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1956-04-03 第24回国会 参議院 商工委員会 18号 公式Web版

  1. 昭和三十一年四月三日(火曜日)    午後三時二分開会   ―――――――――――――   委員の異動 本日委員吉田萬次君辞任につき、その 補欠として小野義夫君を議長において 指名した。   ―――――――――――――  出席者は左の通り。    委員長     三輪 貞治君    理事            西川彌平治君            白川 一雄君            河野 謙三君    委員            上原 正吉君            大谷 贇雄君            古池 信三君            西田 隆男君            深水 六郎君            海野 三朗君            上林 忠次君   政府委員    通商産業政務次    官       川野 芳滿君    通商産業大臣官    房長      岩武 照彦君    通商産業省企業    局長      徳永 久次君    通商産業省重工    業局長     鈴木 義雄君    通商産業省繊維    局長      小室 恒夫君   事務局側    常任委員会専門    員       山本友太郎君   説明員    通商産業省重工    業局計量課長  蒲谷 友芳君   ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○本委員会の運営に関する件 ○計量法の一部を改正する法律案(内  閣提出) ○地方自治法第百五十六条第六項の規  定に基き、繊維製品検査所の出張所  の設置に関し承認を求めるの件(内  閣提出、衆議院送付) ○機械工業振興臨時措置法案(内閣提  出) ○参考人の出席要求に関する件   ―――――――――――――
  2. 三輪貞治

    ○委員長(三輪貞治君) ただいまより本日の会議を開きます。  初めに前回の委員会の散会後、非公式に開きました委員長及び理事打合会の結果を申し上げまして皆様方の御了承を得たいと存じます。当委員会に付託されておる法案の取扱いについて打ち合せをいたしましたが、結局次のような順序で審議をすることを申し合せました。第一順位としては、日本製鉄株式会社法廃止法の一部を改正する法律案、機械工業振興臨時措置法案、計量法の一部を改正する法律案等の本院の先議法案であります。第二順位といたしましては、工業用水法案、中小企業振興資金助成法案、繊維製品検査所の出張所の設置に関し承認を求めるの件、右三件は衆議院商工委員会で全会一致で可決、本院に送付されたものであります。第三順位といたしましては、原子力関係の三法案、これは衆議院科学技術特別委員会で可決の上本院に送付されたものであります。以下の諸法案につきましては、衆議院の審査の結果を待って決定することにいたしました。  右御了承を得たいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 三輪貞治

    ○委員長(三輪貞治君) それではさよう決定いたします。   ―――――――――――――
  4. 三輪貞治

    ○委員長(三輪貞治君) 次に計量法の一部を改正する法律案を議題といたします。御質疑のある方は御発言を願います。
  5. 海野三朗

    ○海野三朗君 私お伺いしたいのは、今日学問上では世界各国ともCGSユニット、つまりセンチメートル、グラム、セコンドが根本になっておるのでありますが、この日本の現状を見ますと、いろいろな尺貫法やヤード、ポンド法いろいろありますが、メートル法を通産省としては将来統一されるというお考えでも持っていらっしゃるのか、その辺のことはどういうふうにお考えになっておりますか。
  6. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) 御承知の通り計量法はメートル法をもって、わが国の統一的計量単位としております。昭和三十一年十二月三十一日まで過渡的に尺貫法及びヤード、ポンド法の併用を認めておりますが、三十四年の一月一日以降はメートル法の完全実施を規定いたしております。従いましてこれに対しまして通産省といたしましては、また政府といたしましては全力をあげてこれの実施の準備を進めておる状況でございます。
  7. 海野三朗

    ○海野三朗君 そこでもう一つお伺いしたいのですが、メートル法にいたしましても誤差の範囲はどんなふうになっておりますか。誤差の範囲、つまり一メートルと申しましても正確なる一メートルというのは人間の力では知り得ないわけであります。で、それにはプラス、マイナスある誤差が加わっておって、それを一般が約一メートルであるという観念のもとにやっておるわけであります。重量も従ってそうであるが、その許し得べき誤差の範囲というのはどんなふうになっておりますか。長きについて、それから重さについて、ヤード、ポンドそういう方面については許容し得る誤差の範囲はどういうふうになっておりますか。
  8. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) 説明員から答弁いたさせます。
  9. 蒲谷友芳

    ○説明員(蒲谷友芳君) 御説明申し上げます。現在計量法ではその関係で計量器検定令と、それから計量器使用公差令という二つの政令をきめまして、そこでこまかく書いております。その例を簡単にわかりやすく申し上げますと、たとえばはかりにつきましては、大体普通の台ばかりでございますと、検定公差が大体二千分の一、使用公差がその一・五倍、あるいは一般に使われております自動ばかり、あるいは棒ばかりのものにつきましては、大体二百分の一、その使用公差がその二倍、あるいは自動ばかりでも精度のいい制温装置というような器具をつけましたものにつきましては、八百分の一というふうにそれぞれの規定がございまして、もう少しこまかく申し上げますと、たとえばはかりにつきましては、五十キロ以上のものにつきましては二千分の一、あるいはそれがたとえば十グラムのような小さなものでございますと、五十分の一というふうにこまかい規定を設けておりまして、その範囲で検定をし、また使っておる計量器のいたんだ場合にその使用の許容範囲をきめております。
  10. 海野三朗

    ○海野三朗君 この台ばかりやらそういう方面のはかりについては、期間をどれくらいおいて検査しておられますか、民間のあれに対しては。
  11. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) 市部につきましては一年に一回、それから郡部におきましては三年に一回定期検査をいたしております。そのほかいろいろ取締りは別個にやっております。
  12. 海野三朗

    ○海野三朗君 それからこの電気測定法、電気との関係はどうなりますか、この電気のメーター、そういうものについては、やはり同じようにこの正確を期しておられるわけでありますか。
  13. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) 計量法のほかに電気関係の器具につきましては、電気測定法というのがございます。現在は別個の法律として存在しております。しかしながらこれにつきましてはこの前の国会でも御議論がございました通り、将来これにつきましてはいろいろ別個に違うのでありますけれども、統一的な研究をいたしたいと、こういうふうなことで研究をいたしておる状況でございます。
  14. 海野三朗

    ○海野三朗君 ところでこの電気ということになりますというと、これはあなたの方からは、今計量法から外れるかもしれないのでありますが、この燭光といっておりますのは、ほとんどその燭光を出しておりませんね。たとえば十燭光とか、百ワットということで、百ワット来ていない、こういう方面は非常にルーズなように私は思うのですが、そういう点についてはどういうふうにお考えになっていらっしゃいますか。
  15. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) 計量法ではただいま申し上げました通り電気測定法と違っておりまして、今の問題は電気測定法の問題でございますが、私といたしましてはその点の方の責任でございませんので、別個にこれは関係の局長からお答えさしていただいた方がよろしいかと思います。
  16. 三輪貞治

