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1955-07-30 第22回国会 参議院 農林水産委員会 38号 公式Web版

  1. 昭和三十年七月三十日(土曜日)    午前十時二十七分開会     ―――――――――――――  出席者は左の通り。    委員長     江田 三郎君    理事            白波瀬米吉君            三浦 辰雄君            戸叶  武君            千田  正君    委員           池田宇右衞門君            大矢半次郎君            重政 庸徳君            関根 久藏君            田中 啓一君            長谷山行毅君            飯島連次郎君            溝口 三郎君            森 八三一君            亀田 得治君            清澤 俊英君            三橋八次郎君            東   隆君            棚橋 小虎君            菊田 七平君            鈴木 強平君   衆議院議員            川俣 清音君            芳賀  貢君            井上 良二君   国務大臣    大 蔵 大 臣 一萬田尚登君    農 林 大 臣 河野 一郎君    国 務 大 臣 高碕達之助君   政府委員    大蔵省主計局次    長       原  純夫君    農林政務次官  吉川 久衛君    林野庁長官   柴田  榮君   事務局側    常任委員会専門    員       安楽城敏男君   説明員    食糧庁総務部企    画課長     中西 一郎君     ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○継続調査要求の件 ○継続審査要求の件 ○閉会中における本委員会の運営に関  する件 ○委員派遣要求の件 ○愛知用水公団法案(内閣提出、衆議  院送付) ○農地開発機械公団法案(内閣提出、  衆議院送付) ○北海道における国有林野の風害木等  の売払代金の納付に関する特別措置  法の一部を改正する法律案(衆議院  提出) ○農林水産政策に関する調査の件  (主要農産物の検査規格の改正に関  する件) ○農林水産業施設災害復旧事業費国庫  補助の暫定措置に関する法律の一部  を改正する法律案(衆議院提出) ○砂糖価格安定法案(衆議院送付、予  備審査) ○昭和三十年六月及び七月の水害によ  る被害農家に対する米麦の売渡の特  例に関する法律案(衆議院提出)     ―――――――――――――
  2. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) ただいまより  委員会を開会いたします。  第一にお諮りいたしますが、農林水産政策に関する調査を従来よりやって参りましたが、会期も切迫し、会期中に調査を完了することは困難でありますので、本院規則第五十三条によりまして、継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお要求書の内容及びその手続等は委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 御異議ないと認めます。よってさように決定いたしました。     ―――――――――――――
  5. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 次に、中央卸売市場法の一部を改正する法律案につきまして、本院規則第五十三条によりまして継続審査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお要求書の内容及びその手続等は委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ―――――――――――――
  8. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 次に、閉会中の委員会につきましては、昨日お配りいたしました予定に従って取り運ぶことに御了承願いたいと存じますが、よろしうございますか……。ちょっと速記を止めて。   〔速記中止〕
  9. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 速記を始めて。それじゃさように取り計らいます。     ―――――――――――――
  10. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) なお、休会中の委員派遣につきましては、一応ただいまお配りいたしました計画のように予定しておきまして、閉会中の第一回委員会の際、派遣委員及び日取り等を確定、することにいたしたいと存じます。なお計画によりますと、旅費に相当無理がございますので、各会派において議運の了解を得られますよう御尽力願いたいと思います。なお委員派遣の日時、人選等は委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  11. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。ちょっと速記を止めて。    午前十時三十二分速記中止      ―――――・―――――    午前十時五十五分速記開始
  12. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 速記を始めて。それでは次に、愛知用水公団法案及び農地開発機械公団法案を一括して議題にいたします。  両法案につきましては、昨日をもつて事務当局に対する質疑を終りましたので、本日は農林、大蔵、経済企画庁三大臣の出席を得て、総括的な質問を行うことにいたします。なお大蔵大臣は間もなく出席されるはずであります。なお、昨日の理事会の話し合いに基きまして、問題を、主として今後余剰農産物をふりに受け入れることがあった場合に、これに伴う見返り資金の使途、また現在あるいは将来の見返り資金の運用に上る利息収入の処分、公団余剰金の処置及び受益者負担区分等にしぼりたいと存じますから、あらかじめ御了承の上、御質疑を願いたいと思います。
  13. 池田宇右衞門

    ○池田宇右衞門君 私は大臣に対してのまだ質疑が残っておりますから、ただいま委員長の言った範囲を多少出るかもしれないが、あらかじめこの点を御了承を得たいと思います。  申すまでもなく、愛知用水に対して申上げますが、わが国で初めての大事業でありまして、これが効果を得まして、成績の上るようなことになりますならば、一石二鳥と言われる、一方において治水を利用して増産に役立て、さらに電源開発によって産業に役立てる、かような事業は今後河川利用によって引き続いて起るだろうと思います。従ってこの事業におけるところの方針のいかんによっては、またこの事業の成績のいかんによっては、影響するところが大きいと申さなければなりません。もしこれを以前にさかのぼって申し上げますならば、これこそ国家的の事業であって、その地域は永遠に永久に国の資源となり、国民の生活に役立つことであろうと思いますが、まずこの点に対しまして主任大臣たるところの河野農林大臣の今後の構想等を一つ承わりたいと思います。
  14. 河野一郎

    ○国務大臣(河野一郎君) ただいまお話しの通りでございまして、わが国におきましては、他にもこうした場所はないわけではございませんが、これらについて調査もむろんある程度進めておりますが、従来乏しい財源でこういう大事業をやる機会を得なかったことであります。また勇敢にこれに着手する機会を得なかったためでありますが、今回たまたま資金的に機会を得まして、これに着手することにいたしたいと政府は考えておるのでございます。幸い御指摘のように、これによって効果を上げることができますれば、今後は資金、財源の面におきましても、勇敢にこれらの結果に徴して政府は事業を進めるということになると考えております。政府としては引き続き全国各地の開発に向って調査を進める必要があると思います。
  15. 池田宇右衞門

    ○池田宇右衞門君 まことに今後に対る計画に対しては、その見通しの誤まらざることと、引き続いて木事業の次々の計画をもちまして、電源開発と開拓、開田によりまして耕地の拡張をして、日本の食糧増産に拍車をかけることはまことにけっこうな構想と思いますが、その当初に当って、しばしば大臣から、木曽は御承知のごとく山間僻地で、耕地はきわめて少いから、他の地方の耕地に対しましては割高の高価の価額を示しております。たとえて申しますならば、長野県の三峰川のダム増設によりまして地元に補償代金として支払われた代金は佐久間ダムを上回っております。これらの点については万事にお気づきの大臣でありますから、十分に事務当局とも、また関係職員ともよく御相談して、その適正な補償その他に対しては、また今後移住されるところの方々に対しましても、営農資金と移転地におけるところの安定方法は十分に御計画になっておるだろうと思いますが、この点については重ねてこれらについて憂いのないことを今後に示すところの第一歩であるから、十分な計画を達成するだろうと思いますが、その決意を承わりたいと思います。
  16. 河野一郎

    ○国務大臣(河野一郎君) 一方において国家がこれだけの大事業を計画いたすので、非常に国家的に稗益するところが大きい半面において、一部犠牲を受けられる方がありますことははなはだ遺憾でございますけれども、しかしこれに対しましては、ただいま御指摘の通り、政府といたしましても万全の措置をとらなければならぬと思っております。すなわち物質面において、今御指摘のように、全国各地のこれら関係同種数の事業について調査をいたしまして、これと州関連して今回の処置に対して万遺憾なきを期するようにいたしたい。同時にあわせて精神的にも先祖伝来の地を離れて行かれるのでありますから、将来の見通しについて十分安心感を与えますように、納得の行く上で処置をするように遺憾なきを期するつもりでございます。
  17. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) ちょっと池田委員に申し上げますが、先ほど大体三大臣に対する質問は、理事会の申し合せによりまして問題を三点にしぼっておりますので、お含みの上御質問願います。
  18. 池田宇右衞門

    ○池田宇右衞門君 承知いたしました。しかしながら、委員長のお言葉ではごさいますが、私は昨日の問題に引き続いてまだ残っている問題はこの際確めておくのがやはりよいと思いますので、一、二まだ申します。御承知のごとく、雨量調査におきましては、すでに事務当局から調査がありましたが、関係の委員諸君もお知りの通り、伐採後においてはこの雨量によって非常な変化を来たします。変化を来たすときには豪水が出るということは皆さんも御承知の通りである。この豪水に対して、おおよそ日本におけるところの各ダムが排水を行なったおかげで、この排水によって各地に災害が起った実例が多々あるのでございます。これらの点についても相当勘案して今後処さなければならないと思いまして、この点におきましても、大臣はやはりただ過去におけるところの調査でなくて、今後もこの点に十分に調査をしてほしい。それからさらに発電事業でございますが、この電力がここに発電された場合におきましては、これの事業に関係する面におきましては、優先的に電力会社に交渉いたしまして、愛知川水なり、その他今後におけるところのこれに関連するところの事業に対して起きた発電は、経済審議庁長官とともによく御相談の上、効果あるように、またここに住居する方々に今後の安定増産に役立てるような方法を計画されておるだろうと思いますが、これらの点についてお尋ねをいたします。
  19. 河野一郎

    ○国務大臣(河野一郎君) 御趣旨ごもっともでございまして、治山治水、この事業にひとり関係があるだけでなしに、十分努めて参らなければなりません意味合いにおいて、わずかではございますが、本年度予算におきましても国営造林を非常に強化して参ることをやっておるわけでございます。これは財政が許しますならば、さらに大規模にやって参りたいというふうに考えております。御趣旨の点は十分考慮して参りたいと思います。また電力の利用につきましても、よく経審長官と合議いたしまして、御趣旨に沿うように善処いたしたいと思います。
  20. 千田正

    ○千田正君 高碕経審長官にお伺いいたします。これはほんとうのことであるかどうか知りませんが、われわれしばしば耳にするところによると、最近アメリカが日本に対する援助対策というものの変更を企図しているかのごとき、デマであれば幸いですが、そういうことを聞くのであります。ということは、日本に対する援助態勢を、軍事援助という面に重点を置いて、そうして経済援助対策というものをある程度制約しようじゃないか、こういう声がアメリカの議会内に起きている。この愛知用水あるいは機械化開墾というような問題は、これはまことに戦後における日本の経済界にとっては一石を投じたけっこうな試みであると存じます。ただその影響する問題が、日本の国民経済に非常に大きいだけに、われわれは慎重審議をしているのでありますが、最近の情勢によると、アメリカの国会あるいは経済界、軍事方面においては、日本の現況にかんがみて、むしろ軍事施設という問題に重点を置いて、経済援助という面はある程度制約しなければならないじゃないか、こういう声がしきりに起っておる。こういうような問題が。起きてくれば、これは一つのモデルケースとして完璧を期さなければならぬのでありますが、途中にしてそういう問題がほんとうに取り上げられた場合に、変更せざるを得ない、やむを得ないような事態が生ずるような私は杞憂を持っております。おそらく御答弁は、そういう憂いはないとおっしゃるかも知れませんが、そういう場合においても、アメリカあるいは世銀側において、アメリカの制約によって世銀の投融資というよう心問題が制約を来たすようなおそれがあった場合には、これは日本の内部において十分にそれにかわるべき裏づけをして行かなければ、この完璧は期せられないと思いますが、たとえそういう問題が起きたとしても、これはあくまで完成するという御決心でなければならないと思うのでありますが、その辺のところはどういうふうにお考えになっておられますか。一応この際はっきり心がまえをしていただいて、この問題にかかっていただきたい、こう思いますので、御所存のほどを一応お伺いしたいと思います。
  21. 高碕達之助

    ○国務大臣(高碕達之助君) アメリカの対日援助に対する方針等につきましては、いろいろ議論がございまして、私はこれはああだとか、こうだとかいうことをきめてかかるということは非常にむずかしいと存じます。しかしながら、この愛知用水に関する限りにおいては、世界銀行の日本に対する投資の方針はすでに大体決定していることでありまして、これは一回きまれば一回きりでいいわけであります。愛知用水に対してはそういうわけでございまして、一ぺん借りるということがきまれば、今後世界銀行の方針は変るということはないと私は信じております。また余剰農産物の問題につきましては、これはこちらの都合もありますしいたしますから、必ずしも今後三年間得られるということは期待することはできないのでありますが、そういうふうなものは期待しなくとも、これは必ず着手した以上は実行する、こういう決心でやっているわけでございますから、さよう御了承願います。
  22. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 大蔵大臣がお見えになりまして三大臣そろいましたから、先ほど申しましたように、問題を主として今後余剰農産物を受け入れるようなことがあった場台に、これに伴う見返り資金の使途、見返り資金の運用による利息収入の処分、公団の余剰金の処置及び受益者の負担区分等に、理事会の申し合せによりまして、そういう点にしぼって御質問願いたいと思います。
  23. 溝口三郎

    ○溝口三郎君 愛知用水公団と機械公団と二公団が発足をするにつきまして、共通の問題は地元農民の負担が非常に重い、これを是正上する必要があるということを痛感しているのであります。それについて農林大臣、大蔵大臣の御所見を承わりたいのであります。愛知用水についても地元農民の各州が非常に重いので、それに対して地元農民からも、ぜひ負担の償還の条件等について緩和してもらいたいといいう陳情を先般視察に行ったときにも承わっております。それの原因は、愛知用水の当初の計画を変更いたしまして、水面が縮小されたのでございます。それにつれて電力の発生量も当初に比べたら半減いたして来た。総体の事業費については減少しないが、農民の負担が相対的に重くなって来たような傾向があるのであります。そこで農民は毎年一反歩で二千円の程度なら償還できるというのが、どうもだんだん説明を聞きますと、一反歩で三千円負担しなければならない情勢になるんじゃないか。その点については負担をできるだけ低下してもらいたい、借款の条件は、ただいま余剰農産物についても、地元へ貸し付けるのは、政府は公団に対しては四分で貸し付け、公出から地元へは六分五一厘で貸し付ける。そこで公団の方は二十年ぐらいたつと四十数億円余剰金が出る。政府は三百十四億を二分で借りる、当初三年は無利子で借りて、それを四分で貸す、無利子で借りて政府の方は四十数億円貯金ができる。三分ぐらいで低利な借款をしたのに、地元の方は六分五厘も払わなければならないということに対して苦情が出て来た。この点について先般農林大臣にお伺しましたら、できるだけ考慮しよう、将来公団で四十数億円の余剰金が出たような場合は、その処分にあたってはできるだけ農業の方に再投資ができるように考慮して行くのだというようなお話もあったのであります。私先般予算委員会で、この点についても大蔵大臣に、借款を二百十四億円無利子で三年間借りているのだ、しかしその二百十四億を電源開発も農業開発に貸し付ける場合には、四分で貸し付けるんだから、三年間で二十数億の余剰金が出るのじゃないか、そういうものについては、事業の性質上農業開発にぜひ再投資してもらいたいということを質問いたしたのでありますが、できるだけ考慮しようというような御答弁があったと思いますが、大蔵大臣に重ねて御答弁をお願いいたしたいと思います。
  24. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) 利子の点ですが、三ヵ年間据え置きになっております。それで二十二億と思いますが、そのくらいでありますが、これはやはり公団はその程度のゆとりは持つ必要があると思っておるわけです。しかし、そういうような資金の用途については、これはまた二十億なら二十億というようなものがあった場合には、この運用については農業方面というものを考えてもよかろう、こういう点に検討を加えてみよう、こういうふうに申し上げたのですが、利子の方はやはり四分で行きたい、かように考えます。
  25. 溝口三郎

