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1955-05-31 第22回国会 参議院 本会議 18号 公式Web版

  1. 昭和三十年五月三十一日(火曜日)    午前十時三十六分開議     ━━━━━━━━━━━━━  議事日程 第十八号   昭和三十年五月三十一日    午前十時開議  第一 昭和二十八年度、昭和二十九年度及び昭和三十年度における国債整理基金に充てるべき資金の繰入の特例に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)  第二 昭和三十年分の所得税の予定納税及び予定申告の期限等の特例に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)     ━━━━━━━━━━━━━
  2. 河井彌八

    ○議長(河井彌八君) 諸般の報告は、朗読を省略いたします。      ―――――・―――――
  3. 河井彌八

    ○議長(河井彌八君) これより本日の会議を開きます。  日程第一、昭和二十八年度、昭和二十九年度及び昭和三十年度における国債整理基金に充てるべき資金の繰入の特例に関する法律の一部を改正する法律案  日程第二、昭和三十年分の所得税の予定納税及び予定申告の期限等の特例に関する法律案(いずれも内閣提出、衆議院送付)  以上、両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 河井彌八

    ○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。大蔵委員長青木一男君。    〔青木一男君登壇、拍手〕
  5. 青木一男

    ○青木一男君 ただいま議題となりました二法律案について、大蔵委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。  まず、昭和二十八年度、昭和二十九年度及び昭和三十年度における国債整理基金に充てるべき資金の繰入の特例に関する法律の一部を改正する法律案について申し上げます。  昭和二十八年度及び昭和二十九年度におきましては、国債の償還等に充てるための資金の繰り入れの特例として、国債の元金償還に充てるため一般会計から繰り入れるべき金額は、財政法第六条の規定による前々年度の歳入歳出の決算上の剰余金の二分の一相当額にとどめ、国債整理基金特別会計法第二条第二項の規定による前年度首国債総額の一万分の百十六の三分の一相当額の繰り入れは、これを要しないものとするとともに、日本国有鉄道及び日本電信電話公社が日本国有鉄道法施行法第九条または日本電信電話公社法施行法第八条の規定により、政府に対し負う債務の償還元利金は、国債整理基金特別会計に受け入れ、当該金額について一般会計からの繰り入れがあったものとみなす特別の措置が講ぜられたのでありますが、昭和三十年度におきましても、さきに施行されました国債整理基金への繰入及び補助金等に関する特例の期限を変更するための法律第一条の規定により、とりあえず四、五月分の暫定予算の期間中、同様の特別の措置が講ぜられたのであります。本案は、国家財政の状況にかんがみ、かつ経理の簡素化をはかるために、昭和三十年度を通じて同様の特別の措置を講ずることとするため、所要の改正を行おうとするものであります。  本案の審議に当りまして、政府当局に対し、国債償還に関する構想、公債発行についての考え方などについて熱心に質疑が行われましたが、その詳細は速記録によって御承知を願いたいと存じます。  質疑を終了し、討論に入り、木村委員より、「公債発行については、財政法の精神をまげないよう、今後十分注意されたい」との希望を付して養成の意見が述べられ、採決の結果、全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。  次に、昭和三十年分の所得税の予定納税及び予定申告の期限等の特例に関する法律案について申し上げます。  本案は、本国会に別途提出されております所得税法の一部を改正する法律案において、本年分の所得税の予定納税につきましては、改正後の所得税法によることとし、その改正は本年七月一日からの実施が予定されておりますのに伴いまして、現行法に規定されております予定納税額の通知を本年六月十五日までに行うことは、時期的にかなり無理ではないかと思われますので、今回その予定納税額の通知の期限、その他六月及び七月に行われる各種の期限及び定申告の期限を変更しまして、税制改正後の所得税額により予定納税等を行うことができることの措置を講じようとするものであります。  本案につきましては、別段の質疑もなく、討論、採決の結果、全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたした次第であります。  以上、御報告申し上げます。
  6. 河井彌八

    ○議長(河井彌八君) 別に御発言もなければ、これより両案の採決をいたします。両案全部を問題に供します。両案に賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕
  7. 河井彌八

    ○議長(河井彌八君) 総員起立と認めます。よって両案は、全会一致をもって可決せられました。  議事の都合により、この際、百時休憩いたします。    午前十時四十二分休憩      ―――――・―――――    午後六時二十七分開議
  8. 河井彌八

