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1970-03-10 第63回国会 参議院 建設委員会 5号 公式Web版

  1. 昭和四十五年三月十日(火曜日)    午前十時九分開会     ―――――――――――――   出席者は左のとおり。     委員長         大和 与一君     理 事                 上田  稔君                 大森 久司君                 奥村 悦造君                 松本 英一君     委 員                 小山邦太郎君                 高橋文五郎君                 中津井 真君                 米田 正文君                 沢田 政治君                 田中  一君                 松永 忠二君                 二宮 文造君                 宮崎 正義君                 春日 正一君    国務大臣        建 設 大 臣  根本龍太郎君        国 務 大 臣  西田 信一君    政府委員        北海道開発庁総        務監理官     新保 實生君        建設政務次官   田村 良平君        建設大臣官房長  志村 清一君        建設省道路局長  蓑輪健二郎君        建設省住宅局長  大津留 温君    事務局側        常任委員会専門        員        中島  博君     ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○建築基準法の一部を改正する法律案(内閣提出) ○建設事業並びに建設諸計画に関する調査  (昭和四十五年度の建設省関係、北海道開発庁、  首都圏整備委員会、近畿圏整備本部及び中部圏  開発整備本部の施策並びに予算に関する件)     ―――――――――――――
  2. 大和与一

    ○大和与一君 それでは、ただいまから建設委員会を開会いたします。  建築基準法の一部を改正する法律案を議題といたします。  これより質疑に入ります。質疑のある方は、順次御発言を願います。
  3. 田中一

    ○田中一君 せんだって建設大臣の総括的な建設行政に対する方針を伺いましたが、その内容について個々の問題について質問をしたいのでありますが、これはまあ重複を避けて、建築関係の問題は建築基準法で、道路の問題は道路各法の提案された法律案の審議の過程において申し上げたいと思います。とりあえずきょう、時間が五十分あるそうでありまから、建築基準法の改正の質疑に藉口して全般の問題を伺いたいと思います。  第一に、久しぶりでこうして建築基準法が時代の要請にこたえて、まあ比較的大きな改正案が提案されたことは、非常に喜ばしいことでありますが、まず最初に伺いたいのは、建設大臣はこの法律が通った場合、この法律を守るという姿勢でおられるのか、あるいはこの法律は、だれのために法律の改正をするのか。大体大綱四つに分けておりますけれども、私は最初に第一の問題、行政上の問題について伺っておきます。したがって、この法律ができた場合には建設大臣はこの法律を守るか、これは非常に幼稚な、あなたをからかってるような質問でありますけれども、これは大事なことでありますから、まず伺いたいと思います。
  4. 根本龍太郎

    ○国務大臣(根本龍太郎君) 田中さんにお答え申し上げます。先ほど田中先生御指摘のように、最近における経済の成長、それに伴う社会情勢が相当変わってまいりました。したがいまして、従来のような建築基準法では国民の要望にこたえることができない部面がたくさん出てきておる。したがいまして、何のための基準法の改正かと申しまするならば、経済、社会の変化に伴う一般国民の要望にこたえるという立場においてこの基準法の改正を考えたと。それに関連いたしまして、基準法が改正されましたならば建設大臣はこれを守るか、これは守ることは当然でございます。おそらく田中先生が御指摘になったゆえんのものは、これに関連して、基準法に適合すれば他の一切の条件を考慮せずに基準法だけで一切が貫かれるかという点に出てくるだろうと思いまするが、これは関係法案あるいは社会全体の要請とも調整しなければならぬ部面もあると思いますけれども、基準法そのものにつきましてはこれを守るということはこれは当然でございます。
  5. 田中一

    ○田中一君 権限の委譲という形で、人口二十五万以上の市や地方自治団体には建築主事を置く、そしてこの建築主事が技術的な判断をするというような方向を示しておりますが、その建築主事に対する今日までの法律によるところの試験、そして今日あるところの都道府県または特定行政庁の主事の資格を与える、そしてその運営、これらの点も現在におきましてどの程度に充足されておるか、伺います。
  6. 根本龍太郎

    ○国務大臣(根本龍太郎君) 事務当局から御説明いたさせます。
  7. 大津留温

    ○政府委員(大津留温君) 現在、全国で建築行政に携わっております建築主事の数は約七百人でございます。これを今回の改正によりまして二十五万以上の市に委譲するということにいたしますと、それに伴って主事の数が必要になってまいります。また、現在やっております府県におきましても、建築の確認件数がふえてくるというような関係でこれを増加しなければなりません。私どもといたしましてはそういう関係から、今後三年間程度の計画で、千人ぐらいに拡充したいという計画を持っております。さしあたり改正が施行せられる段階におきましては、新しい市の職員等で百人程度は必要かと思います。この建築主事は建設大臣が毎年試験を行なっておりまして、現在までに合格した資格を有する者が三千六百人になっております。また、毎年受験者が数百名ございまして、合格者が大体二百人から三百人くらい毎年合格しておりますので、これらの方々の中から適任者を選択いたしまして、主事に任命いたしますならば、主事の充足にはこと欠く心配はないと考えております。
  8. 田中一

    ○田中一君 建築主事の権限範囲というものを御説明願いたいと思います。
  9. 大津留温

    ○政府委員(大津留温君) 建築主事は、建築基準法に基づきまして、知事や市町村長の指揮監督を受け、建築基準法に基づく建築の確認並びに竣工の検査等を行なうたてまえになっております。その場合の知事、市町村長と主事の権限の責任区分でございますが、通常の行政上の指揮監督といささか異になっておりまして、知事、市町村長の一般的な指揮監督は受けますけれども、主事に与えられました建築の確認並びに検査という個々の処分につきましては、建築主事がみずからの責任において行なうということになっております。
  10. 田中一

    ○田中一君 そうすると、建築主事の確認並びに竣工の技術的な検査を行なった問題については、当然これは任命者であるところの市町村長または都道府県知事がこれに対する責任を負うということになりますね。その場合に建築主事の行なったところの業務上の行為を、その長が否定した場合にはどういうことになります、それは法律上どういうぐあいに明確にされておるのか、伺っておきます。
  11. 大津留温

