運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1970-05-13 第63回国会 参議院 公職選挙法改正に関する特別委員会 4号 公式Web版

  1. 昭和四十五年五月十三日(水曜日)    午後一時十分開会     ―――――――――――――   出席者は左のとおり     委員長         井川 伊平君     理 事                 高橋文五郎君                 柳田桃太郎君                 林  虎雄君                 三木 忠雄君     委 員                 平島 敏夫君                 渡辺一太郎君                 戸田 菊雄君                 松本 賢一君                 横川 正市君                 多田 省吾君                 岩間 正男君    国務大臣        自 治 大 臣  秋田 大助君    政府委員        総理府統計局長  岡部 秀一君        自治省行政局選        挙部長      皆川 迪夫君    説明員        警察庁刑事局捜        査第二課長    岸   要君     ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○公職選挙法改正に関する調査  (選挙制度に関する当面の諸問題に関する件) ○継続調査要求に関する件 ○委員派遣承認要求に関する件     ―――――――――――――
  2. 井川伊平

    ○委員長(井川伊平君) ただいまから公職選挙法改正に関する特別委員会を開会いたします。  選挙制度に関する当面の諸問題に関する件を議題といたします。質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
  3. 横川正市

    横川正市君 時間がないようですから、大臣質問を先に済ましておきたいと思います。  最初に、政治活動用ビラの配布と戸別訪問との関係で、六十一国会、四十四年の六月十八日の公職選挙法特別委員会で、ビラの機械的各戸配布が戸別訪問罪を構成するかどうかということについて、当時の野田自治大臣質問をいたしました。その質問に対して答えは、行政指導、四十四年の九月二十九日、自治省選第三十四号、各都道府県選管委員長あて選挙部長からの通知が出されておりまして、その通知五項目のうちの第五項の解釈は、法第百三十八条の規定に違反する場合が多いという解釈規定になっております。このことは、当時野田自治大臣が、詳細に検討して、できるだけこれに対して明快な回答を出したいということでありましたが、その後どういう検討をされたかということと、自治省行政指導の五との関係についてこの際お伺いいたしたいと思います。
  4. 皆川迪夫

    政府委員(皆川迪夫君) これは前国会におけるここの席で御答弁申し上げましたことと結論においてあまり変わらないということになったわけでございますが、御承知のように、戸別訪問罪という犯罪が構成する場合には、その具体的な行為の内容によりましてなかなか構成要件がむずかしいわけでございます。したがいまして、抽象的にこういう行為は該当するとかしないとかということは、なかなか断定しがたいわけでございますが、戸別に配布をするという場合には、各戸に訪問するという形になりますので、そういう場合が多いのじゃないか、そういう場合が多く考えられるであろう、こういう角度から指導しておるわけでございまして、それがどういう場合に戸別訪問になるかどうかということは、ビラの配布とは別に、戸別訪問の犯罪構成要件、従来の判例等もございますので、それによって判断すべきであるという結論でございます。
  5. 横川正市

    横川正市君 私は、非常にあいまいな解釈をいたしておるために、実は現実にいわば法を基本にして選挙の監視あるいは監督、あるいはこれの衝に当たっている選管の場合と、それから取り締まり当局の態度というものは実に幅広い解釈をもって解釈される結果、一面では非常に有利になり、一面ではきわめて不利になるという結果が出ているのじゃないか、こういうふうに思うわけなんで、そのために前回私どものほうでは、具体的に内容について検討して、そして指導される場合に明確な指導をしてもらいたいということで、野田自治大臣はお約束を検討いたしましょうということだったのです。通達書は同じように一から五までそれぞれ出ておりまして、五の問題については、各戸訪問し居住者に面接し配布することについて法第百二十八条の規定に違反する場合が多いという解釈になっているわけです。そうすると、具体的な問題で私どもはやはり問題が出てくるのではないかというふうに思うわけですが、その点、皆川さんのほうでは、こういう通達を出したことによって、いわばこの法律の実施状況に不都合がないというふうに、実際に十二月の選挙あたりでお考えになられたか。  それからもう一つ、きょうは取り締まり関係の方に来ていただいておりますが、事例としてではなしに、戸別訪問という中で、機械的なきわめて重要な意味を持たない、そういうような人で、単にビラをポストに入れなかったというだけで、逮捕されたりあるいは起訴されたりというような者があるかどうか、その点、昨年十二月の事例でひとつお聞きをいたしておきたい。
  6. 皆川迪夫

    政府委員(皆川迪夫君) 前段につきましてでございますが、確かにお話しのように、具体的な行為をやって差しつかえないかどうかということが事前にはっきりしておらないという点は、選挙運動についても共通の問題点であろうと思います。私たちはできるだけそれは明確にされることが望ましいと考えますけれども、戸別訪問のような犯罪に該当するかしないかということは、なかなか抽象的にはきめかねるわけでございまして、したがって、従来個々に面接をする行為は戸別訪問であるという判例になっておりまして、そういう形式でビラを配るとすれば、戸別訪問罪を構成する場合が多い。どういうところまで該当するかどうかはある程度やるほうにおいて検討をしてやってもらわなければならぬ、こういうことにならざるを得ないと思います。好ましいことではないと思いますけれども、なかなか明確な事例を確かめかねておる状況でございます。
  7. 岸要

    ○説明員(岸要君) ただいまの御質問でございますが、先ほど自治省のほうからお話がございましたように、戸別訪問自体につきましては、いろいろ事実を見きわめまして、いろいろ判例その他もございます構成要件に該当するものについて検挙になっておると私ども思っております。ただいまお話しのように、単にポストに入れなかっただけというようなことというのは、ちょっと承知いたしておりません。
  8. 横川正市

    横川正市君 非常に解釈がめんどうで、そして戸別訪問というような行為について旧来の考え方がそのまま生きている場合に、どういうことが起こっているかといいますと、そのうちの前の路上でビラを受け取って、そして受け取ったほうは、しっかりやりなさい、まあひとつよろしく頼みます、これは別に犯罪を構成しないわけです。頼みます、よろしゅうございます、ということが路上で行なわれた、うちの前です。ところが、戸をあけて一歩中に入って、そしてビラを入れた。これは戸別訪問の犯罪に該当するか、これは一体法のたてまえからいって妥当かどうかということを実は野田自治大臣に私はお聞きして、それで検討をやっている問題なんです。門の前でやりとりをやってよろしゅうございますか、ああ、よろしゅうございますと言っても、これは路上だからという意味で別に問題にならないが、戸をあけてビラを投げ込んでくると、それが戸別訪問という罪状に該当するという考え方はいかにも問題があるじゃないかということで、その問題を提起をしたわけなんですが、その点はどうですか。
  9. 皆川迪夫

    政府委員(皆川迪夫君) 戸別訪問は、要するに集合的な行為でございます。単に路上でたまたま会った人に手渡しをしたということではもちろん該当しないと思いますが、ただ、一般的に家庭を訪問しようという計画を立てて、その中には入るまでもなく、たまたま門前で会ったという人に手渡した、こういう場合にも該当すると、こういう判例に従来からなっております。もちろん、人間の通常の状態としては屋内におられるわけですから、そこに訪問をするのと、たまたま家の前を通って門前に人がおられれば会うのだけれども、おられないから素通りをして、よその家へ行って、また門前におればそこで手渡しをする、こういう形式とではやはり本質的に違うのじゃないか。そこまで区別することがいいか悪いかは別として、戸別訪問という犯罪がある以上は、やはりやむを得ないのじゃないかというように考えるわけでございます。
  10. 井川伊平

    ○委員長(井川伊平君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕
  11. 井川伊平

    ○委員長(井川伊平君) 速記を起こして。
  12. 横川正市

    横川正市君 大臣と約束したことだから、大臣から答弁をもらおうと思っておるわけですが、いまのような具体的な問題ですから、私は前段としては、戸別訪問は自由化すべきである。そういうたてまえが、ずいぶん一般の識者あるいは取り締まり当局あたりから出ておるわけですね。依然として戸別訪問が禁止されるという現実というのは、実はその背景として、重要な実質犯罪が背景として構成されるおそれがある。そこにあるわけなので、戸別訪問そのものについての考え方というものをもっと自由化の方向に解釈をし、もう現実の実質犯が伴ったという問題にのみ、当然罰則を適用すべきじゃないか、こう思っておるので、その点の検討を約束されたということで大臣から答弁を求めたわけですが、あわせて大臣に、これは京都の知事選挙に例をとられて、最近また論議をされているわけですが、確認団体雑誌とか機関紙あるいはビラ等の活動が目に余るものがある。で、政党活動としての範疇というものは一体これでいいのかという疑問が出てきたということがしばしば言われているわけなんですが、大臣としては、この問題の取り扱いについて、経験とすれば京都の知事選挙が経験としてあるわけですが、新しい考え方に立って、すでに一回法律改正されたものを、再度改正する意思がおありなのかどうか、この点をひとつお聞きをいたしておきたいと思います。
  13. 秋田大助