    ○委員長(三輪貞治君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕
  17. 三輪貞治

    ○委員長(三輪貞治君) 速記を始めて下さい。  他に御発言もなければ質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  18. 三輪貞治

    ○委員長(三輪貞治君) 御異議ないと認めます。  これより討論に入ります。……別に御発言もなければ討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  19. 三輪貞治

    ○委員長(三輪貞治君) 御異議ないと認めます。  これより採決に入ります。  計量法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案を原案通り可決することに賛成の方は挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  20. 三輪貞治

    ○委員長(三輪貞治君) 全会一致でございます。よって本案は全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。  なお本会議における口頭報告の内容、議長に提出する報告書の作成、その他自後の手続につきましては、慣例によりこれを委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  21. 三輪貞治

    ○委員長(三輪貞治君) 御異議ないと認めます。よってさよう決定いたしました。  報告書には多数意見者の署名を附することになっていますから、本案を可とされた方は順次御署名を願います。   多数意見者署名     西川弥平治  白川 一雄     河野 謙三  上原 正吉     古池 信三  西田 隆男     深水 六郎  大谷 贇雄     海野 三朗  上林 忠次
  22. 三輪貞治

    ○委員長(三輪貞治君) 次に、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基き、繊維製品検査所の出張所の設置に関し承認を求めるの件を議題といたします。御質疑のある方は御発言を願います。(「異議なし」「質疑なし」と呼ぶ者あり)  別に御発言もなければ質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  23. 三輪貞治

    ○委員長(三輪貞治君) 御異議ないと認めます。  これより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。……他に御意見もなければ討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  24. 三輪貞治

    ○委員長(三輪貞治君) 御異議ないと認めます。  これより採決に入ります。  地方自治法第百五十六条第六項の規定に基き、繊維製品検査所の出張所の設置に関し承認を求めるの件を問題に供します。  本案を原案通り承認すべきものと議決することに賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  25. 三輪貞治

    ○委員長(三輪貞治君) 全会一致でございます。よって本案は全会一致で原案通り承認すべきものと議決をいたしました。  なお本会議における口頭報告の内容、議長に提出する報告書の作成、その他自後の手続につきましては、慣例によりこれを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  26. 三輪貞治

    ○委員長(三輪貞治君) 御異議ないと認めます。よってさよう決定いたしました。  報告書には多数意見者の署名を附することになっておりますから、本案を可とされた方は順次御署名を願います。   多数意見者署名     西川弥平治  白川 一雄     河野 謙三  上原 正吉     古池 信三  西田 隆男     深水 六郎  大谷 贇雄     海野 三朗  上林 忠次   ―――――――――――――
  27. 三輪貞治

    ○委員長(三輪貞治君) 次に、機械工業振興臨時措置法案を議題といたします。御質疑のある方は順次御発言を願います。  ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕
  28. 三輪貞治

    ○委員長(三輪貞治君) 速記をつけて。
  29. 西川彌平治

    ○西川彌平治君 ちょっと伺いますが、この法律は五カ年の時限立法であるようでございますが、この五カ年間にどれだけの一体資金を御計画になっておりますか。それから本年度十五億でありますが、明年度、明後年度というように、要するに五カ年間の各年別総計をちょっとわかりましたら伺いたいと思います。
  30. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) これは五カ年間のうち初めの三カ年は大体当初の計画では百億程度の設備資金を予想しております。それで初年度は前回御説明申し上げましたように十五億でございます。来年度、再来年度どのくらいの額にするかということは、やはり毎年の財政投融資のときの交渉になりますので、その際通産省といたしましては、全力をあげて所要の資金を確保したいと、こういうふうに考えておる次第でございます。
  31. 西川彌平治

    ○西川彌平治君 この資金は低利長期、担保条件の緩和等特に有利な条件で融資を行われることになっておりますが、利率は大体どのくらい、期日、それから担保の条件はどのくらいですか伺いたいと思います。
  32. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) 利率は年六分五厘と予定しております。それから償還期限は個々の企業の内容により決定いたすことになりますが、償還期限十年程度、長期の融資をも認めるというふうに大体取り運ばれる予定でございます。また機械の代金につきましては所要の機械の主要な設備については全額貸付もできるというふうな考え方でございます。また担保につきましては、貸付の対象となる機械を担保に求める以外は企業の運営に必要な資金の借入れを妨げない限度に担保を要求する、こういうふうな緩和措置を考慮しております。
  33. 西川彌平治

    ○西川彌平治君 共同行為の実施でございますが、私はまことにその共同行為の実施ということはよいことであると考えておりますのでありまするが、なかなかいいことではあるが、この実施方法に対してはかなりの問題があると私は考えておるのでありますが、その実施方法等に対する御腹案がありましたら一つ伺っておきたいと思います。
  34. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) 共同行為につきましては法律で指示によりまして共同行為ができることになりますが、大体四種類の共同行為をあげております。いろいろ各機械の品種につきましてどの共同行為を行うかどうかは合理化審議会等に諮りまして、その結果により具体的に決定いたすことになっております。従いましてその合理化計画の策定によりまして、これによって通商産業大臣が共同行為を指示するようにいたすわけであります。
  35. 西川彌平治

    ○西川彌平治君 これは私の希望意見になりますが、この共同行為、この四種類というのがどんな内容であるかわかりませんが、かなりこの点に対しては一つ慎重なる御考慮をもって今後のあれをやっていただかないと私は思わざる障害が生ずるのではないかと思うのであります。この点に対してはさらに一つ御意見を承わっておきたいと思います。
  36. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) 御指摘の点は十分注意し慎重にやっていきたいと思っております。特に共同行為をやります業界にも事前によく打ち合せて、目的に沿うように、しかも十分効果を上げますように慎重な態度で研究して結論を得ましたものにつきましてやっていきたい、こう考えております。
  37. 西川彌平治

    ○西川彌平治君 これについて技術公開というような問題もあるようでありますが、技術公開というよりむしろ技術を、何といいますか指導とでも申しますか、いろいろな面があると私は思いますが、こういう技術公開とか、あるいは技術指導という、甲の工場から乙の工場に対して技術を指導するというような、こういう面に対するお考え等はどういうふうになっておりますか。
  38. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) この共同行為に「技術の制限」とございますのはいろいろの関係の部品とか、そういうようなものの規格の統一というふうな点を主としてねらっております。従いまして、技術の公開とか、そういうような問題に対しましてはこれは非常に慎重に取り扱って考えていかなければならないことであり、技術の点で主としてねらっておりますのは規格の統一、そういうふうな方面からやるわけでございます。
  39. 西川彌平治

