運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1969-04-08 第61回国会 参議院 外務委員会 5号 公式Web版

  1. 昭和四十四年四月八日(火曜日)    午前十時三十分開会     ―――――――――――――   出席者は左のとおり。     委員長         山本 利壽君     理 事                 佐藤 一郎君                 増原 恵吉君                 大和 与一君     委 員                 石原慎太郎君                 杉原 荒太君                 高橋  衛君                 廣瀬 久忠君                 三木與吉郎君                 羽生 三七君                 森 元治郎君                 黒柳  明君                 松下 正寿君    国務大臣        外 務 大 臣  愛知 揆一君    政府委員        科学技術庁振興        局長       佐々木 学君        外務大臣官房長  齋藤 鎭男君        外務省アジア局        長        須之部量三君        外務省アメリカ        局長       東郷 文彦君        外務省欧亜局長  有田 圭輔君        外務省経済協力        局長       上田 常光君        外務省条約局長  佐藤 正二君        水産庁次長    森沢 基吉君    事務局側        常任委員会専門        員        瓜生 復男君    説明員        外務省条約局外        務参事官     高島 益郎君        外務省情報文化        局文化事業部長  兼松  武君        食糧庁総務部長  松元 威雄君     ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○所得に対する租税に関する二重課税の回避及び  脱税の防止のための日本国とグレート・ブリテ  ン及び北部アイルランド連合王国との間の条約  の締結について承認を求めるの件(内閣提出) ○所得に対する租税に関する二重課税の回避及び  脱税の防止のための日本国とオーストラリア連  邦との間の協定の締結について承認を求めるの  件(内閣提出) ○所得に対する租税に関する二重課税の回避のた  めの日本国とイタリア共和国との間の条約の締  結について承認を求めるの件(内閣提出) ○日本国とオートラリア連邦との間の漁業に関す  る協定の締結について承認を求めるの件(内閣  提出、衆議院送付) ○日本国とユーゴースラヴィア社会主義連邦共和  国との間の文化協定の締結について承認を求め  るの件(内閣提出、衆議院送付) ○国際情勢等に関する調査  (国際情勢に関する件)    ―――――――――――――
  2. 山本利壽

    ○委員長(山本利壽君) それでは、ただいまから外務委員会を開会いたします。  所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とグレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国との間の条約の締結について承認を求めるの件  所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とオーストラリア連邦との間の協定の締結について承認を求めるの件  及び  所得に対する租税に関する二重課税の回避のための日本国とイタリア共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件  以上三案件を便宜一括して議題といたします。  まず、政府から提案理由の説明を聴取いたします。  愛知外務大臣。
  3. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) ただいま議題となりました、所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とグレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国との間の条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。  わが国と連合王国との間には、昭和三十七年九月四日に署名された、所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための条約が締結されておりますが、近年連合王国が行ないました税制改正に伴い、同条約の規定を整備し、あわせてOECDモデル条約案に沿った修文を行なう等の全面的改訂を行なう新条約締結のための交渉を昭和四十三年四月以来ロンドン及び東京において行ないました結果、昭和四十四年二月十日に東京において、わがほう愛知外務大臣と連合王国側ピルチャー駐日大使との間でこの条約に署名を行なった次第であります。  この条約は、本文三十ヵ条から成り、その規定は、OECDモデル条約案にできる限り従ったものであります。条約のおもな内容は次のとおりであります。事業利得につきましては、相手国にある支店等の恒久的施設に帰属する利得についてのみ相手国において課税できるものとし、船舶または航空機による国際運輸からの利得につきましては、相互に全額免税としております。投資所得に対する源泉地国での課税につきましては、配当については一五%、利子及び使用料については一〇%をこえない税率で課税し得るものとしております。さらに、政府職員、短期滞在者、短期滞在の教授、学生等の受け取る報酬や手当等につきましては、原則として滞在地国で免税としております。  この条約の締結によりまして、二重課税の回避及び脱税の防止の制度を通じ、両国間の経済、技術及び文化面での交流は一そう促進されるものと期待されます。  よって、ここに、この条約の締結について御承認を求める次第であります。  次に、所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とオーストラリア連邦との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明申し上げます。  政府は、オーストラリアとの間の所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための協定を締結するため、昭和四十三年二月以来キャンベラ及び東京において交渉を行ないました結果、昭和四十四年三月二十日にキャンベラにおいてわがほう甲斐駐オーストラリア大使とオーストラリア側マクマーン大蔵大臣との間でこの協定に署名を行なった次第であります。  この協定は、本文二十三カ条及び附属議定書から成っており、その協定のおもな内容は次のとおりであります。事業利得につきましては、相手国にある支店等の恒久的施設に帰属する利得についてのみ相手国において課税できるものとし、船舶または航空機による国際運輸からの利得につきましては、相互に全額免税としております。投資所得に対する源泉地国での課税につきましては、配当については一五%、利子及び使用料については一〇%をこえない税率で課税し得るものとしております、さらに、政府職員、短期滞在者、短期滞在の教授、学生等の受け取る報酬や手当等につきましては、原則として滞在地国で免税としております。  この協定の締結によりまして、二重課税の回避の制度を通じ、両国間の経済、技術及び文化面での交流は一そう促進されるものと期待されます。  よって、ここに、この協定の締結について御承認を求める次第であります。  最後に、所得に対する租税に関する二重課税の回避のための日本国とイタリア共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。  政府は、イタリアとの間の所得に対する租税に関する二重課税の回避のための条約を締結するため、昭和三十九年以来ローマ及び東京において交渉を行ないました結果、昭和四十四年三月二十日に東京においてわがほう愛知外務大臣とイタリア側ジャルディノ駐日大使との間でこの条約に署名を行なった次第であります。  この条約は、本文二十九カ条及び附属議定書から成り、その規定は、OECDモデル条約案にできる限り従ったものであります。条約のおもな内容は次のとおりであります。事業利得につきましては、相手国にある支店等の恒久的施設に帰属する利得についてのみ相手国において課税できるものとし、船舶または航空機による国際運輸からの利得につきましては、相互に全額免税としております。投資所得に対する源泉地国での課税につきましては、配当については一五%、利子及び使用料については一〇%をこえない税率で課税し得るものとしております。さらに、政府職員、短期滞在者、短期滞在の教授、学生等の受け取る報酬や手当等につきましては、原則として滞在地国で免税としております。  この条約の締結によりまして、二重課税の回避の制度を通じ、両国間の経済、技術及び文化面での交流は一そう促進されるものと期待されます。  よって、ここに、この条約の締結について御承認を求める次第であります。何とぞ御審議の上以上三件につきましてすみやかに御承認あらんことを希望いたします。
  4. 山本利壽

    ○委員長(山本利壽君) 次に、補足説明を聴取いたします。  高島外務参事官。
  5. 高島益郎

    ○説明員(高島益郎君) ただいまの三件の租税条約につきまして、まとめて簡単に御説明申し上げます。  わが国が従来から締結しております租税条約につきましては、しばしば御説明しておりますとおり、OECDのモデル条約に従いまして内容を定めております。ただいまの三件の租税条約も、実質的には内容は全く同じ内容のものでございまして、すべてOECDモデル条約に日本の若干の特殊性を加えた従来からのパターンに従ったものでございます。このうち、日英租税条約にきましては、OECDのモデル条約ができる前に締結された現行条約がございまして、かなり古くなっておりますが、また、かたがたOECDモデル条約に従っていない点もございます。そういう観点から、イギリスの租税制度改訂に機をとらえまして、今般全面的に改正いたしました。  なお、関連いたしまして、三租税条約との関連で、日本とそれぞれの国との間の経済交流の中で、特に租税条約に関連いたします若干の数字を申し上げますと、日英間におきましては、企業進出の面でとらえますと、最近は日本からイギリスへ現地法人が十、イギリスから日本へ二十六参っております。それから、支店につきましては、日本からイギリスに三十一、イギリスから日本へ五十六というような状況でございます。  それから、投資所得の面でとらえますと、配当及び利子全体で、日本からイギリスへ、最近の数字でございますけれども、全体として約七千万ドル参っております。それから、イギリスから日本へ千百万ドル程度。それから使用料、つまりロイアルティでございますが、これは日本からイギリスに約二千万ドル、イギリスから日本へ百万ドルというような状況でございます。  日本とオーストラリアとの関係で申しますと、企業進出の面では、日本からオーストラリアへ現地法人が四十七行っております。それから、オートラリアから日本へ五つ。支店では、日本からオーストラリアへ一、それから、日本へは七という状況でございます。投資所得の面では、配当及び利子合わせまして、日本からオーストラリアへ七十六万一千ドル、それから、日本へ八万八千ドル。それから、使用料につきましては、オーストラリアへ十六万三千ドル払っております。それから日本に対しましてオーストラリアから十六万九千ドルというような状況でございます。  最後に、日本とイタリアとの関係でございますけれども、企業進出では現地法人が日本からイタリアへ十、それから、イタリアから日本へは参っておりません。支店につきましては、日本からイタリアへ八支店、日本へ二支店という状況で、投資所得の面でございますと、配当及び利子が日本からイタリアヘ二万八千ドル、それから、イタリアから日本へわずか千ドル。使用料では、これはかなり多くなっておりまして、日本からイタリアへ五百十一万二千ドル、イタリアから日本へ七十七万四千ドルというような数字になっております。  簡単でございますが、説明を終ります。
  6. 山本利壽

    ○委員長(山本利壽君) 以上をもって説明は終了いたしました。  三案件に対する質疑は、後日に譲ることといたします。     ―――――――――――――
  7. 山本利壽

    ○委員長(山本利壽君) 日本国とオーストラリア連邦との間の漁業に関する協定の締結について承認を求めるの件  及び  日本国とユーゴースラヴィア社会主義連邦共和国との間の文化協定の締結について承認を求めるの件  以上二案件を便宜一括して議題といたします。  これより質疑に入ります。御質疑のある方は、順次御発言を願います。
  8. 大和与一

    ○大和与一君 この第五条ですね、日本船舶を臨検をすることができるとありますね。これはどういう形ですかな。
  9. 高島益郎

    ○説明員(高島益郎君) この協定全体の考え方は、オーストラリアの設置いたしました漁業水域を日本が認めるというかっこうではなくて、オーストラリアの沿岸のうちで特定の水域につきましては、日本が従来の実績に基づいてマグロの操業を行なうということでございます。したがって、国際法上の立場から申しますと、一般の公海上で日本の船舶が操業するということにお考えいただいてけっこうだと思います。そこで、日本としましては、この約束をしました以上、このような一定の水域で一定の魚の操業を継続するということにつきまして実施を確保する必要がございます。そこで、通常は日本の船舶が日本の取り締まり船によっていろいろその条約の内容を実施するということでございますが、常に一年じゅう常時日本の船舶が向こうで日本の漁船の操業を監視するというわけにまいりませんので、その欠点を補うために、オーストラリアが随時日本の船に乗船して来て、操業の状況その他を確認するということを認めたものでございます。これは、したがって、法律的に申しまして、オーストラリアの管轄権あるいは取り締まり権というものを認めたというものではございません。ただ、そういう条約の内容を日本の船舶がはたして実際確実に順守しているかということを確認するためにオーストラリアが実際に日本の船舶に臨んで操業の状況を確認するということを認めた趣旨のものでございます。
  10. 大和与一

    ○大和与一君 そうすると、船に乗っていって、そうしてどれくらいとっているとか、そういうことを一々調べたり、そんなことはせぬで、まあパトロールですか、そんな程度になるのですか。
  11. 高島益郎

    ○説明員(高島益郎君) この協定には、日本の船舶が年間幾らぐらいとるという約束をしておりません。したがって、マグロをどれくらいとっておるかということは向こうが調べるということではございませんで、ただ、この協定で日本の漁船が操業し得る区域ということをはっきり書いております。したがって、その区域内ではたして操業しておるかどうか、そういう点が問題になります。
  12. 大和与一

    ○大和与一君 それは、この第四条の二項に、漁獲量に関する通報の内容、それから時期というのがありますね。すると、これは魚をとった場合、日本政府には全部報告が来るわけですか、それはちゃんと点検するのですか、それを、間違いなく。
  13. 森沢基吉

    ○政府委員(森沢基吉君) 漁獲高の報告は、個々に出漁をいたします日本のマグロ漁船から水産庁が報告を取りまして、それをまとめまして、そのまとめた数字を、この協定に従いまして外交ルートを通じましてオーストラリア政府に通報する、そういう形をとることになります。
  14. 大和与一

    ○大和与一君 それは確かめるかというのです、現品を。ただ、その報告だけを聞いて、それでそのままいくのか、どこで確かめるのか、その通報が間違いであるかないかということを確かめるところがあるのじゃないですか。
  15. 森沢基吉

    ○政府委員(森沢基吉君) 漁業法によりまして、マグロ漁業に限らず、あらゆる農林大臣許可漁業につきまして定期的に報告を求めております。その報告は、船の規模その他から見まして大体非常に妥当を欠くというものであれば、われわれわかりますので、一々その漁獲をチェックをするということではございませんで、船から参りました報告を、先ほど申し上げましたように、われわれのほうでまとめるわけでございますが、ただ、この協定を実施いたしますにつきまして、水産庁自体におきましても、指導と取り締まりのために調査船をこの水域に派遣をする用意がございます。それで、そういう水産庁の船が参りましたときには、いま先生の言われますようなこともあわせてチェックをするという可能性も当然あると思います。
  16. 大和与一

    ○大和与一君 この「合意された議事録」の中の3ですね、「はえなわの一部が流れて」云々とありますね。これは実際どういうことですか。区域だけに限定して、流れて行ってその区域外に行ってもやむを得ぬということだけなのか、その他に何かあるのか。
  17. 森沢基吉

