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1970-03-17 第63回国会 参議院 運輸委員会 6号 公式Web版

  1. 昭和四十五年三月十七日(火曜日)    午後一時十四分開会     ―――――――――――――   出席者は左のとおり。     委員長         温水 三郎君     理 事                 岡本  悟君                 金丸 冨夫君                 谷口 慶吉君                 藤田  進君     委 員                 木村 睦男君                 河野 謙三君                 佐田 一郎君                 重政 庸徳君                 平島 敏夫君                 渡辺一太郎君                 鈴木  強君                 瀬谷 英行君                 森中 守義君                 三木 忠雄君                 中村 正雄君                 山田  勇君    国務大臣        運 輸 大 臣 橋本登美三郎君    政府委員        運輸大臣官房長  鈴木 珊吉君        運輸省港湾局長  栗栖 義明君        運輸省航空局長  手塚 良成君        海上保安庁長官  河毛 一郎君    事務局側        常任委員会専門        員        吉田善次郎君     ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○運輸事情等に関する調査  (運輸行政の基本方針に関する件) ○港則法の一部を改正する法律案(内閣提出) ○地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づ  き、海運局の支局の設置に関し承認を求めるの  件(内閣提出)     ―――――――――――――
  2. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。  運輸事情等に関する調査を議題といたします。  運輸行政の基本方針に関する件について質疑を行ないます。  質疑のある方は、順次御発言を願います。
  3. 藤田進

