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1971-03-23 第65回国会 参議院 逓信委員会 7号 公式Web版

  1. 昭和四十六年三月二十三日(火曜日)    午前十時十七分開会     ―――――――――――――    委員の異動  三月十八日     辞任         補欠選任      寺尾  豊君     木島 義夫君  三月十九日     辞任         補欠選任      玉置 猛夫君     土屋 義彦君      木島 義夫君     寺尾  豊君  三月二十日     辞任         補欠選任      高田 浩運君     植竹 春彦君  三月二十二日     辞任         補欠選任      土屋 義彦君     西村 尚治君  三月二十三日     辞任         補欠選任      植竹 春彦君     土屋 義彦君     ―――――――――――――   出席者は左のとおり。     委員長         横川 正市君     理 事                 長田 裕二君                 郡  祐一君                 新谷寅三郎君                 永岡 光治君     委 員                 古池 信三君                 迫水 久常君                 白井  勇君                 西村 尚治君                 久保  等君                 鈴木  強君                 塩出 啓典君                 青島 幸男君    国務大臣        郵 政 大 臣  井出一太郎君    政府委員        文部省大学学術        局長       村山 松雄君        郵政政務次官   小渕 恵三君        郵政大臣官房長  野田誠二郎君        郵政省電波監理        局長       藤木  栄君    事務局側        常任委員会専門        員        竹森 秋夫君    説明員        運輸省鉄道監督        局施設課長    信沢 利世君        郵政省電波監理        局放送部長    福守 博一君        日本国有鉄道施        設局長      北岡寛太郎君    参考人        日本放送協会会        長        前田 義徳君        日本放送協会副        会長       小野 吉郎君        日本放送協会技        師長、専務理事  藤島 克己君        日本放送協会専        務理事      川上 行蔵君        日本放送協会専        務理事      志賀 正信君        日本放送協会専        務理事      長沢 泰治君        日本放送協会専        務理事      佐野 弘吉君        日本放送協会理        事        藤根井和夫君        日本放送協会理        事        野村 忠夫君        日本放送協会経        理局長      池田 直和君     ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認  を求めるの件(内閣提出、衆議院送付)     ―――――――――――――
  2. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。  委員の異動について報告いたします。  本日、植竹春彦君が委員を辞任され、その補欠として土屋義彦君が選任されました。     ―――――――――――――
  3. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。  これより質疑に入ります。質疑のある方は順次発言を願います。
  4. 新谷寅三郎

    ○新谷寅三郎君 簡単に二、三の問題について、NHKと郵政当局にお尋ねをしたいと思います。  昭和四十五年度のNHK予算審議の際にいろいろお尋ねをしまして、NHKと郵政省の見解が必ずしも一致を見てなかったので、これは宿題にいたしましょうというので残した問題がありますが、覚えていらっしゃいますね。これは放送法第七条の規定の解釈及び運用に関する問題でありますが、繰り返すと時間がかかりますから、この点についてまず郵政当局から、続いてNHKからその後どういうふうなお打ち合わせをされて、統一をした見解が生まれたかどうか、その結果はどうかということについて御答弁を願います。
  5. 藤木栄

    ○政府委員(藤木栄君) お答え申し上げます。  お尋ねの放送法のこの七条のNHKの「あまねく日本全国において受信できるように放送を行なうことを目的とする。」という件につきましては、私どもNHKさんとはいろいろ御協議は申し上げておるわけであります。大体、私どもとしてはまあ意見の一致を見たのではないかと思っておりますが、私どもといたしましては、前回も申し上げたわけでありますが、七条自体の解釈というものは、やはり電波によってあまねく受信できるようにこの放送を行なうということであると解釈いたすわけでございますが、実際問題として、御存じのようにCATVと申しますか、難視地域に対する解消の手段としまして共同受信設備というものを建設して、それによって難視地域の解消が行なわれている。しかも、それは郵政大臣の認可というものによりまして行なわれているということから、私どもとしましては、実際には放送――いわゆる電波による放送ではございませんけれども、有線テレビによって電波による放送というものが補完されている。そういうふうに解釈いたしておるわけでございます。
  6. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) 私どもは、ただいま郵政省側からお話しになりましたように、私どもの仕事は無線を通ずる放送であるという点においては意見は別に相違いたしておらないと思います。  ただ、事実上の問題として、社会的ないろいろな都市態様の変化等を勘案いたしますと、そこに新しい適用、運用上の問題が起こってくるということが言えるのではないかと思います。やはり従来でも、いろいろお話し合いの上、認可をいただいて、地方の山間僻地等には、補完するたてまえから有線を一部使用する、特別なアンテナをつくる等の措置をとってきているわけであります。私は法律家ではございませんが、法律については専門知識がございませんが、従来言われる有線放送、これは世俗的な呼び名であって、法律上は有線の施設に関する規定はありますが、放送上、放送が二種類あるという点については、はっきりした法律上の私どもの考え方からいたしますと規定を欠くのか、あるいはきわめてあいまいであるということを私としては感ぜざるを得ないわけであります。したがって、従来はいわゆる有線による放送というものは、少なくともNHKを中心として考えますと、補完的措置という意味に解釈されがちである。私どもはそう解釈せざるを得ないという考え方を持っております。  この点から言いますと、先ほども申し上げたように、都市の形が変わってきて、電波は出ているのにどこかで障害を受けるという場合に、当然NHKは第七条によってつくられた公共機関でございますから、これに対しても、山間僻地とは違った意味で、同じような補完的な仕事をして、聴視者のためによりよいクオーリティと申しますか、質を上げることは当然ではないか。同時に、そういうことが当然だと考えられる間接的な理由は聴視者からお金をちょうだいしておる点においては、何といいますか、現実の問題としてもこの点は考えなければならないだろうと、こういうように思うわけです。  で、CATVの問題は昨今起こった問題でありますが、これについての新しい法律も今国会には出るようでございますし、いままでの議論の過程においてはこの法律はございませんでした。そういう意味でも、私としてはやはり近い将来にこの問題を、法律上のはっきりした、何といいますか、規制というか、基準というか、そういうものによって、公の権威をもって解決されなければならない問題ではないか、このように考えております。
  7. 新谷寅三郎

    ○新谷寅三郎君 前田会長の言われたように、放送法は非常に古いものですから必ずしも現在の社会の実態に合わない点がたくさん出てきていると思います。そういうことから、こういうふうな解釈、運用の問題について意見の相違が生まれてくるんだと思いますが、私は、ただ、これを形式論で七条の解釈を云々しているわけではないのであります。CATVと申しますか、CATVの前にも、これと同じような形のNHKの共同聴視施設があるわけですね。ですから、郵政当局は「放送」という字を使ってあるから無線によって届けるのだということを言われますが、届ける方法が問題だと思う、視聴者に。どこまで無線で届けなければならないのか。無線で放送するのだけれども、視聴者の手元に絵や音が届くときには有線を使ってもいいのかという問題だと思うのです。CATVもやはり放送法から言うと、そういうふうな考え方でいかなければならぬと思います。ですから、この放送法七条の規定が不備であることは――ことばが足りない、不備であることは、これはもう言うまでもないのですが、補完的と言われるが、この無線による放送をさらに有線で補完して、とにかく視聴者の国民の手元に絵や音を届けるのだと、こういうことならそのとおりと思いますけれども、それによって放送法七条に書いてあるNHKの、これは半面から言うと義務ですね、届けなければならないと、こういうのですから。そういう義務は満たしておるのだと、果しておるのだというふうに考えなければならぬと思うのですね。郵政当局のように考えていくと、七条はどこまでも生きておってCATVであろうが、共同聴視であろうが、やはり無線でじかに視聴者のところに絵や音を届けなければならぬというふうにも聞こえる。そういうことじゃ困ると思うのですね。私は、現在の社会の状態から見て、放送事業の実態から見て、これは七条によってこの義務を履行するため、視聴者の手元に届くときには有線を使っても、これは七条の規定から出ているNHKの義務を果たしているのだと、そういうふうに考えるべきだと思うのですね。郵政当局どうですか。あなたのほうでは補完的と言われたけれども、そういう意味であるというふうにあなた方は答えられたと考えてよろしいですか。
  8. 藤木栄

    ○政府委員(藤木栄君) 新谷先生のおっしゃることはまことにごもっともなことでございまして、私どもも実際問題としまして、先ほど申しましたように、電波だけによりましてあまねくこの放送が受信できるようにということは事実上、あるいは経済的に言っても非常に無理であるということはよく認識しているわけでございまして、結局、難視聴地域におきましては有線を引っ張ってやるということのほうが実情に沿うということでございまして、その点はまことにそのとおりでございます。ただ、先ほども先生も御指摘になりましたように、大体七条自体が確かにいま申し上げたような実情に沿わないということもあるかと私は思うわけでございますので、私どもといたしましては、いわゆる法律の改正の機会にさらに検討いたしたい、そういうふうに考えておる次第でございます。
  9. 新谷寅三郎

    ○新谷寅三郎君 非常にあいまいなお答えですけれども、大体、私の申し上げている趣旨はわかったと思いますから、あまりNHKとこの問題について見解が違う、別々の見解を持っているというようなことで、ことさらに問題を紛糾させないようにこれからも御配慮願いたいと思います。というのは、CATVの問題を考えていきますと、具体的にすぐ問題が起こってくるんですね、藤木君の言われるように考えていくと。これはもう有線で絵を届けているわけですね。しかし、NHKのほうは聴視料を取っているわけです。放送法の規定によって、聴視料の取れるのはどういう場合かというと、ちゃんと書いてありますね。三十二条ですね。「協会の放送を受信することのできる受信設備」云々と書いてありますね。これはやっぱり無線ということでしょう。あなたの言うことを厳格にことばどおりに解釈すればそういうことになる。しかし、CATVとか、共同聴視施設等においてNHKが受信料を取ることについてはNHKは当然のような顔をしているし、郵政当局もそれでけっこうだという顔をしているでしょう。さっき申し上げたようなことが解釈としても是認されておるし、それが行なわれておる、実行されておるというふうに考えるべきだと思うんです。  そこで、CATVは別に法律案が出ておりますけれども、いまちょうど放送法七条の規定について御質問をしておる際ですから、NHKのほうに伺っておきたいことがあるんです。CATVに加入をしておられる聴視者といいますか、参加者からこの放送法三十二条による受信料を取っておられる、また取ろうとしておられるということは、いま申し上げたような意味で無線で放送するのだけれども、いわゆるいろんな障害があって届かない、どうしたって絵や音を届けなければならぬということから、とりあえずテレビに関しては今度のCATVのようなものを利用して絵を届ける、有線で届ける。ちょうどこれは山間でやっておられる共同聴視施設のような考え方でNHKは臨んでおるんじゃないかと私は思うんです。それをとやかく言うんじゃありません。私は、広く実態に応じた解釈をすればそれでけっこうだと思いますが、ただ問題は、CATVに参加する場合に、参加者からCATV自身がやはり毎月幾らか料金を取るらしいんですね。これはどういうことになるでしょう。NHKに関していえばどういうことになるでしょう。  それから、いままでのところは大体社団法人というふうなものでできておりますからいわゆる配当はないでしょうね。今後、各地にCATVが普及してきた場合に、必ずしも全部公益法人というわけにいかないでしょう。そういう場合に、もしかりに株式会社というような形態が生まれた場合に、NHKが共同聴視施設を自分でつくられるように一方で聴視料を取っているんですから、しかも参加をして施設を充実するというのはこれは当然だと思いますが、配当を受けた場合はどうなんでしょう、NHKは配当は絶対に受けませんということは言えるでしょうか。もしその配当を受けるとすると、それは放送法上どういう意味を持ってくるのか、NHKはお考えになったことはありますか。
  10. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) まず、ただいま御質問の最終の問題からお答え申し上げたいと思いますが、私は、このCATVというのは新しい企業だと思っております。放送という問題とからんで、いかにもいままで放送の媒介の機構としてのCATVという考え方がわりあいに御関係の方面には強い面があるのではないかと思いますが、まあ発生的にはそういうところから起こったかもしれませんが、機能からいいますとそれは全然別のものである。ただし、実際問題として、何と申しますか、日本における発生的原因は、たとえばメキシコのオリンピックとか、そういう問題がやはり一つの題目に数えあげられているわけで、そういうことは既存の無線による放送を再送信するという意味の仕事も加わっているというように考えられるわけであります。おそらく今度お出しになるCATV法案もそういうことが盛られていると承っているわけでありますが、この限りにおいては私どもとしては、第七条の目的を達成するために、一つの手段としてCATVに参加することもあり得るという考え方でございます。この場合に、お説のとおり、現在は主として財団法人でございますが、これがやはり相当な資金を必要とする新しい企業であるという見地から申しますと、おそらく財団法人方式ではもうすでに行き詰まりがくることは明瞭であると私は考えております。その場合、当然株式会社、あるいはこれと類似する組織にならざるを得ないであろう、その場合にNHKは再送信すると、第七条のNHKの目標を達成するための部分としてこれを利用する場合に、私どもは、どういう態度をとるべきかという御質問かと思います。この場合には、承りますと、このCATV法案はNHKも出資することができるという考え方を盛られているやに承るわけでありますが、その場合には、当然いままでの財団法人におけるNHKの立場とは一変する立場におかれるであろうと考えております。この場合には、当然私どもは出資の多寡に応じて利益が上がる場合には、当然配当を受けるべきであるというのが私の考え方であります。ただ、受けた配当をどう使うかという問題については、私どもの性格上、これは聴視者の利益に還元すべきであると考えておるわけであります。
  11. 新谷寅三郎

    ○新谷寅三郎君 前田会長のいわれるのは、一つの考え方かもしれませんね。あなた方はやっぱり放送法の上にできた特殊法人ですね、NHKというものは。これは放送法の規定を無視するわけにいかない。聴視者から受信料というものを取っておって、さっき申し上げたようにCATVの会社なり、団体なりに参加した場合に、国民が毎月幾らか払わないといけないということになれば、放送法のさっきの七条の規定との関係が、これはどうも解釈しにくいということが一つと、それから先ほど御答弁になった株式会社になろうが、何になろうが、一方で聴視料を取っているのですからね。聴取料を取っているということは、見えるようにしたから聴視料を取っているわけです。つまり絵を届けているということのために、一方では株式会社から配当をもらってもいいんだということになると、放送法の規定に引き直しますと、NHKは配当を取るならば、聴視料は取るべきでないという議論が出てくると思うのです。二重には私はいけないと思うのです。CATVに出資しておられるのは、さっきから申し上げているようにサテライト局をつくったり、共聴施設をつくったり、いろいろな費用を一方では出しておられる。そのかわり都市の難聴地域では、それにかわるべき施設費として出資の形でもってCATVに出して、ケーブルを引いたりいろいろなことをして施設を充実して、とにかく絵を届けているにすぎないと、私はこの放送法の上では解釈せざるを得ないのですね。いまのお答えでは、受信料も取るし、配当ももらうし、それから毎月毎月の加入した料金といいますか、それも取ってもいいんだということは、放送法の上からはどうも出にくいと私は思っているのです。その点はお考えはありますか。
  12. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) まあ、その出資とかいろいろな点については、かねて放送関係法制等の調査会におきましても、NHKが出資すべきであるか、出資すべきでないかは将来放送法の改正のときには重要事項の一つであるというように私どもも主張し、これがペンデイングになっている問題だと思います。ただいまの御指摘の点についても、この現行放送法が昭和二十五年につくられて、多少の条項の変化は部分的にございますが、その大筋は今日まで変化はないのです。そういう見地から申しまして、このCATV法案がやはりNHKの参加も認める。これはまあ根本的には第七条の解釈がはっきりしないと、やはりそれの関係でCATVにNHKが出資できるという問題との関連が実は非常に明確になるというものではございませんと思いますが、ただ私どもとしては、都会における直接、有線による設備は認められないというような気持ちの環境の中では、やはり先ほど申し上げたように都会におけるCATVは、われわれが第七条の目的を達成するための一つの手段であると考えざるを得ないわけでございます。そういう見地から、株式会社になった場合に、財団法人の場合はよろしいが、株式会社になった場合にそれが使えるか使えないかという問題と裏腹の問題になるかと思います。私どもはそういう場合の株式会社の、CATVの企業の執行機関ではないわけで、そういう意味では、この利益は会社全体の利益、いろいろな事業をやっているその総合的利益というよりは、私どもとしては、第七条の目的を達成するための一つの手段として投資をするという意味では、その投資の果実は聴視料とは別の見解で、やはりこれをもしあるならば受けるべきである、そして間接ではありますが、いろいろそれを財源として、これも事実上きわめて少ないものだろうと思いますが、これがやはり聴視者の利益のために将来何らかの方向で積み上げられて使われていくということを現行法制の骨格の中では考えるのがマキシマムではないか。お説のとおり、これを純法理的に検討してまいりますと、幾多の疑問点は出てくるかと思います。その点については、私も御質問の御趣旨に共感する部分もございます。しかし現行法制が、あるいは法の制度、あるいは運用上の問題が行政上の指導その他と関連して限界があるとするならば、そして同時に、NHKは何らかの形でこれを使わなければならないとするならば、そのやはり参加した果実としての配当はこれは受けるべきであり、同時に、これは聴視者に還元すべきであると、現在のところ私としてはさように考えているわけでございます。
  13. 新谷寅三郎

    ○新谷寅三郎君 全然意見が違いますね。これは私は国民の側から見るのです。これはCATVの法律案を審議するときに譲りましょう。全然意見が違います。私は国民の側から見まして、民放とNHKと非常に違うのですね。NHKのほうは法律によって定められた聴視料さえ出せば、それ以上の対価を求めるということはいけないと思うのです。自由にNHKのテレビも見られるし、ラジオも聞けるというたてまえで放送法はでき上がっている、国民の側から見ますとね。何か大きなビルができた、あるいは新幹線の陰になって、絵が届かない、その原因を起こしたビルの所有者とかあるいは新幹線の経営者――国鉄というようなものとの関係はNHKと内部関係ですね。あなた方のほうでもしそういったことで補償を要求されるならば、内部関係でされたらいいと思うのです。国民のほうは新幹線の陰になったからといって特別な高い費用を払わないと絵が届かないということは放送法では全然考えていない。とにかく国会で定められた聴視料を払えばNHKは絵を届ける義務がある、それが七条の解釈でしょうね。民放は違うのです。民放法にはそういった義務規定がない。郵政当局も民放に対しては、あるサービスエリアに対しては必ず絵や音を届けなければならぬという義務規定あるいは条件というようなものを置いてないようですね。そこはもう本質的にNHKと民放との違うところだと思います。その点も十分にまた研究しておいてください。いまの前田会長の意見と、私は個人の意見ですが、全然違います。これも宿題にしておきましょう。
  14. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) そのお立場には、私は先ほど共感できるところがあるということを申し上げたわけですが、現行法体制のもとで、しかも行政上第七条が、NHKの行なう――この条文解釈による無線放送が、NHKの放送であると規定される限りは、私としてはまず放送法を改正すべきであるという考え方を実は持っておるわけなんです。しかし事実上この改正は、妙な言い方になりますけれどもなかなか時間がかかる。そのうちに新しいものがどんどん法律上つくられてくる。この谷間に立ってNHKがきわめて苦悩いたしております。ということでございますので、よろしくお願いいたします。
  15. 新谷寅三郎

    ○新谷寅三郎君 追い打ちをするわけじゃありませんがね、先ほどの郵政当局の答弁とNHKの答弁が多少ニュアンスが違っておりましたがね。私は、どちらかといえばあなたの答弁のほうに近い意見を持って質問をしたわけです。いままた七条の放送というのは無線だと、これは法律でも改正しないと有線による場合はすっきりとした形にならないと言われましたが、さっき言われたのはそうじゃないと思うのです。補完的ということばを使われたけれども、とにかくあなた方のほうは無線で電波を送っているのです。それがじかに聴視者のところに届かないわけです。そういう部分は補完的に有線を使ってでも届けることができるのではないか、それは七条の義務を履行しているというこの七条のあなた方の業務に入る、だから一方で三十二条による聴視料もとっているのだ、こういうことでしょう。それなら一貫するのですよ。そういう点からいうと、いまの最後に言われたお考え方は、まだ何だか放送法七条の規定の解釈運用というものは、郵政当局が言っておったような非常にあいまいなところへまた逆戻りしたような気がするんですよ。
  16. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) そのとおりでございます。私どもとしては、有線による補完的なことがいなかばかりではなく、都会においても行政上当局が理解してくださるならば、いまのような問題は起こらないと思うんです。率直に言って、この問題は約二年間にわたってまだすっきり結論が一致しないというところに、いろいろ御質問をいただくと、いろいろな答え方をしなければならないという実は問題が起こってくるわけでございまして、御趣旨はよく了解しているつもりでございますが、これはやはり今後NHKというものが国民的にもしくは国家的にも必要だとするならば、現在NHKで運営の執行の地位にある私としては、この問題はやはり総合的に法律的にも整備していただくことが必要ではなかろうか、このような気持ちを持っているわけでございます。
  17. 新谷寅三郎

    ○新谷寅三郎君 いまの問題はこの程度にしましょう。また、CATVの法律案審議の際も機会がありますから、その際には、もう少しNHKも郵政当局もこの問題についてはやはり相談をされて放送法の上に乗っけてもおかしくないような解釈運用をしてもらわぬと困ると思います。これも、この前と同じようにもうしばらくの間、宿題にしておきます。  それからその次に、NHKにお尋ねしたいと思いますことは、この法律が相当古いものですから精神は載っておるけれども、具体的に明文の規定であらわされていない部分が相当あると思います。私は、この放送法、電波法の立案の当時から国会でこれに参画しておるのですが、放送法でNHKの一番大きな使命は何かというと、七条ですね。全国民に対してあまねく受信できるように放送すること、これが七条にはっきり書いてあります。これと並んでやはり大きな公共的な放送機関としての使命はもう一つあると私は考えております。七条のように特にこれを特筆した規定は置いておりませんが、全体を通覧して考えますことは、いつだったかも申し上げましたが、NHKはただNHKに与えられた放送を国民のために行なっていくというだけではなく、公共機関として日本の放送事業全体のためにその進歩、発達をはかるんだということが非常に大きな使命の一つになっておると思うのです。その点については前田会長どう思われますか。
  18. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) 個々の問題については、それをどう分類するかの問題はありますけれども、第九条との関連においても、まあ日本国内の放送の発展、発達のためにわれわれが寄与し、また努力しなければならないということは当然だと考えております。
  19. 新谷寅三郎

    ○新谷寅三郎君 私、いまそれを申し上げておるわけですが、そこで、放送事業全体の進歩、発達ということはいろいろの問題が中に含まれておると思いますが、たとえば技術方面でいきますと、放送法にも規定がありますが、NHKの持っている技研ですね、そこで研究をしたものはなるべく一般にも公開をして使わせるというような原則を掲げてあると思いましたが、現に、それはある程度実行されておると思うんですね。日本の放送技術全体の発展向上のために大いに努力するということは当然のことだと思います。それから、文化的な方面の発展向上ということにつきましては、この点が非常に今日まで何といいますかあいまいな点がありまして、一言で言うと、悪いことばで言うと非常に歯切れが悪い。いろいろの放送文化を全般的に研究もし、調査もし、その資料を放送事業者に使わせるというようなことも大事でございましょうが、何と言っても放送事業の中で、文化方面で一番考えられるべき問題は、全体の番組の資質をよくしよう、番組を向上しようということが、これはNHKであると民放であるとを問わず共通の大きな問題であると私は思うのですね。その点について前田会長どう思っておられますか。
  20. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) その点については同感でございます。
  21. 新谷寅三郎

    ○新谷寅三郎君 それで番組向上のためには、政府機関その他は一切関与しちゃいかぬということになっておりますから、これは自主的にNHKをはじめ放送事業者が自分で自分の番組を向上させるための努力をしなければならぬ、また、そうしておられると思うんです。しかし、共通の問題があるわけですね。たとえば、私よく知りませんが、いろいろ話題になっております番組向上委員会というようなもの、あるいは番組センターというようなもの、こういったのはそれぞれ非常に限られた目的を持った機関だと思いますけれども、しかし、NHK、民放を通じまして番組の向上をはかるというのには相当のこれは役割りを果たしておると思うのです。NHKもこれに対しては相当の協力をしておられると思いますが、第三者的に見まして、率直に言うと、公共機関としてのNHKがこういう番組全体を向上させようというようなことについての努力が足りないのじゃないか。もっとこれに対しては真剣といいますか、真剣のことは真剣なんでしょうが、もっといろいろな意味の援助を与え、協力をし、そうして日本全体の放送番組の向上ということについて努力をしていかなければならぬように思うのですけれどもね。具体的に言うことは――必ずしもこういう機会には適当じゃありませんから具体的には申しませんが、もっとこういう問題について、NHKが積極的な姿勢を示されることについては前田会長はどういうふうにお考えになっておりますか。
  22. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) モーラル的には全くそのとおりでありますが、現在の放送法を中心にした実際上の活動になりますと、おのずから限界が出てまいるかと考えております。公共放送と商業放送の関係は、要するにまあ第七条の問題だ。簡単に言えば受信料を取るか取らないか。一方では取らせない、一方では取らせるかわりにその他の商業行為をやってはいけないというような単純な分類になっておる。同時に、波が国民のものであるからこれを開放すべきであるという単純な行政もずっと続いているわけでありまして、そういう環境の中で聴視者と契約を結んで何がしかの聴視料をいただいているNHKが、実際的にもモーラル的な気持ちを実際上の経費を伴う問題で最大限に発揮させるという点については事実上不可能の場合もあり得るかと私は考えているわけでございます。
  23. 新谷寅三郎

    ○新谷寅三郎君 時間がありませんのでもうこれ以上この問題は具体的に伺いませんが、私は第七条と並んで民放を含めて、日本の放送事業全体の進歩発達のためにNHKは一つの大きな使命を持っておるということを放送法の全体を通覧して、これは非常に強く感じなきゃならぬと思いますので、その点を大いにNHKも自覚をされて、ただいま申し上げたような技術の発展向上、文化的な方面の発展向上のことについてさらに一段の努力をされ、協力をされることを望んでやまないのであります。  同じような問題ですが、少し具体的になって、これは前田さんが必ずしも適当でないかもしれません、関係の理事からでけっこうですが、いま民放は、これは郵政省の法律もそうであるし、郵政省の態度もそうでありますからやむを得ないかと思いますが、あるパワーの波を出して、その波が受けられるところは受けてもいい、受けてもいいんだけれども、受けられないところはやむを得ないんだ、こういうようないわば非常に自由放任の形で運営せられているのです。しかし、国民の要望から言いますと、NHKのテレビも見たいが、民放のテレビももっと見たいんだというような要望が非常に強くなっていることは御承知のとおりです。ことに農山村にまいりますと、言うまでもありませんが、ただ一つの文化的な施設、ただ一つの娯楽施設なんですね、テレビというものは。非常に農山村の国民からはNHKのテレビも届けてほしいし、民放の絵も届けてほしいという要望が強いのです。ことに政府の政策、これはNHKにしょってくれとは言いませんけれども、農山村に対する過疎対策、これは一つの大きな問題になっていると思います。道路とか通信とか、あるいはお医者さんとか学校とかいうものに並びまして、テレビというものが過疎対策の相当大きな項目になっているということはあなた方も御承知のとおりと思います。そこで、いま民放が農山村のほうに波を伸ばしていこう、サービスエリアを伸ばしていこうという場合には、なかなか営業採算が合わないというので、場合によっては、NHKのほうは非常に伸びておりますから、サテライト局もつくり、共聴施設もつくったりしているのですから非常にいいと思いますが、一緒にサテライト局や、共同施設やらを使いたいというような希望は各民放にあると思うのです。ところが、これは私は具体的にはたくさんの例は知りませんが、NHKはそういう場合にどういう措置をしておられるかというと、私の聞いたところでは、間違いなら間違いと言ってください。NHKはテレビについては総合と教育の二つの波を出しておる。民放は大体において東京とか近畿とか、名古屋とかというところではキー局から四つくらいの波が出ております。そうすると、NHKではこういう態度をとっておられるようですね。波が六つ出ている、NHKは二つだから、六分の二はNHKで施設費を持ちましょう、六分の四は民放各社で持ってください、こういうように波の数によって経費の負担割合をきめておられるということをちょいちょい耳にするわけですが、事実そうなんでしょうか。もしそうだとすると、さっきから申し上げているように、私は、日本の放送事業全般のために進歩発達ということを考えまして、 NHKがもっと積極的に努力もし、協力もすべきだと、本来NHKは七条によって義務としてサテライト局をつくったり、共聴施設をつくったりして、国民全体に絵や音を届けるようにする義務があるわけですね。本来持っているわけです。民放がそこに、たとえば一つアンテナを乗っけてくれというようなことになってくると、NHKが本来の業務としてやらなきゃならぬ仕事のほかに、工事のほかに、別に何がしかの工事費をプラスしないとできないということになるんだろうと思うのです。その部分は民放に負担さしていいだろうと思います。民放の分までNHKが全部負担をしろということはむずかしいでしょう。しかし、 波の数によって本来NHKが七条によって義務づけられた施設をする、その施設費までも民放とNHKの波の数によって、負担を分担させるということは、私はさっきから前田さんがいろいろお答えになった法律のたてまえからいっても、これはどうも解しがたい措置じゃないかというふうに思うのです。あるいは私の誤解かもしれません。聞き違いかもしれませんが、その事実はどうか、また、それに対しては、どういう考えを持っておられるかということをお聞きしたい。
  24. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) これは、私がお答え申し上げたほうがよろしいかと思うのでお答え申し上げますが、十数年前までは、各企業体が平等に分担するというたてまえをとっておりました。ですから波が一波であろうと二波であろうと、NHKの分担分と民放さんの分担分というものは平等というたてまえをとっていたわけであります。しかし、その後民放が非常にふえてまいりまして、したがってマーケットのシェアといいますか、利益の水揚げというものも細分されてまいりまして、民放さんとお話し合いの上、NHKはとにかくテレビの場合、二波を出しておりますので、二波分を分担しようということで、お説のとおりの結果になっているわけでございます。問題は、御質問のポイントは、要するにNHKは公共放送であり、第七条の義務を果たすために当然難視聴地域をなくする。難視地域をなくするという意味で、置局なりあるいは共同聴視の設備なりをつくるから、同時に国民の要望から言えばNHKの番組のみならず、各民放の番組も御希望になっておるはずだから、どうせつくるならばNHKがそのすべてが見られるような施設をつくったらどうかという御趣旨かと理解するわけでございますが、この点については、たとえば共同聴視のアンテナをつくるというような場合には、私どもとしてはNHKの基本方針として、商業放送も見られるようなコンバーターを設備することを私どもは運営上のたてまえといたしております。ただし、置局に関しては現在までそういう考え方は持っておりません。と申しますのは、これは私なりの解釈で、皆さんに御賛同いただけないかもしれませんが、協会の施設に関しては特に第四十七条の規定がございます。この四十七条の規定を準用して考えますと、これはやはり大きな問題点である。四十七条は私どもが放送設備の全部または一部を云々というところから、これを郵政大臣の認可を得ればよろしいということになっておりますが、郵政大臣の場合でも、その認可を与える場合には両院の同意を得なければならないという点も含まれているわけでございます。そういう点を私どもは非常にナーバスに考えますと、民放というのは企業体が別であり、放送法上、NHKと共存する別の企業経営を行なう放送局であるというたてまえから言えば、そこまでNHKがやらなければならないという義務はないのではないか。また、かりにそれをやる場合には少なくとも行政上と申しますか、これは郵政省のおやりになることでございますが、何かやはり標準と申しますか、客観的に指示される一つの明快な理由がやはり必要ではないかと、私どもの立場では考えるわけでございます。ただ前例として一回だけ、大阪のほうに台風がきましたときに、これは何年前になりますか、記憶は明らかでありませんが、八年くらい前になりますか、大阪の民放の送信所がこわれたことがございます。その場合には、郵政当局と御相談いたしまして正式な手続ではございませんでしたが、民放の設備が回復できるまでの間、私どもは堺の予備の施設を使っていただいたという事実はございます。これは放送法上の手続をとっておりませんので、その点が問題になると、かってなことをしたじゃないかという御意見もこの際は出るかとは思いますが、そういうことはいたしておりますが、たてまえとして民放のために施設をつくるということについては私としては現在のところ割り切れない面が実はございます。
  25. 新谷寅三郎

