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1970-03-17 第63回国会 参議院 地方行政委員会 6号 公式Web版

  1. 昭和四十五年三月十七日(火曜日)    午前十時四十分開会     ―――――――――――――    委員の異動  三月十三日     辞任         補欠選任      二宮 文造君     阿部 憲一君     ―――――――――――――   出席者は左のとおり。     委員長         山内 一郎君     理 事                 熊谷太三郎君                 内藤誉三郎君                 山本伊三郎君                 原田  立君     委 員                 鍋島 直紹君                 増田  盛君                 安田 隆明君                 山崎 竜男君                 吉武 恵市君                 若林 正武君                 竹田 四郎君                 千葉千代世君                 和田 静夫君                 阿部 憲一君                 市川 房枝君    国務大臣        自 治 大 臣  秋田 大助君        国 務 大 臣  荒木萬壽夫君        国 務 大 臣  根本龍太郎君    政府委員        近畿圏整備本部        次長       播磨 雅雄君        中部圏開発整備        本部次長     小林 忠雄君        警察庁長官官房        長        富田 朝彦君        警察庁交通局長  久保 卓也君        首都圏整備委員        会事務局長    井上 義光君        経済企画庁総合        開発局長     宮崎  仁君        自治政務次官   大石 八治君        自治大臣官房長  鎌田 要人君        自治省財政局長  長野 士郎君    事務局側        常任委員会専門        員        鈴木  武君    説明員        文部省管理局教        育施設部長     菅野  誠君        建設省都市局都        市計画課長     大富  宏君        建設省都市局公        園緑地課長     川名 俊次君        自治大臣官房参        事官       佐々木喜久治君     ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○道路交通法の一部を改正する法律案(内閣提出) ○首都圏及び近畿圏の近郊整備地帯等の整備のた  めの国の財政上の特別措置に関する法律の一部  を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付) ○地方行政の改革に関する調査  (昭和四十五年度自治省の施策及び予算に関す  る件)     ―――――――――――――
  2. 山内一郎

    ○委員長(山内一郎君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。  道路交通法の一部を改正する法律案を議題といたします。  提案理由の説明を聴取いたします。荒木国家公安委員長。
  3. 荒木萬壽夫

    ○国務大臣(荒木萬壽夫君) ただいま議題となりました道路交通法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明いたします。  この法律案は、最近における道路交通の実情にかんがみ、交通事故の防止をはかり、その他交通の安全と円滑をはかるため、酒気帯び運転に関する規制および罰則を強化し、悪質な運転者の運転免許の取り消し後の欠格期間を延長することができることとし、並びに少年に対し交通反則通告制度を適用するとともに、都市交通規制のための規定を整備し、交通巡視員の制度を新設すること等をその内容としております。  以下、各項目ごとに御説明いたします。  第一は、悪質事犯の排除の徹底をはかるための規定の整備であります。  その一は、酒気帯び運転に関する規制及び罰則の強化でありますが、これは、酒気帯び運転の禁止の範囲を拡大すること、酒酔い運転の罰則を強化するとともに、酒気帯び加重の制度にかえて一定の程度以上にアルコールを保有して運転した場合を処罰する規定を新設すること、酒気帯び運転をするおそれがある者に対する呼気検査について規定すること及び酒気帯び運転をするおそれがある者に酒類を提供し、または飲酒をすすめることを禁止すること等がその内容であります。  その二は、運転免許の取り消し等を受けた後の運転免許の欠格期間の延長でありますが、これは、現在一年となっているこれらの期間を、公安委員会が政令で定める基準に従い三年をこえない範囲内で定めるように改め、悪質な運転者の排除を徹底しようとするものであります。  その三は、酒酔い運転、無免許運転等を命じ、または容認した安全運転管理者等に対する罰則を、これらの運転をした運転者に対する罰則と同一の程度に引き上げることであります。  第二は、交通反則通告制度の適用対象者の範囲の拡大であります。  その一は、少年に対する交通反則通告制度の適用でありますが、これは、少年に対しても交通反則通告制度を適用し、反則金を納付した少年は、家庭裁判所の審判に付されないこととするとともに、反則金を納付しない少年について、家庭裁判所が、反則金の納付を指示することができるようにすることをその内容としております。  その二は、現在反則者とされず、交通反則通告制度の適用を受けていない運転免許の行政処分の前歴者のうち、比較的軽微な反則行為をした者を反則者としようとすることであります。  第三は、都市交通規制等のための規定の整備でありますが、これは、最近における都市の大型一方通行規制などに対処するため、次の交差点で進行する方向による通行区分の指定、進路の変更の禁止等の規制を行なうことができるようにすること等がその内容であります。  第四は、交通巡視員制度の新設でありますが、これは、都道府県警察に、歩行者の通行の安全の確保、駐停車の規制の励行その他の交通指導を職務とする交通巡視員を置くこととするとともに、この職員に対して、手信号による交通整理、歩行者に対する通行方法の指示、違法駐車に対する是正の措置及び駐停車違反に対する告知の権限を付与することがその内容であります。  第五は、歩行者及び自転車の保護のための規定の整備でありますが、これは、通学通園バスが児童幼児等の乗降のため停車している場合の、他の車両等の運転者の義務について規定すること及び最近建設が進められている自転車道が設けられている道路における通行区分に関する規定を整備するとともに、自転車の歩道通行を認めることができるようにすることであります。  第六は、自動車運転者の資質の向上をはかるための規定の整備であります。  その一は、指定自動車教習所に対する指導監督を強化するため、指定の基準に適合しなくなった指定自動車教習所に対しては、現行法における指定の解除のほか、卒業証明書の発行の禁止の処分を創設するとともに、この場合には改善命令をすることができるようにすることであります。  その二は、この法律に基づく政令、総理府令等を改正する場合等には、必要な経過措置を設けることができるようにすることでありますが、これによって、総理府令の改正によりマイクロバスを大型自動車にする際に必要な経過措置を設けることができるようにしようとするものであります。  第七は、故障車両による交通の妨害の排除のための規定の整備でありますが、これは、故障等により駐車禁止に違反して駐車した車両を警察官等が移動することができることとし、その費用をその車両の運転者等に負担させること及び高速自動車国道等においては、燃料の不足等のため停止するおそれがある自動車の運転を禁止することがその内容であります。  なお、この法律は、公布の日から三月をこえない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。  以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概要であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛同を賜わらんことをお願いいたします。
  4. 山内一郎

    ○委員長(山内一郎君) 本案に対する質疑は、後日に譲ります。     ―――――――――――――
  5. 山内一郎

    ○委員長(山内一郎君) 首都圏及び近畿圏の近郊整備地帯等の整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  提案理由の説明を聴取いたします。秋田自治大臣。
  6. 秋田大助

    ○国務大臣(秋田大助君) ただいま議題となりました首都圏及び近畿圏の近郊整備地帯等の整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由と要旨を御説明申し上げます。  御承知のとおり、わが国の産業経済等において重要な地位を占める中部圏の建設とその均衡ある発展をはかるため、中部圏の都市整備区域及び都市開発区域の整備及び開発を推進する必要がありますが、このための経費は膨大な額にのぼり、関係地方公共団体の財政負担も増大するものと予想されますので、これら区域の建設計画の円滑な推進をはかるためには、首都圏及び近畿圏の場合に準ずる財政上の特別措置を講ずる必要があるのであります。  これが本法律案を提案した理由であります。  次に、この法律案の内容について御説明申し上げます。  第一は、特別の地方債の許可とその利子補給についてであります。  国は、関係県に対して、中部圏建設計画に基づく国の直轄事業または国庫補助事業で住宅、道路、港湾等の基幹的な施設の整備にかかる事業に要する経費について、当該県の通常の負担額をこえる負担額の支出の財源に充てるものとして地方債の増額発行を許可するものとし、その利子支払い額の一部について、当該県の財政力を勘案して一定の基準により補給することといたしました。  第二は、国の負担割合の特例についてであります。  中部圏建設計画に基づいて行なわれる国の直轄事業または国庫補助事業で住宅、道路、下水道、教育施設及び厚生施設等の基幹的な施設の整備にかかる事業に要する経費について関係市町村の負担額が標準的な負担額をこえる場合に、これら経費にかかる国の負担割合を、当該市町村の財政力を勘案して引き上げることといたしました。  以上が首都圏及び近畿圏の近郊整備地帯等の整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。  何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
  7. 山内一郎

    ○委員長(山内一郎君) 本案に対する質疑は、後刻に譲ることといたします。     ―――――――――――――
  8. 山内一郎

    ○委員長(山内一郎君) 次に、昭和四十五年度自治省の施策及び予算に関する件を議題といたします。  前回に引き続き、質疑を行ないます。質疑のおありの方は順次御発言を願います。
  9. 市川房枝

    ○市川房枝君 先週の木曜日の委員会で、自治大臣に対し、選挙資金の届け出の問題とギャンブルの問題について伺いたいと申し上げておりましたが、きょうは時間の関係上ギャンブルの問題だけについて自治大臣に伺いたいと存じます。それもギャンブル全体でなく、去る三月十日の東京新聞に出ておりました「23区に肩代わり――都営競馬の半減分」という記事が出ておりましたが、それに関連する点だけをきょうはお伺いして、その他はほかの機会に譲りたいと思います。  自治大臣は、去る三月七日に倉石農林大臣、岡崎自民党都連幹事長と会合されて、前に八王子、三鷹がやめた大井の競馬場の開催を二十三区の特別競馬組合に許可する、それもこの二十日ごろに許可する、こういうことに決定されたというのですが、自治大臣そういう会合に御出席になって、そういう決定が行なわれたかどうかをまず伺いたい。
  10. 秋田大助

    ○国務大臣(秋田大助君) そういう会合に出席をし、そういう意向をしたがって述べた事実はございません。
  11. 市川房枝

    ○市川房枝君 一応大臣のおことばを了承するといたしまして、大体地方競馬の許可といいますか、それは農林大臣にございますね。それで自治大臣はこの問題に対してはどういう立場、どういう御関係におありになりますか。それを伺いたい。
  12. 秋田大助

    ○国務大臣(秋田大助君) 競馬施行団体としての指定をすることが自治大臣の権能に残されておることでございます。
  13. 市川房枝

    ○市川房枝君 東京の二十三区は本来からいうと、これは開催権はないのですね。つまり、都道府県と自治省が指定された市町村だけが開催権があるわけなんです。しかし、二十三区については、四十三年ですか、法律が改正されて、つまり競馬法の第四十一条で、競馬場のある品川区は開催権があるわけですが、ほかの区はないわけです。「当分の間」行なうことを認めているわけです。これは自治省もちろん御承知のことだと思うのですが、これはどういう意味なんでしょうか。「当分の間」というのはいつまでというのか。
  14. 長野士郎

    ○政府委員(長野士郎君) 「当分の間」と申しますのもいろんな言い方、考え方があるわけでございますが、特別区の場合におきましては現在都市的の需要が非常に多くて、そして都市施設の整備というものの急速な遂行というものがますます必要になってきておりますが、そういう事情を考慮して、あの当時そういう特別な開催能力を認められたことだと思います。そういうことでございますから、そういう事情が変わらない間というようなことで考えるべきものじゃなかろうかと思っております。
  15. 市川房枝

    ○市川房枝君 いまの御答弁に対してちょっと伺いたいことがあるのですが、この二十三特別区は、現在十六回九十日地方競馬をやっておりますね。それで一体どのくらいの収入があるのか。それから、もし今度の四回二十二日ふえると、その収入はさらにどれくらいふえるのか。これは事務当局でけっこうですから、伺いたい。
  16. 長野士郎

    ○政府委員(長野士郎君) いま手元にその数字を持っておりませんので、後刻お答えさしていただきます。
  17. 市川房枝

    ○市川房枝君 これは私がちょっと調べたのですが、特別区は大体各区に分割しておいでになるらしいのですが、いままで一年で大体二億前後というか、二億円近く収入があったようですし、今度もし四回二十二日が認可されれば、五千万円ずつくらいふえるのではないか。こういう話を聞いておりますが、一ぺんこれはお調べいただいて、またあとで正確なところをお知らせ願いたいと思います。それで、八王子と三鷹の分を東京都がかわってやっていたということはお認めになりますか。御承知ですね。
  18. 秋田大助

    ○国務大臣(秋田大助君) 承知いたしております。
  19. 市川房枝

    ○市川房枝君 八王子、三鷹は災害都市ということで自治省の認定を受けてやっておったわけですね。けれども、その期限が来て、四十三年に期限が切れてもうできなくなった。そこで東京都は法的に開催権を持っておるので、かわって開催をして、そうしてその収入を八王子と三鷹に四十三年度は全額――大体四億ずつだったらしいのですが、それから四十四年度は半額の二億円ずつらしいのですが、収入を都のほうからやるという契約ですか、何かあったらしいのですが、その契約もちょうどことしの三月で切れる。そこで都のほうはその四回二十二日の開催を四十五年度はやめるということを農林省のほうに通告したわけなんですが、そのあとすぐ二十三区はそれをこっちへよこせといって、農林大臣と自治大臣と両方に対する申請をしておるわけですね。それには新聞の事実はないとおっしゃいましたが、二十日ごろに許可されるのではないかというのですが、どうですか。私は、去年のいまごろのちょうど参議院の予算の総括質問で、この問題を前の自治大臣にだいぶん伺ったわけですが、一応地方財源にギャンブルの収入を加えるということを、現状を認めるとしても、いまの八王子と三鷹は東京の周辺の都市として人口がどんどんふえる。したがって環境整備にも金が要るということは、当時、自治大臣は、だからギャンブルの収入を要するのだというお話があったのですが、ところが今度三月でその二つの都市は全然ギャンブルの収入はなくなる。ところが都のほうはいままであったのにさらに加えてふえるということで、その両方のいわゆる財政需要というものを考えて、そうして一体それでいいのか、妥当なのか、公平なのか、こういうことを考えた場合ですね、いかがですか。私は非常に不公平であり、妥当ではないと考えるのですがね。
  20. 秋田大助

    ○国務大臣(秋田大助君) はなはだ恐縮でございますが、御質問の趣旨がちょっと理解できないのでございますが、どういうところにこの公平がない、はなはだ不公平であると、どの点でございますか。
  21. 市川房枝

    ○市川房枝君 私の言い方が悪かったかもしれません。つまり、自治省はギャンブルの収入というか、指定をなさる場合に、ギャンブルの施行をしてもいいということを指定をなさる場合に、財政需要を考えて、そして足りないから許すのだと、これが法律の趣旨であるのですね。ところが、まあ現状で、もし新聞の伝えるごとく、八王子、三鷹がやめたあと二十三区にこれを許可するということになると、その趣旨には違うのではないか、逆ではないのかと、こう私は申し上げるのですが、これについての御答弁を……。
  22. 秋田大助

    ○国務大臣(秋田大助君) 失礼いたしました。わかりました。三鷹、八王子の従来やっておった回数を特別区に渡すかどうかということは自治省の権限ではございません。これは農林大臣でございます。したがいまして、私のほうといたしましては、いま二十三区、特別区の分をさらに拡大をいたしまして、従来東京都がやっておられました回数をこの特別区に渡すということは私、自治省としては別段考えておりません。自治省といたしましては、この三月三十一日で指定の期限が切れますから、これを延長すべきやいなやということが自治省の権限として検討の範囲に上がっておるわけでございます。したがって、三鷹、八王子の分まで特別区にやらすのだというその回数の問題は、一応権限上自治省とは無関係でございます。
  23. 市川房枝

    ○市川房枝君 いまの大臣の、三月で期限が切れるから延ばすかどうかというか、指定をするのは自治省の権限と、それは二十三区についておっしゃるわけですか。
  24. 秋田大助

    ○国務大臣(秋田大助君) さようでございます。
  25. 市川房枝

    ○市川房枝君 二十三区は指定を受ける必要はないのではないですか。法で一応許しているのではないですか。どうなのですか、私はそういうふうに解釈しているのですが。
  26. 秋田大助

    ○国務大臣(秋田大助君) 二十三区の指定はこの三月三十一日限りで効力が一応切れると、こういう関係になっておりますが、これをさらに延ばすかどうかはあらためて措置しなければならない、こういう関係になります。
  27. 市川房枝

    ○市川房枝君 私が解釈しているのは、さっきちょっと申し上げたように、二十三区は競馬法の四十一条に、「当分の間」云々ということばがついているのですが、これは「当分」というのはいつまでかと言ってさっき御質問申し上げたのですが、あらためて自治大臣が二十三区を御指定になる必要がありますか。
  28. 秋田大助

    ○国務大臣(秋田大助君) その事務的関係につきましては、当該係官を呼んで御説明いたしますから、しばらくお待ちください。
  29. 市川房枝

    ○市川房枝君 その問題はあとで係官の方から伺うことにいたしまして、これは局長の御返事でけっこうですが、大体二十三区の財政需要というものは、現在においては二十三区はむしろ人口が減ってきているでしょう。そして財政需要はそんなに赤字じゃない。たっぷり余っているのだ。金が余っているから非常にぜいたくな建物を、庁舎と言いますか、大きなものを建てている。これはこの間中野区の区庁舎ができましたときにずいぶんマスコミをにぎわしたのですが、区長が日本庭園がたいへん好きだから、三階でしたか四階でしたか、区長室の前にりっぱな日本庭園をつくったと、こういうことが出ていて、非常にぜいたくだということが批判の的になったことを覚えておりますが、そういう事実、これは金があるからそういうことをなさるので、私どもは二十三区については、ギャンブルの金は現在も私は必要ないと思うのだけれども、これ以上ふやす必要はないと思うのですけれども、自治省はどうお考えになりますか。
  30. 長野士郎

    ○政府委員(長野士郎君) 特別区の財政状況というお話でございますが、これは特別区のあり方は必ずしもみな二十三区一様ではございませんで、人口がいまだにどんどんふえておりますところの練馬区でありますとか板橋でありますとか、あるいは世田谷のようなところでありますとかと、中央、千代田というそういうところとでは、状況がたいへん違うわけでございます。そういうことがございます関係からいたしまして、都と特別区の間には特別な財源調整制度を設けているわけでございます。先ほど中野区の御指摘がございましたが、これはまあ区の行政の中でいろいろ批判を受ける面も確かにお話しのとおりあると思いますけれども、現実に区が整備しなければならない都市的な施設なりそういう事業なりというものが十分われわれの周辺を見渡しましても行なわれているかということになりますと、私どもはやはりまだまだ生活環境整備というものは十分じゃないと思うわけでございます。そういう意味で、特別区はもう非常に財政的に楽になっているということで一がいに申すことは、むしろ私の印象としては逆ではないか。そう申すとえらい変になりますけれども、特別区のやはり生活環境施設なりあるいは社会公共施設というものの整備がまだまだ不十分だ。にもかかわらずそういうぜいたくなことをやっているという御指摘は、特別区に対しての御批判としては受けなければならないと思いますけれども、十分だと申すわけにはいかないと思います。そういう特別区のあり方が非常に違うものでございますから、特別区につきましては固定資産税でありますとか住民税でありますとかいうものは都が一括して取りまして、都と区の間で調整をしているという特殊な制度でありますけれども、にもかかわらず、特別区間における状態というものも非常に様子もいろいろ変わっておりまして、そこはそこなりに、千代田区や中央区は千代田区や中央区なりにやはり財政需要というものは相当あると私ども思っております。
  31. 市川房枝