    ○議長(河井彌八君) 休憩前に引き続き、これより会議を開きます。  参事に報告させます。    〔参事朗読〕 本日衆議院から左の議案を提出した。よって議長は即日これを大蔵委員会に付託した。  補助金等の臨時特例等に関する法律の一部を改正する法律案本日委員長から左の報告書を提出した。  簡易生命保険法の一部を改正する法律案可決報告書  郵便年金法の一部を改正する法律案可決報告書  郵便貯金法の一部を改正する法律案可決報告書  郵便振替貯金法の一部を改正する法律案可決報告書  補助金等の臨時特例等に関する法律の一部を改正する法律案(衆議院提出)可決報告書  昭和三十年度一般会計暫定予算補正(第1号)可決報告書  昭和三十年度特別会計暫定予算補正(特第1号)可決報告書  昭和三十年度政府関係機関暫定予算補正(機第1号)可決報告書      ―――――・―――――
  9. 河井彌八

    ○議長(河井彌八君) この際、日程に追加して、簡易生命保険法の一部を改正する法律案  郵便年金法の一部を改正する法律案  郵便貯金法の一部を改正する法律案  郵便振替貯金法の一部を改正する法律案(いずれも内閣提出、衆議院送付)  以上、四案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  10. 河井彌八

    ○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。まず委員長の報告を求めます。逓信委員長瀧井治三郎君。    〔瀧井治三郎君登壇、拍手〕
  11. 瀧井治三郎