    国務大臣秋田大助君) 戸別訪問の件につきましては、従来から問題になっておるところでございますが、重大な選挙に関する犯罪を付随的に起こす機会を与えるという観点からも論ぜられておりますが、同時にやはり費用の点等々からも考慮されておるところでございます。しこうして、ただいま問題にされましたビラ等の頒布等戸別訪問の点につきましては、たいへんケース・バイ・ケース、デリケートな問題はございますが、根本的に戸別訪問の点について従来のような考え方がございますので、この点まことに歯切れが悪いところでございまするけれども、一応の検討の結果ということは御了承を願いたいと思うのであります。  それから政党選挙に関する活動と自由化の方向を一ぺんとったのだが、最近の経験に徴してこの点何らか考えておるかというお尋ねにつきましては、自由化の基本方針というものは、これはそのとおり実行していくべきものと思いますが、やはり経験に徴しまして、あまり行き過ぎが感ぜられ、この点は少し直したらどうだろうと思われる点につきましては、ひとつ考慮したらどうだろうと、文書等の自由あるいはこの配布の方法等につきまして、自由化の原則というものはもちろんこれを立て、これを尊重し、これをくつがえさないけれども、行き過ぎという点につきましては、ある程度の是正があってもいいのではなかろうかというようないま考え方を持って検討してみてはどうかというようなふうに考えております。
  14. 横川正市

    横川正市君 またひとつ事務当局とあとで問答していきたいと思いますが、項目的にお聞きをいたしておきますが、選挙管理機構の現行体制で、選挙事務をこのまま継承することについてどうかという点なんですが、私どもは、形式的に言えば、あちこちで起こっておる選挙事務取り扱いについての不祥事なんというのがありますけれども、不祥事を直すためには、精神規定もありますし、具体的な指示もあろうと思うのですが、全体的な選挙管理機構が現行では十分ではないから拡充しなさいという意見が非常に強く出ております。これに対して考え方はどうかひとつ。  それからもう一つは、法改正の問題で、政治資金規正法の問題、それから連座制の問題、高級公務員の立候補制限の問題、こういうようなことが依然としてそのまま放置されておるわけですが、今日この選挙にいろいろな意味できわめて国民から不信感が高まってきているような状況ですから、選挙そのものにもう少し国民との信頼感をつなぐためにもこれらの面を改正したらどうか。そういうふうに思いますけれども、その点はどうか。  それから実は私は、参議院選挙制度の問題でしばしば自治省の皆さんと話をいたすわけですが、参議院地方区と、それから衆議院の定数是正の問題について、一体大臣としてはどういうふうにお考えになっておるのか。この点ひとつお聞きをいたしておきたいと思います。  それからもう一つは、第七次選挙制度審議会が発足するとするならば、それはいつごろなのか、あるいはその発足についてのお考えをこの際お聞きをいたしておきたい。
  15. 秋田大助

    国務大臣秋田大助君) 定数是正のほうから逆にいきますが、この問題につきましては、衆参両院に関しておるわけでございますが、まだ当省としての考えは決定を見てはおりません。しこうして、参議院の問題につきましては、もう間もなく、数日のうちに第六次選挙制度審議会の御答申が出ようとしておる際でございますので、私見の発表といえどもこれは差し控えさせていただいたらどうかな、こう考えておるわけでございます。  それからいろいろ、連座制の問題とか、高級官僚の公職選挙出馬の問題等につきましてもそれぞれ検討いたしておるところでありますが、これはひとつ事務当局からお答えをさせることをお許し願いたいと思います。  それから第七次の選挙制度審議会の発足につきましては、第六次が済みますればその結果によりまして何を御審議願うかということも決定しなければなりませんが、その内容等はいままだきめておりませんが、御承知のとおり、衆議院の定数の著しいアンバランスの問題等もございますので、これは引き続きひとつ第七次の選挙制度審議会々構成していただくようにお願いしようと思っております。  それからもう一つ、選挙の管理機構あるいは啓発の問題等につきましては、しばしばいろいろもっとしっかりやれ、人員を要求してやったらどうかという、ありがたいおことばを賜わっておるのでございまして、確かに多少本省の選挙関係の部局に関しましても、あるいは地方選挙管理委員会の構成等につきましても、検討すべきものは多々あろうと存じますが、しかし、現状のところは、いろいろ行政機構の合理化等の問題もございまして、現状をもって最大の効率をあげたいと考えておりますが、この点につきましてはさらにさらに検討をし、また皆さま方のよいお知恵も拝見したいと思っております。以上でございます。
  16. 多田省吾

    ○多田省吾君 初めのほうはちょっと重複するかもしれませんけれども、いま横川委員の御質問に答えられて、いわゆる政党活動の文書活動については自由化の基本方針は変わらないけれども、やはり少し手直しを考慮したい、配布方法やその他、とおっしゃいましたけれども、それは田中幹事長選挙制度審議会に関係なくやりたいというような発言をしたことがありますが、それによってやるのか、それとも選挙制度審議会において抽象的に言われたそういった問題を基本としておられるのか、それはどちらでございますか。
  17. 秋田大助

    国務大臣秋田大助君) いまいろいろ選挙の取り締まりの規定、ことにビラ、機関紙等の発行、その配布の方法等、これはまあ非常に問題が、ある意味においてこまかな問題でございます。必ずしも選挙制度審議会に聞くことはないじゃないかという議員間の御議論も現にございました。しかし、機会が許されるならば、もちろん選挙制度審議会の御意見を聞くにやぶさかではございません。私もそういう答弁をした記憶がございます。必ずしもしかし、かけなければいかぬというものでもなかろうと存じます。いろいろ次の参議院選挙あるいはその他の選挙等の期間の問題等も関係して、事態に即して適切な措置をとりたいと思っておりますが、聞いて悪いこともない、聞かなければいけないということもない、聞かなくてもよろしい、こういうふうにも考えております。
  18. 多田省吾

    ○多田省吾君 実際問題として、オールオアナッシングといいますか、そういう政党のチラシ活動、ビラ活動の自由化については、全部自由化にするかあるいは全部禁止するかということならやりやすいでしょうけれども、少しの手直しということになりますと、金銭的にこのくらいの費用まではよろしいとか、あるいは届け出をして許可されたものだけとか、枚数で制限するとか、いろいろ考えられますけれども、そういったことは実際問題としてできないのじゃないでしょうか。
  19. 秋田大助

    国務大臣秋田大助君) 確かにおっしゃるとおり、実際問題としてなかなかむずかしいところがあろうかと思います。しかしながら、同時に健全な常識として、どうもああはんらんをした、あしたに夕べにビラが出て、飛んで散乱をしておる、あるいは応接にいとまがない。その問いろいろ行き過ぎ等もこれは事実あったとは申しかねますけれども、そういうことが伝えられておる際でございますので、何らかの多少の行き過ぎを是正する措置というものを考えてみる必要がある。もちろんこれが合理的にそのものずばり当てはまった取り締まりである、こういうことにはならないかもしれませんが、お互いに研究をし、漸次改良を加えていくという措置は必要ではなかろうかという反省をいたしておるところでございます。
  20. 多田省吾

    ○多田省吾君 それからそういったような文書活動ですが、現在なるほど衆参あるいは首長選挙においては選挙期間中は政党用の車の使用はいけない、それから政党用の文書活動はできるというこういうことですが、一般の市会選挙とか都議会選挙とかの地方選挙においては、そういう政党の車も許されているのですが、ちょっとちぐはぐなんですが、これは是止するお考えはございませんか。
  21. 皆川迪夫

    政府委員(皆川迪夫君) この前にもそういう御議論がたしか衆議院であったか当委員会であったか失念しましたが、あったかと思われますが、いままでは政党政治活動というものは、国会議員あるいは知事や市長の段階において多く行なわれる、こういうことを前提にしてその段階までのある程度の制限はしておったのでありますが、だんだんと変わりまして、県会あるいは大きな市の市会議員等の選挙にまで政党政治活動が行なわれるという事態になってまいりますと、これが完全に放任されておっていいのかどうか問題があろうと思います。ただ議員の場合は、どういう基準でそれならばいわゆる確認団体のようなものを考えるかどうか、なかなかむずかしい点もございますけれども、検討しなければならない事項であろうと思っております。
  22. 戸田菊雄