    ○溝口三郎君 ただいまの御答弁、利子は四分を変えない、余剰金が出れば農業開発のためにできるだけ考えて行きたいという御答弁でございますから、そういうことについてぜひ御努力をお願いいたします。  農林大臣にお伺いいたしますが、先ほど申し上げましたように、公団は四分で借りて地元へは六分五厘で貸し付けるということになるから、地元の方は非常に困難を来たしてくる。そこで公団の方は、おしまいになると四十数億の積立金もできるようなことになるんです。ぜひとも農民の負担を考え、て、できるならば六分五厘というのも緩和していただきたい、こういうように考えるのでございますが、その点については、この前の御答弁にはなかったので、重ねてお伺いをいたしたい。
  26. 河野一郎

    ○国務大臣(河野一郎君) 地元の農民の負担を軽減するについていろいろお述べでございますが、実は私といたしましては、愛知用水の事業は、他の国営開墾その他のものと別にこの事業を取り扱うというようなことはどうかという気がするのであります。でありますから、全国各地に実施しておりまする土地改良の事業の運営と同様の見地に立って、政府は同様の補助助成の企画においてやって行きたい、これが基本的な考え方でございます。そこで今お話しのように、金利の差額が出てくるじゃないか、それはどうだ、これは御指摘のように、四十数億の金利の差額が出て参る、これらにつきましては、実は私といたしましては、長期にわたる事業の遂行の過程におきまして、想像しない事態が司るかもしれぬ、雨が降った、風が吹いたというようなことのために手直しの起ることもできましょうし、そういう場合に公団としても然るべき予備金を持っておらなければ、一々事業の途中で、計画変更とか、もしくは予算変更とかいうようになりますので、あの程度のものは持っていることがいいのじゃないか、ただし最終の清算の場合において、その資金の余剰金が相当出ますれば、この資金の処置につきましては、改めて御相談いたしまして、必ず御期待に沿うような方向に行くべきものだというふうに考えております。なおこの事業遂行の経過もしくは結果につきまして、農家の負担の点につきましては、いずれそのときに当って政府としてどうしても考慮せなければならぬ場合があれば考慮するということは、最初に申し上げました通りに、土地改良の事業だけを特別に厚く見るということは少しとうかということがありますので、全体としては同じ補助率で補助をして事業を遂行して参りまして、結果又は経過について改めて考慮しなければならぬ場合が起れば改めて考慮するということにすべきであって、初めからそういうことを考えるということは間違いじゃないかというように私は思うのであります。なお設計が途中で変って高くなったとか、いろいろお話しになりますけれども、どうもこれは溝口さん特によく御承知だと思いますが、一つ私の意見を申し述べてみたいと思いますが、とかくこの種の土地改良の事業は、地元で初めやあやあ言って、やれやれと言われる。いよいよやることにきまってしまうと、あれじゃどうだ、これじゃどうだということを言われる。こういうことでは、はなはだ事業を施行いたしまする政府といたしましては困るのでございまして、これはやっぱりある程度初めにやるときにお互いが双方理解の上に立ってやるときめたならば、あとからあまり苦情を言わぬように、またその苦情に対しては、せっかく溝口さんとか、重政さんとか、やはり斯界の権威の人が地元を説得するようにしていただきませんと、初めのときにやれやれと言われてしまうと、地元の不平を持って来て言われたのでは、どうも仕事がうまく行かぬようになりますから、これにつきましては、われわれも無理解なことは申しませんから、理解の行くように御指導を賜わらんことをお願いしたいと思うのであります。
  27. 溝口三郎

    ○溝口三郎君 農林大臣から私がお叱りを受けたのですが、私は地元のしり馬に乗ってそういうことを申し上げたのではない。これは当委員会で現地の視察に行ったときに、地元の代表が委員長初めわれわれに陳情したから申し上げたので、地元の人はどうも政府がどの程度負担するか、何もお示しがないが、自分たちの考えているのはこの程度だということなんです。もしふたをあけて、非常に大きなことになると、何か政府では変なことをやっているじゃないかというようなことになる。かえって河野さんに対してここで黙っていて、何で政府は押しつけたかというようなことを言われるよりは、もう少し内容を洗って、そうして納得行くような負担方法をきめたらどうかと思って申し上げたのです。それについて、妥当投資額についてはぜひ再検討して、妥当投資額を出していただきたいということをこれはお願いをしておきます。  もう一点お伺いいたしたいのですが、これは機械公団についてこの前農林大臣にお伺いしたのですが、これは本国会の最終に政府から提案があったようなことで、一般予算編成後に、五億五千万円が東北、北海道に余剰農産物として配付になったので、その引き受け場所として早急に機械公団をやったので、不備な点もあるから、これを検討するということでございましたから、十分検討していただきたいが、この前に私が質問したことと、多少内容をいろいろ伺ってみますと、やはり一貫性がないということについて非常に無理がある。私はこの前五億五千万円の引き受け場所がないから、急速に機械公団をもって、そして国の事業を委託したが、これは一般会計で五カ年で返してしまう、だからほんの通り抜けの感じというだけでこしらえた。もっと根本的には機械公団は機械農業をやるということで発足すべきだった。ところが愛知用水公団と機械公団と二つを並べてみまして、愛知用水公団の方はこれは政府機関に準ずる程度の公団で政府の代行で事業をやるようなことになっている。だからその経費についても全額を国で出す、そして代行事業に対しては国の負担金を出すということになっておりますが、機械公団の方はほんとうの姿は政府の代行機関ではない。地元の入植者の開墾作業の請負をやるというだけのことなんです。政府はこれに対しては一文も補助金も出していないし、経費も全額公団が自分でやるのだ。そこで昨日も事務当局から伺ったのですが、機械農業をやれば、アメリカの考えでは今一反歩一万円かかるやつが二千五百円から四千円でできるからぜひ進めたいと思った。ところが一万四、五千円かかっている。現在とちっとも変りない。それは営利会社のような性格で、でき得るだけ地元の者から請負料をとって、そして機械を高い金で買った上、それは四、五年の間にみんな回収してしまうのだというような考え方の公団になっては、これは営利会社のようなことで、ちっとも公団の性格を私は備えていないと思う、もっと開墾状況について公団の内容を検討していただくと同時に、開墾の制度、入植者に対する開墾作業費の補助金というものは、今まで手労働でやったから、その間の生活費の補助というために三割六分を支給するというようなことをやっていたのですが、今度は国は、公団が機械を持って来てずっとやってしまう、そこにすぐ入植者が入るということになると生活費もない、前と性格が根本的に変ってきます。これは終戦後機械農業をやったときにすでにそういう経験があった。ぜひ今度新しく発足するのですから、農民も納得がいって農業がそのときからできるように、根本的に機械開墾に対するそっちの方の制度も、ぜひ来年度の予算編成に当っては十分に検討していただきたいということをお願いいたしたいのであります。それに対して農林大臣のお考えを伺わせていただきたいと思います。
  28. 河野一郎

    ○国務大臣(河野一郎君) ごもっともな御発言でございまして、その点につきましては、公団の性格につきましても十分御指摘の点を考えております。なお、入植者その他この機械公団運営の将来につきましては、御指摘の点十分考慮いたしまして、必要があれば、明年度以降において予算措置等につきましてもまた十分検討いたしたいと思います。
  29. 重政庸徳

    ○重政庸徳君 このたびの余剰農産物見返り資金は、申し上げるまでもなく、その性質上その配分は農業に重点をおかねばならぬということは、今までの論議の過程でこれは明らかであると私は思っているのであります。ところが本年の配分は、御承知の通り電源開発と農業開発は非常な差がある。これは本年度は農業開発は初年度であるために三十億で適当である、金がそれ以上使えない状況にあるという御答弁であったのであります。私はむしろ三十億を今年度よく消化できるかどうかということを、まあ今年度の事業の進捗の状況から観察してみると、さように心得ているのであります。その点は私は了承いたすのでありますが、私はこの余剰農産物の資金の使い道の根本的の問題に疑義があります。三十年度最初の資金の振り分けに不満がある。全国には愛知用水に次ぐ国営として大きな事業を非常にたくさんやっている、しかも政府の予算の都合で遅々として進捗しないという状況にあるのでありますから、愛知用水は三十億を消化できないといたしましても、それと町種類のそういう国営の地区にこれを注入すれば、その効果も愛知用水どころのものじゃないという考えを持っているのであります。来年度はまだわかりませんが、愛知用水公団及び機械公団としても、今年発足をした事業としても、私はできるだけ準備を急速に進捗して、そしてできるだけこの機会をつかまえて、多く資金を注入する必要があるだろうと思う。これは私が申し上げるまでもなく、政府も当然考えておられることだろうと思うのでありますが、最初に申し上げましたように、三十年度最初の資金の振り分けに不満がある。あるいは来年度において手はずが少しおくれて予定の金額が使用できないという場合には、そういう国営の同事業のほかのものに振り向けるような交渉をこれからいたされるか、それからまたしていただかねば私はならぬ、かように考えているのであります。その点お伺いいたします。
  30. 高碕達之助

    ○国務大臣(高碕達之助君) 本年度の三十億円を農業関係に使うということになっておりますが、もしこれが愛知用水、機械公団に使えなかったという場合は、これは勝手に農林関係においてお使いになるということは何ら差しつかえないと私は存じております。今後のものにつきましては、いろいろお話もございましたけれども、できるだけ農業関係に厚くしたいというふうに、今せっかく折衝いたしておりますから御了承を願います。
  31. 重政庸徳

    ○重政庸徳君 それで了解いたしたのでありまするが、そういうことになると、最初の今年度の配分というものが根本的に私は間違っていると思います。これはまあもう過ぎたことだからとやかく申しませんが、こんな間違いをせずに、来年度は少くとも私はこの資金は性質上重点的の配分をするのはもちろん、半分以上、二分の一以上を農業方面に回していただきたいと思う、そういう今の経審長官のようなお答えであったら、きわめてそれが合理的と思うのでありますが、そういうことになると、過ぎ去ったことだからしようがない、残念でたまらぬのですが、本年度の三十億という配分はきわめて、どう言いますかね、不公平というか、農民の身になってみるときわめて異論のある配分と私は思うのであります。少くとも来年度は二分の一以上の、私はまあ数をいうとおかしいようですが、配分を受けて、そうして愛知用水の人ならず、国営の非常におくれている土地を、これを急速に増産を上げるべく重点的にやりたいと思うのであります。なお農林大臣の今年度の予算の最初の趣旨も、予算は重点的にきわめて効率的なところに配分して、そうしてその効果をできるだけ早くあげるというのが、この予算の大綱、趣旨であったと私思うのであります。こういう意味においては農林大臣御異論がないことと思うのでありますが、その点お伺いいたしますとともに、経審長官の、来年度の割当については本年度の轍を踏まぬようにお願いいたしたいと思います。
  32. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) ちょっと、この問題につきましては、これは重政委員個人の意見ではないのでありまして、本年度の余剰農産物受け入れに当りましても、当委員会としては、余剰農産物の受け入れによって一番に、迷惑と言いますか、被害と言いますか、そういう立場に立つのは農民なのであるから、これらの受け入れに伴う見返り資金は農業に優先的に使ってもらわなければならぬ。こういうことを当委員会としましても全会一致をもってきめているわけであります。そこで今後の余剰農産物の受け入れば慎重にやっていただかなければなりませんので、必ずしも余剰農産物受け入れを無条件に歓迎するわけじゃありませんが、かりにも今後も余剰農産物を受け入れる場合には、これに伴いますところの見返り資金は、少くとも半分以上は農業関係に投資すべきものである、こういうのが当委員会の総意でございますので、この点につきましては、経審長官も、農林大臣も、大蔵大臣もそれぞれ御答弁を、御見解を述べていただきたいと思います。
  33. 河野一郎

    ○国務大臣(河野一郎君) 最初に、先ほど経審長官からお答えになりました今年度の三十億の分でございますが、これは事業の遂行の過程におきまして、経費が残りました場合には、次年度に繰り越して、これを次年度分と合わせて、愛知用水、機械公団は事業を進めて行くということをいたすつもりでございます。その点は御了承願いたいと思います。なお、御承知の通り余剰農産物の資金を今年度の例におとりいただくことは非常にわれわれとしても不本意でございまして、まだこの検討の過程において、こういうことを一つ御注意いただきたいと思いますのは、今企画いたしておりまするものは、余剰農産物の資金と世界銀行の投資というものが、二つが見合ってありますので、そういう関係からこの方の調査が非常にやかましい、もしくは世界銀行の投資を受ける立場から慎重にいっておりますことは御承知の通りであります。ところが今お話の通り、余剰農産物の資金の農業関係に受け入れますものは世界銀行の金と関連して入れなければならないかと申すと、私どもはそういうふうに考えておらぬのであります。従いまして、今、重政委員のお話しになりましたように、土地改良の全体について考えることも確かに私は一案だと考えております。非常に大事業で、もうすでに十年になんなんとするような長期にわたって事業を押し進めておりますが、まだ完成に至っていないもの等につきましても特に考慮しなければならぬ。たとえば印旛沼の問題のごときは非常に莫大な資金が要りようであるが、資金措置はなかなか政府は困難でございます。しかも手をつけて相当な金を入れているが、将来の見通しはなかなかむずかしいという問題等につきましても、相当に考慮の余地があるのじゃなかろうとも実は私は内々考えておるのでございます。しかしこれらはいずれも将来の研究の問題でございますが、いずれにいたしましても、衆参両院の御趣旨でありまするこの余剰農産物の受け入れの資金につきましては、その将来におきまして、私といたしましては農業関係に今両院の御趣旨のあるところを十分尊重いたしまして善処して参らなければならぬということを深く決意いたしておる次第でございます。
  34. 高碕達之助

    ○国務大臣(高碕達之助君) 先ほど申しました本年度の三十億円におきまして愛知用水機械公団、これはほかへ使うということを申しましたのは間違いでありました。これは繰り越すということに相なるわけであります。今後の問題につきましては、ただいま農林大臣がお答えいたしましたごとく、余剰農剰物受け入れによって直接間接に受ける被害は農林関係が一番多いと、従ってこれを農業関係にできるだけ重点的に持って行くという方針をもちまして、今後の折衝をいたしたいと思っております。
  35. 一萬田尚登

