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1956-05-28 第24回国会 参議院 商工委員会 38号 公式Web版

  1. 昭和三十一年五月二十八日(月曜日)    午後一時五十八分開会   ―――――――――――――   委員の異動 五月二十六日委員西川彌平治君辞任に つき、その補欠として川村松助君を議 長において指名した。 本日委員石坂豊一君、重政庸徳君、秋 山俊一郎君、関根久藏君、青山正一 君、川村松助君及び中山福藏君辞任に つき、その補欠として苫米地義三君、 笹森順造君、高橋衛君、古池信三君、 上原正吉君、西川彌平治君及び北勝太 郎君を議長において指名した。   ―――――――――――――  出席者は左の通り。    理事            西川彌平治君            白川 一雄君            阿具根 登君            山川 良一君    委員            上原 正吉君            古池 信三君            笹森 順造君            高橋  衛君            苫米地義三君            深水 六郎君            海野 三朗君            上條 愛一君            小松 正雄君   政府委員    経済企画庁計画    部長      大来佐武郎君    通商産業大臣官    房長      岩武 照彦君    通商産業省公益    事業局長    川上 為治君   事務局側    常任委員会専門    員       山本友太郎君   ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○理事の補欠互選 ○電源開発促進法の一部を改正する法  律案(内閣提出、衆議院送付)   ―――――――――――――
  2. 阿具根登

    ○理事(阿具根登君) ただいまから委員会を開きます。  まず委員の異動について申し上げます。  五月二十六日西川彌平治君が辞任され、その補欠として川村松助君が指名されました。五月二十八日石坂豊一君、重政庸徳君、秋山俊一郎君、関根久藏君、青山正一君、川村松助君及び中山福藏君が辞任され、その補欠として苫米地義三君、笹森順造君、高橋衛君、古池信三君、上原正吉君、西川彌平治君及び北勝太郎君がそれぞれ指名されました。   ―――――――――――――
  3. 阿具根登

    ○理事(阿具根登君) 次にお諮りしたいことがございます。現在理事が一名欠けておりますので、その補欠一名の選任を行いたいと存じますが、その方法は成規の手続を省略し、その指名を委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 阿具根登

    ○理事(阿具根登君) 御異議ないと認めます。よって委員長は理事に西川彌平治君を指名いたします。   ―――――――――――――
  5. 阿具根登

    ○理事(阿具根登君) 議題に移ります。  電源開発促進法の一部を改正する法律案について質疑のある方はそれぞれ御発言を願います。
  6. 白川一雄

    ○白川一雄君 私は局長に伺いたいのですが、電気のことは専門的に知識がないので、あるいはピントがはずれておるかもしれませんが、佐久間ダムが電力を供給する場合には中部電力と東京電力とへ供給する単価はどういうふうなのでありますか。
  7. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) 今その単価につきましては、中部につきましては、名古屋におきます変電所渡しで一キロワット・アワー当り三円五十銭ということになっております。それから東京につきましては、東京の電発の変電所渡しで三円七十八銭ということになっております。この計算につきましては、佐久間のダムにつきまして原価計算をいろいろやりまして、秋葉の問題も考えまして、そうして原価主義で決定をされておるわけでございまして、それをそれぞれ変電所までの送電の経費、あるいはその変電所の経費というものを入れましてそれぞれ出しましたのが、中部地方に対しましては三円五十銭、それから東京に対しましては三円七十八銭ということになっております。
  8. 白川一雄

    ○白川一雄君 今度只見川の方の電源開発ができますと、東北電力と東京電力に渡す単価はやはり大体同じですか、ある程度の差はつくのですか。
  9. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) 今申し上げました佐久間のこの料金につきましては、別に政治的な意図は全然含まれておりません。すべて原価ではじきまして、この中部、東京に対しましても原価で渡すというようなことにいたしておりまして、その結果が送電線とか、送電ロスとか、変電所の問題とか、そういう関係から東京と中部は若干料金が違うということにまあ相なるわけでございます。この只見の、あるいは田子倉の問題につきましても、原則としては私どもは、同じような計算の方法で、東京あるいは東北に対しましては分けるべきじゃないかというふうに考えるのでありますけれども、もし東北につきまして、特別な産業政策的な見地から、特別に安くしなければならぬという問題がございましたならば、われわれとしてはそういう特別な措置もしなければならぬかというふうに考えております。  なお只見あるいは田子倉の料金が、原価として果してどの程度になるかという点につきましては、まだ十分な検討はいたしておりません。
  10. 白川一雄

    ○白川一雄君 私これをお尋ねするのは、東北電力の只見川の開発ができますと、電気を供給するのは電源開発会社としては原価主義でやりますが、下流増の問題で、東北電力が負担するといたしました場合には、電発の方には関係ないが、東北電力としましてはそれだけ負担が加わるわけですが、そうすると東京電力と同じ単価で電気を供給するということになると、東北電力と東京電力の間に不公平の結果が起るということはないか、結局東北の方が高い電力を使わなければいかぬ、東京よりは高い電力を買う割合になりはしないかという点が考えられますが、その点いかがですか。
  11. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) 下流増の関係から東北の方が高くなるというふうには、私どもの方としましては、実は考えておりません。と申し上げますのは、結局田子倉の開発をいたしますと、下の方が自然によけいな利益が出てくるわけでございまして、その利益のうちから一部上流の田子倉のダムの負担をするということになりまして、その利益の中から出すということになりますので、そのために下の方が料金が高くなるというようなことにはならないというふうに考えております。
  12. 白川一雄

    ○白川一雄君 高くはならないかもしれませんが、同じように一所から東京電力と東北電力は、電気の供給を受けるとすれば、東京の方があまりに歩がいいことになるのではありませんか。下流増の負担がないだけ……。
  13. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) ちょっと考えますというと、そういうふうにも一応考えられるのでありますが、この田子倉の上の方のダムと下の方との関係は、上の方のダムを作ったために、今まで全然その利益がなかったものが、下流の方ではゼロであったものが、それが何もしなくてもそれだけ膨大な利益が出るというような結果になってくるわけでございまして、その利益の中から、上の方のダムの経費の一部を持つということでございますので、別に自分の腹を痛めて供出するということにはならないわけでございますので、その点が、これは見方の問題になりましょうが、私どもの方としましては一応そういうふうに考えておりまして、東京方面と非常に差別が出てくるというふうには考えられないと思われるのであります。もちろん東京の方には、別に下流増という問題はありませんけれども、東北の方面に対しましては、全然今までゼロであった利益のものが、上にダムができたために、しかも人の力において、そのダムができて――人の力というと非常に語弊がありますが、要するに国家資金を電発に出しまして、その電発がダムを作ったために、そのために下の方で非常に膨大な利益が自然に生まれてくる、そのうちからある程度吐き出して、そうして上の方の経費を持つということになりますので、東京との関係におきましては、これは別にそういう問題から非常に不平等になるというようなことには考えられないのではないか、かように考えられるわけであります。もし逆にこれを申し上げますというと、もし下流増というものを負担しないということになりますというと、結局上流のダムの建設費が、その料金が高くなって、東京の方では逆に非常に高い料金を払わなくてはならない、しかも東北の方では下流増を一つも出さないというようなことになりますと、まるまるそれだけは利益になるというようなことであって、しかも上の方のダムというのは国家の金を出してやっておるというようなことになりますと、逆な目から見ますというと、東北と東京との関係はそういう面で少し不公平に、むしろ東京に対しまして不公平ではないか、そういうような議論も成り立つのではないかというふうに考えられるわけでございまして、まあそういうような関係から私どもの方としましては、別にこの下の方で自然に生ずる利益について、その全部をというわけじゃありませんので、その一部を上の方に吐き出させるということは、これはちっとも差しつかえないし、また東京との関係におきましても、別に不公平はないのではないかというふうに考えるわけでございます。
  14. 白川一雄

