運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1966-02-24 第51回国会 参議院 運輸委員会 6号 公式Web版

  1. 昭和四十一年二月二十四日(木曜日)    午前十時四十九分開会     ―――――――――――――    委員の異動  二月二十一日     辞任         補欠選任      堀本  宜実君    天坊 裕彦君  二月二十三日     辞任         補欠選任      河野 謙三君     吉武 恵市君   出席者は左のとおり。     ―――――――――――――     委員長         江藤  智君     理 事                 岡本  悟君                 金丸 冨夫君                 岡  三郎君                 吉田忠三郎君     委 員                 木村 睦男君                 谷口 慶吉君                 天坊 裕彦君                 中津井 真君                 平島 敏夫君                 前田佳都男君                 松平 勇雄君                 吉武 恵市君                 相澤 重明君                 大倉 精一君                 木村美智男君                 瀬谷 英行君                 中村 正雄君                 岩間 正男君    国務大臣        内閣総理大臣   佐藤 榮作君       大 蔵 大 臣   福田 赳夫君       運 輸 大 臣   中村 寅太君    政府委員        内閣法制局長官  高辻 正巳君        大蔵省主計局長  谷村  裕君        大蔵省理財局長  中尾 博之君        運輸大臣官房長  深草 克巳君        運輸省鉄道監督        局長       堀  武夫君        運輸省鉄道監督        局国有鉄道部長  原山 亮三君    事務局側        常任委員会専門        員        吉田善次郎君    説明員        日本国有鉄道総        裁        石田 禮助君        日本国有鉄道副        総裁       磯崎  叡君     ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○国有鉄道運賃法の一部を改正する法律案(内閣  提出、衆議院送付) ○公聴会開会承認要求に関する件     ―――――――――――――
  2. 江藤智

    ○委員長(江藤智君) ただいまから、運輸委員会を開会いたします。  委員の異動について報告いたします。  去る二十一日、堀本宜実君が委員を辞任され、その補欠として天坊裕彦君が選任されました。  また、昨二十三日、河野謙三君が委員を辞任され、その補欠として吉武恵市君が選任されました。     ―――――――――――――
  3. 江藤智

    ○委員長(江藤智君) 国有鉄道運賃法の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず、政府から提案理由の説明を聴取いたします。中村運輸大臣。
  4. 中村寅太

    ○国務大臣(中村寅太君) ただいま議題となりました国有鉄道運賃法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。  日本国有鉄道は、かねてより輸送力の増強及び輸送の近代化につとめてまいりました。しかしながら、輸送需要は、わが国経済の高度成長に伴い、輸送力の伸びを大幅に上回る増加を示しております。国鉄におきましては、現有施設を極度に活用することにより、これに対処してまいりましたが、いまや列車ダイヤは過密化し、主要幹線の輸送力は弾力性を失い、ひいては輸送の安全性すら脅かされるに至っております。  ここにおきまして、国鉄では、大都市附近の通勤輸送改善、主要幹線輸送力の増強による過密ダイヤの緩和及び保安対策の強化を主眼とする第三次長期計画を策定いたしました。  政府におきましても、日本国有鉄道基本問題懇談会を開催し、同計画の内容等を慎重に検討いたしましたが、逼迫した国鉄輸送の現状を打開し、国民経済に占める国鉄の任務を当面遂行するため、おおむね二兆九千億円の投資規模をもって、昭和四十年度から昭和四十六年度までの七カ年間に同計画を実施せしめることといたしたのであります。  この計画を遂行するために必要な資金につきましては、その大部分を借り入れ金によることとし、政府といたしましても、財政投融資の増額等につきましては、できるだけ努力する所存であります。しかしながら、もし現在の運賃水準のままで不足する財源をすべて借り入れ金によってまかなうとすれば、昭和四十六年度末における国鉄の借り入れ金残高は四兆数千億円の巨額に達し、同年度における支払い利子は膨大な額に達することに相なります。  一方、国鉄財政の現状は、昭和三十九年度においてすでに三百億円の欠損を生じ、このまま推移すれば、昭和四十年度においては一千億円に近い欠損が見込まれ、経営状態は極度に悪化しているのであります。  これらの諸点にかんがみ、日本国有鉄道の健全な経営を維持し第三次長期計画の円滑な遂行を期するためには、この際運賃の改定を行なうこともやむを得ないものと決意した次第であります。  この法律案の提案にあたりましては、運輸審議会の答申を尊重したのはもとよりでありますが、国鉄運賃の改定の国民生活に与える影響を考慮して、国鉄経営の合理化等により、所要改定率をできるだけ少なくするよう配慮いたしました。  次に、運賃改定の具体的内容についてでありますが、まず旅客運賃について申し上げますと、現行の遠距離逓減制を距離比例制に近づけるために、二地帯制の境界を四百キロメートルとし、一キロメートル当たりの賃率は、第一地帯においては現行の二円七十五銭を三円六十五銭に、第二地帯においては一円三十五銭を一円八十銭といたしました。  また、航路の旅客運賃については、ほぼ旅客賃率の引き上げと同程度の改定をいたすこととしております。  次に、貨物運賃についてでありますが、最近の輸送構造の変化に即応して、現行貨物等級の上下の幅を圧縮して四等級とするとともに、その賃率の引き上げはおおむね一七%といたしました。  以上がこの法律案を提案する理由であります。  なお、この法律は昭和四十一年二月十五日から施行することといたしておりましたが、衆議院において公布の日の翌日と修正されております。  何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御賛成いただきますようお願い申し上げます。
  5. 江藤智

    ○委員長(江藤智君) 次に補足説明を聴取いたします。
  6. 堀武夫

    ○政府委員(堀武夫君) 国有鉄道運賃法の一部を改正する法律案につきまして、逐条的に御説明申し上げます。  まず、第三条の関係について申し上げます。  本条の改正は、第一地帯の賃率を二円七十五銭から三円六十五銭に、第二地帯の賃率を一円三十五銭から一円八十銭にするとともに、第一地帯と第二地帯の境界を百キロメートル延伸して四百キロメートルとし、現行の遠距離逓減制を修正し、理論的に見て妥当と考えられる距離比例制に一歩近づけることを内容とするものであります。  次に、別表第一の関係について申し上げます。  本表の改正は、青森-函館間、宇野-高松間、仁方-堀江間、宮島口-宮島間、大畠-小松港間の各航路運賃については鉄道の普通旅客運賃と同程度の引き上げを行なうとともに、下関-門司港間の航路廃止に伴い下関-門司港間の航路を本表から削ることを内容とするものであります。  次に、別表第二の関係について申し上げます。  本表の改正は、最近の輸送構造の変化に即応して、貨物等級を、従来の従価等級制度から、平均的な運送費用に対応した単一賃率を採用する方向で四つの等級にまとめ、等級間賃率の上下の幅を縮めるとともに、賃率をおおむね一七%引き上げることを内容とするものでありまして、新等級表への移行につきましては、現行普通一等級及び普通二等級に該当する品目は新一等級の賃率、普通三等級に該当する品目は新二等級の賃率、普通四等級から普通八等級まで、特別一等級並びに特別二等級に該当する品目は新三等級の賃率、普通九等級、普通十等級、特別三等級及び特別四等級に該当する品目は新四等級の賃率の適用を受けることになると考えております。  最後に附則は、この法律の施行期日について規定したものでありますが、衆議院において公布の日の翌日と修正されております。  以上がこの法律案の概要であります。
  7. 江藤智

    ○委員長(江藤智君) それでは、これより質疑に入ります。  御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
  8. 岩間正男

    ○岩間正男君 その前に資料要求……。
  9. 江藤智

    ○委員長(江藤智君) これはいまの委員長理事打合会できめた方針でやっているわけですから…。
  10. 岩間正男

    ○岩間正男君 資料要求だけすると言っているのですから……。
  11. 江藤智

    ○委員長(江藤智君) 自分の御発言のときに…。瀬谷君。
  12. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 質問に先立ちまして、これは非常に重要な法案でありますが、衆議院の審議は一応終わったかっこうになっております。残されたのは参議院だけでありますので、われわれとしては悔いのない審議を本院において行ないたいと思います。つきましては、ぜひ総理大臣の出席を求め、総理から交通政策全般にわたっての御答弁を得たいと思いますので、その点おはかりをいただきたいと思います。
  13. 江藤智

    ○委員長(江藤智君) 委員長からお答えいたします。ただいまの御要望につきましては、理事会におきましても十分検討いたしまして、できるだけすみやかに総理大臣の出席するようにただいま努力をいたしておりますから、その点をお含みの上御質問に入っていただきたいと思います。
  14. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 委員長理事打合会でもってせっかくおはかりいただいたわけでありますから、総理大臣が出席してから質問をさせていただきたいと思います。
  15. 江藤智

    ○委員長(江藤智君) 重ねて委員長から御要望いたしますが、理事会におきまして、委員長ができるだけ努力をするということで…。そこで、御出席の時間もまだはっきりいたしませんから、総理大臣に対する質問は総理が見えたときにしていただくことにして、運輸大臣あるいは国鉄総裁が見えておりますから、その面に対する御質疑があればやっていただきたいと思います。
  16. 岡三郎

    ○岡三郎君 いまのように言われるというと、委員と理事の間の意思の疎通も欠けてしまうことになる。またこれは、委員会の運営についても、これから非常に難航せざるを得なくなってくるので、これは初めからスムーズに出発するために、いま瀬谷委員が言っているように――当該委員か言っているように、やはりこの際、そう長時間になるとは思われないので、至急総理大臣の御出席方を努力するということから、さらに一歩進めて、すぐやっていただきたいと思います。
  17. 江藤智

    ○委員長(江藤智君) ちょっと速記をとめてください。   〔午前十一時速記中止〕   〔午前十一時十九分速記開始〕
  18. 江藤智

    ○委員長(江藤智君) 速記をつけて。
  19. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 いままで衆議院並びに参議院の本会議等を通じて、この運賃問題の審議がいろいろ行なわれてまいりましたけれども、同じことを重複してここで繰り返してみてもしょうがないと思いますから、問題点を抜き出してみると、政府の方針としてはどうしても第三次長期計画を実施しなければならない、しかし、その金を出す場合には、国のほうの財政も思うようにならないんだから、この際国鉄の運賃値上げですべてをまかなってやってもらいたい、こういうところに尽きると思うのです。社会党のほうの主張は、いままで公共負担というものが大きな部分を占めておる、それから国は国鉄に対してほとんど出資していない、過去における過小投資ということがガンになって今日にっちもさっちもいかなくなったのだ、こういうことだ。だから、公共負担の扱いをどうするかということに論争点はほぼしぼられてくるというふうに思います。はたしてこの運賃の今回の値上げによって国鉄が約束をしたようなことになるのかどうかという心配を私はするわけでありますが、ここにこの前の運賃値上げの際の国鉄のパンフレットがあるんです。これは昭和三十六年でしたか、そのときの宣伝文句には、「所得倍増をレールにのせて」、「五年後の国鉄はこうなる」というのが書いてあります。で、五年後の国鉄、つまり昭和四十年にはこうなると言っているのであります。どんなことが書いてあるかといいますと、「電車・ディーゼルカーの増発、線路の増設、ホームの延長などを行ないますから、通勤・通学も楽になります」。と、こう書いてあります。それから、「線路に余裕ができ、臨時列車も簡単に増発できますから、年末・年始やお盆などにも、いまのような混雑はなくなります。」と書いてある。「特急の運転本数は四倍、急行・準急は二・五倍にふやしますから、全国どこへでも、すわって楽しい旅行ができるようになります。」と、こう書いてあるのです。それから、「東海道広軌新幹線を完成させ、全線にわたって、電車を二十分おきに運転します。」と書いてある。「通勤通学輸送改善をしたり、古くなった車や設備の取り替えや、踏切を立体交差にします。」と、こう書いてあります。この中で何かあたっているのがありますか、一体。新幹線だって二十分おきというわけにいかないでしょう、これは三十分ですよ。それで、「ひかり」と「こだま」に乗る場合には、やはりどっちかを利用しようとすれば、一時間おきになりますよ、ほぼ。国鉄の言うようなあんばいにはなっておりません。  今回の国鉄ニュースを見ますと、「あすへのビジョン」としてどういうことを書いてあるかというと、前回と同じようなことが書いてあるのです。「旅客輸送の面では、列車の運転本数が今よりぐっとふえ、同時に所要時間が大幅に短縮されます。」、「かわってスマートな電車が、ディゼル・カーが快適な旅行をにないます。」と、こう書いてある。「通勤、通学もいまのように足をふまれたり、電車のドアにはさまれたり……のご迷惑はかけずにすむようになります。少なくとも〃通勤地獄〃ということばは消えることでしょう。」、前回の運賃値上の際の宣伝文句と今回の宣伝文句とは大体同じなんですよ。私はやはり、広告をする以上は、うそを言ってはいけないと思うのです。やはり言ったことは言ったとおりにならなければまずいと思うのです。ここに書いてあるけれども、年末やお盆などにいまのような混雑はなくなりますなんと言ったって、私から指摘するまでもなく、どんなにひどいかということは御存じのことだと思います。すわって楽しい旅行がどこへでもできるようになっていますか。通勤、通学も楽になりましたか。これはもう全然うそっぱちになっているのです。これはまずいと思うのです。だから、今回運賃値上げをやることによってこうなりますと言っても、国民は信用しないわけですね。前回のはうそだったから。一体前回のうそは、これはやむを得ないものだというふうにお考えになっておるのか。「所得倍増をレールにのせて」と――大体その所得倍増がだめになってしまったから、国鉄のほうも所得倍増計画と抱き合い心中をやってしまったので消えてしまったのだ、だからおれのほうに責任はないんだとおっしゃるつもりなのか、今回こそはということをお約束をなさるならば、前回の約束のうそはどういうわけだったのか。その点、運輸大臣からお答えを願いたいと思うのです。
  20. 中村寅太

    ○国務大臣(中村寅太君) 第一の瀬谷委員の質問の要点は、第三次計画の資本構成の中における政府出資が少ないということに一つの焦点があると思います。国鉄基本問題懇談会の意見にもありますように、資本構成の第一にあげておりますのは財政投融資、それから政府出資、それから運賃収入、これが大きな柱でございますが、政府出資につきましては、懇談会における意見にもございますように、当面は期待どおりの出資はむずかしいかもしれぬが、将来の問題としてこれを検討するようにいたしたいという意見もありますことは、御承知のとおりでありますが、政府といたしましてもできるだけ出資を、ふやすように努力は考えてみたのでございますけれども、現在の財政事情等から非常に困難があるのでありまして、今回は政府出資というものを考えないで、財政投融資をふやすということと、運賃収入をふやす、そうして国鉄経営の健全な姿を確立しながら第三次長期計画を完全に遂行していこうという方針によったものでございます。  パンフレットの点につきましては、国鉄からお答えがあると思いますが、私は初めからうそを考えてやったものではないと考えるのでありますが、やはり予定されておった交通需要の面と、それと実際に国民経済等の成長に伴って人の動きあるいは貨物の動き等がきわめて増大いたしまして計画を上回ったというところに原因があるのではないかと考えますが、詳細にわたっては国鉄のほうからお答えいただきたい。
  21. 磯崎叡

    ○説明員(磯崎叡君) ただいまの大臣の答弁を補足させていただきます。  第二次五ヵ年計画は、御承知のとおり、昭和三十六年度から四十年度までの一五ヵ年間を計画してやったわけでございますが、この間の投資の実績を申し上げますと――四十年度は一応第三次に入りましたが、一応第二次の昭和三十九年度まで四年間の実績を申し上げますと、四年間の投資実績は、五千九百三十二億でございます。全体の額から申しますと、ちょうど四年間でございますので、八〇%の進捗でなければいけないものが、六〇%になっておりまして、この理由といたしましては、全般的に自己資金の減ってきたことも一つの理由でございます。  御承知のとおり、東海道新幹線が予想外に経費がかかって、この四年間で三千五百六十五億の、工費を使っております。これは、御承知のとおり、一昨年の秋に開業いたしましたが、その他につきましてはおおむね全体の金のうちの大部分を幹線輸送の増強に入れております。幹線輸送に二千三百億の資金を積んでおります。それから老朽取りかえその他が一千七百三十四億。その間にやりました幹線輸送力といたしましては、ただいま先生がお示しくださいました昭和三十六年に出しました印刷物の中の、たとえば東北線で申しますれば東京-仙台間、あるいは北陸線で申しますれば米原から大体系魚川まで、複線化が完全に完成いたしました。また、その他の幹線輸送につきましては、上越線、中央線等部分的には着手いたしております。  それから通勤輸送でございますが、通勤輸送は、前回も申し上げましたとおり、主として重点をその当時は東海道線と中央線に注いだわけでございまして、御承知のとおり、東海道線は新幹線ができましたために約二十本の急直行列車を現在線から消したわけでございます。したがいまして、その穴埋めといたしまして、現在朝七時半から九時半まで東京駅には急直行列車は着いておりません。全部通勤列車になっております。これが大体五分間隔で入っております。これは、いま大臣がおっしゃいましたように、もしこれがなければ湘南地帯の通勤は非常な大混乱を来たしただろうと思いますが、新幹線ができましたことによりまして、東海道線の朝着く大阪方面からの急行はほとんど全部やめることができたということによりまして、その分が通勤輸送力に割愛されたわけであります。また、中央線につきましても、おかげさまでことしの四月から地下鉄との相互乗り入れが完成いたしまして、これが工事の大半は、実は第二次五ヵ年計画中に着手したものでございます。ぼつぼつ現在その成果が実りつつあるわけであります。さらに東北線で申しますれば、大宮-赤羽間の複々線化あるいは大宮の立体交差等も第二次五ヵ年計画の中で始めたものでございまして、多少いま申し上げましたように全体といたしまして八〇%程度でしかるべきものが六〇%しかできてないという意味のおくれがございます。さらに東海道新幹線のためのおくれもございますが、全体といたしましていま三十六年につくりました印刷物に対しましては相当ズレを来たしておりますが、方向といたしましては、いま大体実はその方向で進んでおりまして、今度の第三次五ヵ年計画の通勤輸送並びに幹線輸送の半分程度のものは第二次から引き継いでやっている、こういうふうになっているわけでございます。ただ、いま大臣が申されましたように、通勤客の増加にいたしましても、ことに東京付近は私どもの予想いたしました五%ないし六%というもの以上の通勤客の増加がございましたために、現実に朝のラッシュは決してすいているというふうに申し上げるわけにまいりませんが、今度の計画におきましては、もう根本的に線路をふやすという以外に対策がないということで、第三次計画におきましては、車両増備はともかくとしましても、とにかく線路をふやすということに最重点を置いておるわけでございまして、その点今度の計画につきましては、現在の複線化あるいは複々線化等ができますれば、計画全体の資金獲得が予定どおりできますれば、大体予定どおりの混雑緩和その他ができると思っておりますが、全般的に第二次計画は四年間で八〇%進むべきものが六〇%しか進まなかったということによるひずみが、いま先生がおっしゃったようなことになっているわけでございます。
  22. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 問題は、前回の運賃値上げのときに日本国有鉄道が約束をしたことが約束どおりに実施できなかったという原因は何であるかということです。やはり的確に私はつかまなきゃいかぬと思う。いま副総裁の説明によりますと、第二次五ヵ年計画の当初の実績を言われて、東海道の新幹線が予想外にかかったということを言われました。第三次計画では山陽新幹線ということも計画の中にあるんではないかと思うんですが、前回の第二次五ヵ年計画が東海道新幹線の予想外のかかりのために約束どおりにならなかったと、こう言われるんならば、今回山陽新幹線の費用が予想外にかかったからまた何年かかって前回約束したとおりにならなかったというような弁解をされるというおそれがあるわけなんですが、そのような心配はないのかどうか。それから、山陽新幹線というのは岡山まで計画をしているようでありますけれども、これは将来岡山どまりにするわけではないと思うんであります。その新幹線は、延ばしたものは途中はんぱで区切っては何にもならないんでありますから、まあ果てのところまで、九州のどこかまで行かなきゃならないだろう。それから、青函トンネルを掘っているということであれば、青森から北海道までつなぐような計画も立てなければならぬというようなことが一応推定はされるんでありますけれども、それらの計画というのを今後も進められるお気持ちがあるのかどうか。もしそれを進められるとするならば、資金計画というものも相当に東海道新幹線の前例に徴して余裕を持っていなければ私はできないんじゃないか、またまた何年かたってから運賃値上げをするようになって前回の約束は御破算になったということをあやまらなければならぬということになるんじゃないかという気がするんでありますが、その点はどうでありましょうか、国鉄総裁からひとつお伺いしたいと思います。
  23. 石田禮助

    ○説明員(石田禮助君) さっき副総裁から詳しく申し上げましたが、今度の第三次計画によりましても、この現在われわれが直面している困難を全部解決しようというところまでは私はできないと思います。それは、私どもがうたっているように、要するに緩和ということなんです。通勤通学の問題なんかにいたしましても、まず二四〇%ということを目標にしておるんでありまして、この点からいけば、これは理想的ではないんだが、現在のつまり国鉄の資金計画その他から見て、まずこの辺でごしんぼう願うということであります。  それから、この岡山の新幹線の問題でありまするが、もうこの東海道新幹線につきましては、資金不足のために、第一次の追加、第一次の追加ということで、さんざんに国鉄というものはもうえらい苦しみをいたしましたのです。今度の岡山までの新幹線の計画につきましては、大体においてですね、これは非常な人件費の増あるいは物価の増というものがあれば別ですが、大体のいまの傾向から考えて、決してこの一次追加というようなことをお願いする必要は私はないということに考えております。  それから、新幹線の延長につきましては、まず第一に今度の計画で岡山まで行く、その次に四十三年からして北九州まで行くということに考えております。  それからさらに、東北のほうの問題でありまするが、それはまず四十三年に至ってそこで考えてもおそくはない問題ではないか。いずれにしても、岡山まで行くということにつきましては、現在すでに山陽線というものが、大阪――岡山というものが、もう在来線では輸送需要に対する輸送力というものが一ぱいになっておりますので、どうしてもこれはもう輸送力の増加以外にない。増加するなら、在来線に沿うてやるということは、これは非常に金がかかりますし、経済的におもしろくない。だからして、やっぱりこれは新幹線の延長でいこう、こういうことになっておりますので、岡山から先の問題については、まだまだ輸送力については多少の余裕がありますので、何もいま急いでやらぬでもよろしい、こういうようなことで岡山までになっておるんであります。
  24. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 先ほどの副総裁の説明の中に、資金計画が予定どおりにいったならばという前提がついておったのです。その予定どおりにいったならばということは、物価の値上がり等については政府が示しておる範囲内でおさまる、そんなにむちゃに上がらないということが前提にならなければいけないと思うのでありますけれども、物価の値上がりといったようなことがどのように予想されるか。それから輸送需要の推定なんでありますけれども、まず前回の第二次五ヵ年計画が計画どおりにいかなかったという原因は何かということを私はもっと聞いてみたいと思います。もちろん、東海道新幹線の予想外の支出ということもありましょう。東海道新幹線の予想外の支出のおもな原因は何であるか。それは今後にも影響する問題ですから、それは一体何かということと、先ほど私がお聞きしました、その数々の公約が公約どおりにならなかったということのおもな原因は何か。この点の原因を明らかにしておかないと、今後の見通しを立てる場合にも誤りが出てくると思います。そこで、このいままでの計画のそごを来たしたすべての原因というのをここで的確に指摘をしていただきたいと思います。
  25. 磯崎叡

