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1956-03-01 第24回国会 参議院 地方行政・文教委員会連合審査会 1号 公式Web版

  1. 昭和三十一年三月一日(木曜日)    午前十一時八分開会   ―――――――――――――  委員氏名   地方行政委員    委員長     松岡 平市君    理事      石村 幸作君    理事      伊能 芳雄君    理事      森下 政一君    理事      小林 武治君            小幡 治和君            笹森 順造君            佐野  廣君            田中 啓一君            堀  末治君            安井  謙君            加瀬  完君            中田 吉雄君            松澤 兼人君            森崎  隆君            若木 勝藏君            岸  良一君            後藤 文夫君            館  哲二君            鈴木  一君   文教委員    委員長     飯島連次郎君    理事      有馬 英二君    理事      川口爲之助君    理事      湯山  勇君            石坂 豊一君            剱木 亨弘君            小西 英雄君            瀧井治三郎君            堀木 鎌三君            松原 一彦君            三木與吉郎君            吉田 萬次君            秋山 長造君            荒木正三郎君            久保  等君            永岡 光治君            村尾 重雄君            加賀山之雄君            高橋 道男君            竹下 豐次君   ―――――――――――――  出席者は左の通り。   地方行政委員    委員長     松岡 平市君    理事            伊能 芳雄君            森下 政一君            小林 武治君    委員            小幡 治和君            笹森 順造君            佐野  廣君            安井  謙君            加瀬  完君            岸  良一君   文教委員    委員長            飯島連次郎君    理事            川口爲之助君            湯山  勇君    委員            剱木 亨弘君            瀧井治三郎君            三木與吉郎君            吉田 萬次君            久保  等君            永岡 光治君            竹下 豐次君   国務大臣    文 部 大 臣 清瀬 一郎君    国 務 大 臣 太田 正孝君   政府委員    自治政務次官  早川  崇君    自治庁行政部長 小林與三次君    自治庁財政部長 後藤  博君    文部省大学学術    局長      稻田 清助君   事務局側    常任委員会専門    員       福永与一郎君    常任委員会専門    員       工楽 英司君   説明員    自治庁財政部財    政課長     柴田  護君    文部大臣官房総    務課長     斉藤  正君   ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○地方公務員法等の一部を改正する法  律案(内閣提出)   ―――――――――――――   〔地方行政委員長松岡平市君委員長席に着く〕
  2. 松岡平市

    ○委員長(松岡平市君) これより地方行政、文教委員会連合審査会を開会いたします。  前例によりまして地方行政委員長の私が会議を主宰させていただきます。本日は文教委員長の申し出によりまして、ただいま地方行政委員会で審議しております地方公務員法等の一部を改正する法律案について連合審査会を開くことにいたしましたので、右案について御質疑を願うわけでありますが、午後はそれぞれの委員会が開会せられる予定もございますので、なるべく午前中にこの連合審査会を終るよう委員各位の御協力をお願いいたしたいと存じます。従いまして審査会の性質にもかんがみまして、質疑もなるべく文教委員各位に優先的にお願いいたしたいと思いますので、この点あらかじめお含みおきを願います。  それではこれより質疑に入ります。御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
  3. 湯山勇

    ○湯山勇君 自治庁長官にお尋ねいたしますが、今回地方公務員法等の一部を改正する法律案が出されましたわけですけれども、この法律の中の停年制を設けることができるという条項の中に教職員を含めておるということをお聞きしておりますが、その理由とするところはどういうところにあるのか、簡潔に御説明をいただきたいと思います。
  4. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) 教職員の地位が、またお仕事がどうであるかということは文教関係の問題でございますが、私どもとしては、特殊なる職場にあるものとしての教員という立場よりも、一般の地方公務員の立場におきましてこの問題を考えておる次第でございます。
  5. 湯山勇

    ○湯山勇君 それでは長官が意図されておるのはこれを含めることによってどういうことを期待しておられるのでございますか。
  6. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) 申し上げるまでもなく停年制は新陳代謝と申しますか、これが最大の眼目であり、また最後の眼目としておる次第でございます。
  7. 湯山勇

    ○湯山勇君 それでは長官の御意図の中には地方財政の立て直しというようなことは含まれていないのでございましょうか。
  8. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) もちろん今日の地方財政の現状が非常に苦しい立場にありまするので、その意味におきして財政上からみましても、でき得ることならば、停年制によりましてその目的を助けていきたい。先ほど言いましたのは少し言い過ぎかもしれませんが、二律的にお考え下さってけっこうかと思います。手段としてやる場合には新陳代謝、ねらいとしては地方財政の健全化ということと地方自治の発展という二つになるわけでございます。大へん私の言葉はさっき強過ぎましたけれども、さよう御了承願いたいと思います。
  9. 湯山勇

    ○湯山勇君 そこでその二つの眼目でございますが、その二つの眼目の具体的にどういう点までを期待しておられるか。たとえば本日いただいた資料によりますと、整理人員として都道府県二千百十七名、市町村七千四百三十五名、計九千五百五十二名と非常に詳細な数字が出ております。これによりまして一般の、いわゆる一般の地方公務員だろうと思うんですが、それについてはこういう見通しがついておるのでございますが、長官が今おっしゃったように教職員についてもこれと同じ眼目で出されたというのでございますから、当然こういった見通しがおつきになっておると思いますので、そういうお見通しを一つ具体的に御説明を願いたいと思います。
  10. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) ただいま申し上げました御指摘の九千五百五十二人の中には教職員が入っておらないのでございます。
  11. 湯山勇

    ○湯山勇君 教職員を除いた分ではこういう詳細なデーターが出ておりますから、教職員についても長官最初おっしゃったように教職員の特殊性ということは認めないというお話でございますから、同様なこういう資料を御提示願いたい、あるいは御説明願いたい。
  12. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) ここに申し上げましたのは財政計画におきまして九千五百五十二人を出しておるので、財政計画上におきましては教職員の整理ということは入っておりませんでございます。今のは財政計画の数字でございます。
  13. 湯山勇

    ○湯山勇君 そこでお尋ねいたしたいのは、文部大臣は先般の文教委員会におきましてはっきりこう御言明をしておられます。これは一つ自治庁長官もよくお聞き取り願いたいのですが、教職員に停年制を実施するのかどうかという質問に対して「職員の特殊性を顧みるということを、自治庁の担当者に特殊性というのは何だ、僕が担当しておる学校教員は特殊じゃないかと言ったら、その通りで、それは特殊性だという答弁を先刻も受けております。」これは二月九日のことでございます。ですから自治庁の担当者は文部大臣に対しては教職員の特殊性を認めておる。つまり本法に述べられておる特殊性というものを認めておるということでございましたが、今長官の御答弁では、特殊性は認めないのだということでございますが、これは文部大臣と自治庁長官との間に非常に食い違いがあると思います。どういうことでございましょうか、これは。
  14. 清瀬一郎

    ○国務大臣(清瀬一郎君) 文教委員会でお尋ねのときはまだこの成案ができておらんときにどうするかというあなたのお問いでしたか――それで私と自治庁長官との内談のことを申し上げたので言葉は正確じゃございません。で、本日あらためてそのことを申し上げます。  今回の法案の二十八条に次の二項を加えるということがございますが、このプリントでは表紙を入れて三枚目の裏の四行目、そこが今該当の部分でございます。そこで「職員の職の特殊性並びに退職年金及び退職一時金の制度との関連について適当な考慮が払われなければならない。」この条項のことでございます。この文字もその後こういうふうに確定したのでありまするが、この中の職員の職の特殊性を考慮するということは、校長、教員等についてはほかの一般職員とは区別して停年制を考慮し得るという趣意でございます。必ずしも考慮するということじゃなく、考慮し得るということでございます。  それからしてもう一つ申し上げます。校長、職員については実情に応じて停年制を実施しないことも可能である。実情に応じてということを御記憶願いたいのです。この二つでございます。その次が退職金云々ということがありまするが、今お聞きじゃありませんから、混雑しますからして以上の二点をあらためて申し上げておきます。
  15. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) 私前の経過のことは知りません。今事務当局から聞いたんでございますが、ただいま文部大臣も言われました通り、停年制を考慮し得る趣意のことを申されたと思いますが、私の申し上げましたのも制度として停年制を考えたので、これを実際に行う場合におきましては、各自治体の考え方によっていろいろな、行うのも行わんのも条例できめるのでございまするし、実際の問題につきましては御指摘のような特別なる処理をする場合もあろうかと思います。しかしここで制度的にきめたものではございません。
  16. 湯山勇

    ○湯山勇君 私は今の点もう少しお尋ねいたしたいと思います。それは文部大臣がわれわれの委員会でおっしゃったのは決していいかげんなことではなくして、はっきり文部大臣は先日も自治庁の担当者に特殊性ということを聞いた、おれの担当している学校教職員は皆特殊じゃないかと言ったら、それはその通りだという答弁を自治庁の担当者がちゃんとしたということが記録に出ております。これはだれがおっしゃったのか、一つ自治庁長官明確にしていただきたい。
  17. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) 全く私知りませんので、よく調べましてだれがそういうことを申し上げたか……、私自身が言わないことははっきり申し上げます。
  18. 湯山勇

    ○湯山勇君 文部大臣にお尋ねいたしますが、文部大臣はこの担当者というのはだれをさしておられたのか、一つ明確にしていただきたいと思います。
  19. 清瀬一郎

    ○国務大臣(清瀬一郎君) その日も、あるいは特別に会った人も記憶いたしておりませんけれども、今申し上げたのと少しも違わぬじゃございませんか、私の申し上げたのも学校教員が全部特殊の事情だということで抜くという意味ではございませんよ。それから私が今ここであらかじめ用意して書いて申し上げたのも、校長、教員については他の一般職員と区別して停年制を考慮し得るという趣旨でございます。それからして、この本文にも考慮することができると書いてあるのです。むろん言葉の感覚には幾らか相違はありましょうけれども、校長、教員、それからまた学校のうちにはいろいろな職があるのですね。実業学校もありまするし、めくら、おしの方の学校もありまするし、そういう人については特殊の考慮をなし得るということは以前聞きましたし、この法律もありまするので、そう私は気にとめておらぬのでございますが。
  20. 湯山勇