    ○市川房枝君 特別区の区によって違いがあることはもちろん私も承知をしております。それによって財政需要も変わってくるわけですが、まあ都としてはそういう各区の財政の調整をやっているわけでして、その点で私は全部が区自身の税収入、財政でまかなわなければならぬという制度になっていないと承知しているのですが、ギャンブルの問題も、そういう区によっていろいろ事情が違うのに、現在の二十三区の競馬組合の収入は、あれは各平等に分けているのでしょう。そういうように私は見るのですが、もしそうならば、それもやはり各区の需要に応じて増減があってもしかるべきなんだけれども、そういうことについては自治省は別に何もお考えになっていないのかどうか。
  32. 長野士郎

    ○政府委員(長野士郎君) 競馬につきましては、その売り上げ金の中の収益を関係の団体へどういうふうに配分するか。これはまあお話のようないろいろな配分のしかたも考えられると思います。現在、特別区の関係につきまして、お話のような分け方があるようにも聞いておりますが、自治省としては、これに対しまして、こうでなければならないというふうな指導はいたしておりません。これはもうすべて施行団体の話し合いにゆだねております。
  33. 市川房枝

    ○市川房枝君 三鷹、八王子は、今度四十五年度からは一文もギャンブルによる収入がないのですが、そのことによって、あそこの財政需要はますますふえていっていると思うのですが、二十三区に比べてどういうふうにお考えになりますか。
  34. 長野士郎

    ○政府委員(長野士郎君) 確かに三鷹、八王子も非常に財政需要が年々増高を来たしている一方だと思っております。そこで、そういうところも実施しなければならない仕事が山積しておるという現状であることはそのとおりだと思いますけれども、いまのこの競馬とかそういうものの関係は、いろんな制度の変革なり改正によって変わってきて今日に至っているわけでございまして、三鷹、八王子がやめた、特別区がやっている、それだけでどうだという評価もなかなか一義的にはいたしがたいのであります。先ほど私が申し上げました、千代田区や中央区のようなところといろいろ事情が違うということを申しましたが、千代田区や中央区は人口が減ってまいりますけれども、昼間人口の流入ということは依然非常に大きな姿で入ってまいります。したがいまして、千代田区や中央区は、人口が減少するにもかかわらず、都市的施設としては非常に大きな施設をつくらなければならない。こういう意味では、またそれなりのたいへんな需要といいますか、必要とするものと収入とのアンバランスというものも出てくるわけで、周辺の地域の急増地域ももちろんいろいろと需要が出てまいりますが、総体としてどちらがどうだということになれば、一般論としては、都市的な施設が一応できたところ、それからこれからやらなければならないと、そういう事情は、見方によれば御指摘のような点があろうかと思います。
  35. 市川房枝

    ○市川房枝君 自治省がギャンブルとしてその指定をなさる場合の標準ですね。それは一年一年で一応市町村は指定をなさるのですね。その基準はどこに置いておいでになりますか。いまの財政局長のお話を聞くと、どうもその基準がはっきりしていないというような印象を受けるのですけれども、この点について伺いたいと思います。
  36. 長野士郎

    ○政府委員(長野士郎君) 指定につきましては、まあ災害でありますとか、財政需要があるとか、いろんなことで制度の発足以来ずっと今日きているわけでございますが、競技と施行者との関係は、府県のように、指定も何も要らないで当然法的な地位を持っているものと、それから指定を受けて初めて施行能力を持つところとあるわけです。施行能力を持つ中にも、期限つきといいますか、期限をつけておるところもありまして、この点は従来から、均衡をとると申しますか、いまのような特権的な地位になることはよろしくないと、か、いろいろな議論から、そういうことが運用上行なわれてきたように聞いております。しかし、やはり施行のためにはいろいろな設備も要りますし、いろいろな専門的な人あるいは関係の事業というようなものも整備しないとなかなかできないという関係もありまして、どちらかと申しますと、やはり施行についての一つの型ができておるように思います。現在のところは、中には一年で期限を切っておりますけれども、やはりこれは施行者としては非常に不安定な感じを持つようでございまして、そういう意味で期限の延長というようなことも非常に言われておるわけでございます。均てん化という一番の大きな問題として、あらゆる団体に均等に施行する機会を与えよというような議論もあったように聞いておりますけれども、いま申し上げましたようないろいろ事情から、やはりそれなりの特別な用意とか体制というものが要るというかっこうから、まあ一般的な基準と申しますと、災害を受けたとかあるいは非常に財政需要が大きいとかいうようなところでございますが、多少は片寄っているということもこれは認めざるを得ないと思います。
  37. 市川房枝

    ○市川房枝君 これはきょうでなくても、当局にお願いをしたいのですが、ギャンブルによる収入を財源として得る自治体別に、歳入の総額、それからその中での税の収入の額、それから交付税をお出しになっている額、そういうものの一覧表のようなものをいただきたいと思います。これはすぐでなくてもけっこうですが、この次にまたこの問題について伺いたいと思いますので。  それから、これは新聞の中にありましたもう一つの問題は、地方自治法を改正してそうして他の市町村でもギャンブルができるようにする、その法案を自治省はこの国会中にでも出すように新聞に出ておりますが、そういう御計画があるのですか。
  38. 秋田大助

    ○国務大臣(秋田大助君) そういう計画は持っておりません。それは何かの誤伝でないかと存じます。
  39. 市川房枝

    ○市川房枝君 それが誤伝ならたいへんけっこうだと思います。ギャンブルは、御承知のとおりに三十六年の内閣の調査会でもって現在以上拡大をしないということになっておるのに、事実上は拡大されてきている。たとえば興行の日でも、この内閣の原案では休日――土曜、日曜、祭日、原則として休日にだけ施行するというのが、現在ではほとんど毎日、一週間に一ぺんだけ休んでもいるらしいのですけれども、あとは連日開催しているという、ずいぶん拡大をされていっていると思うのですが、これはあのとき決定した政府の趣旨にも反していると思うわけでございます。自治省は、いまの財政局長のお話によると、非常に不公平もある、片寄ってもいるのだと、いろいろな議論もあるというお話でしたけれども、この指定の問題といいますか、ギャンブルを地方自治体にお許しになるについてもう一ぺんこの際再検討をする、そうして各自治体が納得するようにといいますか、国民が納得するようにするというようなお考えはないかどうか。大臣いかがでしょうか。
  40. 秋田大助

    ○国務大臣(秋田大助君) 近来このギャンブルの公営企業との関係においていろいろ問題がございまして、もちろん再考をいたしました。しかし、内閣の先ほどおっしゃいましたこれに関する調査会の結論にも見られるとおり、やむを得ざるものとして公営企業の形でこれを許すという結論に到達した次第でございます。
  41. 市川房枝

    ○市川房枝君 時間が参りましたのでこれでやめたいと思いますが、自治大臣にですね、ちょっと申し上げてお考えを願いたいのですが、これは昨年のいまごろの予算の総括質問で、前の野田自治大臣にいろいろ伺ったそのときに、総理にも伺ったのですがね、そのとき私は、まあギャンブルは一つの大衆娯楽として必要悪というかやむを得ないのだという考え方があるのですが、これは私も大衆娯楽は必要なんだという立場に立っております。ただ、いまのギャンブルがはたして健全なる大衆娯楽であるかどうかということになると、これは健全とは言えない。まあギャンブルのいろんなところを私も見に参ったのですけれども、全くそこに来ている人の目は血走っている。そこらにまごまごしていたらけ飛ばされるような様子で、まるで戦場みたいだ。ちょっとこわくて行かれないというような状態もあって、これは決して健全とは言えない。ではこれをどうして健全な大衆娯楽にするかという一つの大きな問題がある。  それからもう一つは、それと別に、いわゆるギャンブルの収入を地方自治体の財源の一つにするという問題、これは別の問題なんだと、で、少なくとも、私はいまの日本の高度成長のもとで、世界で三番目の国民所得があるという場合に、まだギャンブルの収入を地方の財政の一つの有力なといいましょうか、するということはどうか。これはやはりこの辺でやめるべきではないかという考えを持って、あのとき伺ったのですが、最後に総理はですね、こういうことを、そのとき私の申し上げたことに対して、「いま言われますように、自治体の財源にしないということ、そういう一つのあるいはブレーキになるかと思いますので、そういうことはひとつ大蔵当局並びに自治省関係でもう少しよく検討さしてみましょう。」こういうまあことばがあったのですが、それは自治省で、総理がほんとうにそうお考えになって、御連絡があるといいますか、あるいはそこで当時の自治大臣はことばを聞いておいでになったはずでございますので、何かお考えになっているかどうかということは、それ以後私が考えていたことなんで、それを含めて自治大臣に御検討になる御意思がおありになるかどうかということを伺ったのですが、もう少し具体的にといいますか、いまのお話のお考えいかがでしょうか。
  42. 秋田大助

    ○国務大臣(秋田大助君) いま総理とのお話でございますが、これは前大臣の時代のことでございまして、おそらく前野田自治大臣と総理との間にお話があったことと想像いたされます。しかし格別それについての事務連絡は、大臣交代の際には受けておりません。しかし当然のことでございまして、われわれとしては、この点については当分の間やむを得ないのではないかという考え方及び立場でございまして、さらに地方財政の充実の状況等も勘案をいたしまして、今後さらに研究、考慮をすべき問題であるとは思っておりますが、いまのところ当分やむを得ないものと、こういう立場なり見解を持っておるような次第でございます。
  43. 市川房枝

    ○市川房枝君 もう一言お伺いします。二十三区からのいまの要望書、つまり特別区の競馬組合の要望書というものの写しを私、ここに持っておるのですが、この要望書は、農林大臣と自治大臣とお二人にあててあるのですね。それで、権限はしかし農林大臣におありになるけれども、さっきちょっと伺った指定権の問題がちょっとはっきりしないのですが、自治大臣はこれを継続して認可することに御賛成かどうか伺って、私の質問を終わりたいと思います。
  44. 秋田大助

    ○国務大臣(秋田大助君) 継続をせしめる方向で、事務当局に検討をただいま命じてございます。
  45. 市川房枝

    ○市川房枝君 継続せしめると、そうすれば賛成なさるわけですね。これはどうも私どもは納得しない。いや、都民、区民の大多数は、私はこれは賛成をしていないと思うのですが、そしてこの申請の理由もきわめてあいまいである。そしてこれには非常な政治的なにおいが多分にするわけでして、一般にはそういうふうに解釈されておるのですが、その政治的なにおいというのはどうなんですか。自治大臣はその圧力にというか、そういう方向で片棒をかついでおいでになるか、まあこういうふうに言ってもいいですが……。
  46. 秋田大助

    ○国務大臣(秋田大助君) ギャンブル競技を公営で持続することにつきましては、確かに反対もございましょう。しかし賛成の意見もまたありまして、自治省といたしましては、政治的圧力によりましてこれが継続を考えておるというような事情はございません。現に私の身辺周囲に政治的圧力をこの問題についてはいささかも感じておりません。
  47. 山内一郎

    ○委員長(山内一郎君) 本件に対する本日の調査はこの程度にとどめます。     ―――――――――――――
  48. 山内一郎

    ○委員長(山内一郎君) 再び首都圏及び近畿圏の近郊整備地帯等の整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。補足説明を聴取いたします。長野財政局長。
  49. 長野士郎

    ○政府委員(長野士郎君) お手元に御配付申し上げましたこの法律案関係資料というのがございますが、その中に青い紙が入っております。この二枚目の青い紙のところをお開きいただきますと、要綱が載っております。この首都圏及び近畿圏の近郊整備地帯等の整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案、結局法律の改正といたしましては、首都圏及び近畿圏のこの財政上の特別措置に関する法律の中へ、まあいってみますと中部圏ということばを盛り込むことで改正をいたしまして、そうして首都圏及び近畿圏が受けております特別措置と同様な特別措置を中部圏にも与えよう、首都圏及び近畿圏に行なわれておりますところの特別措置を中部圏にも加えますために、簡単に申しますと、従来の特別措置法の中に中部圏ということばを加えたということに相なるわけでございます。  そこで法律の中味は、字句といたしましてはそういうことでございますが、この要綱にはその事柄の内容を示しておるのでございまして、一つは、「趣旨」に書いておりますように、中部圏の都市整備区域及び都市開発区域にかかわりますところの建設計画というものの実施の円滑化をはかりたいということでありまして、そのために、県に対する補助事業の関係と市町村に対するところの補助事業等を中心にしますところの公共事業等の二つに分けまして、扱いをこしらえておるわけでございます。県につきましては、ここの要綱に書いておりますように、結局首都圏及び近畿圏の特別措置法に中部圏を加えることによりまして、中部圏建設計画に基づきますところの国の直轄事業や補助事業で住宅、道路、港湾などの整備に要する経費のうち、県の通常の負担額をこえる負担額については特別に地方債の発行の許可をいたす、地方債の発行の充当のワクをかさ上げすると申しますか、そういうことにいたしまして、そしてその地方債につきましては、その利子支払い額に対しまして、三分五厘をこえるものに四分五厘までの間で利子補給をする、こういう財政援助措置をとりたい。  それから市町村の関係につきましては、やはり住宅、道路、下水道、教育施設、厚生施設等の関係でございますが、市町村のそれらの事業で、通常の市町村が標準的な割合で負担をしているものをこえる割合に応じまして、市町村の財政力との見合いにおきまして、最高それぞれの補助率を二割五分まで引き上げるということによりまして特別な援助措置といたしたい、こいうことでございます。  これらの理由は、やはり中部圏の整備ということで、建設計画が、都市整備区域でありますとか都市開発区域において、一定の期間に集中して事業を実行することが、大都市圏域におけるところの過度な人口や産業の集中化を排除いたしまして、そしてそういう区域にやはり適正な配置をし、過密になりますものを予防するという趣旨でございます。そういうことを一定の時期に計画的にやるためには、府県や市町村の財政負担を軽からしめるということでございます。  適用期間は、四十五年度から五十年度までということで、この点も首都圏、近畿圏の法律に合わせまして、そしてその適用期間を同じくしておるというような形で、中部圏を首都圏や近畿圏の財政上の特別措置に加えることにいたしたい。  これがこの法律におきますところの全体の骨子でございます。非常に簡単でございますが、補足説明とさしていただきます。
  50. 山内一郎

    ○委員長(山内一郎君) これより質疑に入ります。質疑のおありの方は順次御発言を願います。
  51. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 自治大臣にお伺いしたいのでありますが、昭和三十年以降の経済の高度成長、こういうことによって三つの経済圏に人口が集中して過密現象を起こしておる。ここにおいては、公害を初めとする、過密によるところのいろいろな障害がますます多くなっている。そして将来新全総によりましても、太平洋ベルト地帯に日本の工業のほとんど半分に近いようなものがこの地域に集中している。人口もおそらく相当、四割あるいはそれ以上のものがこういう地域に集中しておる。この反面、一方においては過疎現象という問題が非常に強く起こっている。そういう点が今日の日本の全体の国土の総合発展という立場からは非常に大きなアンバランスになってきていると思うのであります。こういう状態が一体いいのか悪いのか。太平洋ベルト地帯だけに工業と人口が集中してここに過密現象が起きる。この中部圏でも、反対側の日本海側というのはむしろおそらく過疎現象を起こしている地域が非常に多かろうと思います。こういう点を考えてみますと、特に中部圏の場合においては、水あるいは電気エネルギー、そういう点から考えてみましても、その他の地域に比べて立地的な条件というのはかなりすぐれていると、こういうふうに私は思うのですが、しかし、この地域の発展というのは何か粗略にされてしまっておる、そして太平洋ベルト地帯にだけ大きなウエートをかけている感じを最近の政府の施策ではますます強くしております。新全総というのは私はその代表的なものだ、こういうふうに思うわけであります。こうした太平洋ベルト地帯だけに人口が集中している、こういう事態というものは一体いいのか悪いのか、何らかこれに対して私は措置をとるべきだと思うのですけれども、自治大臣の考え方をひとつお伺いしたいと思います。佐藤内閣の閣僚としてひとつお答えいただきたいと思います。
  52. 秋田大助

    ○国務大臣(秋田大助君) 佐藤内閣の閣僚としても、また自治大臣といたしましても、国土の均衡のとれた発展、そして各地方の豊かな地域、こういうものが望ましいのでございまして、もちろんその趣旨にのっとりまして地方の開発、また地方行財政の基準の上昇――アップというものを考えておるわけであります。したがいまして、中部圏の開発あるいは整備等にあたりましても、太平洋ベルト地帯だけがよくなればよろしいというわけではございません。政府といたしましては、こういう首都圏整備に関するいろいろの財政援助の立法の措置のほかに各種の開発援助の方式を採用いたしておるのでありまして、最初に申し上げました均衡のある豊かな地域の実現というものを期しておるわけでございます。むしろ問題は、かかる各地域にわたりまして行なわれておるいろいろの財政援助方式のむしろ統一をはかるべきであるという議論さえ出ておるわけでございます。したがいまして単に太平洋岸だけを考えておるわけではございません。また、ここだけの振興を考えておるのではなくて、その地域におきましても過度な過密現象を起こさないように先行的に措置をするという点に重点があるのでございまして、先生御指摘のような配慮を十分いたしておるつもりでございます。
  53. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 いま大臣がおっしゃったことばの上の点では私も理解をするわけですが、現実にいままで行なわれてきた国土の総合開発という、次から次へのいろんな法律ができてまいりましたし、あるいはまた拠点開発というような新産都市あるいは工特地域というようなものをつくりましてやってきたけれども、これも均衡ある発展という立場からいいますと、やっぱり集まるべきところに集まってしまって、決して、たとえば宮崎、延岡地域なんかはまさに開発をしただけで実際には工業発展というものは見るべきものがほとんどない、それがむしろ逆にその地域の地方自治を著しくそこなっている、こういう事態にあると思います。福島県のいわき市にいたしましても、そうした方向というものは必ずしもいま正しい方向だというふうにはいわれていない。また、住民の協力というようなものも必ずしも得られているとはいえない。そういう形にして、ことばの上では均衡ある発展、こういうふうにいわれておるのですが、現実には人口の集中あるいは工業の生産高、こういうものを見合いにしますと、そうしたおくれた地域、特に日本海沿岸というのは、まさに私はそういう点では、大臣がおっしゃっている点とは事実は相反した方向に走っていると思うのです。これは政府としても私は認めざるを得ない実態だろうと思うのです。何かが狂って、何かが間違っている、こういうふうに言わなければならない。私は、その点が一つは佐藤内閣の政治姿勢の一つにも関連をしてくるだろうと思います。  最近、財界の極東シベリア地域の開発問題というのが盛んに言われておりますが、ソ連におけるところの日ソの経済の懇談会もあったようでありますが、これもあまり成功して――直ちに事業に乗り出すというような形にはなっていないと思いますが、そういう点で、日本のあるべき姿勢というものを、もっと大陸との関係というふうな点に結びつけていかない限りは、相変わらず太平洋ベルト地帯へ集中していく、こういうふうに私はなっていくのじゃないだろうか、もっと大陸との関係を密接にすることによって、私は初めて日本海地域の発展というものがあるし、太平洋ベルト地帯だけの産業経済のあるいは人口の集中ということはなくなるだろう、少なくともブレーキがかなりかけられてくる、こういうふうに思うのですが、その点について大臣の御所見はいかがでしょうか。
  54. 秋田大助