    ○政府委員(森沢基吉君) この協定によりまして日本で行ないます漁業はマグロのはえなわという漁法でございます。これは海の中に非常に長い綱を張ります。その綱に針がついておるわけでございます。四十海里にも及ぶ距離にわたりましてはえなわをはえるわけでございます。したがいまして、往々にしまして、潮流の関係その他海況等によりまして、漁具の一部が、意図的でなくて、流れ込むという場合もあり得るわけでございまして、この議事録に申しますことにつきましては、そういう意図的でない漁具の流入、そういうものについては条約の違反とはみなさない、こういうことをお互いに合意をしておるわけでございます。これはマグロの操業の実態から見て当然起こり得べきことを確認をした、こういうことでございます。
  18. 大和与一

    ○大和与一君 ちょっと一般的なことを聞きます。大体、約二千人ぐらいの日本人の婦人がオーストラリアにいま、戦争後行っておるのですね。それはうまくいっているかどうか。結婚して行っているわけです。
  19. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) 的確な具体的なことにつきましては政府委員からお答えいたすことにいたしたいと思いますけれども、大体においては、豪州におります日本人の、特に婦人の問題につきましては、豪州人と結婚した、そうしてその後ずっと定着しておるという人たちは、おおむね定着をして家庭的にも社会的にも生活をまあ楽しんでいると申しますか、十分心配のないような生活を営んでいるというのが実情のように承知いたしております。
  20. 大和与一

    ○大和与一君 私はオーストラリアの白豪主義ですね、これはまだ捨てていないと思うのです。そうすると、イギリスがスエズ等を引き揚げて、軍事的にはシンガポール、マレーシアに、今度肩がわりして兵隊さんが行くわけですね。それ以外にも、経済的に東アジアに対しましては興味を持っているわけです。そのことは何も悪くないんです。悪くないんだけれども、一体白豪主義の考えとは矛盾するけれども、それは大臣としてはどういうふうな受け取り方をなさっておられますか。
  21. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) いま御指摘のように、白豪主義というのは現存しておるわけでございまして、たとえば日本が豪州でジョイント・ベンチャーそのほかで事業をやっている。で下級技術者等につきましても、もし日本人を雇用してくれるならば、もっと能率がよくいくのではなかろうかと、はた目で見てもそういう感じを受ける場合が多いようでありますけれども、やはり白豪主義ということで、なかなか、入国しかつ長期間仕事に従事するということはできにくい状態にある。これは事実その状態が続いておると思いますが、しかし、成規の手続を経て豪州人と結婚をして豪州に定住するような人たらは、まあ、これは概して申しますと、豪州人からも比較的好感を持って見てもらっておるようでございますし、まあ、ほかのところへ、占領中日本で結婚して主人の母国に帰った人たちと比較をしてみると、比較的豪州ではうまくいっているほうではないか、こういうふうに私は常識的に見ておるわけでございますが、こういったような点が、将来日本人が豪州にさらに働きに行けるように、あまり急速に大ぜいが行けるということは必ずしも望めないかとも思いますけれども、しかし、豪州との間の関係がだんだんよくなるに従ってそういうことも期待できるのではないだろうか。それについては、現在永住しておる日本の婦人たちの状況というものがかなりプラスになっておるのではなかろうかと、まあ私はさように観察いたしておるわけでございます。
  22. 大和与一

    ○大和与一君 向こうの政府の言い分によると、過去二十年間のいまの考えを少しゆるめて、移民をやや積極的に受け入れることを考えておる、こういう話がありますが、他国のことは別として、日本からはどのぐらい移民として行っておりますか。
  23. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) これは正確な数字をいまここに持っておりませんけれども、きわめて少ない――まあ三十数人くらいが移民法の適用によって入国ができたのが現在の現状で、そのくらいかと私は記憶しております。
  24. 大和与一

    ○大和与一君 貿易は、今度日本がイギリスを追い越して、いま一番になったわけですね。ところが、例の関税政策、特恵のやつですね、あれをまだ日本に認めてないわけでしょう。これは、それを認めなくても、日本としてはまだ経済的に力があって、どんどんと割り込んでいくと、こういうかっこうになっておるんですかね。もしそうでなければ、やはりほんとうに商売する場合には、それじゃ困るから、もっと何か話し合いをしなきゃいかぬ、こういうことになる時期が来るのですか、その辺の見通しは。また、向こうもなかなかかたいですね。そう簡単にゆるめようとはしていないように思いますが、その点はどうでしょう。
  25. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) これは、いまも御指摘がございましたように、額の多寡はともかくといたしまして、豪州がアメリカに次いでのお得意さんとでも申しましょうか、そういうようなかっこうにだんだんなってきておるわけでございますから、日豪間の通商関係をますます改善し、円滑にするということについては、私といたしましても非常な関心を持っているわけでございます。六月にたとえば日本でASPACの総会がございます。そのときに豪州の閣僚なども来られますが、そういった機会に個別的な話し合いもいたしてみたい、かようにも考えているわけでございます。どういう方向で話し合いをするかということは、原則的には日豪関係のさらに円滑な通商の拡大、それに対して障害になっているようなことで豪州側に要請をするというような問題等も、ある程度しぼりまして、そういう機会を利用して、一そう障害を除去し関係が増進されるようにしたいという心組みで今後もまいりたい、かように考えております。
  26. 大和与一

    ○大和与一君 さっきの白豪主義の答えが、大臣半分くらいしか言っていないので、東アジアにオーストラリアが非常に関心を持つ。それで力が余っておれば手伝う。これは反対じゃないのです。しかし、それだったら白豪主義という偏見をまず捨てろ、おかしいじゃないか、これくらいのことはやはりASPACで言ってもらわなければいかぬですね。そこで、ほんとうに気持ちの合った東アジアに対するかりに開発が進むのだったらそれは反対じゃない。その辺のことをせぬと、兵隊さんばかり持ってくるのじゃ、それはもう反対です。その辺のところはどういうふうなのですかね。
  27. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) 実はこれは率直に申しますと、なかなかむずかしいところがございまして、白豪主義という中には、日本人だけではなくて、アジア人一般、中国人も含まれているわけですけれども、そういう点で日本人だけを優遇するというようなことをやることは豪州としてもなかなかむずかしい点があるのじゃなかろうかと想像されるわけでございまして、したがって、日本人に対してだけ原則として白豪主義を撤廃するというようなことはなかなか先方としても受け入れにくいのじゃなかろうかと思いますから、ひとつこの問題につきましては、日豪間のバイラテラルな問題として、しかも、合理的な根拠があって、先ほどもちょっと触れたわけでございますが、たとえば技術者のような、直ちに役に立ち、かつ、豪州としても非常に望ましい結果を招来し得るようなところから入っていって順次これを解決し、増大していくということが、実際的な問題に対するアプローチのしかたではないかと、こんなふうに私考えているわけでございますが、私もお考えの御趣旨は非常に賛成でございますので、そういうことを念頭に置きまして、今後も、ASPACに限りませんが、豪州との間の話し合いはそういう気持ちで進めてみたいと思います。
  28. 大和与一

    ○大和与一君 いつだったかの新聞に、何かスパイ事件のことが出ましたね。あれは新聞に書いてあるとおりなのか、違うのだったらひとつ説明してもらいたい。大体でいいです。
  29. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) いわゆるホフマン事件という問題でございますが、これはごく概略かいつまんで申しますと、いまから七年くらい前に、ホフマン夫人という、駐豪日本大使館の経済関係の――大使館の中では経済班と言っております――経済班の中のタイピストとして現地採用されておった婦人がありました。これはその当時出産を理由で退職いたしておりますから、だいぶ前のことでございますけれども、これが、アシオ――ASIOと称する豪州の一つの組織の中に、日本大使館の中でタイプをいたしましたタイプの紙を一枚コピーをつくってそれを渡しておったかどうかというような問題のようでございます。それにつきまして、一番最初は一月の末ごろであると記憶いたしますが、豪州の新聞に、ある友好国の大使館に雇われておった豪州人が諜報活動をしたというようなことが報道され、その後これが豪州の国会で問題になって、そのときに、某友好国というのは日本らしいということで、問題がだんだん報道あるいは国会の中でもずっと続いて問題にされた。そこに、今度はホフマン夫人手記なるものがあらわれて、そのホフマン夫人手記なるものをめぐって国会の中の政治的な問題になった。それについて豪州の総理大臣は、この問題についての国会の中の議員の質問に対して、この種の問題については前例もそうであるので、そういう事実があったのかなかったのかというようなことについてはこれは総理大臣として言うべきことではないという趣旨の答弁をしたようでございます。日本側といたしましては、一つには、機密保持というような観点から申しましても、あるいはまた、日豪間の国交関係から申しましても、問題の筋によっては相当これは重大な問題になり得る可能性のある問題であると思いますので、これが豪州内で報道されました当初から関心を持ち、また、駐豪大使をして豪州政府との間にもいろいろ事情聴取その他をさせておりますけれども、まあ、何と申したらよろしいのでしょうか、正確な調査の結果というものを詳しく申し上げるほどの資料も実はないんでございますけれども、いまの私の心証といたしましては、そんなにたいした問題ではなかったようでございますし、また、その後豪州の国会におきましても、この問題はもう消えてしまって、別の問題が豪州の総理大臣をめぐっていろいろ論議がされているようでございまして、ごく概略申しますと、以上のとおりでございますが、なお、先ほど申しましたように、現地採用の大使館の職員等についての機密の保持ということについては、あらためて厳重に措置をするように十分の手配あるいは指示をいたしているようなわけでございます。
  30. 大和与一

    ○大和与一君 だから、その書類が外交的に大事な書類でたいへんなものだということであるのかないのか。  それともう一つ。やはり戦後のこの形の中で外務省にそんなとんでもない大事な書類があるのですか、こういう機密なんかというような。
  31. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) ただいままで私自身が現地の大使の報告その他の資料、情報等から得たところの私の現在の心証といたしましては、先ほど申しましたように、経済班だけのタイピストであった。それから、その当時国家機密というようなことは、大使館の中で、特に経済班の仕事としてあった模様はございませんし、きわめてルーティンな書類というものがあるいは向こうの手に渡っていたことがあろうかもしれないという程度でございまして、先ほど申しましたように、ただいまのところの状況におきましては、そのこと自体は日本の国益を害するといったようなことは幸いにしてなかったように存じております。  なお、いま申しましたように、秘密を要するようなものがあるかないかというお尋ねでございますが、これは暗号の関係はもちろんのこと、いろいろ秘密を要するものがあることは当然でございますので、その書類のつくり方あるいはタイプのしかた等につきましては、これはいやが上にも厳重な監視をするように、いままでも十分の監督をしておったつもりでありますが、さらに一そう監督を怠らないようにいたしたいと思っております。
  32. 森元治郎

    ○森元治郎君 ちょっと、それ見のがすわけにいかないのでね。そもそもの話が、いまの大和さんのホフマン事件は、私は読まないけれども、週刊雑誌等で大きく二つか三つ載っておりましたね。それから、ホフマン夫人が書いたという手記は、何とかテレグラフとかいう現地の新聞、デーリーだかサンデーだか忘れましたが、図書館に来ているかと思ったら、ないのですね。だから、見ることもできない。外務省はおそらく取ったのだと思うが、事の起こりは、新聞や手記や週刊誌で見ると、日本側の大使館員がだんなに電話した。ジラードといったが、あまりいい名前じゃないが、ジラードという事ばかり起こす名前ですが、ジラード・ホフマン夫人に電話して、関税省の役人に、何か機密を少し取れば何かやろうと。それで受け取ったジラード君は驚いて上司に報告した。上司は、それはたいへんだ、そういうことをやっている役人が豪州の中にもおるかもしれぬから逆スパイをやってみろということで、奥さん――ホフマン夫人に頼んだ。ところが、なかなか古風なばあさんだと見えて、お国のためならやってみようということで、朝早く出てきて、あっちこっちの引き出しなんかをあけてみたりしたというのが大筋だ。事の起こりは豪州じゃないのです。日本が頼んだか頼まないかということ、そういうことはどうですか、この点は。
  33. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) どうもその間の関係というものは、何といいますか、私も、これは先ほど申し上げたとおりなんでありまして、問題としては非常に重大な問題になる可能性がある問題であると思いましたから、当初から十分私自身としても注意をしてその後の経過を見ておりますけれども、こちらが何かやってそれに逆スパイが行なわれたというふうに伝えられた時期がございますけれども、その関係というものについては、私といたしましてはあまりはっきりした関連性というものを認められない。と申しますのは、正確な日時等を調べましたところは事務当局からも御説明いたさせますけれども、ある時期に、豪州の関税法、あるいは関税定率法でございますか、それのいわば省令とか施行規則とかいうものについてもう少し調べたいということがあって、これを日本の大使館から豪州の関税局でございますか、その役人の人たちに、まだ公表はされていないものであっても教えてほしいということで、関係の書類などももらったり教えてもらったりしたことはあるようでございます。しかし、これは友好国間におけるところの通常な私は外交活動だと思います。向こうも好意を持ってそういうことを教えてくれた。私は、これは各国間にも、友好国間であればよくあることではなかろうかと思います。そのことはもう済んでいることでもあり、それとこれとが結びつけられたということについては私は疑念を持っておるわけでございます。同時に、先ほど申しましたように、率直に申しまして、ホフマン夫人という人が扱っていたタイプの浄書というものについては、古いことではございますけれども、重要なものなどを打たしておったことはない、これはその当時の環境等から見まして。これもまあ私としては心証はそういう心証を受けておるわけでございます。それから、先ほど申しましたように、豪州の国会においてこれに対する応答がいろいろございますが、これはまあ「慣例に従って」ということがしばしば言われているようでございますが、政府当局としては、それに対してそういったような事件に対して慣例として肯定、否定はしないということで、一方ホフマン夫人の主人という者はほかの事件のために疑いを受けて裁判になっておると、したがって、これは豪州のことではございますが、もしほんとうにそういうようなことが関連をしておるのならば、ホフマン夫人のやりましたことが裁判所におきましても私は明らかになるのではなかろうかと思いますが、おそらくこのホフマン夫人の入手した、あるいはスパイを働いたといったようなものがそんなに大きな問題になるようなことはまずないのではなかろうかと、これはもう私の希望とか解釈を入れてではなくて、事実としてそういうように推移しているのではなかろうかと、まあ、こういうふうに私は見ておりますが、なお、こまかい具体的なことにつきましては政府委員から御説明いたさせます。
  34. 森元治郎

