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1956-12-11 第25回国会 参議院 逓信委員会 8号 公式Web版

  1. 昭和三十一年十二月十一日(火曜日)    午後零時十一分開会     ―――――――――――――  出席者は左の通り。    委員長     剱木 亨弘君    理事            手島  栄君            松平 勇雄君            鈴木  強君    委員            宮田 重文君            横川 信夫君            光村 甚助君            森中 守義君            山田 節男君            奥 むめお君   政府委員    郵政省電波監理    局長      濱田 成徳君   事務局側    常任委員会専門    員       勝矢 和三君   説明員    郵政事務次官  小野 吉郎君    日本電信電話公    社副総裁    靱   勉君     ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○郵政事業の運営に関する調査の件  (郵政職員の給与改訂等に関する  件) ○電気通信並びに電波に関する調査の  件  (電気通信帝業の合理化等に関する  件)  (放送法の改正に関する件)     ―――――――――――――
  2. 剱木亨弘

    ○委員長(剱木亨弘君) これより委員会を開きます。  郵政事業の運営に関する調査及び電気通信並びに電波に関する調査を議題といたします。  鈴木君より発言を求められております。この際これを許します。
  3. 鈴木強

    ○鈴木強君 事務次官、ちょっとあなたに質問。私は、電気通信事業のオートメーション化、さらに合理化の問題について、これは大臣に質問したかったのですが、大臣が熱が出て出られないということですから、次官にお尋ねしたいのですが、まあ日本の産業が、最近アメリカからいわゆる生産性向上運動というのが入ってきて、それときびすをそろえてオートメーション化、合理化の方向に向っていると思うのですが、その中で特に郵政省が監督をしておる電気通信事業も、石炭産業あるいは電気産業と同じように、むしろ一番進んでいるかとも私は思うのですが、このオートメーション化が進んでおると思うのです。そこで公社では第一次五ヵ年計画を設定して一路その方向に遊んでおられるようですが、私たち実際にこの四年間の経営を見ておりまして、基本的にこのオートメーション化、あるいは合理化という方策をどういうふうに郵政省は理解してやってくれているのか、こういう点についていろいろと疑問も持っております。ですからもちろん具体的なさらに突っ込んだ問題は総裁の方にお尋ねいたしますが、私はまず第一点として、今のオートメーション化、合理化について、どういう基本的な方策を持っておられるか、これを質問したい。  それからもう一つ、この前の委員会で、私は日本の電信事業の中で料金政策が、非常に御承知の通りまあ安い料金を設定しておるために百億近い赤字が出ておると思うのです。これに対して私は、当然公共性のある事業ですから料金値上げは反対です。ただしかし、百億の赤字が出ておるということは現実なのですから、これを大体どういうふうに電気通信事業の中でやっていこうとするのか。料金値上げはしない、こういうことだけだったのですが、それでは今電報の中継機械とか、その他合理化の施策の中で、できるだけ公社もその赤字を克服しようと努力はしておられる、しかしそれをやってみたところで赤字は残ると思うのです。ですからこの赤字の措置をどういうふうにやっていくのか。これはまあ私は政府が補てんすべきであるということをこの前申し上げたのですが、どうして一体やっていくのか、これは合理化の問題と関係があると思うのですが、第二点としてこの点をお尋ねしておきたい。
  4. 小野吉郎

    ○説明員(小野吉郎君) お答え申し上げます。オートメーションの問題につきましては、これは企業の能率の向上、生産の向上をはかる必要がある限度におきましては、これを取り入れるべきであると思います。ただオートメーションと申しましても、これは各国それぞれ国情に従ってこれを採用しなければならないと思いますので、理想的に申しますと、そういったオートメーション化によりまして極度に能率を上げる、生産向上を期することは、企業の要請としては、これは当然なことであろうと思うのであります。ただ現実の問題といたしまして、日本の労務事情その他一般の情勢を無視するわけには参らない状態です。その辺のかね合いが非常にむずかしいところであろうと思うのでありますが、電気通信事業のごとく、特にそういった人力よりも機械力に依存することによりまして、電気通信事業の運営の使命を果していかなければならない必要の高い事業につきましては、そういった労務事情等におきまして、はなはだしいいわゆる不満足な結果を生じないというような限度におきましては、機械化を推進して参るべきではなかるまいか、かように考えるのであります。  御質問の第二点の電信事業の現在の赤中の関係に関連いたしまして、これの経営合理化の面から料金政策等の関係をどのように考えているかという御質問でございますが、およそ事業の料金はもちろん独立採算の立場に立ちます以上は、そろばんが合うような状況でやっていくのは、理想であるには違いないのでありますが、利用の状況から見まして、必ずしもそうも参らない面もあろうかとも思うわけであります。電報料金として、ほかの料金とか物価、こういうものに比較して適正な限度があろうかと思うのであります。電信事業につきましては、今日公社におきましても全然これを独立採算の状況において、電話事業と別個に運営しているわけではないのでありまして、電話事業と一体に運営をいたしております。しかも長い今までの過程を考えてみますと、電話の発達によって電信の利用というものは非常に制約を受ける。そういう面から事業自体として電信事業のみをとってみますと、非常に採算上苦労の多い宿命をになっておる事業であったのであります。そういう関係からこれを完全に切り離した独立採算と、こういう見地で運営いたすことになりますと、一般の料金レベル、あるいは物価の水準というような点から考えまして、きわめて採用しにくい無難な料金を徴収しなければならないかとも思うのでありまして、そういう結果になりましては電信事業の使命から申しまして、その目的に沿わないような結果にも相なりますので、電話事業との関連において一体として経営を考えていくということが必要ではないかと思います。  もちろんその職場例におきましても、大きなところでは電話局、電報局それぞれ分れておりますが、両者一体で運営している場所も多いのでございますし、特に回線等におきましては、そういった一つの回線が両方に利用されるというような状況にもありますので、これはやはり電信事業の赤字は電信事業で何とかこれを解決していく、こういうことでなく、電話事業と合せ一体として運営の合理化をはかっていきたいと、こういう線に向わざるを得ないのではないかと、かように考えております。
  5. 鈴木強

    ○鈴木強君 第一点のオートメーション化の基本的な方針をお聞きしたのですけれどもね、今の次官の御答弁ですと、きわめて抽象的で、一般的な概論なんですね。私はそういうことを聞いているのではないのです。もちろん電気通信事業は、日進月歩の時代に即応する機械化なり設備の近代化をすることは、われわれは非常にけっこうだと思うのです。だがしかし、お話の中にもあったように、日本の国情なり、その国の国情にマッチする方向でなければ私はいけないということは同感なんです。そこでそれではですね、現在の電気通信事業というものが、大体十七万の職員がそこに勤務しております。そうしてその中でオートメーションが進んでいく過程ですね、いろいろな問題が出てくると思うのですけれども、どうなんですか。もっと端的に合理化をやる場合の基本方針はこれとこれとこれにあるんだというような具体的な政策を持っておらないのですか。そういうことを私は聞いておるのですからね。そういうふうに、ならないでいいです。監督官庁として責任を持って、公社がどういうふうな基本的な政策でオートメーション化していくかという基本方針を私は伺いたいのです。これは大臣の報告の中に何も書いてないので、私は質問するのです。  それから電信料金の問題については、やはり今までと同じようなことをお考えになっておるのですが、これは私には私としての意見がありますけれども、もちろん私は電信を電話と分離して完全に独立採算制をとらせるということも一つの論理ではあると思う。しかしそのことを出すことはいろいろ客観的な情勢もあるので、簡単にはいかないと思いますが、やはり一方電話の需要というのは相当にあります。それに対する供給が御承知のように焼け石に水のような形で、建設財源の不足から、そういうような状態になっておることも事実です。ですから前々国会ですか、そのもっと前ですか、公社になる前だったと思うのですが、料金の値上げの問題が出ておったときも、公述をされた方々の中にもいろいろな意見もありました、私も聞いておりましたけれども、その中にも、要するに電話と電信の経営をもう少しすっきりして、そうしてその電信事業というものがどういうところに今赤字の原因があるのか、これを一つ究明して、そういう赤字の出てくる探求をもっとやって、そうして最も国民の納得のいく中でやってもらわなければならぬという意見もありました。ところが一方、そうすれば電話の方でもうけてその金で電信をやっておるということになると、電話料金を下げろという意見がこれは出てくるのです。電信が赤字だったら、これは上げてやろうじゃないか、こういう意見も事実あったと思うのです。ですからこれは非常に重大な問題だと私は思いますから、旧態依然として、今日まだ今までのような方針でいくというようなことであってはいけないので、私はもう少し、料金値上げをせずに、公共性のあるこの事業の赤字解消ということをもっと積極的に考えるべきではないか、こういう気持を持っておるものですから、質問を申し上げたわけです。ですから今の次官の御答弁ですと、もうありきたりの、われわれが何回か聞いたような意見で、一つも進歩がない。もう三年、四年、公社もたっておるわけですから、もう少しこの電信問題に対してはメスを入れて考えていただきたいという希望もあるのです。そういう意味で、第二の点については答弁を要求しませんが、第一点については、もう少し明確に、私は合理化の基本方針というものを示していただきたいと思うのです。
  6. 小野吉郎

    ○説明員(小野吉郎君) オートメーション化の問題につきまして先ほど基本的な考え方はお答えを申し上げたわけでありますが、今日、電気通信技術の進歩が非常に目ざましいわけであります。そういった技術の進歩のテンポの早い情勢に即応いたしまして、たとえ国内業務であるといたしましても、世界の通信界の情勢がそのように進んできつつあるというような状況に処しまして、これに立ちおくれを来たすことは、磁気通信事業としての本来の使命に沿わないことにも相なりますので、極力そういった斬新なる技術水準に到達することを常に追及して参らなければならないと存じます。そういった面から、オートメーション化の必要は電気通信事業にとって特に重大な問題であり、必要であろうと考えるわけでありますが、しかしこれは先ほど申し上げましたごとく、その国々の各般の生活事情、労働事情等もありますので、そういった面を十分に参酌いたしまして、急激な無理の生じないような配意は十分に下さなければならないと思うのでありまして、たとえばオートメーション化のために、直ちにそれが首切りにつながるとか、あるいは強制配置転換につながるというようなことは極力避けるべきであろうと思います。そういうことが避け得るとすれば、世界の技術水準におくれをとらないように、オートメーション化について常に進歩的な考えを持っていかなければならないことと思うのであります。で、幸い今日電電公社の事業につきましても、年々業績はふくらんでおりますし、増員を必要とするような状況にもありますが、それとオートメーション化のそれを考えました場合に、決して世界の水準を追うことに現実の面からひどく足を引っぱられるようなことはないと考えておるわけであります。  また電信事業の合理化の問題につきましても、先ほどお答え申し上げましたようなことでございますが、ただ電信と電話を両方運営いたしておって、たまたま電話事業の方では非常な順調な歩みを続け、あるいは予想以上の増収が得られる。しかるに電信事業においては、たまたま非常に赤字が出ておる、しかもそれは長い過去の趨勢から見ても避け得られないような宿命を持っておるというような状況におきまして、電話事業の方で非常に黒字が出るので、その関係との一体運営において、赤字もやむを得ない、こういう漫然とした考えでいいということを申し上げたわけではないのでありまして、たとえそういった一体運営におきましてやり得る場合におきましても、電信事業そのものにつきまして、やはりいろいろ回線の運営なり、またその他の関係につきまして、常に合理化をはかって参り、その面から生ずる赤字を、少くとも電信事業合理化の面で少くしていく、こういう努力はいたさなければならないと考えております。
  7. 鈴木強