    ○戸田菊雄君 関連。いまの多田委員の質問に対して大臣は行き過ぎがある、こういうことですね。一体その行き過ぎというのは具体的にどういう内容を持っておられるか、その辺の見解をひとつ具体的にお示しを願いたい。  もう一つは、来年は参議院選挙なり、東京都知事選挙が行なわれるわけですが、時期的に検討結論を出されるというならば、大体そういうことについていつごろとそれを考えておられるか。  もう一つは、政党文書活動については、前通常国会において本案が改正決定をしたわけですね。まだこの時日が半年もたっておらない、そういう中で再検討しなければいけないということですね。当時の決定に対して一体どういうふうに考えますか、この三点についてひとつ大臣の見解を伺いたいと思います。
  23. 秋田大助

    国務大臣秋田大助君) どういう事態を目して行き過ぎかという御質問でございますが、ビラと機関紙等について多少混同されて論ぜられたきらいもあろうと思います。機関紙につきましては、確認団体というものが新たにできまして、前の慣行、先例というものがない状態でありますので、この間やはりいろいろ問題があるのではなかろうかと思われるわけでございます。ここいらの点をやはりはっきり規定する必要が、こういうものについてはあるのじゃなかろうかという点が感ぜられる。ビラにつきましては、量あるいはこれは先ほどもちょっと触れましたが、質と申しますか、内容につきまして、やはり経験上、あまりにたくさん出される、無制限に出される、そうして交通にも迷惑がかかるくらいに、あるいはこれの散布の方法につきまして、選挙違反との関連とか、公平の観念などからいろいろ考えられるものですから、自由化の基本の方針は変えないけれども、やはり世人が見て常識上これは少しひどかろうかという目に余るというようなものは、だいぶ論ぜられておるものですから、そこらのことを考慮してみたらどうか。そういう事情で、はなはだ朝令暮改の感を抱かれるかもしれませんが、ひとつその点を考えてみたらと、こう思っておるわけであります。提出の時期は、これはまあ次の通常国会なり、あるいはどういうことになりますか知りませんが、とにかく次の機会になるべく早いときに出して、予定をされております各種の選挙に便になるようにと、こう考えております。
  24. 多田省吾

    ○多田省吾君 次に、先ほど横川委員の質問に答えられて、第七次選挙制度審議会はすぐ発足さして、衆議院の定数是正等を諮問したいというお話でございましたけれども、まあ衆議院の定数是正は、選挙法にきめられたとおり、五年ごとの国勢調査の結果を見てそれで更正するのを例とすると選挙法にもありますように、国勢調査の後にやるのか。で、結局、国勢調査が終ってから審議会を発足するのか。それとも、いまの審議会政党法とか、あるいは選挙の管理機構とか、そういった面をすぐやられて、また諮問してもらいたいというような意向もあるわけですから、第六次の答申が出たらすぐに発足なされるおつもりなのか。  それから、私は当然、この選挙法の規定によって、衆議院の区制の問題等とは切り離しても、総理もおっしゃっておるように、定数のアンバランスというのはやはり政治不信にもつながりますので、衆議院の定数是正だけでも当然やっていかなければならないと、こう思いますけれども、大臣の考えはいかがでございますか。
  25. 秋田大助

    国務大臣秋田大助君) 確かに、衆議院の定数是正は、国勢調査の結果を待って、人口の確定掛字の上に論じられるべき問題であろうと存じます。したがいまして、必ずしも第七次選挙制度審議会の発足はその点からは急ぐ必要はなかろうということも言えるわけでございますが、大体衆議院の定数是正につきましての人口の点を考慮する際に、実数はわからなくとも大体の傾向はわかりますので、できますれば、まあできるだけ早くお願いをしたいと思います。しかし、実際の審議というものはその確定数を見てからになろうかと存じます。
  26. 多田省吾

    ○多田省吾君 まあ参議院地方区の定数是正については、あさっての審議会においても総会で審議されると思いますが、まあ今度は暫定措置として最小限の定数是正というようなことがいまいわれておりますけれども、それが出たらその答申どおり処置なさるかどうか、法案を出されるかどうか。  それからもう一つは、地方区の定員是正については、暫定措置としてまだはっきりした方向はきまっていない。それから全国区もまだはっきりきまっていないということにかんがみまして、この参議院地方区、全国区の選挙法とか、定数是正についても根本的な是正についての諮問をなされるのかどうか、今回の第七次選挙制度審議会においては。
  27. 秋田大助

    国務大臣秋田大助君) 数日後に予定をされておりまする第六次選挙制度審議会の答申を得たらそのとおりやるかというお尋ねでございますが、その趣旨を尊重いたしまして、立法化につき善処をいたしたいと思います。  なお、次の審議会には、さらに根本的な選挙制度に関するいろいろ問題を諮問するかというお尋ねでございますが、この点につきましては、衆議院参議院を通じていかにするべきか。衆議院の定数アンバランスの問題は十分いま考えられておるところでございますが、これらの点、その他の点につきましては、いまだ確定をしておりません。
  28. 多田省吾

    ○多田省吾君 来年の参議院の全国区の選挙においては、テレビを何か大体五分程度で二回ぐらいずつやりたいというお話も選挙部長からお聞きしたこともありますけれども、大臣としてはそれはやられるおつもりですか。
  29. 秋田大助

    国務大臣秋田大助君) これは方針としては、なるべくテレビを通じて候補者の意見、あるいは人柄を聞き、かつ見、感じていただくということは必要なことであると思います。これは昨年行なわれました衆議院の総選挙の結果の調査に徴しましても言えることであるので、大体そのようなつもりでおりますが、しかし、全国区につきましては、機会の均等を害さないようにするということについて技術的ないろいろむずかしい問題があろうと思います。それらをよく検討した上で最終的な決定をいたしたいと思いますが、なるべくひとつテレビを通じて全国民に候補者の意見を知っていただくという方法をとってみたいと考えております。
  30. 多田省吾

    ○多田省吾君 それから、衆議院のほうでも審議されたそうですが、来年四月の統一地方選挙において、都道府県議員の定数は、自治法、選挙法等によって、国勢調査の結果に基づいた正式な人口をもとにして是正するということになりますけれども、来年の九月ごろまでかかるのじゃ、国勢調査の結果をもとにした是正はちょっとできないように思います。これは国勢調査と統一選挙が重なったのは二十年に一回だということで、これは来年はちょっとたいへんだと思いますけれども、新聞によりますと、自治省総理府できょうから調整をはかるというようなこともいわれておりますが、これはどうなさるおつもりでございますか。
  31. 秋田大助

    国務大臣秋田大助君) 国勢調査の結果によりまして処置すべき問題でございますので、したがって、その確定数がいつ発表されるかという時期の問題と関連をした問題でございます。従来とても内閣統計局のほうともいろいろ打ち合わせをしておるようでありますが、いまなお十分詰まっておりませんので、その事務的な詰めた結果によりましてきめたいと思っております。
  32. 多田省吾

    ○多田省吾君 それから、先ほど横川委員からも御質問がございましたけれども、選挙の管理機構でございますね。これはどうしても充実したほうがいいんではないか。答申も今度出るようでございますが、一つは、一省庁一局削減でなくなった選挙局、いまは選挙部でございますが、これを、選挙の重要性にかんがみまして、選挙庁にしたらという御意見が非常に多いのです。審議会においてもそうですし、私たちもそう思います。こういった問題、選挙庁の問題ですね。  それから管理機構ももう少し是正したらどうか、市町村ごとに選管の事務局を設けたらいいんじゃないか、こういうこともいわれておるわけです。  それから、さらに、この前江東区で五百票ミスした事件がありましたけれども、あれなんかも、結局、自治省で投票用紙をゴムでしばるように指導しているそうですが、そうしますと、縦横十文字にかけちゃったので、一枚一枚めくれなくてどうもミスしたというようなこともあるらしいのです。それをひもで通せば一々めくりやすいし、間違いもないのじゃないかと思います。小さいことでございますけれども、そういうことも選挙の重要な問題でございまして、こういう問題に関して是正するおつもりはないかどうか。これはあわせてお伺いしたいと思います。
  33. 秋田大助

    国務大臣秋田大助君) 選挙庁にするかどうかという点につきましては、いまだもちろん自治省態度をきめておりませんけれども、来年度の予算要求に際して一体どうしようか、いろいろ御激励もありますので、十分検計をしてみたいと思っております。  選挙の票の集計のいろいろ技術的な方法につきましては、こまかな問題でございますが、確かにいま先生おっしゃいましたとおり、ゴムテープ等で縦横十文字にしたために、つい踏むべき手続をおろそかにしたというところに誤りの根源があるようでございますが、これらにつきましては、御指摘のとおり、ひもだけで通して見やすくぱらぱらとめくれるようにするということは確かに考えるべき方法でありまして、そういうこまかい点につきましても、事務当局を通じまして指導するように指示してございます。
  34. 多田省吾

