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1970-03-10 第63回国会 参議院 逓信委員会 5号 公式Web版

  1. 昭和四十五年三月十日(火曜日)    午前十時十五分開会     ―――――――――――――   出席者は左のとおり。     委員長         近藤 信一君     理 事                 長田 裕二君                 新谷寅三郎君                 松平 勇雄君                 永岡 光治君     委 員                 植竹 春彦君                 古池 信三君                 郡  祐一君                 白井  勇君                 菅野 儀作君                 寺尾  豊君                 久保  等君                 野上  元君                 森  勝治君                 塩出 啓典君                 村尾 重雄君    国務大臣        郵 政 大 臣  井出一太郎君    政府委員        郵政大臣官房長  野田誠二郎君        電気通信監理官  牧野 康夫君        郵政省郵務局長  竹下 一記君        郵政省貯金局長  山本  博君        郵政省簡易保険        局長       上原 一郎君        郵政省電波監理        局長       藤木  栄君        郵政省人事局長  中田 正一君        郵政省経理局長  溝呂木 繁君    事務局側        常任委員会専門        員        竹森 秋夫君     ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に  関する調査  (郵政事業の運営に関する件)     ―――――――――――――
  2. 近藤信一

    ○委員長(近藤信一君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。  これより郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。  本件に関し質疑のある方は順次御発言願います。
  3. 永岡光治

    ○永岡光治君 これから緊急質問といたしまして、郵政大臣にお伺いしたいわけでありますが、実は、参議院の逓信委員長あてに、福井郵便局の一職員から匿名をもって、いまから読み上げますような手紙が参りました。本来ならば委員長から大臣に質問すべきなのでありましょうけれども、本委員会運営の都合上、理事としての私からかわりまして手紙を読み上げます。一体どういう実情なのかをただしてみたい、このように考えているわけでございます。まず読み上げてまいります。  『突然失礼します。逓信委員の皆様にお取次ぎ下さい。  私のいる福井郵便局では、一月頃から労働組合を脱退するかどうかでもめています。私は、今組合を脱退する必要はないと思っていますし、もし、脱退者が出て組合が二つできると職場でいがみ合いが起き、仕事がうまくいかないと思っています。でも、課長は、この際だから脱退した方がいいよと勧めます。同僚で「主任」への近道だと誘われている者もいます。  しかし、今回の問題を私なりに考えますと、どうも不純なものがあるように思います。  その一つは、管理者やそれに近い人達が論功行賞を求めて″票集め″をしている感じがするのです。特に、日頃あまり口もきかない人が私たちに接近してきて、食事に誘ってくれ、その中で必ず組合の非ぼうや出世の必要を説くのが、この問題と関連して何かあるようであり不可解でなりません。  もう一つは、三十万とも四~五十万ともいわれている多額の金が上から流れてきているということです。だから五十人や六十人では第二組合をつくることはできないんだ、なんとか百人以上にしたいと意気込んでいる人もいます。そうかと思えば、某主任は官舎に呼ばれて脱退強要か推進役を指示されたのか、なやんでいるそうです。この主任は全然ノータッチだったため活を入れられたという話です。  こうなると、私もやや冷静さを失ないそうです。  信頼してきた課長も既に渦中の人のようですし、相談する人もなく困っています。もちろん、私は今どうする力も持っていません。  事業のために今組合が二つになる方がいいのか、やはり疑問が残ります。  逓信委員会の皆様の調査をお願いして、すっきりした結論を出して頂きたく思いましてこの一筆を書いた次第です。  今日まで考え抜いたのですが、どうにもならず「近日中に反全逓組合をつくるから月曜日(九日)までに返事せよ」といわれているので急いでこんな方法でお願いすることになりました。』  以上のような手紙でございます。  言うならば、管理者が組合員に第二組合をつくれ、全逓を脱退しろ、そうしたほうが出世の近道だ。しかもこれによりますと、上のほうから三十万とか四十万という金が流れて、そのために工作をしている。そういう金がある。どういうところか知りませんが、食事に誘われたり、あるいは官舎に来てのいろいろの経費に使われている、こういう内容のようであります。もしこれが事実とすれば、これは事業の上から見ましても、また労働法と申しますか、そういうたてまえから言いましても、不当介入という問題がありまして、非常に私は重大な問題だと思うんです。私がここで取り上げましたのは、突然この問題が出たからというのではございません。この問題は、数年前からしばしば私ども職場に参りましたつどに、このようなケースを聞くからであります。そういうことであれば好ましくない労働慣行ができたり、あるいは職場の中に平地に波乱を求めるようなことをしては、これはいま郵便が一体どうなっておるかといえば、国民から指弾の的になっておる最中でありまして、皆が協力をして、一日も早く正常に復帰しなければならない重大な使命があるにもかかわらず、そのことをよそに、労使間でこういうトラブルを起こして、国民はそっちのけのこういう状態では困るのであります。こういう観点から、一体郵政大臣は、この問題にどういう考えを持っているのかということをただしたい、こういうことで、きょう緊急質問をすることにいたした次第でございます。大臣の御答弁をお願いいたします。
  4. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 永岡さんにお答え申し上げます。  私もいまお読み上げになりました文章はここで初めて伺う次第でございまして、詳しいことはまだ聞いておらないのでございますけれども、省の原則的な方針だけ私からお答え申し上げておきたいと思います。もちろん、省といたしましては、労働組合の組織を弱体化するために、これに対して介入したり、あるいは権力をことさらに用いるというようなことは、これはもう労働組合法の規定によっても禁止をされておるところでございます。そのようなことは一切行なってはおらぬと私は思いますし、また行なうべきではない、こういうように考えております。その方針のもとに下部の管理者に対しましても常に指導をしておるところでございます。また、具体的な事実関係等につきましては、局長が来ておりますから、そちらから御答弁申し上げたいと思います。
  5. 永岡光治

    ○永岡光治君 事務当局から御答弁をいただく前に、大臣に重ねてお尋ねを申し上げる次第でございますが、もし、このようなことが事実とすればいかなる態度で臨むのか、大臣の決意のほどをこの際明確にしていただきたいと思います。
  6. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 事実関係をやはりよく調べてみなければわかりませんが、かりにそのような事実がありとしますならば、いま私の申し上げましたような方針のもとに姿勢を正さなければならぬ、かように考えております。
  7. 永岡光治

    ○永岡光治君 姿勢を正すことは当然でありまするが、かりにも、こういう行動を起こすということになって、これが事実とすれば、断固たる処断を私はお願いしたいと思うのであります。よろしゅうございますか。
  8. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) よくその事実を調べました上で、しかるべき処置をしなければならないと思っております。
  9. 永岡光治

    ○永岡光治君 仮定の問題だということになるわけでありますが、実は私と大臣との認識が多少違っておる点がそこにあると思います。これから調べて、もし、そういうことがあればということでありますが、そういうことは事実であろう、間違いなくそうだろうと思っておるわけです。というのは、私自身実はいままで問題にしなかったのでありますが、現場のいろいろなところに参りまして体験をしておるからであります。しかし、私はあえてそのことをいままでは処断を迫るとか、そういうことなしにきました。もっと話し合いの中でそれは解決すべきものである、こういう感じからきたのでありますが、こうひんぱんに起こってまいりますと、しかも逓信委員長あてに、こういう文書が匿名といってもやがてわかることであります。だれが出したか、その筆跡を調べればわかることです。これはきわめてやむにやまれぬ立場で出したと思います。本人は匿名で出してもこれはわかるわけであります。それにもかかわらず匿名で出すということは、これは気の小さい人であろうと思いますが、堂々と言える人も私は知っておりますが、こういうような事実があるとすれば、き然たる態度で臨まなければならないと思います。と申しますのは、労働組合の行為についてはき然たる態度で皆さんは処分をしておるが、管理者に対する処分は甘いのです。そのことがやはり管理者に対する不満が出、そのことが因となり、果となって勤労意欲がそがれ、そして今日また郵便が遅滞する原因のすべてとは申しませんが、その一助となっていることは事実でありまして、私はそういう意味ではき然たる態度をとるべきだと思うのでありまして、その意味で大臣にき然たる態度でこれは処断をすべしということを私は申し上げたいので、その辺の考えは一体大臣はどうかということを明確にしていただきたいと思うわけであります。
  10. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) まあ匿名の投書であるから、これは責任あるものではないとはあえて私は申しませんが、まあおそらくこの方の個人的な訴えと同時に、あるいはまた組合を通じて別途のお申し出のようなものもやはりあるのではなかろうか、そういうような諸般の情勢もさらに十分検討いたすつもりでございます。もし、これが不当行為であるということが明確になりました暁においては、いま永岡さんのおっしゃるような方向において処分をいたしたいと、かように思っております。
  11. 永岡光治

    ○永岡光治君 それで、大臣のいまの御答弁ではあまり実情を詳しく調べていないのでということですが、これは直ちに調査をされるつもりでございますか。
  12. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) さようにいたします。
  13. 永岡光治

    ○永岡光治君 その調査の際に、実は要望があるわけでありますが、従来こういう労働不当介入の問題については、たとえば具体的に申しますと、その起こりました郵便局長あるいは部長さんというような管理者に聞く、あるいはそれを中心に調べるのが従来の慣例のようであります。そうなりますと、不当介入を加えた、いうなれば、加害者についての調査でありますから、自分に不利な証言をしようはずはありません。ましてや、ただいま大臣のお答えのように、そういうときには処分をするということになれば、それを恐れまして、やはり言いそびれるのが人情の常と思います。むしろ被害者のほうを私は中心に調べて、裁判でいえば、これは被害者は原告になるわけでありますから、原告の主張を聞き、被害を調べるのが私は調べのあり方だと思うのであります。そういう意味で、調べる際には、この被害を受けているという言い方はおかしいのでありますが、こういう勧誘を受けたり、あるいはそういうこの組合を脱退しろと強要されている、そういう諸君の側の調査をし、それと両方突き合わせて公正な判断をするのが私は正しいのではないかと、かように思いますが、大臣のお考えは私の考えと違いはございませんか、お伺いをしたいと思います。
  14. 中田正一

