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1968-04-11 第58回国会 参議院 予算委員会第一分科会 2号 公式Web版

  1. 昭和四十三年四月十一日(木曜日)    午前十時十九分開会     ―――――――――――――    委員の異動  四月十一日     辞任        補欠選任      田中寿美子君     岡田 宗司君      戸田 菊雄君     加瀬  完君      加瀬  完君     山本伊三郎君     ―――――――――――――   出席者は左のとおり。     主 査         内藤誉三郎君     副主査         野上  元君     委 員                 櫻井 志郎君                 塩見 俊二君                 山本茂一郎君                 岡田 宗司君                 加瀬  完君                 山本伊三郎君                 原田  立君    政府委員        総理府人事局長  栗山 廉平君        宮内庁次長    瓜生 順良君        皇室経済主管   並木 四郎君    事務局側        事務総長     宮坂 完孝君        人 事 課 長  植木 正張君    衆議院事務局側        事務総長     知野 虎雄君    国立国会図書館側        館     長  河野 義克君    説明員        宮内庁管理部長  西原 英次君        大蔵省主計局給        与課長      津吉 伊定君        大蔵省主計局主        計官       高橋  元君        会計検査院事務        総局事務総長   宇ノ沢智雄君        会計検査院事務        総局第二局長   石川 達郎君     ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○昭和四十三年度一般会計予算(内閣提出、衆議  院送付) ○昭和四十三年度特別会計予算(内閣提出、衆議  院送付) ○昭和四十三年度政府関係機関予算(内閣提出、  衆議院送付)     ―――――――――――――
  2. 内藤誉三郎

    ○主査(内藤誉三郎君) ただいまから予算委員会第一分科会を開会いたします。  分科担当委員の異動について報告いたします。  本日、田中寿美子君及び戸田菊雄君が委員を辞任され、その補欠として岡田宗司君及び加瀬完君がそれぞれ選任されました。     ―――――――――――――
  3. 内藤誉三郎

    ○主査(内藤誉三郎君) 昭和四十三年度総予算中、皇室費について審査を行ないます。  まず、宮内庁当局から説明を聴取いたします。瓜生宮内庁次長。
  4. 瓜生順良

    ○政府委員(瓜生順良君) 昭和四十三年度における皇室費の歳出予算について、その概要を御説明いたします。  皇室費の昭和四十三年度における歳出予算要求額は四十二億一千四百十六万五千円でありまして、これを前年度歳出予算額四十三億六千百二十五万二千円に比較いたしますと、一億四千七百八万七千円の減少となっております。皇室費の歳出予算に計上いたしましたものは、内廷に必要な経費、宮廷に必要な経費及び皇族に必要な経費であります。  以下、予定経費要求書の順に従って、事項別に申し述べますと、内廷に必要な経費八千四百万円、宮廷に必要な経費四十億八千四百八十五万五千円、皇族に必要な経費四千五百三十六万円であります。  次に、その概要を御説明いたしますと、内廷に必要な経費は、皇室経済法第四条の規定に基づき、同法施行法第七条に規定する定額を計上いたすことになっておりますが、本年度は、前年度に比較して一千六百万円の増加となっております。これは、内廷費の定額六千八百万円を、本年度において八千四百万円に増額改定することを予定いたしていることによるものでありまして、これに伴う皇室経済法施行法の一部を改正する法律案は、今次国会に提出いたし、御審議を願うことになっております。  宮廷に必要な経費は、内廷諸費以外の宮廷に必要な経費を計上いたしたものでありまして、その内容といたしましては、皇室の公的御活動に必要な経費一億九千二十九万九千円、宮殿新営に必要な経費十九億三千五十七万六千円、皇居東側地区整備に必要な経費二億七千百七十万一千円、皇室用財産維持管理等に必要な経費十六億九千二百二十二万九千円でありまして、前年度に比較して、一億七千四十二万円の減少となっております。なお、皇室用財産維持管理等に必要な経費には、御用邸を新設するために必要な不動産購入費及び移転補償金計七億六千六百万円が計上されております。  このほかに、国庫債務負担行為御料牧場施設取得二十二億円を再度計上いたしております。これは、昭和四十二年度予算に計上いたしました国庫債務負担行為御料牧場施設取得にかかる契約を同年度中に結ぶことができなかった場合においては、当該国庫債務負担行為の金額を限り、昭和四十四年度に国庫の負担となる契約を、本年度において結ぶ必要があるからであります。  皇族に必要な経費は、皇室経済法第六条の規定に基づき、同法施行法第八条に規定する定額によって計算した額を計上いたすことになっておりますが、本年度は、前年度に比較して七百三十三万三千円の増加となっております。これは、内廷費と同様に、年額算定の基礎となる定額六百二十万円を本年度において、七百二十万円に増額改定することを予定いたしていることによるものでありまして、これに伴う皇室経済法施行法の一部を改正する法律案は、今次国会に提出いたし、御審議を願うことになっております。  以上をもちまして、昭和四十三年度皇室費の歳出予算計上額の説明を終わります。  よろしく御審議くださるようお願いいたします。
  5. 内藤誉三郎

    ○主査(内藤誉三郎君) これより質疑に入ります。質疑のおありの方は順次御発言願います。
  6. 加瀬完

    ○加瀬完君 いま御説明の中に、国庫債務負担行為によりまして御料牧場の施設の取得が計上されておりますね。これをもう少し詳しく御説明くださいませんか。
  7. 瓜生順良

    ○政府委員(瓜生順良君) これは、現在、三里塚に下総御料牧場がございますが、この下総御料牧場のあの地域のところは新東京国際空港の用地になるということが予定をされております。したがって、これが新東京国際空港の用地になりますれば、下総御料牧場はあそこでは御料牧場のことができなくなりまして、これにかわるべき御料牧場をどこかにつくらなくちゃいけないというので、いろいろ地域の選定をいたしまして、結局、栃木県の高根沢等の地域を中心としたところに、この下総御料牧場にかわるべき御料牧場を建設しようということに予定をいしまして、その御料牧場を建設をするところの調査検討を進めてまいりました。で、この御料牧場を高根沢地域につくるということになりますれば、これはいまありまする三里塚の御料牧場を廃止する、そのかわりにそこへ持っていくということになりますので、そこで、三里塚の御料牧場の地域の中で、この空港公団のほうへ引き渡すべき地域がありますが、その地域を空港公団のほうへ渡す、その交換として、この空港公団が高根沢地域のほうへ新しい御料牧場をつくりまして、この高根沢のほうの新しい牧場ができますと、それと三里塚のほうの空港に必要な地域とのちょうど交換をするという形にいこう、交換ではありますが、しかし、これは財政上の方針によりまして、多額の交換をする場合はやはり予算に計上するということになります。そこで、新しい牧場をこの空港公団がつくったのを国が取得をする、その契約をする必要があります。その契約をする限度額を二十二億円というふうに、昨年度の予算で一応御承認を得ておったのでございますが、四十二年度中にその交換の契約をするというところまで事柄が進まなかったわけであります。で、同じことをまた四十三年度の予算書の中でお願いして、四十三年度にこの交換の契約をいたそうというのがこの計上されている趣旨でございます。
  8. 加瀬完

    ○加瀬完君 そうすると、この交換は行政財産でありますから、当然、等価値交換ということになりましょうか、それが一点。  それから、その等価値がこの二十二億というワクの中に納まるということなのかどうかという点。  それからこの三里塚の現在の御料牧場の敷地の中で、空港敷地として対象になるものの面積は、町歩にしてどのくらいですか。
  9. 瓜生順良

    ○政府委員(瓜生順良君) この交換の場合は等価交換が原則でありますが、しかし、交換の方針によりまして、たしか両方の財産の間に、三分の一でしたか、何割か差があってもいいのですが、その差のあった場合には、もしいまの実例でいいますと、三里塚のほうが非常に高いという場合には、公団がその高根沢の牧場を買い取ってもらう以外に、さらに国のほうへ金を出す、逆になれば、また国が公団のほうへ金を出すというようになるので、きちっと等価ということには方針はなっていないのであります。  それから、この二十二億の関係、これは、この新しい牧場を栃木県高根沢のほうへつくる場合にどれくらいかかるかというようなことを計算したのがこれでありますから、三里塚のほうの関係は、参考には見ていますけれども、それが基礎になっているわけではございません。  それから、三里塚のほうの御料牧場のうちで、空港公団のほうへ渡す地域というのは、三百十九町歩でございます。それが予定されているわけでございます。
  10. 加瀬完

    ○加瀬完君 きのうも実は運輸省と新東京国際空港公団に質問をしたわけでございますが、わかりやすく、反で申しますと、今度の公団の一般民有地の買収価格は、反百四十万ということになっておりますね。そうすると、三百十九町歩をかりに百四十万と反を押えると、これは二十二億なんという額ではとてもないわけですね。したがいまして、等価交換でないにしても、等価交換に近いもので、敷地が安いならば設備をよくするとかいう形にしなければ、一応、国有財産といっても、宮内庁の管理している行政財産でありますので、損得というとおかしいですが、宮内庁は非常に損をするということになりますね。同じような面積ならば、はるかに高根沢のほうが低いわけですから。それから施設そのものも三里塚と同じぐらいのものをつくられるというならば、これは公団が国庫に返済する金というものが非常に幅をとって、等価交換の線からは宮内庁の行政財産は非常に減らされるという形になるわけですね。この点は一体二十二億と概算をする三里塚の一応坪単価を、あるいは一反歩の単価というものを、どうこの二十二億の計算の基礎は押えているんでしょうか。
  11. 瓜生順良

    ○政府委員(瓜生順良君) この二十二億という金額については、三里塚のほうの公団のほうへ渡す財産の評価というようなものを一応参考にされておりますが、これはその当時二十二億という金額を出す場合には、二十二億ちょっと上回っておりましたが、そうひどく上回っているものではなかったように思っております。しかし、まあ今度実際に契約をする、つまり交換契約をする場合、これはたぶんこの近いうちでしょう、四十三年度中の前半に行われると思いますが、そういう場合には、大蔵省のほうであらためて評価をして、その評価によって行なわれるように聞いております。
  12. 加瀬完

    ○加瀬完君 この反当たり百四十万で買った御料牧場周辺の民有地は、固定資産税の評価額は二万三千円です。いまでも二万三千円でこれは変わっておりません。御料牧場の国有財産台帳価格は七万九千円です。御料牧場のほうがはるかに高いのですよ。四十一年で押えて二万三千円と七万九千円、御料牧場の評価のほうがはるかに高い。かりに高くなくって民有地と同様に評価をするにしても、三百十九町歩というと、大体、概算四十四、五億になりますね。二十二億というのはその二分の一です。一応、原則は等価交換であると思いますのに二分の一です。いい場所から、あるいは財産価値の高いものを離して、財産価値の低いところへいくということになりますと、この交換というのは非常に不公平、あるいは妥当を欠くということにはなりませんか。宮内庁としては一言あるべきだと思いますが、どうしてこういうのを承知してしまったのです。またしようとなさっていらっしゃるのか。
  13. 瓜生順良

    ○政府委員(瓜生順良君) このいよいよ交換をするという場合に、これをどう評価してどうやっていくかということになりますと、これは大蔵省のほうの国有財産局が所管していろいろやられるわけでありまして、この評価が、何年か前に評価したときとは四十三年度になってくればまた変わるのじゃないかと想像いたしますけれども、これは宮内庁のほうの所管ではないわけです。宮内庁といたしましては、この新しい御料牧場が、必要な地域と必要な施設を十分に備えて、いいものができればよろしいのでございますが、そのいいものができるという関係は、いまのところこの二十二億の範囲でできるというように一応見ておるものでありますから、そう不満には思っていないわけでございます。
  14. 加瀬完

    ○加瀬完君 この二十二億というのは、付近の民有地が反百四十万という価格はとても出ないという前提で二十二億という計算が出ておるわけです。で、どんなに高くたって百万円をこさないだろう、六十万円程度じゃないだろうかという押え方で二十二億というのが結局出ていると思うのですよ、関係者の間では。ところが、それが百四十万になったわけです。したがって、計算の基礎が違ってきたわけですから、これは三里塚の新東京国際空港に提供する敷地の価格も変わってこなければならないと思うのですよ。百四十万という基礎数字で二十二億というのが出されたわけじゃないのです。その半分以下で二十二億というのは計算されたわけです。それが倍に上がれば二十二億もまた倍に上がらざるを得ないのです。形式上、算術の計算では合うでしょう。六十万か七十万にすれば二十二億という計算になりますね。百四十万にすれば四十四、五億にしなければつり合いがとれないのです。宮内庁としては、行政財産であるからといって、不当に価格を低く評価され、それと等価交換をされるということを何も黙認をする必要はないと思うのですね。民有地に準ずる同時期において、片っ方が固定資産税の評価額が二万三千円、宮内庁の行政財産は七万九千円ですから、価値から言えば上ですから。それを二分の一に評価されて、ごもっともですと言う必要は私はないと思う。しかし、いまの御説明を承っておりましても、民有地の価格が上がればこの二十二億も従って上がってくるという確約はどこにもないわけですよ。行政財産を持っている宮内庁で主張なさらない限りは、これは国は出さないほうがいいですから、二十二億は下がるとも上がりませんね。大体、高根沢と三里塚と同じような気候条件ではありませんし、地質の条件でもないわけですから、三里塚でいろいろいま宮内庁が皇室関係でお使いになるものを生産をしているのと同じものが、高根沢へ確実に移ってすぐできるという保証はどこにもないわけです。条件は悪くなっている。条件の悪くなるところに移るのに、わざわざ評価を低めて移っていく必要はどこにもないと思う。だから、三里塚と同様な生産の条件をあげるためには、土地そのものの地質というものを急に変えるわけにいきませんから、設備とか、生産の条件というものをよくしなければ上がらないわけですからね。そういうためには私は二十二億というもので足りるかどうかには非常に疑問があるわけです。まあ宮内庁はお立場上、わりあいにおとなしいから、よく言えば。悪く言えばあまり文句を言うような強さがありませんから、弱いものですから、だんだんこういう形で、一つの国の行政の必要で、宮内庁の行政財産というものを押えていかれてしまったらなくなっちゃいますよ、しまいに。二分の一で、ありがとうございますと引っ越す必要はごうもないと思いますがね。この点どうも私はあまりに条件の悪いところへ無抵抗でいくことに義憤を感ずるわけです。どうですか。
  15. 瓜生順良

    ○政府委員(瓜生順良君) この栃木県高根沢地域に新しく牧場をつくる、その地域に私自身も視察にまいりましたですけれども、まあ牧場をつくる地域としては適当なところでありまするし、三里塚に比較して特に悪いというような印象は受けませんでした。考え方によってはいい面も持っております。ただ、三里塚の場合に比較いたしますると、その広さが狭まっております。三里塚のほうは全体が四百三十数町歩、公団のほうにまいりますのはそのうちで三百十九町歩ですが、この高根沢のほうのは約二百七十町歩ぐらいですから、相当面積が狭くなっている。面積が狭くなってはおりまするが、経営の合理化ということによって、これはやっていけるという自信もございまするし、結局二十二億のこの範囲でいいものができるという一応の自信を持っておるわけで、われわれのほうは新しくできるものがいいものができればいい、この三里塚のほうの皇室用財産たる国有財産を手放す場合の評価ということになりますると、これはまた私たちのほうの専門ではなくて、大蔵省のほうの専門になるわけですが、まあ大蔵省のほうでいろいろ考えられることがあろうと思います、国庫の収入になっていくわけですから。それで、その点でこれは私らの直接の所管ではございませんが、それがいま先生のおっしゃいますように、三百十九町歩、二十二億との関係で言うと、その倍ぐらいになるじゃないかというようなお考えでございますが、その点は大蔵省のほうがどういうふうになっているか存じませんが、前に二十二億にあまり離れないように評価したときからみれば、あるいはいま評価すれば幾らか高くなってやせぬかと、私どものこれは想像でありますけれども、あります。そういう事実があれば一応二十二億で新しい牧場をつくった後に、また牧場をつくってから後もいろいろ改善とかいうので経費を必要といたしますと思います。予想します。そういう場合に、国庫から予算をいただくのも比較的楽にできるんじゃないかとも思います。
  16. 加瀬完

    ○加瀬完君 面積は高根沢のほうが狭いわけですよね。高根沢もいいところですから、三里塚と変わりがありませんと言いますけれども、これはどんな人工を加えても、温度の差というものを自由にするわけにいきませんね。温室で栽培するならとにかく、いま皇室でお使いになっている蔬菜類というようなものは、三里塚と同様なものが高根沢でできるかどうかというのは疑問ですね。あるいはこれは何も商売――宮内庁の収入ということではありませんけれども、競馬会などにおいては、三里塚で飼育しなければいい競走馬というのはできないと言われているわけですね。北海道で生まれても三里塚へ持ってきてあそこで訓練をする。ですから何か訓練の条件には合っているわけですね。同様のものが、一体、馬を高根沢に持っていって、同じ効果があがるかどうかということにも、非常に馬の関係の専門家は疑問を持っておりますね。それから大蔵省できめるといたしましても、大蔵省とすれば、同じ地域でありますから、道を隔ててこっちの悪いほうが百四十万、いままで評価額の高かったほうが六十万という評価は、百四十万を認める限りはできないわけですね。そうすると、宮内庁としては当然二十二億というのは、この予算をすぐ変更することはできないにしても、上積みを倍増しにしろとか、八〇%増しにしろ、そうでなければおかしいじゃないかという異議は当然成立し得ることなんですね。そうでしょう。同じ地域を片方は百四十万で買ったのだ。片方を六十万なり七十万という評価をして二十二億というものを出してきた。百四十万というものを大蔵省が認めるなら、こちらの宮内庁の現在の行政財産もやはり百四十万と認めなければおかしいじゃないですか。そうすると、四十四億なり四十五億なりというものは出るわけです。とすると、来年以降お百度を踏んで、要求したものの半分とか三分の一とかぶった切られて、なけなしの金をどう配分して新しい御料牧場をつくろうかというふうな心配はなくて、十分その新しい上積み分の二十億なり二十五億なりというもので御料牧場も整備できれば、新しい計画もできるわけです。ずいぶん宮内庁は、金を惜しがっておりませんけれどもね、宮内庁関係の新浜の御料牧場の状態は一体どうですか。地盤沈下しちゃってどうにもならないでしょう。しかし、あれはかなり野鳥保護というようなものばかりでなくて、外国の外交上の接待その他にとっても大切な施設ですね。ところが荒れるにまかしている。金を使わなければならないところはたくさんあるはずですよ。せっかく金を取れるところを、大まけにまけて、けっこうでございますというどうも御主張は、私には受け取れない。これはどうです。
  17. 瓜生順良

    ○政府委員(瓜生順良君) いま先生、宮内庁に非常に好意的な意味で、応援の意味でお話しいただいているので、それは御趣旨を感謝しているわけですが、この皇室用財産になっている部分で、たとえば新浜の改善というような問題も実例をおあげになりましたが、これもやらなければいけないと思っておりまして、来年にはそれをやろうという腹組みでおります。それも大蔵省のほうといろいろ折衝しながらやっているわけでございますけれども、まあこの三里塚のほうの関係で国庫の収入が相当上がれば、そういうようなものも出してもらいやすくなるというふうなことになりましょうし、必要なものにつきましては今後一そう強く要求しながら進んでいきたいと思っております。ただいま申しましたように、新しい牧場をつくるほうの関係は二十二億でやれるという関係で、この新しい牧場につきまして、いま先生が、たとえば競争馬の関係の例をおあげになっておりましたが、実は競争馬は新しい牧場に移ります機会にはやらない。直接、皇室でお使いにならないものですから、これはやらないというようなことになっておるのでやらないわけであります。ですから、この長所、短所――短所もあるかと思いますけれども、長所もあると思うんです。幾らか温度の低い地点はかえって動物にはいいようなことを牧場長は言っております。ただし、植物のほうの関係につきますれば、幾らか悪い点がございましょう。したがって、トウモロコシとか、燕麦の栽培などは、高根沢に行った場合にはやらないでこれは製品を購入しよう、購入するほうが、人件費をかけていろいろやるよりもまあ経済的であるというような関係があるので、購入しようというように変えたりしている点がございます。まあ先生の御好意に対しては非常に感謝いたしますが、宮内庁としては、いまのところはこの計画でそう支障なくやれるというふうに思っているわけであります。
  18. 加瀬完

    ○加瀬完君 そのお考えが私にはどうも納得できないんです。いまのよりよい条件になるというならいいですけれども、条件は幾らか下がるけれども、どうやらやっていけるだろうというところに何も好んで移る必要はないわけです。また、くどいようですけれども、評価額が一応債務負担行為できめられている額の少なくとも二倍にはなるわけですから、もっとこの際、この予算はこうきめられているにしても、来年度、四十四年度以降ですね、この予算要求というのはもっと要求できる筋合いのものなので、要求すべきではないかという点を私は申し上げておるわけですよ。で、この高根沢のほうに移るについて、三里塚の現在のこの勤務をしております職員は何名ぐらいそのまま移ることになりますか、何名ぐらい整理されることになりますか。
  19. 瓜生順良

    ○政府委員(瓜生順良君) 現在の牧場には百二十二名の職員がおりますが、この新しい牧場になりますると、面積も減るとか、競争馬をやらないとかいうような関係で、定員としては十八名くらい減るという予定でおりますが、しかし、現在の三里塚に勤務しておられる人で、この高根沢のほうへは移らないで、この際、たとえば宮内庁の本庁のほうのどっかに適当なところにかわりたいとか、あるいは自分の郷里があそこだから、あの近くで仕事につきたいとかいうようなことで、いまの十八名減るよりももっと多くの数の方が高根沢のほうへはお移りになる希望がありません。したがって、高根沢に参りますと、高根沢の付近でまた新規採用をしなければいけないことになっております。そういうようなことでございます。
  20. 加瀬完

    ○加瀬完君 そうすると、十八名減る、まあ本庁のほうへ移られる方は若干不便になっても、それはそれとして、職を失うわけではありませんが、生活条件から高根沢へ移れない、おやめになるという方々が出るとすれば、その対策といいますか、方法も考えなければならないわけですね。これはどのように考えられておるわけですか。
  21. 瓜生順良

    ○政府委員(瓜生順良君) その三里塚の近くへ残りたいという方、そういうような方で、つとめ先としてはまあ空港公団のほうで相当人が要るので、そういうような方面で勤務ができるようになる方も相当多いと思います。それから空港公団以外にも、あるいは県庁の関係ですとか、そういうようなほうにもまたつとめられる方も出ると思いますし、なお人によりますと、年配の方で、もうつとめはしないで、あの地方でゆっくり暮らしたいという方もございます。それはその方の御希望で、そういう方もございます。
  22. 加瀬完

    ○加瀬完君 公団につとめるとおっしゃいましてもね、いままで御料牧場の職種の中で働いておりまして、それが横すべりで公団でそのままつとめられるかどうかという問題もありますね。知事さんがうまいこと言ったって、全部県庁に引き受けますなんていうことを言ったって、なかなか、行政整理を必要とするような時代に、高年齢者の高給者を県庁がそれぞれのポストへそう迎えられるはずのものではありませんよ。それは確実に公団なり、あるいは県庁なり、ここで退職する者はどういう職場につかしてもらえるという保証があるんでしょうか。そういう契約なり間違いない何か約束なりが確実にできておりますか。
  23. 瓜生順良

    ○政府委員(瓜生順良君) 特別の契約書という意味で約束というような、そういうようなものはございませんけれども、しかしながら、話し合いの間にはそういうふうなことを十分考えようと言っておりまするし、なお、宮内庁のほうといたしましても、その人その人の御希望をそれぞれ聞いております。現在もうすでに聞いておりますけれども、その希望に合致するようなところへお世話をするようにできるだけ努力をするつもりでございます。現在でももうお世話している方もあります。
  24. 加瀬完

    ○加瀬完君 しかし、特別な退職手当といったようなものを考えてやる必要が私はあろうと思うんですよ。これはそれぞれのつとめている個人の事情によりましてやめなければならないということではありませんで、国の一つの政策によって余儀なくやめさせられるという形になるわけですから。ですから特別の退職手当というものを考えていただかなければならないと思うわけですが、そういうお考え方を、この際おとりいただけるかどうかということ。  それから話が逆になりますが、公団は飛行場で十万人も新規雇用ができるような計算をしておりますが、現在考えているような発着機数というものは、あの二本の滑走路ではとてもできませんよ、そうはね。おそらく雇用者も羽田よりも下回るということになって、一万人そこそこというのがもうせいぜいじゃないか。そうなりますと、十人約束しておったものが一人しか採用できないということになりますると、これはなかなか高齢者が確実に就職できるという条件はありませんね。しかも、それは五年先か、六年先ということになりますね、飛行場が運転を始めるまでは。ですから、そういうことにかかわりなしに、ひとつこの際は、個人の事情じゃなくてやめさせられるわけですから、特別な退職の方法というものを考えていただかなければならないと思うわけですけれども、この点はいまここで御確答はよろしゅうございますので、そういう方法で御考慮いただけるかどうかという点だけをお答えをいただきたいと思います。
  25. 瓜生順良

    ○政府委員(瓜生順良君) 今度、高根沢のほうへは移られないで退職されるという方につきましては、行政整理による退職のようなものに似ておりますので、御本人の御意向以外の点がありますから、そういう場合の退職手当は普通の退職手当よりも多くなっております。その多い退職手当が出ることになると思います。なお、就職先の点につきましては、いまお話のございました点も頭に入れながら、今後とも皆さまが適当なところに就職できるように一そう努力したいと思っております。
  26. 加瀬完

    ○加瀬完君 それからこの二百十九町歩のほかに百町歩余り残りますね。これはどういうふうな処分をなさるのですか。
  27. 瓜生順良

    ○政府委員(瓜生順良君) この三里塚の御料牧場の用地全体四百三十何町歩というものは、この交換のことの契約なんかをやります際には、一応全部、皇室財産を解除して大蔵省のほうへ渡します、一応形式の上では。そうすると、普通財産になるわけです。三里塚の空港公団のほうへいかないものが百十数町歩ぐらいありますけれども、この部分は大蔵省のほうで、また県のほうと話しされたりして、空港のために土地を失われる方の、農業の代替地などに提供する用地として考えているというように考えております。
  28. 加瀬完

    ○加瀬完君 代替地には確実に全部ならないわけですよね。激しい騒音の区域にほとんどが入りますしいたしますので、それは宮内庁の責任ではありませんからかまわないのですけれども、その価格は、宮内庁から大蔵省のほうへ移りますその価格は、二十二億という算定と同じ基準ですか。
  29. 瓜生順良

    ○政府委員(瓜生順良君) これは同じ国有財産でも、皇室用財産であったものが普通財産にかわるというだけでありますから、特別に価格というものは出なくても、所管がかわるというふうな形だけでまいるわけでございます。
  30. 加瀬完

    ○加瀬完君 そうすると、国有財産に全部いくとすると、三百十九町歩に見合うものは二十二億じゃなくて、四百何町歩に見合うものが幾らという計算でなければおかしいですね。いままでは宮内庁の行政財産であったものが四百何町歩、そのうちの空港公団の分は三百十九町歩、三百十九町歩が二十二億ということでしょう。四百何町歩から三百十九町歩引きました百何町歩というものは、行政財産放しっぱなしで、見返りは何もないということになりませんか。
  31. 瓜生順良

    ○政府委員(瓜生順良君) 結局国庫のほうへそれだけまあ貢献するというようなことで、その見返りとしては特別のものはございません。しかしながら、皇室用財産として、たとえて言いますと、今度下田のほうへ新しく御用邸をつくろうというような問題も出ておりますし、いろいろな場合に、そういうものを提供したということが含みになりまして、財政当局でも、必要な場合にはまたいろいろ考えるというようなことの含みはあると思います。
  32. 加瀬完

    ○加瀬完君 それは先のことはわかりませんよね。これはもう宮内庁の御当局はよく御理解のはずでありますが、旧宮内省の御料牧場を残したいというので、あそこは地元のその当時の農地委員会も結局いまの面積というものを極力残すようにしたわけですね。それで解放されたところもありますけれども、一番肝心のいい場所はつとめて残そう。それはあの旧宮内省の御料牧場で生活を得て、あそこにそれぞれ土地を求め、家をかまえて生活している者が大部分でありますから、いまの宮内庁、旧宮内省に対する、いまの時代には珍しい何と言いますか、愛着と言いますか、尊敬と言いますか、そういう気風というものがあのまわりには非常に強いのですね。  少し話が余談になりますけれども、全学連が入って反対運動をいたしております。そういう中でありましても、反対同盟の委員長戸村さんなどは、ここは天皇の御料牧場であったのだと、全学連を前にして、それを政府がかってに飛行場にするとは何事だという演説をしているほど、皇室関係に対する親近感というのは強い土地なんですね。そういうことで、地元も五百町歩近いものを無条件で残すという形をとったわけです。ところが、それが国のまあ行政目的だとは言い条、やすやすと提供される、提供されて、しかも価値の高いところから低いところへ、何と言いますか、移っていく。あるいは残ったところがありましても、その残ったところは宮内庁の行政財産でありながら、ただ提供してしまったあとで何か見返りがあるでしょうということでは、これは地元の感情からいっても、何のためにこれを残したのかという不満の声も出てくるわけなんです。おかしいと思うのですね。行政財産ですから、四百何十町歩提供するならば、四百何十町歩分というものをきちんとこれは宮内庁のほうに取り戻すべきですよ。そういう基本線をどうして打ち出せないのですかね。このせちがらい世の中に、百町歩はまけてやりましょうという話は通らないですよ。次長さんでなくてもいいですよ、専門の交渉した方でも。どうしてそういう交渉になったかをひとつ。
  33. 瓜生順良

    ○政府委員(瓜生順良君) この三里塚の御料牧場の地域が新しい空港の用地になるというようなことがきまりましたときも、われわれとしては、万やむを得ないという気持ちで協力をいたしましたので、やすやすというようなことではないわけでございます。しかし、新しい空港建設をする必要性という国家的な大きな目的もあり、その大所高所に立った国の方針というものには協力をしなければいけないということで、協力をするというようなことにいたしたわけでございまして、その場合、いまおっしゃいますように、相当国庫に対して貢献するような面が出ておりまするが、これも皇室用財産のたてまえ上、真に必要な範囲でこの皇室用財産を確保してまいるというようなこの方針というものが、これは根本にございます。しかし、いますぐにぜひ必要というような点がなければ、ある程度のがまんをして、また先に備えていくというようなふうな気持ちもございます。で、いま加瀬先生がおっしゃいましたお気持ちには深く感謝をするわけでありますが、何か放すからそれと同じものをすぐ取る、そういう取引的には、なかなか国の関係の行政面でありますからいきかねるのでございます。そういう点は将来の含みということでいきたいと思っております。
  34. 加瀬完

    ○加瀬完君 これは交渉なすった方、大蔵省なり、あるいは運輸省なりと折衝なさった方、四百何十町歩提供するのに三百十九町歩だけを対象にする、しかもその時価の、民間との売買価格の二分の一で押えられて、これを等価とみなす、この間に宮内庁としては行政財産四百何十町歩、これを近傍類地と等価格で評価をして、その分をわれわれのほうに渡してくれなければ困るという交渉はなさらなかったのですか。それに対してあるいはまた大蔵省が、どういう宮内庁に対して御返事をしたわけですか。大蔵省まかせでこういうふうにきめられて、お仕着せをいただくように、ごもっともでございますということではないでしょう。そうあってはいけないはずですわね。これは旧皇室財産ですから、国有財産とか行政財産とかいっているけれども、ほんとうは前の皇室財産です。それが制度の変化で国有財産という形になって、宮内庁の行政財産というふうに移行してきたわけです。歴史を考えても、そうやすやすと値切られて、おまけをつけられて引き下がるという筋合いのものではないですよ。この交渉の衝に当たった方、どういう話し合いをなさいましたか。
  35. 西原英次