    ○多田省吾君 けっこうでございます。
  35. 井川伊平

    ○委員長(井川伊平君) 大臣、御苦労さまでございました。
  36. 横川正市

    横川正市君 最初に取り締まり関係のほうへ質問いたしますが、実は、私は、戸別訪問をしたかしなかったかというような問題で、どういう案件が取り締まり当局へ逮捕されているか、そういう事例を聞きたいというように思っておりました。これは、大体、検察関係の最高責任者あるいは警察関係の最高責任者と私どもが会っていろいろ話をする場所では、選挙の形式犯というようなものは、これは実質犯も該当するのじゃないかと思いますが、形式犯というのは、言ってみれば、つかまったのが、何といいますか、運が悪いんだと、運が悪いと言うのは少しおかしいじゃないかと思うのだけれども、運が悪いんだと、これは現実的に見ても、取り締まり当局の手数だとかあるいは運動員の数だとか、具体的な行動とかを見ておりますと、これは問題なく取り締まり当局のほうが手薄なわけですから、そこへひっかかるというのは運が悪いということを言うのは、まあ当たらないことでもないのじゃないかというふうに私は思います。そこで、できるだけ形式犯はこれを自由化し、実質犯はできるだけ運が悪いのでなく、悪いことをしたら大体みんな網にひっかかるというようなふうにすることによって選挙の浄化ということが期待できるのじゃないだろうか、こういうふうに私ども思っております。そのために形式犯をなおこの取り締まりの対象として数多く残しておくことは、実質犯を取り締まる側に支障にこそなれ、決してこれは選挙浄化の方向にはいかないんじゃないか、こういうふうに考えますので、いろいろ論議をされた内容に従って、ビラとかあるいは戸別訪問であるとか、あるいは自主的に開催される演説会であるとか、こういったものはオープンにしたほうがいいんじゃないかというふうに私どもは思っておりました。たまたま政党活動がある程度自由化された。その政党活動の自由化されたということと戸別訪問との間にまだ釈然としないものが実は残っておりました。そのために、昨年の十二月に行なわれた選挙でも運の悪いのがだいぶ出ているのじゃないかと私どもは見ておるわけなんです。そういう意味で、戸別訪問というような意味で捕えられた者にはどういう種類のものがあったかと、こういう点ですね。いろいろあると思うのですよ。たとえば全くの機械的なもので戸別訪問をしておったが、これは別に他意がなかったのだろうといって無罪釈放になったという話もありますし、あるいは同じような行為をしておったのだが、政党に所属をしておったために起訴されたというような場合もありますし、それからたまたまポストに入れて歩いているうちに家人が出てきたので手渡しをしたところが、運が悪くて引っかかったというものもあるし、何かその戸別訪問それ自体の解釈が確定されておらないために取り締まり当局ではいろいろなケースで事件として取り上げているのじゃないだろうか、こういうふうに私どもは思うので、だれはどういう罪に問われたのですかという間ではない。どういうようなかっこうで戸別訪問というものがあなたたちの網にひっかかったか、その件数はどんな内容か、こういう点がわかればひとつこの際ですからお聞きをしておきたい。
  37. 岸要

    ○説明員(岸要君) たいへんむずかしい御質問がございまして、私もちょっとふなれな点がございますので、御容赦をいただきたいと思います。  まず、昨年の十二月の衆議院選挙で戸別訪問ということで検挙いたしました統計数字によりますと、千十九人の人を検挙いたしております。これは現実には類型はいろいろあろうかと思うわけでございますが、私どものほうで検挙いたしますにつきましては、やはり選挙に関しまして投票を得るために各戸を訪問して面接を求められる行為があったということで認定いたしたものを手がけておるはずでございます。で、何と申しますか、いまちょっと政党のビラの話が出ておりましたようでございますが、文書を配ることが禁止されております際には、戸別訪問とビラを配った場合に一つに模擬した過去の事例がございます。ビラのほうが自由になりますと、今度は戸別訪問だけで立ち入る者についてわれわれのほうは取り締まりをやっておるというように御理解いただければありがたいかと思うわけでございます。  それからなお、先生のお話のうちで、まあ警察も手薄だというようなお話がございましたが、確かに選挙と申しますのは、私どものほうも、相当限られた時間にいろいろ起こりますものにつきまして法に基づきまして公平に取り締まるということをモットーにいたしましてやっておるわけでございます。したがいまして、運が悪いというようなお話でございましたが、決してそういうつもりでやっておるんではないということを御了承いただきたいものと思うのでございます。
  38. 横川正市

    横川正市君 ほんとうはあまりむずかしくなくて、ほんとうは、一線の人に聞きますと、ある程度具体的な答えが出てくるものなので、私は取り締まり関係の皆さんの一体こんなことでこういうことが取り締まりの項目としてあることに対して実は賛成しがたいという意見を、まあ現役の方はなかなか申しませんけれども、のかれた方はみんな言っているわけですね。だから、そういう経験を積まれた最高幹部の人たちが言っているのですから、やはり現実に現役で取り締まりの衝に当たっている方というのはそういう点を十分感じているのじゃないだろうか、こういうふうに思いますので、できればどういう内容が戸別訪問罪として問われたか、これは実は承知をしたいと思っておりましたが、あまり詳しいものがないようですから、これはこのくらいにしておきますが、私は、やはりこの点はできるだけ実質犯に精力が向けられるような取り締まりのあり方を、この際ですから期待しておきたいと思います。  そこで、大臣がおられないので、皆川さんにはたいへんこれはどうも荷が重いのじゃないかと思いますが、戸別訪問で罪に問われるということのほんとうの意味はどういうことですか。たとえば機関紙に書かれているような経歴と同じようなものが配布されたという、配布された事実については、選挙公報と同じようなものが各戸に配られたということは、これは手続上の違いで、配られた内容は同じということになるわけですか。配布されたものですね。ところが一面は公報であり、一面は経歴とはいってみても法定文書という取り扱いを受けている。この違いをもう少し合理的に考えたらどうかという意味を一つ持っておるわけです。  それからもう一つは、ポストに入れたということと、戸口をあけて入れたということとはどれだけ違うのか。こういう問題も出てくるわけです。それは先ほど私が言いましたように、私たちは路上で会った場合には、いろいろのことを言われて、実はおれはほかに候補がいると言っても、いやそんなことは言わずに何とか頼むというのは、それは何でもない。ところが、戸口をあけてひとつよろしく頼みますと言ってビラを入れると、これが罪になるという戸別訪問罪というものを、どういうふうに考えて構成されているのかということは非常に私は疑問があると思いますよ。そこで、私どもは、やはりまず取り締まり当局からいえば、戸別訪問は、ちょうどたもとの中に手を入れて、あれをやるみたいなもので、何をやっているかわからない。手を握ったのか、離したのか、つまんだのか。しかし、まあ手から手に何か金が渡ったのじゃないかというようなことを疑わせることが実質的にあるから、実は戸別訪問というものはその事前の状態でチェックをしておくことになる、こういうふうに私は承知をしておったわけです。戸別訪問というものは、私どもは、戸別訪問をした者をつかまえてみたら実質的に何もなかった、それならビラだけならば無罪釈放でいいのじゃないか。そのくらいまで私は戸別訪問というものの実態をもう少し自由化の方向に近寄らせたらいいじゃないかというふうに思っておりますが、その点定義はどうなのか。また、戸別訪問罪というものはどういうわけでこれは現存しているのか。その点ひとつ御説明をいただきたいと思います。
  39. 皆川迪夫