    ○政府委員(中田正一君) ただいま御指摘の点につきましては、大臣御答弁のように、これからさらに調査するわけでありますが、一応昨日、調査室を通じまして御連絡がありましたので、現地に問いただしたところでございます。まあ早々の間でありますので、最終的な結論というわけではございませんが、いままでのところでは、そういう事実はないというふうなことになっております。  さらに大臣のお述べように調査を進めることは、これは当然でありますが、その際、従来郵政省と全逓との間の話し合いは大体こういうことになっております。こういった問題が起きた場合には、労使双方でその問題について事実を出し合って明らかにしていこうと、また問題の起きた場所からしかるべき離れたところで、と申しますのは、郵便局段階の場合には郵政局、あるいは郵政局段階の場合には本省において、冷静に判断し得ることろで意思疎通をしていく。まあいろいろの疑わしい事実があった場合に、誤解に基づく場合もございますし、いろいろございますので、組合からその事実を提起してもらって、その事実をめぐって問題を解明していこうというようなことで、こういった問題処理のルールというか、やり方を話しあっておるわけでございます。  まあ今回のこの福井の問題につきましては、まだそこまでの段階に至っておりませんけれども、いままでの全逓本部と郵政省の話し合ったルールによりまして、これをまず労使相互間で事実を明らかにしていくというようなことにつとめなければならぬというふうに思っておるわけでありますが、そういった際に、先ほどお話しの趣旨なども十分考慮に入れながら進めたいというふうに思うわけであります。
  15. 永岡光治

    ○永岡光治君 この際こういうものと関連をして、再びこういうようなことが起こらないようにという意味で、私はいままでの実例を私の知る限りにおいて、こういう例がありますよと、そういうことのないようにという意味で、注意を喚起しつつ質問をするわけでありますが、実はいままで一年間の過去の例を調べていただいて資料を出してもらえばさらにはっきりすると思うのでありますけれども、全逓の組合員であるとかあるいは第二組合にいかないからというようなことで、主任に昇格をしたり、主事に昇格をしたり、あるいは課長補佐に昇格をする、あるいは課長代理に昇格するというふうな場合には、どうも従来の私どもが理解しておったものと最近の情勢とは非常に違ってきているようでありまして、そういう者を飛び越えて、順序を非常に狂わして、そして第二組合の者を抜てきするとか、あるいは第二組合をつくった人を抜てきするとか、こういう例がしばしばあるようであります。これは決していい慣行ではないと思うんです。それがゆえに他の人がくさってくるわけです。私は年功序列必ずしもそれ一本やりでやるべきだという考えは持っておりません。けれども、なるべくならばその職場がうまくいく、だれもがなるほどと納得するような抜てきであることには異存はございませんけれども、あまり職場に混乱を起こすような人事はやるべきではないのではないか、こういう実は考えを持っているわけです。  ところが、どうも最近はとてつもない職場からとてつもない職場に全逓の組合員なるがゆえに回されたり、あるいはそうでない人が、全逓の組合員でない、第二組合員なるがゆえに、優位な職場のとてつもない優位なほうに転勤をさせられたり、配置転換をさせられたりということがしばしばあるわけです、これはもういなめない事実でございます。もし、私の言うことが間違っているというならば、全国の最近一年間における各郵便局の各職場の人事異動の具体的な人名と職歴をおとりになったら、これは明白であります。だから、これは私はおかしいと思うんです。何かやっぱり作意がある。だからこそ、こういう職員を見ますに、勧誘されますると、どうもおれは第二組合にいかなければまずいのかなという気持ちになろうと思うんです。いま大臣は、職場に入られましてから、そう私どもほど感じないかもしれませんけれども、非常に職場は暗うございます。特に、この第二組合のあるような職場は暗いし、そして全般的にいえば勤労意欲をなくしております。希望を持っておりません、若い青年が。非常に残念だと思うのであります。それは、第二組合をつくったり、組合の首根っこを押えつけてぎゅうぎゅう言わせることで決して希望を持ったり、職場が明るくなるものとは私は考えていないのですけれども、どうもそれが今日の実態のようでありまして、したがって、こういうことをなくすようにしなければならぬと思うのでありますが、調査の上にあたっては、いま人事局長からも、私が質問いたしましたような趣旨で、被害者側と申しますか、そういう勧誘を受けた側の人の調査もやるということを明確にするそうでありますから、してもらいたいと思うのでありますが、そういう方向でぜひひとつ調査していただいて、もう二度と再びこういうことのないように、もちろん私は全逓の組合員あるいはその他の組合員の要望は理解しつつも、必ずしも全部の行動が一〇〇%正しい、あるいは行き過ぎがないとはいいません、あると思います。ずいぶん反省しなければならない点もたくさんあるだろうと思いますが、同時にまた、管理者側にも感情的な行き過ぎがあるようであります。産経新聞の記事を見ましても、東京の郵政局長と、杉並の郵便局長が、労働組合のほうから数点にわたる項目をあげまして、人権じゅうりんとして訴えられておる、裁判所に提訴をされておるという事実もあります。これは火のないところには煙は立たぬ、こう言っているとおり、すべてそのとおりだとは言いませんけれども、そうとられるような、そういうふうに感じられるようなものがあったと見ても私は差しつかえないのじゃないかと思うわけでありまして、そういう意味からいいますと、これはどうも管理者側にもやはり責任がある。だからそういたしますと、一方だけのものを責めるだけではなく、私も実はこう考えておるわけです。職場に混乱を起こしたのは組合も悪いかもしれぬ、労働組合も悪いでしょう。しかし、それを取り締まることのできなかった管理者も責任を負うべきである、こういう私は固い信念を持っておるわけであります。それをおさめきれないようなだらしのない管理者はやめてもらうべきだ。あるいは職場から退いてもらいたい。そのき然たる態度を持たなければ職場を動かすことにならぬ。これは労使双方のことを問題にするのではなくて、そのことが国民にたいへん迷惑を及ぼしているからであります。最近でも、入学期を控えまして、私の世話した子供の学資が間に合わないために非常に困りまして、一通は届いたけれども、一通は届かないということで、その分の立てかえを昨日ですかやっといたしまして届けた。ところがあと夕方になって一通は届きましたが、翌日になってまた一通届くという、これはもしそれが届かなかったら……。幸いにして私の世話したものがちょうど都合よかったからいいようなものの、そうでなかったら、これはたいへんな結果になるようなこともあるわけであります。いかに郵便の遅配が国民に迷惑を及ぼしているかということは、もう大臣みずから御存じだろうと思うのでありまして、それを解決するのが、こういった第二組合をつくったり、労働組合の首根っこを押えていじめつけたりすることで解決するものでもないのだ。もっともっと労働組合を理解して働いてもらう、勤労意欲をわかしてもらう、そうして国民にサービスをしてもらうというような、こういうような労務政策でなければ、私はだめなのではないかと思うからこそ、この問題を取り上げて、このようなあり方ではだめですよと、再びこういうような事件を起こさないように、郵政当局はひとつ考えを変えた労務政策をやるべきじゃないかということを考えておるわけでありますが、こういう私の考えについて、大臣は一体どう考えておられるのでありましょうか、それをひとつ明確にお答え願いたい。
  16. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 第一線の職場のことにたいへん通暁していらっしゃる永岡委員が、ただいまるるお述べになりましたことは、私も憂いをともにする点において全く同感でございます。まあ最近新聞紙上等にも、ときおりトラブルが報道されるのでございますが、これはまことに不幸なことであります。そうしてやはり郵便を利用していただいておる国民大衆に対して、これは管理者も、それから労務者も、ますます反省しなければならぬ問題だと思うのでございますが、とりわけそういう場合、管理者としては、十分に行き届いた配慮を持って、職場に働く人たちの気持ちの中へ十分浸透するような配慮をしなければならぬと、かように心得ておる次第であります。
  17. 永岡光治

    ○永岡光治君 それで、私の意見に大臣は賛成していただくならば、私は、その一つの方法として、職場に混乱を招いておるやっぱり一つの大きな理由は、たとえば現業の郵便局で、局長にそういうことを交渉してもらっても、私のほうの権限でないんだからという理由があるようであります。その話し合いをしていない職場が非常に多うございます。話し合いのできてない職場ほどまた混乱を来たしておるわけであります。対話を深めるということは、今日の時期をおいて私はないと思うのでありますが、その対話をどうしてさせないのでしょか。たとえば具体的に申し上げますと、郵便局長は、そこの分会の組合員の役員と話し合いをしないということにしているようであります。いろいろ話を聞いても、それに応じない。それから郵政局段階でもそのようであります。そういう対話を深めないで、どうして仕事がうまくいくのでありましょうか。私はどうも不思議でならぬのであります。それはやはりできることとできないことがありますから、話し合いをした上でそれはできないんだぞと、できないことは明確にぴちっと言うべきです。いいかげんな返事をせずに、できることはこうすればできますよと、それをはっきりさして、そして仕事をやってくれという、そういうけじめをつけなければならぬと思うのでありますが、できないことまで要求しようというから、私のほうも一切会わないんだという職場もあるようでありますが、そういうやり方は私はまずいと思うのでありますが、この点は大臣はどう考えておりますか。
  18. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 職場の長が働いている人々と話をしないという方針が出ておるようなばかなことは私はないと思います。実際、その疎通なり交流なりがうまくいっておらぬという事実があるならば、これはやっぱり解きほぐすくふうをしなければならぬ、かように存ずるわけでございます。
  19. 永岡光治

    ○永岡光治君 そうであれば、ひとつ、対話ができるように指導していただきたいということを、私は十分大臣は理解できると思うのでありますから、そのように御指導いただきたいことと、もう一つ、こんな混乱を起こさない重要な問題の一つに、機構上の問題があると思うのです。公平なるべき人事の異動、案を作成すると申しますか、そういう権限を人事権とかりに称しましょう。そういう人事権と、それから労務対策の仕事を持っておる者が同一人事部というところでやっておるところに私は問題があると思う。人事をあずかる者は、どこにも超然とした立場に立って公平にものを見るべきだと私は思っておるのです。人事部長が労務対策をやり人事行政をやるということは、これこそが問題を起こす一番大きな原因でありまして、このような心配の事件が数限りなく出てくるわけであります。だから、私はこれを分ける必要があると思うのでありますが、大臣はどのように考えておりますか。
  20. 中田正一

