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1970-05-07 第63回国会 参議院 運輸委員会 16号 公式Web版

  1. 昭和四十五年五月七日(木曜日)    午前十時十七分開会     ―――――――――――――    委員の異動  五月六日     辞任         補欠選任      阿具根 登君     鈴木  強君     ―――――――――――――   出席者は左のとおり。     委員長         温水 三郎君     理 事                 岡本  悟君                 金丸 冨夫君                 谷口 慶吉君                 藤田  進君     委 員                 木村 睦男君                 河野 謙三君                 佐田 一郎君                 重政 庸徳君                 平島 敏夫君                 前田佳都男君                 渡辺一太郎君                 鈴木  強君                 瀬谷 英行君                 森中 守義君                 三木 忠雄君                 中村 正雄君                 山田  勇君    衆議院議員        発  議  者  大橋 武夫君        発  議  者  細田 吉藏君    国務大臣        運 輸 大 臣 橋本登美三郎君    政府委員        運輸省海運局長  澤  雄次君        運輸省船員局長  高林 康一君        運輸省港湾局長  栗栖 義明君        運輸省鉄道監督        局長       町田  直君        海上保安庁長官  河毛 一郎君    事務局側        常任委員会専門        員        吉田善次郎君    説明員        運輸省船舶局首        席船舶検査官   内田  守君        運輸省港湾局参        事官       上原  啓君        海上保安庁警備        救難部長     貞広  豊君     ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○全国新幹線鉄道整備法案(衆議院提出) ○港湾法及び港湾整備緊急措置法の一部を改正す  る法律案(内閣提出、衆議院送付) ○船員法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆  議院送付) ○海上運送法の一部を改正する法律案(内閣提  出、衆議院送付)     ―――――――――――――
  2. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨六日、阿具根登君が委員を辞任せられ、その補欠として鈴木強君が選任されました。     ―――――――――――――
  3. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 全国新幹線鉄道整備法案を議題とし、発議者から提案理由の説明を聴取いたします。大橋武夫君。
  4. 大橋武夫

    ○衆議院議員(大橋武夫君) ただいま議題となりました全国新幹線鉄道整備法案の提案理由につきまして御説明申し上げます。  昭和三十年代からのわが国の経済成長は目ざましいものがありますが、反面、この経済成長は、大都市への生産・消費機能の巨大な集積という形で行なわれてきたため、いわゆる過密、過疎現象が深刻化しております。  このような状態を打開して、経済社会の飛躍的発展をはかるためには、国土の総合的かつ普遍的開発を推進し国土利用の抜本的な再編成をはかる必要がありますが、その不可欠の基盤といたしまして、新全国総合開発計画においても述べられておりますように、将来の高度に発達した経済と豊かな国民生活にふさわしい高速高能率の新しい輸送体系の整備が強く要請されるのであります。  いま、鉄道について見ますとき、鉄道による高速輸送は東海道新幹線におきましてすでに目ざましい成果をあげており、さらに現在、山陽新幹線が建設されております。このような実績にかんがみまして、今後新しい高速輸送体系の形成の一環として全国的な新幹線鉄道網を整備していく必要性がきわめて大きく、ここに、この法律案を提出する次第であります。  次にこの法律案の概要について御説明申し上げます。  第一は、この法律の目的でありますが、この法律は、高速輸送体系の形成が国土の総合的かつ普遍的開発に果たす役割りの重要性にかんがみまして、新幹線鉄道による全国的な鉄道網の整備をはかり、もって国民経済の発展と国民生活領域の拡大に資することを目的としております。  第二は、新幹線鉄道の整備の進め方についてでありますが、新幹線鉄道の路線を、全国的な幹線鉄道網を形成するに足るものであるとともに、全国の中核都市を有機的かつ効率的に連絡するものとして性格づけ、その建設につきましては、運輸大臣が、鉄道建設審議会に諮問して建設に関する基本計画及びこれに基づく整備計画を定めることといたしております。  次に、日本国有鉄道または日本鉄道建設公団は、この整備計画にのっとりまして工事実施計画を作成し、これについて運輸大臣の認可を受けて新幹線鉄道の建設を行ない、日本国有鉄道がその営業を行なうこととしております。なお、新幹線鉄道の建設の円滑な実施をはかるため、運輸大臣は新幹線鉄道の建設予定区域について一定の行為制限を行ない得ること、建設主体は調査、測量等のため他人の土地への立ち入り等をし得ること並びにこれらの場合に建設主体は必要な補償措置を講ずることといたしております。  第三は、新幹線鉄道の整備に関する財政上の措置等についてでありますが、新幹線鉄道の国土の総合的かつ普遍的開発、地域社会の発展等に果たす役割の重要性及びその整備の緊要性等にかんがみまして、国及び地方公共団体は建設資金についての、助成、援助、土地の取得のあっせんその他の必要な措置を講ずることとしております。  以上が、この法律案を提案する理由であります。  何とぞ慎重審議の上、すみやかに御賛成いただきますようお願い申し上げます。
  5. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 本案に対する質疑は、後日に譲ることといたします。     ―――――――――――――
  6. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 港湾法及び港湾整備緊急措置法の一部を改正する法律案、船員法の一部を改正する法律案及び海上運送法の一部を改正する法律案の三案を便宜一括して議題とし、質疑を行ないます。  質疑のある方は順次御発言を願います。
  7. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 きょうの質問の予定は、港湾法なり、船員法なり、海上運送法でありますけれども、いま提案がございました全国新幹線鉄道整備法案なんですけれども、私はこの内容についてここで質問する気はないのですけれども、会期がこういうふうに押し迫ってきて、会期延長をしない限り十三日でおしまいということです。きょうあたりこういう提案をされるということは、一体審議をどういうふうに進めようとしておるのか、こういう疑問が出てくるわけです。東海道の列車でいうと、東京行の汽車がもう品川まで来たくらいのところなんです。国会の会期は品川まで来たくらいのところで食堂車に誘われているようなものです。十分な審議ができるかできないかは常識で考えてみてもわかることじゃないか、こう思うんですが、国会審議のあり方として、はたしてきょうあたり提案をするということが妥当であるかどうか、問題がありはしないかという気がするんです。その点まあ提案者がいたら提案者にちょっと聞きたいところだったんですが、運輸大臣のお考えはどうですか。
  8. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) おっしゃるように、今国会はいろいろの事情からして十分な期間がありませんために、議員の各位に対して多大の御迷惑をかけておることはまことに恐縮に存じております。ただ、今回の国会は御承知のとおりに、短期間であるという前提に立ちまして、したがって必要最小限度の法案にとどめたい。新幹線網は、これはまあ議員提案でありますから、私から申し上げるのは適当でないかもしれませんが、一つには、提案者の考え方及びこれを受けて立つ政府の考え方といたしましては、御承知のように、現在の一般鉄道は鉄道敷設法によって一応規制されておる。しかし、一九七〇年代といいますか、あるいは一九八〇年にわたりましょうけれども、その間においていわゆる日本の最近の経済の拡大、こういう点からして貨物の輸送量の激増等から考えますというと、いまからその準備を始めなければ十分でないという点が、おそらく議員提案の一つの理由でありましょうし、第二は、経済の拡大は、全体として経済の拡大は行なわれておるけれども、必ずしも全国のいわゆる調和された開発には至っておらない、この機会に、やはり経済拡大と同時に、それが国土の総合開発につながる必要があるだろうという二つの観点からこの提案がなされたものと考えます。十分な審議期間がないということは御意見のとおりではありますが、しかし、問題は将来の構想が中心でありますので、御審議いかんによってはこれが審議を十分に尽くし得る時間がないとはいいながら、まだおわかりでない方もあろうかと存じます。おそらく議員諸君はせっぱ詰まった今日ではありますけれども、提案をしまして、皆さんの御理解を願う、かような趣旨であろうと存じます。
  9. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 提案の趣旨そのものがわからないというわけではないのです。提案の趣旨はわかりますし、この内容について質問をしたいと思うことも多々ありますけれども、きょうは予定をしていたわけではありませんから、この新幹線整備法案の内容については、私はここで質問しようとは思わないのです。ただ、五月十三日が最後であるということになれば、会期の延長をしない限りほとんど、きょうあたり提案をされると、実質審議の余裕がないということになる。余裕がないけれども、今度の国会でもし通してくれということになると、かまずにのみ込んでくれというのと同じなわけですよ、実際問題として。内容的にいうと、ろくに審議をしないで通してしまっていいようなものではないという気がするのです。その重要性というものは相当なものだろうと思うのです。この問題を取り上げる以上は、やはり相当われわれのほうでも審議のできない部門について、あるいは不十分な面について多くの注文をつけなければならないような気がするわけです。したがって、大臣としては一応日にちはないけれども、今度の国会でもって、議員提案ではあるけれども仕上げをしてほしいという気持ちがおありになるかどうか、それだけの準備を政府としてもされておるのかどうか、この点もあわせてこの機会にお伺いしておきたいと思うのです。
  10. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) 御承知のように、今回の国会でいわゆる新幹線網に関する調査費を相当額計上いたしております。これは技術的な調査だけではなく、経済調査その他総合調査を含めての金額になっておりますので、やはりこの指針となるべき新幹線網という法律案が提出されて、これが可決をされましたほうが、今後のやはり一つの計画を進める上においては非常に利益である、かようにも考えますので、議員提案ではありまするが、皆さんの御協力によってこれが今国会で通過することのほうが、やはり今後の仕事の進め方において――なお、あの法案の中にもありますように、いわゆる財源の措置については政府が検討しろと、こういうふうに法案の内容にもありますので、それらを踏まえて、この法案が通りますれば、政府としても緊急にこれらの措置を講じ、そして調査完了次第直ちに着工するような運びにいたしたい、かつまた、場所によっては、この法案が通りませんと着工のできない場所があるわけであります。これが鉄道敷設法がありませんので、そういう意味もありまして、やはり新幹線法案がこの国会で成立することがより望ましいし、また政府もこれを希望しているわけであります。
  11. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 それでは、もう一つ大臣にお伺いしたいと思うんですけれども、これは新聞にも出ておりますとおり、明八日には公労協のストライキというようなことが予定をされておる。まあまかり間違えば先般の三十日を上回るようなストライキが実行されるという可能性もあるわけであります。もちろん、これは調停段階に入っておりますので、政府が決裁をすべき段階にはないと思いますけれども、しかし、政府側としても可能な限りな努力というものを払っていただく必要があろうかと思うのでありますが、ここで大臣が答えを出すべき問題ではないにしても、大臣として、あるいは国鉄の総裁として、当事者が誠意をもって努力をするという姿勢をとっておられるかどうか、その点だけをお伺いしたいと思うんです。
  12. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) 明朝国鉄関係もストライキがあるかのように新聞で拝見をいたしております。ただ、理論的に理屈の上で言いますと、公労協にはストライキ権がありませんので、違法ストということになる。この点はお互いに好ましくないことではあります。ただ、最近の経済状態といいますか、あるいは民間関係の賃上げの問題等から考えまして、これを不当に押える意思はもちろん労使関係においてもないであろうとわれわれは推察いたします。もちろん国鉄にはいろいろの事情がありますけれども、そういう事情と勤労者の生活権の問題とは、ある意味においてはこれは立場が違いますからして、再建問題とのにらみ合いはない――まあ財政上の問題からしてにらみ合いがないとは言いませんけれども、ただしかし、労働者、勤労者の生活は、その財政のいかんを問わず、やはり同じように金はかかる。そういう意味において、おそらく国鉄の労使関係者も誠心誠意をもって明日のストライキを回避すべくもちろん努力をいたしておると考えますが、われわれ政府にしても、ストライキが行なわれることは好ましくないし、ストライキが行なわれれば当然法律に従って処分も行なわなければなりませんし、さようなことのないように希望し、われわれもできるだけ労使関係の円満なる妥結に対しては側面的に協力いたしたい、かように考えておるわけであります。
  13. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 それでは、大臣の誠意、政府あるいは国鉄当局のそれぞれの努力というものを期待をいたしまして、上程されております法案についての質疑に入りたいと思います。  港湾の整備の問題でありますけれども、最近の取り扱い貨物というものが、陸上、海上、あるいは飛行機と分けて、海上における貨物輸送の近代化といったようなことも進められておるんでございますが、最近の貨物量の推移ですね、陸上から海上に、あるいは海上輸送の近代化に伴う海上貨物の輸送量の推移、将来の見通し、それに対する港湾整備の方向と、こういったようなものについて政府の考えをお聞きしたいと思います。
  14. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) ただいまの御質問に的確にお答えできるかどうかわかりませんけれども、海上輸送と陸上輸送の転移の問題につきましては、いまいろいろと検討中でございますが、港湾だけから申し上げますと、港湾の貨物量は、御指摘のとおり、われわれの予想を上回りましてふえてございまして、現行の五カ年計画で申し上げますと、昭和四十七年に十五億三千万トンという取り扱い貨物量の目標をもちまして計画したわけでございますが、四十三年の実績を申し上げますと、すでに十三億六千万トンという数字に相なってございまして、四十年をベースにいたしますと、現行の五カ年計画は年率が九・六%程度のアップ率だということで策定したものでございますが、実際には約一八%ないし二〇%近くふえてまいってございます。
  15. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 ふえるというのは総体的にふえているということになると思うのでありますけれども、陸上あるいは海上――海上輸送ということになると、港湾をどうしても利用しなければならぬことになるわけですが、陸上と海上の従来のパーセンテージはどういう変化を来たしているか、今後の見通しとしてはどうなっておりますか。この点もお伺いしたいと思います。
  16. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) ただいま御質問の陸上と海上との比較はいわゆる国内輸送の問題かと思いますが、内航海運と自動車と鉄道、この三つについて見ますと、トンキロに換算いたしまして、内航海運で運んだものが四二%、自動車が三六%、鉄道が二二%、このように相なっております。
  17. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 その過去の実績と比較をして、将来の見通し、そのパーセンテージは大体このままいくのか、あるいは変化が見込まれるのか、その点はどうですか。
  18. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) ただいまのは四十三年の実績でございますが、三十年の実績を申し上げますと、内航が三五、自動車が一二、鉄道が五三。鉄道が半分以上でございましたのが、先ほど申し上げましたように、内航が四二、自動車が三六、鉄道が二二という比率に相なったわけであります。  将来の見通しでございますが、これは新経済社会発展計画策定の際にも検討はされましたが、内航は大体これで横ばい。量はもちろんふえてまいりますが、比率は、内航は横ばいをするであろう、自動車がさらにふえて鉄道が若干減るだろう、このような推定をいたしております。
  19. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 こういう過去の統計と対照をすると、輸送の分野というものが違ってきているわけですね。それに合わせて将来の見通しを立てて、そうして投資をする場合にも考えなければならぬだろう、こう思うわけです。たとえば、鉄道のほうは減ってきている、海のほうはふえてきている、あるいは自動車がふえてきているということになりますと、たとえば、自動車がふえるならば道路網を整備しなければならぬという問題が出てくるし、鉄道輸送が減ってくるということになれば、鉄道の輸送の内容というものを貨物から旅客に重点を置くといったような一つの方向というものは、これによってある程度予想はできるわけなんですけれども、運輸大臣としては将来の輸送の方式というものを、陸海空と、まあ空まではなかなかいっておらぬようでありますけれども、将来は空ということも考えられるわけですね。この陸海空、さらに陸の中での自動車、鉄道というふうに分けて、一体将来の貨物輸送の重点というものはどこに置いたらいいか。たとえば、鉄道における輸送方式というものをどういうふうに変えていったらいいのか、海上輸送というものをどういうふうに考えていったらいいのかということを考えなきゃならぬだろうと思うのです。それらの考え方というものは、これは国土計画とも関連があってくると思うのでありますけれども、運輸大臣としてはどのような構想を考えておられるかお伺いしたいと思います。
  20. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) いま海運局長から答えました点と、新社会発展計画の見通しについて、私少し考え方が違っております。これは私見といえば私見になりますからして、その点はひとつお含みおき願いたいのですが、一応、日本の貨物の流通形態はやはり陸上輸送と海上輸送がコンビナートしなくちゃいかぬ。どうしてもこれはシステマタイズといいますか、これがやはり連携をとって生産性を高める。で、道路の場合は、やはりキャパシティーといいますか、これもなかなか日本のような場合は、そう新社会発展計画でいっているように、はたしてトラック輸送が従来同様に相当伸びていくだろうかということになると、私は最近のここ二、三年の状況を見ましても、多少減少といいますか、横ばいの傾向になってきていると思います。こういう点から考えますというと、将来、二十年の長期展望からいいますというと、流通貨物全体は十倍ないし二十倍になる、こういうような計算が出ておるようでありますからして、その十倍ないし二十倍の貨物の流通量、それを処理するものの中心はやはり鉄道と港湾が中心になる。もちろん、これはトラックもそれに劣らず中心になるのでございますけれども、大量の輸送形態からいうと、やはり中長距離は鉄道並びに内航海運、そしてトラック輸送というものは中小距離を主として扱う、こういう結果になるのではなかろうか。こういう意味からいって、やはり港湾の整備というものは非常に重要でありまして、私は、就任当初にまずこの問題を取り上げて、いわゆる官邸での記者会見で、港湾政策は積極的に進めるのだと、こういう意味で、今回の新社会発展計画におきましては従来の倍程度にいわゆる内容を高めております。こういうことから考えますというと、もちろん、これは総合交通体系を一日も早く確立する必要がありまするが、その総合体系の上に立って鉄道の貨物輸送の役割り及び内航海運の役割り並びにこれに幹線自動車道をどう結びつけるか、こういうような点から総合体系をつくりたい、かように考えて目下検討を進めておるわけであります。
  21. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 輸送コストの比較をした場合、陸上、海上それぞれ特徴があると思うのですけれどもね。もっとも、海上輸送をやろうといったって、港湾が整備されてなければ何にもならないし、これは道路が整備されていなければ自動車が幾らあってもしようがないようなものです。まあこういう前提があるとは思いますけれども、輸送コストが安いほうがいいわけですから、その輸送コストを下げるという面からいうと、いま大臣が言うような、陸上と海上の結合という方式をとるのが一番いい方法であるという結論になったというふうに解釈してよろしいのですか。
  22. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) おっしゃるとおり、一つは、たとえばトラックの大型化を考えましても、五十トン、百トンのトラックを動かすことは非常にこれは不可能といっていい状態でありましょう。ことにアメリカのような、ソ連のような大きな国でありますれば、これは二百メートル道路もできましょうから可能でありましょうが、日本の場合においては不可能である。しかし結局、コストを下げるということは、いわゆる人件費を下げていく。すなわち、大きな相当量の荷物を単位当たりの人間の労働量に比較してよけいなものを省ける状態、その意味ではやっぱり内航海運にしてもこれからは大型化していくのではないか。カーフェリー等を見ましても、だんだんと大型化してきております。同時にまた、いわゆる輸送の軽便といいますか、コンビナートするためにコンテナ化が進められておる、こういうような一つの時代の変遷に伴って当然にコストを下げるためには大量貨物を少なき人件費でもってこれを運ぶことができる、こういうような制約から考えますというと、やはりこの内航海運及び鉄道輸送、こういうものが主体になって、そこでトラックというものが中小距離を、まわりに回すということが一つの原則ではないか、かように考えておるわけであります。
  23. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 港湾の整備の目的からいうと、公共事業というふうに考えられる。で、その公共事業方式による港湾整備を行なうのが一応原則ではないかという気がするのでありますけれども、民間会社による整備方式を採用することにしたこの理由、あるいは利点といったようなことについてお伺いしたいと思います。
  24. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 港湾の埠頭の整備でございますが、御指摘のとおり、これは工業港と申しますか、たとえば製鉄所とか製油所、そういう工場に直接付随いたします埠頭は当然その会社が自分でつくるわけでございます。一般の貨物を扱うという埠頭につきましては、御指摘のとおり、従来、公共事業と申しますか、港湾管理者がつくって管理していくというのが原則でございます。ただ、先ほど大臣からも御指摘ございましたが、コンテナというふうな新しい輸送形態が出てまいりまして、公共埠頭でございますとだれでも使える、どういう船でも着ける、しかも先着順と申しますか、早く着いてきたものにまず使わせるという原則がございます。ところが、コンテナ船になりますと、特殊な荷役形態を持っている船でございまして、だれでも使えるということがかなり困難になってくるわけでございまして、そういうものにつきましては、公共性を担保しながらそういう特殊な輸送形態を持っているコンテナ船等に対する埠頭の効率的なあり方というものが出てまいりまして、実は二、三年前から京浜、阪神では公団方式をとって実施しておるわけでございますが、今回お願いしてございますのは中京地区に、これは会社方式というふうになってございますが、実質的には、これは港湾法の一部改正をお願いしておるゆえんのものでございますけれども、港湾管理者が行ないます公共埠頭のいわば一種の身がわりというふうな考え方で、そういう特殊なものに対応し得る埠頭の整備を行ないたいというふうに考えておる次第でございます。
  25. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 港湾管理者の身がわりというふうに言われましたけれども、その場合の責任といったようなものですね。それはそうすると、その公団あるいは会社のほうで港湾管理者の責任を行使をするというような形になるわけですか。港湾管理者の責任を会社側でもって責任を持つという、まあ何と言いますかね、管理者の責任が一体今後どうなるかということですがね。
  26. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 港湾全体に対する港湾管理者の責任は従来どおりちっともそこなわれておりませんで、包括的には港湾管理者がその港を整備するということは変わっておりません。ただ、その埠頭の管理というものを、先刻御指摘ございましたような公共埠頭方式にかわりまして、特殊な会社に埠頭の管理をやらせるということでございまして、全般的な港湾の管理権そのものは全然従来どおりでございます。
  27. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 会社の事業実績というものがどういうことになるかわかりませんけれども、収支の計算というものをしないで出発するわけではないんで、おそらく十分な調査をして見通しを立てていることだろうと思うんでありますけれども、収支決算の状態はどの程度になるという見通しを立てておられるのか、その点をお伺いしたいんですが。
  28. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) これは港湾法の一部改正でもお願いしてございますが、まず会社をつくるときは事前に運輸大臣の審査がございます。で、御指摘のとおり、そういうふうないわゆる公共埠頭にかわるようなことで大事なものでございますので、そういう経理内容の悪いものその他につきましては、十分事前にチェックしなくちゃならないというふうに考えてございますし、やるつもりでございますけれども、この会社は、先刻申し上げましたように、いわば港湾管理者の身がわり的なものでございますので、これは民間資金が入りますので、全然収益をあげないというわけにはまいらないと思いますけれども、やたらに暴利をむさぼるというふうなことじゃ困りますので、やはり公共埠頭と同じように、ある程度の利潤はあろうかと思いますけれども、利潤よりもむしろ便益の提供を主とするというふうに考えてございます。   〔委員長退席、理事岡本悟君着席〕
  29. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 便益の提供費といっても収益のあげ方には変わりはないわけなんでございますけれどもね、収益はどういうふうにして、どこから、どういう形でもって、どういうルートでもってあげることになったか。
  30. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) この埠頭は、非常に単純に申し上げますと、埠頭をつくるのに経費がかかります。この経費の資金調達をいたしまして建設いたしまして、それに見合う資金の償還と申しますか、それにある程度の利潤が入ろうかと思います。あるいは金利が入るかと思いますが、それを償還するに足るだけの使用料を払う、というよりも使用料を取るということで経営するというふうに考えております。
  31. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 使用料等の決定はどういう機関が行なうわけですか。
  32. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 具体的にまだ発足してございませんので、具体的にどうこうということよりも、総括的に申し上げますと、事前に、先ほど申し上げましたように、運輸大臣が会社の内容を審査いたしまして、これに対して無利子融資をするかどうか決定する。決定した場合には、港湾管理者を経由して港湾管理者から会社に無利子資金を移すという形になりまして、会社の経営内容その他につきましては、貸し付け条件その他によりまして港湾管理者がそれをチェックしていくという形に相なろうかと思います。   〔理事岡本悟君退席、委員長着席〕
  33. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 たとえば、会社ということになると、ある程度の営利がないと成り立たないわけですよ。その収益というものが使用料といったようなことでもってあげられるということになると、使用状態いかんによっては赤字とか黒字とか、いろんな問題が出てくるんじゃないか。そういう問題が出てきた場合の使用料の変更といったようなことはどういう機関がやるのか。それは運輸大臣がチェックをするけれども、機関としては一体どこが権限を持ってやるのかということをお伺いしたいわけです。
  34. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 一時的には港湾管理者が行ないます。港湾管理者がそういう料金あるいは経営計画の変更でございますね、経営計画の変更に関する監督は港湾管理者がします。
  35. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 実際にはしかし、会社の経理に関係する問題なんだけれども、権限はじゃ港湾管理者にある、こういうことなんですね。それで、たとえばそういう使用料を変更するような場合に、普通の場合だったらいろんな機関があるわけですよ、国鉄、私鉄の運賃とかいろんな料金は。いろんな機関があるわけです。だけど、この場合に使用料の決定というものは、そういったような諮問機関のような機関というものではなくて、港湾管理者の一存で決定できるということになるのかどうか。その点はどうですか。
  36. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) これは港湾管理者の条例によってきまると思いますけれども、管理者がほしいままにきめるということには相ならないんじゃないかと思います。まず港湾管理者には、御承知のとおり地方公共団体でございまして、公共団体の議会がございます。で、当然これはどういう形で御審議いただくかわかりませんけれども、議会でチェックをなさるであろうと思います。それから、それに対しまして当然運輸大臣が、変更につきましてはおそらく承認という事項も出てまいろうというふうに存じてございますので、直接的には港湾管理者が自分かってにいじるということはないというふうに存じます。
  37. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 その点はまだどうもあいまいなような感じがするんですがね。港湾管理者の財政というのもかなり逼迫をしているわけなんでしょう。必ずしも余裕があるというわけではないわけですね。港湾管理者の財政とそれから港湾管理者の権限としてのこの会社の収益に影響する使用料の決定といったようなことが、いずれもそれじゃ地方議会でもって認可を得るというか承認を得るというか、そういう形態をとるのかどうかですね。それとも運輸大臣の承認という形でもってするのか、その辺はどういうことになるのですか。
  38. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 料金の決定はおっしゃるとおり会社がきめます。けれども、先ほど申し上げましたように、港湾管理者が料金をきめる――会社がきめる場合は、その算定基準と申しますか、たとえば幾ら原資があって金利が幾らかかっているから幾らにするという基準を港湾管理者がきめるわけでございますが、国が港湾管理者を通じて会社に無利子融資するわけでございますので、当然、その基準をきめる場合には国も関与してきめるというふうに相なっております。
  39. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 これはやはり一種の公共料金じゃないかと思うんですがね。実際には公共料金になるわけでしょう。その公共料金の決定とかあるいは変更という場合に、いままでの御説明によると、それをチェックする機関というものが、あるいは責任を持って決定をするというか、そういう機関というものが、どうもはっきりしないような気がするのですけれども、その点、国がということになると、じゃ、運輸大臣のほうに書類が回ってくるということになるのかどうか、その点はどうなんですか。
  40. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 料金を決定するときに、運輸大臣の認可事項かという御質問かと思いますけれども、料金をきめる場合のきめ方について事前に運輸大臣が関与――港湾管理者は当然でございますけれども、運輸大臣も間接的に関与いたします。そういう意味では、運輸大臣が関与いたしますけれども、料金をきめるときに運輸大臣の認可云々ということではないというふうに存じております。
  41. 鈴木強