    政府委員(皆川迪夫君) 戸別訪問を現在の法律禁止しておる理由は、大まかに言って三点あるのじゃないかと思います。  一つは、いま先生がお話しになりましたような、実質的な犯罪が行なわれる機会となりやすいということ。これは当初から言われておる議論でございます。  もう一つは、そういう方法が許されることになりますと、お互いにそれをやらないと十分な選挙運動にならない。そのために非常な過当な競争が行なわれる。昔のように有権者が非常に少なかった時代、制限選挙の時代でございますが、この当時は盛んに戸別訪問が行なわれておった。それを普通選挙の際に禁止しましたのは、全部の有権者に戸別訪問するのはとてもかなわない、こういうことがあっただろうと思います。  もう一つは、受けるほう、選挙人の立場からしても、入れかわり立ちかわりみんな来られたのではなかなかたいへんだ、こういう議論が過去においてあったように思います。その後、終戦後に戸別訪問を禁止しようという試みがなされたこともございます。政府で提案をして国会修正になったというようなこともございますし、それからもう一つは、候補者がたまたま選挙運動をして歩いておる、ある地方において特に大事だと思われる方のところに立ち寄る、こういう行為がある程度継続すると戸別訪問になる、これは非常に実情に合わないから、候補者だけについては戸別訪問を認めたらどうか、こういう改正をなされたことがございます。しかし、それを実施された結果を見ますと、そういうことになりますと、候補者が今度戸別訪問しませんと、一生懸命選挙運動やっていない、おれのところには来てくれない、こういうことになりまして、また、候補者が非常に街頭とか演説会における運動を制約されてしまう。これもやはり好ましくないということで、現在のようにまた全部禁止をされることになったわけであります。  こういう事情でございますので、私は、最近の議論からしますと、むしろお互いに過当の競争をすることになってなかなかたいへんじゃないだろうか、こういうことが戸別訪問に踏み切れない一番大きな原因じゃないだろうかと思います。したがって、そういうたてまえになっている以上は、ある方が戸別訪問をして、それは単に文書を配って歩いただけなんだということをもって戸別訪問を適用しないということはいささか片手落ちじゃないだろうかという気がいたすわけであります。
  40. 横川正市

    横川正市君 私は、非常に選挙を閉鎖的に考えて、いままで、言ってみれば、寄らしめず、知らしめず、来たらしめずというかっこうの状態をずっととってきた結果として、いまもって戸別訪問というのはオープンになっておらない、こういうふうに思います。ですから、本来的にこれはもう少し知らしめる、それからほんとうに喜んで参加をする、そういう意味の選挙民主化されていけば、戸別訪問というのは当然ワクをはずすべきものだ。それを否定の体質を持っているからこれはそのまま持続するんだということならば、これは私は進歩かないんじゃないかと思うんですよ。ことに非常に残念に思うことは、競争者がない選挙なんかの場合というときには、四〇%台の投票率で知事が選ばれたりなんかしますね。これは選挙そのものを非常に毒していると思うんですよ、そういうことが。そこで選挙啓蒙活動というのが実践される。全員がひとつ参加をしてもらいたいと働きかけをする。そのことは実質的には参加をしてくれと言いながら参加を拒んでいる。その大きな理由に、戸別訪問というものを禁止をしているところに問題があるんじゃないか、こういうふうに私どもは思うのであります。一歩下がって、戸別訪問というのは、大臣言われたように、実質犯が伴うであろうということを取り締まり当局の立場に立って考えて、そうしてこれを行なってはいけないというなら、戸別にビラを配っておった、戸口をあけておった、とらまえてみたらビラだけだった、しかもこれは法定上の文書ではない、政党活動の正当なものだというならば別に戸別訪問罪を構成しないというぐらいまで実は解釈というものをやわらげたらどうなんだろうか。何でもかんでもひっ捕えてしまうというような厳格な規定というものをもう少しやわらげて解釈するようにしたらどうか、こういうふうに私は思うんですが、これは検討材料としてぜひさらに大臣とも相談をしていただきたいというふうに思います。  それからもう一つの問題は、先ほどいろいろ出ました確認団体の問題なんですが、私は、京都の場合も、機関紙の場合には、これは候補者の経歴とか写真がかりに載ったり、あるいは運動の経過とか報告が載っておりましても問題がない。同時にこれは不特定多数に配布することができない。政党政策ビラは候補者を載せることができないが、これを配布することができる、こういう明確な区分で立法措置が行なわれているけれども、事実はそれを混同されてしまっているんじゃないだろうか、こういうふうに思うわけですが、京都の実態が行き過ぎだととらえられている問題点はどこにあったか、実際上やってみた結果として。これはひとつの結果を報告していただきたい。
  41. 皆川迪夫

    政府委員(皆川迪夫君) 私たちも結論を得ておるわけではございませんが、一般的に指摘されておる批判というものと現状とを対比して考えました場合に、二つの面から考えなければならないと思います。  一つは、機関紙でございます。機関紙につきましては、最近何ら法規の改正をいたしておらないわけであります。ところが今回は非常に機関紙が多数に領布されました。それはなぜかといいますと、機関紙は通常の方法で領布するということになっている。ところが従来の選挙ですと、既成の政党が確認団体になっておりまして、その機関紙というものは、通常の領布方法というものがある程度きまっておるわけであります。ところが、今回の京都の選挙の場合には、両方の候補者ともに、まあそのほかにも候補者はございますけれども、新しい確認団体の推薦を受けるというと語弊がございますが、既存の政党でなくて新しい確認団体というものをつくりまして、そこから新しい機関紙というものを認定を受けまして領布をしたわけでございます。そうなりますと、毎月一回発行するのであるとか、あるいは週に一回出すのであるとか、こういうルールがなかったわけでございます。そのために非常にひんぱんに発行された、それから領布の方法にしても一つの一定の通常的な方法がまだ定まっていなかったというところから、かなり広く配布されたのじゃないかということを言われているようでございます。私たち実態をつかんでいるわけでございませんが、そういうことを言われているのはそういう理由によるのじゃないか。つまり従来の法律は変わっておりませんけれども、その確認団体が新しくできた、その機関紙もしたがって新しいということから、従来と違った行き方が行なわれたのじゃないだろうかというように思っております。したがって、この点については改正をするとすれば、その通常の方法というのは何であるかということを明確にする必要があるかどうかということであろうと思います。  それから、ビラにつきましては、お話しのように、前回の改正で挿入をいたしたわけでございますから、その際このように毎日あるいは日によっては二回も配られるというような話も聞きますけれども、そういう過度の競争が行なわれることはないだろうというように考えておるわけでございます。これもある意味においては、従来の既成政党というものが確認団体になっておらなかったという特異な現象に基づく一時的なものであるかもしれません。その辺は十分に検討いたしてみなければならないことだろうと思います。
  42. 横川正市

    横川正市君 そこで、私はこれはぜひ検討していただきたいのは、政党活動の場合も、それから個人選挙運動の場合も、法定化された費用というもののワクを設けたらどうだろうか。選挙費用に金がかかってしかたがないということを一方で言いながら、一方ではもう幾ら金を使ってもいいような状態というものをこれを放任しておくことは、選挙に金がかかって困るということを言いながら、実は何の対策もないということになるわけで、ですから機関紙の場合には、これはもう厳重に一つの法定されたルールに従ってやってもらうし、それから政党活動についても、これはもう一定の法定費用というようなワクをきめて、そのワク内での運動というものを考えたらどうだろうか。私は実は十四日の日に万博へ行きまして、そして京都へ泊ったわけですが、京都の市内は柴田護君のポスターがびっしり張ってあったですよ。これは駅前からほんとうにすまなく張ってあったので、これは前の赤澤さんのときに私聞いたのですが、たとえば東京の日比谷公会堂で演説会を開催いたしますというビラを、東京二十三区とそれから北多摩までびっしり張ってあっても、別にこれは違法ビラじゃございません、演説会の周知ポスターでございますと、これなんかはきめられた演説会の周知というものをいかにも悪用した例じゃないか、それが取り締まり対象として何にも方法がございませんというのじゃなしに、こういったものは私は一つの規制というものを考えたらどうなんだろうか、こういうふうに思います。それですから、できるだけ各党無理なく政党活動のできる方法というものをぜひ考えていただきたい、こういうふうに思います。ですから、一律に京都の場合に有利であった政党は、いやこのまま残しなさい。不利だった政党は、これはどうも取り締まらなければいけないというような、党利党略でものを考えないで、もっとやはり一般的な常識でものを考えるようなことで、選挙費用の使い方というものを考えてしかるべきではないかと思いますので、この点はぜひ検討していただきたい、こういうふうに思います。  それから先ほどちょっと大臣にも質問をいたしたわけなんですが、第七次の制度審議会が発足をされたらどうなるかというような問題が出ておりますが、私は第六次に初めて審議会の委員になって行ってみまして、第五次までの答申の青い冊子を通読いたしました。第六次に集った委員の言っていることは、ほとんどあの中に網羅されているのです。おそらくこれは問題の焦点はどこかというと、あれだけのいろいろな意見が出された最大公約数をなぜ法定化しないか、法律化しないかという問題にあるのではないかと思うのです。七次でまた論議しなければいけないようなものもいろいろあるように思われますけれども、実は五次の中に、あるいは六次の審議の中でほとんど言い尽くされている点、なおかつ言うとすれば、それを具体化するということがあると思うのです。そういう意味では私は、第五次までの選挙制度審議会の論議をされた最大公約数を、これをできるだけすみやかに法定化をする、法律化していく、このことが非常に大切なことなんじゃないかと思っているわけで、この点は大臣にお聞きしなければいけない点ですが、いままで審議会にずっと担当されてきて、皆川さんの意見としてはどうか、まずお聞きをしておきたいと思います。
  43. 皆川迪夫

