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1955-12-08 第23回国会 参議院 運輸委員会 2号 公式Web版

  1. 昭和三十年十二月八日(木曜日)    午前十時五十三分開会     ―――――――――――――   委員の異動 十二月六日委員加藤シヅエ君辞任につ き、その補欠として山口重彦君を議長 において指名した。     ―――――――――――――  出席者は左の通り。    委員長     左藤 義詮君    理事            木島 虎藏君            片岡 文重君            早川 愼一君    委員            有馬 英二君            岡田 信次君            平林 太一君            三浦 義男君            山縣 勝見君            内村 清次君            大倉 精一君            大和 与一君            高木 正夫君   政府委員    行政管理庁監察    部長      岡松進次郎君  事務局側    常任委員会専門    員       古谷 善亮君  説明員    行政管理庁監察    参事官     山口  酉君     ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○運輸事情等に関する調査の件  (日本国有鉄道の経営についての行  政管理庁の勧告に関する件)     ―――――――――――――
  2. 左藤義詮

    ○委員長(左藤義詮君) 運輸委員会を開会いたします。  運輸事情等に関する調査中、日本国有鉄道の経営についての行政管理庁の勧告に関する件を議題といたします。  前回、行政管理庁より説明を聴取いたしましたので、本日は質疑に入りたいと存じます。御質疑のおありの方は御質疑をお願いいたします。
  3. 内村清次

    ○内村清次君 私は二点、ちょっと委員長に御質疑いたしますが、第一は河野行政管理庁長官は御出席でありませんかどうか。それから第二は、これは勧告事項の一、二とありますね、そうやった形で一なら一を二つ質問をする、それからでないと……。たとえば私が最初質問をしましたなら、やはりあと続けていかなくちゃならぬことが、各項目にあるわけでございます。そうやって繰り返していきますと何でございましょうから、順次一項からやっていくというようなことをすると、各委員の方々もいろいろ御質問もあろうかと思いますから、そういった審議の方法をとっていただきたい。この二点です。
  4. 左藤義詮

    ○委員長(左藤義詮君) 内村委員の委員長に対するお尋ねでございますが、河野行政管理庁長官は本日衆議院予算委員会の方で、所管が非常に多いので、あっちの方へ行って、きょうは午前中どうしても出席できない、こういうことでございまして、行政管理庁の岡松監察部長、また実際担当いたしました山口監察参事官が参っております。  逐条的に整理をして質疑をする方がいいじゃないかと。これ本私ども、まあ場合によっては総合的になる場合も、そう窮屈にしなくても、やはり一つ一つ片づけていった方が能率もいいと思いますし、各委員もそういうふうに譲り合って、内村さんの御質疑中にまた同じ事項についてあれば、お互いに譲り合って能率を上げるように進めていきたいと思います。
  5. 内村清次

    ○内村清次君 それでは、まず、これは先般の委員会でも委員の質疑がございましたのですが、私も、今回の勧告は、これは現在の公共企業体の現況に対して、その内容を監査した結果をただ指摘するということであるか、結局言いかえましたならば、企業体の機構というものはこういうふうな状態で行かなくてはならないというような権威ある裏づけがなされた上の勧告であるか。いま一つ申しましたならば、より以上に公共企業体をよくして行こうじゃないかというような観点からされたのであるか、あるいはまた他に意図があってこの勧告をなされておるのであるか、これを御説明願いたいと思います。
  6. 岡松進次郎

    ○政府委員(岡松進次郎君) 私からお答えいたします。お手元に差し上げました総合調査報告書の冒頭にも書いてございますように、われわれの監察結果に基く運輸省に対する勧告は、現在の公共企業体を監督しております運輸省の監督行政に関しまして将来改善すべき点を勧告いたしまして、これを公共企業体を再検討して、おっしゃるような国営にするとか、した方がいいとか、そういうような点については触れておりません。前回も私からもちょっとお答えしたと思いますが、また森前政務次官からもお答えしたと思いますけれども、われわれ行政管理庁の職責といたしましては、この範囲にとどめるべきものと考えております。
  7. 内村清次

    ○内村清次君 そこで、それでは第一の「経営委員会は現在の組織運営ではこれに主体性ある経営指導を期待し難い。」この説明といたしまして、まず人的問題のうちに、その委員が資料の検討もできないということが書いてあるのですね、だから、これは人を指さすのであるか、他に職があるがそれを指さすのであるか。やはりもちろん日本国有鉄道法で経営委員会の委員の該当職の範囲も明記されてありますが、ただ人をかえてやって、資料の検討も十分するというような方々であったならば、これはできる問題であるが、この問題のお考えはどうでありますか。
  8. 岡松進次郎

    ○政府委員(岡松進次郎君) われわれは、ここにも書いてございますし、説明にもありますように、これをどういう形にしろというふうな結論を出しているわけではございません。その検討は運輸省に検討していただきたいということを勧告したのでございますけれども、今御質問がありました趣旨で、経営委員会が十分その機能を発揮しないという意味は、説明にもありますように、その人が悪いからということは一言も言っておりませんが、ただここにもありますように、非常に忙しい方で、兼務の組織であると申しますか、そういう意味において、今の形ではどういう練達な人が来られましても、とても片手間ではそういう重要なことは十分審議する余裕もないんじゃないか、こういう意味でございます。従いまして、現在の運営委員の方々の問題をさしていることでは決してございません。
  9. 内村清次

    ○内村清次君 では、この五人という委員の数において、何か御異議がございますか。
  10. 岡松進次郎

    ○政府委員(岡松進次郎君) 組織については、私の方は何ら意見を持っておりません。今の人数がどうというようなことについては、意見は持っておりません。
  11. 大和与一

    大和与一君 関連質問……。この前の委員会で監察部長にいろいろお尋ねをしまして、まあ長官がいなかったのだから、やはり行政管理庁としてお答えになったと思うのですが、自分のやったことは間違いないと、こう繰り返してお話があったと思うのでありますが、しかしたとえば、たとえ話をしたのですけれども、人間のうちで手や足が悪い、けれども人間全体の心臓が健全に動かないと、こういうことになったら、手足ばっかり動いてはいかんじゃないか。全体をやはり考えて、全体がプラスになるという確信のもとにやはり勧告しなければという質問をしましたが、これに対しては、間違いない、あとは全然触れない言い方、もちろんこれは別だと、こういう言い方に私は聞いているわけです。その後朝日新聞で天坊さんなんかと山口さんが、座談会でしたかね、そういうものをおやりになったのだけれども、山口さんのお話では、やはり行政管理庁は全体をにらんで、国鉄をよくすると、こういうやはり大乗的な考え方からやっておるのだということを、たしかたんかをきっておられたと思うのです。山口さんからはっきり言ってもらって、これはどうせ行政管理庁として、監察部長だけじゃなく、何とか部長というのがいるわけですね。管理庁としてはやはり国鉄全体をよくしてやろうということは常に頭の中にあって、それでまた具体的なことはもちろん御指摘になっていいのだけれども、全体に対してそういう気持でやったのかということを、ちょっとお伺いしたいのです。
  12. 山口酉