    ○白川一雄君 そうしますと、この下流増の問題は、上の発電所の電発と、それからその下の東北電力の発電所との関係のみに限られておると見るのですが、この法律によると、どれだけの拘束力があってやるのか、最初は通産大臣の裁定によってきめるというようになっておったそうですが、裁定できめることになれば、権利、義務に関係がありますから、法律によってやらなければならぬと思いますが、こういうように書き直された法律案としますと、法律としての効果がどこまであるのか。考えようによると要らざることを法律化をしようというのじゃないかという感もなきにしもあらずでございますが、これでどれだけの上の方と下の方との話し合いをして結果を出すというところに対して効果のある法律であるのか、その点を伺いたいと思います。
  15. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) これはその裁定という規定を設ける問題につきましては、私どもとしましても最初一応原案としましてはそういうことを考えておりました。ただこの法律におきましては問題は二つございまして、一つは下流増というものは果して出すべきか出すべからざるか、その利益を上のダムに対しましてある程度供出すべきであるか供出すべきでないかという問題につきまして、いろいろ今日まで議論がありまして、まあ大部分の方々におきましては、これは当然ただでと申ましすと非常に語弊がありますけれども、自然に労せずしてそれだけ利益が出てくるのだから、その利益の一部を上に返して、上の建設費に対しまして充てるということは当然なことではないか。これは外国におきましても、アメリカにおきましてもそういうような措置をとっておりますし、また日本におきましても、従来からそういうような考え方で大体慣習的になっておるのだし、またかつて日発法がありますときには、法律にもそういうふうな規定が載っております関係上から、当然そういうふうに考えてしかるべきじゃないかというようなことにもなっておりましたけれども、中にはいや、そういう利益を返す必要はないのじゃないかというような議論もありまして、この際やはりわれわれとしましては、電源開発が相当進んで参っておりまして、この下流増の問題も方々におきまして問題が現在起きつつありますので、この際やはり法律としてこういうものは返すべきだということをはっきり規定しておくということが一つは非常に大事なことではないかというふうに考えましたので、そのことをこの際はっきりとうたっておくということが一つ。それからもう一つは、ではそれを実行するについて裁定なりそういう強制的な措置をとる必要があるかどうかという問題につきましては、先ほど申し上げましたように私どもの方としましては、最初一応われわれの方の原案としましては、裁定の規定を入れておいた方が非常に便利ではないだろうかというふうに考えておりましたが、業界その他いろいろな方面から、何もそこまで強制しなくてもなるべく協議ましておいて、そうしてなるべく自主的に解決し得るような方法をとっておいた方がよくはないかというような御議論もありまして、われわれもそれに対しましては、何とか行政指導によりましてそういうような話し合いがつくように持っていきたいというような考えを持ちましたので、従いまして裁定という規定は抜きまして、そうしてなるべく行政的な指導によって話し合いがつくように持っていこうということにしたわけでございます。今先生からお話がありますように、裁定という規定がないというと、非常になかなかもし話がつかぬ場合にはどうなるかというようなことになるわけなんですが、話し合いがつかないということになりますというと、結局法律的にこれを下流増を上の方に供出させるということはできない。実際問題としてはそういうことになるわけなんですけれども、私の方としましては何とかしてそういうような話し合いにならないように行政指導をしていきたいというふうに考えております。もしどうしても行政指導しても、ここしばらく二、三年やってみましてうまくいかぬ、方々に話がつかぬ問題ができてきて、法律上どうにもならぬというような問題が起きましたならば、そのときはまたお願いをいたしまして、その点は改正をしていただいて、裁定の規定を置いていただかなければならぬのではないかというふうに考えております。
  16. 白川一雄

    ○白川一雄君 この御趣旨はわかるのですが、こういう法律のあるないにかかわらず、そういうまとまらないときにはまとめるようにするのが公益事業局の使命であろう、またそれだけの責任もあり、権限も持った行政指導というのができるので、あえてこの法律は必要がないのではないかという感じが非常にするのですが、これも今の電発の方をやっていく行き方、及び性格というものとも私非常に関係があるのではないか、現在のように、事実上感情的に電発というものと電力会社というものは対立的立場におる関係上、こういう法律も必要なようになってくる。今後の電発をどう持っていくかという基本的な線については戦後十年以上たって、電源開発ももう緒についてしまった今日では、相当行き方を変えなければいかぬのではないか。そうでなければやはり行政組織の簡素化を叫んでいるだけでは足らないので、事業界の簡素化ということもこの際必要に迫られているのではないかという点から、電源開発会社の将来というものをどう持っていくかということについてお尋ねいたしたいのでございますが、これは大臣が見えたら大臣にお尋ねいたしたいと思います。  いま一点参考のために承わりたいのですが、電発が今度送電線を作っているそうですが、従来電力会社が持っている送電線に電発の電気を乗っけるだけのキャパシティというのはないのでしょうか。
  17. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) 現在持っている各電力会社の送電線に乗っけていくという問題につきましては、これは所によりまして違いますけれども、たとえば御母衣ができました場合、あるいは只見が完成しました場合、そういうような場合におきまして、果してあそこの電力を東京なり、あるいは東北なり、あるいは関西なりという方面に、現在の施設のままで送れるかどうかという点につきましては相当疑問があるわけでありまして、どうしても大きな幹線を設けなければできないと考えます。たとえば御母衣の問題にしましても、これを関西に送る場合におきましては、関西電力がやるにしましても、あるいは電源開発会社がやるにいたしましても、いずれにしましても相当な送電線を設けましてやりませんというと、結局送れないということになるかと思うのであります。従いまして電発がやるか、あるいは電力会社がやるか、その問題は別にしまして、どうしても、御母衣の問題にしましても、あるいは只見方面の問題にしましても、大きな幹線が必要になってくるのではないかというふうに考えられます。  それから前の問題につきまして、こういう規定は行政指導なり、あるいは自主的な解決で何とかいけるのではないかというお話なのですが、行政指導にもなかなか限度がございまして、非常にむずかしい問題になりますというと、われわれの行政的な力だけではどうしてもうまくいかないというような問題もございますし、単にそれだけではなくて、行政指導でいきますというと、非常に長く、話がなかなかつかないというような、そうして非常に長年月をかけなければならないというような問題がありまして、やはり電源開発につきましては、少くともこの下流増の問題は、事前にある程度話し合いがついておりませんというと、開発を進めることがなかなかできませんので、やはりわれわれの方としましては電源開発を促進する意味から、どうしてもこの際はっきりした原則を打ち立てて、そうしてやった方がよくはないかというふうに考えるわけでございます。すなわち下流増がありましたならばその利益の一部をやはり返還して、上の方の施設の一部の経費を負担するということははっきり原則をここに立てておいた方が行政指導をその後やるにしましても非常にやりやすいということになるかと思うのであります。
  18. 白川一雄

