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1956-12-12 第25回国会 参議院 予算委員会 4号 公式Web版

  1. 昭和三十一年十二月十二日(水曜日)    午前十一時十七分開会   ―――――――――――――   委員の異動 十二月八日委員荒木正三郎君、東隆君 及び永岡光治君辞任につき、その補欠 として中村正雄君、岡田宗司君及び森 下政一君を議長において指名した。 十二月十一日委員岡田宗司君、森下政 一君及び曾祢益君辞任につき、その補 欠として永岡光治君、荒木正三郎君及 び岡三郎君を議長において指名した。   ―――――――――――――  出席者は左の通り。    委員長     苫米地義三君    理事            迫水 久常君            左藤 義詮君            堀木 鎌三君            吉田 萬次君            天田 勝正君            中田 吉雄君            吉田 法晴君            森 八三一君    委員            井上 清一君            新谷寅三郎君            苫米地英俊君            成田 一郎君            野本 品吉君            林田 正治君            内村 清次君            海野 三朗君            岡  三郎君            羽生 三七君            松浦 清一君            山田 節男君            田村 文吉君   国務大臣    大 蔵 大 臣 一萬田尚登君    国 務 大 臣 太田 正孝君    国 務 大 臣 正力松太郎君   政府委員    大蔵省主計局長 森永貞一郎君   事務局側    常任委員会専門    員       正木 千冬君   説明員    大蔵省主税局税    制第一課長   塩崎  潤君    大蔵省主税局調    査課長     中島 晴雄君    文部省初等中等    教育局長    内藤譽三郎君   ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○継続調査要求の件 ○昭和三十一年度予算の執行状況に関  する調査の件  (昭和三十一年度予算の執行状況に  関する件)   ―――――――――――――
  2. 苫米地義三

    ○委員長(苫米地義三君) それではただいまから委員会を開きます。  まず委員の異動について御報告申し上げます。十二月八日荒木正三郎君、東隆君及び永岡光治君が辞任されまして、補欠として中村正雄君、岡田宗司君及び森下政一君が指名されました。また十二月十一日岡田宗司君、森下政一君及び曽祢益君が辞任されまして、その補欠として永岡光治君、荒木正三郎君及び岡三郎君が指名されました。  以上御報告申し上げます。   ―――――――――――――
  3. 苫米地義三

    ○委員長(苫米地義三君) この際お諮りをいたします。  昭和三十一年度予算の執行状況に関する調査の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 苫米地義三

    ○委員長(苫米地義三君) 御異議ないものと認めます。よってさよう決定いたしました。  なお、要求書の内容及びその手続等は委員長に御一任願いたいと存じますが、異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 苫米地義三

    ○委員長(苫米地義三君) 御異議ないものと認めます。よってさように取りはからいます。ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕
  6. 苫米地義三

    ○委員長(苫米地義三君) 速記を始めて。  次に昭和三十一年度予算の執行状況に関する調査を議題といたします。前回に引き続き質疑をお願いいたします。
  7. 吉田法晴

    ○吉田法晴君 この前大蔵大臣に、補正予算の必要があるのではないかと、こういう質問をいたしましたところ、その中に健康保険法はこの国会で通るだろうから云々という御答弁がございました。その後健康保険法の継続審議がきまったようであります。そうすると、その面からも、赤字を埋めるために一般会計から十数億の補正の必要が出てくるだろうと思うのでありますが、この前の答弁の続きとして、前に言われました健康保険法の政府案の通過というものは、はっきりしないということがわかりましただけに、あらためて大蔵大臣の所見を伺いたいと思います。
  8. 森永貞一郎

    政府委員(森永貞一郎君) 健康保険法の改正法律案につきまして継続審議がきまったようだから、これをどうするかというお話でございますが、私どもといたしましては、ぜひ今国会ないしは旬日の後に開かれます通常国会の冒頭において、ぜひこの法案を通していただきたいと念願をいたしておるわけでございます。かりに若干おくれましても、この法案が近く成立をいたすということでありますれば、この法案の趣旨に従いまして一般会計からの援助並びに自己負担等の対策が講ぜられるわけでございまして、年度内にできるだけ早くそれが講ぜられることによりまして何とか今年度は切り抜けられるというふうに期待をいたしておるわけでございます。年度当初におきましては約六十六億くらいの赤字ということで、それが対策の基本になりましたが、その後の推移を見ますと、若干赤字の方も減少の傾向にございます。かたがた、ただいま申し上げましたような対策が年度内にできるだけ早く講ぜられるということになりますれば、万全ではないかもしれませんが、何とか切り抜けられる、その認識にはこの前お答え申し上げましたときと今日とは何ら変化がないわけでございます。
  9. 吉田法晴

    ○吉田法晴君 これは来年、次の国会の話が出ましたけれども、次の国会の始まるのはおそらく二月に入るだろうと思うのです。年度内に健康保険法の改正法が通るか通らぬか、これは通ることを期待するというお話でありましたけれども、実際問題として問題だろうと思う。それから災害については、手当をしておいたということでありますけれども、大蔵省提出の資料によりましても、すでに支出せられましたものは総額の一割に達しない、こういうことで、それで済まないだろうと思うのです。それから、きのうの閣議できまりました給与、年末手当についても、これは財源について地方の分は起債による、それから交付税の伸び等もあるだろう、こういうお話もありましたが、いずれにいたしましても、給与の年末手当の分についても財政措置が必要であるという要素もある。それから人事院勧告を年度内に実施をする、こういう線がきのうの年末手当に関連をして出ております。要綱の中に出て参っております。そういう点からすると、補正予算は、次の国会に入ってかもしれませんけれども、必至ではないかと考えますが、重ねて他の要素にも関連をして所見をお述べをいただきたい。
  10. 森永貞一郎

    政府委員(森永貞一郎君) 災害関係につきましては、先日もお答え申し上げましたが、公共土木施設の復旧につきまして各省から復旧費の要請がございます。それにつきましては、査定を終りましたものにつきまして、そのうち何割が国費の負担かと、それから御承知のように緊急なものにつきましては三カ年間、緊急でないものを含めまして大体四年間で復旧するというスケジュールになっておりますので、初年度におきましては所要額が非常に少いわけでございます。先ほど十分の一にも満たないとおっしゃいましたが、公共土木施設災害復旧法の規定に従いまして、そういうようなものは十分みました上で、予備費でもって十分に処理できる、そういうふうに考えております。  次に年末手当の問題でございますが、極力人件費等の節約あるいは不用額等をもって充足することになっておりまして、目下各省別につきまして財源の捻出方につきまして検討いたしておりますが、まだ二、三の省の検討を残しておりますが、まずまず何とか処理できるのではないかというふうに見込まれておるわけでございまして、この意味から補正を必要とする要素はございません。  なお地方につきましても、国が行いましたと同じように、まず節約をできるものは節約を極力していただく、それから御承知のように、ことしはだいぶ地方団体におきまする自然増収もございますし、それらをもって極力支弁していただく、さらにはまた本年度の期待せられている所得税、法人税、酒税等の自然増収に伴って、いずれは交付税が増額交付せられるというようなこともあるわけでございまして、財源といたしましては事欠かないわけでございます。ただこの年末差し迫った金繰りの問題があるいは団体によってあろうかということで、短期融資の問題として、もしお申し出があれば短期融資の便をはかるということになっておるのでございまして、この観点からも補正を当面必要とする要素はないわけでございます。  なお人事院勧告の本体の部分につきましては、これを実施するかどうか、実施するとしてその時期をいつからにするか、その問題につきましては目下まだ検討中でございまして、結論を得ておりません。その点につきましては、今から何とも申し上げかねる次第でございます。要するに現在補正を必要とするような要素はないというふうに考えております。
  11. 吉田法晴

    ○吉田法晴君 大蔵大臣に、予算編成方針はいつごろきまるのか、それから予算が大体いつごろきまるのか、それから暫定予算についての見通し、暫定予算を作る必要があるのかないのか、それらの点について大蔵大臣に御答弁を願いたい。
  12. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) 三十二年度の予算編成方針並びに規模等につきまして、ただいま慎重検討をいたしておりますが、まあいろいろな事情もありまして、今具体的にどういうふうな方針である、あるいはどういうふうな規模であると申し上げる段階にはまだ達しておりません。できるだけ早く政府としての方針をとっていきたい。大蔵大臣としては、むろん一応の考えをもって予算編成の内容を進めつつあるのであります。  まずこういうふうなときに、特に私が申し上げておきたいことは、御承知のように日本の経済もよくなりまして、その結果税収入も相当予定よりもふえる、あるいはまた三十一年度に比して三十二年度は相当増収が見込まれる。こういう状況にあります。ありますがしかし、今日、日本の経済の状況がまあ私は最もいい状況にある、言い換えればバランスのとれておる最もいい状況にあるのでありまして、これ以上の急激な拡大というようなことは、むしろ日本の経済にとって好ましくない。それはいろいろの理由もありますが、内外の諸情勢から見まして、どうもこの経済の拡大を、このために必要とする基礎的な諸条件が今日限界にきておる。一つ例をとってみましても、たとえば輸送関係にしましても、どうもこれ以上はどうにもならない。電力もおそらく三十二年度になれば、よほどこの消費について考慮しないと不足をする状況になる。鉄鋼についても今日限界にきておることは、鉄鋼価格の騰貴の状況から見て、さらに国際的に見ると今日の船舶の問題、従ってまた原料の、資材の入手、いろいろまだそういうのが反映して物価も手放しの楽観を許さない。非常に注意を要する。こういう状況にありますから、私の考えでは、ぜひともこの三十二年度の予算の編成の基本方針は、あくまで健全財政というものを貫いていくということが一つ。むろん自然増収が相当巨額にあります、一般に言われるように、むろん千億以上の自然増収が見込まれると思います。が、今こそ私はそういうふうな経済の状態を考えて、思い切って大幅な減税をする。これが私は最も今日日本の国情に、国民生活の経済にふさわしい、これこそ積極政策、こういうふうに考えておるわけであります。むろんそうであるからといって、政策面について重点的な政策を怠るというのではなくて、今申し上げましたような日本経済の拡大を妨げておるような、そういう面の打開について、政府としては重点的な施策をすべきだ、こういうふうに思っておりますから、そういうような基本方針は、やはり健全財政と見合って一千億の減税は当然断行すべきだ、かように考えております。  予算規模のことについては、今具体的に申し上げる段階ではないのです。
  13. 吉田法晴

