映像とも衛星を使っているようですね。ですから、太平洋ケーブルにはテレビはもう全然通用しないんですね。ですから、将来はそういうところまでテレビ電話ができ、テレビ中継がやはり有線においてもできるというようなもっと高規格なシステムの改善まで必要になってくると思います。ですから、そういうものも含めまして太平洋第;次海底同軸ケーブルというようなものの建設を急ぐ必要があると思います。これらの構想は、どんなになっていますか。
  156. 板野學

    ○参考人(板野學君) お答え申し上げます。  ただいま先生がおっしゃいましたように、すでに太平洋ケーブルは日本――グァム間の少数の回線を除きまして一ぱいでございまして、たとえば、データ通信の高品質の通信をしようというときには、どうしてもケーブルをもうふやさなければならない、こういうような時期に到達しております。またケーブルと衛星を併用してやはり使うことが通信を安定させるゆえんでございまするので、これはアメリカもそうでございますし、ヨーロッパ各国もそうでございますが、最近ケーブルの技術も非常に進歩いたしまして、容量の大きいケーブルも製造可能となっておりまするので、大西洋におきましては、すでにTAT-5がもう完成いたしまして、もう一本TAT-6という大容量のケーブルも計画が実行の段階に移らんとしております。太平洋につきましては、衛星とケーブルのこの比率が非常にアンバランスが大きいものでございまするので、確聞するところによりますと、アメリカ方面でもすでにハワイ――米本土間、あるいはハワイ――グァム間におきましても、新しい第二のケーブルを引きたい、こういうような意向があるように聞いております。もちろんただいま先生がおっしゃいましたように衛星とケーブルの点、それからまたこの併用の点、こういうものを勘案いたしまして、もしそういうような計画を促進さしていくというふうなことになりますれば、私どもこれに対応いたしましてその計画を進めていく、こういうぐあいに考えております。  それから先ほどの東南アジアケーブル等につきましても、そういうような太平洋全域のケーブル問題が非常に関連もございまするので、これら等を総合的にひとつ今後検討していきたい、こういうふうに思っておる次第でございます。
  157. 鈴木強

    ○鈴木強君 対欧のケーブルについては御承知のように、日本海ケーブルができ上がりまして、旧グレート・ノーザンの線にかわる新しい回線ができたと思うんですが、これはサービス開始当時故障がときどき起きまして問題になったんですが、その後この障害というのはあまり起きないようになっておりますか。ソ連との交渉というものもなかなかむずかしいでしょうけれども、そういうふうな原因をちゃんと調査して、それに対する対応策を立てて、最近はもうほとんど事故がない、こういうふうに改善されておりますかどうか、ちょっと伺っておきたい。
  158. 甘利省吾

    ○参考人(甘利省吾君) 現在日本海ケーブルを経由しまして、モスコー、ベルリン、フランクフルト、ロンドン、それからリオデジャネイロ、二十回線の電話とモスコーに対して音声周波の電信一回線合わせまして二十一チャンネルを使用しております。この数は当初予定しました数にほぼ近いわけでございますが、本来なら電信チャンネルがヨーロッパ各国に対してさらに数回線ふえるべきところでありましたが、何しろ一万何千キロという長延な陸線でございまして、日本海ケーブル区間につきましては、業務開始以来ほぼ二年になりまして、完全無事故でございますが、ソ連経由のパンドラインは途中に砂漠、湿地、山岳、そういう非常にむずかしい地勢がございまして、特に夏季には落雷がございます。そういうことで開通当初は非常に悩まされたわけでございますが、その後、ソ連、デンマーク、ポーランド、チェコ等と数回対策会議を開いておりまして、ソ連も非常にこの点に力を入れまして、ことしの夏の雷時期において、どの程度その防護対策が生きてくるかというところが、今後これをテレックス、高速電信に使えるかどうかの判断をする境目になるというような状態でございます。現在モスコーまではソ連域内でかなりソ連が力を入れておりますが、しかしポーランドとチェコスロバキア、この区間がまだ若干不十分なようでございます。いろいろと補修協定その他試験協定をやっておりますが、なかなかちょっとしたメーターを一つ入れるにいたしましても、中継所が何百という数になります、それから電源関係のルートがこういう長延な各中継局に対するその供給が非常にむずかしいようでございまして、ソ連圏内では定期保守と称しまして、年に数回、六時間とか八時間完全クローズ・ダウンする、そうしないと保守ができないというようなことになっておりまして、これらについて強硬に、こういう回線は決して国際回線としては安心して使えないから早急に改良してほしいと申し入れております。またソ連自体も現在のところはそういう電源ダウンは休みのトラフィックのない日にやるとか、また落雷のあるところは二ルートにするとか、まあかなり力を入れて、向こうのクロコフ次官みずから陣頭に立って、当初約束しましたCCITTの規格を満足する一級のクォリティの国際伝送線をつくるという協定に一日も早く近づけたい、こういうふうに申しておりますので、もうしばらく様子を見る必要があると思います。  以上、現状でございます。
  159. 鈴木強