    ○森元治郎君 事実は伺いましたが、豪州の政府のほうとしては「慣例に従って」肯定も否定もしない。何だかあるようなないような、日本も悪いことをやった、向こうも悪いことをやった。五分五分で、両方で黙ってしまったのではなかろうかというような感じもするのですが、いまのお話を聞くと、有能なる外交官の活動が、発表なんかがされてから言うのじゃこれはしろうとと同じだから、先手を打って情報をつかむくらいのことは可能でしょう。それならそれで、あれほどいやらしい記事が出たら、豪州政府に申し入れをしたとかしますとか、何なら裁判に持ち出してもいいぞと、裏でそういうことをされたかどうか。いまの甲斐大使は、雑誌に載っているところを見ると、目下調査中ですと。「調査中」だから、調査したら発表するつもりかどうか知りませんが、甲斐大使の話は、そういうことが載っておりました。いま伺うのは自信満々たる事実のお話のようですから、これはやはり豪州政府に知らせると同時に、はなはだ不愉快である、事実はこういうことだ、何ならどこへ持ち出してもうしろめたいことはないということを、穏やかでいいが、このような措置をされたのかどうか。
  35. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) これは抜かりなくやっておるわけでございまして、甲斐大使としてはあとう限りの努力をして、とにかく真相はこうであり、そしてこういう結末になったということにいたすべく努力をいたしましたし、現に甲斐大使もその途中であると考えております。もちろん、これは豪州政府に対しましても話をしておりますし、いま森委員のお話しのとおり、まあ、非常な友好国でございますから、そのアプローチのしかたにはくふうが要りますけれども、しかし、こちらとしては、明らかにしたいことは断然はっきり明らかにしたいわけでございますから、そういう点は甲斐君のような練達な大使を私は信頼いたしております。十分、この真相の究明ということにつきましては万全の努力をすでにしておるし、また今後も続けて、そして明らかにしたい、こう私も考えておりますし、甲斐大使も大いに努力中である。ただ、まあこれは豪州国内としての、ことに豪州の総理大臣に対する反対党のいろいろな立場あるいは与党内の立場というふうなこともございまして、なかなかはっきりできない、あるいはすることが不適当だと思うこともあるのでございましょうか、そういう点については、私のほうから申しますと、歯切れのいい対策が必ずしもとられていないように思われますので、そういう点につきましては、わがほうとして納得のできるような結末になりますのに若干の日にちがかかるかもしれない、かように考えております。
  36. 森元治郎

    ○森元治郎君 練達な甲斐大使があとう限りの手を使って何かやっておるんだろうが、何か申し入ればしたんですね。われわれの知っておる限りの事実は次のとおりだから、世上伝えられるところは全く違うのだから、政府においてよく考えてくれ――陳謝を要求するまではしないのだろうけれども、これに対して向こうは受け取ったと思うのです、公文書か口頭か知らぬけれども。その間の経緯を、いつごろそれを申し入れたのか。
  37. 齋藤鎭男

    ○政府委員(齋藤鎭男君) この事件が国会で問題になりまして直後、甲斐大使より先方に対してとりあえず事情の照会を求めました。ところが、そのときには国会でこの問題が論議されておりましたので、直ちには回答はございませんでしたが、先ほど大臣も申し上げましたように、その後、これを否定も肯定もできないという中間報告がございまして、政府としてはこれが最終的な報告とは考えておりませんので、なお、わがほうの考え方なり立場を説明しながら最終的な回答が出るのを待っておるという状況でございます。
  38. 森元治郎

    ○森元治郎君 向こうの豪州政府もそれはつらいことだと思うが、大臣、その情報をくれれば報酬をやるということを言ったのか言わないのか。その場で、情報を知らせろ、同時にお礼はすると言ったのかどうか。それを電話でやったのか、引き続きどこかで会ってさらにそれを頼んだのか、その間はどうなっておりますか。
  39. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) 私の承知いたしておりますことは先ほど申しましたとおりでございまして、そういう場合に報酬云々というようなことはあり得ないと思いますし、事実、ただいままでの調べたところでは、その関税定率法か何かの省令というようなものを教えてくれと言ったときに、これに対して報酬をやるとか、いわば買収だとか、そういうことは全然なかった、かように私はいままでの調べた報告を受けております。
  40. 森元治郎

    ○森元治郎君 それは天地神明に誓って一から十までこっちはいいですね。
  41. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) 私は、先ほど申しましたように、現在までの調べたところ、それから情報等によりましては、まあ、天地神明に誓ってと言っても私はいいと思うのですが、こちら側にはフォールトは全然ない、私はこう考えております。
  42. 森元治郎

    ○森元治郎君 ない。私が伺うのは、日本という国は友好国だなんというと、これはまたべたぼれになってしまって、言うべきことも言わない。三国同盟のころの日本の空気見ればおわかりのとおり。やっぱり言うべきときにはばっしりと外国人式に言うのがあとのためにいいんですよ、もたもたさしておかないで。ことに外交ですから、一本取っておかなくちゃ損ですから、いい種を捨てちゃって、いじめられるときばかりいじめられてはしようがないので、特にこういうフォールトがない場合は突っぱることが大事だ。これはいつか世間に経過を発表して内外の疑惑――日本のエコノミック・アニマルの情報はスパイ情報によって促進されているんだというようなことじゃまずいから、これは適当な機会に出しますか、経過を。
  43. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) 先ほど申しましたように、御承知のように、甲斐君というのは非常に練達な人でもございますから、いままでの豪州政府側に対するアプローチあるいはやり方というものについては、非常に私は適切なアプローチをし、あるいは適切な折衝をいたしておる。私はこれには自信を持って申し上げていいと思います。そして、いま私申し上げましたように、日本側には私は何ら言われるべきことはないと思いますが、同時にまた、豪州側としてもいろいろ調べていることもあるようでございますから、そういうことがほんとうにあらゆる角度から真相がはっきりいたしますならば、これはしかるべき方法によって日本の国民の方々にも御安心を願えるようにいたしたい、かように考えておる次第でございます。
  44. 森元治郎

    ○森元治郎君 御安心願うように何をするのですか。
  45. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) 措置いたします。
  46. 森元治郎

    ○森元治郎君 御安心願うような措置。
  47. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) はい。
  48. 森元治郎

    ○森元治郎君 措置というのはどんな措置があるんですか。
  49. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) たとえば、このことはこうこうこういうふうに伝えられておった事件でありますが、真相を調べ、かつ、豪州政府との間の折衝によりましても、こうこういうことでございましたという真相を、何らかの方法で明らかにすることが適切ではなかろうかと、こういうふうに考えております。
  50. 森元治郎

    ○森元治郎君 大臣、それでいいだろうと思うが、一つだけ伺いますが、外交活動というのはあまり世間には出ないけれども、いろんなそんなような事件で日本へこっそり帰ってくる外交官もおるんですよね。私もしゃべりませんけれども、やはりスパイ的なこと、スパイのように見られがちな活動でなくても仕事が私はできると思うんですね。やはり大きく情勢を見るということが大事なんで、ここに新聞記者諸君もいるけれども、小種ばかりあさっていてはだめなんですよね。日米安保条約交渉のポイントは、駐日大使がだれになるだろうとか、事前協議交換公文つけるのか、交換公文の交換公文つけるだろうかとか、そんなところ一生懸命やっているのですよね。大きな流れというのは大体見当つくので、あまりこそこそした怪しげにとられるような行動は大国日本でやらないでもいいと思うのですよ。この点を御注意申し上げて終わります。
  51. 大和与一

    ○大和与一君 ユーゴとの文化協定ですが、第二条の、教授、学者、学生及び文化的、科学的、教育的機関の構成員の交換、これのいままでの実際の内容をもう少し詳しく。
  52. 兼松武

    ○説明員(兼松武君) 御質問の点は、「奨励する」ということでございますので、今後こういう面の交流を盛んにする。御指摘の実績の点につきましては、実は留学生のほうは毎年呼んでおります。これはわが国が国費で留学生を呼んでおるということでございます。学者のほうにつきましては、文部省に在外研究員制度がございますが、この在外研究員制度によるユーゴ国への交換のための渡航というのは、実際にはまだ行なわれてユーゴへ行ったあれはないということでございます。そのほかに、スコピエに地震がございまして以来、ユネスコの事業といたしまして地震学に対する研究援助という名目でございまして、一九六五年十二月から、最初に建設省の建設研究所の泉さん、それから、一九六七年九月に続きまして東大地震研究所の大沢さん、それから、一九六八年からは京都大学の工学部の金多さん、それから、この四月中旬から新しく久保慶三郎先生がそれぞれ交換のために行かれる、こういうことになっております。これがおもな学者の交換の内容でございます。
  53. 大和与一

    ○大和与一君 ユーゴと他の自由主義の国とは国の体制が違いますから、そのためにやりやすい点、やりにくい点、こういう点はどういうふうに考えられるのですか。
  54. 兼松武

    ○説明員(兼松武君) 特にないと思いますが、多少国柄が違います点も考慮いたしまして、大体この条約は、アラブ連合とわが国が持っております協定と似通った内容になっておりますが、そういう点もいま御質問のような点を考慮してそういうふうになった次第でございます。
  55. 大和与一

    ○大和与一君 大臣、文化協定その他日本の国は他の国に比べて非常に積極性がないのじゃないか。たとえば、予算措置とか非常に少ないように思うのですよ。それで、口ではなかなかうまいこと言っておりますけれども、何か思い切ってやれば非常に効果がある、実績があがるというようなことがあると思うのですが、その点はどうですか。今後はどうするのか。
  56. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) これはお話しのように大いに積極的にやりたいと思っております。それで実は一例申しますと、最近におきましてもアフガニスタンの国王が来日するわけなんでありますが、その機会にやはり文化協定を調印いたしたい。できるだけ手広く積極的に、また、先方の国情に応じた点を考慮いたしまして、積極的な文化外交とでも申しましょうか、こういうことを展開していくことが非常に適切なことではなかろうかと考えておるわけでございます。
  57. 羽生三七

    ○羽生三七君 文化協定に関連してですが、日ソ文化協定の取りきめの交渉はどうなっておるのか。実は、これは数年前にほぼ話がまとまったようなところに行ったときに、自民党の党内にたしか異論が出てストップになって、それから、その後まただんだん交渉が再開されておるようですが、近いうちに正式に協定が結ばれるような状況にあるのかどうか、経過をひとつお聞かせいただきたい。
  58. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) 日ソ両国間におきましては、一つは学者の交流をひとつ盛んにしたいということを考えております。それからまた、少し方面の違ったところでは、双方で映画の交換といいますか、相互にたとえば映画祭を開催するというようなこと、こういったような具体的な数項目につきまして現にソ連側と話し合いが内々行なわれております。その取りきめができましたならば、必要に応じて文化協定というものにまで持っていきたい、かように考えております。
  59. 羽生三七

    ○羽生三七君 それは「必要に応じて」はさまっておるんですが、時期的には、近いうちに何らか成案ができるんですか。
  60. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) 一般的な文化協定ということもさることでございますが、具体的な問題といいますか、双方で合意したことについて、たとえば、技術的にはまず交換公文というような形などで一つずつ具体的な問題を片づけていく。そういうやり方についてソ連側も原則的な同意を示しております。一般的な文化協定ということになると、双方とも非常に――双方ともと言っては語弊があるかもしれませんか――最高首脳といいますか、具体的な問題について交換公文の方式で積み上げていくのが一番実際的ではないか、そういう方式でやろうということが内々話が進んでおります。
  61. 大和与一

    ○大和与一君 中ソの問題があって、ソビエトが中国を外交的に包囲するというか、その努力は、今後積極的にパキスタン、あるいはシンガポール、マレーシア、日本にまで中ソ問題を説明に来ている。それで中国がユーゴに対して非常に強くいま働きかけるという動きがあると思うんですが、それに対してどの程度こちら側としてはわかっているんですか。
  62. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) この中共のほうの外交の展開ということについては、なかなか的確な情報も取れておりませんので、具体的にユーゴについてどういうふうなアプローチがされているかということにつきましては、残念ながらいまここで的確な見通しとか、現状を御説明するだけの十分な資料を持っておりません。
  63. 大和与一

    ○大和与一君 中国はなぜユーゴにそういう働きかけをしようと意図しておるかということは御承知ですか。
  64. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) 率直に申しまして、どういう考え方で、どういう具体的な段取りをつけつつあるかということが、実はよく的確にまだつかめていないわけでございます。したがって、いまのお尋ねの点について正確なお答えをすることはちょっとできないことを申しわけなく思っております。
  65. 大和与一