    ○新谷寅三郎君 結論としましては、先ほど来七条に関連して、私がNHKの使命というようなものを放送法からこう考えるべきだということを一言ったのにあなたも同意されたんですが、その使命感というものに徹しておられないでどうでもいいような……気がするんですけれども、私は、この問題もNHKは何も民放と業務上競争をして民放に打ち勝たなきゃならぬということは考える必要はないと思います、NHKは性質が違うんですから。このためにNHKは受信料というような税金のようなものを取って保護されているわけですから。もっと民放を含めまして、日本の放送事業全体の進歩、発達のために貢献することをとられてしかるべきだと、こういう点から私は意見を申し上げているわけです。こういう点について懸念があると言われた放送法四十七条、これは私も研究しておりますが、ここに書いてあるのは「放送設備の全部又は一部を譲渡し、賃貸し、担保に供し、その運用を委託し」というようなことが例示されておりまして、そういう場合には郵政大臣の認可を得なければならないし、おっしゃるように、第二項で国会の承認を受けるというふうに書いてありますね。これで問題になるのは賃貸ということでしょうね。譲渡なんては必要ない、担保に供する必要もない。ですから、問題は、四十七条からくる問題点は賃貸――賃貸というのは民法六百一条です。民法六百一条では、「賃貸借ハ当事者ノ一方カ相手方ニ或物ノ使用及ヒ収益ヲ為サシムルコトヲ約シ相手方カ之ニ其賃金ヲ払フコトヲ約スルニ因リテ其効力ヲ生ス」ということを書いてあります。さっき私が設例をしましたような賃貸借になると賃貸借契約をし登記をする。これはそういうことになるんですが、これは賃貸借契約しなくてもいいんだと、いまのような例は、私が申し上げているのは。あなたが言われたのはちょっと誤解している。全部NHKが施設をして全部民放に提供してやれというのではない。NHKが、本来どんどんサテライト局を伸ばしている、共聴施設を伸ばしている、だからその鉄塔に若干の設備を加えれば、あるいは鉄塔自身についてももう少し補助しなければなりませんね。そういうものを含めて、民放がそういうNHKの施設を利用して放送の区域を広めようという場合には、民放がそういうことを設備をすることによって必要となる費用は民放が負担したらいいじゃないか、それを現在やっておられるように、鉄塔から何も全部含めまして、この施設は自分のほうは二波しか出してない、民放は四波だから民放のほうで四持ちなさい、NHKは二を持ちましょうというような均等で使用費用を分担させるというような方式をやめたほうがいいんじゃないか、やめるべきじゃないか、NHKの本来の使命からいうと、それはわれわれとしては解しがたいというようなことを申し上げているわけなんです。それで方法論としても賃貸借によらないでやれるでしょうね、そういうものは民放のために必要としたような費用は民放から何年間かに、たとえば年賦で、これは一例ですよ、一例ですが年賦で償還してもらう、これは賃貸借じゃありませんよ、四十七条に触れないです。やり方は私はいろいろあると思う、やる気になれば。だから、根本は私はNHKの本来の使命感というものに徹せられて、NHK、民放ともに国民の要望するように早くサービスエリアを広げて、国民全体が民放もNHKも見られるようにしたいということを考えるものですから、いまのような質問を申し上げているわけなんです。
  26. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) 結論的に申し上げますと、NHKがそういうことをしていないから、何といいますか、まあ放送事業に寄与する精神に欠けているというように実は受け取られたのですが、私どもはそういう気持ちは持っておりません。ただ、企業が違いますから、やはり民放といえどもその必要があれば事業計画なり資金計画なりをなさるべきではないか。ただしNHKの施設に、何といいますか、それを使いたいという場合にこれを拒否する精神は毛頭持っておりません。ただし応分の実費は出していただかなければならない、こういう考え方であります。その実費のきめ方については。先ほど申し上げましたように、事情の変遷に応じてかなりの変動をきたしていることは事実であります。ただし、たとえば放送法で申しますと、カナダのように経営委員会が民放にも権限を持つとか、あるいはイギリスのように民放の施設については、何と申しますか、いわゆる国家の権力を代表する委員会があって、これは施設はすべてここでつくるというような場合はきわめて明瞭であります。NHKの場合は聴視料を取って年度間の、単年度予算で皆さんの御承認をいただくという立場において、実際上民放の御要請を、資金繰りにしても長い年賦でとか、そういうことは実際上NHKの経営に影響を与えてくる問題になるかと実は私の立場では考えられるわけで、お気持ちは十分私は共感をいたしておりますが、これの実際上の処置の方法としては、やはり実費は御分担をいただきたい。そうでなければ、逆にやはりいまのような社会経済の情勢の中では、まあ聴視料の値上げというような問題も出てくるおそれもある。ここまではちょっと言い過ぎかと思いますけれども、しかし気持ちは私は十分了承できます。ただ民放も独立の企業体で商業目的で放送をおやりになるわけでございますが、放送自体は公共性を持っているという点には同感でございますが、やはり企業家としてはかなりの決心をしていただきたいというような気がいたしているわけでございます。
  27. 新谷寅三郎

    ○新谷寅三郎君 おっしゃったようにそれは非常な言い過ぎですね、私から言えば。私は先ほど来申し上げているように、これはもう一ぺん繰り返して言うだけのことは言っておきますが、NHKは民放を含めまして日本の放送事業の進歩発達のためには大いに努力をしなければならぬ。それが一つのNHKの使命でもある、こういうことが放送法の至るところに出ておりますから、あなたさっき了承されたように、それはひとつ使命感を持ってもらいたいということが根本です。そのためにいろんなことがありますが、番組のことも申し上げました、技術進歩のことも申し上げました。しかし、民放との関係をそんなに商売がたきみたいに考えずに、とにかくNHKは七条によって全国に網を張って絵を届けなきゃならないですね、民放があろうとなかろうと、そういう使命を持っているわけです。施設をされるわけですよ。その施設に若干施設費をプラスすれば民放のアンテナを乗せたり、したがって、民放の放送を国民に届けたりすることができるわけです。だから若干の、もちろん民放は――若干といいますよりもそれに必要とするような施設費の増加分はこれは自分で持たなきゃならぬでしょうね。NHKにその施設費まで持ってくれということは不可能でしょう。それを言っておるんじゃないんです。さっきから申し上げているように、それは民放に負担させるとして、基本になっているたとえばサテライト局の施設なりあるいは共聴施設なりそこに適当な実費を民放が負担すればNHKのネットワークの上に乗っかって民放も放送を国民に届けられるというような措置を考える必要があると思うということを申し上げているわけです。それで、この点は全国的にはあまりまだ考えられてもいないし、実行もされてないところが多いと思います。むしろ例外的に、さっき申し上げたように若干波の数によって分担をするんだというようなことが行なわれておると私は聞いておるんですが、郵政当局もいま申し上げたようなことは反対なら反対と言ってください。もし賛成であれば、そういう方向で日本のあらゆる民放を含めたあらゆる放送内容が国民の希望に応じて山村僻地でも国民が見られるように、聞けるようにという措置をおとりになるのが必要だと思うんです。この点についてはNHKと十分具体的な相談を進めてもらいたい。私は最後にこれを希望しておきますが、何かそれについて御意見があればおっしゃってください。
  28. 小渕恵三

    ○政府委員(小渕恵三君) 新谷先生の御意見全く賛成でございます。NHKとも十二分に相談をいたしまして、民放の波もひとしく辺地にまで放送が可能になるように今後努力をいたしてまいりたいと存じます。
  29. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) ただいまの点につきましては、従来からもNHKは民放の御要望のある場合には一〇〇%の協力を申し上げてきております。ただ、いままで御要望のないところもございますので、その辺については今後も御要望があれば従来どおりの態度で実行してまいりたいと、このように考えております。
  30. 新谷寅三郎

    ○新谷寅三郎君 もう一つ最後に簡単に。  これは前田会長のお考えだけを伺って、別にそれについてはきょう意見を申し上げませんが、放送大学に関する問題です。なるべく結論だけ簡単におっしゃっていただきます。  いろいろな放送大学の構想が政府から出まして、それについて各方面からいろいろな意見が出ておりますことは私も承知しております。NHKからの意見として、どなたがどこでおっしゃったか知りませんが、私の手元にそういう書類もきておりますけれども、放送大学ができた場合に、放送大学が特殊法人か何かでできた場合に、その放送の設備はNHKが全部つくって提供してもよいというような考えがNHKにあるような文書が届いておるのですけれども、それはどういう意味なんでしょうか。それは何か具体的に言うと、政府からこういう設備費をもらってNHKのほうで設備してあげましょうというのか。NHKが現在のNHKの会計の中で、財政の中で、放送大学の施設もNHKが負担をして提供しましょうとおっしゃるのか、その点のお考えだけこれは責任者として前田会長からお答えを願いたい。これについての意見はきょうは申し上げませんが、あなたの御意見だけ伺っておきます。
  31. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) そういうお話の出どころについては私も確かでございませんが、NHKが放送法上責任をとれないことは放送のためにNHKが施設をつくったり、または施設を提供することは不可能だと思っております。
  32. 新谷寅三郎

    ○新谷寅三郎君 放送の責任のとれる、とれないの問題をいまここで問題にしておらぬのですけれども、NHKが放送の責任のとれるものであれば、いまの聴視料の中で設備をしてもいいというお考えですか。
  33. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) NHKがやるべき放送であれば、当然そういうふうになるのではないかと簡単に言って考えられます。
  34. 新谷寅三郎

    ○新谷寅三郎君 私の聞いておるのは、いまの放送大学というのは、これは一つの国の行なうべき大学教育事業です。教育事業に対して、NHKがいまの受信料から得ている収入でそういう設備をしてもよろしい、こういうお考えでいらっしゃるのかということを再度お尋ねいたします。
  35. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) そういうことはできないと思います。
  36. 青島幸男

    ○青島幸男君 私は、郵政当局とNHKにVからUHFへの全面移行という問題についてお尋ねしたい。  まず、小林郵政大臣が閣議発表というかっこうで、このUHFの話が出てまいりました。それから河本さんにおかわりになったときに、私は小林前郵政大臣の意思をお継ぎになってそのまま十年間でUHFに全面移行ということをおやりになるおつもりかということをその際ただしたのですけれども、政府のやり方としては多少適当でなかった部分もあるかもしれないが、とにかくその意思は続けていくつもりですというふうにお答えになりました。きょうは井出さんがおいでになりませんけれども、私は、同様のことを郵政当局にお尋ねしたい。小林さんからずっと河本さんと引き継がれてまいりましたUHFの全面移行というのは現時点で当局はどのようにお考えになっておるか、まずただしておきたいと存じます。
  37. 小渕恵三

    ○政府委員(小渕恵三君) 引き続いてテレビのU移行についてはその方針を貫くよう努力し、検討中でございます。そして現在の段階におきましては、その移行にあたりましては具体的な移行計画の策定が必要でありますので、NHK及び民放連との連絡を密にして移行計画の前提となる移行に要する建設費、運用費等について引き続き検討いたしておる段階でございます。
  38. 青島幸男

    ○青島幸男君 当時十年後と申されまして、それから約三年たちまして、あと七年ということが当初の目途になるのですけれども、一時、この十年というのを五年に詰めたいと河本さんおっしゃった時期がありましたけれども、その辺の話はどうなりましたですか。
  39. 福守博一

    ○説明員(福守博一君) U移行の考え方を明らかにいたしまして、検討したいという方針を出してから時が経過したわけでございますが、この問題につきましては、いろいろ検討すべき問題がなおございますわけで、しかも、十年とそのときに申しましたことも、機械的に十年を区切るということでなしに、段階的に状況を見ながら措置をするということでございましたわけでございますので、おおむね十年を目途として、さらに体制を十分整えて進むべきであるというふうに考えているわけでございます。
  40. 青島幸男

    ○青島幸男君 私も、河本さんが五年に詰めるのだと言った確たる文書を持っているわけじゃございませんので、その辺は定かでないのですけれども、それでは、当局は結論的にいつ全面移行を目途としておいでになりますか。
  41. 小渕恵三

    ○政府委員(小渕恵三君) U移行については非常に多くの建設費の投資等も行なわなければなりませんし、考えなければならない諸問題もかなり多いだろうと思いますので、そうした案件につきまして一通りのめどのつきました段階ということでございまして、正確に何十何年度までというふうな計画をいま持っておるわけではございません。
  42. 青島幸男

    ○青島幸男君 それでは、NHKにお尋ねいたしますけれども、NHKはこのところ九七・何%ですか、いまカバレージを持っているわけですけれども、そのカバレージを割ることなくUに移行して、どのぐらい費用がかかるとお考えになっていらっしゃいますか。
  43. 藤島克己

    ○参考人(藤島克己君) お答えいたします。  まだ、具体的に詳細な計画が進んでおりませんので、こまかい点ではきまっておりませんけれども、いま御質問のカバレージの点で申し上げますと、ほぼ九六%のカバレージを確保するために、約九百億円ぐらい必要であると思っております。
  44. 青島幸男

    ○青島幸男君 九百億かけて当初から十年後ということはあと七年ですけれども、七年たって九百億の金をかけて九六%のカバレージを得ながらUに移行することは可能だというふうに解釈してよろしゅうございますか。
  45. 藤島克己

    ○参考人(藤島克己君) Uに移行するかしないかという問題を別にいたしまして、九百億で可能であるかどうかという御質問だといたしますと、可能でございます。
  46. 青島幸男

    ○青島幸男君 どうもUに移行するかしないかということを別にしまして、というのはたいへん気にかかる問題なんですけれども、Vを使わないで、全面的にUに移行して九六%のカバレージを得られるかという質問を私はしているわけです。
  47. 藤島克己

    ○参考人(藤島克己君) 御質問の趣旨がよくわからないのですが、Vを使わないでUだけで九六%のカバレージが可能かという御質問ですか。
  48. 青島幸男

    ○青島幸男君 九百億円で可能か。
  49. 藤島克己

    ○参考人(藤島克己君) そういうことだと思います。それでけっこうだと思います。
  50. 青島幸男

    ○青島幸男君 私、前回のこの委員会でも質問したのですけれども、当初、十年後に全面的にUに移行するため、むろんUになりますと電波の足も短かくなりますし、サテライトもたくさんつくらなければならない。たとえば、関東地方だけでいまNHKが持っているカバレージをそのまま保持して、幾つサテライトがあればそれは可能なんであろうかという質問をしたのですけれども、その時点ではかいもくつかめない、技術的な結論は出せないというような状態だったのですけれども、そういうような状態の中で、NHKがその政府当局のUへの移行に賛成をしたというのはたいへん解せないように思うのですけれども、この点前田さんいかがでしょうか。
  51. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) 完全に賛成したという意味ではございません。御記憶かと思いますが、国策がそうするんだと決定すればNHKとしては当然その方向に従わなければならないだろう。ただし、ただいま技師長から御説明申し上げました点に関連して申しますと、この一月から東京、大阪でUの実験放送を始めておりまして、この結果が明らかにならないと、いわゆる電波だけのカバレージの見通しというものもある意味ではつかないわけです。ただ机上計算で言いますと、九六%確保するためには九百億円かかるという限度のものでございまして、私どもといたしましては、同時にこれが国策として実行される場合には、放送界全体が同時にUに切りかえるという方針を希望したいということも申し上げてあるわけでございます。
  52. 青島幸男

    ○青島幸男君 確かに私もそのようなところをお伺いして覚えております。いまでも九七%というのはNHKのカバレージですけれども、あとの見えない部分の三%というのは山間僻地であるとか、あるいは存在がはらばらになっておりまして、それをカバーすることがたいへんに困難な地域であるというふうに伺っておりますけれども、都市などでもいまだに難視聴の地域がありましてそれが解決できていないという状態です。Uになりますと、ますますこういう状態が出てくるんじゃないか、それを懸念するわけですけれども、Uになりまして、いままで見えなかったものが見えるようになったというのなら問題はないのですけれども、Uになったためいままで見えていたものが見えなくなったというような事態のときには、たいへんな苦情が殺到するだろうということはわかり切ったことですし、それから、Uになりますと、ビルだとか、あるいはサテライトとの相互の干渉などもありますし、予想できない事態が数々いまの時点ではあるんじゃないかということを考えますと、九百億ではたして九六%がカバーできるか、たいへん私は疑問に思うのですけれども、その辺の確信はおありですか。
  53. 藤島克己

    ○参考人(藤島克己君) おっしゃるとおり、UHFになりますと、ビル陰の問題、あるいは山の伝播の問題、反射の問題、その他の電波上、UHFになりますとかなり障害がふえるかと思います。そういう点も一応これは取り入れまして、机上の計算をしたのが、ただいま申し上げました数字でございまして、先ほど会長がちょっと触れましたように、その点について、東京、大阪の実験局を中心にして、ただいまビル陰の問題、反射の問題、特に東京周辺の丘陵地帯の伝播の問題についていろいろのデータを収集中でございまして、あるいはそういうものの結果で多少修正を必要とするかと思いますけれども、従来のいまわれわれが持っている資料で純粋に物理的に計算いたしました数字が、先ほど申し上げた数字でございます。
  54. 青島幸男

    ○青島幸男君 だからこそ、東京と大阪での実験局の結果を待たなければはっきりしたことは言えないんだというお話はごもっともだと思うんですけれども、そのほか、アメリカでもこのUへ全面的に移向してみてはどうだろうかというような動きがありまして、その後、最近これが立ち消えになったというようなニュースも承っておるわけですけれども、これに関してNHKさんは御存じですか。
  55. 藤島克己

    ○参考人(藤島克己君) いろいろ聞いてはおりますけれども、詳細なことについては存じません。
  56. 青島幸男

    ○青島幸男君 伺うところによりますと、何か調査団を派遣して、その実態の調査に当たったのだというふうなことを聞いておりますが、その辺のところの真偽はいかがでしょうか。
  57. 藤島克己

    ○参考人(藤島克己君) それは私のほうでなくて、郵政省のほうではなかろうかと思いますけれども。
  58. 青島幸男

    ○青島幸男君 郵政省はそういう調査団を派遣してその実態を調査なさいましたですか。
  59. 小渕恵三

    ○政府委員(小渕恵三君) 過般、電波監理局の太原審議官を派遣をいたしまして、米国におけるU移行の問題につきまして調査をいたさせました。
  60. 青島幸男

    ○青島幸男君 その結果あの話が立ち消えになったと、幾多の難関があるために事実上これは不可能であるという結論に達してやめたんだというふうに私どもは解釈しておるわけですけれども、その辺は、その調査の結果はどういう認識を得られましたか。
  61. 小渕恵三

    ○政府委員(小渕恵三君) アメリカにおきましては、約十年前にU移行について検討が行なわれましたが、政治的、経済的理由により採用されるに至らなかったという報告を得ております。
  62. 青島幸男

    ○青島幸男君 アメリカの例を見るまでもなく、一挙に全面的に、まあ一挙にとはいわないまでも全面的に移行するというのにはかなりたくさんの障害があると私は思います。ですから、その障害を乗り切れない、あるいはもっと技術的な開発が進んだので全面移行をしなくとも間に合う、もっと電波の周波数帯を縮めても使用にたえ得る機械が開発されたというようなことがありまして、むしろUへの移行がもたらすデメリットのほうが多いというので立ち消えになったのだと私は思います。今後、日進月歩どういう技術開発がなされるかわかりませんし、ですから、私は終始一貫このUへの全面移行の反対の立場でお話を申しているわけですけれども、こういう幾多の障害があるにもかかわらず、それをNHKにしいた、何月何日までとは言いませんけれども、十年後にとにかく政府の方針でやるんだと言ってそういうことを強要したというのはあまりにも理不尽であるというような感じがするんですけれども、その点についてはどういうふうにお考えになりますか。
  63. 小渕恵三

    ○政府委員(小渕恵三君) いまもアメリカの実情については御答弁申し上げましたが、わが国の状況と米国の間にはかなりの電波の問題につきましては相違もあろうかと思います。したがいまして、小林大臣が当初この問題を提起されました段階におきまして、わが国におけるVの波は、きわめてその波自体にすでに非常な不足を来たしておるという段階から考えまして、やはりわが国におきましてはUに放送関係の波は移行していただきたいという趣旨でこの問題が提起され、その方針が決定をしておるわけでございますので、アメリカの状況との間には相違があり、日本は日本の方向で進まなければならない、こう考えております。
  64. 青島幸男

    ○青島幸男君 ですから私は、初めからその考え方にたいへん反発を持っているわけですけれども、技術的な問題、もちはもち屋と申しますけれども、実際に技術的な業務を行なっているもの、あるいはオールチャンネルの受像機を買いあるいはコンバーターを取りつけなければならないというところの、国民の経済的あるいは精神的の犠牲の上に行なわれることであるから、そういう高圧的な態度で臨むのは、たいへん私は望ましくないということを河本さんにかわられたときにも申し上げたはずですし、井出さんがきょうおいでにならないのは残念ですけれども、そのことをあらためてお伺いしたがったのです。  それからもう一つですけれども、それからUはVよりも足が短いことは先ほど申しましたけれども、相互の干渉といいますか、局と局とのサービスエリアの谷間に置かれたり、あるいはその相互の干渉のために難視聴がふえるということは明白な事実ですし、また、最近のようにビルが日々新たに建っているというような状態では、きのうまで見えたのにきょう見えないというようなことになり得るわけです。そうなりますと、CATVというものは、もっと広範に設備されるようになるでありましようし、そのCATVの発達と、あるいは発展との関連も考慮に入れながら行なわなければいけないことがたくさんあると思う。それからもう一つは、同じくケーブルに込めて送るにしても、UHFの場合は、減衰の度合いが非常にVに比べて大きいのですから、いまでもUHF局間で、同軸ケーブルによって送る場合は、Vを使っているというケースもありますし、それからいまだに先ほどの話ですけれども、エリアとエリアとの谷間になったり、あるいは相互の干渉のために全く原因不明の難視聴がたくさんあるという事実もあるのであります。それからもう一つは、Uに移行しますと、いまのようにチャンネルが一、二、三、四、五、六、七、八、九、十、十一、十二というふうな固定になっておりますと、がきん、がきんと回せば自動的に得られるわけですけれども、Uになりますと、さまざまな周波数帯を、全国さまざまに使用しておりますから、ラジオのダイヤル式にスライド式に分けていかなければならない。これは従来の固定式のチャンネルの変換器に比べますと、たいへんに操作が繁雑ですし、女、年寄り、子供にはたいへんな労力をしていることになると思うのですけれども、その点なんかはどういうふうにお考えになっていらっしゃいますか。
  65. 福守博一

    ○説明員(福守博一君) 御指摘の点でございますが、まずUHFの波の特性でございます。先ほど政務次官からも申し上げたわけでございますが、VHF帯に比べまして、御存じのように光の性質に近いというようなことから、UHFのチャンネルにVを切りかえた場合には、空中線電力を増加した場合でも、多くの場合、放送区域の周辺部などで地形等の影響を受けやすいわけでありまして、難視聴地域が生ずるということがあるわけであります。また、建物による障害というような点につきましても問題が出てまいるわけでございます。これらの点につきましては、先ほどNHKからも御説明がございましたように、実験局等によりまして、東京、大阪で実際の運用について研究してきているわけでございますが、そういうことでU移行にあたりましては、新しいいろいろな技術的な問題が処理されなければならないわけでございます。これらの点につきましては、新しくテレビの中継局あるいは共同受信設備をつくりまして、御指摘の問題の解決、救済に当たる必要があると存じます。十分な受信者のための対策を講ずる必要がある、また、受信機のことでございますが、実は東京、大阪以外の全国にUの放送局はすでに運用されているわけでございまして、これらの地域ではおっしゃいましたV、Uともにオールチャンネルの受像機が普及して、実際の視聴者の利用に供されているわけでございます。現在、カラーテレビはもちろんでございますけれども、白黒のテレビにつきましても、市販されているものの八〇%はオールチャンネルの受像機、こういう状況でございます。ダイヤル式の受像機につきましては、確かに切りかえは現在のかちかちという方式のものよりも手間がかかるということは御指摘のとおりかと思いますが、しかし、なれればそう困難なものではないというふうにも考えられますし、今後さらに技術の進歩に期待されるところもあると存じております。  ちょっと話が戻って恐縮でございますけれども、また、CATVが今後普及いたしたといたしましても、現在の電波によります放送にとってかわるというようなことは将来とも考えられないというふうに存じておるわけでございます。
  66. 青島幸男

    ○青島幸男君 いずれにしても、ダイヤル式のやつはわりあい扱いにくくて操作が困難で、なれないものにとってはたいへんやっかいなことなんですけれども、あれを普通の固定式のダイヤルにしますと、UHFが三十六局から五十局ぐらいとれるとすれば、たいへん大きなダイヤルが必要になりますけれども、たとえば八インチのブラウン管に八インチのダイヤルがつくのだというようなばかげた事態すら招来するのじゃないかと考えられます。これらの問題も含めまして、UHFに移行するには、まだ未解決の問題がたくさんあるというおりから、そういう問題をないがしろにしておいて、ただ、当局が一方的にUHFに何が何でもいくんだと、技術的な困難はNHKおまえが解決しろ、民放、おまえらの利害損得はおれは知らない、いよいよとなれば免許取り上げだという生殺与奪の権力を持っておるといういかにも権力者的なやり方というのが、実は私はたいへん腹立たしいと国民の側に立って思うわけであります。それから、コンバーター、あるいはオールチャンネルの機械を買うために国民はたいへんな経済的な負担をしております。そのほか肉体的にも精神的にもかなりの負担をかけられるわけです。さらに、先ほどのお話のコンバーターやチャンネルばかりでなくて、UHFに移行するとなるとかかるというはずの九百億の金だってもともとは視聴者が払った金ですから国民の金のはずです。こういう大きな経済的負担を国民にしいる以上は、それなりの手だてがあってしかるべきだと私は始終申し上げているわけです。その点に対して一向に反省の色もなく、ただ国の方針だから推し進めるんだという態度を持ち続けていらっしゃるというのはたいへん私は不満に思うのですけれども、その点に関して政務次官どうお考えになりますか。
  67. 小渕恵三

    ○政府委員(小渕恵三君) お答えいたします。  このU移行につきましては、数え切れないほどの諸問題がございますことは御指摘のとおりだろうと思います。したがって、そうした問題を一つ一つ明確に解決をしていくことにおいて時間的な経過も必要でありますし、したがって、御指摘のように、強圧的な国権をもってそうした処置をしていくというようなことでないことは、先ほど来御答弁申し上げておりますように、十年というめどを立てましても、そのことの実施においてはなかなかそれが達成できないような推移であるということをもってしても御理解を願えるのではないかとも考えるわけでありまして、今後とも放送事業者とも緊密な連絡を十二分にとりますし、また、視聴者の側からいいましても、より多くの負担をかけさせないようなことにおいて、さらに受像機等におきましても、技術の開発等についても、御苦心を願いつつ御理解を得た上でのU移行について進んでまいりたいと、こういう基本的な考えであります。
  68. 青島幸男