    ○藤田進君 運輸大臣に、この際、お伺いいたしたいのでありますが、先日の当委員会におきまして、運輸大臣の所信表明によりますと、あたかも本州四国連絡橋公団が鉄道・道路の併用橋のみを建設するというふうに聞こえるのでございますが、この際、この点を明確にしていただきたいと思います。
  4. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) 藤田委員の御質問に対してお答え申し上げます。  去る三月五日の当委員会におきまして、運輸行政の基本方針について、申し述べましたところ、本州――四国間の連絡橋を建設するための公団が、あたかも鉄道・道路の併用橋のみを建設するかのごとき誤解を招きましたことは、まことに遺憾でありました。同公団は、併用橋であると単独橋であるとを問わず、本州と四国の連絡橋にかかわる有料道路及び鉄道の建設・管理などを行なうこととしておりまして、このような内容を盛り込んだ本州四国連絡橋公団法案の今国会の審議をお願いすることといたしておりますので、何とぞよろしくお願いを申し上げる次第であります。
  5. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 本件に対する質疑は、本日は、この程度といたします。     ―――――――――――――
  6. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 港則法の一部を改正する法律案及び地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、海運局の支局の設置に関し承認を求めるの件を便宜、一括して議題といたします。  質疑のある方は、順次御発言願います。
  7. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 港湾施設と関連をして、今回の港則法の適用港にあえて限らないわけでありますけれども、道路であるとか、鉄道の連絡がどうなっているのかということがちょっと気になるので、この点について今回の関係をした各港、それぞれについて御質問したいと思うのです。つまり、連絡をする国道なり、あるいは県道なりというものが、ちゃんと港とうまく結びついておるのかどうか、舗装であるとか、あるいは道の幅であるとか、そういう点で渋滞等があっては何にもならぬような気がするわけです。そういう点の心配がないのかどうか。それから鉄道が港湾施設とちゃんと結びついているのかどうか、将来この鉄道がどういう形でもって幹線と連絡をするようになっているのか、将来性等について、こういったようなこともこの機会にあわせてお伺いしたいと思います。
  8. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) 鹿島港の場合で申し上げますというと、御承知のように鹿島港は石油コンビナート、それから鉄鋼コンビナート及び機械関係コンビナート、総合的な、いわゆる大工場地帯としてこれに必要な大型港湾が現在建設中でありまして、一部すでに使用開始をいたしておる次第であります。実は、もちろんこの計画をいたします際に、都市計画法等を施行いたしまして、そうして工場内あるいは工場敷地からの連絡道路等については新しい道路の建設をはかっておりまして、その一部はでき上がり、また使用開始をしておる部分もあるわけであります。また鉄道関係におきましては、かねてからありました、鹿島線といっておりますが、その鉄道が佐原から鹿島まで、これが工事が進められておりまして、来年の七月には完成する予定になっております。その鹿島――北鹿島といっておりますが、北鹿島から港のいわゆる臨海鉄道もこれに大体間に合う予定で工事が進められておるわけでございます。ただ、われわれも非常に努力をいたしておるわけでありますが、建設省と十分協力をして、連絡道路といいますか、都心部もしくはいわゆる内陸地帯への道路の整備を急いでおりますが、残念ながらその道路のほうがある意味においては多少おくれがちである。買収等のためにおくれがちである。しかし、軌道等がそれまでには一応完成を見ますので、十分、いわゆる生産されました商品の運搬等については差しつかえがない状態に進められてまいると、かように確信を持っております。  その他の港におきまして、瀬谷さんの御質問は、一般港湾がそうした陸上交通との関係がどうなっているかということをもお含みおきの上の御質問であろうと存じます。これにつきましては、もちろん原則としては、港湾の能率と陸上交通の能率が合わなければいかぬのでありますからして、したがって、港湾が拡大強化されるに従って関係道路の整備等も行ないつつありまするが、ただ、いろいろの都合もありまして、符牒を合わしたように一致してそれが進むという状態にはいっておりませんが、しかし、大体において、その港湾における能力を引き下げない程度でこれらは十分に整備されつつある、かように御理解願ってもけっこうと存じます。
  9. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 問題は、港則法の適用を受ける港を指定していくということ自体はわれわれ特に異議を差しはさむような問題はないのでありますけれども、格は上ったけれども、さてこの港へ揚げおろしをされた荷物がおかの上を運ぶ段になると道路が渋滞をしてしまう、鉄道があるのに連絡できない、こういうことでは港としての機能を十分発揮できない。だから、この港を考える場合には、道路なり鉄道なりも一緒に考えていかないと十分に港としての機能は発揮できまいという気がするわけです。そういう点で、建設省なりあるいは国有鉄道なりといったようなところと十分な連携をとった上でこの種の港湾の整備というものが行なわれるようになっているのかどうか、そういう点をお伺いしたいと思います。
  10. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) ただいま御質問でございますが、重要港湾以上につきましては、中央に港湾審議会というものがございまして、そこで計画部会という部会で計画を審議願っておるわけでございますが、そのときは、ただいま御指摘ございました建設省あるいは国有鉄道の方も一緒に入っていただきまして、その港の計画の審議を願っております。それからなお、中央に上がる審議会の前には、各港ごとに地元でも関係の方々が集まっていただきまして、各港ごとの相談をしてございます。それからなお、地方港湾につきましては、中央でそういう審議会を持つ機会がございませんけれども、各港ごとに、やはり同様に、道路の関係、それから鉄道の関係の方もおいでをいただきまして、相談した結果、計画をきめて上がってくると、そういうふうな手続をとってございます。
  11. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 鹿島港なんかの場合、これはまあ大臣の地元ですから大臣はよく御存じだろうと思うんですけれども、一般には鹿島港なんていうのはあまりいままでは知られていなかったわけです。香取、鹿島という地名についてはよく知られておりますけれども、まあ信仰的な意味では有名だったかもしれないけれども、近代的な港湾としてクローズアップされてきたのは最近ですね。だから、まあこれからの港だろうと思うんです、が私も、鹿島港というのはどんなものだか見たことないし、よくわかりません。しかし、相当の投資が行なわれ、開発が行なわれようとしているということであれば、たとえば、この鹿島港と成田空港、新空港ができる、あるいは鹿島港ができるというような場合に、成田を通じ、鹿島を通じ水戸へ抜けるような常盤新幹線といったような構想を持たなければ、せっかく鹿島港そのものが相当発展をしたとしても、首都との連絡の点でちょっと画竜点睛を欠くということになるんじゃないかという気がするわけです。きょうの新聞によりますと、東北新幹線、上越新幹線を優先的に着工するということが載っておりましたけれども、成田については、とりあえず成田新幹線ということが考えられていることですが、どう考えてみても、成田まで六十キロそこそこを新幹線でつないでみたところで、はたしてそろばんに合うかどうかということはわれわれだって考えるのです。だから、新幹線という構想を打ち立てていくならば、どうしても足が長くなければならないだろうと思うし、どこかにつながるということでなければいかぬだろうと思うんですが、そういう点で、鹿島港なんかの場合が、常盤新幹線ルートに選ばれるというようなことは考えられるのかどうか。この点もこの機会にお伺いしたいと思います。
  12. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) 御質問の、いわゆる二つあると思いますが、一つは高速道路をどう考えているかということと、もう一つは、新幹線をどう考えておるかということだろうと思います。  高速道路のほうは、いわゆる自動道のほうは、東関東自動車道という計画が決定をされておるわけでありますが、それも、しかしながら、現在では成田までが決定を見ておりまして、成田から先の線路はまだ未決定であります。しかし、私個人といいましょうか、私自身の考え方は、ただいま瀬谷さんからのお話がありましたように、やはり鹿島港が膨大な貨物あるいは人間をも併呑をするわけであります。そういう意味におきまして、成田高速自動車道、成田までのいわゆる東関東自動車道というもの、成田を通ってそうしていわゆる牛堀地先から鰐川のほうに出まして、そうしていわゆる鹿島のほうにつなげる、そういう高速自動車道が必要であろう。そういうことで建設省に依頼しまして、成田から先の調査をいま行ってもらっているわけであります。  新幹線につきまして、まだこれからの検討でありますから、具体的な決定を見ておりませんが、ただ、いわゆる事情を聞きますというと、成田の中にどうしても飛行場のお客さんを運ぶためには、中にやっぱり車が入らないといけないような状態のようでありますのと、同時に、成田の空港の地位が、ちょうど、何といいましょうか、釣りの針のように先がこう曲がる形になって入らざるを得ない。そうなりますというと、常盤新幹線というものを考えた場合でも、一部分支線にならざるを得ないのじゃなかろうかと。支線といってもそう長い距離じゃありませんが、そういう意味において、いわゆる、ある意味においては成田線というものが独立してあり得る。ただ、同じ軌道を、大部分の軌道を常盤新幹線が走るということはもちろん考えられる。その場合において、霞ケ浦というものが一つじゃまをしておるのですが、成田からまっすぐに水戸のほうに出ようとなりますというと、霞ケ浦というものを横断しなければならぬ、この問題が技術的にどうであろうかという問題が一つあります。あるいは高速自動車道と並行して、牛堀近くを通っていくということになれば、これはそう川幅が広いわけじゃありませんからして問題はありませんが、そうなりますというと、多少迂回せざるを得ないという問題もあるようでありますので、これから技術的にも十分に調査した上で、いかなる形でもって空港の人を運び、同時にまた、常盤新幹線のあり方というものは、実際上の問題を十分に調べた上で最終的な決定をしたい、かように考えております。
  13. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 いずれにしても鹿島あるいは成田というところを考え、さらに東北新幹線、上越新幹線ということを考えた場合には、こういう港湾と結ぶ鉄道ですね、こういうものをどうしても高速道路と同時に考えていく必要があるだろうと思うんです。その意味では、私はこれは、あらためて国鉄の問題については国鉄総裁に出てもらって、その機会に質問したいと思うんでありますけれども、政府として考えておくことは、こういう鉄道の連絡が東京から北のほうはおくれておるということですね。道路にしてもそうです。道路にしても鉄道にしても、東京から西のほうは東名があり、あるいは名神があり、あるいは東海道新幹線がある、こういう形で非常に発達しておるわけです。今回の港則法適用にしても、西のほうが三つで北のほうは鹿島港一つになっておる。何か交通網については東京以北が立ちおくれているという感じがする。特に、まあ大臣もよく御存じだろうと思うんですけれども、東京駅と比べると上野駅は非常に狭くて不便にできております。部屋でたとえれば、もう新しい応接間とよごれたごみ箱ぐらいの違いがある。特にこの上野駅を御利用になっているんだから、その点は大臣も知ならいごとはない。何でああいうふうに格差をつけなきゃならぬかという気がして、私なんかも上野駅を利用するたんびに腹が立ちます。この上野駅の問題を一つ取り上げてみてもそうなんですけれども、だから、東京から北のほうへ、たとえば上信越あるいは東北、常盤と、こういうところを結ぶ拠点駅といったようなものを早急にこれはつくらなきゃいかぬだろうと思うんです。いたずらに東北新幹線だのあるいは上越新幹線だといってどこから出るのか場所もわからないで、いたずらに計画だけをちらちらさせるということは全くこれは人をぬか喜びさせるだけのことだろうと思うんです。だから、もしそういう構想があるんならば、とりあえずは東京から北のほうへ向かう拠点駅をどこにするのか、現在の上野を地下にもぐらせるのか、あるいはまた新たにどこかを開発をするのか、宮城の前あたりに別に新しい根拠地をつくるのか、そういう点を明確にする必要があるんじゃないかという気がするんですけれども、事のついでに、そういう点について大臣としての見解を承りたいと思うのです。
  14. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) 瀬谷委員の御意見ごもっともでありまして、私も上野駅を、まあ大部分は上野駅を使うことが多いわけであります。そのたびごとに、とにかく一番うしろのほうへ乗って駅へ出るのには十分ぐらいかかってしまうというたいへんな不便なところでありまして、これは従来の東京駅と違いまして、何か上野にしても新宿にしてもそうですが、ややともすればやっぱり何といいますか、いなか駅という感じでつくったものだろうと思うんですね、初めは。いまじゃ東京の人口がこれだけ膨大になってきますというと、東京駅で一切が収容できるかといいますれば、これは将来は不可能に近いんじゃなかろうか。そうなりますというと、東京駅中心の考え方は便利は便利なんですけれども、しかしながら一般鉄道も入ってくる、新幹線も入ってくるといって全部入れたらたいへんなものになってしまって、かえって混雑状態が激しくなりますので、私はやっぱり拠点駅として新宿なり上野駅というものは考えなくちゃいかぬと思う。そうなれば、いまの駅の設計等についてもこれは考慮を払う。まあ最近御承知のように上野駅を改造しております。その機会に従来の不便をある程度是正するということで改造に取りかかられておるようでありまするが、もっと抜本的に考える必要はあろうと思います。その点については国鉄当局においても検討しておるように存じておりますので、いずれ国鉄当局が出席の際にあらためて御質問願えればたいへんに幸いである、かように存じます。
  15. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 きょうは国鉄の話が主題でありませんので、鹿島港と新幹線と話が結びついて東京へ出てまいりましたので、事のついでにお伺いしたわけです。万国博なんかで「動く歩道」であるとか、あるいはモノレールとかああいうものが会場の中で利用されておる。だから、将来の交通ということを考えてみた場合、乗りかえない「動く歩道」であるとか、――もっともああいうように人が乗るとちょっととまったりしては意味がないのですけれども、とまらない「動く歩道」であるとか、あるいは利用できるモノレールであるとか、飾りものじゃなくてそういうものを都市交通あるいは連絡に利用できるということが必要じゃないか、そういう点は十分お考えをいただきたいと思います。  それから海の問題でありますので、これもちょっと関連してお伺いしたいのですけれども、海難事故がとかく冬には多いわけです。この海難事故の原因というものをいろいろわれわれとしては調べなければならないと思うのですけれども、たとえば「ぼりばあ丸」とか「かりふおるにあ丸」とか、こういう遭難事件がある。こういう遭難事件があっても、原因がわからないままで終わってしまうということではいけないと思うのですね。船を調べてみたけれども、構造上は問題はなかった、なぜ沈んだのかわからない、これだけじゃいかぬと思う。だから、この遭難の原因については、相当突っ込んでみる必要があるのじゃないか。三菱重工の造船所で電気熔接を行なっておったところ、亀裂が発見されておるということがあります。企業が、自分たちの企業の名誉のために、そういういろいろな問題をもしうやむやに済ましてしまうということになると、これが荒天の場合に船舶の遭難事故を招くということは十分に考えられる。だから、冬季の太平洋における大型船の遭難事件の原因について、今日までに明らかにされた点はどの程度のものであるか、またもし現在調査中であるというのならば、それはいつごろまでに明確になるのかといったような点について、この機会にお伺いしたいと思います。
  16. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) ただいま特に冬季の遠距離海難の原因究明についてお話がございました。これにつきましては、運輸省全体といたしましてはたびたび御説明申し上げておりますように、特に今回は特別委員会を設けまして、原因を探究するということに相なっておる次第でございます。  それから具体的に、ただいままで、昨年から四件ぐらい引き続きまして、本州東方海域において大型船の海難があったわけでございますが、これらにつきましては、一応外板が折損する、あるいは船体が折損するという現象的な原因というものはほぼ明らかでございますが、そのような現象がどのようにして起こったかということにつきましては、「ぼりばあ」に関しましては、特に「ぼりばあ」に関連した類似船型につきましては、専門的な結論がございますし、その他の問題につきましては、それぞれの機関において検討中である、こういうことでございます。
  17. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 それぞれの機関において検討中といっても、いつまで、いつごろまでにそういう点が明らかになるのか、また、今日までにすでに明確になった点等について発表できるものがあったらお示しいただきたいと思います。
  18. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) この点につきましては、今日まで、たとえば最近の「かりふおるにあ丸」関係につきましては、ただいま申し上げておりますように、特別委員会で現在調査中でございますし、それから、その他の海難事件につきましては、海難審判庁で特に専門的な立場から調査しておるという段階で、今日までの段階ではそれ以上のことを申し上げ得るところまではいっていない、こういうことであろうかと存じます。
  19. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) ちょっと補足して申し上げますが、「ぼりばあ丸」の沈没遭難につきましては、いま申し上げましたように海難審判庁でその原因及び責任の所在等をいま究明中でありますが、いつごろそれが出てくるかはちょっと予測はできませんけれども、なるべく早く原因を明らかにしたいと思っております。  ただ、御承知のように、「ぼりばあ丸」の場合は大部分の方々が遭難されて死亡ぜられましたので、生存者は非常に少なかったということ、及びその船自体が深いところに沈みましたので、船の実態を調査することが困難である。「かりふおるにあ丸」の場合も、もちろん海難審判庁で原因、責任等は追及ぜられるわけであります。ただ、この場合は「ぼりばあ丸」と違いまして、生き残っておる方が大部分、船長はなくなったけれども、おりますので、原因究明については海難審判庁も「ぼりばあ丸」よりはより調査しいい状態であろうかと存じます。  それとは別個に、ただいま海上保安庁長官が申しましたように、「かりふおるにあ丸」類似の大型六十九隻に対して、その遭難の原因をたずねるというのではなく、とにかく、同一地域において、期間も同じような冬季間でありますが、過去四隻の大型船が沈没しておるのでありますからして、何か一つは、気象上あるいは海象上あるいは船体の構造上、それらに何らかの原因があるかどうかを特別調査委員会で調べる。それにまた、今後このようなことが起きないように予防措置として、緊急とりあえず、運輸省としてはこのような調査会をつくりまして、そうして予防的な手当てをするということで、当面の対策として、次のような安全措置を講ずるように、関係海運会社に対して指示をしたわけであります。  それは、「かりふおるにあ丸」と類似の大型船に対して総点検を実施して、必要に応じて補強の措置を講ずるようにしろ。第二には、膨張式救命いかだを十分に装備するように。第三番目には、大型船の海難事故の続発した海域の航行にあたっては、事前に各種情報を収集し、必要に応じその危険を避け航行する等の安全措置を講じろ。第四番目には、船員法に基づく操練、いわゆる船員の訓練、こういうような事態における訓練を十分に励行してもらいたい。  さらに、海難が発生した場合の救難体制の強化については、次のような措置をやってもらいたい。まず一つには、さしあたり本州東方海域に巡視船を常時前進するように哨戒させて、前進哨戒ですね、遠くのほうへ出ておって、あわせて事故現場付近への早期到着を期するように訓練をする。第二は、海上保安庁保有航空機を効果的に運用したい。十分な捜索機あるいは遭難に対する航空機の準備もありませんので、これを人的にあるいはやりくり等によって十分な体制をしくようにということで、海上保安庁自身も考えると同時に、防衛庁その他関係機関と連携をさらに緊密化して、そして航空機による捜索、救難体制を強化するように、かつまた、先ほど申しましたように、遠距離の救難機が不十分でありますので、これを何とかして早急に整備する、こういうことで具体的な方法を目下検討中である、かような措置を講じておるわけであります。  以上補足的に御説明申し上げます。
  20. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 海難審判庁の審理の経過、たとえば「ぼりばあ丸」については三月十八日に行なわれるということでありますが、審理の経過あるいは特別委員会の審理の経過の内容、これらの問題を資料としてひとつ御提示願いたいと思うわけです。  それからもう一点、いまも大臣からお話がありましたが、海難事故で船が沈むと船長が船と一緒に運命をともにするといったようなことが往々あるわけであります。これが何となく船長のモラルのようになってしまうと、まあ船長になった人は、もし生き残って帰ってくるというと何か世間に対してぐあいが悪いように思ってしまって、無理に――無理にということばはおかしいかもしれないが、船と運命をともにするということがいままでもあったような気がいたしますが、これが美談として語り伝えられると、ますますそういう傾向を助長するようなことになりはしないか。そうなると、船長が生き残っておれば遭難の原因等について聞くことができたのだが、船長が船と運命をともにしたために証人として聞けないということが出てくると思います。そういう点を考えてみると、やはり船長のあり方、船と運命をともにするということがはたして妥当であるかどうかという問題も、これからは考え直す必要があるのじゃないか。無理やり船と運命をともにするといったような習慣をこれからつくらないようにしたほうがいいのじゃないかという気がするのです。その点、長い間の伝統もあることだから簡単にはいかない問題かもしれないが、かなりむずかしい点もあるかもしれませんが、人間尊重という立場に立つならば、船長のモラルの問題もある程度再考する価値があるのじゃないか、また、その点について運輸省としての指導をいかにすべきであるというふうにお考えなのか、その点について大臣の御見解を賜わりたいと思います。
  21. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) ただいまお話しのように、船長の最後の退船の義務規定、また、これには、いまお話があったように歴史的な伝統、精神といいますか、さようなものももちろんこれは無視することはできないと存じますが、いまお話しのように、船長になるためには少なくとも二十年、三十年という長い船員たるの訓練、またそれだけのいわゆる特質がなければならない最も大事な人材であります。そういう意味において、人間尊重とともに、そのような特技、素質というものをむだに死なせることは、もちろんこれは船員法の規定するところではないわけでありますからして、船長が無意味と申しますか、むだに死ぬことは好ましいことではありません。ただ、現在の船員法を読んでみますというと、もちろん船員法自体の表現のしかたも、必ずしも、おまえは最後には残って死ぬのだというわけじゃありませんが、ややもすれば、船長にとって重苦しい規定としての感じを与えている点なきにしもあらず、かように感ずるのであります。したがって、われわれは人間尊重と同時に、船長としてのりっぱな特技をできるだけ生かしていかなければならない。と同時に、また船長として船員一同を統轄して、言うなれば、一城のあるじでありますから、あるじとしての責任、義務というものとのかね合い、こういうものをどういう形でひとつ近代的にこれを練り直すか、こういうことでいろいろと検討を加えてまいったわけでありまするが、実は御承知のように、船員法の一部改正法案がこの国会に提案をされております。その機会に、できればすべきではあったのでありましょうが、時間の制約上、この船員法の改正の中で船長の義務規定に関するところの近代的な解釈のしかた等を入れることができなかったわけであります。そこで、実は皆さんにもお願いをして、この船員法の改正の途上において、皆さんの間で、ひとつ政府の考え方等もごしんしゃくなされて、そうして委員会修正の形でこれが実現をはかることができれば、われわれとしてはたいへんけっこうであると存じて、私自身はせんだっての閣議において、そのような方針でこの船長の義務規定に関する近代化を考えたいと思うから了承してもらいたいということを、閣議でこれが了承を求めてあるわけであります。かような意味におきまして、私も、瀬谷委員と全く同感でありますので、それらを含めた近代的な船長精神といいますか、同時にまた、船長としてのモラル、そういうものが朗らかに、何といいましょうか、公明正大に盛られるような修正案ができることを期待しておるのであります。
  22. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 これは現在の特別委員会あるいは海難審判庁の調査の内容を見た上でないと断定できないことかもしれませんが、船の構造上の問題が、若干安全性が経済性と矛盾をして、そうしてそれが結局船体の危険あるいは欠陥といったようなことになり、遭難に結びつくということがあるのではないか、あってはならない、こういう気がするわけです。その点の指導はきわめて重大なことだと思う。また、かつ相当こまやかに行なわれなければならない。特別委員会でもって長いことひまをかけて調査をしている間に、一方、荒天にあうとどんどん遭難船が出る。大型船に限らず、遠海、近海を問わず――最近も遭難事故があったようでありますが、遠海、近海を問わずこういう問題が非常に多いわけです。海洋国としてはやむを得ないといってしまえばそれまででありますけれども、多くの人命がそこなわれ、あるいはまた、国の財政がそこなわれるということは、これは遺憾なことだと思うし、そういう点、慢性になってしまってはいかぬと思うのですね。だから、やはり相当、船の構造上の問題も安全性をより慎重に考えていく必要があるし、その点の指導を従来よりももっと強く行なう必要があるんじゃないか、こう思うわけです。それは調査の結果を待つということでなくて、どんどん積極的に行なうべきではないかと思うのでありますが、その点の指導は、運輸省として万全を期しておられるのかどこか、お伺いしたい。
  23. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) 最近における大型船の遭難の実情にかんがみまして、ただいま瀬谷委員からお話がありましたように、大型船といえば安全であるべきにもかかわらず、最近一年間に四隻の船が沈んだということは、その原因が何であるかはまだ究明されませんからして、いずれとも判定しがたいものではありますけれども、しかし、沈んだという事実は、これは無視できないのでありますから、したがって、運輸省といたしましては、従来ともに造船に関しては安全第一である、経済性にこれが左右されることがないようにという指導をしてまいり、かつまた、造船におきましても、国際的な標準のもとにこれが建造をしてまいっておるのではあります。ただ、それにしても、なおかつこういう遭難が出たのでありますからして、より一そう、これらの問題については、まず安全第一の船をつくるべきであるという見地からして、従来ももちろん国際的な標準はありますけれども、これに対してはもっときめこまかな指導といいますか、もっと強力な安全性を要求して、今後建造にあたってはかようなことがないように、万一にもないように指導の方針を強化していきたい、かように考えております。
  24. 鈴木強