    ○西川彌平治君 これは前に重工業局長からお話のあったことでありますが、私念のために伺っておくのでありますが、いわゆるJIS、標準規格ですな、このJISの問題とこれとはおのずと別であるということのお話がございましたのですが、しかしこういうふうにいろいろ考えてみますときにおきまして、やはり全然標準規格というものとこの法律が無関係であるとは私考えられないのでありますが、むしろ私はJISの規格とこの法律との間に何らかの関係を持たせる方が本質ではないかというような感じがしますが、この点についていかがでございましょう。
  40. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) この前JISと違うと申し上げましたのは、ただいま十二条に掲げております「生産技術の向上のための基準の公表」の問題でございます。これはJISでも一つの基準がございますけれども、この十二条でねらいました技術の基準の公表は機械工業について今後の製造の向上、そういうふうな観点から一つの目標を示して、努力目標を達成するためにJISと違った意味の基準をきめたい、こういうふうに申し上げましたので、全然無関係ではございません。建前は違っておるというふうなことを申し上げたのでございます。
  41. 海野三朗

    ○海野三朗君 この機械工業振興臨時措置法案についての予算を見ますると、大体この予算をお立てになるからにはめどがあるわけでありましょう。どことどことどこをやって行こうというお考えがあって予算をお立てになったのではないか、こう思うのですが、その目当てはどの辺になっておりますか。
  42. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) 一応予算のワクは先ほど申し上げました通り十五億でございまして、当初の計画が三年間で百億近くというふうで、この前から御説明申し上げておりますが、機械工業のうちの基礎部門、それから部品部門のうちに各業種別に合理化計画をきめまして、審議会によって、これの配分をきめて行く手順になるわけでございます。しかしながら大体のめどといたしましてはどの業種にどの程度という予想は立てております。
  43. 海野三朗

    ○海野三朗君 その業種について予算をお出しになっておる。この業種はここに書いてありますけれども、つまりどの工場、どの工場という予算が、つまり予定がおありになりましょう。それをお伺いしたいと思います。
  44. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) 工場ごとの予定は立ててございません。と申しますのは、これは合理化審議会に諮りまして、業種ごとにどういうふうな近代化計画をやるかということをきめまして、それによってそれがきまりました後に業種をどういうふうにするかというふうな問題をきめますので、業種ごとに一応の予定は考えておりますが、これも合理化審議会に諮って最終的にはきめたいと考えておりますが、さらにその内訳になります企業別につきましては、現在どの企業にどうやるということはきめておりません。
  45. 海野三朗

    ○海野三朗君 それではまずさしあたって十五億という大体の見当をお立てになったわけで、第一着手としてまずそれだけの予算をお立てになったわけですか。
  46. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) 大体三カ年間の計画面億の内訳として歯車幾ら、強靱鋳鉄は幾らという計画はございます。そのうち初年度はどれからスタートするかということ、あるいはスタートしたものにつきまして初年度どの程度に出して、次年度にどの程度出すというふうなことにつきましては実際合理化審議会で論議してきめていきたい、こう考えております。私どもといたしましては当初きめました百億の内訳が歯車、強靱鋳鉄、ネジ、粉末冶金というふうなことにつきましては予定した数字を持っております。
  47. 海野三朗

    ○海野三朗君 そこで足りない場合にはこれは開発銀行のところで融資するというふうなこともここに見えておるのでありますが、昨年でありましたか、山形のハッピー・ミシンが開発銀行に融資を申し込んだ、その際には通産省が大へん力を入れてくれて開発銀行に申し込んだのでありますが、開発銀行がそれを断わったというのでありますが、私は開発銀行の意義から考えて、通産省がそういうことを言うて来た際には融資してもいいじゃないか、どういうわけでハッピー・ミシンの融資を断わったのであるか、その辺の消息は御承知ありませんか。開発銀行は貸さないのです。それでありますから私は開発銀行総裁の小林君を呼んではっきりした意見をぜひ聞きたいと思っておるのでありますが、これを、ハッピー・ミシンの、つまり機械の設備の改造、そういうことについて申し込んだ際に、開発銀行は融資しなかった、そういうことを私は聞いておるのです。それはどういうわけで融資しなかったかを一つ聞きたいと思うのですが、通産当局の知っておられる範囲を承わりたい。
  48. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) 私今ここで手元ですぐにどういう事情であったと申し上げかねますので、よく事情を調べましてお答えさしていただきたいと思います。ただ一般の考え方といたしましては、開銀のワクがございまして、そのワクの中で、たとえば機械はどのくらいにと、こういうふうにいたしますと、その機械の中で通産省としては合理化に資するものとか、あるいはそういうふうな標準から必要なものを推薦するわけでございます。しかしながら開銀へのその推薦そのもの自身がぴったりと行く場合もございますし、場合によりましてはいろいろの銀行、開銀という立場から見て適当であるかどうかということで、若干それがさらにセレクションされるというふうなこともあるわけでございます。選択されるというふうなこともあり得るわけであります。しかしその間の事情につきましては、もう一ぺんよく調べてお答えさしていただきたいと思います。
  49. 海野三朗

    ○海野三朗君 開銀の投融資については私は質問を保留いたしまして、次にお伺いいたしたいのは、ここに金型、ダイカスト、粉末冶金とか、そういう方面の機械設備というふうに書いてありますが、大阪附近の鉄板の業者、つまり圧延工場、小物の圧延工場、そういう方面の業者が昨今非常に困っている。つまり大企業に押されて非常に因っている。それはつまり設備を改善しないから能率が上らない。従って製品も高くつくというので、過日も大阪を中心としたこの圧延工場の工員たちの陳情を私は受けたのでありますが、それは設備の改善をして行けば確かに浮き上れる、生きて行かれるのでありますが、そういう方面につきましてはどういうふうにお考えになっておりますか。あるいは製針業者とか、針金の五番線からこれをずっと細いやつに引き延ばして行くというような設備、それも非常に旧式な設備を使っておるところがたんさんあるのでありますが、そういう方面に対してはどういうふうにお考えになっていらっしゃいますか。
  50. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) この法が対象といたしておりますのは、機械工業でございまして、機械工業の中には基礎部門、部品部門がございます。御指摘の鉄の圧延中小工場、あるいは鉄板工場と申しますのは、われわれとしましては機械工業でなしに鉄鋼業と考えております。従いましてこの法案ではその点には触れておりません。しかし御指摘の、御質問のそういったような業態をどういうふうに今後いたして行くかという問題は、やはり鉄鋼業全体の立場から見て結論を出して行きたい、こう考えております。日本鉄鋼業としていかに強く国際競争力を持つためには日本の鉄鋼業にどういう方針を行なって行くか、こういうふうな考え方からみて判断をして行くべきものであろうと、こう考えております。
  51. 海野三朗