    ○青島幸男君 そういうふうにしていただかないと、結局は国民の大多数の理解と支持を仰がないとこの問題は解決しないのじゃないかと。私としては、感じから申しまして、たいへん申しわけないのですけれども、当委員会においてこういう発言をなすべきかどうか問題だと思うのですけれども、十年の約束の時期が来ても、全面U移行というのは実は不可能なんじゃないかというふうなばく然とした感じをまず申し上げておきます。  それから放送大学の問題に移らせていただきます。まあ実験用の予算としてもきまりましたし、NHKに依頼をして放送大学の実験を始めるという段取りまでいまこぎつけたと思うのですけれども、文部省と郵政省とNHKが、この三者がこの問題には取り組んでくるはずだと思うのですけれども、そのいずれが主体となって実験を行なうのかということをまず明らかにしていただきたいと思います。
  69. 野村忠夫

    ○参考人(野村忠夫君) 放送番組として放送にオンエアされる場合には、当然NHKの責任において放送番組を制作、送信いたします。
  70. 青島幸男

    ○青島幸男君 実験の終わったときには、どういうかっこうでこの放送大学が発足する運びになるのだか、その辺を明瞭にひとつお答えいただきたいのですけれども。
  71. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) 大臣がいないと……。
  72. 青島幸男

    ○青島幸男君 ちょっと大臣がいないとむずかしいかもしれませんですね。
  73. 小渕恵三

    ○政府委員(小渕恵三君) たいへん恐縮ですが、いま一度御趣旨のほどを御説明賜わりたいと思います。
  74. 青島幸男

    ○青島幸男君 放送大学というものがどういうかっこうで行なわれるかということです。たとえば、文部省が主導権を握って、それで郵政省を通じてNHKに依頼するかっこうになるのか、あるいは別に財団法人なり何かそういうかっこうのものが新しく発足するのか、あるいは政府の一つの機関として役所が新しく生まれるのか、そのかっこうがどういうかっこうで放送大学が実験を終わった段階で発足するのかということを伺っておるわけです。
  75. 小渕恵三

    ○政府委員(小渕恵三君) この問題につきましては、文部省でも検討しておる模様でございまして、郵政省といたしましては、まだ放送大学はどういう主体がその責任を負っていたすかどうかについては報告をいただいておらない段階でございます。
  76. 青島幸男

    ○青島幸男君 この実験に関してですけれども、先日もこの委員会で鈴木委員が、学校放送には教育基準が法的に必要であると、しかし大学には教育基準というようなものがないのだから、事実上それを行なうことはたとえ実験といえども違法ではなかろうかというような趣旨のお話をしたのですけれども、その問題について、もし発足するとすると、大学の教育基準というようなものを定めるようなお考えがありますか、どうですか。
  77. 福守博一

    ○説明員(福守博一君) 御指摘の点でございますが、放送法の四十四条の五項に関連した御質問かと存じます。お話しのように、今回文部省とNHKの間で協力して実験の番組の送信をする大学につきましては、まずその番組の送信、これも大学の設立の準備研究のための一つの手段であるというふうに考えているわけでございますけれども、放送大学の実施する本放送ではないわけでございますので、その点からも、この放送法の規定は直接適用されないものであるというふうに考えております。また、実際に大学が発足して本放送が実施された場合につきましても、この四十四条の五項の規定は、小学校、中学校、高等学校におきまする教育課程ということで、法令で定めた基準によるということになっておりますが、大学につきましては、おっしゃいましたようにこういうものが設けられていないわけでありまして、現在大学はその自治的な運営において教科の内容というものが進められるということになっておりますので、その場合も直接にはこの規定にかからない。つまりこの規定を守らないのは違法であるということではなくて、この規定が働かないということになるのではなかろうかというふうに存じます。もっともこの規定の趣旨、精神にのっとりまして適正な番組の送信を行なうということは、これは妥当なことであろうというふうに考えているわけでございます。
  78. 青島幸男

    ○青島幸男君 いずれにしても、この放送大学の内容というものがもう少し固まってこないと、何も話が進められないような感じがするのですけれども、たいへんに教育には御熱心にたくさんの実績をおさめていらっしゃるNHK前田会長に、たとえば放送大学というものはどのようにあるべきであるかというような、持っていらっしゃるところのビジョンといいますか、理想の姿というようなもの、前田会長が描いていらっしゃる放送大学というものの形はどんなものかというのをひとつ御見解を承っておきたいと思います。
  79. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) なかなかむずかしい御質問ですが、私がNHKの会長として、もしくは民間人の一人として考えている放送大学は、まあNHKとの関連で考えますと、国立大学はNHKが協力すべき大学ではないと思っております。これが第一点です。  これは国が当然おやりになればいい大学である。もしその勉強の手段として放送を使い、その放送が現在ある放送協会との関連で考える場合には、大学のあり方は、放送法の原則を無視したものであってはNHKは協力できないというのが第二点でございます。  今度は、一民間人として放送大学はどうあるべきかということを考えますと、放送大学の目標は、単に現行の大学にかわることをもって放送の大学の目標とすべきではない。その部分も含まれて当然よろしいわけでありますが、同時に、年齢、職業、性、その全部を越えて全国民が利用できる放送大学でなければならない。そのときに初めて放送による教授ということが生きてくると、私はそのように考えているわけです。
  80. 青島幸男

    ○青島幸男君 ちょっと話がかわりますけれども、先日ちょっと新聞で見たのですが、NHKの中国語教育の講座で、語学の勉強をするには地名、人名は架空のものでいいのじゃないか、これから架空のものを使うようにしたほうがいいというようなことをNHKが発言をして、これが問題になったというようなことが出ておりましたけれども、この点に関してどういうふうにお考えになりますか。
  81. 川上行蔵

    ○参考人(川上行蔵君) この経緯をちょっと御説明させていただきたいと思います。  これは一昨年の秋以来から、少し中国語の中に外からの起用、そういうこともございまして、われわれが部内でもう一度再検討いたしまして、初期の初等対象の語学講座というもので、もう一度その点、全体を見なさいということを指示したわけであります。その問題点はこういうことにあると思います。初級の中国語講座でございますから、週三回、月曜日、水曜日、金曜日と、この三回を放送いたしまして、月曜日、水曜日の復習を金曜日にするという形になっておるわけであります。そういう意味におきまして、月曜日、水曜日の講師の方と、金曜日の復習する講師の方、違う方に実はお願いしたわけでございます。そうしたら、金曜日の講師の方が少し程度の高い内容をおとりになった、あるいはその中でかなり内容的に実践的と申しますか、中国の実在的なことをお話しになりましたので、初級の月曜日、水曜日の講座から比べてみて少し程度が高いのじゃないかという問題、そういう点を研究するという形で講師の方といろいろお話をし、そういう過程の中で、多少こちらのほうも行き過ぎがあった。率直に申し上げまして行き過ぎがあったと思いますが、もう少しやさしい程度にしていただけないかという話の中で、実在的な必ずしも地名がなくてもいいのではないかということを申し上げたことがございます。それは経過の中で解決をいたしましてわかりましたということになって、実在の地名その他を使っていただいてもけっこうですということになった。その話し合いの中で、中国語講座とは何かということが理論闘争のような形になりまして、中国とは何かということになって、中国とはわれわれは中華人民共和国をさしているということをお話しして、では中国語とは何かという話し合いになって、中国語というのは、中華人民共和国が標準語としてとっておられる国語をさすのだという見解と、必ずしも中国語といった場合においては、広く英語のチャイニーズという意味と同じように、いろんなところで中国人がしゃべっている。たとえばハワイにいる中国人もあるでしょう、シンガポールにいる中国人もあるでしょう、そういうような方がしゃべっておられることばも広い意味では中国語ではないか、ただNHKのこの中国語講座においては、いま申し上げたような現在の中共が、中華人民共和国が使っている中国語を使いますということを申し上げたのです。それは明年以降も使いますということをお話しすべきであったのですが、その明年以降現在の方針の用語を使うのだということの説明が足りなかったために、何かNHKが明年から違う国語を使うのではないか、いま申しましたような違う国語を使うのではないかというところで、これは現在の国際情勢を心配し過ぎて、台湾で使っている中国語を使うのかと、あるいはほかで使っている中国語を使うのかという議論になってしまった。そういうような誤解が完全に解けまして、もう一度念を押してお話ししまして、そこの点が基礎固めが足らないために、議論がどんどん理論的な話に広がってそういう形になりまして、幸いに二月の末にもう一度教育局長が講師にお会いし、あるいは中国語研究会の方とお会いして、そういう点がわかりましたので、誤解は氷解し、一応片づいたわけでございます。
  82. 青島幸男

    ○青島幸男君 了解しました。  何でそんなことをお伺いしたかといいますと、先ほどの教育基準のお話が出ましたけれども、それは確かに中学校、小学校、特に義務教育の場合などはちゃんとした教育基準がなければ、九州から北海道まで同じような課程で、三年生ではこのくらいの字が読めなければならない、五年生ではこのくらいの計算ができなければならないという一応教育基準が必要かと思いますが、大学の場合は、それこそ血を流してまで大学自治が叫ばれておるおりから、当然大学には教育基準みたいなものはあってはならないという考えで、たとえば化学や数学のように答えが一つしかないものはけっこうですが、人文科学の分野などたいへんむずかしい問題をはらんでくる。NHKが放送法にのっとって放送しておる分には、何らかの歯どめがありますけれども、これが別のかっこうでNHKが関与する、文部省が口をはさむ、あるいは郵政省が何かを言うというようなかっこうの放送大学ができまして、しかも、なおそこに放送大学の大学基準というようなものが一つ設けられるということになりますと、何万単位で行なわれている大学、さまざまな大学とは違って、全国統一的に行なわれる放送であるとすれば、これが思想統一の基準に結びついていってしまうというおそれが多分にあります。ですから、これから先の問題は、どんなふうな内容で放送大学ができ上がるのかということがさだかになりませんと、話は進められませんけれども、とにかく時の権力のお先棒をかつぐようなかっこうになってしまうことを私は国民のひとりとして一番おそれるわけで、この問題は実に慎重にやっていかないとたいへんなことになるのではなかろうか、これはきちんとした法的基準の歯どめをかけていかないと、とにかくUHFの問題一つにしても、あんなに多くの問題をはらんでおるのに、期限を切ってこれを押しつけるというような理不尽なことが行なわれている現状からしても、たいへんな間違いにおちいるのではなかろうかということを、ものすごく憂えるのです。この問題は、また、この放送大学の内容がもう少し固まりまして、あるいは大臣にも御出席いただいて、その辺のところをもう少し確かめていきたいと思いますけれども、きょうはこの辺にとどめさしていただくことにします。どうもありがとうございました。
  83. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) 午前中の質疑はこの程度にとどめ、一時十分まで休憩いたします。   午後零時十一分休憩      ―――――・―――――    午後一時二十五分開会、
  84. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) 休憩前に引き続き委員会を再開いたします。  質疑のある方は順次御発言を願います。
  85. 青島幸男

    ○青島幸男君 大臣の御出席を得まして、一つだけ、先ほどに続きまして申し上げておきたいことがあるのですけれども、まだはっきりしたかっこうではきまってはおらないと思いますけれども、例の放送大学の問題でございますけれども、どういうかっこうで行なわれるにしても、放送大学がいままでの大学、たとえば一番多くても収容学生数が十万とか五万というところと違いまして、全国あまねくこれは視聴するわけでございます。その影響は非常に絶大だと私は思います。多くの人間に教育の門戸を開放するということは実にすばらしいことだと思いますし、そうあるべきが放送の使命の一つだと思います。しかし、この放送大学は、まあ人文科学の問題につきましてはたいへんに大きな影響力を持ちまして、科学とか数学のように答えが一つしかないものはいいけれども、そうでないものは重大な――もし、この大学に教育基準みたいなものが設けられまして、それにのっとって行なわれます場合は、思想統一みたいな道具にすら使われかねないおそれがある。ですから、その辺のところを十分御考慮いただきまして、確固とした法律的な基準というものを設けて行ないませんと、広範にわたる放送の実態から申し上げまして、両刃の剣であるという役割りも持っておりますので、その影響力の大きさにかんがみますと、歴史的に見ましても真理は一つしかない。二面の見方があるとしても、その二つの正邪は、あるいは善悪は時の権力が決するものであるという考え方からすれば、その国家の権力の影響下に少しでも置かれるようなことがあってはならないということを深くお考えいただきまして、この放送大学の発足にあたりまして、その辺に十分な御配慮がいただきたいということを先ほども申し上げましたが、その点に関しまして大臣の御見解を承りたいと思います。
  86. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) おっしゃいますように、放送大学は次代を開くという意味におきまして非常に多くの可能性を包蔵しているわけでございます。それだけに実は私どもも慎重を期しておる次第でございまして、あらゆる面を検討しなければならぬ問題がございます。いまおっしゃる文科科学、社会科学、こういうふうな面になりますと、なかなか絶対的な価値判断をきめるということはたいへん至難な問題だと思うのです。したがいまして、あくまでも学の自由、独立といいましょうか、こういう見地が尊重されなければならぬと思うのであります。現在もまあ放送法の四十四条でございましたか、不偏不党と、ずいぶんいろいろな文言が使われておりますが、この精神は貫くことはもとよりでしょう。いずれ放送大学をどういうふうな法的な扱いをするか、放送法というものを例にしたあるいは単独法というような考え方もあるかもしれません。そういうふうな際におきまして、いまおっしゃるような点で十分に注意をいたしまして誤りなきを期したい、さように考えております。
  87. 久保等

    ○久保等君 私も、NHKの予算の審議に入るに先立って、いま青島委員の質問にありました放送大学問題について若干お尋ねをしたいと思うのです。  もうすでに当委員会でも何回か放送大学の問題についての質疑が行なわれております。したがいまして、私もある程度そういった委員会での論議の過程を一応念頭に置きながら、あまりダブった質問はできるだけ避けてまいりたいと思います。したがって、焦点になっておる問題についてできるだけひとつ明確に郵政大臣なり、あるいは文部当局のほうでお答えを願いたいと思うのです。  最初に、お尋ねいたしたいことは、この委員会で前にも論議の中心になった一つの問題、いわゆる放送大学が発足するにあたって、とりあえず実験放送という形でNHKのUを使って実験放送をやってみようというような計画があるようですが、これは一体どういうことを目的に実験放送をやろうとしておるのか、目的をお尋ねしたいと思います。
  88. 村山松雄

    ○政府委員(村山松雄君) 放送大学の構想につきましては、文部省におきまして、郵政省あるいは学識経験者の御協力を仰ぎまして準備調査会を設けまして、いかなる形が考えられるかということにつきまして一応の報告をいただいております。その報告によりますと、これはやはり学校教育法に基づく、何と申しますか、正規の大学にすべきである。したがって、教育課程等につきましては大学設置基準に一応準拠すべきである。それから設立形態につきましては、国立または公的な性格を持つ法人による運営というような大まかな事柄をきめております。しかしいずれにしましても、現在の学校教育法なりあるいは放送法なり、そのままでは提案されているような放送大学は直ちに具体化はむずかしいわけでありまして、これを具体化するためには、さらに、構想を練りまして、関係法令等の改正をする必要がございます。そういう関係でございますが、そういうことを言っておりますとなかなか具体化はむずかしゅうございます。そこで、現在までに大まかに構想された放送大学が実現したらどういうことが行なわれるか、一番基本の問題になりますところは、放送を主たる教育手段とする大学ということでありますから、この放送大学ができた場合に、大学教育の放送というのがどういうことで行なわれるか、それから社会のほうの需要なり、あるいは反響なりがどうあるかというようなことは、やはり実験をしてみませんと最後まで煮詰めることがむずかしいのではないか、こういう認識に基づきまして、放送大学の構想の具体化のための一つの資料を得る方法といたしまして、テレビそれからラジオ一つずつお願いいたしまして、実験放送をやってみようということで、現在予算措置をお願いし、構想を練っておるというところでございます。
  89. 久保等

    ○久保等君 いまのような御説明だと、まだ、放送大学の法人そのものもできておらない段階で実験をやるのには、私は非常に大きな問題過ぎるじゃないかという気がいたします。というのは、いまのお話しだと、結局、放送内容、教育内容というものが、一般の国民が受ける場合に、どういう一体受け取り方をするだろうか、また、それによって、どういったものを放送を通じて放送大学というものに対して期待するだろうかというようなことまでもある程度データも集めようとするならば、放送内容そのものはよほどしっかりした、できるであろう放送大学法人の構想ともあまりそう開きのないほど相当しっかりしたものを放送しない限り、私は、いまのような実験放送という程度では一般の受ける印象というのは、まあ試験的にやっているのだろうというような印象だけれども、いま言ったような局長のお話しのようなことを期待して実験放送が行なわれておるとすると、私は、相当準備なり内容というものについてしっかりしたものでなければならぬのじゃないかと思うのですが、局長のいまの御答弁では、そういったことを、やはりこの実験放送を通じて一つの成果というか、そういったものをひとつぜひ集めたい、またつくりたい、こういうことですか。
  90. 村山松雄

    ○政府委員(村山松雄君) ただいま申し上げましたように、放送大学で行ないますところの教育内容はほぼ現行の大学設置基準に準拠して、現行の大学レベルのものであることが望ましいということが示されておるわけであります。大学程度の教育というのは、現実に多くの大学で行なわれておるわけでありますが、それを放送という形で伝播させるということが非常に新しい課題になるわけであります。そこで、現在の大学レベルの教育というものをどうすれば放送という形になじんでいくかということを、実験放送の形で実験してみようというのが実験放送のねらいでございます。したがいまして、レベルにおきましては、あくまでも大学レベルと同一ないしそれ以上という目標でございます。ただ現実には、現在の制度のもとでこれは行なうわけでありますから、委託した場合に、委託するのは文部省でございまして、委託する場合には、そういう意図でお願いするわけでございますけれども、受けとめて現実にその番組を制作し、それから電波を送出するのは委託を受けたところがやるわけであります。そこで文部省と委託先とよく協力いたしまして、ただいま申し上げましたような大学レベルの教育というものを放送に乗せる場合には、どういうことになるのかというようなことはよく相談をいたしまして、レベルを落さない、十分聴視者にも関心を持っていただけるようなものを練りましてやろうということを考えておるわけでございます。
  91. 久保等

    ○久保等君 郵政省にお尋ねしたいのですが、いまのような答弁がなされておるのですが、実験放送というものは、本来そういうものが実験放送なのか、電波監理局長からお答えを願いたいと思います。
  92. 藤木栄

    ○政府委員(藤木栄君) 実験放送と申しますか、実験局というものがございまして、実験局のうち放送を行なうものが実験放送局になると思いますが、これはあくまでも、本来の趣旨は、科学技術の研究調査といったものが対象になるわけでございますが、そのほかにいま現在NHKが行なっておりますようなUHFテレビの実験放送はいわゆるUの受信機の不備といったようなことも含めまして現在行なっておるというかっこうでございます。
  93. 久保等

    ○久保等君 当委員会で前々から電波監理局長の御答弁を聞いておると、いまも言われましたが、科学技術的な試験というか、実験をやることがねらいだという御答弁なんですが、その点からいくと、いま文部省のほうからの御答弁で聞く話は、実験放送そのもののねらいというものは、技術的な問題とは全然違うと思うのです。むしろ教育内容、その放送内容そのものが、一体従来やってきておる大学教育というものが放送を通じて一体なじみ得るものかどうか、また、一般国民が放送大学を通じて受けるこれも一種の教育ですが、教育というものがうまく効果的に成果をあげ得るかどうかといったような、これは全く教育面から見た放送の問題を中心に私は考えておるんだと思うのです。そうだとすると、現行法でもちろん電波監理局長はやれるという判断でしょうけれども、従来そういう前例がありますか。
  94. 藤木栄

    ○政府委員(藤木栄君) 実験放送につきましてはあくまでも実験局の電波でございますので、番組の内容自体につきましては、特に何と申しますか、制限と申しますか、いわゆる放送法がそのままかぶるというかっこうではないわけでございます。しかし、あくまでも放送ということで、一般の人々がそれを受信できるというかっこうでございますから、その放送法の精神というものは当然尊重されなければならないと思います。  ところで、お尋ねの従来の例と申しますと、まあいままで東海大学がFMの実験放送ということをやっていた例がございまして、これは実用化試験局と実験局と二重の性格を持ったものでございまして、相当長期間やっていたわけでございますが、最後いろいろな事情がございまして、いわゆるFM東海というかっこうの実験局でいわゆるこの学校放送と申しますか、高等学校向けの番組をやっていた例はございます。
  95. 久保等

    ○久保等君 ちょっと電波監理局長ね、そういうあなた自体が少しごまかすような答弁をされることは非常に私はいけないと思うんです。というのは、この前鈴木君がここで質問をしたときに、例のFM東海の問題についていろいろお尋ねしています。それに対して、実用実験局という形でスポンサーをつけたとか何とかという問題が問題になったときに、そういうことはあり得ないのだと、まあ考え方として電波監理局じゃないのだというようなお話をしておられたと思うんですけれどもね。私は、いまあなたの言われている実用化試験局という問題でお尋ねしているんじゃなくて、あくまでも実験局としての問題でお尋ねしているんですから、実験局として番組を流すというような前例があるかどうか。その実用化試験局とそれから実験局とがダブったような形でいま言ったFM東海なんかを例に引かれて、もちろん番組を流しスポンサーをとってやったでしょうが、それはあくまでも考え方としては実用化試験局なんだという答弁だったと思うんですね。したがって、実験局ではそういうことはやらないのだと、やらせないのだという御説明もされておったと思うんです。だから、私がいまお尋ねしているのは、実験局としてそういう番組を流す――まだ問題はいろいろあるんです、その実体がないとか。文部省の立場でいまのところは委託をしようとしているわけなんですが、そういう大きな問題がありますが、それはまた後にお尋ねするとして、とりあえず番組を流すということを実験局でやるというようなことについては、私は、非常に問題があるだろうと思うんです。先ほどいろいろUHFの問題だとか、あるいはこの前もこの委員会で何かSHFですかの問題についてもお話があったけれども、これこそいわゆる技術的な問題を中心にして実験局でもって波を出して実験をするということだろうと思うんですが、実質的にはほとんど本放送と変わらないような先ほどのお話で、しかも、非常に程度の高いというか、内容の充実したものを番組として流す。しかも、それが実験局という段階でやるんだということを言われているんですけれども、私は、郵政省の立場からいくと、そういったものは認められないということにならざるを得ないと思うんですが、現行法でもってそういうことはやれますか。
  96. 藤木栄

    ○政府委員(藤木栄君) 私のことばが足りなかったと思いますけれども、いわゆるFM東海は、先ほども申し上げましたように、実用化試験局と実験局と二重の性格を持って運用されていた時代がございます。しかし、最後の段階になりまして実用化試験局は中止いたしまして、実験局だけの番組で先ほどの「望星高校の時間」と言っておりますけれども、その番組も実施していた、そういう時代がございます。もちろんそのときはスポンサーその他はとってないわけでございます。
  97. 久保等

    ○久保等君 そういう問題は、これはまた異例な私は例だと思うんですね。特に実用化試験局として認めておった、そういう過程があるのが、いろいろ何かトラブルを起こしておったようですが、とにかく実用化試験局というのはもう認めないんだ、実験局としてだけ認めるんだというような話になってきて、私は、やっぱり前後のいろいろな事情があると思うんですね、あの場合は。だから、電波監理局としてのオーソドックスな考え方というものは、はたして実験局というものに番組を流すということを一般論として認めるような考え方でいるのかいないのか、そこらをお尋ねしたいと思うんです。
  98. 藤木栄

    ○政府委員(藤木栄君) 実験局の本来の目的といいますのは、先ほども申し上げましたようなかっこうで科学技術というものが主体になって、それの調査研究ということになると思いますが、この実験放送といったような場合、直接、一般の公衆が受信できるということになりますと、先ほども申しましたように、放送法自体はかぶりませんけれども、その精神はやっぱり尊重しなければならないということになると思いますが、番組というものに対しては、その制限というものはないわけでございます。したがいまして、現在いまNHKのUHFの実験局ということで、NHKの総合の番組、あるいはその他の番組も流しているわけでございまして、それの内容自体につきましては、法律上は特段の制限はないというかっこうでございます。したがいまして、私どもとしましては、この前、鈴木先生の御質問にもお答え申し上げたのでございますが、そういった一般の実験局と、放送のための実験局というものは、まあ将来これは何らか区別すべきじゃなかろうかということを考えておるわけでございますが、現在のところでは、そういうようなことで、先ほど申しましたようなFM東海の場合も、これも確かに異例の措置ではございますけれども、実験局というものによって、そういったものも認めたという経緯がございます。
  99. 久保等

    ○久保等君 非常にあいまいというか、はっきりしないのですが、放送法の適用を受けるかのごとく受けざるかのごとく答弁せられているのですね。放送法は正面からは適用できないが、しかし精神は受け継ぐのだ、そういうあいまいな法律適用では、電波監理局長という、非常にこの放送法、電波法というものを忠実に守ってまいらなければならない立場にいる電波監理局長というのが、そういう説明なり、法解釈をしておったんでは、何のために法律をつくっているかということになると思うのですね。放送法の適用は受けるのですか、受けないのですか、実験局は。
  100. 藤木栄

    ○政府委員(藤木栄君) 法律的には、実験局というものは、あくまでも電波法に基づくものでございまして、放送法は適用されません。
  101. 久保等

    ○久保等君 だからそういうことになってくると、番組を流すような放送というものは認められないということになるのですか。
  102. 藤木栄

    ○政府委員(藤木栄君) 電波法の立場で申し上げますと、その電波の内容が、どういうものであるかということにつきましては、特段の制限はないということは先ほど申し上げたわけでございますが、私どもとしましては、やはり一般の人々が、それを受信できるという電波であれば、放送法の直接の適用はございませんけれども、やはり放送法の精神というものを体して、やっぱりその実験の電波を流していただきたい、そういうふうに考えているわけでございます。
  103. 久保等

    ○久保等君 少し同じような質問で恐縮なんですが、ただ答弁が非常に何というか、はっきりしないので、重ねてお尋ねするのですけれども、電波監理局の立場で、電波行政をあずかる立場で、一体どう扱っていくのかということを私お尋ねしているのです。その受けるほうが、やっぱり電波がくるから受けるのなら、放送法の精神も守ってもらわなければならぬとか何とかじゃなくて、一体そういうことを免許するのかしないのかという立場で、電波監理局長の明確な御答弁を私はお願いしているわけなんですがね。その点もう少し明解な答弁できないのですか。それと法律改正をして云々というようなことを言っておられます。それは法律改正すれば話は別ですが、私は現行法のもとにおいて、そういったことが許されるか、許されないか、はっきりした態度をここで御答弁願いたいのですが、電波が流れてくるのだから国民が音を聞く、聞くのだからやっぱり現実に放送はされているのだから、それに対して放送法の精神は守られていかなければならぬというようなこと、何か天然自然現象に対してやむを得ずそれを認めざるを得ないという話をしているのですが、まだ電波が出ているわけじゃないのです。少なくとも、そういった申請が出てきたら電波監理局長としてはどう対処するか、また、どう対処することが現行法の法制のもとで正しいかということをお尋ねをしているのですから、そういう考え方というものを明確にすべきだと思うのですね。  それから、その実験放送の問題について、やっぱり法改正してからそういった問題については処理したいという考え方があるのかないのか、現行法のもとでやっぱりやっていこうとしているのか、実験放送だけの問題について、どう法律的に取り扱っていく考え方でいるのかお尋ねしたいと思います。
  104. 藤木栄

    ○政府委員(藤木栄君) その実験局というものは、先ほど申しました電波法に基づいて許可されているわけでございまして、いわゆる「無線局の開設の根本的基準」というものにも、六条に実験局の条件といったものが掲げられておるわけでございまして、その一番中心となるものは、先ほど来申し上げておりますような、「実験の目的及び内容が電波科学若しくは技術の進歩発達又は科学知識の普及に貢献する合理的な見込のあるものであること。」 という項がございまして、そのほかにもありますけれども、要するにそういったものが目的であり、内容であるわけでございまして、私どもとしましては、まあいろいろな実験局がございますけれども、そういった範疇で許可をしている。NHKの現在行なっておりまするUHFを使った実験局というものも、そういった意味合いで許可をしているというわけでございます。したがいまして、私どもとしましては、あくまでも電波法の規定を守って許可をしているという状態でございます。ただし、先ほど来申し上げておりますように、現在のNHKのUの実験局は、あくまでも都市におきまするUHF電波の伝わり方、それに対する受信のいろいろな障害がございました場合の技術的な調査研究、あるいはまた、先ほども申しましたUの受信機の普及、こういうことのために行なわれておるわけでございますが、これの電波を使いまして、先ほど御質問になりました放送大学の実験の放送ができるかどうかということになると思いますが、これはいまのままでは、この目的が違いますから、当然それにつきましては訂正が必要となると思いますし、その手続が必要となると思いますが、まあいずれにしましても、いま申し上げたようなNHKのやっておりまするUの実験電波を使って、その内容自体、番組というものにつきましては特段の制限がないわけでございますから、その一部を使ってNHKの実験局の一端として放送大学の実験電波もできる、そういうふうに私どもは解釈いたしております。特にNHK本来の業務としてやる場合は、私どもとしましては、放送法第九条第二項第八号によります「委託により、放送及びその受信の進歩発達に寄与する調査研究」という規定で、NHKの業務として行なうことができる、そういうふうに解釈しております。
  105. 久保等