    ○国務大臣(一萬田尚登君) まず私は第一点として、今後この余剰農産物の交渉に当りまして、この余剰農産物から生ずる円資金の使途については、日本側の責任ということで十分自主的にやらせるということを私は安請してもらいたい。こういうふうに考えております。それでその上におきまして、むろんこれは農林大臣、企画庁長官と同様なのでありまして、私といたしましては、できるだけ農業関係に多く円資金を入れようという御趣旨を十分尊重いたしまして努力をいたして参りたいと、かように考えております。
  36. 重政庸徳

    ○重政庸徳君 まあ経審長官の最初の答弁で私ども考えておる通りで実は安心しておったのですが、また今お変えになった。そうすると、この三十億という今年度の見返り資金というものは、愛知用水、機械公団という、俗にいうひもつきになっておるのですか。私は今年度分がひもつきになっておる、これはもう今さら方法がないのだが、これがまことに何で、少くとも来年から万一こういう場合がある場合は、そういうひもつきでなしに、もう少し、今、農林大臣がおっしゃいましたこの東京の最も近い例の印旛沼というようなものも当然私はこれを入れるべきだ、しかもこれは今まで愛知用水についていろいろと負担能力等の議論がありましたが、既設の、今遂行いたしつつある国営のいろいろな事業の負担能力とかいうことは、そう愛知用水等のこれから発足するものほど心配は要らない。非常に安全なんです、というようなことを考えると、私はそういう全国の大きい愛知用水に次ぐべき事業で、いわゆる停滞しておる事業を来年度はこの中に加えて私はやっていただかなければならぬ。そういう交渉を農林大臣も来年の余剰農産物でアメリカに御出張になるというふうに承わっております。一つそういう方針でやって来ていただきたいとお願いいたします。なお今年の三十億円はひもつきというのですか、そこにこういう、これよりほかには動かしてはいかぬという、そういうきついあれがついておるのですか。
  37. 河野一郎

    ○国務大臣(河野一郎君) これはひもつきでは絶対にございません。ただ大ワクをきめて、農業関係に幾ら使う、何に幾ら使うということの相談はアメリカでいたしますが、その分割したものをどう使うかということは、たとえば御承知の通り、最初愛知用水に三十億の予定でおったものを、そのうちから五億五千万を機械公団に回したということについてもおわかりの通り、決して内部の分配につきましては、そのひももついていなければ、その示唆もないでございまして、こちらで自主的にやり得ることになっておりますので、その点は決して御心配ないのであります。明年度以降につきましては、先ほど各大臣から申し上げたことで御了承いただきたいと思います。
  38. 重政庸徳

    ○重政庸徳君 そういうことになると、また最初の御答弁の通りになってきたのですが、そうすると、今年度三十億は私はおそらくよう使わぬと思います。これを繰り越して、また来年度に持って行くというようなけちな考えを持たずに、来年は多くとるということでかかりておられるか。これはやはりそういう停滞をしておる事業にお向けになっていただきたい。これは別に差しつかえないでしょう。これは経審長官、大蔵大臣の御答弁をお願いいたします。
  39. 河野一郎

    ○国務大臣(河野一郎君) 今急にここで明確な答弁は困難であります。御趣旨を尊重いたしまして検討することにいたします。
  40. 重政庸徳

    ○重政庸徳君 私今、経審長官及び農林大臣の今までの御答弁の過程において、私はお三方がお寄りになっておるのだから、別に理論的にむずかしいことはないと思うのですが、別にひももついておらぬ、農業開発というものに将来も重点的に配分するということだから、本年度愛知用水によう使わぬ場合においては、ほかの方に差し向けるということを、ここで、きょうほかもう議会ももないので、一つ御相談の上結論をお願い申しあげます。
  41. 河野一郎

    ○国務大臣(河野一郎君) 今お答え申し上げましたように、さっそく相談いたしまして検討いたします。
  42. 重政庸徳

    ○重政庸徳君 いつか御返答いただけますか。どうもきょうほか……。
  43. 河野一郎

    ○国務大臣(河野一郎君) とにかくここで使い切れないという答弁をするわけには参りませんので、事業計画を立てて衆議院の方の御承認を得て参っておりますし、これを使い切れない場合があるかもしれない、だけれども、使い切って既定の計画通り遂行することに全力をあげて監督指導することでございまして、今ここで、あまるかもしらぬから、余った分をわきへ回せと言っても、回すわけには参らぬのでありまして、どらか一つ年度末近くなりまして、よく見通しをいたしまして、適当な時期に一つ御趣旨をよく尊重いたしまして検討は加えることにいたします。しかし既定計画通りに全力をあげて一つ使って、事業を進行さすことに努力いたしますから、どうか一つよろしくお願いいたします。
  44. 東隆

    ○東隆君 私は重政さんとは考え方が少し違うのであります。というのは、本年度は御承知のように暫定予算が二回もありまして仕事が非常に遅れております。ことに北海道を中心に考えてみましても仕事は非常にやりづらい形になっておると思います。従って一定の計画のもとに仕事を進める場合に、本年度使い切れなかったから、こういうのでそれを削るというような問題になって参りますと、これは計画は初めから壊れてしまう。しかしこれは削るものでない。もし重政氏の考え方を生かすとするならば、私はもう少し大ワクで、農業の開発という方面にほかの方のものが使い残りができるというような場合には、それを農業の方に向けてくるのが、これが当然なんです。こういう考え方を主張された方、が私はいいと、こら考えますので、そういうふうにお考えを変えていただきかい。これは重政氏に申し上げるわけであります。
  45. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) ちょっと私お尋ねしておきますが、先般三大臣がお見えになりましたときに、こういうような多目的な事業において、農業なり、電力用水、かようなものへの、経費のアロケーションの問題について今後再検訂願いたい、こういうことをお願い申しておきましたが、昨日この法案に関連いたしまして、審議の過程に、農林事務当局の話では、経済企画庁が中心になって、現在までのアロケイションの形式について再検討を加えることになった、こういうことでございましたが、これは私どもが申しましたように、少しアロケイションのときに経済効果というもの、あるいは収入というようなものを長期にわたって見て、農業の立場を、もっと農業の負担、が軽くなるような考え方に立ってもらいたいということを申したのでありまして、そういうことを御了承になってのこの経済企画庁の検討が始まっていると思うのでございますが、そう解釈してよろしゅうございますか。
  46. 高碕達之助

    ○国務大臣(高碕達之助君) 私はこの現在のアロケイションのやり方につきましては、あの法規が正しいとは現在の状態では思っておりません。あれはよほど検討を要する点があると思います。特に農村関係につきましては農業の実情から見、また工業関係におきましては工業の実情から見て、これは現在までは農村の負担が他の収容力から見れば相当大きいと思っておりまして、これにつきましては相当、ただいま委員長のおっしゃったような意味から、十分な検討を加えたいと存じておる次第でございます。
  47. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) ほかに御発言もありませんようですから、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  48. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 御異議ないと認めます。それではこれより討論に入ります。討論は両法案を一括してお願いたします。ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕
  49. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 速記を始めて。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
  50. 重政庸徳

    ○重政庸徳君 この愛知用水公団法に賛成するものであります。  非常に広範にわたっておるので、この討論の過程においてその理由は明らかにわかると思うのであります。これから朗読させていただきますから、この付帯決議をつけて賛成いたします。  付帯決議の案を朗読いたします。     愛知用水公団法案に対する付帯決議案   本法に関し政府は次の事項について遺憾なく措置すべきである。  一、米国余剰農産物の受け入れは慎重な検討を要するところであるが、真にやむを得ずこれが受入をなす場合においては、その見返り円資金は、国内農業開発のため、優先かつ重点的に支出すべきである。  二、本法に基く事業の実施に当って、すでに計画し、あるいは予定されている国内農業開発事業及び食糧増産対策に必要な経費を削減する等、これらの事業にいやしくも支障を来たすような事態を絶対に引き起さないこと。  三、本法の事業によって水没その他の被害者に対し、各権利者の納得を得て、個人については金銭補償と合わせて移住適地の供与等、農業経営の維持に関しても遺憾なく措置するとともに、長野県西筑摩郡王瀧村等においてみるように、村の相当部分を水没喪失する町村については、かかる町村が今後も存続発展できるよう、各般の助成等特段の措置を講ずること。  四、国有林運輸施設の水没等については、すみやかにつけかえ工事を完成し、運輸機能に遺憾なからしめるとともに、かかるつけかえ工事によって産業構造に急激な変化を来たし、地元住民に不安を与えることのないよう十分に留意すること。  五、本事業によって木曾川下流における既得水利権に悪影響を及ぼすことのないよう十分なる対策を講ずるとともに、木曾川の河床低下に基く既存用水の改修工事について万全を期すること。  六、ダム、幹線水路の共同部分の費用の振り分けについては、発電及び水道の事業主体の受益度合を再検討し、農業の負担軽減について特段の考慮を払うこと。  七、愛知用水受益地区内の農民が、本事業完成後公団に納付すべき負担金については、農民の負担能力を勘案し適正なる額とすること。  八、余剰農産物資金融通特別会計及び愛知用水公団会計に余剰金を生じたときは、これを農業に優先的かつ効率的に使用するよう考慮すること。  九、牧尾橋ダムの構築については、いやしくも遺漏のないよう万全を期し、かつその集水区域内の治山治水については国及び電力会社その他関係者は、これが実施に最善を尽すこと。  十、外国技術の受け入れについては、必要最小限にとどめ、国内技術の高度活用に勤め、あわせて機械器具類についてはできる限り国産品を購入使用すること。  以上であります。  次に、農地開発機械公団法案に対する付帯決議案を朗読いたします。     農地開発機械公団法案に対する付帯決議(案)   本法に関し政府は次の事項について遺憾なく措置すべきである。  一、本法に基く事業の実施に当っては、すでに計画され、あるいは予定されている国内農業開発事業及び食糧増産対策に必要な経費を削減する等、これら事業にいやしくも支障を来たすような事態を絶対に引き起さないこと。  二、受益地区内の農民が本事業完成後公団に支払うべき金額は、農民の負担能力を勘案して、適正なる額に定めること。  三、外国技術の受け入れについては、必要最小限度にとどめ、極力国内技術の活用に努め、あわせて機械器具類についてはできる限り国産品を購入使用すること。  四、入植農家の営農の確立及び生活の安定のため資金の確保及び国の助成等に関し万全の措置を講ずること。  五、営農に当っては、穀作に偏することなく、草地を活用し、家畜の導入に努める等、総合的方式を確立すること。  以上であります。
  51. 森八三一

    ○森八三一君 私はただいま議題になっておりまする二つの公団法案に賛成いたします。なお重政委員から提案されました付帯決議にも賛意を表けるのであります。  ただ、この際一言当局に希望を申し述べておきたいと思いますことは、日本の農業開発といたしましてはまさに画期的な、前例を見ない大事業でありまして、この二つの事業のすみやかな成功を期待するものであり、そのことに関連いたしまして、創立を見まする公団の人事は、きわめて慎重を要するところであると思います。おそらく政府当局におきましても十分考慮を願っておることと想像はいたしますが、二つの公団のそれぞれの事業について十分精通をしており、さらに諸般の事業の運行について十分な知識を持つ公正な人を選ばれまして本事業がすみやかに完成するように御配慮いただきたいということを特に申し添えて賛意を表するのであります。
  52. 東隆

    ○東隆君 ただいま提案されております二法案に私は賛成の意思を表明をいたします。それから重政委員の発言になる付帯決議にも賛成いたします。  この際私は農地開発機械公団法についていま少しく希望を申し述べたいのであります。それは、この二つの法案は、これは農地の開発は非常にいい考え方であると、私はこのように考えますが、このうち農地開発機械公団は、これはこれのみをもってしては、いわゆる拓地植民の政策を完全にするものではないのであります。これはやはりその地帯におけるところのいろいろな条件と相待って、りっぱな村作りができるのでありまして、それの有力なこれはものになると、こう考えますが、この際、この仕事を進めるに当って文化的な方面の条件、たとえば交通、道路であるとか、あるいは通信であるとか、学校であるとか、医療設備であるとか、そういうような各般の条件が備わらなければ、決して人が中に入って参りません。そういうような条件を私は整備しなければこの仕事の有終の成果を上げ得ないと、このように考えますので、私はその方面と十分に連絡をとって、りっぱな成績を上げるように努めていただきたいと、こういう希望を申し添えて賛成をいたします。
  53. 千田正

    ○千田正君 私は両法案に対して賛成の意を表しますが、特に政府に注文しておきたいことは、今までの法案のうちに、衆参両方とも、かくのごとくたくさんの条項を入れた付帯決議を付された法案というものは、きわめて過去の歴史においても少いのでありまして、それほど政府はこの問題に対しては責任を感じていただきたい。特にこれは御注文申し上げます。  もう一つ、この機械公団の法案に対して希望を申し上げまするというと、これは根釧地区及び篠津あるいは上北と、一定の限られた地区のモデル・ケースでありますけれども、この地区は御承知の通り積雪地区でありまして、ほとんど一年のうちに五カ月はこの機械を活用することはでき得ない。でき得れば、こういうふうに農地開発機械公団と銘を打った法律が通過する以上、この機械をもっと広範に、かつ効率的にこれを利用してもらいたい。その方法を政府は考えてしかるべきであると私は思いまするので、この五カ月間の休んでいる機械をいかに利用して、将来日本の機械化による農地の開発に役立てるか、こういう方法を十分に考えてもらいたいということを希望を付しまして、両案並びにこの付帯決議に賛成の意を表するものであります。
  54. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) ほかに御意見もないようでございますが、討論は終結したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  55. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 御異議ないと認めます。それではこれより採決に入ります。  まず愛知用水公団法案を問題に供します。本案を原案通り可決することに賛成の諸君の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  56. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 全会一致でございます。よって本案は全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。  次に討論中に述べられました重政君提出の付帯決議案を議題といたします。重政君提出の付帯決議案を本委員会の決議とすることに賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  57. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 全会一致と認めます。よって重政君提出の付帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  次に農地開発機械公団法案を問題に供します。  本案を原案通り可決することに賛成の諸君の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  58. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 全会一致でございます。上って本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。  次に討論中にございました重政君提出の付帯決議案を議題といたします。重政君提出の付帯決議案を委員会の決議とすることに賛成の諸君の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  59. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 全会一致と認めます。よって重政君提出の付帯決議案は、全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  なお、本院規則第百四条による本会議における口頭報告の内容、第七十二条による議長に提出すべき報告書の作成、その他自後の手続につきましては、慣例により、これを委員長に御一任願いたいと存じます。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  60. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 御異議ないと認めます。よってさよう決定いたしました。  両案を可とされた方は順次御署名願います。   多数意見者署名     白波瀬米吉  三浦 辰雄     千田  正  池田宇右衞門     大矢半次郎  重政 庸徳     田中 啓一  長谷山行毅     溝口 三郎  森 八三一     亀田 得治  清澤 俊英     三橋八次郎  東   隆     棚橋 小虎  菊田 七平     鈴木 強平
  61. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) この際、ただいま全会一致で決議されました付帯決議につきまして、政府の見解を承わりたいと思います。
  62. 河野一郎