    ○国務大臣(秋田大助君) 太平洋ベルト地帯の発展計画に関連をいたしまして、むしろ日本海側の面を考えなさい、それにはアジア大陸との関係を十分考慮に入れなければならないのじゃないか、この点政府の配慮、施策について欠けるところがあるのじゃないかという御指摘でございます。たいへん示唆に富むお考えでございまして、啓発をされるところが多いのでございますが、もちろん政府といたしましても、大陸、ことにシベリア開発につきましては考慮をいたしておりますが、採算ベースを無視して直ちに開発に全面的に協力ができるかどうかという点につきましては、やはり基礎条件を整備し、時間をかけていろいろの隘路等を打開していかなければならない点はございましょう。シベリア開発、大陸開発に関しての日ソの交渉に関しての詳細は、私つまびらかにいたしておりませんが、多少行なっているところを見ても、ただいま私が申し上げましたような問題が実際上ございまして、これは時の経過を待って、自然に、ある程度いろいろの隘路を解消していくべきものであり、また、されると思っております。それらとのタイミングを合わせまして、中部圏におきましても、日本海側の地帯の開発を考えるということは当然のことであり、また、必要なことであり、その時期に至りますれば、実際の施策の上におきまして、本法の施行と関連をいたしまして、いろいろまた施策が加えられるべきものであると、こう考えております。
  55. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 特に、ほかの近畿圏とか首都圏と違いまして、中部圏自体がそういう地帯に入っておるということで、これは政府にその点ほんとうに真剣に考えていただかなければ私はいけないのではないかと、こういうふうに考えるわけであります。  次の問題といたしまして、今日までの開発行政というものを考えてみますと、おそらくこの首都圏、近畿圏等の整備法あるいはこれらの地域の整備区域、開発区域の整備に関する法律、まあそういうものを見ましても、非常に工業団地の造成というところに大きなウェートがかかり過ぎているのじゃないか。住民の生活環境が大体そうした仕事によって悪化をしていく、またそうした住民の生活というものがそれによってこわされていくのだけれども、そうした問題について何らの補償もしていないというのが実態ではないかと思うのです。そうした点で、一昔前は、地域の開発ということは住民がもろ手をあげて実は賛成していたわけでありますが、むしろ今日においては、そうした開発行政に対しては住民がこれについて疑念を抱き、むしろ積極的に反対していく、こういう事態というものもあちらこちらに実際起きている。  また同時に、各市町村もそれぞれの建設計画というものは持っているわけでありますが、実際にはそういうような建設計画、都市計画というようなものとはおかまいなしに、中央から、経済圏の整備のための大きな仕事が運輸省から、あるいは建設省から、こういうところから次から次へと出てきてしまう。で、必然的にそうしたものが地方の計画も新全総計画の中に組み込まれて、過密過疎というものをますます深めていく。ただその矛盾というものを交通通信の整備によってのみ補おうと、こういう考え方があると思うのですが、今度の中部圏の問題にいたしましても、住民の側からの意見の反映というようなものはあまりされる機会というものが実はない。中部圏の開発整備法に基づく審議会にいたしましても、あるいは協議会にいたしましても、知事等の意見というものはこれはかなり出ます。市町村長の意見というものは、あちらこちら若干代表して出ていますが、その地域の特殊性というようなものは、あまりこの中には盛られるようなものになっていない。住民の意見に至っては、これはまさに、意見を述べる機会というものはほとんどないと言っていい。ただ若干、意見があったら出せというような項目もありますが、実際にはなかなかそれはそう簡単にできる問題ではないと思うのです。また同時に、整備計画、事業計画あるいは建設計画、こういうようなものを見ましても、実際には、住民の生活環境をよくするというような立場の事業、その認定の事業になっていないと思います。  たとえば住宅といっても、それは公営住宅だけであって、公社住宅や公団住宅、そういうものについてのほんとうの財政援助、こういうものはないから、公団住宅はまさに今日、普通の者では住めないような高家賃というようなものにせられてしまっているし、あるいはこの建設計画等を見ましても、いまおくれているところの低生産部門に対するところの配慮、こういうものはまたきわめて少ない。こういうふうなことであるならば、せっかく金は使い、建設計画やあるいは整備計画、こういうものはかなり金をかけてりっぱなものはできても、それが真に住民の福祉につながっていかない。また同時に、市町村の計画というものと全体の整備計画、こういうものとの整合性を欠く、こうした面がかなり現実にいままでの首都圏、近畿圏の中では出てきているし、おそらく中部圏の中でもそういうものが出てきていると思う。そういう一体整合性あるいは住民の意見の反映というようなものはどうするのか。いまのままでは、おそらく私は住民の協力は得られないし、むしろ逆にそうした開発が行なわれるたびに、住民の反対運動というものをむしろ誘発をしていく、こういうようなことになるのではなかろうかと思いますが、その辺の住民の意見を具体的にどう吸い上げていくか。市町村の計画とこの整合性というものを、どういうふうに調和をしていくのか、この辺についての具体的な政府のやり方、こうしたものをお聞かせいただきたいと思います。
  56. 小林忠雄

    ○政府委員(小林忠雄君) ただいま議題になっております中部圏の都市整備区域及び都市開発区域につきましては、それぞれの知事がこれらの区域の建設計画を策定いたしまして、内閣総理大臣の承認を受けることになっております。それは昨年の十二月に承認になったわけでございますが、知事がこの計画をつくるにあたりましては、すべて関係市町村の意見を聞くということになっておりますので、市町村を通じまして住民の意見が反映している、こういうたてまえになっております。なお知事が計画を中央政府に承認を求めて出します際に、関係県で規約をつくっております中部圏地方開発協議会というものにこれをかけておりますが、その中には各界の代表者がそれぞれ入っておるわけでございます。
  57. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 いまおっしゃったのは確かに法文上はそう書いてある。現実には、私は神奈川県に住んでおりますから、首都圏の整備計画というようなものと、現実の問題というものは比較的よく知っていると思う。県の計画にもないのです、あるいは市町村の計画にもない、そういうものが相談なしにぽかんと出てきて、たとえば、いま問題になっておりますけれども、中津川のダムの問題なんかはまさにそのとおりだと思う。何らもう相談なしに水資源公団から中津川のあそこに二億トンのダムをつくるから、測量に入らしてくれというものなんかは、神奈川県にいたしましても、あるいは当の清川村にいたしましても、まさに寝耳に水という形ですぐに仕事がかけられている。あるいは鉄道なんかの計画にいたしましてもそうであります。あるいは高速道路なんかの建設にいたしましても、港湾の建設にしてもそうであります。一体そういうものはどうするのか。協議会で全然話されていないことが国の直接の仕事として押しつけられている。いろいろな関係で反対が出ても従わざるを得ない。あるいは、県でその工事を取りやめた、こういうふうにいったものに対しても、押しつけてくる可能性というものはあちらこちらにあるわけです。こういうことであれば、協議会をつくっても、これは国のほうでそういうものを破っていく、こういうことになるんじゃなかろうかと思うんです。そういうことはこの中部圏では一切ないわけですか、どうなんですか。
  58. 小林忠雄

    ○政府委員(小林忠雄君) 中部圏の計画の立て方はやや首都圏、近畿圏等と違っておりまして、基本整備計画につきましては、国がイニシアチブをとって計画をつくるというたてまえではなくて、関係公共団体でそれぞれ案をつくりましたものをたたき台にしてさらに政府でこれを決定するというたてまえになっておりますので、首都圏、近畿圏等に比較いたしますと、基本計画の段階におきましてはかなり住民の意見が入るようなたてまえになっていると思います。ただいまの都市整備区域、都市開発区域等の建設計画等につきましては首都圏、近畿圏等々と大体同じたてまえになっております。で、この区域の中につきましては絶体にただいまお話のありましたようなことがないとは言えないわけでございますが、大体中部圏におきましてはあまりそういう事例は、この区域内に関しては考えられないかと思います。しかし法律的に申しますと、中部圏の計画に書いてないことを国がやってはいけないということになっておりませんので、それぞれの水資源公団なり国鉄なりの計画で中部圏計画に載っていない新たなプロジェクトが行なわれることは、理論的にはあり得ると思います。
  59. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 国のほうがそうした中部圏の建設計画と異なった仕事をやっていく可能性は理論的にある、おそらく現実にかなりあるだろう、これでは一体私は整合性というものはなくなるだろう。こういう点はどういうふうに整合していくのか、これはむしろ自治大臣にお伺いしたいと思うんです。自主的な府県市町村の計画というものが国の仕事によってこわされる、こういうことが理論的にあるし、現実的にも私はおそらくあるだろうと思う。そういう問題についてはどういうふうになさいますか。
  60. 秋田大助

    ○国務大臣(秋田大助君) これは実際上の運営上の問題であろうと存じます。今後この法律を御可決願いまして効力を発生し、実施された暁には、いまのようなことが起こらないよう、各官庁間の連絡を実際上密にいたしまして、その間の調整、統一をはかってまいることが必要であろうと存じております。
  61. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 まあおことばとして承っておきたいと思うわけですが、本部次長さんですか、いま述べられました中部圏の場合には建設計画というものが法に基づいてあるわけですが、この建設計画と中部圏の開発整備法にいう整備計画、それから毎年度出さなければならないとこの前和田委員から追及されました事業計画、この三つの関係というのは具体的にどういうふうになるんですか。
  62. 小林忠雄

    ○政府委員(小林忠雄君) 中部圏全体の開発整備のマスタープランをつくりますのが基本開発整備計画でございまして、それの中で特に拠点開発をする、あるいは重点的に整備をするという地域の指定されましたところが都市整備区域と都市開発区域でございまして、そのほかに自然の保全その他をいたしますところといたしまして保全区域の指定があるわけでございます。このうち都市整備区域と都市開発区域につきましては建設計画をつくり、保全区域につきましては整備計画をつくるということになっております。で、ただいままでのところ基本計画につきましては、四十三年の七月にこれを決定いたしまして、これに基づいて、都市整備区域と都市開発区域につきましては、昨年の十二月に関係知事において建設計画がつくられ、内閣総理大臣がこれを承認したわけでございますが、この基本計画及び建設計画に基づきまして毎年度行ないますものにつきましては、事業計画をつくることになっておりまして、これにつきましては、四十五年度からこれを作成することにしております。
  63. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 あまりよくわからないんですが、たとえば、おそらくその整備計画に基づいて建設計画ができるだろうと思うんです。この建設計画の、つくる主体というのは、おそらく地方協議会、それを総理大臣が承認をする、こういう形だと思うんですが、この建設計画というのは具体的にどう生かされておるのか、事業計画の中にどういうふうに生かされておるのか、その辺があんまり明瞭ではないわけですね。ただ法六条二項に、「建設大臣は、都市計画法の規定による都市計画を決定しようとするときは、都市整備区域建設計画又は都市開発区域建設計画を尊重するものとする。」、尊重しさえすればいいか。必ずしも建設計画をそのまま事業計画の中で実施をする義務づけというものはこれはないわけですね。ありますか、ないですか。
  64. 小林忠雄

    ○政府委員(小林忠雄君) ただいまのお尋ねは都市計画法との関係かと思いますが、中部圏の中部圏計画と申しますのは、これはあくまで圏域の計画でございまして、われわれがこれを実施するわけではないわけであります。そこで、まず基本計画がございまして、それから都市整備区域なり、都市開発区域につきましては知事が建設計画をつくることになっております。そのうち毎年度行ないます事業につきましては、中部圏計画として事業計画をつくるわけでございますが、このうち、都市計画区域の中でそれぞれ市町村なり知事が都市計画をつくります場合には、先ほど御指摘のように都市計画法によりまして中部圏計画を、都市計画法の十三条によりますと、「都市計画は、全国総合開発計画、首都圏整備計画、近畿圏整備計画、中部圏開発整備計画」等の法律に基づく計画に適合するようにつくれということになっております。そこで、国がつくりました基本計画、知事がつくります建設計画にそれぞれの市町村の都市計画というものは基づいてつくれ、こういうことになっております。
  65. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 基づいてつくるというふうに言われているんですが、これは建設計画、もう少しはっきり言ってもらいたいんですがね。建設大臣はそういうものに拘束されるのか、されないのか。おそらく建設計画というのは、知事がつくり、それには若干の市町村のほうからも意見が入ってきていますから、かなりどちらかというと、基本計画に比べれば下におりているといいますか、そういう計画になろうかと思うんです。より民主的と言えるかどうかはわかりませんけれども、より大衆的、住民的だと見てよかろうと思うんです。その計画に縛られるのか、縛られないのか、この点をはっきりしてもらいたい。
  66. 小林忠雄

    ○政府委員(小林忠雄君) 計画は実は上のほうからきめまして、順次下に振り分けていく式の計画と、それから下のほうから積み上げていく式の計画とあるわけでございます。実際には国家ベースでつくりますものをだんだん下へ振り分けていくというのが、この広域の圏域計画であろうかと思うのでございますが、これに対しまして都市計画というのは、それぞれの市町村を中心に、下から積み上げていく計画でございますので、どこかでこれをすり合わす必要があるわけでございます。したがって、それを法律上、上できめたことに絶対に法律上違反したものを市町村がつくってはいけないと、こういうことは言えないわけでございますが、しかし、国がつくります計画あるいは知事のつくります計画と市町村がつくります計画とが矛盾するということも、これは全体の計画体系としておかしいわけでございますので、ただいま申しましたような、基づいてつくれ、あるいは国の計画、施設計画があるときには、これに適合するようにつくれということが都市計画法に書いてあるわけでございますが、これは、それじゃ裁判所へ持っていって争えるような計画であるという意味の強制規定であるかというと、必ずしもそういうわけじゃございませんので、あくまでこれは行政上の訓示規定、と申しますと少し弱過ぎるわけでございますが、あるいは行政上の指針を与えている、こういうような意味であろうと思います。
  67. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 まあ大体何かわかったような気がいたしますけれども、どうもあまり住民が心配している面には、あまりいい方向ではないような気がいたします。産業基盤育成という、そうした上位計画に下位の計画が従属をさせられる、適合させられる、いまおっしゃったことばで言えば適合させられる、こういうような形のものであるというふうに理解できるわけであります。そうした意味で、そういう立場でいくということになりますと、おそらく今後の開発行政というものはかなり抵抗も出てくるだろう、こういうふうに思わざるを得ないわけであります。  次に移りますが、この建設計画を読ましていただきますと、どの計画を見ましても、農業とか水産業、こうした問題についてはあまり具体的に書かれていないわけですね。ほんの数行を費やして、まあこの地域は畜産が適切であるとか、野菜の産地に適切であるくらいに、ということで、それ以上のことは書かれていないわけでございますが、その他の宅地とかあるいは道路とか、河川とか、鉄軌道とか、港湾とか、空港とか、自動車ターミナルとか、こういうものについては非常によく、具体的に、どこどこをどうするのだ、どの辺に自動車ターミナルをつくるのだ、どの辺に卸売り市場をつくるのだと、かなり具体的に書かれておるわけですが、これは法律のほうに、根幹となるべき対象事業に含まれていないというところからきていると思うのです。また同時に、この法律自体が、首都圏及び近畿圏等で、三十三年ですか、あるいは三十四年ごろですか、整備に関する法律というのがあるわけですが、そういうものが、大体開発主体の、工業団地造成を主体とした法律で出てきて、そういう法律の考え方というものを受け継いでいるというところに、農業とか水産業というようなものについては、まあ水産業については若干これでも漁港という形で出ておりますからまあまあということだろうと思います。その他の点についてはほとんど出ていないわけです。しかし、農業というものが、いま非常に転換期にきている。米作から大きく転換しようということで、政府も総合農政というものをつくろうとしている。まあこういう形で、たいへんな意気込みですが、実効はどのくらいか、その辺はわかりませんが、まあそうした点で新しい農業というものが考えられなくちゃならない。それに対して、また農業というものが今日の佐藤政府の施策の一番大きいと思われる低生産性部門の近代化というような問題でも一番大きな対象になっているはずです。それから同時に、農村と都市というものとの合理的な配置というもの、これまた都市の存立には私は非常に重要なことであろうと思います。しかも、これらの中部圏の整備区域、開発区域にいたしましても、まあこれから力を入れて工業開発をやろうという地域であります。そういう地域での農業あるいは水産業の位置づけ、こうしたものが全体の計画の中にもっと触れられていなければ私はいけないのじゃないか、そういうものはほとんど抜けてしまっている。これは法律がそうだからというのでおそらくそのようにおっしゃるだろうと思うのです。しかし、法律は変えればいいわけです。そういう農業あるいは水産業、こういうものとの関連というものは、ことばの上では出ておりますが、事業として出ていない。これは法律に書かれてあるからしかたがない、こういうふうなつもりですか。あるいは、こういう点については、何らか法律もその点では改正して、農業のあり方というものをちゃんと位置づけなければいけない、こういうふうにお考えなんでしょうか、どちらでしょうか。
  68. 小林忠雄