    ○鈴木強君 私も一昨年モスクワに参りましたときに、向こうの通信省の関係の皆さんにその話をいたしました。そして善処してもらいたいということをお願いして参ったのですが、その効果が皆さんの御努力で着々出ておるようですから、この点はさらに今後皆さんも努力を続けてもらいたいと思います。それで、いまの日欧の回線というもの、いまのケーブルの面ではほとんど足りているわけですか、もうチャンネルが足りなくなるというような、そういうふうな状態になっておりますか。
  160. 板野學

    ○参考人(板野學君) お答え申し上げます。  先般ソ連から技術関係のジャムシン次官が見えられまして私どものほうに来られまして、いろいろ将来のシベリアの通信回線の計画についてお話がございました。そのお話を聞いてみますと、一九七五年までに大体百十五回線ないし百二十回線くらいは大体需要があるのじゃないか、KDDはどうだろうか、こういう話でございます。私どものほうの計算によりましても、大体七五年には百二十回線は要るのじゃないか、そうしますと、いまのケーブルの容量はちょうど百二十ございますので、七五年までにこれは一ぱいになるのじゃないか。それから、先方の、ソ連のほうの計画といたしましては、七五年ぐらいまでにはもう一ルートのケーブルですね、これはどういうケーブルになるかどうかわかりませんけれども、もう一本ケーブルを引きたい、ウラジオまで。それからもう一つのルートのマイクロ回線を引きますと、そういうことを言っております。このマイクロ回線によればもうテレビもちゃんと見えるようになります、こういうことでございますので、もしその計画がそのとおりいきますれば、この一九七五年には、もう百二十回線がフルに良好な品質の回線を使えるのじゃないか、こういうふうに私ども期待をしておりまするので、七五年以降またこのケーブルをもう一本引かなければならぬような問題も起こり得るというふうに考えております。
  161. 鈴木強

    ○鈴木強君 それから、東南アジアヘの海底ケーブルの布設については、もう私も長い間早期着工を皆さんにお願いしてきているのですけれども、なかなかこれが実現に移る段階までいっていないわけですね。これは対イギリスとの関係もありまして、いろいろとむずかしい点もあると思うのですけれども、これは大臣に、外交的な問題もありまして、いまの対米の海底ケーブルの場合でもそうですし、それから対欧の場合でもそうですし、ましてや東南アジアについて引こうというような海底ケーブルについては、特に相手国と理解と納得ということが必要になると思います。これは、あとからもお伺いしたいと思っておるのですが、まだ今日、全世界の中で残念ながら通信が一つもできない個所があるわけですから、そういう問題を含めて先般、総理の御発言が予算委員会等でもあったわけですね、大臣も御努力をいただいていると思いますが、そういうふうな問題も含めまして、せめて通信だけは国境を越え、人類を越えて疎通したいものだとわれわれ願うわけです。そういう意味において、これらの通信回線の布設についての対外的な面における御配意等もぜひ外務大臣等とも御相談いただいて計画を早くつくって、それに基づいて交渉しなければならぬと思うのですけれども、そういう点、これからもだんだんと煮詰めていただいて大臣としてもぜひ御努力をお願いしたいと思いますが。
  162. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) これはまあ予算委員会で伺った問題でございまして、外務省その他ともよく協議をした上、対処してまいる所存であります。
  163. 鈴木強