    ○白川一雄君 電発の問題はまた大臣に機会があったらお尋ねすることにいたしまして、今の行政指導の問題ですが、もうこの法案がこの委員会では最後の法案ですが、今までの審議した法律を見ますとちょっと逆でして、すべて法律だけで片がつかないで、行政指導がなければ動かないような法律案ばかりが今までありまして、われわれもそういう発言もしたことがあるのでありますが、きわめてあいまいもこたる法文で、それを実際に行う場合には行政指導を必要とするというような格好にみんななっていますが、この分だけは今の行政指導ではいかぬからこの法律がいると、こういう逆なようになっているわけですけれども、われわれは何十という法案を審議した道程で思いましたのは、非常に法律をあいまいもこと、しかも軽々に出しておるという感じを非常に深くしたので、特にこの電源開発に関する限りは十分行政指導でやって差しつかえない、また相当やりたがってもおるんじゃないかということを法文にしたという感じを受けたのでお尋ねしたわけなんですが、なるほどあとの社債の問題の点ははっきりした法律が必要と考えられますけれども、まあ一つの訓示規定のような格好に見えまして、必ずしも今後こういうもので、法律をふやさなくてもいいのじゃないかという感を非常に強くしたということだけ申し上げまして私の質問を打ち切っておきます。
  19. 海野三朗

    ○海野三朗君 ただいま白川委員からも御質問があったんでありますが、田子倉とかその発電、それを東京電力に売る場合と、東北電力でその地方に売る場合、そういう際にはその値段は同一におやりになるお考えですか、どうなんです。   〔理事阿具根登君退席、理事白川一雄君着席〕
  20. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) これは先ほども申し上げましたように、今まではたとえば佐久間の問題におきましては、京都それから中部に対しましての販売価格は、原則的には送電線のロスなり送電線の経費なり、そういうものを別にしますと山元では全く同じ価格で売るわけになっておるわけでございます。まあこの原則につきましてはこれはどこの開発につきましても私は大体そういう原則でいくべきだというふうに考えておるわけなんですが、たとえば御母衣を開発した場合におきまして、これをかりに中部なりあるいは北陸に売る場合、それから大部分は関西に売る場合、そういう場合におきましては、やはりこれは山元におきましては原則としましては同じ値段でいくのが当然ではないかというふうに考えておりますけれども、もしある地域におきまして非常にその電気料金が高いということがその地方の開発のためにまあ非常に問題であるというような場合におきましては、私はその間の調整をして、一部の地方に対しましてはある程度安く販売し、また一部の地方に対しましてはこれはあるいはその一部の地方のための犠牲に若干ならざるを得ぬのじゃないかというような気持を持っておるわけでございまして、しかしその点につきましてはやはりはっきり一つの国の政策として、たとえば東北なら東北につきましては、これは相当未開発の地域であるので、この際産業振興の、あるいはその未開発地域の開発という観点から言いまして、どうしても電気料金については安くしなければならぬという一つの方針が樹立されておりまするならば、われわれとしては東北に対してはそのときは安く供給するように持っていきたいというふうに考えております。  なおその田子倉の発電開始というのはまだあと数年ございますので、われわれとしましてはそういう具体的な問題につきましては、その際十分考えて措置をしたいというふうに考えております。
  21. 海野三朗

    ○海野三朗君 根本の考えを私ははっきり伺っておきたいと思いますのですが、つまり天から降ってくる雨水、それがつまり川になってくる、そういうものでありますから、その地方特有の状況によってその川が生じておるわけでありますから、それよりこうむったところの利益というものは当然その地方の人が、率先して得るべきものであると私は思う。そこで話がずっともとへ戻りますが、それでありますから、私は水利権の問題を去年もおととしも再三食い下ったわけはそこにある。水利権というものはどこに所属するのであるか。そうすると、その地方はつまり天候に恵まれなくて雨が降るんだ、そうするとすべての農作物などにも影響をしておるわけなんだ、そういうふうな苦難に耐えておる地方なんである、それでありますからその雨水が今電気に変ったとすれば、それより受ける恩恵は当然その地方に均霑することを第一とし、遠方に持っていく場合には、これは第二の段階に考えるべきものであると私は思うのです、根本を考えてみると。それを同等に電気を売るということになりますと、その地方の者は恵まれないことになる。根本としてその思想をそういうふうに考える。私はそれでありますから、たとえば田子倉にしましても東北地方において生じた電気はなるべくその地方に潤すというふうにやるのが正しい考え方ではないかと、送電にたくさんかかったからそれを取るということは当りまえのことであって、送電ということを考えずしても、そこに相当ある差をつけて考えるべきものじゃないかと私はこう思うのですが、あなたのお考えはどうなんですか。
  22. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) 田子倉なり只見に開発されました電気を、これは優先的に東北に使わせるべきだという点につきましては、私はこれはやはり先生と同じような考えを持っておりまして、東北に需用がありまするならばなるべくそういうような東北において発電されたものは東北で使うように持っていくべきだと、なお余りましたならば東京の方に持っていくというようなそういう考え方につきましては全く同じような考えを持っておるわけでございます。しかしながら、この料金の問題につきまして、じゃ、東京に送るものと、あるいは東北に送るものとは差等を当然設けるべきだ、これは単に東北だけではなくて、たとえば佐久間なら佐久間につきまして、これは中部地方にありますが、この佐久間の電気料金については、中部地方に当然これは安くして、東京には高く売るべきだという点につきましては、これは私は相当考えなくてはならぬ問題があるんじゃないかというふうに考えるわけであります。こういう大きな地点につきましては、私が申し上げるまでもなく、それはもちろん東北なり中部なりに属しておりますけれども、これはやはり大きな地点については、国全体がそういう電力についてはお互いに分け合って使うべき性質のものではないだろうか、小さな発電所につきましては別でありますが、非常に大きな発電所につきましては、これはやはり国全体で分け合って使うべき性質のものではないだろうかというようなふうに、私は一応そういうふうに考えるわけでございまして、従って地方的に料金の差をそれによって設けるということは、これはどうしたものだろうかというふうに考えるわけであります。それをもっとこまかく分析していきますというと、少くとも発電県の料金というものはすべて安くすべきだというようなことになってくるのじゃないだろうかと思うのでありまして、たとえば田子倉なら田子倉が開発されますというと、福島県だけは非常に安くし、それから東北の近くの所はだんだん安くなって、遠方に行くほど高くするということになっていくのじゃなかろうかというように考えるわけなんですが、そういう発電県の料金の問題につきましては、かつてにおきましては、ある程度安くしていたこともあるわけでございまして、今そういう措置をとっておりませんけれども、私どもの方としましては、その問題については今後の電気料金を改訂する場合におきまして、十分検討の問題になるのじゃないかというふうに考えますので、今先生のおっしゃいましたようなことにつきましては、私どもとしましては十分参考の意見としまして検討の価値があるとわれわれは考えておるわけでございます。ただ、ここでちょっと申し上げておきませんといけませんが、そうしますというと、水力だけでなくて、火力地帯につきましても、火力地帯の電気料金はその地帯だけは安くしたらいいじゃないか、そうして遠方に行くほど高くしたらいいじゃないかという問題になるわけであります。そういう問題ともあわせましてこれは考えるべき問題じゃないかというふうに考えます。今先生のおっしゃいましたことは、非常に大きな問題でありまして、今はそういう制度になっておりませんけれども、今後の料金制度を検討する場合におきましては、一つの大きな問題としてわれわれとしては十分その点は考慮して検討したいというふうに考えます。
  23. 海野三朗

