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1969-02-18 第61回国会 参議院 石炭対策特別委員会 3号 公式Web版

  1. 昭和四十四年二月十八日(火曜日)    午前十時八分開会     ―――――――――――――    委員の異動  二月十八日     辞任         補欠選任      森 元治郎君     小柳  勇君     ―――――――――――――   出席者は左のとおり。     委員長         阿具根 登君     理 事                 鬼丸 勝之君                 川上 為治君                 小野  明君                 藤原 房雄君     委 員                 伊藤 五郎君                 石原幹市郎君                 剱木 亨弘君                 西田 信一君                 二木 謙吾君                 松平 勇雄君                 米田 正文君                 大矢  正君                 小林  武君                 小柳  勇君                 原田  立君                 片山 武夫君    国務大臣        通商産業大臣   大平 正芳君        労 働 大 臣  原 健三郎君    政府委員        通商産業政務次        官        植木 光教君        通商産業省鉱山        石炭局長     中川理一郎君        通商産業省鉱山        保安局長     橋本 徳男君        労働省職業安定        局長       村上 茂利君    事務局側        常任委員会専門        員        小田橋貞寿君    説明員        通商産業省鉱山        石炭局石炭部長  長橋  尚君     ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○理事の辞任及び補欠選任の件 ○当面の石炭対策樹立に関する調査  (昭和四十四年度石炭関係の施策及び予算に関  する件)  (住友石炭鉱業赤平炭鉱のガス突出事故に関す る件) ○派遣委員の報告     ―――――――――――――
  2. 阿具根登

    ○委員長(阿具根登君) ただいまから石炭対策特別委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。 本日、森元治郎君が委員を辞任され、その補欠として小柳勇君が委員に選任されました。     ―――――――――――――
  3. 阿具根登

    ○委員長(阿具根登君) この際、おはかりいたします。大矢君から文書をもって、都合により理事を辞任したい旨の申し出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 阿具根登

    ○委員長(阿具根登君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ―――――――――――――
  5. 阿具根登

    ○委員長(阿具根登君) この際、理事の補欠選任を行ないたいと存じます。理事の選任につきましては、先例により委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 阿具根登

    ○委員長(阿具根登君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に小野明君を指名いたします。     ―――――――――――――
  7. 阿具根登

    ○委員長(阿具根登君) 当面の石炭対策樹立に関する調査を議題といたします。  まず、石炭対策について通商産業大臣の所信を聴取いたします。大平通商産業大臣。
  8. 大平正芳

    ○国務大臣(大平正芳君) 第六十一回通常国会における石炭対策特別委員会の御審議をいただくに先立ち、私の所信の一端を申し述べたいと存じます。  申し上げるまでもなく、わが国石炭鉱業は、現在深刻な局面に立たされておりますが、石炭行政を担当しております私といたしましては、その責任の重大さを痛感しており、石炭鉱業の再建のため最善の努力を払ってまいりたいと考えている次第であります。今後の石炭対策といたしましては、昨年十二月の石炭鉱業審議会の答申の趣旨を尊重し、先般の閣議決定の線に沿って、再建のための助成策、体制の整備、労働対策の推進、保安対策の強化、閉山対策の改善、鉱害処理の推進及び産炭地域振興対策の強化などの施策を推進してまいる所存であります。  具体的には、第一に、石炭鉱業の再建のための助成策として石炭企業に対し、総額一千億円程度の再建交付金を交付するとともに、現行安定補給金制度の拡充及び石炭鉱業合理化事業団による無利子貸し付け制度の拡大を行なう所存であります。  第二に、石炭鉱業の体制整備につきましては、石炭企業があくまでその自己責任に徹し、経営の刷新、合理化につとめることはもとよりでありますが、石炭鉱業全体としての合理化をはかるため、鉱区の再編、調整、流通の合理化などを重視し、地域の実情に応じて体制整備を進める必要があると考えます。このため政府としても石炭鉱業審議会の中に合理化体制部会を設置し、鋭意具体策の策定を進めるとともに、必要に応じてその実施を勧告し、その実効を確保してまいる所存であります。  第三に、労働対策につきましては、今日の石炭鉱業をめぐる労働条件、労働環境にかんがみ、住宅の改善、離職者に対する退職手当の充実等をはかるなど、石炭鉱業の雇用の安定には特に配慮することといたした次第であります。  第四に、保安対策につきましては、石炭鉱業における保安の重要性にかんがみ、中央鉱山保安協議会の答申の趣旨を尊重して、経営者のこれに取り組む姿勢を確立するよう指導してまいる考えであります。同時にガス抜き、密閉補助金制度の創設等、保安対策の強化をはかってまいりたいと考えております。  第五に、閉山対策につきましては、今後ある程度の規模の炭鉱の閉鎖が起こることはやむを得ないという状況にかんがみ、その影響を軽減するため、閉山交付金制度の改善等所要の措置を講ずるとともに、鉱害対策の推進、産炭地域振興対策の強化につとめてまいる所存であります。  これらの施策の実施につきましては、予算面においては、石炭対策特別会計として約八百八十四億円を計上するとともに、所要の立法措置を講ずることとし、これらにつきまして、本国会において御審議をいただくこととしている次第であります。  本特別委員会は、従来から石炭対策につき熱心に御審議をいただき、また心強い御指導御鞭撻をいただいておりますが、何とぞ今後とも委員各位の深い御理解と御支援をお願いする次第であります。
  9. 阿具根登