    ○政府委員(小林忠雄君) ただいまお話がございました建設計画は、都市整備区域及び都市開発区域に関する建設計画でございますので、勢い都市施設の整備に重点が置かれ、農業について触れるところが少ないというのが、事柄の性質上当然であろうかと思います。ただし、中部圏全域を問題にいたしました場合は、これは農業の占める比重が非常に多いわけでございますので、全体の中部圏の基本開発整備計画におきましては、農業の問題についてかなり触れているわけでございます。ただ、その都市整備区域及び都市開発区域におきましても、農業の施設投資に関する計画というものについてはあまり触れておりませんけれども、やはり一番問題になりますのは、そういう都市地域周辺における土地利用、都市的な土地利用と農村的な土地利用とをどう調和させるかということが、農業面からいきましても必要でございますし、また都市自体のスプロールの防止とか、あるいは生活環境の保持、あるいは生鮮食料品の供給というような意味できわめて重要でありますので、それぞれの建設区域におきまして土地利用に特に重点を置いておるわけでございます。したがって、新しい都市計画法におきまして、市街化区域、調整区域の指定作業が現在行なわれておりますが、この指定作業は、全国一律に行なうわけじゃありませんで、政令で定める区域についてのみ当分の間行なうということになっておりまして、中部圏につきましては、この都市整備区域は全域線引きの対象にいたす、それから都市開発区域につきましては、都市開発区域のうち建設大臣の指定する区域について線引きをするということにいたしておりますので、現在人口集中及び都市化現象が特にはなはだしい地域における農地の保全というものは、この中部圏の建設計画の中できめられております土地利用計画に基づきまして、各市町村におきまして現在線引き作業をやっておるわけでございます。
  69. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 おそらくそういう御答弁だろうと予期していたわけでありますけれども、しかし今日の農業というものは必ずしも私はそういう農業じゃないと思う。土地利用地域というものを指定すれば、それで農業は満足に進められていくという形の農業というのは、これはほんとうに山奥の農業しかおそらくないだろうと思う。実際、酪農、あるいは野菜生産、こういうことを考えてみますと、やはりそうはか遠いところから――というのもそれはありますけれども、都市周辺においてそうした農業地帯というものが、これは私は都市の構成の上からもなければならないものだと思う。まあ緑地という形でそれを表現する人もありますけれども、そうした形での農村と都市との合理的な適正な配置というものを考える場合に、また実際問題として、都市内における農業というものは、最近かなりこれも力を入れてきているわけです。また施設的にも、これは実際かなりの施設費のかかるものであろうと思うんです。そういうものがこの中に全然含まれていないというのは、全く農民のことは考えない中部圏の計画だ、首都圏の計画だ、まさに農民については一顧も顧みない、こういうことになると思うんですが、こういうものも含めないと私はほんとうのいわゆる広域的な都市の整備というものにはならないだろうと思うんですね。土地利用だけをのせておけばそれでよろしい、これには何ら投資をしないでよろしい、そういう立場というものが今日の低生産性部門としての野菜とか生鮮食料品全体の大きなひずみというものを私はもたらしているだろうと思うんですがね。この点については、これからもそうした農業についての具体的な仕事というものを、こうした建設計画、こういうものにのせていくように法律を改正していくという御意思は全然ございませんか。
  70. 小林忠雄

    ○政府委員(小林忠雄君) われわれといたしましては、現行法の範囲内で現在作業をしているわけでございますが、しかし、こういう都市地域におきましても、御指摘のように、農業の近代化、あるいは農地保全というようなことは、都市サイドから見ても必要であろうかと思います。農林省の施策と十分調整をいたしまして、将来の問題といたしまして、必要があれば法律改正というようなことも将来検討に値することだろう、こう思っております。ただ、中部圏全体として見ました場合には、むしろこうした都市地域以外の、たとえば北陸地帯等におきまして単作地帯の穀倉地を持っておりますので、むしろ農業の重心はどちらかと申しますとそういう純農村地帯に置かれる。あるいは、長野県のような非常に寒冷地帯におきましては、大都市への寒冷地の蔬菜の供給というようなことがむしろ問題になるかと思います。
  71. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 どうも私の申し上げていることをあまり御理解いただけないようでございまして、非常に残念だと思います。この都市整備区域にいたしましても、開発区域にしても、相当の農業があるはずですね、これをどうしていくかという考え方というものが、全体の都市の整備の土からあまり考慮に入れられていないという、これは不合理じゃないかと思う。それはおそらく、三十三年あるいは三十四年ごろですか、そういうころの首都圏、あるいは近畿圏、こういう当時の考え方がちっとも変わっていないんじゃないか、こういうふうに私は思うんです。そういうものを今後、農業も含めての全体としての都市、こういう考え方はできないものかどうか。そういう考え方をするということになれば、その地域に残っているところの、たとえば農業専用地域の造成というような問題も、当然これは出てくるだろうと私は思います。それを造成するのは、かなりの費用もかかるし、かなりの問題点も出てくるだろう。そういうものも含めないで、ただ、そんなものはもういいのだと、衰退するにまかせるのだという形では、過密都市ならばそれもわかりますけれども、かなり調和のある都市というものを考えてみると、どうもその辺が私は納得できないわけなのです。どうなんでしょうか。
  72. 小林忠雄

    ○政府委員(小林忠雄君) ただいまの点でございますが、たとえば、きわめて一例でございますが、農業地帯の多いたとえば金沢、小松というような都市開発区域について見てみましても、就業人口の変化を見てみますと、昭和四十年におきます第一次産業就業者は一六%あったわけでございますが、県で推計をいたしますと、大体昭和六十年にはこれが六%になるというようなことでございまして、まあ金沢、小松のようなところでもそうでございますから、太平洋に面する地域のこういう都市開発区域等におきましては、就業人口が非常に農業の面では減ってぐるということでございます。ここで当面、いま一番急を要する問題は何であろうかと考えてみますと、これらの都市区域におきましては、やはり人口及び二次、三次産業が急激な勢いで集中をしてきているわけでございますので、今後十年あるいは十五年にはさらにこれが継続をする。その期間におきましては、やはり増加する都市的な産業なり人口に対応するだけの社会資本をこれらの地域に投下することが当面一番問題でございますので、勢いこの昭和五十五年を目標といたします建設計画におきましては、都市的な施設計画というものが前面に出るということになっているわけでございます。しかし、それでは昭和五十五年ないし六十年になればそれらの地域が全部市街化してしまうかというと、計算上そういうことにはならないわけでございまして、これをいかにして形の整った形で都市化を誘導するかということが当面の急務であると考えられますので、その際一番必要なことは土地利用の規制であるというように考えます。その際に、市街化しないで残った部分についてそれではどういう施策が考えられるかということでございますが、農業振興地域に関する法律が施行になりまして、現在これらの振興地域の指定作業がそれぞれ行なわれているわけでございますが、これらの都市開発区域の中におきましても、農業振興地域が相当程度指定をされるのではないか。この際、それぞれの各県でおつくりになる、あるいは市町村がおつくりになります農業振興地域の振興計画等につきましては、われわれも相談を受けましてこれを進めていくわけでございますが、これらがかなりはっきりいたしました段階におきましては、そういう農業的なものについても、これらの開発区域等において農業的な施設計画をも取り込んでいくということは、将来の問題として考えなければならないと思っております。
  73. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 どうもあまり御熱意がないような感じしか受けないわけですが、そういう形でどうも都市が今後できていくということになると、私は非常に心配をするわけです。公園緑地というのが事業の対象になっておりますけれども、これだってそんなに残していくというわけにはおそらくいかないだろう。全体的な緑地のあり方というものと、都市計画そのものとしての農業と都市との適正な配置というものを考えていかない限りは、私は都市はほんとうに砂漠になってしまう、緑のない都市になってしまうということをおそれるわけですが、これを幾らここで議論してみたところで、どうもそういう御意思がないようですから、これはしかたがないと思います。  次へ移りたいと思いますが、中部圏の整備区域における人口の増加というものはどんなふうにふえているのか、もし資料がおありでしたら御説明をいただきたいと思います。
  74. 小林忠雄

    ○政府委員(小林忠雄君) 中部圏の基本開発整備計画によりますと、中部圏の昭和四十年におきます総人口千六百五十万人、これが昭和六十年には二千二百万、四四%増加するというように見込んでおります。これは、大体新全国総合開発計画で地域別の人口推定をいたしておりますが、その場合に、現状のまま伸ばした場合には中部圏の人口はこれをやや上回る伸びをするわけでございますが、新全総で考えておりますような形で人口がかなり地方にも分散いたすと仮定いたしますと、大体この二千二百万をやや下回るという程度の数字になりますので、大体妥当な数字ではなかろうかと思います。ところで、このふえます人口が大体五百万余になるわけでございますが、この五百万余がそれではどこでふえるかということでございますが、これは中部圏の基本計画で推定いたしましたところでは、すべて都市部でふえるということでございます。したがいまして、それ以外の地域においては人口は横ばいというように考えております。なお、特に人口の問題で問題になりますのは、名古屋を中心とする大都市地域でございますが、これにつきましてはやはり、東京、大阪ほどではございませんけれども、ドーナツ現象というのがすでに見られるわけでございます。名古屋を中心とする五十キロ圏の人口の増減を見てみますと、三十五年から四十年までをとってみますと、都心から十キロから二十キロまでが一番増加率が高い、その次は二十キロから三十キロ、漸次この増加する輪が外側へ広がってまいりまして、昭和六十年には名古屋の中心から四十キロ半径が都市化するであろうと、このように見ております。
  75. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 自治省のほうにお伺いをしたいのですが、中部圏の都市整備区域内におけるところの義務教育の施設、あるいは厚生施設――これは法律にいっているところの厚生施設は保育園だろうと思いますが、こういうことのために市町村の起債の残高というものは一体どのくらいであるのか、毎年の元金の支払いはどのくらいであるのか、利子の支払いは一体どのくらいであるのか、おわかりになりますか。
  76. 佐々木喜久治

    ○説明員(佐々木喜久治君) 都市整備区域内の市町村におきます義務教育あるいは厚生関係施設という特定の事業ごとに関しましては、いまちょっと具体的な資料はございませんけれども、それぞれの市町村の全体の現在高あるいは公債費比率といったようなものの調べはございます。これを見てみますと、地方債の現在高というものは、大体それぞれの市町村の全国的に見ます同じような類型の市町村とほぼ同じような傾向がある。それに伴いまして公債費比率もほぼ似たような数字になっておると思います。ただ、個々の市町村をとらえてみますというと、ある程度の差はあるということが見られるようでございます。
  77. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 具体的な資料がないというから、どうもしようがないと思います。おそらく人口急増地域というのも、名古屋周辺には私はかなりあるだろうと思う。しかし、この法律でいうところの義務教育の施設、その中には学校用地というものは一体補助金のかさ上げの対象になっているのかどうか。
  78. 長野士郎

    ○政府委員(長野士郎君) 学校用地につきましては、補助制度がございません。したがいまして、この財政援助の法律では、従来から国が補助事業として考えておるもの、あるいは国の直轄事業として事業を行なってきたもの、こういうものにつきまして、それの負担割合、補助率なりの引き上げでございますとか、あるいはそれに必要な地方負担についての地方債の利子補給とかということを考えるということでやっておりますから、従来から補助制度のないものにつきましては、この法律によりましても援助の対象にはならない、こういうことに相なります。ただ学校用地につきましては、お話の趣旨は、人口急増地域というところに全体通ずる問題でございまして、この点での対策というものは一般的に非常に問題になっておるわけでございます。現在は学校用地には地方債による資金手当てをいたしておるというかっこうでおりまして、その充当率も九〇%というようなことで、地方債の充当としては、そういう必要性と、地方負担、財政負担が大きいものでございますから、充当率は高いところで地方債の許可をしておる、こういう状況でございます。
  79. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 文部省の方お見えになっておりますか。この名古屋周辺でけっこうですが、実際そういう形でいまドーナツ現象が起きて、市の周辺部あるいは周辺市町村に人口が集中しているという形になっていると思うが、これはどこの都市圏でも同じだろうと思うのですが、名古屋周辺の義務教育施設の現状と、新しい中学校、小学校をつくらにゃならぬというような状況、そういうものが一体財政的にどうまかなわれているのか。その辺の事情をひとつお聞かせいただきたいと思うわけです。
  80. 菅野誠

    ○説明員(菅野誠君) 文部省の教育施設部長の菅野でございます。  ただいま御指摘の義務教育施設等の整備の問題でございますが、先ほど自治省の方からお話がありましたように、文部省といたしましては、義務教育施設のうちの建築費の関係の補助をいたしておるわけでございまして、土地に対しましては現在のところ研究はいたしておるわけでございますが、先ほどお話がありましたように、地方債のほうでまかなっていただくという状況になっております。この義務教育施設等の不足の割合等につきましては、毎年五月一日に実態調査をいたしまして、それぞれ不足の面積、あるいは危険建物等の危険度の判定をいたしましての危険面積、あるいは過疎地域等に起こる、逆のほうに起こる場合には学校統合の問題が起こっていくわけでございますが、これらの実態調査は毎年行なっております。その場合におきましての結果の集計は、毎年行なってはいるわけでございますが、御指摘のように、ただいまのようなドーナツ現象によるところの学校施設の不足ということは、最近特に著しい現象として注目されて、また私どもの調査結果にもあらわれてきているところでございます。したがいまして、この公立文教施設整備の、さしあたっては建築のほうの補助の問題があるわけでありますが、四十五年度の予算案につきましても、社会増地域の校舎整備というところに非常に重点を置きまして予算増をはかっているわけでございます。特にやはり社会増地域の小学校整備の問題が、新設校をたくさんつくらなければならないという問題が非常に大きいわけでありまして、この面につきまして、ことしにおきましても、非常に大きく前年比を上回る事業量の伸び率をとりまして、それで執行いたしたい、かように考えているのでございます。今後とも、公立文教施設の整備につきましては、その増額に努力をしてまいりたい、かように考えております。
  81. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 大体その地域で不足教室数というのはどのくらいありますか、わかりますか。
  82. 菅野誠

    ○説明員(菅野誠君) その地域でという、その地域のはかり方がむずかしいのでございますが、全数を申し上げてよろしゅうございましょうか。これは全国の数字なんですが、この大部分はいまおっしゃる急増地域に該当をすると思われます。全国の不足教室数の全数を申し上げるのですが、その大部分は、いま御指摘がありますように、都市周辺のところにドーナツ現象になっているところが非常に多いということでございますが、これは四十四年の五月一日の現状におきまして、特別教室を転用して普通教室に使っている教室数が、小学校千五十四教室、中学校百三十教室、それから横浜なども多いわけでありますが、プレハブ校舎というのがございます。プレハブ教室をつくってそれを普通教室に使っておりますのが、小学校で二千二百七十八教室、中学校が二百七十四教室、それから仮間仕切り、たとえば講堂を間仕切りして教室に使うというようなものが、小学校千九百八十九教室、中学校百五十七教室、これらが、いわゆる不正常授業と申しますか、そういう普通教室以外の教室を使っているということでございます。
  83. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 さらにお尋ねしますが、これは、いまの不足教室数というのは、場合によればその現在ある用地の中に建てられると思うのです。しかし、小学校の教育、生徒数というものも私はある一定の限度があろう、何でもかんでもマンモスであればいいというわけにはおそらくまいらないと思います。大体全国で、用地を買って新設をしなければもうだめなんだという、新設必要校といいますか、何といいますか、そういうものは大体何校くらいあるのですか。
  84. 菅野誠

    ○説明員(菅野誠君) いまの御質問は、非常にごもっともではあるんですが、なかなかむずかしいのは、いまある校地のところに増築する場合と、それから、増築では足りなくなって、全然新しいところに分離して学校を新設しなくちゃならない、そのために校地を新たに取得しなくちゃならないという、二種類があるわけでして、その点の区分というか、推定が非常にむずかしい点があるわけでございますが、四十三年五月から四十八年までのいわゆる社会増の校舎の増加面積は、小学校約三百五十万平方メートル、中学校約九十万平方メートルというような不足の面積の推定を出しておるわけでございますが、これを学校数で――これも仮定が入りまして非常にむずかしいわけでございますが、社会増地域におけるそれぞれの新設校の推定をいたしますと、四十四年から四十八年までの推計で約千三百校くらい。この内訳といたしましては、これも非常に推定が入っておるのでございますが、公団関係の住宅新設によります学校新設が、小学校で二百七十三校、その他で七百三十二校、それから中学校関係で、公団関係の新設によるものが八十三校、その他で二百十九校、合計いたしまして千三百七校が四十八年までに用地を新たに新設しなければならなくなるであろうというような、非常に仮定の入った数字でございますが、以上のような推計はいたしております。
  85. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 おそらくそういう地域というのは地価もたいへん高い地域で、おそらく敷地と建物の建設費のどっちが高いかというような地域になろうと思います。そういう点でことしは三十億起債をふやしたと思うのです。これが必ずしも九〇%充当されているかどうかというと、おそらく縁故債にたよっている部面がかなりあるんじゃないか。そういうことで、自治省としてもまあ黙認しておるといいますか、そういう点がかなりあるんではなかろうかと私は思うわけですけれども、そういう形で、いま人口急増地域の義務教育の校地をさがすということは、獲得するということは非常に大きな問題になっているだろうと思うのですが、公営住宅の用地もいままでは国の補助の中に入っていた。去年からですか、ことしからですか、それは起債によるということなんですが、公営住宅の用地については、何かやはり義務教育施設の場合と同じように、用地の買収については法律による何らの手当てもしないというのですか、それは何かあるというのですか、どうですか。
  86. 長野士郎

    ○政府委員(長野士郎君) 公営住宅につきましても、学校と同じでございまして、先ほどお話しになりましたように、去年から用地についての補助制度がなくなりまして、起債で措置をするというかっこうに切りかえられましたので、したがいまして、この種物件の関係におきましても補助ということにはならないわけでございます。
  87. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 そうしますと、公営住宅というのは、いまのところ市町村が実際財政的に困難ですから、なかなか公営住宅はつくらぬと思うのですが、県あたりではかなりつくるようになっていると思うのですが、そういう場合には起債のかさ上げとか利子補給というようなものも当然ないということになりますが、どうなんですかそこは。
  88. 長野士郎

    ○政府委員(長野士郎君) 先ほどから申し上げておりますように、この特別措置は、現在その補助制度があるものについての地方負担の関係においては、府県の場合は地方債のかさ上げをする、それから市町村の関係につきましては、財政力を勘案いたしまして、通常の事業比率を上回るものにつきまして補助率の引き上げをする、こういうことでございますから、根元のところで補助なり負担なりという形がありません事業につきましての特別措置というものはこの中には入ってこない、こういうことになっております。
  89. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 この点は、せかっく整備地域で一番問題があるというのは、おそらく義務教育の学校の問題と住宅ということだろうと思うのですが、住宅も前には、四十三年までですか、これは確かに用地についても補助があった。首都圏と近畿圏の場合は、そういう点で用地については幾らか利子補給というような形が開かれていた、こういうことが言えると思うのです。どうもそういうものもなくなってしまうということになると、一体何を重点にこの整備計画は進んでいるのか、ちょっと方向を見失ってしまうわけなんですが、これは大臣としてその面はどういうふうにお考えになりますか。住宅の用地取得あるいは義務教育学校の用地取得ということが、おそらく起債程度では私はこれだけ大きい要求というものが満たされるとは思わないわけです。大臣としてはどう思いますか。今日のままでよろしい、こういうふうにお考えでしょうか。何らかの形でそれはこの法律とは別途でひとつ利子補給なりあるいは補助をつけるとかなんとかというようなお考えは全然ないわけなんですか、どうなんですか。
  90. 佐々木喜久治

