運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1955-06-03 第22回国会 参議院 地方行政委員会 9号 公式Web版

  1. 昭和三十年六月三日(金曜日)    午前十時三十二分開会     ―――――――――――――   委員の異動 本日委員若木勝藏君及び中田吉雄君辞 任につき、その補欠として近藤信一君 及び栗山良夫君を議長において指名し た。     ―――――――――――――  出席者は左の通り。    委員長    小笠原二三男君    理事            小林 武治君            赤松 常子君    委員            伊能繁次郎君            西郷吉之助君            高橋進太郎君            岸  良一君            島村 軍次君            館  哲二君            秋山 長造君            近藤 信一君            栗山 良夫君            松澤 兼人君            小柳 牧衞君            深川タマヱ君   政府委員    自治政務次官  永田 亮一君    自治庁行政部長 小林与三次君   事務局側    常任委員会専門    員       福水与一郎君    常任委員会専門    員       伊藤  清君   参考人    愛知県総務部長 鈴木慶太郎君    愛知県議会地方    制度調査委員会    委員長     太田 光二君    愛知県町村合併    促進審議会会長 池田 駒平君    名古屋市長   小林 橘川君    名古屋市助役  横井 亀吉君    名古屋市議会地    方行政委員長  佐藤太十郎君    愛知県愛知郡鳴    海町長     水谷登免吉君    愛知県愛知郡鳴    海町議会議員  米萩金次郎君    愛知県愛知郡鳴    海町議会議員 近藤清右衛門君    愛知県西春日井    郡山田村長   永田 利平君    愛知県海部郡飛    島村長     斎藤 辰雄君    愛知県海部郡南    陽町長     坂野 義信君    愛知県海部郡十    四山村議長   平野  茂君     ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○地方行政の改革に関する調査の件  (名古屋市及び周辺町村の合併問題  に関する件)     ―――――――――――――
  2. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) ただいまより委員会を開きます。  本日は名古屋市及び周辺町村の合併問題につきまして、参考人各位より実情を聴取いたします。  なお委員各位に御了承を願いたいことがございます。まず参考人の人選の件でございますが、これは先般の委員会におきまして委員長に御一任願っておったのでございますが、ただいまお手元に書類をお配りいたしましたように、県、市及び関係町村より十二名の方の御出席を願いました。またこのうち県側につきましては、桑原知事及び林県会議長の御出席をお願いいたしたのでございますが、お二人とも用務のため出席いたしかねるとのことで、かわりに鈴木総務部長と太田愛知県議会地方制度調査委員会委員長が出席いたされました。  次に、本日の議事の進行についてでございますが、大体午前中に各参考人から、それぞれ実情について承わり、午後に参考人に対する質疑をお願いするという方法で取り運びたいと存じますので、この点もあわせて御了承を願っておきます。  次に、参考人各位に一言御あいさつ申し上げます。本日は御多用中のところ、当委員会のため御出席をいただき、厚くお礼申し上げます。ことにあらためて申し上げるまでもなく、当委員会といたしましては、町村合併促進法の立案成立以来、町村合併の諸問題につきましては、終始調査研究を進めて参ったのでございますが、今回は特に町村合併促進法第三十三条第七項による総理大臣審査請求になっております案件等もございまするが、この点は、当委員会として町村合併促進法を立法した際において挿入せられました法律事項でございまして、初めてその条項をお用いになって、審査請求になっておられる全国的なモデルでございます。またその他各般の陳情、請願等によりまして、いろいろ重要な検討すべき問題等があるということで参考人各位の御出席をいただき、現地の実情について種々拝聴いたし、今後の委員会の審査に当って参考に資したいと考えておる次第でございます。  なお最初に実情につきまして逐次御説明を願うわけでありますが、その御発言時間は、はなはだ恐縮でございまするが、大体お一人十分ないし十五分程度でお願いいたしたいと存じます。また御発言の順序といたしましては、まず鈴木愛知県総務部長に県側の事情をお述べ願い、さらに太田委員長より補充的な御説明を願います。次に池田愛知県町村合併促進審議会会長に御説明を願います。第三に小林名古屋市長より御説明願い、田中名古屋市議会議長より補足的説明をお願いいたします。第四番目といたしまして鳴海町長から御説明を願い、米萩、近藤両議員に補足説明をお願いいたし、第五番目には永田山田村村長に御発言願います。最後は飛島村、南陽町、十四山村の代表として斎藤飛島村長より御説明願い・その後他のお二人の方より補足説明を伺いたいと存じます。  大体かような方法で御発言願いたいと存じます。また後刻委員各位から御質問がございますが、その際はねるべく簡明に御答弁を願いたいと存じますので、あらかじめお含みおきの上よろしくお願いいたします。  さて、ちょっと委員各位に御相談でございまするが、名古屋市長は御覧のように年長の方でございまして、質疑等について十分に答弁ができかねる趣きのお話もございますので、この際当委員会としまして助役の方がつき添っておいでになっておられるそうでございますから、必要な場合助役においても御発言願えるようにしたいと、こういうことでございますので、事情ごもっともと存じまして、この場で参考人として必要ある際の発電を許すということにいたしたいと存じますが、御了解願えるでしょうか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) ではさよう決定いたします。
  4. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 参考人の方から事情をお聞かせ頂く前に、委員長に一点質問をいたします。きょうの公報を見まするというと、本日案件になっておりまする合併問題の一方の責任者でありまする愛知県知事の出席がないようであります。先ほどの委員長の報告によりますと、用務のために出席ができないといことであります。その用務は一体どういう用務であるか、その用務について委員長は了承を与えたか、この点をお聞きいたしたいと思います。
  5. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) ただいまのお尋ねの件でございまするが、桑原県知事から議長あてに「参考人として出席方について」という表題で文書が参っております。それによりますと「当日はやむを得ない公務のため出席しかねますので、代理として総務部長鈴木慶太郎を出席させますから御諒承を頂きますようお願い申上げます」とあります。参考人は御承知のように代理は認めないのであります。従って委員長としては、代理ということではなくて、そういう御都合があられるならば、これもまた日程の都合上やむを得ないことであろうと存じまして、総務部長鈴木慶太郎氏を参考人として指名がえしたわけでございます。ところがこのやむを得ざる公務のためということにつきましては、同じく林愛知県議会議長より、その不出席の事情を議長に申し伝える文書が参っておりますが、それによりますと、六月二日及び六月三日は、本県において結核予防会全国大会が開催せられ、当日総裁秩父宮妃殿下の御来県を仰ぐこととなっておりますのでとあります。従って公務の内容は、多分このことではないかと委員長は推察した次第でございます。
  6. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 公務の内容は大体わかりましたが、結核予防会の大会があるということでありますれば、これは地元の愛知県知事並びに名古屋市長も当然同じような立場において、大会に対して地元の責任者として協力をせられたはずだろうと思います。従ってきょうお見かけをいたしますと、名古屋市長はおいでになっている。桑原知事はお出かけになっておらぬ。この点は過ぐる三月三十一日、衆議院で本件が取り上げられましたとき、桑原知事の出席できなかった理由は、皇太子が名古屋へおいでになる、従って出席ができないというととであったと私は了承いたしております。従って昨日結核予防大会があって上京できなかったという理由については、意見は意見として、地元の知事としての態度については了承のできる場合もありましょうが、とにかくきょう名古屋市長がおいでになって、桑原知事がおいで願えないということについては、われわれとしては、もう少し事情をお聞かせ願えないと了承ができないわけであります。委員長はそこまで念を押して、参考人の代理として、鈴木総務部長を正式の参考人としてお認めになったかどうか、この点を重ねて伺いたいと思います。
  7. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) この点については、直接御本人に対して委員長から事情を確かめる措置はとりませんでした。しかし一応県当局の当事者よりるる御説明がありましたので、この際一応は当委員会としては、総務部長の御発言を願い、本日の審議の経過にかんがみて、委員長として、また委員各位の要望もございます際においては、特段に考える必要もあろう、こういう含みをもって実はこの問題を処理した次第でございます。それから名古屋市長が御出席になって県知事が出ないという点については、私も現地の事情がよくわかりませんので、総務部長鈴木慶太郎君に、知事不出席についてもう少し御説明を願ったらと存じますが、いかがですか。   〔「異議なし」と呼ぶものあり〕
  8. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) では鈴木君。
  9. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) お答え申し上げます。知事は先ほど論議の中心になりました愛知県における全国結核予防大会がございまして、愛知県支部長としての立場と、愛知県知事としての立場における二つの関係におきまして、相当重要な問題の論議などもございますので、そうした関係になったことを御了承願います。
  10. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) では栗山委員、いろいろ御不満の点もあられるようでもございまするが、なにせ参考人多数出ておりますので、時間も相当かかると思うので、栗山君の意向は委員長として十分今後において体して問題を処理したいと存じますので、進行願えないでしょうか。
  11. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 知事が支部長として重責があるというお話でありますが、地元の新聞を見ますると、大会委員長は名古屋大学の勝沼学長になっております。そしてカッコには、県の部長という工合に出ておりますが、この点は新聞が間違いでありますか、鈴木総務部長のただいまの御言明が間違いであるのか、この点を一点、新聞の記事にそうなっておりますから、明らかにしていただきたい。それから第二点として、県には知事のほかに副知事もいるはずであります。副知事というのは、知事が緊急の要務のときに代行する立場にあるわけであります。従って桑原知事が東京へおいで願えなければ、なぜ副知事がおいでにならない。また桑原知事が国政に対して御熱心であれば、本人がおいでになって、副知事が代理をお勤めになることもできるわけであります。これは知事が要務のために出られないという理由をもって総務部長が出席をせられるということについては、その間に手続上一段欠けたところがあると私は見ます。この点について、委員長は軽卒ではなかったか、はなはだ遺憾だと思います。委員長の釈明を求めます。
  12. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 私からも釈明いたしますが、今の疑義の点について鈴木君の御答弁を願います。
  13. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 副知事は副知事としまして、そうした大会があって、知事としてはぜひともこの大会の委員長というものと、愛知県知事が、地元において大会があるために、その地元団体の長としての立場においていろいろなすべき仕事、その他支部長としての立場においてなすべき仕事といったような問題がございますので、知事は知事として重責があるということを申したのでございます。また副知事は副知事として、それぞれ知事がそうした大会のために御多忙であり、御苦労であれば、他の仕事の方に副知事が出るといった問題もございます。本日は本日相当の会合がございますので、その方に出ておることになっております。
  14. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 私はただいまの鈴木総務部長のお話については了承いたしません。少くとも国会が国の最高機関として、委員会の決議をもって参考人においでを願い、そうしてこの困難な複雑をきわめている市町村の合併問題について、堂々と責任者からその所信を表明を願って、円満な、しかも地元住民の御期待に沿うような解決をするために、及ばずながら国会としての務めを果したい、こういう熱意をもって今日多忙な中を議事を進めておるのであります。従って真に合併問題に対する紛糾の責任を感ぜられ、そうして円満なる解決を要望せられておりまするならば、何をおいても知事みずからお出かけ願うだけの誠意がなければならぬ。知事がお出かけになることができなければ、代理として副知事を差し向けて、そうして県としての堂々たる態度を表明せられるというところがなければ、一片の誠意もないものと断ぜざるを得ない。ただいまの鈴木総務部長の淡々たる御所信の表明のごときは、当委員会に対して、全く誠意のないものであると断じても過言でないと思います。この態度については了承いたしません。
  15. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 委員長が栗山君より釈明を求められておりますが、確かに県当局ともっとしっかりした話し合いを遂げた上結論を御被露すべきであると考えまして、軽卒の点は卒直におわびいたします。そとでそのかわりに、私この際県側にはっきり確かめておきたいと存じますが、本日はそういう公務のために御出席相なりかねるということでございましたが、結核予防会は民間の一つの団体でございまして、それに県知事の公務では私ないように考えます。それでただ支部長として、地元知事の立場で団体の運営を盛会裏に終了せしめたいという熱意でお残りになったのであろうと、私はそう解釈しております。従って今後において、当委員会が必要を認めて御出席を願いたいというときには、万難を差しくって御出席願えるかどうか、あなたが代理として出ておられますので、御答弁願います。
  16. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) お答え申し上げます。御趣旨をよくお伝え申し上げまして、最善の善処をしていただくようにお願い申し上げます。
  17. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) もう一度お尋ねしますが、出席願えると了解してよろしゅうございますか。
  18. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 事情をよくお伝え申し上げまして、善処していただくようにお願いします。
  19. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) あなたとしては、知事として国会に参考人としてお呼びになられるということが公務の中に入るとお考えですか。プライベートなことであるとお考えですか。
  20. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) もちろん公務だと思っております。
  21. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) そうしますと、国会におけるそういう審議上の都合で知事の出席を要請するという場合には、原則としては出席すべきものであるとあなたはお考えですか。
  22. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) そう考えております。
  23. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) その通りなそうでございますから、また今後において必要があるというような場合においては、委員長もおしかりを受けないように善処したいと重大な決意をいたしておりますので、ごかんべん願いたいと思います。
  24. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 私はまだ完全に了解する域に達しません。従って議事の進行の都合もあられようと思いますから、私はただいまの問題につきましては、一時保留をしておきます。いずれまた所信を表明する機会もあろうかと思いますが。保留をいたしておきます。非常に残念であったということを重ねて申し上げて保留しておきます。
  25. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) では本問題はこの程度にいたしまして、進行することに御異議でございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  26. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) では先ほどの日程に従いまして、まず愛知県総務部長鈴木慶太郎君に御発言を願います。
  27. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 知事が参上いたしまして、皆様方に実情を御説明申し上げますのが本旨でございますが、皆様方によろしく御了承をお願いしまして、不肖総務部長がかわって御説明を申し上げさせていただきます。  名古屋市及び関係町村の合併問題につきましては、地元の問題は地元みずからの手によって円満に解決したいと努めて参ったのでありますが、ついに中央にまで持ち出されましたことは、まことに遺憾に存ずるところでございます。まず今までの経緯と、これに対する県の考え、措置などにつきまして、簡単に御説明申し上げ、皆様方の深い御理解を賜わりたいと存じます。  名古屋市と関係町村の合併問題につきましては、一般市町村の場合とは全くその事情を異にするものであります。すなわち、町村合併促進法のねらいとするところの、いわゆる弱小町村を解消して、適正規模の町村を作る場合とは全く性質を異にしております。何となれば、名古屋市の場合は、愛知県はもとより、中部地方の中心としてふさわしい理想都市大名古屋を建設することが私どもの念願しておるところでございます。そのため名古屋市域の決定は、広い視野と高い見地に立って、国土計画の一環となる地方計画の形において決定せられなければならないのでございます。その眼目といたしますところは、産業、文化その他を県内各地域へ適正に配置しまして、均斉のとれた総合的発展を達成させることにあります。そのためには、特に母都市としての名古屋の整備充実、衛星都市群の育成強化、母都市と衛星都市との中間地帯は、その地域の立体条件に応じて、それぞれに特色を出させながら、農業を基盤として中間地帯の基本的性格にふさわしい発展を遂げさせる、さらに母都市と中心都市の県内全体が有機的に結ばれるよう、交通施設の整備、この四点に留意して名古屋市を中心とした中部経済圏の発展を計画いたしたいと思っておるのでございます。従いまして町村合併促進法の精神に従って、知事が県町村合併審議会に諮問いたしました際にも、その答申においては、名古屋市について全く触れていなかったのでございます。知事としては理想都市大名古屋建設という重要問題につきましては、町村合併促進法に基く合併試案とは切り離して、別個の立場から、すなわち、県、市財界を初め、各界の代表者から特別の委員会のようなものを作って、あらゆる角度からの意見を総合して、慎重に検討して事を進めていきたいとかねがね考えていたのでございますが、その考えがいまだ具体化しないうちに、名古屋市と周辺町村との合併問題が既成事案として県に申請せられる結果に立ち至ったのでございます。すでに今まで公表されておるように、名古屋市の塚本前市長は、昭和二十七年の六月ごろに、周辺町村との合併は、現市域内の整備後にという方針を明らかにし、またここにおいでの小林現市長も、一昨年の暮に、市としては吸収合併の余力はないということを一これは昭和二十八年十一月二十七日、二十二日朝日新聞記載――というようなことで、財政的立場から、はっきりと率直にその時期でないことを表明しておられたのでございます。ところが去る三月末に衆議院地方行政委員会で小林市長が述べられましたように、昨年三月には、名古屋市と周辺十八カ町村の名隣会で合併の話し合いが相当進んでいたようでありました。市内整備に重点をおいていた名古屋市が、何がために急にその方針を急変したのか、全く私ども不可解に思った次第でございます。当時富田町長は海部町村会の会長として県の町村合併促進審議会の委員になっておりまして、私どもよくお会いしていたのでございますが、名古屋市との問題については、何ら合併問題などはないといごとを申されました。また名古屋市が合併工作をいろいろ進めているということのうわさをうすうす聞きましたので、富田町長が前述の立松さんに町村合併促進審議会の席上でお尋ねしましたところ、町長さんは、名隣会はあくまで親睦の団体で、決して町村合併などの話はしていないと、はっきりと申されたのでございます。また新川の町長が、会議の模様は外部に漏らさないようにしているのだと言っておられました。こういう次第で、名古屋市は県に対し、全く黙秘の態度をとっておりましたので、私どもが何も知らないうちに合併工作が推し進められて参ったのでございます。しかもその間名古屋市は関係町村に対して、表面無条件対等合併論を唱えながら、一面不可能と思われるような事業などまで町村に出向いてはいろいろ施行するような話をなされまして、合併を呼びかけ、また県をことさら誹謗するというような宣伝やせんさくなども行われたのでございます。そうした事例の一つ一つを取り上げてここで申し上げるのは差し控えたいのでございますが、こうした市の工作に対して、私どもは少からず不審と疑義を抱いていたのでございます。また名古屋市が関係町村合併の理論的根拠としております日本都市学会の調査につきましては、権威者のグループの手によってなされたものであることを私どもも十分認めるのでございますが、その調査が、名古屋市の依頼によって周辺町村の合併を前提として行われたように推測せられる節もあり、従って調査の時期並びに方法、結論の導き方などにも疑義があり、報告要旨についても、私どもは別の意見を持っているのでございます。これをもって絶対有利な合併の理論的裏づけとすることはいかがかと思っているのでございます。  県といたしましては、今まで申し上げました通り、名古屋市が県に対してほとんど何らの連絡もなく一方的に無理な合併を推し進めてきましたので、そのため関係町村民が十分な思慮もなく、吸収合併されてしまということによって悔いを千載に残すというようなことになってはならないと、昭和二十九年の九月ごろから各町村に促進法の本旨と、周辺町村のあり方を説明して、合併について慎重な態度をとるように要望したのでございます。また名古屋市に対しましては、再三にわたりまして合併を進めるならば、具体的に立派な計画を立てていくように要望したのでございますが、一向に耳をかさず、希望さえあれば、飛地であろうと名古屋市に合併しようとする腹があり、関係町村のうちにも、住民の完全な納得の上でということなく、一方的に名古屋市の市域にのむ傾向がうかがわれたのであります。県としましても、機会あるごとに名古屋市民に対しては、市内の整備が先決である、関係町村民に対しましては、それぞれの特色を生かしてということで、お互いにそれぞれのものを生かしながら相連携して円満な発展を期することが急務であることを説いたのでございます。名古屋市は御承知の通り戦災復興についても、都市計画についてもまだまだしなければならない大事業が山積しているのでございます。道路の改良も道幅を広げたり、舗装についても全体の七〇%近くも未完成の状態で、その他運河、緑地、高速度鉄道や、多くの事業が残っております。特に学校について申し上げまするならば、義務教育の小学校でさえ、いまだに教室不足のため、二部授業を続けているよな状況でございます。これら不足校舎の解決や、老朽校舎の改善、増築など市民から強く要望されており、また下水道にしましても、まだまだなさなければならない仕事がございまして、大雨の降るたびに下水がはんらんして、保健衛生上からもはなはだ憂慮せられているところもあるのでございます。その他公営住宅、交通などの事業を含め、これらの整備費は千百億円に上る経費を要することになりまして、この千百億円に上る経費を消化していくというためには、幾多の年月を要すると言わなければならぬと思うのであります。さらに名古屋の整備拡充につきましては、愛知県と名古屋市とによって名古屋港管理組合を結成しておりますが、この国際港の充実のためにも二百億円の経費を要するということで、年々県と市の負担において苦労をしながらこれが発展に努めております。従いまして名古屋市が真に市民の福祉を考えるならば、市域を拡大して、当面の事業をおくらせることのないように、まず市内の整備をすることが先決問題であると県の責任ある立場から現在考えているのでございます。また関係町村につきましては、大部分が豊かな農業地帯でありまして、飛島村、十四山村並びに南陽町は海面より低い湿田地帯が大部分を占めておりまして、こうした地帯の逆潮樋門の建設工事や、土地改良、河川の改修、農業用水、あるいは海岸堤防の改良などを行い、また東の丘陵地帯であるところの部分につきましては、愛知用水を建設することによりまして、一そう高度の農業地帯として発展をさせることが、国家的見地からはもちろん、住民にとっても幸福なことであり、名古屋市に対する食糧の供給源としても、賢明な道であると信じている次第でございます。  名古屋市及び関係町村から合併申請が出されましたので、県理事者側としましては、慎重に調査研究を行うこととし、また県議会におきましても、地方制度調査委員会の手により、現地調査を行う一方、知事の諮問機関であるところの町村合併審議会及び県の総務委員会におきましても、慎重に調査しました結果、去る三月十六日の県議会で、総務委員会から報告がなされました。その報告は、地方制度調査委員会、町村合併審議会における報告と相一致するものでありまして、県議会は猪高村、天白村は名古屋市編入を可決し、楠村、山田村は保留し、鳴海町、有松町、富田町、豊明町、南陽町、十四山村、飛島村は否決するということで、圧倒的多数で議決せられた次第でございます。もちろん県議会としましては、市町村の議決は十二分に尊重し、公益的立場において相当研究に努めたのであります。研究に努めたればこそ、慎重に慎重を重ね、いかなる縁故にも、いかなる情実運動にも心を向けず議決をいたした次第でございます。こうした良心的な気持で、県におきましては、この問題の処理に当ったつもりでございます。しかし名古屋市及び関係町村におかれましては、この県議会の議決に基くところの知事の不処分の分につきまして、不満として中央審査の請求に出られたのでございます。地元の問題はあくまで地元みずからの手でと、円満な解決を熱願しており、今なおそれを念願しておりますところの私どもとしましては、理想都市名古屋建設のため、そうして大愛知建設のいしずえを築くためということで、今後ともこの問題の最終的な円満解決のために善処したいと思っております。
  28. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 次に愛知県地方制度調査委員会委員長太田光二君、補足説明がございましたら、願います。
  29. 太田光二

    ○参考人(太田光二君) 私は太田であります。ただいま執行部側からの総務部長から御説明申し上げましたことで大体尽きますが、われわれどもは、初めから名古屋市の周辺が名古屋市に合併することにつきましては、賛意を表しておりませんでした。従いまして、この問題が起きまする当初から周辺を巡回いたしまして、各町村に対しては、名古屋市に合併すべからざる事情をるる説明をいたして回ったわけであります。なお周辺の町村に対しましては、この際県が財力と誠意を傾けて育成するために、議会側の提案といたしまして、大都市周辺整備促進条例というものを作りまして、その条例に従って、周辺の町村を援助育成していくという方針を立てたわけであります。しかるにその後名古屋市側の合併勧誘その他自主的な考え、それぞれを推し進められまして、周辺十一カ町村から名古屋市に合併をする議決がそれぞれなされたわけであります。従って、われわれは議会のそれぞれの機関を動員いたしまして、書類が提出をいたされました以上は、それらの町村に対して実情を調査して回りました。実情を調査して回りましても、やはりわれわれどもが考えておりました理論と相一致をするばかりではない。立地条件そのものにおきましても、名古屋市と合併すべからざることがますます発見をされましたので、結論といたしましては、全部私個人といたしましては、十一カ町村全部否決したいという希望でありましたけれども、それぞれの意見を総合いたしまして、ただいま総務部長が報告をいたしましたように、二カ村は合併二カ村は保留、あとのものは否決というような形に持っていったわけであります。従いましてわれわれどものこの処理は、あくまでも愛知県の中心都市でありまする名古屋市の立場、並びに名古屋市の影響をこうむる周辺町村の立場、なお国で立てられました町村合併促進法に基きまする弱小町村の育成、解消というような立場などを折り込みまして、さような処理を行なったわけでありますので、もはや時期的に、法的には保留をいたしました二カ町村については詮議をする段階にはなっておらないかもわかりませんけれども、ただいま総務部長が申し上げましたように、地元の問題でもありまするし、なおまた地元の町村育成の問題でもありまするので、今後ともにこれらの問題については最善の処理をしていく方がいいと、かように考えておるわけであります。  従って、この委員会でお取り上げになり、いろいろ後においても御質問をいただけることと思いまするけれども、われわれは町村合併促進法の精神にはいきさかも違背することなく、この処理を行なってきたという自信に実は満ちておるわけであります。従いましてこの促進法が立派な法律であり、今後ともに威力を持って弱小町村の解消のために、われわれどもは引き続いて努力をすることは当然でありまするし、またこの処理自身も、私どもは適正な処理を行なってきたということを、今も実は信念に少しの変りもないわけでありまするので、御了承の上御善処をお願い申し上げたいと考えるわけであります。  なお、こまかい点におきまするところの名古屋市の特別市制、あるいは過大都市になることのおそれとか、その他いろいろの技術的、専門的な意見に関しましては、もし後刻御質問がありまするならば、それに対してわれわれどもの考えております点を率直に申し上げて、各位の御批判なり御指導を得たいと考えておるわけであります。
  30. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 次に愛知県町村合併促進審議会会長池田駒平君にお願いいたします。
  31. 池田駒平

    ○参考人(池田駒平君) 私は、審議会会長といたしましては、知事の諮問に答えまして、委員各位と慎重に審議をいたしまして答申をする、それだけであります。よろしくお願いいたします。
  32. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) それで知事の諮問がどうであって、どういう答申をしたか、簡単でようございますから、結論的に御発表願います。
  33. 池田駒平

    ○参考人(池田駒平君) 三十年の二月二十一日の委員会に知事から来ました名古屋周辺の諮問条項について、調査を私どもはすることに決議をいたしまして、そうして三月一日、二日、これは正式に委員各位と周辺を調査したのであります。その結果が三月十日の委員会の結論となったわけでありまして、先ほど知事側から申されておりますので、私は詳しく御説明の必要はないと考えたのであります。
  34. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) では次に名古屋市長小林橘川君に御発言願います。
  35. 小林橘川

    ○参考人(小林橘川君) 初めに申し上げておきますが、昨日から今日にかけて、結核予防大会が名古屋において行われておりまして、私どももその用件を済ませてこちらに参ったのであります。桑原氏に昨日会いまして、明日は委員会に出るのかと言ったら、僕は出ないという話なので、私はなぜ桑原氏が出ないかと不思議に思っております。昨晩の会を済まして、けさこちらにおいでになるなら出席ができたのであります。これは県の実際の関係はないのでありまして、全国の予防大会で、そうして主催者も関係者も別にあるのでありまして、われわれは主催者側としてこれに何といいますかお手伝いをした、こういうわけでありますから、公務は終っておるのでありますから、その点は今鈴木総務部長がいろいろ弁明になりましたが、その弁明は私は通らぬと思っております。それからこの前の皇太子殿下のときも、あれは何といいますか、皇太子殿下の見学でありまして公けでないのでありまして、従ってあのときも知事さんは出てもいいと私は思っておったのでありますが、出なかったのであります。こういう問題は皆さんの常識で判断いたして下さればわかると思います。  名古屋市の問題でございますが、名古屋市は戦争のために非常な戦災を受けまして、百三十七万の人口が疎開なり何なりでもって終戦直後に五十九万まで人口が減ったのでございます。それがようやく昨年ごろ百二十四万まで回復いたしまして、一年に四万乃至五万の人口がふえて参りました。そこで過去十年間戦災復興のためにあらゆる努力をして参りましたが、今後名古屋の発展するためにはどうしても周辺の町村を合併しなければならぬという必然の理由があるわけでございます。名古屋市の方には二十七年の暮からでありますが、名古屋の周辺の十八カ町村の方々と懇談会を常に持つための名隣会というのがございます。この名隣会は十八カ町村でございます。それがときどき集まりましていろいろな問題を懇談するのでございますが、御承知の通り、たとえば周辺の町村と名古屋市の間には消防援助協定、火事があった場合に名古屋の消防が出かけるといった消防援助協定といったものがございます。あるいは最近になりますというと、電話をかける場合に、周辺の町村に名古屋から直接電話がかからない。そこで電話局の方に何とか直通のできるようにといったようないろいろな問題があるのであります。事実を申し上げますというと、もう周辺の町村と名古屋は一体で、附近の町村の方々が名古屋にやってこられる。名古屋に職場を持つ、あるいは名古屋の学校に来るというようなことで、たとえば鳴海町のごときは、一日に五千人の人が名古屋にやって参るのであります。  そういう関係でもろ行政区画は何といいますか、断たれておりましても、行政区画を越えてわれわれと周辺の町村は平時関係があるのでございます。そこで名隣会の方は昨年の春と思いますが、三月ごろからいろいろ町村合併促進法の県の試案についてそれぞれ話があるので、どうかこの際に名古屋に合併してもらいたいという希望が周辺の十八カ町村から出たのでございます。私の方はちゅうちょいたしておりましたが、この際やるべきだ、この際やらなければ周辺の町村合併ができ上った上では、さらにこの合併を進めようと思っても困難な情勢にある、幸いに町村合併促進法ができまして、そうして弱小町村をそれぞれに併合される、合併される、この機会に名古屋市が適当に合併しなければならぬと考えましたので、昨年の五月でありますか、市会の方に、名古屋市会にどうしたらいいかという答申案を求めたのでありますが、名古屋市会は五月の十九日だと思いますが、適当に市域を拡大すべしという決議をしてくれたのであります。そこで市域拡大委員会をそのまま実行委員会に移しまして、さらに懇談しようということに触りまして、その結果が九月になりまして周辺の十八カ町村を対象として合併を進めるということになったのでございます。そういう関係で、名古屋市会の、市民の意思は一致して合併を促進すべしということに相なったのであります。そこで私どもと市会議長と周辺の十八カ町村を歴訪いたしまして、いよいよ合併を進めたいと思うがということを始めましたのが昨年の八月の末だと思います。この話を進めますについては、県側の方に御了解を得たいと思いまして、水野副知事のところへ参りまして、七月の十三日だと思いますが、いよいよ市の方は周辺の町村を適当に拡大するという方針がきまったのだが一つ了解してもらいたいと申し入れますというと、水野副知事は、それはわれわれの方には試案がある。しかし試案は試案だから絶対的のものじゃないというお話でありまして、非常に私は喜んで帰ってきたのでありますが、その次に知事の官舎で桑原知事と両副知事と会見をいたしましたときにも、その話が出まして、知事みずからも、試案は試案であるから、絶対のものではない。要するにまだ話し合いの余地があるという意味だったと思います。そこで私どもの方が、周辺に懇談会を関連、いろいろ話を進めて参りました。それが十八カ町村全部入っていただくというつもりでおりましたが、そういうわけに参りませんので、ただいま合併を決議してくれたのが十一カ町村でございます。それが十一月の多分十五日に町村が決議をして、書類を十一月の二十日に県へ出したのでございますが、そういたしますと、十二月の県会にこれを付議しないで、とうとう何といいますか、ことしに持ち越されて、三月の十六日、ちょうど県の持ち扱っている四月の期間がようやく過ぎんというその前に当りまして、二カ村だけを県の方で合併を認めてくれまして、二カ村は保留になり、七カ村は否決ということになったのでございます。しかし私どもは住民の意思によって定められたこの合併を、なぜ県が反対するのか、県がなぜ否決するのか、私どもには理解ができないのであります。今日の地方自治法を読んでみても、県が私ども市町村の上にあるわけじゃない。県が市町村を指導、監督、指揮する、そういう立場にはいないと思っておりますが、そういう点でなぜ住民の意思を無視するのか、なぜ住民の意思をそのまま認めてくれないのか、これが問題なのでありまして、県の方では依然として自分たちの意思のままに、何といいますか、指導する、ちょうど今太田さんと鈴木さんが言われた話の通り、やはりこれでおやりになっておるが、これは果してそれでいいのか、ということを私どもは痛感いたしております。いろいろな事情がこの間に介在しまして、権力と金力と暴力と、あらゆるものを用いて妨害をされた事実は、ほかの諸君からお話し申し上げると思いますが、これは地方自治の破壊だと思っております。安全な平和な町村にいたずらに問題を起して、今日収拾することのできないような結果に町村を陥れた。まるで何といいますか、トラやオオカミのような恐しいことをやっておられる。これが果して県のやるべき仕事かと、とう私考えまして、心から憤慨せざるを得ないのであります。  以上、申し上げることはございますが、大体そういろわけでございます。
  36. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) では暫時休憩いたします。    午前十一時二十五分休憩      ―――――・―――――    午前十一時三十五分開会
  37. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) では再開いたします。  それでは次に名古屋市議会議長田中鉄雄君に補足説明がございましたら御発言願います。
  38. 田中鉄雄