    ○委員長(阿具根登君) 続いて、昭和四十四年度石炭関係予算の説明を聴取いたします。中川鉱山石炭局長。
  10. 中川理一郎

    ○政府委員(中川理一郎君) お手元に横書きの数字の資料で、石炭対策特別会計予算総表という資料と、これまた横書きの一枚紙でございますが、財投関係の資料、それから石炭関係予定法案という縦書きの一枚紙があります。三部お届けしてあるはずでございます。御確認いただきましたならば、まず予算総表について概略御説明をいたしたいと思います。  ただいまの大臣の所信表明にもございましたように、この表の一番最後、三ページをごらんいただきますと、四十四年度予算案ということで御審議をお願いいたすことになっております石炭対策特別会計の四十四年度予算額総額は、八百八十四億五千三百四十六万八千円でございます。四十二年度、四十二年度等の五百六十一億、五百九十六億に比べまして、あとう限りの必要額の計上もいたしたわけでございます。事項別に第一ページから御説明をいたしたいと思います。  第一は、石炭鉱業生産体制改善対策でございますが、これは主たるものが坑道掘進費等の補助金でございまして、四十一億六千八百万円を計上いたしておりまして、前年度よりも減額をいたしておりますが、主として補助体系の中心を安定補給金に置きましたためでございますので、これら総合的に御理解をいただきたいわけでございます。 第二に、石炭鉱業経理改善対策でございますが、このうちの主たるものは、まず一番最初にございます元利補給金、これは第一次の一千億円の肩がわり分の継続に関しまして、四十四年度中の必要額百十二億円余を計上いたしたのでございます。その次に再建交付金とございますのは、今回の新対策によりまして、四十四年度から実施いたします元本ベース一千億円の再建交付金にかかわる四十四年度分の金額でございますが、これにつきましては初年度だけ半年分ということで計上いたしておりますので、三十六億六千八百十八万円ということに相なっております。これは四十五年度以降は約倍の額に相なるわけでございます。それから御承知の安定補給金の大幅増額に中心を置きまして、四十三年度二十三億円の安定補給金を百二十億四千九百九十万円ということで大きく計上いたしたわけでございます。これをどのように渡すかは、この備考のところのはこでくるんであるところをごらんいただきたいのでございますが、原料炭と一般炭とに分けまして、かつ大手と中小に分けまして、再建交付金の交付を受けるものと受けないものとの間に格差を設けまして、ここに書いてあるような仕組みにいたしたわけでございます。大手について言いますと、再建交付金の交付を受けるものの原料炭は三百五十円、一般炭百五十円、再建交付金を受けないものが原料炭五百円、一般炭三百円、これに対しまして、中小にはそれぞれ上乗せをいたしまして、再建交付金の交付を受けるものは原料炭で四百円、受けないものは六百円、それから交付を受けるものの一般炭が二百円で、受けないものが四百円、こういうことで再建交付金の交付を受けない中小炭鉱につきましては六百円、四百円、こういうことで、大手のこれを受けないものに対して百円の格差をつけた次第でございます。  次に第二ページに入りまして、石炭鉱業合理化事業団の出資でございますが、四十四年度におきましては百三億六千万円というものを計上いたしまして、ほぼ四十三年度額の倍額を計上いたしております。これは御承知のとおりに毎々御説明しておりますが、後ほどもつけ加えます開銀を中心にした長期の設備融資というものの主力を右理化事業団に移すということに考え方を変えた結果でございます。償還金と合わせまして、融資規模としては百五十億円程度の融資が実行できると考えております。  次に、需要確保対策でございますが、増加引き取り交付金は、石炭の電力向け、鉄鋼向けの対象数量に若干の減少があると見ておりますので、金額は六十一億六千二百万円と今年度より少なく計上いたしておりますが、四十二年度、四十三年度若干余ったというような結果もございまして、修正をいたしたものでございます。なお、電発のための火力発電所建設のための出資は、四十四年度は二十億出資を予定しておりまして、これによりまして電発向けの火力発電所建設のための出資は終了いたすことに相なっております。  保安対策につきましては、先ほどの所信表明にもございましたように、四十三年度に比べまして、大幅の十六億七千万円余の予算を計上いたしております。備考に書いてございますように、石炭鉱山の保安確保費約十四億円、補助率三分の二、及び放置坑口閉塞対策費といたしまして、三年計画の初年度分として三百四万円、いずれも新規のものとして計上をいたしております。  炭鉱整理促進費補助でございますが、これは先ほどの所信表明にもございました閉山交付金の単価を増額させる改善というものをいたしまして、平均トン当たり三千三百円程度のものとして改善をいたすことにいたしております。かつまた、企業ぐるみの閉山の場合の特別交付金といたしまして、超過債務の一定限度の補助を考えておりますために、四十四年度では百五億三千五百六十九万四千円という額を計上いたしております。  鉱害対策につきましては、本年度の約七十八億円に対しまして、百六億三千九百八十三万五千円という規模を想定して予算額を計上いたしております。復旧事業の規模としては約百十億円で、まだという感じでございます。鉱害事業資金の補助金が八十億八千万円、鉱害事業団への出資が十五億円、かようなことでございます。  産炭地域振興対策につきましては、三ページでございますが、四十三年度の約三十三億円に対しまして、ほぼ倍に近い五十六億九千八十九万六千円を計上いたしております。うち振興事業団に対する出資が四十一億円、今度新しい政策としていたします産炭地域振興臨時交付金、これは終閉山のありました市町村を中心としての財政援助でございます。直接補助といたしまして、総額十億円を新たに計上いたしております。四十一億円の事業団出資は融資及び土地造成事業を大幅に拡大したいということでございます。  次の事務費は別にいたしまして、十番の炭鉱離職者援護対策でございますが、これまた本年度の五十億円に対しまして七十六億円という額を計上いたしておりますが、備考にございますように、産炭地域開発就労事業という新しい事業で約二十五億円を想定いたしておりますので、それを除きますと、大体今年度並みということでございます。この新しい事業に大きな期待を労働省等もおかけになっているわけでございます。  なお、若干の予備費を計上いたしまして、総額八百八十四億円ということで特別会計の設定をいたしたわけでございます。なお、これにつきましては、諸委員御承知のように、四十四年度の原重油関税収入でもってこの八百八十四億円は当然にまかない切れないわけでございまして、この分は五年間平均をいたしますと、大体まかなえるということで、収入予想の上に立って、大づかみに五年間約四千億円という見当をつけておるわけでございますが、初年度、二年度は収入に不足をいたしますので、これにつきましては、後ほど御説明をいたします改正法律案の一つとして、特別会計法の延長の用意をいたしておりますが、その際に新たに借り入れ規定を起こすというようなことで対処いたすということで、事務的に手配を終わっております。  次に、昭和四十四年度の石炭関係の財政投融資でございます。先ほど申しましたように、開発銀行の融資を合理化事業団に移すことを主体に考えておりますが、審議会の答申の趣旨も尊重いたしまして、開発銀行におきましても、なお応分の協力をしてもらうということにいたしておりますので、特ワクとしての計上はいたしておりませんが、備考にございますように、「その他」ワクにおいて石炭鉱業に対する融資を続けるということで、額の確定はいたしおりませんけれども、ケース・バイ・ケースで開発銀行から融資を受けるようにいたしております。その際の利率は従来どおり六・五%の特利で続けるのでございます。なお産炭地域振興事業団につきましては、先ほどの予算と対応いたしまして、四十四年度六十億の融資をいたします。これは事業団の融資と土地造成事業の拡大をはかるとともに、新たに事業団造成団地への取りつけ道路の早期整備のための関連公共施設整備費等を設けたわけでございます。  石炭鉱害事業団に対しましては、石特会計からの出資の十四億円に振り替えましたので、四十四年度は計上を取りやめてございます。石炭鉱業合理化事業団につきましても同様でございます。以上財投の御説明でございます。  次に縦書きの資料といたしまして、第六十一回国会提出石炭関係予定法案というのがございます。これは通産省、当省関係のものだけを書いておりますが、補足させていただきますと、石炭の新しい対策に必要となる提出予定案はこのほかに二つございまして、一つは大蔵省関係のいま申しました特別会計法の延長とそれに関連する改正でございます。もう一つは労働省のほうからお出しいただく予定になっております離職者関係の法律の延長と一部改正、あわせて六本の法律改正を新しい石炭対策を実施する上に必要であるということで、いま政府部内で準備をいたしておるところでございます。ここにお書きしております当省関係の法案につきまして、要点だけが記載されておりますので御説明いたしますが、まず第一に石炭鉱業合理化臨時措置法の一部を改正する法律案でございますが、これは石炭鉱業を営む企業が解散する場合に、債務の種類に応じて算出した額の交付金、これを石炭鉱山整理特別交付金と呼んでおりますが、先ほど申し述べました企業ぐるみで解散をする場合たいへんな債務超過が予想されますので、通常の一般交付金をもってしては円滑なる処理ができない、地元の商工業者あるいは従業員に非常に迷惑をかけるということを危惧いたしましてつくりました制度でございます。これを交付する制度を設ける等の措置を講ずるための改正が中心でございます。  第二は、石炭鉱業再建整備臨時措置法の一部を改正する法律案でございます。要旨に書いておりますように、今回再建交付金を新たな政策として考えております。通商産業大臣が認定した再建整備計画に従って石炭鉱業を営む企業に対しまして、金融債務及び賃金債務を返債するための資金として再建交付金を交付するというこの新しい制度のための改正であるということが主眼でございますが、あわせて担保抜き制度についての条項、担保抜き規定を入れることにしております。先ほど大臣からもお話のございました通産大臣の勧告規定は合理化法の中に入れることにいたしております。  第三は、石炭鉱業経理規制臨時措置法の一部を改正する法律案でございますが、これはここに書いておりますように、先ほど御説明いたしました予算案でおわかりのように、石炭鉱業の安定補給金を大幅に増額をいたしますことにかんがみまして、同補給金の交付金の交付を受けている石炭会社の経理の明確化及び利益金の処分の適正化を期するために必要な措置を講ずるものでございます。  第四は、産炭地域における中小企業者についての中小企業信用保険に関する特別措置等の一部を改正する法律案でございます。これは御承知のように、産炭地域における中小企業者に対しての中小企業信用保険上の優遇措置、てん補率、付保率、保険料率、そういう三つについてございます特別措置の期限が切れますので、五カ年間延長いたしまして四十九年度まで継続させるという改正でございます。  なお、一の合理化法と二の再建整備法の改正は予算関係法案ということでございます。これは私どもの希望といたしましては、ぜひ先生方の御理解をいただきまして、予算と同時に決定をしていただいて、実施に移したいと考えておる次第でございます。これがおくれますと、私どもせっかく用意いたしましたことにつきまして、いろいろと問題が出てくる懸念がございますので、特に御理解と御協力をいただきたいと思うわけでございます。  簡単でございますが、御説明を終わります。
  11. 阿具根登

    ○委員長(阿具根登君) 次に、保安関係の予算の説明をお願いいたします。橋本鉱山保安局長。
  12. 橋本徳男

    ○政府委員(橋本徳男君) 御説明をいたします。一枚紙で鉱山保安関係の予算要求表というのがございます。これにつきましては、石炭局長からお話がございましたが、項目ごとに御説明させていただきます。  最初は保安技術の対策費でございます。これは御承知のように、毎年テーマをきめまして、これにつきましての技術的な側面を委託調査等によりましてやっておるのでございまして、四十四年度は山はね防止対策、それから最近問題になっておりますぼた山の法面流出防止対策というものをやっていきたい。四十三年度はガス突出に対する予防、それからあとは海底採掘についての基準をきめるための調査というものをやっておったわけでございます。  それから第二番目といたしましては、ぼた山の災害防止対策でございます。ぼた山につきましては、毎年計画的にそれを切り取り工事等をやって災害の予防につとめておりますが、四十三年度七ぼた山、それからすでに工事をいたしましたものの保全工事として十のぼた山について保全工事をやっておりましたが、四十四年度はこれを八ぼた山にし、十五のぼた山について保全工事をやるということで一億六千五百万円を計上いたしております。  それからその次に炭鉱保安専用機器開発費でございますが、これも毎年新しいテーマのもとに各種の開発を進めておるわけでございます。四十四年度は、山はね防止とか、あるいはガス炭じん爆発防止とか、あるいは坑内火災を早期に発見する、こういったための専用の機器開発につとめたいということで同額を計上いたしております。  それからその次に新規といたしまして、鉱業権者がいなくなったり、あるいは鉱業権者がおりましても能力がない、そういったところの放置されておるすでに休止の鉱山の坑口がございまして、これに最近子供が落ちるとか、あるいは猟師が落ちるといったようなことの災害が発生しておりますので、これは国と地元の県が協力いたしまして、国が三分の二、地元が三分の一の金を出しまして、三カ年で百八十六の坑口を閉鎖したいというふうなことで、初年度はさしあたり六十坑口の閉鎖を予定しておるわけでございます。  それからその次に救護訓練教育費でございますが、これは昨年まで、鉱山保安センターの設置費を計上いたしまして、昨年の十二月に施設が完了し、本年一月からその事業を開始しております。今年度分につきましては、四十三年度予算の一般会計におきまして九百万円の事業費を計上しておりますが、四十四年度からは年間を通じての事業費ということになりますので、四千十四万九千円を計上したわけでございます。  それから次に新規のものといたしまして、石炭鉱山保安確保費ということで十四億を新たに計上いたしております。そのおもなものは、備考にございますように、従来からやっておりまする保安の専用機器の整備拡充費に二億七千二百万というものを計上いたしまして、従来可燃性ガス自動警報機を中心にいたしましての四機種を計上しておりましたが、これを六機種に拡大すると同時に、補助率は従来三分の一でございましたけれども三分の二に引き上げる。それから従来はこれの対象が中小炭鉱だけでございましたのを大手も対象に引き上げたわけでございます。それから特にガス爆発等の防止対策といたしまして、鉱山のガス抜きを促進するということで新たに八億四千三百万円の補助金を計上したわけでございます。それからさらに自然発火等を防止する意味におきまして、密閉を促進するというふうな意味から三億一千万円の補助金を計上し、いずれも三分の二の補助ということでございます。  それ以外に七と八につきまして、七は先ほどのように施設関係でございまして、すでに完了いたしましたので、これは本年度はございません。それから八番目につきましては、第六の項目に吸収いたしましたので、これもゼロでございますが、すべて六の中にそういった問題を吸収して保安確保をはかっていきたいというふうに考えております。  簡単でございますが、以上でございます。
  13. 阿具根登