    ○鈴木強君 ちょっと関連して。  私もこの法案をいろいろ勉強させてもらっておるし、いま瀬谷委員からも質問がございましたので、基本の点が理解できるだろうと思って伺っておったのですけれどもね。どうもそこのところがまだあいまいもことしておるものですから。会社はどういうものが出てくるのか、その会社の事業計画、その他いまの運賃の問題にしても、一体どこがどういうふうにきめていくのか、さっぱりわからぬのです。たとえば、港湾管理者というものがやる場合に、瀬谷委員がおっしゃるように、地方議会の議決というものを得て、それに基づいて港湾管理者が港湾の整備ということで運輸大臣にその計画を出していくとか、そういう点についての答弁が漏れているわけですけれどもね。したがって、これは運輸大臣、どういうのですかね。港湾法というのは、港湾施設の整備をする場合に、私有の工場岸壁を建設する場合を除いては、国が直轄で建設するか、港湾管理者が補助事業または単独事業として建設する公共事業方式によることを原則とする、こうなっているわけですね。したがって、港湾事業整備については外貿埠頭公団というのができまして、京浜と阪神は特殊法人ですね、公団がやっているわけです。これはもうすっきりしているわけです。すべてそこは国がやりますし、役員その他についてもコントロール権を持っているわけです。ところが、今度できてくるものは、あなた方は中京に中京に、こうおっしゃるんだけれども、法律の中にはそんなこと何にも書いてないわけですよ。中京であろうと函館であろうと、今後この法律に適合するものであれば、民間にそういうことをやらせようということになっているわけですよ。したがって、これは、これから中京だけでなくて、方々にこういうものが出てきますよ。この法律に基づいて事業申請をして、大臣が変更させることがあるかもしらぬし、まあ、大体原則的によければ今度は公示するということが新しく入ってきたわけだけれども、いずれにしてもこれはどこへでも使えることになるわけですよ。そうなりますと、原則できめておるそのものは、国が直轄でやるという、その原則とかけ離れたものがどんどんできてくるわけですよ。だから、大臣就任のときに、この港湾整備については特に力を入れたとおっしゃるのですが、そういう従来のあり方と、基本的に、たとえばこういう民間に委託したほうが利用者にとっても非常に便利になるとか、国全体としてこれは便益になるとか、そういう大義名分があって従来の方向からこういう方向に逐次切りかえていくのだというのか、その辺がさっぱり私は何かわからぬのです。だからして、事業計画を――その会社が、どういう会社がつくるかわかりません、私はあとから聞きたいと思うのだけれども、一体どういう会社をいまとりあえず考えておって、その会社というのはどういうもので、まあ国が補助するというのだが、その金の額は何か書いてあるようですから、それはわかりましたけれども、たとえば、公団の場合だったら全額を国が支出する。この会社の場合は無利子で貸せるというのでしょう。形式を書いて、実際には公団に支出するようなかっこうになるのだね。これはただし、返済する金額については、償還の方法とかいうものは政令できめるというのですよ。この政令は一体どういうものか明らかにしてもらわないとね、何年間で償還するのか。まあ利息は港湾整備特別会計というものを介して、そこで利子補給をしていこうという、これはわかっておりますけれども、そういう基本になる貸し金自体は一体この法律の中では明らかにならない。これは政令にゆだねられておるわけですよ。われわれはそのことについていまここで明らかにしてもらわなければ困るわけですよ。だから、そういうまず改正の基本になる点をわれわれは意識統一をしなければならぬと思うわけです。だから政府としても、われわれが納得できるような、そういう基本的な考え方を明らかにしていただかなければこの審議というものはできませんよ。いろいろなあいまいもことした中でもっていくものだから、料金をきめることになると、いや大臣が関与するけれども認可はしないとか、何かさっぱりわからぬ。そうなると、民間事業でやったものと外貿埠頭の公団でやったものとの使用料についてだって一体どっちが安くいくのか。国民は安いほうを期待するわけだから、そういう経済効果の比較もとってみて、そういう基本問題がわかるように説明してくださいよ。時間かかってもいいですよ、三十分でも。そうしませんとこれは前に進みませんから。
  42. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) まずどういう方針かという最初の御質問かと存じますが、お説のとおり、埠頭につきましては、管理者が行ないますいわゆる公共埠頭というものは従来あるわけでございます。これに対しまして、先ほど御指摘ございましたように、阪神や京浜では公団という方式でやってございますが、今度中京で考えておりますこういう方式につきましては、先ほど申し上げましたけれども、特殊な輸送形態を持った船に対する施設であるということと、それからもう一つは、特殊な輸送形態になるわけでございますので、ある意味ではそういう船の形に合った岸壁が必要だという意味では一種の専門化される専用埠頭になろうと存じます。そういうものに対しまして、現在の公団でも国が一割出資いたしまして、それから港湾管理者が一割出資いたしまして、それから国が四割財政資金を貸しまして、残った四割は民間資金を調達して現在の公団が動いているわけでございます。今度の場合につきましては、公団に比べまして、中京地区は京浜とか阪神に比べまして、コンテナの規模からいたしましても非常に小さいという点が一つと、それからもう一つは、民間資金を借りやすくしたいということでこういう方式を考えたわけでございますが、今度の場合は、国が港湾管理者を通じまして無利子の融資を一割いたします。それから港湾管理者は無利子融資かあるいはこの会社に対する出資という形で――国が一割でございますが、それ以上のものを出資あるいは無利子融資するというふうに考えるわけでございます。逆に申しますと、国が無利子出資を一割出しまして、それからなお地方債で港湾管理者が三割の融資をすることになってございます。残りが六割あるわけでございます。六割のうち、かりに資本金が二割といたしますと、港湾管理者が一割出資して民間資金が一割出資して、一対一の出資ということにいたしますと、残りの四割が市中調達なり、あるいは会社の社債というふうな形に相なるわけであります。
  43. 鈴木強

    ○鈴木強君 さっぱり答えてくれないのですね。外貿埠頭公団というのは二つありますね。今度コンテナの場合、これがコンテナ化していくだろう。したがって、コンテナのための埠頭というものはこういう会社にやらしたほうがベターだということですか。要するに、外貿の場合には公団というものを二つつくって、大阪と大きなところを、京浜と阪神でやらしているわけだ。中京、中京とおっしゃるけれども、法律的には中京なんということは何もないですよ、どこにも。だからして、コンテナ化に伴って海上輸送の、したがってその埠頭、バースが必要になってくる。そこでそういうものをつくるのは、ほんとうならば外貿と同じように公団方式でやるのがいいと、ぼくは思うのですよ。ところが、あなたのほうでは、新しい公団をつくれないから、やや公団に近いような形で、これは営利を目的としちゃかなわぬですから、できるだけ公益法人的なものに民間というものをやらしていったほうが、国全体の発展のためにいいだろう、こういう御判断だと思うのですね。ところが、その経営主体というものが、いわゆる港湾管理者。管理者はそこにいるのだけれども、管理者の下にもう一つ何とかいう民間会社をつくるわけです。その会社というものは一体、この法律に基づいて、何と言うのかな、やるのだと思いますね、一応たてまえは。法律に基づいてやる会社なんだけれども、しかし、その会社を拘束するといいますか、大臣の監督権とか、そういういわゆる公益法人的な立場に立った民法上の公益特殊法人といいますか、そういうふうなものでもやはり民法上の大臣の立ち入り検査だとか、そういうことができるわけでしょう。検査権があるわけですね。だから、そういうふうなある程度のものがやはりはまっているのかというと、どうも法律から見るとそういう点が不明確だから、どうかということなんです。だから、事業計画をかりにその会社が立てた場合でも、一体その事業計画というものは港湾管理者の認可というか、了承、承認を得るか、何かそういうことになるのかどうなのか。あるいは全く会社組織だからして――資金の点もいまわかりました。わかりましたけれども、したがって、民間会社が自由におやりになる、いわゆる会社法に基づく一般民間会社、そういうものかわからぬのですよ。だから、瀬谷委員が運賃の問題についても、一体それは公共料金じゃないか、公共運賃じゃないか。だからして、大臣が認可するような方法をとるのかというと、かかわり合いはあるけれども何とかやらぬということですから、その辺があいまいもことなってきているわけですよ。したがって、また、設立する趣旨そのものが、できれば公団でやりたかったのでしょう。ところが、いま公団をつくっちゃいかぬというので、公団に近いこういう民間会社にしたわけですよ。そして、国からの無利子の金をやるわけでしょう。ただ、それは貸すわけだから、貸し付けておくわけだから、いずれ返さなければならぬ。それは法律にはなくて政令できめていこうという、何か、われわれから見ると、その辺がもやもやしているのですけれども、そういうところをはっきりおっしゃったらどうですか。われわれは新しいコンテナというのは公団でやりたいのだ、やりたいけれども、行管も政府も新しい公団をつくってはいかぬという、そういう方針がきまっているわけでしょう。だからこういう会社をつくった。その会社は普通の会社ではない。したがって、これこれこういう点については運輸省として当然タッチします。そのかわり国が無利子で金を出してやるのです。また、ある程度会社組織でも助成金を出しているのもありますよ。法律に基づく会社というのはたくさんあるのだから、そういうことだってやっていいじゃないですか、もしこれがほんとうにためになるなら。何か痛いところにさわられるのをおそれて、そのために肝心のやらなければならぬ点が私は抜けていると思うのですよ。だから、はたしてこれができたときに、一体われわれが期待するようなものになるかどうかということは、私は自信を持てない、責任持てない。だから聞いているのです。資金の点はわかったけれども、そういう点をはっきりさしていただいて、話を前に進めますよ。
  44. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) 私はじょうずに説明できないかもしれませんが、法案をつくるに至りました一つの理由は、必ずしも公団を認められないからというだけではありませんで、御承知のように、港湾関係というものは非常に急速に予算の上でも増大していかなければならないし、また施設も拡大していかなければならぬわけです。そこで、できるだけ港湾の全体的な整備を急ぐためには、ある意味では一方で民間資金を導入しなければならぬ。民間資金を導入する場合に、港湾それ自体に民間資金を導入することは、これは無理ですからして、そこで、港湾関係ではありますが民間資金の導入しやすい点、これにはできるだけひとつ民間資金を導入していこう、こういうのが一つの発想の第一の理由であります。  しかしながら、それにいたしましても、いま鈴木さんがおっしゃるように、公共的な性格を持つのじゃないか。単なる営利会社ではない。そのためには、公共的な性格を持たせるためには国はどういうような一つの地位を占めたらいいか。それには、財政的には無利子の金を貸す、あるいは料金決定にあたってはその料金の基準を、運輸省が入って料金の基準を政府がきめる。運輸省がその料金の基準をきめる。この料金なるものは、いわゆる具体的な料金が幾らになるかという料金はその会社と港湾管理者がこれをきめて、港湾管理者が認める。こういう意味では、準公共的な性格を明らかにしていくというのが一つの目的であるわけです。  また、おっしゃるように、これは中京だけではなくて、この法律によれば、重要港湾にはこういうことをやることは可能だということになれば、先ほど申し上げましたように、港湾関係の総体的な発展を示すためには、一部には民間資本を入れなければならぬのに、なぜコンテナに対してそういうことをやったかといえば、コンテナというものは一種のこれは船の一部とみたらいいのです。コンテナの船でなければコンテナ埠頭は使えないのですから。したがって特殊な埠頭である。不特定一般の人が使う埠頭ではなくて、コンテナ船でなければ使えないし、また、それでなければ能率があがらない。そういう意味において特定の業者が使うものでありますからして、そこで当然この会社は、この会社の構成分子及びそれらに関連する産業が出資することになると思います。その点は、運輸省が会社をつくるにあたっては指導監督をしていく。こういう意味において、この会社に対する直接の監督権は港湾管理者でありますけれども、間接的には――港湾管理者を運輸省は監督するのでありますからして、なおまた、料金決定に際しても基準を運輸省がきめていく、こういう点から見れば、ある意味では直接監督権もある、こういうことでありますが、かような一つの目的から、こういうような制度をこの際設けていきたい。  将来、内航海運におきましても、重要港湾であった場合には、ある程度小型のやはりコンテナ化の港が、埠頭が必要になってくるであろう。その場合、一々これを国の財政支出でもって行なうということになれば、国民生活全体に使わるべき財政資金が一部に偏重する心配がある。そういう意味において、民間資金を導入しても差しつかえないものはできるだけ民間資金を導入する。しかし、ただ全く船と利害が相反するものがやる場合については利益主義で追求されますからして、そこでその会社なるものは、それらと密接な関係を持つ産業が出資を中心にしてやる。しかし、それ以上に国が無利子の金を融資するのでありますからして、これに対して厳格な監督権は発動するのです。料金決定に際しても、その基準は運輸省がこれをきめる。かようないわゆる公共コンテナ埠頭、従来の外貿公団がやっておるようなものに準ずる措置を運営としてはやっていきたい。ただ、資金の活用を民間に求めていくというところに一つの特色がある、かように御理解願えれば幸いだと思います。
  45. 鈴木強

    ○鈴木強君 わかりました。そうすると、その監督権については、港湾管理者は運輸大臣の監督下にあるわけですね。そうすると、この会社ができた場合、その事業計画なり収支目論見書なり、そういったものは港湾管理者を通じて大臣はとれるわけですね。その内容等については、またその事業計画を立てるときには当然、収入の面で運賃はどうなるかというようなことも出てくるわけですから、もしそのきめられた収入の面における運賃のきめ方がどうもちょっと不当だというときには、これは決定する以前というか、それは運輸省の見解によって変更される場合もあると、こういうふうに理解していいですか。
  46. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) 事実的にはそういうことがいえると思うんです。一応運輸省が基準をきめますから、それに従って港湾管理者が決定していく、いわゆる裏面指導といいますか、内面指導はもちろんこれは当然すべきでありますが、形式論的にいえば港湾管理者がこれをきめる、こういうことになりますが、しかし実際上は、これは運輸省が基準をきめるのですから、内面指導は十分に厳格に、公平にこれを行なう方針であります。
  47. 鈴木強

    ○鈴木強君 じゃこれで、関連ですからもう一つ。  この四十五年度の財政措置については、名古屋港四日市港ですね、この方面でコンテナ埠頭整備二十四億円に関し、国は民間会社に対して港湾管理者を通じてコンテナ埠頭建設費の一〇%、二億四千万円を無利子で貸し付ける、これが一つですね。もう一つは、民間会社に対して港湾管理者を通じてコンテナ埠頭建設費の三〇%、七億二千万円を年六分五厘で財政投融資をやると。ところが、四十九年度までに前者が四バース、百三十億ですね、それから後者が二バース、七十億円、計六バース、二百億円を見込んでいるんですね。全体として今度の名古屋に投入する金は幾らになるのか。それから、最初に聞きましたこの無利子で貸し付けた財投なり国からの支出というものは一体どういうふうな条件で返還をきめておるのか。これは政令へゆだねられているんですからね。これ明らかにしてください。関連ですから、これで終わります。
  48. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) いまの無利子融資の貸し付け条件でございますが、関係方面といろいろ詰めてございますが、いまのところ、三年据え置きの二十年償還ということでございます。それから地方債でございますが、六分五厘の三割でございますが、これもおおむね返済条件は同じ条件というふうに考えております。
  49. 鈴木強

    ○鈴木強君 全体で幾ら金出すの。貸し付ける場合の基準というのがあるでしょう。たとえば、名古屋港と四日市港の場合は、その会社に幾らかかるから幾らという貸し付けの基準というのは、国がめんどう見てやる基準というのは何%というのがあるんですか。
  50. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 現在の予定は、昭和五十年までに六バース予定してございまして、先ほどちょっと先生からお話出ましたけれども、一応二百億円、六バース。
  51. 鈴木強

    ○鈴木強君 二百億円で、そのうち幾ら国は助成するという……。
  52. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 二百億円のうち二十億円、一割が無利子でございます。
  53. 鈴木強

    ○鈴木強君 資料で出してください。
  54. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 鈴木さんからも質問がありましたけれども、問題は会社の性格が、営利事業ではなくて、公共的な性格を持っているわけです。それでしかも、民間事業であるといいながら、港湾管理者から、無利子の資金を貸し付けを受けて、埠頭の建設または改良の工事を行なう事業を実施をするということなんですから、この会社は将来の経営について、どういうところで経営をしていくかというと、無利子の融資を受ける、これは結局国から無利子で金を借りるということと同じことになるわけですね。しかし、収益というのは、まあ使用料であると、いろいろあるでしょうけれども、主たる収益は使用料である。その使用料はいわば公共料金になるだろうということになるわけでしょう、見解としては。だから、この使用料の決定だけではなくて、将来において変更をする必要が生ずるという場合もあり得るのだろう、物価の変動によってですね。あるいは将来の海運の状況によって変更の必要に迫られるということもあり得ることだろう。その場合の、決定だけではなくして、変更といったような場合に、いかなる機関が、どういう権限をもってそれを行なうことができるのか。たとえば、私鉄が運賃をきめるという場合でも、かってにはできないわけです、これは公共料金なんでありますから。こういう公共料金の決定なり変更というものは、当然、何らかの規制をされなければならないのじゃないか、こういう気がするわけですね。公益的性格と湾湾の総合的機能を発揮させる面から、国及び港湾管理者が、一定の規制措置を講ずる必要があるということになると思うのでありますけれども、その規制措置というのは具体的にどうやるのか。さらに具体的に言うと、使用料の決定といったような問題は、あるいは変更といったような問題は、どういう機関がやるのか。それは先ほどのお話だと、地方議会にもかかるかのようなお話があったのでありますけれども、その点はどうなっているのか。県議会なら県議会、その四日市、名古屋の場合には愛知県議会といったようなところに一応かけなければならないようになっているのかどうか。具体的に言うと、その点はどうでしょうか。
  55. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) ただいまのお話のように、こういう会社でございますから、かってに料金をきめるわけでございませんで、最終的には、先ほど大臣からもお話ございましたように、会社がきめた形になりますけれども、やはり管理者の身がわりというような意味から、公共性を確保しなければいけないということで、当然、港湾管理者が料金の基準をきめますし、運輸大臣も管理者からの申請によりまして、運輸大臣がそれを監督するというふうな形になってございます。ただ、現在中京地区と申しますのは、名古屋、四日市いずれも管理組合がございまして、名古屋の場合は県と市、四日市の場合は三重県と四日市市という二つの管理組合がございます。で、管理組合には、組合委員会がございますが、いまの段階で組合委員会の承認をとるかどうかということは、各組合委員会の運営の方針によってきまろうかということを考えておるものでございますから、ちょっと先ほどおっしゃいましたように、不明確だというふうな御指摘があったかと思います。ただ、管理組合の管理者としての運営を議会がごらんになる場合に、あるいは外郭団体に違いありませんから、決算委員会の場合であるとか、いろんな運営の委員会の場合に、こういう問題が、必ず議会で、もし間違っておれば御修正いただくということに相なろうと存じております。
  56. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 民間会社と公団と分けた場合、公団に対して無利子融資をするということならわかるような気がするのです。この場合は民間会社に対して無利子で融資をするわけですね。無利子で融資を受ける民間会社といったようなものは、そうたくさん例がないような気がするんですけれども、なぜ民間会社に対して無利子の融資をしなければならないのか、ほかに例があるならどういう例があるのか、この際お聞きしたいのです。
  57. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) 港湾局長のほうからまた具体的に説明があると思いますが、これは直接民間会社に融資するものではありません。港湾管理者に無利子で融資するわけであります。だから、県もしくは組合、このほうに無利子で融資する。その港湾管理者のほうから会社のほうに、そのでき上がった会社にいわゆる無利子で金を出す。国に対する責任は港湾管理者にあるわけです。この例は非常に多いのでありまして、各県で、たとえば公社――県の公社でありますから当然ですが、それ以外の、県が主体となって出資をする会社があります、株式会社で。私の場所の例で言いますと、鹿島都市開発株式会社ができておりますが、これは知事が社長です。県が一億円、約五割出資して残り約五割を会社が出す、こういう会社がありますが、これも県がその会社に出資をするわけです。この法律によりますというと、港湾管理者に国はいわゆる一割相当金額の無利子の金を貸してやる、港湾管理者がいわゆるこの会社に今度は出すわけです。  そこで、ただこの法律で縛っているのは、この法律の中に書いてありますように、その金は港湾整備事業に使わなくてはいけませんよ、そのためにこの金は貸すのだから、したがって、この法律案の中で、その金はいわゆる港湾整備事業、ここでいうところの特定港湾施設、これに貸さなくちゃいかぬ、もし違反したときには加算金を取りますよ、こういうような縛り方をしておるわけであります。したがって、これは直接に、どういう会社の名前になるか知りませんけれども、たとえば、中京埠頭株式会社というものに直接国が金を貸すわけじゃない、港湾管理者である。名古屋の場合で言えば、愛知県にそういうひもつきでもって金を貸すわけです。そうすると、愛知県の当局はその会社に対して金を貸す。しかし、ひもつきでありますからして、それ以外のものに使われた場合にはいわゆる加算金を取りますよ、こういうような法律の縛り方をして、この港湾施設に必ず使え、こういう規定をしておるわけです。
  58. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) いま大臣がおっしゃいましたように、無利子で金を貸しまして、管理者が会社に又貸しするという形態をとってございます。先ほど御質問がございましたように、民間会社に国が直接貸した例は、無利子の例はあまりないと思いますが、港湾法一部改正をお願いしまして、こういう形態をお願いいたしましたのは、やはり、最初に御指摘ございましたように、港湾管理者が公共埠頭を経営するという原則を守りまして、そういう特殊な形態の埠頭につきましても、やはり港湾管理者が直接じゃございませんけれども、港湾管理者がかわりにこういう形態の会社をつくって埠頭の経営をお願いする、それを港湾管理者が、自分が経営すると同じように監督できる、こういうことを考えております。
  59. 鈴木強

    ○鈴木強君 港湾管理者が社長になる場合だって……。ちょっと雑談ですが……。
  60. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) ちょっと、できてみないとわかりませんけれども、港湾管理者の長と申しますか、それが社長になることもあり得るわけでございます。
  61. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 国が直接貸すんじゃなくても、港湾管理者を通じても金の出どころは同じだから、実質的には国が無利子で融資をするということになっちゃうわけでしょう。それは直接であるか、港湾管理者を通ずかというだけの違い、関所があるというだけの話でしょう、港湾管理者が今度は利息を取って貸すわけではないでしょう、国から無利子で借りたやつを港湾管理者が利息を取って貸すわけではない、やっぱり無利子で貸す。そこを通過するだけ。そうすると、やはり実質的には国から無利子で金を借りて、そして建設なり改良の工事を行なうということになるわけですよ。だから、まあ港湾の埠頭といったようなものは、鉄道で言うならば操車場だとか駅に該当するわけですよ。駅や操車場をつくる場合、国鉄が無利子の金でもってやっておるわけではないわけです、これは私鉄はもちろんのこと。それが港湾に関しては無利子であるというのはなぜだろうか、きわめて素朴な疑問なんですけれども、これはそれが民間会社であればなおさら無利子であるというのは解せないことになる。公団ならまだわかる、民間会社に対して無利子というのはなぜか、無利子にしないとやるつもりがないのか、あるいは当該会社のほうから無利子にしてほしいという一つの具体的な要請があってのことなのか、この場合は一体どうなのか、お伺いしたいと思います。
  62. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) いまのおことばではございますけれども、まあ道路管理者に無利子融資をしておる例がございますけれども、こういう公共施設でございますので、公共施設に、先ほど大臣からもお話ありましたように、民間資金の導入になじむものは極力入れたいという趣旨でありまして、会社から要望があって、特定の会社に無利子融資をするというのではなくて、公共埠頭を建設する場合に、普通ですと、国が補助金を出す、あるいは負担をするということになるわけですが、この場合に、民間資金を入れるというたてまえから申しまして、民間資金だけでやらせますと、むしろ本来の公共性をそこなうおそれもあるのでございます。で、公共性を担保するという意味から、国も無利子の融資をいたしますし、港湾管理者も出資なり融資なり、そういう方法で金を出しまして、で、残りを極力民間資金を入れるというふうなたてまえをとったわけでございまして、ちょっと表現が変でございますけれども、港湾管理者が行ないます埠頭の、自分の行なう身がわりにこの会社を考えておる、こういうふうな発想法で進めておるわけでございます。
  63. 河野謙三

    ○河野謙三君 ちょっと関連して。  先ほどから伺っておりますと、国が無利子で管理者に金を出す。結局、運輸大臣、これは大きく言えば港湾の合理化を通じて物価の問題にいくわけですね。私は、問題は国が無利子で金を出すかわりに、この使用料は終局的には運輸大臣の認可を要するのだということにきちっときめれば問題は解決すると思う。同時に、運輸省の所管の中で、これは港湾の合理化の中で、やはり他の従来のままの港の荷役その他旧態依然たる荷役もやっておりますね、いろいろ。そういう中において、それらを全然無視して、ただ突っ走るわけにいかぬでしょう。さればといって、これがあまりもうけ過ぎても困るし、さればといって、これがあまりサービスし過ぎてほかのほうの関連の産業に影響があっても困るし、それら全体をながめて、これは中京だけじゃなくて、先ほどお話があったように、日本全国横のバランスもなければ困るから、そういうものを大所、高所からにらんでやるのが私は運輸大臣の港湾行政だと思う。そういう意味で、私は、いまの使用料をどこできめるかということについて港湾管理者がきめるかのような、運輸大臣も関与するかのような、そこがあいまいもことしているところに――さればといって国は無利子で金を出すのだ。だからこれはすっきりと、この料金は、使用料というものは運輸大臣の認可なんだというふうにすっきりと御答弁願えないのか。そうすることによって私はすっきりすると思うのですよ。せっかく国がいろいろ無利子の金を出してやっていても、いろいろそこに運輸行政、港湾行政の中にも関連のいろいろな問題が起こってくると思うし、また何かもうけ過ぎるんじゃないかと、またサービスし過ぎて――名古屋なら名古屋だけ引っぱればいいのだ。大阪や神戸のほうに引っぱっていってみるというような影響がないとも限らぬ。問題は運輸大臣の権限だと思うのです。これはなぜ運輸大臣がもっと積極的に、これはおれの手元でコントロールする、これはおれの手元で認可をするのだというふうにされないのですか。その点私は疑問に思うのですよ。
  64. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) 一種の公共料金に準ずべきものでありますから、運輸大臣の認可という手続をとってもこれは差しつかえなかったかと思います。しかし、これは政令できめればそれに近い方法はとれると思いますが、ただ、港湾という事業はかなり特殊性が各地によってあるわけであります。したがって、算定基準というものを、いわゆる港湾管理者のほうで運輸省と一応基準を相談した上できめますけれども、その基準をきめてその範囲内でその料金を決定する。こういうようなやり方をいたしましたのは、一つは、その事情が、非常に港湾関係においても事情が違う、こういう点も一つは一律にきめがたい――これは必ずしも一律ではありませんけれども、そういうような港湾管理者が出されたものを、それが適当であるか不適当であるかということによって認可制度をとるという考え方をとってもいいと思います。ただ、この条文の中でどこまで詰めるか、政令できめることでありますが、四十八条の中でいわゆる「建設、改良その他当該港湾の開発に関する計画の提出を求めることができる。」運輸大臣が。それから、「又は当該港湾の利用上著しく不適当であると認めるときは、」これを変更することを運輸大臣が言うことができる。こういうところでかなりこれを縛ってあるわけであります。しかし、その上になお、いま河野さんがおっしゃったように、各港湾の競争が起きておる。おれのほうはよし、県のほうで負担してやってくれ、そこでやる、こういうことが起きるような場合がないとは限らぬかもわかりません。そういう場合には、この二項によるところの、当該港湾の利用上著しく不適当であると認める場合は変更を運輸大臣が求めるというような、まあ一つは、これはある部分においては公共的な性格は持っているが、鉄道料金とか、そういうものと違って、純然たる公共料金と少し性質が違うというのと、コンテナ埠頭の使用のしかたでは、かなり内容が違ってはきやしないかと、あるいはまた、県当局の財政上の問題等もあったりなんかして、その料金のきめ方も違ってくるのではなかろうかという点も考慮されて、いきなり条文の中では認可という制度をとっておりませんけれども、政令をつくる場合、皆さんの御意見がそういう点において強くありますからして、政令の中でそれに準ずるような措置を考えるということは可能であり、また、そうするほうがあるいは適切かとも考えますので、その点は政令をつくる場合に十分考えていきたいと、かように考えます。
  65. 河野謙三

