運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1957-04-09 第26回国会 参議院 文教委員会 18号 公式Web版

  1. 昭和三十二年四月九日(火曜日)    午前十時五十五分開会   ―――――――――――――   委員の異動 四月六日委員安部清美君及び常岡一郎 君辞任につき、その補欠として山本經 勝君及び早川愼一君を議長において指 名した。 四月八日委員田中茂穂君、有馬英二 君、山本經勝君及び早川愼一君辞任に つき、その補欠として大野木秀次郎 君、小滝彬君、安部清美君及び常岡一 郎君を議長において指名した。 本日委員小滝彬君辞任につき、その補 欠として有馬英二君を議長において指 名した。   ―――――――――――――  出席者は左の通り。    委員長     岡  三郎君    理事            野本 品吉君            常岡 一郎君    委員            川口爲之助君            近藤 鶴代君            左藤 義詮君            関根 久藏君            林田 正治君            安部 清美君            高田なほ子君            松澤 靖介君            松永 忠二君            湯山  勇君   国務大臣    文 部 大 臣 灘尾 弘吉君   政府委員    外務政務次官  井上 清一君    文部政務次官  稻葉  修君    文部省初等中等    教育局長    内藤譽三郎君    文部省大学学術    局長      緒方 信一君   事務局側    常任委員会専門    員       工樂 英司君   説明員    文部省初等中等    教育局地方課長 木田  宏君   ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○理事の補欠互選 ○証人出頭要求に関する件 ○教育、文化及び学術に関する調査の  件  (米国上院の都留教授喚問に関する  件)  (愛媛県における勤務評定に伴う懲  戒処分に関する件)   ―――――――――――――
  2. 岡三郎

    ○委員長(岡三郎君) これより文教委員会を開会いたします。  委員の異動について報告いたします。四月六日安部清美君、常岡一郎君が辞任され、その補欠として山本純勝君及び早川愼一君が選任されました。また、四月八日田中茂穂君、有馬英二君、山本經勝君、早川愼一君が辞任され、大野木秀次郎君、小滝彬君、安部清美君、常岡一郎君がそれぞれ選任されました。さらに、本日小滝彬君が辞任され、有馬英二君が選任されました。
  3. 岡三郎

    ○委員長(岡三郎君) 次に、理事補欠互選を議題といたします。現在当委員会には理事が二名欠員となっております。互選の方法は慣例により委員長の指名によりたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 岡三郎

    ○委員長(岡三郎君) 御異議ないと認めます。  それでは、委員長は、理事に有馬英二君及び常岡一郎君を指名いたします。   ―――――――――――――
  5. 岡三郎

    ○委員長(岡三郎君) 本日の委員長及び理事打合会の経過について報告いたします。懸案の委員会提出法律案に関する件について協議を行いましたが、いまだ結論を得るに至っておりません。本件についてはなお検討することになりました。  本日の日程としては、まず米国上院の都留教授喚問に関する件、愛媛県における勤務評定に伴う懲戒処分に関する件及び茨城県における焚書事件に関する件といたしました。  なお、愛媛県の勤務評定に伴う懲戒処分に関する件について、関係者に証人として出席を求め、実情の調査を行いたいという提案があり、協議を行なった結果、これを行うことに決定いたしました。  以上報告の通り取り運ぶことに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 岡三郎

    ○委員長(岡三郎君) 御異議ないと認めます。
  7. 岡三郎

    ○委員長(岡三郎君) 証人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。  愛媛県における勤務評定に伴う懲戒処分に関する件に証人として四月十八日に関係者の出頭を求め、その証言を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  8. 岡三郎

    ○委員長(岡三郎君) 御異議ないと認めます。  なお、証人の数は四名とし、その人選及びその他の手続はこれを委員長に御一任願いだいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  9. 岡三郎

    ○委員長(岡三郎君) 御異議ないと認めます。
  10. 岡三郎

    ○委員長(岡三郎君) まず、米国上院の都留教授喚問に関する件を議題といたします。  まず、外務省当局から報告を聴取することにいたします。
  11. 井上清一

    ○政府委員(井上清一君) 先般本委員会におきまして御要求がございました一橋大学教授都留重人君のアメリカ上院司法委員会の治安司法委員会におきまする小委員会に証人として召喚を受けまして、その際陳述いたしました陳述の公開の速記録の御要求がございましたが、昨日原文をお手元に配付をいたしましたような次第でございます。都留教授の証言の問題に関しましては、前にも申し上げました通り、今回のような形で同教授が喚問されましたことは、国際儀礼上必ずしも妥当なる措置とはいえず、今後渡米いたしまする同種の日本人に対し、不安の念を与え、日米文化交流の点からも好ましからざる影響を与えられるものと考えられまするので、今後同様のことが発生しないように善処方、在米大使館を通じ国務省に対して申し入れましたところ、国務省当局は、当方の申し入れの趣旨を十分に了解し、わが方申し入れの趣旨に沿って今後措置するという回答がございました。本委員会におきまして御答弁申し上げましたその後の経過は、ただいま申し上げました通りでございます。
  12. 湯山勇

    ○湯山勇君 政務次官は、できるだけこちらの申し入れ及び向うの回答をなまのままで当委員会に報告するというようなこの前お約束をしていただいておったわけですけれども、もう少しその内容にわたってお差しつかえなければ御報告願いたいと思います。
  13. 井上清一

    ○政府委員(井上清一君) この前の委員会ではなまのまま御報告申し上げると実は申し上げませんでしたので、その趣旨を十分に一つ申し上げたいと思ったわけであります。なまのまま申し上げることは避けさしていただきまして、ただいま申し上げましたことで御了承願いたいと思います。
  14. 湯山勇

    ○湯山勇君 アメリカ国務省当局の了解が得られればなまのまま報告するというような前提条件がついておったことは私もよくわかっておりますが、その点について先方の了解が得られなかったのかどうか、まだそれを得ておる段階なのか、重ねてお伺いいたしたいと思います。
  15. 井上清一

    ○政府委員(井上清一君) 通常の外交交渉におきまする外交文書につきましては、一般的にただいま私が申し上げましたようにその趣旨を申し上げますことで御了承願いたいと思います。本件につきましてもさように一つ御了承願いたいと、かように思います。
  16. 湯山勇

    ○湯山勇君 それではその先方の回答によって今後こういう事態は起らないということが確約されたと政府は解釈しておられますか。
  17. 井上清一

    ○政府委員(井上清一君) わが方の申し入れの趣旨によりまして今後米国務省におきましては措置するものと信じております。
  18. 湯山勇

    ○湯山勇君 それではその点はそれだけにして、簡単にもう一点伺います。この速記録はまだ十分拝見しておりませんけれども、新聞紙の伝えておる内容等について見ますと、一つはその質問の仕方が非常に何と申しますか、取調べ的な内容が多いということ、それから第二は都留教授の信書、私有物、そういうものがこの治安委員会に押収されておるか、ともかくも入手されておる、こういうことが明瞭になったようでございます。一体こういうふうにアメリカに置いてある日本人のそういう信書とか、私有財産、そういうものが勝手にこういう国会の委員会に取り上げられていいものかどうか、この点についてはどうお考えになっておられますか。
  19. 井上清一