    ○委員長(阿具根登君) 次に、原労働大臣から、石炭対策について所信を聴取いたします。原労働大臣。
  14. 原健三郎

    ○国務大臣(原健三郎君) 石炭鉱業に関する当面の労働諸問題について一言所信を申し述べ、各位の御理解と御協力を得たいと存じます。  今後の石炭対策のあり方につきましては、昨年十二月に石炭鉱業審議会の答申と産炭地域振興審議会の建議を得て、さる一月十日に閣議決定をみたところでございます。労働省といたしましては、今回の答申の趣旨に沿って、石炭産業労働者の労働条件と福祉の向上を促進し、雇用の安定をはかってまいります。再建の過程でやむを得ず発生する離職者に対しましては、従来の経験を十分に生かして、援護対策を推進してまいりたいと存じます。このため、今国会に炭鉱離職者臨時措置法の有効期間を延長する等の改正法案の提出を予定いたしております。また、雇用失業情勢が著しく停滞的で、今後さらに悪化するおそれのある特定の産炭地域においては、新たに産炭地域開発就労事業を実施して、積極的に雇用安定対策を講じてまいります。  石炭鉱山における労働災害の防止については、労働省といたしましても、労働者保護の見地から重大な関心を寄せ、これまでも、通商産業省に対し、数次にわたって勧告を行なってまいりました。現在、石炭産業は、幾多の課題をかかえているのでありますが、労働者の安全の確保は、第一に措置すべき問題であります。今後とも、通商産業省との連係を強化して、石炭鉱山の労働災害の防止につとめてまいりたいと思います。また、一酸化炭素中毒症に関しましては、被災労働者に対して、健康診断を確実に実施する等、CO法の遵守に遺憾なきを期しているところであります。  賃金、退職金、社内預金等の賃金不払いの防止についても、かねてから努力してまいったところであります。しかし、現在なおかなりの不払い額が残っております。今後は、さきの答申による再建交付金制度あるいは閉山交付金制度の新設ないし改善により、賃金等の支払いの確保が一そう充実されるようはかってまいりたいと考えております。  以上、石炭鉱業における当面の労働諸問題について所信の一端を申し上げた次第であります。今後とも各位の御意見を十分拝聴して、行政の推進に力を尽くしてまいります。何とぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
  15. 阿具根登

    ○委員長(阿具根登君) 次に、労働省所管の石炭関係予算につきまして説明を聴取いたします。村上職業安定局長。
  16. 村上茂利

    ○政府委員(村上茂利君) 昭和四十四年度石炭対策特別会計予算案の概要について御説明申し上げます。  昭和四十四年度石炭対策特別会計予算労働省所管分の総額は約七十六億三千七百万円で、前年度五十億九千百万円に比し、二十五億四千六百万円の増額となっております。この予算におきます施策のおもな内容は、次のとおりであります。  第一は、石炭鉱業合理化により援護対策を要すると見込まれる人員は、昭和四十三年度分からの繰り越し要対策人員を含めて約一万六千人と見込まれ、これらの者については、炭鉱離職者就職促進手当の最高限度額を前年度より七十円引き上げて、七百二十円としております。また雇用奨励金、再就職奨励金などの単価の引き上げ、炭鉱へ再就職する者に対しての移住資金の増額をはかることといたしております。  第二は炭鉱離職者緊急就労対策事業であります。最近の雇用情勢を勘案し、吸収人員は前年度に比べ四百人減の四千七百人、事業費単価は前年度に比べ二百円増額し、二千五百円とすることといたしております。  第三といたしまして、以上のほか、新たに産炭地域開発雇用対策を積極的に推進することとし、産炭地域のうち、失業者の滞留が著しく、かつ地域の振興のための事業が緊要である地域について、公共事業の実施とあわせて、地域の振興及び労働力の積極的活用を目的とする産炭地域開発就労事業を実施することといたしまして、地方公共団体に対する補助金二十五億二千三百万円を計上いたしております。この事業の予算上の事業費単価は三千六百円であり、吸収人員は三千二百人、補助率三分の二、失業者の吸収率は七〇%、事業の実施は初年度は六月より実施する、こういう予定に相なっております。以上が労働省関係予算の概要でございます。  次に、近く国会提出を予定されております炭鉱離職者臨時措置法の一部を改正する法律案の概要につきまして申し上げます。  この改正法のおもな内容は二点ございます。第一点は、炭鉱離職者求職手帳の発給要件につきまして、法律上この求職手帳を交付する在籍者の在籍年月日を法律で規定しておりますが、現行法では昭和三十七年三月三十一日または昭和四十一年八月三十一日に炭鉱労働者であった者を対象といたしておりますが、今回新たに昭和四十三年十二月三十一日に炭鉱労働者であった者に対しましても休職手帳を発給できるようにその要件を追加したいというのが第一点でございます。  第二点は、現行の炭鉱離職者臨時措置法の期限は、昭和四十六年三月三十一日となっておりまして、この時点をもって廃止されることになっておりますが、今回の合理化計画の延長に伴いまして、この期限を三年間延長し、昭和四十九年三月三十一日とするということに改めたいというのが内容の第二でございます。  あと、附則等におきまして関係事項の整理をいたしたいと存じております。いわば、今回の合理化措置に伴います当然の規定改正ということでございまするので、御了承を賜わりたいと存じます。
  17. 阿具根登

    ○委員長(阿具根登君) ただいまの予算説明等につきまして、質疑のある方は順次御発言を願います。
  18. 大矢正

    ○大矢正君 石炭対策については、衆議院で法律並びに予算を通し議論が進められつつありますので、石炭問題に対する基本的な私の考え方、あるいはまた政府側の意見をこの場でただすことはやめたいと思います。そこで一つは、提出をされておりまする予算の内容について、事務的に二、三お尋ねをいたすことと、いま一つは、最近の石炭情勢についてお尋ねをしたいと思います。  まず、事務的な点でありまするが、第一は、予算の第四にありまする石炭需要確保対策の中の増加引き取り交付金でありますが、これは基準となる年次並びに基準となる数量があり、それを増加して引き取った分について交付金が支給をされるということになっていると思うのでありまするが、その基準の年次なり、それから基準の出炭、さらに引き取り数量に対する単価、これらの問題について御答弁をいただきたいと思います。  第二は、炭鉱整理促進費補助の中でありまするが、新予算として百五億円組み込まれておりまするが、これは過去における平均トン当たり二千四百円の閉山交付金を三千三百円に引き上げるということでありますが、この百五億円の予算の中で、この三千三百円程度に見合う閉山交付金の予算総額は幾らになるのか、そしてその根拠は具体的にどういうようになっておるのか。同時に企業ぐるみ閉山の場合には特別交付金を交付するとなっておりまするが、この特別交付金の予算の総額は幾らなのか、これが第二点です。  それから第三点は、産炭地振興対策に関連をして、産炭地域の自治体に交付をする財政援助の十億円についての配分でありますが、これはどういう根拠のもとにどういう基準をつくって交付されようといたしておるのか。たとえば過去における閉山、過去における鉱害の処理、こういうことを基準として交付をするということになりますると、前向きの石炭対策にはならないということになります。しかし、また反面にはこれから出るであろう出炭等を基準にして考えるということになりますると、過去に大量の閉山をかかえた市町村がこれまた財政的に問題が残るということになると思うのでありまするが、この十億円の交付する基準となるものが何なのか、お答えをいただきたいと思います。以上です。
  19. 長橋尚

    ○説明員(長橋尚君) ただいまの御質問でございますが、まず第一点の増加引き取り交付金でございます。この点につきましては、来年四十四年度におきます基準引き取り量を何万トンと鉄鋼、電力それぞれについて考えるか、そういった点につきましては、年度当初までにさらに実勢をよく見きわめまして、きめることになっております。それから増加引き取り量に対します単価は従来どおりの単価で考えております。この場合にトン当たり鉄鍋は七百円、電力の場合は後刻正確なことを申しますが、千五十円だったかと思います。  それから第二点の閉山交付金の内訳につきましては、まことに恐縮でございますが、いま資料を取り寄せておりますので、後刻お答えさしていただきたいと思います。  第三点の閉山市町村に対します財政特別援助の十億円の配分につきましては、ただいま大蔵省、自治省等関係方面と相談中でございまして、まだ結論を得ておりませんが、御指摘の過去の閉山を見過ぎれば、また非常にうしろ向きのものになってしまう。また全然見ないということでは、まだ過去の落ち込みの回復過程にある閉山市町村に対しての扱いとして必ずしも適当でないというふうな問題がございまして、その辺のかね合いをどこに求めるかが一つの相談の中心点になっております。
  20. 大矢正

    ○大矢正君 政務次官にお尋ねをします。これは事務的な問題ではなくて、当面をする問題に関連をする問題であります。もし政務次官のほうで答弁することが適当でないと思われたならば、局長でもけっこうでありますが、政府は答申に基づいて新石炭対策と銘打って法律並びに予算措置を国会に提出をされている。そこで、私はかりにこれからの国会の運営のいかんにもよりまするが、予算が通過したが法律が通らないという段階において、新石炭対策というものは実際にこれを施行するつもりなのかどうか、実施をするつもりなのかどうかということなんであります。私は少なくとも新石炭対策というものは、一つには法律、一つには予算、これに盛り込まれているものでありますから、あくまでも車の両輪であって、片方の予算だけが通ったから新石炭対策というものが実施をされるというものではなくて、予算と法律と同時に成立した時点において新石炭対策というものが実施をされるものであるという考えを持っておりますが、私のこの考えが正しいかどうか、お答えをいただきたいと思います。
  21. 植木光教

    ○政府委員(植木光教君) 先ほど局長から予算案の御説明を申し上げました最後に申し上げましたように、予算が通りました時点で法律もぜひお上げいただきたいと申し上げましたのは、いま大矢委員からお話がありましたとおりでございまして、予算だけが通りましただけでは、安定補給金以外につきましては実効をあげ得ないわけでございます。したがって、法律をぜひ成立させていただきたいのであります。
  22. 大矢正

