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1956-03-29 第24回国会 参議院 大蔵委員会 14号 公式Web版

  1. 昭和三十一年三月二十九日(木曜日)    午前十時五十一分開会   ―――――――――――――   委員の異動 本日委員青木一男君、木内四郎君及び 井村徳二君辞任につき、その補欠とし て島津忠彦君、平林太一君及び新谷寅 三郎君を議長において指名した。   ―――――――――――――  出席者は左の通り。    委員長     岡崎 真一君    理事            大矢半二郎君            山本 米治君            岡  三郎君            前田 久吉君    委員            青柳 秀夫君           大野木秀次郎君            菊田 七平君            島津 忠彦君            白井  勇君            新谷寅三郎君            西川甚五郎君            平林 太一君            藤野 繁雄君            成瀬 幡治君            平林  剛君            杉山 昌作君            土田國太郎君   衆議院議員    黒金 泰美君   国務大臣    大 蔵 大 臣 一萬田尚登君   政府委員    日本専売公社監    理官      大月  高君    大蔵省主計局次    長       宮川新一郎君    大蔵省主計局法    規課長事務代理 中尾 博之君    大蔵省主税局長 渡邊喜久造君    文部省初等中等    教育局長    緒方 信一君    食糧庁長官   清井  正君   事務局側    常任委員会専門    員       木村常次郎君   説明員    文部省初等中等    教育局財務課長 安嶋  弥君    日本専売公社総    裁       入間野武雄君   ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○補助金等の臨時特例等に関する法律  の一部を改正する法律案(内閣提  出、衆議院送付) ○関税定率法の一部を改正する法律の  一部を改正する法律案(内閣提出、  衆議院送付) ○租税及び金融等に関する調査の件  (専売事業に関する件)   ―――――――――――――
  2. 岡崎真一

    ○委員長(岡崎真一君) これより委員会を開会いたします。  議事に入るに先だちまして、委員の異動がございましたので御報告申し上げます。  本日付をもちまして委員青木一男君、木内四郎君及び井村徳二君が辞任され、その補欠として島津忠彦君、平林太一君及び新谷寅三郎君がそれぞれ委員に選任されました。   ―――――――――――――
  3. 岡崎真一

    ○委員長(岡崎真一君) まず、補助金等の臨時特例等に関する法律の一部を改正する法律案を議題として、質疑を行います。
  4. 岡三郎

    ○岡三郎君 まず第一に、第一章中の文部省関係の問題ですが、第六条の「新たに入学する児童に対する教科用図書の給与に関する法律は、その施行を停止する。」、これを三十二年度の末まで一カ年さらに延長する、こういうことのこれは臨時特例の法律になっておるわけですが、一方文教委員会において就学困難な児童のための教科用図書の給与に対する国の補助に関する法律、こういう法律が出て、その法律の中において「新たに入学する児童」云云の、この第六条を廃止するというふうに出ているわけだね。こういうふうな関係といいますかね、片方の方においてこの条項を殺す法律が出ていて、これを一年延ばせと、これは一体どういう関係なんだか、それを説明していただきたいと思います。
  5. 中尾博之

    ○政府委員(中尾博之君) お答えいたしますが、教科用図書の給与に対する補助金でございますが、これは今回の、来年度の措置といたしましては、この法律を廃止いたしまして、新たに就学困難な児童のために別途教科用図書の給与をいたしますということにいたしたいというのが結論でございます。ただしその手続といたしましては、一応新たに就学困難児童のための教科用図書を給与いたしますることにつきましては、国のそういう補助金でございますので、これに対して法律を必要といたしますから、これを別途の法律で用意いたしたわけであります。それが就学困難な児童のための教科用図書の給与に対する国の補助に関する法律案でございます。結論はこうでございますが、それではなぜその前にこの補助金臨特の法律におきまして延長する措置をとったかということでございますが、結論はそういうことでありますが、この措置は、就学困難な児童のために給与いたしますのは新たな措置でございます。この法律の御議決を願わなければならぬわけでございます。そこでその御議決を持ちまして処理をいたそうということで、そちらの法律にまかしてあります。もし、しかしこの法律は政府で用意いたしましたのでございますが、御議決を得ません場合にはこれが成り立たないわけであります。この措置がとれないわけでございますが、この法律に基く措置といたしましては実施ができなくなります、その場合にはではどうなるかと申しますと、この特例法に基きまして一年延期という、ちょうど昭和三十年と同じ措置をとっていこう、こういうことでございます。二段になっておりまする関係上、二つの法律になっておるわけであります。で、こっちの補助金の方の臨特の方の法律におきましては、そのことの関係で延期することにいたしております。廃止するのを向うの法律に入れてございまするのは、廃止する措置は、就学困難な児童のために新たに補助をいたしまする措置と運命をともにさせることを適当とするからでございます。
  6. 岡三郎

    ○岡三郎君 何が何だかさっぱりわからない。内容はわかっているけれども、法律をやはり改廃するにおいてはもうちょっと脈絡一貫したような措置をとってもらいたいという、希望になりますが、それはさておいて、第六条のこの条項を一カ年延期するということは、実際は他の法律との関連で、これを廃止するというふうに実はなっているわけなんです、関連上ね。だからこの場合に一年延期することに一応これを認めていった場合に、向うの文部委員会でやっている方の法律がどうなるかわからぬが、廃止するということになってくれば自動的にこれが消えるというわけですな。
  7. 中尾博之

    ○政府委員(中尾博之君) その通りでございます。これが消え、こっちが延期いたしまして、さらに三十一年度に補助金臨特が延長されまして、それがこの関係に関する限り向うの法律で廃止されます。
  8. 岡三郎

    ○岡三郎君 なぜ廃止するのか、これは一つ文部省の方に聞きたいと思うが、今われわれに課せられている一つの命題は、これを一カ年延長するというので審議してくれと、こう出ておる。ところがほかの委員会では、これを廃止することによって他の法律を出しておるわけです。だから私はこれは一年延期するという角度で話をするということよりも、これを廃止するということで検討しなければ、これはまるでばかばかしい法律審議になるということになると思うが、それでこれを廃止するという文部省の意見を聞きたいと私は思う。
  9. 安嶋弥

    ○説明員(安嶋弥君) 御承知の通り新たに入学する児童に対する教科用図書の給与に関する法律は、これは新たに入学する児童のすべてに対しまして国語と算数の教科書を給与いたします。もってその前途を祝福し、国民としての自覚を深めるのが立法の趣旨でございますが、一方現在経済的理由によって就学困難な児童も相当数ございますので、限られた国の財政事情のもとにおいてはむしろ経済的理由によって就学困難な児童に対して必要な教科書の全部を給与すると、もって義務教育の円滑な実施を期する方が、この際より適切な施策ではないかと、こう考えまして、前の法律を廃止いたしまして、新たに、就学困難な児童に対する教科用図書の給与に関する法律を制定しようと、こうお願いしておるわけでございます。
  10. 岡三郎

    ○岡三郎君 大蔵省がその答弁をするならば純財政的な意味でわかるが、文部省がそういう答弁をするということは私はわからない、教育的に見て。いわゆる義務教育の子供に差等をつけて貧乏なるがゆえにその子供にだけは教科書をくれるということが、果して将来その子供にとってそれが恩恵になり、国の一つの何といいますか、給与としてりっぱなものかどうかという分析をしたんですか。というのは貧乏だからお前たちだけに本をやるというやり方は、少くとも義務教育にとってはこれは工合が悪いと私たちは思っておる。その点はどう考えますか、教育的に考えて。これは文部省から。
  11. 安嶋弥

    ○説明員(安嶋弥君) おっしゃる通りだと考えますが、すべての児童に対して教科書を給与することが困難でありまする以上、さしあたりの措置といたしまして、就学困難な児童に対して教科書を給与するということも、これはやむを得ない措置ではないか、こう考えます。
  12. 岡三郎

    ○岡三郎君 一年の子供に算数、国語を給与すると、現在ではどのくらいの予算がかかるのですか。
  13. 安嶋弥

    ○説明員(安嶋弥君) 約五億円でございます。
  14. 岡三郎

    ○岡三郎君 五億円、この程度の金を大蔵省はなぜ補助金として削らなければならぬのか、この理由を聞かせてもらいたいと思います。
  15. 中尾博之

    ○政府委員(中尾博之君) いささか説明を申し上げますが、討論を別に申し上げておるわけではございませんから、説明としてお聞き取りを願います。もともと義務教育の関係を無償で配付するということができまするならば、これはもちろんけっこうなことであります。しかしながら、財政の実情から申しまして、各方面におきましてすべて最もいい形にまで予算をつけるということがいたしかねる状況にございます。従って文教、民生、国土保全、その他につきまして、いずれも最も緊急なる面に対しまして予算を配分いたしまして、おのおのの資金効率を高めるという立場もございますが、それらの関係からいたしまして、せっかくのそういう無償の一般的な給与という考え方ももちろんこれは成り立つ考え方でございまするが、現実財政の問題といたしましてそういう措置がとりがたいということになるわけであります。しかしながら、実際に教科書が行き渡りがたいということでは適当でございませんので、真に教科書を得がたいというような向きに対しましてこれを給与する、もちろんこれは救済でありますとか、そういう面から考えて、まあ広い意味では社会保障かもしれませんが、いわゆる俗に言う社会保障あるいは救済といったような考え方から、厚生省的な措置として考えておるものではございません。若干完全な姿に比べますれば見劣りはいたしまするが、やはり文教政策の一環といたしましてできるだけのことをいたしたいというので今回の措置に相なったのでございます。
  16. 岡三郎

    ○岡三郎君 まあ国の財政事情から思うようにいかぬと、こういう説明ですが、ここで憲法論議を私はしようと思わないけれども、まあ義務教育はこれを無償とする建前からいって、せめて義務教育の初年度の一年生に国語と算数の教科書を限定してくれるということは、ほんとうの何というんだか、できないながらも、せめてその程度やりたいといって、これはあやまり証文を入れていくべき性質のものなんですよ。他のものと違うんですよ。他の補助金と同一視していかれるというところに根本的誤謬があると思う。それで一年生の子供に、就学困難だからといってこの子供に限定して本をやるということは、それはどうしたってこれは教育上工合が悪い。だから私は六三の九年間の子供に全部本をやるというたら、それは財政上困難であるという理屈はつくかもわかりませんよ、わかりませんが、義務教育の出発の一年の子供に限定して五億円程度の金を支出するということは、困難であるという理由が私はわからぬ、それだけでは。それで毎年々々防衛庁で二百億なり、三百億の金が余って、使い切れなくて繰り越しておる。明許繰り越しでしょうが、余っておると、そのほかにおいても外貨が余って、貿易の方で馬を入れるという、何だか競走馬を入れるというので騒いでいるようなうわさもあるし、とにかく全体が緊縮されてきちんとなっていればいいけれども、この問題だけ、五億ぐらい財政事情が困難だからという理由は私はわからぬ。もうちょっと説明してもらいたい。ほんとうに困難だから当然支出すべき、憲法に規定されておるところのものに対して、しかも教科書だけに限って、六カ年なり九カ年という、こういう方法じゃないわけだ、一カ年だけなんだ、しかもその予算が限定されて五億と……。そうすれば一年生の子供が貧富を問わずみんな喜んでこれを受けるわけなんです。それを困難だから一億六千万円程度でごまかすというやり方だ、それが私はわからぬ。もっと説明してもらいたいと思う、困難だというその事情を。
  17. 中尾博之

    ○政府委員(中尾博之君) 大体先ほど申し上げました趣旨に尽きますが、説明が不足かと思いますので、もう一回繰り返しながら申し上げます。もちろん義務教育はこれを無償とするという建前は憲法の建前、それに対してはわれわれは、政府といたしましてできるだけのこれは努力を払わなければならないものということは十分承知いたしております。従いまして、これを全部教科書を無償で配付できれば一番いいわけであります。そういう建前は十分私ども承知いたしておるわけであります。しかし現実財政の状況から申しまして、教科書を無償で全部配付するというだけの予算がこれに配賦いたしかねる事情にございます。これはなかなか予算というものもいろいろな目的がございまするので、どの目的と合せてこれがどうだとか、こっちの方と比べてみてどうであるとかということにつきましては、いろいろ御意見もございましょうが、政府といたしましては、予算編成に当りまして諸般の当面の事情、それから将来の施策につきまして十分の検討を加えまして、その配分をいたしたものでございます。  なお、限られました金額で、どうして最も教育上効果的に使いますかといいまする場合に、貧富を問わないという建前を尊重いたしまして、一年生だけに配るということも一つの方法でございまするが、むしろ教科書が現実にないと、得がたいというような児童に対しましては、一年生のみならず、そのほかの五学年の児童に対しましても支給する道を講じた方がよかろう、もちろんあくまでもこれは救済とか援助とかと、そういう趣旨での系統の法律としては取り扱っておりません。及ばずながら、やはりその憲法の精神に従いましてできる限りの措置を講じておるというつもりで編成をいたしたものでございます。何とぞよろしく御了承願いたいと思います。
  18. 岡三郎

    ○岡三郎君 できるだけの措置を講じたいということは、聞き捨てにならぬ私は言葉だと思うのです。これはほんとうにごまかし的措置ですよ。しかし今ここで論争をしても始まらぬから……。この補助金全般についての臨時特例ですね。これは特別委員会を作って考究されたものですが、補助金に対する大蔵省としての見方は、これは総額二十億くらいの削減になるわけですね。なるわけですが、補助金等についてもうちょっと峻厳なる措置をとれというのは、こんなまるで目高みたいなものをつかまえておるということではなくて、もっと根本的な問題があるのですよ。これは会計検査なんかで報告されておる通りに、補助金の使用において膨大なるむだづかいというものは他に一ぱいある。結局そういう大きなものはみん逃げて、そうしてここに出てきているものはみんな零細なるものばかりだ。だから私は大蔵省の方において一たんこのような形で出てきたもの、この中において今育ったような教科書関係なんかは生かして、そのかわり財源として数限りない補助金というものが私はあると思う。そういったものに対してどの程度大蔵省が検討したかということが、私はいつでも問題になると思うのです。これはいろいろと見方はあると思いますけれども、今言ったように補助金というものをもう少し根本的に検討せいというので、決算委員会等からそういう強い要請があったことも御存じのことと思うのですが、そういったことに対する大蔵省の見解はどうですか。
  19. 中尾博之

    ○政府委員(中尾博之君) 御質問の趣旨は私どももよく了解できるところでありまして、まさに私どもも補助金の問題につきましては重大なる問題と心がけておるわけでございます。ことに決算委員会の報告、その他国会におきまするいろいろな御批判ないし一般の世論というようなものに顧みまして、補助金というものが適正にほんとうにその目的に即し、しかも効果的に使われておるかどうか、あるいはその制度が政府によって十分にそういうふうにうまく運営されておるかどうかということにつきましては非常な関心を持ちまして、反省、検討を加えておる次第であります。率直に申しまして、補助金のそういう意味におきまする性質ということは、何分にもその対象が非常に巨額なものでございまするので、それからそれが諸般の行政目的にまた関連するものでもございまする関係もありますし、技術的にも申しましても非常に数が多いというようなことで、なかなか抜本塞源的と申しますか、というような線をにわかに出すことが非常に困難な問題でございます。しかしながら政府といたしましては、そういう困難にもかかわらず、毎年実は予算編成の際におきまして、これに対していろいろな検討を加えておる次第でございます。もちろん補助金を整理いたしますると申しましても、決してその補助金が補助金なるがゆえにどうであるかこうであるかということではないのでございまして、その内容につきまして、真にこれは補助金として残す必要があるものであるかどうか、それから補助金として真に適切な国民の要請にこたえておるものであるかどうか、真に適正なる要請にこたえておるものでございますれば、いろいろ批判のもとになるようなこともないはずである。そういう点につきまして、毎年予算編成の際には少なからざる時日と手数とをかけまして、これを検討いたしておる次第でございます。  大体この補助金臨特の法律の分は、今お話のように大体二十億程度のものでございまするけれども、そのほかにその法律に関係をいたしません分で、検討を加えまして、さらに整理を行いました分が三十一年度におきましても三十六億円ほどに上っております。そういうような関係で、決して補助金臨特のこの法律の分だけで補助金整理をやっておるということではないのでございまして、この法律だけでございますれば、多分に今の御質問のような批判もあろうかと思います。しかしながら、なお法律に基きません分野におきまして検討を加えまして、そういうような結論を出しまして、そういうような全体として六十億程度になります補助金の整理の一環としてお受け取りを願いたいのであります。この法律は特に毎年延長いたしておりまする、いわば政府は何をやっておるかというようなあるいはお感じもあろうかと思いますが、今申し上げましたような関係で、毎年検討を加えまして、その対象が大きいものでございますから、徐々に実はその整理の方を進めております。この法律もこういう形になっております。その点を御了承願いたいと存じます。
  20. 岡三郎

    ○岡三郎君 三十六億他に削減しておるという説明ですが、その内訳の要項ですね、それを私資料として出してもらいたいと思います。その点委員長にお願いします。  それからさらにこれは国の政策につながるものですから、まあ大臣に聞かなければ、これは要点を得ないと思うのですが、大蔵大臣は昨年もですね、就学困難な児童のためにやった方がいいという考え方で、この点はわかるんだが、文部省の方として、私はこの補助金が制定されたときには、国の政策として打ち出されてきておるもので、一朝一夕に文部省自体が就学困難な児童にのみやるということについて賛成するのは私おかしいという見解を持っておるのです。これは財政的というより教育的な見地からこういうふうなものを制定するときには考究されたと思う。ですからそれが形が変っていくということについては、やはり相当検討されておると思いますが、何と言ってもやはりこの教育に関連しては、就学困難な者だけにやるということは、この義務教育の建前から言ってね、困難な者のみにやるということは、私はどうしてもおかしい。しかも新しい人生のスタートといいますか、教育を受けようという子供にやる場合には、やはり子供にひがみを起させぬためにも、やはり総体的にこれを見てやる、こういうふうなやはり心くばりといいますか、心配をしてやらにゃいかぬと思うのだが、文部省自体としては将来このような新入学児童に対して全部やる方法を考えておるかどうか、その点一つお聞きしたいと思うのだが。
  21. 安嶋弥

    ○説明員(安嶋弥君) 文部省が前の法律を廃止いたしまして、新たに就学困難な者に対してだけ教科書を給与する法律を制定いたしました理由につきましては、先ほどちょっと申し上げたわけであります。もちろん文部省としましては前の法律の行き方、これは非常にけっこうな行き方だと思っておりますが、これの実施が困難であるということであれば、現段階として就学困難な、教科書が買えないために学校に行けない子供を救済するということの方が先決問題である。こういう観点から新たに立法をお願いしておるわけです。それからもう一つ、貧困な者にだけやるということは理解できないというお話でございましたが、先ほども中尾政府委員からおっしゃいましたように、これは貧困な者を救済するという点からは、広い意味で社会保障に連なる意味もあるかと思いますが、むしろ就学奨励という観点からこの法律をお願いしておるようなわけであります。それから自尊心を傷つけたりあるいは卑屈感を与えたりすることがないかというお話でございますが、これは私どもの指導によりましてそういうことは決してないようにこの法律の趣旨を徹底させたい、こう考えております。それから今後こういう法律を新たに復活する考えがあるかないかというお尋ねでございますが、そのお答えに対しましては私ちょっとここで私の立場といたしましてお答え申しにくいのでございます。
  22. 岡三郎

    ○岡三郎君 そうすると文部省の方としては、この第六条のこの条文というものは、今直ちに廃止する必要を認めておるのですか。
  23. 安嶋弥

    ○説明員(安嶋弥君) 先ほど来申し上げておりますように、まあ前の政策の転換をはかりまして、新たに就学困難な児童に対する教科書の給与を行いたい、こういうことであります。
  24. 岡三郎

    ○岡三郎君 それだから、今財政的に見て思うようにいかないから一億六千万円程度でとどめておくのだということはわかったが、それから考えて、将来もう少し何とかしてやりたいというこういうふうな考え方が文部、大蔵両当局から言われておるわけです。そういう趣旨からいえば、何もこの条文を廃止する必要を私は認めない。つまりこれを一年ここで延期しておって、これは一年、百歩を譲って延期しておって、そうすればこれは実施されない。そうしてその段階として片一方の方で一億六千万円程度で本年はやってみるのだというのならば、まだ少し理解できると思うのだが、それを出すことによってこの条文をこの法案では延期しておいて、片一方の方で廃止するその必要性を認め得られないのだけれども、どうしてそれを廃止しなければいかぬか、それを聞いておる、これは大蔵省の方から聞きたい。
  25. 中尾博之