    ○大和与一君 チェコ問題のときにユーゴのとった態度といいますか、これは正確にお話しできると思うんですが、それを。
  66. 須之部量三

    ○政府委員(須之部量三君) 私、いまちょっと資料がございませんので、くわしい、どういう議論だったかは別にいたしまして、ソ連のとりました態度にユーゴは反対であったということは記憶しております。
  67. 大和与一

    ○大和与一君 それじゃ困る。それはぼくのほうが知っていることなんですが、ウワーカズ・カウンシル、ユーゴのこれは現状はどういうふうになっているか。
  68. 兼松武

    ○説明員(兼松武君) 現状をおっしゃいますと、くわしいことは専門家に、でございますが、従来から、ユーゴのいろんな活動の中で、対外的な面でも、直接文化協定に関連した問題のものではございませんが、海外文化関係でも外国の民間の機関と話をしている。そういうことを私どもは承知しております。
  69. 大和与一

    ○大和与一君 いずれも答弁にならぬから、これはだめです。そうしますと、もう少しわかる人はあれですか。
  70. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) いま呼んでおりますから。
  71. 森元治郎

    ○森元治郎君 一つ二つ。いま文化協定たくさん結んでいるが、一番よく把握しているのはどことの協定ですか。
  72. 兼松武

    ○説明員(兼松武君) 一番よくとおっしゃいますけれども、各国と大体いままで結んでおりますのは混合委員会というものを設けておりまして、そこを通じて毎年ないし二年ごとに交互にお互いの計画を話し合って拡大するための努力を続けておりまして、特にどこの国ということではございません。実際から申しますと、もちろんヨーロッパの国、それからアジアの国、いろいろございますが、最近は、ヨーロッパのみならずアジアでも協定を持っております。インド等からは、政府レベルの定期協議でも特に文化関係の問題を取り上げて今後大いにやろうというようなことも言っておりますし、それから、イタリアからは、昨年やはり混合委員会を開きました際に、日本との間で非常に広範囲な分野にわたる科学技術の面での協力の計画を、これは政府、民間の相互の機関の間で進めていこうというような趣旨の提案が行なわれる等、非常に活発に動いておりまして、どの協定が一番というのは、ちょっとそういう趣旨の御質問に対しては、一様に動いているから、非常によく動いているというふうにお答えするほかないと思います。
  73. 森元治郎

    ○森元治郎君 どことも動いていないなんと言ったらたいへんだから、これは言えないだろうと思うけれども、私が言えば、最もよく動いて活発にやっているのは日本・西ドイツか、日本・イタリアか、どれが最も活発かというのは、この協定の文章は大体似たり寄ったりだから、問題は内容ですね。
  74. 兼松武

    ○説明員(兼松武君) 御指摘のように、イギリス、フランス、イタリア、ドイツと活発に動いております。どれがというのはちょっといろいろ支障があると思いますので、ごかんべん願いたいと思います。
  75. 森元治郎

    ○森元治郎君 一応ソビエト方式がわりにおもしろいと思うのだな。変にかみしもを着たような文化協定で国会の御承認というようなむずかしいことを言わないで、一つ一つ文書の取りかわし、文書交換によってやっていく。それが活発に動いていったら、それをまとめてまた協定にしてもいいと思うのだが、そういう形式上の問題はどうですか。
  76. 兼松武

    ○説明員(兼松武君) 御指摘の点は、一般的にはそういうふうに思われないこともないと思いますが、実際問題として言いますと、たとえば日本の場合では、最近、東欧諸国に民族舞踊団を派遣いたしましたが、これもたとえばある国とだけそういう計画をする、そういうことになりますと、その国との計画のために非常に膨大な予算を計上しなければならない。そこで、実際問題としての交流で、たとえば東欧へ行くならば、東欧の国をみんな回れるようにする。それから、西欧に行くならば、西欧のおもな国を回って、それぞれの国との文化協定に基づく活動の効果をあげる。そういうふうに計画いたしますので、一つの国とある包括的な計画をつくってしまって、そういういわば一種の自主的には計画のようなものに縛られて、そうして運営をするというような形は、いまの日本の予算制度その他から見ますと、必ずしも現状としては適切ではない。したがいまして、先ほど大臣御説明になりましたように、やはり個々に学者の交流あるいは映画祭の相互開催、こういう個々の積み上げで実際上文化交流と親善の実績をあげていくという方向で考えておる次第でございます。
  77. 森元治郎

    ○森元治郎君 ポーランド側からは協定締結の申し出がありますか。
  78. 兼松武

    ○説明員(兼松武君) 一月か二月前に向こうの海外文化交流委員会の責任者が参りましたが、一般的な希望は述べておりましたけれども、具体的に協定案文までを用意して、それに基づいて交渉しよう、こういうような趣旨の話はございませんでした。むしろ、何か政府、民間を含む、文化の分野での代表的な人たちの交換を今後の二年、三年後のことでもいいからひとつ考えてみたらどうか、そういうような話し合いがございました。正式な協定というような話はまだ来ておりません。
  79. 森元治郎

    ○森元治郎君 米ソの協定はどの辺でストップしているんですか。
  80. 兼松武

    ○説明員(兼松武君) 米ソ間の協定は、資料で御説明いたしますと、現在ございますのは、米国とソ連との間の一九六八年~一九六九年の間の科学技術・教育・文化・その他の分野における交換に関する協定というものが一九六八年の七月十五日に署名されております。これを米ソ間では従来から、と申しますのは約十一年前、五八年から年次協定方式で、その年々の計画をきめておるというのが一般的な形でございます。そのほかに、アメリカ合衆国とソ連邦との間の医学用フィルムの交換に関する協定となる交換公文、これが一九五五年に署名されたものがございます。そのほかに、米国・ソ連間の原子力の利用を含む塩分分解の分野における協力に関する協定、これは一九六四年十一月十八日署名されております。
  81. 大和与一

    ○大和与一君 私への答弁はあとになってもいいから、一応これで質問を終わります。
  82. 山本利壽

    ○委員長(山本利壽君) 他に御発言もなければ、二案件に対する質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  83. 山本利壽

    ○委員長(山本利壽君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより二案件について一括討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。  別に御意見もないようでございますが、討論はないものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  84. 山本利壽

    ○委員長(山本利壽君) 御異議ないと認めます。  それでは、二案件につきまして順次採決を行ないます。  まず、日本国とオーストラリア連邦との間の漁業に関する協定の締結について承認を求めるの件を問題に供します。本件に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  85. 山本利壽

    ○委員長(山本利壽君) 全会一致と認めます。よって本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。  次に、日本国とユーゴスラヴィア社会主義連邦共和国との間の文化協定の締結について承認を求めるの件を問題に供します。本件に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  86. 山本利壽

    ○委員長(山本利壽君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。  なお、二案件について本院規則第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  87. 山本利壽

    ○委員長(山本利壽君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕
  88. 山本利壽

    ○委員長(山本利壽君) 速記を始めて。     ―――――――――――――
  89. 山本利壽

    ○委員長(山本利壽君) 次に、国際情勢等に関する調査を議題といたします。外務大臣より発言を求められております。  愛知外務大臣。
  90. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) 去る三日から五日までバンコクにおきまして第四回の東南アジア開発閣僚会議が開催せられまして、私、それに出席いたしてまいりました。概略を御報告申し上げたいと存じます。  形式ばった御報告を申し上げますよりも、私の受けました印象を中心にしてお話を申し上げることのほうがよろしいかと思いますので、お許しをいただいて、さように運ばせていただきます。  この会議は第四回目になりましたが、最初は、そもそもが日本の発意でこの会議が持たれるようになったわけでございます。で、初めは「ゆかたがけ」ということばが日本語で使われたようでございますが、ゆかたがけの気持ちで、参加国が隔意のないいろいろの意見を交換し合おうということで始まったようでございますが、まあ二回、三回ともなれば、一面、会議としての性格もだんだん明らかになってくるし、また、参加国が熱心であればあるほど、やはり、ゆかたがけでは済まなくなってきておるように、私は第四回の会議を前にして、さような感じを持ってまいりましたが、さような感じが当たっておったような気もいたします。一口に申しまして、非常に真摯であり、また建設的であり、また、各国の持ち出す意見や提案というものが、ゆかたがけなんということではなくて、もっと非常に真剣である。ゆかたがけが真剣でないという意味ではございませんが、私の率直な感じではそういうふうな感じを受けたわけでございます。  政治的に申しますと、今回の会議にカンボジアが参加したということは、私は一つの大きな意義ではないか。ことにタイ国のバンコクにおいてタイ国が主催者として行ないましたこの第四回の会議にカンボジアが、オブザーバーという形ではありますけれども、積極的に参加をいたしまして、シアヌーク殿下の右腕といわれるような人が積極的に参加をして仲間入りをし、かつ、一人の仲間として大いにひとつ努力を新たにいたしましょうという態度を示しましたことは、特に意義のあったことかと思います。  全般的に申しますと、まず、日本の立場でございますけれども、日本といたしましては、前にも当委員会でも私申しましたように、対外援助協力というようなことが、従来はいわば賠償というようなものが本体になって経過してまいりましたが、賠償はまあいわば一般落した。そういう意味でも一つの転機を迎えておるわけであります。同時に、日本といたしましては、よくいわれるように、国民総生産ということから言えば世界の非常に優位に位するようになりました。もし最近数年間のような成長を続けてまいりますならば、一九八〇年にはもう六千数百億ドルというようなGNPになるという大蔵省等の試算があるくらいでございます。これは参ります前に関係大臣にもいろいろ意見を聞いたわけでございますけれども、まあ、控え目に見ても、一九八〇年ごろになれば五千億ドルぐらいのところには、日本のGNPは、いまの調子でいけばいくであろうというのが大体の関係閣僚の見通しでございますから、これを前提にして考えてみることができるほど日本としても伸びてきたので――現状ははるかにそれに及んでおりませんけれども――一九七〇年代には、ひとつ日本も建設的に新しい考え方に立って、アジア全体の再建といいますか、民生の向上のために努力をする用意があるという姿勢で参ったわけでございます。しかし、これは同時に、とらえようによっては非常にむずかしい微妙な問題でございます。私としては、そうした経済協力とかあるいは援助というようなものは、受けるほうが、また同時に、まず第一に平和的な目的でなければならない、合理的な計画でなければならない、効果的でなければならない。しかも、できるならば、アジアといいますか、今度の場合は東南アジアでありますけれども、東南アジアの地域協力ということで、地域を総合した全体が共存共栄できるような、できるならば一つの構想というものが協力の上に盛り上がって、いわば適地適業、国によって、この国はこういう点で発展をする、こういう国はこういうことでやる。どこの国も同じような経済発展計画を持つのでは、いわば効果的でもないし、合理的でもない。総合的な力を発揮しながら総合的に発展をしていくということの、何かそういうムードを盛り上げ、かつ、具体的にそういう道を歩けるようにしたいものだというような考え方を関係国の人たちに訴えたいという気持ちで参ったわけでございます。あまり一人よがりにいいことばかりを申し上げるようにお聞き取りになるかもしれませんが、私から言えば、幸いにして各国がそれぞれ日本に対して、おれんとこはこれをこうやってくれ、おれんとこには、こうやってくれというようなことが予想したようには出てまいりませんで、確かに地域協力、地域総合計画ということが第一であるという考え方、あるいは連帯的な考え方というものがかなり強まってきたというふうに私には見取れました。たとえば、その具体的なあらわれとしては、今度の会議を通じまして、まあ冗談めいたことを申し上げて恐縮なんでございますが、一番もてたのはアジア開発銀行、いわゆるアジ銀であり、その総裁である渡辺君が一番もてたと申し上げても間違いないと思います。それは、この参加各国の間にはこういう気持ちがあるわけです。四回目の会議になったけれども、その中で一つの大きな成果は、われわれの要望によって、あるいはわれわれの手によってアジ銀というものができた。なるほど、これにはアメリカの出資もあるが、日本も同様の出資をしている。あるいは今後も先進国がわれわれのやり方いかんによってはもっと出資もしてくれるだろう。われわれのつくったこの組織によってわれわれの発展の道が期待できる。そこで、いまの総合的な計画というようなことも、ひとつ今後アジ銀に期待することは、融資とか投資とかいう本来の職分のほかに、場合によっては、われわれのコンサルタントになってほしい。また、地域を総合した経済計画の立案というようなことにもひとつ積極的な働きを期待したい。もちろんエカフェとかそのほかの従来の機構もたくさんございますが、そことコーオディネートするにしても、われわれが一国一国でそういうことを求めるよりも、こういうふうなわれわれのつくった――と彼らは言っているわけですが、――このアジア開銀というようなものにそういう場合の働き手にひとつなってもらいたい。これは長い長いコミュニケが出たわけでございますが、その中にも随所にその思想があらわれております。また、具体的にアジ銀に対するそういった意味の期待ということもあります。そうして、閣僚会議自身としても、一年に一回でございますから、その間において一九〇〇年代のビジョンづくりというか、計画性のあるようなものについて、あるいは諮問委員会とか、ワーキング・グループだとか、そういうものを働かせて、そういうところと協調関係に立ちたいというようなことが随所にあらわれておると思うわけでございます。  それからもう一つ申し上げたいと思いますのは、これは国会の中の御議論にもよくあらわれるわけでございますけれども、日本の立場として非常に大事なことは、もう具体的にずばりと申し上げますが、アメリカがいままでアジアの経済建設に相当の力を入れてきた。しかし、オーバーコミットメントで、これを今後は減らすと、そこで日本を肩がわりに使う。アメリカがそういうふうに日本を使う。日本はやむを得ずそれに従ってアジアの建設に乗り出したのだと、こういうふうな発想は私はとりたくないと思うのです。先ほど申しましたように、日本とアジアの関係から申しましても、いままでは賠償ということが中心になっておった。それから一つの転機に来ている。そうして、同時に、日本としての経済の繁栄というものも、もちろん国内には幾多の問題を残してはおりますけれども、やはりGNPが相当な程度になっているということは客観的な事実であります。それから、日本は平和憲法によって軍事力による協力というようなことは考えられない。考えてはいけない。そういう点から言えば、日本が、主体的な立場からいっても、この新しい世代に対して、私はアジアの建設に対して相応の協力、あるいは相応の犠牲を払うことは当然過ぎるくらい当然じゃなかろうかと。私は、主体的に日本の立場でそういうものの考え方をしていきたいし、それがまた非援助国にも私は理解してもらえる環境じゃないだろうかと、かように考えるわけであります。したがって、先ほども申しましたように、日本が、二国間の経済協力ということはもちろん必要でありますし、やらなければなりませんが、同時に、たとえば一つの、アジ銀だけを言うわけではございませんが、そういうものを通して中立化させ、そこから協力してできる計画の上に、みんなの合意のもとに金を使ってもらうというような方式をだんだんに考えていくのが望ましいのではないか、こういうふうな考え方でございます。たまたま、国連におきましても一九七〇年代というものは発展途上国の時代であるという趣旨のことが、いろいろの委員会の中でも出ておりますから、これに照応することからいいましても、日本のとるべき態度じゃなかろうかと思います。まあ、そういったような考え方は、ある程度の私は共感を受けたように思います。そうしてまた、具体的にも、メコン川下流地域のメコンデルタの開発というようなことは、国境を越えて東南アジアの国の人たちから支持を受けているわけでありますし、また、漁業の問題などにいたしましても、漁業センターというものは、すでにこの会議の結果において、農業特別基金とともにすでに発足した組織でございます。  それから、今後におきましては、少し範囲が広くなりますけれども、人口問題というものがやはり東南アジア地域で大きな問題になっております。また、医学的な教育とか訓練を含むところの医学の分野での協力、経験の交換というようなことも、やはり総合的な組織力によってこそほんとうの効果を発揮できるのではなかろうか。この面については、新しくこれからお互いに作業グループをつくって、そこで今後の行き方を考えるということになっております。  まあ、きわめて大ざっぱで、かつ、書類につくってお話しするような報告から離れまして、率直な感じあるいはてまえみそのことを申し上げて恐縮でございますが、大体そういうふうな感じでございましたが、そこで、やっぱりこれからは私もますます日本としても責任が大きいと思うのでありますけれども、いま申しましたようなばく然たる空気とか抽象的な考え方だけではなくて、ひとつ外務省におきまして、これから一九七〇年代に処する、日本の大きく言えば経済外交のあり方、もう少し具体的に言えば、いわゆる経済協力のやり方についての考え方というものをできるだけ早急に取りまとめて、そして関係各省の協力を求め、また、国会等にも御報告をして御支持を得、御批判をいただけるようにいたしたい、かように考えておりますが、よろしくまたその節はお願いをいたしたいと思います。  以上で、まことにざっぱくでございますけれども、御報告を終わります。
  91. 山本利壽