    ○政府委員(中田正一君) 労働関係の業務を処理する者が、人事にタッチするというのがいかんと、好ましくないというお話でございますが、これは別個に処理することによって、また問題が複雑というか、問題の処理がおくれるというようなことにもなろうと思うのであります。われわれ郵政省としては、労務管理、人事管理というようなものをこまかく細別せずに、広い意味で職員を管理するというようなことから人事管理を進める。そういたしますれば、当然、地方におきましては、人事管理全般について責任を負う者が労働問題あるいは人事あるいは福利厚生、そういったものについて統轄するという立場になると思うのでございます。もちろん、事務的には人事を担当するセクションというものが別にございます。人事課長というポストがございます。労働関係については管理課というポストで行なうということでありまして、管理課、人事課というものがおのおの別の組織で動いておるという面では、ただいま御指摘のような線で処理されておる。ただ、それを統轄するものは必ずどこかに生ずるであろうと思うのであります。労働担当の部長と人事担当の部長を離してみましても、必ずそれを総合するものがまた、どういう名前かわかりませんが、できるわけであります。まあ最終的には、地方の場合には、郵政局長というようなものになるわけでありまして、これはもう運用の問題であろうというふうに思うのでございます。
  21. 永岡光治

    ○永岡光治君 気持ちは、そういう気持ちでおそらく人事部長の下に人事課と労務課と申しますか、そういう労務を担当するものを二つ置いたのだろうと思うのですけれども、結果がそううまくいっていない。これも事業上私は非常に心配しておるわけですが、仕事を一生懸命やっておる貯金課長、保険課長、あるいは郵便課長という人が、一生懸命に仕事をして成績をあげても、その人よりは労担と称して労務担当に来ている、まあ課長代理とか、そういうところの者がどんどんそれ以上に抜てきされていく、あるいは労務関係を担当している人のほうがポストがよくなっていくという今日事実があるわけです。それは現実なんです。そのために現場の課長さんがくさりつつあるという問題なんです、私の心配しておるのは。これはたいへんなことだと思います。本来労務行政というものは、事業部門が前面に押し立てていって、それがうまくいくようにサービス部門としてやるのが私は労務行政だと思います。ところが、労務行政といいますか、労使関係のほうが先に立ってしまって、事業というものはどこにすっ飛んでいってしまったかわからないようになりがちなのが今日の状況であります。それがしばしば人事局長、いま現業に起こっておる事態。うそだと思ったら、最近の一年間の事実を見てごらんなさい。現業の課長さんよりか、現実に労担の課長さんのほうが、労担の局長さんのほうがどんどん上がっていっております。これはよろしくないという私は実は考えを持っておるわけです。よろしくないということは、現業の一線に携わっておる課長さんや、あるいはそういう仕事に携わっておる者をくさらせている。それは何から来るかというと、労担というものと人事というものが一つの人事の中にあるために、ちょっとおかしな動きをするやつは、労務行政の立場からおかしなことをするやつは、おかしい、こういうことで左遷されるわけです。こういうことがあるわけですね。労働組合と仲よくやったその局長が左遷されておるのです。仕事を持ってりっぱにやっておるにもかかわらず、そういう人がおるのです。だから、それは何の原因から来るかといえば、人事を壟断させることになる、人事部長というものが、二つあるから。こういう結果になる。人事というものは労務行政もやるし、郵便も貯金もやる、保険もみるでありましょうし、全般的に見て高い見地から同時にそれを公平に判断をするという立場でなければならぬと私は思うわけでありまして、そういう意味で、いまのままでいくとますます労使関係、この労務行政というものがだんだんおかしな方向にいってしまいますよ。いまに事業がどこかへすっ飛んでしまって、労使関係のみが表面に出て、郵便がおくれてしまうということになりはしないかということを私は心配しておるのでありまして、これは私はひとつ十分考えてもらいたいと思うのでありますが、どうでございましょうか。
  22. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) いま御指摘ございました点は、まあ必ずしもその労務担当の職員がことさらにそれがゆえに重要視されて云々ということではなかろうと私は思いますけれども、しかし、御指摘のありましたような点は、これは十分に検討に値いたしますから、その辺はひとつ十分に運用の面で是正をしてまいりたいと、このように考えます。
  23. 永岡光治

    ○永岡光治君 運用の面でやるべきはずだといって今日まで来たのですが、なかなかその実効があがってないと私は思うので、私は、人事行政、労務行政の前に事業を心配するものですから、御承知のとおり、いま郵便はどっちを向いているかわからぬ状態なんです。たいへんな問題ですが、それに一向、あまり熱意が入っていない。たいへんなことだと思うんですが、いまだに労使関係だけにこの問題を集中さして、これを改善しようとしていないところに問題があるので、もともと労使関係の不誠意なところからくる問題もあるんでしょうけれども、もうちょっと郵便というものを真剣に考えていただきたいと思う。そのためには、いまのような労使慣行があって、その労使慣行が、いろいろ原因を調べてみますと、どうも第二組合にいかなきゃ出世もせぬと、一生懸命働いたところで大したことないじゃないかということになって、そんならかってにしやがれ、どうでもいいやと勤労意欲はだんだん減ってしまう。そのことが高じて、また、何を上のほうから命令されてもかってにしやがれということになる。それを見かねて、今度はトラック部隊と称する郵政局の十数人の者が職場に来て、ストップウォッチでもってはかって、一通何分で区分しているかということを調べてみたり、これはナンセンスです。そんなことでもって私は郵便はよくならないと思うんです。もっともっと郵便局の職員が――労働者が一生懸命働きたいような体制が、私は話し合いの中から出てくると思うんですが、それがやられていない。ただ押えつけてやろうということのみでもって、そのことにつながって人事行政をやって、少しでも第二組合のほうを、全逓の力を弱めるためにいろいろ工作をされておると、これは、私はどうもこういうことが東京のみならず、地方に行ってもみなそういう感じがあるんですから、そういうことではいけませんから、人事行政というのはもう少し別個な高い観点から公平に見るべきだと、大臣そうでしょう。本省の局長さん方も、本省の局長、課長はげた箱順ですよ、これは。それでいいと思うんです。それで局内がうまくいっているんですから。ところが現業はどうか、現業は。第二組合にいくやつは抜てきして、現業は違うと、げた箱順じゃないと、そんならどうでもいいと、こういうことになっているから問題が起きてくるわけです。まことに、それは人事行政というのは別個に――大臣の統轄のもとですから、十分正確を期せられると思うんですが、現場の人事までは大臣の目が届かないんです。だから、そういう意味で人事行政というものも、私はもう少しき然たる独立性を持たしたほうがいいんじゃないか、こういうふうに思うわけでありますから、いまお答えいただけなければやむを得ませんけれども、十分これはひとつ検討に値するものとして参考にしていただきたいと思うんですが、それに関連して、実はこういう話を聞いたけれども、事実でありましょうか。人事局長にお尋ねいたしますが、現業の人事権は現業の郵便局長にまかしてある、こういう話を聞いたのですが、これはほんとうでございましょうか。
  24. 中田正一

    ○政府委員(中田正一君) 人事の運用について、前々から大臣の任命権を各団体に、郵政局長にまかしておるとか、あるいはまた郵便局長にまかしておるということはございますが、最近特にその大臣の任命権の委任について操作、変更を加えたというものはございません。
  25. 森勝治

    ○森勝治君 ちょっと私、関連で。  現業の局長、たとえば〇〇郵便局長というふうに任命権の一部を、一部と言わない、任命権を委譲したとおっしゃっておられましたね。そうなると、任命権を各局長が持つということになって、おっしゃるとおりならば、郵便局長が組合から団体交渉を申し入れられた場合に断わるすべはないはずなんですね。ところが、どうも上司と下部の断絶のせいか、話し合いに応じようとしないでしょう。特にちょっとでも問題があれば、郵政局から何々連絡官、郵政省の昔の検非違使みたいなのが行ってですね、局長の上に位して、これが事労務に関することをやってしまって、一般労組法に基づく団体交渉その他というのは全然たな上げされている現状じゃないでしょうか。そうでしょう。問題が起これば、局長じゃなくて、たとえば一例で、東京郵政局の埼玉県のある局に何かが起きた場合には、東京郵政局から浦和の郵便局に駐在している何々連絡官、統轄局の駐在員が出ている。この人の権限に全部労務関係が掌握されるんでしょう、そうでしょう。そうすると、あなたの言われた権限委譲なんていう、それはどういうことですか。辞令出したり首切りするときの資料を整えるだけですか。若干いまの問答聞いていますと、下部の現実というのとあなたのおっしゃっているのがわれわれどうも合点がいかないですよ。ですからもっと規程とか規則とか、法があるわけですから、そういう根拠の上に立っての御答弁いただかないと、どうも一時のがれの御答弁のように聞こえるんです。私の邪推であり杞憂であれば幸いですけれども、どうかその点をひとつ明確にしていただきたい。
  26. 中田正一

    ○政府委員(中田正一君) 任命権の運用について申し上げたいと思います。具体的に例をあげますれば、職員を採用するという場合に、郵便局の場合には郵便局長が職員の採用を行なう。そしてまた、これを主任にするという場合には、普通郵便局であればこれは郵便局長の権限である。主事に昇任されるという場合には、これは郵便局から上申して、郵政局において郵政局長の権限で主事の任命を行なうというふうに、いろいろのケースに応じて任命権の運用を行なっておるわけであります。  ところで、職員の採用をする、あるいは職員を主任にするという場合には、それは郵政局長の権限であるから、労働組合がその問題について話し合いにいった場合に応じないのはけしからぬというお話でございますが、この点は少しく問題のあるところであろうと思うんであります。と申しますのは、人事の運用、これは労働法の上でも管理運営事項の最たるものである。そういう問題については、これは団体交渉にはなじまないということで、これはもうあえて国家公務員だけでなしに、一般の民間企業においても個別の人事、だれが主任になるとか、だれが昇任する、そういう個別の問題は、結局、そこの職場の長が諸種の資料に基づいて判断する、そうせざるを得ない、人事の問題については。というようなことになっておりますために、個別的な人事について、職員の中から、組合の側からその人事について団体交渉ということで申し込まれた場合には、これはそういうことの性質をよく説明しまして、団体交渉には応ぜられないというようなことで処理しておるところでございます。
  27. 森勝治