    ○鈴木強君 まだ私はそのオートメーション化については、それだけの答弁では、ちょっと郵政省が不勉強だと思うのです。一般的な概論として、このオートメーション化というものは、これはだれだって反対しようとは言わぬと思うのです。これは国民もそうだと思うのです。私たちもこの事業の実態をよく理解すればするほど、そのことは否定しない。最近は原子力まで入ってきた時代ですから、もっとこれは進んでいくでしょうね。その合理化をやる場合に、もっと考えていただきたいのは、私はそのこと自体はいいわけですよ、今の合理化の方向で、中継機械化されていくということはね。いいのですけれども、問題は、その態勢を一番上台として作り上げていくのには、態勢を作り上げるための土台になるのは、今ちょっと触れられた配置転換の問題もあるでしょう、首切りの問題もあるでしょう。しかしそういうことよりももっと進んで、そこに働いている労働者の勤労意欲といいますか、そういうものを持たせる施策が大事だと思うのです。ですからサービスをよくして、能率をよくする。ほんとうに国民の期待に沿うような事業とする。それを作り出すためには、何といってもそこに働いている人たちが一体になってやってくれなきゃならぬと思いますね。ところがどうかすると、労働問題等については、きわめて私非積極的だと思うのです。一つの施策を作り出してきて、端的に言うならば、もっと私は勤務時間にいたしましても、総体的に若干でも短縮していくとか、作業環境をよくしてやろうとか、そういうふうな、やはり裏づけといいますかね、そういうものがなければ成功しないと思うのです。私はそう思うのです。  これは一つの例ですけれども、昨年国際労働会議で私世界の七十四カ国の諸君と会ったときにも、アメリカのオートメーション化はどうなっておるか、西欧のオートメーション化はどうなったか、その歴史的な経緯も聞いてみましたけれども、アメリカあたりの例をとっても、端的に言うと、アメリカの経営者というのは、もののわからない連中だというふうにわれわれも考えておったのですが、そうじゃないのですね。やはりあのベル会社がオートメーション化されたときでも、まず経営者が時代の趨勢に従って、どうしても事業がオートメーション化をとらなければならない、その場合に当然出てくる首切りとか、強制配置転換が出てくるでしょう、配置転換が。その場合に、まず経営者がその点を一番大事に考えるのですね、基本において。そうしてそういったことのないように、わらじをはいて各産業の中に入って、その措置をやっている事実があるのです。幸いアメリカあたりは十大産業もあるでしょうから、日本と違った国情の中にあるのでやりよかったのかもしれませんが、そのくらい経営者自体が労働条件については積極的に与えて、労働時間を短縮して、不満はあっても労働者がこれに協力していく態勢を作って、このオートメーション化をやっておると思う。これはフランスのパリでも、ロンドンでも私は聞いてきましたが、そうです。勤務時間を短縮しております。そういう、一体になっての三つの柱というものがあってこそ、私はオートメーション化というものが実現できると思うのですが、どうも日本のオートメーション化を見ておると、生産性向上運動で、働け働けと、働いて、従業員が相当の危険があってもやってみる。だがしかし、利潤の分配になってくると、なかなかうまくこない。特に日本の電気通信事業は公共企業体ですから、国の予算にも関連するし、国会の承認も経なければならないということで、そういう点がどうしてもセーブされてくるのです。ですから、もっと私は、電気通信事業の実態というものを、郵政省も見ていただきたいと思うのです。これはまあ、郵政事業も同じだと思いますが、大体全国を回ってみても、なるほど局舎も一部はよくなりつつあります。だがしかし、これは今申し上げましたオートメーション化の方向にわれわれは協力をしておる。古い磁石の方式から共電の方式、共電から自動と、だんだんとシステムが変ってきているわけです。そうすると、自動機を入れるためには、やっぱり少ししっかりした建物を建てなければならない。これは当然のことだと思います。そうして逐次やりつつあるが、まだ回ってみると、私は端的に言って、馬が寝る寝床だと、馬の寝床みたいなわれわれの作業場というのがある。しかも郵政省の御厄介になって、局舎も御承知の通りですから、そういう中に全国的に十七万の職員が住んでおるのですから、まずそういう局舎整備、作業条件の整備をやって、そうしてかりに配置転換が出てきた場合でも、私はこれは労働者もある程度考えなければならぬと思うのです。しかし今のような作業条件のアンバランス、局舎事情のアンバランス、さらにまた失業問題というものが、甲から乙へいくと必ず出てくる。そういうような中でやろうとするところに無理があると思うのです。ですから、そういう要素を一つ一つ解決して、そうしていくならば、配置転換も私は困難じゃないと思うのです。組合といえども、その点については割り切ってくれると思うのですが、そういうようないろいろな要素があるので、なかなか思うようにいかぬというのが現実だと思いますので、私はオートメーション化の方向に対する概念としては、よくわかるのですが、もう少し郵政当局も事業の実態というものを一つ把握されて、そうして無理のないような形でやっぱりやりませんと、蹉跌を来たすと思うのです。そういう意味で一つもう少し合理化の問題については考えていただきたいと私は思います。  それからこれはまあ第一点の質問とも関連して私は言ったのですが、なるほど電信料金の、百億円の赤字、これを解消するためにいろいろ手を使っております。全国の主要電報局が中継機械になり、そのために職員は三分の一程度減って参ります。多いところになりますと、もっと滅っておりますけれども、しかし何かしら、私は先般公社当局ですか、新聞記者に、どういう発表をしたのか私は知りませんが、料金値上げをするのだというようなことを発表しておりました。ああいうこそく的な考え方を私はたたきたいのです、率直に言うと。で、百億の赤字を解消するために中継機械化をして、相当に職員に不利益がこうむってくる、そういうような施策がいいのかどうなのかということなんですよ。だからもっと私は電信事業というものに対する真剣味を持ってやってもらいたいということ、今電話がだんだんと発達してくるから、電話の方に頭をとられちゃって、ある程度電信がうかつになるのじゃないかということすら、われわれは考えざるを得ないようなことをやっていると思うのです。ですから、やはりもう少し赤字の問題について、これは一般企業の合理化の問題とも関連すると思いますけれども、もう少し積極的にどうするのかという明確な一つ態度を私は研究してもらいたいと思うのです。これはもう公社になる前から、またその前から長い歴史の中でそういう実態が出ていたので、もうそろそろその問題について、基本的な方針を考える必要があるのじゃないかと私は思うのです。ですから、なるほど電話の黒字でまかなっておるということになると、電話の人たちは納得しませんよ、率直に言って、料金値下げしてくれという声が出てくるのももっともだと思うのです。ですから、そういう不満を持っておる。電話の一部の方々の気持、それから一方では電信を利用しておる人たちの、安い料金で行いたいというその気持ですね。それをどういうふうに運営していくかということが私は基本だと思うのですが、それが今の事業形態の中では、次官のおっしゃる通りに、やらざるを得ないと思うのですげれども、それではあまりにも能がないと私は思うのです。まあ私も研究しておりますから、また具体的に考え方も発表したいと思っておるんですが、どうかそういう意味でこの赤字問題について、ただ単に赤字は料金値上げに転嫁するとか、あるいは従業員に相当な配置転換や何とかが出てくるような形で従業員に転嫁するとか、そういうこそく的なことでなしに、抜本的の電信事業というものをどうしていくかという一つ政策を積極的にお考えいただきたいと思うのです。これは次官の御答弁が、労働条件にちょっと触れられたのですけれども、私は、やはり基本的にはそこに働いている労働者に少しでもいい条件を与えて、絶対に首切りを出してはいけません。配置転換する場合でも、今言ったような条件を含めてやって、その上でやるような配慮を十分に持っていただきたい。そうしませんと不平不満がぼんぼん出てきてしまって、せっかくやろうとするオートメーション、合理化というものが後退するんじゃないかということを私心配しているんです。そういう意味で御質問申し上げたのでありますから、十分御理解いただいて、善処していただきたいと思います。これで終ります。
  8. 山田節男

    ○山田節男君 それに関連して。次官からの答弁はいいのですが、ちょっと私、電電公社の責任者にちょっとお聞きしたい。その今のオートメーションと生産性向上といいますか、能率化ですね、この問題は、これは電電公社が発足して、もう第一次五ヵ年計画の間に異常な発達をしておりますが、少くとも第二次の五ヵ年計画には、これはもう言うまでもなく、ことに通信事業のオートメーション化ということは、これは急速なテンポで完成しなくちゃならぬ、これは絶対的な一つの課題になっておるわけですが、そうするということは、今も指摘されたように、いわゆる従業員の配慮といいますか、不要な労働人員ができるし、これは必然的な趨勢だろうと思うのです。そうすると、これは少くとも第二次五ヵ年計画においては、そのオートメーション化、あるいは各従業員の生産性向上、すなわち能率の向上ということからすれば、余剰人員をどうするか、計画年度、建設に応じて、大体どういう、どれだけの職員、あるいは従業員がどの職場で不要になるかということも、大体数字的なものが出るのじゃないかと思う。そこでそれに順応した、今労働組合の諸君が不安に思うような、やはり職を失わすということは、絶対に気をつけなければならぬということになれば、やはり私は、イギリス、イギリスはこの点非常によくやっておるのですが、剰員はなるべく従業員の配置転換、これはやっぱり計画性を持たなくちゃいかぬと思うのですが、事前に、少くとも第二次五ヵ年計画以後において、電電公社でこういったような方面の一つの企画を検討しておられるのかどうかということ、これを伺いたいと思います。  それから第二は、これもオートメーションから来る重大な問題は、何といっても従業員の労働というか、仕事のクオリティ、質が非常に変ってくるわけです。ことに通信事業関係の欧米の実際を見ますと、全くそれは自動化すれば、そこにおる従業員の数が少くなるのみならず、仕事の量が単なる張り番です、ウォッチしておるにすぎないということになる。他の機械工業、重工業に比して、特に顕著のように思うんですが、そういう点から考えますと、やはりこの給与の部面あるいはその他の労働条件、これは労働環境とかいろいろ問題がありますが、こういうものに対しても一つの労務管理として、ことに生産性向上、この場合においては能率向上というような意味において、従来のようなやり方ではいけないんじゃないか、こういうふうに思われるんですが、こういう方面について、少くとも第二次、五ヵ年計画以後において、電電公社は何か具体的な案を持っておられるか。これはもう少し抽象的にでもよろしゅうございますから、一つ承わりたい。
  9. 靱勉