    ○吉田法晴君 そうしますと、予算の規模については一兆六、七百億という新聞記事が伝わったり、これは大蔵省の意向として、あるいは積極政策を含んで、減税もやるが、積極政策もやるということで、一兆一千億といったうわさが伝わったり、いわば一千億の減税という、今言われた大蔵大臣の、自民党の、鳩山内閣の公約を実現するか、それとも積極政策に転じて、減税が少しぼけるようになるかという点が今後の課題だろうと思うのでありますが、大蔵大臣としては、予算規模はできるだけ小さい方がいい、減税はちゃんとやっていく、これは日本の財政経済として当然あるべき姿だ、こういう御意見のようであります。そうしますと、たとえば国鉄の運賃の値上げ、それから物品税その他減税問題についても、最初出ました租税特別措置の廃止と、こういう線が少し薄れかかっておるやに考えるのであります。それらの点について大蔵大臣としては、今後の、これは大蔵大臣になるかならぬかはとにかくとして、日本の財政経済のあり方として、どうあるべきだと考えておられますか。重ねて具体的に一つお伺いしたいと思います。
  14. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) ただいまお話がありましたように、政府としての予算編成方針ではありません。私として、大蔵大臣としての私の見解でありますが、私はただいま申し上げましたように、三十二年度には一千億の減税は断行すべしというのが私の考えであります。ぜひともこれは実現したいと思います。  それから鉄道の運賃のことがありましたが、これはまあ物価の関係等、いろいろと考えなくてはなりませんが、あらゆるいろいろと国鉄の経理等その他内部において、それらをやって、言いかえれば経費節約等あらゆる手を打つことはもちろん必要であります。そういうことをやっても、なおかつ収支の面において収入不足を生ずるという状態でありますれば、私は今日の国鉄の現実の状態からいたしまして、ある程度そう物価に影響を与えない程度において、運賃の値上げを考えることはやむな得ない、かように私は考える、そして鉄道の輸送力増大ということになる。そうして時期としてもいろいろ見方はありましょうが、一方で大きな減税も断行するという、そういうときに、若干の鉄道運賃を上げる、まあこれが比較的影響力も少いのではなかろうかと思う。理想的に言えば、減税もやり、一般運賃も上げない方がいい。これは申すまでもないのでありますが、現実の問題として時期にもそういうときがいいのではないかと考えておるような次第であります。
  15. 吉田法晴

    ○吉田法晴君 これは運賃の値上げは、新設路線や国鉄の投資を、一般の財政投融資からまかなうということがなくなるというと、運賃値上げということが出てくるのはあれだと思いますが、その問題を含んで財政政策というものが問題になると思うのですが、日本の今の経済の好調にいたしましても、スエズがふさがった、あるいはスエズ問題等々のいわば局地戦争か知れませんが、そういう影響が大きくあると私は思うのであります。一時的な、そういう意味で経済の伸び、その他にいたしましても問題がある、本当の、とにかく伸びであるかどうかという点、問題があると思うのです。そういう際にあるいは物品税なり運賃値上げもそうでありますが、戦争による経済規模の拡大という方向をたどって行くならば、これはインフレの危険というものが、インフレの危険の要素というものが私は出て参ると思うのであります。大蔵大臣はそのインフレ要素をなくすために、どういう施策を講じなければならぬと考えておられますか。もう少し承わりたいと思います。
  16. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) 先ほどもごく端的に申し上げましたように、私はこの日本の経済の現状を見ました場合に、三十二年度においても、じっとしておいてもやはり需要超過の経済であると見ている。その限りにおいてやはり物価も騰貴をするという状況にある。従ってこれに特に財政面から積極的に物資に対する需要を喚起して刺激を強くすることは適当でない。こういうふうな考え方からいたしまして、経済のよさから来る財政収入の増大にかかわらず、これはむしろ、今、税が重いのですから、この際にこそ減税を断行して、そうして国民負担の公平を期する。インフレの対策としては、そういうふうにして健全な財政をこの際つらぬくことが、最も大きなインフレ対策である、かように考えております。それからまた、そういう面におきまして、今日、日本の経済活動が内外の需要からよろしい。言いかえれば、物資に対する需要が大きい。こういう際でありますから、インフレ対策としては私は重点的な施策をすべきだ。たとえば輸送力の増大について特にすべきだ。すべきであるとすれば、それらには物資を供給するようにする。言いかえれば、資金をそちらに回すが、他面、他の面の支出の抑制をする。そういうふうな、特に重点的な施策をこの際とるべきだと、まあ、かように考えております。まあインフレ対策については具体的に経済の現象に対応しつつ打つべき手もいろいろあると思いますが、基本的には私は今申したように考えております。
  17. 吉田法晴

    ○吉田法晴君 数字になりますが、国民所得なりあるいは租税収入の伸びはどういう工合に考えておられますか。
  18. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) これは数字をもって申し上げないとはっきりいたしませんので、政府委員が参っておりますから、政府委員から……。
  19. 中島晴雄

    ○説明員(中島晴雄君) 本年度の国民所得は、経済の好況によりまして、大体七兆四、五千億になるのではないかというふうに考えられております。来年度につきましては、今後の物価なり、生産なり、あるいは雇用、賃金というような、いろいろな要素がどういうふうに動くかという点につきまして、今慎重に考えておる最中でございまして、相当の国民所得の増が期待されるというふうには考えられますが、数字につきましては、なお経済企画庁その他におきまして今検討中でございまして、はっきりした数字は持っておりません。
  20. 吉田法晴

    ○吉田法晴君 租税は……。
  21. 天田勝正

    ○天田勝正君 ちょっと関連。過日の当委員会におきまして、政府委員の答弁によりますれば、三十一年度の国民所得が七兆四千九百四十億だと、これから見て、いろいろな情勢を総合して、三十二年度の国民所得の見込みは七兆九千四百三十億である。こういうふうにかれこれ五千億ばかりの増になる。こういうことが明らかにされて、私もちゃんとそれを控えてあるのです。三十一年度はこの国民所得を基準にして、もろもろの財政計画が立てられたと私は承知しておるわけですが、今お聞きするというと、七兆四、五千億だ、こういうお話しですが、一体それはいずれがほんとうなんですか。
  22. 中島晴雄

    ○説明員(中島晴雄君) この前、主税局長から七兆四千九百億程度というお話しを申し上げましたが、本年度につきましては大体その程度ではないかというふうに考えております。来年度につきましては、これが七兆九千億程度になりますかどうか、まだいろんな諸要素の見通しがはっきりつきませんので、今のところ検討中でございます。  それから先ほどお尋ねのございました租税収入につきましては、本年度は法人所得その他の好調によりまして、かなりの増収を示しております。十月末までの租税の自然増収をみましても相当のものが出ておりまして……   〔中田吉雄君「幾らですか」と述ぶ〕
  23. 中島晴雄

    ○説明員(中島晴雄君) 五千億近くの数字が出ておりますが……(「五千億……」と呼ぶ者あり)これはまたあとで数字を調べて申し上げます。ただ本年度につきましては、昨年よりも予算につきまして三百六十億程度の増を見込んでおります。従いまして、本年度の全体として自然増収がどのくらいになるかにつきましては、この前大臣から五百億は下らないという御答弁をされたと思いますが、これが六百億程度になるか、あるいは七百億程度になりますか、大体その辺のところで今数字は検討しているというところでございます。  それから来年度につきましては、こういう情勢を勘案いたしまして千億は下らない自然増収があるのではないかというふうに考えられます。
  24. 吉田法晴

    ○吉田法晴君 少し不正確なようですから、もう少しあとで正確にお答えが願えれば願いたいと思います。  それから減税問題については、あとで同僚天田さんがやってくれるそうでありますが、二点だけお尋ねをしておきたいと思います。それは、先ほど尋ねましたけれども、大蔵大臣から答弁がございませんでしたけれども、租税特別措置、これはやめるという方針のようでした。ところが、そのうちやめるときまっておった中で、だんだんやめるのをやめるということになってきましたものは、これはどちらかというと大資本のもの、保健所の単価に無理があるからということで、医師の保険収入についての特別措置、これはまあやめない。そういう大衆的なものはやめないのだ。無理をしてきたものは、無理をしてそれは超党派的に措置すべきだというものはやめないでおいて置いて、そして他の大資本について、あるいは損金に落すとか、あるいは貸し倒れ準備金であるとか、あるいは重要物資の生産については三年間免税にするとか、こういうものはやめないと――やめることをやめるということだったのですから、今のはやめないと、こういうことになっている。この租税特別措置によって不当にもうけてきたところにだけ……これは具体的な例はあげません。名前なりそれから業者はあげませんが、全然税金を納めてなかった者さえある。そうして長者番付に載ってきたような者もある。これは大臣もうすうす御存じだろうと思う。そういう事態があったから特別措置はやめると、こういうことになったのですが、今の実際の動きから考えて、これは大蔵大臣として今の審議会なり何なりの意見でありますけれども、不当だとお考えになるかどうか。
  25. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) この租税の特別措置に対する考え方ですが、この特別措置は、私が申し上げるまでもありません、ある目的を達成するために特別に措置を講ずる。これは真に国家的見地から見てやむを得ないということでやったのであります。従いまして、その後、時間的の経過もありまして、もはやその必要がない、若干無理があっても、もうよかろうというようなものは、私はこの際やめたらよろしいという方針です。なるべくこれは、他の国民の税負担と関係いたすのでありますから、国家的に見て、必要以上にこれを存置するという考えは持っておりません。まあそういうような考え方で、どういうふうな答申が出ますか、まだ税制調査会から答申を受けておりませんが、その答申が出ましたら、十分公平を期する、そういうふうな考え方で政府としての決定をいたしたい、かように考えております。
  26. 吉田法晴