    ○政府委員(井上清一君) 先方の国会が都留教授をどういうふうな形でどういうふうな調べ方でもって調べたかということにつきましては、私はここで申し上げる限りではないと、かように考えます。  なおまた信書の問題等でございますが、近代国家におきましては信書の秘密の保持とかいう点については保護をむろん受けるわけでございますが、必要な場合におきましては証拠物件として提出するというようなこともございますが、今度の場合はアメリカの国内法によってそれらのものを証拠物件として引き上げられたものだと思います。これはアメリカの国内法の問題でありまして、私がかれこれ申し上げる筋合いじゃないと思います。
  20. 湯山勇

    ○湯山勇君 ちょっとわかりかねますのは、都留教授が置いておった都留教授の所有に属するものを本人に何らの断わりもなく、本人の知らない間にそれを、しかも検察当局じゃなくて国会がそれを押収すると、こういう事実についてはどうお考えでしょうか。こういう事実についての先方の見解等はおただしになりましたでしょうか。
  21. 井上清一

    ○政府委員(井上清一君) これはあくまでもアメリカ国内法に基きます手続によりましてなされた措置でございまして、これらにつきまして私どもどういう手続によってやったかということについては照会をしておりません。
  22. 左藤義詮

    ○左藤義詮君 関連して。米国の国内法というのはどういう法律でございましょうか。米国の国内法と今おっしゃったのですが、外務省としては米国の国内法でやったものだと、こう見ている。それは、米国の国内法のどういう条項に基くのですか。日本でも捜査令状なしに捜査、押収等をすることはないはずだと思いますが、米国にはそういうような法律があるのですか。米国の国内法と、今おっしゃったその内容を御説明願いたいと思います。
  23. 井上清一

    ○政府委員(井上清一君) この今度の都留教授を証人として呼びましたその根拠は、これはアメリカの第八十五議会の上院の決議並びに立法再組織法及び国内治安維持法、一九五〇年に出ました法律でございますが、それに基いてやられておるのでございます。ただその証拠書類としていろいろなものを上院に持っていったというようなことはこれは手続上のいろいろな規定がアメリカにあるわけでございまして、アメリカの手続によって合法的になされたものと私は考えております。
  24. 左藤義詮

    ○左藤義詮君 もう少し確かめておきたいと思いますが、その国内法ですか 、今おっしゃった治安維持法――九五〇年の法律、その法律の中には、国内の治安を維持するためには上院に証人として喚問するという以上に、その持ち物を、特に信書等を押収、検索することが規定されておりますか。それを一つ説明していただきたいと思います。私はアメリカにそういう法律があればわれわれ日本でまねして作ろうと保守党が言うわけじゃありませんが、 (笑声)どういうそういう法律に規定してあるのかどうか、私も実は国内治安維持法というものをよく名前は聞いておりますが、初めて伺うのですが、何条にどういうような規定があるのですか。またはアメリカの憲法にも基本的人権ということを非常に強くうたってあるのですが、それとこの国内治安維持法とどういう関係があるか、何か政府委員からでもけっこうですよ。
  25. 井上清一

    ○政府委員(井上清一君) 召喚をいたしました直接のその根拠は、第八十五議会におきますアメリカの上院の決議でございますが、それを裏づけております法律的な根拠は、先ほど申し上げました立法再組織法並びに一九五〇年に出ましたインターナル・セキュリティ・ロー――国内治安維持法でございます。この中に召喚なり、あるいはそうした証拠書類の提出に関する規定があるのでございます。
  26. 湯山勇

    ○湯山勇君 これは提出したんじゃなくて、どうも記録の上から見ると、すでに知らない間に押収されておったというように受け取れます。ですから今のような御答弁ではちょっと違うのではないかと思うわけです。
  27. 井上清一

    ○政府委員(井上清一君) ちょっと私が答弁を漏らしましたのでございますが、提出並びに押収と訂正いたしたいと思います。
  28. 左藤義詮

    ○左藤義詮君 関連して。ちょっとわからないのですがね。あれくらい基本的人権ということをやかましく言うアメリカで、都留教授が交換船で引き揚げるときに知人に託してきた、それがどういう経路でその上院の委員会の手に入っているのか、個人の私有財産を今おっしゃった二つの法律で押収することが認められているのか、あるいはそれ以外の何か別の法律があるのか。私の聞いているところではおそらく正規の検察庁が捜査令状等を持っていったことはないと思うんです。そのいつの間にか個人の私有財産がそういうところの手に入っているその経路をお調べになっているかどうか。これは私はこんなことを特に申し上げますのは、真珠湾の事件以来、特に太平洋沿岸の在留同胞が、あの当時は戦争の非常に緊迫した情勢でやむを得ないかもしれませぬが、一夜にしてキャンプにいれられた、そのときの個人の財産が非常にまあ十分な保護を受けない状態にあった、最近アメリカでもこれを、その損害を回復しようとするいろいろな在留同胞からの陳情もありますし、またアメリカの上下院においてもこの問題をしきりに論議している。こういう微妙な問題もありますので、とにかく交換船で引き揚げて来る――国際交換船によって正式に引き揚げて来る場合に、日本人の財産権というか、それを隠しておいたものが、どういう経路で上院の、そういう委員会の手に入ったものか、その点をよくお調べになって、それに合法性があるかないか、一つ正式にその点の御報告をいただきたいと思います。
  29. 井上清一

    ○政府委員(井上清一君) 詳細の点につきましては、きわめて新しい事実でございますので、私ども法律的根拠、その他について、よく調べていないものもございます。ただいまの私ども考えておりますことは、ちょうど戦時中でございましたので、あの信書が押収されましたことは、アメリカの敵産管理法の適用があったのではないかと、かように考えております。
  30. 左藤義詮

    ○左藤義詮君 もし敵産管理法と申しますならば、これは国交回復とともに、敵国ではなくなっているのですから、すみやかに返還されるものであって、独立国である日本の個人財産が、ところもあろうに、上院のそういう委員会にいってるということが、現在、戦争中の敵産管理法で、それだけで合法化され得るものであるかどうか。
  31. 井上清一

    ○政府委員(井上清一君) この敵産管理法の適用によりまして、いろいろアメリカ政府の保管に移っておりまする諸般の物件その他に関しまして、アメリカにいろんな法律が出ているようでございますが、まだその点ははっきり一していないようでございます。これらの点につきましては、できるだけ早く結末がつくことを私どもとしては希望いたしております。
  32. 左藤義詮

    ○左藤義詮君 今私横やりで、つまらぬことを口出ししておるのですが、湯山委員から都留教授の喚問については御質疑があると思うのですが、実は日本人の財産権、あるいは信書の秘密を守らるべ.き権利という、そういうものが侵されている。十五年間も、敵産管理法という戦争中の法律でそのままになっておるということに、非常に私ども納得できないのですが、これは、ほかの戦争中の財産を没収せられたいろいろな補償等の問題にも関連しますので、外務省としては、至急一つその筋をお調べになって、アメリカの国内法と一口におっしゃいますけれども、どうしても日本として納得できないものがあるならば、その点についても私は先方に抗議せらるべきである。もう少し外務省はその根拠を、ただ敵産管理法とおっしゃいますが、敵産管理法は、戦争はもう終っておるのでありまして、敵産管理法というのは、独立してからも、国交が回復してからも永久にその趣旨は有効なものかどうか。いろんな問題があると思うので、とにかく私は日本人の財産、あるいは秘密を守らるべき信書というものが米国の上院の手に入っている、その経路、それの合法といいますか、法律的な根拠、これに対する日本政府の見解、もし見解が違うならば、それに対してどういうような、これから措置をされるか。きょうはまだ御準備がないようですから、次に詳細にその点をこの委員会に御報告いただきたいと思います。
  33. 井上清一