    ○政府委員(大津留温君) 特定行政庁である都道府県知事または市町村長と建築主事との監督の関係につきましては、法律の十七条に規定がございまして、「建築主事の処分がこの法律若しくはこれに基く命令の規定に違反し、又は」 「これらの規定に基く処分を怠るものがあると認める場合においては、」これは知事が監督上必要な措置をとることを命ずることができます。この直接の知事、市長と主事との関係は、先ほど申しました知事、市町村長の一般的な指揮監督に服することになりますので、たとえば、事務を早く促進するように、これは一般的にです、あるいはそういうような指揮命令はできますけれども、個々の処分について、この処置を確認をしなさいとか、してはいけないとかいう指揮権はございません。したがいまして、そういう一般的な指揮監督において、知事なり市町村長が怠っていなかったとしますならば、その特定の案件に対する責任は知事にはなくてもっぱら主事にある、こういう関係にあります。
  12. 田中一

    ○田中一君 そうすると、建築主事の正当な業務を遂行したということは、建築主事自身の責任と義務において行なうことになり、また不当なる行為、たとえば三十日以内に確認をしなければならないということが法律に明記してあります。これをおくれるとかあるいは自分の持っている技術的常識の範囲と申しますか、これをこえている困難な問題があった場合には、これはちょっと待てと、自分の市町村あるいは都道府県ではこの問題の審議はできないから待てというようなこともあり得ると思うんです。そこで、その場合にはそれに付さないで建築主事が自分の技術的良心からそれを遂行しようとすると、これに任免権者であるところの長ですね、長が罷免することができる、あるいはその職から解く、解職することができるけれども、技術的なものはどうにもならないんだということが、今日基準法上明記されている権限の問題ですか、はっきりと確認しておきたいんですが。
  13. 大津留温

    ○政府委員(大津留温君) おっしゃるとおりでございます。
  14. 田中一

    ○田中一君 もしかりにですね、いま第二段に誘導的に私が質問したように、それは今日の技術上の問題を明らかにする、確認するかしないかということは、明らかにすることが非常に困難だから、市長さんあるいは知事さんこれをどうしますかという逆に質問があった場合には、その場合には任免権者であるところのその長は、その問題をどう扱うかという点について、現在行なわれているところの確認申請業務に関する、あるいは竣工検査等に関する業務に関するところの今日行なわれているところの状態を説明していただきたい。
  15. 大津留温

    ○政府委員(大津留温君) 市長が市に建築主事を置きましてやります場合には、市のそういった建築行政に対しまして、知事あるいは大臣が勧告または指導するという規定はございますので、そういう指導や、勧告というようなことはやっております。しかし、おっしゃるように個々の処分につきましては、あくまでもっぱらその担当の主事が責任を負うことでございますから、おっしゃるようにこの主事の処分が著しく不当あるいは違法ということでございますならば、一般的な指揮監督権に基づいて、その配置がえをするとか主事の任命を取り消すというようなことはございますけれども、個々の処分についてその長がどうこうするということはございません。
  16. 田中一

    ○田中一君 私はなぜこういうことを質問をするかということは、建築基準法の法のたてまえは、主として確認という問題が先行されるものであり、これがどこまでも技術的な立場からその問題の是非を明らかにするわけなんであります。ところがこうした非常に強い権限を持っているところの建築主事というものが他の考え方に支配されてその業務を怠る、また怠ることを余儀なくされるというようなことが往々起こるのではないかという心配からなんです。どこまでも建築基準法は法律論ではありますけれども、技術が本質であります。これが他の何らかに影響されてこの義務を怠るようにしむけられるということになると、だれのためにこの建築基準法という法律はあるのかということを考えると、非常に心配なわけなんです。私はここに一つの事例を申し上げますと、いまから四年前に、ちょうど東京では都知事が東龍太郎君の場合でありましたけれども、東京駅前の東京海上ビルが、いまだ四年余も経てまだ何らの結論に達しておらないという事態であります。建築基準法が国民のものであると同時に国民社会に対するあらゆる災害をもたらさないような技術的基準を設ける、そうしてそれも政治や権力の支配下にないというところの、国民そのもののしあわせを守るということに主眼が置いてあるこの建築基準法が四カ年余を経ていまだに結論が出ないというような形、そうしてまたこれに対しましては内閣総理大臣の佐藤榮作君が介入しているという事実、歴代の建設大臣が何らこれに対するどころの結論を出そうとしないというこの姿勢の問題、あえてこの建築基準法という法律を無視をして国民社会に対してあいまいな問題を残しているその中で、またあえてその問題をたださずしてあえて建築基準法というこの法律の相当大幅な改正というものを提案したというこの考え方に対して、少し詳しく伺っておきたいと思うのです。いま根本建設大臣は、自分はこの法律を守るのだということを前提にして申しております。大津留住宅局長に聞くと、建築主事だけがこれに対する構造上あるいは計画上の権限を持っている、これに対しましては何ら市長並びに都道府県知事はこれに対する、この判断に対する介入の権限がないのだと言う。一般的な地方公務員または公務員として部下としてこれに対する勧告、助言等の権限があろうけれども、それはないのだということが明らかになっている。しかし東京海上の問題は知事が介入するしないの問題はおろか、一国の総理大臣がこれに介入している事実は厳然としております。私に対するところの答弁ですらそうなっておるのです。ちょうど昨年の六月二十日に、この問題について内閣に対して質問書を出しました。この質問書に対して六月二十七日に総理大臣から答弁がもたらされております。また、この基準法が提案されたそのときに私は本会議で基準法の改正についての質問をしております。この質問の中にもこの問題は、この東京海上問題にも波及して質問をしておりますが、そのときの答弁には明らかに、もうぼつぼつ結論を出さなければならない段階だから早急にしようと思います、結論を出そうと思いますという答弁をしておるのです。これは根本建設大臣は非常に良心的な正義派であろうと思いますから、おそらくあなたがこの基準法の大幅改正を提案すると同時に、直ちにこの問題に対する法律違反は是正すべきもんだと私は理解しております。もう少し申し上げますと、私の出した質問書は非常に簡単なもんであります。読み上げてみますと、「去る昭和四十一年十月、東京海上火災保険会社が、東京都へ建築確認申請した東京海上ビル(建設地・千代田区丸の内一の六の一、地下五階・地上三十二階建て、延べ面積七一、二九〇平方メートル)については、昭和四十二年四月十五日、東京都は「建築基準法に適合していない。」として確認申請を却下し、これに対し、同年九月二十六日、東京都建築審査会は「都はこの処分を取り消すこと。」との裁決を下した。従って、東京都は、同年十月、同ビルの建築確認をすべく、建築基準法第三十八条の規定により、構造方法についての建設大臣の認定を建設省に進達したが、その後一年八カ月を経るにもかかわらず、未だに建設大臣の認定がなされていない。」これが事実なんです。そこで諮問したのは建築基準法第三十八条の規定による構造方法について諮問をしたのであります。ところが、この構造方法は昨日竣工したところの帝国ホテル、また浜松町にできましたところの世界貿易センター、また神戸市においてかつて竣工いたしましたところの貿易センター並びに霞が関ビル、同じ構造であるのであります。同一のもんであります。ひとつも変わってございません。にかかわらず、これに対して、政府は、「建築基準法第三十八条の規定による建設大臣の認定については、住宅局建築指導課長の通達により、」――あそこにいる課長ですが、「あらかじめ、財団法人日本建築センターの技術的審査を受けることとされているが、その法律的根拠」はどうかということも質問しておるのです。また、東京海上ビルについては、構造上の結論が出てないという理由で建設大臣が認定しない理由もおかしいではないかということ、これらの問題について、おそらく引き継ぎ事項として大きく根本さんの頭の中にはこびりついているのじゃなかろうかと思うのです。また、あなたの就任以来の勉強会にも、おそらくあなたの部下の局長連中からはその問題はあなたの耳に入っている。同時に、ことにあなたは自民党の政策審議会の会長としていままで鞅掌されて万端の問題に対する理解はあろうかと思うのでありますが、完全なる法律違反を侵しているということは明らかなんです。これに対する総理大臣の答弁書、これはことばを他に託してそのまますり抜けていこうという答弁にしかなっておらないのです。いまこれを読み上げるのは時間がありませんから、あなた自身が帰ったらよく読んでいただきたいと思う。  一つの事例を申し上げたのでありますが、このような姿勢でもってあなたが建築基準法の運営をするということになると、非常に危険であります。したがって、私はこの法律の改正案というものは、提案されたものは、都市計画法がこうしてもはや線引きの段階にきている、国民社会にそのまま適用されなければならぬ段階にきているという事態においては、一日も早く制定しなければならない部分が多分に含まれております。しかしながら、こうした法律違反をおかす行政上の権限で、ことに最高の地位にある総理大臣が、――建築基準法は技術的な、社会のしあわせを得るための法律、助成法であります。これに対して権力を介入して、いまだに結論を出さないという姿勢ならば、この法律案というものは、おそらく闇に流さなければならぬと思う。一日も早くこの法律案を通して、完全なる地域社会をつくりたいという念願は、非常に強いわけでありますけれども、こうした問題を、運営上のこうした違法をあえて放置して、これを提案するというようなず太い根性というものは、われわれは受け取れないのであります。したがって、いままで建設大臣が理解しているこの問題についての考え方を、ひとつおっしゃっていただきたいと思います。
  17. 根本龍太郎