    政府委員(皆川迪夫君) いままで審議会の御答申をいただいた点につきましては、なるべくこの趣旨で立法化するという態度をとっております。中には立法の過程において法律上の疑義が出てまいりまして、修正をして法案にしたというものもございます。たとえば高級公務員選挙活動についてもそういう取り扱いをしたのでございます。確かにまた措置、未措置のものもございます。ただ大きな問題については大体措置してきているのではないか、もちろん政治資金規正法という問題は未措置でございますけれども、かなり措置をしてまいっておると思います。むしろいまの選挙制度審議会の空気は、選挙の仕組みを政党が中心になってやれるような仕組みにしない限りは、なかなか自由化といっても無理であろう、あるいは個々の運動の方法にしましても、個人が中心になってやる限りはうまくないのではないか、もちろんその政党が中心になってやるということについてはいろいろ意見がございます。比例代表から小選挙区まで、あるいはその併用とかいろいろございますけれども、基本的な問題についてある程度固まらないと、なかなかいい選挙にならないのではないかという考え方が根底にありまして、何とかしてその基本的な問題について結論をつけていきたい、こういう考え方があるように思っております。お話のございましたような、すでに答申のあった分については、未措置の分については、今後私たちとしてもなるべくそれが実現されるように努力してまいりたいと考えております。
  44. 横川正市

    横川正市君 私は、選挙関係の法律化とか、それから自治省の日常の取り扱いの中で一番問題点は何かというと、このことは即衆議院議員の現職の議員身分に関係をする、あるいは参議院議員身分に関係をする。そのために、自治省選挙事務を担当しておきながら、言ってみれば自主性というものがないのじゃないか。もっとこれは自主性を持って対処する必要がある問題だと思う。たとえば選挙法それ自体からいえば、もう取り締まり強化でがんじがらめになったやつをそのままずっと継承して、もっと皆さんが喜んで参加のできる選挙にならない、そういったことはもう古くからのしきたりみたいなものをそのままにしている結果だと思うんですよ。それからもう一つは、金がかかってしかたがないというやつも、それも金がかからないようなかっこうにはならない。選挙資金の問題が出てきても、これも政党のやはり立場に立ってみると、金をある程度出さなければバッジがつけられないという、そういうことでなかなかこれがきめられていかない。それから高級公務員の場合はどうか。これは高級公務員が出ると労組がタイアップの批判の対象になりますけれども、国の行政機関の中で最高の地位を確保した人は、実はその地位を確保しただけの能力とか知識とかいうもの以外に、国家権力がバックにあるから選挙がしやすいと思うのですよ。これはもう言ってみれば公正な選挙じゃないと思うのですね。そういったことが名目上は憲法の条項の問題でなかなか制定されないというようなこととか、もっとやはり正しくて明るい選挙をするために本腰を入れなければいけないという立場に立っておる自治省というのはいろいろな意味で制約を受けて、ほんとうの意味の力というものは発揮されておらないような気がするのですね。この点はぜひ、先ほど多田君が言った選挙庁のようなものができて、それが第三者機関のようなものになればなおかついいとは思いますけれども、しかし、現状であっても、私はやはり民主政治の土台である選挙というものはもっと公正にするための自治省としての独自性、そういったものを発揮すべきじゃないだろうか。これはもうこの国会の最後でありますし、選挙制度審議会に一年間私参加して、実はこの審議会が一体期待できるかどうかと言われれば、どうも失望したほうが大きかったような気もしますから、そういう点からもぜひこれに本腰を入れて対処していただきたいということを強く要望して、私の質問を終わります。
  45. 多田省吾

    ○多田省吾君 先ほど大臣に対する質問が時間が短かった関係上詳しく詰められなかったわけでございますので、若干質問したいと思います。  一つは、来年の参議院選挙テレビ政見放送の問題でございますが、前回の総選挙においては、自治省世論調査を見ましても非常に効果があったということでございます。当然来年の参議院選挙テレビ政見放送は考えていらっしゃることだと思いますし、また、第七次選挙制度審議会等の意見も加味されることだと思いますけれども、いま現在自治省当局としてどのように考えていらっしゃるか。たとえば全国区においてはNHKだけとか、あるいは朝晩一回ずつ、一人の候補者が五分ずつ話ができるというような方針を立てているそうでありますが、私たちとしてはやはり百人前後の立候補者数であるならば、一日十人にしても十日で終わりますから、その十人五分ずっといいますと夜だけでもよろしいのではないかというような気もしますし、それから地方区におきましても、これも当然民放、NHK両者ともにやるのでしょうけれども、地方区のような場合は非常にまた効果があるように思いますけれども、立ち会い演説会との兼ね合い、いま衆議院選挙参議院選挙を通じて、立ち会い演説会というものは非常に特定の支持者だけが何百人と押し寄せて、非常に何党とを問わず喧騒にわたる。そして効果が少ない。また実際にその立ち会い演説会に参加できる数もわずかに一%とかそういった数にとどまっている。それから見ればテレビ政見放送なんかは非常に視聴率なんかもよろしいし効果があるのではないか。たとえば立ち会い演説会なんかを見ても、十分くらいずつの時間制限にして放映してもいいんじゃないかという気がするわけです。そういう地方区、全国区ともに来年のテレビ政見放送に対して、いま現在どのように考えていらっしゃるか。
  46. 皆川迪夫

    政府委員(皆川迪夫君) テレビ選挙放送、特に参議院の全国区についてどういう方法がいいか、これはできれば当委員会の御意見もいただいて、最終的にきめたいと思っております。現在はお話しありましたように、NHKにおいて大体朝と夜の二回にわたって四分三十秒ずつやる、こういう一応の予定を立てております。お話しありましたように、夜だけにまとめておるということも不可能ではないと思いますが、ただそのようにいたしますと、候補者の時間帯がかなり不公平になる心配があるということと、それから地域によっては、朝の視聴率が非常にいいわけであります。そういうこともございますので、やはり朝晩二度のほうがいいんじゃないだろうか、かように思っております。  それからもう一つは、回数をそういうふうにしまして朝晩二回ということにいたしますけれども、それをどういう順序でやるか、現在はもうくじできめるしかないだろうと思っておりますけれども、そこで問題になりますのは、全国区百人からの候補者でございますので、まず選挙人の立場から見た場合に、だれの演説を聞こうかという選択にまず迷ってしまうのではないだろうか。たまたま見た人だけで判断をされるということだけが公平に見えて公平でもないような気もいたします。何かある意味においては、もう政見放送を見る前に、候補者をある程度しぼっておかないと見れないのではないかということもあると思います。さればといってこれをある意味のグループにまとめることもむずかしいと思いますので、名案はないわけでございますけれども、ただ私たちが心配しておりますのは、百人の候補者を無秩序に放映して、その結果、選挙人が、だれがいつやっているのか、かりにわかったにしても、よく聞けない。せっかく放映してくれたのに選択の材料になかなかならなかった、こういう批判が出ることを心配しております。それに対していい方法があるかないか、なかなかございませんけれども、なお御意見を伺って最終的にきめてまいりたいと思っております。  それから立ち会い演説会につきましては、いまお話のありましたとおりの実情であろうと思います。そこで、都道府県選挙管理委員会、それから地元の放送会社と話をしまして、現実に立ち会い演説会の回数をむしろ減らして、どこか話し会いのついた会場の立ち会い演説会の実況をテレビ放送する、こういうやり方をとることがほとんど一般化されてきております。いわゆる大電力圏等におきましてはむずかしゅうございますけれども、これもU局が出てまいりますと可能になってまいると思います。そういう方法を私たちとしても積極的に進めていきたい。その場合に、地方によっては立ち会い演説会の時間が非常に長いところがございますから、そういうところはお互いに最初に話を相談してきめて、最初の十分間だけ放映をしよう、こういうようなやり方をいたしておるところも現実にございます。いずれにしましても、お話しありましたような点を考慮いたしまして、なるべくテレビ有効に使ったらいいのではないか、かように考えております。
  47. 多田省吾

    ○多田省吾君 そうしますと、地方区は結局NHKと民放両方放映する、ちょうど衆議院選挙のようになると思いますし、立ち会い演説会が減った分は当然個人演説会をふやす、こういうことになると思いますが、それでよろしゅうございますか。
  48. 皆川迪夫