    ○海野三朗君 それはそういう点が取り残されておるのではないか。ここにあげたところの部門だけこれは救われるのは非常にけっこうなことでありますけれども、そういう方面、つまり鉄鋼の部門については大会社があるものですからして、つまり小物の会社が皆困っておる。そういうふうなのをどういうふうにして救うて行くかということをお考えにならなければいけないのではないかと思うのですが、この辺はどうなのですか。
  52. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) 鉄鋼業全体についてもいろいろ問題があるわけでございます。ことに一昨年、昭和二十九年の秋ごろ非常に鉄鋼業界が不景気でございましたそのころに、鉄鋼業をどういうふうにするかというふうな問題が起りました当時、通産省といたしましてはあるいは鉄鋼業合理化法案というようなものを用意してやはりカルテルを作り、あるいは設備の規制をするというふうなことで、鉄鋼業の再編成というふうな考え方で立案したこともございました。しかし、その後大体鉄綱業の状況が相当変って参りまして、世界的に好況を呈し、また輸出もどんどん伸びて、問題の重点がむしろ原材料対策というふうなことに移っているというふうな実情で、当時考えた合理化法案はしばらく毒検討を要するというような状況になりました。しかしながら、今後まあそれをどういうふうに考えていくかという問題はやはり研究を続けていかなくてはならない、こういうふうに考えておるわけであります。そこで、問題の中小のメーカーをどういうふうに持っていくかということについても十分今後研究を続けていきたいと思います。しかし一方においては、これらにつきましては、大企業の系列化ということも相当進んできておる状況でございますので、今後の状況を見てよく検討させていただきたい、こういうふうに考えております。
  53. 海野三朗

    ○海野三朗君 基礎部門と言うていらっしゃるけれども、その基礎部門、いわゆる鉄鋼業方面で、あるいは鉄板の小さくしたやつを圧延してそしてこのピースのカンのふたですね、こういうふうな薄いものを作るというような工業を見ますと、非常にプリミティブなやり方をやっておる。そういう方面を救うことが大事じゃないか。大企業といたしましては、ブリキでも亜鉛板でも最新式の設備を持っておる。八幡とか富士とか、あるいは日本鋼管とか、そういうところの製品はどんどん輸出をしておるのです。これは現実にそうだけれども、小物の方が非常に困っている。そういう方面をも考えなければいけないのじゃないか。今ここにおあげになっておるところの粉末冶金とか、強靱鋳鉄とか、歯車とかネジとか、こういうふうなのは相当やっておるけれども、それより一そう能率の悪い、いわゆる鉄鋼業者の小物の方を見のがしておられてはならないのじゃないかと私は思うのですが、非常に通産当局ではそれを甘く見ておられるように思うのです。輸出をしているからいいとおっしゃるが、輸出をしているのは大企業だけですよ。中小鉄鋼業者のやつは輸出はできていないのです。これはどういうふうにお考えになっておりますか。これこそ私は最も重要なる国策ではないかと、こう思うのですが、重工業局長はどういうふうにお考えになっていらっしゃいますか。
  54. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) 鉄の関係の御質問で、本法案とはちょっとまあ違う面を御指摘になっていらっしゃるわけでございますが、大体お話の中小の鉄鋼業でありましても、たとえば棒鋼のようなものは大企業のメーカーでなしに相当中小に依存しておるものもございます。大きな厚板、薄板というふうになりますと、これは大きなメーカーでございますが、棒鋼、あるいは亜鉛鉄板というふうなものはまだ中小に依存しておるものが相当にございます。この法案で私どものねらっております鉄鋼業、機械部門、そのほかにいろいろな部門もございますけれども、ここに中小の特別の機械だけを取り上げるという意味よりも、むしろ今後非常に標準化あるいは基礎を充実するという意味において、特に対象として大事なものを選んだわけでございまして、その点は、この法案のねらいとするところとは御指摘の点はちょっと違っておると存じますが、鉄鋼業部門の方面につきましても、先ほど来申し上げておりますように、今後十分研究した上で結論を出していきたい、こういうふうに考えております。
  55. 海野三朗

    ○海野三朗君 私お伺いしますが、機械工業と言うて大きなことを言っておる。機械工業……それはあなた特殊機械工業としなければいけないのではないですか。機械工業というのでは非常に範囲が広いのですよ。これはどういうふうにお考えになっていますか。この法案にあるものは、こればかりが機械工業ではございません。ですから、法文から言えば、機械工業なんて言わないで、特殊機械の部門に入るじゃないですか。それはどういうふうにお考えになっていますか。機械工業とおっしゃるから、私は、つまり鉄鋼業部門の機械をも考えて今質問したのでありますが、それは違うとおっしゃるならば、なぜこの法案に特殊機械工業と仰せにならないか、その辺はどうお考えになっておりますか。
  56. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) これは機械工業全般を一応対象としますが、適用を受けますものにつきましては、政令できめることになっております。政令できめますけれども、大体まず特に緊急度の強い、立ちおくれのはなはだしいものを選んでいきたい。それが基礎部門であり、部品部門である。それをあとで例に引きます場合には、一々特定機械という名前で引いていきたい、こういうわけで第二条に規定しているわけであります。しかしながら、この特定機械が伸びれば機械工業全体が振興する、こういう建前から、本法においては、目的に書いてございますように、機械工業の振興、こういうふうな名を使ったのであります。
  57. 海野三朗

    ○海野三朗君 そうしますと、大体御説明はわかりましたが、融資の場合については、資金はいかなる方法で各企業に配分するか、その方法なり基準なりはあなたの方で原案を持っていらっしゃるわけでありましょうが、それはどうなんです 各企業に配分する割合というものについては予定をお持ちになっていると思いますが、それはいかがなものですか。
  58. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) これは先ほど御質問がございましてお答え申し上げました通り、まず、合理化審議会に諮りまして、各業種ごとの近代化計画を立て、それに基きまして、企業ごとに通産省において、どういう企業にどう配分するかということをきめて、これを開発銀行なりに推薦したい、こういうふうに考えております。
  59. 海野三朗

    ○海野三朗君 そうしますと、合理化審議会は各方面から人を集めて……。
  60. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) これは、官庁側及び民間の学識経験者、ことにこれらのことについてよく知識経験のある方によって合理化審議会を作っていきたい、こういうことであります。
  61. 古池信三