    ○海野三朗君 大へん御丁寧な御説明でありますが、今ずっと伺っておりますというと、国全体から見て考えるというときになりますと、いわゆる差別即平等、平等即差別というものをごっちゃにして、平等一点ばりでいくような考えがあるということもうかがわれる。それじゃおかしいので、子供は子供に適合した着物を着せなければならぬし、おとなはおとなに適合した着物を着せなければならない、それがすなわち平等なんであって、ほんとうの意味の平等であり、これが差別である。ところが今のお考えをずっと伺っておりますると、単に平等の考えだけでおやりになられては私は困るのじゃないかと思うのです。そういうことが今日非常に多い。で、その思想も私は十分御検討願いたいと思うのです。たとえば一例を申し上げますと、過日九州で水害があったときに、熊本市でありましたか、道路上に泥が一尺も積った、その泥を取り除くのに国家の金を出して泥を片づけた、これは御存じでしょう。ところが東北は年々何尺という雪を、一ぺんだって政府の金で雪かきしてくれたためしがない。みな各個人がかくのです。ただ泥のかわりに雪だ。東北では、年々これをみずからの手でやっていかなければならない状態である。実にそういう点は私は納得がいかない数々がありますので、東北地方は天候にも恵まれないし、ちょっとしてはまた霜の害とか何とかで故障がある。こういう単作地帯は常々恵まれざる天候のもとにあるのだから、当然そこに、ある差別があってもこれはいいのじゃないかと私は思うのです。そういう考えも十分加味していきませんと、ただ日本国民という側から見ると、みな同一でありましょうが、地方々々によって影響を受けておるわれわれの生活でありますから、その点を考慮してもらいたい。ずっとさかのぼりますと、水利権というものがどこに所属するのかということになるわけであります。その水利権というものは一つも考えずして、ただ、それに金を使って、その金から割り出して料金などを編み出しておるのでありますけれども、水利権のことを考えると、天はひとしくその地方に雨を降らして恩恵を授けたわけでありますから、そういう点を十分考えていただかぬと妙なことになると思うのです。この点はよく政府当局においても、はっきりとした考えを持っていただかなければならないということが第一点。  それから下流増の問題ですが、これは当然負担すべきものでありましょう、幾らか。ところがそれが話し合いによってやっていく、もし、これが話がつかぬ場合には、公益事業局長、あなたが御裁断されるお考えですかどうですか。話し合いで話し合いがつけばいいが、つかなければ、どうなさるお考えですか。
  24. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) これは話し合いがつきませんというと、結局やはりわれわれ役所のものが中へ入ってやらなければいけないのじゃないかというふうに考えますというと、やはり第一線のものとしましては、私がやはり中へ入ってやらざるを得ない。もちろん大臣の命令を受けまして私がやはり裁定――じゃなくて、中へ入って話し合いをつけるように持っていきたいというように考えます。従いまして私といたしましては、極力両方で話し合いがつくようにしたいと思うのですが、どうしてもつかぬときは、私、何とかして話をつけるように持っていきたいというように考えます。
  25. 海野三朗

    ○海野三朗君 そのことが、ここの法文に載っておりますか。
  26. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) 別に法律には、そういう文章は何も載っておりません。ただやはりこういうような場合におきましては、役所の性格としまして、われわれ中へ入りまして話をつけなければいかぬのじゃないだろうか、最後には。もちろんそういう前に私は、第三者的な一つの任意機関でも設けまして、そこで話し合いをさせるというのも一つの手ではないかというふうに考えております。
  27. 海野三朗

    ○海野三朗君 そういうことは、この法文に盛っておく必要はないもんですか、どうなんでしょうか。
  28. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) これは先ほど白川先生からお話がありましたように、どうしても話がつかぬときはどうするのだ、そういう点について非常に欠点があるじゃないかというようなお話がありましたが、その点はごもっともでございます。しかし裁定という規定を置かなくても、何とか自主的な解決に一つしようじゃないかというような各方面の御要求もありましたので、われわれとしましては、まあ何とか自主的に一つ解決していきたい、どうしてもわれわれが中へ入ってもうまくいかぬ、解決しないというような場合におきましては、その際は、またこの委員会にお願いをしまして、裁定という規定も入れていただくよりほかないのじゃないかというふうに考えておりますが、この二、三年のと申しますか、しばらくの間、この規定で運用してみたいというふうに考えております。
  29. 海野三朗

    ○海野三朗君 そういたしますと、その点は、つまりこれはしり抜けなんですね、この法案は。
  30. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) しり抜けと申しますと、これは法律の体裁から言いましても、また実質的にも、その点はしり抜けの点がございます。
  31. 海野三朗

    ○海野三朗君 ついででありますから、ちょっともう一つ電気についてお伺いしておきたいのは、電源開発につきまして、電気料金等がみんなからんでおる問題でありますが、今日までの開銀の利子は六分五厘になっているのですが、こういうふうな点どうも私は開銀の利息というものがちょっと高過ぎると考えておるのでありますが、そういう点については政府はどうお考えになっているのですか。
  32. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) これは私の方から御答弁申し上げることはいかがかと思うのですが、従来開銀の資金につきましては六分五厘ということになっておりまして、これは一般の市中銀行あたりの金利よりもはるかに安い金利になっておりますので、一応われわれの方としましては、電源開発についても開銀関係の資金はなるべく電力の方にも出して、そうして電気料金を極力上げないように、また下げるように持っていきたいというふうに考えてやっておるわけでありまして、ただ最近の情勢からこの六分五厘という開銀の金利が高過ぎはせぬか、もっと安くすべきであるというような議論につきましては、これはいろいろそういうような議論もわれわれ承わっておりますが、これはその方の担当局長からお答えした方がよくはないかと思うのですが、私どもの方としましては、逆にその借りる立場にありますので、もっと一つ開銀の資金であっても、もっと安くしてもらいたいというような気持は持っております。
  33. 海野三朗