    ○政府委員(中尾博之君) この補助金の問題につきまして、従来の法律を延長いたすという建前で三十年度は参ったわけであります。従って潜在的にはこれは延長ということに、停止の延長ということであります。もとの法律が前提になっておるわけでございます。しかしながら今回、それを三十年度で延長いたしまして、そのままになっておる、これに対しましていろいろ検討を加えまして、それで延長するだけではこれはいかぬのであって、新たにそういう財政の能力の可能な範囲内で理想に一歩でも近づく姿でもって出発する、こういう結論を得まして、今回の就学困難な児童のための教科書の給与に関する法律を考えたわけであります。これをもって従来の考え方にかえた次第であります。従いまして、従来の分をこれと差しかえる意味におきまして廃止と申し上げたのであります。
  26. 岡三郎

    ○岡三郎君 その点文部省の一つ意向を聞いておきたい。
  27. 安嶋弥

    ○説明員(安嶋弥君) 今中尾政府委員からお話がありましたように、従来の考え方を変えたわけでございます。従来の考え方と申しますか、従来のやり方の裏づけになっておりました法律をこの際廃止した、こういうことでございます。
  28. 岡三郎

    ○岡三郎君 私はその点が問題だと思うのですよ。一応その財政的に見ていいことだけれども、これを延期してきたということは、将来これを復活したいという意図があるということが前提にならなければ私はおかしいと思う。でなかったら、全面的にさらにこれを全部検討し直してやはりやる必要があるというふうに考えておるわけなんですが、先ほどの説明からいえば、金がないからまあせめて一億六千万円程度で義務教育中の就学困難な児童に教科書を給与するのだ、ところが今の説明でいうと、考え方を変えて、もとを打ち切って、これだけに今後するのだということは、務教育をどう考えておるのだか私はわからない。他の補助金と違いますよ、これは。だから政府は上から下まで憲法軽視であるということを言われることはそこにあるのです。憲法をどう考えておるのか。そうなれば、一たんこういうものを憲法に従って政府が政策として打ち出したものを、金がないから一応延期しようということはわかるけれども、ほかに肩がわりをしておいて、この法律は、この条項は抹殺してしまう、これでは少しむちゃじゃないかと私は思うのです。それで私はその点でこの法律について賛成するか反対するかの態度をきめようと思っておるわけです。だからこの条文では延期するということを言っておいて、延期したとたんにほかの法律が上って、この条文が死んでしまうというのだったら、補助金等の臨時特例等に関する法律案は審議できないですよ。それは憲法を軽視し過ぎるし、この法律審議をばかにしているものだと私は思う。来年廃止するなら廃止しなさい。今これを延期すると言っておって、片方で廃止するというような、そんな審議の仕方はないと思う。逆に言えば一事不再理の原則に適合してくるのではないかと思うのです。この委員会で延期をきめておいて、ほかの委員会で、ここで決定したものをくつがえすということはおかしいじゃないですか。その点はどう考えますか。
  29. 中尾博之

    ○政府委員(中尾博之君) 今の憲法軽視の御質問でありますが、決して政府はそういう憲法を軽視いたしますというようなことを考えましたり、あるいはそれについて軽く考えましたりいたしましてこの問題を処理いたしておるわけではございません。憲法の精神を順守いたしたいという気持から今回の措置に切りかえまして、実施可能な範囲内におきましてこの措置を新たに作りまして、従来はそういう建前があったとは申せ、実際問題として実力これに伴わず、有名無実の形になっておりましたのを、実際に即しまする方向で一歩でも憲法の精神に近づきたいということからこれを考えて、こういう措置をとっておるのでございます。その点は一つ決して軽視というようなことではなく、むしろその逆に、いかに苦慮しておるかということを御賢察願いたいのであります。
  30. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 文部省が教科書無償配給に関する方針を変えたのか、それとも財政上やむを得ないからというので、大蔵省の方針とかいろいろなことがあって、そうして文部省はこれを受け身の形において変えざるを得なくなったのか、方針が変った変ったとおっしゃるのだが、どういうところで変ったのか。
  31. 安嶋弥

    ○説明員(安嶋弥君) この新たに入学する児童に対する教科用図書の給与に関する法律は、施行が停止されましてから二年になるのであります。その間、これを復活せよという意見が各方面に非常に強かったのであります。
  32. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 文部省を聞きたい。
  33. 安嶋弥

    ○説明員(安嶋弥君) 文部省でもそういう考えを持っておったわけでありますが、前大臣の松村文相のときに、これを何らかの形で復活したいということを言明なさいました。それが今回こういう形で復活してきたわけでございます。
  34. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 そうすると復活するということはわかったのだが、廃止する、今度今まであった無償のやつを廃止する、それはどういうことでやってきたのか、どういう経路で廃止するということに方針が決定したのですか。去年は片方では復活ではなくて続いておったのです。ある程度やっておったのです。
  35. 安嶋弥

    ○説明員(安嶋弥君) 前のものが新たにこういう形で復活してきたということでございますので、前のものを廃止した、こういうことでございます。
  36. 岡三郎

    ○岡三郎君 その論争は、これは文部大臣とここに大蔵大臣が来てもらわにゃ私はわからぬと思う。従って文部大臣と大蔵大臣に来てもらって私はやりたいと思う。こんな程度の説明では納得できない。それから法文の、法律論議にしても、ここで停止を延長しておいて、別の委員会でそれを廃止するという法律審議が行われておるということは私は解せないです。大蔵委員会だけは延長して下さい、ほかの方では廃止します、そんなばかなことがあるかね、どうなんだそれは。
  37. 中尾博之

    ○政府委員(中尾博之君) 形の上ではまあそういうことでございます。決してこれは大蔵委員会だけで延長をお願いいたしまして、向うでさらにそれを別途廃止をお願いしておるわけではございませんので、ただ技術的に申しまして、従来の停止の措置というものは、これを技術的には延長を一応いたしておきまして、別途向うの方でもって本来の法律が変る、それに差しかえられるという措置を講じました場合には、それに伴いましてこの措置も消滅させる。消滅させるかさせないかというのは、就学困難の方の法律と運命をともにして処置していきたい。こういう趣旨で、こういう手続になったものでございます。もしお説のようなことでございまして、向うの法律はまた向うの法律、これは国会の御議決にまかされておるわけでございます。それでこちらの方で何ら延長いたしませんということになりますというと、かえって政府はそれでは本来の法律を全面的に実施するのか、あるいは新しい就学困難な法律をやるのか、そのどっちかでいくということになるわけであります。実情はそうではございませんで、延長をいたしまするか、あるいは就学困難な法律の御議決が得られまするなら――もちろんこれはお願いしたいところでございまするが、得られまするならばそちらの方に移り変る。こういう二段に考えてこういう形になっておる次第であります。
  38. 岡三郎

    ○岡三郎君 これはよく私もわかりませんが、この第六条を大蔵省の意見に従えば、ここで一応延長しておいて、大蔵委員会で、法律審議の過程でこれが廃止される、こういうふうになっておるという話ですが、この第六条は、延長しないとすれば実施することになりますがね。その根本的な法律を、補助金関係ではなくして、この法律自体、もともと補助金を出したときの法律ですが、それを廃止するという法律をここへ、大蔵委員会なりにかけるわけにいかんのですか。
  39. 中尾博之

    ○政府委員(中尾博之君) この大蔵委員会にかけますかどうかは、実は私の方からちょっと申し上げかねますが、法案の技術的な必要性から申しまするならば、補助金の臨特は主として財政的な配慮を強く持ちました法律でございます。それによって臨時の特例といたしまして延長の停止という措置あるいは停止の延長ということを考えております。基本的な制度を根本的に変えるということを取扱う法律になっておりませんので、取扱うことははばかりがあろうと存じます。なお廃止いたしまする措置は、新しい法律によりまして、就学困難な児童に対する措置がとられることを前提といたしまして、これといわば身がわりに廃止するのでございますから、その措置は向うの方の法案で処理することが必要になって参るわけでございます。
  40. 岡三郎

    ○岡三郎君 私はここの昭和二十七年法律第三十二号、これは実質的に廃止されるという形になっておるのだから、やはり補助金関係として法律第三十二号は廃止するというのをこの委員会に出してもらった方が、文教委員会の方は文教委員会の方で、就学困難な児童のための教科用図書、これを支給するという法律案をやってもらえば私は差しつかえないと思うのだがね、こういう趣旨ならば。
  41. 中尾博之

    ○政府委員(中尾博之君) お考えのような措置もとり得ることであると考えます。ただし政府といたしましては、あくまでやはり憲法の関係もございまするし、できるだけの措置は講じて参りたいと考えておる実は気持はあるのでございまして、新しい就学困難な児童に対する措置の法律は、もちろんこれは政府としてお願いいたしておるところでございまするが、その法律の御議決の模様にかかわりなく、極端なことを申し上げますと、これは私申しにくいのですが、何らかの事情によって容易にあれが実施できない、御同意が得られないというような場合におきましても、なおかつこの基本的な法律を廃止するというところまでは政府として考えておるわけではございません。あくまでもとの法律を廃止いたしまするのは新しい措置との差しかえによって廃止いたしたい、こう考えておりまする次第でございます。それでこういう段取りになっておるわけでございます。
  42. 岡三郎

    ○岡三郎君 大蔵委員会の審議としてはそれは非常に迷惑だということになると思うのです。ですから私は何も廃止するということを強く言っているわけじゃなくて、できるだけの措置をしたいという大蔵当局の親心があるならば、ここで停止を延長しておるんだから、何も別個の法律でそれを廃止するということを今すぐにやらなくたっていいじゃないか、こういう意見なんです。今ここで延長さしておいて、その同一会期中にほかの委員会ではその法律を廃止するということをやっている。そのかわりとして別の法律を出しておるというが、別の法律はそれは別だ。とにかくこの法律を延長するということをここでかけておきながら、別の委員会では廃止するということを要請している、こういうことになると思うのです。だからその点はここで延期したならば、一応廃止するということはこの国会で何も急いでやる必要はないじゃないかと私は言うわけなんだ。
  43. 宮川新一郎

    ○政府委員(宮川新一郎君) 中尾法規課長よりるる御説明申し上げたのでございますが、今回大蔵委員会で御審議願っておりますのは、御承知のように十八件の法律によりまする補助金の停止の有効期限を一年延ばそうということであります。一応御承知のように、どうしても廃止する必要があるものでございまするならば、この法律におきまして停止条項のみならず、廃止のことを明らかにすべきでございますが、私どもの方で審議いたしました際に、一応全部を廃止するとかあるいは延期するというのは、なかなか各省との間に意見の調整ができませんで、一応延期するということにいたしたのでございますが、御承知のようにこの法律で延期いたしておりまするのは、貧富の別なく算数、国語の教科書に限りまして与えようという現行の法律になっておるのでございまして、これを一年延ばそうとしたのでありますが、わずかな金ではございますが、貧富の別なく国語、算数の教科書のみ無償給与するというのは、他とのバランス、また財政の現状から見て適当でない。この際むしろ就学困難な児童に全教科書を無償給与するという体系に直した方がいいんじゃないかという文部当局並びに大蔵当局の意見によりまして、別途法律を出す、この法律は当然所管と申しますか、国会の御審議を願います際は文教委員会の方で御審議願うわけでありますが、その機会にほかの法律と合せまして、一年有効期限を延長いたしました特例法のこの関係の条文だけを削除しようということで別の方の法律の方に削除の規定を設けました。かような次第でございます。
  44. 岡三郎

    ○岡三郎君 それを一応聞いてみても、それだけのできるだけの措置を講じたいというならば、ここで延期したならば、何もそれを急いで同じ会期中に別の委員会で廃止する必要はないのじゃないかと私は思う。すぐ金を出せという法律になっていないわけだから、別途一億六千万円の措置をして、この五億円の措置は延期するということをここで含んでやはりわれわれは考えているわけで、こういうことになれば、一応延期するという建前をとって、幾日もかからないで別の委員会でそれは廃止するのだというふうなことはおもしろくない。だから一応廃止したかったならば次の国会なり何なりにしても、一年間延長しておるのだから、いささかも困ることはない。これを無理に考え方を変更したということになると、この考え方を変更するということは納得できない。どうしても金がないから、どうしてもこれきりしかできないのだということでなければ私はいかぬと思う。一年生にやることが、おかしい、全部算数、国語の教科書をやることはおかしいというならば、義務教育を無償にすることはおかしい、憲法をおかしいということをあなた方役人は言っておる。私はそんな形式的憲法論議をしようとは思いませんが、憲法の規定を順守して、できるだけそれを実施していくという精神があるならば、やはりこの条項を一年延期するということをここで決定するならば、直ちに別の委員会でこれを廃止するということは納得できない。しかも実行期間として一年延期されていくならば、次の国会で廃止したければなんぼでも廃止する方法はあるわけです。それをこっちで延期しておきながら、別の委員会で廃止するということは私は納得できない、国会審議上……。
  45. 宮川新一郎

    ○政府委員(宮川新一郎君) ごもっともでございますが、私どもといたしましても、一年々々こういう特例法でもちまして補助金に関係しまする法律の有効期限を延ばしていくということはきわめて変則的なものと考えております。できるだけ早い機会におきまして廃止するなら廃止する、もとへ戻すならばもとへ戻す、法律を恒久的なものにするならば恒久的なものにするということで、恒久的な立法をいたすべきと考えておるのでありますが、今回そこまでの措置をとるまでに至りませんために、今回は一年延長したわけでございますが、できるだけ機会あるごとにもとの法律の方を修正いたしまして、こういう臨時特例法の内容に規定されております事項をできるだけ少くしたいと考えております。その表われといたしまして、今の就学困難な児童のための教科用図書の給与に対する国の補助に関する法律案を御提案いたしたわけでありますが、別に同じような問題といたしまして性病予防対策の関係も別途の法律を出しておる次第でございまして、できるだけそういうふうに機会あるごとに直していきたい、こういう考えでございます。  御指摘になりました憲法の問題は非常に重要な問題でございますが、私どもの解釈といたしましては、義務教育は無償とするということは、別に法律を設けまして、御承知のように義務教育費国庫負担法の定めるところによって定めていけばよろしいのではないか、教科書を現在国語、算数の教科書を無償で、配布しておりますことをやめることは、必ずしも憲法に違反するものではないと、かように考えまして、別に出しております法律の中で削除いたすことにいたしたのでございますが、停止になっております関係上、財政負担は伴わないから必ずしも今削除しなくてもいいではないか、来年削除すればいいじゃないかということは、まことにごもっともな御意見でありますが、先ほど申し上げましたように、できるだけ機会あるごとに特例法の内容を恒久的なものに変えていきたい、こういう趣旨から付則に入れさせていただいた次第でございます。
  46. 岡三郎

    ○岡三郎君 その論議を聞くというとおかしいのです。それは確かにあなたの言う点もその通りだと思うが、もう延ばしている法律なんというものは大蔵関係では数限りがなくあるのですよ、一年ずつ延長しているのは。だからそれを整理するというならば全部整理しろと言いたくなるくらいにあると思う。特別措置法の中でも一体どっちがほんとうなのかわからぬというくらい延長している法律が一ぱいある。だからそういうふうな点でこれだけを抜き出して廃止するということを今強調する必要はないのじゃないかと私は思うのだ。憲法の違反とか何とかというのではなくて、やはり一応従前政府がとってきた態度というものを尊重して、そうしてそれを今すぐ金を出して実施しろと言っているわけでないから、この法律で一年延期しておきながら、同じ会期にしかもごく近い時期にこういったものを廃止するということになればおもしろくないですよ。これは……。だからそういったものは時間的に考えてみても今すぐやる必要も私はないと思う。必要性が……。十分政府の意図に従ってやろうとするならば、時間的な余裕があると思う。そういうふうな点であわてる必要がないということを私は言っているわけなんですがね。これは水かけ論になるかもしれませんが、私は私の考えが正しいと思って言っているわけです。
  47. 中尾博之

    ○政府委員(中尾博之君) ちょっとお許しを得ましたので申し上げます。先ほど全体のいわゆる補助金整理について要項並びにその内容をあとで出せということでございました。御要望に従いましてあとでまた打ち合せをいたしまして御提出申し上げたいと思いますが、御審議の都合があろうと思いますので、その概要をここで御披露いたします。  要項といたしましては、別に閣議の決定を見たというような姿で成文になったものではございませんのでありますが、二十九年以来毎年検討を加えましていろいろな項目を立てまして、あらましの考え方は実際問題として貫かれたものがございますので、それに従って実施いたしましたわけでございます。その考え方といたしましては、まず地方公共団体に対する補助金の問題が大事な問題でございまして、これは主といたしまして地方自治体と国との関係におきまする負担区分をなるべく整理いたしていきたい。そうして中央の仕事は国の負担とし、地方の仕事は地方の負担とする。同時に地方の負担いたしまする分には地方に必要な財源を保有財源として付与して、地方議会の批判と御議決によりましてこれを運営していくという態勢にだんだん持っていきたいということを考えておるのでございます。つまり地方公共団体がどの団体も普遍的にしかも恒久的に、しかも大体経常的に必要といたしますような経費に対しまする補助金は逐次これを整理いたしまして、その整理いたしました金額に相当するものは地方の保有財源としてこれを地方に付与いたすということを考えているわけでございます。これらの関係におきましては従来から措置いたしておったものでございますが、今年度におきましても、合計いたしまして、主としてこれは職員の関係でありますが、九千八百八十六人という補助職員を純然たる地方負担の職員に切りかえまして、同時にそれに必要なる財源を地方に付与することにいたしております。なお地方公共団体の財政と国の補助金というものにつきましていろいろな問題がございます。もちろん補助金は国の施策を浸透徹底させます上におきまして大事な制度でございますが、一方地方公共団体の財政の実情に対しましては、実際にそれが常に調和のとれた姿になっておりませんといろいろと問題が生じますわけで、その間をいろいろ考えまして、主として公共事業費等の関係、その他臨時的な施設等に対しまする補助金、こういうものの事業量を相当程度圧縮することを考えたのでございます。しかしながら、もちろん補助金だけを圧縮いたしても、実際には地方でやらざるを得ないというような補助金を圧縮するということは適当でございません。それらのものに対しましては十分なもちろん考慮を払いまして圧縮をいたします。補助金の整理をいたしますと同時に、地方の負担をまた緩和するというような措置を講じたのでございます。これらの関係におきましても十七、八億の金額を補助金において浮かしております。これに対応する地方の負担もそれだけ軽減されておるわけであります。なお補助金の整理に関連いたしまして、これらの考え方と関連いたしまして、地方財政の負担を軽減するという点から、従来の残りました方の補助職員につきましても、存置いたしますものにつきましても、その補助単価の適正化をはかる、あるいは補助の対象額を拡張するというような措置を講じまして、国費において八億七千五百万円ほどの持ち出しをいたしまして、国庫の補助金をふやしますと同時に、これに対応いたしまする地方の負担というものが従来やみに隠れておったのでありますが、これを地方財政計画の財政需要に新たにこれに対する財源措置を講じておる次第でございます。  次にいわゆる零細補助金その他いわゆる不効率なる補助金といったものに対する批判がだいぶあるようでございます。これらにつきましては、もちろん運用上の面におきまして解決される面が多々ございますので、それらの努力は別途予算実行上において講ずることとはいたしましたけれども、そのほかにこれに予算の編成に当りまして、いわゆる補助金の整理の線からもこれの要望にこたえるという意味におきまして、主として農林省関係に多いのでございますが、これらの補助金、いわゆる零細として検査院あたりから特に指摘されることの多かった補助金を取りまとめまして、新たに各都道府県に農業改良基金というものを設けまして、これに対する補助金にこれを一括切りかえるという措置を講じたりいたしております。こういうことによりましていわゆる行政的な、形式的なやり方によりまする補助金の零細化というようなことを避けまして、あくまでこれは借りる金であるというような観念に切りかえることによりまして、合理的な金の使い方が期せられるように、しかも行政の目的を達する上にも支障がないようにというような面から考えましたのでございます。この関係が、(岡三郎君「もういいよ」と述ぶ)まあ大体そんなようなことで整理の方針を決定いたしましたようなわけでございます。
  48. 岡三郎

    ○岡三郎君 だいぶ時間がたったから議事進行をしたいと思うのですが、そこでこれはやはり文部委員会の方で十分検討されておると思うので、そちらの方に譲りたいと思いますが、やはりそういうふうな考え方で簡単にやられちゃ困る。だからやはりここで一カ年停止を延長するということをきめたならば、やはり一応大蔵省の趣旨を生かすためにも、われわれがここで審議したことを生かすためにも、やはり暫定的にそういう措置をとられるということを一言つけ加えて、他に質疑もありますが、時間がたっているので私の質問を終ります。
  49. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 ちょうど緒方さんが来ていらっしゃるから伺いますが、根本的にその文部省の考え方が変ってきたというふうに受け取れるわけです、今度の法律の改正で。文部省はなぜそういうふうに根本的に考え方を変えてきたのかという点を一つ明確にしていただきたいと思います。
  50. 緒方信一