    ○大矢正君 まあ仮定の話でありますが、三月ないしは四月の初旬に予算がかりに通ったとしても、石炭関係法案というものが衆参両院を通過しない限りにおいては、新石炭対策の実行はできないという解釈を私はとるのが当然だと思います。なるほどあなたがおっしゃられるとおりに、補給金のようなものはあるいは法律の改正を必要といたしませんから、予算措置だけで実行でき得るということは、考え方としては成り立ちますけれども、実際の新石炭対策の実施ということになりますると、私はそうはいかないのではないかと政治的に考えるわけであります。  そこで、重ねてお尋ねをいたしまするが、閉山に関連をしていろいろな問題が最近起こっているようであります。ごく最近の新聞の報道するところによりますると、明治鉱業が通産省に対して、企業ぐるみ閉山をする際におけるこの予算面、法律面から、また行政面からどのような措置が講じてもらえるだろうかという話し合いが持ち込まれたということになっております。それは真偽のほどは確かでありませんが、しかし、これは明治鉱業だけではなしに、他にも二、三すみやかにそういう話が通産省に持ち込まれる気配があるように私自身も感ずるわけであります。そこでお尋ねをいたしまするが、これはいま私が申し上げました予算と法律が通った時点における議論もあると思いまするが、地域社会、それからまた他の山に対する影響も非常に甚大な問題であります。新石炭対策がいまだどうなるか論議もされていない段階の中で、会社が企業ぐるみ閉山をするとか、あるいは閉山交付金をどの程度もらえるだろうかというような話が進むということは、非常に私は問題だと思うのです。そこで新聞に報ぜられているようなことが事実であるのかどうか。事実であるとすれば、それに対処する政府の方針というものが何であるのか、少なくとも新石炭対策が、あるいはそれに伴う予算なり法律なりが国会で議論をされない段階の中で、こういうことが公にされるということ自身が私は問題があると思うのです。この際お伺いしたいと思います。
  23. 植木光教

    ○政府委員(植木光教君) ただいまお話がありましたように、明治鉱業の責任者が、大臣のほうに対しましていろいろ御相談があったことは事実でございます。大臣から事務当局に対しまして、明治鉱業について行政面でできる限りの御協力をするようにということを指示はいたしましたが、まだ新しい石炭対策ができていない、成立していない現況でございますので、現在のできます範囲内においてのいろいろな御相談を事務当局が受けているというような状況でございます。詳しいことは局長から申し上げます。
  24. 中川理一郎

    ○政府委員(中川理一郎君) ただいま政務次官から御答弁申し上げましたように、先ほど御説明いたしました合理化法、再建整備法の一部改正は、まだ実は提案理由説明もいたしていない状況でございますので、とりあえずのところ、改正の趣旨だけを御説明いたしたわけでございますが、実はきのうの次官会議、きょうの閣議というスケジュールで政府案としての確定を急いでまいりました。その間におきまして、改正条項その他も相当広範なものでございまして、相なるべくは関係者にとって実行が可能であり、政策のねらいが円滑に実施できるようなものとして、私ども法案を用意いたしたいわけでございますので、その立場から政府部内でいろいろと検討をいたしておったわけでございますが、やはり実施する側の、企業側の意見というものもある程度聞いておかなければいけないと、こう思っておりました際でございまして、事務的には二、三連絡をとりながら、こういう考え方で政府は考えてみたいんだが、実際問題として、何か役所だけで考えていっても、それは株主総会の関係でできないとか、実際問題として債権者との関係で話がつかないというような実際問題がありはしないかということは、絶えず気になっておりますので、いろいろと相談をしてきたのでございます。  その過程におきまして、これは経過的な問題でございますが、私どもが、どうもこういう考え方にならざるを得ないと思っておりますものにつきまして、企業の側では、ある条項について、ここはやはり実際問題としてこういうふうな措置をとってもらわないとうまくしのげませんという話もございましたので、そういうものを参酌しながら、実は法案そのものと申しますよりも、政・省令段階の問題が多うございますけれども、法案作成についての政府部内の意見統一の場合でも、政・省令の段階まで含めましたものをやはりおおよその見きわめをつけておかなければいけませんので、いろいろと相談をしてまいったのでございます。  ただいまお話しのございました明治鉱業のケースもそれと同じようなことでございまして、私ども事務的に連絡をとっておりました事柄について、会社の責任者から特に大臣に二、三の希望が伝えられたということでございます。御承知のように私どもは、やはり政策のねらいとそれに則しました法案の準備をいたしておるわけでございますので、それらの中身というものを可能な限り実際的なものにいたしますために、以上のような連絡をとっておるわけでございますから、あくまでこれは内部的なものでございまして、個々の企業がどんなふうに判断するかということは国会で御審議を受けて、政策がはっきりいたしました上で決定されるべきものであることはお説のとおりでございまして、軽々しくこれが外部に漏れるようなことになっては、せっかくの政策のねらっているものと反しまして、不安と動揺が起こるだけで、これはきわめて好ましくないんではないか、今後も慎重に配慮をいたしていくつもりでございます。
  25. 大矢正

    ○大矢正君 私はいまの問題は、いずれ近い将来出てくる問題ではあろうと思いますが、きょうの段階では強く希望意見だけを述べておきたいと思うのであります。それは、国会に提出されるものは予算であり、そうして法律ではありまするが、しかし、われわれが審議しようといたしておりまするのは、新しい全体を含んだこの石炭対策であります。したがって、閉山問題その他も法律にあるないにかかわらず、新石炭対策の一環として行なわれる内容のものでありとすれば、私は少なくとも国会である程度の議論が進んだとか、せめて衆議院段階でも法案が通過したとか、予算が通過したとかいう段階でそういう話が出るならばいざ知らず、まだ法律の提出もしていない段階からこういうようなことが新聞にでかでかと出る。それも一紙だけではない、数多くの新聞にそういう内容が出るということはまことに遺憾なことであって、まあきついことばで言えば、だれがやったかわからぬが、われわれに言わせれば不謹慎だと考えざるを得ないような気持ちです、今日はっきり言って。ですから、政府におきましても、新石炭対策というものが大量の閉山を伴うのではないかという不安をわれわれは持ってはおりましたが、それがあたかも現実になるような印象を持たれてはいけないと思いまするし、たとえば新石炭対策というものの全部ではなくても、部分的にいいところがあったとしても、そういう閉山というものが引き続いて大量に出るというようなことになったら、賛成したくたって賛成できないということになってしまう。これは十分石炭局長も次官もおわかりのことだと思う。したがって、今後このようなことがないように、そうして、新石炭対策がかりにどうなるかわかりませんが、仮定として成立をいたしたといたしますれば、その時点から論議を進めるようなことに私はしない限り、なかなかこれは国会の中でむしろ反発を招くことになりかねないと思いますので、十分なひとつ配慮を希望したいと思うのです。
  26. 小野明

    ○小野明君 関連。新聞にも大きく出ておりますから、われわれもまあ意外な感じがしておるわけですが、いま申し出ておりますのは、明治鉱業ということは次官もはっきりおっしゃったのですが、そのほかにどういうものがありますか。
  27. 中川理一郎

    ○政府委員(中川理一郎君) これは先ほど私申しましたように、どういうような法律制度になるのか、政府はどんな法律制度を考えておるのか、準備的予備的に企業側で勉強していきたいという意味での接触と、それから私どもが用意します法制が適当であるかどうか、立案者として意見を聞くという意味での接触をとっておるわけでございまして、そのことが即明治鉱業の場合に、会社が解散の決意をしたのではないかと、こういうふうにとられたのでございまして、これはまあ明治鉱業の場合はある程度明らかになったわけでございますが、もしこれを会社ぐるみの解散をするとした場合に、法制の適用その他について若干の質問があったり希望があったりしたということでございますが、その他の会社につきましても、私申しましたような予備的勉強という意味での接触はございますけれども、明らかな閉山、解散意思を私どもに公の立場で通告があるというような性質のものではございませんので、これは企業でございますから、当然に株主なり従業員なりと話し合った上で最終意思決定をされるものでございますので、予備的にもそういうものがあったというふうに御理解願うと、たいへん事態を見誤ることに相なるわけでございます。あくまで予備的な勉強を数社希望がありまして、御説明はいたしておりますけれども、それ以上のものではございません。
  28. 小野明

    ○小野明君 どうもおかしいですね。その新聞にははっきり閉山の申し入れ、打ち合わせをしておると、そういうことが書かれておったと思うのですよ。それには、局長はおっしゃらぬのですが、新聞には杵島、麻生産業、古河日尾、こういう名前もあがっておる。その点はいかがですか。
  29. 中川理一郎

    ○政府委員(中川理一郎君) 目尾は部分閉山としてだいぶ前から問題になっておるケースでございまして、これは会社側として意思決定をいたしまして、私ども話を聞いております。その他のものにつきましては、いまだいずれも予備的な勉強という段階を越えるものではございません。
  30. 小野明

    ○小野明君 予算審議の段階からすでにもう閉山の打ち合わせをするなんというのは、非常にこれは不見識だと思うのですが、結局従来の扱い方によりますと、二月十五日ぐらいまでが一応の期限であったように思います。そうしますと、この時点では旧法である。だからいま打ち合わせをされておるとすれば新予算の適用ではなくて旧法の適用になる。このように考えられるのですが、その辺の御見解はいかがですか。
  31. 中川理一郎

    ○政府委員(中川理一郎君) いろいろ問い合わせがございますのは、いずれも新制度についての勉強でございまして、当然に新予算、新制度の中での会社の進退というものについて一部に予備的な勉強が進められておると、こういうことでございます。
  32. 小野明

    ○小野明君 そうしますと、古河の目尾のほうはどうなのですか。
  33. 中川理一郎

    ○政府委員(中川理一郎君) 日尾のほうは、ただいままで御説明いたしましたところに即して申しますならば、一般交付金の二千四百円というものを三千三百円程度、これは平均額でございますから個々には違いますが、こういうものに改善する、改善された時点での閉山を会社では考えておる、こう理解しております。
  34. 小野明