    ○海野三朗君 しかしそうすると、そういう点についてはあなたは担当局長でないからとおっしゃるけれども、あなた御自身どうお考えになるのですか。それは高いと思っていらっしゃるか、安いと思っていらっしゃるのでありますか。世界銀行は五分だし、どうも私はこれは高いと思っておるのですが、何もあなたがそう言われたからあなたの責任をどうこうというわけではない。あなた御自身どうお考えになっているのですか。もっと安くすれば電気料金を上げるとか何とかいうことを言わなくても相当まとまっていいじゃないかと私は思うのですが。
  34. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) 実はこれは結局資金コストの問題になると思うのですが、開銀関係の資金コストが果してどの程度になるか、これは私もいろいろ検討したいと思っていながらそのままになっておりますけれども、六分五厘というのはそういう資金コストからいったならばあるいは少し高いのじゃないかというふうな気持もいたしますけれども、しかし本年度のごときは開銀の資金それ全体が非常に小さくなっておりますので、小さくなりますというと、また勢い資金コストそのものも逆にそう低くはならないというふうに考えますというと、この今の六分五厘というのが果して非常に高過ぎるかどうかという点については私はまた疑問を持たざるを得ないので、その点は私は十分検討しておりませんので、これははなはだ海野先生に対しましてこういうような答弁を申し上げることはいかがかと思うのですけれども、もう少し私自身としましても、これは検討してみたいというふうに考えております。
  35. 海野三朗

    ○海野三朗君 この電気料金を上げてから何ヵ月になりますか、また近いうち電気料金を値上げをするようになりはしませんか。どうなんです、あなたの見通しは。
  36. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) 私は今電気料金を上げるということは毛頭考えておりません。これは新聞で一部地方についてそういうようなことがあるやに出ておりますけれども、これは全然われわれ関知しない問題でありまして、これは新聞の方でそういうことを書いておるんじゃないかと思うのですが、われわれとしましては、たといそういうように非常に苦しいところでありましても、料金はなるべく上げないように持っていきたいというふうに考えておりまして、たとえばそういう地方に対しましては、他の地方から融通します重力をなるべく安くして、そしてその地方の料金を上げないように持っていくとか、あるいはもっと経営の合理化をして、この料金を上げないようにさせるとか、いろいろな調整を手を尽す限りはいたしたいというふうに考えております。従いまして今すぐ電気料金を上げるということは毛頭私の方としましては考えておりません。
  37. 海野三朗

    ○海野三朗君 電力会社が赤字になって困るというときになりますと、公益事業局長の立場からこれはどういうふうにこの対策をお考えになっていますか。電力会社が赤字で何としても困るということになってきた際には、局長はどういうふうないわゆるこれに対する心がまえをお持ちになっておりますか。
  38. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) まだ赤字を出すという会社はないわけでございまして、幸いに今豊水に恵まれておりますので、どの会社におきましても赤字は出しておりませんし、また逆に会社によりましては石炭の量の問題とか、あるいは豊水の問題とか、そういうような関係からむしろ相当な利益を上げておりますことはこれは海野先生も御承知の通りでございます。しかしそういう事態が私はここしばらくは続くのじゃないかというふうに考えておりますので、すぐどこかの会社が膨大な赤字を出すというようなことはないのじゃないかというふうに考えます。ただなるべく赤字を出さないような予防措置はどうしても講ずべきである。従いまして料金が上らないように何とかしなくちゃならぬということで、先ほど申し上げましたような措置を講じていいというふうに考えておるわけでございます。  ただ将来どうしても赤字が出てどうにもならぬというような場合におきましては、これは私は開発のためにそういう赤字を出すということになれば、料金の問題はその際にこれは再検討してみなければいかぬのじゃないかというふうに考えております。ただ、今はそういうことは毛頭考えておりません。
  39. 海野三朗

    ○海野三朗君 県の方の発電、それと電力会社との交渉、そういうようなことに対してはやはり局長あたりが間に入って骨を折っておられる場合がありますか。
  40. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) 県の発電と、それから電力会社の発電との関係で、これは結局売り買いの問題になる点、あるいは開発地点の競合の場合、こちらは県側でやりたい、また一方電力会社の方でもやりたいという場合の調整の問題、そういう問題があるわけなんですが、できれば県と電力会社との間でいろいろ話をつけてもらうというふうに今まではやっておりますけれども、どうしても話がつかないような場合におきましては、われわれの方で中に入りまして調整をしようというふうに考えております。幸いにしまして今までいろいろ係争中のものにつきましては、われわれが乗り出さなくてもこれは話し合いがついて参っておりますので、しかし将来もし話がどうしてもつかぬ、そのために開発が非常におくれるという場合におきましては、われわれがやはり中に入りまして調整なりをしていきたいというふうに考えております。
  41. 西川彌平治

    ○西川彌平治君 私はしろうとでありますので非常にとんちんかんな質問をするかもしれませんが、実は今下流増という問題が取り上げられておりますが、上流に発電所を作りますために下がもういかなる場合においても下流増だということに言い得るでありましょうか、そういう点はどうでございましょうか。
  42. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) 大部分の場合におきましては、やはり下流増という問題が生じてくるわけなんですが、全然下流増というものがない場合も、これは場合によりましてはあるわけなんです。しかしまた逆に下流増どころか下の方で損失が生ずるという問題がままあるわけでございます。たとえば宮崎県あたりでも上の方でダムを作りますというと、下の方の発電所が埋没してしまうというような、そういう損失を与えるというような場合もあるわけでございます。そういう損失の問題につきましては、これははっきりと法律によりまして、今の民法によりまして損失は補償しなければならぬというような規定がございますので、その規定ですべて今日まで処理をいたしておるわけでございます。ところが下流増の問題につきましては、全然そういうような法律はどういう法律にもありませんので、やはりこの際こういうような規定を置いておきませんというと、はっきりした原則は立て得ないということになりますので、われわれといたしましてはどうしてもこういう規定が必要ではないかというように考えたわけであります。
  43. 白川一雄