    ○政府委員(緒方信一君) 従来新たに入学します児童に対しまして一律に国語、算数の教科書を給与いたしたのでございますが、これはその生活の程度にかかわらず一律にいたしたのであります。このたび考えておりまする法案並びに予算の関係といたしましては、生活保護法の保護を受ける程度に、それに準ずる程度に生活が困っておる、そうして就学が困難だという者に対して教科書を、これはそういう者に対しましては小学校だけでございますけれども、それに対して全学年にわたりまして給与をしようと、これが今度の新しい考え方でございます。で、まあ現実の問題といたしまして、生活困難のために教科書を買えないということは、これは非常に大きな問題でございますので、いずれの政策を先にとるかということになりますと、どうしても今考えております政策を文部省としてはとっていきたい、これは一年生だけでございませんので、一年から六年までの全部の学年にわたりまして、困った者には全部の教科書を給与していくというのが新しい法律でございます。これは義務教育でございまして、父兄が、その保護者がその子弟を学校に出さなければならぬ義務を、就学義務を負わされておるのでございまして、この就学義務を履行するのに困難な者の負担を軽減していくということは、やはり文教政策としては優先的にとるべきじゃないか、かように考えた次第でございまして、従来の法律を廃止いたしまして、新しい法律を立てていきたい、これがまあ私どもの考え方でございます。
  51. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 まあ義務教育云々ですが、憲法の二十六条には「義務教育は、これを無償とする。」ということが根本的に書いてあるわけなんです。それで一年生が、たとえば算数と国語は無償でやった、それを二年生までやったこともある、三年、四年、五年、六年とこれを拡大していくことこそ私は法律に非常に忠実であり、憲法に忠実であり、文部省の最大責務だと思うわけなんです。それを貧困児あるいは貧困児に準ずる家庭の子弟にやるのだということも、それは私はわからぬことはないのですよ、それはないよりもいいわけです。しかしそれよりも前に、一度一年生と二年生に算数と国語を無償でやったことがあるのです、実際。それを今度廃止してしまって、そうして準要保護家庭の子供にやるのだから、前にあるりっぱな法律を廃止しなければならないというその理由がちょっとわかりかねるのだから、根本方針をなぜ変えたか、私は憲法にあるのだから変えるのがおかしいと思うのです、それにのっとってやったのだから、だからもっと変えなければならなかったというその根本的な理由について説明があるのならば一つお聞きしたい。単に財政的にできるとおっしゃるのだったならば、前にやれた、それがなぜできなくなったか、そういう点を聞きたい。
  52. 緒方信一

    ○政府委員(緒方信一君) お説の通り義務教育の無償ということは憲法にうたってあるわけでございますけれども、これを一挙に全部教科書を無償で給与する、全部の子供に対して給与する、これはとうてい国家財政の現状から、あるいは地方財政の現状からいたしまして不可能に属することと今日では言えると存じます。そこで先ほど申し上げましたように、就学義務を課せられておるわけでございまして、その父兄が就学義務を完全に履行できない、こういう者に対してこの困難を軽減してやるために、困った者に対してまずこういう措置をとって教科書を給与していく、これがやはり義務教育無償の原則に近づける道じゃなかろうかと存ずるわけでございます。従来の法律は、これは一年生だけでございまして、一年生だけに対しまして国語、算数の教科書を、これは生活のいかんにかかわらず給与する、この法律の趣旨は国の水準を維持するということになっておりますけれども、この政策よりも、困った者に対して全学年にわたって給与していく、この方がやはりとるべき政策じゃないか、かように考えておるわけであります。
  53. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 そうすると生活保護を受けておる子供は今までおったわけです。そうすると今度対象になる子供は準要生活保護というのですか、そういう対象者というのですか、どのくらいあるのですか。
  54. 緒方信一

    ○政府委員(緒方信一君) これは生活保護法を受ける程度に困難をしている、それに準ずる程度ということでございますけれども、これは一つの押えようでございまして、相対的な、比較的な問題だと考えるわけでございますが、今度、文部省といたしまして考えておりますのは、予算といたしましては一億三千万円でございまして、全児童数に対しまして一・七%くらいに当ります。で、これはどこまで給与したらその困難が十分救えるかということは、今申しましたように、まあ非常に押えることは困難でございますから、とりあえずその程度のもので実施していく、かように考えているわけでございます。生活保護法によりまする教育扶助を受けている児童の数は、全児童数に対しまして、大体三・三%近くになると存じます。
  55. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 そうすると緒方さん、あなたの考え方では、一つ義務教育は無償に近づけよう、それの前に一年生の算数、国語をやって、これを漸次拡張していって六年生まで及ぼそうじゃないかという文部省は考え方だった。ところが今度はそれよりもなお準生活保護の対象をどんどん拡充していって、最終的には義務教育を無償に近づけようじゃないか、そういう方針のもとに今度新しく、これの方がより合理的な考え方だから変えるんだ、こういうわけですね。
  56. 緒方信一

    ○政府委員(緒方信一君) 現在の法律でございますが、昨年、一年の新入学生に対しまして、国の祝意を表するためという目的が規定されておりまして、一年生だけに対してやるという考え方に立っております。このたびの新しい法律は、全学年にわたってやろうということでございまして、そこには考え方の違いがございまして、今お話のように、これは財政上の関係もございますけれども、なるべくこの新しい措置を拡大していきたい、かように考えております。
  57. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 そうするとこの一・七%の対象になる準生活保護者ですね、その認定はだれがどこできめていくわけですか。それからもう一つ、配分方法ですが、それを市町村にあなたの方で大体児童に対して一・七%を按分されるのか、それとも何か別な方法で資料をとっておやりになるのか、その点はどうなっておりますか。
  58. 緒方信一

    ○政府委員(緒方信一君) この認定はこれは政令できめることになっておりますけれども、市町村の教育委員会がやることに相なります。その場合、たとえば民生委員とか福祉事務所の長とかに相談してきめていく、こういうことにいたしたいと存じております。  それから後段の、予算の範囲内でやるのでございますが、予算の配分は、先ほど申し上げました教育扶助を受けているためにその市町村の児童数、こういうものを勘案いたし接して、予算を配分したい、かように考えております。
  59. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 あなた方は一・七%の予算を計上されたわけですね、一億三千万というのは一・七%ですね。そうして文部省が大蔵省に要求したのはもっと上回った数字だと聞いておりますが、一応あなた方の準要保護児童というものをこのくらいが理想に近いものだという大ざっぱな数字はどのくらいなんですか。
  60. 緒方信一

    ○政府委員(緒方信一君) これは先ほども申し上げましたように、非常にむずかしい問題でございまして、まあ準ずる程度をどこまで抑えていくかという問題にも関連いたしますので、これは非常にむずかしい問題でございます。で、各地方などで任意に各地方団体でやっているものもございますけれども、これも非常にまちまちでございます。まあお説のように、予算要求といたしましてはもっと高い比率を求めたのでありますけれども、とりあえず一・七%で実施していく、その実績も勘案いたしたい、かように考えているわけでございます。御質問の、どこまでいったらその困難を十分除去することができるかというパーセンテージの算出はちょっと困難かと存じます。
  61. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 最後にもう一度念を押したいのですが、「義務教育は、これを無償とする。」というのが憲法の第二十六条ですね。それを具現する方途として、文部省としてはどういう根本施策をとろうとしてお考えになったのか。特にこの教科書の問題にからんでもう一度そこで明確に御答弁願いたいと思います。
  62. 緒方信一

    ○政府委員(緒方信一君) 憲法の義務教育無償という原則は、これは理想を掲げたのでございますけれども、財政の許す範囲においてそれに近づけていく努力をしなければならぬと思っております。現在におきましてはこれを端的に表わしておるのは、義務教育の公立学校におきましては授業料を徴収いたしておりません。それからそのほか施設設備を公費でもってこれを整備いたしまして、そうして授業料を徴収しないでやっておる。これは端的な義務教育無償の表われでございます。この理想に沿うてそういう趣旨を実現するように、その一つの政策としてはこのたびの法律もこれに資するものであろうと考えます。そこで今の貧困であって就学義務を十分に果すことが困難であるという者に対しまして、これはこのたび文部省としての政策としましては、教科書と給食と両方やっておりますけれども、こういう方面から進んでいきたい、かような考えでこの法律は提案いたしておる次第でございます。
  63. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 どうも緒方さん、あなたは私にしっぽをとられては大へんでしょうから……、これからやるなんて言って力んだら、なかなか大蔵省は予算をくれないだろうから慎重だと思いますが、たとえば学用品の問題だとか、いろいろなことがありますが、やはり義務教育を無償に近づける大きなものは、父兄の負担の度合いからいえば、教科書というのは大きな比率を占めておると思うのですが、だから教科書というものが第一じゃありませんが、今あなたのおっしゃったようなものはだんだんと無償に近づけていかなければならないと思うのですよ。だから教科書なぞは、これはやはり一進一退でこうなっておるのじゃなくて、前進がされなければならないと思うのですよ。戦後十一年にもなってきて前進してこなくちゃならぬと思う。それに対しては相当文部省とすれば、今度は一つ教科書を無償にしていこうじゃないかという一つ大きな方針を立てると、それに対しては、まあこの前の一年生のやつは、今お聞きしてますと、あれはお祝いのつもりでやったので、教科書の無償に近づけようとするワン・ステップではなかったのだと、それを今度は一つ貧困家庭から少しレベルを上げた、準要保護児童に対してまで運用して、そしてまた今度これを拡大してやっていく、こういう方向にいくのかいかぬのか、そこのところをもうちょっと念を押しておきたいのですが、どうなんだという点と、それから大蔵省はそれを十分了承して、そういう方向にいくのだということを了承して今度の一億三千万なら一億三千万という予算を認めているのか。大蔵省の責任でこれを確答する方がおられないとしたら、一つあなたが折衝されたのだから、どういう過程で折衝されたか、大蔵省はそれに対してどんな意向であったかということを御答弁願いたい。
  64. 緒方信一

    ○政府委員(緒方信一君) 私どもとしましては十分努力をいたしまして、この政策の拡大に努めたいと存じます。ただ予算の問題につきましては、これは毎年予算折衝を具体的な問題といたしていたすわけでございますので、今後大蔵省と来年度、実施しました結果に基きまして、十分にこれは折衝をいたしまして、私どもとしましては十分拡大していきたい、かように考える次第でございます。
  65. 宮川新一郎

    ○政府委員(宮川新一郎君) 憲法の精神に照らしましてできるだけ義務教育につきましては無償でやっていくべきものと考えます。しかし憲法の規定にもございますように、法律の定めるところによってやっていくことになっておりまして、その点につきましてはやはり財政負担の点も考え、どういう点をまず無償にしていくかということをよく考えていかなければならぬ問題かと思います。先ほど御説明いたしましたように、現在二十九年度までは一年生の、新入学生に対してだけ国語と算数だけの教科審を無償で給与することになっておったと、憲法の精神からいたしまするならば、できるだけそれを全学年に及ぼすとか、あるいは教科書も単なる国語、算数だけに限らないようにするということに発展すべきものと思うのです。この点につきましては財政計画の点も考えまして、この際、ひとしく教育を受ける権利を有するという憲法の精神から見ますと、生活要保護者ではないけれども、それに近いボーダー・ラインの人たち、いわゆる要保護児童に対しましては、金持ちの家庭の一年生に国語、算数の教科書を無償でやるよりは、生活に困っておる、いわゆる生活保護の適用を受けないけれども、生活に困っている人たちの家庭の学校の子供たちに対しまして、全学年に教科書を無償で給与するという方が、憲法の精神に合致するんじゃないか、かように考えまして、今回こういう措置をとったのでございますが、できるだけ義務教育の無償の問題につきましては、財政の許す限り、大蔵省としても文部省とともに善処して参る考えでございます。
  66. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 大蔵省が、前に一年に算数、国語をやったときは、予算はたしか五億ぐらい出たと思うのです。今度は一億三千万円と減っているのですね。何とおっしゃっても……。実質的には一度ゼロになったことがあるのですけれども、これは減っている。私はあなたのおっしゃるようなふうで、考え方はそうだけれども、生活保護の人たちは気の毒だからやるのだと、それはわかります。納得しますけれども、そうなると減るということがどうも納得いかない。だから大蔵省は、こういうときだけうまい答弁をしても、実際予算をしっかり組んでくれなければどうにもならないのです。だから来年度は、少くも一億三千万円の倍ぐらいにふやしていくべきじゃないか。初年度に算数、国語を無償にすれば、倍に来度年は近づける、その次は、三年度にはそれを上回っていくというような財政計画というのですか、あなたの方も大蔵省もそれに対して協力するという決意がほしいと思うのですが、その決意はどうですか。
  67. 宮川新一郎

    ○政府委員(宮川新一郎君) 来年の問題につきましては、直ちに明言は私はできませんが、ことしにつきましても、文教費につきまして科学研究費を増額いたしますとか、いろいろいたしておるのでございますが、ただいま御指摘のような、五億何千万円が一億三千万円になるということは御指摘の通りでございます。やはり文教関係の経費全体を見なければならないわけでございますし、他の財政需要とのバランスも考えなければなりませんので、これを二倍にする、三倍にするという決意まではちょっと明言いたしかねます。できるだけ御趣旨に沿うように予算計上につきましては努力いたしたいと思います。
  68. 白井勇

    ○白井勇君 ちょっと私緒方さんに一言伺いますが、教科書は、物そのものを困る要保護者の児童にやるわけですね。教科書そのものを。そうしますと、なぜ給与費につきましては、要保護者、準要保護者に対しまして、金をそういう該当の各家庭にやって、そしてそれをまた学校へ持っていくと、これは実際上そういう困る家庭でありますから、学校給食費を子供がもらいましても、それを実際上学校に持っていくということができる筋合いのものじゃないのですよ。従ってそれを他の家庭が全部負担をしている、こういうまことに不合理な格好になっているのですね。それは従来文部省の方針としては、生徒に卑屈感を与えるから云々というようなことで言い逃れをしているわけですけれども、教科書そのものは生徒にやれるという筋合いのものであるならば、給食についてだって同じことが私は言えるのだと思いますが、やはり給食費というものは学校そのものにいって要保護者なり準要保護者にはそういう費用はただでやれる。そうして一般家庭にはそういう余分な負担をかけないようにしていく、こういう格好に文部省としては助言をすべきものじゃないかと思うのですが、そこはどういう考え方ですか、それは違いますか。
  69. 緒方信一

    ○政府委員(緒方信一君) 私ちょっと、はなはだ恐縮でございますが、給食の担当は管理局でやっておりますので、……教科書につきましては今お説のように……。
  70. 白井勇

    ○白井勇君 初等中等教育局長として一貫するような指導方針があるのだと思いますから、関係方面とよく連絡をとって、今私が申し上げたようなことが善処されるようにやって下さい。
  71. 緒方信一

    ○政府委員(緒方信一君) 正確なことは、ちょっと間違うといけませんので、御了承願います。
  72. 岡崎真一

    ○委員長(岡崎真一君) 他に御発言もないようでありますから、質疑は終了したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  73. 岡崎真一

    ○委員長(岡崎真一君) 御異議ないと認めます。  それではこれより討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願いとうございます。
  74. 岡三郎

    ○岡三郎君 補助金等の臨時特例等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、社会党を代表して反対いたします。  補助金を整理するということの必要は、わが党もつとに認めておるところであります。しかしこの法律の中に載っているもの自体は、われわれの見地から言えば必要なものもある。特にただいま質疑をかわしたところの第六条の「新たに入学する児童に対する教科用図書の給与に関する法律」、この法律はやはり生かしていく必要があるという考え方です。それは憲法の義務教育は無償にするという精神を受けて、保守党としてもやはり何らかの措置をしなければならないという従前の検討の中で、せめて入学する児童に国語、算数をやりたい、この親心は社会党としても賛成をしてきたわけなんです。それを順次手広げて高学年に持っていってもらいたいという、こういう意図があったわけですが、政府はその後政策を変更して、これを停止し、それを延長してきたことに対して大いなる不満を持ってきたわけですが、さらに今回文教委員会に提出した就学困難な児童のための教科用図書の給与に対する国の補助に関する法律案によってこの条項を抹殺するということに至っては、賛成は絶対にできません。政府は準要保護児童に対して教科書を、ごく一部分であるが配付するということによって、考え方を変更したというふうに言っていることについては、なおさら憲法の条章を尊重するという趣旨から言えば、これは大きなる後退であると思う。われわれとしては、やはり憲法の規定を尊重して、新入学児童に算数、国語というごく小部分であるが配付したというこの建前を延長してもらいたい、そういうふうな考え方を持っております。  それから重複する部分もありますが、文教委員会で審議されているところの法律の中の付則の二項、三項は、国会において法律を審議する建前からいっても、この臨時特例によって一年延期したものを、同一会期中のごく近い期間の間においてこれを廃止するということは、どうしても納得ができません。政府はこれを廃止したければ、一カ年延長していくことが決定しているわけですから、廃止したければ、後刻これは廃止する期間があるというふうに考えられます。ということになれば、一事不再理のような形になることを避けて、そうしてこの問題は十分時間をとって、次期国会において検討せられてもいささかも、私は、政府の方としては困らぬというふうに考えるわけです。そういうふうな法律審議の建前からいってもこの法律に対して賛成するわけにいきません。  以上総合して、私は今回は就学困難な児童に教科書を限定して配布されるということを広めていくということについてはやはり憲法の条章の建前からいっても、義務教育ということに関しては、貧富の別なくこれを実施するということがどうしても私は原則だと思う。義務教育においてそのような差等をつけた考え方というものは私はやはり困ると、こういうふうな見解を堅持しておるものであります。以上の観点から本法律案の第六条の事項に関して反対趣旨を持っておりまするので、全般として反対せざるを得ません。  以上が私の反対の要旨です。
  75. 平林太一

    ○平林太一君 私はこの補助金等の臨時特例等に関する法律の一部を改正する法律案に賛成をいたします。  賛成の理由といたしまするのは、先刻来岡君が非常に教育に対するうんちくを傾けられた質疑の大要を拝聴したわけでありまするが、まことに関心深く、義務教育に対して御熱心であることに深厚の敬意を表する次第であります。しかるにこの法案の内容は、岡君が御主張になっておられますその反対の趣旨を、実質的にはこれを最も高度に生かそうといたしておる趣旨が内在いたしておりますことを痛感いたすものであります。たとえば、この生活困窮の要保護者の児童に対する無償交付、これをこのたびはさらに準要保護者に延長する。さらにこれは最低年の児童より最高年の全学児童にこれを及ぼしておるという点が、最もこれは私は岡君の御趣旨に沿っておるものであると存じます。ただ岡君の御主張の中の焦点と相なっておりまするものは、要するに一律にこれをいたさなければ、児童に心理的影響を及ぼすでないかという御憂慮があられるようでありますが、私といたしましては、これは理論的にはさようなことが御心配の筋はよく伺われるのでありますが、実質的な内容におきましてはさような影響は受けないというふうに存じております。かえってこれを受けざる児童が受けた児童との間にそういうふうな一つの隔たりを持って、これが事実の教育の上に現われてくるということはあり得ないということを、私自身少年時代を回顧いたしましてその感を深くした次第であります。ゆえにこの法律の措置は、これによって岡君が憂慮されるような結果を生ずるようなことはない。さらにむしろこれが、御趣旨のような事柄が、この全体の法案の措置によって最も効果的に活用せられると思いますが、ねがわくばこの法律の延長といたしまして、将来全学年の全児童に対して無償でこの教科書が交付せられるというような事態のすみやかに参ることを私は熱望してやみません。それにいたしましてもその第一歩、その緒にこれをつかしたというこの法案の精神に対しましては、非常にしごく適正なる措置と痛感をいたしましてこの法案に賛成をいたす次第であります。
  76. 岡崎真一

    ○委員長(岡崎真一君) 他に御発言もないようでありますから、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  77. 岡崎真一

    ○委員長(岡崎真一君) 御異議ないと認めます。  それではこれより採決に入ります。  補助金等の臨時特例等に関する法律の一部を改正する法律案を衆議院送付案通り可決することに賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  78. 岡崎真一