    ○参考人(田中鉄雄君) 私昨日からのどを痛めておりまして、現在も熱発いたしておるような状態でございますので、あるいはお聞き苦しい点があるかもしれませんが、簡単に補足をさせていただきたいと考えるのでございます。  私が現在手にいたしておりまするのは、これは去る三月三十一日の衆議院の地方行政委員会の会議録でございます。これを私つぶさに拝見をいたしましたが、少くとも議会人という立場から眺めましたときに、これほどピントのはずれた答弁というものを私はかつて見たことがないのでございます。例をあげて申し上げますなら、衆議院の地方行政委員会の委員の方が、東京から眺めて北海道はどちらにあるかという御質問をされましたときに、大阪は西にあるという答弁を盛んに県はしておられるのでございます。しかも知事が御出席になっておりませんので、鈴木総務部長は知事の意向を判断することができないというので、答弁不能に陥った個所も五、六カ所あるようでございます。私は今日そういう点について、知事みずからが御出席になってはっきりせられることを期待しておりましたが、今日ここにもまた御欠席になっておりますので、おそらく今日は鈴木総務部長から県知事の意向を聞いてこられまして明確な御答弁をせられることを私は期待をいたしております。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  申し上げるまでもございませんが、民主政治の根源といえば、それは世論政治だと思います。今回の町村合併に対しましても、私ども自身も合併をせられる町村の住民の方々の世論がどこにあるかということを調査するのに非常に苦心をしたのでございます。しかしながら私どもだけで調査をいたしましたのでは、とかくの批判もあろうかと思いまして、権威ある日本都市学会に御調査をお願いしたのでございます。その結果は、賛成が五六・九%・反対はわずかに八・五%という結果が出ましたので、世論がかようにはっきりいたしました以上、民意を代表いたします市町村議会がそれぞれ合併を決議いたしたのであります。おそらくこの問題につきましては、関係町村の方から詳細事実を御披瀝されると思いますが、私どもが合併決議をいたします前後にわたって、あらゆる暴力と誹謗によって妨害工作を受けたことは、これはい止めない事実だと信じております。しかし私どもはそういう妨害、誹謗に対しましても隠忍自重をいたしまして、県庁を訪れあるいは県会議員各位の自宅を訪問いたしまして陳情・懇請をいたし、御了解を賜わるようにお願いして回ったのでございます。しかしながら県の幹部の……議会の幹部の方がここにおいでになっておられます。その方は言われたのでございます。今日町村合併が紛糾をするその最大の原因というものは、それは事前にわれわれに相談をしなかったからだ、こういう感情的なことを言っておられたのでございます。またわれわれが町村合併の申請をしない以前に、ここにおられます太田光三君は、名古屋市は、町村合併をするといえども、われわれは寸尺たりとも名古屋市に土地を譲ることはできない、とはっきり言っておられます。その事実を調査しない以前にかようなことを言われることは、あくまでも今回の反対というものが、いたずらに感情的なものであるということの証左であると考えておるのでございます。卑近な例を申し上げてまことに恐縮でございますが、若い青年と若い婦人がお互いに結婚をしたいというので結婚をいたしました。われわれの議会がお互いに合併をしようということはそれは結婚と同じことでございます。従って私どもが結婚届を役所へ持って参りましたら、事前に相談しなかったからおれは反対だと言って、役所の戸籍係が紙くずかごの中に捨てたという例が、今日最も適切な表現だと信じておるものであります。私どもは、私どもの自由の意思によって関係町村と結婚したいと考えております。私はすでに県が承認をされました猪高、天白につきましては、すでに合併は完了いたしておるわけでございます。私はもし許されるならば、委員長初め委員の各位に直接聞いていただきたいと思います。ここに以前天白村の村長をしておられました近藤さんが来ておられます。近藤さんに、町村合併をする以前がよかったのか、合併後が住民のために仕合せであるかというその点を、天白村の村長であった近藤さんに聞いていただきましたならば、私どもが考えております町村合併というものが、いかに住民の仕合せになっているかということがはっきりいたすと思うのでございます。  まことに取りとめもなく申し上げましたが、そういった点によりまして、地元の住民は皆様方の賢明な御判断を賜わることを期待いたしておるのでございます。よろしくお取りなしをいただきますようお願いをいたしまして、私の補足説明を終る次第でございます。
  39. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 次に鳴海町長、水谷登免吉君に御発言願います。
  40. 水谷登免吉

    ○参考人(水谷登免吉君) 御指名によりまして、鳴海町の情勢を皆様に申し上げたいと思います。  鳴海町は大体面積は二十七平方キロばかりありまして、大体標準型に近いところであるのですが、平坦地は約三割、あとの七割は丘陵地帯で、粘土質のいわゆるはげ山でありまして、農耕には適せない、まあ住宅地に利用するよりほかに道のない所でありまして、鳴海町といたしましては、農業を発展させるということはとうてい不可能なところであるわけであります。また昔からしぼりがあるのでありますが、しぼり産業というものも、家内工業のごく小規模なものでありまして、これをもって町の将来の発展というようなことはとうてい期待しがたいのであります。しかるところ、近年名古屋の土地が暴騰いたしまして、地所が高いために、鳴海町に移住する人々が相当あるのでありまして、最近鳴海町の人口の増加率は七百人程度でありまして、その七百人の中には児童が相当あって、ために義務教育の児童が年に三百人内外ふえて参りました。鳴海町の財政といたしましては、年々義務教育の校舎を建てるのにきゅうきゅうたるものがありまして、これでは鳴海町の町民の福利を増進させるわけにはいかないのでありますから、この町村合併促進法が発布されまして、町当局としてはいずれかの町村へなり、あるいは市へ合併しなければならないというふうに私どもも考えたわけであります。最初は近接町村の合併ということも考え、大高、有松、豊明等に相当呼びかけを熱心にいたしましたが、いずれも内部的事情もあり、いろいろな関係があって、鳴海町へ合併するよりも、むしろこれらの町村は名古屋へ直接合併をいたしたいというような気持がたくさんありました。とうてい困難であり、また県庁の方面においても、そういう御意見を申し上げたところが、一向これに対して努力をしていただけなかったわけでありまして、当時といたしましては非常に困ったわけであります。御承知の通り名古屋の方は、先ほども説明のありました通りに、最初は名隣会を通じて合併問題の話しがぽつぽつと始まったのでありまするが、八月、九月に相なりまして、市域調査委員会が拡大委員に変りまして、いよいよ付近の町村を合併したいというような呼びかけがありまして、初めは無条件合併をいたしたいというようなお話でありましたが、その後によく承わってみますると、名古屋は町村を合併しても相当財政的に余裕が地方交付金の制度によってあるのだから、相当施設がやっていただけるというようなことが判明をいたして、鳴海町としては名古屋へ合併していかなければ相ならぬかとも考えて、実は大阪辺の小都市の吹田、八尾等の、小さい、いわゆる衛星都市と名づくるもののところへ調査に参ったわけでありまするが、それらの都市のお話には、人口が四、五万の程度の都市では、とうてい近代の文化設備の水道とか、あるいは公会堂とか、団書館とかというようなものを作る力はないのだ、せめて人口が十万以上なからねば、とうてい困難であるというようなことがよく具体的にわかったものでありまするから、私どもといたしましては、名古屋へ合併という線を強く打ち出したわけであります。また隣接町村の大高、有松、豊明等におきましても、名古屋へ行くというような線がごく明瞭に相なったものでありまするから、鳴海町といたしましても、名古屋の方へ合併いたしたいというようなことに相なりまして、町会の協議会を開きましたところ、そのうちの二十六名の議員のうちにお一人だけ多少難色があったのでありまするが、他の二十五名さんは、大体これに御賛成に相なったわけであります。  そういう線がややはっきりしかけて参りまして、県はどういう御態度をおとりになったかと申しますると、最初は先ほど申し上げました通りに、隣接町村の豊明村というところに合併したらよかろうというので、合併審議会の第一試案として御発表に相なったわけでありまするが、豊明と当町が合併するということは、農村と合併するのであるから、これは万人の見るところ不賛成であったわけでありまして、その旨県御当局にもたびたび申し上げたのでありまするが、一向お取り上げがなかったわけであります。しかし当町が名古屋の線を強く打ち出すように相なりまして、県庁の方面におきましては、先ほど説明もありました通りに、大都市周辺整備促進条例というものをお作りになって、名古屋へは絶対的にやらない、名古屋へ行くのは過大都市であるというようなことで、名古屋合併を絶対的に否決するというようなお話があったわけであります。過大都市というのは、私どもから考えますると面積でいうのか、あるいは密度でいうのか、その辺はしっかりわかりませんが、私どもといたしましては、交通機関が発達いたしまして、自動車、あるいはバス等がどんどん盛んに利用されるようになれば、都市というものはだんだん面積も大きくなるということは、これは自然の成り行きであろう、こういうふうに考えておったわけであります。過大都市という考え方がしっかりわからないまま過ぎたわけありまするが、さて、私どもといたしましては、名古屋へ合併しなければ相ならねというような空気に相なりまして、県庁方面におきましては、町の不良分子等を扇動をなさって、そうして町々に、町長初め町会議員は合併によって三十万円もらう、あるいは金時計をもらうとかというような張り紙を相当お作りになって、町に宣伝をされ、いよいよ町議会を開こうという場合におきましては、いろいろな工作によりまして二十六人中、合併賛成の議員は十五名に減りまして、そうして十五名の方が議員提案として議会に提出されるということになり、町長はとれによって議会を招集するという段取りに相なったわけでありまするが、その辺におきまして、急に県の方面におきましては、いろいろな策動がありまして、御承知の通りに、決議の日、十一月一日においては、私どもとしましては、まさに役場へ入らんとする寸前におきまして、暴徒のために、私は前歯三本折られ、あるいに町会議員の数名の者は殴打されまして、自動車からおろされ、あるいは年寄りの方は二人ばかり名古屋の方へ拉致されるというような問題が起きたわけであります。その後私どもといたしましては、暴力によって議会を阻止されるということは相ならぬというので、十一月の七日正式に町会を開きまして、十三対八の議決で議決をなし終ったわけであります。議会が議決いたしまして、その後いわゆる県側と申しまするか、あるいは県会議員と申しまするか、あるいは地方事務所辺の策動によりまして、議会を強硬にやったのは町長の責任である。町長のやり方が悪いのだというので、合併問題の取扱いについて、町長の仕方が悪いというので、いわゆるリコール問題というのが起きまして、その後このリコール問題につきましても、県側の職員等が鳴海町へ出張をいたしまして、いろいろこれをまあ激励をし、また指導をして、そのリコール問題というものができ上ったわけであるわけであります。との策動は、聞くところによりますと、リコール責任者は、副知事さんから身分を保障されているというようなうわさもあり、また役場員で、反対運動の中心になって働いたある一人は、県の外郭団体の方に雇用されて、そうして現在ほお反対運動を続けている。町としては、反対運動の火中に投じて相当活躍をいたしましたが、懲戒免職という処分にいたした者が、現在県の外郭団体の職員として働いているような様子であります。しかし私どもとしては、この合併につきましては、県の御決議を経なければ相ならぬというわけございまするから、隠忍自重をいたしまして、先ほど田中議長の覆われた通りに、私どもとしては、あるいは県会議員の方々を三河の山奥まで個人訪問をいたしまして、いろいろ懇請をし、八方手を尽して、いろいろと事情を申し上げまして、県会の御理解を得たい、こういうふうに考えておったのでありまするが、残念なことには、三月十六日、鳴海町と同様否決の運命に相なったわけであります。この間になお県の方におきましては、町村に対する補助工事の打ち切り、あるいは起債の減額、あるいはことにはなはだしきにおきましては、反対議員さんの出ていた部落の農道だけは優先的にやって下さるというような変なお取扱いになったのでありまするが、この点については、詳細に別紙で皆様のお手元へ出ていると、こう思うわけであります。  さていよいよ県会の否決の理由というものは、天白川をはさんでいるから工合が悪いというようなことで、もう一つは、産業方面からも考えてみたらどうか、あるいはもう一つは、町政が乱れているから否決をするのだ、むしろお前の方は隣接町村と合併した方がよろしいというような御通知をいただいたのでありまするが、天白川というのは、御承知の通りに小さな川でありまして、日本の地図には存在しない、ようやく愛知県地図には天白川ということが表われているというような小さな川でありまして、その川があるためにいかないというようなことが理由の一つになっているのでありまするが、合併を御許可になりました天白村、猪高村は御許可になり、同じ天白川をはさんでいる鳴海町が許可をされないというのもちょっと変な感じもいたすわけであります。それからまた産業方面については、ただいま申し上げた通りに、農業も十分にいかない、あるいはまたしぼりも十分にいかないというわけでありまするから、鳴海町の発展としては、名古屋市の住宅地として将来発展するよりほかに道はないのでありまするから、こういうことも納得のいかない点であります。それからまた町民が非常にリコールをやっているというようなことも、これも県側の方のいろいろ御策動がなければ、自然とこれは解消する事件だと、こう思っている次第であります。そういうような理由をもって四月の初旬に自治庁の方へ訴願をいたした次第であります。訴願をして自治庁並びに衆参議員の方々の御了解を得たいというので訴願をいたしたわけであります。  それから最近私どもといたしましては、あくまでリコール問題は信任投票をもって一つ争うというような覚悟をきめておったのでありまするが、今回の町会議員の選挙によりまして、賛成者は十三名、まあ反対のきちっとわかっている方が七、八名、中立の方がそのほかと、こういうふうに考えておったのでありまするが、その後いろいろな策動によりまして、大体今は十三対十三というようなありさまに相なっておるのでありまして、この合併問題につきまして、町長の取扱いが悪いのじゃないか、それでおれは合併反対だというような御意向の方もあるのであります。この際に私どもが辞表を提出した方が町が円満にいくのじゃないか、こういう見方によって、先月の十七日に辞表を提出したのでありまするが、まだ初町会も開かれないので、その辞表が宙に迷っている、こういうような状態に相なっているわけであります。  以上申し上げましたようなのが現在の状態であります。御承知の通りに、この三月時分に、合併賛成の署名運動を私どもがやりましたときには、八千数百名の署名の賛成者があったことを見ましても、まず大体町民の大多数は合併賛成が多いのじゃないか、こういうふうに私どもは見通しをいたしている次第であります。皆様におきましてよく御調査を願い、公正なる御判断を願いたい、こう思う次第であります。
  41. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 次に鳴海町議会議員の方々お二人に御発言を願うのでございますが、これはただいま町長のお言葉にもありました通り、賛成反対の町議会議員の方々がございますので、それぞれ御一名ずつお呼びした次第でございます。まず米萩金次郎君にお願いいたします。
  42. 米萩金次郎

    ○参考人(米萩金次郎君) ただいま町長より概略の経過報告がございましたが、当時の議長といたしまして、二、三補足させていただきます。昨年の夏、名古屋合併問題が町村において本格的に討議されましてから、その後市町村の議決、県議会の否決、内閣への審査請求、またつい最近行われました地方選挙に至るまでの一連の経過を静かに回顧してみますると、県の御処置は一言にして無慈悲と言わざるを得ないのであります。なぜならば、県の理事者、郡部の県会議員の大部分の方は、名古屋市には将来特別市制をしく下心ありといたしまして、市の強大になることを好まず、町民の、住民の意思がどうであろうとも、何とかして合併議決をさせまいといたした、また議決後においては、県議会の否決の理由を何とか作らんといたしまして策動され、また議決後においても執拗にその正当性を仮装せんとして必死になっておられるのであります。その具体例の実例を二、三申し上げたいと存じます。昨年の夏大都市整理促進条例の説明会に太田委員長が来られましたが、先ほど太田委員長自身も言っておられまするように、劈頭において委員長は、君たちが名古屋市合併の議決をしても、われわれは県議会において必ず否決をするんだということを前置きをして説明をされました。これは住民の意思がどうあろうとも、そんなことは問題にされていない証拠と思います。しかしながら、われわれは先ほど町長から報告のあったように、住民の強い熱望にこたえまして、名古屋市合併を決意したのでありますが、その空気を県側が察知いたしますると猛烈な切りくずし工作が開始されました。ここに悪質のビラが、証拠物件として後刻委員長の手元に提出いたしたいと存じますが、一号から五号まであります。この中には補助金を打ち切るとか、いろいろのことを書いてあります。このビラは県の職員のだれだれの手から何月何日だれだれの手に何枚渡ったということ、またそれがどういうふうに配付されたかということが、その明細書を、ここにある証人が署名捺印しております。一緒に提出したいと存じます。このようなビラで議決前に全町がうずめられました。賛成議員の脱落を謀議したり、われわれの説明会にサクラを入れてヤジったり、妨害の実例は枚挙にいとまございませんが、時間の都合上省略いたしますが、余裕があれば聞いていただきたいと思います。  十一月一日の議決の当日は、県側の指導によりまする謀議によりまして町会が流会になりましたことは、ただいま町長から説明もありましたし、また新聞紙上等でも御承知のここと思いまするので省略いたしますが、委員の方方の手元に経過報告が提出されておると思いまするから見ていただきたいと存じます。われわれは暴力に屈せず、十一月七日に議決をいたしまして、市こともに配置分合の申請書を知事に提出いたしましたが、なかなか県議会で上程されません。今になってよくわかるのですが、それを私たちは今になると無慈悲だと申し上げるのであります。翌年の三月十六日までぎりぎり引っぱるだけ引っぱって、とうとうむざんにも否決されたのであります。あんなおざなりの調査で否決されるくらいなら、十二月中にとっくに否決をしていただいた方が私ら幸福だったと思います。知事さんは一月中にとの問題を解決せずに早期辞任をされました。否決をされれば知事選挙が不利になることくらいは常識上考えられるわけであります。なぜかと申しますると、当時の世論は賛成の世論が、先ほど町長から説明があったように熾烈であったのであります。この羊の群になりましたわれわれは、県理事者側の底意も知らずに、おぼれる者はわらをもつかむの心理で、県並びに県会議員の方々に合併陳情を日夜続けたのであります。某県会議員のごときは、われわれの合併陳情婦人団体に対して、合併したければ桑原さんに投票しろ、こういうことをはっきり言っておられます。証人は幾らでも出て参ります。  三月十六日に県議会におきまして否決されました際は、私は傍聴しておりましたのでありまするが、先ほどお話のありましたように、緊急提案でありまするし、また合併促進審議会と、それから地方制度調査会の結論を総務委員会にかけられましたその総務委員会の決定をそのまま本会議にかけられましたが、先ほど総務部長が言われたように、圧倒的多数とおっしゃられまするけれども、私が傍聴しておったところによりますと、なかなか定員がそろいません。八十名の定員でありますが、なかなかそろいません。辛うじて四十数名をそろえまして総務委員会の決定を是か非かということで否決されたわけであります。実際八十数名の県会議員の中で何名の方が何日間鳴海町へ来られたか、また隣接町村に来られたか、これは私が申し上げるまでもありません。理事者側においては、私ら想像するに、早くからそういう原案ができ上っていたと思うのでありますが、理事者側は、世論の反撃をおそれて、なるべくその責任を、議会に転嫁しようと思われた節があります。また議員は、近く行われるその当時の地方選挙を控えまして、おん身大事にまっこうからこの問題と取り組むうとせずに、悪くいえば、じんぜん日を送っていたように思われる筋もあります。その証拠は、各党の党議においても、この問題は決定されませんでしたし、また最後には、市部と郡部――尾張部と三河部――いわゆる三部に分けて各部会をやりましたが、このときの様子を聞いてみましても、賛否まちまちで、なかなか結論が出なかったように聞いております。  われわれは、以上のような経過をたどりまして、否決という最悪の場合に立ち至ったのでありますが、その否決の理由がとうてい納得できませんので、弱いわれわれに残された唯一の道として、内閣の審査請求をした次第でございます。町議会における訴願議決のときにおききしても、いろいろ外部に圧力があったことはもちろんでありまするし、またその際脱落者も出ました。また賛成派議員に対する相当の悪罵も受けたわけでございます。その詳細を説明している時間がございませんので、ただ、最後に、四月三十日に行われましたわれわれの地方選挙のことについて一言申し上げたいと思います。先般、衆議院地方行政委員会において、はっきり速記録に残っておりまするが、鈴木参考人が門司委員の質問にこう答えておったのであります。「啓蒙運動として当然なさなければならないことは、公務員として大いにやるべきであるけれども、不幸にしてその域を脱した好ましくない行為がありましたならば、これは十二分にそれを戒告しなければならないと思っております。」とございますが、今回の地方選挙におきましては、堂々と県の職員が当町に乗り込みまして、その指導をなした事実もありますし、またその後反対落選議員の中から、選挙妨害または公務員法違反の疑いありとの件で、告訴事件まで起きていると聞いております。有松町においてもいろいろお話があったようでございますが、有松町の町長さんもここにお見えになっておりますので、もし時間の余裕があれば、聞いていただければ幸いと存じます。また、選挙後におきましても、先ほど十三対十三という町長のお話がございましたが、いろいろ問題がございまして、時間がございませんが、今なお執拗にいろいろな工作が続いているということは間違いございません。  以上のように、われわれは合併問題について長い間苦しんで参りました。本日この問題を本委員会において取り上げていただきまして、われわれの話を聞いていただくということは、まことにうれしく思います。諸先生方には、この問題の一日も早く解決で香るように切に切にお願いをする次第でございます。
  43. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) ありがとうございました。  次に、同じく町会議員近藤清右衛門君に御発言を願います。
  44. 近藤清右衛門

    ○参考人(近藤清右衛門君) 私、鳴海町の農村部落から出ている近藤清右衛門と申します。このたびは、貴重な場所で発言を許されましてありがとうございました。  私は、名古屋市へ即時合併は絶対反対という意思を持ったものでございます。なぜなれば、このたびの合併問題は、一歩から踏み誤まっているように思われます。初めは、水谷町長は、まだ二カ年任期があるから、ここらで衛星都市を作って、そうしてぽつぽつとやるがよかろう、衛星都市を作るにはぼつぼつ隣接町村の有松町、大高町、豊明村へ呼びかけてというお話でございました。ごもっともですなといって、私たち非常に喜んでおりました。ところがその話がどうも案現不可能になってきました。町長さんいわくに、まあとてもこれは衛星都市は不可能であるから、しばらく自重して、そうして独立でいけば独立でいける町であるから、独立でいったらよかろうと思う、こういうお言葉でございました。私は農村部落の議員でございますので、今名古屋市に合併して、名古屋市という大きい看板をいただいたために負担率が多くなると非常に困るからと言って、部落民こぞっての反対でございました。あなたたちが反対を唱えられても、私は発言して、それが通るか通らぬかしりませんけれども、あなたたちの意見だけは尊重して議会で発言をいたしますと言って、町長さんとそのほかの議員たちにそのことを話をしておると、君は政党政治で感心だ、まだそんな時期ではないというようなありがたいお話でございましたから、これは名古屋に今合併をなさるようなことはあるまいと思って非常に部落の方では喜んで説明をしておりました。ところがほかの町会議員の人たちは農村から出ておっても、自分の部落へ出てこの吸収合併、これは鳴海町が独立でいけない、どっかかへ合併せんならぬということを部落民に思わしておったから、どっかかと一緒になるなれば大きい名古屋市と一緒になった方がいいじゃないかというような風説を聞いておって、名古屋市に合併賛成ということを唱えられておりました。それまでは相当強硬に名古屋に合併賛成の議員から、おい、君も賛成してくれといって非常な猛烈に呼びかけがあったがために、農村から出ておる議員でありますから心が何をいっても純でございますから、それではよかろうそれではよかろうで皆賛成して私一人が反対でございました。反対を唱えておりましたところが、ちょうど水谷町長が十月の初めころから、どうも名古屋に合併賛成のような空気なってきた。町長さん、あなたそんなことを今言い出しては困るじゃありませんかと言ったれば、実は君、昼中はいいが、夜になると名古屋市がおれのうちへどんどんどんどんやってきて、水谷君、君が拒んでおるじゃないか、鳴海町の町民は賛成しておるだろうけれども、君がまだ二年任期があるから、まだ早い早いと言って君が拒んでおるのだろう、ここらで君合併へ持ち込んでくれと言って非常に勧誘されるから困る。いや、町長さん、買収されては困りますと言ったれば、いやそんなことはないと言っておられたけれども、そのうちにふわふわと合併の方へ行ってしまいました。これは大変だ。また私は町長に、町長が賛成になったら町会議員も賛成すると言いました。僕はどこまでも反対をしておりました。ところでちょうど十月の二十日の晩でした。二十日の晩に全員協議会で一ぺんきめるというお話でございましたから、私はここで自分の意見を発言して言い合いをしておってはいけないと思って黙って帰っていったのです。すると、あとに寄っておりました議員は、全員じゃありませんでしたようですが、合併の方へ持ち込もう、あすの晩から三、四カ所くらい説明会をして、そうして二十七日の日に説明会の様子を持ち寄って、そうして議決へ持ち込もう。二十一日の日に私が昼中行ったれば、町長さんと議長とそれから佐伯議員と三名は私をとらえて、合併に全員一緒になりたいから合併になってくれ、賛成してくれと言われたので、どこまでも私は承知をせぬ。大きな鳴海町が無条件というばかな合併はできぬから、絶対合併は私は賛成しませんと言っておったれば、隣接町村こぞって行くから鳴海町も万やむを得ず行く、頼むからと言われたので、私はその時に初めて隣接町村こぞって行くということなれば、私はけっこうで、私は議会で黙って倒れますと言ったれば、よしわかった。今大高町こともに約束して議決する段取りになっておると言われたから、それだったらしょうがない、わしは黙って死にますが、しかし委員会では私の意見だけは述べますということで別れてきた。  ことろで、そのときの説明会について聞いてみると、まず詳しい説明をしておる。相当質問があり、詳しい説明をして、県に独自で残っておれば県は整備条例で受けさしてやると言うが、それは絵にかいたぼた餅で何ともならぬ。市の方へ行けば事業をたくさんもらえるからと勧誘に持ち込んでおいて、ぴゅっぴゅっぴゅっとかけ水でやってしまおう、こういうような意見でありました。私は陰で聞いておりまして、何という情ないことだ、こんな重大問題を町民の納得のいくように説明をせずに、名古屋市と合併に引っぱり込むように説明しておいて、二十七日には全町民が納得だからいつの幾日に議決をしようということでやろうというのは、何という情ない心の持ち主かと思って僕は涙をこぼしておりました。ところで、いよいよ説明をしなさると、われわれの部落には特別に説明に来てくれと言ったら、説明に来てくれましたけれども、相当強硬につっ込んでお聞きをしたようですけれども、何の答えもなかった。二十六日の晩まで説明して、二十七日に全員協議会ということになっておりましたが、二十六日の晩に農民層が、二十七日に協議会をして近々に議決に持ち込むということを聞いたから、ぐずぐずしておったら議決をしたら大へんだというので農民大会を開いて、初めのうちは私の一部落がいましばらくの間研究をさしてくれという請願書を町長あてに出しました。この町長、議長あてに出した請願書も、いい悪いともなく、こういうものが出たという程度でありまして、それで農民大会を開いて各部落の議員を呼んできて、おれの所の部落はこういう意向だ、あんたはどういう意向か、そんな賛成の発言をしてもらっては困るではないかというように、皆が各部落の議員と懇談、話をして、その時に農民から出ております議員が全部反対ということになってきました。これは有権者の意見を尊重して万やむを得ぬから反対を唱えなければならぬ。それで二十七日の協議会には、農民から出ておりました議員が反対を唱えましたけれども、それはどうしても少数であるから聞き入れていただくことができぬ。万やむを得ぬからわれわれは涙をのんで何とかいい工夫はないだろうか、いい工夫はないだろうかと心配をしておると、県から圧迫があったと言うが、絶対に圧迫はありません。私はよく知っております。これは私どもの地元から、その時に県会議員に石川県会議員と佐伯町会議員とが出ております。何という情ない人だ、われわれ農民議員がこれまで心やすくしておる……われわれ農民議員がこれだけ苦しんでおるのに、一ぺんも様子を見にきてくれぬ、何という情ないことだろうというのでわれわれは涙を流しておりました。ところが二十九日の晩に全員協議会を招集して、これでもう独立して名古屋市と合併するから意見を言ってみろ、ただ意見じゃありません。賛成か反対かを言えということで、意見も聞かれずにずっと賛否をとって、われわれ議員が即時合併反対だと言うと、多数だから、これは一日に議決をしようと思う、だから即時合併へ持ち込むと、こう言われれるから、そんな相談には私どもはよう乗らぬと言って退場しました。そのあとで町長が説明に歩いた時に、四カ町村足並みをそろえて合併をすると言って説明をしてきた。大高町は行かずに三カ町村が一緒に議決をするということになると、もう一ぺん説明し直しをしなければ町民に対して面目ないから、だからわしとしては提案できぬ。それでは議員提案ということにしてやろうというので、これは町長さんは、議員提案で私には罪はない、罪はないと言われるけれども、いろいろと作戦をして議員提案ということになさっただろうと思います。私ども三十日の晩に、はなはだ残念なことだ、これほどいろいろとお願いをしておっても、何の回答もなしに、一日には議決に持っていってしまわれる。こんな重大なことをもう少し研究の余地を与えてもらって、不利益になるか、ならぬか全然わけもわからぬうちに合併して、そうしたら、不利だ、ちょっと待ってくれというようなことはできないから、残念だと思っておるところに、初めて石川県会議員が私のらちに来まして、新聞を見たら農民議員が全部反対になったそうだが、実は困った。一つ何とかいいお知恵をかしていただけぬかと私が頼みました。すると、あんたたちがそんなに困っているなら何とかいい考えはなかろうかと言って、初めてそのときに私の方から石川県会議員に頼んでいろいろとお知恵をかりたようなありさまでございました。そうして御承知の通り、あの十月一日の流血事件が、前代未聞な事件が起りました。こんな大事件で、農民層が人の圧迫でむしろ旗を立てて出るようなばか者はありません。一時間でも貴重な時間だから、そんな圧迫を受けて出るようなことはないが、一心から貴重な時間を費して出ていっている。暴力をふるったのは農民じゃないだろと思います。ヤジウマどもがやったんだろうと思いますが、私たちはその場所にはおりませんでした。そんな事件まで出たんだから、もう少し慎重に町民の意見を聞いて、そうして時をかせいでいただけばいいんだけれども、それもせずに、ただただ町長初め議長たちは過半数以上を獲得したならば……
  45. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 近藤君に申し上げますが、時間がとうに過ぎておりますので、簡単に一つお願いいたします。
  46. 近藤清右衛門

    ○参考人(近藤清右衛門君) 獲得をせられて、七日の協議会で議決をせられてしまいました。ところが県議会で否決になりまして、これは私たちは住民の意見を尊重していただいて否決になったからありがたいと思って喜んでおりましたところ、内閣総理大臣へ直訴の手続と再議決ということになりましたら、私も万やむを得ぬ、われわれは少数でありますから、議決をせられてしまいましたので、この八千幾らという署名をとられたというのも、これはなかなかもって町長初め賛成の議員の方たちは非常な苦労をしておみえであります。並み大ていでとった署名じゃありません。最前県の補助工事云々と言われましたが、県の補助工事ところか、町長は町費で工事をやってやるから、賛成の判を十五なり二十なりをとってこい、そうすれば町費で工事はやってやるというふうで、われわれの補助工事は一つもやってもらえません。くい一本、くわ一本やらぬからというありさまで、賛成の署名をとってくればやるというので、賛成の署名をとっては工事をやらしたりしてこれはとったものでありましょうが、これは架空なものだろうと思います。内閣総理大臣の方へ回答文を町長が出されるというようなお話を聞いておりましたから、町議会に一応諮ってから、一般に様子を聞いてから出して下さいと言って具申をしておりましたが、知らぬでおるうちにこちらの方に回答文が出たようでありますが、その回答文の中に、火を見るよりも名古屋に合併するのは明らかだとお言いでございますが、なかなかもって、住民の意見を尊重するということになっておる合併問題が、それほど紛争しておる鳥海町をそんな簡単に合併なんという線が出たら、それこそとんでもないことであります。私はそう思います。  それからリコール等の問題は、町長は自分の首つなぎのために四十何万何がしという大金をば、町費を濫費して、そうして引き延ばし作戦をして、こん数ばかなリコール引き延ばし作戦はありません。都市学会が調査においでになったことも、これは公平にやっていただけばいいけれども、公平でなくて、われわれ反対の農民層たちは知らぬでおるうちにそれが終ったようなわけで、これはわれわれはあまりに信用のできぬ都市学会の実地調査のように思われます。
  47. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) それでは近藤君の発言はその程度でとめていただいて、質疑があった際にまたいいたいことは御発言願います。  次に山田村長の永田利平君に御発言願います。
  48. 永田利平