    ○古池信三君 ちょっとそれではお尋ねしたいのですが、この臨時措置法がうまく目的を達して成功するかいなかということは、いろいろの点が重要であると思いますけれども、特に第五条の資金の確保、これがうまく政府の考えておられる通りにいくか、いかぬかによって成否が分れるじゃないかと私は思うのです。そこで、先ほどのお話で、初年度は開発銀行から十五億の融資をする、その条件等もお話しがありましたが、初年度だけでなく、二年度、三年度はどういうふうな計画になっておるか、それをちょっとお伺いしたいと思います。
  62. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) それは、われわれといたしましては、三カ年間で百億程度の資金を予定いたしております。しかし二年度、三年度の類を幾らにしますかということは、やはり年々の財政投融資計画にも関係ございます。その際通産省としては全力をあけて所要の資金を確保するようにしていく方針でございます。
  63. 古池信三

    ○古池信三君 三年間に百億の資金を確保したい、そういうような御意見で、その中で初年度が十五億円、あと八十五億円を第二年度、第三年度で充足するということですが、なかなかこれは問題だと思うのです。初年度だけできても、あとが続かなければ、これはおそらく法律の目的というものは達成できない。いわゆる俗に言うしり切れトンボになっちまう。そういうことがあっては、少くとも、われわれがこうして法案を審議しても一向そのかいがないということになる。一番その点を心配をしておるわけです。これらについてはあらかじめ二年度、三年度の資金の確保について、あるいは経済審議庁なり大蔵省なり、政府部内において十分な打ち合わせをしたのかどうか。これについてお伺いしたい。
  64. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) この点は、実は当初開銀の融資でございませんで、機械工業事業団という構想で交渉したわけであります。そのときの思想が生年で百億、そのうち設備が約八十億、こういう案になっておったわけであります。その事業団の初めの案は、初年度が三十億、その後三十億ないし二十億ということで交渉したわけであります。その結果これが十五億、こういう事情でございまして、こういう点については説明をいたしておりますが、ぎりぎりのところ、最後的に来年、再来年については結論をみておりません。従いまして、これは今後通産省として全力をあげて確保するということにいたしたい、こう考えております。
  65. 古池信三

    ○古池信三君 初年度の十五億円については、これはもうはっきりそのワクはひもつきで、この法律の目的だけに使う、ほかのものには使わん、その点ははっきりしておるわけですね。
  66. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) はっきりしております。
  67. 古池信三

    ○古池信三君 先ほど来、私が心配をしてお尋ねしておる点は、これは非常に重要な問題だと思いますので、一つ政務次官から、どのくらい政府はこれに力を入れて、本気になって考えておるか、あるいはこれはむしろ閣議あたりでそういうふうな決定をしておいてもいい問題じゃないかと思うのです。閣議でそういうようなことが問題にされたかどうか、政務次官からお答えを願いたい。
  68. 川野芳滿

    ○政府委員(川野芳滿君) ただいま政府委員から御説明申し上げましたように、実はこの資金を初め財政資金から出していただく、こういうことで予算編成当時におきましては政府と折衝いたした次第であります。しかし国の財政の事情等がございまして、ただいま御説明申し上げましたように開銀融資でこれをやる、こういうことになっておる次第でございます。この問題につきましては、最後の閣議決定ということになっていませんが、閣議におきましても、通産大臣からこの予算をぜひ認めてもらいたい、こういう話はいたされまして、折衝いたした経緯があるわけであります。来年度幾ら出すというようなことはきまっていませんが、通商産業省といたしましては全力をあげて来年度の予算獲得に努力いたしたいと考えておりますがゆえに、どうぞ一つ皆さんにおいても御後援賜わらんことを切にお願いする次第であります。
  69. 古池信三

    ○古池信三君 われわれの方に協力を求められましたけれども、これはまず政府が率先してやらないことには、幾ら国会が賛成をしても、このイニシアチブは政府が持っているわけですから、あくまでもその方針で貫いてもらわなければ困ると思うのです。特に御承知のように、造船であるとか、電力であるとか、これらについては非常に強力に推進されておるように思うのです。先ほど来の説明によれば、この特定の機械工業に対する振興方策についても大いに力を入れよう、そして輸出の促進をはかろう、こう言われておるのですから、決して造船や電力に負けないように大いに奮発をしてもらって、ぜひ予定通りの金額を開銀から融資できるようにがんばっていただきたいと思うのです。これについて、もう一度政務次官から決意をお聞きしたいと思います。
  70. 川野芳滿

    ○政府委員(川野芳滿君) 水計画というものは、業界からも非常に嘱望されておる問題でもございますから、全力をあげて来年度の資金獲得に努力いたしたいと考える次第であります。
  71. 大谷贇雄

    ○大谷贇雄君 今お尋ねがありまして、政務次官から御回答がありましたから申し上げる必要はないかと思いますが、古池委員のお話しになりましたように、最初の法人団体に全額政府が出資をしてやるという構想から、これは大へん弱くなってきておる。従って強力に政府においてこれを推進をしなければ成果が上らんと思うわけです。そこで今のお話ですと、ことしの十五億は話がついた。来年、再来年はまだ何にも話がしてないというようなことですが、これはしかし当初百億を要求されたということであれば、当然この開眼にも最初からその計画はお話しになり、また相当の言質を得ておられなければならぬ、かように思いますが、この点どうなのですか。
  72. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) 開銀にもこの構想は話をしてございますし、また今年度の十五億、あるいは先ほど来の条件についてはよく話し合いをいたしております。来年度以降の問題につきましても、これはこちらの希望としては伝えたいと思いますけれども、これはやはり政府が決定する問題でございますので、その点は政務次官が最初に申し上げました通り、全力を払いたいと、こういうふうに考えます。
  73. 大谷贇雄

    ○大谷贇雄君 従ってこの話し合いをして見通しがある、また全努力を払う、こういうことに解釈してよいわけですね。
  74. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) さようでございます。
  75. 大谷贇雄

    ○大谷贇雄君 そこでここに示されたいろいろ政府が適用対象事業を考慮して考えておられるわけですが、この特定機械工業にはずれておる適用対象外の機械工業についてはどういうような対策を持っておられるかということと、それから弱小企業についてどういうような育成をなさるか、そういうような、その対策また資金についての御考慮はどうなっておるかという点を承わっておきたい。
  76. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) この法案でねらっておりますところは、機械工業の基礎部門、部品部門の非常に中堅となるようなところを非常に基礎を充実し強く伸ばしていこう、それによって機械工業全体の競争力を伸ばし、さらにひいては日本の機械工業の輸出を振興しよう、それによって市場開拓をねらおう、こういう考え方でございます。そこでこの対象となりますものが比較的中規模のものがこの対象にも多い。従いましてこの法案自体が中小企業の振興になる、こういうふうに見てよろしいと思います。  それから御指摘の、御質問のこの対象以外の業種につきましては、従来からございます中小企業の近代化の補助金、あるいは中小金庫の直接貸しとか、こういうふうなものによってできるだけやはり合理化に資するもの、輸出振興に資するもの、こういうふうなものについては基準をきめまして、これによってその他の中小企業の振興をはかっていきたいと、こういうように考えております。
  77. 上原正吉