    ○委員長(岡崎真一君) 多数であります。よって本案は衆議院送付案通り決すべきものと決定いたしました。  なお諸般の手続は慣例により委員長に御一任を願いたいと思います。  それから多数意見者の御署名を願います。   ―――――――――――――
  79. 岡崎真一

    ○委員長(岡崎真一君) 次に関税定率法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案は衆議院において修正されておりますので、まず右修正点についての説明を聴取いたします。
  80. 黒金泰美

    ○衆議院議員(黒金泰美君) ただいま提案になっておりまする関税定率法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案について、私ども衆議院の大蔵委員会におきましては一点だけ修正を加えたわけでございます。その修正の内容は、すでに配布してあります書面で御承知と存じますが、付則第十項の中で「昭和三十一年三月三十一日」を「昭和三十二年三月三十一日(大豆にあっては、同日以前で政令で定める日)」と、こういたしましたので、その同日をすなわち「昭和三十一年九月三十日」、かように修正をいたした次第であります。  この趣旨を、政府からも御提案の理由の説明の際にも詳しくお話があると存じますが、大豆につきましてはこの関税をかけるか、かけないか、あるいはAAに組みかえるかというような点につきましていろいろ論議がありますので、来年度末までの間でいろいろな準備が整った際に政令で定めまして、その日からは関税をかけよう、こういう政府の御提案でございましたけれども、来年の三月末ではまあ平たい言葉で言えば待ち遠しい、できるだけ早くこの期間をきめた方がいいんじゃないかというような議論もございまして、社会党の方からは、四月末日というような御意見も出ましたし、ある一部には六月末日というような意見もありましたけれども、政府ともいろいろ打ち合せました結果、準備その他もございますために、九月三十日までに政令で定める日に改めたい、かような考えで修正いたした次第でございます。  何とぞ御審議の上、修正案のように御決定を賜わりますればはなはだ仕合せに存じます。
  81. 岡崎真一

    ○委員長(岡崎真一君) 次いで質疑を行います。
  82. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 石油のことについて、今、重油ですかについてお尋ねしたいわけですが、その前に渡邊さんにちょっとお聞きしたいのですが、砂糖がべらぼうにもうかったわけですね。私は勤労所得者などの場合は累進的に、ある程度たくさん入ってきた人からはたくさん税金を取りまして、超過利潤というのですか、不当……、それほど収入がなくてもいいじゃないかというようなものは税金で押えていくことができるように税制というものはできておると思うわけです。ところが砂糖、油などについて見ますと、もうかり過ぎてしまう。税じゃ取りようがないのだということはおかしいと思うのですが、あなたは税制のベテランですが、そういうものに対してどういうふうなお考えを持っておるのですか。砂糖は一つの例として申し上げているのですが、普通でいうと、平たい言葉でいうと、うんともうかる企業は私はたくさん税金を納めてもいいんじゃないかという考え方です。また税をそういうふうに税制で取るべきじゃないかという考えを持っておりますが、それに対してあなたはどういうふうにお考えになるか。
  83. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) 今の成瀬委員の御質問の中には、幾多のファクターを含んでいるわけですが、一般論としまして、もうけの多い場合においては、それに対して特別に高い税負担があっていいじゃないか、これがまあ税制のあり方としていいのじゃないか、こういう第一の御質問ですが、所得税の場合でございますと、これはまあもうけが大きい、大きくないという点は、必ずしもそれに沿っているわけではございませんが、とにかく所得が大きい、まあもうけが大きいといえば、結局投下した資本に対して利潤率が非常に高いという場合がおそらくあなたの御指摘になっているわけだと思いますが、しかしそうした投下した資本に対して利潤率が大きい、小さい、多い、小いということに関係なしに、とにかく所得が多ければ担税率が多い、従って累進課税するのだ、所得税は御承知のようにそうなっております。今の考え方によりますと、一応法人税の場合におきましても、会社の場合が、大体成瀬委員のお考えになっている対象だと思いますが、会社の場合においても、それは結局所得税の前取りだ、従ってそれが回り回って所得税になるわけでございますから、従って所得税の観点において、一応累進課税はなされている。しかし一つの考え方としては、それでは不十分だから、従って資本に対して利潤率が高い場合においては、その単純な法人税あるいは所得税以外に、その高い利潤率を対象にして課税したらどうか、これは一つの考え方としてあり得ます。それで、日本の過去の税制を見て参りましても、法人税において、超過所得に対する課税、こういう制度がございまして、自己資本に対して二割とか三割とか、それ以上の収益があった場合の超過部分に対しましては、一応一種の割合による累進税率によりまして相当の課税をしていたということもあります。ただこの考え方は、シャウプ税制のときに一応廃止されまして現在に至っておりますが、この点については、われわれの方の内部におきましても、しばしば検討の対象になっているわけでございますが、問題がなかなかいろいろむずかしい点がございまして、一応これは実績の方から見て参りますと、中小企業のように、割合に資本の小さい人のところに、これは所得としては大きくないのですが、利潤率としては割合高い。従って単純にやっていきますと、超過所得税というものは、一般的にいえば中小企業の方に割合に過重な負担になる場合が多い。まあそれはそれでもってまたさらに手の入れようがあるのじゃないかという御議論もあるだろうと思いますが、同時に、税務行政をやって参ります上において、非常にうるさい問題としては、どの年度に一体所得があったか、損金はどの年度にするか、考え方としましては、割合に利潤が平準化している企業と、ある時期においては非常にもうかるけれども、しかしある時期においてはあまりもうからない、景気によって非常にフラクチュエートの多い企業があるわけでございます。もうからないときに税金を返してやるという制度でも作ればまた別ですが、一応もうかったときだけ取っておく。そうすると現在の事業年度は半年とか一年になっておりますが、三年、五年続けていきますと、大体同じような利潤をあげている企業において、フラクチュエートの多い企業ですと、そのうち何年かには、一応超過所得の課税の対象になる所得が出てくる。こういう問題が過去の事例でもあったわけです。まあそういった意味におきまして、この超過所得税というものも、負担の公平から見まして、果して妥当な税であろうかどうか、いろいろな議論があるわけでございます。  ただ、さらに問題をしぼりまして、砂糖のお話がございました。砂糖の点につきましては、これは昨年におきまして、昨年といいますか、三十年度といった方がいいのかもしれませんが、一応これが問題点として取り上げられまして、そうして法案も出たわけでございますが、しかし結局この法案は成立しなかった。結論的には今度の補正予算に組みました三十億の寄付金ということで一応問題を処理したわけでございますが、砂糖に関する限りにおきましては、輸入量が相当十分であれば、いたずらにああしたもうけはなくて済むんじゃないか、あるいはもう一つ輸入量の上に、さらに輸入が相当需要に応じて平準化された輸入になってくればそういう心配もなくて済むんじゃないか、従って政府が現在考えております線は、もうけさして、あるいはもうけがあった場合、それを取り上げるというよりも、むしろ抜本的にもうけの出ないような措置を講ずべきじゃないか。従いまして本年度におきましては、原糖の輸入量も、まあ外貨の事情も割合にいいものですから、相当多くしよう、こういう面を実は考えておるわけでございまして、もうけが出た場合に、それに対して特別な税金をかけるということも一つの考え方でございますが、特に砂糖のようなものに関する場合におきましては、まあ一般に広く消費されている品物でもございますし、従いましてむしろそうしたべらぼうな値上りになって特殊な利潤が出るという事態自身をなくそう、こういう方向で政府としてあらゆる手を打つということを考えております。
  84. 岡崎真一

    ○委員長(岡崎真一君) ちょっと速記をやめて。   〔速記中止〕
  85. 岡崎真一

    ○委員長(岡崎真一君) 速記を始めて。
  86. 岡三郎

    ○岡三郎君 修正案において九月末日というふうに期限がきめられておりますが、これをこういうふうに修正した意向はどこにあるんですか。
  87. 黒金泰美

    ○衆議院議員(黒金泰美君) それは共同修正の理由で御説明申したように、大豆につきましては、この関税をどうするか、あるいは輸入の制度をどうするかというように、いろいろ議論の対象になっておることは御承知の通りでありますが、従いまして、原案におきましても、来年度の末までに政令で定める日からは、あるいはA・Aの制度に切りかえるかもしれない。そうすれば関税定率法できめております一〇%かけようじゃないかというような余裕を残しておるわけであります。この修正につきましては、衆議院でいろいろ各派議論をいたしました。社会党の方では、これはむしろ四月の三十日、もう一月の余裕をもってかけてしまえというような極端な議論までお出しになりましたが、まあ大体今年の割当制度は御承知のように半期ごとにきめておりますので、この半期が終ったところあたりで一つ税金をかけるのがまあまあ妥当なところではあるまいか、政府の方にいろいろ相談いたしましても、大蔵大臣あるいは農林大臣の方で、多少の猶予期間を置いてもらいたいということがございましたので、九月の三十日、おそくも十月一日からは一割の税金を取りましょう。このような意見をまとめまして、そうしてこの修正を加えた次第であります。
  88. 岡三郎

    ○岡三郎君 聞くところによると、六月末で大体割当方針ははっきりするんではないかということで、七月から取れるようにしたらどうか、こういう意見があったというように聞いておりますが、その点はどうなんですか。
  89. 黒金泰美

    ○衆議院議員(黒金泰美君) いろいろ御調査の結果、よく御存じでございますが、そういうような意見もございました。ただ農林省御当局その他から、まあ大臣は御承知の通り割当制度でやっておりますが、割当の期間が半年なものですから、そういたしますと、今の期間が終るのは九月の三十日、ここらでもって一つ新しい制度に切りかえる方が穏当ではないかというような御意見もございましたので、六月三十日という案もやめにいたしまして、この九月三十日で意見をまとめたような次第であります。
  90. 岡三郎

    ○岡三郎君 基本的にいうと、国内産の大豆を保護しようというふうな考え方はどうなんですか、これは。
  91. 黒金泰美

    ○衆議院議員(黒金泰美君) その通りだと思います。
  92. 岡三郎

    ○岡三郎君 そうするというと、まあ九月の末において、いろいろと検討せられた結果、関税を取ってもいいというふうな考え方でこの修正が行われたということでよろしいのですね。
  93. 黒金泰美

    ○衆議院議員(黒金泰美君) 今申し上げましたように、おそくも十月一日からは税金をかけましょう。準備は整って諸般の事態が許すならば、この修正案で、九月三十日以前として、政令で定める日でありますから、あるいは八月一日でもいいし、九月一日でもいいのでありますけれども、まあ大豆の割当制度も半年ごとに区切っておりますから、この期間、おそくも十月一日というところが穏当ではないか、かような考えでございます。
  94. 平林剛

    ○平林剛君 私もちょっと修正点についてお伺いをしたいのでありますが、大体初め提案をしておりましたところを、期間を限って九月末日にした。これは準備の都合ということでありますが、具体的にいうとどういうことでありますか。
  95. 黒金泰美

    ○衆議院議員(黒金泰美君) ごく平たく申せば、初めの政府の提案では少しおそいのじゃないか。できるだけ早くかけた方がいいので、待ち切れないからできるだけ早くしよう。ただ、今申し上げたように、諸般の準備その他の関係がございますので、まあまあ十月一日、おそくもその日からかけた方がよろしいというようにきめました次第で、できるだけ早く、政府の原案のままでは少しおそいのじゃないか、ゆっくりしているのじゃないか、こういうような考え方です。
  96. 平林剛

    ○平林剛君 まだ明確でないのですが、初めこの政令で期間を定めるようにしておいて、大体九月末日にした。それは諸般の準備、こういうふうに表現をされたのですが、具体的にいうとどういうことですか。
  97. 黒金泰美

    ○衆議院議員(黒金泰美君) この原案でございましても、来年の三月三十一までの間でもって政令で定める日でありますから、十月一日から税金をかけることも可能なわけでございます。政令のきめ方によりましては。ただそれでは、どうも一年先のことまで期間を置くのはあまり長過ぎるのじゃないか、まあできるだけ早くという意味で繰り上げたのでありますけれども、しかしまあ実際の商売から申しまして、輸入商のいろいろな関係もございましょうし、また大豆についても今までの輸入割当の半年という期限もございまするので、そういう点でいかに繰り上げるにしても、九月三十日くらいが適当ではないか、このような考えで繰り上げたような次第でございます。
  98. 平林剛

    ○平林剛君 この修正案を出す前には、大体政府当局としてはいつごろと考えておったのですか。
  99. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) 政府といたしましては、一応来年の三月三十一日までの間ですね、もう少し農林当局と話し合いまして考えていきたい。とりあえずの時期といたしましては、一応十月一日くらいがあるいは一つの時期になったと思いますが、しかし同時に政府提案としましては、十月一日でまだ全体の工合が悪ければ、あるいはもう少し延ばすことも考えざるを得ないかもしれない、もう少し様子を見てから最終的な案はきめていきたいと、かように考えております。
  100. 平林剛

    ○平林剛君 もう一度お聞きしますけれども、さっきのお話ですと、社会党が提出した四月一日、社会党が言ったわけじゃないのですが、四月一日ごろというのは極端に過ぎるというお話があったのです。それから今お話を聞いておりますというと、九月ころが大体妥当だという抽象的な表現になりましたが、おもにそれは今までの割当の期間というのがそこで切れるから、そこが中心になってこういう結論になったと、こう理解していいのですか。
  101. 黒金泰美

    ○衆議院議員(黒金泰美君) まあそう御理解下さってもいいと思います。半年という期間ですね、かまいませんけれども、そのほかに今申し上げたように、もう輸入の準備もしておるものもありましょうし、市場の関係もありますから、多少のゆとりは持たなければいかぬ。決して足して二で割ったというようなわけでもございませんので、まあまあこの九月末日ぐらいが穏当なところであろう、こういうような考え方です。
  102. 平林剛

    ○平林剛君 御答弁を聞いておりますというと、なかなか少し政治的な含みが聞えて仕方がないのでありますが、それは別として、主税局長おいででありますから、関税収入の面からちょっとお聞きしておきたい。私はこの九月を妥当ときめた中には、いろいろ今お話しにならない別な複雑な要素もあろうかと判断するわけです。関税収入の面においてはどういう影響を与えますか。たとえばこれを七月にした場合、それから九月にした場合、もっと可能であればできるだけ早くしたいのだが、大体今議論が出ている七月とした場合――六月末です、こういうふうにした場合、関税収入の面においてはどういう影響がありますか。
  103. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) 大豆の関税収入は、今予定されている数量からいいますと一〇%課税しまして一年間、平年度としまして一年間として約二十億の数字になります。従いまして九月にした場合は十億になるわけでございます。それから六月にした場合と九月にした場合の開きは、そのさらに半分の五億、こういうふうに御承知願って間違いないと思います。
  104. 平林剛

    ○平林剛君 今のように期日を少し早めれば国家の収益もすぐに五億円に響くと、こういうわけです。この九月が妥当ということだけで、特別に私は説明を承わることができなかったのでありますけれども、もう少し早くすればできるじゃないですか。そうすれば国家収入としても五億円がすぐ入る。なかなか非常にこの点が手ぬるいような感じがするのですが、今まで政府がとってきたところの政策のふしぶしから感ぜられても、事こういう大豆の輸入等についてはできるだけ早くすれば五億円の増収が期待できる。この面については非常に手ぬるいような私は印象を受けるのですが、どうなんですか、技術的に見て。全くできないということなのですか、七月にするということは。その点を一つお答え願いたいと思います。
  105. 黒金泰美

    ○衆議院議員(黒金泰美君) 技術的な詳しい点につきましては政府当局から御答弁申し上げた方がいいと思いますが、今おっしゃるように、収入は、これは四月一日からにすれば一番いいにきまっておりますが、しかしそうかといって今すぐに、私どもの方でこれを決議いたしましたのもおそいわけでございますし、三月の末までにこれが通っておりませんと、ほかの関税の方もみんな旧に復してしまって大へんなことになる。それは非常に極端な例を申し上げたので恐縮でありますけれども、やはりその収入の面から見ますれば早いほどよろしい。しかしまたいろいろな審議の点、今申し上げたように政府から技術的な点は御説明した方がいいと思いますが、割当が半年で区切られているというような点から見ましても、また取引のすでに先物をある程度見越してもう行われている実情から見ましても、今あまりに急にこれを変えることは困るというような政府の御意見もございまして、まあまあ半年のところで一つ折り合う、というと少し言葉が悪いかもしれませんが、落着けたら一番穏やかではないか、このような結論が出た次第でございます。
  106. 平林剛

    ○平林剛君 折り合うという言葉は私は当りまえ……いつも政府の今日までの説明した中で、非常に政治的なにおいのすることで、当りまえだと今度も思っているわけです。私の希望する点は、やはり関税収入の面においても相当額の影響があるものであるし、政府の説明の中にも、どうもまだ納得のいかない点もありますので、期間の点についてはもっと早めるべきだということを指摘をして、これ以上追及しても仕方がありませんから、質問はこれでやめておきます。
  107. 岡三郎

    ○岡三郎君 政府の方にお伺いします。大豆は一時非常に国内産のものが高かったんですが、最近は非常に値が落ちておるというふうな、価格の面においてやはり輸入大豆との均衡上から、輸入する大豆に対して関税を取った方がいいという、こういうふうな角度からいえば、早くやった方がいいというふうに考えるわけですが、それをどうして政府はのんべんだらりと、来年の三月三十一日までの間において政令で定める日と、こういうようにきめたのですか。
  108. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) 関税の場合におきましては、影響する面が二つの面からわれわれは考えてみなければならぬと思っております。一つは大豆生産者の利害という問題を考えてみなければならない。この面からいいますれば、輸入大豆が安いために一応値段が下ってきている。で、現在関税定率法には一〇%の関税を課するというのが一応の原則になっておりますから、従いまして少くともこの分は課税するということが、生産者としては、生産者の利害を考える場合には一応考えられるわけでございます。しかし同時に消費者の面というものもやはり無視できないわけでありまして、この面からいえば、関税を課することによりまして、結局大豆を使う製品、油でありますとか、あるいは、みそしょうゆ、そういうものの値上りを来たすわけでして、それで過去におきましては、一応大豆に対しましては割当制度になっておりまして、従いまして輸入量がある程度制限されている。現在も、まあ一応現在のところそうなっておりますが、従いまして実は輸入量の制限の方で、輸入大豆が入って参りましても、国内大豆がそんなに値下りしないでもって相当のその関に格差があったわけです。しかし最近輸入量がふえてきたといった面とも結びつきまして、一応国内大豆の方の値下りが出てきて、従って今度は生産者の方から関税をぜひ復活してほしい、こういう問題が出てくるわけでございまして、結局輸入の量をどういうふうに押えるかという問題と、関税を課するかという問題とは、やはりある程度関係もあるわけでございます。そういうような意味におきまして、全体を総合しながら消費者の利益も考え、生産者の利益も考えた上で、どういう措置をいつの時期にとるか、同時に関税をいつの時期に一応定率法通り決定するか、こういう両者の面を見合いながらきめていきたい、こういった意味におきまして、一応政府の原案としましては、来年の三月三十一日までを最後にしまして、それ以前において政令の定める日、これが衆議院で、先ほど来のお話でも出ましたように、九月三十日を最終期限として成立した、こういうふうになったわけであります。
  109. 岡三郎

    ○岡三郎君 政府の方の提案趣旨にありますように、「別途昭和三十一年度における輸入方式の確定をまって適宜の措置をとり得ることとするため、とりあえず、」こういうふうなきめ方をしたと、こうあるわけですね。輸入方式の確定を待って適宜の措置をとりたいというのは、どういうわけなのですか。
  110. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) 政府の方でそのとき考えておりました考え方は、いわゆるAAという制度がございますが、大豆については現在まあ割当制度をとっております。これをAA方式に移すということもやはり考えていいんじゃないだろうか。AA方式に移しますと、どうしても輸入大豆の数量がAA方式、普通の場合でありますれば数量に対してあまりそういう制限はございませんから、従っていわば国内大豆と輸入大豆との間で競争がそのままはっきり表に出るわけでございまして、従いましてAA方式にすれば、当然少くとも一〇%の関税なら、これはやはり課していかなければならぬ、そういうAA方式の問題と結びつけながらこの問題を考えていこう、こういった意味で、別途そうした措置を頭に入れ、またAA方式をとるべきか、とるべからざるかという、これは非常に議論のあるところでありますが、そういうものの結論とにらみ合せながら関税の措置もきめたい、これが当初政府の提案した理由であります。
  111. 岡三郎

    ○岡三郎君 そうすると、割当方式を持続するということになれば、やはり関税を取らないということを意味しておるのですか。
  112. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) 政府の原案としましては、割当方式をとっておる限りは関税を取らないと、はっきり言い切ることもいささか行き過ぎかもしれませんが、少くともAA方式をとればこれは関税を取るべきだ、こういう考え方はあったわけであります。
  113. 岡三郎