    ○参考人(永田利平君) 山田村は人口におきましても、面積におきましても、ともに町村合併促進法によってどこかの町村と合併しなければならぬ弱小町村であります。  そこでこの合併法ができまして、県の御試案として示されたのが隣接五カ町村であります。この五カ町村の議会議員とわれわれ当局者で、十数回の懇談、研究を行なってきましたが、いつの会合も真に合併するというような熱意がなくて、一致する意見が見出せなかったのであります。それでついに不成立に終ったのであります。ところがこれと同時に、名古屋市との合併の話も出て参りましたので、村民の多数がこの方に注意して心を向けるようになったのであります。合併を希望することになりました。これと申しますのも、常に名古屋市に依存している面が非常に多いのであります。たとえて申しますれば、消防についても協定が結んであって、村の消防よりも火災のときに早く来ていただけるし、また教育の面におきましても、各種の高等学校が同一通学区域にあって、全部の青年が名古屋市の学校を希望しております。それからまた一般の人が市内の官公署や会社等に職を求めて生活をしているところの面も非常に多いのであります。なお税務署にいたしましても、電話にいたしましても、みな市と同一であって、一部が西春・比良の電話局に属しているだけで、あとは名古屋の電話でございます。さようにいたしまして、一部は名古屋と同じ状態にある村でございます。また交通にいたしましても、市に向っての道路が非常に発達いたしております。また電車にいたしましても、名鉄電車が村の西の方に中小田井、平田橋というような二つの停留所があります。東の方は名鉄のバスが通って、そうしてその交長の便を利用いたしまして、名古屋の方へ通っている者が非常に多いのであります。それから市役所にいたしましても、現在名古屋にありますことろの笠寺方面よりも半分の近いところにある。自転車で行きましても、十分か十五分ぐらいで市役所に行けるところの位置にございますので、村民みなが名古屋の方へ行きたいと熱望するのも無理ではありません。それでこの事情を村民各位に、各部落を回りましてよく納得していただいて、その結果村議会において議決いたしまして、そうして市こともに合併申請の審査をお願いしたのであります。ところが審査の結果、楠、山田に対しましては、保留となっております。そこで県知事さんに、否決の場合と違って、県におかれましても近く再審査していただけると思いまするが、みな中央の方へ審査の請求をいたしまするが、われわれの村はそちらの方へ審査の請求をした方がいいでしょうかと、楠村の村長さんや議長さん、山田村の私と議長さんと一緒にお伺いをいたしました。ところが知事さんは、それは中央へ出しておいた方がいいでしょうと言われましたから、自治庁の方へ再審査を出したような次第でございます。  それがちょうど今までなり来たったところの経過でございますが、その間におきまして、山田村において現在行われておる山西土地改良区と水場川土地改良区の二つの工区がございます。これは広い面でございまして、川を離れております関係上、用水と悪水と両方の土地改良区が四、五年前から継続事業で行われておるのでございます。そこでそれが進んでおりませんので、この田植えの用水灌漑等につきまして非常に心配をいたして、関係者がよりより協議を重ねてその対策を研究しているような次第でございます。これは実はこの山西の用水というものは、二十九年度の事業といたしまして千二十四万余円の事業費といたしまして、農林省、国庫から半分の補助をいただき、四分の一が県の補助、四分の一を地元負担というようなことで、この工事をやることになっておるのでございます。ところが、こういう議決をいたしますると同時に、県の方におかれましては、この山田村が名古屋へ合併すれば、ここが宅地になるか工場地になるのは火を見るよりも明らかである、こういうところへ増産の補助を出すことはどうもできにくいというお話であったのであります。そうこういたしておりますうちに時期が切れてきまして、二月に入ったのでありますが、どうしてもこの用水の、これだけの事業をやっていただきたいというので、山西の改良区の役員に私もついて、そうして県の方へたびたびお願いに上ったのであります。ところが、もう時期がない、この三月一ぱいで工事を終りにしなければならないので、それだけやるだけの時期がないので、半分一つやる、半分だけやろうという話であつたのであります。それでこの地元負担というものは、指令の第九十二号で、二十九年の九月二十七日に二百五十五万三千五百円を納入して納めたのでありますが、その半額を今年の三月にまあ半分戻してやるというので、そういう指令が来たのでありますが、これは来年継続事業としてどうしてもやっていただかなければならないので、来年度にお願いいたしたいというので、県の方へお願いしてきておるような次第でございます。そうして半分でも工事がスムーズに順調に、それだけ連続して用水路を掘っていただけばその用があったのでありますが、それが三カ所る切れておる。これは県道をはさんでおるから、これはやらぬ、向うは川があるからやらぬというので、三カ所が切れておりますので、それが連続しておりませんので、用水の用をなさぬのであります。これは農民が非常にこれでは耕地をつぶしただけのことで、耕地をつぶしたのと肥料を使っただけのことで、用をなさぬというので非常に今は心配しておるのでございます。  それからまた一方の水場川の土地改良区は、山田村と平田地内にあるので、これは五カ村がこの組合に入っておるわけでございます。それがちょうど四年前に、との山田村の地内の川は準河川として単県で県がやっていただくことになっておるのでございます。それがもう三分の一くらいで山田村の地内が完成するのでございまして、二十九年度にはや完成する予定のことでありましたが、合併したがためにこれができなかったのであります。これは今までこの川は用悪水路兼用でございましたのを、今度上方の方の湛水地帯、湿地地帯を乾燥せしむる土地改良区の事業でございます。そういうところでございますので、下からだんだんその改良を施して、そうして上方の水を排水するのが目的であるのでありましたが、これが合併とからんで議決するや、二十九年には番小屋を残して置いたのを、議決するとそのあくる日は番小屋を壊してどっかへ持っていってしまわれたのでございます。それからまた、用悪水路になっておったのを悪水専用にするので、用水の方を作らなければならないので、用水の方も三年前からやって今年もやる予定であったのでありますが、それができずに、まあ途中にあるわけでございます。それで平田の農民は、こんなやりっぱなしをしておいたのではいけないから、この責任はどうしても村にある、山田村が名古屋に合併の議決をしたので、こういうふうになったのだというように非常に言われたので、村の方で、この跡始末で、今年の水のかかるようにいたしておるのでございます。そういうわけでございますが、それにつきまして、水場川の方で、ちょうど十一月の一日の役員総代会の席上で、組合長さんが総代役員を招請して、そのときに話されました。これは速記でございますが、これはしろうとが書いたのでありまするが、役員総代、工区長やなんかを呼ばって話されたことで、平田工区が、これは山田村へ平田工区が市への編入により土地改良事業による県市と分かるゆえ、現在まで五カ町村が一丸となり事業遂行し来たるに、今後県の方針としては一時中止とのことですから、役員全員にて県庁へ、課長に面会質問す。時に、平田工区一カ村が離れた後、四カ町村にめんどうをみてもらえるかの質問に対し、部長よりめんどうはみると答えられた。なお、平田用水線は麦をまいてもらってもよいのです。これはやっていただけると思って麦をまいてなかったのです。それをやらんから麦をまけというのであります。水場川は継続事業ではないが、今中止すれば県より放任されてしまうから、とくと懇談願います。平田用水水場川に団体営事業として補助金をつけるが、十二月中には判明する。なお四カ町村には県よりも補助金をつけるとの言葉でした。最初の設計には平田用水に三百万円助成することになっておりましたが、水場川に対しては五百五十五万円の内示を受けておりますゆえ、どこかに使用せねば他の改良区に転用されるゆえ、この点も御相談願います。県としては、国がつかねば単県としてつけてやると言っておられます。それからこの土地の中の部落で落ちている平田工区が、できぬものにできるところよりやることは、沖として今後大池にせらるることになるから絶対反対です。これはちょうど平田が下流の下であって、上の方からやってもその途中がやってないので、そこに水がたまってきて大池になるから、それは絶対不賛成だと、こう言っておられるのであります。  とういう事情で、わが山田村は非常にこの耕地に悩んでおるのであります。ところで、三月三十日に突然名古屋の行政監察局から私の村へおいでになりまして、水場川のあの工事がところどころやってあるだけで、なぜずっと下からやらないのであるか、これを県へ行って聞いても、地方事務所へ行って聞いても、農地開発事務所へ行って聞いても、京都事務局へ行ってもどうも納得がいかぬ、しまいにはぼやけっちまうが、どういうわけで、ああいう工事をせられるのかと言って聞かれたので、私の方の村が、こうして合併したがためにこういうふうで、今まで順調にやっていただいたのが、この山田村の地内だけ飛び越えて、向うの方でところどころ掘っておられますと、こういうことを言って、そのことをお話ししたのであります。それでこういう事情があるなら局長に一ぺん話に来てくれ、こういうお話でございましたので、助役を連れて監察局へ伺ったのであります。そうしてよくお話をしたのであります。監察局といたしては合併には何ら関係がないが、この大切な国費を有効、適切に使わないというところにわれわれの研究する余地がある、そういうところを返事に言ったのであって、合併は何もわれわれの関係したことではないというので仰せになったのであります。それで二、三日過ぎるというと、山田の村長、助役が行政監察局へ訴え出たというふうに中日の新聞に掲載されたのでございます。それでこの県会の議員の方が、ああいうことを山田の村長が訴えて県を刺激するということを言われたそうでありますが、決して私の方から訴えたものではございません。監査局の方に訴えて……。
  49. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 永田君、時間でございますから、また質疑がある際にお譲り願いたいと思います。  次に飛島村長斎藤辰雄君に願いますが、便宜、南陽町、飛島村、十四山村関係について、一括して御説明願いたいと思います。
  50. 斎藤辰雄

    ○参考人(斎藤辰雄君) 御答弁さしていただきます。私の村は名古屋市西南方二、三キロのところにございまして、海部郡の東南端に位しております全人口四千三百、面積十三・四平方キロの弱小村でございます。町村合併促進法が制定せられまして、私の村といたしましては、好むと好まざるとにかかわりませず、いずれかの市町村と合併しなければならない立場になったのでございます。それで県御当局の試案によりますところの同じ郡内の弥富町、鍋田村、飛島村、十四山村、それに第二南部ブロックになっております市江村を加えまして、その五カ町村の関係者が数回にわたりまして、合併協議をいたして参ったのであります。ところがなかなかこれらの結論は得られなかったのでございます。それで直接隣接いたしますところの十四山村、飛島村、鍋田村、この三カ村の合併はできないものかというわけで、この三カ村につきましても協議をいたしたのでございます。これがどうしてもまとまらなかったのでございます。そうこういたしておりますうちに、私の方は名古屋市周辺に続きますところの名隣会の一員でもございましたので、名古屋の方から合併のお話も出て参ったのであります。そとで村の理事といたしましては、市の当局の方々、市域外の代表の方、また村議会議員、部落駐在員等を集めまして、合併に関しまする説明懇談会を開催をいたしました。その後県御当局の御要望もございましたので、県の副知事さん初め、他の部課長の方々、並びに県議会の代表の方にもおいで願いまして、村会議員、部落駐在員、あるいは各種団体長、その他有志も加えまして、つぶさに町村合併に関する問題、あるいはまた大都市周辺整備促進条例等につきましても、詳しく協議懇談会を催したわけであります。そうこういたしますうちに、村民の中にもだんだんと合併に関しまする関心も高まって参りまして、部落駐在員会におきましては、われわれの方で大体部落民の意図は取ってあるのだ、だから早く合併を推進してくれという話が出て参ったのであります。まだ私は議会の方では何ら動きがございませんので、しばらく待ってほしいということを言ったのでありますが、われわれの腹はきまっているのだということを言って、部落駐在員会では各部落の意思を持ち寄って村長に申し出るということになったのであります。その結果は、ほとんど全部落駐在員二十三名が、多少海岸方面におきましては堤防の増強等の条件がございましたが、ほとんど全員が名古屋市合併をばきめて、促進して参ったのであります。そこにおきまして、議会におきましても捨ておけませんので、村議会におきましては、十六名の議会議員が五班に分れまして、四班はすでに以前に名古屋に合併を実施していただいた名古屋市西南方面をばつぶさに調査研究に行って参りました。また一班は昨年合併を実施いたしました三重県の四日市の周辺十カ村につきましても調査に参ったのであります。その結果は、いずれも小さい町村が一緒になって苦労しますより、大都市に合併した方が、財政的、その他万一の場合に非常にいいのだというような結論を得て参ったのであります。またその間におきまして、海部郡におきまする名隣会に入っておりました加入町村も、相なるべくは、大多数の住民の意思ならば、同じような歩調でいけたならばやろうじゃないかというような話もだんだん出て参ったのでございます。それで十月の二十日前後を期しまして、大体同じような決議をしようじゃないかというような話も出て参ったのでございます。それで私の方としましては、議長とも相談をいたしまして、十八日の日に公示をいたしまして、二十一日に議会を招集したわけでございます。ところが当日の十一時ごろになりまして、ここに御出席の県の鈴木総務部長さんがお見えになりまして、まだどこも決議をしていないのであるから、どうかその決議をしばらく待ってくれ、延ばしてくれというお話がございました。それで私は議会の方にも諮ったわけでありますけれども、議長といたしましても、村長が提案いたしましても議会はどうするかわからない、だけれどもこれは延ばすわけにはいかぬ、こう言っておりましたが、全体議員に諮りましたところ、それはやむを得ない、もう一たん提案された以上は議会を開くということで、鈴木部長さんに、さよう議長と同席の上でお答えして帰っていただきました。そうして午後三時半に名古屋市合併をば決議したわけでございます。ところが翌日の新聞には、ここに持って参っておりますけれども、「条件つけずに議決、県の反対工作にも動かず飛島村中京に合併」ということが十月二十二日の新聞に出て参りまして、いろいろ県御当局におかれましても、強力にこれに対する非難が加えられたのでございます。その後だんだん日がたつに従いまして、私どもといたしましては、地盤沈下対策事業、あるいは海岸堤防工事、また災害復旧等、相当仕事をやっております。その関係でそれらの工事の監督指導等に地方事務所の農地部の方から再三参るわけでございまして、そういう方面に対しまして強力に合併反対の空気をあおられたわけでございます。  もともと私は昭和二十三年に村会議員、部落駐在員会、全員の推薦によりまして村長に就任いたしまして、二回無投票で当選して参ってとこに至っておりますけれども、私どもの村におきましては、あえてどれが反対ということはないのでございます。それで工事をやっているところの関係方面のところに参りまして、非常にあおったわけでございます。そういう工合でございまして、役場といたしましても、もし工事ができない、あるいは補助金がいただけないということになりましては大へんでございますので、それらの関係部落におきましてはだんだんと反対の機運をそういう方面から醸成されたようでございます。ところが県におかれましては、三月十六日の日に否決になりまして、そうなりますると審査請求の議決を取りとめるようにまた強力に働きかけられました。これは経済課長さん等も私の村に参られまして、いつ幾日までに何名の反対をとれというふうに、相当に強力に働きかけられたのであります。これはお手元の県御当局の措置についての要領の中に一応詳しく書いてございます。しかしながら私の方といたしましても、全体の住民の意思は変らないのでございまして、村議会におきましても三月三十一日、相当の妨害行動はございましたけれども、十六名の議員全員出席、満場一致をもちまして、村民の名古屋合併に対しまする熱望を満たしてくれる最後の道でありますところの中央に対する審査請求をば満場一致議決して参ったのであります。その後村議会の改選等もございましたけれども、ほとんどこの意思は変らないわけでございます。これは察しまするに、私の村といたしましては、小さい村、同じような村が一緒に触りましても、果してうまくやっていけるだろうか、むしろ財政的、経済的その他におきまして、どういう発展をし得るだろうか、むしろそういう利益面のことよりも、混乱を生ずるというようなことをおそれておるのではないかと、こういうふうに私は察しておるわけであります。せっかく平和で今日まできておりますところの私の村が、それらのことで撹乱されることを非常に私はおそれるわけでございます。それ触るがゆえに、新しい議員におきましても、絶対その意思は変りません。どうかいたしまして村民の熱望いたしておりますところの名古屋市の合併をかなえていただけますように特に念願いたします次第でございます。  詳しい点につきましては、ここに選挙等に関しましても、土木出張所長の名前で、各地元の堤防工事に関心を持っておりますところの委員を集めておきまして、そうしてそとで昼食のときに地方事務所長がおこしになりまして、そうして県は自治庁と打ち合せ済みである。飛島の方と絶対に合併はでき安い、飛島あたりは農村であるからして、名古屋市へいくということになれば、海岸堤防、あるいは土地改良事業はよくならない、あるいはまた村民は名古屋市へ合併しない方が幸福である、また三月二十六日でございますので、四月で改選でございますから、駐在員の改選には相当考慮を払え、あるいはまた村会議員の改選についても相当に考慮を払うようにということを申されたのであります。これは当時、地元委員だと思って中根所長さんおっしゃったのかもしれませんけれども、これは役場の書記がついて行ったわけでございまして、これは農民でございますので、一向風采も上りません。だから普通の委員だと思っておっしゃったのだと、こう私は想像いたしております。  それからまた改選後におきまして、新しい議員七名に対しましては、かような電報が参っております。四月三十日付をもちまして、「光栄ある当選を祝し、御健闘を祈る、中根所長」、「祝御当選おめでとうございます。愛知県副知事水野鐘一」、こういうふうの祝電が七名の新しい議員に参っております。十六名の議員のうち、九名は旧議員でございます。あとの七名は新しく選出されましたけれども、これらの議員さんは、悲しいかな私が相当面倒をみて参りました人ばかりでございまして、私の前におきましては、いささかたりとも反対はできないわけでございます。そういうことも御存じなく七名は全部反対してもらうと、こういうおつもりかもしれませんけれども、これはちょっと私の村は事情が違っておりますので、残念ながらこれはおめでとうでございますけれども、そういう意味合では通らない、ところ思うわけでございます。  まあいろいろ詳しいことを申し上げたいのでございますけれども、とにかく私の村といたしましては、海部郡四カ町村、富田、南陽、十四山、飛島、この四村をもって一区を作るという名古屋市御当局のはっきりとした方針でございますので、これら四カ町村が一緒になりまして、必ずや私は村民の幸福、村将来の発展は必ず望まれるものと、こう私は確信いたしております。特に本年度は名古屋市におかれましては、新しい職員には相当農業方面の方を多数採用せられまして、農政保護等におきましても相当力を入れられるというふうに伺っておりますので、絶対にその点は、私は今においても確信を抱いております。ただ残念ながらいかなる理由か存じませんが、説明以上のことをば県御当局がなさいます点に私は納得がいかないのでございます。説明なら説明だけで私はとどめていただきたい。それ以上のことはわれわれ町村でそういうことを行なった場合においては、町村長に服すべきものではないかとおっしゃるのが当然でありまして、親の方からやめてかかるというようにやるような行動は、私はどうかと思うわけでございます。いやしくも新憲法下、新自治法下におきましては、町村の議会を私は尊重さるべきであると思う。しかもその町村内におきまして、一人、二人、三人反対があるからといって、この村議会の決議が無視されますならば、将来に対する自治体というものは破壊されるものであるということを非常に私は心配するものでございます。  以上私は私の方のこれまで参りました現状を申し上げまして、何とぞ村将来の発展、村民の希望をかなえていただきますように念願する次第でございます。  なおつけ加えて申し上げますが、それらの心配しておるところの関係のところへ参りました関係上、ことに気の毒なのは、農業委員長は郡の農業委員会の副会長をしております。それで、その立場で供米関係等もございますので強力にやられません。だから委員長は押せませんから、自分のせがれに反対の判を押させておるというようなこともあるようでございます。それらの点も決して私の方といたしましては自発的な関係はないわけでございます。全員が絶対に希望いたしております。どうかそういう関係でございますので、くどいようですけれども私はそれを特にお願いする次第でございます。  まだ申し上げたい点はございますけれども、時間の関係上以上申し上げまして、深甚なる御配慮と、十分法る御調査の上に村民の希望の一日も早くかなえていただけますように特に伏して念願する次第でございます。
  51. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) ただいまの斎藤君には南陽町、十四山村関係についても御意見の発表をお願いしたが、やはり他村内については御発言がなかったようでございます。従ってわずかの時間を取りまして御意見がございますなら南陽町長坂野義信君に願います。
  52. 坂野義信

    ○参考人(坂野義信君) 南陽町長坂野でございます。ただいま飛島の村長さんから総括してということでございましたが、南陽町の地勢あるいは名古屋市とのつながりといったことを、実は詳しく申し上げ、そうして御理解をいただきたいと考えて参ったのでございまするが、時間の関係がございまして、簡単に申し上げまして、なおその他のことも簡単に申し上げさせていただきたいと思っております。  当町と名古屋市とは新川をはさんで中川区と港区に近接をいたしております。名古屋市の発展の影響を受けまして、名古屋市の方面から移住してくる者が非常に多くあるのでございまして、新川沿い一帯はすでに人家が密集いたしまして、新川の上にかかっておりまする両郡橋、あるいは日の出橋の上に立って両方をながめますときには、名古屋市側と何ら変りはないくらい、同じような市街がありまして、名古屋市とは真に一体化の感があるのでございます。また、交通の面でも、当町には交通機関はございませんが、東の方、と申しますると大体半分以上新川沿いに人家がございまするが、その面では市の電車あるいは市のバスを利用して名古屋へ出まするときに、二、三十分で市の中央部へ達せられる非常に便利な状況にあるわけでございまして、日々通勤者が千五百人を下らないというような状況でございます。また産業の面でも、すべての者が名古屋に販路を求めておりまして、商業上の仕入れとか、あるいはその他の生産物の消化といったようなことは、すべて名古屋市で取引をされておるのでございます。また、教育の面でも高等学校の学区は港区の市立高校が当町は指定されておりまして、また私立の高校におきましてもすべて市内の学校に通学をいたしておるような状況でございます。また消防関係も、消防援助協定が結ばれまして、非常の際にはわずか五分間ぐらいでかけつけられて、地元の消防団よりも早いぐらいであるというので、非常に町民の信頼感を高めておるのでございます。また、一昨年名古屋市の方の上水道が当町にもきていただけまして、これまた五百戸からの家庭が給水を受けて、非常に喜んでおるというような状況で、当町と名古屋とは、地域的にも経済的にも社会的にも密接不離の関係にあるのでございます。  ところがこの町村合併促進法ができまして、県の試案、あるいはまた一面こういった密接不離な関係にある名古屋市との合併、この両者の合併について慎重審議調査研究をいたしたのでございまするが、県の試案による三町の合併ということは一人の賛成者もない、この際名古屋市と合併をすることが将来の発展が期待され、また住民の福祉を増進することであるということに結論がなったわけでございます。部落の駐在員を通じまして部落の住民の意向を全部問いただしたわけでありますが、この意見もまた一致しておりまして、そうして町議会と町民の総意によりまして、そうして全会一致で議決をして県へ申請したのでございます。それ以来私どもは県の方に対しまして何とかこの合併を認めていただくように懇願をし続けて参ったのでございまするが、不幸にして否決というような運命に触ったのでございまするが、これは私どもどうしても納得ができません。というのは、この否決の理由たるや、きわめて薄弱な理由のもとに否決されたのでございまして、今回内閣総理大臣に審査をお願いしたのでございます。  この間議決前後から今日まで、県の方の反対者を作らんがための反対工作といったようなことを非常に熾烈に行われまして、これはどこも大同小異でございまするので省略をさせていただきますが、私どもは非常にこれは遺憾なことであると思っておるのでございます。まだこういったことにつきまして、土地改良区はもとより消防のポンプの補助金等の問題もございまするが、これは時間の関係上省略させていただきまして、また後ほど御質問でもございましたら、お答えを申し上げたい、かように存ずる次第でございます。  なお今度の町議会の改選に当りましても、いろいろ先ほど皆さんが申されましたような干渉が行われたようでありまするが、私は県は何がゆえにこの合併だけに反対をされるのか、また平和な町村行政を混乱に導くような反対工作をしなければならないのか、町民の総意に基いて町の議会が全会一致で議決したこの合併が何ゆえにできないのか、私どもは全く了解に苦むものでございます。過去議決以来七カ月にわたって行われました県側の反対者を作らんがための工作にもかかわらず、町民の意思はきわめて固いのでございまして、ほんの一部に時期尚早であるといったようなことを唱える人もありまするが、大勢には全く影響はございません。現在なお大多数の町民、また議会におきましても同様でございまするが、名古屋市との合併の実現ということの一日も早からんことを熱望しておるような次第でございます。どうか私どもの町民のこの切実な気持を十分お汲みとり下さいまして、すみやかにこの私どもの念願する合併が実現いたしまするよう、ひたすらお願いを申し上げる次第でございます。ありがとうございました。
  53. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 十四山村議会議長平野茂君、御意見ございますか。
  54. 平野茂

    ○参考人(平野茂君) 少しございます。
  55. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) では平野君。
  56. 平野茂

    ○参考人(平野茂君) 私十四山村会の議長平野というものでございます。お二方の御説明によりまして、大体尽きておりますが、私の村として少しばかりほんのわずかの時間をいただきましてお願いをする次第でございます。  私の村の十四山というのもやはり弱小の町村でございまして、どうにもこうにもどこかへ合併をしなければ立っていかんのでございまするからして、前の飛島村長からしてるる説明がありましたように、五カ町村の合併も考え出したのでございまするが、みなこれらが不調に終りまして、そうして終りに成ったのがすなわち名古屋市との合併でございまして、そうなりますると、前に私は議長をやっておりました関係上、村の反対があっても困るというので、議員に名古屋市もよく調査させました。そして十分な納得のゆくように村民にも諮りました。そうして議決いたしましたその当時というものは、村民の九割以上というものは賛成であり、議員もほとんどが賛成でありましたがために、名古屋市の方へ合併を議決したのでございます。すなわちこの私の村は名古屋市と幾分は離れておりますけれども、しかしながら現在は農村ではありまするけれども、二男三男というようなものはみな名古屋の方へ出てそうして働くよりは方法がないのでございます。長男はそのまま百姓はやるにしましても、あとのものはみな縁組にいたしましても、あるいは金もうけにしましても、名古屋市との密接なるところの関係がございますからして、村民一同この名古屋市と合併を望んだわけでございます。がしかし、その後におきまして飛島村長からのお話しのようにして、いろいろの県の反対工作もあり、いろいろなことになりまして、現在では議会人としても八名くらいの反対者はございまするが、しかしながらどういたましても、いかなる方法をとっても、全員全部の議決ということはできませんからして、どうしてもこうしてもこの名古屋市の方の合併を進めていただくより方法がないということを私は思うのでございます。  それではこのわが村としましては将来の構想といたしまして決して市街化してゆくほど、ネオンにあこがれるというようなことはございません。ただ健全なことろの都市農業として、近代的な農業経営を主体とした発展を十四山としてはしたいという考えの次第でございまして、その意味におきまして、私はここに一日も早くこの合併を望むようなわけでございますからして何分よろしくお願いいたします。これで終ります。
  57. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 以上をもちまして一応の御説明を伺ったわけでございますが、午後は委員各位の質疑をお願いいたすここといたしまして午前はこれにて休憩いたします。午後は二時半より再開いたします。    午後一時八分休憩      ―――――・―――――    午後二時三十六分開会
  58. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 午前に引き続き委員会を再開いたします。  質疑に入ります前に、委員各位にお諮りいたしたいことがございます。名古屋市議会議長田中鉄雄君より病気のゆえをもって午後は欠席することを許されたい、またかわりとして名古屋市議会地方行政委員長佐藤太十郎君を参考人として出席させていただきたい旨のお申し出がございました。事情やむを得ないと考えますので、田中参考人の欠席を認め、佐藤君に参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  59. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 御異議ないと認めてさよう決定いたします。  なお、念のために申し上げますが、午前中に申し上げました通り、名古屋市助役横井亀吉君にも御出席を願っております。また、政府側よりは永田自治庁政務次官、小林自治庁行政部長の出席をいただいております。それではこれより質疑を行います。質疑のおありの方は御発言を願います。
  60. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 午前中各参考人から町村合併の問題につきまして、それぞれの立場からお話を承わったわけでありますが、その中で特に私は明らかにしておきたい点が一点ありますので、参考人にお尋ねいたしたいと思います。まず、最初に鳴海町議会の議員米萩金次郎君にお尋ねいたしたいと思います。先ほどのお話しによりますと、今度の合併問題につきまして、県当局が反対派を育成するために種々具体的な行為が行われたということが述べられたのであります。私が関心を持っておりますのは、その県当局の行われましたという行為の中で、たとえばビラをまくとか、文書をまく、そういうような具体的な行為というものが、県当局からそれぞれの道筋をもって行われたというはっきりした証拠がある、証人があるという非常に具体性のある、しかも確実な根拠を持ってお話しになったのであります。私は今後の問題を進めて参ります上におきまして、非常に重要な御発言であろうかと思いますので、ぜひともそれらの証拠物件をあげられ、そしてお話しをいただきたいとお願いを申し上げるわけであります。また、いずれ後ほど他の参考人の方にもお尋ねをいたしたいと思いますが、各町村におきまして県当局が行いました反対工作について、特に著しい運動といたしまして、具体的な事例をそれぞれお伺いをいたしたいと思っておりまするので、お気づきの点がありましたならば、前もっておまとめを願っておきたい、こう考えるわけであります。
  61. 米萩金次郎