    ○政府委員(井上清一君) ただいまの御質問の点につきましては、十分一つ調査いたしました上でお答え申し上げたいと存じます。
  34. 湯山勇

    ○湯山勇君 今左藤委員からお尋ねのあった点が、私もやはり一番重大だと思います。それは喚問されたのは日本の国家公務員である、その日本の国家公務員の所属にかかわる財産、あるいは信書が今のような形で国会に押収されて、それによって追及を受けるというようなことが、これは召喚の手続以上に私は重要な問題ではないかというように考えますので、これもやはりその状況いかんによっては、政府としては抗議すべき性質のものだと思います。しかしながら政務次官の御答弁によっては、それらの点に対する御見解がまだ十分外務省としてもまとまっていない、御研究になっていない点もあるようでありますから、本日はこの問題をこの程度にして、なおその点についての御報告を求めた上で、次の質問をいたしたいと思います。  それからついでのことでお尋ねしたいのですが、ノーマン大使の死去について外務省は何らかの措置をおとりになりましたでしょうか。
  35. 井上清一

    ○政府委員(井上清一君) お答え申し上げます。ノーマン大使の死去に対しましては、現地におきまして土田エジプト大使が弔意を表する、外務省として弔意を表しました。本件と都留教授の証言の問題は私は関連のないことと思っております。なおただいまお話がございました公務員であるからというお話がございましたが、公務員であろうと公務員でなかろうと純法律論から申しますと、アメリカ国内においてはアメリカ国内法の適用がありますことは、これはもう当然申し上げるまでもないことであります。また都留教授の手紙が押収されたということはこれは戦争中のことでございます。押収された当時におきましては、都留教授は公務員ではございませんで、都留教授は公務員じゃなかった。押収されましたその根拠は、先ほど来申し上げました通りでございますが、ただ詳細な手続なり、あるいはまた詳細な根拠規定につきましては、先ほど左藤委員に申し上げました通り、十分なる調査をいたしておりませんので、いずれこの点調査いたしましたときに申し上げたいと思います。
  36. 高田なほ子

    ○高田なほ子君 アメリカの国内法に基いて受ける拘束についてはやむを得ないというような御意見に私は考えられる。もちろん日本人がアメリカに行っておる場合には当然アメリカの国内法というものが尊重されることは論を待たないと思うのですが、しかしやはりそこには制約があると思う。井上さんも御承知の通りサンフランシスコ条約の前文にも国際間における条約締結の基本的態度としては、世界人権宣言を基調としてあくまでも人権尊重の立場における云々ということが明示されておるわけです。たとえばアメリカの国内法であっても、日本人の基本的な人権が侵害されるということに対しては、やはり相当の決意をもってこれは当っていただかなければならぬ。ことにこの問題は戦争中における問題ではなくて、平和時における国際公法が適用されるというものならば、あくまでも国連憲章に基くこの人権擁護の建前から、もっときぜんとした態度でやっていただかなければならぬと思う。物事は円満に解決するということはけっこうなんです。けれども、円満に解決するということの前提には、政府のそうした人権を確立するという、世界人権宣言に基いて、国際的な問題を解決して行くという、そういう建前がなければこれは問題にならないと思う。今これは忘れましたけれども、ある殺人犯を犯したアメリカの兵隊が、日本の国内法で死刑の判決を受けておる、それがいつの間にか日本の国内法に……相談もなしに身柄勾留場所を勝手に変更したということが、過般来の新聞に見えておるわけで、この問題の真相をここで聞こうと思いませんけれども、わけて日本の政府が都留教授にパスポートを渡すときに、日本政府は貴政府に対して十分なる保護方を依頼してパスポートが渡されておるのですから、やはりこの世界人権宣言を達成させるという、国連憲章の前文の規定に基き、もっと本腰を入れてがんばっていただかなければならぬ、そういう御決意が欠けておるように思うのですが、もう一度おっしゃっていただきたい。
  37. 井上清一

    ○政府委員(井上清一君) どうも私の答弁が言葉が足りなかった点があったかと思います。私の申し上げたのは、法律論を申し上げたわけでして、一般的法律論といたしまして、治外法権を有せざる限りにおきましては、公務員であろうと、公務員でなかろうと、領土主権に基いてその国の国内法の適用を受けるということを申し上げたわけであります。ただ、著名なる公務員である都留君が今度のような証人として召喚されたということについては、これは国際的ないろいろな習慣であるとか、その他国際的な儀礼というような点から見て、まことに遺憾だというような見地から、またこのことが必ずしも妥当ではないということから、先般アメリカ政府に強く申し入れをしたようなわけでございます。御了承願います。
  38. 岡三郎

    ○委員長(岡三郎君) それでは、以上で本日は一応本件に関しての質疑を打ち切りますが、湯山君及び左藤君から要望がありました通り、十分検討せられた後において、他日本委員会において外務省の御答弁を願いまするので、そのように御了承していただきたいと思います。   ―――――――――――――
  39. 岡三郎

    ○委員長(岡三郎君) 次に、愛媛県における勤務評定に伴う懲戒処分に関する件を議題といたします。  質疑のある方は順次御発言を願います。  ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕
  40. 岡三郎

    ○委員長(岡三郎君) 速記を起して。  続行いたします。
  41. 湯山勇

    ○湯山勇君 文部大臣にお尋ねいたしたいと思います。  先般愛媛県におきまして、勤務評定の問題をめぐって、三十四名の校長が減俸の処分を受けました。なおこれに関連して、四百五十名の同じ郡内の教職員が、全部昨年四月からの昇給をストップされました。こういう事実について大臣は十分御承知のことと思いますが、これに関連して先般の新聞を見ますと、文部大臣は閣議において、全面的に愛媛県教育委員会のとった措置を支持すると、非常に強い御発言があったというように伝えられておりますが、これらの点について、そういう事実があったのかどうか、これをまずお伺いいたしたいと思います。
  42. 灘尾弘吉

    ○国務大臣(灘尾弘吉君) 新聞に出ておりました記事は、私も見ました。閣議においてこういうふうな事実があるということの報告はいたしましたが、これに対する閣議で申し合せしたとか、支持するということを決定したとか、さようなことはございません。  ただ、この問題につきましては、私もあらまし報告は聞いておるわけでありますが、愛媛県下におきまして、こういう問題でいろいろ紛議が生じておるということは、まことに遺憾だと思います。ただ結論といたしましては、今度の場合におきまして、教育委員会がとった措置は、これはやむを得ないというふうに私は考えております。
  43. 湯山勇

    ○湯山勇君 この問題は、当委員会におきましては、ずいぶん以前から、もうすでに三カ月以上も前から、非常に重要視いたしまして、文部省当局にいろいろ質問もいたしますし、また文部省は当然責任を持って円満解決をはかるべきだという要望をして参りました。文部省も、この問題についてはいろいろ検討しなければならない問題があるから、円満解決に全力を尽すという答弁をしておったわけでございます。ところが、現在当面しておる事態というものは、きわめて最悪の事態になっておりますので、果して文部省がこの三カ月有余の間に、文部省が約束した円満解決のための最善の努力というものをどのようにしてきたか、私は非常にこれについては疑問を持っております。そこで、文部省は一体この問題を円満解決するためにどれだけ誠心誠意にやってきたか、その内容を具体的にここで一つお示し願いたいと思います。
  44. 内藤譽三郎