    ○岡三郎君 だから割当方式を継続するということになれば、関税を取らぬようになるのですか。ということだから、それはどうなんですか。
  114. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) 法律案が衆議院の修正通り通過いたしますれば、割当方式であるといなとにかかわらず、一応九月三十日限りで、それ以後は関税を取る、こういうことは、これは法律の上から当然拘束されると思います。
  115. 岡三郎

    ○岡三郎君 やはり国内産の大豆というものも相当保護すべきだという意見は、農林関係からもあったと思いますが、そういうふうな点で自動的に関税を課するというふうな修正が出てきたということになれば、政府の方ではこれに対して何らか考えるところがなかったのですか。これは妥協したわけですか。
  116. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) 政府の方としましては、一応とにかく来年三月三十一日まで政令で定める日という原案が出ておりますから、従いましてその原案の成立を希望したわけでございますが、衆議院の方で今お話しになったような修正案が出た。従ってこれが参議院もこの修正案通り通過しましてこれが法律になれば、その法律の前提において、生産者、消費者の両面にわたってできるだけ適切なる措置を講ずる、こういうような立場になると思います。
  117. 岡三郎

    ○岡三郎君 そうするというと、関税を課する問題と輸入方式の問題とは、ここで一応切り離されたわけですね、明瞭に。その点はその通りでよろしゅうございますか。
  118. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) 関税の問題と輸入方式の問題とは、これは別途の問題として検討さるべきものだ、われわれもそう思っております。
  119. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 この「大豆にあっては、同日以前で政令で定める日」と、こうなっておりますけれども、およそ私は腰だめにここら辺だろうということはあったと思うのですよ。それは何も昭和三十二年三月三十一日、この日を指しておるものじゃないと思う。いま少し早くおやりになりたいだろうと思うわけですが、一応政府は法律ではこういうふうに出しておるのですが、予定としては、いつごろこういうふうに政令の日にちを定めようと思っておるか、その具体的な日にちをお示し願いたい。
  120. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) 政府としましては、政府原案で国会を通過いたしますれば、一応九月三十日をとりあえず政令の日ときめたい、ただ、これはこの法文でお読みになっておわかりになりますように、法律を公布した後は同時に――それと同時といった方がいいと思いますが、政令の日はきめておかないと、この法律は動かぬような書き方になっております。従いまして法律を公布する機会において、この政令の定める日をとにかくきめておかなければならぬ、こういうわけでありますので、政府原案におきましてはとりあえず九月三十日というものを予定しておきまして、そうしてもちろん九月三十日ぎりぎりになって問題を処理すべきものとは思っておりませんが、事態があるいは来年の三月三十一日ごろまで延ばした方がいいという状態であれば、これは一応行政権に御委任願っておる問題でありますから、九月三十日を、そのときの情勢によってはあるいは来年の三月三十一日ごろまで延ばすこともあり得る。その辺のつもりで一応政府原案は提出したわけであります。
  121. 岡三郎

    ○岡三郎君 ちょっと推測になりますがね。一年という余裕を見たのは、輸入方式がAA制にかりにならないということになった場合には、次の国会でまたこの条文を修正しようという意図があったのではないですか、その点はどうですか。
  122. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) 政府といたしましては、一応まあそこまでは正直なところ考えていなかったのでございます。
  123. 岡三郎

    ○岡三郎君 そうするとこの提案の趣旨は、「昭和三十一年度における輸入方式の確定をまって適宜の措置をとり得ることとするため」、こう書いてある。この意味を私はそんたくすれば、今私が御質問申し上げたような趣旨でないか、こう思うのですが、これはどうですか。
  124. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) AA制の問題と結びつけて相当考えておりましたから、従いまして今、岡委員のおっしゃったようなことが、その将来の問題でございますから、絶対になかったと言い切れないとは思いまするが、しかしわれわれがこの法案を提出したその気持、時期におきましては、一応とにかく来年の三月までで問題は、この関税に関する関係の問題は片づけてしまおう、こういうような考え方でおったということを申し上げているわけであります。
  125. 平林剛

    ○平林剛君 十三時になったら大蔵大臣と専売公社がお見えになるとおっしゃっていましたが、その点はどうですか……、わかりました。
  126. 岡三郎

    ○岡三郎君 これはその関税を取るか取らぬかということに対して、当初はやはり輸入方式の問題が相当関連しておったと私は思うわけです。それで一応九月末ではっきりして、十月から取るということになったわけですが、農林省としては一体どういう輸入方式がいいと思うのですが、この関税との関連で……、その意見を聞いておきたいと思うのですがね。
  127. 清井正

    ○政府委員(清井正君) 先ほど来いろいろお話がございましたが、私どもといたしましては、輸入方式につきましては、方向としてはいわゆるAA制に行くのが一つの方法だと私は率直に考えておるわけであります。しかしこれはあくまでも方向でございまして、直ちにこれをAA制に移し得るかどうかという問題につきましては、先ほど来御議論がありました通り、いわゆる輸入業者の準備的な措置、あるいは割当の問題並びに関税がかかりましたことによるいわゆる製品である油なり、かすなり、あるいはみそ、しょうゆ等の製品の値上りの問題等も考えていかなければならないというふうに考えておりましたので、その点において関税とのつながりが考えられておったわけでありますが、私どもといたしましては、方向としてはAA制にいたしまして、なるたけ合理的に比較的安い大豆が輸入されるということは望ましいことであるのであります。しかしながら同時にAA制によりまして、割合に弱小な業者に直ちに重要な影響を与えるということがまあ一つの大きな問題でございますため、その辺の準備を、十分に整えました上でAA制の方に持っていくべきではないか、こういうふうに実は考えておるわけであります。方向としてはそういうふうに考えておりますが、時期については慎重に考えるべきである、こういうふうに考えておるわけであります。
  128. 岡三郎

    ○岡三郎君 そうすると消費者の立場からいえば、一応割当方式でいくということになれば、それに関税は、取られるということになれば、負担が消費者にしわ寄せされる危険があると思うのですが、その点はどうですか。大蔵省……。
  129. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) 先ほど申し上げましたように、生産者の立場から考えればやはり国内大豆も相当高い値段でなければ困る。従いましてそれと競争関係にある輸入大豆についてもそうひどく安いやつが大量に入れられては困る、こういう問題が一つある。同時に消費者の立場からしますれば利害関係はいわば逆になるわけでございます。そこにその両者の利害関係を調節しながら、一番適切な結果をもたらすにはどうしたらいいか、ここにわれわれの検討が進んでいるわけでありまして、結局先ほど申したように、政府原案は来年の三月三十一日までの間で政令で定める日、それが衆議院の修正で現在ここに出ているような姿になっている、こういうわけであります。
  130. 岡三郎

    ○岡三郎君 農林省としては、大豆の価格を二定の高さで安定させるという、こういう考え方はどうなんですか。
  131. 清井正

    ○政府委員(清井正君) ただいまの御質問は国内大豆の価格のことだろうと思いますが、この点は実は本問題と関連していろいろ御議論のあるところであります。私どもといたしましても、できるだけ国内大豆の価格が安定をいたすことは望ましいことであると実は考えておるわけであります。先ほど岡委員の御指摘ありました通り、かつては相当高い値で売れておったわけでありますが、最近外国大豆との関連において、大体一俵三千円程度のところがあるいは三千円以下まで落ちたのでありますが、最近少し値上りいたしまして、一俵三千二百円ぐらいになっておりますが、そういうようなこともございますが、まあ価格の高騰をなるべく押えまして、一定の価格で安定させるということは望ましいと思います。そのためにどういう方法をとるかということが問題でありまして、御議論としては、ただいま問題になっております農産物価格安定法の中に入れまして、政府が一定価格で買ったらどうかというような御意見もあったのでありますが、私どもといたしましては、それも一つの方法であるとは考えますが、同時にまたただいま実施いたしておりますように、消費者と生産者との間の話し合いを政府であっせんいたしまして、実需者団体に対して生産者の団体から直接大豆を入手せしめるというようなことによって、ただいま相当国内大豆の価格を実際上支持をいたしている状況でございます。そういうような方法も一つの方法でございますし、いろいろ生産者の集荷、金融等もあっせんすることも一つの方法でございますが、とにかくいろいろの方法を講じまして、できるだけ農産物である大豆の生産者価価を安定せしめたいというふうに考えておるわけであります。法律によって安定をするという問題につきましては、ただいま私どもにおきまして慎重に考究中でございます。まだ政府といたしましてはその点については結論が出ていないわけでございます。
  132. 岡三郎

    ○岡三郎君 これは生産者とそれから消費者の立場というものを勘案した場合に、やはり農林省の方としては相当突っ込んだ検討をせられておると思うのですが、関税を取ることによって、一応大豆を使っていろいろなものを作っていく人々は、直ちにそれを消費者に転嫁するような方途に出ることを私は心配するわけです。卑近の例で言えば、とうふがすぐ高くなるとか、あるいはみそがすぐ高くなるとかいうようなやり方でこれがなされるということになると、まあ関税を取るということを消費者に転嫁したということになって、国庫の収入は消費者のふところによって満されたということになっては、やはり全体的に工合が悪いので、その調整といいますか、そういったような観点は実際担当省としての食糧庁がこれらの点を十分考えてやられると思うのですが、やはり一定の価格をきめて、そうして輸入された大豆との差額、こういったものによってどの程度製油業者なりあるいはその他の業者が利益を得るかということを見て、それがただちに物価にはね返らないような何らかの方法というものを十分考究してもらいたい、こう思うわけです。相当むづかしい問題だと思うのですが、日常生活にすぐ波及してくる問題ですから、その点の考慮を今後は一つお願いしたい、大豆についてはそう思います。  それから石油関係についてお尋ねしますが、これは昨年において一部BC重油についてかけられたわけですが、わが党としては、国庫収入をもう少しふやしてもらいたい、あの程度では足りないのじゃないかというふうな意見があるわけなんです。これはいろいろと意見があるけれども、実際問題として石油会社の利潤というものを勘案した場合、石油会社というものは相当資本蓄積をしておるばかりではなくして、外国資本によってその利潤が相当持ち出されておるのじゃないか、そういうふうな総合的な観点から、消費者に影響の及ばない範囲内において、関税をもう少し高度にかけてよろしいのじゃないか、こういう観点と、これはほとんど独占事業にもひとしい事業ですから、一歩進んだならば、やはり相当利潤を吸い上げるといいますか、砂糖とか――今言ったような大豆というものとはちょっと違うかもわかりませんが、砂糖との関連においても、石油精製品によって膨大なる利益を得た場合においては、これを少し吸い上げるなり、関税においてもう少し高く取るなりというような、こういうような素朴な理論が私は成立つと思うのですが、これは大蔵省どうですか。
  133. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) 石油の関税の率でございますが、これはまあ昨年一応相当の議論がありまして、そしてきまった線がありましたので、来年は一応これを踏襲していこうというふうに提案してございます。関税の税率を上げながら、なおかつ消費者価格を上げない、これは需給関係の問題が多分に結び付きまして、その方の面で、まあ輸入量をふやすとか、いろいろなことでかなりなことはできますが、非常に厳格にこれを実行しようとしますれば、いわば公定価格的なもので抑える以外はないわけでございまして、関税を上げながら同時にそれを消費者に転嫁させないといったようなことは、少くとも現在の全体にとっている価格政策といいますか、経済政策の上からいいますと、輸入量を調節するといったような面で間接的に措置することは、これは可能でございますが、直接的にその値段を抑えるというようなことまでして、関税を上げながら、なおかつ値段を上げさせないといった問題は、ちょっとむづかしいのじゃないか、われわれとしましては今それをすぐにやるべき段階とも思っておりません。石油会社の利潤が相当高いのだから、これに対してなんらか特別の措置といういろいろなお話もございますが、確かに一応そういった面もございますが、同時にこの面につきましても、輸入量を相当ふやすとか、いろいろな観点におきまして、むしろ価格をできるだけ下げさせるという方向でもって全体をもっていきたい、そういう意味におきまして、行政的には何とか適当に措置してゆくということをわれわれは考えているわけでございます。
  134. 岡三郎

    ○岡三郎君 私はこれは砂糖とよく似ていると思うのです。砂糖の方においては北海道その他において国内産のものが少し出るだけで、ほとんど外貨によって輸入している。石油においても帝石関係の一部分を除いて、ほとんどが外貨によって購入されている。それはほとんど独占事業的な形態をなして、しかもその資本構成なり借入金なりから見れば、これは外国資本が相当のさばって入ってきているというようなことから考えれば、砂糖がもうけたというのでずいぶんさわがれて、いろいろな方策を講じて、最近においては輸入量をふやす問題とか、あるいは価格の安定帯というものを作ろうとか、また暴騰した場合には緊急輸入するとか、そういういろいろな施策が配慮されて、明年度においては砂糖会社は今までのような行き方ではならぬので、相当内部的な規制をして、いわゆる経営方針というものをじみにやらなければならぬようになってきたというふうに伺っているわけです。そういうふうなことから考えてみると、やはり石油関係においては、外貨の使用方法及びその利潤というものは、砂糖ほどではなかったかもわかりませんけれども、蓄積した資本というものはもう資本金以上に出ているのじゃないかというような評判もある。それをほとんど施設にもっていって、これをどんどんどんどん回転している。最近における石油販売店の拡張ぶりというものは驚くべきもので、あれは個人かどうかしりませんけれども、とにかくあらゆる中心街の要点へもっていってガソリン・スタンドが林立してきたということからみて、これは相当なものだということがわかる。そういうような観点からみてみるというと、どうしてもやはり消費者というものがこれに利潤を相当吸い上げられているということがわかるのです。なにかすると、すぐこれは独占事業的なものだから、消費者に負担をかけて値段を上げるということになるが、私は一つの方法としては輸入量をふやすということもあるのじゃないかと思うのですが、その点はどうですか。
  135. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) お話のように、やはり基本的な問題は、公定価格のようなそうした直接的な価格統制をやらぬで、間接的にやろうとすれば、輸入量をふやして結局需給関係を均衡させるといいますか、需要のあるだけ供給をするような情勢にもってゆくということが、やはり一番基本的な問題だと思っております。その意味におきまして、政府におきましても逐年輸入量をふやしまして、そうしてそういった意味におきまして――需給関係から値段が高くなり従ってそこに膨大な利潤が引き続き生まれてくるから、かつて外貨の苦しかった時代はなかなかそうは行きかねておりましたが、最近のように多少とも外貨にゆとりが出てきている時期におきましては、やはり岡委員のおっしゃったような消費者にできるだけ安い油を供給するように措置すべきじゃないか、われわれも同じような方向で考えております。
  136. 岡三郎

    ○岡三郎君 最近における輸入量の数字をちょっと聞かしてもらいたいと思うのです。
  137. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) 石油がいろいろ種類がございますので、あるいは別途資料で御提出申し上げた方がいいかと思いますが、とりあえず原油について申し上げますと、昭和二十八年度には六百二十六万キロリットル、こういうものが二十九年には七百七十四万キロリットル、三十年度が八百八十四万キロリットル、これは輸入量とそれから国内生産も入れたものですが、国内生産が二十八年が三十三万四千キロリットル、三十年が三十四万キロリットル、その程度でございまして、多少ともふえてはおりますが、あまり大きく変っておりませんので、大部分が輸入の増加になっておる。三十一年度につきましてはまだきまっておりませんが、昨年の八百八十四万キロリットルよりは相当ふえるいうことをわれわれは一応期待しております。
  138. 岡三郎

    ○岡三郎君 この外貨の割当をするのは通産省でしょう。通産省のどこですか。
  139. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) 通産省が原案を作りまして、そして閣僚審議会で一応最終的にきめております。通産省の中でそれを担当しております部局は通商局でございます。
  140. 岡三郎

    ○岡三郎君 昨年ですか、一昨年ですか、出光がイランの石油を持ってくるのでだいぶ問題があったのですが、ああいう場合は、あれは緊急輸入というやつですか。
  141. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) ちょっとその問題になりますと、私よく存じておりませんので、かえって間違ったことを申し上げてもいけないと思いますので、必要なら関係のものを、通商局でございますが、呼んでお答えしたいと思います。
  142. 岡三郎