    ○鈴木強君 柏木監理官、先般インテルサットの会議に御出席いただいて御苦労さまでしたが、私も長い間あなたに強く要請していた地域衛星打ち上げの問題ですね、これは今度の会議で、大体方向としてはわれわれが主張してきた線を認める方向に向かっているのかどうなのか、その点御報告を兼ねて簡単に、結論だけでけっこうですから。
  164. 柏木輝彦

    ○政府委員(柏木輝彦君) 第三回の政府間国際条約会議が四月十四日から五月の十四日までの予定で取り運んでおったのでございますが、かなり新しい問題等が出まして、一部行き悩んだ点もありまして、一週間会議を延長いたしまして、その最終の段階に入ってきているんですが、つい最近も、情報によりますと、大体その話も関係国で話し合いがついて二十一日、こちらでは二十二日になるわけでありますが、二十二日には最終条約案文が確定して、最終的に会議が終結できるという見通しがほぼ立ったようでございます。したがいまして、会議の結果、宿願の地域衛星の問題をも含む条約案文は確定するという段取りになるかと存じます。  そこで、お尋ねの関係条文でございますが、その骨子は、従来たびたび御報告しておりましたような線で固まっておりまして、概略を申し上げますと、国際公衆通信のための地域衛星の利用と国内通信のための地域衛星という場合もありますし、単独の国内用の場合もございますが、そういう国内通信用の衛星の打ち上げ、それから国際公衆通信以外の、あるいは国内公衆通信以外の特殊通信衛星、たとえば航行援助用あるいは放送用というような広い用途の特殊通信衛星も、それぞれの打ち上げにつきましての条件がこの案文の中に含まれておるわけでございまして、当初インテルサットの加盟国はインテルサットの星以外を国際通信の打ち上げに利用することを禁止するというアメリカの案もあったわけでありますが、最終的には日本の提案を基礎にいたしました条約案文ができまして、国際公衆通信につきましては、周波数あるいは衛星の軌道条件等の技術的な条件が一つ、それから御承知のように、インテルサットというのは元来国際公衆通信業務のための施設を商業べースで利用させるための組織でございますので、これと競合関係に立つようなものについての配慮が必要でございますが、地域衛星が国際通信業務に使われる場合は経済的な条件も配慮が必要でございます。それから国際通信業務については、特にインテルサットは世界的に直通回線の設定ということに非常に有益でございますので、地域衛星というものが、こういうような三つの条件にどういうような影響を与えるかということにつきまして、インテルサットのほうではこれを検討しまして、意見を関係国に求める。関係国はそれの打ち上げ計画につきましてはまず理事会に相談し、理事会がその検討結果を政府間総会に持ち上げまして、政府間総会が今後最終的な意見を勧告の形で表明するということになっておりまして、この三つの条件を勘案しました条件を十分配意した一つの勧告を出す。これは法的な拘束力のあるものではございません。そういうような条件をもちまして、参加国は地域衛星の打ち上げの権利を最終的に確保するというような条文になるわけでございます。そのほか、国内通信用の衛星あるいは特殊通信用の衛星につきましては、技術的な条件というものをこれを十分インテルサットに知らせまして、インテルサット側は、理事会あるいは政府間総会におきまして、この条件を考慮しました一つの意見をやはり勧告の形で関係国に通報するというようなことで両者の両立が保つことをねらった一つの条文がほぼ確定しているということでございます。
  165. 鈴木強

    ○鈴木強君 御報告を伺いまして、御努力の結果、おおよそわれわれの主張がいれられるようなところまでまいりまして非常に喜びにたえません。今後少なくとも極東地域における地域衛星のリーダーシップというのはわが国がとっていくべきだと思います。そういう意味において、関係各国とも今後十分御相談なさっておくれを来たさないように万全の態勢をしいてもらいたいと思います。そのためには、技術的な研究ももっともっとしなければならないと思いますが、そういうことを含めて万全の対策を立てていただくようにお願いしておきます。  それから今度札幌に冬季オリンピック大会が開かれるわけですが、ソ連のほうでは、何かモルニヤを使って中継をしたいという申し出があるようでありますが、何といってもNTSC方式とヨーロッパ方式とは違うわけですから、非常に中継するのにどうするのかということを私ども心配するわけですが、この対策はどういうふうな技術的な配慮で解決できるのかどうなのか。国際のほうで回線をやっぱり提供しなければならぬと思うので、その点ひとつ最近の模様を知らせてもらいたいと思います。
  166. 牧野康夫