    ○森勝治君 団体交渉に応じないからけしからぬなどという暴言は私は申し上げたつもりないんです。あなた方すぐそういう曲解をされるからいけないんですよ。労働組合が人事権に介入できぬ云云なんていうことは法で明らかに定められていることですから、こんなところで論議する必要ないんですよ、明確になっているんですから。ただしかし、一年間に同じポストを三回もたらい回しされるんですよ、そういうことがあるんですよ。そうなれば当然職員が自分の所属する組合に管理者の不法な人事権の行使という問題について訴えるでしょう、組合が。なるほど一年間に三回も同じ郵便局でぐるぐるたらい回しする。大臣、あなたの選挙区ですよ。いいですか、あなたの選挙区の中で、こういうことが行なわれている。同一人を一年間に三回も全く一方的に局長が、おまえここの主事だよ。二月たって、おまえ、今度こっちじゃだめだからまた戻れ。年に三回もやる。あなたの選挙区です。  それから、失礼でありますが、発言したついでにお許しいただいて、もうちょっとふえんしたいと思うんですが、いま永岡理事が福井県の例をおとりになりましたが、大臣の選挙区、あなたの選挙区の中にも、これとおぼしき問題があります。具体的に申し上げたいが、関連ですから詳細には申し上げませんが、長野県の上田郵便局――あなたの選挙区であります。この中では、たとえばメーデーへ参加した職員が、上田郵便局の職員でありますから、自局へ戻る、参加して帰る。メーデー参加ですから、どこの組合だって、たとえば全逓とか国鉄とか、教組とかという腕章を大体巻く慣習になっています。これらの職員が自局へまた戻る。郵便局の門に入ろうとするときに、全逓という腕章をつけて職場へ入ることはまかりならぬ、取りたまえと言う。いや、私は荷物があるから、この荷物は組合事務所に持って帰るのです、あなたのほうで許可した組合事務所ですから組合事務所に入ることを許してくれ、と言っても許さない。またたく間に課長諸君が十何名も集まってきて職員を入れないのです。大臣、あなたは先ほど永岡さんの質問に対して行き過ぎの管理者は断固処断する。三度目の再々質問で、そういうお答えをいただきましたが、私もそれは当然だと思っております。だから、この上田局の話も、あなたは自分の選挙区ですから、つぶさに御承知だろうと思うのです、福井のことは別として。このように至るところにあるのです。私は先般も若干ことあげしました大船渡の問題もそうであります。杉並局の問題もそうであります。大阪郵政管内の各県におけるもろもろの問題があります。  この際、さらに付言いたしますが、きょうも各局長おいででありますが、それぞれのポストは違っておりますが、数年前、私は皆さんとお話し申し上げたときに申し上げた。こういう具体的な事例があるじゃないかと言った。たとえばこのような例を申し上げた。いま永岡理事がここで当初発表されたようなことを申し上げたときに、あなた方は私に何と言ったか。森先生、そんなでたらめなと言って、あなた方は異口同音に冷笑されたではないですか、皆さんどうでしょう。私は先々般、関西の例を皆さん方に調査した結果を申し上げた。これと同じような状態、そのときは、ありません、具体的に、そんなことはありませんと、あなた方言われた。言われたけれども、なぜこういうふうに次から次へと同じことが出てくるのだ。おかしいじゃないですか。  それから、あなた方、人事の問題は云々と言っていた。なるほど人事権は管理者が握っているところでありましょうから自由にできるでしょうが、しかし機械ではないのです。荷物ではないのです。心があるのです。あなた方は権力で、この荷物をかたわらに簡単に動かすことが人事権でできると思っては大間違いですよ。宮仕えでありますから、形の上では従うでありましょうが、心には反抗の芽ばえがあります。これが事業愛を阻害する優なるものです。私はそう思う。権力にはかなわない、一人一人の個々人は。しかし、心の中では、なんて冷酷無残な上司であろうという、この下部の全般的な空気というものが職場を暗くしている、私はこう思う。あなた方が何と陳弁これつとめようと、次から次へとこういうことがあとからあとから、全くこれはもう枚挙にいとまがないですね。幾つあげても足りない。次から次へと出る。  そこで、私はあなた方に特に申し上げたい。郵政省の最高幹部の諸君は、失礼だがまだ皆さんはげた箱とか何とかおっしゃったが、げた箱でもどこでもいいでしょう。とにかく階段を早く上がろうということばかりお考えなさっておるから、上からがちゃんがちゃんと機械的に命令されて、それで現場の長が今度は下部とのあつれきで、今度は、上からそんなことできなければやめろと、相当強いそうですから、あなた方の命令が。ですから、勢い組合と激しくせり合う。こういうことが私はままあるだろう、これがすべてだとは思わない。しかし至るところ、もう四年も五年もこうやってわれわれが毎年毎年、職員団体とあるいはまた郵政の職員と上司とのあつれき、相克の問題を繰り返し繰り返し発言をしなければならぬということは非常に残念なんです。大臣いいですか、よく聞いていなさいよ。しかしあなた方が、かつて私が質問したときに冷笑したごとき事態であるならば次から次とこういうことは起こらないのですよ。ですから、郵政のこの労務対策そのものでも世上何と言っているか。郵政にはハト派とタカ派があって、ハト派が労組団体なり、職員団体の融和策を打ち出せば、片やタカ派が陰で情報を流し、連絡してぶちこわしている。いずれも、それは郵政の幹部の諸君が高位高官をねらうそのしわざである、こう陰口されている。ちまたのささやきでありますから私は無責任に発言をいたしました。しかし、これが全部がはたしてちまたのささやき、いわゆる巷間伝うるところという世間話、うわさ話だけでわれわれは笑って済まされるだろうかどうだろうか。私は、先般郵政事業にはビジョンがないと言った。従業員の生産の意欲をかき立てるような何ものもないではないかと私は申し上げた。それは、上司がいわゆる自分の身を思うためにポストあさりばかりをやって部下をいじめて、何でもいいから保険の募集率を上げよう、貯金の額を上げようと下部にむちゃくちゃに押しつけてきている、こういうのが、一つ一つ取り上げれば、それは個々の問題でありますが、全般的な問題でこれを総合的にものを見ると、そういう一つ一つのものが、あるいはそれが細胞であっても、やがて郵政の事業を阻害する大きなガンとなってしまう。したがって私は、この際幹部の諸君に特に反省を望みたい。質問をして反省を望むのは要望になりますけれども、たとえば新しい管理者の手引き、こういうのを出された、数年前。われわれがこれを指摘し、あなた方が改訂版を下部に流されたといったって何を下部にやったのです。新しい管理者の手引き――旧ですよ、一番最初出された、昭和三十三年ごろですか出された、あの管理者の気引きの、あのとおりを労務担当局長がやっているのじゃありませんか。一昨々年あなた方は、そういうことはやめましたといって改訂版を出された、われわれに約束されたのです。各局長並んでわれわれと約束された事実があるわけでしょう。ところが改訂版を出したといっても改訂版の内容でやってない、労務取り締まりは。管理者の手引きは、この前申し上げた、何が書いてあるか、全逓は事業の敵であるというこの管理者の手引き、この精神が今日なお各郵便局の管理者諸君の胸に生きている。だから職場を分断させ、分裂させる、憎みを育成する――あなた方はうそだと言ったって、現実にあることじゃありませんか。私は、これで関連ですからやめますが、先般私が関西を調査いたしましたときに、この中にいるじゃありませんか、私の部屋に来て、君たちこういうのがあるじゃないか、外部に出して恥ずかしいじゃないかと言ったら、森先生、そんなばかなことはありませんよと言って笑ったのですよ。あなた方の公開の席で私はそのとき見せたつもりなんです。  そういうことはさておいて、何としてもあなた方が労組に対するこの根本的な考え方を変えなければいかぬ。摩擦、相克、あつれき、これは今後もなお長く続くでしょう。郵便事業の伸展などというよりも、自分の部下の心を掌握できないで何の管理者、何の局長ですか。私はそう思う。どうかひとつそういう面で、あなた方が従来の、組合を分裂させる、弾圧させる、組合を敵視させる、管理者だけが事業愛に燃えていると思い込んでいる労務政策というものは一切一てきしていただきたい。関連ですからあまり長いといけませんから私はこれでやめますが、この点については大臣と、それから所管の人事局長の御答弁をいただきたい。
  28. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) まあ先般も森委員の御質疑にお答えをしたと思いますが、やはり人間対人間の関係でございますから、これを大事にしなければならぬというのが私は基本だろうと思うのです。そして悪循環みたいなものがありとすれば、これはやはりどこかで断ち切らなければいかぬのじゃないかと思っています。それで、いま管理者に対して非常にきびしい御批判をいただきましたが、これはこれで十分に、きょうは局長の諸君もいますから、おことばを受けとめるでございましょう。  それから同時に、これはまあ労組のあり方というものも、先ほど永岡さん言われるように、これは全部十全というかまえ方でもないようでございますから、これはこれでやはりひとつ皆さん方のお力も借りて、そういう点、日本の郵政事業をどう持っていくかという点について私は思いは一つでなければならぬと考えます。そんなつもりで当たる所存でおります。
  29. 中田正一

    ○政府委員(中田正一君) 労使関係の安定というような事柄につきましては、ただいま大臣答弁された趣旨に従いまして、われわれ事務当局もこれを進めておるところでございますし、今後ともそのつもりでございます。  先ほど御質問の中で触れられました人事権の運用の問題については、これはもとより公正を期して職員の信をつなぐという立場から配意しておるところでございます。人事は、発令してしまえば一回限りで済むというものでございません。必ず、部内職員あるいは世間からも批判されるものでございます。そういう批判に耐え得るようにということで、公正に人事はとり行なうべきものであると、常日ごろ関係者を指導しておるところでございます。今後ともそういったことで進めたいと思います。
  30. 永岡光治