    ○説明員(西原英次君) 私が当面の責任者で、そういう交渉に当たりましたものでございますので、一言御答弁申し上げます。  用地買収等につきましても、いろいろ検討いたしましたし、新牧場の土地の造成あるいは建設、こういう点につきましても十分検討いたしまして、私どもとしては二十二億の限度でもって合理的な新しい、いい牧場が建設できるというふうに考えたのでございます。新牧場の用地取得等につきましても、やはり現地はいろいろなたくさんの方々の所有になっておりまして、また地勢的に考えましても、これ以上広大な面積を取得するということは不可能なような状態でございましたので、牧場機能を十分果たし得ると考えた面積は最小限度に確保するということでもって、二百七十町歩あればやれるというふうな考えでもって決定いたしまして、大蔵省当局と交渉をいたした次第でございます。  当初は、あるいは御承知だと思いますが、実は三百ヘクタールほどの用地がほしかったのでございますが、やはり地元のいろいろな買収関係からいたしまして、どうしてもそれだけの用地取得が不可能なような情勢でございまして、二百七十ヘクタール程度に現在は落として考えておる次第でございます。
  36. 加瀬完

    ○加瀬完君 ますますおかしな話になりますね。いいですか。面積の対象は三百十九町歩の見返りとして二十二億ということですけれども、おたくのほうで提供したのは、三百十九町歩じゃなくて四百何町歩ですね。なぜ一体あとの百町歩余を対象にしなかったかという一つの疑問をわれわれは持つ。それから高根沢では不完全だというでしょう。面積も小さいでしょう。それならここに大きい面積があって、しかも条件がいいのに、悪いところへ何で移っていくのか。高根沢へ移るにしても、面積が小さければ、面積を拡大するだけのなぜ要求をしなかったのか。あなたのいうような御説明だとますますおかしい。なわ張り根性を出せというわけじゃありませんけれども、宮内庁の行政財産なら、行政財産を守るべきあなた方責任がありましょう。高根沢へ移りました場合は面積も小さいのですよ、条件も悪いのですよ。しかし、もらえる金はありますけれども、私どもは要求をしませんでしたという、そんなばかな話が通りますか。もう一ぺん説明をし直してください。
  37. 西原英次

    ○説明員(西原英次君) 私どもは新牧場を建設する際に、合理化して、機能も、現在の牧場の生産機能よりも新しいものを採用しまして、二百七十ヘクタールあれば、新牧場としての機能は十分果たせるというふうに考えたのでございます。新牧場におきましては、いまの合理化等を考えまして、たとえば穀類、飼料、これなどは、三里塚ではいたしておりますけれども、これは購入飼料のほうが安くつきますし、穀類、飼料まで自給自足するという必要はないのじゃなかろうか。それから先ほど先生ちょっとお触れになりました軽種馬――競走馬につきましても、現在御料牧場として生産する必要はないのではないか。こういう点の合理化を考えまして、いま申し上げましたように、二百七十ヘクタールあれば十分ではないか、こういう基礎のもとに面積を減らしたわけでございます。
  38. 加瀬完

    ○加瀬完君 面積を減らしたのはわかりました。じゃ、あらためて、もう時間があまりたちますので、結論的に伺います。四百何十町歩提供して三百十九町歩分しかその対象の金をもらわないような形にしたのは、一体何ですか。面積の対象を百町歩はずしたのは、一体これは何ですか。当然対象になるべきものも百町歩はずしたのはどういうわけか。もう一つは、反当価格をなぜ一体近傍類地の価格というふうに最初に押えなかったか。近傍類地は反当百四十万するのに、六十万か七十万で評価したのは一体どういうわけか。行政財産をみすみす二分の一寄付したようなものではないですか。それは一体どういうわけですか。
  39. 瓜生順良

    ○政府委員(瓜生順良君) この最初のほうの百十何町歩大蔵省のほうに普通財産として所管がえする分でございますが、この分のことは、この三里塚のあそこへ新しい空港をつくる。これに必要なのは三百十九町歩ですから、これが余るから、これは依然として皇室用財産として保持するということも可能ではあったわけであります。しかし、それだけではこれはもう御料牧場は成り立っていきません。それでこの分も残してもらってもしようがないということで、一方何か農業を離れるほうの方の代替地の関係で近くに何かほしいといったような、そういったような話もあったりして、結局これは一応普通財産にして大蔵省にお渡しするのが穏当だろうということで踏み切ったわけです。この分の見返りはすぐはございませんが、将来の含みとして考えたわけでございます。  それから、この反当価格、三百十九町歩のほうの反当価格の関係、これはあるいは現在評価するとして、二十二億から相当離れるかどうか、ちょっとわかりませんので、幾らか違うのじゃないかということも想像されますけれども、この分につきましては、国庫のほうの収入のほうを考えておられる大蔵省のほうでやられるわけで、すぐに皇室のほうへ入ってくるものでもありません。国庫のほうにいく分でございますから、ですからその分については、これは大蔵省のほうで適正にお考えになるというふうに思うわけでございまして、われわれといたしましては、何ともちょっと申し上げかねるわけでございます。
  40. 加瀬完

    ○加瀬完君 そうすると、その面積の百町歩余の見返りは、確実にこれは将来宮内庁経費として大蔵省のほうからもらえると、こう了解していいですか。
  41. 瓜生順良

    ○政府委員(瓜生順良君) 確実にもらえるというふうなように了解されますと不正確になりますが、まあそういうふうなこともありますから、そういう将来の含みとしていろいろ考えてもらうということでございます。
  42. 加瀬完

    ○加瀬完君 各行政官庁のようにやすやすと自分の管理しておる行政財産を離しておるところはありませんよ。これは近県のある市ですけれども、これは農地です。開拓が入ったんですけれども、開拓者が十二分に営農をしないので、臨時にある刑務所の収容者を入れて、そこで作業をさせた。刑務所はそこにかりの収容所をつくって作業を続けておるうちに、それがいつの間にか刑務所に定着するという形になった等々、そういう歴史がありますから、市では、新しい地域の開発のためにはこの刑務所にどこかへ移ってもらわなければ困る、あなたのほうは臨時に来て居すわっちゃったようなものだからということもありましたが、われわれの管理している財産だからということで、がんとして応じない。そこで六億幾らかで別のところに敷地を求めて、何階建てかの鉄筋のりっぱな収容所をつくって、そこに移転をしてもらうという形になったわけです。で、残ったところは国有財産ですね、それを払い下げるということになりましたら、大蔵省は時価だということで、これは時価を払って買い戻すという形をとっている実例もございます。ですから、百余町歩をやはりこれは時価で換算して、宮内庁の特別な施設をつくるか、あるいはその見返りの予算を新しく宮内庁のほうに入れなければ、これはほかの官庁のやっていることと宮内庁のやっていることと、ずいぶん宮内庁のほうが、おおらかなやり方といいますか、人のいいやり方をしていると、私ども第三者から見れば考えられるわけです。ですから、担当官は一体何をしていると私は文句をつけているわけです。しかも、その三百十九町歩は公団側のものだけれども、公団が二分の一で結局評価をしているわけですね。倍に買っているところも新しく出たんです。しかも、固定資産税は二万三千円。おたくのほうは九万七千円。それならば、土地の価格の高いものが安いものの半分の値段で買い取られるということはあり得ないですから、もっとこれは交渉をすべきだと私は思う。いままでは値段が出なかった。六十万か七十万の値段だということであれば、この二十二億もそろばんは合いますけれども、ところが、くどいようですけれども、近傍は全部百四十万反当ということになった。それなら、ここだけ反当六十万ということではおかしいですよ。おかしいです。だから近傍と同じような評価をしろと、それなら二十二億は四十四億になるじゃないか、こういう主張をしないこと自体がおかしいと思うのですよ。将来何とかしてくれるだろう、そんなことではなくて、この場合はこの場合で、きちんと財産整理をすべきですよ。あとで会計検査院にこれは伺いたいと思っていますけれども、こんなでたらめな――宮内庁がでたらめということではないですよ、宮内庁だからといってあてがいぶちを食わせるような、こういう行政財産の変更というのは、私は許せないと思う。これはあなたのほうに文句をつけますから、もう少し、あまり気をよくしませんで――高根沢だってあまりいいところじゃない、面積も狭い。ひさしを貸しておもやを取られるというけれども、おもやもひさしもみなやっちゃって露天で寝るようなものだ、これは。こういうばかな行政財産の処理というものはないということを申し上げて、この予算そのものにはどうすることもできないわけですから、一応私の言ってることも無理じゃないと思いますので、そういう応援者もいるわけですから、もう少しがんばってください。このままではどうも困るのです。  この質問終わります。
  43. 内藤誉三郎

    ○主査(内藤誉三郎君) 他に御発言がなければ、皇室に関する質疑は終了したものと認めます。     ―――――――――――――
  44. 内藤誉三郎

    ○主査(内藤誉三郎君) 昭和四十三年度総予算中会計検査院所管を議題といたします。  まず、検査院当局から説明を聴取します。宇ノ沢事務総長。
  45. 宇ノ沢智雄

    ○説明員(宇ノ沢智雄君) 昭和四十三年度会計検査院所管の歳出予算について説明申し上げます。  昭和四十三年度会計検査院所管一般会計歳出予算の要求額は、十六億七千二百四十九万四千円でありまして、これは、会計検査院が日本国憲法第九十条及び会計検査院法の規定に基づいて、会計検査を行なうために必要な経費及び国際会計検査機関会議の日本開催に必要な経費であります。  いま 要求額のおもなものについて申し上げますと、  (一) 職員の俸給、給与、手当等として十三億九   千七百九十四万九千円を計上いたしました   が、これは総額の約八四%に当たっておりま   す。  (二) 会計実地検査の旅費として一億一千四百六   十九万三千円を計上いたしました。  (三) 本年五月、東京において開催される第六回   会計検査機関国際会議の経費として六千三百   五十九万四千円を計上いたしました。  なお、職員の研修を強化するため、課長級の研修官一人を設置することといたしました。  次に、ただいま申し上げました昭和四十三年度歳出予算要求額十六億七千二百四十九万四千円を前年度予算額十五億三千四百四十六万円に比較いたしますと、一億三千八百三万四千円の増加となっておりますが、その内訳について申し上げますと、職員の俸給、給与、手当等において八千二百五十二万五千円、会計実地検査の旅費において七百三十五万三千円、第六回会計検査機関国際会議関係の経費において四千七百十二万九千円、その他職員研修経費などにおいて六百六十六万八千円、計一億四千三百六十七万五千円でありますが、各所新営などの経費五百六十四万一千円が減少となりますので、差し引一億三千八百三万四千円の増加となっております。  以上、はなはだ簡単でございますが、昭和四十三年度会計検査院所管一般会計歳出予算要求額の概要の説明を終わります。  よろしく御審議のほどお願いいたします。
  46. 内藤誉三郎

    ○主査(内藤誉三郎君) これより質疑に入ります。  質疑のおありの方は順次御発言願います。
  47. 加瀬完

    ○加瀬完君 会計検査院にお伺いしますが、会計検査院から実際の予算の執行状況をいろいろ不法あるいは不当等の点が部厚い文書で報告をされるわけですけれども、政府関係機関についてどの程度の監査、あるいは調査といいますか、検査といいますか――をおやりになっておりますか。
  48. 宇ノ沢智雄

    ○説明員(宇ノ沢智雄君) お答え申し上げます。三公社を除きましては、その他の政府関係機関ということでひっくるめてございますので、あらかじめその点御了承願いたいと思いますが、日本専売公社について見ますと、四十一年度におきましてはおもなる個所につきまして大体六・五%、それから日本国有鉄道につきましては六一%、日本電信電話公社につきましては三七%、それから、先ほど申し上げましたように、その他の政府関係機関についてはひっくるめて申し上げますが三三%、それからそれ以外の出資団体等につきましては四四%、以上が大体実地検査の施行状況でございます。
  49. 加瀬完

    ○加瀬完君 公団なんかの行政運営については、会計検査院は調査をされる権限がおありなんでしょう。
  50. 宇ノ沢智雄

    ○説明員(宇ノ沢智雄君) 御承知のように、会計検査院は国の歳入歳出の決算を確認するのが主要な業務でございます。それとあわせて、補助金その他国の出資があるような団体について、やはり会計の検査をいたします。その場合、会計に関係のあるといいますか、まあ、国でも、公社公団等におきましても、行政運営をする際には必ずこれは金が伴うのは当然でございまして、そうしたことからいたしまして、金に関係のある歳入歳出、あるいは支払い、収入に関係のある行政行為、直接関係のある行政行為につきましては、これは当然見なくちゃならぬと思います。ただ、一般の業務の運営といいますか、そうした、国でいいますと、一般行政ということにつきましては、これは行政管理庁なりその他の官庁がおやりになることだと思います。
  51. 加瀬完

    ○加瀬完君 ある公団が、法律では、総裁、副総裁、理事、こういう役員を法律上きめられておるわけですね。ところが、参与というものを何名もつくって俸給の支払いをしているわけですね。法律の根拠はどこにもないわけです。参与なんというものは出てこない。職員でもない、役員でもない。こういう事実がございますけれども、一体これは、ただ行政運営ということではなくて、法律に、私どもの見方からすれば、規定のないものですから、法律に違反するポストだと思うんですけれども、そういうものに現実に俸給が支払われておるわけですけれども、これは一体どういうことでしょうか。お認めになれるんでしょうかね。
  52. 宇ノ沢智雄

    ○説明員(宇ノ沢智雄君) これは具体的に私その事情を存じておりませんので何ですが、やはりそこの理事長なり――これは大臣の任命になるのか、理事長の任命になるのか、その辺も私よく承知しておりませんが、やはりその公団なり事業団なりで、法律に規定された以外にそういう人が必要であるということで、そういう人を任命して、それに対して給与が支払われておるような場合につきましては、その任命行為についてまで会計検査院がとやかくは言えないと思います。ただ、これは予算とか法律がどういうことになっているのか、私よく承知いたしておりませんので、はなはだ不明確なお答えで申しわけありませんが……。
  53. 加瀬完

    ○加瀬完君 その公団法が通るときには、役員というものはどういうポストであるかということがきちんと法律できめられておるわけですね。いま総長のおっしゃっるように、総裁の指示といいますか、命令といいますか、それで参与というポストができているのですね。何人か参与という形で雇用されているわけですね。しかし、その公団法から見ると、もう役員というのはきまっているわけですから、参与ということであれば、これは職員とも言えない。そういう形で、これだけの人員で、これだけのポストでやっていけるという法律の規定ですから、それを総裁なり理事長なりの裁量で幾らでも人間をふやしていけるということであれば、これは行政整理とか何とか言ったって、あるいはこれは会計検査院の所管じゃないかもしれませんけれども、どうにもならないことになりますね。法律違反でしょう、これは明らかに。大ワク支出をきめたわけじゃないのですけれども、結局、法律そのものは、役員はこれだけという大ワクをきめてあるわけですね。それは大きく解釈すれば、その他の支出というものは認められておらないと解釈することもできると思うのです。それを五人も六人も、しかも高級で支払いをするポストを総裁がきめてしまっては、これはもう法律の精神というものは全然生かされていないということにはなりませんか。
  54. 宇ノ沢智雄

    ○説明員(宇ノ沢智雄君) 参与というのがどういう性格のものか、私よく存じませんけれども、これはおそらく役員ではないと思います。役員であれば、当然これは、先生おっしゃるように、法律にきめられた定数とか何とかに拘束されて、それ以上のものを任命して俸給を出しているということは、これは確かにおっしゃるように違法かもしれませんが、やはり予算の範囲内でそういうものを総裁なり理事長なりが必要であるということで任命されたものについて、その任命行為についてまで検査院がとやかく言うということは、ちょっと私行き過ぎではないかというふうに考えるのですが、その点はなお検討してみたいと思います。
  55. 加瀬完

    ○加瀬完君 任命行為というが、法律に違反するような任命行為というものは――当然予算を伴ってくるわけですね。ですから、そういうものを見過ごしておってよろしいかどうかということを伺っているわけですよ。参与というポストは、職員でもないわけですね。そうすると、役員として法律にきめられているものの中には参与というものがない。しかし、これは具体的には予算の執行行為になりますね。それを総裁なり理事長なりというのが幾らでもやれるということになりましては、いわゆる国がいま行政整理をやろうとしているその行政方針には、はなはだはずれることになるわけではないか。だから、直接これは予算の執行がどうこうということではないけれども、そういう例が具体的に幾つかありますよ。それはまあ会計検査院の範囲外ということであれば、もっと私は、範囲外とは必ずしも言われない問題でありますので、公団などについてももう少し厳密な監査をすべきじゃないかと思うのです。これはまあ希望を申し上げておきます。  それから、防衛庁の試作品費というのがありますね。これは会計検査院の監査の対象になっていますか。
  56. 宇ノ沢智雄

    ○説明員(宇ノ沢智雄君) 当然監査の対象になっております。
  57. 加瀬完

    ○加瀬完君 そうすると、試作品費というのは非常にふえているのですね、近ごろ。ところが、実際はそれを製品として買い取っていいかどうか疑問のあるようなものか――具体的に言うならば、飛ばない飛行機だの、使えない船だの、こういうものまで試作品ということで納入されない過程において、研究の補助費ではなくて、試作品費として支払われておるわけですね。これ武器に限れば、ほとんどが武器として採用できないものを試作品費の名目で払っているわけでしょう。それがぐんぐんふえている。少ないときでも三七%ぐらい、ここ数年で多いときで六〇%ぐらいふえていますね。これ一体無条件で認めているわけですか。何かそれについて防衛庁に御注意などをなさったことはございませんか。
  58. 宇ノ沢智雄

    ○説明員(宇ノ沢智雄君) 試作品、私も実は内容よく存じませんが、試作品ということから考えまして、これは全部が全部完全なものが最終的にでき上がるかというと、これは無理じゃないかと思います。実際これをどういうふうに検査をしておるかということにつきましては、あるいはその検査の過程において何かこちらから注意なり照会なりしたものがあったかというようなことにつきましては、実は私いま資料持っておりませんので、詳しいことを担当の局長のほうからひとつ御答弁させます。
  59. 石川達郎

    ○説明員(石川達郎君) 研究開発というような費目は各省を通じて相当額が計上されているわけでございますが、その検査に当たる心がまえといたしましては、もとよりこれは研究開発費でございますので、ある程度はこれは長い目で見なければならないと思いますが、しかしながら、その反面、研究開発という名をかりましてずさんな経理が行なわれておるというようなことがありますれば、これはやはりわれわれとしても批難はいたさなければならないと考えております。  そこで、防衛庁の検査の実態でございますが、これはそういう心がまえで検査はいたしておりますけれども、試作品というものは、これは装備品と同様でございまして、すべて調達実施本部で調達いたしておりますが、装備品の検査と同じように、業者の選定でありますとか、あるいは予定価格の積算、契約内容、検収等につきまして一貫して検査をいたしておりますが、さらに試作品の試験研究結果が仕様書や規格に的確に反映されているかどうか、また試作品につきましては、破壊検査等が実施されておりますので、その残骸等の整理が適切に行なわれているかどうか、さらに工業所有権の所属が適切であるかどうか、かような点に留意をして検査いたしておるわけでございますが、ただいま先生御指摘のような事実がありますれば、これはそういった点からも検討いたさなければならない問題でございますけれども、そういった事実があるかどうか、指摘したものがあるかどうかというお尋ねに対しましては、われわれ検査の結果におきましては、さような指摘をかつていたしたことはございません。
  60. 加瀬完

    ○加瀬完君 試作品ということであれば一応すぐ生産に移れる直前の段階程度のものでなければおかしいと思うですね。しかし、防衛庁の試作品というのは、研究を始めるものも試作品ですね。したがって、三十五年から試作品に注文が出ておって、四十三年になってもまだ製品としての注文は出せないような品目もございますね。だから、研究開発費として補助を出すものと、実際すぐ使いものになるかどうか試作品をつくってみようというものとは私は区別をしたほうがいいと思うんです。いまごっちゃでしょう、これ。研究開発の段階でも試作品として金を支払っているわけですね。これはちょっと浪費のように受け取れるんですが、いかがですか。
  61. 石川達郎

    ○説明員(石川達郎君) 同じく試作と申しましても、部分的な試作もございまするし、部分的な試作が完成した暁におきまして、全体的なと申しますか、すぐに実用に供せられるというような段階におきます試作等も両方あるあけでございます。
  62. 加瀬完

    ○加瀬完君 部分品であっても、その部分品が、試作品として一応つくってみてすぐそれが完全な製品として工場へ出せるような段階であれば、おっしゃるような意味もわかりますよね。初めから、研究を始める当初のものから試作品として出しているわけですね。さっき言ったように、三十五年に試作品として出して、三十六年、三十七年と研究さして、三十八年になってもできない。四十一年になってできたけれども、これは使いものにならない。それで新しく今度は債務負担行為で四十三年に注文を出そうというものもあるでしょう。試作品じゃないじゃないですか。これは研究開発費の補助金として出すならわかるけれども、試作品の段階まで行っていないものを試作品として金を払うのはどういうわけだと聞いているのですよ。
  63. 石川達郎

    ○説明員(石川達郎君) お尋ねの試作品は、業者へ発注されたものについてでございますか。
  64. 加瀬完

    ○加瀬完君 そうです。
  65. 石川達郎

    ○説明員(石川達郎君) 大体防衛庁の試作の方式といたしましては、御承知のとおり、技術研究本部でやります試験研究費、開発研究費、これらは全く研究的なものであろうかと思いますけれども、業者に発注する段階におきましては、御指摘のように、そういう実用に供せられるという見通しを持ったものであるべきであるという考え方を私どもはとっております。
  66. 加瀬完

    ○加瀬完君 どうもはっきりしないのですけれども、三十五年から四十三年になってもまだ工場送りもできないというようなものを試作品として毎年毎年、試作品と言うけれども、これは試作品に対する補助金ですよね、こういう経費の出し方というのが妥当と認められるかどうかということを申し上げておるわけです。試作品というものは全部業者へ出しているんです。技術本部で研究しているというものは試作品の中には入りませんでしょう。全部工場へ出している、試作品を。その試作品というのは、くどいようですけれども、さっき言いましたように、すぐ武器になるとか、実用に供せられるという段階の直前のものじゃないですね。ずっと研究当初のものから試作品として出しておるわけです。各工場でいろいろつくって、それを取り上げて、これはいいからそれじゃこういうところを改良しろという技術関係の注文かなんかをつけて、おまえのところでもう一回つくり直してみろというものではないのですね。いま防衛庁の試作品として出しているのは、これ監査がゆるいと思うのです、私は。その実態いろいろおわかりですか。あまりやっておらないでしょう。
  67. 石川達郎

    ○説明員(石川達郎君) 先ほど申し述べましたように、試作品というものの検査の心がまえ、あるいは実際の検査の過程というものは、先ほど申し述べたようでございますが、試作品なるがゆえに検査をおろそかにしておるというようなことは、これは絶対ございません。試作品の全部にわたって検査をしておるかどうかと言われますと、あるいは人員とか予算の関係で全部にわたって検査をしておるということはちょっと言いかねますけれども、そのおもなものにつきましては、われわれも検査はしておるつもりでございます。
  68. 加瀬完

    ○加瀬完君 ある大きな試作品の受注をしますとね、大体工場が一つ建つといわれておりますね。そういう事実もございます。そうであるなら、試作品というものは、しているものもあります、目の届かないものもありますではなくて、よほど念入りにお調べをいただかなければ、ちょっと国費がむだに使われているというおそれが生じてくると思うわけです。私は具体的なものをいろいろ持っておりますけれども、ひとつこれは試作品というものを――ここ数年間、私どもの立場からすれば、正しい予算の執行とは思われない節も相当ありますので、ひとつ、いままではともかく、これからは御注意をいただいて、見たものもある、見ないものもあるではなくて、確実に内容を検査をしていただきたいと思います。これはよろしゅうございますか。
  69. 宇ノ沢智雄

    ○説明員(宇ノ沢智雄君) ただいまの試作品について全部見ろと、大きいものも小さいものもひっくるめて必ず全部検査しろという御質問と拝聴したのですが、なかなか、御承知のように、私どもは……
  70. 加瀬完

    ○加瀬完君 大きいものだけでもけっこうですよ。
  71. 宇ノ沢智雄

    ○説明員(宇ノ沢智雄君) 大きいものだけでいいということでございますれば、先生おっしゃるように、今後そうした点に重点を置いてやりますけれども、何しろ防衛庁の経費というものは、これは私が申し上げるまでもなく、膨大で、限られた人員と予算で検査をいたしておりますので、試作品の件数とか金額がどのくらいか私存じませんけれども、おそらく防衛庁の検査ということからいいますと、これは超重点的な検査対象じゃないと思います。せっかく先生のそういう御注意もございますので、今後こうした試作品の中で、長年かかってまだ製作も終わっていない、あるいは比較的金目の大きいものといったようなものにつきましては、今後重点的に検査をしてまいりたい、かように存じます。
  72. 野上元

    ○野上元君 関連して。事務総長に聞きたいのですが、いま加瀬委員から質問された防衛庁関係ばかりでなくて、少なくとも国費が使われるというような場合が各省にたくさんあると思うんですが、試作品に対する補助金あるいは開発研究に対する補助金、こういうものが各省にわたって行なわれている事実がありますね。これらについて会計検査院が全部検査をするということは、実際上、言うべくしてなかなか困難だということはわかります。ただ、会計検査院として各省に対してそういうものの克明なリストを提出を求める権限はあるのですか。
  73. 宇ノ沢智雄

    ○説明員(宇ノ沢智雄君) 当然でございます。
  74. 加瀬完

    ○加瀬完君 いまの御説明の中に――いまのというのは、この予算関係の御説明の中に、職員の俸給、給与、手当、それから会計実地検査の旅費、そういうものがございますね。私ども承っておりますと、会計検査院の実地検査というのは、非常にたいへんなように承っておるわけです。給与のほうは、これは他と違えるわけにいかないでしょうけれども、この実地検査なり、あるいはいろいろの検査なりをすることについて、旅費なり手当なりというのは、ほかの一般公務員とは違ったものがあるんですか。
  75. 宇ノ沢智雄

    ○説明員(宇ノ沢智雄君) 一般の公務員と全く同等でございます。
  76. 加瀬完

    ○加瀬完君 たとえば私どもも知っておるのでは、港のしゅんせつなど、もぐって、何メートル一体掘れているか掘れてないかといったものまでお調べになるようですね。あるいはその他相当労働力を要する、他の公務員ではなし得ないような重労働の作業というものを通して検査が行なわれておりますね。危険も当然伴うわけですね。それでいて手当もほかの者とさっぱり変わらないということでは、労働力が正しく報いられているとは言われないということになりますね、一番末端で働いている会計検査院の公務員は。これらはいままで問題になったことはないですか。いわゆる危険手当みたいなものがある職種もございますね、ほかの官庁では。会計検査院にはそういう手当はないですか。
  77. 宇ノ沢智雄

    ○説明員(宇ノ沢智雄君) ただいまおっしゃいますような危険手当というふうなたぐいのものはございません。これは危険の程度でございますけれども、それはたとえて申しますと、山へ治山の堤防を見に行く場合に相当な急峻なところを山登りをしなければならぬというようなこと、それから、先ほどお話しのしゅんせつの場合というようなことで、海の中へもぐったことがあるのかどうかわかりませんけれども、いろいろな面で相当危険な目にあうような事態も予想されるわけでございますが、ただいまのところは、私たちは、これが会計検査院の職員の職責といいますか、そういうことで実はそれに対して特別のことを考えたということは別にございません。
  78. 加瀬完

    ○加瀬完君 裁判官や司法官はこれは特別の手当があるし、また格づけも違うわけですね。予算執行の一つの監察官みたいなものですね。私たちも実際現場を見たのですけれども、補助金をもらって港のしゅんせつをしたわけですね。ところが、三メートル掘るということになっているわけです。それで、その会計検査院の方は、やはり裸になって海の中へもぐりまして砂をつかんできて、このしゅんせつした砂はどこへやっている、どこそこの小学校の運動場へ埋めました、運動場の砂と比べて、三メートル掘ってないじゃないか、けしからぬ、こういうように、実に厳格なこれは検査をいたしたのに立ち会ったことがございまして、たいへんな仕事だと私は思ったわけです。ですから、当然危険も伴えば、他の職種とは違う重労働でもあるわけですね。これは一般のただ旅費だけで済まされておるということですか、いままでは。いま総長のおっしゃる山のダムとか、あるいは治山治水の工事といったようなものを、非常に危険をおかして行ってもやはり同じということですか。特に山なんか、十キロも十五キロもほとんど交通機関もなくて行くときには、交通費の計算はどういうふうにするのです。そういう場合がたくさん多いと思うのですね、ほかの公務員と違って。それらは特別に考えられておるのですか。一番その検査個所の近い駅までの旅費ということですか。
  79. 宇ノ沢智雄

    ○説明員(宇ノ沢智雄君) そうした検査に対して特別の手当とかそういうものはございません。ただ、遠隔地に参ります場合には、これは、はなはだこういうことを申して何でございますけれども、受検庁の車なんかを拝借いたしまして、まあ、いずれ立ち会いの受検庁とか立ち会いの公務員も行かれるわけですから、それに一緒に便乗していくというようなかっこうで参っています。
  80. 加瀬完

    ○加瀬完君 悪い例ですけれども、被告と検事が一緒に相乗りしていくようなものですよね、場合によっては。それは人間ですから、人情というものがありますから、正しい検査をできかねるというようなことにもなりかねませんね。会計検査院では、上のほうはとにかく、現場――そういう検査をする者は、まあ税務署もそうですけれども、誘惑も多ければ、あるいは地位に悪いけれども、地位にはちょっとはかれない大きな責任もあるわけですね。それが職場も限られておりますから、将来栄転をするポストもたいして、狭められて、ない、しかも、仕事が非常に危険を伴うし恵まれてもおらないということであれば、検事になったり判事になったりすると同様に、調査官になって私はこれを天職として徹底的に国の予算の執行というものに対してメスをふるおうと、そういう気概が出てきますかね、あるいは、おやりになっている方が満足をしてこの仕事をいつまでも続けていこうという気持ちになりますかね、いまの総長のおっしゃるような待遇であって。これは総長でなくてもいいですよ、ほかの方でもけっこうです。
  81. 宇ノ沢智雄

    ○説明員(宇ノ沢智雄君) 非常に御理解あるおことばで恐縮に存じますが、今後そうした点につきましても、十分世間から信頼されるような役所となるようなふうに努力していきたいと、かように考えております。
  82. 加瀬完

    ○加瀬完君 まあ、それだから言うわけじゃありませんがね、このごろの会計検査院が出す会計検査院の報告、あんまりひどいじゃないかと思うものの数が少なくなってきましたね。これ事実、少ないでしょうか、検査が不十分なんでしょうか。まあ疑うわけじゃありませんがね、待遇がさっぱり正当に与えられなくては、幾ら一生懸命に調べて報告をしても、それがうやむやになってしまっては、まじめに報告書を書く気持ちというのが薄らいでくるんじゃないかと思うわけですよ。そういうわけじゃございません、世の中もなかなか悪いことをする人が少なくなりましたというんならけっこうでございますけれども、そうばかりじゃないんじゃないか。これは希望ですけれども、とにかく末端で恨まれ恨まれ仕事をするような形になるわけですから、こういう方たちの待遇というものは、安んじて仕事を遂行できるようなひとつ御配慮を、これに見合う御待遇をしていただけるような御配慮をいただきたいと思います。  質問を終わります。
  83. 野上元