    ○河野謙三君 私は一般の運賃とか、作業賃のように、一律に認可料金をきめろと言うのじゃないんですよ。それぞれの港の特殊事情がありますし、そういう特殊事情も考慮した上で、とにかく、第一に運輸大臣の認可がなければ使用料は効力を発生しないということで、どこか運輸大臣がきちっと押えておきませんと、これはいろいろな方面に波及が大きいと思うのですよ。そういう意味で、何でこの問題で運輸大臣がそんなに遠慮しておられるかと、これはやっぱり何といったって民間会社が直接――事の初めは名古屋のほうからつくってくれと言ってきたんでしょう。国がやろうと言ったのじゃないんでしょう。向こうから何かやってみたいと、こういうことでしょう、当時は。そうでしょう。だから、そこにいろいろとやっぱり将来に備えて何か運輸大臣が歯どめを持っておりませんと、これは私は非常に問題が多いと思うのですよ。そういう意味で、私はここでどういう措置をとられるか、また、大臣の気持ちはわかりましたが、何かそこにちょっと歯どめをしておかなければいかぬということを申し上げておきます。
  66. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 私のほうで御質問したことも、この使用料というのは一種の公共料金、ところが、その決定並びに将来の変更といったようなことを考えてみた場合に、いかなる機関がどういう権限を持ってということをお聞きしたところが、まあわりあいばく然としたお答えで明確でなかったわけです。しかし、今回の、昭和四十五年度の財政措置が名古屋港及び四日市港であるとしても、この一つの前例ができて、この法律ができて発足をするということになりますと、これから先、名古屋港以外に、あるいは四日市港以外にどこかで同じような問題が出てくるということは当然考えなきゃならないわけです。その場合には、すべてが名古屋、四日市港における埠頭の整備と、あるいは新民間会社のやり方というものがもとになるわけですよ。だから、ここでもって使用料の決定なり変更なりというものはどういう機関がやるのか、どういう手続で行なわれるのかということを明らかにしておくということは、立法化にあたっては、やっぱり政令できめるというふうに逃げるのじゃなくて、いまの御質問があったように、この委員会において立法に先立って明確にしておくということは必要なことじゃないかと思うのでありますけれども、その点はどうなんですか。
  67. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) 一つは、許可、認可の事項というものがもし法令の本文に入っていますというと、国会の承認を求めないと変更ができない場合があります。最近、御承知のように、立法議論として、原則は国会できめるのがいいが、具体的なものはもっと関係団体にまかせるべきじゃないか、こういう意見がかなり強くなってきておることは御承知のとおりです。で、そういう意味においてまあ一応考えましたのは、基準を国がいわゆる相談ずくではありますけれども、そこで料金算定の基準をきめるなれば、それから大幅に逸脱しているときには、これに対して注意する、あるいは監督するといいますか、是正させ得る措置があるなれば、ある意味においてはなるべくこれを関係団体あるいは地方公共団体、ここでは港湾管理者は地方公共団体が主でありますから、そういうところにまかせるほうがより合理的ではなかろうか。こういうような最近の情勢から考えても、一々大臣の認可ということもどうであろうか。しかしながら、基準はきちっときめる、これは国の出資及び港湾の利用状況、あるいは貨物の扱い方、数量、いろいろの点から基準をきめるいわゆる資料というものが明確に出てくるわけであります。それが不適当であった場合、いわゆる港湾管理者から運輸大臣に提出されたその書類が不適当であった場合には、これに対して変更を命ずる、こういうような点でチェックしておけば、かえって運営上スムーズじゃなかろうか。こういうような考え方から、最近のものにつきましては、できるだけ政府がそうした料金には直接関与しないほうがよりベターであろうということから、特に正面切って認可というものを法文の中には入れなかったわけでありまするが、ただ、実質的にさような効果と同じ効果を及ぼす措置を考えていきたい、こういう意味でこの法案ができ上がっておるわけであります。  しかし、皆さんからの強い意見もありますので、そういうような考え方を政令で含めるという考え方をとってみてはどうであろうか、これは法文にまでこれを出すことははたしてどうであろうか、こういうふうに考えまして、法文には運輸大臣の認可という手続をとらないようにこの法律案はしてあるわけであります。
  68. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 手続上の認可がいいか悪いかということだけではなくて、先ほどから私のほうで申し上げておったのは、決定並びに変更といったような場合には、ほかの公共料金の場合はかなりいろいろな手続が必要となっているわけですよ。この場合だけ、国から無利子でもって事実上融資を受けておきながら、そういう点が何となくあいまいであったのではまずいのじゃないか、どういう形ででも、その是非を私は言いませんけれども、何らかの形ではっきりさせておく必要があるということを言いたかったわけです。だから、その機関として、たとえば、地方議会も何か関与するようなお話がありましたし、まだきまってないのかなと、こう思ったわけですよ。大臣の話は、政令できめる。すべて私は法律でもってきめろということを必ずしも言っているわけじゃない。政令できめるにせよ何にせよ、少なくとも国の融資というものをもとにして事業を行なう以上は、その企業のきめる使用料、公共的性格を持った使用料というものは、何らかの形でもってちゃんと規制をする場所がなければいかぬということを言いたかったわけです。その点どうですか。
  69. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) ただいま大臣もおっしゃいましたけれども、先生の御指摘のとおり、国なり管理者なり非常に援助している会社でございますし、特に港湾管理者の身がわりというふうな性格もございますので、御指摘のとおり、積極的に、料金の認可あるいは変更というものにつきましては、管理者あるいは国の立場におきましていろんな方法でチェックしていきたいというふうに考えております。
  70. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) それからもう一つ、この会社は、先ほど来御説明申し上げましたように、利害の一致した会社が出資するということですね、不特定多数じゃなくて、いわゆる株の配当をもうけるためにその会社に出資しようという人が出資するのじゃなくて、この埠頭を利用する船会社あるいは港湾管理者すなわち県庁なり四日市なりというような公共団体、そういうものがいわゆる出資の団体でありますからして、不当な料金をきめることはないわけです。ただ、先ほど河野さんが言ったように、あそこの荷物をこっちへ引き取ってやれというようなことで安い料金をきめるような心配はないわけではない。したがって、この会社でもって、いわゆる関係会社、船会社なりそういう会社が出資する特定会社ですから、不特定多数の、いわゆる株の利益を得るために出資しようという人が出資するのではなくて、自分の荷物をそこでもって運ぶ、したがって、料金は適正料金というか以下でなければならないわけです。船会社は自分のふところ、タコの足みたいに自分の足を食っても意味ないわけですから、ただ県庁もこの会社に対して出資しますから、そこで料金算定については政府も十分これに参画する、関係会社も入る、県庁も入る、こういうことできめられる料金でありますから、したがって、合理的に決定するであろう。そこで、本文の上まで運輸大臣の認可という必要はないのではないか、不特定多数のものと違う、そういう意味において、特に本文において運輸大臣の認可ということは避けた、こういうことであります。
  71. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 具体的にお伺いしますけれども、今回の対象になる名古屋あるいは四日市埠頭における民間会社の構成というのは、これは一体どういうものか、その点をお伺いしたい。
  72. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) まだ法案御審議の段階でございまして、具体的にはっきりいたしませんけれども、いま考えられますのは、コンテナを利用する港湾管理者がまず第一出資いたします。そのほかに民間サイドといたしましては、現在コンテナ埠頭を利用するいわゆる邦船六社と申しますか、そういう船会社の方々が出資したいというふうな御意向があるようでございます。それから場合によりましては、地元の財界も出資する用意ありという話も聞いてございますが、そういうふうに管理者を中心にいたしまして関係業界の方々がといいますか、直接利用する船会社の方が主になろうかと考えております。
  73. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 先ほどの河野さんのお話はごくそのものずばりで、これは政府のほうできめたんではなくて、地元のほうでやりたいと言ってきたんだろうというお話だったのです。私もそうじゃないかと思うのですが、そうだとすれば、もっともらしくまだ法律がきまったわけではないからと言うんではなくて、実際はもうおぜん立てができているのではないかと私は思ったから聞いたわけです。別にこういうことを聞いて、何も私は名古屋のほうには縁もゆかりもないのだからけちをつけようという気はないのです。どうしようという気はないのです。別にもったいぶらなくてもいいと思うのですが、港湾管理者というのは、じゃどういうような位置を占めるのか、あるいは会社の構成そのものはどういうふうに行なわれるのかということを、新しい会社であるだけにぜひこれは聞いておきたいと思って質問したわけです。だから、ばく然とした、地元財界の協力もあるかもしれないといったようなことではなくて、ある程度輪郭が明確になっていなければ、これから法律をこしらえて、それから出資者を募集するようなことでは仕事には間に合わない、もっとざっくばらんにお答え願えないですか。
  74. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 全体の資金構成で何割が出資になるかということは実ははっきりいたしません。ただ、少なくともわれわれ希望しておりますのは、港湾管理者が出資金の半分程度を持って、残りを利用する船会社等が半分持ってもらうというふうに考えております。
  75. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 先ほどは、地元の財界も出資をするという話だったですが、それは船会社のことですか。
  76. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 船会社も持つ用意あり、財界も持ってもよいというようなお話をちらちら聞いております。ただ、ざっくばらんに申し上げろというふうな御注文があるわけでございますけれども、どの会社が何%持ってどうだというところまでは私聞いてございませんので、一応港湾管理者が大体出資金の半分程度、残りが民間資金という程度の話を現在聞いておりますということでございます。
  77. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 法律の制定を急ぐのなら、もうある程度のおぜん立てができておって、そして仕事にかかるというところでないと、法律の制定を急ぐ理由がわからぬと思うのですよ。まだまだ海のものとも山のものともわからない、出資者もちらちら聞いているところによればという程度だと、それじゃ何も法律を急ぐ必要はないのじゃないかということになる、逆に言うと。やはり今国会で制定をしなければならないという以上は、少なくとも法律ができ上がると同時にこの会社も仕事に取りかかるということでないと、国から無利子でもって融資を受けながら、半年後とか一年後とか、いつ出発するのかわからぬというようなことでは、監督官庁としても責任があると思うのですね。一体今回の場合、具体的にはいつ会社が設立をされてその仕事にかかるのか。それから名古屋なり四日市以外に、将来、こういう同じようなケースでもって出発をする会社というものが見込まれるのかどうか。そういう点も政府としては当然心得ていなければならないのじゃないかと思うのですけれども、その点はどうでしょうか。
  78. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) もう会社の設立を準備して発起人会も法律の通るのを待っているというふうな段階とは聞いてございませんが、あるいは地元で、港湾管理者なり何なりおのおのいろいろ研究はされていると思います。ただ、具体的にどうだというふうなことはまだ私存じませんが、法律が通れば至急に管理者なりあるいは関係業界なりと話が進むだろうということは期待してございます。  それから、ほかの地域にどうだというお話でございますが、今年度は中京地区だけでございます。先ほど大臣のお話ございましたように、ほかの地域もあるいは内航コンテナをつくるかもしれませんし、場合によりましては、最近大型の遠距離フェリーの問題も出てまいっておりますが、そういうふうな特殊な形態に対してどう対処するかということを考えておる次第でございます。いま直ちに各地で手をあげて自分のところでこうやりたいという話はまだ聞いておりません。
  79. 鈴木強

    ○鈴木強君 議事進行について。  朝から一つも審議がスタートラインにそろわないんですよね。ですから、われわれも全く雲をつかむような質問をしているし、どういうものか、どういう正体かつかめない中でやっている。さっき大臣が説明されておぼろげながらわかったのですけれども、それで私は委員長、今度提案された改正法を見ますと、全部が省令とか政令ですね。ひどいところになると、五十五条の七なんか政令事項が二つもあるのですね。四十八条に今度三項が追加されるのだが、これは運輸大臣が「計画を審査し、当該計画が全国の港湾の開発のための国の計画に適合し、かつ、当該港湾の利用上著しく不適当でないと認めたときは、運輸省令で定めるところにより、当該計画の概要を公示するものとする。」、これは省令ですね。第五十五条に、港湾管理者がこの一つの基準、政令できめる基準に適合すると認める者に限ると書いてあるけれども、その政令できめる基準というものは一体何なのかさっぱりわからぬ。だから、五十五条の七の一で二つ政令、二も政令、三も政令、四も政令、五も政令、さっき話があった加算金を取るというお話なんだが、これは無利子で貸すのだからうまいこともうけようという人もいるかもしれないので、それを防止するために加算金をつけるというようなことで、その加算金は幾らか、そういう大事なところは全部政令になっている。私は、こんなものは見たことがない。こういう政令政令、省令省令ということで大事なことが委任されている。ほんとうは、政令はこういうものでございますという点を資料で出してもらえば、ものはもっとスムーズにいくのです。中には、そういう点が出せるものと出せないものがあるかもしれません。一体いつこれスタートするのかよくわかりません。しかし、名古屋と四日市の場合には、何かここには海運造船合理化審議会というものがあるわけですね。そこからの答申もそういう趣旨のものに触れいるようですね。ですから、もうすでに中京地帯にはどういうものがあるくらいなことは、これはおぼろげでなくてわかっているはずですよ。なぜかといったら、さっき私が質問したときに、四十九年まで二百億も事業計画費というものは算出してあるわけですから、かなりこれはどういう計画を立てる、どういう会社くらいのめどがついていないはずはない。二年も三年も先に会社ができるわけじゃないでしょう。法律が通っていつからスタートするのか知りませんが、そういう点でひとつ、議事進行上、そうしたほうが議事が進みますよ。だから何時間これからやるかは委員長の裁量にまかせますけれども、休憩冒頭にひとつそういうことがわかるように、簡単でいいから内容を明らかにしてもらえれば議事が早く進みますよ。そういうようにしてください。
  80. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) 具体的な事柄は局長が答えますが、運輸省の指導方針としては、いま申し上げましたように、この会社は利潤追求の会社ではない。港湾の整備事業、具体的な整備事業に純公共的な性格を持つ、こういう前提があります。かつまた、国の金を無利子でもって一割を貸し付ける、こういう前提がありますので、そこでこの会社の構成に対する指導は、たとえば、一〇とたしますと一を国でやる。残りの九のうち最小限度四・五はいわゆる港湾管理者に持ってもらいたい。そうしますというと、全体の五・五が、いわゆる過半数というものが公共関係が持つ、こういうようなことになりますので、そこで指導方針としては、運輸省なりあるいは公共関係なりの合算した資金が過半数を占める、そうして民間は四・五、その四・五の主になるべきものは船会社、いわゆる専用コンテナを使うところの会社が中心になって握る。ただ、その場合におきまして、船会社だけにするかということになりますと、なかなか金額も相当なものに将来なってまいりますので、あるいは港湾管理者がそういう船会社に対して、もちろんこれは勧誘をするわけでありますけれども、どうしてもやはり所要の資金が得られない場合、その場合におきましては、港湾管理者が、その地における公正な資金を提供してくれるもの、そういうものにあるいは話をする場合もあるだろうと思います。しかし、原則としては当然、先ほど申しましたように、やはりコンテナ船の延長なんですからして、コンテナ船を使う会社が原則として四・五を出す。ただ、その場合、どうしても資本金が充実してない場合には、これは港湾管理者が最も適切と認められるものに対してやはり参加してもらう。それにしても、もちろん全体としては五・五以上はいわゆる公共団体が持つ。こういう形で、あくまでこの会社は実質的には特殊法人的性格を持たしていこう、こういう考え方で指導してまいりたいと思っております。
  81. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 いま鈴木さんからもお話があったのだけれども、わりあいと急ぐような急がないような、ちょっとこちらにはわかりにくい点があったのですけれども、いま大臣からお話があったように、半分以上は国でもって資金を持つ、こういうかっこうになっているわけですね。
  82. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) 国と地方団体です。
  83. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 だから、公共的な資金というものが半分以上になっておる、こういうことになる。しかも、民間会社ということだから、もっと具体的に言うと、それじゃ社長はどういう人が社長になって、重役はどういうメンバーがそろっておって、人的構成はどうなっておるかといったようなこと、そうしてスタートするのはいつか、事業はどういうことがもうすでに予定されているのか、事業計画はどうなっているかといったようなこと、もうだいぶ輪郭がきまっているのじゃないかなと私は思ったんです。そうでないと、この提案をされた趣旨がどうもわからないような気がするので、そんなに急ぐことでなければ何もばたばた審議する必要はないわけです。ところが、お聞きしてみると、たとえば、一例をあげれば使用料の変更とか決定ということについてすらばく然としたお答えだし、いつスタートするか、メンバーはどういうのか、構成はどうなのかというようなことについてもまるで雲をつかむような話です。こういうことでいいのかどうか、ちょっと質問をするほうでも戸惑ってしまうわけです。いまのようなお答えでは。もう少しはっきりできないものかどうか。はっきりさせると特に都合が悪いという事情はないだろうという気がするのです。それらの点は。それじゃスタートだけでもいつになるのかという点、まだきまっていないならきまっていないでしょうがないけれども、先ほど鈴木委員の質問されたようなことを含めて、ここで明確にできないものかどうか、お伺いしたいと思います。
  84. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕
  85. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 速記を始めて。
  86. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 混乱いたしまして申しわけございません。  この法律は、基本的には、当初先生御質問がございましたように、港湾管理者が行ないます事業、いわゆる港湾法の体系でございますが、これの中で、民間資金を導入して港湾管理者を主体にして埠頭の経営に当たる場合に、民間資金を導入した場合に、現行の港湾法にいかになじむかということを大前提に考えてございまして、港湾管理者の包抱的な管理権あるいは監督権というものを極力尊重して考えておる次第でございます。ただ、国は、港湾管理者を通じますけれども、無利子融資いたしますので、国も会社に対して事前に会社の内容の審査をいたしますし、それから港湾管理者は港湾管理者で、出資なりあるいは貸し付けということで、この会社の公共性あるいは公益性というものを十分担保するというたてまえで考えておる次第でございます。先ほど御質問ございましたように、名古屋の場合にどういう会社を考えておるかという御質問でございますが、いまの段階では、管理者の意見としまして、少なくとも出資金の半分程度は自分のほうで保有したい、残った半分を関係業者、といいますと邦船六社でございますが、コンテナを運営しておる会社に持たしたい、それが足りなければ地元財界の資金も考えたいというふうな話も出ております。ただ、全体の出資金が大体われわれ一応二割程度というふうに考えておる次第でございます。それが多少ふやしたいというふうな話も出ておりますので、明確にじゃ幾らだと先ほどの御質問でございましたのですけれども、その辺が多少はっきりしない点がございます。
  87. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 正一時まで休憩いたします。    午後零時二十分休憩      ―――――・―――――    午後一時二十九分開会
  88. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) ただいまから運輸委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、三法律案を議題といたします。  まず、港湾局長及び上原参事官から政令内容について説明を求めます。
  89. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 先ほどはっきりしなかったような感でございますが、会社の概要につきまして概略御説明を申し上げます。  この会社は、商法上の株式会社でございますが、先に申し上げましたように、港湾管理者が行なう仕事をかわってやる、こういう意味で公共性の担保ということに重点を置いて御審議願ったわけでございますが、伊勢湾地区におきます会社の利用規模につきましては、昭和五十年までにコンテナバース六バースをつくる、現在の段階では約二百億円ぐらいの投資額というふうに考えております。なお、四十五年度予算につきましては、事業費が二十四億というふうに予定してございます。で、その資金構成につきまして、国が管理者を通じます無利子融資の金が一〇%、それから地方債によります特別転貸債が三〇%、それから現在考えておりますのは、港湾管理者と民間会社がおのおの一〇%ずつ合計二〇%程度の出資を考えてございます。その残りの四〇%は市中金融ということで考えてございまして、民間会社の出資につきましては、現在コンテナ船を運航しております日本船の六社――日本郵船、商船三井、川崎汽船、ジャパンライン、山下新日本、昭和海運を直接関係者と考えてございますが、その他にも必要であれば民間、財界からの出資ということもあろうかと思いますが、現在はこの六社を予定しております。  非常に簡単でございますが、取りまとめて会社の概要につきまして御報告申し上げます。
  90. 上原啓

    ○説明員(上原啓君) 休憩前にお手元にお配りいたしました、港湾法施行令の一部を改正する政令要綱案につきまして御説明申し上げます。  第一に書いてございますのは、運輸大臣が無利子融資をする対象になる事業者を選定する場合の基準でございまして、一の項目は、その対象になります会社の提出いたしました特定用途港湾施設――特定用途港湾施設の意味は第三で御説明申し上げます。この港湾施設の建設、改良の計画が四十八条によりまして公示されております港湾計画にマッチしているということが一でございます。その次の、この特定用途港湾施設の管理の方法と申しますのは、専用貸しにするのかどうか――ほとんどの場合が専用貸しになると思います。それから料金の基準等もこれに入ると思います。こういう計画が港湾施設の使用目的に適合している、こういうことでございます。この二つはまことに当然のことを書いているにすぎません。三に、「前二項の計画を適確に遂行するに足る能力を有すること。」ということでございまして、十分な経理的基礎を持っておること、それから企業の組織が十分に公共性を担保し、会社の事業を適確に遂行することができる能力を持っておるということを審査事項にしたい、こういうことでございます。  第二は、これは国から港湾管理者へ無利子貸し付けをいたします場合の金額の限度を定めた事項でございまして、非常にややこしい技術的な書き方をしておりますが、原則は、国と港湾管理者が民間会社に対して助成する金額は半分半分である、フィフティー・フィフティーの原則でいこう、こういうことでございます。国が港湾管理者に対して貸し付けます、助成いたします方法は無利子融資の方法しかございませんが、港湾管理者が独自に事業者に対しまして助成する方法としては、独自の無利子融資のほか出資という方法であってもよろしいということでございまして、この「合計額の二分の一以内」というのは、フィフティー・フィフティーの原則を表現しておるわけでございます。  第三の特定用途港湾施設というむずかしいことばでございますが、当面、外貿コンテナ埠頭と規定するつもりでございますが、この内容は、単に埠頭、岸壁ということにとどまりませず、コンテナヤードの用地、前面の泊地、それからガントリークレーン、それからフレートステーションというものを含めた一体のものとしてのコンテナ埠頭を考えておるわけでございます。  第四は、港湾管理者から会社に対する無利子貸し付けの条件を書いておるわけでございます。その一は、工事実施計画、管理方法の変更、それから「重要な事業用財産の譲渡等」といいますのは、たとえば、事業を休止するような場合を予測しておりますが、これらについては港湾管理者の承認を受ける、こういうことでございます。二が、港湾管理者の事業改善命令、それから滞船の解消等公益の目的のために一般使用する、通常は専用使用になるケースがほとんどでございますが、この目的外使用――一般使用という異常な場合に、命令が出たならばそれに従わなければならないということでございます。三の条件といたしましては、貸し付け金を目的外に使用したとき、また、貸し付けの条件に違反したときは繰り上げ償還をしろということでございまして、繰り上げて貸し付け金を返納しろということでございまして、当然の規定でございます。  第五に書いてございますのは、これは国から港湾管理者へ無利子融資をする場合の条件でありまして、いわば国と港湾管理者との関係についての規定でございますが、ただいま御説明申し上げました第四の一で、港湾管理者の承認を受けるべき事項のうち、重要なものにつきまして承認をするときには、あらかじめ運輸大臣の承認を求めさせるようにしたい、こういうことでございます。  なお、このほか、この資料には書き落としてたいへん恐縮でございますが、無利子融資の償還条件は、午前中、港湾局長からも説明いたしましたが、据え置き期間三年、自後十七年間半年賦均等償還、こういうことを考えておる次第でございます。  なお、法案の第五十五条の七第三項、第四項あたりに加算金、延滞金の規定がございますが、加算金、延滞金ともども一〇・七五%ということを考えております。これは日歩三銭という考え方でございます。それから、法案の第四項で、加算金を徴収した場合には国に一定の金額を納めるということが書いてございますが、これも非常に技術的な規定でございまして、第二に書いてございますような国からの助成金、それから港湾管理者としての助成金、その比率に応じて、国の持ち分に相応した額を国に納めろ、こういう趣旨の規定を入れるつもりでございます。  以上、きわめて簡単でございますが、ただいま準備しております政令案の内容を申し上げました。
  91. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 質疑のある方は順次御発言を願います。
  92. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 外航海運のコンテナ埠頭を急いで整備をするという制度を定めようというところにねらいがあるだろうと思うのでありますけれども、まだきょうの説明、質疑の過程では抽象的であって、具体的な問題についていささかばく然としたようなところが多かったような気がいたします。もう問題は、何もこれからゆっくりと法律を制定をして、まあ気長に仕事をやろうということではないと思うのです。地元からある程度の構想があって、おぜん立てができて、それに合わせて今回この法案が出てきたものという見方をするほうが常識的だろう、それにしてはいささか具体性を欠いたというととはちょっと残念な気がいたします。しかし、それはそれといたしましても、今後の港湾整備五カ年計画の進捗状況といったようなことを考えてみますと、これは国の政策のことでもありますので、はたして順調に進んでおるのかどうか、進捗の状況というものを概略を御説明いただきたいと同時に、この会社方式と公団方式、今後いずれをとっていくのか、新しいケースとして、この会社方式というものの実績を見て今後の問題を考えるというつもりがあるのかどうか、それらの点も伺いたいと思うのです。
  93. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 現行の五カ年計画は、昭和四十三年から四十七年までの五カ年間でございますが、総投資額は一兆三百億ということでございますが、四十五年まで入れまして三年目になるわけでございますが、約四九%程度の進捗率がせいぜいかと思います。ただ、けさほど申し上げましたように、当初予想しましたよりも貨物量が非常にふえておりますので、いずれ再検討いたしたいというふうに存じております。  それから、今後の公団方式なり、この方式でございますが、現在京浜、阪神で公団方式をとってございますが、このように非常に大きな定期船の集中しております地域はずば抜けて京浜と阪神が多うございまして、その次に中京ということに相なりますので、ただいまの時点では、そういう地域的な公団方式というのは二地域であろうというふうに存じております。  それから、新しい方式でございますが、けさほど申し上げましたように、コンテナ船とか、あるいは特殊な用途に使う船が出てまいります可能性もございますし、そういう場合にはその必要に応じて考えてまいりたいというふうに存ずる次第でございます。
  94. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 コンテナ方式なんですけれども、今後コンテナ化がますます進むというふうに見ていいのかどうか。一体外航海運のコンテナ化の進展状況というものはどういうふうになるのか。これらの点、見通しを立てておかなければならないと思うのでありますけれども、その状況はどういうふうに見てよろしいのか。その整備状況等もあわせて見通しについてお伺いしたいと思います。
  95. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) お答え申し上げます。  現在コンテナ化を実施いたしておりますものは、御承知のように、アメリカのカリフォルニアと日本との間、これは六ぱいを投入してやっております。それから、この夏からシアトル、バンクーバー――アメリカの北のほうでございます。そこと日本の間が三ばいの日本船をもって実施いたします。それから、豪州と日本の間が、これはもうすでに昨年から日本船四はいの計画をもって実施いたしております。それから、本年度の計画造船で欧州と日本との間のコンテナ船を始めます。それから、来年度の計画造船からニューヨーク――アメリカ東岸でございます。ニューヨークと日本との間のコンテナ船を始めます。これらの航路におきましては、ただいま日本船について申し上げましたが、外国船もほぼ同じ時期にコンテナ船をそれぞれ運航をすでに開始、あるいは開始する予定でございます。これらの航路がまず第一段階として全面的にコンテナ化される航路でございます。
  96. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 いままでのお話だとかなり事は急を要するように聞き取れるわけです。しかし、それにしてはこの問題そのものについて中心になりますところの会社の問題等については、どうもわりあいと話がばく然としておったという感じがするわけであります。もっと具体的に言うならば、この融資を受けた会社が、たとえばどういう人が社長になってどういう構成でいつスタートをして、具体的にはどこそこでの埠頭がいつごろどういう機能を発揮するかということを明らかにしてもらいたかったわけです。それができないということであればやむを得ませんけれども、少なくとも法案を提案をする以上は、そういう点について何か奥歯にはさまったようなことでなくお答えをいただきたいということを重ねて要望いたしまして、一応、私は港湾法関係の質問を終わりたいと思います。ただ、船員法と海上運送法を一緒にしてやるつもりでおりましたけれども、港湾法だけであまり時間をとってもまずいと思いましたので、あとあとの問題については質問を保留さしていただきまして、ほかにも質疑をされる方があると思いますので、一応この辺で区切りたいと思います。
  97. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 それでは、最初に私は二十次造船の問題について若干質問したいと思います。特に最近の大型船の海難事故等において、二十次計画造船による大型船舶の事故が非常に多いわけです。この二十次造船の建造された隻数、それからまた、それの経過について概略御説明願いたいと思います。
  98. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 二十次造船は、昭和三十九年度の計画造船にかかわるものでございます。それで、このときに、三十八年から三十九年にかけまして急速に日本の経済が伸びてまいりましたので、建造量もこの二十次造船から飛躍的に伸びまして百二十万トンに相なっております。その隻数は四十一ぱいでございます。
  99. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 同期間において外国に輸出された船舶はどの程度ございますか。
  100. 内田守

    ○説明員(内田守君) ただいま具体的な資料を持っておりませんので、すぐ取り寄せます。
  101. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 それで、二十次計画造船から非常に大型化が目立ってきているわけです。特に前後の時代の状況を考えてみましても、海運会社が非常な不況脱出のために船舶の大型化とか、あるいは軽量化をはかっておると、こういうふうにもいわれておるわけです。そうしてまあ低コストを目ざして、安全性を少し怠ったのではないかと、こういうふうにもいろいろいわれているわけでありますけれども、大型化された、あるいは船体構造に関するルールが、いままでのルールから幾分緩和されたと、こういうふうなことを聞いているわけでありますけれども、この問題についてはどうですか。
  102. 内田守