    ○理事(白川一雄君) ちょっとお尋ねしたいのですが、電源開発会社が開発をしていくのと、電力会社が発開するのとの区別する標準は何かあるのですか。
  44. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) これは法律によりますというと、法律の、電源開発促進法の第十三条、これに一応電源の開発する地点というものを、こういうところだということを抽象的に規定をしてございます。まあわれわれの方としましては、一応やはりこの電源開発が開発地点にするところは非常に大規模な地点であって、そして普通の会社の規模では、電力会社の規模では、資金的にもあるいは技術的にも非常にむずかしいというようなところ、またコストが相当高くついて、とても普通の電力会社ではどうにもならぬというような地点、そういうような地点を電源開発会社は開発すべきじゃないかというように考えております。具体的に申し上げますというと、佐久間でありますとか、あるいは御母衣でありますとか、あるいは只見でありますとか、そういうところは一会社におきましてはとても開発できませんので、やはり国家資金を投じましてやりますような電源開発会社あたりが開発すべきじゃないか。しかしその他のところで比較的電力会社の方でも容易にやれるというような地点につきましては、これは私は電力会社にやらせるべきではないか。たとえばこの前、電源開発審議会で決定になりました北陸地方の有峰、それから黒部の上流、こうした方面につきましては北陸電力とそれから関西電力にそれぞれやらせることになりましたけれども、これは相当規模は大きいですけれども、この両会社におきまして、十分なし得る資力なり、あるいは技術的なスタッフもおりますので、そういうところは電力会社にやらしていいのではないか。しかしどうしてもできないという点だけを電発になるべくやらしていった方がいいのではないかというふうに考えております。
  45. 白川一雄

    ○理事(白川一雄君) そうすると、ここにあげられております各開発しておるところはどうしても電発でなければいけないという建前において開発に着手したところばかりですか。
  46. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) これはやはりそのときどきのいろいろな当時の電力会社の方の問題等もございますので、今まできまったものにつきましては、あるいは私が先ほど申し上げましたような点から見ますというと、現在におきましてはこれはいかがかというような点もないでもないだろうと私は思うのですが、ただ当時としましては、やはり私が申し上げましたような根本的な考え方できめたものというふうに私は了承いたしております。
  47. 白川一雄

    ○理事(白川一雄君) 今、お話がありましたように、一会社じゃとうてい開発できないというところを国家資金で電発がやるということはわかるのですが、そのほかに小さくても、単に電力ということだけ考えられないで、一般の水利関係というような方面も見なければいけないという関係から、いわゆる採算ベースになかなか乗らないよううなものも電発がやる性格のものだろうと思いますが、資金の状態も違ってきておる今日電力会社だけでやれるものを無理に電発会社が競争するような立場において今後は着手する必要はないじゃないかという感を非常に持っておるのでありますが、特に地方においては、電力会社がやりたいというのと電発がやるというのと競合しているのもあるように承わりますので、今までは今のような事情でやむを得なかったかもしれませんが、今後は大体そういう方針でいかれるおつもりなんでしょうか、それとも従来通りの方針でございますか。
  48. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) 今お話がありましたように、小さい所であっても、やはり国土の総合的な開発とか、そういう特別ないろいろな関係から、どうしても電発にやらした方がいいというような地点につきましては、この電源開発促進法にもはっきりうたってありますように、やはりそういう地点が私は今後におきましても、特別な場合におきましてはやむを得ない所が生じてくるのではないかと思いますけれども、やはり原則的には、先ほども申し上げましたように、どうしても電力会社でやれないという地点を、そういう所を電源開発会社に対しましてはやらせるべきだというふうに考えておりまして、これは実はこの前の電源開発審議会におきましても、そういう方針はこの際もう一ぺん再確認しておくべきではないかというようなお話もありまして、これは各委員の御発言によりまして、そういうことが再確認されているのでございます。
  49. 白川一雄

    ○理事(白川一雄君) もう一つお尋ねしたいのですが、渇水準備金のことにつきまして、電力会社関係等に聞きますと、今大きな金額の渇水準備金ができている。しかし一たび渇水があればそのくらいの金はすぐ吹っ飛んでしまうのだというようないつも説明を聞くのですが、この渇水準備金というものは別途会計にして、たまったものは特別の管理をやって、もし渇水が出てきてそれが足らないときには、またそれを助けてやるというような渇水準備金の取扱いに対しては、はっきりした経理方法というものは講ぜられないものでございましょうか。
  50. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) これは渇水準備金につきましては、現在相当な金額に達しておりますことは事実でございますが、しかしもちろん渇水の場合におきましては、その準備金の方から特別な措置をとるわけでございますけれども、やはり現在いろいろ建設の途上にありますので、実際の金そのものにつきましてはそうした方面に使っておることは事実でありまして、そのためにこれはそれだけ施設がふえていく、それだけ財産が残っていくわけでございますので、別に現在におきましてはそういう支障はないのではないかというふうに考えますが、一たんすぐその金を取り出してというような場合も生じますが、しかしそういうような場合におきましては、それを引き当てにして金を借りるという方法もございましょうから、私は今のままで大体何とか処理できるのではないかというふうに考えております。これはもちろんもう少しいろいろわれわれの方としましては検討はしたいと思っております。
  51. 西川彌平治

    ○西川彌平治君 公共事業としての発電を終戦後各県あたりが競って、競ってと言っちゃ変ですけれども、相当工事をやったのでありますし、また現にやりつつあるところもありますが、しかし私の聞くところによりますと、この公共事業でやっている発電所は、そう大きな発電所がないと同時に、これ一つ単独にいわゆる運転をして電力を出しておるのであって、これをそのまま九電力会社のどこかの電力会社に売っておるというようなことで、実際の採算上はあまり芳ばしくないというような話を私は聞くのでありますが、そういう点につきまして伺いたいと思うのですが。
  52. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) まあ県営、いわゆる公営の発電所の内容でございますけれども、これは必ずしもすべての県のものがよくないというようなことではございません。なかなかよくやっているところもあるわけでございます。ただ、まま中には非常にコストの高いものがある。それは実は上の方の発電所だけができてまだ下の方の発電所ができないために上の発電所の機能そのものが非常に減殺されて、そうして非常に高いコストについてしまって、なかなか経営がうまくいっていない、従ってなるべく下の方の発電所を早く作って調整しなければならぬというものが現在相当数に上っております。ですからわれわれの方としましては、現在の状況におきましてはなるべく下の方の発電所を早急に作って調整をしなければならないというふうに考えております。  公営と一般の民営とどちらが安くつくかという問題につきましては、これは一がいに申しますと、やはりもちはもち屋にまかした方がいい場合が多くありまして、やはり電力会社の経営というものがかえって安くいくのではないかという見方が一応常識的でありますけれども、しかし県営にした場合におきましても特別会計でしっかりとやっておりますと逆に県営の方が安くなるという場合もこれは免税の問題とかいろいろな問題から出て参りますので、必ずしも一がいにどうということはなかなかいえないのではないかというふうに考えております。
  53. 西川彌平治