    ○野上元君 先ほどちょっと関連質問で中途はんぱになったのですが、会計検査院としての仕事の内容としては、もちろん、実地に調査される、検査されるということが本体であろうと思いますが、先ほど言ったように、図面でですね、図面の検査ということもあり得るわけですか。
  84. 宇ノ沢智雄

    ○説明員(宇ノ沢智雄君) 実は会計検査のことについて、ごく簡単に申し上げますと、国なり、あるいは公団、あるいは公社、要するに、会計検査院の検査対象となっておる機関からは、毎月収入支出に伴う証拠書類、それから計算書、それから、いま先生のおっしゃるようなそれに関連した図面というようなものを、相当詳細なものを毎月あるいは四半期に一回とっております。それで、この書面検査は在庁してやるわけですが、書面検査に相当の人間と日数をかけておりまして、その間、実地検査に行くというようなことでございまして、前には、書面検査のほうがむしろ重点で、実地検査は必要に応じて行くということでございましたけれども、昭和二十二年の新法になりましてから、大体その比重が少し実地検査のほうに重点が移りかけてきて、ただいまはどちらかというと、実地検査のほうをわれわれは重点的に考えている。しかし、実地検査に参りましても、必要な調書あるいは図面というようなものは、むろん、書面検査で提出されたものは必要なものを持ってまいりますけれども、書面で提出されなかったようなものにつきましては、実地検査の際に、先方から図面をとりまして、十分検査いたしております。
  85. 野上元

    ○野上元君 私から言うまでもありませんが、最近防衛庁をめぐっての黒い霧の問題が非常に世上を騒がしておりますし、あるいはまた、日通にからむような黄色い霧まで出てきたというようなときに、だれが一体これをコントロールしていっているのだということは、国民にとっては大きな関心事だと思うのです。そこで、いまあなたの管轄以外のところは別として、少なくとも官公庁においてそういう黒い霧が発生するというようなことは非常に遺憾なことであって、これをどう取り締まっていくかということは、どうしてもあなたのほうが主役を演じられなければならぬ。で、できたことはこれはもう法務省の管轄に移るわけですから、これは非常にまずいことだと思いますが、できれば事前に防止するということはあなた方に課せられた大きな任務だと思うわけですから、そういう点でいま聞いてみたのですが、防衛庁があれだけ問題になっておるのですが、あなたのほうで特別な監査方式を考えておるというものがありますか。
  86. 宇ノ沢智雄

    ○説明員(宇ノ沢智雄君) 防衛庁について一般の官庁に比べて特別な検査をしておるかどうかというお尋ねでございまするが、一般的に申し上げまして、別に防衛庁だからといって特別な検査をしておるわけではございません。ただ、役所の性格、相手方の仕事の内容によりまして、おのずから検査のやり方というのは変わってくるのは当然でございますが、その限りにおきましては、防衛庁は防衛庁なりの検査をしようということでございます。
  87. 野上元

    ○野上元君 簡単に言えば、非常にああいう黒い霧の発生しやすい官庁と、ほとんどそういう可能性のない官庁とがありますね、その性格上、そういう点はやはり検査院としても十分に考えておられると思いますが、それはいま事務総長の言われたように、その官庁の性格あるいはその相手となる業者の性格、いろいろなことを考えながら、それぞれ特別の監査方法、検査方法をやっておる、こういうふうに理解してよろしいですか。
  88. 宇ノ沢智雄

    ○説明員(宇ノ沢智雄君) そのとおりでございます。ただ、ちょっと申し上げますが、先ほどお話が出ました防衛庁の事件あるいは日通の事件、あの事件自体に関しましては、これは国の歳入歳出の決算とは何も関係のないことでございますので、検査院はそこまで検査する権限も何もございませんから、その点はひとつ御了承願いたいと思います。
  89. 野上元

    ○野上元君 ただ、先ほど加瀬委員が言われたように、七年も八年も試作品に対して補助金が出ておる、しかも、一向工場送りにならないというような状態がある、これが一つの黒い霧発生の温床になるのじゃないかと私は思うのです。だから、そういう点をあなたのほうは必要があれば、強力にリストの提出を求めて、書面検査をするなり、あるいは実地検査をするなり、そういうことをやることが黒い霧を未然に防止するただ一つの手じゃないかというような気持ちがするので、特にあなたのほうに要望しておきたいと思ったわけです。  そこで、時間がありませんので、一、二だけですが、この説明書によりますと、会計検査院が日本国憲法第九十条及び会計検査院法の規定に基づいて会計検査を行なうために必要な経費はこれこれである、こういうふうに言っておられますが、この経費で憲法及び会計検査院法の規定に基づいた検査をやるに十分ですか。
  90. 宇ノ沢智雄

    ○説明員(宇ノ沢智雄君) 非常にむずかしいお尋ねでございますが、われわれは十分だとは考えておりません。しかしながら、現在の与えられた予算の中でできるだけのことはやっておるつもりでございます。人員、実地検査費用などについても、これで十分だとは考えておりません。
  91. 野上元

    ○野上元君 会計検査院の中で、書面審査をやったり、あるいは実地検査をやっておる要員は、全部で何名ですか。
  92. 宇ノ沢智雄

    ○説明員(宇ノ沢智雄君) 現在の定員は、院長、検査官を含めまして千二百十二人、それで、現在人員が千二百三人でございます。
  93. 野上元

    ○野上元君 千二百三人の人が実際に検査をやっておられると、こういうふうに理解してよろしいですか。
  94. 宇ノ沢智雄

    ○説明員(宇ノ沢智雄君) このうち、検査の主体をなしますものは、局長、課長、各局に配属されております調査官ということでございまして、官房系統で日ごろ庶務、会計、人事その他の職務に従事しておる人を除きまして、検査に従事しておりまする人員は、全部で八百数十人でございます。
  95. 野上元

    ○野上元君 そうしますと、会計検査院が日本国憲法九十条及び会計検査院法に基づいて行なわなければならぬ検査の対象というのは、年間何カ所ぐらいあるんですか。
  96. 宇ノ沢智雄

    ○説明員(宇ノ沢智雄君) 四十一年度の実績で申し上げますと、重要な個所としまして約六千カ所でございます。そのうち、検査をいたしましたのが千八百九十五カ所、パーセンテージにいたしまして三一%と、こういうふうになっております。
  97. 野上元

    ○野上元君 そうしますと、先ほど私心配したんですが、これで十分ないわゆる予算要求ではないわけですね。六千カ所法に基づいて検査しなきゃならぬところを、わずか千八百九十五カ所しかできなかったということは、未検査のほうが圧倒的に多いということになりますと、この予算は十分でないということになるわけですね。その点をやはり会計検査院もはっきりとした確固たる考え方を持って予算を要求されなければ、目的を達成することには、はるかに遠いんじゃないか、そういうふうに考えられるんですが、どうですか、その点は。
  98. 宇ノ沢智雄

    ○説明員(宇ノ沢智雄君) 検査というものの性格からいたしまして、私はこれ全部洗いざらいやるのがいいかどうか、これは政府の各省並びに公団、政府出資団体その他につきましては、検査あるいは監査ということでそれぞれ、検査院だけじゃなくて、いろいろな監督官庁から毎年検査なり何なり監査を受けておるわけです。そういう際に、検査院が検査対象を全部やることがいいかどうかという問題もございますし、それから、われわれとしましても、大体まあ二年に一ぺんか――これは重要な個所については毎年行っております。いま申し上げました六千カ所の中でも最重点的に見なければならないような個所については、これは毎年行っておりますけれども、この六千カ所の中には、そう毎年行く必要はないであろう、あるいは四年に一ぺん、五年に一ぺんぐらいでいいという役所もこの重要な個所の中には含まれておりますので、大体ただいま申し上げましたような数字で、三一%と、そういうものを引っくるめまして三一%程度、これは少ないかもしれませんが、まあ大体そのくらい検査をすればまずまずじゃなかろうかと。十分とは申し上げません。そういうふうな考えております。
  99. 野上元

    ○野上元君 時間がありませんから、最後にその点について確かめておきたいのですが、この六千カ所というのは、これは動かない数字ですね、法律上きめられておる検査対象個所、こういうふうに考えてよろしいのですか。毎年移動するのですか、これは。
  100. 宇ノ沢智雄

    ○説明員(宇ノ沢智雄君) 法律上動かない個所というのではございませんで、やはり役所の機構統廃合とか、あるいは、ある特定の事務所に本年は非常に大きい工事があるというふうな場合には、そうした事務所を重要個所と認定しますれば、われわれのほうで重要個所と称しておるものの中にも入ってくるわけでございますので、これは絶対不動の数字ではございません。年によってふえたり減ったりいたします。
  101. 野上元

    ○野上元君 それ、わかりますがね。ふえたり減ったりすることはわかりますけれども、大体これを軸にしてふえたり減ったりするわけでしょう。この六千カ所というのが、いわゆる法律で定められた検査対象の個所だと。もちろん、その年の事情によって若干の変動はあるということはわかりますが、これが軸であるということには間違いありませんか。
  102. 宇ノ沢智雄

    ○説明員(宇ノ沢智雄君) 軸であるという意味がちょっと私、理解いたしかねますが、ここ数年の趨勢から見ますと、大体五千九百カ所から六千カ所をまあ前後しておるのが実情でございます。
  103. 野上元

    ○野上元君 行政管理庁から一省一局削減というのがありましたね。検査院としては、どこを削減することにしたのですか。
  104. 宇ノ沢智雄

    ○説明員(宇ノ沢智雄君) 私のほうとしましては、財政当局のまあ御理解によりまして、局の削減も人員の削減もございませんでした。
  105. 野上元

    ○野上元君 最近、物価の問題で公正取引委員会が社会的に非常にクローズアップされました。これまた重要な任務を帯びておるわけです。片一方、黒い霧の問題については、会計検査院のほうもやっぱり相当大きくクローズアップされておる、スポットライトを浴びておると思います。どうかひとつがんばって、この黒い霧を未然に防止する、少なくとも、官公庁においてはこういうことのないように、不祥事件がないように、十分皆さん方の御健闘を希望しておきます。
  106. 内藤誉三郎

    ○主査(内藤誉三郎君) 他に御発言もなければ、会計検査院所管に関する質疑は終了したものと認めます。  午前の審査はこの程度とし、午後一時二十分まで休憩いたします。  午後零時十九分休憩      ―――――・―――――  午後一時三十三分開会
  107. 内藤誉三郎

    ○主査(内藤誉三郎君) ただいまから予算委員会第一分科会を再開いたします。  分科担当委員の異動について御報告申します。  本日、予算委員異動に伴う欠員の補充として、山本伊三郎君が本分科担当委員に選任されました。     ―――――――――――――
  108. 内藤誉三郎

    ○主査(内藤誉三郎君) 昭和四十三年度総予算中、国会所管を議題といたします。  慣例では、まず説明を求める順序でありますが、説明はこれを省略し、お手元に配付してある資料をごらん願うことといたしまして、直ちに質疑に入ることとし、その説明資料は、本日の会議録の末尾に掲載することといたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  109. 内藤誉三郎

    ○主査(内藤誉三郎君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。  それでは、これより質疑に入ります。質疑のおありの方は順次御発言願います。
  110. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 図書館関係について少しお伺いいたします。  第二期工事がいよいよことしの秋ですか、でき上がることになって、非常に拡張もされるし、機能も一段と増進することになるのですが、この拡張を機会に何か新しい企画といいますか、新しい計画というものが、これは一時的のものではなくて、この新しい事態に基づいて何か恒久的な計画、そういうものが行なわれますか。
  111. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) ただいまのお尋ね、ちょっと趣旨を取り違えたかもしれませんが、この第二期工事の完成に伴って新しい施設等としてどういうものが整備されるかということでございますれば、従来、図書館としてぜひ設けたかったものがなかったわけでありますが、常設の展示場、これができるようになります。この展示場を活用して各種の展示会が行なわれることになろうかと思います。また、相当広い大会議室ができますので、これも十分活用してまいりたいと思っております。また、諸外国の文献をこれからますます入手し、利用しなければならない状態となると思います。そういうことにおいて館外の人でも、あるいは館内の人に対する語学教育というような面でも、格段に努力しなければなりませんが、そういう意味でランゲージ・ラボラトリーができますので、これを活用してそういう方面に大いに努力をいたしたいと思います。  また、特殊閲覧室というものを開設したいと思います。御承知のように、閲覧室は図書等を読むわけでありますから、もっぱら静ひつを旨としなければなりませんが、中には何かを見ながらタイプライターを打つとか、その他いろいろ音の発するものを使わざるを得ないとか、あるいは非常に大型な図書等を備えておいて、そのための利用に便ならしめるとか、いろいろな意味におきまして特殊閲覧室というものを設けたいと思っております。また、将来、図書館業務は、世界の趨勢からいきましても必ずや機械化されることが必至であろうと思います。それについては十分の準備をいたさなければなりませんが、その際になってあわてませんように、機械編さん及び機械検索のためのスペースを建物として初めから用意しておこうと思っております。  ただいま申し上げましたのは、この第二期工事の完成によって、従来にはなかったいかなる施設が新たにできるかということでございまして、その他、議員研究室が非常に拡大されるとか、いろいろなことはございますが、この際は略しておきます。お尋ねが、それはそれとして、将来どういうふうに業務を行なっていく考えかというようなふうでもあったように聞きましたが、それはまたお尋ねによってお答え申し上げたいと思います。
  112. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 いまのお答えで、これから新しい図書館業務が始まるわけですけれども、まあかなり大きくなった。蔵書もこれからふえていくわけですね、仕事もふえていく。そうすると、人員の点ですけれども、新しく施設ができて、どのくらい人員がふやされることになっていますか。
  113. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) ただいま御審議を願っております昭和四十三年度の予算におきましては、定員といたしまして二十三名の増ということになっております。    〔主査退席、副主査着席〕  そのほかに賃金形態の者二名の予算が計上されております。実は御指摘もあろうかと思いますが、また昨年、当分科会で御指摘もあったわけでございまするが、第二期工事完成後の規模からいきまして、この人数は満足すべきものではないのでございます。したがいまして、私どもも予算編成に関連していろいろ折衝をいたしたわけでありまするが、明年及び明後年にかけまして計五十名内外の人を、本年度と合わせてでございますが、増員をいたしたい、そういうふうに考えておる次第でございます。
  114. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 まあ規模が倍くらいになるわけで、新しい仕事もだいぶできるわけですから、本来ならば相当な人間がふえなければならぬはずだと思います。で、秋には二十三人ふえる、それから来年度以降、本年と合わせてですが、全部で五十人では少しちょっと手不足じゃないか。せっかく新しい仕事が始まるのですから、これはもう少し大蔵省のほうでもって、図書館の意義というものを理解してふやすべきではないかと思うのですが、大蔵省の連中来ておりませんから、この際その考えを聞くことはできないのですけれども、私どもとしては、やはり少なくとも図書館というものが一国の文化を代表するものであり、しかも、それが今後ますます必要だということになってくれば、相当そういう方面に力を注いでいいのじゃないかと思うのです。館長さんは前に欧米をずっと回って図書館を見てこられたと思うのですけれども、外国の有名な有数な図書館とこれとを比較して、設備等はおそらく新しくて大きくて誇るに足るだろうと思うのですけれども、たとえば機能の生かし方等について遜色を見ないかどうか、あるいはまた日本の図書館は他よりすぐれているかどうか、そういう点についての評価はどうでございましょうか。
  115. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) 第二期工事が完成した後の姿を想定いたしまして、その建物あるいは施設設備等から考えましても、あるいは現に私ども国立国会図書館で行なっております図書館業務、あるいは図書のサービスの態様、そういうことから言いまして、相対的に申しまして、世界の一流に伍し得るものと私は考えております。  それから、いま主としておっしゃいました職員の数の問題から言いますと、これは英仏その他ヨーロッパの図書館よりは若干多いということになると思いまするが、ソ連の図書館はわれわれよりもだいぶ多うございますし、米国の議会図書館のごときは三千数百名というような、いろいろな統計があってちょっとはっきりしない点がありますが、そういう陣容を擁しておりますので、格段の差異がある状況でございます。各国の中央図書館的な図書館がやっている業務は、全部同じようなものであるかというと必ずしもそうではなくて、わが国の当館のように、集中的に、国立の中央図書館として、こういう仕事はやっているであろうと思われることをほとんどやっている図書館は、むしろそうたくさんはないと思うのです。そういう意味合いにおきますと、図書館がどういう業務をやっているかということとの関連において、職員の規模とか、いろいろなことを考えなければなりませんが、概して言いますると、米国、ソ連等から比べますとだいぶ少ない、英仏等よりはやや多いというような状況でございます。  個々の業務等につきまして具体的になおお尋ねがあれば、私も昨年いろいろ視察をして参りましたし、その他調査もいたしておりますので、わかっておるところは申し上げたいと思います。
  116. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 二十三名増になるわけですけれども、初め大蔵省に対してどれくらい要求したのですか、そうして二十三名にぶった切られたのですか。
  117. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) 私の記憶では八十三名要求したと存じております。八十三名要求いたしました。そのうち第二期工事完成に伴う定員増が五十九名、それから第二期工事完成とは直接関係ないけれども、これを機として、さらに館の業務を充実発展せしめるために必要な経費ということで二十四名、計八十三名要求したと記憶しております。
  118. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 大蔵省から高橋主計官が来ておりますね。ちょっとお伺いしたいのですがね、それだけ荒っぽくぶった切ったには、大蔵省としてのそれだけの理由があろうと思うのだけれども、荒っぽくぶった切った理由、大蔵省側の見た理由をひとつ述べていただきたい。
  119. 高橋元

    ○説明員(高橋元君) お答えいたします。  今年度予算の、私ども編成の実務をいたしておりました立場からお答えさせていただきたいと思うわけでありますが、本年度予算におきましては、御承知のように、国会は独立機関として独立の地位を持っておられますけれども、一般的に定員の削減という方針で進んでおったわけでございます。その中で、国会図書館の第二期工事が完成されまして、規模にいたしましても、業務量にいたしましても、増が非常に予想されるという御要求でございました。それにつきまして、私ども、八十三名と申しますか、当面必要な五十九名はどういうふうに考えたかということでございますが、たとえば庁舎の経費とか、外来者の応接、図書のステーションがふえます。出納台がふえる。それから常時点検の業務、新聞閲覧室の増加、特殊閲覧室の新設、それから物理的に、基礎的に工事が完成いたしまして、直ちにふえます部分は、図書館とも御相談いたしまして二十三名というふうに考えたわけでございます。そのような部分は、図書館の漸次蔵書や利用者がふえてまいるという段階に応じて、今後の問題として検討いたしていきたい、かように考えて、御了承を得て、二十三名の増員を得たいということで御審議を願っておるわけでございます。
  120. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 ぶった切った理由をあんまり説明してなくて、二十三名にいたしましたというだけなんですがね。ぼくにはあまりのみ込めないのだけれども、来年度は、また四十四年度においては、大蔵省としては財政緊縮、それから人員もあまりふやさないというような一般的な何があるでしょうが、とにかく一方において仕事もふえていく、機能も充実させなければならぬという状況にあるのですから、これはふやさざるを得ないと思うのですが、来年度については、大体今年ぶった切った分ぐらいふやすということの内約はしているのですか。
  121. 高橋元

    ○説明員(高橋元君) 四十四年度以降は、ただいまも十分でなかったかもしれませんが、申し上げましたのでございますけれども、業務がどのように、たとえば閲覧者の増加、蔵書の増加、一般スペースの利用の増加ということによって、どのように実際ふえてくるかという見込みと考え合わせまして検討をいたしてみたいというふうに考えます。
  122. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 あなたのは閲覧者の増加とそれに伴う業務の増加だけで、いま館長のお話ですと、今度の新しい第二期工事計画が終わるというと、いままでなかった事業、これが行なわれるわけでしょう。そういう方面のことは考えないのですか。
  123. 高橋元

    ○説明員(高橋元君) 先ほどの館長の御説明にございました五十九名と、八十三名の差二十四名ですか、それが具体的にどのような必要な業務に配置されるか、またその業務がいつから開始せられるかということにつきまして、明年度以降、館の御要求に応じて検討をいたすことはもちろんでございますが、いま幾らそれに対して明年度以降増加するかというようなことは申し上げる立場にございません。御了承いただきたいと思います。
  124. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 何ですか、それは何人とか、きちっとした、これだけふやすという内約はしないにしても、大体まあふやすということはこっちで見込んでいいわけですか。
  125. 高橋元

    ○説明員(高橋元君) これは理屈めいて恐縮でございますが、冒頭申し上げましたように、国家公務員一般の定員縮減というのは今後三カ年続くということでございます。三カ年続いたあとでやめになるかどうかまだわかりませんですが、そういった環境の中で業務の増加に応じて人間をふやしていく場合には、これは内閣で決定いたしたものでございますから、直接、国会を拘束する云々ということもございませんけれども、私ども編成の責任に当たっておるものの感じといたしましては、新規の増員につきましても、内部のより効率的な人員配置ということを考えていただくということがまず第一であります。したがいまして、新規の業務拡張ということにつきましてどのような方針に相なるか、四十四年度、四十五年度、それぞれの予算編成の事情とも関連いたすかと思いますが、私の権限で申し上げられるのは、館の御要求によりましていろいろ検討さしていただくということでございます。
  126. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 あんたはそのくらいの答えしかできないだろうと思うけれども、やはり仕事がふえていくし、特に日本の文化の発展の上でも非常に大きな役割りを果たすものですから、それは冷酷になたをふるうということだけのことでもないと思う。ひとつそこいらのことは今後よく考えていただきたいと思います。  そこで次にお伺いしたいのは、せっかく国会図書館が大きくなって、蔵書もふえていくわけですけれども、今回の何によって毎年の蔵書の増加が加速度的にふえていくと考えられるのですか、何年くらいたつと第二期の拡張が一ぱいになってしまうのですか。第三期を必要とするようになりますのですか。
  127. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) 第二期工事完成後の書庫の収蔵能力というものは四百五十万冊となっております。現在約二百三十万冊ほどの図書があり、その他いろいろな資料物件がございます。お話しのとおり、年々の出版量というものがどんどんふえていく状況にございますので、これが四百五十万一ぱいになるという時期に関しましては、それほどはなはだしく遠い時期でないと考えおかなければいけないと思います。いま大体の趨勢から私どもが予測いたしておりますところでは、十三、四年、そうするうちには満ぱいになってしまうと存じます。そういたしますると、現在の建物のアネックスというものを当然考えなければならないと存じます。その場合に、両院の議院運営委員会ではっきり決定をいただいている国会周辺の整備計画によりまして、現在の国立国会図書館と尾崎記念会館との間の土地をその予定地といたしております。そこに六百万くらい収蔵し得る書庫をその時点においては建てなければならないだろうと、いまのところそういう考え方をいたしております。
  128. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 現在日本で出版される本がいわゆる納本制度によって大部分収集できるのですけれども、これは全体の出版に対してどれくらいの割合でしょうか。九割、九割五分、そのくらいの割合にいっておりますか。
  129. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) 法制のもとからいきますれば、それが政府刊行物であれ、あるいは都道府県等地方公共団体の出版物であれ、あるいは民間の出版物であれ、一〇〇%入らなければならない筋合いのものでございます。それでいまのお尋ねは、そこまで現実はいってないだろうがどうだというお尋ねだと思いますが、御指摘のとおりでございまして、地方で出版されるものとか、あるいはその他においても、納本の義務のあることを十分知悉してない向きがありまして、納本が完全に行なわれているとは言いがたい状況であります。納本漏れがあるということを何らかの事柄から察知いたしますと、そこに督促をいたしまして納本を促しておりますが、そういうことにいたしましても、年間おそらくは二〇%近いものが地方の出版物と合わせますと納本漏れになるのではないかと考えております。
  130. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 これは探すのがずいぶんだいへんなことだろうと思いますけれども、もちろん納本漏れになっておるような本の中には、必ずしも保存の必要がないようなものもあるかもしれませんですが、中にはかなり特殊な文献もあろうと思いますし、そういう点で、これを探して、できるだけ集めるというために特別な考慮が払われておるか、そうして何かそのために特に発見して収集するための人というものも置かれておるのでしょうか。
  131. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) 御承知のように、現在わが国には出版の取り次ぎ関係の事務をしておるいわゆる日販とか、東販とかいわれる団体がございます。そういう団体が各出版社等と契約をいたしまして、そこがまとめて当館に包括的に納入をしてくれることになっております。大部分の出版社はそこに加入しておりまして、その形を通じて納本が確保されておるのでありまするが、中にはそこに加入しておらないもの、あるいは先ほど申し上げましたように地方のもの、たとえば同人雑誌を地方でやっているとかいうような場合には、なかなかそういう取り次ぎ機関に加盟もいたしておりませんし、しかも納本の義務というものも承知していないというようなことになって、納本の実績というものは先ほど申し上げたとおりになっておるわけであります。それで、私どもの図書館の機構といたしましては、図書を購入し、納本を確保し、納入をはかる部といたしまして、収書部というものを設けておりますが、そこにおいて機会あるごとに、出版するものは国立国会図書館に納本する義務を法律上負っておるということを周知徹底せしむるようにつとめておりますし、いろいろな会合へ行ってもそういうことを常に繰り返しておるわけであります。また、職員といたしましても、国内のあらゆる出版が納本漏れになっていないかどうか、よくそれをトレースする職員を置いておりまして、非常に熱心に出版の有無というものを追求いたしております。それで、出版している事実がわかれば納本を促すということをやっておるわけであります。そういうかっこうで、納本のできるだけ確保につとめたいということが現状でございます。
  132. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 全日本出版物総目録ですね、これは最近もずっとやっておられると思うのですけれども、これの最近の状況はどうでございますか。
  133. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) 法律にもございますように、当館といたしましてカレントに出る出版物の目録を作成するということは、最も大きな仕事の一つでございます。それで、数年来、この目録の実態がどういうふうになっているかと申しますと、一つは納本漏れのものがある場合に、あくまで納本を追求して、その年における納本を完全にさせて、その後に目録をつくる、そうすると、その刊年で出版されたものが全部記載されるという考え方で、だいぶやっておったわけであります。そういたしますと、その納本の徹底を期するがために、どうしても出版物の総目録の作成がおくれます、その刊年を過ぎて相当日子をけみしませんと出てこないという別の弊害が生じてくるわけでございます、そういうことから、館としていろいろ研究をいたしました結果、とにかく全日本出版物総目録の作成については、パンクチュアリーに出すようにつとめようということで、納本の促進ということは別に講ずるとしても、ある時期までに当館に入ったものによって出版物総目録を作成して、期日におくれないようにしようというふうにいたしております。したがいまして、現在におきましては、発行期日につきましては、相当正確に行ない得るようになりまして、一つの進歩でございますが、もう一つの納本の点につきましては、それでは矛盾した要素になりますので、そういう方面については、極力、納本漏れのないようにつとめてまいりたいと、こう考えておるわけであります。
  134. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 その納本漏れのものがあとで発見された場合には、何か特別の追加目録とか、そういうものを出して補っていくことになるんですか。
  135. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) 納本漏れのものに対しては、そのつど追加目録を出すということはしないで、翌年度の全日本出版物総目録の中に、何年発行ということで出しておるということでございます。
  136. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 国立国会図書館は日本の中央図書館として、いまのように日本で発行されるほとんどすべての図書を収集し得る地位にある。しかし、官庁の発行物でも、たとえば各省等でマル秘のものが出ている、こういうものは、おそらく全部図書館にいっておわけではないと思うんですが、私考えるのに、非常に中には重要なものがある、いまマル秘であってもある年数たてば、これは歴史的な文書として発表されても差しつかえないようなものになっておるものもあろうかと思うんですが、そういうものの取り扱いは一体どうなっておりますか。これは直接、国会図書館の問題ではないかもしれませんけれども、やはり日本の全部の図書ということになると、そういう問題もあろうかと思うのでお伺いしたいと思います。
  137. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) 御指摘のようなことは十分考究すべき問題であろうと存じます。現在、国立国会図書館法におきましては、政府刊行物について各省が国立国会図書館に納本すべきことを義務づけております。ただ、その規定の中において、機密扱いのものは除くということがはっきり出ておりますので、機密扱いのものは納本の義務から解放されておるわけでございます。本来的に申しますと、国立国会図書館は国民一般に利用してもらう、公開すべきものでございまするから、ほんとうの意味における秘匿すべき事項があれば、それを全部閲覧の対象にするということは困難でありましょうし、法律のたてまえとしては、そういうものが納本義務を免かれているということは了解できることでありまして、ときどき問題になります国の公文書館とか、そういうものができますれば、そういうものの中で厳重に保存管理されるべきものであるかと存じます。また、それ以前においては各省庁において十分保存すべきものであろうと存じます。私どもは、ただそういう判断が適正に行なわれて、公開して差しつえないものは納本をすべきものでありますし、いまお話のように、時間の経過とともに、秘密性がなくなったもの等においては、すみやかに納本をすべきものでありましょうし、そういう事柄の取り扱いが各省庁において適正に行なわれることを強く期待するものでございます。
  138. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 いま国家の公文書館というものが日本にはないので、したがって、政府刊行物を一切網羅して収集保存しておくということがないわけです。これはおそらく近くそういうことが必要にもなるし、また、つくらなければならぬという機運にもなってこようかと思うんです。そうすればこの問題は解決されるわけですけれども、現在のところ、国立国会図書館の各省支部というものがある。そこで、閲覧させる、させないは別として、そこに各省のいわゆるマル秘文書なるものは保存されているのかどうか、あるいはそこにも出していないのか。そうして大臣官房か何かにだけあるのかどうか、その点はどうなっておりましょうか。
  139. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) ただいま御指摘のような支部図書館が三十ございます。そのうち秘の資料を取り扱っていない館が二十二あります。それから取り扱っている館が八つございます。取り扱っている館における利用方法につきましては、その支部図書館の館長、あるいは文書の原局の長の許可を得て利用せしめるものは使用せしめるというふうになっているのが実情であろうと承知いたしております。
  140. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 これは一つの便法ですけれども、これは国家の公文書館ができるまでの間、いま国会図書館の各省支部のうちで取り扱っていないところを、いままですでに取り扱っているところと同じように取り扱わせるということを、次官会議か何かできめて実行させるということはできないものかどうか。
  141. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) われわれから直ちに要請して、各省がその拘束によってどうこうするということはなかなか困難なことでございまするが、ただいま御指摘のことと言わず、さらにそのもとになる政府刊行物の納本の確保というようなことにつきましても、私ども政府に対し、あるいはその一つの形として次官会議等に対して要請をしたい気持ちを持っておりますので、その全般的なあり方、あるいは具体的にいえば、ただいまお示しの秘扱いの図書の各支部図書館における扱い方、そういうことについてどうあるべきか、十分破究をいたしたいと思います。
  142. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 それでは、図書がだんだん莫大な数になってくると、保管がなかなかたいへんなことですけれども、数がふえればふえるほど、蔵書の点検ということは非常に問題になってくる。これについて定期的な点検はどういう方法で行なわれているんですか。
  143. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) 現在、と申しますと、たまたま、御承知のとおり、本年は第二期工事の作業の最終年でございますし、最も活発な作業が行なわれておるわけでございます。そういうことで、たとえば現在の書庫は十一層でございまするが、これは工事が完了いたしますると十七層になります。したがって、四月からコンベヤーその他の施設も十一層から十七層に延長されなければなりません。そういう工事を現在ただいまやっております。そういうことで、そういう搬送機がとまっておりますために、先般、皆様には十分御案内を申し上げましたが、図書館業務の相当部分を休んでおるのでございまして、幸か不幸か、そういう事態でありまするので、多年考えておりました蔵書点検ということを、この際にやろうということで、これも鋭意ただいまやっております。また、本年度のその点検の作業の荷を少しでも軽からしめようということで、二月には戦後の雑誌類についての点検も十日ほど行ないました。ただいまやっておりますものは、最も利用度の高い和書、それから戦前の雑誌その他、各閲覧室において広範に行なっておりまして、これがいまの搬送機の工事が完了いたします六月の半ばまでずっと行なわれるわけであります。そのほかの時期にも、部屋部屋において若干の点検が行なわれることになっております。そういうことは、よく御承知のとおりの、ある時期に一斉点検するのでございまするから、一斉点検というふうに普通言っておりまするが、こういう大工事をしているときには、たまたまそういうことができるし、また、まさにそういうことをすべきことであろうと存じまするが、通常の形を考えますると、こういう当館のごとき数百万の蔵書を持つ大図書館が、一斉に点検を行なおうといたしますると、あるサブジェクトだけにつきましても一、二ヵ月、あるいは全般的にやれば一年にも近い休館をしなければならないという状態になりまするので、現在、世界の趨勢からいいまして、大きな図書館では一斉点検ということは言うべくして行なわれない。大衆に対する不便、迷惑をかける度合いがはなはだしいということで、行なわないように漸次なってまいっております。それで、それじゃどうするかということについては、常時点検と申しますか、計画的、組織的に点検をしていくという方向に趨勢が変わっているように存じます。それで、当館におきましては、すでに数年前から、三名の職員をもってその常時の点検を行なおうということできておりますが、現実問題といたしましては、毎日、閲覧の際に出納が不能であった本の追及、原因の疎明、そういうことに追われまして、もっと徹底した意味の常時点検というかっこうの実を上げにくいということであったのであります。しかし、私どもの図書館の利用を万全ならしめ、出納不能ということの発生比率を極力下げるということからいいますと、常時点検をしていくということはどうしても考えなければならぬと思います。そういう意味合いにおきまして、本年二十三名増員をみましたうちの二名、並びに賃金形態の二名、これと従来の三名、これを合わせまして、第二期工事完成後は七名の常時点検班というものをつくりまして、もっぱらこのことに鞅掌させたいと思います。将来のことを申しますと、一体、書庫内のあらゆる分野の図書の点検が何年で完了するように計画すべきかということと関連してまいりますので、一がいには申せませんが、私どもといたしましては、さらに四名ほど増して十一名ぐらいの人数をもってすると、利用頻度の高い本については二年に一回、そうでない本についても四年に一回は回り得るというようなことになると思いますので、そういうふうにいたしますれば、書庫のみだれというものは大幅に改善できる、そういうふうに進めたいと、かように存じておるわけでございます。
  144. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 常時点検をしょっちゅうやっていないということですね。これはまあ、図書館の貸し出し等の運用が非常にまずくなるので、これはぜひ今後計画的に進めていただかなきゃならぬと思います。結局は人の問題になってくる、予算の問題になってくる、こういうことなんで、今後増員の際には、やはりそれをぜひ大蔵省に要求していただかなければならぬと思うのですが、たとえば欠本が発見された、あるいはどこかにまぎれ込んでわからなくなってしまったというような例があろうかと思うのですが、そういうことについて、いまあなたが言われたように、現在、工事中で一斉点検をやっているようだし、今後そういうことをやることによって相当そういうものが発見されて、またそれの補充をはかるというようなことも行なわれますか。
  145. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) 御指摘のとおりでございまして、二月に行ないました雑誌の点検の場合におきましても現にそうでございましたし、この四月、五月中に行なわれる大幅な点検の際にも、そういう欠本というようなものが当然発見されるでありましょうし、発見されますればどんどん措置をいたしてまいりたいと思います。  それで、こういう時期でない普通のときに欠本というものをどうしているかということについて申し上げますと、欠本を発見いたしますと、そのつど、その書庫の係のほうから図書を購入する収書部のほうにそのリストを回しまして、これの補充をはかるということを急いでおります。ただ、欠本の中には刊行年が非常に古いもので容易に入手しがたいもの等がございまして、そのリストが回ってきて、これをすみやかに補充しようとして現実に補充し得る比率は六五%ぐらい、平均して冊数にいたしますと年間四、五百冊というようなことでございます。考え方といたしましては、欠本については、欠本を見つけ次第すみやかに補充をいたしたい、こういう考え方でいっております。
  146. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 欠本が実際約千冊、その五、六割でいま言ったような数になるわけでしょうけれども、これを補充するための予算というのは組んであるわけですか。
  147. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) これを補充する予算としては、やはり一般にある図書購入費という中から欠本補充のための費用として充てるわけでございまして、四十年度、四十一年度、四十二年度、この三カ年の平均で、欠本補充のために使いました金額は七十三万円という数字が出ております。
  148. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 七十三万円くらいじゃどうも大した何じゃないと思うのですけれども、やはり実際にはもっと要るでしょうね。特に古い本なんかで欠本になって相当値上がりなぞもしておるというようなことも考えると、かなりな額になるのじゃないですか。
  149. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) 先ほど申し上げましたとおり、古い刊行年のものはなかなか現実に入手することが困難であります。いまおっしゃいましたように、そういった図書が高い値を市場で呼んでおりますので、そういう意味合いからいいますと、相当高い値のものは補充しにくいということでございます。それで、こういう欠本の補充ということは、一応実績によりましてめどはつきまするけれども、事柄としては優先して行なうべきものと考えますので、その金額にかかわらず、現実に入手し得るものは大いにこれを購入して補充していくと、こういう方針でございます。
  150. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 次にお伺いしますが、ちょうど二期工事が完成する、ことし何かいわゆる明治百年、この明治百年を記念する行事がいろいろ行なわれる。これに対する評価もいろいろございますけれども、それは別として、国会図書館としても、この明治百年ということについて何らかの記念行事をされるかどうか。
  151. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) 国立国会図書館として、明治百年の記念行事ということで、記念行事自体として計画しているものはございません。ただ、明治百年にもなることであり、また、同年が国立国会図書館創設以来二十周年にもなることでございまするから、そういう意味合いをもって、明治期に刊行された図書の、当館で所蔵しているものの目録を刊行いたしたいということで、これは四十一年度から発足いたしまして、八カ年計画で、目下、鋭意カードを整理したり、目録を調整したりしております。そういうものができますと、四十五年から四十八年にかけて、続々とその明治期刊行図書の所蔵目録というものを刊行いたしたいと思っております。これが明治期の出版状況、あるいはひいて明治期の社会活動の全般を想察する非常に有力な資料ともなりますので、明治を回顧する一つのよすがになろうと存じておるのでございます。そのほか当然、国立国会図書館は国家機関としまして、国家的な行事としてどうこうということでありますれば、国家機関としてそれに賛同し、協力することは当然でございますが、国立国会図書館自体として明治百年自体を記念しての行事というものは、いまのところ計画しておりません。
  152. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 次に、これは職員の待遇の問題を少しお伺いしたいのですけれども、図書館においては行(二)は少なくて、ほとんど行(一)。ところが、学歴の非常に低い人は、行(一)になったためにかえって不利な面も出てきておるということを職員組合のほうの人から伺っているのですが、こういう点について何か矯正する方法はないのですか。
  153. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) いまおっしゃいましたとおり、行(二)の問題につきましては、これは衆議院、参議院も同じであると存じまするが、これを行(一)に移行せしめようということで数年前から努力をいたしておるのでございます。現実の問題といたしましては、一括して移行するという運びにはまだ至っておりませんので、さらに努力を要するところであると存じまするが、いまお尋ねのような行(二)から行(一)になったがために不利をこうむったという事例は、現在のところは出ておりません。それで、現在頭打ちになろうという向きがありまして、そういう人については行(一)に移行しても不利をかもさないような措置をいたしたいと思います。  今後の問題等に論及いたしますると、御指摘のような点もいろいろありまして、なかなか実際上はむずかしい点もありますが、十分考究してまいりたいと思っております。
  154. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 それでは、次に超過勤務手当の予算の組み方ですね。これはだいぶ衆参と違うようなことになっているのじゃないですか。これは仕事の性質上そうなるのはやむを得ないかもしれないけれども、そういうことから、あるいは図書館の職員のほうに不利な事態が起こっている、そのようなことを是正してくれというような声もあるのですけれども、その点はどうお考えになりますか。
  155. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) 超過勤務手当は超過勤務の実態に応じて支給されるべき筋合いのものでありまするから、給与として利、不利を簡単に言い得るものではないと思いますが、その総額におきましては、両院に比してだいぶ少ないということは事実でございます。これは何としても国会の運営の実情等からいって、両院における超過勤務の実働時間が当館を越えるという過去の実績から、そういうことがきていると存じます。私どもは必要な超過勤務は、これをしっかりやってもらいまして、これに対する手当は十分に支給していかなければならないと考えておりますので、超過勤務手当の予算自体については必ずしも満足しているものではございません。実情に応じて今後とも十分努力をいたしたいと考えているわけでございます。
  156. 岡田宗司