    ○吉田法晴君 これは大になり大蔵当局に御存じであるかどうかを確かめて、正直者がばかをみないような租税体系にしてもらいたい、こういうことを要望する。これは東京あたりでは、はっきりいたしませんけれども、地方に参りまして、市町村民税を比べると、勤労者、それから中小企業者、農業者、法人、これがどういう工合に税負担に不公平があるか、これは一目瞭然にわかります。これは市町村民税ですから、均等割があります。それから所得割があるのですから、所得税の不均衡というものが少し緩和された形で出ているのですけれども、それでも小学校の校長など勤労所得者が一番最高給をとり、それから青色申告者、それから青色申告のできない小企業者、農業者、法人――法人のごときは、実際には個人でやっておっても法人にしているから、ほとんど税金を納めておらぬ。こういうのが実態なんです。そういう実態を御存じなのかどうか。そこで、この矛盾を緩和するために、市町村では窮余の策として、還付金という名前で勤労者の厚生のために金を出しておる。あるいは何%かの控除を市町村でもって実際にやっております。三〇%くらい控除をしなければバランスがとれぬだろうということを担当者がみな言っておるのでありますが、そういうものを、この減税指貫をする場合には、十分そういう窮余の策を地方がとらなくてもいいように減税をする方針であるかどうか。  それから、時間がございませんから、もう一つお尋ねいたしますけれども、勤労者の退職金に対する課税については、かつて参議院でこれは全会一致で全廃をすべきだという決議がなされたこともあります。そのときは半分になったのでありますが、これらも減税問題のときに十分その趣旨が生かさるべきだと思いますが、これらの点について御所見を承わりたい。
  27. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) ただいま税の公平の見地についての具体的なことでお話がありました。さようであるという点もあると思います。それで、今度の税制改革ではそういう点について改正を加えたいと、かように考えておるような次第であります。
  28. 森永貞一郎

    政府委員(森永貞一郎君) 若干補足いたします。専門家ではございませんのでありますが、全体として勤労者以外の者についての所得の把握をより完全にするという努力をしなくちゃならぬと思っております。今大臣からお答えがございましたように、そういうことも考えに入れまして今度の減税案が練られつつあるわけでございますが、一点だけ補足申し上げたいことは、退職金の課税の問題、これは先般だいぶ軽くなっております。さらにそれを軽くせよという御意見だと存じますが、これは一般の税率がただいま委員会で論議せられておるように相当軽くなって参りますと、事実上半分控除するということが大きくまた響いて参りまして、相当軽減されるということになるのではあるまいか。退職金だけの特別の問題としてでなくて、そういった税率全般の問題として考えていくべき問題ではないかと、さように考えられます。
  29. 苫米地義三

    ○委員長(苫米地義三君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕
  30. 苫米地義三

    ○委員長(苫米地義三君) 速記をつけて。それでは暫時休憩いたします。    午前十一時五十八分休憩    ――――・――――    午後二時五十二分開会
  31. 左藤義詮

    ○理事(左藤義詮君) 予算委員会を再開いたします。  苫米地委員長は事故がございますので、しばらく私が代理いたします。
  32. 天田勝正

    ○天田勝正君 私は、質問に入るに先立ちまして、委員長に要望いたしておきます。それは、私の割当時間がわずかに十五分ということになっており、要求大臣は御承知のごとく四人でございます。このわずか十五分の間でございまするから、これを有効使用しなければならないのでありますが、大臣はおそろいにならないから、なかなか自分でも時間の調節をするのに骨が折れます。そこで、さればというてやむを得ませんから、大蔵関係だけの質問を始めるわけですが、実は私が大蔵関係に対する質問の予定というものは、きわめて少く考えておったわけでありますから、簡単に申し上げますけれども、ぜひ近き機会に――といっても、あしたまでしかございませんが、総理、外務大臣等の出席をお骨折り願いたいと存じます。農林大臣の点は、農村課税の問題についての考え方を聞きたいというのが趣旨でありましたから、どうしてもこの期間に来られないとするならば、これは割愛してもよろしゅうございます。以上申し上げておきます。  そこで質問に入りますが、先ほどわが党の吉田委員から質問をし、また、昨日大蔵委員会におきましてわが党の野溝委員から質問をした際に、私は非常に不思議の感に打たれたのは、すでにかなり前に税制調査会の案というものが新聞紙に発表になりました。この二、三日前には、さらに、地方税関係の地方財政調査会でありますか、微細ではございませんでしたけれども、大まかな線が発表になっておる。私の質問も、これに基礎を置いて質問しようと実は思っておったところが、大臣の答弁によりますると、大蔵、当委員会、両方ともに調査会の答申案はいまだ出てこないのだと、こういうようなことで、あっけにとられておるわけでありますが、しかし、あれだけ新聞に発表された以上は、どこかでこれを発表しなければならぬ。一新聞だというならば、これはまた漏れ聞いたということもありましょうが、しかし、中間報告的なものであるにしても、かなり公式に近いものとして私は発表されたと、こう思うわけでありますが、大前提といたしまして、大体今まで新聞に出た方向に調査会の案及び地方財政調査会の案というものが進んでおるのかどうか、このことをまず質問いたします。
  33. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) 税制の改革につきまして臨時税制調査会に諮問をいたして、これはまあ政府の諮問機関であり、今その専門の方々がせっかく研究をなさって、御答申になろうとしておるときでありますが、省といたしましては、この答申は、今申しましたように、特にその道の練達の方々が公平な見地からいろいろ検討を加えたものでありますから、政府原案を作成するような場合には十分尊重する考えをいたしております。ただしかし、何もかもそのままとるというわけではありません。とるべきものはとるという意味におきまして尊重いたしたいと思います。
  34. 天田勝正

    ○天田勝正君 私は、別段その調査会の案が出たればとて、そっくりそのまま政府がこれを提案する、そういうふうには考えておりません。政府責任でありまするから、これを尊重するにしても、別の案が国会に提出されましても、これは当然の処置だと存じます。ただ、実は私もここにわが党の検討しておる文書等を全部持っておりますが、私も社会党の税制調査会の委員でもありまして、検討を今実はしつつある段階でございますけれども、わが党としても、すでに調査会案なるものをちゃんと手に入れて、特に税制調査会における松隈委員の試案なるものも手に入れております。このことは別段私どもが秘密に知っておるばかりでなく、世間一般に知っておる。こういう状態なんだからして、あの方向に進みつつあるかどうか、これを聞いておるわけです。それはしょせん政府側も幹事を出しておることでありますから、大まかな線として税制調査会の発表されておる案が大体の進み方である、しかし公式のものにはなっていない。こういうことであるかどうかということを伺っておるわけであります。
  35. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) 政府として、こうきまったというわけではありませんが、私としましては、大体あの税制調査会の考えておるような方向に持っていきたいと、かように考えております。
  36. 天田勝正

    ○天田勝正君 この大前提がありませんと質問が実はできません。それでお伺いしたわけですが、次には、何回もこれは大臣が答弁されましたように、あくまでも一千億の減税を行うということであります。しかし調査会案もいろいろありまして、八百億減税もあれば一千億減税も、数字においてはいろいろ出しておるようであります。数字のつじつまにおいて一千億減税という数字を出したにいたしましても、これは重複した点等も出て参るために、私どもが今税制調査会案で検討しておるところによれば、大体、実質的には八百五十億くらいの減税になるであろう、こういう推算をいたしておるわけであります。で、政府といたしましては、さように表看板としては、数字の上でも一千億の減税になるけれども、実質的には差引八百五十億くらいの減税におさめる、こういうお考えであるか、重複を差し引きいたしましても一千億の減税、こういうところにもっていくお腹であるのかどうか、この点をお伺いいたしたい。
  37. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) 大幅の減税を考えておりますが、政府として決定したわけではありません。ありませんが、いずれ政府として決定いたしますが、私としてはこの際、あくまで一千億という程度の減税をいたしたい。こういう考えであります。
  38. 天田勝正

    ○天田勝正君 そこでさらに小さいことについて伺いますが、これはいずれにいたしましても、地方税との見合いにおいて減税措置を考えなければならないと存じます。そこで中央の税が減税されますれば、今の税法のままならば、自然に地方税には大きな穴があくといいますか、そういう結果も生ずるのであります。これを防ぐためでございましょう、農村の事業税等が云々されておるわけでありますけれども、この点については、目下のところどうお考えになっておりましょうか。
  39. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) まあ私は今回のごとき税につきましては、御承知のように、シャウプ勧告といいますか、シャウプさんがお出でになって、日本の税制を根本的に変えたのでありますが、この際に当時の日本の経済的な状況その他からして大体直接税一本の体系をされたといってよろしいのであります、従って直接税が非常に重いという税制になっている。それでまず私は最初にこういうふうな税体系というものが、その後の日本の国情に合致するやいなやという点を今疑問に思っておる。私はもう少し直接税を減じて、そして間接税にウエートを移すのが、国民全体の税負担という見地からしても、戦後の日本には適用する、こういうふうな私見をもっておりまして、そういう意味においても、税制調査会に審議をお願いをしたわけであります。従いまして一千億円の減税をするから、これはした場合にその財源をどうするかという問題もありますが、かりに財源が足らぬという場合に、それを埋めるために、間接税を結果的に増すというのではないのでありまして、私はむしろそれとは別に、税体系としてもう少し直接税から間接税にいこう、そういうふうなことを勘案してやって、今回は千億程度の大きな自然増収があるのでありますが、こういうような大きな自然増収が出た場合に、一千億程度の減税をすべきだ、こういうふうに考えておるわけであります。
  40. 天田勝正