    ○説明員(靱勉君) お答えを申し上げます。オートメーションの問題、いわゆる電信電話事業におきましては、結局するところ、低廉な料金で最高のサービスを提供するということが、電気通信事業の究極の目的でありますから、技術の進歩によりまして、できるだけ経費を安く、しかも利用される方は最も便利なようになるということが、当然の結果なってくるわけであります。その方向で公社、私ども、もちろん世界各国ともその方面の努力がされておるわけでございます。ただ、鈴木委員の御質問も山田委員のただいまの御質問も、要するに職員の関係についてはどう考えているかという点に重点を置かれておるようでありますが、これは私どもも非常に重大な問題といたしまして、すでにそれぞれの措置を講ずるとともに、将来の計画に対しましても、これの対策を検討いたしておるような次第でございます。そこでただいまのいわゆるオートメーション化のスピードというものは、世界各国に比べれば、決してスピードが高いとは申せません。一例を交換方式の自動にとりましても、わが国においては、ようやく半分が自動化になっておるという程度でありまして、これをさらに第二次五ヵ年計画と申しますか、それを現在策定いたしておりますが、その見込みとしましても、これが完全に遂行されたとしまして七〇%に上る程度、現在欧米の進んだ国から比べますならば、今後六ヵ年、七ヵ年後におきましても、そういう状況でありますので、かなり遜色のある状況であります。電報の中継機械化もここ数年実施に努めて参っておりましたが、第一次五ヵ年計画におきまして、二十七局ぐらいそういう方式に変えたいという計画でございましたが、いろいろな事情からその半分程度しか現在実施していない。第二次五ヵ年計画におきましては、集中局と認められるような局に全般的に実施するような形になると思います。  そこでただいまの御質問のように、私ども、今後電話においてはまだまだこの五ヵ年計画で積滞したものの壁がくずれない、毎年四十万程度残っており、約二十万程度の加入増設をいたしましても、結局それ程度、あるいはそれ以上の新規需要が出てきますために、結局毎年四十万ずつ残る、すなわち別の言葉をもって申し上げますれば、数字的に申せば、申し込んだのは三年目でなければつかないというような状況でありますので、三十二年度からさらに五ヵ年計画を実施するとしましても、現在の投資よりできればより以上の投資をしまして、施設の整備拡充をはからねばならぬ、こういう形になっておりますので、いろいろ技術の進歩あるいはオートメーションの振興というようなことを考慮いたしましても、現在の職員数を減ずるというわけにはいかぬもむしろ年に若干の数というものは増していかなければならぬ、こういう状況になっておりますので、その絶対数から見ますれば、直ちにこれが非常に何とも処理のつかない問題とは考えていない。幸いにしてというか、まあある意味においては不幸であったのでありますが、設備が非常におくれておった。従って電気通信事業においては、これから大拡張の時代である、そこにちょうど技術の進歩というものが加わってきましたので、過去とは違った、新しい技術の採用ということによりまして、人員を要することは、絶対数としては少くなっておりますが、それでもそういう大拡張のときでございますから、むしろ職員は増加していく、こういう形になっておるのであります。その意味におきましては、電気通信事業におけるオートメーション、人員の問題につきましては、すでに行き詰まった、あるいは飽和状態になった施設をオートメーション化する場合とは違った、解決としては比較的には容易であるというような性格を持っております。しかしそれは全体論でございまして、やはり女子の方を直ちに線路工夫にするわけにもいきませんから、そういうふうに職揚々々、あるいはその適性から見ますと、ある所においては人員は不足するが、ある所においては余っている、こういう状況であります。  それで山田委員の御指摘のように、これに対しましては、やはり再訓練と配置転換という、むしろ職種転換と申しますか、場所の転換と同時に職種の転換ということを公社としましては計画的にやっていきたい。そのためには、私どもとしましては、要するに訓練施設をかなり充実して持っておりますが、これをさらに機能を活用いたしまして、ことに若い人たちがりっぱな技術、知識を持てるようにしまして、その方が電気通信事業から外へ出なくても済むようなことを、まずできるだけ重点を置いてやる。その計画は立っておるのであります。  そこで、それでもって全部解決するかという問題でございますが、必ずしもそうでないのでありまして、やはりその場所の問題、あるいはいろいろ生活の状況からそれを変更していくということには、やはりいろいろ不利な条件もあるわけでございますから、これらにつきましては、要するに事業経営の合理化、経済化とあわせまして、職員に不利なる状況を与えない。先ほど鈴木委員の御指摘になりました、結局何のために合理化をやるのか、何のためにオートメーションをやっていくのかということになりますれば、結局やはり人間が牛馬のごとく働かにゃならぬということじゃなく、むしろ機械を人間が支配しまして、そこにやはり向上した生活が営まれるということが究極の目的であるし、またそれが国民全体の利益に合致するというところをねらっていかなければならぬわけでございます。そういう配慮のもとに、ただいま第二次五ヵ年計画においては、徹底的にこれの計画を検討いたしておるわけでございます。相当見当のついて参っておることもありますが、ただいま具体的に全部を御披露申し上げる段階にはなっていません。しかし近き将来におきまして、これは総合的な一つの計画といたしまして、御説明できると存じております。  なお、山田委員の第二として御質問された趣旨、よく私理解できなかったのでございますが、第一の問題の将来の計画、これの総合的なあれとしまして、どうも私ども先ほど申した絶対数としてはもちろん増加の傾向にありますが、非常に部分的な、あるいは特別の職種的なものとして、あまり賃金というものは、あるいは一万くらいの数に達するか、これをどういうふうに考えていくかということを今検討している、こういう状況にあります。
  10. 山田節男

    ○山田節男君 今私の申し上げた第二のいわゆる労働の質の問題ということを申し上げた。これは極度に合理化といいますか、オートメーションというか、機械化すれば、いわゆる作業というか、労働の質が変ってくる、すなわちオートメーション化すれば手や何か使う必要はないので、耳を使う必要はないので、ただ目だけで働かし得る、こういういわゆるオートメーション化すれば、機械化すればするほど仕事の質というものが変ってくるわけです。ですから、そういうことになれば、従って従来のさなきだに劣悪な労働環境、このままじゃ、いわゆるオートメーション化という本来の能率が上らないわけです。これはまあ、いろいろ労働心理学とか労働科学的に見て上らない。上っても、いわゆる通信事業の一番必要な正確で敏速でなくちゃならないということの仕事がなかなか完了し得ない。大体、通信事業を全般的に見て、これは出来高払いじゃない、いわゆる時間給になっています。時間給の仕事。しかも、オートメーション化して、人力といいますか、技術が加わる部分が少くなればなるほど、目と耳の作業、これは当然オートメーション化すればふえてくるわけです。ですから、そういうことになった場合の労働環境は、もう現在のような環境では、正確、迅速にいくということが非常にむずかしくなる。これはもう試験済みであり、研究済みのことなんです。ですからそういうこともあわせて実際問題として計画をされるべきではなかろうか。従って、そういうことに抽象的でいいから何かそれに対するあなたの御方針があるかということをお伺いしたいのです。労働の質の変化ということを。
  11. 靱勉

    ○説明員(靱勉君) お答え申し上げます。今、山田委員から御質問のように、確かにそういう質の変化というものはございます。すでに現在におきましても、相当新しい技術を実施に移しております。そうしますと、在来と違いまして、やはり相当その方面の知識が高い人が従事しなけりゃならぬというような意味合いで、先ほど申した訓練施設に関連いたしまして、要するに、技術知識の向上といいますか、そういう非常に発達した設備を管理、運用するところの十分な資格を持つように、私ども考えております。と同時に、それに対しまする待遇というものにつきましても、すでに現在においてもだんだんと考えつつあるような次第でございまして、これは今後、さらに計画が進捗いたしますと、ますますその傾向が強くなるということで、その点につきましては、私ども、やはり今後の電気通信職員というもののレベルというものは非常に高くなる。人員の数というより、むしろ質が非常に高い人を要求せざるを得ない。非常に素朴的な技術の前におきましては人が機械のようにただ動き回るということであったのが、それが結局頭で動くというような形になりますから、それに対する現在の職員の訓練、養成という点と、それに対する処遇というものについては、当然考慮いたしております。と同時に、職場の環境についてもお話がありましたが、これは過去におきまする簡単な施設と違いまして、高度の機械になりますれば、やはりそれに対する設備というものが非常に必要になってくる。そういうことで、現にそういう施設が非常に進んで参っておることは、あるいはもう御案内の通りだと存じます。これは当然なことで、単にぜいたくをするとか、労働条件をよくするというだけの問題でなくて、こういう設備と一体になりまして、結局機械だけが優遇されるということじゃないんだ、そこに従事する職員も当然りっぱな環境にいなきゃならない。そういう観点から局舎設備その他の付属設備等につきましても、計画としましては、これを十分織り込んで盛っておるわけであります。なお、いろいろ特殊な事業でございますので、わが国においては、ときどきは話題に上っておりますが、まだほんとうに進んだ程度に達していない。たとえば、広い意味におけるまあ色彩管理と申しますか、それらも、委員会を作りまして、すでに専門的にこの検討をやっておるというようなことでありまして、山田委員の御質問に全部お答えしてないかと思いますが、そういう点も十分私ども計画の中へ織り込んでいかなきゃならぬと思っております。
  12. 山田節男

    ○山田節男君 第一の質問で靱副総裁から全体論、大体論としての御答弁があって、なるほど、今電話は不足しております。拡張していけば、その方へ人員が交流しなきゃならぬから、絶対数においてもむしろ当然ふえるんじゃないかと、これは私は一応の理屈が立つと思うんです。現実にそういうこともありますが、ただ交流の問題として、たとえば一つの県で次第に大きな都市が自動化してきますと、まだ自動化しない磁石式でやっておる所へ、オペレーターというのですか、交換手が、そこへ皆しわ寄せになってしまう。現に私の知っておる例でも、大体必要な以上にそこにしわ寄せせられるということは非常に困るというような所がある。私県名は言いませんけれども、おわかりになるだろうと思う。そういうようなわけで、働く場所もない。極端にいえば、完全に冗員になっている。しかし、やめさせるわけにいかぬから、汽車で行けば五十分くらいかかってもそこに通っている。これが私は少くとも実態として申し上げられるのじゃないかと思う。これは、全国的に見ますと、そういう地方的な、自動化するためにしわ寄せができちゃう、冗員であるけれども首切るわけにいかぬという人が相当あるのじゃないかと思います。これはもちろん女子も多いのでありますが、これは何とか再訓練して、交換手といえども、再訓練すれば、会計事務にも使えるかもしれぬ、あるいは他の職種へ転換し得るかもしれない。ですから、現実にそういうような問題が全国的にちらちらあるのじゃないか。全体論としては、今の靱副総裁の言うことは正しいと思いますが、そういう局地的なオートメーション、自動化することによって人員が余る。これはさらにオートメーションが進歩すればするほど、そういう問題が局地的に強化されていく。そういうような対策を考えなくちゃならぬと思ったから、ちょっと補足的に質問申し上げたのです。
  13. 靱勉