    ○岡三郎君 これで終りますが、価格を安定させるためには、やはり直接統制ということよりも、輸入量によってこれをやった方がいいんじゃないかという説、まあそれも一方法だと思うのです。従ってこの輸入をするということで相当問題があるわけで、年の当初に一応外貨のワクを発表して、それを四半期に分けてやるのか、半年ごとにやるのかは知りませんが、そういう方向へ行った場合、価格が暴騰する場合に、安い石油をどっかから買い付けて価格を押えるとか、いろいろな方法があると思うのですが、ただしその場合そうでないようなことがあったのかどうか知りませんが、とにかく出光のイラン石油の購入という問題は、われわれのような不案内のものでも、いろいろな雑誌に載ったり、新聞等にも書かれておるわけですが、これはなかなか興味のある問題だと思うわけです。従って一応こういう基礎知識というものを持たぬと経済がわからぬと考えられるので、消費者負担というものから考えて、石油の割当なり輸入量、こういったものがどういう角度で検討されて実行されておるのか、一つお尋ねしたわけですが、渡邊さんの方で一つ通商局の方と連絡をとって、こういった問題に対する資料があったら、一つもらってもらいたいと思うのです。
  143. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) さっそく通商局の方と相談してみます。
  144. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 先ほど税の問題の取り方について渡邊局長の話を聞いておりますと、中小企業の人たちが高利潤を上げているから大企業のみを対象とすることは税制の問題としては困難だと、こういうような御意見があったのでございます。私は高利潤、いわゆる高所得、たとえば資本金が一万円に対して三倍もうけたって三万だ、そういうことを言うのじゃなくて、いわゆる高利潤を上げておるいわゆるそういう人たちに対して、ということは、たとえば例としては砂糖みたいに特に外貨の割当をもらってやっておるのですから、私は不当だと思うのです、こういうものは。税の上からこれをチェックしていくことはできないものか。そういう対策は立たぬものか。あるいは少し関税やいろいろなものを上げると、すぐそれが値段の引き上げになって、かえって消費者に影響を及ぼしてしまって、一つのそういう独占的な、外貨なんていうものをもらっておるようなところが、そういう不当な、私は不当と言いたいのですが、そういう利潤を上げていることはいけないと思うのですが、そういうものに対して何か大蔵省としては手を打つことができないものかということをお尋ねしているわけであります。
  145. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) 昨年砂糖の特別利潤につきまして、これを吸収する、少くとも国で吸収したらいいじゃないか、こういう議論が出ましたときに、税でやるか、どういう方法でやるかということにつきましては、実は相当われわれの内部では議論になりました。結局コストをどう見て、そうしてどれだけの特殊利潤がありと考えるか、こういう問題になるわけでございまして、その細部にまでかなりいろいろな検討が必要なわけでございまして、税ですと、やはり課税標準でありますとか、いろいろな点でそう勝手なわけにはいきませんので、一応どうしてもやはりある程度税法の上で相当の基準をきめてしまわなければならぬ。しかし砂糖のコストそのものを見て参りますと、輸入先によりましてずいぶん違いがありますし、まあ時期的にも、たとえばフレートの関係が上ったり下ったりして相当フラクチュエーションがあるわけでございまして、従いまして、どうも税ではうまくいかぬ。別途の方向でやった方がいいのじゃないかということで、実は昨年はああいう法案を出したようなわけであります。今年におきましても、一応バナナでありますとか、パイナップルでありますとか、今御指摘になりましたような事情に立つものにつきましては、あらためて法案を出しまして、そうした輸入による特殊な利潤というものについては、これは別途吸い上げを考慮しておるわけでございまして、しかし税でやるということになりますと、どうも税法の持つ一つの性格がございますので、弾力性が非常に税法ですと、乏しいわけです。これはどっちかといえば、やはりああいう特殊利潤の吸収にはいま少し弾力性のある形式の方がいいのじゃないか、少くともわれわれはそういう結論を出して、今法案は法案として別途提出を申し上げておるわけであります。ただ砂糖の関係につきましては、先ほど申し上げましたようにバナナ、パイナップルのようなものでございますと、値段が上り特殊利潤が生まれるから輸入量をふやすというようなものと思いませんが、砂糖の場合はむしろ値段が高くなって、そうして消費者がそれだけ高いものを買う。それで結果的に砂糖会社に大きな利潤が出る。それを政府が吸い上げるというよりも、むしろ砂糖の価格は現在関税なり消費税なりで相当の負担はしておるわけでございますから、従ってもうこれ以上消費者に負担をかけない。むしろその意味においては砂糖の輸入量をふやしていく、こういった方向で考えていくべきではないか。幸い外貨の方もある程度のゆとりがございますので、そういった方向で考えていけば、特殊利潤を取るか取らぬかという問題は、その事前の問題として解決していくのじゃないか。こういう方向で考えていくべきじゃないかと、かように考えておるわけであります。成瀬委員のおっしゃった考え方は、税としては考えておりませんけれども、品物によりまして、その方向の考え方は、われわれもしておるわけでございます。その点につきましては、関係法案も本国会に御提出申し上げておるわけであります。
  146. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 そこで砂糖の問題でなくして、私は油の方に行きたいわけですが、この外貨の割当をもらっておるようなものに対しては、これを今度はAA制に切りかえてということにると、たくさん入れるから必然的に値段も下っていくと、こういうことだと思う、こうおっしゃるのですが、原則的にいえば、私は外貨の割当をもらうようなものは、たとえば価格は認可制に持っていくとかなんとかという、そういう基本的な方針をとるのが正しい行き方だろうと思う。しかしそういうことは今後方針が、外貨等も非常に潤沢になっておる、そういうものはたくさん入れるからそういうことはないのだ、価格の方にはね返るようなことはないのだということだったなら、一応値段等をきめるとか、いろいろな場合にあなたもお話しになっておった。問題は原油なら原油を入れる。今度はそれを精製をして、この場合にどのくらいのコストで、たとえば砂糖でいったら、原糖で、精糖になるまではどのくらいの費用がかかるのだというようなことが、一応計算されて、妥当なこれは値段かどうかということが、大蔵省等でわかっていなくちゃいかんと思うのです。もし税でやれんというのなら、何かほかの対策というものが当然研究されて、この中であなたも先ほどお話になったように、油の方については、たとえば原油だとするなら、それに対してどのくらいの精製費用がかかって、どのくらいの値段になったら適切であるのか、そういうものが会社の機密になっておって、どうもわからない、あるいは会社がたくさんあって、おのおのに方途などが違っているからわからないとおっしゃるのか、もし一応そうだとするのなら、八社平均はどのくらいで一応そういう費用というものを掲げておるのか、とにかく私は一応あなたの方から外貨の割当をしてそしてやっている以上は、これは適正な値段においてやられておるのかどうか、不当な利潤は得ているのかいないのかというようなことは、一応責任上あなたの方は知っておく必要があると思いますから、どんなふうになっておりますか、一応御説明願いたい。
  147. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) コスト的に見まして、石油がどの程度の値段が適切かというような点につきまして、実はわれわれの方はまだよく検討した意味の数字を、ここで申し上げる数字を持っておりません。まあ石油はなかなかむずかしい点がございまして、原油から揮発油ができ、重油ができ、いろいろの種類のものができますので、それらのたとえば割掛の経費をどういうふうに考えるべきか、いろいろな問題がありまして、まあわれわれの方ももう少し突っ込んで検討して知っておくべきだという御意見でございますが、今までのところ、われわれの方としまして、こういう問題につきまして直接調べたというようなことはございませんが、あるいは鉱山局などでは一応そういった点について、ある程度の調査をしているかもしれませんが、われわれの方としましては、この問題についてはまだやっておりません。
  148. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 私は弱いものだけいじめて、簡単に税を取ったり、外貨の割当をもらったり、こういう独占的なものが不当にふとっておるということは事実だと思うのです。あなたは先ほど聞いていると、途中で幾らくらい、精製コストがどのくらいかわからんとおっしゃるが、これは私は怠慢だというほかにないと思うのです。そうでなければ、外貨の割当をしてもうかっておるのだから、不当にもうかっておることは事実でしょう。あなたがたとえば八社がどのくらいの資本金に対して、今株価がどのくらいしておって、どのくらい利益配当をしておって、外貨はどのくらい持っておるかということは、あなたの方で調査されていると思う。だからとにかく不当な所得を、利潤をあげておるということは言えると思うのです、国民の犠牲においてですよ。だからそういうものを見逃しておくことはないというのが私の言いたいところなんです。だから関税を上げたら、それがすぐ小売値段に影響するということは絶対にないと思うのです。あるいは砂糖でもそうです。もしそういうことをやるというと、大蔵省が、たとえば砂糖でいうなら、原糖で輸入した場合に、精製したらどのくらいかかるかということを押えてないから、そういうことを言われてしまうのです。本気になってやったら、こんなことは一月もかかれば完全に調査ができると思う。それをやらずにおって、なかなかむずかしいとか言ってることは、私は少しおかしい、国民に対して親切じゃないと思います。どうですか。
  149. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) だいぶおしかりをこうむりまして恐縮でございますが、(「簡単」と呼ぶ者あり)昨年石油関税を現在程度に課税するにつきましても、御承知のように非常に議論の紛糾した問題でございまして、昨年の八月から施行してまだ日も浅うございますので、本年といたしましては、少くとも明年度は一応この状態を続けまして、そのうちにお説のような点につきましては、さらにいろいろ別の面でも検討すべき問題もあるのじゃないか、こういったような考え方で、こういう案を御提出申し上げている次第であります。
  150. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 それから関税が、あなたは去年上げたとおっしゃって、そうしてそれが小売にどのくらい影響してきたかということを資料として持っているわけです。それはあなたは少し動いたとおっしゃれば、動いております。しかしそれほど動いていないわけです、実際は。だからとにかく関税を基本税率ほど取れば、私は国家収入としても、少くとも六十億円ぐらいは浮いてくると思う。それでほかの税全体の中からみて、私はやはりこういうものは取るべきものであって、たとえばまだ勤労所得税の基礎控除など、もう少し上げるとか、私はやるべきことは、減らす方のものはある。こういうものはふやすべきものだという考え方なんです。で、今年はこういうふうだと、こういうことは延ばし延ばしになって、全体何年後と暫定的に延ばしてお置きになったのか、基本税率がきまったのはいつですか、第十国会というと昭和二十六年ですか、これで五年ですね、まさに六年延びようとしている。こういうことは少しおかしいと思うのですがね。それだったら初めから二十六年の第十国会のときに、この基本税率をきめたときはどういう考え方だったか。まあそれはガットとかいろいろな問題があるとおっしゃるかもしれないけれども、とにかくどうも納得がいかんです。で、来年はこれをどうこうするとか、あるいは今年はこうやっているのだけれども、また臨時国会等のときにどうこうするとか、何とかしていただかないと、ちょっと納得がいかんわけです。
  151. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) 油に対する関係におきましては、一応現在課税しております税率は、特殊な税率になってはおりますが、そのねらいとしておりますところは、主として水上用といいますか、海上用の油については、関税をとることによっての値上りを来たさんように、陸上用はある程度値上りしてもやむを得ない、こういったような観点でもってやっておりまするがゆえに、たとえば原油でありますと、これはA重油もできますし、揮発油もできる。こういったことを覇におきまして二%、それからB、C重油につきまして、六・五%という数字をとっておりますのは、これは本来の税率は一〇%であるわけですが、これは今言ったように、主として水上用、陸上用の分は課税しまいと、多少それよりも八掛ぐらいに安くなっておりますが、主としては水上用、陸上用、海上用の分を課税しないというところから一〇%が六・五%になっているわけでございまして、結果から見て参りますと、海上用のやつは関税を課税することによっての値上りはしておりません。少くとも現在までのところは値上りしておりません。陸上用のものは多少やはり値上りしている。まあ大体一応行政指導の非常にむずかしい仕事ではありましたが、現在までのところでは何とかやられているようでございますが、とりあえず情勢をもう少し見ていってやりたいと、こういう考え方が現在とられております。
  152. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 見ていくということは、先ほど私が言っているような油なら油はどういうふうに輸入して、幾ら掛けていったら幾らになったのだと、これだけのコストがかかってくるのだという、そういう研究をしてみて、そうしてこのくらいのコストが妥当なものだ、しかしこれをこれだけ売ったのだから、不当利潤はこのくらいあるのだという、そういうことも検討してみるし、その対策としては関税も上げてみるとか、あるいは税制の上においても考慮してみるとかそういうようないろいろな検討をしているというのが、何も会社の経理というわけじゃございませんですけれども、とにかく会社が幾ら掛けたらこれがどれだけの利潤を得ているのだというくらいなことを検討しなければ、私は何というのですか、根本的な対策にならんと思うのですが、そういうことをやるという意味ですか、そういうことを研究して今後やるときは資料を出してくると、こういうことをあなたはおっしゃるのか、ただ単に何とかそのうちになるじゃろうから、この辺で一つ腰だめでやってみると、こういう意味なのか、そこらを一つどうするんだということを……。
  153. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) これにつきましては一応いろいろな角度からまあ物を見ていくつもりでおります。従いましてなかなかおっしゃった通り原油なら原油から揮発油もでき、A重油もでき、BC重油もできるといったような、こういった性格のものになりますと、それぞれのコストが大体幾らあるというような点などをはっきり計算するという、これは割掛の点でかなり揮発油を高くして重油を安くすることもできるしあるいは逆なこともできますから、なかなかむずかしい問題はあろうと思っておりますが、同時にまた会社全体が一体どれだけの利潤を得ておるか、これはまあ別途はっきりわかるわけでございまして、そういった面とにらみ合せながら、一体関税というものを将来どう持っていくべきか、同時にもうかっているから関税を上げてもいい、しかしこれはお話のように、消費者の方に転嫁してしまうのは意味がないのでありまして、従いましてそうした全体の輸入量の問題とか総合対策として、これを考えていかなければ、なかなかお話の点を達成する上におきましても、うまくいかんわけでございます。こういった点につきましては、さらに今後通産省とも十分相談をして考えていきたい、こういうつもりでおります。
  154. 岡三郎

    ○岡三郎君 速記をとめて下さい。
  155. 岡崎真一

    ○委員長(岡崎真一君) 速記とめて。   〔速記中止〕
  156. 岡崎真一

    ○委員長(岡崎真一君) 速記を始めて。
  157. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 重ねて局長に念を押して恐縮でございますが、外貨の割当ですね。こういうもの等をもらって、とにかく企業をやっておみえになる。片一方の言葉で言えば独占的にやられるお方たちが、とにかくこういう利潤をあげておみえになることだけは間違いない事実と思うのです。で、その利潤を制御するには関税でそれをやっていく。しかし関税でこれを取ってもまだ取る余裕があるのじゃないか。何も関税で優遇する理由はないじゃないかという観点が一つあります。もう一つは、関税を上げると必ず小売価格を上げるように動く独占資本の悪い結果が生れることと思うのです。そういうものに対しても私は適切な指導をやっていく必要があると思いますから、輸入した原油は、今度はたとえば軽油にはどのくらいになるのか、あるいは揮発油にはどのくらいの重さがかかっていくかという、大体適正な値段というものの研究は当然できると私は思うのです。もう一つは、片一方で言えば、今までこの八社はどのくらいの資本金を持っておって、どのくらいの利潤を上げてきたかということも片一方ではわかると思うのです。だから当然その間にはどのくらいの値段が適正であるかということはわかると思うのです。そういう面を検討されるなら、おのずから関税はこれほど優遇する必要がないじゃないかという結論も出てきましょうし、あるいは値段は一応このくらいがいいじゃないか、まあ認可制までおやりになるということは、私は今の内閣のもとでは困難じゃないかと思いますが、この辺が適正じゃないかという強い行政的な指導をなさるということも可能だろうと思います。そういうものに対してどういうふうにお考えになっておるか、また資料も今後検討して出す用意があるのかどうか、お伺いします。
  158. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) 資料の点につきましては、今後検討しまして、どの程度まで資料が集め得ますかわかりませんが、できるだけの資料を集めまして、御審議に支障のないようにするようにと、これはわれわれの当然なすべきことでございますので、その点につきましては今後考えていきたいと思っております。それから利潤が高いから関税を上げても云々ということは、先ほど来、たびたび申しておりますように、なかなかそれだけでは問題が片づかぬわけでございまして、これはもう改めて申し上げる必要もないわけであります。従いまして、やはり、何と申しましても、総合的に施策がそろいませんで、いたずらに関税を上げただけで消費者価格が上ったというのでは、これは成瀬委員の御主張になっている方向とは全然違うのでございます。従いまして、そういう点につきましては、通産省などとも十分よく相談した上で、やはり関税を上げても値段を上げなくて済むのだ、こういうようなはっきりした線が一応出ませんと、なかなかそう単純にやり切れない、こういう問題があるわけでございまして、今後そういう方面につきましては政府として十分検討していきたい、かように考えております。
  159. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 最後に局長にお尋ねをしておきますが、砂糖は、砂糖会社ですよ、砂糖会社、あるいは油の八社は、腰だめでです、あなたは、非常にもうけているとお認めになっておるのか、そうじゃない、普通の企業並みだと、こういうふうにお考えになっておるのか。もし普通よりも利潤が非常にあがっておると考えられるなら、それはどういう格好であがってきたのか、それに対してどういう対策があるか、ということについて、どういうふうにお考えになっておりますか。
  160. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) そこにつきましては、われわれは一応こう考えております。この間、国会を通過しました関税の率の引き上げ、あれがまあ国会を通過しましたから、当然四月一日以降はこれが施行になるわけでございますが、あの関税が引き上げられました結果としまして、値段は幾らぐらいが妥当な値段か、これにつきましては、われわれもまた実は、かたい計数は持っておりませんが、昨年特別利潤を一応算定しますときに、別の関税で、あるいはまだ現行関税と言った方がいいのかもしれません、改正法が施行になっておりませんから。七十一円五十銭というのが一応平均コストとして、価格として出たわけです。これは適正利潤まで含んだところですが、今度大体上った分が四円に当りますから、七十五円五十銭見当ならばあのとき計算した適正価格というものに一応なるのでありますが、最近の砂糖の相場を見て参りますと、大体七十四、五円という(成瀬幡治君「八十五円じゃないか」と述ぶ)いや、それはあなたのおっしゃったのは小売価格だと思います。小売価格は大体卸価格の十円高ぐらいが従来の例であります。私の申し上げているのは、取引所の相場、あるいは卸価格と申したらいいかと思いますが、七十四、五円という数字が出ております。従いまして、七十四、五円ぐらいならば、前の数字が甘かったか辛かったか、これはいろいろ議論があろうかと思いますが、そうべらぼうに大きなもうけだということは言えないと思います。七十一円五十銭の時代に七十四、五円であれば、これはもちろん大きな利潤でございますが、今度関税が上りまして、同時にその先物の相場なんかを見ておりましても、大体七十四、五円で今のところ落ちついておりますから、そうでありますればあまり膨大なそこに利潤があるということはちょっと言えないじゃないか。しかし、まあ、ある程度の適正な利潤を見積っての数字でございますから、赤字になっておるとは言いかねるのであります。七十四、五円であるならば、私はそこにそう膨大な利潤があるということは言えないじゃないか。過去におきましては、これはまあフラクチュエートがありまして、昨年の八月でしたか、八月ごろにこの原料の入り方が悪かったものですから、かなり一時暴騰いたしました。このころは、かなりもうけておりましたが、同時に、十月に入りまして、輸入割当の公表があったとたんに六十八、九円と落ちてしまった。六十八、九円になりますと、どっちかというと、むしろ赤字じゃないかというふうに私は思っております。どちらにいたしましても、昨年は年間を通じまして相当特別の利潤があった、これは言えると思います。従いまして、約三十億程度の特殊の寄附金を出していただくということに政府も話し合っているわけであります。将来の問題といたしましては、先ほども申し上げましたが、結局、外貨の事情も現状のままであれば、輸入量もある程度ふやし得るのですから、その砂糖の値段をほんとうに吊り上げるか、適正なところ、あるいは安くするかの量は、最後の五万トン、十万トンが実は物を言うわけでございまして、百五万トンといい、百十万トンといい、そこのところの五万トン、十万トンが非常に大きく物を言うわけでして、根っこの百万トンはどっちにしたって要るわけでございます。従いまして、そういった点を考えながら輸入童をふやしていくということが、やはり適正な値段、安い値段でもって国民に砂糖を供給するゆえんである、そうすれば砂糖会社もそうそう高額な利潤を生むということもなくなりますし、利潤吸収という問題がそこで解消していく、そういう方向でわれわれとしては考えていくべきじゃないかと考えております。
  161. 平林剛

    ○平林剛君 この法律案について、先ほどは期日の修正の点について質問を集中するようにというお話がありましたから、私はそれに限ったわけでありますが、全般的なことについて質問が移ったようでありますから、給食用の乾燥脱脂ミルクの点についてお尋ねをしたいと思うのであります。この問題は、前回関税法が提案になったときにお聞きになったかもしれませんけれども、この給食用の乾燥脱脂ミルクの輸入量は一体どのくらいになっているのか、ちょっとお聞かせ願いたいと思います。
  162. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) 給食用の脱脂ミルクの輸入量につきましては、年間一万八千トン程度でございます。
  163. 平林剛

    ○平林剛君 この給食用の乾燥脱脂ミルクの一年間の輸入量は大体わかりましたけれども、これを関税を免除することによって、関税の減収についてはどうなんでしょう。
  164. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) この規定によりまして免除されます関税の額は、年間六億四千万円と見込んでおります。
  165. 平林剛

    ○平林剛君 今の六億四千万円というのは、今までの小範囲のものをいうのですか。それとも今度の範囲が拡大されたものを含めての六億四千万円と、こういうのですか。
  166. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) 一万八千トンと申しましたのは、今度中学生にも給食がされるというふうに法律の改正が提案されておりまして、従いまして、それに随伴しまして関税定率法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案におきましても、やはり、その範囲が広がる、それで広げたあとの数字が一万八千トンであり、同時に今申し上げました六億四千万円である、こういうわけでございます。
  167. 平林剛

    ○平林剛君 この乾燥脱脂ミルクの関税を免除する目的は一体どこにあるのです、平たくいえば。
  168. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) まあ、乾燥脱脂粉乳につきまして、一応、関税定率法で課税するという建前を原則的にとっておりまするのは、これは国内における脱脂粉乳の生産を保護しようと、こういったような趣旨に出ていると思いますが、現在国内における生産量など考えまして、やはり、どうしても相当の輸入を待たざるを得ないわけでありまして、そうしますと、できるだけこの給食用のミルクは、やはり、安くあるのが望ましいと、こういうふうな考え方が出てくるわけでございますので、従いまして、その意味におきまして、関税はやはり免除した方がいいんじゃないかというので、ずっとこういう方針をとってきまして御提案を申し上げているわけであります。
  169. 平林剛

    ○平林剛君 今のお答えによりますると、結局、この関税を免除するということは、学童に対して給食の用に供せられる場合に安くなることを目的としておるというお答えがありましたが、それじゃお尋ねいたしますけれども、関税を免除する場合と、しない場合と、大体どのくらいに影響するものなんですか。つまり、一人の子供でもいいですし、何かの一つの単位を見て、私は国民の一人に与える影響がどういうふうに響いてくるか。つまりこの関税を免除することによって、児童あるいは学童を持っているところの国民はどれだけの影響を受けるか。なるほど、これだけの影響を受けるならば、関税を免除することが妥当だなということをわかりたいわけです。その点でお答えを願いたい。
  170. 渡邊喜久造

    ○政府委員(渡邊喜久造君) 学童一人についてどれくらいというのは、多少不十分かもしれませんが、まだ一人当りは出してございませんが、基礎材料的なものはございますから、それだけ申し上げます。年間の輸入は、輸入価格で二十五億七千万円であります。関税をかける前の輸入価格です。それで基本の税率が三割五分になっておりますから、二割五分課税いたしますと、結局、六億四千三百万円という数字が出るわけでございます。それで、今のお話の一人当り幾らという問題でございますが、これは今の意は、これはまたこのほかにいろいろ国内の配給コスト、配給マージンが相当出ますから、さらに学童の口へ入るときには、これよりある程度値上りするわけでございます。一人当り幾らぐらいという数字は、あとでちょっと割り算をやってみませんとわかりませんが、こういう数字がございますから申し上げて、御満足いくかどうか知りませんが、小学校の場合の学童一人当り、この関税免除によりまして安くなる命は、これは年間でございますが、八十八円、それから小学校の場合は、一日の所要量が二十二グラムになっておりますが、中学校の場合は二十五グラムになりますので、今の八十八円がふえまして、一人当り関税で百円違うわけです。
  171. 平林剛

    ○平林剛君 それでは質問は、大体これで打ち切りといたします。
  172. 岡崎真一

    ○委員長(岡崎真一君) 他に御質問もないようでございますから、質疑は終了したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  173. 岡崎真一

    ○委員長(岡崎真一君) それではこれより討論に入ります。意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願いとうございます。
  174. 岡三郎