    ○久保等君 そうすると何ですか、いまちょっと何かはっきりしなかったのですが、法律改正を行なってやらなければならぬというようなお話がちょっと聞えたのですが、要するに、まあ初めてだと思うのですね、こういう例は。FM東海の例を出されましたが、これは経過があって、これを途中で認めるとかなんとかということを、小林さんが現職の郵政大臣のときに言われたりなんかしていろいろなトラブルがあったわけです。したがいまして、それを認めるとか、認めないとかいったって、現実に電送という事実があって、あとからどうそれに理屈をつけるかということで私は理屈をつけたのだと思う、率直に言って。だから、それを認可するかしないかという問題であり、しかも、これは非常に大きな前例に私はなると思うのです。へたをすると、郵政省でもってNHKに委託して放送させるということになってくれば、防衛庁は防衛庁でもってひとつ企画したものを放送してくれないかといって持ってきたときに、それこそそれを拒否する根拠が私はなくなってくると思うのです。だから、実験放送とは言いながら、その実験放送が科学技術的な範囲内の実験放送であれば、これは私は問題はないと思うのですし、現行法でももちろんできることだと思う。しかし、いま言ったように、実験放送とは言いながら、名は実験放送だけれども、実質的には中身は、教育内容についてできるだけだんだんと経験を積み重ねていって、ほんとうにどういう教育番組にすれば大学放送としてふさわしいかということを研究しょうというのでしょう。そういうようなことになってくると、内容そのものは非常に高度なものであり、かつまたきわめて権威のある番組でなければならぬ。ちょっと放送してみるという程度のものではない。しかも、連続的に長期にわたってやっていかなければならぬと思う。そういう問題を、いまの現行法を非常に無理をして牽強付会の解釈をして免許をするというようなことになってきた場合に、NHKならNHKに委託してやるということだと、NHKの性格は全くおかしくなってくると思うのですね。最初は委託して簡単に実験してみてくれないかという話であっても、その中身は非常に重要だと思う。したがって、法律改正はそういったことを考えておるのだというならば、私は、その是非は別として、法律できちっとやることも、それは一つの考え方だと思う。しかし、いまの法律のもとにおいて、そういう実験放送というものがやれるのだという解釈というものは、私は、それはもう非常に無理があるし、できないことだと思う。その点についてひとつ郵政大臣、ここではっきりまとまった結論的なお話が伺えないなら伺えないで、検討する問題にしてもらってもいいんですが、もう少しはっきりしてもらいたいと思いますね。いまのお話を聞いておってもおわかりだと思いますが、放送法の適用は受けないのだけれども、何か精神はある程度くんでいかなければならぬというようなことを言っておるのだけれども、免許する、しないの立場にある郵政大臣の立場で、その点について明快にお答え願いたいと思います。ここで明快にできなければ検討するということをひとつ明確にお答え願いたいと思います。
  106. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) まあたいへん問題は技術的でもあり、また、法解釈の問題にもわたっておるようでありますが、私どものおおよその考え方を申し上げますと、NHKの東京、大阪におけるUHFの実験局は、大都市及びその周辺部における受信障害対策の実験を行なうということを目的とし、その通信事項はUHF帯における大電力テレビジョン放送の実験に必要な事項ということに相なっておるわけであります。  そこで通信事項の内容でございますが、電波法令上必ずしも制限されておらないと、こういうふうに見ておるのでございまして、現にこの実験局ではNHKのテレビの総合番組を同時に送信し、受信者の意向等をもそれによって察知していこう、こういうようなことでございますので、放送大学用の実験番組をこれに加えて行なおうとしておるのでございます。  そこで問題は、電波法における実験放送というものは、科学技術、特に放送に関係したものに限定をされるという非常に厳密な狭義の解釈をすれば、そういうことでございましょうが、これを少し広い意味で解釈をいたしますならば、先ほど文部省から言われるような番組を試験的にそこから放映をするということもあり得ていいのではなかろうか、こういう解釈に基づいておるわけでございまして、いま伺っておる御議論は、厳密性を非常に追求すればあるいは法改正というふうな問題もそこから出てまいるかもしれませんが、まあ当面この法文を少し広く解釈いたしますならば、これで当面事が足りていくんではないか、かように考えておるわけであります。
  107. 久保等

    ○久保等君 文部省のほうでこの放送大学の実験放送についての委託をする場合の委託金というものを一応四十六年度の予算の中に計上しておる。この委託金の性格というものはどういう性格のものですか。
  108. 村山松雄

    ○政府委員(村山松雄君) テレビ、ラジオそれぞれ従来の番組の制作費等を郵政省などから承りまして必要と認められる金額を予算に計上しておるわけであります。テレビで申し上げますと一番組六十八万円、ラジオでありますと一番組十五万円という単価で予算を計上いたしております。実際にお願いする場合にはさらに御相談いたしまして、その金額を基礎として内容等も考えまして契約をいたすことになろうかと思います。
  109. 久保等

    ○久保等君 これは性格的には補助金といったようなものになるんですか、ならないんですか。
  110. 村山松雄

    ○政府委員(村山松雄君) おそらく補助金ではなくて、要するに制作に必要な金額をまあ契約の代価として支払うということになるんではないかと思います。
  111. 久保等

    ○久保等君 したがって、放送がされておる、その過程そのものについてもいろいろ調査もしたい、資料も集めたいというようなお気持ちもあるんじゃないかと思いますが、放送そのものについてもある程度調査をする。したがって、もう少し具体的に言えば立ち入り調査もする場合があるというふうに考えてよろしいですか。
  112. 村山松雄

    ○政府委員(村山松雄君) 実は番組の効果につきましては、別途、大学などにお願いして調査をいたしたいと考えておりましたけれども、それは予算上ははっきりしたものが認められなかったわけであります。したがいまして、この効果の測定等につきましては、委託先にもできるだけはかっていただくようにお願いいたしたいと思いますし、またまあ文部省でもこれはテレビ、ラジオの性格、何人も視聴し得るわけでありますからそういう実態に応じまして、いろいろと効果について検討いたしたいと思います。まあ御指摘のような立ち入り検査というようなことは少なくとも現時点ではそういうことをやる必要はないんじゃないかと思っております。
  113. 久保等

    ○久保等君 検査というのは……。私はそういうことまでもちろん考えてみないんですが、ただ調査をされる場合に急に行って調査をされるといったようなことも考え得るんですか、考え得ないんですか、実験局に出かけていって。
  114. 村山松雄

    ○政府委員(村山松雄君) 主として放映しました番組の視聴の効果のほうを実は考えておったわけでありまして、その番組の制作過程なりあるいはスタジオにおける状況などについて実はあまり考えてなかったわけでありますけれども、そういうことは委託先の委託者との関係でありますから、話し合いによってまあ必要と考えればお願いしていって見せていただくというようなことはまあできようかと思いますけれども、現時点では調査研究の必要性というものはもっぱら放映されたものについての効果ということを考えておりまして、制作過程、そこら辺はまあ必要に応じて任意に御相談すれば足りると考えております。そういうことで何も強制的にといいますか、そういうことで立ち入ろうということは考えておりません。
  115. 久保等

    ○久保等君 非常にこまかい問題のようですけれども、非常に実は大事な問題だと思うんですね。これは民間放送なんかの場合についても、過去ですね、郵政の当局はちょっと見せてもらうんだというようなことで立ち入ったこと自体が非常に問題になったこともあるんです。ましてや公共放送であるNHKの放送局に、特に委託者といってもこれは政府なんですが、そういう立場で話し合いで納得の上で入っていただくといっても、これはやっぱり私は非常にこれが重大な問題だし、特に立ち入り検査なんというのはあり得べからざることだと私は思うのです。調査という名のもとに検査することもあるでしょうが、いずれにしてもそういった放送問題について、私は、まだ文部省当局そのものも認識が浅いのじゃないかという感じがしますね、局長の御答弁いま伺っておると。それから委託金の性格の問題ですけれども、これなんかにしても、何かやはり国がとにかく出すわけですから、国が委託金を出す、したがって補助金であるないの性格は別として、その委託金の使い方が適正であるとかないとかいったようなことで、その面からやっぱり調査する必要があるのだといったことで、政府権力の介入し得る可能性というか、危険性が私はないでもないと思うのですね。そこらの問題についても、これは非常に私は、よほどの配慮をしてもらわぬと、いまの文部省の局長の御答弁だと、きわめてこれを簡単に考えておられるようだけれども、NHKの性格そのものにも及ぶし、非常に問題である。あるいはこれは単にNHKだけに限らず、民放なんかにしても、やはり同じような問題が出ると思う。日本短波放送にやはり委託をしようということがあるようですが、政府がやろうとしておるところに、私はよけいわれわれ自体としても心配するわけです。この点について電波監理局長の立場ではどういうふうに考えられますか、あなたは特にこういった問題については、いろいろ従来から苦労しておられるといえば苦労しておられるし、非常に神経を使っているといえば神経を使っておられると思いますが、この問題についてどんなふうに考えますか。
  116. 藤木栄

    ○政府委員(藤木栄君) 私どもが、いわゆる電波監理の一環としまして、いま立ち入り検査といいますか、そういったことは無線局に対してはやっているわけでございまして、これはただあくまでも施設の検査でございまして、放送局の放送内容といったようなことは、もちろんこれは全然やっていないわけでございます。あくまでも技術的な施設の検査というものが主体でございまして、いまの文部省のほうの、まあ委託費を出しておやりになるわけでございますから、それにある程度の調査ということもあると思いますけれども、もちろん放送の内容までチェックするとか――もちろん放送の効果ということが主体でございますから、そういった意味のチェックはございましょうけれども、あくまでNHKの実験放送ということになれば、これはやっぱりNHKが責任を持って電波を出すということでございますので、そういった意味におきまして、そのNHKの立場というものは十分守られるのではないかというふうに考えているわけでございます。
  117. 久保等

    ○久保等君 いま言われたように、立ち入り検査ということは、これは施設そのものの検査は当然電波法に基づいてやらなければならぬことだし、これは当然のことです。しかし、そういった必要性は、こと文部省の立場からいえば、そういったことは全然考えられないわけだし、したがって、そいう点では立ち入り調査だとかなんとかいうことは、かりに話し合いでやられるとしても私は問題があると思う。立ち入り調査といってみても、やはり平等の立場で私契約の関係の個人個人の話とは違うので、政府と放送局の立場で話をされるということになってくると、これはいろいろ疑惑が出てくるし、いろいろ問題がある。したがって、そのことについては、私は特に立ち入り調査などということは考えられないし、また絶対そういうことがあってはならぬというふうに理解をいたします。  それから、UHFの実験放送の問題で、先ほど大臣からお話あったのですが、大臣のお話もきわめて拡張解釈をせられるようなお話しになっていると思うのです。しかし実験放送を許可する場合、はっきりその目的というものが、これは示されておると思うんですが、いかがですか、電波監理局長。
  118. 藤木栄

    ○政府委員(藤木栄君) もちろん実験の目的というのははっきりしております。ただ、先ほども大臣申されましたように、まあ実験局を許可する場合に通信事項というものがございます。これは一般の実験局であれば別に問題はないわけでございますが、放送の実験局ということになりますと、通信事項というものがいわゆる放送番組に相当するわけでございますので、そういったものは、先ほども申しましたように、これはその通信事項自体はきめられておるわけでございまして、いまの放送大学で実験放送をやるということであれば、その通信事項というものはそういったものを含ませる必要がある、そういうふうに考えております。
  119. 久保等

    ○久保等君 通信事項は、これは実験放送をやる場合にやはりそういった程度のものはあり得ると思うし、むしろ必要だと思うんですね。しかし、その通信事項と番組放送とは、これはもう全然観念としては違うし、話が違うんじゃないですか。番組放送と通信事項と同じように考えていいんですか。番組放送ということになってくれば、これは無線局云々の問題よりも放送法の問題を私は正面からかぶる問題だと思うんですね。それを何か無線局で無線の免許さえ得れば何か放送もできるんだと、特に番組放送ということになってくると国民が聴視をするということが前提だと思うんですね、国民が受けるということが。しかし、通信事項というものは何も国民に向かってこの実験局でこういう実験放送をしているから聞いてくれとか、また聞いてもらわなきゃならぬとか、聞いてもらわないと効果がないという性格のものではないと思うんですね。具体的に通信事項を何らかの形で行なっていないと、科学的な、技術的な調査もできない、実験もできないから、それによって必要な限度の通信事項というものが認められておるんだと思うんです。したがって番組放送とは性格は全然違うと思うんですね。通信事項と番組放送というものを何か同じように理解されるんですか、電波監理局長。
  120. 藤木栄

    ○政府委員(藤木栄君) 一般の実験局でございましたらおっしゃるとおりでございますが、これは放送の実験局、実験放送であるということになりますと、その通信事項というものは放送ということになるわけでございます。しかも、先ほど来申し上げておりますように、実験局というのはあくまでも電波法に基づく免許を受けるわけでございますので、その通信事項の内容自体は法的には制限がないと、――制限といいますか、放送法自体がそのままかぶるという性質のものではない、そういうふうに申し上げたわけでございます。
  121. 久保等

    ○久保等君 だからここで同じようなことを繰り返しておっても議論が前へ進まないですから私は打ち切りますけれども、これは十分冷静に考えてもらいたいと思うんです。いま言った放送法の適用を受けない、無線法だけの適用を受ける実験局というものは、これはやはり私は本来は、先ほど局長の言われたように、科学技術というものの調査なり実験というものが主たる目的だと思うんですね。ところが、文部省で考えている実験局を利用というか、使ってそれでやろうとしておるのはあくまで科学的な、技術的な問題ではなくて、放送内容そのもの、いわば番組放送内容そのものをむしろテストしてみたいということでしょう。そうだとするならば放送法の適用を当然本来受けなきゃならぬし、また、そのもとにおいて行なわれるなら私は法律上は少なくとも合法だと思うんですね。文部省がやることがいいかという問題は抜きにして、一応法律上は私は許されると思うんです。ところが本来の目的からはずれた番組放送が何が無線局で実験放送はやれるんだし、それに伴って通信事項でやれるんだからということではみ出していってしまうと、一体何のために放送法があるのかという問題になってくると思うんです。そこのところをあまり便宜主義的に、拡大解釈とかいうようなことをかってにやられては法秩序も何もあったものじゃないと思うんですね。だからこのことについては、ここで先ほど来同じような答弁が繰り返されておって意味がありませんけれども、私は、ぜひともひとつ郵政大臣も、この点についてやっぱり法を順守していかなきゃならない立場にある郵政大臣として厳正に法解釈なり、法適用なりをやっていただきたいと思うんです。いかがでしょうか。
  122. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) これは実施までにはまだ時間もあることでございますから、きょうの御質疑の御趣旨をこちらにおいても十分に検討してみたい、かように考えます。
  123. 久保等

    ○久保等君 文部省にお尋ねしますが、この前のこの委員会で実験放送そのものを時期的には八月ないし十月以降くらいを考えておるんだというような答弁が、私見だという形で答弁されているんですが、時期的には局長いつごろだとお考えになっておるんですか。
  124. 村山松雄

    ○政府委員(村山松雄君) 何ぶん初めてのことで、その実験放送をお願いする方式それ自体にも御指摘のような問題点があるように感ぜられます。文部省としては、あくまでも大学レベルの放送というものを現行制度で合法的にお願いするという以外に他意ございませんので、その問題につきましては、なお郵政省あるいは委託先の放送事業者等ともよく相談してやりたいと思っております。したがいまして、気持ちとしてはそういう問題をなるべく早く詰めまして、予算が成立しますればすみやかにやりたいという気持ちでおるわけでございますけれども、多少大事をとりまして、すぐにはできないのではないか、おそくとも夏ごろにはきめるようにいたしたいと申し上げておる次第でございます。問題点がもっと早く詰まりまして、それより早く始めることができますれば、私の気持ちとしてはなおけっこうだと思いますけれども、諸般の情勢からいたしまして、相当事前の打ち合わせ等に時間を要するものと考えまして、一応夏ごろというぐあいに想定しておるわけであります。
  125. 久保等

    ○久保等君 予算では何か一週四番組、三十週を年間予定しておるということが言われておるんですが、これは何ですか、NHKあたりとも事前に何か相談をされてはじき出した数字なんですか。
  126. 村山松雄

    ○政府委員(村山松雄君) それほど詳細な打ち合わせば済んでおりませんけれども、大体の内意などは承りまして、この程度であればやれるのではないかということで、御指摘のように週四番組、三十週程度というものを予算的には用意しておるわけでございます。
  127. 久保等

    ○久保等君 NHKのほうへお尋ねしますが、この問題なんですけれども、施設その他をつくっていくということになれば、いろいろと私はNHKとしてもたいへんな仕事を引き受けることになると思うんですが、こまかく、具体的にこの予算等についての研究もされたんですか、どうなんですか。しかも、一週四番組、三十週というようなことは、これなんか金額と見合っておるというふうにお考えなんですか、そういったことについて検討されたことがあるんですか。
  128. 野村忠夫

    ○参考人(野村忠夫君) 正式に打ち合わせをしたことはございませんが、一週四番組、三十週ということをおきめになったのは、これは文部省の中に設置されました調査会の結論その他を勘案された文部省側の考え方でございます。ただ、一番組テレビで六十五万円ですか、そういう数字につきましては社会科学、自然科学、家政学それぞれ番組単価が異なりますので、私どもも、目下実施いたしております教育番組に照らし合わせて考えますと、平均的単価として可能であると思われます。
  129. 久保等

    ○久保等君 ところで、郵政省としてこれからつくられるであろう放送大学、これがどういう性格のものであり、どういう実体のものであるか、これは従来からもいろいろ議論の中心になっておるが、今日まで少なくとも明確な話を聞いたことがないんですけれども、放送大学というものができれば免許をしようというような程度のことは国会の委員会でも答弁しておるようですが、その免許するための放送大学の条件といいますか、どういうものを想定しながら免許するんだというふうな結論を出されたのか、その点についてお尋ねしたいと思います。
  130. 藤木栄

    ○政府委員(藤木栄君) 郵政省としましては、まだ放送大学なるものがどういう形でできるかということがはっきりしていない段階におきまして、まだどういうかっこうで免許するかということも実はきめてないという状況でございます。
  131. 久保等

    ○久保等君 それなら免許すること自体もきめてないんだというふうに理解したほうがいいんじゃないですか。何か免許は放送大学に与えたいというようなことを言われたと思うんですが、これは私の誤聞ですか。
  132. 藤木栄

    ○政府委員(藤木栄君) ちょっと私のことばが足りなかったのでございますけれども、放送大学がどういうかっこうでできるかわからないという状態でございますけれども、あくまでも免許というものを主体に考えますれば、私どもの立場としますれば、放送大学を責任を持って実施するところに免許を与えたい、そういうふうに考えておるわけでございます。
  133. 久保等

    ○久保等君 だから責任を持って放送する放送大学というものはどういうものですか。
  134. 藤木栄

    ○政府委員(藤木栄君) それはいま文部省のほうでいろいろ検討されているわけでございまして、まだ、確たるものができ上がっている状態ではないと考えております。いずれにしましても、放送大学というものが放送するということになれば、放送するところに――放送するといいますか、その放送の番組に責任を持つところに免許を与えたほうがよいのではないか、そういうふうに考えておるわけであります。
  135. 久保等

    ○久保等君 これはまあ郵政省でやはりもう少し私は権威を持った形で免許問題を考えるべきだと思うんです。だからどういう姿の放送大学には免許を与えるが、どういう程度の放送大学なら免許を与えられないということについては、これは当然はっきりした態度をとるべきだと思うんです。文部省で考えているし、しかるべきものができるだろうし、したがって、できたときには、放送に責任を持つ放送大学であれば免許したいというような抽象的なことばではわれわれは理解できないんですね。同時に免許を与えたいからには、しかも放送大学という非常に重要な大学に対して免許を与えるか与えないかというのは非常に大きな問題だ。したがって、期待する放送大学というのは一体どういうものなのか、郵政省として免許を与える場合には、そういったものは当然私ははっきりしてしかるべきだと思う。そういうことをはっきりしないで、ただ放送大学に免許を与えるんだ、それは放送大学だから放送大学についてのある程度の何らかの――何らかのといってはおかしいが、責任を持つのは当然です、何らかの意味の責任というのは当然ありますよ、放送大学は。だから責任といってもどの程度の責任なのか、この放送施設についてもちゃんと持って、それで名実ともに放送大学ができ上がればこれは問題ないと思う。だから一体施設というものはあってもなくてもいいのか、ただ、放送大学という看板を掲げ、そこでいろいろ教育内容については、もちろん教育課程の基準といったようなものもつくられるだろうと思うし、いろいろ研究せられると思うんですけれども、しかし、そういったものに免許を与えてしかるべきだ、一般常識的に考えても私はそういう程度ではならぬと思うのです。だから免許を与えるというようなことだけが先行して、免許をせらるべき放送大学というものは、これから文部省のほうでお考えになるでしょうという程度では私は非常に問題だと思うんですがね。ひとつ郵政大臣そのことについてお答え願いたいと思うんです。
  136. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 久保さん御承知のとおり、その辺がなかなかむずかしい問題なんでございます。まあこれは大学という名を冠する以上は、これの構成その他は何といってもこれは文部省の立場を尊重しなければならぬわけであります。そこで事、郵政省に関する限りは、ともかく電波の用意ということをひとつ考えなければいけません。これはいつも申し上げるようにUHFとFMとテレビ、ラジオ両方にわたってそれぞれ一系統の用意を持っておる、これはまあそのとおり申し上げられるわけであります。しからば、今度は免許主体をどうするか、これはまあその次の大きな問題であります。これに関係しましては国立大学というような構想もないわけじゃありません。あるいはこれを学校法人といいますか、一つの特殊法人、こういうものでいくというのも考え方でございましょう。そういうような次第でありまして、その辺の煮詰め方が、実を申しますと、私どもはどちらかというと技術的な分野を受け持っておるわけでございますから、文部省と十分な打ち合わせをいたしません限りは、そしてそれがある程度明確になってきません限りはまだ決しかねておる問題でございます。そういう次第なものですから、先ほど来どうも久保さんの御満足のいくようなどんぴしゃりという答弁にならぬわけでありますが、事の重要性は私はそういう拙速主義というだけでなく、これだけの大きな問題ですから、さっき青島さんにお答えしましたように、なお十分これは検討をさせていただいて国家百年の計をあやまちないように期したい、こういう考え方でございます。
  137. 久保等

    ○久保等君 郵政大臣の言われるきわめて重大であり、したがって、慎重に運びたいということはこれは私も同感です。ですから決して拙速をとうとんで早くやりなさいというようなことを言っているわけではさらさらありません。ただ、郵政大臣のいまの答弁の範囲内で私が感ずることは、もう少し放送大学による教育放送というものについてもうちょっと理解をしてもらわなければならぬのに、放送大学は文部省がやることなんだから、とにかく郵政省は技術的な面だけで見ていけばいいんだというお考えがあるようにちょっと承るのですけれども、これは非常に私は認識不足だと思うのです。もしそうだとすれば、ということは、なるほど学位を取る、あるいは一つの資格を取るという範疇に限ってみればこれは私は文部省の所管事項だと思うのです。しかし、やっぱり放送という手段を通じて教育をやっていくということになってくると、これはすでに世論調査等でもある程度数字が出ていると思うのですけれども、資格を取りたいという人は、むしろ全体からみればわずかなんですよ。台所のおかみさん、奥さん方で、スイッチをひねって大学の勉強をひとつしたいというような方がたくさんおられると思うのです。また奥さん方に限らず青少年にしてもそうです。だから、その分野は一体どういうことになってくるかというと、NHKでももうすでに学校教育放送をやっているんですが、こういう分野とダブるというか重なり合う部分があるわけです。しかも国民の対象というのは特定の資格を取りたいという人よりはるかに私は多いだろうと思う。こういった問題は郵政大臣の所管だと思うのです、相当の部分。だからどこからどこまでが文部省の所管で、どこからどこまでが郵政大臣の所管だというさい然たる区別のつかない、こん然一体といいますか、そういう分野が非常に多いと思うのです。だから、そうだとしますと、放送大学としての放送のあり方として、主管も文部省が主管なんだから文部省がお考えになればいい、こっちのほうは免許だけを放送大学に与えますよ、差し上げますよというそういう考え方では、放送大学の持つ意義は、非常に対象が大きいだけに私はたいへんな問題だと思うのです。だから郵政大臣のいまの、何か文部省のほうでお考えになっているし、時間を十分かけてやりますしするからりっぱなものができるから、そのときには免許を与える――免許を与える与えないの問題は私はもっと先の問題だと思う。それこそ慎重に考えればいいんです。それを免許を与えることだけを前提にして話をされるものだから、われわれ自体が受ける印象も何かしら非常に不可解に感ずるわけです。その点ひとつ郵政大臣みずからもこの放送という手段を通じて行なう教育の問題については非常に重大な一つの責任がある。内容そのものについても、単なる番組編成についてどうこうという問題でなくて、教育という問題についても非常に関係がある。私、何もなわ張り争いで争ってくれなんていうことをさらさら申し上げておるわけじゃないんです。放送大学というものは事ほどさようにいままでの学校教育というような分野とは違った非常に広範な、影響するところが大きいし、非常に重大な問題だと思う。そこらの大臣の御認識のほどを承っておきたいと思うのですが。
  138. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 先ほどの私の答弁、少しことばが足りなかったと思います。これは久保さんおっしゃるように、あえて守備範囲はどこからどこまでが文部省でこちらが郵政省だという問題ではないと思います。先ほどは、しいて申し上げれば、当面話題になっておる波の問題と免許の問題を抜き出して私は申し上げた、こういうことでございますから、おっしゃるとおり、久保先生の御意見が私は正論だと思いますので、そういう意味で私は文部大臣とまさにこん然一体になりまして、この大きな問題に取り組み、これは国民がたいへん期待しておるのでございますから、そういう責めに任じたい、かように考えております。
  139. 久保等

    ○久保等君 同時に私は、国民の全般的な立場から言いますと、長らくNHKそのものが学校教育等を通じて教育放送の問題について非常に貴重な経験を積み重ねてきていると思う。そういった問題を全然抜きにして新たな放送大学というものをつくられて、全然別個に大学教育をやっていくんだというようなことは、非常に私は国家経済的な立場からいっても不経済というか、たいへんなそういった問題があると思うのです。同時に、それと、できるだけ放送大学を通じてやろうとされるのには、広範に、しかもできるだけ普遍的にそういった教育効果があらわれるようなことを考えていかなければならぬと思うのです。そういった点を考えて、これは施設そのものはやはり、全国的に普及された形の施設で放送大学というものが教育放送を実施していくということが望ましいと思うのですね。そういったことも、これまた今日ある一つの既成の問題として十分に考慮されていかなければならぬですね。だから、全く新しいところに放送大学をつくる場合にどういうふうにつくったらいい、こういうふうにつくってやろうという条件とは私はだいぶ違うと思うのです。そういったことも考慮に入れながら、いま私が申し上げたように、決して拙速をとうとんでもらいたいと言っているわけではない。早くやるべきだが、何が何でも早くやるべきだということを言っていない。ただ、しかしまた、ぐずぐずしていることは、これはすでに当初の計画から見ても計画が延びているくらいですから、できるだけひとつ迅速にやってもらいたいが、拙速であってはならぬというふうに考えます。  そこで、放送主体の問題についても、これからの検討事項だといわれるのだが、いま私が申し上げたようなことを十分に念頭に置かれて、文部省のほうでもお考えを願いたいと思うのです。そのことについて文部省自体としてどんなふうにお考えか。郵政大臣がいま、国立のものでやるか、あるいは特殊法人でやるか、そういったことも必ずしも結論が出たような話ではないような御答弁があったのですけれども、われわれは特殊法人で大体いこうじゃないかというような結論が出ているように聞いているのですけれども、そこらあたりもいまの状況はどういう状況ですか。
  140. 村山松雄

    ○政府委員(村山松雄君) 先ほど御説明申し上げました放送大学の準備調査会の話し合いの段階では、設立形態は国立大学または公的性格を有する法人ということで、両者の利害得失をあげてなお検討することといたしておりますが、私どもは、こういう大きな問題は国が責任を持たないとなかなかうまくいかないのではないかということで、国立大学でもよろしいのじゃないかと思いますが、反面、国立大学ということになりますと、会計経理等がすべて国の会計というようなことに拘束されまして、一種の事業体としての自由さが乏しいという面がございます。それから、放送を主たる教育手段ということになりますと、放送法の精神などからいきますと、国がその主体になるということについては、少なくとも従来はそういうことはあまり考えられていなかったという点にぶつかるわけでございます。そういうことからいたしまして、その後さらに検討を進めておるわけでありますけれども、まだきまったわけではございませんが、御指摘のように、特殊法人という形態のほうに多少議論の傾向が傾いておるようには思いますが、なお、まだこの点は結論が詰まっておりません。  それから免許を受ける主体の問題でありますが、これはどちらかといえば郵政省の問題であろうかと思います。文部省としては、放送を主たる手段としてやっていくということでございますが、放送の面につきましては、先ほど御指摘もございましたが、文部省としてはこれは所管でございませんので、あくまでも郵政省と協議してやっていきたいと思っておりますし、既設の公約な放送事業体としてNHKというものがありまして、その協力を受けるということがやはり放送大学などを具体化する場合に必要なことだと考えております。理論的に申せば、放送大学がすべての放送設備まで備えて免許主体になるということは望ましいことかと思いますけれども、そこまでかまえるというと、この放送大学の実現というものは、期間につきましてもあるいは経費歩の面につきましても大きな問題になって、なるべくすみやかにという点についてのいわゆる意図に沿わない面も出てまいります。そこで、放送免許主体ということにつきましては、放送大学の趣旨が阻害されない限りにおいては文部省としてはどちらでもいい、というとたいへん投げやりのように感ぜられますけれども、放送大学の趣旨が生かされるような方向でさらに議論を詰めてまいりたいと、かように思っておる段階でございます。
  141. 久保等