    ○説明員(磯崎叡君) 第二次五ヵ年計画が予定の大体六割しかいかなかったということにつきましては、種々原因がございます。一つは、先生がいま御指摘のように、輸送需要に対する想定の問題でございます。これは当時所得倍増計画と見合って昭和四十年度の時点における陸上交通機関の中の国鉄の受け持つべき分野というものを推定いたしまして検討いたしたわけでございますが、実際にはその検討以上の輸送の増、ことに通勤客の輸送増が多かったということが、まず輸送面からくる第一点の問題でございます。  次に資金上の問題でございますが、これはいろいろ原因がございまして、大体政府といたしましても、いわゆる借金の面につきましては、大体新幹線の増加分も含めまして、予定どおりの財投のめんどうは見ていただいたわけでありますが、主として問題はやはり自己資金の不足でございます。自己資金の不足の中にもいろいろ原因がございましたが、やはりある意味での人件費の見方について一つ問題があったと思います。これは、実は第一次の五ヵ年計画が、当時主として老朽取りかえを中心として第一次の五ヵ年計画の進捗になっておりまして、昭和三十六年にいろいろ御検討があったわけでございますが、そのときには、やはり当時の一種の不景気による輸送の減並びにそれに伴う収入減が一つと、それから人件費の見方が非常に甘かったということが一つ、この二つが第一次五ヵ年計画の何と申しますか予定どおりできなかった原因だというふうに御説明申し上げました。しかも、それを今度は参考といたしまして第二次五ヵ年計画をつくったわけでございます。  いまの御質問の中のまず諸物価の問題でございますが、私どもで買っております物資はほとんどいわゆる卸売り価格で買っているわけでございます。したがいまして、石炭のように特別な理由があってたとえばことし三百円上がったというふうなものは一応別といたしますれば、現在の日本の生産傾向その他から申しますれば、卸売り物価はほとんど変動がないということが前提となっておりますので、卸売り物価のほうは一応いまのまま横ばいであるということを前提にいたしまして、たとえば鉄、セメント、そういった原資材は現在のままの価格で算定いたしております。  それから問題は、やはり人件費と労賃の問題でございます。それからさらに用地費の問題でございます。労賃につきましては、やはりこれは全体の経済の発展とともに労賃も相当上がってまいりますので、労賃についてはある程度のいままでの過去の趨勢を基礎といたしました自然増を見ております。さらに人件費につきましては、実は過去の人件費の上昇率は非常に大きいのでございますが、いろいろ今後の問題等も考えまして、定期昇給のほかにある程度のベースアップ、ことにベースアップにつきましては、御承知のとおり、仲裁裁定によりまして決定されますもので、ほとんど国鉄自体としての決定権がございませんが、大体仲裁裁定に近いと申しますか、それを参考といたしましたある程度の人件費のアップを見ておりますのでございます。それから用地費の問題でございます。用地費は、これは非常に算定がむずかしくて、実は東海道新幹線の工事費がふえた一つの大きな原因は用地費にあったのでございまして、今後全体の中の約一割から一割二分ぐらい用地費を計画いたしております。これも、過去の苦い経験にかんがみまして、ある程度の弾力性を持たせて用地費を計上いたしております。これは、かと申しまして、あまり用地費が多いというようなことを申しますと、また用地費をかえってつり上げるということにもなりますので、そういったことなどを勘案いたしまして、無理のないような、しかもあまり上がり過ぎないようにということを目安にいたしまして、用地費の計上も多少の弾力性を持たせて計上いたしておるわけでございます。  そういった面でいろいろ検討いたしまして、今後の経営費の増加につきましても、ある程度各方面から増加の要素を見まして、また横ばいのものは横ばいの要素を見まして検討いたしておるわけでございますが、最後に今後の今度の計画の中の予想の見通しでございます。これはやはり非常に困難、ことに都市への人口集中に対する今後の見方が非常にむずかしいということによりまして、定期客の増加につきましては非常に推定が困難でございますが、これはやはり東京都、大阪府等のいろいろな専門家の意見も聞きまして、大体の輸送増に対応できるという数字を組んでおります。一般の客貨の輸送につきましては、過去の経験等を持っておりまして、それほど大きな狂いはないと思いますが、大都市に対する人口集中につきまして、必ずしも国鉄だけで確定的な見通しができるかと申しますと、そうもまいりませんので、この点につきましては、今度は相当慎重に各方面の意見を聞き、たとえば首都圏整備委員会、あるいは近畿圏の整備委員会等の意見を十分承りまして数字をつくったつもりでございます。ことに、今度の通勤輸送に対する計画が、前回と違いまして、徹底的に線路をふやすということになっております。御承知のとおり、現在までの東京、大阪付近の国電網が昭和十年から三十年間そのままになっておりますが、今回の計画でほとんど面目を一新するほどの複線化、複々線化をいたしますので、今後は車両をふやしさえすれば当分の間輸送力には相当弾力性があるというふうになってくるというふうに考えます。現時点ではほとんど車両をふやしましても輸送力はふえませんが、今後線路がふえますれば車両をふやすことによって輸送力がふえるということになりますので、ある程度の見込みよりも実績増に対しましては対処できるというふうに考えております。  以上こまかいことを申し上げましたが、御了承願います。
  26. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 いままで国鉄の御説明をお聞きしてみますと、人件費が増加した、用地費が増加したと――人件費が増加したことは物価か上がっていることを反映しておるわけです。用地費が増加をしておるということと、輸送の見通しが狂ったということは、都市の過密化と関係があると思います。過密都市ということがやかましく言われておりますけれども、過密ダイヤになった原因というのは、やはり過密都市というところからきておるのじゃないかと思います。そうなりますと、国の計画として、運輸大臣のところで輸送力をふやしさえすれば何とかなるという問題ではなくなってくるのじゃないか。総理が見えたら総理にもお伺いしなければならぬと思うのでありますけれども、国鉄が国鉄の輸送力だけを考えて、八両編成を十両にするとか、複線の区間を延長するとか、そういうようなことをやっておっても、その輸送力のふえ方をさらに上回った勢いでもって人口がふえてきたりすれば、計画が合わなくなってくるというふうに思われるのでありますが、そういう総合的な交通政策というものを関係各省と連携をとってやっておられるのかどうか、これは運輸大臣にお伺いしたいと思うのであります。
  27. 中村寅太

    ○国務大臣(中村寅太君) これは、いま瀬谷委員の仰せられますように、日本の大都市の交通の逼迫情勢を解決いたしますためには、ただ鉄道の回数をふやしてみたりバスをふやすというようなことでは解決しないところまでいまの情勢はきておるということは、私ももうさように考えるのでございます。やはり、いま言われますように、住宅の問題とかあるいは都市の人口の集中を排除していくようなあらゆる総合的な政策、衛星都市をつくって大都市の中心から人を分散させていくとか、これはいまあらゆる面の総合的な政策の上に立たなければ、私は日本の、東京近郊中心の交通難というものは根本的に解決されない、こういうことが考えられますので、この点につきましては、政府といたしましても、あらゆる面で総合的な配慮を考えながら今後の施設に対しましては努力を続けておるわけであります。いままではやはり瀬谷委員が指摘されるような欠陥があったということを率直に認めまして、都市の集中化を排除していく方策を考え、さらに住宅等建てます場合に、交通機関との配慮をいたしながら、総合的な見地に立ってこの交通難の解決に当たっていくという方針で進んでおるわけでございます。
  28. 木村美智男

    ○木村美智男君 関連。いまの瀬谷委員のほうから聞かれた問題で、一番最初に運輸大臣が答えられたやつが少し抽象的なんで、実はきのうの本会議の質問でもそこのところを聞かしていただきたかったんですけれども、全然ポイントがはずれておりましたので、重ねて伺いたいんですけれども、先ほど大臣は、今回の要するに公共負担の問題に関連をして、大体政府出資の問題については、これは将来の問題として検討をするという意見があるけれども、しかし今回はまあそのことは考えないことにした、こういう答えなんです。そこでお伺いしたいんですけれども、一体政府出資という問題についてどこでどういう意見があるのか。これは実はきわめてこの今回の運賃問題審議にあたって私どもとしては重要視している意見一で、聞きようによっては非常に前途に明るいほのぼのとしたものを感ずるような気もするんです。しかし、これが単なる当座のおざなりな答弁だけであったとすれば、これは非常に私どもとしては、何というか、心外なことになるんで、実は政府部内にそういう意見があるということについて、具体的にこれはちょっとはっきりさしていただきたい。それはそれとして、それじゃどうして政府出資がだめなのか、つまりだめとは言わないが、考えないことにした、こう言っているんですが、結局はだめだと、こういうことだと思うんですが、その理由が一つも述べられていない。一般的に新聞だとかあるいは解説だとかいうことについては、そういう面からは、これはまあ今日の国の財政事情、こういうふうに言われておりますが、そういうことなのかどうか。それでお答えをいただいて、もう少し伺いたい。
  29. 中村寅太

    ○国務大臣(中村寅太君) 現在の国鉄経営の内容から見まして、公共負担の問題等、か非常に一つの課題になっておることは、私どもよく承知いたしております。国鉄基本問題の懇談会の意見といたしましても、第三次長期計画を実施します資本構成の中で政府出資というものについても考えることが望ましい、しかしこれはいますぐ国鉄か要求するような政府出資というものが行なわれるというようなことを考えにくいようだから、やはり将来の問題として検討をする必要があるというような意見が懇談会等の中にあったということ、それからさらに、国鉄監査委員から運輸大臣に要望事項として出ております中にも、この公共負担の問題とか、あるいは国鉄が地方公共団体に納めております納付金の問題等、こういう問題についての何らかの措置をすべきであるというような意見等が述べられておるようなのか――これはやはり政府としても、政府出資をできるならやるべきであるという意見でございます。私は、運輸当局といたしましては、やはり政府出資でも何らかひとつ考えてもらいたいという意見を持っておりますか、ことしの予算にそれが実明しなかった一番大きな理由は、いま木村委員のことばの中にもありましたように、今日の財政事情から見てことしは  無理であるという結論に達したわけでございます。
  30. 木村美智男

    ○木村美智男君 いまの大臣のお答えによると、ことし国鉄が要求をした、これはたぶん国鉄は三千億ぐらいの政府出資を要求していると思うんですが、それじゃ三千億そのものは政府出資としてそれは今日の財政事情からむずかしいということをかりにこれは私認めたとしましても、だからといって、ゼロだということは、ちょっとこれは、いわば政府出資というものの合理性というかあるいは妥当性を、懇談会も認め、監査委員会も認め、大臣自身も、運輸当局としてはできればそうしたい、こう言っておる、こういう立場から考えたら、ゼロということは、これは何としても私どもは理解できないわけです。それは一体どういうことなのか。ほんとうに国家財政が窮屈なのかどうか。そこのところを、監督官庁としての運輸大臣は、たとえば担当の大蔵との間でどういう話をされたのか、そこら辺を率直にひとつお答えをいただきたい。
  31. 中村寅太

    ○国務大臣(中村寅太君) 現在の国家財政の一実情から、いろいろ検討した結果、国鉄に対する政府出資はことしも見合わせようということでございました。国鉄から三千億要求したということじゃなくて、私はこれは国鉄が期待しておるのであろうと思います。政府出資が現在の国家財政の事情ではむずかしいということを申し上げたわけであります。
  32. 木村美智男

    ○木村美智男君 もう一つ、そこでこれは、委員長、ぜひ大蔵大臣に来ていただかなくちゃならぬわけです。で、私どもが考えてみるのに、今日、国鉄のいわば公共負担というものの問題は、輸送力増強なり、いまのとにかくこの交通の混乱事情を打開するためには、相当国の政策として優先的にこれは考えなければならない問題だと思っておるわけです。それがどうしても聞き入れられなかったとするならば、はたして大蔵大臣の考え方というものはどういうものであるかということを私どもはどうしても聞いてみないと、これは納得できないと思う。たとえば、これは運輸大臣御存じかどうかわからぬけれども、政府は、それはいま考え方の比重も違うかもしれないが、国の財政事情が許さぬと一面で言っていながら、これは言い古されておることだけれども、たとえば山一証券には二百数十億出しておるじゃないか。一昨年の暮れは農地報償法案というものを出して、あれはやっぱり十カ年くらいにわたるけれども千五百億からの金を出すじゃないか。いろいろ出し方はありますよ。しかし、今回のは、これはゼロだという。それなら、現実にいま政府がやっておる、たとえば新産都市の問題一つ取ってもわかるんです。これはひとつ、この意味では特に通産大臣にも出てもらいたいと思う。大体新産都市の問題で、これは運輸大臣も、もしいま御存じなければ、あとで調べてくるか、あるいはこれは通産大臣に、これは委員長のほうから課題として私は預けてもらいたいと思うのですけれども、岡山の水島における新産都市の状況がどうなっておるか。大体たんぼは埋めたけれども、工場が来ないものだから、せっかく四百二十億からの金を第一年度としてつぎ込んだけれども、それが何にもならずに、ただ原っぱになってそのまま捨て置かれておるじゃないですか。八戸では七・七キロの臨港鉄道を敷いたのです、新産都市のために。ところが、これまた工場が来ない。五十億もかけて、そして臨港鉄道を敷いて、そして工場が来ていないから、そういうためにこの新産都市は挫折をして、一途中でおかしくなる。まだまだありますよ。高岡もあれば、有明、大牟田の関係もある。こんな金をむだづかいする。そういう金が出てくるなら、国鉄に対して、いわば公共負担軽減のための国の財政のやりくりがいまの事情では許されません、こんなことはどういうところから……。私どもそういうおざなりな答弁で納得できませんよ。したがって、これは委員長、この辺は、新産都市問題はいま新しく出したんですけれども、さっき大蔵大臣の関係がどうしても出てくるので、私はこれは大蔵大臣と通産大臣、きのうもうすでに各大臣要求してあるので、私どもできるだけ、重要問題であるだけに、国民の納得のいくように、そしてでき得る限り、まあ政府の側にも私どもが理解できる限り協力しようという立場なんだから。まだ総理大臣も来ない。その点文句言うわけじゃないですけれども、やっぱり大蔵大臣や通産大臣、みんな関係あるんです。運輸大臣が全部責任持って答弁してくれるなら、これはかまわぬけれども、いまの問題について運輸大臣の立場でひとつ答えてください。
  33. 中村寅太

    ○国務大臣(中村寅太君) 国鉄に政府が出資をするということも望ましいことでございますが、一面国鉄は、公共の福祉を主目的としておる、きわめて公共性の高い機関である。公共企業体でございますので、ある程度公共負担というものを背負うということは、まあやむを得ないことであります。こういう見解に立って、政府は今回の公共負担等に対する措置をいたしたのでございます。いわゆる政府出資はできなかったという理由は、今日の国家財政のすべてを勘案いたしましたときに、今年は政府出資は見合わせるということになったものと御了解願いたいと思います。
  34. 岡三郎

    ○岡三郎君 議事進行。いままでの質疑を聞いていてですね、いまの問題がやはり大きな今回の議案に対する疑義の焦点の一つを示していると思うのです。やっぱり独立採算いうワクをどうしても守るんだ。そう言っておきながら、公共という名前で国鉄にずいぶんしわ寄せしている。その国鉄に対するしわ寄せを、国鉄は今度はこれを国民に全部しわ寄せする。ただその御命題は、独立採算ということばだけなんですよ そうして、公共性を尊重する、尊重すると言って食い込みながら、その食い込み方については、国鉄にしわ寄せされたものを、国鉄がいま言ったように国民にしわ寄せしている。そういう形の中で、この前も石田総裁にも言ったけれども、松浦前運輸大臣にも言ったけれども、この次の四十一年度の予算については、利用者負担、利用者負担と言うけれども、東京周辺の利用者というものは黒字を出している。苦しんで協力させられているわけだ。そういうことを考えたときに、一律一体に利用者負担という名前においてこういう運賃値上げというものを吹っかけられてきて黙っていられないというのがいまの現況ですよ。ということになれば、どうしてもこういう現象に対して、国民にしわ寄せをするならば、政府も特段なる施策というものを確立して、国鉄にただ運賃値上げだけということじゃなくて、国全体として国有という名に恥ずかしくないようにどうするんだということを、運輸大臣が努力してもここに答えがでないというならば、やはり明確に、総理大臣、大蔵大臣に、国全体の財政というものについての、使用というものについて、明確なる答えを伺わなければ、この問題は運輸大臣、国鉄総裁に聞いたってはっきりしないわけなんです。努力をしたけれどももうだめなんだ、これでは私たちは納得できないので、緊急にやっぱり、ちょうど時間も昼になっておりますので、これは早急に大蔵大臣、それから総理大臣に――総理大臣は二時半から来るというから、大蔵大臣のほうを出席を督励して、特段に用があるとは思えない。で、ひとつこの点についてやっぱり聞きたいと思うのです。議事進行として、大蔵大臣に緊急に出席を求め、ちょうど時間としては昼食時間に当たるので、それまで、すぐに来いといってもすぐに出席はできない。そこで、いま言ったようなことについて、一応ある段階までいったら区切りをつけてもらって、やはり進行をうまくやってもらいたいと思う。
  35. 江藤智

    ○委員長(江藤智君) 大蔵大臣の出席につきましては、委員長において善処いたします。
  36. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 大蔵大臣だけじゃないのです、私一のほうで注文しているのは。通産大臣にも来てもらいたい。農林大臣にも来てもらいたい。いままでの話の中で、どうしてもこれは運輸大臣だけじゃ答弁し切れない問題が出てきたわけですから、建設大臣にも来てもらいたい、それから行政管理庁長官にも出てもらいたい、こういうふうに私は希望するわけです。  それから、いま運輸大臣から御答弁ありましたけれども、公共負担の問題、いますぐというわけにいかないから、将来の問題として、こういうふうに言われた。将来の問題としてというのは、いつごろのことなんですか。これは、将来の問題というのは、一番逃げことばとしては巧みなことばなんです。将来の問題というのは、いつから、来年度からやるということなんですか。その点は私ははっきりさせてもらわなければいかぬと思います。  それから、公共負担の問題ですけれども、いま始まったことじゃないでしょう。何か話聞いてみると、今回の運賃の値上げでもって公共負担の問題を国鉄のほうから特に要望しているようなふうに聞き取れるけれども、私はこの問題は、前々から国鉄総裁は強調していたような気がするわけです。いま始まったわけじゃない。それをまた将来の問題として検討される、それじゃ見当がつかない。これはいかぬと思う。で、運輸大臣の答弁の中に、公共性が国鉄は高いのだからある程度の公共負担はやむを得ない、こう言われました。ある程度というのは、どの程度なのか。昨日、木村君の本会議質問に対して、総理大臣は、政府の出資とかあるいは利子補給というのは、国鉄の独立採算制のたてまえからできない、こういうふうに私答弁したように聞いているのです。そうしますと、この独立採算制のたてまえからというならば、ある程度もどの程度もない。これは公共負担というものを国鉄がしょう必要はないと思う。これはことごとく独立採算制でいかなければ筋が通らないのじゃないですか。どっちもというわけにいかないのです。これはどっちかにしなければいかぬ。どっちもというわけにいかないと思う。だから、この点は国鉄総裁にもお伺いしたいけれども、公共負担の問題、私はだいぶ前からそういう話があるんじゃないか。これはいつまでもほったらかしにされておいて、そして独立採算制ということが実行可能なことなのかどうか。第三次長期計画、そういった方針で行って、滞りなく進められると思われるのかどうか。以上の点を国鉄総裁からお伺いいたしたい。
  37. 石田禮助

    ○説明員(石田禮助君) お答えいたします。  公共負担の問題でございますが、国鉄は御承知のとおり公共企業体、事業は公共的である。これを経営するのに企業的精神を持ってするということが私は公共企業体だと考えております。この公共負担ですが、一体公共負担とは何ぞやといえば、結局政府の政策というものを国鉄の犠牲によってやっていくというのが公共負担。それで、国鉄は公共体なるがゆえに、これはもう政府の政策に共鳴して犠牲になるということは、これは私はあっていいと思う。ただし、それには私は条件がある。つまり、国鉄がするだけのことをして、そして余裕があるなら、私は公共負担オーケー。しかし、いまのような交通地獄、過密ダイヤというようなことをしておって公共負担に応ずる、これは私は筋が通らぬと思うのです。全くこれはもう、この間も私は委員会で申したのでありまするが、金もないくせに寄付をして、そうして税金が払えないといったようなこと、これが国鉄の現状であります。いまの交通地獄とかあるいは過密ダイヤというようなことは、これは国鉄はぜひとも万難を排してやらなければならぬ。それにはまず公共負担というものに対してはひとつ緩和を、できることならごめんをこうむって、できるだけ資金をこういうみっともない交通状態を解決すべく努力するのがあたりまえだと思うのです。ただ、瀬谷さんに申し上げるのだが、この公共負担ということはいまに始まったことじゃないのだな。これは相当に長くからやってきたことなんだからして、いま一挙にこの全部を解決するということは、これはむずかしいのじゃないか。やはり徐々に解決する、こういうふうなんで、ことしの運賃是正――私は値上げと言わずに是正と言うのですが、是正につきましても、公共負担に触れている。御承知のとおり、国鉄が公共負担として犠牲になっているのは、三十二年前は別にいたしまして、三十二年から三十九年までの合計が五千二百六十一億だ、四十年度においては九百億になる。それで、これが年々歳々ふえていく。その一番大きな問題は何かというと、通勤通学の問題です。ことし運賃を値上げするにつきましては、この公共負担というものの是正にひとつ取りかからなければならぬということで、通勤の問題に触れまして、公共負担の一角をまずくずしたわけです。問題はこれからなんです。一角をくずしたから、漸を追うてますますくずしていこう、こういうことが国鉄の希望なんです。これはひとつ皆さんの御協力を得ましてこの目的が達成するように、私はお願いしたい。とにかく公共負担なんというものは、国鉄の存するところにはどこにもあるのです。あるのだが、政府がみんな補償しているのだ。補償しないのはただ日本あるのみですね。これはいかぬですよ。とにかく私は、これはあえて国会を非難するわけでもないが、だれが一体こういうことをやったかといえば、政府と国会じゃないですか。あえて社会党とは申しませんよ。そういうことで、これはもう少し国鉄というものをかわいがってくれなければ困る。これは私は国鉄としての見解を申し上げて御参考に供しているわけです。
  38. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 国鉄総裁自身が、公共負担というのは、もし国鉄が公共負担をやる場合には条件、がある一するだけのことをしてゆとりがあったならばという条件をつけておるわけです。いまゆとりが全然ないのですね。ゆとりが全然ないということを国鉄総裁自身が認めておる。それならば、その公共負担については当然政府が補償するというのが筋になってくると思うのです。その筋のとおりにやらないのは、これは総裁に言わせれば、政府並びに国会に責任があると、こうおっしゃった。しかし、国会では、われわれ社会党は筋の通らないことをやってはいかぬということを言って社会党提案をやっているわけなんです。そうすると、あと与党がいけないということになるのですね。それはもう国会に責任があるというよりも、国会の与党の中に責任があるのだというふうに、はっきり言えばそういうことになると思う。これは与党に質問するわけにいかないから、なぜその筋の通らないことをあえてやらなければならないのか。だから、私は大蔵大臣も必要になってくる。あるいは通産大臣も必要になってくる。総理大臣にはもちろん出てもらわなければならぬということになるわけなんです。その点、運輸大臣は筋を通さなければならない義務があると思うのですよ。どうやってこれからその公共負担の問題を解決するつもりなのか。公共負担の問題を解決できないうちは、あなた運輸大臣をかってにやめていっちゃいかぬですよそれは。あなたがやっておる間にせめて公共負担の問題くらいは解決しないうちは、何のために大臣になって高い月給をもらっておるのだか、価値がないということになってしまう。これはもうあなた自身の責任になる。その責任をあなたやはり果たさなければならぬと思うのですけれども、これは何回も言われておりますけれども、独立採算制と公共負担というのは両立しないのですね。あなたは今までの衆議院その他における答弁によると、調整をはかるというような言い方をされております。調和をはかるというのですか。調和をはかったって、水と油とかき回して適当にというわけにいかないのですからね。どうやって調和をはかるんですか。
  39. 中村寅太

