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1970-03-17 第63回国会 参議院 法務委員会 4号 公式Web版

  1. 昭和四十五年三月十七日(火曜日)    午後一時十一分開会     ―――――――――――――    委員の異動  三月十七日     辞任         補欠選任      玉置 猛夫君     木島 義夫君     ―――――――――――――     委員長         小平 芳平君     理 事                 後藤 義隆君                 亀田 得治君                 山田 徹一君     委 員                 江藤  智君                 木島 義夫君                久次米健太郎君                 小林 国司君                 堀本 宜実君                 山崎 竜男君                 小林  武君                 松澤 兼人君                 山高しげり君    国務大臣        法 務 大 臣  小林 武治君    政府委員        法務大臣官房長  安原 美穂君        法務省民事局長  新谷 正夫君    事務局側        常任委員会専門        員        二見 次夫君    説明員        厚生大臣官房統        計調査部管理課        長        新谷 鉄郎君        厚生大臣官房統        計調査部人口動        態統計課長    村井 隆重君     ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○戸籍法の一部を改正する法律案(内閣提出)     ―――――――――――――
  2. 小平芳平

    ○委員長(小平芳平君) ただいまから法務委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、玉置猛夫君が委員を辞任され、その補欠として木島義夫君が選任されました。     ―――――――――――――
  3. 小平芳平

    ○委員長(小平芳平君) 戸籍法の一部を改正する法律案を議題といたします。  御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
  4. 亀田得治

    ○亀田得治君 今度の戸籍法の改正は、出生並びに死亡についての届け出のしかたを非常に便利にするということで、これは一日も早くわれわれとしても成立させなきゃならぬと思っておるものなんですが、若干御質疑をいたしたいと思います。  その第一は、戦前の戸籍法では、いま改正案が出ておるような内容になっていたわけですね。戦前は、出生地、住所地、本籍地、いずれについてもこの届け出ができたわけでしょう。それをなぜ昭和二十二年新しい戸籍法改正の際に、出生の場所という一つだけに限定するような――私に言わせればこれは改悪だと思うのですね、そういうことをされたのか、その間のいきさつをまず御説明願いたいと思います。
  5. 新谷正夫

    ○政府委員(新谷正夫君) お説のように、戦前の戸籍法におきましては、出生届も、死亡届も、いずれも、本人の本籍地、あるいは届け人の所在地、あるいは出生地、死亡地、いずれでもいい、こういうことになっていたのでございます。しかし、明治以来行なわれておりました――これは厚生省の所管でございますけれども、人口動態統計というのがございます。これによりますと、届け出を受けた市町村長が集計するわけでございますけれども、たとえば住所地において届け出をいたしまして、さらにそれを本籍地に送る、こういうことになりますと、その間の時間的なロスも考えられる。できるだけすみやかに出生、死亡についての動態統計を的確に把握するためには、その事件の起きました出生地あるいは死亡地でこれを集計するのが最も便利である、こういうことから事件発生地に改められたわけでございます。もっとも、このようになりましたのは、当時総司令部の行政下にございまして、司令部の示唆もございまして、そのようになったのでございます。昭和二十二年の戸籍法の改正の際にも、やはり動態統計の迅速、的確な処理ということも考えまして、このように現行法のような仕組みになったのでございます。
  6. 亀田得治

    ○亀田得治君 この人口動態統計の把握、これは現在はどういうふうにやられているのですか。本籍地の市町村長のところに全部が集まってきて、それからずっと地域を通じて政府にあげる、そういう仕組みではないですか。
  7. 新谷正夫

    ○政府委員(新谷正夫君) 厚生省からもお見えになっておりますので、厚生省からお答えいただくのが適当であろうかと思います。
  8. 村井隆重

    ○説明員(村井隆重君) ただいまのところは出生、死亡に関しましては発生地に届け出が行なわれることになっておりますので、発生地の市町村長がこれを取りまとめまして、そうしてその所管に属します保健所に送付をします。保健所から知事のほうに送付をいたしておる、こういう手続をとっております。したがいまして、本籍地で集めるというようなことはいたしておらないわけでございます。
  9. 亀田得治