    ○説明員(佐々木喜久治君) ただいまとっております事務的な措置につきまして、私から御説明申し上げます。義務教育関係につきましては、特に過密地域における施設関係の財政需要が非常に多くなっております。それに伴いまして、市町村の財政がそれに圧迫をされる可能性が相当あるわけでございますので、先ほど申し上げましたように、義務教育の校舎等の建築につきましては起債を七五%充当いたしております。また、用地につきましては九〇%の充当をしているわけでございますが、それを最近における過密地域の状況から見まして、校舎建築につきましては、事業費補正を交付税計算に算入いたしまして、校舎等の建築費につきましては、起債の充当いたしました残りの二五%につきましては、事業費補正で交付税の計算に入れるという措置をとっておるわけでございます。さらに、用地につきましては、人口急増補正によりまして、起債充当いたしました残りの一割分につきましては、交付税措置によりまして、交付税の計算でその財源措置を行なうことにいたしております。義務教育施設につきましては、おおむねその年度におきます国庫補助のつきました分につきましては、これらの方法によりまして財源措置はおおむねとられるような措置を交付税上も講じたわけでございます。  さらに、公営住宅につきましては、御承知のとおり、公営住宅は家賃収入をもって、将来の財政負担というものがいわばそれによってまかなわれる性格のものでございますが、これまで公営住宅の建設にあたりまして非常に問題になっておりましたのは、特に用地費につきまして超過負担が非常に大きかったわけでございます。そういうことで、この超過負担の解消というものをやらなければどうしても公営住宅の建設については事業執行上に支障があるということで、昭和四十四年度から公営住宅の用地取得につきましては全部これを起債措置に切りかえたのでありますが、この段階におきまして、これまでの超過負担をすべて解消するというような考え方のもとに、これまでの単価につきましては十分検討を加えまして、実態に合うような用地価格を算定いたしまして、その起債措置を行なうということにいたしたわけでございます。そういう意味におきまして、この公営住宅につきましては、起債の充当率もすべて八五%というような高率の充当をいたしまして、そうして特に用地につきましての超過負担の解消を行なうということの措置によりまして、公営住宅建設につきまして地方団体における財政の困難さを解消いたしていきたい、こういう措置をとったわけでございます。  一応いままでの措置について御説明申し上げた次第でございます。
  91. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 そういうような措置は私も知っているつもりでございますけれども、そういう措置で完全にまかなわれるならそれでいいわけです。実際にはそういう措置でもまかなわれないからこそ、私はいろんな問題が起きているだろうと思う。特に都市の整備地域というのは、これからスラム化しないための十分の配意をしなければならない地域だと思う。そういう措置だけではとってもやっていけないというふうに私どもは判断しているわけですが、大臣はそういう点はいまのこういう措置だけで大体やっていけるということなんですか、どうでしょうか。
  92. 秋田大助

    ○国務大臣(秋田大助君) ただいまの点でございますが、確かに、起債の充当率と申しましても、あるいは八五%、あるいは九〇%と申しましても、なかなかこれは窮屈な実情にあるものですから、これはこれといたしまして、十分今後充足率を上げるように、大蔵省その他ともいろいろ交渉もいたしまして、検討もいたしまして、人口の稠密な過密地帯におけるこれら教育施設の整備につきましては、十分今後配慮をいたしてまいりたいと考えております。
  93. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 公営住宅の場合に、補助が住宅に対しては出ているわけですが、その補助というのは共同施設ということが含まれていると思いますけれども、その共同施設という中に、たとえばマーケットとか、あるいは診療所とか、そういうようなものは含まれるのですか、含まれないのですか。
  94. 佐々木喜久治

    ○説明員(佐々木喜久治君) 私ども詳細には存じませんけれども、公営住宅の共同施設として対象にしておりますものは、その団地における集会施設的なものに限定されているように聞いております。それにマーケットその他のものまでは含まれていないように聞いておりますが、なお詳しいことはこれ以上存じませんので、また後刻調べまして御答弁申し上げたいと思います。
  95. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 最近、公営住宅にしましてもたいへん大規模なものが多くなってきておるし、しかも実際問題として、交通の便利のいい既存のそうした商店街というものからはかなり離れてしまっておる。交通も実際かなり不便だ。そういう地域においては、どうしてもこれはマーケットなしでは、あるいは診療所、場合によれば郵便局、こういうようなものなしでは、どうにもやっていけないわけなんですね。ですから、それはむしろ共同施設的な要素というふうに私は見ていくべきではなかろうかと思うのですけれども、これは建設省のほうの方きょういらっしゃっておりませんか――。これは自治省のほうは、それはあくまでも付帯施設で、共同施設というふうには見ていないから、対象にならない、こういうことですか。
  96. 佐々木喜久治

    ○説明員(佐々木喜久治君) 大規模な団地造成に伴いまして、団地の住民の共同の利用に供すべきマーケット施設でありますとか、あるいは公共的な施設、郵便局その他のものにつきましては、団地造成の際にそういうものを前提にしながらの団地造成計画を進めるべきであるという考え方を私どもはとっております。ただ、公営住宅あるいは公団の団地等の造成にあたりまして、そういう施設が、いわば公的な負担のもとに、あるいは補助対象のもとに行なわれるべきかどうかという点については、やや問題があろうかというふうに考えております。したがって、そうした共同店舗的なものにつきましては、他の公庫資金あるいはその他の公的資金によるこの団地の中の設置というものを考えながら公営住宅等の大規模団地の建設に当たるべきものというふうに考えておるわけでございます。
  97. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 それからもう一つ。大団地ができる場合に、周辺のきわめて小さな河川というものが、これが大体はんらんをして、治水上かなり問題があると思うのですけれども、そういうものに対しては、補助対象、特にこの市町村のやる小さな小規模河川ですか、こういうものについては大体どういう考え方でございますか。
  98. 佐々木喜久治

    ○説明員(佐々木喜久治君) 大団地が造成されますと、その団地内からの下水の排水、あるいはこれまでと土地利用の形態の変化に伴う雨水の排除等に伴いまして、付近の小河川に相当大きい影響を及ぼすということは、御指摘のとおりでございます。それで、現在これらの小河川に対する具体的な措置というものはまだ残念ながらはっきりした措置としてとられてはおりませんで、確かに地元のほうでいろいろ問題が起きているということは事実でございます。公団住宅等におきましては、公団の宅地造成にあたりまして、そういうものを配慮しながら、ある程度の負担をし、あるいはまた、場合によっては都道府県の負担によって、それらの小河川の改修等もあわせ行なわれておるというのが現状でございまして、明確な補助制度がとられておらないということは御指摘のとおりだと思います。
  99. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 その補助制度がとられていないということになると、これは実際、災害が起きるところは大体そういうところで起きているわけなんですが、全然ないというのはおかしいと思うんですがね。むしろ、こういう点に地域の災害防止という点ではかなり力を入れるべきである、こういうように思うんですが、全然ないんですか。
  100. 小林忠雄

    ○政府委員(小林忠雄君) 直接の担当じゃございませんけれども、中部圏の財政援助法の対象に河川が直接に入っておりますので、団地が造成されることによりまして河川改修を必要となります場合に、この負担を一般の市民全体の負担において、公共の手で行なうべき場合と、それから当該団地の造成者、したがって最終的にはそこの入居者の家賃負担に帰すべき場合と二つあるわけでございますが、現在まではそういう小さな河川について補助制度がなかったわけでございますが、昭和四十五年度から都市河川、市町村の、東京都区部及び指定都市の都市の小河川、いわゆる河川法で言う一級河川、二級河川にならないような普通河川と小河川、市町村負担のもの、これについて東京都区部及び指定都市の都市小河川については補助制度が設けられたわけであります。それに該当するものにつきましては、団地造成とも調整をとって改修を進めるということは当然であろうかと思いますが、しかし、そこまで及ばない程度のものにおきまして、原因者負担的な意味で住宅側が持つもの、いわゆる下水に類するようなもの、団地内の排水だけに限るようなものにつきましては、やはり原因者が負担をすべきものであると思います。
  101. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 実際問題としては、かなり、そうしたものというのは、少しの小さな雨では全然あらわれてこないわけです。突然大きな集中豪雨でもありますと、そういうことが原因でかなり大きな被害をそこに出す、こういうことになって、まあいつも事後にその対策に追われる。その間には生命、財産というようなものもかなり侵されてくる。こういうものがあるということは、決してそれは均衡あり調和ある都市ということには私はならないだろうと思うんです。こういう問題について、これは将来も考えていただかなければいけないと思いますが、事前にそういうような小河川というようなものを整備して、大団地の出現によって付近に災害を起こしていかないという措置がとられていかなければ、せっかく団地だけはりっぱになったけれども、その周辺というものはほんとうに危険な地域に変わってしまう。これは土質等にも大いに影響があると思うんです。こういう点は何か将来措置を考えていただかなければいけないと思いますけれども、どうでしょうか。
  102. 小林忠雄

    ○政府委員(小林忠雄君) 新しい都市計画法によりますと、市街化区域の中の都市施設の整備というのは、市町村の公共団体の責任ということになっておりますので、市街化区域の中にそういうような団地が造成されるということになりますれば、当然公共団体が責任を最終的に持つべきだと、それについて、とりあえず六大都市ですか、七大都市につきまして都市河川の補助制度ができたわけでございます。しかし、その他の六大都市の周辺の市町村につきましても同様な問題があるわけでございます。将来の問題として、漸次、従来山の中でやっておりました河川工事が、人口集中地帯にだんだんおりてくるというのが全体の傾向でございますので、そういう方向にいくべきものと考えております。ただ、市街化調整区域というようなところで、本来開発を抑制すべきところに例外的に開発を認めた場合におきましては、これはやはり第一次的には開発責任者の負担においてその始末をするということが原則になろうかと思います。
  103. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 そこで建設省の人にお伺いしたいと思うのですが、いま全国的に市街化区域と市街化調整区域のいわゆる線引きが行なわれていると思いますが、これはほかの地域でも大体同じだろうと、中部圏あたりでも同じだろうと思うのですが、実は調整区域の中に不動産会社、あるいは民間デベロッパーと言ってもよろしかろうと思いますが、かなりの地域を購入をしているわけでありますが、それが将来の住宅開発というようなことに考えられるとして、三十万坪、四十万坪というような大幅な大量な土地を買われているわけでありますが、いまの小林さんのお話ですと、そういう地域の場合のいまの小河川の問題、こうした問題については開発者がやるべきであるというわけですが、これも実際問題としてはかなりそういうものがおざなりになっているというのがいままでの実情でありますが、今後その調整区域内においてそういう開発がされるというような場合の、あるいは道路にいたしましても河川にいたしましても、そういうようなものは、一体どういう措置をしていくのか。大きな団地がぽかっとできる。しかしそこへ行くところの道路は相変わらずの昔の道路、しかし都市計画のほうを考えてみますと、そういうものはなかなか手がつけられない。バスはとてもそれだけの人間を輸送することができないというような問題があるわけであります。いまの小林さんの御答弁と関連して、河川、道路、そういうふうになった場合には、ひとつどういうふうに建設省のほうでは指導されるつもりなのか、承っておきたいと思います。
  104. 大富宏

    ○説明員(大富宏君) 御承知のとおり市街化区域、市街化調整区域の作業をいま急いでいるわけでございますが、市街化区域、調整区域の区域区分が行なわれますと、今後は、いずれにいたしましても宅地開発というものは原則として知事の開発許可にならしめておるわけでございます。で、市街化調整区域になりますと、市街化を抑制する区域でございますので、本来は市街地の開発というのは市街化区域に集中せしめるべきでございます。例外といたしまして、良好な市街地を建設し得る見通しのあるところ、法律では二十ヘクタール以上となっておりますが、そういう大団地について、開発許可条件というものを満足し得るようなものについては、市街化調整区域におきましても開発許可ということでこれを認めていくわけでございますけれども、本来は市街化区域で認めるものを、例外といたしまして調整区域で認める分野でございますので、そこで必要な交通施設なり排水施設なり、そういうものの計画に支障がないものを認めていくというのが原則でございますし、さらに開発に伴って必要となってくるところの道路とか上水道、下水道あるいは必要な公園、こういった公共施設は開発権者の負担においてこれをやらせる、こういう原則で開発許可制度を運用していきたい、こういう考えでございます。
  105. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 これ、実際首都圏の中でもかなり穴があいちゃっているわけですね、現実には。私の地域の神奈川県においても平塚周辺、伊勢原周辺、町田の周辺、こういうところではほとんど民間デベロッパーによってかなりの地域が買われている。そうすると、いまおっしゃられたように、そうしたかなり長距離になってくると思うんですよ。そういう団地ができまして、大きなのになると、八十万平米ぐらいはもう買っているわけです。そういうのを、かなり長い道路になると思うんですが、そういうものも開発者に負担をさせるわけなんですか、どうなんですか。
  106. 大富宏

    ○説明員(大富宏君) 目下区域区分の作業を急いでいる段階でございまして、まだ都市計画として決定している府県はないわけでございます。したがいまして、いわゆる調整区域におきまして、どの程度不動産の業者が土地を保有しているかという問題につきましては、正確な数字はわれわれ承知いたしておりませんけれども、不動産協会のほうから、傘下の不動産業者が持っている土地は四千四百ヘクタールというような数字で聞いたことがございます。はたして、現在持っている調整区域になるであろうと思えるそういう土地について、開発許可の対象になり得る土地かどうかという吟味をしてみないとわからないわけでございます。調整区域になった場合、たとえば二十ヘクタール以上という大団地であれば、新法の開発許可の対象にはなりますけれども、これは一定の要件を備えたものにつきまして、開発審査会の議を経て開発許可がなされると、こういう仕組みになっておりますから、具体の事例に即しないと、はたしてそれが許可になる、あるいは許可になった場合、それに必要な道路なり上下水道なりという公共施設をどの程度負担してもらうかという具体の問題に入るわけでございます。いまのところ、どういう条件のところの土地でということがわからない限りは、明確なお答えができない次第でございます。
  107. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 まあ確かに具体的なことは具体的なものでなければできないだろうと思うんですが、しかし、現実にそういうような形で調整区域の中に虫食いがどんどん行なわれている。これも、そのままでも、十年たてば市街化区域に入ってしまうような地域になってしまいますから、許可しないと言っても、十年たつとおそらく実際上は市街化地域に入って仕事をしてしまうというようなことにおそらくなってしまうだろうと思うんです。いままでの実際から見てもそうだろうと思うんです。これは公団がやっても、あるいは民間デベロッパーの場合でも、その間の道路整備というものはたいへん大きい問題になるわけですね。  たとえば横浜の場合には、左近山団地というのがありまして、あの左近山団地から朝晩の通勤というのは、いまめちゃくちゃでございますね。バスへ乗ったってバスが正常に運行するなんということはない。あれはおそらく都市圏で言いますと整備地域になっているだろうと思います。これは公団がやったって、その道路について、二俣川の駅に出る道路については何ら処置してない。市のほうに聞くと、一体いつまでにできるのか見通しがない。こういうものこそ、今度の整備地域の場合に、かなり大きな補助の対象に進んでしていくべき問題だと思うんですが、どうなんですか。こういうものには重点的にやってもらえるんですか、助成を。
  108. 大富宏

    ○説明員(大富宏君) 市街化調整区域の中で大団地の開発を認める方法として二通りございます。一つは先ほど御説明いたしましたように開発許可条件に適合したものについて開発許可制度で認めていく場合には、必要な公共施設等は開発権者の負担においてやらせる、この方法が一つでございます。もう一つは、五十ヘクタール以上まとまったようなものにつきまして市街化区域の変更という手続で市街化区域設定で行なっていくやり方がございます。この場合には、本来市街化区域内の公共施設については公共団体が責任を持つべき分野でございますので、ある程度道路、河川その他の公共施設については公共団体の負担において行なう、この二通りの問題があるわけでございます。それから具体の問題につきまして、どちらのほうで法律、新法を適用していくかという、問題によって変わってこようかと思います。
  109. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 これをいつまで論じていてもしようがないのですが、大体その地域だけで開発するなんというばかなことは民間デベロッパーはしませんね。大体市街化区域へ繰り入れることによりまして、その所在市町村にそういう道路の負担、河川の負担というものをやらしているというのが私は実情だろうと思う。開発者がみずからそういうような自分の金でそういうことをやるということはどこにもない、こういうふうに言ってよかろうと思います。  次に公園関係の方いらっしゃいますか。この場合、公園緑地というようなことが書いてあるわけですが、公園と緑地というのは具体的にどう違うのか、私よくわからないのです。たとえばこれは西欧なり何なりの大きな都市へ行きますと、その周辺にはかなり大きな森林公園、大公園があるわけですね。おそらく日本ぐらいのものだろうと思うのです。そういう大きな森林公園というようなものをつくる場合には、これはかなり土地買収をはじめとして費用がかかるだろうと思うのです。いまのうちにそういうようなかなり大きな森林公園的なものを都市の周辺につくっておかなければいけないと思いますけれども、いまこの三つの大きな経済圏の中で、そういうような三万坪だとか四万坪というような大きな森林公園の計画というものは、具体的にどのくらいありますか。
  110. 川名俊次

    ○説明員(川名俊次君) 第一点の公園と緑地の区分でございますが、私どもの法律の扱いは、公園も緑地も同じでございまして、都市公園として取り扱っております。ただ学術、学問と申しますか、そういうところにおきましては、公園というものは利用を主体といたしまして考えられるもの、緑地といいますのは、存在の価値が高いもの、こういう区分のやり方がされておりますが、いずれにいたしましても、都市公園法上は公園、緑地を合わせまして公園という形で表現いたしております。  それから第二点の三大都市圏でどのくらいの森林公園が計画されているかということでございますが、ちょっと手持ちの資料ございませんので、後刻またお答え申し上げたいと思いますが、森林公園と申しますと、大体におきまして都市公園法で申しますと風致公園に該当するだろうと思いますが、東京周辺におきましては現在国営で明治百年の森林公園を武蔵丘陵につくっておりますが、これが面積が三百六ヘクタールでございます。九十二-三万坪の公園でございます。そのほか、東京都におきまして、戦前からきめておりますところの、でき上がりましたもので、神代植物公園あるいは砧緑地あるいは水元公園等がございますが、これらは必ずしも森林公園という名前かどうかは別といたしまして、樹林あり、あるいは池沼あり、あるいは芝生ありといったようなものでございます。  三大都市圏につきましては、調べましてお答えを申し上げます。
  111. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 中部圏の整備地帯にはそういうような計画というものは、いまどのくらいお持ちですか。
  112. 小林忠雄