    ○説明員(山口酉君) 便宜私から申し上げます。警察の目的といたしましては、行政運営の改善をはかることにございますので、運輸省が最も適切な監督方法を講じて、それによって国鉄の経営がりっぱにいきますようにいとうことが、監察の真のねらいになっております。そこで、個々の業務を当然、調査といたしましては調査するわけでございまして、個々の業務の改善ということも、全体の経営の改善に関連がございますので、もちろん調査としましては個々のことを調査いたします。しかし、あくまで全般的に改善されることを望んでおりますので、たとえば工事の状況などを調べるにつきましても、いずれ個々の工事契約の状況などを数多く調べるわけでございますが、その一つ一つが間違っているからどうであるということを、とやかく言うことが目的ではございませんので、全体的に工事契約の状況が改善されるというようなことをねらいにしておりますので、そういうねらいから見て、個々のものは一つの参考の資料として調べているわけでございます。そのことは、工事の全体を改善するために個々の工事をやると、こういうことでございますが、さらに全般的に運営を経済化する、能率化するというためには、業務全般としても、工事全体の取扱いがこういうことである、あるいは資材の管理の状態がこういうことである、あるいは人事の取扱いがこういうことであろというような、それぞれの業務というものもさらに総合いたしまして、全般的に国鉄の経営全体の改善に寄与するようにいたしたい、そういうふうなねらいでやっているのでございます。
  13. 大和与一

    大和与一君 まあ、もし今のお話をそのまま聞くことになると、やはり勧告そのものが、小さい具体的な問題の指摘だけでなくて、国鉄全体のためにも運営がよくなるためになされた、こう考えられる。そうすると、この前も質問しましたが、どうせ大臣に最後に聞かなければいかん一が、一つには、財政権限が大幅に与えられているといっているけれども、あなた方御承知の通り、日鉄法の予算総則をやっと改正したって、運輸大臣大蔵大臣が話をして、その話がきまったら、ようやく予算の流用ができるのだ、このような程度で、全然独立採算制なんかありません。また、たびたび仲裁委員会の裁定が出ましたが、これも十分お読みになってもらいたいと思うのが、何が書いてあるのか。これも国鉄がちっとも独立採算制とか財政権限がないということが、明確に記録になって残っている。そういうことを御承知の上で、あるいはまた、この前の監察部長の言葉によると、まあ国鉄の技術陣は大へんりっぱで、もう日本一だというおほめのお言葉があったけれども、じゃ、行政管理庁がそれに見合うところの実力を兼ね備えた十分な準備をされて、勧告を、国鉄の技術と経営についてもまじめにやった。こういう全責任をお持ちになるのは、これはごもっともだけれども、その辺も十分でないとすれば、今のいろいろな小さい話は別として、全体の国鉄の運営、経営について、ほんとうにりっぱな勧告が出たかというと、疑問がある。そうなると、あなたの方では、口では運賃値上げ反対、賛成などに一言も触れておりませんと言うけれども、それじゃ運賃値げ賛成、反対の大きな世論の中にあって、わざわざああいうものを、ああいう形で出すということが、最も適当であったかどうか。お互いに政府の中で、役所の中で、もっと悪いことはどんどん直せるということは、今までやっているのだから、そういうふうな方法もあったのじゃないか、こういうことも私は言えるのじゃないかと思うのです。その点で、もう一ぺん、岡松さんですか、この次に大臣にお聞きしますけれども、全体的な考え方について、もう一度お答えいただきたいと思います。
  14. 岡松進次郎

    ○政府委員(岡松進次郎君) いろいろ御指摘なり御質問がございましたので、お答え申し上げますが、先ほど内村委員にもお答え申し上げましたごとく、われわれ現在の行政管理庁、まあ監察部と申しますか、官庁組織における監察というものはわれわれは限度があるんじゃないかというふうに考えております。従いまして、現在の公共企業体の形において、どうしたら能率的になり、どうしたら改善するかという両についての改正事項を指摘したのでございます。従いまして、あるいはもっと根本的な、今お話ありましたように、まあ大臣の自主性があるいは考え方によっては非常に狭められているというような御議論もあるかと思いますけれども、そういう根本的問題になりますと、やはり公共企業体をどうするかという問題に触れてくるわけでございます。前回もお答え申し上げましたように、われわれの監察は今、前の立場でありまして、ある限られた期間に調養いたしましたので、そういう問題には検討する余裕もございませんし、あるいは半面からいいますれば、そういう問題はあるいはわれわれの職責を越えたことになるかどうかという点についてもよく考えてみなければならない問題でございますので、一応この範囲で勧告したわけでございます。  また前回申し上げましたように、あるいは言葉が過ぎまして誤解を受けたかとも思いますけれども、国鉄のいわゆる技術陣が非常に施設が荒廃しているというのを、われわれの役所が技術的にこれを反駁する力はないということを申し上げたのでございまして、これは十分おわかり願っていることと存じますけれども、われわれはやはり現地の国鉄関係者の技術者についても十分異見を聞きまして、そうして現状を把握し、また他の面からもこれを検討いたしまして、一応結論を出したわけでございまして、決してわれわれがただ単なる一方的な判断でこういう結論を出したんではないということを申し上げたわけでございます。
  15. 内村清次

    ○内村清次君 そこで、先ほど経営委員会の人的問題につきましての勧告の思想を実は伺いましたが、ただここで、たとえば専任の経営委員を持った方がいいんだということに、この勧告の内容から、私たちは考えていいかどうかが第一点です。  それからいま一つは、構成の問題に対しては御異見はないようである、五人になろうが、十人になろうが、そういう点は触れておらないんだというお話でございますが、たとえば今の法規上の五人という、その五人の中にでも、一体企業体の従業員は約四十四万もあるという現実の状況から、その労務管理という問題に対しまして、あるいは直接の代表か、あるいはまたこれに非常な練達な経験の豊富な方というような方々は、ぜひ必要であるというような考え方も持っておられるのかどうか、その点をまず一つ。
  16. 岡松進次郎

    ○政府委員(岡松進次郎君) 先ほどもお答え申し上げましたごとく、現状のような形においては、また今までの経営委員会の職責としてやっておいでになりました仕事を見まして、いわゆる国鉄の最高の決定機関としての職責はあれでは十分果せないのではないかということが根本でございます。従いまして、それを十人にしたらいいとか、あるいは専任にしたらいいとか、あるいは事務局を設けたらいいとか、いろいろあると思いますけれども、そういう判断はやはり、直接国鉄を監督しておられる運輸省において、十分専門的に御研究願うという意味において、現状は十分ではないことはわかっていただきたい、こういう意味の勧告でございまして、刑にわれわれの方が経営委員会をこういう形にしろとか、あるいは五人を十人にしろとか、あるいは専任にすればいいのだといったようなことを軽々に出すことは避けたい、こういうふうに考えまして、その検討は運輸省におまかせしておる、こういう形でございます。
  17. 内村清次