    ○湯山勇君 文部大臣のおっしゃることは一応わかります。けれども文部大臣のおっしゃることにも非常に違った点があります。それは、この法律でははっきり考慮を払わなければならないとなっております。大臣が今お話しになったのは、なし得るというきわめて消極的な御表現になっておる。この点もまだあとで私は聞かなければならないと思いますけれども、ともかくも、文部大臣ははっきり委員会において、自治庁の担当者が、僕が担当しておる学校教員を、文部大臣が担当しておられる学校教員といえばこれははっきりしておるのですから、そのものについての特殊性は認めるのだと自治庁の担当者が言ったとはっきり言っておられる。ところが長官は、最初私が尋ねましたときに、教職員の特殊性ということは認めないのだということも、これもはっきりおっしゃったわけだ。これは大へんな食い違いですから、文部大臣は今のようにかなり幅をもって、なし得るというような御解釈を御言明になりましたけれども、そういう解釈をするもう一つ前の段階が非常に違っておりますから、そこで自治庁のだれが一体文部大臣にそういうことを明確に答弁をしたのかどうか、文部大臣は答弁を先刻も受けておりますとはっきり文教委員会でおっしゃっておるので、一体担当者というのは、文部大臣にこういう答弁をする担当者というのはどんなことがあっても一事務官や一雇員、そういう者ではないと思います。やはり何々という明確な肩書を持った人のはずだから、一つだれが大臣にそういう答弁をしたか、これを明確にしていただいて、その上で自治庁長官の最初の御答弁についてなおお尋ねしたいと思いますから、一つ大臣教職員のためにもう少し、大臣は松村文部大臣と同じように、教職員の停年には反対だ、ただ地方財政の問題があるからやむを得ずのまなければならないかもしれないと苦衷を述べておられる。そこでそういう点ともからみ合せて、どうか一つ文部大臣この際勇気をふるって、だれということをお示し願いたい。
  21. 清瀬一郎

    ○国務大臣(清瀬一郎君) 今湯山さんから大へんな御糾弾を受けましたが、その速記録は私もよく読んでおりませんが、あのときはこうだったと私記憶しております。従前、前大臣の時分も停年制は教職員には適用しないことをたびたび明言されておる。今回一体清瀬大臣がやすやすとこれに同意したのはどういうわけだ、こういうふうないきさつだったと思っておりますが、そのときに私は、今回のは従前と違って特殊性のある職については例外を設けることもでき得るゆとりがあるのだから、それなれば教職員はあの通りほかの行政公務員とは遠うのだからこの適用を受けぬ余地もあるから、そこで私は地方財政窮迫の際に、教育も大事だが国家全般からみなければならぬからして、ほかの同僚の地方公務員が停年が適用になるのに、教員だからといってがんばをわけにも行かぬというような意味の答えをしておると思うのであります。先刻太田長官のおっしゃるのも、教員ということで全部特殊性というわけには行かぬ、こういう意味だろうと思うのです。しかしながら、教員のうちにはほかの行政官と違って、今言ったおしの子供を教えたり、めくらの子供を教えたり、実業教育、このごろは中学校では特殊の教育をしたり、いろいろそういう特殊性があって、それを停年だといってほうり出してしまっては教育に差しつかえるという特殊の場合も多々あるのだから、そういう場合には、一律に教員だから停年させぬというのだったら停年制作らぬと同じことですから……、だけれども教員だからといって特殊性というのじゃございませんけれども、必要なものにはやはり例外ができる、こういう私は意味と聞いておるのであります。言った官吏を言えとおっしゃいますが、今のところちょっと記憶を失しておるのでございますから、よくまた考えて申し上げる機会もあろうかと思います。
  22. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) 私が最初に言いました特殊性の意味は、停年制のワク外におく特殊性でないと言ったのでありますので、ただいま清瀬大臣の言われた盲ろうあ学校でございますか、そういうような例に対しての例外のことは、これは御了承願いたいと思います。停年制のワク外に教員という何と申しますか、立場の者を全面的に除外する意味でないのだ、停年制のうちに入れるのだ、こういう意味でございまして、特殊の特殊な場合はこの法律にもあります通りでありますから、それは私の言葉が足らなかったので、今清瀬さんが例に引かれました通りの考えを持っております。
  23. 湯山勇

    ○湯山勇君 大臣の言われた趣旨は全くその通りです。けれども大臣はその趣旨を実証するために具体的に担当者がこう言ったという事実をあのときにはおあげになったわけです。これは大臣も御記憶になっておられると思う。しかも、そのおあげになった事実というものは、ただいま自治庁長官の言われたことともまた大臣のお考えになっておることとも違っております。そこで私どもは大臣のお考は少し甘いのじゃないかということもそのときに指摘したはずでございまして、そのときの大臣は、明らかに、何回も申し上げて恐縮ですけれども、自治庁の担当者がはっきり文部大臣の担当しておる教職員は特殊ではないか、大臣がだめを押されたときにそうだとはっきり答弁をしておる。その答弁を自分は受けておる、こうおっしゃったので、そこで私は大臣のお考えになっておることはお考えになっておることとして、それはそれで一応別な問題として、おあげになった具体的な事実、そうしてお答えになった担当者から、一体あなたの考えはどういう考えであったかというのをお聞きしないと、これはもっと端的に申しますと、うまいこと文部大臣がかつがれておったことになるかもしれません。そのために文部大臣はこういうゆるやかな発言をなさったので、もしそのときに今のようにおっしゃったのであれば、それはけしからぬじゃないかというので開き直っておって、結果が違ったかもしれません。そこで私はどうしてもこれは一つ大臣ただいま思い出していただきたい。
  24. 清瀬一郎

    ○国務大臣(清瀬一郎君) 教員というもの全部が特殊性だということであったら、教員というものをこの停年制を適用する範囲のワク外にほうり出すことなんです。そうするとこの議論は起らないのです。従前通り文部省は、職員の停年反対と同じ意味になるのだが、しかしながら教職員のうちには特殊性を考慮される人々があるのだから、どういうグループになるかしりませんが、五十五になったからすぐやめてしまえと言われちゃ本人は別として学校も困るといつたような場合が多々あるのだから、今までそういうふうな区別なくして停年々々と言われるのだから、文部の事務当局や前任者も反対しておったけれども、その考慮をするという余地があるからして、私は国全体の上から賛成するという気になったということを申しておるのであります。事柄はそれで解決しておるので、それ以上人事にわたって私が今無理に考えを喚起するといったようなことはちょっと今はできないのでございます。(「思い出すまで暫時休憩したらどうですか。」と呼ぶ者あり、笑声)私が委員会においてやった事実上の責任は負いますけれども、私がそれを知り得た材料というものはそれをさらけ出してだれがどういうということまでは、あまりいい趣味じゃないかと思います。(笑声)
  25. 湯山勇

    ○湯山勇君 大臣は今ここでおっしゃっておることと、われわれの委員会で言ったこととは趣旨も若干違ってきているようです。それは大臣が、自分も松村文部大臣と同じ考えだ、少しも変っていない、ただ今日一番日ソ交渉のような……全部読むと長くなりますから要点だけ申します。日ソ交渉のような、国として大事な問題もあるけれども、国内問題では一番大事なのは地方財政の赤字だ、そこで赤字のためには実際はやむを得ないかもしれない。けれども自治庁の担当者に聞いたところが文部大臣の所管にかかる教職員は特殊性を認めるというからそれで一つ何とか納得してくれと、こういう御答弁なんです。ですから大臣が今そこでそういうふうにおっしゃいましても、大臣の気持があのときとこのときとで違ってきておるわけですから、その当時のそういう心境になった要素は、今の担当者の発言ですからこのことをまず私は明らかにしたい。  もう一つ申し上げますけれども、ただいま自治庁長官は文部大臣の言うことと違うことを言っておられます。自治庁長官はこの法律の最大のねらいは新陳代謝である、こう言っておられます。派生的にといいますか、それに副次的に地方財政の合理化ということもある。これはしかしまあ並行的に考えてくれとあとでおっしゃって補足されたのです。文部大臣の言われたのはそうじゃなくて、何が大事かといっても今日日ソ交渉の次はこれだと、地方財政の赤字だと、こういう把握に立っておられるので、この点にも食い違いがあります。この二点を私はどうしても明らかにしていただかなければあとの質問ができないのでぜひ一つ明確にしていただきたい。そういう意味で申し上げておるので、もし清瀬文部大臣が松村文部大臣と同じお考えであれば私の尋ねているのは暴露主義で尋ねているのでもない、趣味で尋ねているのでもない。文部大臣はそういうことがおいやなのはわかりきっておりますけれども、しかしそういうことを明らかにすることによって文部大臣もこれは防ぎたい、こういう法律は作ってもらいたくないと考えておられる。この地方公務員法の審議にぜひ一つ資料として提出したい、こういう気持でございますから、趣味とか自分の感情じゃなくてどうか文部大臣は一つそういう立場から、文部大臣としての大きい立場からだれが言ったということぐらいは一つぜひ明確にしていただきたい。
  26. 清瀬一郎

    ○国務大臣(清瀬一郎君) 今この速記を見て思い出したのですが、あれはあなたじゃなくて秋山長造君でしたね。秋山長造君は非常に早耳で、ほんとうにこれはあのときはまだきまらない、そんな話が内部であった、それをお聞きになったのです。どこから出たのか、私は不審に思いまして、こんなことははなはだ失礼なことでしたけれども、実際あなた早く御承知になっておる、そのときはまだ省議としては完全にきまっておらん時分だったのです。この文字もきまっておりません。御承知のように前文部大臣だけじゃない。私もこれは臨時国会のときに反対した。停年制などを学校の教員にやる必要はなかろう、それからまた数も非常に少ないことだと言って初めから反論を準備しておきまして、学校教員の停年制施行は私自身が第一反対しているのです。ところが今回は各教員の特殊性は考慮するということなんだ、これはどうだろうというので、特殊性を考慮するというのは、教員とは書いてありませんから特殊性を考慮するうちに一体教員などは入るのだろうかということを所管省に照会したことはございます。説明をしてもらったことはございます。そういうふうにまだこの法律の明文に詳しくないうちに政府部内で話し合ったことを一々委員会でさらけ出すということはおもしろくなかろうかと思います。それゆえに私ははなはだ頑強なようでありますけれども、本日は氏名発表せいということにはお答えしないということにいたしたいと思うのであります。あなたの方はあるいは御承知であるかもしれない、非常に早く御承知になっておる……。
  27. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) 先ほどからお話の地方財政のことと、停年制のことと、どっちに重きを置くかという言葉で、私あとで追加してたしか二律という言葉を申し上げたと思いますが、実際申しますと、両々関連を持っているのでございまして、清瀬文部大臣の言われた意味と、つまり地方財政の現状に閣僚として非常に御同情し下すったという意味と、停年制というものとくっついておりますので、離れた問題でない。二律ということを先ほど私が申し上げましたのはその意味でございまして、どうぞさよう御了承願いたいと思います。
  28. 湯山勇