    ○政府委員(小林忠雄君) 中部圏のうちで、名古屋を中心としました都市整備区域の建設計画によりますと、昭和五十五年までに、東山公園、四日市南部丘陵公園、長島運動公園、大高緑地、長久手青少年レクリエーションセンター、それから庄内川の河川敷の緑地等を含めまして、昭和五十五年までに千六百ヘクタールの整備をするということになっておりますが、さらに都市近郊における大規模なレクリエーション緑地としまして、鈴鹿、三河湾、飛騨木曽川各国定公園、入鹿池、南知多及び水郷の各県立自然公園等の整備保全を積極的に推進するということにしております。
  113. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 すみませんが、あとでその資料をちょっとお見せいただきたいと思いますが、それから四日市あたりで見ますと、工場地域と住宅地域の間にかなり長い公害防除の森林をおつくりになっているようですが、公害防除については計画の中でも特にそれを考慮しなければならぬような趣旨のことが書いてありますが、具体的に補助あるいは利子補給で、今後かなりこの中部圏の地域でもそうでありましょうし、その他の地域でも工場と住宅との間にそうした公害防除の地帯というものをつくらなければいけないだろうと思うのですけれども、今度の場合に、具体的には四日市でありますけれども、そういうものについては、一体今度のこの財政措置の対象になるのか、ならないのか。
  114. 小林忠雄

    ○政府委員(小林忠雄君) そういう公害防止用の遮断緑地が補助の対象に採択されますれば、それにつきましては補助の対象になるわけでございます。
  115. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 それは建設計画か何かにそういうものが載らなければいけないわけですか。進んでこちらからそういうものをつくらせるように、財政措置の中に入れるんじゃなくて、申し出たらやるということなんですか、どうなんですか、その辺。
  116. 小林忠雄

    ○政府委員(小林忠雄君) いま御審議願っております法律によりますと、たとえば利子補給につきましては、建設計画に基づいて関係都府県が国から負担金もしくは補助金の交付を受けて行なうものについて、起債の特別ワクの許可あるいは利子補給をすることになっておりますし、第四条におきまして、国の負担割合の特例におきましても、整備計画等に基づいて行なうということになっておりますので、この建設計画に基づいて府県市町村が補助金を受けた場合に、利子補給なり負担割合のかさ上げが行なわれるというわけであります。
  117. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 これは担当の省の人がお見てになっていないからよくわからないわけですが、今後の整備地域というようなところにおいては、おそらくこういうような心配というのはかなりあるだろうと思うのですね。そういうものを遮断する意味での公害防除のためのそういう森林、これは公園ということになるのかどうなるか、私もよくわからないんですが、そういうものは大いにつくっていかないと私はいけないと思うんですがね。これは、しかし、担当の省がいないからこの辺で――いらっしゃいますか。そういう考え方は、一体政府としてどんなふうに考えているか、聞かしていただきたいと思います。
  118. 川名俊次

    ○説明員(川名俊次君) ただいま御質問のございました四日市の緩衝緑地でございますが、これは都市計画事業といたしまして、公園緑地の補助金を出しまして、国の補助金、それから地方公共団体の裏負担並びに企業者負担を入れまして実施をしておる事業でございまして、公害の発生が非常に著しい地域につきまして、ただいま実施をいたしております。今後の行き方といたしましては、おっしゃいましたような形をとるべきだろうということで、そのような計画を進めておりますが、用地費につきましては、工場地帯等を造成する場合におきまして、同時にお出しをいただく施設をいたします。植林でございますとか、あるいはそのほかの植栽でございますとか、そういうものにつきまして補助体系を整えていく、こういうことで進んでおります。
  119. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 それではあと時間があまりないようですから、まとめてこういうものに対する考え方はどうするのかをお聞きしたいと思いますが、まず国鉄関係でありますが、この建設計画を読ましていただきましても、たとえば高山線の複線化とか、あるいは関西本線の複線化とか、あちこちにかなり複線化というものを出しているわけでありますが、しかし、実際この複線化ということになると、これはこの前三重へ行ったときも三重の方がおっしゃっていたんですが、結局県及びその周辺の市町村が国鉄の利用債に応じてくれなければ大体やってくれないわけです。それはおそらく各線とも複線化ということになると大体そういうことになろうと思います。こういうものが市町村の財政というものをかなり圧迫をしていくと、こういうふうに思うのですが、特に整備地域においては交通の迅速というようなことで、国鉄利用債をかなり負担させられる。こういうものについては、一体新しい都市との関係でどうしていくのか。  あるいは地下鉄の建設等につきましても、一体市町村で持つ分についてはどうなるのか。これは全部まとめて聞きますから、ひとつお答えいただきたいと思います。  それから上水道なんかにおいても先行投資で、配水管についてはかなりの投資をしていかなければ今後いけないだろう。これについてもかなりの金額がかかるわけです。そういう関係で一体どうするのか。  あるいは卸売り市場というのは、この中でも中央卸売り市場というのは対象になっておりますが、たとえばトラックターミナルというようなものは、今後かなりそのウエートは大きいものになってくるであろうと思うんですが、そういうトラックターミナルというものは一体どうしていくのか。それだけを聞いておきましょう。
  120. 長野士郎

    ○政府委員(長野士郎君) 国鉄の関係につきまして、新しく合理化する、電化する、複線化するというような場合に、受益を受けます周辺の市町村に必要の資金手当の一環として、お話がございましたように国鉄利用債を受け持たされるような例があるようでございます。自治省としては、そういうことは好ましいことではないということで、そういうことにならないように関係の方面とは従来からも強く折衝をいたしておりますが、今後ともそういうことで地方が非常な負担を受けるということのないように努力をいたしてまいりたいと思います。  それから地下鉄につきましては、やはり地方負担は非常に伴うと言いますか、これはまあ長期には企業として成り立つということにも考えられますけれども、当面建設費が非常にかさばりますから、そこで地下鉄の建設につきましては、本年度から、今後は建設費に対する二五%を国が助成をする、それからあとの二五%は当該都市の一般会計で負担するという形での措置を行なうことに相なっておりまして、そういうことから、この都市の一般会計負担分につきましては、これは交付税で基準財政需要額に算入をいたしたい、こう考えております。  それから上水道につきましては、これは配管にいろいろお金がかかるんじゃないか、これもお説のとおりでございますが、広域的な上水道事業につきましては、四十三年度から補助制度がとられるようになっておりますが、個々の上水道事業につきましてはそういう制度はございません。まあ水道事業につきましては、これはもう元来公営企業として、その投資いたしましたものは料金をもってペイをしていくという考え方でいままでやってきておるわけであります。これは特に大規模な水源地を開発して水道を引きますとか、あるいはいま申し上げました広域的な水道とかいうような場合に、それが該当する補助制度が当たっていくという場合があろうと思います。それ以外にはいま申し上げましたとおりでございます。  それからトラックターミナルというのは、これは普通は民間企業でやっているものが多いと思いますが、公営でやります場合にも、やはり公営企業でございますから、公営企業としてやらないかと言えば、それはやれると思います。こういうものにつきましては、やはり公営企業の原則で、料金をもってペイしていくということを主体として考えていくべきものであろう、こう考えております。
  121. 竹田四郎

    ○竹田四郎君 最後に、いまも御答弁いただいたのですが、国鉄の利用債等について、やらせないようにやっているというのですが、現実には全部やっている。これに抵抗できる県、市町村というのはほとんどないというのが私は現状だろうと思います。そういう点では、どうも通達を出せばそれに従うだろうというような見方というのはかなり甘い見方じゃないか、かなりこれが市町村財政を圧迫している、こういうことになろうと思います。  そこで大臣に御答弁をお願いしたいと思うのですが、いままで聞いてまいりますと、どうも住民の福祉と言いますか、あるいは住民の生活環境を守っていくというそうした立場のものというのは、どうもかなり軽んぜられている。相変わらず産業基盤の整備というところに重点が置かれている感じを非常に強くするわけであります。これが三十三年、三十四年当時ならば、そういうあり方というものも考えられたかもしれませんけれども、今日の段階では、都市開発というのは産業基盤に片寄り過ぎている。もっと社会開発あるいは生活環境の整備のほうに力を入れろというのが今日の一般的な世論ではなかろうかと思う。そういうものに対しては、中部圏というのはかなりその点では進歩をしていることは認めますが、しかし、まだまだそういう点ではどうも不十分なような気がするわけです。そういう点で、こういう補助あるいは利子補給というような形で伸ばしていくのが、こうした大きな事業をやっていくのにいいのか、あるいは地域でできるものは地方自治体の財源を豊かにしてやっていくのがいいのか、これはいろいろ議論があるだろうと思います。いまの段階ではどうもそういう点であまり、地域の環境をよくする、住民福祉をやっていく、こういう点ではきわめて不十分なような気がいたします。まあ一番大事な基礎的な問題である教育施設の用地の買収なんかについては、まことに不十分であります。こういう中で一体教育がこれから行なわれていくかということを考えてみると、ぞっとするような気もするわけなんです。そういう点で、こういう財政措置のしかたも、住民中心とは申しませんけれども、もう少し住民のほうに片寄った財政措置をもっとやっていく必要があるのじゃないか、こういうふうに思いますけれども、最終的にひとつ大臣の御答弁を伺っておきたい。
  122. 秋田大助

    ○国務大臣(秋田大助君) この種の首都圏なり近畿圏なり中部圏の都市整備あるいは開発計画に対する財政援助の構想というものが、単に産業基盤の整備、拡充、振興だけに限らるべきものではないわけでありまして、また、この内容におきましても、必ずしもそれだけを考えているという内容にはなっていないと確信をいたしておりますけれども、そういう傾向が強いじゃないかという御指摘については、やはりある程度われわれは反省すべきものがあろうかと存ずるのでございます。しかし、教育の面あるいは農業の面等、また別途の観点から、政府といたしましては施策を講じておるわけでございまして、地方自治行政の発展、また財政の充実については、やはりそれぞれの観点から、われわれといたしましては均衡のとれた、そして豊かな地域開発のそれぞれの施策を講じておるわけでございます。しかし、全体的に申しまして、御指摘の点等から、この施策についてさらに研究をし、検討をすべきものがあるという御指摘に対しましては、謙虚にこれを反省もし、将来研究課題として検討してまいりたい、こう考える次第でございます。
  123. 和田静夫

    ○和田静夫君 十五分ぐらいの時間になったようでありますから、一応大臣に簡単に質問いたしますが、実はこの法律案について基本的な問題は、六十一通常国会の本委員会で審議をしましたし、私は四十四年の四月三日、十五日、十七日、三日間本委員会で具体的に審議に参加しております。で、その議事録等を後ほど要約して事務当局から十分に、三圏の長官である建設大臣、それから自治大臣にお聞き取り願っておきたいと思うのです。したがって、そういう意味で、きょうは時間もなくなりましたから、基本的な問題については触れませんが、実は前の国会で、三日間の審議を通じた最終結論として私が述べたことは、過去の資料のすべての検討を当時行ないましたが、第一番の問題点は、何といっても法律が約束をしておった具体的な計画、整備計画の一部あるいは事業計画が具体的に立てられていなかった。そういう意味では、とにかく審議に参加すること自身たいへん不自由を感ずる、こういう状態であったわけです。そして、前国会の審議を通じて、ともあれ計画を計画として成り立たせ、まさに計画的に実施をしていくことが一応は約束をされました。そして去年衆議院であのような状態で廃案になりましたから、再び審議をする機会を迎えたわけです。  でまあ資料をいただきましたが、たとえば、けさになってもまだ出てこないのは、近畿圏がいらっしゃると思うのですが、近畿圏の建設計画なりその他、まだいままで届きません。これは一体できているのか、できていないのか。前の国会では何べんも、つくり上げたならば提出をいたしますということを答弁をされて、それを前提にしながら論議を進めたが、実は不幸にして手元に届いておりません。そういう意味では検討を加える時間的な余裕がなかったので、たいへん残念でありますが、ともあれ、総合的に要求をしてみて、先日参議院本会議の四十三年度のいわゆる決算報告に伴って長官にも尋ねましたように、事業計画はやはりできていません。これは一体どういう形で具体的に取り扱われようとするのか、明確な答弁をいただきたいと思います。
  124. 根本龍太郎

    ○国務大臣(根本龍太郎君) 首都圏あるいは中部圏、近畿圏について、御指摘のように、従来約束しながら出していないという事実がわかりまして、これははなはだ私も遺憾だと思いまして、事務当局を督励してやっております。で、四十五年度の事業計画は、事務当局が委員会の諸先生の意向を受けてこれいま計画中でございます。ただ、これには御承知のように関係の官庁が首都圏には相当ございます。さらにまた、都県がこれに肉づけする形になっております。この都県がそれぞれ地方議会の議決を経なければ、これが実際のあれとして計上できないと、こういう事情があるようでございます。そういう事情があって、従来そうしておるうちに時間が経過してしまったということでございまするので、それははなはだ遺憾である、若干不確定なものがあったにしても、一応の計画をつくっておけ、そしてまた、それが実施の途中で変更しても、これはやむを得ない場合があるかもしれませんけれども、少なくとも早くこれをつくれという指示を与えております。その結果、大体四十五年度早々でございまするから、四月から五月までには大体できるだろう。少なくとも五月の中ごろまでには必ず出せということを実は指示しておりまして、たぶんこれはできるであろうと考えておる次第でございます。
  125. 和田静夫

    ○和田静夫君 長官は時間がこうずっと経過してきていると言われるのですが、時間は約十五年間経過したのですね。とてもこれはもうそう言ってみても言いのがれにならない性質のものだと思う。ところで、それじゃ五月中旬ごろまでにできるということになれば、もはや構想は明らかだと思うわけです。その内容的なものについてこの機会に発表してください。
  126. 井上義光

    ○政府委員(井上義光君) 昭和四十五年度の事業計画の構想についてのお尋ねでございますが、この事業計画は、首都圏につきまして整備計画を実施するために必要な事項でございまして、既成市街地、近郊整備地帯あるいは都市開発区域計画に基づく事業及び首都圏全域にわたりまする道路鉄道計画につきましての来年度の計画でございます。首都圏全域にわたります道路あるいは鉄道につきましては、全域にわたります根幹的なもの及び主要都市間を結びます重要な道路網あるいは大都市圏におきます鉄道、道路、街路といったものにつきまして、できるだけ具体的に明年度の計画を明らかにしたいと考えております。また、各地域におきます整備計画につきましては、整備計画で定められておりますところの交通でありますとか、あるいは宅地の整備、再開発、街路網その他につきまして、各地域におきまして、過密の解消をはかり、あるいは低開発、未開発地域の開発をはかるという見地から、必要な社会資本全般につきまして、土地利用の計画と合わせまして明年度のやるべきことにつきましてできるだけ具体的に考えていきたいというふうに考えております。
  127. 和田静夫

    ○和田静夫君 いま構想を述べられましたが、これは長官にお聞きしたいのですが、昭和三十三年の七月に首都圏整備第一次基本計画が、前の国会でも出ましたが、大ロンドン計画の検討の上につくられました。政府は、昭和四十年の六月に、首都圏の整備法を改正をする、そういう作業を行なうことによって新地域構想を打ち出されました。第一次計画は私はそこで破綻をした、ずっと検討してみると、どうしてもそう考えざるを得ません。で、前の国会のときも、政府は、たとえばグリーンベルトの設定を通しての既成市街地の外延大抑制という大ロンドン計画的理念を捨てたのではないかという私の指摘に対して、答弁をされませんでした。で、同時に政府は、そのときに新しい基本計画をつくられて、首都圏近郊整備地帯整備計画、首都圏都市開発区域整備方針及び整備計画、そして引き続いて、昭和四十三年の十月に、新しい首都圏基本計画を、昭和五十年を目標年次として発表されました。そして私は、一つの展望が示されたと思うのですが、ここに私持っていますけれども、首都圏整備委員会事務局が出されたこの「首都圏整備の長期展望」、いま時間がなくなりましたから一々その指摘をいたしませんが、前の国会で触れております。いろいろ展望について述べられていますが、どんなに読んでみても、単なる展望でしかない。いまの構想で述べられたことも、そういう感じしか受けません。いわゆる計画、実現性に乏しいと私は思うのです。長官はどう考えられますか。
  128. 根本龍太郎

    ○国務大臣(根本龍太郎君) いろいろの経緯があるようでございまするが、私が見まするところ、和田さんが御指摘になったことは、やっぱり相当意味があると考えます。ということは、従来経済企画庁がいろいろ中期計画とか長期計画をつくったことも、ほとんどこれははずれております。それと、日本のこの経済成長がスピーディーであったということ、それに伴いまして、いわゆる過疎過密現象が急速に出てきておる。そのことが特に首都圏、近畿圏というところに集中的にあらわれてきた。したがいまして、従来予測をしておった形においては受け入れかねる問題が相当出てきておると、こう思うのでございます。そういう意味では、和田さん御指摘の点であろうと思います。これは計画者自身の何といいますか、結論的には見通しが違ったといえばそれでございまするが、それほどに大きな経済社会の変動が激しかったということでございます。われわれは、現在はそうした実勢を見ながらこれに対応する計画を立てなければならない、そういう意味でも、いままではある意味においてはあまりにも慎重にかまえて、そのたびに時期を失しちゃって、計画それ自身が出ないうちに動いていってしまう。でありますから、今回はとにかく五月中旬までに関係行政機関並びに都道府県と、都県と話し合いをして、本年はこの計画でいこうという意思決定をしない限り、これまたみんな各地方地方が思い思いに構想と、その地区における特殊情勢に流されてしまって、たいへんまずいのじゃないかと思いまして、あなたの御指摘もありましたことであるし、前閣僚のお約束をしたことであるから、非常に困難な問題もあるようでございまするが、とにかく事業計画は立てて、これによって本年度の、四十五年度の仕事は進めていくと、その結果においてまた若干のいろいろの矛盾やあるいは見通し違いがあったなら、四十六年にどうこれを受けとめていくかという努力をしなければだめだと、こういう気持ちでこれから取り組んでいきたいと思っておる次第でございます。
  129. 和田静夫