    ○説明員(靱勉君) 御説明が足りなかったのでございまして、今おっしゃるように、もうすでに部分的にはそういう現象が出ております。そこで、もちろん再訓練によりまして職種転換ができるという面については、一番これを第一としております。それから、若干場所の変動によりましてできるのは、それによる。しかしながら、両者によって解決つかないというものは確かにございます。さらに人手をどうしても要するサービスというものもあるわけです。私は、現在のわが国における電話サービスは、完全な状態でないと思っております。たとえば、長距離が即時になってくると、これはやっぱり指名通話制度にしていかなきゃならぬ。これは機械ではできないわけです。やっぱり人手を要する。その他、現在いろいろ保全業務をやっておりますが加入者の宅の設備等につきまする保全サービスも完全でない。これはやはり人手を要する問題でございます。そこらを勘案いたしまして、やはり事業の設備の拡充、これによるところの財政的な基礎、さらにサービスを拡充して利用者の方に非常な便益を与えていく、良好なサービスを提供する。一方、ニュー・サービスというものを考えて参りますれば、それによって収入もある。そういうようなこともあわせ考えて総合的にそういう人たちの人員の過剰をどういうふうに活用していくか。言葉は悪いかもしれませんが、ただいたずらに置いておくということじゃない。人としてはやはり労働を非常に尊重すべきものでありますから、ほんとうにそこに自己の職業を求められるような態勢にしていかなきゃならぬ。しかし、これは社会全体の問題もございますし、なかなか理想論をそのまま実現はできませんが、少くともそれを目標にして私どもは計画をしているわけであります。その結果、第二次五ヵ年計画終局において、必ずしも各問題の解決が絶対的に困難であるとは私ども考えていないと同時に、内部、要するに電信電話事業の公社の範囲内で問題を解決する以外に、広くまた考えてみますれば、わが国の通信産業というものが非常にはっきりしてきますれば、それに伴う新規の、やはり要員の、労働の需要というものも出てくるわけであます。そこらを勘案いたしまして、また女子の職業というものに対しましても、わが国全体として考える点もあるわけでございますが、公社としてもできるだけ考える。一例といたしまして、配置転換の問題、今御指摘のたとえば中央、地方における、ある県における職員の問題にしましても、私はこの宿舎設備、住宅設備が完備して参りますれば、あるいは都会に出てくるというようなことも、現在のような条件下でなく実施できるのじゃないか。やはり非常にこのごろ都市集中の傾向もあることはあるのでありますが、これは別としまして、やはり大中心局におきまする人手というものは、今後かなり必要とすると思っております。そういう際におきまして、完備した宿舎の設備があれば、地方の人たちもこれに吸収できるというふうにも考える。しからばこれらの手段が完全にできるのかと言われれば、なかなかこれはそう容易な問題ではないのでありますけれども、最善のそういう施策を講じていきたい、こういうふうに考えております。
  14. 鈴木強

    ○鈴木強君 先ほど次官にちょっと御質問申し上げましたので、もう一つ御質問に答えていただきたいと思います。公社形態になってからちょうど四年経過したのですが、私大臣にもちょっと質問して、きわめて不明確な答弁だったのですが、公社の経営、運営、こういう問題について、もともと公社になったときにも、今の電電公社の欠陥を幾つも私どもは指摘しておったはずなんですが、そういうことで例を申し上げますと、非常に電話の需要が多いことは御存じの通りですが、その供給たるやきわめて微々たるものである、こういうことから建設財源の問題を一つ取り上げてみても、非常に窮屈なワクにはまっておる。それから片や従業員の待遇の問題です。これはさっきのオートメーションの問題にも不離一体の問題なんですが、国家公務員当時になかったような給与総額ができていて、そうしてそれに縛られておる。しかもあの公社法を通すときには、確かに了解事項か何か、運用の中で確認されておったと私は記憶しておるのですが、給与の予備費等についても、相当弾力性を持ってやっていこうということが国会において確認されておるのです。しかし依然として給与総額が少くなっておる。そういうような点で私は幾つかの欠陥があると思います。そういうような点で郵政省が、先般行管の監査報告等もあったのですが、四年たってみて、大まかに言ってどういう点が実際実情に合っていないか、こういう点を一つ次官把握されておったら御答弁を願いたいと思います。  それから、ついでにと言うと語弊があるのですが、副総裁にもこの際一つ質問しておきたいのです。これは一緒に質問しますから、あとで次官も答えて下さい。  今申し上げたように、公社になって四年たっておりますが、問題は、公社法に基く欠陥もたくさんあると思うのです。だがしかし、それはもちろん基本的な改正の方向に努力しなければならないと思うのですが、決定された公社法の中で何とかして電気通信事業のサービスをよくしよう、国民の期待に沿うようにやろうと努力を続けてこられたと思いますが、その基本的な理念となるのは、何といってもやっぱり私はそこに働いておる管理者、さらに職員も含めた人たちですが、従来の官吏だという気持で仕事をやっているんだという気持、そういう気持をなくして、前だれをかけて国民に奉仕するという、要するにその気持に頭を切りかえなければならないと思うのです。そういう点で公社もいろいろな人事管理者、事務の管理の中でも相当御努力をなすっておるととも私は知っておりますが、ただ残念なことに、私たちが指摘すれば、やはり従来の官僚的な考え方をもって、そうして形式的な論議をかわすことも多いでしょうし、すべて物事がてきぱきいかない、こういうような欠陥が一部に私はあるように思うのです。ですからこれは人事管理の問題にも関連して私は質問したいのですが、たとえば大学を卒業する人たちが公社の中に年々採用になって参ります。私はこの採用することは賛成なんです。問題は、しかしこの人たちが今後歩むべきコース、責任態勢というものをどうしてやっていくかということが問題として残ると思うのですが、どうも見ていると、せっかく大学でもって一生懸命勉強されてりっぱな知識才能を持った人たちが公社の中に入ってくる。その人たちの任用コースはおよそきまっている。何年たつと大体どこへ行くという安易なコースがあると思う。そのために電電公社に入ってきても、ほんとうに事業の末端、現場において夜も昼もなく、雨の日も風の日も嵐の日も外に立って電柱を立てたり、線路を引いたり、電報配達する現場の人たちの実際の苦しみというものと、事業の実態というものをほんとうにあぶら汗にまみれて勉強して、そうして労働者の苦しみというものと事業の実態を理解した上で審理者の地位につくという任用コースを作っておかなければ、せっかくりっぱな人たちが入ってきても安易な任用コースのために、その人たちが不勉強になってしまって、りっぱな管理者になれないということが私は公社の中にもあるのじゃないかということを考えている。こういう点で、採用された人たちが相当の程度現場で訓練をされるようなこともやっておられるでしょうけれども、もう少し私は人事管理の問題については、ほんとうにその人の最高能力を発揮し、事業人としてりっぱに経営に参画できるような管理者を養成するという立場に立てば立つほど、現場訓練というものはそういう大学を卒業した人たちにとっては大事だと思います。ですから、そういう点について、私はまだ欠けている点があると思いますが、そういう点があるかないか。またあるとすれば今後どういうふうにしていこうとするのか、この点を一つ副総裁にお伺いしておきたいと思います。  それから第二には、今お話もありましたように、山田委員の質問と関連もするのですが、公社になって、やはり私が今申し上げた人の頭の切りかえ、それから人事管理というものを明確にしていくということが大事であると同時に、現在の公社法の欠陥から、どうしても建設財源等に縛られてしまって、今までの公社の経営を見ていると、大都市中心といいますか、要するに利用の度合いも多いでしょうが、ややもすると一般から見て都会中心である、大都市中心だ、こういうような施策が行われてきたのじゃないかと私は思うのです。そうしますと、中小都市やあるいは農村地帯に行って、公共性のある電信電話というものが十分に使えないというような不満が出てくる。これは国鉄も同じようなことをやっていると思いますが、この本質を考えてみると、公社の方としてはそうせざるを得ないように、建設財源その他の措置が非常に不十分ですから、収支の中でやる場合にはどうしてもそういう方向に走らざるを得ないと思いますが、そういうことはやはり本質的に公社法の改正にまで私は持っていって、行管でも指摘しているように、財源に対する機動性を持たせるような措置を講じなければいけないと私は思っているのですが、そういう点、公社をやってみて、四年間の中でやってみて具体的にお考えになっている点があれば一つお答え願いたいと思います。  それからこれも今の給与総額に関連のある問題ですが、現在三十二年度の予算は、大臣から説明されましたが、これはまだ決定をしておりませんが、約四百六十億程度計上されるような見通しですが、確かにオートメーションが進んでいく過程で、この事業は一方施設等がありますから、どうしても人をふやしてもらわなければ困る、現に非常に各地では人が足りなくて、相当オーバー・ロードで、なかなか超勤をやらなければ事業の運営ができない、こういうような実態にあることは事実です。しかしこれもせんずるところ、結局公社法に縛られて給与総額というもののために、なかなか思うようにいかないのですが、ですからこういう点について、実際に副総裁は公社に移心して以来、またそれ以前から重要な責任ある地位におられたわけですから、そういう立場でお考えになって今の点を一つお聞かせ願いたいと思います。  それからもう一つは、さっき次官にも質問したのですが、電信料金の問題です。これはいつか新聞に料金値上げをするというような報道がなされまして、当時、私も組合をやっておったのですが、だいぶ方々から攻撃を受けました。しかしこの内容をよく見てみると、非常に誤解したような形で報道されているということも私わかったのですが、どうしてああいう、これはまあ経営調査室で御検討なさった結果だと思うのですけれども、実に、何かしら赤字を、さっき私が指摘したように、料金値上げで大衆に負担させたり、中継機械化によって従業員をどんどん減らしていって――そういうふうに転嫁するような格好にとられるようになぜ発表したかということなんです。もう少し慎重に、ああいうことは、私は内容を見てみればなるほどと思ったのですが、非常にやり方がまずいと私は思うのです、こういう点、こういう機会に明確に公社の考え方を一つ聞いておく方がいいと思うのです。  それから、これは第四点になるかもしれませんが、関連して、電信事業が今御指摘のように二十七局の中継機械化が四年間のうちでやられた。これはいずれも非常に定員削減を伴っております。ですから、この人たちの再訓練の問題はきわめて重要な問題であるし、職種転換の問題も、今きわめて重大だと私たちは思うのですが、現に、私は二十八年ばかり電信をやっておりましたから、電信の苦しみというものはよくわかるのですが、東京中央電報局を一つ例にとってみても、御承知の通り、ああいう工場みたいな五階建の建物の中で、休憩室もろくにないようなところで従業員は仕事をやっておる。国際が分離する前、定員は三千五百名ばかりおりました。ところが国際が公社になって五百名ばかり出てきましたから、残るは約二千八百名に数字的にはなる。ところが現在員は二千百名、これだけのやはり定員削減が――その六、七年の間に定員がずっと減ってきておる。ここで東京中央電報局が中継機械化される。そうなると、私たちはまだよく内容をつかんでおりませんが、おそらく二千百名おる職員が七百名か八百名減ると思う。そうすると七百名か、八百名の人たちはどこへ持っていくかという問題が出てくると思う。しかもあそこに働いている年令構成、勤続年数等をいろいろ調べてみると、三十年ないし四十年勤めた人たちが相当おります。三十年勤続で表彰された人たちが約四百名ぐらいおる。この人たちは四十から五十にかかっておる。さあ、中継機械化によって七百名減る。この人たちを一体どうするのですか。おそらく、五十を過ぎた人たちに今からペンチを持たせて再訓練するということも、職種転換ということもなかなかむずかしいだろう。そうかといって若い人たちをすべて配置転換できるか。これをやっても事業自体がうまくいかない。こういう欠陥が出てくると思う。こういう問題を考えた場合に、私はきわめて、中継機械化という問題は、最初次官にも質問したように、そこに働いている労働者というものの十分実態を把握してもらわないと、決して成功しないと思う。しかも局舎はあんな工場みたいな、行ってごらんになるとわかるのですが、全くこれは近代産業の中でやっている職場じゃないのです。その局舎問題を積極的に解決するような方向をとるとか、あるいは今言ったような、そこに働く職員の実態を把握してやらないと、非常に危険が出てくると思うんです。ですからこういう点、大なり小なり全国的に問題があると思います。今まで組合の方とも十分話し合いをして、それぞれ協定を結んで、協約を結んでやっておられるようですから、今までは私はかなり成功していると思うんですが、しかも東京中電のような大きな局、大阪中電のような大きな局が合理化される場合には、特に慎重に考慮されなければいけない、こういう懸念を持っておりますので、そういう点もこの際、副総裁のお考えがあったらお尋ねしておきたいと思います。以上です。
  15. 小野吉郎