    ○国務大臣(河野一郎君) ただいま両法案につきまして、全会一致御可決いただきましてまことにありがとうございました。なおその際両案について付帯決議があるのでございますが、この御決議の趣旨は十分これを体しまして、しかも千山委員の御発言の通り、いろいろの各項について、政府として特に留意しなければならぬ点を御指摘になったものと考えますので、この点深く将来事業遂行に当ってないしはまた将来の施政の上におきまして、十分意を体して実施するつもりでございます。以上申し述べます。     ―――――――――――――
  63. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) それでは次に北海道における国有林野の風害木等の売払代金の納付に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題にいたします。本法律案は、衆議院議員綱島正興君ほか主君の提出にかかり、七月二十八日予備審査のため当院に送付即日当委員会に予備付託となっておりましたが、昨日衆議院において修正議決され、本付託になりました。まず提案理由の説明を求めます。
  64. 川俣清音

    ○衆議院議員(川俣清音君) 北海道における国有林野の風害木筆の売払代金の納付に関する特別措置置法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。  昭和二十九年五月及び九月の暴風雨によりまして北海道に生じた国有林野の未曽有の風害木の処理につきましてはおおむね二十九年度以降三カ年に整理する計画に基きましてその生産は比較的順調に進捗しておりまするがその消化につきましてはすこぶる低調でありますので、その需要面を喚起する意味から、風害木の使用につきましては一般災害復旧、公共施設等の用途にも広く充当して、風害木等の緊急処理の円滑をはかる必要があり、このため、その買受機関としての地方公共団体等に対しましては、風害木等の売り払いについて代金の延納期間等の特例を認めんとするものであります。これは昨年十二月成立を見ました「北海道における国有林野の風害木等の売払代金の納付に関する特別措置法」の一部を改正しまして、その用途範囲を拡大することによって、風害木等の総合的な処理の完璧を期する目的をもって本法改正を提出する次第であります。  次に本法改正案の内容の要旨を御説明申し上げます。  まず現行法が風害木等の売り払いを受けるものの資格として、北海道における災害救助法に基き救助が行われたものに限定していること、及び買受機関が市町村としていることに対しまして、改正案におきましては北海道内地を含め、かつ災害救助法の適用以外の災害を受けたもの及び一部一般施設にまで拡大していること、及び買受機関につきましては、都道府県及びその地方公共団体並びに日本住宅公団にまで範囲を拡大したことであります。  なおこれが適用の期限は風害木の処理が搬出路の関係で一部三十二年度にまたがって生産されるものに対処してさらに一年半の延長を行わんとするものであります。  以上が本改正案の提出の理由並びに内容の概要でございます。  御審議の上すみやかに御可決あらんことを御願い申し上げます。
  65. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 御質問がありましたらどうぞ。
  66. 三浦辰雄

    ○三浦辰雄君 ただいま議題となっておりまするこの北海道における国育林野の風害木の売払代金の延納に関する特別措置法の一部改正法律案については、私はこれはもう当然であって、おそきに過ぎたといったような感じもあるのでありますが、しかしこの運用に当ってはなかなか考えさせられる点もあると思う。この道を開いて行くということは、私は今非常に木材の需要の乏しい際に、まことに時宜を得ておることだと思う。ただ、この際に私はさらに国の所有に属する物品の元払代金の納付に関する法律の一部を改正して、いわゆる売り払いの価格水準というものは変えないけれども、変えたってなかなか需要が起きるものではない、今日の木材価格を変える必要はない、変えてはかえって混乱が起きる。けれどもしかし売り払いの条件というものはある程度緩和して、さらにこの非常に多い災害木の急速処理の助けになるような方法を講じてはと思うのでありますが、この部分については私はもうこれで御質問するあれはありません。
  67. 清澤俊英

    ○清澤俊英君 この間新聞を見ますと、この風害の材木を、何か製紙会社へパルプ材料でやるということがたしか出ておりましたが、そうじゃないですか。
  68. 柴田榮

    ○政府委員(柴田榮君) 一部は内地にもパルプ材としても売り払いいたしたいということで相談をいたしておりまするが、輸送費、その他の関係と、内地の需給の関係から、必ずしもそれほど活発には参りませんが、今後におきましてはその方面にも新しい需要を求めまして、売り払いに遺憾なきように努力いたしたいと存じます。現在一応目標といたしておりまするのは、東北地区を大体対象といたしまして、年間二十万石程度のパルプ材を本年度において売り払いをいたすという話し合いが進捗いたしつつあるという実情でございます。
  69. 清澤俊英

    ○清澤俊英君 それで、これはこの売り払いの現行法とは違って参りませんか。
  70. 柴田榮

    ○政府委員(柴田榮君) 現在行なっておりまする一般の売り払い法規に照して売り払いをいたしておりまして、この改正法律案の決定に基きまして特に影響を受けることはございません。
  71. 池田宇右衞門

    ○池田宇右衞門君 この住宅公団などにも特別払い下げるように、政府関係でそのようなことはできておりませんか。あそこに特別払い下げてやって、政府の意図する住宅建設に役立てるような方法も、やっぱりこれに関連してできますか。
  72. 柴田榮

    ○政府委員(柴田榮君) 日本住宅公団に対しまする売り払いに対して、担保延納の措置は、本法律案の決定に基きまして、新しい基準として積極的に御相談をして参ることができる新しい方法だと考えております。
  73. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) ではこの際この法案に対しまして政府の見解を承わりたいと思います。政府を代表しての御答弁を願います。
  74. 柴田榮

    ○政府委員(柴田榮君) 風倒木、木の発生以来、担当の私どもはもちろん鋭意これが適正な処理に関しまして最善を尽して参りましたが、先ほど本法律案の提案理由の御説明にも言及していただきました通り、市場の変動からいたしまして、売り払い消化が非常に予期のごとく参っておりません際に、特に新しい法律的措置によりまして消化を促進できるように御配慮をいただきましたことは、政府といたしましても、本風害木の処理に関しまして、非常に新しい方法を見出すということによりまして、一そう的確に処理ができるということになりまして、ありがたく存じておる次第であります。その他の方法等もあわせまして、最善を尽して、風害木の処理に遺憾のないように努力いたす考えでおります。
  75. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) ほかに御発言もないようですから、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  76. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 御異議ないと認めます。  それではこれより討論に入ります。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。  別に御意見もないようでありますが、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  77. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 御異議ないと認めます。  それではこれより採決に入ります。北海道における国有林野の風害木等の売払代金の納付に関する特別措置法の一部を改正する法律案を問題に供します。  本案を原案通り可決することに賛成の諸君の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  78. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 全会一致でございます。よって本案は全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。  なお、本院規則第百四条による本会議における口頭報告の内容、第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成、その他自後の手続につきましては慣例により、これを委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  79. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 御異議ないものと認めます。よってさよう決定いたしました。  なお、本案を可とされた方は順次御署名を願います。   多数意見者署名     白波瀬米吉  三浦 辰雄     千田  正  池田宇右衞門     重政 庸徳  田中 啓一     溝口 三郎  森 八三一     亀田 得治  清澤 俊英     三橋八次郎  東   隆     棚橋 小虎  菊田 七平     鈴木強平
  80. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) なお、午後は昨日提案理由の説明を聞きました昭和三十年六月及び七月の水害による被害農家に対する米麦の売渡の特例に関する法律案と、そのほかに農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定措置に関する法律の一部を改正する法律案がございます。なおそのほかに、砂糖価格安定法案につきましてもこれをどう取扱うかということを、御協議を願わなければなりませんので、午後二時に再開いたすことにいたしますが、会期末で時間がございませんので、あらかじめ各会派におかれましては法案に対する態度を御協議の上御出席願いたいと思います。  暫く休憩いたします。午後二時に再開いたします。    午後零時十三分休憩      ―――――・―――――    午後二時二十四分開会
  81. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) ただいまより委員会を再開いたします。  農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題にいたします。本法案は衆議院議員芳賀貢君外三十八名の提出にかかるものでありまして、昨日衆議院において原案通り可決され、本院に送付、本委員会に本付託となっております。  まず提案理由の説明を求めます。
  82. 芳賀貢

    ○衆議院議員(芳賀貢君) ただいま提案と相なりました農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定措置に関する法律の一部を改正する法律案につきまして提案理由の御説明を申し上げます。  東北、北海道は、本年六月及び七月の水害によりまして、農林水産業施設に多大の被害をこうむったのであります。御承知のごとく、東北、北海道は大部分が寒冷単作地帯であります上に昭和二十八、二十九年の両年にわたり、冷害による災害をこうむりまして、一般農家の疲弊困窮甚だしいのでございます。従いまして現行の国庫補助をもってしましては、これら農地等の災害の十分なる復旧は不可能でありますので、この際これら復旧事業に対する補助の程度を高めることといたそうとするのであります。すなわち現行法では、一カ所の工事費十万円以上のものに対しまして補助することとなっておりますのを七万円以上に改め、補助範囲を拡大するとともに、補助率を引き上げて十分の七といたそうとするのであります。これにより、今次水害による災害復旧事業を急速に促進いたし、もって農林水産業生産力の維持向上に資そうといたすものであります。  何とぞ御審議の上、すみやかに御可決あらんことを御願い申し上げます。
  83. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 本法案の審議は後ほどに譲ることにいたします。     ―――――――――――――
  84. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 次に砂糖価格安定法案を議題にいたします。本法案衆議院議員井上良二君外六名の提出にかかるものでございまして、去る七月二十六日予備審査のため当院に送付され、即日当委員会に予備付託となったものであります。  まず提案理由の説明を求めます。
  85. 井上良二

    ○衆議院議員(井上良二君) 参議院の当委員会に予備審査をお願いしております砂糖価格安定法案につきまして提出者を代表し提案の理由を御説明申し上げます。  御承知のようにわが国総合食糧対策の一環として進められて参りました食生活の改善に伴い、砂糖はもはや嗜好品ではなく、主要食糧として国民生活の上に大切な地位を占めるに至ったのでありますが、その価格は、需給の逼迫と輸入の不円滑により、著しく不安定で、しばしば騰貴し、国民生活に少からざる脅威を与えておりますため、特に現下の経済事情にかんがみ、糖価の引き下げ安定が契緊の要務とされているのであります。  幸いにして最近、リンク制度の廃止その他の事情により、原糖価格はようやく低下しつつありますが、政府が今国会に提出しております砂糖の価格安定及び輸入に関する臨時措置に関する法律案は、主として砂糖輸入による超過利潤の吸収にその目的を置き、糖価の安定についても、現在のままの高い水準でこれを行おうとしておりますため、同法の施行によっては糖価の引き下げを期待することはできません。  本法案は主として輸入された原糖を国が管理することにより、末端の現行取引機構に重大な影響を与えないで、糖価の安定をはかり、国民生活の負担を軽減することを目的としているのでありますが、その内容とするところは砂糖の輸入業者が輸入した砂糖は、すべてこれを政府に売り渡さねばならぬこととし、また、政府はこの買い入れた砂糖を精製業者及び販売業者に売り渡すこととしたほか、政府の買入、売渡価格、必要な報告の聴取、調査等についての規定を設け、さらにこの買入、売渡を食糧管理特別会計で行わせるため、同会計法の一部をも改正することといたしているのであります。  母上がこの法案を提出いたしました理由及びその大要であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さいますようお願い申し上げます。
  86. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 本法案の審議は後ほどに譲ることにいたします。     ―――――――――――――
  87. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 次に、昭和三十年六月及び七月の水害による被害農家に対する米麦の売渡の特例に関する法律案を議題にいたします。本法案につきましては七月二十八日提案理由の説明を聞きましたので、本日は直ちに審議に入ります。なお、本法案は昨日衆議院において原案通り可決されております。御質疑のある方は逐次お願いいたします。
  88. 三橋八次郎

    ○三橋八次郎君 水害によって農家のこうむる影響は実に大なるものがあるわけでございますが、あれは保管した食糧にかなり重点を置いて考えておるようでございますが、農地の被害を受けました農家はこの秋の収量減によって食糧難に陥るということはこれは当然なことだと思うのでございます。そういう方面も十分考慮されておると思うのでございますが、ただ当面の保管している食糧の被害並びに水害によって減収した農家の食糧補給ということを考慮しているのでございますか。
  89. 芳賀貢

    ○衆議院議員(芳賀貢君) ただいまの御質問にお答えいたします。ただいまの御指摘された点はこの第二条にすべて包括しておるわけでございますが、もちろんこの水害による直接保有食糧が流出したり、汚染されて食糧の用をなさぬという被害農家です。それから水害によって今年の作付が非常に甚大な影響を受けまして、秋の収穫時に飯用食糧の保有が困難であるという農家も、これの対象にする、そういうようなことで提案しているような次第でございます。
  90. 東隆

    ○東隆君 私はこの法案はきわめて適切な法案だと考えますので、一つ皆さんの賛意を得て、すみやかに採決していただきたい、こう存じます。
  91. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) ちょっと速記をやめて。   〔速記中止〕
  92. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 速記をつけて。  ほかに御発言もないようですから、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  93. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 御異議ないと認めます。  それではこれより討論に入ります。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べ願います。  別に御意見もないようでありますが、討論は終結したものと認めて、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  94. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 御異議ないと認めます。  それではこれより採決に入ります。  昭和三十年六月及び七月の水害による被害農家に対する米麦の売渡の特例に関する法律案を問題に供します。本案を原案通り可決することに賛成の諸君の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  95. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 全会一致でございます。よって本案は全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。  なお、本院規則第百四条による本会議における口頭報告の内容、第七十二条による議長に提出すべき報告書の作成その他自後の手続につきましては慣例によりこれを委員長に御一任願いたいと思います。御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  96. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。  本案を可とされた方は順次御署名を願います。多数意見者署名   白波瀬米吉  三浦 辰雄   千田  正  池田宇右衞門   大矢半次郎  重政 庸徳   関根 久藏  田中 啓一   長谷山行毅  溝口 三郎   森 八三一  三橋八次郎   東   隆  菊田 七平   鈴木 強平     ―――――――――――――
  97. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕
  98. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 速記をつけて。  それでは台風常襲地帯における農林水産業の災害防除に関する特別措置法家、砂糖の価格安定及び輸入に関する臨時措置に関する法律案、砂糖価格安定法案、以上三法条につきましては本院規則第五十三条によりまして継続審査要求書を議長に提出いたしたいと存じます。御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  99. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 御異議ないと認め、さよう決しまして、なお要求書の内容及びその手続は委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  100. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。  ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕
  101. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 速記をつけて。  この際検査規格の問題について東君から発言を求められておりますから、これを許します。
  102. 東隆