    ○内村清次君 それでは、確かにここは指摘してありまするように、総裁のみが内閣の任免である。これは確かに法規上にこういう形態になっておりますが、このコーポレーションの意義としてはこれのみでいいのじゃないか。たとえばその後ここに書いてありますように、電電公社その他が、監事もあり、あるいは理事には任期もある、こういうようなことも指摘されておりますが、しかしそれはどういう観点からそうなくてはならないというような考え方が出て参りますか、どうですか。
  18. 岡松進次郎

    ○政府委員(岡松進次郎君) これはまだ、公共企業体というものが発足いたしまして、日本においてはたしか五年か六年の経過でございますし、公共企業体は総裁だけを政府が任免すればいい、瞳総裁は総裁の任免でいい、あるいは副総裁まで政府が任免しなければならぬということは、あるいはいろいろ議論があると思いますけれども、われわれはまあ現状におきまして、電電公社なり専売公社と国鉄というものが、三公社として認められて今まで経過して参りまして、国鉄は総裁だけが政府の任免でいいということも結論が出せない。また現在われわれの調査いたしました面の改善を促進する上において、むしろ専売公社あるいは電電公社よりも企業も膨大でありますし、公共的性格も非常に強い公社が、逆に政府の任免権というものは薄いという点に、やはり検討の余地があるのではないか、こういう意味で勧告をいたしたわけであります。
  19. 内村清次

    ○内村清次君 ここで最後にも書いてありますように、政府との関係は最も薄くなっておるのじゃないか、こういうような判定がここに出ておるのですね。これは結局、運輸大臣権限強化という問題につながってくるだろうと思うのですが、それがいいという判定がやはりもうここに出ておりはしないかと私は思うのです。これは見方によりましょう。しかし一応コーポレーションとしての責任者を内閣がきめ、しかもこれは政府の一員として、内閣の構成の何というか、閣僚でございますから、運輸大臣ももちろんこれには、直接の監督者である以上、同意をして、そうして責任全体をまかせていくというような形が現われておりますが、ちょっとこれは意見にもなるかもしれませんけれども、ここにもやはり権限強化という思想があなたの方で勧告されておりはしないかとこう認めますが、それをことさら勧告せなくてはならない理由を私は聞きたいのです。ただこれは文字通りの、電電公社もしておるのだからその方がいいじゃないかというようなことも、全然、――これは全然というか、大体この結論が出ておるのですね。そういうふうにした法がいいじゃないかという、そういう考え方ですね、これは。
  20. 岡松進次郎

    ○政府委員(岡松進次郎君) われわれの考え方は、ただ単に政府の監督を強化することが公共企業体の行くべき道であるというふうには考えておりません。公共企業体は、御承知のように、いわゆる自主性を与えられて、能率的に運営することが本質としての性質なわけでありますから、しかしやはり一面、公共企業体というものは公共性が非常に強いという点も看過できない。公共性が強いということは、やはり国家的にこれを監督していくという面も考えていかなければならぬ。従いまして、そういう自主性と公共的性格に対する国家の関与というものとは、どの程度にあるべきかということは、あるいは議論の余地があろうと思います。あろうと思いますけれども、われわれの現在の考え方といたしまして、この程度に政府が関与することは、決して公共企業体の自主性を害することにはならない。しかし一方、公共的性格においてこの程度に、やはり今後国鉄の改善の一環として、この程度のことは政府が関与することがいいんじゃないかもこういう意味で勧告を申し上げたのでございます。
  21. 内村清次

    ○内村清次君 その点はまだ十分……。しかし意見にわたりますから、私も意見を差し控えたいと思いますから、おきまして……。  それからこれは重要な問題ですけれども、この総支配人制度が責任が不明確であるという認定をされておるのですが、ああいった膨大な機構として、管理局長が二十八名ですかね、もちろんこれは局長としての責任体制はなされておりましょうが、しかしその視察その他の面に対しましても、そこにある程度のブロックごとに総支配人を置くということは、やはり管理機構としては穏当ではないかと思うが、どの点が責任体制が不明確であるという考えですか。
  22. 山口酉

    ○説明員(山口酉君) 総支配人制度につきましては、置かれております趣旨ははっきりしておるわけでございますが、本部の出先のような格好になっておるわけでございます。しかし運用から見ますと、ブロック内の調整をするというふうに運営をしておるわけでございまして、その調整をする機能というものがやはり十分に行われにくいような傾向が見えます。というのは、やはりあれだけ大きいものを調整していくということになりますと、相当な実力と申しますか、スタッフを備えていかなければなりません。そこでそういうふうな調整機能を与えてはおるわけでございますけれども、それを十分に行うためには、機構が整っていない。それを十分に行わせないとするならば、ああいう制度がどの程度経営に寄与する意義があるのかどうかということにも疑問がございますので、これは国鉄側としましても現状でいいとは考えておられないようでございます。で、目下、一度三段階に直しました地方機構というものは、これは一面いい点が現われているようであります。たとえば毎日の業務、日常の業務といたしましては、あれで十分であるというようなこともあるようでございますが、計画的な面などにつきましては、二十七に分けたのは少しこまか過ぎるというような点もございまして、そういう点では総支配人といいますか、その中間の段階の機能も生かさなければならぬというふうなことを考えておられるようでありますが、そうしますと、その点では今の機構は十分でないというような問題があるようでございます。そういうような点を、まあ言葉は非常に簡略に書きましたために、十分意を尽していない面はございますけれども、そういう意味の事柄を申し上げているわけでございます。
  23. 内村清次

    ○内村清次君 これはあなたのお言葉によりますと、国鉄の方も何とかこれは一つ機構も変えようじゃないかという考え方になっているとおっしゃるのですけれども、これは私は国鉄の、もちろんほかの意見もございますからして、質問もいたしますけれども、しかし問題はもちろん屋上屋を重ぬるよらな、いわゆる頭でっかちの機構は、これはとるべきではない。しかし一応まとまった管理をするような地方のブロック的な考え方は、責任体制をとらす上において必要ではないかということは、これは大体の意見が、コーポレーション法としてはもっともだというような意見が多いようです。だからして、たとえばそれでは人的にどうするか。だからして、別に局長の上に総支配人を置くという。しかも総支配人は別個の形の総支配人であり、そこにまた相当の機構を作って、その総合調整の人的配置もやるというようなことであったならば、だんだんこれは頭でっかちな機構になっておりますから、局長兼総支配人、総支配人局長、こういうような形で、そうしてそこに伝統を生かしつつ責任をとらせて調整をしていくということは、やむを得ない問題ではないか。ただ、あなたがおっしゃられるように、計画機構という問題は、相当機構の拡充をやらなければやれぬのじゃないかというような御思想は、これはやはり四段階制をしいるような形になってきはしないかと思うのですが、どうですか。
  24. 山口酉