    ○政府委員(牧野康夫君) 明年の冬季オリンピックのカラーのテレビジョンをソビエトに送ってほしいという申し出は、四月の上旬ごろ、先ほどの板野副社長からお話のありましたソ連のジャムシン氏が来朝しました折KDDに話があり、またヨーロッパの東欧諸国の放送企業体の連合体であるOIRTというところからNHKに対してもそういう申し出がございましたし、それからまた外務省を通じても、そういう話があるわけでございます。これを技術的に解決しなければならぬ問題はたくさんあるのでございますが、第一に、いま先生御指摘の方式が違うということをいかに合わせるかという問題がございますが、方式が違うためにこの変換するための装置が、NHKは日比谷の会館の中に試作的に研究的につくったものが一つございます。それから、KDDの山口の衛星通信所に一つございます。これはヨーロッパで送ってくる画を日本式に合うために変換するものでございますが、しかし札幌の画をどこまで変換するかということが問題なんでございますが、これは一つは札幌にそういう装置を置けばいいんでございますが、これはかなり膨大な装置でございまして、取って持っていくわけにはいかない。そうすると、札幌から東京まで日本式の方式でもって持ってきて、東京のNHKの装置を使いましてこれをソビエトのやり方、SECAMというやり方に変更しまして、それからこれをまたしかるべき札幌に送り返して、送る。しかしながらソ連との結合の仕方でございますが、ソ連はモルニヤ衛星というのが上がっております。これにわれわれはアプローチできる、これに接続できる設備は持っていない。それでソ連はモルニヤ衛星と通信のできる装置を持った船があるようでございまして、その船を日本の近海へ持ってくる、で、そこへわれわれがそのSECAMに変わって画を送り届ける、こういうことになるわけでございます。そこでそこのところが今度はどういうマイクロ――マイクロはいろいろ周波数がございますからしてその技術条件がございます。それをどういうふうにやったらいいかということがまだ一つ問題が残っております。それから今度札幌から東京へ画を送ってきて札幌に送り返すという、両方上り下り専用することになる。電電公社のほうでは冬季のオリンピックのために四本用意しておるのでございます、この回線を。これに対してもう需要者が全部ついて、また逆に言うと、需要者がそれだけあったからやったようなわけなんで、今度余裕がないのでございます。そこで、OIRTという共産圏の放送事業体が自分の独特の画をとってそれを送ってくれ、送りたいと言ってもちょっとその余裕がないという一つ問題がございます。ですから、そのほかの国が使っている画を共用していただくかどうか、そこいらの問題が一つございます。そういうような技術的な条件、運用上の条件、そういうものは、こういう条件ならば十分受け入れる用意があると、こういうようなことを向こうに返事してございますが、その技術的条件等についてまだ向こうから返事が参っておりません。参っておりませんけれども、いずれ参りましたならば、そのほかにもまた構成上の問題がございますけれども、それらを前向きに検討いたしまして、できるだけ来年のオリンピックのときには、それが実現できるような努力はしてまいりたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
  167. 鈴木強

    ○鈴木強君 わかりました。その点は技術的にまだむずかしい点もあるようですけれども、御努力を願いたいと思います。  それから、このKDDの無線施設を使って新聞社とか通信社とかあるいは放送事業者、政府機関、こういうものが発受する記事や写真、ニュースというものがありますね、外国から放送受信をする際。それからもう一つは、ラジオジャパン、NHKのやっております海外放送もこれはすべてKDDの送信設備を使っているわけですね。こういう設備を提供して、さらに今後この専用回線ですね、国際専用回線、データ通信、特定通信回線、公衆通信回線、いずれにしても今度法律が改正になりまして、先ほど久保委員からお話がありましたようなデータ通信がサービスされていくわけですけれども、そういう意味から言って、回線の需要というものはますますふえていくと思うわけですね。一体、特定回線なりあるいは公衆通信回線利用のデータ通信というものについて、その事業をどういうふうに見ているかということが一つですね。それからもう一つは、本来これはNHKのほうでもみずから放送設備を持つというのがたてまえであるわけなんですが、長い伝統の中で国際の施設をずっと借りているわけですね。免許権はNHKにあるのだが、実際の放送設備は国際のを借りてやっている、こういう変則的な運営をしているのでありまして、やがてこれはおそらくNHKのほうでどういうふうに計画をするか、この委員会でも問題になったことがありますが、まだまだ専用線の中では十分に余裕があるのかどうか、そういう点伺っておきたいのです。
  168. 甘利省吾