    ○久保等君 少なくともNHKの施設というものを全然除外した放送大学というものの設立は考えられないというようなお話がいまあったのですが、私は、何というか、いま国立でもいい、特殊法人でもいいというお話があったのですが、これも政府が単独にやるということになると非常に問題があると思います。しかしNHKとの関係は、そうなれば全然無関係に施設を持ってやる。これは現実にやれるか、やれないかは別問題として、考え方としてやるとなれば、これは法制的にはすっきりする。それがこの放送大学という放送手段を通じて教育をやっていくというような問題を考えると、要するに、政府が番組から何からこれをつくって放送してやるような問題になってくると、これは国民自体の一体信頼度とかなんとかいう問題になってくると、これは学校教育とは違った問題がありますから、ある特定の部屋に数十名あるいは数百名でも数千人でもいいのですが、そういう場で行なう教育と違って、どこでも聞こうと思ったら聞ける放送大学、こういうものとは及ぼす影響――プラスの面もありましょうが、マイナスの面もあるわけでございまして、おのずからその意味でむずかしい一般の学校教育と違った面があると思います。それを国立でもどちらでもいいのだという考え方は、私は放送を通じての教育というものに対する局長の認識というものは十分ではないと思います。いずれにいたしましても、しかし、大体特殊法人ということのように意見が傾いておるというご意見ですから、私もそのほうがむしろ適当だろうという感じがいたします。まあ、しかしなおこれを検討されるようでありますが、十分にひとつ、官製的な放送がなされるような教育では非常に問題があると思いますので、だからそこらのところは今後検討願いたいと思います。免許する郵政省の立場は、これはもう先ほど大臣からもお伺いいたしましたが、私は、人もない、施設もない特殊法人に免許を与えるというようなことは、これは異例だと思うし、私はやはり適当ではないという感じがいたします。したがって、そこらのところは十分にひとつ今後の免許問題として郵政省が積極的な一つの考え方というものを示すべきだと思うのですね。もちろん調査会の中にメンバーも入っているだろうと思いますけれども、しかしそうではなくて、郵政省の立場で、やはり放送大学というものに対してどういう放送大学ならば免許を与えられるけれども、どういう放送大学ならば好ましくないというくらいの見解を示すべきだと思います。何かそうしないと、先ほど申し上げたように、免許だけ与えるのだということを前提にして、これから放送大学というものが考えられていくというのは、私はむしろ本末転倒と思います。ここのところは、ひとつ大臣にこの機会に念を押してお願いをしておきたいと思います。
  142. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) きょうの御趣旨をよく体して十分に問題を煮詰めてまいりたいと存じます。
  143. 久保等

    ○久保等君 放送大学の関係はこれでいいですから、文部省はけっこうです。  次に、私は電波監理、電波行政の問題について、若干お尋ねしたいと思いますが、それに関連して、やはり電波法、放送法の改正問題にも触れてまいらざるを得ないと思いますが、いまの電波行政というものをながめておりますと、前から私が指摘をしておりますが、やはりいろいろと無理や、あるいは人手不足といったような問題が前からあると思いますが、ところで電波問題については、きのうも予算委員会でだいぶ大臣も苦労をせられたようですが、私は制度的にも問題があると思います。しかしその制度的な問題は、次の質問でお伺いをするとして、とりあえず定員、人の問題、これを考えても、私は今日の多種多様かつ非常に膨大化した電波関係の行政事務を行なうのには、非常に定員の面でも無理があるのではないかと思います。この問題は、すでに私もこの委員会で指摘をして、大臣にその点に対する善処方を要望したこともありますから、あまりくだくだしく申し上げようとは思いませんが、歴史的に戦後の経過をたどってみても、これはたいへんな人員の面では削減をされて今日に至っておる。そこに加えて、また例の五%削減というようなことで人員を削減される。それからまたさらに、今度は昭和四十七年から約九%を目標に定員を削減するというようなことが行なわれることに閣議で方針がきまって、電波の場合といえどもその例外でないようになっておるようですが、これは電波行政をつかさどる郵政大臣の立場から申しますると、私は納得できない問題であると思います。数字的な資料もちょうだいしておりますからわかりますが、非常に常識はずれの定員の削減が行なわれているわけでして、例の昭和二十五年あたりの人員を見ますと、約四千名近い、三千九百七十七名だったのが、四十六年度では二千九百二十三名というようなことで、千五十四名ばかり昭和二十五年当時に比べても減っております。事務のほうはいろいろあげれば切りがありませんが、無線局一つの例をとってみても、二十五年当時は四千五百局程度だったものが今日では六十八万局というようなことで、毎月に例をとってみても約七、八千局くらい無線局がふえておる。こういう爆発的な事態ですが、定員のほうはいま申し上げたように、まことに逆行した形でたいへんな削減になっていると思います。そういうようなことがいろいろ電波監理、電波行政の面で無理が出ていると思います。苦肉の策として、行政事務簡素化といったようなことを最近若干考えて手を打っておられるようですが、もちろん行政簡素化できる面は大いにやるべきだと思いますし、それはけっこうだと思いますが、そういったことでは追いつかない。定員の面はあまりにも非現実的だと思いますが、大臣どんなふうにお考えになっておりますか。
  144. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 久保委員は何もかも御承知で、私の申し上げようという数字の点までいまお触れになりました。全くそのとおりで、ございます。私も役所の中をずっと見回しておりまして、電波監理局が確かに人手不足で、局長以下てんてこ舞いをしておるという姿に毎日接しておるわけであります。したがいまして、行政管理庁あたりの機械的な削減というものをこれをどうしてもはね返していかなければならない。さもなければ、とても現実に追いつけないというのが実情であります。ことしの予算定員はどうも思うようにまいらなかったのであります。もう限界へきた、こういう感じでおりまするので、いまのような御趣旨に沿いまして、節約すべきものは、これは先だって地方局へ一部権限を委譲するというようなことでやってはおりますけれども、とにかくそんなことではとてもおさまらぬという状態でありますので、鋭意この問題を郵政省の機構なり、人事なりの問題の一番優先的に考えていくべきものと考えております。
  145. 久保等

    ○久保等君 だから行政事務量から見れば、相当定員の増員をせざるを得ない状況だと思いますが、そういう増員の前に、せめて削減の問題だけでも――これはそういったことが説明できないのは、どうも郵政省自体も怠慢じゃないかという感じがしておるのですがね。だから増員ができないにしても、せめて五%削減というよりも、今度は九%あたりを目標にして削減しようということを考えておる。前の欠員の問題についても、凍結をしておったものを含めて削減したような経緯もあるようですから、したがって、五%が実質的には八%前後の削減が行なわれたようですけれども、こういったことはやはり良心的に責任を持って仕事をやろうという考え方があると、どんなことがあっても私はそんなことはやらせないくらいのことになると思うが、それも千編一律に削減して、やっぱり閣議できまったことだからということでやっておられるけれども、外から見ておっても、私も少しそこまでいくと破れかぶれ、無責任な気持ちがあるのじゃないかという感じさえするのですけれども、せめて削減問題だけでも、まず人は減らさないというくらいの手はすぐにでも打たなければならぬ問題じゃないんでしょうか、大臣。抽象論は別にして。
  146. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 申されたとおりだと思います。その意味で努力をいたしておるわけであります。
  147. 久保等

    ○久保等君 それから組織、機構の問題なんですが、現在電波監理審議会というものがあります。これは郵政大臣の諮問機関でいろいろ重要案件を審議をし、郵政大臣に答申をして運営がなされているようですが、この問題もいまの問題にも関係があるかもしれませんが、非常任の委員これは五名から構成されて運営しておりますが、非常に案件は豊富であるし、なかなかたいへんな重要なポストだ、仕事だと私は思っておりますが、こういったようなところがしっかりしてやられれば、最近伝えられるような非常に不明朗な電波の割り当て免許といったようなことは、私は防げるのだと思います。しかし、さしあたっては諮問機関としての電波監理審議会ということになっておりますが、この事態についての改善策でもせめて当面お考えになっておるのかどうか。この問題について郵政大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
  148. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) この問題は、先年臨時放送関係法制調査会でございましたか、答申の中にこれを議決機関として強化せよ、こういうお考えをちょうだいをしておるわけであります。先年の四十一年、五十一国会における改正案にはそこまで織り込まれなかったかとは思いますが、しかし、おっしゃるようにそういうことをも含めていずれ電波法の改正の時期も近づいてまいっておりますから、今後十分これを検討課題にしてまいりたい、かように思います。
  149. 久保等

    ○久保等君 その電波法、放送法の改正問題とは別にまたお尋ねしたいんですが、電波法、放送法改正の際に考えたいというお答えですが、先日、何か予算委員会で次期通常国会には電波法、放送法の改正を提出したいというお話だったんですが、やはりそういうお考えですか。
  150. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) そういう目安で準備に取りかかっております。
  151. 久保等

    ○久保等君 目安がついているだけに、多少目安がぼけているような感じがするんです。これは私から申し上げるまでもなく、長い間の懸案ですから、ぜひ次期国会には提出をするということでひとつ精力的に準備を進めてもらいたいと思います。その中に、やはりいま大臣のほうから御答弁ありましたが、電波行政の重要なる問題についてのこれを審議し、検討するところを、かりに委員会という名前にすれば、その委員会を私はやはり決議機関というふうにはっきり踏み切った形でするべきだと思うんです。これは先ほどお話があった放送関係法制調査会の答申の中にも明確に出ている問題ですし、決議機関とすべきだという答申がはっきり出ているんです。私は、だからこれは放送法、あるいは電波法改正の中の一つの柱だと思うんですね。これはここでも、十分にひとつ検討して結論が出たものについては、郵政大臣がその決定に基づいて措置をしていくというふうに踏み切るべきだと私は思うんですが、それも検討しましょうということになるだろうと思うけれども、そういうことじゃなくて、ぜひそのことについては答申を尊重していこうというふうに理解したいんですが、どうですか。
  152. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 昭和四十一年当時から今日まで五年ばかりの間に電波関係、放送関係、量的にたいへんふえておりますし、また、そこには新しい問題も数々起こっておると思うのであります。したがいまして、この事態を踏まえてどう処理するか、まあ一説にはもう一ぺんここで臨時放送関係法制調査会みたいなものをつくったらどうかと、こういう議論も実は耳にしておるわけであります。まだ話はしておりませんけれども、その辺を今後十分に検討いたしまして、いまおっしゃるような問題も含めてひとつ対処してまいりたいと、こう思います。
  153. 久保等

    ○久保等君 調査会みたいなものを設置するということは、これはしかし次の通常国会にでも法案を出そうかという腹づもりならこれは多少おそきに失しているんじゃないかと思います。だからそこらが何か電波法、放送法改正問題について一貫した方針なり計画がないんですね。やらなきゃならぬ、やらなきゃならぬというようなことは周囲からやいやい言われて必要を痛感しておられるようだけれども、一向にそういう一つのプランの上に乗った計画がないし、したがって、全然事態は進行しないということになっていると思うんですね。だからそういったものをつくるならつくるで早いところつくって検討しなきゃならないと思うのです、これは作業面から見て。それから、いま私が申し上げておる問題はそういう調査会をつくる、つくらない、あるいはあの当時の調査会の答申が古いという問題は別にして、いま大臣が言われるように仕事の量がふえていることも事実です。どんどんどんどん非常にこういった問題、不明朗な問題になっていることも事実です。だからそういったことを考えれば考えるほどむしろなお大臣の一人の専決事項的な形でもってそういう電波行政が行なわれるところに非常に問題があると思うのです。だから仕事が多くなっておればおるほどむしろ委員会的なものをつくり、審議会でもいいですが、決議機関的なものをつくって、そこであまり政治的な配慮等が加えられない、いわば公正中立的な立場で十分にひとつ検討してもらって、そこで結論を出すということのほうが民主的で事が明瞭だと思います。そういう意味からいくと、あらかじめあの答申が古いとかなんとかいうことはこの問題に関する限りは言えないと思いますし、先般の答申の問題については、大臣の言われるように、あるいはだいぶ日時がたっておりますから、もう一ぺん考え直してみるという面もあろうかと思いますけれども、電波監理審議会というものを諮問機関にするという問題になってくると、私はそんな四年や五年でむしろ性格が変わるどころではなくて、むしろ多々ますますそういう必要性が強くなってくるのじゃないかというようにさえ思います。これは大臣の立場ではあまりそういったことは好ましいことではないかもしれないが、国民の立場なり、一般的な立場からながめると、私は、そういう方法がきわめてベターだと思います。完全であるかどうかは別として、現行よりははるかにベターだと思うのですが、大臣は非常に良心的に謙虚にものごとを判断せられる性格をお持ちですが、私は大臣という立場を離れて、しかも、また大臣が苦労せられておるいろいろの立場から考えて、私の申し上げることについて御賛同願えないですかね。
  154. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 御意見のことはよく承りました。そこで謙虚であることもほどほどにして、少し勇猛心を出せ、こういう仰せだろうと思いますので、さようにひとついたしたいと思います。
  155. 久保等

    ○久保等君 それでは、次に少しNHKの直接的な問題に入ってお尋ねをしたいと思うのですが、沖繩の復帰の問題が現実の問題になってきて、いろいろと準備がいま進められているようですが、特に郵政省にとってもいろんな大きな問題をかかえておると思います。そこで、これは直接NHKにも関係がある問題があとにありますが、いま当面の問題として大きな問題――沖繩のVOAの問題が連日ここのところ報道されておるんですが、私は郵政省の考え方を新聞でちょっと拝見をしておりますが、基本的には全く当然のことだと思うのですね。ぜひ、それこそいま大臣の言われた勇猛心をふるい起こしてこの問題についてはやっぱり日本の現行法のもとにおいて何ら矛盾を来たさない処理が必要だと思うのですが、また何か最後のほうに少し含みのあるような態度が新聞等でも、けさあたりの新聞では伝えられておりますが、この処理の問題について大臣の所信のほどを伺いたいと思います。
  156. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 例のVOAでございますが、これは沖繩復帰と同時に沖繩まで本土の電波法が及ぶということでございますから、当然そのたてまえを貫かなければならない、こういう立場に立っておるわけでございまして、事は外交交渉に持ち込まれてはおりますけれども、私どもの立場は、そういう線を示して外務省のほうに持ち込んでおる、こういうことでございます。
  157. 久保等

    ○久保等君 もちろん外交折衝でいろいろやっておられるわけだし、一応日本の政府の考え方も明確にしておると思うのですが、やはりあくまでもそういう態度でひとつ貫き通したいというふうに理解してよろしゅうございますか。
  158. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) さように御了解いただいてけっこうです。
  159. 久保等

    ○久保等君 ぜひ私もそういう形にしてもらいたいと思うのですね。法改正を行なって、何か暫定的にどうとかこうとかいうことは、これは私は、全く好ましくないし妥当でないと思うのですね。もちろんその若干の準備その他が必要なんでしょうが、もう日本政府の態度というものが明確であれば、その態度に沿って私はアメリカのほうでも対処するであろうし、またすべきだと思うのです。こういう問題は、それこそ国際的に非常に悪影響のあるたいへんな問題が私は現在もあると思うのですが、この放送自体が存在することによって現在いろいろ問題が出ておると思うのです。したがって、特に相手国そのものも明確にして放送されておる問題であるだけに、アメリカの立場で必要であるならばアメリカがおやりになることは自由でしょうが、少なくとも日本の本土に復帰したという状態の中で、国際上問題を起こすような問題を日本みずからが暫定的にしろ認めるということは考えられないと思うのですね。これはぜひひとつ私は郵政大臣が最後までこの電波法にのっとった措置をとってもらいたい。そのことによって、沖繩の返還の問題にしても非常にすっきりした形で返ってくることになると思うのです。だから中途はんぱな形にならないように、ぜひ明確な態度で終始してもらいたい。このことを、特に最後のほうを力説しておきたいと思うのです。  それから次に、NHKの関係になりますが、沖繩にありますOHKの問題、これは当然日本本土に復帰と同時にすべて引き継がれることになっていくのだろうと思うのですが、このことについてはNHKのほうでも準備を内々考えておられる問題だと思いますし、また、郵政のほうでも考えておられる問題だと思うのですが、どういう形で引き継がれるようになってまいりますか、具体的にひとつ、どちらからでもけっこうですが、御説明願いたいと思うのですがね。
  160. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 実は郵政省の中に沖繩復帰に関する特別委員会、こういうものがございまして、鋭意諸般の問題を検討しておるのでございまして、ちょうどきょうはその窓口をしておる文書課長を沖繩に派遣をいたしました。そこでOHKの問題でございますが、一つは人員の問題がございましょう。これはNHKからもお答えがあると思いますが、引き継いでいただくということに相なるものと思います。ただ、御承知のように沖繩放送協会というものが言うならば政府出資の政府機関の一つでございまして、したがって、性格的には日本放送協会とは少し異なるものがあるようでございます。したがって、債権債務などをどうするかというふうな問題がまだ今後煮詰めなければならぬ、こういうものが残っておると思うのでございまして、一応私どもからその程度に申し上げておきます。
  161. 久保等

    ○久保等君 NHKではこの問題について準備というか、そういったことはやっておられるのですか、NHKの考え方をお伺いしたいと思います。
  162. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) 準備を開始いたしております。私どもとしては、ただいま郵政大臣から御発言がありましたように、放送協会という呼び名ではございますが性格が違いますので、たてまえとして沖繩の放送法は引き継ぎの時点で終息する、そして国内の放送法があそこに実施される、これを基本といたしまして、この問題に関する基本的な債権債務は特別に御考慮を願いたいと思っております。しかし、その後の事業の継続についてはNHKがこれを引き受ける。その場合に当面の問題としては、その時点において、沖繩の放送に従事している人たちはNHKがこれを引き継ぐという考え方でございます。  〔委員長退席、理事永岡光治君着席〕 NHKの場合はその後の問題もございまして、国内放送と同じサービスを沖繩の人々にも提供する必要がある。これについては郵政省の専管事項である波との問題もあるわけですが、われわれとしては、本土における放送と同じ質のものである放送にしたい考え方を持っており、これは将来の建設計画とも関連の出てくる問題だと思っております。さらにその点で関連いたします問題は、現在、沖繩放送協会が実施している放送は一日約十六時間であって、しかもただ一つのテレビ放送、テレビの波だけを仕事の内容としているという点からいえば、現在、沖繩放送協会がきめている受信料についても、私どもとしては経過的措置が必要であろうというように考えているわけでございます。
  163. 久保等

    ○久保等君 沖繩の放送協会の財政状態、あまりよくないようで、負債のほうがむしろ資産よりも多いというようなことになっておるようにも聞くのですが、この問題については郵政省自体がこの問題をどう片づけていくか、政府としての立場で、これは私は善処してしかるべきだと思うのですが、したがって、負債のほうは、少なくとも政府は何らかの形でこれを片づける、負債をなくした形で、あとOHKをNHKが引き継いでいく、しかし法律的にはいま会長の言われたように一応区切りをきちっとつけて新しい、新しいというか、新しく日本の放送法というものを適用していくような形で引き継いでいくということになろうかと思うのですが、この負債の問題については、当然そういった扱いがされていくべきだと思いますが、郵政大臣はどういうふうにお考えですか。
  164. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) まだその点は最終的には煮詰まっておりませんけれども、方向としてはまずそういうことにすべきではないか、こう思っております。
  165. 久保等

    ○久保等君 NHKのほうにお尋ねしますが、引き継がれる従業員がどの程度になるのか。それからその従業員の待遇はもちろん本土とは格差があるんじゃないかと思うのですが、給与その他待遇問題ですね、こういった問題については当然措置をされなければならぬと思うのですが、どういうふうにお考えになっておりますか。
  166. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) 人員については、百二十名だそうでございます。私どもとしては、当然その待遇についても特別の措置を考えなければいけないだろう、しかし、その検討をこれから始めるわけでございまして、結論は申し上げられませんが、当然NHKの職員となるわけですから、しかるべき措置をとるべきであるという考え方は持っております。
  167. 久保等

    ○久保等君 それから放送の内容というか、放送そのものが、先ほど会長のお話があったように、非常に格差があり、わずかテレビ一チャンネルだけという状態ですから、これに対しては当然本土並みにするような、いろいろ施設をしていかなければならぬと思うが、これにはもちろん若干の日時がかかっていくだろうと思いますが、同一のものが、本土と同じような程度の放送ができるようになるのは、また同一程度のものにするのは、どのくらいの間にやられるというふうにお考えですか、これもまだはっきりした計画はないかもしれませんが、おおよそ何カ月とか何年とかくらいで、本土並みの放送内容にしたいという計画がおありになるだろうと思うのですが、どういうものですか。
  168. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) いまのところ正確には申し上げられませんが、しかし、少なくとも本土並みにするためにはかなり膨大な建設計画と、それから波の免許を得ることが必要でございます。したがいまして、私どもとしては、その他中継マイクロ回線等の問題も勘案しながら、少なくとも五年以下では本土並みにすることは困難ではないかという考え方を当面持っております。
  169. 久保等

    ○久保等君 そういう状態も考え合わせると、なおさら受信料の問題、これもそういった問題と相関連させながら今後考えていかれる問題だと思うのです。しかし、それにしても沖繩の場合の従来の扱い方なり方法が、まあ方法というよりも金額ももちろん違っておりますし、同時に歴史的な放送のあの沖繩の中で生まれてきた経過が違うし、いわばOHKのほうは民放よりもあとからできたというような経過もあって、聴視料を納めるということについて率直に言ってあまりなじんでいないというか、そういう問題もあると思うのです。だから、そういった問題についてはいろいろこれから方法を考えられないと、本土並みの聴視料の徴収ということがなかなかむずかしいのではないかと思うのですが、現在ではどの程度の収納状態になっておるのですか、おわかりになりますか、沖繩の状況。
  170. 佐野弘吉

    ○参考人(佐野弘吉君) 大体の大まかな数字で申し上げまして、御承知かと思いますが、沖繩で二十二万八千世帯ほどございまして、そのうちテレビジョンの設置の届け出の台数が十二万弱ほどになっております。これはその世帯に対しまして六二%ほどの普及の数字になろうかと思いますが、七一年度の会計で申しますと――昨年の六月からことしの五月までになりますか、この会計年度の中で、大体八十万ドルの収入をはかっております。ごく最近におきましては、わりあいこの収納が上向きになってまいりまして、毎期十万ドル、二カ月を一期といたしますから、二カ月を一期として十万ドルの収入があるということでございますから、これに六倍をいたしますと六十万ドルということで、八十万ドルの予算の計上に対しまして大体二十万ドルの収入減と申しますか、赤字を含むやに見受けられます。昨年度におきましてはもっと収納の比率が悪うございまして、おおよそ五〇%の収入しかはかり得なかったというふうに承知をいたしております。
  171. 久保等

    ○久保等君 いずれにしても、本土と違って非常に従来この放送の面から見れば恵まれなかった状態ですから、早急に、早い機会に本土並みのテレビなりラジオが聴視できるという状態に持っていく必要があると思うのです。会長のいまのお話で、約五年くらいかかるだろうということなんですけれども、これはもちろん郵政当局のほうで電波の割り当ての問題、これは当然適切な手が打たれなければならぬと思うのですが、できるだけ早く何とか本土並みに持っていけるように、しかも海を隔てた、どちらかといえば中央から遠隔の地にあるだけに、私はこういうテレビだとかラジオというものが本土並みの形で放送せられるということが、文化の面からいっても、あるいはまた娯楽その他の面からいっても、あるいは政治的にも、いろいろな意味で非常に重要だろうと思うのです。だから、他の部面以上に放送面におけるやはり沖繩の本土復帰という問題は、これは非常に重要視されなければならぬ問題だと。したがって、政府のほうではもちろん積極的にそういったことについていろいろ手を打つべきだと思いますし、またNHKは、これまた本土へ復帰するということになれば、当然NHKの本来の仕事にもなっていくと思うのです。いろいろ本土並みにするについては、財政的な面でやはり大きな負担になったり、いろいろむずかしい問題はあろうかと思うのですけれども、こういった点についてはひとつ政府のほうでも積極的に方法をお考え願いたいと思うのですが、波の割り当ての問題、それからマイクロ等の施設の問題になってまいりますと、これまた電電公社の関係にもなろうかと思いますが、そういった面も督励をしてもらって、いま会長の言われる五年ということがかりに妥当な期間としても、もう少しその期間を縮めるような努力をやってもらいたいと思うのですが、郵政大臣からこの点についてひとつお考えをお聞かせ願いたい。
  172. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 本土との一体化という問題になりますと、ほかの仕事よりも、この電波を通して内地並みの画像が見られる、音波が聞ける、これが一番手っとり早い方策だと思うのでございます。そういう意味で、沖繩でカラー放送が見られるのを、復帰と同時にしようということを急いでいるのは御存じのとおりであります。先島の問題も、その他向こうには特殊な事情もあります。そういう点をも勘案をいたしまして、先ほどおっしゃる波の問題あるいはマイクロ回線の問題等々に伴う財政支出も必要でございましょう。そういうことをひっくるめて今後一そうの努力を傾ける所存でございます。
  173. 久保等

    ○久保等君 なお、NHKのほうにお尋ねしたいと思うのですが、いまの五年間、NHKとしては大体大よそどの程度予算が建設面でかかる予定ですか。この本土並みの施設をつくるとすると、NHK自体の負担される金額というのはどの程度のものですか。
  174. 藤島克己

    ○参考人(藤島克己君) 本土並みと申しますと、大体ただいまあります一チャンネルの八局の以外に約二十一局、第二のテレビFMラジオというものを合わせまして、約二十一局の置局が必要だと思います。それに対して約十億ないし十二、三億の経費が必要だと思います。
  175. 久保等

    ○久保等君 それから次にNHKの予算についてお尋ねをしたいと思いますが、あまり時間がありませんから、ほんの二、三の問題に限ってお尋ねをしたいと思います。  いろいろNHKで努力をせられて、逐年カラーの関係が非常に聴視者が多くなってまいっておるようですが、職員の方がもちろんたいへんないろいろ苦労をせられて努力をしておられると思うのですが、非常にカラー契約数というものが顕著に伸びてまいっております。それをひとつ四十四年度、それから四十五年度についてお尋ねしたいと思うのですが、四十四年度の場合はカラーテレビが最終的には三百九十九万五千というふうな数字になっておるようですが、これが昭和四十四年の三月ごろ、すなわち四十五年度の予算を組まれる当時の見積もり、それからその後予算が実施をせられて、ことしの昭和四十六年度の予算の編成ごろ、そのころの数字、いずれも見込みをはるかに上回ってカラー契約数が伸びてきているのです。NHKで受信者の数等の実態を把握をされるのには大体どのくらいの日数がかかるものなのか、比較的最近コンピューターその他をお使いになって実数というものの把握が敏速にやられておるのではないかと思うのですが、こういった受信者の契約数等について、いつごろ現在、たとえば四十五年度なんかについては、いつごろくらいまで現在でおわかりになっておりますか、お尋ねしたいと思います。
  176. 佐野弘吉

    ○参考人(佐野弘吉君) ただいまの御質問多岐にわたったようでございますが、最後の四十五年度につきましてお答え申し上げますと、御承知のように年初の予算は、二百四十万カラー契約ということで予算の案の御審議を願いました。しかし、その後の景気の好調あるいは一般家庭におきます消費経済の堅調、あるいは政府自身におきまして、新しく社会経済の発展計画等を策定をいたしました。そのような諸要素を勘案して昨年の夏期、夏場前後にはこの二百四十万の年間契約の見直しをいたしまして、三百六十万というふうに、昨年の八月、九月のころの五割増し――端的に申しまして五割増しということで、三百六十万の数に変更をいたしました。
  177. 久保等

    ○久保等君 私が最後にお尋ねいたしました受信者の契約数というものは、大体何カ月後ぐらいになればわかるものなのですか、普通。
  178. 佐野弘吉

    ○参考人(佐野弘吉君) お尋ねの趣旨がちょっとわかりかねるのでございますが、受信者の契約の数が何カ月後になればわかるかと、こういう御趣旨でございましょうか。
  179. 久保等

    ○久保等君 そうです。
  180. 佐野弘吉

    ○参考人(佐野弘吉君) なかなかむずかしい問題でございまして、特に最近におきましては、非常に経済の変動が激しゅうございますから、直接的なお答えには相ならないかと思いますけれども、たとえば本年度、四十五年度におきましては年間の生産を五百二十万というふうに概算を見積ってまいります。で、五百二十万に対しまして、それまで出回っております数字等を加えまして、いろいろ諸要素がございます。端的に申しますと、流通在庫、これは生産段階あるいは小売り段階の両方に分かれておりますが、景気のいいときにはほとんど生産なり卸しの段階での流通在庫はございません。小売りにすぐ回るのでございますが、最近のように景気が停滞をいたしますと、まず減産が開始され、かつその上に生産段階、メーカー段階でのはけが悪くなって在庫が増大をするというようなことが一カ月一カ月きわめて顕著に数字が狂ってまいっております。試みに申しますと、つい数日前の新聞に出たかと思いますけれども、二月の生産が、実にこれまで私どもが承知をいたしております月間の生産は好調のときには六十万台近い――普通五十万台くらいでごさいますけれども、こういう数字から見ますと、半減をいたしまして二月には生産が二十五万台を割ったという数字がつい数日前の新聞に出たぐらいでございます。  したがいまして、これらの段階で、たとえばただいまでは流通部面におきます在庫のほかに、契約上のタイムラグと申しますか、いわゆる品物の出がにぶくなりますので、当方の契約との間の期間が増大をいたしまして、これを大体経験値的にはいま二カ月と見ております。いろいろ以上のような要素を加えまして、私どもがこれらの三百六十万台なり、来年の四百二十万台なりを一応算定してこの数字を出しますには、その段階におきます一応の根拠はございますけれども、その後において一番いい例は、昨年の秋からことしにかけての経済の変動というものはこういう予測を裏切ったり、あるいは根底を狂わしたりするというようなむずかしい問題にただいま直面をいたしておる実情をひとつ申し上げた次第でございます。
  181. 久保等