    ○参考人(米萩金次郎君) ただいまの御質問にお答えいたします。  午前中に提出いたしました証拠物件の内容を具体的に説明をせよというお話でありまするので、ただいまから証拠一号から、証拠五号にわたって具体的に申し上げます。  証拠一号はここに豊明村の村長さんも証明しておられまするが、大きな見出しは、合併絶対反対  一、名古屋市との合併は税金が高くなる。  一、土地改良事業の補助金がなくなる。  一、商工業は場末になる。  一、農業の発達を考えてくれない。  一、合併しなくとも独立でいける。   名古屋市合併反対期成同盟  この第一号は、   愛日地方事務職員河村行雄が、昭和二十九年十月二十三日、鳴海町会議員(当時)加藤正由宅に持参し、白井に貼付を依頼したものである。  一、枚数、約五、六百枚。  一、貼付区域、鳴海町一円。他町村にも同じものがあった。  一、貼付方法、人夫による。  一、貼付日時、昭和二十九年十月二十三日-二十六日まで。  これが第一号でございます。  第二号は、このまつかな「檄」と書いてありまするが、共産党の檄と間違いそうでございます。第二号は、内容を読みます。     檄   鳴海町長及び町会議員は、町民の意思を無視して秘密会を開いて、ついに名古屋市との合併を内定している。   今、町当局が行なっている部落懇談会は、表面をゴマカス形式的な懇談会で町民を操り人形と化している。   名古屋市との密約を懐中に、町民諸氏をもてあそぶ町当局に対し徹底的に反撃をいたしましょう、   悪謀を粉砕し、町村合併問題は町民の手で行いませう。これは証拠第二号。これは   愛日地方事務職員河村行雄が、昭和二十九年十月二十日、鳴海町会議員(当時)加藤正由宅にて白井に原稿提出を求め、河村氏が県費により、県関係印刷業者に依頼し、印刷し、業者が直接加藤氏宅に持参したものなり。  一、枚数 一万枚。  一、配布区域 鳴海町一円。  一、配布方法、人夫による。  一、配布日時、昭和二十九年十月二十三日-二十六日まで。  証拠第三号の内容を申し上げます。    不明朗な合併絶対反対   鳴海町百年の大計を決する町村合併(名古屋市と)問題を、十二分な町議会の調査もなく、県及び市の勝手な甘言だけでその去就を決定することは、鳴海町内に有形無形の資産を持つ町民を無視し、完全に自主性を失いつつある証左であります。町議会は先日の町議会で決定した自主的調査機関によりその結論を待って、親切に丁重に町民にうったえ進路を決定することが町民の代表としてとるべき当然の処置であると考えます。   私ども町民は鳴海町が独立で行けるのに何をあわてて合併問題の処理を急ぐのか、その理由がわかりません。勿論これには指導者各自の思惑や投機的感情が多分に入っておるとおもいます。   私ども町民は、一部の指導者の政治的意図に迷わされず、十二分に冷静を保ち、県及び市の言い分を充分批判し真に私どもの幸福をもたらす道を見いたして、私ども自身の手で合併の当否を決定することにいたしましよう。  一、名古屋市と合併した場合は町民税も、固定資産税も高くなる。  一、名古屋市は戦災都市で現在起債(借金)が三十七億円あり、鳴海町は七〇〇万円である。(名古屋市民一人当約一、九〇〇円、鳴海町民一人当約三〇〇円)  一、地価や家屋の値上りは利用価値の問題で合併とは別問題である。  一、鳴海町は人口が多く、合併しなくても独立で行ける。  一、名古屋市へ入れば鳴海絞りのスケールが小さくなり、歴史的伝統が姿を消す。  一、名古屋市は商工都市だから農政は軽んぜられ、農民はみじめになる。  これが証拠第三号。この三号は証拠第二号と配布方法その他同じであります。  証拠第四号の内容を説明いたします。  一、名古屋市の甘言にだまされて、鳴海町を売るな。  一、県と市の泥仕合の中に、何にを好んで入るのか。  一、自己の利益に目がくらみ、鳴海町を売る町議と町長の、責任をあく迄追及せよ。  証拠第四号は、   元自由党代議士川本末治氏が、昭和二十九年十月二十七日白井を川本氏宅に呼び寄せ配布をさせたものなり。  一、枚数 一千枚。  一、配布区域 鳴海町一円。  一、配布方法 人夫による。  一、配布日時 昭和二十九年十月二   十七日、八日両日であります。  証拠第五号は、「名古屋市への合併は時期尚早、鳴海町は独立でいこう」という見出しであります。「鳴海町民有志」としました。   親愛なる鳴海町の皆さん、私たちは今、名古屋市との合併について真剣に考えるときです。   大都会にあこがれる気持は、話しもが抱いていますが単純な気持でいたずらに急いで合併をして、後悔することのないように慎重に研究してみましよう。   現在の名古屋市は、復興の途上にあって、完全に復興のためには長い年月と数百億円もの金が必要です。今急いで、合併しても、何も得られないばかりか、戦災地域の復興に要する費用を負担しなければならないことになります。   では、名古屋市に合併したら、どんな利害があるか考えてみましよう。  一、税金が高くなる。市民税は所得割はある程度安くなりますが、均等割は鳴海町の三倍にもなるので、町全体で約百万円も高くなります。    固定資産税のもとになる評価額は田では古鳴海七七番地が反あたり二二、八〇〇円であるのに、隣りの南区本星崎町字町西四二八番地では三九、〇〇〇円もしています。このように宅地、畑、家屋等でも非常に高くなります。  二、学校の整備ができない。    名古屋市の小学校や中学校の校舎は非常に不足していて今でも二部教授を行っています。もし鳴海町が合併しても今の市内のことで手一ぱいで都心重点行政の名古屋市ではとてもやってくれないのは明らかです。  三、住民の意志が反映できない。鳴海町では、八八〇人に一人の割で町会議員を出していますが、名古屋市に合併すれば全町で一人の市会議員しかだせません。これでは鳴海の希望する事業や声が充分に通らないのは明らかです。  四、自治庁では名古屋市の合併には反対です。    十月二十六日に開かれた参議院の委員会で自治庁長官は「名古屋市のような大都市が周辺町村を合併することは好ましくない」といつています。もし国に書類がいつた場合でも駄目になるのはきまつています。  五、供米は少くならない。    名古屋市に合併すれば、供米が少くなるようなことをいう人がありますが、とんでもないことです。名古屋市の農家は田畑合せて三反以下が六割もあり保有米を差引くと供米する分がなくなるためで、供米が少くなるというのはデマにすぎません。  六、交通はあまり便利にならない。名古屋市に合併すれば電車もバスも引いてもらえるようにいう人がありますが、名古屋市内の状況をよくみましよう。大正十年に合併した所でも市電一本も引いてない所がたくさんあります。せいぜいバスが通じる程度でしよう。    それならどうしたらよいでしようか。    鳴海町は独立していくことです。    古い歴史と伝統を持つ鳴海町は人口二万三千あって合併しなければならない理由はありません。    町政は私達の声によって、鳴海町の最も望む、最も適した仕事をしていこうではありませんか。    県でも鳴海町のような所をよくするために条例を作っていろいろのことをやってくれることになりました。早く指定を受けて明朗で住みよい町にしようではありませんか。  これが証拠第五号で、先ほど申し上げましたように、   愛日地方事務職員河村行雄が昭和二十九年十月二十三日鳴海町会議員  (当時)加藤正由宅に持参し白井に配布を依頼したものである。二枚数 七、八百枚。  一、配布区域 鳴海一円。  一、配布方法 人夫に依る。  一、配布日時 昭和二十九年十月二十三日-二十五日。   右の通りに相違有りません。  本人が配布した人でありまするので、「相違有りません」ということは間違いないと思いますが、「愛知県愛知郡鳴海町御茶屋九二番地白井昇」自署捺印をしております。  なお、このほかに私たちが事実、当時見たのは、これに類したことで、大きな壁新聞、立て看板というのが相当乱立いたしました。参考のために申し上げます。
  62. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 先ほど御意見を述べられたうちで、山田村、飛島村、南陽村、十四山村等におきまして、ただいま鳴海の米萩君から述べられたと同じような反対工作の具体的な事例がありましたならば、順次お述べをいただきたいと思います。
  63. 永田利平

    ○参考人(永田利平君) その配布のことでございますか。
  64. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 全般にわたりまして、どんなことでもけっこうですが、合併反対の工作をやりました件につきまして、具体的な事例がありましたら、お聞かせをいただきたい。
  65. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) ちょっと委員長から申し上げますが、山田村長は先ほどの公述では、全部その点に触れられておりましたので、文書の配布や不当な事実がないならば、御発言はちょっととめていただきます。
  66. 永田利平

    ○参考人(永田利平君) それは、反対のビラは四回ほどあります。これはみな愛村同盟という名のもとに配布されたのでございまするが、ここにそのビラをもって参りませんので、あったということだけ申し上げておきます。  それから、ただいま土地改良区の方が、あまりに時間がないために早く申し上げまして、そうして数多く申しましたので、おわかりにくいところが非常に多かったろうと存じまするが、このことについて非常に今、村内でも困っておる次第でございます。先ほども部長さんが、農業を基盤としてやっておるということを申されましたが、まだ合併をせぬさきに、合併をしたら土地改良区の補助も事業もやってやらないというふうになっておりまするが、われわれといたしましては、農業はどこまでも増産のために必要で、庄内川の河床がだんだん下って、用水が非常に苦しくなっておるので、三年ほど前から国の補助を受けて、それぞれ多額な費用でやってきたのを、この二十九年度には事業を中止し、またお願いして、ようやくその予定の半分しかやっていただけなんだということを申し上げたのでございます。
  67. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 永田君、もう一事を聞けば万事がわかるような明敏な委員諸君ですから、その程度にしていただいて、斎藤君、何かありましたら。
  68. 斎藤辰雄

    ○参考人(斎藤辰雄君) 昭和二十九年九月十六日でございますが、私の村は、村の消防団が日本消防協会から表彰を受けまして、あくる年には、愛知県知事さんから文化賞をいただきました一応優秀な消防団でございます。その後におきまして、また最高の、国家消防庁さんの表彰旗をいただくことになりまして、国家消防庁さんに対する内申のお礼に参りました。すでに県の方から届いておったのでございます。それで十六日の日に、木全消防団長、服部副団長と役場の児玉消防主任、三人が伊藤所長さんにお目にかかったのであります。そのときに伊藤所長さんがおっしゃるには、君たちは名古屋へ行くような気持を持っておるが、その名古屋へ行くようなものに対して、シナの旗は要らない、チャンチャン坊の旗は要らないというふうに言われたのです。それで、しかも一時間にわたって詰問し、叱責を受けまして、まだ若い血気盛んな団長、副団長でございますので、机をたたき割って帰りたいと思ったわけでございますが、村長の気持をくんで、涙を流して帰りました。非常に純真なるべき、一朝事あれば、火災、水防に身を挺して参りますところの、そういう純真な、優秀な消防団に対しまして、そういうことを伊藤さんがおっしゃったのでございます。  それから先ほど一口申し上げましたのでございますが、三月二十六日の午前十時に、本村の地元の、土木委員と申しておりますが、その飛島新田、福岡新田の土木委員の高橋円七、加藤銀次、青木徳三、服部清一、伊藤伊三郎、犬飼菊次、青木謙十節、伊藤庄一、渡辺清水、塚本甚八、服部義一、佐野信一、立木正一、また新政部落の土木委員でございますけれども、吉田清次郎、小林芳三、大橋春夫、河村光男、渡辺正一、また役場の土木係の小川芳男、これらが津島土木出張所長さんの招集によりまして、土木出張所裏の会議室に行ったのでございます。それは県の藤田技師がお見えになりまして、土木専門の事項につきまして説明があったそうであります。そうして御昼食をいただきまして、午後になりますと、現在の中根地方事務所長さんの講演があったのでございまして、その大体の要旨は、県の方はすでに自治庁と打合せ済みであるが、飛島、十四山など、こういうものは絶対に見込みがないのだ。第二番目に、飛島などの農村は、名古屋市へ合併せぬ方が、海岸堤防及び土地改良方面の仕事がよくできるのだ。三番目には、村民は名古屋市と合併せん方が仕合せになれるのだ、四番目に、ちょうど三月一ぱいで各部落におきましては駐在員を交代させるわけでありまして、その三月末でございますので、駐在員の改選については、まあ察するところ名古屋市合併反対の気持の者を出せ。第五番目に、村会議員の改選も控えておることであるからして、議員の選出につきましては、大体部落推薦でやっておる部落が多いものでございますから、その村会議員の選出については十分な考慮を払え、とこういうようなことでございまして、会の終了後も特定な者だけを所長室へお呼びになりまして残しておられたということで、土木主任書記の小川芳男が私に出張てんまつ報告を出したわけでございます。それから三月二十九日、これは村会議員の……。
  69. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 斎藤君、ちょっとお待ち下さい。栗山君、一、二の例があがっただけである程度のことはおわかりのここと思いますが、この程度でいかがですか。御了解いただいて……では斎藤君、その程度でおやめ願いたいと思います。栗山君、次の各町村にも願いますか……。では南陽町長の坂野君。……もうこういうことは書類その他で出ておるものもございますから、ほんの簡単に一、二触れていただいて……。
  70. 坂野義信

    ○参考人(坂野義信君) 土地改良などについての補助金をやるとか何とかいうような工作につきましては、これは今斎藤村長の言われたようなことでございまして、大同小異でありまして、私はそういったようなことを耳の痛いほど聞かされたわけでありまするが、しかしながら私はそういったものによって町民の意思が動くものじゃない。私は動かないという信念を持っておりましたので、大して気にもとめず、従って記録もしておりませんが、まあ聞き流しにしておったという程度でありまして、現在でも一部そいいう考えの変ってきたような人もあるようでありますが、大体に私の考えておるように微動だもしておりません。そこで消防のポンプの補助金について私これは他の方にもそんなにないと思いますので申し上げまするが、当時の一分団の消防ポンプが二十八年度に購入されまして、約三十万円かかったのであります。これについて従来県の方では百分の五以内の補助金が交付されておるわけであります。ところでこの分団の購入したポンプについては、補助金の申請をしたが、これは検査の結果が何といいますか、古いものが使ってあるとか何とかという理由で補助金を交付されなかった。そこで当時の消防団長が県の方へお願いに出られ、そうしてどうしてもこれは認めてやってもらいたいというようなお願いをされまして、それでは二十八年度にはいかんが、二十九年度には認めてやろうというような話し合いがついておったわけであります。たまたま合併の問題が持ち上って、まあこの問題を、合併の反対をすれば、あるいは反対の調印でもすれば、今度は三分の一の補助金をやる、これは約十万円である、こういった法外の補助金を今すぐにもやるのだというように分団長に言われたそうでありまして、分団長としても、十万円ももらえるものなら判の一つぐらいつきたいという気持になるのはもっともでございますが、しかしながら他の人に相談したら、町民の総意によって、しかも町議会が全会一致できめたものをわずかな、十万円と言えば大金かもしらんが、そういうことによって、じゃまをしてはならないというふうに言われまして、これは町の方へも相談をされましたが、こういった法外の補助金は今まで他分団でももらっておらないのだ、だからその百分の五以内のものについては、これがためにあなたの方に損害をかけたということになっては、町としても工合が悪いから、それだけは補償してあげましょう、もし補助金がもらえなかった場合には、それだけは補償してやろうというふうで、実は頼んでそのままになったのでありますが、たまたま三月十六日に県会で否決をされまして、町議会が審査の請求をする、その議決をするまでの間にまたこれが持ち上りまして、そうして今度は議会の方に向いまして、南陽町が県の大都市周辺の整備上これを受けるなら、三分の一の補助金をやろう、こういうふうに言われたそうでありまして、議決の前にも議会の方へ分団長がやってこられまして、県の方では、南陽町が大都市周辺整備条例を受ければ購入費の三分の一を補助してやると言ったから、整備条例を受けて補助金のもらえるようにして下さるか、または町において補償して下さるか、いずれかにしてもらいたいと言ってきましたが、議長さん方はこれはさっきの議決の延長であって、お互にわれわれも町民の人も、この県の扱い方は納得がいかんのだから審査の請求をする議決をするのだから、何とかこれについては今まで言っておるように百分の五以内の補助金については補償をする、それ以外のものはちょっと今工合が悪いから、しんぼうして下さいと言って頼んだわけでありますが、そのときに分団長の話では、そうすればそんなに県がおっしゃるなら、ほんとうにそれはもらえるのかどうかと言ったら、それは間違いありあせん、私は地方事務所の係りの人に県庁について行ってもらって、そうして整備課長さんの前ではっきり言われましたから、それは間違いありませんと言われましたので、私の方の議長さんはそうすれば整備課長さんに……。
  71. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 坂野君にちょっとお願いがありますが、テレビや芝居のようにほうふつとして微に入り細に入りお話願うことは、貴重な時間で審議しておるのでありますから、こういう事実があるということで簡明な御答弁さえ願っておけば、あとは必要があれば、また具体的な事実のお尋ねがあると思いますので、消防なら消防についてこういろ事実がある、と一言の下にその程度でけっこうですから、簡明にお願いします。
  72. 坂野義信

    ○参考人(坂野義信君) それでそのことを課長さんに書いてもらってくれ、そうしたら補償してやろうと言いましたら、それでは書いてもらって来ますと言って帰っていきましたので、そのままになっておるわけであります。以上であります。
  73. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 次に平野君、簡明に願います。
  74. 平野茂

    ○参考人(平野茂君) 「愛村同盟」という名のパンフレットが新聞の中にはさんでありました。
  75. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 いろいろ事例が出ましたが、この件について総括しても工合が悪いと思いますから、まず鳴海の証拠一号から……、四号は別のようでありますが、五号まで四つのビラですが、これをまいた地方事務所の河村行雄という県の吏員は、これは実在しますか。
  76. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 私は地方事務所の職員の名前を一々覚えておりませんので、実在しているかいないかはっきりお答えできません。
  77. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 それではこういうビラがまかれたことは御存じですか。
  78. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) そういう話があったということは、先般米萩さんから衆議院においてお話がありまして、話は存じております。
  79. 秋山長造

    ○秋山長造君 ちょっと関連して…。ただいまの鈴木総務部長の御答弁なんですが、先般衆議院の地方行政委員会で今のような話があったということなんですが、そうならば当然これはお帰りになって、川村何がしという者が愛日地方事務所の職員としておったかどうかということをお調べになるほどの御誠意が、私は当然あってしかるべきだと思いますが、その点いかがですか。
  80. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 御もっともでございますが、先ほど米萩さんが申し上げられたような事実がありましたが、そのときには地方事務所の職員にこういうことをやった者があるというような話でありましたので、私の方は地方事務所の所長を呼びまして、公務員としてそうしたことをするという事実があったのでは、ちょっと啓蒙宣伝の域を脱してやしないかということにもなりますので、実情をよく取り調べたのでございますが、地方事務所の職員にはそうした職員がなかったということであります。名前は別に指定されていなかったと私記憶をいたしておりますので、そうした名前のところにまで、だれとだれが職員がいて、どういう職員がどういうことをしたかという内容について、全部の職員を取り調べて名前を覚えるところまでいかなかったことを御了解願います。
  81. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 米萩君のお話しによりますと、これらのポスターが県費で印刷をせられ、そうして加藤正由君の宅へ河村行雄君が持参をした、こういう工合におっしゃっております。これは間違いございませんか。
  82. 米萩金次郎

    ○参考人(米萩金次郎君) 本人がまいたとも言っておりますし、本人がその立場で、その場で現認をしたと言っております。それでただいまの署名捺印も、本人がそれを現認して、自分が自署捺印しておりますから、もらった本人、まいた本人の言うことは一番間違いないと思います。
  83. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 鈴木総務部長はさも人ごとのようなことを先ほど答弁でおっしゃっているが、もし今川村君が述べられていることが事実であるとすれば、これは県の方針としてそういうことがやられていたと見るよりしょうがないわけですが、こういうことは県のどの機関で相談をし、実行されておるのですか。
  84. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 県の方針としてはそういうことはしておりません。従って県がどの機関でどういうふうにやっているかということも、答えの外にあると私は思います。むしろ私は委員さんからお尋ねをしていただきたいと思うのでありますが、鳴海町におきまして、この問題について相当話がありましたときに、こういうふうな問題のためのビラや、いろいろなことをしたり、東京へ上京陳情したり、いろいろなことをすることを、町民から非常に問いただされたのに対しまして、それは名古屋市から金が出ているので、町費は使っていないというビラをまいたのを私は見ております。
  85. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 それは質問するしないは私の自由で、別に指導してもらう必要はありませんが、問題はあなたが県の方の方針じゃないとおっしゃるけれども、今お聞きした各村とも、全部具体的な反対抗争が行われておるじゃありませんか。そうすれば目先の県の吏員が、自分の自由意思でこういうことをやって、たまたま符節が合った、こういう工合に私は見られないと思う。やはり県の一貫した反対運動の方針のもとに、こういうことが全吏員が一致して行われている、こう見なければいかぬ。それであなたはここで言葉を濁してその場をつくろうということをなさらずに、率直にっおっしゃっていただきたい。
  86. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 率直に私は前後お答えしているつもりでございます。地方事務所の職員も、県庁職員も、大きな立場において、知事がこうした合併問題についての、地方自治法による国の機関委任を受けた一つの長としての立場にある限り、正しいところの職務をするためにあらゆる角度から啓蒙宣伝をするということは必要でありますので、認識のない一般の村民に対して、悔を千載に残さないように、ある程度の指導と啓蒙をすることは必要だと思います。従ってその範囲の運動をしていることは、公務員として当然のことだと存ずるのでございます。今一々羅列せられたところのものは、すべて愛町同盟とか、反対期成同盟とかの名においてなされているということでありますれば、それは職員の正しい意味の仕事ではないと私は存じますので、それについては答弁の外にあると私は思っております。
  87. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 今全部の参考人が、県の吏員の名前をあげてですよ、名前をあげて、全部具体的に述べられておるのです。あなたの聞いておられる通り、特にこの十四山村から出されておる「県の選挙干渉について」というパンフレットに、具体的に述べられておる。全部具体的に問題になっておるので、答弁の外だとか、うちだとか、そういう問題じゃない、全部うちです。ワクの中だから、ワクの中で御答弁を願いたいと思います。
  88. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 皆さん方のところに書類が届いているというようなお話でございますが、私どものところには書類も何もありませんので、そうしたことがあるのならば、むしろ愛知県の一部をなすところの市町村であるので、お互いに、ここではお互いに笑い合って、この席の以外は話しておるのでございますから、実はこういうものを出したが、こういうものについての御認識を願いたいと言われれば、私も責任を持ってそれについてのお話をします。私どものところには何もございません。
  89. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 これはきょうの参考人が自分の意見を述べるために、口頭陳述をほかに文書で報告をせられておるので、県にこれを述べる必要はないでしょう。もしごらんになりたければ、これを差し上げます。
  90. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) ああ、そうですか。ちょうだいします。
  91. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 ただ問題は、これは一例ですよ。今あげられただけでも、少くとむ五、六件にわたって、県が不当干渉したということを、直接の責任者の人が述べられておる。これについてあなたは全部否定されますか。
  92. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 私が知っている限りにおいて、知事としてもおそらく知っている限りにおいては全部否定すると思います。ただいま申し述べられた一例としまして、鳴海の問題から端を発したのでございますが、消防の問題、その他の問題についても、それぞれの事由がありますので、それを説明すれば、御了解できることと、私は信じております。
  93. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 了解できないから、皆が不満を述べられておるのです。少くとも合併に反対をすればこうする、賛成をすればこういうことをやると、利益誘導的であり、しかもある意味における弾圧である。そういうものをやられたからこそ、みんなが不満を述べられた。あなたの今の説をそのまま信用すれば、これは独善だ。
  94. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) それは一方的な言分をただいまお聞きになっただけでございまして、私の方はまだ答弁の機会を与えられていなかったので、一つ一つについてのお答えをしていなかったのでございまして、もしお許しを得ますならば、全部それについてお答え申し上げたいと思います。
  95. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) どうぞ。
  96. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) それではお答え申し上げます。  まず第一に、鳴海の問題については、そうした関係にありますので、一号から五号というような話でございます。いずれも地方事務所を通じまして、徹底的に、私の方は職員の綱紀粛正の問題にも関係しますので、私自身地方事務所長をよく取り調べたのでございますが、総務課長についても取り調べたのでございますが、そうした事実はないということでありますので、私どもは事実がないという限りにおいては、それ以上のことを疑ってやることもいかがかと思いまして、一応それで中止してあります。しかし、さらに帰りましたならば、それらの問題について調べた上、善処の道を責任をもってやりたいと私は思っております。  次に、山田村の問題でごいざますが、山田村の山西用水の問題、並びに水場川の問題、これについてお答えを申し上げたいと思います。山西用水の問題につきまして、本事業は昭和二十七年度から着工せられておるものでございまして、昭和二十九年度におきましては当初一千二十一万四千円を予定していたのでございます。しかし技術上の問題などからきわめて困難性を見出しまして、その工事の開始と用水の効果の問題などから考えまして、それを五百七十六万一千円に改訂したのでございまして、農林省におきましてもその手続は了しておるのでございます。なお、今後順次この工事は進められていくものでございまして、ただいまのお話しのように、昭和二十九年度にかりに一千二十一万の仕事をしましても、それだけでは工事は完了しないのでございまして、三十年の仕事との関係において初めて用水としての効果をあげることになるものなのでございます。従って、ただその工事がどうといいましても、三十年度の馬力との関係においてそれができ上ることを御了察願いたいと思います。水場川の土地改良区の問題につきましては、これは昭和二十九年度の当初におきましては四百万円が計画せられ、国の工事の都合もございまして一部変更となり、平田の方にその工事を進める、こういうことに相なったものでございます。これまた技術と効果をねらったものであるということを御了承願いたいと思います。  飛島村の消防団の問題については、私初耳でございます。身を挺して愛国精神に燃える消防団員がそれぞれの立場でもって、ほんとうに奉仕してくれているその関係において表彰するものを、たとえ条例の指定を受けるとか、あるいは名古屋支部に合併するとかいうことがありましても、それは合併するときまでの関係において、最も優秀なものを表彰するというその精神に沿うて私どもは進めておるのでございます。そこの精神その他の関係の全部の事情を皆様方の方で御了察願って、これはこういうわけでよかったとか、あるいはこれが不当であったとかというその事実を審査することなしに、ただ一人のお話を聞いただけで、それで云々することはいかがかと私は思います。  それからその次に消防ポンプの問題について南陽の町長さんからお話がありました。本件につきましては、消防施設費補助としまして市町村並びに名古屋市というようなものの消防の完璧を期する一助としまして、それはちょうど一応それによって、幾らかでも県が金を出すことによって、よりよい消防ということがで承るならばというような気持で県では補助しておるのでございます。昨年昭和二十九年の途中までは消防費は毎年五百万円を出していたのでございます。五百万円の範囲内におきまして、要項の定めるところによって五%以内を出すということで進んでいたのでございます。しかし昨年議員提出によるところの大都市周辺市町村整備促進条例なるものができまして、消防の問題などについても、相当これは力を入れてやるということに相なりました関係において、従来のようにただ五%以内のものを出すというだけでは、こうしたものを作ってもあまり効果がないじゃないか。この条例を作った以上は、その裏づけをするところのものをある程度出したらいいじゃないかということになりまして、消防施設費を増額追加計上したのでございます。そこで指定をいたしましたところのものは、その消防自動車の能力、それから価格、いろいろの点をあれしまして、三分の一以内とか、六分の一以内とか、それぞれのポンプに対して補助することに相なったのでございます。そこで南陽町は指定を受けまするならば、それは三分の一以内の補助を受けられるということに相なるのでございます。現在西二十五町村かと思いますが、指定を受けてやっております。そうしたところにつきましては、それぞれの要項の定めるところによってやっております。南陽町といえども、この条例は何ら町村合併とは関係なしにやるということでできたものであるから、指定を受けることはいかがかということを申すことは、これは非常に公務員として親切な行き方ではないかと私は思うのでございます。不幸にしてその整備条例の指定を受けないから、五%以内というところで問題になることは、補助要項の定めるところによって当然のことではないかと私は思うのでございます。以上の事実によりまして金がいっていないということでありますが、やることになったものはやるのでありまして、事務手続上の関係でおくれているかもしれませんが、私が総務部長としての立場においてそれはやることになっている、事実やったものと私は信じていたのでございますが、しかし事務上それがおくれていたとするならば、そのおくれているのを督促しまして、直ちにいくような措置を帰ったらいたしたいと思っております。  それからその他の反対運動の一番最後の十四山の方のお話になりましたのは、何を申されたのか、私は存じませんのでお答えできないのであります。
  97. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) ちょっと速記をとめて下さい。   〔速記中止〕
  98. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 速記をつけて下さい。
  99. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 私がなぜこれを冒頭に申し上げたかと申しますと、もし県が不当干渉をしておるという事実があれば、これは許しがたいことだと思うんです。従って私は冒頭に若干時間を食いましたけれども、お願いをしたわけなんです。ところがただいま鈴木総務部長は非常に雄弁に私に説き聞かせられたが、これは私に雄弁に幾らおっしゃってもしょようがない。関係町村の責任者の方にああいう工合に雄弁に肚を割ってお話になれば、そうしてしかも了解され、行動がそれに伴っていれば、きょうのような御発言は出ていないはずだと思う。特に私の質問について一つも答えられていない。今述べられたことは、町村の合併に反対をすればこうだという意味があったということを述べられておるが、そのことについては全然触れられていない、鈴木総務部長は、それだから私は非常に奇異に感じまして、一方のことだけを聞いて判断してはいけないと言われるが、私どもは何も一方の話を聞いているのではなくて、あなた方両方の話を聞いて判断しようと思っている。ところが判断のしようがない、今のやり方では。そこで委員長の取りなしがありましたが、この問題は自治庁の方も衆議院においては行き過ぎはいけないということをちゃんと表明せられております。従って問題を解決する一つの根本でもありますし、これからの紛争を激化するか、平穏裡に終末させるかということの中心問題です。従って当委員会としてはこの点は事実であるかないかを徹底的に究明をしてもらいたい。そうしませんと両者とも困られるのです。ある意味では人格の問題にもなるわけですから、徹底的な調査を願いたい、こういう工合に考えます。当局が指導しないのに、末端の吏員がそういうことを僣越にやられたということであれば、これまた法規の問題で大へんなことになる。従って徹底的な調査を一つせられたいということを私は申し上げておきます。  それから鈴木総務部長は、自分の最初の意見で非常に得々と述べられておるのですが、ただ一つ非常に疑問に思いますことは、総務部長も、やはり若干一方的な発言をせられておる点が午前中の発言の中にもあったように思いますので、名古屋市当局の方に向って質問を実は一ぺんいたしておきたいと思います。たとえば名古屋市の合併を反対する県側の理由としては、名古屋市の財政が貧困であって、合併には今日の段階においては耐え得られないということ、それから県との連絡が全然なかったということ、合併運動を促進する上において県との連絡が全然なかったということを力説を非常にされました。第三点は、今日の段階において、戦災後の名古屋市の今日の行政区画内における復興というものが緒についていない。そういうときに隣村の合併をすべきでないという強い指摘がありました。第四点としては、名古屋市が関係町村に向って賛成派を獲得するために相当な買収と申しますか、あるいは賛成を獲得するための好ましからぬ運動をせられたということを述べられました。その具体的なことは鳴海の町会議員の近藤清右衛門君も述べられております。従ってそういうことを名古屋市がおやりになったかどうか、この四点について一つわかるだけ詳しくお話を願いたいと思います。
  100. 横井亀吉