    ○参考人(甘利省吾君) 現在いまお話のありました海外放送、短波による海外放送は当社の八俣送信所でもっぱら行なっております。在来は名崎と両方使っておりましたが、つい最近八俣に統一いたしました。それで現在は百キロワットの機械が八台ございます。ごく最近にできました百キロ、それから二百キロという送信をする場合には、この百キロのいずれか二台を組み合わせまして、二百キロの放送をいたしております。そのほかに二十キロが二台と五キロが二台、トータルで十四台の送信機を使っております。現在私どもでこのNHKからの要望による放送を行なっているわけでございますが、これは私どもがお答えする筋ではないかと思いますが、一応この送信機を持ちまして一日に三十七時間のプログラムアワー三十一波を使いまして、百一フリケンシーアワー、かなり忙しい使い方をいたしておりますわけで、最近まだ正式ではございませんが、NHKから四十七年度を目標にさらに百キロを二台使いたい。そのかわり在来使っておりました二十キロワット二台を廃止する、こういうような御要望がございました。私どもこれが正式にきまればもちろんそのように措置するわけでございます。すでにアンテナの敷地としましては、この百キロ二台の増設をもって一応八俣は敷地が一ぱいになります。およそ現状はそういうことで短波による海外放送を行なっております。
  169. 鈴木強

    ○鈴木強君 この専用回線の使用料というのは安いじゃないかという意見も聞くのですが、この専用回線使用料というものを動かすということはいま考えてないわけですか。
  170. 甘利省吾

    ○参考人(甘利省吾君) 現在これによる当社の収入としましては三億七千万円程度の収入になっておりまして、それに要する営業費用と申しますか、このほうは四億二千万円程度になっておりまして、差し引きますと四千七百万円程度の赤字ということに一応なっております。しかし管理費ということで本社並びに大手町の回線統制部などでの設備費、人件費その他で一億三千万円程度を加算してございますので、これを除けば八千万円程度の収入ということになります。大体、こういう委託された放送の費用の算定はこれはかなり前にきめられたものでございまして、その内容としましては、一応その基本料というものと、それから使用時間に応じました時間料、それから市外連絡線料、こういったものを加算しまして単価を算定したわけでございます。しかしながら、これらは御要求がございましても、それがいつまで使われるか保証はございません。プログラムがやめになればすぐ廃止と、こういうような事態にもなりますので、今後会社としましては、一応そういう場合に、創設費と申しますか、相当膨大な設備投資になりますので、そういうものを考えまして料金の改定をいたしたいというのが現在社内で検討しております段階でございます。まだこれは折衝に入っておりません。  以上でございます。
  171. 古橋好夫

    ○参考人(古橋好夫君) ただいま先生から特定通信回線及び公衆通信回線の需要の御質問がございましたので、それにお答えいたしたいと思います。  特定通信回線のほうはいろいろ早いスピードの需要はございますようでございますが、データ通信に使います特定通信回線の需要は正確につかんでおりませんけれども、あまりないようでございまして、年間数回線程度がある程度ではないかというふうに私ども考えております。  それから公衆通信回線の契約の問題でございますが、公衆通信回線のほうは、私どもの会社ではテレックスしか持っておりませんで、電話のほうは電電公社さんが端末路を持っておられるわけでございますが、テレックスもデータ通信に使い得る能力はございますんですけれども、御存じのように、テレックス回線は五単位の信号を送っておりますししますので、それからまた交換機の技術的条件等もございまして、かなり制限されたような形で使われるのじゃないかというふうに思っております。それで、それでは早いスピードの公衆通信回線の問題が出てまいるわけでございますが、ただいまいろいろ検討しておりますが、さしあたり近いこの七月にサービスを開始を予定しておりますデーテル回線などが将来データ通信に使われるんじゃないかと思っておりますが、現在のところそのような需要はございません。  以上でございます。
  172. 鈴木強

