運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1971-04-15 第65回国会 参議院 逓信委員会 10号 公式Web版

  1. 昭和四十六年四月十五日(木曜日)    午前十時五分開会     ―――――――――――――    委員の異動  四月十四日     辞任         補欠選任      寺尾  豊君     鈴木 省吾君  四月十五日     辞任         補欠選任      迫水 久常君     初村滝一郎君      鈴木 省吾君     寺尾  豊君     ―――――――――――――   出席者は左のとおり。     委員長         横川 正市君     理 事                 長田 裕二君                 郡  祐一君                 新谷寅三郎君                 永岡 光治君     委 員                 白井  勇君                 寺尾  豊君                 西村 尚治君                 初村滝一郎君                 久保  等君                 塩出 啓典君                 青島 幸男君    国務大臣        郵 政 大 臣  井出一太郎君    政府委員        郵政大臣官房長  野田誠二郎君        郵政省郵務局長  竹下 一記君        郵政省人事局長  北 雄一郎君        郵政省経理局長  溝呂木 繁君    事務局側        常任委員会専門        員        竹森 秋夫君    説明員        自治大臣官房参        事官       立田 清士君     ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○郵便法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆  議院送付)     ―――――――――――――
  2. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。  委員の異動について報告いたします。  本日、迫水久常君が委員を辞任され、その補欠として初村瀧一郎君が選任されました。     ―――――――――――――
  3. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) 郵便法の一部を改正する法律案を議題といたします。  これより質疑に入ります。質疑のおありの方は、順次発言願います。
  4. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 まず最初に、郵政大臣にお伺いしたいわけですが、昨年の十二月七日に答申が出されているわけですが、この答申の内容について、郵政省としてはおおむね賛成じゃないかと思うのですが、特に、こういう点が答申と意見が異なると、そういうような点があれば、それを御説明願いたいと思います。
  5. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 地方選挙の第二ラウンドが始まりました際、委員の皆さま方たいへんおせわしいところ、当逓信委員会にたいへん御勉強をいただきましてまことに感激をしております。一言この点をお礼申し上げて御答弁をしたいと思います。  ただいま塩出さんからの御質問、郵政審議会の答申についてでございますが、これは、昨年の九月二十八日に郵政事業の正常運営を確保するための方策いかんという諮問を申し上げたのでございます。その詳細な審議を行なっていただきますために、藤井丙午氏を委員長とする特別委員会を設けていただきまして、およそ十一回委員会を開催願って、その間たいへん意欲的、精力的に、また慎重な御審議をちょうだいしたわけでございまして、いまおっしゃるように十二月の七日にその結果を答申としてちょうだいをいたしたのであります。その内容はもうお手もとで御承知のはずと存じますが、まあおよそ五つの項目についての御提言がありまして、これは郵政当局としましてもたいへん適切な御答申でありまして、その旨を十分に受けましてこれが実現を期したい、かように考えておる次第であります。
  6. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 そうすれば結局、この答申に書かれている趣旨に沿って、今後郵政省の郵便事業のあり方というものはそういう方向に進んでいくと、こういう決意である、そう判断してよろしいわけですね。
  7. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) おおむねそういうことでありまして、あるいは理想と現実の乖離というものはあると思います。理想をお示しくださった、こちらは諸般の情勢、それにできるだけ沿わなければなりませんが、あるいは当面すぐにはそこまでいけないという事情のあることは御承知おきいただきたいと思います。
  8. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 そこでまず最初に、第三条の問題でございますが、こういう第三条が今度の法案には入っておるわけでございますが、この第三条を加えた意図といいますか、それはどういう点にあるのか、お伺いしたいと思います。
  9. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 第三条をこのたびの法改正で新しく設けたわけでございますが、従来、郵便料金に関します規定といたしましては、第一条に「なるべく安い料金で、」という規定があるだけでございまして、たいへん明確を欠いておったと思います。事業といたしまして能率的な経営をやり、健全な事業運営をやるということを目ざしまして、このたび第三条を設けることによりまして、事業運営のために必要なる費用は料金収入でもってまかなうという、いわゆる収支相償の原則といいますか、独立採算の原則といいますか、そういうものをはっきりいたしましたわけでございます。この条項は同時に郵便料金、一種、二種以下各種の郵便料金の決定をいたします場合の一般基準ともなる、こういう意味合いをもちまして第三条を設けた次第でございます。
  10. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 そこで、これは郵便にも第一種から第二種、第三種といろいろあるわけですね。そういうものの一つ一つの品種についての採算制を意味するのか、それとも郵便事業全体としてのことなのか。私の答申等を読んだ感じでは、それは品種ごとに独立採算制というものを最終の目標に置いているように思うわけなんですが、この点どうなんですか。
  11. 溝呂木繁

    ○政府委員(溝呂木繁君) 今回の郵便法の第三条の表現は、私ども総合原価主義的な考え方を持っているというふうに解釈しております。と申しますのは、郵便事業全体として収支が償えばいいという考え方で第三条というものが設けられておる、こういうふうに考えております。  そこで、いま御指摘の、それではいわゆるそれぞれの個別原価的なものをも指向すべきではないかという問題につきましては、総合原価主義の中においてなおかつさらに個別原価主義的なものに指向するかしないかという問題については、これは今後、検討していきたいというふうに考えております。したがいまして、今回の三条では郵便事業全体としての総合原価主義的な収支相償、こういうふうに考えております。
  12. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 それは、この特別委員会の全体の意見もやはりそういう線で一致しているわけですか。ということは、たとえば第一種、第二種、第三種が――いままでは第三種は非常に安いのですけれどもね、そういう第三種等は原価に近づけなければいけない、最終的にはですね。けれども、それは諸般の情勢から急激にはできない、段階的にやっていく。いまあなた郵政事業の採算というのは総合だと言うけれども、私の感じでは、そういう個別的なことの意味のほうが強くなっているように思うのですがね。いま言われた考えは、郵政省の考えなのか、審議会の考えなのか、その点どうなんですか。
  13. 溝呂木繁

    ○政府委員(溝呂木繁君) 審議会の審議過程におきましても、本来的にいえば個別原価主義ということで、それぞれ一種は一種、二種は二種、三種は三種で収支償うことが望ましい、しかし郵便でもって第三種を始めて以来、そこにある程度政策的なものが加味されてきております。したがいまして、この政策的な意味を持たされた第三種を一気に個別原価主義によって収支を償わせるためには相当大幅な値上げを必要とするわけで、総合原価主義的な政策をも考えなければならないというのが、審議会の審議過程における議論でございます。そこで、なおその審議会の審議過程におきまして、それならば、どの程度取るべきかというようなことで、これはいろいろ個人個人の御意見ございました。たとえば、直接費だけ取ったらどうだというようなことを考えておられる委員の方もおられたわけでございますが、いずれにしろ、今回の答申にあたっては、いわゆる完全個別原価主義ではなくて、全体として総合原価主義でもって今回の料金改定をしていこう、こういうことに結論的になったように聞いております。
  14. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 だから、もちろん今回はそういう意図であることはわかるのですよ。確かに第一種封書等は実際は黒字であるのに値上げをしている。それはやはりそういう総合的な立場の原価主義で第三種の赤字を補っていく、これはわかるわけですね。けれども、この法律が通れば、これは当分、次の改正までは残るわけですからね。だからいまあなたもおっしゃったように、郵政審議会の答申の趣旨というのは、結局政策料金的なものじゃなくて、あくまでも個別原価主義的なものである、そういう内容だと思うのですね。そうすると、いまあなたの言われたのは、それと食い違いがあるわけですよ。それで私は最初に郵政大臣に、郵政省の考え方は審議会の答申とはどうなんだと、それはもう一致していると、それにもかかわらずいま言われたことはちょっと食い違いがあるわけですね。だから私は、将来の方向として結局あくまでも個別原価主義の方向に持っていくつもりなのかどうか、将来もそういう総合における全体での原価主義であって、いわゆる政策的な意味をその全体の中で加味していくつもりなのか――今回の改正じゃないですよ、これからの郵政省の方向というものを私は聞いているわけですよ。その点、ひとつ郵政大臣からお伺いしたい。
  15. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) さっきも私は補足的な意味で、現状は若干のズレがあるということは申し上げましたが、そういう意味を含めてお答えをしたつもりでございまして、総合原価主義と、こういうプリンシプルを非常に固定的に申し上げていいかどうかは問題があると思いますが、まあそういうような大ワクの中で、個別的にはやはり原価を償うようになるべく近づけていくという方向であるべきではないかと思うのでございます。ただ、第三種、四種のごとき長い間の歴史、沿革もございますから、一挙にそのギャップを埋めるというのには時間も要るでございましょうし、ある程度世論の納得というものも必要でございますから、そういう努力なり手続なりをいたすということは当然でありますけれども、方向としては総合原価主義の中で個別的にもなるべくその線に近づけて、利用者の異なる層がお互いに他を補償し合うというふうなことはできるだけ避けていきたい、こういう考え方でございます。
  16. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 大体それで意図はわかりました。だから郵政省としては、今回の改正においては、いままでのいきさつもあるから第三種等はかなり安いわけですけれども、将来の方向としては、第一種、第二種、第三種ともにその原価を償う料金に持っていく、そういう方向だといういま大臣のお話だったわけですけれども、確かに私はそういう内容になっていると思うのですね、この法律は。それで問題は、たとえば盲人の点字とか、あるいは先般の身体障害者用の雑誌等の特例を認めるとか、そのように郵政大臣も予算委員会で答弁をなされたわけでございますが、こういうものに対して、これは本来からいえば郵政事業のやるべきことではなくして、むしろ社会福祉的な問題だと思うのですね。こういうものに対する考え方は、今後どういう方向でやるのか。当然こういうことは、いま申しました盲人の点字とか身体障害者の雑誌、そういうような郵便料を特別に安くするというそういう問題、これはこの第三条の趣旨からいえば、これはちょっと郵政事業本来の立場から反するちょっと別の部門の問題だと思うのですけれども、そういう問題についてはどのように考えておられるのか、そのあたりをちょっとお聞きしたいと思うのですけれども。
  17. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 盲人用の郵便につきましては、これは万国郵便条約にもこのことを高く掲げておりますし、世界各国がこの盲人用郵便は無料とするという方向でやっておるわけでございます。その他につきましては、各国さまざまでございますが、日本の場合は御承知のように第四種ということで、通信教育学術図書、農産物種苗と、こういうものに限りまして政策料金をとっておるわけでございますが、郵便事業の今後のあり方といたしましては、私どものただいま考えておりますことといたしましては、政策料金の幅はこれ以上広げたくない。おっしゃいますように、郵便事業の中に社会政策的なものを盛り込もうといたしますならば、そういうことをやる余地はございますが、やり方によりましては、それがどんどん広がっていくというおそれもございますので、事業の経営の立場からいたしましても、また、第三条の趣旨あるいはさらに第一条の趣旨にも及ぶかと思いますが、そういう趣旨をも考えました場合に、この政策料金というものをこれ以上広げるのはいかがかと考えております。
  18. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 いまのこの郵務局長の答弁は、これは郵政省全体の考え方だと考えていいわけですね。
  19. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) まあプリンシプルというものを打ち立てました場合に、まあ現実の要請からすると、何がしかの例外があるということはまあ日常に起こる現象だろうとは思います。しかし、いま郵務局長答えましたように、その例外はなるべくこれを少なくするという方向、こういうことにおいては郵政省一致した考え方でございますので、いまの局長の答弁をもって御了承をいただきたいと思います。
  20. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 まあ、これは私は郵政省本来の方針からすればそれは妥当な線だと思うのですね。まあしかし、郵便事業というのは決して郵政省だけのものではなくて、まあ社会の発展の一つの――たくさんの鎖の中の一環をなしているわけですから、やはり郵政事業のあり方というものを、そういうやっぱり社会の発展の中においてとらえられていかなければならない、そういうもんじゃないかと思うのです。まあそういう点で、もし過疎地域の振興のために、あるいは過疎地帯における郵便料を安くするとか、あるいは社会福祉の面から盲人、身体障害者、そのほか、私のところにも身体障害者のほかの用具の送料を無料にしてくれ、そういうような問題も出てきているわけです。そういうようなことがもし国全体として必要だと、ただその送料というものが厚生省なりあるいは自治省なり、そういう関係省庁がやはり料金を負担して、そうしてするから、郵政省としてはこの料金安くしろと、まあそういうことはやはり認める余地はあるのかどうかですね。私は決してこの第三条の趣旨には反しないと思いますけれども、その点はどうなんですか。
  21. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) ただいま過疎地帯における郵便料金の特例の問題がございましたんですが、過疎地帯に限りまして郵便の利用条件を緩和する、料金を安くするといったようなことはただいまの郵便法の趣旨から申しますると、これはできないと私は考えます。郵便料金は御承知のように均一料金制をとっておりますんですが、そのことの趣旨からみましても、一部の地域あるいは利用者の一部のグループに限って、そういう特例扱いをするということは郵便法のワク内においてはできない、かように考えます。
  22. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 ちょっと私の質問に対する答弁としては趣旨が違うと思うのですけれどもね。私が言ったのは、何も郵政省にそういうことをやれと言っているんじゃないんです。  たとえば身体障害者に対するそういうような問題にしてもいままではやっている。これはまあ認めるという話しですね。今後そういうものをどうしても厚生省が社会福祉の立場からこういうものの料金はやはり安くすべきだとか、そういう点で社会福祉予算の中からその安くした分に関するいわゆる収入減というものをそれを出すから安くしろと、まあそういった場合に、それを認めるかどうかということを私は聞いたんですけれどもね。それに対するお考えはどうなんでしょう。
  23. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 私が申し上げましたのは、いわゆるいまの郵便法のワク内ではなかなかむずかしいということを申し上げたわけでございまして、おっしゃいますように別の立場から、広く政府全体といったような立場から別の考慮がなされまして、そういう方向での法制的な手続もとるということになりますならば、様子は幾らか変わってくるかと思います。そのための財政措置も別途講ずるというようなことになれば、様子が幾らか変わってくるかと思います。
  24. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 わかりました。  じゃ、まあ郵政省独自としては、そういう特別な社会政策的な料金というものは今後の方向としてはとらないと、あくまでも個別原価主義の方向にいくと、けれども、国全体の施策の上において社会政策的な料金の必要がある場合、その担当省がそれに見合う収入減の予算を出すならば、それはやはり郵政省としても受け入れて話し合いに応ずる余地はあると、それは決して郵便法の精神には反しないと、そう考えていいわけですね。
  25. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) そのように考えております。  要するに、一部の地域あるいは一部の人たちのための特別料金というものは、結局は利用者の全部の方にかかってくるということを私どもは考えますし、郵便の均一料金制度の趣旨から見ましても、全体の公平な利用ということを郵便法は尊重しておるわけでございますから、その趣旨がくずれないような方向でいかなければならないと、かように存じております。
  26. 永岡光治

    ○永岡光治君 関連。私のまた質問のときに御質問申し上げていいかと思ったんですが、せっかくの機会でありますからただいまの件について関連をして質問をいたしますが、それぞれの種類別に原価をまあまかなうのがプリンシプルであると、そういう方向にいきたいと、まあこのようであります。  そこで、郵政にはたくさんの政策料金というもの――三種以下、それが多いわけでありますが、これについての赤字というのは一種、二種その他のものにこれはかかってきているわけですね。原価以上のものを負担しているということになるわけですね。それが妥当なのかどうか。政策料金も他の一種、二種の利用者に負担させるのが一体いいのかどうなのか。国の政策として、これが奨励されるべきことであるならば別な会計でこれを負担するのが国民に対する私は何と申しますか、公平な負担だと思うのですが、その点については一体郵政は従来からこれは懸案でありますけれども、どのような方針を持っておるでしょうか。このままずるずるいっていいかどうか、これは今後、郵便物の量がふえるに従ってこの問題が出てくると思うのですが、どういう方針をとろうとしているのか。従来どおりの惰性に流されていく方針なのか。そうでなくてもこの際、たとえばいま過疎地帯の問題が出てきましたし、身障者に対する特別料金の問題その他が出てまいりましたが、これはやはりこういう時点でもう一度ここで考え直す必要があるのじゃないかというような気がいたしますが、どういうような方針を持っておいでになりますか。
  27. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 実情にお詳しい永岡さんの関連の御質問でありますが、確かにこれは郵政省としても一つの懸案であったろうかと思うのでございます。したがって、たてまえ論からいえば、なるべく個別にも原価を相償うという方向へ推し進めたいのでありますが、まあその間に従来の沿革的な慣習みたいなものもまだ尾を引いて残っておるのが現状でございます。したがいまして、先ほど塩出さんも言われるように、他の社会政策的意図を持って割り引くということであるならば、本来別途にそれぞれの関係筋からこれを相償うような財政的な、ないしは法律的な問題もあると思います。そういう措置を相伴ってくるならば、これはまあ一番いいことでありまして、もっと本質的に言うならば、社会保障、社会福祉というような点を中心に考えますならば、その制度全体が完備することが望ましいわけであって、何も郵便料金や、鉄道料金のわずかばかりの割引でお茶を濁すというような筋合いのものであっては本来いけないのではないか、こう思うのであります。あるいは過疎の問題にもお触れになりましたが、これなども、まあ均一な料金という制度のたてまえをとっておりますものの中で、過疎地帯だけを今度は取り出してみれば、そこの原価というものは相当高くついているのではないかというような感じもいたします。ですから、いま直ちにというわけにはまいりますまいけれども、これらも一つの問題点として、やはりこういうようなことを契機にひとつ洗い直してみる。それをすぐ実現できるかできないかというふうな問題はあると思いますが、少くとも、一つの郵政事業をやっていきまするための心がまえなり、指針になる。そういう意味においては、その問題を掘り下げておく必要はあるのではなかろうか、こう思っております。
  28. 永岡光治

    ○永岡光治君 その点、検討されるということで、ぜひそうしてもらいたいと思うのですが、実は三種の問題にしましても、やはりこれを正規の料金といいましょうか、原価計算に合う料金を取れば相当高い料金を取ってもいいのじゃないか。郵政が非常に大きな黒字であれば私は問題にする必要はないと思うのですけれども、今日の四苦八苦して料金の値上げまでしなければならぬという事態に立ち至って、そうして片や三種以下の安い料金、低額料金で郵便を差し出されておるその会社、たとえば新聞社等を見ると配当も非常に高い。職員の給料も非常に高い。そういうところまでになぜ低額のサービスをしなければならぬのか。私は社会正義の観点に立ちますと非常に問題があると思うのです。これは文化政策、文化の向上といいましょうか、そういう一つの国の政策でめんどうを見るというのであれば、それこそ郵政のこの赤字の会計からめんどうを見るのではなくて、しかも一般の一種、二種の利用者にそれをかけるのではなくて、もっと広い意味で国全体としてこれを補てんする。あるいは身体障害者の問題でもそうですが、そういうやはり政策を考えるべきじゃないかと思うのです。ただ、そういう場合に問題のあることは、一般会計からの繰り入れになりますと、ただでさえ自主的な運営に制約が加えられるおそれのあるこの特別会計にいろいろな干渉が出てくるという、そういう複雑さ、あるいは身動きがあまり自由でないということが出てきますと、これはまた本来の企業体としての本質に反するわけでありますから、非常にむずかしい問題だと思いますけれども、思い切って自主性にまかしていただけるならば、それも一つの方法だと思うのです。なまはんかな今日運用をしている限り、郵政の赤字というものは永久に続くような気がするわけであります。しかも、いまの政策料金等を考えてみますと、どうもこのままでは割り切れないものがたくさんあるわけでありますが、ここあたりで思い切って、一体どういう方向に郵政事業を持っていくのか、会計の問題と合わせまして、そういうことを国全体として考えていかなければならぬのではないかと思うのでありまして、ぜひひとつこれは従来の惰性に流れることなく、ほんとうに確立した方針をひとつここで樹立していただきたいと思うわけです。この点を特に大臣に要望いたしたいと思うのですが、大臣の重ねての所見を承りたいと思うわけであります。
  29. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 先ほど歴史的沿革的ということをちょっと申し上げましたが、新聞雑誌等の社会的役割りというものはなるほど大きいには違いありません。しかし、今日は電波というふうな新しいメディアも一方に出てきております。そういうことを考えますと、何かこれは明治初年の啓蒙時代の遺物と言っちゃ言い過ぎかもしれませんが、そういう感じもしないでもない。農産物の種子にいたしましても、今日の販売組織というものを考えると、系統農協というようなものが非常に整備しましたから、それを通じて流しておるものが大部分であって、これまた明治初年に農産物種子の交換会をやって、それが農業政策の面に大きな意義を持っておったという時代から見るとたいへん変わってきておる。何かどうも農協的存在、これはまた少しことばが過ぎるかもしれませんが、そんな感じもしないでもない。そういうことでございますから、いまの御提言は私どものほうもよく銘記いたしまして、こういう問題を一ぺん洗ってみたいと、こう考えております。
  30. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 それでお尋ねしますが、第三種郵便は、今回一番大幅に値上げされておるわけですけれども、それでも原価には遠く及ばないわけでございますが、先ほどの趣旨から申しますと、近い将来原価を償うところまで郵政省としては値上げをしたいと、そういう考えだと判断していいわけですね。
  31. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) おっしゃるとおりに、第三種郵便の料金は原価を大幅に割っておりまして、郵政審議会が出されました原案、これは百グラム九円というものでございましたけれども、これをもってしましても四十六年度の見込み原価からすれば三〇%ぐらいではないかと思います。従来の料金でありますところの百グラム三円と申しますのは、ただいまの総原価の中で大体二〇%程度にしかなっていないわけでございますので、やはり今後は原価に近づける、それも先ほど経理局長申し上げましたように総原価に近づけるということにいたしますると、これは政策料金を設けました趣旨に反しまするから、その点は考慮いたしますが、少なくとも直接原価程度にまでは引き上げてしかるべきではないかというふうに考えております。ただし、一挙にそういう改正をやりますことは、従来の経緯もありまするし、社会的反響も大きゆうございますので、このたび郵政審議会が九円と出しましたものを六円にとどめたというのは、そういういろんなことを考慮いたしました結果の措置でございましたが、今後時間をかけまして、漸進的に、先ほど申しましたような原価のほうへ近づけていくという努力をしたいと思います。
  32. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 ただいまの答弁では、第三種郵便は今回の値上げでも遠く原価には及ばないと、将来は漸進的に直接原価に見合うまで引き上げると、それ以上、ほんとうの意味の原価にまでは上げない、そういう意味の御答弁でございますがね、まず、直接原価まで引き上げた場合に、現状では大体、たとえば第三種で百グラムをとった場合、いままでは三円、今度は週三回以上発行の新聞紙、官報及び公報の場合は五十グラムまでが六円、百グラムまでが七円でしょう。
  33. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) そうです。五十グラムまでが六円でございまして、百グラムになりますと一円増しですから。
  34. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 七円でしょう。六円ならばなおいいけれども七円です。三円が今度は七円になるわけですね。直接原価まで引き上げた場合に、どの程度までになりますか。現状でもしそこまで引き上げるとすれば。
  35. 溝呂木繁

    ○政府委員(溝呂木繁君) ただいま直接原価ということばが出てきたわけでございますが、実はいま検討中でございまして、どこまでを直接原価ということはいろいろ学説があるようでございまして、たとえば私どものほうで申しますと、郵便局でかかった経費、要するに郵政局とか本省とかあるいはそれに伴う研修所、病院、そういったいろいろの付帯施設をやっておりますが、そういうものを除いたものを直接原価というふうにとる場合と、さらに郵便局の中の経費のうち、郵便だけの経費、郵便局の中に局長あるいは郵便の仕事をみる庶務とか会計というのがございますが、それまでを入れていいのか、あるいはそれをも引いたものをいうかということについて、実はいろいろ議論がございます。したがいまして、ここで現に直接原価とは幾らということははっきり申し上げられませんが、それらをいろいろ勘案してみますと、大むね八〇%前後になるんじゃないかという感じがしております。これは郵便局だけの経費でございます。それからさらに郵便局の中の郵便だけの、郵便を扱っていくだけの経費になってくると、これが六〇数%になるという考えでおります。そこで私どもとしては、せめて直接原価という場合には、郵便局のかかった原価程度はいただきたいという気持ちがございますので、もしそれをもとにするとすれば、それが八二%ですから、四十四年度の原価によると三種の低料扱いは十五円三十二銭が四十四年度における原価でございます。その八二%、これは正確に言うと八二・三%でございますが、その原価ということになると、十二円六十一銭ということになります。したがいまして、低料扱いで十二円六十一銭まで平均収入があれば第三種低料扱いも収支償うということになるわけです。したがって、現在ではこの低料扱いの一点当たりの平均収入が三円十四銭です。ということは三円から、グラムが上がっていくと少し上がることになりますので、平均して三円十四銭、したがいまして、十二円六十一銭をカバーするためにはまだ九円四十七銭の赤字であるということで、結局平均十二円六十一銭までは低料扱いを持っていかないとまあ原価に合わないと、こういう計算になります。
  36. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 そうすると、現在百グラムの場合は三円が七円になるわけですが、そうすると、直接原価までということになると、大体十二円程度、近い将来七円をさらに十二円近くまで上げたいと、そう判断していいわけですね。
  37. 溝呂木繁

    ○政府委員(溝呂木繁君) 先ほど私申し上げましたように、直接原価を私どものほうは八二・三%と考えておりますが、もう少しいろいろの学者の意見なり皆さんの意見をお聞きして直接原価をどの程度にまず踏まえるかということから検討してまいりたいと思いますので、したがいまして、いま八二・三%を前提とした例を申し上げたわけでございますが、これがもし六四%程度になればその十二円六十一銭が九円八十四銭になりますので少し幅が出てまいりますので、その点は具体的なきっちりした数字は少し保留さしていただきたいと思います。
  38. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 そこで、私は先ほどお聞きしたように、郵政省の方針は政策料金というものは認めない、あくまで個別原価である。ところが、いまのお話ではもうすでに直接原価まで引き上げる、直接原価ということば自体が非常にはっきりしてない。そういうことばで答弁されること自体私は非常にいいかげんだと言いたいわけですが、それはそれとしても、このように直接原価のところまでは上げる、ほんとうの総合原価までは上げない。そういうことは最初の方針とはちょっと食い違うわけですけれども、これは特例なんですか。
  39. 溝呂木繁