    ○東隆君 私はこの際主要農産物の検査規格の改正に関する件について皆様の賛同を得て決議をしていただきたいと、こう存じますが、その案文を朗読いたします。    主要農産物の検査規格の改正に律する件   主要農産物の検査等級は出廻りの実態に即せず政府買上げ価格の実質的引下げとなっている実情に鑑み、政府は、昭和三十年産米より適用するため速かに検査規格を整理改正し、もって生産農民の実質所得を保障する措置を講ずべきである。   右決議する。    昭和三十年七月三十日       参議院農林水産委員会
  103. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 右の決議案に関連いたしまして、御発言があれば……。
  104. 森八三一

    ○森八三一君 私は東委員の提案されましたこの改正にはもちろん賛成でありますが、この際こういうような決議をしなければならないという実情については政府当局も十分御承知になっておると思います。今ここに資料を持っておりませんので、正確に数字を記憶はいたしておりませんが、ドッジ・ラインが実施せられた昭和二十三年産の米と昭和二十七年産の米とはその量においても、その質においても大した差異はなかったのではないかと私は思います。にもかかわりませず、昭和一十三年産の米が政府に供出せられましたその総数量を等級別に実績を求め、昭和二十七年産の米が昭和二十三年産の米と同じような検査の結果を示したものというように推定をいたしまして、等級別数字をはじき出し、しこうして昭和二十七年産米における政府買い入れ価格をそれに当てはめて計算をし、昭和二十七年産米について実際に農民が受け取った金額と対比いたしますると、四百四十四億円農民はもらい不足になるという結果に相なっておると私は記憶をいたしております。いかにも予算を通して生産手段の基礎たる土地改良等あるいは耕種改善等に政府は相当の金を継ぎ足して、いかにも重農政策をとっておるように見えるのでありますが、実態はそういうようなことでありまして、農民みずからの負担で実はやっておる、こういうような結果を示しておると思います。そういうことでありますので、この決議の趣旨というものは十分尊重せられていかなければならぬと思うのであります。それに対しまして、今申し上げました、私も十分な正確な記憶ではありませんが、大体は間違っていないと思います。こういうようなことを政府当局では一体どう御説明になるのか、この一点をお尋ねしたいのであります。  それから第二点は、現在政府の買い入れ価格は全国一律であります。ところが各府県、府県によって生産事情も違いまするし、品種の事情も違いますというようなことで、瀬戸内海沿岸地方、東海地域等におきましては、現に政府の等級について見ましても、つきべりが五%ないし八%は違うということが明確に示されておるのであります。もし政府が同一価格で買い入れて、これを卸売業者に単一価格で売るといたしますれば、その部分に関する限りは少くとも卸売業者は不当な利得を占めるということになるのであります。そこでだんだん実態をお伺いいたしますると、政府はそういうような事実を勘案して卸売価格に差等を設けて実施をされておるということであります。そうなりますると、農民の負担において政府が特別の超過利得を占めておるということにもなるのでありまして、こういうことを考えますると、米の持っておる実態を把握してそれを強化することが適当であると思うのであります。そういう意味からいたしまして、つきべりをいたしません特殊の米に対しましては、この検査規則の改正にからんで、等純な特別に設定するという措置が当然行われなければならぬと思うのでありますが、端的に考えますればそういうのは特別価格をもうけて、5%ないし八%価格を上げていくという措置が考えられると思いますが、今日はそういう措置をするわけには参りませんので、この検査規則の点において特別のつきべり関係な含めた規格品をお作りになれば、公平に買い上げできるということであります。これは決して不当な要求、不当な措置ではないというように理解をするのでありますが、この検査規則の改正に関する措置をどうなさるかということに関連して、そういう措置をこれに織り込んでお考えをいただくような余地はないのかどうかという点をお伺いをいたします。  以上二点について当局のお考え々承わります。
  105. 吉川久衛

    ○政府委員(吉川久衛君) 森委員の御指摘になりました点については十分了解できるのでございますが、御案内の通り食管会計の実情もさることながら、農村の現状、またただいま御指摘の搗精についての歩どまりの問題や、あるいは銘柄等の問題、いろいろの事情がございますので、これらのものを総合いたしまして、ただいま検討中でございます。
  106. 森八三一

    ○森八三一君 検討中ということでありますから、政府の誠意あるお答えを待つということでよろしいと思いますが、今私申し上げました前段の方は、明確に統計がそういう結果を物語っておるので、年々歳々インフレの進行に伴って、米価は確かにパリティ計算によって上昇して参りました。最近両年間は生産費というものが多少加味せられるということによって、これがまた上昇して参りました。参りましたが、その反面、規格が漸次辛くなると申しますか、上ってくると申しますか、そういうことで、等級が下げられていくと結局差引農民はいかにもパリティの進行に伴って米価が上ったように見せておって実際は低米価で始末をされておるということでありまして、これはきわめて不合理なことであると思いますので、これは御検討を願うということについては、そういう数字に根拠を求めて正確に一つ処置をしていただきたい。まさに早場米は出る時期を控えておりますので、早急に結論を出していただきたいと思います。後段の方につきましても、実態はまさに申し上げた通りでありまして、安く同一価格で売るとすればそれだけのものは配給所にいって米が余るという計算になります。そういう点を加味して卸をされておるといたしますれば、政府は不当利得を占めておるということで生産農民に申し開きの言葉はどこにも存在しないと思いますので、そういうような、説明のできぬような不明朗な処置が行われませんように措置をするということであると理解いたしまして、その結論を早急に出していただくことを重ねて要望いたしておきます。
  107. 吉川久衛

    ○政府委員(吉川久衛君) お話の点は私にも十分首肯できますので、早急に何とか結論のできるようにいたしたと思います。
  108. 田中啓一

    ○田中啓一君 決議案も御質問もまことにごもっともでございますが、実は私あまり現在の事情を、よく存じませんのですが、幸い事務当局がおいでになりましたから二、三お聞きしておきたいと思うのでありますが、現在は米に等級をつけられまして、それが何等までありまして、そして等級と等級との間の値段の差はどうなっておりますか。またこれのおよその全国的の数量というものはどれぐらいになっておりますか。それからまた今回の、たとえば一万百六十円というような米価は、それは何等を目当てにして言っておられるのか、そういった点を一つまず御説明願いたいと思います。
  109. 中西一郎

    ○説明員(中西一郎君) お尋ねの第一点でございますが、現在米につきましては五等までございます。従来の米価算定方式では三等の基本米価を求めまして、これを基準にいたしまして格差を開いておりましたが、本年は一万百六十円、これは百円加算を含んだ金額でございますが、これは三等ではなしに――四等全体の平均の価格ということで出しております。なぜそういうふうにいたしたかと申しますと、等級間の値開きは一定でありましても出てくる数量いかんによって毎年三等を基準にいたしました場合の等級間格差というものが変動をいたしております。そういう関係で三等の価格を求めてきまして格差を開くということよりも、加重平均された価格を基準価格として求めまして、それをもとにして格差を開くということにした方がより合理的ではないかという観点から、今年からそういたしておるわけでございます。等級の出回り数量は今ここに持ち合せがございませんが、一等の出回りは今まで、ことに二十八年、九年いずれも凶作でございましたがほとんどございません。西の方で若干あったかと思います。二等がおそらく一〇%未満でございます。三等、四等、ことに四等等は大部分のウエートを占めております。そういう形で現在まで出回っております。そこでちょっとつけ加えさしていただきたいのですが、実は規格改正についての御決議が衆議院の方でもございましたわけで、至急検討を始めております。ただ実は三十年産米が若干出回っております。特に高知だとか、鹿児島、奄美大島というところは出回っておるのでございまして、検査法の建前からは、出回りの一月前に規格を変えるならばあらかじめ予告しておきまして、で農民の方々によく御承知願うための猶予期間を置け、こういうふうに実は法律がなっておるわけで、そういう次第でここで規格改正をすぐするということがいかがなものかと実はむずかしい点に悩んでおるわけでありますが、ともかくも御決議の趣旨が、検査がきついとか、あるいは不当だとかということで、実質上米価の引き下げをしてはいかんということが最低限の御要請として流れておると思うんですが、そういう点を配慮いたします場合に、われわれとして三十年産米についてどういう措置がとり得るかということを具体的に検討しておりますが、それは、おそらく、これは御存じのことと思いますが、谷県別に標準品を作ります場合の検査標準品の査定委員会などをより機動的に運用しまして、検査がきつくならないように、適正になるように特段の配慮をやって行く、こういうような形は少くとも今年の産米からは決定してとっていったらどうか、そういうふうに目下のところは考えておるわけであります。
  110. 田中啓一

    ○田中啓一君 全国を一等から五等までに分けまして検査をしてやって行くということになりますと、そうして昔ございました生産地方による銘柄というような格差がないという制度をとりますると、当然たとえば岐阜県の、私の地方のごときは、これは何としても米が悪いのでありますから四等とか五等とかばかりになる、ほとんど五等ばかりのことと思います。それからいい米所と言われておる、たとえば滋賀県の東部なんかという所は二等とか三等が多いということに勢いなるだろうと思うのであります。それは必然のことだろうと思いますが、その事実は現在できておるだろうと私は想像しておるのでありますが、事実できておりますか、どうでありますか。
  111. 中西一郎

    ○説明員(中西一郎君) 各県産米の歩どまりの際についての調査は毎年いたしております。それによりますと各県ともやはり凶作時、豊作時によって非常に振れがございます。特に硬質米地帯といたしましても若干ずつの変動がございます。その変動の標準偏差をどのくらい考えればいいのか非常にむずかしいと思うのでありますが、軟質米地帯に比べてどのくらい歩どまりが違うかということも調べておるのでありますが、これも毎年変動をしておるわけであります。その各県別に違っております歩どまりをもとにして、先ほど森委員からの御質問がございました卸売価格の調整を歩どまりによっていたしておる、そういう実情であります。
  112. 田中啓一

    ○田中啓一君 むろん年によって違うことはよくわかりますが、岐阜県の二等米と滋賀県の二等米というものは同じものになるような標準でやっておられるのだと私は想像しておりますが、従ってまた卸商に政府が米を払い下げられる場合にも、岐阜県の米と滋賀県の米というので差等をおつけになるのではなくて、二等と三等というもので、あるいは三等と四等というもので差をおつけになっておるのではないか。ただ小売人は配給米は何を原料といたしましてもとにかく同じ値段で売るということをやっておるわけでございますが、私は県によって卸商に対して差をつけて売るということは、等級の差という形に今はなっておるだろうと想像しておりますが、そうでありますか、いかがですか。
  113. 中西一郎

    ○説明員(中西一郎君) ただいまのお尋ねですが、現在やっておりますことをそのまま申し上げますと、検査等級の方は水分含有量とか一升重量、一升の重さです、それから整粒歩合、粒のそろい方、そういうようなことで等級を、差をつけております。で、直接には歩どまりというものを勘案事項に入れていないわけでございます。ただ一升の重さが重いとか、整粒がよい、粒ぞろいがいいとかそういうような場合には、自然歩どまりが高いであろう、また歩どまりの高い米は自然そういう形で上位等級に含まれていくだろう、そういう形で規格ができておるわけであります。ただ政府が卸に売ります場合には、その等級別に売るということだけでなしに、実際上各県産の米の歩どまりが少しずつ差がございます。そのわずかな差でも数量が多くなりますと、当該卸商にとっては大きな損になったり、得になったりします。そういう関係がございますので歩どまりの点を調整いたしまして、現在は卸商に県別に価格を作って売っておるわけでございます。
  114. 田中啓一

    ○田中啓一君 そうしますと、現在たしか、食糧検査法でありましたか、米穀検査法でありましたか、そういう法律ができておるのでありますね、あの法律の趣旨というものは銘柄をつけるようにはそれはなっておらなかったはずで、等級別だけでいくと、しかもそれは全国一本の標準でいくと、農林省はまあ科学的に調査をして、合理的な等級別を全国的につけてそれでやると、その方が取引として単純正確だ、こういう思想で私はもう何年か前でありますが、あの法律ができたと思っておるのです。それであるのにかかわらず、政府は買い入れるときにはそれで曲りなりにやっておるが、売るときにはいつの間にやらまた産地別の差をつけてしまったというのは米穀検査法違反ではないか、食糧検査法違反ではないかと私は思うのでありますが、その点はどう考えますか。
  115. 中西一郎

    ○説明員(中西一郎君) これはずいぶん古いかつ困難な問題であったわけでけが、現在のところ考えておりますことは、こういう統制のもとで配給制度を行なっておりますもので、米の産地銘柄といいますか、そういうところまで考えて消費者価格を作っていくわけには実はいかない、そういう関係がございますので、何といいますか、ごく大づかみな形で生産者と消費者に対して政府は操作をいたしておる。生産者から買います場合には、御指摘の全国一本の各等級の基準に基いて考えておるわけであります。また消費者の価格というものは、これはまた大づかみに規格を作りまして、全部内地米でございましたならば、十キロ七百六十五円という一本価格で売る、そういうふうにいたしております。ただその中間におきまして歩どまりのいい米ばかりを政府から譲り受けた卸売業者があるとしますると、その卸売業者は消費者からはやはり十キロ七百六十五円の消費者価格を回収するわけでございますので、歩どまりがいいだけ過剰利得になっていく、この金額は石当りにするとごくわずかだと思うのです、おそらく歩どまりにしましても〇・一%、〇・二形というふうな振れになってくると思うのですが、それが卸段階でたくさんな取扱いになって参りますと、相当な金額になります。そこで卸業者間の損得の調整をいかがにはかっていくか、そういう点が次の問題になるので、そこで政府としては県産別の歩どまり数を算定しまして、それを各消費地別に運んでいきます搬入数量があるわけですが、搬入数量の加重平均によって消費県別の平均歩どまりというものを想定いたしまして、その県の卸売業者にはその価格で売ると、こういうことになっております。これは生産者から消費者まで直結いたしました集荷配給をやっておる段階の途中で卸業者に対する利害をいかに調整するかという副次的な問題として処理されておるわけでございます。
  116. 田中啓一