    ○亀田得治君 そうすると、所管の保健所に出されて、そこから知事に行くわけですか。
  10. 村井隆重

    ○説明員(村井隆重君) さようでございます。
  11. 亀田得治

    ○亀田得治君 そうすると、住所地なり本籍地なりの市町村長というのは無関係で出生、死亡の統計というものはでき上がるわけですか。
  12. 村井隆重

    ○説明員(村井隆重君) はい。私どものほうに知事を通じて入りました人口動態調査票は、出生地による統計を若干とりました後にすべて住所地に切りかえまして、住所地別でほとんどの統計をとっております。ただし、昭和二十二年の改正当時におきましては、御承知のとおり、結核をはじめとする伝染病というようなものが非常なウエートを占めておりましたため、発生地主義というのはその点においては非常に便利であったわけでございまして、どこどこの市町村で何件の腸チフスの死亡者があった、あるいは猩紅熱の死亡者があったというようなことを的確に把握するのには、非常に役に立っておったわけでございます。その後、伝染病関係がほとんど御承知のとおりなくなってまいりますと、現在では発生地別でとりますものといたしましては、死亡において自動車交通事故といったようなものが若干意味を持っておりますが、それ以外はほとんどもう住所地別に切りかえまして統計をとったほうが一番的確な処理の方法であろうかと存じて、そのような統計を現在はつくっております。
  13. 亀田得治

    ○亀田得治君 そうすると、病院なら病院で子供が生まれると、その届け出の書類に住所が書いてあるわけですね。ほかの市町村であればほかの市町村、その出生の届け出に書いてある住所を受け取った保健所のほうで整理をする、そういうやり方ですか。特にそこに書いてある市町村にですね、住所地である市町村にそれを通報するとか問い合わせをするとかそういうことはしないで、出生なり死亡の届け出の書類に基づいてさっきおっしゃったような分類がされる、そう理解していいわけですか。
  14. 村井隆重

    ○説明員(村井隆重君) 住所地に切りかえますのは、調査票が全部厚生省の統計調査部に集まりました後に、人口動態統計課の職員によって切りかえをいたしております。そのほかに人口動態統計が厚生省にございます一つの理由としては、出生、死亡、死産といったような事件に関しまして、これを公衆衛生の立場から大いに活用するということにございますので、保健所におきましては、当該保健所外に住所地のあります調査票につきましては、出生は出生付票というものが別についております、市町村で作製いたしましたものが。それから死亡につきましては、保健所でその中から重要な事項だけを取り出しまして死亡小票というのをつくっております。その死亡小票、出生付票を当該住所地を所管する保健所のほうに移送をするという方法によりまして、各保健所でも自分の所管内に住所を持っております者の出生、死亡を把握できるようにいたしております。
  15. 亀田得治

    ○亀田得治君 わかりました。そこで、戦前においては三つどこでもよかったわけですね。それはどこが一番届け出が多かったですか。私はやはり住所地ではないかと思うのですが、どうなんでしょう。
  16. 新谷正夫

    ○政府委員(新谷正夫君) いま届け出の場所についての統計を持ち合わせておりませんけれども、いま仰せのように、おそらく届け出の便利ということから申しますならば、届け出人の住所地が一番多かったであろう、このように考えられます。
  17. 亀田得治

    ○亀田得治君 こまかいことですが、何か資料なりはあるんですか。
  18. 新谷正夫

    ○政府委員(新谷正夫君) いま仰せのような届け出の場所についての的確な資料はございません。と申しますのは、昭和二十二年から出生、死亡につきましてはその事件発生地に限定されておりますので、その後の資料しかいまございませんので、それ以前の届け出の場所がどうなっておったかという点についての資料をここで御披露申し上げることができないのでございます。ただ、厚生省で調べられました人口動態統計の資料によりますと、二十二年に戸籍法が改正されました当時の状況でございますが、自分の自宅以外の施設あるいは病院、そういったところで出生のありました件数の全体の比率は二・四%にすぎなかったのでございます。残りの九七・六%は住所地で生まれております。したがいまして、二十二年に至るまでの間も、おそらくその住所地で届け出がなされる事例がほとんど大部分ではなかったか、このように考えております。
  19. 亀田得治