    ○説明員(小野吉郎君) 建設財源の関係、あるいは職員給与の問題につきまして、現在の公社法の規定が果して妥当であるかどうか、こういう御質問のように拝聴いたしたわけでありますが、建設の資金の関係につきましては、公社法第一条にありますごとく、設備施設の整備拡充をはかりまして、電気通信の需要の国民の利便を増進し、よって公共の福祉を増進しなければならない公社の建前を生かしていく上におきまして、現在の資金の獲得並びにこれが運用の面におきまして、公社法の規定に沿って運用いたしている現状が果していいか悪いかは、その事業の実態に即して考えてみなければならないと思うのであります。その見地からながめてみますと、公社が設立せられましてまだ日浅いのでありますが、その短時日の間における業績といたしましては、私の考えでは、非常にうまくいっているというように考えているのであります。もちろん公社といったような経営形態が、企業の合理的な、能率的な運営を期し得る企業の形態として日本に取り入れられましたのは、非常に日の浅いことでありまして、こういった公社形態のいわゆる経営形態を採用いたしますに当りましても、いろいろ懸念な問題があったわけでありますが、これが十分所期の目的に沿うように参りますためには、相当時日をかさなければならないと思います。その時日をかさなければならないことは当然でありますが、何しろ非常にわずかの期間に現在の電信電話のサービスの状況を見ましても、公社設立前と比べまして非常に顕著な進歩を遂げているように見られるわけであります。とはいえ、現在の資金の獲得、運用の面において、これがもう十分理想的であって、現状では何ら再考慮する必要がないとは申し切れぬかとも思うのでありますが、それかといって、公社法の現在の規定の面に障害があって、その面でどうも不十分で、これを早急に何とかしなければならないと、こういった方面はいろいろ検討してみなくちゃならないのでありますが、現在のところではさほど顕著であるとも思いません。もちろんこれには電信電話サービスの向上につれまして、予期以上の増収が上げられている、こういった面も他面の要素としてあるわけでありますが、そういった面から、とかく借入金その他の外部資金依存の面におきまして、あるいは無電話部落の解消、町村合併に伴う対応策、これの実現に対しまして十分でないと、こういうような感じはあるわけでありますが、幸いに今年度にとって見ましても、予想以上の増収があり、これが剰余金を年度当初の予算に組んでいなくても、年度の途中におきまして、これを建設財源に充当しよう、こういう建設資金面における予算上の弾力条項ということも、今年度予算から新たに入ったわけでありまして、漸次、そういった公社法第一条に定められた趣旨に沿って運営をいたすための改善は、そういった予算上の措置等におきましてもとられつつあるわけであります。今後の問題につきましては、いろいろ十分検討はいたして参りたいと思うのでありますが、現在の段階ではさように考えておる次第であります。  また、職員給与の問題につきましても、純然たる株式会社経営、そういったような自由な立場にはならないわけでありますから、公社法第三十条に規定しております国家公務員あるいは民間事業の職員の給与等の事業を参酌して考慮してこれをきめるという点におきましては、現在定められた給与総額そのものも、決してそういった考慮ができないというように窮屈のものでもないように見受けられますので、いろいろ欲をいえば切りもないことでありますが、現在の給与総額そのものにつきましては、決して、この今の公社の法の建前から、この規定が非常に早急に何とかしなければならないというふうにも、実は考えておらない次第でございます。
  16. 鈴木強

    ○鈴木強君 僕は、大臣の政治的な考慮を払っての答弁であればわかるのですが、少くとも事務次官として事業の中でやってこられ、しかもその直接に大臣を補佐して電電事業を監督している次官の立場としては、私はちょっと口が悪いから端的にものを言うのですが、不勉強だと思うのですよ。これはもう少し公社経営というものを考えていただかないと、四年たって、形式的に今の公社法上でいいと思う、こういうようなことで言われたのじゃ、困る。これは先般の大臣の報告を見て、一部には非常に事業を知らない、上に立ってやっているところもありました。しかし相当に勉強されて、そしていい意見を出しているところもあるのです。  私の言っているのは、公社法は第何条か、長い条文がありますが、その中で、一条は何も文句はないのですよ。一条は基本思想を掲げているのですから、これは私たちも今改正する必要はないと思います。しかしながら、特に私の指摘したいのは、この建設財源にからむ財務関係の面ですね、こういう点においては、要するに、公社に形態をとったのだが、実際には予算的にも資金的にもすべて国が縛っておる。しかも建設財源を見ても、来年の計画を見ても、大臣が報告してありますから間違いないと思いますけれど、建設財源の要求が六百三十五億出ております。これはまた私、通常国会で事業全般に関連して意見を出したいと思っておりますけれども、この中に示めされているように、減価償却引当金、損益勘定収支差額等自己資金によるものが四百二十一億であります。それから電電債券、それから電話設備負担金等の外部資金が二百十四億、こういう金を合して六百三十五億の金を使っているのですけれども、私は、今あなたが事業を知っているとすれば、全国の電話の需要がどれだけあるのですか。これは明確な数字はありませんけれども、潜在を含めると、まあ二、三年前は二百万と言われたのです。現在も少くとも百何十万かあるわけですよ。それに対して年間でつける電話というのは、弾力条項を設けるとかいってみたところで、三十万もつかれば上々でしょう。これはほんとうに国民から見れば、きわめて不満なんですよ。なぜつかないかということです。これはあんた、建設財源じゃないですか。財源をもう少し政府が積極的に見てくれる措置をとれば、私はもっと電話がひけないという人たちの苦情を早く解消できると思う。東京だったら、まず三年も前に申し込んだがつかないという所もあるでしょう。これはそういう所があると思うのです。ですから、そういう人たちの事業に対する不満というものは、ものすごく出ているのです。こういう点をもっと積極的に、私は、政府なり監督する立場にある人たちが考えていただいて、その国民の世論に沿えるような財源措置をすることが当然じゃないか。そういう点を縛っておいて、そうしてなおかつその金を使うのにいろいろな角度から制約を加えて、いろいろ、いや承認だ、認証だ、そうしてがんじがらめにやっている。これは何のために公社形態にしたか、私はさっぱりわからないのですよ。そういう意味で私は、もっと積極的にこの事業に対する管理、監督の立場にある郵政省が勉強していただいて、そういう点で問題があるならば、やっぱりこれは公社法は絶対のものじゃないですよ、こんなものは。私は、法治国家の国民ですから、きまればそれに従ってやります。しかし不備欠陥が指摘されれば、これはやはり変えていくことが正しいと思う。  生産性向上の問題にしてもしかりと思う。資本家は生産性向上のために働きなさい、働いて生産を上げたら君たちに還元してやる、こういうことを、経営者はうまいことを言っている。これは日本の日経連が言っている。ところが、現実にわれわれが四年間やってみて、一生懸命働いて、この報告にあるように、ずいぶん経営の妙味を発揮しつつ、ワクの中でも努力をして事業は進んでおります。収入も上っております。だが、しかし、それに報いる待遇というものはどういう待遇があったのですか。そのことをわれわれは、四年間の中で、どの産業よりよく知っているのです。だから、生産性向上運動にわれわれは基本的に反対している。もっと積極的に働きなさい。われわれも働きましょう。一生懸命働いて、そうしてそれに対する報酬といいますか、還元がなければ、これはたれがついていきますか。そういうごまかしの生産性向上運動をやっているから、ついていかない。  話がちょっと飛躍しましたけれども、そういう点で私は、やはり具体的に上げるものは全部上げていいですよ。しかし今ここで述べてもしようがないから、いろいろ問題が残っているので、もう少し私は実態を見きわめて指導していただきたいと思う。そうせぬと、公社になってみたところで、決して私は国民の期待できるようなところまで事業がやすやすと発展するとは、毫も考えていない。この点、一つ十分に、次官、勉強をしてもらいたいし、考えてもらいたいと思う。私はまた意見をあとから出します。
  17. 小野吉郎

    ○説明員(小野吉郎君) 現在でも、電信電話事業に対する需要等から見まして、建設財源が現在の程度で十分であるとは考えておりません。しかし毎年六百億といった程度の資金を確保することができておりますことは、わが国の経済力の現段階をもっていたしましては、さほど著しくこれが不十分であるとも申し切れんのではないか、かように考えておりますし、かたがた電信、電話の需要の面も、お説の通り、非常に多いのでありまして、年々かなり努力をいたしておるわけでありますが、なかなか需要に対しまする、これを充足いたします率はそう十分とは申せません。しかも全国に、ここ二、三年もすればもう全然加入者を収容する余力もないといったような局も、二百数十局に上るというような状況でありますので、これが施設の拡充につきまして早急に努力をしなければならないことも、当然であります。そのためには資金を非常に要することも当然でありますが、他面工事能力等の関係もございますし、また日本の経済力の幅、こういったような問題もありますので、現在をもって十分とは考えませんが、極力この面につきましては努力をいたし、また公社法のいろいろな関係につきまして不十分だと思われる点があれば、十分研究、検討いたしまして、これに善処して参りたいと考えております。
  18. 靱勉