    ○政府委員(内藤譽三郎君) この問題が起きましたのは、昨年の暮からでございまして、一つは勤務評定をどうするかという問題と、昇給昇格の問題でございますが、勤務評定につきましては、できるだけ現場の実情に即するように、特に法の命ずるところでもありますし、よい勤務評定ができることを私どもは念願しておるわけでございまして、この点については、すでに国立学校等においても実施済みでございますので、実施する場合に、現場の混乱の起きないような評定の様式、あるいはやり方等につきまして、愛媛県からの質問に対しましてできるだけの助言をして参ったわけであります。ところが、愛媛県は、一つは、御承知の通り自主再建団体でございますので、予算がないということで、七割程度の昇給しかできないというので、七割を目標にやらざるを得ない。文部省といたしましては、七割程度ということを予想するのは困るじゃないかとへかりに勤務成績がよい場合には漏れないように昇給をするようにと、この点は総務部長にも私よくお話しました。また教育長にもお話して、できるだけ財源の許す限り、勤務成績良好な者が昇給昇格に漏れないようにと、こういう点で努力もし、また自治庁にもお話をして参ったのでございます。で、結果を見ますと、この一月末日までに勤務評定が出て参りまして、周桑郡を除いては、大体九割は昇給昇格をしておるのであります。なお一割については、その中で特に勤務成績の悪い者についてはある程度の延伸が行われた。こういうことを考えてみますと、私は昇給昇格についてはある程度私どもが意図したところのものが実現されたと思うのであります。特に総務部長も、できるだけのことはいたしたい、ただこの勤務評定が第一年目でございますので、もちろん完全なものではないから、今後十分検討して、そうしてよいものを作っていきたい、こういうことを言っておりまして、ですからこれも本年度の暫定的な案でございまして、今後十分検討するということを約束しておるのであります。しかしながら、私どもも、最後に周桑郡一郡が残ってしまったと――他の地域は全員お出しになった、そうして高等学校も全部出そろった、こういう事態におきまして、周桑郡一郡が取り残されてしまったという点は、非常に遺憾でありまして、これについては、私どもも事態の推移を見守っておったわけでございます。しかしながら、最後に周桑郡がどうしても所定の勤務評定をお出しにならない、こういう事態になりまして、これでは現場の秩序が保てないという見地から愛媛県教育委員会としてはやむを得ず懲戒処分の発令をせざるを得なかった、こういう事情でございますので、一応経過を御報告いたします。
  45. 湯山勇

    ○湯山勇君 私がお尋ねしておることは、そういうことではなくて、文部省としては予算の問題もさることながら、その勤務評定の内容とか、その実施の仕方、そういうものについてどういうふうに指導し、どう円満解決のために努力したか、これをお尋ねしているわけです。ただいまのお話では、結局それらについては成り行きを見ておったということですけれども、成り行きを見ておったのでは決して文部省が努力したということにはならないわけなので、内藤局長自身も、この勤務評定の中で問題になるのはここだ、この点はいけないということを言っておると、当委員会で視察に行った議員の報告がちゃんとなされております。にもかかわらず、その勤務評定を押しつけたことを、やむを得ないということでは私は答弁にならないと思うので、その点を重ねてお尋ねしたいと思います。
  46. 内藤譽三郎

    ○政府委員(内藤譽三郎君) 愛媛県の勤務評定はちょっと新しい試みでございまして、従来の国立学校等でやっておりますA、B、C、D、Eの五段階、これがいろいろと問題を生んだわけでございますが、この中にA、B、C、D、Eの五段階にきめる前に、比較点数をとりまして、点数をつけて、それに序列をつけるというのがあるわけであります。私どもはできればそういう形でなくて、A、B、C、D、Eの五段階ができないかどうか、こういうふうに考えたのでありまして、なるべくならばそういう人事院が示したような勤務評定のやり方ができないものかどうかということをお話したわけであります。勤務評定の要素につきましても一応御相談しましたが、大体要素については文部省側の意見も十分取り入れられたと思うのです。ただやり方については、ただいま申しましたように比較点数をとった、そしてそれに序列をつけた、この点が当委員会でも問題にされたようでございますので、もしよい案があって、そういう形をとらないで、A、B、C、D、Eの五段階ができるならば非常に私どももけっこうだと思います。しかし愛媛県当局としては、すでに県職員には全部これを実施した、そうして別に支障もなかった、こういうようなお話で、しかもこの序列なり評定の仕方にはこれが最終目的ではないので、これはA、B、C、D、Eに分けるための基礎資料である、こういうようなお考えなのです。ほかに適当な方法が見つからないならば、私どももそれはやむを得ないと思います。何かもっといい案を今後お互いに研究しなければならない、この点については何分非常に事情も切迫しておりましたので、適当な方法がないという愛媛県のお話でございますので、私どもはその点はやむを得ない、こういうふうに考えたのであります。
  47. 湯山勇

    ○湯山勇君 内藤局長は、今、二点については以前にはそれはよくないという表現でしたが、きょうはかなり幅のある表現をなさいましたが、しかし今の答弁を通じてわかることは、文部省においても勤務評定について確たる信念を持っていない。どうなくてはならないという研究がなされていないということになると思うのですが、どうでしょうか、その点は。
  48. 内藤譽三郎

    ○政府委員(内藤譽三郎君) 勤務評定制度につきましては、すでに人事院で国家公務員について実施しておりますから、私どもはこれを人事院が示した基準で実施しておるわけでございます。別に信念がないとかどうという問題じゃないと思います。ただ国立学校の場合につきましては、このA、B、C、D、Eの五段階が非常に実施しがたい事情があるようでございます。と申しますのは、ほとんどA、B、Cに集まってしまった。これは周桑郡の例もそうなんです。A、B、Cだけに集まるということは、私どもとしてはなかなかむずかしい、特にA、B、C、D、Eの五段階に区分できないという点に問題があったようであります。この点で、ただいま申しましたように、勤務評定を参考に昇給昇格を実施したい、しかも予算の見通しとしては大体七、八割というところを見通しておったのでA、B、Cの三段階にしか序列ができない、こういうようなことになりますと、愛媛県としては非常に困・る、こういう事情もあったわけです。そこでそれならば、今申しましたように、比較点数をとるということも、これもまた私はやむを得ないと思う。完全にA、B、C、D、Eがほかの方法で五段階に区分される、こういう方法が見当らない限りは、こういう比較点数制をとるということも私はやむを得ないと思う。
  49. 湯山勇

    ○湯山勇君 内藤局長の御答弁は、これは全く無責任きわまるものだと私は思うのです。あなたはそうお考えになりませんか。
  50. 内藤譽三郎

    ○政府委員(内藤譽三郎君) 無責任という意味では私はないと思うのですが、点数制をとらないでいい方法が見つかるかどうかということを検討したわけです。ところが、その点数制をとらないと周桑郡のようにA、B、Cのこの三段階しか出てこない、こういうことを県当局でも初めから予想しておられる。それならば私はやむを得ないと思っております。
  51. 湯山勇