    ○政府委員(溝呂木繁君) 直接原価とか、あるいは個別原価ということが出てくるわけでございますが、いろいろ私どもお聞きしてみますと、いわゆる個別原価主義の中にも全部が平均原価を取るという意味ではない意味に解釈していいというふうに言われております。したがいまして、個定費的なものをある部分に付加しておいて、そうしてある新しく仕事をする場合に、その仕事には今度は直接かかってくる経費だけを回収すればいいとか、いろいろ原価計算というのは一つの企業をしていく上において料金として回収すべき一つの何と言いますか、分析手法というふうに聞いております。したがいまして、個別原価主義ということばの中でも、直接原価を取っても個別原価主義、そうして全部平均原価を取っても、個別原価主義というふうに聞いております。したがいまして、私ども先ほど、できれば個別原価主義に近づけたい。その個別原価主義の中でも、あるものは直接原価というふうに考えておりまして、それは矛盾するものではなくて、個別原価の中をただ平均的な個別原価ではなしに、ある意味では、政策的なものが入った個別原価と申しますか、そういった意味における解釈をしておりまして、矛盾しているというふうには考えておりません。
  40. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 よく私、説明わからないのですが、要は原価主義の範囲内の許せる範囲、政策的な意味を加味してやるのだ、そういうような御答弁じゃないかと思う。そういうことですか。
  41. 溝呂木繁

    ○政府委員(溝呂木繁君) そういうことでございます。
  42. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 それはそれでいいのですけれども、ところが今回の改正によりますと、第三種の郵便というのは結局どこまででも値上げできるようになっているわけですね。結局、第一種、第二種の料金ですか、それをオーバーしない程度であればいいわけですから。だから、いま言われた、その個別原価主義の中で可能な範囲、政策料金的な意味を加味するというお話ですけれども、そういうものはここの答弁だけであって、この法律には何らそういうものないわけですね、実際は。だから私が言いました法律の趣旨とあなたの答弁とは違うわけです、結局。だから、そういうこの法律に関する限り、通ってしまえばこの法律に基いて運営されるわけですから。そうした場合に第三種郵便というのは、もういわゆる個別原価まで上げられる可能性はあるわけですね。それは郵政省の独自の判断でできるようになっているわけだ。一方では政策料金的な意味も加味するという。法律の趣旨はそういうものは加味しないようになっている。自由にできるようになっているわけですが、一体これはどうなんですかね。結局郵政省としてはどの程度まで政策料金的な意味を加味するつもりなのか、この審議のときは、そういうような発言をしておいて、法案が通ったらほおかむりして知らぬ間にどんどん値上げするのは、そのあたりわれわれたいへん心配なわけですね。だから、それは値上げするのもけっこうですけれどもね、そんなら堂々とこの委員会で将来の方向もはっきり言ってもらって、それでこの法案通って、それで値上げするなら、まだ納得もできますけれども、ここでは何かはんとうの本性あらわさないで、あとになってから、法案が通ったとたんにどんどん値上げされては困るわけであって、だから、非常に質問が長くなりますけれども、そういう第三種の郵便物等についてほんとうに政策料金的な意味をどの程度まで加味するのか、いまのあなたのお話では、それを少し加味するようなことをおっしゃったわけですね。その限界はどこまでやるのか、それはそのようにやるという保証はどこにあるのか。ここの答弁だけであって、何ら法律の上にはそういう保証何もないわけですね。郵政大臣が責任持ってそうするとおっしゃっても、郵政大臣の任期は一年以下、今回は長いですけれども、また変わっちゃえば何にもならぬのですけれどもね、そういう点はどうなんですかね。
  43. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 塩出さん、たいへんむずかしい問題でもあり、微妙な問題でございまして、そういうところがあるいは政治というものになるのかもしれませんが、要は一つの第三条を設け、さっき来個別原価と総合原価という議論も展開されておるわけでありますが、いま経理局長から言いましたように、個別原価というものを追求していきますと、そこまで、アローアンスというものはあるわけでございましょうが、それじゃ、それをにわかにギャップを埋めるというところまでいけるかどうかというと、これは政治的判断のからんでくる問題だろうと思うのであります。そういう次第でございますから、この辺は、いつか申し上げましたように、一つは第一種の料金を上回っちゃいかぬという歯どめもあり、さらに郵政審議会で十分に議を練っていただくということでもございますから、社会通念に反しないような考慮もしなければならぬと思うのであります。でございますので、これからの企業努力あるいは経済予見といったようなものの動きなぞもアンノーン・ファクターというか、不確定の要素としてございますから、少なくともここ当面は今回の料金改定をもって三年ぐらいはこのままでいけるという見通しは私どもも持っておるわけでございます。したがって、今回のこの料金改定も実はたいへんおそるおそる出しておるわけでございまして、それから先また大幅な値上げというふうなことは、いまこの際の問題としては、私どもとしてそこまで言及するのはこの際は差し控えさしていただきたいと、こういう気持ちでございます。
  44. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 それでですね、いま郵政大臣はまあ社会通念に反しないようにやっていくと、そういうようなことばがあったように思うわけですけれどもね。まあこの法律に関する限りは何らのそういう歯どめはないと、この法律を見る限りはですね。今回提出された法律を見る限りは、政策料金的な意味も何にも入っていない、それはもうあくまでも個別原価主義をとるもでのあり、第三種にしても、その値段まで上げても何らこの法律の趣旨には反しないようになっていると私は判断しているのですがね、それはそう見ていいですか。独歯どめありますか。
  45. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) これは、このたびの郵便法二十三条でございますが、「第三種郵便物の料金は、」「同一重量の第一種郵便物の」「料金の額より低いものでなければならない。」という規定がございますので、これは同一重量の第一種郵便物の料金とイコールのものであってはいけないし、もちろんそれを上回ってはいけないということでございますので、それより低いものでなければならないということですので、法律上はっきりとこの政策料金といいますか、第一種料金をやはり下回ったあるところで線を引くべきであるということは法律上はっきりとしておると思います。
  46. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 そこが問題だと思うのですけれどもね。だから、同一の第一種の料金でしょう。第一種の料金というのはですね、これは少なくとも原価は見合っているわけでしょう。ということは、第三種、第四種が安いのを現在でも第一種、第二種が補うているわけですから、だから、結局、第三と同じものの第一種の料金ということは、同じものですから原価は同じですよね、それよりも高いわけですから。だからそれより下だということはですね、結局は第三種郵便の料金というものはそんな面接原価なんというのじゃなしに、全部を含めた個別的な総合原価の線までは自由に上げられるようになっているわけでしょう。私の言うことわかりませんか。わかる――あなた答弁してくださいよ。
  47. 溝呂木繁

    ○政府委員(溝呂木繁君) どうも先ほどの御指摘のように、今度の三条は個別原価主義だというふうに、こうきめつけておられるように感ずるのですが、そうでなくて、今度の三条は先ほど私答弁いたしましたように、「郵便事業の能率的な経営の下における適正な費用」というので一応総合原価でもって第三条はうたっているということで、必ずしも個別原価までこの法律は義務づけていないというふうに私どもは解釈しております。ただ、その総合原価主義というものをとるのに、どうも一つ一つ押していけば、個別原価主義にいくのが一番妥当であるという考え方を持っておりますが、しかし、法律で個別原価主義をとらなければならないということは三条でうたってないというふうに考えております。しかし、三条をより忠実に守るためには個別原価主義にいくことが妥当である、こういう程度に考えております。したがいまして、その三条に基づいて今後郵便料金をきめていくわけでございますが、そういたしますと、今回でも三種というものが原価まで収入がありませんので、したがって、その赤字を一種、二種あるいは速達というようなところでもってカバーいたします。そこで今度は、いま先生のおっしゃいました第一種の料金を上回ってはならない、以下でなければならないということについて、第一種がすでにその原価以上にきめているから、そこまで上げられるじゃないかという御指摘かと思います。しかし、いま三種というものを赤字にしているから一種を逆に言えば原価以上取っているわけでございまして、三種を上げていけば、総合原価主義によって一種の料金を下げられるわけでございます。したがいまして、そういうふうにしていけば、結局最終的に、ほんとうの個別原価主義をとれば、今度は三種を一種まで上げなくても本来の原価だけで償えるだけもらえれば、今度は一種を原価以上に上げる必要はなくなってしまう。したがいまして、私どもといたしましては、三条とそのほかを加味いたしまして郵便事業全体として収支償うようにしたい。さらに、それができなければ個別ごとに収支が償うようにしたい、こういうふうに考えておりますので、したがいまして、その全体が個別原価主義になったときには、当然一種の料金と三種の料金というものの間に差が出てくるというふうに考えます。それで一種の料金以上に上げる必要があるということが問題に出てくるのは、結局一種の料金が原価以上、三種の赤字をカバーしてきめられている場合に問題があるような気がいたしますが、逆に個別原価になってくると、お互いにそれぞれの本来の原価に近づいてきますので、そういった心配はなくなるんじゃないかというふうに考えます。
  48. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 だから私の言うのは、第三種は原価までは上げることが自由にできるようになっているのであって歯どめはないんじゃないかということを言っているわけです、その原価まで。いま直接原価と言うから、それはあなたが言われるだけであって、法律には何もそんなことはないわけだから、結局はそういうほんとの原価までは第三種の郵便の料金は上げられるわけであって、それには歯どめはないわけでしょう、そうでしょう。
  49. 溝呂木繁

    ○政府委員(溝呂木繁君) 今度の法律の条文上から言えば、おっしゃるとおり決して三種は直接原価で取れというようなことは法律上では義務づけてはおりません。
  50. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 それで、いまあなた第三条、過ぎ去ったところへまた返るからこっちも返らざるを得ないわけですけれども、第三条は原価主義を取れということは言うておらないけれども、全部の品種を含めての総合原価主義を取れということも何も明記していないわけでしょう。結局はあなたのいま第三条の意味というのは、個別の種目でなくて全部を総合してだということは、それはそう言うだけであって、郵政審議会の答申の趣旨も、最終的には個別に各品種ごとの原価主義に持っていけ、その方向でやはり郵政省も了承しているわけですから、ここでは今回の改正においては確かに総合的ですよ。それは第一種、第二種で第三種、第四種の赤字を補っているわけです。けれども将来の方向としてはそういうものではなくて、結局は第一種は第一種、第二種は第二種、第三種は第三種、第四種は第四種でそれぞれやはり料金を償う方向に持っていく、そういう方向が郵政省の考え方だし、その法律もそうするのについての何の歯どめもない。そのように自由にできるようになっているわけでしょうと聞いているわけですから、そうですと答えてくれればいいわけです。
  51. 溝呂木繁

    ○政府委員(溝呂木繁君) どうもちょっとあれですが、結局私ども三条はその条文そのものずばりを読んで解釈しているわけでございます。結局、郵便事業の能率的な経営のもとにおける適正な費用を償うということで、郵便事業に必要な費用というものを償う原価というのは、その費用の中の分析的な概念というふうに私ども考えております。ただ、適正な費用というものを厳格に解釈していくと、それがいわゆる適正な原価というものに近づいていくんじゃないか。その原価という考え方の中で、郵便事業全体といったときは総合原価という考え方である、郵便の中に第一種、第二種、第三種、第四種こういう個別に原価を分析していった場合に個別原価ということでございますので、法律上では非常に大きく郵便事業の能率的な経営のもとにおける適正な費用を償うだけの収入を確保しなさいというふうに三条はうたっている。その意味では、総合原価主義をとってもいいし、個別原価主義をとってもいいというふうに解釈しているわけでございます。したがいまして三条というのは、やはり私どもとしては、個別原価主義をとれという義務づけはしていない、こういうふうに考えておるわけであります。
  52. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 ともかく個別原価主義を取れということでもないわけですけれども、い、ずれにしても、この法律が通れば料金決定というのはわれわれの関与すべからざるところへいくわけであって、そういう事実だけはこれはもうわれわれ認めざるを得ないわけですね。  それで、郵政大臣にお聞きしますけれども、いまさっき大臣は、いわゆる社会通念に見合う料金だ、確かに郵便事業の料金として、やっぱりこれは郵政省というのでなくして国全体の立場から考えた場合、私はやっぱり郵便料金というものにもいわゆる単なる原価主義ではなくして、そこに社会通念といいますか、政策的なといいますかね、そういうような意味もやはり加味していくべきが当然じゃないかなというふうに私は思うのですけれども、その点、大臣はどうなんですか、その点の考えは。
  53. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 先ほど来の議論の中で、原則とでも申しましょうか、このことは第三条にも明示されましたように収支相償うということでなければならぬと思うのであります。ただ、そこに従来の沿革というものもありますから、これを非常にドラスティックに山をいきなりくずすということも問題がある、ここが私は政治が触れてくる部分ではないかと思うのですね。したがいまして先ほど来おっしゃるように、個別原価を追求していくとそこまで上げ得るアローアンスというものはあるであろう、しかしそれを判断するのが政治であろうか、一がいに白だ黒だときっぱり割り切れない現実というものの苦悩というものが                      -あるであろう、こういう気持ちであります。
  54. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 よくわからないのですけれどもね。それで私は、私の考えはやはり郵便自体が全国均一だということが一種の政策料金ですよね、結局は。ほんとうの原価主義でいうならば山奥に行くのはそれだけの料金を取らなければいかぬのだけれども、やはり全国均一にしているそのこと自体が政策料金的な意味もあるわけだし、情報化社会においてはますますそういう交通、通信というのが盛んになってくれば、やはり郵政事業も単なるかたくなな、単なる原価主義をとるようではいけないのであって、やっぱりある程度社会の変化、国の政治の動向というものにある程度沿ったやはり料金体系を、これはそのときどきによって変わってくると思うのですよね。そのようにやはりそういう政治情勢、経済の発展、そういうようなものも考慮に入れた立場で料金というものは決定されなければならない、私はそう考えているのですけれども、その点、大臣の考えどうですか。
  55. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) そこのところを割り切るかどうかに問題があると思うのでして、これは外国のことわざですが、ゼア・イズ・ノー・ロー・ウイズアウト・エクセプションということばにもあるように、われわれとしては、この公企業としての郵便事業というものをやっぱり合理的に経営をしていきたい、こういうことから言いますと、やはり料金原則というものも持つべきであろうし、そこにしっかりした姿勢をうち立てるよりどころというものがほしいわけであります。だから、そういう要請が中心ではありますけれども、現実政治というものはなかなか、今回郵政省が原価を償うという立場で立案したものも諸般の情勢から手直しをしなければならぬというような場面にもぶつかるわけでございまして、そういうところがやっぱり政治ではないか、さっき社会通念ということばをはしなくも用いましたけれども、そういうことも加味しながらやっぱり原則は原則として、しかし一部は実情に即した要するに配慮、くふうが必要になってくるのではないかと、こう思うのでございます。
  56. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 そういう社会通念と、また原価の面から見た実情というものを両方配慮していかなければならない、これは確かにそのとおりだと思うのですね。  そこで私お聞きしたいわけですが、今回のその法律改正によって第三種、第四種あるいは小包等の郵便料金の決定が、これが全部省令になったと、まあ第三種、第四種はいままでも法律事項でもあり、法律というよりもいままでは政令だと聞いているわけですが、省令になると、この郵政省単独できめてしまうわけですね。政令であれば閣議で、あるいは各省大臣のそういうやはり合議のもとにきめられていく。やはり郵政事業というものは郵政事業単独のものではなくして、やはり社会の発展の一環をになっているものが郵政事業であるならば、その料金の決定に際してもやはりより広く社会の意見というものは反映されていかなければいけないと思うのですね。それであるならば、政令にして閣議できめるならまだ話はわかると思うのですけれども、それが省令になってしまう。省令になるということは、もう厚生大臣がどう言おうとも、あるいは過疎対策を自治大臣がどう言おうとも、物価安定の立場から経済企画庁長官がどう言おうとも、社会保障の立場から厚生大臣がどう言おうとも、そんなことは何ら意見は取り入れられない。ただ郵政省の独自の判断でもう突っ走られる。もちろん郵政大臣という歯どめがあるわけで、私も決して郵政大臣を信用しないわけではございませんけれども、まあそういう点で少なくともこれは政令くらいにして、やはり閣僚の方の各立場の意見を聞いた上でやはり料金を決定するのが妥当じゃないかなと思うのですけれども、それをなぜ省令に下げたのか、その点はどうなんですか。
  57. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 政令と省令の効力の問題とか、あるいは法律論、これはひとつ事務当局から申し上げますが、事実問題といたします一と、今回の料金問題で直面いたしました厚い壁というものを私振り返ってみますと、やはりこの世論というものもひとつ考慮しなければならぬことでありますし、それから特に物価、公共料金のやかましい際でございまして、これは国の政策の基本にわたる問題でありますから、事ここに至ります前提として物価対策閣僚会議というふうなものが、これは閣議とは違いますけれども、より専門的な掘り下げた議論をする場と、こういうものが当然経過的にはろ過装置としてこの問題を扱ったわけであります。これは何も法的にそういう機関を通すということを義務づけられておるわけではありませんけれども、その辺が先ほど来申し上げておる政治という問題ではなかろうか、こういうことでありまして、たとえ、省令に移すといったから何でもかんでも独断専行できるというふうなものではなく、そのあたりは十分慎重に事を運んだつもりであります。さらにいまの法律論的なことは事務当局から申し上げます。
  58. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 政令にするか、省令にするかにつきましては、法制局と十分に合議をしたわけでございますが、法律上の効果といたしましては、政令も省令も全く同一である。手続におきまして若干先ほどお話がございましたように、片一方は閣議に出すし、片一方はそうでないという違いはございますけれども、法律上の効果は全く同一であるということでございます。しかも郵便料金は、法律上は全く郵政省のもっぱらつかさどるところでありますので、これは省令でよろしいというわけでございまして、法律上の問題点につきましては、法制局と十分に詰めました結果、こういうことになったわけでございます。ただその運用につきましては、関係行政官庁とも十分協議をして進めますし、また、政治的な取り扱いにつきましては、ただいま大臣が申されたとおりでございますので、運用につきましては慎重にやらなければならないと思います。
  59. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 政令と省令は同じだということばはよくわれわれわからないのですが、省令というのは郵政大臣がきめてしまう。政令であればそれを閣議に出して、総理大臣のもとに各閣僚に報告をしてきめるわけですね。それがどちらも同じだということは結局、まあ閣議でやることはあまりにも多いから結局、各大臣がその内容について突っ込んだ検討なんか全くなされない。だから結局、閣議できめるなんというのは事務的にきまるだけであって、郵政大臣のところで郵政官僚が検討した意見が郵政省を通れば、閣議は全部通過するのだ、だから何ら違いはないのだと、そう判断していいですか。
  60. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) そうではございませんで、政令の場合は事柄が、関係する官庁は複数である。いろいろな官庁がそれに関連をして、関係をしておる。そういう場合には政令になるようでございます。郵便料金につきましては、もっぱら郵政省所管のものでございますし、郵政大臣がもっぱらこれを判断し、処理をすることで十分である。つまり郵政省専管の事項であるということで、省令でよろしい、こういうわけでございます。
  61. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 そのあたりが、私たちの考えと合わぬところなんですよ、終局。郵政事業は郵政大臣の専管事項である。それはそれでいいですよ。しかし今日、もちろん先ほど大臣が言われたように、テレビもありますけれども、やはり郵便とか、あるいは新聞なんというのも非常に社会の発展のために大事な媒体であることは、これは当然であると思うのです。そういう点で、郵便事業は郵政大臣の専管事項であるかもしれませんけれども、やはり郵便料金のあり方というものは、単なる原価主義を貫くのならば、それは郵政大臣の直管事項でいいですよ。しかし、社会の発展にどう寄与していくかという、そういう立場もやはり考慮した郵便料金体系でなければならない。であるならば、やはり私はもっと社会福祉、身体障害共とか、盲人のことをあずかる厚生大臣にしても、あるいはまた、過疎地域の振興を担当する自治大臣にしても、あるいはまた、過疎地域の文化の交流をはかる文部大臣としても、当然私は郵便料金の内容については、もっと真剣に検討してもらいたい、これはここで言っても、これは聞く相手けいないかもしれませんけれども、そういう趣旨から、やはりもっと郵便料金というものに対する考え方を、ただ郵政省独自の問題だから郵政大臣専管でいいんだと、そういう考えはちょっと私はあまりにも排他的だといいますか、そういう態度が私はよくないのじゃないか、そのように思うのですけれども、その点郵政大臣どうですか。
  62. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) おっしゃいますことにも一理あると思いますが、これが公企業という面からとらえますときに、やはり若干弾力的、機動的な措置ということも必要になるのではな…か、こういうことはまあおそらく同じ公共企業伏である国鉄なんぞを例にとってみましても、弾力的な運用ができる面がありはしないか、電電公社またしかり、こういう感じがいたすのでありまして、その点は郵政審議会の答申にも触れておるのだろうと思うのでございます。だから今回は一種、二種という一番、国の独占にかかわる信書、こういうものは法定事項にしまして、他に送達手段として競合関係にも置かれておるほかの方法をもってしても送達し得るという、そういうよう九三種、四種については少し機動性を持たしていこうという考え方に出ておるわけでありまして、それにしましても、私はこの運用については十分慎重を期さなければならぬと考えますし、その場合の一助として、郵政審議会の議を経て、そこで権威ある有識者の代表の方々にこの問題を十分に検討していただこう、こういうことをも今回措置しておるような次第でございます。
  63. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 いずれにいたしましても、非常に郵便料金はどんどん、こういうように、これはまあ一部陳情書を持ってきたわけですけれども、郵便料金の値上げについても非常に国民は関心を持って、特に山間部の第三種郵便等の値上げ等は非常によくない。そういうことでこれはあとでまた二十二日ごろ郵政大臣のところに署名を全部集めて持っていこうと思っているわけですけれどもね。そういうように、非常に国民の皆さんからそういうような強い関心を持たれているわけです。だからもちろんいま大臣言われたように、郵政大臣が郵政省において機動的にどんどんやはり改革をやっていく、これはわれわれも大いに賛成だと思うのですよ。けれども、いま言っているのは料金。料金についてはそう機動性を持ってやられては国民はたまったものじゃないと思うのですね。だからその運営の面においてこれは自由にやっていいと思うのですけれどもね、最も大事な国民に関係のある料金についてまで機動性を持って、赤字だからといってどんどん値上げしてもらったんじゃ、これはやっぱり困るわけであって、そういう点で私は郵便料金というのは決して郵政省だけのものでなくて、各省に関係のある、国の発展にやはり大きく言えば関係のある特に第三種郵便なんというのは、もう山村僻地の新聞を購読する人たちに対する影響を考えれば、こういう過疎地域対策緊急措置法というのが、これが昨年できたわけですけれども、これにもちゃんと書いているわけですよね。この法律はそういう「人口の過度の減少を防止するとともに地域社会の基盤を強化し、住民福祉の向上と地域格差の是正に寄与することを目的とする。」と、その中には、「道路その他の交通施設、通信施設等の整備を図ることにより、過疎地域とその他の地域及び過疎地域内の交通通信連絡を確保すること。」と、さらに第七条には「関係行政機関の長の協力」ということ、やっぱりその趣旨に、過疎地域対策緊急措置法においては、各省の大臣もこの趣旨に沿っていかなければならないということもやはりこの法律の趣旨には明記されていると思うのですね。そういう点からも、私は郵政省のあり方というものも、やっぱり離島振興法もあれば、過疎地域対策緊急措置法もあるわけですから、やはり国全体の法律の趣旨のもとに、それは政令であろうと、省令であろうといいですよ。要はそういうふうな趣旨を盛り込んで、やはりそういう方向に郵政事業も進めていかなければいけないじゃないか。単なる原価主義だけで、もちろん政策料金であり、その料金の収入減については、これは郵政省が持てということを言っておるのではないのです。それは国全体としてそれぞれの関係の省が予算を負担することはいいと思うのですけれども、郵便料金の決定等は、これは郵政省独自で原価だけを見てきめることではなくて、やはり国全体の政治の動きというものを考慮して、そして決定すべきじゃないか、その必要性があると思うのですが、その点は認めていただけますか。
  64. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) そういう点全般にわたって気を配りまして、運用において誤りのないようにしたいと、こう思っております。
  65. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 いずれにしても、法律が出されて通ってしまえばどうしようもないわけですね。われわれもそういう点で、大臣が運用においてそのように努力していくと、そのように言われましたけれども、それは井出郵政大臣が今後三十年も郵政大臣をやられるならばそれは私もそれで、あなたを尊敬しておりますから、それは信頼しますけれども、必ずしもそうではない。やはりどういう郵政大臣になるかわからない。そういう点を考えれば単なる運用ではなくして、ちゃんと法律にやはり明記をして、どのような人が郵政大臣になろうとも、法律によってちゃんと国民の福祉が守られ、国の片寄らない国土全体の発展があるようにやはりしていくべきである。そのことを私は主張したいわけですよ。これについてはもういまさら審議を進めてもそれ以上はいきませんので、いずれにしてもこれは反対だと、そういう意味で、そのことを言っておきたいと思います。  次に、郵政審議会の問題ですけれども、郵政大臣は郵政審議会の各界の人の意見を聞いてやったと、今回の郵便料金の十二月七日の答申についても、藤井さんを委員長とする特別委員会をつくって、そして十数回にわたって審議をして、郵便事業正常運営特別委員会をつくった。ここに委員の人が十何名、全部で十五名の委員の人が選ばれておるわけでございますが、国民のこの署名でも示すとおり、最も関心の深いこの郵便料金の審議をするいわゆる郵政審議会のそのメンバーの検討ですね、そのメンバーはどういう立場から選ばれたのか、その点をお聞きしたい。
  66. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 郵政審議会の委員は、郵政審議会令第三条によりまして、これは関係行政機関の職員、学識経験のある者さらに郵便貯金の利用者、簡易保険の契約者の代表、こういう万々の中から任命をいたしておるのでございまして、各界各層にわたって人材を網羅しておる、こういうことであります。しかも、これは四十五人という非常に大規模な委員会でございまして、従来からたいへん御熱心に御審議をいただき、それぞれ成果をあげておると思うのでありますが、さらに、今回は料金審議等に特別な委員が加わるわけでありますから、一そう郵政審議会を拡充強化してまいりたい、こういう考えを持っております。
  67. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 その前にちょっと、自治省の方にお聞きするのを忘れたのでございますが、先ほどいろいろ私がお話しましたように、郵便料金というものも、まあ過疎対策とか、そういうような点を考慮していかなければいけない、私はそのように思うわけですけれども、いま郵政大臣は、それは運用の上において期していく、そういうお話でございますが、自治省としてやはり過疎対策を推進していく上において、郵便事業というものは決してこれはおろそかにできない、非常に大事なものだと、私はそのように思うわけですけれども、自治省としては過疎対策に対する郵政事業のあり方というものに対してどのような認識をされておるのか、そのあたりをちょっとお聞きしたいと思うんです。
  68. 立田清士