    ○委員長(山本利壽君) 午前の会議は一応この程度とし、午後は一時から再会することにいたします。  暫時休憩いたします。    午後零時一分休憩      ―――――・―――――    午後一時十分開会
  92. 山本利壽

    ○委員長(山本利壽君) これより外務委員会を再会いたします。  休憩前に引き続き質疑を行ないます。
  93. 大和与一

    ○大和与一君 先ほどの外務大臣のお話ですね、アメリカが下がったから日本がその肩がわりをする、そういう考え方は間違っているから、そうでなくて、日本独自というか、その立場でやっていくんだと、こういうお話がありましたが、それはいままではもうアメリカにおぶさっておって、日本がそれだけ援助協力を十分にしていなかったと、こういうことですか。
  94. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) そういう意味ではございませんで、先ほど申しましたように、いままで日本がどういう関係にあったかといいますと、まあ、大ざっぱな話ではありますが、たとえば戦後の賠償というようなものが有償、無償いろいろの形態でございますが、それが中心になってやっておりましたが、相当年月がたって一段落ということになりつつある。こういう情勢でもございます。それから総体的に日本の経済力というものも相当実力がついてきた。これは日本の国内から見ればまだまだいろいろな問題がございますけれども、しかし、やっぱり客観的に見れば東南アジア諸国のごときは日本に対してやはり相当の期待を持つというのは当然だろうと思いますので、その新しいいわば一九七〇年代に日本として主体的にいろいろ考えていくのが必要ではないか、こういうわけでございまして、従来は日本として主として賠償というようなことが中心になって、それに関連する結果において援助政策をやってきた、時代が変わってきたから考え方も変えなければならぬ、まあ、一口に申せばそういう気持ちを申し述べたわけでございます。
  95. 大和与一

    ○大和与一君 アジア――東アジアでもいいんですが、他の国と日本を比較して日本が一番国力というか、力を持っておると、かりにそうしますと、その他の国でやはり分担する、負担力を持っておる国は幾つかあるわけでしょうね。その場合に、日本とそれらの国と、大まかでいいですが、その割合は日本が一〇〇のうちで六〇なら六〇と、そんなふうな言い方ができますか。
  96. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) これは午前中にも申し上げましたように、たとえばアジア開発銀行を例にとりますと、御承知のように、ごくわずかですが、出資しておる国は西欧諸国にもございますし、それからたとえば東欧……
  97. 大和与一

    ○大和与一君 アジアの中だけで。
  98. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) アジアの中だけでは、やはり何といっても日本が飛び抜けて多いわけですからして、まあ、これはまだ具体的にそこまで詰めて考える段階ではございませんが、抽象的になりますけれども、たとえば今後十年間ぐらいのおおよそのたとえば援助の要請額といいましょうか、そういうふうな需要のほうのあれも検討する、それに対して日本はこの程度ならば合理的に援助できる、しからばそのほかの面はどういうところにどういうふうに協力を求めるかというようなことが、総体的に大づかみでもいいですが、構想ができますと、非常に運び方が円滑になってくるのではないかと、こういうふうに考えておるわけでございますが、まだそこまで考えが及びつかないわけでございます。
  99. 大和与一

    ○大和与一君 さっきのお話では、わりあいに会議が成功したようなお話だと思うんですが、しかし、それぞれの国の力、大きさ、みな違いますから、それはあまり差別をつけないで援助をするというたてまえでいくのか、その辺はどうですか。ある国に対して順番とかいろいろありますですね、その場合にたてまえとしては差別も何もないということでいくんですか。
  100. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) それは、たとえばこういうことになると思います。ある国は自然的な資源に全然恵まれていないところもございます。しかし、食糧については相当期待ができる。そういう場合に、農業だけに依存するということも、将来を考えればいかがかと思われますから、たとえば軽工業を育成するというようなことも考えられはしないか。そういう場合に、その軽工業に対しては自分でどれだけできるか、これに対して、たとえば企業の構成などに対して他国の資本が入ったほうがよりよくなるかどうか。しからば、その他国の資本は民間援助あるいは出資だけでいいのか。若干の政府的な援助が必要であるかどうか、そういうふうにいわばブレークダウンしていくことがどうも必要ではないだろうかと思うわけでございます。
  101. 大和与一

    ○大和与一君 私の意見はですね、あんまり公平公平と言ってやると、そんなものは結局失敗と同じ意味になると思うのです。そこら辺を十分注意しなければいかぬという気持ちで言ったのです。  もう一つは、それによって、右とか左とか独裁とか民主国とかいろいろありますけれども、こういうことは一切考えないで、経済的な援助だけを頭に入れて対応していくと、こういうことですか。
  102. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) 終局的な考え方はそれが正しいし、そういう行き方になりたい。したがって、先ほど申しましたように、この目的とする各計画というようなものは平和的なものであって、民生の向上に役立つようなものというようなものを考えていけばいいのであって、政治形態というものが異なるというようなことをあまり考えるべきではないと思います。しかし、たとえば現状から言えば、国交があるところ、ないところというようなことになりますと、どうしても実際問題としては若干の考え方、あるいは具体的な処置というものが変わらざるを得ない場面もあるのではなかろうかと思います。
  103. 大和与一

    ○大和与一君 具体的に言うと、ちょっといままでうわさが出ていましたが、ベトナムが済んだ場合、もちろん北も含めた全ベトナムに対する援助、そういう気持ちが相当あると、こういうことですな。内容はまだ具体的ではありませんか。
  104. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) ええ。内容はそれまで具体的になっておりませんけれども、まあ、これはベトナムの和平会談のまとまり方にも非常に関係があるかと思いますけれども、経済援助の考え方としては、理想としてはむしろインドシナ半島全体というようなことが対象になってしかるべきじゃなかろうかと、考え方としては、さように考えます。
  105. 羽生三七

    ○羽生三七君 ちょっと関連して。その場合ですね、たとえば北を、北ベトナムを含めて援助というような場合ですね、その場合には国交回復を前提とするのか。全然そういうことを考えなくて政府間の協定で援助をするとすればどういうことが考えられるのか。通商代表部でも置いてやるつもりなのか。あるいは他の何らかの方法があるのか。これはもうどうせ北ベトナムに援助するならば私は正常な形を考えて前進すべきだと思うが、その辺はどうですか。
  106. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) これはいまも申しましたように、パリ会談の結末に関連するところが非常に多いと思うのでありますけれども、たとえば人道的な問題などにつきましては、これは北ベトナムに対しましても当然考えてしかるべきじゃないかと思います。それから、休戦後の政体のでき方などによっては私は比較的スムーズに北ベトナムも対象に考えられるようになるのではなかろうか。まあ、いま期待だけでございますけれども、その態様については今後の情勢を見守らなければならないということもあろうかと思います。
  107. 羽生三七

    ○羽生三七君 比較的すみやかにその対象として考えられるという表現でしたが、これはたとえば北ベトナムを承認するとか通商代表部とかを置くとか、こういう政府間の関係の強化を意味する前進的な発言と理解してよろしいですか。
  108. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) それは、いまのパリ会談を飛び越えてそこまでは考えておりません。
  109. 羽生三七

    ○羽生三七君 パリ会談が成功した場合です。
  110. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) パリ会談が成功する態様で、たとえば全土について連立政権と、まあかりにそういうようなことにでもなれば、これは非常に望ましい姿になるのではなかろうかと思いますが、パリ会談の結末に対していまは一日もすみやかに実りのある状態ができるということを期待するだけであって、そこから先どうしたらいいかということについてはまだ考え及んでおりません。
  111. 大和与一

    ○大和与一君 そうすると、たとえばソビエトとは平和宣言だけでこれだけやりくり、仲よくやっていますね。これはベトナムの場合いまのようなお話をされるんだったら、朝鮮半島も同じだと思うんです。そうすると、北の朝鮮は権威がある、オーソリティーだ、これは認めているわけだけれども、そうすると今度はそのベトナムに対して、いまのような日本とのいろんな国際関係、条約、協定、何もないんだけれどもやろうという意欲がある。そうすると、インドシナ半島だけをそういうふうに言って、それじゃ北朝鮮ともいまよりももっと貿易その他を拡大していく、こういうふうに解釈していいんですか。
  112. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) これは私は違うと思うんです。私の頭にありますのは、ベトナムにおいて、いま羽生委員のお尋ねのような、パリ会談のその後の状態がいわゆる分裂国家的でない、新しい形態が望ましい姿でできるようなことになれば、こちらはいろいろのことをやるのによりスムーズにいくであろうし、そういうことが期待されると申したわけでございまして、南北朝鮮の状況というものはしかく私は簡単なものじゃなかろう、こういうふうに考えております。
  113. 大和与一

    ○大和与一君 そうしますと、前の三木大臣が早々といわゆるベトナム後の復興計画について、日本が非常に善意ある話し方だけれども、相当早目に言っているわけですね。いまおっしゃるのは、パリ会談のおきまり方によってはやっぱり相手にせぬと、こういうふうになるんですか。ここのところおかしい。
  114. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) その時代よりも、ある意味ではもっと現実的になったと思うのでありまして、あの当時は、まだ一体ベトナムの戦争といいますか、ああいう状態がどうなるかわからない。ただ願望を基礎にして考え方を言ったわけであります。その後にとにかくパリ拡大平和会談ということが現実にもう持たれているわけですから、そのパリ平和会談の結末というものが望ましい姿になれば、そういった考え方がよりスムーズに動くであろう、こういうふうに申し上げているわけでございまして、その当時は、いまよりも現実的でない状態における理想的希望の形を表明したわけで、これは考え方として私もそれでけっこうだと思うんでありますが、今日の場合においては、望むらくは、ここまで来たんでありますから、パリ会談の成果というもの、それから、その後のベトナムの政権のでき方というようなものが安定したものであるならば、北ベトナムに対するアプローチもよりやりやすくなるということを、もう少し現実味を、あの当時より加えて申し上げたつもりでございます。
  115. 大和与一

    ○大和与一君 そりすると、逆に言いますと、パリ会談のおさまり方では全然これは援助をしないということもある。あるいはベトナム人が一つになった形に――どんな形でもいいですが――なって、その形でなければ困るというか、いやだというか、そういうことになりますか。たとえばトインビーなんかが言っているのは、おそらく一つになったら、おさまったら、まあ北のほうがずっと治まる、そういう形になるかもしれぬというようなことを言っているんですけれども、そこのところちょっと怪しいですね。必ず全ベトナム人のおさまり方が一つでなければ、一つの形でなければ日本のいまのわれわれの政府としては困るというのか、ない場合があるというのか、そこら辺もう少しはっきりしてください。
  116. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) 私は、ですから、南北が何らかの形でほんとうに望ましい姿になる。これはおそらく、南北が連立政権の形か何かの形になるということが一つの望ましい姿だと多くの人が考えているのではないかと思います。およそベトナムに限らず、そういった一つの国が安定した状況になれば、そういうところと国交の問題その他も当然浮かび上がってくるのではないか。そうすれば、いままで考えられておったような考え方というものが円滑に実施ができるような姿になるのではないかということを申したわけでございます。
  117. 大和与一