    ○湯山勇君 文部大臣がおっしゃらないというので、これはいたし方ないと思います。そこで自治庁長官にお尋ねいたしますが、自治庁長官が明らかに今の二律性ということをおっしゃる以上は、教職員に停年制をしくことによってこれこれの地方財政にプラスになるのだ、それからこれこれの新陳代謝ができるのだという見通しを持っておられると思います。いやしくもこういうふうに今政府部内においても、清瀬文部大臣は今の御言明でもわかりますように決してこれに賛意は表しておりません。そういう中を押し切ってこれをお出しになる以上はこれについての確たる見通しがおありならなければならない。そうでなければ軽率のそしりを免れない。そこで財政計画では一般の地方公務員についてはこれというのはありますけれども、しかしやはりある程度の見通しがおありになると思いますので、そのお見通しを明確にしていただきたい。その見通しを私どもはまたいろいろ検討さしていただきたいと思いますからそれをお願いします。
  29. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) 私は停年制の中に教員をワク外に置くことができないという意味におきまして停年制の制度を今日提唱したのでございまして、これをどういうふうに運営するか、確たる自信があるか、こういう問題につきましては各自治体の関係もございますし、これを行う条例との関連もございますので、大体いかなる状況にあるかということは部長から御説明申し上げることにいたしたいと思います。
  30. 小林與三次

    ○政府委員(小林與三次君) これはこの停年制を実施することによってどれだけ財政上ゆとりが生ずるか、こういう問題でございますが、これは基本的には各団体がどれだけ停年制を実施するか、その団体の範囲の問題でありますし、それから年令などもどうするか、そういうきめ方の問題がありますので、当然どれだけ……国が法律で一律にするわけじゃありませんので、どれだけの金額という数字は出てこないのでございます。ただ御案内の通り、この年令別の給与その他の資料も前にお配りしたことがありますが、五十五歳以上の、あるいは六十歳以上の人とかの給与の額、それから新規採用の人の給与の額、これは相当な開きがございます。それの開き、まあ退職金の問題がありますが、そういう開きはもし停年制をしけばそれに該当する人間が何十人おるか知りませんが、その部分は財政上のゆとりができる、こういうことだけははっきりと申し上げられると思います。
  31. 湯山勇

    ○湯山勇君 そういうおざなりの答弁じゃなくて、もう少しはっきりした答弁を願いたい。停年制を地方で勝手にしなくといいましても、そう簡単に三十歳停年とか四十歳停年というのはできないはずだと思います。自治庁がここまで今の閣内での有力な文部大臣の反対をも押し切ってお出しになったのにはそれだけの根拠がなくてはならない。その根拠とするものを一つ明確にお示し願いたい。
  32. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) 申し上げるまでもなく、今日の自治というやり方は政府が監督したり、命令するのではございませんので、どうして赤字現象をなくしていくか、赤字の出ないようにするかということは、財政計画によりまして必要なお金、また必ず入るべきお金との基準を見出しまして、その差額を交付税で払う、こういう方式になっておりまするので、積み上げていって命令して教職員関係で何名のなにかが出る、こういう筋合いに現在の制度上もできませんので、財政計画上におきまして停員制をしくことがやりよくなる、こういった建前のものでございます。私は自治庁の建前また自治体に対する政府の立場というものはかようなものであると考えております。従って命令的にどれだけのものを退職させて、どれだけの金額が浮くというようなことは国家の普通の場合の財政と違っておると申し上げたいのでございます。
  33. 湯山勇

    ○湯山勇君 長官の御答弁は非常にやはりおざなりだと思います。それはなぜかと申しますと、長官ははっきりこの二律性ということをおっしゃったわけです。この二律性ということがこの法律のつまり停年制を設ける最も大きな要素であるということをおっしゃっておられるので、今の自治庁長官や部長の御答弁だと新陳代謝はできるかもしれないけれども、その赤字の面についてはどうなるかわからない、端的に言えばこういう御答弁なんです。そういうことでは私は当初おっしゃった二律性ということ自体も怪しい。あれほどはっきりこの赤字解消と新陳代謝がこの骨格だとおっしゃるならば、その骨格をもう少し明瞭にしなければそれはただ口先だけの二律性であって、結局おっしゃった意味は違ってくると思います。そこでそういう点をもう少し明確に一つお示し願いたい。
  34. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) 私が二律性と申しましたのは、赤字財政をなくしていきたいという考えのもとに施策する、これは一律でありまして、またこの赤字財政をなくすることに関して停年制をしくことがもう一つの施策である。地方財政というものが百円入って百二十円支出があるから二十円足らぬ、その二十円を消すのが赤字の解消だ、こういうような意味において今日の地方財政というものはやっておるのじゃございません。一定の基準を示しまして地方の自由と申しますか、自治体の運営にまかした財政のもとにおきましてわれわれは施策をしていくのでございます。地方財政全体の歳入が幾らになり、歳出が幾らになり、幾ら赤字が出るからこれを埋める、こういう建前のものではございませんので、この点は一般にも誤解があるようでございますが、私が申し上げた意味はかような意味でございまして、決しておざなりという意味ではございません。財政計画というものの本質から見ましても、私の申し上げたのは何も自分をかばうような意味でなく申し上げた次第でござます。
  35. 湯山勇

    ○湯山勇君 他の要素がなければ長官のおっしゃることは全くその通りだと思います。けれども三十一年度の地方財政計画上の人員整理計画として今おっしゃったのとはやや趣旨が違う。財政計画においては都道府県の方では二千百十七名を整理するのだ、それから同じく財政計画においては市町村において七千四百三十五名を整理するのだ、ということをとにかく財政計画では明確にしております。そいうことを一方においてはしておきながら、今度は教職員なり何なりの面においてはそういうことは考えないのだ、こういうことをおっしゃるから私はおざなりだと言うので、今の二つの関連においては自治庁長官も私の言うことがよくおわかりいただけると思いますので、一つその点を明瞭にしていただきたい。
  36. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) よくわかりました。その意味のこまかいことは私が言うとどうも説明がまずうございますから事務職員に言わしてなお足らないところは私が補うことにいたします。
  37. 小林與三次

    ○政府委員(小林與三次君) 財政計画上は先ほど大臣が申しました通り、それだけの数字をわれわれ国としては整理を予定しておるのであります。あとは現実の個々の団体の運用の問題になるわけでありますが、それにつきましてはどれだけいるかという問題は先ほど申しました通り個々の団体の停年制についての考え方、それによって違ってきますが、かりにこれを実施すれば、これは申し上げるまでもなく五十五才以上をかりに押えれば、六十才でもいいわけでありますが、そういう者の平均給料というものと、それからそれ未満の者の平均給料とは格段の差異があるのでありますから、さらに新規採用というものを前提にすればもっと大きな開きが出てくるわけでありまして、そこで新陳代謝でそういう制度をとればその差額で財政上ゆとりが出るということは十分に言えるのでございます。
  38. 湯山勇

    ○湯山勇君 それで自治庁としては一体どの程度を期待しておるか、それを数字をもってお示し願いたい。これはそうできるかできないか別ですけれども、期待しておるものを一つお示し願いたい。
  39. 小林與三次

    ○政府委員(小林與三次君) 先ほど申しました財政計画上あれだけの整理を考えておるだけであります。それ以上のことはわれわれとしては財政計画上考えておりません。あとは個々の団体の運用の問題でございます。
  40. 湯山勇

    ○湯山勇君 その団体の運用にどれだけ期待しておるか。
  41. 小林與三次

    ○政府委員(小林與三次君) われわれは個々の団体の運用を、財政計画を立てるときには考えないのでございまして、地方団体総体として見てどれだけの財政需要があるか、こういう考え方で必要な財源措置をいたしておるわけでございます。そういう意味で先ほど大臣の申された趣旨のことが出てくるのでありまして、あとは個々の団体がそれぞれ自主的に団体の財政の運営を考慮していくわけでありまして、その場合に今申しましたかりに停年制を実施するとすれば財政上相当のゆとりができて職員の厚生その他の運用を合理的にやっていける、こういうことが可能になるわけでございます。
  42. 湯山勇

    ○湯山勇君 それじゃ端的に申しますが、結局部長のおっしゃるのはこの資料にある九千五百五十二名を整理してもらうためにこの停年制を設けた。端的に言えばそういうことになりますか。
  43. 小林與三次

    ○政府委員(小林與三次君) それと必ずしも関係がないのでございまして、先ほどの数字は、これは定員を減らすことでありますから、定員を減じてしまう問題であります。それだけの人間を絶対数を減らすという問題であります。停年制はそれとは必ずしも関係はないのでございまして、停年制は定数の問題とはかかわりない問題でございまして、定数をどうするかという問題と、その定数を埋めるための職員構成をどうするか、これは別問題でありまして、停年はまさしくその職員構成を循環させて合理化させようと、こういうことになるわけであります。
  44. 湯山勇

    ○湯山勇君 それじゃこの九千五百五十二名というのは、停年制とは全然無関係、こういうことになりますか。
  45. 小林與三次

    ○政府委員(小林與三次君) ただその九千五百人と私申しましたのは、地方公務員全体の定員を減らす分で、それを実施する運用の問題として、停年制をかりに施行すれば、それに当てはまるということもこれはあり得ると思うのであります。
  46. 湯山勇