    ○説明員(立田清士君) 御指摘のとおり、過疎対策につきましては、昨年、過疎地域対策緊急措置法が先ほどお話しのとおりできまして、現在総合的に道路なり、あるいは生活環境なり、あるいは産業なり、あるいは文化的な施設等をはじめといたしまして、総合的に対策を進めていくということで、各省の御協力を得まして強力に対策を進めておるわけでございます。その中におきまして、やはり私たち過疎対策を担当しておる者といたしまして、非常にこういう通信あるいは郵便関係というものは重要な位置を持っておる、そういうふうに思っております。したがいまして、そういう点ではいまお話しのとおりだと思っております。なお、私たちのほうといたしましては、過疎地域にはやはりいろいろ生活環境ばかりではなくて、文化的な点についても充実振興をはかっていく必要があるということで、現在過疎対策の内容につきましても、一そう今後強力にそういう観点からも進めていきたいということを考えております。
  69. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 じゃ、この過疎地帯の第三種の料金については、あとでまたお伺いしたいと思いますので、もう少しおっていただきたいと思います。  そこで、郵政大臣ではなくてもよろしいですが、この四十五人の郵政審議会の委員というのは、いわゆる郵政審議会令の第三条に基づいて四十五名を選んでおる。これには「関係行政機関の職員」、「学識経験のある者」まあ学者ですね、それから三番目に郵便貯金の預金者の利益を代表する者、これはいわゆるお金を預けている人たちですね、それから簡易生命保険または郵便年金の契約者の利益を代表する者、まあ簡易生命保険、郵便年金に入っている人たちの代表が入っているわけですけれども、ところが郵便についての消費者といいますか、大衆、国民代表ですね、郵便貯金とか生命保険とか年金のほうの国民の代表は入っているわけですが、郵便の代表ですね、切手を張ってその郵便を投函したり手紙を受け取ったりする、そういう国民の代表がこれには入っていないのは、ちょっと私は不十分じゃないかと思う。そういう者をなぜ第五項目に加えなかったのか。それはどういう意味なんですか。
  70. 野田誠二郎

    ○政府委員(野田誠二郎君) ただいま御指摘の点は、これは沿革的なものがあろうかと思うのでございますが、当初郵便貯金の利用者を代表すると認められる者あるいは簡易生命保険の契約者の利益を代表すると認められる者というのは入っておりませんでした、この郵政審議会令の中には。したがいまして、たてまえといたしましては、郵便の利用者は全国民である、こういうふうなたてまえから、ここにあります関係行政機関の職員及び学識経験のある者、この中で全部委員を委嘱をしておりまして、この中に郵便貯金の利用者及び簡易生命保険の契約者というものを含んでおったわけでありますけれども、特に郵便のような独占事業と違いまして、郵便貯金及び簡易保険事業は国の事業ではございますが、同種の金融機関あるいは生命保険業界というのがございますので、その中から特に抽出をいたしましてここに掲げてある、こういうふうな経過的なものでございます。本来的には全部含まれておった、かように解釈してよかろうかと、こう思います。
  71. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 郵便の庶民の代表もこの中に加えるべきじゃないかと思うのですけれども、それは確かに関係行政機関の職員であろうと、学識経験者であろうと、国民全体郵便の世話にならぬものはないわけですからね。そういう意味では全部国民の代表は入っていると、そうおっしゃればそのとおりですけれども、しかしやっぱり学識経験のある者ということになれば、やはり学識経験者の立場からものを見ていくわけですし、郵便を受け取り、またポストへいって出すと、そういう立場の人も四十五人もおるのですからね、委員が。そういうやはり庶民の代表とか、特に第三種であれば過疎地帯の代表とか、そういうのも過疎地域対策振興のいろいろ組織もあるわけですからね。そういうようなのも加えるように改正すべきじゃないかと、そう思うのですけれども、その点どうでしょうか、大臣。
  72. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 広範にこれを観察すれば、いまおっしゃる郵便利用者であるとか、消費者の代表というふうなものも包含しておると私思うのでありまして、あの中には、言論界の代表もおりますから、そういった方々は第三種郵便などには非常に関心の深い、また御婦人も数名おられます。こういう人などには、当然消費者的な御発言が非常に多い、こういうことで現在大体は包括的に、そういう御要請にはこたえていただいておる、かように思います。
  73. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 だから確かにこれは評論家も入っているし、女性も入っているし、それは全部国民ですから、広い意味でいえばそれぞれ郵便の受益者ではあるわけですけれどもね。けれどもやはりこの人が学者として出てきたのか、立場によって発言も違うと思うのですよ。だからやっぱり当然ここに庶民の代表というものを、人間はそれはたとえ同じであっても、その人がどういう資格で出席したかということがやはり問題だと思うのです。やっぱり郵政大臣だって郵政大臣として出た場合と、親戚のおじさんとして行く場合とは違うわけですからね。やっぱりそういう心がまえも違ってくると思うのですよ。そういう点で、私は第三条の中に、国民の、そういう郵便事業の受益者の代表、当然ここには郵便貯金と簡易生命保険と、郵便年金の代表は入っているわけです。にもかかわらず、普通の郵便事業のそういう大衆をわざわざ入れてないというのが、どうも……。入れれば簡単ですよ。そういうのをなぜ入れないで、入っているのだ、入っているのだと固執する意図がよくわからないのですけれどもね。郵便事業というのを非常に軽視しているのですか。
  74. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 決して固執しているわけでもありませんし、軽視しているわけでもございません。さっき官房長が沿革的にということを申し上げましたが、むしろ貯金や保険はあとから入ったということであって、本来の郵便という大きな仕事は、当初の郵政審議会の組織というものはもうそういうものに万々広い知識と深い見識を持たれる人を網羅するという形でございますから、これで十分にその使命なり機能なりは果たしてきたものだと私は思うのであります。今回料金問題について、一そう審議会のお世話にならなければなりませんので、さっき拡充強化をすると申し上げましたが、そういう機会にいまおっしゃるようなことは十分配慮をしてやってまいりたい、こう思います。
  75. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 その点ひとつ、庶民の代表も加えるように今後検討していくということでございますので、その点ひとつお願いしたいと思います。  それと、今回の郵便事業正常運営特別委員会委員名簿、これは十五人おるわけでございますが、四十五人の中から十五人選んだわけでございますが、これは大体どういう立場でどういう趣旨でこれを選んだのであるか。
  76. 野田誠二郎

    ○政府委員(野田誠二郎君) 先ほど来お話が出ておりますように、この十五人の特別委員会の委員の選定の基準といたしましては、第三条にございます関係行政機関の職員のほかに、いわゆる学識経験者としまして、行政経験者の代表及び言論界の代表、財界、学界、こういう一応学識経験者というものの中をこのように私どものほうで分類をしておるわけでございまして、いま申し上げました行政経験者、言論界、財界、学界等から郵便事業に非常に関心を持ち、かつ関係の深いと認められます方々にお願いをいたしたわけでございます。
  77. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 これはちょっとたとえば藤井さんは何の代表だ、この人はどの代表だと説明してください。
  78. 野田誠二郎

    ○政府委員(野田誠二郎君) 藤井委員につきましては一応財界ということに考えておるわけでございます。波多さんにつきましては言論界、それから白根委員につきましては行政経験者、浦島委員につきましても同様でございます。大橋委員につきましてはこれは一応の分類でございますが財界、木村委員につきましては学界、それから田島委員につきましては学界、戸塚委員につきましては一応言論界と分類をいたしております。そのほか樋口委員、これは言論界という分類でございます。平井委員につきましては、財界ということで一応考えております。松井委員につきましては、行政経験者という私どもの分類でございます。村上委員につきましても同じ行政経験者。吉国委員につきましては、関係行政機関の職員。それから吉野委員につきましては、一応私どもの分類といたしましては財界、こういう一応の分け方をいたしております。
  79. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 この郵政審議会にしても、こういう郵便事業正常運営特別委員会にしても、これは人選はだれがやって任命はだれがするんですか。
  80. 野田誠二郎

    ○政府委員(野田誠二郎君) 郵政審議会令の三条の規定に基づきまして、郵政審議会の委員につきましては郵政大臣が任命をするわけでございますが、特別委員会の委員につきましては、郵政審議会の会長が委嘱をする。こういうことになっております。
  81. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 この審議会のメンバーにしても、先ほど話しましたように、われわれの立場から見れば、国民の代表、郵便事業値上げに最も関係深い庶民の代表が入っていない。そういう点で、非常に大事な委員会の委員の人選そのものに最初から非常に不十分である、このようにわれわれは思うわけですが、しかし当然その運営において国民の意見も聞くように配慮はなされたと思うのですけれども、そういう点はどうでしょう。
  82. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 特別委員会において、いろいろな問題について審議がなされたのでありますけれども、さらに民間の各団体、郵便を利用される立場におられる各団体の意見をも公聴会の形で開きまして、その名前を申し上げますると、郵便近代化対策協議会というものがございますが、その代表者の人、それから主婦連の代表者、それから日本新聞協会、日本専門新聞協会、これは業界紙だと思います。それと全逓、全郵政という労働組合がございますが、こういう郵便利用の団体及び職員団体等の意見をも聴取せられたわけであります。
  83. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 いま言われましたように、その各界の代表の意見を聞いて慎重に審議されたと思うのでございますが、そういうような各界の代表者の方たちがどういう発言をして、どういう審議をされたのか、そういう十数回にわたる郵便事業正常運営特別委員会の議事録というのはございますか。
  84. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) ございます。
  85. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 そういう議事録の資料というものはわれわれ資料としていただきたいわけですけれども、それはもらえますか。
  86. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 議事録そのものは、たしかこの委員会は非公開という扱いになっておったと思いますので、一般に公にできないと思いますが、その委員会において審議せられました要領書きといいますか、要旨といいますか、そういったものにつきましては一般にお知らせしてもよろしい、そういうように私聞いておりますので、要旨につきましてならばお分けができるかと思います。
  87. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 要旨はここにいただいたわけです・けれども、この要旨を見ますと、いろいろ質問はなされているわけですね。いろいろな資料を提出し経理局長なんか説明しているらしいんです、内容はわからないんですけれども。それに対して何らかいろいろ質問が出ているわけですけれども、さっぱりそれに対する回答がどうなのか……。それでこれにはこう書いてあるんです。「速記を整理したもので特別委員会委員に配付するがその取扱いはマル秘とする。」とか、「提出された資料でさしつかえないものは公表することとする。」、差しつかえるものは公表しないという。私は、どういう意図かわかりませんけれども、この資料だって郵政省からもらったわけではない。こちらが要求して持ってきてもらったわけです。今度の委員会の審議に当たっても、郵政省はわれわれ逓信委員に対しても資料らしい資料は何一つ渡さないで、そうして審議をしろと言われているわけです。まあいやしくも最も大事なそういう料金問題を検討するならば、少なくとも郵政審議会に出した資料とか、あるいは郵政審議会においてどういうことが論議されたのか、そういうのはやっぱりわれわれも説明を願いたいけれども、そういうのを一々聞いておったんでは時間もかかるわけですけれども、その会議録でもあれば、それをもらえばわれわれは家へ帰って読めばいいわけです。ところが、そういう資料はマル秘扱いだと、提出された資料でも差しつかえあるものは公表しない。差しつかえあるものがあるのかどうかですね。郵政事業というのはそんなに私は秘密はないと思うんですが、どういう意図で秘扱いとか、逓信委員会に出せないような、そういう秘密事項が審議されたとするならばこれはどういうわけなんですか、その点がよくわかりません。
  88. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) この特別委員会において審議します内容は、御承知のように、料金問題を主といたします問題でございまして、いわば世間の関心といいますか、これを非常に集めておるものでございます。当時委員会の方々に対しまして、世間のあっちこっちからいろんな意思の表明等もあったというふうに聞いております。そういう性格のものでございますので、やはり特別委員会の審議につきましては、委員の先生方にやはりフリーな立場でこだわりなく自由にして活発なる御意見を述べていただくという形をとるためには、やはり非公開にする必要がございますし、会議議事録にいたしましても、だれがこう言った、かれがこう言ったということはあまりあからさまにするということはいかがかと考えまして、これはそういう趣旨から非公開にされたように私は考える次第でございます。ただし、その内容のおおよその概要につきましては、概要と申しますか、要旨につきましては、これは整理いたしましてお分けいたしておるわけでございます。
  89. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 これはしかし要旨とも言えないですよ。内容読んで見ますと、要旨どころか題目だけですよ。それはそういう意味ならばそれはわかりますよ。だれがどういうことを言ったということ、そんなことは私たちは別に知る必要もありませんし、ただこういう意見が出されて、そして郵政省としてはこういう考えなんだとか、それからまた郵政事業の財政の現況とか、郵政事業近代化、機械化実施状況とかあるいは郵政事業収支表とか、これはたしかこの審議会には全部で六つくらいの資料が出されているわけですけれども、そういう資料はこれも秘ですか、そういう資料それは今後要求すればいただけるんですか。
  90. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 私、誤解しておるといけませんからお尋ねいたしますが、審議会において審議するために省側が用意いたしました資料のことでございますか。
  91. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 そうです。
  92. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) それにつきましては、特に公表してはいけない内容のものはなかったように思いますので、その分につきましては差し上げてよろしいかと思います。よく検討いたしまして差し上げるわけにまいらないものがあるといたしますならば、おそらくないとは思いますけれども、そのほうは遠慮さしていただきますが、大体は差し上げてよろしいかと思います。
  93. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 どうも内容について非常にいろいろ一々……。これは要旨だけですから、全然これを見ただけではどういう審議されたということは全くわからないといってもいいと思うのですね。そういう点で、まあわれわれとしても郵便事業という、今回の郵便値上げについては国民も非常に関心の深い問題でありますし、このようなたくさんの、十万も署名がきておりますけれども、これからもまだくると思うのですが、そういう問題であるだけに、決して値上げ絶対反対というわけではありませんけれども、それはやはり十分な審議をしなければいけない、それはわれわれの責任だと思うのですけれども、そうなると、当然郵便事業正常運営特別委員会においてどういうことが審議されたのか、もう少しやはり詳しい資料くらいは、こちらが要求しなくても渡すくらいの誠意を私は持ってもらいたいと思うのですね。それは、われわれは専門家ではございませんので、やっぱりいろいろ教えてもらわなければわからないようなことばかりですからね。そういう点で、この資料をいただきたい。それともう一つ、会議録の内容等についても、もう少し郵便事業正常運営特別委員会の委員の人にも話をして、この段階においてはマル秘扱い、会議の途中は非公開でもいいですけれども、もう過ぎ去った現段階においてだれが発言したかという名前等はなしにして、こういう意見もあった、それに対してこういう説明があったとか、そういう点で可能ならもう少し詳しいものを私は提出してもらいたいと思うのですが、その点検討してもらえますか。
  94. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) ただいまの点、検討いたしまして提出をするということにいたします。
  95. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 それで一つだけ。新聞協会の代表者の人が来ていろいろ第三種郵便のことについて意見を述べた。そういうのがここに載っているわけでございますが、「新聞の郵送購読者には、山間僻地に住んでおり、あまり経済的余裕のない人が多い。」これは日本新聞協会の新聞輸送委員長、朝日新聞の取締役富山さんという人の発言ですが、「新聞の郵送購読者には、山間僻地に住んでおり、あまり経済的余裕のない人が多い。郵送料は購読者負担となっているので、低料第三種の料金を上げると影響が大きい。読者のために値上げは好ましくない。」「私見であるが、第三種・第四種の料金もやはり法律事項として、国会の審議を経ることが望ましい。」そういうような意見が述べられております。それに対して、関連質問として、「郵送される新聞も新聞店から配達される新聞も購読料は同一だとすると、郵送料は新聞社または新聞店が負担するのが筋ではないか。」こういう関連質問もなされた。かなりそのあたりは論議されたのじゃないかと思うのですが、こういう問題については、郵政省としてはどういうことになったのですか。そのあたりをもう少し詳しく御説明願いたいと思います。
  96. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) ただいまお述べになりましたような点が、公聴会において話題になったのでございますが、何分にも部外の民間の方々の労をわずらわして来ていただいて御意見を拝聴する場でございますので、先ほどございましたような一、二の点につきまして、特別委員会の委員からの御質問などがございましたけれども、その問題について非常に時間をかけて念入りに掘り下げた論議がかわされたかと申しますると、時間の関係等もございまして、実はそうでなくてお互いがお互いの意見を出し合うという程度でこの場はおさめられたわけでございます。したがいまして、その問題については、後ほど特別委員会の先生方だけの審議の場において論議されたということになっております。
  97. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 この三種郵便は確かに山間僻地に住んでいる人が非常に影響が多いわけであって、先般も鳥取県のずっと山奥のほうに参りましたときにも、現在でももう十一月十五日から三月十五日までは全然郵便も途中までしか来ない、雪のために。四キロのところを取りに行かなければならない。そういう僻地にもやはり人間が住んでいるわけですね。そういう人たちは、書店もなければ取り次ぎ店もない。したがって、新聞も当然やはり輸送にたよっておるわけですけれども、そういうような人たちは非常に収入も低いし、今回、このような郵便料金の値上げがあれば新聞もやめるような人も出てくるし、まさに過疎を促進するようなものだと、大体、みなあまりこんなに上がるということは知らないわけですけれども、いろいろ話してみると、それならたいへんだという、そういうように非常にみな……。特にそういう第三種郵便というのは都会よりも僻地に影響が多いわけですけれども、そういうような問題について、郵政省としてはそういうような点はもうやむを得ないと、そういうのを考慮するのは郵政省のするべき仕事でないと、そういうようにお考えなのかどうか。その点、これは、一番最初の質問からすれば原価主義ですから、そうなると、過疎地帯であろうとも当然これは考慮する必要がないということになっちゃうのですけれども、重ねての質問ですけれども、こういう問題で郵政審議会の特別委員会においてどのような論議のされ方があったのか、その点ひとつお願いしたいと思うのです。
  98. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 過疎地帯に住んでおられる方は、全般的に申し上げると経済的にも恵まれない人でありますし、新聞の郵送料という問題は都会の居住者についてはないわけで、これは新聞社のほうで戸別配達をいたしますから。そうしますると、三種の郵送料というのは全く過疎地帯の購読者だけの問題にもなりまするし、公平の上から申しましても問題があるというようなことで、特別委員会においては非常にこの問題を討議されたのでございます。ただ、三種料金は従来あまりにも低いところに定められておりまして、先ほど申し上げましたように原価の二割程度そこそこでありまして、しかも原価割れの一番大きい原因はこの過疎地帯にあるわけでございます。そういうことで、多少の料金アップはやむを得ないではなかろうか。ただし、私ども計算をいたしましたのですが、従来三円で一部郵送されておったものが今度は通例六円ないし七円ですから倍ちょっとになるわけですが、従来の郵送料一月ざっと百円ぐらいかと思います、一日三円ですから。そうなりますと、今度かりに値上げをいたしましたにしても、六円なり七円なりいたしましたにしても、値上がり幅は百円から百五十円の間ではないか、一カ月にですね。そうしますると、ほかの物価との比較その他を考えまして一カ月の負担増百円から百五十円という程度のものであるならば、過疎地帯の方々にとりましてもたえられないものではないのでないか、ごしんぼういただいてもいい程度のものではなかろうかと、こういうように考えるわけでございます。
  99. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 じゃ、都会の人は今回の一種、二種、三種、四種の料金の値上げによって一カ月大体どの程度その支出がふえると考えておられますか、都市の場合。新聞なんかの郵送ではなしに、第一種、第二種ですよ、結局ね。
  100. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) ちょっとお待ちいただきます。数字を調べますから。  昭和四十四年に総理府統計局において調査いたしました数字がございますが、一般の消費家庭の家計において郵便料が占める比率は〇・一三四%でございまして、もう少しこまかく申し上げますると、一世帯当たり一カ月平均の消費支出は七万三百八十六円、それに対して郵便料は九十四円という、月額でございますが、ことになっております。このたびの郵便料金値上げによりましても、私どもの計算では月額九十円程度の、これは多く見まして九十円程度の増ではなかろうか。それから全体の比率でございますが、この〇・一三四%というものはそう狂わないのではなかろうかというふうに考えます。郵便料の値上げによる家計への響き、影響といいますか、私どもはそう大きくないと考えております。
  101. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 だから、都会はまあ九十四円か百八十円だから大体九十円ぐらいふえるのだと、こういう手紙を出すのは都会もいなかも、いなかはちょっと少ないかもしれませんけれどもね。いずれにしてもこの九十円、百八十円に見合う、まあそれよりちょっと少ない増加があるわけですよ。それにプラス百五十円の増加があるわけなんですから。だから、まあ二百十円ぐらいたえられないことはないと、そのようにあなたは答弁されましたけれどもね、これは一体どういう根拠から、過疎地帯の人の意見を聞いたのですか、たえられると言いましたか。
  102. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 過疎の方々、新聞を郵便でもって購読しておられる方々の御意見は直接にはお会いして承ったことはございませんが、郵便等ではそういうお申し出も相当来ておったように思います。そのことは同時に新聞協会の代表の人も強調されましたから、過疎地の方々のお気持ちは十分私どもわかっておったわけでございます。にもかかわりませず、やはりある程度のことは負担していただきませんと、三種郵便のこの原価割れの実態というものはいつまでも尾を引くわけでございますし、それが全体の郵便需要者のほうへ負担が肩がわりするという、そういう全体的な考慮もいたしたわけでございますし、月に百円ないし百五十円程度のものであるならばお許しいただける許容量の中の値上げではあるまいか、かように存じたわけでございます。
  103. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 あなたはそういうことを言って、気持ちはよくわかっているというけれども、わかっちゃいないのですよ、会っていないんだもの。私はちゃんと行って、そういう山間部の方に会って聞いたのです。ですから、おそらく郵政省の郵務局長がそういう発言をしたという議事録を見せたら、うらみはあなたに集中しますよ、ほんとうに。要は私の言いたいことは、全然この議事録を見ても、そういうような点は何ら考慮されてないわけですよ。それはもちろんそういう過疎地帯のことを考えるということは郵政事業の本来の趣旨でないかもしれませんけれども、もう少しそういう点では、もっとやはり現在新聞が過疎地帯のほうにどれだけいっているのだ、雑誌がどれだけいっているのだ、そのために及ぼす影響というものがどういうものであるか、ただ数字の計算の上だけでなくして、あるいはほかの雑誌、本等も購入しているかもしれない、そういうような点をもっとやはり慎重にやってきめるべきじゃないか、私はそう思うわけですけれどもね。そういう点で自治省としては、この郵便の問題等についてはどうなんですか、もう郵政省がやるのだからしかたがないという、そういう気持ちなのか、自治大臣としては郵政大臣と話し合うぐらいの努力をしたのかどうか、その点どうなんですかね。
  104. 立田清士

    ○説明員(立田清士君) 私からちょっとお答えしにくい問題だと思いますが、たしか衆議院の予算委員会で、うちの自治大臣がこの問題で御答弁申し上げているかと思いますが、その際に、自治大臣といたしまして申し上げました趣旨を簡単に申し上げますと、やはり過疎地域対策をしております自治省といたしましては、できるだけ過疎地域へ今回の影響が及ばないような方法をとっていただきたいという希望を持っております。しかし一方において、郵政会計の実情等を考えますと、またやむなしと考えられますということで、さらにそういう観点からむしろ直接的ではないかもしれませんけれども、これを補う意味におきまして、現在行なっております過疎対策の総合的ないろいろ措置の中におきまして、先ほどちょっとお話もございましたとおり、道路の関係によってその郵便物等がなかなか配布しにくいとか、そういう点を緩和するためにいろいろ道路の整備とか、あるいはさらに現在集落整備事業というのを今年度からまた来年度、今後にかけて始めておりますけれども、そういう中においてやはり文化的な機能を持った地域センター等を充実強化いたしまして、そういう意味で強力にいろいろな面からの措置を講じていきたい、こういうような考えで実はおるわけでございます。
  105. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 では、本日の最後に郵政大臣ね、そういう過疎地帯の問題ですね、やはり十分考慮してもらいたい。いま山村部の人口はどんどん減って、若い人はどんどん都会に出て、そうして村はさびれていっておる一方、都会は人口過密で、非常に公害も発生し、住宅難、交通難だ。そういうような点から考えて、やはり農村、山村に対する郵便事業のあり方、やはりある程度は政策料金は導入していかなければならない問題もあると思うのですね。だから、そういうような実情というものをもう少し調査して、そしてまた郵政省は独立採算ですから、どうしてもそういう特別な低料金というものは、郵政省の負担のもとでできなければ、自治省の過疎対策費から予算をもらってそれで補うとか、やり方はいろいろあると思うのですけれどもね。私としては、いやしくも郵政大臣であるならば、単なる郵政事業だけではなくて、閣僚の一人ですからね、やはりそういう立場から、この郵便料金の問題も検討していただきたい、そのことを要望したいわけですがね。あとはいろいろ資料いただきましてから、またきょうは三時間といってお願いしておったわけですが、あと一時間足らずは次回に資料等によってまた簡単に質問さしていただきたい、そのように思うわけですが、最後に一問だけお聞きしたいと思います。
  106. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) きょうは塩出さんの過疎対策について特にきめこまかい御質問に接しまして、あるいは自分の側において、もう少し配慮をすべき点もあったろうと思いますが、今回はいまここでこの法案をめぐって直ちに塩出さんの御要望に即時にお答えをするというわけにはまいりかねるものの、きょう御展開になったもろもろのお考えにつきましては、私どもも十分これを記憶にとどめ、そして今後の施策の上に反映さしてまいりたい、こう存じます。
  107. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) 午前中の質疑はこの程度にとどめ、午後一時二十分まで休憩いたします。    午後零時十七分休憩      ―――――・―――――    午後一時二十九分開会
  108. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) 午前に引き続き逓信委員会を再開いたします。  質疑のおありの方は、順次御発言願います。
  109. 久保等