    ○参考人(横井亀吉君) 助役の横井でございます。最初にこの連絡が十分にいっておらなかったという点からお話し申し上げてみたいと思うのであります。すべての事柄が、今お聞きの通りに、それぞれの感じで皆違った感じをお持ちになっておりますから、県の方でさようにお考えになっておることも、ごもっともと思うのでありますが、私どもとしては連絡は十分いたしたつもりでおります。ただ一言にして申し上げますれば、連絡しようにも取りつく島がなかったというのが実情ではないかと思うのでございます。しかし取りつく島がなかったからといって、連絡をせなかったかと申しますと、そうではございませんので、先ほど次長が申しました両三回の連絡以外に、県のパンフレットにも出ておりますが、懇談会があって、そこで具体的な話があったといって名古屋市は人をだましておるけれども、別に具体的な話はなかったのだということも書いてございまするが、町村合併の話が持ち上りますと同時に、これはいち早く報道機関の方がこれを取り上げられまして、従って昨年の春ごろから今ごろにかけましては、名古屋市内に報道される新聞は毎日のように町村合併に関する事柄を大々的に御報道なさっておったわけでございます。従いまして私の方の連絡の回数その他から申し上げますが、先ほど来県の方におかれておっしゃっておるような大へん親切なお考えがあらたとするならば、名古屋市に向っても、お前の方は連絡が欠けておる、こういうことについてはどう考えておるかとか、いろいろな御連絡をいただく、むしろ御指導をいただくことの方がほんとうではないかと思うのでございます。連絡はそうやっていたしましたし、私も知事さんにも、それから当の事務を扱っておいでになります地方課長のもとまでもお伺いしまして、名古屋の合併について名隣会十八カ町村を代表して合併を運んでおりますからよろしくということも、課長さんの手元までお願いに上ったわけでございますが、課長さんの方では、どういうことかこれはちょっと私にはわかりませんが、上からとめられておいでになるか、それはわかりませんが、全然ものをおっしゃらないのでございます。さようでございますか、さようでございますか、伺っておきますということで、どうしたらいいの悪いのということは、一切おっしゃっていただかないのです。それから町村合併促進法が出まして、そうして町村合併の審議会が愛知県にできまして、そうして愛知県下の各市の代表者、そういうものを集めていただいて、そうして合併に関するお話を聞かれたことがございました。その際も私はむしろ押しかけがましくはございましたけれども伺いまして、そうして名古屋市に関して町村合併に関する事柄についていろいろと御配慮をいただきたいという発言を申し上げましたところが、ちょうど部長さんがおいでになりまするが、大都市に関することは別だということで、一言のもとに取りつく島がなかった。実はその時の腹がまえでは、なるほど大都市は町村合併促進法には関係ございませんけれども、周辺の町村は全部深い関係を持っておりますので、それの動向に関する事柄であるので、どうかして名古屋市を委員の仲間に入れていただいて、そうして相談をしていただいたらというような考えでお伺いしたのでございまするが、一言のもとにそういうふうで排除せられまして、取りつく島がなかった。それが実情でございます。再三、再四いろいろなことを御指示をいただいたようなお話でございますが、私どもはそういう御指示は、具体化されて計画を出せとかいうことについては、そういうことは一切受けておりません。それから町村合併の経過をごらんいただけばよくわかると思うのでございますが、町村合併促進審議会ができたのが昨年の四月でございます。そうしてすでにその六月には名古屋市に町村合併に関する市会の委員会ができております。従ってその委員会ができたときには、もう新聞で大々的に報道がされておるのでございまして、連絡をとるのとらぬのという水くさい問題ではないのでございまして、そういうところに意思の疎通を欠いておる。これはどういう意味で欠いておるのかどらか、それははっきりわからないのでございますが、市としてはこれだけの手を尽してやって参りましたけれども、先ほど申しましたように取りつく島がなかったというのが、現在までの状態でございます。その後知事さんにも個人的にお目にかかってお願いしたことも何回も実はあるのでございます。そういう場合でも、取りつく島がなかったというのが実情でございまして、連絡がよくなかったというのは、ただに名古屋市が怠っておったという事柄とは違うのでございます。この点は一つ御了解をお願い申し上げておきたいと思うのでございます。  それから名古屋市が財政的にどうだというお話でございますが、これは県の方からお出しになりましたパンフレットは……このパンフレットが出たのも、町村合併に関する資料というのが、名古屋市に合併をすることがいけないということがこまかに具体的に書いてある資料が各地方事務所から出たのでございます。これは六月に出ておるのでございますから、名古屋市が町村合併に働きかけておることを御存じなかったなどということは、これは全然違うのでございまして、県の方で御発行になりました地方事務所の反対理由の書いたものが六月に出ておるのでございますから、これは連絡が悪かった、ちょうど今から一年前でございます、そういうことはございませんので、その点は一つ御了承おきを願いたいと思うのでございます。  それから財政的にはこんな形になっておるのでございます。県の方の「広報愛知」であるとか、あるいはパンフレットであるとかいうようなものに全部書いてございますことは、名古屋はまだ市内の整理が十分できておらんので、まずそれをやることがほんとうではないか、それをやることが市民なり住民の仕合せになるので、町村合併はあわてる必要はないということが全部どれにも書いてございまするが、これは私が申し上げるまでもないことで、自治庁の方も来ておいでになりまするから、名古屋の公けの仕事がどの状態にあるかということは私から申し上げるまでもないことでございます。他の五大都市と比較いたしまして、名古屋は決しておくれておりません。これははっきり申し上げることができると思うのであります。それから政府の御方針によって公共事業その他を割り当てられました場合に、名古屋は政府の方針にそぐわないような、それをお断わりしたようなことは一度もございません。他の大都市においてもそういう事例もあるやに聞き及んでおりまするが、名古屋はそういうことはございません。住宅の建設にしましても、一般公共事業にいたしましても、政府にお願いしていただけるワクは完全にこれを行なっております。ということは、政府の意図しておいでになる通りに市政を行なっておるということで、もしそこに欠陥がありとするならば、これはただに名古屋市長の責任のみではないと私は考えておるのでありまするし、なお他の都市と比較いたしまして、名古屋は劣っておらんということは、これは確言ができると思うのでございます。そういう事柄について県の方からお出しになりましたパンフレットあるいはいろいろな印刷物に出ておりまするのに、名古屋市は財政的に自主性がない、自分の金でやらないで、政府の補助金や起債を当てにしてやっておる、たとえて言うならば、大阪、京都、神戸、横浜あたりと比較してこうなっておるというようなことを書いて各住民に配られておりまするが、これはこういう事情がございまして、御了承願いたいと思うのであります。というのは、他の都市は繰り上げ流用をやっておるのでございます。たとえば二十九年度にやる事業を三十年度のお金を繰り上げて仕事をやっておるわけなんであります。その繰り上げ流用の金までほかの都市のやつはぶち込んで勘定をなさっておいでになる。これは少くとも財政に御経験の方なら、そういうことは知らずにおやりになるはずはないと思うのでありますが、その繰り上げ流用は名古屋はやっておりません。健全な財政をやっておりまするから、従って金の勘定が違って参りまするけれども、内容的にも決してそういうことはないので、パンフレットその他に印刷して広く県民、市民に配られておるものは違っておるということでございます。  それから戦災その他についてのお尋ねがございますから、丁度財政とからみ合いますから、この際お答えしておきたいと思いまするが、戦災の復興に関しましては、国からも補助をいただいております。最初八割補助であったのが五割補助になっております。五割補助をいただいておりますが、県からも実は補助をいただいておるのでございます。先ほど来、最初に総務部長さんからお話がございましたような、町村に対しても名古屋に対しても、健全なりっぱな中京都市をこしらえてやるのだというご親切なお言葉でございましたが、戦災に対する補助金は、県の方は、二十六年度には工費の十五%いただいております。それから二十七年度も一五%、二十八年度は一二・五%に減り、二十九年度はただの五%に減らされました。三十年度は当初予算には補助金というものは全部削除されているわけでございまして、お言葉は御親切でございまするが、名古屋の中味を整えることについて、名古屋もやれ、おれの方も補助してやるというのとは違うのでございます。そういう点がお話とは全然違っているのでございますので、その点も一つ御了承おきをお願い申し上げたいと思うのでございます。  それから財政の方に戻りますが、ちょうど一昨日でございましたか、名古屋の法にきめられた財政白書といいますか、財政事情の公表を実はいたしましたのでございます。その際に歳入におきまして各方面の歳入状況を全部集計をいたして、これを発表するわけでございまするが、歳入の状況は大体税が一〇四・四%集まっております。国の補助金、国庫支出金は七七・三%三月三十一日現在でございます。その後五月の末の二、三日前現在の閉鎖期までにどれくらい入りましたか、まだ私は数字をつかんでおりませんが、国の補助金が七七・三%入っているのでございます。そこで県の親心を、先ほどお話がございましたあの状態で、県の補助金がどれだけ入っているかと申しますと、三月三十一日までに二三・四%、一億百万円入っているのでございます。もちろんその後入っているであろうとは考えまするが、この中には県の委託金というのがございます。これは補助金、負担金とは違いまして、その委託金を引きますと、総額が二億九千五百万円が補助金、それから負担金、こういうことになっております。その二億九千五百万円の中に千四百万円入っておりまして、パーセンテージが、これは私、頭で今こうやったのだから、多少の違いがあるかもわかりませんが、四・八%であろうと思います。そういう状態になっておりまして、まことにありがたいお言葉をここでお伺いしまして、今後は大へんありがたい状態になるかと思いまするけれども、そういうふうで、実際にお話し願っていることと、それからそうでない事実に現われるこことは、全然違うのでございまして、そういう状態も一つ御了承おきを願いたいと思うのでございます。  それから名古屋の財政の状況は、先ほど申し上げました通りに、仕事をやらないから黒字というのではございません。仕事は先ほど申した通りに、政府の割り当てられました公共事業、その他住宅におきましても、同人口の同じくらいの市から見ますれば、何割かあるいは何倍かというような仕事を実はやっているのでございまして、そうしてなおかつ二十九年度には四億四千六百万円、これは繰り越しを含んだ黒字ではございません、事業繰り越しの分を差し引きました、これは自治庁で発行されたものに載っておったのだから間違いないと思いますが、そういう数字を出しておりまして、昭和二十九年度の結末はまだついておりませんけれども、いろいろなことで大へん難儀をいたしましたけれども、赤字を出すようなことはございません。それは繰り返して申しますというと、事業をやらなかったから黒字が出たのではございません。他都市に比較いたしまして決して劣らぬだけの仕事をやって参りまして、なおつましくしてこういうふうな経理をしている。しかもそれは政府の御方針にぴったり沿うようにしてやっているということでございます。  それから最後の買収その他でございますが、そういう事実はございません。中には何か学会の方へ依頼したものまで云々というようなお話があるようでありますが、学会に依頼するのは別に買収行為ではないと考えておりまして、学会に、要するに、印刷費その他を負担したことはございまするが、買収その他の行為は一切いたしておりません。特に愛知県「広報愛知」でここに出ておりますが、この前の衆議院の参考人の喚問に対して奥井教授がここで述べられました。それは過大都市ということについて述べられたことが歪曲されてここに載っております。「過大都市のおそれ、学者も同意見」というふうに書いて、これは県民全部におそらく配られておるのでありますが、学会の方は名古屋市が合併されると過大都市とは考えておいでにならぬということがよくわかっておるのでありまするが、そういう御発言であったように私も感じましたけれども、まあ印刷物に出るときにはこういう形になって出るというようなことでございまして、こういう点も一つ御了承おきをお願い申し上げたいと存じます。
  101. 秋山長造

    ○秋山長造君 先ほど鳥海町の近藤町会議員から、当時水谷町長の近藤議員に対するお言葉として、名古屋市の方から水谷町長に対して毎晩々々ずいぶんあの手この手をもってするところの働きかけがあったというお話があった。この点について名古屋市当局並びに水谷町長から、そういう事実があったのかどうか、はっきり御答弁をお願いしておきたいと思います。どっちからでもいいです。
  102. 水谷登免吉

    ○参考人(水谷登免吉君) 小林さんはもと鳥海町にお住まいになって、私どものごく御近辺でありまして、年来小林さんとはよく存じておる仲であります。合併問題が起きて、市長さんは合併という線を最初からお持ちになっておったのでありまするが、私どもは先ほどから御説明を申し上げました通りに、一応隣接町村との合併問題も大いに考慮する必要があって種々研究をして参ったのであります。名古屋市への合併問題についての御返事が非常におそくなっておったことは事実でありまして、その間一、二回この合併問題の成り行きについてお話し合いで、私どもの宅へおいでになった事実はあるが、毎夜毎夜おいでになったというような事実はありません。ただ一、二回おいでになったという事実はあります。
  103. 横井亀吉

    ○参考人(横井亀吉君) 先ほどどなただったか昼間は来ないが、夜になると名古屋市からやってきて、というようなお話がございましたが、これは大へん含みのある言葉でございまして、夜に伺ったことが何回かのうちに一回くらいそれはあったかもわかりません。私も説明会に伺ったときには夜であったと思うのであります。けれども、そいう公けに伺って、夜伺ったから、何だかこうくさいようなお話のように私はちょっと伺いましたが、そういうことはございません。はっきり申し上げます。
  104. 秋山長造

    ○秋山長造君 午前中からの各町村の方々のお話を聞いておりましても、まあ一々おっしゃったことを繰り返しませんけれども、ともかくも周辺町村に対して県の方からいろいろな場合、いろいろな形で名古屋市への合併反対食いとめの働きかけがあったということは、どうも否定できないように私は考えます。その中でも特にはっきり具体的に証拠をあげて、先ほど米萩参考人から示されました、あの愛日地方事務所の河村行雄という職員に関するビラの配布の件であるとか、あるいは飛島村長のお話しにありました県の土木出張所長がやって来て、そうして県は自治庁とすでに打合済みなので絶対に合併なんかはできっこないんだという話、その他それに類する話がだんだんあった。しかしそれに対しては鈴木総務部長の方はこれはもう全面的に否定をなすったわけなんです。われわれとしてはこれも一つのわれわれの意見をまとめるこれは重要なポイントですから、この席で十分確実な結論を得たいと思いますけれども、遺憾ながらこの席でそのやり取りをやりましても、私は結局これは水かけ論のような形になってしまうと思う。そこで先ほど鈴木総務部長がおっしゃった河村行雄というような職員が愛日地方事務所におるかおらないかわからない、こういうお話だった。私はこの点ははなはだ遺憾だけれども、これはわからないとおっしゃれば仕方がないので、あらためてちゃんとここには米荻参考人から証拠も持ち出し、またその当事者の証人も傍聴席に見えておるというようなさっきのお話もあったのでございますから、事実愛日地方事務所に河村行雄という職員がおってこういうことをやったという確証があがりますならば、鈴木総務部長としてもこれはどういう責任をおとりになるかということだけは、ここでお聞かせ願っておきたい、こう思うのです。
  105. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) お答え申し上げます。大体現在のことろでは、私ども先ほど申し上げました通り、厳重に調べましたけれども、そうしたことがなかったということでありますので、そのままになっておりますが、今後かりに河村というのがおりまして、そして今お話しにあった事実通りのものがあるか、あるいはそれより軽いものであるか、いろいろ実情は違うと思いますので、そうした仮定のもとに本日お答えするほど急がなければならない問題だとは考えておりません。よろしく御了承願います。
  106. 秋山長造

    ○秋山長造君 いや、急がなければならぬとか、何とかいう問題ではないので、ここにははっきり証拠をもってきて、また証人を連れてきて、そうしてそういう事案があった、こういう発言ができているのです。それに対してあなたの方は、それはそういう職員がいるかどうかわからぬ、だから答弁の限りでないと、こうおっしゃっておったのですけれども、しかしこれはそういう事実があるとすれば、あったとすれば、これはやはりこの権威ある委員会の席上においてあなたはないとおっしゃる、しかしないかどうかは、もう一度これは具体的に名前を名ざして調べてみなければわからぬわけでしょう、はっきりね。だからそういう事実があれば、あなたは当然ここで御言明になったこととはこれは違うことになるのですから、この委員会に対してもはっきりした責任をおとりになるという御覚悟はあってしかるべきものであろうと私は思うのです。いかがですか。
  107. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 秋山先生のお話の通りだと、私は一応は考えられる点もあると思いますが、しかし先ほど申し上げました通り、その人間がかりにいましても、その事実がどこまでどうであるのか、証人がいると言いましても、一方的な証人でありまして、それをまだ向うがどうということを自認しているわけでも何でもございませんから、そういう事実がありましたならば、そのときの実情によってその行政罰をするかどうするかというような問題にも関連してゆくのではないかと思いますから、私はそうしたところまで今どうこうするということを言わなくとも、大体御了察できるのではないかと考えております。
  108. 秋山長造

    ○秋山長造君 だから私が言っているのは、別にそういう人間が事案おったらそれを行政罰にするとか、あるいは何にするとか、そういうことを聞いておるのじゃないので、そういう者がおって、事実こういうことがあったならば、これは総務部長としてこの委員会に対して当然責任をおとりになるはずだし、私またこの委員会でなくとも、これは町村合併という町村の問題についてそこまで事実やったとすれば、それはきわめて許すべからざる行き過ぎだと思う。これは御同感だろうと思う。そこでそういう事案に対して、ただ、本人をどう処罰するとかいう問題よりも、私がお尋ねしておるのは、県の最高責任者として、この問題についてこれは当然責任をおとりになるべきだろうと思う。そのお覚悟があるかどうかということを聞いておる。
  109. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 私は、市の廃置分合に関するものは、知事が国の機関委任によりまして仕事をしているものであって、その補助機関としての者が、廃置分合の適正を期するためにということで仕事をしていく過程において、かりに不当な事実があったということのために、廃置分合に重大なる影響をきたすかどうかという問題があるかいなやの問題との関係において、問題は定められるべきものであり、また一面皆様方としても、町村合併促進法の精神に基くその議員立法による法の関係において、それをどこまでここで聞いて、問いたださなければならないかという問題との関係において審議すべきものだと私は思いますので、それ以上のことは私はここで申し上げられません。
  110. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) ちょっとお待ち下さい。ただいまの鈴木君の御発言は、私当面責任者として、参考人として、お呼び願ったあなたの御発言としては、非常に重大な御発言を承わったのであります。当委員会が審議の必要があるかないかは、当委員会が決定するところでありまして、あなたの何ら制肘を受ける筋合いはございません。従って、その発言は、当委員会に対しては行き過ぎていると、後段の分についてはですよ、何らかの善処を願いたいと思います。鈴木君、何らかの御発言もありませんか。
  111. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) ただいまの問題につきまして、私が申し上げましたところがどこまでどういうふうであるか、私の考えて申し述べておることと、それから秋山先生の申し述べておることとの関連において、私どうも事実をはっきりとつかむことができないのでございますが、どういう責任をとるかという問題の、どういうことが望ましいというお気持であるかを御教示願いまして、それについて答弁さしていただければありがたいことだと思います。
  112. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 私委員長として、委員会の運営上、あなたにただしておる点は、議員がそういう点にわたってまで審議をするという筋合いは、町村合併促進法の建前に沿う審議の過程から言えば外の問題である、よけいなことである、そういう意味で答弁の限りではないという今の御発言が後段の部分にあったのであります。そのお考えについては、当委員会として自主性を持って審議する立場上、あなたの御意見はお取消し願っておきたい。
  113. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) もしそういうふうにおとりになりました、もしおとりになりましたならば、私としてはその点は取り消して、お許しを得て取り消さしていただきたいと思います。ただし、私が申しておりますのは、地方自治法の関係と町村合併促進法との関係において、地方事務所の職員に不当な行為がかりにあった場合、それがどこまでどうなるかという問題について、よほど考えていかなければならないのではないかということで、皆様方の御審議に重大な支障をきたすことのもとになったかどうかというところまでいくかどうかによって考えなければならない問題じゃないか、こういう意味で私は申したのでございます。従って、それがそこまでの大きなところにいかなかったという問題であれば、それは御了承を得て、不当の行き過ぎの点を御注意してもらって進めていける問題じゃないかと、私はそう思って申し上げたのであって、決して私はそこまで審議すべきじゃない、行き過ぎではないかということを申したものでないことだけは御了察願いたいのでありますが、不幸にしてそうお聞き取りになった事実がありまするならば、私は委員会に対しまして心からそれを取り消さしていただくことをお願い申し上げまして、御了承を願いたいと思っております。
  114. 秋山長造

    ○秋山長造君 私はそういう回りくどいことを何も聞いているのじゃないので、私はもう少しあなたから率直な、あっさりした御答弁がいただけると思ってお尋ねしたのです。繰り返すまでもなく、さっき各参考人の方から申されたのは、いずれもあなたのような抽象的な話ではなくして、きわめてこれは具体的な証拠物件を持った具体的なこれは陳述があったのです。きわめて具体的な陳述があった。特に、米萩参考人から話のありました、鳴海町における昨年の十月下旬において、愛日地方事務所の河村行雄という職員が、加藤町会議員の屋敷にやって来て、そして白井昇という者に対していろいろな書類のビラを相当多量に渡して、そしてこれを張ってくれ、配ってくれと言った事実です。これは具体的な事実のお示しがあったのです。だからそういう事実はあったかと聞いたところが、あなたはそういうことはなかったはずだと、そしてまたその河村行雄という職員が愛日地方事務所にいるかどうかということは、これは県庁職員を一人々々覚えておらんからわからん。こういうことであなたは突っぱねられたわけなんです。だから、そう言ってしまわれれば、われわれとしてもそれ以上あなたに対して取りつく島はないわけですから、だからもし河村行雄という職員があなたは今わからんとおっしゃったけれども、事実はあとから調べたら……、そうしてしかもこういう先ほどあげられたようないろいろな行動をやっておったとすれば、これはあなたはここでもって突っぱなされた手前からいきましても、これは当然はっきりあなたはうそを言ったことになるのですから……、そうでしょう、うそを言ったことになるのですから、あなたは当然愛知県の代表として来ておられて、そういう委員会の席上で事実と異なる陳述をされたということになるのですから、それに対して、あなた自身のお言葉に対して、公人として責任をとられるということは、私は当りまえのことだと思う。われわれだってそういう場合は同じことだと思う。だからその責任をおとりになるお覚悟があるかどうかということを聞いておるので、私はもう少し率直な、あっさりした答弁をいただきたいと思ってお尋ねしたのです。
  115. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) お答え申し上げます。私は知らない、そういう人間がいるかどうか知らない。それから厳重に地方事務所の総務課長等を呼んで調べてみたけれども、そうした事実はないと、こういうことであるので、そこでうそを言ったか言わないかは、私の存ずる限りではございませんけれども、私は強く調べた結果、そういう事実がないと、こういうので私はそれを信じているのでございます。従って私がそこでうそを言ったというようなことは当らないことになりますけれども、私がうそを……部下の職員が言ったことをそれを真に受けているかどうかの問題はあると思います。かりに不幸にして、それを真に受けている事実によって、そうしたかりに好ましくない行為があったならば、その好ましい行為の段階において、どの程度のものであるかによって考えなければならない問題であり、またこの問題の処分、不処分に重大な支障をきたしたかどうかとの関係も、これまた考えて措置しなければならないものがある、こういうことございます。
  116. 高橋進太郎

    ○高橋進太郎君 議事進行について……。この問題は片方はまあ仮定の問題で答えられんと言っているので、われわれとして、これはあとで総合して、総務部長の言ったことに対してどういう処置をするかということで、われわれ自身が態度をきめていけばいいのですから、私はやはり問題の本質を審議するこういう立場から、もう少し議事を進めてもらいたい。  それと、もう一つ、わしは委員長にお願いしたいのは、私も小林さんも、さっきから発言を求めているのですけれども、そういう発言を一切抹殺されて、ある党派だけに発言をさせるということは感心しない。やはり一度考えていただいて、そうして発言の機会を与えていただきたい。
  117. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) ちょっと速記をおとめ願います。   〔速記中止〕
  118. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 速記を起して。
  119. 小林武治

    ○小林武治君 先ほどからの総務部長の答弁を聞いておりますと、私もきわめて遺憾に思います。しかしながら、これは事実問題でありまして、この席でもってお互いに言い合うということは、これ以上はむだだ、こういうふうに思うので、この問題はわれわれがまた独自に調査する機会もあると思う。要は、これはわれわれ委員としていかなる心証を得るか、こういう問題で、厳重な糾明というものは事実上できません。従いまして、私はこの問題はこの程度に打ち切っておきたいと思うのでありますが、それにつけましても、これは午前中栗山君から知事の出席しないことは不都合である、こういう発言があったのでありますが、私もこれは同感に思うのであります。先ほどの市長の話によれば、知事は出れば出られたはずだ、こういうことでありまするから、この問題につきまして、私は、知事がおいでにならぬということは、この席に何か出にくい事情がありませんか、   (「そうだそうだ」と呼ぶ者あり) あるいはこの席に出てはまずいというふうなことがありはせんかというような、きわめて不明朗な印象をわれわれに与えるものであるということをあらためてこれは言明しておきたいのであります。しこうして、この問題につきまして、私どもとしましては、同じ県と市町村がわれわれの前で言い争うということは、きわめてわれわれとしては不愉快に思うのであります。これらはよろしく虚心たんかいにきめられる余地があったと、こういうふうに思うのを、今日のようにこじらしたということは、私は両者にきわめて遺憾であるということを表明せざるを得ないのであります。しかして先ほどから総務部長はいろいろ弁解がましいことを言うておるのであるが、私は地方自治法によって県が町村合併問題について議決し判断する権限が与えられておる、こういうことである以上は、県側が合併を好ましくないと思うならば、この好ましくないということを町村民に知らせるということは、私は県の責務であると思う。従ってこれが行き過ぎでない限りは、そういうふうな運動なり、あるいはそういうふうないろいろの指示、指導をしたということは、決してあなたとしては言いわけする必要のないことである。もし行き過ぎがあったとすればこれはまことに遺憾である。すなわち利益誘導をしたり、あるいは当然すべき行政上のいろいろの措置を怠り、あるいは合併するからしてこういうことをしてやらん、あるいはこういうことをやめるというようなことがあったとするならば、これはきわめて不都合であるというふうに思うのでありまするが、あるいは文書によって合併はあなた方に不利であるということを町村民に知らせるということは、むしろあなた方の仕事でありはせんかと思うのでありまして、いかにもそういうことまでしなかったようなことをおっしゃることは、われわれとしては非常に心外である、こういうふうに思うのであります。あなた方が正しい県の行政として、おのれに与えられた権能を十分に発揮するということは、私は町村民に対してかえって忠実である。こういうふうに思うのであるが、いかにもこの合併についてはわれわれ何もしなかったと、こういうふうにわれわれに対して返事をされておるということは、私は非常に遺憾に思うのでありまして、これは正々堂々とあなた方主張したらいいじゃないか、こういうふうに思っておるのでありまして、先ほどからこういう不都合なことがあった、なかった、こういう水かけ論ばかりやっておる。しかしてわれわれは今日いろいろお話を聞いて、ある程度の心証を得ておりますので、こういうふうな問題をこれ以上今申すように、ここでもってどろ試合を繰り返していただきたくない。われわれはただこの際事実が、真相がどうかということを知ればいいと思うのでありまするから、いたずらな言いわけなどしてもらいたくない、こういうことを私はあらためて申し上げておきたいのであります。
  120. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) それではこの今小林委員からもお話があったこの解釈について、委員長として自治庁の方にお尋ねしておきたい点二、三ございます。こういう事案の起ってきます各段階において、県特に知事はどのような態度をとるのが自治法、あるいは町村合併促進法の趣旨であるかお話願いたい。
  121. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) 町村合併につきましては、今小林委員もおっしゃいました通り、知事が当面の責任者でありまして、町村合併の処分は結局知事が関係町村の申請に基いて、議会の議決を経て処分をするということになっておることは、これは御承知の通りでございます。それとともに町村合併促進法によりまして今度全国的に弱小町村をどうにかしよう、こういうことになっておりますが、その際県は町村合併促進審議会を設け、それで合理的な県の合併計画を作り、その合併計画に基いて正しい合併のあり方、方向その他のことを指導し、あっせんし、場合によっては勧奨し、そうしたことは、これはもう当然できるというよりは、むしろすべき仕事だと思うのであります。しかしながらそうした正しい合併への指導はできますが、指導する方向、やり方、そういうものにつきましては、これはまあおのずから一つの限界と申しますか、やり方に限度、方法というものはこれはあるだろうと思うのでございまして、その具体的にどういうことをしていいということまでは法律には全然もちろん書いてございませんが、そこは常識で考えまして、正常な行政運営、一般的な行政運営というものは当然やらなくちゃいかんし、それからまた公務員とすれば公務員としての節度と申しますか、活動の限度というものをおのずから考えなければ、これは公務員法違反かどうかということになれば、それは相当な、きわめて厳重な解釈も要ると思いますけれども、そこはそうした精神によりまして、おのずから良識的にものの限度というものはあろうかと、こういうふうに考えておるわけでございます。
  122. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) それで、それは一般的な解説として行われる程度のものでございますか。それとも個々の事案について積極的に合併の意思がある場合には、合併せしめるような宣伝啓蒙も差しつかえないのでございますか。積極的に合併に反対である立場をとろうとする場合においては、知事は反対の宣伝啓蒙運動を積極的に行い得ることも、法として認められますか。
  123. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) これは私は一般的な方針の問題もあれば、個別的なものもこれは出てくると思うのでありまして、個別的にこの町とこの町が合併した方が、一番当該全般的な立場から考えても合理的だ、あるいはいろんな事情から考えても、当該町村のためにもいいということを感じられるとすれば、そういう方向に向って適当な方法で指導啓蒙をやるということは、私はこれは禁ぜられるということはできないと思うのでございます。
  124. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) もう一点たとえば具体的には名古屋市と、何々町との合併は不可である、こういう態度をとりたいと考えられる知事は、不可であるという立場に立って宣伝啓蒙するという点についてはいかがですか。
  125. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) これは合併の問題は、究極的には先ほど申しました通り、関係町村の申請といえば、関係町村会の議決を基礎にして、知事が議会の議決を経てきめるわけでありますが、その前の過程におきまして、関係町村が自主的な意思を決定する資料としていろんな、当該合併につきましてのいろんな角度から県としての正しい考えを指導し、啓蒙するということだけをとって、それは行き過ぎだということはそれはできない。やり方、方法が適当なものなら、そういうことも差しつかえないと、こういうふうに考えております。
  126. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 今の御答弁では、正しい宣伝啓蒙であればということでございますが、それでは具体的にお尋ねしますが、午前問題になっておりました「町村合併のしおり」という資料が手元にございますが、愛知県愛日地方事務所から発行せられているパンフレットでございますが、これには、「税金は安くなるか」「消防団は強化されるか」「道路や橋は良くなるか」「民生は安定するか」「農業経済は良くなるか」「土地改良は促進されるか」「教育は向上するか」こういう項目で、合併する場合には税金は高くなり、消防は弱体化する、一切合併した場合には不可になるという予想の記事を載せて、合併すべからざるものであることの宣伝啓蒙の資料となっているのであります。これは昭和二十九年六月に出ているのでありまして、いまだ県議会の議決に至らない前の資料でありまするが、こういう内容をもって啓蒙せらるるということが、県知事の補助機関として許されるかどうか、見解を伺いたいと存じます。
  127. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) そこらの問題になってきますと、限度というので、いろいろ認定上の問題があろうと思いますが、私は関係町村当局並びに町村民が、合併の当否是非というものを判断するために必要な資料というものは、あらゆる角度からきわめて公平に一般的な資料を提供するということは、これはまあ差しつかえないと思うのでございますが、今のようにかりに市にいけば税金はどうなるとか、こうなるとかというようなことは、むしろこれは事実をもってと申しますか、向うへいけばどういう形で税金はこうなるというようなことを明らかにして、そうして住民の批判を待つということのやり方をやるのが私は適当であろうと思うのでありまして、単に一方的に、客観的なそうした前提と申しますか、資料というものを抜きにして、結論だけ先に出してどうだこうだというようなやり方は、私はやり方としては必ずしも適当だとは思えぬと、こういうふうに考えるのであります。
  128. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 今の一般的なという御答弁を願ったわけでありまするが、全部が全部個々の事項において合併は不可である、こういう結論で、合併した場合に客観的に有利だと思われる点は一つもない、こういう記載の仕方による「町村合併のしおり」というものは適正であるとお考えになっておられますか。またこの内容として、もしも誤謬が書かれてある、客観的事実と違うという問題がありましたら、どうなりますか。
  129. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) それで結局、その書かれておる事実がほんとうにそうであるかどうかという、これはまあ事実の問題でございますが、県が指導する立場とすれば、あくまでも自治団体が自主的に決定すべき問題ですから、その自主的に決定するために公平な資料と申しますか、判断の材料をあらゆる角度から提供すると、こういう形をとるのが適当なのでございまして、そういう意味でその書き方がまた必ずしも公平でないということになれば、そこは少し指導のやり方としては適当を欠くということは言えると思います。そこはまあ事実であるかないかという問題になれば、調べてみなければわかりませんが、一般的な考え方としては、そうしたものの見方、考え方というものを十分に徹底させると、こういう方式でいくのが私は適当だろうと思うのであります。
  130. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 最後に一点だけ、町村の方が議会の意思を決定したあとで、なお執拗な反対工作を続けておられるという意見の発表がありましたが、その事実認定はともかくといたしまして、事実そういうことがあるとしますならば、それも県知事の啓蒙宣伝の適正な範囲でございますか。
  131. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) 地方としてもう議決ができれば、町村の意思というものは一応決定したわけでございまして、あとは県の処分の段階になるだろうと思うのであります。そこで県として処分をするに当りまして、かりに町村の意向と違ったと現在の場合にはそういう不幸な事態になっておるのでありますが、そういう場合に県としての考え方をさらに住民に周知させるということは、これは考えられることだろうと思うのでありまして、それだけの事実では行き過ぎだということも言えないのではないか。県の正しい考え方を、かりに県が正しいと考えておることろをさらに住民に周知させて、県としてはこういう考え方だからこういうふうにするのだと、そういう趣旨を徹底させるということは、私はそれだけの事実だけをとらまえれば、これは行き過ぎだということには参らんのではないか、こう思うのであります。
  132. 松澤兼人

    ○松澤兼人君 ただいま委員長と行政部長との間でいろいろ話がありましたが、大体われわれもその判断というものができるわけであります。ただしかし、私は町村合併の実際的な指導としては、有利な点はこうである、不利な点はこうである、その判断は住民にまかせるということがほんとうの指導ではないか。すべて結論を主観的に先に作っておいて、そこへもって行く条件をそれぞれ列記しておるという方針は、これはもう指導でなくして、一種の目的に対する強制であろうと、こう考える。そとで先ほど委員長からもお話がありましたが、指導として私は地方事務所で出した「町村合併のしおり」というものはどうしても妥当でないという考えを持つのでありますが、そういうやり方が正しい指導と考えられるか、この点行政部長に伺いたい。
  133. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) 私も、先ほど委員長に申し上げましたのは、ただいま松沢委員がおっしゃいましたのと気持は一緒でございまして、まあ合併の問題はあくまでも市町村の自主的な決定というのがこれは基本でありますから、その自主的な決定をやる場合に、その判断が間違いのないようにあらゆる面から、あらゆる角度から合併の利害得失というものを考えるべきだと、こういうことで資料を公平に提供させる、そうして公平な自主的な判断を求めると、こういう態勢であろうと思うのであります。それでまあみだりに予断を与えるようなことは避けた方がよろしいという松沢委員の御発言でありますが、私は根本の趣旨はそうあるべきものだとこれは考えております。しかしそれならそれ以上一歩も進んではいかんかといえば、そこはやり方の問題もあろうかと思いますが、現に県が合併計画を作りておりまして、合併計画の目的を達成するために必要な計画の趣旨を明らかにするということまで全然これはしちゃいかんのかと、こういうことになれば、そこのところはいかんということまでも言いにくいのじゃないかと、そこはやり方、方法の問題だろうと思いますが、適当な限度でやられるのならば、それまで絶対にやっちゃいかんということまでは言いにくい、まあきわめて正直な話でありますが、私はそういうふうに考えております。
  134. 松澤兼人

    ○松澤兼人君 そこで今度は問題は、そうなってくると、県の作った合併計画というものが適当であるかどうかということの問題になってくる。どうも資料によって私ども拝見していますと、県の合併計画というものは、なるべく名古屋に接近させないという基本方針のもとに計画ができているのじゃないか、これは私がひょっとすると色めがねで見ているかもしれません、私も現地の事情はよくわからないから、そういうはっきりとした断定はできませんけれども、名古屋を中心としてそれぞれ、東西南北と申しましても、南は海でありますから、まあ南はないかもしれませんが、東北西というふうに名古屋を中心にして放射状に合併計画を立てておる。もちろんそとは川が流れておるということもありましょうし、自然的な条件があると思うのですけれども、しかし、こういう名古屋を中心にして放射状に合併計画を立てるということは、事実これは無理な計画画ではないかというふうに考えるのですが、その合併計画につきまして、県の方はこういう計画が支障なく行われるとお考えになって決定されたのであるかどうか、との点お伺いしておきます。
  135. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 支障なく進んでいけるように努力していきたいと思ってそれぞれの声を聞きまして計画案ができ上って、また答申されたものを中心にして考えていったのであります。
  136. 高橋進太郎