    ○西川彌平治君 今後の指導方針としてこれから公営をさらに申請があればどしどし作らせるという御方針でありますか。また私がさっき申し上げたように、やはりもちはもち屋で民間会社にやらした方が私はいいと考えておるのでありますが、むしろ今までの発電、あるいはこれから発電しようとするものに対してもさらに民営に移させるような指導方針をもって進まれるようなお考えはないかというこの二点を伺っておきたいと思います。
  54. 大来佐武郎

    ○政府委員(大来佐武郎君) この問題、実はせんだって開かれました電源開発審議会でも論議されましたので、私の方から簡単にお答え申し上げますと、今年の、三十一年度の開発計画の方針といたしましても、都道府県営につきましては既着手上流第一地点と密接な関連を有する第二地点の開発に重点を置いております。そのほか総合開発計画との関連、その他準備がどの程度進んでおるか、そういった点を考慮いたしまして、府県営のものを認めていくということにまできておるわけでございます。  ただいま公益事業局長からお話もありましたように確かにもちはもち屋という点がございます。ただ一面総合開発の点ではやはり県営でやった方が便利な場合もときにはございます。やはり県の財政力その他も考慮いたさなければならないと思うのでございますが、これを非常に割り切った形ではまだなかなかやりにくいのが実情かと思います。その個々のケースにおいて基本方針としましては大体電力プロパーのものは主として電力会社、総合開発に関連するしかも県がそれをやる能力があるものについては場合によって府県営を認める。ただその場合でも県と電力会社の間は十分話し合いをつけてもらってから仕事にかかってもらう。大体役所側としてはそういう考え方で進めるようにいたしております。
  55. 西川彌平治

    ○西川彌平治君 いま一つ伺いたいと思いますが、最近農業協同組合とでもいいますか、協同組合組織で電力を起して、そうしていろいろな事業をかなり広範にやろうと計画を立てておるところがあるのでありますが、こういうものに対して、これはまあ農林省と多分通産省との両方に関連があるものと私は考えておりますが、こういうものは大体考え方によりましては一般の中小企業の方面にかなり影響がある、問題になるほどの電力を起しておるところがあるのでありますが、こういうことについてのお考えはどうでしょうか。
  56. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) これはおそらく非常に小さい発電所じゃないかというふうに、たとえば千キロとかあるいは千キロ足らずという程度のものではないかと思うのですが、これは主として地方の通産局に実際の扱いとしては私の方としましてはまかしておりますけれども、比較的そういう小さいものであって、しかも協同組合等がこれを実際やっているそのために非常に協同企業に役立っているというようなものでありますれば、われわれの方としましてはそういうものまで九電力にやらせるというようなことはちっともする必要はないのではないか、そういうものは協同組合にやらした方がいいのではないかというふうに考えております。そういうものは農事業なり、あるいは加工関係なり、そうした方面に使うものであって、一般の家庭の電灯に回すものではないというふうに考えておりますが、われわれの方としてはそういうものはそれにまかした方がいいのではないかと思います。ただ離島地区あたりで、村においてその村の電灯なりあるいは若干の事業のための電力を起す、そのために千キロとかあるいはそれ以下のものを作るというようなことがままありますけれども、私はそういう地方に対しましてはそういう措置をとっても差しつかえないというふうに考えて現在やらしております。ただその際におきましても、もちろん九電力と十分連絡をとり、相談をした上でやらせるというふうにしてあります。
  57. 西川彌平治

    ○西川彌平治君 今おっしゃる通り大体千キロ前後くらいのものでありますが、そうして電灯には全然使わないのでありまして、動力用として使っておるのであります。たとえて申しますと製材であるとか、特に木工関係の家具類であるとか、あるいはフローリング、あるいはベニヤ板であるとかそういうような工場、コンニャクの製粉工場であるとか、麦の精麦をやる工場であるとかいうようなものが大体多いようでありますけれども、そういう工場は夜間は仕事ができないのです。ですから昼間はやれますが夜は全然電灯用に使えないのでありますから、運転をとめなければならぬ、それでは困るからというので何か工業を、ほかの工業を起さなければならないという例が出ておるところを耳にいたしましたのですが、これは協同組合でありますから、組合員以外にはこの電力を売るわけにはおそらくいかないですから、そういう問題が起きておるだろうと思いますが、こういう問題は特に直接の問題としては聞いておらないのですが、これは電力会社が夜間だけを買ってくれるとか何とかいう方法はないのですか。
  58. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) そういうような場合におきまして、夜間だけの余剰の電力を電力会社の方で買うということもちっとも差しつかえないのではないかというふうに考えます。ただやはり豊水期等におきましてはむしろ電力会社の方でも電力が余っておりますから、さらにそういう余剰の電力を買うということは、電力会社自身としても困るのではないかと思います。足らない場合におきましてはそういうものを買うことをむしろ私は進めた方がいいのではないかというふうに考えます。
  59. 海野三朗

    ○海野三朗君 渇水準備金というものは、ただいまどのくらいになっておりますか。九電力会社……。
  60. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) 大体二百億と考えます。これは大体九電力全部総計でそれくらいになります。
  61. 海野三朗

    ○海野三朗君 そうしますと、この準備金というのは一体どこまでいけばいいのですか。
  62. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) これはどこまでいけばという頭は今のところ打ってないのですけれども、もし渇水が非常に続きまして、しかも石炭の値段等が非常に上ったというような場合におきましては、二百億くらいの金はこれは非常に大きな金とはわれわれとしては言えないんじゃないかというふうに考えております。
  63. 海野三朗

    ○海野三朗君 いや、私が伺うのは、そのアッパー・リミットですね、渇水準備金がどこまでいけばいいのか。大体あなた方のもくろみはどうなのですか。
  64. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) これは、では三百億がいいか四百億がいいかという点はまだ十分検討しておりませんが、毎年一割程度の渇水があるというようなことにしますというと、二百億くらいの金というのはこれはすぐなくなってしまいます。これはもちろん、ではアッパー・リミットというものをつけるべきかつけるべからざるかという議論もいろいろありますけれども、われわれとしましては、大きな渇水がちょっとあるとこれはやはりすぐなくなるんじゃないかというふうに考えております。
  65. 海野三朗