    ○久保等君 郵便法の一部改正の法案の質疑をいたしたいと思いますが、この問題に関連して、郵政大臣のほうから、郵便事業の正常運営を確保するための方策について郵政審議会に答申を求めたことに対して、昨年の十二月の七日に答申が出されております。この中に当面する諸般の問題があらかた網羅されておると思うのです。  ところで、具体的な答申のなされる前提として、本文の冒頭から、やはり今日の郵便遅配の問題でたいへん国民に大きな迷惑をかけている、したがって、この問題でたいへん国民に大きな迷惑をかけておる。したがって、この問題については結局健全な労使関係の樹立に格段の努力を払う必要があるという点を力説して、特に郵政大臣にその善処を要望しておると思うんです。  ところがその問題に関連して、ここ数年来いろいろと全逓との間において紛争が次々と続発をしておるという状態、これはかねがねわれわれも指摘し、郵政大臣にも英断をもってこれが解決に努力を要望してきているところなんですが、本年に入って郵政省で人事局長の名をもって管内一般に対して通達を出しておるのを私公報で拝見したんです。「今後の労使関係の改善について」というようなことで、通達を二回にわたって出されておるんですが、特に本年の二月九日に通達を、もちろん大臣の依命によって通達を出されておるようです。  ところが、読んでみますと、何を言おうとしておるのか、言っていることば一つ一つ特別反論する必要はないのだけれども、さればといって一体何を言わんとしているのか、きわめて回りくどいようなことになっておるんですが、私はこういう文書をもらうと管理のほうでも一体何を言わんとしておるのか。もちろん不信感を積極的に除去するような観点から留意せられたい、というようなことを言ったり、あるいは法で禁止されている行為にわたることのないように管理者としては格段の注意をせよ、こういったようなことを言われたり、労使関係の改善が円滑にはかられるように特に配意されたい一これはまあ、きわめてあたりまえのことだと思うのですね。しかし、少なくともここ数年来、というよりも、あるいはもう少し以前からかもしれませんが、最近における状況に対して、せっかく通達を、大臣の依命通達を出されたり、また、その後人事局長名で本年の二月二十二日出されているんですが、もう少し大胆に私はこういった労使関係の問題についてやはり意のあるところを簡潔に、もう少し管内管理者諸君を指導していく必要があるんじゃないかと思うのですが、大臣の名前でどうこうということには形式的にはなっておらないのですが、大臣の言われたことばもその通達の中には引例されておるんですが、大臣の言としての、「私としては、省の従来からの指導が守られていないというようなことはないと信じているが、もしかりにそのようなことがあるとするならば、それは、親の心子知らずというもので、私の真意からは遠いものである」、というような面がこれは引例されている。このこと自体もどうも大臣の言っていることがどれだけの重みを持って一体管理者諸君に指導性が発揮で走るものなのか。きわめて抽象的なことばが言われておるのですが、一体労使関係の正常化の問題について、特に今回はこういう郵便料金の値上げという問題を国民の前に提起し、したがって、また協力を当然求めてまいらねばならぬという段階で、この答申にもいわれているような労使関係の正常化をとにかくはかることがまず前提なんだというようなことがいわれておるので、全く私も同感です。したがって、こういう重要な法改正を行なうにあたって、従来のままではとにかくいけないのだということで、どういう決意を持って労使関係の正常化に努力をせられようとしておるのか、できるだけ具体的にお答えをいただきたいと思うんです。
  110. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 最初にお取り上げになりました郵政審議会の答申でございますが、これはいまお示しのように前文から始まりおよそ五つの項目にわたって御指摘を受けたわけであって、たいへんきびしく私どももこれを取って、もって指針にしなければならぬ、こう考えるわけであります。それにつけても、労務に大部分を負うておる郵便の仕事というものは、正常な労使関係の樹立なしにはよく遂行し得るものでないことは、これはもう御指摘のとおりであります。御案内のように、久保委員にもたいへん御心配をかけたのですが、昨年二度にわたる紛争がございまして、これから受けました教訓というものはたいへん大きいものがあるのでありまして、これをむだにしてはならない。これを踏まえてこれからの展望を切り開いていかなければならないと、こう思っておるのでありまして、言うならば、管理者と組合側との間に確認事項というふうなものも妥結をしたわけでありますから、これをひとつ基本線としまして、これからも精力的な努力を続けるつもりでございます。それを元にいまの通達が出されたわけでございますが、あるいはたいへん回りくどいという御指摘がありましたが、おっしゃるように、これはもう官庁用語などを飛び越えた核心に迫るものでなければいかぬという点で私も同感であります。しかし、たいへん用心深く表現をしておるのでありましょうが、全体を通じてお読みをいただきますならば、意のあるところはおわかりいただけると思いますが、要はそういう文言だけでなく、それを具体的にどう実践するかということに相なると思うのでありますが、組合と申しましても特に全逓でございますが、この二十数万の大組合というものを無視して仕事のできるものではございませんので、組合側においても昨今非常な苦悩に満たされた時期を経過したようでありまして、新執行部とも実は先般顔合わせをいたしましたし、できるだけひとつアプローチしていこうではないかということでお別れをしたわけであります。したがいまして、そういう前提となるべきいろいろな問題がございますので、それを踏まえ、かつまた乗り越えて正常化を賢明に果たしてまいろう、こういう所存でおるわけでありまして、なお、もし具体的なことでありまするならば、通達等は人事局長からお答えを申し上げます。
  111. 久保等

    ○久保等君 あまりこれに時間をかけようとは思わないのですが、人事局長名で二回にわたって通達を出しておるのですが、この中身の問題も全文を見ればよくその趣旨はわかるはずだと言われるのだけれども、何もかも織りまぜて書いてあって、一体どこに重点があるのか、組合に不当介入してはいかぬと言いつつ、同時に、組合の何といいますか、個々人の言動についてはこれは勤務評定の中でも考えていかなければならぬとか言い、いろいろきわめて錯綜した表現になっておって、いろいろなことをとにかく盛り込んであるのですね。だから、言っておること自体がけしからぬとか、何とかということじゃないのだけれども、しかし、当面のやはりそういう問題解決のためには一体何が問題なのかということをもう少し浮き彫りにしたような形での、私は通達を出されるならもう少し時宜に適した通達を出すべきだと思うのです。特に、この二月九日のものにしろ、二月二十二日のものにしろ、人事局長――出された責任者おられるわけですから、ひとつ簡潔に――項目としては、大きく分ければ三項目ぐらいになっているようですが、一体どういうところが中心になっているんですか。簡潔に答えてください。
  112. 北雄一郎

    ○政府委員(北雄一郎君) 二度にわたりました通達の全趣旨につきましては先ほど大臣が答弁いたしましたとおりでございますが、そもそも遺憾ながら全逓と私どもの間の労使関係は必ずしも安定いたしておるといえないわけであります。そういう中で、昨年いろいろ紛争も生じ、また問題提起もされたわけであります。こういったことにつきまして両者でいろいろ話をしました結果、御承知のように、昨年十二月十四日に本問題についても双方で一つの決着を見出したわけでございます。その趣旨は、労使関係を安定させていかなければ業務のよき運営というものはないんだ、そういうことになりますと、この労使関係をいかにして安定さしていくか、これが不安定の原因は何かということになりますが、これはやはり労使間にある一種の不信感、こういうものである、だからこの不信感を除去するということがこの労使関係の安定をもたらす最も大きなポイントであると、こういう考え方が基本にあるわけであります。で、この不信感を除去するために、しからば具体的にいかなることをなすべきかということになりますと、一つには労使間の誤解というものを解いていこうということであります。労使間の誤解といいますと、いろいろございますけれども、当時組合が提起いたしましたような問題は、いろいろ昇任の問題でありますとか、あるいは昇格の問題でありますとか、その他いろいろな問題について、この組合の所属等によって差別をつけているんじゃなかろうか、あるいはその組合の組織というものに省が介入するきらいがあるんじゃなかろうか、こういうような問題が多々提起されたわけであります。そういった問題につきまして誤解を解くということになりますと、そういった誤解を生むようなおそれのあることについてはこちらとしても十分に自制をしていく、あるいは場合によっては、あるいはものによりましては、もしそういう問題があったならばこちらのほうのある一定の組織といいますか、機関といいますか、正式のものではございませんけれども、労使の、俗に六人委員会と称しておりますが、そういったところへ持ち上げてくればよいであろうというような、そういったことによりまして、誤解を招かない、また誤解を解くと、こういう場を設ける、こういうことを一方においてきめた。他方におきまして、やはり何と申しましても、労使間の意思疎通というものを現在以上に広げていく。むろんそれは無秩序に、無原則的に広げるという意味ではございませんけれども、一定の秩序あるルールの中で労使の意思疎通の機会、ケース、こういったものを広げていこうじゃないか、それによって意思疎通がはかられればやはりおのずから不信というものも解消していくだろう、大きく分けましてこの二つの方法によりまして不信感を排除していくということでお互い努力していこう、こういうことを取りきめたわけであります。ただ、当時そういったことにつきまして、詳細、労使間でいわば確認をしたわけでありますけれども、それを本年になりまして、私どもといたしまして、私どものほうの下部の管理者全員にそれを徹底させるために依命通達及び局長通達という形で当時の確認をさらにふえんいたしまして下部へおろした、こういうわけであります。また、この通達だけで事の処理を終わっておるわけではございませんので、この通達をおろすと同時に、いろんな会議、訓練等におきまして、それをテキストとして管理者にその徹底をはかっておるところであります。なお、この意思の疎通のパイプの拡大でありますとか、それから誤解を解くためのいろいろな具体的な手段というものにつきましては、それらのルールを省とそれから組合の本部間で小委員会等を設けて策定中である、こういうことであります。
  113. 久保等

    ○久保等君 いま御答弁がありましたようなことで、鋭意労使の間で正常化というか、労使関係のあるべき姿に立て直そうということでたいへんみ努力をしておられる。そのことは認める。しかし、そのことが、いま言われたようなことで通牒を出されたり、いろいろ中央本部、本省間で話をされている、そういう事情は私もよく承知しておるんです、ところが、せんだって、三月の末なんですが、全逓の香川地区本部で委員長名をもって支部の責任者会議を開くからひとつ部屋を貸してくれということで、事前に速達便か何かでもって、文書でもって使用の申し出をした、それに対して拒否をしたというようなことで、若干トラブルというか、若干話がつかなくて、最終的には公労委の高松地方調停委員会ですか、ここに話を持ち出して、それで最終的には、じゃ、まあ今回はあれは貸してやろうというようなことに話がなったようですけれども、かつてというか、いままでほとんど問題がなかったと私は思うんですが、四国あたりは比較的問題が少ないところだと思っていますし、香川の場合については、従来全然そういう問題がなかったところなんですが、ことさら何か三月の末にそういった問題をめぐっていろいろいま言ったようなやりとりがあり、最終的には第三者機関にまで持ち出して話が非常にエキサイトしたというようなことなんかがあったようです。こういったことを考えてみると、一体何をやっておるんだろうと、中央では一生懸命で、正常化するのだ、労使の間でコミュニケーションを活発にしていこうというふうに言っておりながら、今度は人事局のほうから各支局管下の各現場長に対して通牒を出しておる。要するに事務所は――事務所というか、局舎を貸すなというような通牒を出す、そのことによって現場段階でトラブルが起こる。一体何をやっておるんだろうと私ら思うし、特に従来の経緯を知っているだけに、平地に波乱を起こすようなことをなぜやるんだろう。第三者の調停委員会あたりでも、何を従来やっていたことをいまさらになって、しかも人数が大ぜいなところなら別として、十数名の支部長諸君が集まってやる会です、決して大ぜいの大衆が集まって局内で集会をやるというような性格のものじゃない、支部の責任者が集まって会議をやる、その申し出をとにかくけっ飛ばすというようなことでごたごたする。これはきわめてささいといえばささいなことなんですけれども、いま盛んに大臣なり人事局長が力説している労使関係、それを正常化していこうという事態の中で、従来問題のあったところならいざ知らず、問題のなかったところに問題を起こすといった指導はどういうところに原因しているのか、非常に不可解なんです。こういったことについて人事局長にひとつ経緯と見解をお聞きしたい。
  114. 北雄一郎

    ○政府委員(北雄一郎君) ただいまお示しのような事態があったわけでございます。従来、松山郵政局が、そういった庁舎を業務外の――御承知のように庁舎はもっぱら業務のために存在するわけでありますが、これは就業規則の中にも、そういった本来の目的外に場合によっては使用さしてもよろしいということがあるわけであります。したがって従来とも目的外の使用というものは当該局長が許可をいたしましてこれを認めておるというわけでありまして、従来松山におきましては、それにつきまして管内の各局に対する統一的な指導ということはしておらなかったわけでありますが、何か問題が起こった場合に、すなわち一般的にはその就業規則によって各局長が判断をいたしまして、貸す、貸さぬをきめておったわけでありますけれども、何か特殊な問題が起こったときには、個別に郵政局と連絡をして、郵政局が適切な指示を与えて、それによって局舎を目的外に使用せしめておった、こういう実情であったわけであります。ところが昨年の暮れに、管下の某県一円におきまして、この局舎の使用をめぐりまして、非常に当方として秩序の維持あるいは業務運営に支障を来たすような、そういった使用のされ方が突然起こったわけであります。そのときは、それらの局に対して個別に指導いたしまして、それで済んだわけでありますけれども、年末に従来なかったようなそういった事例が発生いたしましたために、ことしになりましてから、まあそういったケースもあったし、それからそこまでいかなくても、やはり若干日常トラブルを起こす場合もあるということで、管内の各局長の要望で、何か郵政局として各局へひとつの原則と申しますか、大体こういうことでやりなさいというような統一的な指導をしてくれという要請がありましたために、ことしの二月の初めに郵政局がこの点につきまして一つの統一的な指導をしたわけでございます。この指導の内容は、先ほど申し上げましたこの就業規則の目的外使用の要件、すなわち庁舎の保全でありますとか、秩序の維持でありますとか、それから業務運営への支障の有無というようなことを中心に、それを基本に踏まえまして一つの統一指導をしたわけでございます。ただそれを具体的に申しますと、要するに顔見知りといいますか、よく知っておる連中が集まる場合には、これはもう蓋然的にそういう秩序の乱れというものもまずなかろう、またいろいろの事態がありましてもはっきり把握もできるというところから、自局の職員が中心の場合にはまあよろしい、しかし大方が他局の職員であるというふうな場合には、その庁舎管理権者といいますか、当該局のほうで、どこのだれやらはっきりわからぬわけでございます。そういった場合は、やはりある程度制限的にすべきだろう、こういう統一指導をしたわけであります。それに基づきまして高松の局で、先ほどお説示のような問題が起こったわけであります。もっとも高松の局といたしましても、これはそのとき突然に断わったわけではないんでありまして、その統一指導がなされました後で、やはり当該局の組合から組合の集会のために庁舎を一定時間貸してくれという話がございましたときに、貸しますよ、しかし、これからはこうこういう方針でやろうと思っておるということを言ってはあったわけであります。その後、香川地区の集会を当該局の一部を借りて行ないたいという申し出がありまして、これはこの間言った、何といいますか、一つの方針から見てほとんどが他局員であって顔見知りもない、だからこういうのは困るということで断わった。断わったんでありますけれども、おっしゃるように組合のほうが――これは組合は通常はそういった場合は口頭で申し出てくる、そうして許可願いを出す、そうして許可をする、こういうことでございますけれども、この場合は、そういった形は初めてであったそうでありますけれども、配達証明づきの郵便でもって許可願いを送付してきた、こういうかっこうであったようであります。いずれにいたしましても、そういったことで組合のほうから緊急あっせんを地調委のほうへ出しまして、地調委のほうがあっせんという形じゃないけれども、事情を聞こうということで局側も事情を説明に参りました。結局事実上のあっぜんと申しますか、そういった形でなおよく話し合いなさいということになりまして、当該日にその当該組合の集会をやることについては許可をする、ただしルールの問題については、これは郵政局と四国の地本とでなおよく話し合いをしよう、まあこういうことで双方落着をした。ただいまそういったことで四国の郵政局と地本との間で話し合いが持たれておる。持たれておると申し上げましたけれども、三月中は、ずっと何回か持たれておったようでありますが、その後組合のほうの都合でしばらく中断しておるようであります。また組合のほうも少しひまになったそうでありますので話し合いが再開されると、その中で松山郵政局として、おそらく何と申しますか、俗にTPOと申しますかを得たような何かで話し合いがつくんじゃなかろうか、かように考えております。本省といたしましても、そういったことで一応落着しておるわけでありますから、郵政局と地本の話し合いの推移を見守りたいと思っております。以上であります。
  115. 久保等

    ○久保等君 従来もこういった事例は香川の場合においてはあったんじゃないですか、全然いままでこういったケースはなかったんですかね、局舎を要するに使用させるということは。
  116. 北雄一郎

    ○政府委員(北雄一郎君) 昨日聞いてみますと、香川の場合は大体一般的に、また松山管内の場合でもそうですけれども、地区以上の会議になりますと、大体外部のいろいろな会館とかというものを使っておったようであります。郵政会館その他いろいろなものを使っておったのであります。香川地区について言いますと、あるいは高松郵便局について言いますと、これは従来は、そういった統一した指導が郵政局からなされる以前は、これはいわゆる闘争時は全般的に別でありますけれども、闘争日以外のときにはおおむね貸しておったように聞いております。
  117. 久保等

    ○久保等君 だから、中身そのものはきわめてくだらないというか、大したことじゃないんですけれども、私がこれは例として申し上げるんですけれども、いかに中央で苦労されても、その趣旨というものが、さっきも申し上げたような通達なんかが出されておることにも一つの原因があるんじゃないかと思うんですけれども、むしろ従来トラブルがあってもできるだけそういったようなことについて、十分お互いにざっくばらんの話をして無理がないように――局舎はもちろん郵政事業のためにあるんですから、それはそんなことは言わなくたってわかっていることだし、そんなものは通牒で出すことじゃないと私は思う、そんなこと、常識外は当然だと思う。しかし業務に差しつかえもない、それから集まってくる人たちも、部外者が集まってくるというようなことなら別だけれども、高松の郵便局の局員ではないかもしらぬけれども、やっぱり香川傘下の支部長ですから、どういう人かわからないなんというような、そんなことは私はないと思う。少なくとも支部長クラスならどんな人間が支部長やっているかという、それくらいのことは、一体郵政当局はわからないはずはないんで、そんなばかなことはないと思う。どういう人たちが集まるかということは、これははっきりわかっておる。不特定多数の人が集まって会議をやるわけじゃない。十人あまりの支部長ないし支部長クラスの人が集まって会議をやるというのですから、わからないならわからないで聞けばいいと思う。一体この男どんな男なんだと、わからなければ聞けばよい。そういうことがコミュニケーションだと思うんですが、一ぺん文書を出してきたら、その文書の上だけで判断するのでなく、もっと確かめればいいと思うのですね。要するに、そういったところから問題は、信頼関係の問題にしても私はでき上がっていくものだと思うのです。先ほど人事局長が非常に不信感をなくするということに最大の重点を置いていると言われた。こういったことをやることは不信感をむしろつくっていくということになると思う。たかだか局舎の一室を貸してくれないかという問題一つめぐって、地方調停委員会に持ち出していくなんていう、これはどちら側にとってもはなはだどうも不名誉なことだと思うのです。局舎の一部を貸す貸さぬでもって、しかもそのときに局のほうでも都合が悪いから困るというのをぜひ貸せというならともかく、あいているからちょっと貸せというのをいや貸せぬと、だから先ほど言われた秩序を紊乱する可能性があるのかどうか、業務に差しつかえるおそれがあるのかどうか、それから保全上好ましいのか好ましくないのか、そこら辺考えて、あいているのだから貸してやればいいじゃないかというきわめて簡単なことについてごたごたやっている。従来ごたごたしていないところでごたごたすることをなぜ一体やらなければならぬのか、もう少し常識的に大らかに対処できないものかという気がします。もしそんな程度の問題だったら、私は一ぺんぐらいだまされる気持ちで貸せばいい。もしそれがいま言った三つの項目の面に触れるようなことでもあるものなら、これはむしろ厳重に私は労働組合に対しても反省を求めるべきだと思う。だけれども何か初めから疑って、どうせ集まってきてまたほかのことをやるんじゃないかというようなことで、要するに不信感を持って対処する、疑念を持って対処する、これは疑念と不信感を持っている立場からそういう措置をとったんだと言えば非常に話がすっきりよくわかるが、そうじゃなくて、従来の不信感を解消しようという立場で、努力しようという立場から言うのだから全く非常識きわまるやり方だと思う。こういうような問題でごたごたして第三者に話を持ち出していくなんていうことは、労使関係なってないと感じます。これは委員会で取り上げるほどの問題でないと思っておりますが、たまたま私最近のなまなましい話で、私がたまたま四国に帰っておったときにそんな話を耳にしたものですから、だから先ほど回りくどいような通牒を出された面から下部のほうには趣旨が徹底してないし、むしろ大勢に逆行するような問題が出ているんじゃないかという感じがしたものですからお尋ねしているのですけれども、もう少し常識的に弾力的に、しかも相手をまず信用するのだという気持ちでやったらどうかと思う。まず最初はうっかりすると万々一信用して、信用しなかったほうがよかったなということになるかもしらぬという場合でも、一ぺん――私は問題があるところはこれは問題解決されていいと思うのです。従来なかったところについては、そこであえて不信感を持ったような気持ちで処理するのでなくて、むしろ信用するという態度で、一歩高いところといいますか、一歩譲った形で取り組むような気持ちから私は信頼感というものが生まれてくると思う。両方張り合って、おまえのほうがひとつ信用されるような態度をとれというようなことを言えば、いやおまえさんのほうこそ信用してみたらどうだと言う。だから事業を運営することについて責任があるのは私は郵政当局だと思う。だから国民という立場から見れば一体何をやっているのだということになる。いまの問題なんかでも、地調委なんかでも郵政省はっきり貸しなさいとは言いませんけれども、組合の言うほうが無理ですよとは言ってない。そんな問題は私のところに持ってくるような問題じゃないですよと言ったらそれっきりの話だと思う。だからそういう不信感を除去することに最大の重点を置いているということ私もけっこうです。とにかく信頼関係を樹立することだと思うのです。したがって、ここのところをひとつ一歩譲った気持ちででも、まず信頼関係を確立するのだという方向で労務政策に取り組む必要があると思うのです。どうでしょうか。私のいささか提案めいたような質問なんですけれども、郵政大臣からお答え願いたいと思うのですけれどもね。まあもう少し俗っぽく言えば、一ぺんだまされてもいいから相手を信用するという気持ちで労使問題に取り組んでいったらどうか。そこから信頼関係が生まれてくると思う。ところが疑って何か腹に一物持った態度で対処して、そして労使正常化をはかるというようなことを言っても、これはなかなかむずかしいだろうと思うのですね。だから一歩譲った気持ちでもってまず相手方の言うことを信用する。それは何か特別な問題があれば別ですよ。その問題を解決しない限り、それはなかなかそうは言ってもむずかしいだろうと思う。ところがそういう問題がなくいままでやってきたようなところに、全く新しい種をまくようなことは愚の骨頂だと思う。そのことについて大臣のほうからお答えを願いたい。
  118. 永岡光治

    ○永岡光治君 いまの問題に関連して、ことはこまかいようだというが、私はこまかい問題ではなくて実は基本的な問題だと思うのですよ。職員を敵視するのか、協力者としてほんとうに仲よくしていこうという姿勢なのかというところにやはりこの問題の一つの根本があると思う。同じ職員ですよ。それは郵便局は違ったかもしらぬけれども、都合がその局でつかなければ別だけれども、つくならばどうぞ利用してくださいよというのがこれは筋じゃないでしょうか。私は、そういう考えでいかない限りほんとうの信頼感だとか、協力して事業を盛り上げていこうというのは生まれてこないと思うのです。ましてやいまのお話を聞きますと、その局には何にもなかったと言うのですね。何か平地に波乱を起こすようなことをやる。これはこの局ではありませんが、他のケースでも、私らしばしば耳にすることですけれども、えてしてそういうことがある。それは何かというと、どっかにトラブルがあったと人事局長は言っていましたが、ある特定のところでたまたまそういうことがあったために、非常にうまくいっている全般のところまでも一つのそういうものだという認識のもとに取り組んでいこうという考え方、これがこの事業を混乱させている大きな原因なんですよ。ですから私は基本的な考え方として、同じかまのめしを食っている職員として協力を求めて職場を盛り上げていこうという姿勢なのか。それともお前たちには貸さないという態度なのか。これが基本なんですよ。この基本がはっきりしなければ、私は事業は盛り上がっていかないと思う。職員とは敵対なんだ、いつもぼくらを苦しめていく、そういう存在だと見るのかどうか。この点が基本であるから、そういう局舎を貸せだの貸さぬだの、やれ、どうのこうのという問題が起こる。だからこの際、この姿勢をほんとうに明確にしてもらわぬといかぬと思う。ことは小さくありませんよ。基本的な問題だと私は思うので、大臣から。
  119. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 先に私から申し上げますが、いま久保さんの御提起になりました事例がこの段階で起こるということは残念でございます。ましてや第三者のところに持ち込むなんていうのはどうも少し醜態でもあると思うのですが、私は昨年こんなことを言った記憶があるのですよ。まあこれ兄弟げんかみたいなものにたとえるならば、兄貴と弟でにらみ合ったまま角突き合っているというようなのは意味ないじゃないか、まあそういうときにやっぱり兄貴のほうが少しおとなにならなければいかぬぞと、こういうたとえを申したことがございまして、そういう気持ちで望んでおるつもりなんですが、まあそういう具体の例は人事局長のほうが詳しいと思いますから、ただ付言をして……。
  120. 永岡光治