    ○説明員(山口酉君) 計画の点につきまして、今の総支配人権限ではあるいは十分でないかもしれないというのは、これは一例を申し上げたのでございまして、そのほかにも、なお総支配人制度というようなものを存続するとすれば、もう少し活用する道はあろうかと存じますが、いずれにいたしましても、現在はどっちつかずの制度であるような感じがいたしますので、これを置くことがいいとか、あるいは廃止することがいいとかいうことに意見を、私どもといたしまして、きめて申し上げておるわけではございません。で、もし置かれるならば、もう少し活動できるようにされたらいかがであろうか。あまり活動の余地がないならば、おやめになったらばどうであろうか、こういうような意味でございます。
  25. 早川愼一

    ○早川愼一君 行政管理庁の勧告の中に、かなり多方面にわたっております中に、工事請負形式とか、あるいはまた経営委員会その他の人事組織、あるいは経営組織、その他外郭団体に関するいろいろな勧告が載っておりますが、おおむねそういう点については非常に努力されて、よく調べてあると思いますが、ただ一番問題は、減価償却という考え方です。この問題が非常に混乱をしておるように思う。管理庁の減価償却の御意見は何か非常に取り違えておられるように思う。というのは、減価償却というものは、何か、資産の実体さえ維持すればいいのだという考え方ばかりがあるように思う。われわれ民間会社の減価償却ということを考えます場合には、減価償却した場合にその資金を何に使用するか。とにかく事業の改善のためにそれを使うということは当然のことである。しかるにかかわらず、行政管理庁の一貫した考え方は、減価償却は原形を維持するために使わなければいかぬのだ。そういう考え方はどういう理論から出てくるか、私は聞きたいのです。それを一つお聞かせ願いたい。それが根本なんだ。
  26. 山口酉

    ○説明員(山口酉君) 減価償却につきまして、私どもが申し上げております理論の立て方について御批判がございましたので、私どもの考え方を申し上げますと、減価償却制度というものは、ただいま御意見のありました通りの制度であろうかと存じます。ただ、私企業におきまして発達いたしました減価償却制度を、公共企業体という、これは日本国有鉄道法で明瞭に書いてございますように公法人であり、民法商法の適用、商事会社の適用を受けないという制度のものでございまして、国の特別の目的を持った企業でありますので、それの財務会計として取り扱います減価償却制度が、私企業の減価償却制度と同じものであっていいかどうかということについて、私どもは必ずしもそうでなくていいのではないかという考えを持っております。  で、減価償却の会計の理論としましては、固定資産に投下しました資金を、耐用年数に配分して回収する手続でございます。これは単に会計手続であって、そのことは国鉄であろうと、私企業であろうと、変りはないわけでございますが、その減価償却費ほどの程度に見積ればよろしいか。つまり耐用年数をどういうふうにすればよろしいか。それからその配分の仕方について定額法をとるとか、定率法をとるとか、どういう主義をとればよろしいかということについては、これは当然にはきまらないわけでございまして、それらを決定する指導理論としてはどういうものが考えられるかといえば、その減価償却の会計手続によりまして回収された資金は、この企業ではいかに扱うべきか。先ほどお話がございましたように、一般の私企業では何に使ってもいいということは、これは個人の資本を基礎にいたしましたものであれば、これは収益資本でございますから、どう使われましても収益が上る事業に使われますならば差しつかえない。しかし国鉄の場合には、何に使ってもいいかどうかということは疑問があるのでございまして、運輸事業というものを公共企業体に継読経営させるというのが建前でございますので、そうすると、継続経営に必要な運輸のための施設を維持するということが何よりも大切なことではなかろうかと思われます。  減価償却の経費の使い方としましては、およそはまずその固定資産の耐用命数が参りました際に、それを更新するということが基本の考え方でありますけれども、しかしそれが何に使われてもいいということに考えられて参ります理由は、小企業におきましては、たとえば一つの車両を持っておる会社では、その車両を毎年減価償却して参りましても、十年の耐用命数で、十分の一を回収しましても、それで更新することはできないわけで、結局それを更新の時期まで積み立てるか、ほかの資産に運用するかということになるわけでございまして、そういう点で私企業においては運用してもいいのだということになっておるわけでございますが、国鉄の場合には、これは国が法律で明確にその目的を規定しております。これは法律を改正いたさなければ、国有鉄道の経営を維持していくということは当然のことでございますので、そういう観点から、自由に資産を運用するという方面のことは二の次にいたしまして、まず第一に固定資産の維持をはかっていくということに考えなければならない。そうすると、国鉄においては資産の内容が非常に膨大でございますので、ほとんど毎年更新すべき金額というものは平準化されてくるのが当然でございます。車両にしましても、十両や二十両持っております会社では、平準化されませんけれども、十二万両も持っておるということになりますと、大体どの程度毎年更新するかというものがほぼ一定して参ります。建物にしましても、何十何万平米、何百万平米ということになりますと、毎年相当大きな部分を当然更新されねばならない。そういうような関係で、非常に膨大企業におきましては、これは資金が更新に余裕があって、ほかに運用されるという道はほとんどないのが常態であると考えられるわけでございます。従って、企業が非常に膨大であるという現状からくるそういう状況も考え合せまして、まず国有鉄道におきましては、本来減価償却で回収しました資金を何に使ってもいいものであるという理論があるとしましても、われわれのこの国有鉄道におきましては、減価償却費として回収しましたものは、実体資産の維持をはかるために運用してもらいたい、こういうことを考えまして、それを基礎にする理論を立てるならば、耐用命数などはその実体資産の維持ということを目標にして考えればいいのではなからうかと思うわけでございます。
  27. 早川愼一

    ○早川愼一君 一応その理論を前提としまして、それでは国鉄では、国鉄法の第一条に、つまり能率的な運営をしなければならぬと書いてある。それでは、現状を維持すれば、それでもうあとはかまわぬでいいという結論が出てくるのかどうか。
  28. 山口酉