    ○国務大臣(中村寅太君) 国鉄の公共負担を吸収していく――原則といたしましては、独立採算制のたてまえによって公共負担を吸収していくというのが原則であると思っております。いま申し上げましたように、国鉄は独立採算制をたてまえとして企業体を運営していくということでございます。それがたてまえでございますから、そのたてまえにのっとり公共負担の問題はやはり解決していくべきである、かように考えておりますが、政策的にいろいろ過剰な公共負担というものを国鉄に負わしていくというようなことの場合には、国もできるだけの処置をとってこの公共負担の処理には私はやはり当たっていくべきだ、かように考えておりますので、いわゆる調整をはかっていくということばを使ったわけでございます。
  40. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 これは抽象的なことばとして繰り返しておられるだけで、具体的な問題について私はどうするかということをお聞きしたいのですよ。運輸審議会の答申があります。「運輸大臣中村寅太殿」と、こうなっておる。その答申の中に、「当審議会に提出された資料その他によって詳細に検討した結果」、まず第一番として第三次長期計画の遂行が必要だ。「右計画に要する資金は、きわめて巨額にのぼり、現在の運賃収入及び借入金の規模では到底その調達が困難であるため、政府の財政上の措置の強化によるほか、運賃改定による資金の確保をはかる必要があるものと認められる。」、こう書いてある。運賃の改定というのは、「政府の財政上の措置の強化によるほか」となっているんですから、運賃改定はその次の段階であるということ、これは、まず政府が財政上の措置を強化しなければいかぬ、独立採算制というたてまえをとるならば、公共負担といったようなものについては政府が補償をする、こういったような措置をとって、それでもなおかつ間に合わない場合には運賃値上げはやむを得ないだろう、こういうふうにこの答申は解釈されるわけですね。そういうふうに解釈をするのが私は正しい解釈じゃないかと思うのでありますけれども、運輸大臣は「中村寅太殿」となっているこの答申のここに書い  てあることをどのように一体御解釈になっておるのか。
  41. 中村寅太

    ○国務大臣(中村寅太君) 私はやはりいま申し  上げますような方向で公共負担の軽減をはかっていくということ、だと思いますが、方法といたしま  しては、あるいは将来の問題といたしまして、鉄道の負担等の事情をくんで考えると、いろいろやる方法はあると思いますが、現在の段階では、第三次長期計画は現在政府が提出しております計画によって実行ができるものである、そのたてまえで現在の公共負担というのは国鉄が背負っていていいと、こういうところに結論をつけたわけでございます。
  42. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 いま、将来の問題としてというふうに言われたけれども、将来の問題としてということを、先ほど言われたから、だから私は、じゃいつからということを聞いたわけです。第三次計画は終わっちまいますよ、ぐずぐずしていれば。将来の計画としてという抽象的なことばでもって結局は何もやらないということになるんならば、第三次計画そのものが私は破綻を来たすだろうというふうに思うのです。この計画は相当膨大な資金を必要とするんだと、だから政府の財政上の措置の強化をはからなきゃいかぬ。それから、この基本問題懇談会の意見書の中にも、「資金調達について、国として、措置することが必要である。」、こう書いてあるのです。「今後の問題として出資またはこれに代る負担金等について検討することが必要である。」という、ふうに政府出資について書いてありますけれども、大前提になるのは、「国として措置することが必要である。」ということを言っているわけです。言っている以上は、将来の問題だからいま考えなくてもいいというわけにはいかない。じゃ、今回考えていないんならば、いつやるのか、いつからどれだけやるのかということでないと、将来の計画が立たないんじゃないですか、そのことを私は言っておるのです。あなたは何回質問しても同じようなことばかり、何か駅弁のふたをあけたみたいです。同じことなんですね、これは。国鉄だから駅弁を引き合いに出すわけじゃないけれども、駅弁みたいな答弁じゃ困る。われわれも納得できませんし、私らだけじゃないですよ、総裁だって筋が通らぬと言っているんだから、当の国鉄自体だってこれは納得しないんじゃないかという気がするわけです。これは一体どうしてくれるのですか。大蔵大臣がどうしてもいかぬ、総理大臣がどうしてもいかぬというふうに言われたんならば、その点は総理並びに大蔵大臣からあらためてお聞きいたします。あなた自身にはそれ以上答えられないのかどうか。
  43. 中村寅太

    ○国務大臣(中村寅太君) 私は、第三次長期計画を実施してまいりますに際して、国鉄の財政上どうしてもやっていけないというような事態が起こったような場合は、私はそのときには当然いろいろそういう面で考えなければならぬと思いますか、現在の時点におきましては、この第三次長期計画は現在の長期計画でやっていけるものと、かように考えておる次第でございます。
  44. 江藤智

    ○委員長(江藤智君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕
  45. 江藤智

    ○委員長(江藤智君) 速記つけて。
  46. 石田禮助

    ○説明員(石田禮助君) 公共負担の是正でありまするが、今度の運賃の是正につきましても、すでに公共負担の是正ということは一部やったのであります。結局、ただこれを全部一挙にやるということは、歴史的の長年の累積でありまするから、できないからして、漸を追うてやる。たとえば、一番この公共負担で大きなものは通勤通学の問題。今度の運賃の是正につきましては、この一番大きな通勤通学の一角をくずしたのです。その意味において、公共負担の是正というものはすでに七の緒についたということは、ひとつ御了解願わにゃならぬ。
  47. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 その総裁が言われる公共負担の是正というのは、運賃の改定によって、運賃を上げることによって、その公共負担の穴が若干埋まったと、一部埋まったと、こういう意味のことを言われておるわけです。そうじゃないのですか、どうなんですか。
  48. 石田禮助

    ○説明員(石田禮助君) たとえば、今度の運賃の是正に関連して公共負担の一角をくずしたという私の意味は、通勤のこの割り引き率を低下した。これはつまり、通勤者なんというものは、公共負担の根本的の是正ということからいえば、通産省が出すべきものだ、それをいままで平均七割六分だったやつを六割五分にしたということは、結局公共負担というものの是正を一部したと、こういうことです。
  49. 吉田忠三郎

    ○吉田忠三郎君 総裁ね。総裁の言っている意味は、公共負担を是正したのではないのです。形式的にあなたおっしゃっていますけれども、それは大衆負担――国民負担に転嫁しただけの話です。公共負担の性格というものは、総裁、どういうことなんですか。ぼくは関連して聞きますけれども、今日まで国鉄の公共負担というものは大体どのくらいですか、これをひとつ答えてください。
  50. 石田禮助

    ○説明員(石田禮助君) 三十九年における公共負担の総額は八百六十八億、四十年においては約九百億になっております。そのうちの一番大きなものは通勤通学の問題、三十九年においては六百十六億、これを今度の運賃の是正とともに、一番大きな通勤問題について、七割六分という割引を六割六分まで持っていった、こういうことは、これは私は公共負担の是正である。
  51. 吉田忠三郎

    ○吉田忠三郎君 総裁、今年度が九百億――約一千億円近い公共負担をしていますね。その最たるものが通勤通学の割引だと言っておりますけれども、それは従前はそうでしたよ。だけれど、今度の改正する法律案では、いまあなたが答えられているように、割引率を変えるわけですよね。変えるということは、本来、公共負担をされていたのではなくて、今度の新しい改定された率によって運賃を払うという、通学の場合だったら学生に負担をかける、通勤の場合は一般国民大衆に肩がわりさせる、これだけのことじゃないですか。それじゃ、公共負担の是正ということにはならないんですよ。理論上ならないんですよ、理論上。しかも、あなたは通勤通学と言っておりますけれども、今日までの公共負担の累積をしてきたものの最たるものは、いわゆる政府の独占物資の輸送に対する割引が大きいんですよ。たとえば鉄鋼、セメント、石炭、木材、化学肥料等々の物資に対しては全部割引をやっているわけですね、大幅な。これは国の産業経済の発展のために、政府としてそういう強い要請のもとにやられたはずですよ。しかも、あなた先ほど来いろいろなことを言っておりましたが、今日の起こっている矛盾というのは何か、この問題の。かつて特別会計の場合は一般会計からこの種のものが補てんされる制度があったから、国鉄はいやおうなしにこういう制度をやってきた。二十三年に公共企業体になってから、先ほど来各先生方が指摘しているように、公共企業体という名のもとに公共性が片や追求され、片や独立採算制という企業性を追求しなければならぬと、こんな相矛盾した体系にされてそのまま残ったのは、この公共負担がそのまま制度上残ってやらざるを得ない状態になってきた。しかし、当時の国鉄というのは、先ほど言ったように、特別会計でやられておったから、ある程度のそういうものは見れたと思うのです。穴があいた場合には、般会計から補てんされたんですよ。そういう道があった。ところが、今度はないでしょう。だからこそ、今日、社会的な、政治的な大きな公共負担の問題が起きているわけです。それを今度は運賃改定によって通勤通学の率が改定された、是正されたんだから、今度の国会で、国会というより、今回の四十一年度の予算編成にあたっては、公共負担の関係については、一部改正でやられるということを言っておるけれども、本末転倒ですよ。国民大衆に転嫁したというだけなんです。利用者にその負担を転嫁したというだけです。これは政府が何ら国鉄に対して責任を負っていないんですよ。始末をしていない。運輸大臣、そういうことでしょう。どうですか、そうじゃないですか、答えてください。政府がどういうふうに具体的にこの九百億に対して補てんをしたかということを、数字を出して、鉄監局長でもけっこうですから――一銭だって出していないですよ。出しているというなら、答えてください。
  52. 木村美智男

    ○木村美智男君 関連。それで総裁、ここでせっかくさっきなかなかいい意見を言っていたのだけれども、おかしなことになってきたわけで、ここを少し私、解説をしたいと思うのだけれども、総裁のほうは、それは旅客運んだり貨物運んだり、とにかく銭が入ってくるやつが、それがいままでよりも余分に入ってくるという意味で、おそらく経営の立場からいうと、わからぬわけではないのですが、だけれども、それは総裁が言うように、公共負担の壁を破ったというものじゃない、これは。これは全然違う。なぜかというと、私は、それはいま言ったように、このあり方としては、いままで本来私らが考えている公共負担というのは、国のとにかく産業政策あるいは文教政策、社会政策から割り引いていたのだから、そうしなければ実際にはやっていけないので、国が政策的に国鉄にそういう割引をしろと言っているのだから、しかも、さいふの勘定は、出し入ればこれは独立採算で自前でやれよと、こう言っているのだから、その割り引いてやった分だけは国が持てと、こうわれわれ言っているわけです。総裁だって、この言い分わかると思う。だから、それで今度運賃を値上げして、これから値上げすることによって入ってくる分は、これは将来に向かって国鉄がしょっていく借金が、その分だけ幾らか少なくなるというだけの話ですよ。ちっとも、あなた、公共負担が軽くなったことにはなりません。軽くなったと言うなら、政府からいま出してもらうか、来年幾ら、再来年幾らという、そういう計画的に金が入ってくると言うなら、壁を破ったということになるけれども、そうじゃない。将来に向かってふえていく借金が、傾斜が幾らかゆるやかになったと、これだけの話です。そうでしょう。それを総裁、いまの壁を破ったなんということを言っているなら、あなた、一生懸命われわれ、あんたらの苦労しているのもわかるから、この際、経営的にもきちっとしてやろうという熱意がなくなっちまう、あんたそういうことを言っていたらね。そうでしょう。そんならかってにやればいいじゃないかというふうな気持ちになっちまうわけです。総裁、やはりそういうところが、あんた、経営の立場に立って、あるいは政府と無関係ではないけれどもが、しかし、国鉄自体がどうにもならぬという事態が、四十六年に三兆円も借金をかかえることになるのですよ。それ考えたら、本来ならば、ここでほんとうは総裁がこれはそれこそ職を賭してがんばるところなんですよ。そうでしょうが。たまたま、国会の中で、私どもはそういう事情というものは、ほかにもいろいろありますよ。ありますけれども、国鉄の百年の大計を考えたら、ここで一歩やはり公共負担について前進をさせるということが、やがては国民大衆にプラスになると思うから、これはがんばっているのであって、総裁、それを、なに今度通勤の割引率を引き下げたことによって、これによって公共負担の壁を破ったなんという、そういう間違ったことを考えておられるのでは、これはとんでもない。ここのところは、総裁ぜひ、これは素直な意味で申し上げますけれども、その考え方をちょっとやはり改めてもらわないと、これは、今度の運賃問題の中心はもうこれだけなんですよ。あとは東京-鹿児島間幾ら上がるからどうだのこうだのと言っていたって、この根っこの問題を直さない限りは、あるいは、この問題について徹底的にやらない限りは、それさえやれば、これはもう大体九分九厘この運賃問題は終わりなんですよ。だから、この点は、運輸大臣がさっき言ったように、運輸大臣だめならだめで、総理大臣、大蔵大臣来なさい、そこで私たち徹底的にこれはやりましょう、そのことが将来国鉄にもいいことであり、国民にもいいことだから、そういう意味でこれは言っているのですから、総裁、ひとつさっきのような考え方というものは、これは少しお考え直していただきたい。
  53. 石田禮助

    ○説明員(石田禮助君) 木村さんから国鉄に対する同情的のお話は、私は国鉄の首脳として感謝にたえない次第でありまするが、しかし、この公共負担というものは、たとえば三十九年度においては、通勤通学の経費の五〇%以上を越したやつでもって六百十六億、それから学生割引が二十八億、それから特別等級が百六、暫定割引が二十六というようなことでございますが、これはつまり、金額が上がってくれば、それだけ公共負担が重くなるわけだし、これが下がってくれば、それだけ公共負担というものが低くなる。だから、この五〇%までは割り引くべしというやつが、実際においては、通勤なんというものは七六%も割引しにやならぬと、これを六五%にするということは、私は公共負担の是正である。つまり、政府から補償はないけれども、過度の割引を是正することは公共負担の漸減と、こういうことに私は考えているのです。それで、つまり、政府の補償はないけれども、収入がそれだけふえていくということは公共負担の是正だと思います。
  54. 大倉精一

    ○大倉精一君 総裁、私もひとつ言わしていただきますけれども、いまの発言は、いわゆる通勤定期の率を下げたので、公共負担の一角をくずしたという発言は、公共企業を背負って立っておいでになるあなたが、商売人的な見方ですよ、商売人的な見方です、営利会社の経営者ではない、あなたは国鉄総裁だから。でありますから、国鉄というものが国家の政策を行なわなければならぬ使命がある。であるから、公共性がある公共企業ですね。でありますから、そういうものに対しては、やはり通勤定期なり、あるいは通学定期の割引というものは、国策上必要だからやっているのだ、そうであれば政府は責任を持つ、こういう角度でないというと、どうも国鉄をあずかっているあなたとしては、少し考え方が違うのじゃないか、商売的なものの見方をしておるのではないか、こういうことを私は心配するので言ったんです。そうじゃないですか。
  55. 石田禮助

    ○説明員(石田禮助君) これは割引にも程度がありまして、実際の通勤の七割六分なんていうのにすることは過度の割引だ、これは通産政策でやるべきで、ほんとうなら通産省が出すべきものだと思いますが、しかし、七割六分という割引が、これは過度だからこれを是正するということなんで、それは当然国鉄として割引率を引き下げるということをやるべきだと思う。
  56. 江藤智

    ○委員長(江藤智君) ただいま御要請の福田大蔵大臣が見えましたので、大蔵大臣に対する御質疑をしていただきたいと思います。
  57. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 大蔵大臣いまお見えになったから、いままでの経緯御存じないだろうと思いますけれども、いままでの審議の中で問題になりましたことは、公共負担に対する考え方、いまも総裁が話しておりましたのは、そのことに触れているのですけれども、運輸審議会の答申を見ましても、基本問題懇談会の意見書ですか、意見書を見ましても、あるいは国鉄第三次長期計画についての国有鉄道諮問委員会の意見書、こういうものを見ましても、いずれにいたしましても、その国が、政府出資について資金調達をやらなければならぬ、特に政府出資の増額を政府に強く要望する、こういうことが書いてあるわけです。これらのいろいろな機関の結論として、政府出資をもっとやらなければいかぬことが書いてある。一方において、は独立採算制というたてまえをとっているから、政府出資も、あるいは、その借り入れ金に対する利子の補助もできないというような答弁が、いままで衆議院の審議の段階を通じてあったように私は記憶をするのでありますけれども、それでは、独立採算制と公共性と、こういったような問題が一体どっちに比重を置いておるのか、わからぬわけであります。独立採算制というたてまえをあくまでもとるならば、国鉄がかかえておるところの公共負担、約一千億に近くなろうとしている公共負担も当然政府が補償するということが筋ではないか、総裁の言によれば、どこの国でもそのような公共負担というものは政府がめんどうを見ている、ヨーロッパの国の鉄道は全部政府が公共負担のめんどうを見ている、ヨーロッパの、鉄道のないところは別でありますけれども、まあ日本だけだというのですね、鉄道の公共負担を政府が補償していないというのは日本だけだということです。これはずいぶん不名誉な話だと思う。なぜそれをやらないのか、逐次やっていくというならば、いつからやるか、こういう問題になる。その点、一体、大蔵大臣としては、どのような御見解を持っておられるか。どうも聞くところによると、運輸大臣としては、どうも国鉄の考え方がわかるのだが、政府、特にこれは大蔵省の関係になってくると思うのでありますけれども、大蔵省のほうでうんと言わないのだというふうに聞き取れる御答弁だったのです。そこで、あなたにどうしても出てもらわないことには、これはけりがつかぬということになったわけです。
  58. 福田赳夫

    ○国務大臣(福田赳夫君) 国鉄は公共企業体であります。つまり、公益に奉仕すると同時に、独立採算制をとる企業体である、この両方の性格を持っているというのが国鉄の実態だろうというふうに思います。いま政策割引なんかについては、政府がこれを負担すべきではないか、こういうようなお話でございますが、私は、公共企業体としての任務の一つは、そういう点にもあると思うのです。これが適正な規模であるか、適正な規模でないかという問題は次の問題として、政策的な奉仕をするということは、これは国鉄の本来の任務である、それだけに、また、国鉄に対しましては、政府は非常に援助をしておるわけであります。つまり、最も大きな収益線の独占権を与えている、これは私は最大のフェイバーである。それから毎年毎年一割近くの財政投融資、低利長期資金を供給している、これもたいへんなことだというふうに思います。独立採算制はそういう方法によって維持されることを期待しておるわけでございますが、その独立採算制をそこなわない範囲におきまして公共の任務に奉仕する、これが私は国鉄の使命である、そういうふうに考えておるわけです。  それで、いま出資をどうするかというお話でございますが、これは各国とも制度のたてまえによって違う。わが国におきましては、そういう独占権と、それからもう一つは、長期低利の豊富な資金を供給するという方法で国鉄を援助しておる。昭和四十一年度の時点、また、ここ当分の間の時点において、政府が税金、つまり、国民の全体の負担においてこれに出資を行なうという必要は認めないと、こういう考え方なんです。
  59. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 それでは、国鉄総裁に今度お伺いしますが、いまの大蔵大臣の説明によると、国鉄には十分に援助しておる、財政投融資も十分やっておる、長期低利の豊富な資金を提供しておると言うのです。いままでの話とずいぶん違うのです、国鉄から聞いた話と。長期低利の豊富な資金、財政投融資と、これも触れられましたが、それでは、財政投融資は過去において国鉄が一番比重として多かったんですか、民間企業である造船のほうに財政投融資を国鉄以上にやっておったという事情ははたしてなかったかどうか。今日においても、財政投融資という面から国鉄が最も大きな受益者になっておるのかどうか。それから融資の点をいろいろ言われましたけれども、それははたしてどのように豊富な資金が使われておるのか、提供されておるのか、一体、具体的には何を言っておるのか、その点、心当たりがあったならば、国鉄総裁から答えていただきたい。
  60. 石田禮助

    ○説明員(石田禮助君) 国鉄の過去における資金の大部分は、ただいま大蔵大臣が言われたように、大蔵省の御援助によりまして得たのでありますが、しかし、問題は、それは国鉄がその使命を果たすべく輸送力増強に使ったのです。ただ、その中には、もうかる線もあり、もうからぬ線もある。国鉄の現在二万余キロのうちの一割七分というものはもうかる線でありまするが、八割三分というものは、これは損になっておる線である。国鉄は公共企業体なるがゆえに、もうかる線はやるが、もうからぬ線はやらぬというわけにはいかぬ。そういうことで大蔵大臣は、収益性のある線については独占権を与えると、これは実にありがたいことで、たとえば東海道線もそうでありますが、一方に非常な負担のかかる線も持って、それが八割三分も占める、こういうことでありまして、まあ、そのことにつきましては、大蔵大臣としてもさらに注釈を私は要すると思いますが、いずれにしても、金を借りるというだけのことでは、国鉄の独立採算制というものはいまじゃ保てない。これがひとつ御了解願わなければならぬ。そこで、公共負担の是正というものが問題になってきたんだと思います。
  61. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 大蔵大臣のように、これは政府が出資をすると言っても、国民の税金なんだから、だから、国民の税金で公共負担全部埋めてやるわけにはいかぬと、こういうふうに言われますけれども、それならば、公共負担の内容は何かということ、この公共負担の穴を埋めるために一般の運賃を値上げをするということは、言いかえれば、切符を買って汽車に乗るお客が、石炭であるとか、木材であるとか、あるいは鉄鋼であるとか、砂利であるとか、そういうものの運賃を負担をしてやるということになるのであって、これは利用者負担の公平な原則からいうと、やはりはずれることになるのじゃないか。これらの安い運賃でもって特に国鉄が負担をしている内容のものは国家的な政策のものであるというふうに、はっきり指摘できるものばかりではないかと思うのです。そうなれば、国家的な政策の面でもって負担をしなければならない。補償は、これは国家的に政府が出資をするということのほうが、私は筋が通るのじゃないかと思うのでありますが、その点は大蔵大臣はどのようにお考えになりますか。
  62. 福田赳夫

    ○国務大臣(福田赳夫君) 結局、いま国鉄総裁が言われましたように、公共の負担が相当ある。これは路線の面でもあるわけでありまするが、物資別に見ましても、そういう面があるし、人の面から見ましても、そういう面があるわけです。その程度の問題があると思いますが、そういう負担に耐え切れないという際に、一体どうすればいいのかと、こういう問題になってくると思うのです。それを国鉄の運賃というところへ持っていくか、あるいは税という国民の全体の負担に持っていくかと、こういう問題に帰結されることかと思います。で、いま国鉄の運賃を考えてみますと、戦前に比べまして諸物価は四百という倍率になっております。国鉄のほうは、旅客で百五十でしたか、貨物で百八、九十というようなことである。そういうことも考慮するときに、これを国民全体の負担に帰するよりは、サービスの利益を受ける乗客に負担してもらうというほうが適切である、こういうふうに考えまして、今回運賃の引き上げをお願いしておる、こういうような次第でございます。ですから、どうも公共の負担があるから、すぐそれが直行して政府の出資というところにはつながってこないのじゃないかというふうに考える次第であります。
  63. 木村美智男

    ○木村美智男君 大蔵大臣、いまのことに関連してお聞きをしたいんですけれども、このいわゆる国が金を出すというやつは、これは国民の税金だから、全体にかぶせることはまずい、こういうお話なんですけれども、ほんとうに大臣、そう考えておられるんですか。
  64. 福田赳夫