    ○永岡光治君 姿勢の問題ですよ。ほんとうに一体仲よく盛り上げていこうという態度なのか、敵視していこうという態度なのか。敵視していくという態度から貸すの貸さぬのという問題が出てくると思うのですね。
  121. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) それは永岡さんね、何と言いましょうか、議論のほかとでもいいますか、こういう問題はおのずから自明の理だというふうに私は思うのですがね。
  122. 北雄一郎

    ○政府委員(北雄一郎君) 先ほども申し上げましたとおり松山の場合も従来はそういった統一指導はしておらなくて、個別に問題が起こったときにいろいろ指図をしておったわけであります。それで済んでおったわけでございますけれども、先ほど申し上げましたとおり昨年の末に四国四県のうちのある県の全域にわたりましてそういった問題が起こった。したがって、やはりあくまで原則ではありますけれども、統一的に局舎を貸す場合はこうなんだぞと、就業規則をもう少しふえんして各局に示しておく必要が生じた、こういうわけであります。問題は高松の場合、その新たな統一的な指導というものを非常に忠実に、いわば弾力性なしに適用した、こういったところに一つの問題があったのだというふうに思います。決して敵視とか、そういったことではないわけでありまして、指導にそのまま忠実に従った結果がこうなった、こういうふうに私ども理解しております。申すまでもないことでありますけれども、労務管理についても、やはり統一的な指導というものが必要だと思います。さればこそ、本省といたしましてもいろいろな通達を出し、指導もする、郵政局も郵政局管内によりましてそれぞれ若干ずつ事情は違っておると思います。したがって、本省のそういった指導を受けましたならば、それをそれぞれ管内向けに自管内に適合するようなふうなことで、やはり一般指導をする、それを受けた各局はやはり各局の実情に合うようにそれを適用する、これが理想であると思います。ただし、それぞれ自局あるいは自管内の実情に応じた運用をはかっていくということでありましても、それが無統一あるいは無原則になるようなことは、これはむろん避けなければいけないわけでありますけれども、そういった全体としてのバランスのとれた中で、それぞれ実情に合うようにやっていくということが基本であるということについては、私ども従来とも地方にも言っておるつもりでございますし、今後もそういった趣旨で、こういった関係を運用してまいりたい、かように考えております。
  123. 久保等

    ○久保等君 それでは労使関係の問題については、これはあらゆるものに先んずる重要な課題だと思うのですね、労使関係の正常化をはかるということは。したがって、いま言ったようなことについては、これは具体的な問題ですが、統一的な指導をされることももちろん必要です。また、ケースバイケースで、実情に応じたようなやはり適切な指導を下部の責任者にしていくということもこれは非常に重要な問題だと思います。したがって、そういった点については、それこそいい意味のきめのこまかい指導をして、いわばいま何か先ほど来申し上げるように、平地に波乱を起こすような愚はひとつ再び繰り返すことのないように御留意願いたいと思います。そういったことで、労使関係の問題はそういう点を強く要望いたしまして、次の問題に移ってまいりたいと思います。  ところで、具体的な五項目ばかりにわたって答申がなされております。その最初の郵便の送達速度の安定をはかることという問題が取り上げられております。この問題について、これまた非常に今日郵便の遅配問題等で国民の強い批判を受けておる情勢の中では、このことを確立することが郵便事業にとっては非常に大事なことだと思いますし、また、国民の郵便事業に対する信頼を確保してまいる上からいっても私は不可欠の問題だと思います。それで、この前、昭和四十一年に郵便料金の値上げを行なった際に郵政当局として一応の例ですが、東京都の区内または大阪市内から地方の主要都市、これは県庁所在地あたりですが、その主要都市あてに差し出された郵便物で速達としない一種、二種の郵便物の送達目標といいますか、そういったようなものを、一応送達目標というよりも、当時の送達状況というようなものについて一覧表のようなもので出されたものを拝見したことがあります。さらに、四十一年の郵便料金の値上げに伴って主要な県庁所在地の都市あたりでも三日くらいかかるものについては、これを航空便を利用するとか、あるいは深夜託送自動車等を利用することによって二日くらいで送達できるようなことにしたいというような説明が当時あったと思うのです。当時の状況について一覧表みたいなものを私も手元に持っておるのですが、その後もちろん四十一年に郵便料金が値上げになったものですから、いわゆる航空郵便あるいは深夜託送自動車等の利用等によって相当改善せられたと思うのです。もちろん先般来当委員会でも御説明があるように、当局自体がやはり二、三〇%くらいがうまくいってないというような御説明もあったと思うのですが、一応の現状はどういうことになっておりますか。ひとつ御説明願いたいと思うのですね。この前の四十一年の郵便料金の値上げに伴う公約というものは一体どういうように改善せられたのか。
  124. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 四十一年の郵便法改正に際しまして、郵便の送達速度の向上ということを国民にお約束をいたしまして東京、大阪と全国の主要都市間におきましては航空機搭載等、範囲を広げまして、翌日速達をする、こういうことをお約束したわけでございます。その後、四十一年十月二十九日から飛行機の搭載を始めまして、東京-札幌、東京-大阪-福岡の間におきましては、郵便専用飛行便を開設する、そのほかの主要地につきましても、航空のローカル線に託送便を開設するといったような措置を講じました。さらに、東京等におきましては深夜伝送便を開設しまして、都内における郵便の送達速度の向上を期するというようなことをいたしました結果、四十一年当時の送達速度に比べますると、今日ではかなり郵便がスピードアップしてきておると申し上げることはできます。たとえば東京-大阪間、その当時、東京におきまして午前中に差し出されたものは大阪の配達が二日目の二号便にかかっておったのが、二日目の一号便にかかる。東京において午後差し出したものはその当時翌々日の一号便でありましたのが、飛行機を利用することによって翌日の一号便になる、これは大阪の例でございますが、半日、それから一日の送達、こういうことになっております。そのほか飛行機の利用がききますところにおきましては半日、一日、場合によりましては、二日早くなるというようなことで、詳細な一覧表を差し上げることができるのでございますけれども、その当時お約束いたしました郵便のスピードアップにつきましてはお約束を実行できたと考えております。ただし、先ほどお話がございましたように、何かの都合によりまして一〇〇%の実行ができない場合も間々出てきておりますので、そのことにつきましては、これの実行率八〇%であるということを前回も申し上げたのでありますが、二〇%につきましては、遺憾ながらもう少しいろいろな施策を講じまして、私どもつとめなければならない余地が残されておるように思います。それにいたしましても、四十一年当時に比べますると、飛行機の利用によって相当遠距離通信につきましては送達速度はよくなっておると、こういうことが言えると思います。  それから、もう一つ付言さしていただきますと、この労務事情との関係がございます。平常状態におきましては私は大体よろしいと思うのでございまして、まあ八〇%をもってよろしいとは思いませんが、なお努力することによって、これを一〇〇%に近づけるということはできると私思います。ただ、ときどきこの労務関係が乱れまして闘争状態に入るというときにおきましては、春あるいは盆の時期、年末等におきましては遺憾ながらこの送達速度というものが乱れまして、先ほど申し上げたようなふうにはまいらない、こういう事態が起きるわけでございまして、その点はまことに遺憾に存ずる次第であります。
  125. 久保等

    ○久保等君 その一覧表を手元にちょうだいをしています。これを見ると、書かれております数字からいって非常に改善のあとが顕著だというふうに言えると思うんです。ただ問題は、ほんとうにいまその二〇%程度が必ずしもこのダイヤどおりにいってないと言われるんですが、受ける印象としては、私はその程度にとどまらないと思うんでね。これはいろいろ事情があることは、これはかねがね言われておる問題があるわけですから。ただ問題は、ほんとうにじゃこのダイヤどおりの状態にいつできるんだと、ほんとういえば今度あたり郵便法改正するんですから、すでに四年前に約束をした問題が二〇%ばかりまだ未完成の状態にあるが、今度こそはこれを完全なものにして、少なくとも、この前約束したことなんですから、このダイヤどおりとにかく配達をいたしましょうということで初めてすっきり私はすると思うんですけれどもね。目標はこうなんだけれども、やっぱり二〇%程度その目標どおりいってないということになりますと、まあ二〇%かあるいは三〇%なのかそこらあたりは、これはどうも信頼関係の問題になるんだけれども、国民の立場からいえば、どうも二〇%といったっておれのところに現実に来るものが着かなければ、これは一〇〇%悪いんだと、こう判断せざるを得ない。おまえさんのところだけ実はおくれているんですと言ったって、その当該者から見れば、一〇〇%あくまで遅配しているというふうに感ぜざるを得ないと思うんですね。だから問題は、一体この目標がこのとおり、まあ一〇〇%というところまでいかないにしても、何かそれは突発事故とか、なんとかということもあり得るから、九〇それこそ八%とか九%とか、ただとにかく一〇〇%に近い程度にはやるんだということがこの際言明せられなければ、料金だけ値上げするけれども、遅配のほうはできるだけ早く解消しますという程度の答弁では納得できないと思うんですね。先日の当委員会での答弁を聞いておりましても、何か今年度あたりを目標にしてやりたいが、あるいは今年度あたりでは必ずしもすっきりいくかどうかわからないというようなきわめてあいまいな答弁だったと思うんです。特に、答申の中でも標準送達速度というものを確立しなさいということを言っておるわけですから、これも何か標準だと思うんですけれども、この大体の見通しですね、時期的な目標、そういったようなことについて、この際ひとつ明確にお答え願いたいと思うんですがね。
  126. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 二〇%の部分が時刻表どおりにいってないと申し上げましたが、これは実は東京都内あるいはその近郊地、いわゆる近距離通信の部分でありまして、これが利用者にとりまして非常に大きく印象づけられるわけでございます。遠距離につきましてはたいへんよろしくなっておると思います。したがいまして、大都市内及び大都市と近郊地相互間の郵便の送達の安定化ということにつきまして懸命の努力を払う必要がございます。四十六年度予算におきましても、その方向での施策のための予算をかなり獲得いたしてもおりますしいたしますので、いろいろな面での手を講じまして、年内に、できるだけ早い機会に、秋ごろにはこのタイムテーブルを作成をして、それを公表すると、そういう事態にこぎつけたいと、かように私は考えております。
  127. 久保等

    ○久保等君 それじゃ、もう一ぺん念を押しますが、この答申にも言われておる標準送達速度の確立の問題については、この秋ごろにそういったものを公表したい。公表するからには、それがほとんど完全に実施できるということでなければならぬと思うんですね。これは時間表はつくったけれども、実際にうまくやられているかどうかは若干また時間をかさなければならないということでも、これは私は国民からますます不信感を買うことになると思うんですね。そういったいろいろな諸般の準備等も考えながら、それから今日まで山積しておると思われるような懸案問題も片づけることによって、秋あたりに発表すると同時に、そういった遅配問題等解消して、答申の趣旨で言われておる点を所定の日時までには確実に配達されるようにするということですか。
  128. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) そのように努力をしたいと思います。ただ、多少の条件をつけさしていただきたいと思いますのは、郵便物数も非常に激増をしております今日でございますので、全部の郵便物につきまして、この時刻表どおりにやれとおっしゃいましてもたいへん無理でございますので、一種、二種の定形郵便物と、こういうことにひとつやらしていただきまして、定形外の郵便物と申しますと、非常に大型のものでありダイレクトメールに近い郵便もございますが、これはひとつはずさしていただきたいということを考えております。  それから同じく一、二種郵便物でございましても、一時に多量に差し出される別納、後納郵便物、これは会社等から出される業務用通信及びダイレクト・メールが含まれておりますが、このものにつきましては、差し出し条件、つまり区分協力でありますとか、差し出し時刻につきまして局側の要望に沿うていただくといったような協力を期待いたしておるわけでございます。そういうことは大口差し出しの人に私どものほうから協力を求めるということで、この条件をかなえるということにいたしたいと思います。  それからもう一つ、やはり安受け合いはできませんので、平常事態においてはこれは必ずお約束いたしますが、何らかの事態、緊急の事態あるいは天変地異あるいは組合が闘争を激しくぶちまして三六協定が切れるといったようなときにおきましては、これは掲げました時刻表も守れないわけでございますから、そのときはひとつできないということを一般に公告するかなにかしまして御了解を取りつける。そういう異例のことがない以上は、平常事態においては、このタイムテーブルを、一〇〇%とまではいかないかもしれませんが、それに近づけるように努力をし、しなければならないと思いますし、また自信はあるわけでございます。
  129. 久保等

    ○久保等君 まあ天変地変とかなんとかは、きわめてまれな、しかも国民がそれはもうやむを得ないという納得できるような事態が起きれば、これは私はやむを得ないと思いますし、そういった場合まで責任を持って時刻表どおりやれと言ったってこれ、汽車だって走れないんですから、事故があって走れないんじゃ、よけい事故を起こすようになってしまうんで、どうにもならぬと思う。だから問題は、実はそういう事態が起きたときに、かようかくかくの事態で実は公表してあります時間どおりにはいきませんよということを明確に私はやはり公示するか、何らかの形で周知をするというようなことをやっていけば、なるほど、郵政省はこういうかようかくかくの事態でもって郵便物が最近おくれておる、これはやむを得ないだろう。ところが、何にも言わないが、何かとにかく遅配しておる、推測すればいろいろ考えられるというような事態に今日なっておるところに、郵政事業、郵便事業に対する不信感というものが国民のほうから出てくると思うんですね。だからやっぱりこういう、かようかくかくの事態だから予定どおりのワクにはいかないということ、この地区においては残念ながら若干おくれますということをそのつど、そのつど周知をしていけば私はそういったことによって直ちに国民からの非難とか、不信感というものは出てこない。特に天変地変なんという事態はこれはきわめて同情されると思います。決して郵政当局にとやかくの非難は集まらないと思います。ところが、そういったことがあるのかないのかわからない。郵便物が着かないことだけは事実だというところにやっぱり非常に問題があると思うんですね。だから事のけじめをはっきりして、その理由があるならその理由そのものを明確にする。そして、そのことによって遅配なら遅配ということが起きるならこれはやむを得ないと。それはそういうこともあり得ると。しかし、労使関係の問題は、先ほども申し上げているようなことでぜひひとつ改善をしてもらいたいと思いますし、努力をしてもらうことによって不可抗力的な問題については、まあそういった問題については公示をすべきだと思います。ないしは何らかの方法で周知をするというふうにしていって、やっぱり国民との関係というものについて、常に事態が明確に国民にも理解されるように処理をしていくべきだと思います。まあそのことはそういった事態が起きた場合の扱い方について私、ちょっと一言注文をつけておきたいと思いますが、だいぶ話がはっきりしましたから、ぜひ秋あたりをめどにして実施をしようと、公約どおりしかもその時刻表みたいなものを公表しようということですから、それはひとつ大いに期待をして私もひとつ見詰めたいと思います。  それから、答申の七ページのところに、首都圏をはじめとする大都市及び周辺に施策の重点を置くことが緊要である。それは、要するに郵便事業の近代化、合理化の方策についての基本的な方向についてさらに推進せよということなんですが、これはどういうことを郵政当局としては考えておられ、計画をしておられますか。
  130. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) この審議会で御指摘になっておりますのは、首都圏及びそれに類する大都市において郵便事業にいろんな問題があるということでございまして、この面での郵便の運営を正すということが、全体の郵便事業をよくする第一着手であるということを強く御指摘になっておる、かように感ずるわけでございます。先ほども申しましたように郵便がおくれておるのはその面でございます。それにはいろいろ事情がございまして、郵便物数が一番殺到しますのが、この首都圏と大都市である、かつ、いわゆる都市化現象でもって人が得られないとか、交通事情が非常に悪いとか、人口の出入りが激化いたしまして、それに町名地番が非常に混乱しているとか、いろんな都市化現象のために、郵便の運行が阻害されておるといったような、これまた労務事情のきびしいのもこの大都市でございます。そういった現象が幾つもございますので、それについては重点的な施策を講ずべきであると、かように存じまして、首都圏及び大都市中心のいろんなことを、いろんな対策を立てていくということで臨んでおるわけでございます。
  131. 久保等

    ○久保等君 まああまり具体的な答弁じゃないので、答弁になっていないと思うのですが、しかし、それは郵便事業の大半の問題がこういったところに集中している問題ですから、そういうことで私のほうはある程度推測で理解をしたいと思うのですが、一例として、この答申の十ページに、たとえば「東京における東京中央局一点中心型の現行システムを、いくつかの拠点局を設け、いわゆる多芯分散型に改めることなど検討すべき課題」だといって指摘しているのですが、このことについてはどういうふうに考え、どういうふうにされようとしているのか。まあ一例ですが、きわめてこれは具体的な問題ですから、いまの質問にも関連すると思うのですが、ひとつ御答弁願いたいと思います。
  132. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 東京がこれが一番まあ適切な例だと思いますが、一点中心主義から多芯分散主義のほうにいくべきではないかという御指摘でございますが、全くそのとおりだと考えております。中央郵便局は非常な物の殺到でもって局舎の狭隘を来たし、苦しい状態に立ち至っておりますので、これはもう御存じのように、昭和四十一、二年ごろから一点中心という方式を逐次改めてきておりまして、小包につきましては、南北集中処理局というのをこさえましたし、また、大型郵便物につきましては、晴海に同様に集中局をつくりまして、小包と大型郵便物につきましては三カ所に分散したわけでございます。これは一例でございますけれども、そういう方式は今後ともなおやっていくべきではないかと、たとえばこの運送便にいたしましても、都内各局と中郵との関係を見ますると、中郵はあたかも心臓部でございまして、中郵から都内各局に郵便が流れていく。それから、都内各局の郵便は中郵に向かって集まってくるわけでございます。そうしますと、やはり交通難その他中郵局における郵便物の処理の困難性等もございまして、どうしても時間がかかるというわけでございますから、中郵に類する局、これを第二中郵と言いますか、第三中郵と言いますか、そういったものをほかに設けまして、そこと都内各局と連絡するという方法、伝送便にいたしましても、一点中心でなくして、横結びの線路、つまりサブセンターと言いますか、中心局をつくりまして、それを横結びに結ぶ循環線といった方式も考えられるかと思いますけれども、運送施設につきましても、そういった新しい考え方を取り入れていくべきではなかろうかといったようなことでございます。最近はまた航空郵便利用という面が大きくなってきたわけでございますが、従来はほとんどのものが東京中郵を経由して、羽田にいくと、羽田に着きましたものが、みんな東京中郵に入ってくるというわけで、東京中郵が非常に錯綜するわけでございます。したがいまして、飛行機に乗せる場合におきましても、都内の主要局から羽田へ向けて運送便を差し立てる。つまり中心を分けるわけです、分散するわけです。そういう方式をとりませんと、この郵便物がふん詰まりになるし、一カ所に停滞するというようなことでございますので、御指摘になりました点は、すでに一部は着手しておるわけでございますけれども、今後ともそういう施策をさらに強化していくことを考えておるわけでございます。
  133. 久保等

    ○久保等君 まあこのどうせ答申は、去年の十二月の暮れに出されたのですから、きわめて最近の答申ですから、だから、晴海の問題だとか、南北局に集中局を設けてやっておるというのは、これはすでに実施されている問題だし、そういったことは念頭に置きながらも、なお、強力に一点中心型から多芯分散型にひとつ一そう努力せよという意味だと思うのですが、いま新しい計画、新しい方法に、局長の言われたような方法が考えられるという御説明なんだけれども、そういったことをもう少し具体的に実際検討をして、もう少しはっきりした計画というものがあるんですか、どうなんですか。ここだけの答弁として、そういうお話をされるんですか。それまたいつごろまでにそういう新しい計画をつくろうとされるのか、そういうことで着々準備を具体的に進めておられるのかどうなのか、お尋ねしたいと思います。
  134. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) いろいろと勉強しているところでございます。省内に郵便事業基本問題協議会というのがございまして、事務次官を長といたしました組織でございますが、その中でも首都圏施設部会というのがございまして、そこでしばしば会合を持ってこの問題を協議しておるわけでございます。いろんな案がございますが、まだ最終的な結論は得ておりません。しかし、先ほど私が申し上げたようなことが、この首都圏施設部会において今日ただいま論議されておるわけでございまして、もう少し時間をいただきますれば輪郭がはっきりしてくると思います。ともかく小包にいたしましても、南北両集中局ではすでにもう今日足りないということははっきりしておりまして、もう一カ所か二カ所はあのたぐいのものが要るわけでございます。それから通常郵便物の処理にいたしましても、東京中郵の一点ではこれはもう何ともやっていけませんので、副中心局を幾つか設けなければならない。その設け方につきまして、これを七カ所にするか、十数カ所にするかにつきまして、この施設部会において専門的ないろんな知識を持ち寄りまして、いま詰めておる段階でございます。それから実施の時期がもう明らかになっておるものもこれは幾つかございます。一例を申し上げますと、下谷局がこの秋の十一月ごろには新築されまして、いま盛んに建築いたしておりますが、これができますると、東北方面の郵便物の受け渡しはもっぱらこの下谷局にやらせる、上野駅の発着関係の仕事でございますけれども。そうなりますと、東京中郵の仕事がそれだけほんとうに楽になるということもございまして、そういうふうにもうスケジュールにのせましてやっておるものもございますけれども、あるいは大阪でございますが、大阪にいま小包の集中処理局を建設中でございますが、来年完成です。これは東京の南北小包集中処理局に比べますると、ざっと倍の処理能力を持っておると、こういうことで、やれる部分は今日やっておるわけでございますが、なお検討中のものもあるというわけでございます。
  135. 久保等

    ○久保等君 そういう個々に具体的な計画で実行せられておる面もあるでしょうが、特に、首都圏、東京自体を考えた場合、この問題自体は相当大きな金もかかる問題でしょうし、準備に相当やっぱり期間がかかると思うんですね。土地を一つ確保するにしても、なかなか容易じゃないだろうと思いますし、それから局舎建設ということについても、予算の面、それから建築の期間、そういったようなことを考えると、相当な期間を要すると思うんですが、したがって、具体的な計画そのものはこれは早急にやはりつくられていかないと、五年も六年も七年も先の話だというようなことでは、これはその間がたいへんだろうと思うんですね。せっかくそういう部内に協議会みたいなものを設けて検討せられ、勉強せられておるということですから、それもできるだけスピーディーに少しおやりにならぬと、これは行き詰まり状態がますますこう何というか、拡大してエスカレートしていくというようなことになっていくと思いますし、また、物数は年々歳々増加の一途をたどっておる趨勢なんですから、そういう増高するスピードなり、それから将来に対する見通しなんかも考えながらおやりにならぬといけないと思うんですが、そういったことを含めてやはり早急に結論を出されて、そうして具体的な準備に着手をしていかないと、そう一年や二年で簡単に土地を確保して店開きをするというわけにはいかないと私は思うんですね。場所が場所であるだけに非常に困難だと思いますが、鋭意ひとつスピードアップするように御努力願いたいと思います。  それで局舎の問題にもなるわけなんですが、局舎建設の問題については、この前の料金改定の際に策定されたのだと思うんですが、第二次の郵便局舎改善五カ年計画というものをつくられて、四十一年度から四十五年度にわたって計画をせられ、実行せられたようですが、まず最初第二次五カ年計画の計画と実績についてあらまし御説明願いたいと思います。
  136. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 昭和四十一年度から四十五年度までの五カ年間、これは私どもは第二次五カ年計画と申しておりますが、その実績を申し上げますと、投じました経費が六百七十五億円でございまして、普通局二百十局、特定局六百局、鉄郵分局等二十二局の新増築を完了いたしました。これが第二次五カ年計画の内容でございます。  しかし、それでは不十分でございまして、大都市の人口集中でありますとか、郵便物数の伸びを考えました場合には、第二次五カ年計画でかなりの成果をあげたのではございますけれども、なお将来のいろんな郵便需要に応じ切れないということを考えまして、四十六年度を初年度とする第三次の五カ年計画を立てました次第でございます。この中では普通局三百六十八局、特定局五百局、鉄郵分局等二十九局を一応予定いたしております。その局舎整備の内容の重点を申し上げますと、大都市及び近郊発展地における局舎の老朽狭隘の救済ということ、それから集配業務を合理化し能率化するために集配郵便局を増設したいということであります。それから大都市におきまする集中処理局の新増設、これは先ほど申し上げました小包あるいは大型の郵便局の集中局をすでに建設してございますけれども、このたぐいのものをもう少し増設するということでございます。さらに輸送基地としてのいろいろな基地の設定、東名高速道路も今後の郵便輸送に大いに活用したいと思いますが、そのための輸送基地の整備といったようなことでございます。そういうことを考えまして、まず手初めの四十六年度におきましては、建設勘定といたしまして百八十七億円、郵便局舎だけでございますが、前年度を三〇%上回った建設勘定を確保いたしております。
  137. 久保等

    ○久保等君 前年度は幾らですか。
  138. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 昨年が百四十三億でございますから、ざっと三〇%ばかしふくらんだことになると思いますが、そういうことで鋭意局舎施設の改善を目ざしておる次第でございます。
  139. 久保等