    ○鈴木強君 いま瀬谷委員からお話のありました点ですけれども、私もそこからお尋ねします。  大臣のお話ですと、現行船員法十二条ですね、この法律解釈については、大臣が衆議院のほうで、私は新聞で見たんですけれども、十二条そのものは、船長は船と運命をともにすべきであるというようなふうには読み取れないのだ、必ずしもそうなっていないのだと、こういうふうに一言われたように思うのですね。その後いろいろ審議があって、いまのように船員法が提案されるので、その際、議員修正としてできればやってほしいというようなお話なんですが、前段の中間における大臣の解釈の中に、いままでも、この十二条そのものは、厳密に、われわれが解釈しておるような趣旨が入っておるというふうに考えておるわけですか。要するに、船と運命をともにすべきであるという、こういうことが絶対のものであると、こういうふうに法律解釈しておるんですがね。必ずしもそうでないという考え方は、いまもお持ちですか。
  25. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) 十二条の規定につきましては、その後における船員法改正委員会でありましたか、その場においても、この規定は、船長に船と運命をともにしろということを意味したものかどうかということについての審議、検討がなされたわけであります。これは昭和三十年、だいぶ前の話ですが、昭和三十年の十月三十一日でありますが、そのときの船員法の改正委員会でこの問題が論議せられたわけであります。そのときには、もちろん、これは利害関係者も委員となっての審議会でありますが、その中で、この条項は必ずしも、いわゆる最後は船長は死ななくてはいけないという規定ではないというような見解であったわけであります。だから、もっとこれをくだいて言うならば、去らせ得る者は去らせて、退船させて、それから自分も退船するのだというふうに理解すべきであるという意見に統一されたのであります、当時は。だがしかし、私が申し上げましたのは、その昭和三十年十一月の、いわゆる改正委員会においてこのように理解されておる。したがって、もちろんこれは人命を軽んじろという規定ではないので、その法文の解釈のしかたは、去らせ得る者は去らしめ、それから自分が去るべきだ、こういうふうに理解してよろしい。ただ、そうわれわれは理解しておるけれども、従来の船長魂あるいはその他のいろいろの艦長的なことからして、ややもすればこの規定が非常に強く理解されるといいますか、解釈されがちになってきておる。そういう意味で、もっとこれをいま言ったような解釈の内容に変えるほうがより近代的ではなかろうか。そういう意味において、したがって、これは死ななくちゃならぬという条項ではないけれども、なおかつ、近代的なものの解釈のしかた等も考慮して、そこでもっとわかりやすく平易に、人命の尊重あるいは船長の技術というものは十分にこれは考え得るのだという意味での、いわゆる改正をしたほうがより適切であろう、こういうふうな意味において、その後の段階において、委員会修正ができればなお幸いである、かように申してまいったわけであります。
  26. 鈴木強

    ○鈴木強君 これは海上保安庁長官でもけっこうですけれども、かつて争いがありましてね、旧大審院当時に判例があるそうですね。そういう点も考えていまの大臣の御発言が出てきたんでしょうか。
  27. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) この船員法の十二条の関係につきましては、きょう参っておりませんのでたいへん残念でございますが、船員局長がお答え申し上げるのが一番筋であろうかと存じますが、私も前に船員局長を少しやっておったことがございます。まあその辺からお答え申し上げますと、船員法の十二条は、ただいま先生御指摘のように非常に古い法律でございますし、また、いろいろ判例もございますが、そのような判例も踏んまえて、ただいま大臣がお答えになりましたように、船長は船と運命をともにしなければならないということをいっておるのではないのだということが通常の解釈でございます。
  28. 鈴木強

    ○鈴木強君 そうしますと、やはり十二条をそのまま読んでみますと、法律解釈上疑義がありますよ。確かに解釈が二つになりますがね。ですから、大審院の当時の判決、判例等を十分に考えて、やはりもう少し、大臣のおっしゃったような、必ずしも運命をともにしろというものではないのだという点を明確にしようとするのが今度の考えておる修正なんでしょう。そうであれば、これは立法の技術の問題ですか、手続の問題ですから、まあ国会で修正すればしてもいいと思いますけれども、そういう点は、みずから政府が修正をする、そういうことのほうがいいんじゃないんですかね、そこまではっきりしているのなら。それは私はどっちでもいいと思いますけれどもね、立法している立場から、一たん出したものだからちょっと修正するのはぐあいが悪いということですか。そういうことで、できれば委員会の修正にしてほしいということなんですかね。
  29. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) ただ、国会審議の手続上、同じ法律を二つ出すことはできませんので、したがって、いまの船員法の実体法の中で改正するわけですから、一事不再議というような立場から、いわゆる委員会修正でやってもらうほうが手続上好都合であるということで、われわれの考え方も十分に皆さんに御説明しながら、そうして関係方面の御意見をお聞き願った上で、妥当な修正をしてもらいたい。これは手続上の問題だけでありますから、政府が出すことを苦にしているわけではありませんが、手続上、一事不再議というたてまえ上、いまもうすでに船員法は出ておりますから、そうしますと、これを引っ込めてまた出し直すということになると、時間的に余裕もありませんので、そこで委員会修正ということで皆さんの、これは人命尊重の問題ですから、一方の党だけが押し切るようなものでもありませんし、おそらく皆さんで意見が一致すると思いますので、その意味において委員会修正をお願いしたい、かような意味であります。
  30. 鈴木強

    ○鈴木強君 その一事不再議の解釈は、私は必ずしも――一たん提案したものがまだ審議もされないでおるわけでしょう。採決をして、決定をしたあとにおいて修正をいうことは、これは当然できないことでしょう、また再びそれを出すということはいけないでしょうが、まだ国会に提案をするわけでしょう。
  31. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) したんです。
  32. 鈴木強

    ○鈴木強君 だからして、審議もしておらぬし、修正するということは私どもはいいんじゃないかと思うんですがね。ですから、手続的な問題でまあ私はどうこう言うわけじゃないですけれども、端的に、政府がそこまで意思統一をされておるならば、むしろそういう点をやらなかったのが政府の落ち度なんですから、むしろそういう点は、政府のほうからみずから進んでやるというのがわれわれは筋じゃないかと、こう思うものですから申し上げているわけです。
  33. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) もちろんこれは政府自身も改正しようとしておるのですから、手続的に差しつかえがなければさようしたかったのでありますが、関係方面といろいろ調整をとってみたところが、やはり付議までしておるからして、したがって、この法案をもう一度付議するという別個の形にすることは従来の慣例にはないことであるから、そこで委員会修正の形をとるのが妥当であろう、ことにこれはほとんど与野党一致でできる性質のものでありますからして、したがって、そのほうが従来の慣例に従いよりベターである、こういう見解のようでありますから、さようにお願いするわけであります。
  34. 鈴木強

    ○鈴木強君 これはいいです。  次に移ります。港則法のそのものずばりを私はこれから伺いたいと思いますが、いま日本に港湾というものは全体で千幾つかあるようですけれども、その中で特殊重要港あるいは重要港、地方港と、こういうふうに分かれているようですが、特殊重要港と重要港ですね、こういうものの数は一体どうなっているか、最初に説明してほしいのです。
  35. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) ただいまの御質問の港湾の分類でございますが、これは港湾法で規定してございまして、特殊重要港湾が現在十七港ございます。それから重要港湾が八十四港ございます。その他が地方港湾になってございまして、現在、二月一日現在で地方港湾が九百五十四ございます。
  36. 鈴木強

    ○鈴木強君 全部で幾らになるのですか。
  37. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 全部で、千飛んで五十五港でございます。
  38. 鈴木強

    ○鈴木強君 この港則法上の重要港というのは、港湾局でいうところの重要港とは違うわけですね。
  39. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) ただいま港湾局長から説明いたしました港湾法上の港と、それから港則法上の港は別個のものでございます。  それで港則法上申し上げますと、港則法のいわゆる適用港と申しますのが全国で四百九十四ございます。さらにその中から、特に港内交通上きめのこまかい法規制を適用するものが特定港といわれております。これが六十五港ございます。これには港長というものを置きまして、その港長が港則法上のきめのこまかい法律の執行を行なう、このようなたてまえになっております。ただ、実際問題といたしましては、港湾法上の特殊重要港湾あるいは重要港湾というものが、ほとんどが特定港になっておるということでございます。
  40. 鈴木強

    ○鈴木強君 港湾局長に伺いますが、この千五十五のうち、国が直轄でやっておるものと、管理権というのはこれは地方自治体の持っておるところもあるわけですね、管理者というものは。ですから、国が直轄でやったものと、そうでないものと、どのくらいになりますか、この千五十五の中で。
  41. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 港湾法で申しますと、先生のおっしゃいましたように、港湾の管理は港湾管理者がいたします。ほとんどが地方自治体でございます。直轄でいたしますのは、これは港湾法の規定がございまして、非常にむずかしい行為であるとか、あるいは大規模なもの、そういう規定がございまして、そういうものに対しましては国と港湾管理者が協議いたしまして、港湾管理者の同意を得て国が直轄して行なうということでございまして、港の管理を直轄で行なうのじゃなくして、港の工事の一部を国が行なうということでございまして、直轄で行なっておる港の中にも管理者がみずからやる工事もございます。  それから、数でございますが、ちょっと調べておりますので後ほど御報告申し上げます。
  42. 鈴木強

    ○鈴木強君 資料をいただきまして拝見しますと、四十三年度に港内で起きた海難の「船種別・海難種別発生状況」というのを見ますと、衝突が百七十一件、それから乗り揚げが百六十四件、火災百二十八件、こういうふうにかなりの数の事故が出ておりますが、一体、こういう衝突とか乗り揚げとか、火災とか、特に港内において起きた事故の原因というものは、たとえば、衝突の場合にはどういうところにあったとか、あるいは乗り揚げの場合にはどういうところにあったとか、火災の場合にはどこに原因があったか、そういう原因の追及をなされていると思いますけれども、それをひとつ大まかに最初に教えてもらいたいんですけれども。
  43. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) ただいまお示しのございましたような数の港内海難が四十四年におきまして発生いたしておるわけでございまして、乗り揚げ、機関故障、衝突、浸水、火災、転覆、推進器障害、その他いろいろあるわけでございますが、港内の海難の非常な特徴は、はしけを主体といたしまして、浸水――水が船の中へ入ってくるというのが一番多うございます。その次に、乗り揚げ、衝突、火災等の順番でございます。  それで、港内に限りませんで、一般的に救助を必要とするような海難につきましては、私どものほうの業務上、必ず一隻一隻、海難調査票というものを交付いたしまして、そこに詳しく、海難がどのようにして起こったかということを調べることに相なっております。で、それらのものを総合いたしますと、気象の問題海象の問題、あるいは、船が通っておった水域が広いか狭いか、あるいはまた、船舶交通がふくそうしておったかどうか、あるいは、船体、機関の性能、構造がどうであったか、あるいは、乗り組み員のそのときにおける判断、処置というものがどうであったか、いろんな複雑な原因がからみ合って発生いたしておりまして、これを一元的に、たとえば、具体的海難の原因はこれだということを言うことが非常にむずかしい場合が非常に多いわけでございますが、いずれにいたしましても、そのおもな原因というものを直接原因と考えてピックアップしてこれを集計してみますと、いま申し上げましたようなはしけの浸水というものの原因は、やはり船体が非常に老朽しておる、あるいはまた、そのとき非常に荒天であったというこの二つが非常に大きうございまして、この二つで浸水が起こった原因の五〇%を占めております。それから、その次に多いのがいわゆる積みつけ不良ということで、これが一二%になっております。それから、浸水以外に多い衝突、乗り揚げというような、これはいわゆる交通に伴う海難でございますが、これにはやはり、操船が不適切である、あるいはまた見張りが不十分であるというような乗り組み員の運航上の過誤が非常に大きな原因を占めておりまして、大体八二%がそれに該当いたします。それから、その次に火災でございますが、火災は大体六〇%以上がやはり火器の取り扱い不良ということが原因でございます。
  44. 鈴木強