    ○岡三郎君 私は社会党を代表いたしまして、ただいま議題となっておりまする関税定率法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案に反対いたします。中学校等の生徒の給食の用に供する乾燥脱脂ミルクについて免税し、また原子力の研究に資するため、その研究用物品を免税品に追加するという点については異存がないわけであります。しかしながら、ただいま委員会において問題になっておりまする大豆につきましては、法律の中においては、政府は昭和三十二年三月三十一日以前で政令で定める日とし、修正案においては九月末と、こうなっております。しかし社会党といたしましては、国内産の大豆価格を安定するためには、より早くこの時期を設定してもらいたいという意見があるわけです。それはもう一つ、国内産の大豆を保護するということのみではなくして、早く期日を設定することによって、年間を通し約二十億の増収を得るということがはっきりしておりますわけで、四月末なりあるいは五月の末においてこれを決定すれば、二十億のうち相当部分が増収になり得るし、それに伴って、大豆価格の安定から国内産の大豆を保護するという目的にもかなうわけでありまして、原案並びに修正案の期日はおそきに失すると、こういうふうに考えて反対するわけです。  反対の第二の理由は、石油については現在BC重油に二十七億程度の関税が課せられておるわけですが、政府は石油関係その他に、つとに基本税率というものを決定しておるわけです。それを毎年々々一年ずつずらして免税にしてきているわけですが、われわれとしては、石油諸会社は国の外貨を割り当ててもらうことによって高度の利潤を取得しておるというふうに判断いたします。これは砂糖会社が相当の規制を設けられておるということに比してやや緩に失するのではないか、こういうふうに見られるわけです。もちろん石油は、砂糖のような消費財と違ってこれが生産財でありますので、一がいに砂糖と同一視するわけには参りません。しかしわれわれは、その株価並びに会社の利益の率等を勘案して、基本税率をかけても直ちにこれが消費者にはね返らないで、国庫の増収をはかるということができ得ると判断いたします。この税収六十五億並びに前に申し上げました大豆関係等によって二十億程度、合せて八十五億等のいわゆる収入があるならば、その他の多くの問題を処理することができるばかりではなくして、直ちに減税の財源にこれが回るということを考えた場合に、この関税定率法の一部改正によって特別の大きな会社等が利潤を独占して、全般の減税になっておらぬ、こういうふうな観点から、われわれとしては減税に要する原資を非常にほしく考えておるわけでありまして、このような財源を回すことによって減税ができ得るならば、国民大衆は、国におけるところの方針に対して共鳴を感ずるかと存ずるのであります。最近フランス等においてもブジャード派の減税運動というものが大きく国民の共感を呼んでいるという観点から、われわれとしては、厳正に税の公平という観点から、諸会社の利潤というものを政府は一段と検討せられて公平なる角度において増収をはかられることをあわせてわれわれは希望する次第です。  以上の観点から本法律案に反対いたします。
  175. 岡崎真一

    ○委員長(岡崎真一君) 他に御発言もないようでありますが、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  176. 岡崎真一

    ○委員長(岡崎真一君) 御異議ないと認めます。  それではこれより採決に入ります。関税定率法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案を、衆議院送付案通り可決することに賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  177. 岡崎真一

    ○委員長(岡崎真一君) 多数であります。よって本案は衆議院送付案通り可決すべきものと決定いたしました。  なお、諸般の手続は慣例により委員長に御一任願いたいと存じます。それから多数意見者の御署名を願います。   ―――――――――――――
  178. 岡崎真一

    ○委員長(岡崎真一君) それでは次に租税及び金融等に関する調査(専売事業に関する件)を問題に供します。本件について平林委員より発言を求められておりますから、これを許可いたします。
  179. 平林剛

    ○平林剛君 大臣のおいでを私としては大変お待ちしておったわけであります。いろいろ連絡の都合もあったと思うのですが、私は、おとといおいでを願ってお話を聞きたいと思っていたのですが、今日まで延びてしまい、大変お忙しいところをおいで願って、私としてもお気の毒に思いますが、私どもとしては大変お待ちしておったわけであります。  今日おいで願いましたのは、実は御承知のように、公共企業体の三公社五現業の調停案が提示をされまして、労使がこれを中心にして紛争の解決に努力中であることは御承知の通りであります。特に鳩山総理大臣が、先回、私が緊急質問をやりましたときにも、労使の自主的解決に任せるというお答えをいただきました。幸い今日まで国鉄と電電公社は自主的に解決をしていったようであります。ところが、その他の五現業につきましては未解決のままになっております。特に専売公社の場合におきましては、諸般の事情を見ますと、どうも政府の御都合で労使の紛争が自主的に解決できないような状態にあるのではなかろうか、そういう感じが持たれるわけであります。もし、そうだといたしますと、せっかく総理大臣からの労使の自主的解決に任せるという答えをちょうだいしながら、別の理由で紛争が延びるということになりましては、専売事業というものが国家の財政収入に与える影響がかなり大きいものと思いますから、一つ今日は財政担当の大蔵大臣においでを願って、その責任において特に御見解をお伺いしたいと思うのであります。それから専売公社の総裁初め当局者にも、ぜひこの機会においでを願って、最近の実情についてお話し願いたい。特に専売公社がその経理内容においてもこの二年越し赤字のために、総裁初め首脳部が御苦労なすっていることはわかるのでありますが、しかしそれだけに、今後の専売企業の運営をする場合には、職員の努力というものもかなり期待しなければならぬところだろうと思うのでありますが、これが紛争解決のかぎであるところの調停案実施がおくれて、そのために紛争が長期化するということに相なりますと、われわれの期待に反する結果になるわけであります。現在まだ未解決な理由が一体どこにあるのかということを、一つ大蔵大臣ともども同席において御意見をお伺いしたいと思ったわけであります。先ほど申し上げましたように、内閣総理大臣は、私の緊急質問に対し、労使の自主的解決に任せると、こう答えられておるわけであります。また今日おいでになった大蔵大臣も、これは労使の結論に従うべきで、静観をしておるというお答えを、かつて他の委員会においてお答えになっておるわけであります。どうも今日まで積極的解決がおくれておるというのはどういう点かということを明らかにしていただきたいと思う。全般の趣旨はおわかりになったと思うのでありますが、まず大蔵大臣の方から、専売公社の紛争についてどういうふうにその現状を御理解になっておるのか。お聞かせ願いたいと思うのであります。
  180. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) 公社と組合との間の自主的な交渉にまかしてあるわけでありまして、何ら私としてかれこれ申しておるものはありません。特になるべく早く、時期的に見ましてもなるべく早く円満な解決に達しますよう期待をいたしておるわけであります。
  181. 平林剛

    ○平林剛君 せっかく大臣がおいでになったのでありますが、きょうは一つ、私も、今大蔵大臣がお話になったように、なるべく円満に早く解決を希望して、今後の財政収入においてもそこから変な影響がないようにしたいものだと思うわけであります。そこで一つ専売公社から、今日までの紛争がおくれている実情について、現在の状態をお聞かせ願いたいと思うのです。できれば、問題の所在がどこにあるかという点も明らかにしていただければ幸いだと思います。
  182. 入間野武雄

    ○説明員(入間野武雄君) 平林委員は専売公社のことはよく御存じでありますので、ここで、くどくど申し上げることはいかがと思いますが、御承知のように専売公社の事業は本年度遺憾ながら不振であります。先ほども、議会の御承認を得まして納付益金四十九億八千二百万円を減額しているような次第であります。従いまして、今回業績賞与として年度末に給与すべきものはそう多くを期待することはできないと考えるのであります。非公式に大蔵省とも打ち合せをしております。大体〇・一五%くらいが妥当でないかと考えまして、組合側とせっかく折衝を続けているようなわけであります。ここ数日来ほとんど深夜に及ぶ交渉をいたしておりますが、今日までまだ妥結に至りませんことは、まことに不徳のいたすところと遺憾に存じております。
  183. 平林剛

    ○平林剛君 今の総裁のお話によりますと、業績賞与の話の方がおもでありまして、今回調停委員会から提示された調停案について全般的な点のお答えが足りないようであります。問題の所在が明らかにならないのではないかと思うので、その点、私から知っている限りのことを申し上げますと、確かに今度の調停案は、ベース・アップの点はいろいろ議論が残るところでありますが、調停案第二項によるところの五千円以上を支払うという点でありまして、今のお話でありますと、これが〇・一五%だけに限られているというところに問題があるのではないか。つまり裏返して言えば、そのまま調停案に書いてあるように支払えないというところに問題があるのではないか。こういうふうに理解をするのでありますけれども、そうじゃないでしょうか。
  184. 入間野武雄

    ○説明員(入間野武雄君) 調停案にはお説の通り五千円以上となっておりますが、その出します道が業績賞与でありまする以上、やはり業績を考慮してその額をきめなければならぬ、こう考えております。
  185. 平林剛

    ○平林剛君 そうすると、専売公社の方は、今度の調停案に提示された五千円以上というのは、業績賞与というふうに御解釈になって、処理を進めようと考えておられるのですか。
  186. 入間野武雄

    ○説明員(入間野武雄君) お説の通りであります。
  187. 平林剛

    ○平林剛君 専売公社が、先ほど総裁がお話になりましたように、企業が不振で納付金が減額をしておるから、この程度だというお話でありましたけれども、もちろん実際の面において、私の理解しておるところでは、企業面においては職員の努力やその他があって、ある程度業績として認められてよいものがあるのじゃないか。しかも納付金が減少したということにもかかわらず、ある程度〇・一五でも支払うというお気持になったのは、間接的にはそういうことを認められているのだと私は理解するのですが、その点はいかがですか。
  188. 入間野武雄

    ○説明員(入間野武雄君) お説の通りであります。職員その他の努力を認めて〇・一五、こうきめている次第であります。
  189. 平林剛

    ○平林剛君 大蔵大臣にお尋ねしますけれども、今のように、専売公社は自分の企業が不振であるということのために結局〇・一五%しか業績賞与を出せないというような実情のためにおくれていると思うのであります。しかし先回も総理大臣にも御理解願ったと思うのでありますけれども、今度の紛争を処理するには、やはり政府が調停案を尊重するという態度でないと根本的な解決にはならない。無理をしてそこに押しつければこれは別でありますけれども、やはり労使間の円満な解決をするためには、かかって調停案をすなおに読んで、実施するかどうかというところに問題があるように私は理解するわけなんであります。労使の紛争をなるべく早く解決することを期待しておられる大蔵大臣として、この点について一つ御意見をお伺いしたいと思うのであります。
  190. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) 私は、今回のやはり解決は業績賞与、業績賞与の可能な範囲で解決を欲しているわけであります。専売の場合は、先ほど総裁からお話がありましたように、思うように業績も上っておりませんで、いろいろ苦慮されている、かように考えておるのでありますが、大体しかし先ほど総裁が話されたような、ああいうふうなところ、〇・一五というようなところがまあ妥当なところではなかろうかと私ども考えております。この点につきましてはまだ特に深い検討を加える段階まで私自身は行っておりませんが、事務的にはおそらく検討を加えているのだろうと思っております。
  191. 平林剛

    ○平林剛君 私の、調停案を中心にして、紛争を解決して、全般的な紛争を早くなくしたいという気持から、いろいろ検討してみたのでありますけれども、この間の調停案を業績賞与というふうに専売公社がみなすこと自体、無理なような気はするわけであります。しかしそれは職員の努力があればそういうものを出すということは、私はよい話で、できるだけその努力を買ってもらうような解決を進めてもらいたい、こう思うのでありますが、政府の中には、こういう考えがあるのじゃないでしょうか。たとえば少し専売公社の調停案に無理があって、これを業績賞与、こうみなさないと、他の五現業ですね、アルコール専売であるとか、あるいは印刷、造幣、その他に影響するので、そういう点を考えて、どうも専売公社の方が実際はもう少し業績もあり、また調停案も五千円以上と、こう書いてあるのだから、解決をそれでしてもよさそうなものだが、他への影響を考慮して結局解決がおくれているというのがほんとうじゃないかと思うのでありますが、その点は、大蔵大臣は閣議にも御出席になって、いろいろ政府としてのお考えを御相談をなさっていると思うのであります。その点の解釈をお聞きしたいと思います。
  192. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) 一つの点は業績賞与であります。この点は動かない。この業績賞与でありますと、私の考えではやはり画一的ではあり得ないだろうと思っております。そういうこともあり得るかもしれぬが、実際上はあり得ない。従いまして、専売公社のこの業績賞与の金額を他の関係において特に小さくきめる、そういうことは考えておりません。やはり専売公社は専売公社で出し得る妥当な線で私はいいだろうと思っております。
  193. 平林剛

    ○平林剛君 問題は、今度の調停案の解釈を、業績賞与であるのか、その他の性格のものであるのかという点が、やはり問題になると思うのであります。その点を私は理論的根拠をどこに求めておるのかという点を、公社の方にちょっとお聞きしたいと思うのです。どういう点でそれを業績賞与というふうに見なして話を進めていくのか。私の言わんとするのは、どうも調停案を離れて話し合いを進めているのじゃなかろうかというふうな理解しかできないのであります。
  194. 入間野武雄

    ○説明員(入間野武雄君) 調停案の解釈の問題でありますが、さしあたり本年度内一人当り平均五千円以上を支給することとありますのは、やはり業績が上らなければこういうものも出せない、従ってこの解釈は業績賞与である、こう解釈しておるわけでございます。
  195. 平林剛

    ○平林剛君 まあ今度の調停案がいろいろに読めるらしくて、私も、ものは見ようで、どちらからでもとれるものだなと思うのです。その解釈が結局紛争を長くしておると思うのであります。第一項についてもベース・アップであるのかないのか明瞭でありませんし、第二項も今総裁のお話のようになりますと、これも業績賞与というふうになりますが、私はやはりこれはそればかりとは見えない。まあ第五項における特別の賞与制度その他これに関するいろいろなことを書いてあるのを見ますと、どうもそればかりにはとれない。これは私はきょうは解釈を議論しても紛争の解決にならぬと思いますから、しません。しかし今日大蔵大臣に理解してもらいたいことは、労使の話し合いが、調停案を実施して紛争を円満に解決するという方向で議論をしているのでなくて、他の業績があるかないかというようなことで幾ら出すかということの議論に移っているような傾向を受けるのであります。政府はしばしば、調停案は尊重するようにしてきた、またしたい、こういうふうにお考えになっておるのでありまするが、どうでしょうか、調停案を中心に紛争を解決することが、今日の大蔵省関係の他の五現業もすみやかに円満に解決する道になると私は思うのでありますけれども、大臣はそうお思いにはならぬのですか。
  196. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) 業績賞与として出すという意味におきまして調停案を尊重いたしております。従いまして、私は公社も組合もこういう線において妥結を早くしていただきたい、かように考えております。
  197. 岡三郎

    ○岡三郎君 ちょっと関連して……。私は大蔵大臣に聞きたいのだが、あの調停案をまあ常識的に読めばですよ、やはり可能になったならばベース・アップをせいというふうにとるのが私は至当だと思うのです。ですから、厳格にいって直ちにベース改訂をしろということではないということもわれわれ承知しております。しかしその点については相当含みがあるというふうにとるのが常識だと思うのです。それをべース・アップではないというふうに一つ飛躍して、それからさらに一時金というものは業績賞与だというふうなワクを定めて、業績賞与なるがゆえに、五千円という勧告があっても、調停案に出されておってもそれを守る必要はないのだ、これはちょっと大蔵大臣、解釈がずいぶんひどいじゃないですかね、その点はどうですか。
  198. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) 今度の調停案について私も若干解釈上、はっきりしない点もあるように思います、率直に言いまして。従いまして、実はそれはどういう意味かということは、特に財政当局としては、はっきりしておく必要がありますので、特にそれについてはいろいろと議論をいたしました。しかしこれはまあベース・アップの意味ではないということをはっきりいたしました。一応政府としては、ただいま先ほど来御答弁申し上げましたように、業績賞与として出す、こういう見解にあるわけであります。
  199. 岡三郎

    ○岡三郎君 私から言わせると、その解釈はやはり独断に失すると思うのです。しかし一応政府がそう解釈をやったということに対しては水かけ論になりますが、常識的に考えてみて、あれは今すぐはできぬだろうから、将来そういう含みをもってやられたらいいだろう、しかし、さしあたっては一時金として五千円以上支給せられたいということで、二千円のベース改訂に対して、調停委員会としては苦心をして、ああいうふうな、いわゆる五カ条にわたりますか、そういう調停を出してきたと思うのです。そういうふうなことの経緯を尋ねるならば、私はその趣旨から政府は直接的にこれに関与はしないと言っても、国鉄あるいは電電公社に対しては、一応企業のワクの中において五千円以上支給することを内々これは承知したというふうにとっているわけです。ひとり大蔵省のみが、印刷庁ななり造幣庁なりの観点からこれにブレーキをかけておるんではないかというふうにそんたくして、私は誤まりはないというふうに思っておるのですがね。大蔵大臣の管轄下にある専売公社のみ、このしわ寄せをもらっては、これはちょっといかんと思うのです。そこで国鉄と電電公社と専売というこの三公社について、率直に言って、国鉄はすでに大体額は解決しておる。電電公社は大体解決しておるということになって、三公社の一つの専売が大蔵大臣の強いそういうふうな見解によって一応ブレーキがかかっておるとするならば、これは、やはり三公社の一つとして公平の原則を欠くんじゃないかというふうに考えざるを得ないわけです。ところが業績で専売の収益が悪かったからやむを得んじゃないかと、こういう御意向なんですが、三公社の一つとして考えた場合に、政府の措置は少しいかんと思うが、これはどうですか。
  200. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) これはやはり業績賞与でありますから、私はこれはやむを得ない、かように考えておるのであります。が、しかし大蔵大臣が公社に何かブレーキをかけておるという事実はありません。ここに総裁もおられるから、はっきりお聞きを願いたいと思います。
  201. 岡三郎

    ○岡三郎君 そういうふうに表面的な話はそれで済むでしょう、済むでしょうが、私も大蔵大臣がやはり心配する点もそれはあると思う。あると思うけれども、事、専売だけが二千二百円だ、やれ二千七百円だ、これから三千円か何ぼになるかわかりませんけれども、そういったところで、いたずらに紛争を繰り返しておるということでは、これは情ないと思う。大臣の、あれは業績賞与であるという断定の仕方に対しても異論があるのですからね。かりにそうなった場合において、大蔵大臣はそういう点についてはいささかも関与しておらぬのだと、こう言われるのですがね。そうするならば、大蔵大臣は専売公社においては自由に出し得るということならばそれでよろしいのか、その業績の判定は大蔵大臣がやっておるのか、それはいずれですか。業績の判定が一・一五%とか発表されたが、〇・七五%ですか、それが大体至当であるというのは、どういうところから出ておるのですか。
  202. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) これは手続上のことですから、あるいは私は勘違いしておるかもしれませんが、業績はまず公社でお考えになる、これは公社でなければわからぬと思う。それで公社です。それがまあ結局大蔵大臣の認可を受けるだろうと思う、こういうものを。従いまして、こういうふうな業績があるということが相談がある。その場合に大蔵省としてもそれを検討する。かような順序に相なるかと考えます。
  203. 平林剛

    ○平林剛君 先ほど大蔵大臣の質問で、あとでまたちょっと……。大体わかりましたことは、今紛争が延びるというのは、私の理解は、調停案を中心に紛争を解決すれば割合と早く解決できる、つまり現在のところ、第一項の解釈は別にいたしまして、第二項の差し当りの措置として、本年度内に一人当り平均五千円以上支給すること、という調停案を中心にして労使の紛争を解決しようと思えば、かなり無理がなく素直に円満に解決できる、こう思うのであります。ところが大蔵大臣、まだ先ほどのお答えでは、全般的なことについては全部というわけではないというお話でありましたから、私ちょっとお考えを願いたいと思うのですけれども、今のお答えですと、私が前段に申し上げましたことを中心に話を進めていくのでなくて、調停案を全く別にして、業績賞与ということを中心に話をしようとするからそこに無理がある。調停案がないときに業績賞与の問題について議論をするなら、これはまた別です。しかし今は業績賞与を中心にやるのだということの一本やりでやっているから、これは理屈が通らない。そこで非常な無理があって、なかなか紛争が解決できぬ。こういうことに私はなっていくと思うのであります。ですから、所管大臣として、他の五現業のことについても責任のある大蔵大臣としては、私は考えの置き方を変えて、理解をして解決のために努力をする、これが大切なことだと思うのであります。その点を一つ大蔵大臣も、今折衝中であるようでありますから、一つ検討を願いたいと思うのです。そこでお尋ねしたいのですが、さっき言いましたことによりますと、業績としては〇・一五、こういうわけでありまして、何かこの調停案の通りに、私はまあ、かりに業績としては調停案通りに五千円であると、大体〇・三ぐらいに当りましょうか、業績としても〇・三ぐらいまで、まあ認めてやろうということになれば、政府は調停案を尊重したということになりますし、また理屈も通りますし、両々相待って紛争は円満にさっと解決していくように思うのですけれども、大臣、その点はどういうわけで〇・三程度まで認められないのかという点を、一度部内でお調べになる気持はございませんか。
  204. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) 私はまあ繰り返して申し上げるようになりますが、業績で出せれば、それはもうこの調停案のようにお出しになるのは別に異論があるわけじゃございません。ただ公社としては、聞くところによりますと、業績が悪いものですから、どうもそういうふうにはやれない。そうすると、これまた業績賞与の範囲を逸脱する、そういうことにもなるじゃないかと思うのです。私はさように考えております。
  205. 平林剛