    ○国務大臣(福田赳夫君) 国民の負担に属することといえども、これはやらなければならぬというものは幾らもあります。たとえば社会保障というようなことは、これは国民全体の負担においてやっておるわけであります。しかし、国鉄の場合は、その資金によって何をするかというと、一部国民、つまり、国鉄利用者へのサービスをするわけです。でありまするものですから、これはそのサービスをする人に負担をかけるという考え方が出てくる。そこへさらに運賃体系を考えてみますると、戦前に比べましても相当低率になっているということもあわせ考えるときに、これは運賃のほうにしょっていただくという結論のほうがいいじゃないかというのが、ただいま御審議をお願いしておる理由でございます。
  65. 木村美智男

    ○木村美智男君 そこで大臣、さっきの答えだと、多少ニュアンスが変わってきておりますけれども、本質は変わっておりませんがね、いま答えられたことの中では。大臣は一貫して答弁をされておると、こう言うんですけれでも、しかし、あなたも認めておるように、今度の運賃値上げのやつは、一部のサービス改善をするというところにも使う、ということの、その一部というやつを、いみじくも大蔵大臣、認めておるわけです。そうすると、一部だからほかにまだ少しあるわけです。今度のやはり第三次長期計画を見て、これはやはり日本経済あるいは国民生活に国鉄の負っておる使命というものは、きわめて重要な意味を持っておるが、そういう国家的要請の中で、輸送力増強もやらなければならぬ、あるいは複線化もやらなければならぬという、この面がむしろ相当大きい問題なんですよ、これは。では、あなたは利用者だけのことを考えているけれでも、年間を通して考えたら、国民のうち、ほんの一部だけですか、国鉄へ乗って利用しているのは。私は、そういう意味でいえば、あなたの言われる説というものは、それはあなたの、この政府出資というものを出さないために合理化するための議論である。これはやっぱりあなたの言うように、一部のサービス改善にも役立っていくことは、私も率直に認めます。認めるけれども、だからといって、それを全部利用者にかぶせていくということは、これは矛盾しているじゃないですか。そんなら、高速道路一つ見てみなさい、そこを走っているやつ。では、あの高速道路は国民全体が利用していますか。あの道路は主として自動車が中心でしょう。そういう人たちからそれでは負担に応じてちゃんと銭を出さしていますか。そうじゃないでしょう。せいぜい有料道路の中でちょっぴり百円かそこらの金を取っておる、だけの話ですよ。あんなものじゃない、もっとでかいものを国は出資しているじゃないですか。さっき大蔵大臣おられなかったから、これは繰り返すようになってたいへん恐縮ですけれでも、いま国が一生懸命政策として進めておる新産都市の問題なんかでは、あなた、たいへんなむだづかいをしておる。一つの例をとったら、富山県の高岡の新・産都市問題なんか、これは大蔵大臣御承知かもしれませんけれども、農地買収を一応これは半分ぐらいやってのけたんですよ。ところが、工場が来ない、予定した工場分散か計画どおりいかない。こういう結果からどういうことになっておるか、せっかく埋め立てした土が海へ今度は流れ出しておる。それで、今度は、その近辺の漁村では、何とかして漁業区域を守らなければならぬというんで、あなたのほうに漁業補償を要求してきているじゃないですか。そうでしょう。そういうその一部分、これは一つの例ですけれでも、新産都市一つ問題を取り上げても、そういうむだづかいも二面ではあるし、道路しかり。さっきも出ましたが、山一証券も、じゃあれもほんとうに利用者というような意味でもし考えるとするなら、あれこそ全く微々たるものじゃないですか。これだって二百数十億の金を出しているじゃないですか。そうでしょう。そういうようなことを考えてみたら、何としても大蔵大臣の言ってる意味は、政府がとにかく金を出すまい、そのための一つの理屈である。これは先ほど、あなた、東海道線みたいな収益線に対して、国鉄に独占権を与えていると、これはあとからくっつけた理屈ですよ。初めからあの線を敷くには敷くように、ここから一つの目的があってあれは線路を敷いている。戦争中これは非常に便利で国が一生懸命利用したのです。あれがなければ困ったのです。あのときに、あれをやっぱり国鉄にしておいたからこそ、国鉄はあのために、戦力増強という面で、実は今日の経営の弱体の面も戦時中の酷使にあるのだから、そんなことを言ったら――あなたみたいに独占権を与えているという理屈じゃないのです。だから、あとからつけた理屈、だとぼくは言ってるのです。  そういう点で、ただ一つ考えてもらいたいのは、ただ、大蔵大臣、理屈としては確かにそうだという気持ちはあるが、いろいろな事情からできないのだというなら、これは話はわかる。しかし、あなたみたいに、今日国鉄のこれは、関係は利用者――一部の者が利用するのだから、当然それは多くの国民の税金によって払うべきでないなんていう、これは何も知らない人にPRするようなことばかり考えて、そういう大ざっぱな答弁をしておってはいけませんよ。ほんとうにもし国鉄というものが、これは国民経済の立場あるいは国民生活の立場から大事だというふうに国が思う場合には、ほんとうは金を出してやりたいのだ、だけれでも、いまの制度のもとではちょっとこれは無理なんだとか、こういうふうな話があれば、ぼくら何もしかめっつらしてあなたに文句言わぬよ。それを、そういうことで何ぼでも突っぱねるというなら、こんなものは認められませんよ。いいですか。それを、いまに藤山長官に来てもらって、物価の問題もやらなければならぬが、いろいろの問題があるのだから、そういう中で国がこれだけのものを背負わして、四十六年度三兆円の借金になる、そういうことになれば、今度の運賃値上げの問題だって、そうでしょう。一日四億円ずつ、これは増収をあげると言ったって、利息は、来年からちょうど今度値上げした分と同じ一日四億円ずつこれは払わなければならぬ。そういう企業をおっぽっておいて、それで、これは利用者負担でやるべきですなんて済ましておるところに――そういうような立場なら、国有鉄道、国有なんてやめてしまえ。国民鉄道にしてしまえばよい。赤字になれば国民の運賃を値上げして、国民のふところから出して赤字を埋めていくというなら――何か国有なんですか。公共企業体というところに、これは日本国有鉄道という名前をつけて、一応公共性というような重要な使命を与えているということを考えてみたら、それはあなた、もう少し国が国鉄のあり方ということについて、先ほど言ったような立場にやっぱり立たなければ、ほんとうの公共性というものの運営というものはできないのじゃないか。もう一回、大蔵大臣、そこら辺について意見を聞かしてもらって、どうしてもあなたががんばるなら、それは、この問題はこの法案の最重要問題なんだから、そう簡単に引っ込むわけにいきませんから、あなた、三日でも四日でもここにへばりついてこの問題解決をしなければならぬと思うのです。それがなければ、われわれは納得できない。もう一回ひとつお考えを述べていただきたい。
  66. 福田赳夫

    ○国務大臣(福田赳夫君) 私は、非常に端的な御質問ですから、その御質問だけにお答えしたのですが、国鉄運賃の値上げ問題というものは、非常にこれは重要な問題である。ことに私が重要だと考えておりますのは、物価政策との関連においてです。ですから、私も、主役じゃございませんけれども、脇役として、この問題の御審議にあずかった際には、ずいぶん苦慮いたしたわけです。できれば運賃値上げをしないで済む方法はないか、こういうふうに考えた。いまお答えいたしましたように、資金が非常につらくなるという際において、とるべき道はどうかというと、ほかに名案があるかもしれません。かもしれませんけれども、私がこの頭で考えたところでは、これは国民一般が負担するという結論にするか、あるいは利用者という負担にするか、こういう二つの問題になってくると、こういうことをいま申し上げたわけなんです。しかし、二面において、物価問題という問題もあり、それからまた、これから七カ年計画で国鉄がその使命を果たすために輸送力を強化しなければならない、こういうためには、安定した資金をここで求めておいたほうがよかろう。また、物価体系の中における戦前基準というものを考えてみると、国鉄の状態は低位にある。かたがた、国家財政の現状を見まするに、今度公債まで出してやっていかなければならないという状態である。こういう際でありますので、いろいろの面はありまするけれども、使用者に御負担願うほかはなかろうじゃないか、こういう結論になってきたわけです。少しことばが足りなかったかもしれませんけれども、いろいろあれやこれやと考えた末の結論でございます。
  67. 吉田忠三郎

    ○吉田忠三郎君 関連して。大蔵大臣、あなたの演説を聞いておりますと、まことにさわやかな演説ですが、長期安定豊富な資金を国鉄に供給していく、こう言っているのですが、私はそこで聞きますが、たとえば大蔵大臣、外航船舶に対して、国際競争力の基盤強化をしなければならない、こういうことで、政府が政策的にたとえば財投あるいは開銀の関係の融資をしておりますね。で、時間がありませんから、私のほうから政府の資料を読み上げますけれども、時間がないから、ぼくのほうから説明しますが、この政府の資料を見ますと、四十年度において、海運関係として八百八十一億。御承知のように来年度予算ですね、四十一年度予算は、あなたの責任において予算編成をしたわけですから、御承知のとおり七百六十三億、こうなっていますよ。これと国鉄の財投の千六百億というものの比率で、そんなにあなたがさわやかに言うような、豊富な、しかも長期、低利の資金を提供しているということになるかどうか。利子の関係から見ますれば、開銀の場合、政府が利子補給していますね、利子補給を。で、計画造船については、これは前に造船疑獄で問題になったことがあるが、大蔵大臣いいですか、利子補給については二分五厘補給しておりますから、結果的に四分の利子でいい、計画造船の場合は。それから市中銀行の場合においては、九分一厘のものを政府が三分一厘利子補給いたしますから、六分ということになる。まことにさわやかな、あなたの低利ということになるのもわかる、この関係は。しかし、国鉄の場合は千六百億の財政投融資に対して六分五厘でしょう。これは政府で出しています「借入金と借入の条件」という、これはあなたのところで出している資料ですよ。出している資料では、明らかに資金運用部資金の関係については利息が六分五厘、こういうことになっていますよ。これと関係して、どうですか。あなたのおっしゃるような長期、安定、しかも低利の利息になるということは言えないと私は思うのですよ、数字的に見て。それから約三千六百億くらいの三次計画の二年度の計画に対して財投が千六百億、片や八百億ないし九百億、いま申し上げたように、利子補給は政府がやる、こういうのと比較した場合に、国民全般が見て、大蔵大臣のような演説を、はいそうですかということで私は納得せぬと思う。  それからもう一つには、去年度の財投と比較をいたしてみますれば、今度の千六百億というのは五%下がっているじゃないですか。それで、どうしてあなたのような、国鉄に対しては長期、安定、低利の利子で、しかも、豊富な資金を提供しているということになりますか。この関係、大蔵大臣どうですか。
  68. 福田赳夫

    ○国務大臣(福田赳夫君) 造船の問題は、これは御承知のように、戦争で船が壊滅した、海運業が壊滅したというところと、それから、これはどうしても国際競争という立場があるわけです。そういうようなことから、ほんとうの特例の措置としてああいう措置がとられたわけなんです。  それから、ことしの財投千八百五十億というものが……
  69. 吉田忠三郎

    ○吉田忠三郎君 千八百五十億、けっこうです。
  70. 福田赳夫

    ○国務大臣(福田赳夫君) 昨年よりちょっと下がっておるじゃないかという話でございますが、昨年は例の景気対策として臨時の措置をとりました。そういう関係で、昨年の景気対策を加えたものに比べますと、少し引っ込む形になるのですが、当初のものに比べますと、相当増額をいたしておる。そういうふうなわけであります。私が豊富と言いましたが、とにかく財政投融資というのは二兆円しかないわけであります。その中で、とにかく千八百五十億円も供給いたすわけなんでございまするので、私から見ますると、相当大きな割り当てをしたという感じを申し上げたわけです。
  71. 吉田忠三郎

    ○吉田忠三郎君 大臣、こういう大きな問題が、ただ単に政府の大蔵大臣という、個人ではないけれども、感じや、感情や、涙に支配されるようなものではないのですよ、これは。少なくても国鉄の場合は、もうすでに一兆円の借り入れ金を持っているわけですね。しかも、それはすべて、ただいまぼくが申し上げた財投の場合は、つまり六分五厘の利子でございますけれども、それ以外に自己資金を持てと言ったって、持つとはできませんから、特別債券とか、あるいは縁故債券であるとか等々の借金をしておりますよ。その場合に、逆に七分三厘という高利でいわゆる社会資本を借りなければならぬ。こういう現状をあなた知っておるわけでしょう、そういうものとの関係。  それから昭和四十何年かわかりませんが、先ほども瀬谷委員が申し上げたように、あなた方が――私は当時反対しましたが、あなた方好んでつくった懇談会などもございますね、この意見書をあなた十分読んでいると思う。時間がないから、ここに書いてある数字を言いませんけれども、四十六年になりますと、国鉄は三兆円の借金を背負わなければならぬ。だから、いまの時点で、政府は財政的に何か措置をしなければならぬということを明確に書いているじゃないですか。しかも、あなたは、公共企業体で独立採算制であるから、だから一般私企業とは違った面があると、こう言っておりますけれども、この三兆円という借金を背負わせている国鉄の企業というものは、あなた、一企業として見ておるわけですか。そうじゃないでしょう。ないと私は思うのです。だとすればですよ、かりにあなたの意見を肯定して、企業だと見ても、資本金のない企業はありますか。たとえば日本航空に対してだって、政府は国家投資をするわけでしょう。資本金として投資をする。これはそういうものありますね。今年の場合だって、金額はそれは国鉄とは比較になりませんよ、企業の規模というものは小さいですから。それにしても、十五億というものを国が投資をするわけでしょう。あなた方の好きな公社、公団等々についてもですよ、全部国が投資をするじゃありませんか。たとえば一つの例をあげますと、私は大反対をしておりますけれども、新国際空港の問題にしてもですよ、依然としてまだ候補地がきまらないのにもかかわらず、すでに今年度、この予算原案を見ますると、二十億ですか、十億の十億の二十億出すことになっているでしょう。そういうことが、一企業だとかりにあなたの理論を肯定したとしてもだ、国鉄には何らしていないじゃないですか。資本金のないこういう企業あるんですか。世界各国にないですよ。そういう性格的にも、制度的にもあいまいな制度に置かれておるところに、今日の国鉄のこの根本的な問題があるということを私は言わなければならない。  それから、この間、本会議で、地方自治体に対してはですね、まことにこれもまたおおばんぶるまいをしたような演説をしたり、わが党のそれぞれの議員が質問すると、答えておった。しかし、どうですか、国鉄がいま市町村に納めておる納付金というものが百億になっております。それから固定資産税の関係につきましても、約六億という金を納めているんだね。こういう関係だってですよ、総合的に政府が考えて、相関関係の中で施策をやはり施さなければならないじゃないか。われわれはこういう時期に来ているんじゃないか。それを、そういうことをちっとも政府は努力も一しないで、最も搾取しやすい国民大衆に運賃改定という名のもとに転嫁しておるところに問題があるということを、いまこの委員会が再三指摘している。これはどうですか、大蔵大臣。
  72. 福田赳夫

    ○国務大臣(福田赳夫君) ですから、国鉄が非常に困難な事態になったという際にですね、どういうふうな措置をとるかということは、国民全体の税で負担するか、また、利用者が負担するかと、こういう問題に帰着すると思うのです。先ほども申し上げましたが、いろいろな角度から検討いたし、また、国家の財政の現状からも考えて、利用者に負担をしていただくということのほかはない。まあ、いろいろそれによって描く波紋があります。特に物価問題は私ども一番頭の痛い問題でございますが、しかし、それを乗り越えて、利用者負担ということで国鉄の財政を強化するほかはあるまい、こういう結論に達したわけであります。
  73. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 活を広げてしまうというと、抽象的な答弁をされてしまうので、大臣、いまあなたが言ったこと一つについて申し上げると、利用者に負担をしてもらうというのが原則だ、こう言われましたね。それならば、この衆議院の予算委員会でやはり出ているのでありますが、昭和三十九年度において貨物輸送が四百九億円の赤字で、旅客輸送は一三百四十五億円の黒字というふうになっている。つまり、旅客輸送のほうは黒字だが貨物輸送が赤字を出している。しかも、値上げの率はどうかというと、旅客輸送のほうは三割ほど上げて、貨物輸送のほうは一割しか上げていないわけですね。そうでしょう、大ざっぱに言えば。何十何%と言えば、なんですが、こまかく言えば三十何%ということになりますが、個々の問題で数字は違ってまいりますが、大ざっぱに言って、旅客運賃は三割上げた、貨物運賃は一割しか上げないということになっている。しかも、これは去年の参議院予算委員会の分科会で石田総裁がやはり答弁をしているのでありますが、公共負担の問題は、政府の政策というものを国民の犠牲においてやっておる、三十二年から三十八年までに約四千億、三十九年度においては八百億、四十年度には九百億くらいになるだろう、こういう答弁がありました。それから通勤通学に対する割引というのも大きな原因をなしておる、このようなことは、世界ではやはり政府が補償しているというわけです。農産物の特別割引という、これも農業政策上の問題だから、これは農林省が出すべきである、こういうふうに言っておるわけですね。それを国鉄の犠牲においてやっておるということになる。つまり、国鉄の赤字の最たるものは貨物輸送で、特にその中でも特殊の公共負担を行なっている貨物輸送では赤字が大きいわけです。それならば、そういう点は利用者負担という原則からいうならば、石炭なんかの問題、これはあとから私は触れるつもりでおったのでありますけれども、石炭なんかの問題は、どうしてもこれは石炭産業でもって負担をするというのがたてまえじゃないですか。そういうことになるわけですね。石炭の運び賃を東京駅から切符を買って乗るお客が払うというのは、これは矛盾していることになるわけでしょう。そうでしょう。石炭の運び賃をどうして山手線に乗るお客が払わなきゃならぬかということになるわけです。木材なり、あるいは石灰石なり鉄鋼なり、こういうものは一部の会社が国鉄の安い運賃でもってもうけさせてもらって送っている物資なんですよ。そういうものは、当然それは安い運賃でなくて、それらの会社が払わなきゃならぬものじゃないですか。この「運輸ジャーナル」というのに載っておりますが、運輸審議会の政府参考公述人として美濃部教育大学教授が言っておりますけれども、日本の貨物運賃というのは安くなっていて、それがつまり巨大企業の超過利潤の源泉になっていると、こういうふうに指摘しております。このことはおそらく否定はできまいと思う。そうでしょう。いわゆる巨大企業の超過利潤の源泉になっておるところの低貨物運賃を乗客が、つまり、いままで払っておる運賃でも間に合っておるところの乗客が、さらにそれ以上に三割もよけい取られなきゃならぬということは、理屈が通らないということになるじゃありませんか。大臣がいま言われたことをたてにとれば、そういうことになるのですよ。違いますか。
  74. 福田赳夫

    ○国務大臣(福田赳夫君) 国鉄は国鉄の負担において国策のために大いに働いておる。私はその面においてはそのとおりだと思うのです。特に不採算線、こういうことは財政の面からいえば、国鉄とすれば非常に迷惑なことだと思う。しかし、それをやっておる。また、不採算輸送もやっているわけです。不採算線と同じ意味だと思います。そういうことによって国策に協力をするという形をとるわけです。公共企業体であると同時に、また独立採算制であるという点、その辺で調和をとっておるということかと思うのであります。
  75. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 運輸大臣もそういうことを言ったけれども、ことばの上では抽象的に片づけられるかもしれませんが、調和なんかとれっこないですよ。独立採算制と公共性との調和をとる、うまいことを言うけれども、これは、からだをぬらさないで泳ぐということですよ。それは足を縛っていて走るというようなものですよ。そんなことを言ったってだめですよ。ことばの上のごまかしにすぎぬ。数字は厳然とはっきり出てくるわけですよ、国鉄のような場合に。特にいま問題にしておりますのは、運賃を上げるかどうかという問題なんです。その運賃の上げ方が妥当であるかどうかという問題なんです。われわれはこの運賃の上げ方を提案なされたけれども、数々の疑問があるからいま質問をしているわけであります。あなたの言われている答弁は、これはもう理屈が通らないわけですよ。まだほかの問題ありますけれども、大蔵大臣、私はここで午前――午後になってしまったけれども、午前の審議が終わって、出ないということであれば、これは後々の審議に差しつかえるので、いままで数々述べたことについても、われわれ野党だけじゃなくて、おそらく与党の人たちだって、なかなかこれは納得しないような御答弁じゃないかと思うのですよ。それをそのまま野党のわれわれがしゃべるだけしゃべればあとはいいや、というわけにはこれはまいりませんからね。これは一番私は今回の運賃の問題の重要なポイントじゃないかと思う。後々それはあなたから満足な答弁が得られないということになれば、総理大臣から、とことんまでやってもらうことになります。なりますけれども、さいふのひもを握っているのは大蔵大臣なんだから、また、いままで運輸大臣なり国鉄総裁が言っておることは、大蔵大臣がなかなか言うことを聞かないという意味のことを、はっきり言うというとあとからおこられるから遠回しに言っているのですけれども、そういうことを言っているわけですよ。去年の予算委員会の総裁の発言なんかを、これを議事録で見ましても、あとにも先にも政府が出しておりますのはたった四十億で、これでは国有鉄道とは言えないということを言っているわけです。とりあえず第三次計画、こういう金ばかりかかって引き合わない投資をするためには、公共負担を是正をしてくれということを、基本問題懇談会でも主張をしたのですが、大蔵省はなかなか問題にならぬというようなことで、これは総裁が言っているわけです。これは総裁もそう言っている。当事者である総裁すら、そう言っているのですよ。責めは一にかかってこれは現段階においては大蔵大臣にある、こういうことになってしまうわけですね。一般論で言っているのじゃないのですがね。いま大臣が答弁をしたその利用者負担ということについて、私は突っ込んでお聞きをしたわけです。私の言ったことが違うと思いますか。違うと思うならば反論してごらんなさい。
  76. 福田赳夫

    ○国務大臣(福田赳夫君) 私は、国鉄の採算が非常に困窮しておる、現に困窮しておるわけです。そういう際に考えられることは、二つの道しかないのじゃないか、ほかに名案があればまた御教授願いますが、一つは国民の全体の負担、つまり財政で解決する、一つは利用者の負担において解決する、こういうことかと思うのであります。そういういずれかの判断ということを考えてみまするときに、先ほど申し上げましたが、これはマイナスの面も非常にあります。特に私は非常に苦悩をいたしておりますのは、物価との関連であります。そういう面がありますが、しかし、物価体系というような点、あるいは国家財政の現状というような点から考えて、この際の処置としては運賃一、つまり、利用者の負担にお願いするほかはない、こういうふうな結論となってきたわけなんであります。そういうことで御理解を願いたいと思います。
  77. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 結論として利用者の負担でなければいかぬということを言われたから、それじゃ、この内容は利用者の負担になってないんじゃないかということを、具体例を私は指摘したのですよ。貨物運賃を例にあげて。利用者の負担でいくんだということであるならば、あなたがそういうふうに主張されるならば、その筋でもって通さなければ、私は筋が通らぬと思う。そうじゃないですか。
  78. 福田赳夫

    ○国務大臣(福田赳夫君) その利用者である人と物ですね、これの中にもいろいろの事情があります。それを、その事情によって国策に協力してもらう、これは国鉄の一つの任務である、こういうふうに考えたわけであります。国鉄全体として考えれば御理解がいける、こういうふうに考えておるわけであります。
  79. 岡三郎

    ○岡三郎君 議事進行について。  時間がちょうど一時半、それで、富里の人たちも陳情したい、こういうこともあるし、それからもう一点は、二時半から総理が出席をするという、こういう約束がある。大蔵大臣がいつまでここにいられるのかということを考えれば、やはり一応この場はここで審議をやめてもらって、やっぱり昼食に入って、休憩してもらって、そうして次に、二時半から大蔵大臣と総理大臣が出て、これはやはり運輸省なり国鉄はわれわれは運輸委員会としては絶えずこの問題をやっているわけですけれども、やはり国政全般の中においてこれをどう処理するか、こういう問題とのかかわり合いがあるので、いままでやってきたわけですが、そういう点で、ひとつ総理大臣が二時半に出るということですから、大蔵大臣も万障繰り合わしてひとつ御出席を願いたい。そうでなかったならば、いまの答弁からいって、とても納得することができない。これは運輸大臣に幾ら言っても、運輸大臣はこれ以上答弁ができるようには見受けられません。だから、この問題に限っては、ひとつ根本的に掘り下げていくために、大蔵大臣のほうもひとつ二時半から出席してもらいたい。そうして、いまは休憩に入ってもらいたい。
  80. 江藤智