    ○説明員(山口酉君) 非常に簡略化された文章で見ますと、あるいはさようなお考えにとられるおそれがあるのでございますが、説明の方にちょっと書いてございますけれども、実体資産の維持というのは機能維持というふうに説明いたしてございます。そこでもとのそのままのものを維持していくという考えではございませんので、だんだん文化の程度が進行いたしますにつれて、持ちます資材も同じものでいいということは考えられませんので、だんだん高度化するといいますか、高級化されていかなければならない。そういうような要素を考え合せていかなければならないと存じております。ですから、たとえば車両にいたしましても、これは普通の修繕を加えていって五十年かりに持つものといたしましても、しかしあまり文化程度にかけ離れたものを、いかに独占的な要素の強い事業であるとはいえ、いつまでも使っていくということは不適当でございますので、そういうものは比較的、その物理的な実体の滅失以前にも変えなければならない社会的事情が起ると存じます。それから企業の何と申しますか、合理化という要素もございますし、これは物理的なものでのみ考えるということはできません。そこで、そういった要素を加えまして、どのくらいの年度平均持たせていくか。これは過去においてもそういう要素が加わって、車両などはだんだんと替えられてくると存じます。その他のものにつきましても、過去においてもそういう要素が当然あったわけでございますから、一応将来も同じ趨勢かどうかということは、これはむずかしい問題でございますが、過去の実績によって取替状況というようなものを見ますと、大よそのところのそういう耐用年数の決定などについての資料が得られるのではなかろうかと思いますので、そういう一般的な傾向を考慮して考えていただきたい。  ただ、これからどういうふうに特別の仕事をやろうかということを、過去の趨勢でなしに判断するということは、これは減価償却における耐用年数の決定としては非常に不穏当な人為的要素が加わりますので、たとえば五年先までには日本の車両は全部替えよう、何か新式のものにしようというような意図を持ってやるとすれば、それまでに全部回収しなければならぬというような、そういうことはとうてい減価償却の制度としては無理がございますので、過去の実績をとってやられることがいいのではなかろうかと考えておりますが、御質問にございました物理的なものだけではもちろん少いので、他の状況の推移を考えて、機能の維持という点から合理的なものを見出していきたい、かように考えております。
  29. 早川愼一

    ○早川愼一君 減価償却論の根本理論について独自の意見を発表された点は、また問題があると思いますが、それは別問題として、何かこう聞いていますと、減価償却というものは一つの積立金制度のようにお考えになっているように思う。現在の予算の方式からいいますと、予算形式が、内部の予算と、外部に出ているいわゆる国会に提出されておる予算の形式とは、全然違っているのですね。この点がまず解決されなければ、おっしゃるような理論というものはちょっとわれわれに納得がいかないのです。つまり減価償却というものは、おっしゃる通りに、一応の資産に対する対価に対しての減価償却です。しかしその減価償却というのは、必ずしもそれを資産に対して加えるものじゃないので、そこに資金が出てきて、その資金をどうあんばいするかと、これは全く減価償却と離れた経営理論になってくるわけです。ところが、経営理論とあなたの方の減価償却論と、ごっちゃにして問題を提起されては、世の中に非常に誤解を生ずる。  つまり、ほかのことは申し上げませんが、国鉄では運賃を上げたいということは、この春以来すでに――昨年度は運輸大臣がこれを抑えて、運賃を上げさせなかった。それでは来年度はどうするか。来年はぜひ上げてもらうのだ。運輸大臣もどうしても上げなければなるまいという議論をやっておる最中に、赤字だ、黒字だという、減価償却論から出発された理論が、たまたま世人から見ると、黒字経営だ、赤字経営だというような論争になってくる。そらしてこういう勧告書ができ上ったりすると、これは政府部内においてまだ理論が統一されないで、そういう発表を行政機関として出されるということは、非常に越権ではないか。むしろ、その点を根本的に掘り下げて、減価償却論を論じられるならば、現在の予算形式なり、あるいはまた国鉄法の減価償却のやり方なり、やり方の耐用年数をどうしたとか、短かくしたとかなんとかということ、これはまあ私は枝葉末節のことだと思う。そんなことよりも、国鉄が黒字か赤字かというような議論、結論が出てきたり、あるいは現在運輸量の増勢に対して十分であるか、物価に比例しては……。どっかの報告書、勧告書の中でありましたか、私の見たところによりますと、現在国鉄は、なるほど国鉄の運賃行政管理庁の監察によれば、運賃は物価に比例しては上っておらぬのだ。現在の運輸量をさばくのに十分である。こういうような理論はどうして出されるのか、私はその点は決して行政管理庁だけの責任じゃないと思う。政府の責任だと思う。その点はどういうお考えですか。  予算形式が内部で考えておるものと違うのだということをお認めになっておりますか、どうですか。国会に提出される予算形式というものは、決して減価償却を厳密に見た予算形式が出ているのじゃないのです。しかるに、内部予算のものを取り上げて監察されて、そうして結果は、あたかも予算形式に出ておるようなことに減価償却を解釈されるということは、これはおかしなことになりはせぬかと、こう思うのです。
  30. 山口酉

    ○説明員(山口酉君) 減価償却費をどういうふうに使うか。減価償却費を立てまして、その半面出てきた収入ということと考えますが、どういうふうに使うかということに関しましては、これは財務政策の問題であるとおっしゃられることは、私どももその通りと解釈いたしております。ただ、財務政策というものが減価償却を具体的にどういうふうにその企業で取り扱うかということの決定の基礎になっているということは、これは間違いないのではないかと存じます。たとえば、私企業では隧道も非常に早く償却する。ある人の議論では、かえってああいう特殊なものは普通のものより早期に回収するのがいい。企業を廃止しなければならないような事情になった場合に、価値が一ぺんになくなる。ですから、早く回収しておかなければ、投下した資本が危うくなるという考え方で、そういうふうなことに運用される。これは財務政策が減価償却のやり方に影響をしておることになると存ずる場合でございます。さような意味で、私どもやはり、出てきたものをどういうふうに使うか、実体資産の維持に使うのか、あるいはその他何にでも使うかということ、あるいはまたそれを国に返すのだということになりますか、新たな拡張資金にするのだということになりますか、かような資金をもとの投資者に回収するというような意味寸たとえば事業を廃止した場合に損をしないようにどこかにリザーヴしておこうというような意味に運用するかどうかということは、すぐに耐用年数をいかに扱うかということに響きますのですから、やはり非常に重要なことであると考えております。  それから国会に提出されますもの、これは予算見積りとして出しておるわけでございますが、実際の運用としては、やはり決算におきましても、減価償却費は大体予算で見積りましたものを現実の減価償却費として出しておりますが、これは現在は再評価が第一次ベースで行われておるにすぎませんので、ほんとうに必要な減価償却費というものがどの金額であるかということは明確にいたしがたい事情にあるわけでございます。そこで便宜国会で御決定になりましたものをそのままとっておるというこのことは、お話のように、耐用年数の取扱い方を幾らか変えてそれに合わすようにいたしておりましても、特別に大問題であるというふうには考えておりません。
  31. 内村清次

    ○内村清次君 私は実は順次質疑をやっていっておりますので、まあ核心の点も、今の問題と関連のある点もございますけれども、ちょっと第一の問題だけを片づけていきたいと思うのですが、先ほど総支配人制度の責任が不明確であるという点については、これはまだどうも十分なる、私の質問に対してただ不明確であるということだけの論点がわかりません、これは、はっきり申しますと。した方がいいんじゃないか、責任を十分持つ上にいいんじゃないかというような議論であったならば、私もそうであると、これはそうしなければいけないということでありますが、まあその点はおきまして、この前にありまする資材調達、それから管理機構、この管理機構ですね、これが別系統になっているために事務の複雑化を招いておる、こういう話ですが、これはアメリカのコーポレーション式をとってやはり縦の線でいく、しかも一番問題は、それを能率化するとともに、いわゆるそこの経理の不正を防いでいこうというような点が強化されておると私たちは聞いておったのですが、この点に対する監察の状況、これが一つ。  それから確かに現場管理機構と資材の調達管理において、少し調達のまどろいことがあるというようなことも聞いてはおります。聞いてはおりますが、一応用品庫の設置があって、用品庫が介在されておるのですが、この機構だけではあきたらないのか、これは非常に複雑化しておるのか、これに対する御意見を承わりたい。
  32. 山口酉