    ○説明員(内田守君) 最近、十数年来、いまお話ございましたように、船舶大型化のテンポというものは、従前よりもテンポが早くなったということは事実でございますけれども、いまお話のございました規則と申しますのは、具体的には船級協会の規則のことだと思いますけれども、特にその時期に船級協会の規則が緩和されたということはございません。
  103. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 そうしますと、この三十九年を境にして規定の変化というものは全然ございませんか。あるいは建造方針等についての変更、そういう問題はございませんか。
  104. 内田守

    ○説明員(内田守君) 特に規則の改正につきましては、ただいま申し上げましたように、船級協会の規則に例をとって申しますと、そこの技術委員会において審議されてまいりますわけでございますけれども、その時点、時点におきまして――ほとんど毎年でございますが、そのときの技術、経験等によりまして、若干ずつ改正されております。ただ、この二十次の計画造船時におきまして極端な変化があったというふうには考えておりません。
  105. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 速記をとめて。   〔速記中止〕
  106. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 速記を起こして。
  107. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 この大型船の検査といいますか、船級協会で検査する、この大型船の場合にはどういうふうな――管理委員会とか、あるいは海事協会内のいろんな検査規程があると思うのですけれども、大型船についての検査といいますか、これについてはどうですか。
  108. 内田守

    ○説明員(内田守君) 検査の場合に考えられますのは二つございまして、一つは、その検査を行なう基準と申しますか、いまお話ございましたルールでございますが、基準と、それから当該船舶がその基準を満足しているかどうかという具体的な検査と、その二つに分かれると思いますけれども、基準につきましては、先ほど申し上げましたように、船級協会の技術委員会におきまして基準の制定、改廃の原案が審議されまして、それが船級協会の管理委員会を経まして運輸省に認可申請が出されるわけでございます。運輸省におきましてそれが審査され認可されますと、それが船級協会の、日本海事協会の鋼船規則ということになるわけでございます。  それから、具体的な検査につきましては、その個々の船が最初に日本海事協会に入級されるときに、一定の検査を含む登録検査という検査が行なわれるわけでございます。その登録検査に合格いたしますと、いわゆる船級船として日本海事協会に登録されるわけでございますけれども、今度はその船の現状がその船級を保持しているかどうかということから、定期的な検査が行なわれるわけでございまして、現在は四年ごとの定期検査、それからやや中間的に、内容によって差はございますけれども、毎年の中間検査が行なわれているというのが実情でございます。
  109. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 その検査の問題で、この大型船の破損あるいは事故等によって、大型鉱石船の総点検が、二月十六日ですか、運輸省の通達が出されてその総点検が行なわれているわけでありますけれども、この概況について説明願いたいと思います。
  110. 内田守

    ○説明員(内田守君) いまお話のございました点検の対象船舶は六十九隻でございますが、現在までに点検を完了したというのは五十三隻でございます。
  111. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 その五十三隻の、具体的にどういうまあ一つ一つ言ってもらう時間もありませんけれども、おもにどういう点が破損したりあるいは修理補強する必要があったかどうか、その概略について……。
  112. 内田守

    ○説明員(内田守君) 現在までに点検を完了いたしました船の全般的な結果の特徴といたしましては、たとえばバラストタンク――船の中のタンク等のけた材のつけ合わせのところに小さなクラックが発生しておったり、あるいは、いま申しましたけた材の板にデントと申しますか、凹入、へこみと申しますか、そういうような、いわゆるマイナークラックとわれわれ申しておりますが、大きな発展するようなクラックあるいは損傷というものはほとんどございませんです。ただ、今度の総点検の特色といたしまして、一つは、接岸時の接触によりまして相当――知らないうちと申しますか、内部検査をやりました結果、相当な損害を生じておるようなものが数隻ございました。それから、いわゆる消耗限度をその時点で切っている例はほとんどなかったのでございますが、私どもの当初から予想しておりましたよりも、バラストタンクの内部の鋼板の腐食の進行が全般的に船齢のわりに早いという二つの特色がございます。
  113. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 それで、こういうふうな運輸省は――大臣おったほうがいいと思ったのですが、海運局長でもけっこうですが、こういう船主側が運輸省の通達によって総点検を命ぜられた、次官通達で総点検が出されたわけですね、そうしますと、この船の修理といいますか、滞留といいますか、あるいはまたその期間中、荷主と契約しておる、あるいはそのために別のチャーター船を雇わなければならないと、船会社にとっても相当な痛手をこうむるのではないかと思うのです。定期検査も終わっている、中間検査も合格している。そうなりますと、運輸省通達によってもたらされたその総点検によって受ける被害につきましては、これはどういうふうな処置を講ぜられるお考えですか。
  114. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 確かに運輸省が総点検の通達を出したわけでございますが、やはり精密な検査を要するということで、船主協会のほうも、各船会社も運輸省通達の趣旨を了解して、この総点検を実施いたしたわけでございます。それによりまして、船会社に損害と申しますか、費用がかかることは当然でございますが、その費用をだれが持つかということは、やはり船会社と造船所の間の話し合い、個々の話し合いによってきまっていくべきものである、このようにわれわれは考えております。
  115. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 船主側も了解していると、しかしながら、運輸省の通達であり、船主側も言いたいこともなかなか言えなくて、現実的には私は、造船所との間に板ばさみになって船主側が困っておるのではないかと、そういう話も聞くわけです。造船所と船主側で話し合えばと、こういうふうに言われますけれども、今回はそういうふうな処置で終わったかもしれませんけれども、今後もこういうふうな問題が出てくると思うのです。ただ一片の通達で、定期検査は終わっている、しっかりした船が滞留させられ、あるいは修理をさせられ、あるいはまた別のチャーター船を雇わなければならない、こうなった場合に、いつまでも船主側に押しつけてしまっているという行き方は、ちょっと行政指導のやり方としてまずいのではないか、こう考えているわけですけれども、たとえば、一部分を国で考えてやるとか、あるいは造船所の折衝等においてもよく勘案してやるとかというようないろいろな措置を考えてあげなければ、ただ法令一本で、総点検しろ、こういうのではまずいのではないかと思うのですが、この点どうですか。
  116. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 確かに船会社にとりましては相当な負担でございますが、船会社と造船所の関係が個々の船によりまして非常に違うようでございます。それで、われわれが聞きましたのでも、話し合いによりまして、総点検の結果ある程度の工事を要するものについては造船所側がこれを負担した、あるいは変わった形で負担したというような話も開いておりますし、今回の総点検に関しましては、造船所と船会社の話し合いによって費用分担をきめるということでやむを得ないのではないか、このように考えております。
  117. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 そうしますと、今回のこの総点検についてのこの滞留費とかチャーター船代等については船主側と造船所とで話し合いがついたと、こう了解してよろしいですね。
  118. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 事実上話し合いで処理していくということでございます。
  119. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 これは直接的な原因ではないかもしれませんけれども、この間船主側のいろいろな資料を私ちょっと拝見したときに、製鉄あるいは石油の――私は運賃の値上げを奨励する意味で言うわけじゃありませんけれども、運賃コストが非常に低くなっておりますね。率が悪くなってきているわけです。結局は通産行政のほうにぐんぐん押しまくられて製鉄や石油の運賃収入といいますか、海運業界は相当押しまくられているのではないか、こういう感じを受けるわけです。その結果、船をつくる場合でも、薄い鉄板を利用するとか、経済性を考えてコストを下げる、こういう面からも私は船の破損といいますか、こういうものが出てきているのではないか、こういうふうにも考えられるわけでありますけれども、この製鉄、石油の運賃の問題等とからみまして、造船する場合等において、海運局としてはどういう態度をとっておられるか。
  120. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) この計画造船におきましては、総投資額を十年で償還するような計画に乗っていないものは建造を認めないという指導をいたしております。この総投資額を十年で償還いたしますと、船齢が十八年または十六年でございますので、総資本収益率が約四%になっておりまして、一般企業の資本収益率と比較してほぼ同じあるいはちょっと高いところに置いてございますので、そのような運賃を現在とっているということで、特に低いということはないのではないか。それから、不当競争によりまして特に低いような運賃をきめましたら、これは計画造船に乗れないわけでございまして、その辺は船会社もよく心得ておりますし、それから、現在市況が非常に上がりぎみでございまして、船会社も相協調して荷主の必要な船舶は提供するけれども、運賃は十分船会社の経営の改善に役立つような運賃をもらうということで現在協調を進めておりますし、また、海運局としてもそのような指導をいたしておるわけでございます。
  121. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 その経済性の問題とのからみ合いで、具体的な例を二、三お聞きしたいのですけれども、「陽邦丸」が破損し、いろいろな原因がなぞのうちに終わっているというような話も聞いているわけですね。この「陽邦丸」の破損の原因について、なぜ十分な究明が行なわれていないかこの点について私はふしぎに思うのですけれども、これはどういう結果でありますか。
  122. 内田守

    ○説明員(内田守君) 私どもといたしましては、最初アラビア海を航行したときに、突如右舷の船腹に大穴があいたということで、当時いろいろ調査したわけでございますが、その当時の技術的な観点から、どうしても内部的に起こったというような感じと申しますか、結論がなかなか得られなくて、切り口その他、いろいろあらゆる手を尽くしたわけでありますが、私どものほうといたしましては、その辺のところがなかなか究明し切れなかったわけであります。もちろん、運輸省といたしましては、海難審判庁におきまして「陽邦丸」の原因探求が行なわれてまいりますわけでございますので、さらに突っ込んだ結論というものを、私自身、船舶局のほうでも期待しているという状況でございます。
  123. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 最後はいつもはっきりしないのですよね。今回の総点検にいたしましても――「陽邦丸」と「ぼりばあ丸」は同じ型の船ですか。
  124. 内田守

    ○説明員(内田守君) 「陽邦丸」はタンカーでございます。
  125. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 それで「陽邦丸」の検査が十分行なわれない、破損の原因が究明されないまま、今回タンカー船の総点検は行なっていないわけですね。これは何か理由があるのでしょうか。
  126. 内田守

    ○説明員(内田守君) 最初に申し上げましたように、私どもといたしましては、特に大型船がここ十年テンポは速かったわけでありますけれども、その時点、時点におきまして最善の努力をしてまいったわけでございます。たまたま「ぼりばあ丸」の事故、さらに今度の「かりふおるにあ丸」の事故が起こりまして、いわゆる鉱石運搬船と申しますか、その種の船の積み荷のあり方とか、そういうようなものがいわゆるタンカーとは異なりますし、またタンカーにつきましては相当の経験というものを持っておったわけであります。したがいまして、今度の「かりふおるにあ丸」の事故が起こりまして、とにかく理屈のいかんを問わず、このような特殊な、経験がタンカー等に比べますと若干浅い船につきまして、徹底的にこの際、何はともあれ見直ししようという考え方で、先ほどからお話のございました総点検に踏み切ったわけでございます。
  127. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 タンカーがどうして入らなかったかということです。
  128. 内田守

    ○説明員(内田守君) したがいまして、タンカーにつきましては、いま申しましたように、私どもといたしましては、いわゆる「かりふおるにあ丸」あるいは「ほりばあ丸」の事故――事故の原因はわかりませんけれども、私どもといたしましては、構造的にも別の異質のものではないかという判断をしておるわけでございます。
  129. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 そうしますと、この「ぼりばあ丸」の、これに類する船も除外になっているわけですね。六十九隻以外にこういう「ぼりばあ丸」ですか、これと同じ型があるというわけですね。
  130. 内田守

    ○説明員(内田守君) 「ぼりばあ丸」の事故が起こりましたときに、これはいわゆるバラ積みで鉱石を積む船でございますが、当時、総点検ではございませんけれども、われわれの手によりまして、「ぼりばあ丸」と類似の船につきましては、入港時に現場に飛び、乗り組み員の方等からいろいろお話を承りまして、当時ぼりばあ丸と類似の船の調査をいたし、さらにその後、今日までにそれぞれの検査時において船級協会の手によりまして、従来以上の慎重な検査を行なってきたわけでございます。
  131. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 ところが、慎重にやってきたのですけれども、これはお読みになったでしょう、出雲丸、これは私も新聞を拝見しまして、定期検査が終わって直後の航海で、やはり二十次造船の大型タンカーといわれておる出雲丸が極秘で修理し、航行しておったというんですね。そうして船員組合のほうからいろいろ言われたために、中間検査を早く繰り上げて行なったというふうなぐあいになっておるんですが、タンカーやあるいは「ぼりばあ」の同類のバラ積み船等を除外したというところに私はやはり不安があり、何か割り切れないものがあるんですね。その直後にこういう事態が、出雲丸が現実に亀裂を、あるいは百十数個所にゆがみがある、こういう問題が出てくるに至っては、どこを真剣に総点検をしておるか、総点検の対象は何か、こういう点が私は疑問になってくると思うんですが、この点どう思いますか。
  132. 内田守

    ○説明員(内田守君) 先ほど来申し上げましたように、総点検の対象は、いわゆる「かるふおるにあ」型の鉱石運搬船をいたし、また、前回の「ぼりばあ」につきましては、いわゆる鉱石を運ぶバラ積み運搬船につきまして調査を進めたわけでございますが、いま先生のお話にございましたように、最近に至りまして、いわゆるバイタルなクラックではございませんけれども、船齢のわりにタンカーに、しかも船首尾であるとかそういう特色がなく、いわゆる小さなクラックが数として船齢のわりに相当多く出た例があったわけでございます。したがいまして、私どものほうといたしましては、総点検という形ではございませんけれども、次回に行なわれる中間検査、あるいは定期検査の時期をなるべく早めまして、この船齢前後のタンカーにつきまして、特にタンクの内部等につきまして厳重な検査をやるように現在、船級協会その他に対しまして指示しておるところでございます。
  133. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 この問題についても、海事協会のほうからはタンカー船の問題についてもやはり具体的に指摘をされたことはないでしょうか。
  134. 内田守

    ○説明員(内田守君) 定期検査あるいは中間検査その他の検査におきまして、海事協会がタンカー等の検査を行なった場合には、たとえマイナークラックであっても、そういう時期に修繕をするということは、船の品質をよくするということから、そういう検査時にクラックがあればなるべく補修するというやり方をやっておりまます。
  135. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 指摘があったときにやると言われておりますけれども、実際にどうも私は二十次造船の大型タンカーの「ぼりばあ」型等についてなかなか納得のいかない点が、新聞を読んでも、いろいろの意見を聞いてみましても納得できないわけです。たとえば、海事協会の相生支部長の渋谷さんが最初の海難審判の意見に反旗をひるがえすような、まるっきり反対の答弁をするような状態で答弁している例があるのです。当時「ぼりばあ」の検査等に当たった渋谷検査官の話によりますと、こういう大型船については海事協会でも詳しい規則はないようですね。一般貨物船の規則でこういう大型船を検査した、こういうふうにも言われておるわけでありますけれども、こういう大型船の詳しい規則もない、検査基準もない、こういう中に大型船をつくっておるということに私は何か問題点があるんじゃないかと思うのです。この問題についてどう考えておりますか。
  136. 内田守

    ○説明員(内田守君) 形式的には、いわゆる鋼船規則に非常に詳細な部分まで全部規則として明記するのだというふうな形は、こまかい部分に対しましては非常に無理でございますし、それからまた、技術の進歩等もございますので、いわゆる規則の明文のみを取り上げますと判然としないと申しますか、そういう面が過去にあり、またあることもいなめないことでございますけれども、それにつきましては現在、また当時も、日本海事協会はできるだけ内規と申しますか、そういう内規で画一的なように詳細な規制を設けるようにしておったわけでございます。
  137. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 飛行機の場合とかあるいは自動車の場合は実物テストで、ぶつけたりするような形でテストをするわけですが、トヨタ自動車を私たち見学に行きまして、自動車の場合は実物検査をぶつけてやるのですね。ところが、こういう船の場合はそういう実物テストができないわけですね。したがって、内規が数多くあるあるいは詳細にあると言われますけれども、やはりそこに船主の申し出によって、ある意味では海事協会が船主側の要望を受け入れて、構造面で手を抜いたんじゃないか、あるいはこの「ほりばあ丸」は隔壁が二枚少ないと、こういうふうにも話しておるわけですね。最初の前言をひっくり返しておりますけれども、そういう点に私は少し、内規が数多くあると言われますけれども、安全性を無視した問題点があるのではないか。こういう大型船の検査等においては何を基準にして大型船を許可しておるのか、あるいはつくることを認めているのか、との点がどうも私たちは納得ができない。海事規則等を調べてみましても、なかなか納得できないような問題があるのですね、この点はどう考えますか。
  138. 内田守

    ○説明員(内田守君) 船の場合は、いわゆるおかの輸送機関等と違いまして、実物を試作してテストするとか、あるいは逆に一〇〇%理論的に、新しいものを理論的な面だけで生み出していくということは非常に困難でございまして、造船工学は経験工学といわれておるのもそこであろうと思います。特に一番の問題になりますことは、船にどういうふうに外力を数量的に当てはめるかという点については、まだ十分解明されているとは言えない実情でございますので、したがいまして、大型化等を進めるにあたりましては、いろいろ理論的な計算とそれから過去の船の運航実績といったものをかみ合わせまして、検討を進めて、新しい船をつくっていくという形態がとられているわけであります。先ほど申し上げましたように、そうした面と、一船一船が注文生産であるためでもございますけれども、いわゆるこまかい点までルールに記載するというようなことが困難でございますので、御承知のように、鋼船規則等につきましても、原則をはずれると申しますか、ようなものにつきましては、委員会の適当と認めるところによるという条項によりまして一船一船そういう条項を適用する場合には、その委員会におはかりしているという実情でございます。
  139. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 それで、その委員会というのはどういうふうな構成になっているんですか。
  140. 内田守

    ○説明員(内田守君) NKの委員会は、全体には管理委員会がございますが、管理委員会は、いま数字はちょっと持っておりませんけれども、正確ではございませんけれども、約八十名以内で構成されておりますが、その分野は、船主さん、それから造船所、保険業界、鉄鋼業、それに学識経験者等の方々から構成されております。
  141. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 それで、その委員会に付託になるわけでありますけれども、その海事協会の技術の問題ですね、船舶検査に当たる海事協会の技術が最近の造船技術に追いつかないという話も聞くわけですね。それで、まあ国や協会の規則内容が現状にそぐわないじゃないかと、こういう実務者からの声も私はたびたび聞くんですけれども、その点については改善するとか、あるいはもっと綿密な検討を加えないと、大型船のまた続く不祥事が起こってくるんじゃないか、こういう点も考えられるんですけれども、その点についてはどうお考えになりますか。
  142. 内田守

    ○説明員(内田守君) 確かに、技術の進歩のテンポが速うございますと、それをこまかい点までカバーする規則をつくろうということになりますと、いま申しましたように、どうしてもおくれがちになるというような面はいなめないと思います。そこで、先ほど申し上げましたように、どうしても規則というものが、ある程度こまかい点につきましては、内規と申しますか、あるいは場合によっては個々に委員会で検討するという形になる。ただ、いままでいろいろこういう大型海難のことにかんがみまして、私どもも従来からこういう規則の近代化と申しますか、検討というものについて努力をしてまいったわけではございますけれども、特にこういうような事故にかんがみまして、特に船級協会規則の検討と申しますか、そういうことについて従来以上に強く整備するということに努力したいというふうに考えております。
  143. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 それで、船舶検査官ですね、これはどのぐらいいるんですか。
  144. 内田守

    ○説明員(内田守君) それは国でございましょうか。
  145. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 海事協会ですね、担当している。
  146. 内田守

    ○説明員(内田守君) いまやはり正確な数字は持っておりませんけれども、約百六十名であると思っております。
  147. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 その百六十名では、現在の建造の計画からいって実質的に船舶の検査が十分私は行なわれていないんじゃないかと、こういうふうに不安を抱く一人なんですけれども、これはあとで漁船の問題のことで、船舶検査の問題でもう一問お聞きしたいと思っておりますけれども、検査官の不足ということが私は非常に大きな問題じゃないかと、こう考えるわけでありますけれども、どうお考えですか。
  148. 内田守

    ○説明員(内田守君) 正確な数字を、先にちょっと訂正さしていただきますと、本部を除きまして、いわゆる現場の検査に携わっている日本船級協会の検査員は百五十一名でございます。いまお話がございましたような、船が大型化して船腹もふえてまいりますので、確かに現在、日本海事協会の検査員が十分であると、十分過ぎるというようなことではございませんけれども、比較的補充と申しますか、そういうことにつきましては、民間の機関でもございますし、十分ではございませんけれども、必要な限度の補充を行なっているというふうに考えております。
  149. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 具体的に、たとえば大型船を何人かの検査官でやっていると思うのです。この具体的な検査の内容、まあこまかなところはいいですけれども、たとえば大型船ならば何人ぐらいの検査官で、どの程度の日数を要して船の検査が終わるのかどうか、これについて。
  150. 内田守

    ○説明員(内田守君) いま専門的には海事協会の検査員は、原則的には機関部と船体部というふうに分かれております。で、ある船、一隻の船で申しますと、原則的には一人の検査員が船体部門については検査し、あるいはエンジンについてはエンジンの担当検査員が検査をするという形でございます。それから何日ぐらいというお話でございますが、もちろん新造のとき、それから定期検査のとき、あるいは中間検査のときという時期によって一がいに申せませんわけでございますけれども、まあ普通ですと、定期検査等の例をあげますと、いわゆるドック期間中ほとんど二日に一度、あるいは三日に一度の頻度でその船を見ているというのが実情だと思っております。
  151. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 それで検査官はいるわけですか、運輸省には。
  152. 内田守

    ○説明員(内田守君) おります。
  153. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 運輸省は何名ですか。
  154. 内田守

    ○説明員(内田守君) 二百三名でございます。
  155. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 海運局長にちょっとお伺いしますが、日本の船ですね、定期検査あるいは中間検査をやらなければならない、それから新造船、これと対比しまして、この二百三名、百五十一名の検査官で十分な船の検査が行なわれていると、こうお考えになりますか。
  156. 内田守

    ○説明員(内田守君) 数は十分だとは考えておりませんが、検査効率と申しますか、そういう面を高めまして、必要なことは何とかこなしておるつもりでございます。
  157. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 具体的な数を通して私はきょうはやりませんけれども、具体的な船の検査の、一そうにかける検査時間ですね、そういうデータを出してもらえませんか。実際に私は、この船舶検査官の不足の問題が直接とは言えないかもしれませんけれども、やはり事故の大きな原因にもなっているのじゃないかと、検査も相当手を抜かれているのじゃないかと、わずか二百三名、百五十一名のこの陣容で、日本の船舶の完全な検査が行なわれているとは、これは私ども考えられないと思うのですね。  これの一つの証拠は、私は漁船の問題で例を申し上げたいと思うのですけれども、実はきょうは時間が限られて、第三成洋丸の問題について、なぞの沈没と騒がれているこの問題について、二、三時間やろうと思ったんですけれども、そうもできませんので、漁船の沈没で、この第三成洋丸の件については船舶局でお聞きになっておりますか。
  158. 内田守

    ○説明員(内田守君) 聞いております。
  159. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 この第三成洋丸と同じ船が四隻この造船所でつくられていると思うんですけれども、この四隻の船がどういうふうなぐあいになったか、これについて御説明願いたいと思うんです。
  160. 内田守

    ○説明員(内田守君) 第三成洋丸を含めまして、お話のございました同じ造船所でつくられた船という意味だと思いますけれども、四隻ございまして、このうち一隻は外国へ売り渡した船でございますが、あとの第八順榮丸、第三十二宝幸丸はいずれも海難でございます。
  161. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 これは一つの例でありますけれども、四隻のうち三隻は全部海難で沈没しているわけです。あとの一隻はフィリピンですか、どっかに売却されているわけですね。この結果はどうなっているか。まだ原因を突きとめてないわけですから完全ではないと思いますけれども、一つの造船所で同じ型の船を四隻つくった、そのうち三隻は海難で実際沈没した、こういう問題を考えてみますと、やはり私は、船舶の検査の基準が非常に甘いんじゃないか、あるいは手を抜かれているんじゃないだろうか、こういうふうに疑わざるを得ないわけですね。この造船所について原因をいろいろ究明されましたか。
  162. 内田守

    ○説明員(内田守君) それぞれの、成洋丸、それから宝幸丸、順榮丸につきましていろいろ技術的に検討いたしたわけでございますが、確かに三隻とも海難は受けておるわけでございますけれども、その海難の態様と申しますか、が必ずしも共通的な態様というふうには考えておりません。  以上でございます。
  163. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 私は専門的なこまかなことはわかりませんけれども、これはだれが考えたって、同じ船をつくって三隻が沈没した、こうなれば、これはもう疑問を抱かざるを得ない。しかも、この造船所はつぶれてしまっているわけですよ。何年ですかかね、昭和三十九年ですか、これはもう倒産してしまっているわけですね。こういうふうな事実から判断しましても、やはり検査の基準に、あるいは経済性をねらったのか、船主側の意向はわかりませんけれども、やっぱりどっか手を抜かれたんじゃないか。それをやはりよく調査をし、あるいは検査をしていく船舶検査官の養成、あるいは要員の不足、こういう問題を抜本的に、私は、解決していかなければならないのではないかと、こう思うわけでありますけれども、検査官としてどう考えますか。
  164. 内田守

    ○説明員(内田守君) 先ほど大型船の海難事故でも申し上げましたし、それからまた御指摘いただきましたように、われわれいろいろ努力はしてまいったわけでございますけれども、保船、検査、そういう面についての体制と申しますか、そういう面も基準と同様に検討してまいりたいというふうに考えております。
  165. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 運輸大臣見えられましたので、この船舶検査官の――まあいろいろ事故の原因は最後まで究明されずに、何かの原因になぞらえられて事故の解決が終わってしまったわけですけれども、やはり船舶をつくった、その検査の問題に対して慎重さが足りないんじゃないか、こういう点、非常にあちらからこちらからいろいろな話を聞きましても、いやなうわさを聞くわけですね。ある場合には、もうなれ合いになってしまって検査が手抜きになってしまっている、こういうようなうわさも聞くわけです。こういうあらぬうわさもある。やはり船舶検査官制度をもう少し厳格に、運輸省も海事協会にまかしてあるにしても、もっと監督していかなければ――特に大型船だから大きく目につくのかもしれません。昨年中あるいは四十三年の遭難の事件を調べてみましても、漁船が四五%占めているわけですね。こういう小さな船に至るまでやはり手が抜かれているのじゃないか。検査官の不足のために、造船所の言いなり、あるいは船主側の言いなりになって、そうしてとうとい命が失われてしまっているのじゃないか。こういう点を考えるわけでありますけれども、この船舶検査官の養成の問題について運輸大臣のお考えを伺いたい。
  166. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) 海難の事故数は、四十三年と四十四年と比較しますると、まあ大体横ばいで、特にふえている様子はありません。しかしながら、その隻数はもちろん相当数にのぼっておるわけであります。まあ、私たちも技術者じゃありませんので、構造上の問題等について、はたして欠陥があったかどうかについてはやはり関係技術者の専門の調査に待つ以外にありませんけれども、いずれにせよ、構造上について問題がないにしても、そのつくる工程等においてお話しのような手抜かりがあったり、あるいは不注意があったりすれば、技術的には構造上に問題がないにしても、結果においては弱い船ができ上がるというとともあり得るわけでありますから、今後とも検査官が、いわゆる国の仕事を委託されてやっておるのでありますから、その責任を自覚して、そうしてりっぱな船をつくって人命の安全を確保するように、運輸省としても格段の努力をいたしたいと、かように考えております。
  167. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 もう一つ海運局長に伺いたいのですけれども、随伴船の問題ですね。漁船の随伴船というのですか、これが起こってきた社会的な背景というのはどういうふうなものがあったんですか。
  168. 高林康一

    ○政府委員(高林康一君) 私からお答えいたします。  随伴船につきましては、最近漁業関係におきまして、海外の漁業基地、たとえばサモアとか各種の漁業基地が非常に整備されております。同時に、そこに参ります過程におきましては、集団で往復をするという漁業の態様が非常に多くなっております。したがって、そういうような場合に、主船があり、そうしてそれに随行するところの船があります場合に、船舶職員法の適用について弾力的な規定を設けておるというのが現状でございます。
  169. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 この随伴船はやはり海運局ですか、許可になっているのは。随伴船が主船より大きいということはないのでしょう。
  170. 高林康一