    ○天田勝正君 これから先が実は農林大臣にぜひいて、ただ聞くだけでも聞いていただきたいところでありますが、農村は何といいましても農地の細分化がとどまるところなしに進んでおるような状況にあります。引例はさきますけれども、これ以上の農村の経営の細分化が行なわれますならば、これはゆゆしい一大事になってくる。いかなる農家も農業によって生活することができないという状態に立ち去ることが明らかであります。そこで農業に対する特別相続の制度を設けたらということで、本院におきましても二年くらいかかりまして法務委員会で検討したことがございます。これは大臣は当時大蔵大臣でございませんでしたからあれですが、事務当局は皆御承知だと思います。ところがこれは憲法抵触という関係で、どうしても法律をもってそれを阻止するということはできない。こういう結論に達して、さたやみになった。そこでこの農業経営の細分化を阻止いたしますためには、他の方法を用いなければならない。その一環としてやっぱり税制の問題も考えていかなければならぬ。くどいようですが、そういう私どもは考え方をもっております。  そこで農村には確かに所得税の関係においては、やや戦前といいますか、それに近い程度に人数も減って参りまして、他の業種と違いまして、かなり所得税負担の人員は減少いたしております。けれどもその半面固定資産税等が設けられまして、まだ税の重圧はこの面からかかってくる。そこにさらに今度新たに事業税が賦課されるということになりますると、窮乏する農村は相続関係以外に、この面からも細分化を促進されざるを得ない。こういう結果に陥って参るわけですが、何しろ全人口の半分近い人のおる農村でありますから、さようになっては一大事だというのが私の考えでありますけれども、こういうことについて農林大臣の――もし農林大臣おられないなら、これは税制の問題ですから、大蔵大臣のお答えを願いたい。
  41. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) 農業事業税の問題ですが、これは臨時税制調査会では、今、非課税を課税すべしという意見が強いことは、これは事実で、私もそれは承知いたしております。それについて若干の理由も上げております。もっともな点も私はあると思います。がしかし、今のお話のように、日本農業の特殊性ということもあります。またいろいろと他の事柄も考慮に入れて、こういうことはやらなければなりませんから、私は答申が出ましたら、とくと今お話のような御意見も頭に入れて、慎重に検討を加える、こういう考えでございます。
  42. 天田勝正

    ○天田勝正君 他の大臣に質問する時間がなくなりますから、これでやめます。
  43. 森八三一

    ○森八三一君 関連して。今、大臣の御答弁に、税制調査会の方で農業事業税というものを考えておることについては聞いておる、その中にはもっともと思われる節もある、こういうお話がございましたが、どういう点についてもっともとお考えになるのか。
  44. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) まあ、これは若干やっぱり税の技術的な面に関することかもしれません。たとえばこれは控除がありますから、その基礎控除をして、担税力といいますか、税を納め得るようなところに課けるというような、そういう技術的な面もやはり考えておるようであります。またほかの所得関係とも……、まあ事業税をとるのはある程度でいいじゃないかというようなのも、全然これは的をはずれたともいえないのじゃないかと考えております。しかしそれだけで農業事業税を課してもよいという結論にはならぬと思います。そのへんを私は今、検討を加えております。
  45. 森八三一

    ○森八三一君 今、結論が、農業事業税を課していいと出ておるわけではない――それはごもっともだと思います。それは税制調査会も新聞記事でありますからわかりませんが、おそらく農業事業税というものは適当でないという考えもあろうというような表現もしておる、それは農業事業税が困難である場合には、というような表現をしておるのですから、絶対に税制調査会もこれを課すべしという強硬なものでもないように新聞記事は伝えております。おりますが、今お話の大臣税制調査会の意見を聞くというと、もっともだと思われる節もないわけではない、こうおっしゃいましたので、そのもっともだとお考えになっておる点はどういう点か、こういう質問をしたのですが、それに対して担税力があるんではないかというようなことも一つだと、それから他の業種と比べてそういうことも想像されるような意味の御発言があったと思うのですが、といたしますると、天田委員の質問要旨にもございましたように、担税力がないんだ、そういうところへかけるとすれば、まさに農民生活を破壊し、農村を混乱に陥れるようなことになるというような意味でおっしゃっておったことと食い違ってくる。それから他の業種と比べて考える節があるということになりますると、形式的にはなるほどそういうことがあろうと思いますが、実質的には私どもはそういう結論が出ないように思うのですが、実質的にはそういうようにお考えになる節があれば、もう少しわかるように言っていただきたい。
  46. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) いや私が全然考えられぬことでもないというふうに申し上げましたのは、これはまあ私、税の方あまり詳しいわけでもありませんので、あるいは間違っておるのかもしれませんが、しかしほかの、たとえば中小企業等にも事業税がある、まあ農家においても、特に大きな農民というものも、農業もあります。そうすると、そういうところに課税をするというようなことは、かりにした場合に、均衡というようなものから見れば、なるほどそういう点もあるかというふうに私は考えられるんじゃないかというような意味合いにおいて申し上げたのです。しかしそういう点は、なお、それはそうだという結論をしておるわけじゃありません。十分検討を加えて無理のないようにしていきたいと、こういうふうに考えております。
  47. 松浦清一

    ○松浦清一君 私は日韓会談の経過、それから抑留されておる漁民の送還問題等につきまして、総理大臣外務大臣大蔵大臣に質問申し上げようという予定をしておったのですが、総理大臣外務大臣がおいでになりませんので、大蔵大臣の所管に関する部分のみについて御質問申し上げたいと思います。   〔理事左藤義詮君退席 委員長着席〕  その分だけですと、ここへ出てこないでいいんですが、議席がはなはだ後の方なのでまかり出て参ったわけです。  この問題については、先月の三十日の農林水産・外務の合同委員会において、わが党の安部委員から総理、外務大臣に御質問を申し上げた。先般衆議院の本会議で、やはりこの問題についてわが党の今澄委員から総理、外務大臣等に御質問申し上げた。その際の質問に対するお答えを見てみまするというと、三十日の農林水産・外務の合同委員会における総理の答弁では、四日か五日ごろには抑留されておる漁民が帰れるようになるだろう、こういうような話で、しかも本日の閣議においても、大体そのような話が出たから、間もなく帰ってくるようになるだろうという答弁をしておられる、衆議院の本会議ではやはり四、五日ということは言っておりませんけれども、韓国との間にだんだん交渉が進められて、間もなく年内には帰るようになるだろう、こういう答弁をしておられる。そこでこの点は大蔵大臣の御所管以外でありますが、ずいぶん長い懸案なので、二十七年の一月に李承晩大統領の、俗称李承晩ラインの海洋主権宣言が発せられましてから、現在なお百二十八隻の漁船が韓国に抑留を、拿捕をされたまま帰ってこない。これは十一月の中ごろの調べでありますけれども、漁民は八百四十七名――五十二名のところ五名死亡しておりますから八百四十七名の漁民が抑留されたまま帰ってこない、こういう状況は大蔵大臣御承知だろうと思います。そこで今まで外務大臣等から日韓会談の経緯についての御説明によりますと、大体大村収容所に収容されておる韓国人の余刑者四百九十六名と、この釜山に収容されておる日本漁民の交換釈放が行われるという話し合いが進行しておった、しかもそれは大体話がまとまりつつあるという、そういうことを私どもは聞いておったのです。そこで日本政府を信用しないというわけではありませんが、私は韓国の金公使をたずねまして、政府からこういう話を聞いておるが、実際にはあなたの方から見て、一体この話の経緯はどうなっておるのか、見込みは一体どういうことかと、だめ押しをする意味で聞きましたところが、日本側の今日までの主張は、大村収容所の四百九十六名の韓国人たる余刑者が、たとえば交換釈放の形で釈放をされても、再びここに収容されるというようなことがあっては、日本の漁民は帰した、大村収容所の者はまた収容される、こういうことになれば何もならん、従ってここで釈放した韓国人は再びこの収容所には収容しない、こういうことを日本側が言明をしてくれなければ、日本漁民を帰すことはできないのだ、こういう話なんです。そうすると、今まで政府側から承わっておる話の経過、今日の話の状態というものを、日本側から見ておると、韓国側から見ておるのとでは少し開きがあるのですが、こいねがわくば、これは最善の努力を尽して早期に送還される、そのことのためには、若干こちらの方が折れるという形になるかもしれませんが、ともかくもそれでなければ話がつかんから、いつまでもその漁民が向うで抑留されておって、これを傍観しておるということはできないのでありますから、私どもの感じの上からいけば、この部分に関しては、その他のすべての日韓会談とは切りはなして、とにかく早く帰してもらいたい、こういうことが私どもの国民の立場からの率直な感情なんです。ところが、そういう話になっておりますから、十二月の四日か五日ごろには帰ってくるだろう、年内には帰ってくるだろうという希望的な観測がいまだ実現されないで、不幸にしてこれはこのままで年を越させなければならぬかもわからない、こういう状態にあるわけです。第一の希望としては、とにかく早く帰してもらいたい、もし帰らなかった場合、年末の慰問だとか、見舞だとかそういう措置についての予算的な御考慮を一つ願っておかなければいけないのじゃないか、これは今までも前例がございまするが、とにかくすでに冬を迎えておることでありまするから、抑留されておる者に対する慰問品の購入資金ですね。向うへ送ってやる慰問品の購入資金、それから残っておる家族の人たちが、ある者は自分の実家に帰り、あるいは抑留されておる自分の主人の実家に帰り、あるいはある者は料理屋の仲居をしている、ある者は日雇い人夫をして、辛うじてその糊口をしのいでいるという、そういう状態にあるわけです。残されておる妻や子は、おそらくは食いつなぐことができないという状態にありますから、一つは抑留されておる漁民に対して送ってやる慰問品の購入資金、それから一つは留守家族を守っている人たちの生活費用、これは給与保険に入っている者は若干の保険金をくれるのですが、入っていない者とか、非常に零細漁民といいますか、船一隻か二隻持って辛うじてやっておったのが、船がつかまってしまってほとんど業者が倒産して、業者の経済的な力ではどうすることもできない、こういうような状態になっておるのでありまするから、それらの諸君に対する生活資金、こういうものに対しても閣議で大よそのことはきまったようにも聞いておるのですが、どういう状態になっておりますか。その点お伺いいたします。
  48. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) ただいまの御質問の、韓国に抑留されておる者の家族、それからまた抑留されておる者に対する差し入れの費用、これらにつきましては、ちょうど昨年も同様なことがありまして、見舞金を出すことにしました。それと同様なことを考えております。どういうような金額になりますか、それを今積算をしようということであります。
  49. 松浦清一