    ○高橋進太郎君 議事進行。委員長は先ほど議事を円満にし各派に発言の機会を与えるというので、私は了承したのですが、この委員長の発言というのは、私はもしそういうことをおっしゃるのならば、前にお話しになるとか、質問の途中でお話しになるということはまずいのではないかと思うのです。やはり各委員なら各委員の話を聞かれて、そうして補足的になりあるいは総合的になり先ほどの質問をせられるということがよいと思うのです。そうでないと、今の委員長の質問のような形でやるというと、それに関連するということになれば、私は何といいますか、発言の機会が永久にないと思うのです。ですから、もう少し委員長は先ほどお話のように公平に発言の機会を与えられ、同時に委員長自身は総合的に発言していただきたいと思うのです。それならば、冒頭か、あるいは終ったあとで補足的に、全体の委員の質問が出たあとで補足的なり総合的なりにされるように、私は一つ委員会の運営をやっていただきたいとこう思います。
  137. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 高橋君の議事進行承知しました。総合的に最後に質問いたします。
  138. 深川タマヱ

    ○深川タマヱ君 鈴木総務部長さんにお尋ねいたします。県会では合併に賛成され、市会では合併に反対の議決をされていられるようでありますが、それは全会一致でございましたか。それとも多数決でございましたか。(「逆だよ」と呼ぶ者あり)ただいまのは逆だそうですから、その点お含みの上御答弁願います。
  139. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 県議会におきましては、出席議員の圧倒的多数によって議決せられました。(「数を言え」と呼ぶ者あり)四十対四、議長一人は採決しておりませんので……。(「定足は」と呼ぶ者あり)定員は八十名でありますが、しかし欠員がありまして、七十五名、七十五名のうち三十名が欠席しております。病気、結婚の仲人、その他の事情(笑声)によって欠席したものが十名、出席しましたけれども、議場にその議決のとき入らなかった方が二十名、こういうことになっております。
  140. 深川タマヱ

    ○深川タマヱ君 やはり総務部長さんにお尋ねをいたします。名古屋市に合併をいたしますと、合併される隣接町村からは、合併しないときに比べまして、県会に出せる議員の数がどう変るのでしょうか。
  141. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 県会議員の数には変りがありませんが、合併せられますれば、市会議員の定数はふえる場合と同じ場合とあります。
  142. 深川タマヱ

    ○深川タマヱ君 その次に、名古屋市では、合併いたしますと、合併いたさないときに比べまして、県会に出せる議員の数はどう変りますか。
  143. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 現在六十四名と名古屋市は記憶しております。(「県会の方へだ」と呼ぶ者あり)県会の方は変りはございません。(「しっかりしろ」と呼ぶ者あり)すみませんが、ちょっと今のもう一遍聞かしていただきます。
  144. 深川タマヱ

    ○深川タマヱ君 ではもう一度申し上げます。名古屋市では、合併いたしますと合併いたさないときに比べまして、県会に出せる議員の数がどのように変りますか。
  145. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) その数によって、増加する場合と、現状のままの場合とあり得ると思います。
  146. 深川タマヱ

    ○深川タマヱ君 次に、自治庁の方にお尋ね申し上げます。十三カ町村もの隣接町村を一時に名古屋市へ合併いたし、もとの名古屋市に近いような文化施設を拡充いたすことになりますと、莫大な国庫補助が必要になると存じますが、かりに十三カ町村全部が一度に合併されますと、およそどのくらいの金を国庫から、広い意味におきまして援助するような予定になっていたのでございましょうか。
  147. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) 十三カ町村の合併を前提にして、国の方で補助金をどれだけ出すかということは、実はまだ考えておったわけではないのでございまして、今直ちに――合併の実際の仕事の計画にもよりますし、仕事の取り上げ方、国の予算その他の割り振り等の問題で具体的にきまるのでございます。
  148. 深川タマヱ

    ○深川タマヱ君 もう一つ自治庁の方へ伺いますが、市に合併されますと、文化施設も拡充され、地価も上り、地域給もふえるなどの利益もあることでございますので、隣接の住民は合併を賛成なさる方が相当多かろうと思うのですが、文化施設と申しましても、財政との関係もあり、また経済的立地条件にもよることでございますので、おのずから緩急順序があると思うのですが、そういうことをも勘案されまして、果して今日の名古屋市の状況では、一時に十三カ町村も十八カ町村も、一度に合併することが適当であると自治庁はお考えでしょうか。
  149. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) 具体的に名古屋市にどれだけの町村をどれだけ入れるのが適当かということは、実は自治庁といたしましては、審査請求が参っておるので、これから判断するよりしようがないのでございますが、一般的に今仰せられました通り、市に入ったからといって、当然に文化施設がふえるとか、地域給が上るという筋のものじゃないのでありまして、市に入って、市が財政の許す限度でどういう仕事を、どこへどうするかと、こういう具体的の問題になるだろうと思うのであります。地域給の問題も、普通市に入れば通常の場合は上るかもしれませんが、これも法律上の改正を要するわけでございまして、入ったからといって右から左にどうこうと、こういうことにはならないと考えるのでございます。
  150. 深川タマヱ

    ○深川タマヱ君 最後に市長さんにお尋ねいたします。限られた県費でございますので、合併いたさない方が名古屋市の施設を充実いたす上には有利であるように存じますのに、合併して地域が広がりますと、名古屋全体の施設は手薄になるはずでございますのに、市長さんがあえて合併に率先して賛成なさる理由はどこにございますか。
  151. 横井亀吉

    ○参考人(横井亀吉君) 市長助役でございますが、それじゃ私がかわってお答えいたします。おっしゃる事柄もごもっともだと思うのです。ただ最初に申し落しましたが、名古屋は現在の広さが百六十一平方キロ、今度天白、猪高が入りまして百六十一平方キロになりましたから、百二十四万で百六十一平方キロと申しますと、現在市と名のつきまするうちでは、正確な数字はちょっとわかりませんが、広さは百番以下だと思うのです。人口は市と名のつきますところでは全国二番目が、大阪市の次でございます。従いまして、一平方キロの中に住んでおります人口は大体七千五百人でございます。京都、大阪、神戸、横浜――大阪は特に密度が高うございますが、京都、神戸、横浜というのは大体名古屋と同じくらいの規模の都市でございまするが、大体人口が一平方キロに二千四、五百人でございます。従いまして、名古屋は同じ広さの中に三倍の人口を収容いたしておりますので、往々にしていわれます過大都市的な様相、いわゆる狭いところにたくさんごみごみ人が住まっておる状態が生れかかりつつあるわけなのでございます。従いまして少し地域を拡げまして、どうしてゆとりのある都市を作るかというのが町村合併を考えました事柄なのでございます。  それから急に町村合併に進んできたという事柄が前から申されておりますが、これは町村合併促進法が出まして、周辺の町村がそれぞれ合併を完了いたしますると、あとは合併をするのにとても広いところを今度合併しなけばならぬか、あるいはせりかく合併したものを分村して、あるいは分町して合併しなければならぬというような、手間が非常に食いますので、町村合併促進法がしかれておるちょうどこの際に、合併を促進するのが適当である、そう考えて地積の広さと人口の密度、こういうことで今が一番適当であると考えたのでございます。  そとでその財政の面でございまするが、今度町村合併の審査請求を出しましたのに対しまして、自治庁の方から、いろいろな計画その他財政計画にわたるまで全部細部な問い合せが参っておるのでございますが、それに将来合併をしました後の行政、財政の計画が全部詳しく出してございますので、これはおそらくお手元へお届けいたすことになっておると考えまするが、あれは現在十一カ町村でございまするが、最初の目的は十八カ町村でございます。で、それだけ全部包容いたしましても、現在赤字に苦しんでおる時代でございますが、名古屋においてはそれを無理してゆくことはできると考えるのでございます。そういう計画につきましても答弁書と申しますか、そういうものに詳しく書いて出しておるような次第でございます。
  152. 深川タマヱ

    ○深川タマヱ君 わかりました。
  153. 小林武治

    ○小林武治君 合併の問題ですが、今、名古屋市は十一カ町村だけを差し当り問題にしておりますが、われわれが地図で見れば、隣接町村でなお合併した方がいいのではないかというふうに思われる町村がありますが、これらにつきましての将来の見通しは名古屋市としてはどういうふうに思っておるか。たとえば西枇杷島とか、あの附近の隣接町村がありますね。
  154. 横井亀吉

    ○参考人(横井亀吉君) ごもっともだと思うのでありまして、最初名古屋市が周辺の町村の合併を考えましたのは、先ほど市長からも申し上げました名隣十八カ町村でございます。それを対象に合併の話をぼつぼつやりかけた。従って十八カ町村大体一束でございますを合併することが最も適当であると考えて話を進めたのでございまするが、いろいろな関係がございまして、これはまあいわゆるその泥試合的になりますから申し上げることは差し控えますが、いろいろな関係がございまして、敢然として、いろいろな何がありましても、決議をいたしましたのが十一カ町村、そういうことになっておるのでございまして、大体の都市経営の計画から申しまして、十八カ町村を合併するのが最も適当だと今でも考えておるわけでございます。
  155. 小林武治

    ○小林武治君 そうすると、名古屋市は他の町村はあきらめていない、今後も引続きこのような措置に進むと、かように了解してよろしゅうございますか。
  156. 横井亀吉

    ○参考人(横井亀吉君) 先ほど来県の方でもお話がございましたし、自治庁の係の方もお話がございましたが、大体において地元の町村の民意を尊重するのが第一番だと考えております。従いまして、名古屋市がぜひということばかりでもこれはできないと思いまするが、名古屋市としてはやはりそういう所も入っていただくことが非常にいいことだと、さように考えております。
  157. 高橋進太郎

    ○高橋進太郎君 私は県の総務部長さんにお聞きしたいのですが、先ほど町村合併促進法のお話がありましたが、この促進法のわれわれ提案いたしました基本的な線というものはどごまでも住民の、その町なり村なりの住民の意思を尊重して、ほんとうにその理解のもとに一緒になるものは一緒になると、こういうような観点からわれわれは立案したのであります。ところがこれは全国的な形でありますが、どうもその間この町村合併ということにとらわれて、若干そこに行政的なゆがみがあるのじゃないか。たとえば起債を――まあ合併しない町村は起債をやらぬとか、あるいは補助金をくれないとか、そういうようないろいろな行政的な強制手段で合併が促進されるということになりますと、非常なこれは問題であると思うので、私も本日の審議において一番問題になりますのは、先ほどいろいろな町村から聞きますと、どうも県の方で起債なりあるいは補助なり、その他各般の行政手段でそれを調整しておるように聞いたのですが、その点についてはっきり一体愛知県としては、一切そういう行政手段はとってないと、こう言い切れるのかどうか、その点を一つお聞きしたいと思います。
  158. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) はっきり言い切れます。
  159. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 関連して。それでは、鈴木総務部長の御意思ははっきりいたしましたが、太田県会議員にお尋ねをいたします。あなたの午前中の御意見でありますというと、もう絶対に反対で、寸土も名古屋には入れない、そういう立場で私は今までやって参ったということを強く主張になりましたが、あなたはやはりそういうお考でございますか。
  160. 太田光二

    ○参考人(太田光二君) その通りであります。私どもは午前中に申し上げました通り、名古屋に対しましては、周辺合併は適当でないという結論に到達をいたしておりまするので、機会をとらえては名古屋市に合併することは適当でないという説明もし、さらに名古屋市に合併しようとする町村に対しましても、その点は適当でないということを委曲説明をしました。先ほど来問題になっておりまするところのビラなどのことにおきましても、県の副知事あるいは関係部長、課長などと一緒に関係の町村を遍歴をいたしまして、合併が適当でないということを説明して参りました際に申し上げたことが、何かビラに現われている程度のものでありまして、私どもはただいま述べておられますあのビラの程度のものであるならば、たとえば県の吏員がこれをやったといたしましても、私はとがめだてをしようとは決して思っておりません。むしろあれ以上の口をきわめて、合併は適当でないということを指導し、説明をして参りました。
  161. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 鈴木部長と太田合併促進審議会の地方制度調査委員会の委員長さんのお考えとはだいぶこれは違うようであります。おそらくただいまの県の意向というものは、どちらの意向で今日まで動かされてきたのか私はよくわかりませんが、相当な違いがあります。この点はまたあとで議論をいたすといたしまして、自治庁にちょっとお伺いいたします。
  162. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) いや関連でやったんだから……。
  163. 高橋進太郎

    ○高橋進太郎君 委員長にちょっと……私は発言する前にお聞きしますが、せっかく許されたのですが、一言しゃべればすぐ関連で、一体継続して発言を許していただけるのですか、どうですか。その点をお聞きしてから発言したいと思います。
  164. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕
  165. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 速記を始めて。
  166. 高橋進太郎

    ○高橋進太郎君 それでは私は今愛知県にもお聞きしますが、自治庁にお聞きしたいのですが、合併促進法を起案いたしますときに、最初これはああいう大都市に対する合併についてはあまり望ましくない、従ってまあ大都市に合併するものについては、合併に伴ういろいろの特典を与えないと、こういうような話になっておったやつを、とにかく住民の意思や何かでこれはきめるべきものであって、そういうようなそこに差異をおくことは不適当だというので、でき上った法案というものはああいう形になったのです。ところが自治庁の方になお最初の原案のような思想が残っておって、全国的にそういう大都市に対する併合については、どうも望ましくないというような一体指導方針でやっておられるのかどうか。  それからもう一点は、われわれときどき耳にするのは、若干自治庁の方の指示もあって、どうも合併したものについては起債、補助等の特典を与えるが、それ以外はどうもあまり考えないというような差別的な取扱いをしておられるかどうか。その辺の行政指導についての自治庁の御意見を伺いたい。
  167. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) 自治庁といたしましては、今お話の通り町村合併の主体は、弱小な町村同士の合併が中心でありまして、町村合併促進法までお作りになっていろいろな援助、助成措置を講じてやろうというのは、重点がそこにあることは申すまでもないと存じております。しかしながら、さればといって、しからば大都市への合併は勧めないか勧めるか、積極的に勧めるという気持はかりにないにしろ、阻止する、そういうことはこれは全然ないのでありまして、大都市といたしましても、それらの隣接町村で大都市と一緒になった方がいろいろな意味で一番合理的だというような場合には、実情に即してそちらの方が合理的だというときには、その方法で進んでこれは一向に不思議でも何でもないと、こういうふうに考えておるのでございます。  それからいま一つ町村合併をやろうというのと、合併をがえんじないと申しますか、あるいは県の意図通りにやらぬというのに特別の差別待遇をしておるのかどうかという問題でございますが、これはわれわれはそういう考えは少しもございません。大体町村合併促進法では、合併町村というものを最も優先的に援助助成するという建前になっておりますので、そういう点はこれはもう強く強調することもに、県の方でもそういう方向で県自身も考えてもらいたい、こういうことは申しております。  それから合併しない町村についてはどうするかといえば、これは私はむしろただ合併の方向をそこなわぬ方向でものを考えてもらいたい、たとえばいろいろな施設にいたしましても、合併すれば統合して合理的にやり得るのを、ばらばらの間に補助などして施設を作ったりしては、これはかえって二重施設になって、将来の合理的な合併のさまたげになる、そういうものは将来の合併というものを見越して、それは合理的にやるように配慮しろ、こういうような趣旨のことを申しておるのは事実でございます。しかしその程度でございまして、しないところに仕事をやるなとか、打ち切ってしまえとか、そういうことは毛頭考えらるべき問題ではありませんし、正常な行政は正常なところに当然進められるべきものだと考えております。
  168. 高橋進太郎

    ○高橋進太郎君 私は愛知県とそれから名古屋市の両方にお聞きしたいのですが、どうもこういう問題が、同じ県内の問題がこうした審議会で非常に、ある意味から言えば泥試合と思われるほどお互いに言合うということは、あまりこれはいいことではないと思うのです。そこでどうもこの問題について、ほんとうに一体県は知事、あるいは市は市長という工合に、こういう最高首脳部でもっと話し合いをしたらどうか、あるいはまた一番この問題で明瞭にならぬのは、県の方から見れば合併を希望しても町村が必ずしも住民というものはそういう意思がないと、こう言うし、片つ方からいえば、住民はみんな合併を希望しているのだと、こういうふうにお互いに住民の意思が一体どっちにあるのかはっきりしていない。しかもその住民の意思を確める方法として、その間においてもっと、たとえばそうした関係町村と話し合いを何回でもやったのかどうか、あるいはまた名古屋市も入れてそういうものを話し合ったのかどうか、どうもわれわれから見ると、そうしたところの話し合いと崩しますか、住民の意思ということとは関係なく、愛知県は愛知県でどうもそういう町村が入ると、名古屋市に自分の行政区域が取られると言うし、それから名古屋市の方は、まあ自分の行政区画がふえるというようなこういう何か行政権限と申しますか、あるいは縄張りでお互いがやっているような感じも受けるわけなんですが、そうした合併、もしくは合併の今対象になっているそれらの町村住民の本当の気持なり、そうした者の意思測定についてのとられた手段をお互いから一つお話しを願いたいと思うのです。
  169. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) お答え申し上げます。まず市との関係につきましては、知事がはっきり申しておることでございますが、市の方がこうした問題について全然連絡がなかった、それでこの愛知県の、都としての名古屋市の発展のためにも、知事としては理想都市名古屋を作るための構想を持ち、そうしたことによって市長さんあるいは議長さん、その他の各界の代表の方方も集って、理想都市名古屋を作るために今後近代都市としてどうして行くかということについて、先ほど冒頭に実情を説明申し上げましたような構想によってゆきたいということもあるし、また新聞にもそうした意見も述べて参っておるのでございます。名古屋市の方では先ほど申し上げましたように極秘のうちに進めてゆく、こういうふうな実情でございましたので、私どもとしましても、どうもこれについての手の入れようがないということでずっと進んで参りました。それで知事がどうも名古屋の方がそういうことであるならば、合併するならば、こそこと合併の計画を立てたり、希望する町村は飛石的な所まで合併するのではなく、もっと理想都市名古屋を作るためにはどうしたらよりよいものになるかという具体的な計画を立てて、そうしてその計画に基いて進んでゆくことが望ましいのではないかということになりまして、お話をしたのでございますが、ここにお見えになっておる横井助役さんも、知事にはずいぶん話しているんだが、知事の方はそれを何だかぼやかしている、どうもおかしいというようなことが新聞記事にまで出たことがあるのでございます。そこで知事としましては、やむを得ず昭和二十九年十月二十八日に、名古屋市隣接町村合併についてという題目に基きまして、合併の目的はどういうところにあるのか、それから合併計画の具体的内容及びこれに基き都市計画、道路、交通、水道、衛生、港湾その他各般にわたる計画内容、将来の理想都市育成計画の構想、合併町村についての合併の条件、その他必要な事項等をお知らせしていただきたい、そしてしっくりと、それを中心として話す機会を作ろうじゃないかということでお話し申し上げて、そういういきさつがあったものですから、公文でお願いを出してございます。それに基きまして、名古屋市の方から回答がありましたのが、昭和二十九年の十一月十日のそれについての問題なのでございます。しかしその計画たるや、きわめて大きなものでありまして、現実とはおよそかけ離れたものなのでございます。その一例を申しますれば、二部授業をしておるのは五大市、全国都市においてその例を見ないほどひどい実情にあるのでございます。幼稚園も隣接町村にずっと作ってやるようにしたい、何もしたい、かにもしたいということであって、都市計画の内容は、どこをどういうふうにするということ等はない、抽象的なことであったのでございます。これでは仕方がないということで、もっと具体的に町村との関係について話し合いを作りたいと思いましたけれども、市の方ではどんどん飛石的な所でも何でも議決をして進んでゆくということになっておるような状態でございまして、県が議決をしなければ内閣総理大臣のところに審査請求をすればいいのだ、審査請求をすれば内閣総理大臣がやってくれるから、次の市会議員の選挙までに間に合えばいいといったようなお気持で事を急いでいたように察せられたのでございます。はなはだ遺憾でありますが、そういう実情にありまして、市民はそれに対して関心の度合いは比較的少なかったのではないかと私は率直に申し上げたいと思うのでございます。なぜならば、市民は、そうしたことを県としても残念はことでございますが、泥試合であるかのごとく見ている。また実情を知らない者もある。そろいうことで今回の県会議員の選挙におきまして、絶対反対を標標して、名古屋の独立を叫んで、はっきり言っていた人は皆通っておるのであります。そうした実情からすれば、それは明らかであると私は主張したいのであります。とういうふうに考えておるのでございます。もちろんその他の人でも、態度がはっきりしないでも当選している方もありますから、その点については必ずしもそれは人格識見その他の関係において当選せられた方もあるでしょうから、それだけをもってどうというわけにいきかねるのですが、そうした実情は私ども残念に思っております。  そこで私どもは、今後といえども理想都市名古屋を作るために、過大都市化しないように、この名古屋をいかに進めるか、そして周辺の町村並びに愛知県下全体をどういうふうに均整のとれた発展に持ってゆくかということについて日夜苦慮しておるのでございます。また関係町村について申しますれば、関係町村の中で、町村については、これは地方事務所から合併のしおりを出してそして、こういう不利があるぞと申しましたが、利点を書かなかったものについては云々ということもございまして、しかし利点については名古屋市から十二分に申し述べられておりますので、利点の点は県から特別に書かなかっても、利点の点は大体わかっております。こういう点は心配するかもしれないがということを話せばいいので、いろいろ節約の意味で、合理的な意味合いで、そういうことになったということを御了察願いたい、こう思うのです。しかも県としては啓蒙宣伝をしまして、国土計画その他の点からも誤りなきを期する意味合いにおいて、地方事務所職員も相当啓蒙宣伝には努力したのでございます。また場合によっては私ども、あるいは副知事、さらに地方制度調査委員会の太田さんを初め議員の方々も関係町村に出て行って説明をしようとしたのでございますが、名古屋市一辺倒に傾いておりますことろの町村長並びに議長のごとき意見に至りましては、もう県が来ないでくれ、われわれのことはわれわれで解決するからもう県は来るな、こういうことなんでございます。県は来るなということになって、なかなか説明を県から行ってすることができない。地方事務所の職員が行って啓蒙しようとしても、せっかく穏やかに進もうとしておるのをこわされてしまう、だから来ないでくれ、こういうふうな実状になっていたのでございます。そこで日本都市学会において昨年の八月に世論調査をしましたけれども、世論調査をするときにはまだ事実の認識がきわめて薄いときに町村についてなしたものでございます。その後順々に名古屋市には入っていけないんだということを認識するものは非常に増加して参りまして、先般の選挙のときのごときに至りましては、反対を表明して立ったところの者が非常に多くなったのでございます。さらにまたこうした泥試合的な中に巻き込まれたくないということで、中立的な批判の立場にある者も相当多いということも事実でございます。
  170. 高橋進太郎

    ○高橋進太郎君 ちょっとお聞きしますが、あなたは今名古屋市の方で十分話合いをしようと思ったが、連絡ができなかったというのですが、一体県案をお作りになるときには、これは名古屋市の意見というものを取り入れ、あるいはそういうものを織り込んだんですか、その点はどうなんですか。
  171. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) お答えします。それは冒頭陳述のときに申し上げました通り、名古屋市と別個に理想都市名古屋を作るときの考えで進んでいくことにしておりますので、名古屋市は別に市域の中には入っておりません。弱小町村を解消して適正規模の新しい町作りを中心とする、町村合併促進法の精神に照してもそれが妥当かと思ったのでございます。なおこの際つけ加えさしていただきたいと思いますのは、先ほどこの町村合併促進委員会の委員に名古屋市が入っていない、県の方に総務部長にも言ったが、入っていない、こういうことであったのでございますが、町村合併促進委員会の委員は二十名をもって構成しております。市長代理としては、名古屋市長さんの特別の了承を得まして、岡崎の市長が入っておるのでございます。それから市議会議長会の市議会議長さんから、議長会の会長を議長さんがなさっておりますので、一宮の議長さんを御推薦するという手紙が参りまして、それによってやっておりますので、名古屋市との関係においては委員に直接入っておりませんけれども、優にその趣旨は徹底せられている。また教育委員長でありました県会議員の方が名古屋市から入っております。その後総務常任委員会の副委員長でありました名古屋市出身の県会議員が、これまた町村合併審議会の委員として残りました。名古屋市の問題につきましては、時に触れ折に触れ十二分に申し立てる機会を持っております。また名古屋市のそうした関係については、委員は入っていないというのは、こうであるということは申したのでございます。
  172. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 鈴木君に御注意申し上げますが、質問の範囲にとどまって御答弁願いたい。
  173. 高橋進太郎

    ○高橋進太郎君 もう一点簡単にお答え願いたいと思うのですが、今あなたのお話しでも、どうも県の方では関係町村に行こうと思っても、関係町村の首脳部はむしろ来ないでくれ、こういうようなことを言われておると、こうしますか、町村合併というものを上から下へきめようとする考え方があるのじゃないでしょうか。言いかえるならば、やはり地方問題は地方問題、関係町村は関係町村の住民の意思というものを、かりにその程度はあるいは大局的でないのかもしりませんけれども、やはり事実的な段階でそれぞれの町村の首脳部の方はむしろ来ないでほしいと、こういうようなそこに何か無理があったという感じはないものなんですか、そこらをちょっと。
  174. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 無理はなかったと私は信じております。その理由は町村長、議長がもうきめてしまって、もういいのだからこれで行けということで進んでおったことは、その後の実情によって、何だそんなものかということで、次第に認識の度合いを深めてきておる事案によって明らかにされると思います。
  175. 高橋進太郎

    ○高橋進太郎君 もう一点私は関係町村長さんにお聞きしたいのですが、町村合併というのは個々的に、名古屋なら名古屋、あるいは県案なら県案に行くということもあるでしょうが、大体民というものは町村民なりの考え方があるのだと思うのです。それをやはりその町村民のそういう素朴な考えを基礎にしてきめらるべき問題であるのに、何か指導原理というものをきめて、そうしてそれで無理に押すと、こういうところはなかったでしょうか。その点がむしろ県の方が来ると、今あなたのお話しのように町村民あるいは町村の首脳部の方はむしろ来ないでほしいと、こういうようなそこに何か無理があったという感じはないものなんですか、そこらをちょっと。
  176. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 無理はなかったと私は信じております。その理由は町村長、議長がもうきめてしまって、もういいのだからこれで行けということで進んでおったことは、その後の事情によって、何だそんなものかということで、次第に認識の度合いを深めてきておる事実によって明らかにされると思います。
  177. 高橋進太郎

    ○高橋進太郎君 もう一点私は関係町村長さんにお聞きしたいのですが、町村合併というのは個々的に、名古屋なら名古屋、あるいは県案なら県案に行くということもあるでしょうが、大体各県の例を見ますると、合併の話しになっているような数カ町村というものがお互いに何回かやはり会合し合って、そうして合併に行くなら合併に行く、あるいはわれわれだけで一つ合併して名古屋へ行かずにあれだというふうにきめられるのだと思うのですが、そうした関係町村間の話し合いというのですか、そういうようなことはなかったのでしょうか、どうでしょうか、その点一つ。
  178. 水谷登免吉

    ○参考人(水谷登免吉君) 町村合併促進法が出まして、鳴海町としては午前中に申し上げました通りに、児童がどんどん毎年ふえ、学校の設備だけにきゅうきゅうという有様であるものですから、町村合併促進法によって経常費を節約して、そうしてその節約した費用によって福利施設をいたしたい、こういう考えで町村合併を進めて、附近の大高、有松、豊明等に数回呼びかけをしまして、いろいろ御相談を願ったのでありまするが、大高は御承知の通りに大日本紡績がありまして、相当固定資産税がたくさん入って鳴海町よりも富裕な町村でありまするが、人口面積は鳴海町の半分以下であります。また有松は非常に小さな町でありまして、従前鳴海町といろいろな交渉がありまして、どうも町民の融和というものができなかったわけでありまするが、こんこんといろいろと申し上げたのでありまするが、この有松は鳴海町に合併されて吸収合併のようなことになってしまう、そうすると鳴海町にいいことをされるというわけですが、困るのだからむしろそれよりも名古屋へ行った方がよろしい、大高もやはり合併して鳴海町に牛耳られるのならば、むしろ名古屋へ行った方がよろしい、こういう線で非常に私ども三月か四月ほとんどこれに費したのでありまするが、とうてい鳴海町に合併はがえんじられなかったのであります。また県御当局にもその合併論をひっさげてたびたび懇請をいたしましたが、選挙地盤の違っている関係、大高、有松は知多郡に属して私どもと郡が違うのでありますけれども、県会議員の選挙地盤が違うと思います。そういうような関係か、あるいはまた地元においても嫌われておるのでその合併論は進まなかったのであります。それで鳴海町としてはもう単独で行くか、あるいは名古屋へ合併して行くかと、こういう線に相なるので、名古屋へ行くということに最後に決定をいたしたわけであります。
  179. 米萩金次郎

    ○参考人(米萩金次郎君) 関連証言。先ほど総務部長が議長と町長で一方的にきめた、来てくれるなと一方的にやってしまったのだというお話しがございますが、その場合に先ほど太田委員長があんなビラくらいは当りまえじゃないか、こういうようなお話しがありましたが、諸先生方にそのビラの内容を見ていただけばよくわかると思います。そういうビラを持って来て、啓蒙宣伝といってどんどんどんどん地方を騒がせてくれるのならば、われわれの方でゆっくり話すから来てくれるなと、こういうわけであります。
  180. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 次に山田村長永田君、簡単に御答弁願います。
  181. 永田利平

    ○参考人(永田利平君) 初めは県の合併試案に基いてたびたび寄って協議をいたしましたが、枇杷島の方は財政がよくて、このままやって行くということで、合併の方へは目を向けなんだのであります。新川もまた会社がありまして、積極的に合併をしようとはせられなんだのであります。それから清洲の方も実は下の方では名古屋へ行きたいというような気持があって、名古屋の方へ行きたいというので、この五カ村の県の試案には賛成してくれなかったのであります。そこで私は一番最後に、清洲の村長さんはこの合併はあなたの方で一つ心をきめて出て来て下さいというので、私は行ったのでありますが、そういうふうでどうも何回寄ってもできなんだので、つい不成功に終ったのでございます。
  182. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 飛島村長斎藤君、他の関係町村を代表して御答弁願います。
  183. 斎藤辰雄

    ○参考人(斎藤辰雄君) お言葉でございますからお答え申し上げます。町村合併につきましては、ただいまのような村長と議長がきめておったとかいうようなことは全然ございません。一例を申し上げますというと、ただいま高橋先生からの御質問がございまするが、同じような町村が合併した例は海部郡にはございません。海部郡津島市外十八カ町村でございます。これは県の試案というものは一つも実行されておりませんが、津島市に対しましては、神守村が入ったのでございます。これはいろいろな条件をつけまして、有利だから入ったのでございます。また最後われわれに隣接しておるところの弥富町の合併でございますが、弥富町にも日本毛織株式会社という大きな会社がございまして、その税が相当たくさん入ります。このうまみがあり、佐屋村でございますが、これは近藤紡績がございまして非常に裕福でございます。決して同じような弱小町村同士が一緒になったということは、海部郡におきましてはございません。同様に他の方の部落におきましても、弱小同士がなったということはございませんが、その例外のことが私どもの村で行われたためしはないと思っております。
  184. 高橋進太郎

    ○高橋進太郎君 最後に私県御当局からお聞きしたいのですが、いろいろ合併の問題をお聞きしますが、この問題についてはこういう点はないのですか。要するに今度合併の対象、名古屋市に合併を希望しておる町村というものは大体この地図で見ますると、愛知用水の一帯的な地帯である。そういうような愛知用水の関係、あるいはそういう農業的に特殊な地域との合併の関係上、どうも名古屋市に入ってはまずいのだという、言いかえれば合併の町村民の自由意思といいますか、そういうほかにもう一つ、そうした大きな行政目的のために若干県案ができて、それに伴っていろいろあげたという、そういう点はあるのですか。
  185. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) ただいまのお話のように、愛知用水その他の各種用水、土地改良あるいは逆潮樋門の海岸堤防、こういったような総体的に県の広い立場において県は考えたことも事実でございます。
  186. 横井亀吉