    ○大和与一君 まあ、少し怪しいですけれどもね。  今度の会議で、年間五十億ドルですか、これを援助したいと。国民のいまの暮らしの状態から言うと、ちょっと夢みたいな、えらい大きな花火をあげてこられたんですが、これは日本のいまのどういう基準でそういうふうな数字を打ち出されたわけですか。
  118. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) これは五十億ドルという数字を打ち上げたわけではないんでございまして、それぞれ各国が過去一年間における、あるいは過去における経済の歩みの状態、よくなっているところもあり、問題をかかえているところもありますが、それぞれの一般演説と申しますか、そういうことをやるわけでございます。これは先ほど申し上げましたように、ある一つの試算から言えば一九八〇年にはもう六千億をはるかにこえるようなGNPになるという計算すらも日本のある程度の権威筋では言っているわけでございますね。それを非常に控え目にして見て、そうして、かつ前提として、最近数カ年間の経済成長率がこのまま続くという前提をとるならば、一九八〇年ごろには五千億ドルという日本はGNPになれるという試算もございますということを一般演説の中に挿入してあるわけでございまして、それ以上何%がどうであるとか、あるいは具体的にこれこれのものを援助の心づもりにいたしておりますということは言っておりません。なお、現在のGNPは、御案内のように、千億ドルを相当こえてきておりますけれども、これは経済成長率が名目的に最近数年間の状況を続けるならばという試算が、先ほど申しましたように、GNPについては言われております。それからパーキャピタの伸び方もいろいろの試算が政府筋からも出ております。これは少なくとも国内では公表され常識化されておる。これが二十年たてば、あるいは日本はアメリカをも越したパーキャピタになるかもしれないというような試算すらも出ておるような状況でございますから、私の申します一九八〇年ごろに五千億ドルぐらいのGNPになるだろうという試算というものは、試算ではありますが、ある程度の具体性があるものと私は確信しておるわけでございます。
  119. 大和与一

    ○大和与一君 しかし、国際通貨もまだ安定していないと思いますがね、そうすると、数字を打ち出したというのは、何か少しそこらがはったりみたいな感じがするんですがね。もし国際的に金融経済が悪くなった場合に、日本だけがひとりたくましく生き残るというわけにいかぬわけですから、これはやはり非常に影響を受けるわけですが、そこのところが、数字を打ち出したというところがまだ合点がいかぬ。
  120. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) 私はなぜそういうことが悪いのかということについてむしろ疑問を率直に持つぐらいでございまして、どこの国でも長期計画というものは持ちます。長期のターゲットというものを掲げております。それはもちろん実際の経済はなまのものの動きでございますから、これは現に経済見通しでも一年間ですら見通しがこういうふうに違ったではないかということが予算委員会等でも問題になりますが、一面、たとえば大蔵省においても経済企画庁においても長期計画というものはそれぞれ持っており、そうしてそれを努力の目標として年次別の政策をつくっておるわけでございます。そういう点から申しますれば、東南アジア全体に地域協力の精神が盛り上がり、また同時に自助の精神も盛り上がって、それぞれの国が、自分のところはこういうふうな成長率でいきたいと言っているようなときに、日本としても一つの目標を掲げるということは、私はむしろ民族的な責任ですらないかというふうに考えるわけでございますので、しかも、先ほど申しましたように、たとえば一%協力の義務を負う、十年先のことまで約束をするとか、あるいは前提として、もし最近数年間のような成長率が達成できるならばというような前提を置いてもおりますし、しかも、五千億ドルといってもひとつの試算であるというだめも押しておるわけでございますから、私は申しましたこの数字ということについては、このくらいのことはむしろ言うのが当然であって、そう何も臆病になる必要はないじゃないか、あえて申しますと、そういう考え方でございます。
  121. 大和与一

    ○大和与一君 まあ、援助する場合に、適切な援助がなされなければならないから、相手の国のいろいろの事情を正確につかまなければならない。それは一体いままで、たとえばインドネシアなんかの場合でもだいぶ失敗の事実が相当具体的に出ております。そういうことについてはどういう方法で一体やられるのか、それにはどういう自信がありますか。
  122. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) たとえばインドネシアにつきましては、御案内のように、ごく最近も日本とインドネシアとの間において、これは先方のきん然たる理解もあるわけでありますけれども、新政権になりましたし、また、非常にいまのところまじめに謙虚に経済計画を再検討しようとしておるときでもございますので、最近外務省から委嘱いたしまして、前の公取委員長の北島武雄君を委員長に頼んでいわゆる追跡調査をかなり詳細にいたしました。日本が有償、無償の賠償あるいは民間の経済援助で今日までやってきたことがどういう方面にどれだけの効果をあげておるか、どういう方面でどういうマイナス現象を呈しておるか、今後やるべき場合にはどういう点を注意したらいいか、まだまだ一回の調査団の調査くらいでは隔靴掻痒の感なきを得ない点もございますけれども、しかし、こういったようなやはり合理的な、しかも追跡調査を伴ったような計画的な援助のやり方というものは、私はまじめなやり方ではないかと思います。同時に、二国間だけのそういう検討調査だけではなくて、将来は、午前中にも申しましたが、何もアジア会議に限ることはございませんが、やる前にはまず周到な調査、検討をして、しかも、これは地域協力という考え方を前提にして計画していくということ、そうして、これがその調査をしたところだけではなくて、各国の援助計画にもこれが援用される、そうして、援助するほうもできるならお互いの協力態勢でもって援助をやっていく、そうして、そういう機関がまた追跡調査をしていくということにおいて近代的、合理的な経済計画というものが円滑に進んでいって効果をあげるのではなかろうかというふうに考えるわけでございます。
  123. 大和与一

    ○大和与一君 追跡調査というのはちょっとことばが物騒だけれども、私もいまお尋ねしようと思ったんですが、去年IPUに行って会議に出ておっしゃったのは、わが国から出た場合に、現地のわが国の側のほうでむだづかいとか間違ったことをしていないかということが主だったんですね。ところが、受け入れるほうの国でむだがある場合、うんとあるとこれは非常にまずいと思うんです。たとえば、南米なんか最近軍事政権ができておる。それはみんな前の代の人がいろいろ国際的にもらったものをふところに入れて相当大金持ちになると、今度交代というように大体なって、クーデターが行なわれておりますが、これはあまり立ち入ったことはできぬけれども、その辺もやはりある程度、せっかく援助するなり、それがほんとうに国民の手に渡るようにやらなければいかぬと思うが、その辺のつながりというか、あるいはこっちからの注文というか、そういうことはいままでにも詳細に行なわれておるか、あるいはいままでは十分でないか、今後どういうふうにするかという、そういうことについて。
  124. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) これは、たとえばいまちょうどラテン・アメリカのお話が出ましたけれども、私の考え方といたしましては、ラテン・アメリカなどは、どちらかというと、経済協力はバイラテラルにいったほうが効果もあるし、喜ばれるし、また、いま御指摘がございましたように、政情のいろいろな推移というようなこともございます。いろいろの観点からいって、どちらかといえばバイラテラルなやり方がラ米には適当しているのじゃないかと思います。ところが、東南アジア閣僚会議に参加しておるような国は、少なくともムード的にマルティラテラル、いわゆるリージョナル・コーオパレーションという立場に立った援助のやり方のほうが向こう様にも効果的であるし、また、こちらから申しまして、バイラテラルにやることは政治的に見ても私はおもしろくないと思うのです。ですから、バイラテラルはもちろんやりますけれども、しかし、将来の方向あるいはどちらにむしろ重点を置くかということになれば、マルティラテラルのほうがいいんじゃなかろうか。ですから、地域あるいはそれぞれの置かれた環境、地理的な条件その他にもかんがみまして、やり方は相当弾力的に考えていっていいのではないか。  それから、具体的にいままでやったことがどうであったかということについては、これは何と何がどうというわけではございませんが、従来当院の決算委員会でも御指摘をいただいておるようないろいろの問題もあるくらいでございますから、従来は追跡調査というようなことについてあまり意が用いられていなかった、これからそういう点に心しなければならないというので、すでに二、三の追跡調査を各国に派遣した、こういうような状況でございます。それから、追跡調査は、お話しのように、日本側から出す場合にはなかなかそれは、やはり先ほど申しましたように、隔靴掻痒の感なきも得ないのでございます。向こう様の協力も得なければならない。得ながらやっても、やはりある程度以上には効果を発揮し得ない場合もございますから、まあ、こういう点も、理想的に言えば、将来は何か国際的な機関などで、中立的な立場で、そうして双方の完全な了解のもとに調査が行なわれるということが理想としては私は望ましいことだと思います。まあ、そこまできちっとしてだれもが納得できるような機構をつくること、それが運営されて理想的にわれわれが期待するような効果を早急に生み出すというのには、なかなか時間もかかることだと思いますが、理想としてはそういう考え方に進むべきであろうかと、かように考えております。
  125. 大和与一

    ○大和与一君 今回の会議とASPACを含めて、日本がそれらのアジアの会議に出ているのは、いかなることがあっても軍事的要素、色彩、そういうことはもう絶対にないのだ。もちろん今後もあり得ない。たとえば、新聞なんかに、ASPACが右向こうとしているということが盛んに書いてありますが、日本のいまの主張としては、絶対間違いない、そうすれば純経済的なことである。そうしますと、経済的なことだけである。それで、日本の安全保障ですね、これと一体何か関連性があるのかないのか、その辺ですね。
  126. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) ASPACその他いろいろの沿革がございますから、日本流の割り切った考え方から言うと、こんなにたくさん機構ができてどうなるんだというような、これを統一して、統制して、もっと中身をはっきりしてという御意見も私はあろうかと思います。しかし、参加国もそれぞれダブったりはみ出したりしておりますけれども、それぞれにまたいろいろの考え方があるものですから、私はASPACもまた大事に育て上げていかなければならないと思っております。  ところで、ASPACの問題は、しばしば私も申しておりますが、これは従来から日本の主張というものは非常にはっきりしている。これは平和的な目的であって、そして軍事的防衛的な色彩というものは持つまい。自由な政治的な意見の交換を主とする。経済的な問題については、あるいは文化的な計画、提案というものは、出すことは自由である。そしていいものは伸ばしていこう。しかし、根本は自由な意見の交換の場だというのがたてまえになって、憲章はまだできておりませんけれども、従来しばしば積み上げてきたいろいろの決議その他が、まあいわば一種の慣行的な憲章になっておりますが、そういう点をごらんいただきますと、その中に随所に出てきておる表現や決議の内容というものは、いま私が申しましたようなことを非常に明瞭にしていると思います。これはひとつ大事に育て上げていきたい、かように考えておるわけでございます。
  127. 山本利壽

    ○委員長(山本利壽君) ちょっと速記をやめて。   〔速記中止〕
  128. 山本利壽

    ○委員長(山本利壽君) 速記を起こして。
  129. 大和与一

    ○大和与一君 それじゃ私、最後に安全保障との関係を。  純経済的にだけやっていく。これはわかりました。そうすると、それは日本の安全保障との関係は、からみ合いは全くないのか、その辺のところを伺いたい。
  130. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) これは夢みたいなことを言うとおしかりをいただくかもしれませんけれども、これはどうも少し無責任なことを申すことになるかもしれませんけれども、私のかねがねの持論は、アジアに限りませんけれども、いまの貨幣価値から言えば、一年の国民所得平均が二百ドルぐらいになりますと、人間の気持ち、考え方というものはかなり安らかになる、バランスのとれた考え方になる。そして、それがさらにどんどん向上していくということが見やすくなってくれば、激しい動きというものは起こってこないはずだ。こういうふうな書生論を持っているわけです。たまたまいまアジアの各国の具体的な現状を見れば、七十ドルとか百ドルに足りないとかいうところが多いわけです。これを、先ほど申しましたような被援助国というか発展途上国の人たちが、一応ここ十年かあるいは何年か先にそういう一つのターゲットを持って、それで民生向上の計画をつくり、そして、それを地域的に協力をして、援助のできる国がうまくそこへはまり込んで協力をしていけば、私は、政治的にもいまよりははるかに安定の度が進む。そうすれば、それは激しい動きというものが起こることを少なくとも現在よりは減殺する。私は、これは私のことばで言えば、「平和への戦い」だと思うのです。っしたがて、そういう意味から、お互いに安全が守れる、平和になる、自由が享受できるということが見やすくなってくれば、それは広い意味のお互いの安全保障――安全保障というおことばでごさいましたが、それは広い意味で言えば安全保障につながる、こういう考え方。これは私の書生論でございますけれども、やっぱりそのくらいの書生論も必要じゃないだろうかと私考えております。
  131. 羽生三七