    ○説明員(靱勉君) お答えいたします。第一の問題は新規採用者の問題でございまして、大学の課程を終った人の問題について限定してお話があったわけでありますが、公社としましては、在来も大学を卒業したから、だんだんと階段ができておって、それを通っていくだけとは、私ども考えてない。もともと職員の配置と申しますか、その昇進、そういうものを見まして、それぞれ能力に応じて、適材を適所に配置し、そしてその人たちの能力がだんだんと向上してりっぱな職員になっていくということが基本的な考え方であります。と同時に、線路職であるから、その職にある人はこれは一生うだつが上らぬと、こういうような考え方に立ってないのでありまして、私ども、それぞれの適性に応じて日ごろ担当する仕事に対して十分満足していけるというような態勢に持っていかなければならぬ、こういう考えでおります。そこでいろいろとほかの会社あるいは公務員その他の公共企業体等と比較してみまして、鈴木委員の御指摘になった、単に大学を卒業したがゆえに、現場の仕事もやらせないで何か特別の昇進経路を通るというようなことを公社としては、鈴木委員これは御承知かもしれませんが、そういうような考え方でなく、まあ他の産業に比べれば、むしろかなりそういう現場的な仕事の修得ということに重点を置いております。ただ実際問題としまして、なかなか社会全体がそうなっていない、あるいはこの職員全体の待遇、給与というものが、ある程度の理想のところに到達していない段階において、これは必ずしも理論一点ばりでも解決がつかない問題があるかと、というのは、結局この電気通信事業における職員というものが、やはり教養が高く、十分才能を持った人が集まってこなければ、この事業は発展しないのでありまして、そのためには他との均衡等も考慮して考えていかなければならぬ。これは実際論として当然私はそういう考え方に立たなければならぬと思います。過去におきまして、いわゆるこれは昔の話でございまして、現在の話ではないのでございますが、通信従業員というものは安月給取り、小官員と申しますか、小役人ということで、通信書記補で終ったというような状態にあった。私どもは、ともかく電気通信事業の職員というものは社会的に尊敬され、教養も高い、社会人としてもりっぱな人が集まれるような職場にしなければならぬと思うわけであります。鈴木委員の御指摘の、十分仕事の実態を修得して昇進していくという基本的な考え方については、全く賛成でございます。  それから第二の御質問で、現在の公社法に基くところの財務会計制度と申しますか、これに対して何か意見がないか、あるいは給与総額制度について何か御意見がないかという御質問でございますが、これについては、もちろん私ども、公社法を作られたときにおきましてもいろいろと議論があった。一体、公共企業体をどう考えているか。私どもの電電公社が一番最後に発足した公共企業体でありまして、これは長年の国営形態というものに対して、事実としまして、わが国の電話事業というものは他の国に比較して、また他のわが国内の基本的な産業等から非常に立ちおくれている。これをどうして解決するかとして選んだ道でありますが、当初からもちろん理想の形態ではできませんし、単に形態だけ理想であっても、これの運営、経営というものがうまくいかなければだめなんでありまして、そこに現在制定されたる公社法のもとにおきまして、最善の努力をもって実績を上げていくということに第一の主眼を置いたのは当然であったと思うのであります。結果は、私どもが必ずしも現在の状況に満足いたしておりません。すでに先年、内閣にも公共企業体臨時調査会というものが置かれまして、各界の人から公共企業体のあり方につきまして、十分な審議がされたわけであります。その一々を今御披露申し上げる必要もないかと存じますが、やはりこの公共企業体に自主的な企業性を与えていくことが必要である。従ってむしろこれはいろいろ監督機関の制約というより、むしろ広く申しますれば、法律自体、国会の議決を要するようなことになっておることも非常に多いのであります。たとえば予算にしましても、何と申しますか、基準予算的なものにしたらどうか、あるいは損益勘定というものは、国会の承認を得なくてもいいのじゃないか、建設資金につきましても、これは外部資金というものについて承認を得ればいいじゃないか、こういう企業体におきましては、企業成績を十分監査するところに重点を置くべきではなかろうか、企業総額制度は、理想としてはこれは廃止すべきである。しかしながらやはり現在の社会全般の給与体系、ことに官公労と申しますか、そういう他の仕事との均衡も考えてみますと、なかなかそれも直ちに割切れるものではない。しかしこれは確かに公社としてはそういう方向に行くべきであって、いろいろな、私どもとしましても、全く賛成の意見も答申されているような次第であります。そういう意味合いにおきましては、今後単なる理論でなくて、実際に即しまして公社事業が十分発達して、ほんとうに国民の利益に合致するような方向に改善してゆくべきことは、私ども当然だと考えております。  次に第三の問題といたしましては、電信の問題につきまして、新聞等に料金を値上げするということが出た。これは非常にまずいあれではなかったかという御質問でございますが、これは私どもそういう考えではなかったのでありまして、電信事業の合理化委員会というものを公社内に設置いたしまして、各面から電信事業の合理化をいかにすべきかということを、相当長日月にわたりまして、検討して参ったのであります。それから世界各国におけるこの情勢はいかんという点につきましても、いろいろと資料をもって検討したのでありますが、これは各国とも国内電信事業の合理化と申しますか、赤字克服については悩んでいる。英国におきましても、国会内に特別の委員会を設けて、これを検討した結果、その委員会の結論は何であったかというと、結局は、電信事業の合理化というものは、料金を値上げするか、企業を縮小するか、いずれかであると、その他のいろいろな施策はあるが、それによって抜本的な解決はつかない。業務を縮小するか、料金値上げか、こういう言葉で、非常な専門的な見解から答申をしているような次第でありますが、私どもとしましては、できるだけ通信料金というものは低廉が望ましい。しかしながらこれは事業の基礎を危うくするような料金制度であってはならないのであります。先ほど来の御意見で、電信電話事業と全く分離して、それぞれ独立すべしという御議論は、私ども必ずしも、日本の電信電話公社がこれを総合経営している建前においては、私どもにわかに賛成できない。従いまして私どもは内部の合理化というものについて、さらに推進していかなければならない。と同時に、技術の発達も考えなければならない。またこの利用につきましても、私ども諸外国の例から見ると、日本の電報というものは、かつてわが国の維新政府ができまして、行政組織を確立するために、かなり行政機関的な、あるいは軍事機関的なものとして発達してきた。まあ率直に申せば、わが国の電信事業、郵便事業ほどすみずみまで行ってりっぱにやっているのはないのじゃないか、ある意味においてはサービスがよ過ぎるという、山間僻地でも、どこへでも電報が通達する、そのために夜間でも専従者を置かなければならないというような状況が果してどうであるかというような点も、国民の利用の便、不便と考えあわせまして、検討を要する問題もあるかと、結局するところ、普通の電報の形のものは、これは航空郵便と電話、市外通話の発達によりまして、おのずから減少してくることは世界的な事実であります。これは否定できない。そうしますと、最近におきまする人件費の高騰ということが、電信事業の赤字において最大の原因になると、そうすると、いかにして人を減らすかという問題になる、内部の合理化としてはなってくる。こういうような問題で私ども直ちに電報料金を上げようという考えはないのであります。先ほど申したように、電信電話が、総合的に考えまして、しかも電話料金につきましても、私は必ずしも現在がきわめて適正であるとも考えていない。従って私は第二次五ヵ年計画におきましては、料金の総合的な合理化をはからなけばならぬということでありまして、新聞に出たのは、合理化委員会が作りました案がそのまま出たのでありまして、公社としましては、との合理化委員会の案を検討して、公社の方針を決定するという段階で、今のところはきまっていない。基本的方針としては、なるべく料金というものは値上げしないでいきたい、こういう考えを持っております。  最後に、中央電報局の機械化を中心としての人員の問題について質問があったのです。過去におきましては、幸いにしてこの中継機械化の要員措置というものは大体うまくやって参った。御指摘のように、大局を中継機械化する場合においては非常に大きな問題がある。御質問の、年とった方をこれから配置転換しようという考えは毛頭ない。私はやはり、相当長年の経験者の方はやはり通信事業に残ってもらいたい。若い人は、転換できる人は転換していく。東京中央電報局の局舎問題については、私は、新しい局を、当然現在の局舎では機械設備をするのに不適当であり、危険であるというような状況もありますので、これは新局を建設する。そうしてこれによって過剰した――東京の通信のセンターと申しますか、これらは大体におきまして配置転換によってできるものと考ております。  鈴木委員の質問に二十七局も中継機械化をやったという御質問でございますが、今まで十二、三局しかやっておりません。今後推進していくつもりでありますし、またオートメーション等の問題につきましては、私どもは将来の態勢としましては、やはり労働条件を改善するということによって、また勤務時間等の問題、徹夜等の問題も起って参ります。それらはさきほど山田委員にお答えしたように、総合的に検討しまして善処いたしたい、こういう考えであります。
  19. 鈴木強