    ○湯山勇君 私はそのもっとこまかい内容については別の機会にいたします。ただ、あなたは人事院のきめるところに従った勤務評定ということをさっきから言っておられるのですが、人事院のきめる勤務評定と、あなたの見解は一致しておるかどうか、これまず伺いたいと思います。
  52. 内藤譽三郎

    ○政府委員(内藤譽三郎君) 一致しております。
  53. 湯山勇

    ○湯山勇君 先般の予算の第四分科会で、人事院の、特に今回は能率関係の人を呼んで聞きましたが、あなたはそのときいらっしゃったかどうか存じませんけれども、勤務評定を昇給に使われては迷惑だとはっきり答弁しております。これについてはあなたはどうお考えですか。
  54. 内藤譽三郎

    ○政府委員(内藤譽三郎君) その勤務評定の仕方と勤務評定の活用の場合とは私はおのずから別だと思います。勤務評定というものについては人事院が国家公務員については定めておりますので、この人事院の勤務評定に従って私どもは実施しておるわけです。ただこれを昇給昇格に使っては非常に迷惑だということは、私は必ずしも賛成できないと思います。と申しますのは、昇給昇格というものは、一定の期間、勤務成績良好で勤めたものに対し、予算の範囲内で昇給昇格をすることができる、こうなっておるのでありますから、予算がどの程度あるかということが前提要件だと思います。予算の範囲内でしぼる場合に、勤務成績良好かいなかの判定は何らかでしなければならない、この場合に勤務評定は人事管理全般の一つの指針でございますので、これを参考にすることは当然だと思っております。
  55. 湯山勇

    ○湯山勇君 いわゆる勤務評定と勤務成績とは必ずしも同じではありません。それをあなたはごっちゃにしておるようです。これもまたもう少し詳しくお尋ねするときにお尋ねします。一つよく調べておいていただきたいと思います、この点については。  それから大臣にお尋ねいたしたいのですが、本年の三月に勤務評定を出すか出さないかによって、あるいはことしの三月に勤務評定を出して、それで昨年の四月です、その昇給をストップすると、これはもし大臣の言われるような事態だとしても、出すのは校長であるし、それから勤務評定の最終責任は地教委です、地方教育委員会。で、当然四月あるいは六月、七月勤務評定実施までの昇給がしてあって、それから勤務評定の制度ができたあとのことについて、あるいは昇給できないとか、あるいはこれについてどうこうするということであればまた話は別な角度から取り上げられますけれども、このことについて四月の三日かまでに出なかったとか――出なかったのじゃなくて出してあります。しかも明らかに地教委の言うような、地教委との話し合いのついた、地教委が受理できる勤務評定を出したのによって、その中身が不当だからというので四百五十名のその分の教員全部の昇給をさせない。こういうことは一体あっていいものかどうなのか。これは一つ大臣の御所見を伺いたいと思います。一般論としてでもけっこうです。
  56. 灘尾弘吉

    ○国務大臣(灘尾弘吉君) 詳細なことは局長からお答え申し上げますが、勤務評定を行なった時期と、その効力の発生する時期と食い違いを生ずるというようなことは、これは大体論として申し上げますれば、私も必ずしも適当と思いません。しかし今回の場合におきまして、それがもとへさかのぼらせることができる話か、できない話かということがあろうと思います。できない話をもっともとへさかのぼらせるということは、これは非常にいけないということになりましょうが、事柄がそこにさかのぼらせることができる事柄でありますれば、これは私はさかのぼらせていいことだと思います。  それからまた今の四百数十名ですか、その人たちの昇給がストップされるということは私は大へん気の毒なことだと思うのです。しかしながら、この問題につきましては、要するに県教委との間に話がついておらない。県教委のなさんとするところが実行できないという状態にあるがゆえに、結局そこまで決定することができないという状況じゃないかと私は思うのであります。現段階としてはこれまたやむを得ないというふうに私は考えております。なおまた地教委がこの学校側の案を了承している、あるいは受け入れているというお話でございましたが、私の聞いておるところによりますれば、受け入れておらないというふうに私は聞いておるのであります。
  57. 内藤譽三郎

    ○政府委員(内藤譽三郎君) ただいま大臣が申し上げましたように、地教委が結局は返しておる。地教委としてはこれを受理していないわけでありますので、昇給昇格の基礎資料がない。こういう点で昇給がストップされておる。このことは大臣の申し上げました通り、まことに遺憾であります。
  58. 湯山勇

    ○湯山勇君 それじゃ局長にお尋ねしますが、地教委は校長から出したものをすぐ返しておりますが、あなたはそういうようなことをいかにもほんとうらしくおっしゃいますけれども、校長が最終的に出したA、B、C三段階の評定を、直ちにこれはいけないというので返しておりますか、どうですか。
  59. 内藤譽三郎

    ○政府委員(内藤譽三郎君) 結果において返した。地教委も受理していないということを私は聞いております。
  60. 湯山勇

    ○湯山勇君 結果において受理してないというような、妙な言い方をしないで、出してきたものはこれはいけないというので突っ返したかどうかということを伺っておるのです。
  61. 内藤譽三郎

    ○政府委員(内藤譽三郎君) その場で突っ返したかどうか私も存じませんが、ともかく勤務評定の企画立案者は県の教育委員会でございますので、県の教育委員会のあるいは意見を聞いた上で返したかもしれませぬが、ともかく地教委としてはこれを受理していない。こういうことでございます。
  62. 湯山勇

    ○湯山勇君 勤務評定の責任者はだれになっておりますか。
  63. 内藤譽三郎

    ○政府委員(内藤譽三郎君) 企画立案は県の教育委員会でありますが、勤務評定の責任者は地教委でございます。
  64. 湯山勇

    ○湯山勇君 その地教委が受理しておるものを、それを県教委がいろいろ命令をするとか、指示をするとかいうことであれば、地教委にすべきものだと思うのです。そこで、この受理した、しないということは、県教委の段階ではなくて、地教委の段階、こうなくてはならないと思うのです。あなたの話を聞けば、あなたの説明を聞けば、地教委は受け取って県教委へいったと、県教委がどうこう言ったから返したかどうか、そこまではよくわからないと言われるのですけれども、その点は私はポイントだと思うのです。この点がはっきりしないのです。妥当だとか、妥当でないということを軽率に言うことはいけないと思いますが、どうですか。
  65. 内藤譽三郎

    ○政府委員(内藤譽三郎君) 地教委は、私の聞いておるところによると受理してない。これはまあ受理の仕方でございますけれども、地教委がこれはよろしいと言って受理したものでは私はないと思うのです。ただその間の事情をつまびらかにしませんが、おそらく私の聞いたところでは、封書のままただ取り次ぎにきたのだと、こう聞いておるのです。で、その企画立案された県の教育委員会と御相談の上で地教委はこれを却下した、こういうふうに聞いております。
  66. 湯山勇

    ○湯山勇君 事実の確認なくして、事実を知らないで、聞いておるとか、つまびらかにしないとか、そうしてそういうことがあいまいだということはあなたの答弁からも明瞭です。そういう点を明らかにしないで、今のようにこの問題は適当だとか、不適当だとか、そういうことを言うことは、私にはどうしても了解できない。  なお、新聞紙の伝えるところによりますと、地方課ではこれについて非常に変な発言をしております。それは、勤務評定を期日までに提出しなかったことの理由で――これも間違いですけれども――周桑郡の校長三十四名が懲戒処分に付せられたことについて、文部省初等中等教育局地方課では、この経過はすでに県教育長から報告済みであり、了承を与えているので、別段積極的な態度をとらず、むしろ上司の命令に従わなかったのだからこの処分は当然の措置だとの見解である。こういう意味の地方課からまあ所見を発表しておるのですが、これは事実かどうか伺いたいと思います。
  67. 木田宏