    ○湯山勇君 この問題も、先の大臣の二律性というものとの関連において考えますと、若干あいまいな点があるようですから、あとでまたお聞きしたいと思います。  次にお尋ねいたしたいのは、国家公務員との関係でございますが、国家公務員に対しては、なぜ停年制をおしきにならないか。これは従来他の法律の例をみましても、給与なんかにおきましても、地方公務員は国家公務員に準ずると、その他の面におきましても地方公務員は国家公務員に準ずるという建前をとっておるのが多いと思います。今回の場合に限って、こういうふうに国家公務員に対しては停年制をとらないで、地方公務員にだけこういう措置をなさったか、地方公務員が国家公務員に準ずるということについては、昨年末の年末手当で自治庁長官もずいぶん御苦心をなさったことはまだ記憶に新たなところだと思います。なぜ国家公務員をそのままにして地方公務員にこういう制度をおとりになったか、その理由を伺いたいと思います。
  47. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) 国家公務員と地方公務員と給与の関係におきまして準ずる、右へならえの方式があることは法律で定められておる通りでございます。しかるに今回国家公務員に対しては、停年制の問題がここに出ておらず、地方公務員だけに停年制をしいておる。この問題につきましては、沿革的と申しますか、それと現状と二つの面があるかと思います。国家公務員については特別なお方々に対し、あるいは学校の教授であるとか、あるいは自衛隊の隊員であるとか、いろいろこまかい特別な停年制はしかれておりますが一般的にはしかれておりません。しかし私どもの知っておる限りにおきましては、戦後に非常に国家公務員がかわりまして、現在において八O%のものは戦争後にかわったものじゃないかとさえ言われております。これが一つの事実でございます。また片一方に地方公務員の方はどういう現状であるかというと、特に市町村がその形があるようですが、停年制をしきたいという声も年々高まっておる事実が示しておるように思います。法律からいいますと、国家公務員の方になくて、地方公務員の方はどうなっておるかといえば、戦前におきましてかような制度をしいたときがございました。戦後において今の国家公務員法のもとにそれをやるということは、疑義もございましたので、今回新たな法律をしたわけでございますが、実情におきましても、国家公務員と違った点があろうと思いますし、また地方公務員につきましてはこれを要望する声も多いし、新陳代謝の原則によってやった方がこの際の地方財政を円満にやっていく上において必要である、こう考えてやりましたので、先ほどの給与の点と違いますわけは、むろん法のもとにおいては平等であるべきだ、給与の規則についてかようなことを定めました限りは、その平等原則がよいのでございますが、この現状の違った事実に対しまして、地方公務員と国家公務員との差が出るのもやむを得ないと思います。また一般的に言いましても、事業界が停年制をしいておる。国家公務員だけがしかない状況になるのじゃないか、こういう問題でございますが、切実なる関係が地方公務員にありまするので、私はこれをやる方がむしろいいことじゃないか、しかも国家公務員につきましては公務員制度調査会の答申の中にも停年制をしく方がよいという意味の答申がある事実をもって見ましても、やはり傾向としては国家公務員にもかくのごとき制度のやがて来たるべきことを予見されるのでないか。公務員制度調査会の答申も、かようにあると私は思うのでごいます。
  48. 湯山勇

    ○湯山勇君 長官のおっしゃることは停年制の面だけ切り離しておっしゃっておるようです。この赤字財政の解消ということが一つのねらいであるとすれば、給与とこの問題とは切り離せないと思います。一方の給与は国家公務員に準ずると、こういうことにしておいて、停年制の面だけ地方公務員に設けるというのは、これは片手落ちではないか、というように考えますが、長官はどうお考えでしょうか。つまり給与が準ずるのであれば、給与とこの問題とを切り離して考えるということは、非常に私は矛盾があると思いますが、どうお考えでしょうか。
  49. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) 給与というのは一定の給料に対して一定の人員によるかけ算で生まれるものでございます。その一定の人員の方が、停年制をしくがよいかどうかという問題になる。その停年制をしくことが地方自治体においてはかつてあったことはあるが、今の法律では危ない、しっかりした方がいいのではないか。国家公務員においては特別なるものだけに停年制がしかれておりますが、ただいま申しました答申におきましても、停年制を考慮すべしということが答申されておるのであります。ただ一緒に法律が出ないという事実でございまするけれども、私といたしましては給与の問題とその給与は人員に給料をかけてきまるのでございますが、人員を構成する方法についての新陳代謝がいいかどうかと、これは私は分けていいと思うのでございます。しかしもちろん両者一致するという場合があれば、なおかつけっこうかと私は思います。
  50. 湯山勇

    ○湯山勇君 それでは将来国家公務員にも停年制を設ける御意思がおありになりますか。これは長官担当ではありませんけれども、地方公務員法をこうお出しになった長官としては、そういう御意思をお持ちになっておるかどうか。
  51. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) 私は地方のように、国家公務員もかくのごとく停年制をしくべき方向にいくべきものと思います。これは私一個人の考え方でございますが、どうしてもそうしなければ一般事業界もどんどん新しい人でかわっていくときに、国の役人もそういう同様な形において全面的に国の進運を考えてみましても、国家公務員だけ除外するということは、私としてはどうも思わしくない。国家公務員もやがてこの例にならうべきものと、私自身はかたく信じております。
  52. 湯山勇

    ○湯山勇君 そこで今長官は歴史的にということをおっしゃいましが、地方公務員に停年制をかってはしいておったということを、この提案理由の中にもあげておられるようです。その当時の停年制は教職員も含めておったかどうか。この御検討はなさいましたでしょうか。
  53. 小林與三次

    ○政府委員(小林與三次君) この自治団体が前にやっておりました、要するに地方公務員法が出る前は自治団体がそれぞれ条例で自主的にやっておったことを今申し上げたのであります。その数はまあ相当な数に上るのであります。そのときに教員は身分が大体国の公務員の身分を示しておったはずでございまして、教員につきましては制度としてはなかったわけでございます。
  54. 湯山勇

    ○湯山勇君 今おっしゃった中の、教員は国の公務員とおっしゃいましたですね。それは間違いありませんか。
  55. 小林與三次

    ○政府委員(小林與三次君) 御承知の通り今日まで教員は待遇官吏のような身分を持っておりまして、だからこれは当然今の言葉で言えば国の公務員と思います。
  56. 湯山勇

    ○湯山勇君 今おっしゃっているのはいつごろのことですか。
  57. 小林與三次

    ○政府委員(小林與三次君) 詳しいことは、お答えが違っておったら、文部省の方からお答えいたしますが、教員制度の改正前は、戦前は、みなそういう制度でございました。
  58. 松岡平市

    ○委員長(松岡平市君) 文部省大臣官房総務課長から、ただいまの湯山君と小林行政部長の質疑応答について、文部省の見解を明らかに願います。
  59. 斉藤正

    ○説明員(斉藤正君) 戦前は待遇官吏でございますから、今小林行政部長のおっしゃいましたように、現在の国家公務員、地方公務員という分け方をすれば、国の公務員ということになると思います。  なお、そのほかに戦後一時純然たる地方教官ということで国家公務員にした時代がございます。
  60. 湯山勇

    ○湯山勇君 その当時は入ってなかったのですね。これは明確にしていただきたい。
  61. 小林與三次

    ○政府委員(小林與三次君) その当時は市町村が条例で作っておったわけでございますから、市町村の職員についてだけ適用があればそうだったかと思います。
  62. 湯山勇

    ○湯山勇君 その当時給与はどこが負担しておりましたか。
  63. 斉藤正

    ○説明員(斉藤正君) 都道府県でございます。
  64. 湯山勇

    ○湯山勇君 都道府県の前はどこが負担しておりましたか。
  65. 斉藤正

    ○説明員(斉藤正君) その前は市町村でございます。
  66. 湯山勇

    ○湯山勇君 小出しにしないではっきり歴史的にと長官おっしゃったので、その歴史的な内容を聞いておるのだから、今のようなことを言われないで、一つ順序を追って明確にしていただきたい。市町村で給与を負担しておったときもあるのです。これは御存じかもしれませんけれども、昭和の初めのころ、その当時は実際今よりももっと緊縮政策で、市町村財政が困ったときには、教員の給与は市町村の決議とかその他で延ばしたこともあります。御存じか御存じでないか存じませんけれども、そういうときにおいても停年制というようなことはやられなかった、そういうことを長官御存じでしょうか。
  67. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) 私そのことをよく承知しておりません。
  68. 湯山勇

    ○湯山勇君 知らなかったじゃ困るのですが、部長はどうですか。
  69. 小林與三次

    ○政府委員(小林與三次君) 今おっしゃいましたような事実もあったろうと思います。
  70. 湯山勇

    ○湯山勇君 あったろうじゃなくてそういうあいまいなのじゃなくて、あなた方は提案理由の説明の中に、はっきりそういうことを書いてあるのですから、地方公共団体でかつてやっておった、停年制を設けていた例が多かった、こうあります。設けておった例が多かったから、今度それを復活するのだというのが提案理由に書いてある。ところがかつてそういう事例はありません。今の御説明によりましても、給与が市町村負担の段階においてもそういう事例はなかった。そうすると、これは復活するということにはならぬでしょう。
  71. 小林與三次

    ○政府委員(小林與三次君) 提案理由で申しましたのは、その地方における公務員制度一般のことを申し上げたのであります。個々のどの職員についてどうだという趣旨のことまで実は申し上げておるわけじゃないのですが、今の教員の問題につきましては、身分は今の言葉でいえば国の公務員でありますが、給与を地方が負担しておったこともあります。もちろんそのことは承知いたしております。
  72. 湯山勇

    ○湯山勇君 そこで国の公務員とおっしゃいますけれども、これも解釈で待遇官吏ですから、そういうわけにはいかないと思います。そこで今おっしゃったように、教員には停年制は設けられていなかったのだから、この提案理由の説明の中でも、現在の地方公務員の教員以外の者についてはこうだったということになるわけなので、このことは長官は以前から御存じでしたでしょうか、この法律をお作りになるときから。
  73. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) 何か理屈をつけるようでなんですが、私の説明したのは、地方公務員法の施行以前におきましては、地方公共団体にありましては停年制を設けていた例が多かったのであります。教員に及んだ、及ばなかったということは、ただいま部長が申された通りでございまして、一般的に停年制を設けていた例が多かったという事実は、私は事務当局から聞いておるのでございます。
  74. 湯山勇