    ○上原正吉君 ちょっとお尋ねいたしますが、第二条の第二項の二、三、四号についてでございますが、ここに定められたことは、新たに設置すべき設備の種類、資金の額、それから合理化のため必要な設備の設置等というようなことを、個々の企業に対してどの企業も新たに設置すべきこれこれの種類の設備を設置しなければいけない、資金もこれだけもっていなければいけないというふうなことがきめられるわけですか。
  78. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) この機械工業審議会できめます第二項に掲げてあります事項は、その業種としてどういうふうな設備をすべきかということをきめるわけでございます。個々の企業別は、これに基きまして通産省で推薦する際きめる、こういうように考えております。
  79. 上原正吉

    ○上原正吉君 そうしますと、業種としましては、こういう設備をしなければいかん、設備をしなければいかんのは個々の企業なのですね。
  80. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) そうです。
  81. 上原正吉

    ○上原正吉君 そうすると、こういうことを定められて新しい設備の種類なんかを指定されて、しかも三号においてはこれこれの設備はくず化したり、転用したりして廃棄しなければいかん。そうして新しい設備をしなければいかん。個々の企業がこういう義務を負担しなければならんことになるのでしょうね。そうなのですか。もしそうだとすると、これを実施するために新しい機械を入れたり、あるいは現在使っておる性能の低い機械をくず化したり、転用したりして設備を更新するためには資金が要ることになります。その資金が第五条の通商産業省の努力にもかかわらず調達できなかったという個々の企業は廃業か倒産の憂き目をみるということになりはしないかと思うのですが、それはどうですか。
  82. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) 大体、機械工業審議会でやはり一応きめます場合に、業種ごとでございますが、ある程度、もちろん個々の企業のことも予想して決定するわけでございます。そうしまして、それによってきめましてから後に、通産省が個々の企業ごとに当りまして、推薦すべきものをきめるわけでございますが、これを日本開発銀行に推薦しまして、開発銀行が資金をつける、こういう順序になるかと存じます。そこで御質問の点は、その推薦に漏れたものという意味でございましょうか、あるいは推薦したもので開銀が資金をつけないことがあろうかという御質問でございますか、どちらでございますか。
  83. 上原正吉

    ○上原正吉君 実は両方とも疑問があるのでございます。推薦に漏れる場合もございましょうし、せっかく推薦されても開銀にその十五億という資金のワクがあれば、それをはみ出す分は融資は受けられない。しかも通産省の指示によって、そういう種類の能率の低い機械はくず化したり飲用したりしなければいかんと、こういうことになると、個々の企業にとっては壊滅に瀕するということになります。ほかのものは改善されてりっぱなものができるようになるのですが、それを実行し得なかった弱小企業は壊滅することになりはしないかと、こういう憂いがあるのですがね。
  84. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) この点は大体この法案でねらっておりますように、振興しようという業態につきましての近代化、相当まあ、業態からみましては大きな規模の設備になります。従いまして従来の中小金庫とか、そういう制度でなしに、この特別な開銀の融資という方法を採用したわけでございます。そこで計画がきまります。その内容でまあ、やり方が出てくるわけでございますけれども、それにつきましては、大体われわれとしましては、こういうふうな技術、あるいは機械の性能からみまして、それに適当な企業を選ぶということになりますので、大体この考え方としましては、特にたくさんこういうふうなものを担当する方が出てくることにはならないので、ある程度大体現在の実情からみますと、技術なり、あるいはそういった精度の点からみて、ある程度のほかの、何といいますか、選択基準がきまってくるのじゃないか。そこで、そのきまりました方に対して推薦いたします。これはやはり合理化審議会できめました業種別の資金の範囲内で推薦いたすわけでございます。そこで開銀にできるだけこれを尊重してもらって、資金がつくということになると思います。また資金が足りなくてどうこうという問題もございます。また、あるいは企業が没落しはしないか。そういうような新しくできた企業でやはり同じように優秀な技術を持つというふうなものにつきましては、かりに初年度資金が足りないという場合につきましては二年度に資金をつけると、こういうことも考えられるかと思います。
  85. 上原正吉

    ○上原正吉君 どうも懇々たる説明にもかかわらず、これは選に漏れ、あるいは選に入っても融資を受けられなかったという場合には、犠牲となる弱小企業が生まれる。局長は中小企業が多いから中小企業を救済する方法になるのだというお話ですが、どうも私には得心ができなくて、安心ができないのですがね。
  86. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) 弱小企業というふうなお話でございますが、まあ、非常に、何といいますか、零細企業というふうなものになりますと、この法律のねらいが、先ほど申し上げましたように、中規模を対象としておるという実情でございます。ですから、何と申しますか、資本金といいますと、大体一千万とか二千万の会社が三千万円とか四千万円の設備をするというふうなことになりますので、中小企業の中で選びましても、相当そういうふうな、資格に該当すると申しますか、今後非常にわれわれが日本の機械工業として、精度のいい機械を作ることを期待するという業種あるいは企業というものは限られてくるわけでございまして、従いましてそういうふうな点を考えまして、先ほど海野先生からも御質問がございましたが、資金の点もはじいているわけでございます。そういうふうな意味合いで、われわれとしては、資金もそういうふうなものをまかなうことができるであろう、こういうふうに考えておるわけであります。ですからただいま御指摘の点は、要するにこれによって零細企業がどういうふうな影響を受けるかということでございます。そういうふうな零細企業につきましては、やはり従来やっております中小金庫とか、あるいは設備近代化の補助金というようなものでできるだけやっていきたい。たとえて言いますと、零細企業は、やはり近代化をいたしますにつきましても、金額が比較的少いというふうな場合には、通産省から中小金庫の直接貸しの基準によりまして合理化資金がつく、それによって合理化し得る、こういうふうに考えていただいたらいかがと、こういうふうに考えるわけであります。
  87. 海野三朗

    ○海野三朗君 政務次官にお伺いしますが、特定機械工業についてでありまするからして、このたびの案は、機械工業振興臨時措置法案というのでなしに、これは特定機械工業振興臨時措置法案となさった方がほんとうじゃなかったのですか、これはどうなんですか。一般の機械ではなくて、特定の機械工業でありますから、法案の上に特定とつけるべきじゃなかったのですか。
  88. 川野芳滿