    ○参考人(横井亀吉君) 高橋先生にちょっとお話申し上げます。連絡が十分でなかったのでございますが、これは水かけ論になりますから、先ほど申し上げました通り、取りつく島がなかったということで一つ御了承おき願いたいと思います。ただ町村合併の事柄は急に去年始まったと申しますけれども、名古屋市の商工会議所が二十六年でございましたが、名古屋市は周辺の町村を合併しなければ産業都市としての意義がないのだ、従って二十九年までに合併しようと年限まできめて商工会議所から答申をしておるのであります。そういうことで合併の話を持ちかけたのだが、取りつく島がなかったのだ、こういうことで一つ御了承おきを願いたいと思うのでありますが、それは最初からお聞き取りの通りに、それは太田さんの個人の意見ではあろうと思うのですけれども、一つも入れないという方針だという言葉で、ほぼ御了承願えると思うのであります。そこへ話に行けばめちゃくちゃにされてしまうということを町村の方も恐れるものだから、従って多少連絡が不十分であったという点はあるかもわからぬが、しかし回数を上げてもよろしいのですけれども、相当伺っておるつもりであります。  それから都市計画云々のお話もございましたが、御承知のように愛知県には都市計画委員会というのがございまして、名古屋市には都市計画委員会というのはございません。今の法律で愛知県の名古屋市の都市計画委員会というものはあるのであります。従って名古屋市の都市計画というのは県の委員会で策定されておるのであって、その策定の方針に従って名古屋市は経営をしておるという事実を一つ申し上げておきたいと思うのであります。  それからもう一つは、学会の事柄についていろいろお話があったようでありますが、なるほど調査費は出しましたけれども、私は大学の教授やそういう方は、名古屋にどういうところがあろうとも正しい結論を出していただいて、何年何十年たっても学者はうそを言わぬという結論が出ておるものとかように信じております。
  187. 松澤兼人

    ○松澤兼人君 先ほど来のお話を聞いておりますと、県会議員の太田さんですか、お話を聞いてみますと、これは全く県は自分の土地を持っておるようなことを言っておる。おれの土地は一坪でも名古屋にやらないのだというような感じを受けるのです。そういうことでこの問題を処理して行かれたらこれは大変な間違いが起ると思う。現在それは起っているわけなんですが、今後もそういう方針で行かれるならば、県と市の摩擦というものはこれはいつまでたっても絶えない。そこでお伺いするのですけれども、そういうことはどういうことで一歩たりとももう名古屋市を延ばさないというような結論が出ているのですか。あまり長くは私聞きたくないのですけれども、肝心な三つ四つぐらい項目別に話をしていただけばいいと思う。
  188. 太田光二

    ○参考人(太田光二君) 私の意見をお尋ねになりましたので、私個人の意見を申し上げました。県全体の問題といたしましては、県の事務当局は私のような考えではないと思います。更に私どものやっておりまする地方制度調査委員会は、私一人の意見ではありません。なお書類が出ません前においては、合併の適当でないことを説明して回りましたが、書類が出て参りましたところの昨年の十一月二十日以後におきましては、ここにおられまする合併審議会長、並びに県の議会の地方制度調査委員、これがともにそれぞれの分担をいたしまして、書類の出て参りました十一カ町村については住民の意思を調査をするために巡回をいたしたわけであります。その結論に基いて県の議会の決定がなされたわけでありまして、私一人の意見をお尋ねになりますると、いかにもえこじをもって県の処理をいたしたようにお取りあろうかもしれませんけれども、いやしくも大愛知の県会が議決をいたしまするのは、太田光二一人の意見ではないのでありまして、申し上げまするならば、県議会全体のものの総意がここに表われておるわけでありまするので、一つ御了承をお願い申し上げたいと存ずるわけであります。
  189. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 西郷君が関連して質疑をこの際したいというのですが、お許し願えますか。
  190. 松澤兼人

    ○松澤兼人君 ちょっと待って下さい、もう一つ、二つだけ……。
  191. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) じゃ松沢君。
  192. 松澤兼人

    ○松澤兼人君 さっき名古屋市を、一歩たりとも外へ出さないとおっしゃったのは、地方制度調査委員会の委員長としておっしゃったのか。あるいは県会議員太田としておっしゃったのか、その点を明らかにしていただきたいと思います。
  193. 太田光二

    ○参考人(太田光二君) 肩書は調査委員長であります。人間は太田光二であります。私にお尋ねになりましたので、太田光二の意見を申し上げましたが、委員長として委員会全体の意見であるならば、ただいま申し上げた通りであります。
  194. 松澤兼人

    ○松澤兼人君 そこで名古屋市を一歩たりとも外へ出さないということは、地方制度調査会において決定されたのでありますか、あるいは地方制度委員会において決定されたのでありますか、県会においてそういう方針が議決されたのでございますか、その点は……。
  195. 太田光二

    ○参考人(太田光二君) それは、周辺を回ります場合に何回も申し上げておりますように、名古屋市に合併をすることは適当でないという県の合併試案が出ております。これはもちろん名古屋市に周辺が合併をするという試案が出ておらないので、言いかえれば名古屋市に合併が適当でないという試案であります。従ってその試案の説明並びにその周辺は周辺として別個に県は育成指導していきたいという考えのもとに大都市周辺市町村整備促進条例というまあ条例を設けて、県の費用をあの方で大幅に削減をしたいという、こういう政策を立てたのでありまするので、そういうような合併試案の精神のもと、大都市周辺の整備育成の条例の説明などの際に参りましたときに、それぞれの者から意見を出したわけであります。その際に私どもの出しました意見が、ただいま栗山先生お尋ねの際に申し上げたような意見を私が申し上げた、こういうわけであります。
  196. 松澤兼人

    ○松澤兼人君 そこでお尋ねいたしますけれども、そういう方針で名古屋市の周辺は絶対に名古屋市には合併させない、で、これが基本的な県の方針だろうと思うんです。ところが天白、猪高ですか、この二つは例外的に認められておるのです。問題はこの例外というものは名古屋市と一体的な関係にあるということを御承認になったからだろうと思うのです。名古屋市というものがそれらの周辺都市と全く切り離されて生きていけないということは、これはもう御承知だろうと思うんです。われわれも結局名古屋市の合併の問題とか、名古屋市の市域の問題とかいうことは、その住民の一体的な生活観というものによって決定されなければならない、こう考えるのです。そこでお尋ねいたしたいことは、近代的、理想的な名古屋市というものはどういう構想であなた方お考えになっていらっしゃるか、入れものは少しも広げない、その入れものの中で近代的な理想的な都市を建設するということは、私は無理じゃないかと思うんです。その点はいかがですか。
  197. 太田光二

    ○参考人(太田光二君) 私からも簡単に申し上げまするが、この点は自治庁から御紹介に基きまする文書で委曲を尽してありますので、いずれまたお手元に御送付申し上げて説明にかえる場合もあろうと存じまするが、名古屋市のごときあれだけの都市でありますると、名古屋市に関係のないところは中部日本一つもありません。従って名古屋市を中心としてそれぞれ依存、共存をしておるわけでありますので、名古屋市に関係があるから合併をしようというならば、何か妙でありますけれども、中部日本全部が名古屋市に合併をしても私は適当と思うぐらいに考えるわけであります。(「そんなばかな」「もっとまじめに議論をしろと」呼ぶ者あり)私の意見であります。(「もっとまじめにやれ」「進行々々」と呼ぶ者あり)ああいうヤジが出ますので、私はやめた方がいいのですか。(「何を言う」と呼ぶ者あり)私はそういうふうにまじめに考えております。そこで申し上げますると、今のような御意見が出まするが、自治庁の方にお答え申し上げております文書にもそういうような意味が書かれておるわけでありますので、御了承願いたいと存じます。
  198. 松澤兼人

    ○松澤兼人君 私が言いましたのはですね、一体的な生活観とか、あるいは経済的一体性とかいうようなことを申し上げているんで、関係がある、あるいはないということを申し上げているんじゃないのです。周辺というものは、これは一体的な関係がただいまもうすでにできている、地理的に、あるいは社会的にできておると思うのです。これを県の最初の計画のように、放射状に町村合併を促進しても、それは事実上できないということを申し上げたい。それは先ほど問題となりました町村の町村長さんが申しているように、いろいろ話をしてみたけれども、どうしても納得が得られない、そこでやむを得ないから名古屋市との合併を考えた、こういう結論になったのです。県がどんなにまあ行政的な力をもってやっていかれても、私はそれで独立した町作りということは事実上困難ではないか、その点はよく私考えていただかなければならないと思うんです。名古屋市の市域を一歩たりとも外へ出してはいけないというあなた方のお考え方と、実際にその町村の責任者がいろいろ骨を折ってみたけれども、どうしてもいかなかったんだということは、これはよほど考えていただかなければいかんのじゃないかと思います。私はどんなにあなた方がこれはいけないと言ったところで、やはり名古屋市と周辺の都市というものは一体的的関係というものができてくると思うんです。こういう名古屋市の場合は、たとえば大阪のように衛生都市として発達するような地理的な関係にない、私はそう思います。独立して一つの市を作り、あるいは町を作るということはおそらく不可能じゃないかと思います。これを無理に押しつけても、私は事実上理想的な町村合併の趣旨にのっとった町作りはできないのじゃないか、こういうふうに思うのです。この点率直にどういうふうにお考えになりますか。
  199. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 私からお答え申し上げます。お話しように一応理論も体系づけられると私は考えております。ただし、だからといって今すぐ一つの網の中にすべてのものを入れて考えなければならないほど差し迫っているかどうか、それが網の中に入れて、もがいて苦しむよりも、網がやがてそこまで伸びるかをながめていくか、こうしたいろいろな観点から、どういうふうにしてよりよいものを作るかということで、知事は理想都市名古屋市を作るためのあらゆる代表を集めて、そうして研究しようという気持を持っているのでございます。
  200. 松澤兼人

    ○松澤兼人君 そのために名古屋市の周辺を育成しようというお考えを持っていらしゃっるんだろうと思います。その点よくわかります。しかしこれはまあ個々に金を入れてみたところで、しかしそれがほんとうに町村合併促進法の趣旨にのっとるような町を作りができるだろうかどうかということを心配するのです。それは多少の金を入れれば、そのときにはよくなるかもしれないけれども、しかし経済的に、あるいは社会的に、その町が新しい町として成り立ち得ないような条件にあるならば、これは多少の金を入れましても、私はそれは新しい町作りというものはできないのじゃないかと心配するのであります。あまり無理に行政力を発揮されましても、私は実際上所期の目的を達成することはできないのじゃないかと心配するのですが、どうですか。
  201. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) そうした御心配まことにごもっともかと存じますが、私どもはその心配のところに到達する前に、よりよくいける道を今研究し、苦労し、そうしたことを指導しているのでございます。何しろ自治庁の方あるいは内閣総理大臣の方で早く御決定を願って、これは今網の中に入れるのは無理だという結論になりますれば、町村長さんもその気持になって新しい町作りの中に、周囲の用水、土地改良、逆潮樋門とか、あるいはそれぞれの仕事をやっていくことに頭を切りかえて進んでいただけるならば、これまたはつらつたるものがそこに出てくるものと認めます。
  202. 松澤兼人

    ○松澤兼人君 そこで私は先ほどもちょっと申しましたけれども、入れものを限定しておいて、近代的、理想的な都市を作ると言っても、私はそれは無理ではないかと思います。どういう構想で、入れものは今の市域に限定しておいて、理想的なそうして近代的な大名古屋市を作るという、どういうお考えでそういう構想を実行に移されるというのでございますか。
  203. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 一応現在のところでは先ほど市長さんがお話になりましたように、かっては百三十七万の人口を入れておったものが、戦災復興その他によって現在では百二十五万の人口になっておるということで、かってのそれからみればまだそこに人口の余裕もあり、知事としては理想都市名古屋を作るためのそうした構想を作るということであれば、過大都市化する前にそれぞれ研究し合って、よりよきものにしていこうと、しかしとりあえずこれは全部猪高、天白についても全面的に入れるのがよりよいのだという絶対的なそれは自信ではなかったのでございます。農村の一部についてはいろいろの疑問もあり、また農村においては分村してくれという強い要望などもあったのでございますが、とりあえず二五%になるところの面積も広げまして、そうした中において発展過程にある名古屋市というものの質と量との問題をいかに結論づけるかを研究していこうではないか、こういう気持でおるのでございます。決して現在の土地に限定して、そして進もうとしたのではない現れは、天白、猪高を入れて二五%の面積が増加した事実によっても御了察できると思うのでございます。
  204. 松澤兼人

    ○松澤兼人君 現在なるほど名古屋市の人口は百二十七万、百二十五万と言っておられたが、戦前の人口には達してない。しかし住民は百二十七万かもしれませんけれども、昼間人口を考えてみれば、現在でも相当人口はふえておると思うのです。今後やはり建築が立体的に伸びていきますと、昼間人口というものは非常にふえていくだろうと思う。その入れものが限定されて、そしてまるでこう何と申しますか、ビルディングの中に何もかもみんな押し込めるような格好で、それで名古屋市の近代的理想的な経営ということは私はできないと思う。どうしても天白、猪高に伸びていったように、今後はたとえば北の方に伸びていくとかいうようなことで、私は今は具合が悪いけれども、将来は順次にこの次は北の方に伸ばしていってもよかろう、あるいはその次には西へ伸ばしていってもよかろうというようなことを、総合的に計画的に県が方針をきめられて、一応はこの程度で一つがまんしてもらえないかということが私は県として行政上の指導じゃないか」と思うのです。ところが私は妙に言葉にこだわっていけませんけれども、もう一歩たりとも名古屋市は外へ出さないのだというようなことを頭からそういうことを言われれば、これは名古屋市としても、また何も関係のないわれわれとしても、これはちょっと県の態度というものは行き過ぎではないかと、こう思わざるを得ないのです。そこで順次にいろいろの関係がわかってくれば市域を拡張することにやぶさかでない、こういうような見通しなりあるいはお考えなりというものを私は表明していただいたならば、われわれとしても話はよくわかる。
  205. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 私は先生のお説に全く同感のところが多いのでございます。具体的に申しますならば、その平面的、立体的に進みつつある現在の段階におけるものが、やがて過大都市としての限度になるかどうかという問題もあらゆる学会の人たちに研究していただきまして、そうしてこれでは平面的、立体的に伸びる関係において一定限度を越えたものとして過大都市になるおそれありということで、ころばぬ先のつえとして研究をするということの関係はあると思いますので、それが立体的にいくか平面的にいくかの問題は結論づけられていくものと私は信じておるのであります。寸土といえどもそれはこのままでいくのだというような考えは持っていないのであります。
  206. 松澤兼人

    ○松澤兼人君 もう二つばかり。過大都市という問題ですけれども、言葉で言えば過大都市ということはいかにもよくわかったようです。そうしてまたこういう町村合併のときには過大都市ということは一つの合併を判断する基準になると思いますが、すでに過大都市自身の規定ということは何にも尺度がないのです。人口の密度の関係を言うのか、あるいは地域の狭いことを言うのか、人口だけのことを言うのかという点は何ら学間的な尺度がない。常識的にわかっておるようですが、しかし実際に過大都市という定義をたとえば書こうとすれば、結局常識的な結論しか出てこないと思う。私は過大都市ということにあまりこだわっておるのはいけないのじゃないかと思う。大阪はどうですか、または名古屋はどうですかということになってくるのですね。あるいは世界各国の大きな都会のことも言わなければならぬと思うのです。私はこの言葉にあまりこだわってはいけないと思うのですが、この点いかがですか。
  207. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 私も同感でございます。ただし日本都市学会におきましても、京阪神それから京浜というものは過大都市であるという言葉を使っております。名古屋市から出てきておる書類-申請書におきましても、過大都市となることをおそれてそれを防止する意味合いにおいてやるのだ、こう言っております。私どもも過大都市化することを未然に防止するというような意味合いにおいてということを考えておるのであります。先生と同じように、私は単に人口が大きいとか密度が高いとかいうような量の問題ではなく、その都市の持つ質の問題で、都市発展の過程における人口の量と都市の持つ質との問題から矛盾の生じ方について研究をしていきたい。こういう気持で私どもは現在研究をしておるのでございます。
  208. 松澤兼人

    ○松澤兼人君 もう一つの問題は、都市の機能の問題だろうと思います。百二十七万の人口を持っています。百二十七万の人口を持っておる名古屋市が都市の機能を十分に果しておらない。つまり名古屋市がこれ以上の仕事をやるということは危険でもあるし、また合理的でもない、そういうことで一つの都市の行政というものをものさしではかることができると思う、しかし先ほどからお話のございましたた、とえば都市計画がどの程度しか考えられておらぬとか、あるいは道路がどの程度までしか舗装しておらないということは、これは私は現在の段階におきましては、国全体の問題だろうと思う。戦災復興であるいは住宅が十分できておらないということは、これは市町村だけの責任ではなくて、国の責任である。ところがその国自身もそれはできていない。だから名古屋市だけを責めるということはいけないことだと思う。大阪で起った大阪市と七カ町村の合併のときにもちょうどあなた方がおっしゃるような、雨が降れば洪水になるとか、あるいは戦災の校舎がいまだに復興していないで雨が降れば下まで漏ってくるとかいうような、それと同じような考えでもって七カ町村の合併を阻止された。その機能を十分に果しておらないということは、これは戦後の各都市経営の一つの共通性があると思うのであります。私はそれを名古屋市にばかり責められてもいけない。結局は県だってやらなければならない仕事はたくさんあると私は思う。その点はよく了解していただきたい。  そこで私は結論を申します。あなたが段階的に名古屋の地域の拡張ということを認める、それについては県市とむよく話し合って今後はこういう紛争が起らないということであるならば、私はそういう方針で今全部ということはいけないにしても、一歩々々一定の計画をもって名古屋市の拡張の問題も合併の問題も考えていただきたい。こう思うのです。
  209. 近藤信一

    ○近藤信一君 先ほど高橋委員の質問に対する鈴木総務部長が答弁された中に、非常に重大な点がございますので、若干さらに質問をいたします。  あの答弁の中に、大体名古屋市民はこの町村合併に対して非常に無関心である、そしてその例をば選挙に例をあげられましたが、従来名古屋市の市内の県会議員は社会党両派合せまして、選挙前には八名でございました。ところが過日の選挙ではそれが一躍十三名になったのでございます。さらにその中で左派社会党は従来一名であったのが一躍市内では六名になった。そういうふうにふえてきておりますし、減ったのは一体どこかというと、やはりこれは自由党の諸君であり、民主党の諸君がこれは落ちているから、こういうふうに変って出てきているのです。さらにその前の衆議院の選挙のときでもそうでございます。やはり社会党が従来二名でございましたのが、左右合せて三名になった。やはり選挙というものは市民の総意を聞く一番いいときでございまして、やはり私ども社会党といたしましては、この両選挙を通じまして、市内におきましては町村合併問題を中心にわれわれは市民に訴えてきた。その結果がこのように現われてきたのだから、これは鈴木総務部長が言われました先ほどのお言葉は全く逆でないかと私はこう思うのです。それでございまするから、私は鈴木総務部長のそうした失言はこれは適当でない。一つその失言を取り消してもらいたい。
  210. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) お答えします。私は取り消すというような気持は持っておりません。と申しますのは、私は関心がないと言ったのではなくて、関心が薄い、とう言ったつもりでございます。しかしこうしたところにめったに出てきませんので、もし関心がないとありましたならば、関心が薄かったという点において、そとを御訂正を願うことを私はお願いしたいと思います。それから私が申しましたのは、名古屋市合併を反対して立ったことろの議員さんが当選したというのは、相当の得票によって信頼と期待によって当選したことを意味したのでございます。社会党さんのお伸びになりましたのも、それはやはり――私は何党にも属しておりません、公務員ですから。しかしそうした関係においてはやはり保守系統の方々がたくさん出て、同士打ち的な関係になったりして、きわどいところで落ちた方もございましょうし、いろいろございますので、その関係においてのもので必ずしもそれが裏書きを全部しているものでないということは、速記録の中にも御了承願えると思いますが、そうした意味で人格、識見、その他のものによってもちろん当選していることもあるのでございましょう。それだけは立証の一つの強い材料にはならないということを申したつもりでありますので、よろしく御了承願いたいと思います。
  211. 近藤信一

    ○近藤信一君 まあこんなことで大事な時間を議論にとっても仕方がないと思いますが、私はまあ関心がなかろうが薄かろうが、どっちでもいいと思いますが、現在名古屋市の市会議員もやはりこれは全員そろって、満場一致で町村合併の問題については努力しておられる。そういう点から言っても、私は決して市民全体が関心が薄いとこういうことではないと思います。まあこのことはそれでよろしいのでございますが、午前中に私いろいろと参考人から御意見を承わりました中で、若干の質問をいたしたいと思います。  まず私は県側に鈴木総務部長にお尋ねしたいと思いますが、いろいろと午前中に意見を述べられました中におきまして、名古屋港は国際港として非常に重要である。従いまして将来の名古屋の発展については県としても努力をしておる。とういうふうにも言っておられましたし、現に私どもも考えておりますのは、やはり名古屋港は中部六県下の重要な一つの国際港でもあり、重要な産業地帯の心臓でもあると、まあわれわれ思っているのです。そして現在はその名古屋港が県と市との共同管理になって、そして県と市とがほんとうは仲よくこれは名古屋の発展のために努力されるのが私は当然だと思うのです。ところが町村合併の問題になりまするや、がぜんこれが県と市とまっこう対立した。こういうような状態になってきて、今日このように鈴木総務部長が先ほど言われましたように、地元で解決できる問題が中央に持ち出されてしまった。こういうような結果になったわけでございますが、私はやはり鈴木総務部長がそういう将来の名古屋の発展、ひいてはこれは愛知県の発展になるわけなのでございますから、そういう発展に対してどのように考えておられるか。努力を続けるということだけでなくて、今後この町村合併に対して一つ県の方は本気にやってくれるかどうか、おやりになるかどうか、こういう点についてまず一つお伺いしたいのであります。
  212. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 本気にやっておるつもりでございます。それから名古屋港につきましては、一部事務組合ができておりまして、県と市部共同の組合でございます。その関係から県会議員、市会議員、それぞれ出まして組合議会を作りまして、その議会においても相当研究をしております。私どももやはりその関係においては、名古屋市とともに一生懸命にやっております。この名古屋市合併の問題と、名古屋港の発展策を考究する問題については、直接どうこうというような問題はございまん。お互いによりよく伸していこうということで、日夜苦労しております。
  213. 近藤信一

    ○近藤信一君 過日の衆議院の地方行政委員会で、県の鈴木総務部長は、名古屋市については理想都市としての設計、計画を現在やっている、そういうことを言っておられるのですが、さらに現在県ではこの町村合併に対する一つの試案があるそうでございます。これについて一つ県の試案はあるかどうか、現在作られておるかどうか。
  214. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 今のお話の理想都市を作るというここと、合併の試案ということの問題、はっきりしないのですが、名古屋市を理想都市化するということについて一生懸命に研究し、それを知事の考えはできておりますけれども、その考えを各界の人、名古屋市その他の人々にも、どういう方法によって集まって研究して作り上げるかという気持は持っているのでございます。知事の考えておりますところは午前中にも申し上げたのでございますが、名古屋市というものにつきましては、中部経済圏の発展に関する将来計画ということにつきまして、国土総合計画の一環として、地方計画の形において研究してみたい。そこで名古屋市という母体をどういうふうに整備充実するために県としても助言申し上げ、研究の中に入っていくか、また衛星都市群の育成強化ということによって、直接間接に名古屋を伸していくということの関係について、それから中間地帯としての農村をいかに伸していくかということについて、それからこの中部経済間内全体の有機的結合はどうすればいいか、こうした関係のことを研究しておるのでございます。その具体的な現われについては、それぞれの方々の御意見を尊重し、今後進めていきたい、こういうことでございます。
  215. 近藤信一

    ○近藤信一君 そうしますと、まだそれはほんの試案ということですか。
  216. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) さようでございます。
  217. 近藤信一

    ○近藤信一君 次に名古屋市の方にちょっとお尋ねするのでございますが、午前中の鈴木総務部長からのお言葉の中に、大体名古屋は現在まだ道路の問題や学校の問題や、その他いろいろとやらなければならぬ問題がたくさんある。そこで現在の名古屋市の財政では、合併したってこれは無理だろう、こういうようなお言葉があったのですが、これは一体市の方はそういう財源的な問題は、現在財政的な関係はどのような工合でございますか。
  218. 横井亀吉

    ○参考人(横井亀吉君) それは先ほど栗山先生からか、秋山先生からか、お話がございまして、ちょっとお話申し上げましたが、名古屋の財政規模その他につきまして、大体町村合併をやりましても、それを同じ名古屋の一部として経営して行くだけの能力は持っております。前に申し上げましたここと二重になりますから、この辺で一つ御了承願いたいと思います。
  219. 近藤信一

    ○近藤信一君 先ほど私ちょっと本会議の質問があっておくれましたので、聞くことができなかったので、まあ重複してお尋ねしてしまったのですが、過日の県会の議会におきまして、天白と猪高、この二つは議決されまして、その後保留になっておるのが山田と楠、この二つが保留になっておりますが、その後山田と楠の二つの村に対して県はどのように働いでおられるか。
  220. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 先ほど冒頭陳述のときに御説明申し上げまてた通り、内閣総理大臣のところに審査請求がなされおてりますけれども、これが解決策について善処をしておるのでございます。しかしその内容を今すぐここで申し上げるということは、内容を申し上げてしまっても、いろいろと事情がありますので、腹をきめてもらって、内閣総理大臣の裁定とにらみ合せてみたりしたい、私どもは一応は考えておりますが、しかし早いその解決の策については努力をしております。
  221. 近藤信一

    ○近藤信一君 最後に一つお尋ねしますが、いろいろと先ほどから鈴木総務部長、さらに太田さんからもいろいろと過大都市になる、こういう危険があるからということで、名古屋の町村合併の問題は現在県の方が反対しておられる。ところがまあ過大都市という尺度の問題は…先ほども松沢委員がおっしゃっておりましたように、どこでどうきめるかということはこれはまことにむずかしい。しかし名古屋が過大都市になることを反対しておられるが、先ほどからも言われておりますように、面積の問題を言いますならば、現在豊橋、岡崎というところがやはり町村合併をやりまして、これはやはり県の方でこれを議決したわけでございますが、豊橋も岡崎も非常に名古屋より面積の点は広い。そうすると、面積の面で行くと、名古屋市は過大都市ということにはならぬのではなかろうか、私はこう思うんです。そういう点から考えまして、過大都市ということが理由になっての反対ということは私は非常に不可解だと、こう思うんです。この点一体どう考えておられますか。
  222. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 私どもは先ほど松沢先生もおっしゃった通り、面積が大きいとか、人口が多いとか、そうした関係のみによって過大部市問題を云々することは誤まりであって、松沢先生と同じように考えでおるのでございます。従って面積がどう、人口がどうということを名古屋について申しておるのではございません。豊橋についての問題がただいま出ましたので、その点を申し上げまするならば、豊橋はいわゆる中都市でございます。その中都市は今のところ大都市になるというようなことは、人口わずか十数万でございますので考えられないのでございます。そうした中都市はどんどん育成していく、そうして過大都市のおそれというようなことは今のところ考えられません。むしろその発展を促進しまして、過大都市化しようとするところの名古屋との関係においての均整のとれたものに育てて行きたい、こういうことを考えていることは、名古屋を伸ばす一つの道にもなると、こういうふうに考えておるのであります。
  223. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 私行政自治庁にちょっとお尋ねいたします。関係市町村、あるいはこれと対立の立場に申しまする県当局の意見というものは、大体出尽したと思います。実情はよくわかったと思うのであります。ただわれわれは判断をしなければならぬわけございますが、その前に自治庁のお考えを一つ伺っておきたいと思います。それは先ほど来、いろいろ議論をせられましたように、県が市町村の合併問題について行政指導をするということについては、決して不当でないということが明らかになりました。行政指導をしまする限界というものが問題になって、ただいまあなたは非常に言いにくそうに「町村合併のしおり」の問題について、腹の中では、これは大へん工合の悪い問題だとあなたはお考えになっていると思う。ただ役人の手前から、きわめて巧妙な言い回しをして意思表示をせられましたが、腹の中はそうであったと思います。そのことはよくわかりますが、一応そういうような「町村合併のしおり」をもとにして関係市町村に県は非常に強い行政指導をやって啓蒙をやられている。それにもかかわらず、関係市町村において村民の意思、町民の意思というものは、正規の機関で決定をして、名古屋市に合併をすべきであるという結論を出している。その結論を、地方自治の中心である市町村を尊重すべきにかかわらず、県の方ではこれと全く反対の結論を出してしまった、ここに紛争が起きていることは事実であります。そこで総理大臣に対してただいま審査請求が行われておりますが、自治庁としてはこの審査請求の結論を出す場合に、県側の意向というものに従って結論を出されるのか、あるいはあなた方がしばしば言明しておられるように、地方自治の中心である市町村の住民の意志というものが尊重されなければならぬ、そういう工合に自治庁が今まで行政指導をしておられた、その精神に従って結論を出されるのか。どういう工合に結論を出そうとしておられるのかをちょっと伺っておきたい。
  224. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) 実は今の問題に対してその「何とかのしおり」という問題がありますが、実はそれを、しおりをよく見ておりませんが、さっきは委員長のお尋ねの点に対してああいう言い方をしたのでございまして、今手元に持っておりませんので、この点はお許しを願いたいと思います。それで実はこの本件につきましては、総理大臣の方に関係市町村から審査の請求が参っておりまして、総理大臣といたしましては、町村合併促進法の定めることろによって、これに対する措置をしなくちゃならない責任を持っておるのでありまして、現在それに基きまして、関係団体の意見を聴取中でございまして、まだ現在までにこれが全部意見が出そろっておらないという実情でございます。おっつけそろうと思いますが、それがそろいましたならば、そのお話の通り、どっちの意見に重きを置くかというこういう問題でなしに、どっちの意見ももちろん慎重に考慮して、ほんとうにこの合併の問題の促進法にいう趣旨に違反するかしないか、こういう立場で、あらゆる事情を慎重にしんしゃくして決定しなくちゃならない、こういうふうに考えておる次第でございます。
  225. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 ただそういう御答弁よりないかもしれませんが、私は一つの考え方として、ここまで紛争に紛争をきわめてきた問題でありますから、もし自治庁のとられる態度が少しでも過失があった場合には、地元において収拾すべからざる私は混乱が起ると思います。そういうことをあなたは深く御認識になっておるかどうか、その点をあらためて……。
  226. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) これはまあ総理大臣の裁定等にいたしましても、実はこれは最初のケースになるわけでございまして、事は県と市が意見が食い違うというきわめて重大な問題でありますので、関係市町村におかれましても、われわれの所に賛否それぞれの立場から、いろいろな意見の陳述もあるのでございまして、この決定が右にせよ、左にせよ、影響することもこれはもちろん少くないことは十分に一つ考えまして、最も公正な立場で、しかも関係市町村がそれぞれ円満な形で事態が収拾されることを衷心から考えまして、事態の解決に向いたいと、こういうふうに思っております。
  227. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 意見が出そろっていないというお話しでありましたが、どんな状態にただいまなっておりますか。細目をお知らせ願いたいと思います。
  228. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) 促進法によりますというと、「自治庁長官は、当該都道府県知事について当該事件に関する事情を聴取するとともに、参与の意見を聴いた後その意見を附して、これを内閣総理大臣に上申する」と、こういう建前になっておるのでありますが、「知事について当該事件に関する事情を聴取する」というだけに実は促進法がなっておりますけれども、事柄は府県の意思と関係市町村の意思が食い違うのでありますから、市町村の意思もあわせて聞かなければいくまい、こういうので県並びに関係市町村全般の意向を聴取しておるのであります。現在私のところへ入っておりますのは、町村関係の御意見は皆来ておるようでございますが、県と市の御意見がまだ入っておらないのが実情でございます。  それとともになおこの際申し上げたいと思いますが、実は最近地方選挙がございまして、関係市町村においてはそれぞれ新しく住民の意思が決定されたわけでございまして、おそらく今度の選挙につきましては、この合併の問題が重要なる選挙の課題の一つだったろうと思うのでございまして、新しい議会の意思というものもむしろそいつを十分に聞いてきめる必要があるだろうと、まあこういうふうに存じておるのでございます。
  229. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 県の方へ伺いますが、県の方は総理大臣から求められておりまする意見書というものはいつ御提出になる予定でございますか。
  230. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) なるべく早く出したいと考えております。
  231. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 なるべく早く出したいというのも、これはとりようによってはずいぶん幅のある問題ですが、もう少し具体的におっしゃっていただきたいと思います。
  232. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 大体でき上っておるでございます。そしてもう早く出したいと思いまするが、私どもの考えとしましては、県に照会になったものであるけれども、関係者によく了解を得て出したいと考えておりますので、関係者の方の御了解のための適当な日にちを作って御了承を得る機会があれば出したいと思っております。
  233. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 大体、それはなんですか、六月一ぱいとか、六月の中旬までとか、そういう予定があるのでございましょうか。それから関係先というのはどこですか。
  234. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) これは県で私どもが起案したものでございますけれども、私どもの方のあれでありますから、地方制度調査委員会とか、あるいはまたその他町村合併審議会の方とか、あるいはまた県の総務常任委員会の方々とか、県会側の方々の御了承もなるべく得て出したい、こう私は考えております。ただ日にちの問題につきましては、そうした実情からしまして、何日までにという日にちは考えておりませんが、なるべく早く出したい、こういうふうに考えております。
  235. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 これはまあ何べん聞いても同じですが、なるべく早くというのは、一月とも、二月ともとれるので、私としてはこの事態を一刻も早く収拾しなきゃならぬと思っておるので、六月一ばいとか、あるいは六月の二十日までとか何とか、その大体のあなた方の腹づもり、これは人のやることですから、関係先の了解が得られる予定であっても、延びればまたやむを得ない。しかし大体の構想というものは、非常に計画性に富んだ鈴木総務部長ですから、ちゃんと腹の中へお入れになっておると思うのです。それをお聞かせ願いたいと言っているのです。
  236. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 栗山先生と同じように、早く出したいという気持であります。
  237. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 早くというのは、私が申し上げるのは前提がありますよ。大体大まかでけっこうですから、計画にそごをきたすことは了承しますから、あなたが腹で大体六月一ぱいに内閣に出したいとか、そういう大づかみの構想というものを述べていただきたい、こう言っているのです。
  238. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 六月一ぱいどころか、それよりもっと早く出したいと思います。
  239. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 それをもっと早く言ってもらえば問題ないのです。(笑声)委員長にちょっとお諮りしますが、この委員会は、大体委員長の予定はどういう工合ですか。
  240. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕
  241. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 速記を始めて。  何ら締めくくりというような意味ではございませんが、私からも二、三ただしておきたいと存じます。時間も時間でございますから、答弁は端的に、質問にだけお答え願うようにお尋ねしたいと思います。この合併は促進法三十三条第七項に該当しておりますから、いわゆる総理大臣に対する審査請求事件となる場合もあり得ることは、初めから県も自治庁も考えられるところであると考えますが、この事案の取り扱いについて、適当な方法によって県側は自治庁に協議をせられた事実があるかないか、お尋ねします。
  242. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 自治庁にどういう点を協議したかどうかという点ですか、どういう点か具体的にお願いします。
  243. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) ではお尋ねしますが、県試案のごとく決し、町村、市側の意向を否決するという態度にきまるであろう以前に、自治庁側と協議せられたかどうかということでございます。
  244. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 協議しません。
  245. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) その協議は、国の委任事務を遂行する都道府県知事として望ましいことであると考えますか、必要なしと考えますか。
  246. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 必要なしとは考えません。できることなれば望ましいことと思いますが、知事は議会に提案し、議会が議決するのでございますから、その腹がどこにあるか、議員さんの中には、先ほどお話の太田議員のように一町村といえども入れることは過大都市化というような気持で考える方もございますし、議会の議決の結果がどうなるかわからぬものを、一々国の委任事務というところで自治庁に相談をしてみて、自治庁に御迷惑をかけるという結果になってもいかがかと思います。知事の良心のおもむくところによって提案し、議会の議決をお願いしたのでございます。
  247. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 先ほど高橋委員からお話がありましたが、少くとも町村合併促進審議会に知事が諮問し、答申が得られ、それが原案となって県議会にかけられるというのに当って、自治庁側と密接な連絡をとっているのが全国的な合併手続の通例であるようでありますが、そうでないとかりにいたしましても、市の廃置分合については自治法第七条により、県はあらかじめ内閣に協議するこことなっていると思います。人口三万、現在は五万の市の設置について、少なくも事前の協議が必要となっているのであります。総理大臣の審査請求にかかわる事案を自治庁と協議するのが当然のように私としては考えますが、特に今回の場合は、最初県試案というものは鳴海町等四カ町村の地元における市の新設運動、県計画としての清洲町等の四カ町村による市の新設運動のごときものもあって、そういう町村合併の意図に県も進んでおったのでございまするから、こういう意味においては事実上少くとも自治庁との間の話し合いがたびたびあったと考えられまするが、そのこともなかったのでございますか。
  248. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 県試案策定に当りましては、自治庁から督促を受けまして、そうして出していろいろと協議を進めまして、望ましい町村を作り上げるために相談はしております。
  249. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) それでその場合に、県試案に対しまして自治庁側の見解はどういうふうなことで行政指導をお受けになりましたか。
  250. 鈴木慶太郎