    ○国務大臣(根本龍太郎君) 丸の内地区における高層建築については、私も引き継ぎ事項の中で前大臣から口頭でお話を聞いております。これによりますと、建築基準法上の問題としてではなくして、あそこの地区が美観地区に指定されておる。したがいましてこの美観地区につきましては東京都の条例によってこれがきめられることになっておるが、東京都においていまだこの美観条例ができない。したがいまして、基準法の問題と、それから美観条例を制定すべき状況との間の調整が問題になって、結論をまだ出しておらない。現在の状況においては、東京都において美観条例を制定することは、客観的に非常に困難なようである。したがいまして、美観条例ができないということで、このまま遷延するということもできない段階になっているように思われる。こういう状況下において丸の内という、これは首都の中心地帯を総合的にどうこれを一つのプロジェクトとしてやっていくかという構想を、至急に立てましてやらなきゃならないと思うというふうな、実はその構造の引き継ぎを受けておるのであります。それで私は、さっそくここの社長さんの山本さんがあいさつに来たときに、実はずいぶんこの問題であなたも御苦労なさっておるようであるし、私もこれは前向きに積極的に考えていかなければならぬと思うが、ついては、私も各方面の意見を聞いて、丸の内全体をどう持っていくかという一つの構想を早く、知事その他の都の指導部とも話してみたい。そうしていかないと、この海上ビルについて許されるということは、当然あの周辺が全部三十何階ですか、これがみなできるということを前提にしなければなりません。そうすると、交通関係、現在においてもあそこは非常に交通路面におきましても、地下鉄においても、相当のこれは措置を講じなければ、いままでの面積制限を高層にしたから、収容できたからいいといっても、どうもそこの点に問題があるよう、だから、それらの問題をも検討して、あなたと相談してみたいと思うが、どうかということ、これは相談いたしました。そうしたら、けっこうでございますと。われわれも決して法律上のことで都や国と争うことが本旨じゃありません。われわれの意図することが実現されると同時に、これによって丸の内地区が合理的に、かつみんなから喜ばれるようなものにしたいから、こういうことでございました。それから、その後しばらくいたしまして、美濃部知事さんが私にあいさつにきたときにこの問題を提起しておきました。これはある意味においては、建設大臣の権限よりもあなたの権限に実は属することかもしらない。ところが、なかなかあなたのほうでもこれが美観条例もできないし、なかなかむずかしいということで進んでいないようでありますが、ひとつあなたのほうの構想をなるべく早くまとめて、われわれとも相談する機会をつくってほしい、ということを申し出ております。これには石井という担当の局長さんも一緒でございました。こういうことでいま実は事務当局についても、どうも聞くところによるとこの問題が変に政治的な問題になっているような誤解もあるようだし、いままでの経緯はよくわからぬが、事務的にもひとつ進めたほうがよろしいじゃないかということで、都市局長、住宅局長、官房長にも指示をいたしまして、これはこの海上ビルそのものの問題と一緒に、あの地区の総合的に美観条例ができない場合に、どうしてこれを救済していくか、この問題をいま検討を命じているところでございます。したがって、ただ現状、国会関係で少しその点がスピードがおくれているようでございますが、でき得るだけ早くこの問題を前向きに、総合的に解決いたしたい、これが私の現在の心境でございます。
  18. 田中一