    ○政府委員(川野芳滿君) この法案のねらいは、先ほども御説明がございましたが、中小企業のうちでも中堅をねらっている、こういうわけでございますが、しかしその基礎部門、あるいは部品部門というものが振興いたしますれば、自然に他の機械工業も振興する、こういうような関係もございますから、機械工業振興臨時措置法、こういうふうな名をつけた次第であります。
  89. 海野三朗

    ○海野三朗君 特定機械とつけるのがほんとうじゃなかったのですかということを私お伺いしているのです。機械工業と言えば、全般にわたることになりますが、内部を見ますというと、特定の機械工業だ、そうすれば特定機械工業振興臨時措置法案というのがほんとうではないかということを、私はお伺いしておる。この法案の名前が大体ぴんとこないのですが、その辺はどういうふうにお考えになっていらっしゃいますか。特定機械工業ですから……。
  90. 川野芳滿

    ○政府委員(川野芳滿君) この法案の対象は、ただいま海野委員からもお話がございましたように、基礎部門あるいは部品部門をねらっているわけでございます。しかしそういう部門が振興いたしますれば、自然と他の機械工業も振興する、こういうふうな意味合いから機械工業、こういうふうな名前をつけたような次第であります。
  91. 海野三朗

    ○海野三朗君 それではその点の質問はやめますが、さきに委員からも質問がありましたのですが、特に政府が選定した適用対象は、中小企業でも優良工場を考えているようでありますが、機械工業でもベースにあるような、いわゆる下積みになっているような弱小企業についての育成策ということはどういうふうにお考えになっておりますか、すなわちこの間から再三私はこの開銀の融資問題について質問をしておりますのも、これに入るのであります。その資金対策について、弱小企業、そういうものが救われない。ここにこの法案が出て、ある一部のものだけが、つまり優良な工場は救われるでありましょうが、この選に漏れているような工場は救われないというようになるのじゃないかと私は思いますが、その点についてはどういうふうなお考えを政務次官はお持ちになっておりますか。
  92. 川野芳滿

    ○政府委員(川野芳滿君) その点につきましても先ほど重工業局長から御説明があったと思いまするが、機械近代化の補助資金、あるいはまた中小企業金融公庫の直接貸し、こういう点から融資いたしまして、そういう方面の振興をはかりたい、こう考えておる次第であります。
  93. 西田隆男

    ○西田隆男君 さっき上原さんのお尋ねになっておった問題は非常に重要な問題だと思うのですが、この法案で考えられております業種別の大体何パーセントがこの金で設備の改善ができるというお見通しなんですか。
  94. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) 大体生産額で申し上げますと、対象の業種のうちの四、五〇%が大体近代化ができる、かように考えております。
  95. 西田隆男

    ○西田隆男君 生産額でなくて、各業種別、企業別ですよ。
  96. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) 企業の数は大体最終的にはこれは合理化審議会の業種別の資金額というふうなことからきまってくると思いますが、大体従来の計算しましたべースですと一五%程度、こういうふうに考えております。
  97. 西田隆男

    ○西田隆男君 そうするとあとの八五%、製品でいって五〇%、この工場はどうなるのですか、そういう優秀な機械設備をしたところから出す機械ですね、それから旧態依然とした設備で作り出す機械、需要先がいろいろ国内的にあるいは輸出するものとしても成り立っていく見通しの上に立ってこの法案は組まれておりますか。
  98. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) この法案としてねらいましたのは、同じネジでありましても精密なネジ、一般にはたくさんネジがございますが、全体のネジの数を考えてパーセンテージを出しております。この法案でねらいますものは、たとえば精密なネジとか、あるいは鋳物というものは非常に数がありますが、しかしその中でもここでねらっておりますものは、鋳物の中でも非常に精度のある、強さの強いものを特にねらうわけであります。従いましてそういうふうな関係で、その残ったそういうふうな設備をしない普通の鋳物、あるいは普通のネジというふうなものがこれによってどうこうということは、特別に大きく響いてくることはないのじゃないか。要するに精度のいいもの、今後の機械工業が要求する精度のいいものを主としてねらって設備をして、合理化計画を作り専門分野をきめてやっていきたい、こういうふうに考えるのです。
  99. 西田隆男

    ○西田隆男君 私のお尋ねしているのは、業種別というのは、今あなたのおっしゃったようないわゆる非常に高度のネジを作っておるという業種の何十%が対象になるか、あなたが今御答弁されたような業種別を聞いておるのではない。同じような製品を作り、同じような需要先に向いておる業種別、企業別のパーセンテージはどうなるか、こういうことをお尋ねしているのです。
  100. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) 大体各業種によって若干差はございますけれども、ただいま申し上げましたような精密ネジでありましたら、精密なものを担当するものはほとんど大多数、ダイカストについてはわれわれの要求する精度を作り得るというものはほとんど全部を考えていきたい、こういうふうな考え方であります。いずれこういうふうな問題はどの程度まで精密と見るかという問題もありますが、そういう具体的な問題は審議会でよく検討して、実情に即し間違いないように慎重にやっていきたい、こういうふうに考えております。
  101. 西田隆男

    ○西田隆男君 今おっしゃったようにほとんど全部のものをこれに包含されておるならばけっこうでございますが、全部でなくてそのうちの何十パーセントかであり、あるいは大部分のものが包含されておるが、残るものが多少でもあるというふうなことになりますと、残存する企業というものは経営が成り立たなくなってしまう。そうすると、この法案の中で何らかの措置を考えておいてやらないと、そういうものは非常にかわいそうだと私考えるんです。今のあなたの説明の通りだと、これは大へんけっこうだと思うのですが、あなたの方でお考えになっておる、今その通りだと言われる資料があったら、資料を一ぺん出していただいて、もしそうでないという結果になれば、この法案の中に何らかのことを考えてやる必要が私はありはせんかと思うのですよ。一応資料を一つ出してみて下さい。委員長に要求しておきます。
  102. 上原正吉