    ○政府委員(高林康一君) 私ども、そのような随伴船の場合におきます通達におきましては、主船は随伴船と同等以上のトン数を持つものということを原則として通達をしておる状況でございます。
  171. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 そうしますと、随伴船に与えられる特別な処置といいますか、こういう条件は何かあるんですか。
  172. 高林康一

    ○政府委員(高林康一君) 随伴いたしますものは、随伴船でございますから、当然主船に随伴して航行するということが必要な条件であります。そうして、その必要な条件を満たす場合においては船舶職員法上の資格軽減を行なう、こういう措置をとっておる状況でございます。
  173. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 最近の第三成洋丸の事件を調べてみましても、この随伴船の基準に合わなかった、あるいは乗り組み員の資格等の問題も緩和をされて許可されておった、こういう問題から事故が起こっているわけですね。あるいは、随伴船のいろいろな状況を調べてみますと、主船よりも随伴船のほうがかなり大きい。たとえば、主船が二百八十九トンで随伴船が千四百九十トン、これはちょっとあり得ない形じゃないかと思うのです。これはやはり随伴船のほうのいろんな特殊な条件をきめられているための一つの措置にすぎないのじゃないかと思う。こういうところに第三成洋丸の不幸な事態が起こってきたと思うのです。したがって、海運局のいろいろ許可をされておりますけれども、こういう随伴船の許可の問題についても、もっと真剣になって、随伴船の許可等の問題を取り行なっていかないと、漁船の遭難が四五%を占める、こういわれる根拠もやはりこういうところの甘さからきているんじゃないか。やはり船主の経済性というか、そういうものに優先されてしまって、漁船員のとうとい人命というものがないがしろにされてしまっている。こういう結果、随伴船問題一つ取り上げてみましても、第三成洋丸を分析すればするほど非常にふしぎな問題、奇怪な問題が出てくるわけです。こういう問題の許可にあたっても、もっと私は――経済性に引きずられてしまった運輸行政というところに私は問題を含んでいるのじゃないかと思うのです。この点についてはどうお考えになりますか。
  174. 高林康一

    ○政府委員(高林康一君) 第三成洋丸の場合におきましては、事故の発生が基地到着以後でございますので、直接、随伴船の軽減という問題は事故とは関係はなかったように一応考えておりますけれども、ただ、先生御指摘のように、この種の随伴船等の許可にあたりまして、第三成洋丸、あるいはその他においても、条件というものに違反しておりました事実がございます。そこで、私ども所轄の海運局からそれぞれ船主に対しまして厳重に注意をしたわけでございますが、その後の運用につきましても、先生いま御指摘のように、人命安全という見地から、この点を特に関係者にも周知させまして徹底するように努力をしておるという状況でございます。
  175. 三木忠雄

    ○三木忠雄君 随伴船の問題、漁船あるいは大型船の問題にいたしましても、やはり乗り組み員の意向というものは非常に無視されている、これは経済性を重んずるあまり、いろんな点があると思いますけれども、やはりこういう小さな船になればなるほど、あるいはこういう漁船になればなるほど、もっともっと地元の海運局としましても、地方の出先が真剣になって検討していかなきゃならぬと思うのです。それがなれ合いになってしまう、これはデータあげれば数多くあるわけです。そうして特に三崎港だけ非常に多いわけです。こういうやはりなれ合い行政を改めていくという姿勢で臨んでいかなければ、一生懸命働いている漁船員の人たちが不幸な目にあってしまう。あるいは、この第三成洋丸のいろんな調査をしておる結果において、運輸省になにした資料等においても関係庁に圧力がかかったといういやな話も聞いているわけです。こういう問題についても、やはりもっともっと地方海運局等においても姿勢を正さなきゃならぬ問題が数多くあると思うんです。その点をより厳重にひとつ監督していただいて、二度とこういうことのないように私は取り締まっていただきたい、このことをお願いして私の質問を終わります。
  176. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 まず、海運局長にお伺いいたします。   〔委員長退席、理事岡本悟君着席〕  先ほどコンテナ船の造船計画について説明がありましたが、ただいまのところアメリカ西海岸六、豪州四、それから今年中にシアトル三、それから四十五年ですか六年ですか、これが欧州が五、それから四十七年にニューヨーク航路七、これがわが国の造船計画に載っている数字、間違いございませんね。
  177. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) そのとおりでございます。ただ、そのほかに加州航路をもう三ばいふやす計画がございます。
  178. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 加州航路は何ばいになるわけでございますか。
  179. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 現在六ぱいで、あと三ばいふやしますと九はいになります。
  180. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 こういう、船が理想とされるコンテナ輸送に対しての造船計画だと思いますが、このほかに、表によりますというと、ずいぶんたくさん外国船の発着があるわけでございますね。これは表によりましても、シーランドが八隻、マトソンが四隻、APLが四隻、これが加州航路。豪州関係がANLが二隻、フリンダース一隻、AJCL二隻。さらにまた、シアトル関係についてはAMLの四隻、ステート・スチームシップの五隻、さらにまた、欧州航路等に関しまして、四十六年ですか、OCL五隻、H・L四隻、スカンサービスの運航の四隻、USライン八隻、こういうものを加えますと、ざっと四十六年までに五十一隻というものが発着することになるわけですが、それにさらに四十七年の造船を加えますと五十七隻というようなぐあいになっておりますが、日本船は、このところまでいきましても二十五隻前後ということになり、積み取り比率自体が、輸送量に比べて相当低下しつつあるということは、従来の輸送がコンテナ船に変わってきて、わが国の海運というのは、その意味においてすでにダウンカーブをとっているというぐあいに解してよろしいのですか。
  181. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) ただいま先生おっしゃいましたように、日本に参りますコンテナ船は四十六年から四十七年にかけて、全部新造船が完成いたしますと、日本船よりはるかに大きな数に相なるわけでございます。現在のところは、まだ、日本船が新造船で、たとえば加州航路などはやっておりまして、向こうの新造船が出てまいりませんので、日本側の積み取り比率はたいへんいいわけでございます。四十六年から四十七年にかけて日本側の積み取り比率は、御指摘のように漸次下がってまいるおそれがございます。ただ、日本の船会社の体力から申しますと、先ほど先生のおっしゃいました、日本船の建造計画が体力に見合った精一ぱいのところであるということが一つ。それから、日本の船会社は集荷につきまして独特の強味を持っております。これはやはり日本からの輸出貨物というものが中心でございますので、日本からの輸出貨物につきましては、日本の船会社は、日本の船主に対しまして特別の集荷力を持っておりますので、隻数は、非常に、先生御指摘のように外国船に比べて少のうございますが、それでも、日本からの輸出の五〇%はこの船体で確保できる、こういう自信のもとに船会社は船体の整備計画を進めているわけでございます。
  182. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 それから船のほうで、ニューヨーク航路あたりに使っておりました一般在来船を改造したものはどうなっておりますか。そういうものはあなたのほうのいまの建造計画で――先ほど申し上げました数字は新しいコンテナ船でございましょう。そのほかの在来船を使ってのコンテナ輸送という、この現状について御説明願いたい。
  183. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 外国と申しましても、アメリカでは在来船を改造したコンテナ船を非常に使用いたしておりますが、日本海運の場合は、やはり改造コンテナ船は非常に不経済であるということで、コンテナ船のサービスは全部新造船で、フルコンテナ船と申しておりますが、フルコンテナ船で実施する、こういう計画で進んでおりまして、在来船でも二百個程度のコンテナを積むものがございますが、それは漸次フルコンテナ船が出てまいりましたら、さらにグレードの低い航路のほうに回していく、こういう計画でございます。
  184. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 さらに、発着地区別のほうを見てみますと、この造船の順位と若干狂っているような気がするわけですが、海運統計によりますというと、米国が一番多くて、次は欧州、それから極東、カナダ、それから豪州というぐあいで、これはもっとも四十三年の統計でございますから非常に少ないわけですが、豪州航路について次にお伺いしますが、だいぶコンテナ船が利用されておるようでありますが、最近非常にその数字がふえた結果によるのか、あるいは特殊事情によるのか、この点お伺いしたい。
  185. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 豪州航路についての御質問でございますが、豪州航路は先ほど先生御指摘のように、現在ANLの船が一ぱいと、それから日本側の船が現在就航しておりますのが三ばいでございます。もうすぐ四はい就航いたします。豪州の日本からの輸出品は、御承知のように雑貨が主でございまして、向こうからの輸入品は羊毛が主でございますので、非常にコンテナに適した貨物であるということで、現在のコンテナ船の就航状況は、往復航とも非常によい積荷の比率を保っております。
  186. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 そこで、今度は伊勢湾関係に移るわけでございますが、伊勢湾関係のコンテナ輸送関係は何ばい、いつから開始されておるのか。あるいはまた、外国船がどのくらい寄港しておるのか、及びその数量ですね。これは港湾整備について非常に大事なところですから、数量の見通し、現在はどうか、あるいはまた四十七年、あるいはまた五十年でどういう数字を考えてこのコンテナ埠頭というものを計画しておるのか。これは港湾の方でも、どちらの局長さんでもよろしゅうございますが、お伺いします。
  187. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) それじゃ船の関係から申し上げます。昭和四十四年、暦年でございます。昭和四十四年暦年で日本船だけについて見ますと、伊勢湾地区に出入いたしましたコンテナ船は五十六ぱいで、十五万四百六十二トンでございます。これは全体の日本のコンテナ取り扱い貨物の九・五%に相なっております。それで昨年、海運造船合理化審議会、これは運輸大臣の諮問機関でございますが、海運造船合理化審議会で今後のコンテナの計画をいろいろと分析いたしまして計画をいたしまして、伊勢湾地区には六つのコンテナバースが必要である、このような結論を出したわけでございます。
  188. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 その六つはわかるわけですが、六つというのは名古屋地区四、それから四日市二、そういうことですね。――ところで、私いまこれで見ますというと、伊勢湾地区のコンテナ輸送、これは実績と見ていいと思いまするが、十五万八千トン、それから四日市は一万三千七百トン、合計十七万トン程度でありまするが、それは現在において行なっているのは一般埠頭を使っておるということになるわけでしょうが、今度この四バース、二バースを使うということになったならば、その数字と対比してその能力関係は一体どうなるんでしょう。何年ぐらいで目標に対しこれがフルに達するかどうか、その辺の見通しはどういうことになるのでしょうか。
  189. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) ただいま御指摘のございましたように、四十四年の実績は両港合わせまして十七万トン程度でございますが、実は名古屋港につきましては――名古屋、四日市ともに現在臨時に公共バースを一時使用しておるわけでございます。ただ、名古屋港につきましては、供用開始いたしましたのが四十三年の十一月でございます。それから四日市につきましては四十四年の八月でございまして、名古屋は四十四年一カ年間動いたわけでございますけれども、四日市につきましては五カ月分しか動いていないということで、先ほど御指摘のような非常に低い数字が出てございます。で、最近の資料がまだ手元にございませんけれども、先ほど海運局長申し上げましたように、昭和五十年の目標で三百九十万トンという程度のものは伊勢湾地区で出るのじゃなかろうかというふうに考えて計画している次第でございます。
  190. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 それでこの能力として三百九十万トンということが四バースと二バースの完成の場合の見通しと、こう解してよろしゅうございますね。
  191. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) お説のとおりでございます。
  192. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 次に、この四バース、二バースに対する会社の問題について先ほど相当質問ございましたので、重複するところを省きまして一応正しく確認してみたいと思いますが、四バース、二バースの計画が全部完成するという場合には、二百億円の資金をもって四十九年度までですか、そういう完成という見通しなわけですね。
  193. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) お説のとおりでございます。
  194. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 それでいたしますというと、資金関係も先ほどの質疑によって明らかなところで、私ちょっとメモをとってみましたが、こういうことになるかどうか。いわゆる資金関係については資本が二〇%、それから無利子融資が一〇%、それから特別転貸債というものを含んで三〇%、それから市中銀行の調達というものが四〇%、そういうことになると思いますが、そういうことですね。
  195. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) そのとおりでございます。
  196. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 そうして四十五年度の財政措置について考えますというと、二十四億円の目標で計算が考えられておる。つまり二十四億円でとりあえず四十五年からかかろうということになるわけですが、こういうことになれば、いまの例からいって二億四千万円が無利子、それから転貸債が七億二千万円、それから民間資本が二億四千万円と管理者が二億四千万円、それから自己調達が九億六千万円、そういうぐあいに解してよろしいのでございますね。
  197. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) さようでございます。
  198. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 そこで、公団の場合はいわゆる政府すなわち国の出資と、それから管理者の出資が二〇%、それから四〇%が長期資金の利用、あとの四〇%が海運会社等のいわゆる調達というようなことになったと思うわけですが、これと今回の状況を比較してみましたときに、船会社あるいはまた港湾事業者も出資されるでありましょうが、投資のほうからいいますというと、結局、資本金に従来の四〇%のいわゆる借り入れということが、資本の金利としてつまり一〇%出していかなければならぬということに転換されたわけですね。   〔理事岡木悟君退席、委員長着席〕 そういうことになった場合に、従来の船会社、あるいはまた港湾事業者等も入るでありましょうが、そういうものが受ける利害というのはどちらになると見られておるわけですか。
  199. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) いろいろと金利その他ございますので、在来の公団方式と比べますと、これは配当その他の考え方でございますけれども、配当は当然、会社でございますので多少ございますけれども、それほど大きな配当は期待できないという前提に立ちますとそう変わらない。ただ、公課公租の点で多少不利な点が出てまいります。商事会社でございますから、そういう点で従来の公団方式よりも、大体似ておるけれども貸し付け料につきましてはわずかに割り高になるんじゃないかというふうに思います。
  200. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 公団の場合において、四〇%の船会社のいわゆる借り入れというような場合にはその担保の問題とかいうようなことで非常に困ったわけですね、今度は出資になるわけですが。それからいけば一〇%で済むというわけで少し軽くなるように考えられるわけです。ただし、この資本金に変わりますというと、どうしてもやはり先ほど追加説明がありましたように、いわゆる株式会社ということでありまするならば、これは配当ということはどうしても考えなければならぬと思うのです。それは何ぼ船会社にいたしましても、あるいはまた港湾運送事業者がこれを出資するといたしましても、あるいはまたいわんや一般の地元出資家がお出しになるといたしましても、国の公団の場合のように、ただ出資をしっぱなしというわけにはいかぬと思うのですね。そこで、民間会社であり、今回のやはり大きなみそであろうと思うのですが、この場合の配当金というようなものについてはどういうお考えであるのか。特に一般の出資のものと、それから同時に港湾管理者が出資されますね、そういうものに対する特別配当とかいうようなことの規定が全然見当たらないと思いますし、ことにこの政令案でもそういう点には一つも触れてないと思うのですが、これはどういうお考えでありましょうか。その点をお伺いしたいと思います。
  201. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 御指摘のように、船会社が、直接利用者が出資して使う場合は、むやみに配当を行なってやりますと、さっき大臣のお話のように、タコ配当というようなかっこうになりまして、自分で高い料金を払って自分が配当を取るという形になろうと思いますけれども、しかし、御指摘のように、やはり配当というものは全然無配当ということもあるかもしれませんけれども、まあこれは常識外であると、ただ、メリットがありまして、特に公共性を担保にしなければいかぬということを考えますと、そんなにむやみな配当はできないだろう。いまのところ、まだはっきりとした配当は考えてございませんけれども、やはり市中金利程度のものがまあメリットではあるまいかというふうに考えております。
  202. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 これは先ほどの使用料のいわゆる変更とか、ああいうものとやっぱり同じでありまして、それをどういうぐあいにここでどの機関がきめるかということ、私は監督の意味においてその点が全然触れてないものだから、これはまあ受益をするとはいいますけれども、出資をいやしくもするということになれば、この金はいま自分が手持ちで遊んでおるわけでもないし、どうせ市中銀行等からやはり借り入れするとか、そういうことによってやられる、こういうぐあいに思いますので、その金利相当の分は考えなければいかぬのじゃないかと思うのです。前回はなるほど、四〇%というちょっと額が多かったので非常に船会社等も苦慮をいたしておったようでありまするけれども、今度はまあ額においてもそう大きい数字でないのでいいとは思いますが、どうせこの船会社がすぐに配当になるということにはならないのじゃございませんか。いわんや転貸債その他の償還期限に来たというような場合どうなるのか、この点に対する見通しはどうお考えになっておるか、その点伺いたいと思います。
  203. 栗栖義明

    ○政府員委(栗栖義明君) お説のとおり、本年度一応予算を計上いたしまして会社が発足いたしましても、稼動するのにやはり二年程度はかかるだろうと思います。その間は当然、建設投資に食われまして収益があがりません。三年目、供用開始してから初めて収益が入ってまいりますけれども、まあいろいろ借り入れ金償還その他ございますので、いつから配当が始まるかということははっきり言えませんけれども、御指摘のように、発足当初は配当はなかなかむずかしいということは事実だと思います。
  204. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 それで先ほどの政令の問題で大臣がお答えになりましたけれども、この配当の点についても、いわゆる株式会社でありますならば、そういう点についての何か、法律には入っておりませんが、政令等でやはり明らかにはっきりできなくても、そういう場合の包括的な点に触れるということは、これは当然必要ではないかと思います。これは当局におかれて判断されてお考えを願いたい、かように思います。
  205. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) これは国なり、港湾管理者が会社に融資する場合の融資条件で制限がつけられると思います。
  206. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 次に、これはちょっと先ほどの議論でわかったようなわからないようなことで私、疑問に思っているのですが、今回つくります伊勢湾地区のいわゆるコンテナ埠頭というのは、あれは公共埠頭だと言っておりますが、いわゆる公共埠頭というのは一般の人が使うという従来の考えの埠頭でございますね。それをコンテナ専用にする場合において、これは法的解釈からどういうぐあいにお考えなわけでしょうか。
  207. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) ただいま御審議願っておりますように、港湾法の一部改正をお願いいたしまして実施するわけでございますけれども、このたび伊勢湾でつくりますコンテナ埠頭につきましては、普通の商事会社でございまして、いわゆる管理者がつくる公共埠頭ではございません。ただ、管理者がつくります公共埠頭は、専用とか、特定の者に使わせるということは現行の港湾法では非常に困難でございますので、そういう特別な規定をつくりまして、港湾管理者が監督しながらそういう特殊なものを扱う専門の埠頭をつくるということでございます。
  208. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 それでは、公団の場合においてはコンテナ埠頭とそれから一般外航埠頭というものをあわせ建設され利用されるということになっておりますね。そこはコンテナ埠頭と区別されて、コンテナ埠頭は専用というようなことに相なっておるわけですが、その場合と今回の場合にはどういうことになるのでしょう。会社がこしらえるけれども、それは必ずしも専用させるたてまえではあっても、いわゆるあいているひまのあるときにはほかにも使わせるということを予想してこういうことになっているわけでしょうか。その辺はどうでしょう。
  209. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 御指摘のとおり、現在の公団では一般のいわゆるコンベンショナル・バースの建設も入っておりますが、今回の場合はコンテナだけしか一応考えておりません。ただ、先ほど政令のときに参事官からも御説明申し上げましたように、非常な場合には、異常な船込みとかそういう特殊な場合には管理者の指示によりましてほかのときも使うというふうに考えてございます。
  210. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 それはわかりました。そうするというと、いま私が一番初め数字を海運局長並びにあなたにお伺いしたのですが、これからつくったものについては若干の余裕ありと、当分は余裕があるからほかにも使うというようなことに実際上運用されていくのでしょうか。
  211. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) こういう埠頭のような施設をつくりますのは、御承知のとおりたいへん時間がかかりますので、あと追い型になろうかと思います。現実に需要が出ましてつくるのでございますが、やはり需要というのはなだらかに伸びていく。ところが、港湾施設というのは一バース単位にぽんぽんとできていきますので、その閥の食い違いは多少起ころうかと思いますが、なるべく需要を予測してそれに合わしてつくっていくということになろうかと思います。
  212. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 このコンテナ埠頭自身は公団の場合と同様、たとえば、荷さばき所であるとかあるいはコンテナの留置所であるとか、そういうものは一体としてつくられるということになると思うのですが、これは伊勢湾の場合でも同じことでありますか。
  213. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 仰せのとおりでございます。
  214. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 それでは、コンテナ埠頭に対する使用料の問題が先ほど質問されましたけれども、重複してはお聞きいたしませんが、大体使用料は、欧米方面での実質から考えて二年前は二億円程度が理想だ、望ましいというようなことを聞いておるわけですが、記憶に残っておるのですが、今回の予想は、使用料はどのくらい取ればいいか。ことにこれは民間会社でありまするから、いろいろの状況も考えられて、公共関係の仕事でございますから、何も別にもうけるようにしむけるはずはありませんが、大体どういうぐあいにお考えになっているか、それから公団の現状と比較してどういうことになっておるか、その点をひとつお知らせ願いたいと思います。
  215. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) まず、公団の場合でございますけれども、御承知のとおり、公団は収益をあげる必要はございません。したがいまして、かかった経費に金利をつけたものを考えまして使用料をきめるわけでございますけれども、この場合に、非常に建設費に影響いたしますのは、つくる場所の地盤と申しますか、地盤のいい場所につくれば安くできる、地盤の悪いところにつくれば非常に金がかかります。それから、背後地の土地の造成費でありますが、そういうものもやはり地盤が悪ければ金がかかるということで、一にかかって建設費、これは地盤条件あるいは水深とか、そういうものに左右されるのでありますが、したがいまして、公団もまだ現実に動いているのは四バースですが、これの貸し付け料も場所によってかなりでこぼこがありまして、たとえば、二億二、三千万円というふうな程度で現在貸しているものもございます。ただ、場所によりましてはもう少し高くなるというふうな場所もできようかと存じます。で、現在、東京のような地盤の悪いところでつくっておりますのは、おそらく二億八、九千万円程度になろうかというふうに予測しているわけでございます。伊勢湾につきまして申し上げますと、大体、東京の大井埠頭が現在、公団がつくってございますが、それと同じような地盤条件を持っておるところもございまして、先ほど二億九千万円と申しましたが、約三億円近いもの、あるいはもうちょっと出るかもしれませんけれども、大体そういうふうなことでございます。
  216. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 このコンテナ自身の計画というか、こういうものにつきまして、いま現状ではどういう扱いになっておるのですか。各船会社がコンテナを利用しておるのか、あるいは諸外国のごとく、コンテナ自身は別の会社が持っておって、それを融通使用するという形になっておるのか、これは海運局長から……。
  217. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 日本の場合は原則として船会社が全部コンテナを持っております。足りない分はコンテナを貸す会社がございますので、そこから船会社が借りて荷主に使わしている、そういう現状でございます。
  218. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 コンテナ貸し付け会社というのは日本にどのくらいできましたか。京浜、それから阪神、それぞれ何社くらいございますか。
  219. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 正確な数字を持ち合わせておりませんが、コンテナを貸すことを目的として設立された会社は約十ぐらい、京浜と阪神と合わせて十ぐらいございますが、実際に活躍しておるというか、大規模にやっておりますのは紐育航路会社という会社、そのほか二、三社程度でございます。
  220. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 このコンテナの運用がうまくいかなければ、実際の、いわゆる陸上でいえばドア・ツウ・ドアですが、こういうコンテナ輸送の妙味というか、そういうものはほんとうに発揮できないわけですね。このいわゆる空箱の回返送というようなことが相当問題になると思いますが、これはいま各船会社ともどういうぐあいに処置いたしておりますか。
  221. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 日本内地におきますコンテナの集中利用はわりあいにうまくいっております。と申しますのは、日本から出る荷物は非常に多くて、アメリカから日本に帰ってくる荷物はやや少ない。カリフォルニア航路の実情で申し上げますと、日本から出るコンテナ船は九〇%実入りのコンテナが入っております。アメリカから日本に帰る場合には、これが七〇%くらいに現状ではなっております。それからいま一つ、アメリカにおきましては、奥地までコンテナが行っております。これは鉄道あるいはトレーラーによりまして奥地にコンテナが行っておりますので、その回収状況は必ずしも円滑ではないというのが実情でございます。
  222. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 コンテナの型ですが、これは海運合理化審議会ですか、あれでその後、やはり日本の場合は道路が狭いから、八・八・二〇の型がいいのではないか、こういうことを言っておりましたが、最近八・八・四〇のいわゆる欧米型を非常に希望するというような向きが非常に多いというようなことでありますが、その辺の事情をひとつ、どうしてそうなのか、また、それだけ日本の道路でも何でもよくなってきたのか、そういう点をひとつお伺いしたいと思います。
  223. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 当初は先生おっしゃいましたように、八・八・二〇のほうが日本の道路事情及び荷物の単位、ロットと申しておりますが、荷物の単位に合うだろうということで船会社は八・八・二〇を大量につくったわけでございます。しかし、その後コンテナ化が進んでまいりますにつれまして、コンテナに積みます荷物の単位が、量がまとまってまいりまして、先生おっしゃいますように、八・八・四〇のコンテナの荷物が非常に多く出だしたわけでございます。それから、港湾荷役料は八・八・二〇と八・八・四〇とそうたいして違いがない、外国においては全く同じ港湾荷役料であるというところもございまして、八・八・四〇のほうが有利である。それから、道路事情も八・八・四〇で現在警察の特認を受けて日本の道路も走れるところが非常に多くなってまいりました。そのような事情が相重なりまして、八・八・四〇の建造量と申しますか、つくる量が非常に多くなっております。
  224. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 このコンテナの型がその国に合うか合わないかというのは、いわゆる道路事情によることが一番要点であろうと思いますが、日本でいま八・八・四〇というようなものは、京浜あるいは阪神を中心とした場合、一体どの程度にこれが直送されておるのか、この点おわかりになったらお知らせ願います。
  225. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 八・八・四〇は現在警察の特認を受けまして、高速道路は全部通っておりますし、それから国道の大部分は特認を受けて走っております。特に十番号以下の国道では現在のところ自由に走っております。
  226. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 そうすると、ただ単に港湾地帯というか、そういう沿岸地帯だけでなくて、相当奥地まで輸送する場合があるわけですね。そういう場合にはどうなるんですか。税関の問題はどうなるのですか。
  227. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) これは八・八・二〇、四〇に限らず税関も非常に便宜をはからってもらっておりまして、メーカーから直接コンテナに積む場合でございますが、その場合には、臨時にメーカーの工場に税関の派出所を置いてもらいまして、その税関吏を派遣して、そこで通関するというところまで便宜をはからってもらっております。さらに、小口の場合には、乙仲の手倉でコンテナに積む場合がございますが、これも乙仲の手倉で通関をやってもらうという例もございます。さらにそれがコンテナヤードの中のいわゆるコンテナ・フレートステーション、ここに持ってきて積む場合もございますが、原則としてはここで通関をやるということになっております。
  228. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 到着の場合、輸入の場合、これはどうなっておりますか。
  229. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 輸入の場合の通関については、ヤード内のコンテナ・フレートステーション、ここに税関事務所がございますから、ここで通関をいたしております。それから工場に持ち込むような場合にそこで通関をやっておるかどうか、ちょっと私いままことに申しわけございませんが、わかりません。
  230. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 さらに、この通関自体というものは相当厳重にやれば、これは実際便利なしかも非常に輸送コストを下げるというこの制度が死んでしまうわけで、この点については、たとえば輸出の場合に、その奥地の工場から出るものをそこに税関官吏がいて見るということは、これは大体、製品その他が一定いたしておりまするから、私はさまで問題ないと思いまするが、問題は到着のもの、特に雑貨というようなものについては非常に困難であろうと思うのですが、これは特別の措置を、この制度の行なわれるについて税関問題の解決をするんだということを私は聞いておるのですが、その後そういう点についての打ち合わせとかあるいは具体的に緩和の方式というものが協議せられておるのでございましょうか、どうでしょうか。
  231. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) これは船会社及び海上関係業者集まりまして、海上コンテナ協会というものをつくっておりまして、税関と常時会議を持ちまして、先生のおっしゃいます通関の簡易化ということについて研究をいたしております。それで、通関の簡易化につきましては大蔵省も非常に協力的でございまして、漸次改善されておる、このように聞いております。
  232. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 それから、これは港湾局長にお伺いするか、どちらかちょっとわかりませんが、到着、発送両方とも起こるわけですが、いわゆる雑貨というか、二品目以上の混載、そういうものはおそらく荷さばき所でコンテナを開いて、そうして一般の輸送にするとか、あるいはまた、集荷したものをそこでいわゆる混載によって仕立てをするとか、そういうことが当然行なわれておるかと思いまするが、そういう貨物は、まあ陸上でいえば車扱いのごとくコンテナに積んだまますっと通るというようなものに比べて、どのくらいの比率になっておるかおわかりになりませんか。言いかえれば、混載式の場合、港湾地帯でコンテナをあけてやり直すということは、これはコンテナ自体の本来の目的である中間作業節減ということにならないわけですね。そういうものがどのくらいの数字になっておりますか、大体おわかりであるならばお知らせ願いたいと思います。
  233. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 的確なこまかい数字は持っておりませんが、大体約二割が直接入っておる、八割が積みかえておるというふうに考えます。
  234. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 それは逆でなければいかぬわけですね。というのは、結局取引業者、その他取引の実情によって違うと思いまするけれども、コンテナがドア・ツー・ドアで運ばれるということは、港湾地帯における荷役作業をむしろゼロに近いものにするということ、及び倉庫保管というものが場合によってはゼロになるということ、そうしておまけに、コンテナ船の定期運航ということによっていわゆる船舶滞留時間を大幅に節減するということに大きなメリットが生まれてくるわけなんです。これは各国とも八対二程度のものでしょうか。海運局長おわかりならば教えていただきたいと思います。
  235. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) まことに申しわけございませんが、諸外国の事情はちょっとわかりかねます。
  236. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 それでは、次にお伺いしたいことは、先般港湾運送事業者の集約を行ないましたね。大体どのくらいあったものがどういうぐあいに、集約措置を行なってからどのくらいに減ったか、この点をお示し願いたいと思います。
  237. 上原啓