    ○湯山勇君 そのときに教員に対してはそういうことが行われていなかったということを御存じだったかどうか。この提案理由の説明では、そういうことが明確でありません。このまま読めば、教員も含めて全部にそういう制度がしかれておったように受け取れますから、そこでお尋ねしておるわけです。
  75. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) よくわかりました。これを書いたときには、今言った通り、そのことがはっきりしておりませんが、その当時において先ほど部長が申しましたように、国家公務員並みであったという事実からいたしますと、この中には入っておらなかったと申し上げて、解釈上差しつかえないと思います。
  76. 湯山勇

    ○湯山勇君 そこで長官はその当時のことを学者ですからよく知っておられると思うのですけれども、教職員の給与は、当時は段階がありますけれども、ある段階におきましては決して今日の国家公務員のように一本ではありませんでした。それも御存じだろうと思います。一級なら一級が百六十円のところもあったし、百四十五円のところもあったし、それからときにはそれをまた一割切り下げたところもあります。そういう操作が各地方においてなされておりました。だから今国家公務員だからとおっしゃいますけれども、実質は地方公務員と同じ状態であったわけです。そういう段階においても停年制というようなものは、たくさんの地方が設けたにもかかわらず、除外されておったことも事実です。今お聞きしますと、長官はそういう事実は御存じなかったそうですが、御存じなくてこういう法律をお出しになったけれども、今この質疑応答の過程から、いろいろそういう要素が明らかになって参りました。それをお聞き下さったならば、長官は、なるほどこれは教職員を一律に停年のワクに入れるということはどうも無理だというように御判断になりませんか、またそのことにつきましては文部大臣はどうお考えになりますか。
  77. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) 私は停年制につきまして、現段階における現在の事実を見まして、教員だけをワク外に置くべきものではない、停年制は現状におきまして将来の地方財政やいろいろな点を考えましても、教員はワク外に置かない、一般的の地方公務員と同様に考えていい。ただ先ほど申しました特殊の場合につきましては、これは別でございますが、私は現状においての政治判断といたしましては、この制度によるべきものと思っております。
  78. 清瀬一郎

    ○国務大臣(清瀬一郎君) 今の自治庁長官の御説明と全く同一であります。
  79. 湯山勇

    ○湯山勇君 文部大臣にお尋ねします。文部大臣は地方の赤字解消のためにはやむを得ないと、やはり今日も判断をしておられますか。
  80. 清瀬一郎

    ○国務大臣(清瀬一郎君) 国家の全体から見まして、赤字解消のためになることと考えております。
  81. 湯山勇

    ○湯山勇君 そういうふうな御答弁をいただくのではなくて、文部大臣は先般われわれの委員会においては、地方の赤字解消が第一だ、その第一の赤字解消のためにはやむを得ない、目をつむるかもしれないというような意味のことをおっしゃったので、今日もなおやはりこれが赤字解消のためにはやむを得ない方法だ、こうお考えになっておられるかどうか。
  82. 清瀬一郎

    ○国務大臣(清瀬一郎君) 教職員の停年だけで日本のこの大きな赤字が解消さるるものと私は信じておりませんけれども、しかしながら国論があくまでも赤字を解消しようということであるならば、このためになることはほかに弊害なき以上は、これはやっていかなければならぬ、こういうふうに考えております。
  83. 湯山勇

    ○湯山勇君 そこで文部大臣、教職員の停年制によってどれくらい赤字が緩和できるか、そういうことは大臣は見当つけていらっしゃいますか。
  84. 清瀬一郎

    ○国務大臣(清瀬一郎君) 正確な数字はわかりません。それから今言う特殊の例外でありまするから、何名これで退職するかも未定でございます。それから停年といいましても何才を停年にするかということもわかりませんので、今ここで数字を申し上げることは不可能と思います。けれども、もし参考になるなればごく新しい指定統計でありませんが、人数の見当だけ言ってみましゃう。それを退職させるということじゃありませんよ。それはここに持っておりますのは、昭和二十八年六月の指定統計です。文部省としてはこれによっておるのですが、そのころの中学校の教職員の数は十七万七千八百八十四人と書いてあります。端数はのけまして十七万八千人とごらん下さればいいでしょう。そこで五十六才以上を退職させるという意味じゃありませんけれども、かりに五十六という数字をもちますと千四百九十九人でございます。それから小学校の方はそのときの職員は三十二万一千二百九十九人でございます。五十六才以上の小学校の先生は一千七百六十七人でございます。二十九年、三十年二年経ておりまするから、多少異動はございます。そうすると一千七百六十七人にその月給をかけただけがまず赤字解消に資する。それから中学校でいえば一千四百九十九人に月給をかけたもの、こういうことになるので、それだけで赤字が解消するということじゃないことはあなたに申し上げた通りでございます。しかしながらその方向には、大海の一粟でありますが、資するわけでございます。
  85. 永岡光治

    ○永岡光治君 関連して。文部大臣にお尋ねいたしますが、今のお話ですと、何才を停年にすることもあまりはっきりわからぬ、それからどの程度の節約になるかもわからぬ、そういう不確かなものを私たちは審議しなければならぬのでしょうか、問題だと思います。明確に説明ができなければ、国会にそれを審議してくれということは私は問題だと思うのです。
  86. 松岡平市

    ○委員長(松岡平市君) ちょっと私から申しますが、文教委員会の方はこの問題について初めてでございますから、本案の内容について詳しく御存じないかもしれません。地方行政委員会としてはこれは絶えず審議しております。この停年の方は地方自治団体にまかせるわけです。地方自治団体が停年制をしいてもいいし、しかんでもよろしい、しく場合にはいろいろ条件はございますが、五十五才でしいてもよければ六十才でしいてもいい、それぞれの団体でしけるならばしけるようにしいてもいいということでございまして、まとまったことはないということだけ一つ念のために申し上げておきます。
  87. 永岡光治

    ○永岡光治君 それは自治団体にまかせるという法律でありましょうか。文部省として私はこうあらねばならぬ、こうあってほしいという意見がなくて一任するということは、私はまことに不見識きわまりないものだと思う。この点はどう考えておりますか。
  88. 清瀬一郎

    ○国務大臣(清瀬一郎君) 今委員長より御説明の通り、法文自身も「条例で職員の停年制を定めることができる。」というゆるやかな規定でありまするから、自然私の方も賛成したことになるのでございます。私の方は、文部省としては一人でも少ない方を希望しておるのでございます。
  89. 永岡光治

    ○永岡光治君 それは財政の点から考えればなるほどどの程度予算が節減になるとか、あるいはまた文部省当局としては一人でも少ない方がいい、こういうことは私は気持としてはわかるのですが、それを直接あなたの所管されている教員にこれは影響する問題だ。それについて、ここにもしやるとするならば、少くとも財政としてはどうであろうとも最低この線まで守ってもらわなくちゃ困るという、おそらく私ははっきりした見解がなければならぬと思う。これは文部大臣として当然の責任だと思うのです。ただ一人でも少なくなってほしいということであって、もし地方財政が非常に困るということで五十才でもいいということになったら、あなたはそれで御了解なさるのですか。もし四十五才でいいということになったら、そういうことはないとは思いますが、極端に解釈すればそういうことになるわけです。それについてあなたの御見解と所信を持っていないということは、私は不見識きわまりないと思います。第一あなたは閣僚の一員でございましょう。どういうふうにあなたはお考えになっておりますか。
  90. 清瀬一郎

    ○国務大臣(清瀬一郎君) いろいろ御了解下さったことと存じまするが、閣僚の一員とおっしゃる通り、私はいわゆるセクショナリズムで文部省だけがんばるといったようなことはおもしろからぬ。今日わが国の赤字財政、地方の赤字財政ということは、各方面で憂えていることでございます。それに幾らかでも役に立つことならば、文部省だけはいかぬ、ほかの町村吏員は課長でも小使でもみんなこれ停年にかかるのに、教員だけはきめちゃならぬなどということをがんばっていくということが正しい文部省のあり方とも考えておりません。しかし教育は大切でありまするから、練達な、まだまだ使える人を停年にすることは忍びませんから、なるべく少なくする道を開いたこの案には同意したのでございます。また一方、自治庁長官もおっしゃいましたが、こういう事情も多少はあるのです。今日教育界の人事が停滞いたしまして、なかなか有能な人が適当な地位を得られぬということもあるのです。それを目的としたのじゃありませんけれども、そういう声もほかにもありまするし、国家全体の考えから、この法律の執行に妨害になるような言説は弄しないということが国のためと私は考えておるのでございます。
  91. 永岡光治

    ○永岡光治君 その協力したいというその気持は私はわかると思うのです。大臣の立場としてそういう気持を持っているというその趣旨は私はわかると思うのでありますが、私のあなたにお聞きすることは、あなたは文部大臣として文教の行政をあずかっている大臣でございます。その方が、たとえ地方自治体に一任するとは言いながら、やはり限度がなくちゃならぬと思うのです。むちゃくちゃに、たとえば一人でも少くとは言いながら、五十才、四十五才できめられたら、あなたはそれで承服するのですか、しないのですか。それでもやむを得ないとおっしゃるのか、それで文教に弊害があってもよろしいとおっしゃるのか、そこが私はやっぱり問題だと思う。財政の縮減という問題と、赤字の解消という問題と、文教という重要な今大臣もみずから答弁いたしております非常に重要な行政だとおっしゃるそのこととは、一体どこでかね合いするかということが私は問題だと思う。それについての所見がなくて一任する、それで私は文教の行政の大臣としての責任を果されると考えておったならば、大へんだと思う。その点を私は聞いておるのです。
  92. 清瀬一郎

    ○国務大臣(清瀬一郎君) ふつつかでありまするが、大臣としての責任は尽そうと考えておるのでございます。先刻委員長よりお示しの通り。その年令などは各自治団体にまかすのですから、私が何才と明確に言うことは利益がないと思います。ただ、たとえとして五十六ということを私は言いましたが、これにするというのじゃありませんよ、数を言ったので……。それはこの法律の次の段階に「特殊性並びに退職年金及び退職一時金の制度との関連について」考慮せいということがあるのです。そこで見当をつけまして、かりに五十六才とすればという留保した説明をいたしたのでございます。それ以上日本の五千もある自治団体においてどうするであろうかということを今私が、八卦見でもございませんし、言ったところがあまりお役に立たぬと思うのですよ。
  93. 永岡光治