    ○海野三朗君 電力会社がそういうふうな金があるなら電気料金を安くしてもいいんじゃないですか。
  66. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) これは先ほどのお話もありましたのですが、この渇水準備金というのは一応積み立ててはありますけれども、実際はやはり電源開発の方に、金をそっちの方に回しておるわけでございます。これは電力会社が相当もうかっておるということで、これは相当いろいろな方面に勝手に使われておるんじゃないかというようなお話もあるのでありますが、決してそういうことではないのでありまして、配当につきましても一割二分程度で押えておりますし、その他の方面につきましてもわれわれとしましては極力押えるだけは押えまして、なるべくそうした金はこの際電源開発に振り向けてもらおうということで、そのために実は昨年度におきましても、あるいは一昨年度におきましても豊水に恵まれてそういう利益が出てきたために電源開発が非常に進んでおるわけでございまして、たとえばロス軽減の問題にしましても、私どもが一応五カ年計画なりそういうもので立てましたロスの軽減率よりもはるかに大きく、低くなっておる現状であります。また発電計画の完成につきましても予定以上に進行をいたしておりまして、本年度の計画のごときも、開銀資金の金額そのものは昨年度たしか二百二十億でありましたが、これが今年は百二十億に減っておりますけれども、実際自分の内部留保と申しますか、今申しました渇水準備金とか、そういう内部留保の金の力によりましてわれわれが予定しない以上の電源開発が行われるというような状態になっておりますので、私はいましばらくこれはそのまま開発を続けるための資金としてこうしたものを充てておいた方が私はやはりよくはないか、この際料金をうんと下げるというようなことになりますというと、結局内部留保の金というものがそれだけ少くなってきて、電源開発が結局それだけおくれるということになりますので、私はこういうようなときにおきましては思い切って電源開発を進めておいた方がいいんじゃないかというふうに考えまして、料金をこの際すぐ下げるということにつきましては、これは私相当考えなければならぬ問題ではないかというふうに考えておるわけでございます。
  67. 海野三朗

    ○海野三朗君 そこで私は、話が戻りますが、水利権の問題です、電気がもうかるといっても根本は水利権をゼロに見ているわけでしょう、政府としては。水利権というものをゼロに見ている。それから出てきた利益であるならば、ほかの営利会社と異なって、つまり公益事業であるがゆえに、ある程度までいけばやはり料金の方もある程度安くしても差しつかえないのじゃないか、そういうふうに私は考える。そういう意味でアッパー・リミットを伺ったのです。その辺のリミットをどういうふうにお考えになっているのか。どうもその辺がばく然としているものですから、私はそれをはっきり伺いたいのです。つまり水利権の問題です。
  68. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) これは、水利権はただで実は使っているものではないわけであります。やはり水利使用料というのがございまして、これを県に対しまして毎年々々納めております。金額をはっきり覚えておりませんが、最近におきましては約二十億程度のものを毎年県に対しまして納めております。ですから、これはただで実は使っているわけじゃないのですが、発電県に対しまして約二十億くらいのものを毎年々々払っているわけでございます。
  69. 海野三朗

    ○海野三朗君 それは九電力会社で二十億ですか。
  70. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) 九電力会社で二十億です。
  71. 苫米地義三

    ○苫米地義三君 ちょっと伺いたいのですが、今の電力の行政の機構ですが、九電力会社という制度は占領政策の最後の段階できまったわけですが、それ以来数年たっておりまして、公益事業の関係が今の機構で完全だと思いますか、あるいはこれを再編成するといった方がより以上国家のためになるというような、経験上そういうお考えが出ると思うのですが、この点どうですか。
  72. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) この問題は非常にシリアスな問題でありますし、非常に大問題でありますので、これは大臣から御答弁願った方が私はいいのじゃないかと思うのですが、われわれ事務的に考えますというと、今、今の編成されている機構をすぐ変えなくちゃならぬというような特別に逼迫した時期ではまだないというふうに考えます。というのは、もちろん各会社の間にその利益についての格差が相当出ておりますけれども、しかし、最近豊水に恵まれております関係から、赤字を出している会社は別にありませんし、開発それ自体につきましても、相当苦しい会社であってもまあ計画通りに大体やっておりますし、それから各社間の、たとえば先ほどちょっと話があったのですが、融通の電力の料金の問題で調整をするとか、あるいは開銀資金の振り分けで調整するとか、いろいろな調整の方法もまだありますので、そういう点で、少くともこの一年ぐらいは別に特別の措置をしなくても問題はないというふうに私どもの方では考えておりますので、まあ来年になりまして果してどの程度格差が開いてくるか、その点も十分見当をつけてみた上でその問題は処理した方がよくはないかというふうに私どもの方では考えております。ただそれを処理する場合に、そういう再編成の再々編成ということをやるべきか、それとも料金の問題で調整するか、いろいろ方法はあると思いますので、その点は私の方としましては、ここしばらくの間推移を見た上で処理をしたいというふうに考えております。これは私の個人の意見でございますので、大臣はどういうふうに考えておりますか、この点は別にお聞きになった方がいいのじゃないかと思います。
  73. 苫米地義三

    ○苫米地義三君 もう一点だけ伺いたいのですが、今後の電力の問題は、原子力発電ということに一つの大きな課題があるわけですね。その場合には、やはり国家資金を相当投入しなければならないと思うのですが、その場合には電源開発会社にやらせるのが妥当だと思いますか、あるいは九電力会社がやると言えば、その方を助成してやるというようにお考えになりますか、どうですか。
  74. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) その点は実は私の方としましては、まだはっきりこれを電発にやらした方がいいか、九電力会社にやらした方がいいか、実ははっきりまだ考えておりません。その時期はいつになるかという問題は、これは少くとも五年後におきましては、ある程度の原子力発電を持っていないと因るじゃないかというような一応ざっとした計数は出ておりますけれども、そのとき電発がこれをやるべきか、それとも九電力会社がやるべきかという問題については何も今のところ考えておりません。その際果して国家資金を出すべきであるか、あるいは市中の金で十分そのままでやれるかどうか、その辺もはっきり見通しがついておりませんので、今そういうときの用意というのは別に何も考えておりません。
  75. 海野三朗

    ○海野三朗君 ただいま局長から水利権としてお金を払われておると言われましたが、水利権として払っておるのでありますか、あるいは税金として払っておりますか、どれくらいの割合で払っておりますか。
  76. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) これは水利使用料として払っております。一馬力、常時電力で二百五十六円という計算で払っております。
  77. 海野三朗

    ○海野三朗君 渇水の場合にはこれを安くするわけですか、水が足りなくなった場合。
  78. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) 渇水の場合でありましても、豊水の場合でありましても別に関係はないわけでございまして、一馬力というその設備に対して幾ら払うということになります。先ほど申し上げましたようになると思います。
  79. 海野三朗

    ○海野三朗君 設備に対してではおかしいではないですか。ほんとうは使用した水の量に対してかけなければならんのではないですか。
  80. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) ちょっと間違いました。水車馬力に対して今のあれをかけているそうでございます。ちょっと私今あまり詳しいことは知りませんから。
  81. 海野三朗

    ○海野三朗君 そうしますと水車馬力では、二百五十六円というものは年がら年じゅう一定なんですか。
  82. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) 年がら年じゅう一定でございます。
  83. 海野三朗

    ○海野三朗君 渇水期でも……。
  84. 川上為治

    ○政府委員(川上為治君) 渇水期でも豊水期でもこれは同じでございます。
  85. 海野三朗

    ○海野三朗君 けっこうです。
  86. 白川一雄

    ○理事(白川一雄君) ちょっと速記をやめて下さい。   〔速記中止〕
  87. 白川一雄

    ○理事(白川一雄君) 速記を始めて。  それでは委員会はこれで散会いたします。    午後三時二十四分散会