    ○瀧井治三郎君 ただいま議題となりました簡易生命保険法の一部を改正する法律案、郵便年金法の一部を改正する法律案、郵便貯金法の一部を改正する法律案及び郵便振替貯金法の一部を改正する法律案につきまして、逓信委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。  まず、簡易生命保険法の一部を改正する法律案について申し上げます。改正の第一点は、保険料計算の基礎を改正して、料金の引き下げをはかったことでありまして、現在簡易保険の保険料計算の基礎として用いております死亡生残表は、昭和五年四月から同十年三月に至る五カ年間の簡易保険経験死亡率を基礎として作成したものでありますが、戦後における衛生思想の普及及び医薬の目ざましい進歩に伴いまして、最近国民の死亡率が著しく低下いたしました関係上、簡易保険の被保険者の実際の死亡率は予定した死亡率を相当下回って参りまして、昭和二十九年に厚生省が発表した第九回生命表の死亡率に似て参っているのであります。従って従来の死亡生残表をこのまま使用することは実情に沿わないことと相なりますので、今回第九回生命表の男子死亡率を元として作成した死亡生残表を採用することにいたしますとともに、最近における簡易保険資金運用利回りの実績にかんがみまして、予定利率を従来の年三分五厘から年四分に引き上げようとするものであります。  第二点は、保険金の倍額支払条項の改正であります。現在被保険者が不慮の事故等を原因として二カ月以内に死亡したときは、保険金の倍額支払いをすることにいたしているのでありますが、最近における医薬の進歩は、受傷から死亡までの期間を長びかせる傾向にありますので、死亡までの期間を三カ月に延長いたそうというものであります。  次に、郵便年金法の一部を改正する法律案について申し上げます。  第一点は、最高制限額の引き上げでありまして、年金の最高限度額は、現在年額十二万円になっているのでありますが、最近の経済事情の推移にかんがみ、この金額をもってしては、制度本来の機能を十分に発揮することができない実情でありますので、これを年額二十四万円に引き上げようとするものであります。  第二点は、差押禁止限度額の引き上げでありまして、年金を受取るべき権利につきましては、現在年額一万二千円まで、またこれをこえるものについては、そのこえる額の二分の一に相当する額まで差押えを禁止し、また返還金を受け取るべき権利につきましては、五万円までは差し押えができないことになっているのでありますが、物価の上昇等を考慮いたしますときは、この金額は低きに失しますので、この差押禁止限度額を年金については倍額の二万四千円に、返還金については簡易保険の保険金最高額と同額の十五万円に引き上げるものであります。  第三点は、年金受取人等の福祉を増進するため必要な施設を設けることができる旨の規定を設けようとするものであります。  次に、郵便貯金法の一部を改正する法律案について申し上げます。  改正の第一点は、郵便貯金の一預金者の貯金総額の制限額の引き上げでありまして、右制限額は昭和二十七年四月、十万円に引き上げられて現在に至っておるのでありますが、この金額が現在の物価、国民所得の水準等からみて低きに過ぎ、制度の目的達成及び貯蓄の増強に支障を生じておりますので、これを倍額の二十万円に引き上げようとするものであります。  第二点は、貯金総額の制限額の引き上げに伴う改正でありまして、積立郵便貯金の一回の預け入れ金額につきましては、その最高金額を現行の四千円から八千円に引き上げ、また定額郵便貯金の預け入れ金額について、現行の八種のうち二百円及び三百円を削り、新たに三万円及び五万円を加えようとするものであります。  第三点は、積立郵便貯金についても、通常郵便貯金及び定額郵便貯金と同様、新たに小切手による預け入れを認めようとするものであります。  最後に、郵便振替貯金法の一部を改正する法律案について申し上げます。この法律案は、国民金融公庫または中小企業金融公庫の貸付金の償還をする者の利便をはかるため、現在住宅金融公庫の貸付金の償還金について認められていると同様、特殊郵便振替貯金の取扱いを認めて、一般の料金よりも低廉な料金による取扱いをいたそうとするものであります。  逓信委員会における質疑のおもなるものを申し上げますと、まず、簡易生命保険法の一部改正につきましては、「最近国民の死亡率が著しく低下した以上、保険事業は予定より相当多くの剰余金を生ずるはずであるが、この剰余金はいかに処分するか」との質問に対し「剰余金は契約者に還元する建前から、利益配当として還付金をふやす方向に持って行くとともに、さらに別に将来は保険料引き下げに資したい」との答弁があり、また「この剰余金でサービス方面、たとえば保健所、診療所等、国民の福祉、厚生施設に力を注ぐべきではないか」との質問に対しましては、政府は、「被保険者の福利厚生は、保険事業の本質上からも必要と考えるので、むしろ事業費として今後ますます力を注ぎたい」との答弁がありました。また「簡易保険資金運用利回りの予定利率の引き上げは、昨今の金利引き下げの機運のあるとき、かえつてこれを引き上げることに当局は自信があるのか」という問に対しましては、「戦前よりの実績及び今後の見通しとして、少くとも四分を下回ることは想像できないものと思う」との答弁がありました。  次に、郵便貯金法の一部改正につきましては、「最近郵便貯金の増加進度がにぶっているように聞くが、郵政当局の今後の見通しいかん」との質問に対し、「本年三月及び四月における不成績は一時的のものと思うので、今後大いに努力して、今年の目標を達成したい」との答弁がありました。また貯金特別会計の赤字について郵政当局はその原因を再検討し、これが解消に努力するよう要望がありました。その他質疑の詳細につきましては、速記録によって御了承を願いたいと存じます。  かくて質疑を終り、右四法律案を一括して議題に供し、討論に入りましたところ、左藤委員より、「現行の簡易生命保険金の最高制限額は、最近のわが国経済の実情にかんがみ、国民生活の安定、福祉の増進をはかる上に不十分である。よって政府は、すみやかにこの制限額を引き上げるよう措置すべきである」との付帯決議を付して、衆議院送付案に賛成する旨の発言があり、永岡委員より、これに賛成の発言がありました。かくて討論を終え、採決の結果、全会一致をもって左藤委員発議の付帯決議を付し、可決すべきものと決定した次第であります。  右、御報告申し上げます。(拍手)
  12. 河井彌八

    ○議長(河井彌八君) 別に御発言もなければ、これより四案の採決をいたします。四案全部を問題に供します。四案に賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕
  13. 河井彌八

    ○議長(河井彌八君) 総員起立と認めます。よって四案は、全会一致をもって可決せられました。      ―――――・―――――
  14. 河井彌八

    ○議長(河井彌八君) この際、日程に追加して、補助金等の臨時特例等に関する法律の一部を改正する法律案(衆議院提出)を議題とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  15. 河井彌八