    ○永岡光治君 それは私は文教をあずかる文部大臣として一応のこれは基準があって、要望ですよ、少くともこういうところまではどういうことがあろうと一つ確保してほしいということは、それは言ってしかるべきだと思うのです。それがなくて、ノー・ズロースでまかせっきりということじゃありませんか。もし赤字解消ということで、ノー・ズロースでおまかせして、文教に影響があったらどうしますか。これは重要なことですよ。私はそういうことでは文部大臣の職責として許されないだろうと思う。だから一応の、あなたとしてまかせるにしても、限界がなくちゃならぬと思うのです。その限界をあなたがつけておいでになるのかどうかということは、だれが聞いても私は当然な質問だと思うのです。それをもしあなたがお答えできないというのならば、文教をあずかる大臣として全く不適任きわまりないと思うのです。
  94. 清瀬一郎

    ○国務大臣(清瀬一郎君) 私はまだ不適任であるから辞そうとは思っておりません。ただしかしこれをごらん下されば想像はつきゃしませんか。「退職年金並びに退職一時金の制度との関連について」考慮する、若年停止で恩給の期間が来ても取れぬ場合がある、若年停止が解消するとか、一時金をもらえるといったような関連において条例を作れということになっておるので、これで見当をつけるので、それ以上こまかなことはこれに書いてないのであります。また地方の自治の尊重ということもありまして、何年にしろということを政府がつけるということも他方においてはよくないという論もあるのであります。私はこの案の文字でわれわれは了解ができると、かように考えたのでございます。
  95. 湯山勇

    ○湯山勇君 今永岡君が聞きましたことは非常に重要なことで、自治庁長官、文部大臣御存じないかもしれませんから、私は具体的な例をあげてお伺いいたします。それは新潟県です。まだ条例になっておる段階ではありませんけれども、話としては地方公務員の停年を四十五にしたい。それは今大臣がちょっと例としてあげられた五十六とか、六十になったのでは、とうてい次の仕事が探せないであろう。四十五にすれば次の仕事も探しやすいから、四十五にしようという話が具体的に出ております。これは自治庁長官御存じないかと思いますけれども、事実そういう話が出ておるのです。どうお感じになりますか。文部大臣はどう考えになりますか。お二人から御意見を伺いたい。
  96. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) 法律の趣意は先ほど文部大臣が言われた通りであろうと思う。私どもは地方財政の建前から申し上げておるので、地方財政から申しますというと、たとえば小学校につきまして五十五以上の給与の額の全国の平均を見ても、そういうお方が相当多額のものを取っておられる。けれども一方には若い教員方が出て行きたいという人も相当あろうと思う。そういう場合とを比較をしてみますると、古いお方がやめればいいということじゃございませんが、新陳代謝という私の先ほど申しました意味を、地方財政の面から見ると、しかるべくやっていただきたい。ただしそれが四十五というのがいいかどうかということは、私は言い切れませんが、まあ四十五じゃ少し早いと思います。しかし、といって、どれくらいといわれると、これもわかりません。ことに教員のことでございますので、私は場違いでございますから、それはお許し願いたいと思う。ただ文部大臣の言われた通りに、その土地、その土地の強い考えと教員の立場を考えられて、停年制の条例をお作りになるのじゃないか。私としてはそれ以上どうも専門的なことはわかりませんから。ただし四十五は少し若過ぎるように思います、事実といたしますれば。
  97. 湯山勇

    ○湯山勇君 文部大臣いかがですか。
  98. 清瀬一郎

    ○国務大臣(清瀬一郎君) 同様の感想です。
  99. 湯山勇

    ○湯山勇君 そういう場合には、長官には勧告の権限もおありになると思うし、指導、助言の責任もあると思います。たとえば少し早いというような感じだけでなくて、たとえばこの四十五才停年というようなことが表面化した場合には、何らかの手をお打ちになる御決意がありますかどうか。
  100. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) そういう私の意見を求められたときには、いろいろな事情を調べて、あるいはその土地にそういうことも必要だということも私はわかりませんから、ただ大まかに四十五がいいかということの判断はここではできないと思います。自治体が伸びて行くためにこそ私は考えるので、教育の面について私が口をいれるということは、私は指導するあれもございませんし、またそうすべきでないと私は思います。
  101. 湯山勇

    ○湯山勇君 私はこれは教育の問題というのではなくて、地方公務員の停年……、先ほどの新潟県の地方公務員の停年を四十五才にしようという話が出ておる、もしそういうことが実現した場合に、やはりこれは今おっしゃったように、それは地方が勝手にやるのだから、意見を求められれば別だけれども、拱手傍観しておる、こういうことでございますか。それだとあまり無責任だと思いますがどうですか。
  102. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) もちろん拱手傍観する意味ではございませんよ。もし現実にその問題が起りましたならば、一般の世の中の動きが五十五才という平均点といってはあれでありますが、こんな点も考えなければならぬ。ただし自衛隊の一番下はたしか三十五才になっておると思います。こんな例をまた持ってくべき問題でもないと思います。従ってそういう実際問題が起りましたならば、私は四十五才ということにこだわることはできませんが、自治体のためになることならば進んで、拱手傍観せず、助言いたしたいと思っております。
  103. 湯山勇

    ○湯山勇君 一体自治庁長官は大体どのくらいが妥当だろうと、常識的にお考えになっておる停年制の年令は、何才くらいだというお考えをお持ちでしょうか。
  104. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) 私は大まかに言って五十五くらいと思っております。
  105. 湯山勇

    ○湯山勇君 国家公務員の五十五才以上の人と教職員、特に小中学校義務教育の五十五才以上の教員とのパーセンテージはどちらが多うございますか。
  106. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) 今調べさしてお答えいたします。
  107. 小林與三次

    ○政府委員(小林與三次君) 国家公務員につきまして、五十五才以上の一般行政職員のパーセンテージは二・八%、五十五才以上五十九才までは一・八、六十才から六十四才までは〇・七%、六十五才以上が〇・三%で、合計二・八でございます。それに対しまして教職員の分は一・六%でございます。
  108. 湯山勇

    ○湯山勇君 今お聞きのように、国家公務員は停年制を設けない、それでいて五十五才以上は二・八%、教職員は設けるとして、かりに五十五才以上ということにすれば一・六%、はるかに少いのです。そうしてしかも教職員に停年制をしくということは、日本の歴史始まって以来今回が初めてです。おわかりですね、そういうことは。そういうことをあえて今回しなければならないという理由は、自治庁長官が先ほど一般的にはおっしゃいましたけれども、今日の実態、国家公務員と教職員との比較、それから過去において地方の教職員については停年制はしかれたことがない、そのものにあえて今回しかなければならない、そういう特殊な理由というものは、一体どこにあるか、これが私はこの問題の焦点だと思います。その点よくわかるように一つ御説明を願いたいと思います。
  109. 小林與三次

    ○政府委員(小林與三次君) ただいま申し上げました数字は、今の国の一般行政職と教職員との比較でございますから、これは比較に必ずしもならなぬのでありまして、教員同士の、国の教員との比較でなければ、理屈からいって比較にならぬということになるわけでございます。(「何を言っているか、自分の出した資料も説明できないようじゃしょうがないじゃないか」と呼ぶ者あり)
  110. 湯山勇

    ○湯山勇君 そういうことを聞いているのじゃないよ。
  111. 松岡平市

    ○委員長(松岡平市君) ちょっと私から政府に申し上げますが、湯山君の御質問は、国家公務員の五十六才以上の者と全体との比率が幾らか、それから今回自治庁が停年制の客体にしておる地方公務員のうち、教職員の全体の中で五十六才以上の者とそうでない者との比率がどうなっておるかと、これを聞いておられたので、先ほど御答弁になったのは、その比率通りのことを言っておられるのかどうか、違っていなければ、湯山君の質問は、国家公務員の方については停年制を不問に付しておいて、そうして非常に低い比率の地方公務員のうちの教職員に停年制をしくという理由は那辺にあるかと、こういうことを聞いておられるので、その辺を明らかにして御答弁をお願いいたしたいと思います。
  112. 湯山勇

    ○湯山勇君 それは長官からお願いいたします。
  113. 松岡平市

    ○委員長(松岡平市君) 一応小林行政部長。
  114. 小林與三次

    ○政府委員(小林與三次君) 先ほど私も今の小、中学校の五十五才以上の者とそうでない者との割合、それから国家公務員のその割合をまあ一応申し上げたのでございます。そこで、その割合から考えて、まあ地方の教員についてそういうことをやる必要があるかないか、こういう問題でございますが、これは先ほど来申しました通り、この公務員制度は結局地方公務員について一般的にやる必要があるかないか、適当かどうか、こういう問題が根本的にございまして、そうしてその間において教員と一般の行政職員というものと区別する必要があるのかないのか、こういう議論になるだろうと思うのでございます。で、公務員制度というものの道を開く以上は、地方公務員、同じ地方公務員であります教員につきましてもそれぞれ国に必要も考えられれば理由も考えられるのでございまして、道を開く以上は地方公務員一般としてこれは考える必要がある、こういうふうにわれわれは存じておるのでございます。
  115. 湯山勇

    ○湯山勇君 今のは答弁にならぬから長官の答弁を。
  116. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) ただいま小林部長が申されました通り、地方公務員の中で教員をワク外に置くという考え方よりも、一緒にやる方がよいと、根本的の理論は、教育そのものについて特殊性をここに認めて除外するということが正しいとは私は今考えておりません。何となれば、地方の各自治体においてお働きになっておる人の中で、現状におきまして、また日本の発展ということも考えましても、新陳代謝が非常に必要なことと考えておりまするので、特殊に教員だけはずして一般地方公務員のほかに置くという考えは、私は持っておりません。
  117. 松岡平市

    ○委員長(松岡平市君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕
  118. 松岡平市

    ○委員長(松岡平市君) 速記を起して。  それでは湯山君の質疑の途中でございまするが、この委員会はなるべく早く暫時休憩して、午後さらに再開の上、湯山君の御質疑を続行していただくことに取り計らうことにいたします。質問の途中でございますが、委員会運営の都合上、湯山君の質問を一時お延ばし願いまして、要求がございましたから川口君に御発言を願います。
  119. 川口爲之助