    ○鈴木強君 それで大ざっぱに原因を伺いましたけれども、それでは一体原因を追及して、事故をなくするためにどうすればいいかという、そういう具体的な対策はおつくりになっていると思いますが、それをお示し願いたいと思います。
  45. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) ただいまのお話の対策でございますが、港内の話を詳しくいたしましたので、たとえば、それについて申し上げますと、港内における海難の一番大きいものは浸水ということで、さらにそれが船体の老朽あるいは荒天によるものということでございます。そこで、やはりその具体的な対策といたしましては、私どもは、まず船体をよく整備すること、それからもう一つは、荒天時の、特にはしけが多いわけでございますが、係留方法、あるいはまた、荒天を予想しての避難ということについて、常に海難防止という見地から指導をいたしております。それから火災関係は、やはり火器管理ということを繰り返し、繰り返し徹底するということでございます。それから衝突、乗り揚げの関係でございますが、これはやはり先ほど申し上げましたように、乗り組み員の不注意あるいは過失によるものが非常に多うございますので、現場に巡視船艇を派遣いたしまして、航法の指導あるいは注意喚起、交通整理を行なうということでございますが、基本的には、特に交通が非常にふくそうしております主要港湾のおもな航路筋では信号所というものを設けまして、いわゆる航行管制を行なっているということでございます。  それで、いまお話し申し上げましたように、大部分はいわゆるいろいろな行政指導ということによる海難防止、あるいは予防ということに重点がございますので、その具体的な方法といたしましては、臨船指導あるいは海難防止講習会というものを直接、船主、乗り組み員に徹底して行なっておりまして、四十四年にもこのような講習会を約千二百回以上行なっております。参加人員が七万五千人程度、こういうことで、このような努力をいたしておる次第でございます。
  46. 鈴木強

    ○鈴木強君 この資料をいただきまして、非常に参考になるんですけれども、いま私が申し上げていますのは、四十三年度当時における事故を私は言っているわけです。これが四十二年度あるいは四十三年度、四十四年度どういうふうに動いておるか、これが参考にほしかったのですけれども、それはちょっと出ていません、五大港の場合はあるんですけれども。したがって、もう少し私は聞きたいんですけれども、要するに、陸上におけるおまわりさんの交通安全指導と同じなんですね、港内においては。だからしてこういう事故がたくさん起きるんだが、その原因がすべて船側にあるものか、あるいは港内を整理していただく皆さんのほうの関係者のほうの点にあるのか、そこいらの点はちょっとわからないわけですよね。したがって、港則法上いろいろな義務づけをして、それを厳守するように船側にも言うでしょう。しかし、なかなかそれが守れないというようなことも原因かもしれません。したがって、そういう点は大いに取り締まりの立場に立って、ただ取り締まるということでなくて、いまお話にもあったように、行政指導の中でできるだけ事故防止の対策を立てていただくということも必要でしょうし、また港則法上もっとこうすればいいということがあればこれは積極的に取り上げていただいて、改善をしていただくという形で問題の処理をしていただいていると思うんですけれども、たとえば、もう少し私は伺いたいんですけれども、衝突百七十一件というのは、港内に起きることですからね。おそらく、どうなんでしょうか、相当に港内がふくそうしておって、警察官が幾ら交通整理をしても、もう整理がつかないような混乱状態になっちゃって――ときどき地上でもありますわね、ああいうことだとすれば、もっと港湾自体を拡張していくとか、そういうことも考えなきゃならぬでしょう。それから入港、出港の船についても、ある程度適切な指導をして、あまり中がふくそうしないように外洋において少し待ってもらうとか、非常事態の場合、避難するというときには、これはまあある程度やむを得ないこともあるかと思いますが、なぜ平常時における、港内における交通整理ができないか。それにもってきて、また乗り揚げたのが百六十四件もあるのですから、港内においてこういう事故が起きるということは、ちょっとわれわれしろうとですからよくわかりませんだけに、常識で考えられないんですよ、毎年毎年こういう事故が起きているということは。ですから、もう少し適切な取り締まり対策を立てれば、こういうものはなくなるんじゃないかと思うんですがね。必ずしも老朽船だとかなんとかいうことでは私はないと思うんですけれども、この辺はどうでございましょうか。
  47. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) ただいまお話がございましたように、特に港内、沿岸海域での海難件数というのは非常に多うございまして、たとえば四十四年に年間約二千六百件の海難がございますが、そのうちの七〇%は港内あるいは三海里未満の沿岸で起こっております。この原因はいろいろございますが、やはり船は陸のそばを通るときが一番危険であるということが一つ原因がございます。  それからまた、御指摘のように非常に船が混雑いたしておりまして、それが操船その他の技術との関連におきまして、衝突あるいは乗り揚げを起こしてくるということも原因でございますが、いずれにいたしましても、このような海難は、特に港内におきましては、最近私どものほうでいろいろ行政指導をし、また巡視船艇をふやし、また信号を必要とするようなところには設置するというようなことで、ここ数年間は少しずつ減っておるような状況でございますが、全体から見れば、大体横ばい程度の傾向ではなかろうかと、こういうふうに考えます。  それから、特に港内の衝突あるいは乗り揚げ等を回避するために、やはり一番重要なことは、陸上においても行なわれておりますような信号施設の整備でございまして、これは特に今後その数をふやすこと、あるいはまたその機械化を行なうことを最重点といたしまして、御趣旨のように港内海難、特に交通海難の減少につとめてまいりたいと、このように考えております。
  48. 鈴木強

    ○鈴木強君 これは年々船もふえるでしょうから、それに伴って波止場の拡張が、港の拡張ができないということもあると思うんですよ。日本の陸上における道路がなかなか整備されないで、自動車はどんどんふえていくと同じような現象があると思うんですよ。だから、そういうことはわかっていることですからね、あらかじめそれに対して万全な対策を立てておくということが皆さんのつとめでしょうね。ですから、そういう点から見ると、必ずしも横ばいになっているから自慢をしているんじゃないと思いますがね、横ばいよりかむしろ事故が減っていくということが近代社会における事故防止対策だと思うんですよ、非常に技術も進んでおりますしね。信号施設を整備しなきゃならぬというなら、それじゃ信号施設というのは整備されていないのですか。もっともっと信号をどんどんつけて海難を防止するということは大事なことでしょう。そのために必要な金は取ってあるのじゃないですか。そういうふうに私は思うんですよ。だからして、もう少し、せっかく港則法というのがあるんですから、この港則法に基づいて皆さんがいろいろ取り締まっていただいているわけですね。苦労していただいているわけだけれども、その苦労が実らないじゃないですか。ほんとうによかったという形になっていないと思うんですよ、私は。だからして、これから四つ、港則法をさらに適用する港をふやそうというんですけれどもね、そういう過去の問題が解決しないのに次から次へとまた適用港がふえていくということは、皆さんにとってもこれは困ったことじゃないかと私思うんですがね。そこで、まあ時間がありますれば、私は、この衝突、乗り揚げ、火災の具体的な例の一つ、二つをここでほんとうは図解でもしていただいて、一体衝突するのはどういうところにこの事件があったということをもう少し知りたいのですけれども、時間がありませんから、いずれまた別の機会を見てぜひひとつ教えていただきたいと思いますけれどもね。  そこで、こういう衝突とか乗り揚げとか火災によって具体的に港内で死んだ人ですね、死亡された方とか、あるいは重軽傷を負われた方というのは、どのくらいあるものでしょうか、行くえ不明になった人とかね。
  49. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) 四十四年の結果でございますが、港内の海難によりまして一年間に死亡いたしました人の数は七十三名でございます。
  50. 鈴木強

    ○鈴木強君 重軽傷と行くえ不明……。
  51. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) これは統計上非常に不備で申しわけございませんですが、一応いま私どもの手持ちの資料では、死亡者だけをとっておるということでございます。
  52. 鈴木強

    ○鈴木強君 四十四年度と言われるんだが、ちょっと私は四十四年度というのは、これは暦年で言っているんだと思いますけれどもね、十二月の……。
  53. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) はい、そのとおりでございます。
  54. 鈴木強

    ○鈴木強君 それで何人なくなられたとか、そういう資料、調べればあるんですか。いまないというのは、調べていないということですか。
  55. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) これは基礎資料ございますのですが、その死亡以外の傷を受けた者、そういうもののまとめをしていないという意味でございます。
  56. 鈴木強

    ○鈴木強君 そのくらいのことは調べておいてくださいよ、死んだ人が何人で、行くえ不明が何人で、重軽傷を負った人が何人ぐらいということは。これは基礎資料というのがよくわかりませんがね、そういうものがあるのならトータルを出して、せっかくこういうものを、こうしてくれるわけですからね、こういうところにちょっと書いていただけば、われわれ非常に参考になるわけです。実際人命というものがそれによって幾ら損傷を受けているかということを知りたいものですからね。まあそれはいいです。あとで調べておいてください。  それから衝突百七十一件、乗り揚げ百六十四件、火災百二十八件のうち、外国の船は港内においてどの程度の事故件数になっておるか、これをひとつ教えてもらいたいのです。
  57. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) 外国船が港内で事故を起こしておる、海難を起こしておる数でございますが、大体、やはり四十四年でございますが、三十隻でございます。
  58. 鈴木強

    ○鈴木強君 衝突、乗り揚げ、火災と、わからないですか。
  59. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) これはもう少し詳しく申し上げますと、衝突が三件でございます。それから乗り揚げが六件でございます。それから機関故障が二件、それから火災が十七件、浸水が一件、それからかじ故障が一件、計三十件でございます。
  60. 鈴木強

    ○鈴木強君 それから、このそれぞれの衝突、乗り揚げ、火災の夜間、昼間の事故の発生状況はどうなりますか。夜間に幾らか、昼間に幾らか、それはわかりますか。
  61. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) これはそこまでいま資料を整理いたしておりません。
  62. 鈴木強

    ○鈴木強君 私は質問をしているわけですからね。あなたの答弁は非常に不親切ですよね、資料整理をしておりませんと言うだけですわってしまったんじゃ。私はそれを知りたいわけだ。いま資料がないならないで、後ほど資料を出すというふうに答弁してくれなければ、たいへん不親切な答弁ですよ、そういう答弁では。
  63. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) まことに答え方が不十分でございましておわび申し上げます。  夜間、昼間の別につきましては、至急、基礎資料からわかるものでございますれば、直ちに調製いたしまして提出いたします。
  64. 鈴木強

    ○鈴木強君 それはひとつそうしておいてください。  それから、衝突をして沈没をしたという船は何ぼありますか、港内で。
  65. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) この点は、先ほど申し上げましたように、衝突は三件でございますが、このうち沈没をしてしまったものにつきましては、後ほど調べまして申し上げます。
  66. 鈴木強

    ○鈴木強君 ちょっと長官はね、私の質問について何というのですかね、私のいま聞いているのは、全体の、港内における衝突、乗り揚げ、火災の件数のうちの衝突百七十一件のうち、沈没した船は何隻ありましたかということを聞いているわけです。三隻というのは、これは外国の船でしょう。外国の船だけを聞いているのではないんですよ。
  67. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) いま先生御指摘のとおり、実は外国船の数字を申し上げたんでございますが、全体のものにつきましても、この衝突いたしましたもので実際に沈没したものがどれだけあるかということは、同様に後ほど調べまして御提出を申し上げます。いま持ち合わせがございませんので。
  68. 鈴木強