    ○岡田宗司君 それじゃ、これで終わります。
  157. 野上元

    ○副主査(野上元君) ちょっと河野館長、私から一つだけ質問したいのですが、国会図書館の設置された大目的というのは何ですか。たとえばですね、あなたのところにある蔵書を国会の関係者がこれを閲読し、そうして当面の参考にするとか、あるいはまた一般の国民の方々が国会の図書館を利用して知識を豊富にするとか、こういうことが目的なのか。それとも蔵書そのものが目的であって、それを将来の人類に、二十世紀までの人類はこのような文化的な果実を生んだということを申し送っていく、人類史上に永久にとどめる記録としてこれを貯蔵するということが目的なのか。どちらですか。
  158. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) ただいま御指摘のお尋ねでございますが、二者択一というものではないと存じます。前段おっしゃいましたことにつきましても、十分つとめなければなりませんし、国立の図書館として、後段申されました文化財の保存ということについても十分考えなければならないと思っております。私どもは、わが国の唯一の国立図書館として、また、国会図書館として、国会議員の国会活動に奉仕することは当然でございまするが、    〔副主査退席、主査着席〕 また、国立国会図書館法の規定によりまして、行政及び司法の各部門にも奉仕する、また国民一般にも奉仕をするという法律上の職責をになっておるものでございます。そういう奉仕するという意味合いからいいまして、すでに閲覧してもらい、利用してもらうということが当然起きてくることは明らかなことでございまして、先ほど前段におっしゃいました、そういった方々に利用してもらうということは、最も根底に考えなければならぬことであります。ただ、国立図書館として、先ほどもお話が出ておりましたように、納本を受ける機能を持っており、現在日本で出されるあらゆる文献は、当然に出版されましてわれわれのところへ入ってくるわけであります。そういった意味合いからいいましても、また利用してもらうことを十全にしていただくというためにも、資料、図書等は豊富であり、遺漏なきを期していなければならぬと思います。したがって、これを大いに集めるとともに、先ほどおっしゃいましたとおり、貴重な文化財を後代のために残しておく、そういう職責もになうべきものだと存じまするので、ウエートはいろいろ考え方によってあろうかと思いますが、二者択一のものというよりは、そういった両様の機能を十分果たしていくべきものと、かように考えておるわけでございます。
  159. 野上元

    ○野上元君 私がこんなことを聞くのは、実は二、三年前ニューヨークで開かれましたワールドフェアを見まして、そのときは報告をあそこの大使館から受けたのですが、あのワールドフェアが行なわれた関係資料は、大きなロケットに全部貯蔵されて、地下数十メートルに埋めたわけですよ。というのは、二十世紀の後半の人類がこのようなことをやったのだということを後世に残したいということが目的だと、こういう説明を受けたのです。そこで私も考えるのだが、このような核の時代に、非常に重要な後世の人類に残さなければならぬこの蔵書を、地上に露出しておいていいのかどうか。一発食らえば全部なくなってしまうということを考えると、これは地下に埋めて永久に保存することのできる、そして後世の人たちにこれが伝わっていくという措置をいまから考えなければならぬのじゃないかというような実は気がするのです。というのは、今日の文化人が古書をあさって、あるいはまた古代の文字等を解読しながら、苦心惨たんして古きをたずねておるということを考えると、そういうことを考える必要があると思うのだが、あなたの立場から見てどういうふうにお考えになりますか。
  160. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) 非常に遠きをおもんぱかられたお考えで、私どもとしても、現在の文化財を後世に伝えるということについてどうすべきか、十分に検討し、考えていかなければならないと思います。ただ、現在は、たとえばわれわれが国内で出版されたすべての出版物の納入を受けるという立場にあるとしましても、その部数は一部ということに法律上なっております。そういう意味合いからいいますると、われわれ自体が、一は当代のいろいろな人に十分利用していただく、一はどこか絶対安全なところに保存をして、後代の人のために残すというような余地は、なかなか部数の関係からいってもできないことでありまして、ただ、いまお話しのようなことは、地震その他いろいろなことを考えましても、十分図書館界全体として考うべきことで、ただ単にわが国立国会図書館ということでなくて、十分考うべきことだと存ずるわけであります。
  161. 野上元

    ○野上元君 あなたのほうで十分考えなければならぬとするなら、第二次工事はもうすでに完了間近ですから、これはしかたがないとしても、第三次以下は地下に図書館をつくられるような、そういう配慮はないのですか。
  162. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) 先ほど岡田委員のお尋ねによりまして、第二期工事が完成した後における当館のアネックス、六百万の書庫を持つ、収蔵能力を持つ書庫を含んだアネックスの建造計画ということを申したのでありますが、また、その時期についても十三、四年後にはそれが現実に必要になってくるであろうということを申しましたが、そういう際の建設の考え方として、そういう地下の書庫ということをどう考えるべきか、十分考えたいと思います。御承知のように、図書自体が非常に目方が重い関係もありますし、たとえば鉄の投入量等からいいますと、単位体積当たりあれほど鉄を使っているところは少ない、あるいはないかと思いますが、したがって非常に堅牢なものであるとは思いますが、第三期のアネックスをつくるような時期には、さらに十分検討さるべきことであろうと存じます。
  163. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 それじゃ参議院の職員の定員、給与その他についてまあ主として申し上げたいと思うのですが、関連があるので衆議院の総長にも来ていただいております。ひとつ院内のことですから、率直に御答弁を願いたいと思います。  そこでまず最初に定員問題です。政府は、実は財政硬直化という名のもとに、何年かの計画で五%定員削減ということを言い出して、四十三年度予算についてもそういう形で編成されておるのでありますが、国会の場合は若干その事情は異にすると思いますが、定数削減について国会当局として、これは衆、参、図書館、合わしてどういう形でおられるか、その点まずお尋ねしたいと思います。
  164. 知野虎雄

    ○衆議院事務総長(知野虎雄君) ただいま山本先生からお尋ねがございました定員削減の問題でございますが、衆議院、参議院、図書館を含めます国会につきましては、かつて行なわれました閣議決定の拘束はないものと存じております。
  165. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 ないものとということですが、どうも自信のないようですが、国会としてはそういうものは考えてないと、こう受け取っていいのですね。
  166. 知野虎雄

    ○衆議院事務総長(知野虎雄君) 定員削減に関する閣議決定には拘束されないと考えております。
  167. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 そこで、削減どころか、実は今度両院において委員会室が増設されるということももうすでに決定されて、工事にかかられようとされておりますので、これについては電話交換手、それから議警職、いわゆるまあ衛視ですか、その他の増員をしなければ、現在の定数ではいわゆる手不足だと思うのですが、その点どうですか。
  168. 知野虎雄

    ○衆議院事務総長(知野虎雄君) ただいまお尋ねがございました委員会庁舎でございますが、衆議院におきましては、今年度一ぱいで竣工する予定で工事を進めております。したがいまして、来年の四月以降になりますと、これは委員会庁舎とまあ通称いたしておりますけれども、いわば議事堂の別館と申しますか、議事堂と同様の機能を果たす建物になりますものですから、そういう点におきましても、警備要員というものは当然必要になると思いまして、来年度の予算には警備要員は私のほうでも要求をいたしたいと考えております。
  169. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 参議院の場合、どうですか。
  170. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 工事の進捗につきましては、衆議院よりも一年おくれてあとをついていくわけでありますが、私どもといたしましては、委員会庁舎の増設につきましては、議院運営委員会の庶務小の御決定によりまして、なるべく委員室を多くせよというお取り計らいを御決定になって、さしずめ、あそこに十一の室をつくるわけでございます。それで、本館とのかね合いにおきましてどういうふうにこれが運営されていくか、私たち事務の者としてはいろいろな配慮をいたしておりますが、まあ一応それで繰り出してみようということで、こちらの本館の御利用、また向こうの新館の御利用、それらの状況を見計らいまして、私どもといたしましては、委員部職員、記録部の職員、警務部の職員、衛視、用員、管理部の保手その他について、相当な数字を実は持っておるわけでございまして、これらのこまかい数字につきましては、大蔵省にお願い申し上げるというときに精査するわけでございますが、今後、新館の発足とともに相当な人員をお願いしていく。なお、いままでの経緯をもちまして、特に現場の職員であります警務部、記録部、そういったほうも、あそこの委員会の増設がなくてもちょうだいしなければならぬようなものと、かね合わしてお願いする段取りになると思います。
  171. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 来年度予算で要求するということですが、大体どれほど各職種の人員が必要であるという――まあ参議院の総長の話では相当な数を要求しようということですが、大体どれぐらいの人が必要だと認めておられますか。これはまあ参議院のほうと、衆議院のほうも関係がありますから。
  172. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) いろいろな予算折衝を申し上げることはちょっと、数字はいかがかと思いますが、まあうちうちのことですからなんでございますが、大体、委員部があそこにやはり常時駐在する者を置かなければならないわけでございます。あそこの一階に事務所をつくる予定でおりますが、そこに約五名ぐらい。それから速記者も、これも山本先生御承知のとおり、十名採ったり二十名採ったり、急に補充はできないものでございまして、せいぜいことしのように五人か六人――ことしは特殊な例外でございまして、なかなか記録部は技術者気質で、規律を厳格にしますものですから、一名だ二名だなんて、速記者養成所から上がってまいりませんところがございますので、まあさしずめ、ほかの要素も加味いたしまして五組ぐらい、十人。それから衛視につきましては、あそこにやはり、いま警務部でやっております一部――一班と言いますか、その程度の、十五名一班ぐらいはふえるんじゃないか、こう思います。用員、保手その他についても数名ずつお願いしようと、こういう段取りでおりますが、予算等のことでどうなりますかわかりませんが、われわれの要求としてはさような要求をしたいと思っております。
  173. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 まあ庁舎は建たぬけれども、もうすでに聞くところによると、電話交換所が開設されておるようですが、まだその他の機械保守等々で、本年度予算には関係はないのですか。
  174. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 電話交換所の件につきましては、ことしはやはりあそこに八名という増員を実は認められておるわけです。しかし財政硬直化に伴う削減等のことがございまして、減ぜられる者が八名で、予算的には伸びておりませんけれども、われわれといたしましては、あそこに新しくつくったものでございますし、どうしても人が必要だというわけでございまして、これに対しましては、定数上にはわれわれはほかから繰り込みまして、交換手四、保手四という数字をやって、逐次あそこをふやしていこう、こういう人事課の方針になって、新交換所が繰り出しておるわけでございます。
  175. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 先ほど衆議院の総長の話では、財政硬直化には関係なく考えられるという冒頭の答弁だったのですが、いま参議院の総長は、やはり財政硬直化によって若干その点は配慮して、増員を遠慮するような意味の答弁ですが、その点ちょっと食い違うのですが、どうですか。
  176. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) ただいま衆議院の事務総長が述べられた原則――閣議事項によってわれわれは支配されないということは、もう当然でございますが、予算を扱う大蔵省の方針におきまして、個々の折衝におきまして、われわれのそういう協力態勢を求められた場合には、われわれはこれを初めから拒否するというふうな態度はとらなかったわけでございまして、その数まあ五%といいますか、差し示された数につきましては、われわれは非常に異論がありましたのですけれども、そういう点を抜きにして、われわれとしては幾ばくの協力をいたして、それらの線に沿ってわれわれの予算要求をきめていこう、こういう考え方に立ちまして、われわれは予算増との差し引き、そういう点について今年度はゼロということで一応妥結がついたわけであります。
  177. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 その点はちょっと理解できないのですがね。で、いわゆる院自体が財政硬直化ということで予算編成に当たって協力した。これは、政府はそういう国会に対して求めておらないけれども、参議院自体そういうことでおもんぱかって協力をして増員をしなかった、こういうことですか。
  178. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 交換所と、それから常任委員会の調査員等の要求は、これは当然われわれの必要に基づく最小限度の要求でございますので、大蔵省にお願いしてまいったわけでございます。それでいろいろな交渉の経過を経まして、それで交換所八名ということは認めていただいたわけでございます。しかし大きな政策によって財政硬直化のたてまえと、予算編成における基本方針についての協力と申しますか、それについてのわれわれの今後の妥結の方針におきましては、やはり八名の減というものをことしだけの限度において認めて了承したわけでございます。
  179. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 実情を聞いてみますと、なかなか交換手にしても、また清掃雑務にしても、相当要員不足で、われわれのことばで言うと労働強化と言いますかね、そういうことで困っておるということで、一般行政府についてのいろいろ人員削減についてもいろいろ考えておるようですけれども、そう極端にきていないようです。しかし、まあそれは一応別として、どうも最初私は、政府の財政硬直化による定員削減の方針については、閣議の決定には関係ないという大前提で話しておるのですが、やはり大蔵省はそういう強要しなかったけれども、院自体が協力しているということになれば、結論から言うと、やっぱり財政硬直化に対して影響があるというわれわれは受け取り方をするのですがね。要求はされて、それだけを認めてもらった、しかし何かそこにまだ不足があるのだというような答弁ですが、要求したものは全部大蔵省は認めたと、こういうことですか。あなたのことばは小さいからわからない。
  180. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 参議院が何十名かの最小限の要求をいたしましたが、最後の交渉におきまして、新設された交換所に八名を認められた、こういうことでございます。
  181. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 それは要求どおり認めてもらったということに通ずるのですか、そういうことですか。最初の要求より減っておるのですか。
  182. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) ほかの特別委員会の調査員等とかね合わして要求した点では減っております。しかし、交換所に関する限り八名でわれわれは一応満足したわけです。
  183. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 聞くところによると、それでは足らないということで相当要求したのだけれども、これは交換所だけではないでしょう。要求されても相当削減された。要求よりも下回ったということで、聞くとやはり財政硬直化によって、大蔵省との折衝の中で減されたということを聞いておるのですが、いまの話聞きますと、これは大事なことだからはっきりしてくださいよ。大蔵省はそこまで財政硬直化の名によって減したというならば別問題として、院が協力して予算の関係で遠慮したのだということか。大蔵省が、これはもうどうしても認められぬ、財政硬直化で一般のほうにも欠員補充等々押えて、五%の削減を実現しなくちゃいかぬという強い方針がありますからね。予算編成上これに押されてやったかという、そのどちらであるかということ、院自体でとにかく遠慮して、この程度でいいんだということか。大蔵省の予算編成過程において押えられた、これはどちらであるか。
  184. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 予算の交渉過程のこまかいことはちょっと申し上げかねますが、われわれといたしましては、新たに設備をし、新たに常任委員会等の、特別委員会等に人員をふやしてまいりますときには、これらを一緒にして大蔵省に増員要求方を毎年するわけでございます。本年度におきましては、大蔵省の削減、そういった点にもわれわれは触れるものでございますから、われわれだけがそれを認めない、われわれだけをふやせ、こういうふうな交渉は、交渉担当者としてはちょっといたしかねるわけでございまして、率におきまして、人数におきまして、行政庁並みにはまいりませんが、その方針に沿うたわれわれの態度を持たなければ、大蔵省とは予算折衝の交渉はできないわけでございます。われわれはもろもろの立場を勘案いたしまして、そういった最低線におきまして協力をいたした、こういうことに御理解願いたい。
  185. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 衆議院の総長に聞きますけれども、最初、冒頭にあなたは財政硬直化による定員削減については、閣議決定はこれは考えられてないという答弁ですが、衆議院のほうは私は避けますけれども、参議院の総長のことばを聞くと、ことばのニュアンスはあるけれども、やっぱり財政硬直化による定員削減によるところであると私は見るのですが、その点がちょっとあいまいですがね、どうなんですか。
  186. 知野虎雄

    ○衆議院事務総長(知野虎雄君) 先ほどお答えいたしましたように、閣議決定による定員削減にはわれわれは拘束されることはないと考えております。ただ、衆議院にとりましても、全然事務の改善をする余地がないかと言いますと、やはりそういう点はわれわれ常日ごろ心がけまして、事務の改善をはかっていくとか、あるいは機械器具等の購入によりますとか、設備の改善によりまして、そういう点でやっぱりみずから自主的にそういう点の改善をしていくということは、むしろ他の官庁に先がけてやるべきでないかと、私どもはふだん考えておるわけでございます。そういう意味におきまして、いろいろ最近の機械設備、それからそういったものの改善によりまして、われわれが内部の配置転換等で処理できるものは処理していきたいというふうな意味で考えているということでございます。
  187. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 ぼくの質問しておる焦点というのは、それはいま衆議院の総長が言われたようなことは、これは本年度予算編成の基本方針である財政硬直化によるもろもろの問題ありますが、それがなくても、そういうことはいままででもやっているでしょう。私が言っておるのは、今度の予算編成途上において大蔵省が、いわゆる財政硬直化の名において定員削減というものを出してきたですね。これは国会予算についてだけでなく、一般的に私はそれに対して反発をしておるんですけれども、特に行政府としては、財政硬直化による責任はやっぱり行政府が持たなくちゃならない。われわれ国会議員もその一半の責任はあるとして、立法府の必要なものまでそれを及ぼしてくるということは、私はないと思うんです。衆議院の総長が最初に言われたように当然だと思う。ところが参議院の総長の答弁聞くと、そういう大きい方針にやはり立法府も協力をして、それにのっとった線によって増員を遠慮したんだ、こういうことですが、私はそれではいけないと思うんですよ。だからその点のけじめを明らかにしてもらいたい。現実に必要であるかどうかということは、院自体が考えてもいいことですから、そういう一つの大きい予算編成上の問題を立法府に取り入れてくるかどうかということを私は問題にしておる。それが総長の話ですとあいまいです。  そこで私は、大蔵省主計官おられますから、主計官に聞きますけれども、私はもともと財政硬直化による問題について別な意見を持っておりますが、きょうはこの場合述べませんけれども、そういう問題を立法府まで実は大蔵省は締めつけて、必要である増員すら認めなかった、こういうことですか。
  188. 高橋元

    ○説明員(高橋元君) お答えいたします。  国会事務局ないし法制局の職員の定数というものは、それぞれ院の自主的な御決定によるということを私どもは承知いたしております。しかしながら、先生御案内のように、本年度の予算につきましては、私ども予算編成の任に当たる者といたしましては、閣議決定による予算編成方針というものを受けて、各組織と御折衝をいたしておったのであります。先ほど来両院の総長からお話がございましたように、国会の事務局、それから図書館もそうでございますが、かなりの増員の要求をいただいておったのは事実でございます。折衝を重ねております過程で、逐次そういう国全体の方針に従ってといいますか、協力して、自発的に定員の増加を減らしていこう、そうして要求を減らしていこうというお話でございました。最終的にこれが電話交換手なり、参議院で申しますれば電話交換所というものの新設に伴います増員が八名だったと思いますが、それがちょうど差し引きでゼロというような形になったわけでございます。
  189. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 大蔵省としてはそういう財政硬直化によって増員はいかないということは言っておらない。ただ院のほうが協力してもらいたい、こういうことですか。
  190. 高橋元

    ○説明員(高橋元君) 大蔵省のほうではと申しますか、私のほうの立場からいたしますと、予算の編成方針に従いまして、定員の増加は極力押えていただきたいということを各組織、各省庁には言っておるわけでございます。そのお話し合いの過程で煮詰まったところが、先ほど来両総長のおっしゃいますように、増員、減員差し引きゼロというところに納まったわけでございます。
  191. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 そうすると最初衆議院の総長言われたことと若干違うんですよ。いわゆるあの予算編成の基本方針をきめる閣議では、財政硬直化による定員削減については、これは閣議決定においては考えられておらない、こういう答弁なんです。ところが、あなたのいまお話を聞くと、やはり各省庁にも協力を求めておるのだから、やはり立法府の国会に対してもそういう方針で予算編成をしたんだと私には聞こえるのですが、その点どうなんですか。
  192. 高橋元

    ○説明員(高橋元君) 国会の職員定数につきましての特殊性というものは、私ども十分承知をしております。国会のお仕事の重要性ということもよくわかっておるつもりでございます。したがいまして、特別機関の予算でございますから、それぞれ一般の行政官庁とは違った考え方で予算の編成をいたすわけではございますが、私どもの立場からいたしますと、定員の増加という当初の御要求に対しましては、これは予算編成の段階で種々御折衝を重ねるのでございます。その際に、一般の定員の削減と申しますか、増加抑制というか、そういう方針については御説明をいたしており、その御説明をしたことに対して両院の総長ないし事務局のほうで御納得をいただいて、いまのような形にまとまっておる、さように御説明を申し上げておきます。
  193. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 すでに予算編成ができておる過程ですから、これ以上追及しませんが、要約すると、院のほうが必要であるということで主張すれば、それは認めておったけれども、いまの両者の話を聞くと、そういう財政硬直化という大きい問題があるので、両院ともそれに対して自発的に協力をしてもらった、こういうことですね。その点を明らかにしておいてくださいよ、将来の問題もあるから。
  194. 高橋元

    ○説明員(高橋元君) 両院の総長から御答弁があると思いますけれども、予算事務のほうから申し上げますと、両院とのお話し合いの煮詰まった結果はいまのような形である。したがって御協力をいただいたと申しますか、われわれのほうからお願いしたという面もございますが、落ちついた形がいまの形ということでございます。
  195. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 しつこいけれども、将来の問題があるからこれは明らかにしておきたいのですが、財政硬直化という政府の大きい予算編成の方針については、これは別の立場があるとしても、それを立法府には及ぼしておらないんだ、ただ、今度の増員要求については、それは別に、そういう関係も両院では考慮したかどうか別として、予算編成上においてそういう定員削減ということでなくて協力したというのか、予算編成したというのか、それともやはり政府の方針である財政硬直化ということによって両院を拘束されたか、その点。
  196. 知野虎雄

    ○衆議院事務総長(知野虎雄君) 先ほども申し上げましたように、閣議決定の中には国会関係のことは一言も触れておりません。これは触れられる性質でもないと思います。それで、ただ大蔵省としましては、閣議決定の線がごいざますから、何とかそれに協力してほしいということを言われるのは、これは当然のことだろうと思います。そういうふうないろいろ折衝の過程ではやり取りはございましたけれども、私たちは、閣議決定できまったような一律に定員削減ということには拘束される筋合いはありません。ただ、従来も定員の要求をいたしましても、なかなかこれは定員の新規増というものはむずかしい事情でございます。そういうことで、ことしはわれわれは新規増というものについてはまあ遠慮して、そうして内部で配置転換その他でもってやれるものはやるということでございますので、さように御理解をいただきたいと思います。
  197. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 それはなかなか両総長のつらい立場もわかるんですけれども、それはまあそれ以上追い詰めることはやめますけれども、しからば聞きますけれども、ぼくは現場なんかからいろいろ聞いております。現実に私は国会におるのですからよくわかりますが、現在の両院、図書館ですね、おのおの現在の定数で自信を持って国会の補助運営といいますかができ得る定数であるかどうか、この点はどうですか。両総長、図書館長含めてちょっとそれぞれ聞きたいのです。
  198. 知野虎雄