    ○川口爲之助君 教職員に対して、一般地方公務員と一律に、教員の特殊性を認めて停年制をしくということは、これは地方財政の立て直しの面から見ましても適当であると思います。なお、戦後混乱の時期において採用されました教職員の中には、その資格に欠くる者があるのではないかと、かように考えております。従いましてこれがために教育人事行政の面において非常に沈滞した空気が漂っております。これらを一掃する意味から申しましても、やはり停年制をしくということが適当であろうと思うのであります。意見として申し上げておきます。
  120. 松岡平市

    ○委員長(松岡平市君) 暫時休憩いたします。    午後零時四十二分休憩    ――――・――――    午後二時十七分開会
  121. 伊能芳雄

    ○委員長代理(伊能芳雄君) これより連合審査会を再開いたします。午前に引き続き質疑を願います。  なお地方行政委員長松岡君が所用のため便宜理事の私が午後の会議を主宰させていただきます。政府側からは午前中の出席者のほかに稲田文部省大学学術局長が出席しておられます。
  122. 湯山勇

    ○湯山勇君 午前中に引き続いてお尋ねをいたしたいと思いますが、午前中の最後にお尋ねいたしました点についてまだ明確なお答えをいただいておりませんので、重ねてお尋ねいたしたいと思います。それは自治庁長官は最初にお答えになった中に、国家公務員は新陳代謝が行われておると認められるということをおっしゃいました。ところがただいまお示しになった資料によりますれば、国家公務員よりも教職員の方が高年令者の率が少くなっております。これから見ますと教職員の新陳代謝の方が数の上では明らかに新陳代謝がよく行われておるという結論になると思います。にもかかわらず国家公務員の方は新陳代謝ができておるという理由でそのままにしておられて、それ以上によく行われておる教職員を取り上げたその特殊な理由についての御答弁が願いたいのと、文部大臣も先ほどやはり教職員の人事は渋滞しておる事実があるという御答弁がございましたが、具体的にそれではどういうことをおさしになっておられるか、先ほど午前中の最後に川口委員のお述べになった意見の中には、戦後あまり素質のよくない教員が入った例がある、そういうものも停年制によって整理してもらいたいというようなお話がありましたが、これは停年制とは私は無関係だと思いますが、この点についても文部大臣の御所見を伺いたいと思います。
  123. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) 国家公務員と地方公務員の新陳代謝の比較を申されましたが、私は国家公務員についてそのとき申し上げのは、私の記憶に間違いはないと思うのですが、八割見当戦後におきまして新しくなっておるというので、新陳代謝の、しょっちゅうこう変っていくという意味には私は申し上げなかったのであります。教育関係のものだけを取り上げましての比較というものは、私は今この席においてはまだ申し上げませんでして、結局地方公務員全体として、その中に教育の関係の方々も含めての停年制と、こういう意味でございまして、教育関係だけを除外して議論を――議論と申しますか説を立てたわけではございません。一般的に申し上げて地方公務員の停年制をしこう、こういうので除外しておるのではございません。しかも各自治体におきまして、それぞれの条例によって、こういう条件をその土地に合うように定められることと思いますので、私はそういう教育のこともその土地々々において十分考えられることであろうと存じ上げます。
  124. 清瀬一郎

    ○国務大臣(清瀬一郎君) 私に対するお問いのうちに、午前中の川口さんの言葉を御引用になりましたが、いかなる意味で川口さんがおっしゃったかは私存じませんが、ただ新学制で日本の学校の年限が非常に長くなり、また新たに新制中学もでき、そういうために急に教職員が必要であったと思います。その間、正式の免許状を持たずに代用の人も入ったことが相当多かったのだということを言われたのだろうと思います。  それから停滞ということはこれはものの見方でございます。何才ぐらいの人が一番教職員によかろうかということについては意見もあろうと思います。しかし日本人の体力としては、やはり相当若い年代の人をどしどしと教頭なり、あるいは校長なりに進めたいという希望は各方面にありまして、そういう声が始終われわれの耳に入るのでございます。しかしまた反対の声もあるので、私はこれを唯一の理由とはいたしておりません。年がいってからますます円熟して教育に適当だと、これは何も肉体労働じゃございませんから……、もっともまあ大へん勉強をなさる方もありましょうけれども、やはり訓育については経験が必要ですから、経験が必要だという声もあります。けれども、若い卒業生が上がつかえて進めないという声もあるのです。これは重要な理由として私はあげおりません。
  125. 湯山勇

    ○湯山勇君 自治庁長官に重ねてお尋ねいたしたのは、この委員会は文教と地方行政の連合審査でございます。私どもが連合審査をお願いした趣旨は、今日まで日本の国始まって以来初めて地方の教職員の停年制が実施されようとしておる、そういう特殊な事実と、それから今申し上げましたような新陳代謝の面、これについてもわれわれの立場はやはり文教委員である関係上教職員を対象にしております。そこでただいまのような質問をしたのですけれども、大臣はそれにはお答えになろうとしないで、一般的なお答えでありますから、それではなはだ不満でございまして、なせこの連合審査を開いたのかという趣旨から考えましても、ただいまの点についてはやはりもう少し適格な御答弁を願わなければ、私どもはどうしても納得できないわけですが、一つ重ねてこの点についての御答弁を願いたいと思います。
  126. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) 私といたしましては、一般の地方公務員のうちで教員だけを除外して停年制をしくということは、私の見た現在の地方行政及び財政の面からいたしまして、どうしても、これはワク外に置かずに一緒にするよりほかない。過去の関係も申し上げましたが、過去の関係はお話の通りであるかもしれませんが、私といたしましては現在の地方行政及び財政の面からいたしまして、教員だけをワク外に置くということは適切でない、こう思っているのに過ぎません。
  127. 湯山勇

    ○湯山勇君 私がお尋ねしておるのは、そういうふうに御判断になったその特殊な要素、つまり理由をお尋ねしておるのですけれども、これは私は何か別な機会になお長官に対してはお尋ねもしたいし、申し上げたいと思います。  次にお尋ねいたしたいのは、この第八項に「職員の職の特殊性並びに退職年金及び退職一時金の制度との関連について適当な考慮が払われなければならない。」という、非常にまあ規定としてはきつい規定がしてあります。これは払わなかったらどうするかという、この文章からは当然反論が出てくると思いますが、それについては大臣はどのようにお考えになっていらっしゃるか、お伺いいたしたいと思います。
  128. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) これは文字に書いてある通りでございますが、職員のうちにはいろいろな技術的の面もあろうし、あるいは教員につきましては先ほど文部大臣が言われたような盲ろう学校でございますとかいうような、いろいろな関係があるから、そういう点は自治体で条例を作る場合に当っては適当な考慮を払っていかなければならぬ、ただ束にして年令で切るとかいうようなことがあってはならぬという意味でございます。
  129. 湯山勇

    ○湯山勇君 もう一つその点についてお尋ねいたしますが、適当な考慮が払われておるか払われていないかという判定はどこですることになるのでしょうか。
  130. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) 申し上ぐるまでもなく、公正な自治体の考えによりましてこれが行われることを期待するわけであります。
  131. 湯山勇

    ○湯山勇君 この条文の意味はそういう期待しておる程度の意味でしょうか。あるいはもっと文章そのものからいえば積極的な意味があると思います。その点についてはいかがでしょうか。
  132. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) もちろん非常な無理でございます場合には、こちらから注意もいたしたいと思っております。
  133. 湯山勇

    ○湯山勇君 次に今度は待命制度についてお尋ねいたしたいと思います。  これは待命制度のところに「職員にその意に反して臨時待命を命じ、又は職員の申出に基いて臨時待命を承認することができる。」と、こうなっておりますが、これは具体的にどういうことを意味しているのか。まあ「意に反して」ということはわかります。「申出に基いて」という場合は、申出があれば大体原則的には全部承認するという意味でしょうか。それとももっと何か別な要素を持っておるのか、それをお伺いいたしたいと思います。
  134. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) 「職員の申出に基いて臨時待命を承認することができる。」とありますので、よく申出の適切であるかどうかということを見た上で承認するかしないかをきめる、こういう解釈をするよりほかないのであります。
  135. 湯山勇

    ○湯山勇君 解釈はその通りですけれども、実際にこれが地方の現場で出てくるときには、一体どちらが主になると長官はお考えになりますか。つまり「意に反して」やる場合と、それから申出によって待命を認めるという場合と、どちらが大部分だとお考えになりますか。
  136. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) 運用の実際におきましては後者の方の場合が多いだろうと思います。申出に基いての場合が多いと思います。
  137. 湯山勇

    ○湯山勇君 同時にその方を長官もお望みになっていらっしゃいますか。
  138. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) その通りでございます。
  139. 湯山勇

    ○湯山勇君 そこで待命になった者は職務に従事できませんけれども、これもやはり定員のワク内にはあると思います。そういたしますと、教職員の場合、待命になって学校での授業はできない、そうかといってその補充もできないというようなことができた場合には、それはそれだけこの現場に穴があくということになるのではないかと思いますが、これはいかがでしょうか。
  140. 小林與三次

    ○政府委員(小林與三次君) これはここに書いてあります通り、臨時待命を命ずるのは「職制若しくは定数の改廃又は予算の減少により廃職又は過員となった」、こういう前提がございます。それでございますから、教員なら教員の定数についてこういう条件に合致した場合のこれは話でございます。それでありますから、そういう定数のワク外になれば、当然臨時待命は命じ得るわけでありまして、補充の問題が起らぬわけでございます。補充の問題が起るとすれば定数のワク内での問題でありますから、私は定数のワク外になったときにそういう者をやめさせるのには、突然いわゆる退職を命ずるよりも、臨時待命という制度を立てた方が本人のためにもなるのだろう、こういう意味でこの規定を考えたわけでございます。
  141. 伊能芳雄

    ○委員長代理(伊能芳雄君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕
  142. 伊能芳雄

    ○委員長(伊能芳雄君) 速記をつけて。
  143. 湯山勇

    ○湯山勇君 それじゃ今の部長の言われたような意味での過員ができるというような場合が教職員にあるでしょうか。私はこの通りいけばそういう場合はないと思うのです。
  144. 小林與三次

    ○政府委員(小林與三次君) これはまああるかないか具体的の問題でございまして、教員の数が少くて増員を必要とするような事態においては、もちろんこれはあり得ない。しかしまあそうでない場合も理論上もちろんこれはあり得ると思うのでございます。
  145. 湯山勇