    ○鈴木強君 それからこの火災、百二十八件ございますが、これは岸壁に係留をした場合の火災と、それからそうじゃなくて港内水域における火災との件数は何ぼと何ぼになりますか。
  69. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) 具体的に何隻ということをちょっといますぐ手持ち資料で申し上げられないのは非常に残念でございまして、これもまた後ほど御提出いたしますが、見当といたしましては、大部分が岸壁における火災であると、こういうことでございます。
  70. 鈴木強

    ○鈴木強君 岸壁で火災が起こった場合、第一義的にはやっぱり海上保安庁がその消火の責任を負うのではないですか。
  71. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) この点につきましては、市町村消防との関係、岸壁におきましては、いろいろ現地によりまして、その具体的な市町村消防との協定によりますけれども、大部分が共管でやっておるというのが現状であろうかと存じます。
  72. 鈴木強

    ○鈴木強君 港内水域の場合は、これは完全に海上保安庁になるわけですか。それから岸壁に係留されている場合、岸壁にある場合には、それじゃどっちがやるという責任、共管ということですから、まあ両方でしょうね。したがって、陸上の所属する地方自治体の消防というものがまあかけつけてくるでしょう。しかし、おたくのほうのもあるわけですから、それが一緒になってやるんでしょうけれども、そうすると、責任の分担というのは平等論であって、どちらが責任を負ってやるという、そういうことではないんですか。
  73. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) これは場所によりましていろいろあると思いますが、両方ともが責任を持って具体的な火事を協力して消すと、こういう体制であろうかと存じます。
  74. 鈴木強

    ○鈴木強君 これは港内ですから、港則法というものが港内に適用されているわけですね。したがって、あなたの御答弁ですと、だと思いますというような御答弁なんだね。だからして、実際に岸壁に係留して火災が起きた、それを一体だれが第一義的に責任を持ってやらなきゃならぬかという、その責任の分担というものが不明確なんです。ですから、陸上における消防でもそうですね。ちょっと管轄が違えば消防車も行かないで知らぬ顔をしているという悪いところがあるんですけれども、それじゃいけないんで、やっぱりどちらでもいいから早くかけつけていくということが常識だけれども、法律的なたてまえからいった管理責任ですね、そういうものはやっぱり私は第一義的に海上保安庁が負わなければならぬものじゃないかと、港則法からいってですね。それはその地方自治体が管理権を持っておるわけですから、その管理権を持っておる人たちも応援してくれると、そういうことではないんですか。そこのところ、らしいということではあいまいになる、はっきりしてもらいたい。
  75. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) 一般論といたしましては、やはり港則法が適用されておるいろいろな施設に関連したものは第一義的には私どもの責任である、このように申し上げてよろしいと思います。ただ具体的に、岸壁に着いておる船の火災ということを前提にいたしまして現実の問題を考えますと、これは火点がどこにあるかということにも非常に関連があるわけでございますが、岸壁へまっすぐ陸上消防車を入れて消火したほうが都合がいい場合もございます。あるいは裏側から私どもの船が参りまして消火したほうが都合がいい場合もございます。その辺は現地における話し合いなり、協定によることが一番現実的である、このようなことでございます。
  76. 鈴木強

    ○鈴木強君 そこで、消防活動の面で一体どうなっておるかということをもう少し伺いたいんですけれども、この海上保安庁の資料を見ますと、巡視船の中に消防船というのは一隻ですね、トン数が書いてありませんからおそらく小さいものだと思いますけれども一隻、それから巡視艇が消防艇七隻ございますね。これは巡視船のほうがメートルで書いてありますので、私どもしろうとにはわからないんですが、トンとメートルとに使い分けしているのはどういうわけかわかりませんけれども、小さいものでしょう。おそらく十メートル以下だと思いますけれども、それが七隻ほどしかないわけですね。これで一体、港内、百二十八起きる火災の消防体制として十分であるかどうか、私は非常に疑問を持つんですね。こういうものはもう少し強化する必要があるんじゃないでしょうか。火災の件数だけ私は聞いておりますが、その火災によってどれだけの被害を船がこうむっておるかということを伺ってからにすればいいんですが、時間がありませんからここは飛ばしておきますけれども、おそらくあまりにも日本の海上保安庁の消防力としては貧弱なような気がするんです。これではとっても火災が起こったときに冷や汗をかくんじゃないかと私思うんですけれども、消防力の現有勢力というものは一体どうなのか、そういう心配をしないでいいものかどうか、明確にお答えいただきたい。
  77. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) いま先生からお話ございましたように、いわゆる専用の消防船あるいは艇といいますものにつきましてはそのような数字でございますが、私どもの巡視船艇は現在艇と船を合わせまして約三百隻ございますが、このうちの二百二十二隻は全部消防能力を持っております。これは相当大きな消防能力でございまして、一応専用の消防船だけではなしに、そういった消防能力を持っておる巡視船艇が二百二十二隻あるということでございます。  それからさらに、その内訳を申し上げますと、特に大型のタンカー火災ということが最近非常に問題でございますが、その専用の二百トンクラスの船が現在二隻ございます。さらにこれは四十五年度で三隻になりまして、東京湾、伊勢湾、それから和歌山市の一番そのような火災の発生しやすい場所に配属される予定でございます。それからもう一つ二百二十二隻のうち、現在やはり一番――件数としては最近幸いにもわりあいございませんが、こわいのは、油による火災でございます。これにつきましては普通の水の消防ではございませんで、いわゆる化学消火液を使った消防能力が必要でございますが、この化学消防能力を備えた船が、ただいま申し上げました大型の消防船二等のほかに五十八隻ございます。  この五十八隻の内訳は、巡視船が、これは最近できた二千トン、三百五十トンというような船がそれを備えておるわけでございますが、八隻ございます。それから、いわゆる本来の、先ほど先生がおっしゃいました専用の消防艇、これは型が古いわけでございますが、これも化学消防能力を持っております。これが七隻ございます。それから、最近、ここ数年間私どもがつくっております十五メーター、これはメーターで表示されておりますが、トン数は三、四十トンの艇であるとお考えいただければけっこうでございますが、これが四十三隻、全部化学消防能力を備えておるわけでございまして、その消防能力をちょっと申し上げますと、大型消防船は、化学消火剤の毎時の発射数量が一万六千六百リッター、非常に大きな能力を持っております。それから十五メーターの、いま申し上げました船が六百リッター、それから二千トン型のものが二千リッターというふうに、小型にしては非常に強力な消火能力を持っております。ただ、全体といたしまして、私どもの消防体制がこれで十分であるかという点につきましては、先ほどお話もございましたように、大体市町村消防で、いわゆる消防船のようなものを六十九隻持っておりますが、これの御援助を願わなきゃいかぬというような状況でございまして、さらに四十五年度、消防船を一ぱいつくるわけでございますが、今後の新造船につきまして、消防能力、特に化学消防能力を付与するようなものをどんどんつくってまいりまして、御指摘のような不備な点に備えたいと、このように考えております。
  78. 鈴木強

    ○鈴木強君 わかりました。そういうふうに、各船とも当然、まあ大なり小なり消防設備というものは持っているだろうと思います。ただ、私の言いたかったのは、専用消防艇というものが、あるいは船というものがあまりにも少ないではないか、したがって、そういうものがこの程度では、いまそれぞれの船が持っておる消防力とあわせて、不十分な点があるのではないだろうかと、こういうふうに言ったわけですね。たまたま一つの船が火災を起こして、その周辺に何隻かの船がいる、それから救援態勢がとれる場合もあるでしょうし、船がほとんどいなくて、消防艇だけしかかけつけなかった、それと、船が持っておる固有の消防力とあわせて消火に当たられるというようなこともあるでしょう。特に最近この大型タンカーなんかが動くようになりましてね、もし、あれが港内あたりで大きな火災を起こしたら、一体どうなるだろうかという心配を持っているわけです。備えあれば憂いなしで、やっぱりそういう消防力というものは、私は、ないほうが幸いですね、ないほうがいいんです。しかし、有事の際に備えて体制をつくっておくということが当然のことですからね。ですから、まあ、あなたも不十分であるということはお認めになったようですから、そういう点を、今後ひとつ、問題として大きくクローズアップをして、消防体制の強化拡充のためにがんばってほしいと思います。  それから、港内に入った場合の指揮命令系統というのは、これは港長が持っておると思うのですけれども、そういう港長も、港内に入ってまいります各船との連絡というのは、これは通信によってやられると思うのですけれども、そういう通信連絡網については、いま欠けた点はございませんか。
  79. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) 港長が船を対象といたしまして、港内交通の規制を行ないます場合に、御指摘のように、入港船あるいは出港船との連絡がございますが、これにつきましては、現在港則法で、必ず入港届けというものが出されております。これによりまして、港長は、大体翌日どのような船が入ってくるかということを、まず一般的に承知いたします。それから、そのような入港の届け出の具体的内容によりまして、これをあらかじめ信号所に通知をしておく、それによって入出港の管制あるいは一方交通、そういったものを具体的に旗あるいは灯火信号で行なうということが原則でございます。
  80. 鈴木強

    ○鈴木強君 私は最悪の場合を想起して尋ねたいのですが、たとえば台風が発生した、低気圧が発生したというときに、それぞれの船はそれぞれ退避するでしょうね。一番もよりの港に入ってくると思うのです。そういうきわめてふくそうする段階で、通信というものは非常に重要ですから、各船とも交信というものが非常にうまくいくかどうかということは、重大な要素になると思うのです。これは電話連絡でやる場合、あるいは信号通信でやる場合と、いろいろあると思うのですが、そういう要員ですね。そこにおられる要員の配置とか、そういうものが、緊急事態に即応できるような態勢はとれるものでしょうか、どうですか。
  81. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) 気象関係あるいは海象関係の急変に基づく私どもの態勢でございますが、これは一応海上警報あるいは一般向けの警報でありましても、海上に特に関係のあるものにつきましては、これを気象庁は私どものほうに必ず連絡をいたします。これを連絡を受けますと、直ちに私どものほうは関係のある船に対しまして、それを周知させる任務を持っております。それでその周知の方法は、まず第一に私どもが通信所を持っております、この通信所から和英両文の放送によりまして、あるいは在港船につきましては、いわゆる旗あるいは光の気象標識というものを掲げましてそれを伝達する。あるいはきわめて具体的な方法として、船が非常に小さい場合には、漁業協同組合あるいは海運代理店などへ電話連絡をするということ。あるいはもっと小さい港では、陸上に拡声機が設置されておるようなところがございます。これを利用する、あらゆる手段を使いまして周知をはかりますと同時に、なおこれで足らない場合には直接巡視艇を使いまして、港内を走らせて警報が出ているということを伝達するということでございまして、これのための必要最小限度の人員は現在備えておる、こういうことでございます。
  82. 鈴木強

    ○鈴木強君 それから港則法によると、港は別表によってきめるわけですけれども、区域については政令できめることになっておりますね。そこで、過去のやつも一緒に今度の問題で関連して伺いたいのですが、まず鹿島の場合ですね、この区域は具体的にどういうふうになるのですか、地図がないから、よくわからぬけれども。
  83. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) ただいまお話のございましたように、港則法の適用港にいたしますと、政令で港域を指定するということに相なるわけでございますけれども、これは一般原則といたしましては、たとえば航路、泊地、その他その具体的な港で、船がひんぱんに利用をしている水域がございますが、これを港域に含めることはもちろんでございますけれども、同時に、たとえば、防波堤の入り口、つまり本来の港の施設からいえば外側のところでございますが、ここもやはり狭い水路を港の中に入ろうとするところでございますので、こういった水域部分も、船舶安全上、港域の中に含めるということが原則でございます。  それからもう一つ、具体的な港域をきめる前に、私どもは非常に注意いたしておりますことは、港に、船が現場で、港域というのはどこであるかという目標がつかみやすいような港域を、線を設定する。たとえば、非常に目のつきやすい山があれば、その山からこちらの岸までとか、そういうようなきめ方をいたしております。  それから、具体的な鹿島港でございますが、これはここに図がございますけれども、一応の原案といたしましては、鹿島港の入り口を中心にいたしまして、半円形を描いた港域を想定いたしております。これは何度何分ということで申し上げますと、高松灯台から百六十二度、四千百五十メートルの地点を中心とする半径四千メートルの円弧のうち、同灯台から百六十二度に引いた線以東の部分及び陸岸により囲まれた海面、ちょっと一ぺん読んだだけではわかりにくいと思いますが、ちょっとこれ見えないかもわかりませんが、ここが鹿島港の港の入り口でございますが、ここを中心にして半円形を描いた港域というものを現在は原案として考えておる、そういうことでございます。これはあとからまたお届けいたします。
  84. 鈴木強