    ○松浦清一君 それを具体的に承わりたいのですが、差し入れ品の購入費用として幾ら、それから年越しができないような家族に対しての見舞金が幾らと、こういうことは大よそきめておきませんと、もうすでに月半ばに達しておるから、なかなか年内に間に合わぬのじゃないか。大体もう線はきまっておると私は思うのですが、率直に一つお答えを願いたいと思います。
  50. 森永貞一郎

    政府委員(森永貞一郎君) ただいまお尋ねの件につきましては、農林省との間に具体的な計数を目下話し合っておる最中でございます。大体の考え方としましては、昨年の暮に実行いたしましたと同じようなことを考えております。
  51. 松浦清一

    ○松浦清一君 それは幾らですか。
  52. 森永貞一郎

    政府委員(森永貞一郎君) すなわち抑留漁民に対しては差し入れ品、留守家族に対しましては、これは保険に入っておる、入ってない、あるいは保険に入り方が低い場合等、いろいろな場合がございますが、基準は大体昨年末と同じような基準で考えております。ただ六月にも同じようなことを実行いたしましたが、六月に実行いたしました場合は、大会社等で保険に入っていなかった者につきましては、大会社等の自己負担を一部求めることにいたしております。その点は今回も同じような方針で処理いたしたいと存じております。  金額は、正確なことはまだきまっておりませんが、二千数百万円になろうかと存じております。差し入れが幾らで見舞金が幾らということを、ちょっと今数字の打ち合せを持参いたしておりませんが、内容は昨年の暮と大体同じだというふうにお考えいただければけっこうでございます。
  53. 松浦清一

    ○松浦清一君 大体私どもの方で計算をしたところによりますと、差し入れ品の購入費として一人一万五千円、それから家族の生活、つまり給与保険に入っていないものの生活補助費として一万円、こういう計算をしていきますと、約三千万円で片づくという、大体そういう計数が出るのですが、そういう目標で今御検討中でございましょうか。
  54. 森永貞一郎

    政府委員(森永貞一郎君) 差し入れ金の昨年の金額、ちょっと今記憶いたしておりませんが、見舞金の方は大体お話がございましたような基準で考えております。私どもの計算では、確か二千七百万円くらいであったかと存じます。おそらく計算の違いは、先ほども申し上げました大会社で給与保険に入っていないもの、これにつきましては、前からこういう事例もあることですから、かねがね大会社には必ず保険に入るようにということを指導して参っております関係もございまして、また負担力もあることでございますから、一部の負担をしていただく、そういうような考え方をいたしております。そういう点からもおそらくただいまお話の金額との間に差が出て参っていると思います。正確なことは、もし要すればさっそくにでも資料を取り寄せて申し上げますが、大体の考え方はただいま申し上げました通りであります。
  55. 松浦清一

    ○松浦清一君 大体の金額をすみやかに知りたいので、本日の委員会が終了までに、今までにきまっておりまする大体の見当、もし本日きまらなければ、あすで国会が閉会になりますから、たとえ予算委員会が開かれませんでも、私の方まで書類ででも御回答願えれば、はなはだけっこうだと思います。
  56. 天田勝正

    ○天田勝正君 議事進行。私も先ほど若干質問しましたけれども、しかし大部分の予定は総理、外務大臣であったわけですが、総理も出てこない。外務大臣も出席しない。私のみならず、ほかの諸君も外務大臣を要求している人がたくさんございます。総理を要求しているところが全部といってよろしいのですが、いつごろまでに一体外務大臣はみえられますか。
  57. 苫米地義三

    ○委員長(苫米地義三君) 今様子を聞きますと、日ソの批准交換のことで、きょうはむずかしいということですが。
  58. 天田勝正

    ○天田勝正君 そうすると、委員会は明日も開く予定でございますか。
  59. 苫米地義三

    ○委員長(苫米地義三君) それはまだ考えておりませんが。
  60. 天田勝正

    ○天田勝正君 それではほかの諸君に順次やっていただくよりほか仕方がないと思います。
  61. 苫米地義三

    ○委員長(苫米地義三君) それでは、永岡君は出ておりませんな……、そうすると山田節男さんにお願いいたします。
  62. 山田節男

    ○山田節男君 きょうは厚生大臣の出席を求めておりましたが、厚生大臣御用があっておいでにならないそうですが、大蔵大臣厚生大臣に質疑をいたしたいのですが、厚生大臣がおられないと、ちょっと私は大蔵大臣だけの回答では全貌がきわめられないから、実は今議事進行で、天田委員から今後どうするか、もし厚生大臣がおみえになって、一つ大蔵大臣労働大臣等に合せて質問いたしたいと思います。
  63. 苫米地義三

    ○委員長(苫米地義三君) 厚生大臣は取り込みが起ったので、やはり出席がむずかしいということですが、どうします、大蔵大臣だけに対する質問をしていただけますか。
  64. 山田節男

    ○山田節男君 今申し上げたように、厚生大臣労働大臣大蔵大臣三者いられないと、私の質問の主題は健康保険の問題です。もし次回開かれれば、大臣がおみえになればそのとき質問さしていただくということで、私は、今日は大蔵大臣のみへは質問いたしません。
  65. 苫米地義三

    ○委員長(苫米地義三君) それでは海野君に質問をしていただきます。正力国務大臣はみえるそうです。
  66. 海野三朗

    ○海野三朗君 私大蔵大臣にお伺いしたいのは、原子力のことについてでありますが、この原子力のことについての予算、こういうものに対してはどの程度原子力の必要性をお考えになっていらっしゃるのか。今世界各国あげてこの原子力の平和的利用に血道をあげて騒いでおる。実におそろしいほどの今研究の方面に進んでおりますが、それに対してわが日本といたしましては、このアトミック・エナージーの利用ということについては、大蔵大臣はいかようにお考えになっていらっしゃるか、その点を一つお伺いしておきたい。
  67. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) 原子力の利用につきましては、私は特に従来はいろいろ財源の関係もありまして、予算も窮屈でありましたし、なかなか思うようにできませんでしたが、若干の将来の見込み等も……、特にこの科学技術の振興に関しては今後やはり重点的にやるべきだ、そういう意味からしても原子力に関するものはむろんなかなか思うように出せるか、これもわかりませんが、しかし考え方としては三十一年度も大体三十六億でしたか出して、十分消化が可能であって、やるべきだというような見通しがありますれば考慮を払うべく今考えております。
  68. 海野三朗

    ○海野三朗君 アメリカにおきましては、もっとも国が大きいからでありますが、約一兆円のお金を使ってこの原子力の利用ということに一生懸命になっている、ところがその応用の範囲は農業方面、厚生方面等実に広範囲にわたっておるのであります。その今までのところで気がついたところはどういう方面であるかということは、まず第一遺伝というものをなくする、これは実に大きな問題だと思うのです。カボチャにも必ずしもカボチャがならないのだ、黒んぼの子供は必ずしも黒んぼにならないのだというところに、今研究のほこ先が向けられておる。従ってこの応用といたしましては、この国土の狭小に対するつまり原子力の利用については、将来わが日本こそ全力をあげてやらなければならないのじゃないか、こういうことを思いますると、一兆円を研究に使っておるあの米国とわが日本の二十億、三十億のお金では、私はこれじゃ困るのじゃないかということを思う。で、私の友人であったあの仁科君と戦争の直後に私は話をした。この原子力の研究については日本はほとんど金を出さなかったんです。三十万円その研究費に出した。ところがその当時アメリカは三十億ドル使っておる、ところがその原子力の応用は、政治も経済文化歴史も、ことごとくがひっくり返ってしまうのである。それほど大切な力を持っておるこの原子力の利用という面については、もう少し大蔵大臣も認識を深めていただいて、三十億や四十億の予算じゃ何ともしようがないと私は思うのです。とにかくこの原子力の利用によっては、政治も経済も外交も歴史も何もかもひっくり返ってしまうのである。現に原子爆弾によって日本の政治経済、外交あらゆるものがひっくり返ったじゃないか。ここにいわゆる科学のおそるべきところの将来性というものは、決して看過できないのじゃないか。この点から思いますると、何としてでもここに予算を生み出してもらわなければならないので、それにはきんちゃくの口をしぼっておられるところの大蔵大臣にお願いしなければならない。で、大蔵大臣はどの辺まで私はこの原子力について認識しておられるのか、将来汽車は石炭がなくても動かせるようになるので、ノーチラス号のあの潜水艦の今就航しておる状態を見ましてもそうでありますが、この点についてはどれくらいのお覚悟を持っていらっしゃるのか、もう一ぺん私はお伺いいたしたい。
  69. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) 原子力の認識につきましては、決して人後に落ちるものじゃありません。ただしかし、それだからといって、アメリカのように金を使うことが日本で可能であるかといえば、それはもういかんせんできません。またこれはいろいろな関係があってもそれほどまた必要とせないかもしれません。ただしかし、原子力については、よく原子力委員会等にそれぞれの責任者もおります。日本においてどうしてもこれだけは必要である、そういうことになりますれば、それについては私は十分この考え方を尊重して御相談をしていこう、かように考えております。
  70. 海野三朗