    ○説明員(木田宏君) のどをいためておりまして大へん失礼でございますが、ただいまの新聞記事につきましては――何新聞か存じませんが――私の方でそういうふうな説明をしたかどうかについては存じません。少くとも私はまだその新聞記事を拝見しておりませんし、私としては今のところそういうことがあったということについて承知をしておりません。
  68. 松永忠二

    ○松永忠二君 ちょっと文部大臣にお聞きしたいのですが、今湯山委員からお話しになったように、勤務評定そのものは、よく内容を調べてみると、点数をつけて、五十人なら五十人の序列をつけるという、非常に私ども考えてみても妥当ではない。かりに私が自分自身で五十人の教職員に点数をつけて序列を作るということになったらば、これ自身非常にまあ不適当な妥当でない勤務評定の内容を持っておると思うわけです。  それから、今やはり湯山委員からお話しになったように、この勤務評定というものは、昇給昇格の参考にするけれども、標準ではないということは明らかになっておるわけです。  それからまた三月の勤務評定で四月以後の、昨年以来の昇給全部ストップすると、それからまたしかもこの教職員には何ら責任を持っていないのに校長が勤務評定を、校長と地教委、県教委の関係で、教職員が直ちにそのあおりを食らって全部昇給をストップをされるというようなことも、全くどうも理屈に合わない問題だと思うわけなのです。こういう措置がとられて、とにかく昇給ストップの状況になったことについては、適当ではないがやむを得ないというのか、妥当であるというのか、その辺一つお考えを聞かしていただきたい。そしてまた、今後この点については、文部省として指導していきたいというつ吃りでいるのかどうなのか、その二つの点を一つ大臣からお聞きをしたいわけです。
  69. 灘尾弘吉

    ○国務大臣(灘尾弘吉君) 今回の愛媛県における事態につきましては、全体的に申し上げまして、私はまことに遺憾なことだと思っております。事が円満に推移することを願っておるわけでありますが、全体的に申しますれば遺憾なことでございますが、事の成り行きを見た場合におきまして、私は、結果としてかようなことになったということはやむを得ないというふうに実は思っておるのであります。勤務評定の問題につきましては、いろいろ御意見もございましょう。ことに、皆様非常に専門の方でいらっしゃるのですから、御意見もあろうかと思うのでございますが、私は、これを昇給昇格の参考にするということは当然のことであるというふうに思っておる一人でございます。評定の計画そのものがよかったとか、悪かったとかということの意見は意見といたしまして、県がさような計画を立て、それを実施に移し、そして大体愛媛県下の各方面においてそれが実行せられておる、ひとり最後に周桑郡一郡だけがこれができないということになっておる。願わくは、これはほかと同じような歩調をとっていただきたいものと私は考えておる次第でございます。他の学校の職員に対しては、これによりまして、愛媛県でそれぞれ措置をいたしてきておるわけであります。周桑郡だけ別の扱いをするということもいかがであろうかというふうに私は考えております。今回の場合、いろいろやり方等については、外から見れば議論もあろうかと思うのでございますが、愛媛県の実情のもとにおきましては、これはやむを得ない結果となったというふうに思い、しかも、ぞのことに対しては、私は非常に遺憾に思っております。
  70. 松永忠二

    ○松永忠二君 そのあとの点、一つお聞かせいただきたいわけでありますが、これは局長からでもけっこうでありますが、今後この問題についてやはり指導をしていきたいというような気持を持っておられるのかどうかという点であります。
  71. 灘尾弘吉

    ○国務大臣(灘尾弘吉君) 原則論として申し上げれば、私はなるべく地方の教育委員会の自主性を尊重していきたいと思います。文部省で、一から十までかれこれ干渉がましいととをするということはいかがかと思います。自主性を尊重して参る。しかし、それが非常に間違っておる、非常に不適当なことをやっておるというふうなことになりますれば、文部省としてはあるいは指導し、あるいは助言し、ということもできようかと思います。この勤務評定の問題につきまして、現実の愛媛県下における今日の問題におきまして、この勤務評定そのものについてかれこれ指導いたそうとは思っておりません。しかし、勤務評定という事柄につきましては、なお検討を要するものがあろうと思います。この点につきましては、文部省といたしましても、十分一つ事務当局をして研究を遂げさせたいと考えております。また、その結果によりまして、これを地方の参考に供するというふうなことは考えてよろしい問題じゃないかと思っております。
  72. 湯山勇

    ○湯山勇君 大臣の御答弁を伺っておりますと、私は非常に懸念される問題が幾つかあると思います。その一つは、文部省自身、こういう勤務評定はよくないのだということを明確に言っております。そういうことですから、周桑一郡がやるやらないでなくて、全国でやっておるのは愛媛県だけです、こういう形において。従って、周桑郡が孤立しておることに問題があるとすれば、むしろ愛媛県一つがこれをやるということに問題があるということを文部省はまず考えなくてはならないじゃないか、こう思います。それからもう一つは、このような無理な問題の多いものを強行しても、それでもなお命令に従わなければならないということは、あたかも、上官の命令は事のいかんを問わずこれに服従し、抗抵干犯の所為あるべからずというかってのその思想と同じです。これは、自由のない服従というものは奴隷にひとしいということが民主主義の教科書にちゃんとうたわれております。何らこの問題についての批判もさせないで、そして文部省自身も、これは問題だ、むずかしい、こうしばしば言っておるし、円満解決に努力すると言っておるものが、とことんこの期に及んで、命令に従わないことはいけないことだと、こうきめつけるきめつけ方には私は非常に大きい問題があると思うのです。ほかの郡ができたということを簡単に――これは大臣自身は御存じないので、局長以下がそういうことを申し上げたんだと思いますけれども、ほかの郡市でも決してこれは簡単にできたものではありません。そういうことが、ただ単に、権力を持っておるもの、上司という、そういう立場だけでやっているものかどうなのか。それから評定を出さなかった、出さなかったということを言われますけれども、一回出して、直してこいというので再び直して出して、それが最終的には処分後に返されておる。こういう事実なんです。ですから、徹底的に何にも出さないと言い張ったのとはまたそこに性質も違っておると思います。それからさらに、大臣が御存じないのは当然かとも思いますけれども、この評定の内容も、これはこういうふうに問題になっておるのですから、大臣としても一度ごらん願いたいと思う。決してこういう評定ができるものでもなければ、またさせるべきでもない。むしろ、文部省に義務教育関係教職員の勤務評定はこういうふうにするのがいいというものでもあれば別ですけれども、それを持たないで、従って、内藤局長は、向うから問い合わせて来たのに対して、それはいけないということを言ったと教育長は申しております。それは当委員会の会議録にはっきり出ております。ところが、同じ局内において、地方課長は、それについてはいいとも悪いとも言っておりません。こういう不統一なことで、向うから聞いて来たのに対しても、省内がそういう不統一な状態である。そうして、できてしまったあとでは、もうこれは命令を聞かなかったのだから仕方ない、遺憾だけれどもこの措置はやむを得ない、こういうことでは、一体文教行政の責任者の言葉としては私はいかがかと思いますし、また、こういうことが許されるのであれば、各県でいろいろ問題が起っておりますけれども、それらの問題でも、内容のいかんを問わず、勤務評定というようなものは、決して評定するしないということでなくて、どういう評定をするかということが重要です。内容を抜きにした勤務評定というものはないわけでございますから、そうだとすれば、どこでも教育委員会が、とにかく事のいかんを問わず、命令をもってやって、命令に従わないという理由のもとに、一割四カ月といえば一万円以上になるわけであります。一人にとっては。その一万円以上の罰俸を食わせる、一万円の罰金といえば、性格は違いますけれども、刑事罰でも相当大きい罰です。こういうことをするだけではなくて、そのことのために、今度は勤務成績の非常によかった四百五十名、あるいはその全部でないかもしれませぬけれども、全然そのことと関係のない教員が、そして四月にも、七月にも、それらの教員の昇給内申はちゃんと出ております、所定の手続をとって出ておる、それらの所定の手続をとって出ておる昇給までこのことによってストップされる。こういうことが許されるものかどうか。私はいずれ証人として当事者がお見えになりますから、そのときに事態を明確にしたいと思いますけれども、ともかくも文部省自体のお考えについてはいろいろたださなければならない幾多の点があると思いますので、この基本的な問題について大臣の御所見を伺いたいと思います。
  73. 灘尾弘吉