    ○久保等君 新局舎をつくってもすぐそれが間もなく狭隘化するというような現状が見受けられると思うのですが、局舎を計画をされる場合に、一体何年ぐらいの需要に応じ切れる大体年数を見込んだ計画を立てておられるのですか。事務量もこれはどんどんふえる、物もふえるというようなことで、相当スピードアップしていかぬと、局舎も大体一年か二年ぐらいのような見通しだけ立てられてやられると、あとで土地を買い増しするといってもなかなかできないだろうと思うのです。そういった一体何年ぐらい先を見通してやっておられるのですか。
  140. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) これまでも十年ほどの先を見越して計画を立ててきたわけでございます。しかしながら、大都市におきましては、いなかはそうでもございませんが、すべてその予想はくずれておりまして、日ならずして狭隘を告げるということで、つまりは郵便物の増加傾向が予想をはるかに上回るということの結果でございますけれども、もう一つの原因といたしましては、やはりお金がままならぬという面もあるわけでございます。お金に対しまして改善をしなければならない局舎は全国に無数といっていいくらいにございますし、なるたけ多くの局舎をよくしようとすれば、やはり一局当たりの単価の問題等も関連してまいります。そういう事情も確かにございます。しかし、やはりこの都市化現象等による郵便物数の非常な予想外の激増ということが最大の原因になって、十年のもくろみというものはくずれてきておるのが実情でございます。
  141. 久保等

    ○久保等君 そこで金が非常に窮屈だということは、言われるとおりだと思うのですが、そうであればそうであるほど、私は土地を購入されるときにもできるだけ将来というものを見通して、それで土地というものは早く買っておいたほうが、将来買うより安いですわね、最近のように非常に土地の値上がりが激しい時代ですから。だから、そういった建物は、これは建て増しをあとからするにしても、土地なんかの場合にはなかなか買い増しを、隣地を買収するといってもむずかしい問題でなかなかできないだろうと思うのですね。だから新しく土地を購入されるような場合には、やはり長期的な見通しを、いま十年ぐらいと言われたが、土地なんかの場合、もうちょっと長期的な展望を持って、そのかわりに十分将来に対する発達調査といいますか、発展見通し調査というか、そういったことをできるだけ精密にやられて、土地を十分にひとつ確保していくと、そのことが結局、長期的に見れば、むしろ経済的なんですけれども、そのときあり合わせでやるものだから、長い自で見ると、実は不経済の土地の購入あるいは建物の建て方ということになっております。郵政局の建物はえてして非常に低いですね。低いというか、二階、三階ぐらいの建物、りっぱなものができたと思っても、いかにも何かこじんまりとして非常に低位建築物になっているのですね、低い。ああいったものなんかも、私はもう少し基礎をしっかりして、四階だとか五階だとかいうふうに、もう少しその土地の効率的な利用を考えられたらいいんじゃないかと思うのです。非常に郵便局はスマートで、二階あたりの建物が非常に多いです、全国を回ってみて。土地を効率的に使うということであれば、高層建築物に私はしていくべきだ。高層というほどの高層でなくてもいいのですが、せめて四階や五階ぐらいの建物は常識的にも私は今日すべきだと思うのです。エスカレーターをつける必要ももちろんありますが、もう少し土地を効率的に使うことを考える必要があると思うのですね。おそらくいま建築されているのは、その上に何階も建て増しできるような構造にはなってないんじゃないかと思うのですがね。それも金がないからということになるのかもしれませんが、そういうことにもくふうをこらすべきだと思うのです。いかがなものでしょうかね。
  142. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 貴重なる土地でございますから、極力高層化をはかっていくべきだと思います。いまおっしゃいましたが、これまでも現在の二階ないし三階の局舎もさらに一階か二階ぐらいは増築できるような基礎はつくってあるはずでございます。それにしても、さらにもう少し高層化をはかるべきだという御指摘はごもっともでございますので、その方向でいくべきかと思います。また東京都内におきましては、これはやはり高層化をはかりまして、土地の有効使用をしなければいけないというので、郵便局舎の上に宿舎を建てるという方式をつくりまして、渋谷局、赤羽局、九段局、それから最近着手いたします中野局、こういったところには、局舎に宿舎部分を上積みしますから、相当の高層建築になってまいります。そういうくふうはいたしておるわけでございます。
  143. 久保等

    ○久保等君 いま申し上げたことは、局長の御答弁のように効率的な土地の使用についてはぜひ大いにくふうをこらしてもらいたいと思います。  それからお答えがなかったんですが、先ほど十年くらいを見通してやっているんだというけれども、実際問題として、日ならずしてのほうが多いんじゃないかと思うんですね、狭隘化しているのが現状だと思うんですが、やっぱり私はいま局長の言われるように、せめて十年くらいの見通しを立てて、やっぱり局舎を建てられるときには十年までいかなかったら、七、八年くらいもったとかいうことにしないと、建てて一年、二年でもう狭隘だということでは非常にまずいと思うんですね。だからそこらのところをひとつできるだけ精密に調査をやられる必要があると思うんですね。どういった方法で発達調査みたいなことをやっておるのか知らぬけれども、予想以上に非常にテンポが早い、事務量がふえるのが早い、それはやっぱり見込み違いといえば見込み違いですが、見込み違いのないように、やっぱり十年くらい、二十年くらいもつくらいの計画で、土地なりあるいはまた建物なりの建築を考えていくべきだと思うんですね。あとから建て増しだとか、買い増しだとかいうことは非常に私は不経済だと思うんですけれども、会計検査院あたりは、えてして当面のきっかりしたものをつくることを奨励するようですけれども、これは私は国家的に見れば不経済だと思うんです。だから少なくともある程度のいま言われた十年、二十年くらいの見通しを立てたものをしたほうが国家的に見れば、長い目で見て経済的である。十年しないで狭隘になる、それでやってみたら非常に値段も高い。同時に現在使っている現有局を増築するということになりますと、事務的には非常に支障を来たすと思うんです、迷惑な話だと思うんです。現場にとっては仕事はたいへん忙しいわ、そこでまた建築はがちゃがちゃやられる、増築の工事をやったりするのはいろいろな意味で不経済だと思う。だからそういう点で、将来使う見込みのないような大きなものを建てることは、これはもちろんいけないことでありますが、十分に調査をせられて、できるだけそういう長期的な展望に立った局舎建築をやるべきだと思うんです。そのことのほうが、いま申したように経済的だと私は思うんですね。なかなか苦労は対外的に折衝せられる場合には多いと思うんですけれども、ぜひそういうことで御努力願いたいと思います。
  144. 永岡光治

    ○永岡光治君 関連。ただいまの局舎の問題で関連しますが、おざなりでなくて、ほんとうに十年、二十年の計画でやりますか。実はこれはこの前私らも、そのことを心配しまして、企業会計としてこれはみるべきだ、しかし、会計検査院の言わんとするところもわからぬわけじゃない、これは高くなっていいんだ、これは国営企業だから、そのときの段階で買えばいいんだ、こういう主張で、今日まで将来見越した広い局舎の建設はたしか許可しない方針ということを私は聞いておる。しかし、こうして料金の値上げがこの次また近いうちにやられるとなれば、しょせんは国民の迷惑になるわけですから、もう料金の値上げの一部は、局舎建築の問題等にからんでくるわけですので、そういうことを申し上げておるわけですが、そこで私は企業会計というあり方から、いま久保委員の言うような、そういう展望に立った局舎の建築が望まれると思うわけですが、そういう方針でやられるのかどうか、そしてその自信があるのかどうか、それをひとつこの際、明確に御答弁いただきたいと思います。
  145. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) やはり長期的展望を立てて、その長期展望を立てましたからには、それをやり抜くということでいかなければならないと思います。これはむしろ外の条件というよりも、仕事をやっております私どもの心の持ち方だと思うのでございまして、なるほど建設勘定、建設予算というものは山ほどございません、乏しいものでございますから、その中で地方からの御要望等を受け入れて、なるたけよけいな郵便局を建てようといたしますると、おのおのの郵便局がどうしてもスケールが小さくなってくるということでございまして、そういう傾向といいますか、そういう一つの油断をすると、そういった方向へ流れる傾向がございます。だから、ある意味におきましては、大を生かすためには小を捨てるというような方針を立てなければいけない場合がございまして、そうなってくると、これは外の条件でなくして、仕事を実際やっております私どもの心の持ち方でございますので、その方向をしかと堅持して今後いかなければならない、かように感ずるわけでございます。
  146. 永岡光治

    ○永岡光治君 くどいようですけれども、気持ちは私も十分わかるのですが、従来もその方針でおそらく郵政当局はおっただろうと思うのですね。しかし、でき上がってみると、もう二、三年で手狭になっておるというのが、どこの局でもあらわれている現象なんですよ。そこでそのとき私はこういうことすら考えたのです。そういう二、三年で行き詰まるような局をつくるのは郵務なり、あるいは建築の責任だと、経営者として責任をとらなければいかぬと、そんなでたらめな局舎をつくるような場合は、実は経営責任というものを非常にやかましく言う立場に私はあるわけですけれども、そういう意味で、いや、十年、十五年先見込んだんだけれども、それ以上急激に発展して二、三年でだめになりましたというのでは、これは困るわけですから、その発展の展望もよほどしっかりした資料をもって、思い切ってひとつ私はそういう企業体としての計画を現実に進めていただきたいと思うのですが、このことはいまこの席で局長は、そういう方針でやるのだと、これからそれを信頼して期待するわけですが、ぜひひとつそのことは間違いのないようにしてもらいたいと思うのです。今後二、三年して、局を建てましたが、あれはだめになりましたと、その責任はだれがとりますか。それはそうじゃなかったなんて、そういういいかげんなことでは私は困りますので、その点ひとつ明確に腹に据えておいていただきたいと思うのです。
  147. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 十分肝に銘じてまいりたいと思います。
  148. 久保等

    ○久保等君 ところで、この計画ですけれども、非常に画餅とまでは言わないけれども一、当初の計画から見ると、第二次五カ年計画、四十一年度から四十五年度までのこの計画なんですが、局長先ほど実績のほうの話があったんですが、計画のほうの説明はなかったんですね。ちょっと計画のほうの説明をしてくれませんか。
  149. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 計画の数字の詳細をちょっと持参いたしておりませんが、普通局につきましては、先ほど申し上げました数字は、予定の数字そのとおりでございます。ただ、建築単価が値上がりしたといったような、五年間の間に値上がりしたというようなことがございますので、普通局の局数を確保するために特定局のほうの局数を若干食ったという当初計画の変更は若干なされておると思います。  それから総面積につきましては、局舎面積につきましては、普通局について申しますと、当初計画が八十九万平米でございましたのが、実行が七十五万平米になりまして、これは当初計画の九割程度に落ちたのでございますが、これは建築単価等の値上がりによるやむを得ないことであったと思います。
  150. 久保等

    ○久保等君 私のところにも資料がありますから、資料でお尋ねいたします。局長の説明どうもちぐはぐでよくわからないのです。ちょっとまとめて言いますと、普通局が建物で四百一局、八十九万平米の計画だった。それが実績は二百十局に減って、面積のほうは七十五万平米ということになっているのです。だから局数が約半数くらいに減っているのですよ。それで特定局のほうを食ったとか何とか言うが、特定局は計画どおり六百局、計画も実績もやったんですよ。しかし、これも何か建物の面積のほうはだいぶ減ずられたのかどうか知りませんが少なくなって、十九万平米の面積の予定が十五万平米というようなことに減っているようです。それから土地のほうも、これは特定局ですが、三十九万平米が三十一万平米ですか、というふうに減っているのです。ところで、普通局の建物が四百一局が二百十局というふうに半分程度に局数が減ったというのは、これはどういう理由なのか。それから土地にしても、百四十六局分の土地を確保する予定だったのが百三局分しか確保できなかったということも、これは一体どういう理由なのか。そこらの説明を少し承りたいと思いますがね。それから実行面でとにかく非常に減っているのですね。少しばかり減ったというなら話はわかるのだけれども、四百が二百なんというのは、これはどうも一体計画なのか、何なのか。計画とはこれはちょっと言えぬだろうと思うのですがね。そこらをひとつ入念に説明してください。
  151. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 局数が大体半分になっておりまして、これは私が先ほど申し上げましたのは間違いでございます。それはやはり建物の建設単価のアップということと、当初よりも大き目の局をつくったということのようでございます。それからこれは全体の問題――建物、土地購入、それから普通局、特定局、そういったものをひっくるめてでございますけれども、やはり計画いたしました予算の規模にそのとおりに実際はいかなかったという点はあるわけでございます。
  152. 久保等

    ○久保等君 それにしても、どういうことですかね。普通局が四百一局が二百十局になった。予算がむしろ当初の予定よりも上回った、したがって、結局予算の面では当初計画よりもよけい使うくらいやったのだけれども、物価その他の高騰の関係で局舎が少なかったというならこれも一つの説明なんですよ。ところが、予算そのものは当初の計画よりも少ないんですね。だから一体何をやっていたんだと、物価が上がって予定数が建てられないのはある程度わかるとしても、予算そのものが当初計画よりも少しか使わなくてやれば、建物が少なくて、小さい土地しか確保できないのは当然だと思うのです。これは非常に大きく結果が食い違っていると思うのだけれども、ここら何か理由があったんですか。  それから、予算こそ五カ年計画で、当初つくった予算計画より予算がふくれていくのは当然だと思います。四十一年に五カ年計画つくった、四十三年、四十四年になれば、これに見合ったような予算は、結果的にはふくれていくのは当然だ。それが四十一年につくった予算総額よりもはるかに下回った予算総額、総計でいえば、要するに当初予算の総体は八百五十三億だった、それが六百七十五億実績で使った、約百七十六億ばかり当初の計画よりも下回った実績になっている。これでは貧弱な実績しかならぬのは当然だと思いますね。だから、ここらを、特に局数が四百局予定しておったのが二百局ちょっとぐらいしかできなかったというのは、これは、それこそどういう計画、だれがつくったのか知らぬけれども、ちょっと非常識なような感じがいたしますがね。やはり、努力が足りなかったと、一言にして言えば。しかし、その答弁まで私は質問しておったんでは話にならぬのだけれども、何かもう少し説明をしてもらいたい。これは、単に簡単な答弁で済む問題じゃないと思いますがね。
  153. 溝呂木繁

    ○政府委員(溝呂木繁君) 私、予算のほうに関係しておりますので、その方面から少し説明させていただきたいと思いますが、まず、この計画というものでございますが、これは、確かに郵政省内部でこういう目標でやりたいという計画で、正式に政府として計画まで持ち上げたものでもないし、大蔵省としても、正式に計画としても認めたものではございませんけれども、その点につきましては、まだ努力が足りないと言われればそれまででございますが、一応、そういった、要するに四十一年度でもって今後五年間、この程度やりたいという一つのもくろみを盛ったのがこの計画でございます。したがいまして、この全体計画で、お手元の資料にもあると思いますが、所要額が普通局が七百八億それが実績では五百八十八億で、そういう意味においては八〇数%ということでもって、まず金額全体でもって達成率が八〇数%になりました。それから、面積では、先ほど言いましたように、八十九万平米が七十五万三千平米ということで、これまた九割近く。問題は、先生おっしゃいました四百一局が二百十局に減ったと、本来ならば、金も八割程度、面積も九割程度ならば、局数も九割程度になるはずなんでございますが、当初予定した四百一局の当時から、その後四十三年ごろから、いわゆる集中局という考え方が、先ほど出てまいりましたが、ああいった緊急性のものがどんどん出てまいりまして、初めに全体として局数を見たときよりも、いわゆる集中局とか、あるいは大きな都会の局のほうに緊急性が出てきたために、局数としては逆に減ったと、逆というか、全体の計画のダウン以上に減ったと、こういうふうに御了解願いたいと思うわけであります。  それから、先ほど議論に出ましたように、今度の第三次の計画にしても、多芯型にするとか、そういったような問題を初めに組みながら、また途中である程度変更しながら、緊急性が変わっていくために、局数その他が変わっていく、それが四十一年から四十五年までの計画においても、大きく郵便局の優先順位が変わっている。しかも、それが大局が優先したと、しかし、全体として、確かにわれわれの努力目標に対して、金にして八割、面積九割何ぼか、その点については努力が足りなかったということは事実でございます。
  154. 久保等

    ○久保等君 だから、努力のしかたの今後の問題なんですね。私は、だから、局舎の問題というのは、郵政省にとっては、きのうきょう起きた問題ではなくて、ずっと昔からの懸案なんですが、それらは五カ年計画なら五カ年計画で、ある程度私はオープンにして、しかも閣議あたりで議論してもらうぐらいにすべきだと思いますがね。もちろん大蔵省の予算というものは、単年度予算になっておって、五カ年計画では大蔵省はうんと言わないと思いますよ。しかし、ある程度問題を提起していかないと、郵政省内部の腹づもりみたいなことをやるから、年度、年度で予算折衝をするときにたたかれる。ひとつ、こういう展望でやりたいというやはり私は五カ年計画というものを内閣の責任においてやらせるというような方向に問題提起をしていくべきだと思います。これは電信電話事業の場合についてもよく言うんですが、いや、予算というものは単年度でつくるんだから、そういう計画を立てたって閣議で決定しないと、閣議で正式に決定しないなら決定しないでもいいとして、しかし、問題提起をして、こういう計画でやりますよと、早くから警鐘を鳴らしたり、やっぱり大蔵当局あたりに事前に五カ年計画というものをのみ込ませておくという努力をすべきだと思いますね。だから、将来の腹づもりのような計画なら、これは私は計画の中に入らないと思いますし、事務当局が一つの目安をつくったって、そんなものは五カ年計画に入らないと思います。非常に影が薄いと思います。もう少しやはり大きく私は打ち出していくべきだと思います。それから、先ほどの話にも関連しますが、やはり将来に対する発達調査がルーズだから、たった五年間に緊急性が出て、ほかに予算を回したかり、小さな局を十やる予定だったのが大きな局二つしかやれなかったというのは、私は将来に対する見通しが甘いからだと思います。この際、先ほどの問題に関連するわけですけれども、そういったことに対する将来の発達調査というものをもう少し手をかけて緻密にやっていくべきだと思います。そういった意味の努力が足りなかったと思う。だから、今後の問題については、そういった点に少し重点を置いて、五カ年計画をつくられたら、やはり一〇〇%はいかないにしても、九割前後ぐらい、いろいろな意味で九割前後達成するぐらいに持っていってもらいたいと思う。局数からいえば五割だと、物価の値上がりがありますから無理ないと思いますけれども、しかし、少なくとも四十一年度に策定した予算総額よりは上回るのが当然だと思います。四十一年度で考えたときの物価その他が五年たったら異常な変わり方をしていくと思います。それから、予算は単年度ごとに編成していくんですから、少なくとも四十二年、三年、四年といくに従って、四十一年あたりで想定しておった単価よりは少し単価は高く算定しているはずなんですからね、そうしてみると、はるかに当初の計画の予算総額よりも、実績のほうは上回ったというのが当然だと思うんですね。物価がそれだけ上がったから、同じものをやろうとすれば、予算が予定されたよりたくさん食うということは当然だと思う。そういうのは狂ったというのはしかたないと思います。郵政省のほうに物価問題について責任をとれといったって責任はとれませんからね。ところが、四十一年度あたり考えておった予算総額よりも約百七十億ぐらい下回ったような計画にしかなっていないということは、実に計画よりもはるかに小さな実績にしかならなかったということだと思いますね。だから、ここらの問題は、私は過去の問題の批判だけでなく、将来に対する問題として、五カ年計画に対するやはり取り組み方の問題、それから見込み違いがあったというお話なんですが、それに対する今後の取り組み方の問題、この二つについて、ひとつ郵政大臣、大きな問題だし、特に大臣の立場から、ほんとうにやらなければならぬ問題だと思いますが、大臣の御所見を伺いたい。
  155. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) いま御問答を伺っておりまして、局舎問題は、答申にもありますように、一つの大きな柱でございます。これを、私予算に二度ぶっかったのでありますが、何かやはり単年度のような考え方で、そのつど処理してまいったということをいま振り返ってみると、おっしゃるように、もう少しきちんと計画性を持ったものを、単なる内部の腹づもりというだけでなく、電電公社が七カ年計画というものを大きく振りかざしておりますが、局舎だけであれに比較して匹敵するというようなものにもなりかねるかもしれませんが、やはり現状を十分に分析をしまして、さっきの一中心局でいくべきでないという、これを多芯化のほうへ持っていくというなら、それでその線に即したような計画というものをやはりみずから持たなければいけないということは私も痛感いたします。ですから、いま郵務局なども一番多忙な時期でございまして、そこまでなかなか力が向けられておらぬかもしれませんが、いずれ遠くない機会に、そういう御趣旨をくみ取った一つの青写真といいますか、設計図みたいなものをつくり上げたいと、こういう気持ちであります。
  156. 久保等

    ○久保等君 それから、さらにまた第三次五カ年計画を見ても――第三次五カ年計画は四十六年度、本年度が初年度で、これからスタートするということで一応計画をつくられておるのですが、これなんかも少しわかりかねることは、第二次に比べて普通局なんかの局数もむしろ少ない。これはまあ局舎がこの程度で足りるというならもうけっこうなことだと思うのですけれども、第二次の場合には、普通局の場合、建物が、さっき話がありましたが、四百一局だったが、今度は三百六十八局という計画になっておるようです。土地の場合は第二次よりもだいぶ多くなっておるようですが、そういう普通局の局舎の建物の数が二次よりも少なくなったということはどういうことなのか。それから特定局の場合も、やっぱり六百局だったのが、今度五百局というように減っています。これも一体どういうことなのか。相当局舎の問題が片づいてきているということなのかどうなのか、お尋ねしたいと思う。  それから、四十六年度の一まあこれは初年度ですけれども、四十六年度の計画が、この全体計画から見ると、第一年度目としてはきわめてささやかじゃないかという感じがいたします。というのは、普通局の局数にしても三十四局で、三百六十八局、五カ年間でやろうというならば、まあ平均しても七十局ぐらいはやらぬと間に合わぬのじゃないか。それが三十四局ぐらいで初年度はスタートしようということじゃ、どうも第一年度自体の計画がささやかじゃないかという感じがします。それから土地の問題にしても、二百四十二局分の土地を普通局について確保しようという計画からすると、十六局分の土地を四十六年度では確保しようということでは、これもなかなかどうも、日暮れて道遠しということにならぬかどうか。それで予算の総額にしても、本年度の予算総額は百八十七億という予定のようですが、全体計画から見ると――全体計画は二千六百七十八億円予定されておるようですが、そうすると、これまた予算の面から見ても一割にもはるかに及ばない程度の予算では、一体あとはどうなっているんだろうということなんですが、これ、ひとつ、初年度と、これから第三次の五カ年計画の全体との関係を少し説明願いたいと思うのですがね。
  157. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 第三次五カ年計画の第一年度の四十六年度でございますが、この年度で確保いたしました建設予算は、従来のものに比べますと、先ほども申しましたように、去年に比べますと、三割ぐらい多くなっておりますけれども、五カ年計画の第一年度のものとしては取り不足ということになっております。局数は、御指摘がございましたように十分の一ということでございますが、面積のほうでは七分の一ですから、五カ年計画で確保したいと思っておりましたものは、この査定の数字でいきますと七年かかるということで、若干スピードが落ちるという形になるわけでございます。土地にいたしましても、局数が落ちておりますが、これは大きい局舎の一カ所当たりの面積がふえておると、こういう事情になっております。それにいたしましても、四十六年度、五カ年計画の第一年度といたしましては、かなり取り不足であるということは認めなければならないと思いますし、五カ年間の総所要額二千六百億円というものに比べますと、ずいぶん下回っておりますので、これは次年度以降においてさらに努力をいたしまして、このぺースを回復する、もとへ返えすという努力もしなければならないかと思います。
  158. 久保等

    ○久保等君 第三次のやつは、先ほど第二の問題で申し上げたような線で、これは少し馬力をかけてもらわぬと、いま申し上げたように、四十六年度の計画では、とてもいま考えておる第三次五カ年計画というものは、これは完遂できないと思いますから、少し、もう一ぺん思いを新たにして、こう一割程度にも満たない程度の予算総額では問題にならぬと思いますね。それで、おそらくこれは、全体計画そのものはこれからの物価の高騰等によって予算を、おそらくこれ以上なければ実際は結果的に完遂できないんじゃないかと思うのですが、それが初年度から予想している金額総額も、それこそ一割どころじゃなくて、六分か七分程度の予算にしかこれはなっていないと思うのですね、全体の予算から見ると。そういう点から考えると、これはひとつ、こういう計画を持っておられるのだから、さっき言ったように少し高く掲げて、郵政大臣、特に馬力をかけて第三次局舎計画が遂行できるように、少し旗上げをしておく必要があるのじゃないかということを申し上げておきたいと思います。  ところで、局舎建設をやる場合に、当然土地をまず最初確保しなければならぬと思いますが、普通常識的に考えれば、できるだけ土地を安く確保するということが必要だと思うのですが、最近のように、特に土地が急激に、年々歳々、上昇率が、これはまた年ごとに非常に急上昇していますね。こういったようなことを考えれば、土地を少し先行投資みたいな形で確保される必要があるのじゃないかと思うのですけれども、一体、そのことについては、どういう方法で土地は入手をせられておるのですか、どういう方針でやっておられるのですか。
  159. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 土地の有効的な入手という見地に立ちますると、もう少し弾力的な取り扱いがほしいのでございます。相当先を見越して買収するというようなことをやりたいのはやまやまでございますけれども、財務会計上の制約がございまして、それができない状態でございます。やはり、郵政省の組織といいますか、会計制度といいますか、これが一般官庁並みになっておるせいではなかろうかと存じますが、その点につきましては、もう少し企業的な操作ができるように持っていかなければならないと思いますけれども、今日までのところ、それができないでいるわけでございます。せいぜい二カ年ばかし先行するというのが精一ぱいの措置になっておるのが実情でございます。
  160. 久保等