    ○永岡光治君 あまり時間をとっても何ですから、これで質問を終わりますが、先ほど大臣も触れられましたが、私は気持ちは理解していても、やはり労働組合全般が一〇〇%いいとは思っておりません。ときには、行き過ぎもありましょうし、しかし、その中で因となり果となって、いろいろ複雑なものが出てきたものがあろうと思います。そこらあたり、十分理解してやらなければいかぬと思いますが、私の心配するのは、やはり何としてもいまの事業が、何しろ国民に対して接する事業だけに、非常に信を国民から問われる段階に来ておるわけでありますから、この正常化について、ひとつどうしたらいいのかということ、それは単に労働組合を押えつけて、職員を押えつければいいということではなくて、もう少し現業の管理者諸君というものはそれをうまく統括をしていけるという、そういう人物を現業の一線に出してもらいたいと思うのです。  そういう意味からいいまして、これは最後の質問になるわけでありますが、やはりいろいろなトラブルを起こした原因が労働者の側だけではないような問題があるとすれば、労働組合側の処分をするということと同時に管理者についても、これはやはり何がしかの処分があってしかるべきだという実は考えを私、持っております。そのような管理者はやはりよくないのだ。けんか両成敗という意味ではありませんけれども、往々にして、そういうことをするほうがどうやら正常運行をさせるのにいいんじゃないか。管理者一〇〇%いいということには私、ならぬと思うのです。そういうこともやはり正して見て、そして適材適所に配置する、こういう方向にいってもらいたい。このことを最後にお願いと申しますか、希望の意見を付しまして、大臣の答弁をいただいて私の質問を終わりたいと思います。
  31. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) おっしゃる点もよくわかります。そうして、どうも管理者と働いておる諸君とがことばが通じないというようなことではこれはたいへん残念であります。したがいまして、よく現場のあり方等も検討いたしまして、そういう条件の整備というようなことにも意を用いまして、一には管理者としての心がまえといいますか、あるべき姿、こういうものをきちんとさせることと、同時に労組の諸君にも対話を通じてやはりともどもにこの大事な事業をささえていると、こういう気持ちをふるい起こしていただいて、一そうの改善につとめてまいりたいと、かように考える次第であります。
  32. 野上元

    ○野上元君 私はすわって質問しますから、どうかすわって御答弁願いたいと思います。  私の質問の内容については、すでに何項目か事前に通告がしてあるわけですが、その中に労使融和の対策についてというような問題が一項目加えられておるわけであります。本来ならば、全般的な問題を先にやるべきでありますが、たまたま、いまこの問題が出ておりますから、午前中この問題で質問をしてみたいと思うのですが、いま永岡委員から福井郵便局における事件について取り上げられて、それからふえんをして、労働組合に対する郵政省の考え方というようなものについていろいろと質疑応答があったのですが、私もその点について、もう少し皆さんに質問をしてみたいと思うのです。特に、人事局長が当面の担当だろうと思いますから、先にしていきたいと思うのです。  いま郵政省の人事当局としては、労働組合というものに対してどのようにお考えになっているのか、その点をひとつお聞かせ願いたいと思います。
  33. 中田正一

    ○政府委員(中田正一君) 申し上げるまでもございませんけれども、郵政事業のほうは、これはもう職員の事業に対する熱意、責任感というものが基本で仕事が動いていくというわけでございますから、そういった職員の集団である労働組合というものの動きというものが事業に大きな力を持つ、影響力を持つということは、これは当然のことでございます。そういうことでございますので、個々の職員の管理はもちろんでございますが、職員の集団である組合との関係を、これをよく維持していくということが最も郵政事業当面の――これは必ずしも当面だけではなしに、将来とも大きな事柄であるというふうに考え、その上に立って諸般のことを推し進めるということに考えておるところでございます。
  34. 野上元

    ○野上元君 それだけではちょっとよくわかりませんけれども、少なくとも終戦後、アメリカの指導によって労働組合というものが非常な勢いをもって発達してきた、これは事実だろうと思いますが、しかし、その基本的な考え方はいわゆる何といいますか、従来のような天皇の官吏であるとか、あるいは企業もこれは資本家の企業であるとかいうような考え方をやめて、いわゆる労働組合というものをつくって、産業民主主義を確立すべきである、官庁の民主主義を確立すべきである。こういう使命を受けてこの労働組合というものが誕生したことは間違いないと思うし、また、それが果たしてきた役割りも非常に大きいと思うんです。  ところが、どうもやはり昔の人というか、特によき時代に生きた人たちは、労働組合というのはなければないほうがいいんだと、それのほうが事業はうまくいくんだ、いわば、悪とまではいかなくても、必要悪なんだという潜在的な意識がこびりついて離れないんじゃないですか。そういう点がいろんな問題を派生してくる直接の原因じゃないか。そう思いませんか、人事局長。
  35. 中田正一

    ○政府委員(中田正一君) まあ終戦後民主主義ということが大いに徹低されてまいり、その上に立っていろいろの仕組みが動いていく、労働組合もその一つとしてあらわれてきたということでございますので、当然労働組合をよき相手として事を決していくということは、これはもう言うまでもないことでありまして、労働組合あるがために、ものごとが進まないというようなことは、これはあり得べからざることであろうと思うわけであります。労働組合を使用者側との間が円満に維持されておるという限りにおいては、労働組合が業務運営上好ましくないということは、これはもう考えられないわけであります。ただ、先ほど来いろいろお話しありましたように、労働組合の動きにも必ずしも完全なものでないものがある。そういうことをめぐって、その時点においてはいろいろトラブルがある、これは事実でございますが、そういった事柄については、これはもう労使双方努力を重ねて、問題の解決、問題の是正につとめるということであろうというふうに思うのでございます。
  36. 野上元

    ○野上元君 労働組合に対する考え方という一般論的なものについて、あなた方と労働組合あるいは私どもとそう変わりはないと思うんですね。私たちは、この産業民主化なりあるいは日本の民主化なりにとって労働組合というものの果たした役割りは大きいし、これは絶対必要なものなんだと、一般論としては私は言い得ると思う。ところが、あなたのほうは労働組合一般論ではそれは納得できても、しかし、現実にそれでは全逓はどうなんだ、あるいは全電通はどうなんだ、国鉄の動きはどうなんだ、私鉄労組の動きはどうなんだということになると、また議論が分かれてくるんですね。  そこで、私も特に最近感じるのは、なぜそういうふうな郵政と全逓がそんなに感情的に陰湿な関係を持たなければならぬのかということを、つくづく最近感じるんですね。このことは、あなた方も率直に自分の心に問うてみてもらいたいと思うんだが、やはりあなた方の中には、世が世ならばという気持ちがあるんじゃないか。こいつらさえおらなければ事はうまくいくんだがという気持ちが先行するんじゃないか。それが言わず問わずのうちに、新しい管理者というようなああいうものになったり、あるいはさっき話が出ておったように、服務規律はもう厳然たるものであって、局長は分会長と対話する必要なしというふうな、そういうものが出てくるんじゃないかというような気がするんですね。だから、いまあらわれておる現象について、これはいろいろ言われるわけです。これがいわゆる全逓のいまの動きがいいか悪いかということになると、必ずしもいいとは言えないんだというようなことを言外に言われるわけなんですが、そのもとは何ですか。そのもとは、どうも管理者のほうにあるんじゃないか。あなた方のほうにあるんじゃないかというような気がするんですね。したがって、ぼくは労使融和策におけるアプローチのしかたは、あなた方がやっぱり進んでいかなければならないのじゃないか、むしろそういうような気がするんだけれどもね、その点はどうですか。
  37. 中田正一

    ○政府委員(中田正一君) 民主主義は、これはよく言われておりますように、時間のかかる仕組みでございますので、郵便事業の上について、組合があるから、若干事を処するにひまがかかるというようなことがあるからといって、だからないほうがよろしいというようなことは、これはもう現在の関係者として考えておるところは毛頭ないというふうに私存ずるのでございます。そこで、しかし現実にいろいろトラブルがある。そのもとは何かと、どうしたらよろしいかというお話でありますが、これは労使双方ともに、お互いに考えていかなければならぬ。組合側だけ、あるいは管理者が先というようなことでなしに、労使双方とも、これは謙虚に考えていくべき事柄であろうと思います。じゃ、どうすればよろしいかということでありますが、これはもうお互いにルールを守って接すると、これはもう第一番のことであろうと思うわけであります。何もこれは労使間の問題だけではないと思います。一般社会生活においてしかりでありますが、ルールに基づいて相接するというようなこと、それから第二番目には、やっぱりお互いの立場を尊重する、先ほど来お話のように、労働組合に対しては、管理者としても十分労働組合の信義というものを理解した上で接するということ、また労働組合としても、管理者の責務と管理のあり方というものを承知しておのおのその立場を尊重しながら、その限度をわきまえながら相接するというようなことは、これは第二番目の問題でございますし、それから第三番目には、その上に立って誠意を尽くして相接するというようなこと、またそれの延長として、その結果話し合いがまとまり、約束した事柄については、これはお互いにそれを順守していくというようなこと、こういう事柄がうまくいきますれば、労使関係は非常にスムーズにいくと思うのでございますが、現在においては、いろいろそういった点について問題があるということは事実であります。  第一番のところへ戻って恐縮でありますが、やっぱりルールを守ってというのは、お互い労使双方で団体交渉とか、話し合いのルールをきめております。そういうルールを守ること、これはもちろんでございますが、その先に、それ以前に、やっぱり法律で定められたことはお互いに守っていくというようなことが、これが一つの眼目であろうと思います。先ほどから永岡委員からお示しの点は、その点管理者側についての御指摘だったわけであります。不当労働行為というようなもの――それはもちろん法律で定められておるそういう不当労働行為をやってはいかんというようなことから、これはもう管理者としてやるべきでない、そういうようなことが行なわれますれば、お話のようにいろいろ職場がむずかしくなる、これは当然であろうと思います。一方、労働組合側におきましても、法律のもとで禁止されておる行為については、自重してもらわなければならぬというように思うわけであります。ストライキその他の違法行為については、これは自重していただくと、お互いに組合側も法律を守ってもらうと、当局側も法律を守る、またそういう法律の中で示されたいろいろなルール、これを守っていくというようなことでありますれば、労使関係ということはそれほどむずかしい問題ではなくなるのではなかろうかというふうに思われるのでございます。
  38. 野上元