    ○海野三朗君 原子力のことはもうそれまでにしまして、次に税金のことをちょっとお伺いいたしたい。ガソリン消費税をかけるということで、全国のバス業者らが騒いでおりまするが、精油会社、つまり外国から石油を入れるという場合に、重油やほかの油については規則通りに課税をしていない、そういう方面はいかがになっておるものでありましょうか。そういう方面をないがしろにしておって、大衆が使うところのガソリン消費税をかけるというようなことは、私は根本を少し間違っておるのではないか、こういうように思うのですが、いかがなものですか。
  71. 塩崎潤

    ○説明員(塩崎潤君) ちょっと税制のこまかいことでございますので、お答え申し上げます。石油の関税でございますが、B、C重油につきましては、石炭の関係もございますので、現在のところ重油の全部ではございませんが、石炭と競合いたしますところのB、C重油に課税いたしております。それから製品といたしましては揮発油で輸入いたしますれば、これにつきましてはもちろん関税がかかります。その上内国消費税がかかることになっているわけでございます。で、現在消費税について騒いでおりますのは、おそらく揮発油税あるいは地方道路税、このことではないかと、かように考えております。
  72. 海野三朗

    ○海野三朗君 ただいまのそのお話、この関税は法規通りにかけておりますかどうですか、かけていないじゃありませんか。
  73. 塩崎潤

    ○説明員(塩崎潤君) 原則的には本法によりますと、おっしゃる通り一〇%でございましたか、私も関税の関係は内国税の方をやっておりますので詳しく存じませんが、本法によりますと、一〇%でございましたか、かかるわけでございます。御承知のように石油全体輸入品でございます。これにつきましては特例法によりまして当分の間免税する、こういうことに建前は特例法がなっておりまするけれども、御承知のように石炭との関係で石炭と最も競合いたしますこのB、C重油につきまして、一定限度の関税を課すことが一昨年でございましたか、行われているわけでございます。
  74. 海野三朗

    ○海野三朗君 私はその規則通りにかけなければならぬじゃないか、当分の間一割免除するというような、そういうやり方が間違っておるのじゃないかと、こういうように考えるのです。もし便宜上関税を法規通りにかけないならば、法律を改正したらいいじゃないか、こういうように考えるのですが、どうなんですか。
  75. 塩崎潤

    ○説明員(塩崎潤君) 関税につきましては、どういうふうに考えるかということが私は問題だと思います。措置法でこういうような特例ができましたのは、御承知のように日本では石油がほとんどない、こういう関係で保護関税的な関税を果して課税した方がいいのかどうか、これらが根本的にまだ解決されていない点もございますので、差し当りまして、石炭と競合いたします部面につきまして課税する、こういうことにいたしておりまして、本法に基きまして、本法の一〇%と申しますと、原則的な課税方法につきましては、別途産業政策、それらを合せまして検討されるべきではなかろうか、かように考えております。
  76. 海野三朗

    ○海野三朗君 大蔵大臣にそこのところ私はお伺いしたいのですが、関税の免除を特殊な場合についてやっておる、そういうふうな特殊というのが昭和二十六年からです。年々関税をまあ一割ずつ減税をやっておる。その間に入ってくる油は相当量である。二十九年度の場合を見ますると、輸入油は約八百億しかない。それでも税金というものを法規に従ってかけていない、ことし一年だけ延期する、ことし一年だけ延期するというようなことをやってきておる。大蔵委員会ではそういうことになってきておったのでありますが、そういうことはやはりちゃんと規則を改めてしまうのがほんとうじゃないか。これだけは特例だ、特例だといって、いわゆるごまかしじゃないかと私は思うのですが、どうなのですか。法規通りにやるべきものである……。
  77. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) よく質問を把握しなかったのですが、この油の輸入について全般的に税をかけてはどうか、こういうことですか。
  78. 海野三朗

    ○海野三朗君 ええ。
  79. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) これは今のところは私根本において燃料政策というものの確立と関連してくると思うのです。その燃料政策が確立されないところに問題があって、当面こういうふうにしていこうといって、ずっといっておるというふうに思います。それでたとえば、石炭を大いに使ってみるかと思えば、油を大いに使ってみるというようなことになる。それで石炭を大いに使おうということになれば、油の方に税金をかけて、石炭に競合するものに税金をかけて一時をしのぐ、こういうことになっておるので、これは私は悪いと思います。私自身のことをいうと、私の私見ですけれども、私としては油は東南アジアから来れば自由に入れたらいいと思うのです。そして同時にこれに対応する輸出をふやす、そして燃料はこの油でやる。そして石炭というものの日本における埋蔵量というものは、これはもう国の生命からみれば、そんなに長くないと思うんです。何百年しかないものだと思う、日本の地域から見ても。そうするとこれは主として工業原料に使うようにして、これは大事に保存すべきではないか。それをめっちゃくちゃに掘って、今日の人間はそれでいいのですけけれども、将来の日本の民族を考える場合には、これをなるべく保存して工業原料に使う。こういうことにして油の方は税金をかけん方がいいという考え方です。こういう燃料政策の根本の確立ということが私は今要請されている、こういうふうに考えているわけであります。
  80. 苫米地義三

    ○委員長(苫米地義三君) 海野委員、あなたの要求されました正力大臣が見えておりますから。
  81. 海野三朗

    ○海野三朗君 過日私はアメリカにアトミック・エナージー・ポリシー・スターデイ・グループとして、衆参両院から約六名の議員が出て行きましたが、その際に外貨の割当が、行ってくる間に三十ドルという金は、一体どこから割出した金ですか。三十ドル、行ってくる間に。ああいう私は外貨の割当をやる大蔵当局の、何というか、認識不足といったらいいのか、われわれ議員が実に困った、いかにアメリカがわれわれを招待したのであるからといっても、たった三十ドルきり割当ててない。つまりどこからでも都合して持っていけという意味で三十ドル、一日三十ドルじゃないんです。行ってくる間に全部を通じて三十ドルの割当というのは、一体どういう為替管理をやっているのであるか、私はそれを伺いたい。
  82. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) だいぶこまかいことになりますが、これはこの場合に滞在費は先方負担になる。それで渡航者に対しまして先方に到着した際、いろいろと連絡その他雑費が必要ですから、それで従来一人三十ドルの外貸を割当てるということを内規にいたしておるわけであります。さよう御了承願います。
  83. 海野三朗

    ○海野三朗君 そうじゃないんです。それは向うに行って帰ってくるまでの間にたった三十ドルきり割当てないのは、どういうわけかと私は聞いている。ところが途中で飛行機が一日延びた。ワシントンで解放したんだから、ワシントンから日本まではただは帰って来られない。一日や半日では帰られないんです。それに三十ドルの割当というのは、どこから割出した三十ドルであるのか。三週間の間ですよ。そういう為替管理をやっておるというのは、僕はけしからんと思う。大臣は御存じないかもしれないけれども、全体で行ってくるまでの間に、たった三十ドル。これは小さいことですけれども、私だけではありません。いわゆる与党の政務次官も困っていた。皆困っていた。ワシントンで別れて、ワシントンでその晩泊ったんですよ。今度サンフラシスコに来て泊ったんですよ。ところが飛行機に故障があってまた途中で泊らなければならない。だが金がない。赤恥さらして領事館へでもたどりつけばいいと考えたのであるか。大蔵当局の為替管理はそんなさまでは管理させておかれないじゃないか。これは私だけではない。皆がそうなんです。
  84. 森永貞一郎

    政府委員(森永貞一郎君) 私の所管外でありますが、事務当局の問題でございますので、一応為替局長にかわりましてお答え申し上げます。通例外国渡航の場合には航空費のほか、あちらにおける滞在費等の雑費、これを外貨の申請がございまして許可するわけでございますが、お示しのございました場合には、その飛行賃並びに先方における滞在費、雑費等につきましては、先方持ちでございますので、これはそういう条件で渡航が行われたわけでございます。ただお話のような不時の場合もあろうかというふうなことで三十ドル、これはほかの渡航者の方に対しましても、飛行賃、滞在費等のほかに、そういう三十ドルの一律の基準で許可をいたしておると思います。問題は団体で行動せられる場合には、おそらく米国本土内におけるあらゆる滞在費が先方で持たれたのだと思いますが、その団体をいつ解散するか、あるいは団体から途中でお抜けになるというような、そういう場合にいろいろ御支障、御不便をおかけしたということじゃないかと存じますが、そうなって参りますと、個人の事情にもよることでございまして、あらかじめそういう場合を規定して乏しい外貨の中からさくというわけにも参らないのじゃないかと存じます。お話の点は、しかし為替局長にも十分お伝えいたしまして、なおよく検討をしていただくことにいたしたいと存じます。
  85. 天田勝正