    ○説明員(山口酉君) 資材の調達管理の機構が縦割りでございまして、これは縦割りにつきましては、お話のように、やはり内部牽制的ないい点があると存じます。しかしその半面に、やはりその調達管理の機構に対して、資材を使用いたします部門、資材の要求をする業務というものが非常に膨大化しております。しかもこの要求の時期が非常に早くしなければならないというようなことで、実は現実に資材を調達する先との距離が長過ぎますために、途中で何回も変更をしましたり、あるいは出抜けという言葉を使っておりますが、追加して要求をしたりする事務が多くなっておりますので、内部事務の膨大化ということは非常に目立っております。  それからもう一つは、実施部門と資材の調達管理部門とが別建てになっておりますと、資材の回転率の向上などに関しましては、その管理部門は非常によく配慮しておりまして、管理部門の中における回転率は非常によろしいと考えられますが、その半面、実施部門の方といたしましては、できるだけ十分なものを手元に置きたいというような意識がございますので、実は最末端の実施部門における資材の手持量というのが非常に大きくなっておりまして、勢い国鉄の全体といたしましては、回転率の向上を阻害しておるように思われます。  それからもう一つは、連絡関係がやはり非常に難点がございまして、工事がおくれて参りますものを調査いたしました状況によりますと、資材の回り方が、特殊の資材につきまして非常におくれることがございます。それがやはりこの部門が独立しておる影響であるというふうに考えられるものがございますので、これはやはり相当考究する必要がある事柄と考えられます。これはもうやめてしまって、管理局の中に入れてしまった方がいいという結論までを申し上げておるわけではございません。これは今のような縦割りの姿におきましても、何らか運用の方法なり一部機構の改正など考え合せまして、この資材系統の縦割りであるところの長所を生かしつつ、その欠点を補うことができれば、これは一番けっこうなことだと存じますが、そういう含みでこれは国鉄で御研究になることと存じますが、国鉄側で御検討いただくように御指導いただきたいと、かような意味合いでございます。
  33. 内村清次

    ○内村清次君 それでは人事管理の点、十二行目の「途が開かれているにも拘らず、部外よりする人材の登用にもみるべきものがなく、」と、こういうことになっておりますが、これは一体どの部門にそういう点を発見されているのか、あるいは御思想としては、部外から十分人材を登用しなさいという結論に導くための問題であるか、その具体性を一つお話を願いたいのと、それから労働生産性の問題――財務運営の自主性の問題は、これは減価償却の方でいま少し質問するといたしまして、これはまあしばらくおいておきまして、労働生産性の問題ですが、「労働基準法の実施の影響も考慮しなければならないが、」と、ただこれだけ置いておられるのですが、私はこの点がどうもあまり隠し過ぎているのではないかという感じがするのですよ。そうしてただ結論としては「能率の向上は今後最も努力を要する問題と考えられる。」こうなってこられますと、いわゆる前提になっている基準年度の、十一年のこの基準年度の人員数、同時にまた換算車両のキロ、これから比較されて、要は二十九年度の四十四万七千人というのが非常に多いのじゃないかというふうな結論の持ち方が示されているのですが、これはどうですか、この点は御思想は。
  34. 岡松進次郎

    ○政府委員(岡松進次郎君) 私からお答えします。御質問の最後の御指摘の点はわれわれの考えていない点でございまして、四十四万人が多いというようなことは申していないのでありまして、ここに言いますことは、国鉄で労働生産性が非常に上っているということを言っているので、その資料に調査報告があると思いますが、たしか労働基準法に基く関係は人員を七万人差し引いて計算しております。その七万人という――こまかいことになるのでございますが、七万人の根拠というものは、必ずしも合理性がない、従って必ずしも労働生産性についての何と申しますか、基準と申しますかというような点については、検討を要するのじゃないか、こういう意味のことを申し上げておるのであります。だから、もしそれがよく検討して、果してその数字が妥当でなければ、さらに能率の向上をもっとはかっていただきたいと、こういう結論になりましょうし、そういう点を申し上げておるのでありまして、ただこれは全文は非常に人員数が多いということは申し上げておりますけれども、これは多過ぎるとか少過ぎるということを言っているのではございません。  それから人事の点について御質問がございましたけれども、これはいわゆる公共企業体として認められている人事の自主性という点につきましては、一般官庁では資格が非常にやかましくて、民間の有能な人を登用するということも自由にできないのでありますけれども、公共企業体として認められた国鉄においては、そういう道も開かれているのでありまして、やはりそういう面で、今後も、これはどこの方面ということを特に指摘しているわけではございませんが、そういう面も頭に置いて、大いに各方面の人材を集めて、国鉄の経営に寄与していくような配慮も望ましいのじゃないかという意味で申し上げているのであります。で、現在においてはそういう面があまり現われてない、こういうことから申し上げたわけであります。
  35. 内村清次

    ○内村清次君 これはやはり、その一つは、抽象論のように私たちには考えられるのですよ。もちろんそこの点が、その人員の練達という問題から考えてみて比較すべき問題であって、それはあなたの方では、民間人その他の経験のある練達の士というような点の任用を、抽象的にこうやって載せてありますけれども、やはりその公共企業体として直ちに、その責任体制の中にいるような方々は、やはり国鉄の問題をよく理解し、同時にまた相当仕事をするというような御経験のある方々が、これは比較論的にあるだろうと思うのですがね。その点を一つ、これは大きな、ただ抽象論的に望ましいと書いてありますけれども、そのために相当内部的にはやはり階段的の希望を失うというような方々もあるからして、そういう影響が相当私たちひどいのじゃないかと思いますけれども、あなたの方で具体的に、こういう部門だけはこういう経験のあるような人たちを入れた方がいいじゃないか、またこういう経歴のある人たちを入れた方がいいじゃないかという、具体性のある対案というものを持っておられませんので、どうかと思うのですね。  それから第二の点ですが、先ほど言われましたらちで、重要な点は、労働基準法の実施の影響という問題のうちに、労働基準法のこの七万人の増員をした内容が、どうもまだ十分でないような発言があったと思いますがね。これは案外私たちは相当重要視するのです、あなたたちの発言は。これは相当時間もかかるだろうと思いますから、私は一つ一つ問題を取り上げていきたいのですが、やめますけれども、この点指摘される点があったならば、一つ再度説明していただきたいのが一つ。  それから人員の問題が、多いか少いかという問題は、自分たちはあまり考えておらないというようなことをつけ足していらしゃいますけれども、確かにこの文章を見てみましても、現在の四十四万七千人というものは多いじゃないかというふうに私たちには推定されるのです。だから、この人口の増加という問題は、まずその人トンキロですね、いわゆる人キロの問題、この比較がただ車両キロで出しておられるようですけれども、その一人当りの人トンキロに対する増加率、また現在の鉄道輸送の管理部門の複雑化という問題を考慮に入れておられるかどうかという点ですね、この二つを一つ御説明願いたい。
  36. 山口酉