    ○委員長(江藤智君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕
  81. 江藤智

    ○委員長(江藤智君) 速記をつけて。  本案の質疑は、午前はこの程度として、午後二時半まで休憩いたします。    午後一時三十五分休憩      ―――――・―――――    午後三時四十五分開会
  82. 江藤智

    ○委員長(江藤智君) ただいまから委員会を再開いたします。  公聴会の開会承認要求に関する件についておはかりいたします。  国有鉄道運賃法の一部を改正する法律案は、一般的関心及び目的を有する重要法案であります。よって本案につきましては、公聴会を開き、利害関係者及び学識経験者等の出席を求め、その意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  83. 江藤智

    ○委員長(江藤智君) 御異議ないと認めます。  公聴会開会の日時、問題並びに公述人の数及び選定は、これを委員長及び理事に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  84. 江藤智

    ○委員長(江藤智君) 御異議ないと認め、本案について公聴会開会承認要求書を議長に提出することといたします。     ―――――――――――――
  85. 江藤智

    ○委員長(江藤智君) 休憩前に引き続き、国有鉄道運賃法の一部を改正する法律案の質疑を行ないます。
  86. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 総理にお伺いいたします。その前にいままでのいきさつを簡単に申し上げますとですね、今回のこの運賃の問題は、衆議院でいろいろと審議をされてまいりました。それから昨日、参議院の本会議で提案をされました。いろいろの審議の中でですね、重要なポイントになるのは、公共負担をどうするかというところにしぼられてくるのではないか、こういうことであります。国鉄の説明によると、過去における公共負担というものは、二十八年から三十八年までの合計を推算すると、約六千億に達する。先ほどの総裁のお話によると、三十九年度が八百六十八億である。四十年度では約九百億である。こういうふうな公共負担を今日まで国鉄の会計で処理をしてきたということであります。そこで、こういう膨大な公共負担というものは、外国では全部政府が補償をしている。そういう補償をしていないのは日本だけである、こういうことであります。それなら、なぜ日本では公共負担の補償ができないのか、あるいは、やらないのか、こういう問題になってまいります。昨日の本会議における総理の御答弁によると、国鉄は独立採算制をたてまえとしておるから、木村議員の質問に対して、借り入れ金の利子補給であるとか、政府出資というものは行なわないんだといった意味の御答弁がございました。しかし、もし独立採算制をたてまえとするならば、公共負担というような純然たる政策上の負担は政府が補償しなければならないはずなんだけれども、その点が矛盾しているんじゃないか。ここで公共負担というものは、筋からいうならば、当然政府が補償してしかるべきものではないか、こういったような話を運輸大臣あるいは大蔵大臣との間に先ほどまで展開をしてきたわけです。しかし、なかなかうんと言わない。わかっていて言わないのか、わからなくて言わないのかわかりませんけれども、国鉄総裁の見解とどうも違うようであります。これは大事な国鉄の問題でありますから、第三次長期計画に影響する問題でもありますから、総理から、大所高所に立って、筋の通った答弁をしていただかなければならないだろう、こういうふうに考える次第であります。
  87. 佐藤榮作

    ○国務大臣(佐藤榮作君) ただいまのどういう経過かという点につきましては、いまの瀬谷君の話、よく私ども耳にします。このいわゆる公共負担、国の政策による負担、そういうものは、これは国の政策でやるんじゃないのか、独立採算でやるべきじゃないか、こういうのはいかにも割り切ったお話でございます。私も諸君と同じように国鉄出身です。国鉄の長い間の経験等から、この問題を非常に一つの問題として取り組んでおったのであります。ただいま言われるように、この公共負担の問題はきょう起きた問題じゃない、これはもう国鉄ができましてからずっと続いておる。で、まあ大体鉄道のほうから申しますならば、鉄道経営はこれで他と交渉を持つと、どうしても負担を鉄道に押しつけられる。私などが鉄道に入っている時代に、鉄道の先輩喜安さんなどはそういう言い方をした。鉄道というところは自分のところだけでじみちにサービスすればいいんだ、お客さんが切符を買いにくれば切符をお世話する、荷物を持ってくれば貨物をお世話する、できるだけ外へ出ないことにする、これが実は先輩の後輩に対する教えであったと思います。ということは、ただいまのように、出るところへ出ると、どうしても公共負担をしいられる、そういうことは国鉄経営上困りますからということであります。これはひとつ鉄道の立場からは、そういうことが考えられる。同時にまた、片一方で公共負担をしいる、そのほうから申しますと、これはもともと公共事業、それが公共事業なんです。公共負担をするところが公共事業としての性格があるんだ、こういうものが片一方の主張でもあります。その両者の主張には、それぞれの言い分があると私は思います。これはもう公共事業として特別な保護をしている、そういう意味では、ある程度の公共負担はせざるを得ないんじゃないのか、かように私は思います。そういう意味で、たとえば貨物輸送等において特別な負担をしろとか、あるいはまた、学生の輸送について、通勤について非常に特別な賃率を設けたとか、あるいはまた、日本のような国土から見まして、相当遠距離のものの負担を軽減するという意味で、遠距離逓減の方策をとっておる、こういうようなことは実はわからないではないんです。しかし、公共負担が非常に多くなって、何でもみんな公共負担だということで押しつけて、鉄道だけの負担でこれをまかなうと、これはまた一つの問題だと思います。だから、たとえば戦傷者の無賃輸送という制度が始まった、これなどは明らかに社会保障の制度なんです。こういうものをこれまで鉄道の負担にすることは、これは行き過ぎだ、こういうので、最初は鉄道の負担においてやらしたが、その後、政府も政策を変えて、ただいまは政府――厚生省の負担てこの輸送をやっておる、かように私思っております。だから、ただいま言われた独立採算制になります前の、独立採算制の議論をいたします前に、やはり公共性のある事業だ、その公共性があるという、そのたてまえにおいての公共負担というものは、私はやはりこの企業としては免れるわけにいかない。しかし、それかといって、それを極端な公共負担ばかりをしいる、こういうことがあってはならない。過去におきまして、鉄道の管理経営に当たっておる者の一番悩みに思ったのは、戦時中の国鉄の軍事輸送に対する協力だったと思います。これは特別な施設をしいられるし、特別な負担まで実はした。そういうことが非常に困るものですから、私どもが鉄道にいるときには、喜安さんみたいな先輩は、とにかく佐藤君、出るところへ出てはだめですよ、なるべく自分のところだけでこじんまりとひとつやっていかないと、負担がだんだんふえますよ、こういうふうに注意を受けたものです。だから、ただいま言われるように、公共負担、これは事業の性格上、ある程度は当然考えなければならない。しかし、それがばく大もないものになってきて、経営上の非常な圧迫になるということじゃ困る、かように実は思うのであります。
  88. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 いま総理は、経営上の圧迫になるということでは困るのだと、公共負担がですね、そういうふうに言われました。ところが、先ほど国鉄の総裁は、公共負担について、国鉄がある程度の公共負担をしなければならぬということは、これはもう国鉄という性格からいってやむを得ないということは言われたのです。その点は総理が言われたと同じなんです。しかし、今日の状態では、公共負担をやる場合には条件がある、その条件というのは、国鉄の経営にゆとりがある場合に――余裕がある場合にと言いましたか、余裕がある場合には公共負担をしてもいいのだ、しかし、いまはもう全然余裕がない。過去における公共負担の累計がこれこれになっておる、おまけに、これから第三次長期計画を行なわなけりゃならない、だから、いま余裕はないのだということを言われたのです。余裕がないのだということになると、その余裕のない国鉄に公共負担をしょわせる、国鉄会計でもって公共負担を処理させるということは、これは筋が通らないということになるのじゃないですか。総理の見解からしても、そういうことになるのじゃないですか。
  89. 佐藤榮作

    ○国務大臣(佐藤榮作君) そこで公共負担から見まして、これが経営上の圧迫にならないように、今度はそこに独立採算制の考え方が出てくるのであります。御承知のように、この国鉄はもうかる線ばかりやるわけにいかない、もうからないものも引き受けなければならない。だから、輸送の面につきましても、採算割れをしてもやはり引き受ける、あるいは地方の鉄道も採算割れはするけれども、これはやはり公共性から経営していく、そういう場合に、今度は新線建設は建設公団にまかしていく、こういうことで、この点ではよほど私は負担は軽減されたろうと思います。同時にまた、その建設公団をつくったことによって、これはもうからない線もできるのですが、利便を提供する、あるいは地方開発に役立つと、本来のその使命を達すると、こういうことになっておると思います。同時にまた、それじゃ、本体の事業はどうも採算がとれない、こういう場合にどうするか、これは今度はいわゆる独立採算制で、利用者の負担においてこれを片づけようと、こういう問題-だから、その利用者かここへ出てくる、あるいは、その利用者でなければ、これは一般の税の負担になる、こういうことでありますし、これはやはり利用者負担ということが、事業の性質上望ましいことではないのかと、かように私思います。一般的な負担というよりも、だから運賃改正という問題になる。これまた、ただいま言われましたように、この事業の経営から見まして、国鉄あるいは郵便というようなもの、こういう賃金が一番大きい部分を占めるだろうと思います。また、鉄道建設負担はただいまのように別にしておりますと、経営上ではそこらの負担が非常に大きいと思いますが、こういう特殊な企業であるゆえに、りっぱなサービスを提供してもらいたいと、そういう意味で、従業員に対する給与も、それにふさわしいものを考えていく、こういうことでなければならない。だから、国鉄自身も経営がずいぶん苦しくても、給与のほうはやっぱりめんどうは見ていかなければならぬ。で、また、どうしても赤字になり、それは一体どこへ求めるのか。政府にたよるのか、低利長期の資金を借りましても、なかなかそれだけでもいけない。将来よくなるという時期がなければ、これは借金でもいけない。そうすると、みずからの企業努力も合理化もした。だが、やっぱり最後に残るものは、その赤字は何で片づけるか。運賃改正によるのか、あるいは政府の一般助成と、こういうものを頼むようになるのか。そうすると、一般助成という一般会計からの補助だと、こういうことになれば、これは納税者の負担だということになる。また、運賃を上げれば、これは利用者が負担するということになる。この種のものが一般納税者の負担で解決するのがいいのか、あるいは利用する者がこれを負担して、そうして経営上の赤字をなくしていくのがいいのか、こういう問題に、詰まるところはなってくる、かように思います。だから、最終的には、これはやっぱり一般納税者じゃなくて、利用者だと、そういう意味で、企業負担、独立採算制と、こういう考え方が出てくるわけであります。これも木村君のお尋ねに対して私がお答えいたしましたように、もちろん、安易な方向で運賃改正をするわけじゃない。企業の合理化も企業努力も、あらゆるものをして、そうして、ただいまのような方向でいくと、こういうことになるのです。
  90. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 いま総理が新線建設の問題に触れられました、その新線建設も鉄道建設公団がやるようになったから、国鉄の負担はだいぶ軽くなったはずと、こういう意味のことを言われましたね。ところが、行政管理庁は昨年の十二月二十一日に、「日本鉄道建設公団監督行政監察の概要について」という勧告を出しているわけです。その勧告によると、「公団に対する政府出資の増額」ということを言っているわけです。で、「地方開発新線の建設は、主として国家的な政策上の要請に基づくものであるから、建設資金は、国家資金をもってあてるべきであるが、四十年度の政府出資は僅かに十億円、残りの七十五億円は国鉄の出資で、約九〇%が国鉄の負担となっている。このような状況では、公団設立の意味がないので、主要財源を政府の出資にきりかえる要がある。」、こういうふうに行政管理庁は勧告しているのです。総理がこれは知らなかったのかどうか知りませんが、九〇%というものは国鉄の負担になっている。一〇%が政府出資である。十億対七十五億です。こんなことでは最初の話と違うということを言っているわけです。私も記憶がありますけれども、一昨年でしたか、の参議院の予算委員会で、この鉄道建設公団の問題で質問いたしましたら、当時の大蔵大臣が、田中大蔵大臣だったと思いますけれども、この鉄道建設公団というのは、国鉄の負担を軽くするために設けるものである、財政上の負担を国鉄に与えないためにこういう公団をつくるんだという意味の答弁をしているのです。ところが、実際にはこの出資の内容はこのように九対一で、ほんの政府の出資というのは十億円というのですから、まあ、おしるしだけなんです。そうでしょう。おしるしだけしか出資していない。だから、だいぶ話が違うのですよ、いまの問題とは、これは。ちっとも政府はめんどうを見ていない。この点は一体どういうことになるのか、このことが一つと、それから資金調達の方法については、今回の運賃問題でもしばしばいままでわれわれが聞いているのは、運輸審議会の答申を尊重するということを言われている、政府は。尊重するならば、「当審議会は、本件審議の経過に基き、次のとおり要望する。」というのが最後にあります。  その一つとして、「現下の経済情勢にかんがみ、生活必需物資その他国民生活に著しく影響を与える物資について、日本国有鉄道をして特別な措置を講ぜしめるべきことが望ましい。」、こういうふうに書いてあります。特別な措置とは一体何なのか。国有鉄道が財政上の負担をなさいという意味なのか、あるいは、その分を政府がかわり補助しますという意味を含んでいるのか。  次に第二点として、「第三次長期計画の重要性と緊急性にかんがみ、国鉄はその完全実施のため、あらゆる努力を傾注することは当然であるが、景気の消長あるいは物価の上昇等によりその間に相当な困難が伴うものと予想されるので、政府においてはこれが遂行につき十分な援助と適切な監督を行なうべきである。」、こういうふうに書いてあります。十分な援助の内容は、一体どういうものなのか。精神的な援助じゃ足しになりませんから。これは精神的な援助だけを意味しているのか、財政的な援助はやらないという意味なのか。  第三点として、「第三次長期計画の資金調達並びに経営健全化の観点から経営上重圧となっている借入金の利子負担の軽減等について、日本国有鉄道の性格と関連して、さらに、根本的な検討を加えられたい。」、こう書いてあります。昨日の本会議で総理は借り入れ金の負担の軽減等についてはまだ考えていないという意味の御答弁があったようでございますけれども、この答申でもって強く要望されていることは、借り入れ金の利子負担の軽減等については、根本的な検討を加えなさい、いままでやっているのをやめろというのではない、いままでやってないのですから。そうすると、いままでやってないものを根本的に検討を加えろということになると、やりなさいというふうにしかとれない。もし総理が、政府がこの答申を尊重するというふうに言われるならば、ここで強く要望されている事柄についても取り上げなければならぬということになるのじゃありませんか。そのことは懇談会の中でもやはり多少薄めているかもわかりませんけれども、似たようなことが言ってあります。「今後の問題として出資またはこれに代る負担金等について検討することが必要である。」ということは、やらなければならないということです。いずれにいたしましても、懇談会の結論も、審議会の答申も、利子負担の軽減なり政府の出資については、これはやる方向に考えていかなければならぬということです。午前中からの審議の中では、運輸大臣の答弁は、将来の問題として考えるというようなことを答弁されているのです。だから、将来の問題としていつからやるかというふうに聞いたところが、うやむやでわからぬ。そこで、運輸大臣は大まかな状況しかわからないようでありますから、こまかなことについては総理大臣に答えてもらわなければならない、そういうふうに思いますので、以上数点について御答弁願いたいと思います。
  91. 佐藤榮作

    ○国務大臣(佐藤榮作君) 建設公団に対する政府の出資が少ないじゃないかという第一の御意見でありますが、これは、ことしはだいぶふやした。何と三倍半ふやした。三・五倍にした。これはたいへんなふやし方だと思います。十億が三十五億になった。これはずいぶんふやしたと思います。また、国鉄の出資については、過日石田総裁から底意の点もそのときに話された。これは端的に話された。それで、ずいぶん苦しんで出しますけれども、将来国鉄に役立つような方向で使ってくれるだろうと、かように思っているというようなお話がございまして、これも瀬谷君も予算委員会の委員でいらっしゃるから、お聞き取りだったと思います。ただいまのことは、私も予算委員会で承知したわけであります。問題は、今回の建設公団の工事量を大体五百億にする、これのうちには三百五十億とか百五十億というふうな分け方もございますけれども、とにかく五百億程度の工事をやろう、こういう建設公団の仕事でありますから、そういう際に、ただいま言われる政府出資、国鉄出資だけで事業ができるわけでもございませんから、その辺もひとつ御了承いただきたいと思います。  それから第二の、運輸審議会の答申でありますが、運輸審議会の答申も全部をひとつ読んでいただいて、おれのほうはいま読んだところだけで聞きたいのだと、こう言われないで、答申という以上は、答申の全貌をやっぱり明らかにしていただきたいと思うのです。確かに、ただいま言われますように、財政投融資の点につき、あるいは政府自身が利子補給なりその他について十分考うべきであるとかいうことも言っておりますが、同時に、運賃改正にも触れておると思います。だから、やっぱり答申は全体として取り扱われることが最も公平な扱い方だと思います。もちろん、政府自身も財政上の問題さえなければ、それは全部の事業がうまくいくことが政府自身の考え方でありますから、抽象的には政府も十分援助する、また十分考えてまいりますと、かようには申すでありましょうが、政府自身の財政上の都合もあり、やっぱり自分たちで独立採算でやっていける範囲はひとつやってもらう、かようなお願いをいたすわけでありますから、別に矛盾はいたしておらないと、かように思います。  先ほど来、何と申しましても公共負担が非常に大きくなった、こういうことであれば、これは私は十分考えるべきだと思いますし、また、運輸大臣が申しておりますように、国鉄経営のもとにおきましては、幾多の基本的な問題があります。私は先ほど来申しまして、自分の在任中の経験など申しましたけれども、そのときといまとではよほど違っておりますから、近代的な経営、近代的な輸送需要にこたえるためには鉄道はいかにあるべきか、そういう場合には、政府はどういうことを考えるべきかと、こういうような観点から問題を取り上げなきゃならぬ、そういうものが、ただいま御指摘になりました運輸審議会の意見としてまとまっておるだろうと思います。そういう意味では、運輸大臣がお答えいたしました、十分将来も検討していく、このことばで私は十分誠意のほど御理解いただきたいと思います。私先ほど来申しますような公共負担の問題には一つの問題があるのだ、だから、将来あまり、国鉄自身がいま経営上苦しんでいる際に、公共負担を押しつけるようなことは、これは避けなきゃならぬ、かように思います。しかし、これもきょう始まった問題ではなくて、過去からの長い経過もありますから、そういう点も考えて、もう一切ごめんこうむるのだというようなことを言わないように、やっぱり実情に合った方向で処理していただきたいと思います。これがやっぱり国民から親しまれる、国民から愛される鉄道になるゆえんだと、私はかように思います。
  92. 木村美智男

    ○木村美智男君 総理からいまたいへん詳しく答えていただいたのですが、やっぱりよくわからない。それはどうしてかというと、まず第一番に、この問題はいまに始まった問題じゃなくて、ずっと前からの問題なんだ、ここのところのまず出発点から総理にこれは認識を新たにしてもらいたい。先ほど瀬谷委員が冒頭に、午前中の委員会の経過を総理にお話をしたのは、要するに、今回の運賃値上げのこの問題が、この問題をある程度これは消化をされなければ、委員会の中で了解がされなければこの問題はむずかしい問題ですよという場面に実はぶつかってきておる。そこで、その際に、総理に、ぜひ、基本的な問題であるから、しかも、あなたがいみじくもおっしゃられたように、国鉄の事情を十分知っておられ、そうして、さんざ自分の苦労をしてきたことを、いまの逆の立場から、経営としての苦しい立場というものを逆にあなたは押しつける立場になっているということもよく理解をしてもらいたい、そういう意味で申し上げるのですが、一体公共負担が極端に多くなれば――一体極端に多くなればというのはどのくらいのことを言っているのかということが一つ問題なんですよ。いま私たちが大ざっぱに目を通しただけでも、今日の国鉄をめぐる何というのですか、経営実態というもの、数多くの負担を背負わされているのですね。そうして、いいところは政府に持っていかれていっているのですよ。そうして、足りないところは国民のほうにかぶせるということになっているところに、実はこの問題の本質があるのです。だから、御承知だろうと思うのですが、少し申し上げてみましょう。たとえば国鉄からいま通行税の二十七億程度のものを毎年これは政府が吸い上げておりますね。これは政府が吸い上げておるほうの話ですよ。公共負担をあなたのほうがかぶるとか補ってやるとかの問題じゃなくて、しぼり取っているほうですよ、政府が。これが通行税二十七億。それから固定資産税、これは詳しい数字は資料にありますけれども、大体大ざっぱ申し上げて七億をこえていますね。それから鉄道が各地方自治団体に対して固定資産税を納めている、年間八十八億何がしかを納めている、これは固定資産税のほう。こういう数字というものは、これはみんな実は地方公共団体なり政府のほうに吸い上げられている分です。先ほどから言われておる公共負担という問題は、これはそれとは全然違って、政府自身が、あるいは国自身が、いまのやはり社会政策、あるいは子弟の教育の上から文教政策という立場、産業の振興という立場、そういう形でこれは各種の割引をやらしておるわけです。それだけじゃなしに、貨物の場合でもそうですよ、これは国民生活に直接関係のあるものだからということで、相当の、米なりそういう重要物資の場合については割引をされている。これはみんな国の政策の立場ですよ。そこで、あなたは、この公共負担といったようなものが、要は、独立採算制との調和の中でうまくやっていくのだと、こう言っているのですが、そこに理屈の飛躍があるわけです。これは純粋な意味で総理大臣、金を国から出したいとか出したくないとかいうことを抜きにして、これだけのことをかぶせておいたならば、本来はこれは企業性を追求するという立場を制度的に与えているなら、これは私らは何も言わない。これは経営のやり方が悪いのだということに結論はなるわけだ。ところが、経営が何ぼさか立ちをして一生懸命やってみても、どうにもならない一つの仕組みをいまあなた、これは国が押しつけているという形に現状はなっているわけなんです。だから、そのところをもう少し制度的に考えてみる必要がないかどうかという問題。ところが、制度的に考えるといえば、これまた来年になるのか再来年の話かわからぬので、まず、運賃値上げのこの時点で、今日起こった問題じゃない、新しい問題じゃないけれども、古い問題だが、ここで、ある程度手術を、あるいは補強工作をしておかなかったならば、この穴埋めはますます来年、再来年に向かって傷口はでかくなっていく。だから、そのでかくなる傷口が、単なる国鉄と政府との関係ということだけでおさまる問題なら、これは何もこの運輸委員会でそう激論をする必要はないと思う。しかし、いま政府のとっておられる方針は、いわゆる利用者負担という形をとっているから、これがみんな国鉄を利用する利用者にかぶってきている、ここに問題があるわけです。だから、今回の通勤割引の問題でも、本会議のときにちらっと触れたわけですけれども、大体倍近くになっておるでしょう。総理はおわかりですか。基礎の賃率を上げて従来の割引率を下げるのですから、ダブル値上げなんですよ、これは。そうでしょう。それは、毎日タクシーに乗って行ったり来たりしている人は、何も通勤パスや、そんな運賃割引のことは考えなくてもいいでしょう。あるいは最近一部で行なわれているように、部分的ではあっても会社が持ち、企業が持っているところもありますよ、ある程度補助をして。こういうところは比較的問題はない。問題のあるのはやっぱりどこかといえば、実際にはそういう制度をとっておらない、ほんとに中小零細の企業に働いている人たちとか一般の家庭の主婦であるとか、あるいは年金や恩給といったようなもので生活している人とか、この間政府も盛んに、税金で、その分、物価の値上がりなり運賃で上がるぐらいのところは今回減税でカバーするぐらいの大ざっぱのことを言っていますけれども、減税しようにも、この減税の恩典に浴さない人たちが千五百万もいるんですよ。こういうものに一体、この今回の運賃値上げというものがそういう形で響いてくる。だからこれはたいへんな問題だから、いま物価の問題に深く触れませんけれども、そういうようなことで、いわゆる大衆に負担がかかっていく問題であるから、これだけ公共的な性格を持っているために起こってきているこの経営の根本をこの際政府が直すという、そういう立場に立つべきじゃないかと、そこに私どもは先ほどから言っているように、公共性ということを強くいう以上は、これは企業のこの企業性を追求するという立場をとらせない限りは、どうしてもこれは無理が起こると、そこに独立採算制というワクをはめているんだから、その無理な分を政府が考えるべきじゃないか、こういうことを申し上げているわけなんです。幾ら出すかどうするかということは別にして、総理は本気になって、いまのようなことについて一体どう考えるのか。いや君の言うのは全然わかっていないんだというなら、それでいいですよ。しかし、なるほどそうしなきゃならぬけれども、いろいろの関係があってちょっとできないんだという意味も含めて、いろいろ答えられるならわかるんです、それはそれなりに。ところがあなた方は、いまのところは理屈もヘチマもないんだ、無理を承知で押しまくっているというのが、いままでの政府側が答弁をしてきたことだから、そういう立場で最後までやるというんなら、これはこの委員会にあなたは三日も四日もとにかくすべてをなげうって出てさておいてもらわなきゃ、ほんとにわかってもらうまでこれはやってもらわなきゃ、これはあとは総理のいないうちは審議が進まぬ、そういうことになるんで、そこら辺の基本的なひとつ方針というか考え方を聞かしていただきたい。
  93. 佐藤榮作