    ○鈴木強君 わかりました。  それでは、もう時間がありませんから、あと数分で終わりますが、もう一つ伺っておきたいのは、国際電電会社の場合も技術革新というのが非常に激しいわけですね。今年使っておっても、極端に言ったら、来年は更新しなければならぬということになると思うのですが、そういうわけで、職員に対する訓練というものを十二分にやっていただかなければならないと思うんですね。私は、電電公社の場合も、公衆法の審議の際に特にお願いしたわけですけれども、そういう面における不断の技術革新のために訓練体制というものを十分に整備していただくということが一つですね。それから何といっても、国際の場合には、世界のトップレベルにあるサービスを提供しているわけですから、これに対する労働条件の改善ということも不断に努力をしてもらわなくちゃいけないと思います。これはただ単に賃金を上げるということではなくて、全体的な賃金問題を含めて、勤務時間の問題にしても、あるいは作業条件というものをもっとよくするということも十分に考えておいていただかなければならぬと思うのです。幸い組合との間でも、いろいろ春闘等においても結論を出されておられるようですから、私ども心配はないと思いますけれども、労使間におきましても、ほんとうに心から協力し合うという体制をつくるように、会社として積極的にいろいろのものについて相談をしていくと、こういうようなことも含めて、これからの技術革新に即応する訓練制度、あるいは労働条件というものについて、万金の配慮をしていただきたいと思います。こういう点をひとつお答えいただきたいと思います。
  173. 板野學

    ○参考人(板野學君) ただいま先生がおっしゃいましたように、非常なスピードで技術革新というものが行なわれておる次第でございます。特に、私ども国際電信電話におきましては、まあ相手方のあることでございまして、どうしてもそれと同じような、やっぱり技術、またそれよりまさる技術を持ってこれに対応していかなければならぬ、こういうような状況でございますので、特に職員の訓練、再訓練等につきまして、特別格段にひとつ力を入れてやっていきたいと思いまして、各種の新しい訓練をまず実施いたしております。それは単に職場訓練、それから研修所における訓練、そればかりではなく、いわゆる最近のCAI、そういうような新しい訓練の機械も入れまして、いろいろの視覚教育とか、聴覚を十分に利用するとか、いろいろの新しい方法も取り入れまして、十分な訓練をやっていきたいと思います。また最新の必要な技術につきましては、このKDDの内部だけではどうにもならぬというものもございますので、外部で、学校なりで研修する機会もできるだけ多く与えまして、そうして新技術に対応するような一つの方策をぜひやっていきたいと思って努力をいたしたいと思っております。  それから従事員の処遇の問題でございますが、もちろんこういう新しい技術を身につけ、そうして、非常に何といいますか、神経を非常に、肉体もそうでございますけれども、使うような仕事が非常に多くございまして、こういうような特殊ないわゆる頭脳を使うような仕事につきましては、また特別な方法も、処遇あるいは厚生施設等の施設もいろいろ考えてやっていかなければならぬというように考えております。その点、先生のおっしゃいましたような御趣旨の線に沿いまして、格別の努力をいたしたいと考えておる次第でございます。  以上でございます。
  174. 鈴木強