    ○久保等君 いろいろ御説明がありましたが、たとえばただいまの状態で昭和四十五年度における受信者数というものをお聞きいたしますと、いつごろ現在のものがお答え願えますか。たとえば昨年の十二月末現在なのか、ことしの一月なのか、二月なのか、そういったことを端的にお答えしてほしいのです。
  182. 佐野弘吉

    ○参考人(佐野弘吉君) お答えいたします。端的に申しますと、本年度――四十五年度の三月末、三百六十万という契約目標、これは先ほど来触れたところでございますし、先ほど四十四年度末が大かた四百万という数字を先生御自身が御指摘をされましたので合算をいたしますれば七百六十万ということでございます。この年度の三百六十万につきましては今月の二十日現在におきまして、あと残数は大かた十五万というところに至っておりますので三百四十五万でございますか、ただいまそういう数字になっておりますので、私どもは、本年度三百六十万の数字を達成し得るという確信にただいまございます。
  183. 久保等

    ○久保等君 毎月受信者は受信料を納めて、NHKとしては毎月そういった受信料を収納されているわけですから、そういった収納されている受信料というものからくる受信者の数というのは、これは当然わかるわけですね。そういったことを、私、だからお尋ねしているわけですが、在庫数がどうだとかこうだとかというそういうことじゃなくて、四十五年度については一番新しい数字はいつごろの数字が一番新しいか。その数字は一体幾らかというふうにお尋ねしているのですが、お答え願えないですか、もうちょっと。
  184. 佐野弘吉

    ○参考人(佐野弘吉君) 通常的には私どもの営業の現場では、たとえば十二月で例を申しますれば、翌月の一月の十六日にはその十二月までの数字が全部掌握できております。ただいま私が二十日――三月二十日現在の数字を御紹介申しましたのは、年度末につきまして一種の非常対策をとっておりますので別途の措置をもって緊急に集計をしておりますので三百六十万に非常に近い数字がただいま御紹介できるという趣旨で三百四十五万という数字を申し上げたのでございますが、通常的な現場処理としては翌月十六日にその前月までのものが正確に算出される、そういうことでございます。
  185. 久保等

    ○久保等君 そうすると、現在のところ四十五年度末には全体で――その増加のものを含めて全体では幾らという今日の状態の中では把握をしておられますか、四十五年度末の。
  186. 佐野弘吉

    ○参考人(佐野弘吉君) 四十五年の末におきましては、全体におきまして、一般のただいままで問題になっておりましたカラー契約以外の、新規のいわゆる純増というものが本年六十五万を見込んでおります。これも順調にまいっておりますので、年度末におきまして――四十五年度の最後は二千二百五十四万、これが契約総数でございまして、この内訳といたしまして、普通契約――白黒でございますが、千四百九十四万。カラーが先ほど来何回も述べております七百六十万という数字に相なるわけでございます。
  187. 久保等

    ○久保等君 私、カラー契約の問題について特にお尋ねしているのですが、カラー契約の数字は、これは要するに昭和四十六年度の予算編成当時、特におたくのほうでいろいろおつくりになっている段階で約七百六十万程度と見込んでおられたわけですね。おそらく予算編成当時といえば十二月末現在か一月ごろ現在か知りませんが、そのころだろうと想像されますけれども、これはいつごろ現在の見通しだったんですか、七百六十万というのは。
  188. 佐野弘吉

    ○参考人(佐野弘吉君) 最終的には大体お説のようなところでございますが、それぞれ現場的な作業の経過を経ますので、九月、十月ぐらいから作業の開始に着手をいたしまして、あるいは十二月、あるいは一月というような時期に最終的な予算案の編成という数字の決定に相なるわけでございます。今回の四十六年度の数字の基礎になります、あるいはその前提になります四十五年度のカラーの数字、あるいは四十六年の四百二十万の数字というものはただいま御説明申し上げた期間の間に確認をされてまいっております。
  189. 久保等

    ○久保等君 もう少し端的にお尋ねしたいと思うのですが、要するに、いままでの経過なり実績をながめてみますと、昭和四十四年度の場合を例にとってみますと、私の手元にあります資料等で調べてみますと、昭和四十四年度末におけるカラー契約者数の数字、昭和四十四年度予算の編成時での見通しからはじき出された数字というものは当時二百七十万だった。それがその後三百五十六万になり、最終的には約四百万の数字になっているようですね。四十四年度の場合について見ますと、当初予算編成当時の見込みから見ると約百三十万程度、見込んだ数以上にカラー契約の数がふえておる。四十五年度の場合には、まだ三月も終わっておりませんししますから、最終的な数字を把握することは困難だと思いますし、結局見通しということになるんでしょうが、これも四十五年度の予算編成当時考えておった四十五年度末現在の数字というものは、五百九十五万九千、約六百万、そういうふうな見込みを立てでおったようですが、その後四十六年のことし、いま四十六年度の予算編成当時の状態の中で見ますと、これが約七百六十万ぐらいになっているわけですね。そうするとこれも当初の見込みより百六十三万ふえていますが、これもまだ年度末が終わっておりませんから、私はおそらく見通しとしては八百万ないしそれに近い数字になっていくんじゃないかと、これは想像でございますから何ですが、そうすると、少しいろいろ年度途中におけるたいへんな努力をせられて、そういう契約者数が非常に増大してきたということは私もその点は労を多としますし、認めるのですが、しかし、少しその数が大き過ぎるのじゃないか。もう少し的確に、年度末加入者数というものは事然に、予算編成当時にもう少し実際の数に近いものが把握できるんじゃないかという感じがするんですが、昭和四十六年度末の見込み数については、いまお話があったように、四百二十万ぐらいの増加を見込んでおられるのですけれども、何かここ一、二年の数字をながめてみると当初の見込みというものは結果的には内輪目であった、それも少なくとも四十四年度の場合について言えば約百三十万、四十五年度の場合には現在において百六十三万と言っておりますが、これももう少し伸びるんじゃないかと思うのですが、こう百三十万だとか、百七十万だとかという数は少し見積もりの点において、どういう計算をしておられるか知らないが、甘いんじゃないか。甘いというか、内輪に見積もったというか、これはもう少し的確な見込みは立たないものですかね。
  190. 佐野弘吉

    ○参考人(佐野弘吉君) 一言だけお断わりいたしたいと思いますが、四十五年度の七百六十万につきましては、先ほど来申し上げておりますように、これは実は昨年の後半からの景気の変動のあおりを食いまして、非常に契約減の現象を呈しまして、はなはだしく苦慮を続けてまいったところでございます。昨年の十二月の締めで、この一―三月に三百六十万のうちの百三十万が残ってしまいましてこれを年間機械的に割りますれば一-三月で九十万の残数というのが平均値でございますが、百三十万にも及んで残数が残ったわけでございます。それを三カ月で割りますと、実に四十四万からの月別契約をいたさなければならないということで、非常対策本部を設けまして、異常なる努力を重ねてようやく七百六十万に達し得るというところにこぎつけたということを先ほど申し上げておるわけでございまして、これはまずぎりぎりのりところでございます。  もう一つ大きな御質問のポイントでございます四十三年なり四年なりの数字がかなり甘く見積もったんではないか、非常に当初の予算から見てはね上がっておるじゃないかという御指摘は、まさにそのとおりでございます。それは私どもにもこの予測上の一部見込み違いがあるいはあったかもしれませんが、何ぶんにもこれはかっての白黒にも若干、オリンピックの前というようなときにその傾向がございましたが、この四十三年なり四十四年なりというものが実に私どもの見込みをはるかに越えて、対前年度比倍増というような国内生産出荷というものが行なわれたわけでございます。そして国内に出荷して出回る以上、やはり私どもといたしましては、受信料の公平負担ということ、受信料制度の根幹を堅持するということから、国内の出荷が出た以上はどうしてもこれをトレース、追跡いたしまして、やはり受信者の公平負担感をそこなうことのないように努力をいたさなければならぬということが、この一部五割増しに近い四十三年なり四十四年なりのこの数字の増大ということになってあらわれたのでございます。しかし、当初の議論に戻りますが、来年は本年の五百二十万、これもこの経済不況のために五百二十万にいかずに四百万台に落ちるようでございますが、かりにこの五百二十万という数字を立ててみましても、来年はわずかに三十万ふえた五百五十万しか生産をしないというのが工業会のただいままでの発表でございますが、これまた五百五十万に到達しないのではないかというような見込みがただいま発生をいたしておる。したがいまして、四十五年の後半から四十六年にかけましてからは、かなりこれまでとは違った状態になるということで、私どもは来年の四百二十万を達成するということは非常に困難を覚えながら、これを何とか消化をしたいという考えでおるのがいままでの四十三年、四十四年あるいは来年までの全体に及びました概況でございます。
  191. 久保等

    ○久保等君 非常に努力をしておられることは私も認めますし、またますますその点では努力を願って受信者の完全な納入状態といいますか、受信者の開拓を願わなければならぬのですが、現在のところこの受信者の拡大についてNHKの職員が直接やっておられる面、それからNHKの職員以外に委託をしてやっておられる面、こういう二つの方法があると思うのですが、全体のパーセンテージはどういうことになっておりますか。
  192. 佐野弘吉

    ○参考人(佐野弘吉君) もちろん御承知のように、営業関係で契約と収納と両面、ございますが、直接、外務職員によります取り次ぎが全体の一五・五%でございます。それから御承知かと思いますが、NHKのサービスセンターというのがございまして、ここに三百五十名ほどの取次者がございますが、これが一八・五%の取り次ぎをいたしております。それからもう一つ、外部に私ども契約といいますより主として収納を委託いたしております者が三千名をこえてございますけれども、これによります契約取り次ぎが六〇%という状況で以上が大宗をなしております。その他ラジオ商なりあるいは電力関係というような形で、〇・五というわずかな数字でございますが、大体以上のような形で取り次ぎが行なわれております。
  193. 久保等

    ○久保等君 こういう特に新しい受信者の開拓だとか、料金の収納等、直接人手を要する問題で人手不足の現在ではなかなかむずかしい問題もあるかと思いますが、したがって、それに対するいろいろ対策等もお考えになっておると思いますけれども、こういった面に対する手当といいますか、待遇、そういったようなことについて、特別最近に改善をせられたような関係がございますか。あれば、どの程度どういった方法で改善をせられたのか。これは現在に対する手当。その他特に外部に委託をしております面について御説明を願いたいと思います。
  194. 佐野弘吉

    ○参考人(佐野弘吉君) 職員につきましては、外務職員がこれは恒例のベースアップ等一般職員と同様な扱いでございます。先ほども触れました契約並びに収納の大宗をなしております外部の委託者、これの占めておりますシェアがともども六〇%ということははなはだ大きな戦力でございます。これらの方々に対しましては取り次ぎ料あるいは収納の事務費という関係で、年々職員に見合った改定を加えております。明年度におきましては、先ほど触れましたように、カラーにおきまして四百二十万、あるいは一般の純増において六十八万というような取り次ぎをいたしていただくために、従来どおりの、たとえば今年度よりも大体百七、八十件の増加の取り次ぎをお願いする、これは月間でございます。そういうようなことを含めまして、大体契約と収納を含めて一三・七%の改善、これはもちろんその他に一般の見舞い金等、あるいは互助会を結成しておりますものの助成の金額をふやすというような付随的な諸条件の改善をも行なっております。
  195. 久保等

    ○久保等君 大いに能率をあげるといいますか、受信者の契約開拓を進めてまいる上からいっても、そういった待遇面については、十分に今後とも考えていかれることが受信者の収納を高めてまいる非常に大事なことじゃないかと私は思いますが、今後ともそういった改善について一そう御努力を願いたいと思います。そのことによって、少なくとも、受信はしておるがNHKの料金を払わないといったようなことのないようにしていただきたいと思いますが、現在収納率は何%ぐらいになっておりますか。
  196. 佐野弘吉

    ○参考人(佐野弘吉君) これは率直に申しまして、そもそも分母にあたります契約の世帯が一千万台から二千万台というふうにふえていくに伴いまして、いわゆる未払い、未収というものの増大も多少必然的に増してきております。したがいまして、つい数年前まで堅持いたしておりました九九%、当該年度におきます九九%台の収納率がやや低下をいたしまして、私の記憶にもし間違いがなければ、四十四年度におきまして九八・三三%という収納率になったと記憶をいたしております。ただし、その未収部分を翌年度の四十五年に至りましてその未収の分の四割を回収いたすのがこの数年間の大体の数字でございます。したがいまして、この両年、当該年度と次年度の回収分を合わせまして九九・二〇%前後でございますが、その辺の収納率を維持しているのが現状でございます。
  197. 久保等

    ○久保等君 いまのパーセンテージの面から見れば前年度とほぼ同じということで、あまり変わらないようですが、いまお話があったように、非常に受信契約数が膨大にふえていけばいくほど数の面ではやはり相当ふえていっているということになろうかと思うんです。したがって、そういう点ではなお一そうその収納の完納といいますか、完全収納について一そう努力をせられる必要があるんじゃないかと思うんですが、翌年度になってそういう未納のものについての徴収といいますか、集められることにある程度の、いまお話しになったように半分ぐらいは回収をしておられるようです。なお今後とも、いろいろ先ほど申し上げたようなこともその施策の一環としてお考えを願って、この徴収率の上昇についてぜひなお一そうの御努力を願いたいと思います。  それと、結論として、カラーテレビの問題だけを時間がなくて私申し上げたんですが、第三次長期経営構想からながめてみますと、カラーテレビの契約数が予想以上に伸びておる。その裏でもちろんたいへんな御苦労なり努力をしておるわけですが、とにかくたいへんな伸びを示しておりますが、そのことは、さらに予想をはるかに上回って、昨年改定をせられた長期構想で見た四十七年度末一千二百六万というテレビのカラー契約だけについての数字を一応見通しを立てておられたようですが、これもしたがってただいまのところ、ほぼそれに近い数字に四十六年度末で、昨年の長期構想から見た四十七年度末とほぼ近い数字になっているんじゃないかというようなことで、その点では非常にけっこうなことなんですが、一面やはり聴視者に対する還元という問題は、施設を拡充しそれからまたいろいろ内容的にいいものにしていくというようなことで聴視者に還元していくことけっこうですが、同時に受信料の引き下げといいますか、こういったようなことにも私はやはり思いを至しながら一そう努力をされていく必要があるんじゃないかと思うんですが、カラーテレビの受信料の値上げ、それから白黒テレビの問題とカラーテレビとの聴視料の差別をつけたときにもそういったことが国会で議論になって、できれば将来聴視料の引き下げというようなことも考えるべきじゃないかということも国会の意見として附帯決議等でも申し上げた記憶があるんですが、このことについてはどういうお考えでおられるか、会長のほうからひとつお答え願いたいと思うんです。
  198. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) 御指摘のとおりでございまして、第三次長期構想から見ますと、大体簡単に申して一年繰り上がって目標達成が可能である、この段階でいまの聴視料の問題をどうするかという御意見かと考えますが、これについては、御承知のようにこの制度をとるに際してラジオの受信料を無料とし、白黒の受信料を十五円引き下げております。したがいまして、そういう意味では実質経営の面から見れば四十六年度末、すなわち四十七年三月末で大体予定のロスを取り返し得るという段階でございます。ただカラーテレビから見ますと、いわゆる東京を中心とするカラー放送はほぼ完備いたしましたが、地方局のカラー設備は全くないと、簡単に言いますとそういう実情でございます。したがいまして、明年度の御審議いただいておる事業計画の中では、一年繰り上げてこれも同時にカラー設備を、全国の地方局に全部最低限度の需要を満たす設備を実施するということでございまして、その面の建設費から申しますと、長期構想第四年度目に比べてはるかに建設費は多いわけでございます。そういう意味では、現在のところ、この聴視料を修正するという立場には率直に申してございません。ただ、私どもといたしましては、明年度末にようやくカラーと白黒の契約のパーセンテージ、したがって収入もカラーにおいて四二%強、白黒においてようやく四一%強と、ほぼ五分五分の状態になってまいりましたので、私としては第三次長期構想の最終年度、四十七年度を初年度とする新たな第四次構想をこの夏ごろまでに決定いたしたい。それによって今後の社会経済の情勢あるいは国際的な景気の動向等を勘案しながら聴視料の問題とも取り組んでまいりたい、このように考えております。ただ、結論的に申しますと、少なくとも総契約数の八〇%から九〇%の間に達しなければ現在の聴視料に手をつけることはきわめて危険であるという考え方を持っております。しかし、これは最終的な態度であるというわけでもございません。この夏にかけて新しい検討を開始いたしたいと、このように考えております。
  199. 久保等

    ○久保等君 時間がないから私も質疑を次へ進めたいと思いますが、いまの問題とも関連があるのですが、例のカラー放送の放送時間の問題ですが、これも昨年あたりの経過から考えても非常にスピードアップして、総合テレビについては十八時間オールカラー化を四十六年度で実行されようとしておるようですが、こういった計画、特に従来の方針以上にカラー化を強力に進めようとせられた理由はどういう理由でしょうか。
  200. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) ただいまも一部触れましたが、要するに四百六十五円という受信料を中心にして考えますと、少なくとも大都会においては、ことに東京を中心としては受信料の負担の公平性は確保されていると思います。しかし地方におきましては、ローカル放送の場合でもカラーはほとんど不可能である。そうしますと、やはり全国的にカラーについての負担の公平性ということも考えなければならぬと思います。簡単に言って、少なくとも二時間半地方局はカラーが少ないというのが形式論としては実情でございます。これを、まず全国的に同じようなものにするということが目標で、したがって、この御審議いただいておる予算の数字から見ると、形式的には四十七年度末――四十八年三月に行なうべき予定のものを四十七年三月までに繰り上げることを考えた。これはNHKだけの問題でなしに、放送事業界全体を見ますと、商業放送はその後地方局の免許もふえてまいりまして、新しい放送局はすべてカラー化でございます。そういう面から考えましても、私どもとしては、当然、NHKを中心とする負担の公平性ということと、地域社会に対する満足性を得るためにもこの点は当然やるべきことであるという考え方を持っているわけでございます。
  201. 久保等

    ○久保等君 教育放送の場合についても一日三時間ということで計画しておられるようですが、四十七年度以降はこの問題についてはどんなふうにお考えなんでしょうか。
  202. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) 明年度は約四十分間教育放送の場でもカラーをふやしますが、四十六年度末になりますと、総合テレビジョンのカラー化は、ある意味ではまあ水準には限界がございますが、一応完成いたしますので、今度は教育テレビジョンのほうをカラー化する、必要なものはカラー化するという方向に移りたいと考えております。
  203. 久保等

    ○久保等君 最後にお尋ねしたいのは、放送センターの総合整備計画、これも本年度の予算で見ますと昨年度あたりの予算当時とは違った、計画が変更になったような面があるようですが、これについて御説明を願いたい。
  204. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) 約、金額にして私の記憶ですと十億内外の増額になっているかと思います。これには二つの理由がございますが、おもな理由は消防法との関係で、火災その他と関連する安全措置として新しい基準ができておりますので、その分だけ床面積が変わってくるという意味も含まれております。これがほぼその金額の中の重要部分でございます。
  205. 久保等

    ○久保等君 坪数にしても延面積約一千百平米ぐらいですか、ふえたようですが、一千百平米というのは、いま言った消防設備関係だけですか。
  206. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) 従来の計算でいえば約三百坪がふえているわけですが、二十四層でございますので、おもにやはりその部分がかなり大きな、たとえば柱のつけ方も変えるというようなことになりますと、これと関連して坪数がふえてまいるわけでございます。
  207. 久保等

    ○久保等君 それから前々から会長は六百メートルのタワー建設計画等をこの委員会等でも被露をせられたことがありましたが、この構想はどうその後なっていますか。
  208. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) この構想は変わっておりません。明年度予算では、御審議いただいております分では、建設費はまだ計上されておりません。調査費として三千万円計上されております。これは耐風、耐震等についてさらに緻密な調査を必要とするという考え方からでございます。タワーの建設については、したがってその研究調査が完成するまで多少時期がずれるということは申し上げられますが、方針としては何ら変更はございません。
  209. 久保等

    ○久保等君 そうすると、場所等もまだきまっておらないということですか。
  210. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) 大体非公式に私どもの考え方は、従来、御承知のように、NHKの敷地の中に建てるか、その隣接地域に建てるかという二つの問題を調整しながら関係方面と交渉を続けているという段階でございます。
  211. 久保等

    ○久保等君 それからホールも計画に従って進んでおるようですが、このホールの総額は約三十三億ばかりの、まあホール建設だけから見るならたいへんな予算だと思うのですが、収容人員四千人ということで、きわめて今日の東京の状態から見ますると、ほかにあまり例のない非常に大きなホールの建設を予定されておると思うのですが、これが十分にむだなくというか、建設の暁には使用できるというお見通しなんですか。
  212. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) さようでございます。
  213. 久保等

    ○久保等君 具体的にはどういう方法でお使いになるんですか。
  214. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) このホールは現在の内幸町のホールと異なりまして、非常にいろいろな出しものに従って多くの使い方が可能であり、したがって、その使い方は従来の内幸町のホールの使い方よりも回数と度数がふえるという考え方がございますので、現在放送を中心として考えただけでも、その消化は十分可能であるという考え方を持っておりますが、同時に私どもとしては、こういう国民の拠金によってでき上がったおそらく日本最高の設備を持ったものについては、公益性のあるものはこれを使っていただく方向で検討すべきではないかという考え方を持っておりますが、この点については、まだ私どもの間でも最終結論には達しておりません。
  215. 久保等

    ○久保等君 本館の建築なり、それからホールの建築、いずれもこれは三カ年にわたって建設をされていく予定のようですが、これは、各年度によって契約を別個にして、物価上昇その他によって実際の経費というものが増加していく可能性のある数字なんですか、それとも一括まとめて当初に契約をしてその契約金額によって工事が行なわれていくことになるという形の契約になっているんですか。どういうことになっておるんですか。
  216. 志賀正信

    ○参考人(志賀正信君) 設計の固まりましたものから一括契約をいたしまして、年度ごとの修正はいたしません。
  217. 久保等

    ○久保等君 そうすると、昭和四十七年度の数字もここに持っておるわけなんですが、これは先ほどのような特別設計になかったものを新しく途中から加えて建設するということになれば、その部分がふえるということは当然これは常識的にわかるわけですが、そういうことがなければ四十七年度末にもこの金額は狂わない、変わらないというふうに理解してよろしいですか。
  218. 志賀正信

    ○参考人(志賀正信君) 大体お話のような線でいけると思いますが、まだ設計が完全に固まっておりません。たとえばホールの舞台装置とか、そういうものにつきましてはまだ契約に至っておりませんが、おおよその建て方につきましては、金額の大きいものにつきましてはすでに契約済みでございますので、それにつきましては四十七年度の三月末までと契約しました金額でもってでき上がると思います。
  219. 久保等

    ○久保等君 それから四十五年度は終わろうとしておるわけですが、初年度の四十四年度の工事全体はほぼ予定どおり進行しておるのか。相当年度を越して工事が残るような状況なのか、どういう状況ですか、四十五年度の工事は。
  220. 志賀正信