    ○羽生三七君 ちょっと一問だけ。いまの問題に関連してですが、実は私どもの党のほうでは、海外経済協力にきびしい批判をしておるわけですね。私は、基本的にはそうであるが、しかし、真に平和の保障があるならば、必要な援助をやってもいいんじゃないかと思っております。それは前提条件があるわけですね。それが軍事援助に使われないという絶対的な前提条件のもとにおいて申し上げておるわけです。ところで、たとえば四十三年度の穀物協定に基づく援助は、結局、実際には八〇%しか使われなくて四十四年度に繰り越すことがはきっりしました。これはこの間の分科会ではっきりしたわけですね。それから、インドネシアの分も、実際には一億一千万ドルのうち五千八百万ドルは未使用、こういうふうにいわれております。そこに新しくまた一億二千万ドル援助が伝えられておるわけですね。ですから、こういうようなことを考えた際に、これは日本が発展途上国にどういう援助をするかという基本的な一つの確固たる長期展望に立つことが必要でございますが、同時に、アジア開銀に対してアメリカは出資を渋っておる。それから、農業開発基金に対してもおそらく同様でしょう。日本はこれに対して両方とも積極的に援助しようとしている。そこで、この前も予算の分科会でちょっと触れましたが、長い将来を展望して見るならば、やはりたとえばアジア開銀にしても、あるいは発展途上国に対する援助の方式にしても、共産圏を含める。ソ連、中国、北鮮等も含める。北ベトナム等は援助を受けるほうの国ですからあれですが、そういうところの有力な国を含めて、そのかわり、自由主義諸国が武力的と見られるものに対する援助をしてはいけないと同様に、共産圏もまた武力的な援助に対しては差し控えるという、そういうものを相互に確認し合って、そしてアジアの発展途上国の開発に対する長期的な取り組みを相互に時間をかけて徹底的に話し合いをして進めていってはどうか。これは、いろいろな意味において非常な私将来有効なことになる基盤たり得ると思うんですね。ですから、そういうことをお考えになるべきではないかということを強く要望しておきたいわけです。  まあ、議論たくさんありますが、時間がありませんから、関連質問のことでもあるし、これだけを申し上げて御所見を伺っておきたいと思います。
  132. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) 長期の展望あるいは理想から言えば、私も御同感です。それで、いま具体的に例をおあげになりましたが、アジア開発銀行なども、出資を、たとえばソ連なんかでもこれはいきなり理想的にいきませんけれども、やはりケース・バイ・ケースで考えてまいりますと、先ほど申しましたように、相当ヨーロッパの国も参加しておりますし、たとえばソ連などでも、これからの行きよういかんによっては、相当の出資を考えられる時期が来るかもしれませんですね。そういうところからだんだんなにしてまいりますと、いまお述べになりましたような長期の展望に立てば、そういったことも期待できるようになるんじゃないだろうかというようなことも考えられると思います。ただ、雄大なしかも具体的な構想が、そして関係者も非常に多いわけですが、それがまとまるまでは何もせぬというのではまことにさびしいことでございますから、現在の日本の立場からいって、これはしかるべきところであるというところについては、十分やはり具体的な措置を進めていって適当ではないだろうかと考えているわけでございます。  それからもう一つ、いまちょっとやはりお触れになりましたが、インドネシアなどに対しましても、計画としてはこういうふうにやりたい、計画としてはそれはいいだろうという場合と、それから、現実に日本の負担になる資金はどうであるかという、いわゆる、このごろよく使われていることばでありますが、ディスバースメントということがよくいわれておりますが、たとえば、四十四年度中において日本として海外協力基金に、御承認をいただいた予算の中でどのくらいがインドネシアに使えるかという年次計画はおのずから別になりますので、そういうところも、実はきのうあたりも、深夜までというか、けさまでもいろいろ折衝をいたしましたけれども、かなり具体的にまともな合理的な話し合いができるようになりましたので、傾向としては、受けるほうもかなり従来と変わってきたように思いますので、あまり楽観ばかりもできませんけれども、やはり日本の立場もしゃんとする必要がございますが、同時に、被援助国のほうももっともっとしゃんとして合理的になってもらいたいと、こういうふうに考えております。
  133. 森元治郎

    ○森元治郎君 大臣のこの間の演説を聞いた感じ、なるほど書生論ではございますが――これは大臣のことばですよ、私じゃない――広い意味の「平和への戦い」だと。小さく見れば、どうしてもきょう現在の極東の政治情勢の中での発言としては、いかにもマーシャル・プランのアジア版とどこかの新聞書いておったが、そんなような感じも払拭できないような感じを受けるのです。いろいろ御説明があったから、それについての反論は伺いませんが、そんなような印象を受けた。そこで一つには、結果的には、直接ではなくても、アメリカが日本に期待しているものを佐藤内閣はこれを充足していく決心はかくのとおりということを表明したようにもとれる。アメリカは聞いてうれしいでしょう。B52の爆弾を落とす数、何百万発も落としたようですが、ああいう数も減らすわ、公定歩合の引き上げもやる、軍事予算の中から十一億ドルも減らしていく。そういうおりから景気のいいお話が出ておりますから、これはアメリカにとってはたいへん気持ちのよい話だと思う。これもやはり、沖繩返還とからんで日本はこのような気持ちを持っているのだということは、向こうにたいへん耳ざわりよく聞こえると思うのですが、直接そういうことをねらったわけでもないでしょうが、結果的にはたいへんその点を踏まえたタイムリーな発言だというふうに受け取るのですが、大臣はどんなふうに考えられますか。
  134. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) まあ、これを何と申しますか、議論に対して議論というようなかっこうではなくて、私はまあ大まじめに考えておりますことは、先ほど来申し上げておりますようなところで、それが結果においてアメリカが喜ぶか、日本の国民の方が支持してくださるか、反対されるか、あるいはアジアの人が喜ぶか、きらうか、これはまあ批判に待つよりほかないと思います。しかし、根本において、武力によってものを解決するということをやるまいというのが私は平和憲法の精神であると思います。そういう精神に従って日本民族のまっとうな考え方というならばこう行くべきではないだろうか、そういうようなあれでございますから、やはりどういうふうに人が見るか、これは御批判に待つ以外にしょうがないと思う。しかし、私はまっとうな考え方であろうと、こういうふうに思っておりますわけで、お答えにならなくて恐縮でございますが、そういうふうに考えます。
  135. 森元治郎

    ○森元治郎君 私が希望を申せば、大臣の言ったことをすなおに受け取ったとして、さらに世界をあげて日本がその中心――地理的にここにすわっておりますから、中心的立場で経済成長の大きさから見て大いに先達になるから、国連はもちろんのこと、よその国も全部協力せよというぐらいのやはり大きな網も同時にかけてもらいたかったと思うのです。そうでないと、どうしてもアジアのマーシャル・プランではないかという感じは消されません。そこで、大臣がGNPが五千億ドルになるだろうとおっしゃったのですか。その次に、その一%ぐらいは後進国、低開発国の援助に回せると、そこまでおっしゃったのですか、どの点まで言われたのですか。
  136. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) それは、先ほど申し上げましたように、これはプリントにして御配付申し上げてけっこうでございますけれども、いままで数年間の日本における経済成長の度合いが続けば日本のGNPはこうこうになる、この時期にこのくらいになるという試算もございますということで数字を、五千億ドルというものをあげたわけです。それで、何年間にどれだけ海外援助に回しますというようなことには触れておりません。
  137. 森元治郎

    ○森元治郎君 よく一%、一%という話は昔からも国会でもさんざん与野党ともに声が出ているが、特に触れなかった理由はどういうことですか。
  138. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) これは一つには、やはり先ほどもちょっと触れましたように、相当数字をあげ、しかも、援助の約束にとられるようなことを、まだまだやらなければならない準備や計画や、それなくして申すのは早計である、こういう考え方で申しませんでしたのと、それから、現実に、これもよく御承知のとおり、たとえば昨年度、一昨年度あたりにいたしましても、GNPに対する比率は、率直に言って、いろいろなものを寄せ集めて勘定してみても〇・五%ちょっとぐらいでございますから、現実から言えば、その比率を倍にしなければならないわけです。それから、いろいろいま申しましたような理由から、そこまで言うのは言い過ぎで、それこそほらになってしまいます。また、日本の代表者がしかるべき成規の手続なくして申しますことは越権でもございますから、差し控えたわけです。
  139. 森元治郎

    ○森元治郎君 DACの段階で、日本は一%を目ざして努力するということは政府は過去において申しておるようなんですね。これはなかなかGNPがこんなに大きくなってきますと、一%、一%と言っても膨大な一%になってくるので、いままでどおりうかうかと一%なんて言っていられるかどうか、なかなか検討する問題があると思う、よく防衛費かとうだこうだ――いま十三億ドルか四億ドルですか、四十四年度は。これもあなた、十年後、いまの予算の比率から見たら何十億ドル、四、五十億ドル、あるいは百億ドルまで進むようなことになるのですね。ですから、このパーセンテージのとり方と国民総生産の進み方との関係というものは、非常に検討を要するものがあると思うので、これはそういうことも頭に入れられて、大きなことを言ってあとでたいへんになっては困るし、新聞では、五十億ドルぐらいが十年後には東南アジアに出せるのじゃないか、それで、そこへ至る八〇年までの十年間には総計三百億ドルぐらいを東南アジアにつぎ込むのだというけっこうな試算が出ているわけですね。もしそういうふうに過去数年間のあれを土台にして試算をすれば、GNPの成長率が一四%とすれば、一九八〇年には五千億ドルだということになってまいります。そうして援助額は三百億ドル。完全にこれが消化し得たとすれば、これは東南アジアは平和になりそうですね。東南アジアに平和――安保条約なんかもその瞬間に十年間ぐらいでまことにけっこうに要らなくなる。王道楽土の環境が東南アジアにできそうなんですよ。ということは、大臣のおっしゃったように、いまの東南アジアかアフリカか知りませんが、おっしゃったのは、七十ドルから百ドルくらいで食べておるのだ、年間、彼らは。そこへあなた、三百億ドルも日本ひとりでつぎ込む。ほかも応援している。これはとんでもない。タキシードを着てしまうような騒ぎになってしまう。そんなふうに思いませんかね。少し試算ということをあまりに使い過ぎやしないか。これは慎重にいかないというと、カンボジアもやっと出てきたようですが、銭が来る話なら出てきますよ、もらえそうなら。そういうふうな場合に、あまり何か雲をつかむような淡い期待を持たせつつ引っぱっていくことは反動が大きいと思うのですね。その間の御配慮はありませんか。
  140. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) これはまあいろいろの角度から申し上げたいと思うのですけれども、まず第一にGNPですけれども、いまもし一三・九%の名目成長率が続いていったとなれば、一九八〇年には六千四百億ドルになる。
  141. 森元治郎

    ○森元治郎君 紙の上の計算だ。
  142. 愛知揆一

    ○国務大臣(愛知揆一君) いやいや、だから、いまの前提があるわけですよ。それがこのまま続けば――いいですか――それを控え目に控え目に見ても五千億ドルくらいにはいきそうだ。ところが今度は、前提の条件じゃなくて、それだけのかりに成長率を上げるとすれば、国内にもそうならないほうがいい要素もいろいろ出てきましょうけれども、それだけの成長率を維持するためには、こちらがやっぱり東南アジアにも、ほかにも依存しなければ、資源的に言っても、エネルギーその他から言っても、その経済成長率を全うすることはできないのです。だから、こちらがバラ色の夢をばらまいているだけではなくて、向こうからのやはり効果的な援助計画の効果があらわれてくることによって、共存共栄していくことによってその成長率というものが維持される。これは軍事費に使うのとは非常な違いですよ。だから、これは私はほんとうに真剣に考えていただいていいと思うのですよ、御批判は御批判上してけっこうですけれども。  それからもう一つは、私が、これも書生的感覚ですけれども、今度会議が行なわれたバンコクの状況もよく御承知でございましょうけれども、私をして言わしむれば、明治百年というものをうんと圧縮して、あのバンコクならバンコクという町は二十年くらいの間に異常なる成長と発展があるわけですね。あの戦争の始まった直前のタイ国やバンコクの状況をごらんになっていて、それから現在の状況、あるいは現在から六年、七年前の状況、これを比べてみますと、日本では百年かかってできたことが、あすこではあるいは二十年、三十年の間に、とにかく猛烈なスピードで進んで発展してきているということも、程度の差こそあれ、これも同じような印象をお受けになるのじゃないでしょうかと思うのですが、これからの十年間に、私はさっきタキシードとかというお話あったけれども、日本人はもちろん、もし欲するならば、アジアの人たちが全部がタキシードを着れるようになればそれこそ理想ではないでしょうか。あるいは、百年待たずしてみんながタキシードを着れるようになれば、これは人類の非常な発展として喜ぶべきことじゃないでしょうか。だから私は、書生論だけれども、そういうことをほんとうによくお互いに知恵と努力を出してやり遂げる道を歩こう、それを皆さん考えようではありませんかというのが私は東南アジアの人に対する訴えでもあり、現実にあなた方ここまで来たのだから、これでほんとうにまた志を一緒にして平和的な努力を積み上げていけばお互いにほんとうにしあわせになれるのだと、まあ、こう思うわけでございます。
  143. 山本利壽

    ○委員長(山本利壽君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕
  144. 山本利壽

    ○委員長(山本利壽君) では始めて。
  145. 森元治郎

    ○森元治郎君 私の申します趣旨は、五千億ドルというお話だけがバンコクで強く出ていて、相互協力なんだとあなたみずからおっしゃったことが、バンコクのコミュニケ、さっと見たところでは、一つも強く出ていないのですよ。だから私は申し上げたのですから、間違いのないようにひとつ。
  146. 大和与一

    ○大和与一君 きょうの新聞ですね、貸し付け米を日本から韓国にやったら、相当腐っておって大問題になっておる、韓国で。それで私の聞きたいのは、外務次官が名前入りで、場合によっては賠償もしなければならぬかもしれぬ、こういうことを言っているので、それをほんとうはお聞きしたいわけです。  それから、農林省も来ているから、簡単でいいですから若干の経過を聞かしてもらって、それで外務省からの返事をもらいたい。
  147. 松元威雄