    ○鈴木強君 これはすみませんが、四つの港をひとつ具体的にどこがその地域になるのか参考にしたいものですからね、あとで出していただけませんか。  それから、実は私はせんだって新聞を見まして、ちょっとびっくりしたんですけれども、臨海コンビナートの新設港の設備の実態というものについて、先般の小名浜港における不幸な事故が出ております。それで、これについて一番関係の深い海員組合のほうから運輸大臣に対して警告書といいますかね、何かそういうものを出しておるようですが、私はその内容をよく見ておりませんから、新聞の伝える程度しかわかりませんが、この小名浜港というのは、一月の三十一日に例の貨物船の沈没というような事故が起きました。その事故が起きた原因というのは、防波堤が不備であった、そういうところにやはり大きな原因があったんだと、こういっておりますね。それで埠頭建設というものが非常に需要に追われまして、小名浜の場合は西へ西へ延びていってしまって、埠頭だけが延びていったんだが、それに対する防波堤がついていかなかった、そういうことが問題点としてあがっているわけです。これは私は非常に重要な問題だと思うんですね。特に港内の定全を期するためには、まず第一番に外郭施設というものが一番大事だと思う。その外郭施設が不備であったんでは防ぎようがないと思うんですがね。こういうようなことで問題点があるというので大臣のほうに警告的な申し出をしてあるようですけれどもね。小名浜の場合は、もうそれは確かに県側でも危険性というものは十分知っているようですし、東海大学が研究を県から依頼されてやってみると、その調査の結果はやはり不備であったと、正面のほうに防波堤をつくらなければいけないと、そういうことももう前から出してあるわけですね。ところが、計画はまだひとつも進んでいない。こういうようなことがあるんで、そこでまあこれはこれとしてさっそくやらなきゃならぬのだが、これと同じような現象がこの鹿島なり何なりにあると、こういうんですね。もしそれが事実とすれば、これは重大な問題だと私は思うんです。ですから、ほんとうは私ども一度鹿島に参りましてね、実際に港の実情を見せていただければ一番いいと思うんですけれども、まあそのひまがありますかどうですか、委員長のお取り計らいになると思いますけれども、そういう港湾施設における不備というものですね、一体どうして、もしそれが事実とすれば放置されておるのかですね、また、しかもそういう問題があるのに港則法を適用するということになると、これは重大な問題ですからね。この点はひとつ明らかにこの委員会を通じてやっておきたい、こう思いますから、海員組合の申し出も、これはひとつ大臣から、経過もよく御存じでしょうからお話をしていただいて、小名浜の場合にはなぜそういうことが、事実とすれば解決できないのか、それと今後の見通し、計画をひとつ聞きたい。
  85. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) 技術的な点、私もはっきりわかりませんので、港湾局長から答えさせますが、海員組合からの申し入れ等につきましては目下関係局において十分に検討をいたして、必要あるものについては最善の措置を考えるということで、これが審議を進めております。技術的な面、港湾局長から説明さしていただくことを御了承願います。
  86. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) いま大臣のお話のように、小名浜港の港湾の整備あるいは技術的な点は、港湾局長から御答弁申し上げますが、その前に、この前の具体的な空光丸の事故の関係でございますが、これは先生御承知だと思いますが、小名浜の港外に仮泊いたしておりました空光丸が低気圧のために錨鎖がふぐあいとなり、走錨したかあるいは錨鎖が切れたかということは現在調査中でございますが、防波堤に圧流された、その結果船体が折損、沈没した、こういうことでございます。
  87. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 先生の御質問の、まず、小名浜港の防波堤の状況でございますが、現在、西一号防波堤と申してございますが、この防波堤につきましては約二千四百メートル延びてございます。で、その中にあります埠頭はそのうちの千四、五百メートルくらいの地点まで第四突堤が出てまいりまして、千メートルくらいカバーしてございまして、普通の波ですと大体カバーできるという状態を見きわめて埠頭をつくっていくわけでございます。たまたまこの前のいわゆる台湾坊主という突風がまいりましたときは、普通の方向にはカバーできたわけでございますけれども、南のほうから入ってきた波に対しまして港内が少し荒れたという事実がございます。で、これに対しましては、現在の姿では、一番外側と申しますか、南側にあります防波堤が遮蔽効果を発揮したわけでございますが、先ほど御指摘ございましたが、将来の小名浜港の拡張計画に対しましてどうするかということでいろいろと検討いたしまして、模型実験等もしたわけでございますが、現在の防波堤のほかに、さらに、第二西防波堤と称しますが、それを延ばしてございます。極力まず防波堤で遮蔽してから突堤をつくるという方向で努力してまいっている次第でございます。  それからなお、鹿島港でございますが、鹿島港は現在、防波堤が、計画は三千九百メートル計画してございますが、そのうち現在三千メートルはでき上がってございます。で、御承知のとおり、鹿島港は掘り込みの港でございますが、掘り込んで入る航路の口をかぶせるところ、これは完全に遮蔽してございます。三千九百と申しますのは、大きな船が入りまして、中でエンジンをとめて安全にストップできる距離を三千九百というふうに考えて、そこまで延ばしておけば外から入った船が港の中に入ってエンジンをとめ始めてストップするまでの距離が十分あるということで進めてございます。遮蔽効果につきましては、現在の時点で相当の効果を発揮しておると申し上げてよろしいと思います。
  88. 鈴木強

    ○鈴木強君 小名浜の沈没事故については、いま長官からもお話がありましたが、それは空光丸の一万八千トンはお話のように、港外におったかもしれませんね。しかし、港の入り口に停泊しておった弥彦丸、それから、港内におったソ連の船、これもいかりが切れて港外に脱出した。それから、岸壁に係留しておった四千トンから七千トンの三隻の貨物船がうねりでロープが切れて岸壁に押しつけられて、いずれも船体に大きな損害を受けた。こういうふうに港外に係留中の船が港の入り口から入ってきた高波によってそういう事故を起こしたということですから、だからして、もう一歩、防波堤があったらよかったじゃないか。しかも、それはやるべきじゃないかということが前々からいわれておるにもかかわらず、まだその計画すらできてないということでは、そういうことでは、これは困るわけですよ。だから、そういう不備な点は率直にお認めになるんでしょう、これは港湾局長。
  89. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 防波堤の位置の議論はいろいろいままでしてきたわけでございますが、ただいま御指摘がございました別の防波堤でございますが、これはもう確かにこれで十分とは思っておりません。しかし、現在百五十メートルほどでき上がってございまして、これをさらに延ばしております、反対側のほうでございますが。
  90. 鈴木強

    ○鈴木強君 これはやっぱり原因を追及していくと、どこかにやっぱり落ち度があるんですよ。その落ち度が、一生懸命やってみたのだけれどもとうとうできなかったというのか、それともいわれておったのだけれども、やろうと思っていたがやれなかった、いろいろとあると思うのですよ。ですから、港則法をせっかくつくってみても、そういう他動的な原因によって港内における災害が起きてくるということになると、海上保安庁だってたまったものじゃないと思う。だから、港の設備を完ぺきにして、なお、それによって生ずる事故というものを最小限度に食いとめていく、そういうことが正しい姿だと私は思うんですね。そういう意味からいうと、東北大学もこれはやっぱり置いたほうがよろしゅうございますといわれておるし、私も新聞で見ますと、陸に向かって右側の堤防は漁港のところまで行っていますね。ところで、左側はまだわずかしか堤防がないのですよ。それにもかかわらず、こちらのほうに六本、波止場がふえているわけですね。そういうところに防波堤はないのだが、埠頭だけはできたというちぐはぐな姿があるんじゃないでしょうか。そういう点は、この港は、管理者は、この小名浜の所属は福島だと思いますがね、実際に港則法によって取り締まるのは国のほうでやるわけですから、そういう意味からいうと何かちぐはぐのような気がするし、そういう点は不備があるなら率直に認めて、対策を講じてくれるのですか、これは。
  91. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 新聞に出た図面で、新聞の図面ではこの図面ははっきりしなかった点があろうかと存じますが、御指摘のように、第二西防波堤はいまかかっておるところでございまして、延長は短いのでございますが、中にあります突堤でございますが、これはちょっと見にくいかもしれませんけれども、これが小名浜の絵でございますが、色を塗ってございませんこういう線でごいますが、ここまで防波堤は現在できております。現在でき上がっている埠頭と申しますのはここまででございます。ここまで防波堤がございまして、こちらからこうございまして、いまあるのはここまででございます。いま第四突堤、これをつくってございまして、こちらのほうは砂浜になってございます。したがいまして、私どもも防波堤ができてからあと、安全を見ながらだんだん追っかけていくということでやってきておるわけでございます。たしか新聞に出ましたのは、計画の点線と実線とがはっきりしなかったので、そういう御指摘があったのじゃないかと想像いたしますけれども、現実には二千四百のうちの半分くらいのところまでしかいままで埠頭はつくっていない、約二千四百のうちの千メートルくらいは余裕をとりながら埠頭をゆっくり追っかけていっておるという現状でございます。右のほうに埠頭をつくる場合は、御指摘のございました右のほうの島になっておる防波堤、これは将来越えますけれども、その防波堤を延ばしてから、安全になってから進みたいというふうに考えております。
  92. 鈴木強

    ○鈴木強君 そうすると、こういうふうに防波堤がありまして、もう一本先にこの中間に置いたほうが高波が来た場合に港内に波が入ってこない、そういう計画もあるようですけれども、そういうのはやはりやったほうがいいんでしょう。
  93. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) そういう御意見も確かにあるのでございますが、ただ、これは、港の口は、さっき長官からも御説明がございましたように、船が出入りする場所でございますので、狭いところでございますので、大きなふたをいたしますと船の出入りが非常にむずかしくなるという点がございますので、どの程度まで船の通行をじゃましないで、そういう遮蔽効果を発揮するかということは非常にむずかしい点でございます。いろいろなケースを考えて現在検討してございますが、ただいま、先ほどお話しになりました東北大学の模型実験の結果、存じておりませんが、現地でもそういう結果を受けて、いまあるような計画をつくってございます。これをさらに、実際にいろいろな現象を見ながら、直すところは直していきたいというふうに存じております。
  94. 鈴木強

    ○鈴木強君 これはまた一度現地を見せていただいてでないと、ことば上のことではよくわかりにくいものですから、それで、私はまあそういうふうな港湾設備の不備ということが問題になっているだけに、しかも、海員組合のほうでいっているのは、鹿島もそういう系統に入るのだということをいっていますね。まさかいいかげんなことを私はいっているとは思いません。したがって、皆さんも思い当たる節があると思うのですけれども、実際にこの港則法を適用される現在において、小名浜のような事件は絶対に起こらぬという、こういうことは、そういう自信のほどがあるならば、はっきりこの際言っておいてもらいたい。多少まだ、さっき言った九百メートルくらいの防波堤は残っているわけですから、もしそれが完成しない間に台風でも襲来した場合には、再び小名浜のような遺憾な事故が起きるかもわからぬ、そういうふうな不安があるものですから、ですから、明確にしておいてもらいたいのです。九百メートルはいつごろでき上がるのですか、残っているところは。
  95. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 小名浜港の例で申し上げますと、いま五カ年計画は四十三年から四十七年までと進めてございますが、五ケ年計画で、小名浜の南と申しますか、そのほうの防波堤はあらかた完成するという目標でいま進めてございます、実は、完全かとおっしゃいますと、私どもも波高を想定いたしますのにいろいろなデータを使って計算したのでございますが、それ以上の波が来た場合には、絶対ということばをちょっと使えないと思いますが、設計波高につきましては、極力安全に遮蔽したいということを念願しております。  それからもう一点、港をほんとうに波から守るのでしたら口をつぶさなければいけないわけですが、船の出入りという点がございますので、どの程度の静穏度に保つかというふうなことも計算なり実験なりしながら計画をいたしまして、建設を進めておるわけでございます。  それからなお、波につきましては、極力遮蔽するようにつとめておりますが、台風のように波と風が同時に来たという場合は、風はちょっと防波堤では防ぎようがございませんので、風に対する措置は、たとえば事前に船長さんの判断で港外に退避なさるとか、いろいろな処置がございます。そういう点ございますので、風と波が同時に来たときに、波だけ防いでも風の防ぎようがない場合がございます。将来の問題に対しましては、そういう問題も宿題になってございますが、ただいまの時点では、風に対しては、ちょっと港によりますけれども、小名浜の例を申し上げますと、むずかしいということを申し上げたいと思います。
  96. 鈴木強