    ○田中啓一君 私は小売価格のところをあまりとがめているのじゃないのですが、それは説明として出てきたのだろうと思いますが、言いたいことは、つまり生産者からは等級一本でやっておられるという建前なんです。従っておそらく岐阜県でも滋賀県でも、二等米は二等米の値段、四等米は四等米の値段があろうと、こう思うのです。ところが今度は卸売に政府が売る場合は、岐阜県の三等と滋賀県の三等との間には差がついている、こういう事実が今の御説明で、あることがわかったのです。それはあの食糧検査法の趣旨ではないということを申し上げるのです。つまりあの食糧検査法は、それなら元来実質が岐阜県と滋賀県の米は違っているのだから、だから滋賀県で四等だといっているものでも、それは岐阜県からいえば三等と同じものであるならば三等の等級にすべきじゃないか、つまり等級というものを全国一本の標準にしろ、こういう私は趣旨であったと思うのであります。あのときにずいぶん論議をいたしまして、そうして銘柄別の格差を作らない、こういうことでやったわけなんであります。でありますから、もしこの決議案の趣旨に基いて、しかもこの底流は羊頭狗肉を掲げるなということなんでありますから、その趣旨でやってもらえば結局はよろしいわけでありますが、一つ何等まであってもかまわぬのですから、全国一本の標準になさったらどうだ、その方が取引としては簡単でありましよう。明瞭でありましょう。こういうことを私は申し上げたわけでありますが、これは意見でありますから、それまでにしまして、実はその弱るのは、これから国へ帰りますと、わしのところの米はだいぶ国会でいろいろ論議をされて、ありがたいような、つまらぬような目にあったが、一体一俵幾らになりますかと聞かれる、そうするとお前のところの米は大体何等だと言いますと、四等だとか、五等だとか言いますが、それは幾らになるかわれわれは知らぬ、まことにそれは困るのであります。でありますから、今一万百六十円というものが、政府の総買い入れ量に対する総平均価格だということはよくわかっておりますが、それを早い話が岐阜県の四等米というものは、これはもう早場米奨励金も何もついてないわけですから、それで一体裸で幾らになりますかということを聞きたいのです。これはもうどうせお買いになる以上は決定になっていると思います。
  117. 中西一郎

    ○説明員(中西一郎君) まず若干の説明の足りません点を補足さしていただきたいのでありますが、検査法の関係で、銘柄の関係は、企画として考慮しないことになっているのはお話の通りでございます。で、現在の格差を申し上げますと、三等を基準にいたしまして、四等は石当りで百八十七円五十銭下げになるわけでございます。約二百円でございます。そこで、買い入れの場合は、等級別に検査いたしまして、そういうふうな格差で買い入れ価格を構成いたしているわけで、先ほど来歩どまり差でいっておると私は申しました。その歩どまり差による石当りの値開きの程度はどのくらいかと申しますと、これは十円とか、十五円とかいうきわめて微細な差でございます。この歩どまり差がそのまま銘柄の格差になり得るかといえば、必ずしもそうではないので、事由自在に考えられておりました銘柄別の価格というものは、お米の味とか、色沢とか、消費地に遠いとか近いとかいう距離の関係、さらに現在われわれが考えております歩どまりの関係、それから出回ってくる時期――早場であるか、おくてであるかというような関係、いろいろのものがからみあって実は銘柄格差になり、それが現在で申せば数百円の差になるべき筋合いのものであろうと思います。現在われわれが採用しております歩どまり差というものは、そのうちのごく一部のことを卸の利害調整という観点だけから採用しておるというふうに御理解願いたいので、検査法の買い入れの場合の規格にまで歩どまり差というものをそのまま持っていき得る筋合いのものではないというふうに考えております。  それからただいまの御質問の、四等ならば幾らかというお話でございますが、早場米の、何といいますか、時期別価格差と申しますが、それがつかない十一月一日以降のものはどうなるかということを四等について計算しますと、三等で一万百三十円になるはずでございます、それから百八十七円五十銭を控除したものが四等の価格になるわけであります。
  118. 田中啓一

    ○田中啓一君 そうしますと、四等では一万円ちょっと切れるというわけだね。
  119. 中西一郎

    ○説明員(中西一郎君) そうでございます。
  120. 清澤俊英

    ○清澤俊英君 これはどういうわけで一番よけい出るものを標準にできなかったのですか。
  121. 中西一郎

    ○説明員(中西一郎君) この点は毎年実は問題になっているわけでございますが、今年は米価を非常に早くきめるという関係で、規格の内容をいかに調整するかということにふりかかりはしておったのでございますが、最終的な結論を得るに至っておりませんでした。一番出回りの多いものを標準的な規格にすべきではないかという御議論はまことにその通りだと思うんですが、そういたしますと、どういうことになるかと申しますと、今年の米価算定でも先ほど申し上げました一万百六十円というのが四等の平均の価格になっております。全体の総和平均した価格だということでございます。従って、これを基準にいたしまして格差を作ろうといたします場合には、規格の格づけをどう呼ぶかということに実はなるわけで、従来の三等の米を二等と呼ぶということにいたしました場合に、同じく四等の米を今度は新しく三等と呼ぶ、そういうふうな名称の変更は実はこれは簡単になし得ることではあります。しかしその場合に、米価水準そのものを動かさないといたしますと、先ほど申し上げました三等の価格一万百三十円と申しましたが、その価格が新しい二等に適用される、そういうふうな形になるので、実質的には農民の手取りに関しては、実は規格を比較しまして七変化のないものになるわけでございます。もしその場合に、規格を改正いたしまして、しかも米価水準を据え置いたまま等級の格下げをするということになりますと、実質的に米価水準が先ほど申し上げました三等、四等の格差でも百八十七円五十銭でございますから、一等級ずつずらすと約二百円の実質的米価の引き上げになるわけでございます。いずれにしましても、米価水準と問題をからめて議論する段階ではないと思うのですが、この場合に出回りが少い、三等々々と昔の呼び名で呼んでいるのはおかしいじゃないかという御指摘の点はごもっともと思います。そういう意味では出回りの多いものを三等にするというのが望ましいのでありますが、本年はすでに米価を決定してしまっておるし、かつ、先ほども御質問にお答え申し上げたのですが、新米も早いところはすでに出回っておりまして、法律上要求されております一カ月の予告期間というものも今となっては実は猶予期間としてわれわれに与えられておる時間が実はない、こういうふうなことになっておるのでございます。
  122. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) ちょっと速記をとめて。    〔速記中止〕
  123. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 速記を始め  て。  それでは先ほど東君から提案のございました決議案に関しまして御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  124. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) それでは本決議案を本委員会の全会一致の決議として決定いたします。これに対して政府の方の御意見を伺いたいと思います。
  125. 吉川久衛

    ○政府委員(吉川久衛君) ただいまの御決議に対しましては、御趣旨を尊重いたしまして十分検討さしていただきたいと存じます。
  126. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 速記をとめて。   〔速記中止〕
  127. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 速記をつけて。  ではしばらく休憩いたします。追って開会の時刻は御通知いたします。    午後三時二十一分休憩      ―――――・―――――    午後八時十八分開会
  128. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 先刻に引き続きまして農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題にいたします。御質疑の向きは御質疑を願います。
  129. 三浦辰雄

    ○三浦辰雄君 提案者に伺いたいのですけれども、この法案は参議院で一昨日でしたか、この修正案は法律の一部改正をやったのでありましたが、それに追っかけて、特にこの法案がさらに改正をしなければならないということになった経緯ですね。この点はどういうことですか。これをまず提案者の方からお聞きしたいのです。
  130. 芳賀貢

    ○衆議院議員(芳賀貢君) お答えいたします。先般こちらの委員会で御可決を願いました法律の題名はこれと同じでありますが、あれは本法の一部を改正するという建前であったわけでありまして、今川御審議願っておりまするこの本案一部改正の法律案につきましては、これは六月、七月の、主とし、北海道並びに東北の水害等に対しまして、特に付則の中で、この水害を十万ないし七万円までの小災害といえるわけですが、この種の災害が非常に多いように考えておりますので、これを何らか救済するためには付則の中で特に六、七の水害に対しましてはこれを補助の対象にいたしたいというようなことで、前回の本法の改正とは区分いたしまして提案いたしたような次第であります。
  131. 三浦辰雄

    ○三浦辰雄君 「付則に次の二項を加える。」と書いてあるその七項の「政令で指定する地域内」とありますが、その政令で指定する地域内というのはどういうところを提案者の方としてはおさしになっているのかお尋ねしたい。
  132. 芳賀貢

    ○衆議院議員(芳賀貢君) 付則でかかる特別の取扱いをいたします場合においては、散発的に生じておるところのあらゆる十万円から七万円以内の災害に対して適用するということでなくて、被害が甚大であるというような地域を特に政令で指定いたしまして、この地域内におけるところの災害に対しては特別の措置を適用したいというようなことで、特に「政令で指定する地域」というふうにうたったわけでございます。
  133. 三浦辰雄

    ○三浦辰雄君 この手法は必ずしもこの法案だけに初めて見る手法ではないのであって、この種のものには特にこういった表現の仕方において適正な政令を期待することは多いわけでありますが、しかし提案者としてはおそらくは、こういうことは政令をこれに基いて作る際には出すべきと思う、こういったような、当然政令に対する提案者側の何と申しますか意見というものがあったことだと思うのです。そこでお聞きをするわけでありますが、そういう点は衆議院の方での御審議の際にはどういうふうになっていたのでございましょうか。
  134. 芳賀貢

    ○衆議院議員(芳賀貢君) お答えいたします。今回のこの法律を出した目的といたしましては、特に北海道の今回の水害を受けた地帯は、昭和二十八年の七月、八月の大水害の場合においても、この地域は非常に水害によるところの被害を受けたわけであります。当年引き続きましてこの地域はまた冷害をこうむっておるわけであります。二十九年におきましては五月の北海道における暴風雪の被害、それから十五号台風によるところの被害、さらに昨年の非常に甚大なる冷害をこうむっておりまして、この地域は過去三カ年を通じまして連続に災害を受けておる地帯でありまするので、従ってこの地域における被害農業者の生活の状態というものは非常に困窮の度を加えておるような状態であります。ですからこのように累年災害を受けた地帯におきましては、たとえ十万円以下の災害の場合においても特に七万から十万というその間における主として年々災害を受けたような地帯に対しましてはこれを政令で指定する地域というような認定を行いまして、そうしてこの地域に対しましては特別の配慮を講ずべきであるというのがこの政令に対する考え方の内容であります。
  135. 三浦辰雄

    ○三浦辰雄君 私ども、おそらく私のみならずこの委員会に席を置きまする、親しく今日の農林水産業の実態を知っておる者から見れば、提案者と同様に、それでなくてもだんだんしわを受けておる農林水産業というものを今日その発展あるいは維持のためにできるだけの手厚いいろいろのことをしたいということは、これはもう趣旨においてはかわりないのでありますが、しかし法律でありまするから、私ほうって聞くようでありますけれども、今北海道の例をお出しになられましたが、しかしいやしくもこういうようなおそらく熱烈な何といいますか、農山村民に対する同情から出たこの法案であるから、私は当然政令で指定する場合は、政府はこういう条件の所、こういう所を指定しなければならない、こういう指定をすべきであるといったような政令に対する強い表現がなくてはならないし、あったんだろうと思うんですよ。そこで私はこういった議員立法というものについては、とかくわれわれ農林水産の事情を知っている者でない人から見ると、一段の批判というものを受けるものですから、私はいささか情ない点もあるので、この点を明らかにしたい。政令で指定する区域内に、これについては提案者の方の側ではどういうふうにして一体この案を出したのか、この案の一体出してくる理由と申しますか、私はこれが根本の問題であると思うんです。でありますから、事項に一つ政令で指定する地域というものはどういう所を端的に考えているんだ、こういうことを政府の方にその政令の作成に当っては強く要望するんだ、このことを明らかにしていただきたいと思うんですが、いかがですか。
  136. 芳賀貢

    ○衆議院議員(芳賀貢君) この政令の内容に対する考え方でありますが、これは先ほど申し上げた通り、一番中心になる対象は、昭和二十八年の大水害以来連続的に幾多の災害をこうむっておるような地帯における地域を中心にいたしまして、もう一つは本法の第三条の三項にも、これは一月から十二月までの間において発生した災害が甚大であるということを認めた場合においては農林大臣の指定する地域ということがうたわれて、これに対しましては高率補助の適用ができるようになっておるわけであります。それからまた付則におきましては、昭和二十八年の大水害のときの法律改正等によりまして、これは特に十万円から三万円までの間における災害に対しましては十分の九の補助をするということが規定されておるわけであります。特にここで申し上げたい点は、昭和二十八年の大水害に対しましては当時この大水害に関係のある二十四の議員立法ができたわけでありますが、これに対しましては幾多反省を要するような点もなかったわけではないのであります。ですから今回の場合におきましては三万円までの少額ということでなくて一応七万円から十万円までという限度を区切ると同時に、補助率の場合におきましても十分の九ではなくて、本法におきましては農地に関するものは十分の五、施設関係にかかわるものは十分の六・五ということになっておりますので、一応この点に対しましては十分の七というような、そういう本法の内容と大体接合でできるような点で付則の改正をやりたいというようなことで、政令等の取扱い等に対しましては特に政府当局、中でも大蔵省は、この法案の提出に対しましては全面的に反対の意を表して幾多の打つべき手は講じておるというふうに私は承知しておりますので、政令の指定というような点に対しましては、これはある程度行政庁にその判断というものを信頼してまかせてもこれは可能ではないかというような考えも含めまして、こういうような取扱いをしようと考えた次第であります。
  137. 三浦辰雄

    ○三浦辰雄君 それは今御指摘の第三条の第二項でまあ一カ年という問題はある、で私はこの法律の、おとといでしたか、可決されたその法律の審議に当って、公共土木の災害の国庫負担法、同じ災害の二つの大きな柱であるいわゆる主として建設関係のあの法律が累年という言葉をもって処置をした。それに対して一体われわれというとおかしいが、この農業災害については例年という考え方はもう出ないとまで、私は審議の過程においては言った方の一人でありますから、気持はわかるのです。気持はわかるのでありますが、どうも政令で指定する地域というこの政令というものをこれだけのまあ立法をしようというからには、私はそういう断然政府の方に対して、政令はこういう内容のものでなければならないということを突きつけなければ、私は議員立法というものの何というか魂が入らないのではないかと、たとえば今御引例になりました、一十八年の特別災害のあの九つかにわたる立法は、あれだけの三千数百億といったような、いかに辛く査定してみても二千数百億といったようなあの災害の際の、しかも衆参ともに特別委員会を作っており、また政府自身も東京には中央対策本部、また出先九州を中心としておりましたため、福岡には大野伴睦国務大臣をその首班として、その関係の省の局長級をずらりと並べて、現地主義で解決するのだと、まあ心配するなと言って、政府自身も意気込んでおった。まあその政府と今の政府とは違いますけれども、要するにそういう政府の非常な真剣になったかのごとく見えたあのときの立法についての政令というものは、一体いつ出たか、その年内には出なかった。九月の二十何日かに出た。あの一日もちゅうちょしたり、一日もその被害を受けた人たちに対して救済の手を述べなければならないといったあのときに、政令というものが議員の間でもってまとまらない。ある程度はまとまったものもありますが、ついにいろいろな事情でもってまとまらないで、しょっ中注文をつけました。注文をつけましたが、出たのは年を越え、一月を越え二月を越え、そうしてようやく出てきて、あの政令というものがまあ出たようなわけなんでありまして、私はそのときにも言ったのだけれども、こういう議員立法なんというものは、特に金のよけいかかりそうなものについては、みんな政府側というものはえてして横を向いて、はなはだ不都合なことには法律は成立したのにかかわらず、これは議員立法だからというので、まことに憤慨にたえない、お互いに憤慨にたえないところでありますが、うっかりするというと、どうもそっぽを向きがちなんでありますから、私はその政令というものは、断然ここに明らかにしなければならぬと思うのですが、その点まことに政府の方に依頼したような御答弁でありまして残念なんです。で、私はそれでは政府の方は一体この政令で指定する地域というものを与えられたとき、どういうふうにやられますか。これは農林省と大蔵省の方から、おられたらお聞きしたい。あなたの方にまかせるというようなら、どういうふうにするのですか。
  138. 吉川久衛