    ○野上元君 私、いま中田さんが幾つかの問題述べられましたように、たとえばルールのこと、それからお互いの立場の尊重あるいは誠意あるいは合法主義というような幾つかの基本的な要件をあげられたわけですが、これは相互に関連しております。ところが、あなた方のやり方を見ておると、ルールが非常に重点になっておるのです、私たちが見ておると。まずルールなんです。このルールにはずれたものは一切話し合いに応じないとかなんとかいうような行き方にやっぱりなりつつあるわけなんです。その点が私は非常に問題があると思うのです。  と同時に立場の尊重――あなた方は立場を尊重しておるか。組合は当局に対して人事権に介入しておるかといえば、介入しておらぬですからね。ところが、あなた方は組合側を分裂させようとする。そういうことを平気でやるのですな、これは立場の尊重じゃないでしょう、これじゃ。これは生命線ですからね、組合にとって組織をいじられるということは。こういうことをやられたら、これはストライキをもって戦う以外に組合はありませんよ、みずからの生命を守るために。そういうことを平気でやられておる。  さらに誠意をもってやられておると言うけれども、それじゃあなた方は誠意をもって郵便局の設備をやっておられるか。これは私はよく知っておりますからね、内容を。郵政の貧乏だということを知っておる上で聞くのです。ところが、従業員はそういうことは関係ないのですよ、現実に設備を電電公社と比べるのですね。いままで一緒にめしを食っていて、電電公社はあんなにりっぱになったのに、なぜおれたちはこの中でみじめな生活をしなければならないのか、職場環境におらなければならないのかというようなことを常に考えるから、郵政当局には誠意なしと言う。それでルールだけ守れと言われても、それは守りようがないじゃないかというような問題がそこに起きてくるのじゃないかというような考え方を私はするわけです。その点で、あなたが言われたようなこの三つのものがうまくいけば、そう大してむずかしい問題じゃありませんよと、簡単に言われるが、実際にうまくいかないのです。ルールがこわれてくると、あなた方は今度は組織に手を入れようとする。ということになると、先ほど来のことになるけれども、労働組合というものはないほうがいい、こんなものがあるからうるさくてしかたがない、あるいはつぶしてしまえ、力を弱めてしまえ、こういうふうに考えられる。結局は、秩序というか、ルールというか、官僚的ルールというものを最重点に取り上げられておるところに問題があるような気がするのだが、その点をあなた方もよくよく考えてもらいたいと思うのです。と同時に、先ほど合法主義ということを言われたのですが、お互いに法律を守ろうじゃないか、確かに法治国家において法律を守るのは、これは当然な話ですよ。しかし、労働法の発展の歴史は、お読みいただけばわかりますが、これは常に支配者が与えたものじゃないのです。常に労働者が団体行動によって戦い取った歴史です、これは残念ながら。常に支配者が、それほど慈愛をもって労働組合に権利を与えたという歴史はありません、幾ら読んでみても。今後もおそらくそうじゃないかという気がするのです。したがって、合法主義と言われるならば、現在の法律は絶対に守るのだということになり、労働組合にもストライキ権をだれかが与えてくれなければならない。しかし、与えるところがないとすれば、みずからとらなければいかぬということになるわけです。だから、あなたの言われるような合法主義であくまでもいくならば、労働組合も現状維持でいけということになるわけです。それじゃ労働組合の基本的権利であるストライキ権はどうなんだ。あなた方はこれを与えようとしない、向こうは戦い取ろうとする。戦い取ろうとするやり方が、これは非合法だとはいえないのですよ、この労働組合運動については。これは放火や殺人とは違うのですよ。放火や殺人は、古今東西を問わず、これはもう悪なんです。しかし、労働組合運動というものは、かつては悪であってもいまでは善である、いまは絶対必要なものであるというふうにだんだん発展していくんですよ。そこに問題があるんで、私は、あなた方の考え方があまりにもかたくなだと、そこのところから若干の摩擦が起きるのじゃないかというような気がするのだが、その点どういうふうに考えますか。
  39. 中田正一

    ○政府委員(中田正一君) ただいま御指摘の合法主義の問題についてでありますが、労働運動の歴史に徴して、スト権といったようなものは与えられたことがない、戦い取ったものである、今後もしかりというお説でございますが、私ども思いますのは、過去のことはいざ知らず、労働運動発生の時期、そういういまから相当以前の時代でありますれば格別、現在の民主主義体制のもとにおいてはすべて国会においてものごとが円滑に処理されるという場合には、これは必ずしも過去の例というものは当たらないのではなかろうかというふうに思うわけであります。現に労働運動の中で一般民間の場合についてはすでにはっきりとしております。ただ、郵政を含む国家公務員の場合にはその職務の公共性から制限がされておる。また、それにはそれに対する代償措置というものをとられておる。調停、仲裁というような制度もとられて現在の制度になっていることは、これはもう申し上げるまでもないわけであります。また、考え方としていろいろの御主張をされることは、これはもとより自由でございますが、これは先ほどもちょっと申しましたように、国会の場において、決せられるわけでありますから、そういう方法で現在問題になっているような事柄についても大いに議論されるにしても、それまではやはり法律の定むるところによってお互いに行動すべきではなかろうかというふうにわれわれ常日ごろ考えておるところでございます。
  40. 野上元

    ○野上元君 それじゃ具体的に聞きますが。公務員制度審議会でいまストライキ権の問題をやっていますね。公務員にストライキ権を与えるかどうかという問題でいま議論が展開中ですね。まだ結論が出ておらぬようです。NHK会長の前田さんが会長の公務員制度審議会がありますね。その中に郵政省の担当者は入っておりますか。
  41. 中田正一

    ○政府委員(中田正一君) 郵政省から入っております。ただいま前の人事局長、現貯金局長の山本局長が入って審議に参画しております。
  42. 野上元

    ○野上元君 そうしますと、山本さんはおられるかどうか知りませんが、その中でストライキ権についてどういう態度を表明されましたか。
  43. 中田正一

    ○政府委員(中田正一君) 私、直接審議に参加しておりませんので、間接的なことでございますが、ただいまの審議の段階は、団結権ということから逐次争議権、そういう方面に入ってまいるということで、まだ郵政の場合、公共部門の争議権の問題についてまで論議が及んでいないように聞き及んでおります。
  44. 野上元

    ○野上元君 まあ現実には、そこまでいっていないというのでしょうが、やがてこれは問題になると思いますが、その問題になったとき、郵政省としては公務員にストライキ権を与えるべきか、与えざるべきか、ハムレットじゃないですけれども、どっちの態度をとりますか。   〔委員長退席、理事永岡光治君着席〕
  45. 中田正一

    ○政府委員(中田正一君) その問題については、さらにこれから省内関係の向きといろいろ審議を尽くして結論を出すべき事柄であろうというふうに考えております。
  46. 野上元

    ○野上元君 それじゃ、中田さんは労働組合のストライキ権という権利についてはどういうふうに見ておられますか。
  47. 中田正一

    ○政府委員(中田正一君) 労働組合の争議権については、これはもう憲法の認めるところ、定めるところでございまして、ただ憲法におきましても、これはもう申し上げるまでもないことでございますが、公共の福祉のために制限される、制約されるというようなことで、すべての労働組合に争議権を認めるかどうかというようなことは、これはそのときの社会情勢において定められ、国会できめられる問題であるというふうに存じております。
  48. 野上元

    ○野上元君 国会で定められるということはそれはまあ当然ですがね、最終的には立法は国会ですから。しかし、提案をするのは大体慣例として行政府がやるわけです。その場合、その立案をされる有力なメンバーである郵政省が公務員のストライキ権についてどういう考え方を持っているか、公務員制度審議会でどういう発言をされるのか。許すべきでないと発言されるのか、許すべきであると、基本的権利であるからそれは当然許すべきであると、こういうふうに発言されるのか、その態度はまだきまっておらないのですか。
  49. 中田正一

    ○政府委員(中田正一君) ただいまの問題について、私どもまだ最終結論に達していないというふうに思っております。
  50. 野上元

    ○野上元君 先ほどぼくは労働法についての沿革的なものをちょっと申し上げたんですが、しかし、それは過去の歴史であって、歴史は必ずしも繰り返すものではない。将来はまた違った形にあらわれるだろう、こういうふうにあなたは言われたんですが、こういうことになると郵政省もストライキ権を認めるというような態度になることもあり得るということですか。
  51. 中田正一

    ○政府委員(中田正一君) 公務員制度審議会の構成はこれは労働組合側、使用者側、それから公益委員側という構成でございまして、郵政省は使用者側委員として参加しておるということでございますので、これは争議権を与える与えないということに郵政省がタッチするというか、与える立場であるというのでなしに、使用者側の立場でいろいろ発言していくことであるわけでありまして、労使双方の意見、その中でさらに公益委員がいろいろ判断し、さらに政府において、そういった審議会の審議模様を尊重しながら提案という次の段階にまいるものであろうというふうに思います。   〔理事永岡光治君退席、委員長着席〕
  52. 野上元

    ○野上元君 まあ、あなたのいまの立場からすればですね、なかなかこの問題むずかしいと思います。しかし、私は先ほど言ったようにやはりあなた方は使用者の代表として出ておられるわけですね。だからあなた方の態度というのは非常にむずかしいんですね、決定的になると思うんです。というのは労働組合は、これは当然自分の権利だからストライキ権は労働組合に与えるべきであるという主張をするでしょう。公益委員のほうも、それは憲法下で保障されておるものだ、あとは公共の福祉にどういう関係があるかという問題だけを論ずるでしょう。しかし、使用者の場合はこれは違うんですね。公共の福祉に影響がなければ与えてよろしいということをあなた方はかつて言ったことがない。だから先ほど言ったようにこれは戦い取らざるを得ない、戦い取るためにはどうするか。それはいろいろな方法があるでしょう。国会に働きかける方法もあるでしょうし、公務員制度審議会に働きかける方法もあるでしょうし、あるいはあなた方と話し合うこともあるだろう。しかしどうしても、それを与えられない場合は、この合法主義を突破するためにストライキを打たざるを得ないというようなことがあり得るわけなんですね。そのことを私は言っているわけなんであって、これは国会の責任だと言われればまことにそのとおりであって、私たちみずからが立法できないというような今日非常に情けない状態にあると思うんですが、まことに残念です。しかし、いままでの慣例から見れば、ほとんどこれは行政府が提案をして、それをわれわれが審議するというような形式を踏まえてきておりますから、その点われわれも反省しなければならないと思いますが、いずれにせよ、あなた方がこれを認めるということはないでしょう、おそらく。それとも歴史は発展しますか、変革しますか、それこそ断絶がほしいけれども、われわれは歴史の質的断絶、いままでは絶対に与えなかった。しかし、これからはそういうことで断絶をして与える方向に――当然与えるというよりも認めるという方向で使用者側が転換することが望ましいと思う。でないと、いつまでたっても、合法主義を言ってみても、だんだんだんだんと私は労働運動というものは強力になっていくだろうと思うのです。昔は、御承知のように郵政省の中にも遠足会みたいなものがあって、十人か二十人で遠足をしようじゃないかと思って集まった、それでも弾圧された。集まってはいかぬのだということで弾圧されてもだんだんだんだん力をつけてきたのです。だから、そういう歴史上の事実があるわけですから、この辺で歴史を断絶して、あなた方が思い切ってそういうふうに向こうにも基本的権利を与える、そのかわり自分のほうの権利は絶対守るということが必要なんじゃないか。向こうだけ与えぬ、自分だけルールを守ったり権利を守ったのでは対等の話し合いができない。そこに陰湿な関係が生まれてくるのじゃないかという気がする。私は、ストライキ権というものは与えてもストライキができないかもしれませんよ、労働組合によってはかえってストライキ権を与えたために労働組合がぶっつぶれるかもしれませんね、乱用して。それは労働組合のみずからの責任だと思う。それは自分の判断によってストライキを打つ打たないということをきめるわけだ、必ずしもあなた方が心配されているようにストライキ権を持たれたら何をやられるかわからぬというような前提的な考え方、先入観というもの、コンプレックスというか偏見というか、そういうものは持つ必要がないのじゃないかと思うのですが、その点は中田さんどう思いますか。
  53. 中田正一