    ○小野明君 そうしますと、そのほかは閉山の申し入れということではなくて打ち合わせ、こういうことですか。事実は閉山の申し入れということになるのではないのですか。
  35. 中川理一郎

    ○政府委員(中川理一郎君) これはあくまで私どもいままで国会に御提出しますまでは、内容の詳細を明らかにいたすわけにもいきませんし、また事実政府部内の意思としても、各省関係の協議が完全についておらない段階でいろいろなことを申し上げるわけにはいきませんので、審議会の答申以降、答申に書かれてある趣旨というものがどんなふうに予算化され、あるいは法制化されるのかということについては、これは企業といえどもわからぬわけでございます。したがって、四十四年度以降の会社の経営を考えております場合に一番はっきりしておりますのは、安定補給金等につきましては、ある程度のことがある時点で明確になってきたわけでございますけれども、それ以外はさほどきまってない、外部に詳細を公表し得ない状況にございます。そこで会社側としては、いわば勉強会という意味で石炭部としてはどんなことをおおよそ考えておるのか、これはもちろん条件づきでございまして、各省間の協議によって変わることもございますし、また国会の御意見によってはどうなるかわからないことでございますから、そういう留保づきではございますけれども、おおよそこんなものを考えておるということを企業側が勉強をしたいと、これに対しての接触が二、三あったと、こう御理解をいただきたいわけでございます。
  36. 小野明

    ○小野明君 いま申し上げた会社が新予算成立後に続々閉山申し入れと、こういう事態になるのではないかと私は見ておるのですが、この点の見通しは局長いかがですか。
  37. 中川理一郎

    ○政府委員(中川理一郎君) 先ほど先生があげられた会社名、これはいずれも私どもの感じではなかなか経営の容易でない会社であることはそのとおりでございます。ただ、いままで大臣からもいろいろお答えいたしておりますように、当該会社がどういうふうな決心をするか、どういう道を選ぶかということはあくまで企業側が考えることでございますので、私どもの立場として、四十四年度どうなるであろうということを、石炭鉱業全体としてのマクロでございますならばまた別でございますけれども、個別の会社について予測、予断を申し上げるということは適当でないと思いますので、公の席でございますので、ただいまの御質問につきましては、お答えをしないほうが適当なのではないかと考えております。
  38. 阿具根登

    ○委員長(阿具根登君) 本件についての質疑は本日はこの程度にとどめます。     ―――――――――――――
  39. 阿具根登

    ○委員長(阿具根登君) 次に、派遣委員の報告に関する件を議題といたします。  去る一月、当委員会が行ないました石炭対策の実情調査の派遣について報告を聴取いたします。まず九州班鬼丸君にお願いいたします。鬼丸君。
  40. 鬼丸勝之

    ○鬼丸勝之君 九州班の報告を申し上げます。  今回の委員派遣は、昨年十二月二十五日、石炭鉱業審議会が新石炭対策について答申し、それに基づき政府が去る一月十日石炭対策について閣議決定をいたしましたので、この答申並びにこれを尊重するという政府の方針に関し、現地の関係者から意見を聴取し、今後の石炭対策樹立について参考資料を得ようとするためでございました。九州班は一月十五日から四日間の日程で、主として十六、十七日の両日福岡通産局の会議室で各方面の意見を伺ったのでございます。派遣委員は阿具根委員長、米田委員、小野委員、須藤委員と私の五名、それに現地で劔木、原田の両委員並びに小柳、松本両議員が参加されました。  九州における石炭は歴史が古く、出炭規模も大きかったため、その興廃の関係するところきわめて広範かつ深刻なものがありますので、私どもは県知事をはじめ石炭業者、炭鉱に働く者、炭鉱をめぐる商工関係、教育関係、鉱害関係の団体等、十八の多くから御意見を伺ったわけであります。したがいまして、詳細にこれを報告することは時間が許しませんので、意見のおもなものをごく概略申し上げまして、お許し願いたいのであります。なお、懇談会に各方面から提出されました意見書、懇談内容の概略ノートなどは調査室に保管させておりますので、詳細はそれで御承知を願いたいと存じます。  御承知のように今回の答申は第四回目でございますが、いずれの関係者からも不満を訴えられているのであります。今回の懇談会では、その不満がいかなる点にあるかを表明してもらったことに意義があると存じます。  席上、いずれの方面でも、石炭鉱業の位置づけが欠けておることを訴えられました。第三次答申では五千万トン体制を打ち出しておりましたが、今回の答申ではこれに触れていないのが遺憾であると、亀井福岡県知事をはじめ業者、組合等の不満はまだしも、金融業界でさえも、この位置づけが明確でないので消極的にならざるを得ないと指摘しておりました。大方の希望としては、現行の線を維持し、また操業の継続、中小炭鉱を維持できる政策等を要望し、さらに日鉄有明の再開発を強く要望する向きもありました。もしも答申のままでは、管理炭鉱、中小炭鉱のほとんどが全滅し、これは佐賀県議会、市町村代表等でございますが、おそらくなだれ閉山、とめどなき縮小となり、炭鉱の主婦は子供の心配に何と答えてよいか迷うということでありました。  炭鉱でいま重大化しているのは労務者の確保難、その高齢化と若年労務者の離山ムード等でございます。天草のある無煙炭山では労務者がいないために閉山通告した例もあります。答申では、抽象的に労務者の確保の必要は唱えながら、具体策については見るべきものがない。また、保安を重視し、労務環境をよくすること、炭鉱労働の待遇をよくすること、こういう意見が出されました。また、石炭政策で退職金を七五%確保にとどめず一〇〇%確保にされ、労務者の安定をはかるべきであるという意見も出ました。保安につきましては、炭鉱の主婦たちが御主人を坑内に送り込むときに、無事の帰宅を神に祈るという切々たる訴えも聞いたのであります。  労働力とともに石炭鉱業に不足しておるのは資金でありますが、今回の新石炭政策につきましても、資金供給のワクの拡大が各方面から要望されておりましたが、特に資金対策は時期を失せず、すみやかに実行してほしいし、また、つなぎ融資にも十分な配慮を望むとのことで、市中銀行がしり込みをしておる際、資金対策には国が十分に配慮されたい。また開銀融資の増ワクを希望するという訴えがございました。  金融に関し、金融界を代表し、福岡銀行の蟻川頭取が、新石炭政策に石炭の位置づけがなく、金融協力に消極的にならざるを得ないと述べたことは前にも申上げましたとおりですが、さらに第二次異常債務の肩がわりによって、今回担保解除の道を開いたけれども、その保証条件にも問題があり、また石炭企業の担保価値は低いので、預金を預かっている銀行としては安全確実の融資を考えますと、炭鉱への融資はむずかしい。産炭地域振興には道路建設が最も適当であるので、建設公債を発行して銀行にこれを買わせるようなことを考るべきではないか、と申しまして、新政策下の金融協力には難色を見せておったのであります。  中小炭鉱といたしましては、肩がわりその他で常に大手優遇であること、電力納炭の単価についても中小の炭価を安くしておることに強い不満を表明し、新政策ではぜひ中小への安定補給金を上積みするとともに、再建交付金についても、長期債務すら借りられなかった中小炭鉱には短期債務も対象に加え、今後の金融措置において大小の区別なく配慮してほしいと訴えておりました。  石炭鉱業の今後の体制としては、私企業の限界を越えておるから、国有あるいは公社に統合すべしとの意見があり、また少なくとも公社案など検討すべきだとか、あるいは鉱区調整等を有効に推進すべきであるとの意見が述べられました。また海外炭田の開発、関連産業への転換等、多角的な経営への援助を要望する向きもございました。  閉山はもちろんだれしも望むところではございませんが、答申の線では閉山の続出は、やむを得ないものとの見解が強く、閉山が集中的に起こる。福岡県の炭鉱はほとんど全滅する。これは福岡の知事、市町村代表とも憂慮しまして、集中閉山を極力防止されたい。あるいは、閉山するのは炭量の尽きた山、保安確保困難な山に限るべきで、その他は継続できるようにとの要望も、これは炭職協からございました。  閉山と同時に起きる問題は炭鉱周辺の生活問題であります。住民は飲料水を炭鉱に依存しておりますが、これがとまるおそれもある。炭住に住めるのも一、二年、その後が問題になりますので、政府の買い上げ貸与とか市町村管理などの方法も考えられないかとのことでした。また現在稼行中の炭鉱での話で、炭鉱が公団融資を受けて建設した鉄筋アパートが完成しながら、資金返済ができないために利用できず、一方労務者は荒れ果てた炭住に住んでいるとの話も出ました。いわんや閉山になったときの住宅と水には深刻な問題がございます。  産炭地振興につきましては、申すまでもなく、特に閉山後の産炭地を再開発するための積極的な努力が必要であり、そのため現在事業団の行なっている工場用地造成、企業誘致等につきましては、各方面から期待を寄せられながら、なお多くの不満が出されました。工場用地の造成が収支償う場所に重点を置いているが、国の事業として、独立採算制をやめて、その必要度に応じて施行してほしい。これは知事、市町村からの意見です。また誘致企業には中核となるべき企業で安定して高賃金を支払うことができるようなもの、できれば官公営事業を望む声が強かったのであります。ことに六条地域の指定を望むところも多かったのであります。  事業団によって誘致される企業の側としましても、事前調査を周到に行なうべきはもちろんでありますが、設備並びに運転の両資金援助、税制の特典範囲の拡大、官公需確保、工業用水供給を配慮することと、産炭地振興事業団そのものの陣容強化を強く望んでおりました。  産炭地の窮状はまさに陸の孤島であるから、その振興その他について予算を一元化し、離島振興法に学ぶべきであり、自治体の負担割合を離島並みにすべしという声も出されました。  産炭地における市町村財政の窮迫は、想像以上のものがあり、税収入の激減する一方、社会施設、救済事業、教化事業等で支出は激増いたしております。閉山後のしりぬぐいはすべて市町村の負担と嘆かれるわけであります。国で公共事業ことに新年度からの新たな産炭地就労事業を助成してくれることはありがたいが、自治体負担分を支出することは困難なので、手放しで歓迎できない事情にある。したがって国の負担割合を多くする、あるいは地方債または交付税でみてもらいたい。産炭地市町村財政窮迫のしわ寄せは、その職員に及んで、職員が減員になりますときにも何らの離職対策がない。せめて国または県への転職を促進されたい。こういう意見が出されたのであります。  また自治体職員と同様に教職員にも問題がございます。過疎現象を呈し、児童数の減少から教職員の数が過剰になっておりますが、事務量はかえって増加しております。学校教育のみならず、社会教育から家庭教育、さらに健康や生活の指導まで、厚生省で担当すべき仕事まで教職員の仕事になっておるということであります。したがって、学級定員を少なくして教職員数を確保する必要がある。現状ではその必要性からはるかに遠いので、その実現に努力してほしいということでございました。  閉山の影響は産炭地域の商工業にも影響し、特に石炭商や中小企業者の炭鉱に対する債権は優遇されないでおりますので、債権確保について強い要望があり、信用保証協会の保証ワクの拡大も要望されました。石炭商は扱う商品がなくなって、中小企業は商売の相手がなくなっていく心配があり、炭鉱中心に生きてきたこれらの関係者は、炭鉱と運命をともにせざるを得ない。それだけに、石炭の静かなる退陣と、そのあとの強い地域振興施策を切望いたしているのであります。  また、九州の産炭地には鉱害がつきものでございます。鉱害市町村の意見を聞きますと、鉱害残存量の調査は十分でない。したがって、これをすみやかに正確に把握するとともに、鉱害事業団の予算人員の増加、無資力鉱害のすみやかな認定とその復旧を実施すべきであって、産炭地の産業基盤整備はまず鉱害復旧から、とのことでありました。これに関して私たちは福岡県金田町長及び町民の有志の方々から、旧金田炭鉱の鉱害について陳情を受けましたが、現実に家屋の被害がありますけれども、この地域で昭和三十二年まで稼行しておりました三菱鉱業の鉱害の認否がいまだに問題になっておるのは遺憾であります。至急何らかの措置を講ずべきものと思った次第であります。 以上ごく要旨だけを御報告いたしましたが、北九州においては石炭鉱業の興廃にとどまらず、密接な関連を持つ地域社会全体の問題でありまして、これが対策については十分の配慮と早急なる実施が必要であると痛感された次第でございます。 以上で御報告を終わります。
  41. 阿具根登