    ○政府委員(吉川久衛君) この問題に関しましては、会期末に急に出て参った案件でございまして、まだ十分な検討がなされていないような次第でございます。
  139. 原純夫

    ○政府委員(原純夫君) この御返事は司様でございます。
  140. 三浦辰雄

    ○三浦辰雄君 それで、私はどうもさっぱり相子になってくれないような格好でありますが、これはさらに読んで行くと、本年の六月から七月までの間にという限定をされておるのですね。それでは私お聞きしたいのですが、この法律を出すに至った資料、本年の六月から七月までに起きた水害の被害報告、水害がどのくらいな大きさに、どういった地域にできたんだかという資料は、当然あるのだと思うのですが、その資料を一つ私は見せていただきたい。その資料によって御説明を願いたいと思うのです。
  141. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) これは政府ですか。
  142. 三浦辰雄

    ○三浦辰雄君 これはまず提案者にお願いいたします。
  143. 芳賀貢

    ○衆議院議員(芳賀貢君) この六月、七月肉月にわたる災害の最も的確なる資料に対しては、御満足を得られるかどうか知りませんが、大体われわれのこの法律を提案するに至ったまでの資料といたしましては、この関係に対しましては、大体百三十億ぐらいということが予想されておるわけでございます。で、その中で特に被害が集中的に甚大であるというような地域というものは、大よそ四十億内外でないかというような判断を持っている次第でございます。
  144. 三浦辰雄

    ○三浦辰雄君 そうしますと、今百三十億、私は資料がございませんのでわかりませんが、百三十億、そのうちいわゆる集中的にやられたというところが四十億という御説明ですか。
  145. 芳賀貢

    ○衆議院議員(芳賀貢君) そうです。
  146. 三浦辰雄

    ○三浦辰雄君 そうすると、先ほど来御説明がありますところによりますというと、実は累年的な、事実問題として累年的にやられている所、累年的と言うとおかしいが、過去年々やられている所は、特に救済の必要があるということも、この立法の考え方の中におありのようでありますが、四十億のうち、累年やられている所に当るところの部分はどのくらいになりますか。
  147. 芳賀貢

    ○衆議院議員(芳賀貢君) それが大体この額であります。
  148. 三浦辰雄

    ○三浦辰雄君 百三十億の中で四十億というものは大体累年にやられている、集中的にやられている所だということがおわかりな以上、私はその地域というものがわかると思うのですが、私はだから、お互い議員同士のことですから、率直に多少は不備な材料もあります、あけすけに言って。でありますが、そういった四十億というものがどこの地域に、どういうふうな形に、どういった被害の種目に現われているのかということの材料はあるのだろうと思うのですが、それを一つお出しを願いたい。
  149. 芳賀貢

    ○衆議院議員(芳賀貢君) この点に関しましては、私どもの衆議院の農林委員会におきましては委員会の正式派遣をしまして、東北の水害並びに北海道のこの法案の対象になる六、七月の水害の調査を行なって参りました。そうして委員会においては、その具体的内容の報告を行なっているわけであります。承わりますれば、当参議院の農林委員会におきましては、同じような御方針のもとに、この地域に対しましては正式に調査をやられておるように聞いております。その衆参の両院の農林委員会のこの地域等に対する調査の結果というものは、それほど大きなそごはないというふうに私は考えておりますので、具体的な内容等に対しては、できれば当委員会の調査の内容等にもたよりまして、集中的に累年災害を受けた地域がどの地域であるというような点に対しても御検討願えれば幸いであるというふうに考えております。
  150. 川俣清音

    ○衆議院議員(川俣清音君) 補足説明をいたしますが、あるいは累年災害というような表現を使いましたのは、累年災、害があるから気の毒だという意味ばかりではなくして、一体累年災害が起きるようなのは、当然国として施設をして、災害の起きないようにすべきのを、怠っておった責任を何とかこの際果させようじゃないかということが一つだと思います。またたとえば累年でないにいたしましても、当然手を打って、ある程度の災害には耐え得るというようにしておくことがやはり国としての責任であり、小さなような災害の場合は個人が当然その危険を防備するのが責任であるけれども、異常な災害が起きたような場合はなお国が耐え得るようにしておくべきなのが、今日まで等閑に付せられた、その責任を果して行こうという考え方が出てこなければならないのじゃないか、その意味が消極的にこういう補助ということで現われてきておるのでありまして、将来こういう災害をある程度防ぎ得るような措置が講じられましたならば、こうした法律は必要がなくなって、あとは個人の危険負担について当然処置すべきだと考えておりますので、どうか皆さんの御判断を願いまして、すみやかに御審議を願いたいと存ずる次第でございます。
  151. 三浦辰雄

    ○三浦辰雄君 ただいままた補足説明として川俣先生からお話がありました。ごもっともなんで、私は同感です。だからこそ前に、この法律の一部改正の際にそういった考え方をあの高潮災害と同様に一つとる余地はないかというような話を政府側に聞いた一人でありまして、全く同感です。同感なんであることはまさに同感なんでありますけれども、私もそういった感覚から見て参りますと、一体この六月から七月までというふうに限定して行くということがどうなのか、どうも人から説明を聞かれてもさっぱり説明ができないようでは困るので、お伺いしておるのですが、それはたしかに累年ですけれども、六月から七月までの間に生じたと言っても、せめてこの六月と七月の間に偶発的に起きた地域だけの累年についての部分は助かるのじゃないかという御議論は、これは起きると思うのです。しかし広く目標とし、お互いに考えなければならないのは、こういった連年なら連年という問題については、ひとしくこの期をはずれたものも、不幸にして相当でき得るのだとすれば、やっぱりこれも助けなければならない、こういうふうにも思ったりいたしますので、私はこの点をいささかしつこいように聞こえるかもしれませんが、お聞きをしておるのでありまして、どうも百三十億という中で、四十億が連年に関係する集中的なところだと言われても、この点ははっきりしない。それではこの百三十億というところの被害というものはどの地域なんですか。もしあれだったならば衆議院におきますところの、この間御出張になられました報告書、出張の報告書、またあわせて本院で一部行かれたようでありますが、その報告書でも取り寄せて、私どもそれでまず数字というものを拾わなければならぬと思うのですが、一体この百三十億というのは、どこの範囲からの百三十億なんですか。
  152. 芳賀貢

    ○衆議院議員(芳賀貢君) 御指摘の点に対しまして、六月の災害は、六月上旬においては九州の水害であります。六月の中旬は、これは東北の水害であります。北海道の場合は七月の上旬で、この三地方の水害をあわせまして、いわゆる六月、七月の水害というふうに総称したわけでありますが、これは特に六月、七月という時期に限定を置いたのは、この時期に生じた水害というものは、先ほどから繰り返して御説明申し上げました通り、かかる特別の取扱いをすべきであるという判断の上に立って行なった措置であります。そうでない場合においては、当然前回当委員会において御審議を願い、さらに可決していただきました同種の法案の中における、この第二条の規定の中のたとえば一カ所の工事の費用が十万円以上のものと、この条項をこれをたとえば七万円ということに改正をいたしまして、今後は恒久的に、七万円以上のこの災害に対しては補助の対象にするということにすれば、これは恒久的な改正になるわけでありますが、いろいろな点を私ども十分配慮いたしまして、この六月、七月の災害に対しては特別の措置をすべきであるという考え方で、この時期を限定した次第であります。なお、この両月にわたっての衆議院の調査の報告の内容等につきましては、当時の委員会の速記録等にその詳細な派遣された委員会調査団の報告が載っておりますので、できればそれらも御参考に願いたいと思うわけであります。
  153. 三浦辰雄

    ○三浦辰雄君 この四十億と首三十億のその取り上げた範囲というのは、今の九州、東北、北海道ということはわかりましたが、いわゆる累年的な、提案者の意図されているような四十億をその中からお拾いのようでありますが、その四十億というものは一体この地域に分けると、どういうことになりますか。
  154. 芳賀貢

    ○衆議院議員(芳賀貢君) これは大半は北海道であるということが言えるわけであります。北海方の中におきましても、これは日高支庁管内、それから空知支庁管内の北部、それから上川支庁管内の北部、それから留萌支庁管内、東北四県の中では、これは秋田県が一番ひどいというふうに自分たちは判断しているような次第であります。  なお、この際つけ加えておきますが、農林並びに大蔵当局等におきましても、私の先ほど申し上げました数字等につきましては、これは大きな差はないというふうに私は申し上げることができると思うわけであります。
  155. 三浦辰雄

    ○三浦辰雄君 北海道が大部分であり、東北は秋田、北海道は日高地方などというものは年々やられている、あるいは雨龍方面などというあそこの所は被害がなくなる年はないような気がして、気の毒に思っているのであいますが、これが大部分である。あるいは秋田あるいは山形という方面もそうだろうと思うのですが、この四十億という問題は一体どのくらいな割合になるのですか。大部分といってもおよそのところは。
  156. 芳賀貢

    ○衆議院議員(芳賀貢君) これは結局最終的には政令によって、ふるいにかけた場合において、これがどうなるということになるわけでありますが、先ほども三浦先生から御指摘のあった政令の問題でありますが、これは私どもといたしましては、たとえば昭和二十八年の大水害の場合の特別措置は、これはやはりこの法律の付則の三項に出ておるわけであります。ですから前例が一、二ありますので、これらのものを一つ判断の基礎的な資料といたしまして、政府におかれましても、たとえ議員立法でありましても、この法案が成立した晩におきましては、法律の精神というのはあくまでも忠実に尊重し、ここれを行政面に実施すべきであるというふうに考えておりますので、これは行政府の良識にわれわれは待って、これが全くその行い方がこの法律の精神と背反するような場合においては、また次にわれわれ立法の立場におけるものの考え方の上に立って、これは善処しなければならぬというふうに考えております。
  157. 三浦辰雄

    ○三浦辰雄君 そういたしますると、この地域的なものであるということになれば、どういうことになるのでしょうか。この政令というのは県、郡、市町村、こういった市町村というものが単位なんですか。あるいは土地改良区で言えばその区域が、改良区の単位の区域がいわゆる政令の中に入るのだというふうに、だんだんこう想像されるのでありますが、その点についての考え方、問題の、政令の地域指定の考え方の点はどういうふうになるのですか。
  158. 芳賀貢

    ○衆議院議員(芳賀貢君) この場合には、これはもとより市町村のいわゆる行政区域を一応の対象とすべきである、こういうふうに考えるわけであります。ただ前例といたしましては、この付則にもありますけれども、昭和二十一年のこの南海の震災等に対しましては、これは特に県を指定しております。あるいはこの新潟県の融雪地すべりの場合においても、その県を指定地域としたような前例もありますけれども、今次の災害の特質にかんがみた場合においては、これは市町村の行政区域と、政令の指定の単位とせざるを得たいのじゃないかというふうに考えております。
  159. 原純夫

    ○政府委員(原純夫君) ただいまの被害の数字につきまして、ちょっとお話が出まして、大蔵省の方で持っております数字と大分違いますので、ちょっと私の方の持っております数字を申し上げておきたいと思います。七月二十日現在でとりました六月、七月の災害の被害報告額農林省関係を全部合わせまして、三十四億円ばかりございます。うち農地、農業用施設は三十一億円という数字が私どもの持っております数字でございます。
  160. 芳賀貢

    ○衆議院議員(芳賀貢君) ただいま政府委員から発言がありましたが、これは私は衆議院の農林水産委員会における正式な原次長の発言ではありませんが、当時この法案が、衆議院の農林委員会において審議された場合において、大蔵当局は、これを何とか阻止するような御音図のもとに来られまして、ただいま原次長が言われたと別のような数字、いわゆる私が言ったのとややそれに近いような数字を私どもに述べられまして、特にその中でも、今年度の、今日までの災害の全国的な金額というものは、前年度よりも下廻っておる。しかし局地的に考えた場合においては、北海道であるとか、あるいは東北の水害というものは、非常に平年よりも甚大であるし、また累年の災害であるということは認めざるを得ないと、こういうようなことを、これは正式に議事録等には載っておりませんけれども、当時この法律をめぐって、大蔵当局がこれを阻止される努力のもとに述べられたことを、私は記憶しておるわけでありますが、ここで私はそのことをたてにとって論争しようとは思っておりませんけれども、参考までに申し上げておきます。
  161. 三浦辰雄

    ○三浦辰雄君 どなたか発言待っているかどうか……。私ばっかりこんなことを言っていますが、私まだ聞きたいことがたくさんある。今の百三十億と言われたのは、九州、東北、北海道のみならず全部であって、そうして集中的にできている。ここで何とか救ってやりたいと考えられるところは四十億だと、こういう意味の発言であり、それから今、原次長のお話になったのは、どうなんですか、これは三十億といえば、うろ覚えだが、北海道だけの数字じゃないんですか。
  162. 原純夫

    ○政府委員(原純夫君) 実は先般ただいま芳賀先生のおっしゃいました数字を申し上げたのでございますが、それは本年の今までの災害の被害報告額が、前年と比べ、またひどく災害があって特例法ができました一昨年と比べてどういうものかということを申し上げるために、農業のみならず、土木あるいは都市等も含めましたものを、最近現在で、当時は七月十日現在でございましたが、とりました数字、被害報告額の総計を申し上げてそれに対比すべき昨年の同時期の額並びに一昨年の同時期の額というものを並べて申し上げたわけであります。そういたしますと本年の七月十日現在で、それらの被害報告額の総計が百八十四億二千三百万円という数字に私どもの手元ではまとまっております。で、それに対しまして昨年の七月十日というのは数字がございませんので、七月末と六月末との数字をとりますと、七月末では三百億二千万、六月末は若干推定が入りまするが、百八十六億七千六百万、それから一昨年、二十八年は七月末で一千四百九億円、六月末で八百四十七億円であるというふうに申し上げたのでございます。そして、うち農業分は本年が五十三億八千五百万円、それから昨年の七月末現在が九十五億八千三百万円、六月末現在が五十七億二千三百万円、一昨年は七月末で五百六十億七千五百万円、六月末で三百二十九億一千六百万円という数字になっております。なお、この五十三億八千五百万円のうち、六月、七月の分だけを取り出して申しますと、先ほど申しました三十億円ちょっとという数字に相なるわけでございます。
  163. 三浦辰雄