    ○鈴木強君 公社法の欠陥を是正する問題については、事務次官からも、十分検討して、そういう必要があるというときにやりたいということでありますが、これはきわめて消極的なように思うのですが、そういうことでなしに、今副総裁の御答弁の中にもありましたように、いろいろの点に矛盾があります。こういう点は一つ勇気を持って、できるだけ早い機会に改正すべき点は改正をして、同時に公共企業体としての性格の中で、十分に能率を発揮できる、サービスのあがるような方法で、一つ最善の努力をしていただきたいと思います。  それから副総裁から第一点の御答弁をいただきましたが、ちょっと私の質問したのと答弁が違うのです。私は新規採用者だけの問題を質問したわけじゃないのです。従来、公社になって人事管理の面で、そういうふうな電通省以来の、要するに八十年か、八十何年もたっているのであるから、そういう国有国営の中でずっとやってきたことに今日の人事管理のまずさがあったということを指摘したいのです。やはりそれが公社になっても、依然として今御意見のあったように、他の関係ということもあるでしょう。これは私は否定しておりませんが、私の明確に言っているのは、決して官立の大学を卒業した人を軽べつしたり、足を引っぱるというようなことじゃないけれども、そういう人たちがほんとうに事業人としてりっぱになってもらいたい。またそうするのが国としても、事業としても、またみんなのためにもいいのではないか、こういう立場で私は言っている。現実に公社の人事管理を見ておると、いろいろの角度から考えてみても、やはりもちろん大多数の人たちは非常にまじめに勉強してやってくれております。このことは私は認めます。だがしかし、やはり一部には、おれは大学で官僚的に勉強させられたから、官僚的にやっていくのだ、ということを公然と言っている人もいる。そういう管理者が現実にいる。そういう人たちが現場の実態を十分理解され、事業全体として管理者の立場に立って、なるほどと尊敬される自信があって働かれるなら、これはそのような論議をするつもりはないのですが、そうでない。労働組合との団体交渉の中で、労働基準法の実態を理解しないで一応の問題をきめて、あとから基準局から文句を言われてあやまる、そういう不勉強の人たちがいるのですよ。そういう人たちを思うときに、まだ公社になっても、従来の国有国営と同じような人事管理が残っているのじゃないかということを私は疑わざるを得ないのです。ですから新規採用者も含めて、やはりもっと人事管理については、私はほんとうに適材適所主義、実力のある人たちは、大学を卒業していようが卒業していまいが、りっぱな人ならどんどん採用する、またそういう腹がまえでなければならぬと思う。だがしかし、一部に私は心配されるような管理者がいると思う。そういう問題が、制度全体の方向として、副総裁のおっしゃったようなことになれば、私の言うことを認めるならば、その中でいかにしてそういう具体的な人事管理をまかしていくような方法を作るかということが、当面課せられた大事な問題だと思うのでありますが、そういう意味で私は質問申し上げたので、あるかどうかという端的な質問をしたので、かえって失礼かと思いますが、私はあると思う。あるならば、そういうのをどうするかということを、やはり明確にしておかなければならぬと思うのですね。この点もう少し私は若干補足してもらいたいと思う。  それから建設財源の問題、給与総額の問題について。財源措置については、私は副総裁の言われた点と全く同じなんです。これはその線で、今後努力してもらいたいと思うのですが、給与総額については、やはりこれは固執したい。公共企業体という形になって特殊な労働法を作って、そうしてやはり労使間の中でも交渉衣やっているのですが、大体それは公社になった人たちから見て、一生懸命やってみても、能率を上げてみても、さっぱり押えられて、どこかと均衡を合せろ合せろでやられてしまうのですが、そういう思想が国の政策としてあるととは事実なんです。これは産業を発達させるためには、非常に私はまずいと思う。だからやはり思い切って、その企業に順応して、企業努力のあるところはやはり堂々と、給与総額の中で認めてやるような、弾力措置を作るべきでしょう。野放しにはできないでしょうが、ある程度の幅というものは認めるとしても、そういう大きな弾力性を持たしておくことが大事だと思う。給与準則の中で弾力条項というのはあるのでありますが、さっき私が言ったように、五億とか三億とか、問題にならぬ、そんなものじゃとても従業員の待遇改善というととはできない。そういうことがやられておるから、一生懸命働いても、なぜ待遇がよくならないのか、公社になったときにわれわれは不満だったけれども、一つの魅力を感じたわけです。国としても、国有国営の形でやってきたが、今の日進月歩が、国の期待ということを考えてみると、うまくいかぬだろう、そこで国営国有から公共企業体という形に変ったと思う。だから従業員自体もある程度魅力を持っておりました。だがしかし、四年間たってみても、何のために公社になったのかというやはり不満をみんな持っておりますよ。それだけ今の公社法というものは、パブリック・コーポレーションとかいっているのだが、何だかさっぱりわからぬ。国有国営と同じじゃないかという意見が出てくるのです。その辺に従業員の大きな不満があるのは、やはり私は給与総額にあると思う。明確に一つ、今後ワクを完全にとっぱずすならば、予算総則の中で給与費というものを、やはり相当に見ていただくような形をとらぬといけないと思う。これは公社の人たちは当然そう思うのが当り前だと思うのです。私は国全体として、政府なり何なりが、ある程度これはまた自民党の政策として、賃金を画一的に押えていく。やむを得ないけれども、特に事業をあずかっている人から見れば、私はさっきの副総裁の答弁では、あまりにも現実から遊離していると思う。こんな気持を持っております。従業員十七万人いるけれども、みんなそうだと思う。だからもっとこういう点については、絶えず政府を叱吃勉励していくような形を公社当局はとってもらわなければ困ると思う。この点どうですか。
  20. 靱勉

    ○説明員(靱勉君) 第一の問題につきましては、公社になって四年経過したのでありますが、そこでサービス部門と申しますか、の職員の給与も非常に変ってきたことは事実でありますが、なおまだほんとうに身についていないという事実は否定できない。サービス第一と言っておりながら、ときたまもたげてくるのは、昔の意識があるということは、まことに遺憾でありますが、これらはやはり一そう、これを一つ考え方を改めていかなければならぬ。これはもう十分に御指摘の通りだと思うのであります。と同時に、御質問のこういう考えに立ったところで、管理者の中に人事管理についてなかなか認識が足りない者がある、こういうお話でございますが、人事管理につきまして、これはまあなかなか一挙にできない問題もたくさんに包蔵しておるのであります。私は今後公社としましては、人の問題ということがきわめて重要であるというふうに考えております。そこでこれから一そう一つここに重点を置いてやっていかなければならぬという考えを持っておりまして、これにはもちろん私は新たに学校を出たような人たち、これはかなり昔の人たちと考え方が違っておる。今の若い人たちの考え方は、私はある意味からすると進歩しているのじゃないかと思うのでありますが、やはり公社は公社としての一つの考え方というものをほんとうに植え付けなければならぬ。植え付けるという言葉は、組合の人は気に食わぬかもしれませんが、そういう意味じゃなくて、私どもはやはりこういう事業に従事する職員の心がまえというものは、公社全体としてこれは体得していかなければならぬ、こういうふうに考えております。今後において大いにりっぱな人事管理ができるようにあらゆる施策を推進したい、こういうふうに考えております。  それから第二の給与総額の問題でございますが、私は先ほど、決してその給与総額制度というものがあることが当然だと申し上げたのじゃないのであります、しかしいろいろな情勢というものは、直ちにこれを撤廃するような情勢になっていないと、事実の問題として申し上げておるのであります。やはり公社になったときに、ほんとうに業績を上げた場合にはそれに報いるというのが職員の大きな期待であったことは事実であります。鈴木委員から、非常に公社になったことを御不満に思っておる。これは少し誇張があるかもしれませんが、私はそうは考えていないのであります。ただ全体にまだ満足すべき状態になっていないということなら納得できるのだ。しかしこういう情勢になったことについては、しかしやはり職員の考え方にも私は問題はあるし、社会のその他の同業あるいは同種類の人たちの考え方にも問題があると思う。たとえばベース・アップの問題にしたって、各企業それぞれの企業を考えないで、みんな同じ率を御要求になる。一つでもよけいに出せば他の方がおさまらないという現在の状態を率直に認めなければならないのであります。これは最近における賃金獲得の問題でもみんな二千円アップ、現在必ずしも私は、そろっていないのに二千円アップ、どういう方式で出てくるのか、私には了解できない。ただ公社だけ悪い、お前一人でやれやれと言われても、これはもう少し私どもの方も考えなければならぬ。少しでも公社がよけい出すと、すぐ頭をたたかれるような状態ではなかなか解決がつかぬ。と同時に、同じ給与の中でも、悪平等主義で悩んでおっても、特別昇給させようとすれば、それはまかりならぬ、みんな一緒に上げろ、こういう御要求があるような、まだこういう段階においてこの問題の解決を直ちにやれと言われても、これはどなたも私はできないのじゃないか。しかし私どもは常に目標を失わず、目標は必ず実現していくという考えで対処しているのでありますから、その点は一つ御了解願いたいと思います。
  21. 鈴木強

    ○鈴木強君 ちょっと僕に反論するような格好で答弁したと思うのですがね。やはりこれは人間ですからいろいろ自分の考えていることがあるでしょう。今私が公社になってどこがよくなったかということを私は開き直ったわけです。この立論が特に公社法が制定される当時にわれわれは公社法に反対であったのです。率直にいって反対であった。しかしああいう形で政府がやってきた。そうであるならばわれわれは建設的な意見を出して、できるだけの協力はしていこうということで、労働組合といわず皆がそういう気持でやってきたと思う。ところが当時公社になるということを期待したのは、やはり従来の国有国営、官僚的な経営の中から、一つ民間的な企業を入れて、いわば折衷したような形の中で経営の妙味が発揮できる、そうして労働者の待遇もかなりよくなっていくだろう、特に逓信省は昔から副総裁の言ったように貧乏人の小せがれか、土百姓の小せがれが入る所なので賃金も安くていいだろう、そういうことでやってきたことは事実だと思う。私ども日給二銭から入ってずいぶんそういう体験をみずからやってきております。しかし泣き寝入りをしてやってきたというのが事実だと思う。わずかの恩給をえさにやらされてきたのが事実だと思う。そういう中でやはりわれわれ期待を持ったのは、やはりもう少し、待遇の改善だと思う。そういう大きな私たちは期待を持ってスタートした。またそういうことが当時の大胆なんかに会っても「君、公社になったらよくなるんだ、だから大いにサービスしてくれ」、こういうことでわれわれを握ってきた。今になってみるとそういうことでごまかされたのだと思う。それで私は全然よくなっておらぬ。一から百まで全部よくなったとは思わぬ。よくなっているのがあるのは当然なんです。僕が思い切って言っているのは、当時の期待が大きかったのを基礎にして僕は物を言っている。そういう意味ですから、そういう点は一つ十分に私の意のあるところも考えておいてもらいたいと思う。  それから時間がないから私はあまりきょうは、私一人だけでは申しわけないですから簡略にしますが、人事管理ということですが、これは私はあなたが言っているように、経営者一人々々が人事管理の問題についてどうこうということでなしに、公社になったのだから公社独自の任用制度なり、人事管理、こういったものがあっていいと思う。私の言いたいのは、やはり公社になっても国有国営であった当時、公務員制度の中でやってきたと同じようなものをやはり一部修正をしつつやってきており、本質的な解決がないから行き当りばったりなんです。だから現にりっぱな才能を持っている人たちが今後の課長になり、部長になることは一つも意味がない。しかし昔の逓信省から電通になって、公社になって、ずっと前に採用された人たちの中にも――昔はそうじゃないですか。私たちはよく知っておりますが、官立の大学を卒業してきてせいぜい一年くらいじゃないですか、そうしてどっかの局長さんにぽんとなってしまいますよ。これはもう回転いすにすわるポストをとった才能を持っている人たちにはそういう安易な任用コースがあったと思う。だからぐるぐる回報いすにすわっていれば、何年たったらどこへ行く。そうすると四十年たてば逓信省をやめて、どっかへ外郭団体を作って自分は食うには困らぬという態勢をしいてやっていたじゃございませんか。これは現実ですよ。そういう悪いしきたりが官僚制度の中にあった、私は人事任用の問題ではそう思っている。だからりっぱな人たちが入ってきても、才能を持っている人の頭がからになってしまう。そういう人たちが管理者だといっているから、現場から遊離してしまって現場の人たちが正月からジャッキを握り、キーを握ってやっておるその気持がわからぬのです。そういう過去の人事管理の欠陥というものが今日の公社になっても残されているのではないか、そういう点が具体的に言ったらあると思う。そういう点から考えるならば、もう少し私は公社独自の任用制度なり、あるいは人事管理というものが打ち出されてしかるべきだと思う。僕はそういうふうな点で質問したのです。まあ質問ですから、あえて見解が違っているからといってここで追及するのはこの場ではないですから、きょうはあくまでも質問ですから、そういう考え方であればそのまま了解しておきますが、これはまた非常に重大な問題ですから、私は何回でも一つ公社に私の体験してきた問題ですから、いろいろな具体的な問題を僕は持っているから、そういう点であなたにもう少し今後私は考え方も聞きたいし、その実態についても回答してもらいたいと思う。そういう点で私はきょうはこれでやめておきます。
  22. 光村甚助

    ○光村甚助君 先年定員法が設けられたとき、山間僻地の集配人が請負化にされたことがあるのですが、郵政省はそれをもとへ戻す意思があるかどうかちょっと聞きたい、意思がないか。
  23. 小野吉郎