    ○田中一君 私はその東京海上の山本君に会ったこともございません。また、この問題で美濃部知事とも会ったことはない。ただ問題は、美観地区云々という問題ではなくて、建築基準法の権限によるところの結論を出しなさいということなんです。政治的に扱うという考え方を持つのもいれば、いろいろ受け取り方は多岐でございましょう。しかしながらこうした基準法上の権限、基準法上の結論を出すということは、これは義務づけられておるんです。これを他にことばをかえて、美観地区の問題とか何とか言いますけれども、はたして美観地区というものに対する考え方が、どういうぐあいに固まっておるのか。なるほど建築基準法には美観地区という規定がございます。ございますが、それが実際実施されないで今日おる。かりに美観地区というものを考えるならばほかにたくさんございます。一つ一つそれに対するところの指定をすべきであります。一つもしてないのであります。この問題は何ら考慮されておらないんであります。基準法ができてから、もう二十年の余を経ているんです。やっておらないのであります。突如として美観地区云々ということが、あのビジネスセンターとして今後ともにいわゆるニューヨークのマンハッタン的な、高度の合理化され、機械化されるところの都市ということを考えた場合には、ただあの地区だけについて美観地区云々でこれに対して抵抗するのはおかしいのであります。ビジネスセンターの土地というのは高度に利用すべきであります。伝統的にあの地区というものが東京に住む者の心をゆさぶるような郷愁があるというのも、皇居が存在するからであります。だからといって、皇居周辺におけるところの基準法上の実施状態というものは何ら関係ないんであります。それらの問題をくずしてあるのであります。ただ一部のネコの額のような一つの地区、それもビジネスセンターとしては相当利用度の高い地区についてそれをきめるなんということが当か不当かの問題は、これからあなた方がきめられるんでありましょうが、現在までやっておらないのであります。なるほどアメリカに行ってみますと、ワシントンは全市が高さの制限をしております。静ひつな森のあるいい都であります。そしてニューヨークに来れば、御承知のように摩天楼が軒を並べておる。地上に来ればいっでも暗い暗い町であります。そうした用途に対する考え方は、ただ、いまのあなたの説明のように、美濃部知事に会った、何とか社長に会ったという問題じゃない、私の言っておるのは。義務づけられておる建築基準法上の当然とらなきゃならぬことを、行政官庁として、ことに行政官の最高権力者としての総理大臣までが介入してこれに対する回答をおくらす、結論をおくらすということになると、これは責任は重大になるわけであります。佐藤総理大臣は本会議における質問に答えて、この問題はもうぼつぼつ結論を下さなきゃならない段階にきております。そのようにいたしましょうということを約束しておる。これは昨年の五月のことでございました。まだそうした事業の起業者とか、あるいは都知事等の当の権限者にそれをしなけりゃどうするかということをいまここで説明するなんということは、相変わらずこの問題の結論というものは出ないんだ、という印象をわれわれは持つ以外にないんであります。かりに東京都知事が自分の権限において、そうしたものはつくらないという態度をきめたならば一体どうするのか。都知事に対してあなたは相当の建設大臣としての権限があって、これはつくらなきゃならないんだということを強要することができるのかどうか、強制することができるのかどうか、という点をも伺わなけりゃならないんであります。私は一般的な問題として、一つの現象としていまの東京海上の問題を取り上げたのであって、具体的にこれらの問題は、ただだれかに会って、だれに会って、だれに聞いた、こうしたことは全部済んでいるんであります。そうして申請が出ているところのそれに対しては、ただイエスという回答をしなきゃならないというのが、これは常識になっているんであります。あなた方の持っておる権限から見てもそうなんです。いま伺ってみると、相変わらず一つの結論を出そうという意欲が見られません。美観法という法律をつくって政府がもしほんとうにやるならばおやりなさい。たとえば鎌倉、奈良、京都等の古都保存法的な法律をつくるべきであります、かりにその問題が正しいならば。何の権限をもって、美観条例がないにかかわらず、それをとめておくかということは、法律に対する反逆であります。法律を守らないことであります。美観地区という条項はあるけれども、美観地区に対しては何らの規制はございません。したがってあなた自身が、この法律がどう変わろうとも、それは守れない――守らないとは申しません、守れない弱い建設大臣ということにならざるを得ないので、その点について具体的にいつこの結論を出すかという姿勢が明らかにならない限り、この法律の審議をしてもその効果、国民のプラスというものは期せられません。したがってその点をただことばを他に持っていかないで、このものを中心にいつ結論を出すか、その点早期であります。法律的には三週間という時限があるのであります。この問題についてひとつ答弁をしていただきたい。
  19. 大和与一

    ○委員長(大和与一君) ちょっと大臣はさっき話したとおり、いまから内閣委員会へ顔を出して、十一時に衆議院の予算委員会に行く、こういうことになっておりますので、ちょっと残念ですが、これで御答弁が済んだらやむを得ません、きょうは。
  20. 根本龍太郎

    ○国務大臣(根本龍太郎君) 田中さんから、はなはだひよわな大臣だからおまえの答弁聞いてもたいした意味なさぬというようにも聞き取れましたが、まあそれはそれでけっこうです。私はこの問題を先ほども申し上げたように、事実を事実として私は現在までの状況を受け取って、これに前向きにいま取っ組んでいる最中でございます。したがいまして、これはできるだけ私はこの問題を法に基づいて円満に、しかもこれを過去に、いろいろあなたの御指摘があったことが事実でしょうが、そうなりますればかなりのやはり人間的な不信とか、あるいはいろいろの疑惑があったようにも思われます。そういうものを払拭して、この問題は私は解決しなければならないと思う。なぜならば、この問題はいまやすでにあの付近がそれこそ帝国ホテルやその他のものもどんどん出てきますから、当然それは続発してくる問題でありますから、遷延しておくわけにはいかない問題だと思います。法律上もし必要とあるならば条例にゆだねておるだけでは美観地区というものはなかなかできないという問題は、確かにこれはそうだと思います。ただいますぐにこの美観条例を法律に変えるということも今国会なかなかむずかしいです。そこでその法律を制定するまでは、しかもこれはほっておくわけにもいかない。そこでこれが私は法律のたてまえと現実との解決をかみ合わせて処置することが、私は政治的にしかるべきではないかというように考えているわけでございます。その意味で真剣にこれと取り組みまして、できるだけ早く結論を出すようにいたしたいと思います。はなはだあなたから言わせれば、ふん切りの悪い答弁として御満足できないと思いますけれども、しかし私は誠意をもって現在この問題に取り組んでおりますので、関係の事務当局も督促して、これらの諸君の意見もよく聞いて善処したいと思う次第でございます。
  21. 田中一