    ○国務大臣(佐藤榮作君) ただいま木村君から基本的なお尋ねがございました。私もまあこの委員会、またいまの問題が鉄道運賃でありますから、こういうような審議になること、これはやむを得ないと思いますけれども、諸君らもみんな国鉄出身だし、また答える私が国鉄の出身であります。そういうことでややなれ合いになるんではないか、かように思って実は心配をいたしておりますけれども、公私の別ははっきりいたしまして、この国会の御審議、慎重なる御審議に心から敬意を表しておりますから、私のあるいは非常な端的な表現等が、ただいまのような国会の慎重なる審議をそこなうというようなことになれば、これはひとつ真意でないからどうか御了承いただきたいと思います。  そこで、ただいまのお話でありますが、私は別に鉄道をいじめるというようなつもりもございません。また、ただいまは立場が違うと、鉄道擁護の立場じゃないんだと、かようにも言われましたが、私はそういうような立場じゃない。私は、国鉄そのものが十分その使命を達し、そうして利用者にそれは最大の便益を提供するように、そういう意味であらゆるくふうをしておりますから、まず第一にその点は誤解のないように願っておきます。  ただいまは総理の立場で、とにかく国民に運賃の値上げをしいるんだと、こういうようにお考えのようですが、その点はひとつまず氷解していただきたい。そういう考えではございません。  そこで、積極的に国鉄に負担を課しておるじゃないかと、かようなお話でございますが、その一つは、もうかねてからいつも問題になります通行税の問題、通行税そのものにつきましては、今回におきましても大蔵省にも、これも特にこの問題を取り上げて、そうしていかにするかというようなことが議論になったのでございまするが、今回はこれを解決することができませんでした。しかし、今後来年等におきましても十分この問題と真剣に取り組んで、そうして結論を出すようにいたしたいと思います。  また、固定資産税の問題を種々お話しになりました。これはしかし、民間の会社が固定資産税を納める、鉄道が公社になってから、その民間会社との振り合い上から見ても、固定資産税を払うということにならざるを得なかった。この点は皆さんの御審議もいただいてこれが取り上げられておりますから、そのいきさつはよく御承知のことだと思います。私は、これを重ねて申すわけじゃございませんが、ただいまは固定資産税を公社としては払うのがどうも筋のように思います。かような結論だけを申し上げておきます。  そういうような点をも含めて、今度は一体運賃の値上げはいかにあるべきか、こういうことで問題を処理していただきたいと思います。先ほど来瀬谷君にお答えしたような点がございますから、その辺は省略さしていただきます。問題はやっぱり今回の運賃値上げが、これがほんとうにやむを得ない仕儀だ、国鉄の経営者も、またここで働く諸君も、ほんとうに国鉄の経営の合理化等で企業努力はすいぶんしたんだ、しかしながら、最終的にやつ。はり残る赤字、これは国民の負担において処理する、これはたいへん、残念なことだ、この気持ちはあらわれていると思います。したがいまして、ただいま審議会等において議論されたと言われておりますが、この審議会で取り上げられたときにも、どうも国鉄の赤字は総体として二割五分程度上げなければ採算がとれないようだ、その二割五分上げるのについてはどういうようにその負担をきめていくか、こういうようなことが審議会で議論になったと思います。私はそういう意味で、審議会は十分その職能を果たされたと思うし、そういう意味では国鉄あるいは運輸省当局が出過ぎたことはしておらないと、いまだに私さように考えておりますが、ときに運賃の改正というような非常な専門的な問題になりますと、審議会のほうも専門家の意見を徴されるということはあるでございましょうから、ときに誤解を受けることもあるようですが、私は出過ぎた行き方はしておらない。問題はやっぱり利用者の負担と申しましても、国民に利便を提供する、これが本来の国鉄の使命でありますから、この利便の提供にならないような事柄、そういうことはできるわけじゃありません。でありますから、運賃改正におきましても、平均してのものはわかる、しかし、いままで一番問題になっておる通勤通学の運賃、これはもう幾ら、いままで何度も言われたことだが、最も量が多くて、数が多くてしかも採算割れだ、とにかくこれでもうけなくてもいいが、少なくとも採算割れはしないようにというのが今回の改正の骨子でもあったんではないか、私はかように考えます。そういう意味で非常な値上がりだと言われるのもこれもわかります。これらのことも十分改正の趣旨を御理解できて、その上で御審議のほどお願いをいたします。
  94. 木村美智男

    ○木村美智男君 いまの、答弁漏れしている。総理ね、私が一番聞きたかったのは、いま総理が答えられたようなことではないんです。つまり、ある程度の公共負担というものをしょわせられることは、公共企業体としてはやむを得ないと、総裁もそう言われた。国鉄総裁もね。しかし、それはやっぱりある程度条件があって、条件つきで、国鉄が余裕のある場合だというこの言い方をしたのは、相当いま重くなっているということを言いあらわしているわけです。で、それを一般論的にいえば、独立採算制じゃなくて、国鉄の企業性の追求ということが許されるような状態にしておくならば、これはもうある程度赤字が出るというのは、経営のこれはやり方も悪いということにもなってくるんだし、それはそれなりの処置の方法はあるが、独立採算制というワクを一つその上かぶせてあるというところが、これが問題だと言っているのだけれども、その点について、総理は、企業性の問題、公共性の問題、したがって独立採昇制との関係、この点を全然答えられてない。――通勤はもうからぬでいいけれども、何もことばじりをつかまえるわけじゃないけれども、一番もうかっているのは東京周辺なんですよ。これは大部分が通勤なんですよ。これは決して通勤がもうからぬどころの騒ぎじゃないのですよ。これは現実に、いまどこが赤字で、どこが黒字だという話になってくれば、大都市が大体黒字で、地方、ローカルが赤字というかっこうになっていっているわけだ。そういう意味でいえば、もっとも二六五%も詰め込んでいるから、それもありますよ。だから、一がいに通勤定期が必ずしも高いのだとはいえません。いえませんけれども、それはいま言ったようなことだけで、ことばじりで争うつもりはないわけですけれども、基本的な企業性の問題と公共性の問題、したがって、独立採算制の関係で、政府が、この政府出資という問題は、どうしてもこれは、あるいは利子負担という問題、これについて少なくともこの今回の運賃値上げの問題について、これを素通りするという限りでは納得できない、この点は重ねてもう一回お答えを願いたい。
  95. 佐藤榮作

    ○国務大臣(佐藤榮作君) いまのそのある程度の公共負担は、この事業としてなすべきだ、これは言われておると、しかし、それが余裕のあるときはそれをやるのだ、余裕のないときは困るのだ、こういうように総裁が言われたということでありますが、これは、総裁がそのとおり言われたかどうか、私は耳に聞いておりませんが、この余裕のあるなしにかかわらず、ある程度の公共負担はしなけりゃならない、これは事業の性質からくるのです。余裕があるなら、これはもう問題なしにやる。しかし、余裕がなくても、これは事業として公共負担はやらなきゃならぬ。しかし、余裕があるからといって公共負担を幾らでも押しつけていい、余裕のないところまで押しつけていいと、こういうものではない。だから、そのただいま言われます余裕のある場合にはということでなしに、事業の性質からくる――これはやはり公共性のある事業でありますから、そこでいままで、これは鉄道御出身だからあまり言わなくてわかるだろうと思うのは、いわゆる負担力ということをしばしば鉄道の者は使っている。これはこの貨物は負担力がないから、それで安くする、また、この旅客はいわゆる負担力がないから、それで安くする、こういうことを言われます。本来から言うなら、同じものを輸送している、どうして変えなければならないか。先ほど来言われます遠距離逓減、これをやはり考えろというのも、そういうところです。これ、やはり貨物は、石炭一トン送ろうが、あるいは木材一トン送ろうが、同じ一トンじゃないか、こういう意味で同一の運賃というものがいいはずなんですね。けれども、それが負担力というそういう意味から、やはり賃率をきめていく、ここに公共性というものが出ている。また同時に、それは公共性であると同時に、それをうまく把握しないとその品物は逃げていく、他の安いところへいく、こういうこともありますから、この負担力という考え方が出てくるわけであります。でありますけれども、この事業の性質からそういうことを考えるのが公共性、そこらに事業の本来の使命があるのだ、かように私思います。  そこで、いわゆる余裕がなくなった場合に、それじゃこれをどうするか。これが先ほど来言われる国が負担する――これはいわゆる納税者が負担するということになっている。国自身は別に金を持っておるわけじゃありませんから、利子補給をする、あるいは積極的助成をする、そういう資金は一体どこかといえば、やはり納税者の負担においてなされる、こういうことであります。だから、納税者負担というよりも、それを利用する者がそれを払っていくというほうが本筋じゃないか。そういう意味で受益者負担という、事業についての受益者負担において処理する、こういうようなことがあるわけであります。ただいまやっているのもそういう受益者負担、そういう意味で運賃改正をするということであります。
  96. 相澤重明

    ○相澤重明君 せっかく総理大臣と大蔵大臣に出てもらったんですから、少し私は、全く変わった話を一つ聞いてもらいたいと思います。それできょうの主戦バッターの瀬谷君に質問を続けてもらいたいと思います。  いわば国鉄は、今日は企業の立場からいけば金がない、仕事をやりたくても仕事が十分できない、こういうことですね。そこで、いまの借り入れ金、いわゆる借金をしておると、これからも借り入れをしなければいけないということ、そういうことを考えていくと、もう先へ行ったらたいへんだ、三兆円になり四兆円になり、借金が累積してしまう。だから、ここで運賃の値上げをしてお客さんからよけいに納めてもらう、こういう話をいましておるのだと思うのです。  そこで私は、これは国鉄という名前を返上したらいいじゃないか、国鉄という名前はあまり使わないほうがいいんじゃないか、鉄道屋だ。鉄道というには、確かにいままで区分からいけば、私鉄もあるし皆さんがやっている国鉄というのもある。しかし、まさに国鉄の名にふさわしくない経営状況だ、企業内容、こういうことが言えるのである。そこで、鉄道屋に帰ったらどうかというのが一つですよ。それはまたずいぶんいろいろなやり方があるだろう。  それからいま一つは、そういう借金をして身動きができないような企業内容であるなら、どうですか、民間の企業ならば、実際に経営が成り立たないような借金を多くしたときには、配当はいたしませんね、これは。借金はたな上げしますね。こういうことからいけば、国鉄がほんとうにやっていかれないという判断が出るなら、私は借金をたな上げしたらいいと思う。借金をたな上げしたらいいというそのたな上げのしかたとして、全然五カ年間、十カ年間返さなくていいというのと、いや、利子補給をしましょうという行き方もあるでしょう、これはやり方ですからね。しかし、確かに国鉄がこれだけの一兆円なら一兆円の借金というものを返さなくてもいいということになれば、それだけずいぶん違う。要は、私は、総理大臣自身が、このいまの今日の国民の生活状況というものから見て、物価を引き上げる方向に行くのか、物価を安定をさせる、むしろ引き下げる方向に行くのか、こういうところに大きなこの国鉄運賃の値上げの問題が私は出てきていると思う。いや、政府のいう〇・三であるとか、〇・〇幾つであるとか、そんなことを虫めがねで見るようなことを幾ら数字を言ったって、国民は感情的にこれは許しませんよ。国鉄という国民は感じを持っている。国民はそう考えている。だから、国鉄という名にふさわしい経営をする、国鉄にふさわしい仕事をさせるということにならなければ意味がない。こういう意味でたな上げにしたらどうですか。そういうことをしたら、どのくらい国鉄が――大蔵大臣は、あなたがこのさいふのひもの中でたな上げしたならば幾らそれじゃ国民のために損をするのだ、受益者から取らなければ幾ら損をするのだということを出してみなさいよ。ぼくは、大体運賃値上げをして、これだけ必要だとあなたが言われておるのだ。借金のたな上げをして幾ら国民一人のためにかぶるのだということをそれじゃ計算出してください。大蔵大臣、そのくらいのことは計算できるでしょう。そうして総理大臣に私が要求することは、少なくとも国民のこのいまの生活状況というものが、だんだん物価の上がっていく生活の状況に追い込まれていくのか、それとも、これがもっと物価を下げられて安定をした生活を取り戻すような形に、この国鉄の運賃というものの政策的な論拠というものを置くのかという、ここの分かれ目が、どうも私は筋が通っていないような気がする。それがさつきから、もう公共性とか企業性とかということに、ことばの魔術によってまあ実際は納得をさせようというところに無理がある。私は、無理があると思う。だから、これはもういままでも、私どもが国会でもいろいろ議論をしたように、それは船の場合であろうと、私の鉄道、私鉄の赤字の路線の問題であろうと、あるいは民間の問題であろうと、議論をした場合に、そういう道があるはずなんです。だから、もう全く別な意味での爆弾的な話になってしまったんだけれども、そのくらいのことを思い切ってやらなければ、国鉄を経営する総裁は能力がないのですよ、それは。借金だらけにしておいて、そうしてこれをおまえよくしろ、そうすれば結局は、一番安易な道は運賃を値上げする、大衆から金を取り上げる、こういうことに道を選んでいくということになってしまうわけです。私は、その点はどうしても佐藤総理が、せっかくあなたが誠意をもってそして国民の生活安定ということを叫んでおるのだから、それならばこの際思い切って、せっかく提案したけれども、提案して気の毒だったけれども、これは取り消してしまって、こういうことをやめて、ひとつそういう爆弾的な動議だけれども検討する気はありませんか。それから、私は、大蔵大臣にそういう数字を出してもらいたい。数字が出ないような大蔵省だったらない蔵省と同じだ。そこでひとつ、きょうは私の質問の時間じゃありませんから、そういうことを、あとでいろいろの立場で企業の問題について瀬谷君から質問があると思うが、どうしてもこの運賃の値上げの問題にからんでおるだけに、根本的なメスを入れないと、やはりそこへいくといつか議論しないとだめなんです。これはだから、アメリカの上院が、フルブライト委員会が、とにかくいろんな要素を持っておるものを、徹底的にあれだけ全国の国民に向けてテレビを通じて、内閣も議会もそして国民の代表も一緒になってあれだけ討議したことはりっぱだと思うのです。そのことから、そういう意味からいって、この国鉄運賃だっていつかメスを入れようじゃありませんか。徹底的にひとつやってみようじゃありませんか。安易な道を選ぶということだけが私は今日の道ではない。どうせこれはもう五年か六年先いけば、あるいはそれ以前に、この運賃の問題また出てくるかもしれない。出てこないという政府の答弁であるけれども、残念ながら三十二年以来の国鉄運賃の値上げの問題を討議したときに、政府の言っていることは、その裏からずっと変わってきている。そういう意味からいっても、私はやはりこの際は、思い切ってこういう変わった立場での意見をひとつ検討してみるということが大事なことではないかと思うので、佐藤総理大臣にひとつ意見を聞かしてもらいたい。  それから数字は大蔵省の仕事なんですから、そういうそれじゃこのたな上げをしたらどのくらい国民一人の負担になるのだということを計算したのを出してください、資料を。いかがですか。
  97. 佐藤榮作

    ○国務大臣(佐藤榮作君) 相澤君の御議論を伺いまして、私は、新しい観点からと言われるので、どういうことをねらっていらっしゃるのかつかみかねています。あるいは私の答弁が、それで相澤君の御意見と食い違うかもしれませんが、ただいま国鉄という名をひとつ返上したらどうか、こういうお話でございます。一部におきましては、国鉄、これが一つの企業体でなくて、これを分轄したらどうかという議論のあることはすでに御承知のとおりであります。  また、もう一度、ほんとうの国有鉄道に返ったらどうか、こういうような意見のあることは、これは御承知のとおりであります。だから基本的な経営の形態について、もう一度ひとつ洗って研究してみろ、いかにすればほんとうに利用者の利便に見合うか、そういうことを研究してみろ、こういう一つの新しい御提案かと思います。そういう意味のものが、いわゆる運輸審議会等が答申したもの、これがやっぱり基本的問題だと、かように私は思います。いろいろの意見が出たが、運輸審議会ではそれをようやくまとめてそこまでいったのだろうと思います。だから、いま運賃そのものの値上げでたいへん頭を悩ましている際に、さらに問題を他のほうへ持っていかないようにして、なるべく運賃問題を御審議いただきたい。心からお願いをいたします。  また、ただいまの経営上の問題につきましては、私は、これはもう管理者も先ほど来申しますように、勤労者もいわゆる組合の諸君もほんとうに一体になって、この難局を打開しようとして非常な努力を払っておられる、合理化等の苦心をしておられる、これを私は国民にもよく理解をしていただくように、また、これだけの努力をしてなおかつ鉄道としては需要にこたえることができない、これはもうしばしば言われたことであり、また、専門家だから御存じだと思いますが、最近かかっているような、たとえば保安上から保安設備の増備をやらなければならない、整備をしなければならない、これなどは、これをやって支出しましても別にもうけがふえるわけではありません。企業の負担だけになるのです。こういうものが過密ダイヤの処理についてもあると思うのです。だからその点を国民もよく理解すれば、なるほど鉄道はそこまで努力しているが、困ったことだろう、こういうようなことになるだろうと思います。  もう一つは、ただいまの最近の経済の不況克服と同時にまた、物価値上げ、こういうものに関連しまして、ただいまの委員が言われるように、素朴な考え方からいえば、当然鉄道を上げなければいい、これはそのとおりなんです。これは素朴な考え方からいえばそれは問題なしに上げなければいい。しかし、上げなければならないような実情にあること、それをただいま理解してくださいということを申し上げておるのでありまして、これはあえて詳しいことは申し上げませんが、非常に苦しい立場に立っておる、この点の御理解をいただきたいと思います。
  98. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 それじゃ、私のほうから申し上げておきたいことは、総理がしきりに国鉄出身云々ということを言われましたけれども、そういうことは、われわれは社会党の立場でもって、いかにしたならば運賃の値上げを極力少なくできるか。これは、やらないで済ませることができればそれが一番いい。要するに、大衆負担をなるべく少なくしたい、こういう観点でもっていろいろ運賃の問題をあらゆる角度から検討してみたのであります。検討した結果、社会党としては、この運賃の値上げの法案の内容というものは必ずしも筋が通っていないというところに結論として到達したわけでありますから、どうか、出身云々ということよりも、総理としても、やはりわれわれと同じように、大衆負担を極力少なくするという立場に立って今後もものを考えてもらいたい。運賃の値上げというものは少なくしたほうがいい。三割上げるところを一割で済ませる、一割上げるところをゼロで済ませればなおいい、こういうことであります。その点をひとつ御確認をいただきたいと  それから、先ほど木村委員からもお話がありましたけれども、通行税といったようなものは、これは国鉄の財政が、先ほどお話があったように、余裕があればいい、余裕があるなしということばをわれわれが言ったのじゃなく、総裁が言ったのです。ゆとりがあったならば公共負担をやったほうがいいと言ったんです。そのとおりだと思うのです。これはだからゆとりがないということを総裁か言っているのです。ゆとりがないならば、公共負担というものは、これらの意見書やなんかにもあるとおり、政府が考えるのが当然じゃないかということ。それから通行税のようにゆとりがない、国鉄から政府のほうが上前をはねておるわけですね。これは極端にいえば、額は小さいかもしれぬけれども、大蔵省のほうが、政府のほうが上前をはねているわけです。こういうことは本来補償しなければならないのを逆に上前をはねる、こういうようなことは私は許せないことだと思います。したがって、通行税といったようなものは、これはやめたほうがいいように思います。この点は総理のほうから約束ができるかどうか。  それから相澤さんからもお話がございましたが、借金のほうは棒引きにしてしまわなければ経営上やり切れないというお話がありましたが、それができればなおいいのでありますが、できなかったならば、審議会のこの答申にあるように、借り入れ金の利子負担の軽減といったようなことでこの程度のことは検討しろと書いてあるのです。検討しろということは、検討しただけで何もやらなかったら何にも意味がないのですから、よく検討をした上で、これはここに答申に書いてある方向でもって処置をするということでないと意味がない。そういうお気持ちがあるのかどうかということ、これは経営上の問題についてお伺いをいたします。  それから、これは最後でありますが、時間がございませんから簡単に申し上げますけれども、この第三次長期計画というものを幾らわれわれが審議をしてこれが実施をされるようになったとしても、輸送需要というものか、将来の見通しが立たないとこれは何にもならぬ。そこで、 これも懇談会の意見書の最後のほうに書いてありますけれども、団地の造成と鉄道輸送というものがあります。通勤輸送に団地の無計画な造成というものが不測の混乱を招いているということがあります。これはやはり政治の問題だと思うのですね。輸送は輸送で対策を立てる、しかし、この過密都市対策というものが今日まで全然できていない、できていないからその輸送力とそれから住宅というものがつり合いのとれない形でもってできてくる、そこに過密ダイヤという問題が出てくると思うのであります。そこで、総合的な交通政策あるいは過密都市対策というものを政府の政策としてこれは確立をするということが私は必要ではないかと思うのでありますが、従来言われながらなかなかやられておりませんでした。それらの答申が、佐藤内閣によって考えられる準備があるのかどうか、その点を最後にお伺いをしたいと思います。
  99. 佐藤榮作