    ○参考人(志賀正信君) 四十五年度につきましては、初年度でございますが、着工が設計の段階で若干おくれたという関係からただいまのところは予算を七億八千万ぐらい四十六年度へ繰り越す予定でございます。
  221. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 それではNHKの予算についてまず郵政大臣に。大臣はNHKの予算については意見書をここに出されておるわけでございますが、  「おおむね適当と認める」そういうことでございますが、これはどういう意味でございますが、「おおむね適当」というのは。
  222. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) お手元にお示しになっておりますNHKの四十六年度予算でござますが、私どももずっとこの内容を検討してまいりました。そこで公共放送の特質と申しましょうか、受信料をいただいて、これが財政面の維持、経営面の主体になっておるわけでございますから、特にその使い方については慎重を要するものと思うのでございます。まあいろいろな特徴があると思いますが、難視聴地域を解消するために力を入れるとかあるいはカラー放送の拡充のために多額の設備投資が要るとかいろいろな問題が内包されておるわけでございます。  そこで、意見書をつけましたゆえんは、こういった難視聴の解消であるとか、あるいはもし余裕ができるならば負債のほうの返還にもそれを充てていただきたい、放送内容も十分に密度の高いものにしていただきたい、こういう注文をつけながら最終的におおむねまずまずその程度であれば妥当であろう、こういう判断をした次第でございます。
  223. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 ここに「長期的な財政安定の見地にたって」云々とあるわけですね。確かに私はNHKの将来を考えますと、U移行の問題にしてもあるいは中波の編成の問題にいたしましても、またカラーテレビ、そういう契約数の伸びがだんだんとまっていく、そういう点から考えて非常にこれは将来きびしいんじゃないかと思うんですが、そういう意味で大臣はこういう長期的財政安定の見地に立てといっているわけですが、今回の予算案で大臣はそういう見地から見てどう考えておるんですか。
  224. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 御指摘のように、それからまたそこに記述いたしてありますとおり、現在はNHKの内容、カラーの伸びに伴いましてまずまず順調なものであろうと思うのであります。しかし、おっしゃるように、これから人件費というものは累年相当な率で増加していくことを予想しなければなりません。しかのみならず、視聴者の側からはより濃密のサービスを要求される、こういうことでございましょうから、現状はともかく、NHKの聴視料が相当に潤沢に入っておるとは申しますものの、さて、料金というものは一体将来これを上げるというような場合がもし出てまいりますると、これは今日の公共料金の社会的要請というふうなものからいたしまして、相当にこれは壁が厚い、こう見なければなりません。  私は、今回郵便料金や電信電話料金でその経験をつぶさになめたわけでございますし、そういうところからも配慮いたしますと、少し長期的な見積もりのもとに十分心してお使いくださいと、こういう気持ちが込められておると、御承知おき願いたいと思います。
  225. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 確かにそういう大臣の言われる長期的な財政安定の見地に立って受信料の値上げなんということがあってはならないと思うんですけれどもね。そういう点から考えますと、先ほど前田会長は今年の夏ぐらいまでに長期計画を立てる、そういうようなお話でございますが、この段階においては、われわれは将来沖繩のそういう本土並みに上げていく問題にしても、やはりどういう長期的な今後のNHKの考えがあるのか。おそらくそういう将来を考えての今年度の予算であることには間違いはないと思うんですけれどもね。そういう点は、当然NHKとしても考えられてはおると思うんですが、そういう点、今度の予算編成にあたって、どういうふうに長期的な財政安定の見地に立っての配慮がなされておるのか。われわれはこれから将来どうなっていくかという新しい計画、全然わからないわけですけれども、そういう点で、NHKとしてはどういう点に配慮をされておるのか、その点をお答えいただきたいと思います。
  226. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) ただいま御質問の沖繩等の問題を含めますと、大体二つあると思います。  第一に、放送センターの建設については、その財源は将来内幸町の処分によるわけでありますから、数字がそのままぴったりいくかどうかは予測できませんが、この投資は過渡的には負債という形になってまいりますけれども、その財源はすでに存在しているという点でございます。したがいまして、さっき技師長がお答え申したように、将来沖繩を本土並みにする場合でも、置局に関する建設費の十数億というようなことはほとんど心配しなくてもいいんじゃないかと思います。  ただ、現在のような物価が非常に上がっていくという中で、これは同時に賃金に反映してまいりますし、それから、また同時に賃金以外でも社会保険費の関係であるとか、運賃の関係であるとか、その他かなり増高するものと予見されるものがございます、この点については率直に申しますと。カラー放送を完備することによって、私としてはカラー契約の獲得に全力を注ぎたい。このことが一種の先行投資であって、したがって、これを実行することによって、いろいろな社会的な物価値上がりの中でも当面、まあ一、二年、これからの検討によらなければなりませんが、この四十六年度予算を編成する際に、四十七年及び四十八年を現行のやり方での試算をしてみました。その場合でも、大体値上げをする必要はないというような観点に立って事業計画を確定し、さらに、その予算案を皆さんの御検討にお願い申し上げたわけでございます。
  227. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 それで、先ほど前田会長はカラー契約の率が八〇%ぐらいになるまでは受信料の問題については変更するのは危険であると、そういうお話があったわけですけれども、これは私の直観としては、それ以上になると、カラー契約は伸びないから値上げもやむを得ないのじゃないかと、そういう感じにとれたのですけれども、これは値上げすると、今度は白黒を値下げするという問題もあると思うのです。私たちは、NHKとしてはやはり当然できるだけ値下げをしていくのが、これが放送法の精神でもありますし、そういう点でやはりいくべきじゃないか、そのように思うのですけれども、先ほどの意見はどういう意味なんですか。
  228. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) 率直に申しまして値下げの問題であります。値上げの問題は当面私は考えておりません。また、値上げをしなければやっていけないような経営では皆さんに御迷惑をかけるばかりだと思っております。  私が先ほど申しました受信料の問題を検討する時期は、総契約数の八〇%以上がカラー契約に変わる時期である。というのは、白黒をどう処理するかという問題であり、NHKは特殊法人になったのは昭和二十五年以降ですが、これは日銀でも、内閣の統計局で調べてもかってNHKには値下げの歴史は歴然として残っているようですが、値上げの歴史は総体的に残っておりません。
  229. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 大臣にお伺いしますが、第一項目の「難視聴地域の早期解消をはかる」というこれはあれですね。山間部のそういう難視聴とともに最近いろいろふえてきておりますビル陰等による難視聴、あるいはまた自動車、あるいは新幹線等による難視聴、それも当然含んでいると、そう考えていいわけですね。
  230. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 御承知のように、NHKはあまねく全国にその波を及ぼさなければならない使命を帯びておるわけでございます。従来の難視聴の地域というのは、もう距離の遠い僻陬の地であったと思うのでありますが、そういうところにいろいろ置局あるいは共同アンテナ、こういったものによって普及をはかっておられるわけでございますが、新たに都会地のビル陰というふうな問題が出てまいっておるわけでございます。そういうものを解消するためにCATVというふうなものが用いられてきておるわけでございますが、この「あまねく」ということばの意味は、こういうものにまでNHKがやはり力を注ぐのがしかるべきであろうと、こういうことから、さきに衆議院に出そうとしておる今度の有線テレビの法案等にも、NHKがそれに参加をして、そういったものをやはり活用していただくと、こういった道も講じておるわけでありまして、その意味においては、御質問の御趣旨のような次第であると思っております。
  231. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 それから、三項目の「視聴者の負担の公平を確保する」、これは私は思うのは、たとえば、都会とか、あるいは地方とか、あるいはテレビの非常に見えやすいところ、見えにくいところ、そういうところはいろいろあるわけですけれども、国全体の立場に立って納得のいく、そういう意味で聴視者の負担が公平でなければならないという、そういう意味であろうととっているわけですけれども、それでよろしいわけですかね。
  232. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) この意味は、料金を払って見ておられる方が大部分であることは間違いありませんけれども、中には、正式に登録しないでテレビを設置しておる。これじゃたいへん不公平でございまして、そういうきちんとルートの上に乗せた契約を大いに締結をしていただいて、それによって同じ国民の中に不公平がないように、こういう意味の指摘と御解釈をいただきたいと思います。
  233. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 お金を取るほうの負担の公平だけでなくサービスにおいてもやはり公平でなければならぬ。先ほど前田会長はこのことばを引いて、地方と東京のカラーテレビの時間の多い少ないをなくすといわれた。だからやはり、お金を取るだけじゃなくて、サービスの面でも公平でなければ、ならぬ、そういう意味も含んでいるわけでしょう。
  234. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) それはもちろん前提として話がされておるわけであります。
  235. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 それで私、NHKにお聞きしたいのですが、今回の予算案の主眼点ですね。私もいろいろ読ましていただいたのでございますが、放送網の建設促進というのが第一項目にある。それから第二項目に、カラーテレビジョン、まあカラー化に対する体制の充実――そういうのがほかにも七項目まであるわけですけれども、おそらくこの一、二項目あたりに一番重点が置かれているのじゃないかと思うのですけれども、どちらに重点を置いているのか、ことしの予算は。その点どうでしょうか。
  236. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) 難視聴地域の解消については従来どおり第一の重点を置いております。ただ、四十六年度予算の中心としての新しい重点はカラー設備の拡充でございます。
  237. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 それで私、非常に、今回の予算案を見まして、カラー化に対する重点が置かれておる。そのために、いわゆる、前々からいわれており予算案が通るたびに衆参においても第一項目について決議として、難視聴の解消ということがいわれているわけですね。今回の予算では非常に難視聴対策というものが一歩後退しているのじゃないか、そういう点を感ずるわけなんですけれども、具体的に申し上げますれば、非常にカラー放送の時間の伸び、そういうのも、昨年いただいた予算案の資料を見ると、第三期長期経営構想に比べて、昨年度の予算ではかなりカラー化の速度は早いわけですね。今年度の予算ではもう一つそれが非常に前進しているけれども、昨年の計画では四十七年度まででカラー放送時間が十八時間、ところが四十六年度末ですでに二十一時間に達しようとしている。そういうわけで、カラー化というものに力を入れ過ぎておる。もちろん、カラー化が促進されることは、これはわれわれも別に反対じゃないわけですけれども、そのために難視聴対策というものがおくれてはいけないと思うのですよ。現実に建設総額の中のテレビジョンの建設あるいは共同受信施設の建設、そういうものに要する経費というのは本年度の場合は二四・二%になっているわけですね。昨年は二九・二%、四十四年は三五・六%だった。だから四十四年の三五・六%から去年は二九・二%ことしは二四・二%、しかも今年度は絶対の金額の上においても昨年より少ないわけですね、そういう投資額が。そういう点で私は、難視聴対策というものが非常になおざりに軽く見られているのじゃないか。そういう点で、今日までの国会による附帯決議事項等に少し沿っていないのじゃないか、そのように率直に感ずるのですけれども、その点NHKとしてはどうなんでしょうか。
  238. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) 私どもはそういうふうには実は考えていないわけなんです。たぶんお聞きかと思いますが、三年ほど前の当委員会でも、また衆議院の逓信委員会でも、将来、置局によって難聴あるいは難視聴を解消する限度はかなりコスト高になってくるということを申し上げ、同時に、したがって置局にかわるものとして、従来はそういう考え方は持っておりませんでしたが、地域的に私は共聴施設をつくってまいりたいということを申し上げております。したがって、その他置局の場合には波も一応必要となってまいりますし、今度は建設地点の調査ということもかなり金がかかってまいります。それからまた、だんだん把握する世帯数が少なくなってまいりますので、それに比例してコスト高ということにもなるわけでありまして、したがいまして御審議いただいておる明年度予算の中では、置局を中心として考えますと、実際より費用において少し低目であるということは事実であります。しかし同時に、共聴で、いま申し上げたような見地で考えますと、明年度予算では救済し得る世帯数はおおよそ十八万四千世帯になります。これは四十五年度に比べましても最小限度六千世帯がふえるわけですが、同時に共聴の場合は、予算総則に従いまして、これは毎年実行しておることですが、収入が予算を上回る場合は、共聴はさらに聴視者の御要望に応じて増設できるというものでございますので、私どもとしてはプラクチカルにこれを解消していくという考え方をとっているわけです。形式的に置局数だけで御理解いただくと、あるいは私どもの意図が難視聴解消に熱意を欠いておるかの印象をお持ちになるかもしれませんが、私どもとしては放送協会のよって立つ基盤がここにあるということについてはいささかも考え方を変えておるわけではございません。
  239. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 それは、今年の予算では置局が減りまして共同受信施設がふえておる、これはわかるわけですけれども、いま両方合わせてその予算の金額が昨年よりも絶対数において減っておるし、しかも、両方合わせてその金額が建設投資に占める割合も五%下がっておるし、そういう点で、私はいまの会長の答弁では納得ができないわけですけれどもね。しかし、これはそのことをいまさら論議しても時間がたちますから、私としてはそういう気持ちである、そういうことを述べまして、今回の演奏所の整備とか、あるいはまた放送会館をつくる、そういうこともこれはもちろん大事だと思うのですけれども、しかしもっとそういう電波の恩恵を受けないこの難視聴地域の解消に力を入れていくのが、これはNHKでなければできない、民放ではできないわけですから、そういう点をもっと認識をしてもらいたい。そういうことを私の意見として申し上げ、次に進みたいと思います。郵政大臣もその点よく理解しておいていただきたいと思います。  次に、現在のテレビのカバレージは九七%で、四十六年度末では九七・四%になる。そういうNHKの資料でございますが、そうすると、四十六年度末でも現在でもいいのでございますが、実際にテレビが見えない難視聴世帯というものは一体どれだけぐらいになるのか。と申しますのは、このNHKのカバレージの分母になる数は二千四百十万という昭和四十年の調査の資料をもとにしているわけですね。現在ではすでに二千七百八十五万二千七百四十三世帯という総理府からそういう統計も出ているわけですが、そういう点で、実際何世帯の人がテレビが見えないのか、そういう点はNHKとしてはどのように掌握しておりますか。
  240. 藤島克己

    ○参考人(藤島克己君) この四十五年度の置局を終わりますと、見えない全国の難視聴世帯数は約八十万世帯数になり、四十六年度の計画が終わりますと、それが約十八万減りまして六十二、三万世帯になろうかと思います。
  241. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 これはあれですか、このNHKのカバレージには、たとえば四十四年から四十六年の共聴の世帯数は入っていないと、また四十三年以前の共聴による救済世帯七十五万のうち四十二万はカバレージの外である、そのようにおたくからもらった資料にあるのですけれども、それといまの数字との関連はどうなりますか。いま八十万世帯がテレビが見えないというこの数はどういう数なんですか。
  242. 藤島克己

    ○参考人(藤島克己君) 置局によって法定の電界強度の外にある、いわゆるカバレージの外にある受信世帯数でございます。
  243. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 そうすると、これは共同受信施設等によるものは全然入っていないと……。
  244. 藤島克己

    ○参考人(藤島克己君) 正確に申しますと入っていないというほうが正しいと思いますが、全体の数からいいまして、置局のカバーしている地区、全国の数からいいまして、共同受信でカバーしている世帯の数というのはごくわずかでございますので、数字にいたしますと〇・何%という数字にしかならぬと思いますので、まあ置局による数字だとお考えになってけっこうだと思います。
  245. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 だから、いまのそういう数が少ない、〇・何%になるという、そういうことを言われると、われわれもちょっと頭にくるわけですけれども、それは九〇何%から見られればそれはいいかもしれませんよ。しかし、いま問題になっているのは、その残り少ない八十何万世帯というものをどうするかということが問題になっているわけでしょう。そういうようなNHK自体が、その難視聴世帯に対するそういう軽々しい見方をしておったのでは、私はほんとうにその難視聴に対して真剣であるとは言えないと思うのですが、そういう点、どうですか、会長。私はそう思うのですけれども。
  246. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) ただいまの技師長の答弁は多少ことばが足りなかったかと思いますが、置局と共同受信施設のカバレージの対比は、置局の十に対してほぼ五強でございます。したがいまして、明年度予算でも置局による難視改善世帯数は十一万六千世帯でございますが、共同受信施設による解消世帯数は六万八千世帯になっております。
  247. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 だから結局、NHKの共同受信施設で救済したものはまだいいと思うのですね。それはもちろん東京に比べればだいぶ差はありますけれども、それすらもいっていないところがあるわけですね。そういうところが大体どれくらいあるかということを私は知りたいわけですけれども、そうすると、八十万世帯から、いま技師長が言われたように、共聴で救えるところを救えばあと何ぼ残っているのですか。
  248. 藤島克己

    ○参考人(藤島克己君) どうも先ほど全体の数字を申し上げましたのは、共聴の率をわりあい低く申し上げたわけですが、八十万世帯の今後の解消は、いま会長申し上げましたように、主として置局の割合よりも共聴の割合がふえてまいりますので、明年八十万の残存が六十三万になるうちで、十一万くらいが置局による解消でございまして、残りの七万近くのものが共聴で解消するものでございます。   〔理事永岡光治君退席、委員長着席〕
  249. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 さっき八十万世帯というものはまだ見えないと、難視聴地域である。それは結局、中継局によるそのカバレージの残りがこれだけになるというお話だったでしょう。八十万世帯の中には当然難視、いわゆる共同受信施設によって救済しているところもあるわけでしょう。あなたの先ほどの答弁は、そういう答弁ですよ。そうするならば、実際に中継局の電波も届かない、また共同受信施設もない、そうして十分テレビを見ることができないという世帯は幾らあるのか、その点どうなんです。
  250. 藤島克己

    ○参考人(藤島克己君) いま申し上げましたように、八十万世帯のうち約半数近くは今後置局だけでは解消できない世帯数であることになりますけれども、それは有線、いわゆる共同受信で改善していかなければならない数だと思います。
  251. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 私の聞いていることと違うですね、答弁が。
  252. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) ちょっと補足して申しますと、明年度が終わりますと、大体五十万強になると思います。
  253. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 それで難視聴解消の今後の計画というものはあるのかどうか、たとえば何年までにどこまで持っていくつもりなのか。実際一世帯まで救済するかどうかということは、これは現実問題として、それは理想であっても、これはいろいろな問題があると思うのですね。しかしNHKの計画においては、現実面から見て、何年までにはここに持っていくという、そういうような難視聴解消の計画はどうなっておりますか。
  254. 藤島克己

    ○参考人(藤島克己君) 私どもは、いま実施いたしております第三次の長期構想の終わりが四十七年末になっておりますけれども、その時点で約四十八万世帯くらいの残存の難視聴が起こってまいります。そのうちの約三十万くらいは極端な過疎地帯になりますので、かなり困難な、要するに効率的に置局することが非常に困難な状態になるのが四十八万のうちの三十万くらいあろうかと考えております。
  255. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 そうすると第三次の四十八万世帯までの計画はできておると、それから以後の計画はまだないと、それはいつできますか。
  256. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) そのために私どもとしては、ことしの夏までに第四次構想を固めたい。その中でこの難聴世帯をどういうふうに救済していくかの具体的な計画を立てたい、このように考えております。
  257. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 今年度の予算では、テレビジョン中継局及び超短波放送中継局の置局の候補地がテレビで四百八、超短波の場合は百三十三地区になっておりますが、これは大体どういう基準で選ばれているのか、たとえば一カ所何世帯以上の地区を選んだのか。
  258. 藤島克己

    ○参考人(藤島克己君) 一応目標として、三百世帯以上ということで考えております。
  259. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 三百世帯以上の日本全土の難視聴地域はこの中に全部入っているわけですね。ということは、これが進めば、三百世帯以上まとまって見えないところはなくなると……。
  260. 藤島克己

    ○参考人(藤島克己君) 三百世帯、これをやれば全部済むというわけではございませんので、まだかなりの数が残るかと思います。ただ、たとえば今回の置局を済ませますと、三百世帯の目標は一応は達成できるかと思いますが、全部完全にという御質問だと一〇〇%はまいらぬかと思います。
  261. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 三百世帯以上のところですよ、私、聞いたのは。二百五十世帯のところはこの中に入っておらないけれども、三百世帯以上でまとまって難視聴の地域はこれに全部入っておるのかどうか、あるいはこの計画以外にまだ三百世帯以上で見えない、難視聴地域があるのか。三百世帯以下は当然この中に入ってないんですから、その辺はどうですか。
  262. 藤島克己

    ○参考人(藤島克己君) 若干はございます。
  263. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 じゃ、この三百世帯以上でまだ難視聴地域というのがこれ以外にあると。じゃ、三百以下で、つまり二百とか二百五十とかでそうやってまとまって難視聴地域というのは大体ランク別にどのくらい全国にあるのかどうか。なぜこういうことを聞くかというと、当然やはりそういう全国に幾らあると。そういう点からことしの予算、たとえば共聴千施設というのもきまっているんじゃないかと思いますが、その点はどうですか。
  264. 藤島克己

    ○参考人(藤島克己君) 難視聴の最近の実態がところによると、御存じのとおりたいへん過疎なところですから何地区という表現になりますとたいへん表現しにくいのでございますけれども、私ども、ことし拾い出しましたのは、ただいま申し上げましたように、三百世帯固まって効率的に改善ができるというところを主として拾い上げたわけでございますけれども、その結果もし残っております地域が、先ほどから話が出ておりますように、四十六年度が終わりますと約六十三万くらいの難視地域が残るわけです。難視世帯数が残るわけです。それが何地区だという表現にいたしますと、一応いまのところ計算はいたしておりませんけれども、世帯が、数で申し上げますと六十二、三万の数字になると思います。
  265. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 まあ、やはりNHKがそういう中継局をつくると、あるいは共聴をつくる場合にやっぱり問題になるのは、何地区かという問題だと思うんですね。ということは、たとえば今年度共聴施設が千あると。千の予算を組まれている。はたして千で十分なのかどうか、われわれとしてはそういう点を検討しようにもそういう点がはっきりしないのでは検討のしょうがないんですね。これはまあわれわれの要望としては、ただ昨年八百から千ふえたというからいいというわけじゃなくて、やっぱり全国にたとえば五十世帯以上あるいは三十世帯以上で難視聴地域はどれくらいあるのだと。それをいつまでに解消していくには当然このスピードで力を入れていかなければならない。これは、先ほどの長期計画とも関連するわけですけれども、そういうようなきめのこまかい施策を私は要望したいと思います。その点どうでしょう。
  266. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) おっしゃるとおりでございまして、私どももそれに腐心をしているわけでございます。先ほど技師長が地域の問題と現実に散在する難聴難視世帯の問題はちょっと食い違ったような印象をお与えしたかと思いますけれども、実際はその散在する世帯を勘案しながら、そして最後に地域を決定していくという行き方でございますので、その意味で技師長はきわめて率直にこれから何地域という計算のしかたはいま申し上げられないということを申し上げたわけで、いままでは、たとえば明年度は三百世帯を中心にして補足していくという意味で何百地域かを決定するという行き方であったわけです。今後もこの原則は変化することはないと思いますが、ただその過疎の状態が一そう激しくなる地帯でございますので、その過疎をいかにまとめて見えるようにしていくかということがまあ技術上の問題だと思います。ただし、お説のとおりでありまして、私どもは、これに対して全力を注ぐという方針には変わりはございません。たとえば、明年度一千世帯を考えておりますが、いままで御要望を承った全国の共同聴視の御要望の総数をはるかに上回った予算を一応組んでいるというわけでありまして、まあそういう意味では、この金額は、この面では少ないのですが、新たに都市の難聴難視というのが出てきておりまして、CATVとの協力の金とか、また都市におけるNHK自体の措置のための金とか、そういうものが、かなりほかの項目に組まれております。この場合は、要するに山間僻地を中心とした数字であるということを御理解いただきたいと思います。
  267. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 昭和四十五年は八百施設の計画で、まあかなり計画を上回る実績を示していると私聞いているわけでございますが、まあ今年度の、いまの人口状況につきまして、一つはそこの住民の希望に対して十分希望をまかなっているのかどうか。希望してもNHKの予算がないためにできない、そういうようなことがあるのかどうか。  それから、もう一つは、一カ所当たりの平均世帯数は、大体最高何世帯から最低何世帯ぐらい、平均どの程度ぐらいで、また、住民一戸当たりの負担額は最高幾ら、最低幾ら、平均幾らぐらいだ。大体の数でいいと思います。そういう点わかりますでしょうか。
  268. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) 前半についてお答え申し上げますが、今年度の実績は御要望があってできないというお答えをしたことは一つもございません。御要望には全部応じております。後半は佐野専務理事からお答えいたします。
  269. 佐野弘吉

    ○参考人(佐野弘吉君) 四十五年度につきまして少しく補足説明をさしていただきたいと思います。  御承知かと存じますが、四十五年度は先ほど来出ておりますように八百施設で、これによります改善の世帯は五万二千五百ということで予算を編成いたし、計上額といたしましては十二億七千万円を計上いたし、御審議、御承認を得たところでございます。年間のこの共聴の工事を進捗せしめる経過の中で、当初の私どもの計算よりもはるかにこの申し込みと申しますか、この施設に参加する方もふえまして、一施設当たり八十世帯というふうに相なりまして、六万四千六百世帯、要するに一万六千世帯の改善を当初の予算よりも増加せしめました。この結果先ほど触れました十二億七千万円という当初の予算は本年度まだ年度が完了いたしたわけではございませんが、増資の振り当てあるいは他の費目を用いまして十七億六百万円というのが本年度におきます共同施設の実績でございます。これは四十四年度におきましても、七億二千六百万円の予算が十一億をもって終了しているというふうに、それぞれ加入の世帯なりあるいは工事の単価が当初見込みよりもふえて、このような予算の実績としては追加をいたして御要望に応じておるというところでございます。また、御質問の中の実施をしてほしいというものに対して充足をしておるかどうかという点では、この戸数の増加をもって、先ほど一万六千という数の改善世帯の増加をみせておりますとともに、四十六年度、間もなく新年度に入るわけでございますが、ただいまこの四十六年度分につきまして、各地の当方の機関を通じて実施の申し込みを受理をいたしつつありまして、すでにこれが前後合わせまして、必ずしも正確な数字を承知しておりませんが、三地区はすでに申し込みを受けておるやに報告を受けております。明年度はただいま御審議を願っておりますように、二十一億五百万円という予算を計上いたしまして、六万九千五百二十五世帯を改善したいというのが明年度の事業計画と相なっております。また同時に、各個人の負担につきましては、実は衆参両院の当委員会におきまして、これを本格的に実施いたしました四十四年の当初、協会の方針といたしましては、各戸の世帯の御負担を五千円平均とみなすというふうに申し上げたところでございます。しかし、その後多少物価の高騰なり、あるいは一斉に各地におきましてUHF局が新設をされまして、これをどうしても見たいというような御要望が各地にふえてまいりまして、私どもが各世帯の御負担といたしましては、商放受信部分のアンテナと各戸への引き込み線という分、これを大体五千円と見積もったわけでありますが、この点を御負担を願うというようなところが、ただいま私が申し上げたような理由で、若干増加をきたしたというところが四十五年度の中に見られます。しかし営業の責任者でございます私は、四十六年度におきましては、当初私どもが宣明いたしてまいりました平均各戸五千円、あるいはどうしても新設のUHF局のアンテナ部分を増設をするというようなところは、原則的には、たてまえ的には、これをプラス・アルファといたすということはやむを得ないといたしましても、私どもはごく最近におきまして、各アンテナごとに増幅器をつけておりましたものを、どのチャンネルをも全部吸収いたします広帯域増幅器を開発いたしまして経費の軽減をはかるとか、あるいは基幹部分を各戸のいろいろ設計上のくふうをいたしまして、各戸の引き込み線を短くするというようなことをも加えまして、原則的に五千円ないし六千円というところで御負担を願うという当初の方針を堅持していくというふうにいたしたいと、四十六年度の計画を持っておる次第でございます。
  270. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 いま、いままでの四十五年の実績はどうなっているということのお答えをいただきたいと思います。
  271. 佐野弘吉

    ○参考人(佐野弘吉君) 四十五年度の実績につきましては、先ほどお答えいたしましたように八百施設の施設数といたしましては……。
  272. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 個人の負担金額の最高、最低、平均……。
  273. 佐野弘吉

    ○参考人(佐野弘吉君) 個人の負担でございますか。その点につきましては、率直に申しますれば、先ほど申しましたような原則から最低三千円なり四千円なりというきわめて有利なまとまった共聴施設、その辺の低廉な施設のところもございますし、一万円に及ぶというようなところもままあったように報告を受けております。
  274. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 大体の数でございますが、私はそういう個人の負担金額が幾らになるかということにも、NHKとしては十分な配慮を払っていただきたい。当然そういう数等はちゃんと申請のときにいろいろ調べればわかるわけですから、そういう金額についても、この問題についてはこういうことを聞くということは、私は予告はしていなかったかもしれませんけれども、非常にこれは大きな大事な問題ですから、私が聞いてもぱっと平均は幾らだ、最高はどこそこで幾らだ、そういうように、ひとつ料金についても常にその点配意をしてやっていただきたい、そのことを要望したいと思います。  それで、これは今後の問題でございますが、先般鳥取県におきまして、私どもがいろいろ調査した範囲においても、四十四年以後の幹線部分助成につきましても、やはり一万円の負担のところがあるわけですね、最高は。平均は七千九百円でございました。そういうわけで、これからだんだん一カ所当たりの世帯数も少なくなるにつれて、一戸当たりの負担額も相当やはり増加していくんじゃないか。そういう点で、私はほんとうにこの難視聴対策というものを真剣に取り組んでいくならば、その負担がやっぱり多いからまとまるところがまとまらないとできないわけですね。ちょっとそれはまずい。そういうわけでわれわれの知っている範囲でも、NHKに申し入れをする段階の前で中止になって、特に一万円じゃ高いからやめていこう、そういうような世帯もかなりあるわけですね。私はそういう実態をひとつ調べていただいて、難視聴解消のためには、さらに個人の負担を少なくするように、そういう方向で検討していただきたい。率直にいえば、もっと個人の負担金を安くして、少なくともあまり負担なくしてできるように、そのようにひとつ努力してもらいたい。それを今後の要望としたいわけですけれども、前田会長、その点どうでしょう。
  275. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) お気持はよく私にも理解できます。ただ無線で送信する場合でも、各戸はアンテナとかその他はやはり御負担になるわけでございます。したがいまして、そういうこととのバランスから申しますと、先ほど佐野専務からお答え申し上げましたように、基幹部門は置局にかわるものとしてNHKが全部金を出す。しかし、各戸の直接利害関係のある部分はお出し願う、こういうたてまえをつくったわけですが、それを大体標準五千円という計算をしたわけですが、実情に応じて、それが機動的に動けるように、今後検討してまいりたいとは考えております。
  276. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 ともかく五千円、六千円、それ以下に何とかしていただいて、やっぱり一万円とかそういうことのないように、ひとつそこは予算総則の範囲内で御配慮をしていただきたい。  それから共聴施設の対象は、大体一世帯じゃ共聴にならぬわけですけれども、極端にいえば二世帯でも救済の対象になるのかどうか。いま二十世帯以上だという話と、二十世帯以下でもいいんだという話の両方聞くわけなんですが、どうなんですか、NHKの考え方としては。
  277. 佐野弘吉

    ○参考人(佐野弘吉君) 原則的には二十世帯以上のまとまりをもちまして、一応共聴の作業といいますか、プランを設定をいたすというようなたてまえにいたしておりますが、年々その過疎条件あるいは共聴施設としてこれをまとめるという状態における各世帯の分散性といいますか、非常にはなはだしく遠隔地にばらばらになっておる、あるいは受信点をさがすことに非常に困難だというような技術上の問題が、これは現実の問題として多々ございます。しかし、先ほど来会長あるいは私等からも申し上げておりますように、協会がこの難視を全国的に解決することが使命であるということに徹しておりますので、たとえば、いまの二十世帯内外ということも事に応じて検討をする。先ほど一万円のお説もございましたが、私どもの監督がやや不行き届きなところもあったかと思いますけれども、この点等につきましては、あらためて四十六年度徹底してこの指導をいたしたい、このように考えておりますので、ただいま御指摘のところも、実際問題として検討をいたしたいと考えております。
  278. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 特に、共同受信施設の性能の改善とかコストの低下、技術の向上、その点についても、いろいろNHKも努力されておるそうでございますが、そういうような技術改善によって寿命が長くなれば、やはりそれだけコストも下がるわけですから、そういうような点はひとつよろしくお願いします。時間がございませんので、次にまいります。  そこで、次に、高層ビルとか、あるいは自動車とか、あるいは汽車とか、あるいは超音波とか、そういうようないろいろなものによる電波障害でございますが、NHKは昭和四十四年度において、そういう受信障害については七万七千件を解決したと、このようにNHK年鑑で私読んだわけでございますが、大体これはちゃんと解決したのかどうかですね。というのは、私の聞いておるところでは、たとえば、はっきり原因がわかっている場合は、これは原因者がやる場合があると思うんですが、ところがどのビルがやったのかさっぱりわからない、あるいは自動車による電波障害なんていうのは不特定多数の人がやっているわけですからね、そういうようなものの解決は一体どうなされておるのか。そのための共同受信施設を建設した場合の費用負担は一体どのような原則でやってきたのか、その点お伺いしたいと思います。
  279. 佐野弘吉

    ○参考人(佐野弘吉君) ただいま御指摘の件数は、ほぼ半数が、技術援助、あるいはNHKの技術指導という形で改善をいたしたものでございますし、残る半数が、現実的にNHK自身が設計をいたす、あるいは若干の資材の提供をもって難視聴の解決をいたすというような形でいたしたもので、大まかに申しまして、大体半数半数、そのような処置をいたしたという数字でございます。
  280. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 その場合、あと半分、NHKが設計をし、若干の資材の提供をしたというわけですが、これは費用の負担は一体どこがやるわけですか。
  281. 佐野弘吉

    ○参考人(佐野弘吉君) いろいろケースがございますから、一がいにはお答え申しかねると思います。先ほど御指摘のように、鉄道の問題もございますれば、航空機騒音等の問題もありますし、また建造物等もあり、いろいろあるわけでございますが、原則的には、協会は原因者の責任主義というたてまえをとってまいりまして、都市におきます建造物では、この施工者なり、あるいは建築主なりというものに原則的に御負担を願うというたてまえをとってまいっております。しかし、これはきわめて平たん地に四階なり五階なりの一つのビルの建ったときに、そのビルの約三倍の日陰になるところが受信障害を起こす。で、ここで建築主、施工者と被害者との間になかなか話し合いがつかないという際に、協会が仲介の労をとる、あるいは技術的な相談に乗りましょう、調査もいたしてあげましょうというようなことで、原則的にはその原因者にお持ち願うという場合がございますけれども、ごく近年には、ふくそうした、いわゆる複合原因、ビル等が非常に重なって、いずれを原因者とするか判定しがたいという場合、あるいは非常な高層ビルで足もとのほうはさしたることがなくて、数千メーター先に、あるいは二千メーター、三千メーター先にこの電波の反射でその被害が発生するというような場合には、この高層建築を持っておりますビルの所有者も、これを数千メーター先の部分を解決するという実感が伴わない、責任感が希薄になるというようなものにつきまして、協会が現実に調査をし、技術援助をし、また、若干の援助――四十六年度におきましては、また、これらに対する資材、あるいは経済的な援助をいたしたいということで、一億八千万円の予算の計上をいたしておるのが四十六年度、ただいま御審議を願っている分でございます。
  282. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 そのあたりが、非常にいろいろ個々のケースによって違うというお話しですけれども、原則は、当然加害者が負担しなければならない。加害者がはっきりわからない場合、いまいったようなそういう場合どうするか、加害者が実際にそれをやることを拒んだ場合、そんなことはおれに責任ないのだと払わなかった場合はどうするのか。その場合の個人の負担はどうなのか。そういう点が非常に私は明確でないように思うのですね。もちろんいろいろ個々のケースは違うということ、それはわかるのです。けれども、やはり当然NHKなりあるいは郵政省として、何らかのやっぱり基準を私はきめるべきじゃないかと思うのですね。だまっている人は結局泣き寝入りしなきゃならない。徒党を組んでどんどん――徒党と言ったら悪いですけれども、みんながまとまって言ってくるところについては、相手の出方によって手かげんを加えていく、そういうようなことであっては相ならないと思うのですね。そういう点で、私はこれからどんどんふえてくるそういう都市における難視聴対策についてのNHKの一つのそういうルールといいますかね、原則というものをはっきりすべきじゃないか、そのように思うのですけれども、その点、郵政大臣どうでしょうかね。
  283. 藤木栄