    ○田中一君 委員長はこれで大臣は帰っていいというが、言いっぱなしで帰られちゃ困るので、一言言わせてもらいたい。いまの大臣の答弁というものは政治的答弁であります。政治が介入してはいけませんと言っている。基準法上の確認には政治が介入しちゃいけませんと言っているんです。だれが円満とか、だれがどうとかで、われわれ国民は裏長屋の人間でも社会生活を、経済生活を行なっているんです。あれは大資本家であろうけれども、同じケースなんです。小さな自分のアパート一つつくるにも、政治的介入によってそれが阻害されてはならないんです。あなたの言っているのは、それが政治の介入というのです。建築基準法はどこまでも技術的にそれを解決すべきであります。何らかの地位とか、建設大臣とか、総理大臣が介入すべきではないのであります。だめならだめと答弁をなさい。それには理由を明らかにして。あなたはその中に入ってあっせんする役目じゃないのであります。判断を下すべきものなんです。この点を一つ申し上げておきます。同時にまだあと三項目ぐらいありますから、これは一項目について二時間ないし三時間ちょうだいしてゆっくり伺います。
  22. 大和与一

    ○委員長(大和与一君) 次に建設事業並びに建設諸計画に関する調査を議題とし、引き続き昭和四十五年度建設省関係、北道開発庁、首都圏整備委員会、近畿圏整備本部及び中部圏開発整備本部の施策並びに予算に関する件について調査を行ないます。  質疑のある方は、順次御発言を願います。
  23. 宮崎正義

    ○宮崎正義君 私はきょうは主として北海道総合開発基本施策に関する大臣の所信表明の中の、二年後に行なわれようとしております冬季オリンピックの競技会の件につきまして若干の質問と、それから最後に河川改修工事の問題について述べたいと思います。時間もあまりありませんので、要点だけ質問をしていきたいと思います。  大臣は、「北海道の総合開発は、国民経済の発展段階に即応し、その安定的成長に積極的に寄与する役割りをになう国家的事業であります。」まずもってこういうふうに打ち出されております。幸いにして北海道の出身の大臣が、一つには国際的一大行事、すなわち第十一回オリンピック冬季競技大会開催の現地、また百年の歴史を経てきました北海道というものの、まだ無尽蔵といわれている地下資源、天然の宝庫を擁しているという未開発の北海道であります。したがいまして大臣のいま一番先に言われていること、これはまことに北海道の者にとりましても、日本の将来のためにも大きなやりがいのある事業の担当をになっていかれる、北海道出身としての、これからの北海道の歴史をつくっていかれる、歴史を飾っていかれるということ、私も北海道から出ております一人として、心から祝福を申し上げると同時に、責任の重なることをお考えの上、施策をこれからおやりになると思いますけれども、昭和四十一年の四月二十七日、第十一回オリンピック冬季開催地が札幌に決定され、一九七二年すなわち昭和四十七年の二月四日から十四日までの十一日間が予定されておりますが、北海道開発の四十五年年次計画の施設と総合して、現時点の工事の施行の進捗状況、それらをまず総括的に御説明を願いたいと思います。
  24. 西田信一

    ○国務大臣(西田信一君) 過般北海道開発に対しまする私の考えを率直に申し述べた次第でございますが、ただいまも宮崎委員から、北海道開発の重要性にかんがみて激励をちょうだいいたしまして、一そうその責任を感じている次第でございます。  ただいまは北海道開発と関連いたしまして、二年後に行なわれますところの札幌冬季オリンピックの準備はどうであるかと、こういうお尋ねでございます。冬季オリンピック大会は、これはスポーツの祭典ともいわれます国際的なスポーツの最大の行事でございます。戦前におきまして一度きまっておった札幌オリンピックが、諸般の事情上、これが一度中止となりまして、今回国民的希望が達成されまして、これが誘致がきまり、そして、着々準備をいたしておるわけでございます。お話にもございましたように、このオリンピックを開催するということは、単なるスポーツ行事だけではなく、こういうオリンピックという機会に国際的な親交を深め、スポーツを通して世界の若人たちが集まって、真に国境を越えた、そして、平和のうちにスポーツを通しての交流が行なわれるわけでございまして、非常に意義の深いものであると存じますと同時に、また、こういうオリンピック開催を契機といたしまして、北海道開発と、こういう面におきましても大きな一つのこれが契機となって前進を見るという意味におきましても、非常に重要な意義があると、かように考えておる次第でございます。したがいまして、東京大会も非常な成功でございましたが、札幌大会も、規模は小そうございますけれども、これに劣らない一つのりっぱな成功をおさめたいというのが、率直な私どもの念願でございます。したがいまして、国の大きな協力を得まして、ただいま諸般の準備を進めておるわけでございますが、まずもって競技場の施設につきましては、国が行なうもの、あるいは地元の札幌市が担当するもの、さらに組織委員会が受け持つものと、こういうふうにそれぞれ分担がきまりまして、それぞれの責任において工事が進捗をいたしておるのでございます。ただいまの時点におきましては、すでに竣工を見まして使用中のものも一部ございまするけれども、目下主要な競技場施設は建設のまつ最中でございます。そして、大体本年の十二月までには、ほとんどの施設が完全に竣工を見ると、こういう工程で進んでおるのでございます。ただ、札幌市が担当いたしまする一つの競技場だけは、諸般の事情上着工が若干おくれましたので、これは明年度に持ち越すことと存じますが、この冬、オリンピックの前哨戦ともいうべきプレオリンピックを、外国から選手を招きまして開催することになっておりますが、この一つの競技場――具体的に申しますと月寒のスケート競技場でございますが、これについては若干おくれますけれども、あとの競技場は全部この十二月までに完成をいたしまして、プレオリンピックに使用できるということは、はっきり申し上げることができるのでございます。  それから、これに関連いたしますところの関連事業でありますが、関連事業のうち、最も主要なものは道路であります。道路につきましては、オリンピック開催時までには完全につくり上げる計画で進めておりますが、四十五年度の予算ででき上がりますものは大体七七%、こういう見通しでございます。残りの二三%は四十六年度の予算でこれを行ないまして、オリンピック開催時までには、完全にこれらの関連事業工事ができ上がる、こういう見通しを持っております。私、しばしば海外の冬のオリンピックに出かけた経験がございますが、とかく工事がおくれがちであって、オリンピック開催時点にすっかり完成しておらないというような状況も見受けておりますので、そういうことのないようにということで、諸般の準備を進めておりまして、この点はいまのところ支障なくできる、こういう見通しでございます。
  25. 宮崎正義