    ○議長(河井彌八君) 御異議なしと認めます。まず委員長の報告を求めます。大蔵委員長青木一男君。    〔青木一男君登壇、拍手〕
  16. 青木一男

    ○青木一男君 ただいま議題となりました補助金等の臨時特例等に関する法律の一部を改正する法律案について大蔵委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。  本案は、衆議院補助金等の整理等に関する特別委員長伊東岩男君の提出にかかわるものでありまして、補助金等に関する昭和二十九年度及び昭和三十年度四、五月分の暫定予算の期間中の特例措置を、昭和三十年度六月分の暫定予算の期間中においても引き続き講ずるため、補助金等の臨時特例等に関する法律の有効期限を、とりあえず本年六月三十日まで延長しようとするものであります。  本案の審議に当り、提案者及び政府当局に対し熱心な質疑が行われたのでありますが、そのおもなるものについて申し上げますと、「この法案は、本予算の修正を含みとしたものであるかどうか」という質疑に対し、「六月分暫定予算と見合わせるためのものであって、本予算の内容を削減したり、または増額したりすることは考慮しておらぬ」という答弁がありました。また「望ましい形としては、政府案を撤回して、新たに法案を提出するか、または政府が政府案を修正すべきものと考えるが、特に委員会提案となったのはなぜか」という質疑に対し、「そのような手続をとり得なかったのは、時間的に余裕がなかったためである」という答弁がありました。その他詳細につきましては、速記録によって御了承を願います。  質疑を終了し、討論に入りましたところ、木内委員より、「六月分の暫定予算はすでに衆議院を通過しており、衆議院がこの提案をされたことは当然であり、また適当であると考えるので、本案に賛成する。ただ政府が六月分の暫定予算提出の際、この提案をなすべきであるのに、これをなさなかったことは遺憾である。この点政府当局に警告する」との意見が述べられ、中川委員より、「六月分暫定予算はすでに衆議院を通過しており、やむを得ない措置と考えるので本案に賛成する」との意見が述べられ、菊川委員より、「この際、本案は廃案とし、さらに補助金等につき個々に検討整理を加えた上、あらためて提案すべきであると考えるので、本案に反対である」との意見が述べられ、最後に、小林委員より、「本案に賛成するものであるが、予算とうらはらの法案の措置については、政府は将来十分慎重を期せられたく、なお期限の定めある法律案の本院への送付方については、特段の配慮を払われることを特に衆議院に要望する」との意見が述べられ、採決の結果、多数をもって原案通り可決すべきものと決定いたした次第であります。  右、御報告申し上げます。(拍手)
  17. 河井彌八

    ○議長(河井彌八君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕
  18. 河井彌八

    ○議長(河井彌八君) 過半数と認めます。よって本案は可決せられました。      ―――――・―――――
  19. 河井彌八

    ○議長(河井彌八君) この際、日程に追加して、昭和三十年度一般会計暫定予算補正(第1号)  昭和三十年度特別会計暫定予算補正(特第1号)  昭和三十年度政府関係機関暫定予算補正(機第1号)  以上、三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  20. 河井彌八

    ○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。まず委員長の報告を求めます。予算委員長館哲二君。
  21. 館哲二