    ○衆議院事務総長(知野虎雄君) 来年の四月から発足いたします委員会庁舎の運営に伴いまして、先ほども申しましたように、これは議事堂と同様の取り扱いをいたさなければなりませんので、それに要する経費、要員というものは、当然これは私どものほうでもふやさなければならないと思っております。  なお、現状におきましては、われわれがさらに事務の改善とか、先ほど申しましたようないろいろなまあ能率化をはかりますれば、大体運営ができると思いますけれども、なお、しかし、国会がさらにりっぱな機能を発揮するためには、われわれとしてもなお増員を要求し、実現をしたいと思っているような事項はございます。そういうものにつきましては、今後もそういう線で増員の要求を認めてもらうように努力をしたいと考えております。
  199. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 参議院につきましても、趣旨は同様でございますが、私どものほうといたしましては、委員会庁舎の増設、これに伴う増強は先ほどちょっと御説明申し上げました。そのほかに、私どもとして第二次に大蔵省にお願いしているのは、特別委員会が常置の色彩を強くいたしまして毎国会設置されております。これに対する調査事項の職員を相当数お願いする、こういうような立場で大蔵省にお願い申し上げております。なお、私たちは、自分たちの職場といたしまして、不急不要なところはこれを清算いたしまして、余った人員を他課へ回すというような措置も考えておりますのでありますが、何分現場的な職員はなかなかに数を確保しなければ運用できないものでございますから、たとえば衛視にしても、三階におって、幾ら有能でも二階の事務はできないものでございますから、こういった面の現場的職員につきましては、極力増員を願うようにする一方、財政の苦境のおりから、私たち増員を差し控えねばならないという立場から、事務の職員については一人で二人分、三人分働く、こういう方針でいま督励してこの場を乗り切る、こういう考えでございます。
  200. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) 御承知のように、現在当館といたしましては、第二期工事という相当大規模な増築工事をいたしております。建物にして現在の建物の約七割を増すわけでありますし、閲覧席、書庫の収蔵能力、したがって格段にふえるわけでございます。そういうことからいたしまして、当然に業務量が拡大をいたしまして、定員上の配慮をいたさなければならないことは申すまでもないわけであります。そういうことからいたしまして、現在御審議を願っておる昭和四十三年度予算につきましては、二十三名の定員増、それから賃金形態の二名というものの増員を見込んであるわけでございます。これをもって十分足りるかというお尋ねでありまするならば、私どもは、実は図書館としては、第二期工事自体に関連しても、もう少し人の手当てを十分して、十全の仕事をしたいという考え方でございますし、また、第二期工事完成を機として、私どもいよいよ意を新たにして、業務の充実発展をはからなければならないと思っている具体的な仕事がいろいろございます。そういうことから申しますと、さらに定員をふやしたいという気持ちを持っておりまするが、当面の財政事情等もございまして、いろいろ折衝の結果、第二期工事に直接関連するものといたしましては、大体明年度、明後年度、三ヵ年のものとして五十名内外の定員を増すというようなことに、相当折衝上の具体的なめどを持ちましたので、当年は二十三名増という今回の予算の姿で御審議をわずらわしておる次第でございます。
  201. 野上元

    ○野上元君 先ほど山本委員の質問で、衆参両院の事務総長はそれぞれ、先般行なわれました行政府に対する緊縮という閣議決定には拘束されない、こういうような御発言がありましたね。しかし、実際は拘束されておるように思いますね。というのは、あなたのほうで自発的にされておるのか、大蔵省のほうから強い要請があったのかは別として、具体的には拘束されたと思うのです。この場合、立法府というものの考え方はどういうふうなお考えなんですか。たとえば本会議であるとか、あるいは各種の常任委員会であるとか特別委員会であるとか、こういうものがいわゆる立法府であって、これに付属する機関その他については、これを包括的に含めて立法府といわれておるのか、そういう点はどういうふうにお考えになっておりますか。
  202. 知野虎雄

    ○衆議院事務総長(知野虎雄君) この点は具体的には国会の事務局という統一的な機構はないわけでございまして、憲法のたてまえからいいましても、各議院が内部規律の権限と申しますか、内部組織の権限を持っておると思います。そういう意味におきまして、衆議院は衆議院の事務局定員規程というものがありますし、参議院も同様になっておるわけでございます。そういう点で、衆議院の場合におきましては、やほり本会議並びに委員会に直接タッチいたします職員のみならず、やはり全部の職員が議会運営ということに間接あるいは直接に関係がございますので、すべての職員に。つきまして、衆議院は衆議院としての自律的な定員の決定権を持っているというふうに考えておる次第でございます。
  203. 野上元

    ○野上元君 そうしますと、事務総長のお考えでは、国会図書館等、その他付属機関を含めて、すべてを包括して立法府と、こういうようにお考えのようですね。大蔵省のほうではどういうようにお考えですか、この点については。
  204. 高橋元

    ○説明員(高橋元君) いまの先生の御質問でございますが、議院事務局法、国会図書館法、裁判官弾劾法等々の規程によりまして、それぞれの院の議決、または議院運営委員会の承認を得てそれぞれの定数をおきめになるというようなたてまえになっておる、これは御承知のとおりであります。私ども国会所管の予算と申しますのは、組織として申しますと、衆議院、参議院、それから国立国会図書館、それから裁判官弾効裁判所、訴追委員会、これ全体を含めて国会というふうに承知をいたしております。
  205. 野上元

    ○野上元君 そうしますと、先ほど事務総長が答弁されたように、閣議決定の行政府緊縮の決定は立法府には及ばない、拘束されない、こういう考え方は大蔵省としても正しいと認められますね。
  206. 高橋元

    ○説明員(高橋元君) 昨年十二月十五日に、閣議決定をもちまして、今後三カ年間に定員の五%の削減をいたす方針がきまりましたことは御承知のとおりでございます。その閣議決定の拘束は、御案内のように行政府内に限られておるわけでございまして、立法府に対して拘束力は持たない、これは両院の総長からお答えになったとおりでございます。
  207. 野上元

    ○野上元君 もう一つだけ聞きたいのですが、立法府の問題は、それでお互いに意見が統一されたようですからけっこうだと思いますが、立法費という場合に少しこの解釈がむずかしくなるのじゃないかという気がするのですがね。たとえば大蔵省のほうで、立法費は削らない、しかしその他付属の費用についてはやはり他の行政官庁と同様に緊縮してもらいたい、こういうふうに言われた場合に、立法府としてはどういう態度をとられるのですか。
  208. 知野虎雄

    ○衆議院事務総長(知野虎雄君) 先ほど申しましたような関係で、立法府に要する経費は立法府費と申しますか、国会の経費だと思います。そしてこれは私ども法律の専門家じゃございませんけれども、法律のたてまえ上も、国会の経費につきましては、権限としては二重予算を組む権限を持っておりますので、国会に関する経費につきましては、そういう意味ではやはり一応別のものであるというふうに、すべてが立法に関係する費用であると考えております。
  209. 野上元

    ○野上元君 大蔵省もそのとおりに解釈してよろしいですか。
  210. 高橋元

    ○説明員(高橋元君) 国会図書館と、それから先ほど申し上げました五つの所管につきましての所管予算につきましては、これは行政府と違った取り扱いをしております。
  211. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 そこで、先ほどの続きですが、現在定数については何とかやっていけるというのですがね。たとえば議院警察ですが、衛視にしても、やはり連日の仕事をする上においては手不足だといわれておるんですが、衛視という仕事は、みずからペンを持って何もやっておらないのですが、議院警察としては重要な役目を持っております。やはり警察権が入らないということから院内警察をつかさどっているんですから、ただぼうっと立っておるように見えるけれども、それは頭の中では相当な働きをしておるんですがね。そういうことから、どうも定数については不足だ、特に新しい会館ができてからなおさら困っておるように聞いておるんですが、具体的に聞きますが、参議院は百九十六名、衆議院は二百六十二名となっておるんですが、これは議員数に比例してきめておると思うのですが、それはそのとおりですか。
  212. 知野虎雄

    ○衆議院事務総長(知野虎雄君) ただいま山本先生が仰せられましたように、議長警察権の指揮下にあります衛視ですが、議警職というのは非常に重大な仕事でありまするし、また衛視の諸君は、日ごろ非常にいろいろなことに頭を費やしていることもそのとおりでございます。衆議院と参議院との衛視の数でございますけれども、これは衛視の警備は、設備の大きさに伴います警備範囲という問題と、それからやはりいろんな事態の場合に、議員の護衛警備といいますか、そういう面もやはりあろうかと思います。衆議院では第一議員会館と第二議員会館といいますか、会館が一つよけいありますのと、やはり議員の人数の関係もございまして、それだけの分はやはりよけいに入っているというふうに考えております。
  213. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 警備を担当する衛視の数につきましては、ただいま衆議院の事務総長が説明したとおりでありまして、議員数並びに警備の範囲等によって差が出てきているものとは了承いたしますが、いま参議院の立場といたしましては、百九十六でございますが、六十六人の差があるわけでございまして、会館一つに大体二十七から三十くらいな見当でいきますと、それ以外に三十六名の差があるわけでございます。それらの点につきましては、かねがね分科会でも御議論があるわけでございまして、われわれといたしましては、警備の面積と申しまするか、特に重要な、あそこの大臣室等も私のほうの範囲内でございますので、なるべくその差の縮小を大蔵省に毎年お願いしておるような現状でございます。
  214. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 いまの御答弁で百九十六名、これは参議院。私は衆議院は知りませんが、参議院では百九十六名でちょっと不足だ、こういうことですね。
  215. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) さようでございます。
  216. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 で、不足の原因は御存じだと思いますが、ぼくは知らなかったのですが、参議院と衆議院の中間に大臣室とか、天皇御座所がありますね、あれは参議院が受け持っておる、政府委員室がありますですね。それも参議院が受け持っておる。これは衆参両院全く独立した機関ですからね、なかなかなか張り争いが強いと思うのですがね。そうすると天皇の御座所は参議院のいわゆる管轄であって、大臣室もそうである。そういう問題は起こらぬけれども、中間で起こった問題は、両院が争うて警備するのですか、これはどういうことですか。これはちょっと関係ないと思いますが、警察権の及ぶ範囲はどうなんですか。
  217. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) こまかい線を引くのは、よろしければ警務課から資料を取り寄せてごらんに入れますが、共管のところはないわけです。それで大臣室の向こうからずっと引きまして、かなり厳格に区分されております。間違いは起きないと思います。それで、いま山本先生のおっしゃる、私たちのほうの定員について御高配を賜わっておりますが、貴族院以来のしきたりで大臣室も持っております。しかし政府委員室につきましては、昔は半分ずつに分かれておりましたのでございますが、新しい参議院が出発しました際に、こちらのほうに逐次何といいますか、参議院で引き受けるような段階になったわけでございます。これらの点を勘案いたしますれば、もう少し定員をふやしていただきたいというのが私たちの希望でございます。
  218. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 それは警察権と違ってそんなに何といいますか、管轄争いは起こらぬと思いますが、参考までに聞いたんですがね。そうすると、いわゆる大臣室の前は参議院の衛視が受け持っている。現在のところはそういうことですね。  それからもう一つ聞きますが、ちょっと問題が離れておりますけれども、議員会館が新たに建って、これは私どもがここで聞いたことはないのですが、議員会館内はいわゆる警察権の及ばない国会内としておるのかどうか、あそこは、いわゆる立法府の構外で、ないのだということになっておるのか、それはどういうようになっているのですか。
  219. 知野虎雄

    ○衆議院事務総長(知野虎雄君) 会館につきましては、議長警察権の範囲内ということにはなっておりません。
  220. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 そうすると会館には警察権が自由に入れるということですか。
  221. 知野虎雄

    ○衆議院事務総長(知野虎雄君) 議長警察権の範囲でございませんから、一般警察権の範囲内であるということになると思いますけれども、実際も捜査とか、そういうようなことの必要があって会館に及びます場合には、これは法律の定めるところによりまして、会館を管轄いたしまするわれわれのほうに連絡がありましてやるというたてまえになっております。
  222. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 その点はなかなかむずかしいのですがね。この前、一九六〇年の安保のときに、構内が、要するにさくの中が立法府であるかどうか、また建物の中なのかどうか論議をしましたが、それは一応解決したのですが、会館とあれは通路がずっと一緒にいっているのですが、これはこまかいことですが、警察官が入り口のところに立っておりますですね。そうするとあそこの廊下、地下室からあいて、何か庭があって、その向こうまではどうなるんですか、その範囲はどうなるんですか、これは問題が起こる場合があると思うのですよ。いよいよ問題が起こったときの、その見解を聞いておきたいのですがね。議員会館のどこまでが国会内、立法府内ということになるのか、その点はどういうことなんですか、線を引いておるのですか。
  223. 知野虎雄

    ○衆議院事務総長(知野虎雄君) 一応構内と申します範囲が、議長の警察権の範囲になっておるわけであります。したがいまして、会館の地下道がございますが上の構内のさくから垂直におろした線までが国会内であります。
  224. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 ぼくはそれは何も国会議員だからどうこうということないのですが、いま会館へ衛視が、何といいますか、いろいろ調べて入れておりますね。ぼくはもしそういう警察権が及ばないというならば、ああいうところに衛視を寒いのに立たしてやらなくても、女の案内人くらい置いてやるか、それとも、いまのところは地下道一本で通じているから、会館の範囲までは要するに国会内だということにするか、現実には警察官が非常に注意して、問題があったときに、会館へ入るときもいろいろ了解を得て入ってきておるようであります。なかなか警察も相当慎重に構内については配慮しておりますけれども、この点を明らかにする将来必要があるかもしれません。いま言われますように、上のさくから下に垂直におろした線、そんなものわかりませんよ。そういうあいまいなものでなくて、やはり一つの立法府として、問題が起こってはいけないから、これはこうだというふうにやったほうがいいと思います。これは私の意見です。  そこで議警職は済んだのでありますが、それはひとつそういう点を考えてもらいたい。現在でも足りないということで相当困っておるようであります。これは各行政庁の衛視、守衛と申しますか、あれと違うのです。したがって、特別の任務を持っておりますから、それで私非常に気にしておるのです。何でもないように思うけれども、相当重要な職務を持っております。いま言ったように立法府の警察ですから、その点で十分配慮してもらいたい。  それから速記職の定数、これも非常に問題があると聞いておるのですよ。ぼくらいろいろここでしゃべっておるのをこうやって書いていただいておるのですが、ここでやるというよりも、あとこう翻訳するのに相当努力が要るらしいですね。専門家ですからわれわれのようなことじゃないと思うのですが、相当その点で定数について問題があると思うのですが、その認識はどうですか。当局はどう考えておるのですか、速記について。
  225. 知野虎雄

    ○衆議院事務総長(知野虎雄君) 国会におきまして、衆参両院とも本会議及び委員会の議事を速記します速記職が、非常に重要でありますことはもう当然のことで、山本先生がおっしゃるとおりでございます。いままで速記の定数増ということは、ここしばらくの間、それほどふえて実はおらないわけでございますが、これは委員室等の制約もございましたが、衆議院におきましては、来年の四月から新しい委員会庁舎が動き出すという目標でございますので、私のほうでは、とりあえず来年度速記の定員を四名ふやしまして、とりあえずそれでもって対処していきたい。それからこの委員会庁舎、衆議院におきましては八室つくる予定でございますが、従来、衆議院の委員会の運営の実際では、月曜日、土曜日等はわりに開かれなくて、委員会はそれぞれ定例日というものを持っておる関係もございまして、新しい委員会庁舎ができまして、委員室がふえました場合に、委員会がどのように運営されていきますか、その実態をもにらみ合わせました上で、なお速記の増員が必要であります場合には、これはやむを得ない職種でございますので、必要に応じて要求したいと考えております。
  226. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 参議院の速記の定員につきましては、衆議院とは速記現業等の数を比較しましても、二十名近くの差に相なっております。われわれといたしましては、非常な理想像もあるのでございますが、大体何年かの間に六十組ないし六十三組くらいを理想といたしまして、大蔵省にお願い申し上げておるわけでございまして、現在現業が百八ございまして、われわれは定員的には十八名の増をお願いすることに相なっておりますが、先ほども御説明申し上げましたとおり、速記者養成所ではなかなか急激には養成ができないわけでございまして、さしずめ五名くらいずつの要求と結局相なるわけでございまして、それらの点につきましては、養成所を督励しまして、優秀な職員の多く残れるように教育いたしたい、こう考えております。
  227. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 これは速記職については、実は特別委員会も、これはもう特別委員会でなくして、もう常設の常任委員会のような現在形になっております。これはこれからともですね、特別委員会では、一つの大きい事故があって、それに対する特別委員会ですが、今日特別委員会は常設のような形になっておりますね。そういうことで、速記職もあちらこちらかけ持ちで相当忙しいようです。特にぼくらみたいな早口でちょっとことばになまりのある者はなかなかむずかしいと思いますが、だからそういう点で、現在でも速記職については、相当労働過重といいますか、非常にえらいということを聞いております。だから、その現状を十分認識してもらって、特に委員会増設の際はそういう点を配慮してもらいたいと思います。それから用務員も、構内拡張その他で相当手不足だということを聞いております。それも考えられているでしょうね、用務員については。その点についてちょっと簡単に御答弁願います。特別に言わぬ場合は、参議院総長だけで、衆議院はいいですから。
  228. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 用務の点につきましては、ことしの要求につきましても数名お願い申し上げてはあったのでございまするが、いれられるところとならなかったのでありまして、はなはだ遺憾なことでありますが、特に現場の職員につきましては、これらはわれわれといたしましては可及的すみやかに考えまして、負担の過重にならないように措置いたしたいと思っております。
  229. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 四十三年度で増員をしたという職種は何と何で、何名だということをちょっと知らしてください。これは参議院でいいです。
  230. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 先般来お話申し上げましたとおりでございまして、八名ということで、四名が電話交換手、それから四名が保手――機械を操作する仕事でございます。
  231. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 で、四十三年度についてはほかの職種についても要求されたのですか。その点どうですか、参議院の場合。
  232. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) それは予算要求でございまするから、八十七名要求はいたしております。
  233. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 八十七名要求されて、それで増員されたのは八名。
  234. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) さようでございます。
  235. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 財政硬直化に協力するために特に遠慮したというけれども、あまり遠慮しかたが大きいですね。八十何名要求されて八名しか増員にならないというのは、遠慮したほうがはるかに大きいですね。その点どうですか。
  236. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) これは、山本先生御承知のとおり、予算要求の初めからの数字でございますので、その過程におきましていろいろないきさつがあるわけでございまして、毎年の要求に比較しますとわれわれ内輪の要求であったと思いますが、いろいろな事情でこうなった次第であります。
  237. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 それは要求するのは、各省とも、行政府でもそんなに水増しとは言いません。必要員であるけれども、八十何名要求して八名しか認められぬということについては、これはぼくは、どうも立法府は、まあ言えば、あなたらは協力しているけれども、協力ではなしに、全く無気力ですね、無気力。大蔵省はどれだけがんばったかどうか知らぬが、いまの大蔵省の話では、そうではありませんと、協力してもらったのだということですが、どうもぼくら見て、各省もどれほど削られたか知りませんけれどもね、あまりにもひどいじゃないですかね。これは用務員、清掃関係も一人もふえておらない。そういうことで、どうなんですか、事務総長、それであなたいいと思うのですか。
  238. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 決していいとは思っておりません。
  239. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 いいと思っていなければ、なんですね、もう少し強く大蔵省に対して、これはもう干渉しないというのだから、この数だけは絶対数だというので、もう少し、ほかの用務員でも、衛視にしても、増員の交渉といいますかね、できなかったのですか。やはり大蔵省はだめだと言ったのですか。
  240. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) いただけなかったので、一応だめだということになります。
  241. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 大蔵省に聞きますよ。主計官がそういう協力をしてもらったと言ったのですが、私先ほどからいろいろと質問したように、もうすでに現実に構内は拡充されておるのです、まあ工事中ではありますけれどもね。したがって、やはりそこを掃除する人もふえます。従来も実は四名足らないやつを四名入れて、認めたということですが、こういうことで、まあ八十何名ということについては、それはまあそのまま認めるかどうかは、これは財政硬直化によらなくても問題あるかもしれませんけれども、あんまり大蔵省は、これは要求があったけれどもだめだということで、あなたのほうがぴしゃっと切っちゃったのですか。
  242. 高橋元

    ○説明員(高橋元君) 全部切ったかということになりますのですか。
  243. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 まあ全部になりますよ、八名にしかならない。
  244. 高橋元

    ○説明員(高橋元君) ちょといまの説明からずれて恐縮でございますが、一般官庁の話を引き合いに出して恐縮でございますが、いままで例年一万三千人くらいとふえてきておりましたが、ことしは純減を見たという形になっております。それは職務によりもちろん増設したい、増員したいという御要求は各省切実で、決して、水増しというような話ではございますが、そういうことがあろうとは思っておりません。一つ一つ内容につきまして、真に増員が必要であるのか、また内部のふりかえでできないのか、事務の繁閑に応じてもう少し合理化できないのかというようなことを詰めてまいりました結果がいまのような結果になるのでありまして、それをことしは、一般行政については申し上げたように、昨年までと違って非常な勢いで減らしたわけであります。国会におきましても同じようなことをやったというわけじゃございませんけれども、国会におきましてもいろいろと御協力をいただきまして、増設の必要性が一々あるかないかというお話し合いの結果いまのようなことにおさまったわけであります。したがいまして、内部で事務の配分を合理化なさる等々の要求によって必要な人員は捻出されたというふうに私どもは考えております。
  245. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 主計官ね、これはまたいずれ大臣にも聞きますけれどもね、これはちょっとひどいですよ。現にもう構内拡張はされておる。したがって、増員はもう必要であるということは、われわれも初めから聞いておった。しかし、それは幾らあなたが弁明されても、それは立法府だから政府の財政硬直化による削減ということは考えておらないと、協力してもらったというけれども、やはり何らかの圧力がなければ、幾ら宮坂参議院専務総長がおとなしい人でも、八十名の要求を八名くらいで、そうでございますか、ありがとうございますと言ったとは思わない。それはやはり、予算編成途上で大蔵省のほうから相当私は圧力がかかったとは見ておるのです。したがって、八十名余りの要求でまあ二十名くらいが認められたとなれば、これでも私は文句あるけれども、端数にも足らないようなことでは、ぼくは大蔵省はもう少し考えてもらいたいと思うのです。それは、一般行政府に対する、各省庁に対するいろいろ方針についても、われわれは文句あるけれども、これはこの国会経理の審議の中だから言いませんけれども、あまりにもひどいですよ。それはあんたらどういうぐあいに考えておるか知らぬが、現実に一つ問題があったときには困りますよ、立法府は。それはいまのところはおとなしく国会が運営されておりますけれども、一つ問題があれば、警察権も入らない、用務員もあと始末をしなければならぬという、相当過重な労働をしていますよ。そういう点を私は十分配慮してもらいたいと思うのですが、大蔵主計官がどう言われても、今日四十三年度予算編成には相当私は強い圧力をかけたとしか見られない。もしそういうことを将来やられるとなれば、ぼくらも黙っておりませんよ。それは、無理な要求を通せとは、立法府だからといって気ままなことは言いませんよ。議員の報酬なんかでもいろいろ問題がありますけれども、厳正に私は批判しております。あれは決してそんな、立法府だからおまえ黙っとれ、大蔵省黙っとれというような考え方は毛頭ない。ないけれども、特にこういう、何といいますか、われわれの議員の国会運営に協力するといいますか、いろいろやってもらう人だけでもやはり、十分と言わぬけれども、ある程度認めてもらわぬと、われわれ議員活動にはやはり影響するのですよ。その点の認識をぼくは、主計官を責めてもしかたありませんが、大蔵省当局としてはやはり考えてもらわぬといかないと思うのです。その点どうですか。
  246. 高橋元

    ○説明員(高橋元君) 特別機関の職務の特殊性、ことに立法府の独立性ということにつきまして、私どもが予算編成にあたりまして種々配意しておりますことは、先ほど申しました。今後国会の事務の円滑化のためにどういう増員要求になるかよく存じませんけれども、今後の予算の御要求の過程で、また各院の事務局とも御相談をして検討さしていただきたいと存ずる次第でございます。
  247. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 その点は十分わかっておると思いますから、これ以上言いません。皆さんりっぱな人ですから、わかっておるから、われわれの言うことについての意味、趣旨だけは十分くんでもらいたいと思うのです。  もう一つ、この定数問題で、特別委員会の問題を話しましたけれども、これは参議院の場合で、衆議院はちょっと違うらしいですが、特別委員会のこれは常任委員室ですか、調査員ですか、これが非常に手不足だと聞いておるのですが、この点についてはどうなんですか、参議院は。
  248. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 常任委員会の調査室につきましては、従来衆議院と多少異なった運用がなされてき、また特別委員会の調査事務につきましても、衆議院とは大いに異なった制度で運用されております。すなわち、わがほうといたしましては、常任委員会の調査室の関係ある諸君を特別委員会の担任の委員会調査室、すなわち、たとえば一例を申し上げますと、災害対策につきましては建設の常任委員会の調査室の諸君が主となってこれを担任いたし、農林水産、地方行政、社会労働というような関係の調査室の諸君がこれを協力すると、こういう体制で、あれは何でございましたか、災害対策特別委員会ができたことからこういう仕組みに相なっておるわけでございまして、しかし、先生お述べになったとおり、最近は毎国会同じ特別委員会が設置されまして、もう常置化しておるのでございまして、それらの点につきましては、われわれといたしましては、この調査事務量の増大したということは当然認めておるわけでございますので、年々大蔵省にお願いを申し上げましたが、去年も一名も増員がなかったのでございまして、これでは相ならぬというので、参議院の事務局のほうの各課から人員四名を出しまして、これを応援にいま出さしておるようなわけでございまして、これにつきましては、私たちは、現場の職員と同じように第一順位をもちましてこの増員をお願いをいたしている次第でございます。
  249. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 いま現状を言われたんですがね、現実には調査室も相当手不足で困っております。これは特に野党の立場から言いますと、与党の方々は政府機関を各自分の手足のように調査を命ぜられるような立場におるんです、現状は。野党の場合は調査室を利用する以外にないんですよ。調査室に頼んでも、なかなか手不足で気の毒ですよ。会議に出す資料ですから、あいまいな資料は出せない。やはり相当自信を持った資料しか出せないんですから、調査室の人は非常に研究して苦労しておるんですね。だから、やっぱりその点は考えて、一人増員したとかいうけれども、委員部から派遣しているというけれども、それだったら委員部は余っておるんですか、人員は。その点どうですか。
  250. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) その点につきましては、各特別委員会の調査事務につきましては、手不足であることは申すまでもないのでございまして、特に野党の先生方の御要求に応じて、ただいま誠意をもってみな努力しておりますのですが、私の見るところによりますと、始められたころに比較いたしますと、職員が非常に訓練されておりまして、ときどき政治的に濃厚な職員などが来て変な事故が起きたこともございますが、最近はそういうことは皆無でございまして、みんな国会職員の使命を認識いたしまして、忠実に能率をあげておると私は思っております。それで、調査室の室長会議等におきましても、これが練成の機関をつくっておりますし、また「立法と調査」ですか、雑誌も発行して、お互いの研究、切磋琢磨にも努力しておるようなわけでございまして、手不足とは申しながらも、以前に比較いたしますれば相当な調査能力ができておると、期待には応じられませんが、また相当な分野に活躍しておるわけでございますので、御不満も多々あろうかと思いますが、先年、委員部だけではなかったかもしれませんが、ほかの資料課その他からも職員をあそこに四名差し出しましたが、むろん差し出した課では不便をこうむっていることは申すまでもないわけですが、それらは、私としても、取捨、両方を勘案いたしまして断行いたしましたようなわけでございます。もしも取り上げられて出さした部下に不足が生じますれば、近いうちにそれを調査いたしまして何とかいたしたい、こう思っております。
  251. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 私の言っているのは、いまやっておる方が何もいかぬとか、そういうことは言っていない。よくやってもらっていますよ。だけど手不足だから非常に気の毒だということと、やはり十分な活動ができないので、いまの定数ではいけない。特別委員会がもう常設的にできておるのだから、少なくともいまの特別委員会に配置する人員の倍ぐらいはやはり配置する必要があるんじゃないか、こういうことを言っておるんです。その必要があるかないかということを聞いておるんです。
  252. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) もう調査室の能力は、かかって議員さんに奉仕するので、非常な努力を要するのでございますが、議員活動がうまくいくにはどうしても調査室の拡充をはからなければならないということは、私もさように存じております。理想から言いますれば、これも倍あってもまだ足りないくらいだと思いますが、いままでの体験を生かしまして逐次拡充の方向に行きたい。それにはまたいろいろな説をなすものがございまして、これらの点につきましては、いまの機構のままでよいのか悪いのか、こういった方面にまでも頭を及ぼさなければならぬと私は考えております。
  253. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 具体的に聞きますがね、簡単でいいですよ、四十三年度予算では調査室の職員の増員の要求は何名されて、それが一名になったとか、それをひとつ。
  254. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 調査事務につきましては、六特別委員会各二人、計十二名を要求いたしました。
  255. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 それで一名。
  256. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) いや、それで全部です。
  257. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 十二名調査室要求して、一名だけふえたと、こういうことですね。
  258. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) いやいや、ゼロです。
  259. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 なお悪い。わかりました。それは大蔵省聞いていてくださいよ、もうあんたに言わぬからね。実情だけ聞いていてください。わかりました。わかったということは、それでいいという意味じゃないですよ。問題にならぬということですよ。  それじゃまあ、定数問題長くかかりましたが、あとたくさんありますから、次の給与の問題について聞きたいと思う。私は、これは再三、ここで三回やっているんですよ。それがまだ実現しないというんですが、いわゆる行(二)の問題ですが、これは相当問題あります。これはまあ人事局――総理府の人事局長きょうは来ておられるようですが、これは人事局長タッチしないということをこの前の増子人事局長でしたか言明されたんですが、人事局長には尋ねようとは思いませんが、行(一)、行(二)の問題はいわゆる公務員給与の原則的な問題としてあります。あれは、国会の特殊な実情からいって、やはり行(一)に統一すべきであるという考え方から、組合が言うばかりでなく、ぼくらもそう思っておるんです。ところが、行(二)に対する移行の問題は両三年で一応解決するということであるが、なかなか、昨年、本年の行(一)移行の実情を見ても、三年どころかますます延びるような状態であるんですが、これについて一体どう考えておられるか、これはまあ参議院だけでなく衆議院にも関係ありますから、両総長から、行(一)移行の問題についてどう考えておられるか。この前も両三年で一応解決するという言明をされたんですが、それが両三年と言えば四十四年で全部解消することになると思いますが、この点どうなんですか。
  260. 知野虎雄