    ○宮崎正義君 個々にわたっての詳細の進捗状態というものはお話がございませんでしたけれども、その中で一部分私が取り上げまして、当面、これは期日までにはどうしてもしておかなければならぬ大事な問題等が幾つかあります。その中の除雪の問題、あるいは豪雪の問題、それらが起きたときに――雪の不足よりも、むしろ、そういうなだれだとか豪雪だとか、そういうものがこわいわけです。大臣も御存じだと思いますが、去る二月九日に全日本冬季競技総合大会がありまして、滑降競技が行なわれる予定であった恵庭岳を通ずる札幌から支笏湖線の支線、俗にいいます開発道路といいますか、その一部がなだれで不通となって、男子の滑降公式練習が中止となった。このような状況下において、二年後に控えたオリンピックが安心して行なえるのかどうか。この問題は初めからなだれ、大雪、除雪対策が悩みであったといいながらも、今回の弱さが暴露されてきておるわけですが、この点についての今後の施策をどういうふうに対処していかれるか、お答えを願います。
  26. 西田信一

    ○国務大臣(西田信一君) 御指摘がございましたように、この冬のオリンピック競技会は、一番心配なのは天候なんです。自然を相手にして行なうところの競技でございまして、競技場におきましてもそうでありますし、あるいは交通関係におきましても、雪がなければ困るし、雪が降り過ぎれば困るという、非常にむずかしいものでございます。諸外国におきましても、天候のために非常に暖気になって競技ができなくなったり、あるいは非常に雪が降り過ぎてじゃまになるということも、私は見聞をしております。北海道の場合は私は、そういう天候ということが一番心配でございます。これはもう自然と戦っての競技会でございますから、一番心配しておるのでありますが、まず私は、たとえば非常にあたたかくて――そういうことも懸念をきれますけれども、あたたかくて氷が張らないとか、あるいはまた雪が降らなくて困るとか、そういうようなことの心配よりも、いまお話にございましたように、雪があまり降り過ぎてそのために交通障害起こすとか、あるいは競技がうまくいかないというような心配のほうが、むしろよけい心配いたしているのでございます。いま具体的に御指摘になりました滑降競技というのは、恵庭岳で行なうわけでありますが、それのプレオリンピック、国内総合競技会がことし行なわれました。これは二月の計画では七日、八日、九日と、こう行なう予定になっておりましたんですけれども、いまのお話のとおり非常に降雪と吹きだまりと申しますか、こういうために若干交通に支障がおきまして、男子のほうにおきまして二日ばかり競技日程が狂ったと、こういうことがございました。これは開発道路、支笏湖線でありますが、札幌からまいります苫小牧のほうにまいります支笏湖道路というのでありますが、それの支線をつくりまして、そうして恵庭岳に行くことになっておるんでございますが、三十八年から道路開きくにかかりまして、四十四年の十二月に一応道路だけは通るようになったのであります。しかしながら、まだすっかり完成をしておるという状態ではございませんので、ことに冬の降雪時におきますところの交通の確保につきましては、まだ若干幅も狭いとか、あるいは防雪工事もすっかり完成しておりません。したがいまして、ただいまお尋ねのような支障がないようにするためには、引き続いて四十六年度まで工事は行なうことになっておるのでございます。たまたま二月七日から十二日までの、先ほど申し上げましたが、全日本冬季総合競技大会準備のために、昨年の十二月二十六日からこの十四日までの間、こういう全国大会に備えまして道が除雪を行なって、交通の確保をはかったわけでありますが、一月の三十一日から二月の四日まで、それから二月の八日から十日、二度猛ふぶきがございまして、交通不能になったのでございますが、これは実際工事中でございまして、まだ完成をしておりません。したがいまして、本格的なまだ除雪は行なっておらないのでございます。とりあえず道が実はこれに備えて行なったのでありますけれども、工事はまだ中途でありますし、まだ拡幅するとか道路防雪工事をするとか少し幅員を広げるとか、こういったことを行ない、さらにまた除雪対策もきちんと立てまして、そしてオリンピック開催、特に来年のプレオリンピック当時は、相当雪が降りましてもそういう支障がないようにしようと、こういう考え方でございます。さらにもう一つは支線になっておりまして、行きどまりでございますから、往復するようになっておるんであります。一方交通にしないといけないじゃないかという考えもございまして、さらに支笏湖の湖畔を回って一方交通にするような考え方も持っておるようでありますが、この支笏湖の湖畔は、国立公園の風致地区になっておりますために、これに対しまして厚生省の国立公園部長のほうから、ちょっとそこのところはもう少し検討を要すると、こういうような申し出がございまして、私のほうとしては、できるならばこの支笏湖の周辺道路も通して、そうして往復でなく、一方交通にするというようなこともできるならやりたいという考えを持っておりまして、近く厚生省のほうでも現地を見ていただくということになっておりますから、その問題が解決をいたしますれば、その道路もつけまして、そうしてただいまお話がございましたことに対しましては、十分対処してまいりたい、こういう考えでおるのでございます。ことしの事故というのは、そういうわけで、まだ工事がすっかり完成しておらない、また除雪に対するところの対策もことしはまだほんの間に合わせに行なった程度でございまして、本格的な除雪対策等も立っておりませんので、これは十分それに対処してまいりたいと考えております。
  27. 宮崎正義

    ○宮崎正義君 ちょっと私が引っかかる点がありますが、間に合わせにやったという道路を通して、今回の全日本スキーの総合練習をやったということになりますと、選手をそこへ輸送するわけです。もしあれがたまたま七日に女子がありまして、七日の女子が中止されて――たしか女子が中止されたと思いましたけれども、その点は、私ちょっとはっきり覚えておりませんけれども、いずれにいたしましても、途中でなだれが落ちてもし人身事故があったとするならば、これはまだ道路が未完成のままであったけれども、だれが通したのだということになれば、これは許される問題ではないと思います。ですから私が一番おそれるのは、何といってもなだれ、豪雪で、いまの作業の状況では、これは二度、三度繰り返されてくるのじゃないかと思います。しかも、ほかの競技種目から全部考え合わせ、オリンピック村から競技場までに行くのに一番長距離を持っておるわけであります。それをバスでゆられながら、ゆられながら三十キロも行くわけです。そうしてそこで競技をするということになるわけです。一そうそういう不安をなくしていかなければならないという観点から、いま大臣からお話がありましたけれども、湖畔の一方通行にしていきたいのだというお話、けっこうでございます。それを私はさらに循環道路を当然つくっていくべきじゃないか、その恵庭岳から南側のすそを回ってオコタンペに通ずる道路を丸駒まで延長して恵庭岳を一周する恵庭岳の循環道路の建設をいまのうちにやっておけば、かりに毎年毎年競技をやるにいたしましても、十分に将来のためにも大きな貢献になるのじゃないか、この点はひとつ大臣の在任中に実施していただきたい、こう思うわけです。
  28. 西田信一