    ○和田静夫君 そのお約束を信用いたしまして、最後の質問をいたしますが、前の国会でこの法律案の最終結論として第二番目の問題は、これは両大臣にお聞きをするのですが、実は担当官が目まぐるしくかわっているわけです。全部持っていますが、この前も指摘しているんですが、ひどいのになると十三日間しかいない。あるいは一年というのはもうざら、一年未満の人が一ぱいです。首都圏でも近畿圏でも、中部圏でも。そうして自治大臣――前の野田自治大臣と、たとえば中部圏の調査官である田中和夫さん、少なくとも事業計画ができていないし、整備計画もできていないんだから、この人ぐらいは落ちつけて、六十一国会で約束をした計画ができ上がるまではどうですかと言ったら、本部長官、いわゆる建設大臣と相談をしてそれは守りましょうと、こういう答弁だった。そこで当然翌年整備圏にいらっしゃるものだと思って、いろいろ説明を承ろうと思ってお呼びをしましたら、すでに昨年の十月、国会が終わるとすぐすっとかわってしまっておるわけですね。私は、委員会における大臣と私たちのやりとり、約束がこんなにもむげにされるものかと思って非常に驚いたのです。私は事業計画ができなかった一つの原因に、事務局長がもうまさに一年ぐらいで転々としてかわられる、一年未満でかわられる、そういうことがあるのだということも実は一面では指摘しておきました。いわゆる役人、高級官僚のとまり木的なものに理解されては、いたずらに国民がたいへん迷惑をするのじゃないかということを申し述べたのでありますが、今後の問題を含んで、こういうような形で各整備本部が扱われるということに対してたいへんな不信と疑義を感じます。両大臣から明確な答弁を受けておきたいと思います。
  130. 秋田大助

    ○国務大臣(秋田大助君) 御指摘のように在職の期間が必ずしも長くない場合もあったようでございますが、人事異動等にあたりましては、人の変動によりまして責任のある体制が阻害を受けることのないよう、十分留意をしてまいりたいと存じます。今後とも、行政組織に課されておる責任が十分に果たし得るように、また、最も効率的に活動ができるように、職員の配置及び人事異動については十分配慮し、留意をして、いやしくも、ただいま先生から御指摘があったような非難が出ないように、今後してまいりたいと存じております。
  131. 根本龍太郎

    ○国務大臣(根本龍太郎君) ただいま秋田大臣が申されたことと同様でございます。私も先ほど来るときに、どういう状況だということを実は事務当局に資料を出させました。御指摘のとおり、これは人事運営はいろいろの理由はあるにしても、とにかく国会で約束したことを実行できなかったのは、私ははなはだ遺憾なことであるから、あるいは忘れているようなことであってはいけないから、事務当局にもよくしかとそういう点は注意してやるようにということを指示しております。今後一そう御指示に沿うように努力したいと思います。
  132. 山内一郎

    ○委員長(山内一郎君) 暫時休憩いたします。    午後一時五十七分休憩      ―――――・―――――    午後三時三十一分開会
  133. 山内一郎

    ○委員長(山内一郎君) ただいまから地方行政委員会を再開いたします。  首都圏及び近畿圏の近郊整備地帯等の整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  休憩前に引き続き質疑を行ないます。質疑のおありの方は順次御発言を願います。
  134. 阿部憲一

    ○阿部憲一君 私、二、三自治省にお伺いいたしたいと思いますが、まず、この法案の基本は、新産都市、それから工特地区等に関連する一連の地域開発立法と考えられますが、具体的にこれらの法案と違う点はどこでございましょうか。
  135. 長野士郎

    ○政府委員(長野士郎君) 近畿圏といいますか、中部圏の関係の法律は、結局、首都圏、近畿圏、中部圏がそうでございますが、大都市圏域、特に首都とか近畿の場合は、すでにもう現に過密の弊害が非常にあらわれているわけでございますが、中部圏の場合は、それほどではないにしても、そういう過密化というものを予防したいという考え方でございますから、広い意味でその過密対策ということになるわけでございます。そういうことでございますので、近郊整備地域とか、都市開発地域とかいう圏域内のところに計画的に市街地を秩序づけて整備をしていく、それから産業や人口の適正な配置を考えまして、圏域全体の一体としての均衡ある発展をはかる、こういうことになっておるわけでございます。その点では、新産あるいは工特といいますのは、むしろそういう大都市圏域ではなくて、それを多少離れまして、それ以外の地域に拠点的に開発をしていきまして、全国的な観点から産業や人口というものをそちらへ張りつけるといいますか、そういうことによって既成大都市に対する集中を排除する、こういうことで国土の均衡ある発展を遂げたいとか、地域格差の是正をはかるということでございます。そこで、そういう意味では近畿、中部圏の開発整備というものは、集積度からいえば、全国的に見れば高いところにございますけれども、それの過密を排除し、そして地域の均衡ある発展をはかりたいと、比較的そういう意味で成長力の高いところについての過密の防止という観点に立っているということになります。しかし、この補助の仕組みといいますか、補助の内容につきましては、いずれもその府県につきましては、いわゆる事業費が、計画的に一定期間行なうということで考えられておりますので、事業費に対する地方負担が非常に大きくなる。そういうことから、府県につきましては、それの地方債の充当率を上げまして、そうして利子補給等を加えていくという方式は同じであります。それから市町村に対しましては、通常の事業以上に事業を執行するということになりますので、その事業費の割合がふえますから、それに対しまして財政力に応じて補助率を上げまして、そうして負担の軽減に資する、こういうことは、そういう補助のしかたなり、援助のしかたというものは両者同じようなやり方をとっております。
  136. 阿部憲一

    ○阿部憲一君 いま概論的に伺ったのでありますが、主として過密対策ということをうたっておると思いますが、この新産業都市につきましても、大都市の過密の弊害を除去して、同時に地域格差を是正することを目標に拠点開発方式が打ち出されておりますが、これは一体成功しておりましょうか、新産都市は。
  137. 小林忠雄

    ○政府委員(小林忠雄君) 新産都市の目的は過密地域への人口、産業の集中を、それ以外の地域に、工業的な開発の拠点をつくることによりまして分散をしよう、すなわち人口、産業をそれぞれの地方に分散をしようということを目的としたわけでございます。そこで、そういう目的が達成できているかどうかということでございます。指定をされて事業が開始されましてまだ数年でございますので、軽々に評価は下せないわけでございますが、大体、企画庁等が発表しておりますところによりますと、まず目標といたします生産額なり、工業出荷額というものは、一、二の地方を除きましては大体目標に近づいておる、あるいは目標をオーバーしておるということで、そういう意味では成功しておる。それからこれに対します各種の公共投資でございますが、この公共投資計画も各種の財政援助措置等によりまして、おおむね計画どおりの投資がなされておる。したがいまして、産業をそういう地域に張りつけるということにつきましては成功したと評価されていいと思うわけです。ただ新産都市は、それによりまして、同時に人口を地方にかなり分散するというねらいがあったのでございますが、この点につきましては、若干の例外を除きましては、所定の人口にまで達しないところが相当あるわけでございます。この原因は、人口というのは二次産業に伴うものである。したがって、工業を地方に興せば、それに伴って地方に人口が分散するということであったのでございますが、大部分の新産都市におきましては、まず臨海性の装置工業から手をつけまして、鉄鋼とか、石油化学とかいうような種類のものから手をつけましたために非常に投資は多くされ、生産額は上がるけれども、それに比較しては人手が要らないということから、人口分散の面ではまだ不十分な点がございますけれども、そういうやはり戦略的な重化学工業を中心にしまして、さらに加工度の高い産業がその周辺に徐々に進出してきておりますので、人口の地方分散という目標は現在のところ目標を下回っておるところが多いわけでございますが、下請、あるいは関連産業の進出によりまして、所要の目的が達せられるのではないかというように考えられております。
  138. 阿部憲一

    ○阿部憲一君 新産都市でもってある程度過密化を防止できるという見込みがお立ちになっているとすると、首都圏だとか、あるいは近畿圏のような、東京、大阪というような大きな大都市があるところと中部圏はちょっと違っております。ですから、私はこの新産都市である程度目的が達せられるとするならば、たとえばこの中部圏については重複するのじゃないか、このように思いますけれども、これはいかがですか。
  139. 小林忠雄

    ○政府委員(小林忠雄君) お説のとおり、新産都市は工業分散を目的としておりますから、首都圏、近畿圏等には原則として指定がないわけでございます。中部圏におきまして、名古屋を中心とする中京地区につきましては、東京、大阪周辺と同様でございますので、事情は同じでございますが、その他の地方につきましては、まだまだ開発の余力がだいぶ残っておる、したがって、まだ過密という状態には達しておりません。そのために、中部圏におきましても、幾つかの新産都市の指定がございまして、それはそのうちの大部分が都市開発区域の指定と重複をいたしております。しかし、現在御審議を願っております財政上の特別措置につきましては、重複している部分については、新産、工特の財政援助法のほうが優先するということになっておりますので、この法律に関しては重複をしておらないわけであります。なお、建設計画の内容につきましては、企画庁とも打ち合わせをいたしまして、そごのないように計画を実施しております。
  140. 阿部憲一

    ○阿部憲一君 この法律は昭和五十年を一応の目標に置いて計画立案されたものと伺っておりますが、目標達成年度まであと五年半ぐらいしかございませんが、これは計画と現実とは大きくかけ離れておると思いますが、はたしてこの法律の目的、趣旨が、これで達成することができるかどうか伺いたい。
  141. 長野士郎

    ○政府委員(長野士郎君) これはこの今回の改正法におきましては、最初に補足的に御説明申し上げましたように、現在の首都圏、近畿圏の特別措置のレールに、まあ平たく申しますと、乗せたというところでございまして、そういう意味で首都圏、近畿圏の整備計画というものがおおむね五十五年度を目途につくられておる、そして道路でございますとか、街路、港湾等の事業は先行的に行なわれますので、そういう意味でおおむね五十年度あたりまでを適用したいということであるわけでございます。そこで、中部圏の関係におきましては、むしろ目標年次はそれより多い六十年というふうなところを目標年次にとっておりますから、そういう意味では少し短過ぎるという御指摘はごもっともでございます。その点につきましては、やはり今後の中部圏の整備計画の事業がどの程度に今後五カ年間に進捗してまいるか。それからまたそれに応じますところの関係の地方公共団体の負担状況がどういうふうになってまいるか、そういう状況をもにらみ合わせながら、財政援助措置、特別措置の期間をどうするかということは、その時点でさらに検討をいたすべきものがあろうと思っております。
  142. 阿部憲一

    ○阿部憲一君 そうすると、大体この目標、また次の時点において先へ持っていくということも将来考えられるわけでございますね。
  143. 長野士郎

    ○政府委員(長野士郎君) いま申し上げましたように、この進捗状況なり地方団体の負担状況等を見ながら、その時点でさらに延伸するというようなことは考えられるところでございます。
  144. 阿部憲一

    ○阿部憲一君 わかりました。  各種の開発立法がありますけれども、これがまた各省庁に事業がまたがっておる、ばらばらである、これを一本化することはできないのか、このような努力をなさったか伺いたいと思います。
  145. 長野士郎

    ○政府委員(長野士郎君) 地域的ないろいろな開発立法等が、確かに、いまの中部圏の場合でもいろいろ重複するというようなことがございます。全国的に見ましても、各種の地域開発立法があるわけでございます。しかしながら、それらは、できました過程におきましてはそれぞれがそれなりに目的を持ち、また開発方式にも意味があり、それなりの効果をあげてきたと思います。しかしながら、こういうふうにいろいろ開発立法がたくさん制定をされて実施に移されますというと、その間の整合性とか統一をはかる必要があるのではないかという議論が、当然御指摘のとおり出てくるわけでございまして、これらにつきましては関係の各省のほうで、企画庁を中心にしてだと思いますが、地域開発制度調査会議というものが設けられておりまして、その開発立法の整合性、統一をはかるための検討を続けられておるというふうに聞いております。いま、その結論を得て、前提としての体系化を考えるべきだということに実はなっておるような状況であります。
  146. 阿部憲一

    ○阿部憲一君 今回の法案は現行の法律に中部圏を加えるだけの改正でありますが、およそこの法案の目的を達成するためには総額どのくらいの予算を必要とするか、それからまたこの目的達成のための年次計画ができておりますか、ちょっと伺いたいと思います。
  147. 小林忠雄

    ○政府委員(小林忠雄君) 各知事のつくりました各地域ごとの建設計画におおよその概算見込み額を計上しておりますが、これを全地域合計いたしますと、昭和五十五年までに累積しまして九兆七千億円程度の投資が必要であろうと考えております。これは単に府県、市町村というような公共団体の行ないます事業のほかに、国の直轄事業、さらには国鉄、電電、公団、公社というようなあらゆる社会資本の投資を合計した額でございます。
  148. 阿部憲一

    ○阿部憲一君 そうすると、これはまだ別に中部圏としてまとめた段階ではないわけでございますね。
  149. 小林忠雄

    ○政府委員(小林忠雄君) これは各県知事の責任において見込み額を計上したわけでございますが、これを内閣総理大臣として承認をいたしましたので、その際に関係省とも一応チェックをいたしまして、これを完全にオーソライズというほどではございませんけれども、著しく不当ではなかろうという意味で承認をいたしておりますので、政府としてこれを肯定したとは申しませんけれども、おおむねまあ大体この見当のものは要るであろうという数字でございます。
  150. 阿部憲一

    ○阿部憲一君 そうすると、これは年次計画になっているわけですか。
  151. 小林忠雄

    ○政府委員(小林忠雄君) これは昭和五十五年までに必要な数字を、この建設計画に盛り込まれております事業の所要経費を積算したものでございますので、年次計画というものはまだできておりません。毎年度の事業計画というのは毎年度つくることになっております。
  152. 阿部憲一

    ○阿部憲一君 そうすると、毎年度と言いますと、ことしは四十五年ですけれども、四十五年度のはいかがでございますか。
  153. 小林忠雄

    ○政府委員(小林忠雄君) 四十五年度の事業計画は、先ほど長官も御答弁いたしましたように、五月を目途に現在作業中でございます。
  154. 阿部憲一

    ○阿部憲一君 この問題につきましては先刻和田委員からも御質問があり、御答弁もいただいたわけですけれども、私もこれ実は非常に重大なことだと考えております。事業計画は再三言われておりますように、基本計画実施のためにも必要な毎年度の計画であります。また計画というからには、それは実践の予定表ともいうべきものでありますから、その年度の計画が年度当初にできなかったり、また年度が過ぎてからでき上がるというのでは、事業計画を達成する意味が非常に薄れてしまうのではないか、計画自体がなくなるとも考えられると思います。その点、事業計画本来の意義を考えて、政府としてももっとはっきりした態度で取り組んでもらいたいと思います。大臣の御所見を重ねてお伺いしたいと思います。
  155. 秋田大助

    ○国務大臣(秋田大助君) 当然、先生御指摘のとおり、事業計画を早急に確定し、それによりまして計画を進めていくべきものである。事業計画の策定は非常に急ぐものであると、こう考えております。
  156. 阿部憲一

    ○阿部憲一君 この法律には既成市街地の整備や開発についてはうたってありませんけれども、既成市街地をはずしているのはどういう理由でございますか。
  157. 小林忠雄

    ○政府委員(小林忠雄君) 首都圏及び近畿圏におきましては、既成市街地と近郊整備地帯、都市開発区域と三段階の地域区分があるわけでございますが、これは東京、大阪を中心とします既成の市街地がすでに過密の状態にあるという認識に立ちまして、この分につきましてはむしろ人口、産業の集中を抑制する政策をとるということから、近郊整備地帯とは別途の地域区分をしたわけでございます。しかし中部圏におきましては、名古屋を中心とする市街地の発達というのはやはり相当なものではございますけれども、東京、大阪と名古屋とを比べてみました場合には、一平方キロ当たりの人口密度におきまして、東京、大阪の約三分の一程度、一平方キロ当たりの事業所の数にいたしましても二分の一ないし三分の一という程度でございまして、まだ多少の余裕がある、したがって、これを全面的に既成市街地ということで、名古屋を中心とする部分を切り離して、ここについて人口、産業の集中を抑制するような法律的措置をとるというまでには至っておらないという認識で、既成市街地という概念をとっておらなかったわけでございます。ただし、今回の法律案におきまして、都市整備区域に対する財政上の特別措置の適用をいたしますにつきましては、やはり東京、大阪との均衡上、名古屋のすでに市街化しております中心部等には相当の社会資本の蓄積がございますので、これは政令で区域を指定いたしまして、その分につきましてはその法律に基づく財政援助の対象にさせないということにしているわけでございます。
  158. 阿部憲一

    ○阿部憲一君 もう一つお伺いしますが、近郊整備地帯とありますけれども、近郊とはどの辺までを含むものか、その定義について。
  159. 小林忠雄

    ○政府委員(小林忠雄君) 近郊整備地帯と申しますのは首都圏、近畿圏における名前でございますので、中部圏におきましては都市整備区域という名前を使っております。しかし、思想は大体似ておりまして、特に人口、産業を抑制しようということはないわけでございますが、積極的に人口、産業をここに誘致しようというところでもない。つまり、いわゆる人口急増地帯でございまして、黙っていても人口なり産業なりが大都市周辺に集まってくる地域、したがって、これはほうっておくと虫食い的な市街地の形成がされて、いわゆる住宅なり工場等の建設と都市的な施設とのアンバランスが起こる。そこに非常に不良な市街地というものを防止するために、人口、産業の伸びと並行して都市施設を整備しようという地域でございます。したがって、まあ平たく申しますれば中心都市への通勤圏と考えていただけばいいわけでございまして、中部圏におきましては大体これを名古屋の中心部から三十五キロないし四十キロというぐあいに考えております。
  160. 阿部憲一

    ○阿部憲一君 この法律が公布施行されてからもう数年経過しておりますが、当時と状況もだいぶ変わっております。また、今後も計画や予想よりも大きく変化すると考えられますけれども、財政上の特別措置は地方債の利子補給、それから国庫補助等、この率、額について当時とあまり変わりないようですけれども、これはちょっと矛盾しているように思いますが、いかがでしょうか。
  161. 長野士郎

    ○政府委員(長野士郎君) 首都圏、近畿圏につきましても、現在、計画に基づきますところの事業を実行中でございます。新たに中部圏につきましても同じような整備計画といいますか、そういう基本的な建設計画に基づいて事業を実施する。その遂行をし、地方団体が受け持つ仕事の内容と申しますものは、首都圏や近畿圏の場合と中部圏の場合でさほど異なっているようではないと私ども思います。道路とか港湾、住宅、あるいは教育施設その他もありますが、大体同じような施設の整備というものを中心にしていくということでございますので、発足当時とは事情が相当変わったと申しますのは、一そうそれを急速に整備し、推進する必要があるという点では変わってまいりましたけれども、首都圏、近畿圏と中部圏とで内容的には変わらない。そこで、とりあえず――とりあえずというと語弊がございますが、いまの首都圏、近畿圏でこしらえました財政特別措置のレールに中部圏も乗せていこう、こういうことを考えておるわけでございます。しかし、根本的に内容が変わってくるとか、国と地方の仕事の分担関係が変わりますとか、あるいは事務の受け持つ度合いが変わってくる、負担の受け持つ割合も変わってくるということになりますと、この財政上の特別措置もやはり変えてかからなければならないということは、将来、問題としてそういう制度的な大きな変更があれば出てくるかと思いますが、現在のところは首都圏、近畿圏で行なわれておりますところの財政上の措置に組み込むということが適当ではないかと考えておるわけでございます。
  162. 阿部憲一