    ○委員長(阿具根登君) 次に、北海道班、大矢君にお願いいたします。大矢君。
  42. 大矢正

    ○大矢正君 第二班の報告を行ないます。第二班の派遣地は北海道で、川上理事、藤原理事、片山委員と私の四名が派遣され、現地で小林委員、井川議員、河口議員及び川村議員が参加されました。一行の日程は、一月十五日に東京を出発し、十六日、十七日の両日にわたって関係者から新石炭政策に対する意見聴取を行ない、翌十八日に帰京しました。  まず、意見聴取に先立って、札幌通産局長及び札幌鉱山保安監督局長から北海道における石炭事情及び保安事情について説明を聞き、次いで北海道庁、道議会、石炭協会、石炭鉱業協会、炭労、炭婦協、全炭鉱、炭職協、北海道鉄道協会、私鉄総連、産炭地市町村、全道労協、産炭地域振興事業団の順に代表者から意見を聴取したのであります。以下各関係者の意見を集約して申し上げます。  まず、今回の答申に対する総括的な意見としましては、今回の答申には、生産規模と経営体制を含めた将来のビジョンが示されていないことに対する不満を述べている人が多く、その中でも石炭鉱業協会は、ビジョンのない答申に基づいて五年間にわたって四千億円が投入されたとしても、五年後の石炭産業の姿を想像すると慄然たるものを感ぜざるを得ないとし、今日の石炭を将来に生かす道として、民営企業の限度である全国三社案を提唱しており、市町村代表も同じく三社案の実現を要望し、合理化体制部会における検討に期待しているとの意見が述べられておりました。  一方、炭労は、基本的には国有化を主張しておりますが、さしあたりは、ばく大な国費を投じて石炭産業の再建をはかるのであるから、国民の納得のゆく経営体制の確立をはかり、その運営管理についての監督指導機構を設置すべきであるとの意見を述べ、全炭鉱も業界の体制整備を促進するため公的管理機構の設置を要望しておりました。 また、出炭規模については、炭労、全炭鉱とも五千万トンの線の維持を希望し、特に北海道については、道庁ともども北海道は炭量、炭質、稼行条件等有利な諸条件に恵まれているので、北海道における現行出炭規模は維持してもらいたいとの意見が述べられておりました。  次は、労働者の確保対策についてであります。この問題については、各関係者すべてがふれており、大方の意見としては、労働者の確保定着が石炭産業再建の絶対必要条件であることは明らかであるにもかかわらず、答申では具体的な提示がなく、将来展望のない石炭産業では労働者の不安は解消できず、ひいては労働者の流出を防止できずに労務倒産の不安すらあるとの意見が述べられておりました。  対策に対する具体的な要望としては、炭鉱労働者としての適正賃金の確保、石炭年金の内容の改善、退職金一〇〇%の確保、閉山離職者の他炭鉱への再雇用促進措置、などの労働条件の改善と、鉱員住宅、医療施設等の整備、炭鉱学校への補助金の支給、国立勤労青年総合センターの建設など、生活環境の整備についてでありました。ただ、炭職協からは別個に、職員層の離職に関連しての要望がありました。それは、今後の見通しとして職員層の離職がふえると思われるので、山先以外の全職員にも炭鉱離職者証明書の交付、再就職に必要な職業訓練の委託と給付の拡大、自営業の場合の融資の拡大など、炭鉱離職者としての処遇を拡大して、全職員に適用してもらいたいとのことでありました。  次に保安確保対策についてであります。保安確保は、労働者確保対策の一環としても重視されており、すでに行なわれた中央鉱山保安協議会の答申を早期に実施し、実施にあたっては、保安監督の拡充強化、監督員の増員、保安施設及び機器の整備、保安技術の開発普及、保安教育の徹底などを強く要望しておりました。このほか、保安の管理体制として、炭労から、保安は生産と切り離して、国の直接管理と監督管庁を労働省に移管すること、また炭婦協からも国家管理を求めておりました。  次に、その他の要望としては、流通機構および銘柄の整理統合と北海道における暖房炭の流通機構の編成促進、閉山交付金の交付審議中のものに対する新交付金の適用、中小炭鉱の再建交付金について、事業団の近代化資金その他長期借入金の交付対象とするなどでありました。  次に、産炭地域振興についてでありますが、産炭地域振興事業団側から、北海道においては本州に比較して産炭地域振興がおくれている実情を説明した後、今後の対策として、閉山規模が大きくて工業開発の立地条件が比較的よい地域に大型団地の造成、工業用水開発の実施、事業団融資の大幅増額、企業誘致体制の確立に、北海道支所の拡充強化などをはかりたいとの説明がありました。市町村代表からは、産炭地交付金の新設、現行補助金のかさ上げ制度の改正、北海道支所の強化などの要望があり、道議会からは、今回の臨時交付金について、鉱害に関連しての交付をすると北海道は少額になるので、このような交付方法をとらないでもらいたいとの発言もありました。また、全道労協からは、当面する産炭地財政対策の確立と産炭地自治体の労働条件の維持改善を求め、具体的には産炭地振興のための先行投資、国有林、道有林の解放及び産炭地自治体合理化の行政指導の停止などが要望され、教育関係としては、就学援助費の適用拡大、保護世帯に対する教育費の国庫負担率の引き上げ、小中学校の学級編成基準の引き下げ、生活指導教員の増員等の要望もありました。  最後に、北海道の私鉄問題についてであります。道内の産炭地に密接な関係を有する私鉄は九企業ありますが、これらはすべて炭鉱に依存した鉄道であり、炭鉱の閉山もしくは著しい減産によって私鉄の経営基盤を失われ、営業の廃止か事業の転換かに追い込まれている実情を労使ともども訴え、炭鉱継続の場合でも私鉄の合理化、機械化を実現するための長期低利の融資を講ずること、炭鉱閉山の場合には、私鉄の廃止申請に対しすみやかに認可し、営業廃止に必要な資金、特に離職者に対し救済措置を講ずること、事業転換に際しては設備資金のあっせん、バス、トラック等、路線獲得の配慮を強く要望しておりました。なお、道議会では、これが対策として、石炭対策特別会計の中に私鉄撤収の予算措置をすべきであるとの意見もありました。  以上、簡単でありますが、各関係者の意見ないし要望を紹介して報告を終わります。
  43. 阿具根登

    ○委員長(阿具根登君) ただいまの派遣委員の報告に関連して、質疑のある方は御発言を願います。
  44. 小野明

    ○小野明君 鬼丸理事の報告の中にありました福岡県の田川郡の金田町の鉱害についてお尋ねをいたしたいと思います。  これは陳情を受けたわけですけれども、現に家が傾く、あるいは地上に亀裂が生ずるなど、鉱害があるにもかかわらず、昭和四十年に通産省が鉱害なしということで却下しておるわけです。これはどういった事情であったのか、その後科学調査なども行なわれて、現に鉱害である、こういう事実が明らかになっておる。この間の経緯を少し説明をいただきたいと思う。
  45. 長橋尚

    ○説明員(長橋尚君) ただいま御指摘の昭和四十年の事情につきまして申し上げます。と、当時三菱鉱業が操業いたしておりまして、閉山交付金を申請いたしたわけでございますが、その際の鉱害債務につきましての留保処理にあたりましての問題かと存じます。で、その際は金田町の鉱害賠償請求権の申し入れはございましたが、四十年の九月におきまして、福岡通産局は問題処理のために仮弁済計画を三菱鉱業に求めたわけでございますが、その際の仮弁済計画の決定につきまして、地元金田町の住民からは不服の申し出はなかった次第でございます。で、最近また金田町三区のほうで、いろいろ鉱害問題が事実としてあるんだというふうなことで、問題があるやに聞き及んでおりますが、本件につきましてもいろいろ事実問題としてのいきさつもございますし、通産省といたしましても慎重に現在まあ情勢を見守っている段階でございます。
  46. 小野明