    政府委員(皆川迪夫君) そういうことでございます。
  49. 多田省吾

    ○多田省吾君 両方ですね。
  50. 皆川迪夫

    政府委員(皆川迪夫君) そうです。
  51. 多田省吾

    ○多田省吾君 次に、先ほども質問したのですが、現在政党用の車の使用は非常におかしなことに、衆議院参議院首長選挙というような、むしろ衆議院選挙のように政党本位の選挙で車を使用したほうがいいような選挙においては禁止されておるし、地方選挙のようにむしろあまり政党のどろ仕合いなんかないほうが好ましいといったような地方選挙においてはむしろいま非常に多くの政党用の車が出ておるというおかしなことがあるわけです。だからむしろ衆議院選において政党用の車を選挙期間中に動かしていくということにして、地方選挙中はだめだということになれば話はわかるんですが、それが逆になっておる。両方同じようにするのはけっこうです。こういった点が逆になっておるということに対して非常にこれはおかしいという議論がありますね。これを具体的に端的にどう考えていらっしゃいますか。
  52. 皆川迪夫

    政府委員(皆川迪夫君) 先ほどもお答えをいたしましたけれども、従来の立法は現実に沿っていろいろ措置が講ぜられてきたであろうと思います。衆議院あるいは首長等につきましては、政党活動が現実にあるために、ある程度ルールに乗せたほうがいいということで制限しておると思います。市町村議会議員とかあるいは都道府県議会議員の場合にはいままで行なわれていなかった、こういうために放置しておったのであろうと思います。もし、それについて政党活動が行なわれておるということであれば、やはり同じような考え方で規制をするかあるいは制限をもっときつくするか、いろいろ考えがあろうかと思いますが、いずれにいたしましても、現在のままでいいかどうか、これはかなり疑問があると思います。私たちも事務的には検討いたしております。まだ結論を得ておりませんけれども、また御意見を伺ってその案をまとめてまいりたいと思います。
  53. 多田省吾

    ○多田省吾君 頒先ほど御質問があったのですが、確認団体機関紙、それからビラ等、その頒布の規定につきましてはいろいろ問題があるわけです。政党以外の確認団体をつくって、そうしてまさに無尽蔵のような配布をするような、いろいろ京都選については問題が起こったと思います。で、先ほどはその機関紙の通常の頒布が一カ月一回あるいは一週間一回あるいは毎日一回というように、ずっと続けて一日一回なんということになりますと、これはもうまさにたいへんだと思います。それで、それでも通常頒布だから取り締まらないということになると思います。それも問題でありますけれども、今度は政党以外の確認団体機関紙妨害といったものがあるわけですね。機関紙の妨害が候補者名で許されるとすれば、チラシやビラは、候補者の名前や写真は載せられないわけですが、ところが、機関紙になると載っかる。機関紙の妨害となるとこれは載せていいという解釈でしょうけれども、このようにはっきりと機関紙の妨害という形で出るわけですね。これは現在の法律では合法なのかどうか。今後それはどういうお考えで規制されるおつもりか、それを伺いたいと思います。
  54. 皆川迪夫

    政府委員(皆川迪夫君) 私は、従来立法の過程においてそこまで煮詰めた議論をしないで、政治団体機関紙というものの取り扱いをいたしてきたのではないだろうかと思います。したがって、現実にこれが違法かどうかということになると、なかなか断定しにくい問題が出てきておると思います。したがって、むしろ今後どういうふうにしていくか、そういう角度から検討いたして、これは各政党にも非常に関係のあることでございますから、そういう間で意見の一致を見れば新しい方向にスタートすることができるわけであります。そういう努力をこの問題についてはしていかなければならないじゃないか、かように考えております。
  55. 多田省吾

    ○多田省吾君 それから京都の場合は、例のシンボルマークは両方ともやったらしいですが、投票当日なんかは非常に問題があると思うんです。また、今度はシンボルマークが範囲が広がって、イメージマークのような姿になって、そのイメージマークを見ればどの候補者かということが自然にわかるということになりますと、これもまた問題だろうと思います。そのシンボルマークとイメージマークの区別がつくかどうか、どの辺までは許されるか。それから投票当日は一体取りはずすような措置がとれないかどうか、そういったことはどうでしょうか。
  56. 皆川迪夫

    政府委員(皆川迪夫君) この点についてもまだ結論を得ておるわけでございませんけれども、確かに過激な、過度のシンボルマークの行き過ぎによりまして、何か自分の意思表示をしたくない人もある程度意思表示に近いようなことをされるというようなことになっては、これは投票の秘密という精神からいいましてちょっと問題があるんじゃないかという気もいたします。さればといって、一度出た現象だけで直ちに全体を判断し制限することはいいかどうか、これは問題もあろうかと思いますけれども、いずれにいたしましても、新しい問題を提起したことであろうと思いますので、この点についても十分にひとつ検討させていただきたいと思います。
  57. 多田省吾

    ○多田省吾君 これは何も特定の政党に関する問題ではありませんけれども、とにかく一般的に地方公務員政治的行為制限について、その所属機関管轄区域内において適用されるということになっておるわけでございますが、知事選挙なんかの場合は、結局同じ県内の管轄外に行けば幾らでも政治活動ができるということになりますと、事実上制限がないと同じようになりますけれども、これはこのように解釈してよろしいかどうか。それからこの取り締まりの権限者はだれになっておるのか。刑事罰がないということが現実的に支障になっていないかどうか、この点をお伺いいたします。
  58. 皆川迪夫

    政府委員(皆川迪夫君) お話しのように、地方公務員法の三十六条によりまして、地方公務員の場合には、管轄区域のある職場に勤務をしている人は、全部というわけではありませんけれども、管轄区域外においてはやっていいということになっておるわけであります。この点は国家公務員法とたてまえが違っておりまして、前々からいろいろ議論はあったところでございますけれども、現在そういうたてまえのもとに行なわれておるわけでございまして、それが実際にどの程度の弊害を持っておるのか私たちもよく存じませんけれども、これは選挙法の問題でもございませんので、私がここでどのように考えるか御答弁を申し上げかねるわけでございますが、御指摘がございましたので、内部で検討いたしたいと思います。
  59. 多田省吾

    ○多田省吾君 その問題も含めて警察庁当局に若干お尋ねしたいのですけれども、そういった公務員等の地位利用禁止規定等がありますけれども、そういった京都選挙のような場合は、非常にうわさされたことは、補助金の交付について問題があったんじゃないかと、こういうことも言われておりますけれども、実際の取り締まりでそういう具体例があったかどうか。それから結局地方公務員政治行為の取り締まりにつきましても、その権限者が特定の政党なんかに関係があった場合には非常な不都合が生ずるおそれがあると思いますけれども、その辺はどう考えられるか。
  60. 岸要

    ○説明員(岸要君) ただいまの御質問の事項でございますが、京都府警からの報告によりますと、御質問の中にありましたような補助金の交付云々をめぐるような事案の検挙はございません。  それから地方公務員政治的行為の問題でございますが、法律関係はただいま自治省のほうからお答えになられたとおりでございます。したがいまして、罰則規定がございませんので、警察といたしましては、これを直ちに取り締まるというわけにはまいらないわけでございます。もちろん、これはよけいなことかもしれませんが、やはり任命権者と申しますか、そちらのほうで、行政処分というような問題には場合によってはなろうかというように考える次第でございます。
  61. 多田省吾

    ○多田省吾君 それでは最後に、先ほども御質問申し上げたんですが、いわゆる来年の統一選挙のときの定員と国勢調査の関係でございますけれども、十五条二項の義務規定は、二百七十一条二項の特別規定ですから、従前どおりということで減らす必要がないということでありますけれども、今度の場合もそれでやっていけるかどうか。で、その該当選挙区はどのくらいあるか、それをお尋ねしておきたいと思います。
  62. 皆川迪夫

    政府委員(皆川迪夫君) あとのほうから申し上げますが、国勢調査の人口はまだ出ておりませんので、どのくらいの選挙区が該当するかはちょっと判断ができかねるところでございます。  それから、府県における選挙区別の定数配当については、まあ人口以外の事情を考慮してもいいという規定がございますから、そういうぎりぎりまで国勢調査の結果が出ないという場合にも、ある程度これを働かせることもできるかもしれません。しかし、県の議員の総定数が減るという場合には、これは法律上の問題でございますので、そういうわけにはまいらなくなります。したがって、国勢調査の公表の時期がいつごろになるか、めどをつけた段階においてある程度の措置をとらなければならないかと、かように考えております。
  63. 多田省吾