    ○説明員(松元威雄君) 韓国への米の貸し付けにつきまして、その品質に関しまして、四月三日付で一部の報道がございまして、相当虫害がひどいという趣旨の報道があったわけでございます。そこで、さっそく食糧庁といたしましては現地の食糧事務所に照会をいたしまして、いかなる事実かということを調査いたしたわけでございます。問題の件は、三月二十九日に下関から船積みされました三千三百トンに関するものでございます。ところで、韓国への米の貸し付けに関しましては、受け渡しの米につきまして品質についての規格がきまっておるわけでございます。これは、水分でございますとか、被害粒でございますとか、こういった規格がきまっておりまして、その規格に合致したものを貸し付けるということになっておるわけでございます。そういたしまして、その規格に適合するかどうかを検定いたすことになっておりまして、この検定に関しましては、契約で、借り受け側が貸し付け側の承諾を、同意を得まして選びました国際検定機関が検定をして品質が合致しているかどうかを調べる、こうなっておるわけでございます。そこで、その契約の条項に従いまして、これは海外貨物検査株式会社が検定機関になっておりますものですから、検定をいたしたわけでございます。三千三百トンにつきまして検定の結果は、検定の過程におきまして不合格のものがございます。それはたとえばだいすき米でございますとか、ふけ米でございますとかいうふうなものがございまして、約七百四十俵を不合格にいたしたわけでございます。したがいまして、その分だけをはねまして、私のほうは、全部正常な規格に合致しているということの検定をいたしまして積み出しをいたしたわけでございます。  なおもう一つ、いま申しました、品質が規格に合致しているかどうかという検定のほかに、植物防疫上の検疫がございます。これは植物防疫上、虫がおりますと、韓国に参りましてその虫が被害を起こしてはいかぬという趣旨で、国際的に植物防疫をやっているわけでございまして、そこで、これは農林省の植物防疫所で検定をいたしたわけでございます。その場合に、生きた虫がいるかどうかということがポイントでございますものですから、その件といたしまして、その結果、虫がいることが判明した部分につきまして薫蒸を命じたわけでございます。その薫蒸を命じた分は約三割というふうになっておるわけでございますが、これに関しての報道が行なわれたものでございまして、事実関係はただいま申し述べたとおりでございます。なおただし、その検定につきましていろいろ疑義があってはいかぬものでございますから、ただいま申しました、検定機関たる海外貨物検査株式会社の職員を現地に派遣しまして、早急に実態を調査せしめようということを手続をしている過程でございます。
  148. 大和与一

    ○大和与一君 いまの報告を受けた限りでは別に間違っていない、こういうふうに農林省は考えているんですか。そうですが。
  149. 松元威雄

    ○説明員(松元威雄君) さようでございます。
  150. 大和与一

    ○大和与一君 けさの新聞に外務次官が何か言っていますよね。損害があったら賠償しなければいかぬとか。外務省はいまの農林省の報告をちゃんと正確に聞いて、それで次官が早々と新聞発表までしたんですかね。その辺どうですか。
  151. 須之部量三

    ○政府委員(須之部量三君) この新聞報道に接しまして、食糧庁のほうから、いまお話しのありましたような事実、これは私どもも当然すぐ御連絡は受けております。それから、現地のほうへ東京からも国際検定機関の係官の方が現地にきょう行かれた。それから、現地の大使館の係官が韓国政府のほうの係官と現地に行って現在いま調査中でございます。したがって、その結果をいま待っておるわけでございますが、少なくとも国産に関する限りではついた米は問題にならない。全然問題がないということでございまして、結局、長項というところと麗水というところについてのみ問題があり得るんじゃなかろうかということで、いまその結果を待っているところでございます。昨日の次官のお話、これはおそらく別な方とお会いになったときに質問に答えられた内容だと思いますが、おそらく、もしその事実を調査した上で、契約の中でたしかいろいろな品質上の問題、二〇%以内ということになっておると私も了解しておりますし、この契約に沿わない面があれば、その点何とかせねばなるまいということをおっしゃったものだというふうに考えておりますし、私どもとしてもいま事実調査の結果を待っているという段階でございます。
  152. 大和与一

    ○大和与一君 そうすると、かりに損害なんかを賠償する場合は、外務省と農林省とのなわ張りはどうなっておりますか。外務次官が言ったということはどうなんですか。
  153. 須之部量三

    ○政府委員(須之部量三君) これはおそらく、元来、契約と申しますか、食糧庁の担当官と韓国のほうの購買官、その方の間で契約でやっておりますし、その間の品質は何%以内というようないろいろなこまかい規定もございますし、それに品質が沿ってない場合には、一種のクレームとしましてどう処置するかということで、当然契約に沿って措置せられるべき問題だろうと思います。なお、この問題でいわゆる外交ルートを通じての抗議は何らまだ参っておりません。
  154. 大和与一

    ○大和与一君 これは調査中だからいいです。さっきの私の質問に答えてもらって終わります。
  155. 羽生三七

    ○羽生三七君 いまのことで。  この種の米の韓国に対する援助とか貸与はずっと予算委員会でもしょっちゅう論議になったのですが、それは農林省食管法の行政処置でやっておるのか、そのほかに何か外務省で協定も何もないわけですか。外務省関係の協定も何もなしで、交換公文ですか。
  156. 須之部量三

    ○政府委員(須之部量三君) これは交換公文といいますか、取引自体は、食糧庁とそれから向こうの政府の購買官か何かの契約でできているわけでございます。それに対して交換公文で、これは契約ができていることは非常にけっこうだ、それぞれ国内法の範囲内で契約が円滑に実施されるように協力するということをただ内容にしたのみでございます。
  157. 羽生三七

    ○羽生三七君 それは公表になったのですか。
  158. 須之部量三

    ○政府委員(須之部量三君) しております。
  159. 山本利壽

    ○委員長(山本利壽君) それでは、午前中の大和委員の質疑に対して御答弁願います。
  160. 有田圭輔

    ○政府委員(有田圭輔君) 大和先生の御質問についてお答えいたします。  二つ問題がございまして、一つは日本とユーゴとの文化協定に関連しまして、ユーゴの対外関係、特に対ソ関係、チェコ問題にからむ対ソ関係についての御言及というふうに理解しております。それから第二点は、ユーゴの制度に関連しまして、労働者評議会というものの持つ特異性、意義というものについての御質問だったと承知しております。  第一点につきましては、一番最近の事例で端的にこれをあらわしておりますのは、御承知のように、ユーゴの共産主義者同盟大会でございますか、第九回の。三月の十一日から十五日までベオグラードで開かれまして、これに当初ソ連をはじめといたしますいわゆる東欧五カ国がすべて参加するというふうにいわれておりましたわけですが、最終段階に至りまして、このソ連それから東独、ポーランド、ハンガリー、チェコ、ブルガリア、それに外蒙、これらの諸国が不参加。参加いたしませんでした。この東欧諸国の中で参加いたしましたのはルーマニア一国でございます。そこで、この共産主義者同盟大会で、チトーは開会の演説におきまして、スターリン時代のことを回顧いたしまして、そしてその当時のソ連の他国に干渉するやり方という、ほかの社会主義の多様性を認めないやり方というものを非難しております。これは暗にチェコに対する今回のソ連の行動というものをきびしく批判したというふうにとられております。この最近の両国の新聞におきましても、両方でこの点について非難し合っております。ユーゴの基本的立場は、ソ連の展開いたしました社会主義共同体理論とか、あるいはブレジネフ・ドクトリンとか、あるいは限定主権論というようなことをいわれておりますが、要するに、社会主義体制、共産主義体制というものを国際的に維持するために、これが危殆に瀕するような場合には、そこに当然干渉してよろしいんだというような考え方について強く反発している次第であります。これは、このチェコ事件の直前にチトー大統領は、八月十日でしたか、プラハを訪れておりますが、要するに、チェコの行き方については、ユーゴとしては全幅の支援を送っておったわけでございますが、事件直後におきましても、ソ連のやり方にきびしく反発いたしまして、動員令まで出したと言われておりますが、その後、一時ユーゴ、それからルーマニアの対ソ批判というものは多少落ちついたかに見えたわけでありますが、最近の国際情勢の変化にも影響するところがあるかと思うんでございますが、この共産主義者同盟大会では、ユーゴはきびしく批判をしております。結果は、世界共産党大会が五月の予定が六月に延期されておりますが、 この党大会にもおそらくユーゴ、ルーマニアは参加しないという立場に終始しているかと存じます。したがいまして、ユーゴはいわゆる非同盟政策をとっておりますが、これはユーゴがその特殊な立場から西欧側にも傾斜せず、また、いわゆるソ連を中心とする社会主義、共産主義圏にも傾斜せず、その独自の立場からこの国際問題に対処していこうという一つのあらわれではないかと思っております。  それから第二点でございますが、これはやはり現在の共産圏の一番重要な問題の一つである経済改革の問題にも関連するかと存じております。御承知のように、ソ連におきましてもこの四、五年来、いわゆる経済成長率の低下ということから、この新経済制度というものを導入して経済成長を回復し、さらに一そうの経済発展をしなければならないということでいろいろ施策しております。その場合に、思想といたしまして、利益率とかあるいは販売高とか、そういうものを一つの企業の成績の標識にすべきであるとかいろいろやってきておりますが、しかし、この計画経済、その経済の計画自体は、これは中央がつくり、かつ、それによる企業に対する指示の数は少なくするけれども、あくまでも計画経済のワク内で、その計画の中ですべてが行なわれるのだという、このような立場をとっております。この考え方につきましてはソ連内部においてもいろいろ論争がありまして問題になっておりますが、しかし、ソ連の考えでは、このワクを越えては、いわゆる社会主義、共産主義体制というものはくずれる原因になるわけであって、これは絶対にやれないというふうな考え方でございます。この現象的にあらわれている反対の一つの立場というものがいわゆるユーゴではないかと存じます。これはかなり前から、計画経済というもののワク内ではございますが、計画自体は目標的なものに改まってきておりますし、また、企業それぞれの管理体制におきましても、いま御指摘の労働者評議会というようなものをつくりまして、労働者の完全な参加のもとに、かつ、企業の価格とか、あるいは生産数量とか、その諸元をこの労働者評議会の決定に待って運営していくというような特異なやり方をしておりますわけで、したがいまして、この中間にまあいろいろな形態があるかと思いますが、一つの、極端といいますと語弊がありますが、一つの考え方、違った考え方のあらわれであるかと存じます。現在、チェコにおいて問題になっております問題も、この経済制度の改革自体からも派生してきた問題でありますが、この問題は、将来にわたって共産圏内の非常に大きな、また重要な問題として残っていくかと、このように考えております。ユーゴは、御承知のように、そのようなことでございまして、貿易についても西欧側との貿易が非常に多いわけでありまして、西欧側とも、またかつ共産主義圏とも一様に関係を良好にしていきたい、このような考え方ではないかと思います。  最後に、日本とユーゴの関係につきましては、御承知のように、チトー大統領は訪日いたしましたし、ユーゴ側も新しい日本に対して非常に政治的にも、また経済的にも大きな期待を寄せております。  以上、簡単でございますが。
  161. 大和与一

    ○大和与一君 時間がないから一つだけ。  ソビエトがチェコにああいうふうに押しかけていったのは、経済的に限って考えた場合、やはりチェコをあのまま見過ごして、ほうっておいたら、西ドイツを控えて東ドイツが引っくり近るかもしれない。それはまた、いまお話があったように、ソビエトの経済機構、経済制度、本家にまであおりが来るかもしれない。こういう言い方が一つあると思います。それで、ユーゴの場合にはそれはもっと進んでおるというか、発達しておって、実際、会社がつぶれたり首切りがあったり、いろいろやっておるのですね。それを認めておる。それは社会主義だからかどうかという本質論は別として、それと同じような形、チェコでもまた違った形が一応作用して、そういうふうになってきたというふうに考えられますか。
  162. 有田圭輔

    ○政府委員(有田圭輔君) 確かにそのような面がございますが、まあ一番チェコについてはプレスの自由化という問題と、それから経済制度の改革に関連しても、要するに、共産党の主導権、これの確保という点がソ連側の心配した点でありまして、プレスが自由になって、そうして過去のいろいろなソ連のしたことについての批判が出てくる。こういうものがやはりソ連の領内に響いてくると、これは非常に困るということ、それからもう一つは、あくまで共産党が主導権を握ってもらわなければ困る。それが弱まってくるような情勢がチェコに見られる。それがまた経済制度の改革なんかと関連してそういう動きが出てくる。そういう点を非常に強く心配したのではないかと思います。経済制度の改革の内容自体については、考え方、内容、それからそれの実施のテンポ、いろいろむずかしい問題がございます。ソ連の国内においてもこれは非常に議論されておるところでございます。将来ソ連の経済制度の改革というものは、新体制への移行という問題がうまくいくのにはまだまだいろいろ問題があると思います。たとえば価格制度の問題とか、その他いろいろ矛盾する問題があるので、共産圏内部においても非常な問題ではないかと思います。ですから、そのような影響をおそれて、最近ソ連では、新制度の問題云々ということよりは、むしろ科学技術の振興による生産性の向上というものを新経済制度の一番表面に出してきておるようです。それが、その他のいろいろな論争をわりあいに避けて通れる一つの筋だというふうに、このようにソ連側は考えておる、このように思います。
  163. 山本利壽

    ○委員長(山本利壽君) 本件に対する本日の質疑はこの程度といたします。次回の委員会は公報をもってお知らせいたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時二十七分散会      ―――――・―――――