    ○国務大臣(灘尾弘吉君) きわめて抽象的なものの言い方でやりますならば、抗抵干犯あるべからずというような思想が許さるべきでないということは、これはわかり切ったことであります。もちろん今日の事態におきまして、何でもいいからきめた通りにやれ、やらなかったら処罰するという式の行き方が適当でないということは、これは申し上げるまでもないことだと思います。しかし今度の愛媛県の問題につきましては、私は必ずしもさような問題とは考えておりません。これは愛媛県の教育委員会といたしましては、その必要によって、本来勤務評定というものは、だんだん伺いますと、すでに一体できていなければならぬはずのものを今までやっておらないのがおかしいと私は思う。そういうふうな問題でありますが、とにかく愛媛県がこれをやった。これはやるのについてはいろいろ研究してやったことと思う。それに対しまして、また、いいとか、悪いとかの批評はもちろんあると思いますけれども、愛媛県がただ勝手にめちゃくちゃに命令を出してこれを強行しようというようには私は考えません。そういうふうなものであるといたしまするならば、一面におきまして県の出す方も十分考えてやらなければなりませぬが、それが権限ある役所でこれを出したということになりますれば、これはまた受ける方では守ってもらわなければならぬ。受ける方が、おれはそんなものはいやだ、受けるわけにいかないのだということになったら、行政の秩序というものは保てない。そういう意味におきましては、私はあるいは言葉が悪いかしれませぬ。言葉は悪いかしれませぬが、愛媛県の教育委員会にいろいろ御批評はありましても、これは適法に出されておるものであります限りにおいては、学校長の側においてもこのやり方に一つ従っていただきたい。こういうように私は考えております。  抽象的にいえばあなたの御意見と私の意見と差異はございませんけれども、今回のとの措置に対する問題といたしましては、私は、愛媛県のやったことに対して批判はありましょうけれども、同時に、市町村の委員会におきましても、また学校長におきましても、これを尊重していかなければならぬ、こういうふうに私は考えます。
  74. 湯山勇

    ○湯山勇君 大臣は、おそらく勤務評定というものをよく御存じないと思います。これは失礼な言い方かもしれませぬけれども、やってないのがおかしいといわれますが、やっておるのは愛媛県だけです。それほど重要なものであり、やらないのがおかしいというようなことであれば全国各都道府県やっておるはずでございますけれども、これはやれないのです、実際問題として。従って文部省自身にも、それについて、先ほど申しましたように、指導すべき何ものもありません。正直に申しますけれども、もし文部省が、勤務評定はかくあるべきものだという信念をもっておれば、もう少し的確な指導ができたはずでございます。ですから、これは県教育委員会の新制度の発足が十月であったというようなこと、それから昨年の四月からの昇給がそのまま放置されたこと、それから勤務評定の内容も、これも大臣が御就任になる以前でございますけれども、当委員会でいろいろ取り上げられた過程において内容もいろいろ変ってきております。そういうようなことなども大臣も十分一度御研究願いまして、私もおそらく大臣は今おっしゃったようにその趣旨はよくおわかりいただいておると思いますので、この問題はもう少しゆっくりお話申し上げますし、御意見もお聞きしたいと思うのです。いずれにしても事実はもう少したてば明瞭になるととと思います。  それよりも局長に私は重ねて一つお尋ねいたしたい。当然事態の円満な解決をはかるということになれば、昨年四月からの昇給が放置されておるというような事態については、これはもう早くから気がついておられたと思うのですが、にもかかわらず今日まで放置された。これは先ほどあなたが、昇給をなるべく完全に実施させると言ったこととも矛盾しておりますし、この点については一体どういうことをなさったか、それも承わりたいと思うのです。
  75. 内藤譽三郎

    ○政府委員(内藤譽三郎君) 私どもは機会あるごとに昇給昇格が完全にできるようにということをいつも教育長に要望しておるのであります。それに必要な財源についてもできるだけの配慮をしておるつもりでありますが、各県におきまして、特に愛媛県のごときは御承知の通り再建団体でありまして、財源の見通しがつかなかった。そうしてついたところが、大体今までは延伸とか、あるいはから昇給になったり妙な格好になっておった。これからはきちっと昇給昇格したいというのが愛媛県の総務部長なり、あるいは教育長のお話であった。私は今後きちっとできることを熱望しておるのであります。こういう点で予算が七割しか組めなかった。その七割の範囲でやるにはどうしても勤務成績を考慮しなければならぬ。こういう点になって勤務評定の問題が出たわけです。この勤務評定がある程度目鼻がつきませぬと財源との関連において昇給昇格がおくれておった。そういうことは私非常に遺憾に思いますが、これまたやむを得ないと思うのであります。県職員については十二月にすでに実施済みだが、教職員だけがおくれておったのは大へん遺憾なことでありまして、なるべく早く円満に解決されるように要望したわけでありますが、この事態が延び延びになってきたことは私も大へん残念でございます。なおそのために教職員の諸君の昇給昇格がストップされたということは非常にお気の毒に思っておるのであります。しかし私どもといたしましては、関係の当局と早く話し合いがついて早く昇給昇格ができるように要望して参ったのであります。
  76. 湯山勇

    ○湯山勇君 内藤局長に……。ただいまの御答弁は間違っておりますから、一つもう少し誠意をもって御答弁願いたい。これからの昇給はきちんとやりますとほんとうに申しましたか。今まで延伸その他で正しく行われていない、これからの昇給は必ず正しくやるということをほんとうにいったかどうか。もしいったとすれば向うが間違い、あなたがいいかげんにそういうことをいうならあなたのそれは答弁の誠意の不足です。愛媛県ではきちっとやる意思をもっておりません。それは昨年の九月に条例を作って、昇給はさせるが、十月以降、額は一つも上げない、そういうことをやっておるのですが、これは当委員会における調査員の報告にもそういうことが出ております。それをあなたは今までは延伸とか何とか――延伸だって条例でやっておるのですから、これからきちっとやりますというようなことをいうこと自体がおかしい。ですから、あなたの御答弁を私は信用するとすれば県のいったことを信用しない。どっちかです。こういう問題はそんなにここだけが済めばよいというだけではなくて、事実が事実として出ておるのですから、もう少し正確に調べて正確な答弁を願いたいと思います。いずれ事態が明瞭になりますから、一つその上でこの問題に対する御見解も承わり、場合によっては文部省の適切な措置をお願いすることにして、きょうは私はこれで質問をやめます。
  77. 岡三郎