    ○久保等君 私は一つの思いつきみたいな提案ですけれども、たとえば郵政の互助会あたりで、これを先にできるだけ先行投資を自主的にやっておき、しかるべき時価で、郵政省は、まあ時価よりは少なくとも安く買うという方法も考えられると思うのです。そうすれば互助会のほうでもある程度の、民間みたいなもうけはできないけれども、ある程度の利潤をあげられ、郵政省のほうも、民間よりは相当安く買えるというようなことも方法としては――そのかわり、さっき言ったような発達調査なり将来に対する見通しを相当的確にやらなければ、実は土地を買ったけれども、郵政省は使わないのだというようなことになってくると、いろんなまた問題が出てくるかと思うのですが、何かそういうくふうもやるべきだと思うのですね。現行の財務会計制度ではやれないということでしたら、当面の問題としてはやれないのですから、将来の法律問題としてはむしろ改正するような努力もすべきだと思うのですね。しかも一般の役所の単なる官庁執務だけのための局舎じゃないのですからね。特に公衆が直接利用するわけですから、そういう立場では私は大蔵省あたりももう少し積極的な理解を示すべきだと思いますし、また、こちらのほうの主張も比較的主張しやすいと思いますね。役所の人たちだけがただ仕事をしている事務室ということだったらなかなかむずかしいかもしれないけれども、現実に現業官庁として公衆自体が大ぜい出入りをし、公衆自体が利用する建物だということで、ある程度私は郵政省の独自の特殊性というものを主張できると思うし、そういった面からも法律的な制度の改正も、これは簡単にはもちろんいかない問題でしょうが、しかしやっぱりやっていくべきだと思います。いわゆる企業会計らしいものにしていくべきだと、それこそ公社になるならぬは別として、そういった問題は現実問題としては法律改正をやるような方向で努力をすべきだと思いますし、それで土地の問題なんか、いまのような情勢で、物価が安定している状態だったらいいと思うのですが、しかし、物価がこういう状態の時期には、やっぱり土地を先行入手、確保するという立場から問題があるとすれば、そういう立場で努力をすべきじゃないかと思うのですが、いずれにしても、結論としては、できるだけ早期に土地を確保するという方向で努力をすべきだと思うのですが、まあ御異存はないと思うのですが、郵政大臣いかがですか。
  161. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) いまの御提案十分一考に値すると思っておりますが、おっしゃるように、土地価額がもうたいへんな勢いで上がる時期てございますから、これを何とか先行取得をしておく、これも配慮しなければならぬ問題でございます。なかなか所定の会計の範囲内だけで金が足らぬとすれば、これは借り入れ金というような問題も、これに限ってですよ、私はもう少しワクを拡大して考えていいのではないか。まあいろいろな手をひとつこれには用いたい、こう考えております。
  162. 久保等

    ○久保等君 いまたまたま郵政大臣が一般会計からの借り入れというようなお話もあったのですが、私もぜひだからそういう土地の資金の問題については、これは単に郵政の毎年毎年使う予定して必要しかも最小限度の予算にしかなってないと思うのですが、いま言った先行投資なり入手なりということになってくると、これはやっぱり大蔵省から少し積極的に借り入れ金をやって、確保していくというようなことも必要だと思いますし、財政的な問題としては、そういう積極的な資金確保のことについて大臣の御努力をぜひひとつお願いを申し上げたいと思うのです。  それで、まあ時間がなくなりますから次へ進めますが、ついでにちょっとお尋ねしておきますが、年末繁忙のときに仮仮設の局舎をどんどんつくって、そういったことにも相当なやっぱり経費を食っていると思いますが、その状況を、経費の面でちょっと御説明願えませんか。年間どの程度の仮仮設局舎確保に経費を必要としているか、ここ数年くらいのところの状況をちょっとついでに御説明願いたいと思います。
  163. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 四十一年から四十五年までの五カ年間につきまして年末仮設の面積、経費を調べたものがございますので申し上げます。  四十一年度の年末におきまする仮設は、面積で十三万八千平方メートル、使用経費が約五億八千五百万円でございます。四十二年度におきましては、面積が十三万六千平方メートル、使用経費五億五千五百万円。それから、四十三年度におきましては、面積が十三万六千平方メートル、使用経費六億三百万円。四十四年度におきまして、面積が十四万五千平方メートル、使用経費八億二千万円。四十五年度におきましては、面積が十六万三千平方メートル、使用経費八億七千八百万円でございます。
  164. 久保等

    ○久保等君 その数字をお聞きしても、やっぱり年々歳々局舎の行き詰まりが増大をしているということを物語っておると思うのですね。ということは、使用面積にしてもだんだん多くなっているし、使用経費の面でも多くなっているのですから、こういったことも本来の局舎の問題とも関連をすると思うのですね。たとえば五カ年間だけでも約三十四億円余の仮設局舎の費用が、これはまあ年末繁忙関係になっていますが、使われているわけですが、もちろん年末繁忙という特殊な時期だけの問題ですからね、これに合わせた局舎をつくるということもまたいろいろ問題はあると思うのです。まあしかし、それにしても、ある程度弾力的な運営ができる程度の局舎のスペースがあれば、こういったものにもう少し節約のできる面も出てくると思うのですが。したがって、こういったこともできるだけ解消をはかって、これは完全に解消をすると逆に不経済になるかと思うのですけれども、ある程度これは解消をはかっていかなければならぬ、本局舎のほうで解消をはかっていく努力をすべきだと思いますが、それはわかりました。  それで、次にお尋ねをしたいのは、郵便機械化の問題、計画、もちろん局舎計画もそうですし、同時に郵便のできるだけ省力化という立場からも機械化されていきつつあるわけですが、この計画について少しお尋ねしたいと思うのですが、区分機だとかあるいは選別押印機、こういったような計画について、それから現在の台数、今後の一応計画等について少し簡単に御説明願いたいと思います。
  165. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 機械の中で、まあおもなる機械でございますが、郵便物の自動読み取り区分機と自動選別取りそろえ押印機につきましてその概要を申し上げます。  まず、郵便番号自動読み取り区分機でございますが、今日二十二局で三十五台を配備いたしております。これは間もなくさらに十四台が局に配備されることになっております。それから、自動選別取りそろえ押印機でございますが、これはただいま三十二局で四十五台の配備を終わっております。これもさらに九台のものが遠からず現業に配備される予定になっております。以上が、今日までの配備状況でございます。  今後の計画でございますが、これは、これから先の、まあ郵便物の動向、それから機械の性能の問題等がからみになりますのでおおよその目標ということになるのでございますけれども、四十七年度以降、これは五十年度くらいになるかと思いますが、自動読み取り機につきましては百二十四台ばかり置く必要があると思いますし、選別押印機につきましては、現有のものを含めまして百一台、先ほどの区分機も現在使っておるものを含めまして百二十四台でございますが、その程度のものを置くことを考えております。
  166. 久保等

    ○久保等君 今年度の計画、ちょっと局長の数字が違っているんじゃないですか。局長いまその区分機のほうは十四台、それから選別押印機のほうは九台というような御説明でしたが、それでいいんですか。
  167. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) いま申しました十四台と九台は、実は四十五年度予算のものでございまして、四十六年度分といたしましては、予算上自動区分機につきましては二十二台、選別取りそろえ押印機につきましては二十五台成立いたしておりますので、いままで成立いたしまして実は使わないでおりました金額と、四十六年度に新たに成立いたしました予算分を合わせまして、四十六年度まで九十五台という数字が出ておるわけでございます。選別押印機につきましては、同じような意味合いで六十六台という数字でございます。
  168. 久保等

    ○久保等君 そうすると、区分機が四十七年度以降結局百二十四台、それから選別押印機が百一台と、ここまで配備すれば、まずまず一応の当面の目標は終わったという予定ですか。
  169. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) ひとまず目標達成だと思います。と申しますことは、現在機械を置いてしかるべき局にはこれで機械が置かれることになります。つまり区分機につきましては、一日の引き受け取り扱い物数十万通、選別機につきましては、引き受けが四万通程度の局にはこの数字でもって大体配備ができるということでございます。しかし、将来物数が伸びていきますので、そのうちその基準に達する局がどんどん出てくるかと思いますから、そうなると、さらにこれに追加配備をしていかなければならないと思います。
  170. 久保等

    ○久保等君 それから四十七年度以降というのですけれども、大した数字でもないんですけれども、四十七年度以降、いつまでですか。最後のほうはぼけているんですか。
  171. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) この辺はいろんな不確定あるいは未確定要素が重なるものですから、こういうふうにしたわけでございますが、見当といたしましては、昭和五十年ごろというふうに考えております。
  172. 久保等

    ○久保等君 それから次に、郵便番号の問題なんですが、現在だんだんと記載率が高まってきているんじゃないかと思うんですが、現在どうなっておるか。これを始めてから年度ごとにどういうパーセンテージ、どの程度上昇していますか、記載率の問題。
  173. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 郵便番号制度でございますが、ことしの七月でまる三年たつわけでございます。始めましてしばらくの間は六〇%台でございましたが、この三月に調査いたしましたところでは八四・六%ということで、だいぶ記載率がよくなってきております。機械の性能をフルに活用するため、あるいは手作業の区分能率を上げるためには、やはり九〇%を早くこえるように持っていきたいと、かように存じております。
  174. 久保等

    ○久保等君 それから番号を一般の人に書いてもらうわけですから、誤記がやはりあるんじゃないかと思うんですが、誤記はどの程度あるものですか。パーセンテージでも何でもいいです。
  175. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 三%程度あるようです。
  176. 久保等

    ○久保等君 私のお尋ねしているのは、出される人が数字を書き入れるものだから、間違って書くのがどの程度あるかとお聞きしたんですが、それが三%ですか。
  177. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) そうです。
  178. 久保等

    ○久保等君 わかりました。しかしそれもどうですかね、最初のころと比べて、大体、ずっと平均して三%ぐらいあるものですか。記載率が高くなっていくに従って誤記が多いのか、どういう状況ですか。
  179. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 誤記率につきましての詳細な数字はないのでございますが、制度を始めましたころはやはり誤記率は高かったように思います。最近はだんだん皆さんなれてきましたから、誤記率は低くなってきておるということが実情でございます。
  180. 久保等

    ○久保等君 この郵便番号制度、これは利用者の協力を得るという意味でも非常に画期的な制度だと思うんですが、これが実際やられて、どういうふうな効果を発揮しているのか。もちろん抽象的にといいますか、原則的にはわかるわけなんですが、それを何らかの方法で具体的にその成果というものが説明できませんか。ということは、国民の一般の立場からすれば、書いたことによって、そのメリットというものが自分にこれだけ還元されてくるというか、協力したためにやっぱりこれだけよくなったんだという点がはっきりすればするほど、こういったことの私は協力態勢というものはますます高まっていくだろうと思うんですね。書いても書かなくても、どうせ着くものは大体同じように書いているんだということだったら、一々めんどうくさい、書かないほうが早いからということにもなろうと思うんですけれどもね。だからそれが具体的に何か説明できることがありますか。
  181. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 先ほど申しましたように、ただいま配備してありますのが全国で二十二局、三十五台でございますが、これに対しましては二百人の人員の節約をやっております。これは予算ではっきりとその分だけ減員になっております。機械にかかりませんで、手作業にかかるものがかなりあるわけでございますけれども、筋といたしましては、その分も作業能率が上がるわけですから、減員の要素が立つわけでございますけれども、ただいままでのところ記載率がやはり低かったということは、郵便物の中で番号が書いてあるのと書いてないのとあるわけですから、それをより分けなければならない、番号が書いてあるものは番号区分をしますが、書いてないものは従来のやり方で区分をしなければならない、つまり二重作業、二重手間という面で、逆に要員面にはプラスの現象があるということで、これは大蔵省ともいろいろ折衝いたしましたが、もう少し番号の記載率が上がるのを待って要員措置をしよう、それまでは保留であるということで今日まで来ております。
  182. 久保等

    ○久保等君 現在八五%程度の記載率というお話ですが、一〇〇%というわけにもなかなかいかぬだろうと思うんですけれども、どのくらいで九〇数%ぐらいにできる見通しですか。そういったことはちょっと見通し困難ですか。せめて九五%か、それをちょっとこすぐらいのところへ持っていくことが好ましいんじゃないかと思うんですが、これは大勢待ちで待っているんじゃありませんか。
  183. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 年賀状の記載率はたいへんいいわけです。これは年賀はがきが様式がきまっておるというようなこともございましょうか、九二%になりました。したがって、私どもはもう少しPRをして、勧奨することによりまして、九〇%をこしたい、九五、六%程度には高めたいと、かように思っております。問題は個人個人の差し出しでございませんで、会社とか官庁であるとか、そういう郵便物を多量に出される、別納、後納等で多量に出す場合の記載率が悪いんでございます。そういう面で、特に重点的にPRをいたしまして、記載率をもっと上げてもらうように努力をしたいと思います。
  184. 久保等

    ○久保等君 次、郵便外務員の問題ですが、だいぶ当委員会でもいろいろ質疑がなされておりますから、ダブった質問は差し控えるようにいたしますが、外務員の確保の問題、いろいろと頭を悩ましている問題ですが、問題は、要するに魅力ある職場にしていく、職種にしていくということが必要だと思うんですが、ところが給与の面をよくしようということで、また現に、先般の御説明でも  一万円ぐらい高くなっているんじゃないかというようなお話もありましたが、特に労働時間なんかの問題についても、できるだけ短縮をする。それから、これはもう単に外務員だけの問題じゃありませんが、週休二日制の問題ですね。これはもう最近やかましく言われておるように、勤務時間をできるだけ短縮する。それから週休二日制も、これはもう時間の問題だと私は思うんですけどね。郵政省あたり、特にいま言った郵便外務員あたりの待遇改善の一翼として、そういった勤務時間の短縮、週休二日制の実施だとか、それから早朝、夜間勤務の勤務時間の短縮だとか、そういった勤務時間の短縮、勤務労働の短縮、そういったようなことを積極的にやることも、これ非常に魅力あるものにする一つの方法だと思うんですね。週休制の問題については、最近非常に、世界はもちろんのこと、日本の場合でも、何かきょうあたりの新聞にも、日経に出ておる。通産政策として、時短を最優先的にひとつ考えていこうというようなことで、産業構造審議会ですか、これが「七〇年代の新しい通商産業政策の基本方向」を審議している中で、いま言った労働時間の時短の問題を取り上げているようですが、そういう全般的な問題もさることながら、郵政省の場合に、特に外務員の要員確保という立場から言っても、労働条件の改善の最も大きな問題だと思うんですけれども、時短なり、それから週休二日制の問題、これについてはどういう積極的なお考えを持っておりますか。
  185. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 勤務時間短縮問題、週休二日制問題でございますが、これは組合とも十分協議しなければならないと思いますけれども、勤務時間短縮につきましては、事業の中で近代化、機械化が進んでいく、それに応じて漸進的に、部分的に勤短を、勤務時間短縮をやっていくという点で意見の一致を見ております。そうなりますと、外勤の面での機械化というのは実はないのでありまして、郵便の内勤作業の面において、先ほど申しました自動区分機、自動選別機を局に配備する。その配備された局におきまして、内務者について部分的に勤務時間短縮が行なわれておると、こういう状況でございます。……そういう方向でただいま話を進めておりますが、まだ結論は出ておりません。方針が決定したようなことを申し上げましたが、いま人事局長が注意しまして、まだ結論は出ていないということでございますので、そういう話を寄り寄りしておるということでございます。  外務につきましては、従来、外務員は日曜、祭日の区別なくかけ回っているということでございましたんですが、それは非常に気の毒であるということで、四年ばかり前から日曜日の配達は取りやめにして、日曜日には皆さんと同じように休暇を取らせる、日曜日に週休を取らせるという政策を出しまして、普通局関係ではもう七割ぐらい日曜配達廃止を実施したと思います。特定局におきましても、大体半数ぐらいは実施ができたと思います。これは、従来に比べますと、外務員の労働条件のたいへんな改善でございます。  外務員の勤短及び週休二日制につきましては、先ほど申し上げたとおりでございます。
  186. 久保等

    ○久保等君 それは役所だから、人事局長の言うのが話もわかるんですけどね、やっぱり現場を持っていて、それで特に人がなかなか集まらないとか、来ないとかいう特殊事情がある現場の官庁としては、役所とはこれは名ばかりで、それこそ公共企業体であろうとなかろうと、とにかく国民の直接サービス機関としてやっている現場ですからね、それに合ったような勤務体制というのが本来取らるべきだと思うんですね。それを一般の行政官庁並みみたいな運用をやるところに無理があるんですね。だからあんまり遠慮されることなく、私は少し胸を張って、要求するところは要求し、それから全員また一律にやるというようなことが無理なら、それこそ特殊な事情のあるところから、特に、私は郵便外務員の問題にしぼってお尋ねしてるんですが、積極的に待遇改善の一翼として考えるべき問題だと思うんですね。  先ほどちょっと申し上げた産業構造審議会なんかの審議している中身は、一九八〇年には週休二日制、勤務一日七時間というようなことで、一週三十五時間ぐらいにするんだというような方針を出したとか、何とか言っております。これは日本の話なんですね、外国の話じゃないんです。そういう時代になってきてるんですからね。ましてや特殊事情があるようなところについては、交替制勤務みたいな勤務ですからね。そういったようなところなんかについては、特別にやっぱり考慮をすべきだと思うんですね。それで、あんまり遠慮されることは私はないと思います。もちろんいろいろ人事院規則や何やら勤務時間というものは制約がありますけれども、しかし、特例としても認められるような措置をとらなければ、人が現実に集まらないというような事情のあるところでは、そういうような前向きで取り組んでいくべきだと思うんですね。  人事局長、そこら辺の積極的な答弁をお聞きしたいと思いますね。
  187. 北雄一郎

    ○政府委員(北雄一郎君) 結果的に必ずしも御意向に沿うような積極的な御答弁にならないかもしれないんでございますけれども、ただ、私どもといたしましても、現行の労働時間をおいおいに縮めていくということが、やはり社会の一つの勢いとしてあるという事実は必ずしも否定するものではございません。私どもといたしましても、わが国の民間企業、あるいは他の公共部門におけるそういった労働時間の推移というものを一方で見きわめる、同時に、私どものこの郵政事業経営上の諸問題、これも十分に考慮いたしまして、その上で先生おっしゃいました郵便外務員というものの、端的にいいまして求人難、あるいはその労働内容というものに対応して、こういった問題を慎重に考えていく必要があるということについては十分認識をしておるわけであります。ただ、事業の経営を申し上げますと、御承知のようにほとんど人力に依存しておるわけでございます。なかんずく、郵便の外務職員諸君の場合において特にその度合いが高いわけでございます。したがいまして、もう労働時間を短縮するということは、直ちにもう定員増、あるいはひいては人件費の増高というものにもはね返るわけでありまして、事業経営上非常に大きな問題であります。経営財政という面から大きな問題であり、かたがた先生おっしゃいますように、郵便外務員に魅力を与えるという意味からもこれは大きな問題だというふうに認識しております。そういった認識の上に、さらに組合のほうの要望もございまして、実は一昨年来労使間でこの問題についての専門委員会というのを開いておりまして、この中でいろいろ話し合っておる次第であります。そうして冒頭に申しましたように、こういった中でいろいろその実現を可能ならしめるような条件というものについて意見の調整をはかっておる、こういう次第でありますので、ひとつ御了解いただきたいと思います。
  188. 久保等

    ○久保等君 それはぜひそういった世界の趨勢というか、日本の国内における趨勢もあるわけですから、金がよけい要るという話は、これは当然だと思うのです、待遇をよくしていけば金も当然かかるだろうと思うのですが、いずれにしても、勤務時間だけの問題に限って申し上げますならば、それこそ前向きの積極的な姿勢でこの問題についてもひとつ取り組んでもらいたいと思います。  あまり時間もありませんが、ちょっとお尋ねしたいのは、この答申の中の五ページのところで、郵便事業の人件費の割合が一体総体の経費の中で幾らを占めるのか。これは答申、ミスプリントだかどうか知らぬですけれども、大臣の諮問には約七〇%と言い、それから審議会の答申では八〇%というようになっているが、えらく答申と諮問と違うのですが、どういうことですかね。
  189. 溝呂木繁

    ○政府委員(溝呂木繁君) 私ども一般的に郵政事業における人件費というときに八〇%ということを言っております。これは郵政事業全体として見た場合でございます。それから、いまお話しの七〇%と八〇%と二つ数字が出ておりますが、その七〇%というのは、非常に厳密に今度は郵政事業のうちの郵便業務だけを分計経理してみまして、したがって、先ほどちょっとお話しいたしましたが、郵政事業は本省もあれば、郵政局もある、郵便局もあるという総体的なものですが、郵便局の郵便業務だけに携わっているその経費の中での人件費という狭い意味では、七〇・三%、しかし御承知のように、これも予算科目上の人件費でございまして、たとえば、これはときどき笑われるのですが、非常勤賃金などは物件費に入っております。その七〇%というときには、したがいまして、厳格な意味の郵便業務だけに限っての人件費率は七〇%、それからさらに物件費の中に賃金とか、あるいは恩給の負担金とか、そのほか人にかかっていく経費――実質的な経費、それを求めていくと郵便だけでも八〇%近くになります。したがいまして、ちょっとわかりにくかったかと思いますが、郵政事業全体で見た場合の、厳格な意味での人件費が八〇・三%、郵便業務だけに限った場合が七〇・三%、さらに広い意味の人件費を入れてみると、それも八〇%近くなる、こういうことでございます。
  190. 久保等

    ○久保等君 説明聞けばわかりますが、これプリントじゃ、いずれも郵便事業の中に占める人件費というのは、大臣の諮問では七〇%と言い、それから答申のほうでは八〇%と言い、そういったいま経理局長の言うような説明は何もついておりませんから、やはりこれはちょっと不見識だという印象を免れないですからちょっとお尋ねしたのです。  それでは答申関係については終わりまして、ちょっと法案の問題について二、三お尋ねをしたいと思います。  それはすでに何か午前中のこの委員会でも質問があったそうですが、例の今度の郵便法の中に新しく第三条を設けているわけですが、この郵便法の第三条は削除されて現行法ではないわけですが、今度新しく「郵便に関する料金」というところで設けられた。「郵便に関する料金は、郵便事業の能率的な経営の下における適正な費用を償い、その健全な運営を図ることができるに足りる収入を確保するものでなければならない。」というふうになっておるのですが、これはどういう趣旨で、こういったものを新設するのか、まず御説明をお伺いしたいのです。
  191. 溝呂木繁

    ○政府委員(溝呂木繁君) この条文は郵便法の中に入っておりますが、非常に経営的な意味の条文でございますので、私から答弁さしていただきますと、先ほど郵務局長から答弁がありましたように、現在の郵便法で、この料金の決定についての条文ということになりますと、一条の「なるべく安い料金で」ということだけであって、はっきりした郵便法上に明確なこまかい規定はありませんでした。しかし、われわれとしては、従来こういう条文の中においても、郵政事業は独立採算制でやるのだという考え方のもとにずっとこの郵便法の一条の「なるべく安い料金で」という表現ではあるけれども、そういう考え方を持ってやってきたわけでありますが、今回そういう考え方をはっきり法文の中に入れておいたほうがベターだろうということで、今回郵便法三条という中に料金決定に関する考え方といいますか、決定原則的なものを入れ、収支相償というものをはっきり打ち出したと、こういうことでございます。
  192. 久保等

    ○久保等君 もう少し、それは基本的な考え方はそういうことだと思うけれども、この条文の字句の表現上からこれに沿ったようなもう少し丁寧な御説明を願いたいと思うのです。
  193. 溝呂木繁

    ○政府委員(溝呂木繁君) そこでいまのような趣旨でもって、どのような考え方を盛るかということでいろいろ検討したのでございますが、収支相償と独立採算制というものを盛る場合に、全体の経費を収入でまかなうといういわゆる総合原価的な考え方でいくか、いわゆる民間の公営企業等の決定原則にあるように、正式に原価ということばを用いて、非常に個別原価的な考え方を出すかということをいろいろ検討したのでありますが、今回はその表現にありますように、健全な運営を確保するに足る適正な費用ということで、原価ということばをあえて避けたわけであります。ということは、先ほど来いろいろ御説明してまいりましたように、総合原価的な考え方、要するに、郵便事業にかかる費用は郵便の料金でまかなうのだ、こういった意味でもって今度の三条を設けたと、こういうことでございます。
  194. 久保等

    ○久保等君 まあこれはいろいろ意見の分かれるところだろうと思うのですね。特に公共性の強い郵便料金、しかも第一条にこの目的が規定せられておりますが、従来からある規定ですけれども、結局、「なるべく安い料金で、あまねく、公平に提供することによって、公共の福祉を増進することを目的とする。」という、そういう大目的の使命を持っておる郵便事業が、まあ総合原価主義的な考え方でいいかどうかという問題になりますと、私は非常に問題があるのじゃないか。結局、一切の経費というものは利用者負担なんだと。それは個別的な原価だけではなくて総合的原価主義というから、まあ施設の減価償却といったようなものも当然料金の中に含まれるということに考え方としてなってくると思うのです。先ほどもちょっとお尋ねをした中に、たとえば局舎なり、それから土地の購入について一般会計あたりから借り入れをやって、そういう不動産的なものの確保については、政府全体というか、政府のほうで確保させるように、大蔵省のほうで確保させるようにということについて協力をさせる、これは私は当然だと思うのです。だが、それを独立採算制とは言いつつも、完全な意味での独立採算制というのは、郵政事業の本来の目的からいって私は少し行き過ぎだというふうに考えるのですが、何というか、もう完全にあらゆる費用は一切この原価の中に含めるのだというやり方をすること自体、郵便法の第一条の目的からいくと、これは私は問題があるのじゃないかと思うのですが、どうですか。
  195. 溝呂木繁