    ○説明員(上原啓君) 簡単に御説明申し上げます。  四十一年九月三十日現在と四十五年二月二十八日、二月末現在との比較でございますが、五大港とその他の港で状況が違いますが、事業者数だけで比較いたしてみますと、五大港におきましては、千二百三十七業者が四十一年九月末にございましたものが、ことしの二月末では九百七十一業者になっております。減少数は二百六十六で、二一・五%の減少となっております。五大港外、その他の港につきましては、六百九十四業者ありましたものが六百二十二業者となっております。七十二業者、一〇・四%の減。合計で比較いたしまして、約一七・五%の減少となっております。大ざっぱに申し上げますと、そういうことでございます。
  238. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 海運局長、もう一つお伺いしますが、コンテナ輸送可能貨物というものは、海運統計その他によりますと、大体七〇%から八〇%、わが国の輸出入貿易の観点から考えれば、可能であるということもいわれておるわけですが、いまの状況においてコンテナ輸送は大体、全体輸出入貿易の何%になるか、おわかりになればお知らせいただきたい。
  239. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 昭和四十四年度の実績ではまだ一〇%程度でございます。全量の一〇%程度でございます。
  240. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 これは、先ほどお伺いしました外国船の輸送量も加えてそういうことになるわけですか。
  241. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) さようでございます。
  242. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 私は港湾運送事業法の集約のときに意見を申し上げてきましたが、コンテナ輸送ということは世界の大勢である。しかも、非常にスピード的に伸びてきておるという状況から考えますというと、いまの一〇%でなにたいしたことはないということに私はならないと思う。そうしますと、港湾運送事業者あるいはまたその労働者というもの、これは一〇%の現状において一七%が集約せられたけれども、このコンテナ船が非常にふえてくるというのに従って、これは相当大きく転換する可能性があるわけですね。これに対する労働者並びに運送事業者の措置というか、そういう点についてのお考えはまだ何もしていないわけですか。この点、何か方針があればそれを明らかにしていただきたい。
  243. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) お指摘のとおり、コンテナだけでなくて、最近、大型船、貨物専用船によります大量輸送というふうな時代になってまいりまして、従来と港湾荷役の形態も変わりつつあります。したがいまして、実は三月の末に港湾審議会にございます港湾運送部会で、そういう専用埠頭の合理化並びに問題点というふうな趣旨で中間的な問題点といいますか、そういうものの御指摘をいただいたわけであります。じゃ、具体的にどうすればいいかということになりますと、今後早急に、われわれのみならず、港運業者あるいは港湾の労働者の関係の方と御相談をして方向づけをしなければならぬと思っておりますけれども、先ほど御指摘がございましたように、何といいますか、先般一応の基準をきめた機械的な集約というのではなくて、各港の実情に応じまして、やはり各港運業者なりなんなりの対応策と申しますか、体質改善と申しますか、そういうことを早急に実現しなければならぬ、そういうふうに考えております。
  244. 金丸冨夫

    ○金丸冨夫君 これはいま一〇%でありまするから、また、集約したあとでありまするから一応落ちついているかもしれないと思いまするけれども、今後こういうコンテナ輸送がさらに大幅に伸びてくる、わが国の建造だけじゃなくして、外国船もありますから。だから、そういう場合において、この施設自体はいわゆるクレーン作業になってしまいますね。そうすると、いまの一般の港湾運送業者のようなはしけどりとか、あるいは直接荷おろしの個々における作業とは非常に違ってくる。したがって、港湾運送業者及び労働者を含めてこれは非常に大きい影響があると思うのです。私は、やはりそのうちで、労働者のごときあるいは事業者のごときは、こういう伊勢湾のコンテナ埠頭ができましても、こういうものに使わせるいわゆる荷おろしというようなものについて、荷おろし、積み荷とクレーン作業になるでありましょうが、これは労働者及び事業者をできる限り集約するとか、あるいはその他の方法によって転用するということが望ましいと考えておるわけでございます。あるいはまた、もう一つ広く考えますというと、コンテナヤードにコンテナ積み荷のまま奥地直送というものがふえてくるということになれば、おそらく倉庫業者というものが一体どうなるのだという問題も起こってくると思います。こういう点について十分に、手おくれにならないように当局において行政指導、行政計画を立てられておやりになることを切に望みまして、私の質問を終わります。
  245. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 速記をとめて。   〔速記中止〕
  246. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 速記を起こして。
  247. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 午前中の質問の際に、海運のいろいろな今後の問題について話がありまして、その際、カーフェリーの話が港湾関係の際に出てきたわけであります。このカーフェリーが非常に最近ふえておるということなんですけれども、ふえるわりあいには、このカーフェリーそのものの安全性についての配慮が必ずしも十分でないという面があって、昨年は瀬戸内海において発着時の事故が発生をしております。このカーフェリーの昨年における事故のような、何といいますか、およそ初歩的な原始的な事故ですがね、この種の事故が何で発生をしたのか。それからまた、こういうカーフェリーの運営をやっている会社は、一体内容的にどういうものか、従業員に対する訓練というものがどの程度行なわれておるのか、政府としてこれを十分に点検をして指導に当たる、こういうことが必要であろうと思うのでありますが、その点についてお伺いしたいと思います。
  248. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 昨年の五月に瀬戸内海で二件相続いてカーフェリーの事故がございまして、当委員会からもいろいろ御指摘を得たわけでございますが、カーフェリーはここ十年間に急速にふえてまいりまして、その安全面の確保において必ずしも万全ではなかったということは御指摘のとおりでございます。それであの事故が起こりましてから直ちに全国のフェリー業者の監査を実施をいたしました。またいろいろと、運航マニュアルと申しておりますが、運航必携と申しますか、運航マニュアルをつくらせまして、確実に岸壁に着いてからでなければランプゲートをあけてはいけない、あるいは可動橋と陸上との間には踏切のようなものをつくれとか、そういう指導をいたしてまいったわけでございます。ただ、そういう指導をこれは行政指導でやっておったわけでございますが、それを法的に強制するという法的な規制の手段がなかったということで今回の海上運送法の改正をお願いしているわけでごごいます。
  249. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 海上運送法の改正のねらいとしては、そういうカーフェリーの問題もあるでありましょうけれども、今後の海上運送の打開ということをいろいろな面で考えてみる必要があると思うのですね。内航船ではカーフェリーというのが非常に伸びてきておる。申請も相当多いのじゃないかという気がいたしますけれども、今日カーフェリーの申請が全国的にどの程度あるのか、それに対する運輸省の認可の方針というのはどういうふうにしてやっておるのか、その点をお伺いしたいと思います。
  250. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) カーフェリーの申請は、御指摘のように非常にたくさんございます。現在申請中のもので本省が受理しておりますものが長距離フェリーあるいは中距離フェリー、わりあいに長い距離のフェリーで二十二件、一般旅客フェリーで十六件、合計三十八件でございます。  で、これの認可につきましては、現在の海上運送法の認可基準に従って処理をいたしているわけでございますが、この法律にございますように、需要と供給がバランスするということ、その他現在の法律の規定に基づく安全諸規程というものに照らしまして、それらを詳細に調べた上、運輸審議会に諮問して、その運輸審議会の決定に従って許認可をしておる、こういう実情でございます。
  251. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 最近の新聞報道によれば、かなり大型のカーフェリーがあらわれておるということなんでありますけれども、将来、海上運送の中でこのカーフェリーが占める割合というのは急増することが予想されるのじゃないかという気がいたします。そこで、そのためには、今度は港湾の設備もそれに伴わなければならない、それから海上運送の安全ということもさらに一段と考える必要が出てくるのじゃないかという気がいたしますけれども、今日の海上運送の実態からいって安全面、海上の安全、つまり発着時の安全だけでなく、運航上の安全という点は、船舶の構造なりあるいは大きさといったようなこととも関係してくると思いますけれども、その点での指導はどのように行なっているのか、その点をお伺いをいたしたい。
  252. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 船舶自体の安全につきましては、これは旅客船でございますので、運輸省の検査官の厳重な検査承認を得たものでなければもちろん使用できないわけでございますが、この国内の客船でございましても、いわゆる近海区域を通るものについては近海船の資格を要求する、いろいろ船舶等の厳重な指導を行なっております。それから、現在の海上運送法では、交通の安全ということは発着時あるいは港湾内だけについて要求しておるわけでございますが、今回の海上運送法の改正でお願いしておりますことは、港湾内だけでなく、途中の航路についても安全性を十分に審査するというふうに改正をお願いしておるわけでございます。
  253. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 船舶の構造上の問題ですが、これはカーフェリーからちょっと話は飛ぶのですけれども、大型船の海難事故が相当続いたわけです。「ぼりばあ丸」が沈没し、「かりふおるにあ丸」が沈没する、こういう問題が起きました。われわれ考えてみても、船が大型化すればするほど船体の構造上の欠陥というものがもしあらわれた場合には、しけでもって容易に沈没をするという事態が出てくるであろうというのはよくわかるところなんです。しかし、ほかのことと違って船体の構造上の問題はコストを下げてつくろうとすれば危険が出てくる。そういう問題をチェックする場合に、従来のような方法ではたして十分であったかどうか、こういう問題もあるでしょう。これはカーフェリーのみならず大型船、要するに水の上を走るものは、おかの上を走る自動車なんかと違って、故障を起こしたらとまっちまうというだけじゃなくて、穴があいたら沈んでしまうという問題があるわけですから、相当これは神経を使わなければならぬと思います。まあ「かりふおるにあ丸」等の海難審判の結果どういうことが結論的に言えるのか、何らかの欠陥が指摘をされたならば、明らかにされた問題について報告をしてもらいたいと思います。
  254. 内田守

    ○説明員(内田守君) 大型船の今度の海難に関しましてお話ございましたように、海難審判の結論が得られれば当然それを行政面にも反映させるのでございますけれども、その原因探求等、従来の実情から申しますと時間がかかりますので、御承知のように、運輸省の中にとりあえず総合対策委員会が設けられまして、運航仕様それから船体構造自身の問題につきましてすでに発足をいたしまして、現在いろいろの専門家が集まって対策を検討しておるわけでございますが、早晩その結論が出次第、船舶構造についてのいろいろの問題が出ればそれを正確に取り入れるというふうに考えております。
  255. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 私はこの前にも委員会で質問をした記憶がある。「かりふおるにあ丸」の事故が起きたあとですね。そのときにも、委員会をつくって検討するという話だったのですけれども、もうかなりの日にちがたっているわけですからね。あの種の問題について委員会ができた、検討中だというだけで中間的な報告が全然ないということはないんじゃないかという気がするんですね。ある程度検討をしているならば、その検討の結果というものが発表されていいんじゃないかという気がいたします。そうでないと、委員会はできたけれども何も結論が出てない、検討といっても実質的な検討が進んでないということであってはしようがないと思うんですよ、これは。事は人命に関する問題ですから。まあ冬期間だけ海が荒れるわけじゃない、夏になっても秋になっても海が荒れるということはあると思うんですよね。こういう問題は、検討し研究したならばすみやかにその研究の結果というものを実行に移す必要があるんじゃないかという気がするんですけれども、その点具体的にはどの程度作業が進んでいるのか、検討が行なわれたのかという点についてお伺いしたいと思うんです。
  256. 内田守

    ○説明員(内田守君) いま申し上げましたように、大型専用船海難特別調査委員会が気象部会と運航部会と船体部会の三つに分かれていろいろ検討しておるわけでございますが、船舶局が主として船体部会のことについていろいろ委員の方々の御審議をいただいておるわけでございますが、現在までのところ、特に外力の把握、具体的に申しますと、海象の船体との因果関係と申しますか、そういう問題について実船を含む調査を早急に進めるということと、それから保全整備等につきまして、もう少しいろいろな面から今後のあり方というものを検討していくべきではないかというような点に焦点が向けられて、現在、いま申しました事項について検討が進められているわけでございます。
  257. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 この前質問したときも、この三つの部門に分けた委員会を持つことになった話は聞いたんですよ。問題は、それらの委員会が具体的にどういうふうな研究を行なってその成果をあげたのかということを私は聞きたいわけです。委員会いろいろつくったのはいいけれども、つくられた委員会が眠っておったんでは何にもならぬと思うのです。おそらくそんなことはないであろう、一生懸命にそれぞれの分野でもって研究しているんじゃないかと私は思うわけです。そうならば、今日まで、たとえば「かりふおるにあ丸」の問題にしても、船体の構造上の問題はどういう欠陥があったのかなかったのか、あるいは検討すべき問題としてはどういうことがあったのか、あるいは気象上の問題として特に新たに指摘できることはどういうことかといったようなことがそれぞれなければいかぬという気がするんです。目下検討中ということをいつまでも続けておって一年も二年もたつというんじゃ、委員会をつくった意味がないと思うんですね。一体、もし検討中ということであったならば、いつまでその検討が続けられて、いつ一つの結論が得られるのか。その点をもっと突っ込んだお答えを願えないかどうかということですがね。
  258. 内田守

    ○説明員(内田守君) 全体的な総合委員会の全体の動きについては実は私のほうでやっておりませんので、船体部分を例にとって申し上げたいと思いますが、特別調査委員会のおおよその目標をある程度、調査項目とか検討の方法を、六月ごろを目途として、これは中間的なあれでございますけれども、調査項目あるいは今後の方向等について、おおよその方向を出したいということでございます。  それで船体部会の例で申しますと、構造面につきましては部会をすでに数回、さらにその中に東大の先生を長とするワーキング・グループを設けまして、まず問題点の摘出から始めた。で、どういうことを調査するかというようなことにつきまして、事故当時の海象、それから運航の調査、それから沈没現象あるいは従来の修繕記録、それから航海履歴、あるいは計算で、従来のこの「かりふおるにあ丸」の全体強度あるいは局部強度、あるいは先ほど申しました波浪衝撃に対してどれくらい耐えるかというような問題、そのようないろいろな問題にさらに加えまして、運航マニュアルと申しますか操船者のための指針、運航指針というふうなもの等、そういういままで申し上げましたような調査項目を決定いたしまして、それぞれ作業に入ったわけでございます。  で、たとえば「かりふおるにあ丸」の沈没現象というものを理論的に逆算いたしまして、あの沈没現象が、ただ一つの区画が破れただけでは沈没しないとか、あるいはこれだけの大きさであったならば沈没する可能性があるとか、そういう沈没現象の解析を行なったわけでございます。さらに「かりふおるにあ丸」の たまたまあの船はその前に定期検査でいろいろ精密な検査を実施しており、また記録も衰耗等の状況も当時はかってありましたようで、そういう衰耗がどの程度であったか、その記録を調べまして、たとえば衰耗を取り上げますと、そこに局部衰耗がございまして、いずれも衰耗限度内であったというようなこと、あるいは「かりふおるにあ丸」の構造寸法につきまして、その基準につきまして、たとえば日本海事協会以外の、ABであるとかあるいはロイドであるとか、そういう他の船級協会のルートを比較計算をする。あるいは先ほどから申しております破壊荷重、波による破壊荷重が船体にどの程度の力となり、かつ、船がどの程度の応力を生ずることになるのかというようなことにつきましては、むしろこれから模型試験を含めて実船調査試験等を行なう必要がございますので、それの具体的な計画であるとか、そういうようなところまで現在進んでおる次第でございます。
  259. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 カーフェリーにしても、それから大型船舶にしても、構造上欠陥があって沈没をするということになると、おかの上のたとえば自動車や汽車というものと違って、太平洋のまん中で沈んでしまったりすると、人間もろとも沈んでしまうから、原因も何もわからない、うやむやになってしまう、こういう心配があるわけです。現に「ぼりばあ丸」なんというのはわからないわけでしょう。そこへもってきて「かりふおるにあ丸」が沈没した。それから外国の船も何隻か太平洋で沈没をしているわけです。こういうことになると、少なくとも沈没原因は何であるかという分析をして、推定であっても沈没原因ぐらいは突きとめなければならないのじゃないか。いろいろな原因が考えられる、わからないじゃ済まないと思うのですよ。何か原因があったから沈没したのだろうということになるわけです。したがって、気象上の問題であるのか、船体構造上の問題であるのか、あるいは運航上の問題であるのか、操船上の問題であるのか、こういう点はある程度明らかになってなければいけないという気がするのですけれども、いまいろいろテストをやっている、研究をしているという報告はありましたが、大型船の検査の結果、沈没の原因はある程度推定であってもつかむことができたのかどうか。あるいはまた、その後タンカーであるとか、沈没した船と同型の船についての強度等についての点検は十分に行なっているのかどうか、そういう点をお伺いしたいと思うのです。
  260. 内田守

    ○説明員(内田守君) 海難原因の探求は、先ほど申しましたように海難審判庁で行なわれるのでございますが、先ほど申しました総合対策委員会におきましては、主としてもちろんその原因――原因と申しますよりも、その現象を調査して、今後の事故防止の対策を立てるという使命で検討を続けてきておるわけでございますが、いま先生の御指摘になります原因の方向と申しますか、およそというようなところまでは推定するような状況ではございません。  それから、それに関連いたしまして、まあ原因がどうであれ、現実にそういう大型船が沈没したということの事実にかんがみまして、「かりふおるにあ丸」と同型の船舶隻数は六十九隻でございますが、それにつきまして船主に対しまして、いずれも船級船でございますので、日本海事協会に依頼して総点検を受けるよう指示したわけでございます。もちろん、運輸省の船舶検査官もこれに立ち会っておるわけでございますが、現在までに六十九隻中五十三隻の点検を終了いたしております。これにつきましては、全般的にはいずれもマイナークラックあるいは凹入部――小さなへこんだ部分等マイナーの部分はございましたけれども、バイタルな損傷というようなものは発見されておりません。ただ、特徴といたしまして、大型船であるために岸壁の接触とか、その他のそういう接触によりましての原因と思われるようなことが意外に、内部検査いたしますと、それに起因するわりあい大きな損傷と申しますか、そういう例が数例ございましたことと、それから、バラストタンクの内部におきまして現在、衰耗限度を切っておりますものはほとんどございませんでしたけれども、船齢に比較いたしまして、当初、従来常識で考えられていた衰耗の腐食の進展よりも意外に早いというようなことがわかっております。それからさらに、最近、タンカーにつきましても、損傷の一つ一つはあまり大きな損傷ではございませんけれども、その船齢のわりに数の多い損傷のあるタンカーの事例がございましたので、これにつきましては同年齢の船、それを含んで約十四隻でございます、そのタンカーにつきまして定期検査あるいは中間検査の時期を早めまして、特にタンク内部等につきまして定期検査に準ずる精密な検査を施行するという方針をきめた次第でございます。
  261. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 大臣にちょっとお伺いするのですが、いまいろいろ聞いてみますと――大型船が沈没した。去年は「ぼりばあ丸」が沈没し、ことしは「かりふおるにあ丸」が沈没し、それから外国の船も太平洋で沈んでおる。こう問題があったので、だいぶ前の委員会でしたけれども、私も質問をしたのですけれども、そのときには、委員会をこしらえて各部門別に調査研究をすることになったという話だった。ところが、ずっと検討はしておるけれども、今日ただいまの段階においてはこの大型船の沈没の原因というものは、結論的に言うとまだわからないということになるのですね。少なくとも、船が沈んだということだけは事実なんですから、設計上あるいは構造上、強度の面で問題はなかったと言ってみたところで、船は沈んでいるのですから、これらの問題について、たとえ推定であってもその原因は何かということくらいは明らかになっていていいんじゃないかと思うのです。今日いまだにわからないということは、いつになってはっきりわかるか、わからないということになるのです。まごまごすると、原因不明のままうやむやになってしまうということも考えられるわけですね。こういうことでは、これから先、海の荒れるのは冬ばかりとは限らないことなんですから、多くの危険がまだ介在するということになる。運輸省としては、少なくとも、早急に、こういう沈没した船の原因が何であるかということを、あらゆる角度から総合して、少なくともその原因は何であるかを突きとめて、それによって、現在稼働しておる船舶の安全性について必要な措置を講ずるということが急がれるのじゃないかという気がするわけなんです。そのための、たとえば船舶検査官といったような仕事もあるのでしょうが、それらの人間の数がはたして足りているのかどうか。もし、そういう原因の究明というものがはかばかしく進展しないとすれば、これは運輸省自体の人的構成の面においても不備な点があるのではないか、こういう疑問が出てくるわけなんです。その点はどうでしょうか。
  262. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) 大型船の遭難につきましては政府委員のほうから説明があったと思いますが、直ちに、あの直後におきまして大型船の特別調査委員会を設置をいたしまして、原因究明、なかなかこれはむずかしい問題でありますが、それとともに、現在稼働しておる船を総点検をやる。その総点検の方針は具体的に幾つかを例示しまして、こういう点まではやれ、こういうことでやってまいりまして、先ほど報告があったような数字まで一応、何隻かを残して完了に近い状態に入ったわけです。引き続きまして、その後、造船所において一、二の事件といいましょうか、損傷があった例がありましたので、ひとつ大型タンカーについても総点検といいますか、これはいいろ航路の関係もあり、一ぺんにはできがたいでありますからして、したがって、一応まあ中間検査あるいは定期検査を繰り上げて、九月いっぱいまでに完了するようにということで、目下これが準備を進めて、始めておるわけであります。原因等、なかなか相当の学者をお願いしましてやっておるのですが、ものが沈んでしまっているということも原因でありましょうけれども、海象、気象等種々の点等がありますために、なかなか原因がつかみにくいという点はお話のとおりであります。必ずしも検査官が不足しておるからというだけではないようではありますけれども、まあ、これだけの船がだんだんと多くなってまいったのでありますからして、したがって、検査官の数をこれに応じて運輸省としては増員の方向をとっておりますが、なお今回の調査等にかんがみて、これが不足であるならば当然、人命にも関することであり、かつまた、財物を失うことでありますからして、十分に人は補充しなければいかぬと思いますが、そこまではまだ報告もありませんので――しかし、必要があるならば、当然やはり検査官もふやさなければなりませんが、問題は、いろいろな議論がありましたが、構造上の問題がありはしないかという点になりますというと、何といってもわれわれはしろうとでありますからして、学者がこれについては良識をもってやってもらう以外にはない。ただ、経済性を追求するのあまりに、安かろう悪かろうというものをつくってもらっては迷惑でありますから、ことに日本は造船第一の国でありますから、日本のいわゆる権威にも関することであります。その点については最善の措置を講じてまいりたい、かように考えております。
  263. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 この船舶の建造をした三菱重工であるとかあるいは石川島播磨とか、こういう会社は引き続いて大型船――大型船に限りませんけれども、大型船を建造して、日本の国内で使うだけではなくて外国にも輸出をしているわけです。この外国にも輸出をしている船が、原因がわからないまま太平洋で沈没してしまったということになると、これは日本の造船の信用問題にもかかわることですね。こういう問題は運輸省としても相当真剣になって取り組む必要があるだろうと思うのです。そこで、この指導監督の面で、あるいは検査とかそういう面でもって、運輸省として、現在の機構なり体制をもってはたして十分なのかどうかという心配が一つあるのであります。どうもいままでお聞きしたところによると、だいぶ前から、委員会をつくる、検討するという話ではあるけれども、さっぱり結論というものが聞けないような気がするわけであります。ちょっとこのスピードの点で不安な気がするのですが、その点はどうなんですか。
  264. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) 調査会をつくって調査を進めておることは先ほど申し上げたとおりであります。こうした不安を一掃するために、検査官の充実、あるいは監督行政の不十分なところはありはしないかというお話でありますが、現在われわれは、その点においては心配ないという考え方でおりますけれども、これは調査会がいろいろ検討した結果、なお検査官の数においても各行政においても不十分なところがあるという結論が出るならば、当然これは十分な措置を講じなければならない。しかし、そういう人の増員を待つまでもなく、積極的に責任を感じて、運輸省としては、航行安全とともに船舶、人員の安全、かようなことは十分考えていかなければならぬし、また、その決意を持って当たってまいりたいと、かように考えております。
  265. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 船舶の構造上の問題のほかに、海難については、船舶が陸上と同じようにふくそうすることによって生ずる海難の危険ということもあるわけです。特に船舶がふくそうする浦賀水道であるとかあるいは瀬戸内海等の安全対策――先般、交通安全特効委員会で浦賀水道を視察いたしましたけれども、まあ事故の件数も大型、小型含めて非常に多い。しかも、そこにはまだ徳川末期に建造されたとかいう第一海堡とか第二海堡、第三海堡といったようなものが残っている。狭い水道にそういう障害物があって、ますます危険が増大をしておるということなんですけれども、こういう地域の航行の安全を確保するために一体どうしたらいいのかという問題は真剣に考える必要があると思う。これはカーフェリーであろうと大型船舶であろうと、いずれを問わず、陸でいえば道路みたいなものですね。この水路の安全を確保するということは大事なことだと思うんですけれども、その点についてのお考えをお伺いしたいと思います。
  266. 貞広豊