    ○館哲二君 ただいま議題となりました昭和三十年度一般会計暫定予算補正(第一号)、昭和三十七年度特別会計暫定予算補正(特第1号)及び昭和三十年度政府関係機関否定予算補正(機第1号)の予算委員会における経過並びに結果を御報告申し上げます。  これら暫定予算補正三案は、五月中に本予算の成立が困難な情勢にありますので、去る五月十七日、政府から国会に提出されたものであります。  まず暫定予算補正三案の内容を御説明申し上げます。今回の暫定予算は、その編成方法が四、五月の暫定予算の編成の際と異なっております。すなわち四、五月分の暫定予算の際は、いまだ本予算の編成ができていなかったため、前年度の予算額を基礎とし、政策的な経費を除外して編成されたのでありますが、今回の暫定予算においては、本予算がすでに国会に提出されておりますので、本予算を基礎として編成され、従ってその限りにおいては、政策的経費も計上されておるのであります。ただ新規経費につきましては、法律の制定ないし改正を要するものは除外されており、その他のものにつきましても、時期的な関係その他の理由により、特に六月中に支出負担を必要とする額だけを計上するという方針がとられております。  次に、歳出の概要について申し上げますが、第一に、人件費、事務費その他の経常的経費につきましては、提出されております本予算の一カ月分及び六月に支給する職員特別手当〇・七五カ月分を合わせて二百二十四億円が計上されております。  第二に、補助費につきましては、四、五月の暫定予算には、原則として計上せず義務的なものであって特に四、五月に必要とするものに限り計上されておりましたが、今回は本予算がすでに提出されておりますので、四、五月分と合わせて本予算計上額の四分の一となるように補助金を全般的に計上してあります。  第三に、公共事業費及び食糧増産対策費につきましては、四、五月分の暫定予算と合わせて本予算計上額の三分の一程度、また北海道その他の積雪寒冷地の事業費及び災害復旧事業費につきましては、四、五月分の暫定予算と合わせて本予算計上額の二分の一程度となることを目途として、合計三百六十六億円が計上されております。住宅施設費、文教施設費、官庁営繕費などの施設費につきましても、公共事業関係費に準じ計上されておりますが、そのうち住宅施設費は、従来からある公営住宅の分が三十八億円計上されたものであります。  第四に、失業対策費につきましては、本予算の一カ月分として二十六億円計上されております。  第五に、地方財政につきましては、前に述べました公共事業関係費及び一般の補助費のほか、地方交付税交付金として普通交付金の四分の一を六月に交付する分として三百十九億円計上されております。  以上の結果、一般会計の六月分暫定予算の歳出総額は千二百八十九億円となるのでありまして、これに対する歳入は、租税及び印紙収入が六百十七億円、官業益金及び官業収入が十六億円、政府資産整理収入が十億円、雑収入が十六億円、合計六百六十億円でありまして、差引六百二十九億円の歳出超過となりますが、これは国庫余裕金及び大蔵省証券をもってまかなうことになっております。  次に、特別会計及び政府関係機関の六月分暫定予算について申し上げます。特別会計及び政府関係機関につきましても、一般会計に準じてそれぞれ所要額を計上してありますが、企業会計などにつきましては、事業計画の円滑なる遂行を阻害することのないように、過去の実績なども考慮して、必ずしも機械的な一カ月分とはなっていないものもあります。  次に、財政投融資について申し上げます。一般会計の出資及び投資は、法律の改正ないし制定を必要とする、いわゆる新規な政策的経費であるため、今回の暫定予算には計上してありませんが、所要の資金は資金運用部資金などをもってこれをまかなうことになっております。そのうち政府関係機関または特別会計に関するものは、農林漁業金融公庫十億円、国民金融公庫、中小企業金融公庫、住宅金融公庫へそれぞれ五億円ずつ、国有鉄道三十億円、特定道路特別会計二億二千万円、開拓者資金融通特別会計二億六千万円でありますが、電源開発会社、それから金融債、地方債などについても、原資の状況を勘案して、年間計画の一部として必要に応じて所要資金を配分することになっております。  以上が今回の暫定予算補正三案の内容であります。  さて、本案の審査に当りましては、五月十九日、一萬田大蔵大臣より提案理由の説明を聴取し、二十六日、衆議院よりの送付を待って、翌二十七日から、鳩山内閣総理大臣以下関係者大臣の出席を求め、本審査を行なったのでありますが、以下質疑応答のおもなるものについて申し上げます。  「政府は、さきに四、五月暫定予算審議の際、本予算は四月十五日までに提出できる見込みであるから六月暫定予算は出さぬと言明したが、本予算の提出がおくれ、六月暫定に追い込まれた。このように本予算の成立がおくれることによる経済界への悪影響並びにこれに対する政府の措置いかん」という質疑がありましたが、政府は、「今日までのところではあまり心配すべき影響は出ていないが、今後が問題であるから、六月暫定予算には公共事業などに多少手心を加えたのである」と答弁されました。次いで、「衆議院における本予算審議の状況より推して、政府は七月暫定予算を組む意思があるかどうか」との質疑に対しましては、政府としては、「あくまで六月中に本予算の成立を期し努力を払っており、七月暫定予算は出さない方針である」という答弁でありました。