    ○衆議院事務総長(知野虎雄君) ただいまお尋ねの行(二)から行(一)への移行の問題でございますが、山本先生が御指摘になりましたように、国会の両院の仕事の実態から見まして、やっぱり職員は一体になってすべての議会活動に奉仕していくということが望ましいということから、われわれはまあ多年行(二)を行(一)に移して統一していくという方針をとってまいったわけでございまして、衆議院におきましては、過去三年の間に毎年約五十名程度、百五十名の移行をしたわけでございます。今後も、この問題につきましては、原則としてそういう方針を堅持しながら進めてまいりたいと考えております次第でございますけれども、ただ、先ほどちょっと図書館長からもお話がありましたように、現実の問題といたしまして、現在衆議院ではなお百九十名ばかり行(二)職員が残っておるわけでございます。最近の給与の改善、それから行(二)の初任給の改善等の事態がございまして、全部一気にこれを移すということになりますると、まあ行(一)のほうで採用された諸君にかえって不利を来たすという問題が現実問題としてあるわけです。それからまあ、行(二)職員の採用の実際の困難と申しますか、人を得るのがなかなかむずかしい状況でございまして、そういう人を得るむずかしさというものを解決するという現実の問題も含めまして、私たちはそういう現実面での不利を来たさないような配慮というものはどうしてもしていかなければならないのではないかと考えておりますが、方針としては従来の方針を踏襲してまいる考えでございます。
  261. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 行(二)の問題につきましては、方針につきましては衆議院と同様でございますが、私どもといたしましては、第一回に三十、それから第二回に三十、ことしは二十九、こういう職員に対してこれを移行をはかる。ことしの二十九は、自動車運転手二十六人、電話交換手三人、こういう数でございます。もうこの問題としましては、私よりも山本先生のほうがはるかに認識が深いのでございますから、いろいろ申し上げることは差し控えさしていただきますが、この問題につきましては、大蔵事務当局はもちろん、今年の交渉にあたりましても、両政務次官、それから私どものほうで申せば、議運の委員長、理事、庶務小委員長の皆さんに、多大な御配慮を賜わっておるわけでございます。また、それほどさように重要な問題だろうと思います。  なお、この点につきましては、将来どういうふうにやっていくかと問い詰められましても、私たちは、前向きの姿勢で努力する、こう申し上げる以外に具体的な案はございませんが、去年、ことしの経過を見ましても、だんだん私のほうで残ってくる行(二)職員は下級の職員であると思います。たとえば電話交換手におきましては三等級、四等級、それから自動車運転手につきましては二に十一人ばかりおりますが、三に十二人、用員室につきましては相当な部分が行(二)である、これは申し上げるまでもないことであろうと思いますが、これらの職員を行(一)に移行させるという点につきましては、大蔵省がかねがね政務次官はじめお述べになっている根幹の問題にだんだん触れてくるのじゃないか、こういう問題について私たちはどうしようかということで頭を痛めておるわけでございます。なお、山本先生のようにこの問題について詳しい方からいろいろまた御指導、御鞭撻をいただきたいと思います。
  262. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 衆議院の総長は言われましたね、初任給については若干不利である――これは行(二)の性格からそうなっておるのです。これは当然なことです。しかし、初任給の問題は、格づけでこれは調整できることはできます。そうして、大蔵省の給与課長もおられますが、この前もだいぶやったんですが、立法府というこの狭い職場――と言うと悪いのですが、重要な機関でありますけれども、行政庁のようにそんなに多く広くないのですね。そういう場所でつとめる方には、いろいろ不満がある。したがって、基本としては、いわゆる国家公務員の給与体系、いわゆる職階給というものが取り入れられていることは事実です。しかし、実は、一般国家公務員としての規定としてはわかるけれども、職場が非常に狭い国会両院あるいは国会図書館等から見ると、それだけでは当てはらなまい部分が、ずいぶんあるのですね。それを私は主張しておる。私は、いま事務当局――参議院事務総長が言われたように、いろいろ問題があります。用務員も行政職(一)表に行くのだということについては、行(二)をつくったいわゆる趣旨は、国家公務員の給与体系、いわゆる職階制という立場から言うと、問題がありますよ。あるけれども、そういうものをわれわれは考えておったら、国会の職員の給与というものは全部が満足するような形にいかない。何も行(一)だから将来役についてえらくなるのだ、そんな身分的な考え方を起こすのじゃないというのです。したがって、行(二)のほうが下であって、行(一)は上であるという思想じゃなくて、給与体系の運用上、こういう国会という狭い職場については、行(一)で初任給格づけを考えれば、国家公務員の行(二)をそのままとってくるのではなくして調節はできることになっておる。だから、そういう考え方で行(一)に移行してもらいたいという考え方であるから、機械的に行(二)から行(一)に変えるということでない。根本思想が違う、ぼくらと。あなたはおそらく根本的に同感しておられるかもしれませんが。したがって、そういう意味において、私は、行(一)一本にしぼるべきである。しかし、これは立法府の特殊性ですよ。立法府ということばになると語弊があるかもしれませんが、国会という特殊な職場についてはそうあるべきだ、そういうことで私はいままで主張してきたので、この前のこの分科会では、前の衆議院総長の久保田さんもそうでありますが、両三年の間に一応この行(一)移行については解決をいたしますという答弁があったのですがね。いまの答弁では、ますます解決が遼遠になって、いつそれが実現するかわからないような、非常に後退した答弁ですがね。これはなんですか、大蔵省からその点については相当異議があり、人事局からもその点の問題が提起されたかどうかということを、まず国会――衆参両当局、また国会図書館の館長にも、そういうことがあったかどうか、それをまず聞いておきたい。
  263. 知野虎雄

    ○衆議院事務総長(知野虎雄君) 行(二)の行(一)移行の問題につきまして、内閣の人事局――その他の問題についても同様でございますが、何ら話はございませんし、われわれのほうではタッチいたしておりません。大蔵省とは予算の人件費の関係でいろいろ折衝があるわけでございますが、前任者のほうで、たしか去年――おととしでございますが、先生の御質問に答えまして、できれば三年くらいの間にでも解消したいという目標を示しましたことは事実でございますが、われわれもそういう線で努力をしてまいったのでございますけれども、なかなか三年というわけにもまいりませんで現状に至っておるわけでございまして、今後もそういう点は努力を続けていきたいと思っております。
  264. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 衆議院の総長、あなた衆議院のほうでそういういま言われたような答弁を、初任給なんかの不利な状態があるから一がいに行(二)というものから行(一)に全部統一することには問題があるという答弁をして、いまの答弁と同じようなことを言われておるんですが、それは私いま言ったように、いまの行(二)の格づけそのものを行(一)に持っていくとそうなりますから、学歴と経験年数からいくとそうなりますけれども、私の言っておることはそうじゃない。あなたの言うことを聞くと、行(二)を行(一)にやることは初任給その他の問題で不利であるからそれはいかないんだという印象を受けておるんですが、そうではないんです。不利な点、不利なほうにやるというわけじゃない。そういう行(一)の格づけで初任給をきめれば円滑にいくということを私言っておるんですが、その理解はできますか。
  265. 知野虎雄

    ○衆議院事務総長(知野虎雄君) 山本先生のおっしゃる点はよくわかります。すべて国会につきましては行(一)に統合しまして、そして技能職と申しますか、そういう人たちの初任給等はまた別に格づけするとか、あるいは行(一)の俸給表等も独自のものができるというふうなことになりますれば、そういうこともできるわけでございましょうけれども、なかなか独自の表をつくるとなりますと、そのむずかしさという問題もございますし、現実的な問題も頭に入れまして申し上げた次第でございます。
  266. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 参議院総長、どうですか。
  267. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) その点につきましては、衆議院のほうとも歩調を合わせまして、困難とは存じまするけれども、過去三年、参議院におきましては三十、三十、二十九というふうな、非常に後退かどうか私も知りませんけれども、三十人三カ年でここまで到達したわけでございます。なお一そうの御協力を得て努力いたしたいと考えます。
  268. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 大蔵省の給与課長、主計官でもいいんですがね、この前も私言いましたんですがね、なるほどいまの国家公務員に対する職階給については、まあそれを国会へそのまま当てはめることは問題であることは言ったんですが、実は国家公務員、地方公務員を見ましても、いまの職階給というものは、もういまの現状の実態、職員の実態に実は合わなくなってきておるんですね。で、そういうことは、一応これはまた内閣委員会その他でやるとして、ぼくが主張しておる、国会のこういう職場については、あの行(二)、行(一)という制度をきめられた思想からは、私は無理があると思うんですよ。その理由としては、職場が非常に限定されておるということと、それと同時に、五等級、四等級、係長、課長補佐にしても、行政府における課長あるいは課長補佐、係長の立場と、国会の場合は非常にやはり精神的にも違ってきておるんですね。だから、そういう意味において、私は特殊な考え方をこの国会という職場――立法府だから特権的という意味じゃないんですよ、国会の特殊な職場という考え方から、私は行(一)に統一すべきであるというこの考え方について、大蔵省の給与課長、いわゆる給与についてのベテランとしての考え方はどうですか。
  269. 津吉伊定

    ○説明員(津吉伊定君) 再々御質問を受けまして、本日答弁いたしますと、再び答弁ということになりますが、前回にも申し上げましたように、またただいま先生おっしゃいましたように、給与の原則は、ベテランでも何でもないのです。口幅ったいようですけれども、各職員の受ける俸給といたしましては、その職務の複雑、困難、責任の度に基づきまして、かつ勤労の強度、勤務時間、勤労環境その他の勤務条件を考慮したものでなければいかぬという原則的な規定がございます。それを具体的に分解いたしますと、これも申すまでもないのですけれども、諸種の俸給表がきまっておりますところの最後に、「職員の職務は、その複雑、困難及び責任の度に基づき、これを俸給表に定める職務の等級に分類するものとし、その分類の基準となるべき標準的な職務の内容は、人事院が定める。」。先ほどおっしゃいましたように、職階制というものが現在未実施の状態でございます。これは職務分析をいたしまして、かつ職務評価をいたしまして、それに対応する給与はいかにすべきやというむずかしい問題を解決するということが前提になりますことは、申すまでもないと思います。反面、いま触れられましたように、職場の環境あるいは職員数の多少というようなことは、また人事管理上勘案さるべき要件になるかと思います。したがいまして、その両面考慮しつつ、先ほど来どっちが強圧を加えたかというようなお話がございますけれども、鐘が鳴るか撞木が鳴るかでありまして、折衝の結果、四十三年度の、参議院で申しますならば、先ほど事務総長のほうからお述べになりました人員数を行(一)移行をお願いした、こういうことでございます。
  270. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 それはわかってますが、私の質問要点は、こういう国会という特殊な職場においては、行(一)移行というふうな名前を使っておるが、やっぱり行(一)一本で運営したほうが人事管理上いいんじゃないか。しかし、なかなかそれに当てはめるむずかしい問題もあることは知っております。しかし、原則としてそういう形であったほうが国会の人事管理上いいのではないかというこの趣旨に対しての大蔵省の見解を聞いておる。だから、大蔵省が立法府に対してそういう干渉をしたとか、そういうことはいまのところ別として、考え方について。
  271. 津吉伊定

    ○説明員(津吉伊定君) 先ほど申し上げましたように、職務内容の評価、その分析自体が非常に問題でございます。これは、一般職の職員のみならず、国会関係、裁判所、その他各職員につきまして同じ問題があるかと思います。したがいまして、一がいに現在の俸給表行(一)という――現行の行(一)に行(二)があるいは統合といいますか、移行しちまって、行(一)に全部なっちまうということが直ちに妥当であるかどうか、本日のところ遺憾ながら結論的には申し上げられないということでございます。
  272. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 今日のところでは言うことはできないということは、若干異議があると、これはあなたの見解ですわね。
  273. 津吉伊定

    ○説明員(津吉伊定君) そうです。
  274. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 しかしそれは大蔵省は干渉しないのだから、これは国会でやればいいと思いますが、ただ私が言っているのは、予算にそう大きい影響も実はない、人事管理上いいということになれば、地方公務員の場合、あるいはそういうところでは扱っているところもあるんですよ。実際のところは、行(二)を使わずに、行(一)で全部やっていくということで格づけして、運営できるのだから、だから、国家公務員という一つの職階制に対する考え方という、基本的な考え方というものは、原則は、いま言われたけれども、それはもうぼくは百も承知なんです。そういう原則はあるけれども、国会という場においては、そういう職務の複雑、勤務時間、それから責任の度合い等々を考えるということは、そういう格づけによってやられるということ。言いかえれば、行政職(一)の一等級は局長ですね、いまは。それから二等級は課長補佐と、こう変わっておるけれども、何も用務員が一等級に行くというわけじゃない。ただ、まあ六等級や五等級――それは古ければ職員にそういう責任の度合いが加わりますから、あるいは四等級にいく場合もあるかもしらぬけれども、そういう運用のほうが私はやりやすいと言っている。また人事管理上やりやすいと、こう言うのですね。だから、全部を一本にしてしまえというような考え方で言っているのじゃない。ただ、運用上でやれるから、給料表自体は一つでいいじゃないか、こういうことの思想なんですね。だから、職階制に対する基本的な考え方については、あなたの言われたとおり、ぼくはそこまでいまの段階で、基本的な考えは別ですけれども、いまの段階で否定しようと思っていない。そういう運用であったほうが、国会の職員については、不便なく、みんなが同じような形でいけるんだというような形で、私は円満にいけるじゃないか、こう言っておるんですがね。それについてどうですか。
  275. 津吉伊定

    ○説明員(津吉伊定君) 先生の御意見はよくわかりますし、そういう見解もあろうかと思いまして拝聴さしていただきますけれども、直ちにそれだけが唯一の方法であるかという点につきましては、これは格づけの運用ということではありますけれども、職務の内容、責任について、立法機関あるいは司法機関の特殊性があろうかと思いますが、そういう特殊性をぜひ――もちろん一般職は当然検討の対象にいたしまして、その特殊性いかんという問題を慎重に検討した上で、われわれのほうの見解は申し上げさしていただきたいと思います。
  276. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 うまいこと逃げたね。こうだとわぬで、検討さしてもらうということですが、言しかし、言っておきますがね。現実に大蔵省、予算編成については、行(一)移行についてはいろいろ問題を提起されていることがわかっておりますが、聞いておるんですが、われわれの趣旨を十分考えて、今後三年間で両総長がやるというやつがなかなかできていないので、これを私責めておるのです。総長がやれない裏に、大蔵省がいわゆる綱をたぐっておるということがあると思うので、言うただけであって、給与課長もなかなか古強者だから、ここではなかなか言わぬと思うが、今後そういうことを十分配慮して、逆に今度は協力を大蔵省はしてもらいたい、参議院に対して。定数の問題では参議院は協力したと言うんだな。十二名要求して一つもくれなかった。これはもってのほかだけれども、せめてはこの問題については大蔵省は参議院の実情を考えて協力すべきだと思うが、その点であなたが、言うたって、それは協力しますと言うかどうか知らないが、その点どうですか。
  277. 津吉伊定

    ○説明員(津吉伊定君) いろいろと、立法機関という立場におかれまして、われわれの予算的な処理につきまして御協力をいただいておることも、当然でございます。まあ、われわれのほうも、正当、合理的な御要求に対しましては、御協力申し上げるというのは潜越でございますけれども、十分相談をいたして処理を申し上げたいと思います。
  278. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 この問題、最後に両総長に尋ねますがね。裏の問題は私はよく聞いておるからここで言いませんが、これはやはり何言ったって、やっぱり衆参両院、あるいはまた国会図書館の責任者の私は責任だと思うのです、何だかごたごた言っているけれども。現に、解決しますということを言明しておるんだから、それを言明したってできないところがあったら、大蔵省ががんばっていかないならいかないとここで言ったっていいと思いますがね。その点は責任を持ってやってもらいたいと思うのですが、この点はどうですか。ただ今後努力しますということだけでは、それはぼくに対してだましたことになるのですがね。できなければ、どういう点でできないんだ、今後どうするかということについて――もうぼくもこれで四回目ですからね、たいていは頭にきておるのです。まあ、きょうはおとなしく話しておるんだが、その点どうですか。大蔵省おるんですからね、堂々と言いなさいよ。
  279. 知野虎雄

    ○衆議院事務総長(知野虎雄君) 山本先生からいま御指摘のありました趣旨に沿いまして、さらにこれからねばり強く当たっていきたいと思います。
  280. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 参議院も同様でございます。
  281. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) 両総長の所見と同じでございます。
  282. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 それじゃ次に、このあと始末ですが、行(一)にかわった場合には――いまのところ暫定的にかえておるのだからといって、昇格基準のとおりに昇格させていないのですね。これは、私は、せっかく行(一)に行ったんだから、行(一)に行ったときからそういうことで昇格基準に合わせてやるべきだと思うのですが、この点どうなんですか。
  283. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) われわれは、行(二)から行(一)に行くその移行に非常に精力を使い果たしてしまって、行ったあとについての処置については、まだ規定等もつくっておらないので、はなはだ御不満かと思いますが、行(二)から行(一)へ移った諸君におきましても、最低線は、行(二)にとどまっておれば受くるであろう利益は、これはしなければいかぬ。当然それは認めて、行(一)に入っておる最低線、これは確保していきたい、こういうふうに考えておるのでございますけれども、頭打ち、特号等の不利にならないように注意はいたしておりますが、何ぶんその技術の諸君の昇格基準表というものはまだ確定しておらないわけでありますが、早晩各方面の意見を参酌いたしましてつくっていきたい、こう思うのでございますが、なお、昨年七月以来、五等級に二人、六等級に一人、行(一)へ行ってから昇格した例もあるようなわけでございまして、なお、この五等級からその上という点につきましては、非常な困難を来たすのじゃないかと思って、人事課でも配慮しておりますが、いい昇格基準表を作成するように努力をいたしたいと思います。
  284. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 昇格基準を新たにつくるというけれども、行(一)に移行すれば行(一)の昇格基準というものがあるんでしょう。だから、それに合わせてもうすでにこうしたものでやってもらいたいということを言っているのです。新たにそういう基準をつくっもらいたいという、そういうことではないのですが、それはどうなんですか。
  285. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) その点につきましては、行(一)における昇格基準を参照しながら新しい必要な基準をつくっていきたい、こういうふうに思っております。
  286. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 行(一)の人が国会にたくさんおるのですから、行(一)の人の昇格基準というのは現在あるのでしょう。その行(一)にかわったんだから、当然かわったときから行(一)の昇格基準、昇給基準に合わせてやるのが当然だが、それがやられておらないのはどうか。そうすると、参議院当局は、新たにそういう行(一)に移行した人については昇格基準、昇給基準は別につくろうという、こういう意味ですか、それはどうなんです。
  287. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) いま人事課長から聞きましたが、まだその点につきましては人事課で確定案は持っておらぬ、まあ行(一)の昇格基準を参考にしてりっぱなものをつくっていきたい、こう申しております。
  288. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 どうもあまり研究していないんじゃないですか。行(一)の人はたくさんおるんですよ、国会職員に。その人にはもうすでに、初任給は幾ら、それから昇格する場合には五等級から四等級にどう行くという基準があるでしょう、現在。これがやれない――行(二)から行(一)に移った人については、それに合わせて、そのベルトに乗せて運んでいけば、それでいいんだけれども、その人だけを別にしておいて、行(二)から行(一)に移った人についてはそのベルトに乗せないと、こう言うのですか。それはまたちょっと問題だ、私はそう言っているんです。
  289. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 乗せないというのじゃなくて、いかにして乗せてりっぱな昇格表をつくっていくことができるかどうかという予算的な処置も配慮しながら考えておると、こういうことでございます。
  290. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 それはあなたそう言うけれども、あなたはうそを言っていると思わぬか、非常に困ったと思っております。これはやっぱり予算関係で大蔵省が若干横やりを入れているかわからぬけれども、それは当然そうやるべきなんですよ。やるべきだけれども、ちょっと待ったをかけているんです。別のをつくるのじゃなしにベルトにいつ乗せようかということを考えているんでしょう。そのとおりですか、どうなんですか。人事課長でいい、答弁しなさい。
  291. 植木正張

    ○参事(植木正張君) ただいまの実際の行(二)から行(一)の移行のしかたは、たとえば行(二)の一等級におれば対応として行(一)の五等級に、同等号給もしくは近い号給に移すという原則でいたしております。したがいまして、かりに運転手で行(二)の一等級におる者の経験年数を見ますというと、非常に長い経験年数でございます。これを行(一)に移しまして、行(一)の五等級に参ります。この行(一)の経験年数を見ますと、非常に短かい経験年数の基準がございます。したがいまして、ここいら辺でかりにその経験年数の者を行(一)並みに見るということにいたしますと、すでに三等級以上の経験を持っているというようなことが実態でございます。したがいまして、移してそのままの経験その他を行(一)に当てはめますと、行(一)の給料表上の運用が非常にむずかしくなるのでございます。この辺をどう調和さしてどういう基準をつくるか、あるいは現在の行(一)の基準表の中にこの行(二)に移った方をどういうふうに当てはめていくかというような一つの問題があるわけでございます。まだ具体的な内容についての検討は、目下行に(一)移行中であるということで現実に作業をいたしておらないというのが実情でございます。
  292. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 それじゃ聞くけれども、全部が行(一)のほうに移行を全部完了せぬとそういうものをやらないと、こういうことですか、あなたのいまのを言いかえると。
  293. 植木正張

    ○参事(植木正張君) 現段階におきましては、衆議院、図書館ともいろいろ協議をいたしておりまして、まだその作業を具体的にする段階には至っておりません。ただ、これから先どうするかということにつきましても十分に協議をするに至っておらないのが実態でございます。
  294. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 それはあなたはそう言うけれども、行(一)に移行した人はもうすでにあるし、前から年数もたっているんでしょう。それをいま行(一)にやってもほったらかしておくというのでは、これは行(一)にやってもだめですよ。
  295. 植木正張

    ○参事(植木正張君) ちょっと申し上げることが足りませんでしたのですが、ただいま移っておる者につきまして、しからばそのまま放置しておるかと申しますと、実はそうでありませんで、かりに移った者が行(二)に残っておったならばもう一等級上がったであろうというものがあるわけでございます。現実にそういう問題につきましては大蔵省当局ともお話をいたしまして、不利にならないように最低行(二)に残っておるよりは不利にならないようにという措置は現在いたしております。
  296. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 じゃあ行(一)に移ったら、あとは考えないとすると、現実に行(二)におっても同じことであると思います。しかし、自動車関係も、やはり自動車の関係の人が行(二)の一等級から行(一)の五等級にかわっていく。これを行(一)の三等級にやるということは実際問題として考えていないでしょう。だから、それだけ号俸の足を伸ばして給与を上げていくかという問題、頭打ちが問題なんだから……。そういう作業はすぐにできますよ。僕のところへ持っていらっしゃい。二日でつくってあげますよ。誠意ある態度を持ってやれば職員も納得するけれども、せっかく行(一)にかえてもらっても、全部がなるまで待てということを言うたかどうか知りませんけれども、そういうことじゃいかぬということを言っているのですから、その点十分考えてくださいね。
  297. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 御趣旨に沿って、なるべく人事課を督励いたします。
  298. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 それじゃ一つつけ加えておきますが、行(二)から行(一)にかわった人とかわらない人とでは一年で千八百円くらい違ってきますね、給与格差は。それは等級によりますけれども、それほど実は変わってくるんですよ。だから、その点の不満がありますから、ぜひ行(一)に移行するということについては、先ほど両院の総長が言われましたが、努力してもらいたいと思います。  それから国会図書館長にちょっと頼みますがね、先ほど岡田さんが質問したと思いますが、今度の定数増員の場合に、行(一)で、資格があるのだけれども定数とれないから、これは大蔵省文句言うたかどうか知りませんけれども、行(二)で採用した者が二名いるというのですが、そんなことあるのですか。
  299. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) 今度の第二期工事に関連いたしまして定数が二十三名増員をいたしております。そのうち五名が監視係の職員でございます。私どもといたしましては、国立国会図書館の職員全体について全面的に行(一)に移行させたいというたてまえでいっておりまするから、新たな定員増の者も全部行(一)ということで要求をいたしたわけでありますが、折衝の経過を通じまして、現在全面的な移行ということができませんで、現在おる者につきましても、つまり約二〇%の者が行(一)に移行して残余の者が行(二)に残っておる、そういう状態になりました際に、新たに監視として要求するものだけが行(一)になりますることは、従来の職員との関係からいっても穏当でございませんし、当初の要求は全面的に行(一)でありましたが、その時点において行(二)ということになったわけでございます。
  300. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 それは行(一)の資格のある人が行(二)として――定数増員要求の場合に行(一)ではどうも取りにくいから行(二)にされたと、こう聞いておるのですが、そうじゃないのですか。
  301. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) そういうことではございません。二十三名のうち十八名は司書、調査員その他のものでございまするが、五名は監視として要求してあることでありまして、その五名も全面的に行(一)に移行するたてまえでありますから、それも行(一)として要求をしたわけであります。折衝の最終段階において現在職員についても全面的に移行することが困難だと、その時点において新たに勤務態様が監視というかっこうで、そういう人たちにも行(二)に残る者が相当出てくるという状況においてはそれは行(二)として要求せざるを得ない、そういうかっこうできまったわけでございます。
  302. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 まあそういう説明ですが、同じ五名のうち二人だけ行(二)だということで問題をあとに残すのじゃないですか。監視の場合五名は取ったけれども、二名が行(二)であとは行(一)ということですか。そうじゃないのですか。
  303. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) そういうことではございません。五名行(二)でございます。
  304. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 五名行(二)ですか。その点は、まあ行(一)で要求したが行(二)になったということですが、行(一)に移行するときに、図書館では行(二)がふえてきた、またあなたらの努力する数がふえてきたわけですね。大蔵省、何か文句言うから、大蔵省の主計官来ておるけれども、おそらく大蔵省だめだと言われるに違いないけれども、その点についても努力してください。
  305. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) 第二期工事に伴って増員される人は十月から採用されるわけでありまするが、そういう新規採用される人も従来の行(二)の人もすべてを対象にいたしまして、行(二)の行(一)移行ということに明年度以降努力することは先ほど来申し上げておるとおりであります。
  306. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 時間がだいぶ迫ってきましたので、急いでちょっとあと残りを言いますが、次に級別定数の問題ですがね。これは一般公務員もそうだと思いますが、先ほどからも何回も言いますが、国会のような限定されたところでは、相当この四等級、五等級あるいは三等級というところに吹きだまりができておるのですね。これがために、級別定数のために給与が頭打ちだということで、そういう点でこの級別定数については、これは各職種ともですよ、事務局職員、調査員、行(二)、行(一)あるいは速記、議警、おのおのそういうところに吹きだまりがあるのですが、これについて考える必要があるのじゃないですか、衆議院の総長。
  307. 知野虎雄

    ○衆議院事務総長(知野虎雄君) 衆議院職員の級別定数でございますが、ただいま先生からお話がございましたように、やはりこの国会の職員の級別定数は、どうしましても、上が少なくて下が多いというふうな構成ばかりではいけないのでございまして、実際の仕事で接触いたしますのが議員さんでございます。そういうことで言いますと、上のほうがある程度ふえるということは当然でございます。そういう点で、今日までも級別定数につきましては、少数の増員とは関係なく、かなり級別定数といいますか、そういうものは上げてきておりまして、今後もその点につきましては同様の趣旨でできるだけ努力してまいりたいと思います。
  308. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 今年度の改定の定数につきましては、昨年と比較しまして若干少ないような部分もございますが、これらは給与の多少の改定を見たという理由によって認められなかったわけでございますので、それらを勘案いたしまして、将来に向かって、ただいま衆議院の事務総長が述べたような趣旨に沿って級別の定数をもらっていこうと、こう考えております。
  309. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 これは国家公務員そうですがね。各地方庁あたりで職場限定されるけれども、いわゆる横の異動のできないところでは非常にこの吹きだまりがあるのですよ。五等級は係長ですか、四等級は課長補佐、六等級は一般職、そこに全部たまっていると思うのですよ、これは。そういう現象が相当強いですよ、ひどいところでは、当然上に上がるような人が六倍にもなって困っておるのですね。そういうものはやっぱり国会という特殊な立法府は、特権的な意味じゃなくて狭められた職場については、ある程度考えられなければならない。特に速記職というのは、国会特有の仕事ですから、それが監督、副監督ということで暫定的に何か昇格さしておるようでありますけれども、そういうものをやはり考えてやらぬと、希望を失ってしまうのですよ。職階給からいくと、一般公務員は一等級は局長ですから、そこまで行ける、行けぬは別として望みはありますけれども、国会のほうは頭打ちをしておって、そういうことで私は希望がなくなる。で、各職種とも級別定数については相当この四十三年度は予算終わったかどうか知らないけれども、四十四年度の予算編成については十分これは考えて処置をしてもらいたいと思いますが、その点どうですか。これは参議院だけでけっこうです。
  310. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) ただいま速記を例にとられましてのお話でございますが、これは速記ももちろん、ほかの職場もみな上のほうにつかえておる、こういうお話でございますが、私どもといたしましては、まあ給与の体系からいいまして、たとえば速記等につましては、速記士補、速記士、主任速記士の段階におきましては基準どおり行くものと考えておりますが、これから、上に上がりますと、基準どおりに参らぬわけでございます最低基準が十一年のところを、実態は十三年かかったりもっとかかるような場合もございますが、これらの点につきましては、ただいまおっしゃたような趣旨にのっとりまして行(一)に移行さすような手段をとらしていただいて、なるべく希望を失わせないように努力したいと思います。
  311. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 そこでこれはぼくもまだ資料をもらっていないのですが、ちょっと聞いただけですから……。各給料表の各等級にわたって資格基準を満たしている者の数を、いま言った当然に上がるべき資格のある人で級別定数で上がれないという人が相当ありますからね、そういう調査の結果をちょっと知らしてください、資料で。  それからもう一つ、続けて時間がないから言いますが、級別定数が不足するということは、これは一般の行政庁にもあることでしょうが、特に国会がひどくなっていることは事実です。したがって、まあこれは級別定数をふやすといってもいろいろ問題ありますから、暫定定数ということでいままでやっておられますが、それを大幅に考えてもらいたいと思いますが、その点どうですか。
  312. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 人事課長に。
  313. 植木正張