    ○亀田得治君 資料を拝見すると、いまおっしゃったような数字になっておりますね。それであればなおさら、その二十二年にこの法律ができたわけですから、その一番便利と思われた住所地における届け出、これを法律上できないようにしてしまったということは、これは全く大きな立法上のミスだと私は思うんですね。ことに出生の場合は、生まれてから二週間内ですね、届け出は。なかなか初めての赤ちゃんなどの場合には名前をつけるのがどうしても延びるわけです。たとえ施設の中で生まれた人であっても、実際の届け出の時点になると家に帰っておるということが多いわけでしょう。それから施設の使用数というものがきわめてわずかである。そのわずかの人についても、名前をつけるとかいろいろな関係でもう住所地へ帰っているわけですよ、実際に届け出をする場合には。特別に産後調子が悪いとか、そんな人は別として。だから、そういう状態にあるのに、出生地で届け出をしなければならぬと一本にしぼるのは、はなはだおかしいわけですね。先ほどお聞きしますと、何か人口動態を把握する上での便宜から一本にしたんだと、こういう意味の御説明がありましたが、それはそれなりに一応わかりますがね、しかし一本にするのであれば住所地に一本にすればいいわけでしょう、住所地に。そのほうが、別に統計をつくるのにそれほどおくれるということはないし、そこでちゃんと一本になるわけですから、非常に便利なわけですね。それから、市町村には何か写しのようなものを渡されるというふうにさっきお聞きをしましたが、そういうことも要らぬわけですからね、住所地の市町村自体に届け出をさせるということでいいわけなんですから。だから、どの面から見ても全く理由のない、不便なことを長い間強制してきたものだというふうに思うんですがね。その統計上のことからはあまり理由がないんじゃないですか。一本が便利なことは、統計をつくるのに非常にいいでしょう。しかし、それはみんなが便利と思っておる住所地に一本にしてやればいいわけですね。私は、今回の改正でも、一体これを三本にしておく必要があるかどうかという疑問すら持っているんです。しかし、三つのうちどれでもいいということのほうがより便利であるということはまたわかりますから。しかし、そういうことになると、迅速に統計を整理していくというふうな面から若干不便が出てくるんじゃないですか。だから、この辺に私は疑問を持っているわけですがね。まあ提案されるまでにいろいろ審議されたんだと思いますが、その辺の納得のいくひとつ御説明を局長にお願いします。
  20. 新谷正夫

    ○政府委員(新谷正夫君) 先ほども申し上げましたように、昭和二十二年の時点におきましては、自宅で出生がある比率が九七%をこえております。したがいまして、これは住所地であると同時にまた事件の発生地でもあったわけでございまして、大部分はいま仰せのように住所地であると同時に事件発生地でありますから、別に不便もなかったわけでございます。二・四%のごくわずかのものが住所地外であったであろうということが考えられるのでございます。この二・四%と申しますのも必ずしも住所地外であるという断定はできないのでありまして、その施設が住所地のある市町村の区域内にございますれば、これはやはり同じ住所地の区域内の市町村長に届け出をすることになります。この二十二年の改正当時の実益と申しますか、いま御指摘のような住所地外でやらなければならなかった理由はどこかと仰せになりますと、それはやはり、事件の発生したところが最もつかみやすい、統計としてつかみやすいということを考えたのであろうと思います。その後の様子を見ましても、逐次自分の住所以外で出生が行なわれるケースが年々増加してまいっております。四十一年に至りましては、住所外で出生の行なわれましたのが八七・七%に達しておりまして、むしろ住所地で出生のありますのがわずかの一二・三%、こういう状況になってきておるわけであります。先ほど厚生省からもお話ございましたが、この措置をとることによって人口動態が的確に早く把握できるようになった利便があったということでございますので、やはり二十二年にとりましたこの措置はそれなりに意味はあったであろう、こういうふうに評価をいたしておるのであります。しかしながら、最近の統計技術もたいへん進歩をいたしておりまして、厚生省におかれましても、この統計技術上、住所地以外の場所であるところの事件発生地に限定する必要もない、本籍地であっても、住所地であっても、あるいは事件発生地であっても差しつかえない、こういうことになりましたので、そういうことであれば、むしろ先ほど仰せのように本籍地でも住所地でも事件発生地でもどこでもできるようにするほうが国民にとっては利便になるであろう、こう考えまして今回の改正に踏み切った次第でございます。
  21. 亀田得治

    ○亀田得治君 たとえば四十一年の統計数字ですね、八七・七%と一二・三%、こうなっておるわけですが、これは住所地、非住所地というふうに分けますと、およそどういうふうになりますか。
  22. 新谷正夫