    ○委員長(岡三郎君) 速記をやめて。   〔速記中止〕
  78. 岡三郎

    ○委員長(岡三郎君) 速記をつけて。
  79. 内藤譽三郎

    ○政府委員(内藤譽三郎君) ただいま湯山委員から何か私が不誠意な、あるいは答弁をしたというような印象を受けられたということは非常に遺憾でありまして、私は県の総務部長に会ってそのことを確かめたのです。今まではお話のように、から昇給したり、延伸したり、こういうことは非常に遺憾であった、今後こういうことをなくしたいから、この勤務評定を実施したいのだ、そしてきちっと七割なら七割、八割なら八割というものは完全に昇給したいのだ、こういうお話だったのです。ですから、そのことを私はお答えしたのであります。これは今後の問題であって、今まではお話のように乱れておったと思うのです。この点を追及されても私はやむを得ないと思うのですが、今後こういうととのないように、勤務評定をあらかじめ作って成績良好な者は完全に昇給ができるようにいたしたい、こういうことを総務部長が私に約束しましたので、そのことを申し上げたのであります。別に私が不誠意なことはないと思います。
  80. 湯山勇

    ○湯山勇君 今後のことを私も言っておるのです。いいですか、今年の三月のも、それからおそらく今度の四月も、六月も、七月も昇給は全部から手形です。あなたは今後そういうことがないようにと言うけれども、今後あるのです。今後問題になった条例が作られておる、そのことは当委員会で委員の視察報告でちゃんとしてある。そういうことなんですよ。だからそれは、あなたは事実がそうなっておるのに、そのことをうのみにしてここで言う、言うのはそれは向うからだまされたのか、あなたが知っておって――委員会で問題になった点ですから、知っておって、そう言っておられるのか。私が言っておるのはこれは今後の問題です。
  81. 内藤譽三郎

    ○政府委員(内藤譽三郎君) その点は事実を明らかにしたいと思うのですが、私が県の総務部長に会ってよくこの問題を話し合ったときに、今までは確かにから昇給とか、あるいは延伸とかいって昇給昇格ができなかった。これは非常に遺憾だ、今後はきちっとやりたいのだ、そのために勤務評定をどうしてもやらないと……、予算の範囲内できちっとやるようにいたしたい、これが総務部長の私に対する言明であったのです。もしその事実に違反するならば私は総務部長によくお尋ねしたいと思います。
  82. 湯山勇

    ○湯山勇君 事実違反するのですから、よく調べて下さい。
  83. 松澤靖介

    ○松澤靖介君 関連して一つ。またあとで証人が来たときのととも関連いたすので、お聞きしたいのですが、この問題についてはこの委員会で問題になって、始終文部省も指導されておったというふうにお話を聞いておったのです。従って今度のこの勤務評定並びに昇給昇格に関連した措置については何ら文部省の方に事前の連絡がなかったのか、そしてまた、そういう点について事前の連絡があったとしても、文部省としてこれを承知されたために、愛媛県に対してどういうような措置をまあ今まで指導して来た、関連しておとりになったのか、そういう点を一つお聞かせいただきたい。
  84. 内藤譽三郎

    ○政府委員(内藤譽三郎君) 愛媛県が勤務評定をいたす場合に、県の方と教育委員会がお話しになった、県職はこういう方向だ、教職も大体同じような線で御相談になったわけです。それを文部省に御相談に愛媛県から見えましたので、私の方もいろいろ国立学校の例等を参酌しまして御助言申し上げたわけであります。ところが勤務評定自体がしばしば変りまして、最終的にきまるのが、先ほどお話の序列とか点数をつけるというようなふうに変って行ったわけで、しかもこれを私どもに御相談があったときに、先ほど湯山委員が申されたように、何とか点数制とか序列制を作らないで、A、B、C、D、Eの五段階に配分する方法はないものか、できれば私はそういう方法を考えていただきたいということを申し上げたのです。ところがすでに県職はこれで実施済みだ、これで県職の方ができたのだから、教職の方もこれでできるはずだ、こういうふうなお考えなんです。これ以外の方法をとりますと、先ほども申しましたように、A、B、Cに固まってしまって、D、Eその他はどうしても出にくいということをおっしゃるのです。だからA、B、Cだけに固まらないで、D、Eもっけるようなほかのいい方法がないかということをずいぶん御相談したのだけれども、どうしてもこういう方法をとらないとできない、こういうお考えなんです。私の方が了承するとかしないとかという性質のものじゃございません。責任は教育委員会がお持ちなんで、私どもは御相談があれば、これに応じて御助言を申し上げるという段階でございます。
  85. 岡三郎

    ○委員長(岡三郎君) 内藤さんにお伺いしますが、先ほどの答弁の中で国立学校では実施済みということを明確に言われましたが、私が昨年の暮調査したときに聞いたことは、事務職員にはこれは一応不十分であってもやっておるが、教職についてはなかなかこれはむずかしい問題でできないというので、私はそういう答えを聞いた所があったと思う。これは随行しておった調査員が知っておると思うのだが、そうなるというと、これは実施済みであるから、もしも実施していないところでは昇給を文部省の見解ではストップしなければならないということになったら重要な問題になると思うので、これは国立学校が実際にやっておるかどうか、私は調べてみる必要があると思う。それで私の見解としては、文部省としても十分これを検討しておるが、強制的にこれをやって昇給の参考材料にするということについても、なかなか問題があると下部では受けております。ですから、これは千葉のたしか工業大学関係ではこういうことをいったと思うが、ほんとうに全部これを実施して文部省はこれを見ておりますか。それを一つ聞かしてもらいたいと思う。重要問題ですから……。
  86. 内藤譽三郎

    ○政府委員(内藤譽三郎君) 私の方は、昭和二十八年の十二月十日付で、各学校長に出しているのであります。これをどの程度に各学校で実施しているか、これについて私の方ももう少し……、この「所轄機関、国立大学又は国立大学の各部に附属する学校」、つまり附属学校でございますね、「(各種学校を含む。)及び国立高等学校の職員のうち、」云々として、「教育公務員法の規定の適用又は準用を受ける者の勤務評定については、かねてから検討中でありますが、とりあえず本年度に限り、」こういう要領でやれということをやっておりますので、私は大学以外の国立学校につきましては、附属その他につきましては、全部やっていると思いますが、なお学校の実情につきましては、いずれ調査した上で御報告申し上げようと思います。
  87. 岡三郎

    ○委員長(岡三郎君) 速記をとめて。   〔速記中止〕
  88. 岡三郎

    ○委員長(岡三郎君) 速記を起して。  では、午前中の審議はこれをもって一応終ります。  なお、午後一時から羽田周辺の防音対策についての調査を行いますので、委員の方の御出席をお願いいたします。なおそれとあわせて特殊学級の視察も行いますので、御了承願いたいと思います。  それでは、本日はこれをもって散会いたします。    午後零時二十四分散会