    ○国務大臣(佐藤榮作君) 基本的な態度といたしまして、私はただいま御指摘になりましたように、社会党の立場と言われるのでございますが、私どもも同じように、先ほどからたびたび申し上げますように、利用者の利便、これをいかにして提供するかということだということを申しております。それが安価にして十分の利便が提供されればこれにこしたことはない、そういう意味の努力をお互いにしてまいるわけであります。おそらくこれは社会党の立場におきましても、また私どもの立場においても同じことだと、かように思います。  第二の問題として通行税の問題でありますが、通行税は、これは一般国民に対する問題であります。私は、鉄道が徴収までしてくださってそうして大蔵省に協力しておられる、これはたいへんありがたいことだと思うのであります。これをやめたからといってこれだけ鉄道に入るわけではございません。これは通行税を支払っておる国民が利益を受けるものであります。そういう意味で、ただいまもこの税金――前からいわれておりますたとえば電気ガス税並びにこの通行税という問題が一つの問題である。どうも汽車に乗れば税金を払う、こういうのはずいぶん悪税ではないか、こういう議論のあること、これは私も承知いたしております。したがいまして、先ほどお答えいたしましたように、十分大蔵当局におきましてもこの問題と真剣に取り組んで、そうして結論を出すようにするということであります。私はここでお答えをいたしておりますが、隣に大蔵大臣がいますので、この点は十分ひとつ考えていただかなければ困るぞということをいま話をしながら立ち上がったのでございますから、これは十分ひとつお気持ちに存しておかれていいことだと私思います。この点はかような意味でお答えをいたしておきます。  それからもう一つは、この答申を前向きでこれと取り組めということでありますが、前向きも後向きもない、とにかく答申をいただいたのですから、そういう意味で答申の線をそのときの財政状態等々を勘案しながら――国鉄の経営、財政状態等を勘案して検討するのはこれは当然のことであります。そういう意味のお約束もしていいかと思います。いわゆる前向きだとか後向きだとかいうのではございません。これは真剣に答申を尊重する、こういうたてまえであるべきだということであります。  その次は、最近の団地形成から当然この輸送の問題を検討しないとこれはあとで必ず困るのだ、こういう御指摘であります。これは確かに私も団地を二、三見まして、最近の団地がますます大きくなっておりますので、こういうのは当然団地において輸送問題を考える、同時にまた教育問題を考える等々、それは幾多の問題がある。上下水道も考えないような団地は困りますし、ましてや輸送を考えないような団地は困る。学校施設も当然考えるべきだと思っておりますので、これらの点は御注意がありましたが、御注意のありましたような点で十分検討してまいるつもりでございます。  お答えしておきます。
  100. 岡三郎

    ○岡三郎君 議事進行だから……。ちょうど五時近くなって、総理も忙しいけれども、冒頭に総理が言われたとおりに、この委員会としては、いままでのずっとやってきた論議をこの時期に集約してやりたい。いままでのことを聞いているというと、大蔵大臣も総理大臣も、公共的ないろいろな国鉄の負担というものについて、まだわれわれとしては全然納得しないのです、それは。そういう点について、国鉄総裁は公共負担というものについてまた考え方が違ったようなことを言っておったし、そういう点で引き続いて、まああしたやるかどうか。総理大臣が出てくれば、あしたも定例日ではないのですが、野党としてもやはりあえてこの問題を集約的にやっていかなければならぬのではないか。しかし出てこぬというなら、失礼だがまだ運輸大臣、国鉄総裁の段階ではないと各委員が言っておるわけなんです。たまたまきょう瀬谷委員が冒頭トップバッターでやって、総理大臣が来てまだ半煮えの状況で、大蔵大臣も全くまだまだ不十分で、見解の相違は相違として、もうちょっとやっていかなければならぬ問題が山積していると思う。そういう点で総理大臣、あすも出席してもらえるかどうか。これは理事の諸君と委員長と交渉すべきだが、いまここでやるとお答えになるのが一なかなかむずかしいことをいいおるから、話がはずんでしまって毎晩おそくなってはかなわぬから、これはあした総理大臣の御都合のいい時間にわれわれもやりたいと思うので、その点ひとつお聞かせ願えたならば幸甚だと思います。
  101. 佐藤榮作

    ○国務大臣(佐藤榮作君) ただいまの問題直接取引のようですが、十分それは委員会で御相談願いたいと思います。
  102. 岡三郎

    ○岡三郎君 それはもうそのとおりだと思います。委員会でやりますが、あしたは一日あかして、ひとつ院内に待機しろといってもこれは無理でしょうけれども、きょうもにわかであれですが、この際はひとつ積極的に審議に応じてもらいたいと思うので、これ以上は言いません。  大蔵大臣も多忙でしょうが、きょうお聞きしたところ、まだこれはほんとうに序の口だと思うのです。大蔵省の牙城というか、金を出し渋ってきたいままでの心境について少し聞かしてもらったけれども、まだわからぬ。そういう点でこれは、この次は国鉄総裁のほうの意見も聴取しつつやらなければいかぬと思うのですが、こういう点でひとつ御出席方よろしくお願いしたいと思う。たまたまちょうど衆議院のほうも分科会で、私のほうもそれほど無理を言っているとは思わぬのですけれども、といって、われわれの知らぬことが多いと思いますので、それだけ御了解いただいて……。  そこで、ひとつ運輸大臣じゃなくて総理大臣に伺いたいのだが、先ほど運輸審議会の答申とかいっておりましたが、運輸審議会とか何々審議会というのは、私は八百長審議会が多いと思うのですよ。八百長審議会が多いと思うのです。そういう点で、たまたま聞きましたが、私は、そういう点で八月の十五日に与党がきめて押しつけられたときにちょうど運輸審議会が公聴会をやっていた。ああいう、はかげたようなことをやられないように――総理はいいです。運輸大臣にこれはよう言っておかなければいかぬと思うのですが、政府が運輸審議会にいろいろやらしておいていながら、党できめてしまって片っ方は公聴会をやっている。こういうばかげたことがあるので、これは委員というものが政府の言いなりに、民主主義の隠れみのになってやっていられるということについて、われわれ不満が多いわけです。だから、これは八百長にならぬように――明確にこれは八百長やっている証拠がここに出てきているわけですからね。こういうごとにならぬようにひとつここで苦言を呈しておくわけですが、これは少なくてもああいう中にほんとうに国民の代表といいますかね、各般にわたっての審議会委員という――これは専門家でなくてもいいと思うのですよ。こういう点で、これはたまたま答申案の問題ここになってきておるので、そういう点についてひとつ御配慮を願いたいと思う。これは御意見として申し上げておくのですがね。
  103. 中村寅太

    ○国務大臣(中村寅太君) 岡委員から御注意がありましたように、いろいろ誤解を受けた点があったようでございますから、今後は誤解を受けないように気をつけてまいりたいと存じます。
  104. 江藤智

    ○委員長(江藤智君) 速記とめて。   〔速記中止〕
  105. 江藤智

    ○委員長(江藤智君) 速記つけて。
  106. 相澤重明

    ○相澤重明君 さっき私が言ったことに対して、大蔵大臣答弁してください。
  107. 福田赳夫

    ○国務大臣(福田赳夫君) 政府委員に答弁いたさせます。
  108. 谷村裕

    ○政府委員(谷村裕君) ただいま提出しております予算書の付属書類によって御説明いたしますと、四十年度におきます長期起債は一兆一千ほどになると思われます。損益計算書によって見ますと、四十年度における利子及び債務取り扱い諸費というのは、大体六百五十億になっております。
  109. 相澤重明

    ○相澤重明君 ですから、それをさっき大蔵省にだね、国民がそれをしょったらば幾らになるかと、それを計算をして出してくれと、こう言ったのだよ。簡単なことですよ。国民全体でこれをしょったら一人平均幾らになるんだと、それを計算をして出してくださいと言う。どうも大蔵省まだ――それくらいの計算ができなければない蔵省になっちゃうとさっき私言ったのだけれども、あなたのほうでは実際に金を出しているんでしょう、国鉄にね。それで財政投融資にせよ何にせよ、とにかく金を貸しておる、利子は幾ら取っておる、こういうことで、国鉄はこのままでいったらたいへんだというこういうことなんです。それでいまの説明も、あなたが言ったように、さっき御説明があったように、四十年度になると一兆一千億円の借り入れができてしまうと、だから、これはたいへんだから運賃値上げをしなきゃいかぬ、公共負担をしていかなきゃいかぬ、こういうことで、さっきから運賃値上げの議論をいままでやってきたわけですよね。そこで、公共負担公共負担というのが、総裁や政府の説明によれば、貨物運賃はなるべく安くして、旅客運賃からそれを取り上げていこうということばだった。だから、その旅客運賃も、とにかく通学のようなものはあまり上げないと、通勤のものも少し率を下げるということになれば、それだけ公共負担、サービスしたじゃないかと、こういうことを言っているんだが、公共負担という性格からいけば、国民全体のものと考えてもいいという解釈もあるのじゃないか。で、国民全体ということになりゃ、国民全体が負担をしたら一人幾らになるのだと、こういう計算も出てくるじゃないか。いまの計数は、国鉄の利用者が、年間何百万人で、幾ら利用するから、運賃これだけ上げれば、これだけの数字が出てくるんだという利益を見込んでいるのですよね。それでそれを投資に回すということになる。こんなことは簡単じゃないか、大蔵省が、じゃ国民全体にそれをしょってもらったとしたら、幾らになるか。そのうち、国民全体といっても赤ん坊からおばあちゃんまでということになると、これではたいへんだから、それでは国民全体の中で担税能力のある税金を納められる能力のある人が負担をするとなったら、幾らになるか。税金を納める能力のないそういう人まで勘定したらこれはなかなか問題だろう、こういうこともあるだろうと思うから、私は、そのどちらでもいいのですよ、あなたのほうで国民に負担をさせるとすれば、じゃこういう年齢なり所得なりによって、一つの基準をつくっていけばこうなりますよ、という数字ぐらいは出てくるはずじゃないか。そのくらいのことは主計局や大蔵省でできないはずはない。私はすぐやってみせますよ。それじゃあまりに気の毒だからね、だからそういう意味で、私は、せめて担税能力のある者が納めるとしたならば、幾ら負担になるのかということを出してみてください。私はこれは大蔵省に要求をいたします。きょうできなければ、資料で出しなさい。
  110. 江藤智

    ○委員長(江藤智君) 大蔵大臣、あとでいまの趣旨のものをひとつ答弁してください。
  111. 谷口慶吉

    ○谷口慶吉君 ちょっと速記をとめてください。
  112. 江藤智

    ○委員長(江藤智君) 速記をとめて。   〔速記中止〕
  113. 江藤智

    ○委員長(江藤智君) 速記をつけて。
  114. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 大蔵大臣にもう一度お聞きしたいと思うのでありますが、国鉄のパンフレット、「第三次長期計画の資金はどのように調達されるか」というのを読んでみますと、国鉄が毎年負担している多額の公共負担は十分考慮されるべきだろう。その内容は、通勤通学定期の大幅な割引、新聞雑誌、農林水産物運賃の特別割引など、国の政策遂行のため、法定の割引運賃をさらに割り引いて国鉄が犠牲になって負担をしているものだ、こういうふうに書いてあるわけであります。この国鉄自体が書いておりますところの通勤通学定期の大幅な割引はじめ新聞雑誌、農林水産物運賃といったような割引は、外国では、政府がそれぞれ何らかの援助をしておる、イギリスでも西ドイツでもフランスでもオランダでも、援助をしておる、こういうことなのであります。考えてみても新聞雑誌とか農林水産物とか、こういったようなものは、旅客が何も負担をしなければならぬというものじゃないだろうと思う。こういうものこそ国民の税金において負担をしても少しもおかしくないんじゃないかという気がするのであります。政府が出資するということは国民が負担をすることだということを言われました。それならば、その国民が負担をしておかしくないものは、農林水産物であるとか通勤通学といったようなこういう割引に対する補償じゃないか。これは通学通勤等については、若干の特例はあるかもしれませんよ。若干の特例はあるかもしれないけれども、好んでいまの満員の通勤電車へ乗って通っている人間というのは私はないと思う。ほんとうならば歩いて通いたいのだけれども、歩いて通ったんじゃ一日かかっちまうから、やむを得ずあの満員の通勤電車に乗っているということになる。そう考えてみると、まことにやむを得ざる経費ということになってくると思う。こういうまことにやむを得ざる経費については、政府が出資をして穴を埋めてやるということが、ヨーロッパで行なわれているからというわけで言うのじゃなくて、日本においても当然政府が補償をするということはおかしくない、筋が通るんじゃないかというふうに私は考えるのだが、大蔵大臣として、一体どのようにお考えになっておるか、その点をお伺いしたいと思います。
  115. 福田赳夫

    ○国務大臣(福田赳夫君) 国鉄は公共的存在である、そこで公共の任務も遂行すべきものである、こういうふうに考えるのですが、その公共のものというのが、一体どこが限界であるかというのがなかなかはっきりといたしません。まあ非常にはっきりしたものもあるわけで、たとえば傷痍軍人というものもありますが、その辺がどうも明確を欠くところじゃないか、そういうふうに思います。そこで、先ほども申し上げておるのですが、国鉄の公共負担、これは程度問題である。あれもやれ、これもやれ、これもやれあれもやれと言われたんじゃ、国鉄だってたまったものじゃないというふうに思うわけであります。まあ大体この程度は沿革的に見て国鉄がめんどうを見るべきものだというのが、いま大体国鉄が負担をしているということになっていると思うのでありますが、その負担金が重過ぎるか軽過ぎるか、それはその程度の問題であろう、こういうふうに考えます。
  116. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 それは重過ぎるか軽過ぎるか程度の問題なんというのは、あなたの答弁というのは、どうもくつの上から足をかくような話ばっかりで、体をかわしてばっかりいるのですよ。  もう少しそのものずばりで、何もここで大蔵大臣にたかろうというわけじゃないのだから、ちゃんと答えてもらいたいと思うのですが、あなたが答えられないというならば、今度は運輸大臣並びに国鉄総裁から言ってもらいますからね。それが間違っているかどうかということは、おのずから考えてもらえばわかることだと思うのですが。  総裁にお伺いしたいのですけれどもね、国鉄としては、たとえば石炭ですね、石炭を買う場合には高く買って、そうして運び賃のほうは延納でもって踏み倒されている、俗なことばでいえば。こういう事情であるということを聞いておりますが、具体的に例をあげましたけれども、石炭のような問題はどういうふうになっているのか。それから農林水産物の輸送等級についても、これは相当出血サービスをしているということに一なるのじゃないかと思うのでありますが、その点はどうか。それから新聞雑誌の割引、これ、どうも運輸審議会の答申等を見ると、一体どの程度の値上げになったのだか、パーセンテージ、これがわからないのだが、その内訳等についてもお伺いしたい。  それから運輸大臣にお伺いしたいのは、これらの物資というものは、当然公共の福祉のために、いわゆる公共負担として政府が考えても一向におかしくないのじゃないかというふうに思うのでありますけれども、それらの折衝というものは、運輸大臣は、たとえば通産省と石炭の問題で折衝をする、あるいは農林省と農林水産物の問題で折衝するというようなことがあると思うのでありますが、それらの問題については、今までどのような折衝を行なってきて、どういうところで話の折り合いがついているのか。それらの点については、今度は運輸大臣からお伺いしたいと思う。
  117. 磯崎叡

    ○説明員(磯崎叡君) 多少数字になりますので、私から御答弁申し上げます。  まず、石炭の問題でございますが、これは決算委員会におきましても問題になりましたが、昭和三十六年の運賃改定の際に、値上がり分の半額について、三年間延納の措置をとるということが閣議できめられました。無利子で三年間延納しろということになったわけであります。その後三年たちますと、あと石炭事情が悪くなったということで、さらに三年間その措置を延長するということになっておりまして、現在貸借対照表によりますれば、石炭未収金といたしまして、約二十二億が計上されております。ちょうどこれで満五年になりますので、もし七分の利子といたしますれば、利子がつけば相当ふえている勘定でございます。ただし、これは無利子ということになっておりますので、一応貸借対照表上は二十二億のまま計上しているわけであります。さらに、今般の運賃改定に際しまして、石炭事情がさらに悪化したというようなことで、まだ政府から詳しい御連絡は受けておりませんが、値上がり分については、当分支払いができない、こういうようなことでございます。ただし、これにつきましては、いま石炭鉱業審議会その他におきまして、根本的な石炭に対する対策の中で、必ずこれと前の措置を入れて、国鉄に対する分は返すというようなお話が進んでいるというふうに承っておりますが、まだその具体的なやり方につきましては、政府の間で決定していないように承っております。  次に、農林水産物でございますが、これは御承知のとおり、現在の等級制度というものが、先ほど木村先生のお話にございましたが、いわゆる負担力の少ないもの、並びに国民生活必需品については、特別等級といたしまして非常に安くしております。その一つの運賃制度を持っておりますが、さらに、その運賃制度に対しまして、毎年約二十億の特別割引、私どものほうではあくまで暫定だということで、暫定割引ということばを使っておりますが、昭和三十年ごろから約十年間、累計二百億の暫定割引の積算になっております。これは実は貨物等級の中に入っていない、非常に異例な割引でございますが、常に国会におきましても、農林水産委員会で、これはやめちゃいかぬという議決をされまして、しかも、農林水産委員会では、国鉄で始末しろというような御決定があったことさえございまして、実はこれは全部国鉄のほうでしょい込んでいる形になっております。これが累計約二百億をちょっとこえるようなくらいになっております。  それから、さらに最後の御質問の新聞雑誌の問題でございますが、これは、実は新聞雑誌というものは、明治の初めから、いわゆる物価政策ということで、ちょうど郵便料金と同じように、距離に関係なしに、均一運賃になっております。雑誌におきましても新聞におきましても、百キロ送りましても千キロ送りましても、同じ運賃というたてまえに、ちょうど郵便と同じように考えております。したがいまして、新聞と雑誌では非常に平均の輸送距離が違っております。もともと同じ運賃でございましたが、現在はだいぶ雑誌のほうが高くなっておりますが、これをもし通常小荷物を送ったとしたならばという運賃を仮定いたしますと、約八割から七割五分引きということであります。多少新聞と雑誌で率が違いますが、普通小荷物運賃に換算いたしますと、七割五分ないし八割引きというのが割引率になっておるわけでございます。
  118. 中村寅太

    ○国務大臣(中村寅太君) 農林物資等につきましては、いま国鉄副総裁から答えられたとおりでありますが、石炭の問題につきましては、一カ年間、今回の値上げ幅だけを延納して、その後これの償却の方法については検討するということになっております。
  119. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 大蔵大臣にお伺いしますが、いま国鉄副総裁なり運輸大臣からお話がございましたけれども、石炭に至っては、高く買って、しかも払いのほうは延納金でもって踏み倒しみたいなこともやっているのです。利子も払ってないのです。これ、じゃ何のことはない、居すわり強盗にめしを食わしてやっているようなものだ。こういうことをすれば、国鉄の負担は大きくなるばかりだと思うのです。それから農産物等についても、これは農林水産委員会では、国鉄でめんどう見ろという話をしたということでありますけれども、これは非常に、国鉄でめんどうを見ろということの意味は、農林水産委員会がどういう考えでやったかわかりませんけれども、それは公共負担であると、政府でめんどうを見ろというつもりで言ったのじゃないかと思うのです。国鉄でめんどう見ろということは、具体的にどういうことになるかというと、国鉄の利用者と国鉄労働者の犠牲においてめんどう見ろということになってしまう、具体的には。これはやはり筋が通らぬわけです。だから、これだって、もし必要なものであるならば、米のようなものは、大部分の大国民が――中にはパン食をしている人もあるかもしれませんけれども、大部分の国民がやっかいになっているのだから、こういうものは特別に安く送らなければならぬということになれば、これはやはり公共負担として政府がめんどうを見る。食管会計赤字というのがあるのですから、独立採算制というのはけしからぬというのなら、食管会計の赤字もけしからぬということになる。これは、生きていくためには必要なことだということで認められているのだから、その種の割引は公共負担として政府がめんどう見たところで、少しも理屈の上ではおかしくないということになりませんか。どうなんでしょう。その点は大蔵大臣として認められませんか。どうです。
  120. 福田赳夫

    ○国務大臣(福田赳夫君) 国鉄は公共企業体であるということは、いろいろな意味がありましょうが、一つには、そういう政策的な意味の負担も、これを分担すると、こういう点も大きな点であろうと思います。たとえば、ただいまお話がありましたように、貨物につきましても、いろいろな種類の貨物があるわけであります。その貨物の運賃を一律にしておりません。これは国の全体の政策を考えて、それに応じて賃率にも変化があるというような点は、まさに私はそういうところじゃないかと思います。しかし、問題は、そういう負担をして、そうして一つ一つの問題でなくて、全体として国鉄の会計が一体どうなるのか、そういう負担をするために重過ぎるのか軽過ぎるのか、こういうにあると思うのであります。そういう全体の角度から考えて、私は先ほど申し上げました、しわ寄せを一体どういうふうに解決するのかというと、二つの道しかいま考えられない。つまり、国民一般の税でこれを処理するのか、あるいは利用者が負担するという形をとるか、どっちをとるかという判断の問題になってくると、こういうふうに考えておるわけであります。一つ一つとりますと、いろいろありましょうが、要は、全体として考えるべき問題である、そういうふうに思います。
  121. 岩間正男

    ○岩間正男君 関連。ちょっと、これはやはり国策の面から総合的に議論しなくちゃならない問題だと思うので、私は関連ですから、簡単に言っておきますが、結局食管特別会計等の関連というものを明確にする必要があると思う。一方では、とにかく価格差補給金を出しているわけです。ところが、国の政治の傾向としては、だんだん補給金を切って、そうして米価を上げるという方策をとっている。この一環として、やはり国鉄のこのような当然の政策上からくる、そうしてそれだけの赤字が公共負担として出ているわけでしょう。そのために国鉄の経営が食われているわけです。このままでいったら、もう五年後に三兆ぐらいの借財を負わなければならぬということになるのですから、食いつぶしになるのです。そういうことを許していいのかどうかということが出てくるでしょう。当然これについて、これは政府の出資なり投資がもっと確保されなければならぬというのは、一貫した当然の要求です。それから戦前から、昭和十一年から十九年までの臨軍費として食いつぶした金が当時の金で千九百五十億、いまにしたら、計算したら何十兆になりますか、こういうものは、何らひとつも終戦後これに対して補給をしていないわけです。こういうものがたまりたまって、今日の姿になっている。このままいけば全部食いつぶしになってくる、そういう危険があるわけでしょう。そうしますと、政府の政策はそういうものは見ないのだ、全部大衆負担のほうに転嫁していくのだ、こういうような政策を強行する一環として、国鉄のそのような補給、当然の政府出資というものは認めない方針なのか、これと同時に、一方では、補給金の問題ですけれども、利子補給の問題もあります。それからいろいろな重要な物資に対する補給金が出されているわけです。これは総体として、いまの予算の中でどれだけ、たとえば昭和四十年度にどれだけのものが出されているか、この資料を出してもらいたいのです。この資料を出して、その中ではっきり国鉄のやはり全体の国策の中におけるところのこの問題を私たちは数字の上からそれの性格を見、明らかにして、明確にする必要がある。この点はどうも不徹底ですよ。そうでしょう。これは先ほどからもう言われているから、私繰り返す必要はないのです。造船利子補給も一方で行なわれている。それから山一証券の問題もあります。身近な問題、こういうものはそのままになって、たな上げになって、堂々とやられていって、そうしてしかも、切実な大衆の要求につながる、ことに学割りの問題と通勤者の輸送の問題なんというのは、これはもうたいへんでしょう。ことに通勤者などというのは、国民の一体九〇%じゃないですか、そういう者の利益につながる、あるいは子供なんか、憲法二十六条のたてまえからいえば、当然これはもう無償でいいのだ。ほんとうは国鉄総裁、この意見は、憲法で考え直してもらいたいのです。あなたは学割りを上げなければならぬというような要求をやっていますけれども、これは憲法二十六条からいえば、当然無償でいいんですよ。無償でいいわけだ。そういうような問題を、まるでとんでもないように、あなたの経営の立場は一応わかります。わかりますけれども、国鉄はいまの時代が転換しているということをはっきり考える必要があるのです。そういうふうになってきますというと、公共性というものについての考え方、認識が非常に足りない。足りないから、したがって、これに対する当然の政府の出資なり投融資を、これはいまのようななまくらな一なまくらですよ。さっきから聞いて、どうも福田大蔵大臣はもっと切れる人だと思った。きょうこの委員会での答弁というものは、実になまくらで聞いていられない感じがするのです。もう総理大臣のほうがよっぽど明確だ、これは国鉄出身だけに。だから、そういう点でこれははっきりさしてください。全体の政策。これはもうあと時間がないから、これとの関連でもう一つ資料をついでに要求しておく。いまの資料が一つですね。  もう一つは、これは軍輸送の問題、米軍輸送の問題。この輸送が現在どういうふうになっているのか。これについては日米合同委員会における合意書というものがこれはあるはずです。これなくして現在の地位協定下における、安保条約における軍輸送の負担の問題というのは、これは明らかにならぬのです。こういうものはすっかり暗箱の中に投げ込まれて、全然表面に出てこない問題だ。したがって、これについての日米合同委員会の合意書を出してもらいたいと思う。  第三の資料の要求としては、これは東京の山手線、それから中央線、総武線、それから東海道線、横須賀線、この周辺のとにかく営業係数……。
  122. 江藤智