    ○政府委員(新谷正夫君) これは施設の内外による区別でございますので、これが直ちに住所地と住所地外の区分にはなりません。それにつきましては、正確な統計はございませんけれども、お手元に差し上げてございます資料の一九ページをごらんいただきますと、ここに私どものほうでサンプル調査をいたしました結果をあげてございます。それは昭和四十三年の三月分の出生届書に基づきまして調べたものでございまして、市町村を都市部と小都市部、農山村部に分けまして、その中で住所地と事件発生地が一致しているものとそうでないものに分けたわけでございます。この一番上に書いてございます(1)(2)(3)(4)というのがございます。この(1)(2)は住所地即事件発生地の場合でございます。(3)(4)は住所地と事件発生地を異にする場合でございますので、その(3)と(4)を合わせましたものが住所地外で出生のあった数字になるのでございます。調べました件数は全部で二万一千六百六十九件ということになっておりまして、その中で都市部におきましては、住所地外で出生のありましたのが二七・三%、小都市部におきましては五四・五%、農山村部におきましては四八・九%ということでございまして、全部合わせますと三一%が住所地外、このようになっているわけでございます。しかし、先ほどの厚生省の統計にもあらわれておりますように、年とともに住所地外の施設内で出生の行なわれるパーセンテージがふえてまいっております。したがいまして、今後この趨勢を考慮に入れまして考えます場合には、ますます住所地外で出生のあるケースがふえていくだろうと、このようには考えられるのでございますけれども、いずれにいたしましても、私どもの行ないましたサンプル調査によりますと、総体的に申し上げますと三一%が住所地外ということになるのでございます。
  23. 亀田得治

    ○亀田得治君 この問題、戸籍関係の統計がここについておりますが、この中で一番多いのが出生、次が婚姻、次が死亡で、あとは相当パーセンテージが欠けておりますが、たとえば婚姻の場合ですね、本籍地と住所地、これはどういうふうな比率になっていますか、届け出の中身は。
  24. 新谷正夫

    ○政府委員(新谷正夫君) これは統計としては私ども把握いたしておりません。むしろ結婚の式の行なわれました場所で届け出るケースが最近非常にふえておるということは申し上げられるかと思います。
  25. 亀田得治

    ○亀田得治君 婚姻の場合に、結婚の場所の市町村に届けるということもできるようになっておるのですか。そうすると、三本立てですか。
  26. 新谷正夫

    ○政府委員(新谷正夫君) 戸籍法の二十五条によりますと、「届出事件の本人の本籍地又は届出人の所在地」となっております。所在地でございますから、住所地、居所地、これは当然含むわけでございますが、しかし古くからの取り扱いといたしまして、この所在地の観念は一時の滞在地を含む、こういうふうに取り扱ってきております。したがいまして、たとえば新婚旅行に参りますと、その旅行先で記念のために届け出をしようということでありますれば、それも差しつかえないわけでございます。現に、卑近な例かもしれませんけれども、出雲大社に参詣される方がたいへん大ぜいございますが、せっかくお参りしたのだからこの出雲大社で届け出をしようというケースが非常にたくさんあるように承知いたしております。したがいまして、届け出人の所在地であればどこでも婚姻届は受理される、こういうことになっております。
  27. 亀田得治

    ○亀田得治君 私は、届け出の方法として、こう三本でいくのか、あるいは一本でいくのか、これはなかなか問題点があると思います。で、住所一本にするのであれば、そんなに不便なことはない、不便を感ずる場合はほとんどないように思うのですが、この点はどういうふうにお考えですか。どうせ改正するのであれば、やはりいい改正をしておかぬと、先へ行ってまた手を入れるというふうなことじゃむだですからね。統計上はそのほうがいいのではないですか、とにかく自分の住んでおるところなんですから。まあ結婚なんかの場合はそういう精神的な要素というものがあるかもしれぬが、しかしそれはどこでも届け出できるように制度がなっておるからそうするだけであって、整理の都合からいうなら、それは住所地ということでいいわけですね。出雲大社でやりたかったら、出雲大社で書類をつくって、そこから自分の住所地の市役所に書類を送ればいいわけですね、どうせそういう人はあらかじめ保証人とかいろんな判をそろえて行く人でしょうから。まあ精神的な要素はそこから発信をするということで満たされるわけですからね。私は改正するんならそういうことも一つの考え方じゃないかと、三本にしておく必要ないように思うんですね。どうなんです。
  28. 新谷正夫