さらに、「政府が本予算の成立をはかるといっても、自由党の協力を得なければならないから、政府は本予算の修正に応ずるのか、あるいは他日補正予算を提出することを約束するのではないか、六月暫定予算が成立した後に本予算が修正されるとなるとどうなるのか」という質疑がありましたが、これに対し鳩山総理大臣より、「政府としては予算の根本方針を大きくくずすような修正、たとえば一兆円のワクをくずすとか、公債を発行するというごときには賛成できない、また補正予算を提出することを約束することにも反対である」と答弁されました。また、「三十年度に公債を発行することはないとしても、将来公債発行をするということについてはどう思うか」というのに対しまして、大蔵大臣より、「公債発行そのものが一がいに悪いというのではないが、公債発行をなし得る条件が整わなければならない、今日は財政的からも、金融的からも適当ではない」との答弁がありました。  なお「本暫定予算に計上されておる公務員の夏季手当〇・七五は、民間会社の例と比較すれば低きに過ぎるが、これを増額するとか、せめて繰り上げ支給を行うというような意図はないか」との質疑に対しまして、政府から、「〇・七五カ月分はもとより十分とは思わぬが、物価が横ばい状況にあること、減税の行われることなどを考えてがまんしてもらいたい、繰り上げ支給ということについては考慮していない」との答弁がありました。最後に「暫定予算の性格に関しまして、「六月暫定予算は四、五月分の暫定予算と異なり、政策的なものも含んでおることとなっておるが、もし暫定予算に政策的なものを計上してよいとなると、そのために論議にひまがかかって、予定期日までに可決されないような事態が生ずると思う。かかる暫定予算不成立の場合に政府はどのような措置を考えておるか」との質疑に対しまして、六月暫定予算の場合は、四、五月分の場合と異なり、年度予算がすでに提出されておるので、それを基礎に編成したが、季節的関係などにかんがみ、ぜひとも六月中に支出する必要あるものを最小限度織り込んだに過ぎないから、政府としては五月中に成立することを期待しておる」旨の答弁がありました。なお、質疑は非常に多岐にわたったのでありますが、これは省略させていただきます。  かくて質疑を終了しまして、討論に入りましたところ、まず、日本社会党第四控室を代表して高田委員から、この暫定予算は本来事務的経費のみを計上すべきであるのに、再軍備強化のための予算であること、社会保障費が不十分であることなどの理由をもって反対。それから自由党を代表して池田委員から、今回の暫定予算は四、五月暫定の際に付した希望条件に全面的に沿ったものでもなく、わが党としては賛成しがたい点の多い三十年度予算を基礎としている、また地方財政対策が不十分であるから賛成しがたいが、時間的余裕がない、などの理由をあげて賛成。日本社会党第二控室を代表して松澤委員から、この予算には事務的経費の計上のみにとどむべきにかかわらず、政策的経費を盛り過ぎている、財政自主権を喪失した予算であり、また社会保障費、教育、農林事業費、公務員給与特別手当などの諸経費、いずれも不十分である、などの理由をあげて反対。緑風会を代表して豊田委員から、この否定予算は経済六カ年計画、輸出振興対策、中小企業対策などに不十分な点があるが、暫定予算の期日が迫っているのでやむを得ない、などの理由をあげて賛成。無所属クラブの木村委員から、今回の暫定予算に政策的経費が織り込まれているのは暫定予算の本質に反すること、本予算の修正が必至であること、及び不生産的経費の多い予算であること、などの理由をあげて反対。最後に民主党を代表して石坂委員から、この暫定予算がなければ、国政運営に支障を来たすこと、補助金などの計上が適切であること、及び地方財政対策がよろしきを得ていること、などの理由をあげて賛成の旨、それぞれ述べられました。  討論を終局しまして、採決の結果、本委員会に付託せられました暫定予算補正三案は、いずれも多数をもって原案の通り可決すべきものと決定いたしました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)
  22. 河井彌八

    ○議長(河井彌八君) 別に御発言もなければ、これより三案の採決をいたします。三案全部を問題に供します。三案に賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕
  23. 河井彌八

    ○議長(河井彌八君) 過半数と認めます。よって三案は可決せられました。  次会の議事日程は、決定次第公報をもって御通知いたします。  本日は、これにて散会いたします。    午後七時四分散会      ―――――・――――― ○本日の会議に付した案件  一、日程第一昭和二十八年度、昭和二十九年度及び昭和三十年度における国債整理基金に充てるべき資金の繰入の特例に関する法律の一部を改正する法律案  一、日程第二 昭和三十年分の所得税の予定納税及び予定申告の制限等の特例に関する法律案  一、簡易生命保険法の一部を改正する法律案  一、郵便年金法の一部を改正する法律案  一、郵便貯金法の一部を改正する法律案  一、郵便振替貯金法の一部を改正する法律案  一、補助金等の臨時特例等に関する法律の一部を改正する法律案  一、昭和三十年度一般会計暫定予算補正(第1号)  一、昭和三十年度特別会計暫定予算補正(第1号)  一、昭和三十年度政府関係機関暫定予算補正(機第1号)