    ○多田省吾君 法律には、まあ二百五十四条ですか、「最近の国勢調査又はこれに準ずる全国的な人口調査の結果」できめると、こうなっておりますけれども、いまやっている住民基本台帳は、これは正式な、あるいはこれに準ずる人口調査と言えるかどうか。まあ昭和四十年の国勢調査では、日本全国の人口は九千八百二十七万四千九百六十一人。ところが、この前資料をいただきましたけれども、自治省がまとめられた昨年十二月末現在の住民基本台帳登録人口というのは一億三百六十七万五千三百九十二人と、まあ昭和四十年度の国勢調査時に比べますと五百四十万人増加している。今度の国勢調査は一年近くたっておりますから、もっと開きが出ると思いますけれども、まあ住民基本台帳で大体試算できればよろしいんでありますけれども、これはもう当然私は正式な人口調査じゃないと思いますけれども、これはどのように考えていらっしゃいますか。
  64. 皆川迪夫

    政府委員(皆川迪夫君) 住民基本台帳の調査は、自治法にいう正式な人口調査には該当しないという取り扱いでございます。
  65. 多田省吾

    ○多田省吾君 それで、地方自治体等では来年の統一選挙の問題で非常に頭を悩ましておるわけです。都道府県選挙もそうでありますし、市町村選挙でもそうであります。やはり議員定数がどういう基準でいつの人口をもとにしてやるかということですね。昭和四十年度のはもう伺っておりますし、四十五年度では間に合わない、住民基本台帳は正式な自治法にいう人口調査ではないとすれば、じゃ一体どのようにすればいいか。その基本線さえ示されないのでは非常に地方自治体が迷うと思います。その点に関してまあ総理府自治省でいろいろ調整をするということでありますけれども、基本線も出ていないようじゃ調整が不可能でしょう。また、総理府でも国勢調査は五月まで出ないと言いますけれども、二月、三月ごろまでになるべく出せば出せるんじゃないかというような、そういう努力目標を掲げられれば、相当の歩み寄りもできると思いますけれども、そういった調整は一体現在行なわれていないのかどうか。
  66. 皆川迪夫

    政府委員(皆川迪夫君) まあ総理府統計は下から積み上げてくる作業でございますので、第一線の事務の状況等をつまびらかにしませんと、統計局と私のほうだけでなかなか最終的な判断というものをきめかねている状況でございます。確かにお話のような点もございますので、なるべく早く見通しを立てたいと存じております。
  67. 多田省吾

    ○多田省吾君 新聞によりますと――私たちも計算したいと思ったんですが、ちょっと間に合いませんでしたが、昨年十二月末の住民基本台帳によっても、たとえば大阪なんかは現在の府の議員数百十名が百二十名と、十人増加しなければならぬ。あるいは神奈川県は九人増加、それから埼玉県は八名増加、千葉県は六名増加。このように相当十人近く増員しなければならないような県もあるわけです。それが、国勢調査が間に合わないという理由で四年間も定数が延ばされるようじゃ困るのです。これに対して何らか方法がないかどうかですね。ただ総理府の国勢調査が下から積み上げられてくるからわからないというようなそんなことじゃなくて、やはりいまから国勢調査に関しても――まあこれは選挙部の仕事ではないかもしれませんけれども、自治省総理府でよく相談なさって、ほんとうに人員も増加して、経費ももう少しかけてやればもっと早くできるのじゃないかというようなことも十分考えられるし、そういった、まあ決定事項じゃありませんけれども、基本線はどうなのか、それをお伺いしたいわけです。  それから、これは自治省総理府で調整するといいましても、実際きょうやられたのかどうか、また今後どういう進め方をなさっていくのか。
  68. 皆川迪夫

    政府委員(皆川迪夫君) きょうは実はいたしておりません。近いうちにいたしたいと思いますが、まず実態、実情を詰めていくということが先決であろうと思います。
  69. 多田省吾

    ○多田省吾君 ですから、たとえばいま言いましたように、大阪とか、千葉、神奈川、埼玉あたりは十人近くふやさなければいけない、自治法によって。でも、国勢調査が間に合わないからふやさない、そういうことが許されるのですか。
  70. 皆川迪夫

    政府委員(皆川迪夫君) 大阪はすでに四十年のときに百二十名の定数になっておるわけであります。それを条例で減少いたしております。そのほかにもたくさん条例で減少いたしておる県がございます。  人口の増加に伴って定数を必ずふやさなければ自治法の趣旨に反するのかどうか、これは論議があるだろうと思います。減少条例で、特に市町村等の場合には半数以上の団体が減少いたしております。したがって、その点はいろいろ問題があろうかと思いますが、減るところが実は一番困っておられるのじゃなかろうか、具体的にどうなるかがきまりませんので。ふえるところは、そんなものを待たないで、議員定数をもう条例できめていこうと判断をされれば、それで措置できるわけでございますが、減るところはなかなかできないものですから、その辺状況によって多少違うかと思いますけれども、いずれにしましても、なるべく早くきめなければならぬ性質の問題であることはもう当然であろうと思います。たびたびの御指摘がありましたので、できるだけ早く態度をきめたいと思っております。
  71. 多田省吾

    ○多田省吾君 大阪はこの前、条例によって百二十名になるべきところを百十名に削ったそうでありますけれども、来年もそうしたいのかどうか私わかりません。しかしながら、人口が急増している神奈川とか埼玉、千葉等は――現在埼玉は七十四名、千葉は七十名というように議員数が非常に少ないわけです。そういうところはふやしたいという意向が強いかもしれませんし、増員のところもやはりこの国勢調査の結果というものを待っていると思いますから、これは調整していただきたいと思います。また選挙部長おっしゃるように、減員のところはどうしても減らさなければいけない。去年の末の試算によっても二十県ぐらい一名ぐらい減るようになるのじゃないかというような結果も出ております。こういった問題があります。また、選挙部長おっしゃるように、今度は市町村議会議員の定数の問題についても、まあ人口五千以上一万未満が二十二人、人口十五万以上二十万未満が四十人というふうになっておるが、人口移動が非常に激しい現在、相当これに関する調整が必要かと、このように思います。ですから、こういった全般的に考えて、やはり各地方自治体がこれに迷うことのないように、これから、きょうやられないそうでありますけれども、なるべく早くその基準というものを示していただきたい、基本線というものを示していただきたい、このようにこの問題はひとつ要望しまして終わりたいと思います。
  72. 柳田桃太郎

    ○柳田桃太郎君 一つだけ質問申し上げますが、この統一選挙選挙期間の特例をかりに二月一日から五月末日ぐらいと考えてみて、該当する地方団体の数は大体おわかりになっているかどうか。  なお、統一選挙期間を定めるとすれば、いつごろそれを提案されるかというおおよその見当についてお伺いをしておきたいと思います。
  73. 皆川迪夫

    政府委員(皆川迪夫君) 現在調べましたところでは、来年の四月に選挙をする団体、長も議員も含めまして二千五百七十七、これは特別区も含んでおります。それから五月が三百二十五、三月が八十六、二月が二百八、こういう状況でございます。  それで、この選挙を合わせて一緒に行なうかどうかということについて、まだ自治省として結論を出したわけじゃございませんが、従来のようにこれを統一して行なうということにいたしますたらば、なるべく早い時期にきめなければならないと思います。従来の例からいいますと、通常国会の一番早い時期にきめておるという状況でございますので、まあ少なくともそういうことにしなければ支障ができるのじゃないかと、かように考えます。
  74. 柳田桃太郎

    ○柳田桃太郎君 もう一つ。それでは非常にもう選挙期間が追って統一選挙に持ち込まれるところがあれば、おそらく利、不利のところも出ようと思いますから、それは選管かなんかの意見を徴して、その大体の地方選挙管理委員会の意見なりあるいは市町村なりあるいは都道府県なりの意見を徴するかなんかの措置をされて期間を定めますか、どうですか、それだけをお伺いしておきたいと思います。
  75. 皆川迪夫

    政府委員(皆川迪夫君) 地方の意見も聞いてみたいと思っております。
  76. 井川伊平

    ○委員長(井川伊平君) 本件の調査は、この程度にとどめます。     ―――――――――――――
  77. 井川伊平

    ○委員長(井川伊平君) 継続調査要求についておはかりいたします。  公職選挙法改正に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、その要求書の取り扱いにつきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、さよう決することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  78. 井川伊平

    ○委員長(井川伊平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ―――――――――――――
  79. 井川伊平

    ○委員長(井川伊平君) 次に、委員派遣に関する件についておはかりいたします。  閉会中の委員派遣につきましては、その取り扱い等を委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  80. 井川伊平

    ○委員長(井川伊平君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時五十四分散会