    ○政府委員(中田正一君) 争議権を認める認めないという問題は、労使双方の問題でなしに、もっぱら広く国民の立場から議論せらるべきことでありまして、使用者側から与えられるとか与えられないとかいう考え方は、これはいかがなものかと思っております。もっぱら、国民の立場から、公務員制度審議会の場でいえば公益委員などが決定的な判断を下される問題、その場合にもちろんそのときの社会情勢、国民の世論というものを背景に公益委員もいろいろ考え判断されるものと思うのでありまして、使用者側が与える、与えないという事柄ではないのではなかろうかというふうに思うのでございます。
  54. 野上元

    ○野上元君 私のことばがちょっと不適当ならば訂正いたしますが、与える、与えないじゃない、公務員制度審議会の中で当然その意見を聞かれる、郵政省は。郵政省としては全逓にストライキ権を与えるべきかどうかということを聞かれるでしょう、会長から。その場合に認めるとか、認めないとかいうことを聞かれるわけですよ、だからそのときにあなたのほうは一体どういう態度をとるのか、認めるということになればこれは歴史の断絶です、質的断絶がそこで行なわれるわけです。しかしながら、認めないということになれば、やはり歴史は繰り返すのです。そのことだけ覚えてもらいたい。だから基本的な問題をここでやってもしようがないのでこれで閉じます。  その次に、立場の尊重ということをさっき言いましたね、さっき福井の問題が出たのですが、こういうことが、あなたは調べたけれども、早々の間でまだはっきりわからぬが、そういうことは事実ありませんと言っている。これは相当の犠牲を払って書いたと思うのです。こんなものがありませんだけでは、一片のあなたの答弁で済まされるものではないと思うのです。事実これは先ほど森委員からも言ったし、永岡委員からも言ったように、各地で起こっている問題がたまたま福井で起こったというだけの話で、全体的なこういう状況があるということになりますね。そうすると、もしこういう事実があるとするならば、もうおそらくこれは労働組合の買収ですからね、何十万円も金をかけてやって、不当労働行為の最たるもの、しかも労働組合の生存に触れる問題、こういう管理者が郵政省の中におるということは非常に遺憾です。そこで合法主義なんだが、あなたが言われるように、お互いに法律を守りましょうというなら、こういう事実があったときに、ばっさりと処分しなければいけませんよ。労働組合が争議行為をやります、公労法上許されてない争議行為をやる。しかし、覚悟してやっておるわけです。やむを得ないんだという考え方がある。先ほど言ったように合法主義でいけば……。しかしあなた方どんどん処分していますね。労働組合はちょっとでも違法な行為をやればどんどんと処分されるが、管理者のほうは、こんな重大な違法行為をやっても、いや、そういう事実はございませんと済まされておる。そこに、さっき言った立場の尊重なんというものはない。一方的であるということで、ますますこれは陰湿な関係が生まれてくると私は思うのですが、その点どうですか。
  55. 中田正一

    ○政府委員(中田正一君) 福井等の問題が不当労働行為と断定されますれば、先ほど大臣の答弁の趣旨によりまして相当の措置を講ずることになろうと思います。
  56. 野上元

    ○野上元君 そうしますと、この福井事件というものは、私もいまもらったばかりで調査していないので中身はわかりません。わかりませんが、こういう事実ということは、これは大臣の意思に反することですね。あるいは郵政当局の労務政策に反することですね、明らかに。その点はどうですか。
  57. 中田正一

    ○政府委員(中田正一君) 仰せのとおりでございます。
  58. 野上元

    ○野上元君 あなたはこういう事実はありませんと、こう言われたけれども、ありませんということは、あるはずがないという意味ですか。あるはずだけれども、調べてみたけれどもありませんという意味ですか。
  59. 中田正一

    ○政府委員(中田正一君) 昨日、電話で照会し、電話で報告を受けたところによりますれば、投書のような事実はないということでございます。
  60. 野上元

    ○野上元君 そうしますと、あるはずはないということではないのですね。そしてあなたのほうの情報は一方的情報ですね。そのことだけ確認しておきましょう。
  61. 中田正一

    ○政府委員(中田正一君) 問題になっております投書が匿名によりますために、われわれのほうで調べようと思いましても、これはなかなか十分手が尽くせないわけでございます。管理者を通じて調査せざるを得ない。これが、もし何のだれがしというふうに名前がわかっておりますれば、その者についていろいろ事情を調べるということができるわけでありますが、いかんせん匿名でございますので、ただいま何ともその辺までは手が及ばないという事情でございます。
  62. 野上元

    ○野上元君 この問題は、先ほど論議されましたのでこの程度でやめておきますけれども、その次に、誠意の問題なんですがね。これは、井出大臣とも友人関係にある小坂徳三郎さんが最近、本をあらわしていますね。中田さん、読んだことありますか。――その本の中に、こういうことが書いてあるのですよ。――小坂さんは信越化学の社長さんですね。私は、従業員を見るのに、これを建物やあるいはその他の手段とは同一視いたしません。従業員そのものが目的であります。主体であります。こういう考え方で、私は従業員に対処しておると、こう言うのです。で、もともと人間を改造しようなんということは、これは人間を冒涜するものである。そんなことができるわけはない。人間は、いわゆるバラエティーに富んでおって初めて能力が発揮できるのであって、それを一つの型にはめようとすること自体が、これは人間に対する冒涜なんだ、そういうことは私はもう一切考えないんだと、こう言っています。そしてあるとき、会社をさらに飛躍させるためにある事業に手を出した、数十億円の資本を使って手を出した、ところが大失敗をやったというのですね。そこで社長は、従業員四千人を全部講堂に集めて、私は、こういう色けを出して、これだけのあなた方の生産した金を使った、しかし大失敗した、まことに申しわけないと言って四千名の人にあやまったというのですね。そしたら、四千名の人が、いや、あなたはこんな結果になることがわかっておるならば初めからやらなかった。したがって、そのことはわれわれはもう不問に付する、今後一緒に、社長と一緒になって信越化学をもり立てようじゃないかと、こういうことで、いまもり立てられてその当時の七・八倍の業績をあげるようになった。そうして自分はしょっちゅう職場におりていって、みんな名前を覚えておる、従業員の。それくらい努力しなければ、ほんとうの意味のみぞは埋まらないだろう、こういうふうに言っておりますね。四千人の従業員を持つ社長がそういう状態なんです。それではじめて私のところは二十年間ストライキも何にもない、しかし賃金はほかのところに絶対に負けない、業績もだんだんあがってきた、こういっておるのですね。そういうことがいわゆる誠意じゃないですか。いまの郵政省の中なんか見てみますと、もう局長が職員を集めてお互いに話し合おうなんということはないですね、見ておると。中田さん、杉並の局へでも行ってみなさい、一ぺん。そうしてみんな集めて、どうしたらいいのか、おれも一緒に苦しもうじゃないかというぐらいのことはやってみたらどうですか。それが誠意じゃないですか。それがなければ、幾らさっきあなた方が言われたように、ルールを尊重しても守られないのだ、私はそんな気がしてしようがないのだ、最近。特に情報化社会になってくると、この非常な社会でしょうから、おそらく人間性はますます疎外されてくるだろうという中で、一体何を希望に従業員は生きていくか。これはあとからまた全般的に質問しますが、そういう問題とからんでいるのです。希望を失っておるのですよ、いま。しかも遅配の原因だって、何も従業員にあるわけじゃないのです。私はソビエトの新聞記事、ちょっと切り抜いてきたのですが、ソビエトにおいても、七十年前にモスコーからレニングラードに手紙を出したら一日で着いた。いまは八日ぐらいかかる。これは世界的な傾向じゃないですか。しかも、遅配に絶対的遅配と相対的遅配とありましょう。たとえば、新幹線ができて大阪までもう三時間で行ける。ところが、郵便は一週間かかるということになれば、これは相対的遅配です。絶対的遅配も相対的遅配もないが、とにかく三時間で行けるところは、まる一日かかっても、もう相対的遅配といえるわけです、いまの時代では。いわんやそれが三日も四日もかかったら、これは絶対的遅配ですね。そういうような状態がこれから出てくるのですね。そういう中で働かなければならぬ従業員に対してどうしたら皆さん方は事業の成績をあげていけるかということをやはりほんとうに考えなければいかぬのじゃないかというような気がしますね。特に若い人を集めて、あなた方、まっ裸になって話し合ってみたらどうですか、問題のあるところを。それが誠意じゃないですか。それはやはりばり雑言を浴びせられるかもしれません。しかし、そんなことをこわがっておったら、東京大学みたいになってしまいますよ、最後は機動隊の世話にならなければならぬという状態になってしまいますよ。それを郵政局はつかめぬはずはないと思います。これはそういう点についてどうですか、誠意の問題。
  63. 中田正一