    ○政府委員(新谷正夫君) 確かに、仰せのように、生活の本拠であります住所地で届け出をするように統一することも一つの考え方であろうかと思います。ただ、申し上げるまでもないことでございますけれども、届け出ました事項はすべて本籍地に送られまして、本籍のあるその戸籍に登載されることになるわけであります。したがいまして、すべて本籍地に集中するということになりますれば、むしろ本籍地で届け出してもいいのじゃないか。さらに、住所地に限りませず、本人の所在地で届け出をするということも、これもまた国民の側からいたしますればたいへん便利なことでございます。ことに、先ほど申し上げました出雲大社で届け出をするという事例でございますけれども、婚姻は戸籍吏にその届け出をすることによって法律上効力を生ずるわけでございます。したがいまして、出雲大社から郵便で本籍地に送るということにいたしますと、せっかくそこで正式に法律上の婚姻を成立させたいという希望とも相反する結果にもなりかねないこともあるわけでありまして、そういうことを考えますと、本籍地のほかに、所在地でもよろしいし、また事件の発生した場所でもいいと、こういうふうにしておくのが最も便利であろうかと、このように考えております。
  29. 亀田得治

    ○亀田得治君 まあ出雲大社から郵便で送って何かの都合でそれが届かなかったりして、その間は夫婦ではなかったというんでは、これちょっと法律上支障が起こる場合があるかもしれぬですね。だから、そういう意味から考えたら、どこででもやれるようにしておくほうがいいかと思いますが、これはまあ、ただ私がそう感じただけです、原案に特に反対する意味で申し上げているわけじゃありません。  それからもう一つは、この改正案の中で、死産の届出に関する規程――これ厚生省令ですね――の改正がこの戸籍法の改正に関連して規定されておるわけですが、これはこの法律改正の中でこういうことを書かなきゃならぬものですか。この戸籍法の一部改正ができたら、厚生省自身で省令の改正をここに書いてあるようにやればいいことじゃないかと思うんですが、これはどうなんでしょうか。
  30. 新谷正夫

    ○政府委員(新谷正夫君) 厚生省からお答えがあると存じますけれども、従来もこの死産の届出に関する規程、あるいは、御質問にはございませんけれども、墓地、埋葬等に関する法律による許可、これらの点はすべて戸籍法の体制に合わせてございます。したがいまして、もしも戸籍法を改正いたしますならば、それに応じてこれらの法律の改正をお願いしたほうが国民にとっては便利であるということから、厚生省の御要望もございまして、この機会に一緒に改正さしていただきたい、このように考えましてこの案にいたしたわけでございます。
  31. 亀田得治

    ○亀田得治君 いや私は、改正自体は、これは戸籍法が改正されるんですから当然だと思うんです。ただ、この法律の中に、そういう改正条項というものをどうして入れるのかと、省令なんですから――そうでしょう。
  32. 新谷鉄郎

    ○説明員(新谷鉄郎君) 御質問の点でございますが、この死産の届出に関する規程は、形の上では省令の形式をとっておりますけれども、昭和二十七年に講和条約発効の後、ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基く厚生省関係諸命令の措置に関する法律という法律によりまして、なお当分の間その法律と同じ効力を有するということによりまして、実質的には法律と同じ取り扱いをする法令でございますので、したがいまして、戸籍法の附則で法改正をする、そういう手続になるわけでございます。
  33. 亀田得治

    ○亀田得治君 わかりました。  以上です。
  34. 後藤義隆

    ○後藤義隆君 いまのに関連してちょっと厚生省の方にお聞きいたしますがね。  現在の省令の第四条では、航海日誌のない船舶その他の交通機関の中で死産があったときは、母が最初におりた場所の市町村長に届け出る――いわゆる最初に母がおりた場所ということに現在の省令はなっておるわけですね。これを今度は、船が最初に入港した市町村長にと、こうやって、現在のではおりた場所、今度改正するのは入港した場所と。船が入港してもその母がそこにおりなかったならば、それを指定するのはおかしいじゃないか。むしろ、要するに母がおりた場所のほうを指定、初めの、改正しないほうがいいんじゃないか。そこに届け出なければならぬとあるけれども、届け出ることができるというふうに変えるのがいいと思うけれども、そうしたほうがいいのじゃないかとこう思うが、どうですか。
  35. 新谷鉄郎

    ○説明員(新谷鉄郎君) この規定は、今回の改正が戸籍法に合わせるという趣旨でございますので、戸籍法の規定が、従前から、いまお話のございました「最初に入港した地で、」ということになっておりますので、それに合わせたということでございます。
  36. 後藤義隆