    ○委員長(江藤智君) 岩間君、実は大蔵大臣に対する質問だけで、いまの資料は……。
  123. 岩間正男

    ○岩間正男君 それから営業係数と、なお今度の運賃改定をやれば、いままでの運賃との比較でない、どのぐらい上がるのか、具体的に、もう表、タイム、テーブルできているはずでしょう三月一日からやるというのだからこれはできているはずだ。この運賃表。この運賃表は、少なくとも当委員会に出してください。  この三つの資料を要求して、ついでにいまの総合的な答弁を求める。
  124. 福田赳夫

    ○国務大臣(福田赳夫君) 利子補給の予算がどういうふうになっているかというのは、資料をもっていたしたいと思いますが、よろしゅうございましょうか。
  125. 岩間正男

    ○岩間正男君 それから全体の政策。
  126. 福田赳夫

    ○国務大臣(福田赳夫君) それから食管会計との関連で御意見がありましたが、先ほどから明快に申し上げておるのでありますが、総合いたしまして国鉄が財政的に非常に困難であるという際には、二つの手しか考えられない。国の一般財政でこれを処置するか、あるいは旅、客運賃の角度で処置するかと、こういうことでございます。そのいずれをとるかという問題になってくると思うのです。その同様の問題が食管にもまああるわけでありまして、今度消費者価格の改定をいたしましたのは、同じような検討の結果、一般の財政にもうこれ以上依存することは困難である、こういう結論に到達いたしましたので、消費者にその負担をお願いをいたしたわけであります。  その他の資料は運輸省のほうから。
  127. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 それじゃ大蔵大臣に一点質問をして、あと国鉄総裁なり運輸大臣にお聞きしたいと思いますが、これで大蔵大臣に対する質問を打ち切って釈放するという意味ではない。あとにこれは問題は残しておくという意味ですから、その点でお聞き取り願いたいと思うのでありますが、参議院の予算委員会でもって機第3号がきまりました。で、その際に、二月十五日から実施になっておるこの予算に対して、すでに二月十五日はもう過ぎてしまっているわけなんです。当然予算の穴があいておるわけです。その穴を埋めなければならぬという問題が出てくるわけです。一体どうやってその穴を埋めるのか。当然補正予算をさらに組むということでないと、これは予算の措置としては間違いじゃないかと思う。この種の質問を予算委員会で行なったところでありますけれども、大蔵大臣の御答弁はですな、これはその不用財産の売却等によって処理をするのだという意味の御答弁があったわけであります。そうしたら、この同じときに国鉄総裁に質問をいたしましたら、まあ不用財産というものが、売却できるような不用財産があるのかと言ったら、まあ不用財産というものはないけれども、何かあるかのような非常にあいまいな答弁があったわけですね。その点は、予算委員会では時間がございませんでしたから、運輸委員会でこれは十分に行なうということになっておるわけでありますが、しかし、きょうはもう時間がございませんから、これはあした以降の機会においてもやってもらわなきゃならぬと思うのでありますけれども、衆議院の運輸委員会の会議録を読んでみますと、二月十日に関谷委員が質問をしております。その内容は、実施の期日が二月十五日になっているので、期日的に考えて、この時期を延期せざるを得ないと思うけれども、多少とも延期をした場合には、現在出ている機第3号の補正予算並びに四十一年度の特別会計予算、政府関係機関予算というものに狂いが生じてくる。これに対してどういうふうに善処をしようとするのか。法案が何日に通過するということが大体見当がついたあとでなければ、議論をすべきじゃないと思うけれども、二月十五日の実施は困難だというふうに想像するから、資金の調達方法は、短期の場合はこうなる、長期の場合はこうなるというふうに考えているはずだと、この種の質問が出ておる。で、それに対する磯崎副総裁の答弁としては、本来ならば政府から答弁するのが正当だと思うけれども、政府としてもはっきりとした態度をきめていないと思うから、解釈なり計算だけを申し上げると、こういうことで、機の第3号は、国鉄のことしの予算が約四百五十億ぐらい収入減になるということが明瞭になっているので、四百五十億の収入減のうち百九十億前後のものを二月十五日からの運賃の是正で補い、残りの二百六十億強のものを国鉄の特別債によって借金でもって補う、こういう形の予算である、したがって、この予算には何らゆとりはございません、こういうふうに言っておられるのです。何らゆとりがないのだから、別途予算は、補正予算のさらに補正をやっていただくか、あるいはその他特別な借り入れ金を認めてもらうか、何らかの措置をしていただかなければならないと存じております、こういうふうに答弁をしております。その答弁に対して、自民党の関谷委員から、「副総裁の御答弁を了承いたします。」と、こう言っているわけです。そうすると、予算には何らのゆとりがないということを言っている。また、自民党の関谷委員自身が、その副総裁の答弁を了承しているわけです。そうなりますと、大臣自身が、これは補正は組まなくとも不用財産の売却等によって何とかなるといったようなことを言われるということは、少しおかしいのじゃないかというふうに私は思うのです。あなたが答弁をしたものだから、国鉄総裁のほうは連絡がとれていたかどうかしれませんが、非常に苦しまぎれの答弁をしているわけですよ。何言っているんだかよくわからない。機関車を質屋に持っていきかねないような答弁をしておる。だから、大臣がそういう答弁をしたから、おそらく国鉄の総裁が苦しまぎれの答弁をしたのじゃないかと私は推察をするわけです。だれしもがそう思っている。だから、この点について、予算委員会ではあのような答弁をなさっておるけれども、きょうから始まったわけでありますから、じゃ、いつこの運賃法がどういう形でもって上がるかということはまだわからないのですから、わかってから、本来ならばこの補正予算は組まなければならぬでしょう。それをわからないうちに見当つけて、しかも狂ってきたということであれば、その措置は予算上ちゃんとするのが私は妥当だと思うのですよ。それを一体、その場しのぎの答弁のように、そのうち何とかなるだろうといった調子でやられたんじゃ、私はまずいと思う。一体当てがあってのことなのか。しかも、その当てがあって、成算があってのことなのかどうか。それは大蔵大臣にお伺いをしたいと思います。
  128. 福田赳夫

    ○国務大臣(福田赳夫君) お話のように二月十五日の期日がおくれて国鉄では非常にまあ困って、どうしようか、こういうことでございます。いろいろ政府と相談いたしました結果、とにかく国鉄総裁が企業努力というふうに申されましたが、まあ廃品の売り払いと、こういうものも、これまた企業努力の一つと思いますが、そういうような努力をいたしまして、とにかく五十億円程度は調達する、そして所定の事業はやっていく、こういうことを予算委員会では御披露申し上げておるわけであります。まあ今後この委員会でどういうふうに御審議をいただくか、これはわかりませんが、しかし、一刻も早く御審議くださいまして、そしてまあ五十億前後なら何とか国鉄もやっていく、こうおっしゃっておりますので、その程度でひとつお進めくださるように切にお願い申し上げます。
  129. 瀬谷英行

    ○瀬谷英行君 大蔵大臣のは、またこれあとに残しておきます。後日に残しておきます、この問題は。やはり予算措置としてちゃんとしておかなければならない問題であるし、運賃法が成立をするというような場合には、当然これは考えておかなければならないことじゃないかと私は思うのですよ。だから、この問題はあとに残しておくことにいたしまして、今度は総裁に聞いてみたいと思うのですよ。  苦しまぎれの答弁かどうかわかりませんけれども、不用財産はいろいろ売却をして何とかするというふうに言われたのです。売却をしてといったって、不用財産というのは、これは要らないものなんですからね。個人でいえばまあこわれたテレビだとか鳴らなくなったラジオみたいなものです。そういうものは売却するったって、つぶしにしかこれは売れないわけです。国鉄の場合だって役に立つものならば不用財産じゃない。要らなくなったものだから不用財産だと思う。それが五十億も六十億もあるというようなことは、現実の問題として考えられっこない。もちろん中には企業努力ということも言われました。これは正直に白状してもらったほうがいいんじゃないかと思うのですけれども、大蔵大臣があんなことを言ったもんだから、大急ぎででっち上げたんじゃないかというふうに第三者から想像される。第一、「こだま」号を何木増発して何億、こういうふうに簡単に言いますけれども、増発をさせたってお客が乗らなければ収入は上がらないわけです。だから、企業努力でもって簡単に十億や二十億の稼ぎができるというふうには考えられない。だから、こういう問題は、やはりはたしてほんとうに五十億なら五十億という当てがあるのかどうか。もし売却について約束済みのものがあるとすれば、これはまあプラス・アルファの財産、資産ではないはずだと思う。これは自己資金の中の資産充当に該当するような性格のものなのかどうか、その点も一つお伺いしたい。
  130. 石田禮助

    ○説明員(石田禮助君) 不用財産の売却及びその一価格の問題でありまするが、これは要らなくなったから売れないと、こういうようにお考えのようですが、これは私はものによりけりだと思う。古銅線のごとき買手は幾らもあるのだから、要するに、これはわれわれの多年における国鉄物資部の常識から考えまして、これならこのくらいの価格なら売れると、こういうつまり常識的判断によって価格をはじき出したのでありまして、全然売れないものということがはっきりしているのに、売れるものとしてうそを言ったようなわけじゃないのです。十分に確信がある。これはひとつ誤解のないように願いたい。私は、はなはだあいまいなことを言ったと、そんなことは私の性に合わないのだ、わからないのだ、その場で、あるかないかなんて言ったって、これは当事者についてちゃんと調べた上でないとはっきりしたことが言えないので、はなはだあやふやな返事をしたのですけれども、それを調べた結果、確かにあると、こういう確信がつきましたので、ありますと、こういうことで、大蔵大臣にお話しして御返事したわけなんです。どうぞその点は、誤解のないようにお願いしたいと思います。
  131. 岡三郎

    ○岡三郎君 関連。総裁に聞くが、けさちょっと非公式に聞いたんだが、そうするというと、昨日社会党の国会対策へお礼に行ったかなんか知りませんけれども、大企業の国鉄が五、六十億の金なんというのは心配ないということをいま裏づけして言っておるのですか。きのう言ったことが毎日新聞の囲み欄に出てきて、なるほど大国鉄というのは、足らない足らないと言って国民にしわ寄せするけれども、あるところにはあるのだなあ、五、六十億といっても、これは一般に言ったらでかいものなんです。それ一体総裁、きのう言ったけれども、その裏づけとしてのいまの答弁なんですか。けさ聞いたところが、言ったか言わないかわからないと、もうろくしたようなことを言ったけれども、だいぶしっかりしてきたから、ひとつはっきり言ってください。いま言ったその内容は、一体古銅線なのかどうか、これは今後の審議に関係するのだから、一日も早くということを与党の理事なんか言っているけれども、一日も早くないわけだ。総裁、副総裁が、これは国鉄として赤字でたいへんだと言っているけれども、なるほどあるところにはあるものだなあと思って、吉良上野の炭小屋じゃないけれども、何か隠れているような感じがするから、これは連関してひとつ正確に御答弁願いたい。
  132. 石田禮助

    ○説明員(石田禮助君) 昨日、社会党の国対委員と私との間の話をつかまえて、そしてどうもいじめられるのははなはだこれは困るのですが、委員会でとにかく公式に私が申したことについては、これはあれしますが、ああいうところで冗談まぎれに言ったことを、岡さんともあろう者が、いじめるのだったら私は男らしくないと思います。これはひとつあれはあれ、新聞に書き出しましたところで、何も私が公式にちゃんと申し上げたわけじゃなくて、冗談まじりに言ったことを、それをとっつらまえてぎゅうぎゅうやられるということは、どうも私は承服できませんがねえ。
  133. 岡三郎

    ○岡三郎君 もう一言、けさほど、私のほうはいや率直に言って、なるほど国鉄は困ったようだけれども、無料パスを出しているし、あれやこれややっているから、一体どこまで困っているのかわからなくなってきたのだ、正直言って。だから冗談でも、冗談というのはある程度ゆとりがあるから、余裕があるから生まれてくるので、やっぱりゆとりのないところは、冗談にしてもそうまとまった金があるというようなことはちょっと出ないと私は思うのだよ、総裁。だから、何も貧乏そうな顔をしておれと言ってませんよ。しかし、それがいまの瀬谷さんへの答弁からあなた方が不用不用と言っても、金に売れるものがあるのだということをいま堂々と言われたでしょう。一体、これはどのくらい、五、六十億くらいあるらしいが、それは一体どういうものなのか。一体どこにしまってあるのか、そういう点をちょっと伺いたい。きのうの新聞記事はやめましょう。やめて、いま瀬谷さんのほうへの答弁から……。でなかったら実施期日を十五日として困った困ったと言っておきながら、だいぶサバを読んでおったということになるのです。運賃の値上げにサバを読んだ。五、六十億は何とかなるだろうということで、実際にそうなってくると思うのです。私のお尋ねすることは、一体いま五、六十億というのは、不用なものだけれども、売れば金目になるという金目は一体何なのか、どこにあるのか。
  134. 石田禮助

    ○説明員(石田禮助君) この明細は、昨日大蔵大臣に品目、数量、大体の評価をつけて出したところでありまして、決して私どもはいいかげんにごまかし的につくったものではない、こういうことを申し上げておきます。
  135. 岡三郎

    ○岡三郎君 そうすると、それはいま言ってくれといっても……。
  136. 江藤智

    ○委員長(江藤智君) ちょっと待ってください、いま磯崎副総裁があわせて発言しますから。
  137. 磯崎叡

    ○説明員(磯崎叡君) 先ほど瀬谷先生が御引用になりました二月十日の衆議院の運輸委員会におきます審議の際の関谷委員の御質問に対しまして、私がお答えしたのは、速記録のとおりでございますが、その時点におきましては、私どもは、あくまでも法律が原案どおり二月十五日から施行されるものとしてそれを信じて疑わず、法律が提案され、また、予算が組まれておったわけでございます。したがって、あの予算そのものには、予算といたしましては余裕がないことは、私が申し上げたとおりでございます。その後、御承知のとおりのような事情になりまして、十五日に衆議院を通ること自体が不可能な事態になった。しかも、その後のいろいろな情勢をうかがっておりますと、非常に一週間、十日というふうにおくれていきそうだという事態がうすうす私どもにもわかったわけでございます。しかし、予算といたしましてはあくまでも、御承知のとおり、今度の機の3号といいますのは、非常に異例な予算でございます。これはもう先生のほうがずっと御承知でございますが、昨年の暮れに機の2号と機の3号という分割すべからざるものを二つに分けたという、予算史上まれにみる、私どもといたしましては、全く想像のできない国鉄予算を二つに分かって国会で御審議になったという非常に異例な措置でございまして、機の2号ですでに支出権が付与されているわけであります。すなわち機の2号と申しますのは、これだけ金を使ってよいという支出権を国会から国鉄がいただいたわけでございます。それの財源として、機の3号は、二月十五日から運賃を上げてこれだけ借金をしてよろしい、こういう機の2号の支出権の裏づけが機の3号でございます。したがいまして、もし機の3号が予定どおり実施されないといたしますれば、あるいは場合によりましては、機の2号でいただいた支出権をもう一ぺん削るという措置をするか、あるいは機の3号で計上いたしました収入見積もりをある程度何か努力してふやすか何かしなければいけないわけでございます。御承知のとおり、これは国家予算でもそうだと思いますが、国鉄の予算の本質は、これは国鉄法にもございますとおり、支出権の付与でございまして、収入については、一種の見積もりと申しますか、計画予算でございます。これはもう御承知のとおりでございます。で、本質の予算としては、これだけの損益勘定を使ってよろしい、人件費はこれだけでよろしい、工事勘定はこれだけ使ってよろしいという、こういう国鉄総裁に対する支出権を国会から付与していただくのが予算の内容でございまして、収入につきましては、一種の見積もりであることは事実でございます。したがって、ことしのように四百五十億も減収することもございますれば、あるいは場合によっては、非常に景気がいいとか天気がいいとかいうことによりまして増収することもあるわけでございます。これらを弾力条項で弾力的に調整しているというのが、国鉄予算の特徴でございます。したがいまして、機の3号が、先ほど申しましたとおり、二月十五日にとても通過する見込みがないということが、私どものようなしろうとにもはっきりわかりましたので、何とか財源の見積もり額をふやさなければいけない、そして機の2号でいただいた支出権を正確に覆行しなければ、結局第三次長期計画の遂行に支障を来たすということで、実は機の3号並びに運賃法の附則を修正しなければならないという事態になりましたあと、実に私どもといたしましては非常に苦心して、どうしても一体収入欠陥を補てんすべきだということを真剣に討議いたしました。もちろん大蔵省にある程度の補正予算の提出もお願いしたこともございます。しかしながら、やはりいろいろな関係でできるだけのひとつ努力をしてみよう、こういう話もございまして、私どもといたしましては、もうない知恵をしぼりまして、過般予算委員会で御説明いたしましたような収入欠陥の補てん策を考えたわけでございます。もちろんこれは先ほど申しましたとおり、絶対に確保できるという意味でないということは、ちょうど運輸収入の見積もりと同じでございます。しかしながら、計画としてはぜひこれだけはやりたいということでございまして、内容といたしましては、総裁が申しました、まず増収の努力でございます。これはいま先生が、「こだま」をふやしたって一人も乗るかどうかわからぬというお説がございましたが、最近の二月二十日ごろから、わりあいに旅客の輸送かふえてきておる。最近、大学の試験――ことにことしは非常に大学の受験生が多いので、非常に予想以上に早くから受験の学生がふえているというようなことが一つの原因で、わりあいに、最近の好天気と関連もございますが、天気もいいということもありまして、「こだま」三個列車をふやせば、ある程度増収ができるということもこれは大体見込みがついております。  それから、いまお話しのありました不用資産の売却なり不用施設の売却につきましては、実は不用施設につきましても、もちろん年度当初から予算で資産充当として計上しております。機の3号の三千七百万円の資産充当が計上されております。したがって、収入につきまして増収をはかると同じように、機の3号でお認め願いました資産充当の金額を何とかふやす努力をしなくちゃいかぬという意味で、不用施設につきまして徹底的に、現在すでに契約ができているもので現実に年度内に金の入るものは一体何か、しかも、それが当初予定でなかったもの、たとえば、本来から申しますれば、来年度売るつもりであったものを何とか事務で繰り上げて今年度内に契約して売ってしまうということができないかどうか、あるいは、いまお話しの普通の普通鋼くずにいたしましても銅くずにいたしましても、本来ならば、非常に事務がおそいと申しますか、大体翌年度になって売却すべきものを何とか繰り上げて年度内に売却できないか、こういう機の3号で御承認願いました資産充当という欄をふやす、収入の欄をふやすと同じように資産充当をふやす、こういう努力ができないか。しかも、それが四十一年度予算に影響しないように四十一年度にはその事務を進めて、四十二年度に売るものを売る、こういう順繰り順繰りのやりくりができないかということも、資産につきましても施設につきましても、相当具体的に徹底的に検討をいたしました。その他、貯蔵品を効率的に使うというふうなことも考えまして、まあとにかく五十億というものを――実は五十億ということを申しますのは、今月一ぱいしか泳げないというものでございます。ちょうど二十八日まででございますが、今月一ぱいは何とかみんなで、現場の末端まで努力いたしまして、この五十億近い、これもきっちり五十億ぴったりという数字じゃございませんで、大体五十億を目安として、何とか企業努力、不用施設、不用資産も、一種の企業努力をしなければできないものでございます。これを何とか年度内に売却、あるいは運輸収入の増加ということでもって機の3号関係の収入の面の運輸収入の増加、資産充当のほうの増加、この二つの予算のたてまえをくずさないでもって、企業努力していきたいというのがこの五十億でございまして、これにつきましては、決して、何と申しますか、やみからやみへ出てきたものでなしに、結局は来年度のものを繰り上げて事務的に最末端の現場機関まで督励して、早く売るという措置によるということによってやるつもりでおりますし、また、運輸収入につきましても、新幹線の増加は、大体この程度の増収かできると、まあこういうふうに思っておるわけでございます。したがいまして、私どもといたしましては、これでやっと今月一ぱいは、何とか二十八日までは収入欠陥の補てんができるというふうに考えておりますが、もうこれ以上は、私ども幾らない知恵をしぼりましても、ちょっともう無理じゃないか、五十億前後のものというものは、もうぎりぎりのものだというふうに思っておりますので、これは決してなまやさしく出たものじゃなしに、私どもが、十五日の運賃法が施行できなくなって、ほんとうに困りまして、ほんとうにない知恵をしぼってのこの五十億でございまして、何とか私どもといたしましては、この範囲内で運賃法、か成立することを、何とか先生方にお願いいたしたいというのが実態でございます。
  138. 岡三郎

    ○岡三郎君 だいぶんまあPRの時間になったみたいだけれども、しかし、二十八日で終わりっこないですよ、総裁、副総裁。そうすると、今度また何が出てくるのか、これはまた将来の問題だからこれ以上言いませんがね。ただ、問題を私たちが聞いているとね、いろいろとやりくりというのは、どこの家庭でもありますよ。それはあるけれども、少なくとも予算というものからいって、やはりきちっとやってもらって、そういう無理なことをしてないできちっとやってもらってですね、そうして借金のほうへあったらば回すというふうにいかなければ、借金はふえる一方ですよ。余裕がない中において何とかやりくりすることもいいですがね、しかし、そういうやり方では、何としても国鉄の全体の立ち直りには私は役に立たぬと思う。そういう何というか努力は、貧乏根性と私は言いたいのです。何とかならぬかとおやじのほうで言っているわけではないのですよ。堂々とやはりそういうものをしなさい。だから、大蔵大臣や運輸大臣はのんきな顔をしてまあ何とかなるだろうと、運輸大臣が苦労して何とか五十億なり六十億なり埋めるという方向でやってもらえばいいけれども、それをそうじゃなくして、あなた方のほうで何とかかんとか言ってやって借金のほうはまるまる太っている、ますます。こういうことだから、われわれのほうとしても見ちゃいられないのですよ、これは幾ら総裁がでかいことを言ったって。それは新聞のことはやめますよ。やめますけれども、あなたがふろしきを広げるたびに、借金のほうに回せる金が食いつぶされていったのでは、私は困ると思う。これ以上言いませんが。  そこで委員長、議事進行。大体六時過ぎたから、あとであしたのやっぱり計画もあるので、瀬谷君のほうはまだ質疑が十分あるようですけれども、これはあとに回してもらって、ひとつこの程度で本日は委員会を締めて、あとの仕事に入ってもらいたい。
  139. 江藤智

    ○委員長(江藤智君) 本日はこの程度とし、これにて散会いたします。    午後六時二分散会      ―――――・―――――