    ○政府委員(中田正一君) 先ほどお答え申し上げましたのは、労使関係という立場から申し上げたわけでありますが、まあただいまは対職員、職員と直接の関係においても誠意の問題が必要であるというお話、お説のとおりでございます。省としては、そういった職員に対する対策、これは労働組合を通じていろいろ議論もし、事を進めておりますが、さらに職場からも職員の声というものを吸い上げながらいろいろの施策に取り組んでおるわけでございますが、今後もさらに職員にとって魅力ある職場たらしめるような具体的な施策を講じていかなければならぬというふうにいろいろ検討中でございます。
  64. 野上元

    ○野上元君 私は、具体的に注文があるのですが、いま郵務局と各地方本部の団体交渉を見ておりますと、局長は出ないのですね、ああいうことはよくないのじゃないんですか。やはり最高幹部が出て――手を握り合わないで、おれはそんなものは知っちゃいないのだ、おれはまだ高い所におるのだというような、そういう考え方で、最高責任者が出ないで、どうして話し合いができるのですか。そういう慣例やめたらどうですか、郵政省でも。私も全逓の委員長をやったことがあるのですが、必ず大臣と話し合いました。徹夜で話し合いましたよ。それで問題が解決しなかったことは一ぺんもありませんでしたよ。たとえば千円のベースアップを要求してゼロのときもありました。しかし、それはじゅんじゅんと説明された。何日もかかって、大臣からも、経理局長からも、人事局長からも話しがあって、私も納得し、組合も納得させたわけです。それは私もばり雑言を浴びました。しかし、おさめなければならないときはおさめなければならない。しかし最高幹部も会わないで、出るとか出ないとか言ってみても、そんなことはほんとうかどうかやはり疑いますよ。やはり最高幹部が会って話をして、そしておさめていくというルールを復活させる必要がありますよ。郵務局長は、おれはもう全然違うのだ、次長以下にやらせておくのだ。現場もそういう状態ですよ。郵務局長あたりが職員の名前も知らぬというようなことでは、それはやっぱり誠意がないと見られますよ。そういうルールならないほうがいいのですね、そういうルールなら。そんなのをルールと言うんじゃないんじゃないですか。特に、とげとげしくなった今日の社会においては、そういうことはぜひ必要だと私は思うが、郵政大臣どういうふうにお考えになりますか。
  65. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 先ほど来、野上さんと局長とやりとりをされておりましたのを私もつぶさに伺っておりました。あるいは野上委員は私に聞かせるべく局長と問答されたとかように拝察をされます。そして、たとえばルールの問題、あるいはお互いの立場を尊重するということ、さらに誠意とは何ぞや、こういったもろもろの基本的な問題につきまして、非常に本質に触れた質疑応答がございまして、私も、たいへん参考といっては失礼ですけれども、私の気持ちをゆさぶられるものがあったわけでございます。それで、こういうことを申し上げてはどうかと思いますが、私、実はこの任務につきましたときに、どうも大臣も全逓相手だからなかなかたいへんですね、こう言われる。このことは全逓というものに対する一般的なイメージが、何かまあ少し普通の労働組合よりも特徴があるやのふうにも解されるわけですね。何かこう、いまの状態というものが、当局側と並行線にあるような、一体何ゆえかかる事態がもたらされたのか、こういうところに、やはり思いをいたさなければいけない時期ではないか。こういうように考えておるのでございまして、戦後約四分の一世紀が過ぎようとしており、私も、初期の労働関係立法などが出まする際にも議員でおりましたから、そのいきさつはよく知っておるつもりでございます。そして、もうこれだけの歴史をけみしたのですから、もう少し何かよき労働慣行と言いましょうか、労使間のリレーションというものがうまく定着してしかるべきのように思うのですが、それがいま御指摘になるような事態にまだ今日低迷しておるとすれば、お互いによく反省しなければならない点であって、特にこれは当局側としては、顧みて他を言う前に、みずからをひとつきびしく反省をしてみる必要があるのではないか、かように存じておるものであります。
  66. 野上元

    ○野上元君 私は、これで終わります。
  67. 久保等

    ○久保等君 私は、時間がありませんから問題提起だけにしておきたいと思うんですが、先ほど来、いろいろ具体的な問題やら、あるいは一般的な問題について労使問題で質疑が行なわれました。今日当面しておる郵政の事業というものは、もう少し正常といいますか、円滑な運営ができるような状態にしなければならぬということは、だれしも私は異存がないところだと思うんです。やはり最大のガンは、先ほどから言われておるように、郵政の職場に入って感ずることは非常に暗い、それからとげとげしい空気が強いということです。  たまたま私、昨年の暮れに、いままで一度も行ったことないですけれども、福島県下の数局に実は行ったんですが、二局ばかりの問題について、自後適当な機会に御報告を願いたいと思うんですが、したがって、ここで質問をしようとは思っておりませんし、また当然、ですから御答弁もいただけないと思いますが、お調べ願って後日ひとつ御報告願いたいと思うんです。  それは、大野郵便局、この局長は氏家某という局長のようです。それからもう一つは、富岡郵便局、これは久野某という局長です。ほかにも行ったのですが、この二つの職場に行って非常に感ずることは、全く何か労使関係が敵対関係にあるような感じがするんです。同時にまた、私は別に労働組合の立場で行ったわけでも何でもないんですが、局へ行って、第三者であり初対面の私自体に、態度も全く常軌を逸した、不作法というか、まあ常識では考えられないような実は態度なんです。一体、こういう職場があって国民に対してサービスがどうとか、こうとか言ってもナンセンスだと思ったんです。何でも長い間労使関係の問題があったようです。たとえば大野郵便局にしても、ところが前はむしろ比較的労使関係はうまくいっておったんだけれども、さっきだれかも言っておったように、むしろ組合に対して弱腰だというような立場で局長を取りかえたと思いますが、取りかえたいまの局長というのは、全く連日、局長と職場の従業員との間にことばを満足にかわすこともないんじゃないかと思われるような非常に険悪な状態でした。何でも、組合の掲示板が従来局内にあったのを一方的に、自転車置き場のほうに移してしまったといったような、外から聞けば全くくだらないというか、たいした問題でないことで何か両方がいたけだかになって、満足に口もきけないといったようなことで、たいへんな職場の中で問題になっておるんです。こんなことなんかも、さっきから野上委員が言ったようなことで話し合えばたいした問題でないと思うんだけれども、しかし、あまりそれを譲って、従来のように局内に掲示板を置くと、これはまた局長の立場もおかしくなるのかもしれませんけれども、とにかく普通の常識では考えられないようなことでごたごたやっている。したがって、私らが行ってもふくれっつらしてろくすっぽあいさつもしない。それから富岡の郵便局の局長の場合もそうです。われわれのほうであいさつしてもあぐら組んでストーブの前でたばこを吹かしている。とにかく声一つかけない。だれかと思ったら、あとから聞いたらあれが局長だという話を聞いたんです。こういうような局長を置いて、富岡の郵便局にしても日常の業務が円滑にスムースにいっているとは考えられない。  そこで、ここで答弁を願ってももちろん答弁をする材料も何にもないでしょうから、私お調べ願いたいと思うんですが、特に大野郵便局の場合には、労使関係の問題、これが一体その後どうなったのかということ、それから、両局とも一体局長がどういう経歴の人物で、それでこの局長が就任した経緯はどういう一体経緯で就任したのか、たとえば、前の局長がある問題があって更迭をさしたのか、そういった任命さした経緯、こういったことをひとつ別途お調べ願って、御報告を願いたいと思うんです。こういう委員会で、あまりこまかい具体的な問題でああでもない、こうでもないという議論をしようとは思いません。しかし、簡単に結論的に言えば、ああいうとにかく空気や職場の状態では、郵政事業の最も国民に親しまれやすい、また親しまれる、しかも、身近な公共事業を扱っている郵政事業がうまくいかない。そういうことで、一体人事問題をどう考えておるんだろうか、労使関係の問題として、一体どう考えておるんだろうかということについて、私は非常に大きな疑問を持つわけです。ぜひひとつ、こういった不明朗というか、非常に異常な状態である職場なり、あるいは郵便局長の態度、こういったことについては、私はやはりてきぱきと郵政局なりあるいはまた郵政本省なりが指導すべきだと思うんです。これももちろん労使関係に関連する問題ですから、あるいは事は簡単にいかないと言われるかもしらぬけれども、問題は、やっぱり局長なら局長がざっくばらんに裸になって職員に接すると、問題があるならお互いにそれこそあたたかい気持ちで話し合う。こういった中から、おそらく十中八、九まで解決するんじゃないかと思うんですが、それが何かお互いに一歩でも譲ったらたいへんなことになるんだというような気持ちで張り合っている、そとから見ると全くナンセンスだ。そのことが国民にとってたいへん不幸であり、国民がたいへんな迷惑を受けるんですから、そういうことがないようにぜひ願いたいと思うんです。たまたま昨年の年末に私が経験した具体的な郵便局の問題についてお調べを願い、その事情について、御説明を別途願いたいのですが、全国的に何かしら陰湿な陰険な空気が郵政事業の中にある。これは郵政大臣も就任早々でございますが、私は、ぜひ郵政事業をもう少し明朗な郵政事業にするのにはどうしたらいいかということを真剣に考えてもらいたいと思います。  いま申し上げた具体的な問題については、お調べ願って、別途ひとつ御報告願いたいと思います。ただ、いま申し上げたことについて一言、郵政大臣にとにかく従来やっていることについて、どこかで悪循環を断ち切って、郵政事業というものをほんとうに国民に喜ばれる明朗な職場にしてもらいたいと強く要望したいと思うんですが、郵政大臣からちょっと御所見を伺いたい。
  68. 井出一太郎

    ○国務大臣(井出一太郎君) 御指摘のありました具体例については、当局で調べてからにいたしたいと思います。後段にお触れになりました郵政事業の現状、これをもっと明朗なものに再建をしなければならぬ、このことは全く私も同感でございます。私も新任早々に、これをすぐ自分なりに調べてみておるのでございますが、いろんな条件はなかなか悪条件ばかりでございまして、よほどこれはふんどしを締めてかからなければならぬ仕事だと思います。ひとつそのつもりで、今後、御趣旨のような方向で私も取り組んでまいりたい、かように存ずるわけであります。
  69. 近藤信一

    ○委員長(近藤信一君) それでは午前はこの程度にとどめて、午後の一時三十分まで休憩いたします。    午後零時十四分休憩   〔休憩後開会に至らなかった〕      ―――――・―――――