    ○後藤義隆君 それじゃ、その点はよろしゅうございます。  それから、ちょっと戸籍法の改正について、八十九条についてお聞きいたしますがね。これは、水難、火災その他の事変によって死亡した者がある場合は、取り調べをなした官庁または公署は、死亡届を死亡地の市町村長に報告しなければならぬと、こうありますがね。これは何ですか、報告をすれば、もう死亡した届けを別にする必要はないのですか、それともやはり届け出義務者は死亡届け出をせなければいかぬのですか。
  37. 新谷正夫

    ○政府委員(新谷正夫君) これは、その通知がございますれば、通知に基づきまして市町村長が戸籍の記載をいたします。したがいまして、本人が死亡の届け出をする必要はございません。
  38. 松澤兼人

    ○松澤兼人君 これはまあ、届け出件数とか、あるいはまた受理件数ということは、どこにいたしましても、総数では全然関係はないということですか。ということは、市町村に新たな仕事を――仕事といいますか、あるいは任務を付加するものではないかという、そんなふうにも考えられるのですけれども、それはもう全然同じことですか。
  39. 新谷正夫

    ○政府委員(新谷正夫君) 市町村に新しい負担をかけるのでないかという御質問でございますけれども、むしろ逆に軽減される面のほうが多いと思います。と申しますのは、現在の法律でございますと、事件発生地で届け出がございますと、それを本籍地に送付する手続が必要になってまいります。今後は本籍地で届け出ればそういうことはもちろん必要ございません。なお、戸籍法の問題ではございませんけれども、住民基本台帳法によりまして住民票の記載をいたします。これもやはりただいま申し上げましたような市町村間の往復が必要であったわけでございますけれども、住所地で届け出をしますと、今度は住民票もその場ですぐ職権で記載の変更ができますので、その意味では、住民にとりましても便利でございますと同時に、市町村にとりましても事務が簡素化されてくる、このようになるわけでございます。
  40. 松澤兼人

    ○松澤兼人君 そうしますと、いままでよりもどこかの市町村で余分に仕事をしなければならないということはありますか。全体としては変わらないけれども、特定の市区町村ですか、そういうところで余分の処理をしなきゃならぬということは出てきますか。
  41. 新谷鉄郎

    ○説明員(新谷鉄郎君) 特定のところが特に余分の仕事をするということではないと思います。と申しますのは、現在は、出生、死亡の事件の発生しましたところに届け出が出ますと、その市町村長が本籍地の市町村長に書類を送付いたします。今回は、改正後は、住所地の市町村にかりに届け出がございますれば、住所地の市町村長がそれを行なうということになりますので、片方でやっておりましたものを片方でやると、こういうことになりますので、結果におきましては、総体的に考えますと、特にどの市町村が負担を重くするということにはならないだろうと思います。
  42. 松澤兼人

    ○松澤兼人君 このことは、結局市区町村が仕事をするようになるわけなんですか。自治省の関係では、十分に了承といいますか、話し合いは済んでるんですか。どういう形で了承を得ているか、そこのところを。
  43. 新谷正夫

    ○政府委員(新谷正夫君) 自治省にはもちろん相談いたしまして、十分な了解はいただいております。従来事件発生地でございましたので、たとえば出生の場合には病院の所在地に集中したわけでございますが、これが分散されるという意味から申しますれば、病院の所在地以外のところの事件がふえてくるということは考えられるわけでございますけれども、まあこういうことにつきましては、市町村全体として見れば結局手数が省けるということになりますので、自治省におきましても、この案でけっこうだ、こういうことになっております。
  44. 松澤兼人

    ○松澤兼人君 過密地帯、あるいは過疎地帯ということになりますと、そういう人口、大都市あるいは中都市、そういう関係から見ると、改正によって何か仕事が片寄るような気がするのですけれども、そういうことは全然ないのですか。人口の非常に多い過密的な都市と、そうでない過疎的なところとでは、やはり人口とそれから件数だけの関係ですか。人口の多いところは結局出生件数も多いところということであって、何も特別に市区町村の性格なりあるいは規模なりというようなことによって受け付け件数、事務の多い少ないということは全然関係はないわけですか。
  45. 新谷正夫

    ○政府委員(新谷正夫君) 市町村の人口の過疎状態、それによって特に影響を受けるという問題ではないように私は考えております。
  46. 小平芳平

    ○委員長(小平芳平君) 他に御発言もなければ、本案に対する質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  47. 小平芳平

    ○委員長(小平芳平君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  48. 小平芳平

    ○委員長(小平芳平君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  戸籍法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  49. 小平芳平

    ○委員長(小平芳平君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  50. 小平芳平

    ○委員長(小平芳平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後一時五十五分散会