    ○鈴木強君 大臣にこの際、御所見を承っておきたいのですが、国際電電会社は、法律に基づく特殊会社でございます。大臣は事業計画を承認し、それから役員等についても、たしか承認するような立場におられると思います。それで、この会社をつくるときの当時の政府の説明は、国有、国営ないし公共企業体という形態では、世界の各国に伍して、それにまさる国際通信サービスを提供するということは、そういう少し役所がかったいろいろの窮屈な組織ではできないんだと、したがって、会社にするんだということでつくったわけでございます。その間さっき申し上げたように、非常にサービスも向上していい線にいっているわけですね。ですから、当然職員の待遇改善その他についても私は思い切ったことをするべきだと思うのですね。ですから、私は井出郵政大臣になってどうということではないのですけれども、とかくわれわれが感ずることは、大臣に監督権があり、いろいろの御指導をいただくようなこともあるわけですからね。そのときにどうかすると他を見回して悪いところと比較するような傾向がなきにしもあらず。私はそれは間違いだと思うんですよ。やっぱり国際電電会社にふさわしいベストの条件を確保してやるということがあたりまえであって、どうかすると、足を引っ張るようなことがなきにしもあらずと思うのです。これは私の思い過ごしかもしれません。したがって、賢明な大臣ですから、大臣御就任以来はそういうことは全く聞いておりませんですが、若干そういうようなことを過去に聞いたこともあります。ですから、どうかひとつ私がいま申し上げたような趣旨によって設立した会社でありますから、従業員の待遇等についても、これはその特性を認めてやって、十分な配慮をすべきだと思うんですね。そういうようなことについていかがですか。
  175. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 十数年前スタートをしましたときのいきさつについては、鈴木さんのほうが私よりはるかに御承知でございましょう。公社、公団というようなものよりも株式会社としてむしろもっともっと伸び伸びと創意くふうを十分発揮する、こういうねらいが確かにあったものと思うのでございます。そこで現状はどうかと申しますと、私の見るところをもってしますれば、副社長以下非常に雄大な構想を持ちまして、たとえば先ほど来話題になりました新しい建物、施設の問題にせよ、ないしは海底ケーブルといったようなことにせよ、私もその計画を見まして大いにこれをエンカレッジしておるわけでございます。そのことは同時に構成メンバー、職員の諸君、これがやはりそれにマッチして働いていただかなければならぬので、ことに国際感覚も必要でしょう、あるいは技術的な知識を持つことも必要でございましょう。そういう意味から会社当局は十分にその特質を承知をしておるはずでございまして、ただいま大体はいい線にいっておるではないか、こうも私は見ております。いまのような御発言を十分にひとつテークノートしまして、気をつけることにしたいと思っております。
  176. 鈴木強

    ○鈴木強君 大臣の御所見で私もよくわかりました、それで社長の靭さんはなくなられて、空席になっておるわけです。何か新聞を見ますと、どなたか御就任になるような新聞記事を拝見したんですが、この点はどんなふうですか。
  177. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) これは御承知のように、株主総会という機関で決定に相なるわけでございます。しかし、それはそれとして、郵政大臣として御推薦を申し上げるというふうなことはあるわけでございます。そこで靭さんなくなられた後だいぶ日も久しゅうございますが、幸いもうすでに新聞にも出ておりますが、菅野さんという人を選考いたしまして、会社のほうへ御推薦をいたしておるわけでございます。
  178. 鈴木強

    ○鈴木強君 最後に、これは久保委員とダブりますけれども、私は、念のために大臣からはっきり答えておいていただきたいのですが、それは日本の国際通信が創設以来、対外的な関門局というのは東京、大阪にちゃんとあったわけですが、ところが、どう血迷ったのか、数年来東京局舎の問題等で、さっき久保委員が質問の中で関連をされましたが、関門局は東京一本にしぼって、大阪は縮小していこうという動きが出てきていることに私はまっこうから反対して今日までまいりました。先ほど話を聞いてみますと、われわれの念願である考え方の方向にずっと転換されたようなことですから、私は非常に安心をしましてさすが賢明な諸君であるとこう思うのです。あやまちは再び繰り返すまじ、これからいろいろな国際ルートも多様化してくるでありましょうから、そういう面から幾ら考えても、ぜひこれは東京、大阪を以前どおりやるべきであるし、また、大阪の局舎等についても、そういう意味からいえば早目に敷地の確保等も配慮して、東京局舎のときのような、あんなちょっとぶざまなことのないように、いまから私は配意すべきだと思うのですよ。そういうふうなことを私は非常に強く感じておりますから、ああよかったなあとさっき御答弁を聞いて感じました。これは大臣が直接的にどうということじゃございませんですけれども、先ほどの答弁でけっこうですけれども、今後ともひとつ国際電電のほうと協力をしていただいて、どうせ需要はふえていくわけですから、大阪は少なくとも縮小するというようなことのないように、そういう点は十分に考慮していただいて万全の対策を立てていただきたい。東京はあそこに敷地も買いましたし、いまの御説明で四十九年には開局するそうですから、これはひとつめどがつきましたが、同様に大阪方面においても、ひとつじみちな計画を立ててやっていただきたい、このことだけを強く要望いたします。
  179. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 先ほど久保委員からも同趣旨の御発言がございました。その際、お答えしたことと全く同じでございますからさよう御了承願いたいと思います。
  180. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) 本件に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。  次回の委員会は二十四日開会することとし、日はこれにて散会いたします。    午後四時五十六分散会      ―――――・―――――