    ○国務大臣(西田信一君) 御意見私も全く同感でございまして、少なくとも今度女子のほうは予定どおり七日に行ないました。トレーニングは七日、それから八日には女子の滑降が行なわれました。九日の男子のトレーニングが十一日に延びておる、それから滑降競技は十日の予定が十二日に延びたのでございます。これは非常に危険をおかして通したというふうにもお話がございましたけれども、私どもはオリンピック当時までには防雪工事も十分完全に行ないまして、そういう危険のないように、こういうことを十分に考えておりますし、それからまた少し幅を広げまして、そうして雪が降りましても除雪が十分可能であるように除雪対策につきましても本格的な検討を加えまして、支障のないように考えておりますけれども、しかしながら先ほど申し上げましたように、支笏湖の周辺を通しますと、いまお話しのように環状道路になるところでございます。もしここが一方通行になりましても、逆のほうから回っていきましても行けるということになりますから、ぜひともひとつ支笏湖周辺のわずか七キロ程度でございまするから、北海道自然保護協会のほうでも慎重な御意見でございまするが、事オリンピック、国際的な大行事でございまするから、自然を痛めないように配慮しながら、そこを通してもらいたいということを、実は私から内田厚生大臣によく御相談を申し上げまして、近く公園部長も現地へ行ってみようということになっております。道のほうもぜひやりたいというお考えでございますから、ぜひ御了解を得て、得られるならばぜひとも周回道路、つまり環状道路になりますが、これをつくって万一のことにも備えたい、お説のようにひとつ進めてまいりたいと考えております。ただそういうことで自然保護、風致地区の保護という立場からちょっとまだ問題がございますので、その問題をひとつ何とか解決してお話しのように建設を進めたいと、こう考えております。
  29. 宮崎正義

    ○宮崎正義君 風致地区もけっこうでございますが、人間があってその風致をどうのこうのということでありますし、人命のほうを先に考えられて、そして人が競技をやるわけであります。風致地区が競技をやるわけではございません、あくまでも人が競技をやるわけであります。人命をとうとぶ意味の上からいきましても、当然設備はもちろんであり、道を通ずる、道を開いていく、そこは私は主眼を置かなければならない、この考え方に大臣も同じだと思いますけれども、さらに一つしかない道がかりに競技が終わったとします、そのあと途中でそういう九日の日のような災害があったとすれば、そこで全部宿舎にも帰ることができない、雪の中に閉じ込められているということは、北海道ではままどの地域においてもあるわけであります。そういうこと等をよくお考えの上で、あくまでも人が競技をやるんで、その人の安全をどうするかという点をはっきりお考えの上にやっていただきたいものだと思います。これは私の意見でございます。  さらに先ほど大臣のお話でありますと、十二月一ぱいには諸施設が完了する。そしてプレオリンピックの開催も可能にしたい、こう言われていることに意を強くするわけでありますが、そこでいまもお話もありました点の中の管理の上から、オリンピック施設の管理の上からこの使用計画というもの、それをお伺いしておきたいと思うのですが、いまの恵庭岳の滑降の競技場でございますね、これは施設がいま大臣のお話にあったように厚生省との約束もあるので、原形に復していかなければならないというような最初の話があったと聞いているんですが、そういたしますと、いま私が大臣に要望したこと等もちょっと変になってくるんじゃないかと思うのですが、この点厚生省のほうとどういうふうになっておりますか。
  30. 西田信一

    ○国務大臣(西田信一君) いまお話がございましたように今度のオリンピックに使います競技場のうち恵庭岳、それからたしか真駒内の農事試験場の土地を借りて使っておる距離競技とか、そういうのはオリンピックが終われば原形に復すと申しますか、それはあとは競技場として使わないというような条件で用地の使用を受けておるというのがあるようでございます。しかしながら私どもでき得るならば、ことに恵庭岳の滑降競技場なんというのは、何か世界的にもきわめて優秀な滑降競技場だというような折り紙がついておるようでございます。したがいまして風致を著しく害するということがないならば、ぜひこれはオリンピックが終わりまして後も、これも残すようにしたい。ことにこのオリンピック開催をきれた土地というものは、ただオリンピックのときだけ施設ができてあとはなくなってしまったというのでは、非常にきびしいのでございまして、ことに世界的な総合された冬季競技の適地ということになるわけでありますから、これから大いに日本は観光の面でも、ことに冬季の観光なんということにも大いに力を入れていかなければならないと考えまするし、その問題につきましては、いまここで私ははっきりあとは残りますということを申し上げることは、現時点ではできませんけれども、十分これからひとつ内部的な相談もし、それからまた厚生省等とも御相談を申し上げまして、そうしてでき得るだけひとつあとに残るようにいたしたいと、こういうふうに私ども宮崎委員と同感に考えております。しかし相手のあることでございますから、十分そこら辺の理解を求めて、これが将来活用されるようにというふうな努力をいたしたいと考えております。
  31. 宮崎正義

    ○宮崎正義君 それはぜひ将来のためにもそれを進めて実現をしていただきたいということを、切に要望しておきたいと思います。  それから競技の施設名として大倉山のジャンプ競技場、あるいは真駒内のスピードスケート競技場、真駒内屋内のスケート競技場、真駒内のバイアスロン競技場、これらは国が行なうようになっておるのであります。そのほかに市でやるもの、また組織委員会のほうでやるもの、こういうふうに分かれておりますが、十二月に先ほど大臣は完成するとおっしゃった。そうしますと昭和四十六年は、来年度この施設の管理は、この国のもの――市のものは市でやるでしょう、組織委員会のほうはまたどういうふうにやるのか。どこで管理をして、その一切の費用、経費、そういったものがどこが主管でどのようにやっていくのか、一つずっといいますか、具体的なお考えを伺いたいと思います。
  32. 西田信一