    ○天田勝正君 ちょっと関連。  今、海野さんが御自分が行かれたときの例を引かれたから、いかにも為替管理の方式についてあまりこまかいことを聞いたような印象を受けたかもしらぬが、私は決してそうでない。為替管理の問題は実にわれわれには解せないことをやっておると考えざるを得ない。三十ドル云々だけの問題ではございません。たとえば今年、私どもも議員派遣に当ったのでありますけれども、これは大蔵省の為替局が決定したということを聞いておりますけれども、今年のごときは、ちょうどわれわれが行く時分に、きわめてわが国はドルは豊富であって――もっともドルはあればあるほどいいにきまっておりますけれども、しかし比較の問題ではドルはきわめて豊富である。あべこべにポンドは少い。こういう今年のような時期には大よそ八割まではポンドだ。そこへもってきて一昨年ですか、一昨昨年、ちょうど時期はドルが比較的少くてポンドが多いというときにはこの逆だった。この逆にドルの方が八割方チェックを渡している。こういうような状態で、あるいはヨーロッパに行って、ここで一々名前をあげると長くなるからやめますが、わが党でもかなり行っておりますが、ヨーロッパへ行く人たちに全部ドルをもらってった人もたくさんある。そうすると一体大蔵省が、この何か勝手気ままにやっておる。この議員連中にはちっとドルを渡さないでこらしてやれというようなつもりでやっておるとしか考えられないようなふしがある。このことは、私どもの今年の渡欧議員の中で問題になっておる点でもありますけれども、一体どういうことで為替管理をやっておるのか。特にさっき例をあげましたように、本年のようにドルがそう少いという時期でもないのに、あべこべにポンドばかしよけいによこすというのは、一体どういう基準でやってるのか。ポンドが多かったときに逆にドルをよけい渡す、こういう基準が一体どっから出てくるんですか。こまかいことなら大蔵次官から伺ってもよろしい。
  86. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) こまかいことはまたいろいろとありましょうが、まあこれは海外渡航でありますから、海外渡航を許す以上、外貨を特別少くして、せっかく渡航しても渡航の目的を達せないとか、あるいはかえっておもしろくない事柄が出るというようなことは、これは為替管理の上からおもしろくありません。それで決して大蔵省も勝手なことをやって困らすわけじゃありません。これは事務的にも十分検討させますが、為替管理の上で、外貨の全体のポジション等から考えたことだろうと思います。それで今後ほんとうに、実際にある一つの仕事をなさる場合で、渡航するのにこういう程度の外貨はどうしても要るだろうという必要限度は、これは割当てるように、出すように考慮することは私はよかろうと思います。ただそうなれば、全体のそれがかりにふえるということになりましょうが、そういった場合に、やはり外貨ポジションがありますから、そうただ使えばいいというわけにいきません。それでそうなるとまた海外渡航は人を少くしてもらう。数があまり多くなりますと、全体にやはり外貨を使うのに、なかなかいけぬということになる。人数を減らして、しかし行く人に不便がないというふうに考えるのもいい、十分考慮いたします。
  87. 海野三朗

    ○海野三朗君 ただいまの大蔵大臣の御答弁、私は過日、九月の初めにアメリカに行きましたときの、三十ドル切り割り当てなかったということについての詳しい説明を、為替局長から私は書面の提出を要求いたします。で、私はこの方面に対する質問を打ち切りますが、一分ちょっと……。  正力国務大臣に私がお伺いしたいのは、ただいま大蔵大臣に、原子力研究について伺ったのでありますが、相当熱意を持っていなさるように思うのでありますが、正力国務大臣は、三十億や四十億で、あなたは原子力の国務大臣として、将来、日本が世界各国の研究におくれないでやっていけるとお考えでありますか、御所信を承わりたい。私はそんな三十億や四十億の予算では、とても――ないよりはいいけれども、やっていけないのではなかろうかと私は思う。
  88. 正力松太郎

    ○国務大臣(正力松太郎君) お答えいたしますが、先ほど大蔵大臣が三十億というのは、三十一年度の予算でありまして、来年は百二十億円になっております。これでまだ十分とはいえませんけれども、いろいろと日本の財政を考えて、これでがまんしてやるつもりで、大蔵省でその要求をしております。
  89. 苫米地義三

    ○委員長(苫米地義三君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕
  90. 苫米地義三

    ○委員長(苫米地義三君) 速記をつけて。
  91. 岡三郎

    ○岡三郎君 私は地域給について根本的にいろいろな問題がありまするが、当面聞きたい点がありまするので、御質疑をしたいと思うわけです。  昭和二十八年だと思いまするが、私が、当時人事委員会があったわけですが、人事委員をしておった当時、人事院当局が地域給に対する勧告をしたわけです。その勧告は、不合理是正というふうな形で出されたわけですが、当時の衆参両人事委員会においては、これを検討して、いろいろと修正する点は修正したわけですが、その後これが杳として音さたがない。それで全国的に給与を受けている公務員並びにその他関係者は、やはりこの地域給問題については、いろいろと不合理に悩んでおるわけです。そこでまず第一点として、二十八年に勧告された地域給というものが、どの程度政府で検討されたことがあるかどうか、つまりその後、鳩山内閣になっても、この勧告はたな上げのまま現在まできているわけです。ですから当時衆参両院において検討されたときに、財政上の見地から、この問題についてはなかなか実行ができないというふうに聞いておったわけですが、当時一萬田大蔵大臣は在職なされておらなかったので、面接の関連はありませんが、その後の推移から見て、この問題をたな上げにしておくこともどうかと思うので、地域給に対して大蔵当局はどのように考えておるか、その所見をまず聞きたいと思います。
  92. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) 地域給につきましては、今お話しの勧告ありました後に、公務員制度調査会の地域給整理に関する答申がありまして、今、総理府でこれが解決策を検討中であると聞いております。まあ大蔵当局といたしましては、地域給というものは、当時の経済的な状態が地域によって非常にまちまちであるというところからこれが発生しておると思っておるのです。そうしてみると、今度は二つの問題が起ってくるのじゃなかろうかと思うのです。それは、経済的な状態がだんだん正常化する。もちろんその正常化する度合が地域々々によって違ってくる。そうしてくると地域給に当然また不公平がだんだん起ってくるという状態もあるのじゃないか。それからまた、正常化が進んで、それがまあ極端に言うと、正常化が進めばもう地域給というものはやめた方がいいということにもなるのじゃないか、そういうふうな考え方から、私はなるべく早く経済を正常化して、私はそう地域的に給与制度の方で区別しなくてもいいだろうというふうにも考えておりますので、給与全体を早く改正を加えて、安定さしたがいいじゃないか。それには何といっても今の税制を改革していかぬと、勤労所得の税が高いから、いろいろのことをやってみても……それで私は来年あたりからまず給与所得、いわゆる所得税に対して減税を断行して、そしてだんだん給与制度の確立……そのときには地域給はやめた方がいいと考えております。
  93. 岡三郎

    ○岡三郎君 地域給はやめてもいいと言うけれども、私としても、発足当時の地域給の実態と現行においてはずいぶん差異があるということはわかっておるが、ただ実質的にこれが給与の重要なる部面をなしておる。地域給が加わって、都市のいわゆる給与生活者がある程度生活を保っておるというふうにも見ておるので、これは給与政策全般の検討の中でそれは考究されなくてはならぬと思うのですが、給与担当相の倉石さんがおりませんから、あえてこれ以上言いませんが、こういう問題についてはやはり政府の大きな問題として、総合的に、公務員の給与が低くならぬように、全体的な観点から至急にやってもらいたいという希望があるわけです。  次に、時間がありませんから、自治庁長官の方に質問いたしまするが、町村合併によって地域給の不合理というものがずいぶん発生しておる。これは御存じのことと思うわけです。これに対しては人事院権限で措置できるよう法改正が勧告されていたわけです。ところが、政府は今日までこの問題については何ともしない。そこで自治体の方では何とかこの問題をやらなければならぬというので、地域差補給金とかあるいは農山漁村振興費等の名目で、苦しい中からも同一市町村内の給与を受けている者に対しては何とかこれを措置していかなければならぬというので、ずいぶんこれは努力してきたわけです。ところが前国会において自治法の改正が行われた。自治法二百四条との関連において、国の行政上の解決が行われるまで、われわれとしては何とかならぬかと、つまり、前国会で自治法の改正で、都道府県がこういうふうな苦労をして措置をとって、そして特に地方公務員中の教職員に対しては人事異動その他が支障があるという面で措置してきたものができなくなった。そこで私は繰り返しますが、自治法の二百四条との関連において、国の行政上の解決ができるまでは何とか特例事項としてこの種の支出を認めるような措置を必要としておるのだが、この点どういうふうに考えておるか。
  94. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) 地域給の根本問題については、先ほど大蔵大臣の言われたように私も考えております。まあなくなってしまう方がいいと思いますけれども、これは高いところから言えば既得権の問題があります。これも考えなければならず、また地方公務員制度だけでもって地域給制度を変えることは私はできないと思います。今やっていることが適法であるかどうかということは別といたしまして、直さなければならぬということになりますと、国家の公務員の場合と同じように、その結果を見まして、一緒にやっていくのが、残念ながら今のところでは実際の状況じゃないかと私は思います。岡委員の言われたことは、地方で合併しまして、片一方と片一方と非常に違っているのがあるということ、そのことさえも非常にいかんことと思います。ただいまのところで、この地方制度だけでやっていくということはできない状況になっております。しかし、うっちゃっておくことができませんので、なるべく早くそろえてやっていくように期待しておるわけでございます。またやらなければならぬと努力いたしたいと思っております。
  95. 岡三郎