    ○鈴木強君 何かいやに不安なような気持ちになるのですけれども、そうすると風波ですね、大体何メートルぐらいの高波の場合まではだいじょうぶというふうにこれは設計上はできているのですか、堤防は。堤防というより防波堤は。
  97. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) これはいろいろと港によっても違うかと思いますけれども、たしか…。
  98. 鈴木強

    ○鈴木強君 鹿島の場合。
  99. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) ちょっといま正確な数字は記憶しておりませんですが、設計波高はたしか八メートル程度ではないかと思います。
  100. 鈴木強

    ○鈴木強君 それははっきりしてもらいたいですよ。  それから、平素、あそこら辺は大体いままでのデータによりますと最高何メートルぐらいの波の高さというものはどのくらいのやつであったか、それはどうですか、鹿島の場合。
  101. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 鹿島で申しますと、過去のデータと申しましても、波の高さでございますから、正確なデータは調査が始まって以後でないとございませんが、いろいろと学問的に計算する方法がございます。それで、いろいろの風の程度とか、気圧配置によりまして波の高さを推算するわけでございますが、いままで考えられる一番高い波を対象に考えているということは申し上げられると思います。
  102. 鈴木強

    ○鈴木強君 高い波だったら何メートルならいいということになっているのですか。過去のことはいいです。何メートルまではだいじょうぶなんですか。
  103. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) だいじょうぶとおっしゃるおことばでございますが、構造物をつくる場合に、まず防波堤は、それ以上、弱ければこわれちゃう、こわれちゃいけませんから、こわれないような防波堤を設計しなければいけませんが、それを設計波高と申しております。それでちょっと私手元にございませんので正確な設計波高を申し上げかねますけれども、後ほどまた調べまして御報告申し上げたいと思っております。
  104. 鈴木強

    ○鈴木強君 これは後ほどでも困るんですよ。きょう法案を上げるとすれば、これははっきりしてもらいたいです、これは一体的なものですから。気象庁がいればよくわかるのかもしらぬが、大体あそこら辺の沿岸の過去の最大風速というのはどれだけあったのか、およそはわかっていると思うんですよ。したがって、鹿島港の防波堤をつくる場合に、何メートルの波が来てもこの防波堤はだいじょうぶだと、そういう科学的な基礎の上に立って設計されていると思うので、そういう点を明らかにしてもらわないと、それはとんでもない何十メートルとかなんとかという波が来る場合があるかもしれないけれども、そのときにはまた予想外のことですけれども、われわれが想像できる範囲においての安全度というものはやはり考えながらつくっていると思う。それをはっきりしてもらわないとちょっと困りますね。  それはいま調べていただくことにして、この鹿島の場合は埠頭は幾つあるのですか、係留するところですね。
  105. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 幾つと――鹿島港は小名浜港と違いまして掘り込みになっております。したがって、掘り込んだ岸の両側がみな埠頭に使えるということになっております。それで埠頭の数と申しますけれども、船によっていろいろございます。ちょっと延長を合計してございませんので、ちょっとお待ちください、いま延長を申し上げたいと思います。
  106. 鈴木強

    ○鈴木強君 延長でなくで、係留するところが幾つかあるでしょう、波止揚が。何トン級が係留できるところが幾つかということまでなくてもいいから、とにかく幾つあるか。
  107. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 現在、船が係留する埠頭と申しますがバースの数は二十三ございます。
  108. 鈴木強

    ○鈴木強君 この鹿島というのはあれですか、管理者はどこになりますか。
  109. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 茨城県でございます。
  110. 鈴木強

    ○鈴木強君 県。そうすると、さっきの係留施設が二十三あるわけですね。そうして、もし波止場で火災が起きた場合に、その管理者である地方自治体に手伝ってもらうということですね。さっき長官の話で、第一義的には庁のほうにあることがわかりましたけれども、やはり地方自治体の協力がなければだめですね。むしろ七〇%は、港内の火災は岸壁に係留中の火災であるとさっき言われましたね。したがって、この鹿島港の火災の場合における消防体制というのは一体どうなるのですか。県と言ったって県がやるんじゃない、その地方自治体がやっぱりやるわけでしょう。どこの町ですか、これは。そのことはどうなっているのですか。
  111. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) 具体的に、鹿島港につきましては何町であるかというところまでは、私もうひとつはっきりしないところがございますが、いずれにしても、この港が鹿島町その他の町にまたがっておるということは事実でございます。そこで具体的には、今後港における安全対策をどうするかということがまず問題でございますが、これにつきましては、今後法律が改正されますと、当然鹿島につきましても港則法の適用がございますので、その安全対策については、港湾管理者である茨城県のほうと十分協議いたしまして、これは各地でそういうものをつくっておるわけでございますけれども、関係者からなります防災対策協議会というものを設置する。これは私どもの音頭とりによりまして設置するということでいま準備を進めている次第でございます。
  112. 鈴木強

    ○鈴木強君 鹿島それから内浦、合津、喜入、この四つの港のそれぞれの管理者との間に消防体制についていろいろお話をされるようですけれども、少なくとも法律案を国会に提案する際に、われわれから質問があって、そういう点で聞かれたときには、具体的にはこういうふうな体制で向こうとお話をしまして、それでおよそこういうことで了解がついておりますというような御回答がなければ私はうそだと思うのですよ。まあこれは本院が先議ですから、これから衆議院に回って、いつから施行されるのか私知りませんけれども、いずれにしてもそういう体制、あるいは政令にまかされること、あるいは省令にまかされることいろいろあると思うのです、これは。しかし、そういうものを法律審議の際に少なくとも明らかにしていただくということが私は筋だと思うのです。どうもそういう点、後手後手に回っているような気がする。しかし、現実にはいまそういう準備をして、やろうということですから、ひとつそのスピードを速めていただいて、少なくとも港湾の中における、港内における火災対策というものの完ぺきを期してもらいたい、こう思うのです。  それでもう少し、私はこの鹿島の水域施設あるいは外郭施設等について伺いたいのですけれども、鹿島だけじゃなくて内浦、合津、喜入の場合もそうですよ。やっぱりそういう点を明確に今回提案される場合は、たまたま鹿島のほうは承認案件がありますから別途大臣からも提案されて、提案理由の説明の中にもかなり鹿島港については詳しく書いてあります。ですから、わかりました。どういう船がどの程度一日に入って、倉庫業者がどうで、海事関係がどうでというようなことがここに書いてありますから、わかりますけれども、ほかのことについてはさっぱりわからぬ。こういう資料も、もう少し、港則法を適用するに際しては、なるほど港内がふくそうして海上運航安全をしなきゃならぬという事態になっていることはわかりますけれども、抽象論ですから、もう少し予想される海運の港内における運航状態とか、将来の発展性とか、そういうものについて、各港ごとに親切に資料を私は出してほしいということ――これだけで審議しろといったって無理ですよ。鹿島の場合は、たまたま支局を置くものですから、それとの関連でこういう資料が出てきているわけです。これは参考に大いになりました。私が聞こうと思っていることがほとんど書いてありますから、私はそのことは省略しますけれども、とにかく港内の施設等についても、まあどだい港ができた場合には、港則法があろうがなかろうが、やっぱり港内の安全のためには最低限の施設というものはやるわけでしょう、地方自治体がやろうが、国が直轄でやろうが。ですから、そういうようになお港則法で義務づけるということでしょう。現在、鹿島港の場合、この港則法を適用することによって、いま不備である点はどことどこであるのか、直ちに港則法を適用した場合は、ここだけはすぐに設備を拡充をしなければならぬというところがあったら出してもらいたい。いま港則法を適用されない前の港内の設備というものは十分であるのか、それとも、もう鹿島港の場合には港則法を適用しても、実質的には適用するのであって、その港則法を適用するような設備があるのかどうか、その点ですね。
  113. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) いま鹿島港につきましては、港湾施設につきましては現在ある港湾施設を前提にいたしまして、私どもが必要な船の安全担保のための船艇の配属とか施設の増設なり、あるいは今後の問題でございますが、信号施設を増設するというようなことによりまして、さしあたって港則法の適用をやり、より安全の確保をはかっていきたい、このように考えております。
  114. 鈴木強

    ○鈴木強君 さっき港則法上の特殊港といいますか、重要港ですね、この中に鹿島は入るわけですか。あとの三つは地方港になるわけですか。
  115. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) 鹿島港につきましては、これを特定港にいたしたい、このように考えております。
  116. 鈴木強

    ○鈴木強君 あとの三つは。
  117. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) あと喜入港につきましては、これを特定港にいたしたい。で、その他の港は港則法上の適用港として扱ってまいりたい、このように考えております。
  118. 鈴木強

    ○鈴木強君 喜入の場合には、そうすると、特定港に指定はするんだが、支局は置かないわけですね。それはどういうぐらいの差があるわけですか。
  119. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) 喜入港につきましては、これは御承知のとおり、鹿児島湾における非常に大きな保有設備がございます。そこで、やはり私どもがこれを特定港にいたしまする最大の理由は、この海域の安全を担保するということでございます。そういう意味で、やはりこれは、私どもの港則法上の業務というのは、さしあたっては一番大切ではなかろうか、このように考えております。そこで、私どものほうは、ここに鹿児島保安部の分室を置きまして、港長を置くということ、あるいは先ほど言いました化学消防能力を持っておる船艇を配属いたしまして、それで港則法上の安全の担保をいたしたいということでございます。
  120. 鈴木強

    ○鈴木強君 そうすると、この海運局の支局を鹿島に置くわけですね。で、喜入のほうは支局はなくてもいいわけですか、どっか近くにあって支障がないわけですか。
  121. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) この鹿島港と喜入港は少し性質が違いまして、先ほど港湾局長からお話がございましたように、鹿島港は、バースの数も非常にたくさんございます。それから入ってくる船も、貨物船もございましょうし、それから油送船もございましょうし、いわゆる支局が海運行政を行なうに足る対象事務がきわめて多くある、このように考えております。ただ、喜入につきましては、これは巨大タンカーだけが入りまして、ここの貯油設備に油を貯蔵する、あるいはそこから二次輸送を行なうという区域でございますので、目的がきわめて限定されておるという点が非常に違うかと存じます。この辺に、支局を置くか置かないかという判断の差が出てまいる、このように思います。
  122. 鈴木強

    ○鈴木強君 まだ幾つもありますけれども、この程度にしたいと思います。  それで最後に、予算関係でちょっとお尋ねしておきたいのですけれども、ことしの海上保安庁の重要事項の中に、予算要求の中に、航路標識の整備二十四億余円が組んでありますが、さっき質疑の中で問題になりました陸上でならば信号ですね、通信の場合もあるいは入るかもしれませんし、信号設備ですね、そういったふうな直接港内の安全のために使われる予算というのは、この二十四億何ぼの中に幾らあるわけですか。
  123. 河毛一郎

    ○政府委員(河毛一郎君) 四十五年度の政府原案に盛り込まれております航路標識関係の予算額は二十五億弱でございますが、その中に、先生が御指摘のとおり、港則法の適用港における信号所あるいは信号機能の増設という問題が含まれております。ただいまのところ実行計画を検討中でございますので、はっきりしたことは申し上げられないわけでございますが、四十五年度におきましては、特にいま一番、信号所あるいは信号設備を増加しなければならない港の区域といたしまして、京浜港の中の川崎区、つまりもう少し具体的に申し上げますと、京浜運河がございます。この京浜運河に信号所を増設いたしまして、さらにこれを無人化いたしまして、人間は中央のコントロールタワーに集中するということを、この二十五億の航路標識の予算のワク内で、おそらく金額は一億以上になると思いますが実施いたしたい、このように考えておる次第でございます。
  124. 鈴木強