    ○平林剛君 業績が悪いということについては、私はどの点からその業績を見るかということが幾つかあると思うのであります。たとえば今日業績が悪いということは、職員の責めに帰すべきものであるか、それとも経営全般の責めに帰すべきものであるか、あるいはまた国会できめたところの予算の立て方が現状に比して過当でなかったか、そのために幾ら経営者や職員が努力しても、そこまで追いつけなかったのではないだろうか。こういうふうにいろいろな点から見られると思うのであります。結論的に言って、この赤字があるということを理由にして、だから業績が不振だということは、あまりにも一方的に過ぎはしないだろうか、私はまあこういうふうに思うのであります。特に今日御承知のように専売公社が赤字になったというのは、私の見解によれば、いろいろ理由はありましょう。一つには予算のきめ方が、政府の施策を実行する場合に、専売益金にたくさんかかりすぎるというために、職員も経営者もそれに追いつけないが、しかし、とにかくやれというからやっているけれども赤字だったという場合もありましょう。それを業績が不振だからだめだということは、少し公平を欠いておるのではないだろうか。また過去の問題でありますけれども、たばこの価格について、たとえば今度は赤字が出たのはピースや「ひかり」が売れなかったということが、私ども先般この委員会で調査した場合に判明したのであります。あれにしたところで、価格が現在四十円にピースは値下げしましたけれども、値上げしたためにその後ピースの売れ行きが悪かったということもあり得るわけであります。そういう点から見ますと、それを単に職員の責めに帰してしまうということは適当ではないのじゃないだろうか、こう思うのであります。その議論は一つ大蔵大臣も理解していただかなければいかぬ。ところで、かりにそういう業績が、実態がそういうところにあったとしましても、調停委員会は差し当りの措置として、とにかく本年度内に一人当り平均五千円以上支給すること、こういうふうになっておるわけであります。この点は何回も繰り返すことになるのでありますけれども、大蔵大臣は調停案を一つ尊重するという建前で話を進めるように方向をかえてもらいたい、こう思うのであります。  それからもう一つは、先ほど岡委員からお尋ねがあったことに対して、こういうふうに答えられました。業績というものは公社が考える。しかしこれは大蔵大臣とよく御相談なさるのが当り前だと思うのであります。もしかりに専売公社の業績が、今、私が述べたような事由から、かたがたそこまでいかなくても、まあ〇・三までやっていいのじゃないだろうかと、こう判断したら、それで解決してもいいのでしょうか。
  206. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) いやもう、私も、この業績賞与にいたしましても、出せるものはこれを公正なところを出してそれはいいと思う。私は何もこういうお働きになる人々の生活が少しでもよくなることに本当に私は協力したいと思うのだが、しかし今回やはり業績賞与という線を出しておけば、従いまして業績がどういうふうになっているか、それによって専売なら専売公社において、妥当と言いますか正しいところをお考えになる、そうして、それについて大蔵大臣にどうだろうかと相談があれば、今お話のあった点、いろいろな点も考えましょう。考えまして、妥当なものでやる、こういうふうに判断をしたいと私は考えておるのであります。
  207. 平林剛

    ○平林剛君 今大蔵大臣のお言葉の中に、非常に思いやりのあるお言葉がありまして、出せるものなら出してもよろしいということがありましたが、問題はあと一つ、その業績の見方を、よく見てもらおうというところに私はあると思うので、出せるものなら出していい、そういうことで一つ解決をしてもらうことが大蔵大臣の望んでいる円満な解決の方向にいくと思うのであります。  しかし大蔵大臣にお尋ねしたのでありますが、もし出せるものなら出してもいいと、こういうお話でありましても、公社の方に経費がないというと困るのでありますけれども、大体私の見たところでは、その調停案の〇・三に達するだけの財源があるように思うのでありますけれども、そういう点はどういうふうに把握されておられますか。
  208. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) 私としては、まだそういうくわしい具体的な数字の相談まで私のところに来ておりませんので、私、今ここでどうということは申し上げられません。しかし私それ自体は承知しておりませんが、事務当局の話によりますれば、やはり〇・一五ですか、二千五百円というふうなところがせいぜいだろう、こういうふうな話を今聞いておるというところが状況であります。
  209. 平林剛

    ○平林剛君 大体わかりました。大蔵大臣の気持がそういうところにありながら、事務当局の話で私はだいぶ話がこじれているように思うのでありまして、そこにやはり紛争を解決する鍵があるように思います。特に先ほどのように、調停案を実施する場合には、専売公社の場合には二億円足らずですむわけです。でありますから、私は前回国鉄の調停案を実施した場合に五十億円のお金で大体解決されたと聞いておるわけで、二億円の予算は、専売公社の全般予算から見まして、調停案を実施して筋を通して紛争を解決するためならばやむを得ないお金だと思う。しかも、もし人件費の中にこれがありましたならば、これは一つ大蔵大臣の流用によって解決することは私は可能だと思うのであります。今まで調停案の議論をしておりますと、予算がないために、実施できないというのが多かったのでありますけれども、今回は予算がある、こういうことになっておるわけでありますから、その点を一つ大蔵大臣としても御検討願って、円満な解決の方向に進めてもらいたい。それから、結局先ほど大蔵大臣は、私はこまかいことは知らないで、事務当局の話によればというお話があったので、それで大体真相がつかめたのでありますが、これは今日までいろいろ長びいておりますのは、私の承知したところによりますというと、専売公社としては調停案を尊重したいという気持を何回ももらしておる。ところが事務当局の方では自粛しろというようなことで、結局予算があってこれこれで大体支障なくできますと言っても、振り向かないためにおくれてしまうというふうに理解をしておるわけでありますけれども、どうでしょうか。この点について大蔵大臣も至急この専売事業の円満な解決のためにお骨折り願えませんか。
  210. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) これはいかに大蔵大臣をもっていたしましても、無い袖は振れぬので、先ほどしばしば御答弁申し上げましたように、業績賞与として可能な範囲内におきまして調停案を尊重する、そのことは当初から私は考えておりまして、大蔵当局の事務当局はそういう私の考えを十分納得しているわけであります。
  211. 平林剛

    ○平林剛君 可能な範囲ということになると、結局お金のことになると思うのであります。専売公社の人件費、大蔵大臣は全般的には御存じないかもしれませんけれども、公社当局の方で、こういう専売公社で今日までこれを長びかして、折角自主的に解決しなさいというのに長びかせていることについては、どうも合点がいかないのでありますけれども、大体調停案を実施する程度の財源については適法な範囲において用意できるのじゃないですか。あるいは国鉄があの紛争を解決するために五十億円の金を用意して、とにかく労使の紛争を円満に解決するために勇気を出して解決したということは、一つの同じ公社としていろいろ批判はあるかもしれませんけれども、労働問題を正しく理解したということで評価すべきものがあると思う。この点は、専売公社がこれだけの予算があるから一つ可能な範囲でやれと、こう大蔵大臣の方では言っておるのでありますから、その点は一つ専売公社当局としても大蔵大臣の方にお示しになったらいかがでしょう。その点をちょっと総裁のお考えを聞きたい。
  212. 入間野武雄

    ○説明員(入間野武雄君) 本問題に関しましては、大臣とは直接まだお話し合いをしておりません。うちの事務方面と大蔵事務当局との間で話を進めているわけでありますが、かりに私の方に予算があるにしましても、これは製造数量が減少いたしましたがために残ったものでありまして、当然それを使っていいとは解釈いたしておりません。また業績の面から見ますと、先ほど来申し上げましたように、大蔵事務当局とも協議の上、〇・一五が妥当である、こういうふうになっております。
  213. 岡三郎

    ○岡三郎君 これは両当事者に聞きたいのだが、そんなことを言って、常識的に解決つくと思いますか。こうなれば大蔵大臣は、常識じゃないのだというかもわからんが、とにかく常識的に見て、国鉄は車をとめるから金をくれた、電話の方はとまると困るからくれたというので、専売の方は、これは大したことがないから少し長びかしても影響がないぐらいに思っているのじゃないかと私たちはそんたくせざるを得ない。常識的に言って、公社という名前のものは三つですよ。厳密に言ってその業績というものは大月監理官に聞きたいが、業績というものは何で判定するんです、国鉄なり電電公社なり専売公社の業績というのは。それをちょっと聞かしてもらいたいと思う。大臣ではわからんと思う。
  214. 大月高

    ○政府委員(大月高君) 第一の要素は収益の状況にあると思います。(岡三郎君「そんなばかなことはない」と述ぶ)国鉄におきましても電電公社におきましても相当の増収を見込んでいるのでありまして、専売公社においては、先ほどからお話のありましたように、ほぼ五十億の補正減をいたしている状況でありますので、そういう点を勘案いたしますれば、必ずしも三公社が、公社という名前がついているから同じ金額を出さなくちゃいかんという均衡論は、妥当とはいたせないのじゃないかと思います。
  215. 岡三郎

    ○岡三郎君 大蔵大臣は、私はよくわからないがというところで、二千五百円だけは大体よく承知しているような――二千五百円は大体妥当だと思う、こういうことを言っている。知らんということはない。あとの問題になると私はよくわからない――今総裁の方から言わせると、直接話し合ったことはない、こういうふうに言っておられるが、大蔵大臣は、これほど新聞紙上にあるのだから、内々は私はやはりどうだと聞いていると、常識的に見ていいと思う。ただ、今むずかしい段階にあるから、この委員会で言えないだけだというふうに私はおしはかっているわけですが、常識的に見て業績というものがいいか悪いか、それは確かにすぐはね返ってくるでしょうが、ピースをのまないとか、「ひかり」をのまない、「しんせい」をのむということは、専売公社の労働者のことじゃないですね、これは。「しんせい」をのむかわりにピースをのめ、「ひかり」をのめということは、これは専売公社の労働者の言うことじゃないですよ。とにかく労働者はきまった時間において能率を上げろ、こういうことになると思う。だから、そういうふうな観点からいって、国鉄にしても電電公社にしても、自体業績というものはこれはもうほとんど国家的なものであって、公社になったからといって国鉄自体としても独自というものがそうあるわけじゃない。だから、そういうようなことからいうと、私は、今大月監理官がいろいろと言われましたが、やはりこれは全体からみて公社というものは、それぞれ違った仕事をしているといっても、やはり国家として給与状態というものをみた場合に、特に手当なんていうことからみた場合には、大体同じような方向で支給することが妥当だと私は思っています。皆思っていると思うので、国鉄自体があの赤字で運賃値上げをしようという状態の中で、業績が上ったから国鉄自体が六千円なり五千円なり出す、専売が二千五百円でいいのだという、そういう見当は私はどう考えてもつかん。だから、そういうふうな点からいって、やはり常識的に考えて、公社なら公社というものに調停案というものが出ているのですから、調停案というものをすなおに解釈して、そうしてその限度内において一応支給して、至急に紛争を解決しようということが私は当然だと思う。それを監理官のところでチェックして、大蔵大臣に何を言ってるかわかりませんけれども、そういう常識的な一つの行き方というものが労使紛争を解決する道だと私は思うのです。かりに専売公社の組合の方々が二千五百円でよろしゅうございますと言えるわけないじゃないですか。そんなものは業績が違うからと言ったって、私はそういう考え方は社会的に言って通らんと思うんですよ、実際問題として。だからその点は、業績は業績として大いに上げてもらうと、将来専売公社は、国民が吸わなければ上らないのですよ、専売公社は。国民がたばこの種類を自由に選択する権利があるので、高いたばこをのめばそれは業績は上るかしれんけれども、そういうことは国民側のことであって、私はそういうことを理由にして、他の公社との平均、そういった一時金のワクをここだけ締めつけるということは、どうしてもほかとの関連ということからやってるんだとしか考えざるを得ない。私もそのくらいの推測はできるつもりなんですが、しかしこういうことを言ってもしようがないけれども、大臣は今後至急に――こういう状態になってきているのに、今までのように監理官まかせじゃなくて、自分でやはり十分研究して……、〇・一五が正しいとか何とかいうことは私は薄弱だと思うのです、その点は。だからそういう点で、その言葉は正式に――正式というほどじゃないけれども、ともかくすみやかに紛争を解決するという言葉にはならんと私は思うのですよ。だからその点で大臣が積極的にこの問題については出るというよりも、今まで遅きに失したのだから、十分公社と話合って、将来の労務管理というものを勘案して、適切な手を打つということを言ってくれれば、われわれはここで質問をやめるわけなんですが、その点どうです。
  216. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) 今のいろいろな御質問があったようですが、私といたしましては、特に社会的な抵抗力が弱いというようなところを何だかこう圧迫しているような、そういうことは絶対にありません。私はむしろそういうところは大いに今後同情を持って見ていく。(岡三郎君「そうそう、その通り、ところがそうしておらん」と述ぶ)それから業績賞与の制度もいろいろ考え方はあると思う。私自身としても、たばこの専売というようなものに業績賞与というものが妥当なりやいなや、私も実はこういうような仕事は日は浅いのですけれども、疑問を持っております。しかし現行の制度自体が業績賞与制度になっておりますのですから、今のところはどうしてもこれによらなければならない。業績賞与制度ということになると、私はやはり業績いかんによって、時々によってほかのところと違う点もある。おそらく私は専売にしても、今回はあるいは少いかしれんが、過去においては他より多かったこともあるのじゃないか。私は研究していないのですけれども、あるのじゃないかと思うのです。常に画一的な業績である以上は……私はあり得ないのじゃないか、かように考えておるのであります。同時にまた、この紛争解決について、大蔵大臣としても、もう時期的にできるだけの努力を払っておるつもりでおるのですから、なお一層努力いたしまして、なるべく早く、時間もありませんので、できるだけ円満なる解決ができますように考えております。
  217. 岡崎真一

    ○委員長(岡崎真一君) 大臣お急ぎのようでありますから、ありましたら要領よく簡単に御質疑を願います。
  218. 平林剛

    ○平林剛君 今、大臣が紛争解決のために最大の努力をして下さるというお話を聞きまして私も満足しております。総裁もまだ一度も大蔵大臣にお会いにならんということではよくない。この段階におきましては、総裁も一つ大蔵大臣とよくお話をして解決をするように努力をしてほしいと思うのです。同時に、さっき言いましたように、製造数量が減ったから人件費が浮いていてもどうだというお話もありましたが、この点は少し紛争を解決するためには小さな問題になってくると思う。なぜかというと、昔は予備費があればその予備費を流用して、とにかく紛争も解決した時代もあるのです、何回かの調停案のときには。だから予備費でさえも流用を認めてもらって紛争を解決した事例もありますし、いわんや今度の場合には、人件費の中に二億円程度の資金があるわけでありますから、そういうことを一つよく話し合って解決するように努力をしてもらいたいと思うのであります。  大蔵大臣、ちょっと私の意見を聞いていただきたいのであります。今まで財源があって調停案が尊重されなかったということはなかったのであります、労使慣行の上から見て。今回はそういう意味では特異な例であります。その特異な例の理由というのは、先ほど指摘をして参りましたように、調停案を中心に紛争を解決するということを少しはずれまして、業績という点だけでしぼって物事をながめて参りますから無理があって、最近にない政府の解決が生れてきておる。そのためにかなり無用な紛争が私は続いておると思うのです。専売公社の事業全般をよくするため、お互いが今後努力しなければならんということは当然でありますが、現在新しい年においても専売益金によるところがかなり多い。特に今新たに「いこい」を発売をしたりしまして、今度新しい気持で積極的に専売事業の益金を上げるために努力をしているやさきに、四日一日からそういう期間に入るわけです。それを、これがまた仲裁にいくというようなことで、またまた一カ月もやるというようなことになりますと、最初の――初めに新しい気持に燃えてうまくやっていこうという最初が失敗をすることになると、ひいては財政収入に影響するところも大きいでありましょう、そういう点を一両日の間に大臣も関係者と積極的にお話し合いをして解決のために努力をしていただきたい。これを要望しまして私の質問を終ります。大臣何かお答えがあったらお願いいたします。
  219. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) いろいろ御意見を拝聴しまして、できるだけ努力をいたします。
  220. 杉山昌作

    ○杉山昌作君 この問題は、まあ今労使双方でせっかく円満な解決をはかろうと思って御努力中でありますので、国会の委員会で取り上げていろいろ論議するというふうなことは適当ではないかと思っております。先ほど来のお話で、そういう線で出ていたと思います。私もそういう線で、ひたすらに、ただ早く紛争を解決するように、両方とも今明日に御交渉願いたいと思うのですが、ただ一つここで考え方として、専売公社の総裁あるいは大蔵大臣にお願いをしておきたいと思いますのは、先ほど来、業績というようなときに、特に監理官もはっきりおっしゃっておりましたが、収益をもって業績を見るんだと、こういうことです。ところが大蔵大臣はこれに対して、専売事業というものに対して、収益をもって業績というようなことはどうかというふうな疑いを持っておるというお話がございます。これは全く私もその通りと思います。私たちはこの委員会でも、すでに三年前から、専売益金を二つに分けろ、税金の分と事業益金の分と分けろ、と申しますのは、ピース四十円の中に、大体十円かそこらの原価です。普通の仕事でしたら、一割のマージンをつけて十一円、それを四十円で売る、三十何円が税金だと、こういうふうな構成になっているのです。そこで収益というのは、三十何日という、三十円近い税金分が加わって収益が出ておる、これはいささかも公社の方々の努力に関係なしに出てくる。たとえば一割の生産費を下げようとすれば非常な努力です。しかし一割下げたといっても、たった一円か下らない、ところが何かのチャンスで一つよけい売れると三十円もうかるのです。従って、税金まで合せたいわゆる全体プラス専売益金の増減をもって専売公社の役職員の方々の業績努力ということは、実際適当でないのです。税金の分と事業益金と分けて、その事業益金の増減があるというならわかるのですが、そうではない。そこに私は根本的な誤まりがある。そうして先ほど来、昨年も数十億円の補正減をやっておるという、また三十年度も数十億円の補正減をやっております。はなはだ業績が振わないので相済まないと、まあ総裁といたしましては、そういうお心になられることは、まことにやむを得ないお話でありますけれども、今申し上げましたようなお話の意味からいくと、数十億の益金減が出たからみんな遊んでいたかというと、そうじゃない。私は昨年調べてみますと、税金と分けた事業益金を出す方法がありませんので、戦後毎年々々、たとえば一人当りの生産量がどういうふうな曲線を描いておるか、あるいは百万本当りの原料の使用数量はどういう曲線を描いておるか、あるいは販売高百万本について、固定資産その他の減価償却までを入れた経費は一体どういう曲線を描いておるかということを、公社で調べていただいておりましたところが、これは非常な興味を持って見ていくと上っております。非常に上っております。物価、労銀の騰貴率というものをやっても非常に上っております。で、私は非常に専売公社の方々は努力しているということをそういうことで見ております。そういうふうなことが昨年でありますと、ただ単に五十億円ことしは予算よりも減ったというようなことで業績が悪くなったというふうなことを、大蔵省はこれは歳入官庁でそういうふうな見方をされることも、ごもっともな点もありますけれども、専売事業はそうじゃない、鉄道とかあるいは電電公社は益金関係がありませんから、出ただけのものが業績となる。マイナスが出れば不業績だということになるのですが、公社はそうでない。ここらを一つお考えの上で、業績というふうなことを頭に置いて、今後の御交渉をなさるについても、その業績は五十億円の補正減で見るというのじゃなしに、もっと内容にわたって一つ御検討をいただいて、できるだけ皆さんの努力に報いるというふうな気持で一日もすみやかに御交渉を願うように、それをお願い申し上げます。
  221. 岡崎真一

    ○委員長(岡崎真一君) ではこれをもちまして散会いたします。    午後三時十三分散会    ――――・――――