    ○参考人(鈴木慶太郎君) 県試案が、それがいいものであるならば、それを実行に移して、争議、紛争を起さないようによくやってくれということの御注意を受けて進んで参りました。
  251. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 自治庁にお尋ねしますが、そういう形式的な答弁にとどまって、この内容上について自治庁自身お考えになられた点を行政指導はなさらなかったのでございますか。
  252. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) 実は今お話ありましたが、この合併の問題は県の方で責任をもってやる態勢になっておりますが、われわれのところに個々のケースにつきまして、具体的の合併はどうかというふうな話は全般的に受けておりません。で、市のお話が今出ましたが、市の廃置分合は御案内の通りあらかじめ協議することになっておりますので、市を置いたり廃めたりするような場合には、これは事前に、処分が進む前に事実上の話し合いがありますが、本件のように単に市の境界変更というような場合には一般的に話は全然受けておりません。  それから合併計画につきましては、作った計画の報告も受けておりますけれども、この計画も全体の計画を具体的にどの町村とどうした方がいいのかというようなことは自治庁としてでもわかるわけでもありませんし、これはまあ県の責任に任して、また計画の実施に当っては地元市町村と地元住民の意向とよくマッチするように進めるようにという、こういう一般的な気持を述べるにとどまっておるのでございます。
  253. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 昨年初めころからいよいよ問題が動いて来まして、この名古屋市に対する合併の動きがそのころからあるということについては、何ら自治庁としてはその情報をおとりになっておりませんですか。
  254. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) ただいま正確な記憶はございませんけれども、この問題はこちらの方から積極的にとったことはありませんが、それぞれの新聞の情報触り、その他それぞれ議会の人が来られたりして、この問題が進んでおるということはもちろん聞いたことはございます。
  255. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) そういう点について自治庁としていろいろ経過について注意しておって、しかも総理大臣に対する審査請求の案件になるかもしれないという予断もあったろうと存じますが、県側に対して何ら行政指導はその間なされておりませんのですか。
  256. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) これにつきましては、県側の方からも市側の方からも、ちょっと時期は正確じゃございませんが、相前後していろいろ話がありましたが、われわれといたしましては、一つ県市よく協調して、地元で円満に話を進めるようにという、こういう趣旨のことは、これは再三再四申したつもりでございます。
  257. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 次に陳情等がありますので、その点について法律上の問題を二、三お尋ねしておきます。  よく自治庁の方は、合併処分の問題は国の事務であるという説明をしておられますが、これにつきましては、地方自治法の第七条との関係において、その範囲をどのようにお考えになっているのであるか、個々の場合についてお尋ねします。国の事務であるというが、その範囲というものが明らかでない。国というのは国会まで含めて国と思ってよいのですか。
  258. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) 今お尋ねの御質問はちょっとむずかしいのでございますが、まあ普通に言われているのは、国という機関に委任された機関委任事務かどうか、こういうふうな表現で言っているのだろうと思います。それでこれは要するに知事という……。
  259. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) まだそこまでいかない。国というものは、国会も入っているというのがあなた方の認識ですか。
  260. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) 国と言えば国会も国の機関でありましようから、立法府でありますが、その御質問の意味がちょっとどう申し上げたらいいのかわかりかねるのですが……。
  261. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) というのは、従って国の事務というのは、合併のよるべき法律制定というものにとどまっているのか、内閣の告示などというようなものも含むのか、単に形式的に国が関与し得るということでとどまっているのか、実質的に指揮することが国としてできるのかどうか、こういう点を尋ねているのです。
  262. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) これはこの七条に書いてあります通り、知事が議会の議決を経て定める、こういう規定が明白にありまして、責任上知事がその全責任をもって、しかも関係議会の議決を経て処分をする、こういうところが自治法の基本の精神だろうと思うのであります。それでさらにその自治庁と申しますか、内閣総理大臣と申しますかが、どういう関与ができるかという問題が問題になり得るのでありまして、それで町村合併促進法でわざわざそういう場合に乗り出し得る規定を設けたのでありまして、これにのっとらない限りは、知事と議会とのやはり自主的判断というものを基礎にして問題を考えるのが正しいものじゃないかと思います。
  263. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) さっきも参考人の中でこの委任事務、委任事務ということがありましたが、これは団体委任であるのか機関委任なのか、お尋ねします。
  264. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) そういう意味でしいて学者はいろいろ言っておりますが、そういう意味では知事というものの機関に処分権が任せられている。ただし知事が、同じ県の議決機関である議会の同意を条件とする知事という機関に任された権限だ、こういうふうに理解せざるを得ぬと思います。
  265. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) そういう場合の、知事が国の機関として処理するのであれば、自治体の首長としてはタッチする余地があるのかないのか、その限界と区分はどこにあるのか、お尋ねしたい。
  266. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) つまり自治体の首長である知事に仕事を委任してあるわけでございますから、自治体の首長でない知事はないわけでありまして、自治体の首長たる知事にその事務を任しておる、こういうことであろうと思います。
  267. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 今の御答弁は私ちょっとわらんのですが、先にどんどん進んでいってからまたお尋ねします。  それでは自治法上主務大臣の助言、勧告あるいは監督といった規定がございますが、知事の本件取扱いの各順序と段階がございますが、今の主務大臣のそうした権限と本件取扱いの知事の各段階との間にはどういう関係があるのですか。
  268. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) この自治体の事務につきまして、総理大臣の権限なども書いてありますけれども、総理大臣の権限というのもこれはきわめて一般的な勧告、助言を中心にした規定になっているわけでございます。
  269. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) そうすると、内容に入ってお尋ねしますが、いつかこの規定によって指導助言をこの紛争についてなされた事実がございますか。
  270. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) 具体的の合併の区域をどうしろとか、入れろとか入れるなとかいうふうな積極的な問題につきましては、これは申しておりません。ただ、今申しましたように、この問題は県市の間に意見のそごがあり得る。そごがかりにあるとすれば、いろいろ地方的にも大きな問題になり得るので、その間両者の意見がうまく疎通するように、円満にやるようにと、こういう趣旨の助言と申しますか、気持は繰り返し申しておったわけでございます。
  271. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 名古屋市に対する合併の動きが出てきて、こういう紛争が起っておる。従来の例で言いますと、小さなものの単なる合併等についても、一々県側から自治庁に相談に来ておるのですが、ところがこういう紛争の起る大問題になって、なお愛知県からはあなたの方に御相談がなかったのでございますか。
  272. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) 今申しました通り、具体的な問題の、入れるか入れぬか、こういう問題は先ほど総務部長もおっしゃいましたように、知事が議会の議決を経てきめるわけでございまして、議会の意思というものが最後の基礎になっておりますので、そういう意味の具体的な相談というものは、これはございませんでした。
  273. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) それでは先ほどの過大都市の問題についてちょっとお尋ねしますが、過大都市という言葉は自治庁として、地方自治法上こういうものが過大都市であるという規定をしておられますか。
  274. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) そういう意味の規定は、自治法はもちろんのこと、法律上は私の承知しておる限りでは現在日本にはないと思います。
  275. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) そうしますと、過大都市というものの定義については、行政上も一義的な概念を規定してはおらない、こういうことでございますか。
  276. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) その通りでございます。
  277. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) そうしますと、過大都市云々ということを名古屋市に適用するということは、自治庁としてはそういう発言は控えるべき筋だと考えますが、いかがですか。
  278. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) 過大都市という意味は、法律的な意味でも今ありませんし、また行政上も役所の仕事として確定した内容はそう持っておるものじゃないと思います。ただ考え方といたしまして、自治体の経営を具体的にやっていく場合において、非常にいろいろ先ほど議論がありますように、人口が過度に稠密をして、そうしてなかなか手が回らない、施設その他が不十分である、あるいは住民の保健衛生その他の立場から必ずしも適当かどうかというふうな、いろいろ総合的な見方というものはこれはあり得るのでありまして、実際の行政の運営につきましては、自治体としての適当な運営ができるような限度でものを自主的に考える、まあこういう考え方はこれはあり得ると思うのでございます。
  279. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) その考え方は一般的にあり得るが、行政上法律上、そういうレッテルをいかなる都市についても、自治庁なら自治庁という機関においてつけるということは行き過ぎではございませんか。
  280. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) それは自治庁といたしましては、どこの都市が過大都市であるとかないとかいうようなことは、これはまだそこまで研究しておるわけでもありませんし、結論を出してはおらぬと思います。
  281. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) それではこの都市の行政規模というようなものについて、そういう適正な基準というようなものについては、国ではその一つの基準をお持ちになっておられますか。
  282. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) 現在の段階においてはまあわれわれは持っておりません。ただわれわれは将来のやはり研究題目の一つといたしまして、都市というものもあまり大きくなれば、いわば切り回しがきかなくなる。できるものなら都市の分散と申しますか、衛星都市の発達と申しますか、そういう面はどうしてもこれは大きな問題として研究すべき問題である、こういうふうには一般的には考えておるわけでございます。
  283. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) それではこの名古屋市の周辺、特に鳴海町などで、県側が中小衛星都市という考え方で県試案を決定になられた、こういうようなことでございまするが、この点は適当であるとお考えになっておられいどか、どうですか。 ○政府委員(小林与三次君)それの適当かどうかという問題は、結局本件に対する総理大臣の審査の処分の問題になるだろうと思うのでございまして、これはまあわれわれとしてはこれから最終的な結論を出さなければならないと、こういうふうに考えておるわけでございます。
  284. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 先ほどお尋ねしました際に、愛知県側から県試案について御相談があったということを鈴木君からお話しがあり、あなたもその相談にあずかったと言っておられましたが、県側が正しくお考えになってやるならいいだろうという概括的な形式的な御返事にとどまったそうでありますが、その限りにおいては適正であるとお考えにもなりますか。
  285. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) 先ほどの合併計画の問題でありますが、これは個々の具体的の中身についての意見は、われわれとしては差し控えておるのでありまして、一般的な案の進め方と申しますか、そういう扱いについての気持だけにとどまっておるのでございます。それでありますから、具体的のこの計画がいいとか悪いとかいうことにつきましては、意思の表示はいたしておりません。
  286. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) それではちょっと念のために伺いますが、大変失礼な申し分ですが、名古屋のこういう紛争の起って来ている問題では、産業、経済あるいは港湾、その他における交通、文化、いろいろな問題がからんで各般のお考えが出てきておるのだと考えますが、自治庁としては自治庁だけの、いわゆる自治法上の考え方だけで裁断を下すおつもりでございますか。あるいは各関係官庁との協力も得られるというようなお考えもございますか。
  287. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) 今のところ各省とどういう形で協議するかということは考えておりませんが、それは必要ならば各省の意見も聞く必要があろうと思います。それからこういう合併の問題は、何も自治庁だけの考えという問題じゃないのでありまして、それぞれの具体的な地盤を基礎としておる、そういう今申されましたあらゆる社会的、経済的、交通、文化、あらゆる面を総合して考えたものを基礎にして、行政区画というものは決定さるべき問題だろうと思いますので、そういう点につきましては広い考慮と、必要ならば広い相談をいろいろいたしまして、事を考えたいと存じております。
  288. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) それからかりにですよ、かりに県側が考えているような名古屋市と農村部との間に中間的な衛星都市を作るという場合には、その衛星都市は名古屋市が持つような文化的な産業上のいろいろなまあ水準まで達し得られるような努力をする、周辺都市の整備ということが条件でそうなるのだと思います。そうしてまたそういうことで住民に対しても納得せしむるものだと思いますが、かりにそういう場合においては、国もまた名古屋市と同等程度に近づくようなあらゆる援助を与えなければならないということに責任上なってくるとも考えますが、御所見はいかがですか。
  289. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) 衛星都市の問題になれば、それぞれ衛星都市としてまとまって、そうしてまあ形は名古屋のような大きな都市から見れば、こじんまりしておるかもしれないが、いろいろの均衡のとれた発達を遂げる、こういうことはもちろん基本の考え方になくちゃいかぬのでありましてそういう場合にはわれわれ自治庁といたしましては、大都市であろうが中都市であろうが、農村であろうが、同じ立場でそれぞれの発達をこいねがうように、いろいろな措置を講ずべきものだと考えあおります。
  290. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) それから最後に、自治庁としてはこういう国会の問題にまでなってきました問題の処理については、はっきりした御方針をお立てになっておられますか。
  291. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) 今の御趣旨はよくわかりませんが、本件の処分の方向でございますか。
  292. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) ええ。たとえばこれは相なるべくは下げて和解にしてもらいたいとか、あるいは裁断を下すのだとか、一つの方針がきまっておりますかというのです。
  293. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) 実は正直申しまして、総理大臣に審査請求が来ているのは名古屋のほかに二件ございます。これはいつか委員会で報告したかもしれませんが、そのほかの二件につきましては、それぞれ地元県の方でおおむね始末がつくような情勢になっ ておりますので、われわれといたしましては、地元で話のつくものなら乗り出す必要はない、むしろその結果を待った方がよかろうと実は考えておるのであります。この問題につきましては、円満に話がつくものならこれはもちろんそれに越したことはないのでございまして、ただほかのケースと少し違いますのは、ほかのケースはまだ県会が決定的な処分をしておらぬのでございまして、県としての処分の余裕があったのでございます。本件の場合はその関係町村の中で二ヵ村はまだ県の処分がこれは未済でございますので、これはそういう未済のものにつきましては、これは県の方において一つよく具体的に適切な解決をされることを希望いたしておるわけでありますが、この問題につきましても、円満に話がつくものならこれに越したことはない。特にこういう問題はあとの地方の行政上のしこりと申しますか、そういうものを残す、これは県と市という大きな問題がありますので、はなはだ遺憾でありますから、いずれにしろ、その間がうまく調節がつくような形で事態を解決しなかったらいかぬというふうに考えておるわけでありまして、できるだけ円満にどうしてもいかなければ、もちろん自治庁として責任を持ってその方向に行かざるを得ない、こういうふうに考えております。
  294. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) うわさに聞くと、六月初旬に事務局案がまとまるというお話ですが、大体その通りでございますか。
  295. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) 六月初旬と申しますか、先ほど愛知の総務部長からもお話がありました通り、まだ案が出そろっておりませんが、出そろいましたならば、速急に方針をきめなければならぬ、なるべく早く問題は処理した方がいいのでありますから。なお意見が出ましても、こちらの方で再調査すべき事項があればする必要がありましょうし、実地調査の必要があるかもしれませんが、そういう処分をしなければいけませんので、これはできるだけ急いで円満に解決に持っていきたいと、そういうふうに思っております。
  296. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) それで県、市に求めておる、地域の計画というものを提出をされることを求めておる根拠は、この裁断に当って実態的に検討を加えて処理するのだ、こういう建前でございますか。
  297. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) これは当然合併の責任者は知事と議会でありますから、知事及び議会にもそれぞれの判断と言い分があるに違いないと考えざるを得ないのでありまして、その意見も十分に聞く必要がある。しかしながらまず根本的には関係町村の住民の自由な意思がこれが基本でありますから、これももちろん考えなければいけないのであります。それらは全部総合的に考えて、総理大臣として遺憾のない措置をとるべきものだと考えております。
  298. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) それでは最後にこの始末でございますが、これまでに紛争を引き起しておる。それで裁定を下す前に、自治庁として積極的な打開の道を講ずるように方策をされる御用意がございますか。そうでなくご結論を出すというお考えでございますか。
  299. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) 今のお尋ねの意味もなかなかむずかしいのでありますが、これはもう自治促進法に定める法律にのっとって問題を処置すべきものだと思うのでありますが、そういう基本の方向にのっとって事態が円満に解決することを希望しておる、こういう筋でございます。
  300. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) この問題は委員長として考えますに、時日が経過するということになれば、あるいは県側なり自治庁なりにおいて意識的に時日をズラしておる、その間関係町村の意向を変改し得るような状態に持っていこう、こういう作意のもとに行われるのではないかという誤解も受ける筋が出てくるのではないかと考えますが、自治庁、いわゆる政府側としてはすみやかな結論を出すことを望んでやまないのですが、大体いつごろまでに関係県、市を督励して一切の調査を完了して結論を出す御用意がございますか。
  301. 小林与三次

    ○政府委員(小林与三次君) いつまでという時期まで今きめておりませんけれども、これは今お話しの通り、一日も早く事態を解決すべきものであるということは、われわれもかねてから思っておるのであります。それでありますから、回答の来ておらぬ所は、県ばかりではありませんで、市の方からもまだ来ておらないでありますが、早速さらに回答を督促いたしまして、先ほど申しました通り、回答が来ております所でも、新しい選挙がありまして、新しい地方議会の議会の意思というものもこれは基礎にしてものを考えるだろうと思うのでありまして、そういう点につきましても必要な調査をなるべくすみやかに遂げて、円満に事をはかりたいと思うのでございます。
  302. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 愛知県側としてはすみやかな資料の提出を御言明になりましたが、名古屋市もこういう事態になって、資料提出を急いですみやかな裁断を願う、こういうことで御努力願えますか。
  303. 横井亀吉

    ○参考人(横井亀吉君) 両三日のうちに提出する予定でございます。
  304. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 私はきようの参考人の御陳述をずっと聞いておりまして、やはり一番肝心なところで触れられないのはやはり県当局の議会の責任者並びに行政の責任者である知事並びに議会の議長が、これがおいでになっていないことに相当な問題があろうかと思います。従って私だけでなくて、その感は先ほど同僚議員からも発言をせられております。そこで委員長の努力によって、日を限って、なるべく近い機会に、それこそなるべく近い機会に、参考人としてあらためて知事と議会の議長とをお呼びをいただいて、そうして本件に対する最高責任者の御所信というものをあらためてお尋ねをしたいと思います。ところがどうしてもそういう機会が得られない、いろいろな諸般の事情によって国会へ出て御陳述をせられることを好まれない、こういうことで機会をつかむことができない場合には、やむを得ませんから、証人喚問の手続をとって、議長並びに知事を当委員会に出席を求められるように手配を願いたい。これを提案いたしたいと思います。
  305. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) ただいま栗山君からそういう御動議がございますが、いかがでございますか。
  306. 西郷吉之助

    ○西郷吉之助君 ただいまの栗山君の御提案を伺いましたが、事はきわめて重要なことでありますから、わが党といたしましては、本日は理事もおりませんので、そういう提案の趣旨を党に持ち帰って処理したいと思います。
  307. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕
  308. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 速記を起して。ただいまの栗山君の動議に関しましては、懇談に移して各会派協議いたしましたところ、理事会において検討を願い、今後の本案件に対する審議のスケージュールを立てべきであろうという御意見が強かったのでございますが、さよう委員長において取りはからって御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  309. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) ではさよういたします。  他に御質疑はございませんか。御発言ないようでありますから、参考人各位に対する質疑はこの程度で終了したいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  310. 小笠原二三男

    ○委員長(小笠原二三男君) 御異議ないと認めます。  さて、委員会を終るに当りまして、委員長より若干の感想をまじえごあいさつ申し上げたいと思います。ちょっと長くなるかもしれませんが、問題の重要性にかんがみ、この際思いついた諸点を合せ申し述べたいのでございます。  本日参考人各位には、お忙しいところを当委員会に出席を得まして、長時間にわたり御説明あるいは御意見を伺うことを得ましたことは、この種の問題が事実の上に立って、あるいは実際の事情に即して考えなければならないものがあることにかんがみ、当委員会の審議に資するところまことに大なるものがあるとの意味におきまして、特に厚く御礼を申し上げます。御承知のように町村合併促進法は、当委員会が早くより町村合併による不利益を除去する法的措置の必要を示唆して参ったことを契機といたしまして、昭和二十八年中当委員会各派共同一致の議員立法として成立することになったものであります。古くは明治二十二年の大合併があり、その本質が近代化の緒についた明治の変革過程の中において、国の行政事務の一翼を負担せしめる意味において国家権力による処分としての合併にあったのに比較いたしまして、当委員会の立法した町村合併促進法の趣旨は、憲法上の原則である地方自治の本旨にのっとり、独立固有の存在を旨とすべき町村住民の自治をその基盤といたし、なおその上に適当の調整を加えまして、国の期待する合併内容の実現を期しているのでございます。この法律の制定に当りまして、提案理由の説明の中に、「町村規模の適正化を急にするのあまりに、それについて国あるいはその他の機関が権力的に関与するということは避けなければならないと考えるわけであります。地方自治の本旨の根本が団体自治と住民自治にあることを思いますときに、その合併を促進いたしますについても、まず考えるべきことは、その町村の自主性ということであり、町村の自発的意欲によって合併の進むことを期待いたすべきものと考えます。」と述べてありますのも、一にこの意味にほかならぬと考えます。大都市とその周辺町村の合併は、町村のみの合併あるいは市の新設とは若干異なった性質を持つことも事実でございます。それは行政の負担として要請される最低の規模の実現というよりは、むしろそれ以上の規模を有する団体の内部へ解消することを意味するからであります。しかしこの場合におきましても、現実に要求される最低規模に類する団体についての問題が解決されるという事実には、町村のみの合併と何ら変りはないと考えるのであります。それと同時に、この場合におきましては、その合併される団体が抽象的一般的基準から見れば、その標準以上ということでありましても、より大なる規模の団体に合併することにより、その両者ともに失うところ少く、かえって行政の合理化と適正化を得、従ってその地方の産業経済の開発にも益するところ少からざるものがあるとすれば、その合併もあえて拒否するには当らないと考えられるのであります。町村合併促進法がその本来の目的として町村の合併を取り上げながら、あわせて一定の条件のもとに人口五万以上十万以下の市への編入について、その諸規定を準用することとし、またあらゆる市への町村の編入について、総理大臣への審査請求の途を開いておりますのも、その意味に出ずるものと了解するものでございます。  名古屋市とその周辺町村の合併の問題についても、以上のような考え方を基本として検討すべきではないかと思います。まず町村規模の合理化あるいは適正化ということは、その関係市町村の所在する地域の実情によって若干の幅があることであります。全くの人煙まれな山村における町村と、平坦部の人口密集地域の場合とを比較して考えれば、直ちに明らかなことでございます。同じく人口八千以上の町村でありましても、必ずしも両者を通じて同様の意味において独立に適当の規模ということにはならない場合を生ずると思います。大阪市周辺六ヵ町村の合併問題のごときは、このことを示すものではないかと思うのであります。それと同時に、その町村の規模の合理化は、その地域の産業経済あるいは文化交通の実際とあわせて考えなければならないと思われるのであります。地域を通じての産業立地あるいは総合施設への完全を期するについては、行政はこれと一体の関係において考えなければならない場合が多いのであります。このような場合は、むしろ単一行政体に合併を可とする場合もございましょう。さらにこのことに直接に関連いたすものとして、編入する都市に関する諸条件についても同様の立場から考えられなければならないと思います。大都市は往々にして過大都市の称をもって形容されるのでありますが、何がゆえに過大であり、またその過大とは具体的に何をさすものであるか、明らかでない場合も多いのであります。その過大をもって称せられる大都市の人口は、その都市がみずから好んで大きくしたものではないのであって、日本の産業経済構造の必然の結果として生まれたものであり、この人口の密度に対応してその区域を占めることとなったものなのであります。いわば、日本経済の重圧を支え、全国民の生活維持の支柱ともなっているのであります。ゆえに都市の問題、特に都市と周辺町村の合併問題は、産業経済の実質に対する前提条件としての行政運営について、適当か不適当かを一重点として考えなければならないと思います。名古屋市とその周辺町村の合併問題はその一つの適例と思うのであります。  さらに名古屋市の場合につきましては、その港湾との関係において考察されなければならないと思います。港湾が産業経済の発達に決定的な重要性を有することは言うまでもなく、特に日本のように主として外国貿易に依存せずしてはその経済的自立の維持しがたい国においては、外国貿易港湾はその基盤として育成整備せられなければならず、従ってその港湾をめぐる、あるいはその港湾に所在する都市の育成整備についてもまたこのような意味における全国的視野から検討されなければならない点も多々あると考えるのであります。名古屋市と名古屋港あるいはその周辺の町村との関係は、この意味においては愛知県の名古屋、あるいは名古屋港にあらずして、日本の名古屋であり、また日本の名古屋港なのであります。つまりこの関係においては、アジアに対する日本の窓口であり、世界に対する日本の窓口なのであるとも考えられます。名古屋港の経営の当否は直接にそのヒンターランドの範囲を決定することになるのであります。その間において愛知県の地域もまだそれとの関係においてこれに類似する意味を持つこととなると言うべきでありましょうが、この際今回の合併の問題に関係のある県、市町村、このような角度から、さらに問題を再検討していただきたい思われる点が多々あるのでございます。  さらに関連して町村合併促進法にあらゆる市への編入について総理大臣の審査請求を認めるここといたしている意味についても、このような事実との関係において定められているものであることを考うべきものと思うのでございます。それと同時に町村合併促進法上合併の処分が知事の権限とされていること、そうしてその処分権の性質について、国の機関としての知事の処分であるといった説明の行われる場合も、このような考え方を基礎としている点があると思うのであります。それは国の行政上の必要ということもありますが、全国的視野に立って、産業経済の実態に即した市町村が考えられなければならないことを意味していると思うのであります。すなわち問題は一県一市あるいは一町村の小さな利己的あるいは自己中心的考方で処理さるべきではないことを示すものであります。愛知県あるいは名古屋市、それから関係町村の方々も、以上のような点については十分御承知のここと思いますが、問題の紛糾に伴い、原則に立ち返って再び考え直すことが解決の早道であるという意味におきましても、私個人として私見を申し上げるのでございます。しかしこの点については、皆さんの自由な御判断に待つことは当然のことでございます。  このように考えて参りますと、町村合併の問題についての府県知事の地位は、普通地方公共団体である府県の知事としての地位と、どのような関係にあるものであるかの点が問題となろうと思います。自治体の首長としての知事が、その区域内に包括する市町村の発達を願わないはずはありません。市町村の発達はその府県の発達を意味するからございます。このような意味では自給体の長である知事に国の事務としての合併の処分権を委任するといたしましても、一般的に弊害はないと言われているのであります。特殊の場合には例外を生ずることにもなるのでございましょう。いずれにいたしましても県市ともに冷静なお考え方をなされて、行政は社会の実態を維持する手段であって、それ自身が目的でないということをお考え願いたいと存ずるのであります。また以上のような法律上の諸規定の関係から考えて、処分権を有する県側も特に慎重な行動をこの際願って、何らの誤解なく円滑な事務処理ができるように期待いたしたいのであります。処分権のあることは一種の権力を有することでありまして、権力を有するものは常にみずから慎しむところがなければならないことは自明のことであります。それは権力に伴う責任ということでございましょう。特に町村合併は住民の意思のあるところを明らかにし、それとあわせて国としての利害を考えて処分すべきものなのでございますから、知事としましてはむし厳正公平な立場をとり、最終的の判断を下すべきものと思われるのでございます。本日の委員会席上における発言中には、知事、部局の職員等がこの合併問題について種々工作あるいは圧力を加えたといった発言が多かったのでございますが、たとえそれが誤解に出ずるところがあるといたしましても、こういう御発言のあることにつきましては県として十分お考えあってしかるべきものと思われるのでございます。あるいは国の機関として補助金の取扱い等についても種々不満が述べられたようでございますが、この種の事実のある場合は、それ自体として許しがたいことになろうかと思います。要するに問題は、広い視野に立って個個の立場にのみとらわれることなく、おのおのの団体が他を生かして、しかもその中でみずから自己の立脚地をも見出すという考え方でこの問題について見直す場合には、その間みずから通ずる道があるであろうとも考えられるのでございます。県と市、それと町村のかたがたもこのような角度からお考えいただいて、円満な処理ができることを期待いたしたいのでございます。  なお政府側に対しましては、この問題については本日の審議の経過によって明かとなった事実を検討し、また当委員会の委員諸君の意見をもくんで問題を処理するようよく申し伝えたいと思います。特に従来自治庁では、合併の処分は国の事務とし、国の機関としての知事が処分するとの考えを当委員会においてもしばしば述べておられたと思われますが、問題を今日の紛糾にまで持ち込んだことについては、若干の責任をお感じになってもよいのではないかとも思われるふしがあるのでございます。当委員会といたしましては、委員会立法である町村合併促進法の適用あるいは運用の問題としての意味において、責任と関心を持つべきものとも思いますので、今後も検討を続けることにいたしたいと存じます。  以上長々と申し上げましたのは、私の私見に属する部分も多いのでございますが、法制的な見解については十分検討して申し上げたつもりでございます。するに意のあるところは県、市町村ともに手を携え、問題の地域を東海あるいは全日本の中心としていかに育成していくか、十分な御検討を願って円満な御処理ができることを委員長として心から期待申し上げる次第であります。  お礼を申し上げるに当って、あるいは逸脱した言辞もございましたでございましょうが、委員各位並びに参考人各位にその点はあしからず御了承をお願い申し上げまして、心からお礼を申し上げる次第でございます。  それでは本日はこれにて散会いたします。    午後七時十四分散会      ―――――・―――――