    ○鈴木強君 これは別に予算委員会のほうでまたいろいろお尋ねいたしますが、私はさっきからの質疑を通じまして非常に問題になるのは、港はどんどんふえてまいる、その設備はさっき申し上げたようにややもするとちぐはぐな形で港湾設備の中にも不備な点が出てきている。そういう中で安全を確保していくということですから、まず考えられるのは、もう少し私は港則法というものを厳格に実施していくためには、その体制、そういうものをもう少し強化、拡充する必要があると私はつくづく思います。それからもう一つは、体制の中の要員の点が一つと、それからもう一つは施設、そういう施設について欠ける点があるように思うのです。先ほどもお話があったように、信号施設等についても、もっともっとふやさなければ港内の事故は防げない、それも実情だと思うのですよ。だからして、むしろ、いまごろ私たちが伺って、この点も不備です、あの点も不備ですというようなことを聞くことは、非常に残念ですね。ですからして、もっと根本的な、海上保安庁としても長期計画なら長期計画を立てて、一ぺんにはいかないかもしれません、したがって、五年計画なら五年計画で皆さんが考える、こうしたらこの百七十一の沈没はだんだんなくなってまいりますと、百二十六件の火災はだんだんなくなってまいりますと、そういうふうな確信に満ちたひとつデータを出していただいて、これに対して予算を要求し、それを実現するためにともどもひとつ努力をして、何としても海上安全を確保していかなければいけないんですよ。ですから、そういう意味で、私はたいへん不備な点がずいぶんあるように感じます。大臣としても、この際ひとつ思い切って、安全施設整備のためには金を出す、それで陣容が足りなければ陣容をふやしてやる、そういうやはりき然たる態度でやってほしいと思うのです。たまたま、港則法の審議の際でございますから、私は特に最後にこのことをお願い申し上げ、私の言っていることも筋が通っていると思いますから、ぜひ努力していただくように、確固たる御信念を披瀝しておいていただきたい。披瀝するだけでなくて、ひとつ実現するように、最大の努力をしてほしいということをお願いしておきたいと思います。
  125. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) 鈴木委員の御意見、もっともでありまして、港の内外の安全性を確立するためには、技術の開発とともに、予算上の措置が十分である必要があります。私はかねてから、港湾関係は何としても最近、他の施設面から考えておくれておるのではなかろうか、もちろん、政府としては安全性をまず第一に考えてやっておるようなものの、いわゆる技術開発というものが日進月歩でありますからして、これらも十分取り入れまして、また予算獲得におきましても最善を尽くして、御意見のように必ず安全なる港、これらの実現を期して奮闘努力する決意でありますので、御協力のほどを心からお願い申し上げます。  この機会におわびを申し上げなければなりませんが、先ほど鈴木委員から、いわゆるもう一つ船員法の改正を出せるんじゃないか、もう一ぺん考えたらどうかというお話だった。私も議事規則についてもふなれでありまして、私の私見を申し過ぎたような感があります。これは私のあやまちでありまして、いわゆる同一事項についてはできないわけでありますが、違った事項については可能であります。しかし、なぜこの際政府提案をしなかったかというようなお話でありますが、実はこの問題が皆さん及び世上で問題にされましたのは、非常に最近のことでありまして、海員組合等からも陳情もあり、その他の皆さんからの御意見もありましたので、そこで政府側で検討して、そこでいわゆる政府案として提出するのにはなかなか時間的な余裕が一つにはないということと、また必ずしも法律的には差しつかえないのでありますが、船員法の改正が二つ並ぶということもかっこうが悪い――かっこうはどうでもいいわけでありますが、いずれにせよ法律的にはこれは出せることは、過去においても多少、例はあったようであります。しかし一つには、さような意味で、政府のほうでこれを完全に取りまとめるには時間が間に合わない、もう一つには、私は人命尊重といいますか、広い意味での政治問題でありますから、したがって、政府の意のあるところをくんでもらって、委員会修正ですることのほうがより民主的という感じも一つには持っておったのであります。さような意味で、いわゆる委員会修正をお願いをいたす次第でありますが、いずれこれは船員法の一部改正法案が出ましたときには、具体的に内容等についてもわれわれの考えている意見も申し上げ、皆さんにお願い申し上げたい。ただ、先ほどの私の説明は、私自身であやまっておりましたので、今回この機会をかりておわび申し上げて、訂正を申し上げる次第であります。
  126. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 鹿島港の設計変更でございますが、御報告申し上げます。  現在とっておりますのは、設計波高六メーターでございます。参考に申し上げますと、三十六年からいろいろと規則をきめてございますが、いままでに、三十六年以降に起こりました一番高い波は、過去におきまして五メーターでございます。
  127. 鈴木強

    ○鈴木強君 八メーターまではいいんですね。
  128. 栗栖義明

    ○政府委員(栗栖義明君) 六メーターでございます。先ほど八メーターと申し上げたのは間違いでございまして、調べましたら、設計波高六メーターでございます。
  129. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 速記をとめて。   〔速記中止〕
  130. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 速記を始めて。
  131. 鈴木強

    ○鈴木強君 運輸省設置法との関連もありますが、今度支局をつくるわけですが、この名称、位置、管轄区域、所掌事務の範囲及び内部組織というものは省令で定めるようになっておりますが、この際ひとつ、名称はわかりましたが、位置、管轄区域、所掌事務の範囲と内部組織について明らかにしておいていただきたいと思います。
  132. 鈴木珊吉

    ○政府委員(鈴木珊吉君) お答え申し上げます。  管轄区域でございますけれども、鹿島支局の管轄区域は、おっしゃいましたように省令できめますけれども、いま考えております範囲は茨城県のうち鹿島郡それから行方郡、石岡市、新治郡、真壁郡、下館市、結城市、結城郡、それから稲敷郡、龍ケ崎市、北相馬郡、土浦市、筑波郡、下妻市、水街道市、猿島郡及び古河市を予定している次第でございます。  組織でございますけれども、組織は、まず支局長が一名でございます。それから係長を一名置きまして、一般職員を二名ということで、とりあえず四十五年度は四名ということでまず発足をいたしたい。四十六年度には次長を置く予定でございます。  それから所掌事務でございますけれども、まず定期航路事業、旅客の不定期航路事業という海運の航路事業の監督がまず一つであります。それから倉庫業の許可とかあるいは認可を倉庫業法によりまして行ないます。それからまた、港湾運送事業の免許とかあるいは許認可を港湾運送事業法に基づきまして行ないます。それからなお、船員の雇い入れ契約というのがございますが、その契約の公認を船員法に基づきましてやっていきたい、かように考えておる次第でございます。  位置は、茨城県鹿島郡神栖町というところでございます。  以上でございます。
  133. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 他に御発言もなければ、両案に対する質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  134. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御意見もないようでごさいますが、討論はないものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  135. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  まず、港則法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  136. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  次に、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、海運局の支局の設置に関し承認を求めるの件を問題に供します。本件に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  137. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって原案どおり承認すべきものと決定いたしました。  なお、両案に対する報告書の作成は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  138. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
  139. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) 両案につきまして御採決願いまして、ありがとうございました。     ―――――――――――――
  140. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) この際、運輸行政の基本方針に関する件に関連して鈴木君から発言を求められておりますので、これを許します。
  141. 鈴木強

    ○鈴木強君 一つだけ、時間がありませんから……。実は、松村謙三氏の訪中問題に関連をして、氏が非常に老齢のために、特別に飛行機を利用するということをいま関係者は考えております。そこで、政府としてもこれに対していろいろ御配慮をいただいているようでありまして、昨日の衆議院予算分科会で愛知外務大臣も人道的な問題が発生したときは帰りは航空便というケースが考えられる、こういうふうに公に発言をされております。そこで、私は、そうなりますと、まあ外交折衝を、国交回復されておらない現在、どういうふうにしておやりになるのかわかりませんが、私個人としては、ひとつこれは非常にいい考え方ですから、何とか実現をしてほしいと、こう思うわけですね。そこで、そうなると、この関係は運輸大臣になると思うのです、実際の技術的な面になりますと。そこでその折衝が、どういう折衝かどうかは別にして、具体的に運輸大臣として、この愛知発言なり、関係者の松村翁をいたわる気持ちですね、こういうものは非常に何といいますか、非常に美談ですね、言うならば。したがって、ぜひこの際実現をしてほしいと思うのですが、こういう考え方に対して、運輸大臣は率直に言って賛成されるかどうかですね。賛成されるとしたら、具体的にもうこれはやらなければ手おくれになりますから、積極的にどうしたらうまくいくかということをお考えになっていると思いますから、その点もひとつあわせてお答えいただきたいと思います。
  142. 橋本登美三郎

    ○国務大臣(橋本登美三郎君) 松村さんが向こうに参りまして、健康上長途の旅行に耐えられないという事実があって、松村さん一行から飛行機を出してもらいたいという要請があった場合は、これは人道上の問題でありますので、実は非公式に先週愛知外務大臣とも打ち合わせを行なって、健康上その他の問題は、外交問題として外務省においてお取り計らいを願いたい、わがほうは、これの技術的問題として直ちに十分に調査をしたいという申し入れをしたわけであります。そこで、私、運輸大臣といたしましては、もちろん外務大臣のそのような人道的立場に立っての前向きの姿勢については心から敬意を表し、かつまた、私も賛成であります。したがって、私は航空局長に命じまして、いわゆる日本から旅客機を臨時に出す場合、いわゆる相手方と飛行場の使用等の調査を事前に十分にしておいてもらいたい、その他、航空管制上の諸問題もあろうが、これらについては、積極的にこれが解決ができるように、十分に調査をするようにということを非公式に指示をいたして、目下これは検討を加えております。したがって、さような事由があり、また、外務省においてその点のいわゆる必要性を認めて、かつ、各方面との連絡調整がつきますれば、私どもは、技術的にはこれを克服してお迎えの飛行機を出す準備を進めてまいる、かような積極的な姿勢で臨んでいるのであります。
  143. 鈴木強

    ○鈴木強君 航空局長いらしておりますからお尋ねしたいのですが、いま大臣のお考え方で非常にわかりました。敬意を表します。そこで、具体的に折衝は航空局長に内々にお話をしているそうですが、航路はどういうふうな航路をとるかわかりませんけれども、大臣おっしゃったような航空管制上の問題、あるいは救援対策の問題ですね、こういった技術的な面もあるわけですから、なかなかむずかしい点もあると思いますから、そういう点を解決することが第一義ですからね。いまあなたが忙しい中でやっておられると思うのですけれども、大体のところ、お考えと見通しについて、ひとつ、わかっておったら明らかにしてもらいたいです。
  144. 手塚良成

    ○政府委員(手塚良成君) ただいま具体的に調査中でございますので、あまりはっきりとお答え申し上げられないので残念でございます。  中国につきましては、いわゆる私どもでいうICAOというところに加盟しておりませんので、諸般の保安施設が、そういった一般的な、いわゆる西欧諸国並みのものではなかろうというふうに推定をされますので、そういった保安施設一般というものをこの際調査をしなければならないと思っております。  具体的に項目的に申し上げますと、いわゆるVOR、DME等の無線標識施設、それから、いわゆる飛行場における管制の方式、これが、ことばなどでも、英語でやっているのか現地のことばでやっているのか等いろいろございますが、そういったことばの問題あるいは到着・出発に伴います通信関係、それらの周波数などがどういう周波数を使っておるであろうか、あるいは出発離陸に伴いまして、いわゆるフライト・プランというようなものを出しますけれども、そういったものの交換、その内容、そういうものがどういうことであろうか、あるいは気象情報をよくキャッチしておらなければなりませんが、そういったものの交換がどういうことになるであろうか、さらには、いまお触れになりましたように、運航経路自体をどういうふうにとるかということも、これは管制情報区というのがいわゆるICAO並みのものが設けられておりますけれども、それらの通過方式、あるいはそこが切れまして、日本ないし朝鮮、沖縄でない面、つまり中国領土の領海に近づいた場合のそういった情報区の通過についてどういうことが必要であろうか、あるいは飛行機についていまのような問題がございますので、いわゆる添乗員、かつてシベリヤをまだ正式な運航ができません前に運航いたしました場合に、ソ連の添乗員を乗せましたが、そういった添乗員の要否、こういった問題があろうかと考えております。  ただ、御承知かとも思いますが、現在上海にはエールフランスが乗り入れをし、それからパキスタン航空が乗り入れをいたしております。そこで、それらのことから考えますと、いま申し上げました内容につきましても、おおむね西欧の飛行機も乗り入れがそう無理なくできるのではなかろうかというふうにも考えており、そういった具体的なエアラインからの情報も、現在集めつつある次第でございます。
  145. 鈴木強

    ○鈴木強君 わかりました。
  146. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 速記をとめて。   〔速記中止〕
  147. 温水三郎

    ○委員長(温水三郎君) 速記を起こして。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時五十一分散会      ―――――・―――――