    ○湯山勇君 今のは大へん重要なんですが、この問題はまたあとで言いますが、そういう場合は絶対ありませんから、部長の言うようなのは。理論上はというようなのでなくて、実際ありません。  それから最後に長官にお尋ねしたいのは、これらの条例は御承知の通り県でやることになっております。ところがこの身分とか給与に関する交渉の単位である教職員の職員団体は市町村が単位になっております。そうすると、市町村が単位になっておる職員団体は、この問題に関しましては、それは連合体としての交渉もできないことはありませんけれども、原則的には各町村の職員団体が一々知事と交渉しなければならないということになるわけですが、この点は長官はよく御存じでございましょうか。
  146. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) お言葉の通り、職員団体は直接知事と交渉ができると思います。
  147. 湯山勇

    ○湯山勇君 そういうことをお聞きしておるのではないので……。
  148. 太田正孝

    ○国務大臣(太田正孝君) この二十五条の六の規定によりまして、条例を作るのは統一するため県になっております。「勤務時間その他の勤務条件に関し都道府県の当局と交渉するため、これらの職員団体の間で連合体を結成し、又はこれらの職員団体の間で結成された職員団体の連合体に加入することができる。」……ちょっと法律くさくなりますから、私よりも、政府委員から説明さしていただきます。
  149. 小林與三次

    ○政府委員(小林與三次君) 今のお話は、この停年制と臨時待命の制度は、制度としては給与負担団体である府県が一律に考えなければ、各市町村ばらばらではおかしいと、こういうので府県でまとめることにいたしたのでございます。そこで今のお話は、そういう問題に関連して、職員団体との交渉の相手が一体だれかと、市町村ではやれぬじゃないかと、こういう問題だろうと思います。これは教職員の交渉事項につきましては、公務員法にそれぞれ規定がございますが、それに該当する場合に、交渉しようとするときには、市町村の権限に属する問題につきましてはもちろん市町村相手にできるし、それから条例は、これは県の関係になっておりますが、そういう問題につきましては、連合体がその制度というものに関連して交渉ができるとすれば、それは県の段階で考えるとこういうことになろうと思います。
  150. 湯山勇

    ○湯山勇君 私のお尋ねしておるのはそういうことじゃなのです。そういうことはよくわかっております。だから質問のときにも、連合体で交渉するという道はあるにはあるけれども、実際は単位は市町村ですから、その市町村が個々に知事と交渉することも法的にできるし、またこの交渉には知事は応じなければなりません。そうすると、たとえば群馬県なら群馬県に町村が百あるとします。そうすると、その百の市町村の職員団体が一々交渉の要求をした場合に、知事は応じなければなりません。こういうことをそのままにしておいてこういう規定を設けるということは、これはかえって行政を混乱させることになるのではないかということになるわけで、交渉する側へお前たちは連合体で来いというようなことは言えないと思います。そこでそういう点がはなはだ不備ではないかということをお尋ねしておる。
  151. 小林與三次

    ○政府委員(小林與三次君) つまり県を相手に交渉をするときに、連合体が結成できてやれるという道があることは、今お話の通りであります。そういう県単位というか、県を相手としての交渉をそこには持たれるけとども、職員団体の連合組合の特例が設けられておるのでございまして、個々の市町村の単位の職員団体は知事相手に交渉はできない、現行法上はできないと解釈すべきものだと考えております。
  152. 湯山勇

    ○湯山勇君 そういう御答弁でははなはだ私は困るのでして、それでは連合体に対して組合の専従者を認める規定になっておりますが、連合体で交渉を理事者側が要求するには、連合体にそれだけの事務局が要ると思います。ところが現行法では市町村の職員の専従は認められておりますけれども、そうでないものは認められてないはずです。
  153. 小林與三次

    ○政府委員(小林與三次君) 職員団体の細かい問題は文部省の方から、その組織とか機構の問題を御答弁願った方がいいと思います。
  154. 湯山勇

    ○湯山勇君 そういうのははなはだ異な御答弁で。
  155. 小林與三次

    ○政府委員(小林與三次君) 教育公務員特例法の問題ですから、それで文部省に。
  156. 湯山勇

    ○湯山勇君 そういうことを聞いておりはしませんよ。そういうことを自治庁で御検討になったかどうか。あなた方が県一本でやるような法律をお出しになったのだから、その裏には、これに関する交渉はこういう形でできるとか、こういうことを考えないでやったとすれば軽率です。
  157. 小林與三次

    ○政府委員(小林與三次君) これはもう申し上げるまでもなく、停年制だけの問題でなく、給与の条例は、府県一本で従来でも作っているのでありまして、これにつきまして職員組合の方々は、それぞれぞれいろいろ交渉しておられる通りでありまして、今度は停年制についてもどうせやるとすれば県でやるべき問題でありまして、従来の問題につきまして何ら変るところはないのでございます。
  158. 湯山勇

    ○湯山勇君 そういうごまかしの答弁は困ります。給与についての交渉は自主的にやっております。しかも県とは交渉はしておりません、県知事とは。全部任命権者である教育委員会としておる。それを御存じですか。あなたはそういうことを知らないで今のようなことを言うから、変なことになる。
  159. 小林與三次

    ○政府委員(小林與三次君) 今教育委員会は、もちろんそれは教育事務は教育委員会でやっておりますから、私が県と申したのは県の当局ですから、教育委員会の所管の事務なら県の教育委員会、知事の所管事項なら知事、これはこういうことになるのは当然だと思います。
  160. 湯山勇

    ○湯山勇君 これは部長は非常にいいかげんな答弁をしておりますから、長官に一つお聞きおきを願いたいのは、公務員の、つまり教育職員の職員団体の単位は市町村です。これが単位団体です。それから県段階は連合体ですから、これは法にきめられた交渉単位ではありません。その交渉単位でないものが、しかも任命権者でない知事と、この問題については交渉をしなければならないことになっております。ここに非常に問題がありますので、そういう検討をした上で出されたのであれば、もっと明確な答弁があってしかるべきですが、今の御答弁の様子ではそういう検討も十分にされてないように思われます。  なお待命に伴う教職員の補充につきましても、場合によっては補正予算の必要があるのではないかというようなことも、私は心配をしております。と申しますのは、本年度の地方財政計画において一体小中にどれだけの教員数をみておられるか。昨年十月自治庁の方でお調べになったと思う実績と比べて、この三十一年度の定員は、小中ともふえておりますか、減っておりますか。
  161. 柴田護

    ○説明員(柴田護君) 昭和三十年度の職員数に比べまして、明年度増加いたしまする児童生徒数に対応するものとして、約七千四百人ばかりの教職員の増を考えております。
  162. 湯山勇

    ○湯山勇君 昨年十月に調べた資料がありますね。自治庁では三十年十月、それに比べてどうなっておりますか。
  163. 柴田護

    ○説明員(柴田護君) 三十年十月というのはちょっと承知いたしておりませんが。
  164. 湯山勇

    ○湯山勇君 最近のはいつですか。
  165. 柴田護

    ○説明員(柴田護君) 昭和三十年の五月の指定統計の数字を基礎にして検討したものでございます。
  166. 湯山勇

    ○湯山勇君 それは文部省でございましょう。
  167. 柴田護

    ○説明員(柴田護君) その通りでございます。
  168. 湯山勇

    ○湯山勇君 でこれも私が前に文教委員会でもやったし、予算委員会でもやったのですけれども、自治庁の方で持っておられる資料と文部省のとは違うのです。そこで昨年の五月の資料でしたら、五月の指定統計から本年三月までの昇給昇格なんか皆抜かれております。自治庁は昨年は私には十二月ではこうだということをお話になっております。おわかりになりますか、言うことが、そこで十二月と五月では半年間の差があるのです。こういうことが抜きにされて、今のような御答弁になりますからこれは実態に合っておりません。けれどももうお約束の時間が参りましたから、それらの問題も含めて次の機会に質問を留保したいと思いますから、委員長の方で一つよろしくおはからい願います。
  169. 柴田護

    ○説明員(柴田護君) ただいまの御質問は、前年の財政計画というものを基礎にして考えられますならば、おっしゃる通りのことはわかると思います。ただ私たち昭和三十一年度の財政計画をきめます場合には前年の建前を崩しております。従いまして現在の財政計画上の数字は、義務教育費国庫負担金の算定の基礎となりました数字と全く一致いたしております。と申しますのは、従来は財政計画上の数字だけで、別途の人員をはじき、別途の単価を使っておったわけでありますが、給与実態調査の結果が判明いたしました時期を基礎といたしまして、義務教育費国庫負担金の計算の基礎によることに変えたわけであります。その方がまた義務教育費国庫負担金の補正をいたします場合に、それと合わして財政計画を訂正していくのに非常に都合がいい。また片一方は、義務教育費国庫負担金は実支給額に対しては負担していくわけでありますので、それを取る方がより実態に合う、こういうことから建前を変えております。
  170. 湯山勇

    ○湯山勇君 そのことはよくわかりますし、また当然そうなければならないと思います。けれども本年度の地方財政計画のときに、当初幾らか予算と財政計画とが合わなくて切り下げたことがあります。そのときに、いいですか、切り下げるときに、地方公務員の昇給昇格財源を九億八千万ばかり下げましたですね。そのときの説明では、これは自治庁は十二月の調査によったものだ、ところが文部省の方で取っておる五月の指定統計によればこれこれになる、その五月の指定統計の上へ積み重ねていけば、九億八千万落すことができるというので落したことは、あなたも御記憶にあると思います。そこで、それじゃそれだけ昇給昇格財源に穴があくのじゃないかということを申し上げたときに、これは当然そうなると思うけれども、予算計上の繰り延べ、その他の措置によって、何とか措置していけますという答弁をちゃんとしておられる。ですから今あなたのおっしゃったことはおっしゃったこととして建前は了承しますけれども、具体的な数値については私はその点の了承ができませんから、これももう時間が参りましたからこの辺にして、次の機会に明らかにさせていただきたいと思いますから、委員長、これも一つ御了承願いたいと思います。
  171. 伊能芳雄

    ○委員長代理(伊能芳雄君) 他に御発言はございませんか。他に御発言がなければ、本連合審査会はこれにて終了いたすことに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  172. 伊能芳雄

    ○委員長代理(伊能芳雄君) 御異議ないと認めてさよう決定いたします。連合審査会を散会いたします。    午後二時五十一分散会