    ○小野明君 情勢を見守っておるといっても、昭和三十二年まで三菱が稼行しておったわけですが、三菱がやっておって、おれのところの鉱害じゃない、こういうことを言うことが不届きだと思うのです。通産省は一体この問題を、四十年にはそういう決定をされて、却下をしておるんですけれども、一体どうされようとしておるのか。現に閉山水道も一億二千万の補助金でやっておる。その支払いのために町が一般会計から繰り入れざるを得ないというような状態にまでなっておる。何とかせにゃいかぬ状態ですが、どういうお考えでおるわけですか。
  47. 長橋尚

    ○説明員(長橋尚君) その後福岡通産局におきまして、和解の仲介手続というふうなものを進めてまいったわけでございます。またその結論が発表されるまでに至っておりませんけれども、現在私どもといたしましては、福岡通産局にいろいろ現地の実情につきましての報告も求めているわけでございますが、まあいきさつが非常に問題でございますし、十分扱いの慎重を期したいとかように考えております。
  48. 小野明

    ○小野明君 きょう突然でもありますから、あなたのほうの準備の不足ということもあるかもしれません。しかし、三菱ともあろうものが現に操業をやっておって、鉱害を生じておる。それに、おれのところの鉱害じゃない、こう言い張るというのは私はおかしいと思う。ですから、早急にこの問題について通産省としても態度を出して、いままでの経過なり、方針というものをひとつ出しておいていただきたい。次回の委員会においてさらに詳細に私はお尋ねをしたいと思います。
  49. 大矢正

    ○大矢正君 職安局長に一点お尋ねをいたします。  それは、ただいま私が報告をいたしました北海道の調査の報告の内容の中にありました、炭鉱職員に対する援護措置についてであります。私の記憶に間違いなければ、現場職員は援護措置の適用を受けるのでありますが、事務職員、たとえば本店であるとか支店であるとか、こういう地域的な区分をしているはずであります。ところが先ほど来話にありましたように、企業ぐるみ閉山であるとか、あるいは将来企業の集中合併によって事務段階というものが大幅に合理化されて離職者が出るという可能性も職員の中に現われてくると思います。したがって、鉱員並みに全職員に対しても、それぞれが本店であろうが、札幌、あるいは福岡、その他の地方であろうが、全員にやはり法律に基づく措置の一切を適用すべきではないかと私は思うのでありますが、お尋ねをいたします。
  50. 村上茂利

    ○政府委員(村上茂利君) いろいろ御意見はございますが、御承知のように、炭鉱離職者求職手帳を発給いたしまして、特別の措置を講ずるというのは、炭鉱の地理的条件が必ずしも大都市あるいは大工業地帯に近くないということが、なかなか就職をするにいたしましても、地元就職というものはむずかしい。かような炭鉱の地理的条件もございますし、ことに地下労働という特殊な作業環境にあることに着目いたしまして、国の政策でもございますから、このような措置が行なわれるのだというふうに私ども理解しているわけであります。したがいまして、東京とかそういった地域にございます炭鉱の本社などにおける、あるいは営業所における職員について炭鉱労働者と同じような扱いをするかどうかという点については、私はいろいろ問題があろうかと思います。御承知のように現行の炭鉱離職者臨時措置法におきましては、山元の職員につきましては、従前から手帳発給対象とするという扱いもいたしております。大都市における本社、支社、営業所といったような場合には、これは御承知のように労働法の場におきましても、ほかの保険適用の関係におきましても、一般の事業所でございまして、あえて炭鉱という特殊な事業扱いにしていない面もあるわけでございますので、法律上特別な扱いをするということについては消極的な見解を持っておるわけであります。ただ実態問題として、再就職が容易であるかどうかというような点、これを考慮して、私ども問題を考えなくちゃいけないと思いますから、職員層につきましても、三十五歳以上と以下じゃ再就職についてもかなり違うと思います。現在の労働力需給の状況から見まして、一般的には三十五歳以下の方は比較的心配しなくても何とかなるのでありますが、いわゆる中高年齢者になりますと、いろいろ再就職に困難な面も生じて参ります。ただ、そういった職員層をみましても、たとえば労務担当者であるとか、経理担当者であるとか、そういったある程度の実務上の経験を持っておりますので、再就職という点は、たとえば最近行なっております人材銀行とか、そういったものを活用するとか、あるいは再就職をいたします場合、人材セミナーといったようなものを最近やっております。そういった手立てを尽くしまして、先生御承知のように中高年齢者に対する措置といたしましては、職業転換のための諸給付もございますので必ずしも手帳を発給して、炭鉱労働者と同一な扱いをしないでも、実態的に相当措置も講ぜられるのではないか、かようにも考えているわけでございます。
  51. 大矢正

    ○大矢正君 いまあなたがおっしゃられたことも私わからぬわけじゃございませんが、たとえそれがかりに企業ぐるみ閉山であるとか、あるいはまた地域で閉山とかという場合に、そこにい合わせた職員というものは、必ずしも炭鉱に雇用されてからそういう事態が発生するまでそこにいたわけではなくて、常に人事の交流をしているわけですから、ある場合には、長い間山の現業に携わっていて、たまたま営業なりあるいは支社、支店なり本店なりに来たときに閉山というようなことになりますると、まことにこれはかわいそうな話ですわね。そういうようにして人事の交流が常に行なわれておるのだという前提で、時たまたま東京なりあるいはその地方の中小都市におったということだけでありますから、その点はひとつ十分御配慮を願いたいと思いまするし、またあなたがおっしゃられたとおりに企業の責任においてかなりの部分の再就職は私は可能だと思います、事実。それはそう思いまするが、しかし、それからはみ出たものが一番かわいそうなんですよ。ある程度職階的に上の者は会社も責任を持ってやりまするが、ほんとうの平職員と呼ばれる――俗なことばで言ってたいへん恐縮でありますが、そういう人々が会社の就職あっせん、その他からはずれて再就職ができないということになるわけです。一番苦労して一番気の毒な人がそういうことになるわけでありますから、いろいろ困難な問題はあることとは存じまするが、ひとつどうか一般鉱員並みに離職者手帳の交付をはじめ法律の援護措置が受けられるように今後もひとつ検討してもらいたいと思う。もちろん私ども法案審議の際にはあらためてお尋ねをいたしたいと思いまするし、お考えも聞きたいと思いますが、どうかひとつ検討を願いたいと思います。
  52. 長橋尚

    ○説明員(長橋尚君) 先ほど大矢委員のお尋ねの点、補足させていただきます。  第一に増加引き取り交付金の予算でございますが、基準引き取り量、単価は従来どおりでございます。すなわち引き取り量につきましては鉄鋼六百五十万トン、電力一千九十八万トン、それから単価につきましては鉄鋼七百円、電力千百十七円ということでございます。そして四十四年度の引き取り予定量につきましては、一応予算の積算といたしましては、九電力の場合一千九百五十万トン、それから鉄鋼一千万トンというような形で想定しておりますが、これは先ほど申しましたように年度当初までの状況の推移もよく考え合わせまして、最終的に年度当初に見込みを立てる予定でございます。  それから第二の閉山交付金予算でございます。その内訳につきましては、予算の際の想定に基づきます額といたしまして一般閉山交付金四十八億五千万円、特別閉山交付金につきましては、四十四年度に申請がありましたものにつきましての初年度分の支払いといたしまして一応五十二億五千万円という予定を組んでおります。それから離職金四億二千三百万円、合わせまして百五億円でございます。
  53. 阿具根登

    ○委員長(阿具根登君) 以上で派遣委員の報告を終わります。     ―――――――――――――
  54. 阿具根登

    ○委員長(阿具根登君) 次に、去る十三日、住友赤平鉱で発生いたしましたガス突出事故につきまして、政府側から報告を聴取いたします。
  55. 橋本徳男

    ○政府委員(橋本徳男君) お配りしました「赤平炭鉱のガス突出災害について」ということで御説明、御報告いたします。  まことに遺憾なことでございますが、二月の十三日、十二時四十分ごろでございます。北海道の赤平炭鉱におきまして、採炭作業場をつくるための岩石坑道を掘進作業中のところ、急にガスが突出いたしまして、作業中の鉱山労務者三名が突出炭に埋没しました。同炭鉱では直ちに罹災者の救出に全力をあげましたが、罹災個所にはガスの充満が著しく、かつまた突出炭が、その法尻が引き立てから二十メートルというところまで埋まっておりましたために救出が非常に難航いたしまして、同日午後九時に罹災者三名が遺体となって発見されたわけでございます。札幌の鉱山保安監督局におきましては、この災害の発生の報告を受けまして、直ちに鉱務監督官と技官が現地に参りまして、当初は救出の指導に当たるとともに、その後原因の究明に現在も当たっておるわけでございます。  それで山におきまする予防といたしまして、どういうふうなことをやっておったかということが問題でございます。この赤平炭鉱のこれは美唄の十一番層に向かっての掘進でございますが、この付近は当初からガスがあるということは承知しておりまして、山といたしましても危険の指定地域というふうなことで、その予防対策は一応とられておったようでございます。  その対策といたしましては、先進ボーリングをいたしましてガス抜きを実施しておった。これは引き立てから四十メートル手前のところにボーリング座を設けまして、今月の三日から八日の間に八本のガス抜き管をいたしまして、ガスを抜いておったわけでございます。それ以外に自動ガス警報装置も二台設置しております。それから「等」とございますが、それ以外といたしましてボーリング座のところに救急バルブを設けておるとか、あるいは引き立てから二十メートルのところに小型の酸素呼吸器を四箇備えつけておくとか、あるいは引き立てから二十メートル付近に遮断幕を設けておるといったような一応のガス突出防止の施設はやったのでございます。またその作業にあたりまして、十時二十分ごろにハッパをかけたわけでございますが、そのときにはEqsと申しまする高安全度の爆薬を使用し、かつまた、ハッパの軍門の保安係員が立ち合ってこれをやっております。ハッパが済みましてから作業に移ったわけでございますが、このときも、この三名は組夫でございますが、組の保安係員が一名とそれから会社の保安係員一名、いわゆるダブルで災害の防止に当たっておったわけでございますが、不幸にいたしまして十二時四十分に急にガスが突出したというふうなことでございます。それで取り明け作業は十五日午後五時ごろに完了いたしまして、現在その引き立ての状況を調査しております。で、その引き立ての状況は、現在のところで右側の冠部に幅二メートル程度の穴があいておる。要するにここからガスが突出し、岩石が噴出したというふうに考えられるわけでございますが、こういった一応の会社といたしましては予防の措置もとり、予防の作業はやっておったと思われますが、現在の段階で明確なことはわかりませんが、想像いたしまするに、こういった事故の起こりましたのは、要するにその炭層の状況とボーリング、この二つの関係にあるいは問題の点があったのではないか。ボーリングは水平と、それから上向き八度、下向き八度ということで左右に計八本抜いておりますけれども、これと炭層との関係が十分ではなかったのではないかというふうなところに問題をしぼりまして、現在監督局から鋭意その状況を究明しておるわけでございます。したがいまして、もしそういった点において手抜かり等がございますれば、われわれとしましては、答申の線にもございますので、きびしい態度でこれに対処したいということで、いま鋭意その災害とそういった技術的な側面との閣係におきましての究明をやっておる最中でございます。
  56. 阿具根登