    ○政府委員(藤木栄君) 私どもといたしましても、いまNHKからお答えになりましたように、原則といたしましては、いわゆる受信障害の発生の原因者が負担するということで、いろいろなケースがいまあるわけでございますけれども、そういう原則で指導したいと、そういうことでございます。ただ、現在の法令のもとにおきましては、その強制権というものはないわけでございますので、そういった点はあくまでも行政指導ということでやっている状態でございます。
  284. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 原因者がわからない場合、それから原因者とおぼしきものがあっても、結局それが聞かなかった場合、そのときは命令する権限もいまないわけですね。そういう場合は、やっぱり庶民が泣き寝入りするわけですか。
  285. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) いまの問題とちょっと関連しますが、都市で十何階建てのビルが建った場合の、そのビルの陰になっているもので、どの程度の戸数が難視聴地域になるのか。これはNHKの場合は、難視聴地域になった場合には、聴視料不払いの原因にもなるわけですから。それらの調査というものはどういうふうにやられるのか、具体的にひとつ答えていただきたい。
  286. 藤木栄

    ○政府委員(藤木栄君) 具体的と申しますと、そのビルの大きさその他によりまして、どのぐらいになるかということは一つ一つ調査しなきゃならぬわけでございまして、一律にどうというわけにいかないと思いますが、私どもといたしましては、先ほどNHKからもお答えありましたようなことで、あくまでも原因者負担という原則で指導しているということでございます。ただし、どうしてもこちらの指導に応じないということもまま出てくるようでございますけれども、できるだけ私どもとしましては話し合いをいたしまして、円満な解決のできることを期待しているという状態でございます。
  287. 佐野弘吉

    ○参考人(佐野弘吉君) 先ほど来出ております問題の、いわゆる都市におきます建造物の難視、この四十六年度の先ほど金額を申し上げた次第でございますが、協会の事業といたしまして、これによりまして今年度三万八千世帯の電波障害改善という計画になっております。  ただいま逓信委員長より御発言のございました点につきまして一部お答え申し上げますれば、私どもの調査で、ただいま全国――東京を中心とする首都圏をはじめといたしまして、京阪神なり福岡なり、全国の大都市におきます難視聴の世帯が二十九万五千というふうに計算をされております。東京都におきましては、この首都圏全体で十五万というのが推定される難視世帯でございます。私どもの調査によりますれば、年々、四層以上のビルが東京都内で四千五百建てられるという、大体この一両年の数字になってまいっております。でこのうち、少しく事前調査でございますから完ぺきなものとは言いがたいのでございますが、このうち二千ほどはさしたる障害を、送信の波の関係もありましてそれほど被害が発生するということがございません。それで残余の二千五百のうち、また半数ぐらいが自発的に施工者、建築主とこの被害を受ける方々で、協会が単に仲介程度の、あるいは技術的な相談を受けるという程度のことで話がつきますけれども、やはり全体的には五千に近い被害家屋、世帯が出るというふうに計算を――一年間で五千ほどの被害世帯がふえる。したがって、このままこれを五年間、将来を見ますれば、東京都だけでも二万五千というような数字は自動的にふえていく数字になりまして、現在ございます十五万のうち、協会が本年三万八千を片づけるといたしましても、まだ十二、三万という残余の数字が残る。これにまた四、五千という数字が足されていく。それを来年、協会がまた一万か解決していくという継続的なコンティニュイティの関係になって、この問題はかなりやはりいつまでも尾を引くという性質のものかと存じます。
  288. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 それで、これは郵政大臣とそれからNHKの会長に私は要望したいのですけれども、あとからそういう実例は触れますけれども、現実にテレビは見えないけれども、加害者はわかってるけれども、加害者がそれをやらない。結局、その住民はNHKに言っても、NHKは結局それをやるようになっておらないわけですから、そのためにみんな文句ばかり言ってるけれども一向に解決しない。そういう名もない一庶民が大きなビルあるいは大きな企業、あるいはそういうのを相手としてやっぱりそれを直接交渉しなければならないというのでは、あまりにもかわいそうじゃないかと思うのですけれども、そういう点で、まあ当然、先ほど話がありましたように、行政指導でいければそれはいいですけれども、現実にいってないわけですから、それに対しては、やはりNHKが責任のもとにちゃんとよく見えるようにやるべきじゃないか。そうして、しかる後NHKがその加害者と交渉をして、そこが費用を負担するようにするとか、ともかく庶民にとってはやっぱり一番最初にNHKというのは浮かぶわけですから、そこまでやはりNHKが難視聴については積極的にやるべきではないか、私はそう思うのですけれども、そういう点、どうですか。
  289. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 先ほど来塩出さんと、たいへんきめのこまかい難視聴問題の御論議が展開されておるわけでありますが、まあ現状は行政指導でいく以外にはない。なかなか法的な強制力を持たすことができるかどうか、これは立法技術上の一つの問題点であろうかと思います。そこで、しからばNHKにこの責任を全部負わせるということがはたしていいのかどうか。一方、原因者というものがあるのにかかわらずそれを先行してNHKの責めに帰するというところへ持っていっていいかと、この辺は私もいまにわかに即断しかねる問題でございます。しかし、現に庶民のテレビを見たいという切なる要望には何としても沿っていかなければならぬというのが政治の仕事でなければならぬということも考えあわせますと、これは私もむずかしい問題ではあるが何とかしなければならぬという感じはいたします。したがいまして、きょうは明確にこうだというところまではちょっといきかねますけれども、ただいまの御意見はよく承ることにいたします。
  290. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) まあ実際上、NHKに責任を持たせることはあるいは気の毒であるというお考え方も郵政当局にはおありかと思いますが、これがここ二、三年来問題になっている放送法第七条の解釈をどうするかという問題と直接関連してくる問題だと思います。私どもとしては聴視者との関係、聴視者からお金をいただいてでき上がっているNHKというたてまえでは、この第七条は現実に即した解釈があってしかるべきである。その上に立ってNHKは責任を分担しながらその解消をはかっていく。解消のしかたについては、原因者と話し合う場合もあり、あるいは調停に立つ場合もあり、あるいはNHK自体が行なう場合もあり得る。たとえば東京都につきましては、数年前のことですが東京都条例の中で、新しいビルを建設する場合の放送との関連を規定してもらったという事実もございますし、これが将来の、――これは新谷先生などもこの問題に非常な関心をお持ちなんですが、私どももその点にかなりの関心を持っているというお答えを申し上げる程度でございます。
  291. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 これはNHKだけでできる問題ではないし、やはり郵政省が中心になって、まあいろいろ建設省とも話し合っていかなければならない問題じゃないかと思うのですが、いずれにしても、非常にこれは増大していく傾向にあることは事実ですね。先ほどのNHKのこれからのビルの建設の予想と、それから今年度の予算を見ましても、なかなかやっぱり解決にはほど遠い感じがするわけなんです。早急に私はその問題について、各省の代表者による連絡会議なりそういうものを開いて、早急にその問題については前向きに検討してもらいたい。これはこの前の委員会でも検討すると言って、今度もまた検討する、この次も検討するじゃ困るわけですね。この次はこういうぐあいに一歩前進したというそういう答弁がなければ、この委員会やっている意味がないと思うのですよ。そういう点で郵政大臣として、本気でその問題について前向きに検討する用意があるのかどうか、その点伺います。
  292. 藤木栄

    ○政府委員(藤木栄君) 大臣のお答えになる前に、現在やっておりますことをちょっと申し上げたいと思いますけれども、こういった電波障害の問題をもう十数年前から実は電波障害防止協議会という名前で、いまおっしゃいましたようにNHK、民放、あるいは建設省、あるいは運輸省その他の関係団体と協力いたしまして、いまおっしゃったような問題を実は検討し続けているわけでございます。その中には、まあ個々の受信障害をどうして防止するか。たとえば、自動車のようなものから出ますものは、これはもうなかなか原因者といっても、自動車であることはわかっているわけでございますが、一つ一つの自動車をつかまえるわけにもいきません。こういったものをどうするか。建物の問題にしても、いまおっしゃったような問題がある。それから先ほども問題になりました法律的な問題をどうするかといったようなことを、実は数年来検討いたしておりまして、まあ一つ一つ解決はしているわけでございますけれども、何せ非常に大きな問題でございますので、まあ検討しているという状態で、まことにその検討、検討で申しわけないのでございますけれども、しかし、前向きに検討をいたしておる、そういう状態でございます。
  293. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) いまお聞きのように、決して何にもしないでいるわけではございません。したがいまして、その協議会というふうな機能を一そう拡充をするということとあわせて、先ほど来塩出さんおっしゃるような方向でさらに努力をいたしたいと、かように考えております。
  294. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 まあそういう協議会をつくってやっていらっしゃることは私も承知しておりますけれども、結局まあそれにしてもあまりにも未解決の問題が多いわけで、それで全部スムーズにいっておればいいわけですけれども、もう少しやはり大きな立場で力を入れていかなければならぬと、そういうことをひとつ要望したわけですから、その点をお願いします。  そこで、まあ東海道新幹線の問題でございますが、この前、当委員会での質問に対しまして、運輸省は八千九百八十世帯について処置をとったというお話でございますが、この内容については非常にいろいろ千差万別であって、そのときにはお答えをいただけなかったのですけれども、これはNHKでも国鉄でもどちらでもいいのですけれども、東海道新幹線における電波障害についてはどのような処置をとったのか。もう少し具体的に、たとえば京都、大阪、滋賀、岐阜、愛知、静岡神奈川、東京という、そういう府県が沿線にあるわけですけれども、そういうところ、具体的にどういう処置をとっておるのか、その点お答えをいただきたい。
  295. 北岡寛太郎

    ○説明員(北岡寛太郎君) 東海道新幹線の場合に、先ほどお話ございましたように、八千九百八十世帯ばかりの世帯につきましてNHKで補償されたというぐあいに私どもは聞いております。ただ、具体的な中身の技術的な内容につきましては、これはこの前もお話申し上げたかと思いますけれども、私どもによくわからない点がございますので、地域的には調べがついておりますけれども、具体的な技術的な方策については、私どものほうでは実はつまびらかにしておりません。
  296. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 NHKのほうは。
  297. 佐野弘吉

    ○参考人(佐野弘吉君) ただいまのお答えのとおりの大体の世帯でございます。全面的に高架等によります影響等から障害の発生いたすに従ってアンテナの高低をつけることによって受信状態が改善されるというような点を含めまして、全面的にこの技術的ないし実際的な措置の援助を申し上げたと、こういうことでございます。
  298. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 国鉄は大体、この新幹線の難視聴対策にどれだけ予算を出したのか。NHKがどれだけ出したのか。また個人の負担が大体あったのかどうか。その点、全体でいいと思いますが、どうなのですか。
  299. 北岡寛太郎

    ○説明員(北岡寛太郎君) 国鉄では東海道新幹線というものよりも山陽新幹線で非常に問題になっておりまして、山陽新幹線につきましては、個々にNHKと御相談を申し上げて、工事費なり何なりから支弁するという形になっておりますので、いまのところはどのくらいの予算をあらかじめ計上するという形には実は国鉄の場合にはなっておりません。それから東海道新幹線の場合につきましても、主としてNHKと御相談の上できめましたので、実は幾ら支出したかということについては、現在手元に持っておりませんので、お答えいたしかねるわけでございます。
  300. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 NHKはどうですか。
  301. 佐野弘吉

    ○参考人(佐野弘吉君) ただいまちょっと資料を手持ちをしておりませんことと、協会側は国鉄の依頼に応じましてこの新幹線が走行し始めてから実際に苦情が続出したというようなことで、広範にわたりましてこの沿線各局の映像技術の労力的技術協力というものを主としたと記憶をいたしておりまして、ただいまこれを金額的に算定した資料を持っておりませんことと、そのような条件のもとにおける協力が主であったということで御了承願いたいと思います。
  302. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 住民の負担もあったわけですか。
  303. 佐野弘吉

    ○参考人(佐野弘吉君) 私は当時責任者ではございませんので、承知をいたしておりません。
  304. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 どうもそのあたりが非常に――そういうようなことがなぜ判然としないのか、非常に私は理解に苦しむわけですけれども、まあやはりそういう同じ東海道新幹線による難視聴解決の方策にしても、当然先ほど大臣も言っておりますように、負担の公平という点から言えば、やはり平等な処置を当然とっていかなければならないと思いますけれども、そういう点で費用の負担についての原則、そういうものがはっきりしていない。結局はNHKのほうでは、どこが見えるか見えないかということは当然わかるわけですからね。けれども、あるところにおいては全然対策も打たれていない。けれども一人一人が文句を言っている。そういうことは当然受信料を取りに行くときにはその声はわかるわけですけれども、そういう声なき声を聞いて対策をとっていく、そういう点が全然なされていないわけですよ。費用負担については、原則論から言えば国鉄が負担すべきですよ、原因者負担であるならば。その点の原則というのはないわけなんですか。郵政大臣どうですか、この点は。まあ原則、そういうことをちゃんとやはり郵政大臣なりこれから全国に新幹線網が張られるというのに、いまのようなやり方だったら住民は新幹線の建設にも非常に反対をしなければならないし、結局は泣き寝入りをしなければならないようなことがあってはならないと思うのですよ。具体的にお聞きしますが、京都ですが、京都市内もやはり新幹線が通って非常に電波障害を受けている。京都はどういう対策を打ちましたか。運輸省のほうはわかりませんか、国鉄は。
  305. 北岡寛太郎

    ○説明員(北岡寛太郎君) 京都と申しますと、東海道新幹線の場合の具体的な措置の内容だと思いますけれども、私どもといたしましては、京都で三百七十七世帯について問題があって、それにつきましてNHKと御相談申し上げ、具体的な内容の中身については実は私ども伺っておりませんけれども、処置をされまして、一応問題は解消したというぐあいに私どもは承っております。その後につきましては、実は私の手元のほうにはまだきておりません。
  306. 佐野弘吉

    ○参考人(佐野弘吉君) 先ほどお断わりいたしましたように、必ずしも当時私責任者でなかったことではございますが、これは三十九年十月に御承知のように東京オリンピックの関係で営業を開始いたしましてから問題になりまして、翌年の四十年に入りまして相当期間全沿線にわたって応急的にこれを解決、改善をするという気運に迫られまして、国鉄並びにNHKが相提携をして、これが改善をいたして、当時におきましては全面的に解決をしたというふうに、今日に至るまで私どもは承知をいたしております。したがいまして、ただいま御指摘の京都につきましては、残念ながら私は承知をいたしておりません。
  307. 永岡光治

    ○永岡光治君 関連。いまの経費の分担ですが、国鉄当局のお話を聞きますと、NHKさんと相談をして出した、こういう答弁をしばしば聞くわけですが、そうすると、そこに配分の何か基準があるに相違ないと思うのですが、それはないのですか。あるでしょう、相談をしてきめたという限りは。
  308. 北岡寛太郎

    ○説明員(北岡寛太郎君) 東海道新幹線の場合につきましては、すでにもう終わっていることでございますけれども、問題は、山陽新幹線について、それと同じような配分でいくかという御指摘だろうと思います。そういうきまったルールというものは実はございませんで、山陽新幹線につきましても、現在NHK、国鉄の間で協議が進められておりまして、この中身については間もなくはっきりするとは思いますけれども、現在協議中の段階でございます。その協議の中で具体的、技術的に検討されて、配分その他実際的にきまってくるのではないかというぐあいに考えております。
  309. 永岡光治

    ○永岡光治君 そうすると、個所個所によって配分の率が変わるのですか。ということは、実は例の飛行場の飛行機による障害がありますね。これについては援助しておるわけですね。あるいは軽減しているわけですね。その負担は防衛庁と半々に出して負担しているわけですが、その一つの方針、基準があるわけですが、この場合にも同様のことが言えるのではないかと思うんですが、そういうことは基準としてきめないで、ケースによって、ケース・バイ・ケースで相談してきめる、こういう方針をとっているのですか。
  310. 北岡寛太郎

    ○説明員(北岡寛太郎君) 必ずしも全体をつまびらかにいたしませんけれども、いまお話がございましたように、たとえば半々にするとか、そういう比率をもってきめるという形ではなしに、山陽新幹線の場合につきましては、これは相当以前から両者で話し合いをして中身を詰めるという形で具体的にきめていこうということで、いま協議をしている最中でございまして、一般的なルールとしてはございません。
  311. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 郵政大臣、やはりそういう問題は、先ほど話しましたように、国鉄の新幹線というのは、原因者がはっきりしているわけですから、その点どうするかということを当然はっきりきめるべきじゃないかと思うのですよ。新聞では国鉄が六、NHKが四だというのをちょっと見たのですけれども、私はそんなNHKが――全部国鉄が負担すべきものじゃないかと思うのですけれども、そして当然、やはりそういう場合には住民の負担はあってはならない。そういう線で、その負担割合というものを、原則をはっきり明示しなければ、NHK当局としても非常に困ると思うのですけれども、そういうものをはっきりきめるべきじゃないですか。それはどうですか、郵政大臣。
  312. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) お示しのように、基地の航空機騒音といったようなものについては、一つのプリンシプルが打ち立てられておるわけであります。そういう形のものを新幹線の障害に直ちに運用していいかどうか、まあその辺は障害の度合いにもよるものがあろうかと思いますけれども、しかしおっしゃるように、これだけだんだんとふえてまいっておる問題でございますから、何かの基準というものを考究しなければなるまいかと思うのであります。きょうは、国鉄なり、NHKなりから、現にやった具体的な負担区分というのをお示しがありませんでしたが、その辺は私どものほうもよく調べまして、そして郵政省が一種の行司役みたいなことをせねばなるまい。そして、でき得れば基準というものの設定が可能であるならば、そういうところに持っていってしかるべきであろう、こう考えております。
  313. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 名古屋は、新幹線付近のテレビの難視については、建設当初はNHKと国鉄とがその状況を調査して、一年間に限り、住民の申し出によって、NHKと国鉄が経費を負担して、それを救済しているわけです。ところが、一年あとに住民が移転してきた場合は、国鉄は、法律的にもそういう救済の義務はない、そういうことを知ってそこに移転してきたからといって、取り合わない。住民の苦情はどんどんNHKにいくけれども、NHKとしても手のつけようがない。そういう状況なんです。けれども、国鉄の考え、間違いないですか。それで。
  314. 北岡寛太郎

    ○説明員(北岡寛太郎君) あとからお見えになった方に対して、法令上補償その他の義務があるか、ないかということにつきましては、法令上は実はございません。それで、いまお話しございましたように、そういう苦情が私どものほうにまいるわけでございます。これにつきましては、NHKのほうに一一申し上げるのですけれども、その中でひとつ解決をしていただきたいというぐあいに私どもは考えております。
  315. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 そういうことが結局、なかなか解決されないわけですね。ということは、一つの原則をはっきり明示すればいいのです。それをそのつど話し合いするものだから、どちらもなすり合いをして、結局迷惑するのは国民なんですからね。そういう点からも、ひとつ井出さん、どうなんですか。一年後の移転してきた場合の、そういう義務はない。けれども、ジェット機の、基地の場合は、それは結局一定の期間は、だれが来ようともやはりちゃんと受信料半額免除という救済の措置があるわけですね。そういう点からいっても、公平の原則からいっても非常におかしいと思うのです。そういう点、どうですか。
  316. 北岡寛太郎

    ○説明員(北岡寛太郎君) ちょっとお答えにならないかもしれませんけれども、国鉄の立場と申しますと、たとえば新幹線の場合に、新幹線の施設ということにつきましては、地元の方々の御援助をいただかなければでき上がらないという事情がございます。したがいまして、いまのような問題につきましては、無責任に責任を回避するということでは、もちろんこれは道義上もいけないことでございますけれども、私ども、これから新幹線網を建設する上においても許されないことだと考えております。その点につきましては、技術的にはNHKと御相談申し上げるわけですけれども、誠意をもって当たらしていただきたいというぐあいに考えます。
  317. 新谷寅三郎

    ○新谷寅三郎君 ちょっと関連して。郵政大臣ね、話を聞いておりまして、塩出委員の御質問の趣旨は非常にもっともな点がありますね。それで、ケース・バイ・ケースできめるか、あるいは各事態ごとにきめるということになったら、これはだんだん不可能になってくると思うのです。ですから、公害について関係の法令がだんだん整備されておりますね。やはり電波障害というものにつきましても、これは基本的にはやはり立法措置を講ずべきだと思うのです。しかし、いまそれを答えていただきたいといっても無理だと思いますから、しかしもうだいぶ現実的には、いまのお話のように新幹線の問題、あるいはいまお話が出ませんでしたけれども、高速道路の問題、同じような問題があるでしょう。それから大きなビルの問題、いまの飛行場、なにもこれは軍用の基地だけではありませんね。民間航空の使っている飛行場も同じことだと思うのです。だんだんそういうのがあらわれてきているのだから、立法措置を講じないまでも、大体関係のところと話し合って、やはり一つのルールをつくるような方向で検討されないと、名古屋はこうしたが、京都はこうやったというふうに、これは非常にそのつど国民に迷惑をかけて、何かこう逃げ回るというかっこうの処理法は私は非常にまずいと思うのです。ですから、今後われわれも立法措置を講ずるための努力はいたしますけれども、主管大臣としても、そういうことを目標にしながら、当面は関係局との間に何か筋の通った一つのルールを決定することに努力されないと、この問題は解決しないと思うんですがね。
  318. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 塩出さんの御質問に関連してそれぞれの立場から御意見を伺いました。これは公害の一つとしての電波障害、これはほっておけない段階になりつつあろうかと思うのでございます。それについては、これを立法措置に求めれば一番いいんでありますが、そこまでいくのにはいろんな問題があろうかと思うんです。たとえば、飛行場において一キロのところで線が引いてある。それをボーダーラインをこえた二キロまで拡大しろというふうな御要求も聞くんであります。したがって、それぞれ個々のケースにおいて特殊な事情というものはあろうかと思います。しかし、それをかれこれ言っておったんじゃやっぱり前進いたしませんから、きょうの皆さまの御趣旨を体して、とりあえずは行政的にもっとひとつ行き届いた配慮をしなければなるまいと、こういうことで、きょうは国鉄なりNHKお見えになってますけれども、そのほかにも建設省とかいろいろありますが、そういうところを郵政省のほうでひとつあっせんの労をとるとか、何かいたしまして、この問題に対する一歩前進をはかりたいと、かように存じます。
  319. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 それで、京都市内でも、たとえばあそこは新幹線の北側が非常に、たしか生駒山ですか、あれから電波が出るために北側が非常に影響受けているんですね。私の調査では八条大宮から西大路のあたりが特に影響が大きい。受信料払わないといってみんなおこっているわけですね。また、しかも新幹線は非常にいま回数がふえまして、多いときには七本とか八本、上下合わせれば十五、六本ですね。そういう障害を受けるわけです。もちろんそれをどこまで救済していくかという問題は、これはいろいろ現実の問題として違いはあると思うんです。そういう問題がある。また、滋賀県の彦根でも新幹線ができた当時、市会が決議までして県に要望して、結局それはうやむやになって何ら手が打たれてない、そういうようなやはり状況になっているわけですけれども、そういうような点、これは私の調べた範囲で、おそらく沿線全体見ればそういう不満はかなり多いと思うんですよ。そういうことがあってはやはりNHKの将来にとっても私はよくないと思いますね。NHKとしても至急その現状を調査して、そしてまた、それをどうしていくかという問題は、いま郵政大臣から話がありましたように一つのルールがきまっていくと思うんですね。そういうひとつ線に沿って、ジェット機の基地の場合と照らしても、やっぱり国民の納得のいく公平なやはり措置というものをとってもらいたい。そのことを私はNHKに要望したいわけですけれども、その点どうでしょうか。
  320. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) 技術的に御援助を申し上げるということはNHKが当然やってしかるべきことだと思っております。しかしながら、受信料と直接関係する免除であるとかあるいは減免ということは、これはNHKとしてやるべきことではないと私は考えているわけです。これは当然原因者がそれを補償すべきものであると、これはNHKが相談して、NHKも金を出してというようなことでは解決にはならないと私は考えております。これはただ一つ、基地の問題についてやはり防衛庁当局が踏み切れなかったために減免の原則に新しく一つ加わったものなんです。従来の減免の原則というのは、要するに社会福祉との関連で社会政策上の問題、これだけが実は減免の対象だったわけです。その後いろんな形での公害が出てきてその責任をすべてNHKが負わされるという点では、私は一つの根本的な問題があると考えております。したがって私の立場から言えば、調整するどころの問題でなく、その原則は加害者が責任を負うというたてまえに立つべきである。ただし、いろいろな点でいろいろな問題があるでしょうから、その限りにおいては、御相談に応ずるというのがNHKの態度であってしかるべきではないかと私は考えております。
  321. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 だから、私もNHKの会長言われるように、加害者が負担すべきが原則だと思うんです。けれどもまあその点は話し合いの余地もあるというお話ですから、すべからくひとつ郵政大臣が中心になってそういう点をひとつ検討して、われわれ要望としてはやはりそういうようなNHKの考え方、あるいは運輸省の考え方の違いのために結局新幹線の建設に協力した市民が迷惑をしてそれがいつまでも解決をしない、そういうことがあっては相ならないと思うんですね。そういう点にはそれぞれ言い分があると思うんですが、やはりそういう難視聴をなくしていくという点については、もっと郵政大臣が責任担当大臣としてひとつ積極的に協力してもらいたい、すみやかにひとつ解決してもらいたい、その点要望したいんです。どうでしょうか。
  322. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 御要望のように取り計らいます。
  323. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 まだいろいろありますが、もうあんまり時間もありませんので、最後に山陽新幹線の問題についても当然やはり大きな問題になってくると思うんですね。これはこれからどんどん新幹線もふえるので、山陽新幹線もみんな東海道線のところ見に行くわけですよ、実際に。見に行くとみんな不安が出ている。それでは結局新幹線できても、解決されなければ協力できないのではないか、そういう声もあるわけですね。東海道線についてもきちっとやっぱり解決していかなきゃいけないし、また山陽新幹線の場合も、まあそういう原則的には加害者負担であって、そのための共聴施設の建設等について住民が負担するようなことがあってはならないと思うんですけれどもね。そういう点、国鉄なり運輸省のほうも、大体原則は加害者負担なんですからね、そういう点でひとつ善処してもらいたい、そのように思うんですけれども、運輸省の方いらっしゃいますか。
  324. 信沢利世

    ○説明員(信沢利世君) ただいま先生御指摘のように、今後新幹線をどんどん建設してまいるわけでございますが、新幹線自体のその外部経済と同時に、ただいま御指摘の電波障害あるいは音の問題、振動の問題、いわゆる外部不経済の問題が出てくるわけでございますので、これらの点につきまして、やはりその外部不経済をなくして新幹線の特殊性を生かしていくということをやっぱり考えなければいけないと思っております。御指摘の電波の障害につきましては、現在山陽新幹線につきましては、国鉄とNHKのほうで現在調査、協議の進行中であるように聞いておりますので、この協議がすみやかにまとまって、また地元の皆さま方にも御迷惑のかからないように、今後国鉄を一そう指導監督してまいりたいと思います。
  325. 塩出啓典

    ○塩出啓典君 最後に、NHKの会長にも御要望したいんですけれども、やっぱりそういう一つのNHKとしても筋を通していかなければいけないと思うんですね。いろいろそういう関係もあると思うんですけれども、まあわれわれ東海道新幹線の問題にしても場所によってNHKが経費を負担している。全然やっていないところもある。そういう一つの、難視聴対策にいたしましても、一つのやはり原則というものを貫いていかなければ非常に不公平であるし、そういうことであってはNHKに対する国民の信頼というものがなくなっていくと思うんですね。そういう点では、私はもう変な妥協をしちゃうと結局そういう話し合い全体がやっぱりおくれていくわけですから、やっぱり筋はちゃんと通して、ほんとうにあらゆる今後の問題がスムーズにいくようなそういう点では筋を通してやってもらいたい。それがやっぱり長い将来を見ればNHKの難視聴対策にもつながっていくんじゃないか。そういう点を私、要望したいのでございますが。
  326. 前田義徳

    ○参考人(前田義徳君) 全く同感でございます。  まあ、いろんな意味で過渡的な形態としていろんな形が出るかもしれませんが、たてまえはやはり私は通してまいりたい、かように考えております。
  327. 横川正市

    ○委員長(横川正市君) 他に御発言がなければ、本件に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時五十分散会      ―――――・―――――