    ○国務大臣(西田信一君) あるいはもし私に誤りがあればあとで訂正さしていただきますが、完成をいたしますと、これはオリンピックを開催するIOCから委託を受けておりますのは、日本オリンピック委員会であります。そのオリンピック委員会からさらに委託を受けまして、実際に行なうのは組織委員会であります。組織委員会のほうにオリンピックまではこれは管理をまかされることになるだろうと思います。市の分も同様だと思います。組織委員会がつくりますもの、もとよりそうでございます。それからオリンピックが終わりました後のことにつきましては、まだこれをどういうふうに管理するか、国立のものもございますし、市立もございますし、これはどういうふうに管理するかということはまだ未定でございまして、最も有効な方法でこれが管理、運営されるということにならなければなりませんし、そういう検討は今後において行なわれることであろうと思います。
  33. 宮崎正義

    ○宮崎正義君 この管理上の問題を非常に地元では重要視しているわけです。したがいまして、さっそく十二月に、ことしのうちにできるとすれば経費は相当かかってくる。これをはっきり組織委員会が管理するということになるのだと、私は心得てよろしゅうございますか。
  34. 西田信一

    ○国務大臣(西田信一君) 私もそのように考えておりますが、もしまだ具体的な話が詰まっておらない面がございますれば、あるいは私、誤りがあれば、適当な機会に訂正させていただきますが、組織委員会が運営するものと心得ております。
  35. 宮崎正義

    ○宮崎正義君 先ほど来からお話をしてまいりましたことで、何といっても北海道のオリンピックを迎えるということは、これはまことに日本にとってもうれしい行事でございますので、冬季間の道路の交通を確保するためには、除雪作業の、排雪等の事業を強力に実施しなければならない。同時に、あくまで人命をもとにしたすべてでなければならないという観点に立って、さらに滞りなく進められていっていただきたいことを希望しておきます。  次には、石狩川の河川の改修工事の件につきまして、この現況を、どういうふうに今日なっておりますでしょうか、御説明願いたい。
  36. 西田信一

    ○国務大臣(西田信一君) お尋ねが石狩川の改修の現況ということでございますので、あるいは建設省当局からお答え申し上げるのがよろしいかと存じますが、石狩川につきましては、北海道で一番大きな、しかも重要な河川でございますので、石狩川の改修、あるいは堤防の築設等につきましては、全力をあげて重点を置いてやっておるところでございます。しかしながら、まだ工事は中途でございまするし、地形によりましては、堤防はなくてもその洪水時に溢水するということのない地点もございますが、堤防が全部できておらないために、やはり洪水時にはんらんをするというような地点もまだ残っておりまして、これにつきましては鋭意改修に力を注いでおる次第でございますが、お尋ねの点がどういう点を尋ねられるのか、ちょっとよく私にはのみ込めませんでしたが、もし具体的なことについてでございますれば、建設省のほうからお答えいただければよろしいのじゃないかと存じます。
  37. 宮崎正義

    ○宮崎正義君 これは開発庁のほうでやっているわけですが、昭和三十六年から石狩川の改修事業をやっておりますが、私の申し上げたのは、全体の石狩川という面からお話しのようであったものですから、現在その工事が渋滞しているところがあるわけですね。これは御存じだと思いますけれども、浦臼地区のことでありますが、三十六年から実施されて、たしか三十七年、八年、九年ごろまでに全部の買収が終了して、そうして、もうすでに完了していなければならないという時点にきているわけであります。それがいまだに一部分だけが残っておりますけれども一これに対する対応策といいますか、それについてのお考えを伺っておきたいと思います。
  38. 大和与一

    ○委員長(大和与一君) スポーツ大臣にお願いしますが、御答弁はもうちょっとスピーディにやっていただくとみんな助かりますが。
  39. 西田信一

    ○国務大臣(西田信一君) 浦臼地区につきましては、全体が五千八百メートルの計画に対しまして、四十四年度末では五千三百二十メートルできておりまして、残りが四百八十メートル未完成でございます。この未完成の個所につきましては、いろいろ用地関係で困難な事情があるようでございまして、この点につきましては、建設省と十分連絡の上、関係者の方々の御協力を得まして、四十五年度早々何とかそこの地区は工事を実施して、現地住民の要望にこたえたい。かように考えております。
  40. 宮崎正義

    ○宮崎正義君 これは、たった一カ所だけが取り残されて、あとは全部完成している。一部分だけができないために大きな支障を来たしているわけです。それで、もう融雪の時期にまいりまして、これは、もしはんらんするようなことがあったならば、これはたいへんなことになると思うのです。したがいまして、これは争訟中の問題にもなっているくらいのところでもあります。その後の経過というものが私は知りたいわけです。
  41. 新保實生

    ○政府委員(新保實生君) 失礼でございますが、訴訟事件のその後の経過じゃなくて、この工事の個所についての……。
  42. 宮崎正義

    ○宮崎正義君 訴訟事件を含めてですね。
  43. 新保實生

    ○政府委員(新保實生君) 訴訟事件は二件発生いたしておりますけれども、一つの事件につきましては、昨年、四十二年から十一回ほど口頭弁論が行なわれておりまして、訴訟係属中でございます。この次の口頭弁論はことし四月の十日ごろと、こういうふうに聞いておるわけでございます。いま一つの訴訟事件でございますけれども、これはいろいろいきさつはございましたけれども、四十二年の十二月に判決がございまして、その後高等裁判所に控訴がなされたわけでございますが、高等裁判所でも判決が下ったようでございます。それで、そういう事情でございますが、残された四百も八十メートルの工事個所の部分につきましては、いま開発局の、石狩川の開発建設部内において関係の方と鋭意折衝中であると、間もなくこの問題解決するのではないかと、こういうふうに承知いたしております。できるだけ早く話をつけまして工事を完成いたしたい。かように考えております。
  44. 宮崎正義

    ○宮崎正義君 この問題は、時間をうんとかけてやらなければならない点が多々ある。したがいまして、次の機会等をみまして深く掘り下げていきたいとも思っておりますが、いずれにいたしましても、いまの御答弁にありましたように、いっときも早く円満解決の道をとる以外にないわけです。三十九年、四十年には完成されていなければならない。四十二年ごろには全く完成されていなければならないところが、いまだに完成されていない。ほかの地域は、三十九年には買収等も全部終了しているというふうにも記憶しておるわけでありますが、融雪期を控えまして一番こわいことはその一点であります。さらに大臣のほうからもこの問題に真剣に取っ組んでいただきたい、地元に呼びかけていただきたいということをきょうは要望いたしまして、後日にこの問題を譲りたいと思います。私の質問を終わります。
  45. 大和与一

    ○委員長(大和与一君) 本件に対する質疑は、本日はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午前十一時四十一分散会      ―――――・―――――