    ○委員長(阿具根登君) ただいまの報告について質疑のある方は御発言を願います。
  57. 大矢正

    ○大矢正君 どうも私ばかり発言して恐縮だけれども、ガス突出というのはなかなか予測することが困難であることは私もわかりますが、ただ石炭が大量に突出してきているということは、やはり岩石坑道掘進ではあっても、着炭その他炭層に近いところにかなりきているということは言えるわけですね。さすれば、それは非常に突出ガスを起こしやすいということは常識ですよね。したがって、ある意味でいうと、これは不可抗力な事故ではなくて、もっと十分に細心な注意を払っていけば防ぎ得る事故ではなかったかという感じがするわけです。しかも係員が、組の係員と直轄係員と双方で共同しながらやったと言うが、実際には事故に遭遇しているのは、これは組の働いている者ばかりで、職員は、保安係員はその事故に遭遇していないわけですからね。ですから、そういうことを考えると、どうもまだまだ手抜かりがあるのではないかという感じがしてしようがありません。  それから、この山はかなり深い山でありますから、相当なガス抜きをやらないと非常に危険であることも当然であります。そこでまあ私は、強く保安局に希望しておきまするが、二月というのはガス事故が非常に多い月であります。これは例年これから三月にかけて気圧の変化が大きゅうございますから、それだけにこの突出ガスをはじめとするガス事故の多い月ですから、十分ひとつ監督体制に配慮をして、かかる事故がないようにぜひともひとつ努力をしてもらいたいということを強く希望しておきます。
  58. 橋本徳男

    ○政府委員(橋本徳男君) 大矢先生の御指摘、全くそのとおりでございます。ここに保安係員の作業の態度といいますか、この保安係員二人がおりましたが、一番最後の段階でその保安係員はもう最終の作業段階であったために、もうだいじょうぶというふうなことでちょっと退いたので、それでこの二人が罹災を免れたという形でございます。したがって、この保安係員自体が最後までそういった問題を確かめる必要があるということは、確かに作業態度として問題であろうと思います。しかし、もしおりますれば、いま罹災しておったかもしれないということで、もっと根源的には先生のおっしゃいますとおり、確かに炭層自体に非常に近づいた状態において、このガスのガス抜き自体の問題が、いかにボーリングはやったとはいえ、ほんとにそれが正鵠を射たやり方であったかどうかというところには、かなり図面その他によりまして科学的に分析すれば問題が出てくるような実は感じがしております。そういった点をさらに究明するとともに、当局におきましてもそういったことの事例を即刻流しまして、御承知のように、いまの御指摘のように、この二月、三月の特に問題の多い時期に十分対処したいと思っております。なおかつ、あわせまして、もしそういった技術的な側面におきましての問題が明らかになりますれば、きびしい態度でわれわれは臨みたいという考えを持っております。
  59. 原田立

    ○原田立君 三名の方々のなくなられたことはたいへんお気の毒に思うのですが、その事故原因等はまたどんどん究明してもらいたいと思うのですけれども、問題はあとのそういう災害を受けた方の災害補償の問題だと思うのですが、それはどんなふうになっているか、おわかりでしたらお知らせ願いたい。
  60. 橋本徳男

    ○政府委員(橋本徳男君) この点につきましては、これが会社の職員でございますれば、きまった形があるのでございますが、実は組夫の者ですから、必ずしも明確でないので、さっそく監督局長を土曜日に呼びまして、その点もあわせて報告をしてほしいというふうなことでやっております。従来の例から見ますと、組夫の場合には非常にその組によって弔慰金等に差額があったようでございます。それからまた一般の会社の労働者に比べてかなり低いということも言われておりますが、詳細につきましては、追って監督局のほうからそういったデータが届くと思いますので、そのときには御報告さしていただきたいと思います。
  61. 原田立

    ○原田立君 報告してもらうのはたいへんけっこうなんですけれども、従来からやっぱり組夫は非常に低いのです。これははっきりわかっているわけです。同じ人間で同じ家族をかかえ、そうして働く柱の御主人がなくなられて、生活にたいへんなことはわかり切っているわけであります。だからそういう組夫だから少ない、会社の本雇いの鉱員であるからいいのだというような差別は非常に不合理なんですね、人間として。企業としてはそれであたりまえのことかどうか知らぬが、人間としては非常に不合理なわけです。何かそこいら辺ですね、本気になって検討するお考えはございますか。
  62. 橋本徳男

    ○政府委員(橋本徳男君) この点につきましては、私も非常にそれを痛感しております。それで特に過去のいろいろデータを調べて見ますと、組夫と一般の労働者との間におきます災害率というものにももちろん問題がございますし、それからまたそういったいわゆる弔慰金等の事後処理につきましてもいろいろの格差があることは存じております。こういった問題――ただ組夫の使い方につきましては、これは石炭規則におきまして、一応とにかく特殊な作業にはつかせないようにというふうな形において届け出をとり、また石炭の合理化促進法におきましても一応の認可制にしておりますが、しかしいずれにいたしましても、そういった二つの問題というのは、相当これは今後詰めた体制をとらざるを得ないと思っております。ただ、われわれ保安の立場から見まして、こういう賃金の形体のところまではたして入り得るかどうかというところには問題があるかと思いますが、しかし、そういう問題の指摘をし、それについてのいかなる考え方をここで打ち出すべきかというふうなことにつきましては、われわれのほうもすでにその検討に着手しておりまして、そういったいわゆる人の問題、同一職場に働らく人の賃金のあり方というものも、これがその人としての問題ということになりますれば、あるいはわれわれの所管をはずれるかと思いますが、しかし、いわゆるそれによる保安コストの低減をはかるのだというふうな意味からする一つの体系だというふうに考えれば、保安のサイドからも問題となり得るのではないか、こういうふうな観点も含めまして、そういった問題についても考え方をこれから検討していきたいというふうに考えております。
  63. 原田立

    ○原田立君 労働省とか厚生省とか、そちらのほうの関係なんだろうと思うのですが、実は当委員会でも委員長、組夫の問題ですね、組夫の災害があった場合の援助ですね、これはもっと手厚くするようなことを、当委員会でもひとつ重要課題としてお取り上げ願いたいと思うのですけれども、というのは、組夫はだんだん多くなるというふうに見て差しつかえないのじゃないかと思います。そうして今回のように、はっきりとそばに会社の本雇いの者がいて、その人たちがすっと下がっちゃって、組夫の方三人がごそっとなくなった。あまりに歴然としているわけですよ。非常にお気の毒に思うのです。これであと生活がちっとも保障されない、ほんのお涙金程度のことになるとしたら、家族の方たちはどれだけ嘆くかということを率直に思うてですね、御質問したわけです。前向きでこの問題もお取り上げ願いたいと思います。当局としてもお願いします。
  64. 大矢正

    ○大矢正君 いまの発言に関連してですがね、直轄工員に比較して組夫の場合になぜ殉職した場合における遺族補償その他が低いのかということは、雇用関係が石炭会社に直接ある直轄工員と、そうではない別個の企業体としての組の雇用関係、こうなるわけですね。そこに問題がある。いま一つは労災法の適用上基準となる賃金が低い。したがって労災補償も低くなる。こういう問題もあります。これは本質の賃金論の問題になってまいりますから、相当検討を要する問題だと思うのですが、そこで第二の基準法上の問題は問題としても、第一の石炭経営者に直接雇用される直轄工員と、組に雇用される組夫の場合の殉職見舞い金と申しますか、これは別に法律上もあるわけではありませんが、そういうものがあまりにも格差があり過ぎるということは、やはり遺族に対して非常に問題だと思うのです。そこで支払い能力の問題ももちろんあります。石炭会社は組と比較した場合、石炭会社のほうが支払い能力があることはもちろんでありますが、やはり均衡を失しないように行政指導を通して、そういう組の者に対して直轄工員と同様な見舞い金が支払われるような指導を私は積極的に取り上げてすべきではないかというように感じますので、ひとつぜひ御検討をいただきたいと思うのです。
  65. 橋本徳男

    ○政府委員(橋本徳男君) そういった点につきましては、実は私も限界を越える問題かとも思いますが、しかし保安というサイドからも問題として考えられると思いますので、前向きで十分検討し、できるだけのことはやっていきたいと考えております。
  66. 阿具根登

    ○委員長(阿具根登君) 本件についての質疑は、本日はこの程度にとどめます。  次回の委員会は二十六日午後一時からに予定いたしております。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時十三分散会