    ○参事(植木正張君) ただいまの先生の御質問の数字でございますが、さきに四十三年度の級別定数を基礎といたしまして単純計算をいたしまして、その資格基準を持っている者というのを率で出してみたわけでございますが、課長補佐――四等級につきましてはほぼ同数の者がいる、こういう形になっております。係長については約六割、調査員の三等級が六割、四等級が四割、それから速記の監督につきましては一・七倍、これはまあ監督に行く昇格に要する経験年数が非常に短かくなっているという形から出ているわけであります。それからさらに副監督につきましては大体六割、そういう実態でございます。ただ、昨年の昇格をいたしました実績から見ますと、この数字も相当大幅に減ってまいると思います。
  314. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 これは行(一)の四等級、速記の二等級、議警の二等級、これらの昇格は、こういう実態から見れば、いわゆる等級が上がれば階級が上がったという観念じゃなくして、問題は給与ですよ。速記職の人がそんなに行政職の局長になりたいとか、そういうことの希望はないと思う。頭打ちになるというのは給与が頭打ちするからで、ある程度そういう等級にとらわれずに通し号俸的な運用を考えていくということも一つのやり方だと思う。これは大蔵省はどう言うか別として、それは大蔵省、干渉しないと言っているんだから、予算上どうなるかということで一応一ぺん考えてみて大蔵省が……。大きくふくれるなら別として、若干ふくれることはふくれますけれども、そういう点でひとつ考えたらどうかと思うのですが、総長、どうですか、それは
  315. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) お説のとおりでございますが、たとえば速記についても速記職給料表でつかえている部分につきましては、ただいま定数が九名ですか、行(一)に行っております。それらの点もふやしていただいて逐次下からの上げを円滑にしよう、こういうふうに人事課で配慮しておりますので、全く御趣旨のとおり努力いたしたいと思います。
  316. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 図書館長、図書館のほうにはそういう傾向もあるように聞いていますが、それはそういう方面で是正をし、考えていくという考えですか、図書館の職員について。
  317. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) 級別定数の問題につきましては、本来的には組織体としての国立国会図書館がその業務を効率的に適正に行なっていくその上において、たとえば局部長がどう、課長がどう、課長補佐がどうというふうにポストが定まってまいり、それに応じて現実の職階制に基づく給与としての何等級の級別定数がどのくらいになっていると、こういうことになる筋合いのものだと存じますし、全体のそういう形からくる規制がどうしてもあろうかと思います。ただ、現実の問題といたしましては、職員が昇給をするという場合において、昇格をしなければどうにもならぬというような面がいろいろございまするから、理論的な面は理論的な面といたしましても、級別定数の増加には、職員の士気を高める意味合いにおいても努力をいたしてまいらなければならない、かように存じておるわけであります。
  318. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 それじゃ、各総長なり館長のことばをかりて言えば、努力するということは、年々それを実現していくということにとっていいですね。ただ努力するだけで、数の上に一つもあらわれてこなければ、これは努力したことになりませんからね。だから、努力するということは、年々やはりそういうものが実現していくというように受け取っていいですね。イエスだったら、ずっとイエスと言うてもらいたい、えらい失礼ですけれども。
  319. 知野虎雄

    ○衆議院事務総長(知野虎雄君) そのとおりに考えております。
  320. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) そのとおりであります。
  321. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) おっしゃるとおりでありますし、現実にもそういうふうになっております。
  322. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 それじゃ、級別定数についてはそういうことで。  それから、もうこれは三回やっておるのですが、アンバラ是正ですね。これは相当むずかしい問題だということは私も是認していますから。しかし、実に職員のアンバラが相当あることになっておるのです。これは一般公務員にもあります。中だるみなんか相当あります。特に昭和二十四年を境とするアンバラが相当あります。したがって、これは昇格基準あるいは昇級基準に合わしてざっと理論的にやるということについては、それは問題もあるでしょう。なかなかそう一がいにもいかない。そうすれば、ぱっと理論的にいくのですよ、やろうと思えば、やる方法があれば。しかし、現実から見れば、入った年数その他でいろいろありますからね。そういう点で、また前歴加算の問題もありますから、これはあとで言いますけれども、そういうアンバラについては参議院は――衆議院のほうは私はまだそういうことをただしておりませんが――参議院のほうでは調査をして早急にやるということは、この前の国会の答弁だったのですね。その調査ももうできたのですか。
  323. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) この不均衡な給与体系の是正につきましては、前回二回にわたってそのような点を承って、われわれといたしましては、その線に沿って努力をいたしてきたわけでございまして、人事課におきましては、これが唯一の作業であったわけでございまして、人事課長はじめ専心それに努力してまいったわけであります。昨年来、一応の調査は出ましたのでございまするが、問題はその調査以後にあるわけでございまして、第一回の調査といたしましては、現行の初任給、それから昇格昇給の基準、これに当てはめまして、一人一人計算をいたしまして、出してくるわけでございまして、その現行昇格基準表によって調べましたのが、行(一)におきましては、三等級以下全員五百八十九人、行(二)におきましては全部百八十九人、それから速記が監督以下全部、議院警察職におきましては衛視長以下全員百六十五名という大がかりな調査をいたしまして、その結論は出ましたのですけれども、これに基づきまして、これをいかにその結果に基づきまして、基準どおりの者、あるいは基準より高い者、基準より低い者、そういったふるい分けをいたしまして、基準より低い者についてはどういうふうにこれを解決していくかという方式の一つとして、今度は初任給を現行のものにいたしまして、一人のその職員が実際に歩んだ歩み方を現実にとってまいりまして、それによって現在おればどういう俸給を受けるかという、まあ俗なことばで実態ころがしと言っておりますが、そういう方式によって一人一人を調査していこう。いままだそこは全部出ないのでございますが、それで、その二つのものと現在の給料表とを勘案いたしまして、その赤字になっている原因がどこにあるのか、そうしてその赤字になっている原因が、いろいろ山本先生お述べになったような、二十四年以降の制度だとか、あるいは初任給の不公平だとか、あるいはまた中間俸給を間引きした、しわ寄せられたほうの側の者だとか、そういったいろいろな昇給の不利になったファクターを見まして、これが救済対象になってくるわけでありますけれども、そこらを勘案いたしまして、私どもといたしましては、御期待に沿うようなものでないにしても、御期待のどれくらいに当てはまるか私はわかりませんのでございますが、それらのものを調査いたして善処いたしたいと、こう思っております。  なお、ちょっと長くなりそうで恐縮でございますが、こういう調査をいたすときには、私たちこのいきさつから考えまして、組合の諸君の意見も十分に聞いて納得のいくところで出しませんと、われわれだけがこれでいいのだといって押しつける筋合いのもではございませんので、そこらはとくと組合の諸君の意見も聞いております。完全に組合の諸君と意見が合うとは私は思っておりませんが、組合の諸君の威勢のいい意見は、第一回の基準表で全部救済しろ、こういう御議論でございました。私は、そんな制度は一体どこでやったのか、参考のために示してみろと言って論争をいたしておったわけでございますが、それらの点も勘案いたしまして何ぶんの努力をいたしたい、こう考えております。
  324. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 アンバラの問題は、それは非常に職場に暗い空気をこさえますからね。一々尋ねておれば時間が何時間あっても足りませんから、中だるみ、あるいは昭和二十四年からの問題、それから臨時期間等の前歴をどう見ているかということについて、相当あなた方調査していると思うのです。その調査だけでは何も用をなさないのですから、調査の結果、これは私はどうこうせいということは国会では言いません。それはいま言われたように、組合があるようでありますから、組合のほうと十分交渉されて、そうして早急にやってもらいたい。調査をして、なかなか意見が合わないからというので延ばすのではなくて、早急にアンバラを是正しなければ職場に非常に暗い陰を残しておりますから、それを特にお願いしておきたい。  それからここで特に、アンバラの一つのケースですが、男女差別が、これは国会職員だけではなく、一般行政庁にもあるのですが、六等級や五等級というのになかなかやらない。五等級というのは係長だから、女は係長にできないというので職階給の頭にはやらないらしいのですが、それではいかん、そういうポストは国会にないのですから。少ない。厚生省あたりは婦人少年局あたりがあって、女の人でも局長に行くコースがあるのですが、国会職員にはないでしょう。私はまだ事務総長も女の事務総長というのは日本の国会では聞いておりませんけれども、やがて出てくるかもしれません。総長まで行かんでもよろしい。いま言っているのは、せめて六等級から五等級ぐらいには昇格基準に合わせて上げてもらいたい。したがって、その点についてはこれは強い不満があるわけですね。労働力が不足すれば女子職員の労働力に依存するところが大きくなると思う。だから、女子だからというような見方でなくて、やはりそういう方向に昇格させるということは必要だと思うが、この点について総長、どう考えますか。
  325. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 前段の進捗につきましては、われわれは意見で合わないというようなことを理由に漫然延ばすというようなことはございません。しかし、賢明な組合員でありますから、大乗的な見地に立って、私どもの案に同調してもらえるものだと私は期待しておりますが、そういう線に沿って山本先生のおっしゃるように極力早くやりたいと思います。しかし、まあ出た結果を見なければわからないのでございますが、これが是正の財源的措置でございますが、これらにつきましては非常にむずかしい問題があるのでございます。われわれといたしましては、そういう点につきましても大蔵省の御了承を得ればそれを得ていきたい。またそれらの別の問題につきましては、どうしても特別昇給の制度を使わなければならぬわけでございまして、特別昇給の制度と申しますれば、本院におきましては各部課では部課長の責任においていま配分いたしてやっておるわけでございます。これらのことにつきましては、部課長会議を何回も開いて、それらの配分と見合わしてこのアンバラの是正に使っていきたい、こういうようなことを考えております。まあ今後とも何ぶんの御指導をいただきたいと思います。  それから女子職員につきましては、ただいまお述べになったとおりでございまして、毎回御意見を承っておりまして、いままでの段階におきましても、その後相当五等級係長クラスにも抜てきいたして、逐次それらの諸君の職場に期待を持たした措置を、かぼそいながらもまあとってきておるわけでございます。これが女子の採用等ともからみ合わせまして遺憾のないように期していきたいと思います。
  326. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 職場の現状はそうなっておらないのです。具体的にどこの職場でどうこうということは――二十年たってもまだ六等級にとどめられて五等級になれないのだということで、これはもう非常に不満があるようです。これは単に国会だけではなくして、一般行政庁においてもそういう不満があります。地方公務員においてもありますが、やはり女子は係長級になれないんだという観念でおってもらったら困ると思う。しかし、実際国会あたりは係長のいすも少ないし、課長のいすも少ないんだから、そういう人については暫定定数と申しますか、そういうことで、ただいま六等級で十五号になればやはり五等級に上げてやるという、係長でなくてもそういう措置を考えてやる必要があると思うんですが、その点の考え方どうですか。これはやはり衆議院にも関係があるから、衆議院総長にも一ぺん御意見を聞いておきたいと思います。
  327. 知野虎雄

    ○衆議院事務総長(知野虎雄君) いまの女子職員の問題でございますが、私どもは原則として、女子職員と男子職員を区別してかかるという考えではございません。まあ先生よく御承知のような職場で、ございますのでどの職場につきましても、女子職員の登用が容易であるという状況でもございませんけれども、衆議院におきましては、たとえば看護婦さんでございますとか、あるいは電話の交換手の方でございますとか、そういうふうな人は五等級の専門職定数というのを使っておりましたし、あるいは一般事務系統につきましては、係長にも課長補佐にも登用したりしておりまして、相当数の方が女子職員で五等級以上になっている状況でございます。今後もそういう点につきまして登用のできる限りは区別をしないという原則のもとで進めてまいりたいと思っております。
  328. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 参議院も同様に措置していきます。
  329. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 参議院は、なかなかそうあなた言うけれども、やってないらしいですよ。私は衆議院は知らないけれども、衆議院のほうは総長を信用しておきますけれども。
  330. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) それらの点につきましては、毎回の御意見を拝聴いたしておりまして、はなはだもの足りないとおっしゃるかもしれませんが、その後努力したあとを人事課長から説明いたさせます。
  331. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 簡単でいい。やってないというのじゃない。やり方が少ないというのです。
  332. 植木正張

    ○参事(植木正張君) 確かに他に比べますと非常に少ないのでございますけれども、昨年来昇格の時期に相当上げまして、現在十七人の女子の係長がおります。
  333. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 十七人の係長、それは五等級に上げたという数ですか、現実に係長になっているということですか。
  334. 植木正張

    ○参事(植木正張君) 前からのものを全部合計いたしまして、現在の係長は十七人いるということでございます。
  335. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 係長以外の五等級はないということですか。それがぼくら言っている趣旨とちょっと違うのですよ。なんぼ国会でも係長を無理につくるわけにいかぬですね。だから、そういう年数、もう六等級で十五号といえば相当古い人だと思います。そういう人は係長にならなくても、やはり女子という、男子と比較してうんと少ないんだから、昇格が。そういう人について何かの形で五等級に上げる方法があるのじゃないか、こういうことなんですが、その点についての意見を聞いているわけです。
  336. 植木正張

    ○参事(植木正張君) 現在六等級から五等級に参りますときに、いわゆる暫定の定数という制度が開かれておりませんので、なかなかそういう特殊な道がないのが実態でございます。したがいまして、われわれとしましては、女子に適当なポストを見つけて係長にしていくという方法以外はないわけです。
  337. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 それはほかの行政府でもいろいろ主査とか主幹とかちょっと名称は忘れましたが、係長以外でそういう名目をつけて、男子でももう、先ほど言ったように、ないのですよ、ふくれ上がってしまって。女子の場合にはなおさらです。女子の係長は十七人おられるらしいが、女子は男子から見たら、なかなかそういう係長のポストはないのです。だから、そういうものについては名目をつけてでもやはり五等級に上げてやるべきだと言うのです。それを私は言っているのです。係長にせいと言ったって、なかなか係長はないのです。男子のほうが優先してやっております。同じ学歴で同じ年数であったら男子を採っておりますから、そういうことはやるべきでないが、何とかそういう方法で考えてもらいたいというのです。考え方によっては考えられますよ。そうたくさんないのですから、女子の場合には古い人はそうないのです。全国の国家公務員、地方公務員合わせて十三年ぐらいが大体いまの女子の勤続年数の標準です。だから、二十年にもなるというのはほんの特殊な人ですよ、一般職の場合。看護婦とかそういう場合は別です。そういう人にそういう方法を考えてやらないと、女子の人から言うと、意欲がなくなると言うのです。――なくなるのは悪いけれども、そういう希望を持たす必要もあると言うのです。そういう意味において考えるべきであると言うのだが、この点はどうかと言うのです。
  338. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) そういう職員につきましては大いに考えてやらなければならないと思っております。山本先生から数回にわたって御注意がございますわけでございますので、われわれといたしましても、人事課を督励して十分御意見に沿うようにいたしたいと思います。
  339. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 もう一つ。衛視の前歴を再々言ったのですが、これは国家公務員と同じように、同種は十割、異種は八割ですか、こういうことでなぜいけないのですか、国会の場合に。
  340. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 衛視の前歴につきましては、同種の職歴につきましては一般の公安職においても最近認められるような制度に相なったと聞いております。これからの採用につきましては、当然そういう制度にならいまして、われわれといたしましては、可及的に率の多い加算をしていきたい、こう思っております。先生のおっしゃるのは、いままで入っている在職者に対する是正ということでございましょうか。
  341. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 そういうことです。
  342. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) それらの点については、今回のアンバラの是正においても当然織り込まれるものであって、その同種の十割、異種八割、無職二割五分というような線ができるかどうかはわかりませんけれども、いろいろな財源とか特別昇給のワク等を計算いたしまして、そういうものも今度のアンバラの要素で考慮していきたいと人事課の方針がきまっておるわけでございます。
  343. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 衛視の場合でも、これは三年前に私は言ったのですが、いまだ実現していない。もうみなやめていきますよ、そんな人は。前に入った古い人ですよ。新しい人はみな学校出の人が来ていますからいいのですが、古い人は年々やめていきますよ。いまあなたが言う人は一人もおらぬかもしれない。だから早急に、この問題はむずかしくないんだから、国家公務員に準ずるということだけとは言わぬけれども、同種は十割、異種は八割、そういうことで一応きまっておるのだから、国会もその点は考えるべきであって、ただ問題は、そうやることによってあとから入った人が上の給与に、いわゆる上になるという場合があるんですね、ぼくら現実にやってきましたから。そういう場合には調整する必要があるでしょう。あとから入ってきて上になったという場合には問題があることは事実だ。これはどこの職場でもあります。その場合には若干の調整ということも必要があるけれども、原則は原則でそうやるべきであるということだけはここであなた確言できませんか。
  344. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) その前歴の計算につきましては、いま山本先生のおっしゃるとおり、古い諸君から順次調整していくという方針は、まあいま人事課できまっておりませんが、私の想像するところによれば、たぶんそうなるだろうと思っておりますけれども、最近に退職していく諸君を第一順位に置きまして考慮していきたい、こう考えております。
  345. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 私の言ったことを是認したことですか。あなたの言うことはちょっと持って回るけれども、私の言ったことはやうやりますということですか。
  346. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) そうやると申し上げましても、財源その他特別昇給のワクというものは一〇%で押えられておりますので、私がやると言っても、なければできないわけですが、なるべくそれらを考慮いたしまして、それらの調整がほかの調整と比較して少し順位の高いところに行くのじゃないかと私も想像しておりますが、それらを優先的にやっていきたい、こう考えております。
  347. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 ぼくは原則はそれは認めて、財源とかなんとかいっても、これは財源の問題は全部影響するんだから、それがために若干調整しなければならぬということはこれはあり得るでしょう、現実の問題としてですね。原則はそうやるんだということに考えないとやれませんよ。だから、それを私は言っておるんですね。だから、これ四十三年度に実現しますか。理想的にできると言ってはいませんよ。やれますか、四十三年度、中だるみの問題全部。
  348. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 四十三年度と申しますか、あれは七月を境にしてやるわけでございますが、そのときに全部やれるかとおっしゃられれば、私はわからない。
  349. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 全部でなくても。
  350. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) そういう線に沿って、私は、人事課長等の意見を総合いたしますと、おしかりをこうむってはなはだ恐縮でございまするが、三年くらいかかるのじゃないかというような見当になっておりますが、まあそれであまりおしかりをこうむっちゃいけませんから、大いに努力いたしたいと思います。
  351. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 いままでも三年かかって、それから三年というと六年かかる。それは三年というのは、全部完了するのが三年後、こういう意味ですね。だから、できるやつから――できるやつと言うと悪いけれども――できるだけ調整をして、完全な理想的なものにできるまでは三年かかって完了する。四十三年度には何%できるかわからないけれども、現実にあらわれてくるということを約束できますね。
  352. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 現実にあらわれるように努力する、こういうことで御了承願います。
  353. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 それでは最後にレクリエーションの問題で、これは衆参の総長と国会図書館長に。国会はレクリエーション問題がいろいろあるのですが、具体的な問題として、図書館の横にいろいろあき地があるので、テニスコート、バレーコートですか、そういうものをつくるという話もあるようですが、これは三当局合同で実現してもらいたいと思いますが、この点どうですか。
  354. 知野虎雄

    ○衆議院事務総長(知野虎雄君) ただいまお尋ねがございましたレクリエーションの場所の問題でございますが、国会周辺の整備計画の実現に伴いまして、いま国会図書館の横の土地の、ただいま御指摘のございました場所にテニスコート、バレーコート等を木立ちの中に、何といいますか、環境のいいものをつくっていきたいと思っております。これは土地の関係が、実は土地の所有関係が衆議院でございますので、おそらく実際の工事は衆議院が担当いたしまして、それから管理と申しますか、国有財産法上の所属管理というものはどうしてもどっかが土地のほうの所属の関係でやらなければなりません。そういうものは衆議院で受け持つことになると思いますけれども、実際の運用につきましては参議院、図書館共同でやっていくという点におきましては先生の御指摘のとおりにいたしたいと思っております。
  355. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) ただいま御言及のレクリエーションの施設を充実することは私どもも非常にけっこうなことだと思います。ただ、いま言われている土地は、先ほども岡田委員の御質問に対して申し上げましたように、現在第二期工事が完成して四百五十万の図書の収蔵能力を持った書庫が一ぱいになる時期、おそらく十三、四年先には国立国会図書館のアネックス――付属建物として六百万の書庫を持つ建物の予定地でもあるわけであります。それで、これが国立国会図書館のアネックスとして整備さるべきことは両院の議院運営委員会においてもつとに認められまして、会議録上も明らかになっているわけでありまして、私どもといたしましては、その土地はそういう用途に使わるべきものと第一段階に信じておるわけであります。ただ、それはいま申し上げましたように、十数年先のことでございますから、そのときそういうことに使うことははっきりしておる問題といたしまして、それまで暫定的にしかるべき用途に使うという考え方は十分同調できることであると存じます。
  356. 山本伊三郎

    ○山本伊三郎君 長らく衆、参、図書館当局並びに大蔵省に私はいろいろ質問いたしましたが、私は無理を言っているとは思っておらないのです。ただ、いろいろの現実の財政その他の関係で渋帯していることですが、やはりこれは誠意を持ってやってもらわなければ、特に大蔵当局に言っておきますが、ぼくは、財政硬直化による定員削減の措置については立法府としては考えておらないという閣議決定でもございますが、やはりいま私の質問の中から、そういうものを考えておらぬどころか、うんと考えて入れられておりますし、定員の増加についても、それは聞いたら、もう七十何名要求しても参議院の場合八名しか実現されていないということは、ほかの省庁から比較してもひどいですよ、だから、こういう点はもっとまじめに謙虚に論議していかないといけないと思います。私は、立法府だから何でも言えるからといって、責任を持って言ったことは毎年記録に残っておりますが、私はうそは言っていないと思います。したがって、考えることは考える、やることはやるということきやらぬと、議論がから回りするということになるので、きょうは幸い誠意ある答弁をいただきましたから、この答弁どおりにひとつ実現するように皆さん方の今後の誠意ある努力をお願いいたしまして、これで私の質問を終わります。
  357. 内藤誉三郎

    ○主査(内藤誉三郎君) ちょっと速記をとめて。    〔速記中止〕
  358. 内藤誉三郎

    ○主査(内藤誉三郎君) それじゃ、速記を起こして。
  359. 原田立

    ○原田立君 私もすわって質問しますから、あなた方もすわって答えてもらってけっこうです。  一番最初に、参議院のほうで警防課というのが新設を見たということでありますが、その性質なり性格なりをまず最初にお願いしたいと思います。
  360. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 昨年七月一日付をもちまして警防課の新設を見たわけでございます。この警防課の所管事務は「議院警察に関する事項」、「衛視の教養訓練に関する事項」、「院内各室の鍵の管理に関する事項」、「消防に関する事項」、「議員会館の警備に関する事項」、以上のごとくでございますが、特に私たちといたしましては、衛視の教養、訓練も非常に重要なことでございますし、また第四項の消防に関する件、これも非常にゆるがせにすることのできない問題でございますので、特に課長を設けて、専任当たらしたい、こういう意欲があったわけでございます。特に消防と申しますれば、この議事堂は米軍の空襲を受けても微動だもしなかったりっぱな建物でございますが、今度新しくできた議員会館につきまして、まだいろいろな点について消防の見地から考慮いたさなければならぬ個所もずいぶん多いようでございますので、第五項といたしまして、議員会館の警備の事項もこの課に所属せしめ、それらの点につきましては、会館の警備はもちろんでございますが、会館の消防につきましても所掌せしめたいと、こういうようないろいろな意図をもちまして新設をいたしました。ただ理想的にはもう少し人員も他部課から入れて構成しようとしましたが、さしずめいまの人員でございますが、私といたしましては、十六名ぐらいが相当と思いましたがいろいろな、事情で十一名になりましたが、逐次これを拡充していきたい、こういう考えでおります。  ただ、ここで先生にちょっと申し上げておかなければいけないと思いますのは、手足となる職員は警備の一課や二課の職員を使いまして、会館の消防にも、こちらの消防にも当たらせる。手足は警務部全部の衛視を動員する体制で、一体となって消防に当たるという体制ができる、こういうことでございますので、課を分けて、まあ大げさなことを言いますと、セクショナリズムということを言われますが、そういうことのないように、警務部一体となって事に当たらせるということでございまして、分課の規程にかかわらず、各課共同でいろいろなことをやっていく、こういうふうに考えております。
  361. 原田立

    ○原田立君 警務部は警防課というのを去年七月一日に新しくつくったという御説明でありますが、これは予算関係では、どうなっているのですか。
  362. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 予算関係につきましては、別にこれをつくるから、定員がふえたり、そういうことではなかったと記憶しております。
  363. 原田立

    ○原田立君 そうすると、定員には異動がなければ、課というものは自由につくってもいいのだと、こういうことですか。
  364. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 課のふえるということは、理想を申しますれば、課長、その下に課長補佐数名、それの課長補佐また一人に対して係長何名という末広がりのかっこうで課を認めるのが課のあり方かと存じますが、最近の日本の行政組織におきましては、そういうこともありましょうが、また一面、課長というものの増員を試みまして、課員は他の部課から全部取ってまいりまして、課長一人の定員を置きまして、それでふえていくやり方もあるわけであります。われわれといたしましては、そういう定員を認められなかったのでございますけれども、そうした消防訓練というような重点的な事項がございますので、この際どうしてもそれを独立させて当たらせる、こういうわけで課を新設したのでございます。
  365. 原田立

    ○原田立君 衆議院のほうには警防課というのはおありですか。
  366. 知野虎雄

    ○衆議院事務総長(知野虎雄君) 衆議院は、警務部を一課、二課、三課、四課、と分けておりまして、各課とも議院警察をやりますことは当然でございますけれども、そのほかに一課、二課、三課、四課というふうに、それぞれ特別の仕事が別にございます。それで従来四課に、議員会館それから消防に関する事項が所管として入っておりまして、一応参議院の警防課に相当するものは従来から警務部の第四課がやっておるというたてまえでございます。
  367. 原田立

    ○原田立君 警防課は去年の七月一日に新設したということですが、これは正式に予算の裏づけ等、あるいは職務の組織体系等からいって、ちゃんとした、大蔵省や何かのほうも、関係の職員の予算もちゃんとついたとしてそうして発足なさったと、こういうふうに理解してよろしいですか。
  368. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) それはもう大蔵省の理解のもとに分課規程はつくってございます。
  369. 原田立

    ○原田立君 警防課をつくられた趣旨は、職員の教養を深めるとか、あるいは消防をやらせるとか、議員会館の警備をやらせるとかいうことですが、それがほんとうの目的ですか。
  370. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 私先ほどから申し上げたとおりでございます。それ以外の含みはございません。
  371. 原田立

    ○原田立君 そうしますと、その警防課の十一人、普通ならば十六人ほしいところを現在は十一人であるということでございますが、これはやはり訓練を受けさせたならば他の課に配属なさるということでしょうから、配属してしまうと、あと幹部だけが残るということのように私思えるのですが、その点はいかがですか。
  372. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 新採用の職員は、この課に入れて教養、訓練を積んでいきたいと思っております。それでこの完成を見れば、これが配置を考えまして、他の警備課にも移していく、こういうことでございます。それで、訓練以外の消防の件につきましては、先ほど申し上げましたとおり、警備一課、二課、その他の職員を使って消防に当たる、こういうことでございます。
  373. 原田立

    ○原田立君 新しい職員を訓練して、それが終われば配置、配属する。そうすると、配属し終われば、次に新しい人が入るまでそれは課をなくしてしまうのだ、とっちゃうのだ、こういうようなふうな御答弁ですが、そういうふうに理解していいのですか。
  374. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) いや、そういうわけではございませんが、新職員の教養訓練、それからまた、教養訓練は単に新職員ばかりと限らないのでありますから、中堅の職員も、その体力に応じた訓練をいたさなければならないし、それから幹部になる人についても、それ相当な知的教養を加えていく。それらの教養訓練につきましては、警防課で考えながら施策をつくっていくわけでございます。
  375. 原田立

    ○原田立君 大蔵省のほうにちょっとお聞きしたいのですが、この警防課を去年の七月一日につくられたというふうな総長のほうからのお話なんですが、それをきめるまでのいきさつ等をもし御承知でしたらお話し願いたい。
  376. 高橋元

    ○説明員(高橋元君) 警防課の新設につきましては、既定の予算の級別定数、それから人員の範囲内でおやりになったというふうに承知しております。
  377. 原田立

    ○原田立君 そうすると、新しい課をつくることについても、定数内であったから課を新設することについてはよろしい、こういうような考えでおったというふうにお聞きするわけですけれども、課を一つつくれば、課長さんが一人ふえるのでしょうし、内的な組織のぐあいにおいても若干変更があるのだろうと思うのですが、まあ定員には変更がないからいいじゃないかと言っても、中身のほうで多少変更があるのじゃないか、こう思うのですけれども、その点は別段問題にならなかったわけですか。
  378. 高橋元

    ○説明員(高橋元君) ただいま御答弁申し上げましたように、課長に相当いたします行政職(一)の二等級における定数、それから所要の人員を定数の範囲内の運用でおやりになったというふうに承知しております。
  379. 原田立

    ○原田立君 それでいいというわけですか。
  380. 高橋元

    ○説明員(高橋元君) 私ども実はこう申し上げては、先ほどの参議院の総長の御答弁となにいたしますが、四十二年度の予算につきましては、私は執務を担当いたしておりませんでしたので、当時のことは、事情はあるいは違っておるかもしれませんが、そういう警防課を新設するという話で設置を認めたという経緯はございません。
  381. 原田立

    ○原田立君 ちょっとおしまいのほう、よくわからなかったのですが。
  382. 高橋元

    ○説明員(高橋元君) 警防課の新設という御要求があって、それを認めたという形ではなくて、既定の級別定数の範囲内及びその予算の中で処置になったというふうに承っております。
  383. 原田立

    ○原田立君 総長、そうなると、定数内だから課をつくった、内部の話だからかまわないじゃないかということになるのですけれども、大蔵省のほうとしては、予算は正式にそういうことで考えたことじゃないのだというようなお話ですし、一説によると、これは変な、きたないことで言っちゃ申しわけないのですが、隠し課だというようなことを聞いているわけです。そんなことではまずいのじゃないかと思うのですが、やるのだったら、正式に参議院の警務のほうの組織をきちんとはっきり確立して、そうして、その衝に当たらせるというふうになさるべきじゃないでしょうか。
  384. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) ただいまのお話、ちょっと私もあれであります、決してそんな隠し的につくった課ではございません。議長のお許しも得て堂々と分課規程も改正してつくってあるわけでございますから、これもちゃんと公報に載るわけでございます。決して隠す気でつくったわけではございません。また、この点につきましては、私は特にこの課に賛成した理由のものは、非常に消防ということを最近、各員はじめとして、この分科会でも先年、鈴木さんでしたか御議論がありまして、いろいろな御意見は拝聴いたしておるのでありまして、どんなに注意しても注意のし切れるものではないのです。特に会館の建物等につきましては、消防庁の見地からもいろいろな御批判があるわけでございます。この課を新設した最大の目的は消防の点であると自分ながら考えておる次第でございます。特にこの課に消防の経験のある課長、課長補佐等を入れまして、消防訓練を、皆さんに御迷惑のかからぬような範囲内において演習等を実施しておるわけでございます。決して他意があるわけではございません。
  385. 原田立

    ○原田立君 ちょっとくどくなると思うのですけれども、その後段のほうのは話はよくわかるのですよ。前段のところのことなんですが、いま大蔵省にお聞きしてみれば、警防課をつくるというようなことで予算を考えたわけではない、定員の中のことであるので、その大ワクの中できめたのだというようなお話があったわけです。ですから、そこら辺から、こうすっきりしないのじゃないですかということをお聞きしているわけなんです。それは、総長は公報に載せてやったのだから隠し課でないということなんですが、公報に載せたなら、はっきりと、もっと警務部の中にはこれとこれとこういう課があるのだ、人数はこういうことなんだ、予算はこうだと、こういうふうにもっとはっきりなさるべきではないでしょうかということを私、先ほどからお聞きしている点なんです。
  386. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) その点についてはそのとおりでございまして、私たちのつくった経過は、おくればせでありますが、私から説明したとおりであります。
  387. 原田立

    ○原田立君 いま私が説明したとおりですということは、これはどういうことなんですか。ちょっと大蔵省のほうの人と話が食い違っておるわけなんですよ。その食い違いの点をお聞きしているんですよ。
  388. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) はなはだ説明が手間どりまして恐縮ですが、私たちといたしましては、大蔵省からちょうだいしている定員でございますから予算の範囲内におきましてわれわれの組織は自由にできるわけでございます。それで、その点につきましては、私たちとしては、いろいろな観点から課を新設してこれを実施していくためには、これは将来、大蔵省のごやっかいにも相なることだと思うわけです。ただ、つくっただけにとどまるわけでなく、われわれの理想といたします十六名が十一名の数字にとどまっておるわけですが、あとの五名はまた次期に大蔵省にごやっかいということにならなければならぬので、管理部長がそのつど大蔵省に説明申し上げなければならぬことになっております。それらの点について、組織は参議院の自由だとは申しましても、大蔵省の御了解を得なければならぬことだと思っております。
  389. 原田立