    ○説明員(山口酉君) 労働基準法の問題につきましては、約七万人が労働基準法施行による影響として減ずべき教員であるということを、国鉄側で説明しておられます。その内容につきましていろいろと検討をいたしました。その結果、私どもといたしましては、七万人全部が総員について果して減ずることが適当かどうかという結論を得がたかったわけであります。と申しますのは、十一年当時を基準にして対比しておるのでございますが、十一年当時の職員勤務時間がつかめないのであります。で、現在は労働基準法が適用になりましても、超過勤務というものもございます。そういう勤務の実態が、最近は時間数が非常に明瞭につかめますけれども、十一年当時の時間数がはっきりつかめませんので、短期の調査といたしましてその結論を出すことは非常に困難でございましたので、やはり……。しかし労働基準法施行というのは特別の事情の変更でございますから、これを考慮に入れないということは不穏当であろう、それをどの程度入れてはかるべきかということは、それは将来の問題にして残したわけでございます。  それから基準としまして換算車両キロをとりましたことは、これは生産性を見る場合には、陸上運輸事業におきましては、換算車両キロではかるというのが一般の例であるというふうに説明を受けておるわけでございます。で、外国でもこういうもので生産性を見ておる。しかし一面、人キロ、トンキロがふえたということは、やはりその面の作業量が当然増加するわけでございます。で、ある程度こういうものを加味すべきではないかという意見もございます。これは内村さんは十分御承知でございましょうが、仲裁裁定委員会でそういうこともある程度考慮する要はないかという意見を出しておる例もございますので、いろいろと考えてみたのでございますが、そういたしますと、これは正確にはまず販売量であって生産量ではないというふうに見ることが一つと、それからそういう要素を入れるといたしますと、常業キロのふえ方は十数。パーセントで、それほどでもないという要素もございますし、また逆の要素もございますので、従来取り扱われておりましたものを基準にしておくことが一番妥当であろうかと思いまして、新しい構想といいますか、新しい考え方は加えなかったのでございます。しかし、もちろん仲裁裁定委員会でもそういう意見を申しておることでございますので、そういう問題があることは十分考慮の必要はあろうかと考えております。
  37. 片岡文重

    ○片岡文重君 私は実は長官にぜひお伺いをして、その政府としての考えを伺った上で、この詳細な質問を申し上げたいと考えておったのですけれども、きょう長官衆議院予算委員会の関係でおいでになれないということでありますので、根本的な問題について明確な御答弁をいただくことができませんと思いまするので、あまり詳細な点についての御質問は次の機会に譲りたいと思いますが、監察部長のお立場でお答えできるだけの範囲でけっこうでございますから、次の二、三についてお答えいただきたいと思います。  その第一点については、行政管理庁が国鉄の経営について二十八年からメスを加えてこられたということについて、しかも個々に調査を行い、かつその上に立って総合的な調査を行われたというその努力に対しては、私は深く敬意を表するし、その労苦をねぎらいたいとさえ思うわけでございます。申し上げるまでもなく、国鉄というものは国鉄管理者の国鉄でもなければ、政府の国鉄でもないので、国民の国鉄でありますから、国民の大多数が納得のいけるような経営状態に置かれるということが最も必要なことですから、今日のように、部外から見て国鉄経営の内容がはっきりわかりかねるような状態にあるということは、はなはだ好ましくない。で、行政管理庁があえてこれに対してメスを加えられたということは、私は適切なことであったと思い増す。従って、これについてはむしろ敬意を表するにやぶさかではないのですが、たまたまこのなされた調査の結果といいますか、調査の方法、内容等について拝見をすると、必ずしも私たちが期待をしたものとは開きがある、こう思われます。  その開きのある点を一つお尋ねしたいのですけれども、もちろんこれはお尋ねするだけむだだとは思いますが、この管理庁のなされた調査の方法なり、それから結果の発表等を、発表形式といいますか、発表の機会等を見ますると、何か行政管理庁存在を誇示するためになされたのではないかとさえ思われるような気がしないでもない。これは前回の川島長官並びに森政務次官等からも、そういうことはないということを言われましたが、巷間伝えられるところによれば、政府部内の最高幹部の諸君に私的感情があって、その感情の流露するところ、ついにここまできたというような好ましくないうわささえも伝えられている折柄ですが、この点について一体政府はどういうふうに考えられるのか。特にこと管理庁の当局、当事者として、どういうふうにお考えになっておられるのか。で、政府としては私はいわば同じワクの中におられる組織ですから、当然、こういう御意見があるならば、国鉄当局もしくは運輸当局と十分な話し合いを行なって、どうしても意見の調整ができないもの、意見の受け入れられないものについてのみ発表しても、十分ではなかったかと考えられる。しかるに、第一次発表がなされてから、私どもがこの今ちょうだいしておる資料に至るまでの間には、数回にわたる数字の訂正等もなされて、相当な修正を加えられておるやに聞いております。こういう点を見ると、何か発表の機会を故意に待っておった、とらえたというふうに考えられますが、この点について、長官とか次官とかいうことよりも、むしろ管理庁の当面の当事者といいますか、責任者といわれますか、その立場から一つ、監察部長はどういうふうにこれに国民の納得のいけるような措置をお考えになるか、またその必要がないと考えられるか、お尋ねしたいと思います。
  38. 岡松進次郎

    ○政府委員(岡松進次郎君) お答え申し上げます。最初の御質問の点があるいはちょっと取り違えておるかもしれませんが、違っておりましたらあとで訂正いたします。われわれ今まで二十八年から、国鉄の管理業務、あるいは資材業務、あるいは工事業務等について、一つの市要業務について監察をして参ったわけでございますが、われわれ行政管理庁の監察計画といたしましては、大体ことしはどういうことをやるということを年間にきめて参るのが一つの型でございまして、本年度大体、十分ではございませんけれども、個別的な重要業務について一応の資料を得たので、総合的に一つ国鉄の業務の面を見たいという一つの既定計画に基きまして行なっておるわけでございまして、大体同じような方針で、電電公社についてもやはり最初の計画に基きまして着手しておるわけでございまして、決して御指摘のような、何か私的感情とか、あるいは国鉄だけに目をつけてやったというようなことは決してございません。  それから発表のことにつきまして御質問があったのでございますが、われわれとしまして、調査結果が最後にまとまりまして運輸省に勧告いたしますまでは、積極的に発表したわけではございません。ただ、中間報告としまして、運輸省の経営委員会に、われわれの中間の結果を報告を求められましたので、それを説明いたしましたのが、ジャーナリストの、何と申しますか、期待と申しますか、興味と申しますか、そういうものにとらえられまして、発表になったことでございまして、決してわれわれの存在を誇示するとか、あるいは国鉄に対して何か威圧を与えるとか、そういうような意思は毛頭ございませんことを、ここに申し下げておきたいと思います。
  39. 片岡文重