    ○説明員(貞広豊君) ただいまお話がございました浦賀水道などの狭水道における船舶交通の安全を確保するための対策でございますが、まず航路標識等の整備をはかりまして交通環境の整備につとめますとともに、このような措置と並びまして、このような主要狭水道には原則として常時一隻以上の巡視船艇を配備いたしまして、右側航行の励行、やたらと速い速度で航行しないように高速航行の禁止等の、現場における航行の指導を行なっております。それからまた、特に大きなタンカー、大型船の船齢につきましては、通行予定時刻を事前に海上保安庁側に通報するように指導いたしまして、これを励行させますとともに、これらの船がこのような狭水道を通過するときには、もよりの保安部におきまして、必要に応じて、航路付近の交通整理あるいは大型船の前方あるいは側方の警戒を行なっております。  以上は、交通環境の整備とか現場における措置について申し上げましたが、他面、何と申しましてもこれらの航行に従事する運航者が強くなること、航法を守ることが交通の安全の前提ともなりまするので、これらの航法を関係者がよく理解して守っていくという状態にするように、いわゆる海難防止活動に全力をあげていたしております。具体的には、春秋の全国の海難防止強調運動を行ないまして、この機会に、このような狭水道をかかえている管区本部は、このほかにも、たとえば漁船の対象だとか、小型鋼船とか、そういった大型船対象など、航行船舶の対象別にも、講習会とか臨船指導等を行ないまして、海難防止活動を展開いたしております。
  267. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 水路に、徳川の末期だか明治の初期だかわかりませんけれども、当時の国防上の必要でもって築いたものだろうと思うんですけれども、そんなものがあって、そのために海難が非常に多いということであれば、それを除去するということぐらいのことは、今日の科学の力をもってすれば、そんなにむずかしいことじゃないという気がするのですけれども、こういう航路の安全を確保するために、海上保安庁としてじゃまものを除去するといったような一つの見解を発表できないものかどうか。その工事はだれがやるかということになると、これまた、なかなか問題ですけれども、航路の安全という面で、この点については、何らかの結論は、たとえば浦賀水道の例をあげましたけれども、浦賀水道なんかの場合には得られないものかどうか。
  268. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 航路の整備につきましては、私のほうで担当しております。で、ただいま御指摘の第三海堡の撤去の問題につきましては、非常に古い施設でございまして、いままでにも、ここ数年間、技術的な撤去の方法その他研究してまいってございますが、一方、先ほど御指摘ございましたような、第一海星と第二海星の間を、むしろ先に抜いて、もう一本航路をつくっておいて、それから取ったらどうだろうといういろいろな意見もございます。船舶の航行につきましては、海上保安庁といま相談して、どうしたものだろうということで検討中でございます。で、成案を得次第、運輸省部内でまとまりましたら、具体的に着手いたしたいというふうに存じます。
  269. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 道路ならば建設省がということなんでしょうけれども、水路となると運輸省がじかに工事をするわけにいかないわけですよ。しかし、この担当の官庁として、船舶の航行安全についてこうしなければならないという結論が出た場合には、急いでやる必要があると思うのですよ。特に、最近のように航行船舶がふえてきたということになると、もしあそこで――小型船舶だってそれは沈没していいということはありませんけれども、大型のタンカーなんかが衝突事故でも起こしたならば、東京湾はどんなことになるのか、油がもしあの辺でもってこぼれてしまったということになると、太平洋や大西洋でもってタンカーが衝突事故を起こしたよりも、もっとはるかに始末の悪いことになりはせぬかという気がするわけです。だから、そういう場合の対策ということは、一刻もゆるがせにできないのじゃないかという気がする。そういう場合の工事の連絡はどういうふうにしてやるのか、これは建設省とすぐに話し合いをして建設省がやるのか、運輸省がやるのか、それらの点もよく私にはわからぬのですけれども、実際にやるのはどこがやるのか、技術的にはたしてむずかしいものなのかどうか、その点を伺いたいと思うのです。
  270. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 現在航路法という法律がございませんけれども、運輸省設置法で航路の整備ということがございまして、具体的には私のほう、港湾局のほうで航路整備を担当しております。現実に、現在、瀬戸内海の備讃瀬戸の海峡とか、関門海峡の改良ということを実施しておるわけでございます。  東京湾の湾口問題は、仰せのとおり、前からずいぶんいろいろ問題があるわけでございますが、非常に水深の深いところで、しかも、ふくそうるところで、どうしたらいいかというふうな問題がございまして、いろいろと研究しておる最中でございますが、技術的にはある程度まで目鼻がついております。ただ、先ほど海上保安庁のほうからお話がございましたように、船舶の航行をどういうふうに通していくかというふうな順序とか、航路の形でございますとか、これを運輸省部内で目下相談しておるという段階でございまして、成案ができ次第、御指摘のとおり、早急にかかりたいと、これは予算を伴いますから、財政当局とも相談しなければなりませんけれども、私どもといたしましては、成案が出ましたら、漁業補償等もございますから、いろいろと交渉ございますけれども、少しでもよくしていきたいというふうに考えます。
  271. 鈴木強

    ○鈴木強君 いまの、もう少しでかいスケールのことを考えられないですか。これは大臣にお伺いしたいのですが、せんだって新聞に出ておったと思うのですが、東京湾は御承知のように非常にふくそうしておりまして、危険な状態にある。特に浦賀水道の場合はしかり。そこで、房総半島を根元でやるか中間でやるかは別として、ひとつ運河をつくって、将来の大型化する海上輸送に対処する航行安全を考えたらどうかという一案があるようですね。これはいまにわかにというわけにはいきませんでしょうけれども、そういう遠大な構想もひとつ描きながら研究してみるというようなことはどうしていただいておりますか。いまは雲をつかむような話ですけれども、そうでない、これはどんなような御構想か、もしあったらお教え願いたいのです。
  272. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) 先ほど来お話のありました狭水道における遭難事故ですが、統計上から見ると、案外、狭水道必ずしも遭難が多いというわけではないです。最近の四十二年、四十三年、四十四年、この三カ年間の大体の遭難事故の数は横ばいのようであります。しかしながら、それ以前に比べれば、五年、十年前に比べれば非常に大きくなってきている。これは一つは、船の数が多くなったということと、もう一つは、小型船が動力化したということが大きな原因のようです。したがって、衝突事故、たとえば浦賀水道における衝突事故は、四十四年度の数字では、はなはだ私は数字は得意じゃないのですが、一応、白書が出るものですから読んだのですが、浦賀水道での衝突事故というのは三隻です。それから、乗りあげ事故が十隻、その他いろんなのがありまして、計十七です。ところが、瀬戸内海ということになりますと非常に数が多い、衝突事故だけでなく、それ以外の数からいって、広い関係もありましょうが多い。これは一つは、瀬戸内海が、相当漁船が、あるいはフェリー等が非常に数が多く動いているということが原因だと思います。ことに、小型動力鋼船のスピードが最近のやつは相当出てきておる、そういうことから、一つはやはり目測をあやまったりする例が多いのじゃなかろうか。しかも、これはいろいろ事故の調査で見ますというと、かなり不注意によるといいますか、あやまちによるものが全体の遭難の七一%を占めている。こういうような原因から見ますというと、もちろん狭水道は何らかの形でこれを整備する必要はありますけれども、見ようによっては、そういうものがあるために、大型船にしても小型船にしてもスピードを落とす。高速道路では事故が多い、いなかの砂利道ではわりに事故は少ないというのと同じような人間の心理だと思いますが、それだからといって、先ほどのようなものを取っ払わなくていいということではありません。やはり水の流れをよくしたほうがいいんでございまして、水路等にいては積極的に整理する必要があります。海難事故の上から見ますというと、いわゆる船舶が非常に大きくなったということと、もう一つは、いわゆるスピードが、非常に大型船にしても小型船にしてもスピード化がだんだん進んできているということのために、案外、機械と人間の力のバランスが合っておらない。そういうことからして、大型船の前を突っ切ろうとしてスピード感が違っておりますために、これはあやまちに入るが、そこで衝突を小型船がやられるという例が非常に多いようであります。こういう点から考えても、鈴木さんがおっしゃったように、ことに東京湾のようなところは、大型タンカーが沈没した場合には、油の逃げ道がありませんからたいへんな災害になる。そういう意味で、私はせんだってもあるところの公開の席上で話をしたのですが、今後東京湾とか、ああいうような袋みたいなところでは大型船の入港の制限をしたらどうか、ことにタンカーのような場合には、最近、御承知のように、鹿児島湾でやっているようなシーバースを使って、そうしてパイプラインでこれを送る方法も可能であるからして、したがって、そういうような設備をひとつこれから考えていってはどうか、こういうことを私は海運局なり港湾局に提案をいたしております。  同時に、もう一つは、これは海上保安庁の仕事でありますが、これらの航行に対してもっと機械的に連絡方法をとることを考えろ、まあ電波等を利用して、そうして船のありか、あるいはスピード等を十分各個に知らしめて、そうしてある程度予防策を考えろ、もう時代は情報化時代でありますからして、その程度のことは金さえかければできるわけであります。そういう港湾における近代化――瀬戸内海の状態を見ますというと、大阪、神戸、あるいはそういう港湾に近いところで非常に数多くの遭難が起きております。でありますから、これからは、もっと電波等によって機械化されれば、もう少し調整がとられるはずだと私は思います。そういう意味で、遠大な計画、いまのようなことではなくて、現実にそこまで持っていかなければならぬようなふくそうした状態になってきている運輸行政が、そういう意味では近代化されなければならぬ、こういうように考えて、その点も港湾関係、各海運局関係に私から指示しまして、そういう近代化のことを考え、そうしてこれが施設を急げ、かようなことを申しておるような次第であります。
  273. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 いま鈴木さんの質問にもありましたが、東京湾の中は港が一ぱいできてしまって、この港にどんどん船が出入りするということになると、浦賀水道を多少はけをよくしたところで問題は解決しないのじゃないかという気がするわけです。港湾計画そのものと関連してくるわけです。東京湾の中をある程度規制する必要があるのじゃないか。あそこはたとえば、横須賀の軍港も浦賀水道を通らなければならぬ、だから二十万トン、三十万トンという、とほうもない大きなタンカーも、厚子力潜水艦も、みんなひしめいて浦賀水道を通り袋小路のようになっている東京湾の中に殺到するということは、考えようによってはきわめて危険なことになると思う。だから、できれば東京湾の中はある程度整理をして、タンカーがあの中に入らなくてもいいように、外洋に面したところに新しい港湾を計画するということも考えていいんじゃないか。横須賀軍港等も米軍に返還をしてもらって、まあ原子力航空母艦であるとか、潜水艦であるとかいうものがやたらと中に入らないようにする。こういうようにすることが、安全の面から言うならば望ましいのじゃないかという気がするわけです。その面で、たとえば外房州であるとか、あるいは駿河湾であるとか、相模湾であるとか、別の地域に港湾は計画をするといったようなことのほうが、むしろ抜本的な問題解決になりそうな気がするのですけれども、これは国土計画と関連をしてくると思いますが、その辺の構想は運輸大臣として積極的に推進をするお考えはないのかどうか、お伺いしたいと思うのです。
  274. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) 全く同感でありまして、私の、交通総合政策というものを今年中に打ち立てたいと言うのは、特別重要港湾を中心にして、それと新幹線なり、あるいは自動車幹線なりをどう結んでいくか、それが要するに、東京湾のような中にある重要港湾もこれ以上はふやさないことを前提にして、しかし、日本の経済拡大のためにはもちろん大きな港湾が必要でありますから、これをひとつ外港といいますか、太平洋岸なり日本海岸なり、いわゆる湾内から追い出して、そうして大きなものをつくっていくという方針に切りかえていきたいということで、いま総合交通体系といいましょうか、今度できまする、皆さまの御審議を経て法案ができますれば、運輸政策審議会に運輸省の考え方をひとつ述べて、そこでいわゆる一つの長期計画というものを立てていきたい。お考えと全く同感であって、この方針でなければならぬと強く考えております。
  275. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 海難の発生状況ですけれども、海上保安庁にお聞きしたいと思うのですけれども、海上交通がひんぱんになるに従って海難の発生状況も相当増大をしていくと思うのです。旅客船あるいは貨物船、漁船別に実績は一体どういうふうになっているのか。  それから今後の趨勢といいますか、見通しとそれに対する対応策というものはどういうものがあるのか。現在の海上保安庁の現有勢力でもって間に合うのかどうかという点もあわせてお答え願いたいと思います。
  276. 貞広豊

    ○説明員(貞広豊君) まず、過去五年間の海難の発生件数について申し上げます。  救助を必要とした海難の船舶の隻数は、四十年には二千七百七十八隻、次の年は二千八百二十四隻、次の年は二千七百四十七隻、四十三年には二千五百八隻とありまして、昨年四十四年には二千六百七十八隻、このような傾向をたどっておりまして、最近五カ年間おおむね二千七百隻前後の横ばい状態でございます。  次に、船種別について申し上げますと、旅客船の海難は四十年以降五十隻台できておりましたが、昨年四十四年は十五隻ふえまして六十八隻となりました。しかしながら、死亡、行くえ不明者は三人でございます。  次に、貨物船について申し上げますと、四十年をかしらにしますと、それ以降五年間、次第に減少の傾向にございましたが、昨年四十四年に八百七十五隻と前年より約一〇%増加いたしておりまして、貨物船が全海難船舶の三分の一を占めております。このうち、船が全然沈没いたしましたり、行くえ不明になりましたものが百六十六隻ございました。この海難に伴う船員の行くえ不明者は、漁船が一番多いのでありますが、昨年は百四十五人の犠牲がございました。これは全般の約四分の一ぐらいに当たっております。  次に、沈船――タンカーでごさいますが、おおむね百四十隻前後でございまして、四十四年は全海難船舶の五%にあたる百三十二隻発生いたしておりますが、火災等の大事故はございません。  最後に漁船でございますが、漁船は年間約千百隻台で横ばい状態を示しております。昨年四十四年には千百七十二隻でありまして、全海難船舶のこれは四四%に当たっておりますが、このうち漁船の船体が沈没ないしは行くえ不明になりましたのが二百七十五隻ございまして、死亡、行くえ不明になった船員は三百三十一人、全般の中の約六割方を占めている状態でございます。  それからこれらの、詳しくなりますから省略させていただきますが、海難の発生は、船舶の数がふえるということにも一部あるのでありまして、その数に対する発生率等もこまかくございますが、海難の発生は先ほど大臣も申されましたように、いろいろな条件が重なってまいってきます。発生の大きな傾向を、大きな特徴を申し上げますと、この中で小型鋼船がやや上向きになっておりますが、その他はおしなべて横ばいないしは下降状態を示しております。したがいまして、今後の海難防止のおもな一つの大きな柱としては、小型鋼船の対策を急ぐということ、それから、それほど件数はございませんが、大災害を起こすようなものに対して十分の措置をしていくという方向かと存じます。
  277. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 海難が非常にふえたということと相まって犠牲者が多くなっているわけです。そこで、運航管理者と船長の職務権限との関係についてちょっと質問したいと思うのですけれども、まあいままでしばしばあることなんですが、船が遭難をする、船長が船と運命をともにする。退船しようと思えばできる場合でも、船長は船と運命をともにするとことが何か美風であるかのように思われてきている。そしてそれが一つの美談であるかのようにまた伝えられるということは考えなきゃならぬことじゃないかという気がするわけです。で、それかといって船長の船舶運航の責任者としての義務あるいは権限というものをどうこうするということは、これまた問題であろうと思うのですけれども、船舶運航管理者としてあるいは船長としての責任、この関係を明らかにしておかないと、法の運用上の責任の分担が不明確になるというおそれもあると思いますので、政府の見解をこの際明らかにしてほしいと思います。
  278. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 今回の海上運送法の改正でお願いいたしております運航管理者と従来の船長との権限関係でございますが、船長の権限及び職務義務というものは、船員法に明確に規定をされておりまして、今回の海上運送法の運航管理者の規定によりまして船長権限が軽減される、あるいは増大するというものではないわけでございます。で、海上運送法でお願いしておりますのは、旅客船についてのみ運航管理者を置くということでございますが、最近の旅客船は、カーフェリーの例にも見ますように、たとえば、あまりよくないかもしれませんが、バスのように到着するとすぐまた出ていく、また入ってくるということで、船長は、船員法に明らかに規定されている船内の発航前の注意義務履行、船内の秩序維持、操船ということで頭が一ぱいになっているわけでございます。それで主として、陸上の可動橋の施設が完全に維持されているか、あるいは乗客、車の誘導が十分であるかというような、陸上のことについては運航管理者が一切責任を持つということによりまして、旅客船の運航の安全を確保したいということでございますので、船長権限に影響を与えるものではございません。
  279. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 船長の権限と同時に、義務の問題なんですけれども、遭難した場合の船長の退船といったような問題、非常にデリケートな問題でありますけれども、船長の何かモラルのような観念が今日まで残っておったような気がするわけです。しかし、船長が退船し得る場合に、やはり退船をするということも船長の義務であるというふうに規定をすることができないものかどうか。これはいろんなケースがあるからむずかしい問題だとは思うのですけれども、まあ無理に船と運命をともにすることばかりが能じゃないという気がするのでありますが、この辺のところはどうでしょうか。
  280. 高林康一

    ○政府委員(高林康一君) お答え申し上げます。  船員法十二条におきましては、船長は、人命、積み荷、船舶の救助に必要な手段を尽くし、かつ、旅客、海員その他船内にある者を去らせた後でなければ、当該船舶を去ってはならないというのが現在の十二条の規定でございます。この規定につきましては、船長は船舶と運命をともにせよという趣旨では全然ございません。必要な手段を尽くして、そして最後に去るということでございますけれども、この表現におきまして、かつ、去らせた後でなければ去ってはならないという表現が非常に誤解を生じ、また、従来のいろいろ社会通念その他もありまして、運命をともにするというようなことにとかくなる傾向がございます。その点につきまして先般、衆議院におきまして、ただいま御審議願っておりますところの船員法の改正に修正がございまして、十二条の、かつ、去らせた後でなければ去ってはならないという後段の部分を削除するという衆議院におきますところの修正があった次第でございます。
  281. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 この法の修正によって、従来の慣例というものが――慣例といいますか、不文律のようになっておった船長のモラルといったようなものがはたして明確になるかどうかという懸念もあるわけです。これはこれから先、仮定の問題でありますから、軽々に論ずるわけにまいりませんけれども、やはりこれは船員教育の際にある程度徹底をしておく必要があるのじゃないかという気がするわけです。これはもう単なる法律の条文だけでもって律しられないような気がするわけです。だから、船員教育といいますか、今後の海員教育の面で船長のあり方というものを明白にしておく必要があろうかと思うのでありますが、この船員教育という面でどのように今日行なわれておるのかということもこの機会にお聞きしたいと思うのです。
  282. 高林康一

    ○政府委員(高林康一君) お答え申し上げます。  確かにいま御指摘になりましたように、船長の最後退船と申しますよりも、船長は船と運命をともにするということは、先ほど社会通念と私申し上げましたけれども、そういうような通念の形成におきましては、船員教育というものの課程がやはり大きな要素をなしておったかと思っております。この点、当然、船長は必要な手段を尽くして、しかも退船するということ、このことが望ましいということにつきましては、最近のいろんなケースから見まして、やはり船員会におきましても強い意見になってきております。こういうような点について、船員教育をあずかっておりますのが現在、商船大学、あるいはまた、商船高等専門学校、あるいは道員学校、これらの学校がございますが、これらの学校の当事者にも私ども機会あるごとに現在の退船の考え方、そして船長のモラル、こういうようなことについてやはり新しい観点からいろいろ教育指導をしていくように、また、学校卒業者でございますところの、現在船に乗り込んでおるそういうような人たちに対しても、船長協会等ともよくお話をし、また、関係の組合ともよくいろいろお話をいたしまして、この衆議院におきますところの修正の一つの考え方をよく浸透できるようにいろいろ話し合いを進めておるという状況でございます。
  283. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 船員法の改正に関連をするのですけれども、一部改正によって事務手続が相当繁雑になって、要員面でもって困難を来たすというような点はないのかどうか、その場合の対策というものについて政府としては考えている点はないかどうか、その点をお伺いしたいと思います。
  284. 高林康一

    ○政府委員(高林康一君) 船員法の適用拡大、すなわち、いまお願いしておりますところの二十トン未満、五トン以上の漁船に対して、労働基準法より船員法の適用移行をするというようなことに伴いまして、事務といたしまして大きく二つの類型のものが増加するかと思います。一つの類型は、船員の雇い入れ契約の公認というようなこと、あるいはまた、船員手帳の交付というようなこと、こういうような仕事でございます。それから第二の類型は、船員の労働基準、労働保護の監督のための船員労務官の仕事の増大。こういうような二つの面で事務が増大してまいるかと考えます。  第一の、船員手帳あるいは雇い入れ契約の公認といいますような現場事務的な仕事につきましては、やはり要員的には、現在、地方海運局ではなかなか困難であるというような点もございますので、現在、指定市町村という制度がございまして、二百十五ばかり市町村を指定いたしまして、これらの雇い入れ公認事務等を委任しております。これらの指定市町村制を拡大するということで、大体、関係の市町村及び自治省等とお話を進めて遺憾なきを期したいというように考えております。また、労働基準を監督いたします船員労務官につきましては、本年度五名の増加がございますけれども、なお十分ではございません。いろいろ、中の船員法の事務を簡素化して要員を捻出すると同時に、その増大について努力をしてまいりたいと考えておる次第でございます。
  285. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 これはまあ最後に大臣にお伺いしたいと思うのですけれども、将来、たとえば四国と本州との間に橋がかけられる、あるいは北海道と本州との間にトンネルが掘られる、あるいはまた、東京湾の房総半島と三浦半島との間に橋がかけられる、あるいは東京湾が埋め立てられるというようなことになってまいりますと、従来カーフェリーが非常に大きな役割りを果たしておったものが、一ぺんに今度は陸上輸送に切りかえられるという変化も出てくるし、あるいはまた、青函の間の航路も、新幹線等がもし海底を通るようなことになればそっちのほうに転移をするということも考えられるわけです。そういうことを想定をして、たとえば、国鉄の連絡船といったようなものを青函間に限定をしないで、これを月航海運のほうに持ってくるとか、あるいはまた、現在の内航海運の主要役割りをかなり範囲を拡張していくとか、こういうようなことを想定する必要があるのじゃないかという気がいたしますけれども、それにしても、ある程度の国土計画というものが先に立たなければいかぬと思うのですね。行き当たりばったりで、カーフェリーがいいということになるとわれもわれもとカーフェリーの申請をするというような状態を放任しておくと、非常にこれはもう交通安全上の問題も出てくるし、将来もいろいろそごを来たすということになると思うのです。将来計画というものをある程度立てて、日本の交通というものが海上なり陸上なりに占める分野というものをある程度確定をして、それに対応できるような交通政策というものを大きく示す必要があるのじゃないか。何か行き当たりばったりにカーフェリーがふえる、ふえれば今度、後手後手とあとを追っかけていくというような行政がどうも今日まで続いてきているような気がするわけであります。ある程度先を見通した計画というものを今後、政策としてはっきりと打ち立てていくという考え方はないものか。その点を大臣からお伺いして、私の質問を終わりたいと思うのです。
  286. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) お話しのとおり、やはり総合交通体系といいますか、これは緊急に必要であろうと思います。最近、お話しのようにカーフェリーに対する申請が非常に多くなってまいりまして、これが調整等についても運輸省としては苦労いたしておりますが、ただ、カーフェリーの場合は、経済情勢の変化等から見て当然これはふえる情勢にあるように考えられます。ことに将来コンテナ化が行なわれますというと、あれにおけるカーフェリー式のものがこれに採用されるのではないか。ただ、カーフェリーの場合は、相当、波止場といいますか埠頭に対するやはり設備が必要になりますので、そうしてちょっと少しぐらいの金でやるというわけにもなかなかむずかしいようであります。したがって、もちろんこれは、いまおっしゃったように、総合交通体系は至急に確立する必要がありますが、そのためにも運輸政策審議会というようなところで衆知を集めて、そうして総合的な交通体系をやっていきたいということから、今回の設置法の中でもその点をお願いをしておるわけでございまして、当然そのような方針で今後ともやっていきたい、かように考えております。
  287. 鈴木強

    ○鈴木強君 今度の海上運送法の一部改正法律案の提案理由の説明を聞き、内容を検討してみますと、きわめてあたりまえであるし、なぜいまごろになってこういうふうな安全を確保するということがいわれておるのかという私は疑問を持つのですよ。この内容を見ますと、運航管理者を置くとか、これもあたりまえのことですね。港湾内におけるものについては、免許基準の際に多少入っておりますね。しかし、港湾外については、お話しのように、全く海上における運送安全を確保するということについてこの海上運送法にはないし、今度入ってきたのを見ると、たとえば、操舵設備をみだりに操作することや旅客の安全を害する行為を禁止すると。まあ海運局のほうから省令の要綱を出していただいて、非常にこれは参考になりました、事前に出していただいて。ただ、中に抜けているところがあるから、あとどうするのか伺いたいのですけれども、これを見ると、「みだりに船舶内の立入禁止の場所に立ち入ること。」「船舶内の禁煙の場所において喫煙すること。」「平常時に非常口、非常用警報装置その他の非常の際に使用すべき機械装置を作動させること。」とか、これは禁止するということですね。こんなことがいままで何ら問題にならなかったということについて、非常に私は奇異の念を感ずるわけですがね。昭和二十四年にこの海上運送法ができて十回も改正しているわけですね。いままでこういう運航安全に対する問題が法律上きめられなかったのですか、特に必要がなかったのかどうか、その辺のいきさつというのは私はわからぬのです。事故はいま始まったわけじゃないですし、どういうわけですか。
  288. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 従来の経緯の御説明でございますが、船舶におきまして海上運送法はいわゆる事業法規として把握され、その安全につきましては船舶安全法あるいは船内の事故につきましては船員法、港内の交通につきましては港則法、こういう別個の法体系で船舶の安全が規制されておったわけでございます。しかし、旅客船につきまして、やはりこれらを総合的に把握して、法規の面でもその安全を維持する必要があるのじゃないかということで、この法律の改正をお願いしたわけでございますが、これは特に最近の、先ほど来のお話のカーフェリーの急激な増加、昨年五月に相次いで起こりました、カーフェリーから自動車が落ちたというような事故から、早急にこういう法改正をお願いしたわけでございます。たとえば、先ほど御指摘の、船舶内の安全を害するおそれのある行為の禁止というのは、これはほとんどが船員法の規定に基づきまして船内の秩序維持として船長が指示することができることでございます。また、事実、船長の権限においてこれらのことは禁止していたわけでございますが、しかし、それには罰則がない、それから、船舶外については、船長は規制する権限がないというようなことで、この海上運送法におきまして、鉄道営業法その他の諸法規と同様な禁止規定を置きましてそして罰則をつけた、そういう次第でございます。
  289. 鈴木強

    ○鈴木強君 そうすると、運輸省は事故が起きなければこの法律の整備をしないのですか。事故が起きたからあわててこういう法律をつくったというようにあなたの説明では受け取れるわけだね。そういうことではないと思うのですね。大型船がいつからできてどういう運航をするか、大体何年にはどのくらいの船舶の数になって、それがどういう海上運航をするかということは、今日の情報化社会時代にその程度のことがつかみ得ないはずはないと思う。だから、もっと早目に、法体系の中に不備があるならば、それを整備しておったら、ああいう事故が起きなかったかもしれない。そういうふうに行政が実態から遊離してあとあと追っかけているということは、これはおかしいじゃないですか。これは反省しているのですか。
  290. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 海運におきましては歴史的に安全法、船員法、船舶職員法あるいは港則法、こういう法体系で船舶の安全というものの維持をやってまいったわけでございます。それで従前とも安全を維持していたわけでございますが、こういう海上運送法というような規定は、戦前にはこういう事業法規は全然なかったわけでございます。これも戦後こういう海上運送法をつくったのでございますが、最近における旅客船の激増、特にここ十年来のカーフェリーの急増ということによりまして、単に安全法、港則法あるいは船員法というものだけで安全の維持ということはむずかしくなってきたということで、この事業法規からの安全面を非常に強く規制しよう、こういうことで改正をお願いしておるわけでございます。
  291. 鈴木強

    ○鈴木強君 そういうことを私は聞いているのではない。それは船舶安全法もあるし、港則法もあるし、いろいろ船舶の安全に対しては関係法規がありますよ。しかし、昭和二十四年にこの事業法が必要だということでつくったわけですね。だから、私の聞いておるのは、この事業法そのものが現実にマッチしなかったのじゃないか。要するに、事故が起きた、それに追いかけて法律改正をしてきたんです。だから、もっと早目に、昭和二十四年以降十数回改正をしておるのですから、もっと早くそういう法体系を整備して、カーフェリーだけではないんです、定期旅客――だから、そういうものを含めて安全を確保しようということが事業法上必要である。従来の三本立てか四本立てか知らないが、そういう法体系では不十分である。そういう定期旅客、定期航路についてはそういう事業法でもって安全を確保しようということをねらったわけでしょう。港湾内においては、多少、免許基準の面でチェックできる、しかし、港湾外においては全くその点がなかった、ここに書いてあるように。それは私は職務怠慢ではなかったかと思う、もっと言えば。だから、何でも役所というところは、何か事故が起きるとさっそく大騒ぎをして何かやる。事前にもっとそういう対策を立てる必要があったのではないかということを私は聞いておるわけです。だから、これはあなたの責任をただ単にここで追及するというのではないんです。人間ですから、いろいろ考えたけれどもできない問題もあるでしょう。したがって、そういう手だてが少なくとも現実からおくれておったということは、これは事実ですよ。そういう点を反省して、そうしてこういう法律案を出して海上輸送の安全を守るということがこの提案の趣旨でしょう、それを聞いているんですよ、私は。
  292. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) これは昨年の当委員会におきましても十分におしかりを受けまして、最近の機会に改正案を国会に提出するというお約束をしたものでございます。おしかりがあれば、まことにそのとおりでございます。
  293. 鈴木強