    ○政府委員(溝呂木繁君) 先ほどの私の答弁、少し不完全な点がありますので補足をさせていただきますが、この三条はあくまでも郵便法全体の中で読まれるべきもの、したがいまして公共性を十分に発揮しつつ、その公共性を前提としてかかった経費を収入でまかなうと。ですから、公共性を無視して、何といいますか、独立採算制をとれという意味ではなくて、逆に公共性を前提とした事業を営む、ただ料金はそのかかった費用を償うと、こういう意味でございます。  それから、なお三条というものは、一切の借り入れなり、一般会計からの補てんを絶対的に排除しているものかどうかということにつきましてもいろいろ議論したのでございますが、まず借り入れ金の問題は、これは普通適正な費用という中には、先ほど先生御指摘のように、一般に損益計算的なものが含まれるというのが一般論でございます。したがいまして、建設勘定等は当然この三条があっても、まあ現在でも財投から借りておりますが、借り入れ金をもって処分するということで、これはこの三条があっても支障がないし、今後とも私ども借り入れ金をもって局舎建設の財源をまかなっていきたいと思っております。ただし、御指摘のように、減価償却費は、これは一般的に損益計算書の中で損費にたてますので、このほうはある程度料金のほうにかかってくることは事実です。それからなお、緊急が生じた場合、すなわち郵便料金の値上げができなかった場合でも、この三条がどうなるかという議論が出たのでございますが、やはり緊急事態が起きたようなときにはある程度特別立法をもって、臨時立法をもって一般会計からの繰り入れができるというふうに解しております。これは過去においてもそういうことがありますが、これは臨時立法いたしますので……。それから借り入れ金につきましては、先ほど言いましたように、現行法規あるいはこの三条法規があっても建設財源等からの借り入れはできると、こういうふうに解釈しております。
  196. 久保等

    ○久保等君 その緊急事態というのはどういう場合ですか。
  197. 溝呂木繁

    ○政府委員(溝呂木繁君) たとえば、これは当然その赤字になった場合に、今回の法律でも一種、二種は法律の改正が必要になってきます。したがって、その法律の改正ができないような場合、――この三条でも、一応その場合は法律を改正して一種、二種の料金の値上げをすることを前提としておりますが、そういったことができないような場合、そういったような場合においては、結局特別立法等設けて処理をすると、こういうことになろうかと存じております。
  198. 久保等

    ○久保等君 ちょっとよくわからないのですが、一種、二種の料金値上げが法律改正によってできない場合、臨時立法をするというのですが、それどういう場合がありますか、値上げの法改正ができないような場合というのは。
  199. 溝呂木繁

    ○政府委員(溝呂木繁君) 結局、国会に提出したけれども、郵便法の改正ができないというような場合があろうかと思います。しかし一方、予算は赤字になるといったような場合に、補正予算を組むか何かする場合に、結局一般会計から繰り入れて歳出――結局値上げを予定したけれども郵便法が通らないということになりますと、その歳出権限をもらっても財源がございませんので途中で支出ができなくなります。その場合には当然一般会計からの繰り入れをせざるを得なくなります。その場合には、ですから補正予算を組む場合に臨時立法をして、これは過去にもございますが、特別立法といいますか、何十何年度限り幾ら幾らを一般会計より郵政事業特別会計に繰り入れるという特別立法を設けまして、そして郵政会計の歳出権を確保するといった意味の特別立法で処理する、こういうことでございます。
  200. 久保等

    ○久保等君 そういう法律をつくってやるなら、これは法律なら法律でやるのですからね、特別考えの中に入れなくても私はいいと思うのですが、ただそうでなくて、この「適正な費用を償い、その健全な運営を図ることができるに足りる」という問題ですがね。実際問題として、年度年度でNHKのような予算の立て方になっておりますと、予算がきまったことによってそれに伴って料金の金額がきまっていくということなら、あの問題も理論的にいえば年々、毎年毎年変わってもおかしくない。別に料金を幾ら取るということはさまっていないのですから、予算がきまることによって結果的に料金がきまっていくという制度だからいいと思う。ところがいま言った、収支相償うと言うけれども、一体ことしが百億余って、来年度は九十億になって、その次はゼロになったという形で年々同じような収支ということはあり得ないと思うのです。そうすると、収支相償うということは一体どの程度が収支相償っているのか。一番理想的なのは、理論的に理屈を言えば収支ゼロになるのがいいのだ。しかしそんなことはむしろ現実問題としてはあり得ないことですね。そうすると、どこらにどの程度の収益と言ったらおかしいけれども、単年度に関する限り黒字になる、具体的には昭和四十六年度なら四十六年度が黒字になる。そうすると、それは収支相償っているけれども、過大な料金を徴収しているじゃないかということは理論的には言える。といってもゼロでも困るのだということになると、幾らかのアルファ的な黒字というものを含んだ現実問題としては料金が決定されることになる。その幅がどの程度になっていくのか、どの程度が適当かということになると、それこそ主観の問題です。百億ぐらい出るのが収支相償うと考えておりますと言い、二百億ぐらい出ているのが収支相償うと考えておりますと言い、全く主観的な問題になる。しかし、主観的な考え方で現実的には料金が決定されて国民が負担するということになる。ですから現実的には相当プラス・アルファ的なものを含めた料金というものが決定される。第一条ではできるだけ安い料金でなければならぬと言いつつも、最低よりも少なくともある程度上乗せしたものが料金として決定されるということになっていくと思うのです。だからそこらを一体どの程度が適正な、要するに費用と見積もっていくか、そのあたりいかがお考えでしょうか。
  201. 溝呂木繁

    ○政府委員(溝呂木繁君) たいへんむずかしい問題でございますが、現に郵政審議会におきましても、どの程度料金を改定したときにもたせるのが一般論かということで議論がありました。非常に安定した経済情勢のときにはなるべく長く考えるのが穏当である。しかし最近のように非常に物価情勢の激しいとき、こういうときにあまり多くを見て、かえって間違った料金をやるよりも、ある程度安全な限度にすべきであるということで、今回は三年間ということが答申の趣旨にもうたわれております。したがいまして、第三条の解釈もそういったふうに、やはりその時期、その情勢に応じて考えるべきじゃないかというふうに考えております。したがいまして、今回は私ども三条の適用でいえば三年間を一応の前提として今回の料金を決定した、その意味においては三年間で大体収支償うような料金が決定される、またそれが三条によって許される範囲の適正な費用をまかなうための料金だ、こういうふうに考えております。
  202. 久保等

    ○久保等君 やはり何か国民の立場から考えると、この一条と三条の関係というものは、少しそこに何かすき間があるというか、ちょっとすんなりと理解しにくいような感じが私はいたします。しかし、いま経理局長の言われるように、三年ぐらいをめどに、その間での収支相償うというところをめどにされるのだという具体的な見解はわかりました。だけど、やはり郵便事業というような事業については一般会計で何らかの形でやっぱりめんどうを見るという一つの、何というか面は、これはやっぱり確保していくべきだし、むしろ本質的に第一条というものをまた多少考え方を違えれば別ですけれども、第一条というものが従来どおり現存し、今後も存置していこうという考え方なら、何とか、そこらにもう少しくふうがあってしかるべきだと思うのですが、いまお話があったようなことも、三年と言われるけれども、結果的にどうなるか、これはもちろんわかりませんね。だからそうなると、結果的にはあまり安い料金じゃなかったというようなことが言えるような気がするものですから、私はすんなりとちょっとこの第三条そのものをいま説明どおりでわかりましたという気持ちにはならないのですが、もう少しやっぱり公共性というものを考えたときには、そういう収支相償うという考え方そのものは必ずしも堅持していかなくてもいいのじゃないかというふうに考えます。もちろん、独立採算制というたてまえがあるのですから、もちろん独立採算制の中でやらなければならぬということはわかりますけれども、しかし、さればといって、収支相償うという必要がある限りにおいては、料金はどんどん上げていくんだということでは、郵便事業という使命からいって少し私は行き過ぎのような感じがいたします。  それで次、今度は、この問題についてもけさほど何か質問があったのだそうでありますが、例の第三種郵便物の問題――第二十三条になりますか、このところで例の、現在は法定料金ということになっておるのですが、これは今度この二十三条のところで、「郵政大臣が郵政審議会に諮問したうえ省令で定める。」というふうにし、だいぶ従来よりも簡便に扱えるようなことになっておるようですが、これまた国民の立場からいえば非常に大きな問題だと思います。特に財政法の第三条ですね、これにははっきりと、「事業料金については、すべて法律又は国会の議決に基いて定めなければならない。」というふうに法律主義を第三条で明記しておるのですが、そういう立場から考えても、第二十三条のこの一項、新しく捜入して、郵政省の省令で定めることができるということにすることは、非常に問題だと思うのですが、いかがですか。
  203. 溝呂木繁

    ○政府委員(溝呂木繁君) 財政法三条との関係になりますので私から答弁さしていただきますが、財政法三条には、おっしゃるように、なるべく法律によるということが趣旨でございます。ただし、条文そのものを見ますと、「法律又は国会の議決に基いて」というふうに表現してございます。それでいろいろその件について学説等を読んでみますと、やはりこの「基いて」というのは、議決によるということではなくて、法律に何らかの根拠を置いて、その根拠に基づいて委任するという場合は、財政法三条の違反にならないというふうに私どもは解釈しております。したがいまして、今回の三種、四種、五種等の委任は、その意味においては財政法三条の違反にならないというふうに考えております。もちろん、いかなる料金も「基いて」できるかということになりますと、私どもの中では前からいろいろ議論がありましたように、一種、二種は完全独占的なものであるので法律に基づきますが、三種、四種、小包になりますと、民間に他に運送手段がございますので、そういった意味においてもやはり法律に根拠を置きながら省令に委任するということでもって実質的にも支障ない、こういうふうに考えたわけでございます。
  204. 久保等

    ○久保等君 例の郵政審議会の答申がありますが、その中にも第三種郵便物の料金についての問題の扱いについて具体的な――具体的なというか、ある程度具体的な答申がなされております。何らかの基準を法定しておいて、料金はその範囲内で政令で定めるという答申が出ておるのですが、その答申との関連で、いまの問題で郵政省はどんなふうに考えておりますか。
  205. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 御質問にずばり当たっていないかもしれませんが、今度の法案の趣旨は、郵政審議会が出されました答申を先ほどお読みいただいたその内容に合致しておるというふうに考えております。
  206. 久保等

    ○久保等君 それでは、もう少し分離してお尋ねしたいと思うのですが、何らかの基準を法定しておくというのですが、その基準の法定はどこにどういうふうに書いてあるのですか。
  207. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 郵便法改正法案によりますと、第三種郵便物の料金は二十三条で「郵政大臣が郵政審議会に諮問したうえ省令で定める。」とございます。郵政審議会に諮問するというのは、三種料金を省令で定める場合の一つの歯どめといいますか、一つの制限事項になるわけでございます。さらに続きまして、二十三条では、「この場合において、その額は、同一重量の第一種郵便物の第二十一条第二項及び第三項に規定する料金の額より低いものでなければならない。」ここに一つの縛りがあるのでございまして、第三種郵便物と同一重量の第一種郵便物の料金よりも上回ってはいけないという歯どめが一つございます。さらに新しくこのたび設けました第三条の収支相償の原則、つまり事業運営のために必要な費用は郵便料金収入でこれをまかなうという料金決定の基準といいますか、こういうものがございますし、さらには第一条、なるべく安い料金という趣旨も料金決定に基づきましてやはり重要な基準の一つになろうと思います。
  208. 久保等

    ○久保等君 いま、あとのほうで言われたことは少しつけ足したような話だと思うんですが、おそらくこれは、この第二十三条の「同一重量の第一種郵便物の……料金の額より」――いま郵務局長の答弁ですと「上回ってはならない」というような答弁ですが、正確にそういう表現ですか。
  209. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 私のは不正確でございまして、同一重量の第一種郵便物の料金より「低いものでなければならない」というのが正確でございます。
  210. 久保等

    ○久保等君 まあ低いといってもこれは程度があるわけでね、それこそほんの取るに足らぬ程度の低さでも、これは理屈を言えば低いと思うんですが、まあしかしそういう、要するに基準と言うからにはもう少し尺度になるような基準というものが好ましいんじゃないかと思うんですね。安けりゃいいんだと、それが一つの基準なんだというんじゃ、これはまあ普通われわれが常識的に考える基準とはいささか言いがたい気がいたします。だから、そういう点ではまあ、基準というものを法律でこれで定めたことになるんだと言われるのはいささか牽強付会だと私は思うんですけどね。しかしそれは見解の相違だということになるのかもしれませんが、やはりそこに一つ問題があると思います。  それから郵政審議会に諮問する、これはあくまでも諮問ですからね、これはまあ一つ非常に大きな問題だと思います。またこれは、前から言っているように、郵政審議会というもののあり方をもう少し再検討して、郵政審議会そのものの議決を要するとか、何かそういったような形に郵政審議会の性格をやっぱり改めていく私は必要があると思うんです。単に郵政審議会にかけりゃいいんだということになれば、これはまた、郵政審議会というものは郵政大臣の諮問機関だし、郵政大臣が郵便事業という重要な事業を直接やっておられる責任者であるわけです。要するに一人で仕事をやって、それに対して認可する、それから自分の諮問機関に諮問するというふうなことでは、これは全く同一人がすべて決定してるというようなことで、国民の立場からいえば私はやっぱり独善的に流れる。これはまあ特定の大臣がどうだとか、こうだとかいうのじゃなくて、制度として非常に不明朗だという印象を免れないと思うんですが、どうですか。
  211. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) きょう午前中も塩出さんとだいぶその問題は議論をいたしたんでありますが、この機会に郵政審議会のあり方というものを再検討せよと、こうおっしゃるわけでありまして、そのときも、そういうつもりで十分な配慮をいたしますとお答えをしました。で、四十五名という大委員会でありまして、従来とも各界にわたるいわゆる学識、経験豊かな方々によってりっぱな御審議をちょうだいしてまいりましたが、今後は料金決定に重大な関与をされるわけでありますから、その人選といいましょうか、あるいは選出される分野といいましょうか、そういうものにも十分な配慮をいたしまして、その面で郵政当局がいたずらに恣意に流れるというふうなことのないような、権威のある機関にいたしたいと、こう考えております。
  212. 久保等

    ○久保等君 もちろん郵政審議会の問題については前々から問題になってるわけですから、何もここだけの問題でなくて、郵政審議会全般の所掌事項というか、あそこにかけられる問題について従来から問題があるわけですから、郵政審議会そのものをだからものによっては諮問機関じゃなくて、やはり決議機関的な、ないしはこれに準ずるような形のものに私はやはり性格を強めてまいるべきだと。特に国会の手を離れて郵政大臣の専決事項みたいな形になるなら、私はやっぱりそういう機関によって論議される、審議される場を設けるべきだと、私はそう思います。  それからもう一つ、公聴会等、法律的な性格を持った公聴会は開かないにしても、少なくとも何か制度として、諮問をされた場合に審議会として一般の人を集めて、そこの意見を聞くというようなことを運営面で考えるべきだと思う。これは法律をつくってどうこうというのではなくて、現行の審議会でやるとしても、審議会が大臣から諮問があったときには、審議会としてはいまいった何らかの形で国民の代表と目される人、できるだけ広範の人たちに御参集を願って、運用としてそこらの意見を聞くというようなことをやるべきだと思うのですが、いかがですか。これは立法論の問題でなくて、運用上の問題として当然だと思うのですが。
  213. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 十二月に答申をちょうだいいたしましたあの言うならば運営の正常化を諮問しました際にも、久保さんの言われる公聴会にぴったり合致するかどうか知りませんが、郵政審議会として利害関係の各般にわたる方々においで願って御意見を聞いたことはございました。これをもう少しオーソライズしたらいいだろうというお話でありますが、これは運営の面でいけると思いますので、さようにしたいと思っております。
  214. 久保等

    ○久保等君 ですから、私の言うのは、これから具体的に料金値上げの問題を諮問されたとき審議会としては、いま言ったような利害関係者はできるだけ大ぜいがいいと思うのですが、そこのところは運用上の問題がありますから、何人が適当かは別として、そういったようなもので、要するにある程度一般の意向というものを聞き、それの意見というものを尊重して、結論を出す、審議会として。そういう運用をやっていくべきじゃないかということを申し上げたんですが、そのことに対するいまの大臣のお返事としてお伺いしてよろしゅうございますか。――大臣そのことを肯定しておられるようですからなんですが、先ほど郵務局長、答申のところで、答申とここの二十三条全く同じだと言われておるんですが、法律のほうでは省令になっているんですね。それから審議会の答申では政令になっているわけですが、これはなぜ政令にしなかったんですか。
  215. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 審議会の答申ではおっしゃいますように政令で規定することが一つの方法と考えられる云々という表現がございます。その後に私どもで法案を作成する段階で法制局等と合議いたしました結果、郵便料金関係はもっぱら郵政省の専管事項であるから省令でけっこうであると、法律的に。そういうことでございましたので省令というふうにいたしたわけでございます。もっとも郵政審議会の答申の御意思は、政令ということばを使ってございますけれども、ほんとうのお気持ちは法律事項からはずしまして、つまり、法律から政令もしくは省令に委任するとそういう形、つまり、法律事項でなくするということに非常に重点が置かれたように私ども受け取っております。
  216. 久保等

    ○久保等君 だから、法律事項でないことにすることについてはこれはまあ疑義がない、審議会の気持ちというものはそれはそのとおりだと思うのです。ただ、だから法律事項でないことにするならなおさら、法律事項にしないだけに、最も重い扱いというか、一番ウエートのある政令という形で扱っていくほうが私は筋だと思うのです。法律でなくするのだから、一番簡便な省令にするのだということは、これはむしろ私は国民に対してやっぱり不親切だと思うんですよ。法律以外のものにしなさいといったのだから、一番軽いものにしたのだということは、どうも私は、何というか、取り組み方の姿勢として、やはりあまり国民の立場からいって親切だとはいえない。それで、省令でも政令でも、どうなんですか、郵政省の立場からいって、どちらがいいのだ。たいして変わらないのだという理解のしかたなんですか。相当、省令と政令というものは違いがあるとお考えですか。
  217. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 政令にすべきか、省令にすべきかにつきましては、専門の立場にあります法制局と十分協議をいたしたわけでございます。政令、省令ともにその法律上の効果は全く同じであるという見解でございました。かつ郵便料金につきましては、これは郵政大臣がもっぱらつかさどるところでございまして、ほかの省との関連はない。法律上でございますよ。もしあるとするならば、これは閣議を経てできるもの、つまり政令にいたさなければならないのでございますけれども、もっぱら郵政大臣の専管事項であるから省令でかまわない、こういう見解でございました。   〔委員長退席、理事永岡光治君着席〕
  218. 久保等

    ○久保等君 それは、私も法律論的にいえばそれは差しつかえないだろうと思います。ただし、やはり同じ差しつかえないにしても、どのほうが国民の立場から見たらベターだと考えるかという場合には、できるだけ慎重な扱い、できるだけ重い扱い方を私はすべきだと思うのですよ。法制局云云といっているですが、法制局はこれは法律をただつくる、作業をやる、率直にいって職人みたいなものですが、それで、やっぱりその法律を提案する立場に法制局はあるのでもないのでありまして、法律的に、ただ作業的につくるだけの話でありまして、だから法制局の立場としては、そういうことが違法であったり、違法の疑いがあったり、あるかどうかという立場から判断する問題ですよ。だから、省令で決して法律的な疑義があったりするような問題ではないという意味で何しているだけで、省令でするのが適当である、いわゆる政令でするよりはと。そういうような私は意味じゃなくて、これはあくまでも純法律的な立場でいろんな意見を述べると思うのですけれども、それを若干政策的な立場を入れて、どういうふうにすることのほうが適当かということからいうなら、法律からはずすならはずしたにしても、できるだけ重い扱いというか、できるだけ国民の立場から考えて納得できる扱い方をすべきだというふうに私は考えます。だから、省令で扱ったことは違法だ、それは間違っているということじゃなくて、私のいうのは、やはり重い扱いというか、適切な、どういう表現していいか知りませんが、そういう扱い方としては、やっぱり政令というような扱い方にすべきだと思うし、ここの答申にも、それこそせっかく郵政大臣が諮問せられた答申にも政令と出ているわけですから、政令とすることが何か特に支障があるなら別です。政令にせられることに特別な支障がありますか、それじゃ、逆にお尋ねしますが。
  219. 竹下一記

    ○政府委員(竹下一記君) 特に支障はないと思います。ただ、たまたま郵便料金関係で政令、省令の問題が出てきましたが、各省におきましても、やはり類似の事柄で政令にするか、省令にするかという問題は幾らもあるところだと思いますが、その場合の一つの交通整理といいますか、政令にするか、省令にするかの分け方としましては、何ですか、先ほど申しましたような一つの基準があるようでございまして、一省の専管に属するものは省令でよろしいというか、省令である。関係各省が複数ある場合には政令にするという、一つの基準みたいなものがあるようでございます。ただ、省令にしたといいましても、これはもう先ほどから大臣も申しておられますように、郵政省が省限りでかって気ままに自由にやるというものではもちろんございません。法律の根拠に基づきまして、法律に委任されまして、法律が定めました基準と条件のワク内で省令できめる。それも、二十三条で法律的に新しい基準も設けてございますし、郵政審議会にもおはかりする等、幾重にも慎重な手続をからめまして省令できめる、こういう姿になっておるのでございまして、運用にあたりましては、十分慎重にやらなければいけないと思っております。ただ、法律の立て方といたしましては、省令でよろしい、こういうことでございます。
  220. 久保等

    ○久保等君 事はやはり国民自体に直接利害関係のある問題だけに、本来であるならば、まあ先ほど経理局長の御答弁もありましたが、財政法の第三条なんかもあるくらいですから、そういう立場からすれば、やはり慎重な扱いをするというのが、私は筋だと思うのです。郵政省の専管だから何とかという問題よりも、むしろ、たてまえとしては、法律できめるのが一番国民の立場からいけば納得できる方法だと思うのです。だけれども、いろいろと事情があって、先ほど説明せられたようなこともあって、これをできるだけ簡易な扱い方にしたいというのが、郵政省の率直な気持ちだろうと思う。しかし、それはおのずからやはり国民の納得のできるような、理解ができるような方法を私は選ぶべきだと思う。その場合に、法律事項からはずしたなら、せめて政令という段階があるから、政令という形で扱っていくべきじゃないかというのが常識だと思う。いま郵務局長は、基準もあることだしというけれども、その基準も、先ほどもちょっと申し上げたように、きわめてばくたる、基準とはいいがたいような、一般の郵便物よりも安くするのだというような程度の基準ですから、基準というか、基準ともいいがたいような基準なんですが、そういうことであれば、具体的に料金決定の場合に、やはり国民にとかくの疑惑を持たれないように、できるだけ慎重な要するに扱いをするというふうな考え方からすれば、省令よりも政令のほうが適当だと私は思いますが、それはまあ見解の相違だということになるかと思いますが、やはりあるべき姿はそうだと思います。  繰り返してちょっと、先ほど大臣うなずかれておったけれども、はっきりした言明がなかったのですが、審議会での諮問があった際におけるやはり扱い方としては、これは公共料金の問題なんですから、実質的に公聴会的な扱い方を審議会としてやるべきだというように考えますが、大臣のお答えを明確に願っておきたいと思う。
  221. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 前段のほうですが、どうも階段を一段降りておけばいいものを二段降りてしまうということを御指摘に相なったわけでありますが、これはるる申しておりましたように、まあ一つは公企業でございますので、弾力性、機動性を持たしていただきたいという趣旨に出ているわけでございまして、他の電電公社や国鉄などの事例等も実は参考にいたしたということはあるわけであります。そこで、公共料金の問題でございます以上、これをしかく簡単に扱うべきではない、全く同感でございますし、今回、私は郵政の財政上やむを得ずここで踏み切ったのでありますが、この一年の経過を振り返って見るときに、やはりなかなか厚い壁がございました。これは、世論の監視下に置かれているということはもとより、内閣といたしましても、正式の機関ではないにしましても、物価関係閣僚会議、これは場合によったら閣議よりもっと実質的な検討をいたします。こういうものをもろ過装置として、それにかけております。そういうことでございますから、これはあくまで運用においては慎重を期さなければならぬと思います。そうして、今回の御審議にあたって、この委員会で久保さんはじめ御発言になったことは、これは会議録に載って非常な拘束力を持つものだと、こう考えるわけであります。   〔理事永岡光治君退席、委員長着席〕  最後に、審議会の問題でありますが、この機能をやはり十分に活用、といっては失礼でありますが、これがチェック機関の役をやっぱりしていただくということでなければならぬと思うのです。そういう意味において先ほど来御提案のような方向を、まあ具体的にどうするかということは少し検討さしていただくとしましても、いまの公聴会的なあり方をこれに盛り込みたい、かように考えます。
  222. 久保等

    ○久保等君 もう私これで質問終わりますが、ただ、大臣いま御答弁の中で、公共企業体の認可料金の問題もあることだしということで、この問題と対比して何か引例されましたね。これは私はやはり公共企業体が考えても、公共企業体だけで単独でやるわけにはまいらない。電電公社の場合には郵政大臣の少なくとも承認をもらわなければならぬ、認可をしてもらわなければならぬ。だから企画して考えたところで決定するわけにはまいらない。より上段の監督官庁、監督大臣の認可をもらわなきゃならぬという手続がありますね。ところが、今回のこの場合は郵政大臣が発案し、郵政大臣がきめられるというところにやっぱり認可料金より以上に非常に簡易なきめ方になっている。要するに極端なことを言えば一人で考えて一人できめられる。ただ諮問機関にはちょっと相談してみるが、しかしどういう答申が出ようと、これは郵政大臣が最終的にきめるわけです、答申が出たものを。さっき私が申し上げたように、審議会が決議機関という性格になっておるとこれまただいぶ違ってきます。しかしそうじゃないのですから、そうすると一人で考え、一人で決定できるということです。そうすると、国民参加の機会が全然ないわけですから、だからせめて審議会の中に公聴会的なものでも設ければ、その中に国民の間のほんの一部の人であっても、その代表する意見がその相談に乗れる機会があるわけです。これはほんの便法だけれども。これはいまの大臣のそういった言明で、そういったことについて具体的な検討をしてみようというお話ですからけっこうです。しかし、先ほど大臣からお話があった公共企業体の認可料金よりこのほうが簡易だということは、これまた争うことのできない問題だと思う。それだけにやはり扱い方としてはできるだけ慎重に、しかも国民の納得できる方法を、かりにこういう法律が成立したとしても、運用面で格段のひとつ御配慮を願いたい。このことを特につけ加えておきます。
  223. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) さようにいたします。
  224. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) 他に御発言がなければ、本案に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。  次回の委員会は四月二十二日、午後一時開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後四時五十三分散会