    ○阿部憲一君 圏域行政は圏域という地域の行政であるがゆえに、当然その地域住民の意思に基づかなければならないことと思います。先般、竹田委員からもこの地域住民の意思というものについての御質問がありましたけれども、現在の地方開発協議会などの構成を見ましても、形式的には地元の意見を反映するようなことになっていますけれども、私はもっと住民の意思を尊重する上から、直接に基本計画の策定に参加させるような方法を法律的にも打ち出すべきではないか、こういうふうに思いますがどうでしょう。すでに基本計画もできておるわけですから、そういった意味で運用上どのように考慮してきたか。また今後の運用上についてのお考えを承りたいと思います。
  163. 小林忠雄

    ○政府委員(小林忠雄君) 法律上の制度といたしましては、先ほど御説明いたしましたように、地方協議会を通じて関係公共団体の意見をくみ上げる。と同時に、それぞれの建設計画をつくります際には、関係市町村の意見を聞いているわけでございます。で、これは法律上要求されているのは以上のとおりでございますけれども、実際の末端の市町村等の運用を見てみますと、場所によりましては市町村の全員協議会へはかるとか、あるいは部落ごとに説明会をするとかいうようなことをやっている市町村もあるようでございます。ただ、中部圏計画とか、この区域の建設計画というのはかなり広域計画でございまして、個々の問題にはわりあい触れておらない点がありますので、制度的にはやはり現在程度で適当なのではなかろうかと思います。ただ、これを受けまして、個々の具体的の土地利用なり施設計画をぴしゃりときめますのは、これはそれぞれの市町村の都市計画でございまして、これは新しい都市計画法によりまして、計画を決定いたします際に説明会をやるとか、あるいは場合によりましては公聴会をやるというような手続がこの下位の段階にあります。都市計画の段階になりますと、法律上そういうような手続がきめられているわけでございます。
  164. 阿部憲一

    ○阿部憲一君 次に、都市計画法の施行との関連をお伺いいたしますが、昨年施行されました都市計画法におきましては、「無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため、都市計画区域を区分して、市街化区域及び市街化調整区域を定める」こと、すなわち線引きを行なわなければならないことになっておりますが、現在すでに公聴会も終わったところもあるようですし、また依然として難航してめども立たないというようなところもあるように承っております。この線引き作業は全国的にどのような状況になっておるか。一応七月ぐらいまでに手続を終わりたいとの目標で急いでいると聞いておりますけれども、この見通し等もあわせてお伺いしたいと思います。
  165. 大富宏

    ○説明員(大富宏君) 市街化区域及び市街化調整区域の都市計画は、まあ新都市計画法の眼目でございまして、御承知のとおり、大都市及び大都市周辺の人口集中の激しいところ、スプロールの激しいところ、そういうことで首都圏、近畿圏、中部圏、三大都市圏、それから新産都市、工業特別区域、十万以上の市、そういうところ八百八市町村について区域区分の作業を行なっているわけでございます。当初の目標といたしましては、スプロール防止は非常に国家的にも問題のあるところでございますので、早くひとつ区域区分をやるということで四十五年の三月の目標を立てまして、都道府県を指導してまいったわけでございますが、何ぶんこの区域区分という制度は、新都市計画法で初めて導入されました新しい制度でございます。しかも、この作業の結果は非常に地元住民の利害に密接な関係がある。そういうことで、法律上は必要な場合は公聴会というようなことを書ていございますけれども、この区域区分の作業については必ず公聴会を開くように、それから地元住民への説明会、調整ということに非常に慎重な配慮を加えておるわけで、現在、当初掲げました目標からはかなりおくれているわけでございますけれども、現在時点で、手続上眼目となります公聴会手続を完了している都道府県が十五県ございます。それから公聴会の日にちを公示しまして、三月中に公聴会が終わることが確実な県が五府県ございます。以上二十府県が大体三月末までには公聴会を終わることになっております。その他の府県につきましても、この二月、三月、一番肝心なときにちょうど各都道府県議会の開会がございますので、若干作業がおくれるわけでございます。したがいまして、四月早々から下旬にかけて全国的に公聴会開催が見込まれる。で、新都市計画法の施行のちょうど一周年というものが六月になるわけでございますけれども、六月末では大半の府県でその計画決定が終わるだろう、かように思っております。
  166. 阿部憲一

    ○阿部憲一君 そうすると、大体御予定に多少おくれているという程度でございますか、現状は。
  167. 大富宏

    ○説明員(大富宏君) 当初の四十五年の三月末という目標からいたしますと、多少おくれている実情でございます。
  168. 阿部憲一

    ○阿部憲一君 それでは最後に大臣にお伺いしますけれども、この基本の法律を四十一年に可決したときに委員会において附帯決議がつけられていたと思いますけれども、それを説明していただきたいと思います。
  169. 長野士郎

    ○政府委員(長野士郎君) いまのお話は、四十一年の六月の参議院の地方行政委員会における附帯決議だと思います。その内容は三つ主たるものがございまして、一つは、「首都圏、近畿圏の整備計画等については、早急にこれを策定又は調整するとともに、これが実施について最も効果のある推進態勢を確立する」、第二番目が、「首都圏近畿圏における産業及び人口の集中防止について適切な対策を立てる」、三番目が、「財政上の特別措置は、なお、不充分であると認められるので、今後、対象事業の範囲の拡大、国の負担割合の引上げ等につき引き続き検討し、実情に即して改善に努めること。」、こういうことに相なっております。で、その附帯決議との関係でございますが、対象事業の範囲につきましては、そういう御趣旨もありまして、事業の規模とか事業の普遍性等をもにらみ合わせて、必要に応じて範囲の拡大を今後とも検討してまいりたいということでございますが、四十二年の三月には政令改正によりまして、首都圏、近畿圏の近郊整備地帯の市町村の対象事業としては港湾整備事業が追加をされております。それから直接ではございませんが、間接的にはこれらの補助事業なり国の直轄事業に対する地方負担の軽減措置ということがこの財政の特別措置でありますが、そういうことで四十二年度から水源開発とか、広域にわたる上水道事業について新たに補助制度が設けられました。そういうこともありまして、これらについての地方債のワクの確保ということもあわせて考えていくというようなことで、これらの建設事業の円滑な促進もあわせて、よりよく講ぜられるようになったというふうに、間接的ではありますが、思っております。そういう事業をいたしますために問題になりますのは、公共のために必要な用地の確保ということでありまして、用地の確保につきましては、公共用地の先行取得ということが一番大切な問題になっておりますが、そういうものにつきましての公共用地の先行取得債も年々増額してまいっておりますし、それから、現在府県あるいは指定都市及び人口十万以上の都市を中心にいたしまして、宅地開発基金を設置することにいたしておりますから、そういう点で事業の振興に役立つというような措置は、直接あるいは間接に逐次充実の方向に向かって行っておるということを申し上げることができるかと思いますが、なお、この附帯決議の趣旨に従いまして、なお、今後とも検討を続けてまいるべきものだと思っております。
  170. 阿部憲一

    ○阿部憲一君 私の質問はこれで終わりますけれども、いま御説明があった附帯決議でございますけれども、この附帯決議を今回の改正につきましても尊重されまして、慎重に検討された上での改正であってしかるべきだと思いますが、この点についてひとつ大臣のお考え方を承りまして、私、質問を終わります。
  171. 秋田大助

    ○国務大臣(秋田大助君) ただいま財政局長から御説明がありましたが、さらに、今後におきまして本法案実施の段階におきまして十分実施効果等も勘案をいたしまして、御趣旨の充実徹底につとめて、必要があれば適当の措置を講じたいと考えます。
  172. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 それじゃ、いよいよ採決前になりまして、大臣に一、二問だけ、希望を兼ねてひとつ見解を聞いておきたいと思います。  私も、長い間の国会生活で、国土開発、地方開発等々の法律案に参加をしたわけであります。今度、中部圏のこの問題がいよいよ法律となるのでありますけれども、振り返ってみますと、開発関係の法律も相当たくさんある。私は記憶なかったんですが、ちょっと調べてみますと、新産業都市建設促進法、工業整備特別地域整備促進法、それから低開発地域工業開発促進法、産炭地域、その他首都圏、近畿圏、中部圏、それに国土総合開発、北海道、東北、北陸、中国、四国、九州、国会議員でもおそらく全部知っておる者がないほど法律がたくさんありますね。私は、それはいずれもそれなりの法律目的があると思います。全部がこれはむだであったとは私思っておりません。しかし、実際これだけの法律がはたしてどう運用されているかということを聞いただけでも、一日や二日――資料を整えて答弁されぬと私は答弁できないと思いますね。いま新産都市について阿部さんからお尋ねになったことについても、私は反駁する点は相当ありますけれども、きょうはそういうことは言いません。相当政府は力を入れて新産都市促進法をつくったわけなんです。いわゆる人口分散ということでつくられたわけなんです。しかし、人口分散になっておらないことはあなたも白状されたわけだ。しかし、これは根本的に一体どういう欠陥があるか、これをひとつ政府で一ぺん考えてもらいたいと思うんです。私は繰り返しますけれども、この法律目的は全部こんなものは何もなかったんだとは言わないんです。しかし、法律のある以上、それがどう動いておるか、それがどう効果があって、どうするのか、これをわれわれ考えなくちゃいかぬと思うんです。で、私はこの間、地方制度調査会で都市問題のときに、道州制の問題等で永野重雄さんとだいぶ論争もいたしました。経営者は経営者としてのいろいろの開発と申しますか、そういう地方制度について考え方を持っておられるようでありますけれども、私はそのとき言ったんでありますけれども、政府が法律をつくるというだけで私はこれは実行できない、私はそう見ておる。産業界、財界あるいは国民一般がその理解をしなければ、何一つ法律といったってそれは実際は効果があがらないと思う。国民がどう理解するかということが法律の使命だと、私はそう思っておる。それが実はいままであとの点検もされずに、つくったらつくりっぱなしです。もちろんこれは議員立法もありますから、政府だけの責任じゃありません、国会の責任と思いますけれども。今度は中部圏がいよいよできます。これについては私は簡単に理解して――先ほどから委員の方々の質疑応答の中で簡単に受け取れば、結局、起債の利子補給、それから補助金のかさ上げということだけ私は効果があるんじゃないかと思っているんです。ほんとうの根本的な中部圏の開発計画というものはどうすべきかということは相当問題があります。先ほども大臣の答弁の中で、いわゆる経済社会の発展が非常に急速であるから、それについていけないんだ、したがって計画も常に変えていかなきゃいけないので、首都圏の計画も実は事業計画も出ないんだという答弁もあったと思う。これはまあ自治大臣じゃなかったんですが。しかし、私はそれで責任をのがれるというわけにはいかないと思うんですよ。池田内閣が誕生した昭和三十五年でしたか六年でしたか、私はこの国土開発の問題で質問いたしました。そのときは、経済成長のいま出発しようという上がり坂のときでありましたけれども、私はそのときに――議事録見ていただけばわかりますけれども、ここ十年、二十年は相当日本の経済社会というのは変転しますよ、それに対応する社会資本はどうなっとるんですかと。そのときはほとんど高速道路もできておらなかった。これをどうするんだと言ってやったんですが、その点は十分考えなくちゃいけないということから、二、三年たってから社会経済発展計画ですか、そういうものが佐藤内閣になって出てきたわけです。そのときに初めて、いわゆる産業を中心とした経済発展計画でなくして、厚生面も入れたものが出てきたわけです。私は一歩前進だと思っております。まあそういうことで、私は政府はおそらく私が考えるようなことは知っておられたと思うんですが、先ほど申しましたように、各界の協力がないからできない。で、社会発展計画、あれは実はあの委員の方々はほとんど財界の大物ですよ。しかし、自分らはつくっとるけど、どれだけ協力しとるかということです。私は協力はしてないと思う。それは中にはやってるところもありますけれども、やっぱり事業の営利ということが主点でありますから、自分の会社がもうけなければ、そんな国に奉仕をしたような形で私は協力はできないと思うんですよ、いまの社会では。この点は私は実は松下幸之助さんともお話ししましたけれども、あの人は、とにかく過疎地帯に対する対策として、何か熊本へ、もうからないけれども向こうへ工場を持っていくんだ、鹿児島、熊本その他、過疎地帯に持っていくんだということを話されましたが、まあそれは一つの奇特な行為だと思っておりますが。したがって、私、政府にお願いしたいのは、それはそうはいきませんけれども、法律をつくった以上、これを国民に、また力のある方々にどう理解させるかという努力をしてもらいたい。法律をつくったら、ここで採決していま通ったらそれでおしまいだということでは私は困ると思う。それをどういうぐあいに国民にアピールし、どういうぐあいに国民に理解さすかということをやられたんですか。私はそれは「政府の窓」で見ております。「政府の窓」で、簡単に法律ができたときにいろいろ理解されるように出しておりますが、あれは一体国民の末端までいっておりますか。そういうことをやらずに、どんな法律ができても、関係者は補助金をちょっと上げるからと言って陳情に来られます。しかし、それなりで、その地域の住民、これはどう理解しているか。理解されていない。首都圏の問題もそうです。私はいま東京に住んでおります。首都圏整備法といっても、寄り合いで話しても、そういうことを知っている人は一人もおらない。それが現状です。したがって、いまの政治が貧困とか言われますけれども、われわれ国会でやっていることは、これをまじめに討論してつくった法律が、これがほんとうに動かないというのはだれの責任でしょうか。私も責任だと思います。しかし、つとめてわれわれはそれを理解するために寄り合いなんかで話しますけれども、一体、政府はどういうことでこれを国民に対して理解させるか。私は国民に理解さしてから法律をつくるべきだという主義です。しかも、できてからも理解さしていない、できる前はもちろんのこと、一部の人は、関係がある人は知っておりますけれども、その以外の人は知らない。特に中部圏については、今度、首都圏、近畿圏を通じてくると、私は大阪市で、近畿圏で役員をしておりますけれども、この問題ではたしてどれだけの効果があるか。私は非常に、あの法律ができるときはやかましく陳情を受けてやりましたけれども、その後はどうなったか。案外効果というものはない。しかも、政府はこれに対して相当財政援助をしております。したがって、私は国費をむだに使っておるとは言いませんが、もっと効果的にやる方法をどうしたらいいかということを一ぺん考え直そうと思って、朝からの各委員の熱心な、かつうがった質問を聞いておった。大臣はどういう立場で聞かれたか知りません。政府の委員の方々はどういう立場で聞かれたか知りません。私はそういう意味において過去ずっと十年間を反省しつつ聞いておった。したがって、いよいよこの法律ももうあと五分か十分すれば成立いたしますけれども、この中部圏の財政措置の法律ができた後でも、十分その点はひとつ政府の方々は反省をしてもらいたいと思います。特に関係当局、先ほど和田委員も質問されましたけれども、全く計画もない、根本建設大臣もただ陳謝するだけです。弁明するだけの答弁しかできないということは、一体、秋田自治大臣、どういうことですか。私はそういうふまじめな法律をつくりたくない。つくった以上は、どう運用して、どう生かしていくかということをまじめに考えなくちゃ、私は法律の価値がないと思います。そういうわけで、私は苦言を呈した言い方でありますが、これは私の希望であります。決して私は大臣をいじめたり、政府をなじったりする議論をしません。法律ができたら、これは政府の責任じゃない、国会の責任です。ここでわれわれは採決をして手をあげる。採決に手をあげるだけで、できる法律がどういう効果があるか、国民にどういう犠牲と利益があらわれるかという、このくらいの根性を持っていなければ、私は国会の役目はならぬと思っております。私はそういう意味において、苦言を呈したようでありますが、これは私自身に言い聞かしていることなんです。どうかひとつ秋田自治大臣、新大臣でございますけれども、この点は法律のできた後も十分その点を考えて法律を運用していただきたいということを私は述べますが、それに対する見解を聞いておきたい。
  173. 秋田大助

    ○国務大臣(秋田大助君) ただいま山本先生から、この法案の審議の最後の段階において適切な御意見の開陳がありまして、私といたしましても非常に共鳴を感じておるのであります。お話は二点あったと思います。第一点は、地域開発に関係する諸法令が、時代的に地域的にある程度、ことばは妥当を欠くかもしれませんが、それぞれの要請で思いつき的に出ているので、この間の整理統合を、ある程度脈絡をつける措置が必要ではないかということを示唆されておる。この点につきましては、先ほど財政局長からの答弁がございましたとおり、開発関係を調査する会議も政府部内にございますので、ここで十分検討し、その結論を得ますならば適当な措置を講じたい、また講ずべきであると考えておるわけであります。したがって、今日この中部圏の開発援助措置に関する法令が国会を通過いたしまして、われわれでも関係法令との関係において認識十分とはいえない点がある。いわんや国民の皆さまにおいては理解に苦しむところがある。また、法律の誕生自身も十分認識されないという場合もあろうと思う。これでは、せっかく法律をつくりましても、所期の効果をあげるにつきまして不十分といわなければならないと思います。およそ法律が国民の皆さまにも正しい認識と御理解とのもとに、その御協力、共鳴のもとに行なわれなければならないのは申すまでもないのでありまして、ことにこの法案においてはその感を深くいたします。したがいまして、これが国民の皆さまに深い認識と御共鳴を得るためには、従来にも増していろいろ正しい法律の内容を徹底せしめる措置を政府においてとるべきである。従来ラジオ等におきましてその措置を講じておりますが、この法案通過の暁には、ただラジオ、音声放送ばかりでなく、テレビというような非常に有効な、また強力なマスコミルートを通じまして、この法律の告知、内容の普及徹底をはかることも一つの有効な方法ではなかろうかと思います。これらにつきましても、御趣旨を体して遺憾なき措置を講じていきたいと考えております。
  174. 山内一郎

    ○委員長(山内一郎君) 他に御発言もなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  175. 山内一郎

    ○委員長(山内一郎君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより討論に入ります。  御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御意見もないようでございますが、討論はないものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  176. 山内一郎

    ○委員長(山内一郎君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  首都圏及び近畿圏の近郊整備地帯等の整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  177. 山内一郎

    ○委員長(山内一郎君) 総員挙手と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、本院規則第七十二条により報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  178. 山内一郎

    ○委員長(山内一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時二十九分散会      ―――――・―――――