    ○片岡文重君 そうしますと、それから先ほど来の他の同僚議員の質問に対するお答えを伺っておりますると、調査の結果をあるがままに発表しただけであって、これに対してどう改善すべきであるという、何といいますか、積極的な意見の表明は差し控えたい、また持っておらないという御答弁のようであったようですが、そうすると、この管理庁の見解なるものを発表して、国鉄もしくは運輸省に対して勧告を発せられ、その勧告を、もし運輸大臣なり国鉄当局が見解を異にして、これを受け入れることができないという場合には、行政管理庁としては今後どういう措置をとられるお考えですか。
  40. 岡松進次郎

    ○政府委員(岡松進次郎君) われわれの権限は、設置法に規定されておりますように、勧告と申しますのは相手にこれを強制する権限ではないのでございまして、こうした方がいいだろうという意見を具申する行政作用でございます。ただ、われわれの調査を十分尊重していただいて、その意のあるところを十分くんで、改善に努力していただきたいということは、その中に含まれておるわけでございますが、従いまして、われわれといたしまして、ただ運輸省に勧告して、そうしてそれを見守っているというのではなくて、今後運輸省ともこの勧告の趣旨を、もちろん今までも説明してございますけれども、十分政府部内の機関として協議いたしまして、そうしてこの改善の効果を上げていきたいというふうに考えております。従いまして、法律的には、運輸省がその勧告通り聞かないからといって、われわれの方でこれを強制する権限はないだろうと考えております。
  41. 片岡文重

    ○片岡文重君 これこそ、これは長官でないとどうかと思うのですが、行政管理庁の設置法の第四条の、これは八号ですか、「長官は、監察の結果行政運営の改善を図るため必要と認めたときは、内閣総理大臣に対し、関係行政機関の長に所管事項の改善を指示するよう意見を具申することができる。」となっております。従って、今日国民の環視の中に置かれておる国鉄の経営に対してこれだけ勇敢に意見を発表されたのですから、この意見を発表されるについては、もちろん確たる確信のもとに自信を持ってなされたのでしょうから、管理庁としての責任かつ良心ある立場からいけば、当然その程度のことはなされてもしかるべきだと思いますけれども、そういう点については管理庁としてお考えになっておらぬのですか。
  42. 岡松進次郎

    ○政府委員(岡松進次郎君) 今お答え申しました点をふえんして申し上げますが、勧告は、今までわれわれの調査を相当政府機関としても尊重していただきまして、その改善に努力していただいておるわけでございます。ただ前回にもたしか御説明申し上げましたように、具体的にたとえば法律に違反しておるとかあるいは、というようなはっきりした事件につきましては、これは勧告を受けた官庁としても直すのが当然であろうと思いますけれども、一つの改善意見と申しますか、こういうような問題については、相当われわれとしましては自信を持って勧告をしておるわけでございますけれども、相当意見の相違というものがあるのは当然であるということは、たしか前の川島大臣も申し上げておりますように、相当今後運輸省ともいろいろ協議しなければならぬ問題であろうと思います。従いまして、今御指摘のような、総理大臣に意見を具申して指示するというような問題は、今までも扱ったことはないのでございます。従いまして、今そういうことを言う処置をとるかどうかということは、私の範囲内においてほお答えいたしかねると存じます。
  43. 片岡文重

    ○片岡文重君 この調査の結果を拝見いたしまして私たちの感ずることは、非常な期待をもって拝見したにもかかわらず、内容を見ると、先ほど早川委員からも御指摘があったように、減価償却費の問題を初めとして、多分に見解の相違というよりも、むしろしろうとのおか目八目でものを見ておられるような点が、大へん失礼ですが、ないではない。むしろ私たちからすれば、はなはだそういう点が多いように思われるけれども、管理庁としては責任を持ち、かっこの運賃値上げ等の問題を提起しておる折柄、国民が非常な関心を持っておる国鉄経営の内容についての意見を発表したのであるから、当然この国民の声に対して管理庁は応うべき何らかの措置をとらなければならぬ責任が出てきていると私は思うのです。  そこで、こういう事態に、運輸省なり国鉄がそういう御意見にどうしても従わないというときには、何らかの措置がとられる、とるべきであると私は考えるのですけれども、ことにこれが発表される尊前に運輸省なり国鉄と十分な話し合いなり、了解工作がなされて、お互いの話し合いの上に意見の調整が行われて、そうして政府としての見解をここで双方納得の上に立って発表されたことであるならば、それほど私は今申し上げないのだけれども、そういうことも、この前の川島長官並びに森次官の御説明では、一応なされたやに伺っておる。十分ではなかったけれども、一応はなされたやに伺っておる。で、しかもなおこういう、何といいますか、スポットライトを浴びるような格好で発表されたのですから、相当な確信を持ち信念を持ってされているのでしょうから、それがもし運輸省なり国鉄について受け入れられないといわれるならば、当然管理庁の立場としてできるだけの、最高の措置はとるべきではないかと私は思うのですけれども、そういうことは管理庁の中でいまだ話題にも上ったことはないのですか、その点を一つ。
  44. 岡松進次郎

    ○政府委員(岡松進次郎君) 先ほども御説明申し上げましたように、われわれの勧告の趣旨につきましては、逐次運輸省とも事前にも連絡をし、検討もしておるのであります。ただ、具体的にどうとは申し上げませんが、やはり一つの意見の相違ということは、こういう問題についてはあり得ると思いますが、われわれとしましては、努めて関係当局がこの趣旨をくんでいただくことを期待しておりまして、くんでいただかないからどうするかというような問題については、今考えておりません。そのときに考えることにいたしたいと思います。
  45. 片岡文重

    ○片岡文重君 なお詳細の点について私は御質問申し上げたいのですが、今御質問しました数点並びになお二、三の点については、根本的な問題ですから、これを一つ長官の出席の上でもう一度御質問申し上げて、それからそれによって、この減価償却費を初めとして、出された報告書の内容について御質問したい。で、きょうは一応この点で私の質問は保留しておきたいと、こう思います。
  46. 左藤義詮

    ○委員長(左藤義詮君) ちょっと速記とめて下さい。   〔速記中止〕
  47. 左藤義詮

    ○委員長(左藤義詮君) 速記を始めて。  本日は、これにて散会をいたします。    午後零時三十二分散会