    ○原田立君 現在の警防課は十一人というようにお聞きしましたけれども、この十一人の方々の年齢別ですね、それなんかはここで言っていただけますか。わからなければけっこうです。
  390. 植木正張

    ○参事(植木正張君) たいへん恐縮でございますが、この場にこまかい資料を持ってまいっておりませんので、後刻文書で提出いたしたいと思います。
  391. 原田立

    ○原田立君 それでは、どうもまだはっきりしない感じがするんですけれども、次の問題に移りたいと思いますが、警務部警備課の定員は衆議院より少ないが、議員数によってその定員がきまるというようになっているのか、今後もその方針に変更はないのかどうか、その点はどうですか。
  392. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 先ほども山本委員の御質疑の中にあったかと思いますが、ただいま私のところでは百九十六人でございまして、衆議院に比較いたしますれば、六十六人少ないわけでございます。ただし、衆議院は約三十人の議員会館を私たちよりもよけいに持っております。それを差し引きましても、やっぱり三十六人ぐらいの減でございます。これらの点につきましては、衆議院が議員数が多いのが、大体その差が出てくる一つの要因だろうと思いますが、私どもといたしましては、私たちの警衛する範囲内を考えてみますと、大臣室とか、あるいは各省の政府委員室全部を別館に収容しておりますので、それらの警備の実態から勘案いたしましても、私たちは、この差はもう少し縮まってもいいのではないかということで、毎国会、大蔵省にお願いをしておるわけでございます。今年は認められませんでしたが、私たちは今後ともそういう主張を続けていきたいと思っております。
  393. 原田立

    ○原田立君 今年は増員が認められなかったということですね。
  394. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) さようでございます。
  395. 原田立

    ○原田立君 それでは、この警備課の幹部の人事交流というようなことはする意思がおありなのかどうか、その点はどうですか。
  396. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) この人事交流という点につきましては、なるべくいろいろな分野を勤務していろいろな職員をつくっていきたいとは考えておりますが、職員が三大別と申しますか、一般事務、速記、それから警務と、こういうふうに分かれております。速記は御承知のとおり、こういう技術職務でございますから、これは交流というわけにまいりません。警務はまあ、それに比較いたしますれば、多少交流の対象にはなるかと思いますが、大体警務の職員の交流の場所という点につきまして、これはいま私、急にここで考えるわけでございますが、いま自動車課とか宿舎、それから官舎の監督とか、そういうような長年誠実に警備の職責をやってきた職員は、その信用度におきましては相当なものだと思うわけで、いろいろそれを求めるところもございますが、私どもといたしましても、なるべく長年警務で働いてもらった方を、宿舎だとか会館だとか、そういう方面に働いてもらうように極力努力はいたしております。それから衛視の若い諸君でいろいろ勉強して、たとえば法律等を勉強した諸君は、これは人事課で採用試験をいたしまして、局内の人事のことでございますから、相当ゆるやかな試験で他部課――委員部なり何なりにこれを回した実例を私は知っているわけであります。大体そういうような考え方でやっておりますが、特に大がかりな交流というようなことは、ちょっと警務の性質上、いままではできなかったわけであります。
  397. 原田立

    ○原田立君 まあ現在定年制があるわけじゃないのですし、また、だからいつまでもずっとつとめていようと思えば、いつまでもつとめておられるし、そういう幹部の方々はずっと長くおられると、若い人たちの勤労意欲にも影響するのじゃないかというような意味でお聞きしているわけなんです。その点で、後輩のためにも、こういう交流というのはもっとどんどんやるべきじゃないかというような考え方を実は持ったわけであります。その点はどうですか。
  398. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) おっしゃるとおりのことができますれば、非常に理想的でございまして、われわれもそういう理想に向かいましていろいろ努力をいたしますが、先ほど申し上げましたとおり、警備の仕事に長年勤務いたしておりますれば、非常にそういう経験を買われることがございます。人事課長もそれらについて外に世話をしたようなこともございますが、何ぶん退職する年齢がかさんでおるものでございますから、思うようにはけ口もないわけでありますが、部内は私たちが自分で異動させるものでございますから、なるべく付属の施設等は警務の職員で充てていこう、こう考えております、
  399. 原田立

    ○原田立君 衆議院のほうの事務総長さん、けっこうです。
  400. 内藤誉三郎

    ○主査(内藤誉三郎君) 知野さん、どうぞ。  速記をとめて。    〔速記中止〕
  401. 内藤誉三郎

    ○主査(内藤誉三郎君) 速記をつけて。
  402. 原田立

    ○原田立君 総長のいまのお話の中に、若い方で法律などを勉強した方、あるいは、ほかの勉強をなさった方等については、人事課でその人がほかのほうに行けれるように配慮をしたいというようなお話でありましたけれども、非常にたいへんけっこうなことだと思うのです。いままでそういう事例がおありですか。
  403. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 事例はございます。
  404. 原田立

    ○原田立君 どのくらいあるのですか。
  405. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 私も参議院に昔からおるわけでございますが、まだ調査室等が非常にできたてのころは、警務部からもずいぶん調査室にやりました。しかし、あちらも一段落つきまして、あとは正式に勉強して行った者は数名、五、六名だと思っております。
  406. 原田立

    ○原田立君 そういう若い人が向学心に燃えて、一生懸命勉強して他に行きたいというような場合には、ひとつ極力応援してあげたらばいいじゃないか、こう思うんですが。
  407. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 承知しました。
  408. 原田立

    ○原田立君 ところで、この昇格問題ですね、普通の衛視さんから班長さん、副長さん、課長補佐さん、課長さんと、こういうふうにだんだんその年功等によってお上がりになっていくんだろうと思いますが、何かそういう点での内規はおありですか。
  409. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) その点につきましては、むろん昇格基準があるわけでございまするが、私がずっとこう考えてみましても、警務のほうは多少他部課に比較すれば停滞ぎみじゃないかと思うのでございまするけれども、人事課長のほうから詳しい御説明を申し上げたほうがむしろいいと思います。
  410. 植木正張

    ○参事(植木正張君) いま事務総長から申し上げましたが、衛視の昇格基準につきましては、両院議長が協議して決定した基準がございます。たとえば高校卒の衛視でありますれば、二等級、いわゆる副長級にまいりますのは、大体経験十一年という規定がございます。その過去の実績を平均いたしますと、経験十六年。大体五年ぐらいのおくれが出ております。なお、衛視長の一等級でございますと、経験十七年ということでございますが、実態は二十二年以上。ここでも五年ぐらいのおくれが出ております。ただし、これを速記職とか一般職と対照いたしますと、行(一)職におきましても、衛視長相当の四等級、又は三等級というようなところになってまいりますと、三年ないし五年のおくれになっております。それから速記職の速記副監督あるいは監督というところへまいりましても、大体監督で四年ぐらいのおくれで、衛視につきましては若干のおくれがございますが、行(一)、速記と比べまして、さほどひどいおくれはないというのが実態でございます。
  411. 原田立

    ○原田立君 普通の衛視から副長になるまで大体十一年、実績では十六年ぐらいということですが、副長さんから課長補佐になる、それから、課長補佐から課長になる、その点はどうですか。それは別にないですか。なければないでけっこうですけれども。
  412. 植木正張

    ○参事(植木正張君) 基準といたしましては、衛視班長、衛視副長、衛視長という基準でございます。たとえば衛視副長で課長補佐、衛視長で課長、それから衛視班長で係長と、事務執行上のその職務はまた別にございます。ただし、ここらはそこへ行った者の中から選んでやっていくということで、特段に係長とか課長補佐というものに対する基準はございません。
  413. 原田立

    ○原田立君 その場合ですね、その当人が人間がよければというふうなことに、人物本位だろうとは思うんですけれども、それに加えて学歴を加味するとか、あるいはまた、何かそれに加えてやるというようなことがあるんですか。
  414. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) もうこの衛視長、また、ただいまお示しの課長、そういったクラスでございますが、そこら辺にまいりますれば、もう学歴などは問題になりません。それから職歴につきましては、これは参考にはなりますが、もっぱらその人物と能力、そういうことを勘案していくわけでございます。
  415. 原田立

    ○原田立君 立ち入った質問でちょっと恐縮なんですけれどもね、普通の衛視さんで課長さんになるには、何年くらいかかるのですか。
  416. 植木正張

    ○参事(植木正張君) ただいま課長になっております者が課長になりました時点におきましての経験を申し上げますと、三十三年あるいは二十四年……。
  417. 原田立

    ○原田立君 三十三年から二十四年くらいのところでなっているというわけですね。まあ、やはり働く方々にしても、まじめに働いていれば、だんだん昇格もするであろうし、昇級もするであろうし、それを楽しみにしているだろうと思いますし、それが何かほかの理由で、当然そうなるような人がなれないというようなことがあっては相ならないと思うわけであります。そういうようなことで、概括的なことをお聞きしているわけなんですが、どうかひとつ、そういうふうなことがないような明朗な人事管理等はぜひやってもらいたいと思います。  それから次に、国会図書館調査立法局、国会図書館の関係でお伺いしたいのですが、国会図書館調査立法局の職員の超勤手当、国会手当が、衆議院、参議院の常任調査室の職員よりも低いというような話を実は聞いたのですが、内容はどうなっているのか。実際低いのか、それに対する今後の処置はどういうふうに考えておられるのか、そこら辺は。
  418. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) ただいま当館の調査及び立法考査局の職員の国会特別手当等についての御質問があったわけでありまするが、省略して調査局と言わしていただきますが、調査局の職員の手当のみならず、国立国会図書館の職員全体といたしまして、両院の職員よりも国会特別手当あるいは賄雑貸というようなものにつきましては、率が低位である、また額が少ないのであります。これは御承知でもございましょうが、国会特別手当というものは「国会開会中において勤労の強度が著しい事務に従事した国会職員には、予算の範囲内で、国会特別手当を支給することができる。」ということになっており、また、賄雑費につきましても、「国会職員には、国会開会中における国会事務の状況に従い、賄雑費を支給することができる。」と、かように規定されておる関係が現実にまた沿革的に作用している点があるのでございます。いま申し上げました規定は、国会職員の給与等に関する規程のほうに載っておるのでございます。そういうふうに国会活動あるいは両院における議員活動に密接して奉仕をしているという関係において規定されているようなことでございまするから、従来、国立国会図書館の職員はその議員活動に直接密接している度合いは、両院の事務局職員等に比して希薄であるというような意味合いで少なかったのでありますし、また、お尋ねの調査局の職員についても同様であるのでございます。予算の積算におきましては、調査局の職員は、当館における議員閲覧室関係とか、あるいは、この議事堂に当館の分館がございますが、そういう人たちと同じように、当館内の他の部局に比べれば議員奉仕の度合いがやや強いということで、予算の積算上、他の職員よりは高く見積もられてはおりますけれども、先ほど申し上げましたように、全般といたしまして、両院の職員よりは予算上の額が少ないということが実情でございます。
  419. 原田立

    ○原田立君 少ないし低位であるというようなお話でありましたけれども、具体的にこの超勤手当について、毎年度当初予算を組む段階において計上されるんでしょうが、もしオーバーした場合はどうなさるんですか。
  420. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) オーバーした場合というのは、予算を越えて超過勤務の実働があって、それにどう対処するかというお話であろうと存じます。そういう場合につきましては、一応の国立国会図書館に対する予算の内訳といたしまして、各部局に対して一応のめどをもって配賦をいたしますけれども、いわば全体の不時の需要に応ずるという意味において、総務部で管理しておる若干の超勤予算等がございますので、そういうほうから支払いをするというかっこうになるわけであります。理論的な問題といたしまして、はなはだしく予算が不足する状況が予想されまするならば、それはあるいは予備金の支出であるとか、あるいは予算流用の承認を願うとか、あるいは予算の補正を願うとか、そういうことに発展する筋合いの問題であろうと思いまするが、現実問題として、若干の不足があるというような場合は、その中央の手持ちの中で操作をしておる、そういう状況でございます。
  421. 原田立

    ○原田立君 予算の制限があるというふうにいまお話がありましたけれども、そこで、いろいろ考えられることは、たとえば超勤五人くらい必要なところを、そういうワクが少ないという計画的な面で予算も使わなければならないというようなことで、ほんとうは五人ぐらい必要なところを三人ぐらいしか残さないで仕事をやらせるというようなことが、現実には起こるんじゃないだろうか。そうなると、仕事の能率上いろいろ支障を来たすのじゃないか、こんなふうに思うのですが、その点はどうですか。
  422. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) 御懸念をいただいたような事柄は、理論的な問題として考えられることでありますし、また、実際にも、まれにはあるかもしれません。実際にどういう場合が生ずるかと申しますと、私ども、議員に奉仕をしている部局の職員、たとえば、いま御指摘の調査局の職員とか、あるいは議事堂内の国会分館の職員とか、議員閲覧室を担当している職員とかは、両院のいずれかで本会議もしくは委員会が開かれている際は待機をしているということをたてまえにいたしております。したがいまして、両院のいずれかで本会議もしくは委員会が非常に深更に及ぶ、あるいは徹夜をするというようなときにはそれに応じて、いま言ったような部局の人が何がしかは残るということでございまするが、したがって、それを突き詰めれば、いまおっしゃったようなことも起こるでございましょうが、現実には、そういった国会活動の実態もよく洞察をいたしまして、どのようなレファレンスあるいは議員閲覧というようなことが現実に起こり得るであろうかというようなことも考えまして、各部局の長においてしかるべく、居残りを命ずるようなことをいたしておりますので、現実の問題からいえば、超過勤務手当の予算の関係で、ここは実際何人いなければならないというのにかかわらず何人しか置かないというようなことは、きわめて希有のことであると思います。それで現実にどうしてもこの委員会が残っておって、この委員会の性質からいって、また、この議案の審議の状況からいって、いろいろなレファレンスがこの段階で来ることが予想されますようなときには、その予算の配賦その他にかかわりませず、必要な手当ては部局の長においてするわけでございますので、現実に議員活動に非常な御迷惑をかけたというふうには承知しておりません。
  423. 原田立

    ○原田立君 私はね、迷惑をかけたとかかけないとか、そんなことを言ってるんじゃないですよ。ただ、その給与の面や何かで、諸手当について、衆参両院の常任調査室等から見れば低いという話を聞いたから、低いようなことをしないで、実際に一緒になるようにしたらどうなんですかと、こういうことなんですよ。迷惑をかけたとかかけないとか、そんなことを言ってるんじゃないです、私は。
  424. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) 国立国会図書館の超過勤務の予算につきましては、十分なものと思っておりません。勤務の実態からいいまして、なお多くの超過勤務手当が予算化されることを希望するものでございます。その点におきましては、調査局におきましても、他の部局においても、同様でございますが、国会関係に密接しておる関係において、調査局に特にその思いが切なるものもあるわけであります。私どもといたしましては、超過勤務手当の増額ということにつきましても、例年努力をいたしておるのでございまするが、現実には、この数年、現状を維持しております。ふえておらないのでございます。それは一つには、先ほど申し上げました他の種の手当、すなわち国会特別手当、賄雑費そういう面における両院との格差が現実に相当強いものでございまするから、まず、そちらのほうの是正ということに相当意を用いましたわけでございまして、それと並行して超過勤務手当の増額ということをも努力をいたしておるのでありますが、それが増額して予算化されるというところまで至っておらないのが実態でございます。
  425. 原田立

    ○原田立君 格差が大きいので、その是正方を努力していると、現在においてはまだそれが実らないというわけですね。せっかく御努力願いたいと思うのです。  それから、この調査局の機械化というような問題なんですけれども、現在どういうふうになっておるのか。
  426. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) 調査局の業務においても機械化ということについての関心を持ち、研究もしておるのでございますが、実はこの点につきましても、単に調査局ということではなくして、全館的にいろいろ努力をいたしておるのでございます。現在、世界の大きな図書館の趨勢が、業務を機械化していくということにあることははっきりいたしておりますので、そういう方向に進まなければならないということは疑う余地がございません。それで、当館といたしましても、一昨年から予算の中では業務の機械化のための実験、調査、そういうための費用を要求をしておりまして、これが逐年ふえております。また、館内に業務の機械化の調査特別委員会というものをつくりまして、どういう業務が機械化になじむか、どういう業務から着手すべきか、そういうことを検討いたしております。それで、ただいまここにもありまするが、こういう「外国逐次刊行物受入一覧」というような書誌は、コンピューターで編さんをいたしております。それから、その他にも実験的にいろいろつくっておる書誌もあるわけでございます。また、単にそういったコンピューターの問題だけでなく、各種の垂直な、もしくは水平のコンベアーあるいはエレベーター、リフト、また、閲覧を求めようとする人が要求するスリップというものを書庫の職員に届ける、そういうものをニューマチック・チューブに入れてやるとか、あるいはゼロックスであるとか、あるいはフレキソライターと申しまして、自動的にせん孔読み取りをしていく機械であるとか、各種の機械を現実に使って業務の機械化をはかっております。調査局におきましても、いろいろな事柄を調査する場合におきまして、あらゆる主題について検索ができるように事務が機械化されておりまするならば便益とするところがいろいろあると思いますが、図書館全体として、どういうところからこれを実行していくか、十分検討しておるのが現状でありまして、これに対しても、近く本格的な歩みを進めたいと存じております。
  427. 原田立

    ○原田立君 まあ、これも話で聞いたことですが、外務省や通産省あたりでも、ボタン一つで依頼調査の報告が出る機械を使っているというような話を聞きました。仕事のそういう敏速化というような意味においても、機械化ということは当然免れないことだろうと思いますが、せっかく努力中ということですから、その点で納得しますけれども、なお一そう研究なさっていただきたいと思う。  それから話がそれるみたいで、たいへん恐縮なんですが、実はきのうの夕刊の読売新聞に、「国立国会図書館役人アパート出現」「所帯じみた文化の森」「上野公園無神経だと批判の声」というようなのが出ているわけですが、その点で御説明願いたいと思います。
  428. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) 昨日の夕刊でそういう記事が載っておったことは御指摘のとおりでありまして、いろいろ御心配をいただきまして、まことに恐縮をいたしますが、実は上野に当館の支部図書館である上野の図書館がございますが、その背後のほうに非常に老朽化した職員の寮がありまして、これが木造でもあり、それこそ、風致地区等にふさわしくない建物であるのみならず、火事その他の関係からいっても、ゆるがせにできないものが建っておったのであります。また、現在ある書庫のほかに、木造の書庫がありまして、これまた、消防その他の観点からいうと、ゆるがせにできないものがあったのでございます。また、他面、私どもの省庁別の寮というものが非常に少のうございまして、職員の住宅状況が格別困難な事情になっておりました。そこへ、赤坂に昔、国立国会図書館がおりました関係で、赤坂に当館の木造の寮がございましたが、迎賓館に改装されるということで、これも取りこわしをしなければならないということになり、そういうふうに赤坂とか上野の図書館の背後にあった寮、これをすみやかにこわしまして、防火的にも安心の、また、そういった老朽した木造の建物よりも、風致地区に恥ずかしからぬ建物を建てなければならないということで、大蔵省にも折衝いたしまして、予算は大蔵省の所管としてついておりまするが、われわれの図書館の職員のための世帯、これは八世帯であり、また独身、これが三十六人でありますが、そういう寮を建設しておったのであります。この寮が三月二十五日でありますか、竣工いたしまして、三月三十一日と思いましたが、職員がそこへ引っ越しをしたわけでございます。それで、その場所は上野の図書館の裏手の、いわば上野といたしましてはずっと裏側と申しますか、ひっそりしたところでございまして、表のほうではないのでございますが、それにいたしましても、新聞の記事にもございましたとおり、干しものを干すとか、いろいろなことから、上野の森の風致的な雅味をそこなうというような感じは、見る人が見ればまことにもっともなことかと思います。私どもは、職員の寮の住居状態の困窮状態からいっても、いままであった寮が非常に見苦しかったことからいいましても、ああいう耐火上の措置のある寮を建てるということはやむを得なかったと思いますが、それにいたしましても、先ほども申し上げたようなこともございますので、遮蔽あるいはそういった設備をいたしまして、見苦しいことのないようにつとめたいと存じておる次第でございます。
  429. 原田立

    ○原田立君 図書館長、たいへん苦しい御答弁のように聞くわけですけれども、この新聞記事にも出ていましたけれども、「ここはひっそりとした裏通りで人通りはそうないが、かき根ごしに外観はまる見え。干してある洗たく物が、周囲のうっそうとした美しい樹木と入りまじった風景は、なんとも、ちぐはぐで見苦しい。」と、こういう評価なんです。で、上野雄造厚生課長というのですか、その課長のあれでは、「もちろん風致地区であることは知っており、都の建築部と相談、よいということで建てた。洗たく物など見苦しくないよう入居者に注意していく」というようなことが書いてある。それはいまの館長のお話どおりなんですが、どだい、ああいういわゆる文化の森ということで風致地区、そういう中に、幾ら土地は所管の土地であるからといって、こういうようなことがつくる段階において十分考えられることをあえてなさるというのは、ちょっと非常識じゃないのかというふうにぼく思うのです。もちろん、これに入っている職員がさらさら悪いわけじゃありませんで、こういうところに計画したほうがむしろ責任じゃないか。もっと別な他のところへ、あればですよ、ないと言えばそれきりですけれども、あればつくってあげればちゃんとした建物でつくるでありましょうし、まわりの住民も喜ぶでしょうし、職員も喜ぶでしょう。たまたま建てた建物が、場所がたまたままずいところであったので、こういう非難をされる。これは当局の不見識のいたすところじゃないですか。
  430. 河野義克

    ○国立国会図書館長(河野義克君) ただいまの御批判はあえて抗弁は申し上げません。まことにごもっともな御指摘だと思います。それで、私どもといたましては、むろん、他にしかるべき土地がありますれば、あの土地に建てるよりははるかにベターなことであろうと思います。また、あの土地が上野公園のもっと中枢部でありますれば、御指摘を受けるまでもなく、私どももすぐそう思うでありましょうし、また、現に監督官庁である台東区役所とか東京都知事がそれを許可するはずもないと思います。公園内であること、風致地区であること、いろいろな条件を勘案して台東区役所あるいは東京都知事において許可をされたわけでありまして、ほかに土地がないままに、私どももあそこに建てたのでございますが、他にもっとよい土地がありますれば、もちろん、そういうところに喜んで建てたことであろうと存じます。ただいま、すでに建てたあとでございますので、その善後のことについては十分つとめたいと思います。御批判は甘受するほかないかと存じております。
  431. 原田立

    ○原田立君 それでは、この問題はそのくらいにしておきたいと思いますが、遮蔽物等をなさるということですが、どうか、こういうような批判が起きないように事をやってもらいたいと思います。「「公園法による公園内でないにしても”文化の森”に、あんなものが割り込んできたのは納得できない。いくら、裏通りといえ公園美化など範をたれるべきお役人とあってはなおさらのこと」と憤慨しているように、お役人の無神経さに、都民の間から批判の声がでている。」、ここまで極論されたのじゃ、職員だってかわいそうです。そういう点、甘受なさるということですから、あえてこれ以上申しませんけれども、もう少し、十分お考え願いたいと思います。  それから総長、ちょっとあっちこっちになってたいへん申しわけないのですけれども、これでおしまいですから。  去年の十二月十三日の参議院の議運で決定した常任委員会調査室の人事刷新要綱の一部改正というのがここに載っているわけですが、実際にその後の動きはいかがですか。
  432. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 昨年の暮れに御審議を願いまして、本年一月から実施いたしておるわけでございまして、就任してから四年ごとに調査室長の適格を審査して、当該委員会の委員長の御意見を聞き、議運の委員会でこれを審査して、これを存続すべきかどうかということをおはかり願って、その上で、本人についての自後の勤務を決定する、こういうことでございます。前々回、分科会で非常な御議論をいただいて、それが十二年でございますので、時勢に合わないというおしかりをいただいたのでございますが、幸いに、去年の暮れから御審議を願って、本年一月から実施してきたわけでございまして、これからは四年ごとに審査する、こういうことになっております。
  433. 原田立

    ○原田立君 そうすると、四年ごと、これは確かに私も会議録第三号を見て承知しておりますけれども、四十三年一月一日から、四年たったらば考えるということなのか、もう一月一日現在で、いわゆる当初のものについて、一番最初はその時点で過去にさかのぼっておやりになる考えだったのか、その点はどうなんですか。
  434. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) その経過につきましては、特に御議論はなかったのでございますが、私たちといたしましては、この過去にもう四年を経過しておりますれば、四年を経過して今度は第二期に入るわけでございます。この正月一日からあるいは三年で八年になるものは、こういう経過でやっていこうということでございます。
  435. 原田立

    ○原田立君 この一月、四十三年一月一日現在でもうすでに四年以上の方、つまり、五年とか六年とか十年とか、そういう方はいなかったわけですか。
  436. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) むろん、おったわけでございますが、そういう方はまず四年終わった分でございまするから、過去の一月一日までの二年ぐらいの経歴のものは、あと二年たつと第二期の四年になります。そこで審査する、こういうことになります。
  437. 原田立

    ○原田立君 ですから、短い話をしているのじゃなくて、長いほうの話をしているのです、私は。四十三年一月一日現在ですでに調査室長を過去に五年とか六年とかやっているような人はなかったのかとお聞きしているわけです。なければないでけっこうです。
  438. 植木正張

    ○参事(植木正張君) 考え方といたしましては、すでに十二年を経過したとか、あるいは十五年を経過して、あと三年とかという任期の方がございますが、そういう方につきましては、前の決定に従いまして、その時期が来ればやる。本年の一月にすでに四年とか五年とか、もう就任後たっている方がございますが、そういう方のうち本年の一月から四十七年の一月までの間に八年になった方は、その時期でスクリーンをする。その以外の方はことしから四年後にする、こういう考えでございます。
  439. 原田立

    ○原田立君 なるほど、そうすると、この調査室長に関する四年ということでの一ぺんスクリーンするようなことは、じゃ、いままでやっていないということですね。そういうことですね。
  440. 植木正張

    ○参事(植木正張君) いままでは、十二年経過したときにスクリーンするということでございます。
  441. 原田立

    ○原田立君 じゃあ、ちょっとお伺いしますけれども、四年以上在任しておる専門員は、現在十四人中何人いるんですか。
  442. 植木正張

    ○参事(植木正張君) 五人でございます。
  443. 原田立

    ○原田立君 その五人については、いろいろと御審議なさるということは、いついつになっているんですか。
  444. 植木正張

    ○参事(植木正張君) たとえば本年の一月一日時点ですでに五年経過されている方につきましては、就任後八年が四十五年中にまいるわけでございます。したがって、その時期にかけると、こういうことになります。要するに、八年たった時点でかけると、こういうことでございます。
  445. 原田立

    ○原田立君 総長、こういう規定を私ざっと読んだだけで、十二年というのが四年になった、四年ごとにやるんだというようなことで私、理解しておったわけですが、過去にもうたいへん長くなっているような人は、一ぺんこの際、心機一転の意味でおやりになるのが至当じゃないんですか。
  446. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) この点につきましては、いろいろな議論ございましたが、そのつど、当該委員長と御相談申し上げまして、議運の理事会でお取り次ぎしているわけでございますが、非常な例外的人事もこの間あったわけでございまして、非常に優秀な人材であれば、そういうことにこだわらずに定年まで置こう、こういうような御決定も出てきておるようなケースもございますので、一律にまあ十二年つとめたから、それならこの際みんなお払い箱にしようというようなことではなくて、個々別々の人の事情に応じまして御審議を願う、こういうことになっております。それですから、あるいは、まあ、そんなあれはございませんが、非常に人材の悪いのがおりますれば、これは十二年ということを待たずに、これは何というか、身分保障はございませんので、委員長の御判断で任免ができる制度になっております。全く委員長の信任にかかっておる人事でございます。他の職員と違うものですから、それは委員長御自身の御判断でできるわけですから、私どもといたしましては、そういうただ一律にやるということではないのでございます。
  447. 原田立

    ○原田立君 総長、私が言っているのをたいへん誤解しておられるようですね。いまいるのが悪いからやれだなんて私は一言も言っておりませんよ。そんなことを言っているんじゃないんですから。この規定を見ると、四年と書いてあるから、四十三年一月一日からやるんだと、こうあるから、すでに長い、いままで長い人は、もう、一ぺんここでこの規定どおりのことをやられたらどうなんですかということを言っているんであって、別に、あの人が悪い、この人が悪いから、だからやってしまえと、こんな私、失礼なことを言っているわけじゃありませんから、間違えないでくださいよ。
  448. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) それは私の誤解でございますが、その点につきましては、いま人事課長から申し上げました、もうすでに、たとえば具体的に、この正月五年に入っておるものはこれから三年目に審査すると、こういうことで実施していきたいと思っております。
  449. 原田立

    ○原田立君 調査員の任用の件についてお伺いしたいんですが、女子職員の調査員登用について、どういうふうなお考えなんですか。
  450. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) 女子職員につきましては、先ほどもお話がいろいろございましたのですが、私どもといたしましては、女子職員も男子職員も平等な考えでおります。能力に応じましてこれを採用していく、これは、ただいまここにおります速記の女子職員をごらんになってもおわかりと思います。能力に応じまして、男子と同じ待遇をして、同じように昇進さしていく、こういう大原則には、私たちとしては違反するようなことはないと思っております。
  451. 原田立

    ○原田立君 このたいへん、調査員に、ある女性が採用になれば、男なんか顔負けみたいな、りっぱな仕事をするような人が、女子なるがゆえにお茶くみばかりやらされているというようなことを私ちらっとお聞きしたわけなんです。まあ、そんなことがあってはならないと思うのですが、そういうようなことは、女子なるがゆえにそういうふうに調査員の任用がないんだなんて、そんなことは断じてないでしょうな。
  452. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) それはもう申し上げるまでもなく、その女子にそれだけの適格がございますれば、われわれといたしましては、区別をしてとやかくするということは絶対にございません。それから適格の例におきましても、過去に二、三優秀な女子調査員がいたわけでございます。国立国会図書館にも、あの有名な藤田晴子さんのような方もおられる例もございますし、私のところでは、専門員にも婦人がおったわけです。坂西志保さんがおったわけでございます。そういう例がございまするので、能力に応じまして、決して不公平な取り扱いはいたしません。ただし、能力のない者は、これはもう採用いたしません。それは厳格ないま試験制度になっておりますので、試験制度を実施いたしまして、公平にいくようにお願いしております。
  453. 原田立

    ○原田立君 これで終わりにしたいと思うのですが、それはもちろん、総長仰せになるように、能力のない者を雇い入れるばかはないですから、そんなことを私は言っておるわけではない。ただ、長らく勤務しておるような、そういう女子職員で、たまたま能力は十分あるんだけれども、女子なるがゆえに、いつまでもお茶くみをやらされておるというような、そういう話を聞きましたので、そういうことがあってはならないということでお聞きしておるわけです。ただいま具体的にだれかれなんて、そんなことを言う気持ちはない。そういうことがあってはならないということを申し上げるのです。
  454. 宮坂完孝

    ○事務総長(宮坂完孝君) これは調査室長会の幹事にも、よく私から申し伝えまして、御趣旨に沿うようにいたしたいと思います。
  455. 内藤誉三郎

    ○主査(内藤誉三郎君) 他に御発言もなければ、国会所管に関する質疑は終了したものと認めます。  次回は明日午前十一時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。   午後六時二十三分散会