    ○三浦辰雄君 大へん何か大蔵省の方は資料をお持ちのようですが、二十八年は、これは例の特別立法まであの大さわぎをして作らなければならぬような異常な年でありましたが、二十七年あるいは二十六年といったようなところはわかりませんか。お手元に資料あるんですか、あったら一つ……。
  164. 原純夫

    ○政府委員(原純夫君) 実はその前の年までは手元に持っておりませんので、昨年の二十九年が戦後二十七年と並びまして被害の最低であった年でありますので、最低の年と、それから最高の年がそこで並んでおるのでありますが、調べたらある程度できると思いますが、手元には持っておりません。
  165. 吉川久衛

    ○政府委員(吉川久衛君) 御審議の御参考までにちょっと農林省の方の調べを申し上げます。三十年発生の災害、農地関係の被害額の調べでございます。大蔵省と違いますところは、大蔵省は七月の二十日現在とありましたが、農林省の方は二十八日現在でございます。それから今申し上げますのは、法律の補助の対象となるものでございます。六月は北海道はございません。青森、岩手、秋田、山形、新潟、京都、和歌山、岡山、広島、山口、熊木、宮崎、鹿児島、これだけでございまして、それは内容は農地と農業用施設でございまして、総額が二十一億八一千七百万円であります。それから七月分が、これが北海道が少し大きいのでございますが、北海道と山梨、長野、新潟、富山、石川、愛知、和歌山、鳥取、島根、広島、山口、高知、福岡、佐賀、長崎、それの合計が十三億五千六百余万円でございます。その二つに林野水産の被害の七億をプラスしますと四十一億となっております。おそらく提案者芳賀委員の被害額の中には、このほかにこの法律の補助対象となるもの以外の農作物被害等をも含まれているものと考えます。御参考までに。
  166. 三浦辰雄

    ○三浦辰雄君 これは一体この法律で、まあ被害額はどんなだといったような御質問をしたからあるいは農作物に入っているのかわかりませんけれども、この法律がかりに通った場合、やはり農作物についての救済規定というものはないと思うのですが、それはどうなんですか。
  167. 芳賀貢

    ○衆議院議員(芳賀貢君) これはもと農地並びに施設災害に対する復旧事業費に対する補助の法律案でありますから、農作物の災害に対しては、これは米麦等に対しましては農業災害補償法によりましてその災害の度合いにおいてこれは救済の道があるわけです。  もう一つは、先般御審議願いました天災による農作物の、あるいは林業水産業等に対する災害等に対しましては、経営資金の道を開くというような注一律案は、これはすでに恒久立法として成立しておるわけであります。ここでも政令の問題が出ましたが、今までは災害のつど、その災害の度合い等を考えまして金融措置の法律案は作るのであります。その法伊の条文の中に特に政府が臨時補給損失補償をすべき融資の額というものを一応示したわけでありますが、先般通過しました資金融通法の中でも、これもすでに資金ワクというものは一応政令に譲っているわけでございます。ですからこういう点に対しましても、これは当初より大蔵当局はこの政令に譲るということをうたってある。その資金融通の恒久立法に対してはこれは大歓迎である、ぜひ一日も早く通してくれといったようなお話のあった点もありますので、同じ政令であってもそれを有利に使ったり不利に使うという判断のもとに、最近は大蔵当局の態度が違っておるという点も両案を対照して指摘ができるのであります。
  168. 三浦辰雄

    ○三浦辰雄君 それは確かに御指摘のように、政府側としてはやはり都合のいい法律はなるたけ通してくれ、都合の悪い法律は通してくれるなという傾向があることはまことに遺憾なんでありまして、同感でありますが、それに関して私は繰り返しては失礼に当りますからやめますけれども、特にいやがる立法というものは政令のところをがっちりと大きなくぎを打っておかないと問題にならない。問題にならないと言うと語弊があるけれども、事志と違うという過去の歴史もあるし、その点のことを申し上げたのでありますが、私ばかり質問してもしようがないので大ざっぱに一わたり疑問と思う点を開きます。  一ヵ所の工事の費用が七万円、従来の十万円は気の毒だ、七万円に下げてやったらいいじゃないかと、こういうことだと思うのでありますが、七万円というものの根拠ほどうかと言って開き直ってお聞きするというわけでもありませんけれども、七万円というものの一応お考え方はどういうお考え方から出たのですか。
  169. 芳賀貢

    ○衆議院議員(芳賀貢君) これは水害による農地並びに施設の災害というものは申すまでもありませんけれども、河川の流域が主として被害が非常に大きいわけであります。ですからこれは河川の流域全体を通じての被害というものは非常に多額になるわけですが、それを個々の農地、個々の施設等に区分した場合においては、おおむね十万円前後というようなケースが非常に出てくるわけであります。それで十万円をこえた場合においては、当然これは補助の対象になるわけでありますが、十万円をちょっと下回った場合においては、これは全然復旧に対しては補助の対象にならぬ、しかも今度の法律の内容は、これは昨年の五月の二十六日と思いましたが、これはこの法律の改正を行いまして、都道府県の知事が、まずこの法律の適用等の実施計画を立てて、これを行なったものに対しては政府が都道府県に対して補助を出すというふうに形が変ってきておるような次第であります。それですから、ただ現在における地方公共団体の現在の財政力をもっていたしましては、都道府県だけの単独の力でこの十万円以下の災害を救済するような補助の支出は全然できないわけであります。ですからこれはもう少し十万円から下回った程度の七万円まで、この程度に一線を引きまして、それ以外の地方災害等に対しては、被害者が自分の力でやるとか、あるいはやる場合につきましては融資等の道を開いて、それによって災害の復旧をやってもらうためには、もちろん資金的な措置は必要でありますけれども、これは二十八年の大水害の場合の三万円から十万円というようなこのことにも反省をいたしまして、今回の場合においては、ごく政府の財政的な負担も二十八年の水害よりも軽くて済むような考慮も払いまして、七万円から十万円、しかもこのことが実現した場合においては、非常に現地の被害者はこれによって非常に救われる面が多いのじゃないかというような尺度を設けた次第でございます。
  170. 三浦辰雄

    ○三浦辰雄君 その点は、気持の上でありますから深く追及しないのですが、まず最初御質問申し上げた七項のところに戻るわけでありますが、このうちで第三条の対象の事業というものを第三条の第一項と第二項の規定にだけ適用して、第三項、第四項には適用されないということは、第三項及び第四項というのもについては、六月から七月までの水害については、被害がなかったという認識の下におやりになったのですか、あるいは別のお考えがあってわざわざ同じ農民の関係である三項あるいは四項、こういうものを省いたのでありますか、その間のお考えのほどをお聞きしたい。
  171. 芳賀貢

    ○衆議院議員(芳賀貢君) お答えいたします。その点につきましては、これは先般御審議願いました法律案の中に、特に項目を加えまして、協同組合並びに連合会関係、あるいは共同利用施設とか、養殖施設、そういうような共同の施設等に対しましては、本法の中に十分の二の補助の道をこれはすでに開いてあるわけであります。それからなお付帯決議等もつけまして、政府がその政令によって基準を定めまして、それ以上の分に対しましては、十分の十の補助を行うというような規定につきましては、これは十五万円以内を限度にして基準を定むべきであるというような付帯決議等も行なっておりますので、これらの法律案が成立することができる場合においては、これはまあ大体普遍的になるような結果になるのじゃないかと考えているわけであります。
  172. 三浦辰雄

    ○三浦辰雄君 何かお考え違えしているのか、私の質問の工合が下手なためかと思うのですが、この第三条の第二項ですね。この改正法律案の七項のところを見ると、その二行目に「第三条第一項及び第二項の規定の適用については」といって、弟一項と第二項だけをこの法律によってそれぞれ補助率を上げる計画をなさっているんですね。ところが同じ農民の関係、同じ農民というべき漁村の関係といいますか、こういった、農民、漁民ですね、それでひとしく現在の基本母法が取り上げている第三条第二項第三号は、林業用施設に関するものであって、これはイとして「林地荒廃防止施設に係るもの」である、口として一林道に係るもの」、その林道は、御承知の通り奥地のものと、その他一般に分かれておってそれぞれ率が変っております。ことに一般林道のごときは、農地と同様十分の五であります。それから第四号にもってきて、「漁港施設に係るもの」とある、それは共同施設というのは、この間新しい項目としてそれぞれ入って十分の二になったことは私どもも承知いたしております。今申し上げております第三条第二項の三号、四号というこの問題を、私はどういうおつもりで取り上げずに、そうして第一項、第二項、その第二項の中の一、二だけをお取り上げになったのか。つまり「農地に係るもの」、「農業用施設に係るもの」だけを取り上げて、そうしてほかの同じく農山村民に重大な関係のある、そういった林業関係あるいは漁港施設、こういうものはなぜお取り上げにならなかったのか。こういう提案者のお気持、あるいはその理由というものを承知したい、こういう問題なんです。
  173. 芳賀貢

    ○衆議院議員(芳賀貢君) ただいまの御指摘に対しましては、実は六月とか七月の災害の場合においては、漁港関係あるいは養殖施設の関係の被害というものはそれほど多くはなかったのであります。全然ないわけではありませんが、日高地方の養殖施設が若干被害を受けた程度で、あとは漁港関係とか養殖施設関係の甚大な被害というものはそれほど見当っておらないわけであります、特に御承知かもしれませんが、北海道等に実例をとった場合においても、これは北空知地方におきましては雨竜ダム並びにその下にあるところの鷹泊ダムの放流によって下流地域は非常に惨たんたる災害を受けておるわけであります。今度の災害の様相から判断した場合には、ただいま三浦先生の御指摘になったような点は、これはことさらに特別の取扱いをするということにしなくても、それほど大きな差異のある取扱いにならないのではないかというようなそういう実態に即した判断のもとにこれは特に入れてないわけであります。
  174. 三浦辰雄

    ○三浦辰雄君 私のメモによると、北海道の七月の災害、これは古いので、その後ふえているかと思いますが、農業関係が六億五千万、林直関係が一億、こういう数字もあるわけでありますが、これは私は一億となれば相当なものだと思うのですが、そういうものは提案者の方としては、大したものでないのだという気持に、御説明だけは確かに聞こえまして、(笑声)それ以上は質問いたしません。私は今度速記録を見まして、あとで質問を続けたいと思います。
  175. 亀田得治

    ○亀田得治君 もう時間も御承知の通り相当おそくなっているし、農林省あるいは提案者の言われている数字等に食い違いがあるようです。この委員会々開く前に委員長の方で、ともかく各党において考え方をまとめて出席を願いたいというようなことも言われていたような関係もありまするし、この際一つ休憩して理事会を開いてもらって、この委員会としての取扱い方々至急協議して、そうしてなお適当な部分についてだけさらに質疑々するというのであれば、まとめてするというように、何とかしてもらいませんと、本会議もさらに重大なものがもうだんだんとかかる時間になろうかと思いますし、適当にそこは委員長の方で時間の都合もありますので、処理してもらいたいと思います。
  176. 池田宇右衞門

    ○池田宇右衞門君 今の亀田君の御意見は先ほどの委員長の宣言で、非常に意味の深いものであるけれども、私は今三浦委員の質問を聞いておっても、もうすでに提案者、農林省と大蔵省の答弁の中に数字の食い違いがあり、三者おのおの違うことを言っている。どこが一番災害の対象になるのか、この法案が通過するのには必らず予算の伴うものでなければならない。それについて農林当局なり、大蔵当局なり答弁されていない。これらが明らかにならなければ、折角審議しておっても空車が回ることになるから、食い違いのないように、もしかような点について資料があったら、時間は少いけれども、資料を全部出してもらいたいと思います。
  177. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 今の亀田君の出されました議事進行に関する動議についての御意見をお述べ願いたいと思います。
  178. 森八三一

    ○森八三一君 今の答弁は数字もきわめてあいまいのものであるし、扱い方について理事会で一ぺん相談をするという提案ですから、そういうふうにお運びになったらどうですか。
  179. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) それでは一応ここで休憩いたしまして、理事会を開いて、ただいま亀田君が申し出られましたような点について、理事会で協議するということでよろしゅうございますか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  180. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) それではそういたしまして、委員会は休憩いたします。    午後九時十七分休憩      ―――――・―――――    午後九時四十三分閉会
  181. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) ただいまより再開いたします。  ただいま休憩をお願いしまして理事会を開きましたが、理事会におきましては本法案の取扱いについて、はなはだ残念なことでございましたが、意見の一致を見ませんので再び問題を委員会へ移すことにいたしたわけでございます。先ほどの引き続きでございますので、御質疑があればやっていただき、なおこの際別に議事進行についての御発言があれば御発言願いますが、なければ引き続きまして御質疑を願いたいと存じます。
  182. 森八三一

    ○森八三一君 先刻理事会で御研究をいただきましたが、しかるべき意見の調整ができなかったという御報告でありまして、まことに残念であります。がしかし、本法の審議をめぐって、数字等もきわめて不明確な状態に置かれておるというようなことでありますので、そういう結果になりますこともまた当然かと思います。そこで諸般の事情を究明いたしましてこの改正案の可否を決するということになりますと、過去における速記録等の調査あるいは農林当局並びに大蔵当局並びに提案者のお持ちになっておる数字の調整等を求めなければなりません。そうなりますと、残されておる僅かな時間ではとうてい取り運びは困難と思われますので、まことに遺憾ではありますが、本案につきましては継続審査の取扱いをいたしたい、こう思いますので動議を提出いたします。
  183. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) ただいまの森委員の動議についてこれを動議として取り上げてよろしゅうございますか。   「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  184. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) じゃただいまの森委員の動議に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  185. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 多数でございます。よって農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定措置に関する法律の一部を改正する法律案は継続審査と決定し、本院規則第五十三条によりまして継続審査要求書を議長に提出したいと存じます。よろしゅうございますか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  186. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) それじゃさようにいたします。速記をとめて。   〔速記中止〕
  187. 江田三郎

    ○委員長(江田三郎君) 速記を始めて。  しばらく休憩いたします。    午後九時四十七分休憩   〔休憩後開会に至らなかった〕      ―――――・―――――