    ○説明員(小野吉郎君) 請負集配の問題につきましては、光村委員が今申されたそういった時期以前にもあったのでございまして、そういった請負集配を可とする地域につきましては、これはどの程度がいいかという考えは当局として持っておったわけであります。それがたまたま結果的には行政整理ではありましたが、非常に御本人が希望せられて、郵便行政から見ましても、この地域は純郵便行政上、請負集配区にすることを可とするという、その両者の気持がぴったり合いまして現在運営して参っておるわけでございますから、これをもとの姿に直す意思は現在のところ持っておりません。
  24. 光村甚助

    ○光村甚助君 両方が納得ずくでなったことは事実ですが、当時の官側の言い分というのは、待遇の面においても将来も変らないということが第一点と、それから当時古い人たちが一時金を何十万円ももらえるので、そういう方面に魅力があってやめた。郵政省側の方では納得ずくとおっしゃるが、大部分の人は金がほしくて、待遇も変らないというのでやめた。ところが今日になってみると、当時の人たちは、どんどんやはり公務員ですから給料が上っているのに、請負人の人たちは全然給料が上らない。最近ではずいぶん開きがあるわけです。そういう点で不満があるのですが、もう少し待遇を改善する意思があるかないか。
  25. 小野吉郎

    ○説明員(小野吉郎君) 請負集配地域につきましては、いろいろ現在そういった要望もあり、問題もあるようでございます。なるほどお気持としてはもっともだと思うのでありますが、請負集配の建前から申しまして、いろいろ地方の賃金事情等とも勘案をいたし、また一日どのくらい作業しなければならないかという、仕事の実態にも即しまして、妥当な賃金を確立して参りたいと思うのでありまして、今日の賃金が客観的にそういう方面に均衡がとれておらない、むしろ低過ぎるということでありますならば、貸金を上げなければならないと思いますが、そういった横の関係におきまして、均衡がとれておるというような実情であるといたしますと、そういうところにつきましては、直ちにこれを待遇改善といった意味合いにおける賃金の引き上げということは、なかなか考慮いたしかねるのじゃないかと思います。
  26. 光村甚助

    ○光村甚助君 もう一つ。あの当時請負になった人と、それからずっと公務員で来た人との間にずいぶん開きがあるということは認めますね。
  27. 小野吉郎

    ○説明員(小野吉郎君) その点は、現実には、総体としてどうでございますか、まあ大体あるようでございます。
  28. 光村甚助

    ○光村甚助君 そういう問題から、最近、もとに戻してくれという運動がたくさん出ておりますし、それから郵政当局でも、そういう人たちにも気の毒だというので、去年はある程度は暮にわれわれがボーナスをもらったので、ある程度手当が出たはずである。ほんの、手当といったってもち米の二、三升分だったと思う。ことしはそれ以上少し、少しといってはちょっと語弊があるのですが、去年を上回って出してもらいたいという要望がたくさん来ている。郵政当局はそれに対して考慮を払う意思があるかどうか、一つ。
  29. 小野吉郎

    ○説明員(小野吉郎君) 御質問のごとく、昨年は大体、年間フルにそういう請負集配に従事しておられる方々に対して、年末に千円の手当を出したわけであります。この面につきましては、千円では足らない、少し上げてくれというような要望も十分承知いたしております。現在事務的にその面につきましては検討いたしておりますが、昨年そういった措置をとっておりますし、今年度も、それに準じまして措置をとることには間違いございません。
  30. 光村甚助

    ○光村甚助君 それでけっこうなんですが、去年並みというのじゃなくて、もっと考慮してもらいたいという要望を申し上げて、時間もないようですから、この点を打ち切りたいと思います。
  31. 森中守義

    ○森中守義君 時間もありませんので、ごく簡略に二、三の点について質問いたします。  なお、その前に、私は、今まで鈴木委員と靱副総裁の間にかわされた内容については、電電公社の経営の本質に触れるきわめて重要な問題であります。同時に、また靱副総裁の答弁の、ある二、三の点については、国会における答弁としては受け取り得ないような節がある。従ってできますならば、非常に速記課の方も私は大へんだとは思いますけれども、明日の午前中までぐらいに、後半でけっこうですから、靱副総裁の答弁内容を、できるだけ成文化していただきたい、これを私は委員長にお願いしておきます。  大臣がおいでにならないので、事務次官にお尋ねしておきますが、十二月の六日、この委員会で、例の電電公社及び郵政省と、相手の組合との間に生じている紛争について、すみやかに事態の解決をはかるべきであるという決議が行われましたが、この決議は、自後約一週間近い時間を経過しておりますので、これがどういったように進展をしているか、大体その内容について、次官の方で大体差しつかえなかろうと思われる範囲でけっこうです。私もあまりこの問題について深く堀り下げていきたいという意思は現在持っておりませんから、ほぼ進行状況について御答弁を願いたい。
  32. 小野吉郎

    ○説明員(小野吉郎君) さきに当委員会におきまして御決議をいただきまして以来、御決議の趣旨を十分尊重いたしまして、組合とは正規の団体交渉を続けて参っております。いろいろ、徹宵をいたしましたり、また深夜までいろいろ続けて参っておるわけでありますが、今日の段階では、まだ組合として十分これに賛成し得る段階には参っておりませんし、私どもも組合の要求に対しまして、これを十分満足させるほどのまだ用意を持っておりません。極力交渉の妥結をはかり得るように努力中でございます。
  33. 森中守義

    ○森中守義君 決議に当って、私は、忍耐と誠実をもって双方当事者が事態の解決に当ってほしいという要望を述べたのでありますが、大体徹宵交渉をやって、そうしてまた連日当事者間で事態の解決のために努力が払われていることに対しまして、深く敬意を表します。しかし問題は、あの決議の冒頭にもいわれておるように、非常に電信あるいは電話、郵便、おのおのが年末の繁忙期に入り、しかもそういう繁忙時期に紛争が長期化していくということは、何としても国民の経済生活にも重要な不安と動揺を来たすということが、決議の精神の前段に触れている。従いましてその努力には敬意を表するのでありますが、こういう事態の進展というものは、いつごろまで続くのか。結論的に申し上げるならば、大体解決の目鼻は何日くらいに置いておいでになるか、これを一つ端的にお答え願いたいと思います。
  34. 小野吉郎

    ○説明員(小野吉郎君) 事態の現状から考えまして、できるだけすみやかに解決をはかって参りたいというように考えておりますが、現在のところ、いつまでには妥結の見通しがあるということは、まだお答え申し上げかねる段階でございます。
  35. 森中守義

    ○森中守義君 非常にむずかしいことではあるようですが、あの決議は、調停案の完全実施、少くとも双方が納得できるものである、こういう趣旨でありますが、もしそのことが年内にできない、こういったような場合に、暫定的にたとえばつなぎ資金で手打ちをする、こういったような方法も考えておいでになるかどうか、この点を伺っておきます、
  36. 小野吉郎

    ○説明員(小野吉郎君) おそらく御満足をいただけない御答弁に相なるかとも思うのでありますが、その面につきましては、先般お答え申し上げましたごとく、それをまっ正面から今取り上げますと、非常に政府部内といたしましても、考え方にかなり反するような状況にもなりますので、この面のこういった御決議の趣旨を尊重はいたしておるのでありますが、この際調停案のベース・アップというような形でこれを取り上げることはなかなか不可能の状況にあるわけでございます。
  37. 森中守義

    ○森中守義君 これは要望ということになりましょうが、電電公社はけさの読売か何かでは、大体解決をしておる、こういったように報道されておるようであります。また国鉄も大体そういう方向に進んでおるようでありますし、今郵政はまだ事務次官の答弁のように、これという目鼻がついていない。従って三公社、五現業の状態が全部解決をしたというわけでもないのでありますが、やはり郵政だけがこういったようなことで非常に取りおくれ、しかも国民生活、経済生活にも不安、動揺を来たすような紛争の長期化ということは、どうしてもこれは回避しなければなりませんし、さらに今後とも、しかもそれは極力すみやかな機会に妥結をするという前提の上に立って、一そう大臣初め諸氏のこの問題解決のために努力を私は特にお願いいたしておきます。  なお明後日にもこの委員会が開かれますので、その際にはもう少し具体的な内容について承わりたい、こういうことで私は本日はこの問題については打ち切ります。  それからさらに最後に電波局長にお尋ねしておきたいと思いますが、先般この委員会で鈴木委員が、放送法の改正についてちょっと言及いたしております。もうこの臨時国会もあと二日ということに相なっておりますが、放送法の改正については、私どもは非常に重大な関心を払っておりますので、あの後、鈴木委員がお尋ねをされたあとに、どういったような進展を示したか、特に私は通常国会に答申案を中心に郵政省の試案等ができ上っておるかどうか、その作業状態について、ちょっとお尋ねしておきます。
  38. 濱田成徳

    ○政府委員(濱田成徳君) お答えいたします。放送法の改正につきましては、この前申し上げたと思うのでありますが、臨時放送法改正審議会の意見を尊重しまして、むろん少数意見も含むわけです。尊重いたしまして、国会に提出できるようにするために法文化の作業をやっております。その作業がまだ今日のところ完了いたしておりません。こういうような状況でございます。
  39. 森中守義

    ○森中守義君 今作業の過程でありますので、最終的なことを承わるということも困難であろうかと思いますが、大体改正の骨子となる条文にでも、こういうところをこうしたい、あるいはああしたい、こういったような中間的なものをこの委員会に資料として出し得るかどうか、それをお答え願います。
  40. 濱田成徳

    ○政府委員(濱田成徳君) それにつきましては、今日申し上げる段階に来ていないと考えております。
  41. 鈴木強

    ○鈴木強君 それでは納得できぬですよ。要するに、われわれは国会の立場から、この問題についてきわめて重要な関心を持っているのです。ですから最終的に政府の態度がきまらなければ、全然われわれに対して教えてもらえない、話にも乗ってもらえない、こういうことではないと思うのです。ですから、時間もないのですから、どういう経過になっておるか、われわれが質問したら、あなたは答弁する義務がありますよ。そうでしょう。ですから、そういう意味で森中委員が質問しているのですから、最終的に法案として、閣議決定しなければ、国会に出せないのだ、こういう形式ばったものではないと思う。私はやはりこの委員会というものは、いろいろな点で皆さんのお考えなり、将来の希望というものを出し合って、法案の最終的なものがきまらぬまでも、一つみなの力を出すのがこの委員会の性格でもあると思う。ですからそういうことであるから、やはりいろいろとわれわれが聞くこともあるでしょう。そういうときは、報道でも聞き、教えていただくし、いろいろな資料があれば出していただきたい。そういうことだけは一つやっていただくということにしておかぬと、今の答弁では困る。
  42. 森中守義

    ○森中守義君 それでは私は、この放送法の改正作業の内容については、明後日の委員会で私の方から大体答申案の内容、あるいはその他郵政省で一応の法律の改正をされるに当っての大体の内容というものは持っております。従ってこれを中心に電波局長に私の方から質問をする、こういうことにいたしますので、それはもうけっこうです。以上です。
  43. 剱木亨弘

    ○委員長(剱木亨弘君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕
  44. 剱木亨弘

    ○委員長(剱木亨弘君) 速記を始めて。  本日は、これにて散会いたします。    午後二時十七分散会