    ○鈴木強君 おしかりがあればというような、そういう言い方はないですよ、それは。まあ、あなたは一人で、こちらは何人も人がかわるし、入れかわり、立ちかわり言われるからそう言いたくなるかもしれないが、国民を代表してあなたに聞いているわけです。だから、謙虚に反省すべき点は反省して、そうして行政の姿勢を正していく、少なくとも前向きにそういう対策を今後とも立ててほしいということが私の願いですから、そういう意味でお聞きしておりますから、とくと御了承いただきたいと思います。  それから、法律的な技術のことになるかもしれないが、こういう改正をするなら、海上運送法第一条の目的ですよ、これは、「この法律は、海上運送の秩序を維持し、海上運送事業の健全な発達を図り、もって公共の福祉を増進することを目的とする。」こうある。この海上運送事業というのは二条に定義がある。この中のどこに入るか、船舶運航事業のところに入るのですか、いまここに提案をしております旅客定期航路事業者というのは。そうですか。それを答えてください。
  294. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) そのとおりでございます。
  295. 鈴木強

    ○鈴木強君 そうしますと、この船舶運送事業のほかのいわゆる海上運送事業という船舶貸渡業、それから海上運送取扱業、海運仲立業それから海運代理店業、こういうのはこの法律の今度の改正には含まないわけですけれども、それはたとえば船舶貸渡業、こういうのはこの法律を適用しないというのはどういうことなんですか、その理由は。
  296. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 今度の改正は旅客航路、旅客の事業についての安全面の改正でございまして、船舶貸渡業、海上運送取扱業、海運仲立業あるいは貨物船の事業というものは一般不特定の旅客を乗せないということで、運航管理者あるいはその他の安全規定の改正をしていないわけでございます。旅客の安全ということに重点を置いておるわけでございます。
  297. 鈴木強

    ○鈴木強君 ですから、この法律のたてまえが、もともと、いま考えておりまする旅客定期航路事業者あるいは不定期旅客航路事業者、こういうものの安全確保については考えていないからこういうふうな並べ方になっていると思うのです。私は厳密にいえば、この海上運送事業者のうち特に旅客定期航路事業者については、運航の安全を確保し、「もって公共の福祉を増進する」というように、この目的を変えなければおかしいですよ。内容だけ変えて目的を変えていないのですね。だから、そこに食い違いというか、ギャップがあるんじゃないかということです。その点は矛盾を感じませんでしたか、これを立法するときに。
  298. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 第一条に安全ということを特に規定はしてございませんが、これは現在の法律体系でも、第三条以下旅客定期航路事業につきましてやはり種々な安全規定がこれでは不十分だというので改正をお願いしておりますが、安全規定は十分に考えておるわけでございます。第一条の目的の中にその安全という面を入れるかどうかという問題は、確かに御指摘のとおりあるかと思いますが、これは海運の歴史的な明治以来のたてまえが船舶安全法あるいは船員法、船舶職員法、こういう一連の体系で船舶の安全を維持、規制するんだと、こういう考え方で出ておりますので、第一条には特に記載してなかったのではないか、このように考える次第でございます。
  299. 鈴木強

    ○鈴木強君 あなたの言うことについてすぐ反論して悪いですけれども、局長ひとつまあ聞いてください。第三条以下に安全について十分盛っていると言うんですね。十分盛ってあるなら何もいまごろ改正する必要はない。十分盛っていないからいまごろ……。目的のところを変えるべきですよ。時間があれば私は修正案を提案して、そしてこれを直してもらいたいと思うのですけれども、時間がないようですから、何らかの次の機会にでも……。これは立法技術の問題ですけれども、第一条というのはその全体をあらわす目的ですから御配慮いただいて、どういう表現がいいか、私はここでは一つ案はありますけれども、考えていただきたいということをこれはお願いしておきます。よろしゅうございますね。
  300. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 海上運送法では、まだ財団抵当の問題その他改正しなければならぬ点も非常に多うございますので、先生御指摘の点につきましては十分検討さしていただきたいと思います。
  301. 鈴木強

    ○鈴木強君 それから第二条の今度改正をすることとの関連ですけれども、現在、現行法第二条の第四項にいうところの旅客定期航路事業というのは、旅客船は十三人以上の旅客定員を有する船舶をいうわけですね。それからその次の第五項に、「この法律において「不定期航路事業」とは、定期航路事業以外の船舶運航事業をいう。」というんですね。この不定期航路事業というのは、旅客の不定期航路事業というのと同じですか。
  302. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 不定期航路事業には貨物の不定期航路事業と旅客の不定期航路事業というふうに二つございます。
  303. 鈴木強

    ○鈴木強君 そうすると、今度改正する不定期の旅客航路事業というのはこの中に入るわけですね。
  304. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 二十一条に入っております。
  305. 鈴木強

    ○鈴木強君 そこで、不定期の場合には、「旅客船(十三人以上)」という旅客の定数はないんですか、これはあるんですか。
  306. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 同じでございます。
  307. 鈴木強

    ○鈴木強君 何条、二十一条……。
  308. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 旅客船でいいます場合には、十三人以上の旅客定員を有する船舶が旅客船でございますので、旅客船の不定期航路事業というような場合には、やはり十三人以上の旅客船による不定期航路事業というわけでございます。
  309. 鈴木強

    ○鈴木強君 それはわかりました。  そうしますと、こういう運航安全の基準を法制化する前、必要のないとき、要するに、十三名という基準がどこから出てきたか私は知りませんので教えてもらいたいんです。したがって、人命の安全については二人でも三人でも同じだと思うのですよ。二人乗っている船ならば、運航の安全を確保しなくてもいいということにはならぬでしょう。だから、十三名という定員制限というのは、この安全運航規律というものを確立するときには変えなければいけないですよ。変えなければ、あなた方は十三人未満のものは安全が確保されなくてもいいと言うんですか。
  310. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 十三人未満の安全が確保されなくてもいいということではございませんが、これは船舶安全法第四条でございますが、船舶安全法第四条でも十三人以上の旅客定員を有するものが旅客船であるということで、十三人以上の旅客定員を有するものにつきましては、特に安全法上非常に厳密な設備規定を要求いたしております。これは船員について、たとえばブイ、救命胴衣、その他がなければいけないとか、船舶の構造自体につきましても非常に厳重な規制をいたしております。さらに、この船舶安全法第四条も、海上人命安全条約という国際条約、これはソーラス条約と通称されておりまして、これに基づきまして国際的に十三人以上が旅客船であるということで、いわゆる旅客船の規制をするという場合には十三人以上の定員を有するもののみを世界的にやっていると、こういうことでございます。ただ、では十三人未満は放置していいのかということでございますが、これは地方自治体に、条例その他によりまして、安全を規制するということを安全法上も要請をいたしております。
  311. 鈴木強

    ○鈴木強君 船舶安全法、それから港則法とか、そういうふうな法律で律し得ない面を条例できめるわけでしょう。だから、私は、その十三名ということが国際基準であると、ただそれだけを比較されてしまうことは、ちょっと問題だと思うんですよ。だから、あなたの言うことはあとでわかりました。地方条例によって、できるだけ十三名未満のものについても、十三名以上の安全確保の基準というものを守っていただくようにお願いしてある、また、運輸省としても、そういう意味において今後行政指導の面において積極的にやっていくということが明らかになれば、私はまあ一応わかるんですけれども、しかし、この十三名という基準そのものをもう少し考え直す必要があると思うんですよ。特に最近レクリエーションというのが盛んになりまして、湖の上に小さい船を浮かべて、それが遊覧船のようなかっこうでやっていますね。ところが、そういうものが安全の設備がなくて不幸にして沈没する、そういう場合は非常に被害が大きいわけですよ、安全設備がないものですから。そういう意味において、もう少しその辺を考えてみる必要があるんではないだろうかとぼくは思うのですよ。人命は一人でも地球よりも重いわけです。ですから、そういう意味においては、もう少し弾力性を持ってできるだけ法律的にも定めていく。十三名を十名にするとか、十何名にする。それはどういう根拠でと言われても、あなたが言うように国際的にどうだとかということしか言えぬと思う。科学的な根拠があるならば教えていただきたいと思うのですが、それはないと思う。だから、そういう点はぜひひとつ今後行政指導の面で十分に配慮していただきたい。こういうことをひとつはっきりしておいていただきたいと思います。
  312. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 先生御指摘の方向で検討してまいりたいと思います。  ただ、十三人未満の場合の船の事故で問題になりますのは、十三人の定員のない船、カキ舟とかあるいはノリ舟とか、こういうものに二十人も三十人も乗る、それで大きな事故が起きるという例が非常に多いわけであります。これは法的には船舶職員法の違反でございますし、また、海上運送法の違反になりますので、そういう面で取り締まりをしなければならないし、それは厳重に取り締まっているわけであります。しかし、ノリ舟、カキ舟というものは全国に非常に多くございますので、これは運輸省あるいは海上保安庁だけの力で完全にこれを取り締まるということは非常にむずかしいというのが実情でございまして、先生御指摘の点はまことに盲点でございますから、これは地方自治体あるいは自治体警察にもよくお願いして十分に取り締まりを進めてまいりたいと思っております。
  313. 鈴木強

    ○鈴木強君 その点はぜひお願いをいたします。  それから、先ほど瀬谷委員から質問がありまして、船員法の関係になるのですが、船長の権限と運航管理者の権限との競合があるかないかという話が出ましたが、私は一つ気になるので聞いておきたいのです。  いただきました省令要綱試案によると、一定の気象・海象条件にある場合に発航の中止指示を管理者はできるわけですね。船員法第八条の船長権限というのを見ますと、「発航前の検査」について、「船長は、命令の定めるところにより、発航前に船舶が航海に支障ないかどうかその他航海に必要な準備が整っているかいないかを検査しなければならない。」、この条文と多少競合するのではないか。この場合には一体船長が確認するのがいいのか。これでいくと、運航管理者というものがその発航の中止を指示するということになるので、その辺は船長権限と競合しませんか。はっきり言ってください。
  314. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) この点は、お配り申し上げました省令要綱試案の1の三でございますが、「運航を中止すべき気象、海象等の条件」というのがございます。これは運航管理規程の中で、気象、海象のミニマムと言っておりますが、これ以下の気象・海象条件になったら船を出しちゃいかぬ、こういう規定がございまして、運航管理者がそういう気象。海象条件にあると認定した、あるいはそういう通知を得たのにかかわらず、船長が出航しようという場合には、運航管理者は船長に、出航しちゃいかぬぞ、こういうことを指示する権限がある。ただし、船長が、こういう気象・海象条件にあるなしにかかわらず、自分は出航しない、危険だと判定するから出航しないという場合に、いや、まだこの気象、海象にまで達していないのだから、おまえは出航しろという権限は運航管理者にはない。ですから、こういう気象・海象条件になったから出航しちゃいかぬという権限は運航管理者にございますが、船長が諸般の状況から見て自分は危険だから出航しないという場合、それでもおまえは出航しろという権限は運航管理者にはない。この意味で、この改正法は船員法の船長の権限を全然侵してない、こういうふうに思います。
  315. 鈴木強

    ○鈴木強君 ただ、一定の気象あるいは海象条件というのは、一定の気象・海象条件だから、その一定というのはどういうものが基準になるか。基準については、全然、船長と運航管理者の意見がまちまちになるような、そんなものじゃおかしいですよ。そういう意味で、船長と運航管理者というのは不離一体であって問題ない。そのほかの場合、あるいは一定の気象というその条件がわかりませんから明らかにしていただいて、それ以外のもの、十のところを八だという場合に、出るか出ないかという論争は出てくると思います。その場合、船長は、私はとても出られませんという場合には、運航管理者は出て行けということは言えないということはわかりましたが、一定の気象・海象条件はどういうものを基準にしますか。
  316. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) これは航空の場合にも、こういう気象・海象条件というものは明確に規定されております。たとえば、波高三メートルをこえる場合にはいけない、これは例示でございます。で、航路によって状況が違うわけでございますが、あるいは風速何メートル以上になったら出港していけない、あるいは霧の視界が千メートル以下になれば出港してはいけない、こういう気象・海象条件を運航管理規程の中であらかじめきめておくわけでございます。それで、その気象・海象条件に達しているかどうかという判断は、これは運航管理者が判断すべき事項でございます。
  317. 鈴木強

    ○鈴木強君 だから、運航管理規程というものを省令できめるわけですね。その省令の内容をいま私は見せてもらったのです。その中に、一定の気象・海象というのがあるから、それは波高は何メートル、風速は何メートルで、それから霧その他の視界何メートルで、そのときにはそれが基準だから出ちゃいかぬ、そのことがないでしょう、それを聞いているわけです。
  318. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 御説明が少し足りなかったかと思いますが、運航管理規程というのは、これは船舶運航事業者がつくるもので、これは改正法の第十条の二に「旅客定期航路事業者は、運航管理規程を作成し、省令の定める手続により、運輸大臣に届け出なければならない。」、運航管理規程には、省令の定めるところにより、少なくともこういうことは書きなさいということが第二項に規定されているわけでございますが、省令の定めるところにより、少なくともこういうことを書きなさいというのがこの省令要綱試案の第一の運航管理規程でございまして、ですから、この各旅客定期航路事業者がこの省令規程に従いまして、自分の航路の最低気象条件、最低海象条件というものを各旅客定期航路事業者が作成しなければいけない、こういうことでございます。
  319. 鈴木強

    ○鈴木強君 それではますます混乱しますよ。だから、これは運輸省令によって運航管理規程をつくりなさい、その規程をつくる場合には、その内容はこうですよということをちゃんと、もらっている試案の中に1からずっと6とありますね、各項目が幾つか分かれております。その中に「一定の気象・海象条件にある場合に発航中止の指示をすること。」と書いてあるから、だから、それは運輸省令で一定の気象というのはどういうことだということをある程度きめておかないと、それはますます、ある船会社は三メートルが高波だ、ある会社では五メートルが高波だといった、そんなまちまちな基準だったら何の意味もなさない。たとえば、瀬戸内海はどうだとか、それから九十九里の場合はどうだとか、一つの基準を示してやらなければ、そんなもの会社のまちまちの形でやらしたらたいへんなことになる、争いが絶えないですよ。その辺は、もう少し、何トンの船だったら瀬戸内海を航行する場合に波どの程度、視界どの程度ということをちゃんとまとめて測定して、標準としてはこれだということをきめなければ、船会社は確かに規程はつくるでしょう、一定の基準をつくれということになっているから、どういう基準をつくってくるでしょう。そういうものはまちまちであってかまわない、同じ会社でも、Aの会社とBの会社が違ってもかまわないということにはならぬでしょう。
  320. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) これは各航路、航路によりまして、あるいは事業者、事業者によりまして使用船舶も違いますし、気象、海象の条件も違っているわけでございます。したがいまして、どういう運航管理規程が一番適正かということは、その船舶運航事業者の就航している状況によって違うわけでございます。で、気象・海象条件でこういうことを船会社は中止すべき条件であるというふうにいろいろ協議して、その会社で考えて持ってきたものを、運輸大臣はもちろんこれをチェックするわけでございます。チェックいたしまして、これでは足りないという場合にはその変更を命令するということでございます。それから、現在これはカーフェリーにつきましては行政指導で事実上こういうものを運航マニュアルとしてつくらせております。それらを見ましても、大体各社非常によく協議をいたしまして、その会社の特色も入れながら運航中止の気象。海象条件というものは大体同じものを出してきているわけでございます。  それから、これは法律技術的なことでたいへん恐縮でございますが、他のいろいろな事業法規、たとえば航空法その他におきましても、運航管理規程で規定すべき事項を国はきめております。この規定すべき事項を入れた実際の運航管理規程というものは会社が出してくるわけでございます。これは航空法の体系でも、他の事業法規の体系でもそうなっております。それで、他の事業法規と同じような体系のもとに各社、各社の特色を生かしながら、しかも運輸大臣がそれをチェックできる、こういう体制をとったわけでございます。
  321. 鈴木強

    ○鈴木強君 何だかまた本題がぼけてきちまったですね。運輸省が少なくも省令によって基準を定め、その基準に基づいて運航規程というものをつくりなさいと、そういうことを省令できめるわけですね。その運航管理規程というものはそれぞれの船会社がおつくりになるのでしょう、その基準に基づいて。それを運輸大臣に出して届け出をするわけですね。これは変更しようとするときも同様であると。もしその規程が規定に反している場合にはこれは却下できるわけですね。それはいいですよ。だからしてカーフェリーの場合、いまお話がありましたけれども、ある程度船種とかそれから船の構造、性能、そういうものは、どこの会社でつくるかわかりませんけれども、その船会社によって多少違うかもしれませんけれども、たとえば、同じ三菱なら三菱造船で同じ船をチャーターした、買ったと、Aという船会社とBという事業者が。その場合に、このあなたの言い方でいえば、その船会社がどういうものをきめようと、それは自由であるということになるわけです。ただし、それは上に上がってきたときにチェックしますよというのだから、それならば、チェックするときに何を基準にしてやるのですか。だから、それは瀬戸内海を通るときは大体こういうものが一つのミニマムの基準である、そういう何か基準を持っていなければ、チェックしてみたって科学的にこれはちょっと無理だと、おまえのところはおかしいぞと言えないでしょう。だから、航路別に、気象その他の条件を分析して、ある程度の波の高さだとか、風の強さとか、あるいは霧の状況とか、そういうものについては一つの基準をつくるべきですよ。そうしないと、あなたがたのほうでチェックすること自体だって適当なことになってくる。だから、そこのところをはっきりしておかなければ問題がありますよということを言っているのです。
  322. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 先生の御指摘まことにごもっともでございまして、これは海上保安庁ともよく協議をいたしまして、あらかじめ局長通達なりあるいは大臣通達で大体の基準を示しておきたいと、このように思います。
  323. 鈴木強

    ○鈴木強君 わかりました。そうすればわれわれも安心ができるわけです。  それから、たいへん恐縮ですが、いただいたこの省令の要綱の中で、2の総トン数何トン未満とか、旅客船何隻とか、こういうあいているところはその後わかりましたか、明らかにしてもらいたいのですが。
  324. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) これは一ぱいで旅客定期航路事業をやっているような会社もございますので、そういうところに運航管理者を選任するというようなことは非常に実情に合わないということでこの規定を入れたわけでございますが、現在のところ、これは旅客船協会の中に安全部会というようなものがございまして、そこと協議をいたしておりますが、われわれの考えといたしましては、総トン数百トン未満の旅客船二はい未満を使用している事業者というふうに考えております。
  325. 鈴木強

    ○鈴木強君 それから、3の一ですね、甲板部の職員として何年以上乗り組んだ経験を有する者ですか。
  326. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 三年を考えております。
  327. 鈴木強

    ○鈴木強君 それからもう一つ、3の二の旅客定期航路事業における運航の管理に関し何年以上の実務の経験を有する者ですか。
  328. 澤雄次

    ○政府委員(澤雄次君) 五年を考えております。
  329. 鈴木強

    ○鈴木強君 わかりました。  この海上運送法については、私はこれで質問を終わりますが、ちょっと船員法のほうで十分間ばかり一、二伺いたいのです。  この法律を提案する経緯については、資料その他で拝見しましてわかりました。まず第一点お伺いしたいのは、この改正法案の内容は、船員中央労働委員会が答申をなさいました四つの点、この四つの点全部が改正案の中に入っておりますかどうですか。
  330. 高林康一

    ○政府委員(高林康一君) 船員中央労働委員会から答申されました要点は、第一には、五トン以上の原則として漁船船員について船員法を適用する、この点が第一点です。この点は当然考え方として入っておるわけでございます。  それから第二には、しかしながら地元漁業、いわゆる共同漁業あるいは定置漁業、区画漁業というような、陸岸に接続しておるようなものは、海上労働の色彩が薄いから除くべきであろうという点、この点も入っていると考えます。  第三の、中央労働委員会の考え方といたしましては、いろいろ保険事務、あるいは対象業種が多岐にわたります。そういうような関係で、一挙に適用することはやはりいろいろむずかしい点があるし、船員法と船員保険法との一体的な運用をはかるということも必要であるから、これを段階的に適用すべきであるということでございます。この点については、大体第一段階といたしまして、四十六年一月からこれを二十トン未満の漁船、五トン以上の小型サケ・マスを対象にし、おおむね五年程度という目標をもってこれを進めていくという点でございまして、そういうような点も具体化されておると思います。  第四点は、これらの施行について、行政の執行体制その他について遺憾なきを期するようにということでございますけれども、これらについても不十分ではございますけれども、最大限の努力をして、定員の増あるいは指定市町村の活用、あるいは漁業協同組合の協力というような点で、これは具体的な問題として話を進めておるという状況でございます。
  331. 鈴木強

    ○鈴木強君 大体わかりましたが、四点の――前の原田運輸大臣のときですけれども、四十四年五月十六日に船員中央労働委員会の飛鳥田会長から答申のありました四つ目に、「新たに適用対象となる漁船船員及び漁業経営体は相当な数にのぼり、」という、これは大体相当な数にのぼるというものが実際には幾つありますか。それから「かつ、経営体の規模も小規模なものが大部分であるので、事務処理増大に伴なう予算措置、所要定員の確保、船員保険の適切な運営及び国庫補助の増額並びに指定市町村の拡大に努めるほか、漁業協同組合等関係団体の協力を求め、事務の円滑な遂行を図られたい。」、これは直接的に法律改正に出ている面もあるし、そうでない面もあると思います。したがって、事務処理増大に伴う予算措置はどうなっているか、それから所要定員はどうなっているか、船員保険の適切な運営と国庫補助の増額はどうなっているか、それからもう一つは指定市町村の拡大はどうなっているか、漁業協同組合等関係団体の協力はどういうふうに求めてあるのか、これを明らかにしてもらいたい。
  332. 高林康一

    ○政府委員(高林康一君) まず適用対象でございます。これは五トン以上が全面的に適用になる。ただ、もちろん地先漁業を除いてでございますけれども、そういった場合におきましての適用対象は一万一千三百隻、乗り組み員といたしまして被雇用者、これが約五万人というふうに考えております。  それから第二の問題でございますけれども、とれの予算措置でございますが、これにつきましては、まず第一段階の適用を四十六年一月からというふうにしておりますが、そのための事前の啓蒙指導のためのいろいろな経費、そういうようなものとして約二百五十万円くらいあるわけでございます。  それから定員の問題につきましては、船員学務官を五名増加するということ、これは三カ月分をいろいろ考えてやっておるわけでございます。  それから次に、指定市町村につきましては、現在二百十五ございますけれども、これを第一段階を適用いたします場合においては、大体十隻以上の適用対象になるところの漁船があります町村を指定したいと考えておりますが、その数は大体百八くらいになるかと思いますが、これについては地方海運局を通じ当該市町村と連絡すると同時に、自治省とお話を進めておるという状況でございます。  それから、漁業協同組合の活用につきましては、これの審議に入ります前に、あるいはずっと審議中から全漁連等を通じまして、いろいろ具体的な話を進めておるわけであります。それで特に、私ども、雇い入れ契約の公認というような仕事が船員法上出てまいりますので、それは漁業協同組合を大いに活用したいということで、全漁連本部といろいろ話を進めると同時に、船員保険法の面におきましては、船員保険法九条におきまして指定団体という制度がございますが、その指定団体として漁業協同組合を活用するという方針で、これは厚生省等において現在進めておるという状況でございます。  それから最後に、国庫補助の問題でございます。国庫補助の問題につきましては、現在船員保険の国庫補助につきましては、職務外の年金部門や失業保険部門につきましては四分の一の補助ということになっておりまして、これらの適用対象が増加いたしますので、船員保険特別会計におきましては、これに該当するところの四分の一補助を考えておるということでございます。  以上が大体の事務の準備状況でございます。
  333. 鈴木強

    ○鈴木強君 わかりました。何といいましても漁業協同組合等いわゆる関係団体の御協力がないと十分な成果があがらないと思うんです。ですから、そういう点はひとつ、ただ事務的なだけではなくて、積極的に前向きに対策を立てながら御協力いただくような方法をもっと進めていただきたいと思います。  それから全部一ぺんにはいかぬ、一万一千三百そうですね、約五万人と対象がふえていくわけですね。そこで、四十六年一月から十トン以上の船と五トン以上のサケ・マスの場合は対象にしていただくわけですね。その残ったものについては大体五年程度で全部適用していきたいというお話ですけれども、そうすると、四十六、七、八、九、五十年と五カ年間のおおよその計画は手元に持っておられますか。持っておったら明らかにしてもらいたいと思います。
  334. 高林康一

    ○政府委員(高林康一君) 先生おっしゃいましたとおり、五年程度を大体全面適用の期限と考えております。四十六年一月から十トン以上の許可漁業、それから五トン以上のサケ・マス漁業というものを四十六年一月から対象にする。それから大体いまのところ考えておりますのは、その中間二年ぐらいの時期におきまして、いまの十トン以上の許可漁業を第一段階にしておりますので、十トン以上の許可漁業以外の漁業、これを第二段階の適用にしたい。それから大体五年後、昭和五十年ごろに五トン以上の地元漁業を除いて全面適用に入りたいというふうに考えておりますが、毎年の船員保険特別会計の予算の組み方等もございますので、その年度ごとに折衝して具体的にしてまいりたいと思いますけれども、大体いまのところはそういうように、中間におきましては許可漁業以外の十トン以上のものは第二段階として考えていきたいというふうに思っておる次第でございます。
  335. 鈴木強

    ○鈴木強君 ちょっと失礼しました。よくわかりませんでしたので一つだけ。十トン以上の船、来年の一月からのと、それからサケ・マスの場合は、五トン以上のサケ・マスだけはやるわけですか、そこのところをちょっともう一回、開き漏らしましたので。
  336. 高林康一

    ○政府委員(高林康一君) 大きく分けまして二つの種類を第一段階で考えておりますが、第一段階は、十トン以上の農林大臣または都道府県知事の許可漁業と、それから第二の類型として五トン以上のサケ・マス漁業、これを第一段階に考えておるわけでございます。
  337. 鈴木強

    ○鈴木強君 それでは最後に大臣に、海上運送法の問題といまの船員法の一部改正の問題と質疑の経過はお聞き取りのとおりでございます。そこで、やはり海上運送法の場合もまだまだ私は法律の中で変えなければならぬ点もあると思います。そういう意味において、先ほどいろいろな問題がありましたけれども、そういう点はぜひひとつ積極的に、早い機会に改正していただくと同時に、それまでの間できるだけ問題のないように、運輸大臣もひとつ行政指導の面を積極的にやってほしいということと、それからもう一つは、せっかく、これは非常に私たちも喜んでおるのですが、こういう五トン以上の漁船にも適用されるということになりまして、これは非常に感謝するわけですけれども、お聞き及びのとおり、五年間ということでスタートしようとしております。できればこれを四年なりあるいは三年なりというふうに少し欲かもしれませんが、できるだけ少しアップしていただいて短縮していただく、そういうふうな配慮をしていただくと同時に、特に中小零細な規模の漁業者が多いと思いますから、やはり船員法上の保険金の掛け金も労使折半で出すというようなことになっておりまして、たいへんこれは困難な面があると思うんです。同時に、さっき言った漁業組合等の関係もありますから、そこいらは私が言うようにせっかちにはいかないかもしれませんけれども、できるだけひとつ、法律が通るわけですから、あとは実施の段階として行政的にやるだけのことで、本来ならば、できるだけこれを適用していくというのが筋だと思いますから、そういう意味で、大臣としてもその辺の御配慮を十分いただきたいと思いますので、その辺についての御所見を承って終わります。
  338. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) 御意見のように、待遇改善の意味もあるのでありますからして、したがって、できる限り行政指導の上におきましても万全を期し、かつまた、法律等におきましてもなるべく早くこれらが実施できるような措置を講じていきたいと考えております。
  339. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 他に御発言もなければ、三案に対する質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  340. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) それでは、これより港湾法及び港湾整備緊急措置法の一部を改正する法律案について討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御意見もないようでございますが、討論はないものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  341. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  港湾法及び港湾整備緊急措置法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  342. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。     ―――――――――――――
  343. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 次に、船員法の一部を改正する法律案について討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御意見もないようでごさいますが、討論はないものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  344. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  船員法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  345. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。     ―――――――――――――
  346. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 海上運送法の一部を改正する法律案について討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御意見もないようでございますが、討論はないものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  347. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 御異議ないものと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  海上運送法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  348. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、ただいま可決されました三法律案につきまして、議長に提出すべき報告書の作成は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  349. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  橋本運輸大臣。
  350. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) ただいま三法案につきまして御可決いただきまして、ありがとうございました。  なお、この三法案の審議を通じまして貴重なる御意見の開陳がありましたので、これらを十分に尊重し、そうして法施行上に万遺憾なきを期したいと思います。ありがとうございました。
  351. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 速記をとめて。   〔速記中止〕
  352. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 速記をつけて。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時五十八分散会