    ○上原正吉君 ただいま局長のお答えの中に、全部の弱小企業が精度の高いものを作っておるのじゃないというようなお話がございましたけれども、この法案のねらいが設備を更新して近代化して能率のよい機械を据えつけて機械を作るんですから、結局同じ精度のものでもずっと安く、できるわけです。弱小企業体が作ったものよりもはるかにもっと安い値段でできるかもしれないという結果になってくると私は思う。そうでなければ設備を更新し、機械を近代化するという必要はないんです。実際においてもそうなんです。能率の悪い工場が粗雑なものを作っても、いい機械を持っておる設備のいい工場で精密なものを作るよりもかえってコストが高くなるという実例はたくさんあるわけですから、やはり精度の高いものの方がどんなに粗雑な機械よりもいいわけですから、結局弱小の、融資を受けられないで選に漏れたような、あるいは選に入っても融資を受けられないような企業は非常なうき目を見ると私は思うのですが、その不安はいまだに解消しておらないんですからして、御説明に満足したわけじゃないんですから、その点をもう一ぺん御説明をお願いたいとおもいます。
  103. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) 今の零細企業になりますと、比較的工場労働者も少いし、資本も少いわけです。ここでねらっております対象は、従来の中小企業対策の面から見ますれば、中小企業対策にプラスして、新しく強い対策をよけいプラスしたい、こういうことでございます。従いまして従来の対策それ自身はやはり行われるわけでございまして、小さい連中につきましてはやはりそれに応じてやる設備の近代化といいましても比較的小さいものが多かろう、そうなりますと、中小企業金融公庫あたりの面接貸しで十分やって行けるというような考え方でございます。この法案でねらっております近代化はやはりある程度従来の規模に比して相当大幅の規模を投資する、そういうような観点に立ってできておるわけでございます。
  104. 海野三朗

    ○海野三朗君 局、長にお尋ねしますが、強靱鋳鉄、歯車及び精密工具、こう言いますけれども、この日本の歯車の劣っておるのは材質なんですね、マテリアルなんです。ところがそういう方面についてのことはお考になっていない。ただ設備の改善とか、あるいはまた車両生産とかいうようなことだけをお考えになっておるのであって、このマテリアル、材質についての十分なるお見通しはどういうふうにお考えになっていらっしゃるか。つまり何ぼたくさん作っても品物が悪ければだめだ、そういう点から考えると、この法案は非常にいいようであるけれども、そういう方面の、つまり金属材料という点を見のがしておったのでは、仏作って魂入れずというような結果になりはしないか、こういうように私は思うのですが、どうなのですか。
  105. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) 確かに機械工業の今後の振興のためには材料の質、あるいはそういうふうなことに対する材料工業の発達ということも非常に大事なことだと思います。そこで法案では直接材料には触れておりませんが、たとえば機械工業の要求します材料につきましていろいろ問題がございます。そこでたとえて申しますと、ネジにつきましては快削鋼というようなものの使用が今後必要である、これは従来やっておりますが、それからベアリングにつきましてもパイプ材というものの需要がございます。そういうふうなものをやはり少量で多種類なものでございますから、それを合せて注文するということが必要ではないかというわけで、共同購入につきましては、ベアリングのメーカーがパイプ材を注文することもできる。原材料の共同購入ができる、こういうふうなことができるようにこの法案では考えておるわけであります。それから材料工業それ自身の振興については、やはり特殊鋼とかそういうふうなもののあり方についても十分検討し、品質あるいは原材料、そういうふうなものをさらによくするようにしていかなければならない、こう考えております。従って本年度、たとえば金属材料研究所というようなものの設立等について予算で考えましたのも、そういうふうな点からできておるわけでございます。材料部門の振興については別に通産省としても十分今後研究し、強力に進めていきたい、こう考えております。
  106. 海野三朗

    ○海野三朗君 もう一つだけ私は伺っておきたいと思いますが、ところでこのネジの問題ですね、日本のは材質が悪いんですよ。国産自動車にしましても、四ヵ月使って少しがたぴしゃになってきたというような話を聞く。それはつまり材質であって、その材質は金属材料の方のつまり研究に属するのでありますが、この研究方面と、通産省とはどういう今まで連絡があるか、また今後はどういうふうに連絡をしていこうとお考えになっておりますか。この法案をして最も有効に活用せしむるために、この金属材料についての研究部門とは、つまり学界の方面とはどういうふうに連絡をつけていこうというお考えを持っておるか、それを一つ承わりたい。
  107. 鈴木義雄

    ○政府委員(鈴木義雄君) それは材料の問題につきましては、各機械業種の要求する材料についてもまちまちでございますし、従来各業種別の物によりましては、たとえば自動車につきましては、自動車用の特殊鋼をどうするかということで、鉄鋼メーカーと自動車メーカーの間の連携が行われておりますが、そこで通産省といたしましても、そういう会合に出席し、問題の処理について万全を期しておるわけであります。それから機械試験所と、あるいは工業技術院と通産省の重工業局とは常時連絡をいたしまして、そういう問題について研究をいたしております。大体いろいろな形で行われておりまして、先ほど申しましたように、今度金属材料研究所というようなものが予算で認められておりますので、こういうふうなところを中核にさらに推進していただきたいと、こう考えております。
  108. 西川彌平治

    ○西川彌平治君 まだいろいろ御質問もあるようでありますけれども、きょうはこの辺で一つ閉会いかがですか。
  109. 三輪貞治

    ○委員長(三輪貞治君) 西川彌平治君から御発言もございますが、本日のこの法案についての質疑はこの程度で終了して御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  110. 三輪貞治

    ○委員長(三輪貞治君) なお御質問中にありました、特に上原委員並びに西田委員の御懸念の点は私も非常に重要な点だと思います。特に西田委員から要求のありました資料については、詳細に一つ出していただきたいと思うのです。というのは、各部門別の資本金別の企業数、それから同じ歯車におきましても、その歯車の全部の資本金別の企業数と、それから精密なこの法律で対象にしようとしておるそのものはどういう状態だと、こういうふうに一つわかりやすく御提出を願いたいと思います。
  111. 海野三朗

    ○海野三朗君 私がこの前から要求しておりました開銀の小林総裁に質問をしたいのでありますが、ぜひ一度出席するように委員長において取り計らいを願いたい。
  112. 三輪貞治

    ○委員長(三輪貞治君) 承知しました。  本日吉田萬次君が委員を辞任され、その補欠として小野義夫君が指名されましたので、報告いたしておきます。  なお先ほど休憩中にお諮りをいたしまして御了承をいただきました日鉄廃止法の一部を改正する法律案に密接不可分な関連をもっておりまする企業担保法について参考意見を求めたいと存じます。参考人の人選については委員長に御一任願いたいと思いますが、委員長としては、産業界代表といたしまして経団連関係者を一名、金融界代表といたしまして興業銀行関係者を一名、以上二名程度をお呼びしたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  113. 三輪貞治

    ○委員長(三輪貞治君) なお期日といたしましては、来たる四月六日金曜日の午後一時の定例委員会を考えておりますが、それでよろしゅうございますか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  114. 三輪貞治

    ○委員長(三輪貞治君) それではさよう決定いたします。  本日の委員会はこれをもって散会いたします。    午後四時二十六分散会    ――――・――――