    ○岡三郎君 地方財政の再建という問題で自治法の改正をいろいろやられたが、特にこの問題については全体の足並みがそろうまで待っていろと言っても、実際私は無理だと思う。それで何とか苦しい中においても地方自治体が均衡措置をやって、そうして異動その他において何とかこれを曲りなりにもやってきた、それを法改正ですぽんと落して、もうやっちゃいけない、こういうことになったので、自治体の方ではやりようがない。苦しいながらもやらなければならぬけれども、法改正でやりようがない。何とかこれは国の方で特例を設けてくれれば、苦しいながらも、これはもう緊急のことだというところで、われわれの方にも陳情、請願が来ておるわけです。そこで今、自治庁の長官の言ったような点だけでは、差し迫って三月の異動期ですよ。こういう異動期に私は間に合わぬと思うから、この点についてだけは何とかできるようにしてもらわなきゃ私は困ると思うのだが、もう一ぺん、今のような答弁でなくして、何とかあたたかみのある答弁をいただきたいと思うのですがね。
  96. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) この点につきましては、文部省からも話が実はございまして、ごもっともな筋と思います。結局政府で連絡いたしまして、御趣旨に沿うようになるべく早くやりたいと思っております。
  97. 岡三郎

    ○岡三郎君 非常に御答弁が進歩したと言うと失礼ですが、まあ私はありがたいと思うのですが、ただ、なるべく早くではどうも頼りにならぬということで、これはことし起ったことなんですからね。改めて、自治法の改正でことしの九月から問題になっておるわけです。それでまず第一難関というものは三月になるわけですね。だからそれまでにやってくれないと、やはりうまく適正な異動をしようと思っても、給与が実質的に低くなるわけですから、同じ市町村の中で行きたいところへは行けぬし、それで変なところにいる人はそのままの据え置き、こういうようなことは、実際問題としてこれは工合が悪いという点で、できるだけ早くというところをもう少し長官の……これは長官、失礼ですが、やめられるので、まあその程度にしておけというのではないと思うのですが、もう一言その点御明示願いたいと思うのですがね。
  98. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) 先ほども申しました通り、国家公務員の勤務地手当の問題とからんでおりますし、また文部省との交渉もございますが、いかにも合併町村で高いところと低いところがあるということは、非常に妙な事実でございますから、御趣旨の点は十分何して、関係当局と十分努力していくつもりでございます。いきます。
  99. 岡三郎

    ○岡三郎君 もうだいぶよくなっているのですがね。もう少し……(笑声)これは私の質問しているように、事実上は三月に異動するわけなんです。それで私、地方公務員の中でも県庁職員は大体県の方でできますから処置ができるのですよ。それで自治体の内部というものもその中でできるのですよ。ただ身分といいますか、勤めているところは市町村の学校で、給与は県費だと、こういうふうな関係になって、給与の問題は県に頼まねばいかぬけれども、今まではやはりそれぞれの自治体で苦労して、同一市町村の中でも何とかこれを適正にやっていかなければならぬということでやってきたわけです、ところが自治法の改正で一切出していかぬということになったから県に頼まねばならぬ、県の方でやってもらいたいといったところが、県の方に金がないという、何ともならぬというところで、実際は人事が渋滞することは目に見えておる。それですからもう一段、三月の異動までには何とかするというふうに言ってもらわなければこれは非常に困るのです。ですから私はその点政治的にいろいろむずかしい点はないと思うのですが、何でもそうやって全部やれというのではなくして、この問題についてだけはどうしても見のがすわけにはいかぬし、同一市町村――町村合併政府が促進させて、これはみんなもやらなければいかぬとやってきたところが、その落し子として、これはでかい矛盾が出てきたということで、この点もう一つ太田長官の方に明快なる御答弁をお願いしたいのですが、期待したいのですがね、何とか、その点は君が言っているように困らぬようにすると……。
  100. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) 最初に申し上げました通りに、地方制度だけ切り離してやり得るかという問題が一つと、文部省の教育関係の御指摘の点もございますので、御趣旨は十分私のみ込んでおりますから、三月の問題もからみまして、私としては努力するつもりでおります。
  101. 岡三郎

    ○岡三郎君 関連して、文部当局に聞きますが、大臣がおらんので、はなはだ遺憾ですが、文部省としてはこれらの問題については十分なる認識があると思う。そこでこれが異動に重大なる支障を来たしておるということも認識せられておると思うのです。そこで自治庁ともいろいろ御相談されておるようですけれども、文部省自体としては、これは絶対に見のがしてはならぬ大きな事項だと思うので、三月までに必ず御心配のないようにやりたいとお答え願いたいと思うのですが、その御答弁を一つ聞かせていただきたいと思います。
  102. 内藤譽三郎

    ○説明員(内藤譽三郎君) ただいま岡委員の御質問でございますが、実情はまことにおっしゃる通りでございまして、同一府県なりさらにただいまの同一市町村が、特に合併市町村の場合には、教員の人事交流上重大なる支障がありますので、人事院あるいは自治庁、大蔵省等関係の方面には、文部省からも意のあるところはよくお伝えしてあるのであります。ただいろいろと法律の問題とも関連いたしますので、三月までに必ずということは私どもも約束いたしかねますけれども、できるだけの努力をいたしまして、主張いたしたいと考えております。
  103. 岡三郎

    ○岡三郎君 私は人のことということではなくて、文部省、むずかしい点はいろいろあると思いますよ。しかしこれは改正された自治法の二百四条との関連の問題です。だから法改正をするとしても、これだけは一つの特例的な問題としてやろうと思えばできることです。それに対する財源の裏づけとしても、これはある程度で私は済むと思う。で、今の内藤局長の答弁は、三月までには間に合いかねるかもしれぬ、このような答弁では私は納得できぬと思う。だからいろいろな問題があるとしても、意思表示としては混乱を起さないように、人事異動を正確に公正に行うためにも、これは必ずなしとげたいという意思表示をすべきものだと私は思う。御答弁を願いたい。そんなあやふやじゃだめです。そのときまでにできなかったならば、そのとき頭を下げて、次にやるということならまだわかりますけれども……。
  104. 内藤譽三郎

    ○説明員(内藤譽三郎君) お話のように三月の人事異動に支障のないように最善の努力をするつもりでおります。
  105. 岡三郎

    ○岡三郎君 そこで少し今度は具体的に聞きますがね、人事院総裁がおらないので、公務員調査室長の大山君に尋ねたいと思いますがね、御存じのように国家公務員については地域指定のほかに官署指定というものがあるわけです。これは給与法にきめられておるわけなんですが、地方公共団体がこれに準じて官署指定を行なった場合に、財源措置は当然行われるべきものと思うが、それについてはどうお考えになるか……おらんですか。
  106. 苫米地義三

    ○委員長(苫米地義三君) 大山氏はまだ見えておりません。
  107. 岡三郎

    ○岡三郎君 そうするというと、おらなければ、これは太田自治庁長官に聞くということもちょっとおかしいと思うが、これは具体的に、早急に間に合わぬときには、給与法は官署指定というものができるようになっておるわけです。それで地方公務員については国家公務員に準じて取り扱うことになっておるわけなんです。だから地方公共団体が官署指定ということをやっていかぬということにはならぬと私は思う、今まではそういう例は少いと思いますが。ですからそういったような場合を考慮して財源措置をしてやってゆけば、ある程度できるんじゃないかと思いますが、この考え方はどうですか、何とか考えて下さいよ。
  108. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) 今何がおりませんし、私確たる返事をすることはできませんので、もうしばらくお待ちを願って、当務者から一つお答え申し上げるようにお許しを願いたいと思います。
  109. 岡三郎

    ○岡三郎君 今の続きになりますが、文部省にちょっとお尋ねしますが、今のような場合ができた場合に、義務教育関係職員にあっては国庫負担法の二分の一の負担の対象になると考えるが、この点どうですか。
  110. 内藤譽三郎

    ○説明員(内藤譽三郎君) そういうことが合法的に正しいという結論が出ますれば、現在の義務教育国庫負担法は御承知の通り実績の二分の一という建前をとっておりますので、負担法の対象になると考えておりますが、問題はその前提要件でございます。
  111. 岡三郎

    ○岡三郎君 はなはだまだ不満足ではありまするが、同じことを繰り返すということは差し控えたいと思うんですが、担当大臣なり係官がおらないので、一応ここで質問をやめますが、私は要望をしたい点をさらに一ぺん言っておきたいと思うんですが、これは文部当局としてはこの問題についてはやはり重要視して、さらに一段とこういう障害を除くというふうに大臣以下御努力を願いたい。それから自治庁の方としても、これは自治庁の方の自治法改正に伴う一つの重大なる欠陥招来ということになっているわけなんで、これは人ごとということではなくて、地方公務員全体の問題として、やはり同一市町村の中は同一にしていこうと、これでなければ理屈も立たぬし、公務員の能率向上にもならぬし、人事異動にも差しつかえると、こういう点から文部当局の意見等も十分お聞きの上で、最後の一つ仕事というとおかしいのですが、その点は自治庁としてはやはり問題があるので一応ああいう建前をとったが、何とか特例を生かすなり、または通常国会が開かれますので、こういう問題は超党派的に異議のない問題だと思いますので、一つ急速に手段をとられて、この改善に当ってもらいたいと思います。  以上申し上げて終ります。
  112. 苫米地義三

    ○委員長(苫米地義三君) 速記をとめて下さい。   〔速記中止〕
  113. 苫米地義三

    ○委員長(苫米地義三君) 速記を始めて下さい。  それでは本日は、これにて散会いたします。    午後四時二十三分散会